世界的歌姫レディー・ガガが映画初主演を果たす『A STAR IS BORN』が、『アリー/スター誕生』の邦題で12月21日(金)より日本公開されることが決定。併せて、ガガが圧巻の歌声を披露する予告編と写真が初公開された。栄光と挫折、そして愛――本作は、音楽業界での成功を夢見るアリーが、国民的ミュージシャンのジャクソンにその才能を見出され、華やかなショービジネスの世界で愛と挫折を経験しながら、スターへの階段を駆け上がっていく様子を描いた心揺さぶられる圧巻のドリーム・エンターテインメント。ガガ、映画初主演! ブラッドリー・クーパー初監督&出演もすでにアカデミー賞最有力候補作品との呼び声高く、話題となっている本作。才能あふれる主人公・アリーを演じるのは、多くの人々の心を動かし続けている世界的歌姫、レディー・ガガ。そして、アリーの才能を見出すジャクソン役には、『ハングオーバー!』シリーズや『世界にひとつのプレイブック』、クリント・イーストウッドの元で『アメリカン・スナイパー』の主演・製作を務めたブラッドリー・クーパー。”イーストウッドの流れを継ぐ新たな映画作家”と期待されるブラッドリーは、出演だけでなく本作で監督デビューを果たす。ガガは自身のSNSにて、「夢が実現しました。この素晴らしい映画に出演できて光栄です」と喜び、「監督、俳優、そしてミュージシャンとしてのブラッドリーの才能は驚異的。映画『アリー/スター誕生』で、ジャックとアリーを皆さんにご紹介できることに、とても興奮をしています」とコメントしている。ガガ、迫真の演技&圧巻の歌声で魅せる予告編では、ブラッドリーの歌唱シーンから、普段あまり見ることのできない普通の姿のガガが映し出される。そして、自分の容姿と才能に自信のなかったアリーが、戸惑いながらも一歩踏み出し、ステージで歌声を披露!彼女と同じく、学生時代容姿にコンプレックスを抱えていたという過去を持つガガが、歌に人生をかけたアリーの姿を、迫真の演技と魂の歌声で表現している本作。映像からは、難病で休養中のガガの華々しいカムバックを感じさせるようだ。『アリー/スター誕生』は12月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年06月08日●舞台『薔薇と白鳥』にW主演、最初は不安もHey! Say! JUMPの八乙女光と髙木雄也がW主演を務める舞台『薔薇と白鳥』が、27日より東京グローブ座で上演される。 16世紀末の英国に実在した天才劇作家のクリストファー・マーロウとウィリアム・シェイクスピア。同年代の2人の間に、実はさまざまな物語があったのではないか、という、史実の間にあり得たのかもしれない歴史ミステリーを描く。シェイクスピアを演じる髙木は初のストレートプレイ、マーロウを演じる八乙女もストレートプレイ出演は2回目ということで、経験も少ない2人。しかし、取材日に稽古場で2人が演じる姿を見た作・演出のG2は「こんなにできるようになるなんて、ぽろっときちゃった」と感動していた。今回は、役者として羽ばたこうとしている2人の印象や、作品の構想について、G2に話を聞いた。○配役は本人たちの希望で――マーロウとシェイクスピアでオリジナル作品を、ということですが、もともと構想はあったのでしょうか?プロデューサーから、「グローブ座だから、シェイクスピアで何か企画をできませんか」と相談されて、W主役になっちゃうけどシェイクスピアとマーロウの話がやりたい、と話したんです。なるべく史実に基づいてやりたいので、20代後半でW主演で……と思っていたところに、ぴったりな2人が来てくれました。――2人の配役はどのようにして決まったのですか?結論から言うと最終的には、本人たちの希望を通しました。最初に企画のことを話していた時に、あらすじとキャラクターの違いを話して。2人ともすごく「面白い、面白い」と言ってくれたので、幸せでした(笑)。なかなか誰も言ってくれないんだよ!(笑) 彼らの印象や役を照らしわせてみたら、どっちもやれるなと思ったんだけど、希望を叶えられた方が、気持ち良くやれるじゃないですか。――希望がうまく分かれたのが面白いですね。僕がその場で話しただけなので、事前に打ち合わせもしない中で希望が分かれましたね。――お二人の個性がすでに出ていたということでしょうか?そういうことでも、あるんでしょうね。おそらく光は物語の構造を捉えたのかと思いますが、「自分には向いてないかもしれないけどそういう役にチャレンジしたい」という言い方をしていました。雄也はシェイクスピアが天才的、というところにグッときて「天才をやりたいんです!」って、直感的に言っていた印象です。実在の人物を考えると、実は逆の方が顔が似ているとは思うんです(笑)。例えば実際の肖像画から始まる演出だったら、今と逆の方が面白いなとか、雄也が初舞台で光が舞台2回目となったら負担の量は考えた方がいいなとか、いろいろありましたが、最終的にはどっちもいけると思ったので、2人の希望した方の役に。○初めてぶっつけで場面をやった――稽古場でのお二人の印象はいかがでしたか?僕は初舞台の人がいる時は稽古も1カ月では間に合わないので、必ず、稽古スタートよりも前にレクチャーを始めるんです。今回は2人のトークバトルシーンもあるし。レクチャーを始めた頃は、「大丈夫かな、間に合うかな?」と思ったし (笑)。でもやっぱり2人の、物語に対する取り組む姿勢がすごく良いし、吸収力がすごいですよ。僕の言葉を宿題にして考えて実現する光と、その場でなんとか具現化したい雄也。4回ほどレクチャーをする中でメキメキと上がってきたので、「これは間に合うな」と確信しました。今までは舞台にどう立つか、ということがわからないから、僕が説明して立たせてたんだけど、さっき稽古でやったシーンは初めてぶっつけで場面をお願いしました。そうは見えなかったでしょう? だから、「成長したな」と、ぽろっときちゃいました。短期間でここまで来ているので、初日が楽しみです。――それだけ吸収力があって、モノにできる方たちということでしょうか。今回は、慣れた役者であっても、この台詞量は「ちょっとやばいよね」と思うくらいなんです。それでも音を上げないのが素晴らしい。相当努力しているし、才能があります。――もしかして、初日にはまたぽろっときてしまう可能性も。最終的に上手く行くか行かないかは初日にかかっています。完成がないところが面白い世界なので、初日にどこまで行くのかが楽しみですし、すごくうまくできてたら、またぽろっとしちゃうかもしれないですね(笑)。ゴールがない中で完成度を上げながら、どれだけ自分のやりたいことが実現できるか彼らが挑戦しているので、僕も演出方法で負けないようにしなければと思います。●役者として大事な良さを、ジャニーズの人たちは持っている○ロンドンに連れて行ってもらえなかった――お二人が作品のためにロンドンまで行ったと聞いて、気合いがすごいと思ったのですが、稽古でも感じられたりはしますか?それ、僕は連れてってもらってないんだよ!! その話は怒ります!(笑) 普通は演出家とスリーショットで行くんだよ! 何回でも声を大にして言います!――すいません(笑)。行ってきて、変わったと思ったところなどはありますか?現地を見たからと言ってそんなに変わるわけではないけど、その場所に行くのは大事なことです。今回は特に抽象的なセットですし、自分がイマジネーションする拠り所があるかということは大きいと思います。僕が仲間はずれにされたことは良くないけど(笑)。本当に、ジャニーズのどの人とやっても思うけど、いい子が多い! ものづくりに対して真っ直ぐの姿勢だし、うがった見方をせずにすっと入ってこれる素養を持ってる子が多いんですよ。今回も、稽古に入る前に少し話してみて、素養はあるなと感じていました。舞台の経験はあまりないけど、やりがいのある素材が来たと思いました。――トニセンさんなどとはまたぜんぜん違う空気感でしょうか。トニセンさんとは、成長した段階で接してるから(笑)。でも初めてジャニーズの方とお仕事をしたのがイノッチ(井ノ原快彦/V6)で、その時は少し近かったかもしれません。イノッチはすでに演劇もいろいろやっていたけど、その時の『ハンブルボーイ』という作品はロンドンの作品の翻訳劇で、イノッチは物理学者の役だったんです。セリフで「超ひも理論(superstring theory)」についてしゃべらなきゃいけなくて、そのために僕が勉強して、さらにイノッチに教える、ということがありました。イノッチも、そのセリフはすごく言えるようになったし、腹落ちして言うセリフか、字面を追っていう台詞は違うよね、と思いました。僕、一人芝居が嫌いなんですよ。演出家の役割は複数人の関係性をどうするかというところをはっきりさせることだと思うので。でも、その日は「俺、イノッチとなら一人芝居やってもいいな」と言ったくらい楽しかった。そういうことを、今回2人と稽古をしている時に思い出したました。松岡(昌宏)くんと『灰色のカナリア』をやった時は、松岡くんも自分でやりたいことがいろいろあるから「実は俺、翻訳物苦手なんだよ! G2書けよ!」と言っていたので書いて、「これでいいんだよ」と言われて(笑)。坂本(昌行)くんは百戦錬磨で、初日からパーフェクトにやられたから「もっと面白いことを提案していかないと」と思ったり、人それぞれですよね。――今回は1からから作り上げていく感じが強かったんですね。初舞台でも1人だけとか、もしくは大先輩がいるとかでしたらまた違うかもしれないですが、今回はほぼほぼ初舞台に近い2人の超バトルを書いちゃったので、今まで僕がやったグローブ座の舞台の中でも特に大変ではありますね。悪いけど「2人だけで立って!」というシーンが山ほどあるんです。僕は脚本を書く時にやたらメモを書きまくるんですが、そこに「この2人が延々やり合うのが、絶対面白くなる」と書いてあって。自分の理想にそって書いたらこうなっちゃったんです。もう、やってもらうしかない(笑)。でも2人は尻込みせずに、「やります、やりたいです、やりきってみせます!」という態度なので、一緒に頑張るしかないよね。○ピュアに対面できるところが魅力――先ほど稽古を少し拝見して、セットに盆(舞台を回転させる円形の機構)があるとは驚きました。グローブ座さんも結構取材に行ってるのですが、あまり見たことないですよね。書いてる時は演出方法はそこまで考えてないんですが、今回はやっぱり必要だと思いました。盆を設置するということはよくある手なんですが、お金もかかるし、グローブ座は床も高いから、盆があると結構高くなっちゃうんです。でも今回薄い盆の試作品が出ると聞いて、最新技術のおかげです(笑)。セットがまるで盆のように動くタイプの装置もあるんですが、今回はやっぱり盆の床のうえに装置が乗っているほうがいいと考えました。――稽古場の雰囲気の良さも、本当に皆さんと作り上げているのかなと思いました。G2さんが褒め上手で。他の現場がよくわからないけど、役者さんから言われることはあります。自分が色々言われたら萎縮するタイプなので、「自分だったらこういう言われ方の方が伸びるな」ということを言おうと思っていました。もっと褒め上手な人はいっぱいいますよ。でも役者って誉めすぎるとダメになっちゃう人もいるから、難しいですよね。――今回のお二人は褒めて伸ばすタイプなんですか?あまり褒めているつもりはありません。何ができていて何ができないかは、絶対に言った方がいいから、そのまま伝えています。でも彼らは、どこかつまらない誉め方を見抜く力があると思うんです。いろいろな人から褒められる立場だと思うけど、全然天狗になることがないから、「できている」と言うと素直に喜び、「できていない」と言うと、素直に悔しがる。その反応がすごくいい。ピュアに物事と対面できていると思います。――最後に、主演の二人にメッセージをいただければ。難しいですね(笑)。僕はクリント・イーストウッド監督の映画がすごく好きで、イーストウッドは「その日に撮る場面をただ撮るだけ、それを繰り返していくと映画になる」と言っていて。その言葉がとても好きなのですが、今回についても彼らとひとつひとつの場面をどう見せるか集中して意見を出し合っている。そのひとつひとつが彼らへのメッセージです。彼らの一瞬一瞬に対して、僕から出せるヒントを見つけたいと思っているし、発声の仕方や歩き方、緩急をどうつけるかとかというようなテクニックは、なるべく言わないようにしています。その代わりに、「全く動かないでセリフを言ってみよう」と突発的に刺激を与えたらどうなるかと、こっちも手探りの状態なので、偉そうなことは全く言えないですね。それでも最後に、なんで僕はロンドンに行けなかったのか、ということだけは、声を大にして言いたいですね(笑)。■プロフィールG2「売名行為」、劇団「MOTHER」の活動を経て、1995年より演劇ユニット「G2プロデュース」主宰。2013年の解散まで80本以上の作品に、劇作家、演出家、プロデューサーとして関わる。空間ビジュアルの美しさ、人物の情念を丁寧に描き出す手腕が高い評価を受けている。2007年、落語を原作とした『地獄八景:浮世百景』でバッカーズ演劇賞。2009年、月刊「ミュージカル」演出家賞(『COCO』『スーザンを探して』『NINE』の演出に対して)、2011年、新作歌舞伎『東雲烏恋真似琴』で大谷竹次郎奨励賞を受賞。最近の作品に『モジリ兄とヘミング』『熱血!ブラバン少女』『戸惑いの惑星』(作・演出)など。この夏には新作歌舞伎『NARUTO』(脚本・演出)を控えている。
2018年05月26日ジェイソン・ステイサムが主演を務める海洋パニック映画『MEG ザ・モンスター』が、2018年9月7日(金)より全国の劇場で公開される。ジェイソン・ステイサムvs超巨大ザメ“メガロドン”本作は、地球で最も深い海「マリアナ海溝」を超える深海を訪れた海洋探査チームが、200万年前に絶滅したはずの超巨大ザメ“メガロドン”に遭遇したことから巻き起こる事件を描いた海洋パニック映画。全長23メートル、体重20トン、その歯は25cmという巨体を誇る“メガロドン”が人類に牙を剥き、恐怖の渦に陥れる。主人公の深海レスキューダイバー、ジョナス・テイラー役を演じるのは、『ワイルド・スピード』『トランスポーター』シリーズのジェイソン・ステイサム。約1,800万年前から150万年前、海が未だ比較的暖かかった時代に実際に生息していたとされる海のモンスターに挑む。また、監督を『ナショナル・トレジャー』のジョン・タートルトーブ、撮影を『アメリカン・スナイパー』などクリント・イーストウッド作品を担当し続けているトム・スターン、美術を『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』のグラント・メイジャーがそれぞれ務める。作品情報映画『MEG ザ・モンスター』公開日:2018年9月7日(金)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか IMAX3D 4D 全国公開監督:ジョン・タートルトーブ『ナショナル・トレジャー』原作:スティーヴ・オルテン「THE MEG」出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、マシ・オカほか配給:ワーナー・ブラザース映画© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.
2018年05月20日200万年前に実在したとされる、超巨大ザメ“メガロドン”。そのサメが現代に蘇る海洋超パニック大作『THE MEG』が邦題を『MEG ザ・モンスター』として、9月7日(金)全国公開することが決定。併せて“絶望感”満載の特報映像とティザービジュアルが公開された。■あらすじ人類未踏の地とされる「マリアナ海溝」を超える深海が発見された。沖合に海洋研究所を構えた探査チームが最新の潜水艇で深海へと繰り出す。生物がほとんど存在しない冷たい深海の海域を超えると、そこには温かな海域が存在し、幻想的な未知の生物世界が広がっていた。世紀の発見に心を躍らす研究チームだったが、巨大な“何か”に襲われ、身動きがとれなくなってしまう。深海レスキューのプロである、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)を救助に向かわせるが、彼の目に飛び込んできたのは200万年前に絶滅したと思われていた実在する巨大ザメ“メガロドン”だった―!■巨大サメに立ち向かうのはジェイソン・ステイサム!全長23m、体重20トン、その歯は25cmという想像を絶する巨体を誇るメガロドンに立ち向かうのは、『ワイルドスピード』シリーズ、『アドレナリン』などに出演するハリウッドを代表するアクションスター、ジェイソン・ステイサム。メガホンを取ったのは、ニコラス・ケイジの超大作アドベンチャー『ナショナル・トレジャー』ジョン・タートルトーブ。撮影を『アメリカン・スナイパー』を筆頭にクリント・イーストウッド作品を担当し続けているトム・スターンなど、豪華スタッフを集結させ、これまでにないサメ映画を作り上げた。■メガロドン登場の特報公開この度公開された特報では、静かな海洋研究所にて女の子が振り返ると、そこには窓越しにじっとこちらの様子を伺う巨大なサメの姿が…!呆然とする少女を喰わんとばかりに、巨大な口を広げガラスにかぶりつく!その巨大さゆえ、特報では全貌を見ることはできない。しかしラストは、まるで小粒のおもちゃにしか見えない船を、メガロドンが水中から丸呑みにしようとする、身の毛もよだつシーンで終わる。ティザービジュアルでも、ダイバーを追いかける巨大なサメが確認できる。これまでのサメ映画ならそこまでのところを、その下にはさらに巨大な口を開けて、ダイバーも巨大なサメをも飲み込もうとするメガロドンの口だけが見える、衝撃のデザインとなっている。メガロドンの全貌に恐怖を感じつつも、まだ見ぬ深海の超生物への畏怖を感じずにはいられない作品だ。『MEG ザ・モンスター』は9月7日(金)より、 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開。(text:cinemacafe.net)
2018年05月17日「#MeToo」に端を発する突然のキャスト交代劇から、代役クリストファー・プラマーの史上最年長アカデミー賞ノミネートまで大きな話題となったリドリー・スコット監督作『ゲティ家の身代金』。本作では、誘拐された息子を救うため、男性社会で奮闘する“母親の強さ”が描かれている。本日5月13日の「母の日」、そんな本作と共に、「#MeToo」時代に母親の強さが感じられる映画・新旧6作品をご紹介!【息子も未来も守る。戦う母の代表格】リンダ・ハミルトン:サラ・コナー『ターミネーター2』(1991)ジェームズ・キャメロンによるSFアクション映画の傑作にして、誰もが知る強い母親サラ・コナー。前作『ターミネーター』では、未来から送られてきた殺人マシーン・ターミネーターに命を狙われ、今作では自分の息子ジョン、そして世界を守るために、再び戦いに挑んでいく。危険や法を破ることもを顧みずに、命を狙われた息子を守るために戦う姿は、ハリウッドを代表する強い女性キャラクターとして、ターミネーターに負けず劣らずの人気を誇る。【豪邸の中で密室心理戦】ジョディ・フォスター:メグ・アルトマン『パニック・ルーム』(2002)『ゲティ家の身代金』では豪邸に住む大富豪が敵となるが、今作では豪邸そのものが事件の元凶となってしまう。豪邸に隠された財産を狙い忍び込んでくる強盗相手に、母メグと娘サラ(クリステン・スチュワート)が立ち向かっていく極限状態における犯人との心理戦は必見だ。自らの知恵と身の回りにあるもので犯人に挑む必死さに、母の愛の強さが伝わってくる作品だ。監督は鬼才デヴィッド・フィンチャー。【自責の念が生み出した行動力の化身】フランシス・マクドーマンド:ミルドレッド・ヘイズ『スリー・ビルボード』(2017)第90回アカデミー賞主演女優賞、助演男優賞を受賞した記憶にも新しい本作。娘を殺した犯人を捜すために過激な行動に出る母親ミルドレッドは、その過激さからサラ・コナーと似ているように思えるが、2つの点で異なっている。1つは過激な行動の裏に、娘の死の原因の一端を自身に感じ、内向きの怒りを抱えている点。もう1つは、敵を倒すことではなく、赦すことで前に進んでいく点。物語もキャラクターも過激さと人間くささを併せ持つ魅力的な作品だ。ベネチア国際映画祭およびゴールデン・グローブ賞脚本賞受賞のマーティン・マクドナーが監督・脚本。【母親VS腐敗した社会権力】アンジェリーナ・ジョリー:クリスティン・コリンズ『チェンジリング』(2008)本作は、1920年代のロサンゼルスで起こった連続誘拐少年殺人事件を元にした実話。この事件が忌まわしいのは、犯人だけでなく警察をはじめとした権力者も同様に、醜悪な存在だということ。警察は、誘拐されたクリスティンの息子とは別の子どもを息子として引き渡し、それを訴えた彼女を異常者として精神病院に強制入院させる。それでも息子の生存を信じて過酷な状況でも諦めない母親の姿は、愛の強さを観客に強く訴える内容となっている。クリント・イーストウッド監督作品。【これが現実の話だと思うと…】ブリー・ラーソン:ママ/ジョイ・ニューサム『ルーム』(2015)第88回アカデミー賞主演女優賞を始め、多くの賞を受賞した本作。暴行目的で拉致、監禁された母とやがて生まれた息子が脱出し、閉じ込められた「部屋」だけが世界の全てだった息子ジャックの認識が徐々に変化していく物語は、衝撃と感動の涙を誘った。エマ・ドナヒューによる原作小説は、日本を含む世界各国で起きた同様の事件から着想を得ている。歪んだ男性社会の被害者で終わらず、勇気と知恵で立ち向かう『チェンジリング』や今作は、2018年現在、より意義あるものとなっている。監督はアイルランドの気鋭レニー・アブラハムソン。【彼女が戦う相手は誘拐犯、そして世界一の大富豪】ミシェル・ウィリアムズ:アビゲイル・ハリス『ゲティ家の身代金』(2018)フォーチュン誌によって、世界で初めての億万長者に認定された石油王ジャン・ポール・ゲティ。1973年、ローマで彼の孫が誘拐され、当時史上最高額とも祝える身代金を要求されたが、なんとゲティは身代金支払いを拒否!そんな世界一有名な誘拐事件を、巨匠リドリー・スコットが映画化した。誘拐犯の男たち、圧倒的な財産を持ちながら身代金を支払わない義理の父ゲティ、薬中の元旦那と、彼女の周りに存在する男たちは、ことごとく障害となる。立ちはだかる男たちと金に翻弄されながら、それでもは母アビゲイル(ゲイル)は息子を救うため、強く前に進んでいく。彼女の唯一の目的は息子を無事に取り戻すことであり、ゲティ財団のお金は子どもを取り戻す手段でしかない。「最後まで諦めない」という意思を繰り返し証明していかなければならない、ゲイルを演じるミシェル・ウィリアムズは語っている。女性であるがために軽んじられ、過小評価され、除外される…「もちろんこれはサスペンスに満ちたドラマではあるが、同時にフェミニズム映画でもあると思う。男の世界のなかで女であるというのはどういうことなのかを掘り下げる」というミシェル。「まともに受け止めてもらうには、あらゆる知力と能力を使って闘い、事態をコントロールし、周りと対等に渡り合わなければならないということを彼女は本質的に分かっていた。女であるがために軽んじられ、過小評価され、除外されるシーンがこの作品には数多く散りばめられている。こういうタフで、リアルで、尖ったところのある複雑なキャラクターを演じるのが大好き。ゲイルは崩れることが許されない。目標をしっかりと見据えないといけないが、そこまでの道筋が日々刻々と変化する。彼女のコントロールの及ばないところで様々な出来事や人々が影響して事態が変わっていく」と彼女は説明する。#MeToo問題で注目を集めた本作だが、図らずも作品内容はそれと呼応するかのごとく、弱い立場に置かれた女性が己の尊厳と愛する息子のために奮闘する物語だ。過去の事件を元にした映画ではあるが、時代と映画が持つメッセージは、現代の問題と符合している。そんな本作をぜひスクリーンで確かめてみてほしい。『ゲティ家の身代金』は5月25日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スリー・ビルボード 2018年2月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Foxゲティ家の身代金 2018年5月25日より全国にて公開© 2017 ALL THE MONEY US, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年05月13日ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』インコンサートが12日、東京・東急シアターオーブで行われ、特別カーテンコールに中川晃教、藤岡正明、中河内雅貴、伊礼彼方、海宝直人、矢崎広、福井晶一、Spi、演出の藤田俊太郎が登場した。同作はフランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズの名曲と物語で、トニー賞最優秀ミュージカル賞やグラミー賞などを受賞し、2014年にはクリント・イーストウッド監督による映画化も好評を博したミュージカルのコンサート公演。2016年に初演を迎え、数々の賞を受賞した日本版が9月から凱旋&全国ツアーを行うことを記念して、世界初のコンサートバージョンが公演されることとなった。初演から続投する中川、中河内、海宝、矢崎、福井、初演キャストの藤岡、新キャストの伊礼、Spiが一堂に会する貴重な公演に、観客はオリジナルペンライトを振って盛り上がった。フランキー・ヴァリ役の中川は「このフランキーの声は、自分の声ではない声を発見する。それが始まりとなりました」と振り返る。「9月の再演に向けて、2年間調整してきた」と明かし、「音楽を通してたくさんの方々に夢や希望を届けていく作品に携われて幸せです」と喜びを表した。「およそ2年ぶりに再演、復活を果たす。そこに僕はいません」と嘆いていた藤岡は、中河内が「アッキーさんが居心地のいいように、癒やしとなる存在でいつもいたいなと思っております」と語ると、「僕が癒してないみたいじゃねーか!」とツッコミ。中河内が「このホワイトチームは本当に温厚な人達ばかり。言われたことをすんなりやる人たちなので」と返したことで、TEAM WHITE(中河内、海宝、福井)と、TEAM BLUE(伊礼、矢崎、Spi)のプロレスが勃発する。伊礼が「僕らはホワイトチームみたいにイエスマンじゃないので、いろいろクリエイティブにやっていこうと思います」とニヤリとすると、海宝が「ホワイトチームは穏やかに。前回と同じメンバーということで」と返す。また、「初のコンサートでした」という矢崎が「なぜかこのメンバーといると、初めてのことが全然怖くなくて。力強くて、おっかなくて、頼り甲斐があって」と褒めつつ「大変そう」とTEAM BLUEについて話していると、抗議するような様子を見せていた伊礼がなぜか矢崎の頬にキスをするという展開になり、観客も歓声をあげていた。福井は「唯一の40代、頑張ります」と意気込み、Spiも「『ジャージー・ボーイズ』最高! 超楽しい! 一生できる!」と気持ち良さを語る。演出の藤田も「お客様の背中を見て、強い熱気を感じていました。お客様の幸せな背中に、僕もすごい幸せな気持ちになりました」とコンサートバージョンの成功を喜んだ。最後に中川は「これからまた今まで通りやっていくことで、『ジャージー・ボーイズ』の血となり肉となり感動となって、みなさまと共有できるその日まで、頑張っていきたいと思います」と9月からの再演に向けて誓った。
2018年05月12日俳優のスコット・イーストウッドさんにインタビューを敢行。出演する映画『パシフィック・リム:アップライジング』や、来日した際のエピソードなどを明かしました。『パシフィック・リム:アップライジング』は、世界中で大ヒットした『パシフィック・リム』の続編。カイジュウがいる異世界と通じていた太平洋沖の割れ目を塞いでから10年後、謎のイェーガーが環太平洋防衛軍の会議を襲撃したことで世界に再び暗雲が立ち込める。スコット・イーストウッドが演じるのは、パイロット訓練生の指導官ネイト。地球を救ったペントコスト司令官の遺児ジェイク(ジョン・ボイエガ)の元相棒という設定だ。「ギレルモ・デル・トロ監督が作った前作の大ファンだったし、僕自身もヘリコプターを操縦するパイロットだから、オファーが来てすぐに出演をOKしたよ。映画のテーマも気に入った。つまり、こうだよ。人類の存続を脅かす敵が現れたら、世界は一致団結するだろう。エゴや利益なんてくだらない考えを捨ててひとつにまとまるという展開には誰もが共感するんじゃないかな?世界中で紛争が起きていたり、地球環境が汚染されている今、本当に大事なことを考えるべきだからね」イェーガーと呼ばれるロボットに乗った2人の兵士が全身を使って操縦する設定がとても日本的だが、スコットは少年時代から日本文化に興味があったそう。「10歳のときに見た『ゴジラvsモスラ』にはすごく驚いた。今まで見たことがない作品だったんだ。その後はアニメのポケモンを好きになった。父(クリント・イーストウッド)が主演した『荒野の用心棒』が、黒澤明監督の『用心棒』のリメイクだったこともあって、黒澤作品を観るようにもなったんだ。どれも時代の先を行く、素晴らしい作品ばかりだったよ」ANAのアンバサダーを務めるスコットだが、前回の来日中には剣道場で修行したそう。それは、その影響?サムライ気分は味わえた?「サムライ気分?それはどうかな(笑)。でも60代の先生にこてんぱんにやっつけられたから、おかげで謙虚な気持ちになれたよ」今回の来日では、空き時間に築地や増上寺をめぐったそう。夜はカラオケも楽しんだとか。「ジョンはエミネムが得意だけど、僕はホイットニー・ヒューストン一筋。しかも残念なほど下手だよ」サーフィンを愛する彼らしく、インタビューは終始リラックスした雰囲気。偉大な父に頼ることなく、独力でキャリアを軌道に乗せた彼の今後が、ますます楽しみになった。スコット・イーストウッド俳優。『ユー・ガット・サーブド』(’04)でデビューし、『ロンゲスト・ライド』(’15)で初主演。ほかに『スーサイド・スクワッド』や『スクランブル』などに出演。オフには海外へふらりと旅に出るそう。『パシフィック・リム:アップライジング』監督/スティーヴン・S・デナイト製作/ギレルモ・デル・トロほか出演/ジョン・ボイエガ、スコット・イーストウッド、ジン・ティエン、菊地凛子ほかTOHOシネマズ日比谷ほかにて上映中。※『anan』2018年4月25日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・山縣みどり©Legendary Pictures/Universal Pictures.
2018年04月26日『パシフィック・リム:アップライジング』の劇中でジョン・ボイエガ演じる主人公のジェイクが、イェーガー(人型巨大兵器)のパイロット仲間であり、旧知の間柄にあるネイトのことを「あいつはプリティで、ハンサムで、セクシーだから」などとぼやく。そのネイトを演じるのは、スコット・イーストウッド。なるほど。目の前の彼は確かに、ジェイクがぼやくのも納得のハンサムガイだ。「そんな風に言われる男を演じるのは最高!いや、冗談だよ。でも、人に茶化されるようなシーンは意外と楽しいもの。というより、楽しんで演じなきゃ損だよ」と、完璧な笑顔で完璧な回答を口にする。『パシフィック・リム』の10年後を描いた『パシフィック・リム:アップライジング』で、ネイトは若手パイロットたちの育成に励んでいる。狂暴なKAIJU(怪獣)に立ち向かうヒーローであり、若者にとっての師であり。「ちょっとカッコよすぎるキャラクターだよね」と笑うスコットだが、ネイト役には自然と同化できたそうだ。「彼はパイロットで、僕もパイロットの免許を持っている。だから、通ずるものは感じたよ。ただし、ネイトはすごく厳格で、名誉を重んじること、正義を貫くこと、最後まで戦うことを象徴するキャラクターでもある。逃げ出すことなく、たとえ傷つけられても許し合い、前に進み、力を合わせて戦う大切さを教えてくれる指導者なんだ」。笑いながら言った「ちょっとカッコよすぎる」は、実は真剣な本音のよう。だからこそ、「最も気をつけたのは、人間臭さを持たせること」だったという。「最終的にカットされてしまったのだけど、ネイトとジェイクの関係性を物語るシーンがもっとあったんだ。そこがあれば、ネイトの親しみやすさがもっと伝わったのかもしれないね。登場人物の多い物語だから仕方がないけど。若い頃のネイトとジェイクには素晴らしい友情があった。けれども、ある出来事があって少し衝突してしまった。そんな2人が再会し、徐々に親友同士に戻っていく。すごく楽しい関係だし、その変化の過程が面白いと思ったんだ」。本人はやや無念の表情を浮かべるが、案ずることはない。ネイトとジェイクの友情物語は少ないシーンながらも人間味に十分溢れていて、キュートだ。2人揃ってイェーガーに乗り込み、息の合ったアクションを見せるシーンでもそれが分かる。「アクションシーンには長い時間をかけたし、夜の撮影も多かった。だから、ジョンも僕もちょっとハイになってね。フラフラし過ぎて、笑えてきたよ。『ここに敵がいるぞ!』と言われても、撮影のときは何もないし(笑)。でも、スタントチームが作ってくれた美しい振り付けのおかげで、ジョンと僕は息もぴったりのアクションを披露することができた」。体を張ったアクションの1つ1つを楽しむように、スコット・イーストウッドは自身の俳優人生を一歩一歩楽しんできた。それがここに来て、一気に花開いている。言うまでもなく彼の父親はあのクリント・イーストウッドであり、「映画にとって何よりも大事なのは監督。絶対とは言い切れないけれど、素晴らしい監督は素晴らしい作品を作る。逆に、イマイチの監督はイマイチの作品を作る(笑)」と監督の重要性を語りはするが、父親の威光に頼り切った印象はない。「飛び込んだことのない物語に飛び込みたい」と、ただシンプルな想いを口にする。「僕にとって『パシフィック・リム:アップライジング』は、初めてのSFであることが大きなポイントだった。『ワイルド・スピード ICE BREAK』は初めてのカーアクションだった。いまはスリラーに出たいし(ニック・カサヴェテス監督、モーガン・フリーマン共演のスリラー映画を撮影予定)、『ロンゲスト・ライド』みたいなラブストーリーに戻る日が来るかもしれない。また新たな経験になるだろうから」。自らを「新しいチャレンジに目がないタイプ」と評し、「でも、まだ身を削るほどのチャレンジにはめぐり逢えていない気がする。もっと、もっとチャレンジしたい」とも語るスコット。「今朝は5時から東京の街を散策した。飛行機で寝てきたし、ジムでワークアウトしたから完璧。起きてすぐ体を動かすと、1日元気でいられるんだ」と明かすほどパワフルな人だけに旺盛なチャレンジ精神にも納得だが、その裏にはもちろん、日々に対する感謝の気持ちがある。「毎日思い出すようにしているのは、この仕事をしている自分がいかに幸運かということ。僕は子どもの頃から映画業界に入ったわけではなく、バーテンダーをしたり、駐車係をしたり、工事現場で働いたりしながら成長してきた。だから、僕の周りにいる家族や友人たちは、映画業界に身を置く人もいれば、そうじゃない人もいる。そんな彼らに共通するのは、みんな素晴らしい人たちで、僕を支えてくれるということ。僕に正しい価値観を示してくれるということ。正しいことをしなさい。他人に親切でありなさい。謙虚でいなさい。仕事を一生懸命しなさい。そう教えられ、僕はここまで来たんだ」。(text:Hikaru Watanabe/photo:You Ishii)
2018年04月10日瞳に吸い込まれそう。という表現があるが、リーアム・ニーソンと対面した者は誰もがその感覚を味わうのではないかと思う。もっとも、『トレイン・ミッション』に登場する謎の女は彼の瞳のパワーに屈することなどなく、ある要求を恐ろしいほど冷徹に突きつけてくるのだが。舞台は、ニューヨークを北に進む列車の中。リストラされたばかりの会社員マイケルは10万ドルの報酬と引き換えに、ある乗客を探し出すよう女から依頼される。しかし、と言うべきか、もちろん、と言うべきか。不可解な依頼には裏があり、マイケルはどんどん追い詰められ、巧妙に仕組まれた陰謀に巻き込まれていく。「スリラーとは、よくよく考えると無理のある展開だったりもするもの」と自ら愛あるツッコミを入れるリーアム。「家に帰って冷蔵庫を開けた瞬間、『待てよ。あのシーン、おかしくなかったか?』となるんだ」と、大真面目な顔をして語る姿がチャーミングだ。「けれど、観ている間はそういったことを考えさせず、物語というアトラクションに乗っているかのような感覚をもたらすのが優れたスリラー。『トレイン・ミッション』はまさに、そんな作品だと思う。僕たちが大事にしたのは、観客がマイケルと共にリアルタイムで展開を体験すること。何かをするのも、何かを見つけるのも、観客とマイケルは一緒だ」。「僕たち」に含まれる1人はもちろん、監督のジャウマ・コレット=セラ。『フライト・ゲーム』などで組んできたコレット=セラとは今回が4度目のタッグとなり、いまや「言葉でのコミュニケーションが必要ない関係」だという。「彼を100%信頼しているから。リハーサルもほとんどしないし、ときには1テイクで済むこともある。僕にとって彼は素晴らしいダンスパートナーのようなものだね」。ただし、そんな両者がとことんリハーサルを重ねたのが、やがて列車の中で繰り広げられるアクションシーンだ。「列車内のシーンはイギリスのパインウッド・スタジオで撮影したのだけど、『スター・ウォーズ』のどのエピソードだったかがクランクアップしたばかりでね。スタジオがちょうど空いている時期だった。だから、実際の撮影とは別に、アクションをシミュレーションするための場所にも恵まれたんだ。日中は撮影を行い、夜はアクションチームに合流してファイトシーンを練る。その繰り返しだったね。そして何度もリハーサルを重ね、目隠しをしてもできるほどまで精度を上げる。ただし、目隠しをしてもできることを、撮影では初めてのことのように見せなくてはいけない。それこそが難しく、同時に楽しいことでもあるんだ」。劇中のマイケルは60歳。リーアム・ニーソン自身は65歳。激しくリアルなアクションは「体にいいことをしようと努めている」という日常生活の賜物。「パワーウォーキングが好きで、自宅には小さなジムもある」そうだが、アクションのためだけに体作りを行っているのではなく、「体調管理は俳優が当然すべきこと」と言い切る。「特に主演となると、スタッフやキャストにとっての良きお手本でなくてはならない。時間に遅れない。病気にならない。休憩をきちんと取る。肉体的な準備を怠らない。そのためにはスタミナが必要であり、水泳、ジョギング、ウォーキング…何でも構わないが、やり続けることが大事。映画は莫大な製作費をかけて作られるものだからね。それに対して僕たちは責任を持たなくてはならない」。「良きお手本でありたい」。瞳と同じくらい魅力的な低音の声で放つ一言の裏には、「俳優でいられるのはすごく恵まれていて、運のいいこと」という想いがある。「僕が生まれ育ったアイルランドの小さな町では、町から出なければ教師になるか、工事現場で働くか、農家になるか。それくらいしか選択肢はなかった。それなのにいまの僕は世界中を旅し、君たちにも会える。すごくラッキーだし、そもそも映画を作れることほど幸せなことはない。だから、自分が恵まれた立場にあることを決して忘れないようにしたいんだ。撮影現場でも、その気持ちはもちろん変わらないね。僕たちは何も難解な研究をしているわけじゃない。かつてクリント・イーストウッドがこう言っていたよ。『立ち位置まで歩いて行き、台詞をいくつか言う。それだけのことだ』とね。恵まれた仕事だからこそ、それを祝福する気持ちでいたい。映画を一緒に作る仲間たちと素晴らしい時間を過ごしたいんだ。撮影現場で機嫌が悪くなったり、憂鬱な態度を見せるのは失礼なこと。僕はそうならない自分であり続けたいと思っている」。(text:Hikaru Watanabe/photo:You Ishii)■関連作品:トレイン・ミッション 2018年3月30日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© STUDIOCANAL S.A.S.
2018年03月28日新田真剣佑が3月26日(月)、グランドオープン目前の東京ミッドタウン日比谷で行われた出演作『パシフィック・リム:アップライジング』のジャパンプレミアに出席。共演する海外スターに引けを取らない堂々たる存在感で「迫力を体感して」と本作をアピールした。■監督&キャストが“聖地”東京に集結!人類の命運を握る巨大ロボットのイェーガ―とKAIJUの死闘から10年後の地球を舞台に、進化を遂げたKAIJUと、より洗練されパワーアップを果たした新世代イェーガーに乗り込む若きパイロットたちの激闘を描く。ジャパンプレミアには新田さんをはじめ、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』での活躍も記憶に新しいジョン・ボイエガ、クリント・イーストウッドを父に持つ注目イケメン俳優のスコット・イーストウッド、前作から続投する日本人キャストの菊地凛子、そしてスティーヴン・S・デナイト監督が、映画のクライマックスの舞台である“聖地”東京に集結した。■ジョン・ボイエガ「東京を破壊しちゃって、ゴメン!」主演を務めるボイエガは「みんなの応援と愛に、本当に感謝しているよ。今夜、ここ東京で映画をお披露目できるなんてね。でも、君たちが暮らす東京を破壊しちゃって、ゴメン!」と挨拶。スコットは「この映画がファンのみんなのために作ったんだよ!」と日本でのプレミアに大喜びだった。また、日本の特撮が大好きだというデナイト監督は「子どもの頃から『ウルトラマン』や『ゴジラ』を見て育った僕が、こうして東京を舞台にした作品を携えて来日できるなんて、夢が実現した気分だよ」と意気揚々。前作を手がけたギレルモ・デル・トロ監督から、作品の世界観を引き継ぎ「土台を壊すことなく、さらに壮大な作品になったよ」と胸を張った。■もちろん、日本人キャストも大活躍!前作から続投する菊地さんは「立場は変わったが、責任感が強くて勇敢な森マコの姿勢は変わっていない」とアピール。新世代パイロットのリョーイチを演じる新田さんは「(パイロットの)スーツを着た状態で、ワイヤーにつなげられ、アクロバットするのが大変でした」と苦労をふり返った。なお、この日、プレミア上映された本作が、TOHOシネマズ日比谷での初上映作品になった記念に、登壇者と映画の応援サポーターを務めるお笑いコンビ「メイプル超合金」が、鏡開きを行った。『パシフィック・リム:アップライジング』は4月13日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パシフィック・リム:アップライジング 2018年4月13日より全国にて公開© Legendary Pictures/Universal Pictures.
2018年03月26日3月に現在交際中の恋人との第2子が誕生したヒュー・グラント。57歳にして5児の父となったが、ハリウッドには彼に限らず子だくさんのカップルは多い。ヒュー・グラント:5人(3男2女)ヒューと恋人でTVプロデューサーのアンナ・エバースタインの間に生まれたのは男児。本人たちから発表はなかったが、かつて13年間ヒューのパートナーだったエリザベス・ハーレイが8日(現地時間)にTV出演した際に「先週もう1人生まれたのよ」と明かした。ヒューはアンナ・エバースタインとの間に5歳の息子と2歳の娘がいて、前恋人、ティンラン・ホンとの間に6歳の娘と5歳の息子もいる。長い間、独身貴族として鳴らしたヒューだが、先日『パディントン2』の宣伝で来日した際も、楽しそうに子どもたちの話をするなど、すっかり子煩悩なパパ・キャラになっていた。ジュード・ロウ:5人(2男3女)ヒューと同じく5児の父なのはジュード・ロウ。元妻のサディ・フロストとの間にもうけた2男1女のうち、長男のラファティと長女アイリスは現在モデルとして活躍中。さらに、短期間つき合ったアメリカ人モデル、元恋人との間にそれぞれ娘が1人ずつ生まれている。親の七光りでデビューするのは簡単だが、その先は苦労するのがセレブ2世の宿命だが、それを乗り越えているのがスカルスガルド家。ステラン・スカルスガルド:8人(7男1女)バイプレイヤーとして活躍するステラン・スカルスガルドは8児の父だが、息子たちも俳優として成功を収めている。長男アレクサンダーは「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」でエミー賞、ゴールデングローブ賞やSAG賞(ともにTV部門)の助演男優賞を受賞。四男ビルは『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』で大ブレイク。次男のグスタフ、五男のヴァルターも母国スウェーデンを中心に活躍している。三男だけが違う道に進み、たった1人の娘は元モデル。2人目の妻との間に生まれた息子2人はまだ幼いが、兄たちに続く可能性は高そうだ。ミック・ジャガー:8人(3男5女)2016年にバレエダンサー、メラニー・ハムリックとの間に息子が誕生したミック・ジャガー。2014年に長年の恋人だったデザイナー、ローレン・スコットの自殺という悲劇を経験したが、73歳にして新たな命を迎えた。ちなみにミックの最初の子どもは歌手のマーシャ・ハントとの間にもうけた1970年生まれの娘。最初の妻ビアンカの娘でモデル&ジュエリー・デザイナーのジェイド、長年連れ添った元祖スーパーモデルのジェリー・ホールとの間にはモデルでのエリザベスとジョージア、息子のジェームズはミュージシャン、俳優として活躍。末っ子のガブリエルは今年21歳だ。1999年にはブラジル人モデルのルチアーナの間に息子ルーカス・モーリスも誕生している。クリント・イーストウッド:7人(2男5女)?5月に米寿を迎えるクリント・イーストウッドは7児の父とされているが、諸説あり。5人の女性との間に生まれた子どもたちについて、本人もTV出演で「お子さんは7人ですよね?」と聞かれた際に「少なくとも」と答えている。最初の妻との間の長男のカイルはミュージシャンになり、『グラン・トリノ』など父の監督作の音楽を担当したことも。カイルの妹アリソン、フランシス・フィッシャーとの間に生まれたフランチェスカも女優として活躍中。そして、父の後継者として期待されているのは、スコット・イーストウッド。フライトアテンダントの女性との間に生まれた彼は当初、本名のリーヴス姓を名乗っていたが、イーストウッド姓に変えて大ブレイクした。彼の妹ともう1人別の女性との間にも娘がいる。1996年に結婚したディナ・ルイスとの間に娘モーガンが誕生。ディナとモーガン、フランチェスカはリアリティ番組「Mrs. Eastwood&Company」(原題)でも有名。アンジェリーナ・ジョリー&マドンナ:6人アンジェリーナ・ジョリーやマドンナは6人の子を持つ母親だが、女性セレブの場合、妊娠出産とキャリアを両立させるのは万全のサポート体制があっても、簡単なことではない。アンジェリーナは、元夫のブラッド・ピットの間に娘シャイロと双子のノックスとヴィヴィアンをもうけたが、それ以前にカンボジアからマドックス、エチオピアからザハラ、ベトナムからパックスを養子として迎え、6人を育てている。マドンナは1996年に、パーソナルトレイナーとの間にもうけた第1子の娘ローデスを出産。98年に結婚したガイ・リッチー監督との間に息子のロッコが誕生した。離婚後の2006年にマラウィからデヴィッド・バンダ、2009年にマーシー・ジェームズ、2017年には双子の女の子(エスターとステラ)を養子に迎えた。ローデスは21歳になり、「X-girl」のキャンペーンに起用されるなど、モデルの仕事を始めている。アンジェリーナの長男マドックスも今年17歳。セレブの子どもとして、パパラッチに囲まれながら成長した彼らは今後、どんな道に進むのだろうか。(text:Yuki Tominaga)
2018年03月26日ジェイソン・ボーンのような無敵のアクション・ヒーローから、最新作『ダウンサイズ』の主人公ポールのような平凡な中年男まで、幅広い役をこなすマット・デイモン。今年はちょうど映画デビューしてから30周年だ。■下積みからの飛躍!巨匠の作品に呼ばれる売れっ子に1970年にマサチューセッツ州で生まれたマットはハーバード大学に進学した88年に、ジュリア・ロバーツ主演作の『ミスティック・ピザ』で映画デビューを飾った。といっても、これはセリフがたった1行の端役。その後しばらくはチャンスをつかめず、注目されたのは1996年、エドワード・ズウィック監督の『戦火の勇気』でヘロイン中毒の元兵士を演じたとき。わずかな出演シーンのために18キロも減量した姿は強い印象を残し、フランシス・フォード・コッポラ監督の『レインメーカー』(97)、スティーヴン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』(98)と巨匠の作品に呼ばれる売れっ子に。そして何と言っても幼なじみで親友のベン・アフレックとのコンビ作『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97)の大成功が大きく背中を押した。無名の若手俳優だった2人が共同で手がけた脚本をガス・ヴァン・サント監督が、マット主演で映画化。第70回アカデミー賞で脚本賞に輝き、2人は俳優としても大ブレイクを果たした。■コラボレーションの数の多さはマットの特徴監督や俳優仲間とのコラボレーションの数の多さはマットのキャリアの特徴だ。『オーシャンズ11』(01)で出会ったスティーヴン・ソダーバーグ監督やジョージ・クルーニーと友情が生まれ、『オーシャンズ』シリーズや最近では『恋するリベラーチェ』(13)などソダーバーグ監督作、ジョージの監督作にも出演。ヴァン・サント監督との仕事では出演のみならず、脚本や製作を手がけた。その1作『GERRY ジェリー』(02)はベンの弟・ケイシーとの共演作だが、そのケイシーが昨年、アカデミー賞主演男優賞を受賞した『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(16)はマットがプロデューサーを務め、作品賞候補にもなった。主役は本来マット自身が演じるはずだったが、スケジュールの都合で実現せず、マットは「ケイシー以外には渡したくなかった」と彼の起用について語ったが、実はケイシーはセクハラで訴えられた過去がある。昨年の授賞式でも、プレゼンターを務めたブリー・ラーソンは壇上でケイシーに対して冷たい反応を見せた。会場のあちこちにも微妙な反応が散見したが、マットはもちろん大喜び。司会を務めたジミー・キンメルと、アメリカではおなじみの不仲芸のコントをノリノリで披露したのは記憶に新しい。■“普通”を見失わない魅力とはマット自身は若い頃にはウィノナ・ライダーを始め、クレア・デインズやミニー・ドライヴァー、ペネロペ・クルスなど、うわさも含めて共演女優たちとの恋で知られたが、2005年に結婚した妻と4人の娘に囲まれ、浮いたうわさもなく家庭も円満。女性問題でトラブルの多いアフレック兄弟とも仲良くつき合っても、彼自身の風評に影響はなく、順風満帆なキャリアを築いてきたが、そうした流れに変化が現れたのは昨年10月のこと。出世作『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の製作総指揮を務めたハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ行為の数々が、被害女性たちの実名証言によって告発されたのだ。報道が出た直後、マットはそうした事実を知らなかったとコメントしたが、その後、ABC Newsのインタビューで「行動にもいろいろあると思う。誰かのお尻を軽く叩くのと、レイプや子どもに対する性的いたずらには違いがある。どちらも、立ち向かって根絶すべきものだけど、同一視すべきではない」と、ハーヴェイ擁護とも取れる内容を語ったことから、非難が殺到。今年1月に「TODAY」に出演し、「介入する前に、もっと多くの話を聞いておけばよかったと思っています」「本当に申し訳ないと思っています」と謝罪した。『ダウンサイズ』で共演したホン・チャウは「GOLDDERBY」のインタビューでマットについて、素晴らしい技術を持った俳優であり、チームのキャプテンのようだったと語った後、「クレイジーな裏話とかあればいいんだけど、彼はとってもノーマルなの。たぶん、それがマット・デイモンの一番変なところじゃないかしら?すごく普通だっていうところが」と付け加えた。自らの非を素直に認めて謝罪する潔さと、前述の監督たち以外にもクリント・イーストウッドやリドリー・スコットといった名匠に愛される優れたスキル。“普通”を見失わないという、大スターにとって尋常ではない感覚がマット・デイモンの芯にあるのだ。(text:Yuki Tominaga)
2018年03月18日女優・忽那汐里といえば…オーストラリア生まれのバイリンガル女優?キレキレダンスで話題を呼んだ“ポッキーガール”?社会現象ドラマ「家政婦のミタ」の“長女”?記憶に新しいところでは『キセキ -あの日のソビト-』の菅田将暉の恋人役?それが今年は海外作品での活躍がめざましく、ついに“ハリウッド女優”“国際派女優”という冠言葉が付くことになりそうだ。忽那さんのこれまでの軌跡とともに、今年公開される3作品に注目した。「ポッキー」CMや「家政婦のミタ」で話題に!1992年、オーストラリア・シドニーに生まれた忽那さんは、2006年、人気モデルや俳優が多数所属するオスカーコーポレーションの「第11回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞した。同じ年にはモデル部門賞とマルチメディア賞をW受賞した武井咲、演技部門賞の宮崎香蓮がおり、過去に審査員特別賞に輝いた“先輩”には米倉涼子や上戸彩がいる。2007年には「3年B組金八先生」第8シーズンで、自身さながらの帰国子女の生徒を演じて女優デビュー。その後、「あの子は誰?」とまず注目を集めたのが、江崎グリコの「第50代ポッキープリンセス」として出演したCMだ。かつて新垣結衣、石原さとみ、柴咲コウ、仲間由紀恵ら人気女優などが務めてきた「ポッキー」の新しい“顔”となり、「いきものががり」の「じょいふる」に乗せて、ミニスカートもお構いなしにキレキレのダンスを披露する姿が話題となった。ちなみに、先日亡くなった大杉漣さんも「メンズポッキー大杉漣」篇に出演していた。以降、TVドラマでは「太陽と海の教室」「メイちゃんの執事」「家族ゲーム」「ビター・ブラッド」などのほか、大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」にも出演。特に印象深いのは、最終回の視聴率が40%を記録した大ヒットドラマ「家政婦のミタ」(2011)だ。阿須田家にやってきた家政婦の三田(松嶋菜々子)や母の死の原因となった父(長谷川博己)の不貞に反発し、時に自暴自棄な行動をとりながらも、やがては三田によって変わっていく長女・結を好演。きょうだい役の中川大志や本田望結とともに脚光を浴びた。キネ旬ベスト・テンや日本アカデミー賞ほか映画新人賞を続々獲得スクリーンデビューは2009年の『守護天使』(監督:佐藤祐市)。2010年には、池松壮亮&大泉洋と共演した『半分の月がのぼる空』(監督:深川栄洋)で難病を抱えるヒロイン・里香役、『BECK』(監督:堤幸彦)で主人公“コユキ”こと田中幸雄(佐藤健)の恋人・南真帆役を演じ、期待の新人俳優に贈られるTAMA映画祭・最優秀新進女優賞を受賞。同時に受賞した安藤サクラとは、2013年『ペタル・ダンス』(監督:石川寛)で共演を果たしている。2012年には『少女たちの羅針盤』(監督:長崎俊一)、『マイ・バック・ページ』(監督:山下敦弘)にて第85回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、『マイ・バック・ページ』にて第66回毎日映画コンクール新人賞を獲得。宮澤賢治原作のアニメーション作品『グスコーブドリの伝記』で初の声優も務め、映画ファンにも認知される存在となった。さらに、2014年には第37回日本アカデミー賞にて菅田将暉、綾野剛、黒木華、星野源らと新人俳優賞を受賞。その対象となった作品は『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』(監督:行定勲)と『許されざる者』(監督:李相日)で、前者では艶という女性と逃げた父(阿部寛)と母(大竹しのぶ)に対して複雑な感情を抱える女子大生の麻千子を瑞々しく演じた。さらに、クリント・イーストウッド監督の同名作品をリメイクした後者では、渡辺謙、佐藤浩市、柄本明ら錚々たる俳優と共演し、顔に傷を負わされる女郎のなつめ役を熱演、「何か大きなものと戦った現場」であり、その体験は「大きな財産」と後にふり返っている。次第に活躍の場は海外へ!2018年は3作品に出演そして2015年には、台湾の名匠ホウ・シャオシェン監督のもと台湾・中国・香港合作『黒衣の刺客』に参加、ホウ監督は第68回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。インターナショナル版では忽那さんが演じた遣唐使の青年(妻夫木聡)の妻の回想シーンはカットされてしまったのだが、ホウ監督たっての希望で日本公開版ではそのシーンが無事復活。続く、日本・トルコ合作の『海難1890』(監督:田中光敏)では、主要キャストとして1人2役を演じる大役を果たした。忽那さんが演じたのは、明治時代の1890年、和歌山県串本町沖で起きた「エルトゥールル号海難事故」 で人命救助に尽くした、声を発せられないハルと、1985年、イラン・イラク戦争のただ中でイランの日本人学校教師を務める春海という2人の女性。トルコ人俳優のカナン・エジェとともに、2つの時代で両国の絆を見つめる存在となった。2016年には、『スモーク』で知られる香港出身ウェイン・ワン監督のもと、ビートたけし&西島秀俊と『女が眠る時』で共演。たけしさんと年の離れた恋人役となり、異様で妖艶な雰囲気を放ちながらスランプの小説家(西島さん)と観客の心を乱しまくった。こうした作品で少しずつ頭角を表してきた忽那さんだが、今年はよりステップアップした姿を目にすることになりそうだ。■Netflixオリジナル映画『アウトサイダー』3月9日(金)配信オール日本ロケで撮影された『アウトサイダー』(原題:『The Outsider』)がNetflixにて全世界同時配信。『ヒトラーの忘れもの』で第89回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたマルティン・サンフィリートが監督を務め、主演は『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞に輝いたジャレッド・レト。終戦後の大阪、囚われの身から解放された米兵・ニックが“極道”としての人生歩み始める物語となり、忽那さんはニックに仕事を与える清(浅野忠信)の妹、美由を演じる。予告編にはジャレッド演じるニックとのドライブシーンやベッドシーンも登場しており、さらに大人びた忽那さんの姿を目にすることができそう。■日米合作『オー・ルーシー!』4月28日(土)公開第70回カンヌ国際映画祭批評家週間にて上映された寺島しのぶ主演作。監督の平柳敦子は、桃井かおりを主演にした短編『Oh Lucy!』がカンヌなどで注目された気鋭。同作に新たな物語を書き加え、主演に寺島さん、共演に南果歩、役所広司、『ブラックホーク・ダウン』のジョシュ・ハートネットを迎えて長編デビュー作として再構築した。英会話講師に恋してしまう独身女性・節子を演じた寺島さんは、米インディペンデント・スピリット・アワードで『スリー・ビルボード』のオスカー女優フランシス・マクドーマンドらと主演女優賞にノミネートされる快挙。また、節子の姪・美花を演じた忽那さんも、昨年12月、マカオ国際映画祭にてアジアで国際的に活躍する若手俳優に贈られる「バラエティ・アジア・スター・アップ・ネクスト賞」に日本人で唯一選出された。■マーベル作品『デットプール2』(仮)にも出演!6月公開マーベル・コミックスの“異端”ヒーローを主人公に、R指定作品ながら日本をはじめ世界的にも大ヒットした『デッドプール』(2016)の続編にも出演が決定!引き続きライアン・レイノルズが主演を務めるほか、『アベンジャーズ』シリーズのジョシュ・ブローリンがケーブル役として参戦。これまで解禁されている映像では確認できておらず、演じるキャラクターは謎に包まれているが、米メディアによれば「重要な役」とのこと。ついにメジャースタジオ作品に初参加することに!そういえば、『海難1890』の田中監督は「トルコの編集マンたちが口々に言っていたことは、まさしく彼女はスクリーンを通して発信できる、そういう力を持っている人」「ぜひとも、どんどん海外で活躍してほしい」と激賞を贈っていた。また、忽那さん自身、「伝える側の人間でいたいって最近、特に思います。そういう意味で映画に携われるって一番幸せです。言葉ではうまく言い表せないけど、すごく大きな歴史に関わっているようで…」と映画での表現について語っていたこともある。「TVから消えた」とネット上ではさまざまな憶測が飛び交っているが、海外で撮影する機会が多ければ、日本のTVでレギュラー出演が困難になるのは仕方がないだろう。先日のアカデミー賞授賞式で作品賞を獲得したギレルモ・デル・トロ監督が、“映画という芸術とこの業界の素晴らしいところは、引かれた境界線を消すことができること”と話していたが、すでに忽那さんはそれを体現してみせているのかもしれない。(text:cinemacafe.net)
2018年03月10日◼︎「この映画はごく普通の人々に捧げた物語である。」クリント・イーストウッド『アメリカン・スナイパー』ではイラク戦争で戦った狙撃手を、『ハドソン川の奇跡』では"USエアウェイズ1549便不時着水事故”のパイロットを描くなど、実在の人物を描いてきた巨匠クリント・イーストウッド監督(現在87歳)。最新作となる『15時17分、パリ行き』では、2015年8月21日にアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリス内で発生したタリス銃乱射事件と、事件に立ち向かった幼なじみの3人の若者を描きました。「この映画はごく普通の人々に捧げた映画です」とイーストウッド監督が語る本作は、どんな作品なのでしょうか?◼︎『15時17分、パリ行き』のストーリー壁ひとつ隔てただけの家で、ともにシングルマザーに育てられたスペンサーとアレク。小学生の頃からいつも一緒に行動していたふたりは、学校でアンソニーという少年と出会い、意気投合する。大きくなり、別々の道を歩み始めた3人だったが、常に友情で繋がっていた。時は流れ、アメリカ空軍の空兵になったスペンサー。陸軍の州兵特技官となったアレク。そして、サクラメントにあるカリフォルニア州立大学の大学生だったアンソニーの3人は、「Face Time」で連絡を取り合い、ヨーロッパ中をバックパックで旅行する計画を立てる。スペンサーとアンソニーはローマで落ち合い、ベネチアへ。アレクはドイツに先に入り、3人はオランダで落ち合うのだった。そして運命の日、2015年8月21日――。フランスとスペインに列車で向かう計画した3人は、15時17分、アムステルダム初パリ行きの高速列車タリスへと乗車する。列車がフランス国境内に入ったのち、平和な車内で突如とんでもない事態が起きる。イスラム過激派の男が、自動小銃を発砲したのだ。乗務員は乗務員室に逃げ込み、554名の乗客全員の命が危険にさらされる中、スペンサー、アレク、アンソニーの3人は、犯人に立ち向かい……。◼︎見どころ1.幼馴染の若者3人が、本人役で出演!本作では、テロリストに立ち向かった3人の若者スペンサー、アレク、アンソニーの3人を、本人たちが演じています。当初は彼らの役を、オーディションによって募った俳優で考えていたイーストウッド監督でしたが、3人が一緒に過ごしている自然な姿を見た監督は、「自分を演じることができると思うかね?」と聞いたそうです。演技経験のない3人を、イーストウッドがどのように演出するのか。前代未聞のチャレンジをぜひチェックしてみてください!◼︎見どころ2.主人公たちの幼年時代本作の前半では、スペンサー、アレク、アンソニーの幼少時代が描かれます。カリフォルニア州サクラメントで一緒に育った自称”のけ者”の彼らは、どんな子どもたちで、どのようにして出会ったのか。小さいときからヒーローだったわけではなく、ごく普通の、どちらかといえばはみ出し者だった彼らが、なぜテロに立ち向かうことができたのか。いつ、どこでテロに遭遇してもおかしくない時代に、できること、必要なことをイーストウッドが問いかけます。◼︎見どころ3.ロードムービーとしても楽しめる映像本作は、94分という短めの上映時間ですが、テロのシーンだけが描かれるわけではありません。ローマのバチカン市国や、トレヴィの泉、ベネチアの水上バスやサンマルコ広場など、3人がバックパックでヨーロッパを旅するその映像も、見どころのひとつになっています。87歳を迎えてもなお、新たな挑戦を続けるクリント・イーストウッド監督。実際のテロ事件のシーンはわずかなため、車内のシーンだけと思って本作を観ると肩透かしを食らうかもしれません。ですが、主人公たち3人のバックグラウンドや友情を描いているからこそ、車内での彼らの行動が、真実味を持って迫ってきます。鑑賞するというよりも、体験するという感覚に近い本作。前代未聞のチャレンジを、スクリーンで見届けてみてはいかがでしょうか?◼︎『15時17分、パリ行き』公開情報『15時17分、パリ行き』3月1日(木)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国ロードショー監督:クリント・イーストウッド『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン配給:ワーナー・ブラザース映画上映時間:94分公式サイト:1517toparis.jp(C) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited, RatPac-Dune Entertainment LLC
2018年03月01日松雪泰子、藤木直人、渡辺直美らが日本版声優を務めることで話題のディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』。この度、新たに意外な俳優やタレントそしてベテラン声優たちが本作に参加していることが明らかになった。■声優界からチョー、立木文彦らが参加!まず声優界からは、大人気作「ONE PIECE」の“ガイコツ”キャラクター・ブルック役でお馴染み、チョーがなんとガイコツ役(事務官)を演じるほか、ジョン・ラッツェンバーガーの吹き替えを多く担当し、ピクサー作品の常連声優である立木文彦が、本作でも字幕版でジョンが演じた歯列矯正医のフアン・ハノキョーセー役を。また、主人公ミゲルのお母さん役に「機動戦士ガンダム00」の恒松あゆみ、ミゲルのひいおじいちゃん(パパ・フリオ)役に、クリント・イーストウッドやアラン・テュディックの吹き替えを多く担当する多田野曜平、ミゲルが大好きな映画の中に登場する修道女役を「マクロスΔ」「アイカツ!」の安野希世乃と、実力派たちが脇を固める。■大方斐紗子、鈴木拡樹ら俳優やタレントもまた、連続テレビ小説「あまちゃん」「ひよっこ」などに出演する女優・大方斐紗子が、ミゲルのひいおばあちゃん(ママ・ココ)役を。死者の国のガイコツの住人たちには、「弱虫ペダル」「刀剣乱舞」シリーズなどに出演し2.5次元ミュージカル俳優として大注目の鈴木拡樹、情報番組「news every.」に出演するフリーアナウンサー・寺田ちひろ、イケメンハーフモデルのカイミが、それぞれ特徴をもったガイコツのキャラクターで登場する。■シシド・カフカ、スカパラ茂木ら音楽界からも参戦!本作は音楽が重要な鍵を握っており、ミゲルがいたるところでミュージシャンと遭遇するのだが、それらの声優を担当した面々の中には、本物のミュージシャンやアイドル、DJが。まず、ミゲルが生者の国のマリアッチ広場で出会う女性ミュージシャン役に抜擢されたのは、「SKE48」の高柳明音。男性ミュージシャン役には、ラジオDJとして活躍する大抜卓人。そして、ミゲルが死者の国で出場する歌のコンテストのライバル役である“ロス・チャチャラコス”のメンバーに、本作の日本版エンドソングを担当している「シシド・カフカ feat. 東京スカパラダイスオーケストラ」からシシド・カフカと、「東京スカパラダイスオーケストラ」のドラマー・茂木欣一が挑戦している。『リメンバー・ミー』同時上映『アナと雪の女王/家族の思い出』は3月16日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月12日巨匠クリント・イーストウッド監督の最新作にして新境地となった映画『15時17分、パリ行き』から、主演デビューを飾った3人が運命の列車に乗るまでの軌跡を綴る場面写真が、いち早くシネマカフェに到着した。2015年8月21日にパリ行きの特急列車内起きた無差別テロ襲撃事件を基に、テロの“真実”に迫っていく本作。徹底したリアルを追及するため、実際に武装した犯人に立ち向かった3人の若者をそれぞれ本人が演じるという、ハリウッド映画史上前代未聞の試みに挑み、大きな話題となっている。このほど公開された場面写真は、事件当時学生だったアンソニー・サドラー、オレゴン州州兵のアレク・スカラトス、そして米空軍上等空兵のスペンサー・ストーンの3人がパリへ向かうため、特急タリス号へ乗り込むまでに訪れたヨーロッパ各地の観光シーン。劇中ではローマ、ヴェネチア、ベルリン、アムステルダムの定番の観光名所を訪れ、タリスに乗るまでの旅の軌跡が丁寧に描かれている。休暇が偶然に重なり、ヨーロッパを旅行することになった彼らの旅は、イタリア・ローマからスタート。スペンサーとアンソニーはホステルの前で待ち合わせ久しぶりの再会を喜ぶ様子や、コロッセウムやトレヴィの泉などローマの名所旧跡をめぐり楽しむ、ごく普通の若者の姿が写し出されている。ローマを後にして次に向かったのは、水の都ヴェネチア。水上バスで2人はリサという美しい女性に出会い、すっかり打ち解けた彼らは、リサと一緒にヴェネチアを散策。微笑ましい3ショットも到着。続いてアレクと合流するために、2人はドイツ・ベルリンへ。レンタサイクルでヒトラーが死んだとされる場所を訪れた後、バーで初老のミュージシャンと出会い、若い美女がたくさんいる「アムステルダムはサイコーだから、絶対に行くべきだ!」と強く勧められ、アレクと合流したスペンサーとアンソニーは、オランダ・アムステルダムへと向かう。そしてクラブでハメを外した二日酔いの朝、3人がレストランで次の目的地を相談する様子を捉えた場面写真。アンソニーはアムステルダムでの延泊を希望するが、「パリを見てみたい」というスペンサーの強い希望で、3人は2015年8月21日15時17分、パリ行きの特急タリス号に乗ることになる――。『15時17分、パリ行き』は3月1日(木)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月08日ジャニーズ事務所が所属タレントの肖像を、一部ネット解禁してから早1週間。以前からウェブ媒体関係者の間では「そろそろでは?」と期待する声が上がっていたが、いざ実現されると「本当にこの瞬間が訪れたのか」としみじみしてしまった。現時点で掲載できるのは、所属タレントが出席した記者会見や舞台挨拶、囲み取材で撮影した写真だ。原則として、第一報のニュース配信に対し、単独/集合問わず「3カットまで」の掲載制限があるとのこと。二次使用は不可なので、本稿では“解禁第一号”となった『羊の木』主演の錦戸亮さんの肖像は掲載できない。また、紙媒体(雑誌や写真集)の表紙もいまのところはNGで、被写体のシルエットが単色で塗りつぶされた、いわゆる「かまいたちの夜」状態は解消されていない。今後、どのようなルール変更がなされるかは、動向を見守るしかないが、同社が配布した資料によると「スマホを中心とした情報伝達・情報処理が大きな比重を占めるようになった市場の変化に段階的に対応してきた」といい、大きな決断だったことに間違いはないはず。ネット解禁に至ったもう1つの理由として、考えられるのが海外メディアへの対応だ。例えば、所属タレントが海外作品に出演したり、国際映画祭に出席したりする際、写真の撮影や掲載を制限することは難しい。2020年に開催される予定の東京オリンピック・パラリンピックを前に、世界規模での活躍を視野に入れれば、海外メディアを意識するのは当然だろう。実際、1月31日(水)に錦戸さんが出席した『羊の木』の記者会見が行われたのは、東京・有楽町の公益社団法人 日本外国特派員協会。まさに“解禁第一号”にふさわしい会場で、錦戸さんはハリウッド進出について問われ、「(機会があれば)挑戦させていただきたいです」と真摯に語っていた。ちなみに過去の事例をふり返ると、2006年10月に開催された第19回東京国際映画祭のオープニングセレモニーに、『硫黄島からの手紙』(クリント・イーストウッド監督)に出演した「嵐」の二宮和也さんが出席し、国内のウェブ媒体による撮影および掲載が許可されたケースがあった。(text:Ryo Uchida)
2018年02月07日巨匠クリント・イーストウッド監督最新作『15時17分、パリ行き』のワールドプレミアが行われ、イーストウッド監督をはじめ主要キャストらが登壇した。世界のメディアの中心地、カリフォルニア州バーバンクにあるワーナーブラザーススタジオにて行われた本作のワールドプレミアには、一般客を呼ばない厳戒態勢のなか、各地から多くのメディアが集結。主要キャストのほかにも、今回はイーストウッド監督の息子で俳優のスコット・イーストウッド、娘でモデルのフランチェスカ・イーストウッドも公開をお祝いしに登場。普段はインタビューにあまり答えないスコット・イーストウッドは、カメラに気付くと「話はお父さんに聞いて!」とコメント。さらに、サプライズで監督の大ファンのアーノルド・シュワルツェネッガーも駆け付けていた。イーストウッド監督が日本のカメラに気付くと、「是非、映画を楽しんで観てもらいたいね。これまで色んな場所で映画を作ってきたけど日本を舞台にした作品(『硫黄島からの手紙』)もあるよね。本作はいままでとは違う手法を取っている。今日は嬉しいよ」と日本のファンへメッセージ。また映画化しようと思った理由については、「大きな英雄劇で、すべて真実(リアル)だし、信念もあるし、我々が知らないことがたくさんあって是非皆が知るべきだと思ったから」と明かしていた。そして、“当事者主演“という大胆な演出で新境地を切り開いたことでも話題の本作。主演を務めたアンソニー・サドラー、スペンサー・ストーン、アレク・スカラトスは、今回黒のスーツに身を包み登場。レッドカーペットをとても楽しんでいる様子だったが、日本へのコメントを求められると、真剣な表情で「国とか文化の違いは関係ありません。日本の皆さんも、この映画のインスピレーションを共有してもらえれば嬉しいです」(アンソニー)、「我々は国も背景も様々異なりますが、感じることは同じだと思います」(スペンサー)、「僕の兄弟がいま日本にいるんです。だから映画館で僕みたいな人を見つけたら、彼だと思ってください(笑)」(アレク)とそれぞれ語り、また3人そろって「こんにちは、ジャパン!映画楽しんでくださいね!」とメッセージを寄せてくれた。『15時17分、パリ行き』は3月1日(木)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月06日原作小説は全世界で5千万部以上売り上げ、1995年にはクリント・イーストウッドにより映画化もされた『マディソン郡の橋』のミュージカル版が、山口祐一郎と涼風真世の主演で日本初演される。作品について、ふたりが語った。舞台『マディソン郡の橋』チケット情報アメリカ・アイオワで農家の妻として家族に尽くしてきた主婦フランチェスカが、その地特有の屋根つきの橋を撮影しに来たカメラマン・ロバートと出会ったことから始まる、4日間の恋を描いたラブ・ストーリー。大人の道ならぬ恋……という印象が強い物語だが、フランチェスカを演じる涼風は「これは大人の初恋、純愛。フランチェスカは、この4日間の純愛を大切に、その後の人生を生きていけたのかなと感じています」と、そのピュアさを強調する。ロバートを演じる山口は「ロバートはカメラマンで世界中を歩き回っている。一応、職業があるゆえにギリギリ“社会の範疇”にいますが、家庭もなければ、地域のコミュニティにも属していない。舞台設定は1960年代で、当時は彼のような人は少数派でしたが、共同体や家族関係が薄まっている今、彼の持つ疎外感や孤独は、皆さんにも共感してもらえるんじゃないかな」と、現代の視点からこの物語を語る。さらに山口は「当時の共同体には、女性はこうあるべき、父親は、母親はこうあるべきという無言の圧力があった。映画ではふたりの関係性を肯定するために、その中で孤立しているフランチェスカという面も強調されていた。ただ現代の僕らは、どちらかというとそういうこと(性役割)を批判的な目で見ている。2018年にやる今回の舞台では登場人物ひとりひとりが本当に誠実に生きていて、例えば“女性はこうあるべき”と思っている父親も、その人なりに一生懸命生きている。そこが魅力的です。誠実に生きているんだけれど、ちょっと噛み合わない人間関係。そんな中で(ふたりが出会い)ふと湧き上がってしまった人の思いは止められない……、そんな風になっています」と、今回の舞台版ならではの魅力も語った。ちなみにこれまでも『エリザベート』『貴婦人の訪問』など共演が多いふたり。今回は改めてどっぷりと恋愛関係に陥る関係性になるが……。「(今作の共演が)今で良かった(笑)。もうちょっと前だったら人生をダメにしていたかも(笑)」(山口)、「何作か共演させていただいていますが、こんなに間近に感じることは初めてでドキドキ。今、山口さんの顔を見られません(笑)。これが純愛なのかも」(涼風)と、お互いに照れ笑い。息もピッタリのふたりが、名作にどう息を吹き込むのか。乞うご期待。2月24日(土)開幕の東京・THEATRE1010公演から始まり、3月2日(金)から21日(水・祝)まで東京・シアタークリエ、3月28日(水)から4月1日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演される。チケットは発売中。
2018年02月02日巨匠クリント・イーストウッド監督が現実に起きた無差別殺傷テロ事件を基に描く『15時17分、パリ行き』。事件の当事者が本人役で出演する前代未聞のキャスティングで話題を呼ぶ本作の、予告映像と監督コメントが到着した。今回解禁された予告編は、2015年8月21日、554人の乗客を乗せてアムステルダムを出発した高速国際鉄道タリスがパリに向かって走る様子を映し出す。車内には、ヨーロッパ旅行中の幼馴染の3人の若者たち、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン。だが、すぐに尋常ではない様子を感じ取った3人。そして、銃を手にした犯人が乗客たちの車両へと歩みを進める緊迫する車内の空気と重ねて、テロに立ち向かった3人の若者の生い立ちが綴られていく。「自分の過去をふり返ると、何を優先して生きてきたかがわかる」と励ます声に重なり、軍隊に入隊し厳しい訓練に励む青年、幼き日にベッドに身を託して祈りをささげる少年、学校でイジメに遭い、ふて腐れながらロッカーに八つ当たりする少年や、いつも温かく見守ってくれた母のハグなど、誰でも共感できる彼らの成長の葛藤が映し出される。やがて、それぞれの試練を抱えながらも成長した3人の幼なじみは再会し、つかの間の休暇を取る。ヨーロッパでの再会のハンドシェイクは、かつて森を駆けた時に交わした少年時代と同じだ。米空軍兵スペンサーは「自分でもわからないけど、運命に押されている気がする」と、学生生活を送るアンソニーに語る。その後、若者たちが運命の時を迎える瞬間を描いた映像には、思わず胸が熱くなり、本編への期待は高まるばかりだ。また、今回、現実に起きた事件の当事者を本人役で登場させるという前代未聞の試みを成し遂げたイーストウッド監督から、自信に満ちたコメントが到着している。クリント・イーストウッド監督 コメントこの映画はごく普通の人々に捧げた物語です。彼らは旅行中の青年で、テロリストが電車に乗り込んできた時にとっさにアクションを起こしたのです。テロリストは300発近くの弾丸と銃を持っていました。悪事を企んでいたことは明白です。私は、数多くの素晴らしい俳優たちと出会ってきました。おそらく彼らを起用したとしても素晴らしい仕事をしてくれたでしょう。しかし私は、この3人の若者たち自身に演じてもらうことこそ、もしかすると面白い試みなのでは?と思い始めました。私は彼らと共に、事件が起こった全く同じ場所で撮影を行いました。彼らは熱意をもって挑戦し、私たちは彼らを受け入れました。きっと映画を観れば、驚いてくれると思います。3人のどこにでもいる普通の若者たちが、あの事件を体験した他の人々とともに、あの場所を再び訪れるという体験は、彼らにとっても心の浄化になったのではないかと思っています。87歳を迎えてもなお、現役の監督として新たなる挑戦を続けるイーストウッド監督の最新作。いまを生きる全ての人々に捧げられた物語を、まずはこの予告編から確かめてみて。『15時17分、パリ行き』は3月1日(木)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月01日クリント・イーストウッド監督最新作、映画『15時17分、パリ行き』が、2018年3月1日(木)より全国の劇場で公開される。無差別テロ事件を描く実話『許されざる者』『ミニオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞作品賞と監督賞を受賞、近年では『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』と、真のヒーローの真実を巧みに描いてきた巨匠クリント・イーストウッド。そんな彼の最新作となる『15時17分、パリ行き』は、監督史上最短となる94分の上映時間だ。本作では、アムステルダム発・パリ行きの特急列車内で起きたイスラム過激派による無差別テロ「タリス銃乱射事件」の現場に偶然居合わせ、命を捨てる覚悟で犯人に立ち向かった3人の若きアメリカ人を描く実話を描く。主演は“当事者本人”、究極のリアリティでテロリズムの真実に迫る作品の最大の特徴は、テロ事件に居合わせた主演3人を、それぞれ当事者本人が演じたということだ。『ハドソン川の奇跡』でも実際の現場にいた人々をエキストラとしたが、今回はよりリアリティにこだわり、主演3人をはじめ、乗客として当時列車に居合わせた乗客役も当事者たちに出演を依頼。撮影も実際に事件が起きた場所で行うなど、ハリウッド映画史上前代未聞の試みに挑戦した。ヨーロッパを旅行中だった彼らー米空軍兵スペンサー・ストーン(23)、オレゴン州兵のアレク・スカラトス(22)、彼らの友人の大学生アンドニー・サドラー(23)ーは、なぜ勇気ある行動を起こせたのか?ごく普通の人々が起こした奇跡を、事実に基づくストーリーと徹底的なリアリティで描く人間ドラマとなっている。クリント・イーストウッド「この映画はごく普通の人々に捧げた物語」「マンチェスター・アリーナ会場テロ事件」など、2017年に世界で起きたテロ事件は114件にのぼる。イーストウッド監督は「数多くの俳優たちと会ったが、実際の体験者に演じてもらうことが面白い試みだと思った。彼らはやる気になってくれて、天性の才能を発揮し、事件当時の再現でカタルシスも得られた」とし、テロを経験した当事者たちの心情に寄り添いながらも、「これは実際に彼らが体験した物語だ。真実なんだ」と強調している。いつ、どこで、誰もがテロに直面してもおかしくない今こそ受け止めるべき、イーストウッドによる“今を生きる全ての人々に捧ぐ物語”だ。あらすじ2015年8月21日、乗客554人を乗せたアムステルダム発パリ行きの高速列車タリスが発車した。フランス国境内へ入ったのち、突如イスラム過激派の男が自動小銃を発砲。乗務員は乗務員室に逃げ込み、500名以上の乗客全員が恐怖に怯える中、ヨーロッパを旅行中だった幼馴染3人の若者が犯人に立ち向かった――。作品情報映画『15時17分、パリ行き』公開日:2018年3月1日(木)原題:『THE 15:17 TO PARIS』監督:クリント・イーストウッド(『アメリカン・スナイパー』『硫黄島からの手紙』『ハドソン川の奇跡』)脚本:ドロシー・ブリスカル出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン原作:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、そしてジェフリー・E・スターン著の「The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train and Three American Heroes」©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT INC.
2017年12月17日『ミリオンダラー・ベイビー』『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』などを手掛ける巨匠クリント・イーストウッド監督の最新作『THE 15:17 TO PARIS』(原題)が、『15時17分、パリ行き』の邦題で2018年3月1日(木)より日本公開されることが決定した。■ストーリー2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速列車タリスが発車した。フランス国境内へ入ったのち、突如イスラム過激派の男が自動小銃を発砲。乗務員は乗務員室に逃げ込み、500名以上の乗客全員が恐怖に怯える中、幼なじみの3人の若者が犯人に立ち向かった――。87歳で映画界の第一線を走り続けるイーストウッド監督が今回描くのは、2015年8月21日、500名以上の乗客を乗せたパリ行きの特急列車内、乗客全員をターゲットにした無差別テロ“タリス銃乱射事件”。「The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train, and Three American Heroes」(アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、ジェフリー・E・スターン著)に基づき、イスラム過激派の武装した男が企てるなか、犯人に立ち向かった3人の若きアメリカ人を描く。■前代未聞! 実際のヒーロー3人が“本人役”で主演ニューヨークのハドソン川で起こった、“奇跡”と賞賛された航空機事故の驚愕の生還劇の知られざる真実に迫った『ハドソン川の奇跡』では、実際の現場にいた人々がエキストラとして参加したが、本作ではさらに徹底したリアリティにこだわり、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、それぞれ“本人役”で出演を務めるという、ハリウッド映画史上前代未聞の試みに挑戦!また、乗客として当時の列車に居合わせた乗客も出演し、さらに事件が起きた場所で撮影に挑むという、究極のリアリティの追求を試みた。2015年「パリ同時多発テロ」、2017年「マンチェスター・アリーナ会場テロ事件」など、世界中を震撼させるテロリズム。今年だけでも世界中でテロが114件(11月7日まで。公安調査庁調べ)起きているという事実。いつ、どこで、誰もが直面してもおかしくないいま、イーストウッド監督が初めて無差別殺傷テロを描く本作。「この映画はごく普通の人々に捧げた物語」と語る監督が描く、テロリズムの“真実”とは…。『15時17分、パリ行き』は2018年3月1日(木)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年12月14日巨匠に愛される二宮和也は、日の本一の屈折男子。『ラストレシピ~麒麟の舌を持つ男~』でもその個性は健在だった。現在上映中の『ラストレシピ~麒麟の舌を持つ男~』(滝田洋二郎監督)を見る前は、クリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』(06年)+倉本聰脚本の連続ドラマ『拝啓、父上様』(07年)+山田洋次監督の映画『母と暮せば』(15年)のような作品かと想像していた。主人公・二宮和也が戦火のなかでも人に喜んでもらえる美味しい料理を作り続けるというような、とにかく戦時中の出来事を丁寧に再現しつつ、家族やかかわりのある人物たちとの触れ合いを描いたヒューマニズムにあふれた映画に違いないと。ところがその予測は外れ、二宮演じる主人公は現代の料理人だった。彼と戦争をつなげるのは、一度食べたものは完ぺきに再現できる天才的味覚と料理の腕を買って、太平洋戦争開戦直前の満州で料理人・山形直太朗(西島秀俊)が考案した伝説のフルコース“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現してほしいという依頼だった。物語はたちまちミステリーの様相を呈し、二宮演じる・天才料理人・佐々木は、料理探偵のごとく、伝説の料理のヒントを探っていくうち、レシピ誕生にまつわるある重大な出来事を知ることになる。○二宮が出す、どこか世を拗ねた空気映画は、太平洋戦争開戦直前の満州でレシピ作りに全身全霊を注ぐ西島秀俊のパートと、それを調べる現代の二宮和也のパートの2層になっている。ずしりと思い戦争記録映画かと思ったら、ドンデン返しのある娯楽ミステリー映画のような世界に寄せているところもあって、広い層が楽しめるようになっている。後半、出てくる、2つの、ある悲しい出来事の描きがあまりに唐突で、連続ドラマにおける“チャンネルを変えさせないための引き”もしくは“次週も見てもらう引き”みたいで戸惑いを隠せない部分もあったとはいえ(未見の方はぜひ、自分の目で確かめてください)、満州パートも、現代日本パートも、出演俳優はみな真摯で、瞬間瞬間をビビッドに演じている。西島秀俊は、ひたすらまっすぐ料理に勢力を注いでいて、二宮和也は、料理の腕(舌)は確かだが、どこか斜に構え、世を拗ねた空気を出している。この世を拗ねた感は、二宮和也の得意技である。それを、故・蜷川幸雄が好んでつくった映画『青の炎』(03年)や舞台『シブヤから遠く離れて』(04年)は、二宮が演じる屈折男子を存分に味わえる作品になっていた。クリント・イーストウッドの心も捉えたという『青の炎』から14年、『ラストレシピ』の二宮演じる佐々木も、オトナになっても屈折男子というふうで、綾野剛演じる友人に手を焼かれている。とはいえ、最初、料理するとき、料理にまっすぐ向き合ってなさすぎに見えて、『拝啓、父上様』で料理人の役を体験済みなのに……と思っていたところ、佐々木がラストレシピ探しを終える頃、ずいぶんと料理への向き合い方が変わっていくのだ。この映画は、ラストレシピ探しであると同時に、屈折男子・佐々木の自分探しの旅でもある。そのダイナミズムを、二宮和也はじつに巧みに繊細に演じている。大雑把な料理ではない、繊細な繊細な味付けで。主人公とはいえ、佐々木は傍観者のようなもの。にもかかわらず、劇的で俳優が熱っぽい満州パートにかき消されないで、主役として立っていられるのは、二宮だからこそだろう。変化を、台詞などに頼らず、向き合う心情によって、姿勢が変わり、指先への神経の伝わり方も変わり……さらに過去から引き継ぎ、その肉体にひっそり隠れていたものがひょいと顔を出すような神秘な部分まで。やっぱり、イーストウッド、蜷川幸雄、倉本聰、山田洋次など巨匠に起用されるだけはある。○ちょっとちがう角度から真実に光をその演技の原動力は何か。なんといっても二宮和也が、日本を代表する屈折男子だからだろう。屈折とは、世の中に決して埋没しないことだ。誰もが、なんとなく、声の大きな方向に流れていってしまうなか、ほんとうにそれでいいのか? と立ち止まって疑問を発し続けることだ。かつて、倉本聰が二宮に当てた手紙でも、二宮の魅力を逆説的に語っているものがあったが、まさにそれ。『ラストレシピ』も、ともすれば、戦争中の悲劇に「泣けました」「感動しました」(あと「美味しそうでした」とかも)という感想ばかりがついてしまう可能性もある映画になりかねないが、二宮和也の斜に構えた空気がそれを留まらせる。ほんとにそれだけ? と。それは『硫黄島からの手紙』+『拝啓、父上様』+『母と暮せば』+『青の炎』の魂でもある。映画の宣伝で出演したNHK『あさイチ』プレミアムトークで、役者ではなくアイドルだと達観していたことが話題になったが(10月27日放送)、それもまた、彼特有の屈折ゆえの発言ではないかと思う。役者として熱くまっすぐ芝居を語ることなく、ちょっとちがう角度から真実に光を当てる。なかなかできるものではない。巨匠はそういう若者に弱いのだ。ほんとうにニクイほど巨匠転がしである。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2017年11月23日連ドラ『陸王』(TBS系)の視聴率がジワジワと上がっている。11月5日放送の第3話では、平均視聴率15%を記録した。 「人気を牽引しているのは役所広司さん(61)の熱い演技です。ネット上でも『役所さんの男泣きにグッとくる』といった感想が、しばしば見受けられます」(テレビ局関係者) いまや日本を代表する俳優となった役所。だが、そんな彼も妻・さえ子さん(66)と結婚した35年前は、“稼げない無名俳優”の1人に過ぎなかった。さえ子さんは当時、俳優座の中堅女優として活躍しており、役所が所属していた「無名塾」でも稽古していた。八畳一間家賃3万円のアパートからスタートした2人だったが、結婚直後から役所の俳優人生も激変する。 「結婚から1週間後、NHK大河ドラマ『徳川家康』の織田信長役に決まったのです。大抜擢でしたが、役所自身も『結婚祝いで役をもらったようなもの』と、語っていました。その演技力と存在感で一躍脚光を浴びた役所は、次々に当たり役をモノにしていったのです」(映画関係者) 役所が所属しているのは’84年に夫妻で設立した事務所。夫人のさえ子さんは、その社長を務めている。結婚後も女優業を続けていたさえ子さんは、いつしか一線から身を引き、夫のプロデュースに徹するようになった。役所夫妻の知人は言う。 「1日のスケジュール管理から、どんな仕事を受けるかの最終判断まで、さえ子さんが行っているのです。はっきり言って、役所さんはものすごい恐妻家です(笑)。特にさえ子さんは、仕事となると妥協を許さず、とても怖くなるそうです。役所さんも奥さんの評価にいつも戦々恐々としています」 そんな凄腕社長であるさえ子さんのおかげで、事務所の経営も好調だ。役所の資産といえば都内の高級住宅地にある3階建ての自宅と渋谷区にある4階建てビル。いずれも事務所名義だ。 「鑑定したところ、自宅は土地(約130坪)が2億8千万円で、建物が7億7千万円。建物は大きいうえに鉄骨造りで、かなり高額です。ビルは土地(約55坪)が3億3千万円で建物が2億円弱でした」(不動産関係者) 不動産だけで約16億円!実は役所夫妻には大きな夢があるという。 「あまり知られていませんが、“名優”役所広司の最終目標は映画監督になることなのです。俳優は年を取ってくると役柄も限られてきますからね。’09年には『ガマの油』という映画の監督を務めましたが、あまり話題にならず、残念がっていました。資産形成は将来の映画製作のためでもあるのです。役所さんはクリント・イーストウッドのような、主演俳優も監督もできる存在を目指しています。それを理解し、後押ししているのが、さえ子さん。常に役所さんのスペックを広げるために、大御所監督から若い監督まで、幅広く仕事をさせるようにしているのです」(前出・知人)
2017年11月14日© 2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.ソフィア・コッポラ監督による最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』が、2018年2月23日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国で公開決定。映画界はもちろん、ファッション界を含め世界中の女性たちのアイコンとして君臨し続けるソフィア・コッポラ監督の長編6作目。5月に開催された「第70回カンヌ国際映画祭」にて、女性監督としては56年ぶり、史上2人目の監督賞に輝くという快挙を成し遂げた話題作だ。南北朝時代の閉ざされた女子学園に一人の負傷兵が転がり込んで来ることで巻き起こる女たちのスリリングな愛憎劇であり、ソフィア・コッポラの最高にポップで可愛い世界観を大きく覆す”新境地”。原作は1971年にクリント・イーストウッド主演『白い肌の異常な夜』で既に映画化されているが、本作はリメイクではなく「原作をもし女性視点で描いてみたら」という新たな視点によるもの。さらに、本作を彩るキャスト陣は、ソフィア・コッポラ映画史上最も豪華ともいえる面々が集まった。秩序を守る女学院の園長役にはニコール・キッドマン、小悪魔な生徒役にエル・ファニング、恋に恋する純粋な教師役をキルスティン・ダンスト、負傷兵役をコリン・ファレルが演じている。アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは情欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは―。閉ざされた女の園に、招かれざる男がひとり。心かき乱され、本能が露わになる純白の聖女たちの愛憎劇に注目だ。
2017年11月01日ガーリーカルチャーのアイコン、ソフィア・コッポラが新境地に挑み、カンヌ国際映画祭で話題をさらった最新作の邦題が『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』に決定。ニコール・キッドマンら豪華キャストが集結した本作が、2018年2月23日(金)より日本で公開される。ポップで可愛いガーリーカルチャー全開の世界観の造り手として、不動の人気を誇るソフィアが今回挑むのは、南北戦争期、閉ざされた女子学園に1人の負傷兵が転がり込んでくることで巻き起こる女たちの愛憎劇。1971年にクリント・イーストウッド主演『白い肌の異常な夜』として映画化もされているが、ソフィアは本作のメガホンを取るにあたり、「あくまでリメイク作品ではなく、原作を”もし女性視点で描いてみたら…” という発想で本作を制作した」と述べている。キャスト陣には、ソフィア映画史上最も豪華ともいえる面々が集結!秩序を守る女学院の園長役にはニコール・キッドマン、小悪魔な生徒役にエル・ファニング、恋に恋する純粋な教師役をキルスティン・ダンスト、負傷兵役をコリン・ファレルが演じるほか、『スパイダーマン:ホームカミング』『ナイスガイズ!』のアンガーリー・ライス、『サウスポー』『ピートと秘密の友達』のオオーナ・ローレンスなど、美少女たちも極上のミステリーに彩りをそえる。今年5月に世界に先駆け初披露された第70回カンヌ国際映画祭では、ソフィアは女性監督としては実に56年ぶり2人目の快挙となる監督賞を受賞。6月の北米公開を皮切りに、世界中のメディアや評論家を唸らせていることからも、期待は高まるばかり。世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人は、秩序と欲望、どちらを取るのか。彼女たちが最後に下した決断とは――。ソフィア・コッポラが満を持して新境地のスリラーに挑む意欲作から目が離せない。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2018年2月23日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月01日「丸の内ピカデリー爆音映画祭」が、2017年10月13日(金)から11月10日(金)まで丸の内ピカデリー3にて開催される。2017年3月の第1回開催での好評を受け、再び丸の内ピカデリーにて行われることとなった「爆音映画祭」。「映画は"音"でもっと楽しめる!」をコンセプトに、話題の最新作から名作までを4週間に渡って一挙爆音上映する。作品、シーンごとに適した音響調節が為され、臨場感たっぷりの映画鑑賞が楽しめる。中でも是非"爆音"で堪能してほしい作品は、SF映画史上最高傑作との呼び声高い『ブレードランナー』の未公開シーンなどを追加した『ブレードランナー ファイナル・カット』と待望の続編『ブレードランナー 2049』だ。他にも、2009年に起きた飛行機不時着水事故の知られざる事実を実写化したクリント・イーストウッド監督作『ハドソン川の奇跡』や、『ダークナイト』のクリストファー・ノーラン監督が「ダンケルクの戦い」での若き兵士たちを描いた『ダンケルク』、人気若手俳優・菅田将暉主演による寺山修司原作『あゝ荒野』など、話題作を早くも"爆音"で堪能できる絶好の機会となっている。【詳細】丸の内ピカデリー爆音映画祭開催期間:2017年10月13日(金)~11月10日(金)場所:有楽町マリオン新館 5F「丸の内ピカデリー3」住所:東京都千代田区有楽町2-5-1TEL:03-3201-2881料金:各作品によって異なる上映作品:ブレードランナー 2049(初)/ブレードランナー ファイナル・カット(初)/ダンケルク/インターステラー/インセプション/フルメタル・ジャケット/2001年宇宙の旅/マッドマックス 怒りのデス・ロード/マッドマックス2/ハドソン川の奇跡(初)/ジャージー・ボーイズ(初)/IT / イット"それ"が見えたら、終わり。(初)/悪魔のいけにえ/地獄の黙示録 劇場公開版/キングスマン/メッセージ/あゝ荒野<前篇・後篇>(初)/超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか/この世界の片隅に※チケット価格やスケジュールに関しては公式HPを確認チケット購入方法:各入場券は2017年10月2日(月)17時より丸の内ピカデリー公式HPにて、劇場窓口は3日(火)営業開始時間より発売開始(但し、残席がある場合に限る)
2017年09月25日映画館に大規模かつ高品質な音響機器をセッティングし、作品の持つ“音”を大音量で表現する映画祭「丸の内ピカデリー爆音映画祭」(以下、爆音映画祭)が大好評につき、2回目の開催が決定!10月13日(金)~11月10日(金)の期間、丸の内ピカデリー3にて実施される。爆音映画祭では、リドリー・スコット監督の傑作SF映画『ブレードランナー』(1982)の待望の続編『ブレードランナー 2049』が10月27日(金)より全国公開するのを記念して、『ブレードランナー 2049』そして『ブレードランナーファイナル・カット』の初爆音上映が決定!そして爆音映画祭をプロデュースする樋口泰人(株式会社Boid代表)が、スタンリー・キューブリック、クリント・イーストウッド、クリストファー・ノーランの傑作など、これぞ“爆音”で堪能してほしいと考えた名だたる豪華名作の数々を、新作・旧作織り交ぜ選出し、作品それぞれに適した音響調整を実施。(全ラインナップは下部に記載)また、全ラインナップのうち、『ブレードランナー 2049』『ブレードランナーファイナル・カット』『ジャージー・ボーイズ』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』『あゝ、荒野 <前篇・後篇>』『ハドソン川の奇跡』は爆音映画祭初上映となる。迫力のあるシーンは、よりダイナミックに、緊張感のあるシーンは、よりきめ細やかに、作品・シーンそれぞれに合わせ、繊細に音量・音圧が調整されており、これまでには決して体験することのできなかった新たな感動が体験できる機会。大好きな作品も、爆音で観ればまた違った面白さに出会えるかもしれない。(text:cinemacafe.net)■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENTインターステラー 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.マッドマックス 怒りのデス・ロード 2015年6月20日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITEDキングスマン 2015年9月11日より全国にて公開(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporationこの世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会メッセージ 2017年5月19日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開ブレードランナー 2049 2017年10月27日より全国にて公開ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年09月22日新たな「アベンジャーズ」へのカウントダウンとなるマーベルの『マイティ・ソー バトルロイヤル』が11月3日(金・祝)より日米同日公開を迎える。本作で、ソー役クリス・ヘムズワースはこれまでトレードマークだったブロンドのロングヘアから打って変わってスッキリとした短髪となっており、彼の身にいったい何が起こったのか、注目が集まっている。さらに、この秋公開される作品でもショートヘアスタイルのイケメン俳優たちが勢ぞろい!“スッキリ”ヘアスタイルで颯爽と激しいアクションをこなして見せる、そんなワイルドな彼らの姿に注目した。爽快系短髪●スコット・イーストウッド&フレディ・ソープ『スクランブル』 9月22日(金)公開マニア垂涎の“お宝”クラッシックカーをめぐる怒涛のクライム・エンターテインメント『スクランブル』からは、高級クラシックカー専門の強盗団・フォスター兄弟を演じる2人。兄アンドリューを演じるのは、名匠クリント・イーストウッドの息子で『ワイルド・スピード ICE BREAK』に出演し、アクション俳優として大成してみせたスコット。弟ギャレットには、本作が映画初出演となるフレディ・ソープ。いま注目度MAXのショートヘア・イケメン兄弟が、観る者を爽快に欺く!憂い系短髪●ライアン・ゴズリング『ブレードランナー 2046』 10月27日(金)公開1982年に誕生したSF映画の名作『ブレードランナー』。それから30年後の2049年の世界を描く本作『ブレードランナー 2046』で、新たな主人公“K”を演じるのがライアン・ゴズリングだ。賞レースを席巻し、日本でも話題となった『ラ・ラ・ランド』が記憶に新しいライアンだが、ピアノを奏でながらなびいていたブロンドの前髪も、本作では短くカット。ワイルドでありながら、どこか憂いを感じさせるアクション俳優として、ライアンを観られる機会になりそうだ。マッチョ系短髪●クリス・ヘムズワース 『マイティ・ソー バトルロイヤル』 11月3日(金・祝)公開『マイティ・ソー バトルロイヤル』の主役ソーを演じるヘムズワースも、本作ではショートヘア姿を披露。これまでのソーといえば、ブロンドのロングヘアをトレードマークに、アベンジャーズのメンバーでさえ持つことのできなかったハンマー、ムジョルニアを手にして戦ってきたが、今回はマーベル初の女性ヴィランにして最強の死の女神ヘラ(ケイト・ブランシェット)に、ムジョルニアを片手で粉々にされてしまう…。ソーがどんな経緯でショートヘアになってしまうのか、まだ明かされてはいないが、これまでとは全く違う彼の姿が見られる本作の注目度は急上昇中。短髪になり、よりワイルドさが増したヘムズワースの姿に、ネット上でも称賛のコメントが続々。ロキ(トム・ヒドルストン)やオーディン(アンソニー・ホプキンス)などお馴染みのメンバーはもちろん、ソーとともにアベンジャーズのメンバーとして戦ってきたハルク(マーク・ラファロ)も参戦。この超豪華キャストの共演という点でも見逃せない。『マイティ・ソー バトルロイヤル』は11月3日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブレードランナー 2049 2017年10月27日より全国にて公開マイティ・ソー バトルロイヤル 2017年11月3日より全国にて公開(C) Marvel Studios 2017
2017年09月09日クリント・イーストウッドを父に持つ、イケメン二世俳優スコット・イーストウッド。そして、「世界で美しい顔100」(2015年)において第9位に選ばれ『ブレードランナー 2049』にも出演する女優アナ・デ・アルマス。このほど、いまハリウッドでも注目を集める若手俳優の2ショット写真が激写された。クラシックカーの運転席から後部席のカメラを見つめるのはスコット・イーストウッド(31)。巨匠イーストウッド監督の息子にして、いまハリウッドでノリにのっているイケメン二世俳優の注目株。がっしりとした顎のラインやセクシーな笑顔、鍛え上げられた身体、そしてアイコニックな眉は往年の映画ファンなら、若かりしころの父の姿を彷彿とさせる。そんなスコットは、『父親たちの星条旗』(’06)で映画デビュー後、『グラン・トリノ』『人生の特等席』と父イーストウッド監督作品に相次いで出演。DCコミックの実写映画作品『スーサイド・スクワッド』、ジョセフ・ゴードン=レヴィットとの共演も話題となった『スノーデン』など話題作での存在感、さらには大ヒットシリーズ最新作『ワイルド・スピード ICE BREAK』では生まれもったスター性に加え、アクション俳優としての存在感も放ち、2018年3月全米公開の『パシフィック・リム:アップライジング/ Pacific Rim: Uprising』(原題)も控えている。一方、スコットの助手席に座る美女はアナ・デ・アルマス(29)。いまや「世界で美しい顔100」の常連といえるキューバ出身の若手女優だ。キアヌ・リーブスが製作・主演を務めた『ノック・ノック』(’15)と『エクスポーズ 暗闇の迷宮』(’16)で注目され、リドリー・スコット製作総指揮、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ブレードランナー2049』(10月27日公開)ではライアン・ゴズリング、ハリソン・フォードと共演を果たすなど、ハリウッドでのネクストブレイクが予想される女優の1人だ。実はこの2人、映画『スクランブル』ではカップルを演じている。本作は、高級クラッシクカー専門の華麗なる窃盗団・フォスター兄弟が、二重三重にも入り組んだトリックを駆使して、凶悪なマフィアたちから3800万ドルもの走る芸術品【フェラーリ250GTO】を盗み出す、という物語。スコットはフォスター兄弟の兄・アンドリュー役を、アナはアンドリューの彼女ステファニー役を演じている。アナが彼について「スコットは驚異的よ。経験も豊富で、いつもできる限りの方法で助けてくれようとするの」と言えば、スコットも「アナは素晴らしい女優だよ。ラテンアメリカの小さな爆竹のような女性さ。彼女と仕事ができて、とてもよかったよ」とべた褒め。本作撮影中のこの2ショットからも、お互いへの信頼度の高さ、プロフェッショナルな姿勢が伝わってくる。ハリウッドが最も注目する2人の共演は、気にならずにはいられない。『スクランブル』は9月22日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月06日