2022年6月24日、シンガーソングライターの吉田拓郎さんがテレビ出演から引退する意向であることが分かりました。吉田さんが最後に出演するのは、同年7月25日に放送される音楽バラエティー番組『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』(フジテレビ系)です。吉田拓郎、最後のテレビ出演!豪華メンバーが集結『LOVE LOVE あいしてる』は1996~2001年まで、吉田さんと、アイドルデュオ『KinKi Kids』の堂本剛さん、堂本光一さんの3人がMCを務め、人気を博していた音楽バラエティー番組。タレントの篠原ともえさんのほか、バンド『THE ALFEE』の坂崎幸之助さんなどがレギュラーメンバーとして出演していました。同番組の公式ウェブサイトによると、レギュラーメンバーのほか、吉田さんが「最後に会いたい」とオファーした豪華ゲストが出演するそうです。また番組内では、今回のために『KinKi Kids』と吉田さんが合作に挑んだ楽曲『Sayonara あいしてる』が披露されるとのこと。楽曲のリハーサルを終えた吉田さんは「有終の美を飾れそうで、とても幸せ」と語りました。リハーサルを終えた剛は「久しぶりにこのメンバーで過ごして『LOVELOVE~』をもう一度やりたいと思うくらいめちゃくちゃ楽しい」と興奮。光一は特番放送や楽曲制作を実現した大御所の行動力に「昔も今も変わらないエネルギーがすてき」と感服した。吉田はキンキとの〝ラストステージ〟に向けて「すてきな有終の美を飾れそうで、とても幸せ」と2人に感謝した。サンケイスポーツーより引用ちなみに、吉田さんは同月29日にラストアルバム『ah-面白かった』をリリース予定。同アルバムは、吉田さんが1970年にデビューして以来、52年間のアーティスト活動にピリオドを打つ、最後のアルバムです。アーティスト活動の終了に次ぎ、テレビ出演からの引退も発表され、ファンからは悲しみや感謝の声が上がりました。・同じ時代に生き、吉田さんの音楽とともに青春が送れたことを心から幸せだと思います。コンサートに参加したこと、一生の思い出です。・日本初の単独全国ツアーや、オールナイト野外コンサートなど、さまざまな功績を残したこと、本当に尊敬します。・『LOVE LOVE あいしてる』、一番好きな番組です。出演者のみんなが心から楽しんでいると伝わってくるから。最終回、楽しみ!・吉田さんはフォークソングの神様だと思っています。引退は残念だけど、プロだからこその決断なんだろうね。さびしいな。シンガーソングライターとして、音楽業界に大きな影響を与えた吉田さん。彼の、最後のテレビ出演をその目に焼き付けてはいかがですか。[文・構成/grape編集部]
2022年06月25日2006年に公開された李相日監督の人気映画を舞台化する『フラガール - dance for smile - 』の稽古場公開取材が4月29日、都内で行われ、主演を務める潮紗理菜、共演する矢島舞美、太田夢莉、兒玉遥が意気込みを語った。2019年の初演に続き、5月14日から5月23日まで、新国立劇場 中劇場で再演される。エネルギーの石油化が進む昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、町おこしの新事業である常磐ハワイアンセンター設立の秘話と、フラガールに生まれ変わっていく地元の少女たちの奮闘劇が爽やかに描かれる。総合演出はフジテレビのトレンディドラマの産みの親・河毛俊作。現代エンタテインメント演劇の巨匠・岡村俊一がプロデュースと構成演出で手腕を振るう。潮紗理菜リーダー・谷川紀美子役で主演を務める潮は「時代の壁を越えて、たくさんの人の心に届く作品に携わることができて、本当に光栄です」と挨拶し、「ご覧いただく皆さんにとって、少しでも心に明かりを灯せるように頑張りたい。舞台を通じて、フラダンスの魅力も知っていただければ」と意気込み。所属する日向坂46を離れての初の単独主演となり、「心細いときもあるが、離れて初めて仲間の存在の大きさ、グループへの愛を感じることも。右も左も分からない私を、稽古場の皆さんが優しく迎えてくださるので、今ここで頑張って、何かひとつでもグループに持ち帰れれば」と新たな挑戦に意欲を燃やした。フラダンスの特訓には悪戦苦闘しているといい、「普段使わない筋肉を使うことも多く、難しさも感じる。毎回お稽古のたびに46リットルの汗をかくくらい頑張りたい。日向坂46なので(笑)」。フラダンスを指導する平山まどか先生役を続投する矢島は、「前回よりパワーアップしたいなと思いますし、実際に振付も難易度が上がっている。私たちも頑張りどころで、脛が筋肉痛です」と苦労を明かした。矢島舞美太田夢莉太田は紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗を演じ、「レッスンの初日は本当に腰が痛くて、終わって2日間くらいは生まれたての小鹿みたいな歩き方になってしまった」と苦笑い。舞台版オリジナルキャラクターである和美役の兒玉は「アイドルをやっていたので、ダンスは楽勝でしょと思っていたが、めちゃくちゃ難しくて」とこちらも苦戦している様子。本公演には48グループの後輩たちも多数共演しており、「私が一番のお姉さんだという現実を受け止められませんが(笑)、フレッシュな若い子たちに負けないように頑張りたい」と奮起していた。兒玉遥取材・文・撮影=内田涼<公演情報>『フラガール - dance for smile -』2022年5月14日(土) ~5月23日(月) 上演会場:新国立劇場 中劇場公式サイト:チケット情報:
2022年05月01日2022年4月20日、PEACH JOHN BEAUTYのミューズを務める吉田朱里さんとピーチ・今のコラボアイテムが発売されました。吉田朱里さんご本人も日頃から愛用しているという「ボムバストクリーム リッチ」、「ヒップルン薬用ホワイトクリーム<医薬部外品>」がスペシャルバージョンになって登場です。■即プル艶になるパール入り!「ボムバストクリーム リッチ」ボムバストクリーム リッチ150g3,278円PEACH JOHN BEAUTYが提案する「ランジェリーの似合うハダカへ導く」ために生まれたバスト用クリーム。吉田朱里さんコラボではパール剤を配合し、キラキラっとトーンアップしたようなメイクアップ効果も。さらに、塗るとはじけるピンクカプセルビタミンEなど保湿美容成分も贅沢に追加。フレッシュなローズとパウダリーなサボンが基調のラブサボンローズの香りです。塗った瞬間からすっとなじみ、肌表面をぴたりと覆うようなハリとうるおいが持続。保湿&マッサージで自分史上最高のマシュマロバスト(※1)へ。※1肌が柔らかいこと。■プルンとした肌質感に似合う香り。「ヒップルン薬用ホワイトクリーム<医薬部外品>」ヒップルン薬用ホワイトクリーム<医薬部外品>ラブサボンの香り120g2,178円保湿&マッサージで、“ぷるぷる(※2)” “ふわふわ(※3)”のヒップへ。PEACH JOHN BEAUTYを象徴するもう1つのトップセラー。ヒップルン薬用ホワイトクリーム<医薬部外品>にも吉田朱里さんスペシャルバージョンが登場!サボンとフローラルの可憐な香りに、大理石調とピンクのバイカラーパッケージも本人のこだわりポイント。美白(※4)有効成分トラネキサム酸、おしりニキビを防ぐグリチルリチン酸2K、肌のハリ感をアップさせるポリリフト(※5)など、使うほどに美しくなる成分がたっぷり。 “ぷるぷる(※2)” ”ふわふわ(※3)“の、うるおって、やわらかくベビーな質感に。※2 肌がみずみずしいこと。※3 肌が柔らかいこと。※4 メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ。※5 アルモンドエキス。■商品概要・ボムバストクリーム リッチ150g3,278円・ヒップルン薬用ホワイトクリーム<医薬部外品>ラブサボンの香り120g2,178円(マイナビウーマン編集部)
2022年04月20日アイドルグループ・日向坂46の潮紗理菜が、5月14日から東京・新国立劇場 中劇場で上演される舞台『フラガール -dance for smile-』で主演を務めることがわかった。潮にとって、初の単独主演舞台となる。同作は、2006年公開の映画『フラガール』の舞台版で、昭和40年の福島県・いわき市の炭鉱町を舞台に常磐ハワイアンセンター設立までのエピソードやフラガールに生まれ変わっていく少女達の笑顔と涙を描く。2019年には元乃木坂46の井上小百合、昨年は乃木坂46の樋口日奈の主演で上演された。再演となる今回は、潮が自身初の舞台単独主演でフラガールのリーダー・谷川紀美子を演じる。そのほか、紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗役で太田夢莉、舞台版オリジナルキャラクターでフラガールのメンバー・和美役で兒玉遥が出演。2019年版、2021年版に続いて、フラダンスを指導する平山まどか先生役を矢島舞美、紀美子と対立する母親・谷川千代役を有森也実が続投する。また今回の再演にあたり、総合演出を河毛俊作氏、プロデュースと構成演出を岡村俊一氏が手掛ける。コメントは以下の通り。■日向坂46 潮紗理菜日向坂46のグループ活動から離れて、ひとりでお仕事することは初めてで、不安な気持ちもありますが、フラガールの主演が決まった時、メンバーのみんながお祝いのメッセージをくれて、本当に勇気が出ました。まだ何もできない私ですが、これから全力でフラガールになれるように頑張ります!
2022年03月08日第2弾がもうすぐ放送となる「松尾スズキと30分の女優」。この度、前作より吉田羊が出演した「吉田羊の乱」がYouTubeにて無料配信スタートした。松尾スズキが毎回ひとりの女優とがっぷり四つに組んで繰り広げる至極のWOWOWオリジナルオムニバスコントドラマ「松尾スズキと30分の女優」。第1弾には吉田さん 、多部未華子 、麻生久美子、黒木華が出演、観た人をやみつきにさせた。現在、WOWOWオンデマンドにて配信中の第1弾。全4話の中から今回、「吉田羊の乱」をYouTubeで期間限定配信。そして、3月放送の第2弾は、生田絵梨花、松本穂香、松雪泰子、天海祐希の4名が出演(放送順)。どんなコントを繰り広げるのか、注目だ。松尾スズキと30分の女優「吉田羊の乱」は4月4日(月)23時59分までWOWOWオフィシャルYouTubeチャンネルにて配信。「松尾スズキと30分の女優2」は3月13日(日)23時~WOWOWプライム・WOWOWオンデマンドにて放送&配信。※WOWOWオンデマンドでは全4話を一挙配信(cinemacafe.net)
2022年02月27日34歳で子どもが欲しくなり、不妊治療を体験した吉田潮さん。著書の『産まないことは「逃げ」ですか?』は、発売から4年、今も世代を超えて多くの女性の共感を呼んでいる。不妊治療の結果はどうあれ自分を知るきっかけに。女性にとって大きな出来事といえる妊娠と出産。あらゆる人生の選択肢のなかで「産まない」ことを決め、それを題材とした本を執筆したのが人気コラムニストの吉田潮さんだ。「34歳のときに子どもが欲しいと思うようになり、39歳で不妊治療を始めました。そのとき、夫は46歳。とにかく自分が妊娠をするためには時間がないと感じていたので、体外受精を選びました。そして、年齢的なこともあったのと、自分はメンタルが強いほうではないという自覚もあったので、期限は1年と決めました」実際に不妊治療の終わり時を決めるのは難しい。可能性がゼロでない限り諦められないという声も多い。「私もその気持ちにはすごく共感できるけれど、同時に時間もお金も有限だという意識もありました」初の採卵でとれた卵は個。顕微鏡下で卵子に精子を注入する顕微授精はうまくいかず、回目の体外受精で妊娠判定の陽性が出た。「本当にうれしかったです。正直なところ、浮かれまくっていたと言ってもいいくらい(笑)。だけど、喜びもつかの間、定期検診で流産と診断されました。このときはいろいろな感情がないまぜになって辛くて仕方なかった。まわりの人に気遣いをさせてしまうのも申し訳なくて、ひとりのときはずっと泣いていました」『産まないことは「逃げ」ですか?』再び治療を始める気力もわかなければ、きっぱり諦めることもできず、頭の片隅で「可能性はまだある」と無意識に思い、外で子どもを見るとモヤッとする。簡単に踏ん切りがつくわけなどない。ただ、年齢とともに変化をするカラダは正直で、女性ホルモンの分泌の低下により月経が乱れはじめた。その現実を直視した吉田さんは「自分なりにやりきったのだから、産まない」ことを決めた。妊娠を望む人、そうでない人、産む人、産まない人。さまざまな選択肢があるなかで、吉田さんは不妊に懸命に向き合った女性が「産めなかった」のではなく「産まなかった」と言える世の中になってほしいと願う。「辛いことや苦しいこともたくさんあったけれど、それも含めて不妊治療を体験して得られたこともあるし、物事の角度を変えて見れば、産むこと、産まないことそれぞれに喜びや楽しみがあります。結果がどうであっても、いまの自分は幸せだと胸を張って言うことができます」『産まないことは「逃げ」ですか?』人気コラムニストの吉田さんが自身の不妊治療の経験をもとに、治療中に見たこと、感じたことを赤裸々に綴った一冊。読者からの共感の声が続々。(ベストセラーズ/1,320円)Profile…吉田潮(よしだ・うしお)1972年千葉生まれ。医療、健康、ドラマなど幅広い分野に関するコラムを執筆。著書に『親の介護をしないとダメですか?』(ベストセラーズ)がある。(Hanako1205号掲載/photo : Kenya Abe text : Keiko Kodera)
2022年02月24日吉田鋼太郎主演「おいハンサム!!」が1月8日から放送開始。SNSでは吉田さんの演技に「吉田鋼太郎さん劇場」「父の昭和感が絶妙」など絶賛の声が上がったほかキャスト陣を賞賛する声も多数。「テンポとリズムがすごい好き」など演出も高く評価されている。本作は東海テレビ×日本映画放送が共同製作する“家族”と“食”のラブ&ファミリードラマ。伊藤理佐による“食”と“恋”を描いた人気コミック「おいピータン!!」&「おいおいピータン!!」を中核原作に、「渡る世間はオヤジばかり」「チューネン娘。」「あさって朝子さん」など伊藤氏の数ある人気コミックのモチーフを加え実写化した。昭和頑固親父の生き残りのような伊藤源太郎を吉田さんが演じるほか、伊藤家の三姉妹のうち、ある程度の外見の良さを求め元カレを捨てた長女・由香に木南晴夏。今は結婚して大阪で暮らしている次女・里香に佐久間由衣。漫画家志望の彼をいて1人暮らしをはじめた三女の美香に武田玲奈。家族をのんびり支える母親の千鶴にはMEGUMI。由香に捨てられた元カレで、源太郎の取引相手でもある大森利夫に浜野謙太。里香の夫で銀行員のミキヒロに桐山漣。ちょっとだらしない漫画家志望で美香の彼氏・ユウジに須藤蓮。また合コンで美香と出会うエリートサラリーマン・大倉学に高杉真宙。由香の不倫相手の竜也に久保田悠来。物の例えが古風な美香の同僚・シイナに野波麻帆。大森の会社の新入社員・山下に京典和玖といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。美香は1人暮らしをはじめユウジと半同棲状態になるが、ユウジが全力を込めた漫画を読んだ美香は「別れてください」と土下座。しかし美香と別れたくないユウジは「僕と別れると後悔するよ」と部屋に居座る。また高学歴な銀行員の夫と大阪で暮らす次女の里香も離婚寸前。不倫中の長女の由香も食事をしていると元カレ・大森が現れ…というのが1話のストーリー。酔っ払って帰ってきて千鶴の周囲をぐるぐる回り、スーツのまま布団に倒れ込むが、千鶴がタイガーマスクのセリフを口にすると突然起き上がる…。ラストでは由香の元カレとは知らず、飲んで意気投合した大森を自宅に招いてしまう…。“昭和おやじ”全開な源太郎を演じる吉田さんに「説明しすぎず不思議なテンポなのに面白い!吉田鋼太郎さん劇場だった」「吉田鋼太郎演じる父の昭和感が絶妙 中々面白いドラマだった」「吉田鋼太郎を愛でるドラマ」といった声が続出。また「吉田鋼太郎さんとMEGUMIさんが夫婦の時点で一定の期待はしてましたが、やっぱいい味出してました」「MEGUMI母さんのキャラが笑いを増幅させてて面白すぎる」「木南晴夏とハマケンのコンビだけでも観る価値あり」「内容も細かく丁寧に作られてる感じして最高のキャスト」など、豪華キャスト陣への賞賛も。「テンポよくて面白かった。キャストも豪華。毎週見る事にしよう」「おいハンサムめっちゃ面白いな。ドラマのテンポとリズムがすごい好き」「テンポと絶妙なセリフと独特の雰囲気がめちゃくちゃ楽しい」「淡々と笑えるというのはなかなか珍しいので、このテンポと熱量を今後もキープしてもらいたい」といった演出の良さについて触れたコメントも多数投稿されている。(笠緒)
2022年01月09日アドリブ封印で挑む頑固おやじ役の「吉田鋼太郎」軟併せ持った芝居巧者としてさまざまな作品で存在感を放つ吉田が、主演するコメディーホームドラマ『おいハンサム‼』(1月8日スタート、東海テレビ・フジテレビ系土曜夜11時40分~)で頑固おやじを演じる。■吉田鋼太郎も共感した父親イメージ「ホームドラマといえば中高生のころに見ていた頑固おやじにみんなが手を焼く『寺内貫太郎一家』を思い出します。今回も無口だけど行動に娘たちへの思いと愛を伝える気持ちがあふれている昭和のお父さん像が全編に流れています。令和にあえて昭和のホームドラマというコンセプトもおもしろいと思います」主人公の伊藤源太郎は何かと融通が利かない父親だが、男を見る目のない3人の娘が心配でならない。父から娘への情愛に思い浮かべたのは、ドラマ化もされた向田邦子の名作エッセイ『父の詫び状』。傍若無人な父が、酔っぱらって家に連れてきた部下たちの粗相の後始末を娘にさせてしまったことを手紙で詫びる。「娘に“ありがとう”“ごめんなさい”を面と向かっては言えないけど、別の手段で伝えようとしている姿は素敵だと思います。自分の祖父や父も同じだったので、思いを伝えられないシャイな姿というのは父親のイメージです。源太郎ももってまわった表現でしか娘たちに思いを伝えられない。泥酔して帰宅して前触れもなく娘に“愛している”と言いだすところは共感できます」■娘の相手は食事の仕方が美しい人を昨年3月に娘が誕生。自身は現代に応じた父親像を探る。「伝えることはちゃんと言わないといけないと思っています。SNSで思いを吐露できる時代でもあり、言いたいことを言えないお父さんは少なくなっているのではないでしょうか。ドラマでは食事も重要な要素になっていて、私自身は食事の仕方、食べ方が美しい人は信じられます。まずは自分の娘にちゃんとした食事の仕方を教えて、それを素敵だなと思ってくれる男性が相手ならいいのではないかと思います」■「おっさんずラブ」がターニングポイント伊藤理佐原作の人気コミックをドラマ化。脚本・演出を担当する山口雅俊は『ナニワ金融道』『きらきらひかる』『闇金ウシジマくん』『新しい王様』シリーズなどの話題作を手がけている。「天才といわれていて、こだわりが強い方。台本も抽象的な描写が多い。ト書き(セリフ以外の説明)に“何かしらの会話が行われる”とあったときはセリフを書いてくれよと(笑)。撮影現場ではト書きとまったく違うことがありますが、逆にやる気が喚起されて、監督のサプライズに応えようと思います」シェークスピア劇など舞台だけなく数々の映像作品でも活躍し、キャリアを積んでいるが今回封印したことがある。「これまでは監督、共演者の了解のもとアドリブを入れるのが好きでした。でも今回は、監督が繰り出すさまざまな演出、要求ひとつひとつをクリアするとシーンがおもしろくなっている実感があってアドリブはなしで演じています。今回アドリブをやめることで違う自分、新たな発見があるんじゃないかと思っていてターニングポイントになるかもしれないし、代表作にしたいと取り組んでいます」部下に恋する上司を演じた人気ドラマ『おっさんずラブ』もターニングポイントになった作品として挙げる。「どうやって演技したらいい、どうやって実感をつかめばいいのかと思った作品。束縛が多い役で、そこをどう打ち壊して、突破していくのかを常に考えながら演じていたことが、ひとつのスキルになりました」アドリブなしの令和の頑固おやじ。新境地となりそう。吉田鋼太郎のハンサムな瞬間とイクメン「娘はかわいいし、抱いていると自然に笑っている。いままで見せたことないような笑顔の自分はハンサムだと思います(笑)。娘が生まれてからはすべてが変わり、子ども中心になりました。仕事が終わったら一目散に帰り、お風呂は必ず僕が入れるようにしています。娘が成人する20年後といわず嫁にいくまで、あと30年は頑張って生きたいと思っています」自身が演じる源太郎に共感するのは?「年代が同じで、蕎麦屋やチェーン店じゃない居酒屋とか店のチョイスが似ている。目玉焼きの焼き方が半熟なのも似ています」東海テレビ×日本映画放送共同製作連続ドラマ『おいハンサム!!』(1月8日スタート、東海テレビ・フジテレビ系土曜夜11時40分~)“食べて、恋して、人は生きている……”恋と家族とゴハンをめぐるコメディーホームドラマ。吉田鋼太郎、木南晴夏、佐久間由衣、武田玲奈、高杉真宙、MEGUMI、浜野謙太ほか出演。
2022年01月08日圧倒的な強さから『霊長類最強女子』として知られる、元レスリング選手の吉田沙保里さん。現役引退後は、タレントや解説者など幅広く活躍しています。そんな吉田さんが投稿した何やら意味がありげな写真に、ネットがざわついでいるようです。吉田沙保里の投稿した写真に「まさか…!」の声2021年10月31日、吉田さんは自身のInstagramに複数枚の写真を投稿しました。投稿文には「Happy Halloween」という10月31日にちなんだメッセージと、「#happyday」「#ありがとう」「#20211031」というハッシュタグが。何気ない文章の投稿が話題になっている理由は、添付された写真にありました。※写真や動画は複数あります。スライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 吉田沙保里(@saori___yoshida)がシェアした投稿 写っているのは、吉田さんと思われる女性と、同年代に見える男性の姿。2人は一緒にブランコに乗ったり、手をつないだり、肩を組んだりと、とても親しい関係に見えます。そう、この写真と意味ありげな投稿文を見た人たちは「もしかして、吉田さんに恋人がいるのでは…!?」と予想したのです。吉田さんの投稿はまたたく間に話題になり、Instagramのコメント欄だけでなく、ネットのあちこちで反響が上がっています。・ま、まさか…近いうちにご結婚されるのでは…!?・素敵な方だし、おめでたい発表が近いうちに来たら嬉しい!・どんどん美人になってるもんね。写真見てニヤニヤしちゃった。テレビ番組で「好きな人とうまく話すことができない」といった悩みを明かすなど、かわいらしい一面も持つ吉田さん。『霊長類最強女子』として試合に挑む勇ましい姿とのギャップも、魅力の1つといえるでしょう。もしかすると、近いうちに何か発表があるのでしょうか…![文・構成/grape編集部]
2021年10月31日『マネーの虎』に出演していたころの吉田栄作吉田栄作(52)が再婚に踏み出すことが『週刊女性』スクープでわかった。相手は内山理名(39)。前妻の平子理沙(50)とは18年間連れ添ったものの、2015年に離婚、子宝には恵まれなかった。栄作の父は「来年には結婚すると思う」としたうえで、「孫の顔を見たいから、まだまだ死ねないよ(笑)」と、コメントしている。■吉田栄作は面白名言の宝庫そんな栄作は、9月7日の『ラヴィット!』(TBS系)に生出演。大物ゲストなのに占いコーナーで最下位になってしまった。スタジオに気まずい空気が流れたが、実はおめでたい話が進行していたわけだ。その『ラヴィット!』には平野ノラも登場。あの巨大な携帯電話で「しもしも、栄作?」と話しかけていた。彼もまた、バブル期を思い出させる芸能人のひとりなのだ。そして、若いころの栄作は名言の宝庫でもある。1995年に休業して米国留学する際には、「ジャンボになってやる」という発言が話題に。8月20日の『5時に夢中!』(TOKYO MX)でその真意を聞かれると、「ビッグになる、では普通すぎたので」と説明していた。だとすれば、彼の場合はビッグマウスならぬ“ジャンボマウス”というべきなのだろう。そのジャンボマウスが最高に炸裂したのが、’90年に出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)でのこと。彼は芸能界を目指すきっかけとなった高校時代の経験を語った。それは、新宿にある50階以上の高層ビルから街を見下ろした際、歩く人たちが「ありんこ」に見えたため「自分はありんこみたいな中の1匹で終わってしまうのがすごくイヤ」になり「東京に出て何かしたいなと」思ったというものだ。当時、コラムニストのナンシー関からは「単なる遠近法の問題ではないのか。面白いなあ栄作は」などとちゃかされていた。が、栄作は大まじめだ。実は今年7月26日の『徹子の部屋』にも出演。ありんこ発言を含む過去映像が紹介されたが、彼は31年前の同じ回でこんな美学も明かしていた。「自分はね、街を歩いちゃいけない存在なんだなって言い聞かせてるんですね」これはどういうことかというと「お金を出してくれるファン」のためには、自分は特別な存在でなくてはならず、「街でインスタントにね、見る人がいちゃいけないんじゃないかなって」というわけだ。つまり「ありんこ」で終わりたくなかった彼は「スター」とは何かを考え、そのイメージに忠実であろうとした。その大まじめぶりがかえって面白がられたりもしたが、今では面白がられることも含めてスターなのだという境地に達しているようだ。というのも、最近出演した前出の3番組すべてで、彼は同じファッションをしていた。白いTシャツとブルージーンズの組み合わせだ。あのころを知る人に懐かしがられることを踏まえての自己顕示も兼ねたサービスである。思えば、栄作が大活躍した’90年代はスターのスターらしさが面白がられた最後の時代だった。反町隆史は「言いたいことも言えない」と全力でシャウトし、木村拓哉は「キムタクと呼ぶな」と本気で怒り、織田裕二は映画監督と大ゲンカ、加勢大周は坂本一生と芸名をめぐってモメたりした。ベテラン勢では、田村正和さんもまだ恋愛ドラマをやっていたし、勝新太郎さんだって生きていたのだ。栄作の再婚報道のおかげで、そんな時代がちょっと懐かしくなってしまった。気分は平野ノラ、である。PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。
2021年09月29日吉田カバンが、新レーベル「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」をスタートする。吉田カバンが新レーベル「POTR」をスタート1935年の創業以来、創業者の「一針入魂」の精神と「MADE IN JAPAN」にこだわった多種多様な鞄を作り続けている吉田カバン。今回、「ポーター(PORTER)」、「ラゲッジ レーベル(LUGGAGE LABEL)」に次ぐ新たなレーベルとして誕生した「POTR」では、これまでに培われた物づくりの経験を活かし、人々のライフスタイルに寄り添ったプロダクトを提案するという。概要吉田カバン 新レーベル「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」展開アイテム:ライフスタイルプロダクト
2021年08月09日日向坂46の潮紗理菜、丹生明里、松田好花が16日、神奈川・パシフィコ横浜で行われた「Sony presents DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~」(同所にて7月17日より開催)の記者発表会に、ヴァイオリニストの宮本笑里、ロックミュージシャンのDAITA、"恐竜くん"こと田中真士らとともに出席した。発表会前に最新技術を駆使した"新しい恐竜展"となる同展覧会を見学してきたという3人は、感想を聞かれると、潮は「入った瞬間から世界観があり、3D映像だったり、3D音響がすごく充実していて、実際に恐竜たちが動いている姿を見られるところがあったので、まさにタイムスリップしたかのような貴重な体験をさせていただき、時間も忘れてしまうくらい楽しかったです」と目を輝かせ、「図鑑で何トンとか、何メートルという数字を見てきたんですけど、その数字が大きくて想像しきれないところがあって、今日、自分の目で実物を見ることができて、迫力に圧倒されました」とコメント。丹生は「トリケラトプスの赤ちゃんと一緒に展覧会を回っている気持ちになれたのが楽しくて、現代だからこそ作られたものがたくさん飾ってあって勉強になりました。恐竜にも脳腫瘍があるというのを初めて知って、恐竜の世界にも病気とかがあったのかなって思うと、さらに恐竜のことを知りたいなと改めて思いました」と興味を示し、「やっぱり実物大の化石が感動的で、口を覗くと"こんな気持ちで食べられてしまうのか…"とか思って(笑)、その迫力を五感で体感できたので楽しかったです」と声を弾ませた。松田は「今回の目玉ともされているトリケラトプスのレインの化石を見させていただいたんですけど、約6600万年前からほぼ完璧な状態で(見つかって)保管されている化石なんだっていうことを知って、そんな化石が今回、日本初上陸ということで、貴重な化石を肉眼で見させていただけてとても光栄でしたし、すごくワクワクしました」と興奮気味に語り、「ポージングも迫力があるように形成されているんだなと感じましたし、レインと一緒にあったティラノサウルスのスタンも魅力的で、躍動感が素晴らしくて、360°周りから見ることができたので、すごく楽しかったです」と笑顔を見せた。また、同展覧会のアンバサダーを務める小坂菜緒が書き下ろした恐竜イラストがプリントされたグッズも販売されるそうで、潮は「小坂菜緒のサイリウムカラーが紫と白なので、このTシャツにも小坂菜緒が詰まっていてかわいいなと思います」と紹介し、丹生は「日常的に使えるグッズがたくさんあったので、私も使いたいなって思いました」とニッコリ。松田は「リアルな恐竜を科学博で楽しんでもらえるんですけど、グッズではかわいらしい恐竜も感じていただけるのかなと思うので、ぜひチェックしてほしいなと思います」とアピールした。さらに潮は、小坂から「恐竜に例えるとトリケラトプスみたい」と言われたことがあるそうで、「勝手にトリケラトプスに親近感が湧いていたんですけど、偶然にも私の手元に(小坂が書き下ろした)トリケラトプス(のコースター)があって、これは運命だなって思いました(笑)」と喜ぶと、丹生は「(トリケラトプスは)草食恐竜なんですけど、(潮も)葉っぱとか(野菜)がお好きなので」とその例えの理由を説明した。
2021年07月16日新国立劇場の吉田都舞踊芸術監督と、歌舞伎俳優、日本舞踊家の松本幸四郎との対談が実現した。吉田は6月5日(土)からの新国立劇場バレエ団『ライモンダ』の公演を、幸四郎は自らが構成・演出、さらに出演も務める第4回日本舞踊未来座の公演=祭(SAI)=『夢追う子』(6月4日(金)〜6日(日)、国立劇場小劇場にて開催、チケットは発売中)を控える。ともに多くのアーティストたちを率いる立場にいる二人だ。まずは日本舞踊の印象について、「踊り方の違いはあるけれど、伝統を大切にするという意味で通じる部分があると感じます」という吉田。幸四郎も「バレエはすごく繊細で、研ぎ澄まされた力強さがあると感じる。でも、古典を進化させ、時代に対応していくという点で共通しているなと思うんです」と、舞踊芸術に携わる者として思いを分かち合う。日本舞踊協会が2017年にスタートさせた未来座の舞台は、「いろんな題材、音楽、演出を取り入れることで、新たな日本舞踊を誕生させようという公演」と幸四郎。「とにかく、日本舞踊を得意技とする舞踊家がひたすら踊る、そのパワー、エネルギーを感じていただきたい」と熱を帯びる。多くの流派から47名もの舞踊家が一堂に会する、まさに“祭り”の舞台。演出を担う者として、「できているわけではないけれど、目指すところは、出演者が『いままででいちばんいい』と言われるような代表作、自信作にする」ことだという。これを受けて吉田も、「私も、皆が気持ちよく舞台に立てるよう環境を整えていきたい」。さらには、「大切にしたいのは、目指すところを明確にすることです。皆が同じ認識でいないと、注意をしても伝わらないと思うんです」と、演出家、指導者ならではの発言が飛び交った。吉田は現役時代、新国立劇場での『ライモンダ』初演(2004年)に主演しているだけに、ダンサーたちに伝えたいことは少なくない。貴族の娘ライモンダと十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌの恋物語を描く格調高い古典作品だが、「純粋に踊りを、またストーリー展開も楽しんでいただける。ルイザ(・スピナテッリ)さんの美術、衣裳の美しい色彩感覚が素晴らしく、私自身も観るのが楽しみなんです」とアピール。コロナ禍の中での活動が続くが、幸四郎の「持ち続けていれば夢は叶う!」という力強い声が、強く印象に残った。新国立劇場『ライモンダ』は、6月5日(土)〜13日(日)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。文:加藤智子
2021年05月20日石原さとみ石原さとみと綾野剛が主演を務める新ドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ、水曜夜10時)がスタートした。これまで数多くのドラマ主演を務めてきた石原さとみに対して、一部からはこんな声が聞こえてきた。「石原さとみは何をやっても石原さとみーー」。“何をやっても〜”の代表格と言えばキムタクだが、石原さとみは本当にそうなのか?ドラマのプロはどう見るか。ドラマ評論家の吉田潮さんに聞いた。■「何をやっても同じに見える」は本当?どんな役を演じても同一人物に見えるというのは、ある意味、役者として凄腕なのではないか?事務所の戦略なのか、本人の希望なのか、作り手側の勝手な思い入れなのかは知らんが、専門特化・差別化を実現できるのは選ばれし者の証でもあり。むしろ、いつのまにかその特色が「大物の風格」という扱いになり、伝説として語り継がれることもある。吉永小百合、沢口靖子、木村拓哉、深田恭子はもはや伝説というか、伝統芸能の域だし、米倉涼子やディーン・フジオカ、大谷亮平、有村架純に本田翼も、その背中を追っていると思われる。この「何をやっても同じに見える」枠にエントリーされているのが、石原さとみらしい。え、そうなの?垢ぬけないおぼこいもっさり娘役から着々と場数を踏み、ボリューミーな唇と媚びた可愛らしさを武器にしたせいか、一時期は女性票が低かった。ところが、逆転現象が起きた。女性誌や美容雑誌の表紙を飾るほど垢ぬけて、いまや連ドラの主演級までのぼりつめた石原。個人的には、何をやっても同じとは思わないけれど、この10年でメインやレギュラーのキャラクターを演じるようになってからは定型のパターンがあるな、とは思う。まず、「正」の石原。正しさやひたむきさ、当たり前にまっとうな感覚をもって共感を呼ぶ。もちろんドラマなので、ただの凡人ではない。それなりの能力や才能があったり、情熱や不屈の精神を持ち合わせていたりする。『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系・2012)では、東大卒で記憶力抜群だが就職できずに詐称しちゃったヒロイン、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系・2016)ではファッション誌希望だが校閲部に配属された編集者役、『アンサング・シンデレラ病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系・2020)では、医師よりも看護師よりも患者の人生にありえないくらい寄り添う病院薬剤師の役。そうそう、『アンナチュラル』(TBS系・2018)の凄絶な過去を抱えた法医解剖医役も、こっちかな。正直、ここは「何をやっても石原さとみ」というよりも、誰がやっても同じ「連ドラによくある王道のヒロイン」でもある。綾瀬はるかでも新垣結衣でも吉高由里子でも違和感なし。連ドラのヒロインは、ほら、大手事務所の当番制だからさ。石原本人というよりは、テレビドラマ業界があえて定型ヒロインを作り出しているわけで。だから「何をやっても同じ」枠に入れられるのではないか。一方、「邪」の石原。傲慢でワガママ、あるいはナチュラルボーンのあざとさを売りにするキャラで、周囲を巻き込んだり振り回したり惑わせたり。高飛車な物言いや我の強さ、類まれなる媚び感を前面に押し出すのは、石原の十八番でもある。『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系・2014)ではモテモテぶりぶりの魔性系ヒロイン、『ディア・シスター』(フジテレビ系・2014)では生活も下半身もゆるめで奔放な妹役、『高嶺の花』(日本テレビ系・2018)ではエキセントリックで高飛車&芸術家肌の華道家役、『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(TBS系・2019)では傲慢でワンマンなレストランオーナー役。この手の「邪」の役柄のほうが、本人も心の底から楽しそうというか、板についているというか、自然体な印象が強い。素に近いからこそ、「邪」の石原がワンパターンに見えてしまうのかもしれない。私は、「邪」の石原のほうが断然好き。綾瀬はるかや新垣結衣にはできないんじゃないかと思う「専門性」があるから。正と邪の役柄で、振り幅は結構あると思うのだが、いかがでしょう。評価は人それぞれだけれど、『失恋ショコラティエ』『アンナチュラル』『高嶺の花』あたりで、女優・石原さとみのレイヤーがぐっと増えて、多彩な女優になったような気もしている。■「観たことがない石原」を生み出せるかで、今期の新作。『恋はDeepに』(日本テレビ系)。石原が演じるのは海洋生物をこよなく愛する研究者。海中にレジャー施設を建設する会社の次男(綾野剛)とは、出会ったその日からいがみ合う。石原は、この手のドラマによくあるキャンキャン吠えるタイプかと思ったら、意外としっとり、湿度が高め。それもそのはず、石原はどうやらただの海洋学者ではない。初回の終盤、開発予定地の海を調査するべく、ひとりダイビングしていた綾野は、うっかり岩場に挟まって溺れかける。そこを偶然、石原が「虫の知らせ」ではなく「カニの知らせ」で気づいて助ける(お決まりの人工呼吸で救命ってやつですな)。そこでわかる。石原はウツボやミノカサゴ、カニとしゃべれる。あー、そっちかぁ。人魚姫的なヤツか。人間から離れちゃったかぁ。今のドラマ業界では、植物や無機物と会話できる「モコミ(※1)」的なファンタジー企画が通りやすいのか……。ともあれ、有能で怜悧な塩顔御曹司の綾野と、海の魔物・石原のファンタジーラブコメディというわけね。今回は「正」「邪」で言えば、「正」の石原。でも、神話というか童話というか要するにファンタジーが入っちゃってるので、手厳しい視聴者からどう判断されるか、だな。「今までに観たことがない石原」を生み出せるかどうか。個人的には、逆のほうがしっくりくる。つまり、綾野が魚としゃべって美しい海を守る心優しい魔物(塩顔だし)で、石原が得意の無慈悲と発音よさげだが感じ悪い英語力で、レジャー開発と海の汚染を進める企業サイドの人間を演じたほうがよかったのでは。ま、それこそ「何をやっても石原さとみ」になってしまうかもしれないが、「邪」の石原推しとしては、ちょっとだけ暴論吐いておく。(※1)1月から放送されていた小芝風花主演の土曜ナイトドラマ『モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜』吉田 潮(よしだ・うしお)1972年生まれ、千葉県船橋市出身。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)、『産まないことは「逃げ」ですか?』『親の介護をしないとダメですか』(KKベストセラーズ)などがある。
2021年04月21日稲垣吾郎、吉田羊らが出演する、リアルと虚構が入り交じるまったく新しいドラマ、よるドラ「きれいのくに」のメインビジュアルが公開された。美容師の恵理(吉田さん)と税理士の宏之(平原テツ)は再婚同士の夫婦。気になることと言えば、わずかな容姿の衰えと、最近セックスレスなこと、そして子どもを持つことを諦めたことくらい。結婚生活に不満はまったくない…はずだった。しかし、謎の女(蓮佛美沙子)が宏之の前に現れ、夫婦は不可解で信じがたい出来事に遭遇する。同じ高校に通う誠也(青木柚)、凜(見上愛)、れいら(岡本夏美)、貴志(山脇辰哉)、中山(秋元龍太朗)は幼なじみ。仲は良いが、最近は異性や容姿を意識し、ときどきちょっとぎこちない。ごく普通の高校生だが、唯一違うのは、彼らの周囲の大人のほとんどが“同じ顔”をしている国に暮らしているということ。街を歩く大人はみんな同じ男(稲垣吾郎)と女(加藤ローサ)の顔をしているそんな世界で恋をする。ある日、凜と恵理は映画館で出会い――。好きな人の、好きな顔になりたい――。そんな容姿へのコンプレックスを物語の中心にすえ、ドラマではほとんどの大人が“同じ顔”をした斬新な世界が描かれていく。今回到着したのは、稲垣さん、吉田さん、蓮佛さんらメイン出演者の顔を分割して重ね合わせるという、新しいドラマを予感させるモノクロのビジュアル。さらに、NHKのサイトでは、映像制作の裏側や、何役も演じた稲垣さんのコメントを収録した5分動画も公開されている。よるドラ「きれいのくに」は4月12日より毎週月曜日22時45分~NHK総合にて放送(全8回)。(cinemacafe.net)
2021年04月02日斉藤由貴’80年代、アイドルとしてスターの階段を駆け上がった斉藤由貴(54)。そんな彼女も今年で35周年を迎えた。個性派女優として多くの作品に出演、私生活では3度の不倫騒動を起こしても不死鳥のように復活する、彼女の半生を振り返る──。斉藤由貴が、今年でデビュー35周年を迎えた。’17年には不倫相手が自分の下着をかぶった写真が流出、“パンツ不倫”をした女優というイメージが強いかもしれない。しかし彼女、’80年代を代表するアイドルのひとりなのだ。’84年に『ミスマガジン』でグランプリを獲得すると、翌年には『卒業』でアイドル歌手デビュー。その年に『スケバン刑事』でドラマ初主演、’86年には朝ドラ『はね駒』でヒロインを務めた。ドラマウォッチャーの吉田潮さんは斉藤について、「下積みなしで芸能界の階段を一気に駆け上がりましたよね。当時、事務所からの寵愛がすごいな、って思っていました」『スケバン刑事』のときから女優としての斉藤を見てきた吉田さん。彼女の出演したドラマで印象に残っているものを聞いてみると、「’93年の『同窓会』(日本テレビ系)ですね。このドラマ、当時としてはかなり冒険した作品で、ゲイを題材にしたドラマなんです。今に比べてカミングアウトが難しい時代に、ゲイをテーマとして扱い、西村和彦や山口達也といった男性出演陣の全裸シーンが、ほぼ毎回ありました」その1話目の斉藤の登場シーンが衝撃的で忘れられないという。「毛じらみに感染して、“痒い”と股間をボリボリかくんですよ(笑)。それまでは清純派というか、そこそこキレイな役ばかりやってきた彼女がこんな役をやるなんて……。驚きましたね」デビューしてから約10年間は、ほぼ途切れることなくドラマや映画に出演し、演じる役の幅をひろげてきた斉藤。その中で’91年には尾崎豊、’93年には川崎麻世を相手に不倫騒動を起こす。「私、実は初めて女性のアイドルで好きになったのが、斉藤由貴なんです。取り繕ったり、ぶりっ子したりというアイドルとはちょっと違う、今までにない“純粋さ”を嗅ぎ取ったはずだったんですけど、ふたを開けたら“魔性の女”だったんだと(笑)」(吉田さん、以下同)この騒動のあと、’94年に一般男性との結婚を発表。斉藤自身、この時期のことをインタビューで、《あのときはいろいろやんちゃしていまして(苦笑)。たぶんマネージャーさんも「由貴ちゃんはそろそろ結婚してもいいんじゃないか」と思っていたんじゃないでしょうか》と振り返っている。デビュー10年、まだ20代での結婚を許した事務所の接し方も、斉藤という女優を育てるのに合っていたのでは、と吉田さんは話す。■「斉藤由貴」という独自の立ち位置「彼女の所属事務所・東宝芸能は、沢口靖子や長澤まさみ、最近だと上白石萌音という、人気女優を途切れることなく輩出しています。その中でもスキャンダルが多く、いちばんの問題児が斉藤由貴だけど、女優として育てていくのがうまいんですよね」ほかの所属女優とは違う、女優としての“立ち位置”を用意してきたのではないか、とこう続ける。「初めのうちは主演作もありますけど、結婚してからはバイプレーヤーとしての魅力が出ていると思いませんか?ちょっと色気があったり、ワケありだったり。悪女まではいかないけれど、めんどくさそうなやっかいな女という役では、すごくしっくりくるんですよね。これは彼女独特の立ち位置だと思います」ただの美人女優ではない、いろいろな役を演じることにより今に至っていると吉田さんは分析する。「三谷幸喜監督の映画『記憶にございません!』では、ちょっと癖のある料理人、宮藤官九郎のドラマ『吾輩は主婦である』(TBS系)では、妄想癖のある主婦──。派手に目立ったりはしないけれど、彼女ならではの役を演じていますね」女優として独自の道を進む斉藤。プライベートでは不倫を繰り返すなど、自由奔放な生き方をしてきた。この生き方は女性の目にはどう映るのか?「インタビューの受け答えや、雰囲気を見ていると“不思議ちゃん”。これは私の主観ですが、男性をたぶらかすというより、彼女は自分自身がいちばん好きなんじゃないかな、って。自分自身がこんなに好きな“斉藤由貴”を男性が求めるのは当たり前でしょ、と(笑)」とはいえ、嫌いな人は本当に嫌いなんだろうと吉田さん。だが、最近の若い人は斉藤が“魔性の女”と呼ばれていることを知らないと思うと話し、「尾崎豊を知らないという人も増えてますから。彼女自身も20世紀の“やんちゃ時代”は、なかったことにするくらいの潔さでいるんじゃないかな」■“黒い部分”が魅力に……’17年の不倫騒動では、決まっていた大河ドラマ『西郷どん』の出演を降板するという事態にもなった。前回、前々回とは時代が違うから、としながらも、これで少しは学んだのではないだろうか。「降板は痛手ですよね。言葉が悪いかもしれないけれど、“たかが”不倫で仕事を奪われる時代になっちゃったから。彼女もちょっと考えたと思いますよ。でもスキャンダルが一切ない、吉永小百合とか沢口靖子とかに私は興味が湧かないんです。人間として真っ白な人より、少し黒い部分があったほうがおもしろいじゃない」35周年ということで、歌手として自身の曲をリアレンジ。セルフカバーアルバムをリリース。《歌手を自称するのもおこがましいほど、私には歌の技量がない》と、歌手としての自分を自嘲する斉藤。では、女優としての彼女にドラマウォッチャーとして望むことを吉田さんはこう語る。「ドラマには絶対に必要な人だと思っています。かわいらしさを残しながら、図々しさもある、主役という王道ではない部分を、ちゃんと担える人です。竹内結子さんの遺作となった『スキャンダル専門弁護士QUEEN』(フジテレビ系)で、ふんわりとしながらも、突拍子もない過去の栄華を語る事務員を演じていましたが、これは斉藤由貴以外できない役でした。こういう役、もっと見たいですね」あと、どうしても演じてほしいキャラがあるという。「今後は色ボケしたおばあさんとか(笑)。3回の不祥事を乗り越えてきたんだから、ご本人が芸能界をやめると言わない限り女優を続けてくれると思います。作品を先頭に立ってリードしていく女優ではなく、気がつくとはびこっている、みたいな存在で楽しませてほしいですね」PROFILE●吉田 潮(よしだ・うしお)●コラムニスト、イラストレーター、テレビ評論家として『週刊新潮』で『TVふうーん録』を連載中。『幸せな離婚』(生活文化出版)『親の介護をしないとダメですか?』(KKベストセラーズ)など著書多数
2021年03月19日松本まりか 夜景をバックに、大きなグラスを手に持ち、時折こちらを見つめ、はにかみながら、松本まりかが歌う。「はじめて〜の〜チュウ〜きみとチュウ〜♪」いま、そんな『鏡月焼酎ハイ』のCMが物議を醸している。■再び注目「間接キッス、してみ?」彼女の持ち味でもある“あざとさ”を前面に押し出した演出に、ネットはザワザワ。「色っぽくてイイ」「めちゃくちゃ可愛い」とファンから喜びの声が上がる一方で、 「イライラする」「流れた瞬間、ミュート」「歌下手すぎ」と酷評も。意見は真っ二つ、好き派・嫌い派で論争が巻き起こっているという。そして今回の件で再び注目を集めているのが、数年前に放送されていた、同じく『鏡月』のCM。石原さとみが「間接キッス、してみ?」と飲みかけのグラスを差し出す、あのCMだ。妄想を掻き立てるシチュエーション&セリフに悶絶する人がいる一方で、当時も一部の人からは“あざとい”“やりすぎ”などと、反感を買ってしまった。 “コレ系”のCMは、いったい何が引っかかるのか。あざとさ?それともーー。「松本さんのCMにしろ、石原さんのCMにしろ、誰に向けた視点かといえば、男性に向かって言っている設定。男の目線を意識している設定が“あざとい”ってことであり、決して彼女たちが“あざとい”わけではないですよね」そう話すのは、週刊女性PRIMEの人気連載『オンナアラート』でもおなじみの、コラムニスト・吉田潮さん。「私は松本さんのCM、普通にかわいいなって思いますよ。ただ、ほろ酔いの女の人が舌足らずな感じで歌っていたり、縁側でホッコリ酒を勧める姿が、“男性が求めているもの”って感じで、その狙いが透けて見えたとき、“なんかイヤ”と思う人もいるんじゃないかな。私は檀れいさんの『金麦』のCMがあんまり好きじゃなかった。あれなんかモロに“飯作って待ってる、いい奥さん”的なものが前面に押し出されてたから」(以下同、吉田さん)そんな中、これらCMに批判的な意見を上げているのは女性で、“女性の嫉妬”がそうさせている……なんて声も聞こえてくるが、これについては、「女の敵は女じゃないっていうのは、女性はみんなわかってますよ。なのに、松本さんと石原さんがあざとくて、それに対して女がみんな嫉妬してるんだろうって、そういう構図を楽しむ人たちが、ムカつくって話ですよね」とバッサリ。そもそも、“あざとい”の意味も、女性たちの間では変わってきているのでは、と吉田さん。「ちょっと前まではあざといって毛嫌いされたものだけど、最近は『あざとくて何が悪いの?』って番組があるくらいだし、あざとい=かわいい、みたいな。小林麻耶とか田中みな実とか、彼女らはあざとさを武器にのし上がってきたわけだし、もはやあざとさは“芸”の一つ。あざといから嫌われる、という風潮でもなくなってきた気がします」今回の松本まりかのCMに関しては、吉田さんのように肯定派が多いのも事実。CMが炎上していると話題に上がったときには「彼女は台本通りにやってるだけ」「まりか様は悪くない」と言った擁護派も現れた。ただの「炎上案件」で終わらせないところに、松本まりかの凄みを感じさせる。「女優として実力もキャリアもある。彼女が売れたのは30代半ばだし、やっぱりいろんな艱難辛苦(かんなんしんく)を乗り越えてきたわけですよ。そんなCMの一つが炎上したところで、彼女は負けないというか(笑)。それに松本さんは女性票が高い。同じ“あざとい”でも、田中みな実のことが嫌いな人はいても、松本まりかを嫌いな人ってあんまりいないんじゃないかな」確かに、男性からの支持はもちろん、女性から嫌われそうだけど嫌われないという、不思議な魅力がある。■で、何のCMでしたっけ?加えて、YouTubeのサントリー公式チャンネルにアップされたCM動画の再生回数を見ても、彼女への(またはCMへの)関心度の高さがうかがえる。15秒バージョンは40万回を突破!「賛否両論あって、ネットでも話題になり、YouTubeの再生回数も伸びているということは、CMとしても成功といえば成功なのかな。だけど、あれ?これって何の商品のCMだっけ?ってなるのが正直なところ(笑)。例えば天海祐希さんが出演していた缶チューハイ(-196℃ ストロングゼロ)のCM。あの天海さんのキャラは男の人が求めるものではないけれど、お酒の刺激感とか、爽快感、その商品がどんなものか伝わってくるし、飲んでみたいなってなる。でも『鏡月』のCMは、商品よりも女優に目がいっちゃって、あれを見たからって『鏡月』を飲もう、とまでならない。そういう意味では、CMとしてこれでいいのかな?と思いますが。ただ酒飲みから言わせれば、『鏡月』はバーやスナックでボトルキープされてる酒って感じだから、話題の女優を使って、これまでのイメージを払拭するためにはいいのかも」CMは世相を表すもの。今後、女性が出演するお酒のCMも、形を変えていくのでは?「10年前と今では、性的な役割が変わってきた。洗濯洗剤のCMも、生田斗真、二宮和也、菅田将暉……と、今や男性の起用が多いじゃないですか。洗濯をするのは女性だけじゃないってメッセージもあるのかなと。お酒のCMも変わってきてるとは思うんですけど、なぜか“割りもの系”は、女性をほろ酔いにさせて、色っぽくするモード。“ウイスキーがお好きでしょう”のCMでの井川遥とか小雪とかもそうだった。ローラの『ジムビーム』のCMみたいに、ただただかっこいいやつとか、女が飲んでウメェみたいなCMがもう少し増えてもいいと思うんですけどね(笑)」何はともあれ、これだけ話題になることを見越していた企業側の計算勝ちといったところか。10年後、このCMを見たときに、私たちがどう思うか。そこに描かれていた「女性像」にゾッとするか、可愛いと思えるかーー。そこに答えがあるのかもしれない。
2021年03月19日碇利恵容疑者(左)と赤堀恵美子容疑者(右)言葉巧みにママ友を“洗脳”し、子どもを虐待死させた「5歳児餓死事件」が世間に衝撃を与えている。そこで考えさせられた。「女友達」とは何なのかーー。(コラムニスト・吉田潮)■「たったひとりの親友」は危険ネットの見出し「胸腺萎縮」が目を奪った。昨年福岡で起きた5歳児餓死事件だ。5歳の男の子が母親である碇利恵容疑者とそのママ友・赤堀恵美子容疑者から虐待を受けて亡くなったという。事件の経緯が報道され、余計に目が離せなくなった。なぜなら女友達について考えさせる事件だったから。「友達は数多ければいいというものではない。何でも話せる親しい友人がひとりいれば」なんて思っていたけれど、「たったひとりの親友」も危険だと考え直した。保護責任者遺棄致死容疑で逮捕されたのは男児の母親と、そのママ友。母親によれば、そのママ友の指示に逆らえなかったという。子どもの幼稚園で知り合ったふたりは仲よくなるが、ママ友はありもしないトラブルを吹き込んだ。「ママ友があなたの悪口を言っている」「あなたの夫が浮気をしている」信用しきった母親は、裁判費用や浮気調査費用をママ友に託した。その額は1000万以上。さらに夫とも離婚してしまう。その後、母親が受け取る生活保護費や児童手当、児童扶養手当など、毎月約25万円をママ友に搾取されていたという。男児に食事を与えず、餓死させた後も、母親に携帯電話を壊すよう指示したママ友。恐怖による支配のやり口は、尼崎事件(2012年に発覚した連続殺人死体遺棄事件。複数の家族が監禁、虐待され、多くの被害者を出した)の主犯格とされる角田美代子をほうふつとさせる。母親は調べに対し、「洗脳され、ほかに頼れる人がおらず、肉親のように思ってしまった」と供述。たったひとりのママ友に、人生とわが子を奪われた彼女を一概に責めることはできない。言葉巧みに洗脳されたというのもわからんでもない。「仕事がうまくいかない」「夫や恋人とうまくいかない」「子育てに疲れている」など、ちょっと心が弱っているときに、強い口調で周囲を圧倒する女が寄ってきたら「頼もしい人」と勘違いしてしまう。もともとこの母親は人の顔色をうかがい、空気を読んで自己主張をしないタイプだったようだ。一方、ママ友はクレーマーとして有名だったらしい。推測だが、他人に気を遣って同調することを心がけてきた女にとって、がさつで言葉は汚いが、強く自己主張をする女は頼もしく見えたのかもしれない。たとえそれが正しくなくても、自分には到底できないことを堂々とやってのける姿に憧れを抱くという構図もあったのではないか。■どんな女友達でも「真偽の検証」をこの手の話を聞いて「私だけは大丈夫」と思った人がいたら大間違い。闇の深い人物は実に魅力的に見える。見えてしまう。危機感をもって女友達注意報を発令しておく。まず、「ほらふき」と「嘘つき」の違いを見極めることだ。ほらふきはその場を楽しませるためのリップサービスということもある。だいたい話がデカい。主語は自分。自分を大きく見せるためのネタだなと話半分に聞き流すこと。でも、嘘つきは主語が他の人になる。「〇〇さんがこう言ってたよ」「××さんから聞いた話」「みんなそう言ってる」と話す。そして、周囲への不信感を煽り、つながりを断とうとする。福岡の事件のママ友の言葉を改めて見ると、よくわかる。その人の言葉だけを信じていたら、周囲に人がいなくなる。それこそが狙いなのだから。以前、私にも嘘つきの女友達がいた。「〇〇さんがこう言ってたよ」というので、〇〇さん本人に直接確かめたところ、大嘘だった。むしろ逆の発言をしたと言う。もうその時点で縁を切ろうと思った。悪しき人ではなかったが、縁を切って正解だった。その後の報道によると、このママ友が名前や年齢を偽っていたことや、前の夫名義で借金をしてトンズラしていたことがわかった。周囲には「DV夫から逃げてきた」と嘘をついていたともいわれている。彼女の闇が深すぎて恐ろしいのだが、「嘘つきは泥棒の始まり」であり、嘘に嘘を重ねると犯罪はエスカレートするのだと証明したようなものだ。私の身近でも、さらっと学歴や経歴を詐称する人がいたので、なんとなく腑に落ちた。特に海外留学とか外資企業勤務って、簡単には確認できないからよく使われるよね。うしろめたさは人を情熱的な冗舌にする。そして嘘が通用していくと、罪悪感はどんどん薄れていく。人の人権や生活、命を奪っても罪の意識がないモンスターが誕生するのだ。どんな女友達でも「真偽の検証」は必要だと思う。このママ友は「裁判」だの「浮気調査」だのと、手続きが面倒で専門家を必要とする案件を代理で行ったとうそぶいたようだ。「ヤクザに頼む」などの稚拙な作り話も鵜呑みにせず、疑うべきだった。金が絡むのならなおさら、書類を確認して事実関係を把握すべきだった。また、話の中に人名なり会社なりの固有名詞が出てきたら、ネットで検索して、電話をかけて確かめるくらいの慎重さが必要。なんだか詐欺対策みたいになってきたけれど、「女友達」「ママ友」だからといって油断しちゃならねーってことよ。そもそも、まず大前提として「友達で金のやりとり」がおかしい。いくら頼りになる、信用できると思っても、女友達が金と生活を支配する関係はどう考えても異常だ。そこでやはり「複数の女友達」が有効である。男でもいいのだが、ええかっこしいの男性よりも、しょっぱいことを平気で言ってくれる女友達が複数いたほうがいいと思った。たとえ絶大な信頼を寄せる女友達ができても、オンリーワンは危険だ。複数の女友達とほどよい距離感を保ちながら、近況を報告したり相談しあえていれば、真偽の検証もできたのではないか。トラブルがあったにせよ、いろいろな意見や考え方、解決方法があるとわかれば、洗脳されて思考停止状態まではいかなかったはず。母親にはほかに女友達がいなかった。だから悪しきママ友ひとりにたかられ、生活も人生も支配され、正気もわが子も失った。そこが悔やまれる。ちょうど女友達をテーマにしたドラマ『ナイルパーチの女子会』(土曜21時~、BSテレ東)にドハマりしていたところで、この事件を知った。束縛と支配欲が強くて女友達ができないエリート女性が、ずぼら主婦ブロガーの人生を食い荒らしていく物語で、もう少しライトでベクトルの違う話ではあるが、根底には何か通じるモノがある。女友達の関係に「支配」「束縛」「依存」はない。何かの「代行」も頼むべきではない。そして「金のやりとり」もない。もしこれらが発生したら、もう友達ではないと思え。私の周りにも、闇が深い魅力的な女友達に翻弄された友人が数人いるし、自分も案外弱い。すぐ信用しちゃう。友達の境界線は自分なりにきっちり引いておくべし。この事件を特異な洗脳事件と片付けず、他人事と思わないことだ。友達が少ない人は、特に。吉田 潮(よしだ・うしお)1972年生まれ、千葉県船橋市出身。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)、『産まないことは「逃げ」ですか?』『親の介護をしないとダメですか』(KKベストセラーズ)などがある。
2021年03月10日ウートピの2月の記事ランキング(集計期間:2021年2月1日〜28日)を振り返ります。1位向井理に背中を押されて、私はマネージャーという仕事を辞めた。1位は、“伝説のマネージャー”田島未来さんインタビューの第1回でした。俳優の向井理さん、波瑠さんらを見いだした敏腕マネージャーとして知られる田島さん。現在は、3人の子育てに追われながら、湘南で芸能プロダクションを経営しています。田島さんのキャリアについてお話を伺いました。2位夫の浮気を許すのが “いい女”?【アルテイシア】2位は、アルテイシアさんの連載『モヤる言葉図鑑』から「夫の浮気を許すのが“いい女”?」でした。「男性に都合のいい言葉オブ・ザ・ワールドである」というアルテイシアさんと、その言葉の背景を一緒に考察していきます。3位「する」ことよりも「しない」こと信用を積むってどんなこと?【DJあおい】3位は、DJあおいさんの連載『私は仕事ができない。』から、信用についての回がランクイン。仕事で「信用を積み上げる」と聞いてもピンとこないという相談者さんに、あおいさんは「信用できる人って、他者より抜きん出るアクションをする人ではなくて、人として当たり前なことを誰よりも順守している人だと思う」と言います。4位もう、若さという期間限定の強さに振り回されない。『その女、ジルバ』がもたらす意識改革4位は、ライターの吉田潮さんのドラマ評がランクイン。今回取り上げた作品は、現在放送中の土曜ドラマ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)です。40歳のヒロインが平均年齢70歳の高齢ホステスバーの扉を開いたことで始まる物語。吉田さんは「『あれは私だ』と思った女性がこの国にどれだけいたことか」と言います。5位空気を読めすぎてつらい…“いい子”をやめる方法【DJあおい】5位にもDJあおいさんの連載がランクイン。「その場の空気を読めすぎてつらいときがある」という相談者さん。あおいさんは「精神的コンディションによって大きく左右される能力のような気がします」と言います。さらに「精神的に弱っているときほどネガティブな情報を拾ってしまうので、その空気によってさらにネガティブに陥り、また神経過敏になりネガティブな情報を拾ってしまうという悪循環」「何がつらいって、空気の圧力に負けて『NO』と断る能力が弱くなってしまうのがつらい」と。そんなとき、どうしたらいいのでしょうか——。6位人間関係のしがらみが面倒くさい…“おつなぎ文化”に馴染めない私は冷たい?【DJあおい】6位にもあおいさんの連載がランクインしました。仕事柄知り合いが多く「紹介していただけますか?」と言われることが多いという相談者さん。“おつなぎ文化”に馴染んでいる人を見ると「面倒見がよくて偉いな」と思ってしまうと言います。そんな相談者さんに憤慨する気持ちもわかるけれど、自分自身もそのおつなぎ文化の恩恵を受けてきたのだと話します。7位「もう離婚かな…」夫の中で家族よりもマルチ商法が上回った瞬間7位は、妻がマルチ商法にハマって娘と一緒に出て行ってしまったことをきっかけにマルチ商法の情報収集と情報発信を開始したズュータンさんの『妻がマルチ商法にハマって家庭崩壊した僕の話。』(ポプラ社)からの抜粋記事がランクイン。8位すべては義弟の贈り物からはじまった…夫がマルチ商法にハマった話8位にも、ズュータンさんの著書からの抜粋記事がランクイン。本書では、ズュータンさんんの妻がマルチ商法にハマり家を出るまでの2年間のこと、妻の身に起こっていたこと、ズュータンさんがSNSでマルチ商法の被害を発信し始めたら起こったことや5人の被害者たちの体験などが赤裸々につづられています。9位「幸せ太り?」ってふつーに悪口じゃないですか?【アルテイシア】9位にもアルテイシアさんの連載がランクインしました。こちらの回で採集したモヤる言葉は「幸せ太り」です。幸せとつければOKなのか——?他者の見た目について口にする前に考えておきたいことについてつづっていただきました。10位『AV女優ちゃん』は、「遠い国の話」だと思いたかった物語だ【三宅香帆】10位は、三宅香帆さんの書評がランクイン。漫画『AV女優ちゃん』について書いていただきました。「私たちはつい、AVに出演する女性に対して「彼女たちは好きで仕事をしているんだろう」「自分で覚悟してこの職業に就いているんだから、職業差別をするのはよくない」と、過度な主体性を見出してしまう。しかし現実はそんなことはない。先の人生を見据えた覚悟なんて、できるわけがないのだ」遠い話のようで、実は私たちのすぐ隣にある現実なのだと三宅さんは指摘します。■SNSをフォローすると最新記事がタイムラインに届きます!facebook: @wotopiTwitter: @wotopinews
2021年03月02日現在放送中の土曜ドラマ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)は、池脇千鶴さん演じる主人公の笛吹新(うすい・あらた)が平均年齢70歳という高齢ホステスのバーの扉を開くことから始まる物語です。真面目に歳を重ねてきたけれど、自分には何も残っていないのではないかと不安に思ったとき、『その女、ジルバ』からどんなメッセージを受け取ることができるか、ライターの吉田潮さんに寄稿していただきました。残業はないが夢も希望も貯金もない…「あれは私だ」笛吹新、40歳。福島県出身。短大卒業後、大手百貨店の本社で売り場担当だったが、結婚を考えていた男にフラれ、30代後半で倉庫会社に出向。残業はないが夢も希望も貯金もない。そんな女がひょんなことから超高齢熟女バー「OLD JACK &ROSE」で、ホステスとして働くことに。底抜けに明るく温かい熟女たちに囲まれ、「女の人生かくあるべし」を学んでいく。漫画『その女、ジルバ』(有間しのぶ著・小学館)である。これを東海テレビがドラマ化。主演の池脇千鶴をはじめ、江口のりこ、真飛聖ら腕の確かな女優陣で「四十女の憂い」をリアルに描き、中年女性の心をわしづかみにしている。そして熟女ホステスは草笛光子、中田嘉子、草村礼子、久本雅美で固め、色・毒・俗とぬくもりをバランスよく配置。黒一点、渋さで引き締めるのはマスター役の品川徹。地に足ついた堅実なキャスティングも高く評価されている。なんといっても主役の池脇。朝起きても、顔と体の疲れは蓄積したまま。化粧やおしゃれをする気力もわかず。丸まった背中を地味なジャンパーに包み、開き気味の足でチャリをこぐ。公園で倒れた老婆の姿に自分の将来を重ね、不安を増殖&自家培養。もはや、前も上も向く気力すら沸かない四十女の演技が見事で、「あれは私だ」と思った女性がこの国にどれだけいたことか。「女は四十から(シジュウカラ)」日本では、ドラマのヒロインははちきれんばかりのみずみずしさやあどけなさが求められる。初回の登場時は相変わらず「遅刻、遅刻~」と走ってイケメンとぶつかったり、助けられたり、大喧嘩で始まるのが定番だ。自己投影しがたいヒロインはどこか絵空事で、胸に刺さる切実さや痛みはない。『その女、ジルバ』は真逆だった。若さに絶大な価値と力があると思わされて、自分を卑下してきた女性たちの胸を射抜いて束にしてヒモで結んだ一体感があった。新は、自己評価が低く、何事も自己完結する癖がある。諦めの境地だが達観まではいかず。若さへの固執はゼロではないが、かといって猛然と加齢に抗うでもない。そんな彼女を変えたのは、熟女ホステスたちのモットー「女は四十から(シジュウカラ)」。若さ礼賛の風潮を軽やかに蹴飛ばし、年齢を重ねることをプラスにとらえるパワーワードだ。個人的には「捨てていいのは操と過去だけ!」という文言も実にしっくりきた。貞操観念も黒歴史も捨てちゃいなと断言する熟女たちの格言は、底抜けに明るく潔く気持ちがいい。自分の居場所を見つけた新は、生活も思考も価値観も一変。前と上を向いて歩き始める。ドラマでは今のところ「働く四十女の来し方行く末」がメイン。正社員出向組と倉庫会社社員のわだかまりに始まり、リストラ危機、帰郷問題、と独身四十女たちの人生岐路を丁寧に描写。原作では、戦後を生き抜いた熟女たちやジルバママの凄絶な過去、辛酸をなめた日系移民の真実など、濃く深く厚みのある物語が展開されている。「若さ=強さ」という思い込みドラマを観て、さらに原作を読んで、思うことはふたつ。まず、「若さという期間限定の強さに振り回されない」ことだ。誰もが老いる。たとえ若く見せることはできても、若返ることはほぼない。若さに自分の価値や魅力を置きすぎると、そのあとがつらいだけ。原作で、首がもげるほどうなずいた箇所がある。新がマスターの孫娘(高2)と会ったときに、「自分が歳をとったなと自覚するのは若い女の子に身がすくむこと。老いは弱さです」と心の中でつぶやくシーンだ。まばゆいほどの若さに直面すると、なぜか恐怖を覚える。それは若さ=強さという思い込みがあるから。自分の老いを痛感させられるのが怖い。新の言う通り、老いは弱さなのだ。でも自分の弱さを認めて受けいれると、人は強くなれる。まずはそこからだな。美しさや賢さや豊かさは平等ではないが、若さだけは平等に失われる。この事実を肝に銘じて、年を重ねる喜びをもっと味わおうと思う。「若い」と言われたら、褒められたのではなくバカにされていると思ってもいいくらい、価値観を変えたほうがこの先数十年が楽になる。期間限定ではなく、永久不滅の強さを身につけようと思った。もうひとつは「自己肯定感の強い人と一緒に過ごす」ことの重要性だ。自己評価が低い新が熟女たちに魅了されたのは、何も自分が若い娘扱いでちやほやされたからだけではない。あのバーのホステスはみな、自信に満ちあふれている。ぎっくり腰だろうと後期高齢者であろうと、それぞれが女のプライドと美学をもっている。今の自分を「好き」と言える、自己肯定感の強い人たちなのだ。「みじめ」のレッテルをはがすのは…実際、新も随所で自己肯定というか、発想の転換に成功している。「独身(ひとり)だけど孤独(ひとりぼっち)じゃない。忙しくてにぎやかで面白い」「女の独りはさびしい、情けない、心細い、わずらわしい。けど、おかげでこの店で働いてる」現状の自分を肯定できるようになった新は、ホステスという職業にも誇りをもち始める。独身、四十路、出向で倉庫勤務。世間や社会が張り付けてくる「みじめ」というレッテルを、自らの手でひっぺがすことができたのだ。自分を肯定していれば、小さなことも幸せと思えるようになり、人生で多幸感が増すことを証明している。もちろん、あまりに強い自己肯定で、万能感と勘違いした人とは距離をおいたほうがいいが、少なくとも現状の自分を受け容れて笑い飛ばせるくらいしなやかな人とは、密につながっておきたいもの。これは年齢も性別も関係ないが、年上の女性ならばより頼もしいなと思った。『その女、ジルバ』がもたらす意識改革はどのくらい女性たちの間で広がるだろうか。後ろばかりふりかえっていた女が前を、下ばかり見ていた女が上を向ける世の中へ。「私は何ももっていない」ではなく、「私はこれから何をもつか選べる」と思えるようになればいいな。(吉田 潮)
2021年02月13日レポーターに囲まれる渡部建「本当に申し訳ないです」「本当に迷惑をかけてしまって」「本当に反省しています」「本当にこればっかりは」「本当に……本当に…」3日夜、不倫騒動で活動自粛中のお笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建が、都内で会見を開いた。こんなに説得力のない「本当に」という言葉があるだろうか、と思ってしまうほど「本当に」という言葉が連発された会見だった。■しどろもどろの渡部にマスコミもヒートアップ「何を今さら」「もう顔も見たくない」といった批判が集中、”フルボッコ会見“で渡部が何を語るのか注目を集めたが、結局、渡部が弱々しく謝り続けると言う、なんとも中身のない会見で、後味の悪いものとなった。そんな中、渡部本人と同じく注目を集めたのが、渡部の周りを囲み、容赦なく厳しい質問をぶつけ続けたレポーターたち。「3月に不倫騒動で謝罪会見を開いた東出昌大さんのときと同じく、昨日の会見でも、本人の回りは女性レポーターがガッチリ固めていました。厳しい質問攻めに渡部さんは終始タジタジ。最後は汗びっしょりになっていましたね。不倫した男は女性の敵、それに年末の『ガキ使』への出演が物議を醸している真っ最中だったので、渡部さんが猛攻撃を受けることは予想していましたが……」(会見の会場にいたスポーツ新聞記者)曖昧な解答を繰り返す渡部に対し、しびれを切らしたかのようにレポーターたちはヒートアップしていく。同じような質問を繰り返しぶつけ、渡部が「答えられません」と言っても食い下がり、まるで怒った視聴者代表と言わんばかりに「なんでですか!」「どうしてですか?」と責め続ける。そういったやりとりが悪目立ちしてしまい、これにはネットなどでも「イジメみたい」と言う同情の声が上がる結果となった。さらに、とある男性レポーターが、途中で放った「我々も“ガキの使い”で来てるんじゃないので」という一言。そのとき、周りにいた報道陣からは笑いが上がった(一方で、これに引いてる記者もいたという)。そのレポーターの“言うたった感”、乾いた空気に響く、嘲笑うかのようなイヤな笑い声。そして微妙な表情で弱々しく答える渡部……。「そのやりとりは、見ていた多くの人が不快に感じていたようで、昨夜は『記者の質問』というワードがトレンドに上がっていました。そこには記者の質問のレベルが低すぎるとか、偉そうとか、女性記者の“私たちは女性の味方です”という歪んだ正義感が気持ち悪いとか、辛辣な意見がズラリと並んでましたね。メンタリストDaiGoさんは、会見後すぐに“今世紀稀に見る胸糞会見だった”と怒りの動画をYouTubeにアップしていました。(動画タイトルは『渡部さんの会見で胸糞質問したサイコパス記者の正体を暴きます』)質問する側とされる側のバランスが全然とれてなかったんだと思います。うまく行けば、レポーターの質問も渡部さんを救うことになったかもしれない。実際、助け舟を出そうという気持ちで臨んだレポーターの方もいたと思います。ただ、今朝の『グッとラック!』でロンドンブーツの田村淳さんもおっしゃってましたが、渡部さんはレポーターたちをうまく味方につけられなかった。結果、本人と報道陣も共倒れしてしまい、視聴者に最悪な印象を残してしまった。それにこのコロナの第3波真っ只中ですから。あの“密”具合に疑問を感じる視聴者も多かったようです」(前出・スポーツ新聞記者)■加藤浩次、坂上忍も苦言その後も「答えてほしい」記者と、「答えられない」渡部の平行線は続き、もはや渡部が誰に謝っているのか、何のための会見なのか、イマイチよくわからないまま、100分にも及ぶ「謝罪会見」は幕を閉じた。4日に放送された、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)でMCの加藤浩次は、渡部の悪い部分はきちんと悪いと伝えた上で、会見の様子についてこう答えた。「心無い質問というか、俺がイラッとしたのは、ちょっと渡部を小馬鹿にするような感じがあったのね。質問とか。それって絶対だめだと思う。そこって何なんだよと。なんでマウンティングしちゃってんの。気持ち悪くないか?」また、同日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)でも坂上忍が、会見での一部報道陣の発言に対し、「渡部君を嘲笑するようなやり方は、あってはならない」と苦言を呈した。この一連の流れについて、昨晩、最初から最後まで会見を見ていたというコラムニスト・吉田潮さんは、こう話す。「渡部さんはお笑い芸人であり、ツッコまれちゃう人なんでしょうね。不倫っていう格好のネタですし。これがもし大御所の俳優さんとかだったら、マスコミもこういう感じには聞かなかったのかなとも思います。私は渡部さんがやったことに対して女性たちが怒るのもごもっとも、っと思っているので昨日の女性レポーターたちに対して嫌だなとは思いませんでしたけど、後半に男性レポーターが入ってきて“我々もガキの使いで来てるんじゃない〜”とか言って大喜利みたいになってたのはちょっと……。面白くもないし、締まりのない会見だったので、その場にいた男性記者がなんとかしなきゃって思ったのかもしれないですけど、見ていて気持ちのいいものではなかったですね」また、昨日の会見が“失敗”に終わった要因について、こう言葉を続ける。「こういうの(謝罪会見)って順番が決まってたり、台本みたいなものがあると思うんですけど、昨日はABEMAとかネット配信だったから時間制限がなかったのかな。1時間40分もやってたから、収拾がつかなくなっちゃったのかもしれないですね。時間を持て余して、最初の方に聞いた質問を後半にも繰り返し聞くみたいな感じになってましたから。仕切りの悪さみたいなのも影響していたんだと思います」渡部は妻・佐々木希や、家族、関係者には謝罪しているという。それならもう終わりでよくないか、という声もある。今回の会見は、渡部にとってもマスコミにとっても、ただただマイナスになってしまった。そして怒りの矛先は、本人から報道陣に向けられるという悪循環。いったい、そこには何の意味があったのだろうーー。謝罪する側はもちろん、「記者の質問」の質が問われる昨今、我々マスコミ側にも課題を残した謝罪会見になったのではないだろうか。
2020年12月04日NMB48・吉田朱里の発案で実現した音楽番組『MY PLAYLIST 7』が、23日より吉田の公式YouTubeチャンネルにて配信された。NMB48の楽曲の中から、推し曲7曲のプレイリストを“MY PLAYLIST 7”として発表する同番組。「もっともっと歌番組に出たい!」というNMB48の強い思いを吉田が形にし、「歌番組つくってみた」というタイトルでYouTubeに公開された。“毎週オンエア”されており“高視聴率で10年目”と、設定もしっかり練られている。司会を吉本新喜劇・川畑泰史が、アシスタントをメンバーの安田桃寧が務め、オリコン1位を獲得した24thシングル「恋なんかNo thank you!」の選抜メンバーと、派生ユニット・だんさぶる!、難波鉄砲隊其之九、Queentet、LAPIS ARCHが出演した。だんさぶる! からプレイリストを発表したのは、NMB48キャプテンの小嶋花梨。「HA!」は「NMB48が持っている大阪の強い女のイメージが出ていて、一番イキって踊れる」と紹介するも「私は埼玉出身ですけど」と明かす小嶋に「大阪ちゃうんかい!」と川端が鋭くツッコむ。NMB48・10周年企画のファン投票で選ばれた難波鉄砲隊其之九は、山本望叶がプレイリストを紹介するも、塩月希依音が「理由をたくさん書いたのに選ばれなかった」とクレームを入れる一幕も。吉田、渋谷凪咲、村瀬紗英が所属するQueentetは、村瀬がプレイリストを発表。「『儚い物語』はオリジナルメンバーじゃないけど、熱唱したくなります」という意見に、吉田も「あ~、わかる!」と共感。ただ吉田にとっては「一生やりたくないけど、好きな曲」に位置しているという発言も飛び出した。「一生やりたくない」理由は番組内で明かされている。LAPIS ARCHは、休日の1日というテーマで7曲を選んだという梅山恋和のプレイリストを。一番の推し曲「おNEWの上履き」の紹介では、小嶋が「曲中、恋和のジャンプがどんどん高くなって、最初は大の字だったのに、土になった」と、梅山の跳躍を絶賛。川畑とLAPIS ARCHの4人で実際にジャンプにも挑戦した。最後に登場した「恋なんかNo thank you!」の選抜メンバーからは、吉田がプレイリストを紹介。「夢に色がない理由」は「この曲を聴いて号泣しました」と歌詞についての思いを語り、21日より始まった吉田プロデュースの7期研究生公演「Will be idol」の最後の曲にも選んだことを明かした。吉田の卒業について小嶋は「朱里さんが卒業することで危機感もあるけど、メンバーそれぞれ頑張るしかないので、不安はありません」とコメント。白間美瑠も「あかりんが作ってくれた道は大きいです。私も最後の1期生として頑張りたい」と心境を語った。
2020年11月24日女優としてさまざまな作品で活躍する、吉田羊(よしだ・よう)さん。出演作品以外にも、過去に出演したバラエティ番組で、俳優の吉田鋼太郎さんを魅了したエピソードが明かされるなど、そのプライベートが話題になったこともあります。そんな吉田羊さんの彼氏に関する情報や、相手がジャニーズアイドルという噂などをご紹介します。吉田羊の彼氏と噂される人物は?これまでに、俳優の西島秀俊さんや劇作家・映画監督などで活躍する三谷幸喜さん、お笑いコンビ『ピース』の又吉直樹さんとの熱愛が噂されてきた吉田羊さん。しかし、どれも噂の域を超えず、決定打に欠けるものばかりでした。そんな中、2016年に大々的に報じられた熱愛相手が、ジャニーズのアイドルグループ『Hey! Say! JUMP』のメンバー、中島裕翔(なかじま・ゆうと)さんです。中島裕翔、吉田羊との熱愛報道に無言『SUITS/スーツ』で織田裕二と初共演し「勉強になった」中島裕翔さんは、『Hey! Say! JUMP』のメンバーとして活躍するかたわら俳優としても活動中。ドラマ『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)やドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)など、話題作への出演も目立ちます。\Happy Birthday!中島裕翔さん/本日8月10日は、我らが中島裕翔さんのお誕生日です㊗️㊗️㊗️おめでとうございます㊗️㊗️㊗️中島さんにとって素敵な1年になりますように…♡ #SUITS2 #ドラマスーツ #中島裕翔 #誕生日 #中島裕翔誕生祭 pic.twitter.com/NbvaSenY9E — 『SUITS/スーツ2』ご視聴ありがとうございました (@drama_suits) August 9, 2020 そんな中島裕翔さんが所属するジャニーズ事務所といえば『恋愛禁止』という厳密なルールこそないものの、恋愛ネタはご法度。また、吉田羊さんと中島裕翔さんの年齢が19歳差、ほぼ20歳という年の差でも話題を呼びました。週刊誌『週刊ポスト』が報じたところによると、中島裕翔さんが吉田羊さんの自宅に7連泊したといい、記事には2人が寄り添って歩く写真も掲載されています。なお、2人に共演経験はなく、記事によると出会いはバーとのこと。週刊誌では、同じバーのマスターを介して親交が深まり、交際に発展したと伝えています。吉田羊の熱愛報道にジャニーズ側の反応は?吉田羊さんと中島裕翔さんの熱愛が報じられた後、ジャニーズ事務所側は「仕事について相談に乗っていただいたことはあるようだ」としつつも「交際という事実はありません」と2人の関係を否定。吉田羊さん側の事務所もまた「役者の仲間の1人であり、交際はしていない」とコメントしました。一方で、出席するイベントなどで中島裕翔さんとの関係に関する質問を振られても、沈黙をつらぬき続けた吉田羊さん。しかし、熱愛が報じられた直後に出席した『日経ヘルス Presents ビューティーミューズ大賞2016』では、「基本的にはすべてが試練」「意味がある試練だと思っているので、しんどいですし、外に出られないこともありますけど、そこにきっと意味があると思っていれば、乗り越えられる」と意味深な発言をしたこともありました。『日経ヘルス Presents ビューティーミューズ大賞2016』出席時の吉田羊なお、この日のイベントではファンからの声援を受け涙するひと幕も。最後には「あなたを大事だと思っている人もきっと笑顔になると思いますので、日々笑顔で過ごしてください」という言葉も飛び出し、中島裕翔さんのことを思っての発言なのではないかと、噂になりました。吉田羊、ジャニーズの彼氏とのその後は?2016年に吉田羊さんと中島裕翔さんの熱愛報道が出た直後、しばらく2人の続報が出ることはありませんでした。一部では破局と見る動きも強まっていた中、2018年には久々に2人の関係に触れた記事が出ます。記事では、中島裕翔さんとの熱愛報道で吉田羊さんと事務所の社長との関係に溝ができたといい、独立準備と留学を予定していると伝えていました。しかし、後に吉田羊さん自身が留学の噂を否定。自身のインスタグラム上で「#嘘が本当のように報道される」とハッシュタグをつけて投稿しています。 この投稿をInstagramで見る 吉田羊( ♀)Yoh Yoshida(@yoshidayoh_official)がシェアした投稿 結局、吉田羊さんと中島裕翔さんが本当に熱愛関係にあったのかは本人たちがコメントを避けている以上分からないまま。しかし、中島裕翔さんが吉田羊さんの自宅に連泊し、決定打となる写真も撮影されているだけに、2人が親密な関係にあることは事実。今後、吉田羊さんが幸せな恋を手にすることを多くのファンが願っているに違いありません。[文・構成/grape編集部]
2020年11月13日テレビを見ていて「ん?今、なんかモヤモヤした……」と思うことはないだろうか。“ながら見”してたら流せてしまうが、ふと、その部分だけを引っ張り出してみると、女に対してものすごく無神経な言動だったり、「これはいかがなものか!」と思うことだったり。あるいは「気にするべきはそこじゃないよね〜」とツッコミを入れたくなるような案件も。これを「オンナアラート」と呼ぶことにする。(コラムニスト・吉田潮)華原朋美(YouTubeより)1990年代後半、時代の寵児に翻弄された女がいる。類まれなる歌唱力も、度重なるお騒がせスキャンダルで宝の持ち腐れに。薬物依存疑惑を乗り越えて、45歳で出産という偉業も成し遂げ、さあこれから再出発と思っていたのに。彼女の過去も受けとめ、真摯に見守って育ててきた事務所もレコード会社も契約を終了したそうで。そりゃあ、いろいろと憶測は飛び交いますわな。ともちゃんこと華原朋美の話である。 「またか?」と思わせる不安定さが懸念される中、彼女が週刊誌にリークしたと言われているのは、ベビーシッター虐待問題。「友人・高嶋ちさ子から紹介されたベビーシッターが1歳になる息子を逆さ吊りにして虐待した」と訴えたのだ。高嶋にもその画像をLINEしたところ、「これは虐待ではない、監視するほうが恐ろしい」という旨の返信がきたという。正直、育児のことはよくわからないので、知人で現役のベビーシッター、SさんとRさんの2名に記事を見てもらった。■現役ベビーシッターに聞いたところ……写真だけでは詳細がわからないが、Sさんは「(逆さ吊りなんて)私なら絶対しないですね。1歳に満たない乳児で、しかも哺乳瓶くわえたままというのはありえません」。Rさんは「これはもう虐待。警察通報案件でしょ!」と吐き捨てた。さらに、Sさんがベビーシッター業界の事情を話してくれた。「子供の危険を事前に取り除いて安心・安全に遊ばせるのがシッターの仕事なので、私は絶対にしません。『ヒヤリ・ハット』(ヒヤリとしたり、ハッとするようなことを未然に防ぐ)の観点からしても、乳児には絶対と言っていいくらい、しないです」高嶋が反論した「シッターをカメラで監視」については、どうなのか?「今、撮影は当たり前ですよ。いろいろ事件もあったし。シッター側もお金をいただいてご自宅で仕事をするので、撮影されていてもかまいません。むしろそれでお母さんたちが安心してくれるほうがやりやすい。ただ、入浴のときはシッターも下着姿になったりするので、撮影していることを伝えていただけるとありがたいかな……」問題のシッターさんについては、どう思うか。「いろいろな指針や特色があるので何とも言えませんが、昔から人の紹介だけでシッターをされている人は、今の保育を知らない可能性もありますよね。『自分の子育て法』で長年やってきてしまって、最新の学会報告とか知識がアップデートされていない。歯科医と同じですよ。昔に開業して自分流でずっとやっている先生は、昔のやり方で治療する人が多いですよね?あれと同じです」なるほど……よくわかるたとえ。かなり年輩の方なので、さもありなん。「高嶋さんが『うちもこれ大好きでいっつもやってもらってた』と書いていましたが、もしかしたら乳児ではなく2~4歳くらいのときだったのかもしれないですよね。保育の世界は正解があまりなくて、日々更新される情報に振り回されている部分はあります。逆さ吊りも感覚運動を鍛えるためにOKという考え方もあるようだし。でも運動させるにしても相当、知識がないとできない。華原さんが不審に思ったのも当然だと思います」■正反対の2人が「友人」……?Sさんのおかげでシッター事情はなんとなくわかった。「虐待」「対立」といった文言は世間の目を引くが、実は私が最も驚いたのは、華原と高嶋が「友人である」という点だった。広くとらえるなら、ふたりとも音楽業界のプロフェッショナルという共通点はある。あるが、どう見ても仲よしになる要素は見当たらない。華原は時代と流行と周囲の人間に翻弄され、主語がないままに芸能界を泳いできた人という印象がある。同じ時代を築いた歌姫・安室奈美恵は、自分の足ですくっと立ち、自己を確立していった感があるのに対して、華原の場合はどこか不安定で、主語を奪われたというか、失ってきたようなイメージ。こういっちゃなんだが、幼さと甘えが漂う。一方、高嶋は真逆。もう、主語は「私」どころか「俺」に近い。ヴァイオリニストとしての活躍はもちろん、バラエティー番組でのバッサバサとぶったぎって俺流を貫く姿といい、わが道を「大股歩き&仁王立ち」で行く人だ。脳内体育会系というか、甘えを一切許さない独特な家庭運営法は、モヤモヤと悩むお母さんたちに少なからずの勇気を与えてきた。バッシングもあっただろうが、竹を割ったような性格、いや、竹を割ったらカミソリ生えてたくらいの強烈なキャラクターは、バラエティー番組でも引っ張りだこになったのだから。え、このふたりが友人……?華原が一方的に高嶋を慕っていたような気もしないでもない。高嶋のInstagramの文言(よく読むと辛辣)と写真を見ても、妙に懐かれている気配が漂う。そして今回の虐待報道。高嶋はうっかり火の粉が降りかかったというか、巻き込まれた印象を私は受けた。とばっちりを受けたが、逆にこれで縁が切れると安堵しているのかもしれない。ちさ子危うきに近寄らず。厄介払いという文字が頭に浮かぶ。そして華原はその後、YouTubeのチャンネルを開設……。なにやら仕掛けの香りが匂う。芸能人がYouTubeを始めたくらいでは昨今ニュースにはならない時代。しかし、そこに「対立の構図」という魔法の粉がまぶされると、あっという間に話題になる。真相を知りたい人とメディアの人間がチャンネル登録。これを仕掛けと呼ばずに何と呼ぶ?キナ臭さ漂うものの、その仕掛けに意地汚くのっかるよ、あたしゃ。華原のYouTubeは「THE・不安定」そのもの。眉毛はぶっとく描かれ、左右非対称の日もあれば、すっぴんで呂律が怪しい日もある。ハンバーガー食ってたかと思えば、未だ衰えぬ高音ビブラートで歌うときもある。編集はほぼしておらず、だらだらとしゃべり、ペットの犬に幼児語のアテレコ(かなり激痛)をしたり、急に昔のことを匂わせる発言をしたり。「レジ打ちでもやろうかな」発言で、「レジ打ちという仕事をナメている」など開設数日でプチ炎上する快挙も。■引いてしまうほどのマジな“号泣”謝罪猛烈な勢いで、たて続けにアップしているのも気になるし、「気分のアップダウンが激しい」印象も否めない。むくんだ顔で主語と述語と謙譲語がとっちらかったまま話すときもあれば、ヤフコメのアンチに対しても真摯に自分の思いを伝えるときもあった。長年のファンの人は「ああ、これがともちゃん節だよね!」と思うのかもしれないが、私は心がざわざわした。今、ともちゃんは野放しの野生YouTuber状態。何をしゃべるかわからないので、メディアもそこに期待をしていたに違いないのだが……。連日30分前後の投稿が続いていたが、9月23日、様子が一変した。今まではほとんどアップの撮影だったが、上半身が映る引きの映像に。タイトルは「謝罪をもうしあげます。」。約29秒の映像で、高嶋と所属していた尾木プロダクションの社長に対して謝罪したのだ。そして、「虐待ではなかった」として、泣きべそをかいて反省しているという。とうとう怒られちゃったともちゃん。やはり甘さと幼さが災いしたようで、虐待騒動はこれで手打ち、ということらしい。そもそも仕掛けなどなかったのか?誰かの「ともちゃん、YouTubeやっちゃいなよ~」の無責任なひとことを鵜呑みにして軽い気持ちで始めてしまったのか?週刊誌にリークしたと言われている例の記事も、「ともちゃん、それ、記事にしなよ~」と言われたからなのか?仕掛けにまんまと乗っかって本人がサンドバッグ状態に。そういう悪しき仕掛け人ではなく、彼女の才能をちゃんと世に出す仕掛け人はいないのか……。ともあれ、怒濤のスタートをきり、満員御礼であることは事実だ。YouTubeはそういうメディアでもあるわけで。ファンの応援コメントもたくさん送られている。そして、YouTubeでは過去の映像もたんまり観られる。輝いていた若いころの映像も、一度挫折を味わい、隔離病棟にまで入って死ぬ気で頑張って復活したころの映像もある。再出発のときに出演した番組では、歌の出だしで感極まって歌えなかったシーンもある。でもその後、笑顔でのびやかな歌声を披露した。つまり、YouTubeで華原朋美の人生まるっとおさらいできるのだから、新規顧客獲得も目指せる。とにかく歌うこと。それに尽きる。平成の世を波乱万丈で生き抜いた歌姫が、令和の時代は平穏に生き延びられますよう。“Kファミリー”という呪縛が解けて、自身の足で立った状態で歌えるといいよねぇ。ひとりでは厳しそうなので、善き仕掛け人が現れるといいよねぇ……。吉田 潮(よしだ・うしお)1972年生まれ、千葉県船橋市出身。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)、『産まないことは「逃げ」ですか?』『親の介護をしないとダメですか』(KKベストセラーズ)などがある。
2020年09月25日ウートピの8月の記事ランキング(集計期間:2020年8月1日〜30日)を振り返ります。1位もしも彼がセクシストだったら?いま、声を大にして言いたいこと【小島慶子】1位は、小島慶子さんの人気連載「πな人生を生きていく」から「もしも彼がセクシストだったら?」でした。セクシストとは、性差別者のこと。「ある男性が女性を自分と対等な存在だと思っているかどうかは、残念ながら身内に対する態度からはなかなかわからない」と小島さんは指摘します。けれど、もし、気づいてしまったらどうしたらいいのでしょうか?2位「自己開示ヤクザ」にならないために、気をつけたいこと【秋葉原の心療内科医に聞く】2位は、心療内科医・鈴木裕介さんのインタビューがランクインしました。弱さを打ち明けることをテーマにお話を聞いたこの連載。この回では「感情をうまく取り扱い、他者に弱さを開示する」ための具体的な方法を教えてもらいました。「感情は2歳児のゴリラ」「自己開示ヤクザ」「敵国の司令官が心の中にいる」など、気になるフレーズが飛び出しました。3位「新しい価値観や考え方は人を自由にする」生活保護に支えられた私が伝えたいこと3位は、『家族、捨ててもいいですか?一緒に生きていく人は自分で決める』(大和書房)を上梓した、小林エリコさんのインタビューでした。「私の経験が、『病気になったり貧困に陥ったりしても、ちゃんとこの社会で生きていけるよ』という知識に変わればうれしい」と話してくれた小林さん。理想的な「家族」ではないことが、「不幸」ではないと言います。4位「産めば仕事の幅が広がるんじゃない?」って、わたし半人前扱いされてる?【アルテイシア】4位は、アルテイシアさんの人気連載「○○と言われて微妙な気持ちになる私」がランクイン。今回のモヤ言葉は「産めば仕事の幅が広がるんじゃない?」です。アルテイシアさんの痛快な考察に膝パーカッションが止まらない連載です。5位3代目バチェラーの結婚で気づいた、自分の中の「小姑マインド」5位は、トミヤマユキコさんによる「バチェラー婚」の考察記事がランクイン。バチェラーの友永真也さんと、出演者の岩間恵さんが今年の7月にそれぞれのSNSで結婚を発表。そのニュースを見て、「ルール違反をしたカップルだけど、入籍したなら許してあげよう」と思ったという、トミヤマさん。その理由についてつづっていただきました。6位「相手に期待しない」ってどういうこと?期待と応援の違い【DJあおい】6位は、DJあおいさんの人気連載「DJあおいの私は仕事ができない。」から「『相手に期待しない』ってどういうこと?期待と応援の違い」でした。「ある時から他人にも自分にも期待しなくなったら、随分と楽になりました」という相談者さん。友人に「ちょっと寂しくない?」と聞かれて、あおいさんの意見が聞きたくなったそうです。そんな相談者さんに、あおいさんは「期待」と「応援」は違うと言います。7位育児で辛い時期もあるけれど…子どもは丸洗いできるんです【ヨシタケシンスケ】7位は、絵本作家、イラストレーターとして活躍中のヨシタケシンスケさんの新刊『欲が出ました』(新潮社)の特別転載でした。今作のもとになっているのは、ヨシタケさんが普段から持ち歩き、思ったことをかきとめるスケッチ帳なのだそう。この記事では、「親子そろって、欲が出ました」の一部を特別に公開しています。8位「いい嫁ではないが、いい妻である」私が頑張るのをやめてよかったこと【吉田潮】8位は、吉田潮さんの寄稿記事がランクイン。現在放送中の火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)のストーリーに違和感があるという吉田さん。「(主人公のメイは)家政夫を雇える自分に誇りを持っていい」と言うその理由とは——?9位今なら言い返せるのに…! 嫌な過去にとらわれているときの対処法【DJあおい】9位にもDJあおいさんの連載がランクイン。「嫌な過去にとらわれているときの対処法」でした。過去にされてつらかったことを思い出してつらつらと考えてしまうことがあるという相談者さん。過去にとらわれてしまっているときの対処法を知りたいです、と言います。そんな相談者さんに、あおいさんは「とらわれてしまうのは過去の自分が許せないから」と話します。10位キンプリ、セクゾ、関ジャニ…大人になってハマった“沼ジャニ” 推しの魅力を聞いてみた10位は、ヒアリング記事がランクイン!大人になってハマったジャニーズのグループについて教えてもらいました。10代がメインのファン層かと思いきや「大人になってから大好きになった……!」「仕事のつらさを支えてもらっている」なんて声も多数。ずぶずぶハマってしまう大人の“沼ジャニ”、自身も大人になってジャニーズWESTにハマったという、ライターの菅原さくらさんに調査してもらいました。■SNSをフォローすると最新記事がタイムラインに届きます!facebook: @wotopiTwitter: @wotopinews
2020年08月31日現在放送中の火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)。多部未華子さん演じる主人公の相原メイと、スーパー家政夫・ナギサさんの出会いから始まるラブコメディです。見事な家事テクニックに「私の家にもナギサさんが来てほしい」という感想も多い中、家政夫を雇っていることを隠すメイに違和感があるという、ライターの吉田潮さん。「家政夫を雇える自分に誇りを持っていい」と言うその理由とは——?ハウスクリーニングにお願いしたら、14年分の汚れが落ちた火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』が腑に落ちない。キャリアウーマン役の多部未華子よ、なぜスーパー家政夫・大森南朋を頑なに隠すのだ……。そんなことを考えていて、年末の大掃除のことを思い出した。大掃除のハイライトといえば、水回りだ。カビキラーの刺激臭と手についたときのぬるぬる(その後の手荒れももれなくセット)は致し方なし。お金を出して人に頼むようなことでもないと思っていた。が、昨年初めてハウスクリーニングを頼んだ。台所とトイレ・浴室の水回りセットで4万2000円。若い男性がひとりで来て、特殊な薬剤を使い、5時間もかけて黙々と掃除。決して安くないが、想像を絶する効果だった。「え、ここ、銀色だったのね……ここは白色だったのか!」茶色がデフォルトだと思っていた部分が、本来の色を取り戻した。この家で暮らす14年分のヨゴレが除去された。自分で掃除しても、ここまでキレイになったことはない。今まで頑張ってきた時間が「無駄」に思え、プロに任せる意義を痛感した(つうか、あの薬剤がほしい)。金で解決、人に頼る、プロに任せる。とてもいい時代だとつくづく思う。ハウスクリーニングにベビーシッター、ペットシッター、マンパワーのサービスが多種多様になり、スマホひとつで業者を比較して選ぶことができる。できないこと、やりたくないこと、プロに任せたいことは、ひとりで頑張らなくていい。ストレスで心を摩耗したり、体力や時間をとられる必要もない。家事ができないのは恥だという時代錯誤な思い込みしかし、これを阻むものがある。ひとつは「お金の問題」だ。良質なサービスに金がかかるのは当然のこと。日常的に依頼するハードルは高い。でも、それよりも、特に女性が自分自身に課していると思われるのが「女なら家事ができて当たり前」という呪縛である。料理、掃除、裁縫に家計のやりくり。できないことは「恥」であり、人に頼めない・頼んではいけないと思い込んでいる。たぶん、ここに育児も入る。話は逸れるが、日曜日の昼に放送している長寿番組『噂の!東京マガジン』(TBS)をご存じだろうか。「平成(現在は令和)の常識やって!TRY」というコーナーがあるのだが、街角でつかまえた人にお題を出して、いきなり料理を作らせるロケものだ。なぜか選出されるのは若い女性ばかり。「サバの味噌煮」「ふろふき大根」「イカメシ」などの難題を出して、いかに料理ができないかを見せて皆で笑うという鳥肌モノのコーナーだ。今はだいぶ改善されたらしいが、「料理ができない=恥」と女性に刷り込んできた罪はかなり重い。ぶっとんだ料理を作るほどウケるというテレビの法則はわからんでもないが、真意は「女なら料理できて当たり前」を押しつける悪意のあるミスリードでもある。家事代行を発注できる自分を誇りに思ってほしいちょっと前にTwitterで話題になった「ポテサラじじい」も記憶に新しい。スーパーの総菜コーナーでポテトサラダを買おうとした女性が、見ず知らずのじいさんに「母親ならポテトサラダくらい自分で作れ!」と言われたとかなんとか。女ならできて当たり前、妻ならできて当たり前、母ならできて当たり前。もちろん、男には男に課せられる「できて当たり前」もあるだろうけれど、家事関連は女に課せられてきたものが多すぎる。そして、そう思い込まされているのも事実だ。「私の家政夫ナギサさん」は、その呪縛を解いてくれそうな気配もある。主役の多部未華子は製薬会社のMRで、仕事ができる女性だが、家事が一切できない。そこに現れたのがスーパー家政夫の大森南朋。大森が多部の生活と精神状態をサポートしてくれるという設定。ただし、多部は家政夫を雇っていることを隠している。まず、そこを変えてほしい。家事ができなくても仕事はできるのだから、もっと自己肯定感を高めてほしい。家政夫を雇える自分に誇りをもてばいいではないか。「いい嫁」になろうとしなくて、よかった私自身、頑張らなくてよかったと思うことはいくつもあった。低用量ピル飲んでよかった、会社員やめてよかった、子供がいなくてよかった、父を老人ホームに入れてよかったなど。コロナ禍だからこそ、頑張らなくてよかったと思えることもたくさんある。でも、これまでの流れでいうならば、「いい嫁になろう」と頑張らなかったことが大きい。嫁ってのも定義がよくわからないが、夫の家に入って補助的に支えるという意味ね。静岡で家業(超零細の卸加工業)を継ぐ夫とは別居で、私は東京で自分の仕事をしている。私が頑張るべきは自分の仕事であり、夫に何かあって働けなくなったときのための経済基盤を築いておくことだ。世間が求める「いい嫁」ではないが、夫に依存はしていないし、われながら「いい妻」だと思っている。料理が下手でも問題ない。冷凍食品で美味しいから揚げや餃子もある。つうか料理上手な夫が作ればいい。人には向き・不向き、得手・不得手がある。そこを自覚して、無駄にあがくことをやめた。「こうあるべき」「できて当たり前」を求めてくる人や世間を疑い、さらには自分で思い込んでいた妙な義務感や罪悪感を払拭した。そうしたら楽になった。もちろん、できることはやる。「家事はできないが、これはできる」と胸をはって言えばいい。女だからどうこうではなく、人としての自己肯定感を高めたほうがストレスも摩擦も減るはず。(吉田 潮)
2020年08月25日最高視聴率32.3%を記録し、月曜の夜は街からOLが消えたといわれた大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』。29年ぶりにリメークされた“東ラブ”1991年版のプレーバック!最高視聴率32.3%を記録した、1991年に放送されたドラマ『東京ラブストーリー』■’91年版あらすじ転職で愛媛から上京した完治は、東京で保育士として働くさとみ、医学生の三上と旧交を温めるが、2人が付き合うことになって微妙な関係となる。完治は会社の同僚リカの積極的なアプローチに戸惑いながらも付き合うことになるが、三上との破局で傷心のさとみを慰めるうち、片思いの気持ちが蘇ってしまう。そんな完治の変化に気づいたリカにロス転勤の辞令が。ところがリカは話を突然断って休暇を取り、どこかへ行ってしまう……。■こんな時代でした東ラブが放送された1991年(平成3年)は、バブル景気が終焉。SMAPがCDデビューし、宮沢りえのヌード写真集『Santa Fe』がミリオンセールス。相撲界が若貴ブームに沸き、皇室では立太子の礼、Q子さまご誕生と慶事が。日本でも人気のQUEENのフレディ・マーキュリーが45歳で亡くなった。■ロケ地が“聖地”に最終回にリカが“カンチ、バイバイ”と書いたハンカチをホームの柵に結びつけ別れるシーンのロケ地となった、愛媛県松山市の梅津寺駅は一躍、有名に。「最終回放送後は、カップルや写真撮影で訪れる方がたくさんいらっしゃいました。海外でも放送されており、今でもハンカチを結ばれるドラマファンの方もいます。また、リカがカンチに伝えた電車の時刻(午後4時48分発)が現在でも残っていることをお客様にご案内すると、うれしそうに(その時間の電車の)写真を撮っていく方もいらっしゃいます」(伊予鉄グループ総務課)吉田潮コラム歯がゆい展開&男女の精神的な成熟差象徴♪テケテーンとか♪ジャカジャーンと、音が鳴るたびにすれ違ったり行き違ったりで、歯がゆい展開になるドラマ、それが「東京ラブストーリー」。家電や公衆電話、そして留守電が頼りの時代、多少の遅刻や勘違いにもみんな寛容だったよね。記憶をたどると、前半はリカの独特の天真爛漫さが鼻についた。帰国子女ってもう少し知的ではなかろうかと思ったりもして。ただし、空気は読まないが、「リカは一途なだけ」と思った記憶もある。好意も行為も自分が主導、決して人のせいにしない。おまけに尻ぬぐいも自分でする女、気持ちいいよね。逆に、いつも人任せで男頼み、どっちつかずで、完治と三上を転がす、さとみのほうが断然タチが悪い。実際、後半では鍋だの、おでんだのとメシで完治を釣って、リカとの関係をことごとく邪魔したので、世間的にも“アンチさとみ派”が急増した記憶が。振り回されてほだされる完治も完治だよ!と叱りたくもなるほど、初恋を美化する男の典型だった(女は初恋を唾棄するものだ)。最後の最後までぐだぐだして煮え切らなかった完治、再会してもほだされず、過去の恋に見事にケリをつけたリカ。男女の精神的な成熟の差を見せてくれたドラマでもあった。そして、今改めて見て思うことがある。劇中でモノ言う女・リカが厄介な存在として描かれていた。上司と不倫していたことで「関わらないほうがいい」「誰とでも寝る女」と同僚(中山秀征)に陰口叩かれて。仕事ができる女の足をひっぱる男が必ずいるんだよね。しかも元不倫相手の上司も、完治に対して妙なマウンティングしやがる。つくづく、女の出世を阻むのは男の嫉妬なんだよなぁと痛感した次第。約30年の時を経ると、見える風景も変わるので、ぜひ再度見てほしい。その後の物語を同じキャスト・同じ脚本家の「オリジナル」で作ればいいのにと思ってしまった。無理ですかねぇ?(コラムニスト)■「セックスしよう」だけじゃない! リカ語録カンチへの愛情をストレートに伝えるリカの言霊「私、白旗あげるつもりないから」(さとみのことが気になっているカンチに)「だったら、人を好きにならない方法教えてよ!」(和賀部長との不倫のウワサを聞いたカンチの「好きだったら、誰とでも寝るのかよ」にブチ切れて)「もうダメ。電池切れちゃった」(雨中、長時間待ち続け、やっと駆けつけたカンチに)「恋愛は参加することに意義があるんだよ」(さとみをあきらめたカンチを元気づける)「東の空からおひさまがのぼった瞬間に夜のことなんかぜ~んぶ忘れちゃうよ」(一夜を過ごした翌朝、浮かない顔のカンチに)「悔しいよ、カンチ。気持ちはひとつしかないんだよ。2個はないんだよ!」(カンチがさとみと会っていたことを隠した嘘の言い訳に対して)「私の好きは1個しかないもん。さとみちゃんのこと、たとえ忘れられなかったとしても、私の好きは負けない。1ミリグラムも減らないよ」(「好きな子は、ひとりじゃダメかな?」という三上に)「世間が何と言おうと、世界中を敵に回したって、愛さえあれば乗り越えていけるよ」(リカのまっすぐな愛情表現に戸惑うカンチに)「トホホだよ。カンチがいなくちゃ」(ロス転勤に決心がつかないことをカンチに吐露)「誰もいないから寂しいってわけじゃないから。誰かがいないから寂しいんだから」(カンチとの関係やロス転勤を心配する三上に)「赤い糸はプッツリ切れたけど、約束はかなえたよ」(カンチの故郷・愛媛で小学校の柱に「永尾完治」の隣に「赤名リカ」を掘る)「一生のうちに人を好きになるなんて、そうそうあるもんじゃないから。好きになったら、あっという間だけどさ。永尾くん好きになったこと大切に思うよ」(3年後、さとみと結婚したカンチと再会)取材・文/成田 全
2020年04月25日高嶋は交際開始6日後にプロポーズ、愛を誓ったが……2008年に結婚した、俳優の高嶋政伸と美元(みをん)。お互いの愛おしさがダダ漏れで、頬にキスし合う姿が記憶に残っている。あまりのベタ惚れ、熱愛っぷりに「あら、まあ、ごちそうさま!」と、みなが祝福したものだ。■「25年の俳優生活をなげうってでも離婚したい」ところが3年後。愛は憎しみの塊と化していた。すでにふたりは別居生活で、離婚調停中であることが報じられ、お互いの私生活暴露合戦はワイドショーの格好の餌食に。美元の浪費癖やDV疑惑が報じられると、政伸が「ブス、死ね」などと叫ぶ罵詈雑言(ばりぞうごん)の音声が流出。「愛は3年で冷める」説をものの見事に体現し、立証したのだ。2012年、離婚調停から裁判へ。テレビは久々に勃発した芸能人の“泥沼離婚騒動”に沸いた。各局が異様な盛り上がりだったと思う。というのも、東日本大震災もあり、テレビでは、茶の間が無責任に盛り上がれる芸能ネタが枯渇していた。もちろん騒動はあちこちで勃発しているのだが、事務所が全力で阻止、そこに忖度(そんたく)するテレビ局という構図もあった。そんな矢先に、華やかな芸能一家の息子・政伸が「妻のゴミ出しにいちいち文句をつける」という、かぐわしいネタが浮上。そりゃあみんな盛り上がるよね、ワイドショーは。しかも「25年の俳優生活をなげうってでも離婚したい」という政伸の強烈なパワーワードもあいまって、美元への風当たりは相当強かった。特に彼女の出自が取り沙汰(ざた)され、レイシストからの攻撃も重なり、ネット上ではひどい言葉を浴びせられ続けた。風当たりというか八つ当たりレベル。昨年バラエティー番組に出演し、当時の地獄を振り返ったが、夫婦の不和に起因しない誹謗(ひぼう)中傷にも苦しめられたようだ。さて、原点に戻ろう。このふたりの離婚騒動は、不倫が発端ではない。お互いの性格や生活信条に大きな隔たりがあり、それがわずか数年でわかっただけのこと。むしろ早く気づいてよかった。よくある性格の不一致ってやつだ。たまたま、スキャンダル系のネタ不足だったテレビ局と茶の間にとっては垂涎(すいぜん)。タイミング的に脚光を浴びてしまった、という騒動でもあった。金遣いが荒くてパーティー大好きパリピな女のすべてが悪妻とは限らないし、神経質で完璧主義な男のすべてがモラハラ夫とは限らない。あの泥仕合は“夫婦の幻想”を見事に打ち砕いてくれた。言葉にすればわかり合えると思ったら大間違い。憎悪と意地の倍々ゲームに発展するのだと教えてくれた気もする。現在はふたりとも一般人と再婚し、子どももいる。幸せそうで何よりだ。あの地獄を踏み台にステップアップした感もある。いつか騒動を振り返って笑顔で握手、とは決してならないだろうけれど。つまり、「バカな恋愛って、誰もが経験あるよねぇ」っつう話ではある。(文/吉田潮)吉田潮◎コラムニスト、イラストレーター、テレビ評論家として週刊新潮で『TVふうーん録』を連載中。『幸せな離婚』(生活文化出版)、『親の介護をしないとダメですか?』(KKベストセラーズ)など著書多数
2020年04月03日松居一代とにかく強烈だった。松居一代の、女優としての活動はあまり記憶がない。2001年に俳優・船越英一郎と結婚したことで、顔と名前を知ったのだが、その後の八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍には舌を巻いた。掃除グッズや鍋を売りさばき、億万長者なのに質素倹約な昭和の心を持ち、庶民の心をがっちりつかんだ手だれの女性という印象。■巷では「今日のカズヨ、見た~?」そんな彼女が2017年、別の意味で脚光を浴びることに。船越が離婚調停を申し立てたことに反論。YouTubeを駆使して、なりふりかまわず夫の不倫を糾弾する姿は、まさに“ひとりワイドショー”。サスペンス仕立てで、夫のプライベートを暴露しまくる姿に危機感を覚えたテレビ局は、あまり大々的には取り上げなかった記憶がある。唯一、フジの『グッディ!』のスタッフが熱心に彼女を追い、地方にまで出向き、つぶさにレポートしていたっけ。あまりに過激な物言いの動画は、一瞬、視聴者をテレビ離れさせたといっても過言ではない。「今日のカズヨ、見た~?」が合言葉になるほど、みんなカズヨに夢中になった。暴露されて名誉毀損(きそん)されまくった船越には申し訳ないが、カズヨが繰り広げるサスペンス劇場は面白かった。今のテレビがやらないことがてんこ盛り。もちろん話半分に見る人、ネタとして見る人も多かったが、「夫の不倫を許すまじ」と思っているご婦人方からは、それなりの支持を得た。ただ、調停離婚が成立したときの記者会見は、なんというか「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」感が満載。質問しても自分流の回答に徹しており、記者たちの疑問がイマイチ解消されず。会見中に、86歳の母親に電話をかけて、涙ながらに報告したのは演出がにおった。当時、松居の母の家にもカメラが入っていたのだが、母は戸惑っていた。というか、娘の離婚にそこまでの関心がないようにも見えた。翌年、船越サイドから名誉毀損で刑事告発されるも、不起訴処分に。船越サイドは「今回に限り、宥恕(ゆうじょ)します」とコメントした。宥恕って。初めて聞いた言葉だったよ。いろいろと勉強になりましたわ、この騒動で。夫の俳優業を支え、家事もビジネスも完璧にこなし、財を成した妻を“悪妻”呼ばわりするのもどうかと思うが、やはりエキセントリックな言動には、いろいろと思うところがある。女優・川島なお美が亡くなった後、自身の著書出版会見で、船越との交際を暴露する姿は鳥肌モノだった。過去を許さない嫉妬と不寛容、人の興味を煽るためには手段を選ばず。「完璧」はある種、脅威であり、恐怖でもある。現在のブログを見る限り、穏やかに暮らしているようだし、英語を勉強して虎視眈々(こしたんたん)と新しいビジネスを考えているようでもある。タダでは転ばない不屈の精神。カズヨスピリッツフォーエバーである。(文/吉田潮)吉田潮◎コラムニスト、イラストレーター、テレビ評論家として週刊新潮で『TVふうーん録』を連載中。『幸せな離婚』(生活文化出版)、『親の介護をしないとダメですか?』(KKベストセラーズ)など著書多数
2020年04月03日斉藤由貴芸能人の不倫スキャンダルがまだ牧歌的だった’90年代、斉藤由貴(53)は当意即妙なボケ返しで2度の不倫を乗り切った経験がある。1度目はシンガー・ソングライターの故・尾崎豊さんと。2度目は川崎麻世と(妻・カイヤが仁王立ちした伝説の不倫謝罪会見)。■キスをしていても“相手なんかどうでもいい”!?以降は“魔性の女”という印象も強かったが、2000年代後半はほぼテレビドラマで姿を見せず。ぽっちゃりして帰ってきたなぁと思ったら、見る見るテレビドラマでの露出を増やして、あっという間に身体を絞っていった。’10年代はテレ朝の刑事モノのレギュラーを次々と獲得し、三谷幸喜の舞台にも登場(長澤まさみと共演した『紫式部ダイアリー』がめちゃくちゃ面白かった!)。少し不思議でカワイイおばちゃんから、精神的に不安定で不穏な女性など、多彩な役を演じて、実力派女優という立ち位置を着実に固めていったのだ。そして、衝撃の不倫写真が文春とFLASHに掲載されたのが2017年。手つなぎデートよりも衝撃だったのは、「相手の男性がパンツをかぶっている」という間抜けさである。そうだそうだ、不倫って間抜けなんだよね、大の大人が理性を失ってこうなるんだよね、と改めて痛感させられた写真だった。もう大笑い。さらに、私が最も感嘆したのはキス写真。なんというか、斉藤由貴のすごさを目の当たりにした。キスをしているというのに、彼女の瞳に男性は映っていない。相手なんかどうでもよくて、自分の姿を見つめていることがよくわかる。自己陶酔は女優に欠かせない要素。決して恋に溺れているのではなく、相手に惚れているのでもなく、自分に酔うという技術の結晶を数枚の写真で見せつけたのだ。しかしだな、時代は変わった。記者会見でゆるふわっと弁明したものの、世間は’90年代のようには優しくなかった。不倫を許さない人々の大きな声を懸念し、大河ドラマ『西郷どん』は自ら降板したのだ。代わりに南野陽子という、まさかの『スケバン刑事』つながりに、個人的にはちょっと心躍ったけれど。相手の男性が一般人で、しかもちょっと痛い人だったおかげで、世間的にはヒートアップせず。大御所のお気に入りという立ち位置もあるし、憑依系・幽体離脱系の演技力には定評もある。ちょっとだけ休んで再び復帰、という形になったのだ。正直、本人にとって騒動が痛手だったかどうかはわからない。その後も、フジのドラマ『スキャンダル専門弁護士QUEEN』でも、金持ち男を転がした経験豊富な謎の事務員という役を見事にこなしていたし。ここまでくると、悪妻というか悪才。あっぱれ。彼女が還暦を迎えるころにはたぶんみんな忘れているよね、この騒動を。(文/吉田潮)吉田潮◎コラムニスト、イラストレーター、テレビ評論家として週刊新潮で『TVふうーん録』を連載中。『幸せな離婚』(生活文化出版)、『親の介護をしないとダメですか?』(KKベストセラーズ)など著書多数
2020年04月02日