辻仁成が原作・脚本・演出を務める舞台『99才まで生きたあかんぼう』が2月22日、東京・よみうり大手町ホールで開幕。ある男の0才から99才までの人生を、村井良大、松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二のたった6人の俳優で演じるコメディ作品だ。開幕を前に、総通し稽古(ゲネプロ)が行われた。舞台『99才まで生きたあかんぼう』チケット情報物語は、村井が演じる「男」を軸としながら、笑いあり涙ありの人の一生を描いている。思わず出演俳優は6人だったことを忘れるほど、様々な登場人物が出入りする(松島は最多15役を演じる)。あかんぼうの時から青年、中年、老人と実に上手く年をとっていく主演の村井の演技はもちろん、俳優陣の変身ぶりにはぜひ注目してほしい。泣きながらこの世に生まれた時。母親にオムレツの作り方を教わった時。初めて恋をした時。愛する人を失った時……。舞台中央の電光掲示板に表示される「年齢」を感じつつ、繰り返される日常の場面場面を鮮やかに切り取ったテンポの良い演出。SUGIZOの音楽に合わせて時折挟まるダンスシーンや、黒いマントとサングラスを身にまとった狂言回しの「神」の存在もいいアクセントになっている。「ネガティブなことが起こるのは試されていると思えばいい」、「一生懸命今を生きるがよい」などと、辻自身がおそらく実体験から感じた人生訓が随所に散りばめられており、きっと心に響く言葉や場面があるはずだ。ゲネプロ前の囲み取材で、辻は「若い役者の方々とやるのは初めて。エネルギッシュで非常に演出をしていて毎日が楽しかった」と制作過程を振り返りつつ、「生まれて初めて書いたコメディ。今まで悲しいラブストーリーやシリアスが多かったけれど、吹っ切れて、人生笑い飛ばせという感じになってきた。若い彼らのエネルギーを借りて、『立ち直る力』みたいな感じの舞台にしたい」と見どころを語った。主演の村井は「人の一生を描いている物語で、僕自身も年を取っている感じで面白い。出演しているのはたった6人だけれど、何十人も舞台上にいるかのような壮大な物語になっているので見に来てほしい」と話した。東京公演は3月4日(日)まで。その後、名古屋、福岡、大阪を巡演。文・写真:五月女菜穂
2018年02月23日2月24日公開の映画『レオン』の公開直前イベントが21日、都内で行われ、主演を務めた知英が竹中直人とともに登場した。映画『レオン』の公開直前イベントに出席した竹中直人、知英(左から)知英が主演を務めた本作は、地味な派遣OL(知英)と年商500億円のワンマン社長(竹中直人)の"心"と"身体"が入れ替わってしまう、"スイッチング・エンターテインメント"。公開を間近に控えたこの日は公開直前イベントが行われ、主演の知英と相手役の竹中直人が登場してトークショーが行われた。本作のオファーがあった時のことを知英は「相手が誰なのかすごく気になりましたけど、お話があった時はすごくうれしかったです」とコメディ映画となる本作の出演オファーには満足げ。脚本を読んだ時の印象を「女性好きのワンマンな親父なので、みんなで"エロ社長"と呼んでいて、エロ親父で大丈夫かな? と心配してました(笑)」と話し、演じた時のことを「エロ親父の感覚ではなく、自信に満ち溢れていて社長らしい感じを研究しました」と振り返った。また、本作で共演を果たした竹中のファンという知英は「おじさんになった時のセリフを竹中さんが直接読んでくれてすごく助かりました。それに現場は竹中さんがいると柔らかくなって、それがすごく好きでしたね」と感謝しきりで、一方の竹中は「知英のエネルギーはとても強く感じました。それにしっかりと芯があって、コメディーとかジャンル分けではなく、役を演じる上で監督の望んだことに弾き返す力がある。集中力とエネルギーがある人だと深く思いましたね」と好印象の様子だった。イベントの最後には、竹中が自身のネタ「笑いながら怒る人」を知英に伝授する場面も。笑いながら「ふざけるなよ! この野郎!」と何度も披露した知英だったが、「難しいですよ。笑っちゃいます(笑)」と降参。知英のネタを横で見ていた竹中は「基本は身体の中でご理解していただけた気がします」と合格点を与えていたが、「こんなことできても全然役立たない(笑)」と苦笑いだった。映画『レオン』は、2月24日より全国公開。
2018年02月22日吉岡里帆が連続ドラマ初主演を務めている「きみが心に棲みついた」。本ドラマで、オドオド、キョドキョドした主人公を演じる吉岡さん以上に、文字どおり“心に棲みつく”強烈なキャラクターに扮しているのが、向井理だ。ドラマ開始早々から「ホラー映画より怖い」と言われている星名役で、向井さんは完全に“さわやかな好青年”のイメージを払拭せんばかりの勢いをみせている。■ワイシャツの襟元をいじり始めたら要注意!2017年のブレイク女子・吉岡さんが、自身が注目を集めるきっかけとなった「カルテット」やヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「あなたのことはそれほど」などを生み出した“火10”枠で連ドラ初主演に挑んでいる「きみが心に棲みついた」(以下、「きみ棲み」)。天堂きりんによる、「FEEL YOUNG」にて目下連載中の人気漫画が原作。吉岡さん演じる下着メーカーの材料課に勤務する小川今日子は、幼いころから母親に愛情を注がれずに育ち、「私なんか…」と自己評価や自己肯定感が極端に低く、いつもオドオドと挙動不審なため「キョドコ」と呼ばれてきた女性。そんな今日子が大学時代、ぼっちでいるところに優しく声をかけ、「ありのままのキョドコでいい」と受け入れてくれたのが、向井さん演じる先輩・星名漣だった。だが、星名は一見さわやかなイケメンだが、今日子の強い“依存感情”を利用して彼女を支配し、デートDVともいえる加虐的な行為を繰り返していく、とんでもない最低男だったのだ。■「のだめ」で注目!朝ドラ「ゲゲゲの女房」が1つの転機に1982年2月7日生まれの向井さんは、大学時代からバーテンダーをしており、スカウトされて芸能界入り。2006年ドラマ版「白夜行」で俳優デビュー後、「のだめカンタービレ」でボストン帰りのプレイボーイ・菊池亨を演じて注目を集めるようになり、2009年「傍聴マニア09~裁判長!ここは懲役4年でどうすか」でドラマ初主演。「an・an」恒例のSEX特集でオールヌードを披露し、その肉体美やセクシーすぎる佇まいも話題となった。映画『ハチミツとクローバー』(原作:羽海野チカ)や『パラダイス・キス』(原作:矢沢あい)などの人気少女コミック実写化の先駆け的作品や、一青窈の名曲をモチーフにした胸キュン映画『ハナミズキ』など人気作に出演し、イケメンぶりを振りまいてきたが、2010年のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」では漫画家・水木しげるをモデルにした村井茂役に抜擢。「イメージと違う」といわれながらも朴訥な演技を披露して好評価され、2011年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」では江の夫・徳川秀忠役を務めて、その知名度は全国区に。プライベートでは、料理男子ドラマ「ハングリー!」で共演した女優の国仲涼子と2014年12月に入籍、現在、まもなく2児のパパとなる予定だ。■『小野寺の弟・小野寺の姉』「信長協奏曲」「アキラとあきら」など演技の幅が広がるまた、向井さんを語る上で、脚本家・演出家の西田征史との出会いは外せない。コメディドラマ「ママさんバレーでつかまえて」で共演した片桐はいりとまさかの“姉弟”役で小説を当て書きされ、舞台化、映画化もされた『小野寺の弟・小野寺の姉』は凸凹な2人がほっこりとした世界観にハマり、イメージを一新、代表作の1つとなった。西田氏脚本の朝ドラ「とと姉ちゃん」にも出演し、監督作『泥棒役者』にも“小野寺姉弟”としてカメオ出演。さらに、同じく西田氏脚本の「信長協奏曲」では織田信長(サブロー)の重臣・池田恒興を“1歩引いた”演技で好演してみせた。昨今では、「S-最後の警官-」の熱血警官役や、斎藤工と共演した池井戸作品の連続ドラマW「アキラとあきら」のエリート銀行員など硬派な役柄も多く、祖母の手記を原案にした『いつまた、君と~何日君再来~』で自身の祖父を演じたり、往年の名優たちが集った「やすらぎの郷」で“イマドキの長身イケメン人気俳優”を演じたり…と、演じる役柄の幅が確実に広がっていたところに、ここへ来て「きみ棲み」である。■“サイコ男子”星名を「本当にどこかに存在する人物のように演じたい」「メイちゃんの執事」の銀髪執事、「アタシんちの男子」のNo.1ホスト、『娚の一生』で榮倉奈々を苦しめた不倫男など、持ち前のクールでシャープなルックスは、これまでも定評を得てきたが、今回「きみ棲み」の星名はその雰囲気がぴたりとハマった。笑顔の裏で平然と嘘をつき、他人を陥れる、とてつもなく冷酷で歪んだ人格の持ち主・星名は、漫画家のスズキ次郎(ムロツヨシ)が言うように「学年に1人はいる、敵に回してはいけないタイプ」で、漆黒の闇を抱えた男だ。吉岡さん演じる今日子がいくら吉崎(桐谷健太)に惹かれても、不安になったとき、つい手を伸ばしてしまうのは星名が昔してくれた“ねじねじ”。自身の弱みにつけ込まれた今日子の闇もまた深く、“ねじねじ”はまるで星名につけられた鎖だ。星名の過去についても少しずつ明らかにされてきたが、充分な愛情を受けて育つことができず、自尊感情を育んでくることができなかったのは、どうやら彼も同じようだ。「ただ怖いだけでなく、人間的な弱さなどを見せることで、本当にどこかに存在する人物のように演じたい」と語っていた向井さんだが、そのあまりのリアルさに視聴者は嫌悪感を抱きつつも、目を離すことができない。「無器用な人って空回りしているんだろうけど、空回りするってことは努力しているということですよね。努力している姿って素敵だと思うな」との言葉は、まるで吉崎の発言のようにも聞こえるが、実は『小野寺』のときに語っていた向井さん自身の言葉。そんな向井さんが、“さわやか好青年”のイメージを脱ぎ捨てて挑む星名は、いったいどこへ向かうのか…?向井さんの星名を筆頭に、“井筒砲”と呼ばれる「ホリデイラブ」井筒役の中村倫也、“美魔女”をいたぶる「明日の君がもっと好き」遥飛役の白州迅など、心の闇が深すぎるサイコパスな男子の行く末を見守りたい。火曜ドラマ「きみが心に棲ついた」は毎週火曜22時~TBS系にて放送中。(text:cinemacafe.net)
2018年02月21日ネットで大きな話題を呼んだ、吉田貴司さんの漫画「やれたかも委員会」。それが今回、原作者とのファーストコンタクトはSNSを通じてだったというなんともイマドキなプロセスでAbemaTVが実写化!憑依型芸人・ロバート秋山さんが漫画キャラを忠実に再現!男性なら誰しもが持っているという“あのとき、もしかしたら、あの子とやれてたかもしれない”、切なくも甘酸っぱいエピソードを描くAbemaTV オリジナルドラマ『やれたかも委員会』。しかしこれが、女性から見るとツッコミどころ満載!見ていて感想(ダメ出し含む)を言いたくなる。「男性なら『俺のエピソードを使ってくれ!』であったり(笑)、みんなが話題にしたくなるところが、まさにこの作品の大きな魅力。コメントの拡散が拡散を呼び、熱狂を生むイメージが湧きやすかった」と、編成制作本部局長の谷口達彦さん。毎回、3名からなる“やれたかも委員会”が、ゲストの男性の語る過去の“やれたかも体験”を、本当にやれたかどうか判定する。唯一の女性委員・月満子(つきみちこ)が男性の詰めの甘さを冷静に斬ってくれる様が爽快。委員長に扮するのは、ロバートの秋山竜次さん。キャラクターの再現度の高さに、原作ファンも納得のはず。「キャスティング段階で社長の藤田が『委員長は秋山さんしかいない』と。すべて見透かしているかのような絶妙な目の表情はさすがです」ドラマ版ではなんと、ホリエモンこと堀江貴文さんが登場。「堀江さんは、話題になり始めた初期の頃からの原作ファン。今回、原作者に堀江さんのエピソードを描き下ろしてもらったんです。堀江さんは『やれなかったことはない』と話してましたが(笑)、思い出してもらった唯一の話を、自ら演じます」本作は、AbemaTVオリジナル連続ドラマ第2弾。ドラマ制作でも、バラエティ番組でも、「血の通ったもの」を作りたいと言う。「“なんとなく当たりそう”や“地上波では通らなかったけどネットでは…”という意識で作ったコンテンツは、その程度のものとして、ユーザーにダイレクトに伝わってしまう。制作陣や出演者の強い興味や熱を大切にして、これからも演者も僕らスタッフもたくさん汗をかき、“本気”を包み隠すことなく、夢中になって作っていきたいです」男性ゲストには若手俳優・板垣瑞生さんも登場!主題歌は、泉里香さんが名曲「君のひとみは10000ボルト」をカバー。AbemaTV「AbemaSPECIALチャンネル」にて毎週土曜23時~放送中。Abemaビデオでも視聴可能。依頼者の“やれたかもしれない”モヤモヤを“やれたかも委員会”が各視点から判断して解消!議論を繰り広げる中で名言も誕生する。※『anan』2018年2月21日号より。文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年02月16日日常生活に欠かせないもののひとつとして、「音楽」を挙げる人も多いと思いますが、そんな音楽好きにオススメの海外ドラマをご紹介します。その作品とは、2月16日より新シーズンが始まったばかりのアマゾン・プライム・オリジナルドラマ『モーツァルト・イン・ザ・ジャングル』。そこで今回は、本作の見どころについて主人公のロドリゴを演じたこちらの方にお話を聞いてきました。それは……。メキシコが誇る人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナル!【映画、ときどき私】 vol. 143これまで映画を中心にキャリアを積み重ね、日本でも女性ファンの多いガエルさんですが、本作はアメリカの連続ドラマに初出演となったことでも注目を集めた作品。クラシック音楽業界の裏側を描き、多くの支持を得ているドラマですが、シーズン4となる今回は日本を舞台に繰り広げられており、加瀬亮さんや藤谷文子さんなど日本の俳優陣が出演していることでも話題となっています。そこで、撮影のために日本を訪れたガエルさんを直撃し、本作の魅力について語ってもらいました。まずはこの作品に出演を決めた理由は?ガエルいまではAmazonでたくさんの映像作品を観ることができるというのは知られているけれど、5年くらい前にこの企画の話を聞いた当時はあまり理解できていなくて、最初は「なぜAmazonが?」と思っていたくらいなんだ。でも、新しいコンセプトとして知ったときにはすごくワクワクしたのを覚えているよ。それから、素晴らしい才能を持った製作陣とのコラボレーションや音楽にも惹かれたんだけど、僕にとってそれまでとは違う楽しい経験になるんじゃないかという直感もあったんだ。そして、実際に飛び込んでみたらその通りになったよ。本作は、第73回ゴールデングローブ賞においてテレビの部ミュージカル・コメディ部門の作品賞だけでなく、ガエルさんも主演男優賞を受賞するなど、とにかく高い評価を得ているドラマ。こんなにも人を惹きつけている秘訣は何だと思いますか?ガエル僕自身このシリーズですごくオープンになれたのだけど、みなさんも僕が感じているのと同じ気持ちを抱いてくれているからじゃないかな。今回演じている天才指揮者のロドリゴというのは、数学的に音楽を考えることができるキャラクターなんだけど、僕にはその能力がないから、彼に手を引いてもらうようにして、この広大で無限な世界に歩み出しているんだ。そうやってこの世界観に触れ合えることに僕は幸せを感じているんだけど、おそらく観ている人たちにとっても同じで、そういうところに惹かれているんだと思っているよ。撮影中に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。ガエルメキシコでの撮影中にすごくうれしかったのは、バイオリンを習っている子どもが「実は指揮者になりたい」と話してくれたことだね。かなりバイオリンの上手な子だったんだけど、このドラマを観て指揮者志望になったそうだよ。まあ「ガエルができるなら僕にもできる」と彼も思ったのかもしれないけどね(笑)。僕たちは大きな冒険に飛び立とうとするとき、後押しみたいなものが必要なときというのがあるけれど、彼の場合はこの作品がそうだったんじゃないかな。では、観る人をそういう気持ちにさせることができるのがこのドラマの魅力だと感じていますか?ガエルシリアスなドラマではなくてコメディだから、心から楽しめるというのが人気の理由ではあるけれど、そんなふうにインスピレーションを受けることができるというのも魅力なのかなと思っているよ。あと、クラシック好きはもちろん、そうではない人でもこのシリーズをきっかけにすごく盛り上がってくれていて、僕にとってはそういうことすべてがうれしいんだ。だから、この作品の魅力を挙げたらきりがないよ(笑)。今回は指揮者という役どころですが、どんな準備をして挑みましたか?ガエル実はいまもまだ演奏シーンに対する怖さというのはあるんだけど、例えて言うなら水が冷たいとわかっていても飛び込むような感じで演じているんだ。指揮のレッスンもかなり受けたけど、そうは言っても基本レベル。だから、あとはフィーリングで「これが正しいんだ」と自分が信じるやり方でやるしかないという感じだね。今回はLAのフィルハーモニーを実際に指揮した映像も一部は使われているよ。それと、シーズンを追うごとに音楽に対する興味もどんどん増してきているので、ハーモニーを学ぶコースを受けたりもしたし、家にピアノがあるから、それをときどき弾いたりもしているんだ。そうやって音楽への理解も深まってきているので、演奏を見ていても、何が起きているのかというのが前よりもわかるようにはなったと思うよ。そんなガエルさんにとって音楽とは?ガエル音楽の魅力というのは、音楽の手のなかに自分の身を預けて、自分を解放できること。今回はそうやって演じているけれど、それが僕にとっては、すごく心地よいものでもあるし、楽しい作業でもあるんだ。そしてもうひとつは、誰にとってもパーソナルな視点を持てるものであり、それぞれの解釈には価値があるということ。たとえば、ローリング・ストーンズの一曲だけでも、何が満足なのかというのは、聞いた人それぞれによって違うわけで、そういう意味でも音楽というのは、それぞれの解釈ができるチャンスを与えてくれるものでもあるんだ。だからこそ、それを楽しむことによって人をひとつにできるし、対話を生む力を音楽は持っているんじゃないかな。ロドリゴはガエルさんから見てどんな人物ですか?ガエル「天才ミュージシャンと言われる人は、こういうタイプ」みたいなのがみなさんの頭のなかにもあると思いますが、彼にはそれをうまく使った遊び心があると思うよ。ひとつのことに秀でている人は、銀行の口座がどうだとか日常的なことが一切できなかったり、人間関係が苦手なところがあったりするけれど、ロドリゴにもそういうところは通じているんじゃないかな。元サッカー選手のマラドーナみたいに(笑)。でも、人間って何かに長けているけど、そうじゃないところもあるというのはみんな同じかもしれないね。あとは、簡単に言うと夜になると変身してみたいキャラクターでもあるかな。なぜなら、ロドリゴには「これはやっちゃいけない」という限界がないんだ。そんなふうに自由でありたいし、彼みたいにいろいろな楽器を演奏できたらいいなと思うね。演じていて、自分と似ているところもあると感じることはありましたか?ガエル僕もロドリゴと同じようにメキシコに本拠地があるんだけど、仕事でよく旅をしているし、いろんな言語で話をしたりしているから、そういう意味で彼は僕のドッペルゲンガー的な存在で、重なるところはあると思うよ。それと、役者としての醍醐味は、ロドリゴみたいにすごく複雑な側面を持ったキャラクターを演じられること。シーズンのなかでも気持ちにいろんなアップダウンがあるから演じていても楽しいんだ。いまでは彼のクレイジーな行動も完全に理解できるようになっているし、そんな彼を演じられることは本当に最高だよ!最後に今シーズンで注目のところを教えてください。ガエルシーズン4のなかで非常に興味深いのは、人間関係。いままで経験してこなかったような確固たる人間関係に自分の身を置いてみようとロドリゴが思うんだ。あとは、恋の物語にも発展があるよ。インタビューを終えてみて……。部屋に入ってくるだけで女性陣を色めき立たせ、空気を一変させてしまうガエルさん。軽くウインクで挨拶されただけで、腰から崩れ落ちそうになりましたが、いくつになっても相変わらずの色気とチャーミングさは健在。これからもずっと追いかけ続けたいと改めて心に誓いました。ぜひ、また日本での撮影や来日があるのを心待ちにしたいと思います。華やかな舞台の裏にこそドラマが潜んでいる!実在するプロのオーボエ奏者が自身の経験をもとに綴った小説『モーツァルト・イン・ザ・ジャングル セックス、ドラッグ、クラシック』が原作となっている本作。これまで「クラシックは敷居が高い」と思っていた人ほど、知られざるスキャンダラスなクラシックの世界にハマってしまうかも!?ストーリー歴史のあるニューヨーク交響楽団に新たに就任したのは、若き天才指揮者といわれるロドリゴ。しかし、変わり者でもある彼はことあるごとに騒動を引き起こしていた。そんななか現れたのは、大きなチャンスをつかもうと必死のオーボエ奏者ヘイリー。ところが、楽団存続の危機など、次々と問題が起きるばかりだった……。胸が高鳴る予告編はこちら!作品情報Prime Original『モーツァルト・イン・ザ・ジャングル』シーズン4Amazonプライム・ビデオにて独占配信中写真・金子怜史(ガエル・ガルシア・ベルナル)
2018年02月16日第70回全米監督協会(DGA)賞が3日(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が長編映画監督賞を受賞した。デル・トロ監督は初ノミネートにして受賞という栄冠。今回の候補者はクリストファー・ノーラン監督(『ダンケルク』)を除いて、グレタ・ガーウィグ監督(『レディ・バード』)、マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)、ジョーダン・ピール監督(『ゲット・アウト』)の3人もこれが初めてのノミネートだった。『ゲット・アウト』がデビュー作だったジョーダン・ピール監督が新人監督賞を受賞した。グレタ・ガーウィグも『レディ・バード』が単独での監督デビュー作だが、2008年に『Nights and Weekends』(原題)で共同監督を務めたため、新人監督賞候補には入っていない。ドキュメンタリー部門は『City of Ghosts』(原題)のマシュー・ハイネマン監督(『カルテル・ランド』)が受賞した。TV部門では、ジャン=マルク・ヴァレ監督が「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」でTV映画/ミニシリーズ部門監督賞を受賞。ドラマ・シリーズ部門は「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」のエピソード「Offred」のリード・モラーノ、「コメディ・シリーズ部門は「Veep/ヴィープ」のエピソード「Chicklet」のベス・マッカーシー=ミラーが受賞した。DGA賞とアカデミー賞監督賞の受賞結果はこれまでほぼ一致していて、違う結果になったのは過去に7回だけ。最近では2012年にベン・アフレックが『アルゴ』でDGA賞を受賞したが、アカデミー賞にはノミネートされず、その年のオスカーはアン・リー(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)が受賞した。今年のアカデミー賞候補にも強敵がそろっているが、果たして結果はどうなるか。第90回アカデミー賞は3月4日(現地時間)に発表される。(text:Yuki Tominaga)
2018年02月04日つかこうへいの代表作として上演され続けてきた「熱海殺人事件」の45周年公演『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』が2月17日(土)に開幕する。その公開稽古と囲み取材が行われた。舞台『熱海殺人事件 CROSS OVER 45』チケット情報つかこうへいが1973年に文学座に書き下ろし、以降、東京・紀伊國屋ホールを拠点に“春の風物詩”と呼ばれるほど再演を重ねられてきた「熱海殺人事件」。2010年につかが亡くなった後も“つかこうへい復活祭”として紀伊國屋ホールで上演され続ける作品だ。今年はその45周年を記念し“CROSS OVER 45”と銘打ち、演出を岡村俊一、木村伝兵衛部長刑事を味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X’sの敦貴と匠海、富山から来た刑事・熊田留吉を石田明(NON STYLE)というメンバーでつくりあげる。公開稽古では、稽古が白熱しすぎてボロボロ(!)という服装で登場したキャスト陣が冒頭から15分ほどのシーンを披露。木崎は大人の恋心を秘めた婦人警官を体当たりで演じ、石田は未熟な若手刑事を笑いも織り交ぜながら繊細につくりあげ、Wキャストで(公開稽古では途中交代で出演)恋人殺しの犯人を演じた敦貴と匠海は圧倒的な透明感で新たな大山像をみせた。そして昨年、馬場徹と並び史上最年少の24歳で木村伝兵衛を演じた味方は、より圧倒的な存在として場の空気を動かし、“CROSS OVER 45”ならではの『熱海殺人事件』をみせつけた。稽古後の囲み取材では、味方が「新たなメンバーと、45年間の想いを背負いながら僕らの『熱海殺人事件』をつくれたら」、石田は「ひとり、お笑いですけど、この歴史のある作品の名を汚さないようにがんばりたいです」、木﨑は「AKB48を卒業して初の仕事がこの舞台でよかったなとすごく思っています。心強い先輩方もいらっしゃいますし、自分もがんばらなきゃと思うような後輩たち(敦貴・匠海)もいるので。やりがいがあって楽しいです」と笑顔。敦貴は「同じグループのメンバーとWキャストで演じることができて幸せですし、ライバル心を強く持って取り組みたい」、匠海は「僕にとって初舞台ですが、敦貴には負けたくないので精一杯がんばります!」と意気込む。石田が「この舞台は変な人しか無理ですから。ひと癖もふた癖もないと台本に食われちゃう!」と話す本作。コメディタッチな演出に質問が及ぶと味方が「実はその裏に何があるのか、僕らの台詞の裏に何があるのか、ということに気づくと、メッセージがすごく詰まっていて。表だけで探っていくと見つからない部分、この人はなんでこんなこと言うんだろう、こんなことやっているんだろうっていう部分がある」と解説する場面も見られた。公演は2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。撮影・取材・文:中川實穗
2018年02月01日ロバート・ルイス・スティーブンソンの名作『ジキル博士とハイド氏』をもとに、三谷幸喜が生み出した珠玉のコメディ『酒と涙とジキルとハイド』。その4年ぶりの再演が決定、そこで初演に引き続きジキル博士を演じる片岡愛之助に話を聞いた。舞台『酒と涙とジキルとハイド』チケット情報ジキル博士が開発した、人間の人格を善と悪のふたつに分けてしまう新薬。しかしその薬がまったく効かないことに気づいたジキルは、役者のビクターにハイドを演じさせ、“ふたりひと役”の替え玉作戦で乗り切ろうとするのだが…。「当たり前ですが、僕らが想像していた『ジキル博士とハイド氏』とはまったく違うものでした(笑)。ただジキルもビクターも、そしてジキルの婚約者イヴも、みんなそれぞれ真剣に生きているだけなんですよね。そして演じる僕らが真剣にやればやるほど、その人を一生懸命に生き抜くほど、作品としてはより面白くなっていく。だから僕にとっては初のコメディでしたが、スッと役に入ることが出来て…。それこそまさに三谷さんのホンの力だと思います」。今回の再演では愛之助だけでなく、ビクター役の藤井隆、イヴ役の優香も再登板。息の合ったやり取りがまた期待出来そうだ。「藤井さん演じるハイドは…、思い出しただけでも笑っちゃうくらい(笑)。常にエンジンが温まっているような、すぐレッドゾーンみたいなキャラをつくられていて、本当天才的に面白い方ですね。優香さんは前回が初舞台でしたが、志村(けん)さんのところでコントはずいぶんなさっていますから。さらにこの4年間で、それぞれみんな積み上げてきたものがあるでしょうし。そこでどういった化学反応が起こるのか、僕自身とても楽しみです」。奇しくも東京では、ミュージカル版の王道『ジキル&ハイド』がこのひと月前に上演されており…。「そうなんですよ!だからそちらをご覧になった方は、たぶんビックリすると思います。本当に突拍子もない、これまでの『ジキル博士とハイド氏』のイメージをぶち壊すような作品ですから(笑)。でもとにかく一度は観に来ていただきたいですね。それでどう違うのか。同じ題材でここまで異なるものが書けるのか。そのすごさをぜひ感じ取っていただけたらと思います」。なお本作は、東京公演に先駆け台湾での上演も決定。自身初の海外公演に、「ワクワクしています」と愛之助も胸躍らせる。4年という歳月と、台湾での経験が、この舞台をさらなる高みへと引き上げてくれるはずだ。『酒と涙とジキルとハイド』は4月27日(金)から5月26日(土)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて。東京公演のチケットは現在発売中。取材・文:野上瑠美子
2018年01月29日観るだけで元気が出るお守りのような映画ってありますよね。くよくよしそうな夜に観て欲しい、お守り映画を6つご紹介いたします!映画が気持ちをなだめてくれる!誰にでも、思い出の映画ってありますよね。何度観ても勇気付けられる、お守りのような映画があるだけで心強く感じられます。一人の時間にくよくよしてしまいそうな時は、勇気をくれる映画を観るのがおすすめです。嫌なことがあった時には、気持ちを持ち直すきっかけをくれるような映画を観ましょう!嫌な気持ちを吹き飛ばして前向きになりたい!きっと、うまくいくきっと、うまくいく(字幕版)とにかく観るだけで気分爽快な気持ちになれるインド映画です。賢いけれど怖いもの知らずで人たらしな青年と、その友達が繰り広げる痛快コメディです。おすすめのシーンは、ところどころでミュージカルのように歌とダンスをするシーンです。耳に残るインドの軽快な音楽とダンスは、スカッと気分爽快。また、仕事のことや人との関わり方について考えさせられる場面もあります。コメディ要素だけでなく、人生において大切なことを教えてくれるバイブル的な映画でもあります。LIFE!LIFE!/ライフ オリジナル版 (字幕版)落ち込んでいる時、癒されたい時におすすめの映画です。リストラされた中年男性が、これからは「やりたいことをやる人生を」と退屈な日常を捨てて旅に出ます。おすすめのシーンは、綺麗で壮大な景色と、素敵な音楽です。ヒマラヤ山脈の絶景は、オフィスにいるシーンとのギャップが大きく、つい引き込まれてしまいます。特にハラハラするシーンなどもなく、単調なのでゆったりと観ることができます。静かに、ワクワクできる映画です。強い女性に勇気をもらいたい!マイインターンマイ・インターン(吹替版)人気映画「プラダを着た悪魔」の第二弾です。アンハサウェイが、今度は経営者を演じます。最先端のおしゃれオフィスが舞台です。女性経営者の会社に、おじいさんがインターンとして入社します。おすすめポイントは、仕事や家庭で起こる問題に対して、弱気になりそうな時でも前向きな対応をする女性経営者の振る舞い方です。頑張る彼女をそっと支えてくれる、優しいインターンのおじいさんに胸が温まります。ファッションやメイクにも注目です!ラ・ラ・ランドラ・ラ・ランド(字幕版)人気映画「セッション」の監督作品です。夢を追い求めてロサンゼルスに出てきた若者たちの、友情や恋愛、希望や多くの葛藤が垣間見える映画です。まず、映画が始まってすぐのミュージカルシーンが爽快!おすすめです。ミュージカル描写が多いので、時間を忘れて楽しく観ることができます。夢を持つ女性は強いです。さまざまな葛藤がありながらも、ぶれることなく夢に向かってまっすぐ突き進んでいく姿に勇気付けられること間違いなしです。恋愛に前向きになりたい!ブリジット・ジョーンズの日記ダメな私の最後のモテ期ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期 [DVD]人気シリーズ「ブリジット・ジョーンズの日記」の集大成となる映画です。ドジで不器用なブリジットの恋愛模様を描きます。古くから付き合いがあり、ブリジットをよく理解してくれている既婚者の元彼か?突如現れた甘いマスクのハイスペックなプレイボーイか?恋愛において、どんな選択をしたとしても気持ち次第できっと幸せになれることを教えてくれます。おすすめシーンは、まだ出会って間もない男性からのプロポーズのシーンです。海外男性ならではのサプライズに胸キュン間違いなしです!歳を重ねてもずっとかわいくて純粋なブリジットの魅力がたっぷり詰まっていて、観るとハッピーな気持ちになれます。ローマの休日ローマの休日 (字幕版)永遠の名作映画です。繰り返し観たくなる独特の世界観があります。一国の王女様と、一般市民男性の恋愛模様を描いています。おすすめポイントは、徐々に、強烈に近づいていく王女様と男性の心情が美しく描かれているところです。窓辺で王女様が「ムーンリバー」を弾き語るシーンは、とてもロマンチックです。公務に縛られることにうんざりしていた王女様が、ローマの街に紛れ込んで綺麗な長い髪の毛をバッサリ切ってしまうシーンや、街中をバイクで走るシーンは観ているだけで気分爽快で、前向きな気持ちになれます。映画の世界に浸って勇気をもらおう!ここまで、くよくよしそうな夜に観るだけでポジティブになれる映画をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?映画は短い時間で大切なことをたくさん教えてくれます。特に頑張る女性が登場する映画には、共感できて勇気をもらえますよね。映画の主人公の次は自分の番です!一歩踏み出してみましょう!
2018年01月25日今年のアカデミー賞主演女優賞レースは、ベテラン女優の間で接戦が繰り広げられている。現時点で主演女優賞ノミネーション必至と見られているのは『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンド。娘の殺人犯を見つけることができない地元警察を見限り、自ら3つのビルボードを駆使して地域社会とともに犯人探しを始めて悲喜劇を巻き起こす怒りに燃える母親を演じて絶賛されている。本作は2017年度トロント映画祭の最高賞に当たる観客賞を受賞しており、マクドーマンドのみならず劇中で人種差別警察官を演じた助演男優サム・ロックウェルも助演男優賞候補で有力視されている。フランシスほかシアーシャ・ローナン&マーゴット・ロビーもこのほか、主演女優カテゴリーで恐らくノミネートされるであろう女優として、青春映画『レディ・バード』で破天荒なティーンエイジャーを好演するシアーシャ・ローナンと、ギレルモ・デル・トロ監督の期待作『シェイプ・オブ・ウォーター』で悪者科学者に捕らえられて生体実験されつつある人魚男と恋に落ちてしまう口の不自由な女性を切なくも愛らしく演じて大評判のサリー・ホーキンスがあげられる。前出の3名はノミネーションが確実視されているが、残る2つのスポットにはいったい誰が収まるのだろう?今年は特にデッドヒートの主演女優レースと言われており、前回の特集記事でご紹介した『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のメリル・ストリープが4つめのスポットを占めるのではといううわさが高い中で、5つめのスポットを巡ってのデッドヒートが繰り広げられている。『スーサイド・スクワッド』で悪魔的カワイさが印象的なハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビーが、一昔前にオリンピックでライバルの選手を故意に傷つけ大会棄権に追い込むという大事件を起こしたトーニャ・ハーディングの実話を基にした『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で主人公を赤裸々に演じており、ノミネーションの呼び声が高い。だがそれを追い上げているのが、こちらも実在の堕ちたハリウッド女優を題材にしたドラマ作品『モリーズ・ゲーム』のジェシカ・チャステインも批評家たちの間で人気である。そのほかにも『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド/All the Money in the World』(原題)のミシェル・ウィリアムズ、『ワンダー・ウィール/Wonder Wheel』(原題)のケイト・ウィンスレットなどが待機しているが、主演女優カテゴリー5つめのスポットを目指して、マーゴット vs. ジェシカのバトルになる気配が濃厚。それにしても、今年も見事なまでに白人女優で固められたノミネーション予想図となっている。マイノリティ女優たちが良質の役柄を得ることがどれだけ難しいかという事実を証明しており、まだまだ白人そして男性優位のハリウッド映画業界がこのバランスの悪い状況に対してこれからどのような策を講じていくのか、その動向に注目が集まる。ジェームズ・フランコ『ザ・ディザスター・アーティスト』賞レースに話を戻そう。今年の主演男優賞レースには意外な新顔が参戦している。マリファナを吸わせる役をやったらこの人の右に出る者はいないと言われている(笑)、ジェームズ・フランコである。これまでシリアスな俳優として見られていなかった彼が、「ついに本領を発揮した!」と絶賛されているのが『ザ・ディザスター・アーティスト/The Disaster Artist』(原題)という実話を基にしたコメディ・ドラマ作品だ。ジェームズが製作・監督・脚本・主演を兼ね、“史上最低の最高カルト映画”こと、『The Room』の破茶滅茶なメイキングが物語の中心だ。ジェームズは、『The Room』を作ったエキセントリックな人物トミー・ウィソーを演じているのだが、ジェームズの役にはまり切った見事なパフォーマンスには感動すら覚える。共演でトミーの友人を演じる弟デイヴ・フランコとの息も絶妙で、ハリウッドの有名業界誌「バラエティ」、「ハリウッド・レポーター」などがこぞってジェームスの業績を絶賛しており、初のオスカー像も夢ではないとささやかれている。ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』だがそんなジェームズの前に立ちはだかるのが、今年こそは主演男優賞を受賞すると言われているアノ人。「え~?まだアカデミー賞とったことなかったっけ?」と、よく意外がられるその熟年俳優は、ゲイリー・オールドマンだ。日本では3月公開予定となっている『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でチャーチル元英国首相を演じている彼は、映画のオープニングでひと目見ただけではわからないほどで圧巻。首相に就任した当初は、自分の所属する党からも疎んじられるほどの異端児だったチャーチルは、厳格な面構えと歯に衣を着せぬ物の言い方で、周囲からは尊敬の念というよりは“コワい偏屈ジジイ”に近い目で見られていた。エリザベス二世の波乱万丈の若かりし日を描いて大人気のNetflixオリジナル・シリーズ「ザ・クラウン」では、チャーチルが首相として尊敬されエリザベス女王からも一目置かれている存在として描かれていたが、この映画では第二次大戦開戦直後のヒトラーが猛威を振るう怒涛の時期に首相となるチャーチルが描かれている。今年アカデミー作品賞にノミネートされるであろう映画『ダンケルク』をイギリス政界の内部から描いたのがこの作品というとわかりやすいかもしれない。英国議会がナチス・ドイツとの平和交渉を望む状況下で唯ひとり反旗を翻し四面楚歌だったチャーチルは、あくまでもヒトラーを信用せず、自分の直感と英国の民たちの声を代表すべく、議会からの平和交渉提案を却下し続けた。窮地に追い込まれつつも自信を持って正義を貫くチャーチルを演じるゲイリー・オールドマンの演技は素晴らしい。まさにオスカー像に値するパフォーマンスであり、アカデミー賞予想サイトで彼の主演男優賞受賞確率が最も高いことにも納得がいく。界隈の下馬評でトップ5のギリギリをさまよっている『ゲット・アウト』のダニエル・カルーヤが、大先輩トム・ハンクスかダニエル・デイ・ルイスを差し置いてノミネートされるというドンデン返しのシナリオも見てみたい気がするが、果たして今年のアカデミー賞ノミネーションの行方はいかに!?ノミネーション発表は、米国西海岸時間1月23日早朝、日本時間1月23日22時頃に行われる。(text:Akemi K. Tosto)(text:明美・トスト/Akemi Tosto)
2018年01月22日大林宣彦監督『転校生』から新海誠監督の『君の名は。』まで、数々の名作で描かれてきた “入れ替わり”。そのきっかけは何らかのアクシデントや不思議な力などさまざまで、心と身体が入れ替わってしまったことから物語が展開していく“スイッチング”エンターテインメントは、時代も国も超えて愛される王道ジャンルだ。2018年の新作も含め、そんな“スイッチング”エンターテインメントに注目した。■知英×竹中直人、地味なOLとワンマン社長の入れ替わり!『レオン』2月24日(土)公開知英(じよん)が劇場長編映画初主演を務める本作。地味な派遣OL・小鳥遊玲音と年商500億の女好きワンマン社長の朝比奈玲男(竹中直人)がある日、同じ自動車事故に巻き込まれてしまったことから“心”と“身体”が入れ替わってしまう、ハチャメチャな痛快コメディ!知英さんは、見た目は美人OLだが、中身は女好きの社長という難しい役柄を、女優生命を賭けた捨て身のナリキリ演技で熱演。弾けきった見事なエロオヤジっぷりを披露し、コメディエンヌとしての才能を存分にキュートに見せつける。また、中身が地味なナヨナヨのOLになりきる、芸達者な竹中さんの演じっぷりは抜群の安定感。内股歩きでスクリーンの中を走り回る竹中さんの姿には抱腹絶倒まちがいなし!さらに、2人を取り巻く共演者には、大政絢、吉沢亮、斉藤慎二(ジャングルポケット)、ミッツ・マングローブ、山崎育三郎など、いまをときめく人気キャストたちが競演する。■ゲームの中でキャラが入れ替わり!『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』4月6日(金)公開ロビン・ウィリアムズ出演の1995年公開『ジュマンジ』から、20年後を描いた作品。学校の地下室で「ジュマンジ」と書かれた古いゲームを発見した高校生4人組。ゲームをプレイすると、なんと彼らはゲーム内のキャラクターに入れ替わってしまった!果たして、4人はゲームをクリアし、無事現実の世界に戻ることはできるのか…!?ゲームオタクの主人公が筋肉ムキムキで勇敢な冒険家の姿(ドウェイン・ジョンソン)に、“インスタ映え”命の女子が太めの冴えないおじさん(ジャック・ブラック)になるなど、現実世界のキャラとのギャップにも要注目。■スイッチングエンタメの元祖!幼馴染みの入れ替わり『転校生』(1982年)尾道に転校してきた中学生の一美(小林聡美)。偶然にも幼なじみの一夫(尾美としのり)と再会するのだが、その直後、2人は神社の階段から転げ落ちてしまう。そして、そのはずみで心と身体が入れ替わってしまった!2人の“入れ替わり”は周囲を巻き込み大騒動となっていく…。数々の作品にその意志が受け継がれ、リメイク製作や多くのオマージュが捧げられてきた元祖スイッチングエンタメ!■イケイケ女子高生と強盗犯の中年オヤジの入れ替わり!『ホット・チック』(2002年)チアガール仲間とお気楽な毎日を過ごす女子高生ジェシカ(レイチェル・マクアダムス)は、ある日ショッピングモールでアンティークのイヤリングを手に入れる。しかし、そのイヤリングには片方ずつ身につけた人間が入れ替わってしまう、という古代の呪いがかけられていた!ジェシカはイヤリングの片方を落としてしまい、中年の強盗犯クライヴ(ロブ・シュナイダー)が偶然その片方を見つけてしまう…。JKになってしまった中年オヤジが、なぜかキュートに見えてきてしまうから不思議!■可愛さあふれるネコとワンマン社長の入れ替わり!『メン・イン・キャット』(2016年)高いビルを建てることだけが生きがいのワンマン社長(ケビン・スペイシー)。娘の誕生日をすっかり忘れ、急遽ずっと欲しがっていた猫を贈ることにしたが、帰り際に転落事故にあってしまう。目を覚ますと、なんとその猫と入れ替わっていた!そのころ、社長不在の会社では乗っ取り計画が着々と進行し…。『メン・イン・ブラック』のバリー・ソネンフェルドが監督を務めたコメディ。■遠藤憲一×菅田将暉、総理大臣と大学生の入れ替わり!ドラマ「民王」(2015年)池井戸潤の小説原作のドラマ。ひょんなことから、“民の王”つまり総理大臣の父・武藤泰山と大学生の息子・翔が入れ替わってしまうコメディ。2人の入れ替わりは日本国民全体を巻き込んだドタバタ劇へと発展する!民放ドラマとしては菅田将暉が初主演を務め、同じく入れ替わりを経験する翔の同級生役で知英さん、泰山の秘書役で高橋一生が出演し、スペシャルやスピンオフも作られた。(text:cinemacafe.net)
2018年01月22日フィギュアスケート史上最大のスキャンダル「ナンシー・ケリガン襲撃事件」と渦中のフィギュアスケーター、トーニャ・ハーディングの波乱万丈な半生を描いた話題作『I,Tonya』(原題)が、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』の邦題で5月4日(金・祝)に公開されることが決定した。『ザ・ブリザード』のクレイグ・ギレスピー監督がメガホンをとった本作は、一度は栄光を掴みアメリカ中から愛されたトーニャ・ハーディングのフィギュア界からの追放、プロボクサーへ転身と、彼女の波乱万丈な半生を描いた物語。トーニャを演じるのは、『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』『ターザン:REBORN』『スーサイド・スクワッド』のマーゴット・ロビー。トーニャのスケーティングのみならず、その話し方や立ち振る舞いまで完全にコピーしたマーゴットの熱演、強烈な個性を持つトーニャの鬼母ラヴォナを演じたアリソン・ジャネイをはじめとする役者たちの力強い演技、そしてトーニャの激しく波乱に満ちた生き様が、ブラックユーモアを交えながら描いている作品の超絶な面白さが話題となり、全米でも大ヒットを記録。第75回ゴールデングローブ賞では、ミュージカル・コメディ部門・作品賞、主演女優賞(マーゴット・ロビー)、助演女優賞(アリソン・ジャネイ)の3部門にノミネートされ、見事助演女優賞を受賞。そのほか、トロント国際映画祭、ハリウッド映画賞、サンフランシスコ映画批評家協会賞などなど、前哨戦と言われる各賞レースでも多数のノミネートや受賞を獲得し、アカデミー賞最有力との呼び声が高まっている。『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』は5月4日(金・祝)よりTOHOシネマズほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年01月22日21日夜(現地時間)、第24回全米映画俳優組合賞の授賞式(SAG賞)が開催された。今年のSAG賞では現在ハリウッドで騒動となっているセクハラ問題が色濃く影響し、さまざまな伝統を打ち破る変化がみられた。まずは、いままで司会者を立ててこなかった同賞でクリスティン・ベルが初の司会を務めた。受賞者を発表するプレゼンターたちもそれまでは男性と女性がペアで行うのが慣習だったが、今回はすべてのプレゼンターたちが女性のペアに。そして、この夜最初に賞を獲得したのは、女性がメガホンをとり、主役が女性のスーパーヒーローである『ワンダーウーマン』(スタント・アンサンブル賞)。例年より女性にスポットライトが当たった授賞式であった。受賞リストは以下の通り。【映画部門】キャスト賞『スリー・ビルボード』主演男優賞ゲイリー・オールドマン 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』主演女優賞フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』助演男優賞サム・ロックウェル 『スリー・ビルボード』助演女優賞アリソン・ジャネイ 『I, Tonya』(原題)スタント・アンサンブル賞『ワンダーウーマン』【テレビ部門】男優賞(テレビ映画・リミテッドシリーズ部門)アレクサンダー・スカルスガルド 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」女優賞(テレビ映画・リミテッドシリーズ部門)ニコール・キッドマン 「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」アンサンブル賞(ドラマ部門)「THIS IS US 36歳、これから」男優賞(ドラマ部門)スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」女優賞(ドラマ部門)クレア・フォイ 「ザ・クラウン」アンサンブル賞(コメディ部門)「Veep/ヴィープ」男優賞(コメディ部門)ウィリアム・H・メイシー 「シェイムレス 俺たちに恥はない」女優賞(コメディ部門)ジュリア・ルイス=ドレイファス 「Veep/ヴィープ」スタント・アンサンブル賞「ゲーム・オブ・スローンズ」(Hiromi Kaku)■関連作品:ワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC
2018年01月22日山田孝之と長澤まさみが、『そのときは彼によろしく』(’07)以来の映画共演を果たす『50回目のファーストキス』。ピーター・シーガル監督が手掛けたロマンティック・コメディの傑作『50回目のファースト・キス』を原案に、『銀魂』の福田雄一監督が初の王道ラブストーリーに挑戦した本作から、この度本作初映像となる特報映像が公開された。ツアーガイドのアルバイトをしながら天文学の研究をしている、あとクサれのない恋愛が信条のプレイボーイ・大輔を山田さんが、かつての事故により新しい記憶が一晩でリセットされてしまう後遺症を抱えている瑠依を長澤さんが演じる本作。このほど公開されたのは、大輔がカフェで瑠依に一目惚れする場面やキス寸前シーンなどが映し出された特報映像。「ファーストキスって最高!」と叫ぶ瑠衣や、ハワイの美しい自然の中でのファーストデートと、幸せな日々が続く一方で、苦悩しさけぶ瑠衣と涙を流す大輔の姿も収められている。『50回目のファーストキス』は6月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:50回目のファーストキス 2018年6月1日より全国にて公開© 2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
2018年01月16日ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で主演男優賞に輝いたジェームズ・フランコが、5人の女性からセクハラ行為を告発された。ジェームズはゴールデングローブ賞授賞式で、ハリウッドの多くの女優たちが支持しているセクハラ撲滅運動「Time’s Up」のピンバッチを身につけていた1人であった。このピンバッチをつけていたことがセクハラ被害者たちの感情を逆なでし、告発に至ったようだ。「The Los Angeles Times」によると、5人のうち4人はジェームズが経営し教鞭をとる演劇学校の学生だというのだから驚きである。ジェームズが監督した『The Long Home』(原題)に出演したサラ・タイサー=カプランは、フルヌードでの出演は承諾していたものの、セックスシーンでジェームズにプラスティックの前張りを取られたと憤っている。2016年にジェームズと交際していたヴァイオレット・パレイは、ツイッターに車の中でオーラルセックスを強要されたこと、ジェームズがヴァイオレットの友人で17歳の少女をホテルに呼び出そうとしたことを激白。ジェームズはもちろん全否定しており、「ねえ聞いてよ。ぼくはいままでの人生で、自分の行いすべてに責任を持ってきたし誇りに思ってる」と言い、「ツイッターに書かれてることは正しくない。でも、ぼくは何かを告白する人や声を上げることについては完全に支持するよ。だって、長い間声を上げられなかったんだからね」と語った。(Hiromi Kaku)
2018年01月12日映画『レディ・バード』が、2018年6月1日(金)に公開される。17歳の少女の揺れ動く心を描く舞台となるのは、カリフォルニア州サクラメント。閉塞感溢れる片田舎に暮らすカトリック系女子高生のクリスティン(自称“レディ・バード”)の物語だ。高校生活最後の年に、 友人やボーイフレンドについて、家族について、そして自分の将来について、悩める17歳の少女の揺れ動く心を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた話題作となっている。2017年11月、全米4館での限定公開にも関わらず1館当たり約9万ドルを超えるスマッシュ・ヒットを飛ばした『レディ・バード』は、口コミで徐々に話題を呼び、全米1,557館で拡大公開され、2017年12月下旬時点で累計約 2,800万ドルを超えて5週連続トップ10入りを果たす。主演にシアーシャ・ローナン、本作でゴールデングローブ賞受賞主人公クリスティン(レディ・バード)役を演じるのは、『ブルックリン』や『つぐない』にも出演したシアーシャ・ローナン。本作『レディ・バード』にて、第75回ゴールデン・グローブ賞の主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)を初受賞した。その他、『トイ・ストーリー』シリーズのローリー・メトカーフが母親マリオン役、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のトレイシー・レッツが父親ラリー役、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のルーカス・ヘッジズが彼氏ダニー役、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメが彼氏カイル役を演じる。監督とオリジナル脚本を手掛けたグレタ・ガーウィグは、『レディ・バード』が単独監督デビュー作。75回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル/コメディ部門)も受賞。第90回アカデミー賞のノミネーション発表では、主要5部門(作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞)にてノミネートされた。【作品詳細】映画『レディ・バード』公開:2018年6月1日(金)監督・脚本:グレタ・ガーウィグ出演:シアーシャ・ローナン、ローリー・メトカーフ、トレイシー・レッツ、ルーカス・ヘッジズ、ティモシー・シャラメ、ビーニー・フェルドスタイン、スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン、ロイス・スミス原題:Lady Bird© 2017 InterActiveCorp Films, LLC.
2018年01月12日アイドルグループ・ふぉ〜ゆ〜の辰巳雄大が10日、東京・DDD青山クロスシアターで行われた主演舞台『ぼくの友達』の公開ゲネプロに登場し、田中健、香寿たつきとともに取材に応じた。同作はジェイソン・ミリガンによるハードボイルド・コメディ。マフィアのボス・フランキー(田中)、フランキーの元に現れた青年・トニー(辰巳)、フランキーの妻・シャロン(香寿)の3人のやり取りから、隠された真実が明らかになっていく。年末年始は大阪で行われたKinKi Kidsのコンサートに出演していたという辰巳。「毎年私達ふぉ〜ゆ〜は、東京ドームでカウントダウンを迎えていたので、いろんな曲を何十曲も覚えてたんですよ。31日の9時くらいからずっと踊ってたんですけど、今回は格闘技を見たり、お笑いの番組を見たり『こんなゆったりしたの初めてだね』と言っていた」と過ごし方を明かした。さらに辰巳は「(堂本)剛さんの楽屋に遊びに行ったり、(堂本)光一くんとお話ししたり、優雅な時間を過ごしました」と振り返り、お年玉も「もちろん、毎年いただいています」と頷く。「剛くんからは、お年玉袋を綺麗に洋服の形に包んだもので渡していただいて、光一くんはオイ! ってポッケから……」と対照的な渡し方を暴露すると、周囲は驚きに包まれた。辰巳は、光一の渡し方について「かっこいいんですよ、ワイルドで」と次々とポケットからお札を渡す様子を再現し、「『松崎(祐介)いないならいいわ』とか言って、帰りました」と語る。さらに「でも、ピン札でした」と、光一がワイルドに見せながらも実は気を使っていたことを明かした。辰巳が「僕も主演やらせていただいたら、そろそろお年玉をあげないといけない立場なので、頑張っていかないと」と決意を新たにすると、田中が手を出す。辰巳は「なんで健さんに! 嘘でしょ!!」と慌てたようにつっこんでいた。
2018年01月10日アイドルグループ・ふぉ〜ゆ〜の辰巳雄大が10日、東京・DDD青山クロスシアターで行われた主演舞台『ぼくの友達』の公開舞台稽古に登場し、田中健、香寿たつきとともに取材に応じた。同作はジェイソン・ミリガンによるハードボイルド・コメディ。マフィアのボス・フランキー(田中)、フランキーの元に現れた青年・トニー(辰巳)、フランキーの妻・シャロン(香寿)の3人のやり取りから、隠された真実が明らかになっていく。初の単独主演、3人芝居という同作に、辰巳は「僕が願ってたものが一気にきちゃって、願いって叶うんだなと思います」としみじみ。田中も「すごい頑張ってますよ。初めてとは思えない。気合い入ってますよ」と称賛し、「楽屋もご一緒させていただいて。いつもいろんな話ができて」と明かした。辰巳も「おそろいのフリースをプレゼントしていただいて、楽屋ではおそろいを着ています」と照れた様子に。「柄の入ったもので、青っぽいものと黒っぽいもの」と色違いで過ごしていると語った。また、香寿とは夏の舞台に続いての共演となり、辰巳は食事に行くなどの交流が続いているという。香寿は「遊んでもらってま〜す」と茶目っ気たっぷりに答え、「初めて夏にお会いして、なんて目のキラキラして素敵な青年だろうと思ってた」と初対面の印象を振り返る。「お芝居だけでも彼がこんなにやる人だったと、わかってはいたけど、改めて感動しています。最後、やってて泣きそうになっちゃいます」と絶賛した。舞台稽古には、ふぉ〜ゆ〜の松崎祐介が来ていたことが明かされ、辰巳は「終わった後に『ありがとう』と言ったら、(松崎が)『お前の顔見たら泣いちゃうわ』って大号泣してました」と苦笑。「最後、『ぼくの友達だ、お前は』と言って帰りました。メンバーだから、僕は家族だと思ってたのに」と首をかしげ、「新年早々、初滑りですね」と松崎の発言を評した。2018年がジャニーズ20年目という辰巳は「20年経って初めて主演する人もなかなかいないので、いろんな後輩が『あんな先輩もいるんだ』と思ってくれたら」と微笑む。「遠回りしたとも思ってないし、すべて必要だったと思えるくらい、素敵な時間と素敵な仲間に囲まれているので、仕事で返していきたい」と語り、「ジャニーズ人生の第一歩だと思ってる作品なので、ジャニーズ成人式です!」と力強く宣言した。最後に「見終わった後に出演している誰かの友達になれるような距離感の作品」と同作を表現し、「みなさん、来てくれたら『ぼくの友達』です」と力強くポーズを決めた辰巳だったが、レポーターから「それ松崎くんと一緒じゃ……」とツッコミが。「松崎には言わないでくださいね!」と焦った様子を見せていた。
2018年01月10日例年、色とりどりのドレスをまとった女性セレブたちが勢ぞろいするゴールデン・グローブ賞のレッド・カーペットだが、今年は黒一色。異例の状況には理由があった。昨秋から、ハリウッドや各界で長年はびこっていたセクシャルハラスメントの告発が続いているが、差別やハラスメント、虐待によって沈黙を強いられた人々への連帯の証として、ゴールデン・グローブ賞授賞式に、女性たちが黒のドレスを着て出席することを計画しているという報道があったのは昨年12月。報じられた当初は、有志の女優たち30人ほどが黒を着用するということだったが、7日(現地時間)当日、授賞式前のレッドカーペットの装いはほぼ黒一色だった。女優たちはもちろん、ゲイリー・オールドマンやユアン・マクレガーら男優賞受賞者や候補者たちも黒づくめ。ハラスメントの被害者たちが声を上げた「#Me Too」に続いて、ナタリー・ポートマンらが立ち上げたキャンペーン「Time’s Up」(嫌がらせや虐待に沈黙させられた時代はもう終わり、という意味が込められている)に賛同し、スローガンのピンバッチを付けてレッドカーペットを歩いていた。通常、セレブたちはパートナーや家族など私生活で大切な人たちと出席するが、今年は女優たちが同伴したのは女性の活動家たち。誰がベストドレッサーなのかを競うより、差別やハラスメントへの「No」を主張する団結を示した形だ。黒というテーマが設定された分、ある意味ハードルが上がった感もあり、色で勝負できないところをアクセサリーやヘアスタイルで個性を演出。エメラルドやルビーなど色鮮やかな宝石を使ったネックレスやイヤリングも目を引いた。■ドレスの素材感&形、ヘアスタイルで魅せる!映画の部ミュージカル/コメディ部門で女優賞を受賞したシアーシャ・ローナン(『レディ・バード』原題)は「ヴェルサーチ(Versace)」のドレス。左側だけノースリーブで、左肩と右のウエスト部分にシルバーを効かせたデザイン。ミリー・ボビー・ブラウン(『ストレンジャー・シングス未知の世界』)は「カルヴァンクライン(Calvin Klein)」のシルクのミニドレスに、髪は編み込みのアップスタイル。主演の『女は二度決断する』が外国語映画賞に輝いたダイアン・クルーガーは、シースルーのケープがエレガントな「プラダ(Prada)」のドレス。惜しくも受賞は逃したが、ミュージカル/コメディ部門の主演女優候補だったマーゴット・ロビー(『I, Tonya』原題)は肩パッドが効いた1930年代風の「グッチ(Gucci)」のドレス。ウエストから下にクリスタルの刺繍が施してある。『Battle of the Sexes』(原題)で同じく主演女優賞候補だったエマ・ストーンは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のワンショルダー。自身が演じた元テニス選手で活動家のビリー・ジーン・キングと出席した。プレゼンターを務めたアリシア・ヴィキャンデルも「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のヴィクトリア調のハイネックのドレスだった。監督賞のプレゼンターを務め、候補者が全員男性であることを指摘したナタリー・ポートマンは「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」。ベルベットのロングスリーブで、スクエアな胸元のカットが印象的。テレビの部ドラマ部門で主演女優賞受賞のエリザベス・モス(「The Handmaid’s Tale」原題)も「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」。くるぶしの見える丈のドレスはビジューカラーがアクセント。監督作『はじめに父が殺された』が外国語映画賞にノミネートされていたアンジェリーナ・ジョリーは次男のパックスを連れて出席。「アトリエ・ヴェルサーチ(Atelier Versace)」のロングドレスに「フォーエバーマーク(Forevermark)」のイヤリング。パックスはタキシードの左胸に「Time’s up」のピンをつけていた。■キラリ光るアクセサリーが素敵!御年101歳でハリウッドの生きる伝説であり、義父でもある名優カーク・ダグラスと映画部門脚本賞のプレゼンターを務めたキャサリン・ゼタ=ジョーンズは「ズヘア・ムラド(Zuhair Murad)」のオートクチュールに、エメラルドとダイアモンドをあしらった「ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)」のイヤリング。テレビの部でミュージカル/コメディ部門女優賞候補だったイッサ・レイ(「インセキュア」)も「ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)」のエメラルドとダイアモンドのネックレスを、「プラバル・グルン(Prabal Gurung)」のプランジネックのカスタムドレスに合わせた。昨年の映画の部ドラマ部門主演女優賞受賞者のイザベル・ユペールは「クロエ(Chloe)」のハイネックのドレス。ビーズ刺繍をほどこした華やかなデザインで、耳元には「ショパール(Chopard)」のエメラルド(34.88カラット)とホワイトダイアモンド(22.79カラット)のイヤリング。テレビの部で助演女優賞候補(「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」)だったゾーイ・クラヴィッツはサンローラン(Saint Laurent)のシンプルなドレスをチョイス、ピクシーカットに大きなエメラルドのイヤリングが映えた。■「黒」だけじゃない!カラフルな装いも黒以外の装いは、昨年のアカデミー賞授賞式でも露出度の高いドレスでレッドカーペットを賑わせた女優のブランカ・ブランコが今回も大胆な赤のドレスで登場したほか、ドイツのモデルのバーバラ・マイヤーがシースルーにフローラルな刺繍を前面にほどこし、パステルカラーのトレーンのドレス姿で現れた。また、ゴールデン・グローブ賞を主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)のメヘル・タトナ会長も花の刺繍をほどこした赤のドレス姿。インド出身のタトナ会長は「お祝い事のときに、黒は着ないのです。もし私が黒を着ていたら、私の母は愕然とするでしょう」と自身のルーツと文化を重んじたドレスのチョイスを「Entertainment Today」の取材に語った。実は映画の部のドラマ部門主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)が着ていたドレスも、ミッドナイト・ブルー。ほとんど黒に近いほどの深い色だが、敢えて「黒一択」の流れに乗らない姿勢が、受賞作で演じた信念の女性と重なった。(text:Yuki Tominaga)
2018年01月09日竹内涼真と浜辺美波という、いま最も旬な2人が、「ヒロイン失格」の幸田もも子による人気コミック「センセイ君主」の実写映画化で初共演することになった。原作は、2013年~2017年まで「別冊マーガレット」(集英社)にて連載され、全13巻で約143万部を突破、連載終了後もなお支持されている人気少女コミック。“ヒネクレ者のイケメン教師”と“恋に恋するパワフルヒロイン”の2人が織りなす“コミカル×学園ラブ×禁断の恋”という胸キュン要素の相乗効果が話題を呼び、新感覚ラブコメディとして女子高生たちの心を鷲掴みした。竹内涼真、初の教師役に「やっと演じられる年齢になって来たのかな」イケメンで頭脳明晰、だけど冷徹でヒネクレ者な高校教師・弘光由貴には、映画『帝一の國』、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」、「過保護のカホコ」「陸王」など、大ヒット作品への出演が続いているブレイク男子の竹内さん。冷静で生徒への熱意はないが、自覚のない“天然の人タラシ”でもある、俺様系の数学教師を演じる。「初のラブコメ映画主演ということでとにかく楽しみですし、頑張らなくてはいけないなと感じています」と語る竹内さんは、初の“教師役”という新境地に向け、「いま24歳なのですが、やっと先生役を演じられる年齢になって来たのかなという思いと同時に、いままで演じたことがない役なのでこれからどうやって演じようかといろいろ考えながらワクワクしています。こんなに早く主演をさせていただけるのは凄く有難いことですし、だからこそ自分がいま持っている力を全部出し切りたいと思っています」と、強い意気込みをコメント。浜辺美波、「これ以上やっていいのかというくらい顔芸もやりたい」一方、そんな竹内さん演じる弘光に恋する、パワフルヒロイン・佐丸あゆはには、映画『君の膵臓をたべたい』で初主演を務め、各映画賞新人賞を総なめにしている新世代ヒロインの浜辺さん。単純だが何事にも全力投球で一生懸命な女の子。とにかく“彼氏”が欲しくて頑張っているが報われず、現在告白7連敗中。担任となった弘光と出会い、恋に落ちてしまう…。「原作や台本を読んでいてくすっと笑えるシーンが多かったので、モノマネやパロディ要素の部分も怖がらずに全力で演じたいと思います!」とコメントする浜辺さん。「とにかくあゆはちゃんはまっすぐな子なので、観ている方が嫌な気持ちにならず、応援したくなるように演じたいです。いままでにないくらいハジけて演じられたらと思います。これ以上やっていいのかというくらい顔芸もやりたいです」と、気合も十分。これまでの作品ではあまり見せてこなかった、コメディエンヌとしての才能を如何なく発揮すること間違いなし!月川翔監督、主演2人に期待大!原作者も「イメージぴったり」監督には、『君の膵臓をたべたい』を大ヒットさせ、2018年も『となりの怪物くん』など話題作が続いている月川翔。「主演の2人には期待しかありません。まさに旬な俳優です」と語る監督は、まず竹内さんについて、「彼がこれまで演じてきた役は、どれも最高に魅力的で好きでしたが、実際会ってみてもやっぱり最高。眩しい。物腰、目、左利きの大きな手…。挙げたらキリがないですが、こりゃ惚れてしまうに決まってます」と絶賛。浜辺さんについても「(タッグは)3作品目ですが、まったく新鮮な気持ちです。というのも、これまで見たことのない彼女の一面を見ることになりそうだからです。今回の役をやり切ったら、相当な振れ幅を持つ女優さんになることでしょう」と期待を込めている。さらに、原作者・幸田もも子氏も「この度は『センセイ君主』を実写化していただけることになり、大変うれしく思います!キャストの方々も、本当に思い描いていたイメージぴったりで、、、!!!これからどんな作品に生まれ変わるのかとても楽しみです!」とコメントする。ともに2017年は話題作へ立て続けに出演し、そのたびに高い評価を得て大ブレイクを果たした竹内さんと浜辺さん。しかも、「教師×生徒の恋愛=禁断の恋」というイメージを「ハイテンション×コメディ=笑える楽しい学園ラブ」に昇華させる、竹内さんのキャリア史上初となる教師役、浜辺さんのキャリア史上最高のコメディエンヌっぷりに期待していて。『センセイ君主』は2018年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月08日第75回ゴールデン・グローブ賞が1月7日(現地時間)、ロサンゼルスで発表され、『スリー・ビルボード』が作品賞ほか4部門で最多受賞を果たした。テレビ部門では「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」が圧勝、ハリウッドにおける女性のパワーが大きく印象づけられた。マーティン・マクドナー監督が脚本賞を受賞したほか、女優賞(フランシス・マクドーマンド)、助演男優賞(サム・ロックウェル)に輝いた『スリー・ビルボード』は、アメリカ南部のミズーリ州の小さな町を舞台に、娘を殺された女性が地元警察に抗議する3枚の広告看板を立てる物語。2月1日(木)から日本公開される。最多7部門にノミネートされていた『シェイプ・オブ・ウォーター』(3月1日(木)より公開)は監督賞(ギレルモ・デル・トロ)と作曲賞(アレクサンドル・デスプラ)を受賞した。ハリウッド外国人記者協会(HFPA)の投票によるゴールデン・グローブ賞は、映画とテレビの部をドラマ部門とミュージカル/コメディ部門に分けて選出。2月のアカデミー賞の行方を占う前哨戦のハイライトの1つだ。今年の最多受賞作はテレビ部門のリミテッドシリーズ/テレビムービー部門 の「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」。作品賞ほか女優賞、助演男女優賞とノミネートされた全4部門を制覇。一見幸せそうな家庭を築く女性たちの隠された苦しみを描き、ハラスメントや虐待といったテーマに切り込んだ同作が大きく支持された。最初に発表された同女優賞受賞のニコール・キッドマンは「これは友情の物語です。団結し、支え合いました」とスピーチで女性のパワーを強調。活動家だった母についてふれ、「これは虐待を扱った作品です。私たちの作品を通して変革をもたらしたいです」と語った。ミュージカル/コメディ部門も、高校生の少女と母親を描いたグレタ・ガーウィグ監督の『レディ・バード』が作品賞と主演女優賞(シアーシャ・ローナン)を受賞。女優であるガーウィグの監督デビュー作だ。セシル・B・デミル賞を受賞したオプラ・ウィンフリーは「あまりにも長い間、女性たちの話に権力を持つ男性たちは女性たちの話に耳を傾けず、彼女たちは信頼されずにいました。でも、彼らの時代は終わるのです(Their time is up)」と高らかに宣言した。映画の部ドラマ部門作品賞のプレゼンターに登場したのは、ゴールデン・グローブ賞監督賞で唯一の女性受賞者のバーブラ・ストライザンド。「私が受賞したのは1984年です。34年も前?みなさん、Time is upよ」と語った。授賞結果は以下の通り。<映画の部>■ドラマ部門作品賞『スリー・ビルボード』女優賞フランシス・マクドーマンド『スリー・ビルボード』男優賞ゲイリー・オールドマン『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』■ミュージカル/コメディ部門作品賞『レディ・バード』女優賞シアーシャ・ローナン『レディ・バード』男優賞ジェームズ・フランコ『THE DISASTER ARTIST』(原題)助演女優賞アリソン・ジャニー『I, TONYA』(原題)助演男優賞サム・ロックウェル『スリー・ビルボード』アニメ作品賞『リメンバー・ミー』外国語映画賞『女は二度決断する』(ドイツ/フランス)監督賞ギレルモ・デル・トロ『シェイプ・オブ・ウォーター』脚本賞マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』作曲賞アレクサンドル・デスプラ『シェイプ・オブ・ウォーター』主題歌賞“THIS IS ME”『グレイテスト・ショーマン』<テレビ>■ドラマ部門作品賞「THE HANDMAID’S TALE」(原題)女優賞エリザベス・モス「THE HANDMAID’S TALE」(原題)男優賞スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」■ミュージカル/コメディ部門作品賞「マーベラス・ミセス・メイゼル」女優賞レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」男優賞アジズ・アンサリ「マスター・オブ・ゼロ」■リミテッドシリーズ/テレビムービー部門作品賞「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」女優賞ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」男優賞ユアン・マクレガー「FARGO/ファーゴ」助演女優賞ローラ・ダーン「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」助演男優賞アレクサンダー・スカルスガルド「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」(text:Yuki Tominaga)
2018年01月08日『ブルックリン』のシアーシャ・ローナンが主演を務め、『20センチュリー・ウーマン』のグレタ・ガーウィグが単独監督デビュー&オリジナル脚本も手掛けた『Lady Bird』(原題)が、『レディ・バード』の邦題で6月に日本公開が決定した。本作は、カリフォルニア州サクラメント、閉塞感溢れる片田舎に暮らすカトリック系女子高生のクリスティン(自称“レディ・バード”)を主人公に、高校生活最後の年、友人やボーイフレンドについて、家族について、そして自分の将来について、悩める17歳の少女の揺れ動く心を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた話題作。昨年11月、全米4館での限定公開にも関わらず、1館当たり約9万ドルを超えるスマッシュ・ヒットで年間記録更新し、口コミが話題を呼び全米1,557館で拡大公開され、12月下旬時点で累計約2,800万ドルを超えて5週連続トップ10入りを果たした本作。さらに、11月下旬時点で米映画レビューサイト「ロッテン・トマト」にて、映画批評家164人から100%の大絶賛と、『トイ・ストーリー2』を抜いて18年ぶりの新記録更新!また、ゴッサム・インディペンデント映画賞女優賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞監督賞・助演女優賞など、各映画賞も多数受賞している本作。ゴールデン・グローブ賞は、作品賞(ミュージカル/コメディ部門)・主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)・助演女優賞・脚本賞の4部門にノミネートされ、本年度アカデミー賞最有力の呼び声も高い超話題作だ。監督を務めるのは、主演兼共同脚本を務めた『フランシス・ハ』でゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネート、『20センチュリー・ウーマン』でも各映画賞で助演女優賞に多数ノミネートされるなど、次世代クリエイター&個性派女優として多彩な才能を発揮するガーウィグ監督。本作で念願の単独監督デビューを果たし、自伝的要素を織り込みながらオリジナル脚本も手掛けている。主人公クリスティン(レディ・バード)役を演じるのは、『つぐない』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート、『ブルックリン』でもアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなど、若干23歳にも関わらず演技派女優として活躍するシアーシャ。また、『トイ・ストーリー』シリーズのローリー・メトカーフが母マリオン、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のトレイシー・レッツが父ラリー、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のルーカス・ヘッジズが彼氏ダニー、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメが彼氏カイルを演じている。『レディ・バード』は6月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年01月05日2018年は戌年!愛犬と一緒に家族で、あるいはカップルで、もちろん猫派の人も、初笑い&感動初めに犬映画はいかが?胸が“ドッグドッグ”高鳴る、“ワン”ダフルなおすすめ犬映画11選をご紹介!【LINE UP】★『僕のワンダフル・ライフ』★『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』★『HACHI 約束の犬』★『アイ・アム・レジェンド』★『ミラクル・ニール!』★『マスク』★『わんわん物語』★『ジョン・ウィック』シリーズ2018年公開の注目“犬映画”は…★『キングスマン:ゴールデン・サークル』★『犬ヶ島』★『クルエラ』(原題)★僕の“犬ゴコロ”に気づいて!『僕のワンダフル・ライフ』(2017)『ギルバート・グレイブ』『ショコラ』などで知られる名匠ラッセ・ハルストレム監督の『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『HACHI 約束の犬』に連なる“ドッグシリーズ”の集大成。ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード、コーギー、セント・バーナードと、4つの“犬生”を生きる主人公ベイリー。自分の命を救ってくれた“最愛の人”イーサンにもう一度出会うために、その魂は何度でも生まれ変わる。そんなベイリーの一途な愛と、人間よりも先にやってくるお別れには号泣必至。犬目線で描かれる、イーサンをはじめとする飼い主たちの“生態”と成長も見どころ。『僕のワンダフル・ライフ』は全国にて順次公開中、2018年3月7日(水)よりブルーレイ&DVDリリース開始。★ハルストレム監督の初期の傑作『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)ラッセ・ハルストレム監督が世界的に注目されるきっかけになった感動のヒューマンドラマ。アカデミー賞監督賞、脚色賞にノミネートされた。舞台は、1950年代のスウェーデン、犬を乗せたソ連の「スプートニク」が宇宙へ飛び立ったころ。12歳のイングマル少年は病気がちの母、いじわるな兄、そして愛犬のシッカンと暮らしていたが、やがて母の病状が悪化、イングマルは叔父さん一家が住む田舎へと引き取られることに。村人たちとの交流と、時に残酷な現実に直面し、成長していく少年の姿が胸を打つ傑作。『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』DVD【HDマスター】は発売中。★あのハチ公の物語にハリウッドが涙した『HACHI 約束の犬』(2009)日本人なら誰もが知る、亡き飼い主を駅前で待ち続けた忠犬ハチ公の物語。脚本を読んで感涙したリチャード・ギアが主演とともに製作として参加。1987年には日本でも『ハチ公物語』として映画化された。寒い冬の夜、迷子の秋田犬を拾い、「ハチ」と名付けて飼い始めた大学教授のパーカー。いつからか、ハチは夕方5時になると、帰宅するパーカーを駅で出迎えることが日課となっていく。ある日、パーカーは大学で倒れ、そのまま帰らぬ人に。それでもハチは駅で彼の帰りを待ち続け…。『HACHI 約束の犬』ブルーレイ&DVDは発売中。★ウィル・スミスが“地球最後の男”に『アイ・アム・レジェンド』(2007)Netflix映画『ブライト』が好評のウィル・スミス主演によるSFアクション。人類が絶滅した近未来、荒れ果てたニューヨークで科学者のロバートは愛犬サムと“ふたりぼっち”。無線で毎日メッセージを流し続けているが、ほかの生存者からの返答はない。蔓延したウイルスを食い止めるため、彼の探究は続くが…。原作はリチャード・マシスンの名作小説「地球最後の男」。やがて待ち受ける“相棒”との別れには、涙が止まらない。『アイ・アム・レジェンド』ブルーレイ&DVDは発売中。★サイモン・ペッグ×伝説のコメディスター『ミラクル・ニール!』(2016)サイモン・ペッグが主演、コメディ界のビートルズと呼ばれる「モンティ・パイソン」のテリー・ジョーンズが監督を務めたエイリアン・コメディ。地球滅亡を企むエイリアンたちに選ばれ、右手を振るだけで何でも願いが叶うミラクルパワーを手に入れた超テキトー男・ニール。そのパワーで喋れるようになった愛犬デニスと地球を救う…より、好きな女性を振り向かせるためにそのパワーを使う!?愛犬の声を務める、故ロビン・ウィリアムズのマシンガントークに初笑い!『ミラクル・ニール!』ブルーレイ&DVDは発売中。★ジム・キャリー&キャメロン・ディアスの出世作!『マスク』(1994)主演のジム・キャリー、映画初出演のキャメロン・ディアスを一躍スターダムにのし上げた大ヒットSFコメディ。ある日、不思議な仮面を拾ったイケてない銀行マン・スタンリーが、何気なくそのマスクを着けてみると、緑の怪人<マスク>に変身!普段のスタンリーとは全く正反対のイケイケキャラとなり、ひと目惚れした女の子にも猛烈アプローチ、次々と大騒動を巻き起こしていく。スタンリーの超絶キュートな愛犬マイロが、マスクを着けてしまうシーンは必見!『マスク』DVDは発売中。★“スパゲッティ”キスがロマンティック『わんわん物語』(1955)犬好きとして知られたウォルト・ディズニーが、人間の最良の友=犬たちの世界を描き、同時に犬の目を通して人間の姿を描いたディズニー動物アニメーションの名作。主人公はコッカースパニエルの箱入り娘レディと、仲間たちの人気と信頼を集める野良犬トランプ。生まれも育ちもまったく違う2匹が出会い、“身分を越えた恋”に落ちる!中でも1本のスパゲッティを食べながらのキスは、アニメーションのみならず映画史に残る名シーンといわれるほどロマンティック。『わんわん物語 ダイアモンド・コレクション』は発売中。★伝説の殺し屋、復活のカギは愛犬!?『ジョン・ウィック』シリーズ(2015/2017)キアヌ・リーブスがキレキレの銃+カンフーのアクション“ガン・フー”を見せ、「完全復活」といわれた大ヒット作。足を洗い、平穏な日々を送っていた伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、ある日、彼の愛するもの全てをマフィアに奪われてしまう。怒りに震えた彼は、復讐のために独り立ち上がる!その第2弾『チャプター2』でも命を狙われるが、愛犬とともに逃げのびる。だが、今度は全世界の殺し屋からターゲットにされてしまうことに!『ジョン・ウィック:チャプター2』ブルーレイ&DVDは2018年1月10日(水)発売開始、『ジョン・ウィック』ブルーレイ&DVDは発売中。そして、気になる2018年“戌年”公開の注目“犬映画”は…★マナーを重んじる英国スパイが帰還!『キングスマン:ゴールデン・サークル』マシュー・ヴォーン監督が贈る、“秒でアガる”超過激スパイアクションの続編。表の顔は高級テーラー、その実態はスパイ組織の“キングスマン”。ハリー(コリン・ファース)亡き後、謎の敵ゴールデン・サークルの攻撃により“キングスマン”は壊滅。エグジー(タロン・エドガートン)はコテコテにアメリカンな同盟スパイ組織“ステイツマン”に協力を仰ぐことに。前作で、ストリートキッズだったエグジーのスパイ訓練のパートナーとなったのはパグのJB。今回は、ゴールデン・サークルの危険すぎるボス・ポピー(ジュリアン・ムーア)の“ロボット愛犬”にもご注目!『キングスマン:ゴールデン・サークル』は1月5日(金)より公開、『キングスマン』ブルーレイ&DVDは発売中。★RAD野田洋次郎ほか超豪華声優陣が参加『犬ヶ島』『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督最新作。日本を舞台に、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険をストップモーション・アニメーションで描き出す。ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグらハリウッド俳優に加え、「RADWIMPS」の野田洋次郎、夏木マリ、オノ・ヨーコらが声の出演を果たす。2月15日(現地時間)より開催される第68回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、オープニング作品として上映される。『犬ヶ島』は2018年春、日本を含む全世界にて公開。★エマ・ストーンがディズニーヴィランに!?『クルエラ』(原題)ディズニー・アニメーション『101匹わんちゃん』(1961)に登場するクルエラ・デ・ヴィルを、『ラ・ラ・ランド』でオスカーを獲得したエマ・ストーンが演じる実写作品が製作中。ベテラン女優グレン・クローズが同役を演じた実写版『101』(1996)、『102』(2000)とは異なり、クルエラが異常なまでにダルメシアンにこだわる人物になってしまった、その経緯を描く物語となる模様。監督にはAmazonオリジナル「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」のアレックス・ティンバースが抜擢。詳細を楽しみにしていて。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キングスマン 2015年9月11日より全国にて公開(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporationジョン・ウィック 2015年10月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開Motion Picture Artwork (C) 2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) David Leeジョン・ウィック:チャプター2 2017年7月7日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2018年01月01日様々な配信サービス、様々なデバイスで気軽に映画を観れる昨今だが、やはり臨場感たっぷりの映画館で楽しみたいもの。2017年の日本での興行収入1位は『美女と野獣』となり、『怪盗グルーのミニオン大脱走』『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』『 パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海賊』など大作洋画が人気を博した。一方、邦画では『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』『映画ドラえもんのび太の南極カチコチ大冒険』などのアニメに加え、『銀魂』『君の膵臓をたべたい』といった実写も健闘した。2016年の『君の名は。』『シン・ゴジラ』のような大ヒットはなかったものの、SNS等の広まりで活発に宣伝や感想が飛び交う映画界。2017年はどれほどの人が映画館へ足を運んだのか、また邦画と洋画はどちらを多く観たのか、マイナビニュース会員にアンケートをとった。Q.2017年、映画館で何本映画を見ましたか?・0本 44.2%・1~3本 41.1%・4~10本 9.9%・11~20本 2.8%・21~50本 1.2%・51本~100本 0.3%・101本以上 0.5%Q.邦画・洋画どちらを多く観ましたか?・邦画 54.0%・洋画 46.0%55.8%と、過半数が映画館に足を運んだ結果となった。その大半が1~3本ではあり、本数が増えるほどに割合は減っていくものの、101本以上観たという猛者も。また、映画を観にいったという1,329名に聞いた邦画・洋画の割合で見ると、ほぼ半々だったものの「邦画を多く観た」という回答が上回った。邦画、洋画どちらにも良いところがあり比べるものではないが、観た本数が多かったのはなぜなのか、理由を聞いた。○邦画が多かった■面白い邦画が増えた・「最近面白い邦画が増えたので」(36歳男性/医療用機器・医療関連/メカトロ関連技術職)・「最近の邦画は話題作が多いので」(59歳男性/その他/その他・専業主婦等)・「たまたま、だと思いますが、この数年、良質な邦画が増えているのはいいですね」(51歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)・「邦画も洋画も迷いますね。どちらも魅力的な作品が多いですからね!」(45歳男性/その他/その他・専業主婦等)・「知ってる役者が細かな場面で出てくると嬉しい」(29歳女性/教育/公共サービス関連)・「昔は、邦画はとにかく暗く、全然楽しくなかったので、洋画ばっかり見ていた。最近の邦画は、感動する作品や面白くて笑える作品、バイオレンス色の強い作品など、色々なジャンルが揃い、面白くなった」(52歳男性/設計/建築・土木関連技術職)■字幕・吹き替えが苦手・「最近は字幕を追うのが面倒くさくなった。かと言って吹き替えはイメージが変に感じる」(41歳男性/専門店/技能工・運輸・設備関連)・「好きな俳優が出てたり字幕じゃないので疲れたりしないから」(32歳女性/銀行/事務・企画・経営関連)・「吹き替えや字幕を見るとそっちに気が行って集中できないから」(24歳男性/食品/その他・専業主婦等)■俳優のファン・「国内の俳優、女優の方が好きなので」(30歳男性/その他/その他・専業主婦等)・「嵐ファンで嵐が出てるから」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)・「山田涼介が出てる映画は全て見ているため」(29歳女性/その他/その他・専業主婦等)■その他・「たまたま邦画。邦画は本当はほとんど映画館で見ない。いつもはDVDにもならないようなインド映画が多い」(46歳女性/食品/事務・企画・経営関連)・「映画はいつも友人と観に行っているのですが、映画館で自分が観たい映画と友人の観たい映画がいずれも邦画タイトルでしたので、今年は邦画を選んで観る機会が多かったです」(51歳女性/サービス/その他・専業主婦等)・「いつもは洋画の方が多いですが、今年はたまたまです!」(29歳女性/食品/販売・サービス関連)○洋画が多かった■予算が違う・「ハリウッド映画のお金をかけた圧倒的迫力が好きだからです」(57歳男性/不動産/その他・専業主婦等)・「スケールの大きさ、俳優陣の豪華さ、お金の掛け方がはんぱないので、見ていてのワクワク感が邦画おり数段勝っているので、洋画を多く見ています。ただし、邦画にもスケールの大きな映画がありますので、一概に洋画しか見ていなとは言い切れませんが、やはりどちらかといえば、疑いなく洋画と答えます」(57歳男性/通信機器/事務・企画・経営関連)・「迫力があり予算が邦画に比べて莫大に掛けられているからです」(43歳男性/コンビニエンスストア/販売・サービス関連)・「邦画よりもスケールがでかいから。邦画はテレビドラマと大差ない」(56歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/その他・専業主婦等)・「予算がたくさんありスケールが違うから。非日常を感じられるから」(37歳男性/ゲーム・アミューズメント製品/IT関連技術職)・「製作費が掛かってて、本格的で迫力のあるシーンが多いから」(52歳男性/サービス/営業関連)■アクション、シリーズ物に魅力・「ヒーローものやシリーズものが多いので」(48歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)・「洋画のアクション系とコメディ系が大好きなので選びました」(42歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)・「アクション映画が豊富で面白いシリーズも多いから」(33歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)・「面白くてテンポが速くてストーリーも複雑で観ていてハラハラしたり感動する作品が多くて、観ごたえがある作品が多いので洋画を観ることが多いです」(59歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)■脚本に魅力・「撮影技術が優れているだけでなく出演している俳優や女優の演技も素晴らしくストーリーもいつも新しくて飽きが来ないから」(50歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)・「脚本がしっかりしたものが多く、興味深い作品が多いと思うからです」(53歳男性/その他/事務・企画・経営関連)・「洋画の方が一般に展開が派手で、最初から最後までわくわくしていられる。邦画はのんべんだらりとしていて、最終的な筋書き自体は面白くても、途中で退屈な思いをすることが多い」(46歳女性/教育/事務・企画・経営関連)■その他・「2017年は、公開前から見たいと考えたいたタイトルの数が比較的多かったので、このような結果になりました。邦画も好きですが、今年は今のところ上記のような結果になっています。年によっては、異なるかもしれません」(59歳男性/通信関連/IT関連技術職)・「邦画はバラエティ番組などテレビで見ていて俳優さんのパーソナルな部分を見てしまっているので、映画を見ていても余計な情報が頭を過ぎり、感情移入しにくいから」(35歳女性/その他/その他・専業主婦等)・「特別、洋画推しと言う訳ではなく、邦画でも人間を感じる作品があれば見に行きます」(51歳男性/食品/販売・サービス関連)・「邦画も多かったので、ギリギリ洋画の方が多いという感じ」(26歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)○総評邦画、洋画それぞれの良さがあるが、邦画を多く観た人は「字幕や吹き替えが苦手」「役者のファン」といった理由があり、洋画を多く観た人には「予算が潤沢で迫力がある」「アクションや大作シリーズが良い」といった理由があった。ちなみに、今年映画館で「50本以上(51本~100本+101本以上)」映画を観たと回答した人は洋画を多く観た傾向にあり、「50本以下」と回答した人は邦画を多く観た傾向にあった。映画を観るスタイルによっても、選択が違ってくるのかもしれない。調査時期:2017年12月6日~2017年12月14日調査対象:マイナビニュース会員調査数:2,382名調査方法:インターネットログイン式アンケート
2017年12月29日待望のシリーズ再開で『スター・ウォーズ』シリーズにレイア・オーガナ役で復帰し、ファンを喜ばせながらも『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』撮影後に急逝したキャリー・フィッシャー。映画が全世界で大ヒット中のいま、12月27日に命日を迎えた彼女の生涯をふり返ってみよう。両親は大スター!『スター・ウォーズ』で一躍有名に1956年10月21日、カリフォルニア州に生まれた彼女の父親は歌手のエディ・フィッシャー、母親は『雨に唄えば』で知られるデビー・レイノルズ。両親とも大スターというセレブ2世として育ち、1973年に15歳でブロードウェイのミュージカル「アイリーン」で母と共演してデビュー。その後に渡英してロンドンの名門演劇学校「セントラルスクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ」で1年半学び、帰国後はこちらも名門のサラ・ローレンス大学で美術を学んだが、中退している。映画デビューは1975年の『シャンプー』。その次に出演した『スター・ウォーズエピソード4/新たな希望』(’77)で銀河宇宙のプリンセス、レイア・オーガナを演じて、共演のハリソン・フォード、マーク・ハミルとともに一躍スターとなった。アルコールにドラックに大恋愛…波乱の時期も親の七光りではない、自らつかみ取った成功と人気だったが、映画公開当時はまだ19歳。大きなプレッシャーに耐え切れず、アルコールやドラッグに手を出してしまう。2010年の「Daily Mail」紙のインタビューでは『スター・ウォーズエピソード5/帝国の逆襲』(’80)撮影時にはひどいコカイン中毒だったと告白。アルコール依存症や双極性障害に苦しんだという。『スター・ウォーズエピソード4/新たな希望』の撮影中から、元サイモン&ガーファンクルのポール・サイモンと交際し、1983年に結婚。彼のミュージックビデオにも出演したが、翌年離婚した。1980年に『ブルース・ブラザース』で共演したダン・エイクロイドと短期間婚約したこともあったが、このときはすぐポールの元に戻ったという。2016年に発表した回顧録「The Princess Diarist」では、『スター・ウォーズエピソード4/新たな希望』撮影時にハリソン・フォードと不倫関係だったことを告白して騒動になった。再婚はしなかったが、大手エージェンシー「クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー」(CAA)のエージェント、ブライアン・ラードとの間に娘のビリーをもうけた。現在25歳のビリーは大学卒業後に母と同じ道に進み、『スター・ウォーズ』シリーズにコニックス中尉役で出演、母娘共演している。再び“レイア姫”を熱演! 文才にも恵まれる気の強いレイアとは聡明さという共通点のあるキャリー自身は辛口でウィットに富むユーモア・センスの持ち主。ウディ・アレン監督の『ハンナとその姉妹』やメグ・ライアン&ビリー・クリスタル主演のロマンティック・コメディの傑作『恋人たちの予感』などに出演し、文才にも恵まれ、1987年に母との確執も含めて綴った自伝的小説「崖っぷちからのはがき」を発表。メリル・ストリープとシャーリー・マクレーン共演で映画化され、キャリーは脚色を手がけ、英国アカデミー賞脚本賞候補になった。その後もロマンス小説「Surrender the Pink」や「Delusions of Grandma」「The Best Awful There is」など自伝的小説、薬物依存や精神障害に苦しんだ経験を綴った「Wishful Drinking」などを発表。「Wishful Drinking」は舞台化され、キャリーが主演を務めた。「キャリー・フィッシャー=レイア姫」というイメージはあまりにも強かったが、それを逆手にとって『スクリーム3』では、キャリーにそっくりの元女優という役でカメオ出演したこともあった。そんな彼女が満を持してシリーズにカムバック、厳しいダイエットとエクササイズで肉体をシェイプし、歳を重ねて頼もしい将軍となった勇姿はファンを喜ばせた。突然の別れ…『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が遺作にだが、新たな一章が始まり出した途端に悲劇が訪れた。2017年12月23日(現地時間)、仕事先のロンドンからロサンゼルスへ戻る機内でキャリーは心臓発作を起こし、到着後に搬送された病院で27日(現地時間)に息を引き取った。享年60という早すぎる娘の急逝にショックを受けながらも、ファンから寄せられたお悔やみにSNS上で気丈に感謝の言葉を綴った母のデビー・レイノルズは翌28日に、脳梗塞を起こして後を追うようにこの世を去った。84歳だった。母親とは疎遠だった時期もあるが、母娘の絆は強く、互いにサポートし合う関係は晩年まで続いた。半年後に発表された検視結果で、キャリーの体内からは大量のアルコールのほかにコカイン、メタドン(ヘロイン中毒の治療薬)、MDMA、アヘンが検出され、発作を起こすまでの3日間にコカインを摂取していたことも明らかになった。自身が抱える負の要素を隠さず、自分の生きたいように生きたキャリーは、若き日の自身と同じように、新たなシリーズのヒロイン、レイ役で一躍注目のスターとなったデイジー・リドリーを可愛がっていた。デイジーは「Glamour」誌でキャリーと過ごした日々をふり返り、「彼女と私は、同じような経験を違う時代にしてきたの」と話している。図らずも遺作となった『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、前作よりもさらにレイアの役割は重要になっている。波乱の生涯を送った彼女が遺した作品を見て、追悼したい。(text:Yuki Tominaga)
2017年12月27日1作目の『ジュマンジ』から22年。続編の『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』が完成し、主演のドウェイン・ジョンソンが本作への思いを「Press Association」に語った。前作は2014年に亡くなったロビン・ウィリアムズが主演したことから、「俺たちはロビンに敬意と大きな愛を持ってこの作品を作りたかったんだ。だって、ロビンがいなかったら俺たちはこの作品に出られなかったんだからね」と感謝を表したドウェイン。「ロビンが『ジュマンジ』のマジカルな世界を創りあげた。その世界観を壊さないよう極めて慎重に、おもしろくて新しい、前作とはちょっと違う『ジュマンジ』の精神を表現しようとした。それをいまの世代の観客に届けたくてね」。『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』は前作から20年後が舞台。学校で居残りをさせらていた高校生4人がビデオゲーム「ジュマンジ」の世界に閉じ込められ、現実世界に帰るために「ゲームクリア」を目指すというアクション・コメディ。4人はゲームで選んだアバターの姿でジャングルに放り出されるのだが、中でも注目はジャック・ブラックが演じる「SNS中毒の女子」。見た目は“ぽっちゃりオジサン”ながら、中身は女子高生という難役を見事にこなし、ドウェインが「アレはすごすぎる」と絶賛している。(Hiromi Kaku)
2017年12月19日検索サイト「Google」が2017年、最も検索されたもののランキングを発表、すべての地域を対象にした俳優部門では昨年に続いて、英王室ヘンリー王子と婚約したメーガン・マークルが1位になった。昨年、ヘンリー王子との交際が発覚したことから1位になったメーガンは、11月に婚約を発表したことで、さらに世間の関心度がアップしたようだ。3位には『ワンダーウーマン』のガル・ガドット、5位には『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のビル・スカルスガルドと、出演映画の大ヒットとともにブレイクした2人がトップ5入りを果たした。ちなみに2位のケヴィン・スペイシー、4位のルイス・C・Kはともに今年後半のハリウッドを震撼させたセクハラ騒動で、被害者たちから告発された2人。6位にはNetflixのドラマ「ストレンジャー・シングス未知の世界」のイレブン役のミリー・ボビー・ブラウン、7位は『スパイダーマンホームカミング』のトム・ホランド、8位はドラマ「ビッグバンセオリー/ギークなボクらの恋愛法則」のケイリー・クオコ、9位は最新作『Lady Bird』(原題)が各映画賞で絶賛され、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)候補にもなっているシアーシャ・ローナン、10位は「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズや『ジャスティス・リーグ』で活躍を見せたジェイソン・モモア。映画部門で1位になったのは『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。『ワンダーウーマン』が続き、3位は『美女と野獣』。4位にヒュー・ジャックマン主演の『LOGAN/ローガン』、5位に『ジャスティス・リーグ』が入った。ちなみにアメリカ合衆国のランキングでは2位と3位の順位が入れ替わり、4位にはジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』が入っている。ドラマ部門の1位は「ストレンジャー・シングス未知の世界」、2位は「13の理由」とNetflixのドラマが独占。アメリカ合衆国のランキングでは、女子高生の自殺に隠された理由を描いた後者が1位になっている。3位はブラジルのリアリティ番組「Big Brother Brasil」で、シーズン7が放送された「ゲーム・オブ・スローンズ」は4位。5位もNetflixのドラマ「アイアン・フィスト」だった。ミュージシャン&バンド部門では、5月に英マンチェスターの公演中に爆破テロが発生、その後にチャリティ・ライブを行ったアリアナ・グランデが1位になった。2位はボーカルのチェスター・ベニントンが自ら命を絶つという衝撃のニュースが飛び込んだリンキン・パーク、3位は線維筋痛症であることを公表し、活動を休止したレディー・ガガ、手術で大幅減量したマライア・キャリーが4位、自転車事故で右腕骨折してしまったエド・シーランが5位、と心配なニュースを気にしたファンたちの検索結果が如実に表れた。ちなみにメーガン・マークルは俳優部門に限らず、「最も検索された人物」リストでは2位にランクインしたが、こちらにリストアップされたのは、1位の米NBCの看板キャスター、マット・ロウアーをはじめ、ハーヴェイ・ワインスタインや前述のスペイシーといった積年のセクハラ行為で告発された面々が名を連ねた。(text:Yuki Tominaga)
2017年12月15日2018年1月21日(現地時間)に開催される第24回全米映画俳優組合賞のノミネーションが発表された。テレビ部門で目を引くのは、候補者5人が2つの作品に集中しているテレビ女優賞(テレビ映画/ミニシリーズ部門)。また、昨年わずか12歳で女優賞(ドラマ部門)にノミネートされた「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンが今年もノミネートを果たし、13歳で受賞となるかにも要注目だ。【テレビ部門】男優賞(テレビ映画/ミニシリーズ部門)ベネディクト・カンバーバッチ「シャーロック」ジェフ・ダニエルズ「ゴッドレス -神の消えた町-」ロバート・デ・ニーロ「The Wizard of Lies」ジェフリー・ラッシュ「ジーニアス:世紀の天才 アインシュタイン」アレクサンダー・スカルスガルド「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」女優賞(テレビ映画/ミニシリーズ部門)ローラ・ダーン「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」ニコール・キッドマン「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」ジェシカ・ラング「Feud: Bette & Joan」スーザン・サランドン「Feud: Bette & Joan」リース・ウィザースプーン「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」男優賞(ドラマ部門)ジェイソン・ベイトマン「オザークへようこそ」スターリング・K・ブラウン「THIS IS US 36歳、これから」ピーター・ディンクレイジ「ゲーム・オブ・スローンズ」デヴィッド・ハーバー「ストレンジャー・シングス」ボブ・オデンカーク「ベター・コール・ソウル」女優賞(ドラマ部門)ミリー・ボビー・ブラウン「ストレンジャー・シングス」クレア・フォイ「ザ・クラウン」ローラ・リニー 「オザークへようこそ」エリザベス・モス「The Handmaid’s Tale」ロビン・ライト「ハウス・オブ・カード 野望の階段」男優賞(コメディ部門)アンソニー・アンダーソン「Black-ish」アジズ・アンサリ 「マスター・オブ・ゼロ」ラリー・デヴィッド「ラリーのミッドライフ★クライシス」ショーン・ヘイズ「ふたりは友達? ウィル&グレイス」ウィリアム・H・メイシー「シェイムレス 俺たちに恥はない」マーク・マロン 「GLOW:ゴージャス・レディ・ オブ・レスリング」男優賞(コメディ部門)ウゾ・アドゥバ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」アリソン・ブリー「GLOW:ゴージャス・レディ・ オブ・レスリング」ジェーン・フォンダ「グレイス&フランキー」ジュリア・ルイス=ドレイファス「Veep/ヴィープ」リリー・トムリン「グレイス&フランキー」アンサンブル賞(ドラマ部門)「ザ・クラウン」「ゲーム・オブ・スローンズ」「The Handmaid’s Tale」「ストレンジャー・シングス」「THIS IS US 36歳、これから」アンサンブル賞(コメディ部門)「Black-ish」「ラリーのミッドライフ★クライシス」「GLOW:ゴージャス・レディ・ オブ・レスリング」「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」「Veep/ヴィープ」スタント・アンサンブル賞「ゲーム・オブ・スローンズ」「GLOW:ゴージャス・レディ・ オブ・レスリング」「Homeland/ホームランド」「ストレンジャー・シングス」「ウォーキング・デッド」(Hiromi Kaku)
2017年12月14日2017年も残すところあとわずかということで、“2017年に日本初上陸を果たしたオススメ海外ドラマ10選”をお届け。放送・配信など視聴方法は問わず、新旧も問わず、連続ドラマかリミテッドシリーズかといった作品形態も問わず。シリーズの第1話が日本で初めて観られるようになった作品の中から、10本のオススメを順不同でご紹介します。【LINE UP】1.「ヤング・ポープ 美しき異端児」主演:ジュード・ロウ2.「グッド・プレイス」主演:クリステン・ベル3.「ビッグ・リトル・ライズ」主演:N・キッドマン&R・ウィザースプーン4.「ブルックリン・ナイン-ナイン」主演:アンディ・サムバーグ5.「THIS IS US 36歳、これから」主演:ジャスティン・ハートリー(日本語吹き替え:高橋一生)6.「ゴッドレス -神の消えた町-」主演:ジェフ・ダニエルズ7.「レギオン」主演:ダン・スティーヴンス8.「マインドハンター」主演:ジョナサン・グロフ9.「iゾンビ」主演:ローズ・マクアイヴァー10.「13の理由」主演:ディラン・ミネット1.「ヤング・ポープ 美しき異端児」Huluほか配信中ジュード・ロウが米国人初のローマ教皇ピウス13世(架空の人物)を好演。複雑な内面と自他共に認める外見の美しさで周囲を翻弄する様が芸術的で、こんなジュードが見たかった!というより、彼にしか演じられない役。パオロ・ソレンティーノが全話を監督。2.「グッド・プレイス」Netflixにて配信中性悪な主人公エレノアが死んで地獄行き…と思いきや、手違いで天国のような“グッド・プレイス”へ。自身と向き合いながら、“バッド・プレイス”行きを免れようとするコメディ。ポップな映像世界、さり気なく心を揺さぶる展開、本音全開の登場人物たちが最高。3.「ビッグ・リトル・ライズ ~セレブママたちの憂うつ~」Hulu、Amazonビデオほか配信中西海岸の高級住宅地で起きた死亡事件に前後し、住民たちの事情が明かされていくヒューマンミステリー。体当たりのニコール・キッドマンからDV夫役アレクサンダー・スカルスガルドまでキャストが超豪華。全話を監督したジャン=マルク・ヴァレの画作りが秀逸。4.「ブルックリン・ナイン-ナイン」Netflixにて配信中ブルックリン99分署の刑事たちが気合十分で捜査に励んだり、署内の仲間たちとハチャメチャな日常を送ったり。2014年度ゴールデン・グローブ賞作品賞受賞コメディが、シーズン3までようやく上陸。登場人物たちが素敵過ぎて、観れば必ず99分署に勤務したくなる。5.「THIS IS US 36歳、これから」毎週日曜23:00~NHK総合にて放送中キャリアに行き詰まったイケメン俳優、自信を失いがちな肥満女性、生真面目なエリートサラリーマンら、悩める36歳の人生の物語が展開。ストレートな人間ドラマでありながら詳細に触れるとネタばれになる…という巧みな構成と、号泣必至のストーリーが胸を打つ。6.「ゴッドレス -神の消えた町-」Netflixにて配信中大悪党の支配下を逃れたガンマンが、鉱山事故で男性の大半が死亡した町に行き着く西部劇。『LOGAN/ローガン』の脚本家スコット・フランクが全話の監督&脚本を手掛け、いま最も大画面で観たいドラマ世界を構築。ガンマン役ジャック・オコンネルの魅力も炸裂。7.「レギオン」デジタル配信中『X-MEN』シリーズに登場するプロフェッサーXの息子が、自身のルーツを巡る戦いを開始。シュールでお茶目でスパイシーなストーリーといちいちスタイリッシュな映像に中毒性あり。主人公デヴィッドを演じるのは「ダウントン・アビー」のダン・スティーヴンス。8.「マインドハンター」Netflixにて配信中犯罪プロファイリングが確立していない1970年代に、連続殺人犯の心理を探ろうとするFBI捜査官たちが奮闘。計算され尽くした会話劇とデヴィッド・フィンチャーらしい低温の映像世界が絡み合う中、純粋ゆえに危うい主人公の捜査官をジョナサン・グロフが好演する。9.「iゾンビ」Netflixにて配信中ゾンビになってしまった検視官リヴが、遺体の脳ミソを食べて被害者の記憶を探りながら事件を捜査。全米ではシーズン3まで放送済みのゾンビドラマが、シーズン1のみようやく日本上陸。スリリングなゾンビドラマでありながら、恋あり、青春あり、ユーモアあり。10.「13の理由」Netflixにて配信中自殺した女子高生に想いを寄せていた少年が、彼女が生前に残したメッセージから“13の理由”をたどっていく青春ドラマ。思春期のきらめきが残酷な武器へと変わる青春描写とミステリータッチの構成で話題沸騰。2017年度最も胸をえぐってきたシリーズの1つ。皆さんの2017年を彩った海外ドラマは何でしょうか?2018年も素敵な作品にたくさん出会えることを期待しつつ…、海外ドラマと共によいお年を!(text:Hikaru Watanabe)
2017年12月13日夢と愛に生きた伝説のエンターテイナーのロマンティックで一途な愛と、ドラマティックなその人生を描き、ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門3部門(作品賞・主演男優賞・主題歌賞)にノミネートされた『グレイテスト・ショーマン』。12月8日(現地時間)、ニューヨーク・ワールドプレミアが開催された。実在の人物P.T.バーナムの野心と想像力にインスパイアされた本作は、バーナムが何もないところからアイデアと野心でショービジネスを立ち上げるさまを描くミュージカル・エンタテイメント。そのバーナムが、ニューヨークとイギリス間をキュナード客船を利用して幾度となく航海したことにちなみ、ワールドプレミアは最高峰のオーシャンライナー、クイーン・メリー2にて行われた。主人公P.T.バーナムを演じたヒュー・ジャックマンをはじめ、上流階級出身でバーナムの相棒となるフィリップを演じたザック・エフロン、空中ブランコのパフォーマーでフィリップと惹かれあうアンを演じたゼンデイヤ、バーナムによって世界的な名声を手にしたスウェーデン人のソプラノ歌手ジェニー・リンドを演じたレベッカ・ファーガソン、バーナムの一座でスポットを浴びることで「This Is Me」(これが私)と主張できる自分を獲得していくレティを演じたるキアラ・セトルほかキャスト陣や、日本の人気漫画「NARUTO -ナルト-」のハリウッド実写版監督にも起用されている新鋭マイケル・グレイシー監督、本作の音楽を担当した『ラ・ラ・ランド』のアカデミー賞コンビ、ベンジ・パセックとジャスティン・ポールたちが船上に駆けつけた。ザック・エフロン、歌うことは「初恋のようなもの」映画史に残る、ゴージャスなオリジナル・ミュージカルとなる本作らしく、花火も上がり、華やかなプレミアとなった今回。『レ・ミゼラブル』以来の歌声を披露し、ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門主演男優賞にノミネートされたヒューは、「本作は思いやりに満ちた、感動を呼ぶ、楽しい作品で、人を笑顔にする。人はこの音楽を覚えてしまって、頭から離れなくなるだろう。音楽は並外れてすばらしい。それに多様性の受け入れとか、忍耐とかすばらしいメッセージもあるし、完璧な要素をそろえた作品だ」と言葉に力を込める。「ミュージカル映画は以前からやりたかった」そうで、「オリジナルのミュージカル映画を作ろうというガッツのあるスタジオで仕事をするのは楽しかった。なんといっても、23年ぶりのことだ。とてもエキサイティングだ」と語り、「この世に生まれたことを誇りに思えるような映画」と手応えを覗かせる。また、「ハイスクール・ミュージカル」で世に出たザックも、「歌うこと、真実の愛を歌うことには気持ちを最高にさせるような魅力がある。映画の中だけではなくて現実でもね。とても突き抜けた感じのもの。それに、これは僕が子どものときに経験したルーツに戻るものだ。若いときに楽しんだものにね。…初恋のようなものだ」と明かす。そして、本作の見どころとして、「P.T.バーナムはユニークなところがあって、さまざまな人種や容貌の人たちに自由にしていい勇気を与え、スポットライトを浴びることを楽しみ、個人として本当のありのままの自分を受け入れる機会を与えたんだ。これはいまの人たちにとって、大切なメッセージだと思う」と語った。さらに、ゼンデイヤは「映画を観て、とにかく、楽しいと思った。それが私の頭に最初に浮かんだ言葉よ。皆さんには、映画を観終わって笑顔になってほしいと思っているわ。それに『愛』ね。これは受け入れる気持ちを描いた作品」と本作の魅力に言及。イギリス女王の前で歌う人気歌手ジェニー・リンドを演じたレベッカも「完成した映画を観てとても楽しんだ。だから、本作を観た人には私が経験したのと同じように楽しんでもらいたいと思っている。本当に圧倒されたの」と、まるでショーの観客の1人であるかのように、その感動を語っていた。『グレイテスト・ショーマン』は2018年2月16日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月12日