「是枝さんってすごくナチュラルなセリフを書く人なんですけど、その中にたまに、セリフらしいセリフが入ってくることがあるんです」。『万引き家族』で4度目の是枝裕和作品への出演を果たしたリリー・フランキーは言う。「そういうセリフにこそ、是枝さんが言いたいことがかくれていたりするんだけど、是枝さんの中で、そういうセリフらしいセリフを言わせる役者さんって今までは希林さんだった気がする。セリフに聞こえないスゴさがあるから」。今回、その重要な役割を担ったのが、是枝作品初出演となる安藤サクラだった。昨年、プライベートで母となった彼女だが、出産後、初めて臨んだ本作でも一家の“母”を演じている。「母性も母乳もだだ漏れの現場でした(笑)」――。そう楽しそうに現場をふり返った。映画で描かれるのは、東京の下町で暮らす父(リリーさん)、母(安藤さん)、その妹(松岡茉優)、祖母(樹木希林)、息子(城桧吏)の一家。一見、ありふれた家族だが、彼らは祖母の年金を定収入に、足りない生活費を万引きで補っている。ある日、近所の団地の廊下で震えていた少女を家に連れて帰り、あざだらけの彼女を娘として育て始めるが…。是枝監督は、親が死亡していたことを隠して、遺族がその年金を不正に受給していたという年金詐欺事件から、本作を着想したという。これまでも様々な形で「家族」を描いてきたが、本作は特に、柳楽優弥にカンヌ国際映画祭の男優賞をもたらした『誰も知らない』に近い、社会派の色が濃く出た作品となっており、監督自身「怒」の感情によって作られた作品だと語っている。リリー:是枝さんの「怒」というのは、社会への憤りなんでしょうけど、僕も脚本を読んで、同じような感情を抱きました。万引きは決して貧しさだけが原因じゃないし、年金の問題であったり、ひとり暮らしの老人の生活のことだったり。ここで描かれていることは、法的には100%、違法ではあるんだけど、その裏にものすごく見逃せない事情だったり、社会の冷たさがあって、“家族”という器にそういういろんなものが詰め込まれている。何の変哲もない家族に見えて、ものすごい情報量があって、これはまたすごい映画を是枝さんが作ったなって思いました。――祖母の年金と各々のわずかながらの収入、そして万引きによって生活する一家の父ということで、とても“大黒柱”と言えるような存在ではなく…。リリー:是枝さんからは「ずっとデクノボウのお父さんでいてください」って言われました。みんな、少しずつ成長していくのに、お父さんは変わんない(笑)。安藤:“せつなおっちゃん”ですよね(笑)。こんなにおっちゃんって切ないんだなぁ…って。映画を観て、こんなにおっちゃんが切なく思えたのは初めてです。リリー:いや、おっちゃんの切なさじゃなくて、子どもたちの成長に着目してください(苦笑)。――成長出来ないところが切ないですね。後半、ひとつの事件をきっかけに家族が危機に瀕しますが、息子の「ごめんなさい。僕が…」という言葉に対する、父の言葉は「お前のせいじゃない」でも「これでよかったんだ」でもなく「いつもうまくはいかねーよ」で…(苦笑)。リリー:的外れなことしか言えない(笑)。『ついでにとんちんかん』みたいですね。撮影が始まる前に是枝さんとやり取りしてて「あぁ、このお父さんは、いつも何か足りないくらいの感じでいいのかな?」って。家にいても新聞とか読んでるような気配は全くないし…。安藤:絶対に読まないでしょうね(笑)。リリー:家ではあんな感じで明るくおしゃべりなのに、仕事先の工事現場でもひと言もしゃべんないし。安藤:ものすごくシャイですよね。移動中の車の中でのお茶の飲み方がかわいいんですよ!リリー:あのシーンの前の家を出るところで、信代(安藤さん)が見送りに来てくれて「ゴミ出して」って言って、おばあちゃんがお茶の水筒を渡してくれるんだけど、俺が思う“幸せの風景”ってあれに近い。俺ね、普段、街で見かける幸せなお父さんってランチジャーを持ってる人なの。安藤:ランチジャー(笑)?リリー:ランチジャーって、温かい食事を食べさせたいって愛情そのものじゃないですか?逆にランチジャーが倒れたり、どうかなってると、ものすごい不幸を感じるの。交通事故で人が倒れてたらもちろん、怖いけど、そのそばでランチジャーが倒れてたりしたら…。ドラマや映画でも、ランチジャー越しに不倫のシーンが描かれたりしてたら、絶対に見たくない(笑)!――安藤さんは、是枝監督の作品は初めてでした。最初にオファーが来たときの気持ちは?安藤:驚きました!自分が呼んでいただけるとは思ってなくて…。是枝監督の多くの作品で撮影を担当されてきた撮影監督の山崎裕さんだったり、俳優の井浦新さんだったり、是枝組に深く関わってきた大先輩の方々とこれまで親しくさせていただいて、ずっとお話を聞いていたので、今回のオファーがすごくうれしかったですね。――これまで是枝作品に抱いていた印象、実際に参加されてみての感想は?安藤:ひとの息づかいだったり、肌の感触がすごく近くて、見ていて同じ空間にいるような気持ちになるんですよね。参加してみて「あぁ、監督がこういう現場の空気を作っているからなんだな」と感じました。普段の呼吸のままカメラの前にいられるんですよね。他の現場だと、カチンコが鳴ってから「カット」の声が掛かるまで、真空パックのように空気が凝縮されるんですけど、是枝さんの現場はそれがないんです。独特でしたね。ニュートラルな気持ちのまま、自分のウチからこの家族の家、カメラの前に行くことができました。――カメラの前で、ご自身とは異なる信代という役を演じなくてはいけないのに、素の安藤サクラのままでいられるということが、良いことだったんですか?安藤:今回、本当にそういう“役になる”ということを全く考えず、現場に行って、ただこの家族に会いに行く感覚でした。リリーさんが演じた治や家族との関係も、一緒に過ごす時間の中で育まれていったし、監督がそれに寄り沿うようにその場、その場で台本を足し引きしながら作っていきました。――治が連れて帰ってきた少女を家に置くことに、信代は最初は「ウチは養護施設じゃないんだから」と反対しますが、徐々に愛情を深めていきます。血の繋がりはなくとも、そこに“母性”と呼べるものが確実にあったように思います。安藤さんも昨年、実生活で母親になりました。安藤:私自身、子どもを産むまでは母性ってものについて、全く自覚がなかったんですよね。自分にはそういうものはないのかな?と思ってたら、子どもが産まれたらワァーっと出てくるものがあったんですよね。それこそ子どもに触れた瞬間から、全てが変わりました。何が母性なのか?と聞かれても答えられないけど。――是枝監督が描く家族の中で、定番とも言えるお風呂のシーンなど、非常に印象的でした。信代を演じる中で、“母”ということや“母性”を意識は…?安藤:この作品が、子どもを産む前だったら、信代もだいぶ違う人間になっていただろうとは思いますね。ただ、信代は実際にこの女の子を産んでいるわけではないので、何が正解なのか?見ている人にどう伝わるのかはわからないですけど。――リリーさんは、安藤さんとこういう関係性の役柄を演じられていかがでしたか?リリー:それこそ、是枝さんが言ってたんですけど、さっきも話に出た、治が出かけるのを信代が玄関で見送るシーン。「(ゴミを指して)それ捨てといて」っていう何でもないセリフなんだけど、そこに小さな声で「それそれそれ」って付け足してるんです。そういうお芝居じゃない、ちょっとしたところで出している声が素晴らしいって。安藤:私、自分のそう言うところが嫌いなんですよねぇ(苦笑)。リリー:なんで?安藤:足し過ぎという感覚もないんですけど、言った後で「あぁ…」ってなっちゃうんですよね(苦笑)。何だこれ? って。――そういう日常のセリフではない、メッセージ性の強いセリフも随所に出てきます。信代が「絆」という言葉を発するとき、ちょっと間をあけて照れくさそうに“わざわざ”言ってる感じがしました。安藤:そうなんです。監督に現場でセリフについて質問することってあんまりないし、お話すること自体も多くなかったんですけど、あのセリフは唯一、監督に聞いたんです。「“絆”って真剣に言った方がいいですか?それとも、冗談っぽく言った方がいいですか?」って。そうしたら監督が「僕は“絆”って言葉がすごくイヤで、冗談半分で言っちゃったって感じで書きました」と。リリー:俺が思う是枝さんってすごくナチュラルなセリフを書く人なんですけど、その中にたまに、セリフらしいセリフが入ってくることがあるんです。そういう言葉にこそ、是枝さんが言いたいことがかくれていたりするんだけど、是枝さんの中で、そういうセリフらしいセリフを言わせる役者さんって決まってるんです。――いかにも「いいことを言ってます!」という感じにならないように…。リリー:『海よりもまだ深く』でも、希林さんが「幸せってのはね、何かを諦めないと手にできないもんなのよ」と言うけど、これは希林さんが言わないとわざとらしくなっちゃう。今回の映画でいうと「誰かが捨てたのを拾ったんです。捨てた人っていうのはほかにいるんじゃないですか?」というのは、すごくいいセリフ。是枝さんはこれをセリフに聞こえないで言える人にしか言わせないんです。安藤:そこはあんまり深く考えずに言いましたね。なんていうか「言おう!」と思って言ったというか。よく「セリフを咀嚼して、自分のものにして」とか言うじゃないですか?私はそういうの一切ないんです。噛んで、一度飲み込んで出すとかじゃなく。リリー:そういう人だからこそ、あのセリフが自然に聞こえるんだと思います。(text:Naoki Kurozu/photo:You Ishii)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年06月07日第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、21年ぶりの快挙が話題となっている是枝裕和監督作『万引き家族』。本作に出演する安藤サクラが4日(月)、大阪にて行われた記者会見に登壇し、パルムドール受賞の喜びを語った。■安藤サクラ、 パルムドール受賞時に寝落ち…!?パルムドール受賞後、安藤さんが映画について語るのは今回が初めて。受賞について聞かれると、「この“家族たち”と夜中だけどYouTubeで中継をみようとやりとりをしていて」と準備万端で授賞式の中継を見ていたものの、「いつの間にか眠ってしまいまして…」とまさかの寝落ちをしてしまったことを告白!「そしたら、リリーさんから『サクラ起きろと!』とメールがすごい来ていて、マネージャーさんには、真っ暗にして寝ていた部屋で『パルムドールです!』と言われて…それですぐにTVをつけてニュースが流れているをみて、これは残さなきゃとフィルムのカメラでその画面を撮りました(笑)」と、受賞の瞬間をふり返った。実は、受賞発表前から撮影で大阪にいたという安藤さん。「まだみんなと喜びを分かち合えていないですし、監督にも直接おめでとうございますも言えていない」と言い、まだふわふわとした感じだとも語っていた。■出産後初の撮影に「面白い経験」是枝組には初参加、しかも産後初めての撮影で、国内外からその高い演技力を絶賛された安藤さん。母・信代役について、「台本を読んでいて共感することはなかった」と語りながらも、「フイルムの中にいる信代が過ごした時間は、私自身が“家族”と過ごした時間でもあります。共感というものではなく、私自身がこの“家族”の温度を自分の身体で感じていたので、その温かさがいまもまだ残っています」とコメント。また、「私は正直、妊娠中、出産後はできるだけ仕事はしないし、できるだけ子どもと一緒にいるのがいいと思って、そうしたいと思っていました」と話しつつも、「こうやってこの作品に出会えたことがよかった」「すごく良い時間を過ごせたと思っています。役柄としては自分は真逆だけど、産後初めてあの役を演じるというのは面白い経験でした」とふり返った。■子役・佐々木みゆとは「すごいご縁」カンヌに行ってからは特に、この“家族”がより大事な存在になっていったという安藤さん。本作で夫の治(リリー・フランキー)に拾われ、“家族”の娘になるゆり役を演じた子役・佐々木みゆは、なんと自身の愛娘と誕生日が同じなのだとか。「だから撮影中から、それこそ血の繋がりではない何かの繋がりがあるようなそんな気持ちを感じていました」と明かし、「映画が公開したら、あまりこの“家族”と会う機会がなくなるのかなと思うとすごい寂しい気持ちになって、たまにちょっと泣きそうになります」と語った。■審査員からの賛辞に「粋な誉め言葉」受賞記者会見では、審査員長で大女優のケイト・ブランシェット、審査員のレア・セドゥやクリスティン・スチュワートらが安藤さんの演技を高く評価。是枝監督も帰国後の会見で、彼女の泣くシーンについて、「“今後、私も含め今回の審査員を務めた俳優の中で、今後あの泣き方をしたら、彼女の真似をしたと思って“と仰っていて、その会話から虜にしたんだなとよくわかりました」と語っており、この賛辞について安藤さんは「監督からメールをいただいたんですけど、やっぱりスターの方たちは粋な誉め言葉を使うんだなと思って…」と話していた。なお、全国公開に先駆けて先週末に行われた本作の先行公開では、2日間で興行収入193,709,400円の好成績をあげた。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年06月06日女優の安藤サクラが5日、大阪のNHKホール・リハーサル室で行われた、映画『万引き家族』(6月8日公開)の会見に登場した。同作は是枝裕和監督によるオリジナル作で、第71回カンヌ国際映画祭にて、最高賞 パルムドールを受賞した。生活品を万引きで賄う"万引き家族"が、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。しかし、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。現在、NHK 連続テレビ小説『まんぷく』の撮影中で大阪にいた安藤。YouTubeで中継を見ようとしていたが、いつの間にか眠ってしまっていたという。「リリーさんから『サクラ起きろ!』とメールがすごい来ていて、マネージャーさんには、真っ暗にして寝ていた部屋で『パルムドールです!』と言われて……すぐにTVをつけてニュースが流れているのをみて、これは残さなきゃとフィルムのカメラでその画面を撮りました」と状況を振り返った。審査員長で大女優のケイト・ブランシェット、そして同じく審査員であるレア・セドゥやクリスティン・スチュワートなども安藤の演技を絶賛。「自分たちが劇中のあの泣き方をしていたら安藤さんを真似したと思ってかまわない」とまで言っていたというが、安藤は「やっぱりスターの方たちは粋な誉め言葉を使うんだなと思って……」と恐縮。出産後初の作品に「撮影中は、母性が溢れ出ているような状況だったので、戸惑いながらの撮影でした」と振り返る。「私は正直、妊娠中、出産後はできるだけ仕事はしないし、できるだけ子供と一緒にいるのがいいと思って、そうしたいと思っていましたが、こうやってこの作品に出会えたことがよかったですし、それは是枝組でしか成り立たなかったことだと思うので、すごく良い時間を過ごせたと思っています」と心境を吐露。「役柄としては自分は真逆だけど、産後初めてあの役を演じるというのは面白い経験でした」と語った。子役の城桧吏、佐々木みゆについては「ある番組で、“家族”と過ごしていた映像をみたんですけど、それをみただけで、このふたりが愛おしすぎて泣いちゃうんです。特にカンヌに行ってからは、この“家族”がより大事な存在になっていて、すぐに元気かな、会いたいなと思っちゃうんです」と気持ちを明かす。「特にみゆは、すごいご縁だなと思うんですが、私の娘と同じ誕生日なんです。だから撮影中から、それこそ血の繋がりではない何かの繋がりがあるようなそんな気持ちを感じていました」と思いを表した。
2018年06月06日安藤サクラが主演を務める平成30年度後期連続テレビ小説「まんぷく」のメイン出演者第2弾が発表された。桐谷健太、瀬戸康史、岸井ゆきの、橋本マナミのほか、朝ドラ初出演となる松井玲奈、片岡愛之助らが新キャストに名を連ねた。「まんぷく」は、チキンラーメン、カップヌードルを開発した実業家・安藤百福とその妻・仁子の半生をモデルに、戦前から高度経済成長時代の大阪で懸命に生き抜く夫婦の苦労と成功を描いたヒューマンドラマ。今回の会見で発表されたのは、ヒロインの福子や、彼女の夫・萬平を取り巻く人々を演じることになるキャスト陣。■萬平の才能にいち早く目をつける商売人の世良勝夫役・桐谷健太のちにインスタントラーメンを発明することになる萬平の才能に目をつける商売人・世良勝夫を演じるのは、今作で朝ドラ初出演を果たす桐谷健太。会見の司会者から紹介されるといきなり「海の声」のワンフレーズを熱唱。キャストやマスコミを笑わせると「紅白ではお世話になりました。チキンラーメンのお話ではありますけど、僕は背脂系ぐらい濃いと言われるので、思い切りたくましい世良を演じます」と意気込みを語った。■萬平を生涯にわたって支える神部茂役・瀬戸康史名門大学を卒業した秀才で生涯にわたって萬平をしたい続ける神部茂を演じるのは、2015年の「あさが来た」以来の朝ドラ出演となる瀬戸康史。「桐谷さんのあとでどうしようか迷ってるんですけど…」とつぶやき、笑ってみせると続けて「神部は萬平・福子夫妻と、とんでもない出会い方をするんですけど、人の懐に入るのがうまい役どころです」と自身の役柄を分析。さらに「なので僕も少しでも現場のみなさんの懐に入れるように頑張ります」と語った。■保科恵役・橋本マナミ「夜の女から朝の女へ」福子が働くホテルの先輩でフロント係の保科恵を演じるのは映画やドラマへの出演が続いている橋本マナミ。「愛人にしたい女というキャラクターでテレビに出ることが多いので…」と自身のイメージについて言及すると、続けて「今回の役はホテルの受付で、すごく仕事ができる女性ですけれど、男性との交際経験がないという役で。今回の朝ドラで“夜の女から朝の女”になれるように頑張ります」と笑顔で話した。■朝ドラ初出演の松井玲奈、片岡愛之助を含む11名の新キャスト今回の会見では、ほかにも岸井ゆきのや松井玲奈、片岡愛之助、中尾明慶、藤山扇治郎といった朝ドラ初出演の俳優陣から、呉城久美、浜野謙太、橋爪功といった個性派・実力派まで11名の新キャストが発表された。■ヒロイン・安藤サクラ「楽しくなくなってももう元はとれた(笑)」撮影がスタートして1か月ほど経過しているという本作。ヒロインとして新たなキャストを迎える安藤さんは「短い期間で、たくさんの俳優さん・女優さんとお芝居できるというのは、朝ドラでしか経験できないことだと思って。色々なお芝居を目の前で見られるというのが超楽しいんです」と笑顔でコメント。さらに「これから先、楽しくなくなっちゃったとしても元はとれたくらい楽しい(笑)、1か月で元を取りました!」と語り、キャストや取材陣の爆笑を誘った。平成30年度後期 連続テレビ小説「まんぷく」は10月1日(月)~NHKにて放送開始<全151回>(text:cinemacafe.net)
2018年06月04日映画『万引き家族』(6月8日公開)の親子三世代試写会舞台挨拶が3日に都内で行われ、リリー・フランキー、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。是枝監督は5月20日(現地時間19日)、映画『万引き家族』(6月8日)で最高賞 パルムドールを受賞。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。6歳の佐々木は、最初緊張した面持ちで登場したが、徐々にほぐれてきた様子。パルムドール像と初対面する前に、佐々木は「葉っぱのところがキラキラ〜」と自由に語る。リリーが「みゆがかわいいのは、ニュースで是枝さんが像を持っているのを見て、段ボールで工作して作ってたんですよ。だからどういう形なのかは知ってるんですよ」と説明すると、佐々木は「知らないですよね? じゃあどういう形?」と急にリリーに質問。「どうやってくっつけたと思う?」とたたみかけ、リリーもたじたじになっていた。さらにリリーが「初日の時に監督にあげなよ。みゆが作ったやつ」と勧めると、佐々木は「今度ね」と大人な返事で会場を笑わせる。リリーも「今取りに行けとは言わないから」と苦笑すると、「今は持ってきてませんね」と語った。また像を触る城に「あんまりホコリつけないでね」と注意すると、城が「わかってるよ」と返すなど、本当の兄妹のようなやり取りを見せた。この次はどのような役をやってみたいか、と聞かれた佐々木は迷ったようで、是枝監督がこそこそと打ち合わせ。リリーから「船場吉兆を思い出しますけど」とつっこまれながら、佐々木が「この映画の続きを、やりたいです」と回答すると、拍手が起こっていた。リリーから「『万引き家族2』ね」と言われると、佐々木ははっきりと「パート2やりたい!」と宣言。是枝監督も「大ヒットしたら考えようかな」と応じ、佐々木は「お願いします」と頭を下げた。作中の楽しかったところ・大変だったところを聞かれると、佐々木は「蝉の幼虫の本物を見つけて、『お兄ちゃん』って言ったところが、楽しかった」と答える。さらに大変だったところは「特にないです」という大物ぶり。是枝監督が「数シーンを除いて真冬にとってるので、寒くて大変だったの」と明かすと、「本当はちょっとだけ大変なところ、ありました」と、思い出した様子だった。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年06月03日映画『万引き家族』(6月8日公開)の親子三世代試写会舞台挨拶が3日に都内で行われ、リリー・フランキー、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。是枝監督は5月20日(現地時間19日)、映画『万引き家族』(6月8日)で最高賞のパルムドールを受賞。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。11歳の城は「自分が映ってることをとても不思議に思って。良い作品に出来上がったなと思って、すごく嬉しかった。良かったです」と大御所発言。是枝監督はかしこまって「ありがとうございます」と頭を下げる。佐々木は「海で遊んだことがすごく楽しくて、オーディションに受かって良かったなと思いました」と語った。リリーから「2人とも台本をもらってないですけど、出来上がった時に、リリーさんこんなにお尻出してるとは思わなかったでしょう?」と聞かれると、城は「はい」と苦笑。城はパルムドールの反響について、「学校の人からは『おめでとう』とか、『一番すごい賞でしょ』って聞かれたり。すごいねっていう人が多かったです。生活には変化はないですね」と明かした。また、6歳の佐々木は「『佐々木みゆちゃんだよね』と言われた。こないだは学校で4年生が飛び出してきてました。『めっちゃかわいい』って言われました」とはにかんだ笑顔を見せた。パルムドール受賞後初の監督との対面となり、パルムドール像とも初対面。家では段ボールでパルムドール像を工作していたという佐々木は「ダイヤモンドでできているの? プラスチックかな?」と率直に疑問を表し、周囲を笑わせる。パルムドール像を触った城は「この手は洗いません」と宣言し、佐々木は「ここ(腕)が痛い。マイクより重たい」と訴えていた。同作について是枝監督は、「いろんな目線で見られるようには作っていて。リリーさん安藤さんから親の目線で見るとちょっと切ない。子供の目線でこのラストを見ていくと、親を超えて成長していく、彼らの目線の先にはちょっとだけ希望が感じられるような映画にしたいなと思って作った」と振り返る。「リリーさんからも、自分の出番がない時にも『今日のみゆはどうでしたか』と寂しそうなラインが来るので、2人の写真を撮って送ったり。カメラが回ってないところでもあたたかいつながりがみんなで作れた」と明かした。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年06月03日フジテレビジョン 映画事業局 松崎薫プロデューサーが28日、同局で行われた『万引き家族』(6月8日公開)第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞取材会に登場した。『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』『三度目の殺人』、そして『万引き家族』と、5作連続で是枝裕和監督作品を手がけてきた松崎プロデューサー。今回のパルムドール受賞のポイントについては、「審査員との相性が良かったんじゃないか。女性が多かったことが幸いしたかもしれない」と分析する。実はカンヌには「行かないつもりだったんですよ。手応えはあったんですけど」と苦笑しつつ、「(発表)前夜に同僚から『絶対行くべきだ』」と背中を押され、急遽当日朝の便で現地入り、「5分前に滑り込みました」と明かした。「なかなかあの体験はできない。是枝監督の隣の隣におりました。ちょっと映り込んじゃって」と振り返った。『万引き家族』については「『誰も知らない』みたいな社会派の匂いがするものをやってみたらどうか」と話していたことで具体化していったというが、松崎プロデューサーは「理想的な、作品だなと思いました」と思いを表す。「是枝監督も、今回の作品は『感動作!』とか言ってほしくない、そっと見たい人に提供したい作品だとおっしゃってて、そこのバランスが難しい」と思案する一方で、当初およそ150館だった上映館数は、受賞後325館に増えるなど、注目度の高さをうかがわせる結果となった。同局の作品と、是枝監督の作品はイメージが真逆では? という指摘には、「個人的に、カンヌに出品してるような作品が好きだった」と理由を語る。『踊る大捜査線』『コード・ブルー』のような、ドラマからの大型映画というイメージも強いが「矢口(史靖)さんとか、周防(正行)さんとか、三谷(幸喜)さんとか、作家性の土壌はあるし、2本柱でやってきた」と説明。是枝監督はもともと同局のドキュメンタリー番組も手がけていただけに、「せっかく歴史があるし、ご縁があればいいなと機会を探していた」という。5作連続のタッグとなったのは「一緒にいる時間が長かったから」と謙遜していた。松崎プロデューサーは、是枝監督と仕事を共にする時の喜びはやはり、監督の「才能」を目の当たりにすることだと語る。「脚本から編集終わりのところまでの変化がすごくある。『是枝マジック』と呼んでるんですけど、たくさん撮って、大胆に編集をなさる。その編集の緻密さや過程がやっぱり凄いなと思います」と感嘆。今回も「リリー・フランキーさんもすっごい走ってすっごい号泣させられてるんですけど、全部カット(笑)。『三度目の殺人』でも、福山雅治さんが前日に渡されて、何ページにもわたるセリフがあったのですが、バッサリでしたしね」と明かし、「そこは純粋に作品に向かって仕上げられる方です」と分析した。同作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年05月29日「万引き家族」で、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督(55)。5月23日に帰国し、東京・羽田空港内で凱旋会見を行った。 受賞に至った理由について、自己分析コメントを求められた是枝監督。「夜中に公式のディナーがありまして、審査員とご飯を食べました」とし、審査委員長のケイト・ブランシェット(49)が安藤サクラ(32)について熱く語っていたと回想。さらに安藤の泣くシーンの芝居にケイトが感銘を受けているようだとし、こう明かした。 「(ケイトが)『もし、今回の審査員の私たちがこれから撮る映画の中であの泣き方をしたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください』と。それくらい、彼女の、この映画における存在感は大きく、虜にしたんだなということがよく分かりました」 ケイト・ブランシェットはオーストラリア出身の女優。「ロード・オブ・ザ・リング」や「インディ・ジョーンズ」シリーズにも出演し、13年の作品「ブルージャスミン」ではアカデミー賞とゴールデングローブ賞の両賞において主演女優賞を受賞。功績を讃えられ、17年にはオーストラリア勲章第二位を受勲している。 ネットでは安藤の名演が認められたことについて、以前からのファンからも歓喜の声が上がっている。 《ケイト・ブランシェットが安藤サクラの演技を絶賛!なんで私が嬉しくなるのかわからないけど凄く嬉しい》《ケイトブランシェットが絶賛する演技 安藤サクラさん 昔から演技派だし、有無を言わせぬ説得力があった》《大好きな女優が大好きな女優をほめていて嬉しい》 安藤は連続テレビ小説「まんぷく」(NHK総合)でヒロインを務める。同作は、平成30年度後期に放映予定。
2018年05月24日最新作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門にて、見事最高賞「パルムドール」を受賞した是枝裕和監督。そんなカンヌを沸かせた是枝監督が、5月23日(水)に凱旋帰国し、羽田空港内にて記者会見を行い、現在の心境を語った。本作は、様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝監督が、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身作。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林らが出演し、家族を超えた絆を描いた本作は、カンヌ公式上映後に約9分間ものスタンディングオベーションが起こった。日本人監督のパルムドール受賞は、1997年の今村昌平監督の『うなぎ』以来、21年ぶりの快挙となった。是枝監督、凱旋帰国! 「実感が湧くのはこれから」そして今回、そんな快挙を成し遂げた是枝監督が帰国し、80名ほどのマスコミ陣の前に、黄金に輝く“パルムドール”のトロフィーとともに登場。是枝監督は、「大きな賞であることが、本日このようにお越しいただいたマスコミの方の数をみてわかります。実感が湧くのはこれからだと思います。シャワーを浴びて一息ついたところですが、LINEやメールが山のようにたまっているので、お礼の返信をしたいと思います」と、まだ受賞の実感はない様子。また、今作でカンヌ国際映画祭への出品は7回目、『海街diary』以来3年ぶり5回目のコンペティション部門出品。これまで『誰も知らない』では柳楽優弥が最優秀男優賞を、『そして父になる』では審査員賞を受賞している。そんな過去の受賞作と今作との反応の違いについて聞かれると、「前のことはあまり覚えていませんが、『誰も知らない』のときも温かったけど、あのときは子どもたちの世話で手一杯で、それだけで終わってしまったという印象なんです」とふり返り、「公式上映後に受けた取材では、記者たちから『Touch』と『Love』という言葉が一番多かったんです。それで、届いたなと良い手ごたえは感じました」と明かしている。■ケイト・ブランシェット、安藤サクラの“泣き演技”を絶賛!そして、審査員長のケイト・ブランシェットからは、授賞式後の公式記者会見の際にも言っていたことと同様に「演技、監督、撮影などトータルで素晴らしかった」と改めて言われたという監督。加えて、安藤さんの芝居についても熱く語っていたそうで、彼女の泣くシーンについて、「『今後、私も含め今回の審査員を務めた俳優の中で、今後あの泣き方をしたら、彼女の真似をしたと思って』と仰っていて、その会話から虜にしたんだなとよくわかりました」と述べた。■注目ポイントは役者のアンサンブル「惚れ惚れするくらいの演技」さらに映画完成の際をふり返り、「役者が素晴らしかったです。ケイトさんも仰っていた安藤さんの泣くシーンは、カメラの脇で立ち会っていても特別な瞬間だと感じましたし、そんなことがほかにも何度もありました。いろんな意味で化学反応も起こり、良い映画が出来たと実感はしましたね」と作品への手ごたえを語った監督。公開はこれからということで、注目ポイントについては「今回役者のアンサンブルがとてもうまくいきました。自分なりの子どもへの演出と、演出も担える樹木さんとリリーさん、安藤さん、松岡さんも相手の演技を受けるのが上手でバランスがよかった。撮影している中で、惚れ惚れするくらいの演技もみせてくれた」と説明していた。お祝いムードの中、熱気に包まれながらも終始穏やかな空気が流れていた今回の会見。受賞後、監督はNYに少し滞在していたそうで、「色々差支えがあって喋れないんですけど、近いうちに情報が発表されるかと思います。でも、打ち合わせは上手くいきました」と新たな報告もあった。なお、受賞の結果を受けて日本公開館数は200館から300館に拡大、そして6月2日(土)・3日(日)2日間限定で先行上映も決定した。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月24日映画監督の是枝裕和が23日、東京・羽田空港で行われた第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞帰国後初の記者会見に登場。安藤サクラのエピソードを披露した。是枝監督は20日(現地時間19日)、映画『万引き家族』(6月8日)で同賞を受賞。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。是枝監督は、審査委員長のケイト・ブランシェットとカンヌの受賞者と審査員が集う公式ディナーで話をしたという。「演出と撮影と、役者と全てトータルでよかった」と作品について語っていたケイトだが、ディナーの際には「安藤サクラさんのお芝居について、熱く熱く語ってました」と振り返る。是枝監督は、ケイトが「彼女のお芝居、特に泣くシーンの芝居がとにかく凄くて、もし今回の審査員の私たちがこれから撮る映画の中で、あの泣き方をしたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください」と言っていたことを明かし、「彼女のこの映画における存在感が、審査員の中の女優たちを虜にしたのだなというのは、その時の会話でよくわかりました」と振り返った。撮影中も「みんな素晴らしいんですけど、サクラさんの泣くシーンは、現場でカメラの脇で立ち会っていても『特別な瞬間だ』」と思ったという是枝監督。「いろいろな化学反応が現場で起きて、キャストだけでなくスタッフも含め、良い映画ができたのかなという実感は持っていました」と撮影時から手応えをを感じていた様子だった。
2018年05月24日映画監督の是枝裕和が23日、東京・羽田空港で行われた第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞帰国後初の記者会見に登場した。是枝監督は20日(現地時間19日)、映画『万引き家族』(6月8日)で同賞を受賞。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。トロフィーを持って登場した是枝監督は、「ようやく実感が湧いてきました」としみじみ。「これだけの記者の方が集まっているというのが、1番『大きな賞なんだな』と思いますし、実感がちょっとずつですね。これからだと思います」と心境を吐露した。映画祭終了後、次回作の打ち合わせのためにニューヨークに飛び、やっと帰ってきたという是枝監督。「LINEとメールが山のように溜まってしまって、まだありがとうの返信すらできてない方達がたくさんいる」と苦笑し、「年賀状すら出せていないので、お礼くらいはちゃんとそれぞれの方達にメッセージを返したいと思います」とやりたいことを明かした。日本時間5月14日に行われた公式上映では、約9分にわたるスタンディングオベーションが起ここったことも話題となった。是枝監督は、拍手の長さについて「そんなに本質的なことではない」としながらも、翌日からの各国の取材では「記者の方々、Touchという言葉と、Loveという言葉が1番多かった」と振り返り、「いい手応えなんだなということは、どんどん取材の数も増えて感じました」と語る。話が日本の映画界について話が及ぶと、「いろんな課題がたくさんあるので、気づけば口にするようにしています」「周りから監督たちを産んで行った方が、僕自身になっても刺激になるので、地道に頑張っております」と、周囲の監督のサポートについての話に。「しゃべり始めると文句になっちゃうので、文句を言わずに、自分の取り組むべきことを語ろうと思います」と苦笑し、その場を収めていた。「いただいた当日は授賞式からディナーまで持ち続けていた」というトロフィーについては、「顔の近くにあげてくれと言われるものですから、筋肉痛が治ったのが昨日くらい」とその重さを明かす。2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で史上最年少、日本人として初めて最優秀主演男優賞を受賞した際に、是枝監督から柳楽へトロフィーを渡した記憶が会見で「蘇ってきた」という是枝監督。「今回は自分のところに戻ってきた感じで、記者会見が終わったらどうなるのか。一晩くらいは抱いて寝ようと思います」と笑顔を見せた。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年05月23日是枝裕和監督の最新作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭にて最高賞のパルムドールに輝いたことを受け、リリー・フランキー、安藤サクラらキャスト陣からも喜びのコメントが到着した。受賞後の公式記者会見で是枝監督は、今回受賞した『万引き家族』で描いた“家族像”について、「『そして父になる』は、“家族は時間なのか血なのか”ということを問いながら作った映画だったんですけど、その先に、産まないと親になれないのだろうかという問いを立ててみようと思いました。今回の物語の中心にいるのは、自分の子どもではない子どもを育てながら父親に、母親になりたいと思う、そういう人たちの話をやろうと思ったのが最初でした」とコメント。「彼らをどういう状況に置こうかというのを考えたときに、ここ数年日本で起きているいくつかの家族をめぐる出来事を、新聞とかニュースで目にしたとき、経済的にかなり追い込まれた状況で、万引きとか年金を不正に受給することでかろうじて生活を成り立たせている家族というものの中に、そういうテーマ、モチーフを持ち込んでみようかなと思ったのが今回の映画になりました」とその経緯を明かしていた。また、審査員長を務めたケイト・ブランシェットが閉会式で「invisible people(見えない人々)」が今回の大きなテーマと語っていたことについて、「『誰も知らない』のときにも、社会から見えなくなっている子どもたちをどう可視化するかということを考えながら撮った」と触れながら、「今回もスタンスとしては同じなので、やはりそれを見過ごしてしまう、もしくは目をそむけてしまいがちの人々をどう可視化するかということ」が監督自身のスタンスと語り、「今回はかなりストレートに反映された映画だったというのは間違いなく思っています。(だからこそ)ブランシェットさんの言葉はすごく嬉しく聞きました」とも現地の囲み取材で語っている。■“万引き家族”からも歓喜のコメント到着!「リリーさんとかサクラさんと子どもたちも含め、トロフィーを持って会えるといいなと思っています」という是枝監督に、キャスト陣からも喜びのコメントが到着している。リリー・フランキー監督、本当に本当におめでとうございます!獲ると信じていましたが、現実になると驚きと感動でじんましんが出ました(実話)。監督、めちゃくちゃカッコいいです!安藤サクラやったー!本当におめでとうございます!!こんな特別な瞬間を共有できること、こころから嬉しく思います!万歳!松岡茉優あの家族はいたのだと肯定してもらったようで嬉しいです。思い出をいつまでも愛しています。樹木希林往きの飛行機の避雷針が雷を受けました。異様な響きと共に私の座席の天井が破け、酸素マスクや破片やゴミや、バラバラッと落ちて来ました。「是枝さんもうくす玉が割れちゃったから賞はおしまい」-----の筈がめでたいことです。子役・城桧吏是枝監督、関係者のみなさま「パルムドール」受賞、本当におめでとうございます!『万引き家族』という作品に出演できて、改めてとても嬉しい気持ちです。監督と家族6人でカンヌへ行けて、一生の思い出になりました。本当にありがとうございました。子役・佐々木みゆやったーーー!!!!!!!!かんとくおめでとうございます!みんなでさつえいがんばったから 、とってもうれしいです。はやくかぞくのみんなにあいたいです!■審査員の公式記者会見コメントケイト・ブランシェットこの作品は演技、監督、撮影、など総合的に素晴らしかった。選ぶにあたって気に入っていた作品を落とさないといけないのはつらかったし、難しかったけど最終的に私たちは意見が合致したの。『万引き家族』はとにかく素晴らしかったわ。ドゥニ・ヴィルヌーブ監督この作品は私たちに深い感動を与えてくれました。とにかく恋に落ちてしまった。上品で素晴らしくとても深い。魂をわし掴みにされた。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月21日主演作のカンヌ受賞で海外進出を果たした。 世界三大映画祭の1つである「第71回カンヌ国際映画祭」の授賞式が20日(日本時間)に行われ、コンペティション部門に正式出品されていた是枝裕和監督(55)の「万引き家族」(6月8日公開)が最高賞となるパルムドールを受賞した。 是枝監督はカンヌに5作品目の出品で初の戴冠。そして日本人がパルムドールに輝いたのは、97年に故今村昌平監督の「うなぎ」が受賞して以来21年ぶりとなった。 「是枝監督作品では04年の『誰も知らない』で、柳楽優弥さんが史上最年少の最優秀男優賞を受賞。13年には福山雅治主演の『そして父になる』で審査員賞を受賞していました。すでにカンヌでは名の知られた存在で、今作は家族をテーマにした作品にこだわった是枝監督が構想10年をかけた集大成ともいわれる作品です」(映画業界関係者) 21年前のパルムドール作品「うなぎ」に主演したのは、今やすっかり日本を代表する俳優の1人となっている役所広司(62)。役所は同作をきっかけに、俳優として大きく飛躍を遂げたという。 「役所さんは96年の主演作『Shall we ダンス?』で映画賞を総なめにし、すでに日本を代表する俳優として知られています。そして『うなぎ』でその名を世界にとどろかせたことをきっかけに、05年公開の米映画『SAYURI』でハリウッド進出。07年公開の『バベル』では、ハリウッドの大スター、ブラッド・ピットと共演しました」(芸能記者) 「万引き家族」でW主演をつとめたのは、リリー・フランキー(54)と安藤サクラ(32)。そう遠くないうちに、2人にも海外作品のオファーが届きそうだ。
2018年05月20日第71回カンヌ国際映画祭の授賞式が20日(現地時間19日)に行われ、是枝裕和監督の映画『万引き家族』(6月8日公開)が最高賞となるパルムドールを受賞した。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。是枝裕和監督日本時間5月14日に行われた公式上映では、約9分にわたるスタンディングオベーションが起こり、辛口で知られる海外メディアからも賛辞が飛び交うなど、受賞への期待が高まっていた本作。授賞式でパルムドールが発表されると、是枝監督は壇上で「さすがに足が震えています」と信じられないといった様子。「この場にいられることが本当に幸せです」と喜びを口にし、「そしてこの映画祭に参加するといつも思いますが、映画をつくり続けていく勇気をもらいます。そして、対立している人と人を、隔てられている世界と世界を映画が繋ぐ力をもつのではないかという希望を感じます」と映画の可能性を噛み締める。そして、「今回みなさんにいただいた勇気と希望をまず一足早く戻ったスタッフとキャストに分かち合いたいですし、作品が選ばれたにも関わらず、ここに参加できなかったふたりの監督たちとも分かち合いたいですし、これから映画をつくり、ここを目指す若い映画の作り手たちとも分かち合いたいと思います」とコメント。「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えた。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年05月20日指原莉乃とリリー・フランキーがオール深夜ロケを敢行、知られざる深夜の生態をのぞくロードムービー的ドキュメンタリー・バラエティー「真夜中」が6月、“特別編”として半年ぶりに2夜だけスペシャル復活することが分かった。今回は安藤サクラ、松岡茉優をゲストに迎え、リリーさん出演の最新作『万引き家族』ゆかりの地を散策する。今回のロケでは、指原さんとリリーさんが深夜の商店街で久々に再会するところからスタート。指原さんは人生初めてのお湯割りを味わいながら、早々に悩み相談を始める…。そして一軒目を終えた2人は、リリーさんが出演した是枝裕和監督作『万引き家族』で共演した、安藤さんと松岡さんが待ち受ける次の酒処へ。初めまして同士で最初は緊張した雰囲気の女性陣だったが、リリーさんの親父トークに乗せられ、恥ずかしいポイントや映画のセクシーシーンについてなど、普段聞けないぶっちゃけ話が展開。また、指原さんと松岡さんは当初絶対に触れたくないと言っていたはずの「モーニング娘。」の話が止まらなくなり…。続く3軒目は、リリーさん、安藤さん、松岡さんが出演する『万引き家族』の家族が住んでいた家の近所にあるスナックへ。するとそこには、なんとサプライズゲストが!リリーさんらに際どい撮影裏話を指原さんが引き出す一方、女優とは思えない松岡さんの本音も!?そんな深夜ならではの素顔が覗ける「真夜中 特別編」は、2週にわたって放送。ぜひお見逃しなく。リリーさんとゲストで登場した安藤さん、松岡さんが出演する映画『万引き家族』は、6月8日(金)より公開。第71回カンヌ国際映画祭「コンペティション」部門に正式出品され話題となっている本作は、様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝監督が、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る、渾身の一作。犯罪で生計をたて、ひっそりと暮らしている家族を描く物語で、リリーさんと安藤さん、松岡さんらがそのいわくつきの家族を演じる。「真夜中 特別編」は6月3日(日)深夜26時25分~、10日(日)深夜25時30分~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月19日是枝裕和監督最新作『万引き家族』の公開を記念して、監督が手掛けた2015年公開の映画『海街diary』を、6月9日(土)フジテレビ系「土曜プレミアム」枠にて放送することが決定した。日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作『海街diary』放送今回放送が決定した『海街diary』は、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013を受賞した吉田秋生のベストセラーコミックを、『そして父になる』『三度目の殺人』の是枝監督が映画化したもの。家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。海の見える街を舞台に、四姉妹が絆を紡いでいく、深く心に響く、家族の物語だ。物語の中心となる“四姉妹”を、綾瀬はるか(長女)、長澤まさみ(次女)、夏帆(三女)、広瀬すず(四女/異母妹)が演じることでも話題となった本作。ほかにも大竹しのぶ、堤真一、風吹ジュン、リリー・フランキーら豪華キャストたちが脇を固めた。なお本作は、「毎日映画コンクール」で綾瀬さんと長澤さんが女優主演賞&助演賞をW受賞したほか、第39回日本アカデミー賞では最優秀作品賞、監督賞を含む最多4冠を獲得。第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でも公式上映された。是枝監督最新作! 『万引き家族』公開そして、『海街diary』放送の前日6月8日(金)からは、第71回カンヌ国際映画祭「コンペティション」部門に正式出品された是枝監督最新作『万引き家族』が公開。様々な“家族のかたち”を描き続けてきた監督が手掛ける本作は、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身の一作。犯罪で生計をたて、ひっそりと暮らしている家族を描く本作。父・治をリリー・フランキー、妻・信代を安藤サクラ、彼女の妹・亜紀を松岡茉優、祖母・初枝を樹木希林が演じるほか、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴ら若手実力派俳優が参加している。『海街diary』は6月9日(土)21時~フジテレビ系にて放送(一部地域を除く)。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月17日現在開催中の第71回カンヌ国際映画祭にて、「コンペティション」部門に正式出品された是枝裕和監督作 『万引き家族』。本作に出演する、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、城桧吏、佐々木みゆ、そして是枝監督がカンヌ入りし、公式上映に出席。上映後は約9分間ものスタンディングオベーションが起こった。公式上映前のレッドカーペットには、「ジョン・ローレンス・サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」のタキシードにハットを合わせクラシカルに着こなしたリリーさんや「アルマーニ(ARMANI)」を着用した是枝監督と桧吏くんをはじめ、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のローズピンクのロングドレスを身に着けた安藤さん、「エトロ(ETRO)」の白いレースドレス姿の松岡さんらが仲良く手をつないで登場。緊張した様子を見せるみゆちゃんに安藤さんが優しく声をかけるなど、まるで本当の“家族”のような雰囲気だった。そして始まった公式上映では、2200席の会場が満席に。エンドクレジットから拍手が始まり、会場が明るくなると全観客総立ちの拍手喝采。なかには感動で涙を浮かべる人の姿もあり、そんな観客の様子に是枝監督とキャストの目にも思わず光るものが浮かび、リリーさんが眼鏡をとり涙を拭う姿も見られた。そして、まったく鳴り止みそうもない拍手を切り上げようと是枝監督が移動するもスタンディングオベーションは約9分間にわたって続き、大好評のうちに公式イベントは幕を閉じた。是枝監督作品のカンヌ国際映画祭への出品は今回で7回目。上映後、是枝監督は「終わった後の拍手が夜中にも関わらずあんな風に温かくそして長く頂けたので本当によかったと思います」とホッとした様子。リリーさんも「最後頂いた拍手とか、お付き合いでしているのではなく、みなさんの表情から本当に想いの入った拍手だと感じたので、すごい良い経験をさせていただきました」と手ごたえを実感したようだ。カンヌ初参加となった安藤さんと松岡さんは、「自分が出ていることも考えずにいち観客として映画に集中して観てました。カンヌの大きなスクリーンで、隣で監督と一緒に観ることにちょっと緊張しつつ、上映後は大きな拍手を頂いて、あの盛り上がり方を受けて、なんという作品に参加させてもらえたんだろうとまだその興奮が冷めていない状態です」(安藤さん)、「観客のみなさん正装で劇場もとても大きく、大人数の中で一緒に映画を観るという体験がすごく新鮮でした。そういう空間だからか一体感もあり、この大人数の方々が同じ時間でこの作品について色々なこと考えているんだろうなと思うと、素敵な時間でした」(松岡さん)とそれぞれ感想を述べた。なお、『誰も知らない』では柳楽優弥が最優秀男優賞を、『そして父になる』では審査員賞を受賞し海外からも注目を集める是枝監督作品。今回も賞の行方に大きな注目が集まっているが、是枝監督に賞への手ごたえを聞いてみると、「意気込みとか手ごたえという質問が一番答えにくいので、いつもなるべくはぐらかしていたんですけど…それ以上言えないんですけど(笑)、でも、客席との一体感もある良い上映だったと思います」とコメント。また「母の兼ねてからの夢がいつか誰かにカンヌに連れていってもらうことだと小さいときから聞いていて」と安藤さん。この日は“母の日”ということもあり、安藤さんは母・安藤和津を連れてきたと言い、「まさか末っ子の私が、やっと母の夢を叶えてあげることができてよかったなと思います」と親孝行も。最後に是枝監督は、「自分が関わっている『映画』という仕事を、もう一度背筋を伸ばして見つめなおす場所」と“カンヌ映画祭”への思いを明かし、松岡さんは「わたしみたいに、飛びぬけて華やかなルックスじゃなかったりとか秀でたものがないひとも、チャンスとかラッキーとか奇跡ってあるんだなって思って。でもそれがチャンスとかラッキーじゃなくて、わたしが頑張りましたって胸を張って、ここにまた戻ってきたいなと思ったので、これからも頑張ります」と決意を新たにしていた。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月14日現地時間の5月8日、フランスで「第71回カンヌ国際映画祭」が開幕した。 最高賞の「パルムドール」を競う「コンペティション部門」にはら日本から是枝裕和監督(55)の「万引き家族」と濱口竜介監督(39)の「寝ても覚めても」がエントリー。 今年は21作品がエントリーされており、結果は19日の授賞式で発表されるという。 「日本からの2作品のうち、是枝監督の作品は今年で5回目のエントリー。13年には福山雅治さん主演の『そして父になる』で同映画祭の審査員賞を受賞しているだけに、今作に期待がかかっています」(映画業界関係者) 6月8日に公開を控える「万引き家族」は実際の事件をもとに、是枝監督が10年にわたり構想を練った力作。東京の下町を舞台に、祖母の年金と万引きで生計を立てる貧しい一家の姿が描かれている。 主要キャストは是枝組常連のリリー・フランキー(54)、安藤サクラ(32)、松岡茉優(23)、樹木希林(75)ら演技派ぞろい。中でも安藤は、鬼気迫る演技を見せているというのだ。 「安藤さんは昨年6月に長女を出産。その後で撮影に臨んだそうですが、夫役のリリーさんと濃厚な濡れ場を演じています。ボクサー役を演じた14年公開の『百円の恋』で国内の映画賞を総なめにしましたが、カンヌでの戴冠が期待されています」(映画ライター) 安藤といえば、10月から放送のNHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインを演じる。その前に、世界にその名をとどろかせる可能性がありそうだ。
2018年05月13日『誰も知らない』『海街diary』『そして父になる』など、これまで様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝裕和監督が、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身作『万引き家族』。このたび、本作で念願の“是枝組”初参加となった山田裕貴の貴重な劇中写真をシネマカフェが独占入手した。現在開催中の第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品に合わせ、“家族キャスト”の登壇も発表された本作。是枝監督作品としては『海街diary』以来3年ぶり5回目のコンペ部門出品となり、世界中から集まった選りすぐりの作品とともに大きな注目を集めている。■山田裕貴が演じるのは、“万引き家族”が出会う幼女のDV父物語は、冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子・ゆり(佐々木みゆ)を、見かねた治(リリー・フランキー)が連れて帰ることから始まる。ゆりの体中は傷だらけで、そんな彼女の境遇を思いやり、信代(安藤サクラ)は娘として育てることに。そんなゆりの実の父親・北条保を演じるのが、山田さんだ。昨年は映画だけで『亜人』『あゝ荒野』など12作もの作品に出演。今年も、現在公開中の『となりの怪物くん』、ドラマ「特捜9」などの話題作に続々と出演しており、秋には主演作『あの頃、君を追いかけた』も控えている。少女漫画のザ・イケメン男子から狂気的なクセの強いテロリストまで、印象をガラリと変える演技の振り幅から“カメレオン俳優”とも呼ばれ、若手俳優の中でもその実力は折り紙つき。本作で山田さんが演じた保は、ゆりや妻の希に対して暴力をふるう若い父親で、劇中では、外まで響き渡る罵声や怒号を妻に浴びせる様子も描かれるという。今回到着した写真に映し出されるのは、行方不明だったゆりが発見され、妻と共に報道陣の前に現れるシーン。憔悴しながらも淡々と記者たちに説明をする姿は、家庭内暴力を行う父親とは到底信じられないが、果たして、その真意はいかに?また、山田さんがそんな父親をどう演じるのか、期待高まる写真ともなっている。名だたる俳優たちが憧れるように、山田さんにとっても是枝組の参加は念願だったようで、自身のTwitterにて「ものすごいご縁で、人のご縁でオーディションに呼んで頂き参加させて頂くことになり、嬉しくて飛び上がりました。中でも、監督から頂いた言葉に感動。ぜひ、お楽しみに」と喜びのコメントを寄せている。人と人との関係が希薄ないまの時代に、真の“つながり”とは何かを問う衝撃作で、また1つ振り幅ある演技を見せる山田さんの演技に注目だ。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月10日見る者を射抜く強い眼差しに、圧倒的な存在感。無二の個性を放つ安藤サクラが、ビタースイートなフリルに身を包む。花柄の甘さを中和する、ルーズな着こなし。スリーブと裾にあしらわれたゆるめのフリルが、落ち着いた女性らしさを演出。広く開いたデコルテラインから、ちらりと覗く黒レースのキャミソールが着こなしのスパイスに。薄く柔らかい素材感で、肌に触れたときの心地よさも魅力。ワンピース¥58,000(ナンバーシックス/トゥモローランド TEL:0120・983・511)シューズ¥73,000(マルティニアーノ/ギャルリー・ヴィー 丸の内店 TEL:03・5224・8677)その他は本人私物レディライクなラバーベルトの斬新な魅せ技。ストライプフリルが可愛らしいベルトを、あえて首まわりに配したことで、モードな雰囲気が加速。ビビッドピンクとのカラーコントラストも美しく、ミニマルなスタイルでも華やかさが際立つ。キュッとコンパクトにまとめたアップヘアが、バランスよく見せる鍵。ロンパース¥28,000(デ・プレ/デ・プレ丸の内店 TEL:0120・983・533)ベルト¥18,000(ミュベール/ギャラリー・ミュベール TEL:03・6427・2162)ボリューミーなアイテムの引き締め役に。ゆったりとしたTシャツに、ドットが目を引くイージーなはき心地のアラジンパンツをセット。ウエストまわりを飾るチュール素材のフリルベルトが、ユニークな個性を発揮する。ベルトは取り外し可能だから、さまざまなコーディネートのアクセントとして重宝しそう。Tシャツ¥14,000(エンフォルド TEL:03・6730・9191)パンツ(ベルト付き)¥54,000(G.V.G.V./k3 OFFICE TEL:03・3464・5357)相反するデザインがアバンギャルドな趣。オーバーサイズのパジャマシャツに合わせたのは、ドレッシーな印象のフルレングススカート。力の抜けたシルエットで、今年らしいスタイルに導く。シャツ¥29,000(スタンドアローン/ジャーナル スタンダード 表参道 TEL:03・6418・7958)スカート¥69,000(ビューティフルピープル/ビューティフルピープル 青山店 TEL:03・6447・1869)シューズ¥35,000(ファビオ ルスコーニ/ファビオ ルスコーニ 六本木店 TEL:03・3408・8682)あんどう・さくら1986年2月18日生まれ。東京都出身。女優。本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品、是枝裕和監督の最新作『万引き家族』(6月8日全国公開)では、血縁のない少女を引き取る母親を演じている。また、10月1日から放送のNHK連続テレビ小説『まんぷく』のヒロインに決定。※『anan』2018年5月16日号より。写真・藤田一浩スタイリスト・伊藤信子ヘア&メイク・星野加奈子(by anan編集部)
2018年05月09日「TOKIO」メンバーがゲストとトークを繰り広げる「TOKIOカケル」の5月9日(水)今夜放送回は、ゲストに映画『万引き家族』に出演する女優の安藤サクラと松岡茉優の2人を迎える。果たして、安藤さんと松岡さんはTOKIOとどんなトークを繰り広げるのか…!?安藤さんといえば、父親は俳優の奥田瑛二、母親はエッセイストの安藤加津、姉は映画監督の安藤桃子というクリエイティブな一家で育ち、『愛のむきだし』などで頭角を現すと『かぞくのくに』で第86回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を、『愛と誠』『その夜の侍』で同助演女優賞をW受賞、さらに各賞を総ナメ。『0.5ミリ』『百年の恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞するなど実力派として高く評価され、秋スタートの連続テレビ小説「まんぷく」では朝ドラ初の“ママさんヒロイン”として主演を務める予定となっている。一方、松岡さんは朝の番組「おはスタ」でおはガールとして活動したのち、連続テレビ小説「あまちゃん」への出演から一気に知名度アップ。シリーズ化された人気ドラマ「コウノドリ」や大河ドラマ「真田丸」、「関ジャニ∞」錦戸亮演じる仕事ができない夫の妻を演じた「ウチの夫は仕事ができない」などのドラマから、若手俳優が集結した『ストレイヤーズ・クロニクル』、『ちはやふる』シリーズなどの映画まで多数の作品で活躍している。2人をゲストに迎えた今回は「23区23時のオンナたち世田谷編」などをお届け。「23時に世の中の女性たちはいったい何をしているのか?」をまとめたVTRを見ながら安藤さんと松岡さんがTOKIOと繰り広げる楽しいトークに注目だ。なお、『万引き家族』はリリー・フランキーが主演、安藤さん、松岡さんのほか樹木希林、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、柄本明らが出演。『三度目の殺人』『そして父になる』の是枝裕和監督がメガホンを取った。再開発が進むなか、ポツンと残された古い住宅街。日雇い仕事の父・治(リリーさん)と息子の祥太(城桧吏)は“親子”ならではの連携プレーで万引きに精を出している。その帰り道、団地の廊下で凍えている幼い女の子・ゆり(佐々木みゆ)を目にした治は思わず家に連れて帰ってしまう。突然、子どもを連れてきた夫に腹をたてる母の信代(安藤さん)だったが、体じゅう傷だらけのゆりの境遇を察し、面倒をみることに。祖母・初枝(樹木さん)の年金を頼りに暮らすその一家は、風俗のバイトをしている信代の妹・亜紀(松岡さん)、そして新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしていくが、ある事件をきっかけに家族の隠された秘密が明らかになっていく――。映画『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。「TOKIOカケル」は5月9日(水)23時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月09日10月25日(木)より開催される「第31回東京国際映画祭」では、日本映画をより世界へ強く発信していく企画として、2つの大きな日本映画の特集を実施することが決定。「Japan Now部門」では俳優・役所広司を、「アニメーション特集」ではアニメーション監督の湯浅政明を特集する。■Japan Now部門:「映画俳優 役所広司」3年前に新設された「Japan Now部門」は近年の日本映画をふり返り、現在の日本を代表する作品の数々を、映画祭独自の視点でセレクション。いま一番海外へ紹介したい映画人として、これまでに原田眞人監督、岩井俊二監督の監督特集、さらに安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおいの女優特集を行ってきた。そして今回は、東京国際映画祭最優秀男優賞受賞作『CURE』(’97/黒沢清監督)、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞作『Shall we ダンス?』(’96/周防正行監督)、米アカデミー賞作品賞ノミネート作『バベル』(’06/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)など、多くの出演作が国際的に高く評価され、国内外で幅広く活躍する俳優・役所広司を特集。昭和の時代の貴重な作品から最新作までを紹介する初の大規模上映を実施し、これまでの軌跡を辿りつつ、常に新しい挑戦を続ける役所さんの魅力を世界に発信する。今回の決定に役所さんは、「芝居に興味を持って、今年で40年。子どもの頃から何一つ長続きしたものがない僕にとって、40年同じことを続けられるなんて奇跡です」と役者人生をふり返り、「今回の特集上映、とても光栄です。そして、今まで自分に影響を与えてくれた全ての人に感謝します」とコメントしている。■アニメーション特集:「アニメーション監督 湯浅政明の世界」続いて、これまで庵野秀明や細田守などを特集してきたアニメーション特集では、「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」など、日本を代表するアニメシリーズにも数多く携わっているアニメーション監督の湯浅政明をフィーチャー。昨年公開されたオリジナル長編映画『夜明け告げるルーのうた』は、世界最大級のアニメーション映画祭・アヌシー国際アニメーション映画祭にて、長編部門グランプリにあたるクリスタル賞を受賞し、宮崎駿監督、高畑勲監督に次ぐ、日本人史上3人目となる快挙を果たした湯浅監督。『夜は短し歩けよ乙女』(’17)で第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したほか、第41回オタワ国際アニメーションフェスティバルでは、日本人として初めて長編部門グランプリを受賞するなど国内外で多くの賞を受賞し、世界中から注目を集めている。湯浅監督は、「世界中から作品が集まる国際映画祭で、まさか自分の名前のついた特集上映が実施される日がくるとは思いもしませんでした。このような機会をいただき、大変光栄ですし、とてもびっくりしています」と心境を明かし、「ぜひこの機会に、未だご覧になった事のない多くの皆様に観ていただく事ができればとても嬉しく思います。私自身も作品をふり返る機会をいただいたと思い、楽しみたいと思います」と多くの人に作品を楽しんでもらいたいと語っている。「第31回東京国際映画祭」は10月25日(木)~11月3日(土・祝)の期間中、六本木ヒルズ(港区)、EXシアター六本木ほかにて開催。(cinemacafe.net)
2018年05月09日4月29日、長谷川博己(41)が鈴木京香(49)と共同で飼っている犬を散歩。そんな姿が、一部週刊誌で報じられた。 記事によると長谷川は4月中旬の昼下がり、黒い小型犬を連れて散歩していたという。少し前から鈴木と共に犬を飼い始めており、“家族3人”でもたびたび散歩しているようだ。 2人は10年のドラマ「セカンドバージン」(NHK)での共演がキッカケで急接近し、熱愛が発覚。順調に愛を育んでおり、先月も都内の高級焼き鳥店でデートする様子が伝えられている。 長谷川は、今年10月から放送されるNHK連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインを演じる安藤サクラ(32)の夫役に決定。さらに20年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」では、主人公・明智光秀役に大抜擢されている。 そういった長谷川の躍進ぶりだけでなく鈴木の事情もあり、“ゴールイン”には時間を要しているようだ。 世間では連日、官僚の不祥事などのニュースが賑わっている。それだけに“お散歩姿”は、「久々にほっこりするニュース」とネットで評判だ。 ≪平和だなぁ≫≪謝罪ばかりのニュースの中、ホッコリします≫≪なんてほほえましい記事が笑≫
2018年04月29日『三度目の殺人』『そして父になる』の是枝裕和監督が手掛ける渾身作 『万引き家族』の完成披露試写会&舞台挨拶が4月25日(水)に行われ、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林ら“家族”が全員で登場した。祝・カンヌ国際映画祭出品決定! 発表後初、“家族”全員で登場5月8日より開催される「第71回カンヌ国際映画祭」にてコンペティション部門へ正式出品することが決定し話題となっている本作。決定後、初めて“家族”全員での登場となった今回のイベントでは、父・治役のリリーさんは「やっと観ていただけると思うと非常に嬉しく感じます。是枝監督がまたすごいものをつくったので是非ご覧ください」と思いを述べ、妻・信代役の安藤さんは「この家族がまた久しぶりに集まったのでとても嬉しいです」とコメント。是枝監督も「先週初号試写で今日は完成披露試写ということでできたてホヤホヤなので、このようなかなりスピード感でこうゆう形でお届けできてちょっとびっくりしています。どんな風に観ていただけるか楽しみにしています」と挨拶した。また、カンヌのコンペティション部門への出品は『海街diary』以来3年ぶり、5回目の出品となる是枝監督は、「このスピードに追い付くのが精いっぱいという感じです。とても素晴らしいことなんですけど、喜び合う手前で止まっています(苦笑)」と現在の心境を明かし、続けてリリーさんは「俺の情けなさぶりを世界にみてもらおうと思います」と語っていた。今回、是枝組初参加となった安藤さんと松岡さんは、「産後初めての作品になったことやこの先どうするかも決まっていなかったので、このタイミングでこの作品に参加することができて本当によかったです」(安藤さん)、「想像よりも早く参加できたことは本当に有難く思っていて、参加してみると自分の居場所はここだったんだなって思えるほど息のしやすい現場でした」(松岡さん)と2人とも参加できてよかったと話している。オーディションで選ばれた子役2人、キャスティング理由は…さらに、これまでにも多くの作品で子どもたちを撮ってきた是枝監督。今作でも息子・祥太役に城桧吏、治に拾われ家族の娘になるゆり役に佐々木みゆと子役を起用。2人はオーディションで選ばれたそうで、是枝監督は桧吏くんについて「オーディションで部屋に入ってきたときにこの子だってピンときた。いつまでも見てられると思った」と、みゆちゃんについては「オーディションで部屋の隅でポテトチップスを食べるシーンを演じてもらったんですが、そのポテトチップスの食べ方がよかった(笑)」とキャスティング理由を明かす。一方、桧吏くんは「最初は緊張したけど、わかりやすく教えていただいて温かな現場でした」と撮影をふり返ると、リリーさんは桧吏くんの語尾の上がった喋り方が気になったようで、「なんだよ、なんで語尾が上がんだよ。大宮のキャバクラ嬢みたいだぞ」とツッコミ。そんな軽妙な掛け合いに会場は笑いに包まれ、そして今回お芝居が初めてだったというみゆちゃんは先ほどの起用理由を聞いて「とても嬉しかった!」と元気よくコメントし、“母”安藤さんの顔を綻ばせていた。“劣化版”『海街diary』!?また、撮影現場の写真と一緒に思い出をふり返る場面では、昨年の夏に2日間だけ先にクランクインされた海での写真が披露。台本も完成していない中家族6人での撮影だったそうで、リリーさんは「なんか劣化版の『海街diary』みたいだな」とボソリ…。安藤さんも「そうそう、ポスタービジュアルの縁側の写真も劣化版の『海街diary』みたいなね…」と言うと、続けてリリーさんが「あのポスタービジュアルの家族の笑顔と『万引き家族』ってタイトルみると、ソフトバンクの新しい家族割りみたいだよな」と話し、会場は大爆笑!次にオフショットが公開されると、リリーさんが現場スタッフやキャストのために用意した駄菓子のクリスマスツリーのことに触れ、「祥太がカラムーチョがないってクレームいうから急きょ付け足したんですよ」と明かすと、「いってないです!」と桧吏くんに怒られる一幕も。最後に是枝監督は「各世代、いま一番撮りたいと思う役者さんで映画をつくりました。撮影中、みなさんの演技をみながらどんどん作品のテーマも浮かび上がってきて、とても稀有な現場だと感じていましたし、シリアスな作品ではありますが、とても幸せだと思える作品になりました。濃密な時間を過ごせたことが作品からも伝わるかと思います」とコメントしていた。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年04月26日6月8日公開の映画『万引き家族』の完成披露試写会舞台あいさつが25日、東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が出席した。家族を描き続けてきた是枝裕和監督が、家族を超えた絆を描いた本作。東京の下町を舞台を舞台に、家族ぐるみで軽犯罪を重ねていくある家族がある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える、というストーリーとなっている。息子と協力して万引きを重ねる父の治をリリー・フランキー、その妻・信代を安藤サクラ、彼女の妹・亜紀を松岡茉優、家族の定収入として年金を当てにされる祖母・初枝を樹木希林が演じ、その家族の子どもとしてオーディションで抜てきされた城桧吏と佐々木みゆが瑞々しい表情を披露している。是枝組常連のリリー・フランキーは、軽犯罪を犯す頼りない父親役。「こんなに長く撮影に参加させていただいたのは初めてでした。いつもは撮影が早く終わって欲しいと思っていましたが、今回は終わらないで欲しいと思いましたね。家に帰ってポツンとするより、この家族といる方が心地良かったです」と振り返った。是枝組初参加となる安藤は「ついに私も本物の是枝組を見られるんだと思って楽しみでした。出産後最初の作品ですし、そのタイミングでこの作品に参加できて本当に良かったです。この作品がなかったらどうしてたかなという感じで特に先を考えていませんでしたから」と笑顔を見せた。安藤は、10月1日からスタートするNHK連続テレビ小説『まんぷく』でヒロインを務める。樹木から「NHKがあるじゃない」と指摘された安藤は「これで1回どうにか挑戦できたから(朝ドラに)チャレンジするかということになりました。その先はまだ考えてないですよ」と説明。するとリリー・フランキーから「朝ドラの主役だとCM決まるんでしょうね」と言われたり樹木から2013年放送の『あまちゃん』出演後に数々のCMに出演した松岡を例えて「松岡さんには負けるよね」と言われ放題で、安藤は苦笑いを浮かべていた。なお、本作は5月8日から開幕する「第71回カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門に正式出品することも決定。コンペティション部門は『海街 diary』以来3年ぶり5回目の出品となる是枝監督は「とても素晴らしい流れになっていると思いますが、今はバタバタしています。飛行機どうするんだとか喜びあうまで行かない感じですね」と慌ただしい日々で喜ぶ暇もないようだが、主演のリリー・フランキーは「情けない男の役でしたが、情けないぶりを世界の人に見ていただこうと思います」とカンヌでの上映が待ち遠しい様子だった。映画『万引き家族』は、6月8日より全国公開。
2018年04月26日『三度目の殺人』の是枝裕和監督最新作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭“コンペティション部門”に正式出品されることが決定。是枝監督は、「こんな小さな作品に目を留めて頂いて感謝しています。素直に嬉しいです」と喜びのコメントを寄せている。是枝監督の長編13作目となる本作は、様々な“家族のかたち”を描き続けてきた監督が、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る、渾身の一作。是枝監督作品としては、今回でカンヌ国際映画祭への出品は7回目。またコンペティション部門では、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じた『海街diary』から3年ぶり5回目の出品に。また、『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞、『そして父になる』では審査員賞を受賞し海外からも注目を集める是枝監督作品とあって、今回も賞の行方に大きな注目が集まること間違いなしだ。今回の出品決定について是枝監督は、「5度目のコンペということで『賞レース』とか『意気込み』とはちょっと違う感慨もあって、本来の祭の目的である、映画という豊かな文化に触れて、今後の自分の映画作りの課題を見つけるようなゆったりとした時間にしたいなあと思っています」とコメント。息子と協力して万引きを重ねる父・治役として出演しているリリー・フランキーは、「普遍的な家族の問題と、いま世界で同時期に起きている家族にまつわる社会問題。絆、金、善悪、生と性。是枝さんの切り取った、見過ごしてしまいそうで、決して見逃してはいけない日常の表裏がカンヌ映画祭に評価されたことを、心から嬉しく思い、また誇りに思います。是枝監督おめでとうございます」と喜び、その妻・信代役の安藤サクラも、「憧れのカンヌ国際映画祭!しかもコンペティション部門!凄い!おめでとうございます!東京の谷底で黒い粒子にまみれてたあの汚ったない家族がカンヌで赤絨毯とは!かっこいいなぁ。監督、おめでとうございます!万引き家族の行方が楽しみです」と祝福した。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年04月12日ミュウミュウ(MIU MIU)から、ショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語(WOMEN’S TALES)」15作品の世界観をイメージしたTシャツが登場。2011年にスタートしたミュウミュウのショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語」は、国際的な活躍を見せる世界各国の女性映画監督たちに制作を依頼し、15本の映像作品を生み出してきた。たとえば日本人監督・河瀨直美による第11弾『SEED』には女優・安藤サクラが出演、音楽をサカナクションが担当した。最新作の第15弾『HELLO APARTMENT』では、女優のダコタ・ファニングが初監督を務めている。これらのショートフィルムは、それぞれの監督が持つ独自の世界観を映しつつも、現代社会におけるファッションの役割や、女性とはどうあるべきなのかという普遍的な問いを浮き彫りにしている。今回発売されるTシャツは、これら15作品をモチーフにしたもの。Tシャツのフロントには映画の1シーンが、バックには個性あふれる字体で描かれたショートフィルムのクレジットロゴがプリントされている。【詳細】ミュウミュウ ショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語」Tシャツ2018年3月下旬現在発売中。販売店舗:ミュウミュウの一部直営店、公式オンラインストア価格:54,000円+税素材:コットン【問い合わせ先】ミュウミュウ クライアントサービスTEL:0120-451-993
2018年03月30日安藤サクラ(32)がヒロインをつとめる、10月1日スタートのNHK連続テレビ小説「まんぷく」。その主要キャストが発表された。 高度成長期の大阪を舞台に、日清食品創業者でインスタントラーメンなどを開発した安藤百福(長谷川博己)・仁子(安藤)夫妻がモデルの同作。 新たに発表されたのは福子の姉・克子を松下奈緒(33)、克子の姉で三姉妹の長女・咲を内田有紀(42)が演じるというものだ。 今回、内田は朝ドラ初出演。近年は出演作「ドクターX」シリーズ(テレビ朝日系)や「偽装の夫婦」(日本テレビ系)、「ナオミとカナコ」(日本テレビ系)などでことごとくその演技が高く評価されている。 だが脇役での活躍が目立つようになったのは、ここ最近のことだった。 「92年にデビュー後、そのボーイッシュな美貌で男性のみならず女性にも人気になりました。当時それほど売れているアイドルがいたわけではなかったので、歌手活動もしていた内田さんはアイドル顔負けの人気者に。続々と主演・ヒロインのドラマのオファーが舞い込む売れっ子になりました。しかし現状に満足せずに“修業”で自身を追い込み、演技をとことん追及。今や女優陣では貴重なバイプレイヤーに成長したのです」(テレビ局関係者) 内田が“修業”に選んだのは、すでに天国に旅だったあの大物演出家の劇団だった。 「00年の年明けに『演技の勉強をやり直したい』とつかこうへいさんが主宰する『北区つかこうへい劇団』の門をたたき、歌手業を休業。活動の場をテレビドラマ・映画から舞台へと移しました。そこでつかさんに演技を鍛えられたことで、女優として大きく成長。つかさんから学んだものを“武器”に、息の長い女優になりそうです」(芸能記者) つかさんは10年7月に永眠したが、天国で内田の活躍ぶりを喜んでいることだろう。
2018年03月26日安藤サクラがヒロインを務め、「インスタントラーメン」を生み出した夫婦の知られざる物語を描く平成30年度後期連続テレビ小説「まんぷく」。この度、長谷川博己に続く主な出演者が発表。松下奈緒、要潤、松坂慶子に加え、連続テレビ小説“初出演”となる内田有紀、大谷亮平の名が連なった。舞台は戦前の大阪。いまや私たちの生活に欠かせないものとなった「インスタントラーメン」を生み出した夫婦の、人生大逆転の成功物語を描く。お湯を注いで3分で簡単に食べられるインスタントラーメンだが、その発明から完成に至るまでの道のりは、決して平坦なものではなかった…。失敗してはどん底から立ち上がる “敗者復活戦” を何度も繰り返した末、二人は世紀の大発明へとたどりつく──。この度発表となったのは、物語のヒロイン・福子の家族となるキャスト陣。■福子の姉、香田克子役・松下奈緒福子の姉には、連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」主演の松下奈緒。「あ、また“朝ドラ”のスペシャルな経験をさせていただけるんだなと思いまして、非常にうれしかったです。そして、今度はどんな家族とどんな人生を歩んでいけるのかなと、非常にいまから楽しみにしております」と出演決定を喜んだ。また共演者とは本日初めて会ったようで「なんだか楽しくなりそうな、そんな予感がしております。私も地元が関西なので、“ようやく関西弁の役が来たな”と、今(撮影が始まるのを)心待ちにしております」と期待を明かした。■克子の夫、香田忠彦役・要潤克子の夫にして画家、太平洋戦争が激化してくると、徴兵され戦地へと赴くことになる忠彦を演じるのは、要潤。2002年の“朝ドラ”「まんてん」以来のNHK大阪制作の連続テレビ小説出演に「非常に懐かしく思って本当に古巣に帰ってきた気持ちで、また初心に帰って一から頑張っていけるなという雰囲気をかみしめております」と明かし、「忠彦という役は、何かと頼りない役だったりするんですけども、しっかりとその頼りなさを出して、僕自身がすごく頼りない人間なのでぴったりはまった役かなと思っております」と役への思いを語った。■福子・克子の姉、今井咲役・内田有紀福子と克子の姉には、連続テレビ小説初出演となる内田有紀がキャスティング。「みなさんは古巣に帰ってきたとかいう言葉があっていいなと思いますけど、私は本当に全くの、はじめましてなので、古巣に帰ってきたといえるくらい、今回の“朝ドラ”で、自分の中でも、福子ちゃんはじめ、家族のみんなの、一応大黒柱を仰せつかってますので、一生懸命、清く正しくチャーミングに演じたいと思っております」と気合十分の様子。■咲の婚約者、小野塚真一役、大谷亮平内田さんの婚約者役を務めるのは、韓国で俳優として大活躍した後、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で日本でもブレイクした“逆輸入俳優”の大谷亮平。「僕は“朝ドラ”は初めてでして、日本に帰って活動を開始してから、やっぱり“朝ドラ”というのは目標でもあり、憧れの舞台でもあるんで、今回、“朝ドラ”に出演することになり、うれしく光栄に持っています」。■福子の母・今井鈴役、松坂慶子咲・克子・福子の三姉妹の母には、大女優・松坂慶子。自身の役について「鈴の口癖は『わたくしは武士の娘です』という、一見しっかりしてるようですけども、なかなかユニークな女性」と話し、「すてきな監督はじめ、スタッフの皆様、そしてすてきな俳優さんの皆さんと一緒に、皆様が楽しんでいただけるような、本当に毎日楽しみにしてくださるような、ドラマを元気に作っていきたいなという、わくわくした気持ちでいっぱいです」とコメントを寄せた。■ヒロイン・安藤サクラ「ものすごい家族だなと思って(笑)」ヒロインの安藤さんも、この日、初めて家族を演じる役者陣と会ったそうで、「本当についさっき、家族ではじめましてという感じだったんですけど、ものすごい家族だなと思って(笑)、圧倒されてます。でも、その緊張感と、安心感と、福ちゃんも末っ子なので、みなさんに頼って頼って頼って、やっていけたらいいかなと思っております」と意気込みを語った。平成30年度後期連続テレビ小説「まんぷく」は10月1日(月)~NHKにて放送開始。(全151回)(text:cinemacafe.net)
2018年03月23日「現実の末井さんが時代を駆け抜けていってるので、荒木経惟さんをはじめ会う人会う人が変わってる。演じるのも濃い俳優さんばかりで、毎日がボスキャラとの戦いでした!」 こう語るのは、映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』(3月17日全国ロードショー)に主演する柄本佑(31)。母親が隣家の若者とダイナマイト心中を遂げるという、衝撃のエピソードから幕を開ける本作は、昭和のアンダーグラウンドカルチャーをけん引した希代の雑誌編集長・末井昭の自伝的エッセイの映画化。柄本が演じるのは末井本人である。 荒木経惟、南伸坊、赤瀬川原平など気鋭の文化人を起用する一方、発禁と創刊をくり返し、愛人問題やあやしい投資話で莫大な借金を背負う末井の人生をどう演じたのか。 「前半部分は青春映画。現代の末井さんに近づくにつれて、モンスター化していくという。まわりから見て何考えてんだかわからない人にしようとは、冨永昌敬監督と話し合いました」 そんな柄本にON/OFFブームを聞いた。 【ON】唐組芝居のDVD 「唐十郎さん作の『秘密の花園』という舞台をやっていて(取材時)。まぁ、よく見てますね、昔の唐組芝居を。家帰って酔っぱらっちゃなんとなく。いまやっているお芝居の役に立つわけではないんですけど、面白いので」 【OFF】映画観賞 「以前は『生活』と言っていた映画観賞が、子どもが生まれてからは奥さん(安藤サクラ)の手前なかなかね。『いいよ、行っといで』と言ってくれるのが、逆に俺を引き止めます(笑)。だから、いまはマイブームぐらいかな」
2018年03月19日