数々の傑作を生み出してきた名監督、クリント・イーストウッド、スタンリー・キューブリック、マーティン・スコセッシの映画製作の裏側に迫る貴重なドキュメンタリー映像が本日3月15日(月)より、ワーナー・ブラザースの特設サイト「FILM MAKERS/名監督ドキュメンタリー<映画製作の舞台裏>」にて無料配信スタートした。配信中の映像は、3人の巨匠がどのように映画を製作してきたのか、本人のインタビューや撮影当時の映像・資料に加え、スティーブン・スピルバーグやウッディ・アレン、メリル・ストリープ、モーガン・フリーマン、トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、ジャック・ニコルソン、ケビン・ベーコンなどが登場、ハリウッドを代表する名監督や俳優、スタッフなどの証言も交えたドキュメンタリーだ。アメリカを代表するフィルムメーカーで、2度のアカデミー賞監督賞を受賞しているイーストウッド監督。今回配信中のドキュメンタリー「イーストウッド語られざる伝説」は、ワーナー・ブラザース設立90周年を記念して特別に製作されたもので、日本初公開。監督デビューしたばかりの頃から、現場のカメラがイーストウッドの監督としての手腕を記録。また、謎に包まれた巨匠キューブリック監督の生涯とキャリアを探求する貴重なドキュメンタリー「ライフ・イン・ピクチャー」。ナレーションはトム・クルーズが務め、数々の写真や映像作品、ホームビデオなどの資料によって、如何にして歴史に残る偉大な名作を残したか、その作家性や独自の視点に迫っている。そしてスコセッシ監督の映像は、「グッドフェローズ スペシャル・エディション(2枚組)」DVD発売時に映像特典として収録された「グッドフェローズの伝説」。前半は『グッドフェローズ』の製作の裏側に迫るドキュメンタリーで、後半ではフランク・ダラボン、リチャード・リンクレーターらが製作者の立場から本作に対する感謝と彼らの作品にどのように影響したかについて語っている。なお、この貴重な映像は、イーストウッド監督が約70分、キューブリック監督が約142分、スコセッシ監督が約43分という見ごたえのある映像となっている。(cinemacafe.net)
2021年03月15日スコット・イーストウッドやケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルームら出演で、アフガニスタンで繰り広げられた14時間にも及ぶ過酷な戦闘と人間模様を描く映画『アウトポスト』から、ポスターと予告編が解禁された。2009年10月3日、アフガニスタンの山奥に設置された前哨基地で勃発した「カムデシュの戦い」での知られざる実話が描かれる本作。この度解禁する予告編では、至るところから銃弾が降り注ぎ、爆破音が止まず、逃げ場などどこにもない前哨基地=アウトポストで、圧倒的な数のタリバン兵による猛攻撃に、死にもの狂いで立ち向かう米軍兵の姿が描かれる。観る側も戦場に放り出されたかのような、息つく暇を与えない臨場感溢れる映像だ。周囲を山に囲まれ、攻撃されやすい場所にある前哨基地は常に攻撃を受ける日々だったが、ようやく撤退が決まり兵士たちが喜んでいたのも束の間、それを知ったタリバン兵たちの苛烈な総攻撃が開始される……。ポスタービジュアルもスコットをはじめとする豪華出演陣の鬼気迫る表情が収められ、米国陸軍史上最大の悪夢といわれた激戦の凄まじさを物語っている。『アウトポスト』は3月12日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アウトポスト 2021年3月12日より新宿バルト9ほか全国にて公開
2021年02月09日朝方に氷点下を記録した東京。日は昇りきったとはいえ、寒風は厳しかったが、英国紳士然とたたずんでいたのは水谷豊(68)。本誌が新宿で『相棒 season19』(テレビ朝日系)のロケを目撃したのは1月中旬のことだった。「この日は屋外でのロケが続きましたが、水谷さんも反町さんも寒そうなそぶりすら見せませんでした。監督やスタッフとの打ち合わせは入念だったものの、撮影本番となると、ほとんどが一発OK。さすがの集中力です」(ドラマ制作関係者)すでに20周年を迎えている『相棒』の視聴率は好調を続けている。その人気を支えているのは水谷の作品作りに対するストイックな姿勢だという。「プライベートでも体幹を鍛えるためのトレーニングを続けているそうですし、主人公である杉下右京警部の若々しさを保つために、奥さんから“美顔器”を薦められれば、すぐに取り入れる柔軟性ももっています」(映像関係者)水谷の“美容アドバイザー”でもある妻・伊藤蘭(66)は、1月13日に66歳の誕生日を迎えた。水谷一家の知人は言う。「当日は水谷さん、蘭さん、そして一人娘で女優の趣里さん(30)のスケジュールもあったので、久しぶりに食事に出かけたと聞いています。蘭さんはイタリアンがお好きなのですが、その日は和食店で、鍋料理を一家水入らずで楽しんだそうです。水谷さんも上機嫌で、“今後やりたいこと”などについて語っていたとか」すでに“大御所俳優”である水谷が目指しているのは……。「水谷さんは、俳優としても監督としても実績を積み上げ続けているクリント・イーストウッド(90)に、強く影響を受けています。“お気に入り映画”として、イーストウッドが87歳のときに監督した作品『15時17分、パリ行き』を挙げていたこともありました。最近では『もっと演出の腕も磨きたい』と言っており、イーストウッドのように“俳優兼監督としてずっと活動を続けていくこと”が目指している理想なのだそうです。すでに2本、監督作品もありますが、今後も挑戦していくのだと思います」(前出・映像関係者)C・イーストウッドを目指すとなると90歳まで現役ということになる。「水谷さんは『オファーがある限り、俳優も続けていきたい』と言っていますからね。“90歳で杉下右京”ということもありえます。蘭さんの誕生会では、そんな話もしたことでしょう」(前出・知人)伊藤蘭、趣里という強力応援団がついている限り、“90歳まで右京”も夢ではないかも。「女性自身」2021年2月9日号 掲載
2021年01月29日クリント・イーストウッドの息子で俳優として活躍するスコット・イーストウッド主演、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルームらの共演で、アフガニスタンで実際に起こった激戦を描く『アウトポスト』(原題:THE OUTPOST)が、3月12日(金)より公開が決定した。2009年10月3日、アフガニスタン。その基地はタリバンの精鋭部隊による総攻撃を受け、14時間にも及ぶ過酷な戦闘が繰り広げられた。その一部始終を、生々しい人間模様とヒリつくようなアクションで描いたのが本作。ジェイク・タッパーによるノンフィクション小説「The Outpost: An Untold Story of American Valor」(原題)に基づき、2009年、アフガニスタンの山奥に設置された前哨基地で勃発した「カムデシュの戦い」での知られざる実話。アフガニスタン東部、パキスタンとの国境付近に位置する米軍のキーティング前哨基地が、夜明け前にタリバンの戦闘員300人以上による襲撃を受け、約50名の米軍兵が圧倒的な勢力を誇るタリバン兵による組織的な猛攻撃に立ち向かった。『ワイルド・スピード ICE BREAK』『パシフィック・リム:アップライジング』など大作への出演が続くスコット・イーストウッド、そしてアカデミー賞作品『スリー・ビルボード』『ゲット・アウト』などで強烈なインパクトを残す若手演技派ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルームら豪華出演陣が集結。『エクスペンダブルズ』『エンド・オブ・ホワイトハウス』『ハンターキラー 潜航せよ』などの製作陣と『ザ・コンテンダー』などで知られる名匠ロッド・ルーリーの下、実際の戦闘に参加した本物の兵士までもキャスティング。米映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」で92%(※1月12日時点)の好評価を獲得。戦場のリアルを観るものに突きつけるミリタリー・アクションが誕生した。『アウトポスト』は3月12日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アウトポスト 2021年3月12日より新宿バルト9ほか全国にて公開
2021年01月18日スコット・イーストウッドが『Dangerous』に主演することになった。アクションスリラーで、監督は『ソウ5』のデビッド・ハックル。イーストウッドが演じるのは、人生をやり直すべく離れ島に移り住んだ男性。だが、そこには強力なギャングがおり、自分の身を守るために戦うという物語らしい。共演はメル・ギブソン、タイリース・ギブソン、ファムケ・ヤンセン。撮影は今月、カナダで始まる。イーストウッドの次回作は、ガイ・リッチー監督の『Wrath of Man』。共演はジェイソン・ステイサムとジョシュ・ハートネット。文=猿渡由紀
2020年11月13日映画好きの俳優、斎藤工が全国のミニシアターにエールを送る特集番組「特集:ミニシアターに愛をこめて」の第1弾がWOWOWシネマにて放送。かつてミニシアターで映画ファンが熱狂した世界の秀作4本を特集し、その前後には案内役の斎藤さんと俳優・永瀬正敏がトークを繰り広げる。放送作品となる『グラン・ブルー[完全版]』『さらば、わが愛~覇王別姫』『恋する惑星』『ブロードウェイと銃弾』などの見どころはもちろんのこと、それぞれの作品の上映館を中心に、斎藤さん、永瀬さんがそれぞれ通っていたミニシアターの思い出なども熱く語りあっている。永瀬正敏「僕はミニシアターに救われた」放送に先駆けて行われた収録では「個人的な話を言うと、僕はミニシアターに救われたんです」とキッパリと語る永瀬さん。「知らない国の映画に出会えたり、日本でなかなか見られなかった作品が見られたりもする、驚きやワクワク感をもらえる場所だと思っていて」とその魅力を語る。「それは多分、映画館ごとに特色を出せるからじゃないですかね。映画を選ぶ方たちの、この映画が素晴らしいからみんなにも知ってもらいたい、という思いがちゃんと伝わる場所なので。ミニシアターってあったかいんですよね。それをすごく感じる場所なんです」と熱弁した。斎藤工「永瀬さんはアジア映画のひとつの象徴」一方、斎藤さんは永瀬さんが出演してきた数々の映画をミニシアターで観てきた立場。収録中にジム・ジャームッシュ、エドワード・ヤン、クリストファー・ドイル、相米慎二など、これまで永瀬さんが一緒に仕事をしてきた国内外の映画人たちの秘話が次々と披露されると、「エリック・クーをはじめ、僕の仲の良いアジアのフィルムメーカーたちと話していると、永瀬さんの名前は必然的にあがってくる」と言い、「永瀬さんが今までされてきた仕事は僕の憧れ。永瀬さんはアジア映画のひとつの象徴であり、大いなるアイコンであると、なんだか勝手に誇らしくなっています」としみじみ。そして「永瀬さんはミニシアターを主戦場として、僕に希望を与えてくださった方。僕が色んな方の作品に、フットワークを軽くして出ているのは、永瀬さんの影響が大きい。今日は永瀬さんの大きな背中が、一段と大きくなった時間でした」と、永瀬さんとのトークに感無量の様子だった。最後に斎藤さんは、本番組ロゴの空白となっていた部分に「ミニシアター」の文字を書いてもらえないかと永瀬さんにリクエスト。斎藤さんが「永瀬さんが書かれた“ミニシアター”という文字に大いなる意味があるんです」と語る通り、本番組のロゴにも注目だ。『グラン・ブルー[完全版]』リュック・ベッソン監督永瀬:当時、すごくブームになった映画ですよね。『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』もそうでしたが、フランス映画を身近に感じさせてくれた映画だなと思います。水中撮影の美しさみたいなのもあって、みんな惹かれていったんでしょうね。斎藤:今回見直してみて、美しい映画は色褪せないなと思いましたね。ポスターもそうですが、サウンドトラックも、イルカの声が入っていたりして、ものすごく象徴的でしたよね。今年は海に行けなかった方も多いと思うので、ぜひこの1本で浸っていただけたらと思います。『さらば、わが愛~覇王別姫』チェン・カイコー監督永瀬:歴史の大きな流れに、伝統芸能が波に巻き込まれていく。この物語だけで、何本、映画が作れるんだろうと思うくらいに、いろいろなものが注ぎ込まれていて。当時、驚いた覚えがあります。この作品もレスリー・チャンさん、チャン・フォンイーさん、コン・リーさんら、主人公のお三方の芝居が見事だなと思いました。斎藤:少年期の子役の演技で掴まれてしまいましたが、その大いなるバトンを名優たちが受け継いでいて。ものすごく内容が詰まっているし、長い尺の映画ではあるんですが、これぞ映画体験と言うものを与えてくれる名作だなと思いました。そして何より絵葉書のような美しい画面というものが、アジア映画に欠かせないものだと思います。『恋する惑星』ウォン・カーウァイ監督永瀬:僕もウォン・カーウァイ作品を手がけているカメラマンのウィン・シャさんや、撮影監督のクリスさん(クリストファー・ドイル)と何度かご一緒したことがありますが、当時は映画の枠を超えて、カルチャーを変えてしまった。ファッションやヘア、美術、ライフスタイルなど、あらゆる面で、いろんな人がこの映画に影響されて、真似していましたよね。斎藤:それこそファッション、カルチャーのハブになるような作品が、ミニシアターから生まれていたという1本ですよね。僕は毎年、地元の仲間たちと『恋する惑星』を観る会というのをやっていまして。当時の映画体験というか、劇場体験がすべて蘇るんですね。僕も、ウォン・カーウァイの世界に大いに影響を受けたひとりなんです。『ブロードウェイと銃弾』ウディ・アレン監督永瀬:クリエイティビティってなんだろう、というところが、ひとつのテーマだと思うんです。そういうところをシニカルに描いているというか。翻弄されていくクリエイティビティの奥深さというか、ダークな部分が根底にありつつも、それをコメディで柔らかく描き、かつ問題提起をしている。その一連の流れがすばらしいなと思いますね。斎藤:クリント・イーストウッドとかもそうですが、ウディ・アレンも、年を重ねるにつれ、何かが発酵していくというか、どんどんエネルギッシュになっていく感じがします。彼は時代とともに、自分の見えている景色、答えを映画で提示してきた先駆者。彼の映画を観るということは、今、彼が何をどう捉えているのか、確認しに行くようなところもあります。「特集:ミニシアターに愛をこめて」は10月19日(月)~22日(木)WOWOWシネマにて放送。未公開トークをWOWOWメンバーズオンデマンドにて10月19日(月)より配信予定。(text:cinemacafe.net)
2020年10月13日90歳のクリント・イーストウッドが、次の監督作で主演も務めることになった。『Cry Macho』というタイトルで、イーストウッドが演じる男は、かつてロデオで注目を集め、引退後は馬のブリーダーとして生計を立てている。アルコール依存症の母のもとで育つ息子を引き取るべく迎えに行った彼は、その道中で、自分の人生をも振り返ることになる、という物語のようだ。このプロジェクトに完全なゴーサインはまだ出ておらず、撮影開始日も未定だが、イーストウッドはすでにロケハンを始めているという。イーストウッドの最近の監督作は『リチャード・ジュエル』。文=猿渡由紀
2020年10月05日クリント・イーストウッドの特集上映「35mmフィルムで見るクリント・イーストウッドの軌跡」が、国立映画アーカイブにて2020年10月29日(木)から12月6日(日)まで開催される。35mmフィルムで見るクリント・イーストウッド映画「35mmフィルムで見るクリント・イーストウッドの軌跡」では、クリント・イーストウッド主演作や監督作品13本をワーナーブラザース所蔵の35mmフィルムで特集上映する。上映作13本はすべて、現時点で日本にデジタルシネマパッケージ(DCP)が無く、劇場では35㎜フィルムでしか見ることのできない作品となっており、大画面のスクリーンでフィルム上映ならではの繊細な色彩や陰影表現を楽しめる貴重な機会となる。『ダーティハリー』『硫黄島からの手紙』など13本上映作品は、クリント・イーストウッドが一匹狼の刑事ハリー・キャラハンを演じる「ダーティハリー」シリーズの第1作目『ダーティハリー』や、アカデミー賞作品賞、監督賞など4部門で受賞した、1992年のクリント・イーストウッド監督作品『許されざる者』、渡辺謙、二宮和也、伊原剛志などが出演した『硫黄島からの手紙』など。『父親たちの星条旗』は、オリジナル版に加え、公開当時の日本語吹替版も特別に上映される。【詳細】35mmフィルムで見るクリント・イーストウッドの軌跡会期:2020年10月29日(木)~12月6日(日)会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)、小ホール(地下1階)住所:東京都中央区京橋 3-7-6※スケジュール、料金などの詳細は、9月末頃に国立映画アーカイブホームページにて発表。上映作品:『ダーティハリー』(1971年、ドン・シーゲル監督)『許されざる者』(1992年、クリント・イーストウッド監督)『マディソン郡の橋』(1995年、クリント・イーストウッド監督)『目撃』(1997年、クリント・イーストウッド監督)『真夜中のサバナ』(1997年、クリント・イーストウッド監督)『トゥルー・クライム』(1999年、クリント・イーストウッド監督)『スペース カウボーイ』(2000年、クリント・イーストウッド監督)『ブラッド・ワーク』(2002年、クリント・イーストウッド監督)『ミスティック・リバー』(2003年、クリント・イーストウッド監督)『父親たちの星条旗』(2006年、クリント・イーストウッド監督) ※日本語吹替版も上映『硫黄島からの手紙』(2006年、クリント・イーストウッド監督) ※英語字幕付も上映『グラン・トリノ』(2008年、クリント・イーストウッド監督)『インビクタス/負けざる者たち』(2009年、クリント・イーストウッド監督)【問い合わせ先】国立映画アーカイブTEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2020年09月14日ハリウッドを代表するアクションスター、ジェイソン・ステイサムが主演する映画『MEG ザ・モンスター』が8月8日(土)、フジテレビ系土曜プレミアムにて地上波初放送されることが決定した。本作は、200万年前に実在した全長23Mの超巨大ザメMEGが目を覚まし、恐怖と絶望の中、ジェイソン扮するジョナス・テイラーがMEGに挑む、超大型海洋パニック・アクション映画。日本では2018年9月に公開、全世界34か国で初登場1位を記録と、大ヒットとなった本作が、今回地上波初放送!メガホンを取ったのは、『ナショナル・トレジャー』のジョン・タートルトーブ。撮影を『アメリカン・スナイパー』を筆頭にクリント・イーストウッド作品を担当し続けているトム・スターンなど、豪華スタッフが集結。さらにジェイソンのほかにも、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、マシ・オカらが出演している。土曜プレミアム 映画『MEG ザ・モンスター』は8月8日(土)21時~フジテレビ系にて放送(一部地域を除く)。(cinemacafe.net)■関連作品:MEG ザ・モンスター 2018年9月7日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.
2020年08月04日“20世紀最高のバッハの演奏家”と称されるピアニスト、ジョアン・カルロス・マルティンス。若くして世界的な活躍をしていたジョアンを襲った不幸、その苦難を幾度も乗り越えていく彼の半生を描く映画『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』より、圧巻の演奏シーンを映し出す予告編が到着した。幼い頃から病弱だったジョアン・カルロスは、ピアノを習い始めるとその才能が大きく開花。そして彼は、20歳でクラシック音楽の殿堂として知られるカーネギーホールでの演奏デビューを飾り、“20世紀の最も偉大なバッハの奏者”として世界的に活躍するまでに。一流の演奏家として世界を飛び回っていたジョアンは、不慮の事故により右手の3本の指に障がいを抱えてしまうが、不屈の闘志でリハビリに励み再びピアニストして活動できるまでになる。しかし、復帰を果たし、自身の代名詞ともいえるバッハの全ピアノ曲収録という偉業に挑戦をしていた彼に、さらなる不幸がのしかかる…。リオパラリンピックの開会式で行われたジョアンの国歌演奏の模様は日本でも話題となり、ハンディキャップを持った両手で奏でられた美しい旋律は、世界中の人々を虜に。当初、クリント・イーストウッド監督が映像化を切望した彼の物語であったが、プロデューサーのブルーノ・レザビシャスの直談判による熱い思いがジョアン本人の心を動かし、映像化権を獲得した。今回到着した予告編では、ピアノと出会い、天才と呼ばれた幼少期から、鮮烈なデビューを飾った20歳、絶頂期の若きジョアンの姿が映し出され、そこから一変、突然の悲劇が彼を襲い、破滅へと向かい始める様子が描かれる。血の滲んだ鍵盤を叩き続けるジョアンの鬼気迫る姿に思わず息を飲む映像となっている。なお、予告編、そして映画全編で奏でられるバッハの名曲は、全てジョアン自身の演奏によるもので、迫力に満ちた仕上がりとなっている。『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』は9月11日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年07月23日80年代のコメディ映画『フレッチ/殺人方程式』がリメイクされることになった。主演とプロデューサーを兼任するのはジョン・ハム。『スーパーバッド童貞ウォーズ』のグレッグ・モットーラが監督をする。今回は原作のミステリー小説の2冊目に焦点を当てるらしい。オリジナルの『フレッチ〜』は、チェヴィー・チェイス主演、マイケル・リッチー監督で製作され、アメリカでスマッシュヒットした。ハムの最近作は、クリント・イーストウッド監督の『リチャード・ジュエル』。次回作は『トップガンマーヴェリック』。文=猿渡由紀
2020年07月16日イタリア現地時間7月6日に91歳で亡くなった映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネを偲び、「BS10スターチャンネル」にて追悼放送が決定した。『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)や『アンタッチャブル』(1987)、『夕陽のガンマン』(1965)など数々の名作映画の音楽を手掛け、2006年にはアカデミー賞名誉賞、2015年にはクエンティン・タランティーノ監督作『ヘイトフル・エイト』でついに作曲賞を受賞したモリコーネ氏。今回放送される『アンタッチャブル』は、ブライアン・デ・パルマ監督がケヴィン・コスナーやショーン・コネリー、アンディ・ガルシアら豪華キャストを迎えて、伝説のギャングであるアル・カポネ(演ロバート・デ・ニーロ)逮捕に挑んだ男たちを描くサスペンス。俳優陣の好演とデ・パルマ監督の演出、モリコーネ氏の壮大な音楽が一体となり、一級のサスペンスとダンディズムに彩られたエンターテイメント作品。また、『サッドヒルを掘り返せ』(2017)はクリント・イーストウッド主演、セルジオ・レオーネ監督の名作西部劇『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』のラストシーンが撮影されたスペインのサッドヒル墓地を復元しようとする、熱狂的映画ファンたちの姿を追ったドキュメンタリー。モリコーネ氏も出演し、自身の思い出を語っている。(text:cinemacafe.net)
2020年07月08日テレビ東京の「サタ☆シネ」枠は“6月は女と罪のサスペンス”と題して作品をお届け。6月6日(土)深夜はクリント・イーストウッド主演の異色サスペンス作『白い肌の異常な夜』を放送する。『ダーティハリー』シリーズのヒットで世界的スターとなると、俳優だけでなく監督、プロデューサーとしての手腕も発揮。『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞作品賞、監督賞のダブル受賞を果たしたほか、日本から二宮和也、中村獅童らを起用した『硫黄島からの手紙』など、アクションから文芸作まで幅広く出演、監督、製作を手掛けてきたクリント・イーストウッド。アカデミー賞に輝いた『許されざる者』は彼が“盟友”ドン・シーゲルに捧げた作品でもあるが、2人は『マンハッタン無宿』でイーストウッドが主演、ドン・シーゲルがメガホンを取って以降『真昼の死闘』や『ダーティハリー』『アルカトラズからの脱出』といった作品を共に世に送りだしてきた。本作はそんな2人がコンビを組んだ一連の作品群のなかでも異彩を放つ傑作ゴシックスリラー。南北戦争末期、南部の森深くにマーサ校長(ジェラルディン・ペイジ)が農園内に開いた女学園があった。そこでは教師のエドウィナ(エリザベス・ハートマン)と12歳から17歳の生徒の少女6名、黒人奴隷のハリー(メエ・マーサー)が暮らしていた。ある日12歳のエミー(パメリン・ファーディン)が大ケガをした敵の北軍兵士マクバニー伍長(クリント・イーストウッド)を見つける。マクバニーを南軍に引き渡したらすぐ死んでしまうと思った彼女たちは、彼を治療してから引き渡すことに。女の園に迷い込んだ若い男の存在に色めき立つ学園。傷が回復し松葉づえで動けるようになったマクバニーだが、マーサ校長はかつて愛した兄に彼をダブらせ南軍への引き渡しを躊躇する。彼に初めての恋をするエドウィナ。彼に迫る生徒のキャロル(ジョー・アン・ハリス)、生き残るため自らも彼女らを誘惑するマクバニーだったが…というのが本作のストーリー。昨年公開された監督最新作『リチャード・ジュエル』では、1996年のアトランタで起こった爆破テロ事件をテーマにするなど、いまだ精力的に映画を作り続けるイーストウッドのキャリアのなかでも異色を放つ『白い肌の異常な夜』は、6月6日(土)27時15分~テレビ東京「サタ☆シネ」枠で放送。(笠緒)
2020年06月06日『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』をはじめ、ワーナー・ブラザースのブルーレイ&DVDリリース、デジタル配信される新作映画全5作品の本編冒頭10分が、公式YouTubeチャンネルにて順次無料公開。映画を観て過ごす“おうち時間”を応援する、ワーナー・ブラザース初の取り組みとなる。5月22日(金)よりデジタルセルが先行配信中の『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』は、ジョーカーと別れたハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)がクセ者だらけの最凶チームを新結成。危険度MAX のアクション・エンターテイメントが3月の劇場公開から最速リリース。本編冒頭10分の映像では、あの"ジョーカー"と別れ、傷心したハーレイが思い出の場所で束縛から解かれる瞬間は必見!そのほか6月3日(水)に、英国が誇る名優ヘレン・ミレンとイアン・マッケランがぶつかり合うライアーゲーム『グッドライアー 偽りのゲーム』、6月17日(水)にマイケル・B・ジョーダン主演、司法の闇と闘う逆転劇を描いた“奇跡の実話”『黒い司法 0%からの奇跡』の本編冒頭10分を順次公開する。現在、クリント・イーストウッド監督が描く実話サスペンス『リチャード・ジュエル』、アカデミー賞俳優のエドワード・ノートン主演・監督・脚本・製作のクライム・サスペンス『マザーレス・ブルックリン』も公開中となっている。『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』はデジタルセル先行配信中、6月10日(水)よりブルーレイ&DVD リリース、デジタルレンタル配信開始、デジタルセル先行配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY 2020年3月20日より全国にて公開©2019 WBEI and c&TM DC Comics黒い司法 0%からの奇跡 2020年2月28日より公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.リチャード・ジュエル 2020年1月17日より全国にて公開© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCグッドライアー偽りのゲーム 2020年2月7日より全国にて公開© 2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND BRON CREATIVE USA, CORP./© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedマザーレス・ブルックリン 2020年1月10日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2020年05月23日テレビ東京「午後のロードショー」では“木曜はクリント・イーストウッド”と銘打って主演作を毎週木曜に放送中。5月21日(木)は南北戦争時代を舞台に家族の復讐に燃える主人公をイーストウッドが演じた『アウトロー』をお届け。マカロニ・ウエスタンで人気を博し『ダーティハリー』シリーズでの成功でトップスターの地位を手に入れたイーストウッドは映画製作に進出。70年代に入ると俳優としてだけでなく監督として『恐怖のメロディ』や『荒野のストレンジャー』『愛のそよ風』『アイガー・サンクション』でメガホンを取り、精力的に作品を発表した。現在に至るまで数多くの作品を撮り続けてきたイーストウッドの監督5作目となる本作。舞台となるのは南北戦争末期。農夫、ジョージー・ウェールズ(クリント・イーストウッド)は、突然現れた北軍ゲリラのリーダー・テリル(ビル・マッキニー)率いるカンサス・レッドレッグの一団に家を焼き討ちされ、妻子を殺されてしまう。ジョージーも重傷を負うがなんとか一命をとりとめる。悲しみに暮れながらも復讐に燃え、銃の腕を磨いたジョージーはやがて南軍ゲリラのリーダー・フレッチャー(ジョン・バーノン)と行動を共にしテリルの行方を追う。そんななか北軍の勝利で戦争が終結、投降すればフレッチャー率いる隊に恩赦をほどこすとの知らせが入る。その知らせを受けフレッチャー隊の面々は北軍への投降を決めるのだが、それは北軍の罠で投降したフレッチャー隊員は全員射殺され、投降を拒否し生き残ったジョージーは負傷した若者ジェイミーを連れて逃亡。一方、命だけは助けられたフレッチャーは渋々テリルと共にジョージーらの捜索部隊に加わる。逃亡を続けるジョージーとジェイミーだが、傷が悪化しジェイミーは命を落とす。1人になったジョージーはインディアンの居留地へ逃げることに…という物語。アメリカのルーツともいえる南北戦争から西部開拓時代。その時代を背景に1人の男の生きざまをイーストウッドが自ら監督、主演をこなして描き出した『アウトロー』は5月21日(木)13時35分~テレビ東京「午後のロードショー」枠でオンエア。(笠緒)
2020年05月21日平日午後の名画劇場「午後のロードショー」。5月14日(木)本日は、クリント・イーストウッド主演の『タイトロープ』をオンエアする。『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』などマカロニ・ウェスタンで人気を博し『ダーティハリー』の大ヒットで世界的スターとなったクリント・イーストウッド。俳優としてだけでなく製作者、監督としても多くの作品を手掛けており、『許されざる者』と『ミリオンダラー・ベイビー』ではアカデミー賞作品賞を受賞したほか、『ミスティック・リバー』ではショーン・ペンがアカデミー賞主演男優賞を、ティム・ロビンスが助演男優賞を受賞。『マディソン郡の橋』ではメリル・ストリープが主演女優賞にノミネート。硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』では、渡辺謙や「嵐」二宮和也、中村獅童らが出演し大きな話題となった。その後俳優を引退、『ハドソン川の奇跡』や『15時17分、パリ行き』といった作品を発表するも、2018年の『運び屋』では俳優に復帰。精力的に作品を世に送り出し続けている。そんなイーストウッドが娼婦連続殺人を追う刑事に扮した異色サイコサスペンスとなるのが本作だ。ニューオリンズ警察殺人課の刑事・ブロック(クリント・イーストウッド)は、妻と別れ2人の娘、アマンダ(アリソン・イーストウッド)とペニー(ジェニファー・ベック)と暮らしていた。ある夜、ニューオリンズでも有名な繁華街で働く赤毛の女性が殺される。遺体は手錠がはめられ、赤いリボンで首を絞められていた。女性救済センターの指導員・ベリル(ジュヌビエーブ・ビジョルド)から、捜査への取り組みが甘いと批判されたブロックは、その夜も聞き込みのため繁華街に出かけるのだが、女性の1人と関係を持ってしまう。その後も殺人事件は続き、じきブロックが関係を持った女性たちが次々と殺されるように。知らぬうちに自分が事件に関与しているのではないか、という疑念を自分自身に抱くようになるブロック。やがて、犯人の魔の手は捜査協力をするベリルやブロックの娘たちに向けられていく…というストーリー。午後のロードショー『タイトロープ』は5月14日(木)13時35分~テレビ東京でオンエア。(笠緒)
2020年05月14日クリント・イーストウッド監督がアトランタ爆破事件の真実に迫る、実話サスペンス映画『リチャード・ジュエル』が、本日4月15日(水)よりデジタルセル先行配信開始。これに合わせて、5月20日(水)よりリリースのブルーレイに収録される映像特典からメイキング映像が一部公開された。1996年、アトランタ爆破テロ事件で爆弾を発見し、多くの命を救ったヒーローから一転、容疑者となった実在の男リチャード・ジュエル。FBI内部からのリークによるメディアの実名報道、それに便乗する世間の誹謗中傷によって引き起こされた冤罪事件がリアルに描かれた本作。イーストウッド監督が「実在の人々を描いたストーリーなのだから、その通りに描きたい」と語っていた通り、本作は20年前に実際の出来事が起きた街アトランタで撮影が行われた。その中には爆破事件の現場である記念公園も含まれており、撮影タイミングもアトランタオリンピックが開催された時期に合わせるという徹底ぶり。今回解禁された映像の中で、カメラスタッフは、多くの資料をもとに作品を忠実に再現することに注力したと話している。特に“メディアの目線”にはこだわったといい、「1990年代らしい映像を再現できた。画角も当時のサイズに合わせたから、より再現性が高い」と説明する。編集スタッフは、「観客がメディアのカメラを通して映像を見ることで実際にそこにいる感覚を味わえる。リチャードのそばで共に恐怖を感じることができる」とその意図を明かしている。また、美術スタッフによると、イーストウッド監督が実際の現場での撮影を望み、リチャードの母ボビ・ジュエルが住んでいたアパートの外観をつかった撮影も行われていたという。そして、全ての物語が始まる重要な場所である記念公園での撮影もかなり苦労したようで、本映像では触れられていないが、この20年間で公園のサイズ自体が変わっていたため、限られた時間の中で当時と同じような画にするため様々な工夫が必要だったことが明らかにされている。1996年当時をリアルに再現するためのイーストウッド監督とスタッフのこだわりが本編にちりばめられている本作。特典映像の「メイキング」にはその全容が収められている。『リチャード・ジュエル』はデジタルセル先行配信中、5月20日(水)よりブルーレイ&DVD発売・レンタル、デジタルレンタル配信開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リチャード・ジュエル 2020年1月17日より全国にて公開© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年04月15日「ぴあ」調査による2020年1月17日、18日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、人気TVシリーズのその後を描いた新作『メイドインアビス 深き魂の黎明』が第1位になった。ベスト10は以下の通り。1位『メイドインアビス 深き魂の黎明』92.6点2位『ジョジョ・ラビット』92.5点3位『mellow』92.0点5位『太陽の家』91.1点6位『オルジャスの白い馬』90.8点7位『記憶屋 あなたを忘れない』90.2点8位『劇場版 ハイスクール・フリート』88.8点9位『リチャード・ジュエル』88.3点10位『ラストレター』87.9点『メイドインアビス』の原作はつくしあきひとの人気漫画で、謎に満ちた不思議な秘境“アビス”を舞台に、孤児のリコと人間そっくりのロボット・レグが、その謎を解き明かそうと冒険を繰り広げるダークファンタジー。2017年にTVシリーズが放送され、2019年には総集編が前編と後編にわけて劇場公開された。後編はPG12指定がついたが、今回の劇場版はR15指定になった。劇場にはTVシリーズを見ていた人や原作を読んでいると話す作品のファンが集結。出口調査を行ったEJアニメシアターでは満席の回がでる盛況ぶりだった。観客からは「原作を読んでいて、本当に映像化できるのか半信半疑だったが、期待以上の出来だった」「困難を乗り越えていく姿は応援したくなるしワクワクするが、辛い部分もある」「気を抜けない。ずっとハラハラしっぱなし」「すべてがヤバかった。最後は感情がグチャグチャになった」「“愛”とは何かを考えさせられる」などの感想が寄せられた。また「印象的なシーンがありすぎてひと言では表せない。R15指定作品だが、確かにそうでないと描けないと納得した」「やりすぎなくらいの理不尽さとエグさがあって、一回観ただけでは全容をつかめないくらいおもしろい」と話す人もいた。ベスト10に入った作品の中で、20代から70代までの観客から多くの感想が寄せられたのがクリント・イーストウッド監督の新作『リチャード・ジュエル』。本作は、1996年に起こった爆破テロ事件の実話を基にした作品で、爆破テロを未然に防ぐも、容疑をかけられ、国中から疑いの目を向けられる主人公のリチャード・ジュエルと、彼をとりまく人間模様が描かれる。観客からは「今だったらSNSなどで拡散されそうなメディア・リンチを描いていて、20年前の出来事だがタイムリーな話で怖いと思った」「司法はみな平等に同じ権利があるが、日本はほんとうにそうなのか考えさせられた」「過剰でなく淡々とした物語の運び方がイーストウッド監督らしくてよかった」「冤罪をテーマにした作品で、現実から乖離しておらず脚本に無駄がない」などの声があがった。(本ランキングは、1/17(金)、1/18(土)に公開された新作映画17本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2020年01月20日1月18日、19日の全国映画動員ランキングは、『アナと雪の女王2』(全国382館)が公開9週目も首位をキープした。また公開2週目の『カイジ ファイナルゲーム』(全国333館)は2位、公開5週目の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(全国379館)は3位につけておりTOP3は先週と変わらず。続いて岩井俊二監督の新作『ラストレター』(全国262館)が初登場4位に入り、公開2週目の『パラサイト 半地下の家族』(全国137館)は先週と変わらず5位になった。そのほか新作では、織守きょうやの小説を山田涼介の主演で映画化した『記憶屋 あなたを忘れない』(全国327館)が初登場6位。クリント・イーストウッドが、爆破テロ事件の実話を基に映画化した『リチャード・ジュエル』(全国244館)は初登場8位。2017年に放送されたTVシリーズのその後を描く劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』(全国50館)は初登場9位。2016年に放送されたTVシリーズを映画化した『劇場版 ハイスクール・フリート』(全国96館)は初登場10位に入った。タイカ・ワイティティ監督の異色作『ジョジョ・ラビット』(全国143館)は初登場11位につけている。次週は『映画 おかあさんといっしょすりかえかめんをつかまえろ!』『風の電話』『キャッツ』『サヨナラまでの30分』『シグナル100』『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』『his』『ロマンスドール』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『アナと雪の女王2』2位『カイジ ファイナルゲーム』3位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』4位『ラストレター』5位『パラサイト 半地下の家族』6位『記憶屋 あなたを忘れない』7位『フォードvsフェラーリ』8位『リチャード・ジュエル』9位『メイドインアビス 深き魂の黎明』10位『劇場版 ハイスクール・フリート』
2020年01月20日俳優の伊原剛志が20日、インスタグラムを通じ、昨年末に所属事務所・ケイダッシュを退所して個人事務所を設立したことを発表した。伊原は「新しい冒険にでます!」の書き出しから、「子どもの頃の遠足の前日の気持ちです。明日はどんな事が起こるんだろう?ってワクワクし過ぎて前日なかなか寝つけないような子どもでした」と心境を表現。「2019年末、たいへんお世話になった芸能事務所ケイダッシュを卒業しました」と報告した。そして、「快く送り出してくれたケイダッシュの会長はじめ社長そしてマネージャーに、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」と周囲への謝意を示し、「そして今年から個人事務所“IHARAオフィス”での出発となりました。2020年の“伊原剛志”にご期待下さい」と呼び掛けている。1963年11月6日生まれの大阪出身。NHK連続テレビ小説『ふたりっ子』(96)・『花子とアン』(14)、大河ドラマ『新選組!』(04)・『花燃ゆ』(15)、クリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』(06)など、数多くのドラマや映画などで活躍している。
2020年01月20日サム・ロックウェルがFBIとメディアを相手に、爆破事件の容疑者にされた男の無実を信じて闘う弁護士を演じたクリント・イーストウッド監督最新作『リチャード・ジュエル』。この度、サムが劇中とは一転、リラックスした姿を見せながら本作のテーマや見どころについて語るインタビュー映像をシネマカフェが入手した。サム・ロックウェルを魅了したのは、孤立無援のリチャードを信じて共に闘う弁護士ワトソンの実像だった。ラフなシャツでリラックスしたサムは、「ワトソンの役柄はとても好きだ。リチャードの無実を証明するため貪欲にこの重大な事件を引き受けた」と語る。FBIとメディアというふたつの巨大な権力を敵に回すことは、常識的な弁護士であれば誰もがひるむに違いない。だが、ワトソンだけは違った。彼には、真実が歪められたことに対する怒りと正義、そしてリチャードの固い絆があったのだ。また、イーストウッド監督の現場は俳優として最高の環境だったという。「俳優も兼ねている監督にはいつも配慮してもらえる。カメラの前に立つことがどう精神的に感じるのか知っているので配慮してくれる。イーストウッド監督も例外なく、すごく配慮してくれる俳優にとてもやさしい監督だ」と現場をふり返る。一方のイーストウッド監督は「どんなキャラクターであれ、それを包み込むように理解し、彼自身のものにできる。実際に完璧にこなしていた」とサムの演技に絶賛を贈っている。「メディアが下調べもなしに報道するとどうなるか」本作が描くリチャードの物語は、決定的な証拠もないまま容疑者としたFBIの焦り、そして、確かな裏とりもせずに「リチャードが容疑者」だと実名報道したメディアの良識に鋭く切り込む。サムは、「作品の中心的なテーマは冤罪で、メディアが下調べもなしに報道するとどうなるかも描いている。山火事のように人々は飲み込まれ、コントロールが効かなくなる」のだと断言する。しかも、リチャードを襲った悪夢のような事件と「同じようなことが起こり続けているからこそ、古くならない大事な問題だ。耳を傾けるべきだよ」と、映画が訴えかけるテーマの重要性を訴える。また、この映画のもうひとつの面白さは、ワトソンとリチャードのバディ・ムービーとして楽しめることだ。『スリー・ビルボード』でオスカー俳優となったサムは、撮影前にポール・ウォルター・ハウザーと3日間を共に過ごし絆を深めたという。「ワトソンはリチャードにとって適任な弁護人だった。彼はリチャードにとって、父や兄のような関係だったからだ。基本的にはずっと、ワトソンがリチャードに物事を教えている。そんなふたりの関係もこの映画の見どころだ」と語る通り、ふたりの絆も重要なポイントだ。1996年の事件発生から24年が経過した2020年に公開される『リチャード・ジュエル』は、サムが語る通り、いままさに我々の周りで起こっていることを描いた作品だ。SNSが人々の生活に根付き、姿なき誹謗中傷が蔓延する現代社会では、誰もが「被害者」にも「加害者」にもなり得る。イーストウッド監督が時代に警鐘を鳴らす実話サスペンスで描く“真実”を、劇場で目撃してほしい。『リチャード・ジュエル』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リチャード・ジュエル 2020年1月17日より全国にて公開© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年01月18日『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』『15時17分、パリ行き』など、近年、フィクション作品とともに、実話を基にした映画作品を多く手がけている、巨匠クリント・イーストウッド監督。今回の題材は、1996年にアメリカのアトランタで実際に起きた爆弾事件にまつわる出来事だ。警備員リチャード・ジュエルは、公園で不審なバッグを発見。その中にはパイプ爆弾が仕掛けられていた。事件を未然に防いだことで、ジュエルは英雄として扱われる……かと思いきや、地元の新聞やTV局は、彼を実名で報道し、英雄どころか、あたかも犯人であるかのように伝えた。報道はさらにエスカレートし、ジュエルは人格攻撃の的にすらなってゆく。なぜ、ジュエルは疑われたのか。そして、疑いを晴らすための戦いはどうなっていくのか。本作は、この理不尽な事件を、スリルたっぷりに描き出してゆく。この作品が表現するのは、メディアを盲目的に信用することの危険性や、思い込みのこわさである。そしてそれは、誰にでも起こり得る、われわれの身近にある恐怖だ。SNSでは、自分で真贋をよく確かめずに、他人を攻撃するという出来事が毎日のように起こっている。他人を好き勝手に叩いているような人であっても、逆にいつ被害者になるかも分からない。その意味で本作は、非常に観客に近い作品といえるのだ。『リチャード・ジュエル』公開中
2020年01月17日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/13(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は21本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国のシネコンで拡大上映されるのは『記憶屋 あなたを忘れない』『ラストレター』『リチャード・ジュエル』『ジョジョ・ラビット』の4本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が17本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『リチャード・ジュエル』衰え知らずの巨匠、クリント・イーストウッドの新作。今回も実話に隠れた真実を描いています。1996年アトランタ五輪開催時におきた爆破事件で一時犯人に疑われ、社会的に糾弾された男をとりあげ、彼の名誉を映画で回復しようという、いかにもイーストウッドらしい男気あふれる映画作りです。しかもこれが見事なエンタテインメントになっています。主人公リチャード・ジュエルは、33歳。ごく普通の警備員です。警察官にあこがれている、正義感にあふれた、いささか空気がよめない人。ちょっとした不正にも一言口をはさむし、武器コレクターです。小太りで、およそモテそうにない風体。善良なのに、ややアブナイ感じに見えてしまいます。野外で開かれた五輪関連イベント会場で、彼はベンチの下におかれた爆発物を発見、必死になって避難を誘導し、爆発の被害を最小にとどめた功績者でした。新聞やテレビでも話題となり、ヒーローに祭り上げられます。ところが、数日後、FBIが彼を容疑者に擬しているという地元紙のスクープ記事がでて、そこから彼はメディアと国民からバッシングを受けることになるのです。FBIの執拗な捜査や尋問も続きます。まさか、彼にとって正義で憧れるFBIが、犯人でない自分を疑うはずがない、という思い込み、勘違いが事態をどんどん悪くしてゆき……。もはや彼の無実を信じてくれるのは、知り合いの、権威を嫌うブライアント弁護士と母のふたりだけという窮地に立たされます。ジュエルを演じたポール・ウォルター・ハウザーがいかにもイノセントで、らしい雰囲気です。彼の弁護士ブライアント役に『スリー・ビルボード』でアカデミー賞を受賞したサム・ロックウェル。母親役のキャシー・ベイツはこの作品で各映画賞にノミネートされています。善良な普通のひとに突然飛びかかってくる、いまのことばでいえば炎上リンチ。SNS時代の今、これをつきつけてくるイーストウッドにうなります。『ジョジョ・ラビット』ヒトラーとナチスをユーモアで風刺した、ポップなコメディにして、ヒューマンドラマの傑作。ゴールデングローブ賞は逸しましたが、米アカデミー賞有力候補といわれる一本です。ナチスが青少年教育、というか、洗脳のために作ったヒトラーユーゲント。そこに所属する男の子ジョジョの日常を描いています。彼は、母とふたり暮らし、10歳です。自分に自信がなく、例えば、ユーゲントキャンプで自己紹介がちゃんとできるか、悩みます。そんなときに、力強く励ましてくれるのが、彼の空想上の友達、ヒトラー君です。キャンプで、うさぎを殺すという課題を実行できず「うさぎのジョジョ」とあだ名をつけられたときも、どこからともなく現れ、「うさぎは勇敢でずる賢く強いんだ」と激励してくれます。そんな彼の日常に、大事件が巻き起こります。ある日、家の天井裏で、ユダヤ人の少女を発見してしまうのです。どうやら、奔放な母が、かくまっていたらしいのですが……。ヒトラーの時代を描いて、ここまで翔んだ映画は少ないと思います。監督は、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ。母はユダヤ系、父はマオリ系(ポリネシア)のニュージーランド人ですが、劇中、ヒトラーを演じているのは彼です。ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビスが無垢で一途、茶目っ気もたっぷりあってかわいいんです。ゴールデン・グローブ賞では主演男優賞候補でした。アカデミー賞もいけるかも。大人の役者では、なんと、サム・ロックウェルがユーゲントの教官役で出演しています。母親役にスカーレット・ヨハンソン。タイトルバックに流れるのが、ビートルズの『抱きしめたい』(ドイツ語版)です。これがぴったり合って、一気にジョジョの世界にひきこまれてしまいます。『私の知らないわたしの素顔』知的で美人、大学教授というキャリア、でも50歳を越え、若さと美貌を失いつつあるひとりの女性が、Facebookで仮想恋愛に夢中になっていくという異色のサスペンスロマンスです。主演は『真実』で是枝裕和作品にも出演したジュリエット・ビノシュ。現代フランスを代表する女優です。ビノシュ扮するクレールは、長く連れ添った夫の不倫が原因で子供とも別れ、いまやパリの高層マンションでひとり暮らし。そんなある日、若い恋人につれなくされ、Facebookの友達申請まで拒否されます。腹を立てた彼女は、彼の友達アレックスに目をつけ、24歳のセクシーな女性になりすまして、SNSフレンドになることに成功します。だてに文学教授をやってきたわけではありません。巧みな彼女のコメントにアレックスが惹かれていきます、そしてクレールも夢中になって、電話で声を交わし、テレフォン・セックスをするところまで発展するのですが……。恋の行方は? バーチャルの恋が「リアル」にどう影響をあたえる? ふたりは会うのか会わないのか? 興味津々です。そして、クライマックスには、彼女の心の真実を見ることになります。恋するクレールがどんどんキレイに見えてきます。ジュリエット・ビノシュ、さすがです。首都圏は、1/17(金)からBunkamura ル・シネマで公開。中部は、2/14(金)から伏見ミリオン座で公開。関西は、2/21(金)からシネ・リーブル梅田で公開。
2020年01月13日今年90歳を迎えるクリント・イーストウッド監督の、実に第40作となる最新作『リチャード・ジュエル』は、1996年のアトランタ爆破事件を描く実話サスペンス。『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』など実在人物をめぐる“真実”を描き続けてきた巨匠が、「この物語は、今、我々の周りで起きていることとすごく似ている」と語るのは、同事件の第一発見者として数多くの人々を救ったはずのリチャード・ジュエルの物語。警備員として献身的な働きが讃えられ一躍ヒーローとなるが、数日後にはFBIの捜査情報が漏洩し、地元メディアが「リチャードを捜査中」と実名報道したことで状況は一転。爆弾犯扱いされたリチャードは、名誉もプライバシーも奪われてしまう。今回、その主人公リチャードを演じたポール・ウォルター・ハウザーの特別インタビューが届いた。イーストウッドからの特別なオファーを受け初主演本作の映画化に向けて、イーストウッド監督は「リチャード役にはポール・ウォルター・ハウザー以外考えていなかった」という。実話を基にしたマーゴット・ロビー主演の傑作『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』を観ていたイーストウッドは、迷うことなくキーパーソンを演じていたハウザーに出演オファーを送った。「映画の撮影でタイに滞在していたとき、クリント・イーストウッド監督が次の映画の主役のひとりに僕を考えているという電話をもらった。信じられなかった」とハウザーは言う。「キャスティングのジェフ・ミクラットと製作のティム・ムーアから『ほかの仕事は保留しておいてほしい。どうしても君に出演してほしい』と依頼された」と、そのオファーに驚いたそう。「3週間後タイから帰国した後、ワーナー・ブラザースの撮影所でクリント・イーストウッド監督に初めて会った。僕を見た監督は、少しニヤリと笑った。まるで僕に会った瞬間、彼の予想が完璧だったと証明されたかのように」と、初対面は「監督から自分がリチャード・ジュエルと思ってもらえたことは、僕にとっても安心する出来事」となった。そのミーティングの後で脚本を渡された。「もともと僕は、脚本を書いたビリー・レイの大ファンなんだ。僕が大好きな映画、ピーター・サースガード(&ヘイデン・クリステンセン)の『ニュースの天才』を書いている。だから彼が書いたセリフを演じられることは光栄だった。この脚本の強みは、重い物語のなかに可愛らしい瞬間や面白いシーンが描かれていることだ」とユーモアも交えた人物描写に惹かれ、「さらに映画のなかでは現実とは違い、リチャードが英雄として描かれているところが気に入った」とも言う。リチャードを等身大の人間として体現するやがてハウザーは役作りを進めた。「監督は、リチャードの声質や喋り方、また動き方や仕草をマスターするために、たくさんの映像を観てほしいと言った。『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』での僕の演技を観て、現実の男を演じられると思ってくれていたようだ。でも僕は有名なスポーツ選手や政治家などセレブリティを演じたわけではなく、すべてを完璧に真似する必要はなかった」と明かす。「僕なりの演技であっていいと思ったし、重要なのは脚本に敬意を払って演じることだった。でもたくさんの映像を観て学び、体重も増やしたよ」と、彼なりにアプローチを進めていったという。最も意識したことが、等身大の人間としてのリチャードを体現することだった。「僕が避けたかったのは、リチャードをアメリカ南部の典型的な田舎者として描くことだった。彼をただひとりの人間として演じたいと思っていた。南部なまりがあるのは、たまたま生まれた場所で身につけた副産物のようなものだ」。そして、リチャードの潔白を信じる弁護士ワトソン役のサム・ロックウェルを始め、「この映画に関わった人は全員、登場人物をリアルで地に足が着いた人間として描くことを目指していた」と、キャストもスタッフも等身大のリアリティを追求したとふり返る。実母ボビ、弁護士ワトソン氏との面会で得たものさらに、リチャードを演じる上でハウザーにとって欠かせないミーティングもあった。「リチャード・ジュエルを知る人、母ボビ・ジュエルと弁護士のワトソン・ブライアント氏に会った。僕らは数時間に及ぶ長いミーティングをして、リチャードについていろいろと教えてもらった」と、親密な会話を通して役作りを進めた。最も重要だったことが「この物語について彼ら自身がどう感じたかを尋ねること」だった。「何が真実なのか、何がねじ曲げられたのか」ハウザーは当事者の言葉に耳を傾けて空白を埋めていった。「僕らがわからなかったところを彼らに埋めてもらうことができた。しかもイーストウッド監督が僕のキャスティングに自信を持っているからこそ、ふたりは僕を信頼すると言ってくれた」といい、そうして現場に臨む準備が整っていった。サム・ロックウェルと初めて会った夜、ふたりで『レインマン』を観た!「サム・ロックウェルは僕にとって演技の英雄だ。共演は興味深い経験だった」というハウザーは、彼に対してさらにリスペクトを深めたようだ。「サム自身がロバート・デュバルやジーン・ハックマンに対して感じるものを、僕は彼に感じている」と敬意を込める。「彼に会えてとても嬉しかったし、僕が憧れとともに感じていた壁を壊してくれた。ただひとり人間や仲間として話すことができた」と、共に俳優として現場に臨む準備を進めていった。「サムに初めて会った夜、チョコレートとウイスキーを楽しみながら、彼のソファでダスティン・ホフマンとトム・クルーズの『レインマン』を観た。僕の人生のなかで最も不思議で最高の瞬間のひとつ」だったと告白する。「でもその瞬間がすばらしかったのは僕らが打ち解けるチャンスになったからだと思う」とハウザー。互いに異なるふたりの旅路を描く『レインマン』から、2人の関係性を確認していったという。「リチャードとワトソンのようにお互いの理解を深めていく。脚本の演技を考えていないときにただ一緒に過ごす瞬間が大きな影響を与え、スクリーン上の相性の良さを作り上げていってくれた」と、撮影前にサムと過ごした3日間は特別な時間となった様子だ。「人に対して温かい」俳優に最大の敬意を表するイーストウッドの演出ハウザーにとって、クリント・イーストウッドは雲の上の存在だ。ひとりの映画ファンとして、「僕が初めて観たクリント・イーストウッド映画は、ケビン・コスナーとともに主演を務めた『パーフェクト ワールド』だったと思う」とふり返る。成長した彼のお気に入りは、「アンジェリーナ・ジョリー主演の『チェンジリング』だ。ドラマ映画のお気に入りの一作だ。『ミスティック・リバー』や『ミリオンダラー・ベイビー』も忘れられないすばらしい映画だ。いろんな映画を観てきたけど、クリント・イーストウッド監督の映画は常にどこかで観てきている」という。そんな巨匠の現場に入ったハウザーは、監督の人柄について「監督はやさしく、自信があり、人に対しては温かい人だ」と、俳優たちを包み込むかのような人柄に魅了されたという。「だから彼を恐れる気持ちがあるなら、それは彼が映画製作のビッグネームで、物語を綴るマスターだからだ。彼はカウボーイにも見えるし、恋人にも見える。またファイターでもあり、映画を象徴する存在だ。そういう意味では圧倒されたよ」と、撮影現場のイーストウッドと、映画人なら誰もが敬愛する偉大なる存在であるイーストウッド、ふたつの顔を間近に体験することになった。「この映画における僕らの監督と俳優としての関係は、とてもオープンで率直なものだった。何か気に入らないことがあれば正直に伝えられたし、もう一度テイクをやらせてほしいとも言えた。監督も決して僕の意見をさえぎることはなく、僕が必要だと言うテイクを撮らせてくれた」と、俳優として最高のパフォーマンスを引き出されたと実感している。イーストウッド監督も「私が君を選んだのは、君を信頼していて、自分なりの選択をしてほしいからだ。自分を信じて、君なりの考えでこの役を演じてほしい」とハウザーに演技を委ねた。リチャード・ジュエルの1枚の写真に心を震わせた撮影が終わり、「リチャードが泣いている写真を見た」ハウザーは大きく心を動かされたという。「大人の男性が泣いている様子に感情を揺さぶられた。彼はただ泣いているだけではなかった」。「意志が強く、強い男であるイメージを保つことを大切にしている男が、公共の場で泣き崩れている」姿を目の当たりにして、「この事件が彼をどれほど傷つけたのかということに気がついた。彼は壊れてしまった。悪夢のような状況下で、彼ほどに壊れた男性をどう扱えばいいのか、またこのおぞましいほどの窮地から彼を救うためには何が必要なのか」を深く考えさせられたのだ。イーストウッド監督が24年前に起こった事件を描く本作で主役に抜擢されたハウザーは、SNSが定着し、情報の真偽が確認されぬままに世界に伝播していくいまだからこそ、この映画が重要だと指摘する。「この映画から感じ取ることができることがひとつあるなら、それは見た目で物事を判断してはいけないということだ。誰かに対して、勝手に予想を立てて壁を作り、決めてかかってはいけないということだ。その人についての事実を知るべきだし、誰と対するときも適正で万全の注意を払ってその人を知っていく必要がある」と、いまを生きる我々自身が情報に対して意識的に生きる必要があると力を込める。「さらに正義が明らかになるのはときに自分が思うよりも時間がかかると理解することも必要だ。この映画が描くリチャード・ジュエルの物語で、人々は正義になんか興味がなかった。彼らが気にしていたのは、謎を解明して事件を終わらせることだけだった」と締めくくる。ハウザーが体現したリチャード・ジュエルの姿は、いまを生きる全ての人に響くに違いない。『リチャード・ジュエル』は1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リチャード・ジュエル 2020年1月17日より全国にて公開© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年01月11日クリント・イーストウッド監督が1996年に起こったアトランタ爆破事件を描く『リチャード・ジュエル』。本作で、爆発物の第一発見者でありながら第一容疑者と実名報道された警備員リチャードの母ボビを演じているのは、『ミザリー』(’91)でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、数多くの作品で確かな演技を披露し続けている名女優キャシー・ベイツ。本作では第77回ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた。多くの人々から敬意を集め、長いキャリアを誇るベイツだが、イーストウッド監督と組むのは今回が初。「ぜひ出たいと思ったのは、クリントと仕事ができるからだったということは認めなくちゃね」と笑うベイツは、「やっとその機会を得られたなんて、とにかく感激したわ」と語っている。イーストウッドは、なぜ『リチャード・ジュエル』の映画化を決めたのか?イーストウッド監督に最初に尋ねたことは、「なぜこの映画を作りたいと思ったの?」ということだったというベイツ。すると監督は「自分が観たい映画だからだと言ったの。それが彼の最初の言葉。リチャード・ジュエルがFBIからひどい扱いを受けたのは悲劇だと心から感じたそうよ。FBIは、訓練用の映画を作るのに協力してくれとリチャードに頼んだのだけど、それは彼にミランダ警告で被疑者に認められている権利を放棄させるための策略だったの」と、監督が感じた憤りを耳にして驚いたという。ミランダ警告とは、アメリカの法執行機関が被疑者の取り調べを開始する前に、権利を告知する義務を指す。「黙秘権があること」「供述が不利な証拠になりうること」「弁護士の立ち会いを求める権利があること」「公選弁護人をつけてもらう権利があること」を知らせなければならないのだ。だが、FBIはリチャードにこのルールを遵守しなかった。「私はとにかく驚いた。もちろん、あの爆破事件のことは知っていたけれど、リチャード・ジュエルと彼のお母さんにとってそれがどれほど悲惨な体験をしたのか、全然知らなかったから。その部分を脚本で読んで、ほんとうに恐ろしかったわ」と、映画が描く事実に衝撃を受けたという。実母との特別な時間から生まれたキャシー・ベイツの熱演ベイツは、自分が演じた実母ボビとも時間を共にした。「彼女は、リチャードが若くして亡くなった(2007年44歳で逝去)のは、あんなひどい体験をしたことが大きな原因だと思うと言っていた」とふり返る。「彼らが体験したことは、誰にでも起こりうる。彼は物心ついてからずっと警官になりたかった。ほかの人たちの世話をしたり、人助けをしたいと思っていた。彼は自警団っぽいところが強かったために、FBIはそれを捻じ曲げて考えて、何か悪いことのように見せたの。そして彼は殺人犯のプロファイルに完全に一致すると考えられた」と、プロファイリングによる捜査を優先させたFBIはリチャードが容疑者だと断定したと指摘する。「ボビは脚本を1ページずつめくりながら、その当時の気持ちを話してくれたの。FBIから送り込まれた15~20人ぐらいの捜査官たちが家をあさり、彼女の私的な文書や日記まで調べたときの気持ち」を聞かされたベイツ。「家宅捜索のときに彼女の下着が入った引き出しまであさったのよ」と、容疑者捜査という大義を振りかざすFBIのやり方に苦言を呈する。この場面は、悲嘆に暮れるボビが捜査員に噛みつくシーンとなって本編でも再現されている。また、製作のティム・ムーアはこう語る。「私たちみんなの心に響くのは、ひとりの人間の人生が完全に破壊されただけでなく、彼の母ボビが、自分の息子がアメリカでいちばん憎まれている人間として扱われるのを見なければならなかったという点だ。彼女は息子を誇りに思っていたし、実際、あのときの彼の行動は誇りに思って当然だった」。「キャシーは“強打者”だ。この役でホームランを打った」一方、リチャード・ジュエルを演じたポール・ウォルター・ハウザーは、脚本を読んだ瞬間に母親ボビはキャシー・ベイツが演じるべきだと確信したという。「脚本を読んで、まず『これはキャシー・ベイツだ。キャシー・ベイツが僕の母親を演じている』と思った。実際に演じると知る前に僕はそう思った。完璧なキャスティングだ。キャシーは“強打者”だ。この役でホームランを打ったと思う。彼女が演じることでほんとうに特別なキャラクターになっている」と、イメージ通りにキャスティングされたベイツの演技を絶賛する。そしてベイツも、ハウザーとの共演を喜んだ。「ポールを『アイ,トーニャ史上最大のスキャンダル』(18)で観たとき、『すばらしい俳優よ。若くて、楽しくて、みんなを盛り上げるタイプ』だと思った。この作品で私は彼にすっかり惚れ込んでしまったのよ。彼は善良な人なので、その母親を演じるのは楽だったわ」とふり返っている。誰もが“加害者”にも、“被害者”にもなり得るSNS社会に巨匠が警鐘を鳴らす2020年に90歳を迎える巨匠クリント・イーストウッドは、『アメリカン・スナイパー』を超える緊迫感と共に、“知られざる真相”への興味と感心を絶えず刺激し続けながら、心優しい男がなぜ全国民の敵となってしまったのかを追うサスペンスドラマとして描き出した。SNSが人々の生活に根付き、姿なき誹謗中傷が蔓延する現代社会では、誰もが“被害者”にも“加害者”にもなり得る。この他人事ではない実話を通じて、イーストウッドが時代に警鐘を鳴らす。息子の潔白を信じる母ボビと犯人扱いされた息子リチャードに待ち受ける、FBIの徹底的な捜査と、スクープという獲物に群がるメディアリンチの罠。その顛末をスクリーンで確かめてみてほしい。『リチャード・ジュエル』は1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リチャード・ジュエル 2020年1月17日より全国にて公開© 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2020年01月07日スター・ウォーズ関連作品としては初の実写ドラマシリーズとなる「マンダロリアン」が、ディズニー公式動画配信サービス「ディズニーデラックス」にて12月26日(木)より国内独占配信スタート。この度、日本版キーアートと共に第1話のトレーラー、公式画像が解禁された。本作は、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』から5年後が舞台。帝国が崩壊し、ファースト・オーダーが台頭する前の時代に現れた“一匹狼の戦士:マンダロリアン”が描かれる。これまでの「スター・ウォーズ」シリーズの映像作品では描かれていなかった時代のエピソードが登場する。主人公は賞金稼ぎの孤高のガン・ファイター、マンダロリアン主人公は、ジャンゴ・フェット&ボバ・フェット親子のようなアーマーに身を包んだ、謎に包まれたキャラクター、マンダロリアン。帝国が崩壊し、始まったばかりの新共和国の法は銀河の辺境の星には届かない。人々は自分の身は自分で守るしかなく、無法者たちは誰からも干渉されずに生きている。そんな時代に、バウンティハンター(賞金稼ぎ)・ギルドのリーダーであるグリーフ・カルガが、マンダロリアンに“ある仕事”を紹介することから物語が大きく動き始める。賞金稼ぎ、ならず者と悪党たちの荒っぽく現実味のある世界観で繰り広げられる大胆なアクションと、「スター・ウォーズ」シリーズならではの壮大なスケールが見どころだ。製作総指揮・脚本は『ライオン・キング』のジョン・ファヴロー本作のシリーズ脚本を手掛け、製作総指揮も務めるのは、『ライオン・キング』『ジャングル・ブック』、そして『アイアンマン』シリーズなどで知られるジョン・ファヴロー。2019年4月に開催された「スター・ウォーズ・セレブレーション・シカゴ2019」のパネルディスカッションに登場した際には、「あらゆるディティールが丁寧に作り込まれているので、ファンであれば今までの作品との繋がりと、お馴染みの雰囲気をしっかりと感じとることができるはず」と本作に手応えを見せていた。同じく製作総指揮のひとりで、第1話を監督したのは「スター・ウォーズ クローンズ・ウォーズ」や「スター・ウォーズ 反乱者たち」「スター・ウォーズ レジスタンス」といったアニメ作品を手掛けたデイブ・フィローニが実写作品に初挑戦。もちろんルーカス・フォルム社長キャスリーン・ケネディも製作総指揮に名を連ねている。本作のアイディアを2012年に思いついていたというファブロー監督。「ディズニーが新たに動画配信サービスを始めることを発表した時、まさにそこが、私の語りたい物語にピッタリの場所だと思いました」と言う。「この作品は、新しい世界で活躍する一匹狼のガンマンであり賞金稼ぎの男の物語がベースとなっています。『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』の最後で帝国が崩壊し、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でファースト・オーダーが台頭する30年間についてはこれまで語られていなかったので、私にとっては非常にやりがいのあるものでした。また、ジョーズ・ルーカスが作ったオリジナルの『スター・ウォーズ』が西部劇であり、サムライ映画でもあったように、本作もそれらに強く影響を受けています」と語っている。そのほか、全8話で構成される本作では、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のロン・ハワード監督の娘で『ジュラシック・ワールド』などで知られる女優ブラス・ダラス・ハワードや、ユアン・マクレガーがオビ=ワンを再演する実写ドラマも手掛けるデボラ・チョウ、本作でドロイドIG-11の声を担当するタイカ・ワイティティらがエピソード監督を手掛ける。主人公の吹き替えは阪口周平「善も悪もない。そこがいい!」謎多き主人公マンダロリアン(マンドー)。その素顔はT字型バイザー付きマスクに隠れていて見えず、ブラスターでも貫通不可能なベスカー合金のアーマーを身に纏っている。演じるのは、「ゲーム・オブ・スローンズ」『キングスマン:ゴールデン・サークル』などに出演するペドロ・パスカル。彼は役作りとしてクリント・イーストウッドの『荒野の用心棒』シリーズの『名無しの男』からインスピレーションを受けたそうで、その結果、西部劇と日本の“侍”が融合した「振り向きもせず、姿勢も崩さずに、ストームトルーパーを正確にブラスターで撃つことができる凄腕のガンマン」が出来上がったという。そして、その吹き替えを担当するのは、クリス・パインの吹き替えや海外ドラマ、アニメでも活躍する阪口周平。「『スター・ウォーズ』と同い年(1977年生まれ)なので縁を感じます」という阪口さんは、「僕は過去二回『スター・ウォーズ』タイトルのオーディションを受けていて両方とも落ちていたので『スター・ウォーズ』とは縁がないのかなと思ってました。まさに三度目の正直!」とコメント。「プロの賞金稼ぎであるマンドーには善も悪もない。そこがいい!でも、とあることをキッカケに芽生える人間味。そこがまたいい」と“彼”の魅力を解説。「華やかさの裏側にある泥臭いサイドストーリーを楽しんでいただきたいですね」と語り、「あとカワイイは最強」と意味深なコメントも寄せた。ドロイド役にタイカ・ワイティティなど個性派キャストが集結そのほか、元反乱軍の戦闘員キャラ・デューンを格闘家で女優のジーナ・カラーノ(日本語吹替は鶏冠井美智子)、バウンティハンター・ギルドのリーダー、グリーフ・カルガを『ロッキー』シリーズのカール・ウエザース(日本語吹替は楠見尚己)。『エンド・オブ・ステイツ』のニック・ノルティが常に眉をひそめたエイリアン、アグノートの声を務める(日本語吹替は楠見尚己)。さらにタイカ・ワイティティが声を担当するスレンダーな暗殺ドロイドIG-11(日本語吹替は上田耀司)は、バウンティハンター・ギルドに仕えるようにプログラムされている。米「ハリウッド・レポーター」では「マンダロリアンとIG-11は(『明日に向かって撃て!』の)ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドを彷彿とさせる名コンビだ」と絶賛しており、マンダロリアンとのバディぶりも期待されている。「マンダロリアン」は12月26日(木)よりディズニーデラックスにて配信開始。2020年1月3日(金)より第2話配信、以降毎週金曜日に1話ずつ配信(全8話)。(text:cinemacafe.net)
2019年12月24日この週末、北米ボックスオフィスで首位を獲得したのは、ドウェイン・ジョンソン、ケビン・ハート、ジャック・ブラックらがまたもや共演する『ジュマンジ/ネクスト・レベル』だった。売り上げは予測を上回る6,000万ドル。今週末には『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』という強敵がデビューするが、1作目の時も『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』とバッティングしつつ、見事に数字を伸ばし続けた実績がある。2位は『アナと雪の女王2』。今作は、世界興収10億ドルを達成してもいる。3位は『ナイヴス・アウト/名探偵と刃の館の秘密』、4位はクリント・イーストウッドの『リチャード・ジュエル』、5位はホラー映画『ブラック・クリスマス」だった。文=猿渡由紀『ジュマンジ/ネクストレベル』全国公開中
2019年12月16日『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』のクリント・イーストウッド監督が贈る、1996年アトランタ爆破事件の実話を描いた衝撃の問題作『リチャード・ジュエル』から、日本版オリジナルポスターが解禁となった。1996年アトランタ爆破事件の容疑者にされた男の実話を描いた本作。監督は、2020年に90歳を迎える巨匠クリント・イーストウッド監督。主人公のリチャードをポール・ウォルター・ハウザー、弁護士ワトソンをサム・ロックウェル、リチャードの母のボビをキャシー・ベイツ、女性記者をオリビア・ワイルド、FBI捜査官をジョン・ハムが演じた。今回解禁された日本版ポスターは、実名報道されたことでメディアに取り囲まれ、沈痛な表情でうつむくリチャードを捉えている。後ろには、巨大権力に立ち向かう決意をした弁護士のワトソンが厳しい表情で寄り添い、リチャードの隣で母ボビが悲嘆にくれて涙ぐんでいる。報道陣の中には、アトランタ・ジャーナルの女性記者キャシー・スラッグスとFBI捜査官トム・ショーの姿がある。「その日、全国民が敵になった―」というコピーが添えられ、心優しい男がなぜ容疑者になってしまったのか、思わず真相を確かめたくなるビジュアルに仕上がっている。『リチャード・ジュエル』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月13日ロバート・デ・ニーロが、来年1月19日にロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催される全米映画俳優組合(SAG)賞授賞式で、功労賞を受賞する。これまでのSAG功労賞受賞者には、モーガン・フリーマン、ジュリー・アンドリュース、クリント・イーストウッド、オードリー・ヘプバーンらがいる。全米映画俳優組合の代表ガブリエル・カーテリスは、「ロバート・デ・ニーロは、傑出した能力と奥行きを持つ俳優です。彼が創り出すキャラクターは、私たちの心をとらえます」とロバートを功労賞に選出した理由を述べた。これまでロバートが演じた『ゴッドファーザー Part II』のヴィトー・コルレオーネ、『レイジング・ブル』のジェイク・ラモッタ、『マイ・インターン』のベン・ウィテカーの役名を挙げ、「彼は私たちの心に触れ、心を開き、共感と感動に満ちた新しく楽しい世界へと連れ出し続けています」と功績を称え、絶賛した。デ・ニーロは「私は50年以上、組合の会員だ。この賞を受賞できるのは、大変光栄なこと」と語っている。現在76歳のデ・ニーロはまだまだ現役。今年は『ジョーカー』、『アイリッシュマン』に出演し、今後も5本以上の作品が控えている。(Hiromi Kaku)
2019年11月13日クリント・イーストウッド監督映画『リチャード・ジュエル』が、2020年1月17日(金)に日本公開。アトランタ・オリンピックの爆破テロ事件を題材に『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』『15時17分、パリ行き』『運び屋』と、これまでも事実を基に物語を描いてきたクリント・イーストウッド。今年で89歳を迎えながらも現役監督を務める彼から、記念すべき40本目となる作品が到着。『リチャード・ジュエル』は、1996年のアトランタ・オリンピックで起こった爆破テロ事件の“真実”を描く衝撃の問題作だ。容疑者となってしまった1人の警備員物語の舞台は、アトランタ・オリンピックの開催真っ只中。突如爆破テロが勃発した会場はパニックに陥った人々で大混乱となる。そんな中、不審なバッグを発見した警備員リチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)の迅速な通報によって、数多くの人命が救われた。…しかし事件は一転。爆弾の第一発見者であるジュエルが、FBIから容疑者の疑いがかけられ逮捕に追い込まれる。ジュエルの無実を信じるのは、実の母・ボピと、世界一無謀な弁護士ワトソン・ブライア(サム・ロックウェル)だけ。心優しい1人の男が、何故国民の敵となってしまったのか?姿なき誹謗中傷が蔓延する現代社会を舞台にしたサスペンスドラマが描かれる。“悪”はどこに潜んでいるのかー?公開された予告編では、彼の無実を信じる弁護士ワトソンが「容疑が晴れるまで黙認しろ」とジュエルにアドバイスする姿が。しかし声紋判定のためにボイスサンプルが欲しいFBIからは、執拗に「公園に爆弾がある、爆発まで30分」と言えと強要される様子が映し出されている。ジュエルを落とし込もうとしているのは、果たして政府やマスコミなのか?クリント・イーストウッドが描く衝撃の真実の結末を、是非シアターで確かめてみてはいかがだろう。ゴールデングローブ賞にノミネートなお第77回ゴールデングローブ賞においては、主人公の無実を頑なに信じ続ける母を演じたキャシー・ベイツが助演女優賞にノミネート。2020年2月9日(現地時間)に開催される第92回アカデミー賞においても、同じく助演女優賞にノミネートされている。息子の無実を世間に語りかける記者会見のシーンにおいては、6時間ぶっ続けで感情的な状態を保ち続けていたというキャシー。共演したサム・ロックウェルは、「あれほどの演技を見せる俳優を今まで見たことはない。キャシーは本当に大きな力をもつ女優だ」と、その集中力が生み出す渾身の演技に圧倒されたという。【詳細】映画『リチャード・ジュエル』公開日:2020年1月17日(金)監督/製作:クリント・イーストウッド原作:マリー・ブレナーバニティ・フェア「American Nightmare―The Ballad of Richard Jewell」脚本:ビリー・レイ『キャプテン・フィリップス』製作:ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー、ケビン・ミッシャー、レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・デイビソン、ジョナ・ヒル出演:サム・ロックウェル(『スリービルボード』)、キャシー・ベイツ(『ミザリー』)、ポール・ウォルター・ハウザー(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』 )、オリビア・ワイルド(『トロン:レガシー』)、ジョン・ハム(ドラマ『MAD MEN マッドメン』)
2019年11月10日