「ヘリコプターペアレント」というとちょっと耳慣れないかもしれませんが、空からつねに子どもを監視しているような親――つまり「過干渉」の親のことです。親がヘリコプターペアレントだと、子どもにどんな影響があるのでしょうか?欧米で学んだ心理学を子育てに生かし、母親たちをサポートしている公認心理師の佐藤めぐみさんに、ヘリコプターペアレントにならないための方法と併せて教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹「しっかり者」の親に多い「ヘリコプターペアレント」「ヘリコプターペアレント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは本来、高校生や大学生くらいの年代の親のうち、ある特徴を持つ人たちに対して使われていた言葉です。「子どもの就活の面接に同行する親がいる」といった話を聞いたことがありませんか?そういう親が、あたかも子どもの頭上でホバリングしながら監視しているようだとして、ヘリコプターペアレントというふうに呼ばれるようになったのです。干渉し過ぎる親のもとで育った子は、のちのち社会に出てからもさまざまな問題を抱える傾向があります。子どもの頃から、なにをするにも「○○くんはこれが好きだよね」「これがいいよね」というふうに、一見意見を尊重しているようで結果的には親が一方的に決めてレールを敷いてしまうため、その子は大人になっても自分の意見を持てないというのはよくあるケースです。いわゆる、「指示待ち人間」になってしまうのです。さらには、打たれ弱いということもその特徴として挙げられます。親が自分のことを過剰なまでに守ってくれ、困難にぶつかる前に手を差し伸べてくれるために、つまずいたり壁にぶつかったりする経験が乏しいまま大人になってしまいます。でも、社会に出れば、親につねに守ってもらうというわけにはいきません。当然、さまざまな失敗を重ねることになります。すると、失敗に対する耐性が弱いために、一度の失敗で心に大きな傷を負ってしまうのです。子どもをそんなふうに育ててしまうヘリコプターペアレントには、心配性であることの他、少し意外かもしれませんが「しっかり者」の人が多いという特徴があります。しっかり者で管理上手だからこそ、子どもに対しても「なにごともうまくやってほしい」と考え、「我が子にはこれがいいんだ」と、子どもにかかわるあらゆることを決めてしまうのです。幼い子どもに対しては、ある程度の干渉が必要ただ誤解してほしくないのは、ヘリコプターペアレントは、あくまでも「高校生や大学生くらいの年代の親」に対しての呼び名だということ。それが、現在はもっと年齢が低い子どもの親に対していわれるようになってきているのですが、幼い子どもに対しては、もちろん親が管理したり干渉したりすることも必要です。なんでも子ども任せで、ただ放置しておけばいいというわけではありませんよね。幼い子どもが外で遊んでいるときには、親はきちんとそばで見守る必要があります。子ども自身や友だちが危険な遊びをしようとしているようなら、親がしっかり止めるべきです。ですが、多くの親御さんとかかわるなかで、わたしが「ヘリコプターペアレント“予備軍”かもしれないな」と感じる人がいるのも事実です。ですから、みなさんには「自分はヘリコプターペアレント予備軍になっていないか」ということを考えてほしいと思います。そうならないために大切なのは、子どもをひとりの人間として尊重することです。「質問をする」「相談をする」「意見を聞く」ということがとても大事になります。先にお伝えしたように、ヘリコプターペアレントは、子どもの日常に過度に干渉するため、その子の決断や判断の機会を失わせてしまうという特徴があります。そうではなく、子どもにかかわることは、まずは子どもにどうしたいかを聞いてほしいと思います。習い事や塾などの重要なことはもちろんですが、なにを食べたいか、なにを着たいか、なにで遊びたいか、そういう日常的なことでも自発的に考える練習になります。そういったことが、子どもの決断力を育むことになり、指示待ち人間ではなく、しっかりした自分の意見を持てる人間に育てるために大切です。子どもの成長に欠かせない、「悔しい」という負の感情また、子どもの「負の感情」を悪いものだと考えないことも重要です。負の感情とは、悔しいとか悲しい、寂しいといった気持ちのことです。もちろん、「友だちにいじめられて悲しい」だとか「お父さん、お母さんとあまり一緒にいられなくて寂しい」といった気持ちを子どもに味わわせることは、親として避けなければなりません。その一方、悔しい気持ちは子どもの成長に欠かせないものでもあります。たとえば、子どもが習い事やスポーツで他の子どもに負けて悔しい思いをしたとしましょう。その悔しい気持ちがあるから、その子は「今度は負けないようにもっと頑張ろう!」と努力をすることができます。その気持ちが、子どもにとってどれだけ大きな成長をもたらしてくれるかは、あらためて考えるまでもないでしょう。ところが、ヘリコプターペアレント予備軍の親たちは、そんな大事な悔しい気持ちすら、「子どもがかわいそうだ」と感じ、手を出したり、代わりにやってあげたりと干渉してしまいます。親の役割として大事なのは、子どもが嫌な思いをしないように先回りして解除することではなく、チャレンジをして悔しい思いをしたときに、「悔しかったね」と、子どもの気持ちに寄り添い、次に進めるように励ましてあげることです。そうすることで、失敗が成長のチャンスになっていくのです。先の「子どもに質問をする、相談をする、意見を聞く」ということにも通じますが、子どもが経験すべきことを親が奪うのではなく、子どもの本当の気持ちをしっかりと見つめることを大切にしてほしいと思います。『子育て心理学のプロが教える 輝くママの習慣』佐藤めぐみ 著/あさ出版(2012)■ 公認心理師・佐藤めぐみさん インタビュー記事一覧第1回:「登園時、毎朝大泣き」問題は、親がコレをしてあげると解決できる!第2回:子どもの「泣き落とし」を収めるテクニック。コツは“ルール作り”にあり第3回:子どもは「甘やかす」より「甘えさせる」!甘えさせてもらえない子は将来こうなる第4回:「過干渉、ヘリコプターペアレント予備軍」親の意外な特徴。もしかしてあなたも?【プロフィール】佐藤めぐみ(さとう・めぐみ)1969年生まれ、東京都出身。公認心理師。オランダ心理学会認定心理士。イギリス・レスター大学大学院修士号取得。欧米で学んだ心理学を日本のお母さんが取り入れやすいかたちにしたポジティブ育児メソッドを考案。現在は公認心理師として、ポジティブ育児研究所でのオンライン子育て心理学講座、育児相談室ポジカフェでのカウンセリング、メディアや企業への執筆活動等を通じ、子育て心理学を活用した育児支援を行っている。HP:megumi-sato.com【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年04月20日「すぐに手が出る」「友だちが嫌がることをする」「先生に反抗的な態度を取る」……そういった子どもに手を焼いている方、もしくはお子さんのクラスに問題ばかり起こす子がいて困っている方も多いのではないでしょうか。今回は、乱暴や意地悪ばかりして周囲を困らせる子どもについて、その心の中をのぞいてみましょう。荒れる子どもは「親の過干渉」が原因!?文部科学省の調査によると、小学校低学年の学校での暴力行為や学級崩壊の件数は、ここ数年で急増しているそう。白梅学園大学教授の増田修治先生は、小学校低学年の学級崩壊は「児童たちの『先生にかまってほしい』という気持ちが原因で起こる」と述べています。たとえば、授業中に生徒のひとりがおしゃべりしたりふざけたりすると、先生はその子を注意します。その様子を見たほかの子たちも、先生の気を引くために便乗することで、結果的に学級崩壊へとつながるのです。また増田先生は、「親が『過干渉』になったことで、子どもが家の外でも誰かに頼ったり、甘えたり、かまってもらったりすることが当たり前だと思うようになっている」傾向があると指摘します。昔は兄弟が多く、子どもを放任する家庭がよく見られましたが、現代ではひとりっ子が増えて、親がつきっきりでかまってくれるようになりました。それが結果的に子どもの自立心を阻み、子どもが家庭の外でも手厚い対応を求めるようになったのです。このように、親の過干渉は、幼稚園や小学校での子どもの態度に悪影響を及ぼしています。ほかにも、子どもが荒れてしまう原因はいくつか挙げられるので、詳しく見ていきましょう。子どもの「乱暴・いじわる・うそ」はなにが原因?子どもが荒れてしまう原因は、「親の過干渉」だけではありません。■「叩くといいことがある」と勘違いしているすぐに手が出る乱暴な子を見て、「きっと家で親が子どもを叩いているに違いない」と思っていませんか?たしかに、「お友だちを叩くのはいけないこと」だと子どもにわからせるために、あえて叩いて叱っている親もいるかもしれません。しかし、親は決して子どもを叩くことがないのに、なぜか子どもはすぐに手が出てしまうというケースも。心理学に基づいた育児メソッドを提唱している佐藤めぐみさんは、「人間は、自分で起こした行動でいい思いをすると、その行動を繰り返しやすくなる」と述べています。つまり、何度言い聞かせても叩くことをやめない子どもは、「相手を叩くことで、何かしらの恩恵を受けている」ことが考えられるそう。たとえば、相手を叩いて「欲しいおもちゃを手に入れた」「お菓子をひとりじめできた」「みんなから注目された」など成功体験を得たことで、叩くことが効果的であると学んでいるのです。■親の口ぐせや声かけから影響を受けている「なんでも1番じゃないと気がすまない」という子がいます。スポーツでも勉強でも順位に一喜一憂し、エスカレートすると自分が勝つために友だちを押しのけたり、嘘をついたりと手段を選ばなくなるため、トラブルに発展しやすくなるのがこのタイプです。東京学芸大学教授で発達心理学が専門の岩立京子先生は、「1番にこだわる子は、1位がかっこよくて1位以外は価値がないことや、1位だと褒めてもらえることをどこかで学んできたと考えられます」と指摘します。つまり、親が学歴至上主義であったり、勝ち負けにこだわったりすることにより、日常的に「1番を目指すこと」を刷り込まれているのかもしれません。また、『「言葉がけ」ひとつで行動が変わる!子どもの叱り方・伝え方』(PHP研究所)の著者で自閉症療育アドバイザーのshizuさんは、「早く!」「ダメ!」「やめなさい!」が口ぐせの親御さんは要注意だといいます。親に「急ぐこと」を求められ続けると、友だちに対しても「急ぐこと」を強要するようになります。すると、良好な人間関係を築けずに孤立してしまうことも。■「ダブルバインド」で間違ったコミュニケーションの仕方を学んでいるほかにも、親が気をつけるべき接し方に「ダブルバインド」があります。「ダブルバインド」とは、同時に送られるふたつのメッセージの間で板挟みになってしまった相手が、最終的には従わざるをえなくなることで、ストレスを溜め込むコミュニケーションパターンを指します。典型的な例は、次のようなもの。「お片づけしないと夕ごはん抜きよ!」→でも実際は夕飯を食べさせる「宿題しないとゲーム捨てるよ!」→でも実際はゲームを捨てない子育てに関する多くの本を執筆している立石美津子さんは、「このような親のダブルバインドによって、子どもが『間違ったコミュニケーションの方法』を学ぶ」と警鐘を鳴らしています。間違ったコミュニケーションとは、自分の思いを通すために相手を服従させること。自分よりも立場が弱い弟や妹、友だちに対して「おもちゃ貸してくれなかったら、もう一緒に遊んであげない」などと脅すような発言をしてしまうのです。■認知機能の弱さが起因している可能性も千葉大学教育学部附属小学校の松尾英明先生は、クラスの友だちに攻撃的な言動をとることで孤立してしまう子どもについて、「親の育て方が悪い」「単純に性格が悪い」としてしまうことに疑問を呈しています。「その服、ダサいね」などと普通なら面と向かって言わないようなことをストレートに口に出してしまう子や、本当は仲良くなりたいのに、友だちをいきなり突き飛ばしてしまう子は、「相手の気持ちを推し量る能力が欠けているだけ」という可能性も。松尾先生は、「一見普通の子に見えても、あるスキルが欠けている子どもは少なくない」といいます。そして、そういった子は「困った子」ではなく、「困っている子」だというのです。児童精神科医の宮口幸治先生は、「対人スキルの乏しさは、認知機能の弱さが要因になっているものもある」といいます。認知機能とは、記憶、知覚、注意、言語理解、判断・推論といったいくつかの要素が含まれた知的機能を指し、すべての行動の基盤となるものです。見る力や聞く力、想像する力といった認知機能の弱さのため、相手の表情や不快感が読めない、その場の雰囲気が読めない、相手の話を聞き取れない、話の背景が理解できず会話についていけない、会話が続かない、行動した先のことが予想できない、といったように、うまくコミュニケーションが取れないのです。(引用元:宮口幸治(2019),『ケーキの切れない非行少年たち』, 新潮新書.)具体的には、次のような問題を引き起こします。・聞く力が弱い→友だちが何を話しているかわからず話についていけない・見る力が弱い→相手の表情やしぐさが読めず、不適切な発言や行動をしてしまう・想像する力が弱い→相手の立場が想像できず、相手を不快にさせてしまう本人には悪気はなくても、結果的に相手に嫌な思いをさせてしまうことが多いのがこのタイプなのです。荒れるわが子の対処法「子どもにいい顔をしたい、あるいは言う通りにしてその場をやり過ごしたいからと聞き入れていると、あとで大変なことになる」と忠告するのは、白百合女子大学教授で臨床発達心理士の秦野悦子先生。人としての善悪の判断を育てるのは、親の役目です。秦野先生によると、「日常のしつけとして、善悪や道徳を親から学んでいない子どもは、将来人としての倫理観の軸をもてない可能性がある」とのこと。人として大事なことを言い聞かせるとき、子どもの年齢に合った言葉選びや伝え方を心がけるようにしましょう。いくら口では「わかった」と言っても、じつは親の意図を理解できていない場合もあるため、子どもがきちんと理解できる言葉を使って説明してください。小学校低学年くらいだと、ものを盗むことも、いじめをすることも「悪いこと」だと十分理解しています。それでも悪いことをしてしまったときは、「そういうことをすると、お母さんは悲しい」と「I(アイ)メッセージ(自分の気持ち)」を伝えたうえで、「あなたも仲間外れにされたら嫌でしょう」と注意しましょう。一方で、前出の佐藤めぐみさんは、「『叩くのはダメ』ということを教えるだけでは、その子は次も繰り返す」と断言します。佐藤さんが提案する対策法は、叩くことで得られるメリット以上の「いいこと」を用意してあげること。叩いてしまったあとでは、親は叱るしかありません。だとしたら、日ごろから「暴力以外で物事を解決したこと」に対して、積極的にほめてあげるといいでしょう。たとえば、「素直にごめんねと言えた」「手を出さずに『貸して』と言えた」「説明したら反抗せずに納得できた」など、叩かなくても自分で解決できることが子どもの自信になり、いずれ「叩かなくても大丈夫」と満足できるようになります。叩いて解決してきたときよりも、親にほめてもらえて「いい気分」になることができれば、その快感は行動に結びついてインプットされます。叩かない解決法を学習することで、子どもの言動はみるみる改善されていくでしょう。「困っている子」を「困った子」にしないためにお子さんのクラスに荒れている子がいて不安を感じている親御さんは、「困っている子」に対して理解する努力をしてみましょう。前出の松尾先生は、次のように述べています。我が子のクラスに先の例に挙げたような子どもがいれば、親は「早くクラス替えをしてほしい」「あの子の親はどんなしつけをしているのか」なんて思ってしまいがちです。「あの子は悪い子だから、つき合っちゃ駄目だ」なんて我が子にいってしまうこともよくあるケースです。本当は「困った子」なんていなくて「困っている子」がいるだけなのに、まわりの大人が「困った子」をつくってしまっている。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|クラスの「困っている子」と「困った子」。子どもの行動にはさまざまな要因がある)もちろん、行きすぎた暴力や暴言によってわが子が苦しむのを見過ごすことはできません。しかし、そのような「困った」言動を繰り返してしまう子どもこそ、じつは「困っている」ことが多いのです。親としてできることは、わが子の気持ちに寄り添い、しっかりと話を聞いてあげること。そして、必要であれば先生と連携を取りながら、すべての子がより良い学校生活を送れるように手助けしてあげることなのではないでしょうか。***子どもが反抗的な態度をとったり、周りの人を困らせたりすると、「育て方を間違えたのかもしれない……」と自分を責めてしまうこともありますよね。しかし、じつは子ども自身が何らかの理由があって「困っている」のかもしれません。親子で一緒にコミュニケーションの仕方を学び、より良い人間関係が築けるようにサポートしてあげたいですね。(参考)livedoorニュース|小学校の低学年で学級崩壊が増加 親の過干渉が一因と指摘All About 子育て|すぐに手が出てしまう……暴力をふるう子供の心理とは?PHPのびのび子育て 2019年10月特別増刊号, PHP研究所.StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもの自己肯定感が低下する「ダブルバインド」。“条件付きの愛”は危険ですPHPのびのび子育て 2019年10月号,PHP研究所.StudyHackerこどもまなび☆ラボ|クラスの「困っている子」と「困った子」。子どもの行動にはさまざまな要因がある宮口幸治(2019),『ケーキの切れない非行少年たち』, 新潮新書.PHPのびのび子育て 2019年11月号, PHP研究所.
2020年03月07日気遣いができないと“気が利かない”と思われてしまいますし、やりすぎてしまうと“お節介” “過干渉”をとられてしまうことがあります。男性が思わずキュンとくる“気遣い”とはどんなものでしょうか?インタビューの回答をもとに“ちょうどいい気遣い”ができるポイントも合わせて紹介したいと思います。■ 自分の好きなものを差し入れ「残業続きで疲れていたときに、俺がいつも飲んでいる珈琲をそっと差し入れしてくれた同僚女性。一気に好きになってしまってデートに誘いました」(36歳/総務)“差し入れ”と言っても、あまり高価なものは彼も気が引けてしまいますし、食べるのに時間が取られてしまうものは邪魔になることも。彼がよく選んでいる飲み物や、さっと食べられるお菓子などを選ぶと良さそうです。普段から彼の好みを観察してみましょう。■ さりげないサポート「急な予定変更で営業先に急いで出て行ったとき、散らかしっぱなしの資料をなにも言わずに片づけておいてくれたときにキュンとしました」(31歳/営業)いくらサポートと言っても、彼のデスクを勝手に片づけたり頼まれてもいない資料を準備したりするのは「やりすぎ」です。サポートはあくまでも「さりげなく」。また言葉かけも「やっておいたよ」くらいならいいですが、「もーだらしないんだから!」などと言われると「たのんでないし」と思わせてしまうので、控えめにしてみてください。■ お金のやりとりはバレないように「同僚の女性と後輩数人で飲みに行き、ちょっと無理しておごったあとで、バレないように『気持ちだけ』と3000円渡してくれました。男のメンツを守ってくれる女性だなと、そこから意識するようになりました」(33歳/イベント会社)男性は“おごる”ことでメンツを保っているところがあります。「払うよ!」なんて堂々とお金を渡してしまうのはNG。お金のやりとりはバレないように。金額も多すぎず少なすぎず……彼の受け取りやすい金額にしてあげてくださいね。■ ミスの指摘はこっそりと「書類にミスがあったのをふせんでこっそり教えてくれたときに優しいなって思いました」(31歳/不動産)彼のミスに気づいたときに、“伝え方”には気をつけてあげて。間違っても大勢の前で「ミスがあった」と伝えないでくださいね。うっかりミスはだれにでもあることだからこそ、人がいないところで伝えたりメモにしたりと“こっそり”伝えることを意識してみてください。■ おわりにあなたの「気遣い」の気持ちをちゃんと伝えたいときには、“相手の立場”に立って考えることが大切です。なにかをしようとする前に「彼はこれをして欲しいかな?」「彼はどうされたらイヤかな?」と少し立ち止まって考えてみるだけでOK。程よく相手の助けになるような“気遣い美人”を目指してみてはいかがでしょうか。(矢島 みさえ/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年03月01日ひとりっ子家庭の増加に伴い、教育界において注目度を増している問題が「過干渉」です。子どもを大事にして「いい子に育ってほしい」という気持ちが強いあまりに、親の希望を優先した子育てに走ってしまう――。子どもを大事に思う気持ちは悪いものではありませんが、過干渉気味に育てられた子どもはさまざまな問題を抱えてしまいます。スクールカウンセラーの経験も豊富な心理学者である、明治大学文学部教授の諸富祥彦先生に、過干渉の典型例や、そうしないための方法を教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)親が子どもの友だちや遊びを決める、過干渉の典型例自分の子どもを、他人の顔色ばかり伺って自分がなにをしたいかもわからない「いい子症候群」にしないためにもっとも大切なことが、あらゆることを子ども自身に自己決定させることです(インタビュー第1回参照)。逆に、子どもの意志とは関係なく、どんなことも親が決めてしまうことを「過干渉」といいます。過干渉は、いい子症候群とセットのように大きな問題となっています。子どもが幼い場合、典型的に見られる過干渉の例が、親が子どもの友だちを選ぶということ。子どもの友だちに対して、親の勝手な価値観によって、「もうあの子とは遊ぶのはやめなさい」「この子はいい子だから、この子と遊びなさい」というようなことです。いまもむかしもよく見られるケースですから、ドキッとした人もいるでしょう。友だちを選ぶという行為は、絶対に子ども自身にさせるべきものです。そうでないと、子どもが自分自身で人間関係を築いていく力が育たないからです。あるいは、友だちどころか、遊びの内容そのものすら親が決めるというケースもある。子どもが遊びたいことではなく、親が子どもにしてほしい遊びを決めてしまうのです。そんなことをしてしまえば、子どもがどんどん自己決定できない人間になっていくことは明らかですよね。「自分づくり期」に入った子どもを「見守る」意識では、どんな親が子どもに対して過干渉になってしまいがちなのでしょうか?もっとも大きな特徴として、そういう親は子どもに依存しているという点が挙げられます。過干渉になってしまう親は、子どもに対してあれこれと口を出すことが子育てだと思っています。もちろん、小学3年くらいまでの子どもには、そういうことも必要です。それは、小学3年くらいまでは「しつけ期」にあたるからです。子どもが他人に迷惑をかけないため、自分のことを自分でできるようにさせるため、あるいは子ども自身の安全のため、幼い子どもにはあれこれと口を出してしつけることも必要です。でも、子どもが小学4年くらいになって思春期に差し掛かれば、必要以上に子どもに口を出してはいけません。なぜなら、その時期から子どもは「自分づくり期」に入るからです。自分づくり期という名のとおり、この頃から子どもは個性を磨いて自分らしさを身につけ、自分という人間をつくっていく。どんな大人になってどんな人生を歩んでいくのか――そういうことのベースが形成されるとても大事な時期といえます。そして、その時期の子どもに対して親がやるべきことは、それまでのようにあれこれと口を出すのではなく、見守るということ。つまり、子育てにはギアチェンジが必要なのです。ところが、子どもに依存している親は、このギアチェンジができない。あれこれと子どもに口を出して怒鳴っていないと、育児をしている気になれないのです。子どもを見守るだけではむなしいわけです。そういう親の勝手な空虚感を埋めるために、子どもに口を出してしまう。そういう意味で、過干渉の親は子どもに依存しているといえます。「一歩下がる」意識を持ち、自己満足の子育てをしないそうして、過干渉気味に育てられた子どもはどうなるのでしょうか?ひとつは、他人の顔色ばかり伺って自分がなにをしたいかもわからないいい子症候群になってしまうということ。もうひとつが、逆に親に対してものすごく反発して非行に走るようなケースです。非行に走って万引をする子どもたちの多くは、万引が楽しいからやるわけではありません。親が悲しむから万引をするのです。いわば、これは親に対する復讐です。ずっと自分を支配してきた親に対して、親を悲しませることで復讐をしているわけです。いい子症候群になったとしても、非行に走ったとしても、それは親子ともに望んでいなかった結果です。子どもをそんな道に進ませないためにも、子どもが自分づくり期に入ったら、親は子育てのギアチェンジをして子どもを見守ることを考えるべきです。なにより、「一歩下がる」ということを意識してください。自分よがりの子育てを優先してしまうと、ついあれこれと口を出したくなるものです。そんな子育ては、ただの自己満足に過ぎません。自己満足に走ることなく、親は一歩下がって、子どもが自分のことを自分で決めるというプロセスを辛抱強く見守るべきです。そういう姿勢でいられれば、子どもがいい子症候群になったり非行に走ったりするという、悲しい結果を招くことはないはずです。『孤独の達人 自己を深める心理学』諸富祥彦 著/PHP研究所(2018)■ 諸富祥彦ホームページ■ 明治大学文学部教授・諸富祥彦先生 インタビュー記事一覧第1回:“手がかからない子”ほど要注意!「いい子症候群」が怖い理由と、その防止法第2回:「過干渉」育児が招く悲しい結果。“見守るだけでは物足りない”親が危険なワケ第3回:「スマホ依存の親」と「衝動がコントロールできない子ども」の意外な関係(※近日公開)第4回:完璧な子育てを目指さなくていい。親はもっとわがままに“自分の幸せ”を追求しよう(※近日公開)【プロフィール】諸富祥彦(もろとみ・よしひこ)1963年5月4日生まれ、福岡県出身。心理学者。明治大学文学部教授。「時代の精神(ニヒリズム)と闘うカウンセラー」「現場教師の作戦参謀」を自称する。1986年、筑波大学人間学類卒業。1992年、同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、同大学教育学部助教授を経て、2006年より明治大学文学部教授。日本トランスパーソナル学会会長、日本カウンセリング学会認定カウンセラー会理事、日本生徒指導学会理事、教師を支える会代表等の肩書も持つ。専門は人間性心理学、トランスパーソナル心理学。孤独、むなしさ、生きる意味などをキーワードに、現代人の新たな生き方を提示している。スクールカウンセラーとしての活動歴も長く、学校カウンセリングや生徒指導の専門家でもある。『男の子の育て方』『女の子の育て方』『一人っ子の育て方』(いずれもWAVE出版)、『子育ての教科書』(幻冬舎)、『「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟』(集英社)、『他人の目を気にしない技術』(PHP研究所)、『「プチ虐待」の心理』(青春出版社)、『「すべて投げ出してしまいたい」と思ったら読む本』(朝日新聞出版)、『知の教科書 フランクル』(講談社)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年02月25日私は現在2児の母親ですが、実は私の実母が毒親で、機能不全家族のもとで育ちました。3歳のころからしつけと称して暴力や過干渉などを受けてきました。自分が実際に母親となり、どのような過酷な環境で育ったかを考えることがあり、そのたびに胸が締め付けられます。今回はそんな実母のもとで育った私が、出産時に里帰りしたのか、しなかったのか? どんな選択を取ったのかお話しいたします。 妊娠判明……しかし昔の経験から不安が襲う私は人と付き合うのが幼少期からずっと苦手でした。それでも運命的に今の夫と出会うことができ、結婚して1年経ったころに妊娠が判明しました。 私の子どものころのことですが、両親ともに自営業を営んできた共働き家庭でとても忙しく、1日中お店のベビーベットに放置されたままということも日常茶飯事でした。そんな境遇のもとで育ってきたので、妊娠に喜びもあるけれど「本当に私が育てられるのか」という不安も同時に襲ってきました。 里帰りするべきとアドバイスを受けたが妊娠週数が進むにつれて、出産後は里帰りするべきか悩み出しました。ごく親しい友人たちには、私の両親の話などを打ち明けていましたが「たとえ毒親でも、親がいるだけで助かるものだよ。産後は想像以上にしんどいから、せめて1カ月でも里帰りするべき」とアドバイスを受けたのです。 たしかにその友人たちは実際に出産を経験していたので、説得力がありました。けれども果たして本当にそれが自分にとってベストなのか悩みました。 里帰りはせず、産後直後からワンオペ育児結局自分が出した結論は、「里帰り出産はしない」という固い決意でした。なぜそのような選択をしたのかというと、妊娠後期から実母と電話で連絡を取ることがあったのですが、そのたびに大喧嘩をして私自身が高血圧となり、病院から降圧剤を処方されるなど、体調面で危機を感じたからです。 実母といえど、私とはまた違った個性のある人間です。お互いわかり合えないのなら、もうひとりで乗り越えるしかないと腹をくくりました。 結果的には、友人たちのアドバイスは聞き入れなかったことになりますが、私は里帰りしないという選択で本当によかったと感じています。出産後は大変だけれど、合わない実母と過ごすストレスがないので快適でした。もちろん、2人目も里帰りはせずに出産直後からワンオペ育児でした。最終的には人の意見に頼らず自分自身で決断できたのが功を奏したと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山本加奈子 2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年01月09日私は現在、3歳と生後5カ月の娘をもつ2児の母親です。実は、私の両親はいわゆる毒親。両親ともに自営業で、24時間生活を共にせざるを得ないせいか、いつも夫婦喧嘩がたえず、私自身は暴力や過干渉、ネグレクトを受けて育ってきました。そんな家庭環境に置かれていた私の経験をお話しします。 両親が毒親だと気付いたとき私は物心ついたころから、両親に頭を叩かれる、暴言を吐かれるといった心身面での暴力や、20歳を過ぎるまで門限が20時などの過干渉、両親が仕事中は基本的に経営するお店から出てはいけないなどの決まりに縛られていました。しかし、仕事中なので一切私の相手はしてくれないなど、ネグレクトも受けて育ちました。自分の両親が毒親だと気付いたのは、私が結婚して上の子を妊娠したときでした。妊娠してからさまざまな育児本を読み、自分の子どもを出産して育児をおこなうなかで、これまでの私の家庭環境はおかしいと初めて気付くことができたのです。 なぜ両親が毒親と気付かなかったのか?両親が毒親だと気付くまでかなりの時間がかかったのはなぜなのか? 自分なりに考えた末、こう結論づけました。 「幼少期は両親という絶対的存在がいてこそ、自分の生活(衣食住)が成り立つ。親がいなければ子どもは何もできない。だから、両親のいうことには従わざるを得ないので、強大な存在である両親の価値観こそが一番正しいとずっと思い込んでいた」のだと……。 幼少期からの価値観は生涯引きずるものしかし、普通の家庭で育った方から見ると、さすがに中学生になれば自分自身で毒親かどうかくらい考えられるんじゃないの? と思われるかもしれません。 通常、思春期には反抗期という形で、「自己と他人(両親)は別の個性ある人間である」と自覚する時期がある人が多いと思いますが、私の家庭ではそれができませんでした。学生時代も両親から暴力を受け続け、残念ながら私は反抗期の機会も失ってしまったのです。 現在、両親とは極力距離を置いていて、当たり障りのない付き合いを心掛けています。そして、毒親の元で育った私の育児教訓は“子どもを叩かず、甘えを受け入れてあげる”ということです。普通のことかもしれませんが、歪んだ価値観をすり込まれた私にとっては非常に難しい課題なのです。子どもたちや自分の身を守り、“本来の自分”を取り戻すまでには、もう少し時間がかかりそうです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:黒井夢乃二女の母。歯科衛生士資格あり。二女出産前まで歯科医院にて勤務。自身が毒親に育てられた。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年11月26日「過保護」と「過干渉」は違います娘のこども園で、とても尊敬できるママ友と出会いました。「まずは自分でチャレンジしてみて」というスタンスの私の育児と比べると、そのママ友は、子どもがしてほしいと望むことは何でもしてあげる、どちらかというと「過保護」な育児。たとえば、子どもが自分でできることでも「ママがやって」と甘えることがあれば手を貸してあげています。一見すると、その行動は子どもの依頼心が強くなり、自立が遅れるのでは?と思いますが、実はそうではないのです。今回は、私が保育士として勤務していたときに学んだ「過保護」と「過干渉」の違い、そのママ友の子どもとのステキな関わり方についてお話しします。「過保護」は子どもの自立を助けるまず、「過保護」と「過干渉」について。「過保護」は子どもの求めること、望んでいることをしてあげることです。子どもの「甘え」をしっかり受け止める行為とも言えます。親としては「できることは自分でしてほしい」「甘やかすことはよくない」と思いがちですが、子どもは甘えを充分に受けとめてもらうことで安心し満たされ、自分でやってみる意欲をもつことができ、これが自立につながります。つまり、「過保護」は自立に必要なことなのです。子どもが求めるのであれば、これ以上してはいけない、ということはないそうです。それに対し「過干渉」は子どもが求めていないこと、望んでいないことまでも、親が先回りして手出しをしてしまうこと。また望んでいないことをすること、させること。子どもが自分でやろうとしていることを遮ってしまうので、意欲を持つことができなくなり、自立の芽を奪ってしまうのです。ママ友は、いつでも笑顔で子どもファースト!娘のこども園では、降園後に園庭解放があり、ママ同士はおしゃべりをしつつ、のんびりと子どもを見守っています。しかし、そのママ友はわが子の「かけっこしよう」「次はおすもうね!」という声かけにいつも快く笑顔で対応。自分の都合を優先することはありません。いつでも全力で遊ぶ親子の楽しそうな姿に、ほかの子ども達も集まってきます。また、帰り道、子どもが走れば一緒に走って車が来ないか見守り、子どもが遊び疲れると、おんぶして帰ることも。園での朝の身支度の時は、子どもに「ママがやって」と言われれば、本当は自分でできることでも笑顔でサポートしています。ほかにもこんなことがありました。園の帰りにママ友親子や数名の友達と一緒に公園へ遊びに行くことになりました。到着してしばらくすると、ママ友の子どもはちょっとしたきっかけで機嫌が悪くなってしまい、せっかく友達と公園に来たのに、ママにぴったりとくっついて離れなくなってしまいました。するとママ友は子どもを抱いてブランコに乗り、親子二人で遊びはじめました。しばらくすると、子どもはすっかり機嫌がよくなり、友達と追いかけっこをして楽しい時間を過ごすことができました。ママ友が瞬時にわが子の気持ちをしっかり受け止めてスキンシップをとったことで、子どもの気持ちが落ち着いたからだと思います。私が知っている限り、子どもの要求には、すべて「OK」をしている彼女。しかも、いつも笑顔で。その姿に心から尊敬の念を抱きます。今、ママ友の子どもは4歳。園内では自分でがんばっていても、ママがいるとサポートを求める甘えん坊なところがありますが、こんなふうにママが向き合ってくれていたら、これから成長とともにしっかり者に育っていくのだろうと思います。私にできる甘えの受け止め方はそのママ友親子と登降園で顔を合わせることで、私も「甘えを受け止める」ことを意識することができ、いつも感謝しています。しかし、実際に毎日繰り返される子どもの要求に、すべて笑顔で対応することは、難しいと思います。私自身は、「なにも聞いてあげられなかったな」という日もあれば、要求が多すぎてへとへとになってしまうことも。そんな日は寝る前に「大好きだよ」「本当にかわいい!」「ママの宝物だよ」と伝えたり、忙しい時期はその理由を伝えて、子どもが安心して1日を終えられるように心がけています。子どもが親を求めてくるのは小さなうちだけ。完璧じゃなくても日々のフォローを繰り返しながら、これからしっかり自立できるよう、今はたくさん甘えを受け止めていきたいです。<文・写真:ライターnicoai>
2019年10月22日大反響の「ゆるゆる人生相談」を一挙108本収録した、世界一ゆるい自己啓発本『笑われる勇気』(光文社・900円+税)も発売中の“世界一ゆるい70代”となった蛭子能収(71)が、読者からの相談に答える!【Q】「母親が父親と離婚してから僕に干渉するようになりました。とくに姉が結婚してからは過干渉に。このままでは、一生、母親が自分の人生についてくるようで……悩んでいます」(つんたさん・24・自営業・奈良県)【A】「自分のやりたいことがあるなら、親と距離を置いてもいい」(蛭子能収)オレも、オヤジと兄貴は遠洋漁業にいつも出ていて、姉貴は集団就職で名古屋に住んでいたから、家には母親と末っ子のオレだけ。長崎にいたら、オレは母ちゃんが好きだったから、ずっと干渉し合って生きていたかもしれんね。親子といっても、それぞれの人生があるから、自分から突き放してもいいとは思いますけどね。オレも20歳のときに東京へ行きましたが、長崎を発つときは、家族とは一生会えなくなることも覚悟していました。大げさですけど、自分のやりたいことをやろうとすれば、そのぐらいの強い意志が必要だと思います。ただ、お母さんの立場を考えたら大変そうですよね。まずは母親というよりも、“ちょっと困ったおばさん”と思って距離を置いて付き合ってみたらどうですかね。一生会わないと思っていた兄貴ですが、長崎の大村ボートレース場でよく会います。勝ったかどうか、すごく干渉してくるので、いつも「勝っているよ」と嘘をついて煙に巻いています。
2019年04月08日「子どものために」と思えば思うほど干渉してしまう、失敗しないようにとつい手を差し伸べてしまう……とお悩みの親御さんも多いのではないでしょうか。「子どもを立派に育てなければ」「きちんとしつけしなければ」というプレッシャーは、親ならば誰もが感じているはずです。しかし、これからは「子どもが自分で考える力」や「自分で選ぶ力」がますます求められる時代です。いつまでも先回りして手助けしていては、それらの力を伸ばしてあげることはできません。手を出さずに見守ることは、手を出すことより忍耐が必要です。子どもの自立心を育むためにも必要な「親の忍耐力」。今回は「親の意識を変えるとグンと楽になる子どもとの関わり方」についてお話します。親がガミガミ言ってしまうのは理由がある!そもそも、なぜ親は子どもに対してガミガミ言ってしまったり、行動を先読みして口出ししてしまったりするのでしょう。40年以上にわたりモンテッソーリ教育を実践している『愛珠幼稚園』の園長・天野珠子先生は、インタビューで「育児中、親の思い通りに進まなくてイライラしてしまうのは原因がある」と述べています。トイレトレーニングが進まない、飲み物をよくこぼす……など、子どもがうまくできないことに対して、親は「やっぱりまた失敗した!自分でやったほうが早いしイライラしないのに」と思いがちです。しかし天野先生は、「肉体的にきちんと発達していないのでできないことが当たり前なのに、やれと要求して親が勝手にイライラしている」ことが根本的な問題だと説きます。たとえば、子どもが「できない」ことには、手が届かない、場所が高すぎるといったいくつかの要因が重なっていることもあります。その場合は、少し補助してその要因を取り除いてあげればできるようになるのです。そして、親は一歩引いた場所から子どもを観察して、「今何ができているのか、何ができていないのか」という“発達の様子”を見極め、指導ではなく適切なアドバイスをするように心がけましょう。「何度言ってもおもちゃを片づけない」ことを悩んでいるのなら、子どもがおもちゃで遊んでいる様子をよく観察してみてください。すると、子どもは全部のおもちゃを使って遊んでいないことに気づくはずです。夢中になって遊んでいる数個だけを出してあげて、しまう場所を決めてあげれば、子ども自身も混乱せずにスムーズに片づけられるようになるでしょう。先回りする親のもとで育った子どもはどうなる?脳科学者の茂木健一郎氏は、「日本の子どもは“自分で決める力”が絶対的に欠けている」と警鐘を鳴らしています。自分で決めることを恐れ、選択する能力が磨かれないまま成長すると、自分の失敗を人のせいにしたり、親から自立することができなかったりするので、これは深刻な問題です。リスクを恐れて自分で決められない子どもたちが増えていることに対して、「むしろリスクを取れる子になることが大切」と茂木氏。なぜなら、リスクを取るときには、やる気のもとになるドーパミンという物質が分泌されるからです。その結果、もし失敗しても、それは成功と同じか、あるいはそれ以上の学びを得られるとのこと。だからこそ、親は積極的に「子どもが自分で決める体験」をさせてあげるべきでしょう。また、日本メンタルアップ支援機構で代表理事を務める大野萌子氏によると、先回りしすぎる親の影響は、子どもが成長してからも色濃く表れるといいます。「親の言うことを聞いていればよい」と支配的な親に育てられてきた子どもは、自分で考えるということを放棄しがちです。親の圧力が強いと、それをはねのけることにエネルギーを費やすよりも、迎合することで丸く収めることができ、家庭内での生きやすさを獲得してきたからです。(引用元:東洋経済ONLINE|「子どもを潰してしまう親」には共通点がある)これからの時代に確実に求められる「自分で考える力」「自分で選ぶ力」を身につけるためにも、親子の関係性や接し方は非常に重要なのですね。失敗こそが学びのチャンス!親の意識改革が子どもの自主性を伸ばす近道最近の子が挑戦したがらないのは、負けることや間違えることへの恐怖心が高まっているからだと言われています。『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)の著者で、進学塾VAMOSの代表である富永雄輔先生は「親はつい成功体験を重視しがちですが、成功体験と同様に失敗体験も子どもの挑戦力を育てるためには欠かせません」と述べています。富永先生によると、「理想は、成功が51・失敗が49」とのこと。そのことを頭の片隅に入れておいて、49の失敗体験があってこそ51の成功がより生きるのだと考えることが大切です。「失敗しないように手助けしなきゃ」ではなく、「できなくてもいい」「その失敗が子どもの挑戦力につながる」と、意識を変えてみませんか?「親がやってあげようとしたら拒否するようなことは、どんどん子どもにやらせてあげればいい」とは、前出の愛珠幼稚園園長・天野先生の言葉です。子どもが「自分でやる!」と言い張って聞かないことはよくありますよね。そのこだわりこそが、子どもの自主性を育てる鍵になるのです。ただし、自分ひとりでレインコートを着た子どもを前にして、たとえボタンがずれていたとしても、親が勝手に外して直してはいけません。その場合はまず鏡の前へ連れて行き、子どもが自分の姿を見て自己訂正する機会をつくることが大切です。人がやってくれたら、どこが間違っていたのか気づくことなく終わってしまいますが、自分で気づき、間違いを正すことができれば、子どもにとって大きな自信につながります。子どもが自発的にやりたくなる工夫とは?モンテッソーリ園の指導方法は、命令口調ではなく、子どもたちが自発的にやりたくなるような雰囲気をつくることを重視しています。その手法を参考に、ご家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。■子どもになにか聞かれたとき、「こうすればいい」と答えをすぐに教えることはせず、「あなたはどうしたいの?」「どうすればいいと思う?」と聞き返す。■子どもが「こうだと思う」と言ったことがもし違っていても、すぐに間違いを指摘せずに、「そうかな?ほかにないかな?」と問いかける。■なんでも自分で考えさせて、大人はお手伝いをするだけ。このように、自分で考えて、失敗しながらも解決することを繰り返すと、子どもたちは物事に柔軟に対応できるようになります。「吉祥寺こどもの家」の百枝義雄園長も、子どもの能力を伸ばすために親は「教えない」ことが大切だと述べます。誰だって、一生懸命やっている横で「違うよ」「間違ってるよ」「こうするんだよ」と言われ続けたら、せっかくのやる気も失われてしまいますよね。それは子どもも同じです。やる気と自信は、子どもの試行錯誤の経験の中から生まれてくるもの。大人が先回りして教えても、結果的には何もいいことはないのです。上手な声かけと自主性を育む会話のコツ最後に、『「自分で考える力」が育つ親子の対話術』(朝日新聞出版)の著者・狩野みき先生が提案する、子どもの「伝える力」を磨くための環境づくりについてご紹介します。「伝える力」とは、子どもが自分で答えを見つけ、言いたいことを言えるということ。それは子どもの自主性を育むことにも直結します。1.子どもが何を言っても受け止める「何を言っても否定しない」と子どもに伝われば、安心して話すことができます。2.子どもと対等な関係になる子どもと同じ目線に立ち、ときには子どもを頼って相談してみてもいいでしょう。3.子どもの意見を聞く「どこに行きたい?」「何をしたい?」と聞いて子どもの意見を尊重しましょう。「立場の強い人の意見が通る」という認識が変わります。4.「親と話すと楽しい」と思わせる一見くだらない子どもの発言に対して、否定したり呆れたりせずに前向きな質問を返すようにします。するといざというときに「親に話したい」と思ってくれるでしょう。5.親も理由を考えて口にする子どもにばかり考えさせずに、親も一緒に「考える仲間」になりましょう。親「どうして○○なのかな?」、子「△△だからじゃない?」という会話ができるのが理想です。6.「あなたの味方」と安心させるたとえば意見がぶつかり合ったとしても、「何があってもあなたの味方」という絶対的な信頼があれば安心して話せます。「議論はするけど敵じゃない」と伝えましょう。***先回りや干渉は子どもへの愛情があってこそ。しかし、いずれ子どもは成長し、親の元から巣立っていきます。そのとき子ども自身が困らないように、小さいうちから自主性や自立心を育むことが大切です。そのためにも、親自身が「見守る」忍耐力を身につける必要がありますね。(参考)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|自分でできるという自信が学習意欲につながる。「モンテッソーリ教育」成長のためのヒント【愛珠幼稚園園長天野珠子先生】『これからの未来を生き抜くできる子の育て方』(2018年),洋泉社MOOK.東洋経済ONLINE|「子どもを潰してしまう親」には共通点があるStudy Hacker こどもまなび☆ラボ|子どもの自主性を尊重し、集中力と柔軟な対応力を育む「モンテッソーリ教育」【愛珠幼稚園園長天野珠子先生】東洋経済ONLINE|家でもできる「モンテッソーリ教育」のコツ
2019年01月31日あと1年後の2020年、いよいよ教育改革がスタートします。変化の激しい社会で活躍できる人材育成を目指して、戦後最大規模の教育改革が行われるのです。今後、子どもたちが学校生活や社会生活を送るうえで重要視されてくるのが「自主性」。そんな未来に向かって、子どもたちだけではなく、親の私たちも少し “意識改革” をしてみませんか。なぜ「自主性」が必要?2020年の教育改革。その大きな柱のひとつは、“アクティブラーニング” と呼ばれる「主体的・対話的で深い学び」です。これは、「生徒自身が主体的・能動的に参加する授業・学習」を意味しています。これまでは、先生による一方通行の授業がメインに行われ、「学んだことをきちんと理解しているか」の評価が大きなウエイトを占めていました。しかし、今後はそうではなくなります。知能や技能を習得するだけではなく、それを元に「自分で考え、表現し、判断し、実際の社会で役立てる」ことが求められてくるのです。今後、子どもたちにとって「自主性」「主体的行動」がとても重要な課題になってきます。「自主性」とは、そもそも「自分がやりたいことを見つけ、判断し、行動を起こすこと」。確かに、それを実践している子どもを想像すると、それだけでいきいきと輝いて見えますよね。余計な手出し、口出しをせず、じっと見守るでは、一体どうしたら「自主性」のある子に育つのでしょうか。明治大学文学部教授で、これまで100冊もの教育・心理関係の本を執筆した諸富祥彦さん、哲学者・心理学者で、大ベストセラー『嫌われる勇気』の共著者である岸見一郎さんが薦める方法をご紹介していきましょう。例えば、子どもがお店で何かを選んでいるとします。子どもがなかなか決められないでいるとき、つい「これにしたらいいんじゃない?」などと、親の都合で選ばせたりすることはありませんか?ほかにも、遊ぶおもちゃや着る洋服など、子どもの意見を聞く前に自分の考えで決めてしまうことはないでしょうか。子どものために、と余計な先回りをしてあれこれ手を差し伸べること(=過干渉育児)は、子どもの自主性ややる気を奪ってしまうのだそう。「じっと子どもがやっていることを見守って、子どもが失敗しようが何をしようが自由に遊ばせるのが大事」と諸富さんは言います。ただ、ひとつ注意点が。“見守る” ときに、「スマホをいじりながら」はNGだそう。「“見守る”とは裏を返せば、“いつでも出て行けるように用意をしておく”ことでもあります。スマホばかり見ていたら、子どもが危ない場面に遭遇したときに、ぱっと俊敏に動くことはできないはずです」(岸見さん)。「“過干渉”と“無関心”は違います。子どもは1人で遊んでいるように見えても、時々親が自分のことを見てくれているか確認しています。親が自分のことを見守ってくれていると感じると、安心してまた自分の世界に戻っていけるのです」(諸富さん)見放すのではなく、見守る育児。簡単なようで、意外と難しいことかもしれません。つい手出し口出ししたくなるときも、時間がかかってじれったい場面も、ぐっとこらえて “見守り” に徹してみましょう。そうすれば、きっとお子さんの自主性は自然と育まれていくはずです。子どもの自主性を重んじながら注意する方法「自主性を重んじて、じっと見守る」といっても、ゲームばかりして勉強しない子どもを見守るわけにもいきませんよね。ほかにも、「部屋を片付けない」「朝なかなか起きない」などの問題があるでしょう。「~~しなさい!」と頭ごなしに叱るのは簡単ですが、子どもはその通りには動いてはくれないもの。親の意見を一方的に押し付けることなく、自主性を重んじながら注意する方法、声かけをご紹介しましょう。■意見を伝える前に「前置き」をする「最近のあなたの様子を見ていると勉強をしていないようだけれども、勉強について一度話し合いをしてみない?」などと「前置き」を入れながら、まずひと声かけるのが有効。この声かけをすることで「子どもの課題」が「親と子どもの共同の課題」となるのです。もし親がこのあとになにかしらの意見を伝えたとしても、子どもの課題や問題に「土足」で踏み込むことにはならないでしょう。■子どもに相談をする「お母さん、仕事に遅刻するわけにはいかないから、あなたが毎朝寝坊しないようにしてくれたら嬉しいんだけど、一体どうすればいいかしらね。何かいい考えはある?」など、子どもに積極的に相談するのも◎。子どもは親から対等な存在と認められたと感じ、解決策を一生懸命考えて提案してくれるのだそう。自分で考えた解決策ならば、子ども自身が納得しているため、実行に移しやすいということですね。■「偉いね」ではなく、「ありがとう」を問題が解決した場合に必ず伝えたいのが「ありがとう」という言葉。つい、「偉いね」と言ってしまいそうになりますが、子どもを対等な存在として、協力してくれたことに感謝し、ありがとうと伝えるのが適切だそう。子どものほうも、『親の役に立てた』という自信につながります。■丁寧な言葉使い、「NO」と言える余地を残す子どもに対して、なるべく丁寧な言葉使いをすることも大切です。お願いする場合も、「~~してくれませんか」「~~してくれたら嬉しいんだけど」というように子どもが「NO」と言える余地を残しましょう。こうやって見ると、私たち親の心がけや根気が必要な内容ばかりですね。でも、ここは可愛い我が子の明るい将来のためにぐっと耐えて頑張りましょう!自分で“選ぶ”大切さ「自主性」を育むうえで切っても切り離せないのが「自己選択力」。昨今注目を浴びる、モンテッソーリ教育でも重要視されている能力で、諸富さんも「自己選択こそが人生なのです」と言っています。ズバリ、自己選択力を高めるポイントは、極力自分で選択させること。例えば、シャツ、ズボン、スカートなど洋服を決める際は、「今日はどっちにする?」と2択にしてあげると良いそう。ただ、5歳以下の子どもの場合、3つ以上の選択肢から選ぶのは難しいので気をつけます。また、大人が選択肢をまったく挙げず、「どうするの?」と問うのも小学生以下の子どもには難しいので避けましょう。タイガー・ウッズやイチローといった超一流アスリートたちも、ゴルフや野球を親からやるように指示されたことはなかったそう。「ゴルフが好き」「野球が好き」という根っこがあり、さらに「自分で選択した」という始まりがあるからこそ、さらなる高い境地を目指してこられたのかもしれませんね。文/鈴木里映(参考)日経DUAL|過干渉育児の恐ろしい弊害子育ては根気が一番ベネッセ 教育情報サイト|2020年大学入試改革で教育が変わる!学研キッズネット|子どもの自主性についてアドラー流で考える藤崎達宏(2017),『モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!』,三笠書房
2019年01月19日ようやく授かったわが子が、かわいくて仕方がない。この子のためなら、なんだってしてあげたい。食事の内容もインテリアも、頭の中、心の中まで、とにかく子ども第一。いつも笑顔で甲斐甲斐しく子どもの世話を焼く、愛情いっぱいの母親…。とても理想的な母親に見えます。実際、母親としては百点満点といえるでしょう。ところが、時間も気力も体力も子どもだけに傾注した結果、夫婦仲が崩壊。 前回 ご紹介したケースの主人公、亜由美さんはそんな女性でした。亜由美さんと敬二さんのように、目に見える大きな衝突にはいたらなくとも、妊娠・出産という夫婦にとっての一大イベントをへて、夫婦仲が冷えきってしまうのは決して珍しいことではありません。特に、妻が「母」でしかなくなり、「妻」として機能しなくなってしまった、機能不全の夫婦。そんな夫婦は年月をへるごとに、どんどん夫婦仲が悪化していく傾向にあります。確かに母親業は重労働。持てる時間もエネルギーも、すべて吸い取られゆく…そんな気持ちも分かります。わが子を愛すればこそ、わが子のために良い母親になろうとすればこそ、疲労度もアップ。「そんな毎日の中で、夫になんか構っていられない」「夫は大人なんだから、自分のことは自分でやってくれなくちゃ。これ以上、私を忙しくしないで」「どうせ頼りにならない夫が、たまに育児に口をはさんでくると頭にきちゃう。いつも子どもの面倒を見ているのは私だし、私のほうがずっと子どものことを分かってるのに。思いつきみたいに余計なことを言って、私の足を引っ張らないで!」「こっちがクタクタに疲れてるのにセックスとか言われると、もうドン引き。そもそも子どもが生まれてそんな気分になれないから、誘われると『気持ち悪い』と思っちゃう」そんな風に言いたくなる気持ちも、分からないでもありません。妊娠・出産による環境やホルモンバランスの変化で、妻が夫を拒絶するようになってしまう。本能的に子どもを守り育てることに必死で、「足を引っ張られた」と感じたら、相手が夫でも攻撃対象となり、「敵」とみなしてしまう。これらはよく知られた事実です。生後間もない、か弱い赤ちゃんを守り抜くために、女性に備わった本能。しかし、ただ事実を事実として、本能を本能として受け入れるだけでは、なにも変わりません。こうした事実を踏まえたうえで、どう対処していくべきかを考えましょう。その第一歩として、あなたが本能のなすがままに「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」モンスターと化してしまう危険度をチェックしてみてください。■「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度チェックここでは、あなたの「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度をチェックしてみましょう。以下の質問で、〇はいくつありますか?1. 子どもさえいてくれれば、夫は留守でも構わない。2. 子どもには持てる限りの時間とお金と労力を、すべて注いであげたい。3. 子育てこそ、女性の最大の幸せだと思う。4. 育児や子どもの教育について、夫はあてにならないと思う。5. 母親がどれだけ育児や教育に関する知識を持っているかで、子どもの人生は決まると思う。6. 妊娠中、産後を通して、育児書とネットが最高の友だちだった。7. 育児以外の仕事、人間関係の優先順位が下がるのは仕方がない。8. 妊娠・出産をへて、夫にイライラすることが急増した。9. 産後、夫の誘いを断り続けている。 10. 子どもが生まれてから、夫を家事や育児の足手まといだと感じるようになった。■あなたの「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度は何レベル? 「モンスターワイフ」判定結果「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」度をチェックする質問に、あなたはいくつ〇がありましたか? 下の判定結果と照らし合わせて、自分のモンスターワイフ度を確認しましょう。○の数が3個以上6個未満は、“子どもが恋人”ママ度「C」(今はまだ、ただの「いいお母さん」ですが…「いい奥さん」であることも忘れないようにしてください)○の数が6個以上8個未満は、“子どもが恋人”ママ度「B」(「夫に回す時間や労力はない」という生活になりつつありませんか?)○の数が8個以上は、“子どもが恋人”ママ度「A」(「子どもさえいてくれれば、夫のことなんかどうでもいい」という態度に、夫は相当傷ついているはず)夫の敬二さんをズタボロに傷つけた、「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」モンスターの必殺技。それは「夫を完全無視」。夫として尊重されず、父親として頼りにされず、男として求められない。だから家庭に居場所がない。「あなたの考え? 気持ち? したいこと? そんなの興味ないわよ」「あなたは精子バンクとATMとしてだけ機能してくれれば、それでいいの」そんな亜由美さんの態度に敬二さんはずっと傷つき、怒りを募らせていました。幸い女性の産後うつに関しては、少しずつ情報が増えてきています。赤ちゃんの誕生で突然環境が変わり、心身ともに疲労困ぱいしている妻に、夫が言ってはならない禁句があるそうです。それは…「母親になったんだから頑張れ」「ママなんだから我慢しないと」なんだそう。では、子どもの誕生後の夫の状況は? 男性は出産という、肉体的な大ダメージを受けずにすみます。ホルモンバランスの変化による、精神的なゆらぎもないでしょう。だからこそ、「いかにして夫が妻を産後うつから守るか」が重要視されていますね。けれど、夫だって父親1年生。なんでもかんでも「父親なんだから我慢」「妻は心身ともに参っているんだから、夫が我慢してやれ。折れてやれ」と言われていては、不満がたまるのは当然です。こんなことを言う妻がよくいます。「私は妊娠・出産で体の状態が変わってセックスどころじゃないのに、夫に求められると本当にゲンナリするんです。確かに男性は妊娠も出産も経験しないから、女性の体や心の変化を体感することはできません。でも、ちょっと想像すれば分かりますよね? あんなにおなかが大きくなって、人ひとりを生み出すんですよ。ちょっと考えれば、セックスどころじゃないことくらい、分かりますよね? そう思うと、本当に夫にイライラして」身も心も疲れ切っている時期に、そう思ってしまうのは無理もないかも知れません。けれど…そんな妻たちこそ、思いやりを持たなければ。男性は妻の妊娠期間中といえども、自動的に性欲スイッチがオフになるわけではありません。女性が男性の性欲のメカニズムを体感することはできませんが、ちょっと考えれば、「妻の妊娠中であれ産後であれ、夫の性欲は普通に存在する」のです(妊娠中の妻は対象にならない夫もいますが)。それでも新たな命を育み、生み出すために、妻は全身全霊で頑張っている。それが分かっているから、夫たちは自分の性欲を我慢するのです。それなのに、夫が頃合いを見計らって、勇気を出して、「そろそろ、どう?」とおうかがいを立ててきた時に、妻が相手をさげすむような態度で冷たく拒絶したら…夫だって「やってられない」という気持ちになってしまいます。そして「産後セックスレス」へまっしぐら。とはいえ「妊娠・出産・育児で体がつらかろうと、夫の誘いは断るべからず!」などと言うつもりはありません。もちろん応じることができればそれに越したことはありませんが、無理は禁物。妻たちに覚えておいてもらいたいこと。それは、子どものことだけで手一杯だからと夫のことを後回しにして、『そんなの当然』と開き直っていては、あっという間にモンスターワイフ化してしまうということです。これはセックスに限らず、夫婦の生活全般についていえることです。産後、時間も心身のエネルギーも、まずは子どもに回っていくのは避けられません。そこで妻が「仕方ないでしょ。あなた、父親でしょ。私の手をわずらわせないで」という態度を取るか。それとも「ごめんね。私も忙しくて疲れてて、あなたのことはいつも後回しで…」と、相手の抱える不満に理解を示すのか。夫に傾けることのできる時間やエネルギーの量が同じでも、妻の気持ちや態度によって、夫婦関係に大きな差が出てくるのです。■子育ては十数年、夫婦生活は数十年…どちらが大切?ここで、 亜由美さんのケース を振り返ってみましょう。子どもに夢中になった亜由美さんは、早々に夫をバッサリと切り捨ててしまいました。夫の気持ちや要望など、お構いなし。子どもさえニコニコしていればそれでよく、いつでも「あなた父親でしょ。子どものために、これくらいできるでしょ? こんなことも我慢できないの?」という態度。朝から晩まで、子どもにベッタリ。育児、教育に関する情報も徹底リサーチしているので、「わが子のことを一番よく理解しているのも、わが子にとってなにが良いかを知っているのも自分」と信じて疑わない。だから、夫が妻の育児・教育方針に意見しても、聞く耳を持ちません。最近の傾向に、「検索魔ママ」の急増があります。子どものことで知りたいことがあれば、すぐにネットで検索。初めての育児で疑問に直面した時にも、ネットのママコミュニティで質問し、教育の悩みも、ネットの相談サービスを利用します。育児書もおもちゃもおやつも、すべてネットで高評価のアイテムを検索してワンクリックで購入するのです。本来なら、子どもの父親である夫にも相談してしかるべき事柄まで、妻がネットでリサーチして自己完結。最高の相談相手であるべき夫が隣に座っているのに、妻はまったく目もくれず、ネットで見知らぬ他人に子育て相談…などという奇妙な現象まで発生しています。妻のこうした行為は、夫が父親として成長する機会を奪ってしまいます。妻に頼られ、子どもに求められ、家族に尊敬されてこそ、夫は成長していくのですから。こうした妻は普段、夫をスマホの育児アプリ以下の扱いをしておきながら、ネットや育児書で見つけた「理想の父親像」を夫に押しつけようとしたりもします。こうなると夫は当然、息苦しくて仕方がない。発言権を与えられず、「子どものために」と妻が独善的に設定したルールを強要される。夫が妻の思い通りに動かなければ、さんざん目の敵にされ、非難される。そして、それ以外の時には、見向きもされない。妻の妊娠中や育児中の、夫の浮気。どんな事情があれ決して正当化されてはならないし、許されることではありません。しかし、家庭に居場所を失った夫たちが、外に救いを求めた結果なのかもしれないという想像はできます。その後、亜由美さんと敬二さんは冷戦状態に突入しました。態度をあらためるつもりもなく、夫婦関係について話し合う気もないまま、「ねえ、2人目」という催促しかしてこない亜由美さんから、敬二さんの心は完全に離れてしまいました。催促を拒絶された亜由美さんも、子どもの前では相変わらずニコニコしていますが、敬二さんと2人きりになると、以前以上に冷たい態度を貫いているそうです。「離婚も真剣に考えましたよ。でも、妻は絶対に親権を譲らないでしょうし、僕も息子と離れるのはつらい。それに妻は、子どもを置いて働きに出るなんてことは考えられないでしょう。となると離婚した場合、一体僕は毎月いくら、妻と息子に払い続けなければならなくなるのか…」八方ふさがりです、と頭を抱える敬二さん。育児の真っただ中で時間的、体力的制約があっても。「正直今は、子どものことしか考えられない」という気持ちであっても。亜由美さんが夫に対してもう少し思いやりを示せていたら、状況は変わっていたはずです。息子の前でだけ演じる「見せかけの幸せ」ではなく、本当に幸せな家族でいられたかもしれないのです。もう子どものことで手一杯。子どもさえいてくれればそれでいい。セックスなんて、もう興味ないわよ。今そんな風に思っているあなたも、ちょっと考えてみてください。夫が忙しさを理由に、あなたの寂しさや不満を無視するようになったら? 子どもに手がかからなくなったら? 子どもが家を出たら? 夫にセックスを冷たく断られ続けたら、どんな気持ちになりますか?家族は夫婦に始まり、夫婦に終わります。子どもが巣立ってからも夫婦関係は続きます。熟年離婚や空の巣症候群のリスクは大きいのです。「今は子どものことしか考えられない」というあなたも、もう少し先のことを考えてみてください。そうして、今より少し思いやりを持って夫に接することができるようになり、夫婦仲がやんわりすれば…。それはあなたが愛してやまない、お子さんの幸せにもつながります。
2018年10月28日夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。「子どもが生まれたら、子ども中心の生活」。それが大多数の夫婦の現実かも知れません。けれど、そんなライフスタイルが、夫婦仲にヒビを入れる可能性があることも忘れてはなりません。自分の子どもがかわいいのは当然です。しかし、子どものことしか見えなくなり、夫との関係をおろそかにしていると…家族の基礎である夫婦仲が、確実にぜい弱化していきます。夢中で子どもを追いかけ回しているうちに、気づけば夫を置いてけぼりにしていた…。夫との間に、決定的な亀裂が入っていた…。今回ご紹介するのは、そんな亜由美さんのケースです。■悲劇は妊活から始まった…“子どもが恋人”ママモンスター誕生「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」代表:亜由美(仮名)38歳の場合「はるくん! タマネギもちゃんと食べなきゃダメだぞ~」大好物のナポリタンで口のまわりを真っ赤にした息子の陽翔(はると)に向かって、亜由美は言った。口では怒りながらも、亜由美の顔は満面の笑み。もうすぐ4歳になるひとり息子が、かわいくてかわいくて仕方がない。郊外の住宅街。子ども部屋やリビングのみならず、ダイニングスペースまで亜由美が厳選したおもちゃであふれ返る家。水色のエプロンをした亜由美は、満ち足りた顔で愛情いっぱいのまなざしを陽翔に向けている。陽翔も甘えん坊特有の上目づかいで、亜由美の顔を見つめている。絵に描いたような幸せな食卓…の片隅に亜由美の夫・敬二は、いつもの仏頂面で座っていた。「あら、あなた、食べないの?」敬二の手つかずのナポリタンを見て、亜由美は言った。「あのさあ、何度言わせるんだよ。俺はケチャップ嫌いだって言ってるだろ。それに甘ったるいタマネギも。なのに昨日はオムライス、今日はナポリタンってこれ…」さっきまで笑顔だった亜由美が、キッと鋭い視線を敬二に向ける。そして、そんな様子を息子には気取られまいと、視線とは裏腹の明るい声を上げて言った。「やだ~、パパがそんなこと言ってちゃダメだよねぇ。はるくんは、タマネギ食べれるでしょ? ほ~ら、パパに、お手本見せてあげて!」妻の取ってつけたような高い声と笑顔に、敬二はうんざりして顔を背けた。妻はいつもこうだ。息子のことしか考えていない。俺のことなんてどうでもいいと思っている…いや、そもそも夫のことなんて、なんにも考えていないのだ。昔はこんなじゃなかった。俺たちだって昔は、仲の良い夫婦だったのだ。そう、妊活が始まるまでは…。もちろん息子はかわいい。けれど、今の家庭の状況、夫婦関係を考えるにつけ、敬二は「こんなはずじゃなかった」という思いをぬぐい去ることができなかった。■奥ゆかしかった妻が「排卵日セックス」要求亜由美が大学生、敬二はすでに会社員として働いていた頃に2人は出会った。敬二の仲の良い同期の恋人が亜由美の大学の友人で、ダブルデートをすることになったのだ。5歳も年下の、しかもまだ学生をしている女の子となにを話したらいいんだ? やたらキャピキャピした子が来たらどうしよう?と心配していた敬二。しかし、自分と同じ奥手で真面目過ぎるくらいの亜由美に、一瞬で好感を持った。亜由美のほうも同じだった。それまでまともに男性と交際したことがなかった亜由美だが、誠実で頼りがいのあるお兄さんのような敬二に、どんどんひかれていった。こうして、晴れて付き合い始めた2人。交際は亜由美が中堅企業の一般職に就いてからも順調に進み、亜由美が27歳、敬二が32歳の時に結婚した。亜由美は家庭的なタイプで、子どもも大好き。きっと理想的な妻になってくれるだろうと、敬二は幸せに浸っていた。そして実際、2人の結婚生活は楽しかった。亜由美が30歳の時に、妊活を始めるまでは。心から子どもを望んでいたのに、自分が妊娠しづらい体質であることが分かった亜由美。思うように妊活の成果が出ないとひどく落ち込んだり、感情的になることも増えていった。彼女の穏やかで落ち着いた人柄を愛していた敬二にとって、これはつらかった。けれど、もちろん妻の苦しみは理解できる。だから敬二は、懸命に妻のサポートを続けた。ところが、亜由美の変化はそれだけではなかった。妊活に取り組む夫婦にとって避けては通れない道とはいえ、敬二は亜由美の寝室での変貌ぶりに衝撃を受ける。奥手で恥ずかしがり屋で、奥ゆかしいところがたまらなくかわいらしかった亜由美が、堂々と排卵日セックスを要求。そのうえ、ネットで見つけてきた「妊娠しやすい体位」を事細かに指示してくるわ、事後にも「妊娠しやすいから」と、いつまでも奇妙な姿勢を取っているわ…。分かっている。妻は一生懸命なのだ。必死なのだ。それは自分にだって、よく分かっている。頭ではよくよく分かっているのだ。だから、敬二はなんとか、亜由美と同じだけの熱意をもって妊活に参加しようとした。それでも、なかなか気持ちが追いつかず、排卵日セックスをひどく億くうに思うようになっていった。でも、これも今だけだ。ずっと続くわけじゃない。妊活さえ成功すれば、自分たちは元通りになれる。元のかわいい亜由美が戻ってきてくれるはずだ。そう自分に言い聞かせて、敬二は耐えた。そして2人の努力がついに実り、亜由美は妊娠。これで妻も穏やかではにかみ屋で、いつも自分を頼って慕ってくれていた昔の妻に戻ってくれるはず…敬二はそう信じていた。だが、事態は彼が望む方向へは進まなかった。妊活中、あれほどセックスを要求してきた亜由美が、妊娠後はセックスのセの字もなくなったのだ。■セックス拒否の妻「子どもが生まれれば…」我慢、我慢の日々妊活中の「必要に迫られてするセックス」から解放された今こそ、昔のような2人に戻れるのではないか。子どもが生まれるまでの数カ月間は、夫婦だけで過ごす最後の時間になる。2人で楽しい時間を過ごしたい。子どもが生まれたら行けないような場所にも行っておきたい。セックスだって子どもが生まれたらしばらくは、なかなかできないかも知れない…。そう考えた敬二はある日、リビングのソファでいかにも幸せそうに妊婦向けの雑誌を眺めている亜由美の隣に座り、肩を抱きながら久しぶりに妻を誘った。すると、妻の表情が一瞬にして激変した。「冗談よね?」妻のこわばった、相手を非難するような表情に敬二は困惑した。「え…、いや、安定期に入ったしさ。妊娠が分かってから俺たち、一度もしてないだろ。それに、おなかが大きくなったら、また難しいだろうしさ…。もちろん、絶対に激しくなんかしないし」「なに言ってるのよ!」亜由美は敬二から飛び退くようにして立ち上がり、敬二をにらみつけた。「安定期に入ったからって、赤ちゃんが無事に生まれてくる保証なんてどこにもないのよ! 赤ちゃんに万が一のことがあったらって、不安にならないわけ!? こんな時にセックスだなんて、敬二さん、どうかしてるわ。あなた、それでも父親なの!?」まるで汚いものでも見るような目つき。相手を完全に突き放し、見下した口調。まったく予想していなかった妻からの反応に、敬二は傷つく。と同時に、心には不満も芽生えた。つい数カ月前まで、こっちが引くくらい求めてきたくせに…。子どもさえできれば、俺はお払い箱かよ。俺は精子バンクか。そんな思いを、敬二はグッと飲み込む。4年近い不妊治療の末に、やっと授かったわが子。亜由美がナーバスになるのも無理はない。そうでなくとも、妊娠中の女性は気持ちが不安定になることがあるという。この件に関しては、自分が悪い。子どもが無事に生まれて、少し落ち着いたら、きっと妻も元に戻ってくれるはずだ。それまで自分が夫として、父親として、しっかりサポートしていかなければ。セックスにこだわらず、夫婦仲を良くしたうえで、わが子を迎える日に備える。敬二はそう思うことにした。ところがその後、敬二の心は妻からどんどん離れていくことに。正確には、亜由美が敬二にまったく関心を示さなくなり、敬二も「仲良し夫婦」を目指すのをあきらめてしまった、といった状態だ。亜由美はヒマさえあればあらゆる妊婦向け雑誌やウェブサイトを読みふけり、とにかく生まれてくる子どものことしか眼中にない。2人で並んで座っていても、スマホの妊婦向けアプリに夢中で、敬二が話しかけると露骨に面倒臭そうな顔をする。クレジットカードの請求がびっくりするような額になっていて、敬二が亜由美に問いただしたこともあった。すると妊娠中に食べると良いらしい健康食品をネットで見つけては、あれこれ注文したとのことだった。これまたネットでどこかの国の聞いたこともない教育法の情報を見つけてきては、なにやら高価な材料を取り寄せて、寝具やら知育玩具やらを作り始めたりもしている。正直、敬二はついていけなかった。子どもを迎える準備といえば、夫婦で子ども服やおもちゃを見に行って、ああでもない、こうでもないと、楽しく頭を悩ませるシーンを想像する。ところが実際には、「プロの妊婦」と化した妻がどんなことでもリサーチにリサーチを重ね、完璧かつ最高の条件を用意して子どもの誕生を待ち構えている。そこに敬二が入り込む余地はない。すると今度は「あなたの子でもあるのに、やる気あるの?」と亜由美に責められる。そんな生活に、敬二は嫌気がさし始めた。そうこうしているうちに待望の第一子、陽翔が生まれた。■夫は邪魔者? 息子を溺愛すぎる妻亜由美の母親ぶりは申し分ない。赤ん坊の夜泣きの対応をどちらがするかで夫婦けんかになるなどという話も聞くが、亜由美と敬二の間にそんな問題は皆無。どんなに疲れていても陽翔が少し声を上げれば、亜由美は飛び起きてすっ飛んでいく。「亜由美、疲れてるだろ。俺が見るよ」と敬二が言っても、「ダメ。はるくんには特別なあやし方があるんだから」と言って、亜由美は陽翔を渡そうとしない。妊娠が判明した直後からさんざん育児書を読みあさっていただけあって、亜由美の母親としてのパフォーマンスは最高だった。ところが…敬二の亜由美に対する不満は、息子の誕生後も募る一方だった。亜由美の献身的な母親ぶりには、もちろん感謝している。けれど、今の亜由美は陽翔の母親であって、それ以外の何者でもない。夫のことなどまるで眼中になく、夫の意見など完全スルー。彼女が夫を必要とするのは、子どもにかけるお金が欲しい時だけだ。もはや亜由美には、「妻」らしさがまるでない。夫との関係になど、まったく関心がないように見える。セックスに誘えば「疲れてるから」「はるくんがいつ目を覚ますかわからないから」と、いつもいつも同じ言い訳。そして「こんなに疲れてるのに、一体なにを言い出すのよ」「隣の部屋で子どもが寝てるのに、信じられない」という、軽蔑に満ちたまなざし。産後十分な期間待ったつもりなのに、一体、何度冷たく断られたかわからない。食事も、家の中のあれこれの配置も、生活パターンもすべて息子が中心。そして亜由美は、それを夫にも強要してくる。敬二の好きな和食が食卓に上ることはほとんどなくなり、陽翔の好物の洋食ばかりが用意される毎日。さらに亜由美は「父親がお酒を飲む姿を子どもに見せたくない」と、敬二のささやかな楽しみだった晩酌まで禁止する。シンプルにまとめて居心地の良かったリビングも、今では陽翔の「知育玩具」だらけ。壁にも目がチカチカするような「あいうえお」や「ABC」の表が何枚も貼り付けられている。敬二がこだわって選んだテレビボードに陽翔がシールを貼ってしまっても、亜由美は黙ってニコニコしていた。育児や教育の方針についても、亜由美は絶対君主制を敷いている。陽翔とずっと一緒にいるのは自分だし、自分は育児についてものすごく勉強しているのだから、自分のやり方こそ絶対に正しいと言う。例えば、亜由美が陽翔を甘やかし過ぎている気がして、敬二が少し強い口調で陽翔に注意でもしようものなら、すぐさま亜由美は飛んできて陽翔を擁護する。「叱らない育児」「ほめて伸ばす教育」という類の本を片っ端から読んでいる亜由美は、敬二が陽翔に少しでもきつい口調になると、もう我慢ならない。そして、そんな亜由美の言動について、陽翔のいるところで反論しようものなら、ギロリとにらまれ小声で「後で」と言われる。亜由美は「子どもに両親が言い争う姿を見せてはならない」という主旨の心理学者の記事をネットで読んだらしい。陽翔が起きている間は、意見することすら禁じられるようになった。そして陽翔が寝静まった「後で」2人の関係・問題について話し合おうとしても、亜由美は「疲れてるのよ」と言って、自分もさっさと寝てしまう。「あなたとの関係なんて、どうでもいいのよ」。敬二はそう言われているように感じていた。この家の王様は陽翔で、亜由美はその忠実な従者。そして、自分は…この家庭にとって自分は、ただのATMだ。いつしか敬二はそんな風に感じるようになっていた。■「俺は精子バンクか?」夫の怒りがついに爆発!そんなある日。敬二が寝室に入ると、いつもは先にひとりで寝ている亜由美が、珍しく起きて待っていた。「どうしたんだよ」敬二がいぶかしげにたずねると、亜由美は言った。「ねえ、はるくんももう4歳でしょ。私、もう1人、子どもが欲しいの」そして久しぶりに、本当に久しぶりに、敬二に向かって笑顔を見せた。この笑顔を、俺はずっと待っていた。待っていたはずなのに…。敬二は自分が奥歯をかみしめているのに気づいた。「ねえ、なんとか言って…」亜由美が言い終わる前に、敬二が怒鳴り声を上げた。「ふざけるな!」一瞬にして亜由美の顔から笑顔が消え失せ、目が一気につり上がる。「シッ! ちょっとなんなのよ、はるくんが起きちゃう…」亜由美の言葉をさえぎって、敬二は怒鳴り続けた。「おまえは俺のことなんか、精子バンクかATMとしか思ってないんだよな。さんざん俺を無視しやがって、欲しいものがある時だけ愛想よく笑ってみせて…もう、うんざりなんだよ!」ようやく授かったわが子を溺愛する亜由美さん。母親としては完璧ですが、妻としては…夫に我慢を強要し続け、ついに沸点まで追いつめてしまいました。母親の役目は、確かに大仕事。けれども妻の「完全ママ化」は、夫婦関係の悪化を招いてしまいます。あなたも「母親」としての役割しか見えなくなって、夫を無視して暴走するモンスターに変身してしまう危険性を抱えてはいませんか?幸せな子どもは、幸せな家庭から。幸せな家庭は、幸せな夫婦から。愛するわが子のためにも、夫婦仲をもっと大切にしましょう。その第一歩として、まずは、次回ご紹介する「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」チェックテストをお試しください。
2018年10月27日高畑充希主演、竹内涼真らの共演で昨年夏に放送された「過保護のカホコ」が1年ぶりに復活したSPドラマ「過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~」が9月19日にオンエアされた。高畑さん演じる超過保護な究極の箱入り娘・カホコが、全く正反対の境遇で育った竹内さん演じる画家を目指す大学生・麦野初と出会い、自らの中に眠っていた本当の“力”で、家族の問題を次々と解決していく痛快ホームドラマとして昨年7月から9月まで放送され感動の渦を巻き起こした本作のTVシリーズ。それから1年後を舞台にカホコたちの“その後”が描かれた今回のSPドラマ。高畑さん、竹内さんはじめカホコの母・泉に黒木瞳、カホコの父・正高に時任三郎、カホコの祖母・初代に三田佳子、泉の父親・福士に西岡徳馬、カホコの親族役で佐藤二朗、中島ひろ子、西尾まり、夙川アトム、久保田紗友、平泉成、濱田マリ、梅沢昌代らTVシリーズと同じキャストが顔を揃えた。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。カホコと初が結婚して1年、カホコはあらゆるトラブルを抱えて空回りする日々を送り、親と一緒にいられない子どものために始めた「カホコハウス」も経営は悪化の一途をたどっていた。さらに無理して開いた糸(久保田さん)の誕生パーティーではチェロの道を断念した糸が、コンダクターへの道を探すためにウィーンへ旅立つと言い出し、それをきっかけにパーティーが紛糾。家族がバラバラになる危機に。さらにカホコハウスに通う保のもとに行方不明の母が突如現れ、保つを引き取っていく。さらに会社でリストラ担当を任された正高がプレッシャーに耐えられず会社を退職してしまう…というストーリー。放送後には1年ぶりにカホコを演じた高畑さんに「カホコほんとうにかわいい」「カホコ、萌えすぎてやばい」「高畑充希ちゃんのうっとおしい演技さいっこうだなぁ… (ほめてる)」という声が多数寄せられているほか、初を演じた竹内さんには「今更ながら竹内涼真くんかっこいいのはもちろんだけどスタイルも良すぎない?」といった声も。特に今回は初が“就活”のためスーツ姿になる場面があり「脚20mあるじゃん」「スタイルがスーツで際立ってて最高」などそのスタイルの良さを絶賛するツイートが多数見受けられた。また糸を演じた久保田さんにも「この世界の片隅にのすみちゃん役の子だ。雰囲気また違うからずっと気づかなかった!」「本当演技上手くなったし、とても可愛い」「この前まですみちゃんだったのに、イトちゃんに戻れる、さすが女優さん」など、「この世界の片隅に」のすみ役とのギャップと、その演技力に驚いたという反応が数多く投稿されている。(笠緒)
2018年09月20日子ども同士のトラブルが起こった時、親はどこまで介入すべきなのでしょうか? 親として子どもをきちんと監督すべきという責任感や、子どもの自主性を尊重して見守りたいという思い、さまざまな思いに揺れ親は悩みます。また、関心の薄い親から何でも介入する親まで、そのスタンスは家庭によってさまざま。トラブルになった相手の親とこの温度差が激しいと、面倒なことになる危険性も。子ども同士のトラブルに親はどう向き合っていけばいいのか? 実際に、筆者の身近で起きたトラブルをもとに考えてみました。■子どものトラブル「幼児期は親のフォローも必要」でも…昔から、よく「子どものケンカに、親は口を出すな」などと言われてきました。筆者も、基本的にはこの意見に賛成です。身体的な暴力や物を盗まれたり壊されたり、また、一方的な力関係でいじめのような状況になっている場合を除いては、「子ども同士のトラブルは、子ども同士で解決」してほしいと思っています。小学校低学年くらいになるまでに、ある程度のトラブルは、子ども自身が自分で考えて解決する力を育んでいてほしいもの。個人的には、親は子どもの話を聞いて一緒に考えたり、安心できる場所を作ったり、後方で心の支援をしたいと考えています。ただ、意思疎通がまだ未熟な幼児期は、ある程度、親が状況を整理して、子ども自身や相手の感情を理解して伝えるお手伝いが必要なことも。私の周囲でも、「オモチャの取り合いですぐ手がでる乱暴な子がいて困っている。でも、そのママはいつもたいして叱らず…。もうちょっとフォローするべきでは?」とか「公園の遊具で順番を守らず割り込む子。でも、ママらしき人はベンチでスマホに夢中でイライラ」といった声をよく耳にします。しかし、そういった子ども同士のトラブルに、親が間違った方法で介入してしまい、とんでもなくこじれちゃったケースも。実際に、筆者の友人の幼稚園で起きたトラブル話をご紹介しましょう。■子どものトラブル「親子で大の仲良しだったはずなのに…」友人Aは同じ幼稚園に通うBと、子ども同士が仲良しだったことからママ同士も仲良くなり、休日に親子で一緒に出かけるほどの間柄でした。ですが、年長になった頃、Aの子はほかの子とも仲良くなり、Bの子とはだんだん遊ぶ機会が少なくなっていったそうです。そんなある日、Bの子が「〇〇ちゃん(=Aの子)が一緒に遊んでくれない」とお母さんに泣きついたそう。以来、毎晩、過呼吸になるほど激しい泣きの訴えが続きました。心配したBはAに「○○ちゃんから『一緒に遊ばない』と言われたそうだけど…」とSNSを通して相談しました。ただし、過呼吸になるほどとは伝えませんでした。Aが子どもに確認すると、確かに「今日は別の子と遊ぶ約束をしたから、◎◎ちゃん(=Bの子)とは遊ばない」と言ったそう。ですが、毎日のことではないようだったし、お迎え時など見ても2人の間に変わった様子はなかったので、「きっと一時的なことだろうから少し見守ろう」とBに返信しました。この返事に、納得できなかったのがB。ことの深刻さをAに伝えようと、子どもが毎晩過呼吸になるほど泣いていることや、Aの子から以前言われたひどい言葉などをSNSでAへ送ってきたそうです。Aはビックリして再度、わが子に確認。しかし、子どもは「そんなことは言っていない」とのことで話はかみ合いません。真相を確かめようと、その後もBとSNSでやりとりを続けましたが、関係は悪化の一途をたどるのでした。さらに、AとB、それぞれが仲の良いほかの親を巻き込んで、クラスは険悪な雰囲気に。事態を知った園が緊急保護者会を開いたそうですが、結局うやむやなままに終わったそうです。Aは、この付き合いが今後も続くのが耐えられず、小学校就学前に違う学区へ引っ越したそうです。親同士は仲たがいをしたままでしたが、子ども同士はこの騒動から間もなく、なにごともなかったかのように園ではまた仲良しに戻ったそうです。■子どものトラブル「わが子の言い分だけを鵜呑みにしない」子ども同士の一時のケンカ(?)で、親同士の関係が完全に破綻してしまったという話でしたが、どうしてここまでこじれてしまったのでしょうか?その原因の一つに、SNSでのやりとりがあったように思います。SNSは手軽な分、感情のまま送ってしまいがちですし、書き方によっては誤解を生みやすいもの。また、タイムラグによる書き手と読み手の温度差も生じやすく、トラブル時のコミュニケーションにはあまり向かないように思います。AとBはもともと信頼関係がある間柄だったので、もっと初期に顔と顔を合わせてきちんと状況を話し合っておけば、ここまで関係は悪化しなかったように思えてなりません。また、筆者は小学校(低学年)の保護者会で、担任の先生からこんな話を聞いたことがあります。「これからは子ども同士のトラブルも増え、複雑になりますが、自分の子どもの言い分だけを鵜呑みにしないでください。子どもは自分に都合の良いことしか言わない傾向があります。トラブルがあった時は、まず冷静に。一方向からではなく、さまざまな角度から正しい情報収集をしてください」トラブルがあった時、ついわが子かわいさで、相手の子憎しの気持ちが先行してしまいがちですが、まずは落ち着いて多方面から情報を集め、状況を正しく把握することが大事とのこと。先の例も、早期に園の先生に相談して介入してもらい、園での様子を観察&対応してもらっていれば違う結果になったかもしれません。■子どものトラブル「おばあちゃんの一言でスカッと解決」子ども同士のトラブルに親が過剰に介入して、スカッと解決する話はあまり聞いたことがありません。でも、親から見て、子ども同士で解決できそうにない場合は放置するわけにもいきませんし、どうかかわればいいのでしょうか? 最後に、友人の母の粋なトラブル対応話をご紹介しましょう。娘(小学校低学年)の公開授業を見学しようと、母(娘にとって祖母)と一緒に学校を訪れた友人。体育のリレーで転んでしまった娘に、ある男の子が「お前のせいで負けた」とけったところを目撃したそうです。友人は、先生に目線で助けを求めたものの、ほかの作業中でまったく気づいてもらえず…。その時、祖母がすっとその男の子のところに行きました。そして、「今、△△(娘)のこと、けったやろ?」と聞きました。男の子は「けってない」と嘘をつきましたが、母はひるみません。「いんや、おばあちゃん、ちゃーんと見てたで。あんたがけってたの、この目で見たで」。男の子は下を向いたまま、ずっと無言です。すると、祖母はふっとやさしい顔に戻り、「おばあちゃん、これからもちゃーんと見てるからな。これからも△△と仲良くしてやな」とだけ言って戻ってきました。過剰な介入はしないけれど、乱暴な行為は見過ごさず、ちゃんと釘はさす。そして、常に親(祖母?)の目が光っていることを、ちゃんと子どもたちに知らしめておく。ダメなことはダメと伝えつつ、わが子はもちろん、相手の子にも愛情あふれた対応をしたおばあちゃん。この粋な対応は、まさにスカッとした話ですね。
2018年09月11日高畑充希主演ドラマ「過保護のカホコ」が、この秋、スペシャルドラマ「過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~」として帰ってくることが決定。高畑さんと共演の竹内涼真からコメントが到着した。「過保護のカホコ」は、昨年7月期に日本テレビ系で放送された連続ドラマ。高畑さん演じる史上最強の箱入り娘・カホコと、それを見守る竹内さん演じる美大生・ハジメの恋と成長を描いた作品だ。最終回では、自分を取り巻く過剰な庇護から卒業し、めでたくハジメとの結婚を果たしたカホコ。終了後は“カホコロス”を嘆く視聴者も多くいた。そんな中今回、「カホコとハジメの新婚生活はどうなったの?」「カホコの成長ッぷりをもっと見たい!」と、その後の物語が見たいという熱い声に応える形でスペシャルドラマが放送決定!1年後を舞台に、夢と愛を両立させることの難しさをテーマにした、新しい家族の愛の形を描いていくという。“カホコ”こと麦野加穂子役の高畑さんは、「去年の夏は、私にとって奇跡のような夏」と前回の撮影をふり返り、「すごくドキドキしています。ソワソワもしています。心臓出そう」とスペシャルドラマ放送が決定した現在の心境を明かす。また、「大好きな初くんやママパパ、家族のみんなにまた会えるのが、とにかく楽しみ。カホコファミリーみんなで、すっばらしいスペシャルドラマ目指して一生懸命頑張りますので、お楽しみに!いざ!」とファンへ呼びかけた。一方、前作について「去年の夏、悩みながら、もがきながら多くのことを勉強させていただき、自分自身の成長を少しですが感じることができた作品」と語る竹内さんは、「1年経った今、またその麦野初として帰ってこられることを心から嬉しく思います。初が一家の主としてカホコとどんな結婚生活を送っているのか、そしてカホコのパパやママたちはどうしているのか。僕自身、撮影がすごく楽しみです」と話している。ストーリーあれから1年――。カホコは過保護からの脱却を目標に、仕事に家事にと奮闘する毎日を送っていた。と、思いきや、カホコはあらゆるトラブルを全て抱え込み、ひとりで空回りするばかり。親と一緒にいられない子どものために始めた「カホコハウス」は経営が苦しく、残業続き。家庭では家事一切を自分でやると言いながら、洗濯も料理も間に合わず、庭は荒れ放題。見かねた初に止められるも、ムリして開いたイトの誕生日会では、単身コンダクターへの道を探すために、ウィーンへ旅立つと言うイトと節が大喧嘩。子ども欲しさに代理母出産を計画する環が衛と揉めはじめ、とパーティは大紛糾。そんな折り、カホコハウスに通う保の元に、行方不明になっていた母・真美がやって来て引き取られていく。数日後、再び置き去りにされ、カホコを頼って来た保の将来を案じ、カホコは「保を引き取る」と言い出す。しかし当然、初は猛反対。泉からの子作りのプレッシャーもあり、カホコと初夫婦の関係も微妙にズレ始める――。「過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~」は9月19日(水)21時~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2018年08月17日バウンダリーとは、自分と他者の間にある境界線のこと。これまでは、自分の領域に侵入されて困っている側の話でしたが、最終回は相手の領域に侵入してしまう側の悩みを取り上げます。「子どもに毎日の出来事を細かく聞いてしまう」「子どもの友だち関係が気になってつい干渉してしまう」といった親子間でのバウンダリー・オーバー(境界線超え)を防ぐには、どうしたらいいのか? 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)の著者であるおのころ心平さんに、話を聞きました。お話をうかがったのは…おのころ心平さん一般社団法人自然治癒力学校理事長。ココロとカラダをつなぐカウンセラーとして、これまで2万4000件、約5万時間のカウンセリング経験を持つ。経営者、アスリート、文化人など多くのクライアントのセルフケアを請け負っているほか、パーソナル医療コーディネーターとして病院や治療法、医療選択もサポート。セミナー・講演回数は年150回を超える。 ・オフィシャルブログ ■子どもに「今日、何した?」としつこく聞いてしまう子どもの園や学校でのようすが気になり、「今日は何をしたの?」「何が楽しかった?」「何かイヤなことなかった?」と聞いてしまう。親心からくる言動ではありますが、これもバウンダリー・オーバーなのでしょうか。「本人がイヤがってなければOKなのですが、答えてくれないのに繰り返し聞いているのなら、それは親から子どもへのバウンダリー・オーバーといえます。まだ小さいとはいえ、子どもには子どもなりの感情世界があります。あまりしつこくすると、小学校の中・高学年では親用の顔とふだんの顔を使い分けるようになってしまいますよ」(おのころさん)とはいえ、園や学校での様子をいっさい聞かずに、知らないでいるのも不安なものです。そこで、おのころさんが提案するのは、「月に1、2回、親子でじっくりと話をする日を設定する」という方法です。「矢継ぎ早に聞かれるのは、子どもからしたら“言葉の機関銃”を撃たれているようなもので息苦しくなってしまう。あらかじめ『学校のことはこの日に話そう』と伝えておくと、子どもも心の準備ができます。もし人間関係や勉強などで問題を抱えていても、その日に向けて解決するように頑張ってくれるかもしれませんよ」(おのころさん)大人と同じで、子どもにも良い日もあれば悪い日もあるのが当たり前。「今日どうだった?」と早急に結果を求めるのではなく、「最近どう?」くらいの長いスパンで話を聞いてあげるといいでしょう。おのころさん自身、3人の娘さんが小・中学生の頃には毎月1回、ひとりずつとデートしていたのだそう。「家にいると、どうしても仕事や学校などほかのことが入り込んできてしまいます。2人きりで外出することで特別な空間を作り、『あなたが一番だよ』と伝えて、とことん甘やかしてあげる。そうすると本音が出てきて、『実はね…』とふだん話さないような話もしてくれていましたね」(おのころさん)きょうだいのいる家庭では、ぜひマネしてみたいアイディアです。 ■子どもの友人関係「ついつい口を出してしまう…」子どもが成長するにつれて、気になるのが友人関係。子どもの自主性を尊重しなければと思いつつも、乱暴な子や言葉づかいの悪い子とはあまり付き合って欲しくない、と考えてしまう親も多いでしょう。「でも、乱暴とか言葉づかいがというのは、その子の一面に過ぎませんよね。世の中には、大人だけに良い顔をする子もたくさんいます。子どもの判断で付き合っているのだから、きっとその友だちには違う面があるのではないでしょうか?気になる場合は、子どもに『お友だちのどこが好きなの?』『どういうところが良いの?』と聞いてみるといいでしょう。そのうえで、『そんなに良いところがあるんだね』『良い部分を引き出してあげるあなたもすごいね』と、ほめてあげるといい。そうすると子どもはますます、相手の良いところを引き出せる人間に成長していきますよ」(おのころさん)たとえ今は“悪い子”に見えても、周囲から良い影響を受けることで変わっていく可能性は大いにあります。子どもの選択を尊重してあげつつ、成長を広い心で見守ってあげるといいでしょう。■子どもの宿題や支度「必要以上に手伝うのは過保護?」幼少期なら、親が子どもの世話をするのは当たり前。でも、子どもが成長しているのにいつまでも介入し続けるのは、子どもの世界へのバウンダリー・オーバーです。「いわゆる過保護の問題の背景には、親側の不安があります。宿題をやってあげるのは、自分が子ども時代に宿題で失敗した経験の影響かもしれませんし、身支度をやってあげるのは自分が忘れ物をして悲しい思いをした記憶が残っているからかもしれません」(おのころさん)「恥をかかせたくない」「傷つけたくない」という親心は一見、子どものために思えますが、実は自分の欲求を満たそうとしているだけにすぎないのです。「子どもには子ども自身の感情世界があり、園や学校、友だち、先生など、複雑な人間関係のなかで生きています。“脳の中の判断ルーム”を親が占拠するのは良いとはいえないですね」(おのころさん)親と子の間にバウンダリーがあることを意識しておけば、もし超えてしまった場合も同じ過ちを繰り返さないように心がけることができます。ママたちの人間関係はとても複雑。自分の領域に侵入されて困ることもあれば、自分が行きすぎて失敗してしまうこともあるでしょう。人間関係を円滑にしてストレスから身を守るために、「バウンダリーを上手に引く」という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。参考図書: 『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』 (同文舘出版)おのころ 心平 著 1,512円(税込) 24年間、のべ5万時間以上のカウンセリングから導き出した「病気にならない心理学」の本。快適でベストな人間関係を築くために、自分と相手とのバウンダリー(境界線)を引くことを提唱する。表情・しぐさ・言葉遣いをほんの少し変えるだけで「自分の領域」を守る方法や、バウンダリー上手な人になるためのテクニックを紹介。イラスト/野原広子取材・文/まちとこ出版社 渡辺裕希子
2018年08月07日わが子には、可能な限りできることはしてあげたい。惜しみなく愛情をそそぎたい…。子どもをたくさん愛することはとっても良いことですよね。ただ、まれにその愛情が「行き過ぎている」としたら? 過剰な愛は、子どもはもちろん、その周囲にも良からぬ影響を与えてしまうことがあるようです。今回は「過剰に子どもを溺愛しすぎてる?」と心配なママパパのために、成長の妨げにならない“子どもを受け止める愛し方”について考えていきましょう。■子どもへの愛、どこからが過剰?愛情が「行き過ぎている」とはどういう状態を指すのでしょうか?子どもへの愛情が過剰なのかどうかを、自分で判断するのはすごく難しいと思います。「たくさん物を買い与えたり、子どもの行動を1日中監視したりしているわけではないから、私は大丈夫」と思っている人も多いでしょう。しかし、愛情が過剰かどうかは、行動に表れている・いないで判断できないのが難しいところ。見極める方法として、「子どもの身に起きたことを、まるで自分の身に起きたことのように感じてしまっているかどうか」がひとつの判断基準となり、愛情過多のボーダーラインとなります。例えば「わが子と仲良かった子が、最近は、ほかの子とよく遊ぶようになった」という話を耳にしたとします。すると、わが子は意外にケロリとしているのに、親である自分が傷つき、仲良かった子や相手の子を憎らしく感じて目の敵に感じてしまう…。そういった経験があるとしたら、黄信号がともっているといえるでしょう。子どもに起きた出来事をまるで自分に起きたことのように受け止めて落ち込んでしまう。子ども自身は立ち直っているのに自分はまだ苦しい。そんな状態になっているとすれば、それは愛情過多に陥り始めているかもしれません。■ 「過剰な愛」は周囲を巻き込んだ迷惑行動に…子どもへの愛が強すぎるあまり、自分の人生と子どもの人生を重ね合わせてしまっているのは愛情過多のサインです。それが、時には周囲を巻き込む迷惑行動になって表れることも…。例えば、園の発表会で「わが子のセリフや出番を増やせ」と先生に詰め寄る。「わが子にはこれがぴったり」と子どもの意見を聞かずに習い事を勝手に決めてしまう。所属しているスポーツチームのコーチに「個別に練習メニューを増やしてほしい」と頼む。逆に、「体が弱いので負担の少ないメニューにしてほしい」と注文する。そんな行動をしてしまうママパパは、周囲にいませんか?これは、親自身が子どもの頃「やりたいことをさせてもらえなかった」「スポーツチームのメンバーに選ばれなかった」など悲しい思いをしたことがあることから、「わが子にはそんな思いをさせたくない」という強い思いで、先回りして障害を排除してしまうのです。子どもに頼まれてもいないのに、自覚のないまま周囲を巻き込んで、迷惑モンスターペアレント化してしまう現象です。行き過ぎた愛情は「子どものため」という大義名分をかさに、このような身勝手な行動を引き起こしてしまう恐れがあります。こうした行動は、周囲はもちろん子ども本人にも、少なからず迷惑をかけてしまうことになるでしょう。■失敗の数だけ強くなる「ありのままを受け止める愛」では、過剰になりすぎず子どもを愛するにはどうしたら良いのでしょうか?まず最初に、自分が過去に失敗した時のことを思い出してみてください。その時、悲しくて辛い思いをたくさんしたと思います。自分のなかでさまざまな葛藤もあったことでしょう。けれど、時間をかけて自身の力で立ち直ったのではないでしょうか。「悲しいことがあっても立ち直れる力を自分は持っている」。まずは、それを思い出し、自分自身を信頼することから始めてみましょう。そうすれば、わが子が失敗した時でも、必要以上に落ち込まないように気持ちをコントロールできるようになります。子どもを適切に愛するには、「先を見越した悲観的な目」ではなく「今のありのままを受け止める目」が必要です。その視点を持てるようになると、子どもの挫折や失敗を自然と恐れなくなっていくはずです。先を見越して障害物を取り除くのではなく、そのままのわが子自身を受け止めてあげましょう。そのうえで、これからどうしたら良いかを一緒に考えてみてはいかがでしょうか。失敗は、なるべく小さいうちに、たくさん経験させてあげましょう。少し大きくなると「笑われるかも」「恥ずかしいな」という感情が子どもに芽生えてしまい、失敗を恐れずに挑戦する機会が減っていきます。小さい時期の失敗経験こそが、子ども自身のチャレンジ精神を育むチャンスです。そのためにも、「なるべく失敗しないように」「できれば悲しい思いはさせたくない」という、ママパパのあふれ出る「愛情に変換されている不安」と先回り行動はいったん封印。もし、わが子が何らかの理由で悲しい思いをしてしょげていたり泣いていたら、あなたも一緒に落ち込むのではなく、「いやだったね」「悲しかったね」と気持ちを受け止め、ぎゅっと抱きしめてあげてください。そして「大丈夫だよ。何があってもママはあなたの味方だからね。」と言って安心感を与え、子どもが自ら気持ちを立て直していく力を信じましょう。失敗してもしなくても、子どもの「ありのままを受け止める」。これこそが、一番の愛情表現といえるのではないでしょうか。
2018年06月30日交際中、相手を束縛すると、嫌がられてしまうことは分かっています。ただ、気を付けてはいても、無意識のうちに相手のプライベートに踏み込んでしまうこともある。そこで、“過干渉彼女からのうんざりLINE”というテーマで男性たちに話を聞いたので、自分の言動を振り返ってみてください。文・塚田牧夫「束縛とか嫌いだから」「彼女と知り合ったとき、男っぽい感じだなって思ったんです。さっぱりというか、サバサバしてる感じで。束縛とかは、するのもされるのも嫌いと言うので、付き合いやすそうだなと思って告白しました。付き合い始めた最初のころ、友だちと飲みに出かけたんです。そこで彼女からLINEが来て、“誰と? 場所はどこ?”って聞くんです。いちいち連絡したくないから先に教えておいてと。“束縛するのとか嫌いだから”って言うんですね。付き合ったばかりはそういうもんか……と思ってたんだけど、毎回そうなんです。誰と? 場所は? 時間は? とか聞いてくる。確かに、友だちと遊んでる最中には連絡はないんだけど……。これも一種の束縛ではないかという気がしてなりません」カズキ(仮名)/27歳「ロックかけたほうがいいって」「俺、スマホにロックをかけてないんです。開くときにいちいちパスワード入れるのも面倒だし、それに別に見られていけないようなものもないんで。彼女がうちに泊まりに来たとき、初めてそのことを知ったんです。そうしたら翌日、“ロックかけたほうがいいって”ってLINEで言ってきたんです。面倒くさいって言っても、すごいすすめてくるんですよね。そんなの人の勝手じゃないですか? 強制しようとする意味が分かりません。しかも、“誕生日だったら忘れることもないし”と、すぐにバレそうなパスワードをすすめてくるのも気になりました」マサシ(仮名)/30歳「友だちになりたい」「彼女とは知り合って一ヶ月くらいで付き合うことになりました。期間も短かったこともあり、LINEなんかで自分の身の回りのこと、特に友だちの話とかをするじゃないですか?そうしたら彼女が興味を持ってくれて、“私も友だちになりたい”って言うんですね。で、紹介したんですよ。でも会ってみると、さほど興味はなさそうな様子なんです。そしてまた別の友だちの話をしたときに、彼女が“友だちになりたい”って言うんです。大丈夫かな……と思いつつ、会わせてみたらやっぱり興味なさそう……。あるとき気付いたんです。すぐに“友だちになりたい”って言う人なら、彼女自身に友だちがいっぱいいるはずじゃないですか? それが、友だちの話はほとんど聞いたことがないんです。もちろん紹介してもらったこともない。もしかして、こっちの交友関係を把握しておきたいだけなのかな……と思いました」セイイチ(仮名)/29歳“過干渉彼女からのうんざりLINE”をご紹介しました。束縛……とまではいかなくても、あまりに干渉すれば嫌がれて当然です。一発アウトとはならなくても、不満が積み重なればやがて爆発します。こういった傾向がある方は、意識的に自由にさせてあげるようにしましょう。(C) Jack Frog / Shutterstock(C) Stock-Asso / Shutterstock(C) IraBagmet / Shutterstock
2018年06月13日交際時、男が嫌うのが“束縛”です。女性もそれは分かっているものの、つい干渉しすぎてしまいます。良好な関係を長く続けたいのであれば、付かず離れずが一番。そこで、“男が好む干渉し過ぎない女の特徴”について、男性たちに意見を踏まえてご紹介しましょう!文・塚田牧夫連絡が少ない「彼女とは、俺の猛アタックの末に付き合い始めました。だからなのか、彼女は最初から冷めていた。普通だったら、付き合った当初なんてラブラブでしょう? それが、まったく……。彼女のほうからは連絡が一切ないんです。まあ、だからこそこっちが頑張って、なんとか付き合って一年が経ちます」タクミ(仮名)/27歳通常、女性のほうが頻繁な連絡を求めがち。あまりにしつこければ嫌がられますが、まったくないのは男性にとって寂しいもの。そうなるとむしろ、男性のほうが求めるようになるんですね。すぐ帰る「彼女は料理が得意なんです。うちに来て、よく夕食なんかを作ってくれるんだけど、そのあとすぐ帰ることが多いんですよ。仕事が忙しいらしい。こっちとしては、もっとイチャイチャしたんですけどね。去って行く背中を追いかけたくなるときもあります」シンゴ(仮名)/26歳一緒にいる時間が少なければ、物足りなさを感じるのも当然。付き合っている意味あるのかな……なんてことも考えてしまうかも。でも、あまり与えすぎて満足させすぎるよりも、少し物足りぐらいのほうが気持ちが持続するものです。追及してこない「この間、女友だちに送ろうとしてたLINEを、誤って彼女に送ってしまいました。飲みに行く約束をしてたので、その連絡でした。もちろん浮気じゃないですよ?慌てて“間違えた!”と送りましたよ。疑われるかと思ったけど、“気を付けて!”とだけ。不安じゃないんだ……と逆にこっちが不安になりそうだった」トシ(仮名)/30歳普通、彼が女友だちと連絡を取るだけでも嫌なものですよね。そこを追求しないとは、なんという放任主義。男性としてはありがたい場合もありますが、不安を感じてしまう場合もあるようです。打ち込んでいるものがある「彼女が転職したばかりで、まったく相手をしてくれません。経験のない金融関係の仕事らしく、只今、猛勉強中らしい。こっちはほったらかしで寂しいですけどね。でも、一生懸命に取り組んでいる姿を見ると、応援したくなります」ケンジロウ(仮名)/29歳一生懸命に何かに打ち込んでいる姿は素敵です。そこで構ってもらえなくても、彼も文句は言わないでしょう。むしろ彼女が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思う。相乗効果で、素晴らしい関係が築き上げられるかもしれません。“男が好む干渉し過ぎない大人な女の特徴”をご紹介しました。良好な関係を長く続けたいのであれば、こういった点を意識すべき。するとそのうち、彼のなかに、「妻にしたい……」というような感情が湧き上がってくるかもしれませんね。(C) FlyingFifeStudio / Shutterstock(C) Africa Studio / Shutterstock(C) wavebreakmedia / Shutterstock(C) puhhha / Shutterstock
2018年05月07日今日から4月、暖かくなってくると気になり始めるのが洗濯機や水回りのカビ。市販品の洗濯槽クリーナーよりも、過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を使った方が、より洗濯槽の黒カビをキレイに落とせるようです。その方法と効果をご紹介します。使い始めて4年めにして初めてチャレンジした洗濯機の大掃除をしました。※ 【丁寧な暮らしを楽しむ木の家つくり】今までのシリーズを見てみる■ 使い始めて4年目の洗濯機だけど、キレイに使いたい!Ushico / PIXTA(ピクスタ)新しい家には新しい家電一式を!なんて夢は叶わず、憧れのドラム式洗濯機はまた少し先の楽しみになりました。ということで、今使っている洗濯機も新居で使うことになったのです。使い始めて4年目。まだまだちゃんと使えますし、確かに買い換えるにはもったいない。でも、洗濯槽の中ってカビだらけという噂も聞いたことあるけど……?■ 洗濯槽の掃除に必要なものとは?4年目の洗濯機を新居でも気持ちよく使いたい。そうだ、洗濯機の大掃除をしてみよう!そう思い立ったのは、子供たちが寝付いた夜のことでしたが、家にある掃除道具でどうにかできました。使った材料と道具は以下の通りです。過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)重曹を水で溶かしたスプレーお風呂の残り湯古い歯ブラシゴム手袋手桶古いタオル■ パーツを取り外して、小物からキレイに!まずはゴミ取りネットを取り外して糸くずや埃を取り除き、石けんと歯ブラシでゴシゴシ。洗濯機本体の方にも汚れがこびりついているので、濡らしたスポンジと歯ブラシでゴシゴシ。この作業は時々していますが、毎回この汚れにげんなりします。■ 初めての試み!過炭酸ナトリウムで洗濯槽のカビは取れる?次に、お風呂の残り湯を45度に追い炊きし、洗濯槽の高水位まで入れます。そこへ過炭酸ナトリウム500gをドバーッと入れ、「洗い」の5分コースで回します。洗い完了のブザーを聞いて、恐る恐る洗濯機の中を覗いてみると……。うわっ!!目を覆いたくなるほどのカビや汚れが浮いていました!こんな汚い洗濯機で衣類の洗濯をしていたことにかなりショックを受けました。その後は、浮いた汚れを手桶ですくい取り、また「洗い」の5分コース。まだまだ汚れが出てきます。これを何度か繰り返したところで、汚れがあまり出てこなくなってきたので、「すすぎ」「排水」まで一通りの洗濯をして最後はタオルで洗濯槽の拭き取りをしました。そしてゴミ取りネットを装着して上記の作業をもう1サイクル行います。■ 洗濯機本体も心を込めて丁寧に拭き掃除!洗濯機本体も埃や石けんかすなどが付いて結構汚れているものです。重曹を水に溶かしたスプレーをシュッと吹き、大まかなところは大きなスポンジで、細かいところは小さなメラミンスポンジで、汚れを取ります。最後は濡れたタオルで仕上げ拭きして完了です。■ 汚れのひどさに驚愕…。定期的にする必要あり!と痛感mmaki / PIXTA(ピクスタ)過去に市販品の洗濯槽クリーナーを使用したことは何度かあるのですが、過炭酸ナトリウムを試したのは初めてでした。効果のすごさと、汚れのひどさに驚愕しました。黒カビの繁殖を防ぐためにも、できれば2~3か月に1回は洗濯機を掃除することをオススメします。(written by aipooow)【参考】※木村石鹸
2018年04月02日「毒親」という言葉を目にしたことはありませんか?過干渉や無関心、育児放棄など、子どもにとってつらい存在になってしまう親のことを言います。この毒親の存在は子どもが大きくなってからも、様々なシーンで選択肢やものの捉え方に影響しがちです。たとえば結婚観についても……。■苦しい状況から脱け出すためにテーマとしては少々ヘビーですが、幸せな結婚を目指すにあたり、毒親に悩んでいる方は、ネガティブ思考の脱却のヒントにしてもらえたらいいなと思います。記事作成にあたり、「毒親」にまつわる悩みを抱える女性たちにお話を聞かせてもらいました。■Case1:母の過干渉で破談の経験ありAさんは30代前半の独身女性。保育資格を取得してから、小規模の保育所や病院の院内保育所で働いています。子どもが好きで、いつか自分も家庭を築きたいと思っていると言います。しかしAさんは、成人後も母親の過干渉に悩んでいました。「いつどこで、だれとなにをしているという報告は当たり前。しないとうるさいから連絡してました。それが親と同居中ならまだわかるけど、職場の寮にいても電話で報告しろっていうのは異常ですよね」彼女の母親は、常に娘であるAさんの行動や交友関係を把握していないと、心配でいられないほどでした。勤務後に電話に出ないと何度も着信を残したり、報告なしで友人と映画を観に出かけたときは、寮の前で何時間も待っていたりしたそう。そんなAさんは4年前に、結婚前提でお付き合いしている男性がいました。でも、過干渉な母親ですから、パートナーを紹介するや否や、デートは母子同伴でないとダメだとか、「しばらく実家で同居しなさい、人柄を見極めるから」と言う始末。結果的に当時のパートナーは「義理であっても母になる人があのようではやっていけそうにない」と判断し、破談になったのです。学生時代から窮屈さを感じていたAさんは、保育を学ぶ中で、母親の自立できていない点などを客観的に見られるようになり、物理的に距離を置くことを決めました。現在は母親に内緒で他県へ転居し、新たな職場で結婚したいと思えるパートナーと交際中。結婚観についてはこう語ります。「わたしも子どもを産んだら、愛しさのあまり過干渉になるかもしれません。母は自分が過干渉だと認めないし、自覚もないんです。子どもはそれだけ、人を盲目にするくらいかわいいのだと思います。けど、わたしは子どもの自由や人格を奪いたくないですね」Aさんは母親と同じことを繰り返さないよう、俯瞰的に物事を見つめていこうとしています。■Case2:常に自分が一番でいたい母親20代のBさんの母親も娘いわく「毒親」だそうです。まだ50代前半の母親は、身なりも若く、自分が一番でないと不機嫌になる性格。Bさんは母親のことを「子どものまま」だと言います。気に入らないことがあるとヒステリックになるため、父親もだんまり。娘のことを「よくできたお嬢さん」などとほめられると「あの子はたいしたことない、こんなところがダメだ」と、謙遜を超えた人格否定にまで至るとか。つまり、自分の娘でも自分以外の人がほめられると、悔しくなる性格なのです。子どもの頃、周りの人がほめてくれることも否定され、努力から得た成功も、誰でもできると一蹴されてきたBさんは、自分のことをこう分析しています。「わたしは自己評価がすごく低いって言われます。自分ができることにもっと自信を持ちなよとか。恋愛も、お付き合いしている人はいるけど、いつ嫌われるか心配。そんなネガティブ思考があるから、結婚はもう少し自分の中で自信がついてからがいいなって。結婚が決まったら母とはもう会いません。きっと彼のことも否定するし、生まれた子どもも否定するだろうから」わたしのことを不幸な子だと思って元気に暮らしていればいい、と突き放したように話す姿が印象的でした。■毒親からの脱却と幸せのためには…AさんもBさんも、本当は親に結婚を祝福してほしいけれど、チャチャを入れられるなら報告したくない。結婚後は距離を置くか、最低限の交流のみにしたいと考えていました。自分の親が毒親であることを認めるのは、つらいことだと思います。でも、親の影響で自分の人生をのびのびと過ごせないのは、もっとつらいこと。まずは距離と時間を確保して「自立」することが大事なのではないでしょうか。毒親育ちの女性は、自分も同じことを繰り返すのではないかと考えることがあると言います。でも、第三者目線で見つめられるようになれば、きっと素敵な人生、そして結婚生活を送れるはず。心が落ち着かないときは、専門家に相談するのもおすすめです。ライタープロフィールsakiたまに毒舌なコラムニスト。一度ハマるとどっぷり浸かるB型アラサー。アロマとコーヒーと舞浜の某レジャースポットをこよなく愛しています。
2018年01月18日こんにちは、佐原チハルです。子どもの交友関係に口を挟む親って、モンペ(モンスターペアレンツ)のような印象もありますし、子どもにとって極端な過干渉は虐待の一つになってしまうこともあります。とはいえ、子どもを保護するのは親の役割ですし、成長するまでは保護者の介入が必要になるシーンは少なくありません。そこで今回は、お子さんの交友関係に親が介入することについて、何歳ごろまでなら大丈夫だと思うか 、ママたちに聞いてみました。●小学校の低学年まで、あとは何か起きた時だけ「親が介入できるのなんて、小学校くらいまでじゃないかな。子どもには子どもの世界があるから、あんまり邪魔しちゃうのも良くないし」こう話してくれたのは、17歳と14歳の子どもがいる40代のママさんです。「小学校の低学年くらいまでは、保護者の責任も大きいっていうか。もちろん親はいつまでも親だから、責任だってずっとあるけど、高学年くらいになればお友達との付き合い方だって自分なりにやっていってる感じだし、親があんまり介入してもいいことないと思うよ」とは言え、お友達のお家に遊びに行かせてもらったあとにはお礼をする、喧嘩をしたようであればこっそり親同士でラインし合ってみるなど、子どもには見せない範囲での小さなフォローはある程度必要かも、とのこと。子どもの邪魔をせず、あくまで表立って言動にはしないままで“しっかりと見守る” ことが大切なようです。●そもそも子どもの交友関係への介入はするべきではない「子どもの交友関係に介入、なんて、子どもが何歳でもしちゃいけないと思う」こちらは、10歳と4歳のお子さんを持つ30代のママさんからの言葉です。「下の子だって、仲のいいお友達はこの子たちとか、普段は遊ばないけどこういうことする時は一緒に遊ぶお友達はこの子とか、自分たちで考えたりして決めてる。もちろん、どんな子と普段遊んでるのかとか、喧嘩した時には怪我をしたりさせたりしてないかとか、そういうのはできるだけ把握しておくべきだろうけど。子どもには子どもの世界があるんだから、親が介入して邪魔しちゃ良くないと思う」しかしこちらのママさんは、「いざとなったら弁護士を呼ぶくらいの覚悟はしてる」とも言います。「姉の子どもが中学生なんだけど、隣のクラスでいじめがあったみたいで。そういう話を聞いたり、ニュースとか見てても、トラブルがあった時に学校の先生だけに任せちゃうのは不安だなって思って。だから、いざ何かあった時だけは全力で介入しようと思ってる。先生に話してみてダメなら弁護士さんにも入ってもらうとか」何か大きなトラブルに見舞われた時、子どもだけで解決するのは難しいこと があります。弁護士など、第三者である他の大人に頼ろうという判断は、子どもだけではなかなかできないこともあるでしょう。いざという時、子どもの選択肢を増やすための介入ができるのは理想 ですね。●「思春期にこそむしろ介入しちゃいそう……」という不安の声も「親が子どものお友達とのことにあんまり入っていっちゃうのは良くないってわかってるんだけど、うまく子離れできる自信がなくて……」こう聞かせてくれたのは、5歳と3歳の子どもを持つママさんです。「今は保育園で先生たちがしっかり見てくれてるから、親は仲のいいお友達の名前とか性格とかを知っておくくらいでいいけど、これから先学校に進んでいったら、何かあった時、どうやって子どものことを守ろうって考えると、すごく不安になっちゃうんです」思春期の頃には特に介入してしまいそうで、不安なのだそう。「思春期になったら、恋愛だってするかもしれない。恋愛したら、お友達とはまた付き合い方も変わってくるはずと思うんだけど、そうしたら、どういう時にどうアドバイスしたらいいんだろうって考えるんです。そもそも恋愛のことで親にどうこう言われるなんて最低だとは思うんですけど、もし何か大ごとに発展しちゃったらどうしようとか思うと、介入の仕方は考えておかないといけないなって。うちは上が女の子、下が男の子なんですけど、妊娠したりさせちゃったりしたらどうしようって、似たようなニュースを聞くたびに思っちゃうんです」思春期といえば反抗期 もありますし、特に恋愛ごとともなれば、下手に介入してしまえば、より大きなトラブルを招いてしまうこともあるかもしれません 。とはいえ「放っておくだけではダメだろう」「でも、どう介入したらいいかわからない」という不安は、筆者にもわかるような気もします。親の方からグイグイと介入してしまうのではなく、子どもが思春期になるまでにリスクの低い行動を取れるようアドバイスできたり、何かトラブルがった時に相談してもらえるような関係性を 築いておきたいですね。----------以上、いかがでしたでしょうか。親は、特に子どもがまだ小さい場合には、しっかりと保護してあげる必要があります。けれど自分で自分の交友関係を持てるようになった子どもたちの世界に親が介入しすぎるのは、子どものためにいいことばかりでもありません。いざという時の介入の仕方やタイミングなどは、できるだけ事前にシミュレーションしておきたいですね。もちろん、事前にシミュレーションできる範囲には限りもありますが、パートナーとも話してあってみたり、イメージトレーニングをしたり、まずはできることから始めましょう。●ライター/佐原チハル●モデル/福永桃子
2017年11月30日2015年4月に、厚生労働省によって保険適用と承認された過酸化ベンゾイル製剤を用いた外用薬。「ニキビの特効薬」ともいわれる、その治療効果とは。また、どのようなニキビに適しているのでしょうか。副作用や個人輸入の有無についても解説します。新薬・過酸化ベンゾイルの特徴皮膚科で処方されるニキビ治療薬にはいくつかの種類がありますが、現状、過酸化ベンゾイルが配合された外用薬は「ベピオ」「デュアック」の2種類です。殺菌作用と角質を剥離させる作用によって、ニキビ(尋常性瘡:じんじょうせいざそう)治療に効果があるとされます。過酸化ベンゾイル配合薬が保険適用の薬として厚生労働省に認可されたのは、2015年4月と比較的最近のことです。しかし、アメリカなどの海外では50年以上前からニキビの治療薬として使用されており、現在では80以上の国で過酸化ベンゾイル製剤が承認されています。過酸化ベンゾイルのニキビ治療効果過酸化ベンゾイルを使った治療は、ニキビ治療の中でも効果を得られることが多い方法といわれています。過酸化ベンゾイルの作用によって期待できる治療効果について、詳しく見てみましょう。殺菌作用過酸化ベンゾイルには強い酸化作用があります。この作用により、ニキビの主な原因となるアクネ菌や、表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌の細胞膜を酸化させ、殺菌します。これによりニキビの炎症を鎮め、腫れを鎮静化させる効果が期待できます。従来のニキビ治療では、殺菌のために抗生物質を主成分とした薬が使われていました。しかし、抗生物質には、長く使用し続けると、その抗生物質に耐性を持つ「耐性菌」(抗生物質が効かない菌)が生まれることがあるといデメリットがあります。過酸化ベンゾイルは、その作用機序から、長く使っても耐性菌が生まれないようできています。このため、抗生物質より長期的に、また、くりかえし使用することができるというメリットがあるのです。角質剥離作用過酸化ベンゾイルは、肌の一番表面にある角質をはがれやすくする作用があります。ニキビは、毛穴の周囲にある角質が厚くなり、それが毛穴をふさいでつまることで起こります。過酸化ベンゾイルの働きで厚くなった角質が取り除かれると、毛穴がつまりにくくなり、中にたまった菌や皮脂などが外に排出されやすくなります。また、古い角質が取り除かれることで過酸化ベンゾイルが毛穴の奥まで入り込みやすくなるため、殺菌作用がより効果的に働くともいわれています。治療できるニキビの種類ニキビは、炎症の有無などで主に4種類に分けられます。そのうち、過酸化ベンゾイルが効果的といわれるのは以下のニキビです。赤ニキビ黒ニキビ白ニキビ赤ニキビとは、炎症を起こして赤く腫れたニキビのことです。皮脂のつまった毛穴の中でアクネ菌が増殖し、ニキビが悪化して炎症を起こすのです。この炎症が毛穴の中にとどまらず、周囲の組織に広がるとニキビ跡が残ってしまうため、早めに治療することが大切です。赤ニキビの炎症がさらにひどくなり、周りの組織まで広がって膿がたまると黄ニキビと呼ばれる状態になりますが、この黄ニキビには過酸化ベンゾイルは適さないとされています。黒ニキビと白ニキビは、赤ニキビになる前の段階です。黒ニキビを開放面皰(めんぽう)、白ニキビを閉鎖面皰とも言います。毛穴に角質がつまって皮脂がたまり始めている初期段階のニキビを白ニキビ、毛穴に皮脂がたまって角栓(皮脂と古い角質が混ざった状態)となったものが表皮から顔を出し、酸化して黒くなったものを黒ニキビと言います。過酸化ベンゾイルの使い方過酸化ベンゾイルは、寝る前に1日1回、顔を洗った後の清潔な状態で適量を患部に塗ります。赤ニキビの場合は炎症が広がらないよう、ニキビにつけた後にニキビの周囲にも広めに塗り広げるのが一般的です。薬が作用するまでの期間や治療にかかる期間は一概に述べられませんが、基本的に12週間以内には効果が認められるとされます。なお、塗り方や塗る量はその人の症状などによって異なるため、必ず医師に確認し、指示に従いましょう。薬の保管方法過酸化ベンゾイルを含む薬は、25℃以下の涼しい場所で保管します。薬によっては、冷蔵庫で保管することが推奨されるものもあります。ただし、凍らせてはいけないため、冷凍庫では保管しないようにしましょう。使用中の注意事項過酸化ベンゾイルを使用するときは、以下の点に注意しましょう。紫外線を長く浴びないこと服や髪の毛に付着しないよう注意すること目や口のまわりに使用しないこと過酸化ベンゾイルを使用している間は紫外線を避けたほうがよいといわれています。外出するときには帽子や日傘を使用するなど、患部を紫外線から守るようにしましょう。日焼けランプなども紫外線に当たることになるため、行わないようにしてください。また、過酸化ベンゾイルには強い漂白作用もあるため、服や髪の毛に付着しないよう注意しましょう。目や口といった粘膜のまわりにつけると、炎症を起こす場合もあります。このような部位についてしまったときは、すぐに水で洗い流してください。妊娠中・授乳中の使用妊娠中・授乳中の使用に関しては、安全性がまだはっきりしていません。そのため、授乳中に過酸化ベンゾイルの外用薬を使う場合は、授乳を避けたほうがよいとされています。ただ、米国皮膚科学会などでは、妊婦のニキビ治療には過酸化ベンゾイルが適していると発表しています。いずれにせよ、安全性が不確かであることに変わりはないので、妊娠中や授乳中の使用は避けるのが無難でしょう。過酸化ベンゾイルの副作用過酸化ベンゾイルは、以下のような副作用が報告されています。表皮が薄く剥がれる粉をふくヒリヒリ感かゆみ赤み皮膚の乾燥灼熱感このような副作用は、特に塗りはじめに多いとされています。また、他の塗り薬と一緒に使うことで皮膚の症状が悪化する場合もあるとされます。このような症状が見られたときは、すぐに医師に相談しましょう。アレルギー反応に注意過酸化ベンゾイルは、体質によってはアレルギー反応を起こす可能性もあります。顔や目のまわり、薬を塗った部分の強い腫れのほか、発疹、発熱などが現れた場合は、すぐに使用をやめて医師に相談してください。また、耐性菌が発生しないことから長く使える薬ではありますが、長期間の使用でアレルギーによる接触性皮膚炎を起こす可能性があるとの報告があります。自己判断で使用を中止するのはよくありませんが、ニキビが治ってからは使用を控えることをおすすめします。ニキビ治療に使われる過酸化ベンゾイル配合薬現在、皮膚科で処方される過酸化ベンゾイルを配合したニキビ治療薬には、以下の2種類があります。ベピオデュアックエピデュオそれぞれの特徴を簡単にご紹介します。ベピオゲル過酸化ベンゾイルを2.5%の濃度で配合している、白いゲル状の塗り薬です。デュアック配合ゲル過酸化ベンゾイルを3.0%の濃度で配合している、白から淡い黄色のゲル状の塗り薬です。過酸化ベンゾイルのほかに、クリンダマイシンという抗生物質も配合されています。エピデュオアダパレンを0.1%、過酸化ベンゾイルを2.5%で配合。白色から微黄色の不透明なゲル剤のニキビ治療薬。過酸化ベンゾイル製剤の通販はNG過酸化ベンゾイルが配合された薬は、通販などで個人輸入もできます。しかし、過酸化ベンゾイルは効果が強い一方で副作用もある薬です。また、海外の過酸化ベンゾイル製剤の中には、濃度が高く刺激が強いものもあるといわれています。以前は日本では承認されていなかったため、海外から輸入するなどの方法しかありませんでしたが、今は保険適用で処方してもらうことができる薬です。トラブルを避けるためにも、皮膚科を受診して処方してもらうようにしましょう。まとめ過酸化ベンゾイルは、世界的には1960年頃から使われているポピュラーな薬ですが、皮膚の刺激感やかゆみ、赤みといった副作用もあるため、日本では近年まで承認されていませんでした。2015年には日本国内でも承認され、現在は医療機関でも処方できる薬となっています。過酸化ベンゾイル製剤はニキビ治療への高い効果が期待できる薬ですが、刺激症状を生じる可能性のある薬剤です。初めて使用する方も、これまで通販などに頼っていた方も、安全に使用するためにも、医師の指導のもと正しく使用することが重要である。ニキビは、治療が早ければ早いほど完治までの期間が短く、また、跡が残る可能性も低くすることができます。生理現象だからと放置せず、できれば早めに皮膚科に相談しましょう。監修:楠山法子
2017年10月31日いつまでたっても子離れできない過保護な親が増えているようで、話題の日本テレビ系ドラマ『過保護のカホコ』を見て、「うちの親と同じ!」と共感する若者も少なくないそうです。子どもがかわいいのはわかりますが、 中には過保護が行き過ぎて「毒親」になってしまっている親もいます。みなさんの周りにもそんな親がいないでしょうか?今回は、過保護すぎる親にイラッとしたエピソードについて、20代~30代の女性たちにお話を聞いてみました。●(1)1日に何度も連絡が来る『1日に何度も母からメールや電話が来ます。友達や彼氏といるときに無視していると、連絡がとれるまで何度もしつこく「どうしたの?」「連絡よこしなさい」って来るので、うるさくて。帰りの時間も必ず連絡しないといけません。いつまでも子ども扱いしてくるのがイライラします』(25歳女性/会社員)恋人からでさえ、1日に何度も連絡が来たら面倒くさくなってしまうものですが、母親からというのもつらいですね。携帯電話が普及したことで便利になった分、親からの監視や束縛がきつくなった という人もいるかもしれません。子どものことを信用していれば、1日に何度も連絡を取る必要はないと思いますが、信用できないのでしょうか……。●(2)危ないからという理由でいろいろなことが禁止される『子どものころから、危ないからという理由でいろいろなことを母に禁止されてきました。たとえば自転車とか、友達とプールや海に行くこととか、車の運転免許を取りに行くこともダメでしたね。一人暮らしももちろん禁止。28歳になった今でも実家から出ることを許されません。このままじゃ結婚もできないんじゃないかと不安です』(28歳女性/会社員)男の子でも、危ないからという理由でボール遊びや木登りが禁止されている子は少なくないようです。それでは運動神経も育たないような気がしますが、大丈夫なのでしょうか?また、自転車に乗ることを禁止されていたため、大人になっても自転車に乗れないという人が私の友達にもいます。中高生のころ、自転車に乗れないせいで友達と一緒に遊びに出かけられなかったり、恥ずかしい思いをしたりした、と言っていました。何でもかんでも「危ない」と禁止していては、何もできない子になってしまいます。成長するに従ってそれが足かせになってしまいかねない ということも親はよく理解しておく必要があるでしょう。●(3)会社にいちいち連絡してくる『私が新卒で入社したばかりのころ、体調を崩して3日休み、出勤した日に会社へ電話してきて、「まだ体調が万全じゃないので無理させないようにお願いします」と言ったらしい。さらに繁忙期で残業が続いたときには抗議の電話を入れたようで、上司に呆れられました。今はさすがにないですが、それでも夜11時過ぎても帰らないと、「何してるの?早く帰ってきなさい!」と電話がきます』(32歳女性/会社員)これは強烈ですね。学校や職場に親が連絡してくるというのは子どもにとって非常に恥ずかしいことです。周りからの評価や評判を下げたり、下手するとイジメのきっかけになってしまったり することもあります。子どもにとって居心地の悪い環境を作ってしまわないよう、親が学校や職場の事情に介入するときには慎重になる必要があるでしょう。----------子どもを心配するあまり過保護になってしまう親の気持ちもわかりますが、せめて成人したら多少は子どもから目を離すことも必要なのではないでしょうか。いつまでも子離れ・親離れできないでいると、それによって弊害も出てきます。子どもがいくつになっても経済的にも精神的にも自立できない、家事もできない、結婚もできない……なんてことにならないためにも、親は子どもを信用し、独り立ちできるようサポートしていってあげることが大切です。●文/パピマミ編集部●モデル/貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年09月13日竹内涼真くんの胸キュン行動以外に、行き過ぎたカホコへの過保護っぷりも話題となっているドラマ『過保護のカホコ』。今回は、もはや娘のためではなく自分のためとも思える母・泉の行動を振り返ってみよう。娘の加穂子を自分の思い通りに育てる母・泉朝、起こしてあげることから始まり、着ていく洋服も泉が選ぶ。駅までの車での送り迎えも欠かさずして、夜には加穂子の幼いときのビデオを二人で見るのが日課だ。今、加穂子は就職活動中だが、極度の過保護のせいで一向に内定が決まらない。そんなときにも泉は、夫の会社にコネ入社を頼んだり、大学の就職課に一緒に行ったり、挙げ句の果てにはインターンシップ先にも様子を見に行く始末。加穂子の就職が決まらなそうだと思うと、「花嫁修行をして家族を幸せにするのも立派な仕事」と言い出すはめに。厄介なのが自分が過保護だという自覚がないところ。私はどんな危険からもあの子を守りたいだけと言い、夫が口出ししようものなら「なんであの子を不幸にしているみたいな言い方されなきゃいけないの?」と逆ギレをするからたまったもんじゃない。自分のテリトリーの外に出るとめっぽう弱い泉家では女王のような振る舞いをする泉だが、強気でいられるのは自分のテリトリー内だけ。一歩外に出ると性格も一変し、声と態度が一気に小さくなる。夫の実家では加穂子を通じてしか話さず、加穂子の大学の就職課や、夫の会社に行ったときにも、消え入るような声でしか話せなくなる。しかし、自分のテリトリーである実家では長女として権力を振るう。三姉妹のなかでも優位に立ちたいため、妹の子どもの糸ちゃんがチェロで優秀だとみんなが盛り上がると、途端に話を切り替え仕切り始めるのだった。泉が過保護な母から放任母に変身!?第6話では過保護な泉に変化が訪れた。加穂子の自立宣言を聞いて「もう、私のことは必要じゃないみたい」とショックを受けた泉は、実家へと家出をしてしまう。夫の説得には応じない泉だったが、母・初代からの言葉と、娘・加穂子から「ママの愛は宝物で偉大」と言われて家に帰ることにした。しかし家に帰ると、散らかった部屋を一気に掃除して、今度は泉が自由放任主義宣言をした。「ママは金輪際口を出さないから。頼りたいときだけ頼るのはやめてよね」と夫と加穂子に言い放ったのだった。行き過ぎた過保護の泉に批判が集まる一方で、「私は泉さんのこういう気持ち、すごく解るのよ。だから嫌いになりきれないの」「不器用なんだよ、泉さん。完璧かナッシングしか出来ないひとなんだよ」「もはやカホコより泉に興味津々な今日このごろ」「私の身体の中の泉のDNAが騒いでいる」など共感や憎みきれないとの声もSNSでは多くあがっている。今後は母と娘の関係にも注目していきたい。
2017年08月23日女優・高畑充希主演の日本テレビ系ドラマ『過保護のカホコ』を視聴した方は、どのような感想を抱いたでしょうか?親の過剰すぎる愛情と庇護のもと、何も疑わずに育った女子大生・根本加穂子(高畑)の姿に、「見ているとイライラする」と感じる人もいれば、「私も同じだ!」と共感する人もいるでしょう。実際、ネット上では感想が「イライラ」と「共感」で二極化されているもよう。また、中にはドラマを見て自分がいかに過保護に育てられたかを知り、「え、これっておかしいことなの?」と、世間とのギャップに驚愕する……という人もいるようです。そこで今回は、過保護な親に育てられた人と遭遇してビックリしたエピソードについて聞いてみました。●(1)毎朝親がお弁当を作り、忘れたときは親が会社まで届けにきた『前の職場にいた30歳の女性が、ものすごい過保護に育てられてるな〜と思いました。だって、お弁当は毎朝母親が作っている上に、お弁当を忘れたときにはわざわざ会社まで母親が届けに来た んですよ!車で1時間かけて!オフィスの入り口に女性が立ってキョロキョロしていたので声をかけたら、「○○の母です。あの子、お弁当忘れて行ったので、届けに来ました。渡してもらえますか?」って……。ビックリしすぎて「はぁ……」としか言えませんでした』(40代女性/会社員)これはまた強烈ですね。お弁当を忘れたからって、わざわざ1時間もかけて届けにこないですよね、普通は。小中学生じゃないんだから……。でも実家暮らしの場合、社会人になっても母親にお弁当を作ってもらっているという人は意外と多いようです。結婚してから、子どものお弁当が必要になったとき、果たして自分で作ることができるのでしょうか?人ごとながら心配になってしまいます。●(2)会社に休みの連絡を親がしてくる『うちの職場にもいますよ。20代後半の女性ですが、体調不良で休むときに親が電話してくるんです。最初は親から電話が来て何事かと思ったんですが、「風邪をひいたようで、悪化すると困るので休ませます 」とのこと。電話を受けた私が上司に報告すると、オフィス中がザワついてましたね』(30代女性/会社員)親から子どもの体調不良の電話が入るなんて、よほどの大病か大ケガかと思ってしまいますよね。自分の欠勤連絡くらい自分でするのが当然だと思いますが、過保護に育てられていると、そういった常識もわからなくなってしまうようです。●(3)社会人になっても親からお小遣いをもらっている『私の友達は、働いているのに未だに親からお小遣いをもらっています。実家暮らしですが家に生活費を入れているわけでもなく、お給料は毎月使い切ってしまい、それでも足りないと親がくれる そうです。すごいお金持ちって感じではないと思うんですが、まあ、余裕があるからできることなんでしょうね。私なんてお小遣いどころか、実家に仕送りしてるっていうのに……』(20代女性/公務員)これは羨ましいですが、子どものためにもならない気がします。結婚して独立したとき、家計の管理はきちんとできるのでしょうか?お金持ちなら話は別ですが、そうでない限り金銭管理がしっかりできないと、将来必ず苦労することになります。●(4)魚の骨をとってもらわないと食べない『うちの旦那が超過保護に育てられたタイプです。ビックリしたのは、お湯すら自分で沸かしたことがなかったこと。やけどしたらいけないからって母親に言われていたそうです。しかも、魚の骨を私にとってと言ってきた んですよ。魚は母親が骨をとったものが食卓に出ていたそうで……呆れました。というか、恐怖すら感じました(笑)。カニも殻から身を出してあげないと食べないし、甘栗も手が汚れるからって私にむいてもらわないと食べない。私がいろいろ世話を焼くのが好きなタイプじゃなかったら、すぐ破綻してたでしょうね』(20代女性/専業主婦)これはすごいですね。そんな人もいるんですね。過保護というのかマザコンというのか微妙なところですが……私だったらムリです。こういったことを許してくれる奥様だからこそ成り立っているというか、許してくれる女性だからこそ結婚したのかもしれないですね。----------いかがでしたか?あなたの周りにも同じような人がいないでしょうか?子どもを溺愛するがゆえに過保護になってしまうのはわからなくもないですが、過保護に育てることによって、子どもが将来困ることにもなりかねません。何でも親が手取り足取りやってあげていたら、子どもは自分で何も考えなくなってしまいます。すると、社会に出たとき、結婚したときに大きな苦労をすることになるのです。親は子どものためを思うのであれば、自分で考え、自分で行動する力を身につけさせる 必要があります。自分も子どもを過保護に育てているかもと心当たりのある方は、少し考え直してみたほうがいいかもしれません……。●文/パピマミ編集部●モデル/ゆみ
2017年07月24日最近話題の“スノープラウペアレント”という言葉。あなたは知っていますか?これは、モンスターペアレントをはるかに超越した超過保護、過干渉な親のことです。スノープラウとは“除雪車”を意味する英単語。子どもたちの道からあらゆる困難を取り除き、ひたすら安全にならし続けていく過剰な親を見かけることがあります。その姿を、雪道をかき分けていく除雪車になぞらえているというわけですね。はたからみると滑稽なようですが、子育て中のママ・パパたちは要注意。決して他人事ではないんですよ。知らず知らずのうちに自分が“除雪車”になってしまわないためにも、ここでその特徴やエピソードをおさえておきましょう。●(1)乳幼児のママたち小さいお子さんをお持ちのママたちは、どうしても神経質になってしまうことが多いもの。しかし、何事もやりすぎには要注意です。『うちの子が使っているオモチャに、ちょっとでも手を出そうものなら必死の形相で走ってきて「○○ちゃん、それは今お友だちが使ってるからダメよ!ほら、お友だちに早く返しなさい!」と手放させ、遠くへ連行してしまうお母さん。児童館によくいますよね。オモチャの貸し借りは、社会性を身に着けるために重要だと思いますし、取り合いやケンカも成長には必要だと思うのですが……』(30代女性/主婦)『先日公園で見かけたママはすごかったです。2歳くらいのお子さんがヨチヨチ歩く前を行き、落ちている小石や葉っぱ、ゴミなどを全部取り除いてたんですよね。それはもう一心不乱で、鬼のような形相でした。さらに、ママがキレイにした道を少しでも外れようものなら、「○○く〜ん、そっちは危ないからダメよ〜、ママがお片付けしたこっちの道に来なさ〜い!」とムリヤリ方向転換させるんです。除雪車とはまさにあのことです』(40代女性/パート)●(2)思春期の子どもを持つママたち通常なら反抗期を迎え、親の手を離れようとしていく思春期の子どもたち。スノープラウペアレントは彼らのことも、ガッチリと囲い込みます。『中間や期末の試験にあたり、ノートのまとめを全部やってあげているママがいました。息子さんはママが作ったノートを暗記するだけ。点数が悪いときは、「だってママのノートに書いてなかったもん。ママが悪い」と言い、ママは「どうしてこんな分かりにくい問題出すんですか!?正答率はどれくらいだったんですか!?」と先生に食ってかかる始末。高校受験どうするんだろう』(40代女性/会社員)●(3)青年期の子どもを持つママたちインタビューを受けてくださった方の中には、自分自身が“除雪車”になっているかもしれない、と語るママもいました。『大学生の息子がいるのですが、授業の履修計画を自分で立てられないため、毎年私が手伝っています。放っておくと、何の役にも立ちそうにない科目や、絶対に起きられるわけがない1限目の授業、単位取得が難しそうな科目を履修しようとするんです。気が気じゃなくて任せられません。自分でもちょっと過保護かなと思うときもありますが、留年されたら困りますから……』(50代女性/自営業)●「マジメすぎる」「母子分離ができていない」……“除雪車”になりやすいのはこんなタイプ過保護で過干渉なスノープラウペアレント。いったいどんな人が陥りやすいのでしょうか。子どもをとりまく仕事をしている方たちに、個人的な見解を聞いてみました。『マジメで完璧主義のお母さんたちが危ないですね。お子さんを心配しすぎるあまり、つい過保護になってしまうのでしょう。まずは肩の力を抜いて、「失敗は成功のもと」と唱えてみては』(50代男性/幼稚園教諭)『母子分離がうまくできておらず、お子さんを自分の一部のように感じすぎているのかも。乳児のあいだはそれでいいでしょうが、ある程度の年齢になったら子どもの手は離してあげましょう。お子さんはママの一部でもないし、ましてやママの所有物でもありません』(30代女性/保育士)『「ケガをすると困る」「落第すると困る」などとよく言われますが、困るのはママではなくてお子さんです。でもね、困るというのは、問題解決能力をつける絶好のチャンスなんです。どうか子どもたちから“困る権利”を奪わないであげてください』(40代男性/中学校教員)アメリカの精神分析家ナンシー・マックウイリアムズは自著の中で、「母親は子どもに去られるためにそこにいなければならない」と述べています。そう、子どもを自立させることこそが、ママたちの最大の仕事なのです。そのことを決して忘れてはいけません。過保護・過干渉になっているのではないかと感じたときは、いったん深呼吸。その行為が子どもの自立を阻んでいないか、見直してみてくださいね。●文/パピマミ編集部●モデル/椎葉咲子(苺乃ちゃん、胡桃ちゃん)
2017年01月24日子どもがどんな友だちと付き合っているのか気になる人も多いと思います。いじめにあっていないか、トラブルに巻き込まれたりしていないか、親なら誰でも心配になるもの。実際、子どもの交友関係に干渉ってしていますか? パパとママに緊急調査をしてみました。Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?1.ある 56.2%2.ない 29.1%3.わからない・どちらとも言えない 14.7%約半数の親たちが子どもの交友関係に何らかの形で干渉したことがあるという結果になりました。では、一体どんなときに干渉したのかを聞いてみましょう。■金銭トラブルなどがある場合は注意を子ども同士のケンカ程度なら親が口出しすることもないのですが、物が紛失したり、お金が絡んでいたりすると黙って見て見ぬ振りはできないようです。伝えるときには一方的にではなく、親の意見として伝えるという人が多かったです。「お祭りや映画などに一緒に行くと、必ず金銭トラブルを起こす子がいるので、その子が参加する場合はなるべく行かないように注意しました。『今日は財布を忘れてきた。明日返すからお金を貸して』が毎回で、借りたお金も返してくれないので、関わらないのが一番だと思い注意しました」(兵庫県 40代女性)「強要はしませんが『母から見た○○さんは距離を置いたほうが良いと思う』と一応伝えます」(鹿児島県 40代女性)「我が家に遊びに来て、ご飯も食べ泊まっても何も言ってこない親がいて、そういう子には注意したほうがいいと言いました。低学年のころ、遊びに来ていた子にゲームのカセットを盗まれたこともあります。子どもには良し悪しと、巻き込まれないために注意しています。明日は我が身とも思いますので」(神奈川県 40代女性)■子どもの友だちは子どもが決めるもの一方で、子どもの交友関係には干渉しないという親たちの意見も聞いてみましょう。親が子どものためと思っても、結局子どもが大人になったら、自分で解決しなければならないのが人間関係。だったら、今からその経験をしておくことも大事なのかもしれません。「子どもなんて意地悪して、されての繰り返し。相手だって同じことを感じてますよ。集団生活にはいろんな人がいます。自分なりに上手く付き合うのも社会に出て行くための勉強です」(神奈川県 40代女性)「干渉しすぎる親は子どものことを考えているつもりで、結局は自分の意思を押し付けてるだけで、親が子どもなんだと思う」(埼玉県 30代女性)「干渉・・・嫌な言い方ですね。最終的に友だちを決めるのは親ではなく子ども自身だと思います。心配なのはどの親も同じこと。相手の性格や個性を知って学んで成長し、友だちを作っていくものではないでしょうか」(千葉県 40代女性)■自分がされて嫌だった経験あり「あの友だちとは付き合うな」と親に言われて、嫌な気持ちになった経験がある人も多いようです。自分がされて嫌だったことは子どもにはなるべくしたくない。そう思いつつ、今となってわかるのはその親心だったりします。「昔親に言われてすごく嫌だった。親になった現在、親が言ってきた思いがすごくわかる。でもあまり口を出さないように、子どもからのヘルプがない限り見守ってる。正直、付き合わなきゃいいのにと何度思ったことか」(三重県 30代女性)Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?アンケート回答数:3730件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月02日忙しい師走の大掃除。「面倒だなあ」と思っている方におすすめしたいのが「過炭酸ナトリウム」を使った大掃除。過炭酸ナトリウムは重層やクエン酸のように、人と環境に優しいナチュラル洗剤の仲間で、100円ショップやドラッグストアでも入手できます。過炭酸ナトリウムがおすすめポイントをまとめました。■その1:名前は強そうだけど、実はやさしいナチュラル洗剤「過炭酸ナトリウム」は石油など化学的な原料で作られる合成洗剤ではなく、もともと自然界に存在する炭酸ソーダと過酸化水素でできています。使用後は炭酸ソーダ、酸素、水に分解され、環境にもやさしいものです。「酸素系漂白剤」とも呼ばれていますが塩素系漂白剤と異なり、ツーンとした臭いもありません。■その2:得意技の「浸けおき」でお風呂掃除もラクラク過炭酸ナトリウムは浸けておくだけで汚れを落としてくれるので、面倒くさがりには大助かりです。「漂白」「除菌」「除臭」効果があるので、湯上りに風呂桶などの小物類を全部湯船に入れて、過炭酸ナトリウムを入れてよく混ぜてひと晩浸けおきすれば、汚れも落ちてカビ防止にもなります。 ■その3:ナチュラルなのに除菌もできる頼もしさ「ナチュラル洗剤」と耳にすると「環境に優しいけれど、なんか作用も弱そう」という印象を持つ方も多いのではないでしょうか? 過炭酸ナトリウムは、ナチュラル洗剤だけど除菌もできます。だから、トイレや洗面所、キッチン、洗濯機など「菌を増やしたくない」と場所でも効果を発揮します。その洗浄力はまずは洗濯機の洗濯槽洗浄でぜひお試しを。洗濯槽に40度前後のお湯(お風呂の残り湯でもOK)を入れて、過炭酸ナトリウムを入れて、3~4分洗濯機を回した後、3~6時間おき、すすぎます。洗濯槽の見えない黒カビなどの汚れもきれいに落とします。 ■その4:色物もOK!「浸けるだけ」の漂白洗浄塩素系漂白剤は色物や柄物は避けた方がいい場合があるけれど、過炭酸ナトリウムは作用が穏やかで、付着した色素のみを分解するので、色物や柄物も基本的にOK。手洗いが面倒なスニーカーや上履きはお風呂の残り湯をバケツに入れて、過炭酸ナトリウムを振り入れて浸けおきし、数時間後にすすげば簡単です。ひどい汚れがある時は、事前に石けんでの予洗いが必要ですが、こんなラクな方法があったら、お子さんも自分で上履きを洗おう、という気持ちが起きるかもしれません。■その5:家中で使えるから洗剤の数が減るナチュラル洗剤のいい所は、使う場所、ものを限定しないこと。過炭酸ナトリウムも、キッチン、トイレ、お風呂、洗面所、洗濯機、と使うシーンが豊富です。■気軽に使うための簡単使いこなし術1)40度前後のお湯を使う40度前後のお湯が一番発泡力を発揮します。お湯の温度が高すぎると、漂白速度に比べて汚れの分解速度が速くなり、漂白が追い付かない状態となり漂白効果が落ちます。2)得意なのは酸性の汚れをやっつけること過炭酸ナトリウムは、重層、セスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性のナチュラル洗剤です。皮脂や手垢など動物性タンパク質による汚れなど酸性の汚れに効果を発揮します。3)ナチュラル洗剤でもNG素材あり「ナチュラル洗剤だから何に使ってもOK」というのは大きな誤解。過炭酸ナトリウムは、ステンレス以外の金属に使うと化学反応をおこして黒ずむ恐れがあります。その他、アルカリ性に弱いウールや絹もNGなど、使わない方がいい素材もあるので注意しましょう。せっかくだから、合成成分や界面活性剤が入っていない100%の素材を購入して、「環境にやさしくて自分もラクできる」過炭酸ナトリウムを大掃除にぜひ取り入れてみてください。取材協力:「ナチュラル洗剤でちょこっとピカピカ掃除!」(世界文化社)重曹やクエン酸だけでなく、過炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ソーダを使ったナチュラルな掃除術を紹介。汚れに合った洗剤の使い分けや、場所別のお掃除法に加えて、日常の生活の中でちょっとしたタイミングにお掃除する「ちょこっとお掃除」のテクニックも紹介。 「ナチュラル洗剤でちょこっとピカピカ掃除!」
2016年12月11日【女性からのご相談】母から、「お前は営業に向かない」と言われて事務の仕事につきました。親が過干渉で、頭ごなしに「お前の給料では一人暮らしは無理だから」と言うため、ずっと実家暮らしです。過干渉すぎて口うるさくて嫌です。ずっと事務なので給料は少ないですし、親が言う通り一人暮らしをするにはカツカツの収入です。親に仕事のことを話すといつも口論になってしまいます。この毒親のせいで、結婚にいいイメージが持てません。どうしたらいいでしょうか。目次 口うるさいのではなくてあなたが自分で決断をしないから親が心配するのは当然のこと何でも親に責任転嫁する“毒娘”●A. 口うるさいのではなくてあなたが自分で決断をしないからこんにちは。婚活コンサルタントの菊乃です。お母様から「営業は無理」と言われたので事務を選んだのですね。どうして親が「営業に向いていない」と言うと、向いていないと思うのでしょうか?営業が向いていない根拠はあったのでしょうか?仕事は営業と事務だけじゃなくて、企画、販売、接客、製造などいろんな仕事がありますよね。営業は向いていないから事務って、ほかの仕事は考えたことがなかったのでしょうか?お母さんはすべての仕事を知っているのでしょうか?実際に就職活動の際に適正検査を受けましたか?そうじゃないでしょう。自分で事務を選んだ のでしょう。他の仕事を調べるとか、自分の適性を調べるとかそういうことをしないで親の言うことだけを鵜呑みにして、給料が少ない事務職にいる境遇を親のせいにしていませんか?●親が心配するのは当然のことあなたのように、「親が言うから○○できない」という30代、40代の方も私のところへ相談にきます。テレビの報道であるような、凄惨な虐待を受けているというようなケースもあるかもしれないので、慎重に話は聞きますが、実際のところ、少々口うるさいかもしれませんがいたって普通の範囲内のお父様、お母様にしか聞こえないのです。実家を出るために、自分で家を見つけて契約をして親に事後報告、という方もたくさん知っています。親の反対を押し切って仕事を選んだ方も大勢知っています。芸人の渡辺直美さんも、中学を卒業後に親の反対を押し切ってNSCに入ったとか。私も前の会社を辞めるときは、「転職する」と言って独立しました。周りに聞いてみれば、そんな親の反対を押し切った事例はたくさんあります。あなたのお母さんだけが口うるさく「営業は向いていない」とか言うわけじゃないでしょう。●何でも親に責任転嫁する“毒娘”知育アプリを運営する『キッズスター』が、「子どもについてほしい職業」のアンケートを実施しました。結果は、1位「子どもがなりたいもの」ですが、2位「公務員」、3位「薬剤師」、4位「医師」、5位「看護師」と安定した仕事が上位になっていました。不安定な生活を送ってほしくない、だから不安定そうなイメージの仕事を反対するって、ごくごく普通でしょう。だからといって、大人のあなたがその通りにする必要はないですし、あなたの低所得は親のせいじゃありません 。「収入が低いのは親のせい」「彼氏ができないのは親のせい」「結婚できないのは親のせい」「毒親だったから私は自分に自信がない」と、よくその年で言うよなぁ~?と思うほど責任転嫁をしている方がたまにいるのです。“毒親”という言葉が生まれて、もちろん本当にかわいそうな方もいるのでしょう。しかし、ごく普通の範囲なのに毒親呼ばわりして被害者面して、「私をわかって」と親をコントロールしようとする“毒娘”もいるのです。毒娘は「○○と言われたから」と昔のことを持ち出して、今の不遇の言い訳に使うのです。20代で親が過干渉だから彼氏ができないという方はあまりおりません。30代以降の方がいまだにパートナーができない原因を親のせいと責任転嫁しがち。服装が幼かったり、お化粧が手抜きだったりする方が多い ですが、自分の変えられるところを見ないで変えられない過去と親のせいにして時間をムダにするのです。【参考リンク】・もうすぐ七五三! 子どもがなりたい、親が就いてほしい職業ランキング発表! | 株式会社キッズスター()●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)
2016年10月06日