自身の作品がベストセラーになるだけでなく、映像化により数々のヒットドラマを生み出す小説家・池井戸潤の作品が初映画化となった『空飛ぶタイヤ』(6月15日公開)。大企業のリコール隠しに挑む赤松社長を長瀬智也が演じ、2018年の注目作となっている。原作には約70人という多くの人物が登場し、とても2時間におさまる物語ではないと思われたが、テンポの良さでグイグイと引っ張っていく展開に、観客がどんどん引き込まれる作品に。同作を進める際の苦労や、裏話について、矢島孝プロデューサーに話を聞いた。○アメリカのドラマのようなテンポ感に――池井戸先生の作品としては初の映画化ですが、どのように話が進んでいたんですか?実は池井戸先生の別の作品を仕掛けていたんですが、その企画が停滞している時に池井戸さん側から、「これはどうでしょう」と、『空飛ぶタイヤ』を提案されたんです。原作はボリュームもあり登場人物も多いので、2時間の作品としてまとめるとなると、ハードルが高いなという思いはありました。――WOWOWでもドラマ化されていますが、そちらはすでにご存知だったのですか?あえて見ないで、林民夫さんと脚本作りに着手しました。影響されまいと思っても、絶対に影響されてしまうので(笑)。――キャスティングよりも、まずは脚本だったんですね。企画だけが先行して、脚本がうまくいかないのに映画化しなきゃいけない、という不幸な作り方にはしたくなかったんです。脚本がおもしろいと思っていただいたら、キャストも付いてくると思いました。実際に出来上がった脚本はスピード感もあり、とても面白かった。数多い登場人物のキャラクターもはっきり出て、原作のエッセンスが凝縮されていたので、「これはいけるんじゃないか」と思いました。――重厚さもありつつ、すごくテンポが良い作品だなと思ったんですが、そこは狙ってたんですか?脚本の林さんが打ち合わせで、「今のアメリカのドラマのような感じで行ってみたらどうか」と提案されました。その線でいってみたらうまくいったので、本作は脚本による力が大きいと思いますね。○大人数をさばける本木監督――『超高速!参勤交代』の本木克英監督が、というのも意外でした。古い付き合いなんですけど、昔から「社会派のものを撮りたい」と言っていたことが頭にありました。『超高速!参勤交代』でご一緒して、あれも登場人物が多いのに、ものすごくうまくさばいていたので、その手腕も見込んでお願いしました。本木監督は俳優さんに細い指示は出さないのですが、最終的には作品の世界観をきっちりと作り上げる力にいつも敬服してます。「コメディが一番難しい、それができればどんな作品でもできるよ」というのが撮影所での先輩監督達の教えだったそうです。まずは人間を描くことが大切ですから。――松竹出身の監督だからこそ、やりやすいという点はあるんですか?特別なことは、ないですね(笑)。本木監督もこの作品が始まる前に会社を辞めましたので、フリーになって最初の映画で、良い形でスタートを切ったんじゃないでしょうか。――今、隠蔽問題など話題になっていると思いますが、そういう社会的なメッセージを託したいという思いはあったのですか?そのようなメッセージは自然に出て来れば良いと思いましたが、基本的には「人間ドラマ」を描きたいというのが一番の目的でした。単純な善悪ではなく、組織の中の人間関係や、そこから発生する組織なりの善悪という考え方がいろいろ出ればいいなと思いました。――長瀬さんはこの作品に熱い思いを語っていらっしゃったんですが、観た人それぞれに共感するポイントがある、ということなのかもしれないですね。誰に思い入れを持って観るのか、色々だと思います。まずは登場人物の思いを感じていただき、テーマは後から付いてくれば良いのではないでしょうか。例えば渡辺大さんが演じている銀行員や、斎藤歩さんが演じている人事課の人とかも、後ろにいろいろ抱えているものがあるんだろうな、家に違ったら違う人なんだろうなというようなことも、考えながら観ると面白いと思います。○池井戸作品に対する気合い――今までヒット作ばかりの池井戸作品を預かったことに対するプレッシャーは、あったんですか?池井戸さんのドラマはどれも成功しているので、初の映画化作品として「失敗するわけにはいかないぞ」という気持ちはありました。その気合いは、各所に出せたのではないかと思っています。――マスコミ試写が終わった後に、すごく「良かった!」という空気になっていたのが印象的でした。お客さんに観ていただけることで作品は完結するので、そういう空気が一番嬉しいです。この映画がみなさんのもとにきちっと届いて、小さなことでも何かを感じていただけたらと思います。映画ならではの、池井戸作品になったと思います。※映画『空飛ぶタイヤ』特集、次回はキャスティングについてお話を聞いていきます。(6月17日掲載予定)■プロフィール矢島孝プロデューサーこれまでの主な担当作品に『鴨川ホルモー』『東京家族』『超高速!参勤交代』『ソロモンの偽証前篇・事件/後篇・裁判』など。
2018年06月15日「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」。昨年、結婚情報誌のそんなキャッチコピーが多くの人々の共感を呼んだのは記憶に新しいところ。多様な価値観、生き方が広がる現代において、結婚“だけ”が人生において幸せをもたらしてくれるものではないというのはまさにおっしゃる通り!そしてもうひとつ、全ての結婚が幸せなものであるとも限らないのも、また真理…。結婚が“ゴールイン”と表現されることがたびたびあるけれど、結婚(式)や入籍はゴールどころかあくまでも夫婦生活のスタート。結婚とは“点”ではなく、“線”なのだ。映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は、入籍から3年を迎えようとしているある夫婦の物語。主人公の夫婦を演じた榮倉奈々&安田顕が、結婚とはなんぞや?夫婦とはどんな関係なのか?熱く語り合う!「3年経ったら、これからも結婚生活を続けるか、互いの意思を確認する」と約束して入籍したちえ(榮倉さん)とじゅん(安田さん)。まもなくその3年を迎えるが、そんな矢先、じゅんが仕事から帰宅すると、毎晩、ちえが様々な趣向を凝らした“死んだふり”をして彼を出迎えるようになる。驚き、戸惑い、ちえの真意を測りかねるじゅんだったが…。――タイトルそのまま、榮倉さん演じるちえが毎晩、死んだふりをして夫のじゅんを迎える様子が(実に15パターン!!)描かれる本作。タイトルの情報以外に、一体どんな映画なのかと説明するのが難しい作品ですが…。安田:「どんな映画?」と聞かれたら、夫婦の映画ですよね?榮倉:夫婦愛の物語でしょうか…。コメディと言われてもしっくりこないですし、「こんなジャンル」という枠にはめるのが難しい作品だと思います。タイトルからは想像できないような深いテーマが描かれています。安田:テーマは「夫婦」ですけど、その中でもいろんな夫婦の形があるということが、李闘士男監督の世界観で描かれます。――その中で、ちえとじゅんの夫婦に関して、おふたりはどのような印象を持たれましたか?榮倉:ちえさんは、私の中にはない発想が次々と出てくる女性だなぁ…と思っていたのですが、だんだん物語が進むにつれて、彼女の内面、彼女の中に流れている愛情や優しさが、実はとても普遍的なものなんだなと感じました。最初は、死んだふりをして夫を待つ妻って、遠い存在かなと思っていたのですが、2人で時間を積み重ねていくデコボコの夫婦の在り方がうらやましくも思えてきました。安田:僕は、一見、なさそうでない夫婦だなと思ってましたね。あぁ、こういう夫婦、なかなかいなさそうで、いないなぁと(笑)。いや、でも不思議なもので、映画を観ていくうちに「あ、いるかもね」って思えてきました。――じゅんは、決して鈍感でも無神経でもなく、優しく真面目にちえに向き合い、彼女がなぜ毎晩、死んだふりをするのか?その真意を理解しようとしますが、ご自身と近い部分は…?安田:一切ないですね(即答)。僕はじゅんさんみたいな思いやりの深い人間ではないですから、日々、反省に次ぐ反省ですよ。――もしも、仕事から帰ったら、奥様が死んだふりをしていたら…?安田:離婚ですね(笑)。榮倉:3年待たずにですか…(笑)?安田:即別れますね。いやいや、ウソです!――この映画に参加されて、作品を通して夫婦や結婚について何か思うことはありましたか?榮倉:やっぱり、積み重ねに勝るものはないのかなと思いました。夫婦って他人同士が一緒になって、時間を積み重ねていくものだと思うのですが、それは仕事仲間にも、友人関係にも言えることだと思います。時間を積み重ねて人と繋がるって素敵なことですよね。安田:僕ね、完成した映画を観たときも、夫婦について考えさせられましたけど、3日経てば忘れちゃうんですよね。まあでも、その方がいいんじゃないですかね?何度も映画を観てもらえるでしょ?――映画ではもう一組、じゅんの後輩の佐野壮馬(大谷亮平)とその妻・由美子(野々すみ花)の夫婦も登場します。まさに「いろんな形の夫婦がある」という言葉通り、ちえとじゅんとはまた異なる関係性で、彼らなりの選択をするさまが描かれます。安田:大谷さんは顔が濃いよね(笑)?いやぁ、濃いなぁと…。結構、ディープな問題を扱ってはいるけど、この映画ならではのライトな語り口だからこそ、ああいう夫婦の形が描けたのかなと思いますね。榮倉:そうですね。安田:バッティングセンターで、ちえさんと由美子さんが2人で話すシーンあるじゃない。完成した映画であれを観て、あぁ、女性ならではの会話だなぁって。逆に僕と大谷さんは、男2人で居酒屋で酒飲みながら、男の悩みを吐露して…あの対比がすごく好対照でいいなぁって思いましたね。――同じバッティングセンターで、自身の悩みをポロリと口にした由美子に対して、ちえが「何も言えなくて…」と返すやりとりも印象的です。安田:正直に言うのね!素敵なシーンです。ちえさんは照れ屋で人見知りなところはあるんだけど、他人を慮(おもんぱか)るってのはそれとは別のことなんですよね。他人を思いやるからこそ、ああいう言葉が出てくる。素敵ですよね。榮倉:言葉って、本当に拙いものなのだと思います。言葉で表現できることは、本当に少ないな、と感じました。佐野夫婦を通じて、ちえさんたちとはまた違う、現代の女性や夫婦の悩みや葛藤がしっかりと描かれていて、心に刺さるものが多いだろうと思いました。――ちなみにお2人は、相手に対して希望や不満をハッキリと言葉で伝えるタイプですか?それとも言葉ではなく察してほしいですか?安田:私はなるべくしゃべろうとしてるんですけど、奥さんはどうも聞き取れてないみたいね…(苦笑)。結婚して8年目くらいのときかな?「ずっと言おうと思ってたんだけど…」って切り出されて「ごめん、正直、何言ってるのかわかんないときがある」って。あぁ、夫婦って言葉じゃないんだなって思いましたよ。榮倉:でも奥さまは、8年間それを言わずにいたのですね。安田:思い返せば確かに、話しながらだんだん、会話が噛み合わなくなっているな…と感じることはあったんですけど、聞き取れていなかったのかと。榮倉:誰に対しても伝えて解決することは伝えたいとは思いますが…この2人(ちえ&じゅん)を見て思ったのは、伝えたいこと、つまりゴールが“ここ”にあったとしても、それぞれ使う言葉が違うので、ちえさんがこのゴールに行くために選んだ言葉でも、じゅんさんの気持ちがそこにはたどり着かなかったりするんですよね。だからこそ、ちえさんはじゅんさんが彼なりの感覚でこのゴールにたどり着けるようにと工夫してるんだろうな、と思います。そこまできちんと考えられたら、と思いますが、それってとても難しいことですよね。――確かに、言葉の選択ひとつで相手を喜ばせることも傷つけることもあるし、同じひとつの言葉から受け取る情報量やニュアンスは夫婦の間でもバラバラかもしれませんね。榮倉:私自身、言葉ではっきり伝えたいとは思っているのですが、簡単に自分が言いたいことを言えば解決できるわけでもないのかな、と思います。安田:大人になったねぇ…。素晴らしい!いや、(榮倉さんのことを)10年くらい前から知ってるんですよ。こんなに大人になって。僕なんて何ひとつ変わってないどころか、むしろひどくなってるからね。いやぁ、いまの言葉で決まりでしょ!バシッと来たね!――最後に改めて、お2人からこの作品を通して「結婚」「夫婦」とはどういうものなのか?それこそ親友の結婚式披露宴のスピーチをするくらいのつもりでガツンとお答えをお願いできますでしょうか?榮倉:難しいですね…(苦笑)。この映画を観てそれぞれ何かを感じてくれると嬉しいです。安田:僕ね、結婚に関しては「一人前になるまではできない」って思ってたんです。でもよく考えたら、一人前って誰が決めるんだ?って。それから、いや、半人前のままでもいいのかな?くっついて、妻と2人で一人前になれるかもしれないし、それでいいんじゃないかなって思って結婚んです。――いいお話ですね。安田:で、実際に結婚してみて思ったのは、喜怒哀楽どころじゃなく、本当にいいことも悪い部分も全部を分かち合うってことなのかもしれないなって。もちろん、夫婦の中には「性格の不一致」とか「価値観の違い」を理由に別れる人たちもいるし、それはそれで選択なんだけど、ただ不一致も夫婦の一部なんですよね。合わないところ、うまくいかない部分もたくさんあって、それがあるからこそ、逆に何かを共有できる喜びが、すごく大事なものになっていくんじゃないかなって思いますね。榮倉:とても素敵なお話ですね!安田さんも仰る通り、積み重ねなのかなと思います。全くの他人が一緒に生活すれば、やっぱりいいところも悪いところもあるでしょうし。いいところも悪いところも相手に受け入れてもらわないといけないですし、こちらもそれを受け入れないといけない。それって修行ですけど、でも、時間を積み重ねていかないと、出来上がらないものがあるということは救いでもありますし、とても素敵なことだな、とこの作品を通して感じました。(text:Naoki Kurozu/photo:You Ishii)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年06月09日ファッションやインテリアなど、その道のプロフェッショナルのゲイ5人組が、「自分を変えたい」男性たちを次々に変身させていくNetflixオリジナルシリーズ「クィア・アイ」。2月から日本でも配信されている本作は、「元気をもらえる」「疲れた心に染みる」「最高で、泣ける」など口コミで広がりを見せており、最新シーズン2が6月15日(金)より配信決定!改めてその魅力を検証してみた。■「クィア・アイ」ってどんな番組?本作は、2003年~2007年までアメリカで放送され、エミー賞も受賞した大人気リアリティ番組「Queer Eye for the Straight Guy」(原題)のリブート版。ファビュラスな(とっても素晴らしい)5人のゲイたち、通称“ファブ5”が、自分の人生を何とかしたい、モテたい、変わりたいという男性たちを大変身させていく番組。オリジナルでは大都市ニューヨークで、ゲイではないストレートの男性だけを対象にしてきたが、今回は舞台を南部のジョージア州に移し、カミングアウトを考えているゲイの男性も取り上げられている。また、オリジナルのショーのテーマが“寛容”なら「僕らは“受容”を目指す」と“ファブ5”は語っており、トランプ政権下でますます進む分断を、実にさりげなく、すてきな形でいさめつつ、番組の依頼者のみならず視聴者たちにも生きるヒントを与えてくれる。待望のシーズン2では、なんと男性だけでなく、女性の変身のお手伝いもすることになるという。■それぞれがプロフェッショナル!魅力的な“ファブ5”こうした変身番組は日本でも数あれど、「クィア・アイ」がひと味違うところは、“ファブ5”が変えるのは外見だけではないこと。南部の太陽のような軽快な音楽に乗せて、依頼人が何を求めているのか、どんな自分になりたいのかを、彼らの住まいに突撃し(「何でも触るんだね」と言われるほど!)、ライフスタイルを徹底チェック。ライフストーリーや人生観にまで踏み込み、コミュニケーションの中から不安や心配事、望みを引き出す。しかも、「イケてる僕らの真似をすれば大丈夫!」といった前提では決してないことがポイント。選択の余地や決断の機会を依頼者に与えながら、内面からの変化をもたらしていく。いわば、心の持ち方や生き方の自己改革を後押ししてくれるのだ。そんな“ファブ5”はそれぞれに得意分野があり、魅力と自信に満ちあふれている。観始めたら、彼らをすぐに好きになってしまうこと間違いなし!アントニ(料理&ワイン担当)オリジナル版の料理担当者のパーソナルシェフを務めていたこともあるアントニ。普段キッチンに立ったことのない人でも手軽にできるような、新鮮な食材を使ったレシピを手ほどきする。短編映画で主演を務め、海外ドラマ「ブラックリスト」にも出演するなど俳優としての顔も。Tシャツのセンスが抜群。ボビー(インテリアデザイン担当)ロサンゼルスを拠点に活躍する、実績あるインテリアデザイナーで、縁の下の力持ち的存在。依頼者たちのどうしようもないお部屋を機能的かつ、快適に大変身させる。テキサス生まれ、ミズーリ育ち。教会に通っていたころ、ゲイを否定的に語られたことから「僕をゲイにしないで」と泣きながら祈ったこともあったそう…。カラモ(カルチャー担当)2004年、MTVのリアリティ番組「The Real World」(原題)フィラデルフィア版に、初めてのオープンゲイのアフリカ系男性として出演。数々の番組でホストとしても活躍しており、依頼者の懐に入っていく手腕はさすが。2人の子のパパ。彼が南部での黒人差別や白人警察官に対する思いを告白した回は、最も胸打つエピソードの1つ。ジョナサン(美容担当)人気スタイリスト。どんなにヒゲ伸び放題のオジサマもセクシーに変身させる。コメディサイト「Funny or Die」で、人気海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をゲイの視点から語る「Gay of Thrones」(原題)のコメンテイターを務めていることでも有名。フィギュアスケート好き。タン(ファッション担当)英国生まれ、パキスタン系のファッションデザイナー。ファッションブランド「Kingdom and State」のデザインを担当している。ファッションにあまりお金をかけられない依頼者に、選びやすく、着回ししやすい洋服をチョイス。しかも、ほめ上手。「5年付き合った彼にフラれた。僕が身だしなみを整える努力を怠ったから」と告白し、依頼者の心を開かせた。■きっと分かり合える…名言が次々飛び出す変身へのプロセス本作の舞台は、保守的な考えを持つ人が多いといわれるアメリカ南部。トランプ支持者の白人警官や、6人の子どもを持つ敬虔なクリスチャンもいる。まず印象的なのは、“ファブ5”の偏見との向き合い方だ。本作による大変身がきっかけで、元妻と再婚したことが伝えられた第1回に登場したトムは、同性婚をしたパートナーがいると話したボビーに「君は夫?妻?」と尋ねたことがある。すると「それは偏見!」「どちらが主導権を握るかなんて誰でも微妙。女性的か男性的か分けられるものじゃない」とジョナサンがきっぱり。先日最終回を迎えた日本のドラマ「おっさんずラブ」でも同様に、春田と部長の結婚式では「どっちがウエディングドレスを着るの?」と聞かれていたが、「2人ともタキシードでいいじゃない」と幼馴染のちずが応じるシーンもあった。まさにそのとおりだ。また、第3回では、カラモが運転中に白人警官に呼び止められ、一瞬、車内に緊張が走ったことがあった。実はその警官は依頼者コーリーの友人だったのだが、そのときのことをコーリーとカラモは後で話し合っている。「黒人を不当に扱う警官は全員じゃない。固定観念はよくないよね。許されないこと」とコーリーが率直に話すのを聞いて、カラモ自身も「偏見が払拭された」と打ち明ける。こうして、心を開いて語り合い、それぞれを尊重し合う彼らの姿は、いまのアメリカ、そして日本にも必要な“受容”そのもの。さらに、第4回では、父を亡くした後、支え合ってきた継母にカミングアウトしたいゲイの青年AJが登場する。いかにもゲイ“らしい”服装は避けてきたというAJに、彼らは自らの経験に則した言葉で語りかける。「性の問題は二の次。大事だけれども、自己表現の第一手段じゃない」というアントニに、「保守的な自分を無理して演じる必要はない」と語るタン。自分らしさを表現することに、臆病にならないでと伝えていく。「君のカミングアウトに誰かが勇気をもらえるんだ」と話す、同じアフリカ系のカラモの言葉も象徴的だ。The Fab 5 reunited with AJ +Andre, who revealed they’re now MARRIED!!Queer Eyeさん(@queereye)がシェアした投稿 - 2018年 6月月1日午前8時21分PDT祝!シーズン1・第4回に登場したAJは同性パートナーと結婚したらしい!“ファブ5”が語る言葉は決して押しつけがましいものではなく、いずれも自らの経験に裏打ちされたリアルなものであり、それによって彼らは依頼者の心の底にある思いに自ら気づかせていく。依頼者たちはそれぞれ喪失感や挫折、鬱屈した気持ちを抱えており、自分に正直に生きられないことに葛藤が生じている。そして、それが衣食住にも現れてしまっている。特に第5回に登場した、結婚式での失敗を長年引きずり、6人の子どもの世話と仕事に追われていたボビーは、タンから「いままで見た中で一番悲しいクローゼット」、ジョナサンからも「1日3分だけでいいから自分に使ってみない?」と言われる始末。彼と彼の家の変貌ぶりはお見事で、最後には披露宴のやり直しも大成功!“ファブ5”は全員が全員、こうして相手の心情をくみ取り、気持ちを聞き出すことが本当にうまい。その陽気さもあってカウンセリング効果は絶大で、依頼者たちに自己肯定感や自尊心、プライドを取り戻させていく。番組の最後には、すっかり生まれ変わった依頼者たちの新たな1歩を“ファブ5”がVTRで見守るのだが、自分自身を取り戻し、相手を受け入れ、自分を受け入れた彼らを見る5人も感動しきり。ときには涙を見せて喜ぶこともあり、それを見て視聴者も涙したり…。「クィア・アイ」を見た後は、こちらまで「今日は自炊してみよう」「部屋の模様替えをしよう」「思い切ってあの服を買ってみよう」「新しい仕事にチャレンジしてみよう」といつのまにか前向きな気持ちになっている。本作をこれからチェックする、という人も、彼ら“ファブ5”からこのポジティブパワーをもらってみては?Netflixオリジナルシリーズ「クィア・アイ」シーズン1は配信中、シーズン2は6月15日(金)より全世界同時オンラインストリーミング開始(各・全8回)。(text:Reiko Uehara)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年06月08日映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(6月8日公開)で夫婦役を演じた女優の榮倉奈々と俳優の安田顕が考える、夫婦にとって大切なこととは?「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」(4月19~22日)期間中に開催地の沖縄でインタビューし、作品の魅力や共演秘話、そして作品に登場する“夫婦”について語ってもらった。2010年に「Yahoo!知恵袋」で話題を呼んだ投稿を映画化した同作は、結婚3年目の夫婦の一風変わったコミュニケーションを描いたハートフル・コメディ。結婚3年目のある日、夫のじゅん(安田)が会社から家に帰ると、妻のちえ(榮倉)が死んでいる!?「妻が突然、死んだふりを始めました」。あるときは、名誉の戦死を遂げ、あるときはワニに喰われ・・・。じゅんは、なぜ妻がそんな行動を続けるのか答えを見つけ出そうとし、物語は感動のラストへとたどり着く。○行間に感じた作品の魅力――とてもユニークな作品ですが、出演が決まったときはどう感じましたか?榮倉:まずはタイトルに衝撃を受けました。「本当に映画のタイトル!?」と。安田:そうだね。長いしね。――演じる役やストーリーに関してはどう思いましたか?榮倉:脚本がほんわか素敵だなと思いました。行間から感じることも多くて、とても好きな脚本でした。安田:本当に、作品に行間があることに安心しました。榮倉:コミカルだけで通してしまうとちえさんは少し不思議に見えてしまうかもしれませんが、李(闘士男)監督が作品への思いをしっかり持った方だったので、とてもいい作品になったと思います。安田:全体を通して榮倉さんがチャーミング。痛々しく見えないんだよね。そして、見どころの一つとして“死んだふり”があるけれど、もっともっと大切な見どころがたくさんあって、素敵な作品になっています。○“死んだふり”は本気度が伝わるように――榮倉さんは15パターンもの死んだふりを披露されています。死んだふりをするというのはなかなかない経験だと思いますが、いかがでしたか?榮倉:“死んだふり”は初めてでした(笑)。撮影はハードだった記憶があります。安田:一気に死んだふりのシーンを撮影したんですけど、4日間くらいだったと思います。地獄だったよね(笑)榮倉:1日3~4パターンずつ、撮り続けました(笑)――一番大変だった死んだふりは?安田:全部大変でしたけど、ドラキュラとかすごい時間がかかりましたね。榮倉:あとは、宇宙人とか・・・。安田:榮倉さんが一番印象に残ったのは、ウルトラマンだったみたいです。「なぜ私はウルトラマンの格好をして『ぜあ!』って言ってるんだろう・・・」って(笑)榮倉:もはや死んでいないので!(笑)――死んだふりのシーンで意識したことを教えてください。榮倉:ちえさんは「驚かせたい」「心配させたい」という意図のある仮装なので、その本気度が伝わるように意識しました。――安田さんは、死んだふりをされる夫としてこだわったことはありますか?安田:何もない! 監督のおっしゃるようにやるしかないし、もう極端に言うと、やけ! それがうまく重なって、いい具合にやけっぱち感が出ていると思います(笑)○ちえさん&じゅんさんとの共通点――演じられた役とご自身の共通点はありますか?榮倉:自分の要素は入っていると思いますが、共通点はなかなかないと思います。自分の身近にもいない人です。安田:僕とじゅんさんは、じゅんさんの方がいいんじゃないですかね。じゅんさんの方が理解力があると思います。僕はダメです。どうしようもない(笑)榮倉:死んだふりに付き合ってはくれますか?安田:付き合えない! (笑)――お互いの印象はいかがでしたか?安田:そういえば、榮倉さんに「撮影中、心を開いてくれなかった」って言われてショックでした(笑)榮倉:心を開いてくれないといいますか、本当は言いたいことがあるのかな、と思っていました。安田:榮倉さんはスパッと言うタイプ。心が男で見ていて気持ちいい! 僕はじめじめって。榮倉:そんなことないですよ!(笑) 本当にそう思ってるかな? と思うことはありましたが・・・(笑)。後は気遣いをとてもされる方です。安田:無駄な気遣いと低姿勢(笑)。そこはじゅんさんと似ているかもしれないです。――リアルな世界で、ご自身の結婚相手がちえさん、じゅんさんだったらいかがですか?安田:僕は絶対嫌です! 死んだふりでメッセージとか面倒くさい。だから3年目で離婚していると思う。相手にするなんて僕にはできないですよ(笑)榮倉:自分の周りにもちえさんみたいな人はいないので、こういう人もいるんだなといろいろ想像して演じました。ただ、ちえさんのクリーニング屋さんへの思いなど、みんなが共感できる面もたくさん持っていたので理解することができたのだと思います。――じゅんさんについては、包容力が素敵だなと思いました。榮倉:いいですよね! たぶん、じゅんさんはちえさんと向き合える人なので、じわじわゆっくりというのに付き合えるタイプの人なんでしょうね。○夫婦にとって大切なこと――夫婦について考えさせられる作品ですが、作品を通してお二人は夫婦にとって大切なことは何だと思いますか?榮倉:なんでしょう・・・。夫婦っていいものだなと思います。安田:一人じゃないっていうのがまず良いですよね。でも、榮倉さんは環境も変わって今は自分のことは全然できてないんじゃない?榮倉:できている方だと思います。沖縄にも来させてもらっていますし(笑)安田:なるほど。僕はこの映画でいいなと思うのは、家族の在り方ではなく、夫婦の在り方を描いていること。「夫婦って何だろう」って漠然と思っていただけているのは、すごくいいなと思っています。――この作品と出会って、夫婦についての考え方で変わったことはありますか?安田:人はそう簡単には変われないですよ(笑)。ただ、なんとなく漠然と考えさせてもらったということだと思います。榮倉さんは、夫婦にとって体力、行動力、忍耐力、どれも必要だけど、一番はどれだと思う?榮倉:忍耐力は必要だなと思いますが、忍耐と思っているうちはまだダメだなとも思います。でも、感謝する気持ちがあれば大丈夫なのかなと思います。安田:自分のエゴを上回る思いがあるっていうことが大事だよね。榮倉:それが大事ですね!■プロフィール榮倉奈々1988年2月12日生まれ、鹿児島県出身。2004年にドラマ『ジイジ~孫といた夏~』(NHK)で女優デビュー。その後、『ダンドリ。~Dance☆Drill~』(06/フジテレビ)でドラマ初主演、『渋谷区円山町』(07)で映画初主演を務め、連続テレビ小説『瞳』(08/NHK)のヒロイン役で注目を集めた。その他の主な出演作に、映画『僕は妹に恋をする』(07)、『余命1ヶ月の花嫁』(09)、『アントキノイノチ』(11)、『のぼうの城』(12)、『図書館戦争』(13)、『わたしのハワイの歩きかた』(14)、『娚の一生』(15)、『図書館戦争 THE LAST MISSION』(15)、『64(ロクヨン)』(16)や、ドラマ『Nのために』(14/TBS)、『99.9 -刑事専門弁護士-』(16・18/TBS)、『東京タラレバ娘』(17/日本テレビ)などがある。安田顕1973年12月8日生まれ、北海道出身。森崎博之、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真と共に演劇ユニット「TEAM NACS」を結成。以後、『俳優 亀岡拓次』(16)など、映画、ドラマ、舞台とさまざまなジャンルで活躍する。その他の主な出演作に、『映画 ビリギャル』(15)、『HK/変態仮面』(16)、『聖の青春』(16)、『追憶』(17)、『銀魂』(17)、『不能犯』(18)、『北の桜守』(18)や、ドラマ『下町ロケット』(15/TBS)、『重版出来』(16/TBS)、『嘘の戦争』(17/カンテレ)、『小さな巨人』(17/TBS)、舞台『日の本一の大悪党』(16)、『DISGRACED』(16)、『スマートモテリーマン講座』(17)ほか。現在、ドラマ『正義のセ』(日本テレビ)に出演中。さらに主演映画『愛しのアイリーン』が今秋公開ほか、2019年度前期NHK連続テレビ小説『なつぞら』に出演予定。(C)2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年06月07日マーベル発の人気シリーズ第2弾『デッドプール2』(公開中)を引っさげて、俺ちゃんことライアン・レイノルズが来日。映画のキャンペーンとしては初来日となったライアンを迎え、「俺ちゃん“中の人”バスツアー」と題したユニークなツアーが開催された。ライアンが演じるデッドプールは、マーベル史上最も過激で、口が悪く、無責任という異色のヒーローだ。今回は未来からやってきたマシーン人間ケーブル(ジョシュ・ブローリン)からミュータントの少年ラッセルを守るために、特殊能力を持つ仲間たちと力を合わせて戦っていく。『デッドプール2』のラッピングバスに乗り込んでスタンバイしていると、ライアン・レイノルズがさわやかな笑顔で登場。デッドプールよろしく、ノリノリに放送禁止用語も入れ込みながら、本作の撮影裏話から、『デッドプール』シリーズの続編、愛妻ブレイク・ライヴリーのネタ、日本の好きな映画監督や作家の話まで、多岐にわたってたっぷりとインタビューに答えてくれた。この日は、渋谷のスクランブル交差点を闊歩したり、『ウルヴァリン:SAMURAI』(13)のロケ地である増上寺でコスプレした“俺ちゃん軍団”と共にヒット祈願を行ったりと、ライアンはご満悦だった。――ヒーロー映画がたくさんあるなかで、『デッドプール』がここまで愛されている理由をライアンさんはどう捉えていますか?『デッドプール』はコミックの中でも非常にユニークな作品で、他のヒーローものではできないことをやっている。言葉使いも下品だし、非常にダーティな部分もあるし、非道徳的でもあるが、だからこそ共感を呼ぶキャラクターだと思う。――コメディのセンスがとても素晴らしいのですが、一番影響を受けた人やコメディアンや作品などを教えてください。一番影響を受けたのは父だと思う。彼はまるで手榴弾のようにユーモアをお見舞いするから。僕は4人兄弟の末っ子で、辛い時やいじめられた時は、ユーモアなどで切り抜けてきたんだ。言ってみれば、自己防衛手段だね。それはデッドプールに通じるところがあると思う。うちの父親はとても面白い人とは言い切れないけど、非常にユーモアのセンスを持ち合わせていたし、コメディも好きだった。だから父親を通して、成長過程でバスター・キートン、ハロルド・ロイド、マルセル・マルソー、ジャック・ベニーなどのコメディ作品を観てきたよ。ちなみにジャック・ベニーは、本作に出演しているよ。その後は、不謹慎な笑いを広げるビル・マーレイ、チェビー・チェイス、エディ・マーフィなどのコメディを観て、モノマネをよくしていたよ。僕自身は35歳くらいで、ようやく自分のスタイルを確立できた感じだ。――他の映画の小ネタが散りばめられている本作ですが、今回入れたかったけど、入れられなかったネタがあれば教えてください。入れられなかったネタはカタログができるほどあるよ(笑)。けっこう辛辣なディズニー・ネタのジョークもあったけど、ちょうどポストプロダクション中に、ウォルト・ディズニーが、21世紀フォックスを買収することになり、ディズニー系のネタは全部諦めたんだ。でも、僕や2人の脚本家(レット・リースとポール・ワーニック)は、イースターエッグ(小ネタ)を散りばめるのが大好きだから、1回観ただけではわからないようなネタをたくさん仕込んだよ。背景にも隠れているし、数秒しか登場しないカメオ出演のシーンもある。――『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)の監督や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(公開中)の製作総指揮を務めるジェームズ・ガンさんと、「アベンジャーズ」とのクロスオーバーについてやりとりをされていましたね。もし、実現するとしたら、どんな内容になりそうですか?そもそもデッドプールがアベンジャーズのメンバーとやっていけるのか?という点が引っかかる。デッドプールは口が悪いし、モラルがないし、くそったれだし(苦笑)。まあ、僕の判断で決められる話ではないし、ディズニーが決めることだろうけど。チームとしては無理だけど、たとえばアベンジャーズの1人とペアを組む作品なら、カッコいい映画ができるかもしれない。でも、僕が彼らのチームに入ったら、、みんな5分以内に僕を殺すと思うよ(笑)。サノス(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の悪役)となら共演できるかも。彼が指をパチンと鳴らせば、デッドプールが消えるとか(笑)。――SNSでのファンのコメントなどは、チェックされていますか?ネットでのファンの書き込みはよく読んでいるよ。だって、『デッドプール』はファンが作ってくれた映画だから。僕は2004年からフォックスに「『デッドプール』を映画化してくれ」と言い続けてきたのに「絶対に無理」と言われ続けてきた。でも、たまたま僕たちが作ったテスト映像がリークされ、ネットに流れた時、ファンのみなさんが「ぜひとも映画を作ってくれ」と声を上げてくれたんだ。フォックスはその反響を無視できなくなり、結果的に映画が作られた。僕はもうファンの方々に感謝しかないよ。――奥様のブレイク・ライヴリーに、本作について、何かアドバイスをもらったりしましたか?妻にはいろんなことを相談するし、本作でのデッドプールとヴァネッサとのやりとりは、自分たちとの関係を反映している部分が多いんだ。いろいろと歌のチョイスについてもアドバイスをもらったりしている。でも、映画についてはすべてを彼女に語りたくはなかった。なぜなら、彼女が初めて映画を観た時の反応を楽しみにしていたから。ちょうど2週間前にNYで初めて上映会があったけど、彼女は観て泣いてくれたし「感動した」とも言ってくれた。――デッドプールというキャラクターは、日本の影響を受けていると公言されていますが、具体的に影響を受けた作家などについて教えてください。僕は日本のカルチャーからすごく影響を受けているし、日本の尊敬しているアーティストはたくさんいるよ。まずは、黒澤明監督だ。彼が残した遺産はものすごく大きい。実は『デッドプール』の次の映画は、黒澤監督の作品からヒントを得ているんだ。また、僕が一番好きな作家は村上春樹で、彼の影響を受けてNYマラソンに参加したくらいだ。特に『ノルウェイの森』や『海辺のカフカ』が大好きだ。――『デッドプール』シリーズに続き、『Xフォース(仮)』にも期待が寄せられていますが、実際に進行しているのでしょうか?ドリュー・ゴダード監督と脚本を練っている最中だ。かなり大規模な作品になりそうだけど、僕がすごく尊敬している監督だから楽しみだよ。監督とは、『Xフォース(仮)』を今までのヒーローものではなかったようなことをやりたいとか、違うジャンルの映画にしたいとか、いろんなアイデアを出し合っているよ。■プロフィールライアン・レイノルズ1976年10月23日、カナダ出身。TVコメディ「ふたりの男とひとりの女」(98~01)で人気を博す。『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(09)で初めてデッドプールを演じた。主な出演作は『あなたは私の婿になる』(09)、『[リミット]』(10)、『グリーン・ランタン』(11)など。『デッドプール』(16)でゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされた。私生活では、スカーレット・ヨハンソンと離婚後、ブレイク・ライヴリーと再婚した。■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴写真3枚目以降=(C)2018Twentieth Century Fox Film Corporation
2018年06月06日旅とグルメをテーマにしたロケバラエティ「火曜サプライズ」の6月5日(火)今夜放送回に俳優の山田孝之と女優の長澤まさみがゲストで登場。映画『50回目のファーストキス』で共演している2人が、今回“アポなし旅”に繰り出すのは八王子市。果たしてどうなる!?「闇金ウシジマくん」シリーズでみせたハードな姿とは対照的に、「勇者ヨシヒコ」シリーズや『銀魂』(声の出演)ではコメディの才能も発揮し、「山田孝之の東京都北区赤羽」「山田孝之のカンヌ映画祭」など実験的なスタイルの作品にも果敢に挑むなど自身の俳優としての可能性を追求し続ける山田さん。『世界の中心で、愛をさけぶ』や『涙そうそう』『モテキ』などの作品で幾度にもわたり日本アカデミー賞に輝くなど日本を代表する女優として知られ、最近も『海街diary』や『散歩する侵略者』『嘘を愛する女』など意欲的に出演を続け「コンフィデンスマンJP」も大好評の長澤さん。番組初登場となる2人は今回、東京の“八王子市・山田”でアポなし旅を繰り広げる。自由すぎる山田さんと長澤さんにMCのウエンツ瑛士が振り回されまくり、爆笑ハプニングを連発。さらに穴場グルメも続々発見。山田さんと長澤さんが繰り広げる“斬新食リポ”にも注目。さらに広大な牧場へと予測不能の珍道中ロケをお見逃しなく。いまも熱狂的なファンをもつロマンティック・コメディの傑作『50回目のファースト・キス』(2004/ピーター・シーガル監督)を原案に、「勇者ヨシヒコ」『銀魂』シリーズの福田雄一監督が初めて王道ラブストーリーに挑む『50回目のファーストキス』は現在全国公開中。ハワイのオアフ島でツアーガイドのバイトをしているプレイボーイの大輔は、ある日、カフェで瑠依という明るくて魅力的な地元の女性と出会う。2人はたちまち意気投合し、次の日も会うことに。でも、翌朝会った瑠依は、大輔のことをまるで覚えていない。瑠依はかつて事故に遭い、新しい記憶がひと晩でリセットされてしまうという後遺症を抱えていた。そんな彼女に本気になった大輔は、毎日、“初対面”の瑠依をあの手この手で口説き落とす。2人は毎日恋に落ち、毎日ファーストキスをくりかえすことになるのだが…というストーリー。山田さん、長澤さんのほか、ムロツヨシ、勝矢、太賀、山崎紘菜、大和田伸也、佐藤二朗らも共演。平井堅が書き下ろした主題歌「トドカナイカラ」も感動的に作品を盛り上げる。「火曜サプライズ」は6月5日(火)19時~日本テレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:50回目のファーストキス 2018年6月1日より全国にて公開© 2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
2018年06月05日6月1日に、話題のロマンティック・コメディ映画『50回目のファーストキス』が公開!こちらはリメイク版で、オリジナルはアダム・サンドラー×ドリュー・バリモア主演のハリウッド作品。日本では、2005年に公開されました。■毎日が最高のファーストタイムハワイのオアフ島で天文学者を目指しつつ、ツアーガイドとして働く大輔(山田孝之さん)は大変なプレイボーイ。観光客にまで手を出して問題を起こすものの、本人はまったく反省の色がありません。そんな大輔ですが、ある日カフェで知り合ったキュートな瑠衣(長澤まさみさん)に一目ぼれ、大輔のアプローチによって2人は翌日も会う約束をします。しかし次に会ったとき、瑠衣は大輔のことをまるで覚えていませんでした。実は、瑠衣は交通事故の後遺症により、事故以後の記憶がすべて1日でリセットされてしまう、短期記憶喪失障害だったのです。彼女が抱えている障害を知り、大輔が出した結論は「毎日恋に落ちる」でした。初対面から始まり、恋に落ちて、ファーストキスをする。瑠衣が毎日自分に恋してくれるように、大輔は何度もファーストデートを演出します。そんな日々を送る中で、瑠衣は自分の病気に気づいてしまい、さらに自分という存在が、大輔の夢を叶える障害になっているのではないかと思い悩むのです。そうして瑠衣は、ある決断をするのですが…。■「幸福」を得るために必要なこと大輔の頑張りによって、瑠衣は毎日幸せな「ファーストタイム」を過ごします。でも「幸せ」は、そうそう毎日感じられるものじゃないですよね。そもそも人は、何に「幸せ」を感じるのでしょうか?人が幸福を感じられるものとして、例えば地位や金銭といった「外的要因」と自由や愛情といった「内的要因」があります。経済的に豊かで社会的地位が高いと、生きていくのに十分な蓄えを持てるし、贅沢な暮らしが可能になります。けれど、恵まれている自分と恵まれていない人とを比べて、少しばかりの満足感を得られたとしても、それはあまり長続きしません。一方、自由や愛情は誰に理解されなくても自分にとって大きな喜びとなるものです。しかも方向性を間違えず努力する限り、その充足感は永く続いていくことでしょう。経済学者のロバート・フランクは、他者と自分を比べることによって満足感を得られるものを「地位財」、比較せずとも満たされるものを「非地位財」と称しました。「幸福」を得るために必要なのは「地位財」への執着ではなく、「非地位財」の追求なのです。幸福感を生み出す4つの要素継続した「幸福」を得るには「内的要因」に目を向けることが大事で、さらに以下の4つが「幸福感」を引き起こす重要なファクターとなります。慶應義塾大学の前野隆司教授が、『幸せのメカニズム実践・幸福学入門』(講談社現代新書)という著書で紹介している4つの要素を、噛み砕いて解説していきますね。1)やってみよう!と思う自己実現の意識人は成長することで喜びを感じ、頑張った自分を大切にしたいという意識に結びつきます。「誇り」は、幸せの土台を築くものです。2)ありがとう!を忘れない感謝の心人とのつながりを大切にし、常に愛情をもって接しましょう。誰かを大切にできる人が、他人に大切にしてもらえるのです。3)なんとかなるさ!という楽観への切り替えぐだぐだ考えていても仕方がないときって、ありますよね。誰かと交流をする際には、「なんとかなるさ」という思い切りが重要です。飛び込んで初めて可能性の扉が開かれることもあります。4)自分らしく!を忘れないマイペースの追求他者は他者、自分は自分。自分はどうしたいか、自分に何ができるのか。そこをしっかりと明確にして動くことで、ブレることなく筋を通せる人になれるでしょう。■まとめ幸せになるための心理学、ご理解いただけましたでしょうか。幸福感を得るのに、特別な何かは必要ありません。壁にぶつかったら、4つの要素が作用しているかシンプルに考えてみましょう。もしかしたら、欲や憶測に縛られて難しく考えているだけかもしれませんよ。ライタープロフィール黒木 蜜一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。Webサイト:黒木 蜜~中今の詩~記事一覧へ
2018年06月02日これまで数々のジャンルで“笑い”を届けてきた福田雄一監督が、山田孝之と長澤まさみをW主演にまさかのラブストーリー、それも原案がハリウッド映画という驚きの新作を発表した。今回はすでに多くの注目を集めている『50回目のファーストキス』の見どころや、キャストの裏話をまとめた。■あらすじハワイのオアフ島。ツアーガイドのバイトをしているプレイボーイの大輔は、ある日、カフェで瑠依という明るくて魅力的な地元の女性と出会う。2人はたちまち意気投合し、次の日も会うことに。でも、翌朝会った瑠依は、大輔のことをまるで覚えていない。瑠依はかつて事故に遭い、新しい記憶がひと晩でリセットされてしまうという後遺症を抱えていた。そんな彼女に本気になった大輔は、毎日、“初対面”の瑠依をあの手この手で口説き落とす。2人は毎日恋に落ち、毎日ファーストキスをくりかえすことになるのだが…。■原案はいまなお人気のハリウッド映画から!いまも熱狂的なファンをもつロマンティック・コメディの傑作『50回目のファースト・キス』(2004/ピーター・シーガル監督)が原案となる本作。ドリュー・バリモアとアダム・サンドラーがハワイを舞台に共演しており、今回、舞台はそのままに、キャストを日本の豪華俳優陣で装いを新たにした。監督は『銀魂』「勇者ヨシヒコ」シリーズの福田雄一が務め、初めて王道ラブストーリーに挑む。■おなじみの「福田組」キャストが勢ぞろい!本作で、毎日恋におちる大輔と瑠依を演じるのは、いずれも日本映画界には欠かせない存在である山田孝之と長澤まさみ。映画での共演は『そのときは彼によろしく』(’07)以来、約11年ぶり。さらに山田さんはTV版、長澤さんは映画版の『世界の中心で、愛をさけぶ』に出演し、「セカチュー」ブームを巻き起こした2人が、恋人役でタッグを組むことも注目されている。弓削大輔役/山田孝之今回満を持して“王道ラブストーリー”に帰還した山田さんが演じる大輔は、ハワイでツアーガイドのアルバイトをしながら天文学の研究をしている、という設定。あとクサれのない恋愛が信条のプレイボーイだが、瑠依にひと目惚れしたことで、一途で真面目な一面を見せていく。本作ではユーモアと大人の色気を炸裂させながら、優しい包容力で全女性の心を虜にするに違いない。藤島瑠衣役/長澤まさみ日本アカデミー賞を5度も受賞し、演技派女優としてますます磨きがかかる長澤さん。記憶障害を抱えながら、そのことさえも覚えていられず、明るくけなげに生きているチャーミングな女性・瑠依を演じる。月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」や『銀魂』での弾けっぷりも記憶に新しいところだが、本作で見せる破壊的な可愛さは『モテキ』以来とすでに評価されている。さらに、秘められた悲哀の繊細な表現には、涙を誘われるはず。脇を固めるのは、福田監督作常連が!そのほかのキャストも福田組お馴染みの俳優たちが多数登場!大輔の親友・ウーラ山崎を演じるのはムロツヨシ。また、大輔がアルバイトをするツアーガイド会社の上司・味方和彦役を『テルマエ・ロマエ』の勝矢。大輔に密かな恋心を抱く同じ会社の同僚・高頭すみれ役を『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』の山崎紘菜が演じる。そして、記憶障害を抱える瑠衣を献身的に支える筋トレ好きな弟・藤島慎太郎役を、『南瓜とマヨネーズ』の太賀。瑠衣の主治医・名取医師役を「踊る大捜査線」シリーズの大和田伸也。瑠衣の幸せを願うがゆえに、彼女が事故に遭った日の出来事を毎日同じように繰り返せるように努力するひとクセある父・藤島健太を、福田組常連の佐藤二朗が演じている。■平井堅の書き下ろした主題歌が涙を誘う!本作では、平井堅が主題歌「トドカナイカラ」を書き下ろし、その歌声に彩られた感涙必至の本予告も公開されている。大輔がカフェで瑠依にひと目惚れするシーンや、ハワイの美しいロケーションでの2人のデート、「ファーストキスって最高!」と叫ぶ瑠衣などのロマンティックな映像が満載だ。脇を固めるキャストも登場する中、苦悩し叫ぶ瑠衣や、涙を流す大輔の姿などが映し出されており、これまでの福田作品からは想像もつかないほど、涙を誘う映像が完成した。主題歌に平井さんを起用した理由にも、本作で“恋愛映画を大人に取り戻したい”という強い気持ちがこめられている。■舞台挨拶ではサプライズに山田さん「損した気分…」都内にて行なわれた完成披露試写会に出席した出演陣と監督。そこでサプライズゲストとして、主題歌を担当した平井堅さんが登場。すると山田さんは「普通だったら(出演作に平井さんが楽曲提供したことに)喜べるのですが、福田組だったので損した気分。もっとちゃんとした場で味わいたかった」と発言し、客席を笑わせていた。一方の福田監督は「舞台挨拶でこんなにドキドキしたのは初めてです。エンドロールで曲が流れると泣いちゃうんです」とうれしそうに語っていた。■長澤さんの演技を、ムロさんが大絶賛!また、後日行われたレッドカーペットイベントでは、劇中で一番泣けた場面や、一番笑えた場面を紹介する企画が行われた。太賀さんは「長澤さんがムロさんをバットで追いかけるシーン」を上げると、ムロさんは「すっげえ、痛かったもん。だって」と明かし、長澤さんも「すみません。本気で行かせて頂きました」「そこは本気で行かないと、うそになっちゃうと困ってしまいますので」とガチでムロさんに殴りかかったことを告白した。ムロさんは「1発で、分かりました。本気で逃げました」と言うと、「いい絵が撮れています!」と役者魂を発揮して笑顔を見せた。■気になる、久々の共演となった感想は?長澤さんは「山田さんのシーンはどれもおかしくて」と声を弾ませた。特に、大輔がバッテリーが上がってしまった車のボンネットを開けてエンジン部をのぞき込む場面をあげており、そのときは、瑠衣は悲鳴をあげて怖がるため、長澤さん自身は芝居として笑ってはいけない場面だったそう。しかし、長澤さん自身は「『どうしよう。笑っちゃうかも』と思いながらなんとか持ちこたえました」とコメント。長澤さんは「福田さんの演出なのですが」と声に出していたが、共演者たちは、福田監督の演出に応えようと、最後まで演じきることができる長澤さんの力量を絶賛していた。瑠衣を愛し続ける大輔と、自分の存在が大輔の夢を邪魔しているのではと苦しむようになる瑠衣。2人の恋の行方は…?これまでの福田監督作では想像できなかった感涙必至の本作を是非チェックして。『50回目のファーストキス』は6月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:50回目のファーストキス 2018年6月1日より全国にて公開© 2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
2018年06月02日俳優の清水尋也が、テレビ東京系新ドラマ25『インベスターZ』(2018年7月スタート 毎週金曜24:52~25:23)に主演することが30日、わかった。同作は、『ドラゴン桜』や『エンゼルバンク』で知られる三田紀房の同名コミックの実写化。札幌の進学校・道塾学園に成績トップで入学した財前孝史(清水)は、先輩の藤田美雪に「投資部」に連れられ、投資の魅力にハマっていく。連続テレビドラマ初主演となる若手実力派俳優の清水は、映画『ちはやふる』やドラマ『anone』での好演も記憶に新しく、同局のドラマでは『電影少女~VIDEO GIRL AI 2018~』のメインキャストも務めている。工藤里紗プロデューサーは清水について「映画『渇き。』の印象が強烈に残っており、ずっと気になっていた役者さん。主人公の財前孝史を通じて、今回は、どの作品でも見たことのない『コメディ的な表情』も見せてくれます。そして、それがうまい!!」と絶賛する。また「今回の一番の注目は、原作通り『リアル人』がガンガン登場するところです!」と明かし、原作にも登場する話題の社長たちの登場を示唆。「放送中に社長インタビュー動画配信をするなど、テレビを飛び出してのスピンオフをどんどんしていきますので、皆で参加して共に盛り上げましょう」とアピールした。○清水尋也コメント台本を読ませて頂いた時、今まで自分が目を向けた事の無かった世界が描かれていて、「もっと知りたい」とのめり込んでしまいました。また、初のドラマ主演という事で有り難いと同時にプレッシャーも感じましたが、気負い過ぎず楽しく演じられれば良いなと思いました。演じる上では、周りのキャラが強いので、それに対するリアクションやツッコミを武器に、受けつつも倍で返す事を意識しました。「お金」や「投資」の事をこんなに楽しく学べるドラマは、今作以外存在しないと思います。是非、ご覧下さい。○原作者・三田紀房 コメントえ? ドラマにするんですか? てか、できるんですか? 実在の社名とかどうするの? 企業経営者の出演は? いやあ、テレビ東京、思いきったことするなあ……。どうせやるなら、ドラマの常識をブッ壊して下さい。メチャクチャ楽しみにしています!(C)「インベスターZ」製作委員会 (C)Norifusa Mita/Cork
2018年05月30日5月23日は「キスの日」!なぜなら、いまから72年前の1946(昭和21)年の今日、日本で初めてキスシーンが登場する映画『はたちの青春』(佐々木康監督)が公開された日だから。主演俳優と女優がほんのわずかに唇を合わせただけのキスながら、大きな話題を呼び、映画館は連日賑わったのだとか。そんな「キスの日」にちなみ、思わずうっとりとしてしまうような、憧れのシチュエーションのキスシーンがある映画をシネマカフェがピックアップ!『50回目のファーストキス』山田孝之&長澤まさみ、雄大なハワイに抱かれてまず、最新映画からは、山田孝之&長澤まさみが11年ぶりに共演する『50回目のファーストキス』(6月1日公開)。ドリュー・バリモアとアダム・サンドラーによる2004年製作のロマンティック・コメディ『50回目のファースト・キス』を原案にし、『銀魂』の福田雄一監督が王道ラブストーリーに初挑戦。ハワイでオールロケを行った。山田さん演じる大輔は長澤さん演じる瑠衣にひと目惚れ、あとクサれのない恋愛が信条のプレイボーイを返上する。そして、1日しか記憶が持たない瑠衣のために、毎日、あの手この手でアプローチを繰り返し、毎日、瑠衣と恋に落ちて、ファーストキスを繰り返していく。ハワイの夕陽や星空の下、広大なパイナップル畑など、最高にロマンティックなロケーションで繰り広げられるファーストキスには、一途な大輔の思いとピュアな瑠衣の感動が何度も繰り返され、トキメキとともに切なく胸締めつけられることにもなりそう。もちろん、オリジナルとなった『50回目のファースト・キス』も、キュートで愛らしいドリューと大まじめでも面白いアダムは、『ウエディング・シンガー』『子連れじゃダメかしら?』などで共演経験が多く、息もぴったり。『ママレード・ボーイ』吉沢亮&桜井日奈子、両思いのキスにキュン吉沢亮が容姿端麗、頭脳明晰、ミステリアス…少女漫画人気キャラの三大魅力を全て兼ね備えた主人公・松浦遊を演じ、そんな吉沢さんが「妖精みたい」と評する桜井日奈子がヒロイン・光希を演じる『ママレード・ボーイ』(公開中)。お互いの両親がパートナーチェンジをしてシェアハウスで一緒に暮らすことになった遊と光希は、最初こそぎくしゃくするものの、やがてお互いを想うように。光希が遊を意識するようになったのは、保健室でのこっそりキスから。その後、それぞれに両思い宣言してからの、海辺でのキスにもキュンキュン。あるときはクローゼットに隠れてキスしようとするも…。世の女性たちを虜にし、「いま『ママレ』が実写化できる理由のひとつ」と廣木隆一監督に言わしめた吉沢さんがパーフェクトな顔面で熱演する遊のイケメンぶり、恋したら一直線の光希を初々しく演じた桜井さんの好演にも注目。『となりの怪物くん』菅田将暉&土屋太鳳、誰もいない昼下がりの教室で菅田将暉史上もっともカワイイキャラといわれる、天才で予測不能な“怪物”こと春と、いつもの明るいキャラクターとは一転、土屋太鳳が演じるガリ勉&冷血な雫の初めての恋を描く『となりの怪物くん』(公開中)。2人とも、恋人はおろか友達もいなかったのに、やがて初めての友達同士になり、気づけば初めての大切な存在になっていく。見どころは昼下がり、傾きかけた日が差し込む地学準備室でのキスシーン。ソファで寝ているハルの髪に雫が触れると、ハルがふいに目を覚ましてねぼけ眼のままでキス。さらに、ラストシーンのキスも、思わず“舞い上がる”!『ラ・ラ・ランド』エマ&ライアン、夢見るキスで舞い上がるエマ・ストーンとライアン・ゴズリンという人気俳優2人が、歌やダンス、さらにライアンはピアノまで吹き替えなしで披露し、大ヒットした『ラ・ラ・ランド』(2016)。夢見る街・ロサンゼルス(LA)で恋に落ちたミアとセブのキスシーンは幾度も登場するが、なんといっても印象的なのが、夜の映画デートの延長で出かけたグリフィス・パーク天文台のプラネタリウム。好きな人との初めてのキスで、まさに天にも昇るような気持ちを表現している。また、長~いクラクションを鳴らしながら車で迎えに来たときのキス、現在は稼働していないが撮影のために特別に動かしてもらったという「エンジェルズ・フライト」というケーブルカーでのキスなどにもうっとり。『塔の上のラプンツェル』自分からキスしにいくディズニープリンセス白雪姫が目を覚ますキスから、野獣の魔法が解けた後のキス、『わんわん物語』のスパゲティ・キスまで、数々の名キスシーンを世に送り出してきたディズニー・アニメーションからは、『塔の上のラプンツェル』(2011)を厳選。ランタンが夜空いっぱいに舞う幻想的な雰囲気の中、「輝く未来」に乗せてラプンツェルと、フリン・ライダーことユージーンは互いの気持ちを確かめ合う。ユージーンは優しくラプンツェルの顔に手を添え、カメレオンのパスカルが思わず頬を染めるも…。また、ラストには、うれしさのあまり自分からキスしにいくラプンツェル。一瞬驚いた様子のユージーンも実にキュート。『L・DK』山崎賢人のツンデレ王子がキスをノーカウントに山崎賢人が“ツンデレ王子”・柊聖を演じ、壁ドンを披露してブレイクするきっかけとなった『L・DK』(2014)にも注目。柊聖の兄に、不意打ちのようにファーストキスを奪われた剛力彩芽演じる葵。泣きじゃくる葵の涙に濡れる頬にそっと唇を寄せ、「あいつのキスはノーカウント、俺が決めた」と言い放つ姿に悶絶した方も多いのでは?そして最後には、恋が成就するというハート型の花火の下でのロマンティックなキスも!来年には実写映画化第2弾として、柊聖のいとこ・玲苑と3人の同居生活で三角関係がスタートする『L・DKひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』が公開に。新キャストもまだ発表されていないが、いまからも期待が高まる。『ピース オブ ケイク』多部未華子&綾野剛に、菅田将暉も!?ジョージ朝倉の同名人気コミックを、多部未華子&綾野剛に松坂桃李、木村文乃、光宗薫、菅田将暉ら豪華キャストで映画化した田口トモロヲ監督の『ピース オブ ケイク』(2015)は、映画も大人女子から支持を集めている。「こんな綾野剛は観たことない」といわれるほど、柔和で優柔不断、くしゃっとした笑顔が印象的な“ヒゲ店”(ヒゲ店長)を綾野さんが演じ、“流されやすい”ヒロイン・志乃を多部さんも熱演。アパートの縁側、「梅宮さんのこと好きだよ」という告白があり、優しく抱き寄せてからのキスには注目。さらに、いまや引く手あまたの菅田さんにとって初めての恋愛映画のキスシーンがあった本作。“飲み会”の最中、ちょっと気になっている女子(志乃)をトイレの前で待ち伏せしてキスという、“飲み会あるある”(!?)シチュエーションを演じている。『スパイダーマン』逆さづりキスは映画史の伝説級憧れのキスシーンといえば、忘れてならないのが、サム・ライミ監督によるシリーズ第1弾『スパイダーマン』(2002)での逆さ宙づりキス。目の前にいる憧れのスパイダーマンが、幼なじみのピーターだとは知るよしもないメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)。方や、スパイダーマンことピーター(トビー・マグワイア)にとって、彼女はずっと想い続けてきた女性。雨の中、逆さづりの状態でのドキドキのキスは、そんな2人のすれ違いも象徴しており、映画史を代表する伝説的キスシーンといえるだろう。現在「BS10 スターチャンネル」ではキスの日記念特集として5月21日(月)~5月23日(水)18:30頃~『スパイダーマン』含め6作品を放送中だ。『アデル、ブルーは熱い色』激しさの対極にある優しいキス伝説といえば、第66回カンヌ国際映画祭で審査員長を務めたスピルバーグが、監督だけでなく主演女優2人にも最高賞のパルムドールを贈り、絶賛した『アデル、ブルーは熱い色 』(2013)。大胆で美しいラブシーンが話題となったが、青い髪の女性エマ(レア・セドゥ)と交差点ですれ違いざまに恋に落ちたアデル(アデル・エグザルコプロス)は、“視線でキスを交わしている”といってもいいほど。公園でのキス、パレードでの何気ないキスも、あの激しいラブシーンがあるからこそ、いっそう愛おしく引き立つ。『君の名前で僕を呼んで』ティモシー×アーミーの不器用キス17歳の青年エリオの初恋を描いた『君の名前で僕を呼んで』(公開中)には、風光明媚な北イタリアを背景に生涯忘れられないであろう喜びと痛みのキスの数々が…。お互いを探るかのように、自転車で田舎へと向かうエリオとオリヴァー。そこでようやく想いを確かめ合うキス。また、誰も彼らを知る者がいない街角でのキス。長身のアーミー・ハマーにしがみつくかのような華奢なティモシー・シャラメの身体が、2人の置かれた状況や心境の違いを示しているようにも見えてくる。ほかにも、ノラ・ジョーンズとジュード・ロウの逆さキスがビジュアルになった『マイ・ブルーベリー・ナイツ』、カウボーイ同士の再会のキスが印象的だった『ブロークバック・マウンテン』、さまざまなキスシーンが連なり、感動の涙を誘う『ニューシネマパラダイス』といった作品もオススメ。今日は素敵なキスシーンのある映画で、過ごしてみては?(text:Reiko Uehara)■関連作品:となりの怪物くん 2018年4月27日より全国東宝系にて公開©2018映画「となりの怪物くん」製作委員会©ろびこ/講談社君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefactureママレード・ボーイ 2018年4月27日より全国にて公開© 吉住渉/集英社 © 2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会50回目のファーストキス 2018年6月1日より全国にて公開© 2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
2018年05月23日榮倉奈々と安田顕がW主演を務める、実話を基にしたハートフル・コメディ『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』。この度、主題歌「I Laugh You」を歌うチャットモンチーが、本作とコラボしたミュージックビデオ(以下、MV)を公開した。2010年に「Yahoo!知恵袋」に投稿された「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなのでしょうか?」という質問が話題を呼び、楽曲化、コミックエッセイ化に続き、ついには実写映画化が実現。結婚3年目のある日を境に、ワニに喰われたり、名誉の戦死を遂げたり、矢に頭を貫かれて死んだ姿で夫を迎える妻のちえを榮倉さんが、そんな妻に翻弄されながらも理解しようと努める夫のじゅんを安田さんが演じている。そして、主題歌には、純粋で真っ直ぐな想いを清々しく聞かせる彼女たちの楽曲のもつ雰囲気が、夫婦の不器用だけれども互いを想い合う関係性と、映画の幸せの詰まった優しい世界観にぴったりハマっているとして、チャットモンチーが決定。この度公開されたチャットモンチーのMVでは、メンバーの橋本絵莉子がレコーディングスタジオのドアを開けると、そこにはワニに喰われて“死んだふり”をしている福岡晃子が…!その後、映画本編に登場する、穏やかで平和な日々を過ごしている幸せな夫婦の姿、そして、妻ちえの摩訶不思議な問題行動のシーンが映し出され、最後にはチャットモンチーの2人がワニに喰われて死んだふり。彼女たちなりの“死んだふり”が詰まったMVとなっている。なお、主題歌「I Laugh You」は、本日より配信スタート。ジャケットには、原作コミックエッセイ「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」の漫画を手掛けるichida(イチダ)氏描きおろしによる、チャットモンチーふたりの頭に矢が刺さっているなんともシュールでインパクトのあるイラストが使用されている。「I Laugh You」はiTunes Store、レコチョク、Apple Music、LINE MUSICほかにて、5月18日(金)より配信スタート。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年05月18日榮倉奈々と安田顕のW主演で「Yahoo!知恵袋」投稿から始まった伝説のコミックエッセイを実写映画化する『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』から、映画のワンシーンを切り取った、6秒間のぶっとび予告6種が公開された。今回公開された6種類の映像では、「ロミジュリ編」「何で!?編」「笑って泣いて編」など、あらゆる手段を使って “死んだふり”をし続ける妻・ちえの姿と、それに振り回される夫・じゅんのぶっとびな日常を垣間見ることができる。■ロミジュリ編ちえの“死んだふり”はエスカレートし、やがてロミオとジュリエットまで登場。ジュリエットとなって悲恋の“死んだふり”をしているちえに、全力でつきあうじゅん。目覚めたジュリエットの「あなたはどうしてロミオなのー?」というセリフに、十字架を握りしめ「お父さんがそう付けたからー」と返すじゅんの姿に、切実さを感じずにはいられない。■何で!?編ジュリエットに続いて、口から血(ケチャップ)を流した“死んだふり”、名誉の戦死(もちろん“死んだふり”)から、矢に頭を貫かれ、はたまた落ち武者になったりと、5パターンの”死んだふり“が登場。でも、何で!?妻には何か秘密がある?■キャスト編ぶっとび妻を演じる榮倉さんと、振り回される夫を演じる安田さんにフィーチャー。“死んだふり”が夫婦を救う?■笑って泣いて編単にぶっ飛んでるだけではない!?笑って泣いて最高にいとおしい映画、それが『妻ふり』。■ワニ編ワニの完成度の高さと、喰われている妻・ちえを見たじゅんの表情に注目。まだまだ“死んだふり”は続く!■まさかの実話編口から血(ケチャップ)を流して死んでいる(!?)妻が、突然「わぁ!」と生き返り、夫は腰をぬかす…。これがまさかの実話。“死んだふり”という入口からは予測できない、味わい深いラストへとたどり着く本作。泣いて笑って、観た後には最高に愛おしい気持ちになれるハートフル・コメディは、大切な人を誘って劇場で確かめてみて。『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 2018年6月8日より全国にて公開© 2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
2018年05月11日WOWOWでは今年も、演劇、ミュージカル界における世界最高峰のトニー賞授賞式を独占生中継。このたび、「第72回トニー賞」のノミネーションが発表され、作品賞に「アナと雪の女王」や「ハリー・ポッターと呪いの子」などがノミネートされた。トニー賞とは、過去1年間の該当期間にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる、アメリカ演劇界で最も権威のある賞。5月1日(火)日本時間の21時30分すぎ(現地8時30分すぎ)、「第72回トニー賞」のノミネーションが、「アメリカン・アイドル」からブレイクしTVドラマ「SMASH」のカレン役で知られるキャサリン・マクフィーと、「ハミルトン」のトニー賞受賞者で映画『オリエント急行殺人事件』にも出演したレスリー・オドム・ジュニアによって発表された。■映画に続く快挙になるか?「アナと雪の女王」「ハリー・ポッター」に要注目今回のノミネーション最大の注目は、ミュージカル部門作品賞で「アナと雪の女王」が、作品賞および主演男優賞・助演男優賞で「ハリー・ポッターと呪いの子」がノミネート。映画同様、興行成績も順調に伸びている2作品が映画に続く快挙達成になるか注目される。■最多ノミネート「スポンジ・ボブ」vs「ミーン・ガールズ」が一騎打ち?架空の海底都市を舞台に、スポンジ・ボブと仲間たちが巻き起こす様々な出来事を描くギャグアニメとして人気の高い「スポンジ・ボブ」。シンディ・ローパーやデヴィッド・ボウイなどの有名ミュージシャンの楽曲を起用し舞台化された「スポンジ・ボブ/スクエアパンツ」は、作品賞をはじめ主演男優賞、脚本賞など12部門でノミネート。予想を上回る席巻ぶりに、司会の2人も“爆笑”しながら発表することに。一方、リンジー・ローハンやレイチェル・マクアダムス、アマンダ・セイフライドらが出演し、大ヒットした学園コメディ映画をミュージカル化した「ミーン・ガールズ」は、ミュージカル作品賞、主演男優賞、助演男優賞など同じく最多12部門でノミネート。ギャグアニメとコメディ映画を原作とした作品の一騎打ちに注目だ。■オフ・ブロードウェイから駆け上がってきた「迷子の警察音楽隊」が11部門ノミネート「アナ雪」や「ハリー・ポッター」の対抗として注目されるのが、2007年公開のイスラエル映画が原作の「迷子の警察音楽隊」。昨年、オフ・ブロードウェイ版が上演され、連日ソールドアウトの大盛況で、オフ・ブロードウェイ版では作品賞や作曲賞などを受賞。これらを経て、ブロードウェイの上演に至った実力作品は、作品賞など11部門でノミネートされた。■名作「マイ・フェア・レディ」「回転木馬」がブロードウェイに戻ってきた!1956年にブロードウェイで初演、トニー賞6部門を受賞した名作「マイ・フェア・レディ」が半世紀ぶりにリバイバル。「王様と私」などトニー賞常連のバートレット・シャーが演出し、日本人女優・由水南も出演している。また、「サウンド・オブ・ミュージック」で有名なリチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタインによる名作「回転木馬」は20数年ぶりにリバイバル。■デンゼル・ワシントン、アンドリュー・ガーフィールドら主演男優賞候補演劇部門主演男優賞には、「氷人来たる」に主演するデンゼル・ワシントン、「エンジェルス・イン・アメリカ」に主演するアンドリュー・ガーフィールドがノミネート。さらに、昨年10月からブロードウェイで朗読やパフォーマンスを続けているブルース・スプリングスティーンが特別賞を授与される。授賞式は6月11日(月)、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールにて開催。WOWOWではスタジオ・ナビゲーターに井上芳雄、「乃木坂46」の生田絵梨花、トニー賞・アンバサダーに宮本亜門を迎え、独占生中継する。主な注目作品のノミネーションは下記の通り「スポンジ・ボブ/スクエアパンツ」作品賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞など12部門「ミーン・ガールズ」作品賞・主演女優賞・助演女優賞・脚本賞など12部門「迷子の警察音楽隊」作品賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・ミュージカル脚本賞など11部門「ハリー・ポッターと呪いの子」作品賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞・演劇装置デザイン賞など10部門「マイ・フェア・レディ」ミュージカルリバイバル作品賞・主演男優賞・主演女優賞など10部門「アナと雪の女王」作品賞・ミュージカル脚本賞・オリジナル楽曲賞の3部門「生中継!第72回トニー賞授賞式」は6月11日(月)8時よりWOWOWプライムにて放送(同時通訳)。(text:cinemacafe.net)
2018年05月02日社会派の映画を紹介するBe inspired!のシリーズ『GOOD CINEMA PICKS』では今回、ジョージ・クルーニーXコーエン兄弟製作の新作コメディ、『サバービコン 仮面を被った街』をピック。人種差別問題を抱える50年代アメリカの「郊外ユートピア」を舞台に巻き起こる異常な事件の謎解きに、笑っていいのかだめなのか混乱しつつも、スリリングなエンターテイメントが楽しめるだろう。しかしある日、中産階級の白人家族しかいないその街に、一組のアフリカ系アメリカ人家族が引っ越してくる。「白人のためのユートピア」にそのマイヤーズ一家が越してきたことで街は狂い始めてしまう。ロッジ家のニッキーは、マイヤーズ家の息子アンディと野球を通して仲良くなっていくなか、住民たちは「アフリカ系アメリカ人一家の存在」が悪影響、脅威だと人種差別を正当化し、「自分たちが平和に暮らす権利」のためになんとしてでも一家を追い出そうと、悪質な嫌がらせを始める。この映画はそのマイヤーズ一家が越してきてから嫌がらせがピークに達するまでの狂気の1週間に平行してロッジ家に襲いかかる、異常な事件を描いている。また、コメディといえどもこの映画は私たちの社会でも起こりうる本質的な問題を捉えているといえるだろう。サバービコンの街で起こる「アフリカ系アメリカ人家族に対する住民の嫌がらせ」は現実に存在する街で起きた事件を元にしているのだ。その街とはレヴィットタウン。レヴィットタウンは1947年、不動産開発者・建築家 ウィリアム・レヴィットによる「家の大量生産」の先駆けとなった例である。17,000軒の同じデザインの家が立ち並ぶ郊外の街。当時、ニューヨークの都心は家賃が高すぎるため中産階級の白人ですら快適に住むことができず、レヴィットタウンはそんな人々の「楽園」として大々的に宣伝されていた。それは白人のための「アメリカン・ドリーム」を体現していたのだ。実際、12年間は住民の100%が白人だった。(参照元:The Gurdian)しかし1957年、アフリカ系アメリカ人家族のウィリアムとデイジー(本作のマイヤーズ一家のモデルとなった家族)が越してきたことで住民による大々的な“プロテスト”が始まった。彼らの家の前で一日中居座り騒音を立てたり、十字架を燃やしたり、やがてその“プロテスト”はエスカレートし、警察が介入しなければならないほどになった。▶︎これまでの『GOOD CINEMA PICKS』・9作目:「エイズ問題」を見て見ぬふりをする政府や、製薬会社に抗議する若者を生々しくエモーショナルに描いた映画『BPM ビート・パー・ミニット』・8作目:摂食障害、セクシュアリティ、鬱。ティーンエイジャーの友情と葛藤をパンクに描いた映画『チーム・ハリケーン』・7作目:偽善的な世の中に波紋を起こす。「命を奪うことを楽しむ人間」の姿を非批判的に描いた映画『サファリ▶︎オススメ記事・日本とルーマニアという“鎖国”をしていた国をルーツに持つ彼女が、「日本の多様性」について考えたこと・どこで生まれても“ハーフ”はつらい。24歳の混血児ラッパーが「社会への怒り」を前向きに発信する理由All photos via ©2017 SUBURBICON BLACK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.Text by Noemi Minami ーBe inspired!
2018年05月01日山田孝之と長澤まさみが4月30日(月・祝)、都内にて行なわれた映画『50回目のファーストキス』完成披露試写会に、勝矢、太賀、山崎紘菜、佐藤二朗、福田雄一監督と共に出席。山田さんは、サプライズゲストとして主題歌「トドカナイカラ」を担当した平井堅さんが登場すると「普通だったら(出演作に平井さんが楽曲提供したことに)喜べるのですが、福田組だったので損した気分。もっとちゃんとした場で味わいたかった」と発言し客席を笑わせていた。■福田監督、平井さんの主題歌で泣いた!本作は、2004年にアダム・サンドラー&ドリュー・バリモアで映画化された同名映画を、山田孝之&長澤まさみでリメイク。事故の後遺症で、記憶が1日で消えてしまう短期記憶障害の女性・藤島瑠依(長澤さん)と、彼女に一目ぼれしてしまったハワイでツアーガイドとして働きながら、天文学の研究をする弓削大輔(山田さん)との切ない恋愛模様を描く。平井さんがこの日、登壇することを知らされていなかった山田さんたちは、舞台袖から平井さんがあらわれるとハイテンションに。福田監督が「舞台挨拶でこんなにドキドキしたのは初めてです。エンドロールで曲が流れると泣いちゃうんです」とうれしそうに語るが、山田さんは前述のように「損した気分」と発言し、福田監督を憤慨させる。平井さんは「ストーリーがとても美しくどうしようかと曲作りに悩んだのですが、二人の幸せと、背中合わせにある壊れやすいものを表現しようとして作りました」とコンセプトを説明すると、長澤さんは「こういう作品が好きなんじゃないかなと思いました」と平井さんに笑顔で語りかけていた。■本作出演に「断る理由がなかった」と山田さんまた「コメディ色が強い作品を手掛ける福田監督がラブストーリーを!」ということが話題になっているが、山田は「僕は18年ぐらい俳優業をしていますが、大変なことはたくさんありました。今回は、福田組、ハワイ、長澤さんとご一緒と、僕にとってはご褒美です」と語ると「昔はラブストーリーをよくやっていたのですが、一時期ほかのことがやりたくなって、遠ざかっていました。4年ぐらい前からまたラブストーリーをやりたいなと思っていた。断る理由がない」と快諾したという。一方の長澤さんも「福田監督は『銀魂』でご一緒しているのですが、あの作品は3日間の撮影だったので、やっとガッツリできるなと思いました」と楽しみにしていたことを明かすと「山田さんとも11年前にご一緒して以来、久々の映画だったので、二つ返事で『やりたい』といいました。でも全編ハワイロケで浮かれちゃったので反省しています」と苦笑いを浮かべていた。■福田監督が断言「自信があります!」福田監督は「いつもくだらない笑いを撮り続けているので『面白かったです』と言ってもらえると『おーそうなんですか』と返事するのですが、今回は『面白かった』言われると『でしょ』って言っています。自信があります」と力強く作品をアピールすると、山田さんも「あまり構えず、気楽に観てもらえれば、大輔や瑠依のキャラクターにも感情移入できると思います」と語っていた。『50回目のファーストキス』は6月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:50回目のファーストキス 2018年6月1日より全国にて公開© 2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
2018年04月30日女好きだけどモテない33歳のおっさん主人公と、ピュアすぎる乙女心を隠し持つおっさんヒロインに、“イケメンでドSな後輩ライバル”が参戦する土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ」。このたび、第2話の副音声企画に、主人公を演じる田中圭とその後輩を演じる林遣都が参加、第1話ラストの2人の“衝撃キスシーン”について語った。2016年の年末深夜に単発ドラマとして放送され、ネット上でも話題を呼んだ抱腹絶倒の胸キュン・コメディ「おっさんずラブ」が、連続ドラマとして帰ってきた本作。33歳のおっさん主人公・春田創一を田中圭、“おっさんヒロイン”黒澤武蔵を吉田鋼太郎、春田と同居することになる“ドSな後輩ライバル”牧凌太を林遣都が演じ、この春いちばんピュアな(おっさん同士の)恋愛ドラマを描く。■田中圭&林遣都が副音声に!第2話の裏話やプライベートの秘話も満載部長の黒澤が“ストレートな愛の告白withバラの花束”で春田に全力アプローチしたかと思いきや、最後にはバスルームで、牧が春田に突然「好きです」と告白、キスして迫ったところで終了した第1話。衝撃と悶絶と胸キュンが入り乱れる展開で、視聴者をドキドキ、ワクワク、ヤキモキ、ウズウズさせた。そんな中、本日4月28日(土)放送の第2話に、春田役の田中さん&牧役の林さんが副音声企画に参加!2人は、実はまだ取材でも話したことがないという“第1話のラストを飾った衝撃キスシーンの超裏話”や“乙女部長を演じる吉田さんが隙あらば見せる野獣の顔”など、数々の撮影エピソードを楽しそうに暴露。さらに、今回が初共演ながらもすっかり仲良しの2人が“距離を縮めたキッカケ”や、“一緒にジムに行った話”、“林さんがチワワに似てる話”といった、プライベートの仲良し裏話や、もはやイチャついてる?とも思えるラブラブな2人の掛け合いが次々と飛び出すことに。■田中圭、「遣都が相手で本当によかった」副音声で大奮闘!時にユル~いトークで、時に耳がダンボになるような極上エピソードで、すっかり盛り上がった2人。とはいえ、実際に収録してみて副音声の難しさを痛感したという。ドラマの副音声に挑戦するのは3回目だという田中さん。「ドラマと全然関係ないエピソードも交えて、話を膨らませたんですけど、さすがに1時間もしゃべり続けると、話がもたなくて…(笑)。少しでも気を抜くと、ドラマに見入っちゃうし、めちゃくちゃ難しかったです!」と苦笑い。「今回は“何もできない2人がどうしゃべんねん!?”状態(笑)。かろうじて、遣都とは普段から仲がいいので、トークも何とか成立させられたのかなって思います。遣都が相手で本当によかったです!」とラブラブ。一方、林さんはドラマの副音声は初挑戦!「まだドラマ本編を撮影している最中なので、副音声でも役柄や物語を客観的に説明するのは難しくて…(苦笑)。圭くんは『何もできない2人』と言いましたけど、今回は何もできない1人(=田中さん)と、特に何もできない1人!」と副音声について分析。「そもそもが低レベルではあるんですけど(笑)、圭くんにリードしてもらって助かりました。これ、圭くんが相手じゃなかったら、ものすごくよそよそしくて、ぎこちない感じになっていたと思います」と振り返った。トークの完成度については謙遜する2人ですが、今回の副音声には“ヘンにこなれていない2人だからこその面白さ”が!ドラマ本編とはまた違った意味での衝撃が走る(!?)、“この春いちばんピュアな副音声”を楽しみにしていて。■田中圭、衝撃キスの後の気になる第2話に言及「第2話は、黒澤部長と牧が本格的に動き始める回。それによって春田の中にも気持ちの変化が起こるし、とにかくすべてが見逃せない回です。ここから最終回に向けてどうなっていくのか、僕自身も楽しみです。誰とくっつきたいというような、僕個人の希望はないですね。ただ、どんな形であれ、登場人物全員がハッピーになれたらいいな、と。それが僕の唯一の願いです」■林遣都、“春田さんラブ”なおっさんとイケメン後輩がバトル!?「第2話では牧の思い切ったアクションや、黒澤部長の隙あらば攻め入る様子など、後ろめたさを感じつつも爪痕を残そうとする春田さんラブな2人の行動が見どころ(笑)。第2話以降、台本を読んでいても「こんなことになる!?」と驚く展開の連続なので、皆さんにもぜひ見続けていただきたいです」■第2話あらすじバスルームで告白してきた同居中の後輩社員・牧に、唇まで奪われた春田はすっかり気が動転。ところが翌朝、牧は何事もなかったような顔で、春田に朝食を作り、サラッと出社する。え?昨日のはなかったことになってんの!?――春田の混乱は加速する一方で…。その矢先、春田が務める「天空不動産」に、小説家になった地元の後輩・棚橋一紀(渋谷謙人)と陽菜(吉谷彩子)夫婦が来店。春田は張り切って2人の新居探しを担当する。ところが、物件を下見するたび夫婦の意見が衝突!春田はひたすら夫婦の板挟みとなり、物件探しは難航するばかり。そしてよりによって同時期に、世を忍ぶ乙女心を秘めた敏腕部長・黒澤と牧の両方から愛を告白された春田は、プライベートも相変わらず難航…。おっさんとイケメン男子の板挟み状態で、気持ちが乱れっぱなしの春田は思わず、上司の武川政宗(眞島秀和)に友達の話だと誤魔化しつつ、牧とのキスについて相談するのだが!?そんな中、黒澤がランチミーティングという名目で、かわいいキャラ弁を作り、春田をランチデートに誘ってきた!しかも、それを知った牧が呼ばれてもないのに、2人のランチタイムに参上。愛しの春田を巡って、男同士の激しすぎるバトルが開幕し!土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ」は毎週土曜日23時15分~テレビ朝日にて放送中。(text:cinemacafe.net)
2018年04月28日本年度アカデミー賞にて作品賞・主演男優賞ほか4部門にノミネートされた注目作『君の名前で僕を呼んで』が4月27日より公開。17歳と24歳の青年の恋の痛みと喜びを描き、世界中の人々を魅了した本作の魅力をおさらい!あらすじ1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と夏を過ごす17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に自転車で街を散策したり、泳いだり、午後を読書や音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオのオリヴァーへの気持ちは、やがて初めて知る恋へと変わっていく。眩しすぎる太陽の中で、激しく恋に落ちるふたり、しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてくる――。原作小説を巨匠ジェームズ・アイボリーが見事に脚色今作の原作は、エジプトで生まれたアンドレ・アシマンが、少年時代を過ごしたイタリアでの思い出を元に描いた同名小説。『胸騒ぎのシチリア』で高い評価を得たルカ・グァダニーノが監督を、『日の名残り』『モーリス』など数多くの作品を手がけたジェームズ・アイボリーが脚本を担当するなど、豪華製作陣で作り上げられた。アイボリーは見事、本年度アカデミー賞脚色賞を史上最高年齢(89歳)で獲得。今作はすでに続編の構想も存在し、監督は原作者のアシマンとアイデアを出し合っているんだとか。続編は今作とは年代、作風も変わってくるとコメントしており、本作公開前から続編の期待値も高まりつつある。なお、劇中にはアシマン自身もカメオ出演。今作の印象的なラストシーンについて「原作の本当の真意を、到底私には想像もつかないし全く予期せぬやり方で、見事に捕らえていた」と大絶賛を贈っている。アカデミー賞にノミネートされたキャスト陣今作の主演を務めたのは文字通り、ため息が漏れてしまうほどの美男子アーミー・ハマーと、今作で華々しい主演デビューを果たしたティモシー・シャラメ。特にティモシーは今作でなんと、初主演にしてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、キャストの演技にも注目したい作品だ。エリオ役/ティモシー・シャラメ本作の主人公である17歳のエリオを演じるティモシー・シャラメは、今作が主演デビューではあるが、幼少期から様々なコマーシャルに出演するなど、キャリアは豊富。海外ドラマ「ロー&オーダー」や「ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~」、「HOMELAND/ホームランド」などに出演してきた。映画では『インターステラー』にて、ケイシー・アフレックが演じた役の少年期を演じており、まだどこか幼い彼の表情を見ることができる。今作に向けたキャスト復習作『クーパー家の晩餐会』皆が秘密を持つ一族が集まるクリスマスパーティーでの顛末を、感動とユーモアを交えた群像劇。ダイアン・キートン演じるシャーロットの孫・チャーリーを演じており、『君の名前で僕を呼んで』では見ることのできない、がさつで反抗期真っ盛りだしの少年を演じている。脇役ではあるものの、彼の違う一面を見たい方にはぜひ見てほしい作品。オリヴァー役/アーミー・ハマーエリオの父、パールマン教授のアシスタントとして、別荘にやってきた博士課程の学生・オリヴァーを演じるアーミー・ハマー。日本では『ローン・レンジャー』や『コードネーム U.N.C.L.E.』での出演によって広く知られるようになった。劇中では24歳の学生を演じているが、実際は2児の父親でもあると同時に、その美貌とは裏腹にハードな役を演じることも。今作に向けたキャスト復習作『フリー・ファイヤー』2組のギャングが銃取引のために倉庫に集まるも、ひょんなことから交渉が決裂。泥沼の銃撃戦が繰り広げられるという、アクション・コメディ。アーミーは今作で、顔の半分ほどもある髭をたくわえたナルシストを演じており、正直アーミーと言われてもピンと来ないほどの変貌っぷりを見ることができる。今作ではアーミー(に限らず)は、作中の3分の2をのたうち回って過ごす始末なので、ファンは心の準備をしてから見たほうがオススメ。アート系には異例の吹き替え上映も!今作では、いわゆるアート系作品には珍しい、吹き替え上映も決定している。基本的に吹き替え上映がある作品は、アニメかシネコンで上映されるような大きな作品がほとんどだけに、今回のようなケースは異例といえる。気になる吹き替えを担当するのは、エリオを「おそ松さん」で松野トド松役や「ハイキュー!!」菅原孝支役を担当している入野自由。オリヴァー役を『スター・ウォーズ』シリーズのカイロ・レンや「ゴールデンカムイ」尾形百之助役などのほか、俳優としても活動をしている津田健次郎が担当。ちなみに予告編のナレーションを行うのは、『PSYCHO-PASS サイコパス』槙島聖護役や、『曇天に笑う』金城白子役など、数多くのアニメ作に引っ張りだこの櫻井孝宏が担当しており、吹き替え版の予告編も公開されている。海外版の予告から吹き替え版まで…ファンの期待にこたえる予告編公開前から多くのファンからの期待が集まる今作は、まずはじめに海外オリジナル予告に字幕をつけた予告編が公開され、その後、日本版の予告が公開されるという手順が踏まれた。これは昨年度アカデミー賞作品賞を受賞した『ムーンライト』にも見られた宣伝戦略だ。日本版予告編には北イタリアの避暑地を訪れていたエリオと、彼の父親で教授のアシスタントとしてやってきたオリヴァーの出会いから始まる。エリオの母親の「オリヴァーのことが好きでしょ」という言葉や、まばゆい光の下の恋の喜びだけでなく、夜のとばりの中でやがて感じる恋の痛みの予感が、美しい風景や登場人物の鮮やかな表情と合わせて描かれていく。そして映像のラストには、ベッドに横たわり、愛おしげに見つめ合う2人に「君の名前で僕を呼んで。僕の名前で君を呼ぶ」とささやくオリヴァー。この邦題に込められた切なさが炸裂するシーンだ。世代も、性別も関係なく、誰もが経験したことのある恋の痛みと喜びを思い出させてくれる映像に仕上がっている。主題歌を務めるスフィアン・スティーヴンスがアカデミー賞ノミネート!今作の主題歌を担当したスフィアン・スティーヴンスは、アメリカ・ミシガン州出身のソングライター。レコーディングでいくつもの楽器演奏を一人でこなすほか、ユニークなアイデアを元にアルバムを作るという、話題に事欠かないアーティストである。予告編でも使用されている、書き下ろしの「ミステリー・オブ・ラブ」はアカデミー賞歌曲賞にノミネートされるほど、美しくも切なく、儚い2人の恋を彩る名曲。サウンドトラックにはこの主題歌を含め、3つの楽曲が収められている。750枚の写真が収録された豪華版パンフレットが販売される!今作では通常のパンフレットとは別に、公開初日から一部の劇場にて2,000部限定で豪華版バンフレットの販売が決まっている。豪華版にはティモシーとアーミーのオフショット、撮影したものの本編には収録されなかった未公開シーンのカットなど計750枚以上に及ぶ写真を収めた、ファンにはたまらない1冊となっている。賞レースを席巻し、批評家からも絶賛される今作。最近LGBTの作品が評価されることが増える中、今作では誰しもが体験する初恋を、非常に丁寧に、かつ美しく描いている。それだけに、偏見を持たずに多くの人に見てもらいたい作品といえるだろう。『君の名前で僕を呼んで』は4月27日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ムーンライト 2017年3月31日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2016 A24 Distribution, LLC君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefacture
2018年04月27日俳優・池田純矢が企画、脚本、演出する「エン*ゲキ」シリーズの第3弾『ザ・池田屋!』が4月20日、東京・紀伊国屋ホールにて開幕。公演に先立ち、公開ゲネプロと囲み取材が行われた。エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」チケット情報「エン*ゲキ」シリーズは、「演劇は娯楽であるべきだ」を信条に、すべての世代が楽しめ、笑い、感動できる王道エンタテインメント作品を深く追求するべく立ち上げられた企画。今回は、幕末に京都の旅館で起きた「池田屋事件」を、襲撃された側の尊皇攘夷派志士・吉田稔麿(としまろ)の視点から描く、ハイテンポ・ハイテンション・コメディ。稀代の秀才・稔麿を中心に、史実に基づきながらも新たな解釈のオリジナルストーリーを展開している。囲み取材では池田に加え、鈴木勝吾、松島庄汰、中島早貴、松尾貴史が登壇。まず、作・演出を手がけ、高杉晋作役を務める池田が「すべての役それぞれが魅力的ですが、僕は新撰組隊士に注目してほしい。一瞬だけ出てくるキャラクターにも、それぞれが過ごしてきた人生があるんです。その一瞬の煌きをお見逃しなく!そして「エン*ゲキ」は、どこまでもエンタテインメントでありたいと考え、企画しました。劇場で2時間楽しんでもらい、幸せだったなと感じて劇場を出ていただけたらうれしいです」とコメントし、吉田稔麿役の鈴木は「毎日が初日だと思って、いい緊張感を持って頑張りたいです!僕には長ゼリフがあるのですが、毎回限界までやっています!テーマパークに遊びに来るような気軽な気持ちで劇場にお越しください」と語る。沖田総司役の松島は「笑いからシリアスに、また笑いにと、いい意味で安定していない舞台(笑)。僕は殺陣がほぼ初めてなのですが、役は新撰組最強の剣士。お客さんにパワーをもらいながら頑張ります!」と意気込み、おつね役の中島は「舞台がとても華やかで、熱量がすごくて、魂が吸われてしまいそうになります。実際の私は違いますが、舞台では言葉使いが激しく毒舌なので、初めての方はびっくりしてしまうかも(笑)」と語る。さらに宮部鼎蔵役を務める松尾は「普段、自分が出ていないシーンは休んでいることが多いのですが、この作品はずっと袖で観ていたい作品なんです。隠しテーマを見つける面白さもあるかもしれません。女性2人が、こんなことやるんですか!?というシーンがたくさんあって、精神力がすごいと思いました。ぜひそこにも注目を!」と見どころを語った。東京公演は4月30日(月・祝)まで紀伊国屋ホールにて、大阪公演は5月11日(金)よりABCホールにて開催。チケットぴあでは当日引換券を販売中。文:黒石悦子
2018年04月26日女優の榮倉奈々と俳優の安田顕が21日、沖縄県内で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」(19日~22日)で上映されたW主演映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(6月8日公開)の舞台挨拶に、李闘士男監督と共に出席した。2010年に「Yahoo!知恵袋」で話題を呼んだ投稿を映画化した同作は、結婚3年目の夫婦の一風変わったコミュニケーションを描いたハートフル・コメディ。夫のじゅん(安田顕)は、必ず死んだふりをして出迎える妻のちえ(榮倉奈々)に翻弄されながら、なぜ妻がそんな行動を続けるのか答えを見つけようとする。榮倉は、タイトルについて「長い。タイトルの長さではないと思いました」と最初の印象を語り、「とてもユニークな企画だなと興味を持ったんですが、脚本を読んだとき深いメッセージというか、素敵な行間が描かれた映画だなと思い、オファーいただいてすごくうれしかったです」とコメント。劇中で15パターンもの死んだふりを披露している榮倉。死んだふりをして夫を待つというのは「まったく共感できる部分はない」と言うも、「それ以外の部分で流れているちえさんの感情や愛情は普遍的なもので、共感してもらえる役だなと思ったので、素敵な方だなと思います」と話した。安田は、死んだふりのシーンを4日間くらいで撮影したことを明かし、「本当に勘弁してほしかった」と吐露。「毎日毎日朝から晩まで。この人(榮倉)が一番大変だったんだけど、見ている身にもなってみろって。李闘士男のことを殺したくなりましたからね」と打ち明けて笑いを誘った。だが、完成した作品を見て「それだけじゃない、夫婦愛がいっぱい描かれていて、感じるものがいっぱいあって、あのとき殺してやろうと思って失礼しました。すばらしい素敵な映画をありがとうございます」と監督に謝罪&感謝。それでも、じゅんとの共通点は「なかった」と言い、「僕は死んだふりされたら無理ですね。3年目で離婚していると思います」と断言した。2009年にスタートした同映画際は、春の沖縄を代表する総合エンタテインメントの祭典。10回目となる今年は、4月19日~22日の4日間、那覇市、北中城村などで開催する。期間中は映画の上映のほか、舞台挨拶、レッドカーペット、お笑いライブ、音楽ライブ、ファッションショーなど、バラエティに富んだイベントを開催する。
2018年04月21日かのジキル博士の薬がまったく効かなかったら…。そんな発想から生まれた三谷幸喜流のコメディ、『酒と涙とジキルとハイド』が4年ぶりに再演される。そこでジキル博士の婚約者イヴを再び演じるのが、近年女優としても目覚ましい活躍を見せる優香だ。【チケット情報はこちら】優香にとって本作は、“初舞台”という思い出深い作品。しかもそれが彼女の独白で始まるというのであればなおさら。「嫌でしたよ!(笑)舞台のこと何も知らないのに、最初からめちゃくちゃしゃべっているんですから。舞台って、冒頭の何分かで面白いかどうか決まるんじゃないかなと思っていて。それを“三谷さん、なんで!?”って(笑)。本当に難しかったですが、あとは楽しいシーンなので、毎回ここを乗り越えれば…と思いつつ頑張りました」そんな緊張の幕開けではあったが、出演者から自然と再演を望む声があがるほど、充実した時間を過ごしたのは確か。「本当に作品に恵まれたと思います。三谷さんみずから、“爆笑に次ぐ爆笑”とおっしゃるくらいの作品ですから。でもそれって演じる方としてはとてもハードルが高いですよね。三谷さんがあえて言うってことは、相当自信がおありだったと思いますし、私たちもそれに応えようと必死でした」三谷の言葉通り、初演時の劇場から聞こえたのは爆笑に次ぐ爆笑。その大きな要因が…。「キャラクターがそれぞれみんな愛おしいですよね。私が演じるイヴに関しても、とにかく一生懸命ですし、何とか自分の殻を破りたいと思っている。博士のこともそんなに嫌いじゃないし(笑)、見た目だって悪くないし、頭もいい。だけど刺激的じゃない!って言っているところが、またかわいらしい人だなって思います」コント番組に長年出演するなど、コメディエンヌとしても評価の高い優香。その才能は、三谷作品でも存分に発揮されている。「やっぱり“一生懸命”ってことがすごく大切だと思います。あえて笑わそうとするのではなく、その人が必死であればあるほど面白い。そして何より自分がやっていて楽しいとか、この掛け合いが気持ちいいとか、そんなふうにやれたら自然と面白いものになると思います」読者へのメッセージをお願いすると、「損はさせません!」と力強いひと言。さらに「爆笑に次ぐ爆笑です!そう三谷幸喜さんが言っていました」と続け、満面の笑みで作品をアピールしてくれた。公演は4月27日(金)から5月26日(土)まで、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2018年04月02日宅間孝行が仕掛けるタクフェス春のコメディ祭!「笑う巨塔」が東京・グローブ座で3月29日より上演。開幕に先がけて、公開ゲネプロが行われた。【チケット情報はこちら】本作は2003年に宅間が主宰していた劇団・東京セレソンデラックスで上演されたシチュエーションコメディ『HUNGRY』が改題されたもので、宅間自身が「シチュエーションコメディとしては最高傑作」と語る笑いに溢れた作品となる。物語の舞台は、東京のとある所にある「四王病院」。ここで、自身が秘書を務める山之内代議士の入院を隠し通そうと企む蓮太郎(松本享恭)、山之内代議士の選挙対抗馬である代議士・浜村惣一郎(石井愃一)、そして検査のため入院をしたとび職の親方・花田浩美(片岡鶴太郎)とその娘・ふみ(篠田麻里子)、元弟子の松原富雄(宅間)らの思惑が入り乱れることにより、平穏だった病院がとんでもない事態になる様子を描く。ゲネプロ終了後の囲み取材において、作・演出・出演を兼ねる宅間は「コメディは特にお客様の笑いがあって完成するので、お客様と一緒に舞台をつくるのが楽しみです」と笑顔を浮かべると、25年ぶりの舞台出演となる片岡は「宅間さんと絡むところはほとんどアドリブになっていて、お互い板の上でファイトしている。毎日来ていただいても、お客様は飽きることがないはず」と見どころを語った。コメディ舞台出演への注目が集まる篠田は「コメディはほぼ初に近いけれども、鶴さん(片岡)なり、宅間さんなり、(鳥居)みゆきさんなりのコメディ揃いの方々が沢山いるので、その中で自分を出すということの難しさを感じつつ、皆さんの楽しんでいる姿を見て楽しみたい」と意気込みを語った。「総勢16名のキャスト皆で一丸となって、お芝居だけではなくてイベント盛りだくさんな感じのエンタテインメントを作っているので、皆さんぜひ劇場に足を運んでください」(宅間)と、歌有り・ダンス有り、観客へのサービスも盛りだくさんの本作。ぜひ劇場で体感して。タクフェス春のコメディ祭!「笑う巨塔」は、4月8日(日)まで東京・グローブ座にて上演。その後、13日(金)から15日(日)まで、名古屋・ウインクあいち大ホール、17日(火)から22日(日)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール、24日(火)に愛媛・ひめぎんホールサブホールを巡演したのち、30日(月・祝)に福井・越前市文化センター大ホールにて大千秋楽を迎える予定。チケット発売中。
2018年04月02日山田孝之と柿澤勇人を主演に迎え、福田雄一が演出・上演台本を手掛けるミュージカル「シティ・オブ・エンジェルズ」。この度、渡辺麻友、瀬奈じゅん、木南晴夏、勝矢、山田優、そして佐藤二朗が本作に出演することが明らかに。あわせて、豪華キャスト勢揃いのメイン・ビジュアルが公開された。本作は、トニー賞6部門、オリヴィエ賞2部門受賞を誇る話題沸騰のサスペンス・コメディ・ミュージカル。1940年代後半のハリウッドを舞台に、ハードボイルドのシナリオを描くためにハリウッドへやってきた脚本家が執筆に四苦八苦する中で、シナリオの世界と現実に起こる出来事に混乱し、様々な事件が巻き起こるというもの。■追加キャスト発表!すでに、作家スタイン役を柿澤さん、彼のシナリオの世界に生きる私立探偵ストーン役を山田さんが演じることは決定していたが、このほど新たにキャストが発表!社交界にデビューする女性マロリー・キングズリー役を、ミュージカル「アメリ」で主演に抜擢されるなど、「AKB48」を卒業後も活動の幅を広げる渡辺麻友。謎の大富豪夫人アローラ・キングズリー役を、元宝塚歌劇団月組トップスターの瀬奈じゅん。ストーンの秘書ウーリー役を、山田さんと福田監督がタッグを組んだ「勇者ヨシヒコ」シリーズにも出演した木南晴夏。ストーンと警官時代の同僚でライバルのムニョス警部補役を、白石和彌監督作『孤狼の血』が公開を控える勝矢。ストーンのかつての恋人で歌手ボビー役をモデルで女優の山田優。そして、プロデューサーのアーウィン・S・アーヴィング役を、「勇者ヨシヒコ」シリーズや『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』など福田組常連の佐藤二朗と、山田さんと同じくスタインのシナリオの世界に生きるキャラクターたちが決定した。■キャストコメント到着! 山田「スキルアップ出来たら」、柿澤「凄く楽しみ」山田さんは、「映像とは違う、そのときのお客さんのテンションやリアクションを感じながら作るライブでの芝居をすごく楽しみにしています」と舞台ならではの雰囲気を楽しみたいと話し、「歌や踊りが沢山あると思うので、頑張ろうと思います。上手い人たちが、周りに多くいるので、刺激を受けて少しでもスキルアップ出来たらと思っています」とコメント。柿澤さんは「福田さん演出の舞台に出演するのは久々なので、どのような福田節が出てくるのか凄く楽しみです」と期待を寄せている。そして今回新たに発表されたキャストたちからもコメントが到着!「福田さんのミュージカル作品に出演することが夢」と明かす渡辺さんは、「福田さんの愛がつまった素晴らしい作品に一輪でも花を添えられるよう精一杯頑張りたい」と意気込み。今回がミュージカル初挑戦だと言う木南さんと山田優さんは、「まさか自分がミュージカルに立つ日が来るなんて想像もしていなかったので…でも子どもの頃からの夢だったことを福田さんはいつも叶えてくれるので、私の中で足を向けて寝られないほど感謝しています」(木南さん)、「福田さんの舞台は、何度か観させていただいているのですが、毎回いつの間にか舞台が終わっていたと言うくらい面白いです。その舞台に出られるのをいまから楽しみにしていますし、嬉しく思っています」(山田優さん)とコメント。さらに、福田組常連の佐藤さんは「歌ったり、踊ったり、出来ないんですけど、出来るわけがないと自分で決め付けて制限するよりも、福田の言う通りチャレンジしてみるかという気になりました。何十年も歌や踊りを頑張っている人には適うわけないけど、僕なりに一生懸命やってみようかなと思います」と意気込み。瀬奈さんも「福田さんについてまた頑張っていきたいと思います」、勝矢さんは「福田組は基本的に愛に溢れた現場です。その中でも一番楽しみにしているのは、福田さんの差し入れの米沢屋の焼肉弁当です。それを死ぬほど食うというのが僕の今回のテーマだと思っています」とそれぞれ述べている。なお本公演のチケットは、6月23日(土)より一般発売がスタートする。ミュージカル「シティ・オブ・エンジェルズ」は9月1日(土)~17日(月・祝)東京・新国立劇場 中劇場にて上演。(cinemacafe.net)
2018年03月29日俳優の山田孝之と柿澤勇人が主演を務め、福田雄一が演出・上演台本を手がけるサスペンス・コメディ・ミュージカル『シティ・オブ・エンジェルズ』(9月1日~17日、新国立劇場)に、渡辺麻友、瀬奈じゅん、木南晴夏、勝矢、山田優、佐藤二朗が出演することが28日、明らかになった。また、オールキャストがそろった最新ビジュアルも公開された。トニー賞6部門、オリヴィエ賞2部門受賞を誇る同作は、映画最盛期の1940年代後半のハリウッドが舞台。プロデューサーが最高権威者であり、作家もタイピスト的存在として軽くあしらわれるのが常だった時代の中で、ハリウッドに乗り込んだ新進作家と名(?)プロデューサーの葛藤を描く。作家スタイン(柿澤)は、自分の小説『CITY OF ANGELS』の映画化に当たって、ヒーローの探偵ストーン(山田)を彼の理想像として描こうとし、ストーンはロマンとダンディズム、ニヒルで、セクシーで・・・といった伝統的なハードボイルド映画の主人公として生き始める。映画の脚本家スタイン役の柿澤、L.A.の私立探偵ストーン役の山田孝之に加え、社交界にデビューする女性マロリー・キングズリー役に渡辺麻友、謎の大富豪夫人アローラ・キングズリー役に瀬奈じゅん、ストーンの秘書ウーリー役に木南晴夏、ストーンと警官時代の同僚でライバルのムニョス警部補役に勝矢、ストーンのかつての恋人で歌手ボビー役に山田優、プロデューサーのアーウィン・S・アーヴィング役に佐藤二朗が決定した。■山田孝之コメント今から4年前に福田さんと『フル・モンティ』というミュージカルで初めて舞台に挑戦しました。舞台出演は、それ以来になるのですが、映像とは違う、その時のお客さんのテンションやリアクションを感じながら作るライブでの芝居をすごく楽しみにしています。歌や踊りが沢山あると思うので、頑張ろうと思います。上手い人達が、周りに多くいるので、刺激を受けて少しでもスキルアップ出来たらと思っています。■柿澤勇人コメント福田さんとは、舞台も映画もドラマもやらせて頂いています。福田さん演出の舞台に出演するのは久々なので、どのような福田節が出てくるのか凄く楽しみです。山田孝之君とは、ドラマ『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』の以来の共演ですし、その他、舞台では初共演となる面白くて才能のあるすばらしい役者さんが集いましたので、楽しみに待っていただけたらなと思います。■渡辺麻友コメント私はミュージカルが大好きで、福田さんのミュージカル作品に出演することが夢でした。今回このような素晴らしいお話を頂けてとっても嬉しかったです。福田さんのミュージカルが本当に面白くて、華やかで素敵なのは、福田さんのミュージカル愛があちこちに詰まっているからだと思います。福田さんの愛がつまった素晴らしい作品に一輪でも花を添えられるよう精一杯頑張りたいです。■木南晴夏コメント福田さんが演出されたミュージカルは、何度も観させて頂いていて、どれもこれもお腹をかかえるほど笑っています。今回もどんな福田節が含まれたミュージカルになるのか、今から台本が出来上がるのをとても楽しみに待っています。今回、私がミュージカルに初めての挑戦ということで、まさか自分がミュージカルに立つ日が来るなんて想像もしていなかったので…でも子供の頃からの夢だったことを福田さんはいつも叶えてくれるので、私の中で足を向けて寝られないほど感謝しています。■山田優コメント今回はじめてのミュージカルに出演させていただきます。ミュージカルをやるという決断がなかなかできなかったのですが、福田さんのミュージカルなら楽しく、そして自分の違った一面を引き出せるんじゃないかということと、今まで培ってきたものを発揮できるんじゃないかと思って出演を決意しました。福田さんの舞台は、何度か観させていただいているのですが、毎回いつの間にか舞台が終わっていたと言うくらい面白いです。その舞台に出られるのをいまから楽しみにしていますし、嬉しく思っています。■勝矢コメント福田さんとまたミュージカルをやれること、山田孝之さんと『フル・モンティ』以来2度目のミュージカル共演、とても楽しみです。福田組は基本的に愛に溢れた現場です。その中でも一番楽しみにしているのは、福田さんの差し入れの米沢屋の焼肉弁当です。それを死ぬほど食うというのが僕の今回のテーマだと思っています。デブ友達なのに最近福田さん痩せちゃって、しかも色んな所に出て、僕より有名人になっちゃっているので、羨ましいですけど、僕も負けないように頑張っていきますので宜しくお願いします。■瀬奈じゅんコメント福田さんとご一緒するのは、2度目です。福田さんの作品は、大真面目に馬鹿をやるっていう普段できないことができるのが楽しいので、福田さんについてまた頑張っていきたいと思います。■佐藤二朗コメント『ヤング・フランケンシュタイン』で、歌や踊りを練習している小栗を見て、すごく楽しそうだったんです。勿論、歌ったり、踊ったり、出来ないんですけど、出来るわけがないと自分で決め付けて制限するよりも、福田の言う通りチャレンジしてみるかという気になりました。それでも、福田に258回ぐらい歌えないよ、踊れないよと言っています。福田は、笑って「大丈夫、大丈夫」と言うだけなんですけど。だから正直不安しかないです。ただ、何十年も歌や踊りを頑張っている人には適うわけないけど、僕なりに一生懸命やってみようかなと思います。
2018年03月29日ダンス・エンタテインメント集団・梅棒の第8弾『Shuttered Guy』に、エグスプロージョンのまちゃあきが参加する。ダンスとお笑いを融合し、ポップな音楽に乗せて踊るエグスプロージョンのパフォーマンス『本能寺の変』は、YouTubeで再生回数が5700万回を超える大ヒット作。梅棒は、Jポップのヒット曲を巧みに使って物語を構成、ほぼセリフなしにダンスで表現する。カテゴリーは同じダンス・エンタテインメントだが、異色の2組。梅棒のリーダー・伊藤今人は、彼らの活躍ぶりを見ながら「まちゃあきさんなら、興味を持ってくれるかも」と参加を打診し始めた頃、まちゃあきは梅棒の第5回公演を初めて観劇「刺激だらけでした。ずっと出たいと思っていた」。互いの相思相愛に気づかぬまま時は過ぎ、ついに今回、双方の念願が叶った。その新作は、人情味あふれる商店街で巻き起こる大騒動を描く“エキセントリック・ハートウォーミング・コメディ”だ。梅棒 8th SHOW『Shuttered Guy』チケット情報今回の舞台は、男性10名の梅棒メンバーに11名のゲストが出演。梅棒が出来ないジャンルで、一芸を持っている人をバラエティ豊かに誘っている。まちゃあきは梅棒への印象を「Jポップとダンスと芝居、そこを完全にミックスさせた新たな色の舞台。普通の演劇を観るよりずっと感動の幅はデカイかな」と語る。彼の役柄は、商店街で八百屋を営む娘想いのお父さんだ。「商店街を愛していて、訪れたピンチを乗り切ろうと頑張るお父さんです。1977年発表の昭和歌謡で踊ってもらいます」(伊藤)。本作では24曲使い、緩急つけて場面を展開する。「新しい曲から古い曲まであるので、どんな方が観られても楽しめる舞台だなって思う。昔の歌謡曲の奥深さもメッチャ出てるし。で、このシーンにはこの曲っていうのが、バチッとハマる」(まちゃあき)。「ほんとは『三丁目の夕日』みたいなハートウォーミング・コメディを作ろうと思ってたんですけど、梅棒でやろうとすると自然とエキセントリックにならざるを得なかった(笑)。終盤はマジかよ!っていう展開になります。そこも楽しみにしていただければ」(伊藤)。学ランの印象が強いまちゃあきだが「学ランじゃない僕も観に来てくださいね。新しい自分にも挑戦できるなというところを見ていただきたいなと。20人で大阪に最高の“変”を巻き起こします。『梅棒の変』『エンタメの変』を楽しみに!(笑)」。3月28日(水)・29日(木)東京・THEATRE1010にてプレビュー公演、3月31日(土)・4月1日(日)愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、4月6日(金)から8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、4月12日(木)・13日(金)福岡国際会議場 メインホール、4月18日(水)から26日(木)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年03月28日女優の吉田羊が22日、都内で行われた主演映画『ラブ×ドック』(5月11日公開)の完成披露試写会に、共演の野村周平、玉木宏、メガホンをとった鈴木おさむ監督とともに登壇した。鈴木おさむが初めて監督に挑んだ完全オリジナル作品である同作は、遺伝子レベルで恋愛を操作するクリニック「ラブ×ドック」を舞台に、"仕事は完璧だけど恋愛は失敗続き"な人気パティシエ・剛田飛鳥(吉田)が、恋に仕事に友情に奮闘する姿を描いた"大人も楽しめる"ラブ・コメディ。飛鳥の運命の相手候補は、野村、玉木、吉田鋼太郎という世代を代表する俳優陣が務める。今回、映画単独初主演となる吉田は、そんな飛鳥役を演じた感想を聞かれると「頭がよくスマートで仕事のできる女性の役が圧倒的に多かったので、そんな私が恋愛ものに出るということで、"似合わないことをしているな"というか、気恥ずかしさはありました」と吐露したが、「不器用ながらも必死に恋愛を重ねていく飛鳥さんがチャーミングに思えて、演じながら飛鳥さんを愛していったという感じがします」とコメント。さらに、初監督の鈴木氏は「よーい、スタート!」と言うことも分からない状況だったようで、吉田は「自分がしっかりしなきゃっていう気持ちでゴールを目指せました」と回顧した。また、同作のPRを求められると「大人の恋愛ものと言えば、ドロドロの不倫ものが多い中で、実は大人こそ恋愛にドキドキしたいし、好きな人を想ってちょっと切なくなったりしたい。でも大人だからそんなことは言えないと思っている人がたくさんいると思うんです」と言葉に力を込め、「そんな方にこそ、この映画を見ていただて、飛鳥を通じて疑似恋愛を体験していただけたらうれしいなと思います」とアピールした。さらにイベントでは、劇中で、主人公と世代の違う3人の男性との恋愛模様が描かれていることにちなみ、男性キャストが役柄に合わせて各々の口説き文句で吉田にアプローチする企画が行われ、玉木が口説き文句を披露すると、野村は「やっぱり歴が違いますね。歩いてくるところから色気がすごかった」と白旗を上げたが、吉田は吉田鋼太郎のVTRコメントを1番に挙げ「私、人生にはユーモアが必要だと思っていて、この歯の浮くようなセリフを成立させられるのは彼しかいないなと思いました」と説明した。
2018年03月23日『ジキル博士とハイド氏』に着想を得て、三谷幸喜が書き下ろしたコメディ『酒と涙とジキルとハイド』。その4年ぶりの再演が決定。初演に引き続き藤井隆が、ジキル博士との“ふたりひと役”をさせられる、役者のビクター役に挑む。【チケット情報はこちら】体力的にとにかくきつかったと語る藤井だが、彼が大切にしていたのが、三谷のあるひと言だ。「稽古初日に『何も残らないものにしたいんです』とおっしゃったんですよね。それってすごく難しいことだなと。本番中はお客さまに笑っていただき、非常に幸せな気分になれるのですが、やはり立ち戻るのは三谷さんのあの言葉。ちょっとでも自分がよれてしまったり、せりふを間違ってしまったりすると、何も残らなかったことにはならない気がして…。かといって毎回ベストを尽くせたとしても、また何かが残ってしまう気がして。これは本当に難しいことだなと思いました」再演が決まり、初めて初演時のDVDを見た藤井は、あることに気づいたという。「笑いました。ほんとに何も残らなかったから!(笑) 改めて三谷さんって面白いなと、すごいなと思いましたね。僕、自分を商品として客観的に見た時に、『君って何なの?』と自問自答ばかりしていたんです。芸がないから芸人でもないし、俳優でも、歌手でも、タレントでもない。自分自身の肩書きに悩まされてしまった事があったのですが、初演の時に三谷さんが、『藤井さんはコメディアンですよ』って言ってくださったんですよね。いまだに芸人とコメディアンの違いは正直わからないですけど、三谷さんにそう言っていただけたことですごく救われた気がして。そういう人に対する接し方と同じく、三谷さんって作品に対してもすごく真摯な方だと思います」藤井以外にも、片岡愛之助、優香、迫田孝也と初演時のキャストが再び集結。中でも藤井は、本作で初舞台を踏んだ優香の魅力を強く推す。「この舞台って、すごく優香さんの魅力にあふれた作品だと思うんです。もちろん愛之助さんも、迫田さんも面白い瞬間はいっぱいあります!加えて 優香さんがとにかくチャーミングなんですよね。しかも初舞台だったにも関わらず、幕開きでいきなり独白って!僕だったら絶対に嫌ですもん(笑)。でもそこを軽やかに、大奮闘なさっていた優香さんとまたご一緒出来るのがすごく嬉しくて。ぜひ読者の皆さんにも、優香さんのチャーミングな姿を劇場で、生でご覧いただきたいなと思います!」公演は4月27日(金)から5月26日(土)まで、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2018年03月19日ブロードウェイ・ミュージカル「サムシング・ロッテン!」が、「勇者ヨシヒコ」シリーズや『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』で知られる福田雄一の演出・上演台本で12月17日(月)より上演されることが決定。メインキャストには、中川晃教、西川貴教ら日本のミュージカル界を牽引する実力派が顔を揃えた。■福田雄一「出来上がりも幸せなことになる」本作は、トニー賞で2015年に9部門ノミネート、1部門受賞という快挙を成した作品の日本語版。タイトルの「Something Rotten!=サムシング・ロッテン!」は、直訳すると「何かが、腐っている!」。ハムレットの一節「something is rotten in the state of Denmark.(デンマークの國では、何かが腐っている)」を思わせるタイトルで、複数の戯曲、ミュージカル作品へのオマージュが随所に登場するコメディミュージカル。物語は1595年、ニックとナイジェルのボトム兄弟が、絶大な人気を誇るウィリアム・シェイクスピアと競いながら舞台芸術業界で成功を目指す内容だ。演出・上演台本を手掛ける福田氏は、周囲から「ロッテンは福田さんがやるべき!」と言われたことがきっかけで観たそうで、「『福田さんがやるべき!』の意味が分かりました。本当にミュージカルが好きな人たちがその愛を溢れんばかりに表現したコメディです。ということで、ミュージカル界で大活躍する役者さんたちが集まって頂けたことは、とても幸せなことですし、出来上がりも幸せなことになることでしょう」とコメントしている。■中川晃教VS西川貴教の文芸バトル主人公でスランプ中の劇作家ニック役を、ミュージカル「モーツァルト!」の主役に抜擢され、音楽活動と並行し俳優としても活動する中川晃教。そのライバルでありルネサンス時代のスーパースター劇作家シェイクスピア役を、T.M.Revolutionとして音楽活動するほか俳優などマルチに活動を展開し、4月からは地球ゴージャスの舞台「ZEROTOPIA」への出演も控える西川貴教が決定。中川さんは、「僕は面白いことはできません。たぶん。でも、『サムシング・ロッテン!』は、役者としてもどれだけ弾けられるかどうかが鍵の作品!最高かつ夢のあるキャスト!そしてクルーと!本作の持つエンターテイメント性をジュウニブンにお届けできるよう精進していきます!」と意気込み、西川さんは「演ると決めたからには福田雄一演出を存分に堪能したいと思っています。以前シェイクスピア作品を演じたことはありましたが、まさか自分がシェイクスピアを演じることになろうとは、思ってもみませんでした」とコメントしている。■瀬奈じゅん&橋本さとしらもまた、ニックを献身的に支える頼もしい妻ビー役に瀬奈じゅん、ニックの作品に大きな影響を与える預言者ノストラダムスには橋本さとし、ニックのピュアな弟ナイジェル役を平方元基、清教徒の娘ポーシャ役を清水くるみが演じる。瀬奈さんが「福田さんの演出…何をやらされるのか、いまからドキドキ…いや、ワクワクしています!」と現在の心境を明かしたほか、「福田さんの舞台に出させていただくのは初めてで、いまからワクワクしています」(平方さん)、「福田さん演出で『サムシング・ロッテン!』日本版、こんな豪華な作品に出演させて頂くこと、とても幸せです。絶対に面白い。私も客席から観たい(笑)」(清水さん)、「福田雄一さんとの仕事も楽しみです。お客さんを楽しませて笑顔にする娯楽エンターテインメントに徹底した演出に、アドリブが苦手な自分がどう色をつけれるか、本能と直感で臨みたいと思います」(橋本さん)とそれぞれ上演が楽しみだと話している。なお、本公演のチケット一般発売は9月を予定している。あらすじルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家であるニック(中川晃教)は弟のナイジェル(平方元基)と共に自身の劇団を運営していた。時代の寵児であり、スーパースターの劇作家シェイクスピア(西川貴教)にニックは対抗心をむき出しにするが、劇団運営に行き詰まり、妻ビー(瀬奈じゅん)の目を盗んで予言者ノストラダムス(橋本さとし)のもとを訪ねる。そして、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意するのだった。その後もノストラダムスのもとへ通うが、出てくるのは頼りない予言ばかり…ヒット確実な作品タイトルは「オムレット」(実は「ハムレット」の間違い)だと言われ、ニックはミュージカル「オムレット」を生み出すために悪戦苦闘する。作家の才能を秘めている弟のナイジェルは、兄の言うことを聞きつつも「卵の物語なんか書きたくない!」と思い悩む。そんななか、出会った美しい清教徒の娘ポーシャ(清水くるみ)と恋に落ち、新たなインスピレーションが生まれていた。一方、「ロミオとジュリエットに続く大ヒット作を書かねば」と人知れず思い悩んでいたシェイクスピアは、以前からナイジェルの才能に目をつけていて、彼からなんとか次作のアイデアを得ようと画策する。「トービーベルチ」と名乗る役者に化け、ニックの劇団に潜入し、後の大ヒット作となる「ハムレット」の土台となるアイデアをどんどん盗んでいくが…。ミュージカル「サムシング・ロッテン!」は12月17日(月)~30日(日)東京東京国際フォーラムホールC(東京)にて上演(全19公演)、2019年1月大阪オリックス劇場(大阪)にて上演予定。(cinemacafe.net)
2018年03月14日「イタリア映画祭2018」が、2018年4月28日(土)から5月5日(土・祝)まで東京・有楽町にて開催される。「イタリア映画祭2018」は、2001年より始まり毎年1万人以上が訪れるゴールデンウィークの恒例イベント。2018年の上映作品は、巨匠から新進気鋭の作家まで、ドラマ・コメディ・クライムアクション・ロマンスと幅広いジャンルから厳選された19作がラインナップする。そのうち14作が、2017年以降に本国で製作された日本初公開のもの。ほか5つも新作と関連のある作品だが、現在日本での上映権がないものばかりなので、貴重な上映体験となりそうだ。注目作は、イタリアで国民的人気を誇るシンガー・ソングライター、リガブエの3本目となる監督作『メイド・イン・イタリー』。無名の一市民の生き様を通してイタリアへの愛憎を描く感動作だ。また、アカデミー賞<外国語映画賞>のイタリア代表に選ばれた『いつだってやめられるー名誉学位』も、前作『いつだってやめられるー10人の恐れる教授たち』が2018年5月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ他で全国公開を控えるなど、話題の最新作となっている。また、来日ゲストを招いた開会式や舞台挨拶、トークセッションも予定されているので、映画ファンは必見。なお、5月26日(土)・27日(日)には、大阪のABCホールで「イタリア映画祭2018 大阪」が開催される。【詳細】「イタリア映画祭2018」期間:2018年4月28日(土)~5月5日(土・祝)場所:有楽町朝日ホール住所:東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階<チケット>当日 一般 1,700円/学生・60歳以上 1,600円前売券 一般 1,450円/学生・60歳以上 1,350円※前売券の販売開始は3月17日(土)10:00から■上映作品・『イタリアの父』(監督:ファビオ・モッロ)・『シチリアン・ゴースト・ストーリー』(監督:アントニオ・ピアッツァ/ファビオ・グラッサドニア)・『フォルトゥナータ』(監督:セルジョ・カステッリット)・『純粋な心』(監督:ロベルト・デ・パオリス)・『チャンブラにて』(監督:ジョナス・カルピニャーノ)・『侵入する女』(監督:レオナルド・ディ・コスタンツォ)・『ザ・プレイス』(監督:パオロ・ジェノヴェーゼ)・『いつだってやめられるー名誉学位』(監督:シドニー・シビリア)・『環状線の猫のように』(監督:リッカルド・ミラーニ)・『ティートとエイリアン』(監督:パオラ・ランディ)・『メイド・イン・イタリー』(監督:ルチャーノ・リガブエ)・『世情』(仮題)(監督:ジャンニ・アメリオ)・『愛と銃弾』(監督:マネッティ・ブラザーズ)・『Emma 彼女の見た風景』(仮題)(監督:シルヴィオ・ソルディーニ)・『ラジオフレッチャ』(監督:ルチャーノ・リガブエ) ※アンコール上映・『ベニスで恋して』(監督:シルヴィオ・ソルディーニ) ※アンコール上映・『僕はナポリタン』(監督:マネッティ・ブラザーズ) ※アンコール上映・『多様な目』(監督:シルヴィオ・ソルディーニ) ※アンコール上映・『地中海』(監督:ジョナス・カルピニャーノ) ※アンコール上映【問い合わせ先】・~4月27日(金)TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)・会期中TEL:03-5221-0080(会場)
2018年03月13日キャメロン・ディアスが女優引退を決意したようだ。友人の女優、セルマ・ブレアがイギリスの「Metro」紙に語った。2人は2002年に『クリスティーナの好きなコト』で共演したが、最近一緒にランチをした際、キャメロンはもう映画に出演する予定はなく、夫のベンジー・マッデンと過ごすつもりだと語ったという。共演時の思い出話で盛り上がったが、セルマによると「私が続編をやりたかったんだけど、キャメロンは女優を引退したから。『もういい』と言ってたわ」という。■『マスク』ヒロインからスターダムへ!キャメロン・ディアスの出演作キャメロンは1994年『マスク』のヒロインで映画デビューを飾ると同時に、一躍スターになった。モデル出身の美しい容姿に加えて、抜群のコメディ・センスで『ベスト・フレンズ・ウェディング』(97)や『メリーに首ったけ』(98)などに出演。ドリュー・バリモア、ルーシー・リューと主演した『チャーリーズ・エンジェル』シリーズ、プリンセス・フィオナの声を務めた『シュレック』シリーズなど代表作は数知れない。美貌を封印して挑んだ『マルコヴィッチの穴』(99)、マーティン・スコセッシ監督・レオナルド・ディカプリオ主演の『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)やリドリー・スコット監督の『悪の法則』(13)で見せた凄みも印象的だが、彼女の最大の魅力は、共感できる女性像を演じるところ。対照的な姉妹を描いた『イン・ハー・シューズ』(05)、ジュード・ロウと共演のロマンティック・コメディ『ホリデイ』(06)、35歳で妊娠したキャリア女性を演じた『恋愛だけじゃダメかしら?』(12)など、幅広いキャラクターを演じてきた。■近況は?キャメロンは「自分が何者なのかわからなくなってしまった」20代、30代を女優として第一線で走り続けてきたキャメロンは2015年1月、ロックバンド「グッド・シャーロット」のボーカルで7歳下のベンジー・マッデンと結婚。その後は、親友のグウィネス・パルトロウやドリュー・バリモアらと交流し、ライフスタイルやウェルネスについての本を執筆、発表したが、2014年の『ANNIE/アニー』を最後に映画には出演していなかった。昨年6月、グウィネスが主催のサイト「Goop」のイベント「Goop Wellness Summit」に出席した際、キャメロンは「自分が何者なのかわからなくなってしまった。それに向き合うのはつらいことよ。だから、自分自身を完全なものにする必要があると感じたの」と女優業を休んでいる理由を明かした。今回の引退報道について、現時点ではまだ本人からのコメントはなし。だが、セルマは「彼女はもう映画を作る必要はないのよ。素晴らしい人生を送っているし、彼女が戻ってくる理由を思いつかない」と話している。このまま新作を見られなくなってしまうのは寂しいけれど、幸せに暮らしているのであれば、それは何より。そして、もし女優復帰を果たすならば、そのときはきっとまた素敵な大人の女性像を体現してくれるに違いない。(text:Yuki Tominaga)
2018年03月12日若手イケメン俳優の勢いが止まりません。私もたまに演出の仕事をさせていただいておりますが、今年もまた若い俳優さんらと舞台をやります。今回は全員男子、6人の若い俳優さんだけの舞台。歌舞伎みたいに女性役も男子がやるのですよ、面白いでしょ?そういえば、昨今の人気俳優さんは『仮面ライダー』など戦隊モノの出身者が多いですね。主演は村井良大さん。『仮面ライダー』クウガ役でブレークした方です。他に、松田凌さん(『仮面ライダー』グリドン役)、玉城裕規さん(この方だけ戦隊モノの出演なし。『弱虫ペダル』に出演)、馬場良馬さん(『特命戦隊ゴーバスターズ』に出演)、松島庄汰さん(『仮面ライダードライブ』に出演)と続きます。あ、もう1人、松田賢二さんは若手というより中堅ですが、『仮面ライダー』斬鬼役をかつてやられておりました。 という、いまをときめく俳優6人が勢ぞろい。 主演の村井さんとは’11年の舞台『醒めながら見る夢』ではじめてご一緒させていただきました。以降、みるみる有名になり大ヒット舞台『RENT』では主演に大抜擢、押しも押されもせぬ演劇界のスターに。 彼と最初に会った時のことが忘れられません。私の演技説明にいちいち感動してくれて「辻さん、面白いです。めっちゃわくわくします」とやたら興奮してたのが印象的でした。今回の出演者の1人、松田凌さんは初対面の時、私が舞台について熱く語ると「辻さん、面白いです。めっちゃわくわくします」と村井さんと一言一句同じことを言って私を驚かせたのです。共通するオーラを感じました。演出家冥利に尽きますね。その新作舞台『99才まで生きたあかんぼう』(2月22〜東京・よみうり大手町ホールで上演中)は、99歳まで生きた料理人の一生をこの6人で演じ切る泣き笑いのコメディ。若い俳優さんたちの弾けるような演技力が前面に押し出された若々しい舞台にしたいと思っています。私も出来る限り会場に出没し、若さを振りまきたいと思っておりますので、奥様、どうぞ、黄色い声援、よろしくお願いいたします! さて、今日は寒い日にうってつけの辻家の定番、汁なし海老ワンタンをご紹介します。 ワンタン材料(3〜4人分):海老200g、鶏ひき肉60g、長ねぎ大さじ2、たけのこ40g、しょうが小さじ2、鶏がらスープ小さじ2分の1、片栗粉小さじ2、酒小さじ1、塩・こしょう適量、ワンタンの皮30枚。 その他材料:チンゲン菜2株、しょうが1片、にんにく1片、サラダ油、塩・こしょう適量。 まずは海老の下準備。海老の臭みを取るため、皮をむいた海老の背わたを取り、塩小さじ1、片栗粉大さじ1、水大さじ1(すべて分量外)を加えよく揉みます。5分ほど置いて水でよく洗い、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。細かく切り、酒大さじ1と醤油大さじ1(すべて分量外)で下味を。ボウルに海老、鶏ひき肉と、みじん切りにした長ねぎ、たけのこ、しょうが、調味料をすべて加えて粘り気が出るまでよく揉みます。ワンタンの皮の真ん中に具材をのせ、その具の周辺を軽く濡らし、三角形になるようにつまみ、包んでいきます。沸騰したお湯に塩とごま油適量(すべて分量外)をひと回しし、ワンタンをゆでます。3分ほどゆで、ワンタンが浮いてきたら、だいたい火が通った証拠。ここでザルにあげます。次にフライパンにサラダ油をひき、しょうがとにんにくのみじん切りを加え、中火で香りを移します。香りが立ったらチンゲン菜を炒めます。塩・こしょうで味を調え、チンゲン菜をお皿の周囲にきれいに並べ、中心に先ほどの海老ワンタンを盛り付け、白髪ねぎ、パクチー、ラー油などをお好みで添えます。酢醤油またはごま油と塩を混ぜた特製タレに付けるのもよし。温まりますぞ! ボナペティ! 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2018年02月27日