■前回のあらすじモリオからいじめを受けていた事実を担任に報告するフミヤの母親。驚いた表情を見せる担任は生徒から聴取したのち、あらためて電話をすると告げるのでした。■担任との話し合いが終わり…■不安がる妻に夫が伝えたことは…夫の言葉にあらためて大切なことを見つめ直すフミヤの母親。そして担任からはどんな報告があるのでしょうか?次回に続く「僕は加害者で被害者です」(全71話)は17時更新!
2023年04月28日■前回のあらすじ話し合いがようやく終わろうとした瞬間、「ふざけるな」と立ち上がるモリオの父親。しかしその瞬間、フミヤの父親がこれまでとは違う表情を見せ、モリオの父親を威圧するのでした。■反撃を諦めたモリオの父親■担任がフミヤに伝えたかったことモリオの父親の振る舞いは担任にとっても想定外だったようで…。そのことについてフミヤに心から詫びるのでした。次回に続く「僕は加害者で被害者です」(全71話)は17時更新!
2023年04月06日■前回のあらすじ「私には刺した傷には見えなかった」と話すフミヤの母親。それでもフミヤが傷付けたのは事実であるため、病院で診断書と領収書をお願いしたいと伝えます。すると突然モリオの母親が泣き出すのでした。■突然泣き出すモリヤの母親、なぜ?■私たちはあくまで加害者家族なのだ…再び謝罪を促されるフミヤ。果たして…!?次回に続く「僕は加害者で被害者です」(全71話)は17時更新!
2023年03月31日高校銃乱射事件の被害者家族と加害者家族による緊迫の対話を描く『対峙』より本編映像が解禁された。映画『キャビン』などで知られる俳優出身のフラン・クランツが初監督・初脚本を務めた本作。英国アカデミー賞をはじめ各国の映画賞81部門でノミネート、釜山国際映画祭フラッシュフォワード部門観客賞をはじめ各国の映画賞43部門で受賞の話題作だ。この度解禁されたのは、銃乱射事件の被害者両親と加害者両親という4人による人生の全てをかけた対話が核心へと迫っていく本編映像。被害者の母親が、加害者の両親に「息子さんについて何もかも話してください」と切り出す様子を捉えていく。アメリカのある田舎町の美しい並木通り沿いに建つ小さな教会。その奥にある個室で、高校銃乱射事件の被害者両親と加害者両親が対面していた。被害者の母親ゲイル(マーサ・プリンプトン)が用意していた亡くなった息子の幼い頃の写真を見た加害者の母親リンダ(アン・ダウド)は嗚咽するほど泣き出してしまい、ゲイルはその写真を取り上げるように片付けてしまう。そして、被害者の父親ジェイ(ジェイソン・アイザックス)と加害者の父親リチャード(リード・バーニー)は、事件被害者への公的支援や国による銃規制のあり方などなぜか会合の目的とは全く関係のない議論を始めてしまう。この本編シーンは、ゲイルがそれを「なぜそんな話をするの?」と不満そうに制止するところから始まる。しかし、リチャードは「人は責めることで何かを変える方法を見つける。だが、それを問いたい」と、一般論で語ることをやめようとしない。それに対し、ゲイルは「答えを知りたい。責めるとは何のこと?あなたにとって」などとリチャードに問いただす。ゲイルは、リチャードに“自分の言葉”で語ってほしいのだ。ジェイに「詰問するのではなく、記憶を探ろう」と諭されたゲイルは、「では、覚えていることを話してください。息子さんについて」と切り出し、相手両親からの問いに「うちの息子を殺したからよ」と告げる。凍り付く3人と、それを痛々しい笑顔を浮かべながら見つめるゲイルが映し出される。2018年にパークランドの高校で起きた銃乱射事件のニュースで泣きながらインタビューに答える父兄の言葉に激しく動揺し、学校内銃撃事件について個人的に深く掘り下げるようになったというクランツ監督は、「この題材を映画にしようと思うよりも先に、なぜか分からないけど激しく心を揺さぶられてしまったんだ」とふり返り、様々なリサーチをする中でこれが映画のテーマになり得ることに気づき、脚本を書き始めた。その中で、コロンバイン高校銃乱射事件などにおける加害者の母親の姿からリンダというキャラクターを作るに当たって大きなインスピレーションを受けたという。この本編シーンからは、ゲイルがリチャードの“自分の気持ち”を聞きたいと願う中、ジェイとリチャードの言動からは理知的であろうとする一方でどこか当事者性に欠ける様子もうかがえ、それぞれで事件との向き合い方に明確な違いがあることが伝わってくる。4人のうちクランツ監督が最も共感を覚えるキャラクターであるというゲイルを演じたマーサ・プリンプトンは、「ゲイルはまるで凍ってしまったかのような女性です。身動きが取れなくなっているんです。夫を愛してはいるけれど、前に進めなくなって距離が開いてしまっている。必死に出口を求めているけれど、そこにたどり着けないでいる。ゲイルという役柄が自分をどこまで連れていってくれるのか、知りたくなりました」とふり返る。また、かねてから出演を確約していたというベテラン俳優リード・バーニーは、生き続けるために懸命に努力してきたリチャードに深い同情を覚えたという。「リチャードは愚かにも、事件のことはすべて過去に置いてきたと思っているんじゃないかな。彼がこの会合に参加したくなかったのは明らかだ。出席はしても、非難されるつもりもないし、場の雰囲気におじけづくつもりもない。彼にしてみれば、この会合は自分のかさぶたに触るようなものなんだ。彼の心は後悔の念や、解消されていない痛みでいっぱいなんだ。そういうものを抱えながら生きているリチャードは本当に痛ましいよ」とキャラクターを分析する。人生の全てをかけた対話の先に、4人に待ち受けるものとは…?その後の心揺さぶられる展開を予感させる、本編映像となっている。『対峙』は2月10日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:対峙 2023年2月10日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2020 7 ECCLES STREET LLC
2023年02月06日1月24日、自衛隊での性暴力被害を訴えた元陸上自衛官の五ノ井里奈さんが国と加害者を相手に民事訴訟を起こすことが明らかとなり、注目を集めている。五ノ井さんは、昨年6月から加害者からの直接謝罪を求め、メディアやYouTubeで実名での告発を行ってきた。「’20年に自衛隊に入隊した五ノ井さんは郡山駐屯地に配属されました。配属当初から日常的に男性から体を触られたり、いかがわしい言葉をかけられたりしたそうです。そして’21年の8月の宿泊訓練の夜には、3人の男性隊員からズボン越しに性器を押し付けられる性被害を受けました。この件で被害届を提出するも検察は不起訴としたそうです。このため五ノ井さんは実名での告発に踏み切りました」(全国紙社会部記者)22年8月に五ノ井さんは、10万5296筆の署名と、自衛隊内でのハラスメントについてのアンケートを防衛省に提出。検察も動くこととなり、’22年9月には不起訴処分に対し『不当』の議決が下り、捜査が再開され防衛省と加害者らが性加害を認め謝罪。’22年12月には加害者の5名に懲戒免職処分が下された。「処分が決まった後の記者会見で五ノ井さんは、『世間が注目したから重くしたと思われないよう、今後も厳正に罰してほしい。私の訴えで組織が変わると信じている』と語っていました」(前出・全国紙社会部記者)1月13日には自身のTwitterで、《いつも沢山のご声援本当にありがとうございます。救われています。闘いは続きますが、一生懸命頑張ります。今後も応援の程宜しくお願い致します》と綴っていた五ノ井さん。SNS上では彼女へのエールが多数みられた。《まじで頑張れ五ノ井さん》《五ノ井さんを応援します。》《五ノ井里奈さん、日本を良くするために戦ってくれてありがとうございます》
2023年01月25日高校銃乱射事件で共に息子を失った被害者と加害者の両親の再会と対話を描いた映画『MASS』(原題)が、邦題『対峙』として2023年2月10日(金)に日本公開決定。この対話の圧倒的な緊迫感が伝わる特報映像とポスタービジュアルも解禁となった。アメリカのある高校で生徒による銃乱射事件が発生し、多くの同級生が死亡。犯人の少年もそのまま校内で自ら命を絶った。それから6年、事件で息子を殺された“被害者”の両親と、事件を起こした“加害者”の両親が、セラピストの勧めで対面することになる――。ほぼ全編にわたり、それぞれの両親を演じた主要キャスト4人よる密室の会話劇という斬新でチャレンジングな設定ながら、本作は英国アカデミー賞をはじめ各国の映画賞81部門でノミネート、釜山国際映画祭フラッシュフォワード部門観客賞をはじめ各国の映画賞43部門で受賞。「Rotten Tomatoes」では批評家95%・観客90%FRESH(11月14日時点)という評価を獲得している。監督・脚本は、映画『キャビン』やTVシリーズ「ドールハウス」などで知られる俳優出身のフラン・クランツ。これが初監督・初脚本作品。緻密な脚本と演出により、密室4人の限られた設定ながら、どんなスリラーにも勝るほどの緊迫感に満ちた物語を作りあげた。加害者の母による「私は人殺しを育てた」という言葉で幕を開ける特報映像は、4人の対話の行方が気にならずにはいられない映像に仕上がっている。俳優たちの圧倒的な演技も大きな見どころのひとつで、“加害者”の父親を「ハウス・オブ・カード野望の階段」シリーズなどのリード・バーニー、そのかつての妻で加害者の母親を『へレディタリー/継承』「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」のアン・ダウド。その2人と対峙することになる“被害者”の父親を『ハリー・ポッター』シリーズのジェイソン・アイザックス、その妻で被害者の母親を『グーニーズ』「シングルパパの育児奮闘記」などのマーサ・プリンプトンがそれぞれ演じる。この4人の熱演は多くの映画賞でベスト・アンサンブル賞を受賞。キャラクターに命を吹き込む演技により生み出される臨場感は、観る者の胸をもえぐるに違いない。『対峙』は2023年2月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2022年11月22日人はさまざまな人間関係の上で日々生活していると思いますが、ときにはその繋がりが原因でトラブルが起きてしまうことも…!?今回は婚約者とその家族とのつながりがキッカケでトラブルが起こる漫画「婚約者を奪ったハイスペ男の正体」を紹介します!『婚約者を奪ったハイスペ男の正体』主人公のコウジは大学3年の春、高校時代から付き合っていたヒサメと婚約。ヒサメの家族はコウジのことをあたたかく迎えてくれましたが…。なんと、婚約中にヒサメの浮気が発覚!しかも浮気相手の男・エンジは、国立大学に通うイケメンで、お金持ちとのこと。はじめはコウジの味方をしていたヒサメの家族も、エンジの高スペックさを知り、態度が一変してしまいます…。浮気されたのに、ヒサメの家族から罵られるハメに…出典:lamireコウジはヒサメの浮気を許して復縁しようと考えましたが、ヒサメはもちろん、その家族までコウジに対してきつくあたります。「ヒサメの幸せの邪魔をするな!」「お前みたいな貧乏人と結婚させたら損!」などと、ひどい言葉で罵られたコウジは、心の傷を残したまま、ヒサメと別れることに…。ところが後日、コウジはエンジの“とんでもない本性”を知ります。ヒサメとその家族に恨みをもっていたコウジは、エンジの本性をヒサメに黙っていたところ…半年も経たないうちに、ヒサメは家族もろとも悲惨な結末を迎えます。さらに、エンジにも天罰が下り…悪者たちが続々と不幸になっていく展開で幕をおろします。自業自得の結末にスカッと!序盤は主人公のコウジがとてもかわいそうでしたが、物語が進むにつれて悪者たちに天罰が下る様子にスカッとしました。最終的には主人公のコウジに新たな恋人ができていたので、ほっとしました!(lamile編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年11月22日8月12日、一身上の都合で「ENEOSホールディングス」の会長を辞任した杉森務氏(66)。しかし、その理由は女性への性加害行為だった。79年に当時の日本石油に入社し、’18年に当時のJXTGホールディングスの社長に就任した杉森氏。’20年6月には、ENEOSホールディングスへ社名を変更し、杉森氏は会長職へ。今年6月の株主総会で再任が決まったばかりだったが、8月12日に突如「一身上の都合」で辞任したのだ。ところが、「デイリー新潮」が9月21日に辞任の真相を報じた。記事によると、杉森氏は沖縄のクラブでホステスの女性を抱き寄せるなどした後、ドレスの中に手を入れたり胸を触ったりし、キスを強要。女性は何度も拒んだものの、「銀座では普通だよ、こんなの」と杉森氏は話したという。さらに記事によると、杉森氏の行動を拒むうちに女性は肋骨を折り、PTSDのような症状にも悩まされることに。そして、この一件で杉森氏は会長職を電撃辞任することになったというのだ。記事が配信された当日、ENEOSホールディングスは公式サイトで声明を発表。「デイリー新潮」の報道を認め、「被害を受けられた方に深くお詫び申し上げますとともに、ステークホルダーの皆様にご迷惑、ご心配をおかけすることとなりましたことをお詫び申し上げます」と謝罪している。女性が骨折するほど拒んだものの、「銀座では普通だよ、こんなの」といい性的な行為に及んだ杉森氏。銀座といえば、香川照之(56)が性加害を起こしたと報じられた場所としても記憶に新しい。「香川さんは’19年7月、銀座のクラブでホステスに対してブラジャーを剥ぎ取ったり胸を揉んだりし、その結果、女性はPTSDを患ったといいます。銀座のホステスはお客との距離が近い業種。だからといって、“性加害を働いてもいい”という理由にはなりません。ところが、《銀座の質が落ちたんだろう。その程度のことも我慢できないなら昼職に行けよ》《香川照之は悪くないな 銀座のホステスが悪い》といった香川さんを擁護する声が今なお後を絶ちません」(スポーツ紙記者)「FLASH」から香川の件について、見解を問われた“銀座の帝王”として知られるみのもんた(78)も「銀座は羽目を外しに行くところなんだから、楽しむのは当たり前。銀座の一流の接客は、お客さんにどう喜んでいただけるかを第一に考えること。品位ある遊び方をさせられないなら、お店にも責任があるんじゃないですか」とコメントしていた。このように「銀座では普通」「銀座だから仕方ない」と、性加害をスルーする人たち。そのためネットでは、「銀座のせいにするな」と厳しい声がこう上がっている。《銀座のクラブでのセクハラというか性暴力、香川照之さんとかENEOSの会長とか明らかになって、これまでどれだけの人が銀座だからという訳の分からない理由で泣き寝入りしてきたんだろうと思う》《いやいや、幾ら銀座でも着ている物無理矢理脱がしたり骨折させたりはせん。これは立派な犯罪です》《なーにが「銀座では普通だよ」だ 性加害を「普通」とか言うな》《銀座どころか~全国何処でもダメ》
2022年09月23日2022年8月25日、俳優の香川照之さんが、過去に東京都中央区にある銀座の某クラブで、従業員の女性に性加害を行っていたことが一部週刊誌で報じられました。報道によると、香川さんは女性の服の中に手を入れ、ブラジャーを剥ぎ取るなどの行為をしていたとのこと。騒動が起こったのは3年前であり、その後、示談が成立しています。香川さんの事務所は一連の報道を事実と認め、「本人の至らなさで当該女性に不快の念を与えてしまった」とコメントを発表しました。香川照之の報道を受け、『THE TIME,』とトヨタが対応を発表同年9月1日、香川さんが金曜日に担当キャスターを務める情報番組『THE TIME,』(TBS系)を降板することが明かされました。報道を受け、同年8月26日の放送では、「自らの行動を深く反省し、自戒の念を持って、改めてまた日々を務めていきたい」と謝罪をしていた香川さん。香川さんの降板を決断した理由について、同局はこのように考えをを述べています。同局は「『THETIME,』金曜MCの香川照之さんは、今後、番組に出演しないことになりましたことをお知らせいたします」と報告。「『THETIME,』は、様々なニュースをお伝えする情報番組として、視聴者の皆様に不信感や疑念を持たれることがあってはならないと考えており、所属事務所と協議したうえで、判断いたしました」と理由を説明し、「『THETIME,』は、これからも視聴者の皆様の朝に役立つ情報を提供できるよう、出演者、スタッフ一丸となって努力してまいります」とした。サンケイスポーツーより引用また、香川さんをCMに起用しているトヨタ自動車株式会社も、同年9月1日に、香川さんが出演するCMの放映を見合わせたことを発表。今後の起用については、「本年末にて契約満了予定です」とし、契約を更新しないといいます。先述したように、香川さんの騒動は3年前の事であり、示談も成立しています。しかし、性加害を行ったという事実には変わりありません。ネットからは、「いくら過去のことでも、イメージダウンは避けられない」「降板と契約満了は、英断だと思う」といった声が上がっています。[文・構成/grape編集部]
2022年09月01日俳優の香川照之が所属する芸能事務所・ロータス・ルーツは25日、一部週刊誌で報じられた香川の性加害疑惑について、公式サイトを通じて謝罪した。2019年7月、銀座のクラブでホステスに対して性加害に及び、被害女性がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患ったなどと報じられた香川。これを受け、所属事務所は「本人の至らなさで当該女性に不快の念を与えてしまったことは事実です」と認め、「ご指摘いただいたことを本人は深く反省し、今現在も自らの戒めとしております」と報告した。また、「お相手の方には、本人から深い反省と謝罪の気持ちをお伝えし、ご理解とお許しをいただいております。この度のご報告の文面も、らためてお相手の方のご了承を得て発信させていただいている次第です」とコメント発表に至った経緯に触れ、「今回の記事にあります訴状の内容につきましては、本人が訴訟の対象者ではないこと、既に取り下げられていること、また、何よりお相手の方のお気持ちを尊重し、大変申し訳ございませんが、コメントは差し控えさせていただきます」と説明。「全ては本人の不徳の致すところであり、この度の報道で再びお相手の方に不快な思いをさせてしまうことは、痛恨の極みです」と重く受けとめ、「皆様に大変なご迷惑ご心配をお掛けすることになり、誠に申し訳ございません」と謝罪の言葉で結んでいる。
2022年08月25日《性加害・性暴力・二次加害が、当事者だけの問題ではないと広く認識されることを私たちは望んでいます》《映像業界における性加害・性暴力を可視化し、撲滅するための実態調査に加え、しかるべき第三者機関の設置が必要であると考えます》4月27日、『映像業界における性加害・性暴力をなくす会』が結成にあたり声明を発表した。映像業界で起こっていた性加害が相次いで明らかになっている。3月9日、“女性の性被害”に焦点を当てた映画『蜜月』で監督を務めた榊英雄氏(52)が女性たちに性行為を強要していたとの報道が。続いて俳優の木下ほうか氏(58)や映画監督の園子温氏(60)、さらに映画プロデューサーの梅川治男氏(62)といった面々の性加害疑惑が被害者の声とともに伝えられることとなった。映像業界と性暴力の問題が波紋を呼ぶなか、是枝裕和氏や西川美和氏といった監督らは3月に『映画監督有志の会』を結成。ハラスメント防止に向けた提言書を日本映画製作者連盟に提出した。有志の会は提言書で、映連に対して「労働環境保全やハラスメント防止に向けた明確な改善策を打ち出す社会的責務がある」と指摘。それを受けて、映連は「暴力やハラスメント対策を検討している」と明かしたが、有志の会は「取り組みは評価するが、具体的な施策や実施時期が明記されていない。引き続き提言、協力を行っていきたい」とコメントした。有志の会が映像業界に具体策を求めているのに対して、『映像業界における性加害・性暴力をなくす会』は“被害者目線で”というスタンスをとっている。なくす会を構成するのは、性暴力の被害者とその支援者だ。そして、声明には「声をあげることは容易ではなく、これまで私たちはそれぞれの不安と葛藤の中にいました」と綴られている。なぜ、有志の会とは違う方針をとることにしたのだろうか。そこで本誌は、なくす会のメンバーであり、映画『蜜月』の脚本家である港岳彦氏に話を聞いた。■声明を作成することで、性暴力問題の“複雑さ”を知ることにまず結成の経緯について、港氏はこう語る。「なくす会は『蜜月』のカメラマンの早坂伸さんや、俳優の石川優実さんを中心にして結成されました。榊氏の件あたりから、早坂さんと石川さんのもとに次々と被害報告が寄せられたそうです。しかも、榊氏のケースだけではありません。2人は映像業界における様々な性被害を目の当たりにしたことから情報収集し、被害者とのやりとりも重ねていくことに。そうするうちに『何か声明を出すべきではないか』となり、会が結成されました」会には4月、『図書新聞』の連載「シネマの吐息」で榊氏の性暴力を実名で告発した女優・睡蓮みどり氏も所属している。「睡蓮さんは『週刊誌報道で他の被害にあった方々の存在を知り、黙っていることができなかった』と話していました。彼女も長らく性被害の経験に苦しんできた女性の1人。ただ、あのやり方では彼女の立場が危うくなってしまう可能性もあります。そこで早坂さんが『1人で戦うより、連帯しませんか』と連絡を取りました」なくす会の声明は、2000字以上にもわたる。そこには、こう綴られている。《制作スタッフにおける性加害・性暴力の事例もあとをたちません。上下関係や会社間のパワーバランス、ジェンダーギャップなどを背景に、加害側の横暴を許す制作体制がパワハラを生み出し、その延⻑線上に性加害・性暴力が起こります》《極端な過労と睡眠不足によって、気力も体力も失われているところに加害者がつけ込むなど、劣悪な労働環境が性加害・性暴力の温床ともなっているのです》《加害が明らかになった後でも、加害者がその立場を失うことなく起用され続けることは、加害を擁護することに繋がり、その二次加害によって被害者の回復は妨げられます。加害者と利害を共有することの責任についても、無自覚ではなかったでしょうか》この声明を作成するにあたり、港氏は性暴力問題の“複雑さ”を知ることになったという。「声明は1ヵ月半ほどの時間をかけて作られたものです。会には性被害の当事者が集まっています。そして皆さんそれぞれの苦しみを抱えている分、文言に対して『この言葉は認められない』や『その言葉を使って欲しくない』など多くの意見が集まりました。そのため、どんどん内容が変わっていき、文章量も増えました。“被害者”と一口に言っても、そのケースは様々なんです」■俳優だけでなくスタッフも被害にあっている多様な被害者がいることを知った港氏は、「自分の思い込みに気付かされることもありました」と明かす。「脚本家は、現場との接点がそれほど多くはありません。ですから会を始める前、僕には『業界内での被害当事者は俳優たちばかり』という思い込みがありました。しかし、なくす会で話を聞くうちに、スタッフもひどい目に遭っていると認識することができました。多くは女性ですが、男性が被害者になるケースもあります。会が結成されていなければ、気づかないままだったのかもしれません」港氏は「なくす会には、被害当事者と支援者が参加しています。両者が集まっているからこそ、被害者が声を上げやすい環境作りに貢献できるのではと考えています」といい、こう続ける。「声を上げる当事者たちは、それだけで大変な思いをしています。ですから、それ以上の活動を押し付けるべきではない。映像業界から性暴力をなくすためにできることは、むしろ支援者が積極的に行うべきだと思います。また我々は、『被害者は必ず声を上げなくてはならない』とは考えていません。被害者にはそれぞれの事情があるためです。この会は『被害を受けた人たちがこの業界をどうしたいと考えているのか』と被害者ファーストで、映像業界における性暴力の問題に取り組んでいきたいと考えています。なくす会の存在が、立ち上がった被害者や声を上げることのできない被害者、それぞれの心の支えになればいいと思います」■いまだ、映像業界の権威である日本映画監督協会は全く動かない最後に、港氏は会の目標についてこう語る。「次のステップは要望書を映像職能連合に持っていくことです。映職連には撮影や編集、録音や記録といった映像制作に携わる全パートの協会が集まっています。是枝裕和監督らの映画監督有志の会は要望書を映連に持って行きました。また今は映像業界だけでなく、演劇や出版といった業界でも性暴力をなくすための団体が次々と生まれています。色々な角度から性暴力の問題に関して提起することが重要ではないでしょうか。それぞれの視点で活動しつつ、連携していければとも考えています」また、なくす会は映像業界で性被害を受けた時の相談窓口や、勉強会の機会も作っていきたいという。「『蜜月』以降、映像業界での性暴力が相次いで注目されました。でも、映像業界の一応は権威であるはずの日本映画監督協会は全く動こうとしません。これほど性被害を訴える声が相次いでも、声明すら出さないんです。韓国では性暴力の問題が起きたとき、初代共同代表の一人をパク・チャヌクが務めたことで知られるDGK(韓国映画監督組合)が即座に声明を出し、性暴力防止委員会を発足させ、専門家による性暴力防止レクチャーを監督たちに受けさせたと言います。日本の古い世代の監督たちには、映像業界で起きている性暴力事件の告発の重大さがわかっていないし、異常事態だという認識がないんです。この嵐が早く通り過ぎてくれないかと待っている節すらある。現実に被害者がいるという重さがわかっていない。今わからないのなら永遠にわからないでしょう。だから『動かないんだったら別にいいよ』というスタンスでいいのかなと思います。問題点に気づいた人たちが動けばいい、と。この業界が改善するまでに長い道のりが待っているかもしれません。被害者の声に寄り添いながら、なくす会を進めて行きたいと思います」
2022年06月11日4月27日に発表した結成の声明が反響を呼んだ『映像業界における性加害・性暴力をなくす会』。会には女性だけでなく、男性の性被害当事者も参加している。それは映画監督の加賀賢三氏だ。加賀氏は自身の出演した’07年のドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュース』の撮影中に、同作の監督・松江哲明氏から性行為の強要を受けた。苦痛に感じた加賀氏はブログを通して被害を明かし、映像関係者にも苦しみを伝えてきた。さらに公開から10年後となる’17年8月、10周年記念上映の舞台挨拶に呼ばれた加賀氏は、壇上で松江氏に直接告発した。加賀氏は松江氏ともみ合いとなり、イベントはとりやめに。10周年記念上映もその場で中止となった。その後、松江氏は性行為の強要を否定する声明をプロデューサーと連名で発表した。しかし’19年12月、加賀氏のインタビュー記事がきっかけで問題が再燃。そこで松江氏は’17年の共同声明について「事実と異なる内容を発信してしまっていた」と謝罪。’20年1月には自身のnoteで、こう釈明している。「加賀さんを追い詰めていたことも今では猛省しております」「私はまるで『いじめている自覚のないいじめっ子』だったのか、と気づかされました」『童貞。をプロデュース』の一件は、メディアで取り上げられるなど、決して少なくはない反響を呼んだ。いっぽう、その後も松江氏は’18年10月期のドラマ『このマンガがすごい!』(テレビ東京系)や昨年10月期の連続ドラマ『キン肉マン THE LOST LEGEND』(WOWOW)など、話題作への起用が続いている。『童貞。をプロデュース』が公開されてから15年。なぜこうした問題があった上でもなお、映像業界は、松江氏を起用し続けるのだろう?加賀氏に尋ねると、こう答えた。■よほどのことがない限り、目を瞑る「一緒に仕事をしている人が性加害者だと、その利害関係者が『経歴に汚点を残すことになる』と考えるかもしれません。そこで、性加害が起こったと思いたくない人たちの間で『被害者にも落ち度がある』と内輪でバイアスが働いてしまうのではないでしょうか。そのため映像業界の関係者も『大きな問題になってないからそれでいい』と判断し、起用することに疑問を抱かないのではと思います」『なくす会』のメンバーである脚本家の港岳彦氏も、こう語る。「映画監督の榊英雄氏(52)や園子温氏(60)の報道があった際、業界関係者からは『知っていた』などの声がネットでも現場でも相次いでいました。でも、2人とも映像業界で長らく起用され続けていました。僕自身、『榊氏は女癖が悪い』との噂を聞いていました。しかし、それが監督と女優という力関係が影響している性的強要だったにも関わらず、それを問題だと認識できていませんでした。むしろ『そういうものだろう』と思うことで、業界の空気に加担していたのだと思います」また港氏は「問題のある監督が起用され続けるのは、プロデューサーサイドから見てそれなりの理由があるからでしょうね」と続ける。「例えば榊氏を例に挙げると、彼はもともと俳優なので、横のつながりで著名な俳優を連れてくることができる。プロデューサーサイドとしては、通常であれば予算にははまらないようなキャスティングができるので万々歳なんです。また、低予算で作品をきちんと撮りあげてくる手腕も評価されていたのだと思います。園氏のことはよく存じ上げませんが、一般論として、映画の企画書では監督の名前が非常に重要視されます。無名監督だとスルーされるのに、名前を聞いてわかる監督には『500万出します!』という声がすぐに上がる。映画製作はスポンサー探しから始まるので、ネームバリューのある人は重宝されます。園氏はそもそも国内の人気が高く、海外での受賞歴もあり、名前だけでお金が集まるのは当然です。つまり彼が監督することが決まれば、その映画は非常に製作しやすくなる。これらの理由から監督に問題があっても、よほどのことがない限り目を瞑ってしまうのではないでしょうか」■理解されないという悔しさ男性の性被害者である加賀氏は「必ずしも法律が“被害が実際にあったのかどうか”を判断できるわけではありません」と話す。「刑罰をまぬがれている性暴力に対して『実際に起こったことではない』と判断する人たちがいます。しかし、刑罰をまぬがれているということが『被害はなかった』という証明になるわけではありません」そして松江氏の件について「業界が黙殺している」といい、こう続ける。「加害を黙認しているということは、被害者の立場を貶め、その名誉や尊厳を毀損する行為となり得ると私は思います。そのため加害者との利害関係を継続することが二次加害に繋がり、それ自体が強い加害性をもつ可能性があるとも考えています」加賀氏には、二次被害もあったという。「松江氏を告発したことで、『売名だ。金が欲しいんだろ』と言われることもありました。ですが、彼を告発したところで名前が売れたり金銭的な利益につながったりするはずがありません。むしろ、告発することの精神的なリスクやコストが大きすぎます。また『頭がおかしい』と言われたり。加害者を擁護するTwitterの匿名アカウントが僕を貶めるようなことを書いたり。その投稿に、加害者の関係者が“いいね”したり……」さらに“男性の被害者”だからこそ、こんなエピソードもある。「『男のくせに何言っているの?』『タダで女性と性的なことができてラッキーじゃないか』としょっちゅう言われました。『そういう問題じゃないのに』と思っていましたが、当時は男性が性被害に遭った苦しみを吐露しても、今より真剣に受け止められませんでした。ですから、相手も悪意なく“シモの話”として片付けてしまう……。どれほど言葉を尽くしても、言われたことに反論しても、真剣に話を聞いてもらえないんですよね。弁護士さんに相談した時も同じで“理解されない”という悔しさがありましたし、自分の尊厳が損なわれているような気持ちにもなりました」最後に加賀氏は、なくす会を通して映像業界に求めることを語った。「性暴力と労働問題は密接に関わっています。過酷な労働環境が当たり前の現場も多いです。そういった状況を背景とした性暴力も起きています。そして、加害者が起用され続け、性暴力が黙殺されることもあるんです。業界が混沌としているので、まずルールやガイドラインのようなものが必要だと感じています。それは、被害者の孤立化を防ぐことにも繋がると思います」被害者の思いを汲み、少しでも寄り添いたいーー。「なくす会」のファーストカットは、まだ始まったばかりだ。
2022年06月11日「現時点で9名の女優が、榊監督による性加害を『週刊文春』に訴えました。『蜜月』は“一旦”公開中止となり、今月15日に公開予定だった榊監督による『ハザードランプ』も劇場公開の中止が発表され余波が広がっています。さらに榊監督の“盟友”ともいわれる木下ほうか(58)さんによる性暴力も、2名の女優が同誌に告発しています」(映画関係者)榊氏の報道を受けて、3月18日には是枝裕和氏(59)や諏訪敦彦氏(61)、西川美和氏(47)ら日本映画界の監督陣が声明を発表し、こう宣言している。《私たちには、自らが見過ごしてきた悪しき慣習を断ち切り、全ての俳優、スタッフが安全に映画に関わることのできる場を作る責任があります。そのために何ができるかを考え、改善に向けたアクションを起こしてゆきます》そんななか、4月4日に新たな告発が「週刊女性PRIME」で報じられた。それは、映画『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』など、数々の話題作を輩出したことでも知られる園子温監督(60)だ。昨秋にはニコラス・ケイジ(58)主演の『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』で、ハリウッドデビューを果たしたことも記憶に新しい。記事によると、女優Aさんは園氏が、《普段から“女はみんな、仕事が欲しいから俺に寄ってくる”と話していました》《“主演女優にはだいたい手を出した”とも》と発言していたことを証言。別の女優Bさんは園氏からホテルに呼び出され、“仕事をあげる”と言われたことで性的関係を持ったという。さらに元女優Cさんも10年前に起こった出来事を告発。とある女優に誘われて俳優仲間が集まる飲み会に参加したことをきっかけに、Cさんは後日、園氏のマンションへ行くという展開に。そこで園氏から無理やりキスをされたり、押し倒されたりしたなど、生々しい経験を告白している。■「本当なら最低」「事実なら今後は観ない」今回、3名の女性から告発された園氏。しかし「週刊女性」の取材には「何の話ですか」「知りませぇん」と答え、女性たちによる告発を「ありえないですね」と否定している。いっぽう、園氏の映像製作会社「シオンプロダクション」は、この報道の3日前の4月1日付けで《関係者各位の皆様にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、心よりお詫び申し上げます。事実関係を整理して、改めて発表いたします》と、何の件についてかは触れていないものの、お詫びコメントを発表している。だが、ショッキングな報道内容にSNS上では波紋が広がっており、「事実ならショック」との声が相次いでいる。《恥を忍んで言うと、園子温のファンだった。冷たい熱帯魚も、ヒミズも、希望の国も、地獄でなぜ悪いも感動した。僕が観たかった邦画ってこれだったのかって思った。でも、性加害の報道が事実なら今後は観ない。作品に罪は無いかもしれないけど、レイピストが作った映画で得られる感動は僕に必要ない》《園子温監督の話が事実なのかどうか分からないけど、内容がきつすぎ。そして私が知ってる身内の中でもこう言う話が出るぐらいだからもっとリテラシーなり、業界の体制を整えていって欲しいです》《園子温監督作品のあの雰囲気好きだったからショックとともにどこかで納得もあり。。本当なら認めて邦画界全体で改心しよう。。。声を上げた方を全力で応援したい》《本当なら最低ですね。。。》果たして園氏は、一連の告発とどのように向き合うのだろうか。
2022年04月05日複数の女優への“性加害”が『文春オンライン』で報じられた俳優・木下ほうかが28日、自身のツイッターでコメントを発表した。木下は「報道について、事務所と協議していたことでご報告が遅くなり、女性の方々はもとより、関係者の皆様に多くのご迷惑をおかけしてしまい、深くお詫び申し上げます」と謝罪。報道について「一部事実と異なる点や10年程度前のことで記憶にないこともございますが、概ね間違っておりません」と認め、「現在週刊誌から質問されておりますが、女性から明確に拒否されているにも関わらず関係を持ったことや、薬物を用いて関係を持った記憶はございません」とも。その上で「それを前提としたとしても、私の軽率な行動の結果、女性の方々が心に深い傷を負ったことに間違いはございませんので、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「女性の方々に対しては、本来であれば私が直接謝罪すべきところではございますが、そのことでさらに傷つけてしまうこともあると考え、今後の皆様への対応につきましては代理人を立てて誠心誠意行わせていただく所存です」と伝えた。そして、「私の軽率な行動の結果多大なご迷惑をおかけした多くの関係者の皆様に、深くお詫び申し上げます」と改めて謝罪し、「このようなことをした私が、今後、皆様の目に触れる芸能活動を続けることはできませんので、芸能活動については全て無期限に休止させていただきます」と発表した。
2022年03月28日加害者からは「恋愛」だと言われ、親にも誰にも話すことができず、心が凍りついていく。フォトグラファーの石田郁子さん(43)が、信頼する教師から「性暴力」を受け始めたのは、札幌市の中学に通っていた15歳のとき。ずっと「恋愛」だと思い込まされてきて、それが「犯罪」であったと気付いたときは37歳になっていた。児童・生徒への教師による性暴力が後を絶たない現状がある。文部科学省によると、19年度に性暴力やセクハラで処分された公立小中高などの教職員は273人で、過去最多だった前年度とほぼ変わらぬ多い数だった。このうち121人が、性暴力によって懲戒免職となっている。そんななか、21年5月に、教師らによる児童・生徒へのわいせつ行為や性暴力を防止する、いわゆる「教員性暴力対策法」が成立。この新法により、懲戒免職となった教職員が処分歴を隠して再び教壇に立つことなどが極めて困難となった。石田さんが、彼女の尊厳をかけて「実名・顔出し」で取り組んだ教師らを訴えた裁判は、この新法成立に大きく寄与したとされる。自らのPTSD(心的外傷後ストレス障害)や時効の壁との闘いを経て、現在は性暴力に関する講演や執筆も精力的に行っている。「15歳までは、どこの学校にもいる、絵の好きな普通の女の子でした」■中学三年生のころ、教員から無理やりキスをされた美術科のある高校を目指し、美術教員だった教師Aから絵の指導を受けていた石田さん、中3の卒業式の前日に、その教師Aから突然、『チケットがあるんだ』と、美術館に誘われた。「お世話になった先生の誘いを断れずに美術館へ行き、そこで私は急におなかが痛くなるんです」その教師Aは、体を休ませるためと言って石田さんを一人暮らしの自宅に車で連れ帰った。やがて体調が戻った彼女が画集などを見ていると、「実は好きだったんだ」いったんは拒絶したものの、無理やりキスをされた。「私は頭が真っ白になり、過呼吸のような状態になって、泣きだしてしまいました」母に相談するも叱り飛ばされ、その後誰にも相談する勇気を持てなかった石田さん。戸惑いと恐怖のなかで、関係は大学2年時まで続いた。「教師と生徒。その絶対的な支配関係があって、一緒にいる間は、私は人形のようになっていたと思います。DVの構造に似ているのかもしれません。別れは突然で、大学2年の夏でした。教員に新しい恋人ができたようで、私とは会わなくなりました。彼の相手は、新任でやってきた女性教師だったようです」■施設に通う少女に性暴力を働いた職員の裁判を偶然傍聴して気持ちが固まった教師Aと別れた石田さんは、大学3年生の1年間を休学し、京都でバイトなどをして過ごした。そして大学に戻り、4年生で行った教育実習でのこと。「高校の教壇に立ち、ハッと思うんです。私が22歳で生徒は18歳くらいで年齢差もそれ程なかったんですが、それでも、この子たちを恋愛対象にするのはおかしいと。そもそも教師にとって、子供というのは恋愛対象ではなくケアすべき対象なんだと確信しました」そこへ教師Aから、大学を卒業したタイミングで再び手紙が届き始める。「『交際中の女性と別れるかもしれない』『私は女性を尊敬しているのに、なぜ愛されないのか』などとあり、最初は無視しましたが、2回目の手紙が届くに至って、札幌市の教育委員会に、中学以来の教員との出来事を記して『厳重に処罰してほしい』と要望書を送りました。その後、教育委員会を訪ね、私は先生と生徒が恋愛すること自体がおかしいと主張しました。しかし、元は小学校校長だったという児童相談員の高齢女性は『卒業してからの恋愛は自由だから』といった対応で、『相手の教師にも告げます』とのことでしたが、結局、あとで告げられていなかったこともわかるんです。すべてをうやむやにされたような印象で、人間不信にも陥ってしまいました」その後、もっと美術の勉強をしたいと思った石田さんは、金沢美術工芸大学に入学。卒業後、29歳のときにフォトグラファーを名乗り、結婚式場の写真撮影などで生計を立てるようになる。さらに1年弱のフィンランド留学を経て、帰国後に上京。35歳になる直前の沖縄旅行で、転機となる出会いがあった。「ある高齢の男性と友人になりましたが、彼が過去に服役経験もある波瀾の人生を送ったと知るんです。えっ、服役って、傷害罪ってどんなことだろうと、そんな単純な疑問が、帰京して裁判傍聴をするきっかけでした」東京地方裁判所に傍聴に出かけたのは、37歳の5月だった。「本当に偶然に、その日、傍聴できたのが児童福祉法違反の裁判でした。被告は20代後半の男性で、被害者は16歳の少女。加害者男性は養護施設の職員で、施設に通う少女に性暴力を働いた罪を問われるんですが、その職員が供述するんです。『恋愛だった。同意があった』。そのとき初めて知るんです。私に起こったのは、裁判になるようなことだったんだ、と」裁判所からの帰り道、涙がポロポロとこぼれ落ちてきた。過去をふり返り、何度も自問自答するなかで気持ちが固まっていく。裁判傍聴から7カ月後、石田さんは札幌に戻り、教師Aを呼び出す。教育委員会への申し立てに先立ち、証拠となる音声データを集めるためだった。■いまもあの教員が学校で生徒に接している。その情景を想像して黙っていられなくなった「先生、覚えてます?」「玄関でキスした。忘れるわけがありません」年末の居酒屋にやってきた教師Aは、石田さんの緊張を笑い飛ばすように饒舌だったという。「いつかあなたが、『私の人生を狂わせた』と言ってくるんじゃないかと思ってました。教育委員会にバレたら、俺は免職、クビだから。『僕はこの人を幸せにするから、この仕事を続けさせてください』と言うつもりだった」石田さんが、その場面を振り返る。「教員は、自分に都合のいいというか、こちらをなめたようなことばかりベラベラと話しました。私は、裁判について調べ始めてすぐに、刑事事件では7年という時効があって難しいけれど、地方公務員の教員の懲戒処分に関しては時効がないことを知り、かつてあった事実を証明するために、教員との会話を録りました」このときの録音記録を持参し、16年2月、石田さんは札幌市の教育委員会へ、教師Aの適切な処分を求めて申し立てを行う。「過去には無視されたりした教育委員会に出向くこと自体、私にはとても勇気のいることでした」ところが市教委の聞き取りで、教師A側は石田さんの訴えをことごとく否定。「市教委側も、『事実認定ができないから』と、加害者である教員をかばうばかりなんだと、大きな絶望感にも襲われました」この市教委訪問のころから、石田さんに、ふとしたときにイヤなことをされた記憶がよみがえるフラッシュバックなどPTSDの症状が出始める。「私の場合、当時着ていたダッフルコートの襟の感覚など、なぜか触覚的なものが多かった。なんて私はばかだったんだと深く落ち込んだりして、38歳の1年間は、人生でいちばんしんどかった」しかし、その後も鬱々とした日々を過ごしながらも、いつも頭のどこかに、諦めてはいけないという気持ちがあった。「うまく言えませんが、私自身、このまま黙って生き続けることはできないという思いです。教師が嘘をつけば懲戒処分を免れるという、加害者に有利な状況はおかしい。今もあの教師が中学校で普通に生徒と接していて、教育委員会も黙認している。その教室の情景を想像して、黙っていられなくなったのが、私が提訴に至ったいちばんの理由です」19年2月、教師Aと札幌市を相手取り、約3千万円の損害賠償を求めて提訴。こうした裁判では珍しく、自身のプライバシーをさらけ出す覚悟も決めていた。「これまで友人や、いわゆる知識人と呼ばれる人にも相談しましたが、9割が『なんでいまさら昔のことを』という対応でした。私自身は、自分は絶対に悪くないという確固とした思いがありましたから、実名・顔出しなら本気で聞いてもらえるのではないかと、迷いはなかったです」8月の一審の東京地裁では、音声データなども提出したが、不法行為から20年が経過して、民法上の損害賠償請求権が認められる期間が過ぎているとの判断で、訴えを退けられる。「一審では、こんなに長い時間が経過してからPTSDになることが本当にあるのかと。また、大学生だった私には性行為の意味を理解できていたはずなど加害者の言い分ばかりを聞き、“石田はおかしい人”と見ているかなり偏った判決で、非常に傷つきました」このまま、また被害者である自分の言い分はまともに聞いてもらえないのかと、半ば諦めとともに迎えた20年12月の東京高裁での二審。控訴は棄却となったが、ついに判決のなかでかつての教師Aによる性暴力行為が認められた。これを受け、21年1月28日、札幌市教育委員会が、教師Aを懲戒免職とする処分を発表。同時に市教委の担当部長が、「寄り添った対応ができなかったことに対して、被害に遭われた女性に心からお詫び申し上げる」と謝罪。石田さんは、「教員が懲戒免職となることを知らせる市教委からのメールを最初に見たときは、長く続いた大嵐が突然やんで、雲の隙間から光が差し込んできたような心境でした。喜びより、安心したというのが素直な気持ちです」15歳の少女が、43歳の女性になっていた。人間不信やPTSDに悩み苦しみ続けた28年もの歳月を経て、彼女は自らの意志で次のステップへと踏み出した。この4カ月後、教師等の性暴力から児童・生徒を守る新法が成立し、記者会見で石田さんは語った。「これまで置き去りにされてきた学校での性暴力の問題について、急に動きだした感じ。自分が訴えてきたことが、生かされたことはうれしいです」現在も発信を続ける彼女は言う。「『加害者にならないための教育』が大事だと思うんです。泥棒や殺人がやってはいけないことと同じように、教師の性暴力も犯罪なのだと社会全体で認識すること。また親御さんに対しては、もしお子さんが被害を受けていても、子供を責めることはしないでほしい。被害の当事者はけっして悪くないと伝えたいです」
2021年09月13日■前回のあらすじ自然に出てくるにしろ、手術するにしろ痛みを伴う。ならば希望がある痛みの方がいい…流産手術を前に私は暗闇の中にいました。■不安な心を支えてくれたのは…■私は1人じゃなかった家族や友人はどう声をかけたらいいのかわからず、とても気を遣わせていたと思います…。人それぞれとらえ方は異なると思いますが、私は前向きな言葉がとても嬉しかったです。当時の感情を思ったまま書き綴って、とても重かったと思うのに、一字一句全て受け止めてくれたぐっさん。一緒に泣いてくれたお母さん。何度も会いに来てくれたお義母さん。本当にありがとう。私は大量出血が怖くて仕事を休ませていただきましたが、仕事をしている方が気が紛れる方もいらっしゃると思います。(休めない方もいるでしょう…)自分にとって過ごしやすい方法で、どうにか乗り越えていくのが一番だと思います…。本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。次回へ続くコミックライター: まきこんぶ
2021年03月14日前回 からのあらすじ(全3回)夫がセクハラをしていた…! 私と夫のタツヤは被害者の女性部下アサダさんに誠意をみせるために動き始めました。その後、タツヤは自らの事例をもとに、会社でハラスメントを防ぐための講習をすることになったのでした…。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。イラスト・ みちこ
2020年07月22日2020年5月23日、女子プロレスラーである木村花さんの逝去が報じられました。木村さんがバラエティ番組への出演をきっかけに、不特定多数からSNSで誹謗中傷を受けていたことを受け、ネット上ではそういった行為をやめるよう多くの人が訴えています。そのような訴えかけに怯えたのか、インターネット上の誹謗中傷などの特定を得意とする弁護士の藤吉修崇(@fujiyoshi_ben)さんの元には、多くの相談が寄せられているとのこと。しかし、その相談は呆れてしまうような内容でした。現状事務所にも問合せの電話殺到してるがほぼ書き込んだ側の相談。これは誹謗中傷になるのか判断してくれと。ちなみに当事務所は書き込まれた側の相談は初回無料だけど、書き込んだ側の相談は3万取ります。— 藤吉修崇@ユーチューバー弁護士(登録者2万人突破⚡️) (@fujiyoshi_ben) 2020年5月25日 自分が書き込んだものが誹謗中傷にあたるのか分からないので、判断してください。藤吉さんの事務所には、このような問い合わせの電話が殺到しているというのです。また、書き込んだことを問い合わせをしてくる人は、ほとんどが偽名、匿名、非通知など自らのことを明かさずに相談してくるとのこと。藤吉さんの知人であるTwitterユーザーの謳歌(@performerouka)さんは、藤吉さんからの話を聞いて「誹謗中傷した側が問い合わせるのはおかしい」と投稿しました。弁護士さんが「朝から問い合わせが止まらない」と言っていて、誹謗中傷された人からじゃなくて誹謗中傷"した側"が「これってセーフですよね?」「私の書き込みは大丈夫ですよね?」と問い合わせが殺到してるそうな。人を殴っておいて殴ってない判定をもらいに行くのか…— 謳歌パフォーマー×TikToker (@performerouka) 2020年5月25日 謳歌さんの投稿には、16万件の『いいね』が寄せられるほど大きな反響が上がっています。【ネットの声】・不安になるなら初めからやらなければいいのに。・問い合わせするぐらいなら素直に謝ったほうがいい。・言葉が出ません。酷すぎる。言葉は時に、凶器になります。自分が発信する言葉に責任を持ち、送信する前に一度冷静になって考え直してもらいたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月27日2020年5月23日、女子プロレスラーの木村花さんの訃報によって、多くの人々が悲しみに包まれました。【訃報】女子プロレスの木村花さん22歳が逝去インスタで「さようなら」と投稿翌日に放送された情報番組『サンデー・ジャポン』(TBS系)でも取り上げられ、木村さんがネット上で誹謗中傷にさらされていたことに言及。出演者たちがさまざまな意見を述べ、話題になっています。誤りである誹謗中傷プロレスラーとして活躍するほか、リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系)などにも出演していた木村さん。番組出演者である壇蜜さんは、「木村さんは人々の希望を受け、役になり切って行動していたこともあった」と推測し、次のように述べました。木村さんは与えられたことを、お仕事のレスラーとしてもそうですしドラマの中の1人としてもそうですし。自分の「こうあってほしい」と思われていることを読み取ってやったということを、そのことを想像できないまま、それがあたかもその人の本来の姿であるようにして、それでしか想像できなくて傷付けて、言葉で人の存在を否定するっていうのは本当に悲しいこと。どんな時だって、何かに徹するとか、何かをやらなくちゃいけないっていうことはあるだろうなっていう想像ができないのは、怖いことだと思います。サンデー・ジャポンーより引用また、番組のMCである、お笑いコンビ『爆笑問題』の太田光さんも思うところがあったのか、今回の出来事についてコメント。木村さんに誹謗中傷した人々に対し、大勢の怒りが向いていることから、次に起こり得る可能性を指摘しました。誹謗中傷した人を今度は別の人が探し出して、「お前なんてことしたんだ」って実名を明かして…っていう状態になっていく。もちろん木村さんに対して酷いことをいったかもしれないけど、同時に今度はこの人が被害者になっていくということも、やっぱり意識しなきゃダメですよね。サンデー・ジャポンーより引用正義を振りかざし、加害者を誹謗中傷することのないよう訴えかけた太田さん。さらに、ネット上にコメントを投稿することについて、このようにも語っています。Twitterっていうのは本当に公なんだっていう意識、本人が見るんだっていう意識と、やっぱりその自分の言葉ってなんでもいっていい場所ってこの世界にないですからね。家族の関係でもないわけだから。サンデー・ジャポンーより引用番組を見た人からは、「テレビ番組でその人が担っている役と、素の本人を混同してはいけない」「『自分が正義だ』と思った人ほど危ないので、暴走しないか心配です」「加害者と同じになってはいけない」など、共感の声が上がっています。ネット上では、すでに加害者に対して怒りの声が噴出しています。その声に、引きずられそうになることもあるかもしれません。しかし、感情に飲まれず、誹謗中傷に加担しないよう気を付けたいものです。[文・構成/grape編集部]
2020年05月24日映画『空白』が、2021年9月23日(木・祝)に公開。古田新太と松坂桃李が実写映画初共演となる。「全員被害者・全員加害者」のサスペンス・ヒューマンドラマ映画『空白』は、現代の罪と偽り、そして赦しを映し出すサスペンス・ヒューマンドラマ。ある死亡事故から現代社会の“空白”を映し出し、登場人物たちが愛と憎しみの果てに「全員被害者・全員加害者」の様相を呈していく物語を描く。この物語が浮き彫りにするのは、現代における人と人のつながりや家族の絆、そしてメディアの正体。何が本当なのか?誰が正義なのか?など思わぬ方向に感情が増幅してしまう危険性をはらむ現代社会を映し出していく。映画『空白』あらすじ全てのはじまりは、よくあるティーンの万引き未遂事件。スーパーの化粧品売り場で万引き現場を店主に見られ逃走した女子中学生、彼女は国道に出た途端、乗用車とトラックに轢かれ死亡してしまった。女子中学生の父親は「娘が万引きをするわけがない」と信じ、疑念をエスカレートさせ、事故に関わった人々を追い詰める。一方、事故のきっかけを作ったスーパーの店主、車ではねた女性ドライバーは、父親の圧力にも増して、加熱するワイドショー報道によって、混乱と自己否定に追い込まれていく。真相はどこにあるのかー?少女の母親、学校の担任や父親の職場も巻き込んで、この事件に関わる人々の疑念を増幅させ、事態は思いもよらない結末へと展開することにー。登場人物/キャスト様々な想いや誤解に右往左往する登場人物たちをチェック。映画『一度死んでみた』『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』の出演をはじめ、今回7年ぶりに主演を務める古田新太、そして『耳をすませば』『孤狼の血 LEVEL2』の公開を控える松坂桃李による、高い演技力にも注目だ。添田充(古田新太)主人公の添田充は、万引き未遂で逃げてしまった果てに交通事故で亡くなった少女の父親。娘の死の真相を追い求めるあまり、やがてモンスター化していき…。古田は主役を演じることについて「いつもふざけてばかりのおいらですが、ちょっと頑張って哀しいお父さんを演じられたらなと思います。社会の何かおかしいなというようなものの話のタネになるような作品になれば。桃李とは“パディントン”と“お父さん”なので、何の問題もありません」と語った。青柳直人(松坂桃李)青柳直人は、古田新太演じる添田充とその娘の親子が住む近所のスーパーの店長。事故のきっかけを作った人物として、物語の鍵を握る。演じる松坂は映画内容に関して、「タイトル通りの作品です。シンプルではありますが様々な解釈ができる、そんな映画になる気がします。」とコメントを残している。また二人の脇を固めるキャストは以下の通り。フレッシュな顔ぶれから、実力派俳優まで多彩なキャストが集う。・充(古田新太)の元妻の松本翔子役…田畑智子・漁師である充の弟子・野木龍馬…藤原季節・充の娘役の花音役…伊東蒼・花音の中学校の担任教師・今井若菜役…趣里・花音をはねた女性ドライバーの母・中山緑役…片岡礼子・青柳直人(松坂桃李)が店長を務めるスーパーアオヤギのパート店員・草加部麻子役…寺島しのぶ『宮本から君へ』河村光庸が企画、吉田恵輔が監督・脚本企画プロデュースは『あゝ、荒野』『新聞記者』『宮本から君へ』など話題作を世に送り出してきたスターサンズ・河村光庸が担当。監督・脚本は『ヒメアノ〜ル』『犬猿』『愛しのアイリーン』で、その才能を世に知らしめた吉田恵輔が務める。一見沈鬱に見える題材をシニカルでブラックユーモアを交えた視点で描く、吉田の演出にも注目したい。【詳細】映画『空白』公開日:2021年9月23日(木・祝)出演:古田新太、松坂桃李、田畑智子、藤原季節、趣里、伊東蒼、片岡礼子、寺島しのぶ監督・脚本:吉田恵輔企画:河村光庸制作プロダクション:スターサンズ
2020年03月08日ウーマンエキサイトをご覧の皆さま、こんにちは。男子の園に身を置いているせいか(?)家庭内の放送コードが崩壊しているtomekkoです。そんなワタシが今、とても関心を持っているテーマ、それは「性教育」です。実は最近、連載している雑誌でも取り上げたのですが、本を読んだり取材したりしてみて、時代に合った性教育って本当に大切だとつくづく実感しました。インターネットの世界が当たり前の現代。ワタシたちの幼少期とは比べものにならないほど「性商業」との出会いのきっかけは身近なんですよね。最近では音声検索もできるため、文字の読み書きができない3歳ぐらいでも、簡単にアダルト動画などに行き着いてしまうことができるのだとか。それも最初に出会うものが、残酷なことをされて女性が喜んでいるかのような間違ったファンタジーだとどうなるか…考えるだに恐ろしいですよね。そんな情報が溢れかえる時代において、性の話をひた隠しにして子どもたちに出会わせないようにコントロールする、なんて無理な話。小鳥の目の前でお米ぶちまけちゃったけど一粒も食べさせるなって言われてるぐらいの絶望感ですよ…と、そんな無力感に苛まれてても仕方がない!発想を変えてみよう!今、まだ真っ白な、なんでも吸収できる子どもたちの心のキャンバスに正しい知識を伝えていけるのは、やっぱり親。男女の体の特徴や「自分と他人の体を大切にすること」自分たちが生まれてくるために「女性には男性と違う変化が起こること」女性の痛みや苦しみを代わってあげられない分「男性には労わる優しさを持っておいてほしいこと」そういう話って、話が通じない赤ちゃんのころから繰り返し言って聞かせる交通ルールと同じで自分の生命を守る大切なお約束なんですよね。ぜんぜんいやらしいことでも、恥ずかしいことでもない!わが子を加害者にも被害者にもしないために、母さん今日からちゃんと伝えていく!と決意しまして。まずは生理のことを隠すのをやめてみました。しかし…ん…?なんか思ってたんと違う。ちょっと面白がられとる…よく聞くのは、お母さんが生理の時に痛くて辛いことをちゃんと伝えると、子どもが優しく寝かしつけてくれたり、お母さんを看病しようとしてくれたり…なんてほっこりエピソードだったんですけど…?長男は、最初に聞いた時にはびっくり、次にちょっと怖がり、今はどんなふうに痛いの? など詳しく聞きたがるようになりました。次男、大丈夫? 優しさ…育ってる?不安を隠せない母ですが、こういうことは繰り返し伝えることが必要だと思うのでめげずに伝えていこうと思います。そしてもう一つ、家庭内では明るくオープンに性のことを話せるように、(もちろんTPOがあることは定期的に伝えながら)男女の体の違いや人に見せてはいけない、触ってはいけない場所などをクイズ形式で教えることも実践してみています。するとある日のこと、影響を受けたのか?長男から珍しく出題してきました。正解はもちろん「のどち○こ」(この伏せ字いる…?)なのですが…ふとすっごい視線を感じて見ると、すさまじく動揺した様子の次男が食べたものを次々に体に取り込んでいくという神秘的な勘違いをする3歳児に…母さん完敗でした。ちなみに次男は、食べたものの色のウンコが出るというカタツムリ信仰も持っており、牛乳を飲んだら白いのが出るはず!! と嬉々として毎朝トイレに向かってますがいまだに成功できていません(でも考えは曲げない…)。そんなわけで、後半伏せ字多めでお送りしたわが家の性教育事情ですが、真面目な話、何より大切なのは親自身の意識改革だと思っていて。男の子の親なので父親の方が適任だと思っていたこともあるのですが、現状ワタシたち(アラサーアラフォー)までの世代って、男性は女性よりもずっと性教育をきちんと受けていないので余計に隠すものという意識が強く、なかなか積極的には子どもに教えられないものなんだそう。わが家も子育てにはかなり協力的な夫ですが、たしかに赤ちゃんの頃の剥くor剥かない問題でさえ、相談しても話自体にあまり乗り気でなく困った記憶があります。それぞれの家庭に合ったやり方があると思いますが、わが家はまず母親から家庭内の話せる環境づくりをしてみようかな、と思っています。もちろん今後、思春期に入ってまでオープンに…ということではありません。(こっちだって聞きたくない話もある…!!)むしろ親との距離が広がる前の幼児から小学生までの間に、正しい性の知識を伝えておけたら、その先でいろいろな場面や情報に出会っても正しい判断ができるのではないかな、と思います。まだまだわが家も発展途上(そして前途多難…)ではありますが、それぞれの家庭で考えるきっかけになったらと、今後も記事や日々の投稿で伝えていきたいと思います!<2019年9月30日 修正>記事内の文言を一部修正いたしました
2019年09月29日昨年、『友罪』を映画化した瀬々敬久監督が同じ原作者、薬丸岳の小説を今度はWOWOWで連続ドラマ化した『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』。瀬々がそこで主演に迎えたのはやはり昨年『菊とギロチン』で初めて顔を合わせた東出昌大だった。東出が演じるのは元警察官の探偵、佐伯修一。幼い頃、姉を殺されるという忌まわしい過去を抱えながら生きる彼が、探偵事務所所長、小暮正人(松重豊)の許で犯罪加害者たちの現在を様々に調査するうち、自身のトラウマの元凶に近づいていく。加害者たちの内面に接するうち、被害者家族の内面が変化するという特異な作品構造は、瀬々&東出だからこそ生まれたハーモニーとヒューマニティが支えている。映画と変わらぬ質で、映画以上のボリュームを届けてくれるWOWOWドラマならではのリッチな再タッグ。瀬々と東出のふたりに本作についてたっぷり語ってもらった。――どんな作品になったのでしょうか。東出瀬々監督が、(主人公の)佐伯は復讐の鬼ではあるけれど、日常の空気も出していきたいと。ハードボイルド(の世界)は、見栄を切るようなところがあるじゃないですか。そういうキャラクターとして見せることはできるんですけど、それだけに限定されちゃうと、せっかく瀬々監督とやる意味がないんじゃないかと、僕も思いました。瀬々探偵である主人公がいろんな人々に事情を聴いて、事件の真相が分かっていく構造なんですが、演じる人たちの力によってエモーションが渦巻く作品になったなと思います。――おふたりは昨年公開された『菊とギロチン』で初めて顔を合わせましたよね。お互いに、どんな監督、どんな俳優だと思っていますか。東出俳優部を信じて、大海原に投げ出す。行ってこい!と背中を押してくださる。それが根底にある演出。瀬々組らしいなと。そして、さっきも言ったように、ハードボイルド一色になりすぎない。人間だから、もがいている様にリアリティがあって。その濁流の中にひと筋の光明が見えた瞬間に、救いが生まれる。そういう作品が、そういうお芝居が好きである。そこは瀬々監督ならではだなと思いますね。瀬々東出くんの役は、いろいろな人たちとぶつかって最後、トラウマみたいなところを打ち壊して、先に進んでいかねばならない。それがトータルの構成。そこにおいて自分の中で印象的だったのは、あるとき、東出くんがトラウマを乗り越えたようなパフォーマンスをするわけです。東出そんなこと、しました?瀬々ほら、第六話(最終話)のラスト近くのシーンで。東出ああ!瀬々そこに至るまではノープランで挑んでいるわけです。「こうやってほしい」ということもあまり言ってませんからね。つまり、自由演技。それを手持ち(カメラ)で撮る。俳優、東出昌大がそんなふうに挑んでいく、ある種のドキュメンタリー的な部分もあったなと。撮っていて刺激的でしたね。それと、東出くんは他者とのコール&レスポンスがすごいなと。(相手の芝居を)受けて投げ返すんですね。そうすると、東出さんと一緒に俳優も輝くし、東出くん自身も輝く。その化学反応が場の中で行われていく。たとえば、人と人とが向かい合っているだけで、感情と感情とが積み重なって、どんどん高みにいく。それはすごく感じましたね。――東出さんご自身も、芝居のコール&レスポンスは意識していますか?東出何か表現をしようというのではなく、“表現をしない”という方が僕は魅力的だなと思っているんです。そうありたいなと思っているんですけど、どうしても雑念が生まれて、こうしたらこう見えるんじゃないか、とか考えてしまうことはあります。何も考えないでできるってすごいなと思うんです。でも今回は何も考えないでできる先輩方も大勢いらっしゃいましたし、『菊とギロチン』から一緒だった寛一郎も、狙いにいかないで“何もしない”をする、というのを眼の前でしてくれたりしたので。そういう共演者のみなさんの力を借りて、佐伯は存在できたと思うし、そういうお芝居をもらって変わっていく佐伯でしたね。――松重豊さんとの共演はいかがでしたか?東出本当にお上手な方だなと。木暮はちょっととぼけたところのあるキャラクターなので、そういうお芝居が続いたんですけど、橋の上で面と向かうシーンがあって。こちらの目の奥を見て、眼と眼が合う初めてのお芝居があったんですが、そのとき、ちゃんと(芝居の上で)“心臓を殴りに来てくれた”んです。そういう熱があった。それを佐伯として受け止めたんです。それにしても松重さんは(役者として)尊敬の意味も含めて、ほんとズルいし、上手いなと思います。瀬々何回か出てもらっていますが、松重さんは天使の面と悪魔の面がある。東出そうそう。瀬々芝居(の相手)をしていたらよく分かると思うんですけど、天使のようにいいことを言ってくれるときもあるし、悪魔のように「お前、こっちに来いよ」みたいなときもある。東出“笑ゥせぇるすまん”的な(笑)。瀬々そうそう(笑)。そういう両面性があるから、不可思議な存在なんですよね。捉えどころがないというか。そのへんは松重さんならではの魅力というか。そういう俳優さんって、日本にはあまりいないと思うんです。それが今回の木暮という人物像にも表れていて。佐伯に悪魔のように囁くこともあれば、守護天使のように「頑張れよ」と言ってくれるときもある。そのあたりの二律背反した存在感が面白いなと思いました。松重さん特有のあり方ですよね。――タイトルの『悪党』に趣を感じます。悪党という言葉は“完全な悪”を感じさせません。どこか人間的なものを感じます。なぜ、このタイトルなのか。また、“悪党”という言葉からイメージするものはなんでしょうか。瀬々“悪党”って、中世的だと思うんですね。バサラとか。中世って、悪が悪だけではなく、善悪両方あるみたいな感じで捉えていた時代だと思うんです。そういうイメージがこの『悪党』というタイトルにはある。各登場人物もそうなっていると思うんです。悪が悪になりきれていないというか。そういう視点で(原作者の)薬丸(岳)さんは世界を見ているのだなと。東出事前に(犯罪者関係の)いろいろな本を読むにつけ、悪党って、どうやって存在するのか。それを考えたんです。やっぱり家庭環境に原因があったんじゃないのか。幼い子供が、そのまま、どうしようもない悪党になることはない。悪党とは何なんだろう?この作品の間は常々考えていました。答えは出ないし、答えが出なかったから、薬丸さんもこういう小説を書いたと思うんです。答えは出ないけど、考え続ける。このドラマもそういう作品になっているんじゃないかと思っています。取材・文:相田冬二撮影:稲澤朝博『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』(全6話)WOWOWプライムにて毎週日曜夜10時より放送中第1話は公式サイトにて無料配信中『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』特集
2019年05月13日WOWOWの『連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~』の完成披露試写会が4月25日に開催され、主演の東出昌大をはじめ、松重豊、青柳翔、新川優愛、瀬々敬久監督がそろって舞台挨拶に登壇した。昨年公開された映画『友罪』と同じく薬丸岳の原作を瀬々監督が映像化した本作。過去に家族を殺された経験を持つ佐伯は、勤務先の探偵事務所の所長の命令で、様々な犯罪加害者の現在の状況を調査することになるが……。犯罪被害者遺族、そして加害者を扱った物語とあって、現場の空気は「決して和気あいあいとしたものではなかった」と振り返る東出だが、この日の舞台挨拶の空気は和やか。高身長の松重は、公称188センチの東出の隣で「(東出と)こうやって並ぶと、大きさがわかんないでしょ?」とニンマリ。183センチの青柳も、東出との胸ぐらをつかみ合うシーンを振り返り「自分と同じくらいの身長の人に胸ぐらをつかまれたことはなかった」と楽しそう。そんな高身長の男たちに囲まれ、小さく見える新川だが、実は女性としてはかなり高身長の部類に入る。「166センチで、ヒールをはいてるので170センチはあるかなと思うんですが、このメンバーの中に入るとちょっとかわいく見えるかな?」と笑っていた。また、瀬々監督の現場の楽しさについて、松重は演じる上で、役柄の持つ二面性を表現することを求められる点に言及。「善人に見えるけどダークサイドもある――そういう部分を人間、だれしも持っているけど、監督はそこをえぐっていくので、果たしてこの人はどういう人なんだろう?というのをお客さんと一緒に探っていこうと、現場では何も考えず、監督の指示通りに動いていました。それでいいんだと思うし、そういう意味で、瀬々さんとの仕事は刺激的」と語る。瀬々監督は松重の言葉を受け「いまの話し方を聞いてもわかると思うけど、本当にそんなこと思っているのかな?と(笑)。そういう感じを(現場でも)出すんですね。本当にあんなにおいしそうに食ってるけど、本当においしいのか?これは某番組のことですが……(笑)」と松重の当たり役となった他局のドラマ『孤独のグルメ』を念頭に挑発的に語り、会場は笑いに包まれる。ちなみに東出も、現場で撮影の合間に松重が差し入れなどを食べて「おいしい」と言うのを見て、『孤独のグルメ』を思い出して心を躍らせていたと告白。「(探偵事務所の同僚役の)板谷由夏さんと僕で『おぉっ!いまの!』と反応してました(笑)。まさしく『孤独のグルメ』のそれで……」と楽しそうに笑っていた。また、作品にちなんで探偵に依頼するなら?という問いに、東出は「自分を見張ってほしい」と自分自身の尾行を希望。「僕自身、そこそこ真面目に仕事をしている自負もあるし、そこそこ家事もして家庭人の一面もあると思うけど、客観的に見てどっちかというとクズなのか? それとも『結構、頑張ってるよ』という方なのか?(仕事と私生活を)トータルで見てほしい」と明かした。取材・文・写真=黒豆直樹『連続ドラマW悪党 ~加害者追跡調査~』5月12日(日)スタート(全6話)毎週日曜夜10時よりWOWOWプライムにて放送第1話のみ、5月12日(日)夜11時~5月19日(日)夜10時まで無料放送
2019年04月26日キアヌ・リーブス主演ノンストップ SFアクション『レプリカズ』から、キアヌが倫理や道徳を超えた“暴走する科学者”となる予告編が公開された。突如、家族を失う絶望の中で誰もが一瞬よぎる考え=“甦らせる”という倫理的ジレンマを、主演のキアヌ・リーブスとジャンル映画のプロフェッショナル製作陣とがタッグを組み描いた本作。愛する家族のために暴走する天才科学者のノンストップ SFアクションは、キアヌ自身が製作に名を連ねた渾身の1本だ。そしてこの度、キアヌ演じる主人公ウィリアムが暴走へと走るスリル満点の予告映像が解禁。本邦初公開となる映像の冒頭では、ウィリアムのクローン研究に没頭する天才科学者としての一面が描かれている。だが、ある日突然、愛する家族全員を交通事故で失ってしまうウィリアム。雨の中、冷たくなった家族を抱きかかえ悲しみにくれる姿には、誰もが心打たれるだろう。やがて絶望の中、ウィリアムは神をも恐れぬ、ある決断を下す。相棒でもある研究者のエドからの忠告を振り切り、狂気に満ちた天才科学者の暴走が加速。「蘇らせる」のセリフと共にポッドの中から出現するのは彼の妻のクローン!?そして何者かに捕まる家族の姿が!さらには人間を激しく蹴散らすロボットの姿も映し出されていく。天才科学者の暴走の末に見えるものとは!?そんな中、キアヌのカーチェイスやガンアクションなどラスト20秒に詰め込まれた怒涛のシーン展開はインパクト十分。ゾクゾクするスリルたっぷりの映像に、ますます期待が高まる。【予告映像】『レプリカズ』は5月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:レプリカズ 2019年5月17日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2017 RIVERSTONE PICTURES (REPLICAS) LIMITED. All Rights Reserved.
2019年03月01日俳優の新井浩文容疑者が強制性交容疑で警視庁に逮捕されたことを受け、初夏に予定していた公開が延期となった映画『台風家族』の市井昌秀監督が2日、自身のツイッターでコメントを発表した。市井監督は「台風家族を楽しみにしていて下さる皆様へ」と書き出し、「事実関係が全て明らかになっていないので深く言及することは避けますが、新井くんの件には大きな衝撃を受けています」と心境を告白。「映画はお客さんに届いて初めて完成です。だからまだ未完成。僕は監督として『台風家族』のためにやるべきことを、できることを進めます」とつづった。『台風家族』は、草なぎ剛が主演を務め、MEGUMI、中村倫也、尾野真千子らも出演。ある一家の真夏の1日を描いた物語で、新井容疑者は一家の次男・京介を演じている。新井容疑者が1日に逮捕されたことを受け、配給を担当するキノフィルムズが同日、公開延期を発表していた。
2019年02月02日俳優の新井浩文容疑者が1日、強制性交の疑いで警視庁に逮捕されたことを受け、2019年初夏に予定していた映画『台風家族』の公開が延期となった。同日、配給を担当するキノフィルムズがツイッターで発表した。キノフィルムズは「映画『台風家族』出演の新井浩文さんの逮捕報道を受け、2019年に予定しておりました同映画の公開を延期することと致しました」と発表。今後について「事件の経過を見ながら今後の対応を決めて参ります。公開を楽しみにしてくださっていた皆様、申し訳ございませんが、お待ち頂きたくお願い申し上げます」と伝えた。『台風家族』は、草なぎ剛が主演を務め、MEGUMI、中村倫也、尾野真千子らも出演。ある一家の真夏の1日を描いた物語で、新井容疑者は一家の次男・京介を演じている。新井容疑者は昨年7月1日未明、自宅マンションで派遣型マッサージ店の30代女性従業員に対し、頭を押さえつけるなど暴行し、わいせつな行為をした疑いが持たれている。
2019年02月02日ハラスメントによる失脚者が続出中の国、ニッポン。「生きづらい世の中になった」なんて思っているそこのアナタも、“加害者”になっている可能性が……!? 「たとえ親切心から言ったことでも、相手がイヤだと思えば、それはハラスメント。この事実に気づかない人が、実は中高年の女性に多いのです」 そう語るのは『高学歴モンスター一流大学卒の迷惑な人たち』『嫉妬をとめられない人』(ともに小学館新書)などの著書がある、精神科医の片田珠美先生だ。長年の臨床経験にもとづき、現代人が抱える心の問題を分析している。 想像力の欠けている中高年女性のハラスメント=「オバサンハラスメント」、略してオバハラをしてしまうのは、心の奥底に潜んでいる“毒”が原因だと片田先生は指摘する。その“毒”は、(1)欲求不満、(2)羨望、(3)他人の不幸は蜜の味、の3つに大きく分けられるという。 私たちがこのハラスメントに陥る背景には、社会の大きな変化がある。現代は、女性が抑圧されていた社会から、女性が活躍する社会へと移り変わる過渡期。新しい価値観の中で生きる若い世代に、中高年のわれわれが羨望の感情を抱くため、オバハラが発生するという構造だ。 とはいえ、「何を言ったらハラスメントかなんて、わかんないわよ!」という人も多いはず。そこで「オバハラ加害者」にならないための3つのポイントを片田先生に聞いた。 【1】自分を見つめ直す 「欲求不満」「羨望」「他人の不幸は蜜の味」の3つの心の中を観察してみよう。 「かつて“若くてキレイな自分”を誇りに思っていた女性ほど、加齢を受け入れにくい傾向にあります。つねに自分の心がどのような状態にあるかを確認することが大切です」(片田先生・以下同) 【2】ささやかな幸せを探す 朝食がうまくできた、鉢植えが花をつけた、好きな友達に会えたなど、幸せは毎日の生活の中にあるもの。自分が幸せに暮らしていれば、他人を妬む感情は自然と薄らぐ。 「インスタグラムやフェイスブックなどのSNSには、リア充や幸せ自慢ばかりが並んでいます。そんな“よそいきの幸せ”に惑わされてはいけません。他人をたたいておとしめたからといって、自分の幸福度が上がるわけではないのです。そのような発言をしていれば周囲から嫌われ、むしろ幸福度は下がります」 【3】適度な距離感を保つ 離婚やひきこもりなど「知り合いの不幸な噂」を聞いたら、人前ではなるべく触れないようにしよう。 「好奇心から不用意にプライベートに立ち入り、相手を怒らせれば、自分が攻撃される可能性も。『ご主人、お元気ですか?』なども不用意に聞くべきではありません。女をつくって出ていった、大企業にリストラされたなんてことも、昨今はよくある話です」
2018年05月18日"デートDV"とは、恋人同士間のDVのことを言います。夫婦間のDVに比べ、精神的に相手を苦しめる被害が多いデートDV。女性が加害者となるケースも少なくありません。そこで今回は、女性から男性へのデートDVについてご紹介してみましょう。傷つける言葉、無視女性から男性への代表的なデートDVと言えば"言葉の暴力"です。実際、腹が立ったからと言って罵声を浴びせてくるような男性はほんの一握りです。ほとんどの男性は口では女性に勝つことが出来ません。何も言い返してこないのをいいことに、カッとなるとつい言いたい放題、彼を傷つけるワードを言い放ってしまってはいませんか?それは立派なデートDVと言えます。感情的になりやすいのも女性の特徴です。深呼吸して、冷静に話し合う努力をしましょう!メールや行動のチェック過剰な束縛行為もデートDVの1つです。束縛は女性が男性にするケースも多いですよね。メールをチェックしたりGPSで常に居場所が分かるようにしたり…。両者が納得して行っていれば問題ありません。ですが、彼があなたの束縛行動に不満を感じていたり、それらを彼に内緒でしているのだったらそれはデートDVにあたる可能性があります。自分が良かれと思っていることも相手にとっては違うかもしれません。"相手の嫌がることを強制していないか?"という視点を持ちましょう!金銭的に無理をさせるデート費用を全て彼に払わせる。高額なプレゼントを要求する。など、金銭面でストレスを与えることもデートDVとして扱われます。もちろん、これも彼があなたを喜ばせようと積極的に行っていれば問題ありません。ですが、買ってくれなきゃ別れる!連れてってくれなきゃ別れる!と、彼の気持ちを利用して半ば脅迫のように無理をさせていてはそれはDVなのです。本当に好きな相手なら困らせるようなことは出来ないはずです。そこに愛があるのか…関係を見直したほうがいいかもしれません。いかがでしょうか?全ての基準は"相手が嫌がっていないか?"です。思いやりを持って恋愛を楽しみましょう!
2017年04月26日こんにちは。元教習指導員の奈都木あやです。近年、高齢運転者(65歳以上)による交通事故が頻繁に取り沙汰されるようになりました。平成28年10月には横浜市で、87歳の男性が運転する軽トラックが集団登校中の小学生の列に突っ込みました。 この事故で、小学1年生の男児が亡くなりました。この報道に胸を痛められた方は多いはずです。子育て中の方は、わが子の身の危険をひしひしと感じられたのではないでしょうか。また、自分の親がそろそろ高齢ドライバーの域に入り、不安を抱えているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。子育て世代は、被害者側の家族にも加害者側の家族にもなり得る世代 ということになります。そこで、わが子が被害者となるリスクを減らす心がけと、高齢ドライバーの家族が加害者とならないための対応をご紹介します。●高齢ドライバーの事故発生状況悲惨な事故が報道されるたびに、最近はずいぶん事故が増えたな……と感じてしまいますが、実際のところはその逆です。警視庁によると、都内の交通事故件数は年々、減っています。平成27年には、10年前の半数以下となりました。しかし、それに反して高齢ドライバーが関与した交通事故の割合は、年々高くなっています。平成27年には、10年前の約1.9倍にまで増えました。また、自動車乗車中と歩行中の事故が特に多く、7年ぶりに自動車乗車中の死者数が歩行中を上回りました(平成28年上半期)。高齢化はこれからも進む一方。平成27年のデータでは、免許保有者全体の5人に1人程度が高齢者という状態です。今後も高齢者が関与する交通事故は増えると考えられ、もはや他人事ではない状況です。●高齢ドライバーの特性と特徴的な事故●高齢ドライバーに多い運転特性・「相手が止まってくれるだろう」という判断の甘さがある・相手を発見していても、判断ミスで対応が遅れたり、ブレーキを踏まない・アクセルやブレーキの操作が遅れる・右左折時に視線を切り替える回数が少ない。そのため、進行方向を見る時間が長くなる傾向がある●高齢ドライバーに多い事故(1)バックアクセルとブレーキの踏み間違い事故はしばしば報道されています。踏み間違いは前進でもバックでも起こり得ます。しかし、前進に比べ、バックは運転が複雑になることから特に注意が必要です。ところが、子どもはバックしてくる車の後ろを平気で横切ってしまうことがあります。ブレーキの踏み間違いで店に車ごと突っ込んでいる事故の様子が報道されていたら、お子さんに見せてあげてください(強いショックを受けてしまいそうなお子さんには、簡単な図を描いて説明してあげましょう)。「もし、この車の間に挟まれたらどうかな?」と問いかけ、考えさせましょう 。バックしている自動車の後ろを平気で横切ることはできなくなるはずです。●高齢ドライバーに多い事故(2)出合い頭事故高齢ドライバーの特徴的な事故の代表ともいえるのが、“出合い頭事故”です。警察庁交通局のデータによると、85歳以上のドライバーが最も多く出合い頭事故を起こしています(平成28年中)。出合い頭事故を起こしやすい高齢ドライバーと、飛び出し事故の多い子ども。両者が見通しの悪い交差点で出あえば最悪の事態が想像できます。親子でお出かけの際は、道路と道路が交わる場所では立ち止まり、左右を確認する訓練をしておきましょう。●高齢ドライバーに多い事故(3)右折事故「右折ってなんだかドキドキする。右折のタイミングを逃すと、後ろの車からクラクションを鳴らされたり……。ようやく右折したと思ったら、横断歩道を人が歩いていてヒヤッとした」なんて経験のある方も多いのではないでしょうか。右折は対向車線を横切るため、左折以上に判断や安全確認が複雑になります 。加齢の影響が出てくるとなおさら危険は増します。交差点で横断する際は、高齢ドライバーが右折してきたら、信号が青でも止まる心の準備をしながら渡らせましょう。●危険度の高い高齢ドライバーに気づく力『運転時認知障害早期発見チェックリスト30』をご存じですか?軽度認知障害の人が運転時に表れやすい事象がまとめられています。鳥取大学医学部教授の浦上克哉さんが監修・作成されたものです。このチェックリスト項目に5つ以上該当すれば要注意 とされ、専門機関の受診をすすめています。運転者向けに作られたものですが、この項目に当てはまるドライバーを見かけたら注意した方が良さそうです。客観的にわかる項目だけをご紹介します。・曲がる際にウィンカーを出し忘れている・反対車線を走っている・車体に目立つ傷がある・駐車場のラインや、枠内に合わない停め方をしている車・急発進、急ブレーキ、急ハンドルなど、運転が荒い車・汚れがひどい車誰しも、忙しくて洗車できないときぐらいあります。また、当て逃げされて車体に傷がある、という不運なこともあるかもしれません。上記の項目に1つでも該当したからといって危険ドライバーだと判定するのは早計かもしれません。しかし、こういった傾向のドライバーを警戒する危険予測の力は必要です。日頃から、「あれは、もしかしたら危ない車かもしれないね」と親子で危険予測の訓練 をしておきましょう。●家族の対応6つ次は、家族に高齢ドライバーがいる場合、加害者とならないための対応をご紹介します。●(1)高齢者マーク(高齢運転者標識)をつける高齢者マークは、70歳以上の高齢運転者が車の前後の定められた位置につけることができます。努力義務ではありますが、つけることにより周りの車や人が配慮しやすくなります。また、お子さんにはこのマークの存在と意味を教えておきましょう。●(2)複雑な交差点を避ける高齢ドライバーは、買い物や通院など近距離での運転が多いことがわかっています。まずは、家族で危険箇所を話し合いましょう。そして、複雑な交差点を避け、見通しの良い道路を選び、安全なルートを通行するように決めておきましょう。●(3)運転前には体調を確認し、持病や服薬の状況によっては運転を控えるように促す家族の声かけが事故を未然に防ぎます。運転をするかしないかの判断を本人任せでは危険 です。●(4)運転時認知障害早期発見チェックリスト30の活用警察のホームページやインターネットの検索ですぐに出てきます。高齢者の方のプライドを傷つけないように配慮しつつ、1年に1度はチェック を行いましょう。●(5)自主返納チェックリストの結果や運転に不安が出てきたら、自主返納することが何よりの安全対策です。自主返納とは、運転免許の申請による取消しのことです。自主返納をすると、希望により『運転経歴証明書 』を交付されます。運転経歴証明書は、返納前の5年間についての運転経歴を証明するものですが、金融機関での本人確認書類としても使用することができます。また、各自治体によって対応は異なりますが、いろいろな優遇が受けられるところが多いようです。例えば、交通機関の運賃の割引、美術館や加盟店での優遇など。お住まいの自治体の状況を調べてみれば、自主返納を促しやすくなるかもしれません。●(6)高齢者の家族に助言や指導をする相談窓口の活用「自分はまだ大丈夫だ!」これが高齢ドライバーを家族に持つ方が、最も困る言葉かもしれません。かつて私が教習をしていたころも、何度か聞かされました。そのほとんどは、高齢者の方でした。運転に危うさが出てくれば、家族としては何としても自主返納をさせたいものです。「家族はあなたのことを本当に心配している」という気持ちを伝えてもダメなときは、専門機関に頼りましょう。多くの警察では、高齢者の家族からの相談を受ける窓口を設けています 。後悔する前に、まず行動です。----------高齢ドライバーによる交通事故は、完璧な自動運転システムが開発されるまでは深刻な問題です。ご家庭で、3世代にわたって真剣に話し合ってみてください。【参考文献】・『高齢者の交通事故と補償問題』堀田一吉・山野嘉朗(編著)・『わかる 身につく交通教本』一般財団法人 全日本交通安全協会(編集・発行)【参考リンク】・防ごう!高齢者の交通事故! | 警視庁()・警察白書『第3節 超高齢化社会』 | 警察庁()・やってみよう!「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」 | 警視庁()・自動車安全運転センター交通安全等に関する調査研究/特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会(PDF)()・平成28年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締状況等について | 警察庁交通局(PDF)()●ライター/奈都木あや(元教習指導員)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年03月24日*画像はイメージです:年の5月に音楽活動をしていた冨田真由さんが、ファンの男にナイフで刺され重傷を負った事件で、東京地裁立川支部は2月28日、加害者の男性に懲役14年6ヶ月の判決を言い渡しました。冨田さんは男性に首や胸など少なくとも34か所を刺されており、加害者男性には極刑を望んでいましたが、今回のは有期刑という判決が下されました。事件の残虐性などから、無期懲役、または、冨田さんが望んだとおりに“極刑”になる可能性もあったわけですが、殺人未遂では、そのような判決が下されることはあまりありません。そこで、今回は何故本件が有期刑という判決になったのか、また、事件について思うことを綴っていきたいと思います。 ■法定刑の上では極刑もありうる殺人未遂は、故意をもって他人を殺そうと殺害行為に着手したが、死亡という結果に至らなかった場合に成立する犯罪です。法定刑の上では、刑法43条但書の中止犯が成立する場合を除けば未遂であっても法律上の減刑は必須ではなく、したがって、極刑も可能は可能です。 ■刑を決める事情法定刑の範囲内で判決が最終的にどのような刑罰(懲役何年か)を選択するかは、犯行態様、動機、被害結果、共犯関係、年齢・性格、被害弁償の有無、反省の有無、被害感情、更生可能性、再犯可能性など様々な事情を総合的に考慮されます。特に、犯行態様と結果は一番重要視される情状となります。殺人未遂の場合、死亡結果が生じていないことから、極刑とされるのは、死亡結果が生じていないことを考慮しても、よほど凄惨な事情が必要となります。現在の裁判実務では、死亡結果が生じた場合であっても、被害者1人の事案ではなかなか死刑とされませんから、刑罰のバランスからも、殺人未遂の場合に極刑とされるのは慎重となっています。ただし、無差別事件で殺人未遂の被害者が多数おり、負傷結果も寝たきりになるなど、犯行態様と被害結果が著しく悪質である場合は、極刑とされることは、今後ないわけではありません。 ■本件の事情首や胸など少なくとも34か所刺しており、まさに死の危険性が高い事案でした。報道によれば、法廷で被告人が怒鳴るなどの行為もあったようです。他方、一応表面的には謝罪し、賠償を申し出るなどの事情もあり、結果的には、有期刑となったものと推測されます。ただし、殺人未遂だから、どんなに危険な行為をしても、有期刑程度にとどまる、ということではありません。被害者側の処罰感情は強いものがあったと思いますが、現在の裁判実務では、被害者の処罰感情が最優先とされる扱いとはなっていないことも、被害者側の希望どおりの判決にはなかなかならない原因ではないかと思います。 *著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*JanPietruszka / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月08日