インスタフォロワー数、約1060万人!今、最も旬といわれる韓国人俳優ナム・ジュヒョクさんが初登場。北海道と東京で撮影した写真集を発表するなど、日本活動も本格化させた彼の魅力とは。188cmの高身長に、持て余すくらい長い手足。まず驚かされるのはその抜群のスタイル!「中学の部活が厳しいバスケ部で、3年間ひたすらジャンプとストレッチをしていました。それで一気に20~30cmも伸びたんです。急に大きくなったので感覚が掴めず、当時はしょっちゅう頭をぶつけました。今は、まったく運動せずに家で寝てばかり(笑)。『そろそろカラダ作りをしないと』と思っているところ」モデルから俳優に転身し、’17年、ドラマ『ハベクの新婦』で演じたツンデレの水の神役でブレイク。翌年、映画『安市城 グレート・バトル』で演技力を高く評価され、一気にスターダムへと駆け上がった。作品が決まると、日に何度も台本を読み、絶えず役のことを考えているそう。「台詞覚えは早い方だと思います。あと、相手のアドリブを受けるのが上手いんですよ(笑)。キャラクターが置かれている状況を理解した上でカメラの前に立つので、どう来られても動じません」「平凡な日常を生きる人々を描いた作品に出たかった」という。その願いが叶ったのが、最新ドラマ『眩しくて(原題)』。作中では記者志望の青年を熱演したけれど、もし、未来の自分にインタビューするなら?「『ずっと夢見ていたことは叶いましたか?』と聞いてみたいですね。僕の芝居を観た方が笑ったり泣いたり、共感してもらえる演技者になるのが夢。21歳で俳優に転身した時、10年計画でその夢を実現させると決めました。今は、まだ道半ばです」日本映画『ジョゼと虎と魚たち』の韓国リメイク版の主演が決まるなど絶好調。自身が好きな日本映画を尋ねると、『怒り』『ヒミズ』『誰も知らない』とヒリヒリするタイトルが挙がった。「作品性の高い映画が好きなんです。『怒り』は、初めて観た日本映画なので、特に印象深い作品。宮崎あおいさんが嗚咽するシーンにはとても心を揺さぶられました。いつか僕も、あんな演技をしてみたいです」1994年2月22日生まれ。2013年、韓国でモデルデビュー。7/5、映画『安市城 グレート・バトル』が全国公開される。現在、ドラマ『眩しくて(原題)』がKNTVで放送中。※『anan』2019年5月29日号より。写真・ISAC(SIGNO)スタイリスト・Hye Jin Jungヘア・Mi Young Jungメイク・Soo Jin Kim取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年05月28日作家の朝井リョウさんが早稲田大学在学中に、実在する男子チアリーディングチーム「SHOCKERS」に触発されて書いた『チア男子!!』が映画化。演技力はもちろんのこと、極真空手の国際大会で優勝するなど、その身体能力の高さが見込まれた横浜流星さんが、中尾暢樹さんと共にW主演を務める。「これはハルだけではなく、7人全員の物語です」「空手を通して精神力は鍛えられたので、チアリーディングの過酷な特訓も不安はなく、“よし、やってやろう!”という感じでした」こうして、撮影の約3か月前からチアリーディングの特訓がスタート。「最初は週に2~3回の練習だったので、7人の息を合わせるのが大変だったんです。でも、撮影1か月くらい前に毎日8時間の集中合宿をしたことで、ようやく形が見えてきて。撮影後にみんなでごはんに行って、そこでいろいろ話をしたり、少しずつ団結力も高まって、これはいいものができそうだなと思えました。チアリーディングは、人に応援されるのではなく、人を応援するスポーツ。クライマックスのパフォーマンスの撮影時も、たくさんのエキストラの方が僕たちを応援してくれていたんですけど、僕は逆に皆さんの背中を押せたらいいなという気持ちでやっていました。だから待ち時間が長くて大変だった皆さんが、僕たちのパフォーマンスで笑顔になってくれた時はすごく嬉しかったです」横浜さんが演じるのは、幼い頃から続けてきた柔道をやめ、いちからチアリーディングに挑戦するハル。「僕も大学へ進学せず、この仕事一本で生きていこうと決めた時はかなりの覚悟が必要だったので、ハルが“柔道をやめてチアをやる”と決意したところはとても共感できました。この映画はハルだけじゃなくて、7人全員が葛藤を抱えているんです。ちゃんとそれを言葉にして前に進んでいく姿に僕自身もグッときて。これは7人の物語だと思っています」劇中でのチーム名“BREAKERS”には、7人の悩みや葛藤を壊したいとの思いが。ちなみに、横浜さん自身が壊したいものとは…?「自分へのイメージ(笑)。ドラマ『初めて恋をした日に読む話』の影響で、今まで以上に気にかけてくださる方が増えたのはとても嬉しいんです。でも、由利匡平のイメージが強いみたいで、役が変わって黒髪になったらどう思うのか、この先も皆さんがついてきてくれるのかを考えると怖くて…。だからこそ、ここからが勝負。いろんな役をやって“実際はどういう人なの!?”と思ってもらえるようになりたいです」才能に限界を感じ、柔道を続けるか悩むハル(横浜)。そんな時、親友のカズ(中尾)が男子チア部の創設を提案し…。監督/風間太樹出演/横浜流星、中尾暢樹、瀬戸利樹、岩谷翔吾、菅原健、小平大智、浅香航大ほか公開中。よこはま・りゅうせい1996年9月16日生まれ、神奈川県出身。俳優。前クールのドラマ『初めて恋をした日に読む話』の“ゆりゆり”こと由利匡平役で一躍大ブレイク。主演映画『いなくなれ、群青』は9月公開予定。©朝井リョウ/集英社・LET’S GO BREAKERS PROJECTジャケット¥18,000(ワイルド ライフ テイラー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年5月22日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・永瀬多壱(ヴァニテ)インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2019年05月20日今年デビュー10周年を迎える池田エライザさん。モデルとしてキャリアをスタートし、いまや、女優として映画やドラマに欠かせない存在に。『リング』シリーズの最新作『貞子』では主演をつとめます。――今、さまざまな作品に引っ張りだこですが、ご自身の魅力はどこにあると思いますか?魅力かどうかはわからないですが、“ぽい”ことはやりません。たとえば学園ものなら、“学園ものっぽいな”と思う選択肢は切り捨てる。女優を始めた頃は、そういう“ぽい”ものが思い浮かばず自由にやって、それが私の個性だと褒めていただいていたんです。でも、ある程度いろいろな現場を見させていただき、選択肢が増えてくると、“あ、こういう感じね”とこなそうとする自分が出てくるので、それはやらないようにしています。あくまで日常のなかで、池田エライザとして得たものを使ってやろうとはしています。もちろん、監督に「それは違うよ」と言われたら変えますけどね。――以前のインタビューで、「こうなりたいと思うような人は作らないようにしている」とおっしゃっていた意味がわかりました。その人はもういるわけだし、自分がいかに自分を面白くしてあげられるかということに忙しいから、真似をするのは時間がもったいないなって。でも、その代わり、いろんな人のことが好きだし、どんな景色を見ているのか気になって、話を聞きたいって思います。このあいだは、YouTubeでメイク動画を配信している子に声をかけてお話をしました。かわいい子だった…!そこには、自分を過信しないように知識を得ているという感じもあります。そう、いつかは、もっと自分のことを褒めてあげたいですね。疲れた時に自分に対して頑張ったねと思うことはあるけど、“成し遂げたね~!”というのは一度もありませんから。――ご自身で編集を担当した本を出版したり、また、来年には監督をつとめる映画が公開されます。作り手の立場はいかがですか?振り返ると楽しいですけど、本当に地獄みたいな時間を過ごしますよね。モデルブックを作った時も、“今、湧いている意欲を逃したくない!”と思っていつも遅くまで作業していました。でも、それが好きなんだと思います。「手を抜いていいのに」と言われたら怒っちゃうと思う。世に出すもの、もし自分が死んだ時に残るようなものは手を抜きたくないんです。それは、お芝居をする立場としても同じ。劇場にお金を払って来ている方がいて、いろいろなことができる人生の2時間をいただいているのだから、少しでも“まあいいや”と思った作品は見せられないなと。お金を払ってもらって恐縮ですっていう気持ちがあるので、観た人を充実させるものでありたい。「申し訳ございません」から発展していったクリエイティブです。そういうところでも、すごくシャイなんだと思います。――シャイな性格は変えたい?プライベートでは、はい。だって、飲みにも行けないし。私がいないほうが場が上手く回ると思うから誘われても断っちゃうんです。――えっ!めちゃくちゃネガティブですね(笑)。間が悪いので、食い気味にしゃべったりとか、話しかけられていることに気づかなかったりして、みんながズデッとなっちゃうから。まだまだ勇気が出ないですね。偏食だし、普段は一人で同じお店の同じメニューばっかり食べています。最近は磯辺揚げとお米、前は週5~6日で鶏もも肉と柚子胡椒とお米を食べていました(笑)。――いろいろ挑戦されていますが、やってみたいことはありますか?映画監督の夢は叶ったので、編集まで駆け抜けたいです。怖がっていたバラエティも頑張りたいし、音楽も、もうちょっとちゃんと作ってみたい。楽しかったらなんでもいいです(笑)。私がやると面白くなりそうなものを、みなさんから募集したいですね。ただ、ボルダリングとかは無理です、引きこもりなので(笑)。家かスタジオでできることでお願いします!いけだ・えらいざ1996年4月16日生まれ。福岡県出身。2009年に雑誌『ニコラ』のモデルとしてデビュー。その後、映画『みんな!エスパーだよ!』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』、ドラマ『ぼくは麻理のなか』をはじめ、女優としてさまざまな作品に出演。’19年は『映画 賭ケグルイ』などに出演。5月31日にはファースト写真集『pinturita』が発売。コート¥89,000パンツ¥56,000(共にAOI WANAKA TEL:03・6805・0029)靴はスタイリスト私物『貞子』ジャパニーズホラーを代表する映画『リング』シリーズの最新作『貞子』が登場。心理カウンセラーの秋川茉優(池田エライザ)は、記憶喪失の少女(姫嶋ひめか)を担当することに。しかし、ある投稿動画をきっかけに彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始めて…。5月24日(金)から全国公開。監督は中田秀夫。※『anan』2019年5月22日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・福田春美(pinko)ヘア&メイク・豊田千恵インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年05月18日ドラマ『東京独身男子』で、ハイスペックでありながら、自ら独身を貫く“AK男子”(=あえて結婚しない男子)を演じる高橋一生さん、斎藤工さん、滝藤賢一さん。自由に生きる大人男子ならではのちょっぴりこじらせた恋愛観、演者はどう感じてる?劇中で3人が演じているのは、没頭できる仕事と趣味、そして高い家事能力まで持ち、友達とも充実した日々を過ごす“あえて結婚しない”男子=AK男子たち。そこで、すでに話題沸騰中のドラマの撮影裏話と、大人男子ならではの“こじらせ恋愛”について、ホンネで語っていただきました。――『東京独身男子』は、3人の独身アラフォーが巻き起こす、結婚をめぐるラブコメディ。毎回、愛すべきAK男子たちにキュンキュンさせられています!高橋:ありがとうございます。今回の現場に関しては、脚本家の金子ありささんをはじめ、女性スタッフの方が多いというのが特徴でもあるので、彼女たちの意見を完全に信じ切ってやらせていただいています。ただ、「ここがキュンポイントです!」と言われても、僕は正直あまりわからないのですが(笑)。――撮影中は、いつもどんなお話をされているんですか?斎藤:3人でわちゃわちゃ話すシーンが多いので、だいたい少年のようにはしゃいでいます。お芝居の話は皆無です。滝藤:すでに放送されましたが、第2話での温泉旅行は、楽しかったですよ。枕投げたり、温泉入ったり。斎藤:いくらナイトドラマとはいえ、放送ギリギリの危険なシーンもいろいろありました(笑)。滝藤:この3人だからこそ作り出せている空気感というのがあるんだと思います。僕は既婚者ですが、3人でいると、「独身もいいかも」とも思うことがあります。そのバランスが面白いですよね。――それぞれのキャラクターの個性もこのドラマの魅力の一つですが、ご自身の中で“AK男子”に共感できる部分はありますか?滝藤:最高峰独身男子、楽しくてしょうがないです(笑)。自分とは真逆のタイプの役柄を疑似体験できるのは、俳優という仕事のやりがいの一つだと思います。斎藤:僕もそうですね。結婚に憧れる気持ちもあるし、同時に独身の居心地の良さも知ってしまっている。個人としては、どちらにも転がれる感覚を持っていたいと思っているなかで、演じている三好のように「あえて結婚しない」という意志を固めている人間を演じさせてもらう楽しさは日々感じています。高橋:太郎を演じるうちに、少しずつ彼に引っ張られている気がするんです。とても不思議なのですが、自分の中に太郎的な感覚がどんどん入ってくるたびに、人との対話もどこか雑に…というか、“俗っぽい”感じになっている気がして。つい先日、監督から「どうしてかずな(※三好の妹)は太郎ちゃんを好きになったんだろうね」と言われた時は、まるで自分のことのようにショックを受けてしまいました(笑)。――確かに、太郎が料理上手だったり、高橋さんとリンクする部分も多いですよね。高橋:かといって、視聴者の方が“太郎=高橋一生”だと思って見てしまうことを想像すると、複雑な気持ちになる。これからもっと振り回してやろうと思います。――AK男子のみなさんのように、男性も普段から友達と恋バナをするものでしょうか?斎藤:僕は男同士でそんなに恋の話をしてきた記憶はないのですが、「自分のプライベートな事情をシェアすることで、気持ちが楽になることがある」というのは、今回の役を通じてはじめて知りました。今までは、女性がなぜ人に見せない部分をあんなに共有しているのか、ずっと謎に思っていたので。これは新しい発見でした。高橋:恋愛の話は僕もしないです。ついでに言うと、女性を口説いたこともないんです。この話を以前、別の場所でしたら、そこにいた男性陣から大バッシングを受けたんですけれど…。滝藤:ははは(笑)。斎藤:確かに、何を基準に“口説く”と言うかにもよるかな。高橋:僕の中の“口説く”とは、女性を落とすという目的のために、わざわざ普段とは違うシチュエーションを作るというイメージなんです。なんだか、それってズルくない?と思いまして…。滝藤:まあ、ムードを作るということなんでしょうけどね。高橋:ストレートに好意を伝えるだけなら、僕の中では“口説く”に入らないので、そういう意味で、僕は口説いたことがないと言っているんです。斎藤:僕もお酒は得意ではないので、異性と二人きりで飲みに行くシチュエーションになっただけで、ある程度のことを想定しているのかなとは思います。それはお互いにですけど。――ちなみに、恋の駆け引きはしますか?斎藤:相手の受け止め方というか、スタンスによりますよね。僕はむしろ、男性が口説く、口説かないというよりも、女性がすべてをわかったうえで操作しているような気がしています。滝藤:確かに、そのほうが絶対にうまくいくと思います。女性上位を常に心がけることが男としての器になってくる気がしますね。高橋:なので、女性には常に玉座に鎮座していただき…。斎藤:そうすれば、無駄な労力も使わなくて済む。本音を言えば、この年で傷つきたくないだけなのかもしれませんが(苦笑)。『東京独身男子』メガバンクに勤務する主人公の石橋太郎(高橋さん)と、審美歯科クリニック院長の三好玲也(斎藤さん)、大手弁護士事務所のボス弁である岩倉和彦(滝藤さん)はある時、それぞれの身に起きた出来事から、“結婚”を強く意識するように。順風満帆な独身人生から一転、人生の岐路に立たされた“AK男子”たちを待ち受けていたのは…?毎週土曜23:15~テレビ朝日系列で放送。たかはし・いっせい1980年12月9日生まれ。東京都出身。自身が歌う『東京独身男子』の主題歌「きみに会いたい-Dance with you-」が、6月5日にリリースされる。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演映画『麻雀放浪記2020』が公開中。企画、プロデュースもした主演映画『MANRIKI』の公開が控える。たきとう・けんいち1976年11月2日生まれ。愛知県出身。数々の映画やドラマで活躍。2019年は出演映画『決算!忠臣蔵』『影踏み』などの公開が控える。※『anan』2019年5月22日号より。写真・佐藤航嗣(UM)スタイリスト・本田博仁(HirohitoHondaスタイリングオフィス)ヘア&メイク・田中真維(MARVEE/高橋さん)赤塚修二(メーキャップルーム/斎藤さん)那須野 詞(Bellezza Studio/滝藤さん)インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年05月18日シリーズ累計2000万部を突破した佐伯泰英氏の人気時代小説『居眠り磐音(いねむりいわね)』が映画化された。凛々しい侍姿で主人公の坂崎磐音を演じたのは、松坂桃李さん。じつは時代劇主演は初めてだというが、自身の胸中には、ある思いがあったのだそう。好きな人と一生会えない悲しさはある種美しい。「俳優デビュー作のドラマ『侍戦隊シンケンジャー』からちょうど10年で、時代劇で侍をやることになったので、1周回って不思議な縁を感じました(笑)。もう1回、侍に戻るというのがうれしくて、最初はそんな意気込みから入りましたね」物語の舞台は江戸時代。ある事件により琴平(柄本佑)と慎之輔(杉野遥亮)の2人の大切な幼なじみを失ってしまった磐音は、許嫁の奈緒(芳根京子)を残して脱藩し、すべてを失って浪人の身となった。長屋の主人の紹介により昼は鰻屋、夜は両替屋の用心棒として働き始める中、幕府が流通させた新貨幣をめぐる陰謀に巻き込まれていく。「磐音は、普段はおっとりした性格で周りに流されやすい男。でも、守るべきものに危険が及ぶと、剣客として腕前を発揮する。磐音を演じるにあたり、その空気がガラリと変わる緩急をまず大事にしなければいけないと思いました。それから、佑さんとは8年ぶりの共演になるんですが、日頃からプライベートの付き合いがある中でこうやって共演できてうれしかったですね。立ち回りのシーンでは、剣のひと振りがひとつのセリフになっているように感じて、言葉はなくてもこんなに会話できるのかと知れたのも、相手が佑さんだったから」時代劇映画と聞くと、アンアン世代は難しそうだと思うかもしれない。「僕もはじめは、距離があるかも…と思いました。携帯電話がない時代、気軽にやりとりができないからこそ、感情が高まる瞬間があったり、危ないことがあったら剣で斬るしか手段がなかったり。いつでも死と隣り合わせだという葛藤は、現代劇にはないですから。でも実際に演じてみると、今の僕たちにも共感できる感情も多いし、例えばお互いに生きているのに好きな人と一生会えない悲しさみたいなものは、ある種美しいし素敵だなあと憧れました。それから、言葉の使い方もそうなんですが、ひと言を発するまでの“間”に、緊張感や思いの強さが込められているというのがわかると、ますます時代劇って面白いんです」磐音は、時代劇の新たなヒーロー像にもなりうると松坂さん。「武士や侍って、剣を抜いていなくても鋭さが漂っているイメージだったから、普段はなかなかのお人好しで、一度剣を抜けば優秀な剣客だという磐音のギャップは新しいと思います。時代劇とはいえ、物語もシンプルでわかりやすく、テンポもいい。時代劇初心者にもきっと楽しんでいただけると思います。僕自身も、この先40代になっても時代劇に参加できる役者でいたいですね」『居眠り磐音』普段は温厚な磐音は、独特なスタイルながら剣の腕前は一流。浪人となり江戸で出会った大切な人々を守るため、悪に立ち向かう。出演/松坂桃李、木村文乃、芳根京子ほか5月17日より全国公開。©2019映画「居眠り磐音」製作委員会まつざか・とおり1988年10月17日生まれ。ドラマ『パーフェクトワールド』(CX系)放送中、映画『新聞記者』は6月28日、『蜜蜂と遠雷』は10月4日公開予定。ジャケット¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)シャツ¥48,000パンツ¥58,000(共にフランクリーダー/マッハ55リミテッドTEL:03・5413・5530)シューズ¥44,000(フット・ザ・コーチャー/ギャラリー・オブ・オーセンティックTEL:03・5808・7515)※『anan』2019年5月22日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・高橋幸一(Nestation)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年05月15日女優・葵わかなさんの「うちのにゃんこ自慢」。こちらまで思わずキュンとしてしまうような、仲睦まじい様子をお届けします。「この独特の丸いフォルム、ふわふわの毛、人間にはない耳の位置、しっぽ…もう、全部がたまりません。親バカ的視点ですけど、猫である時点でかわいくて仕方がないんです」メロメロの様子で自身の“猫愛”を語る葵わかなさん。中学2年生の時に実家で猫のちゃろさん(今回は家でお留守番)を飼い始めたのがきっかけで、無類の猫好きに。「もちろん1匹でも楽しいですが、私はずっと多頭飼いに憧れていたので、母に『もう1匹飼わないの?』と常々プッシュしていました(笑)。その念願が叶って、去年の秋に知り合いが保護した子猫を譲り受けることになったんです」それが、今回登場してくれた三毛猫のみろさん。まだ生まれて10か月と子どもであるものの、成猫と見間違えるほどの体格で貫禄たっぷり!「みろは本当に食べるのが大好きなんです。2匹のごはんを同じ場所に置いていたんですが、ちゃろは痩せていくのにみろがどんどん太っていって…。気づいたら、みろがちゃろの分まで食べていたんです!」そういういたずらっ子なところも愛おしく思ってしまうのが親心。「今は一人暮らしをしているので、実家で猫に会うのが楽しみ。いつか私も自分の家で飼いたいですし、老後もずっと猫といたいです(笑)」あおい・わかな1998年6月30日生まれ、神奈川県出身。趣味は「猫を愛でること」。今秋より全国公開予定の映画『任侠学園』に出演。みろ三毛猫。生後約4か月の時に保護される。いたずらが大好き。ブラウス¥20,000(メゾン ド ソイル/メゾン ド ソイル 恵比寿店 TEL:03・5773・5536)スカート¥35,000(オニール オブ ダブリン/ビューカリック&フロリック TEL:03・5794・3553)サンダル¥81,000(フラテッリ ジャコメッティ/ビームスハウス 丸の内 TEL:03・5220・8686)靴下はスタイリスト私物※『anan』2019年5月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・岡本純子(アフェリア)ヘア&メイク・竹下あゆみ取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年05月14日女優として、ドラマや映画、CMと大活躍の夏帆さんの日々を癒すのは、愛する猫さまでした。凛とした美しい顔立ちに、ふさふさの毛並み、まるで白い靴下を履いたような小さなあんよ…。ノルウェージャンフォレストキャットのもちこさんが夏帆さんの家にやってきたのは、1年と少し前のこと。「ずっと猫と暮らす生活に憧れていたんです。それで、ノルウェージャン専門のブリーダーさんのところで何匹か見せてもらいました。他の猫ちゃんは抱っこすると怖がって逃げてしまうのに、もちこだけはギュッと私に抱きついてきたんです。すぐに『この子だな』と決めました」物怖じしない性格で、順応性の高さは人(猫)一倍だそう。確かに、撮影前は緊張で動けないほどだったのが、気づけば意気揚々とスタジオ内を闊歩。リラックスした表情で日向ぼっこをするまでに!「家でも、ぱっと見るとお腹を出して寝ているんです。あと最近は、私が髪をブラッシングしていると、自分もしてほしいのかすり寄ってきたり。その姿が本当にかわいくて…」昨年の秋には、同じノルウェージャンの女の子・こむぎさんを迎え入れ、より家の中が賑やかに。「こむぎはもちこが大好きみたい。いつも2匹でじゃれあって遊んでいます。ずっと見ていても飽きないし、日々癒されています。猫たちのおかげで生活が豊かになりました」かほ1991年6月30日生まれ、東京都出身。5/22~26に5夜連続で放送されるドラマスペシャル『白い巨塔』(テレビ朝日系)に出演。もちこノルウェージャンフォレストキャット。流れる水を見るのが趣味。シャツ¥49,000デニム¥29,000(共にアンスクリア/アマン TEL:03・6805・0527)サンダル¥120,000(ジャコメッティ/ブラミンク TEL:03・5774・9899)※『anan』2019年5月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・清水奈緒美ヘア&メイク・石川奈緒記取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年05月14日男と女はわかり合えない!?大人男子の“こじらせ恋愛”。ドラマ『東京独身男子』で、ハイスペックでありながら、自ら独身を貫く“AK男子”(=あえて結婚しない男子)を演じる高橋一生さん、斎藤工さん、滝藤賢一さん。お三方に「結婚」についてお話を聞きました。――高橋さん、斎藤さんは独身ですが、結婚を意識する瞬間はありますか?高橋:やっぱり、滝藤さんを見るたびに「家族っていいな」とは思います。お子さんのお迎えに行ったり、一緒に遊園地に行ったり、という話を聞くたびに滲み出る“いいお父さん”感がたまらないんです。斎藤:素晴らしいお父さんだし、素晴らしい旦那さんですよね。僕は、まだ優先順位がどうしても“自分”になってしまうのですが、自分以上に優先するべき対象がいる人の底力みたいなものを感じます。理想的な夫像を近くで見させていただいているというか。高橋:僕は“あえて結婚しない”とは言いません。ストレートにKD(結婚できない)男子です。僕には無理だなと思いました。――そこまで言わなくても(笑)。滝藤:それを言うなら、僕もKD男子かな。“子だくさん男子”の意味ですけど。斎藤:さすが、4児の父!でも滝藤さん、少し前にテレビ朝日の入社式に3人でゲスト登壇させていただいた時も、「奥さんと改めて恋愛がしたい」と仰っていましたよね。それを聞いて、男性としてもやはり素敵な方だなと思いました。高橋:ただその時、「“恋愛”がしたい」と言ってしまったから、会場が少しザワついて(笑)。滝藤:何度も恋に落ちるみたいに、どんどん好きになっていきたい、という意味でね!そういう夫婦でいたいと僕がいつも思っていることは、ぜひ太字で書いておいてください(笑)。――ちなみに、滝藤さんが結婚相手に求める条件とは何だったんでしょうか?滝藤:僕は単純に、家庭に入ってくれる人がよかったんです。だって、耐えられないですよ。奥さんが外で自分以外の男としゃべっているのなんて。高橋:かっこいい…。斎藤:キュンときました。滝藤:もちろん恋愛している時はそんなこと考えなくていいですけど。結婚したら、彼女は僕のものであって、僕自身も今は彼女のものです。――結婚すると、自由度が下がったりしませんか?滝藤:それはあると思います。ただ、独身でも結婚していても、犠牲になるものはいっぱいあるので、結局はないものねだりなんじゃないですかね。それよりも、“男と女は根本的に違う生き物だ”ということを理解しておくことのほうが大事だと思います。斎藤:人間にとって、“本気で人を好きになる”ことって、僕はいちばん輝かしい瞬間だと思うんです。だから、僕のまわりの友人たちを見ていても、相手の条件とか、現実的なことにこだわって作戦を立てていた人ほど、まるで別次元に誘われるかのように結婚へと羽ばたいていくことが多いんです。それはこのドラマにも言えるのかなと、僕は思っていて。もちろん中には、粘りに粘って“作戦勝ち”みたいな人もいますけど(笑)。高橋:僕は恋愛も結婚も相手を条件で考えたことはないですが、やっぱり滝藤さんみたいに言える相手ならそれは理想です。「僕のものだから、他人としゃべってもらいたくない!」って。本当にそうであってほしいなと思います。滝藤:まさかこんなに褒められると思わなかったから、ドキドキしちゃうな(笑)『東京独身男子』メガバンクに勤務する主人公の石橋太郎(高橋さん)と、審美歯科クリニック院長の三好玲也(斎藤さん)、大手弁護士事務所のボス弁である岩倉和彦(滝藤さん)はある時、それぞれの身に起きた出来事から、“結婚”を強く意識するように。順風満帆な独身人生から一転、人生の岐路に立たされた“AK男子”たちを待ち受けていたのは…?毎週土曜23:15~テレビ朝日系列で放送。たかはし・いっせい1980年12月9日生まれ。東京都出身。自身が歌う『東京独身男子』の主題歌「きみに会いたい-Dance with you-」が、6月5日にリリースされる。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演映画『麻雀放浪記2020』が公開中。企画、プロデュースもした主演映画『MANRIKI』の公開が控える。たきとう・けんいち1976年11月2日生まれ。愛知県出身。数々の映画やドラマで活躍。2019年は出演映画『決算!忠臣蔵』『影踏み』などの公開が控える。※『anan』2019年5月22日号より。写真・佐藤航嗣(UM)スタイリスト・本田博仁(HirohitoHondaスタイリングオフィス)ヘア&メイク・田中真維(MARVEE/高橋さん)赤塚修二(メーキャップルーム/斎藤さん)那須野 詞(Bellezza Studio/滝藤さん)インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年05月14日轢き逃げ事件をモチーフに、加害者と被害者家族、真相を追う刑事たちの群像劇を描いた映画『轢き逃げ―最高の最悪な日―』。毎熊克哉さんは新米刑事・前田俊を演じている。人のプランに乗っかったほうが面白くなることを知った。「ただ事件を解決するような作品ではないので、最初からあえて刑事を演じないようにしようとは思っていました。仕事というより、正義感の強いひとりの男が、人生で偶然出合ってしまった事件と向き合っているような雰囲気が出せればいいなと」作品の監督・脚本を手がけているのは、劇中にも被害者の父親・時山光央役で登場する俳優の水谷豊さん。「それまで水谷さんにお会いしたことがなかったので、キャスティングしていただいた時は本当にびっくりしました。水谷さんはこれまでチャーミングな役を演じられることが多かったと思うんですけど、前田俊という男には、どこか似たような可愛らしさが漂っていて。自分の短い俳優人生の中で、ここまでチャーミングな役をやることがなかったので、演じることも、水谷さんがどんな演出をされるのかも楽しみでした」実際に現場では、水谷さんによる細やかな演出があったそう。「僕はボロが出やすい人間なのですが(笑)、そういうマヌケな部分をうまいこと水谷さんに引き出していただいて、役に反映できたような気がします。役者にしかわからない微妙なニュアンスも、“くまかっちゃん、こうさ、こんな感じだよ!”と、実際に演じてみせていただくことが多くて。監督が水谷さんではなかったら、普通に自分で考えて動いていたと思うんですけど、人のプランに乗っかったほうが面白い場合もあるということを初めて知りました」監督の強い要望で、今作は日本映画初となるドルビーシネマ対応に。最先端の映像技術とリアルな音響で、作品に臨場感をもたらしている。「描かれているのは普通の日常。誰もが巻き込まれてしまう可能性を孕んだ事件だからこそ、台本を読んだ時からとてもいやな感じがしたんです。その生々しさがドルビーシネマならではの映像や音で後押しされていて。完成した作品を観た時は、ただただ人の恐ろしさを感じました」『轢き逃げ―最高の最悪な日―』結婚式を控えた青年が車で女性を轢き殺し、親友と逃げてしまう。娘の死を受け入れられない両親は…。監督・脚本・出演/水谷豊出演/中山麻聖、石田法嗣、小林涼子、毎熊克哉、岸部一徳ほか5月10日公開。(C)2019映画「轢き逃げ」製作委員会まいぐま・かつや1987年3月28日生まれ、広島県出身。俳優。主演舞台『後家安とその妹』が5月25日よりスタート。主演映画『いざなぎ暮れた。』も年内公開予定。※『anan』2019年5月15日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・西村佳苗子(WEST FURIE)インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2019年05月14日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優、モデルの滝澤エリカさんです。グローバルな活躍を夢見て…勉強も演技も、全力投球中!約2年前、小学5年生の時に竹下通りでスカウトされて活動をスタート。「6歳の時ミュージカル『ライオンキング』を観てから、お芝居に興味を持ちました。今はモデルとしても、女優としても勉強中なのですが、いつかジェニファー・ローレンスさんのような女優さんになりたいです」。3歳からインターナショナルスクールに通っているため、抜群の語学力を備える。「子どもの頃から、人とかぶらない“自分だけの道”を進みたいタイプ。夢は、いつか日本人女優として初めてオスカーを獲ることです!」イェール大学で開かれるディベート大会に参加。参加時にもらったアルパカのぬいぐるみ。英語で一生懸命頑張りました!頑張った時のご褒美。プリンにぞっこんです!名前も、見た目も好み。プリンのテーマソングができてほしい(笑)。お母さんと、のんびりお散歩に。この前は浜離宮恩賜庭園へ行きました。緑に触れて、リフレッシュ。たきざわ・えりか2005年9月4日生まれ。東京都出身。雑誌やWEB、広告などで活躍中。「マイナビ presents 第28回 東京ガールズコレクション 2019 SPRING/SUMMER」にも出演。※『anan』2019年5月1日-8日合併号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2019年05月07日舞台で目を引く187cmの長身と、声量の豊かさと音域の幅広さ、深みのある歌声で、いまミュージカル界から注目を集めている東啓介さん。その東さんが挑むのは、偶然飛行機で隣り合わせたことから始まる恋を描いたNew Musical『Color of Life(カラー オブ ライフ)』。「誰しも日常に、見知らぬ人と言葉を交わすことってありますよね。その何気ない出会いが意図せずいい方向へと繋がっていく、出会いの奇跡を描いた物語です。小さな心の動きが大事な作品だけに、お芝居ではリアリティが必要ですけれど、ミュージカルとして心情を拡大して見せる必要もあり、これまでのミュージカルとは違う難しさを感じています」脚本・作詞・演出は、これまでも何度か舞台を共にしている石丸さち子さん。初演はなんとニューヨーク。石丸さんが現地で制作し、自らオフ・オフ・ブロードウェイの国際演劇祭に参加して高く評価された作品だ。「つねに上を目指し、稽古場で役者をかき立ててリアルな感情を引き出してくれる演出家さんです。今回はさち子さんの思い入れの強い作品だけに、新しい自分を見せたいですね」近年はグランドミュージカルなどでも活躍している東さんだけど、以前は「歌うのが嫌いだった」そう。「カラオケが苦手で、行っても歌わずに聞いているだけっていうタイプでした。でも、高校生の時に、学校の授業の一環で観たミュージカル『レ・ミゼラブル』の、最初の歌を聴いた瞬間、作品にのめり込んでしまったんです。その後に、この世界に入り、仕事を始めてみんなで作品を作り上げる楽しさに目覚めて、そこからもっと歌を磨きたいと思うようになりました」いまは歌に加え、あらためて芝居の大切さを実感しているという。「ミュージカルって、どんな大曲でも、綺麗に歌い上げるだけではダメなんですよね。昨年、三島由紀夫さんの『命売ります』という作品をやって、芝居…役作りって何だろうってあらためて考えるようになっています。今回の作品は、そんないまの僕が出合うべくして出合った作品かもしれない。役として気持ちのこもった歌を届けられたらと思います」この秋には念願だった帝国劇場の舞台に立つことも決まっている。「よっしゃー!っていう気持ちと同時に、もっと自分を磨かなきゃって、引き締まる気持ちもあります」『Color of Life』震災を機に創作の手が止まってしまった画家の和也(東)は、ニューヨークに旅に出る。その機内で、たまたま席が隣り合わせたレイチェル(青野)と意気投合し、彼女の部屋で暮らし始める。5月1日(水)~27日(月)DDD青山クロスシアター脚本・作詞・演出/石丸さち子作曲・編曲/伊藤靖浩出演/東啓介、青野紗穂全席指定8000円*税込みチケットぴあインフォメーション TEL:0570・02・9111ひがし・けいすけ1995年7月14日生まれ、東京都出身。7月には「中村雅俊45thアニバーサリー公演」、11月にはミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』に出演予定。※『anan』2019年5月1日-8日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・谷口祐人インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年04月28日世界的人気を誇る日本発のゲーム「ポケットモンスター」(以下、ポケモン)シリーズが、『名探偵ピカチュウ』としてハリウッドで初の実写映画化されました。日本語吹替版で主人公のティムを演じたのは、声優に初挑戦した竹内涼真さん。「オファーをいただいたときに、『主人公の役です』と言われて。最初はピカチュウの役だと勘違いしました(笑)。実写化された映像を観たら、ティム役のジャスティス・スミスの演技が本当に素晴らしくて。彼が日本語のセリフを話しているように、違和感なく演じたいと思いました。もっとも大切にしたのは、ジャスティスが作り上げたティムの気持ちに寄り添うこと。英語のセリフのテンションを変えずに、日本語で表現するのはとても難しかったです」竹内さんは、来日イベントの際にジャスティスと初対面。彼との会話が演技の大きな助けになったそう。「ジャスティスは、『世間に反発心を抱いていた青年ティムが、次第に強い男に成長していくところを意識して演じた』と明かしてくれました。僕もティムの気持ちの変化に注目しながら演じることを心掛けました」ポケモンが携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」のソフトとして登場したのは1996年。1993年生まれの竹内さんは、まさにポケモン世代。「幼稚園の年中だったころにポケモンと出合いました。体を壊して入院したとき、叔父さんのお下がりのゲームボーイをもらって。それからずっとポケモンにハマっています」吹き替えだけでなく、劇中はポケモントレーナーとしてカメオ出演。モンスターボールを投げた感想は…。「モンスターボールの実物があるということ自体、不思議な体験でした。しかもデザインがカッコ良くて。自腹で購入したいと思ったのですが、非常に高価なものだと言われてあきらめました(笑)。撮影の際は、壊さないように気を付けて、丁寧に投げましたね。ポケモントレーナーを演じた唯一の日本人になれたことも含めて、光栄に思っています」ヒロインのルーシーは、夢を叶えるためにひたむきに努力を続ける前向きな女の子。そんな子をどう思うか聞くと。「ルーシーのような女の子は、実際にいますよね?頑張り屋の彼女ですが、認めてもらえなくて落ち込むときだってある。時に弱さを見せるところに魅力を感じました。この映画に登場するキャラクターは、全員が人間味にあふれ、いろんな表情を見せます。だからこそ、誰もが感情移入できる作品に仕上がっていると思います。そして、とにかくピカチュウがかわいい!アンアン読者の方にはぜひスクリーンで、このかわいさを実感していただきたいです」4月26日に26歳になる竹内さん。これからの抱負を語ってくれました。「俳優デビューして5年が経ち、初挑戦だからと言い訳できない立場になりました。今後も様々なジャンルの作品で、観る方を感動させられるような演技をしていきたいです」『名探偵ピカチュウ』舞台は人間とポケモンが共存する街・ライムシティ。行方不明の父親を捜す青年ティムが、名探偵ピカチュウと組んで事件解決に挑む。日本語吹替版/竹内涼真、飯豊まりえ、渡辺謙ほか5月3日(金)より日本先行公開。©2019 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved. ©2019 Pokemon.たけうち・りょうま1993年生まれ、東京都出身。2014年に『仮面ライダードライブ』でドラマ初主演。以後、『過保護のカホコ』『陸王』『ブラックペアン』などに出演し話題に。映画『帝一の國』の好演により、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。今年9月に出演映画『初恋ロスタイム』が公開。ジャケット¥120,000パンツ¥48,000(共にアミ アレクサンドル マテュッシ/アミ オモテサンドウ TEL:03・5778・4472)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年5月1日-8日合併号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・徳永貴士ヘア&メイク・佐藤友勝インタビュー、文・田嶋真理(by anan編集部)
2019年04月25日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、女優の川床明日香さんです。飛行機で4年間通い続けた、ローティーン誌専属モデルを卒業。「撮影のために、週末に地元の福岡と東京を往復する生活にも慣れました!テスト勉強も移動時間を有効活用します」と話す、しっかり者の川床さん。デビューのきっかけは、友達と一緒に受けたオーディション。「専属モデル卒業までの4年間は本当に一瞬!でも、いつの間にかモデルのお仕事が体に染みついていたみたいです。お芝居では、モデルの時とはまた違う、自然な視線を研究中」。意外にも、私生活では優柔不断な一面も!?「服を買う時はいつも迷うので、家に帰ってお母さんに相談します(笑)」フィルムカメラで地元のよさを再発見。お花や空を撮るのが好き。目的もなく、地元をふらふら歩くのが楽しい!映画は、原作小説を読んでから観る派。授業中に読んだこともあります(笑)。今は『横道世之介』に夢中です。仲良しの友達と、タピオカティーを飲みに。甘いものは我慢するようにしていますが、ご褒美のタピオカがお気に入り。かわとこ・あすか2002年生まれ。’14年、雑誌『nicola』専属モデルでデビュー。4/26公開の映画『ピア~まちをつなぐもの~』、動画アプリ「WATCHY」のドラマ『きょうも片想い』出演。※『anan』2019年4月17日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2019年04月16日30代に入り、男としての色気に磨きがかかる高良健吾さん。最新主演作『多十郎殉愛記』は、高良さんが初の本格的な“ちゃんばら”に挑んだ娯楽時代劇です。「もっとも苦労したのは、殺陣(たて)です。長い稽古を経て、体に染み込ませることができるのは、殺陣のいくつかの基本的な型のみ。本番でどのような殺陣をやるのかは、撮影前の20~30分間で覚えなければなりません。しかも殺陣を完璧に覚えることよりも、真剣勝負の、命のやり取りに見えることのほうが重要。殺陣は、練習を重ねるだけでは対応できないところに難しさを感じました」本作のメガホンをとったのは、映画『木枯し紋次郎』『新・極道の妻たち』などで知られる、映画界のレジェンド・中島貞夫監督。「僕は以前から中島監督の作品と時代劇が好きで。本作は監督が20年ぶりに撮る最後の長編映画と聞き、ぜひ出演したいと思いました。作品に対する想いは人それぞれだと思いますが、演じるなら想いが強い人がやったほうがいいだろうと。僕はこの役に必要な勉強をして演じられる、だから僕に(オファーが)来てほしい、と願いました。撮影に入ると、監督は役者たちに厳しい言葉をぶつけることはなくて。言葉も多くありませんでしたが、監督が現場へ入ってきた瞬間に身が引き締まりました。監督に『いいね』と褒められると、僕たちは“よし、またやるぞ!”という気持ちになります。監督の立ち居振る舞いには、映画作りに何十年もの月日を費やしてきたすごみやかっこよさが表れていました。監督がもっとも輝く瞬間に立ち会えたことを光栄に思っています」剣豪・多十郎が、愛する者たちを守るため、大人数の役人たちに立ち向かっていく姿は圧巻です。特に、クライマックスの大立ち回りの中、寺島進さん演じる最強の敵・抜刀隊隊長の溝口と対峙するシーンは、手に汗握るほどスリリング。「寺島さんと殺陣に関する打ち合わせは行いませんでした。その緊張感が、本当の命のやり取りに見える秘訣かもしれません。本作で展開されるのは、体勢が崩れた泥くさい殺陣。いうなれば溝口はラスボスですから、もっと長くて派手な殺陣をやってもおかしくはない。しかし、監督から『剣の達人は数手で終わる』と言われて納得しました。監督が思い描く時代劇は、シンプルでいさぎよくてかっこいいなと思います。僕が溝口との一騎打ちで心掛けたのは、楽しそうに演じること。多十郎が生き生きと戦う姿に、命の輝きを感じていただけたら嬉しいです」愛する者たちのために命懸けの戦いに挑む、多十郎。高良さんもその生きざまに魅了されたひとり。「多十郎が刀を抜いた理由は、愛する人たちを安全な場所へ逃がすため。大人数を斬ることが目的ではありません。自分の命を捧げる、究極の愛。それを実行できるところが多十郎の強さだと思いました」高良さんの色気溢れる演技も本作の魅力。アンアン読者に注目してほしい見どころを聞くと、こんなお茶目な答えが返ってきました。「アンアン読者の方は、セクシーなものに惹かれると聞きました。僕が演じる多十郎がセクシーに見えるとしたら、それはふんどしのおかげです。監督は、ふんどしの長さ、見え方、色に対し、こだわりを持っていました。多十郎のふんどしにも注目して観ていただきたいですね(笑)」『多十郎殉愛記』舞台は幕末の京都。剣の強さを持て余す脱藩浪人・清川多十郎が、愛する者たちを守るため、命を懸けて戦う姿を描く。監督/中島貞夫出演/高良健吾、多部未華子、木村了ほか4月12日(金)より全国公開。©「多十郎殉愛記」製作委員会こうら・けんご1987年11月12日生まれ、熊本県出身。日本アカデミー賞、ブルーリボン賞を受賞した演技派。今夏には主演作『アンダー・ユア・ベッド』も公開。ストライプシャツ¥30,000プルオーバーシャツ¥18,000パンツ¥32,000(以上KAZUYUKI KUMAGAI/アタッチメント 代官山本店 TEL:03・3770・5090)※『anan』2019年4月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・渡辺慎也(Koa Hole inc)ヘア&メイク・森田康平インタビュー、文・田嶋真理(by anan編集部)
2019年04月10日ゲームが原作で、アニメも大人気な『神々の悪戯(あそび)』が舞台化。2.5次元舞台『The Stage 神々の悪戯(あそび) 光と炎の約束』の主人公を演じる與座亘さん、辻諒さん、関根優那さんにお話を伺いました。写真・角戸菜摘 文・尹 秀姫今回、ご紹介する舞台『The Stage 神々の悪戯(あそび) 光と炎の約束』は、神々が集う世界に召喚された人間のヒロイン・草薙結衣が、神々に「人とは、愛とは何か」を教えるというストーリーのもと、光の神様バルドル・フリングホルニと炎の神様ロキ・レーヴァテインとの心模様を描いた作品。バルドルとの関係性を描いたバルドルルートと、ロキに振り回されながら関係性を深めていくロキルートの2つのルートがあるという、乙女ゲームが原作の作品ならではの演出の仕掛けが楽しい作品です。この物語の主人公を演じる與座亘さん、辻諒さん、関根優那さんにお話を伺いました。神様と人間との恋愛ストーリー左から、ロキ役の辻諒さん、草薙結衣役の関根優那さん、バルドル役の與座亘さん。--みなさんが今作で演じるキャラクターについて紹介してください。関根優那さん(以下、関根さん) 私が演じる草薙結衣ちゃんは、いきなり神の箱庭の世界に召喚されて、全知全能の神であるゼウスから「人間の心を神様たちに教えないと元の世界には帰さない」と言われる女の子です。最初はしぶしぶ神様たちに人間のことを教えているんですけど、神様たちと過ごすうちにだんだん友情だったり恋愛だったりの感情が芽生えていくんです。結衣ちゃん自身、すごくまっすぐで芯の通った性格ではあるんですけど、ずっと居合をやってきた子なので、たぶんそれまで恋愛を全然してこなかったんじゃないかと思うんですよね。そんな彼女が神様たちに振り回される姿に、きっと胸キュンしていただけるんじゃないかと思います。辻諒さん(以下、辻さん) ロキは、炎の神様なんですよ。性格は好奇心旺盛でいたずら好き、その場を楽しむのが好きな神様ですね。でも実は幼い頃からずっと孤独を抱えていて、それを救ってくれたバルドルに対しては特別な感情を持っているんです。だからバルドルはライバルというよりは、親友ですね。與座亘さん(以下、與座さん) バルドルは、さびしいひとだと思うんですよね。それは能力によるものというか、自分が光の神様だからみんな寄ってくるんだろっていう思いをずっと抱えてて。それが唯一、効かないのが結衣ちゃんなんですね。その気持ちは、僕はすごくよくわかるんですよ。自分の本質的なところを見てくれる人が言ってくれる言葉ってすごくうれしいですし、そういうところはバルドルに共感できますね。それにバルドルは愛ゆえの行動がすごいんです。女の子からすると一見、それはちょっと……っていう行動も、実は彼のさびしさゆえだったりっていうところもあるんですよね。--バルドルがひとに本質を見つけてもらえなくてさびしいと感じているところが、與座さん本人との共通点ですか?與座さん そうかもしれないですね。僕は楽しい会があっても、家に帰って天井を見つめながら「本当の友だちとは…はあ」とため息つくこともたまにあるので(笑)。そういう気持ちに近いのかなっていうのは想像しますね。たまにありませんか?辻さん あります、あります。あと、バルドルって天然なんですけど、そういうところも似てますね。関根さん バルドルって変わった世界観を持ってるんですけど、與座さんも変わってる世界観の持ち主なので、そういう部分ではハマり役。でもバルドルみたいに王子様っぽくはなくて、もうちょっとおもしろいキャラなので、そこはギャップがあるかも(笑)。--関根さんは、演じている結衣ちゃんと似ているなと思うのはどんなところですか?関根さん 結衣ちゃんは女の子らしいけど、言いたいことは言うタイプの子なんですよ。そういう、思ったことを恐れずに言えるところはちょっと似てるかなと思います。いろいろ荒波に揉まれて、そういう性格になりました(笑)。辻さん ここは言っとかなきゃいけないとこだな、みたいな(笑)。関根さん グループのリーダーをやっていたので、それでどんどん変わりましたね。でも結衣ちゃんが持ってる純粋さとか、まっすぐさっていうのは大事だなと思います。辻さん 結衣ちゃんの裏がない感じは、関根さんもそのままだなって思いますね。でも何か今の話を聞いてたら、昔は何かいろいろあったのかな? みたいな(笑)。--それが経験というものですよね(笑)。辻さんはロキと似てると感じるところはありますか?辻さん いたずら好きで楽しいことが大好きっていうのは僕とまったく同じですね。その場を楽しもうっていう気持ちがあるんですよね。好奇心旺盛っていうところも似てるかな。関根さん 本読みと稽古がはじまって、こんなにロキにハマる人っているんだろうかっていうくらいピッタリでした!辻さん 自分自身、違和感がなかったですね。ロキの性格ってどんななのかなって想像した時に、自分の中で難しいって感じることがなかったです。與座さん ハマり役!辻諒さん(ロキ役)2つのENDがあるのが魅力--舞台『神々の悪戯』の魅力、観どころを教えてください。與座さん バルドルに関して言うと、最初と最後の感情の変化がすごいので、これはぜひ生で観ていただきたいですね。バルドルの気持ちのうねり、そしてなぜ彼がうねっているかということも、何度も観ていただいて理解を深めていただきたいです。関根さん 私は前作に続いて2回めの出演なんですけど、今回は物語的に感情の高低差がものすごくあって、そこが前回よりさらにパワーアップしているところだと思います。笑える部分は思いっきり振り切って作っているので、序盤は神様の世界ってすごく楽しいんだなって感じていただけると思うんですけど、その後はまさかの展開が続くので、けっこうジェットコースターみたいに感情が揺さぶられるんじゃないかと。辻さん 演じているほうはめちゃくちゃ疲れますよね(笑)。関根さん 今回は大変だなと思うことが多いですね。それに、この作品はENDが2つあるので、そこがまた楽しんでいただける部分でもあり、やっていて大変な部分でもあり……。辻さん 僕もやる前から楽しみだなとは思ってたんですけど、本読みとか稽古を進めていくにつれて、楽しみが増しました。ストーリーがほとんど違うんですよ。関根さん 2時間中、1時間半くらいはまったく違う台本なんです。辻さん この舞台ではロキルートとバルドルルートの2つのシナリオがあるんですが、ロキルートの時の結衣ちゃんに対する感情と、バルドルルートの時の感情がまったく違うので、そこから変えていかなきゃいけないっていう。與座さん 両方観ていただくとわかると思うんですが、同じキャラクターなのにたぶん全然違う人に見えると思うんですよね。ロキもバルドルも、ルートによって気持ちの持っていき方が全然違うので、表情も動きも見え方が変わると思うんですよ。関根さん だから、ぜひどちらも観ていただきたいです! どのルートの話かによって、3人の向き合い方もそれぞれ違うんですよ。--ということは、ほぼ2作品を同時にやっているような感じですよね。関根さん 本当にそうなんです! 気持ちの入り方も全然違うし。でも、そこが観てくださる方にとっては楽しんでいただけるポイントだし、観てくださる人がわかりやすいようにという気持ちで演じています。土日は昼公演と夜とでENDが違うので、1日で両方観ていただくこともできますよ。辻さん 僕はこういうシステムの公演が初めてなんですけど、1日でほとんど全然違うことをやるってことでしょう? 大変じゃないですか?プロデューサー 関根さんは去年体験されてるんですけど、1日に2人と別の恋愛をするって、見方によってはあんまりよく思われないこともありえるんですよね。でも関根さんがすごいのは、前回のアポロンENDとハデスENDでそれぞれ別の人間として結衣ちゃんを演じてくれたので、観てくださる方にもスムーズに物語に没頭していただけたんじゃないかと思いますね。関根さん 女性の方から「キャー!」って言われたのが新鮮でしたね(笑)。女性の「キャー」って男性に向けてのものだと思っていたので、ちょっと男性アイドルになった気持ちを味わえました。與座亘さん(バルドル役)実際にこれをされたら胸キュンなシーンとは?--練習中にあったおもしろエピソードを教えてください。辻さん 與座くんは稽古着がTシャツなんですけど、あのTシャツが変わったのをまだ一度も見たことがないんですよ(笑)。関根さん もしかしたらおんなじTシャツをたくさん持ってるのかも?(笑)辻さん それも含めてどうなのか、気になりますね。與座さん 白い『MILK BOY』のやつですか? 実は今までで一度だけ、稽古が終わって朝まで出かけてて、そのまま稽古場に来た日があります。でも実際に連続で着用したのはその日だけです! それ以外の日は家に帰って洗濯するなり、ちゃんとケアしてますから! それに今日は違いますから、安心してください。辻さん 今日は違うんだ!--前回の公演では観客に協力を要請するシーンや、ちょっと笑えるシーンなどもあり、シリアスなだけではない楽しさが魅力でした。今作ではどんなところに注目してほしいですか?関根さん 前回よりも客席のみなさんと触れ合う時間が増えました。神様たちを近くに感じられる時間がボリューミーになっているぶん、得したな!って思っていただけるんじゃないかと! それに、神様を演じているみんなも、そういうシーンのほうが生き生きとしてるというか、楽しそうなんですよね。辻さん 楽しいですね。でも、みんなで作っていく場面だからできるのかも。ひとりで一発芸しろって言われたらしんどいですけどね(笑)。その場、その場の対応ができるのは楽しみです。僕、けっこう欲しがっちゃうタイプなので、どこまでできるか楽しみ!--今回、與座さんと辻さんが演じるのは北欧神話に登場する神様ですが、北欧といって思いつくことはありますか?與座さん 僕、顔の系統から外国の血が入ってる?と聞かれることが多いんですよ。実際は沖縄出身なんですけどね。それで上京したての頃、冗談で「おじいちゃんがスウェーデンの人なんだよね」って言ったまま訂正してない人が何人かいますね(笑)。あと北欧と言えば、スウェーデンのイブラヒモビッチくらいしか思いつかないですね。辻さん サッカー選手だね。関根さん 私はオーロラを観に行きたいです。辻さん オーロラは観てみたい!関根さん 今回の台本にもオーロラっていうセリフがたびたび出てくるんですけど、そのセリフが出るたびに、本物のオーロラを観てみたいなって思ってましたね。関根優那さん(草薙結衣役)--今回共演してみて、相手方を見習いたいなと思うことはありましたか?與座さん 僕は稽古着で来て、稽古着で帰るんですけど、関根さんは毎回オシャレな私服で来てるんで、そういうところはやっぱり見習いたいなーと思いますね。関根さん 今回、男性ばかりの現場なので、一応まだすっぴんで稽古着で行くのはちょっと抵抗があるなって……。でも集中稽古に入ったら、絶対にそういう日が出てくると思います(笑)。與座さん 素晴らしい心がけですよね。もしそういう日が続いたら、僕はそっと「SNIDEL」の服とかプレゼントしたらいいですか?関根さん ああ、そう……そうですね(困惑)。與座さん あ、違いました? 辻さん、助けて!辻さん なんで僕を呼んだ!? そっちで完結してよ!--バルドルとロキは一途で一生懸命な草薙結衣に惹かれていきますが、これをされたら自分も恋に落ちる、という場面はありますか?與座さん 結衣ちゃんが海で「カモメだ!」って言うシーンがあるんですけど、素直に感動できる子には僕、弱いかもしれないですね。子どもみたいな無邪気さを持っているんだなって思うと、素敵な人だなって。関根さん 模範解答ですね!辻さん 素晴らしい(拍手)。與座さん ちょっと、その空気やめてくださいよ!辻さん 結衣ちゃんの好きなところで言うなら、ロキが結衣ちゃんにちょっとしたいじわるをして、結衣ちゃんも口では「やめてください」って言うんだけど、実はそんなに嫌ではない……、みたいなのがいいなと思いますね。ロキもちょっと照れ隠しみたいな感じでちょっかいかけてるんですけど、結衣ちゃんもどこかでロキのことを気にかけている、みたいな。ロキにとっては結衣ちゃんが自分を受け入れてくれた初めての人だから惹かれたっていうのもあるんですけど。與座さん たしかに辻さん、純朴そうな子にすぐ落ちそうですもんね。辻さん うん、すぐ落ちる(笑)。ピュアな子が好き!與座さん 辻さんがフランスパンを落としたら拾ってくれるような子とか。関根さん その例えはどうなの?(笑)與座さん じゃあフランスパンはやめて、例えばリンゴを落としたとして、今の時代、誰が拾ってくれますか? でも結衣ちゃんだったら「落としましたよ(ニコ)」って拾ってくれると思うし、そういう子に辻さんは弱いと思う。辻さん 何となく言いたいことはわかる(笑)。関根さん 結衣ちゃんはこの舞台の中で突然、抱きしめられたりとか、ちょっと服を引っ張られたりとかっていう場面がけっこうあるんですけど、女の子がこれされたらキュンとするだろうな!っていうのはあると思います。私もされたらドキドキしちゃいますね。與座さん でもさ、それがもともと好きな人だったら、いきなり抱きしめられてもまあいいじゃないですか。でも「いい人だな、でも恋愛感情はないかな」っていう人にそうされたらどう思うんですか?関根さん 何とも思ってなかったのに、いきなり「危ないよ」とかってグイッと引っ張られたりとかしたら……。辻さん 不意のやさしさ?與座さん そう、そういうので「何とも思ってない」から「好き」に変わったりすることが、女性はあるのかなって、ずっと疑問なんですよね。関根さん あ、変わると思います!與座さん&辻さん へえー。関根さん 意外と「おっ」ってなる人多いんじゃないですかね。與座さん なるほどー。辻さん 今の「なるほど」は何!?(笑)Information『The Stage 神々の悪戯(あそび) 光と炎の約束』公演日時:2019年4月13日(土)~21日(日)公演劇場:新宿村LIVE
2019年04月08日ドラマ『今日から俺は!!』や『アシガール』、映画『コーヒーが冷めないうちに』など作品ごとに妙に気になる存在感を発揮する伊藤健太郎さん。その不思議な魅力は、どこから来るのでしょうか。映画『ミュージアム』で役に生きることを知った。にこにこと屈託のない笑顔で取材現場に現れた伊藤健太郎さん。その人懐っこい表情に、健やかでのびのびとした人柄をのぞかせる。語る言葉は、飾らず真っすぐ。男っぽさと愛らしさとを兼ね備えた存在だ。――昨年末のドラマ『今日から俺は!!』をはじめ、日本アカデミー賞新人賞・話題賞俳優部門を受賞した映画『コーヒーが冷めないうちに』など、話題作に次々出演。周りの反響はいまどのように感じていますか?伊藤:自分自身は何ら変わりはないですが、幅広い年齢の方が僕の存在を知ってくださるようになっているのかなとは感じています。――賞という、目に見える形で評価されたことに対しては…。伊藤:自分がやってきたことを、多少なりとも認めてもらえた嬉しさはあります。これまで意識したことはなかったのですが、賞をいただいたことで、主演男優賞のあの場所にいつか立ってみたいという気持ちも芽生えましたし。ただ同時に、ここからさらに俳優として大きくなっていかなきゃというプレッシャーも大きくなりました。――そんななか次に控えているのが舞台『春のめざめ』です。演出の白井晃さんは、緻密で丁寧な稽古をされる方で知られています。伊藤:白井さんの舞台に出ると言うと、役者仲間がみんな羨ましがるんですよ。僕自身、白井さんが演出されていた舞台『バリーターク』を拝見して、その世界観に魅了されました。そういう方と一緒にやらせていただけるのは、本当に嬉しいし、実際、稽古しながら、こんなアプローチもあるんだって勉強になることが多くて楽しいです。自分ももっとブラッシュアップしていかないとって思わされます。――作品は、思春期の男女の性の目覚めや、大人たちの抑圧への反発や葛藤などを題材にしたもの。伊藤さんが演じるメルヒオールは、大人びた青年ですが、幼馴染みを妊娠させてしまう衝撃的な展開が待ち受けています。伊藤:時代背景も国も違うけれど、共感する部分は多かったです。メルヒオールは、周りが読んでいないような本を読んで、周りとは違うんだって思っている。僕も、中学生の頃、あえて誰も観てないような映画を観て、こんな映画も知ってるんだぜって優越感に浸ったりしていたんです。先生とか、大人たちの言うことに片っ端から反発したり。そのくせ心の底では認められたがっていて…面倒くさいですよね。ただ、僕の場合は、この仕事を始めていて、現場でいろいろな大人の方と出会っていたのが良かったんだと思います。大人の言うことを聞くのも大事だぞ、と少しずつ思うようになったので。――そういえば、先日、北村匠海さんがゲストの回の『A-Studio』で、北村さんが伊藤さんのことを「悔しくて泣いたりする奴」だと話していたんですが…。伊藤:あ~…(照れて困惑した様子で)なんで言っちゃうかなぁ…。――この話題、ダメでした?伊藤:あ…いやっ…えっと…(さらに照れて)その時は、彼と初めてお酒を飲んだ日で、一緒に飲んでいることが嬉しくて、しゃべっているうちに、気づいたらおしぼりがここ(目を押さえる仕草で)にあったんです。――いま、かなり話が端折られた気がしますが(笑)。伊藤:ははは(苦笑)。これ…ちょっと恥ずかしいんですけれど…(困りながら)まあ、悔しさとかって…。お芝居のこともそうですし、僕ら世代のこととか、いま置かれている状況とか、この先のこととかいろいろ話していたら、なんか…。しかも、彼は同い年で、初めて共演したのはまだ10代の頃だったのが、いま20歳を過ぎて一緒に飲んでてっていう状況もあって。――お酒の場で、熱い話をしちゃうタイプなんですか?伊藤:どうなんでしょう…ただ、若干面倒くさがられるほうかもしれません。一番の問題はお酒ですね。飲むと泣いちゃうんです。…恥ずかしいですけど(苦笑)。――ドラマ『昼顔』で俳優デビューして、順調にキャリアを積まれている印象です。それだけに、どの辺に悔しさを感じるのかなと思うのですが。伊藤:ある意味、僕は恵まれすぎているところがあると思うんです。この世界で、きちんと下積みを積んで、パッと花を咲かせた方って、やっぱり強いですよね。僕は、いまだって下積みですが、人と作品に恵まれて、主演作品までやらせていただくようになっていて…。ありがたいけれど、不安もあるんです。贅沢な悩みだと思われるかもしれないけれど、自分は甘えがちな性格なので、いつか調子に乗らないとも限らないし。――でも、『昼顔』から、堂々とした演技をされていましたよね。伊藤:よく言っていただくんですが…エラそうなんですかね(笑)。ただ、最初の頃から、緊張とかはあまりしなかったです。それが良くもあり、悪くもあるのかな。――では、これまでに緊張したとか難しかった作品はありますか。伊藤:これまでやらせていただいた作品、それぞれに難しさはありますが、自分が最も追い込まれたし、自分を追い込むことができた作品というと映画『ミュージアム』ですかね。主演の小栗(旬)さんの少年時代を演じたのですが、初めてお芝居をしていて記憶が飛んだんです。父親が死ぬというハードなシーンで、撮り終えた時、いままで感じたことがないくらい、役を引きずってしまったんです。そういう感覚が初めてで、これが役に生きるってことなのかなって思えたんです。あの感覚はいまだに覚えているし、あれは僕にとって小さな一歩だけど、大事な一歩でした。いとう・けんたろう1997年6月30日生まれ。東京都出身。モデルとして活動を始め、2014年のドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』で俳優デビュー。近作にドラマ『この恋はツミなのか!?』『必殺仕事人2019』、映画『ういらぶ。』など。6月21日に声優を務める映画『きみと、波にのれたら』、秋には主演映画『惡の華』の公開も控えている。伊藤さんが主演する舞台『春のめざめ』は、4月13日(土)~29日(月)にKAAT神奈川芸術劇場大スタジオで上演(東広島、兵庫でも公演あり)。19世紀末にドイツの劇作家、フランク・ヴェデキントによって書かれたもので、当時、センセーショナルな内容で上演禁止の処分を受けた問題作。チケットかながわ TEL:0570・015・415ジャケット¥52,000パンツ¥36,000シャツ¥30,000中に着たインナー¥16,000(以上MAISON KITSUNE/メゾン キツネ カスタマーセンターTEL:0120・667・588)靴はスタイリスト私物※『anan』2019年4月10日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・池田友紀(Be Glad)ヘア&メイク・伊藤ハジメ(Crollar)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年04月04日女優、モデル、グラビアと多彩な顔を持つ馬場ふみかさん。撮影中、ため息が出るようなツヤのある表情を見せてくれた彼女に、どうしたらそんな色気を出せるのか直撃。「女性の写真を見るのが好きなので、素敵だな、ポージングがいいなと思うものに出合うと、頭の中にストックしています。でもそういうデータより、体の中で一番好きなところを見つけることのほうが大切なんだなってある時気づきました。人によって魅力って本当に違いますよね。私の場合はくびれ。ここだけは自信を持てるという部分を見つけて、より魅力的に見せることを考える。そのほうが自分らしい色気を引き出せると思います」目指したい色気について聞くと、「ハッピーで健康的な美しさ」というご意見。「そのために最近ボディケアを頑張っているのですが、フェイスケアよりも結果がすぐに出るから楽しいです。やわらかくて、つい触れたくなるような肌感を目指しています」丁寧な言葉遣いやしなやかな立ち居振る舞いを、いずれは身につけたいとは思うが、「若い時は若い時なりの色気もあると思うんです。少女と大人の境目にしかない色っぽさというか。例えば“17歳”をテーマにした映画ってすごく多いんです。自分が17歳の時はまるでそんなことを思っていなかったけど、そういった作品を観ると気がつくことがあるんですよね。何歳までにこうなりたいというのは特にないんですが、その時どきで自分に合った色気を探していきたいです」17歳という時期の特別な色気に憧れます。『17歳』マリーヌ・ヴァクトが17歳の少女を演じたフランス映画。「特別に着飾っていないのに、彼女からただならぬ色気が溢れていて。それは一体どこから出るんだろうと研究。大人でも子供でもない17歳って妙に色っぽい」DVD¥3,800発売・販売元:KADOKAWA“色気とはこういうことか!”と、目から鱗。「中村インディア」国内外で活躍するベリーダンサー。「しなやかな踊りを見て、色気とはこういうことなんだと衝撃を受けました。彼女の普段の話し方や仕草も、まるで踊っているかのようで色っぽい。その美しい動きを目指したいです」YouTubeに専門チャンネルあり。インスタグラム@india_nakamuraばば・ふみか1995年6月21日生まれ。新潟県出身。女優、non‐no専属モデル。5月18日から神奈川芸術劇場で始まる舞台『恐るべき子どもたち』に出演。インスタグラム@fumika_babaも人気。ドレス¥27,000(マリハ/ショールーム セッション TEL:03・5464・9975)ネックレス¥70,000片耳ピアス¥25,000右手のピンキーリング¥25,000右手のビーズリング¥58,000左手の星座リング¥72,000(以上トーカティブ TEL:03・6416・0559)サンダル¥67,000(マースキンリッピー/エストネーション TEL:0120・503・971)バングル¥28,000(パンドラ/パンドラ ジュエリー ジャパン カスタマーサービス TEL:03・4578・0832)※『anan』2019年4月3日号より。写真・寺田茉布(LOVABLE)スタイリスト・中根美和子ヘア&メイク・George文・野村紀沙枝(by anan編集部)
2019年03月31日柔らかい雰囲気の中に垣間見える、芯の強さと熱さ。韓国のみならず、アジアを魅了する俳優パク・ボゴムさんが語る、2年ぶりの新作、そして演技のこと。たくさんのことを学んだ、新作『ボーイフレンド(原題)』。2011年のデビュー以来、俳優としてのキャリアを着実に積み上げてきたパク・ボゴムさん。最新作のドラマ『ボーイフレンド(原題)』では、しがらみの中で自由に生きられない年上のヒロインを、真っすぐな温かい愛で包み込む主人公、キム・ジニョクを演じている。「最初に台本の4話までをいただいたのですが、どの話もエンディングが新鮮でとてもおもしろくて。特に、僕が演じるジニョクというキャラクターが魅力的でした。前向きで確かな意思を持ちながら、人の話もちゃんと聞いてあげられる人。そして物の質や多い少ないで幸せを感じるのではなく、自分が持っているものに満足し、その大切さもきちんと知っている姿は、僕から見てもとても格好いいと思いました」そんなジニョクからは、ドラマを通してたくさんのことを学んだそう。なかでも、一番大きかったのは「正直に表現する」ということ。「僕は相手の気持ちを考えて少し慎重に話すほうなので、ジニョクの堂々と正直に話す姿は、学ぶべきところなんじゃないかなと。あと、彼は家族をとても愛している人なんです。そして時間の大切さもよく知っている。若い頃って、友達や恋人などと多くの時間を過ごしがちじゃないですか。もちろん、そういった時間も大事ですが、家族と一緒に過ごす時間というのが永遠ではないことを、僕自身もまた感じたし、たくさんの方にわかってもらえたらいいですね」ツンデレ皇太子の成長と恋を描いた宮中ロマンス『雲が描いた月明り』以来、ドラマの出演は約2年ぶり。出演作を決める時に、ボゴムさんが大切にしていることは?「台本を読む時に、まず、自分が共感でき、理解することができるキャラクターであるかを見ます。僕自身がそう思えれば、その役をうまく表現できるし、見ている方も共感することができるんじゃないかなって」“共感”というキーワードは、役作りをする上でも同じ。「役者は、自分が歩んだことのない、経験したことのない人生を間接的に体験する職業だと思っています。そこから学ぶこと、気づくことも多いですし。演じる役柄の感情や、考え方について共感が難しい時は、監督や脚本家の方とたくさん話したり、自分を説得しながら、理解しようと努力します。悪役や自分とは性格が異なる役でも、その背景を理解できたり、共感できるのであればやってみたいですね」今回演じたジニョクには共感できるところも多く、とても魅力的だったそうだが、ボゴムさんが思う男性の魅力について聞いてみると、「自分自身を大切にしながら、それでいて他の人を理解しようと配慮する姿は魅力的な男性像だなと思います。あと、強い人には強く、弱い人にはやさしく接することができる男性も格好いいですよね」ボゴムさんもそんな雰囲気があるように思いますが。「なりたいと努力していますが、そう言っていただけて嬉しいです(笑)」では、気になる魅力的な女性は?「同じですね。自分を大切にできるということは、自分自身をまず愛してあげられるということ。自分に対して、頑張ったなら“よくやった!”と褒めたり、頑張ったねと言ってあげられる人であれば、心も視野も広くなるんじゃないかなって。男性女性に関係なく、言葉や心、考え方が美しく健康的な人が素敵だと思います」食べることが大好きで、TV番組などでもおいしそうによく食べる姿がキャッチされているボゴムさん。日本食で一番好きなメニューは?「日本の食べ物は全部おいしくて、ひとつを選ぶのは難しいですね…。でも、これだけは絶対に食べなきゃって思うのは、トンカツ!(日本語で)トンカツは絶対に食べます」最後に、今後やってみたいことを聞いてみると、こんなうれしい答えが。「日本で、学生の役をやってみたいです!日本のドラマや映画には、特有の感性があるじゃないですか。初恋とか、初々しい感じの学生たちの映画など、そんな作品に出てみたいですね。そうしたら日本語をもっと勉強しないとだけど…もしそんな機会があるなら、ぜひ挑戦してみたいです!」パク・ボゴム1993年6月16日生まれ。2011年、映画『ブラインド』でデビュー。待望の最新主演ドラマ『ボーイフレンド(原題)』がM-netにて放送中。日本デビューシングル『Bloomin’』も絶賛発売中。※『anan』2019年4月3日号より。写真・尾身沙紀(io)スタイリスト・Lee Hye Youngヘア・Ji Kyoung Miメイク・Han Seul Yi取材、文・前田 和(by anan編集部)
2019年03月31日人によって、色気を感じる対象や傾向もさまざま。ここでは、色気の新機軸を打ち出すハリウッドのミューズを紹介します。大学で演劇や映画の歴史を学び、イタリアとイギリスへ留学。その経験を活かし、海外映画やニュースに強いライターとして活躍中の志村昌美さん。「色気のある映画女優を見ることで、精神的な興奮を感じるんです。ハリウッド女優レベルにはとうてい到達できませんが、自分の中に眠っている色気が目覚めるような気がしますし、その佇まいや振る舞いから学ぶことも多いですね。女優は、スキャンダラスなことも含めたすべての経験を演技に昇華させるからこそ、観客の心を揺さぶることができるんだと思いますし、人生すべてが色気の源になり得るのだと思います」時代とともに色気の基準は変わってきているとも。「“永遠のセックスシンボル”マリリン・モンローのようなボン・キュッ・ボンの曲線美、金髪の巻き髪といった、わかりやすい色気をもったフェロモン全開系も安定した人気をキープ中。一方で、既存の色気の枠にはまらない女優たちが続々と現れ、色気や美の概念が多様化しています」例えば、女性の地位向上が進もうとしている“今”を最も反映しているのが、『ワンダーウーマン』でブレイクしたガル・ガドット。「元ミス・イスラエルだけあって、見た目は王道のセクシー系ですが、これまで色気とは結び付きにくかった、戦う強い女性を演じ大成功を収めました」さらにはジェンダーの枠を超えて演じ分けるティルダ・スウィントン、自身のセクシュアリティを定義することなく、自由奔放に生きる姿がカッコいいクリステン・スチュワート、あどけない顔立ちと裏腹に大胆な色気を放つキャリー・マリガンを紹介します。ガル・ガドット昨年、英国男性誌で「世界で最もセクシーな女性」1位に。来年『ワンダーウーマン』続編が公開予定。「イスラエル国防軍で戦闘トレーナーをしていたリアル・ワンダーウーマン。強さを色気のいち要素として示しました。妊娠中にこなしたアクションも素晴らしい」写真・Shutterstock/ アフロクリステン・スチュワート『トワイライト』シリーズのベラ役でアイドル的な人気を獲得。「同シリーズで共演したロバート・パティンソンと交際中、監督と不倫騒動を起こしたり、次々に美女と付き合い始めたり。アイドル的な枠を飛び出してから、キャリアも開け、色気もぐっと増しました」写真・Shutterstock/ アフロキャリー・マリガン『17歳の肖像』でオードリー・ヘップバーンの再来と話題に。「純真路線でいくかと思いきや、『SHAME‐シェイム‐』では大胆な役に挑戦。幼い顔立ちの分、グラマラスな肉体とのギャップに驚きが。ブレイクは少し前ですが、今も品のある色気を持つ大好きな女優」写真・Shutterstock/ アフロティルダ・スウィントン『フィクサー』でアカデミー助演女優賞受賞。『オルランド』や『サスペリア』で男性役に。「髪型はボーイッシュ、メイクもヌーディで中性的。イメージを固定させず、役ごとに全然違う雰囲気を出せる、多面的な色気の持ち主です。ミステリアスで気高い殿上人!」写真・Visual Press Agency/アフロ志村昌美さん映画宣伝マンを経て映画ライターに。『ハリウッド男子』『ハリウッド女子』(ぴあMOOK)、『週刊SPA!』などで執筆。ananwebで連載中。※『anan』2019年4月3日号より。取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年03月30日カメラの前に立った山本美月さんの、ツヤのある美肌に、スタッフ全員が息をのんだ。これぞ同性の憧れる色気の一つに違いないのだけれど、当の本人はまるで自覚がないという。「周りからはいつも色気がないなんて言われてるし、自分でもそう思います(笑)。もちろん色気のある女性には憧れますが、今はまだいいのかな。色気ってきっと、いろんな悩みを乗り越えたり、経験を積む中で、少しずつ身につけていくものだと思うから。20代を経て、30代になってから出てくるものなのかも」色気には種類があり好みにもよる、としながらも、憧れるのは内面からの色気。「内から出る上品さや知的さ。それから、“自分を持っている女”には、かっこよくて惹きつけられます。例えば、漫画『ルパン三世』に登場する峰不二子。胸が大きいとかわかりやすいエロさがあるけど、実はすごく賢くて、誰のものにもならない強さみたいな“内面の色気”にこそ惹きつけられます。『女から隠し事を取ったら何も残らないわ』なんて、不二子ちゃんだから言える言葉ですよね」30代で色気を身につけるために「清く正しく生きていきたい」と山本さん。「勉強することが嫌いではないので続けたいと思いますが、必要なのは知識の量ではないと思います。それより、何気ないシーンでみんなが知らないお花の名前をさらっと言えるとか、そんな女性って素敵です。人とかぶらない、自分だけの色気をいつか手に入れたいですね」不二子ちゃんは最大の目標なんです。『LUPIN the Third~峰不二子という女~』漫画『ルパン三世』のスピンオフアニメで、峰不二子の生き様を描いた作品。「不二子ちゃんの幼少期を回想するシーンがあるんですが、幼い頃からすでに色気があるのが不思議だしすごい。女性として最大の目標です」Blu‐ray BOX¥18,800DVD BOX¥14,800発売元:バップ©トムス・エンタテインメントペネロペ・クルスは“自分がある女”。『NINE』ブロードウェイミュージカルを映画化した作品。「公開された当時、私はまだ10代でしたが、ペネロペ・クルスのダンスシーンが最高にセクシーで美しくてかっこよくて。そのシーンだけはすごくよく覚えています」DVD¥1,000(4月24日発売)発売・販売元:KADOKAWAやまもと・みづき1991年7月18日生まれ、福岡県出身。女優、ファッションモデル。4月16日より放送のドラマ『パーフェクトワールド』(CX系)で、松坂桃李さんとW主演を務める。ドレス 参考商品バングル¥64,000(共にフミカ ウチダ/クリフ TEL:03・5844・6152)※『anan』2019年4月3日号より。写真・寺田茉布(LOVABLE)スタイリスト・黒崎 彩(Linx)ヘア&メイク・北 一騎(permanent)文・若山あや(by anan編集部)
2019年03月29日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の松田るかさんです。漫画もアニメもゲームも大好き!実はオタク気質なギャップが魅力。ギャンブルがテーマのドラマ&映画作品で、お嬢様キャラを熱演。「負けず嫌いでへこたれない性格は似ていると思います。でも、実際の私はギャンブルをできるだけ避けてきたので、この学校には入学できないかな(笑)」。小さい頃から漫画やアニメが好きとのこと。「上京して、どんな時間帯でもアニメが見られる東京に感動しました。また声優も挑戦できたらいいな」。今後演じてみたい役は、“普通の人”。「キャラクターのつかみどころがなくて難しいと思うけど、模索しながら習得したいですね」いつか一人で海外旅行もしたいな。国内だと、大好きな温泉を巡っています。誕生日は草津で過ごしました旅行や温泉に行くとフィルムカメラで撮影。カメラマンさんから誕生日プレゼントでいただきました。色々撮りたい!ご褒美は、大好きなラーメンが鉄板です!食べたいものは我慢せずに食べちゃいます。その分ジムで運動をします!まつだ・るか1995年生まれ。ドラマ『賭ケグルイ season2』(MBS/TBS系)、5/3公開『映画 賭ケグルイ』出演。『松田るか1st写真集RUKA / LUKA』(ムービーウォーカー)4/27発売。※『anan』2019年3月27日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・米原佳奈ヘア&メイク・IKUYO文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年03月26日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の安倍 乙さんです。舞台、グラビア、メイクモデルと活躍の場を広げる和風美人。中学生の頃から女優に憧れていた安倍さん。きっかけは、お姉さんの大学での舞台を観たこと。「姉が舞台上でキラキラしていて別人のようだったのが魅力的で…。それを機にオーディションを受け始めました」。落ちる経験も、前向きな家族と乗り越えて劇団へ。「演技以外に歌やダンスをする場面も多い分、稽古はすごくハードだけど、やりがいがあってメンタルも鍛えられました!」。今後の方向性も冷静に分析。「主人公顔ではないと思うので(笑)、脇役でも存在感を放つ女優になりたいです」アクセを見ながら、お茶してます。ヴィンテージショップとカフェが合体したお店。掘り出し物がいっぱい!MIYACHIさんのラップの大ファンです。英語と日本語を組み合わせた独特の歌詞とリズムに魅了されています!“バニー ビスー”のグッズを集め中。トートバッグやステッカーがたくさん。ポップな配色の絵が私好みです!あべ・おと2000年生まれ。秋元 康さんプロデュース「劇団4ドル50セント」に所属。舞台、テレビ、雑誌と活動の幅を広げている。センスが光るInstagram(@abeoto0118)もチェック。※『anan』2019年3月20日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年03月19日新宿・歌舞伎町を舞台に、法外な金と引き換えに、どんな危ない仕事でも引き受けて処理する“解決屋”。映画『クロガラス』は、そんな裏稼業を生業とする3人組の物語。役の生き様が滲むような立ち居振る舞いも研究しました。「正義なのか悪なのか、本当に味方なのか敵なのか、わからない存在。ある一面から見れば悪でも、その人にとっては正しかったりもするわけです。物語では明確に描かれないけれど、演じる上で、その辺の境界を繊細に線引きしながら作っていかないととは思っていました」そう話すのは、ミュージカル『刀剣乱舞』などで人気を博す崎山つばささん。演じているのは、解決屋・クロガラスのリーダー・黒斗。これが映画初出演にして初主演となる。「ミステリアスなキャラクターなので、人間っぽくない無機質な感じを目指しました。これまで、ダークサイドの人を演じることがなかったので、歌舞伎町が舞台の作品を観て、彼の生き様が滲むよう、立ち居振る舞いも細かく研究したりもして」そんな話の端々から、素の真面目さが透けて見える。黒斗は、崎山さんとは真逆ともいえる役柄だけれど、「近いのは、何考えているかわからない、とよく言われるところ」だそう。ただ、「黒斗は本音を隠しているけれど、僕自身は隠しているつもりはない」とか。ならば、普段の崎山さんは、どんな人?「仕事している時は仕事のことしか考えていないですね。舞台の公演中は、つねに頭にあるのはその時に演じている役のこと。もっと違うアプローチができないかと考えたり。でも、家に帰ったら、そのスイッチはいったんオフにして、のんびりテレビを見ていることが多いです。好きなのは、お笑いのネタ番組。いま注目しているのは、四千頭身さんとか、ジェラードンさんとか…。ミステリアスでも何でもないです(笑)」デビューして5年が経った。「お芝居を始めたての頃は正解がわからず、自分の引き出しを増やさなきゃって、もがいていた気がします。でも、それって経験と一緒に自ずとくっついてくるものなんですよね。それに気付けてから、演じることが少し楽になりました。考えすぎず、その時その時に、必要なものを吸収しながら、表現を見つけていけばいいのかなって」穏やかで静かな印象を受けるけれど、じつはかなりの負けず嫌い。内には熱い闘志を秘めた人。「根本に持っているのは、この仕事を一生続けていきたいということ。そのために、いまこの年齢に何をすべきかを考えていたりします。主演にこだわりはないけれど、この先の役者人生のために主演を経験させていただくのは重要なことでもある。今回の映画は、『1』と『2』を同時に撮っていて、2作が立て続けに公開されますが、まだ黒斗について描かれていない部分も多いんです。この先、3、4…と続けていけたらいいですよね」『クロガラス』常連客が多額のツケを残し失踪。切羽詰まったホストの和輝は、解決屋・クロガラスの事務所を訪ねる。シネマート新宿とシネマート心斎橋にて、Part.1は3月9日から、Part.2は3月30日からそれぞれ1週間限定レイトショー。©エイベックス・ピクチャーズさきやま・つばさ1989年11月3日生まれ。千葉県出身。ミュージカル『刀剣乱舞』石切丸役で注目される。ドラマ『広告会社、男子寮のおかずくん』( TVKほか)に出演中。1st LIVE DVD『UTOPIA』が3月20日発売。シャツブルゾン¥28,000(TOMORROWLAND/トゥモローランドTEL:0120・983・522)パンツ¥21,000(KNOTT MEN/トゥモローランド)カーディガン¥21,000(Thing dub Things/H〉FRACTALTEL:03・6447・2432)シャツ¥13,000(PARADOX/H〉FRACTAL)※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・OBU-ヘア&メイク・猪狩友介(Three PEACE)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月10日俳優のみならず、最近は本名の「齊藤工」名義で映画監督に挑戦するなどマルチに活動する斎藤工さん。そんな彼が5年前からライフワークとしているのが、移動映画館「cinema bird(シネマバード)」のプロジェクトだ。「移動映画館のおじちゃん」と、いつか言われたい。「もともとは個人的な趣味で、全国の劇場の情報をネットでよく検索していたんです。でも東日本大震災が起こったあとに調べたら、東北の海岸沿いを中心に、サイトにアクセスできない状態になっていたり、流されてしまった劇場がたくさんあることを知りました。苦しい目に遭っている人たちに対して映画ができることを個人的に考えた時、最初に思いついたのが、避難所になっている学校の視聴覚室を利用して、映画専門チャンネルと連動した映画空間をつくることでした。1年ほど各方面に働きかけたのですが、契約などの問題もあり、実現には至らず。『企業と組むのが難しいなら、個人でやってはどうだろう』と、たどり着いたのが移動映画館でした」生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされている現場に、映画という非日常を持ちこむことに対して、はじめは葛藤もあったという。「実は福島に住んでいた僕の幼馴染みも被災して、その時に必要な物資の優先順位を随時報告してもらっていたのですが、水や生理用品といった必需品の次に挙がってきたのが“女性誌”だったんです。悲惨な現実の中で、ある種の疑似体験ができる娯楽というものが、意外にも必要とされていることがわかって。それこそ映画の果たせる役割なのかなと感じました」記念すべき第一回の移動映画館は石巻の小さなカフェにて行われた。その後、福島、大分、熊本と少しずつ規模を大きくしていき、被災地と、そして劇場のない街に映画を届けている。「いま日本では、どんどん劇場が町の中から姿を消していて、僕らの世代では考えられないことですが、映画を一度も観たことのない子どもがたくさん存在しています。そんな子どもたちに向けて、かつて当たり前のようにあった“劇場”を1日だけ再現できたら、それはとても価値のあることだなと思いました」シネマバードの活動は、斎藤さん自身が直接運営に携わっているそう。自ら足を運んで場所を決め、自治体と話し合いながら、常に地元の人たちの心に寄り添った開催を目指している。「地元の方にボランティアをお願いしたり、その土地に縁のある歌手や芸人さんに声をかけてライブをしてもらったり、ただ映画を上映するだけでなく、みんなが一体となってイベント自体に心を寄り添わせることが大事だと思っていて。僕自身も、仲間が各地に増えていくような気持ちなんです。この活動は自分のライフワークだと思っているので、いつか『移動映画館のおじちゃんだ!』と言われるまで続けていきたいですね」プロジェクトの第4弾は2016年11月に福島県で開催。寒さを和らげるためにあたたかい鍋を振るまうなど、来場者と身近に交流した。2016年5月の第3弾の開催地は、大分県豊後大野市の明尊寺。お寺は全国どこにでもあるので、移動映画館にちょうどいいのだとか。さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ。東京都出身。主演映画『家族のレシピ』が3/9(土)より公開。他にも『麻雀放浪記2020』など公開待機作多数。ジャケット¥48,000シャツ¥26,000パンツ¥30,000(以上オーラリー TEL:03・6427・7141)靴¥63,000(アミ アレクサンドル マテュッシ/アミ オモテサンドウ TEL:03・5778・4472)※『anan』2019年3月13日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・井嶋一雄(Balance)ヘア&メイク・赤塚修二(メーキャップルーム)取材、文・瀬尾麻美構成・保手濱奈美(by anan編集部)
2019年03月07日かつての清純派のイメージから、気がつけば演技派と呼ばれる女優へと成長し、ゆるぎない存在感を印象づけている夏帆さん。女優人生15年の思いや葛藤を語ります!――芸能界入りしたのが12歳で、その翌年にドラマデビューされているので女優業は15年目ですね。今改めて15年という数字を聞くと、なかなか経ちましたね。人生の半分以上、この仕事をしているってことですから。――最新主演映画『きばいやんせ!私』で演じた貴子のように壁にぶつかったり、悩んだり葛藤したり、という時期はありましたか?もちろん15年ですので、いろいろありますよね。その中でも20代前半の時に、大きく思い悩んだことがありました。役者としてこの先のことを考えた時、すごく不安になったんです。というのも、10代前半からありがたいことにとても順調にこの仕事をしてきて、仕事があるのが当たり前だと思っていたんですね。仕事を続けていくということに何の疑いもないというか、あまりにも自分の生活に馴染みすぎていたんでしょうね。でもある時、求められないとこの仕事は続けられないんだ、と当たり前のことですが、気づいてしまった。その時、今の自分が特別秀でた何かを持っているわけではない、この先もう求められないかもしれない…と悩みました。他の仕事をしようかと考えたこともあったんですが、興味のあることが見つけられなかったし、なにより、この仕事ができないって考えた時にすごく落ち込んだ自分にびっくりしたんです。それまでは役者なんていつ辞めてもいいやなんて思っていたのに、いつの間にか変わっている自分がいて。――悩んだ時はどうやって持ち直しているんでしょう?それって、何をしてもダメなような気がするんです。自分で自分の思考を変えない限り。たとえば、ストレス発散でお酒を誰かと飲みに行ったとしても、家に帰ればまた一人になって気持ちは戻るじゃないですか。でもそう思いながらも、私はわりと周りにいる人に相談して助けてもらうことが多いかもしれません。ただ、落ちてる時こそ自分が変わるきっかけだと思うんです。人は自分が辛い状況にならないと変わろうとしない。ダメになって初めてダメなことに気づき、考えて変わろうとするんです。だから、落ちてる時はチャンス。これもいろんな経験をして、最近そう思えるようになりました。――いろんな壁を乗り越えたからこそ、個性的な役柄に次々に挑戦するようになり、清純派のイメージから演技派と言われるまでになったのかな、と納得しました。う~ん、決められたイメージの中で仕事をしていくことが少し窮屈に感じていたというのはありますが、戦略的にあえて違う役を選んでいたというわけでもなくて。その時に興味のある役を前向きに選んで挑んでいたら、気がついたらこういうふうになっていた。20代になると自分の意見を言えるようになり、役も自分で選ぶようになったことで変わってきたのかな。――記憶に新しいところでいえば『海街diary』では4人姉妹の一人としての立ち位置が絶妙で、その演技力に感服し、『友罪』では昔の恋人から脅されDVを受け続けている女性を熱演されて衝撃的でした。毎回印象が変わるので、次の役がいつも楽しみです。もしかしたらデビュー当時から見てくださっている方はすごく驚いたかもしれないけど、こういう役はやらないよね、こんな作品には出ないよね、って思われたくなかったし、仕事の幅を狭めてしまうのがイヤだった。だから毎回役がかぶらないように気にはしています。その結果、今は自分のやりたいことができているので楽しいです。――夏帆さんにとって、役者業とはなんですか?20代になってからさらに、仕事という意識が強くなりましたね。でも、芸能界に入った当初はお芝居をするなんて思ってもいなかったので、気がついたら役者になっていたって感じかな。――この先、どんな役者を目指していますか?計画を立てて何かをするのが苦手で、何事においても目標とかを決めずに始めるタイプなんです。でも、その時どきに求められる役者ではありたい。もちろん制作側からもそうですが、作品を作っても観てもらわなければ意味がないので、劇場に足を運びたいと思ってもらえるように、常に興味を持ってもらえる役者でありたいと思います。かほ1991年6月30日生まれ、東京都出身。12歳でスカウトされ、翌年に女優デビュー。2007年、主演映画『天然コケッコー』で日本アカデミー賞はじめ数々の新人賞を受賞し、その後の主演映画『東京少女』『うた魂』『砂時計』で一気に人気女優へと成長。近年では映画『海街diary』で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞し、話題に。ワンピース¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)その他はスタイリスト私物『きばいやんせ!私』不倫騒ぎで週刊誌に叩かれて左遷された、女子アナの貴子。仕事にやる気も目標も見出せないまま、投げやりな日々を送っていた。ある時、命じられたのは、本土最南端の町・鹿児島県南大隅町に伝わる祭りの取材。町の人たちの熱い思いや、幼少期の思い出によって、今の自分を見つめ直す羽目になるが…。映画『きばいやんせ!私』の監督は武正晴、主演は夏帆、出演は太賀ほか。3月9日より全国ロードショー。※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・清水奈緒美ヘア&メイク・成田祥子インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年03月03日いつも使っている日用品や家具、眺めて懐かしむもの。大事にする意識や考え方は、人によって千差万別。なぜそれに惹かれ、慈しむようになったか、ものへの特別な思いを持つ女性に語っていただきました。俳優の深川麻衣さんがお話ししてくれたのは、『イデー』の「1人掛けソファ」です。「生活に合っている、今の部屋の主役」昔から理想の部屋を妄想するのが好きで、一人暮らしをするようになって、模様替えやインテリアの計画をよく考えています。以前は白を基調にした部屋でしたが、今は木の温かみを生かしたコーディネート。それに合わせて家具類も落ち着くベージュやグレーが多くなって、食器も味のあるものに変化してきたんです。でも少しアクセントが欲しいなと思っていたところ、この1人掛けソファを見つけました。何の気なしに渋谷ヒカリエの『イデー』に立ち寄ったところ、この赤い色が目について。赤なんですが、派手すぎず落ち着きすぎない色調。そして形がすっきりしていて座り心地が良く、体の収まり具合が緩みすぎないのが気に入りました。値段が張るので衝動買いは我慢しましたが、やはり忘れられず2~3度通ってしまい、迷った末に決意してネットで購入しました。元々2.5シーターのソファを愛用していたのですが、大きすぎてだらだらしてしまうのが悩みでした。それがこの1人掛けソファだと、リラックスしながらも姿勢を大きく崩さず座れて、しかも見た目よりはるかに軽い。だから、「今日はDVDで映画を観る」と決めれば、テレビの前にソファをさっと移動させて集中して観られるし、読書のときも気を散らさず読み進められます。この気軽に動かせるのは自分の生活にとても合っていて、今の部屋の主役ともいえますね。もの選びについては、学生時代は好きなテイストが定まっていなくて、無駄が多かったと思います。単純に見た目が気に入って買うと、部屋の統一感がなくなるし、使い勝手が良くなかったり飽きたりして、結局使わずに実家に送るか人に譲ることに。それが年齢を重ねるにつれ、少しずつですが自分がどういうものが好きかが定まってきた気がします。今はお気に入りのものだけを周りに置きたいという気持ちが強くて、衝動買いせず本当に必要かどうかを一旦持ち帰り考えてから買うようにしています。特に家具などインテリアは一点一点が高価だし、昔と違って長く大切に使いたいと思うようになったので、慎重さは必須ですね。ふかがわ・まい1991年、静岡県生まれ。NHK連続テレビ小説『まんぷく』、TX『日本ボロ宿紀行』に出演中。今後は映画『愛がなんだ』(4月19日公開)、『空母いぶき』(5月24日公開)も控える。※『anan』2019年3月6日号より。イラスト・塩川いづみ取材、文・綿貫あかね(by anan編集部)
2019年03月03日新たな役に挑むたびにガラリとその印象を変えては、芯の通った演技力で見る者を驚かせ、釘付けにする夏帆さん。プライベートがなかなか見えないことから、時には“謎めいた女優”なんて声も耳にしますが、実際にお会いするとニュートラルに身を置き、とても自然体。そんな夏帆さんは最新主演映画『きばいやんせ!私』で演じた貴子と、どう向き合ったのでしょう。――貴子は不倫騒動で左遷され、投げやりな毎日を送る女子アナですね。かなり毒舌で、性格がいいとはとても言えないですが、女性から見ればわからなくもないなぁと思うところもありました。本当は素直な子なんだろうなとも思うけど、虚勢で生きているから周囲に攻撃的になったりしてしまうんです。でも、25歳ぐらいって、誰しも貴子のように、仕事にもある程度慣れてきた中で、自分の現状やこの先のことについて悩むと思うんです。おっしゃる通り、きっと、貴子が置かれている状況をわかってくれる方は多いのではないでしょうか。――ひねくれていて、口の悪さもかなり目立ちますよね(笑)。そうなんです(笑)。でも、私、脚本家の足立(紳)さんの書くセリフや独特なテンポがすごく好きなんですね。だから貴子がクダ巻いているところも、その言葉のチョイスが面白いと思っていたし、率直すぎて口の悪い時の貴子も好き。ある意味人間らしいですよね。ただ可愛いだけじゃないというか、トゲのある部分がまた魅力的です。――貴子は、幼少期に1年だけ過ごしたことのある鹿児島県の南大隅町に伝わる祭りの取材を命じられるわけですが、実際にその地で行われている“御崎祭り”を舞台に物語が進みますね。3週間の撮影期間のほとんどは、南大隅町に滞在していました。コンビニ、お店など何もないところで、海や山の大自然だけ。東京生まれの私にとってはすごく新鮮でした。撮影は3月に行われたのですが、そのお祭りは毎年2月に行われるということで、撮影に入る前に実際に見に行ったんです。わっしょいわっしょい、というにぎやかな感じではなくストイックで、お祭りというよりは儀式に近い感じでしたね。映画でも本物のお祭りを忠実に再現しています。女性は神輿の巡行に参加できないのですが、参加した男性キャスト陣は大変だったと思います。――鹿児島時代の貴子の同級生だった太郎を演じた太賀さん、洋平を演じた岡山天音さんが、祭りのシーンが進むにつれどんどんかっこよくなっていくので驚きました。そうなんですよ。このお祭りがどんなに大変か、二人の表情だけで伝わってきますよね。太賀くんや天音くんが祭りの間中持っている鉾と傘は本当に重いんです。しかも、撮影時には雨が降っていて、さらに水を含んで重くなるという。南大隅町のみなさんの協力のおかげもあって、リアルなシーンになっていますね。――貴子と太郎が軽トラの中で本音をぶつけ合うシーンも、気迫がみなぎるやりとりでしたね。あのシーンは私も印象に残っています。というのも、ワンカットの長回しだったんです。日が暮れていくほんの一瞬を狙っての撮影だったので、本番は回せて1~2テイク。お昼からセッティングして日が暮れるのを待って、すごく緊張感のある中で撮りました。太賀くん演じる太郎と初めて本音でぶつかり合うシーンなのですが、私自身も太賀くんとの絆が深くなった気がします。それまでは貴子のことを“なんだこの女は”って思っていても、物語が進むにつれてこの子を応援したいなって気持ちに変わっていく、重要なシーンじゃないでしょうか。――長回しは得意ですか?私、長回しが好きなんですよ。細かくカットを繋げていくよりも、長くても1カットで撮ったほうが気持ちを繋げられるから。特に感情的なシーンだと、何度も気持ちを繋ぎ直すのは難しいですからね。それに、撮影や照明など現場にいるすべての部署がうまくいかないと長回しは成立しない、という緊張感も好き。1回バッと集中して撮っちゃえば終わるから好き、っていうのもあるんですけどね(笑)。かほ1991年6月30日生まれ、東京都出身。12歳でスカウトされ、翌年に女優デビュー。2007年、主演映画『天然コケッコー』で日本アカデミー賞はじめ数々の新人賞を受賞し、その後の主演映画『東京少女』『うた魂』『砂時計』で一気に人気女優へと成長。近年では映画『海街diary』で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞し、話題に。ワンピース¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)その他はスタイリスト私物『きばいやんせ!私』不倫騒ぎで週刊誌に叩かれて左遷された、女子アナの貴子。仕事にやる気も目標も見出せないまま、投げやりな日々を送っていた。ある時、命じられたのは、本土最南端の町・鹿児島県南大隅町に伝わる祭りの取材。町の人たちの熱い思いや、幼少期の思い出によって、今の自分を見つめ直す羽目になるが…。映画『きばいやんせ!私』の監督は武正晴、主演は夏帆、出演は太賀ほか。3月9日より全国ロードショー。※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・清水奈緒美ヘア&メイク・成田祥子インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年03月02日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の福本莉子さんです。演技と食で頭がいっぱい!?「1日1食は麺類」な注目女優。漫画原作の純愛ドラマに出演中の福本さん。「私の演じる聡美は、思ったことを素直に発言してその場の空気を変えちゃう子。弓道やスキーなど、アクティブな撮影が多くて楽しいです♪」。今後、演技を通じて挑戦したいことがあるとか。「髪を染めてみたいです。見た目が変わったら役にもっと入り込めそう。一生に一度は金髪にしてみたいな」。仕事以外の時間は、食べることに夢中。「楽しみが食事。今日は何を食べるか、ずーっと考えています(笑)。一人ごはんも余裕。おいしいお店を開拓中です」睡眠欲より食欲!朝ごはんはしっかり。前日に朝ごはんを決めておくと、ウキウキ気分で起床できるんです♪汗をかきたいときは岩盤浴が鉄板。地元の大阪に帰るたびに行きます。ひよこちゃんをかぶってみました(笑)。最近購入した大好きなリップたち。5本くらい持ち歩き、気分で塗りかえます。特に、3CEがお気に入り!ふくもと・りこ2000年生まれ。2016年、第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリ・集英社賞。ドラマ『僕の初恋をキミに捧ぐ』に出演中。Instagramは@riko_fukumoto_※『anan』2019年2月27日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・武久真理江ヘア&メイク・冨永朋子(アルール)文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年02月26日ドラマ『わろてんか』や『ブラックペアン』での役柄やふんわりとした容姿から、女性らしい人を想像していたら、その素顔は意外にサバサバ。葵わかなさんは、きっぱりとして男前、少年のような人でした。以前、葵わかなさんの元に取材に伺った時に、雑誌名を告げるや否やキラキラした瞳で「年末の宝塚特集をいつも楽しみにしています」と言われたことがある。宝塚をはじめとしたミュージカルへの愛を熱く語っていた葵さんが、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で初舞台を踏む。なんとこの作品は、日本では宝塚で初演され、‘11年からは話題のキャストを迎えて上演されている人気作。演出は宝塚版と同じく小池修一郎さん。これはぜひ、葵さんに話を伺わなくては!――ミュージカルファンとして、念願が叶った感覚なのでしょうか。葵:昔からミュージカルは好きでしたが、正直、自分のなかでミュージカルは観るもので、出ることは考えたことがありませんでした。でも、この『ロミオ&ジュリエット』のオーディションのお話をいただいて、「もし受かったら出られるってこと?」って思ったら、挑戦してみたくなって。そこからボイストレーニングし、必死に歌を練習しました。だから、受かった時は嬉しかったです。ただ、いざ出演が決まってからはドキドキ。観る側としては馴染みのある世界でしたけれど、自分が舞台に立つのは全く未知の領域。これまで観客の前でお芝居をしたこともないので、恐怖心はすごくあります。――でもすでに制作発表会見で、大勢のオーディエンスを前に歌を披露されていますよね。葵:ボイストレーニングの時って、歌の先生とふたりきりなんです。でも、会見のための歌稽古では、たくさんのスタッフさんが立ち会うんですよね。そこでまず緊張してしまって…。制作発表までには多少慣れましたけど、ほんの短いフレーズを歌っただけなのに、ものすごく疲れていて、それだけ気を張ってたんだなと。――稽古が始まって、憧れの世界に入っている実感はありますか?葵:舞踏会の振り起こしをした時、観ていた場面だって思って、嬉しかったです。動きが全部カウントで決まっていて、それがちゃんとお芝居に見えるというのは面白い発見でした。それに、制作発表では緊張していたのが、セリフが入ってお芝居の中で歌うとなったら、大丈夫になってきました。役柄がつくと、普段のお仕事と近くなるからなのかもしれません。――『ロミオ&ジュリエット』という題材についてはいかがですか。名作ですし、憧れのようなものはありましたか?葵:じつは、ミュージカルに挑戦したかったというよりも、この作品に出てみたいという気持ちの方が先なんです。それで、出るからには歌も歌わないと、という感じで…。最初は宝塚で観たんですが、歌がすごく素敵だったのと、いまの年齢にしかできない役だったことも大きかったです。――小学生の時に芸能界に入られて、女優というお仕事に気持ちが向かうようになったきっかけみたいなものはありますか?葵:当時はやりたいことも具体的になかったんですが、オーディションなどでお芝居する機会が増えるうちに楽しいなと思い始めて、それがいまも続いている感じです。――いままだ20歳で、大学にも在籍されています。将来の可能性がたくさん広がっているなかで、女優というお仕事に感じている魅力ってなんでしょう?葵:なんでしょう…子供の頃からこの世界にいて、アルバイト経験もなく、自分に他の仕事ができるのかなって思うんです。いまは、私にはこの道しかない、というより、自分はこの仕事以外に何もできないかもしれない、という気持ち。ただ、継続は力…じゃないですけれど、習い事でもこんなに長く続いていることって他にないし、この仕事の面白さも知っていて、課題もまだ多いので、いまはそこを果たして、続けられる限りは続けてみようと思っています。――女優に迷いを感じたことは?葵:向いてないかも、と思っても、次の仕事をいただいたり、オーデョションに受かったりすると、頑張ろう、次で挽回しようって思う。あと、過密な仕事が終わったら1週間くらい旅行するんです。そうすると気分が晴れて、頑張ろうって思えたり。基本的には、忙しくしていたいタイプなんですけど。――プレッシャーのかかるお仕事も、軽やかに乗り越えてこられた印象があって…。葵:軽やかではないですが、軽やか風に見せるのは得意です(笑)。じつは、結構悩んだり考え込んだりするタイプなんですが、それは全部、家でやる。どんなに悩んでも、自分にできることは限られている。それなら、せめて現場の雰囲気を良くしたい。だから人といる時は、できるだけ面白くない話はせずに明るくしていようと思って。あと、プレッシャーって、あまり受けない方がいいものだと思うので、そこは考えないようにしています。――大学に進学しようと思われたのはなぜですか?葵:行かない選択肢もあったんですけれど、大学ってどんなところか気になっていたし…勉強が嫌いじゃなかったんです。本を読むのも好きだし、学ぶことが苦じゃないので、仕事と両立しながら、あと4年くらいは勉強するのもいいかなと思ったんです。――でも、両立は大変ですよね。葵:実際にいま行けていないので…。ただ、切り替えは上手い方だと思います。学校では中心的存在でもなく、どちらかというと地味で、仕事の話をすることもなく、本当に普通の生徒でした。ただ、朝ドラの時は切り替える暇もなかったですね。それくらいどっぷりハマって臨んだことで、役と自分が一緒に成長していくような感じがありました。――ロミオとジュリエットは、出会った瞬間に恋に落ちますけれど、憧れはあったりします?葵:最後は悲劇ですからね…。ただ、運命の出会いには憧れますし、小さい頃は、自分にも起こると信じていました。でもいまは、ロミオとジュリエットだからそうなったんだろうと思っています。――これまでにも、ラブストーリーに出演されていますけれど、演じながらいいなぁと思ったりは?葵:いい感じのラブストーリーでも…結構、お仕事モードだと思います。考えて役作りをしたいタイプなので、なぜ彼のことが好きになったのかとか、どういうところが好きなのかとか、冷静に分析しちゃっています(笑)。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2月23日~3月10日に東京国際フォーラムホールCで上演した後、愛知、大阪でも公演。ジュリエット役は、葵さんのほか、木下晴香さん、生田絵梨花さんのトリプルキャスト。ロミオ役は、古川雄大さんと大野拓朗さんのWキャスト。ホリプロチケットセンターTEL:03・3490・4949(月~金曜10:00~18:00、土曜~13:00、日・祝日休)あおい・わかな1998年6月30日生まれ。神奈川県出身。‘09年にデビューし、ドラマ『表参道高校合唱部!』、映画『サバイバルファミリー』『青夏 きみに恋した30日』などに出演。‘17年にNHK連続テレビ小説『わろてんか』のヒロインを演じ注目される。公開中の映画『劇場版ダーウィンが来た!アフリカ新伝説』ではナレーションを担当。コート¥55,000(RPKO/Sian PRTEL:03・6662・5525)トップス¥36,000パンツ¥52,000(共にAKANE UTSUNOMIYA/ブランドニュースTEL:03・3797・3673)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年2月20日号より。写真・田村昌裕(FREAKS)スタイリスト・荻野玲子取材、文・安井千恵(by anan編集部)
2019年02月13日ドラマ『11人もいる!』では兄と妹、映画『3月のライオン』では義姉と弟を演じてきた同い年の神木隆之介さんと有村架純さんが、初の恋人役ということでも話題になっています。伝えるプロである若き名優二人に、言葉について、伝え方について、改めて教えていただきました。このたび、百田尚樹原作の映画『フォルトゥナの瞳』にて4度目の共演を果たす神木隆之介さんと有村架純さんに、「大切な人への想いの伝え方」を伺いました。神木:賛同、批判、告白など、伝えたい内容によって変わるとは思いますが、電話やメールよりは、直接口で伝えるほうが楽です。言い方や表情で調整がききますから。有村:私も直接か電話ですね。相手の言葉を受け止めながら伝えられますし、キャッチボールをしないと真意が伝わらないことってある気がします。神木:一番誤解が生じやすいのは、メールやSNSなどデジタルの文字。絵文字や「!」を使わずにそのままの文面だと、送る側は軽い気持ちで書いた言葉が、受け取るほうは重く冷たく感じることがあり、温度差が出てしまうことがあると思います。有村:メールやLINEは、受け取りながら「どういうニュアンスなんだろう?」と考える必要がありますね。そうやって相手の気持ちを想像する時間というのも、いいものなのかもしれないけれど。言葉には力があるからポジティブな言葉を。有村:私は、言葉には言霊があると思っているんです。だから、大事に使いたい。願いごとも口にすることで絶対に叶うと信じてこれまでやってきました。言葉には力があるからこそ、ネガティブなことはなるべく口にしないようにしています。神木:言葉によって気持ちは連鎖するから、せっかくなら、自分も周りも楽しくなる言葉を使いたいです。有村:でも、ネガティブな気持ちを溜めすぎるのもよくないので、ときにはデトックスするつもりで、わざとポジティブな言い方で言うんです。たとえば、「(溜め息交じりに下を向いて)あー疲れたー」より、「(明るくはじくように)なんか疲れた!」というふうに言ったら、ネガティブな思いも放てるんじゃないかと。神木:言い方のバリエーションで雰囲気は変わると思います。お芝居でも、役の人物の性格や、そのときどういう気持ちでその言葉を言っているかによって、トーンも言い回しも全然違ってきます。あと、本心かどうかは、音の質量でわかる気がしています。有村:質量?神木:「ありがとう」や「ごめんなさい」「全然、平気」という言葉でも、心からそういう気持ちがあったら、そんな音にはならないのではないかなと思う。有村:たしかに「それ、適当に言ってるでしょ?」と感じることってありますね(笑)。神木:そういう言葉は空っぽな音に僕には聞こえる。言葉は使い方次第で武器にも防御にもなると思います。上手ではなくても自分に素直な言葉で。有村:言葉は人を傷つけてしまうこともあるし、心ない言葉で、追い詰められて死んでしまう人だっています。本当に怖い。だからこそ、このお仕事をしているかぎり、一言一言考えて発言しなければと思います。神木:僕にとって思い出深い言葉は、マネジャーさんの一言。20歳くらいまで、映画の舞台挨拶で、全然うまく話せませんでした。難しい言葉を使ってみたり、頑張って大人っぽく話そうとして、空回りしていた。そうしたら、あるときマネジャーさんが、「いつも通りでいいんじゃないの?」と言ってくださった。「一生懸命に映画の説明をするのもいいけれど、背伸びせずに、『頑張ったので、ぜひ観てほしいです』の一言でも、そのまま素直に伝えたら?」と言われて楽になりました。有村:私もデビューのころ、オーディションを受けても「存在感がない」「印象に残らない」と言われて落ち続けて、悩んでいました。特別な個性があるわけでもないし普通だし、どうしたらいいんだろうと。そうしたら、当時のマネジャーさんが「私は普通の人間だけれど、(演技では)こういうことができますと伝えたらいいんじゃない?そのままで」と言ってくださいました。そうしたら、そこからは「普通だからこそ、君はいいんだよ」と言ってくださる方が増えてきた。そのままの自分を肯定できるようになったんです。いまでも嘘のない気持ちを自分の言葉で伝えたいなと思います。神木:伝えたい気持ちに正直であれば、うまく伝えようとしなくてもきっと伝わると思っています。Q.大切な人へ、想いをどう伝えていますか?神木:直接会って、面と向かって伝える方法が一番自分の気持ちにしっくりきますが、手紙も好きです。全員にではないのですが、僕は毎年、年賀状を書いています。昔、共演させていただいた方だとか、年に1度の近況報告になってしまっていますが、手書きの文字はやっぱり温かみが伝わりますし、お返事をいただくのも嬉しいので続けています。今回は三木監督にお手紙をいただけたのがとても嬉しかったです。有村:どんなときも、相手の言葉を真摯に受け止めて、ちゃんとそれに向き合って、真摯な言葉を返したいなと思っています。たとえば、何かに対して友達が憤ったり落ち込んでいたとしたら、まずは友達の言葉を聞きたい。共感できることだったら「そうだね。そういうことあるよね」と受け止めてから話します。また、離れている家族には「大好きだよ」とか、言葉で伝えるようにしています。面と向かっては恥ずかしくて言えませんが(笑)。かみき・りゅうのすけ1993年生まれ。NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』に出演中。『屍人荘の殺人』が公開予定。ドビーコート¥40,000ベスト¥25,000トラウザーズ¥23,000(以上JOHNBULL/ジョンブルカスタマーセンターTEL:050・3000・1038)その他はスタイリスト私物ありむら・かすみ1993 年生まれ。‘17年に主演を務めたNHK 連続テレビ小説『ひよっこ』の続編が3 月放送予定。ニット¥63,000スカート¥110,000(共にジェントリー ポルトフィーノ/ウールン商会TEL:03・5771・3513)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年2月13日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・百瀬 豪(神木さん)瀬川結美子(有村さん) ヘア&メイク・MIZUHO(神木さん)尾曲いずみ(有村さん)取材、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年02月11日