東京オペラシティ アートギャラリーでは、イサム・ノグチ没後30年を記念した回顧展「イサム・ノグチ ─彫刻から身体・庭へ─」展を、7月14日から9月24日まで開催する。イサム・ノグチのポートレイト©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York / Artist Rights Society [ARS] - JASPAR. Photo by Jack Mitchell.イサム・ノグチは、詩人・野口米次郎とアメリカ人の母親のもとに生まれ、世界文化を横断しながら生き、彫刻を始め舞台美術や家具、照明器具「あかり」のデザイン、陶芸、庭、ランドスケープ・デザインまで、幅広い巨人的な制作を行った。同展では、ノグチの作品と身体性への問いを軸に、海外・国内の80余点で活動の全容を紹介する。ノグチが抽象彫刻の分野にあっても常に「身体」を意識し続けたことや、そうした意識が、子供のための遊具デザインやランドスケープといった人間をとりまく環境へ向かい、ノグチ自身がいう「空間の彫刻」=庭園への情熱に拡大していったことに着目。ノグチの領域横断的な活動の拡がりにも様々な角度から光を当て、歴史や伝統と向き合い、生活や社会を含めたノグチの総合的ビジョンを明らかにする。イサム・ノグチ《北京ドローイング(横たわる男)》 1930年 インク、紙 イサム・ノグチ庭園美術館(ニューヨーク)蔵 ©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York / Artist Rights Society [ARS] - JASPAR. Photo by Kevin Noble.構成は全4章。「第1章 身体との対話」では、身体性への問いかけがノグチの制作において重要であったことを、彫刻やドローイング、舞台美術など、主に初期の作品を通して紹介する。若き日に北京で描いた毛筆による身体ドローイング「北京ドローイング」は、国内初の試みとして8点の作品を一堂に展示する。ノグチは、戦後の1950年に来日して以降、日本の暮らしや伝統、歴史や社会と向き合いながら、建築家の谷口吉郎、陶芸家の北大路魯山人ら多くの芸術家たちと交流し、新たな制作に取り組んだ。そして彫刻のみならず、家具や照明のデザイン、建築インテリア、庭園などジャンルを超えた多彩な活動に結実。「第2章 日本との再会」では、ノグチが日本との再会を果たした1950年代の活動から、社会や生活の中に彫刻として機能する作品を生み出そうとしたノグチの総合的なビジョンを紹介する。イサム・ノグチ《あかり》デザイン 1953年〜 紙、竹、金属 香川県立ミュージアム蔵「第3章 空間の彫刻─庭へ」では、最晩年に至るまで長く手掛けられた庭や公園、ランドスケープなど、大地を素材とする「彫刻」作品を紹介。ノグチの地球環境的規模の作品の構想はごく早くから始まっていたが、1960年代以降、多くのプロジェクトを実現させた。ノグチの庭の仕事は「彫刻」を「大地」に結びつける試みであり、同時にそれは、重力によって大地に縛りつけられた人間の「身体」と向き合うことでもあった。日本庭園にみる静寂な佇まいに人々の憩う空間を創出した《チェイス・マンハッタン銀行プラザのための沈床園》など、大地と地形を読む、地球環境的規模で考えられた作品を模型、資料、撮り下ろし動画で立体的に紹介する。「第4章 自然との交感─石の彫刻」では、ノグチの後半生を代表する、大理石よりも硬い玄武岩、花崗岩などによる峻厳な石の彫刻を紹介。シンプルなフォルムを基本に、ときに自然のままの石の表情をたたえた作品群は、従来の彫刻の概念を超えている。石はノグチにとって、たんに自分の求める形を実現するための素材ではなく、地球の悠久の歴史や自然の摂理を語る根源的な物質だった。そこに、大地に刻まれた「時間」に人を誘う深い魅力を感じとり、石の彫刻は庭の仕事と両輪となって、人間の心と身体を改めて大地にしっかりと結びつけ、空間や時間へと広げて思索する、大らかで豊かな作品世界を実現させた。イサム・ノグチ《アーケイック》1981年 玄武岩 香川県立ミュージアム蔵©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York / Artist Rights Society [ARS] - JASPAR. Photo by Akira Takahashi.関連イベントとして、開催記念トーク「コラボレーターが語るノグチの制作の現場と“未来への贈り物”」を開催。石彫家の和泉正敏、建築家のショージ・サダオ、聞き手に同展監修者の新見隆を迎えて、7月14日の13時から新宿パークタワーホールにて行われる。事前申し込みはリビングデザインセンターOZONE ホームページ()受付フォームより、定員200名、一般参加費は1,000円。世界市民として生きたノグチの制作に焦点をあてる、国内12年振りとなる本格的な回顧展にぜひ足を運んでみては。【展覧会情報】イサム・ノグチ ─彫刻から身体・庭へ─会期:7月14日〜9月24日会場:東京オペラシティ アートギャラリー住所:東京都新宿区西新宿3-20-2時間:11:00〜19:00、金・土曜日11:00〜20:00(入場は閉館30分前まで)料金:一般1,400円(1,200円) 大学生・高校生1,000円(800円) 中学生以下無料 ※同時開催「収蔵品展063 うつろうかたちー寺田コレクションの抽象」、「project N 72 木村彩子」の入場料を含む。( )内は15名以上の団体料金、閉館の1時間前より半額、65歳以上半額、障害者手帳をお持ちの方および付添1名は無料、割引の併用および入場料の払い戻し不可休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月5日
2018年07月11日日本の風土と気質のなかで、日本ならではのジュエリーを発展させ続けている作家、工房、ジュエラーを一堂に紹介する「日本のアートジュエリー展」。1908年、貴金属フロアが開設し110年を迎える日本橋三越本店で、7月18日から23日まで開催される。2017年夏に初開催された日本橋三越の「日本のアートジュエリー展」。ジュエリーは元々西洋発祥のものであるが、日本人特有の繊細さによって発展している日本らしいジュエリーには西洋のものとは異なる個性と美しさがある。本展では、作家、工房、ジュエラーが生み出した“アートジュエリー”と呼ぶにふさわしい、メイド・イン・ジャパンの美に焦点を当て、西洋のアンティークジュエリーとともに作品を紹介する。会場に並ぶジュエリーはどれも身につけた時の美しさ、西洋の伝統技法を礎に編み出された革新的な技と緻密な造り、オリジナリティー溢れるデザイン、確かな素材など全てが日本の誇れる一流のもの。伝統、革新、独創性を兼ね備えた、ジュエリーの未来を創造するアーティスティックな世界が繰り広げられる。本記事では、卓越した技法を魅せる「テクニック」、日本の美意識が息づく「デザイン」、いつの時代も人々を魅了してきた「アンティーク」という3つのキーワードの下に、本展に出展する作家と作品の一部を紐解いていきたい。石川暢子 / NOBUKO ISHIKAWA(ノブコ イシカワ創業者)日本古来の技術と西洋美学の融合。日本にまだ、ジュエリー文化が根付いていなかった時代。“日本女性の美しさを引き出し、日常着に纏うジュエリーをデザインしたい”という想いから誕生した、石川暢子によるブランド・ノブコ イシカワ。その工房では現在も石川暢子の志と技術はブランドとして受け継がれ、企画・デザインを始め、伝統工芸、彫金の技術を駆使した作品が製作されている。本展で披露される2018年の新作コレクションは、ストーリー性のある絵画的なジュエリーがラインアップ。ブローチ兼ペンダントヘッド「白鳥城」税込410万4,000円ブローチ兼ペンダントヘッド「愛の調べ」税込275万4,000円大倉堂(ジュエラー)美の息づく瞬間を再現する、まるで風景画のような作品。西洋のジュエリー技法を用いながらも、日本の景色や四季へ着想を得てデザインし日本独自の美を追求している、1969年創業の大倉堂。プロデュースを行う二代目大倉仁による、“新しい日本のジュエリーを創造すること”、という哲学の下、日本人の美意識をそのまま形に仕立てた繊細で艶やかなジュエリーを製作している。ひとえに和をモチーフにするのではなく、和室の丸窓から見える移り変わる風景を描いたり、ふっくらした朝露が煌めく瞬間や、咲き誇る桜の花びらの繊細で微妙な凹凸を形にしたりと、イメージを発展させた、まさに芸術と呼べるジュエリー。日本人に息づく美意識、そして新しいジャポニズムの表現を体感してほしい。あぢさゐ Ptダイヤモンドピンブローチ兼ネックレス 税込97万2,000円中島正己(ボンド・ストリート オーナー)確かな審美眼で選び抜かれたタイムレスピース。英国骨董宝飾店ボンド・ストリートの代表中島正己は、西洋美術商などを経て、1987年にアンティークジュエリーを輸入販売するナカジマ・コレクションを設立。以降、世界中を飛び回り様々な年代のジュエリーを買い付けており、そこで培われた審美眼によって選び抜かれた、希少でクオリティーの高いコレクションが高い評価を得ている。また、オリジナルジュエリーの製作も手がけており、王侯貴族や特権階級が顧客だった時代の作品に挑むように、名工の技術をもって手間ひまをかけた作品づくりにこだわっている。<作者不明>プラチナ ナチュラルパール ダイヤモンド ペアブローチ(英国 1910年頃) 税込1,350万円会場では、多数イベントも予定されている。7月18日と22日の各日11時と14時には、ジュエリーデザイナーの永坂景子による「実演と蒔絵体験」(4,860円※材料費込み)を開催。漆塗りの木製小皿に好きな絵柄を描き、金色の粉を蒔いてオリジナルの蒔絵ワークショップとなっており、各回60分の定員10名で要予約。7月18日、20日、21日の各日10時から18時には、ノブコ イシカワ工房による「クラフトマン実演・解説」も開催予定。いずれも予約、問い合わせは日本橋三越本店 本館6階宝石サロンにて受け付ける。その他、ジュエリーデザイナーの日野めぐみが常駐しジュエリーオーダーとリフォームも承る。また会期中は、同会場にて「5大宝石の魅力」も同時開催される。ジュエリーの製作に携わったデザイナーや職人本人と作品との触れ合いを介して、日本のジュエリーの魅力をぜひ堪能してほしい。【イベント情報】日本のアートジュエリー展会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1会期:7月18日~23日時間:10:00~19:00(最終日は18:00まで)出展者:ノブコ イシカワ、大倉堂、三木稔、村松司、舟串盛雄、三谷紘史、川田紀夫、永坂景子、ジュエリークレスト 周防・石井、今井繁、永山真維子、ジャウマ・ラブロ、ボンド・ストリート入場無料URL:
2018年07月09日あかりのアート展「和のあかり×百段階段2018 ~日本の色彩、日本のかたち~」を、目黒・ホテル雅叙園東京にて開催。会期は、2018年7月7日(土)から9月2日(日)まで。本展は、”和のあかり”が織り成す都内最大級のあかりのアート展。雅叙園と共に約90年の歴史を刻んできた有形文化財「百段階段」を舞台に、1,000点を超える和あかりの作品が、煌びやかで神秘的な世界を創り上げる。「竹取物語」の世界を再現した「ねぶた」今回は、前回の参加団体・作家数35団体の2倍に近い、63の出展者が展示を行う。中でも本展の目玉の「青森ねぶた」は、水面に浮かぶ「ねぶた」をイメージした幻想的な1点。展示室の壁には一面に「竹取物語」が描かれており、静寂の中に浮かび上がる「ねぶた」と黄金に輝く煌びやかな「竹取物語」のコラボレーションが見所だ。光の空間演出「ミラーボーラー」また、国宝「姫路城」や「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」など数々の大舞台を沸かせてきたインスタレーションアート集団「ミラーボーラー」が新作を発表。日本画に囲まれた文化財を舞台に、光の空間演出が繰り広げられる。文化財に”光の落書き”体験さらに期間中特別に解放された「百段階段」の頂上の部屋には、「光の屏風」を設置。その屏風には、特別な筆を使って自由に”光の落書き”が楽しめる。会場内は撮影可能なので、幻想的なあかりの世界を写真に残せば、夏の思い出になること間違いなしだ。【詳細】和のあかり×百段階段2018 ~日本の色彩、日本のかたち~会期:2018年7月7日(土)〜9月2日(日) ※会期中無休会場:ホテル雅叙園東京「百段階段」住所:東京都目黒区下目黒1-8-1開催時間:・月~木曜日 10:00~17:00(最終入館16:30)・金・土・日・祝および8月13日~17日 10:00~20:00(最終入館19:30)入場料:当日 1,500円、前売 1,200円(館内前売 1,000円 7月6日まで)学生 800円 ※要学生証呈示、小学生以下無料※写真撮影可能(三脚・フラッシュ撮影NG)【問い合わせ先】TEL:03-5434-3140(イベント企画10:00~18:00)
2018年06月18日資生堂(SHISEIDO)が運営する資生堂アートハウスにて、「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展が、2018年7月3日(火)から9月2日(日)まで開催される。「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展は、19世紀以降に発表された独創的でデザイン性に富んだ香水瓶にフォーカスを当てた展覧会。前期展「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーラリックとバカラを中心に」では、装飾工芸家 ルネ・ラリックやクリスタルガラスのブランド「バカラ」の手掛けた作品に焦点を当てたの対し、本展では作家の範囲をより広げて作品を紹介。前期展とは、また一味異なる趣のラインナップを揃える。会場では、前回同様ルネ・ラリックやバカラを交えながら、シュルレアリスムの画家 サルバドール・ダリや、彫刻家 ジュリアン・ヴィアールなどのユーモアに富んだ作品を展示。19世紀末からおよそ100年の間に制作された約90点が一堂に会する。また合わせて展示されるタピストリーは、1960年代から70年代にかけて国内で制作されたもの。資生堂の依頼によって、京都の美術織物を専門とする工房などで制作されたタピストリーは、岡 鹿之助や前田青邨などの原画をもとにした一点物として織り上げられている。是非会場に足を運んで、人々の生活に彩りをもたらした美しい作品を鑑賞してみてはいかがだろう。【詳細】「ヴィンテージ香水瓶と現代のタピスリーさまざまなデザイン」展会期:2018年7月3日(火)~9月2日(日)休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合その翌日)夏季休館:8月13日(月)~16日(木)開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)会場:資生堂アートハウス住所:静岡県掛川市下俣751-1TEL:0537-23-6122入場料:無料
2018年06月17日宮城県美術館にて開催!「ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法」リトル・マーメイドより 1989年 (C)Disney Enterprises, Inc.宮城県仙台市にある「宮城県美術館」にて、「ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法」が期間限定で開催されます。期間は2018年6月16日(土)~9月30日(日)。「ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法」は、2017年4月、東京・日本科学未来館からスタートし、全国3都市を巡回。累計約70万人を動員した展覧会は、仙台が最終会場となります。ミッキーのハワイ旅行より 1937年 (C)Disney Enterprises, Inc.世界中で愛されるミッキーマウスは1928年にスクリーンデビューしてから、2018年で90周年! この機会に本展でしか見ることのできない貴重なオリジナル作品を鑑賞しに、足を運んでみてはいかがでしょうか?90年分・500点の貴重な作品が集結!モアナと伝説の海より 2016年(C)Disney Enterprises, Inc.ミッキーマウスが誕生してから「モアナと伝説の海」公開までの、約90年におよぶ「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」の歴史を紐解く“原画・スケッチ・コンセプト・アート”などおよそ500点を展示。そのほとんどが日本初上陸となる貴重な展示品です。「いのちが吹き込まれた瞬間」に立ち会うアナと雪の女王より 2013年 (C)Disney Enterprises, Inc.「ディズニー・アニメーション」による“いのちを吹き込む技=魔法”は、想像力と時代の最新技術を取り入れることによって生み出されたもの。数々の傑作を創り出した技術・リサーチ・開発といった側面にも焦点をあてます。ディズニーキャラクターたちがスクリーンの中で生き生きと動き出す秘密に迫ります。まさに「いのちが吹き込まれた瞬間」に立ち会える展覧会。“ミッキーマウスのデビュー作” 原画が公開蒸気船ウィリーより 1928年 (C)Disney Enterprises, Inc.ミッキーマウスの公式デビュー作は、1928年公開の「蒸気船ウィリー」。実はその少し前に、「プレーン・クレイジー」という“真のデビュー作”と言うべき作品が作られていました。公開の順番は事情により前後しましたが、ミッキーマウスのデビュー作と言われる2つの作品の貴重な原画が同時初公開されます。90年ほど前に描かれたとは思えない繊細で鮮やかな鉛筆画のタッチをじっくり鑑賞してみてください。関連イベントが目白押し。ディズニーに染まる夏を過ごしてズートピアより 2016年 (C)Disney Enterprises, Inc.「ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法」に合わせて、「宮城県美術館」ではさまざまな関連イベントが開催されます。7月7日(土)・14日(土)・21日(土)の各日14:00~、「ディズニー映画上映会」を開催。12:00から整理券が配布されるそうなので、気になる方は早めの来場が狙い目。8月6日(月)~8月8日(水)では「仙台七夕(たなばた)キャンペーン」と称して、19:00まで開館時間を延長。当日先着200名には“オリジナルうちわ”がプレゼントされます。仙台市営地下鉄東西線「国際センター駅」西1出口より徒歩7分、仙台市営地下鉄東西線「川内駅」北1出口より徒歩7分。「ディズニー・アニメーション」の探求とイマジネーションの軌跡を確かめてみては?イベント情報イベント名:ディズニー・アート展 いのちを吹き込む魔法催行期間:2018年06月16日 〜 2018年09月30日住所:宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1 「宮城県美術館」電話番号:022-221-2111
2018年06月14日「街の中の岡本太郎パブリックアートの世界」展が、2018年7月14日(土)から9月24日(月)まで神奈川・川崎市岡本太郎美術館にて開催される。《太陽の塔》で知られる芸術家・岡本太郎。彼は作品が個人の所有物になることを、アーティスト人生を通して拒みつづけていたといわれる。そんな岡本太郎が好んだのが、公園や学校など公共の空間で創作した作品。大阪・千里の《太陽の塔》、東京・渋谷の《明日の神話》をはじめ、140点以上の岡本作品が全国70ヶ所に設けられている。「街の中の岡本太郎パブリックアートの世界」展では、岡本が手掛けたパブリックアートにフォーカス。原型、原画、スケッチ、写真、彫刻、図面などあらゆる観点から焦点を当て、作品に込められた想いと社会に打ち出したメッセージを紐解く。会場には《太陽の塔》《明日の神話》だけでなく、初期のモザイクタイルを使った作品、制作に励む岡本太郎の動画などが集結する。「芸術のための芸術」ではなく、芸術が日常空間にあって社会とつなげる不可欠な存在であることを追い求めた岡本太郎の姿を体感することができる展覧会となるはずだ。【詳細】街の中の岡本太郎パブリックアートの世界会期:2018年7月14日(土)~9月24日(月)休館日:月曜日(7月16日、9月17日、9月24日を除く)、7月17日、9月18日時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)会場:川崎市岡本太郎美術館企画展示室住所:神奈川県川崎市多摩区枡形7丁目1-5観覧料:一般900(720)円、高・大学生・65歳以上700(560)円、中学生以下は無料※()内は20名以上の団体料金※常設展もあわせて鑑賞可能。
2018年06月02日『DRESS』でも定期的に執筆していただいている海老原露巌(えびはらろげん)さんの「墨アート展」が、6月11日〜31日まで、銀座にあるギャラリー上田で開催されます。今回の展示には、通常の「書作品」は一切なく、墨アートのみの展覧会となります。力強い墨と金泥、銀泥の美しい彩りをお楽しみください。■展示会情報名前:海老原 露巌展会期: 2018年6月11日(月)~30日(土)時間:11:30~18:30 (日曜休廊)作家在廊 : 6月11 , 13 , 20 , 23 , 26 , 29 , 30日会場:ギャラリー上田住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-7 いらか銀座ビル8Fメール:info@gallery-ueda.com電話番号:03-3574-7553海老原露巖さんの略歴1961年、栃木県下野市に生まれる。1982年~ヨーヨー・マ(チェリスト 米国)の公演やその他映画・舞台等の題字執筆多数。2012年、文化庁文化交流使に任命。収蔵在日イタリア大使館ホテル雅叙園東京強羅花壇 NOBU TOKYO在フランス日本大使館(フランス)大明寺(中国)陝西省歴史博物館(中国)カナダ歴史博物館(カナダ)他展覧会・揮毫パフォーマンス天龍寺(世界遺産)明治神宮青龍寺(中国)大興善寺(中国)アートサイエンスミュージアム(シンガポール)他
2018年06月01日参加型フォトジェニック・アート展「ビニール・ミュージアム(VINYL MUSEUM)」が、2018年7月21日(土)から8月5日(日)までの間バリー(Bally) 銀座店2F 特設スペースにて開催される。第2回目となる「ビニール・ミュージアム」は、”インスタ映え”する写真を撮ることだけを目的としたアート展。2017年東京・表参道で実施した際には、5,500名が来場し7,000件を超えるインスタグラム投稿が寄せられるなど、話題を呼んだ。今回は開催地を銀座に移し、“Paint your summer”をコンセプトに開催。プールをイメージしたブースや大きな花々で幻想的に飾ったブースなど、参加者自らがビジュアルの一部になって登場できる「夏」をイメージした不思議なアート作品が勢揃いする。また、フォトジェニックだけでなく、動きのあるムービージェニックなブースも用意される。【詳細】ビニール・ミュージアム(VINYL MUSEUM)開催期間:2018年7月21日(土)~8月5日(日)開催時間:11:00~21:00 ※45分/1回 入れ替え制会場:BALLY 銀座店2F 特設スペース住所:東京都中央区銀座5丁目2-1 東急プラザ銀座店内BALLY 2F入場料:当日券 1,800円、前売券 1,500円、フォトアルバム付き前売券 2,500円※チケット販売詳細は公式サイトに記載。
2018年05月28日今週末、5月26日、27日のニューなトピックスをまとめてチェック!週末だけのイベントや開催中の北欧にまつわる展示・販売、今週オープンしたビアガーデン情報をまとめてお届け。今週末限り開催のイベント!◆2018年春の「東京蚤の市」は5月26日・27日開催! 今回新たに“台湾小路”エリアも登場◆アーティスト・金氏徹平、鬼頭健吾、宇治野宗輝の作品が六本木をジャック!? 「六本木アートナイト 2018」開催◆横浜市内最大級の公園で自然体験イベント開催! 巨大ウッドデッキや行列のできる人気キッチンカーが登場◆ミナ ペルホネンが「六九クラフトストリート」を松本で開催、皆川 明とトークリレーも北欧にまつわるイベントが各地で開催中◆北欧発「HAY」の5日間限定ストアが21_21 DESIGN SIGHTにオープンPaper Porcelain Vase Family◆太宰府天満宮でフィンランドとつながりの深い2人の日本人アーティストが展覧会を開催中いよいよ今年もビアガーデンがオープン◆農家の顔が見える屋上ビアガーデン「ファーマーズ ビアガーデン」が、今年も横浜髙島屋に登場◆代々木VILLAGE、昨年好評だったビアテラスを今年も開催! オランジェリーをテーマにフリーフロープランも
2018年05月25日ジョルジュ・ブラック 晩年の境地 キュビスムの創始者であるジョルジュ・ブラック。20世紀初頭、パブロ・ピカソとともに対象物の立体的な全容を平面上に表現するために、分割と再構成という手法で革新をもたらした重要な画家として知られています。本展覧会は、これまで日本ではほとんど紹介されてこなかった、ブラックが最晩年に取り組んだ「メタモルフォーシス」シリーズの一連の作品群が、絵画を含めてまとまった形で約90点も来日し、日本で初めて本格的に展示する大変貴重な機会です。メタモルフォーシスという言葉は…「変身」「変容」という意味。ブラックの絵画作品から発展させ、陶磁器、ジュエリー、彫刻などの装飾芸術に至る様々な形態への移り変わりが感じられるとともに、彼の絵画から立体への昇華や、最終的な目的である“すべての造形物への美化への挑戦”を汲み取ることができます。 美麗な立体への飽くなき探求 右)ジョルジュ・ブラックトリプトレモス(部分)ブローチ(金とルビー)サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵Archives Armand Israël 絵画である二次元作品から三次元に変容させるブラックの情熱は、ジュエリー作品に加えて、ガラス彫刻、陶磁器、タピスリー、ステンド・グラス他、装飾芸術に至る様々な形態へと変化させていきます。モチーフは一緒でも様々な表情を見せてくれるプロダクトから、素材と形態の組み合わせを変えながら永遠の命を与えようとする試みが感じ取れることでしょう。ブラックの絵画が貴石と貴金属によって立体に変容した様子を目にした、フランス文化大臣のアンドレ・マルローが「ブラック芸術の最高峰」と絶賛したジュエリーの数々においては、崇高な彫刻とも言えるほどに、貴石や金属の美しさに魅了された画家の美への飽くなき探求が結実しています。 絵画作品や平面作品にも注目 本展覧会では、ジュエリーをはじめとする三次元に変容した作品紹介していますが、その原点となるジョルジュ・ブラックの画業の重要な遍歴を辿れるような構成になっています。最初の作品といわれている18歳の頃に描かれた《モンソー公園》をはじめ、貴重なキュビスム絵画《静物》が出品される他、「メタモルフォーシス」の制作活動の根幹である平面作品も紹介されています。第1章に展示されている一連のグワッシュ画は、その後の立体作品が作り出される下絵となり、晩年のブラックによるエネルギーを込められた躍動的な作品群です。 ブラックの人生もメタモルフォーシス 右)ジョルジュ・ブラックペルセポネ陶器サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵Archives Armand Israël 81歳で亡くなるまでの3年間に取り組んだ「メタモルフォーシス」シリーズ。そこに至るまでの彼の人生を思うと、まさに「変容」の一言に尽きます。少年時代は家業をついで装飾画家としての修行を積み、18歳でパリ・モンマルトルに住みながら夜間講座で油彩画やデッサンを学びながら最初の淡い色彩の作品を手掛けたり、フォーヴィスムの影響を受けて色彩豊かな作品を描いたり…そして、セザンヌとピカソから影響を受けてキュビスムを創始するとモノトーンの作品を制作するなど、その画風を一つずつ紐解いていくと彼の変化をたどることができます。そして、そのキュビスム絵画を探求していくにつれ、鑑賞品を超えて装飾品として生まれ変わっていく様子も変容と言えるでしょう。本展覧会は、ブラックの集大成ともいえる晩年の境地にフォーカスしていますが、そこへの道のりに想いを馳せながら鑑賞してみてください。 【情報】ジョルジュ・ブラック展絵画から立体への変容 ―メタモルフォーシス会期:2018年4月28日~6月24日会場:パナソニック 汐留ミュージアム住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階時間:10:00~18:00休館日:水曜日観覧料:一般1000円、65歳以上900円、大学生700円、中高生500円、小学生以下は無料※5月18日(金)国際博物館の日は入館無料会場
2018年05月22日「古賀崇洋呑むアート展 in 名古屋」が、名古屋パルコ 西館 8F特設会場にて開催される。会期は2018年5月23日(水)から5月27日(日)まで。「呑むアート展」は、"ストリート陶芸家"として国内外で高い評価を受けている陶芸家・古賀崇洋のアート作品の器を実際に利用して、日本酒や甘酒などを飲む体験型アートイベント。2018年1月に六本木ヒルズで初開催された。第2弾となる「古賀崇洋呑むアート展 in 名古屋」では、古賀が生み出みだした黄金の器などで、シャンパーニュブランド ヴーヴ・クリコ(VeuveClicquot)が作る最高級の黄金色のシャンパンや、スパークリングウォーターなどを味わうことができる。また、使ってみて気に入った陶芸作品はその場で購入することも可能だ。意匠をこらした器で飲む酒で、"非日常的"な体験を楽しんでみてはいかがだろうか。【詳細】「古賀崇洋呑むアート展 in 名古屋」開催期間:2018年5月23日(水)〜5月27日(日) 10:00〜21:00 ※25日(金)は18:00終了。会場:名古屋パルコ 西館 8F特設会場(愛知県名古屋市中区栄3-29-1)価格(予定):ドリンクのみ 1,000円~2,000円、アート購入 20,000円~300,000円
2018年05月18日「タグチ・アートコレクション」とは? 「タグチ・アートコレクション」とは、実業家・田口弘氏により収集された国内有数の現代美術のコレクションのこと。400点を超える芸術作品を所有するコレクションから、世界で活躍する作家たちの作品を通して、現在の美術の動向が一望できます。本展覧会ではそのコレクションの中から、2000年代に制作された作品を中心に、約70点にも及ぶ作品を紹介しています。性別、出身地、宗教や文化が異なる作家たちは、私たちと同一の現代社会の暮らしの中で生きています。しかし、その作品からは社会の側面をユーモアに映し出す鏡であり、知らない価値観を教えてくれる大切なツールでもあります。会場を構成している分類にならいながら、美術的背景とともに作品をご紹介します。 モダンとポップ ー 美術とは何か?ー 左)ジュリアン・オピー街中で見るサインや標識のように簡略化された人物ですが、黒の輪郭線や小さく描かれた目によって表情を的確に捉えられています。17〜18世紀の肖像画家による古典的な作品が重ねられています。右)ヴィック・ムニーズマウリッツハイス美術館に所属されているヨハネス・フェルメール《デルフトの眺望》の裏面を忠実に再現した作品。19世紀後期から20世紀初期にかけて “写真” が登場すると、報道や記録の目的以外に芸術的表現も探求されるようになります。写真は美術の在り方を変えていきました。現実を再現するという写実主義が重要視されなくなり、20世紀前半は抽象表現が開拓されます。そして、20世紀後半には大衆文化を取り入れながらも大衆文化を批判する、大量生産・消費社会をテーマを軸とした写真を活用する「ポップアート」が誕生。その中でも、広告やアニメーションのイメージを取り込んだアンディー・ウォーホルは、日常的な人工物を作品に取り入れて非日常的なものと示し、美術の概念を問い直すような作品を手掛けました。このような「ポップアート」の系譜は、ジュリアン・オピーやロブ・プルイットの作品に見られます。その後、既存の美術作品や一般に流布しているイメージをそのまま流用する作品も登場しました。ヴィック・ムニーズやジョナサン・モンクは、古典的な作品を引き写して、美術にとって重要と考えられる「オリジナル」とは何かを問うような作品を制作しています。20世紀は「芸術とは何か?」という問いから、様々な表現方法が試みられ、各作家が考える作品が誕生しました。続く、21世紀もその概念は拡張し続けています。身体・アイデンティティ・物語 ー何故、私は私であるのか?ー 左)ガーナ系イギリス人のリネット・ヤドム=ボアキエは、黒人のモデルにして描く画家として知られています。描かれる人物には実在のモデルがいるわけではなく、自身の記憶をもとに思考のおもむくままに制作しているそうです。右)セバスチャン・ディアズ・モラレスの映像は、主人公が扉を通り抜けて別の空間へと移るシーンをループさせ、迷宮にいるかのような幻想的なストーリーを感じさせます。 「美術とは何か?」という問いが続けられている一方で、作品から意味を切り離すことができないと考え、作家の内発的なものを強調する場合もあります。このことは、人間の身体そのものや個人のアイデンティティーをテーマにした作品に特徴的にあらわれています。身体は個人にとって逃れようのないものですが、同時に鑑賞者が個人の意志に関わりなく、社会的に価値づけてしまうものです。作家たちは、自身をたらしめている要点となる身体そのものや、民族やジェンダーといったアイデンティティーの構成要素を、人間の存在に関わる問題として捉えています。また、ストーリーの要素を含んだ物語の手法による作品は、自身を取り巻く社会や人間関係が問いかけています。アイデンティティーに関わるものや物語を要素を感じさせる作品は、作家の個人的な体験や内発的な動機に依ながら、鑑賞者のイメージを喚起しているのです。作品の声に耳を傾けて会期中には担当学芸員によるギャラリートークが開催されなど、現代美術に馴染みがない人でも楽しめる取り組みが行われます。会場に展示されている様々な作品は、作家の独創的アイデアより、ユーモアと機知に富んでいます。一点、一点、作品の声に耳を傾けながら鑑賞することで、自分の知り得なかった概念や社会を教えてくれる重要なものとなるでしょう。作品を鑑賞しながら、おかしくて笑ってしまったり、ハッと気づかされたり、深く考えさせたりしながら、美術館でアート体験を楽しんでみてください。 【情報】『21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで』会期:4月21日(土)〜6月17日(日)会場:平塚市美術館開館時間9:30 ~ 17:00( 入場は16:30 まで)休館日 月曜日(ただし、4/30 は開館)観覧料金一般800(640) 円/高大生500(400) 円※( ) 内は20 名以上の団体料金※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料※各種障がい者手帳をお持ちの方と付添1 名は無料※65 歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金(年齢・住所を確認できるものをご提示ください)
2018年05月17日台湾文化の発信地、崋山1914にて開催される日本発信のアートイベント「CONNECT-ASIA 2018」の期間中、崋山1914内のギャラリーにて女優の安達祐実とアートディレクター千原徹也の世にも不思議な組み合わせのアート展「questions〜安達と変と新しいをまぜるとアートになる〜」展が開催される。子役からさまざまな時代を経て、今もっとも輝く安達祐実を被写体に、グラフィック、アート、映像、さまざまな分野で活躍するれもんらいふ代表の千原徹也が、ドローイング、コラージュ、デザインを施し制作。まったく新しい組み合わせのアート作品15点(A1サイズ)を展示、販売する。初日のオープニングイベントでは、安達祐実と千原徹也の2人が登場しトークショーを開催、猿田彦珈琲によるサーブも行われる。今後は、台湾を皮切りに日本でも開催される予定だ。【展覧会概要】安達祐実×千原徹也「questions〜安達と変と新しいをまぜるとアートになる〜」展会期:2018年6月1日〜3日 ※3日は販売のみ会場:台北 崋山1914内 ギャラリー 中5B 鍋爐室料金:1500円(猿田彦珈琲1杯付き)オープニングトークイベント日時:6月1日会場:台北 崋山1914内 ギャラリー 中5B 鍋爐室時間:19:00〜登壇者:安達祐実、千原徹也
2018年05月01日香取慎吾による初のストリート・アート作品のメイキングシーンを含むプロモーション映像が、「#香港慎吾アート」と題し香港政府観光局特設ページやYouTubeにて公開されている。毎年3月、香港では「香港アートマンス」として、「アート・バーゼル香港」をはじめ多くのイベントが開催されている。香取さんはその一環として、香港の中環(セントラル)に自身初となるストリート・アート作品を制作。今回の映像は「香港慎吾アート」が出来上がるプロセスが収められ、香取さんとアートの街の魅力を映し出している。■「#香港慎吾アート」プロジェクトとは?本プロジェクトは、2017年にテレビの撮影で、ストリート・アートが盛んな「オールド・タウン・セントラル」エリアを香取さんが訪問したことをきっかけに、香港政府観光局が制作を依頼して実現。香取さん初のストリート・アートは、香港島の世界で最も長いエスカレーター「ミッド・レベル・エスカレーター」の壁面に描かれた。人通りが多い中心部だったために、パーティションで覆われた限られた空間の中、3月24日~27日深夜から早朝にかけ、計18時間というごく限られた時間で制作は行われた。高さ4.5m、幅6m以上ある壁に、フリーハンドで大胆に描いていくアーティスト・香取さん。躍動感たっぷりのその様子と香港の街がまるで一体化するように、映像は展開していく。■作品名は自身の広東語の愛称「大きなお口の龍の子(大口龍仔)」香取さんは、映画の撮影で訪れた20年前より、香港では広東語で「大口仔(大きなお口の男の子)」という愛称で親しまれてきた。今回は20年後に、“龍になって香港に戻ってきた”という意味を込めてこの絵を描いたという。香港をイメージしてモチーフに選んだ龍は、風水上、パワーがある、運気があがるものとして知られており、作品には龍のほか、香港の夜景や東京タワーをはじめとした多様なモチーフが大胆かつ細やかに表現されている。作品そのものがSNS映えをするだけではなく、作品の前で撮影した写真をSNSでシェアして多くの方に作品を知って欲しいという願いから、「#香港慎吾アート」「#hkshingoart」の2つのハッシュタグもモチーフとして描かれている。■オールド・タウン・セントラル(OTC)とは?香港政府観光局では、香港島中環から上環(ションワン)を中心とした、東洋と西洋、レトロとモダンの文化が交わる一帯を「オールド・タウン・セントラル」(OTC)とし、街歩きの楽しみ方を紹介している。ここには英国統治時代に造られた路地や建物が多く残されているだけではなく、近年は、壁に描かれたストリート・アートがSNS映えのスポットとして世界の旅行者やインスタグラマーからの人気を集めている。(text:cinemacafe.net)
2018年04月26日『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』【女子的アートナビ】vol. 107西武渋谷店の特設会場ではじまったアート展『Sing-Sing!(シン-シン)』では、アフリカを愛する人気フォトグラファー、ヨシダナギさんとクリエイティブカンパニーのNAKEDがコラボ。アフリカなどで撮影されたヨシダさんの写真作品や珍しい民族楽器、さらにネイキッドが演出した幻想的な音と映像が流れるインスタレーションを楽しむことができます。ヨシダさんが見どころ解説!このアート展の見どころについて、プレス内覧会でヨシダナギさん(写真右)とネイキッドの竹内沙也香さん(同左)が語ってくれました。まずは、ヨシダさんの写真作品について。ヨシダさんの写真は色がとても鮮やかなのが特徴ですが、これらの色彩について次のように語りました。ヨシダさんアフリカとか少数民族の写真は今までドキュメンタリー調の土臭いイメージがあったかと思うのですけど、実際にアフリカに足を運んでみると土臭いだけでなくて日本にはありえない色彩の組み合わせがあって、それがとてもステキで作品に撮りたいと思って今の作風にたどり着きました。できるだけ現地の色を鮮やかに伝えたいと意識しながらいつも写真を撮っています。民族楽器も楽しめる!今回の会場では、写真と一緒にアフリカの民族楽器があちこちに展示されていて、来場者が触ったり、自由に音を出したりすることもできます。この展示の楽しみ方について、ヨシダさんは次のように語りました。ヨシダさん世界にはたくさんの少数民族や先住民族がいるのですけど、その共通点は生活に音楽があるということと思っています。音楽がはじまると彼らは自然に動きだしたり歌いだしたりして、楽しそうな時間が流れるのです。今回の展示では、映像の色と民族の音楽でより彼らを身近に感じてもらえると思います。視覚だけでなく耳を澄まして楽しんでもらえればと思います。鮮やかなインスタレーション空間「Sing-Sing」続いて、展覧会タイトル「Sing-Sing」やインスタレーション作品について、ネイキッドの竹内さんが解説してくれました。竹内さんSing-Singというのはもともとパプア・ニューギニアの言葉で、各民族の冠婚葬祭の儀式などで踊る舞や歌のことを指す英語が由来のピジン語です。ネイキッドのインスタレーションを展示するエリアも「Sing-Sing」と名づけ、ヨシダさんの写真をネイキッドとして解釈した世界観が広がっています。竹内さん「Sing-Sing」のエリアに置かれたアフリカの楽器を叩くと、その音に反応して映像が出るようになっています。ヨシダさんが見てきたものを体験できるコンセプトで作られているので、来場者の方は自分たちの「Sing-Sing」を作りながら楽しんでいただけたらと思います。実際に筆者も会場で楽器を叩いてみたのですが、自分で出した音に反応してさまざまな色や模様が出てくるので、かなり興奮します。壁や床一面に広がる映像も色鮮やかで美しく、音楽もリズミカルで思わず踊りだしたくなりました。このアート展は撮影可能で、連休中も休まずオープンしています。開館時間など詳細はインフォメーション欄をご覧ください。『Re 又造 MATAZO KAYAMA』続いてご紹介するのは、恵比寿のEBiS303イベントホールで開催中のアート展『Re 又造 MATAZO KAYAMA』。同展では、“100年に一人の天才” といわれる日本画家、加山又造(1927-2004)の原画と、現代のクリエイターたちが最新技術を使って加山の作品をアレンジしたデジタル作品などを見ることができます。インスタ映えするアートがいっぱい!会場では、あまり日本画になじみがない人でも「楽しい!」と思える工夫が満載。巨大な陶板作品や迫力の天井画の再現などもあり、スマホや携帯での撮影もOKです。こちらは加山の代表作のひとつ、屏風絵の《春秋波濤》をもとにした体感型アート。「春の山」「秋の山」など絵のパーツがレイヤーに分けられ、天井から吊り下がっています。その中を通ってもOK。美しい絵の中に入り込んだ気分を味わえます。おしゃれなヌードも必見加山作品はとにかくおしゃれ。特にヌード画のかっこよさは群を抜いています。例えば《黒い薔薇の裸婦》は1976年に制作された屏風絵ですが、海外ファッション誌に載っている写真のような雰囲気です。この作品をデジタル映像化したのが上の写真。実は本作品の中に1枚だけ本物の人物が映し出されているのですが、わかりますか?この人物は、女優の宮城夏鈴さん。彼女の全身に、特殊メイクアップアーティストとして活躍中のJIROさんがボディペイントを施し、作品にされました。加山作品がさまざまな現代アートに進化している点がおもしろく、またオリジナル作品のもつ魅力もあらためて感じることができます。このアート展も連休中は無休で、5月5日までとなっています。渋谷と恵比寿は近いので、ふたつの展覧会をはしごしてみるのもオススメです。ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!Information『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』会期:~5月13日(日)会期中無休時間:[月〜土]11:00~20:00/[日・祝休日]10:00~20:00(入場は30分前まで) ※最終日は17時閉場会場:西武渋谷店A館7階=特設会場料金:一般 500円/高校生以下無料公式サイト:『Re 又造 MATAZO KAYAMA』会期:~5月5日(土・祝)会期中無休時間:11:00-20:00(入館は閉館の30分前まで)会場:EBiS303イベントホール料金:一般 2,000円/学生1,300円/小学生以下無料公式サイト:今回はGWにイチオシの体験型アート展を2点ご紹介。ひとつは人気フォトグラファー、ヨシダナギさんの写真を音と映像と一緒に体感できる『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』、もうひとつは多彩な演出で日本画をおしゃれに楽しめる『Re 又造 MATAZO KAYAMA』。非日常を味わえる展覧会を詳しくレポートします!
2018年04月26日巨大スクリーンによるアクアリウムショー「触って・遊んで・包み込まれる」そんな神秘的な体験ができるイベント「AQUARIUM BY NAKED Nagashima Resort(アクアリウムバイネイキッド ナガシマリゾート)」が、ナガシマスパーランド内にて現在開催されています。7つのコンテンツからなるこのイベントでは、壁に幻想的な世界を作り出すプロジェクションマッピングを使い、まるで海の中を歩いているかのような世界を演出。動きによって変化するコンテンツや、実際に触っているかのようなリアルな感覚を体験することができます。クラゲやイワシが織り成す未知の世界会場へ入ると、本物の水が落ちる滝のプロジェクションマッピングが登場。これから冒険する「光の深海」へと誘う滝の入り口は、ワクワクとした気分をより高めてくれます。海のオーロラが漂う海中トンネルを進むと、クラゲたちの住処が広がります。壁一面にふわふわと泳ぐクラゲたちの色や動きの変化を楽しんだり、まるで本物のような柔らかい触り心地を楽しめる仕掛けがあったりと、見るだけでなく触ることでも深海にいる気分を味わえるエリアです。クラゲエリアの頭上には、群れを成して泳ぐイワシたちの造作も。ライティング演出によりイワシたちが泳いでいるかのような“影絵アート”を、クラゲたちと一緒に楽しんでみてください。バブルや花火による演出も登場幅約15m、高さ6mにも広がる巨大スクリーンエリア「光の深海」では、広々とした海の世界を表現。クジラが目の前から飛び出す演出や映像と連動し、バブルが頭上から降ってくる演出などで、幻想世界をより楽しませてくれます。巨大スクリーンとは反対側へ進むと、最後のエリア「Wave front Art(ウェーブフロントアート)」へと辿り着きます。このエリアでは、プロジェクションマッピングが投影された床面を歩くと、生命の軌跡がキラキラと光る「Wave of Lives(ウェーブオブライフ)-生命の波-」や、触れることで花火を打ち上げられる「Fireworks(ファイヤーワークス)-万華鏡花火-」を楽しむことができます。子供から大人まで興奮すること間違いなしの体験型デジタルアート展は、ナガシマスパーランド内にて開催されています。ここでしか体験できない未知の世界へと足を踏み込んでみませんか。「AQUARIUM BY NAKED Nagashima Resort」は、あなたに幻想的な世界を届けてくれますよ。イベント情報イベント名:AQUARIUM BY NAKED Nagashima Resort催行期間:2018年03月17日 〜 2018年05月20日住所:三重県桑名市長島町浦安333ナガシマスパーランド内電話番号:0594-45-1111(代)(平日9:00~17:00)
2018年04月17日©YUKA SHIMADA/OJIGI BUNNY INC./KOMAKO SAKAI/ YUKO HIGUCHI/SHINSUKE YOSHITAKE/ MIWA NAKAYA/HAKUSENSHA 絵本情報誌『MOE(モエ)』とは? 左)©YUKA SHIMADA/OJIGI BUNNY INC./HAKUSENSHA右)©KOMAKO SAKAI/HAKUSENSHA 1979年、絵本とキャラクターを扱う月刊誌「絵本とおはなし」として創刊。その後、1983年に月刊『MOE』に改称され、人気絵本・人気キャラクターをテーマとした特集だけでなく、アート・映画・旅・ハンドメイド雑貨・スイーツなどの暮らしにフォーカスした情報をお届けしています。世界でもめずらしい月刊の絵本専門情報誌として、国内のみならず海外の絵本作家・児童書作家に信頼され、良質で愛情たっぷりの取材に基づいた、確かで深い最新情報を発信しており、20代~60代の女性という広い層に支持されています。 同展覧会の見どころ 左)©YUKO HIGUCHI/HAKUSENSHA右) ©SHINSUKE YOSHITAKE/HAKUSENSHA 2019年に創刊40周年を迎えることを記念して開催される同展覧会では、絵本情報誌『MOE』の読者からの支持が高く、絵の表現や作風が異なる5人の絵本作家の代表作約40点、約200点もの原画が公開されます。その他にも、絵本作りの背景や絵本作りへの想い、日常生活の中で大切にしているものや作家自身の絵本体験について作家の言葉を通して紹介し、それぞれの絵本の魅力に迫っていきます。また、絵本情報誌『MOE』の40年にも及ぶ軌跡を辿ることで、その時代の絵本の歩みを振り返ることができ、絵本の多様な魅力と可能性に触れられるような構成となっています。 グッズコーナーを見逃さないで!©MIWA NAKAYA/HAKUSENSHA 各作家のポストカードセット(ミニMOE付き)やトートバック、マグカップなど、展覧会のための描き下ろし原画をモチーフとした会場限定オリジナルグッズを約100アイテムが販売される予定です。是非、同展覧会を通して絵本の果てしない楽しさを感じてみてください。 【情報】MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展会期:2018年4月18日(水)〜5月7日(月)時間:10:00〜20:00※最終日は17:00閉場※入場は閉場の30分前まで場所:松屋銀座 8階イベントスクエア料金:当日券/一般800円、高校生600円、小中学生400円前売券/一般600円、高校生500円、小中学生300円前売券は、ヤフーパスマーケット、チケットぴあ、ローソンチケット、セブンイレブンにて、4月17日まで販売。 【プレゼント応募】同展覧会の招待券をプレゼント致します。件名に【『MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展 』に加え、下記の情報を記入の上、info@pelulu.jp宛にメールにてご応募下さいませ。名前(漢字/カナ)郵便番号住所電話番号Q1:pelulu.jp内で今までで面白かった記事3つをあげるとしたら?Q2:今後pelulu.jpで取り上げて欲しい記事を3つあげるとしたら?応募締切日:4月23日プレゼント当選者は発送をもって代えさせていただきます。
2018年04月15日ロンドンでは、ほとんどの美術館・博物館が無料で公開されている…というお話は前回させていただきましたが、ひとくちに美術館と言っても絵画、オブジェ、歴史などジャンルは様々ですよね。今回はわたしの大好きな、ちょっと面白い美術館を紹介します。それが『Tate Modern』という近代美術を扱っている美術館です。ここはなんと以前発電所だった建物を、美術館として公開しています。 わたしはここでパフォーマンス・アートを見るのが大好きです。パフォーマンス・アートとは、アーティスト自身がその場でアートを作り上げる、もしくはアーティスト自身が作品になる芸術を指します。今回私が見たパフォーマンス・アートは’10days 6 night’という作品。これは Joan Jonasというアメリカ出身の映像を使ったパフォーマンス・アートの先駆者を題材にした作品です。残念ながらパフォーマンスの撮影はできなかったのですが、この空間がとても神秘的で、思わず長居しちゃいました。 私もピアニストとして、アーティストの人とコラボレーションすることは多々あります。以前、コンテンポラリーダンサーの方と体と音楽を使って壁に絵を描いていくというちょっと変わったコラボレーションをしたことがあります。 なんだか見ているだけで難しそうですよね(笑) これはパソコンを使って体の動きをトラッキングするというとっても難しい作品でした。でも、ただ普通にクラシック音楽を聞くよりも、目でも感じられるパフォーマンスっていいですよね。 パーフォーマンス・アートの可能性は無限大だと思います。あの有名な日本の芸術家草間彌生さんのように、キャンパスの上で絵画として表現するものも、パフォーマンス・アートのひとつの形です。 パフォーマンス・アートには見る観客を魅了するなにかがあると私は信じています。その瞬間、その場所でしか生まれない芸術。なんか素敵じゃないですか? 京花Instagram::
2018年04月08日平塚市美術館では、実業家・田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクションの中から約70点を紹介する企画展「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで」を、4月21日から6月17日まで開催する。クリスチャン・ローザ《OHNE TITLE》2014年© Jonas Burgert Image courtesy of the Artist and Blain|Southern Photo: Lepkowski Studios, 2017タグチ・アートコレクションは、実業家の田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクション。400点を超えるコレクションはさまざまな出身地のグローバルに活躍する作家たちの作品からなり、いまの美術の動向を一望することが出来る。本展では、コレクションの中から2000年代に制作された作品を中心に、現代の美術作品を約70点を紹介する。マシュー・バーニー《Ms. グッドヤー》1995年© Matthew Barney現代の美術の特徴の一つに、作品の中に「美術とは何か」という自己言及性を抱えていることが挙げられる。アンディ・ウォーホルのように広告やアニメーションのイメージを取り込んだり、あるいは、過去の巨匠の作品を引用したりしながら、「私の考える美術」を提示している。また、ものをつくるという行為は、作家の体そのものから発する内的なものだという考え方もあり、民族やジェンダーを主題にした作品や、映像作品にみられる物語性を取り入れた作品は、「私はなぜ私であるのか」を見る人に問いかける。出品作家は、青山悟、淺井裕介、マシュー・バーニー、ヨナス・ブルゲルト、ホセ・ダヴィラ、セバスチャン・ディアズ・モラレス、ナタリー・ユールベリ&ハンス・ベリ、トレーシー・エミン、マーク・フラッド、モリーン・ギャレース、五木田智夫、ジョアン・グスマン&ペドロ・パイヴァ、キース・ヘリング、セクンディノ・ヘルナンデス、カンディダ・ヘファー、今津景、ハイヴィ・カーラマン、金氏徹平、加藤泉、川俣正、小泉明郎、丸山直文、ライアン・マッギンレー、ミヤギフトシ、ジョナサン・モンク、リチャード・モス、ヴィック・ムニーズ、村上隆、オスカー・ムリーリョ、奈良美智、西村有、大竹伸朗、オスカール大岩、ヨーコ・オノ、ジュリアン・オピー、ジョルジュ・オズボルト、ロブ・プリット、ゲド・クイン、マリナ・レインガンツ、クリスチャン・ローザ、ウィレム・サスナル、さわひらき、澤田知子、杉本博司、杉戸洋、鈴木ヒラク、照屋勇賢、トゥークラル&タグラ、マリオ・ガルシア・トレス、アンディ・ウォーホル、リネット・ヤドム・ボアキエ、総勢51作家。どのような作品であれ、作家のアイデアは独創的で、ユーモアと機知に富む。本展で様々な作品に触れ、おかしくて笑ってしまったり、はっと気付かされたり、深く考えさせられたりしながら、アート体験を楽しんでみては。なお、5月12日と6月3日の14時から14時半には「担当学芸員によるギャラリートーク」も開催。申し込みは不要。【展覧会情報】21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで会期:4月21日~6月17日会場:平塚市美術館住所:神奈川県平塚市西八幡 1-3-3時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜日(4月30日は開館)料金:一般800円 高校生・大学生500円 中学生以下無料(毎週土曜日は高校生無料)
2018年04月06日「エロい」女性でありたい。それはいやらしい意味ではなく、いつまでも色気を失わない艶っぽい女性でありたい、という意味で。しかしながらエロスを学ぶというのはなかなかどうして難しいものです。まず誰に聞いたらいいかわからないですし、「エロくなりたい!」と公言するのもビッチと勘違いされるリスクもあります。であれば、アートについて勉強してみるのもいいかもしれません。■アートの歴史はエロスの歴史アートって聞くとなんだか敷居の高いものに感じるかもしれません。アートが身近に感じない人にとっては手の出しにくい分野でもあります。ただ興味深いのは、アートの歴史を辿ってみると、アートはどの国のどの年代であっても、少なからず「エロスの追求」の側面が存在しているという点です。例えば、バレエ。バレエってそれこそ高尚で文化人の芸術って感じがしますが、バレリーナはかつて「娼婦のやる仕事」だったのです。バレリーナの絵画といえば、エドガー・ドガの「舞台の踊り子」が有名です。踊り子の裏に立っている黒い男性。彼の正体はパトロンであり、舞台袖で踊り子を値踏みしているのです。一見すると華やかで美しい女性が踊っている絵画に見えますが、少し視点をずらすとそんな実態が浮き彫りになります。アートの世界では「エロスを直接的に表現する」と角が立つので、わかる人にだけ向けてこっそり忍ばせる、という方法がよく取られます。エロスを全面に出すことは宗教的にも政治的にもタブーとされている時代で、それでもいかにしてエロスを表現できるのか、そこにチャレンジしたアーティストがたくさんいますし、その「公には全面には出せないけど、実は全面に押し出したい」パワーこそがエロスの源だったりするのです。■音楽や映画にも隠れエロス作品はたくさんあるもう少し身近な例をあげると音楽、特にR&Bなどのクラブミュージックにはエロスを勉強するヒントがたくさん詰まっています。僕の好きなアーティストにNE-YOというアーティストがいますが、彼の曲の中には「SEX」だの「SEXY」だのの単語が頻繁に出てきます。その歌詞から彼がどんな世界を表現しようとしたのか、そんなところから、海外のアーティストが思うエロスについて勉強してみようと思ったことがあります。(ちなみにマルーン5も結構歌詞がエロいです)他には、日本の映画の中に「日活ロマンポルノ」というジャンルがあります。日本においては珍しい分野で、「エロさ全開!」といった感じでいろんな監督があの手この手をつかて、エロスとはなんぞやを追求しています。今の20代にとってはいささか古い(とはいえ僕も20代ですが)感じがすると思うのですが、その中での女優さんの演技が本当にエロいので、教科書的にみるという意味ではかなりおすすめです。■エロを学ぶことは恥ずかしいことではない性的な分野に興味を持つことは恥ずかしいことではありません。それだけエロスのもつパワーというのは強いものです。ただ下品になっては意味がないですし、ビッチになる必要もありません。(本当のエロさには上品さが必要です)個人的には、アートから学ぶのがもっともその欲求を満たしてくれ、かつ世間的にもそんなに変な目で見られないのでお勧めです。結果、自然と教養も身についてくるので、一石二鳥なんです。ハウコレ読者のみなさまもぜひ、アートに触れてみてくださいね。きっと新しい世界が見えてくるはずですよ。(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年03月31日ディオール(Dior) アート オブ カラー展」が日本へ。ディオール ビューティーのカラーへの情熱と歴史を紐解く展覧会が、2018年4月12日(木)から21日(土)まで東京・神宮前のSO-CAL LINK GALLERYで開催される。「アート オブ カラー」とは?ディオールの「アート オブ カラー」とは、12色のカラーをインスピレーションに作り出したアーティストやクリエイターたちの作品を収めたアートブック。書籍の中には、ディオール メイクアップ ディレクター ピーター・フィリップスの作品をはじめ、これまでディオール ビューティーの歴史を刻んできたアーティストの作品、クロード・モネやパブロ・ピカソといった有名芸術家の作品、さらには日本になじみ深い浮世絵までが一緒に収録されている。ディオールとアートの関係実は、ディオールとアートの関係性は古く、ムッシュー(クリスチャン・ディオール)の時代まで遡る。彼は「自身の作品の配色や色選びには、哲学的、科学的な理論の影響は受けていない」と話していたが、美術史への造詣が深く、特に19世紀後半から20世紀初期にかけての近代芸術運動を好んだ。中でも、彼の心を刺激したのは、キュビズムやドイツ表現主義の一派「ブラウエ ライター」。オートクチュール コレクションデビューのずっと前、1928年には芸術家の友人たちとともに、アートギャラリーをパリに構えたほど、アートに関心が高かった。ブランド設立以降、ファッションシーンで第一線を引っ張てきたディオールであるが、同時にアートとの関係性も育んできた。その中でも「アート オブ カラー」は、“アートの切り口からビューティーの歴史を紐解く”というメゾンにとっての新しい試み。2016年10月に刊行されて以降、ニューヨーク、アルル、ドバイ、ソウル、上海と世界中の都市で「アート オブ カラー」にまつわる展覧会が行われ、2018年4月ついにここ東京で最終章を迎える。ディオール ビューティーの歴史そもそもディオールが、ビューティー部門での活躍をスタートしたのは1949年。フランス・パリのアヴェニュー・モンテーニュ本店で口紅「ルージュ ディオール」<限定品>を発売したのが始まりだ。深い紅色で染め上げられたリップは、当時のディオール ニュールックと相性抜群。絶対的なフェミニニティを体現するものとして、一躍注目を浴びた。1967年にセルジュ・ルタンスがアーティスティック イメージディレクターに就任し、10年以上に渡ってディオール ビューティーを引っ張ってきた。その後、1980年にティエンが抜擢されアーティスティック イメージディレクターへ。そして今日、ディオール ビューティーの素晴らしさを表現するのはピーター・フィリップス。ディオール ビューティーの歴史は、3人の歴代アーティストによって築き上げられてきた。「アート オブ カラー」展のみどころ東京で行われる「アート オブ カラー」展では、3人の歴代アーティスティック ディレクターにフォーカス。写真、映像、音源と3つの視点から彼らの作品を紹介し、色の解釈について紐解いていく。会場は大きく3つのブースに分けられていて、入口を抜けるとまず出迎えてくれるのは、現在のディオールを引っ張るピーターの作品群。メゾンのアイコン「ルージュ ディオール 99」にオマージュを捧げた、新作チークからインスピレーションを得た「赤」の3部作が最初のもてなしだ。会場内へ歩みを進めると様々な色に出会うことが出来る。女性たちを輝かせたいと願う、ピーターの純粋な思いを捉えることが出来るだろう。続くのはティエン。パリ・オペラ座のフェイス デザイナーからキャリアをスタートさせ、バレエ作品を数多く手がけたティエンは、ピーターとはまた一味違った色の解釈と、メイクアップの遊び心に気づかせてくれる。ラストを飾るのは、初代セルジュ・ルタンス。驚くのは約50年以上前の作品であるはずのセルジュの作品がとてもモダンで、今日見ても新しいと感じさせるタイムレスな魅力を持っていることだ。中でも必見は、セルジュが就任1年目に手掛けた、イエローを基調として作品。大胆でクリエイティブ、そして自分を表現することを恐れない彼の精神が反映された作品は、まさにブランドのDNAが落とし込まれたものである。「ディオール アート オブ カラー展」で学ぶ過去といま「ディオール アート オブ カラー展」では、ディオール ビューティの歴史を振り返るとともに、現代まで引き継がれてきたDNAを紹介。12色のカラーに分類された作品群を通して、物の見方、捉え方をピーター・フィリップスは伝えたいと願う。同じものを見ても人それぞれ感じること、考えることは異なる。ディオール ビューティーに触れることで、どういった気持ちでこの作品は出来たんだろう…、どうしてこの色を選んだのだろう…。そういった想像力を働かせて、展覧会を楽しんで欲しいそうだ。限定アイシャドウ パレットも発売「ディオール アート オブ カラー」開催を記念して、アイシャドウ パレット「サンク クルール」の限定品を数量限定でディオール 表参道で発売。「アート オブ カラー」から着想を得たカラーリングは、赤や白、青など斬新なカラーばかり。パレットの中には「ART OF COLOR」のエンボスも刻まれ、コレクターズ必見の貴重なアイテムとなる。【イベント詳細】「ディオール アート オブ カラー展」期間:2018年4月12日(木)~21日(土)時間:11:00~19:00 ※最終入場:終了30分前、土曜のみ21:00まで※4月14日(土)先着でトートバッグをプレゼント(なくなり次第終了)会場: SO-CAL LINK GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前4-9-8入場料:無料・サンク クルール 〈アート オブ カラー〉7,700円+税※数量限定のためなくなり次第終了。【問い合わせ先】パルファン・クリスチャン・ディオールTEL:03-3239-0618
2018年03月25日気になるアート展が目白押しのこの季節。FASHION HEADLINEがおすすめする、会期終了間際のイベントやアート展情報をお届けします。話題のあの人から、世界的に有名なアーティストまで、この貴重な機会を見逃さないで! --3月25日まで-- ■ みうらじゅん生誕60年を祝う大規模展覧会「MJ’s FES みうらじゅんフェス! マイブームの全貌展 SINCE 1958」が川崎市市民ミュージアムにて開催■ 前田エマ、3年ぶりの個展 「失う目」。 親、家族への疑問や感動を手がかりにしたインスタレーション--3月29日まで--■ グラフィックアーティスト、ヨシロットンの4年ぶりの大型展覧会&作品集! 新作約30点発表--4月1日まで--■ レアンドロ・エルリッヒ展をレポート! “見る”ことを疑い驚きのアート体験を■ オフ-ホワイトを手掛けるヴァージル・アブローの個展開催、村上隆との対談も! カイカイキキギャラリーにて■ アーティスト・片桐仁が生活雑貨から生み出した粘土アート作品展「ギリ展」を今年も開催--4月2日まで--■ ロバート秋山プレゼンツ「東京クリエイターズ・ファイル祭」初の大型展示が池袋パルコで開催!
2018年03月21日ファッションデザイナーやアートディレクターとして世界的に活躍するNIGOの写真展「NIGO in METROPOLIZ」が、ライカギャラリー京都にて開催される。期間は、2018年4月7日(土)から6月28日(木)まで。NIGOは、ファッションデザイナーやミュージシャン、アートディレクター、フォトグラファー、陶芸家など多くの肩書きを持つアーティスト。これまで、ユニクロの「UT」のクリエイティブディレクターのほか、アディダス オリジナルスやG-SHOCKとのコラボレーションアイテムを手掛けるなど、幅広い分野で多才な活動を続けている。今回開催となる写真展「NIGO in METROPOLIZ」では、2016年11月から2017年2月にかけて行われた、三代目 J Soul Brothersのドームツアー「METROPOLIZ」の様子を、NIGOが撮影した作品を展示する。メンバーとは、旧知の仲でもあるNIGOに、グループのリーダーであるNAOTOは、「普段から親交のあるNIGOさんだからこそ撮れる、メンバーの何気ない一瞬や今の三代目 J Soul Brothersが、ここに映し出されていると思います。」とコメント。メンバーの岩田剛典と登坂広臣は、NIGOの手掛けるアート空間に期待の声を寄せている。【詳細】「NIGO in METROPOLIZ」開催期間:2018年4月7日(土)~6月28日(木)会場:ライカギャラリー京都住所:京都市東山区祇園町南側570-120TEL:075-532-0320
2018年03月17日俳優・片桐仁の粘土作品展「ギリ展」が、各地のイオンモールを巡回する全国ツアーを開催。ツアーファイナルとなる 「ギリ展イオンモール浜松志都呂」が、2018年12月24日(月・祝)までイオンモール浜松志都呂にて開始。俳優としての活動に加え、アーティストの顔も持つ片桐仁。「ギリ展」は、彼が19年に渡り「何かに粘土を盛る」という方法で粘土作品を創作してきた作品群、いわば「不条理アート粘土作品」を集めたものだ。粘土を盛ることで、 使いずらく、シュールな形に生まれ変わる生活雑貨の数々。展示作品のなかでも注目は、TBS日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-SEASONII』の劇中で使用された話題のiPhoneケース「phone-7(ナナ)ホシキンカメムシ」だ。また、過去の「ギリ展」開催時、各地にちなんで制作・展示してきたご当地作品も並べられる。名古屋のシャチホコ型エビフライケース「鯱皮海老蔵」、広島県のもみじ饅頭ケース「広島カープ」など、ユニークな作品を堪能することができる。その他、自身の顔にフィーチャーした「俺」シリーズより「俺ホッチキス」や、目を守ってくれる精霊をイメージして製作された「眼鏡ゴン」など、バカバカしいがとてもクオリティーの高い作品が勢ぞろいする。なお、ツアーファイナル中の2018年12月16日(日)には、片桐仁が会場に来館。限定100人にサイン会が開催される。【詳細】片桐仁 不条理アート粘土作品展「ギリ展」ツアーファイナル期間:2018年12月7日(金)~12月24日(月・祝)時間:平日12:00~20:00/土日祝日10:00~20:00 ※最終受付19:30場所:イオンモール浜松志都呂 2階 イオンホール住所:静岡県浜松市西区志都呂2−37−1入場料:一般500円、学生(学生証提示)400円 ※小学生以下無料■片桐仁サイン会開催日程:2018年12月16日(日)時間:16:00~場所:イオンモール浜松志都呂 専門店1階 セントラルコート内容:当日朝、先着100人に整理券を配布 ※グッズ2,000円以上の購入が必要。詳細は、 ギリ展HPに記載【サイン会問い合わせ先】TEL:03-5464-2230(平日10:00~19:00)
2018年03月16日俳優・アーティストして活躍する片桐仁の粘土作品展「ギリ展」が、昨年に引き続き今年も全国ツアーを追加開催する。同展は、片桐が19年に渡り「何かに粘土を盛る」という方法で創作してきた粘土作品群の展覧会。2016年から全国11ヶ所で開催され、2年間で累計動員数4万5,000人以上を達成した、人気イベントだ。サイ玉(埼玉県ご当地作品)サイ型サイコロ全国ツアー3年目となる今年は、埼玉、三重、福島、兵庫、山梨のイオンモールを巡る。第1弾となる3月17日から4月1日は、埼玉県・イオンモール春日部にて開催。未発表の福島県での開催地、日程を含め、最新情報は公式サイト(www.giriten.com)にてチェックできる。会場では、粘土を盛ることで使いづらく、そしてシュールな形に生まれ変わる生活雑貨の数々を披露。各開催地にちなんだご当地作品の公開も予定している。カレイPhone 6 Plus 縦170×横275×厚さ25(mm)さらに片桐自身が出演したTBS『99.9 -刑事専門弁護士-SEASON I』の劇中に登場し話題沸騰となった「カレイPhone 6 Plus」も会場にお目見え。めでたすぎるiPhoneケース「鯛phone5」、そして鯛と双璧をなす「ヒラメのiphoneケース!」に続き、「あれ? お腹を下にした時に、顔が右側に来るのはカレイ?? これカレイじゃん!」という発想から、誕生した作品だ。19年間作品を作り続ける中で、変わっていく心の変容や作品作りにおけるコンセプトの変化など、アーティスト片桐仁の赤裸々な思いが全てわかる、クオリティの高い作品が堪能できる同展。俳優として見せる一面とは異なる彼の魅力を体感してみては。【イベント情報】片桐仁 不条理アート粘土作品展「ギリ展」会期・会場3月17日〜4月1日 イオンモール春日部(埼玉県)7月20日〜8月5日 イオンモール鈴鹿(三重県)8月 福島県(会場未定)9月14日〜9月30日 イオンモール神戸北(兵庫県)11月9日〜11月25日 イオンモール甲府昭和(山梨県)時間:平日 12:00〜20:00、土日祝日 10:00〜20:00 ※ともに最終受付19:30料金:一般500円、学生400円(学生証提示必須)、小学生以下無料
2018年03月15日実践してきた物質との対話六本木のサントリー美術館や浅草の文化観光センターにはじまり、2020年のオリンピック会場となる新国立競技場の設計に携わるなど、国内外で膨大なプロジェクトを抱えながら、疾走している世界的建築家である隈研吾。これまで古今東西の思想に精通し、様々な外力を受け入れるとされる柔軟な建築を目指す『負ける建築』や、竹、木、土、紙といった自然素材を用いた「自然な建築」などの理念を実践してきた。本展覧会では、隈研吾による約30年に及ぶプロジェクトを集大成して展観し、仕事で用いてきた素材に着目した建築設計やプロダクトデザインなどの蓄積を、時系列順ではなく主要なマテリアル(竹、木、紙、土、石、など)に分類し、“もの(物、物質)”という切り口から、人と環境をつなぐ建築の可能性に迫っている。 10種類の物質と、隈研吾のダイアローグ隈研吾が用いる主要なマテリアルに沿って紹介される約80のプロジェクト。模型やモックアップ(実物素材による原寸大の部分模型である)だけでなく、現場の施工や建設の様子を捉えて建物が出来るまでを追った映像、ダイアゴナルな立体格子の木材や透かしが美しい和紙などの素材サンプルから、隈研吾が手掛けた仕事を分かりやすく紹介している。 空間を楽しめるパビリオン展示空間に足を踏み入れると、畳と檜の香りに満たされ、心癒される「香柱(こうちゅう)」は、香りに浸した4mmの竹ひごを曲げながら編んだ構造体による新作パビリオン。その他にも、竹という素材の柔軟性に着目したパビリオン「ナンチャンナンチャン」。そして、スーパーオーガンザという極度に薄い布とバルーンを用いた茶室「浮庵(ファン)」が展示室に合わせて再現されている。アート作品とも言えるパビリオン…そこには自然素材の特性を生かすことはもちろんだが、人の行動を強く思い描いて設計されていることが随所に感じられた。 社会や環境を考えて、私たちと“もの(物、物質)”を繋ぐ繊維染色の過程で出来上がるスラグを乾燥させた産業廃棄物を生かしたグリーンビズ『カルチュラル・ヴィレッジ』や、廃材となったLANケーブル(通称:もじゃもじゃ)を再利用し、天井や家具などを覆って柔らかく転進させた『てっちゃん』。そして、古新聞を水で溶かして型に入れ、紙の水素融合だけを頼りにし、乾燥させて成型するタマゴケースの技術を応用した『ペーパーブリック』や、工事現場で仮設のバリケードとして用いられる、水を注入するタイプのポリタンクからヒントを得た『Water Branch House』。上記作品のような現代社会において生み出された廃材を利用した作品や、災害時に外部インフラに依存しない強さを発揮する作品など、社会や環境を柔軟に捉えて適合することはもちろん、私たちと“もの(物、物質)”との架け橋になってくれていることが感じられた。 隈研吾による未来の建築「土地には培ってきた文化や文明があることから、木は日本、瓦は中国、石はイタリア、金属はフランス…など、それぞれの土地に合ったマテリアルが存在する。建築家である自分のアイディアを一方的に押し付けるのではなく、その土地のマテリアルを使用しながら調和をはかってきた。自分の作品を身近に感じてもらいたい。」とギャラリートークで語った隈研吾。現在、コンクリートで覆われた重苦しいモダニズムの建築物に対して、これからの建築は私たちの洋服のように柔らかく、そして軽いものになっていくだろうと予想し、『膜・繊維』の素材を用いて建築物を生み出すことに挑戦していることを教えてくれた。主要なマテリアル(竹、木、紙、土、石、など)とともに、様々な建築の在り方を見せてくれる作品を鑑賞していると、時代の流れとともに民主的な建築方法を生み出していることがわかる。会期中には、六本木・南青山コース、本郷・浅草・銀座コースの2回に分けて、隈研吾が手掛けた建築物を鑑賞する『建築ツアー』が開催される。私たちの生活と密接してる“建築”というアートに触れてみてはいかがだろうか。 【情報枠】くまのもの隈研吾とささやく物質、かたる物質会期:2018年3月3日〜5月6日会場:東京ステーションギャラリー住所:東京都千代田区丸の内1-9-1電話番号:03-3212-2485開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00)※入館は閉館の30分前まで料金:一般 1100円 / 高校・大学生 900円 / 中学生以下無料 【プレゼント応募】本展覧会の無料鑑賞券をプレゼント致します。件名に【「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」チケットプレゼント】に加え、下記の情報を記入の上、info@pelulu.jp宛にメールにてご応募下さいませ。名前(漢字/カナ)郵便番号住所電話番号Q1:pelulu.jp内で今までで面白かった記事3つをあげるとしたら?Q2:今後pelulu.jpで取り上げて欲しい記事を3つあげるとしたら?応募締切日:4月16日プレゼント当選者は発送をもって代えさせていただきます。
2018年03月10日日本画家・加山又造のアート展「Re 又造 MATAZO KAYAMA」が、EBiS 303 イベントホールにて開催される。会期は2018年4月11日(水)から2018年5月5日(土・祝)まで。日本の美術界100年に一人の天才とも称される加山又造は、東京藝術大学教授などを歴任し、2003年には文化勲章を受章した、日本画の大家。"伝統と革新"を作品作りのテーマに、日本の様式美に現代の革新的な手法を取り入れることで、独自の表現を生み出した。「Re 又造 MATAZO KAYAMA」は原画作品の展示はもちろんのこと、加山又造の名作をデジタルアートで表現した作品を楽しむことができる。注目は、2016年5月に開催されたG7伊勢志摩サミットの会場に飾られた陶板美術「おぼろ」。水面に立てられた陶板をかがり火が照らす様子や、桜の花びらが舞う様子を、映像演出も含めて表現する。また代表作「春秋波濤」の世界に入り込んだかのように、映像空間の中を探索できるアートも登場する。さらに身延山久遠寺の天井画「墨龍」の原寸サイズを、会場の天井に再現するなど、加山又造の名作が織りなす世界観を存分に体感できる内容となっている。【詳細】「Re 又造 MATAZO KAYAMA」会期:2018年4月11日(水)~2018年5月5日(土・祝) ※期間中無休会場:EBiS 303 イベントホール(東京都渋谷区恵比寿1-20-8 エビススバルビル 3F)開館時間:11:00~20:00(入館は閉館30分前まで)※4月11日(水)は13:00開館、4月16日(月)は16:00閉館。観覧料:一般2,000円(1,800円)、学生1,300円(1,100円)※価格は全て税込。※( )内は前売。※チケットは1人につき1枚必要。※学生は学生証の提示必要。※小学生以下無料 ※障がい者手帳等提示者とその付添者1名は無料。チケット販売:テレビ東京オンラインチケット、チケットぴあ(Pコード:768-911)【チケットに関する問い合わせ先】チケットぴあTEL:0570-02-9999【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600(8:00~22:00 年中無休)
2018年03月10日“免疫”がテーマの体験型アート展「君と免疫。展」が、2018年2月24日(土)・25日(日)の2日間、東京・表参道のSO-CAL LINK GALLERYにて開催される。君と、免疫を、アートでつなぐ人間が欠かすことのできない防衛機能・免疫を体験型アートに知っているようで実は知らない「免疫」のメカニズムを学ぶ、株式会社 明治によるプロジェクト「ドゥ―・ワンダーズ(Do Wonders)」の第1弾プログラムとして開催される本展のコンセプトは、「君と、免疫を、アートでつなぐ」。ウイルスや細菌から体を守ってくれる免疫を、体験型アートで表現するユニークな展覧会だ。イラスト・音楽・映像など異なるジャンルのアーティスト5人が参加人間が健康に暮すために欠かすことのできない防衛機能である免疫は、体内に侵入したウイルスや細菌を撃退するために、様々な細胞・組織・器官が複雑に連携して構成されている。本展では、そんな難しく感じられがちな免疫を、イラストレーター・石井正信、音楽作家・清川進也、バルーンアーティスト・DAISY BALLOON、映像作家・勅使河原一雅、建築家・吉田愛の5組が、五感で楽しむ体験型アートとして再構築。免疫の働きにインスパイアされた勅使河原一雅による体験型映像作品『混沌の王国』をはじめ、それぞれが独自の解釈・世界観で表現した免疫の世界が楽しめる。開催概要「君と免疫。展」開催期間:2018年2月24日(土)・2月25日(日)開催時間:24日(土)10:00〜19:00、25日(日)10:00〜17:00会場:SO-CAL LINK GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前4-9-8観覧料:無料
2018年02月11日世田谷美術館で開催中の『パリジェンヌ展』に行ってきました。美しいパリジェンヌのアートやファッション、さらに彼女たちのリアルな生き方にも触れられる女子必見のアート展、その詳細をレポートします!パリのアートやファッションが勢ぞろい!【女子的アートナビ】vol. 99『ボストン美術館パリジェンヌ展時代を映す女性たち』では、18世紀から20世紀のパリで生きた女性たちの姿やライフスタイルをテーマにした作品を展示。絵画を中心に、彫刻や写真、ファッションに関するものまで約120点の作品を楽しめます。同展は5つの章で構成され、まずは第1章「パリという舞台」からスタート。ここでは、18世紀の王侯貴族や上流階級の女性たちの華やかなファッションや暮らしぶりなどを見ることができます。学芸員さんの解説によると、この時代、上流階級の女性たちは単に着飾っていただけではなく、自宅でサロンを開いて知識人たちをもてなす女主人として活躍していたとのこと。洗練された会話術を駆使して客人を接待し、知らない人同士を結び合わせ、社交の場を作るのが彼女たちの大事な役割だったそうです。パリジェンヌの現実は…続く第2章のタイトルは「日々の生活」。壁が暗めの色調で、なんとなく重い雰囲気が漂う展示室です。ここでは、18~19世紀のパリジェンヌたちが社会的にどういった役割を期待されていたのか、その理想から外れた女性たちはどんなふうに批判されたのかをリアルに伝える作品が展示されています。フランス革命を経て、ナポレオン統治下となったパリでは社会が大きく変化。でも、伝統的な価値観は残り、良き妻、良き母として家庭を守るのが女性の役割とされていました。いっぽうで、自立して生きようとする女性たちが出てきたのもこの時代。ですが、かなり強いバッシングを受けたようです。こちらの壁面に並んでいるのは、オノレ・ドーミエなどが描いた風刺画。例えば、夫のボタン付けを拒否する妻や、書き物に専念して育児をおろそかにしている母親など、新しい生き方をしようとする女性の姿が批判的に描かれています。家庭のことを押しつけられ、昔の女性たちは気の毒…と言えないのが悲しい現実。約170年前のパリも現代も、女性の役割はそれほど変わっていないのかもしれません。おしゃれなパリジェンヌの登場!第3章は一転して明るいピンク色の部屋になっています。タイトルは、『「パリジェンヌ」の確立』。主に19世紀後半の作品が展示されています。フランス第二帝政下の19世紀、パリの街は大改造が行われ、機能的でエレガントな都市に生まれ変わりました。ファッション産業も発展し、おしゃれなパリジェンヌの姿は雑誌や美術作品などを通して拡散され、パリは流行の発信地へと進化。洗練されたパリジェンヌは、海外の女性たちにとっても憧れの存在となっていきます。特にアメリカの女性たちはパリの流行を熱心に取り入れていたそうで、ボストン美術館では当時のファッション関連の装飾品なども多数所蔵。今回の会場では、ファッションが描かれた作品だけでなく、靴や手袋なども展示。ため息が出るような美しいドレスも見ることができます!活躍するパリジェンヌたち次は2階の展示室へ。第4章のテーマは「芸術をとりまく環境」。19世紀後半に、画家や女優、モデルとして活躍したパリジェンヌたちが登場します。印象派の画家として有名なベルト・モリゾ、アメリカからパリに渡り芸術家として大きく開花したメアリー・カサットなど、女性画家たちの作品なども見ることができます。ふたりとも今では有名な画家ですが、当時、女性は国立美術学校での教育が制限され、職業芸術家になる方法も限られていました。差別や偏見もあるなかで自分の道を切り開いてきたパリジェンヌたちの作品、ぜひじっくりと鑑賞してみてください。こちらは、展覧会のメインヴィジュアルのひとつ、エドゥアール・マネの《街の歌い手》です。モデルとなった女性ムーランは、マネの “ミューズ”。彼女は画家にインスピレーションを与える存在で、マネの重要な作品に何度もモデルとして登場しています。最後の第5章は20世紀のパリに生きた女性がテーマで、タイトルは「モダン・シーン」。ランウェイのような舞台にバレンシアガ、ピエール・カルダンなどのドレスが並んでいます。周囲にはダンサーや歌い手、女優などパフォーマーとして活躍した女性たちの写真やポスターなども展示。往年のスター、ブリジット・バルドーの魅力的な写真などを通して、パリジェンヌたちのさまざまな生き方を見ることができます。あの中村さんも絶賛!プレス内覧会では、展覧会の音声ガイドを担当したフリーアナウンサーの中村江里子さんが登場。同展を見た感想として「ドレスや肖像画などの作品を通して、社会の中でパリジェンヌという女性たちの位置づけが変わっていく様子を見られるのが楽しい」とコメント。さらに「良妻賢母がよしとされていた時代、社会に出ていく女性たちが増えていく移り変わりをしっかりと見ていくことができたのが興味深かった」と展示構成について絶賛されていました。また、長年パリ暮らしをしている中村さんから見た現代版パリジェンヌの印象については、「自由でのびやかで、でもわがままな人たち。わがままというのは自分自身を主張するし、とても大切にしているということ。その姿勢が魅力的」と語っていました。憧れのパリに生きた女性たちの姿をアートの視点で掘り下げていく “女子のための” 展覧会、ぜひ一度足を運んでみては?Information会期:~4月1日(日)休館日:月曜日※2/12は開館、翌2/13(火)は休館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)会場:世田谷美術館料金:一般 1,500円/大学生・高校生900円/中学生・小学生 500円/65歳以上1,200円※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しております。
2018年02月10日”花と舞と⾳楽”の融合をデジタルとアナログで演出東京・⽇本橋三井ホールにて開催する「FLOWERS by NAKED 2018 輪舞曲」。今回は「輪舞曲(ロンド)」をテーマに、デジタルとアナログで”花と舞と⾳楽”を融合させた演出で楽しませてくれます。鑑賞中心のアート展ではなく、足を運んだ人が映画の主人公になったかのような感覚を体験できたり、自分が撮影した写真がトリガーとなるギミックが用意されていたりと、盛りだくさんとなっています。エリアごとに異なる体験型コンテンツ『花図鑑(GARDEN) エリア』では、⼊⼝にある本のオブジェ「BIG BOOK」から溢れ出した花の写真たちが、本物の花々となって登場します。目の前に広がる花畑の中から、お気に入りの花を選んで、富士フイルムの“チェキスクエア” instax SQUARE SQ10(インスタックス スクエア エスキューテン)で撮影すると、その場でプリントされた花の写真が、トリガーとなり、この後に続く世界で不思議な体験をもたらします。※撮影体験は、先着5万名の特典です。『花畑 collaboration with LANVIN en Bleu エリア』では、人気ブランド『LANVIN en Bleu(ランバン オン ブルー)』とのコラボレーションし、自分だけの花のインタラクションアートを楽しめるエリアも。『桜彩エリア』では、20分に一回、プロジェクションマッピングによって白⻯が登場すると、特別演出が始まります。春の精霊に扮したダンサーの舞とヴァイオリ二ストSong氏の演奏が春の訪れを表現します。ショッピングエリアでは、会場にしかない限定品も花を摘むようにお買い物を楽しめるショッピングエリアでは、会場でしか手に入らない限定商品を用意。例年人気のオリジナルマスキングテープや、FLOWERS by NAKEDの作品をイメージした香りが楽しめるアロマ商品を販売しています。また日本橋のカステラ専門店「文明堂 日本橋本店」とのオリジナルカステラや、てぬぐい専門店「かまわぬ」とのオリジナルのてぬぐいなどコラボレーション商品も用意。花の魅力を五感で感じられる魅惑のアート展「FLOWERS by NAKED 2018 輪舞曲」で、一足先に春を先取りしてみませんか。イベント情報イベント名:FLOWERS by NAKED 2018 輪舞曲催行期間:2018年01月23日 〜 2018年02月26日住所:東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町1 5F 日本橋三井ホール※エントランスは4F電話番号:03-6380-9102
2018年02月08日