ソフィア・コッポラが女性としては史上2人目となる監督賞を獲得し、『光』の河瀬直美監督はエキュメニカル審査員賞を受賞するなど、女性監督の活躍が目立った先日のカンヌ国際映画祭。以前は男性社会だった映画界も、近ごろ賞レースの中に女性監督やスタッフの名前を目にするようになり、少しずつだが変化の兆しが見えている。しかも、この夏は注目の女性監督たちの新作が続々公開に。日々、男性社会で戦う女性たちへエールを込めた、“女性しか描けない女性目線の物語”の3作品を紹介する。■『ボンジュール、アン』7月7日(金)公開80歳にしてデビュー!エレノア・コッポラ監督巨匠フランシス・フォード・コッポラ夫人として、はたまたロマン、ソフィアの母として、これまで映画監督一家を陰で支えてきたエレノアが、80歳にして初の長編劇映画デビューを果たした記念すべき第1作は、全ての大人の女性に贈る人生賛歌の物語。自身を投影したかのような主人公アン(ダイアン・レイン)は、自分自身の人生と長年連れ添った映画プロデューサーの夫マイケルとの関係を、カンヌからパリへ向かうドライブの旅を通して見つめ直す。エレノアは、74歳のときに本作を企画したが、「女性が監督する女性目線の作品なんてウケない」と言われ続け、資金集めに6年もの時間を費やしたという。アメリカ全4館で公開スタートとなった本作は、インディ系としてはベストアベレージとなる館アベレージ20,000ドルを突破するスマッシュヒットを記録。カメラマンや衣装、美術などの制作スタッフも映画界で活躍する女性を中心に集めたというこだわりぶりで、まさに“女性による女性のための映画”となっている。■『ありがとう、トニ・エルドマン』6月24日(土)公開世界が絶賛!マーレン・アデ監督『恋愛社会学のススメ』などで知られるマーレンの長編3作目となる本作は、第69回カンヌ国際映画祭において批評家から絶大なる支持を獲得し、「スクリーン・インターナショナル」での星取りでは歴代最高得点を記録。インディペンデント・スピリット・アワード外国語映画賞をはじめ数多くの賞を受賞し、第89回アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートを果たした話題作。マーレン自身の父親をモデルに描いたという奇想天外な父、トニ・エルドマンと、そんな父に振り回されるキャリアウーマンの娘の交流を、ユーモアたっぷりに描いた、笑って泣けるストーリーに癒されること間違いなし。■『ワンダーウーマン』8月25日(金)公開新記録樹立!パティ・ジェンキンス監督『モンスター』でシャーリーズ・セロンにオスカーをもたらしたパティ・ジェンキンスの新作は、最強の女戦士の活躍を描いたスーパーヒーロー映画。「女性スーパーヒーローは興行的な成功が見込めない」という理由で長らく実写映画化が叶わなかった本作だが、北米で公開された初週末には、女性監督による作品として歴代最高のオープニングを記録する大ヒットスタートを果たした。さらに、これまでスーパーヒーロー作品とは異なり、観客の半数以上は女性で、女性たちの支持を確実に集めていることでも話題。「女性にアクション映画は監督できない」という固定概念を覆した、まさに現代を代表する作品といえる。“21世紀は女性の時代”。映画業界で、続々と才能を開花させる女性監督たちのパワーを、ぜひ劇場で感じてほしい。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLCありがとう、トニ・エルドマン 2017年6月24日よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) Komplizen Filmボンジュール、アン! 2017年7月7日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) American Zoetrope,2016
2017年06月21日ジョニー・デップが13度目の来日を果たし、盛り上がりを見せる『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』。すでに全米はじめ世界38の国と地域で初登場NO.1の大ヒットスタートを切っている本作は、7月1日(土)の日本公開が待ち遠しいところ。また、主演にエマ・ワトソンを迎え、ディズニー・アニメーションの不朽の名作を現代的な要素も交えて実写映画化した『美女と野獣』は、7週連続国内ランキング1位を獲得、累計興収100億円を突破する記録的大ヒットとなっている。『アナと雪の女王』『ズートピア』『モアナと伝説の海』といったアニメーションのみならず、次々と話題作、大ヒット作を生み続けるディズニー映画をふり返ってみた。■『シンデレラ』憧れのストーリーを見事に再現誰もが知る不朽の名作アニメーションの実写化といえば、記憶に新しいのが『シンデレラ』。アニメのストーリーとキャラクターを忠実に再現しながらも、アニメでは描かれなかったシンデレラと亡き両親の物語や、王子と王の親子愛などのエピソードが加わった人間ドラマも注目を集めた。リリー・ジェームズ演じるヒロインのエラ/シンデレラが舞踏会に着ていくドレスの色は、アニメと同じ鮮やかなブルー。女の子なら誰もが憧れるシンデレラストーリーを見事に再現しつつ、勇気と優しさを持って自ら行動する新しいシンデレラを描いて高い評価を得た。監督は、俳優として『ダンケルク』『オリエント急行殺人事件』などに出演し、『マイティ・ソー』などを手がけたケネス・ブラナー。衣装デザインは『恋におちたシェイクスピア』のサンディ・パウエル、プロダクョン・デザインは『スウィーニー・トッドフリート街の悪魔の理髪師』のダンテ・フェレッティが手掛け、豪華な衣装やロマンチックな舞踏会のシーンを存分に堪能できる作品。■『イントゥ・ザ・ウッズ』豪華キャスト競演が話題に「シンデレラ」をはじめ「赤ずきん」「ラプンツェル」「ジャックと豆の木」など、有名なおとぎ話のハッピーエンドの“その後”を描いたのが『イントゥ・ザ・ウッズ』。スティーヴン・ソンドハイムの同タイトルのブロードウェイ・ミュージカルを原作に、『シカゴ』や『NINE』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』のロブ・マーシャルが監督を務めた。オスカー常連のメリル・ストリープ、ジョニー・デップ、エミリー・ブラント、クリス・パインらハリウッドで活躍する豪華なキャストに加え、トニー賞ノミネートのアナ・ケンドリック、トニー賞主演男優賞受賞のジェームズ・コーデンなど、ブロードウェイでの経験も豊富な俳優も多く出演し、彼らが魅せる圧巻の歌声と臨場感も楽しめる。■『トゥモローランド』ウォルト・ディズニーが未来へ託した夢ディズニー/ピクサーの『Mr.インクレディブル』や『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のブラッド・バード監督とジョージ・クルーニーのタッグで話題となった作品。ウォルト・ディズニーが未来へ託した夢を記した資料を基に制作され、全てが可能になる世界“トゥモローランド”の謎をめぐる冒険が描かれている。爽快なスリルを味わえ、パラレルワールドを巡る疑問が不可思議なまま終わる本作は、何度も見返したくなる。ディズニー映画初出演となったジョージと共演を果たした、若手女優のブリット・ロバートソン、新星美少女ラフィー・キャシディも大きな注目を集めた。■『アリス・イン・ワンダーランド』ティム・バートン×ジョニー・デップの名コンビ児童小説家ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」と、その続編「鏡の国のアリス」のヒロインであるアリスの新たな冒険を描いたファンタジー。ティム・バートン監督とジョニー・デップの7度目のコンビも話題となった。主人公は、美しく成長した19歳のアリス(ミア・ワシコウスカ)だが、国を支配する残忍な赤の女王(ヘレナ・ボナム =カーター)を倒すため、運命をかけた戦いに巻き込まれていく。自分が何者か見いだせず悩んでいた少女の成長物語であり、バートン監督らしい美しくも奇妙な世界観、そして個性的すぎるキャラクターたちが人気となり、日本で興行収入118億円超えの大ヒットに。■『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』記念すべきシリーズ1作目これまでの全4作の累計世界興収が37億ドルを超える『パイレーツ・オブ・カリビアン』の記念すべき1作目。2003年に公開された。孤高の海賊ジャック・スパロウをユーモアたっぷりに好演したジョニー・デップはアカデミー賞主演男優賞にもノミネートされ、自身の代名詞となるキャラクターとなった。冷酷な海賊バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)、総督の娘・エリザベス(キーラ・ナイトレイ)、エリザベス救出のためジャックの相棒になったウィル(オーランド・ブルーム)たちはその後の作品にも登場し、合わせて人気キャラに。もちろん最新作『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』にも出演する。これらの作品はすべてdTVで配信中というから、復習もかねてチェックしてみては?『パイレーツ・オブ・カリビアン』過去全作は7月28日(金)まで見放題サービスで期間限定独占配信。『シンデレラ』『イントゥ・ザ・ウッズ』『トゥモローランド』は7月31日(月)まで配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 2017年7月1日より全国にて公開(C) 2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
2017年06月21日2013年の第85回アカデミー賞授賞式で主演男優賞を受賞Matt Brown /(C)A.M.P.A.S. 『マイ・レフト・フット』(1989)、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007)、『リンカーン』(2012)で、歴史上ただ一人、3度のアカデミー主演男優賞を手にしたダニエル・デイ=ルイス(60)が、俳優引退を表明した。Variety誌が報じている。 デイ=ルイスのスポークスパーソンは引退報道を認め、以下の声明を発表した。 「ダニエル・デイ=ルイスは現在、俳優としての活動を行っておりません。長年に渡って協力くださった皆さん、観客の皆さんに、彼は心から感謝しています。これは個人的な決意であり、今後この件については彼本人および代理人からのコメントは致しません」 40年のキャリアを締めくくる最後の出演作は、『ゼア・ウィル~』でタッグを組んだ監督、ポール・トーマス・アンダーソンの作品『Phantom Thread(原題)』になるという。ハイファッションの世界をテーマとしており、12月25日に公開を予定している。 引退の理由については明かにしていない。
2017年06月21日2015年のアカデミー賞授賞式にてJordan Murph /(C)A.M.P.A.S. 映画『セッション』での鬼気迫る演技が高く評価された俳優のマイルズ・テラー(30)が、公共の場で泥酔していたとして逮捕されていたことがわかった。 ロサンゼルス・タイムスによると、テラーは先週末、友人とパーティーを開催した後、フラフラとよろめきながら歩いているところをサンディエゴ署の警察官に呼び止められたという。目が真っ赤に充血し、呂律も回っていないことから、「自分自身の安全を確保できない状態」であるとして、テラーはデトックスセンターに搬送された。センターでアルコールの解毒処置を受けたが、テラーはボランティアスタッフに非協力的な態度を示したため、酩酊による迷惑行為で逮捕されるに至ったという。 数時間を留置場で過ごした後、18日に保釈されたと報じられているが、テラー自身がこの報道を真っ向から否定している。 19日午後、Twitterで「僕は逮捕されていない、拘留されただけだ。僕が罪に問われたという証拠は何もない。記事を鵜呑みにしないでほしい。まったく関係ないゴシップニュースに書いてあることは特に」と主張。 これを受けて、サンディエゴ署のビリー・フェルナンデス刑事はロサンゼルス・タイムスの取材に対し「彼は逮捕され、警察の記録に載せられている。留置場にも入っていた」とコメントしている。
2017年06月20日ロシアが推進する国際文化プロジェクト「ロシアン・シーズン」と、その一環として行われる「トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017」の記者会見がロシア大使館にて行われた。会見には、ロシア連邦副首相のオリガ・ゴロジェツや映画監督のアンドレイ・コンチャロフスキー、ヴァイオリニストでシベリア最大の芸術祭「トランス=シベリア芸術祭」芸術監督のヴァディム・レーピン、ボリショイ・バレエのプリンシパルであるスヴェトラーナ・ザハーロワとデニス・ロジキンらが出席。会場は華やかな雰囲気に包まれた。「トランス=シベリア芸術祭」チケット情報既に今春からスタートしている「ロシアン・シーズン」についてゴロジェツ副首相は「このプロジェクトは110年前に行われていたものですが、1929年に途絶えてしまいました。これを復活させるにあたり、次は日本の東京で行うということに、疑問の余地はありませんでした。日本の42都市において、250以上のイベントを行います」と説明。ラインナップには舞台、音楽、美術、映画に関する様々な催しが並ぶ。中でも最大の目玉は「トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017」として上演される「アモーレ」。ザハーロワがユーリー・ポーソホフ振付『フランチェスカ・ダ・リミニ』とパトリック・ド・バナ振付『レイン・ビフォア・イット・フォールズ』とマルグリート・ドンロン振付『ストロークス・スルー・ザ・テイル』という3つの現代作品を踊るもので、昨年5月にイタリアで初演されたばかり。ザハーロワの夫でもあるレーピンは「この芸術祭は、著名人も参加すれば若い世代も参加する、とても多面的なものです。日本でも様々な人を巻き込んでいきたいですね」と語る。『アモーレ』公演に続いて、そのレーピンがヴァイオリンを演奏し、ザハーロワと夫婦共演する『パ・ドゥ・ドゥ for Toes and Fingers』も予定。古典から現代作品まで多彩な演目が披露される。両プログラムの中心的存在であるザハーロワは「『アモーレ』はまだ生まれてから1年しか経っていない新しい企画。構成する3つの作品の間にはアモーレ(愛)という見えない糸が存在しています。私とレーピンが共演する『パ・ドゥ・ドゥ~』では美しく雰囲気の良い公演を楽しんでいただきたい。レーピンの音楽に対する責任感にはいつも感銘を受けますし、彼の理想的な音楽は理想的な踊りを促してくれます。ふたりに流れる特別な感情には、他とは比べ物にならないものがありますね」。司会者から、ザハーロワとレーピンは日本で知り合ったことが紹介され、ふたりして顔をほころばせる一コマも。また、ザハーロワと共に、『アモーレ』でド・バナ作品を、『パ・ドゥ・ドゥ~』で『ライモンダ』グラン・アダージョを踊るロジキンは、5月にバレエ界のアカデミー賞とも言われるブノワ賞を受賞した注目のダンサー。「ロシア・バレエを愛してくださる日本の皆様の前で再び踊ることを楽しみにしています」と述べた。「トランス=シベリア芸術祭」は9月26日(火)より29日(金)まで東京・オーチャードホールにて。取材・文:高橋彩子
2017年06月19日開催中の「ショートショート フィルムフェスティバル&ASIA 2017」にて6月18日(日)、2015年の米アカデミー賞短編アニメーション部門の候補となった『ダム・キーパー』を製作したスタジオ「トンコハウス」のメンバーによるトークセッションが行われた。『Hulu presents トンコハウスの旅 2017』と銘打たれたこちらのトークセッション。出席したのは『ダム・キーパー』の監督であり、共にピクサーから独立し、トンコハウスを設立した堤大介、ロバート・コンドウと、この夏より同スタジオ制作でHuluにて配信が開始される全10話のアニメーション『ピッグ 丘の上のダム・キーパー』の監督で、こちらもピクサーから独立して同スタジオに加わったエリック・オーの3人。堤さんはまず、トンコハウス設立の経緯を説明。堤氏とコンドウさんは、ピクサーにアートディレクターとして在籍中に『ダム・キーパー』を制作したが、堤さんは同作制作中は「経験したことのないワクワク、できるのか?という恐怖が常にある毎日だった」と述懐。「制作後にピクサーに戻ったら、いままで慣れ親しんでいたはずの景色が変わって見えた」と明かし、その高揚感を「毎日、味わいたいと思ってトンコハウスを立ち上げました」と語る。コンドウさんは、大学卒業後にピクサーに入社しすぐにアートディレクターとして活躍してきた“エリート”。そのピクサーをやめる決断は「決して簡単ではなかった」と語りつつ「ピクサーを辞めないとしたら、その理由は自分の中では恐怖だけだった。だったらやってみようと思いました」とふり返る。その後、トンコハウスでは東宝のプロデューサーで作家としても活躍する川村元気の手による絵本を原作に『ムーム』を手掛け、日本のクリエイターとのコラボレーションを行ない、今回、エリックさんを監督に迎えてHulu配信による全10話のアニメーション『ピッグ 丘の上のダム・キーパー』を制作した。堤さん、コンドウさんはエリックの加入について、トンコハウスのさらなる成長のためのプロセスであると強調。コンドーさんは「エリックは、ピクサーで活躍すると同時に、外部のプロジェクトでもいろんな作品を手掛けてきました。自分でプロジェクトを立ちあげ、完成まで遂行できる人として、エリックしかいなかった」と称賛。エリックさんは、韓国出身のアニメーターとして、ピクサーでも『ファインディング・ドリー』『インサイド・ヘッド』などでも活躍した「ピクサーのエース級のアニメーター」(堤さん)だが、トンコハウスへの加入について「僕自身、(堤さんとコンドウさんの)2人がやってきたことにインスピレーションを受けてきました」と明かし、自身と同じくアジアにルーツを持ち、アメリカ、日本とその両方の地での活動を行う彼らの仕事に「強く興味を持ちました。ここでなら自分も面白いことができると思いました」とその経緯を語った。『ピッグ 丘の上のダム・キーパー』では、『ダム・キーパー』の主人公であるピッグの幼い頃の姿が幻想的に、断片的に紡がれていく。エリックさんは「まず、制作にあたり2人は僕に『好きに考えていい』と自由を与えてくれました。『ダム・キーパー』でも“父と息子”というコンセプトがあったので、それを踏まえて彼がどのようにダム・キーパーになったのか? その経緯を考えながら作っていきました」と説明。「セリフがない中で、幼少時代の記憶を描くため、彼が幻想的な形で覚えている記憶を組み立てていきたいと考えました。エモーショナルな動きや面白い動き、哀しみも描かれており、デザインは『ダム・キーパー』と比べてシンプルです。そのお分、動きをより見てもらえるし、詩のような作品になっていると思います」と語った。なお『ダム・キーパー』は20世紀フォックスとの共同制作で長編作品として新たに制作されることも発表された。(text:cinemacafe.net)
2017年06月19日ディズニー/ピクサーの「カーズ」シリーズ最新作『カーズ/クロスロード』が7月15日に公開を迎える。ストーリーを手掛けたのは、『ファインディング・ニモ』、『カールじいさんの空飛ぶ家』などピクサー屈指の"泣ける"名作を生み出した脚本家ボブ・ピーターソン。本作についてもピーターソン自身、"大人が泣ける物語"になっていると自信をのぞかせている。ピーターソンは、『トイ・ストーリー』(1995)でアニメーターを担当して以来、ストーリー・アーティストとして『バグズ・ライフ』(1998)、『トイ・ストーリー2』(1999)に参加。大人気作『モンスターズ・インク』(2001)では、ストーリー監修を務めるなど、ピクサー屈指のストーリーテラーだ。そんな彼は、"大人が泣ける物語"に定評があり、ピクサーがこれまでにアカデミー賞脚本賞ノミネートされた7つの作品のうち2作品の脚本を担当。日本でのピクサー作品歴代興行収入トップの『ファインディング・ニモ』(2003)ではカクレクマノミ親子の冒険と家族愛を描き、"冒頭10分で号泣"と称された『カールじいさんの空飛ぶ家』では、亡き最愛の妻との約束果たすため旅へ出た老人カールと少年との心温まる物語で世界中に感動の涙をもたらせた。そんなピーターソンが本作で題材にしたのが、大人なら誰しもが共感する"人生の岐路"。それまで、天才レーサーとして活躍し続けてきた主人公マックィーンは、最新テクノロジーを追求した新たなレーサーが登場するなか、勝つために無謀な走りを続け、人生を揺るがす大クラッシュを起こしてしまう。そして最大の挫折を経験した彼は、メーターや新たな相棒クルーズら仲間に支えられながら、「周囲の期待に応えるため再起をかけて走り続けるのか、それとも全く異なる新たな道を選ぶのか?」という人生の決断をする。このストーリーについて、ピーターソンは「僕らは人生において必ず、"もう競争できない"という時に直面する。それこそ、みんなが成長でき、学ぶべき瞬間なんだ」と説明。さらに、チャレンジだったという衝撃的な結末について、「誰しもに起きるこのネガティブな瞬間は、僕らをより良い人間にする。かつては自信過剰な新人レーサーだったマックィーンも本作の最後、どうなるかは話せないけれど、彼はより良い人間になっているよ」と明かし、「それは誇りに思える素晴らしいエンディングなんだ」と力強く語っている。(C)2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2017年06月18日『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル監督が贈る最新作『素晴らしきかな、人生』のBlu-ray&DVDが、7月5日(水)より発売開始、そしてデジタルセルが先行配信中となっている。この度、本作で奇妙な舞台俳優の一人を演じた大女優ヘレン・ミレンのインタビューと、共演キャストがヘレンの魅力を語る特別映像がいち早くシネマカフェに到着した。ニューヨークの広告代理店で成功を収めていたハワード(ウィル・スミス)。しかし彼は最愛の人を失い、深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気なし。会社も危ない。同僚たち(ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ)もそんなハワードと会社を心配していた。そんなある日、人生ドン底のハワードの前に3人の奇妙な舞台俳優(キーラ・ナイトレイ、ヘレン・ミレンほか)が突然現れた。不可思議な言動をハワードに投げかける年代も性別も異なる3人。しかし、その出会いによってハワードに徐々に変化が――。本作は、『プラダを着た悪魔』で恋に仕事に奮闘しながら、人生で一番大切なことの見つけ方を描き、世界中の女性を夢中にさせたフランケル監督が贈る、人生の試練から再び歩き出す力を与えてくれる、全ての大人たちに贈る奇跡の物語。主人公の“人生ドン底男”ハワードを、『メン・イン・ブラック』シリーズや『コンカッション』のウィル・スミスが演じるほか、ケイト・ウィンスレット、本作が産後復帰作となったキーラ・ナイトレイ、エドワード・ノートン、ヘレンらアカデミー賞受賞&ノミネート俳優が結集していることでも話題を集めた。今回到着したのは、本作で奇妙な舞台俳優の一人を演じたヘレンにフォーカスを当てた映像。主人公の人生を取り戻すために一役買った舞台俳優たちのうち、率直な言動の持ち主・ブリジットを演じたのがヘレンだ。そんな役名について映像でヘレンは、「“ブリジット”という名前に憧れがあったの。だってフランス人っぽいから」とお茶目に語り、「女優役と劇中で演じる役の2役を演じるのはとても楽しかったわ。いままで俳優に囲まれた人生を送ってきたけど、俳優の役を演じるのは初めてなの」と大女優ヘレンでも、未だ演じたことのない役があることを告白している。また、ハワードが代表を務める広告代理店の同僚クレア役を演じたケイトは、ヘレンについて「みんなのまとめ役だったの。優雅で包容力があるわ。そして経験豊富な彼女が高齢の役者を演じていて、自分の年齢を楽しんでいる。生き生きとしていてセクシーだし、一緒に仕事ができて本当に 光栄だわ」と魅力を明かし、サイモン役を演じたマイケル・ペーニャもまた、「ヘレン・ミレンの演技は自由で、間違いを恐れない。だからほかの人と違うんだ」と絶賛している。深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気をなくしてしまった主人公・ハワード。そんな中、3人の奇妙な舞台俳優が教えてくれた、悲しみを乗り越える「ヒント」とは一体…?すでに観た人もそうでない人も、誰もが憧れる優美な大女優ヘレンの演技にも注目しながら、本作を観賞してみては?『素晴らしきかな、人生』Blu-ray&DVDは7月5日(水)より発売、デジタルレンタル配信開始。※デジタルセルは先行配信中。(cinemacafe.net)■関連作品:素晴らしきかな、人生 2017年2月25日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT, LLC
2017年06月18日昨年のカンヌ国際映画祭で大きな話題を呼び、アカデミー賞外国語映画賞ノミネートをはじめ各国で40を超える賞を受賞した『ありがとう、トニ・エルドマン』。あのジャック・ニコルソンが惚れ込み、自身を主演にハリウッドリメイクを決定するなど注目を集める本作は、女性監督マーレン・アデが描く父と娘の可笑しくも温かな物語。そこで、6月18日の「父の日」に合わせ、“父の愛情を感じる映画”をピックアップした。■『ありがとう、トニ・エルドマン』(6月24日(土)公開)世界中が熱狂! この父と娘に涙し、笑った冗談好きの父・ヴィンフリートと、故郷を離れ外国で仕事をする娘・イネス。仕事一筋で笑顔を忘れかけている娘を心配し、父は出っ歯の入れ歯とカツラを装着、“トニ・エルドマン”という別人になって、神出鬼没に娘のもとに現れる…。父の突飛な行動に振り回されつつも、次第に娘・イネスは自分にとっての“しあわせ”とは何かを見つめ、本来の自分を取り戻していく――。互いに思い合っているにも関わらず、いまひとつ、かみ合わない父と娘の普遍的な関係を、温かさとクールな視点をあわせ持った絶妙のユーモアで描いた本作。すでに公開されたドイツ、フランスでは異例の大ヒットを記録し、また、名優ジャック・ニコルソンの猛プッシュにより、彼自身を主演に据えたハリウッド・リメイクも決定。今年のカンヌ国際映画祭の審査員にも抜擢された、今後有望なアデ監督が描くのは、ちょっと不器用だけど、どんなに大きくなろうとも離れて暮らす子どもを心配し、幸せになって欲しいと願う父親の姿。ラストでは誰もが笑って泣き、父親への感謝を感じずにはいられない。父の愛情を描いた数多くの名作に並ぶ、新たな傑作が誕生した。■『ライフ・イズ・ビューティフル』(1997年)どんな状況下でも「人生は美しい」ことを教えてくれた父の愛カンヌ国際映画祭グランプリなど当時の主要賞を総なめにした、父の深い愛情を感じる金字塔的作品。イタリアの喜劇俳優ロベルト・ベニーニが監督・脚本・主演の3役を務め、アカデミー賞主演男優賞と外国語映画賞をW受賞したことでも注目を集めた。戦時下、強制収容所に送られたユダヤ人の父親グイドは、母親と引き離される幼い息子ジョズエを何とか励ますため、「これは、いい子にしていれば得点がたまるゲームだ」と、うそをつく。ガス室に向かう日も、ジョズエがシャワーを嫌がっていたことから「シャワーの日」と言って、なんとか生き延びることができた。絶望的な状況下でも、息子を笑顔にさせるため、おどけ続ける父。涙が止まらない衝撃のラストが待ち受ける傑作。■『人生の特等席』(2012年)素直になれない父と娘が、仕事を通じて絆を取り戻す疎遠だった父娘が、仕事を通して絆を取り戻していく様子を描き出す。『グラン・トリノ』で実質、俳優引退宣言をしていたクリント・イーストウッドが、彼から映画制作を学んだロバート・ロレンツの監督デビューのために主演を務め、娘役を『メッセージ』のエイミー・アダムスが演じた。長年大リーグの名スカウトとして腕を振るってきた不器用な父親と、そんな父を遠くに感じていたキャリアウーマンの娘。だが、年のせいで仕事が上手く行かず、引退もしない父に、ある事実が分かり、窮地に陥る。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、娘だった。それぞれが見つけた“人生の特等席”に、心揺さぶられる感動作。■『君はひとりじゃない』(7月22日(土)公開)ポーランドの新鋭が放つ、新たなる父と娘の物語第65回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した、ポーランドの俊英女性監督マウゴシュカ・シュモフスカの新作。妻を亡くし、感情が表に出なくなった父親、母親を亡くし、父親と自分の身体を嫌う娘。そして、人々を治療しながらもぽっかりと空いた心を持つセラピスト。最愛の人の“死”を経験する登場人物たちが紡ぐのは、心と身体の関係性、そして目に見えるものと見えないものの関係性。シリアスになりがちなテーマをシュモフスカ監督が繊細に、ときにはユーモアを交えて描き出す。“大切な人は身近にいる”と気づかせてくれる結末には思わず涙。父が子を想う気持ちは未来永劫、万国共通。映画を通じて、普段はなかなか素直にいえない父親へ感謝の想いを伝えてみては。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ありがとう、トニ・エルドマン 2017年6月24日よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) Komplizen Film
2017年06月18日ベルギーのアカデミー賞「マグリット映画賞2016」で3冠を獲得するなど、アツい支持を集めているファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督の最新作『地獄愛』。デビュー作『変態村』で世界を騒然とさせたヴェルツ監督による「ベルギーの闇3部作」、その2作目に当たる本作は、『ハネムーン・キラーズ』(米/’70)の題材にもなった実在の殺人鬼カップルをモデルに、出会い系サイトで知り合った結婚詐欺師・ミシェルとシングルマザー・グロリアの狂気的な恋愛模様を映し出す。女の嫉妬が渦巻く、共感必至(!?)のラブストーリーだ。本作では、主人公グロリアが嫉妬ゆえの猟奇的殺人に至るまで、運命の男と深く愛し合う姿がエモーショナルに描き出されているが、実は今年は、ヒロインが劇中で“本当の私”を覚醒させる映画が目白押し。狂気の中にも女としての本気が垣間見える3作に注目した。●“最強の殺し屋”に覚醒…『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』(公開中)伝説のヒットマンの彼氏と出会ったことをきっかけに、自分の中の“最強の殺し屋”の素質に目覚める女性を描く。ダメ男ばかりに惹かれてしまう主人公マーサ(アナ・ケンドリック)が瞬時に恋に落ちた相手は、依頼主を殺してしまうという少し変わったくせを持つ殺し屋(サム・ロックウェル)。彼に腕試しされた彼女は、いきなり投げつけられたナイフを全てキャッチするという隠された特技を披露。その本能は彼を思えば思うほど、グングン覚醒し、敵のアジトに拘束されても、自分の身を自分で守り生還を果たす。その姿は、ユーモアの中にどこか狂気も感じるほど頼もしく、“本当の私デビュー”に成功している。●レイプ犯に迫る危険な女に覚醒…『エル ELLE』(8月公開)フランスの至宝イザベル・ユペールが、自分を襲った犯人の正体を突き止めようと周囲の男たちを追及していく内に、自分自身に潜んでいた欲求がむき出しになっていく女性ミシェルを怪演。自分のペースを崩さず日常生活を送ろうとするも、襲われた記憶がフラッシュバックするミシェル。自分をもてあそんだ犯人の正体を自ら突き止めるべく、隣人や同僚など周囲に探りを入れていくが、その行動はどんどんエスカレートしていく。主人公の真の姿が目覚めていくその衝撃に、第69回カンヌ国際映画祭では7分間にわたるスタンディングオベーションが巻き起こり、ユペールはオスカーにも初ノミネートされた。●愛と嫉妬に翻弄され狂気を覚醒…『地獄愛』(7月1日公開)娘のためにも再婚をと、出会い系サイトで出会った男と一夜を共にし、ドップリと恋の沼に堕ちた主人公グロリア。しかし、その男は百戦錬磨の結婚詐欺師だった。そんな稼業も全てを受け入れると誓い、男と共に詐欺を重ねていく彼女だったが、ある日、自らの嫉妬心を制御できず結婚詐欺のターゲットを殺めてしまう事態に。それからというもの、嫉妬心と彼を愛する気持ちに火がつくと、彼女の暴走は止まらなくなる。愛と嫉妬に翻弄され、みるみる内にその狂気を曝け出していく…。いつもは穏やかなシングルマザーが、己の正義を振りかざし愛のために覚醒していく姿が鮮烈に映し出された本作。ヴェルツ監督が「普通の人間が世間から孤立していくステップを、良心の呵責なども踏まえてリアルに描こうと思った」と語るように、一歩間違えれば明日は我が身か!?と思わず背筋が凍る、愛の奈落に落ちた2人のラブストーリーとなっている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バッド・バディ!私とカレの暗殺デート 2017年5月13日より新宿シネマカリテほか全国にて公開(C) 2016 Right Productions, LLC
2017年06月17日数多くの人気若手俳優の中でも独特の個性と魅力にファッション界など多方面からいま、熱い視線が集まっている吉村界人。その存在感で急速に頭角を現し、この夏以降ドラマ、映画と出演作が続々控え、「今年下半期No.1ブレイク」の呼び声も高い吉村さん、その魅力とは!?吉村さんは93年2月2日生まれの現在24歳。同世代の俳優といえば菅田将暉、山崎賢人、福士蒼汰、野村周平、竹内涼真、成田凌といったいずれもこの数年で飛躍を遂げた人気俳優たちがズラリ。まさに“イケメンゴールデンエイジ”と言っても過言ではない世代に生まれた吉村さんは、2014年に『ポルトレ-PORTRAIT-』で映画主演デビューを飾り、アカデミー賞外国語映画賞出品作品『百円の恋』や「信長協奏曲」シリーズなどへの出演を経て2016年公開の『いいにおいのする映画』でW主演。その後は『ちはやふる』や『ディストラクション・ベイビーズ』、『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』など立て続けに出演作が公開。浅香航大、岸井ゆきのといった同世代の俳優たち、そして『ディストラクション・ベイビーズ』でも共演した柳楽優弥らも参加した『太陽を掴め』でミュージシャンのヤット役で再び主演を務めた。今年に入ると「お前はまだグンマを知らない」の轟一矢役でコメディの可能性も開花させ、先日最終回を迎えた日本テレビ系「母になる」では一転、沢尻エリカ演じる主人公・結衣の息子・広を誘拐、その後自殺を図る大学生役を演じ、テレビ東京系「100万円の女たち」では金髪姿で登場するなど、俳優としての底知れぬ可能性を見せ続けている。吉村さんといえば、同世代の若手俳優たちと一味違う独特の雰囲気とセンスが、映画、ドラマ界以外からも大きく注目される存在。特に彼のインスタグラムにはファッション誌のモデルのような個性的なスタイリングの吉村さんが毎回のように登場。SNSでは「おしゃれ感漂うわ~~吉村界人さん好きだわ~~」「吉村界人は存在がアート。不思議。」「インスタ初めて見たけど、まさに表現者という感じで惹かれました」など、その比類なき世界観に魅了されたファンのつぶやきも多数見受けられる。もちろんその内面で培われた感性は演技にもフィードバック。「危ない匂いのする俳優がすきなんだよなぁ吉村界人」「印象的な演技をするなーって思った。」と彼の持つ“危うさ”や“妖しさ”に惹かれる人が続出している模様だ。若手俳優のなかでも比類なき個性で独自の存在感を醸す吉村さんだが、7月19日(水)23時56分~TBS系でスタートする「くりぃむしちゅー」有田哲平、本田翼、「水曜日のカンパネラ」コムアイら個性派キャストが揃った「わにとかげぎす」に出演が決定。また映画最新作となる『獣道』が7月15日(土)よりシネマート新宿ほかで全国にて公開、さらに岡田准一主演、原田眞人監督で贈るスペクタクル・アクションムービー『関ヶ原』が8月26日(土)より公開されるなど、今年後半はより一層吉村さんの姿を目にする機会が増えそう。俳優としてだけでなく“表現者”としてただならぬポテンシャルを秘めた吉村界人の今後の活躍から目が離せない。(笠緒)
2017年06月16日イギリスが生んだ鬼才監督エドガー・ライトのもとに、『きっと、星のせいじゃない。』のアンセル・エルゴート、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のケヴィン・スペイシー、『シンデレラ』のリリー・ジェームズ、『ANNIE/アニー』のジェイミー・フォックスなど豪華キャストが集う『ベイビー・ドライバー』。このほど、彼らが一堂に会した豪華日本版ポスターが解禁となった。天才的なドライビング・センスを買われ、犯罪組織の“逃がし屋”として活躍する若きドライバー、通称「ベイビー」。彼の最高のテクニックを発揮するための小道具、それは完璧なプレイリストが揃っているiPod。実は彼、子どものころの事故の後遺症で耳鳴りが絶えないが、音楽にノって外界から完璧に遮断されると、耳鳴りは消え、イカれたドライバーへと変貌する。ある日、運命の女の子・デボラと出会ってしまった彼は、犯罪現場から足を洗うことを決意。しかし、彼の才能を惜しむ組織のボスにデボラの存在を知られ、彼の人生は脅かされ始める――。『ショーン・オブ・ザ・デッド』をはじめ、エッジの効いたコメディセンスとヴィジュアル・テクニックで知られる、愛すべきエドガー・ライト監督の最新作となる本作。3月に開催されたサウス・バイ・サウス・ウェスト映画祭では観客賞を受賞し、さらに映画評価サイト「ロッテン・トマト」でも“100%フレッシュ”を獲得。全編を彩る楽曲に合わせた台詞やドライビングシーンの作品構成から、カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』とも評され、ライト監督は自ら「ロックンロール・カーチェイス・ムービー」と称している。このたび解禁されたポスタービジュアルでは、そんな本作に登場する豪華俳優陣が勢揃い!主人公ベイビーを演じたアンセルは、これまでのイメージとは一味違うクールな表情が印象的。そんな彼の周りにはデボラ役のリリー、ベイビーとチームを組むメンバーにアカデミー賞俳優ジェイミー、「MAD MEN マッドメン」のジョン・ハム、カルヴィン・ハリスの彼女といわれるメキシコ人女優エイザ・ゴンザレスが固め、ベテランのアカデミー賞俳優ケヴィンがチームをまとめるボスとして渋さを見せている。「MUSIC ON,GET MONEY.」というキャッチコピーも相まって、エドガー・ライト作品とはやや趣が異なる、スタイリッシュなビジュアル。果たして、ベイビーはどんな音楽で天才的なドライビングテクニックを覚醒させるのか!?彼らのほかにも、「ウォーキング・デッド」や「マーベル/デアデビル」のジョン・バーンサルや、映画『グリーン・インフェルノ』にも出演していたシンガーのスカイ・フェレイラらも登場するという。『ベイビー・ドライバー』は8月19日(土)新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年06月14日アンドリュー・ガーフィールドが主演を務め、本年度アカデミー賞作品賞、監督賞を含む6部門にノミネート、見事2部門を受賞した『ハクソー・リッジ』。このほど、主人公の実在の人物デズモンド・ドスを演じたアンドリュー、彼の上官を演じたサム・ワーシントン、恋人のドロシーを演じたテリーサ・パーマーの3人が、メル・ギブソン監督について語った動画インタビューが解禁された。ヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドスは、第2次世界大戦が激化する中、陸軍への志願を決める。先の大戦で心に深い傷を負った父からは反対され、恋人のドロシーは別れを悲しむが、デズモンドの決意は固かった。だが、訓練初日から彼のある“主張”が部隊を揺るがす。衛生兵として人を救いたいと願うデズモンドは、「生涯、武器には触らない」と固く心に誓っていたのだ。上官と仲間の兵士たちから責められても、その意志は変わらない。軍法会議にもかけられるが、思いがけない助けを得て主張を認められたデズモンドは、ついに激戦地の“ハクソー・リッジ”へと赴く――。本作のメガホンをとり、自身も10年ぶりにアカデミー賞監督賞にノミネートされたメル・ギブソン。12歳で家族と共にオーストラリアへ移住。1979年、ジョージ・ミラー監督に見出され『マッドマックス』に出演し、世界中から一躍注目を浴びた。その後、『リーサル・ウェポン』など数々の大ヒット作に出演、監督第2作目『ブレイブハート』でアカデミー賞作品賞、監督賞をはじめとする5部門に輝いた。2004年には製作、監督、脚本を手掛けた『パッション』がR指定映画としては最高の興行収入を記録、アカデミー賞で3部門にノミネートされる。06年、同・音響録音賞ほか3部門ノミネートの『アポカリプト』で全米初登場第1位を記録した。それから10年あまり、幾多もの苦難を乗り越えて完成した本作で、世界各国の映画賞に輝き、鮮やかな復活を遂げた。ギブソン監督は、武器を持たずに戦場へと向かい、75人もの負傷兵を救ったドスの人生に魅了されたが、ドス本人は映画化を断り続けていたという。「映画化の許可を求めても、ドスは何年もの間繰り返し断ってきた。彼は、真の英雄は大地に眠る人たちだと主張していた。しかし、映画の世界は架空の英雄であふれている。そろそろ真の英雄を称賛してもいいのではないだろうかと僕は考え、作りあげた」とギブソン監督は語る。映像では、そのギブソン監督が「ドスを演じられる唯一の俳優」と太鼓判を押すアンドリューが、「(ギブソン監督は)“映画作りは楽しくない”と言いつつ、絶対に楽しんでいると思う」と話し始める。「彼自身がすばらしい俳優でもあるから、彼に見守られていると強い安心感がある」と、俳優出身の監督だからこその信頼感を強調、「監督に全てを委ねられる感覚がとても重要だ。でも俳優が全身全霊をかけて演技するには、監督に愛情と配慮が必要なんだ。そうでないと自分をさらけ出せない。それができる監督は物語も大切にする。メルのすばらしさは言葉では語り尽くせない」と、本作の撮影において全幅の信頼をギブソン監督においていたことを明かす。また、ギブソン監督が「キャリア史上最高の演技」と絶賛するオーストラリア出身のサムは、ドスと対峙するグローヴァー大尉を演じている。「メルの出演作や監督作を観て育った。だから最初は尻込みしたよ」とサム。「彼は映画製作において驚くべき感性を持っていて、映画監督としてとても柔軟な人だと分かった。気軽に演じさせてくれるのに どの監督よりも指示が的確だ」と鮮やかな演出手腕に言及。そして「20年前に聞きたかったよ」と微笑んでみせた。「何をどうしたいのか、弱さや繊細さも理解している。そして適確な導き方を心得ているの」と語るのは、ヒロインを演じたテリーサ。彼女もまたオーストラリア出身で、テレンス・マリックの『聖杯たちの騎士』やルーク・ブレイシー主演の『X-ミッション』など、幅広いジャンルの作品でキャリアを伸ばしてきた注目の女優だ。3人のキャストが語る通り、俳優として圧倒的な存在感を放ってきたメルは、監督として演技者の心をつかむ鮮やかな演出手腕を見せている。10年振りの最新作は、戦争の常識を塗り変えた男デズモンド・ドスの真実に臨場感たっぷりに迫っており、観る者を圧倒させるはずだ。『ハクソー・リッジ』は6月24日(土)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハクソー・リッジ 2017年6月24日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開(C) Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
2017年06月14日人生に絶望した男に奇跡が訪れる、全米ベストセラー小説の映画化『アメイジング・ジャーニー 神の小屋より』(原題:The SHACK)。このほど、モデルで女優のすみれも出演した本作の公開が9月9日(土)に決定し、その予告編とポスタービジュアルが解禁された。愛する妻と3人の子どもたち。マックの幸せな人生は、最愛の末娘ミッシーがキャンプ中に誘拐されたことで終わりを告げる。捜索から数時間後、廃れた山小屋で彼女の血に染まったドレスが発見された。そこに残された証拠から、警察が追い続ける連続殺人犯の凶行であることは間違いなかったが、ミッシーの遺体が見つかることはなかった。年月がすぎても、深い悲しみから抜け出すことのできないマック。妻や子どもたちとも距離ができ、家庭は崩壊寸前だった。そんなマックの元へある日、「あの小屋へ来い」と書かれた奇妙な招待状が届く。疑念を抱きつつもマックは1人、山小屋へ向かう。そこで待ち受けていたのは想像をはるかに超える出来事だった――。全米では初登場3位にランクインした本作。その原作は、自費出版ながら口コミで“人生を変える作品”として評判を呼び、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー・リストで70週連続No.1に輝いたロングセラー小説「The Shack」。愛娘を失い、深い悲しみから抜け出すことができない主人公・マックを演じるのは、『アバター』で一躍注目を集め、『ハクソー・リッジ』にも出演しているサム・ワーシントン。そんなマックを救おうと現れた不思議な3人組には、『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、NASAで働いていた黒人女性たちの知られざる活躍を描く『ドリーム』で再び同賞にノミネートされた名女優オクタヴィア・スペンサー、イスラエルでいま最も注目を集める若手アヴラハム・アヴィヴ・アラッシュ。そして、名だたるスターたちと肩をならべ、表現豊かな演技でハリウッド映画デビューを飾った、すみれさん。解禁された予告編では、娘を失い、幸せの絶頂から奈落の底に突き落とされた父親マックが、不思議な男女3人との出会いを通して、人生が想像を超えた方向に向かいだす様子が描かれていく。真冬のはずが3人が招いた山小屋の周りは、なぜか草木や花々に満ちている。本作でハリウッドデビューを果たしたすみれさんは、傷ついたマックに、人生で大切なことを優しく諭していく重要な役柄を、この錚々たるメンバーの中でも臆することなく演じきった。サム演じるマックが、3人との旅路の果てにたどり着いた答えとはいったい何なのか?彼らはいったい何者なのか?深く傷つき、悲嘆にくれる人はどうやって人生を乗り越えていくのか?謎の中にも温かさが見える映像となっている。また、あわせて解禁となったポスタービジュアルでは、娘を優しく見守るマックと3人の男女がそれぞれ慈愛に満ちた眼差しをたたえる姿を切り取っている。全員が満ち足りた様子のビジュアルからは、温もりのある癒しの空気感が伝わってくるかのよう。胸打つ本作のストーリーとともに、ハリウッド映画初出演となったすみれさんの演技にも注目してみて。『アメイジング・ジャーニー 神の小屋より』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年06月13日映画『ゼロ・ダーク・サーティ』や『オデッセイ』などで知られる女優のジェシカ・チャステイン(40)が結婚した。10日、イタリアのトレヴィーゾにある夫ジャン・ルカ・パッシ・デ・プレポスロが所有する邸宅ヴィラ・ティエポロ・パッシ内のチャペルで挙式したことが報じられている。ある関係者はE!ニュースに対し「2人はいつもイタリアで挙式をしたいと思っていました」「その結婚式は素晴らしいものでしたよ。ジェシカのウエディングドレスは完璧で、バージンロードを歩くときにはとても緊張している様子でしたね。振る舞われた食事も美味しかったです」とコメントしている。ジャン・ルカは「大家族」出身であることから結婚式にはその親族が多く参加していたそうで、ジェシカ側の招待客の中には、『インターステラー』の共演者であるアン・ハサウェイやその夫アダム・シュルマン、『ゼロ・ダーク・サーティ』の共演者であるエドガー・ラミレス、『スノーホワイト/氷の王国』の共演者であるエミリー・ブラントらが出席していたという。2012年からジャン・ルカと交際をスタートさせたジェシカはこれまで交際関係について多くを語ることはなかったものの、以前あるインタビューの中でジャン・ルカのことを「紳士的な男性」であると表現。また、2013年度のアカデミー賞の際には仕事もプライベートも順調だと話していたことがあった。(C)BANG Media International
2017年06月13日モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンという3人のアカデミー賞俳優が夢の共演を果たす『ジーサンズ はじめての強盗』。このほど、彼らハリウッドのレジェンドたちがそろって登場する本作のプロモーション映像が到着した。年金打ち切りというかたちで、40年以上も真面目にコツコツと働いた会社から見放された挙句、銀行からも冷たくあしらわれ、まさに“一寸先は闇”状態となったジーサン3人組、ウィリー、ジョー、アル。彼らがどん底から這い上がるため、思いついたのは、なんと銀行強盗だった!?80歳オーバーのジーサンたちが、生まれて初めて真面目な生き方を捨て、命がけの大勝負に出る痛快コメディとなる本作。ウィリー役を務めるのは、『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞助演男優賞を受賞し、数々の作品で活躍するモーガン・フリーマン。ジョーを演じるのは、『ハンナとその姉妹』『サイダーハウス・ルール』で2度のアカデミー賞に輝き、『ダークナイト』シリーズや『キングスマン』などでも知られるマイケル・ケイン。そしてアル役には、『リトル・ミス・サンシャイン』でアカデミー賞を受賞、ベン・アフレック監督の『アルゴ』でもノミネートされたアラン・アーキン。家族との生活のためなら怖いものなどない!とばかりに銀行強盗に挑んでいく、彼らジーサンズ…だが、今回届いた映像では、ウィリー、ジョー、アルを演じるモーガン、マイケル、アランは、どうやらSNSが苦手な様子…?映像には、本作を見た観客たちにSNSでの口コミのお願いをする様子が収められている。しょっぱなからアランが、「ソーシャブル・メディアやガーグルに投稿してください」と言い間違えると、それを言うなら「ソーシャル・メディアだ」「グーグルだ」と2人からWツッコミ。だが、それを指摘したモーガンも「ツイットも忘れずに」とドヤ顔で言い間違い。役柄と同じく、一番しっかり者のマイケルに「ツイッターだ」と正される一幕も。「いまの説明でわからないなら老人だな」と自虐混じりにコメントするアランにも、思わず笑みがこぼれてしまう。ジーサンズたちの一生懸命な告知がどこかカワイイ映像を、ぜひ確かめてみて。『ジーサンズ はじめての強盗』は6月24日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年06月13日『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』の公開を控えるジェフリー・ラッシュが主演を務め、アーミー・ハマーらと共演する新作映画『Final Portrait』(原題)。今年2月のベルリン国際映画祭でお披露目された本作が、2018年1月に日本公開されることが決定した。1964年、パリ。「肖像画のモデルになって欲しい」、ジャコメッティ(ジェフリー・ラッシュ)にそう頼まれたアメリカ人青年のジェイムズ・ロード(アーミー・ハマー)は、喜んで引き受けた。しかし、すぐに終わると言われた画の制作は、ジャコメッティの苦悩により、1日1日と伸びていく。やがて、ロードはジャコメッティの意外な顔を次々と見ることになり…。本作は、『プラダを着た悪魔』や『ハンガー・ゲーム』シリーズ、『トランスフォーマー』シリーズなどで俳優として確固たる地位を築いているスタンリー・トゥッチの5作目の監督作。トゥッチは、細長く引き伸ばされたような彫刻作品で知られる芸術家ジャコメッティの昔からのファン。彼をテーマにした最初の脚本を10年以上前に完成させていたという。以来、温められていたその企画が、ジャコメッティの没後50年に当たる昨年、ついに制作が実現した。ジャコメッティ役を務めるのは、アカデミー賞主演男優賞を受賞した『シャイン』、『英国王のスピーチ』や、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのバルボッサ役でも知られるジェフリー・ラッシュ。そして、彼のモデルとなるジェイムズ・ロード役を『ソーシャル・ネットワーク』で注目され、『コードネーム U.N.C.L.E.』『フリー・ファイヤー』など出演作が続くアーミー・ハマーが務めている。最後の肖像画を制作しようとする芸術家がその過程で苦悩する姿を描く一方、周囲の人々との関係から見えてくるジャコメッティの意外な素顔をも描いていく。公開決定とともに到着した場面写真は、ジャコメッティとロードがアトリエでキャンパスを前に並んでいるものと、同じくアトリエで彫刻制作に励むシーンのもの。残された多くの写真から忠実に再現したという彼のアトリエの様子や、制作活動に打ち込むジャコメッティになりきったジェフリーの姿を確認することができる。スイス出身で、パリで活躍したジャコメッティは、長く引き伸ばされたような人物の彫刻作品でよく知られている。その一方で、本作で焦点を当てる肖像画のように、絵画なども手掛けていた。生前から高く評価されていたジャコメッティは、100スイスフラン紙幣に肖像が使われるほどの人気を誇っている。没後50年を過ぎても、その人気は翳りを見せるどころか加速しており、今年に入ってからも、世界中のアートファンが一度は訪れたいと願うロンドンのテート・モダンやカタールのドーハでは、親交のあったピカソ作品と共同で展覧会が開かれた。さらに明日6月14日からは、日本で大回顧展「ジャコメッティ展」がスタート。国立新美術館を皮切りに開催される本展では、初期から晩年まで、彫刻、油彩、素描、版画など、選りすぐりの約130点の作品を展示。世界中から脚光を浴びる芸術家ジャコメッティに迫る本作の公開前に、ぜひチェックしておきたいところだ。『Final Portrait』(原題)は2018年1月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。「ジャコメッティ展」は6月14日(水)~9月4日(月)国立新美術館にて、10月14日(土)12月24(日)豊田市美術館にて開催。(text:cinemacafe.net)
2017年06月13日ナタリー・ポートマンとリリー=ローズ・デップが姉妹役で初共演する『PLANETARIUM』が、邦題『プラネタリウム』として9月23日(土)より公開されることが決定。2人だけの美しく儚い世界をとらえた場面写真も到着した。1930年代、パリが最も華やかだったとき。アメリカ人心霊術師のローラとケイトのバロウズ姉妹は、憧れのパリへと向かう。美しく聡明な姉のローラはショーを仕切る野心家で、好奇心旺盛で純粋な妹のケイトは自分の世界に閉じこもりがちな少女。ショーでは死者を呼び寄せる降霊術を披露し、話題の美人姉妹として活躍し金を稼いでいた。そんな2人の才能に魅せられた映画プロデューサーのコルベンは、世界初の心霊映画を撮影しようと姉妹と契約する。果たして、姉妹の力は本物なのか?目には見えない世界を見せられるのか?やがて姉妹の運命が狂いだす――。世界を驚かせた『ブラック・スワン』を越えるほどの野心家の姉ローラを、ハリウッドが誇るアカデミー賞女優のナタリー、純粋でイノセントな妹ケイトを、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディを両親に持ち、先日は「シャネル(CHANEL)」のコレクションのために初来日を果たしたリリー=ローズが演じる本作。ワールドプレミアとなった第73回ヴェネチア国際映画祭および、第41回トロント国際映画祭ガラ・コレクションで相次いで上映され、大きな話題を呼んだ。監督を務めるのは、“フランスのソフィア・コッポラ”との呼び声も高く、レア・セドゥ主演の長編初監督作『美しき棘』がカンヌ国際映画祭の監督週間部門で上映され、次世代の監督として称賛された美貌の天才レベッカ・ズロトヴスキ。アメリカに実在した、スピリチュアリズムの先駆者として名高いフォックス三姉妹と、フランスの伝説の映画プロデューサー、ベルナール・ナタンがモデルとされ、活躍した年代も場所も違えど、「見えないものを見せようとした」「詐欺師と呼ばれた」という点で共通点がみられる。ハリウッドきっての名女優ナタリー、ファッション界からショウビズ界までいま最も注目されているリリー=ローズ、そしてカンヌに愛された気鋭の女性監督により生まれた刹那的で美しい物語。今後の続報にも注目していて。『プラネタリウム』は9月23日(土)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年06月13日女優のナタリー・ポートマンとリリー=ローズ・デップが姉妹役で初共演を果たした映画『PLANETARIUM』(原題)が、邦題『プラネタリウム』として9月23日より全国公開されることがこのほど、明らかになった。アカデミー賞女優のナタリー・ポートマンと、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディを両親に持つリリー=ローズ・デップ。2人が初共演を果たした本作は、ヴェネチア国際映画祭ワールドプレミアおよびトロント国際映画祭ガラ・コレクションで上映され大きな話題に。監督は、フランスのソフィア・コッポラとの呼び声も高く、初の長編監督作『美しき刺』がカンヌ国際映画祭の監督週間部門で上映され、次世代の監督として称賛されたレベッカ・ズロトヴスキが務めた。ナタリー・ポートマン演じる姉ローラと、ピュアでイノセントなリリー=ローズ・デップ演じる妹ケイトは、パリを舞台に心霊術師として華々しく活躍する姉妹。2人は、彼女たちに魅了された映画プロデューサーと出会ったことで、互いの運命を狂わせていく。本作は、アメリカで実在したスピリチュアリズムの先駆者として名高いフォックス姉妹という三姉妹と、フランスの伝説の映画プロデューサー、ベルナール・ナタンがモデル。活躍した年代も場所も違うが、「見えないものを見せようとした」「詐欺師と呼ばれた」という点で共通点がみられる彼女たちの物語が、映画として新たに生まれ変わった。
2017年06月13日『ブレイブハート』でアカデミー賞作品賞・監督賞など5部門に輝き、『アポカリプト』以来10年ぶりに監督を務めたメル・ギブソン。彼のもとで、『沈黙-サイレンス-』でもその演技力を見せつけたアンドリュー・ガーフィールドが主演を務め、アカデミー賞に初ノミネートされた『ハクソー・リッジ』。本作から、銃も持たずにたった1人で75人もの命を救った男デズモンド・ドスと生涯を共にした、ドロシー役のオーストラリア出身の女優テリーサ・パーマーのインタビュー動画が到着。合わせて、ギブソン監督からの絶賛コメントも到着した。第2次世界大戦末期、難攻不落の沖縄・“ハクソー・リッジ”(のこぎり崖)。銃も手榴弾もナイフも、持たない何ひとつ武器を持たないドスは、モルヒネと包帯だけを手に、150mの断崖の上をたった1人で駆け回る。ただ、目の前の命を救うために――。想像を絶する至近戦が繰り広げられた戦場で、彼の行動がいかに勇気のあるものだったのか──。臨場感あふれる“ハクソー・リッジ”の戦闘シーンが、1人の兵士の強い信念と葛藤を浮き彫りにしていく本作。そんな主人公ドス(ガーフィールド)が故郷でひと目惚れするヒロイン、ドロシーを演じたのがテリーサだ。ギブソン監督が彼女に求めていたのは、その雰囲気だった。「美人だし、とても温かみがある。この役は温かくて素直な存在にしたかった。与えたかった印象どおり、救いの天使のような雰囲気で適役だった」と、監督は絶賛を贈る。そのテリーサが本作への出演を決めたのは、ドスの信条と生き方に魅了されたからだ。「デズモンド・ドスが貫いた信条は、愛と思いやりを持ち、人を傷つけないことだった。それが私の心に響いたの。そしてデズモンドと最愛の人 ドロシー・シュッテ、2人の恋の物語を聞いてすぐに出演したいと思ったわ」と微笑むテリーサ。ドロシーを演じたかった理由は、戦争体験者の祖父母の存在も大きかったという。「私の祖父母は2人とも戦争を体験している。祖父は戦時中、消防士、祖母はモールス信号の通信士だった。2人の恋物語や当時の様子を聞かせてもらったものよ。この映画は 幼い頃祖母から聞いたそんな話を思い起こさせた。だからドロシーのような女性を演じてみたいと思ったの」。また、役についてリサーチを重ねたテリーサは、当時の女性の素晴らしさを再発見した。「時代背景を勉強し、当時の女性について話し方や歩き方などを学んだ。そして気づいたのは女性がとても上品だった」と、これまでにない役柄に挑んだことに触れる。さらに「信心深い役だから、信仰も理解しないとね。幸い母が信仰心のあつい人なの。だからこの役を演じる際に母の特徴をいろいろ取り入れた」と語るように、祖父母だけではなく、母の存在も役作りに大きな影響を与えたという。どんな困難に直面しても、葛藤しながらも信念を貫き通したデズモンド・ドス。そんな信念に生きる男だからこそ、彼を愛し、支え、共に生きたヒロインのドロシーは、スクリーンに鮮烈な印象を残している。アンドリューとテリーサが織りなす本作の、もう1つのドラマにも、ぜひ注目してみてほしい。『ハクソー・リッジ』は6月24日(土)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハクソー・リッジ 2017年6月24日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開(C) Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
2017年06月12日アメリカ演劇界において最高の権威である「第71回トニー賞授賞式」が日本時間の12日、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで行われ、WOWOWが生中継した。1947年からアメリカでスタートした同授賞式は、ブロードウェイで上演された演劇とミュージカルの中から、それぞれ作品賞、主演男優賞、主演女優賞など合計26部門を選出。オリジナル楽曲賞に輝いたのはベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビ。映画『ラ・ラ・ランド』の全作詞を担当し、アカデミー賞でも主題歌賞を受賞した2人が、演劇でも権威ある賞に輝いた。スピーチでは早口で交互にプロデューサーやバンドメンバー、主演俳優のベン・プラットに対し感謝を述べた。2人が音楽&作詞を担当した『ディア・エヴァン・ハンセン』は、SNSで成り立つ若者の人間関係を表現したミュージカル。孤独な高校生が、同級生の死をきっかけにSNSで注目されていく姿を描き、若者たちから支持を受けた。主演のベン・プラットもミュージカル部門主演男優賞を受賞した。『第71回トニー賞授賞式』(字幕版)は17日19時より、WOWOWプライムにて放送される。
2017年06月12日アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2017」(SSFF&ASIA)のアワードセレモニーが6月11日(日)、都内にて行われ、小池百合子東京都知事がCinematic Tokyo部門プレゼンターで登場した。小池都知事は、「2020年、二度目のオリンピック、パラリンピックをすることになっています。その際はスポーツの祭典だけでなく、日本の文化、伝統を紹介するいい機会です。ぜひ東京の面白み、新しさをご紹介いただければと思います」と、映画クリエイター陣にメッセージを伝えていた。「SSFF&ASIA」は今年で19回目となる米国アカデミー賞公認の映画祭。今年は世界140以上の国と地域から集まった、およそ9,000本の作品から選りすぐりの約250作品を上映している。セレモニーでは、各部門の受賞作品の発表・授与が行われた。小池都知事がプレゼンターを務めたCinematic Tokyo部門は、2020年に向け東京の魅力を国内外に発信する作品に贈られる賞。優秀賞を受賞した『東京音℃』は番場秀一監督による作品で、東京に暮らす4人の女子を通じ見えてくる、東京という都市の体温を感じる仕上がりだ。次年度第90回米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象作品となるオフィシャルコンペティションのグランプリには、アジアインターナショナル部門から、ミャンマーのミミルイン監督作品『シュガー&スパイス』が選ばれた。ミャンマー中部の乾燥地帯で、ミミルイン監督が自ら両親の生活風景を記録した作品で、トロフィーを手にした監督は「ミャンマーの文化を伝えたくて撮影しました。全然、思わぬ賞で本当に驚きました。これからももっと頑張りたいと思います」と、感無量の表情を浮かべた。オフィシャルコンペティション審査員を務めた大林宣彦監督は、杖を支えにしながらも、しっかりと自身の二本の足で立ち、「黒澤明監督が、私を含め未来の映画人に遺言を残されております。今日、皆さんにお伝えしようと命がけでここに立っています」と語り始め、「この日常の中に戦争はあったんです。戦争は人が人であること、命、すべてを失ってしまう。こんな理不尽で恐ろしいものは決してあっちゃいけないが、いま私たちは忘れてしまっている」と、30分以上にわたってスピーチ。「映画には必ず世界を平和に導く美しさがある。映画の力を信じて、未来に向けて、いつかお願いだから若い人たち、俺たちの続きをやってよね」と渾身のメッセージを次世代の映画人に紡ぎ、その姿には大きな拍手が送られていた。アワードセレモニーには、そのほか、オフィシャルコンペティション審査員を務めた小倉智昭、ベン・トンプソン、マリエ、三上博史、CGアニメーション部門審査員の杉山知之、松下由樹、三橋忠央、ひかりTVアワードプレゼンターのマギー、MCの福島リラ、堀潤、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo、「SSFF&ASIA」代表の別所哲也が出席した。「SSFF&ASIA」は6月1日(木)~25日(日)まで、東京は5会場、横浜は1会場にて上映。(cinamacafe.net)
2017年06月11日斎藤工との共演で、2014年夏に放送された大人気ドラマのその後を描いた映画『昼顔』がついに公開された女優の上戸彩。ヘルシーな色気を纏う彼女が、女の色気を詰め込んだ空前絶後のセクシー号「ar」7月号のカバーガールに登場!本誌では、上戸さんの“セクシー無限大”の秘密に迫ったインタビューが掲載されている。上戸さんは、ドラマ「涙をふいて」で女優活動を始めると、「3年B組金八先生」「高校教師」「半沢直樹」や、映画『あずみ』『テルマエ・ロマエ』など数々のドラマや映画で活躍。2016年には、第89回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞したディズニー作品『ズートピア』のジュディ役の吹き替えを担当し、高い演技力で話題に。そして2017年、斎藤工との共演で社会現象を巻き起こした連続ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」の、3年後を描いた映画『昼顔』に出演。再び、大きな注目を集めている。プライベートでは、2015年に夫・HIROとの間に第一子を出産。ひとりの女性として、妻として、母として、女優として、ますます眩しい輝きを放っている。今回、表紙を飾る上戸さんは、髪をロングからショートへばっさりとカット!ヘルシーな色気が最高すぎる太陽みたいな印象をふりまいている。本誌内のインタビューでは、様々な角度からセクシーの秘密について告白。色気については「たとえば、私がカメラの前で色気を求められたら、目元のメイクが強いときは唇はフッと抜くし、柔らかい衣装のときは強い表情を意識します」と明かし、女心について「ドキドキしている人生ってすごく楽しいよね。何の音楽を聴いていても幸せで、地に足がついていないあの感覚。女の子ってドキドキしているだけで、絶対にキレイになれると思うんだ。結婚前の女子は、ぜひたくさんドキドキしてください」とキュートなコメント。そして「いま欲しいのは、夏に似合う明るい色のアイシャドウ。自分に似合う色を探して、こっそりネットショッピングしようと計画中です」と美容についても触れた。さらに、『昼顔』共演の斎藤さんとセクシー2ショットを公開。斎藤さんの足に上戸さんの手が絡んでいる構図は、ほかではお目にかかれない貴重なショットだろう。そのほか、本誌は“空前絶後のセクシー号”と題して、いろっぽメイク、セクシー服、いろっぽアクセなど…女の色気を詰め込んだ仕上がりに。大好評連載「さっしーの部屋!」では指原莉乃が、恋愛観を赤裸々告白。「乃木坂46」の堀未央奈と高山一実が「ar」初共演。恋してる夏の日の服を、8ページに渡って特集する。また、セクシー号に欠かせない、とにかく触りたいカラダの持ち主・篠崎愛が初登場。白くてふわふわな“うさぎBODY”を余すところなく堪能できる。雑誌「ar」7月号は6月12日(月)より発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:昼顔 2012年11月17日よりMOVIE ONやまがたにて公開昼顔 2017年6月10日より全国東宝系にて公開(C) 2017フジテレビジョン東宝FNS27社
2017年06月11日1996年に公開され全米はもちろん日本でも大ヒットを記録。昨年には20年ぶりとなる続編も公開されこちらも大ヒットしたSF超大作『インデペンデンス・デイ』が、6月10日(土)今夜、フジテレビ系「土曜プレミアム」で放送される。アメリカ独立記念日を控えた7月2日の早朝のニューメキシコ。巨大な影が月を覆い宇宙センターの衛星アンテナが奇妙な音をキャッチする。それは巨大な異星人の宇宙船だった。その情報をホワイトハウスのホイットモア大統領は大統領補佐官コンスタンス、国防総省参謀本部長グレイ将軍と共に知る。その頃大統領夫人マリリン(メアリー・マクドネル)はロサンゼルスにいた。その後、異星人の宇宙船は突然人類を猛撃。世界中の大都市が壊滅状態となる。翌7月3日、宇宙船からの攻撃でワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルスなどをはじめ世界の各都市は廃墟と化し地球滅亡の危機が迫っていた。米大統領は人類の存亡をかけて宇宙船への核攻撃を決行するが失敗に終わる。そして7月4日、インデペンデンス・デイ(独立記念日)、米大統領の指導の下、ついに人類は史上最大の作戦を開始する…。タイトルにもなっている“独立記念日”の前日である1996年7月3日に全米で公開(日本は同年12月公開)された本作。当時その映像の迫力が大きな話題となり本作は第69回アカデミー賞最優秀視覚効果賞を受賞している。アメリカ空軍パイロット・スティーブン・ヒラー大尉を演じ本作でスターダムにのし上がったウィル・スミスをはじめ、ホイットモア大統領にビル・プルマン、ヒラーと共に異星人との闘いに参加するデイビッド役にジェフ・ゴールドブラムといったキャスト。今夜の放送では吹き替えキャストとしてウィル・スミスを山寺宏一が、ビル・プルマンを古川登志夫が、ジェフ・ゴールドブラムを磯部勉が、メアリー・マクドネル演じる大統領夫人のマリリンを佐藤しのぶがそれぞれ演じる。製作総指揮、監督、脚本は『デイ・アフター・トゥモロー』『紀元前1万年』『2012』などのローランド・エメリッヒ。昨年公開された続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』にもビル、ジェフら本作のメインキャストの大半が出演。本作を観た後は『リサージェンス』を鑑賞してみるのもいいかもしれない。土曜プレミアム『インデペンデンス・デイ』は6月10日(土)21時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2017年06月10日第89回アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『セールスマン』に主演するイラン人女優のタラネ・アリドゥスティが初来日し、取材に応じた。トランプ政権によるビザ発給制限に抗議するため、オスカー授賞式への出席をボイコットした真意とは?本作が外国語映画賞にノミネートされた2日後の1月26日(現地時間)、タラネはトランプ政権がイランを含む特定7カ国へのビザ発給制限、入国の一時禁止を検討しているとの報道を受けて、自身のツイッターで授賞式をボイコットすると表明。メガホンをとったイラン映画界の巨匠、アスガー・ファルハディ監督も「もし私の渡航が例外とされても到底許せない」と声明を発表し、同じく授賞式を辞退した。そんな渦中にあって、本作は見事、オスカーを獲得。ファルハディ監督は『別離』(2011)に続き、2度目の外国語映画賞受賞という快挙を達成した。「出演作がアカデミー賞を受賞するなんて、これほど光栄なことはない。ですから、本当は授賞式に参加したかったという気持ちもありますね。ただ、今回の一件で、世界中の映画人が(トランプ政権への)抗議の声をあげてくださったおかげで、特定の国に対する不公平な状況に、国際的な注目が集まったことは喜ばしいことだと思っています。そう考えると、やはり授賞式をボイコットしたことに意義があったと確信しています」「私自身は授賞式当日、イランで出演中の連続ドラマの撮影を行っていました。非常にデリケートで難しいシーンだったので、演技に集中していて、受賞の行方を気にする余裕はなくて…。無事に撮影を終えると、現場の皆さんが『おめでとう、受賞したわよ』と教えてくれたんですが、その瞬間は『あっ、そうなの』という感じで(笑)。もちろん、少しずつ実感が湧いて、本当にうれしい気持ちでいっぱいになりました」急激な開発が進められるテヘランに暮らす国語教師のエマッドと、タラネ演じる妻・ラナは、予期せぬ理由で転居を強いられ、アマチュア劇団の仲間に紹介された新居に引っ越した。だが、そのわずか数日後、夫の留守中に、ラナは何者かに暴行されてしまう。現場に残された犯人の遺留品を手掛かりに、犯人探しに奔走する夫。一方、ラナは事件が表ざたになることを拒み、夫婦の溝は深まっていく…。「ラナが沈黙を守りたい理由の1つには、やはり『女性側にも非があったのでは』と思われてしまう恐怖があるから。身に起こった衝撃を受け止めることができず、実際にどんな被害を受けたのか、さらに自分自身の感情さえもうまく言葉で説明できない状況なんです。役柄の内面を見つめて、演じるという意味では、いつも通りの“女優業”でしたが、確かに演じながら、胸が締め付けられ、心が苦しくなる瞬間があったのも事実です」予想だにしない展開が待ち受けるサスペンスとしての見応えに加えて、人間の奥底に眠る“復讐心”の恐ろしさをあぶり出す重厚なヒューマンドラマの側面もある本作。決して「一件落着」とは言い難い余韻とともに、夫婦の未来を暗示するラストシーンは、見る者によって意見や解釈が大きく違ってくるはずだ。「確かにモヤモヤした気持ちが残るかもしれないですね。ただ、その分、見終わった後にさまざまな意見が交わされることが重要ですし、それを可能にするのが映画の力だと信じています。イランで女優をしている私が、こうして初めて日本の地を踏み、映画についてお話したり、ファンの皆さんと対面できる。そんな国境を超えた文化的交流が、政治の力によって、妨害されることは絶対にあってはいけないのです」『セールスマン』はBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:セールスマン 2017年6月10日よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開(C) MEMENTOFILMS PRODUCTION-ASGHAR FARHADI PRODUCTION-ARTE FRANCE CINEMA 2016
2017年06月10日本年度、アジア人俳優として初めてアカデミー賞名誉賞を受賞したジャッキー・チェンが、『ポリス・ストーリー/レジェンド』のディン・シェン監督と組んで贈る最新作『レイルロード・タイガー』。本作には、ジャッキーの敵役として日本から池内博之が大抜擢されたことも話題を呼んでいるが、ジャッキー率いる鉄道強盗集団“レイルロード・タイガース”の一員として、大人気K-POPグループ「EXO」の元メンバー、ファン・ズータオも出演する。このほど、彼の新場面写真とともに、ジャッキーとの共演や撮影について語るコメントがシネマカフェに到着した。1940年代の鉄道を舞台に、ジャッキーの新たなアクションをユーモア満載に描き、中国では日本円にして100億円を超える大ヒットを記録している本作。ジャッキーVS“日本人将校”役の池内さんのアクションも見どころとなるほか、中国の大ヒットドラマで一躍ブレイクしたワン・カイ、2015年台湾興行収入No.1の『私の少女時代-Our Times-』のワン・ダールー、ジャッキー・チェンの息子であるジェイシー・チェンも兄弟役として出演する。そんな本作で、ジャッキー演じるマー・ユェンが率いる“レイルロード・タイガース”のメンバー、ダーハイを演じているのが、元「EXO」の“タオ”として人気を博したファン・ズータオ。このたび到着した彼の場面写真は、まず、劇中に何度か登場する歌唱シーンのワンカット。ファン演じるダーハイはあくまで普通の町男であり、劇中では歌唱力をあえて“控えめ”に歌っているのがポイント。そのため、レイルロードタイガースのメンバーたちから音程についてのツッコミが入る(!?)シーンは必見。現在は中国で自身の事務所を立ち上げ、ソロで活躍している彼の歌声には注目だ。また、ダーハイは列車によじ登ることが得意という設定で、劇中では何度も実際に走る列車に飛び乗ったり、よじ登ったりと、見事な身のこなしを見せている。日頃から格闘技を習っており、自身の楽曲では見事なダンスも披露している彼のアクションシーンも見逃せない。そしてジャッキーとの2ショット写真は、物語終盤のシーン。レイルロードタイガースの努力も虚しく、 橋の爆破あと一歩というところで大勢の敵に追い詰められ、成す術もない状況に。どうやって橋を爆破するのか!?というクライマックス目前のカット。 マーとダーハイの緊迫した表情からも分かるように、彼らのミッションの成功を祈るしかない1枚となっている。本作への出演に「とても満足しているし、光栄に思っています」と語るファン。「この映画で初めて大役を演じました。撮影が始まったころはうまくできないんじゃないかと心配で、少し不安でした。でも、段々と共演者やスタッフのことがわかってきて、演じるキャラクターにも入り込めるようになりました。それからは、リラックスして心地良く役を演じられるようになりました」と言う。緊張や不安を感じるのは無理もない。「以前は、普通の人の手の届かない大スターだと思っていました」とジャッキーとの撮影をふり返る彼は、「いまは叔父さんのような気がします。とても思いやりのある人です。撮影が終わると、しょっちゅう餃子をふるまってくれます。みんなに力を与えてくれる。僕がとても疲れたと思ったとき、彼に話しかけると、また元気を取り戻すことができるのです。ジャッキーとの共演はとても幸せだし、笑いにあふれています」と明かす。撮影終盤では、「兄弟、気をつけて」というセリフを言う際、「突然とても悲しくなった」と言う。「撮影が終わりに近づいていたし、チームを離れたくないと思ったから」と語り、劇中のチーム同様の絆が生まれていた様子だ。また、劇中のアクションについては「僕は以前から格闘技を訓練していたので大丈夫でした。身のこなしも軽いし」と語るが、「一番難しかったのは、天候でした」とファン。「雪が降っていても、列車に登らなくてはならず、僕の指は寒さでしびれていました。でも、何とか乗り越えることができました」と、撮影での苦労を語る。日本のファンが気に入ると思うところは、「物語は情熱があって愉快です。観客に喜びをもたらしてくれる映画です」と明言。そして、日本のファンに、「僕は“ダーハイ”というキャラクターを演じています。彼は仕立屋で、レイルロード・タイガースのメンバーです。列車によじ登るのがとてもうまいんです。皆さん、映画館で『レイルロード・タイガー』を観てくださいね!」とメッセージを贈る。ちなみに、ジャッキーの映画ではお馴染みのエンドロールのNGシーン集では、茶目っ気たっぷりなファンのNGシーンも。楽しげな撮影現場の様子をうかがい知ることができそうだ。『レイルロード・タイガー』は6月16日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年06月10日本年度アカデミー賞外国語映画賞に輝いた傑作サスペンス『セールスマン』に出演するイラン人女優のタラネ・アリドゥスティが初来日を果たし、6月9日(金)、東京・千代田区の日本プレスセンターで会見を行った。イラン映画界の巨匠、アスガー・ファルハディ監督が『別離』に続き、2度目のアカデミー賞外国語映画賞を獲得した本作。しかし、トランプ政権がイラン人などへのビザの発給制限を検討しているとの報道を受けて、監督とタラネは授賞式をボイコットし、世界中の注目を集めた。「自分が出演した映画が、アカデミー賞に輝くことは非常に光栄。もちろん、授賞式の場にいたかった気持ちはありますが、私たちが欠席したことで、この問題がより注目され、ほかの国の映画人が抗議の声をあげてくれたことのほうが喜ばしい」と現在の思いを語るタラネ。「映画を通して、異文化を知り、交流することこそが大切」と訴えた。思わぬ理由で転居を余儀なくされたテヘラン暮らしの国語教師エマッドと妻のラナ。2人が参加するアマチュア劇団の仲間に紹介された賃貸物件に引っ越して、わずか数日後、夫の留守中に、ラナは何者かに暴行されてしまう。エマッドは、現場に残された手がかりを頼りに、愛妻を傷つけた犯人を突き止めようとするが、事件を表ざたにすることを拒否するラナとの間で、夫婦の溝が深まっていく。女性が性犯罪の犠牲になる傾向が強い現状について、タラネは「これはグローバルな問題。法律を厳しくするだけではなく、文化的な側面から、人々の考え方そのものを変える必要がある」と語り、「特に被害を受けた女性側が、自分に“恥”を覚えてしまうということは絶対にあるべきではありません」と熱弁。また、「ネットが発達した時代ですから、疑問について自分でリサーチして情報を得ることは可能。メディアの報道だけを鵜呑みにするのか、自分の手で真実を知るか、私たちは選べる立場にいるのです」と話していた。『セールスマン』は6月10日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:セールスマン 2017年6月10日よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開(C) MEMENTOFILMS PRODUCTION-ASGHAR FARHADI PRODUCTION-ARTE FRANCE CINEMA 2016
2017年06月09日6月12日(日本時間)、WOWOWにて生中継で放送される「第71回トニー賞授賞式」。このほど、本番組のスペシャル・サポーターを務める井上芳雄とスペシャル・ゲストの「V6」坂本昌行が、オープニングパフォーマンスでデュエットを披露、映画『ラ・ラ・ランド』から2曲を披露することになった。アメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される、演劇、ミュージカルの世界における世界最高峰「トニー賞」授賞式。アメリカ演劇界で最も権威ある賞とされており、該当期間中にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる、まさに1年を総括するアウォード。毎年、豪華スターの競演による圧巻のパフォーマンスが展開され、授賞式自体がクオリティーの高いショーとなっている。今年はトニー賞、およびアカデミー賞受賞俳優のケヴィン・スペイシーが司会を務める。日本では、WOWOWが授賞式の模様を生中継。そのスタジオでも毎年、パフォーマンスが繰り広げられており、オープニングはスペシャル・サポーターの井上さんによるミュージカルソングの替歌やダンスでスタートしていた。そして今回は、なんと井上さんとスペシャル・ゲストの坂本さんによるデュエットが実現。日本でも大ヒットとなり、アカデミー賞ほか数々のアワードを賑わせた『ラ・ラ・ランド』から、アカデミー賞歌曲賞を受賞曲「City of Stars」とオープニング曲として知られる「Another Day of Sun」を2曲メドレーでお届けする。2人の華麗なパフォーマンスから始まる授賞式放送は期待大。なお、7月26日(水)より帝国劇場にて上演されるミュージカル「ビューティフル」から、キャロル・キング役をWキャストで演じる水樹奈々と平原綾香、映画『リトル・ダンサー』のミュージカル版を日本人キャストで初上演する「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」から、出演者による“トニー賞verスペシャルパフォーマンス”も番組内で初披露。案内役は宮本亜門と八嶋智人が務める。「生中継!第71回トニー賞授賞式」(2か国語・同時通訳) は6月12日(月)8時~、「第71回トニー賞授賞式」(字幕版)は6月17日(土)19時~、すべてWOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年06月08日モデルで女優の土屋アンナが6月8日(木)、都内で行われた『怪物はささやく』のイベントに、そのイケメンぶりが話題の愛息・澄海(スカイ)くんと一緒に出席。公の場で初めての母子ツーショットを披露し、「私よりちゃんとしてる」と親バカを発揮した。一方、現在12歳の澄海くんは「ちょっと緊張しています…」と表情は若干硬め。そんな息子の姿に、アンナさんは「いつもと違うね。しっかりしてるし、今日は100点なんじゃない?こっちがドキドキしていますよ」と親心を見せていた。世界的ベストセラーとなった英児童文学を、アカデミー賞に輝く『パンズ・ラビリンス』の製作チームが映画化。難病と戦う母親と暮らす孤独な少年が、突然目の雨に現れた“怪物”と契約を結び、苦難を乗り越えようと奮闘する。アンナさんは「本当なら目を背けたくなるリアルを、ファンタジーとしてしっかり描いている」と本作を絶賛。澄海くんも「もし自分が主人公の男の子だったら、と思いながら映画を見ました」と幻想的な世界観に引き込まれていた。澄海くんは、歳の離れた弟や今年生まれたばかりの妹の面倒をよく見るといい、「すごく助かる」とアンナさんは感謝の意。司会者から「学校でモテるでしょ?」と問われると、恥ずかしそうに「全然モテません」と否定し、「将来はモデルとかやってみたい」と抱負を語る場面も。得意な絵の才能を発揮し、自身が描いたオリジナルの怪物を披露すると、アンナさんは「この子、絵うまいのよ。絵描きになったら?」と再び親バカ。澄海くんから「好きなのは、ご飯やお弁当を作ってくれるところ。性格的にはちょっと大変です」と“ダメ出し”が飛び出すと、アンナさんは大爆笑だった。『怪物はささやく』は6月9日(金)から全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物はささやく 2017年6月9日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SAU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.
2017年06月08日映画『ベイビー・ドライバー』が、2017年8月19日(土)より新宿バルト9ほか全国の劇場で公開される。『ベイビー・ドライバー』ストーリー主人公は、天才的なドライビング・センスを買われ、犯罪組織の“逃がし屋”として活躍する若きドライバー、通称「ベイビー」(アンセル・エルゴート)。幼少期の事故の後遺症で激しい耳鳴りを持病に持つ彼だが、音楽にノって外界から完璧に遮断されると、耳鳴りは消え、イカれたドライバーへと変貌する。そんな彼の最高のテクニックを発揮するための唯一無二の小道具は、完璧なプレイリストが揃っているiPodだ。ある日、運命の女の子デボラ(リリー・ジェームズ)と出会ってしまった彼は、犯罪現場から足を洗うことを決意。しかし、彼の才能を惜しむ組織のボス(ケヴィン・スペイシー)にデボラの存在を嗅ぎ付けられたことから、無謀な強盗に手を貸すことになり、彼の人生は脅かされ始める――。主人公ベイビーにアンセル・エルゴート主人公ベイビーには、その甘い顔立ちで世界中の女性を虜にした『きっと、星のせいじゃない。』『ダイバージェント』のアンセル・エルゴート、そしてヒロインのデボラには『シンデレラ』のみずみずしい演技が記憶に新しいリリー・ジェームズ。またベイビーとチームを組むメンバーに、アカデミー賞主演男優賞を獲得したジェイミー・フォックス、TVシリーズ「MAD MEN マッドメン」で大ブレイクしたジョン・ハム、そしてその恋人役にエイザ・ゴンザレス。さらに、組織をまとめるボス役を、同じくアカデミー賞を二度受賞の大ベテラン、ケヴィン・スペイシーが務める。劇中の個性的なキャラクターにフォーカスしたキャラクターポスターが解禁。主人公のベイビーをはじめ、ヒロインのデボラ、犯罪組織の一員バディ、その恋人ダーリン、凶悪な犯罪者バッツ、タフな強盗グリフ、そして彼らをまとめるドクの姿が収められている。背景には、各キャラクターのセリフが書かれていて、一見レトロにも見えながらも、斬新なデザインに仕上がっている。エドガー・ライトがハリウッドの長編映画デビュー監督はイギリスの新鋭エドガー・ライト。『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン!』『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う』などサイモン・ペグとのコンビで暴れまわってきた。エッジの効いたコメディセンスとヴィジュアルの魅せ方、そしてさまざまな映画の引用で、世界のファンから期待を集めている。映画『アントマン』では原案・脚本を務めるなどしていたが、意外にもハリウッド長編映画としては今回が監督デビューとなる。カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』?主人公ベイビーは真っ赤なスバル・インプレッサを乗りこなし、軽快なロックミュージックとともに天才的なドライビング・テクニックを披露。クライム・ムービーに不可欠な大迫力のカーチェイスと銃撃戦に加えて、テンポの良い音楽とカーアクションがシンクロ。監督は映画について“ロックンロール・カーチェイス・ムービー”と話している。全編に流れる楽曲に合わせた台詞やドライビングシーンの作品構成で、“カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』”とも言われている。驚異の評価で世界を騒がす2017年3月に開催されたサウス・バイ・サウス・ウェスト映画祭でお披露目された『ベイビー・ドライバー』は観客賞を受賞。全米映画批評サイト、ロッテン・トマトではフレッシュ度が100%。通常、70%を超える作品が少ない中で驚異の数字をたたき出した。作品情報映画『ベイビー・ドライバー』公開日:2017年8月19日(土)監督・脚本:エドガー・ライト製作:ニラ・バーク、ティム・ビーバン、エリック・フェルナー出演:アンセル・エルゴート、ケヴィン・スペイシー、リリー・ジェームズ、エイザ・ゴンザレス、ジョン・ハム、ジェイミー・フォックス原題:Baby Driver
2017年06月08日