NHK大河ドラマ「平清盛」の題字を担当し、国連でのスピーチ、ニューヨークやプラハでの個展開催など世界的にも知られる書家・金澤翔子と母・泰子に密着した、初のドキュメンタリー映画『書家 金澤翔子 共に生きる』が、2023年5月に劇場公開が決定した。金澤翔子は、5歳から母・泰子を師として書道を始め、一心に揮毫する彼女の“書”は数多くの人々を魅了してきた。彼女の代表作の1つである「風神雷神」は、京都の建仁寺で国宝・俵屋宗達の「風神雷神」の屏風並んで書が納められている。日本のみならずニューヨークやプラハでの個展開催など世界的な活躍を見せている。金澤翔子が書家として一流の舞台まで上り詰めるまでにはいくつもの努力と挑戦、そして母・泰子の支えがあった。生まれてすぐにダウン症と診断された彼女に母である泰子がどう向き合ってきたのか、どうやって彼女の才能を開花させていったのか。映画では、彼女たちの日々の活動や全国巡回展に密着、金澤翔子と母・泰子が共に生み出す“書道”と彼女たちの幸せの形に迫っていく。金澤泰子コメント翔子と私のことが映画になると聞いてびっくりしています。翔子はまわりにいる人に喜んでもらいたい一心で、書いてきました。そばにいる私自身が、一番翔子に喜びや驚きをもらってきたのかもしれません。翔子の物語を観て、いろいろな方々が元気や勇気を感じてもらえたら嬉しいです。宮澤正明監督コメント(抜粋)金澤翔子の書は、感動する。無我の生命力の強さを、人々は心の深いところで感じ今を生きる意味を悟る。過去、現在、未来はひとつ、翔子さんの尋常でない愛の深さの答えとして母泰子氏は言い放った。「翔子は、普通より染色体が一個多い。その一個の染色体の正体が愛だ。」あなたには、どんな愛が見えますか?この映画で、それぞれの自分が感じ取った愛を探してください。映画『書家 金澤翔子 共に生きる』は2023年5月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:書家 金澤翔子 共に生きる 2023年5月公開予定©映画「書家 金澤翔子 共に生きる」製作委員会
2022年09月27日ライブ配信アプリ「17LIVE」の周年イベント「超ライブ配信祭~5th Anniversary~」が22日に都内にて行われ、ライバーの“Naoking”こと岸田直樹が「男性モデル部門」で1位を獲得した。今年でサービス開始5周年を迎える「17LIVE」。毎年1回開催されているイベント「超ライブ配信祭」は、様々な部門ごとに日本一のライバーを決定するアプリ内イベントの授賞式となっている。「男性モデル部門」で見事1位に輝いた岸田はランウェイショーを終え、「とにかく気持ちがいいです。このステージ、めちゃくちゃ気持ちが良かったですね」としみじみ。そして「こうして2年連続モデル1位を獲らせていただいて、年齢的にもどうなるんかなという部分もあるんですけど、まだまだ続けなあかんなって」と気持ちを新たにした。また、同部門2位のCUTMANが「直樹さんには申し訳ないんですけど、トップをとれると思った」とコメントしていたことを受け、「“1位を獲れる”って思われたならば、“1位を獲れねえ”って思われるような配信をしないといけないなと思った。どんどん若手のライバーさんが1位の座を狙ってくると思うんですけど、席を譲るのではなく、もぎとりにこられるようなプラットフォームに(17LIVEを)しないといけないと思いますので、(配信を)観ているライバーさんたち、とりにきてください」と呼びかけた。なお「男性モデル部門」と「女性モデル部門」の結果は以下の通り。■男性モデル部門1位:岸田直樹 Naoking2位:CUTMAN3位:ゆら yuranity■女性モデル部門1位:Judyちゃん2位:葉月 Hazuki3位:ayachu
2022年09月25日「国葬が適切だと判断した」8日に行われた閉会中審査で、そう語ったのは岸田文雄首相(65)。最長の首相在任期間や選挙演説中の銃撃だったことなど国葬実施の妥当性を強調したのだ。安倍元首相が銃弾に倒れてわずか6日後、岸田首相は国会審議も経ず「国葬にする」と宣言している。「安倍元首相を奉りあげることで右派勢力を巻き込み、政権を盤石にしたい岸田首相と、麻生副総裁の思惑があったと言われています。また、岸田首相自身も非業の死をとげた安倍元首相の国葬をすれば、国民からの支持率が上がると考えたのでしょう」そう指摘するのは、元朝日新聞政治部記者で、現在はフリージャーナリストの鮫島浩さん。ところが、安倍元首相や自民党と旧統一教会の“ズブズブ”の関係が明らかになるにつれ、国葬の実施に対し懐疑的な声が急増。報道各社の世論調査では、軒並み反対が賛成を上回っている。にもかかわらず、かたくなに国葬の実施を貫いた岸田内閣。その結果、最新のJNNの調査では初めて不支持が支持を上回り、内閣発足以来最低の支持率を記録した。■岸田首相が国葬をやめられない理由華やかな外交舞台になるとうたわれた国葬だがそれも難しそうだ。G7の首脳級で来日するのはカナダのトルドー首相のみ。安倍元首相は“海外から高い評価を受けていた”はずなのに、なぜなのか。「あまりにも時期が悪すぎます。安倍さんの国葬とほぼ同時期の9月20~26日に、ニューヨークで国連総会が開催されるんです。各国代表はそこに出席しますから、わざわざ来日して弔問外交をする必要がありません」そう明かすのは、元外務省国際情報局局長で駐イラン大使などを務めた孫崎享さん。「本来なら外務官僚が日程変更を進言するはずですが、安倍・菅政権時代は、異を唱えるとクビを飛ばされた。岸田さんは、そこまでしないでしょうが、官僚は様子を見ているんでしょう」(孫崎さん)そのうえ、安倍元首相の“個人的なつながり”さえ砂上の楼閣だったことが露呈した。「あれだけトランプ、トランプと言っていたのですから、トランプさんは駆けつけたっていい。しかし弔問しないところを見ると、表面的な関係だったのでしょう」早々に国葬を決定した岸田首相としてはメンツが丸つぶれ。加えて、本誌取材班が試算した国葬費用が波紋を呼び、「後出し」するはずだった国葬の総費用約16億6千万円も公表するはめに。思いどおりには進まなかったようだ。「岸田首相は支持率低下をかなり気にしているので、いますぐにでも国葬をやめたいハズ。そうすれば支持率は爆上がりです。でも、まわりはそれを許しません。今後3年間国政選挙はないので、自民党としては支持率が下がろうが痛くもかゆくもない一方で、岸田首相の人気が低迷するほうが都合のいい“ポスト岸田”を狙う人たちが自民党内にいるからです。岸田首相が国葬をやめるそぶりを見せようものなら『そんなことをしたら外交問題になります』などと言って止められてしまいます」(鮫島さん)国家の一大事なのに、足の引っ張り合いしかしていないとは……。図らずも“国葬”があぶり出した日本の闇は深い。
2022年09月13日8月24日、岸田文雄首相は「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」にリモートで出席。これまで最長60年とされていた原発の稼働延長や、停止中の原発の再稼働、さらには“次世代型原発”の新設も検討する、とぶち上げたのだ。「原発の依存度を可能な限り低減する」としていた従来のエネルギー政策からの方針転換。先の参議院選挙ではまったく争点にされていなかっただけに、戸惑っている人も多いのではないだろうか。元経産省官僚でエネルギー問題に詳しい古賀茂明さんはこう語る。「原発メーカーや経産省など、いわゆる“原子力ムラ”の人たちは、以前から原発復活の時期を虎視眈々と狙っていました。本気になれば、原発事故から11年の間に全国の送電線を整備したり蓄電池を充実させたりして、再生エネルギーの割合を欧州なみの4割まで上げることは可能でした。しかし、それをせずに夏や冬の電力需給が増える時期になると、電力逼迫を強調して、原発再稼働の必要性を強調してきたのです」■支持率急落にばらまきで対応福島第一原発の事故も収束していないなか、国民の間には原発への根強い抵抗感があった。「ところが、ウクライナ戦争による電力価格の高騰などを受け、世論も〈安全な原発なら稼働もやむなし〉という空気になってきた。原子力ムラの人々は、今がチャンスと思って、専門知識に乏しい岸田首相に働きかけたのでしょう」(古賀さん)一方で、「旧統一教会問題から目をそらさせるためにぶち上げた奇策では」という声も永田町で上がっている。「岸田政権の支持率は急降下していますから、予算をまんべんなくばらまくことで、政権を盤石にしたいという狙いもあるでしょう。また、核武装を夢見る右派におもねる意図もあるのでは。いわば政権の延命策ということです」(政治部記者)岸田首相が新設を検討するという次世代型原発にはいくつか種類がある。大きな特徴は出力ワット数が100万キロワットを超える従来の原発に比べて、30万キロワット程度と小型な点だ。元三菱重工の技術者で伊方原発3号機の建設機器班長も務めた森重晴雄さんはこう語る。「資源エネルギー庁がイメージ図などで示しているのですが、どの種類の原発も絵に描いたモチ。定期的にメンテナンスが必要なのに、そのスペースやクレーンが設置されていない。それらを入れると、実際の設計では建屋はイメージ図よりかなり広がるでしょう」■小型にすることで発電コストがアップまた政府が喧伝する“次世代型原発”にも疑問符がつく。その一種である「小型モジュール炉」うは〈従来の原発と比べて出力が小さいから安全だ〉と言われているが……。「小型にした分、燃料を入れる格納容器が非常に小さく設計されています。通常運転時でさえ格納容器から放出される放射性物質の量は、出力のわりに多く放出される可能性があります」(森重さん)小型でも、炉心溶融する懸念もあるし、核のゴミが出る点も従来の原発と変わらない。コストの問題もある。「出力ワットが小さければ、それだけ建設費用に対する1キロワットあたりの発電コストが割高になる。通常、原発の建設費は数千億円かかりますが、耐震設計を向上させる必要もあるため、発電コストは従来型より小型のほうが10倍ほど高くなる可能性があります」もっとも実現性が高いとされているのが「革新軽水炉」と呼ばれる原発だ。しかし、古賀さんは、「“革新”とは名ばかり」と言う。「本来なら、新規制基準のもとで装備が義務付けられるはずだった安全装置の“コアキャッチャー(炉心溶融の際に溶けた炉を受け止める装置)”を設置するとか、航空機の衝突に対して耐えられるように強化するとか、その程度で“革新”と言っているんです」つまり、現在稼働している原発にも本来は搭載されるべきなのに放置されてきた機能ばかりなのだ。さらに、“高速炉”も案に挙がっているが、日本では「もんじゅ(福井県)」の失敗が記憶に新しい。「高速炉は水の代わりにナトリウムで炉を冷やすのですが、少しでもナトリウムが水に触れると爆発を起こします。もんじゅも1995年にナトリウム漏れ事故を起こし、結局、運転できないまま2016年に廃炉になりました」(森重さん)■やれば予算が付く。公共事業と同じ「経産省の役人もメーカーの技術者も、本気で完成するとは思っていないはず。公共事業と同じで、やると言えば予算がつくし、天下り先も確保できる」(古賀さん)実際に、8月末に発表された令和5年度の経産省の概算要求には、次世代原子炉の開発費用として、112億4千万円が計上された。「この規模の予算が毎年消費されていくということです。経産省の資料に〈米仏と協力〉して開発を進めるとあるが、防衛費などと同様に、技術力に勝る米企業にお金を吸い取られていくだけでは」(前出・政治部記者)被災自治体の受け止めは深刻だ。福島県伊達市の市議、島明美さんは、こう憤る。「いきなりの方向転換は国民への裏切りです。福島第一原発の廃炉費用は10年間で、すでに13兆円もかかっているのに、ほとんど進んでいない。まずは廃炉作業を見直し、廃炉に全力を傾けるべき」岸田政権の延命のために、血税をムダに使うことは許されない。
2022年09月08日旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と自民党議員との接触が注目される中、“問題が指摘される団体との関係を注意しなければならない”と内閣改造に着手した岸田首相。しかし、フタを開けてみれば、政務三役(大臣、副大臣、政務官)78人中、教団との関連があった議員は35人にも上った。政治ジャーナリストの角谷浩一さんが語る。「もはや“統一教会内閣”。統一教会と関連のない議員だけでは、内閣を作ることができなかったのでしょう。多くの議員は、統一教会系の団体だとは認識していなかったと弁明していますが、統一教会は霊感商法で社会問題を起こし、今も苦しんでいる被害者がいます。国会議員として“知らなかった”で済む問題ではありません」にもかかわらず、読売新聞の報道によると、政府は15日、統一教会と閣僚ら政務三役の関係について「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁書を閣議決定。幕引きを図ろうとしているようだ。約20年、統一教会問題を取材しているジャーナリストの鈴木エイトさんが警鐘を鳴らす。「うやむやにするのではなく、個々の議員とどうつながりがあったのかを徹底的に調査しなければ、今後の対策につながりません」■旧統一教会と接点のある政務三役の国会議員35名一覧【総務大臣寺田稔】旧統一教会関連団体の会合に会費2万円を支出【法務大臣葉梨康弘】旧統一教会関連団体の雑誌にインタビュー記事掲載【外務大臣林芳正】旧統一教会関連団体の取材を受けた【厚生労働大臣加藤勝信】旧統一教会関連団体に会費3万円を支出【環境大臣西村明宏】旧統一教会関連団体の会合で代表世話人を務める【経済再生担当大臣山際大志郎】旧統一教会関連団体会合で会費1万円を支出。別イベントでは来賓挨拶も【経済安全保障担当大臣高市早苗】旧統一教会系雑誌で対談【地方創生兼沖縄・北方担当大臣岡田直樹】秘書が旧統一教会関連団体会合にメッセージを送ったり出席【官房副長官木原誠二】地元秘書が旧統一教会関連団体会合に出席【官房副長官磯﨑仁彦】旧統一教会の創始者らの生誕を祝う会に出席【デジタル副大臣大串正樹】旧統一教会関連団体に6万円分のパーティ券を購入してもらった。関連団体のイベントにメッセージを送った【内閣府副大臣和田義明】旧統一教会関連団体のクリスマスチャリティーイベントに祝電【内閣府副大臣星野剛士】旧統一教会関係者から選挙支援を受けたり、関連団体集会に祝電。集会に秘書が代理出席【外務副大臣山田賢司】自身のパーティ券を、旧統一教会関連団体に購入してもらう【文部科学副大臣井出庸生】旧統一教会関係者から選挙応援を受けた【農林水産副大臣野中厚】旧統一教会関連団体会合に出席【経済産業副大臣中谷真一】旧統一教会関連団体イベントに出席し、あいさつ【国土交通副大臣豊田俊郎】旧統一教会関連団体イベントに出席し、あいさつ【国土交通副大臣石井浩郎】旧統一教会関連団体会合に出席し、あいさつ【環境副大臣山田美樹】旧統一教会関連団体の会合の冒頭に出席【環境副大臣小林茂樹】旧統一教会関連団体イベントの実行委員長を務めた【デジタル政務官尾﨑正直】旧統一教会関連団体会合に出席し、あいさつ【内閣府政務官鈴木英敬】旧統一教会関連団体会合に祝電が届いたことが、会合の司会者によって紹介されている【内閣府政務官中野英幸】旧統一教会関連会議に複数回出席し、あいさつ【総務政務官国光あやの】旧統一教会関連団体会合に祝電【総務政務官杉田水脈】旧統一教会の関連施設(米国)で講演【総務政務官中川貴元】旧統一教会関連団体のフォーラムに出席【法務政務官高見康裕】旧統一教会関連団体のフォーラムに出席【外務政務官高木啓】旧統一教会関連団体会合に秘書が代理出席【外務政務官吉川ゆうみ】旧統一教会関連団体会合に祝電【文部科学政務官山本左近】旧統一教会関連団体会合に祝電【国土交通政務官古川康】旧統一教会関連会議に出席、祝電【国土交通政務官清水真人】旧統一教会関連団体イベントに祝電【環境政務官柳本顕】旧統一教会関連団体会合に出席【防衛政務官木村次郎】旧統一教会関連団体会合に出席し、会費1万5000円を支出※報道、鈴木エイト氏からの情報をもとに本誌作成(8月19日現在)
2022年08月24日《岸田ーーーーお前がよくて、オレはあかんって事はないよなーリモートおおいに賛成やりやすなったわーおおきにーあ、コロナ感染?木原の夜遊びからうつされたんかなー笑笑お大事にやでー》8月22日、Instagramにこう綴ったのはNHK党の“ガーシー”こと東谷義和議員(50)。新型コロナに感染した岸田文雄首相(65)がリモートワークで公務を行うと報じられ、冒頭のように揶揄した。「岸田首相は20日夜から微熱やせきなどの症状があり、翌21日にPCR検査を受けたところ陽性と判明しました。31日から復帰する予定ですが、平熱に戻ったこともあり22日からリモートワークで執務を行っています」(全国紙記者)療養中でも公務を行う岸田首相を揶揄したガーシー氏。しかし、ネット上では大ブーイングの嵐となっている。《首相を呼び捨てか…。異国で吠えてるだけでは何も変わらないと思うけどね》《あのねガーシー、お前、そのセリフ、総理を目の前にしても同じ口調で言えるんか?ダサい。とにかくやる事がダサい》《病気で出れない人と、逮捕が怖くて逃げ回って出ない人を一緒にすんな。こんな奴に税金使われるかと思うと腹立つわ》《この方、自分と総理とが同等だと考えているんですかね。帰国すらせず国会に出席せず議員としての責任を全く果たしていない人が総理と同等だと??》それもそのはず、ガーシー氏は不当逮捕の可能性を理由に滞在先のドバイから帰国を拒んでいる。8月3日召集の臨時国会は欠席し、批判を浴びたことも記憶に新しい。しかも、参院議院運営委員会の理事会からは、事前に提出した海外渡航届が全会一致で否認されたのだ。そんなガーシー氏だが、最近でも岸田首相に対して嫌悪感をむき出しにしていたことが。8月16日にエイベックスの松浦勝人会長(57)のYouTubeチャンネルに登場し、こう息巻いたのだった。「僕からしたら岸田は大っ嫌いなんで、下ろしたいわけですよ。だから僕言ったじゃないですか、菅元総理と対談させてくれって、僕。(中略)これホンマに、ガチで思ってるんで。岸田を下ろしたいんですよ、岸田下ろしをめっちゃしたいと思ってるから、岸田に付随している木原も全部許せないんですよ。僕からしたら」ガーシー氏といえば、岸田首相の最側近とされる木原誠二官房副長官(52)を“暴露”のターゲットにしていることでも知られる。10日に投稿したInstagramでは、木原氏が第2次岸田改造内閣で官房副長官に留任したことに触れ、《オレは逆に留任したあと問題提示して、引きずり下ろしたほうがダメージある思ってんねん。木原にも岸田にも岸田派にもなま、じっくりいくわー》と“予告”していた。「ガーシー氏は参院選前に、自身のYouTubeチャンネルで木原氏のスキャンダルを取り上げていました。内容は、楽天グループの三木谷浩史会長が経営する店で開かれたパーティーに、木原氏も参加したというものでした。ガーシー氏は今後も木原氏を“めくる”と宣言しており、現在開設中の会員制有料オンラインサロンでの暴露が予想されます。様々な悪評が噂されてきた木原氏を政権の中枢に据える岸田首相に対して、ガーシー氏は反発心を抱いているようです」(芸能関係者)強気な姿勢を貫くガーシー氏だが、果たしてどこまで通用するだろうか。
2022年08月23日8月10日に発足した第2次岸田改造内閣。岸田文雄首相(65)は同日の記者会見で「数十年に一度とも言われる難局を突破する」と述べ、防衛力の強化や経済再生、新型コロナウイルス対策などを掲げた。そのかたわら、安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件を機に、政治家と統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の密接な関係が次々と判明し問題視されている。岸田首相は記者会見で、統一教会に関する問題について次のように明かした。「国民の疑念を払拭するため、組閣にあたり、閣僚に対して政治家の責任において、それぞれ当該団体との関係を点検し、その結果も踏まえて厳正に見直すことを厳命し、それを了解した者のみを任命した」ところが、わずか5日後の15日、岸田内閣は統一教会と閣僚ら政務三役の関係について、「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁を閣議決定したのだ。改造内閣では統一教会やその関連団体との関わりを認めた閣僚7人が交代したが、その後も閣僚ら政務三役と統一教会との接触が相次いで判明している。複数の報道によると、新たに葉梨康弘法相(62)や山田美樹環境副大臣(48)、木村次郎防衛政務官(54)らも関連団体のイベントに出席していたことなどが明らかに。今回の人事で統一教会と接点があった閣僚ら政務三役は、少なくとも合計30人にものぼると報じられている。全国紙記者が言う。「岸田首相は『点検・見直し』を“閣僚らの自己責任”と強調しましたが、人事決定後も新閣僚らに統一教会との関わりがあったことが次々と判明しています。これでは、“任命責任逃れ”と見なされかねません。一方で、統一教会と接触を持った政治家のなかには、『気づかずにつき合っていた』と釈明する人も見受けられます。教団の関連団体のイベントに出席したり、関連媒体のインタビューを受けたりするなど、関係の深さはそれぞれ異なります。それゆえ、自己責任でチェックするのは限界があるでしょう。第三者機関による調査実施や、接触や関わり方について明確な基準を設けることが必要ではないでしょうか。にもかかわらず、問題を放棄するような決定は、国民の不信感をさらに募らせてしまうでしょう」実際に、調査の必要性を感じている国民は多いようだ。時事通信が11日に公表した8月の世論調査では、「統一教会と政治家の関わりについての実態解明が必要かどうか」との質問に対して、77.3%が「必要」と回答。「必要ない」の回答は11%だったという。当初、岸田首相は政治家と統一教会との関わりについて、「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思っています」と述べるにとどまっていた。内閣改造にあたって統一教会との関わりを認めた閣僚7人を交代させたが、その後は「調査しない」と閣議決定――。Twitter上では、岸田内閣によるこの決定を疑問視する声が相次いでいる。《ついに開き直ったか…岸田》《まじか!国葬といい、どんだけ特権階級なの閣議決定って?これじゃ独裁と同義じゃね?》《岸田内閣、最低最悪、卑怯極まりない。選挙やり直して》“ひろゆき”こと西村博之氏(45)は16日、《日本政府として、政府内の統一教会との関係は闇に葬る事が決まりました。「岸田内閣の大臣、副大臣、政務官の統一教会との関係を調べない」という閣議決定》とツイート。共産党の志位和夫委員長(68)も《「開き直り」を続ければ、国民はそのうち慣れていくだろう、という卑劣な打算を、決して許してはならない》と批判した。冒頭の記者会見では、「昨年総理大臣に就任して以来大切にしてきた、国民の声を丁寧に聞き、信頼と共感を得る政治を実現するという基本からぶれることはありません」とも語った岸田首相。“国民の声”は聞き流されてはいないだろうか。
2022年08月17日岸田文雄首相(65)が8月10日に内閣改造を行った。そこで現閣僚のうち、統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)やその関連団体との関係があった7名を交代。しかし、ネットでは火に油を注ぐ事態となっている。今回の内閣改造で交代となったのは岸信夫防衛相(63)や末松信介文部科学相(66)、二之湯智国家公安委員長(77)、小林鷹之経済安全保障担当相(47)、野田聖子地方創生担当相(61)、山口壮環境相(67)、萩生田光一経済産業相(58)の7名の閣僚たち。この7名はこれまで選挙の応援を受けたり、イベントに登壇するといった統一教会および関連団体との親密な関係が明らかとなっている。閣僚も含めて、統一教会と何らかの関係があることが指摘されている自民党議員は100人規模にのぼるとみられている。しかし、自民党は、“旧統一教会と政治家の関係”の追及に対して消極的だ。岸田首相は先月31日、この問題について初めて会見で言及。しかし「政治家の立場から、それぞれ丁寧に説明していくことが大事だ」と語るにとどまっていた。さらに茂木敏充幹事長(66)も今月3日、党として旧統一教会との関係について個別に調査を行わず、それぞれの自発的な説明に委ねるとの意向を示していた。「全国霊感商法対策弁護士連絡会は、先月の会見で、統一教会やその関連団体の集まりに政治家が出席したりすることで、旧統一教会が社会的に承認されているという“お墨付き”を与えることになるという考えのもと、政治家に繰り返し配慮を求めてきたことを明かしています。しかし、連日“統一教会と政治家の癒着問題”が報じられても自民党はその場しのぎの対応を続けています。今月4日、立憲民主党の西村智奈美幹事長(55)が『旧統一教会をめぐる被害を調査する国会調査委の設置を提案したところ茂木幹事長に拒否された』ことを明かしています。内閣改造で関係のあった閣僚を7人外したことで“火消し”も狙ったのかもしれませんが、世論の納得は得られていない様子です」(全国紙記者)“統一教会外し”が見え隠れした内閣改造を行った岸田首相に対して、ネットでは根本解決を求める声が上がっている。《統一教会関係を誤魔化す火消し内閣改造、、、丁寧な説明は一切無い》《まさか統一教会と関連があった閣僚を交代させることで一件落着、ということにしないでしょうね。それでは根本的な解決には至りません。統一教会が政党と深い関わりを持ち、それを容認してきたということを一掃しない限り、国民は納得はしないと思います》《本当に党として、「統一教会問題に取り組もうとした」というよりは、「臨時国会で追求されないように、一旦閣僚から外した」という印象》《閣僚人事はリセットできても、旧統一教会の被害はリセットできない》なお、朝日新聞によると、新体制の内閣から加藤勝信厚労相(66)、山際大志郎経済再生担当相(53)、寺田稔総務相(64)の3閣僚に統一教会との接点が確認されたという。内閣改造ですべて“リセット”というわけにはいかなそうだ。
2022年08月10日「この冬、最大で原発9基の再稼働を進めます」7月14日、岸田文雄首相はこう語った。現在、休止中の原発も順次再稼働させ、9基が同時に稼働している状態を作るという。だが、前日の13日には、東電の旧経営陣4人に対し、東京地裁が合計13兆円超の損害賠償を命じる判決を下したばかりだった。その理由は、「国の地震予測に基づき、15.7メートルを超える津波を予測できていたのに対策を怠った」ためだという。つまり、経営者らの怠慢が福島の過酷事故を招いたと裁判所は判断したのだ。再稼働を急ぐあまり、対策がいい加減になり、同じ過ちを繰り返すことにならないのか。9基の問題点を専門家と検証した(表参照)。■平均値超えは“想定外”「すべての原発に言えることですが、原発がどれくらいの地震に耐えられるかを示す“基準地震動”の設定が非常に甘い。大飯原発(福井県)3・4号機の場合、関西電力が算出している地震動は856ガル。しかし、揺れの“ばらつき”(平均値を超える値)を考慮すると、1150ガルに跳ね上がる可能性もあるのです」そう指摘するのは、数々の原発関連訴訟の弁護団長を務める井戸謙一弁護士だ。原子力規制委員会(以下、規制委)の「地震動審査ガイド」にも〈揺れのばらつきを考慮すべき〉と記されていた。しかし、関西電力はばらつきを考慮していなかったとして、2020年12月、大阪地裁は大飯原発3・4号機の設置許可取消の判決を下している。「ところが、この判決のあと規制委は、『わかりやすくするため』と言って、設置取消の根拠となった地震動審査ガイドの文言から、ばらつきを考慮するという記述を削除してしまったのです」ばらつきを考慮せず耐震対策を行った場合、平均値を超える揺れは“想定外”とされてしまう。懸念されるのが活断層の存在だ。「大飯原発の非常用取水路の下には、活断層の疑いがあるF6破砕帯が走っています。専門家の間でも活断層か否かの判断が分かれていて、地層を3次元的に捉える“3次元の反射法地震探査”で調査すれば、すぐ判別できると専門家も指摘しているのに、関電は調査しないまま再稼働しようとしています」■老朽化が懸念される稼働40年以上の原発さらなる懸念が老朽化だ。「福島原発事故を教訓に、原発の稼働年数は原則40年というルールが設けられました。しかし、新規制基準に合格すれば、一度だけ20年延長できるという“例外”が設けられた。この例外が初めて適用されたのが、8月12日に再稼働を控える美浜3号機です」(井戸さん)元東芝原発設計技術者で川内原発(鹿児島県)の特別点検を検証する委員のひとりである後藤政志さんは、こう指摘する。「40年も運転すれば、圧力容器や炉内構造物などに中性子線が当たり続けて割れてしまったり、また、配管等の腐食が進んだりする場合もあります」実際に2004年、美浜原発3号機で老朽化による配管の腐食を放置したことで蒸気噴出事故が起き、作業員11人が死傷する惨事が起きた。「点検できるのは膨大な数ある部品のうち、代表的な一部分に過ぎません。点検できない場所で劣化が進んでいる可能性は十分ありえます」(後藤さん)再稼働に不安を抱いた近隣住民たちは、美浜3号機の再稼働差し止めを求める仮処分裁判を起こしている。その審理は7月に終了し、再稼働後の9月に決定が下る。■ウクライナの戦争で露わになったテロリスク世界有数の火山国である日本は、噴火のリスクもつきまとう。先日噴火した桜島の約50メートル先には、前出の川内原発が立地。また、伊方原発(愛媛県)や、玄海原発(福岡県)から約160メートルの距離には、阿蘇山カルデラがあり、“破局的噴火”が起これば、これらの原発への影響も計り知れない。「川内原発では、非常用発電機に火山灰対策用フィルターを設置したりして対応していますが、大噴火が起きて灰が降り注ぐなか、常にフィルターを交換し続けるなど現実的ではありません。そもそも、火砕流が発生すれば原発の対応どころではなくなります。それこそ安全神話ではないか」(後藤さん)ウクライナでは原発がロシア軍の攻撃を受け、占拠され、放射能が漏れる事態が起きた。テロへの備えも懸念点だ。「新規制基準では、大型航空機の衝突やテロなどにより原発が被害を受けた場合、離れた施設(特定重大事故等対処施設)から原発を冷却し続けることになっています」だが、一部原発では設置期限を過ぎても、施設は未完成。だが、それでも再稼働は行われた。「そもそも、ウクライナのような事態は想定していない。原子力規制委員会の更田豊志委員長も、『武力攻撃に耐えるようにという要求をしているわけではない。検討も議論もしていない』と述べています。つまり原発が攻撃を受けたり占拠されたら、敵に核兵器を渡すのと同じです」(後藤さん)東電管轄の柏崎刈羽原発(新潟県)では、社員が同僚のIDカードを使って中央制御室に不正侵入するなど、極めてずさんな管理実態が明るみに出ている。少数の武装集団でも、原発が占拠されてしまう危険性をはらんでいるのだ。再稼働を目指す9基のうち5基を管轄する関西電力は、もろもろのリスクをどう受け止めているのか。「原子力事故は二度と起こさないという強い決意のもと、国の新規制基準に適合することはもとより、規制の枠を超えて自主的に徹底した安全対策を講じています」岸田首相には、ぜひ客観的な目で問題点を再検討してほしい。
2022年08月04日4月29日から東南アジアとヨーロッパを外遊した岸田首相は、5月5日にイギリスで講演し「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と訴えた。最近は株も円も“日本売り”状態で、株価は低迷し円安が続く。日本の国際的信用度が低下するなか、なんとか日本に投資を呼び戻そうと先の発言になったのだろう。とはいえ、お願いだけで投資は戻らない。そこで飛び出したのが「資産所得倍増プラン」だ。その中身について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■給与低迷のなかでの投資はリスクが高い資産所得とは、投資商品や不動産などから得られる利益のこと。現在、日本には2,000兆円もの個人金融資産があるといわれますが、その多くが預貯金です。岸田首相は「これこそが日本のポテンシャル」として、個人の預貯金を投資に振り向け、日本市場を活性化し、投資からの所得を倍増させると大風呂敷を広げたのです。これから株価が上昇する魅力的な日本市場に、どんどん投資してほしいと。ただ貯蓄から投資への誘導はこれまでと同じなのに「倍増」というには、’24年に改定される「NISA(小額投資非課税制度)」が根拠ではないかと思います。NISAは、投資の利益にかかる20.315%の税金が不要になる制度です。おもに一般NISAとつみたてNISAがあり、一般NISAは年間120万円までの投資が5年間、最大600万円の投資が非課税で行えます。いっぽう、つみたてNISAは年間40万円までの積立投資が20年間、最大800万円の投資が非課税になります。このうち一般NISAが’24年に改定され、2階建て構造に変わります。1階部分はつみたてNISAと同様の積立投資を年間20万円まで。2階部分は株式投資も可能で年間102万円まで。なお、投資初心者は1階の積立投資を行わないと、2階を利用できません。国としては、1階は金融庁の基準を満たす積立投資信託から選ぶので、初心者も安心して一歩を踏み出し、少し慣れてから2階で本格的な投資にチャレンジできる構造にして、投資のすそ野を広げたいのでしょう。ですが、思惑どおりに進むとは思えません。というのも新NISAは複雑で、投資が不安な初心者はますます手が出しづらい。これでは、資産所得倍増はおろか、投資人口を増やすこともむずかしいでしょう。そもそも、日本は給料が上がっていません。公的年金も2年連続の減額です。生活に余裕がないのに、リスクのある投資に手を出す人は限られているでしょう。なにより今は給料が上がることが肝心。自民党総裁選で岸田首相が公約した「令和の所得倍増計画」に、今こそ取り組むべきです。最近の株式市場は乱高下を繰り返し、初心者にはきびしい相場です。また、不景気なのに物価が上がる「スタグフレーション」も進行中。こんなときは“借金減らして現金増やせ”。コツコツ貯金で家計を守りましょう。【PROFILE】荻原博子身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある
2022年05月20日5月13日、岸田文雄首相(64)は衆院内閣委員会で、新型コロナウイルス対策のマスク着用について「子どもを含め感染の基本的予防策として大変重要だ」と考えを述べた。子どものマスク着用に関しては、東京都医師会の尾崎治夫会長が10日、マスクで顔が見えないために上手くコミュニケーションを取れない子どもがいることを指摘。子どもの発達に「5年、10年先に影響が出るのではないか」との懸念を示していた。11日には山際大志郎経済再生担当相(53)も、全国知事会とのビデオ会議で「社会を守るために、子どもたちにも我慢してもらうということではない」と発言。科学的な知見に基づき、子どものマスク着用の見直しを検討するとの考えを表明した。子どものマスク着用を見直す動きが広がるなか、マスクの必要性をたびたび力説してきた岸田首相だが……。「岸田首相は12日にも『今の段階でマスクの着用を緩和するのは現実的ではない』と述べるなど、原則的には大人も子どももマスクを着用すべきという考え。しかし、GW中、岸田首相は東南アジアとヨーロッパの各国を訪問。その様子は首相官邸のホームページやTwitterで写真とともに発信されていますが、マスクをせず至近距離で会話している場面も多かったのです。9日の記者会見で松野博一官房長官は『首相の海外出張時の首脳会談におけるマスク着用は、相手国の防疫措置を踏まえて決定されている』と説明していましたが……」(前出・全国紙記者)外遊先ではノーマスクだった岸田首相がマスクの必要性を力説したことに、インターネット上ではツッコミが続出している。《いやあんた海外でさんざんノーマスクで談笑してたやん》《なんで、この人は日本に帰ってくるとマスクする?ねー、なんで?》《岸田さん、先日海外へ対談に行かれた時、マスク外してましたよね?なぜ、国民にはマスク推奨なのですか?》《海外の会談で外してた人の説得力のないコメント》
2022年05月13日「岸田首相が『新しい資本主義』を掲げ、金融資産の運用益に対し一律20%だった課税率を引き上げる考えを示したことなどにより、自民党総裁選出時に3万円だった日経平均株価は、直近で2万5,000円台まで下落しました。リーマンショックならぬ“岸田ショック”といわれる動きを、一部の投資家だけに影響があると考える人も多いでしょう。しかし、岸田ショックに加え、コロナ禍やウクライナ情勢など、直近の株価のマイナスは、私たちの年金資金にも深く関係してくるのです」こう指摘するのは、1級FP技能士の古田拓也さんだ。古田さんは、実は誰もが“間接的な投資家”だと説明する。「たとえば銀行は、一般の人から預金を集め、その資金を運用に回して利益を出しています。運用で利益が出なければ、振り込みやATM利用時の手数料が高くなるなど影響が出ることも。私たちの年金の原資の一つである積立金も、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によって国内外の株式や債券で運用されているため、残高は株価の影響を受けやすいのです」(古田さん)『2020X金融資産消滅』の著書がある、野村投信(現野村アセットマネジメント)の元ファンドマネージャー・近藤駿介さんは、次のように試算している。「GPIFが運用している年金積立金は、昨年末までに総額約200兆円ありましたが、米国の利上げなどのあおりを受け、あくまで概算ですが、現在までに9兆円ほど減っている可能性があります」この年金積立金は、高齢社会を迎える前に、年金受給者へ支払う以上の保険料が集まったことから将来のために積み立てられ、’06年度からGPIFが運用することに。「アメリカでは、年金の“2階部分”の資金が株式で運用されているケースはありますが、“1階部分”の基礎年金に関しては、非市場性の国債で運用。リスクは極めて低いです」(近藤さん)GPIFもかつては積立金の60%はリスクの低い国内債券を中心に運用していたが、安倍政権時の’14年に、リスクのある株式運用の割合を24%から50%へと倍増させた。その結果、’15年度の中国の景気後退では約5兆3,000億円、’18年度の米中貿易戦争時は約14兆8,000億円の損失を出すこともあった。それでも「株価は変動するもの。一喜一憂せず、長期的視野でみるべき」と楽観視されてきたがーー。「現役世代の保険料や国庫だけでは年金を維持できず、GPIFの資金を取り崩す時期も迫っています。長期的な運用ができる状況ではなくなりつつある」(近藤さん)現在、コロナ禍による業績悪化で国民の賃金が下がり、それに伴い集まる年金保険料が減少しているとみられている。そのしわ寄せはすでに受給額にも表れており、厚労省は、4月からの年金支給額を、昨年より0.4%引き下げると発表。厚生年金のモデル世帯の受給額は、月額22万496円から903円減額となる。年間では1万836円のマイナスだ。■この先20年で年金の積立金が枯渇する可能性もこのように、年金財政は待ったなしの状況。近藤さんは、GPIFの資金は早ければ年内にも取り崩されると予想する。「年間の年金支給額は55兆円ほどですが、そのうちの5兆円前後をGPIFの積立金でカバーすることになりそうです」しかし、コロナ禍やウクライナ情勢など、先行きが不透明な状況が続くなかで5兆円分の株を売却すれば、さらなる株価下落を招くことにもつながってしまうという。「海外株式に関しては、売却時に円に換金するため、株安を招く円高を誘発します。株価が下落し、企業の業績が悪化すれば、私たちの賃金はさらに下がることになります」(近藤さん)すると年金保険料がいっそう集まりにくくなり、それを補填するためにGPIFがさらに株を売却し年金積立金を取り崩し、株安を招く--。こうした負のスパイラルに陥りかねないのだ。「年金を『100年安心』にするため、GPIFの資金は30年、40年かけて少しずつ取り崩していくことを目標としているはずですが、早ければ20年ほどで枯渇すると考えています」(近藤さん)20年後といえば、いま50代の人が年金生活に入るタイミングと重なる。仮に積立金が枯渇した場合、私たちの年金受給額はどれほど減額されるのか--。’19年に厚生労働省が年金の未来予想をした「財政検証」を発表して以来、本誌でもたびたび警鐘を鳴らしてきた経済評論家の平野和之さんが言う。「財政検証では、厚生年金に40年間加入した、平均月収35万7,000円の会社員夫と専業主婦がモデル世帯となっています。将来、モデル世帯の夫婦が平均月収に対し、いくら年金を受給できるのか、その割合が『所得代替率』です」現在、所得代替率は61.7%。月収35万7,000円の夫婦であれば、2人の年金受給額は約22万円だ。「現状の所得代替率を維持することは困難だと予想されており、積立金が枯渇した“最悪のシナリオ”では、将来的には所得代替率が36~38%になると算出されています。現在のモデル世帯で所得代替率が36%だとすると、年金受給額は月12万8,000円ほど。じつに9万円以上も減額される計算。最悪のシナリオとはいえ、財政検証はもともとコロナや自然災害などが考慮されておらず、想定が甘いため、現実味のあるシナリオだと思います」株価低迷が続くなか、岸田政権から明るい兆しをもたらすような施策やメッセージは届いてこない。今後、年金受給開始年齢の引き上げ、さらなる減額が予想されるなか、私たちは老後を安心して迎えられるのだろうかーー。
2022年03月10日12月6日、岸田文雄首相(64)が、現在住んでいる東京都・赤坂の衆院議員宿舎から、11日にも首相公邸に引っ越すことが明らかになった。首相が公邸に入居するのは、民主党政権の野田佳彦首相以来、およそ9年ぶりとなる。「安倍晋三元首相は都内の自宅から、菅義偉前首相は、議員宿舎から首相官邸に通勤していました。野党は長らくこの通勤スタイルを『緊急時に対応できない』と批判し続けてきました」(全国紙政治部デスク)岸田首相が就任したばかりの10月7日午後、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が発生。真夜中の揺れに、首都圏の住民は恐れおののいたが――。「このとき、首相は発生から11分後に自身のツイッターで政府の速報を引用し、国民に呼びかけました。この直後に官邸に入ったのは、発生から35分後。ただ、菅前首相と比べると『官邸入りが15分遅い』と報じられたりもしました。菅前首相は官房長官時代から危機管理にあたっていた経験があったからか、緊急時の動きが非常にスピーディーでした。官房長官時代に、走って危機管理室に向かう菅氏を、若い番記者が追いかけてもまったく追いつけなかったという逸話もあるくらいで、首相になってからも健康管理や緊急時対応に気を配っていました。かたや岸田首相は、衆院選の公示日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、遊説で東京を離れていて、しかも松野博一官房長官も遊説に出かけていたということが『危機管理対応に隙があったのでは』と批判を浴びました。そうしたこともあったために、岸田首相は公邸への引っ越しを考えていたそうで、“危機管理対応を重視している”という姿勢を改めてアピールする狙いがあるのでしょう」(官邸担当記者)現在の公邸は2005年に改修を施されている。もともと、1929年に首相官邸として建設された建物だったが、この改修で茶室や和室のダイニングなど外国からの賓客をもてなす部屋が新たに作られ、燃料電池による発電・熱供給システムなどの設備が導入された。しかし、この公邸には“幽霊が出る”として、永田町でまことしやかに囁かれてきた。「森喜朗さんが総理だったとき、『寝入りばなに足音がして目が覚めて、寝室のドアを開けたら音が遠ざかっていった』という体験をしたそうです。あと、鳩山由紀夫さんの奥さんの幸さんは、実際に『幽霊を見た』とか……。“公邸の幽霊”については、ずいぶん昔から話題にこと欠きません。小泉純一郎さんは『幽霊に出会ったことはない、一度会ってみたかったけど』なんて冗談を飛ばしていましたし、入居しなかった安倍さんは、『幽霊が出るから嫌なんです、一緒に住んでくださいよ』と会食相手に話していたそうです。2013年に、野党が『幽霊が出るとの噂があるが事実か。安倍首相が公邸に引っ越さないのはそのためか』と政府に対して質問主意書を出し、安倍政権は幽霊の噂について、閣議決定をしたうえで『承知していない』と回答しました。その後の記者会見で、官房長官だった菅さんは“幽霊の気配を感じたことはあるか”と問われて、『言われてみればそうかな……』と笑っていました。かつては『五・一五事件』や『二・二六事件』の現場として、血が流れたこともある古い建物で、銃撃を受けた痕も残っていたほどです。不気味さを感じてしまうのは無理もないのかもしれません」(自民党ベテラン秘書)だが、そんな“いわくつき”の公邸にわざわざ岸田首相が入居するのには、危機管理上望ましいということのほかにも理由があるというのだ。■そもそも議員宿舎に入居資格がなかった“疑惑”が11月29日、岸田内閣閣僚の保有資産が公開された。首相の資産は2億868万円だったが、その内訳を巡って、波紋が広がった。「岸田首相は、東京都渋谷区、静岡県伊東市、広島市内に土地や建物を合わせて1億7595万円に上る不動産を所有し、定期預金は1千万円と申告しています。妻の裕子さんは、広島県三次市の不動産2273万円と乗用車1台となっています。一部のメディアから問題視されているのは、渋谷区のマンションの存在です。東京23区内に自宅がある場合、議員宿舎に入居できないと議院運営委員会が定められているためです。規則違反を追及されないように公邸への引っ越しを進めたのではないか、という指摘もあるのです」(与党担当記者)この渋谷区内のマンションは、首相が外相を務めていた2013年5月にも問題視されていた。岸田首相が保有している物件は、原宿駅からほど近い閑静な住宅地の6階建てマンションの一室。その広さは、約92平方メートルもある。「2013年5月27日付の『読売新聞』夕刊で、『23区に住居なら都心宿舎ダメ24議員入居規制骨抜き』と報じられています。読売の取材に、岸田事務所は『相続した共有不動産で母親が住んでいる。赤坂の議員宿舎には所定の手続きを経て入居している』と回答しています。議運が定めている『入居基準』には、『都内住居に家族が住んでいて議員本人が住めない』といった理由で、議員宿舎への入居が認められるケースがあります。ただ、議員たちが都心の一等地に、3LDKで月額10万円台という相場よりも低い家賃で住めることは、昔から“好待遇すぎる”と指摘する声は根強いものがあります。しかも、『日刊ゲンダイ』は11月26日に、岸田首相の母親は昨年5月に亡くなっていて、現在『母親が住んでいる』という理由は通じないと報じています。同紙の取材に岸田事務所は、『入居許可を得て居住しています』と回答しただけでした」(前出・全国紙政治部デスク)ウェブ上にも、こうした“疑惑”に首を傾げる声が上がっていた。《都内に億ションをお持ちと、報道されていましたからね。遅かったけど》《本来なら岸田総理は赤坂議員宿舎には入居資格はなかったはず。野党からの追求を交わす狙いかな》ある自民党関係者もこう話す。「一部では“分譲価格は1億円以上”と報じられています。タイミングが悪いことに、いま月額100万円の文書通信交通滞在費についての法改正が議論されている最中です。総理は公邸に引っ越してしまうとはいえ、“億ション”を所有しながら“特権”を甘受していたという批判は免れません。説明責任を果たさなければ、来年の参院選にも悪影響が出かねません」新居で引っ越しの荷解きをしながら、岸田首相は旧居について説明を求められるのか――。
2021年12月10日“公的価格の抜本的見直し”を掲げていた岸田文雄首相(64)。しかし実際に閣議決定されたのは“雀の涙”ほどの賃上げで、「期待はずれ」などと怒りの声があがっている。政府は19日、保育職・介護職は平均で月9,000円、看護職は平均で月4,000円の賃金の引き上げを決定した。来年2月から実施される。看護師については、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関の看護職員に対象が絞られる。また、将来的には収入の3%程度の賃上げを目指しているとはいうが、財源に令和3年度補正予算を充てる来年2月から9月までは、収入の1%程度(月4,000円)の賃上げにすぎない。来年10月以降の措置は今後検討されるという。このわずかばかりの賃上げに、Twitter上では不満の声が続出している。《コロナ禍でこれだけ世のために貢献してくれた看護師にたった4000円の値上げしかしない岸田政権!?こんなのが経済対策!?国会議員は1日でも100万円貰えるのに国民はどーでもいいのか!?》《岸田政権の言っていた所得倍増とはこういうことですか??与野党でまともに働いていない議員の給与を全額看護師や保育士、介護士に回してもバチは当たりませんよ。》自民党総裁選で勝利した際の記者会見でも、「看護師、介護士、保育士の方々の給料は、仕事の大変さに比べて低いのではないかという指摘がある」と言及していた岸田首相。9月末に都内の特別養護老人ホームを訪れたときには、「処遇を改善してほしい」と訴える介護士の声に、「介護士や看護師などの処遇の水準は国が決めるので、思い切って引き上げ、社会全体の給与を上げる仕掛けを考えている」と寄り添う姿勢を見せていた。そうしたことから看護、保育、介護に携わる人々の所得向上が期待されていたが、岸田首相の「聞く力」は果たして発揮されているのだろうか。
2021年11月24日“選挙の顔になり得ない”と辞職に追い込まれた菅義偉前総理に代わり、捲土重来で新総理の座についた岸田文雄氏。所信表明演説での力強い話ぶりは、今月行われる衆議院選挙の自民党勝利をいくらか手繰り寄せたようにも感じられた。しかし、自民党の中では国民的知名度の高い河野太郎氏、小泉進次郎氏、石破茂氏といった面々のいない新閣僚の顔ぶれは、あまりに心許ない。今回本誌では、女性読者に対して岸田内閣の大臣に関するアンケートを実施。(10月8日~10月11日)。その知名度と期待する政策について聞いてみた。【岸田内閣の大臣の名前を見て、顔が思い浮かぶ議員はだれ?】という質問で、総理以上に票を集めたのが、内閣府特命担当大臣(地方創生少子化対策男女共同参画)の野田聖子氏。実に74%もの読者が「顔が浮かぶ」と答えた。続いては岸田文雄内閣総理大臣。総理としては残念な第2位という成績で、67%の読者が顔と名前が一致すると答えた。第3位は意外にも萩生田光一経済産業大臣。岸田総理と大差のない59%となった。その後は、岸信夫防衛大臣(39%)、茂木敏充外務大臣(33%)、牧島かれんデジタル大臣(31%)と続く。しかし内閣が発足したばかりとは言え、認知度50%を超える大臣が3人しかいないというのは、寂しすぎる結果ではないだろうか。岸田内閣に政策で期待することとしては、「消費税減税」「コロナ対策の現金給付」「申し込んだ人だけが恩恵を受けられるような対策ではなく、国民全員平等に受けられる対策を打ち出してほしい」といった、新型コロナで打撃を受けた人たちからの給付に関するコメントが多く寄せられた。“選挙の顔”を立てるために行われたはずだった自民党総裁選だが、結果誕生した岸田内閣は、安倍内閣、菅内閣と比べてもまるで“顔なし”。有権者にとっては、ますます誰を選べばいいのかわからなくなった!?【岸田内閣の大臣の名前を見て、顔が思い浮かぶ議員全員をチェックしてください】1位:野田聖子内閣府特命担当大臣(74%)2位:岸田文雄総理大臣(7%)3位:萩生田光一経済産業大臣(59%)4位:岸信夫防衛大臣(39%)5位:茂木敏充外務大臣(33%)6位:牧島かれんデジタル大臣(31%)7位:堀内詔子東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当(19%)8位:鈴木俊一財務大臣(17%)9位:松野博一官房長官(11%)10位:西銘恒三郎復興大臣(7%)
2021年10月18日「今回の新内閣を幕の内弁当にたとえると、岸田首相が掲げた『老壮青』のバランスを取って、うまく盛り付けたように見えます。ところが、肝心の中身と味はどうかというと、そのおかずは何?というものがたくさんあって、しかも薄味(笑)。そんなイメージです」こう語るのは、政治情勢に詳しい共同通信の編集委員兼論説委員の久江雅彦さん。岸田内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけはたしかに「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)この閣僚の人事の裏では、3Aと呼ばれる安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長の意向が大きく働いているとされる。内閣発足直後、報道各社が行った世論調査では、岸田内閣の支持率はいずれも50%前後。歴代内閣と比べると、発足時としては低水準のスタートとなった。「その理由は、岸田内閣は安倍氏、麻生氏の操り人形という印象が強いこと。さらに、政治とカネの問題を引きずっている甘利氏が、党の幹事長に就いたことが支持率に大きく影響したのだと思います。岸田首相は、“生まれ変わった自民党をしっかり国民に示す”と力強く言いましたが、国民の目には、“何も変わってない”と、映ったのでしょう」(自民党関係者)さらに前出・久江さんは、新しく任命された閣僚にも問題があると指摘する。「たとえば、ワクチン担当大臣になった堀内詔子氏。彼女は任命直後のインタビューで、“浅学非才の身ですので大変驚いた”と言ったんです。国民はこの発言にドン引きしたのではないでしょうか。ワクチン担当大臣は、今のコロナ有事の中で重要な一角を担うポストです。これから勉強します的な人物が、そのトップに立つわけですから、国民は安心できる内閣とは、とても思えないでしょう」ワクチン未接種者の存在、ブースター接種の実施、そして第6波の感染拡大が懸念されているなか、新内閣はコロナ関連の3つのポスト(厚生労働、経済再生、ワクチン)のトップを総入れ替えした。本来であれば、どういう理由でトップを代えるのか。岸田首相が国民にしっかり説明しなければいけないはずだが……。「今はコロナ有事です。各派閥のバランスにこだわって、人事を決めている場合ではなかったはず。もっと国民に対して安心、納得できる人物を閣僚に選ぶべきだった、そう思います」(久江さん)そんな国民の不安をよそに、3Aの1人、安倍元首相は今回の閣僚・党役員人事には、不満を漏らしていると言われている。「安倍氏は党内への影響力維持を狙う目的で、内閣の要である官房長官に萩生田光一氏、党の幹事長には高市早苗氏を置きたかった。ところが、岸田首相はそうしなかった。あまりにも安倍カラーが強いと、森友、加計学園の問題や、『桜を見る会』をめぐる疑惑が、今後の政権運営に支障をきたす可能性が出てくる。だからできるだけ安倍カラーを排除したかったのでしょう」(政治部デスク)しかし、そのもくろみむなしく支持率は低調なスタートになった。岸田“出がらし”内閣の船出は前途多難?
2021年10月14日岸田新内閣では、初入閣が20人中13人と、6割超を占めた。最年長は77歳、最年少が44歳。女性は3人だけだが、中堅、若手議員を多く登用したことで、見た目だけは「老壮青」のバランスが取れているようにも思える。だが、安倍元首相の実弟・岸信夫防衛相が留任したほか、麻生太郎副総裁の義弟・鈴木俊一財務・金融相が、義兄と入れ代わりで就任するなど、相変わらず世襲議員が内閣のほぼ半数を占めている。さらに、“顔と名前が一致しない小粒が多すぎる”といった声も少なくない。そこで、本誌は取材をもとに、岸田首相を含む新閣僚21人のプロフィールを紹介。【総理】岸田文雄(64)/衆院広島1区、当選9回あだ名は“キッシー”。人柄は温厚でマジメで、政界きっての酒豪として有名だが、発信力不足との指摘も。外相を4年半務めた。【総務】金子恭之(60)※初/衆院熊本4区、当選7回無所属を経て自民党入り、当選7回で初入閣の苦労人。水俣病やハンセン病などの問題に取り組んできた。趣味はウオーキング。【財務・金融】鈴木俊一(68)/衆院岩手2区、当選9回父は鈴木善幸元首相、義兄は麻生前財務相という政界のサラブレッド。温和な人柄で趣味は料理。エプロン姿を披露したことも。【外務】茂木敏充(66)/衆院栃木5区、当選9回英語が堪能。趣味は海外ドラマの観賞で、ワインに詳しい。“タフネゴシエーター”として、安倍政権で経産相などを歴任。【法務】古川禎久(56)※初/衆院宮崎3区、当選6回東大法学部卒。代議士になる前、焼き鳥店を営んでいた。郵政民営化に反対し、自民党を一時離党。総裁選では河野候補を応援。【文部科学】末松信介(65)※初/参院兵庫、当選3回座右の銘は「あるがまま」。兵庫県議を20年務め、国政に進出。参議院のバリアフリー化を議員運営委員長として推進した。【厚生労働】後藤茂之(65)※初/衆院長野4区、当選6回大蔵省出身。ニューヨークに留学中、メトロポリタンオペラに80回近く通ったという。民主党から初当選するも離党し、自民党に。【農林水産】金子原二郎(77)※初/参院長崎、当選2回(衆院当選5回)長崎県議→衆院議員→長崎県知事→参院議員と、46年の長いキャリアを持つ。好きな女優は栗原小巻。父の岩三氏も元農水相。【経済産業】萩生田光一(58)/衆院東京24区、当選5回八王子市議、東京都議を経て衆院議員となった「たたきあげ」。安倍元首相の側近で、加計学園の問題では “キーマン”といわれる。【国土交通】斉藤鉄夫(69)/衆院比例中国ブロック、当選9回名前のごとく、自他ともに認める大の鉄道マニア。愛読書は時刻表。自民党と連立を組む公明党からの入閣で、元環境相。【環境】山口 壯(67)※初/衆院兵庫12区、当選6回元外交官。民主党の期待の若手だった。野田政権では外務副大臣などを務めたが、野党転落後に離党。自民党に。二階氏の側近。【防衛】岸 信夫(62)/衆院山口2区、当選3回(参院当選2回)安倍元首相の実弟。実父は安倍晋太郎元外相、祖父は岸信介元首相、大叔父は佐藤栄作元首相。母方の伯父に養子入りし岸姓に。【官房・拉致問題】松野博一(59)/衆院千葉3区、当選7回松下政経塾出身。酒豪で交友関係が広く、永田町では“いちばん人柄のいい政治家”という評判も。これまでに文科相などを歴任。【復興・沖縄・北方】西銘恒三郎(67)※初/衆院沖縄4区、当選5回父親は元沖縄県知事。県議を経て’03年に初当選。初入閣を果たしたが、“ガールズスナック”への政治活動費の支出が報じられた。【国家公安】二之湯智(77)※初/参院京都、当選3回京都市議を17年務め、全国市議会議長会の会長も経験。’04年に参院議員に。来年に“引退”予定で、“思い出作り入閣”と指摘も。【少子化・地方創生】野田聖子(61)/衆院岐阜1区、当選9回今回の総裁選では岸田首相と戦う。森友問題の再調査にも言及し、3Aとの距離も見せた。「夫は元暴力団員」との報道が出た。【経済再生】山際大志郎(53)※初/衆院神奈川18区、当選5回獣医師。東大大学院時代にクジラを研究。捕鯨問題についての著書も。自民党神奈川県連の公募を経て政界入り。甘利氏に近い。【デジタル・行政改革】牧島かれん(44)※初/衆院神奈川17区、当選3回わな猟の狩猟免許を持つ。河野洋平元衆院議長の選挙区を引き継ぎ、’12年に初当選。NTTから豪華接待を受けていたことが発覚。【経済安全保障】小林鷹之(46)※初/衆院千葉2区、当選3回身長186センチ。岸田首相の母校・開成高校を卒業し、東大を経て、大蔵省に。甘利氏の右腕といわれる。趣味はマラソン。【ワクチン・五輪】堀内詔子(55)※初/衆院山梨2区、当選3回夫は富士急行社長、義父は堀内光雄元通産相。親類に大久保利通や吉田茂などがおり、天皇陛下の“お妃候補”と報じられたことも。【万博・消費者】若宮健嗣(60)※初/衆院東京5区、当選4回セゾングループの代表だった堤清二氏の秘書を6年務め、その後政界入り。外交、安全保障の分野に精通。趣味は森林浴。「組閣では、各派閥から順送りの名簿が作られて、基本的にそこから閣僚を選んでいきます。つまり、すべての閣僚を適材適所で選んでいるわけではありません。今回はとくに目玉もいなかったことから、“こんな人いたんだ”と、口にする与野党関係者が何人もいました。なかには、“出がらし内閣”“あなた誰?内閣”と言っている人も(笑)」(政治部記者)
2021年10月14日先の自民党総裁選で、立候補した4人の筆跡から、いち早く「岸田氏勝利」を自身のブログで事前予想。見事的中させた筆跡仕事人・芳田マサヒロさん。今回は、岸田氏の書いた色紙の筆跡から“首相の器”について診断。まずは、首相に求められる「リーダーシップ力」から。「ポイントは文字の中の横線の上に突き出た縦線の長さ。名前の『雄』が特徴的です。ほとんど上に突き出ていない(写真の(1)参照)。これはカリスマ性のあるリーダーというより、周りの空気を読みながら指揮を執るタイプに多い。さらに押しにも弱く、押しの強い人に押し切られてしまうことも」(芳田さん・以下同)3A(安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長)は押しが強そうだが、大丈夫だろうか?次は「コミュニケーション力」。これもリーダーに必要不可欠だ。「漢字のへんとつくりの間の広さから、周りの意見やアドバイスを受け入れる“聞く耳”を診断できます。『縫』、『雄』のへんとつくりの間は、ビッチリ閉まっていて、見るからに極狭です(写真の(2)参照)。こういう字を書く人は、話を聞くといいながら、実は話半分で聞いているタイプに多い。コミュニケーション力はあまり高くないかも」岸田首相の特技は「人の話をしっかり聞くこと」だったはずだが……。最後は一国の首相としての「責任感」。「責任感の強さは、はねの強さで見ます。『衣』のはねの強さはハンパなく、責任感に関しては申し分ない(写真の(3)参照)。粘り強さや忍耐強さがありますが、あきらめの悪さも兼ね備えている。一人で背負いすぎてしまうところがあるので、ストレスを抱え込むことも。その他、気になる特徴としては『天』『衣』『無』『文』など、文字の横線の右上がり度が強いことです(写真の(4)参照)。これは慣習や伝統を重んじるタイプで、組織主義的で保守性が強い。機転がきかない」責任感はあるが、リーダーシップ、コミュニケーション力にやや難あり。はたして岸田内閣の運命はいかに!
2021年10月14日9月29日の自民党総裁選を勝ち抜き、岸田文雄新総裁(64)が誕生した。10月4日の国会での首相指名選挙を経て、第100代の首相に選出される。岸田氏は、総裁選への出馬を表明してから、総裁を除く自民党役員の任期を「1期1年、連続3期まで」とする党改革案を掲げ、中堅・若手を大胆に起用し、権力の集中を避けると主張し、じりじりと世論の支持を高めた。総裁に選出され、壇上にあいさつに立った岸田氏は「私たちは、生まれ変わった自民党をしっかりと国民の皆さんに示し、支持を訴えていかなければなりません」と宣言。直後の記者会見でも、「自民党改革への思いは1ミリたりとも後退していない」と述べた。注目されていたのは、幹事長という選挙活動の指揮や候補者に対する公認権、党財政を管理する重要ポストに誰がつくか。絶大な権力を振るってきた二階俊博氏(82)の後任とあって、党改革を掲げる岸田新総裁にとっては最初の重要な人事だった。だが9月30日、甘利明党税調会長(72)が内定したと報じられるやいなや、SNSやネット上には、岸田氏への失望の声が広がった。《生まれ変わった自民党とやらも結局3A支配か》《自民党を変えると言った翌日にこれか》《幹事長の甘利氏…政治とカネの問題など大丈夫か》《これじゃ変わってないのと一緒だ》《誰が総裁選を勝ち抜いても何も変わらないから期待しない》甘利氏といえば、2016年に「政治とカネ」の問題で経済再生担当相を辞任している。千葉県の建設会社が、都市再生機構(UR)に対する“口利き”を甘利氏側に依頼し、当時の秘書が現金500万円を受領、甘利氏本人も大臣室などで現金100万円を受け取ったという報道が発端だった。「現金を受け取ったその元秘書は、建設会社側に高級車の『レクサスを買って』と“おねだり”していたという疑惑も浮上し、甘利氏も国会でも相当な追及を受けました。甘利氏と秘書は、あっせん利得処罰法違反と政治資金規正法違反の疑いで刑事告発され、一時は東京地検特捜部が捜査に動きましたが、結局不起訴となりました。甘利氏は、疑惑が浮上した後に『睡眠障害』を理由にして国会を1カ月欠席。捜査の終了を待ち構えていたかのように、国会に復帰していました」(政治部記者)10月1日、幹事長就任後の共同記者会見で、甘利氏は改めて自らの関与を否定。「改めて、お騒がせしたことをおわびいたします」とし、「一番の問題は、私が事件に関して事情をまったく知らされていないんです。寝耳に水」と述べ、説明責任は果たしているという認識を示した。■「麻生副総裁」就任にも反発広がる――だが、こうした甘利氏の姿勢に、反発する声が広がっている。《そういう人物を幹事長に起用する意味がわからない》《誰も再調査しない加計問題、森友問題、桜を見る会と同じ》《もう元気に出てきたのならもう一回ちゃんと解明した方が良いのでは?》《あなたが幹事長ポスト?国民の方が寝耳に水だよ》こうした意見がネット上を覆うなか、自民党内からも疑問の声が上がっているという。「甘利さんは経済再生相を辞任表明した時、『しかるべきタイミングで公表する機会を』と述べ、復帰した後に弁護士の“調査”を発表し、『捜査と異なる結論を導く事実は見当たらなかった』と説明しましたが、弁護士の名前を明かしませんでした。選挙に勝つことで“禊は済ませた”という理屈は立つかもしれませんが、大臣室で現金を受け取ったと報じられたのに、これで説明が十分だったとは思えません」(自民党関係者)甘利氏の幹事長就任につづき、麻生太郎副総理兼財務相(81)が副総裁に就任することとなった。これにも多くの批判の声が上がっている。《岸田さん言ってることとやってることが違う》《なんだこの人事は、まったく期待外れの組閣だわ》《この人事ではとても選挙対策にならないでしょ》永田町では、甘利氏と麻生氏に、安倍晋三元首相(59)の3人は「3A」と呼ばれる。「3人は古くから懇意で、第2次安倍政権発足後から甘利氏の辞任までは菅義偉前首相を加えて『3A+S』と呼ばれ、政権を維持するうえで中心となっていました」(官邸関係者)といい、岸田新政権では、再び「3A」の影響力が大きくなっているのだ。■首相側近は“安倍人脈”で固められ――党役員が正式決定した後は、閣僚の人事が注目を集める。なかでも、首相の“右腕”とされる官房長官には、松野博一元文科相(59)が起用されると見られている。この人事の裏には、安倍晋三元首相(67)の陰がちらつく。「当初から、安倍氏が事実上率いる細田派が官房長官ポストを要求していました。官房長官は首相の“右腕”として政権中枢を取り仕切るので、自民党政権では、同じ派閥に所属するなど、首相と近い立場の議員から選ばれることが多いんです。松野氏は安倍元首相が『細田派四天王』と持ち上げたことがある同派の幹部。政権のど真ん中に“安倍カラー”の強い人物を選んだということに、岸田氏が安倍氏に相当配慮していることがよくわかる人事といえます。安倍元首相は総裁選で高市早苗氏を支援していましたが、水面下で岸田さんにも手を回していました。首相だったときの最側近である今井尚哉元首相秘書官兼補佐官(61)に“岸田四本柱”の策定に協力させていたし、“岸田首相”になった際の政策のすり合わせを、岸田・高市両陣営で済ませていました。また、安倍政権で内閣情報官を務めていた北村滋元国家安全保障局長は、岸田氏と同じ開成高校のOB。岸田氏が立候補を表明する前から陣営と接触し、安倍氏と岸田氏のパイプ役を担っていたとも報じられています。その論功行賞とばかりに、官僚組織のトップとなる事務担当の官房副長官への起用される見込みです。いまの杉田和博官房副長官は北村氏と同じ、公安部門を担当してきた警察官僚。北村氏が就任すれば、副長官は二代続けて警察庁出身となり、これは初めてのことです」(全国紙政治部デスク)新政権が発足し、岸田氏の独自性が期待されていたのにも関わらず、強まる“安倍カラー”。野党・立憲民主党の安住淳国対委員長も、「岸田さんの顔をした安倍内閣」と、国会内で記者団に語っている。さらに――。「9月30日午後、安倍事務所に今井元秘書官、佐伯耕三元首相秘書官、長谷川榮一元内閣広報官と、安倍官邸から霞が関を支配した経産省出身の“官邸官僚”が参集。今後の“振り付け”を協議したとみられています。しかも、政務担当の首相秘書官に、嶋田隆元経産事務次官(61)が就任します。嶋田氏は、今井氏の同期入省組。安倍氏や今井氏の“お目付け役”が官邸に送り込まれているようなものです」(与党担当記者)“キングメーカー”安倍元首相の高笑いが聞こえるかのようだ――。
2021年10月02日9月29日に自民党総裁選で勝利し、自民党総裁に就任した岸田文雄氏(64)。10月4日に臨時国会で行われる内閣総理大臣指名選挙を経て、第100代首相に選出される見込みだ。そんな岸田氏だが、早くもインターネット民から“徹底マーク”されているーー。総裁選に勝利した日の夜、岸田氏は自身のTwitterを更新。お好み焼きとソースが映った写真とともに、このように投稿した。《帰宅すると、妻の裕子がお好み焼きを作ってくれていました。インスタライブで私が、「妻の作ってくれるお好み焼きが大好きです」と言っていたからです。いつも最高に美味しいけど、今日は、一生忘れられない美味しさでした。ありがとう》総裁選で勝利した喜びと、妻・裕子(57)さんへの感謝を表した感動的な内容。多数のフォロワーが「当選おめでとうございます」「最高の奥様ですね」といった反応を示していた。だが、一方で“意外な指摘”が入り始めた。「一部のネットユーザーが、ソースのメーカーを特定し始めました。さらには画像を拡大し、ラベル部分に記載されていた賞味期限に注目。“2021.07.03”と書かれていたことを受け、『賞味期限が切れている!』と指摘し始めたのです。ソースの賞味期限が切れるなんて、どこの家庭にもあることです。しかし多くは親近感が湧くという声だったものの、『“お好み焼き大好き”でよく食べていれば、ソースの賞味期限が切れることはない』などと言い出す人も出てきました。またその後もお箸の製造元を特定する人や、使われているお皿が20年以上前の景品であると指摘する人まで……。次々と、特定合戦が繰り広げられました。いずれも、普通に見ているだけではまず気がつきません。それだけ、つぶさに”監視”をしているということでしょう」(ITジャーナリスト)岸田氏といえば、昨年9月にも家Twitterの投稿が話題になっていた。当時の岸田氏は安倍元首相(67)辞任後の総裁選に立候補し、多忙な日々を送っていた。そんななかで夕食が置かれたテーブルに座る岸田氏と、その姿を立って見守る妻・裕子(57)さんの映った画像とともに《夜のテレビ出演の合間に、地元から上京してきてくれた妻が食事を作ってくれました。ありがたいです。#岸田文雄 #自民党総裁選 #束の間のひととき #妻の手料理》と投稿。すると《素敵な夫婦》と好意的な意見が多く寄せられたいっぽうで、《関係が対等ではない》《亭主関白》と意見する人が出てきたのだ。「その後、岸田さんは『私は妻に対してそんなに強い立場にない』とわざわざ釈明することになりました。当時でさえ、それだけ大きな騒動に発展したわけです。ましてや総裁になってからは、さらに一部のネット民からの監視が強まることでしょう。今後は画像を投稿する際にも、細心の注意を払う必要がありそうです」(前出・ITジャーナリスト)
2021年10月02日これまでにWOWOWで3度映像化されてきた、警視庁捜査一課十一係の活躍を描く通称<殺人分析班>シリーズの最新作連続ドラマW「邪神の天秤 公安分析班」にて、松雪泰子の出演が決定。併せて、コメントが到着した。女性刑事・如月塔子が、個性豊かな仲間とともに猟奇殺人という難事件に挑む人気シリーズ<殺人分析班>は、エース鷹野秀昭の公安部への異動を機に新フェーズへ移行。青木崇高演じる鷹野を主人公にした新シリーズ<公安分析班>が始動した。この度出演が決定した松雪さんが演じるのは、警視庁公安五課の警部補・氷室沙也香。鷹野と同じ佐久間班の所属で、“エス”と呼ばれる協力者の獲得作業に従事しているが、班長の右腕として一目置かれており、ある理由から鷹野の相棒兼お目付け役を任されている。松雪さんは脚本について「今作の『邪神の天秤 公安分析班』は、公安という特性上極めてストイックに人物造形や関係性が描かれています」「脚本の展開が予測を常に覆される」「緻密に計算されたストーリー展開は作品のドライブ感となり、複雑に絡んでいく人間関係は常に観るものの想像力を掻き立てる映像作品になる予感がありました」とコメント。また撮影については「長期に及ぶ壮大な撮影を終えて今振り返り思うのは、その最初に読んだその素晴らしい脚本の世界を、実際に撮影して行く中で10倍にも20倍にも増幅できた実感があります」とコメントしており、続けて監督やスタッフに対し、多大なる感謝の気持ちを示した。<ストーリー>日本警察の中でもエリートとされている公安部に異動した鷹野(青木崇高)は、爆破事件の現場近くで、与党大物議員の殺害事件の現場に遭遇。遺体からは臓器が抜かれており、その付近には心臓と羽根を載せた天秤が残されていた。鷹野は、持ち前の推理力で不可解な事件と向き合おうとするが、周囲は公安には公安のやり方があると一蹴。鷹野は公安独自の捜査手法で事件を追うことになるが、猟奇殺人事件はやがて、公安と鷹野の運命を大きく揺るがしていく――。連続ドラマW「邪神の天秤 公安分析班」は2022年初頭、WOWOWにて放送・配信。(text:cinemacafe.net)
2021年09月17日『連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班』が2022年初頭、WOWOWで放送・配信される。この度、本作に松雪泰子が出演することが決定した。これまでにWOWOWでは、警視庁捜査一課十一係の活躍を描いた、通称『殺人分析班』シリーズを3度映像化してきた。『殺人分析班』は、女性刑事・如月塔子が、鷹野秀昭をはじめとする個性豊かな仲間とともに猟奇殺人という難事件に挑む人気シリーズ。捜査一課のエース・鷹野は、前作『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』で、新米刑事だった塔子の成長を見届け、公安部へと異動となった。その鷹野を主人公にした新シリーズ『公安分析班』が始動。鷹野を演じるのは、これまで数多くの映画やドラマで独自の存在感を放ち、本作が「連続ドラマW」初主演となる青木崇高。『殺人分析班』シリーズでは、原作の人気キャラクター投票で1位を獲得したこともある鷹野を魅力的に演じてきた。『殺人分析班』シリーズと同じ世界観を共有するユニバース作品として、新たな猟奇殺人事件と公安チームの活躍を描く新たなフェーズの幕開けとなる。松雪が演じるのは、警視庁公安五課の警部補・氷室沙也香。青木演じる鷹野と同じ佐久間班に所属し、鷹野の先輩にあたる。鷹野が自ら事件端緒を入手したり、他の担当からの情報に基づき事件化する「事件班」であるのに対し、氷室は「作業班」と呼ばれ“エス”と呼ばれる協力者の獲得作業に従事している。お互い人間的に分かり合えないとエスとの関係は保てないが、氷室は相手との関係値を築くことに長けていた。作業班は秘匿性が高く、基本的に単独行動、公安部内でも自分の作業は秘密裡に行われるが、氷室は佐久間班長の右腕として一目置かれており、或る理由で鷹野の相棒兼お目付け役を任されることに。氷室も鷹野もお互いそれぞれのやり方があるなかで、氷室の大事件を阻止するためには目の前の多少の犠牲は厭わないというスタンスに鷹野は戸惑う。しかし、氷室の公安捜査に向き合う姿を通して難しい選択を前にしていつも胸の内に葛藤を抱え、後悔を繰り返しながらも任務をこなすという氷室の強い覚悟を理解していく。今回、事件現場に遺留品として残された石板のヒエログリフや天秤から、犯人はエジプト神話を引用していることが分かり、鷹野と氷室は捜査を進めていくなかで、鷹野と氷室の関係も少しずつ変化がおとずれるのだが…。秘密主義がはびこる公安で、鷹野は氷室らと共に難事件の解決の糸口をつかめるのか。そして鷹野を待つ運命とは。<松雪泰子(氷室沙也香役)・コメント>前作迄の殺人分析班シリーズも素晴らしい作品でしたが、今作の『邪神の天秤 公安分析班』は、公安という特性上極めてストイックに人物造形や関係性が描かれています。そして何よりもストーリー展開に魅力を感じました。脚本の展開が予測を常に覆される連続で、そのスピード感は読み物としても引き込まれる力のある脚本でした。緻密に計算されたストーリー展開は作品のドライブ感となり、複雑に絡んでいく人間関係は常に観るものの想像力を掻き立てる映像作品になる予感がありました。長期に及ぶ壮大な撮影を終えて今振り返り思うのは、その最初に読んだその素晴らしい脚本の世界を、実際に撮影して行く中で10倍にも20倍にも増幅できた実感があります。撮影期間はとても素晴らしい時間でした。そして監督の内片さんは常に我々俳優陣を牽引してくださり、素晴らしいディレクションをしてくださいました。それぞれのキャラクター造形を最大限に、魅力的に表現してくださる演出は、素晴らしいアートワークの様な芸術性のある演出で、日々充実した撮影の時間でした。作品を支えてくださるスタッフワークも素晴らしく、長期間の壮大な撮影という航海を全スタッフ、キャストで乗り越えた感覚があります。この作品に関われた事は喜びであり、そしてこの『邪神の天秤 公安分析班』という作品がこれから、皆様の元に羽ばたいて行く日を楽しみにしております。『連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班』2022年初頭、WOWOWで放送・配信
2021年09月17日「再調査をするとか、そういうことを申し上げているものではない」こう発言したのは、自民党の岸田文雄前政調会長(64)。これは6日放送のインターネット番組内で、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題について語ったもの。菅義偉首相(72)の総裁任期満了に伴い、自民党総裁選への立候補を表明した岸田氏だが、“一貫性のない”態度に批判が集まっている。9月2日に出演した報道番組で森友学園問題の再調査について問われた際、「国民が納得するまで努力をすることは大事だ」と力強く語っていた岸田氏。菅政権では、コロナ対応や、政治とカネ問題に関する「説明不足」が国民の不信感を高めていただけに、説明責任を果たそうとする岸田氏の姿勢には好感を寄せる視聴者が少なくなかった。しかし、その4日後に冒頭のようにまさかの“前言撤回”。岸田氏の一貫しない主張の陰には、安倍晋三元首相(66)が潜んでいるとある全国紙の記者は言う。「岸田氏はもともと優柔不断で、総理としては不適格ではと言われていました。しかし今回の立候補にあたっては、菅首相と真っ向から反対する動きを見せていて、“変わった”と、期待が高まっていた。しかし、再調査発言の2日後に安倍前首相が高市早苗氏(60)を支援する考えを表明します。これは、森友学園問題に踏み込んだ岸田氏に対する“牽制”の側面もあると言われています。結局、安倍氏を敵に回すことはできなかったようです。岸田政権が誕生しても安倍前首相の傀儡政権になる可能性もあります」岸田氏にとっては、国民の声よりも安倍氏の動きの方が重要ということなのか。早速ブレブレの岸田氏に対し、ネット上では呆れの声が相次いでいる。《やはり岸田文雄氏は安倍前首相の傀儡でしかない。》《安倍に擦り寄る岸田。期待できない。》《多少まともに見えてもやっぱり同じ穴のムジナ》《安倍前首相が怒ったから、前言撤回ですか。やっぱりチキンですな。》相変わらずの優柔不断さを見せた岸田氏。安倍氏の支持を取り付けたとして、朝令暮改をする首相に、国民がついていくことはあるだろうか――。
2021年09月07日テレビドラマ『白鳥麗子でございます!』(フジテレビ系)や、『Mother』(日本テレビ系)などで知られる俳優の松雪泰子さん。2021年9月3日、自身のInstagramで新しいヘアスタイルの写真を公開したところ「まるで女神」「色気にやられた…」と絶賛の声が寄せられています。松雪泰子「久しぶりのボブ」と新ヘアスタイルを披露ロングヘアのイメージがある松雪さんですが、Instagramで公開した最新ショットでは長かった髪の毛を肩より上に切り、ボブスタイルに。『#久しぶりのボブ』とハッシュタグをつけて最新ヘアスタイルを披露しました。 この投稿をInstagramで見る yasukomatsuyuki_official(@yasukomatsuyuki_official)がシェアした投稿 アンニュイな眼差しをカメラに向ける松雪さん。新しいヘアスタイルが似合っているのはもちろんのこと、画面越しでも伝わってくる、大人の色気に心を打ちぬかれたファンは多くいるようです。【ネットの声】・透き通るようなお肌がきれいですね!・透けてしまいそうな透明感とはかなさ。女神のよう。・鎖骨や肩のラインも美しくて憧れます。高校生の頃からモデルとして活躍していた松雪さんも、2021年で48歳に。ますます美しさに磨きをかける松雪さんは、これからも多くの人を演技と美貌で魅了してくれそうです。[文・構成/grape編集部]
2021年09月04日「初めて会った瞬間、『私、この人と結婚するんじゃないかな』と思ったんです」そう語るのは、岸田文雄政調会長(63)の妻・裕子さん(56)だ。衆議院議員だった父・文武さん(享年65)の跡を継ぎ、広島県広島市を地盤とする岸田政調会長。いっぽう裕子さんの実家は、かつて広島県三次市で造酒業や銀行業を営んでいた旧家。2人の出会いはお見合いだったが、当初から“縁”に恵まれていた。「まず祖母同士が同級生で、友人同士だったのです。主人の祖父や父のこともとても人柄の良い人だと聞いていました。だから、不安はありませんでした」さらに岸田政調会長は、故・宮澤喜一元首相(享年87)と親戚関係にある。父・文武さんの妹が宮澤元首相の弟と結婚していたためだ。実は、ここにも“奇縁”があったという。裕子さんが続ける。「まだ中選挙区制だったころ、私の実家のある所が宮澤喜一元首相の選挙区でした。そのため実家の一角に、元首相の事務所があったんです」結婚後、3人の息子に恵まれた岸田夫妻。夫は、東京で単身赴任生活。その間、裕子さんが地盤を守りながら3児の子育てにも奔走してきたという。「やはり、たいへんでした(笑)。ふだんは父親が家にいない分、厳しく育ててきたつもりです。幼いころはまだ言えばちゃんと理解してくれていましたが、成長するにつれて息子たちも反抗期をむかえますからね。中学や高校になると、だんだん力ではかなわなくなってきます。それでも『ここで引いてはいけない!』と思い、育ててきました」また岸田政調会長といえば、Twitterの投稿が炎上したことでも話題になった。《妻が食事を作ってくれました》として夫婦写真をアップしたところ、“妻を立たせて夫が食事する構図”に批判が殺到したのだ。だが、裕子さんはこう語る。「あの日は夜遅く、主人から『テレビ出演中に、20分だけ時間ができた。家に帰ると何か食べるものがあるか』と連絡がきたんです。ただ私たちはすでに食事を済ませていたので、さっと作って出しただけです。家でマスクをしていたのも、テレビ局のスタッフさんが10人くらいいたためです。ふだんの主人は料理こそしませんが、お風呂掃除などは手際よくやってくれます。忙しい毎日の主人ですが、家では家族への気づかいもしてくれますよ」結婚から32年。これまでどおり夫婦は“あうんの呼吸”で総裁選に臨む――。「女性自身」2020年9月22日号 掲載
2020年09月09日当初予定されていた4月10日の公開を延期していた松雪泰子主演映画『甘いお酒でうがい』の新公開日が9月25日(金)に決定。松雪さんと共演の黒木華、清水尋也からコメントも到着した。本作は、お笑い芸人シソンヌじろうが、ネタの中で長年演じてきた代表的キャラクター“川嶋佳子”がもし日記を書いたら…と執筆した同名小説が原作。そのエピソードの中から、『勝手にふるえてろ』の大九明子監督とじろうさんが選りすぐったものを、じろうさん自身が脚本を手掛け映画化。40代独身OL川嶋佳子のちょっぴり後ろ向きだけどポジティブな517日の物語が描かれる。主人公の40代独身OL・川嶋佳子を演じた松雪さんは、今回新たに公開日が決定し、「私達にとって大切な作品を皆様にお届けできる日がいよいよやってきます」と心境を明かし、「とてもクリアーで、優しく温かな気持ちになれる本作。大変な日常が続いていますが、本作で表現されているのは、人の温もり、日常に散りばめられているささやかな喜びや幸せ。人と人との繋り、コミュニケーションの大切さ、愛や友情。繋がりが分断されつつある今、スクリーンを通して本作に触れる事で、皆様の日常に穏やかな愛がもたらされる事を願います」とコメント。佳子にとって何気ない変わらない日常の中で、一番幸せな時間を一緒に過ごせる後輩の同僚・若林ちゃん役の黒木さんは「撮影から一年半たち、やっと皆さんに見ていただけるのだなと嬉しさがこみ上げています。佳子さんの生活の中のささやかな感動や、若林ちゃんの明るさが、皆さんの生活にささやかな幸せと、温かな時間を届けられたら幸いです」と喜ぶ。また、佳子の生活に大きな変化をもたらす岡本くんを演じた清水さんは「無事、皆様にお届け出来る事が決まり、楽しみな気持ちとホッとした気持ちで胸が一杯です。劇場での鑑賞には、まだ不安な気持ちが残る方もいらっしゃるかと思いますが、充分な予防対策の上、出来るだけ多くの方に足を運んで頂ければ嬉しいなと思っています」とメッセージを寄せている。さらに、公開中の「3時のヒロイン」がナレーションを務める予告編が少しバージョンアップして登場。福田麻貴、ゆめっち、かなでのそれぞれのバージョンをミックスし3人共演の予告編に仕上げた。『甘いお酒でうがい』は9月25日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:甘いお酒でうがい 2020年9月25日よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開©2019 吉本興業
2020年08月04日自店をオープンして14年たっても変わらない価値観――白金台時代から14年。自店を営業してきて思うことはありますか?岸田周三(以下、岸田):14年間、店をやりながら、スタッフと話し、反省も重ねどんどん変化してきました。常に試行錯誤し、向上を日々のテーマとしているので、オープン当時よりはるかにいい店になった自信はあります。――オープン当初からの、〝素材〟〝火の入れ方〟〝味付け〟の追求というテーマは変わらないですか。岸田:はい。流行を追いかける人も多いけれど、僕が大切だと思っている価値観は変わらない。外部からインプットしたものでなく、自分の中から湧き出るものを料理していますから。『山羊乳のババロア』開業当時からのスペシャリテ。――『山羊乳のババロア』などのスペシャリテも長く愛されていますね。岸田:あれは、フランスでの修業時代に生まれた料理です。当時、佐藤伸一さん(元【パッサージュ53シェフ)とよくホームパーティをしながら、自店を開店する時のために、いろんな料理の試作をしました。200以上はあったんじゃないかな。。山羊乳とオリーブオイルってあうなと感じていて、さらに乳脂肪と植物性油の組み合わせがいいなと思って。最初は少し違うスタイルでしたが、そこからブラッシュアップをして今の形に落ち着きました。この料理は、塩とオリーブオイルを主役にしたもの。オリーブオイルを搾汁する11月頃に、各社から取り寄せ、試食を繰り返し、ブレンドする三種類のオイルを決めます。自分の味のイメージに近づけるため、オイルの銘柄は決めていません。そしてそこで三種類のブレンドを決めたら、一年間その組み合わせで通す。塩は天日干しのフルール・ド・セルです。ユリ根とマカデミアナッツは食感を作るため。強烈な個性は放たない、縁の下の力持ちになる食材を選んでいます。『山羊乳のババロア』は〝料理に使われる、うちのベースはこれですよ〟という、いわば名刺代わりの料理としてお出ししています。今、振り返っても完成度が高いと思います。――パリでは【アストランス】のパスカル・バルボシェフのもとで働かれました。きっかけはなんですか?岸田:パリに行った時に食べ歩いて衝撃を受けた店が【アストランス】でした。彼の料理は素材を尊重し、ソースの必要性に疑問を呈するような、非常に新しいものでした。クラシックフレンチをやってきた僕にとっては衝撃的で。海外の食材も良いと思えば使う。日本人の僕をスーシェフにしてくれたのにも驚きました。〝おいしさ至上主義〟で、偏見が一切ない柔軟な人でした。スーシェフになった時に、パスカルさんに恩返しがしたい、とその年の「ゴ・エ・ミヨ」で絶対に最高点をプレゼントしたいと思ったんです。チームみんなで一致団結して、19点(満点)を取ったときは嬉しかったですね。同じ年に、ミシュランでも一つ星から二つ星になりました。2005年、パリで【アストランス】スーシェフになった年に「ゴ・エ・ミヨ」で満点を獲得その時フランスで購入した本は、今でも大切に手元に置いてある――パスカルさんとの出会いは大きいものだったんですね。岸田:はい。特別なものです。当時、彼のような素材を重視し、素材へのアプローチを積み重ねながら料理をしていくシェフはほとんどいませんでした。固定概念を崩し、フランス料理はこんなに自由なんだと教えてくれました。〝おいしいさ至上主義〟の彼に感銘を受けました。おいしくなければ、皿の上で語る哲学や、技術さえも意味がない。たとえば熱いものは熱く、冷たいものは冷たく提供し、卓上で漂う料理の香りについては非常に大切にしていることの一つです。僕の料理は、写真映えはしませんが、食べた人にしかわからない”何か違う”と感じるおいしさを伝えられたらと思っています。――先ほど、ミシュランのお話が出ましたが、【カンテサンス】は現在、14年連続ミシュラン三つ星です。星の維持は意識しますか?岸田:そこまで強くは意識していません。評価を追いかけるとおかしな方向に行ってしまいます。日々の生活を崩してしまうことはしないです。――でも、フランス料理人にとってミシュランは特別なものでは?岸田:そうですね。料理人を目指した頃から憧れていたものではあります。フランスから認められているということは非常に大事。自店をやるからには、三つ星という価値のある店をつくりたいとは思っていました。世界に誇れる店をつくりたい。それは最初から思っていたことです。『ホワイトアスパラガスのグラチネ』。ゆでずに焼いて味と香りをしっかり残す。未来に向けてできることを料理人として考えて実行する――ミシュランといえば、去年はドラマ『グランメゾン東京』の料理監修もされましたね。岸田:あれはお話をいただいたときに、すぐにお受けしたわけではなかったんです。「どうしても、岸田さんに監修をしていただかないと駄目なんです」と話してくださったプロデューサーの真剣な思いに心を動かされ、また、料理界のお役に立てられればと思い、一旦は承諾しました。けれど、いざ第一話の台本をいただいた時に想像以上に大変なことが判明して。これは営業に支障が出てしまうと「申し訳ないですが、やはり受けられない」と断ったんです。――え!?そうなんですか?岸田:はい。でも、プロデューサーの方が、〝こうしてくれないとできない〟と言ったことをすべてクリアし、再度依頼に来てくれた。この調整は、大勢の人を動かさなければならず、簡単なことではないものでした。けれどそれをやってのけた。そこに、彼のプロとしての仕事を見た気がしました。この人の仕事を間近で見てみたい。自分もきっと何か学びがあるのではと思い直し、継続してお引き受けしました。この仕事で、ドラマの撮影がこんなに多くの人が関わり、時間と情熱をかけてつくっているんだ、ということを知りましたね。もうドラマを見るときは、正座してテレビに向かうような気持ちで見ています。『石鯛のロースト』。大きな塊で焼き、中をほんのりレアに仕上げて切り分ける魚料理はスペシャリテの一つ。――劇中の、鈴木京香さんが演じる早見倫子シェフの店、【グランメゾン東京】の料理を岸田さんが考案したんですよね。岸田:そうですね。台本の大まかな流れにあわせ、旬の食材を、マニアックすぎず、オリジナリティある料理にしました。脚本は大まかなところしか決まっていないんです。第一話の、倫子さんが、木村拓哉さん演じる尾花夏樹の料理を食べるシーンありましたよね。制作サイドからは”カフェのような簡単な調理場でさっとできる料理”とだけ伝えられます。そこで、料理を考えるのが僕の仕事です。このシーンでは複雑ではないけれど、この一皿で倫子さんが尾花さんの料理に心を動かされるようなものでなければならない。色々考えて、料理方法は食材の持つ水分で軽く蒸すように火を通す”エチュべ”にしました。フライパンひとつでできますから。それから、例えば10話の「リードヴォーとクスクスのサラダ」。山から戻ってくる途中、アクシデントがあって食材が店に時間どうり到着しない。それで料理ができないわけですが、ライバルが食材を分けてくれて、危機を乗り越える……という流れは決まっています。けれど、その食材をどういうものにして、どんな料理にして、というのは決まっていません。ですから、”マタギの人がとってくる食材だから、山のもの。しかも冬に採れるものと考えると、セリにしよう”となるわけです。そこで、じゃあ、その素晴らしいセリをどういう調理しようか。そのようにして、ドラマの内容から食材が決まり、組み立てながら料理を生み出しました。――放映のたびに、料理が話題になりましたね。見ていても、知っている食材だけれど、この料理はどんな味がするのだろう?と想像も楽しく、臨場感があり、食べたくなりました。岸田:一度登場した食材、調理法は重ねて使えないので、後半にメニューを一新します、と言われた時には大変でした。過去のレシピもひっくり返して、全力で考えました。2ヶ月に1回はメニューを変更する。スペシャリテの2品を残して、基本的に他は一新料理は岸田シェフが仕上げてゲストへ――最後、尾花夏樹がマグロの料理を悩んで、悩んで、悩んで完成させていたシーンが思い浮かびます。岸田:僕も、尾花夏樹さん以上に悩みましたよ(笑)。実は、あのマグロの料理には裏話があるんです。僕の中で、マグロをいかに料理にするか、というのはずっと取り組んでいた課題だったんです。マグロというのはフランス料理では難しい、いわば禁断の食材。10年前、NHKの「プロフェッショナル」という番組で、このマグロの料理にチャレンジをしているところを取材されたことがありました。ところが4ヶ月間の密着取材期間中に、思いつく限りのアイデアに納得することができずに、料理は完成しなかったんです。当時のプロデューサーさんに「どうしても、これ以上アイデアが出ないです。撮影期間中に料理ができなくてすみません」と謝リました。ドキュメンタリーだから、結局”できない”という結果が真実で、そのままの放送となりました。その「プロフェッショナル」を見て、マグロ料理が完成しなかったことを覚えていてくれた今回のドラマのプロデューサーの方が、”10年たって、あの時の答えが料理できたらいいですね。マグロでいきましょう!”と言ってくださったんです。僕にとって、マグロというのは相変わらず難しい食材で、未だ自分のお店でも出していません。マグロの最大の問題点「加熱すると良さが出ない」ということをいかにクリアし、納得のいくものをどう作るか。本当にギリギリまで悩みました。結局納得がいくか、というと自分の中では100%イエスとは言い切れない部分もあります。けれど、今、マグロを代表する海洋資源の問題にも視聴者の方に知っていただきたくて、そうしたことも含めて”マグロ”という食材をあえて出しました――岸田さんは『Chefs for the Blue』の理事として海洋資源の問題にも取り組んでいらっしゃいます。ドラマでそうしたことに触れるシーンがあって、視聴者の方に現状を伝えるいい機会になったのではないでしょうか。岸田:海洋資源は今、本当に危機的な状況です。太平洋黒マグロが乱獲されていなくなってしまった。ドラマでもマグロの状況を説明するシーンを加えていただきました。自分が表に立って話す機会がある場所ではできるだけその問題についてお話ししています。白紙のメニューは ”すべておまかせください“というメッセージ。――あのドラマで、料理人になりたいと思う若い方が増えたのでは?岸田:料理人に光が当たるというのも引き受けた理由の一つでした。実は料理人志望者の減少には前から危機感を覚えていました。労働時間が長い料理人は、他の業種と比べると優秀な人の確保が難しい。そんな時代がまさに来ていると思っています。――レストランの働き方改革。みなさん悩まれている部分だと思います。去年、【カンテサンス】は営業時間を変更しましたね。岸田:ランチとディナーをやっていた時、僕の労働時間は一日16時間でした。自分のことを考えても、この働き方をいつまでやるのかと疑問も感じていた。従業員の給料を払うには、一日にお迎えするゲストの数は減らせない。そこで、17時からと20時半からの1.5回転にし、労働時間を減らして売り上げとのバランスをとりました。ビジネスシーンでの利用などを考えると、悩みましたが結果うまくシフトできたと思います。―― 何が起こるかわからない時代。残るために必要はことは何でしょう。岸田:今、できることをやりぬくこと。やっていることの目的を忘れないこと。それは、どんな仕事においても言えることではないでしょうか。BGMは客のさざめき。ゆったりと間隔を取った店内は、肩ひじ張らずにくつろげる編集後記予約が取れないレストランになって長くたった今も岸田氏は自身の熱量を内に秘め、何かを声高に語ることはない。自分がいいと思うものを信じ、考え、つくって、誰よりも深く積み重ねて生まれる純度の高いダイヤモンドのような料理が、唯一無二の輝きを放ち、自然と人々を魅了し続けているのだと感じた。どんな時代もブレずに鍛錬して信念を貫く。その姿勢は、こうした不安定な時代にこそ必要なのではと感じた。Quintessence(カンテサンス)【エリア】品川【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】30000円【アクセス】品川駅 徒歩13分
2020年06月23日NHK Eテレ『みいつけた!』のエンディングテーマとして、岸田繁(くるり)が書き下ろした楽曲「ドンじゅらりん」のセルフカバーが、6月3日(水)より配信されることが分かった。「ドンじゅらりん」は、3月9日より放送されている番組『みいつけた!』のエンディングテーマ。幼児向け番組の楽曲を初めて手がけたという岸田が、“恐竜”をモチーフに、子どもの想像力が膨らんだ楽しい世界を表現している。同番組では、メインキャラクターのスイちゃんが歌詞を歌い、同じくキャラクターのコッシーとともに岸田がコーラスを担当しているが、今回配信されるのは、そのセルフカバー。岸田は、「朝の楽しみ『みいつけた!』に、こういった形で関わることができて幸せです。楽しく作ることができました。子どもたちのワクワク、ドキドキのこと……時間の感じ方、身近な存在のこと、知り得ぬ存在のことを、ひとつの世界の中で表現してみました。みんなで歌ってみてください!」とコメントしている。岸田繁「ドンじゅらりん」セルフカバー6月3日(水)より配信開始
2020年06月02日4月10日公開の映画『甘いお酒でうがい』の大ヒット祈願イベントが24日、都内で行われ、松雪泰子、黒木華、清水尋也が出席した。お笑いコンビ・シソンヌのじろうが長年演じてきた40代独身女性の日常を描いた同名小説を、『勝手にふるえてろ』(2017年公開)の大九明子監督が映画化した本作。派遣社員として働く40代独身女性の川嶋佳子(松雪泰子)と彼女を取り巻く何気ない日常を優しく繊細なタッチで描く。主演の松雪は、本作への出演オファー時を振り返り、「作品にじっくりと向かいたいと思った時にこんな素敵な作品を監督からオファーをいただけたので、是非にと思いました」と快諾したといい、じろうが書き記した原作について「じろうさんの言葉が美しくて、なんて素敵でユーモアがあって可愛らしんだろうと思いました。読むだけでストーリーに没頭するし、読んだら優しい気持ちになれました」と絶賛。主人公の川嶋佳子を演じて「脚本と動画のコントを見ましたが、全然違っていてびっくりしました(笑)。じろうさんにライブを生で観たいとお伝えしたら、『作品とは違う世界なので』とおっしゃったので、まっさらな気持ちでいいのかなと思いながら演じました」と自然体で演じたという。松雪が演じる佳子とは対称的にハツラツとした同僚の若林ちゃんを演じた黒木は、オファーを受ける前から原作を知っていたそうで「若林ちゃんは天使と言われるぐらいの子だから自分で大丈夫かな? と思いましたが、松雪さんとは何度かご一緒させていただいているので、佳子さんと松雪さんを明るくさせられたらいいなと思いながら演じました」と明かしつつ、「自分が読んで好きな作品だったのでどうしようかな? というのもありましたが、やって良かったと思いましたね」と語った。佳子の生活に変化をもたらすふた回り年下の相手役・岡本くんを演じた清水は「お相手が松雪さんと聞いて『おっ?』となりました。一気に緊張が走りましたね。僕からしたらテレビや映画で見たことがある人という感じだったので」としつつ、「恋愛に年齢は関係ないですから」とコメントすると、隣にいた松雪は照れ笑い。松雪は「すごくナチュラルでしたよ。現場ではリラックスしてすごく楽しくさせていただきました。ありがとうございます」と感謝の言葉を口にしていた。映画『甘いお酒でうがい』は、4月10日より全国公開。
2020年03月25日映画『甘いお酒でうがい』が、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ 渋⾕、シネ・リーブル池袋ほかにて公開。主演は松雪泰子、監督は『美⼈が婚活してみたら』の⼤九明⼦が務める。当初、2020年4月10日(金)の公開を予定していたが、公開延期が決定。シソンヌじろうのお笑いネタ“⼥性キャラ”がスクリーンに︕原作は、2014年に第7回キングオブコントで王者に輝いたお笑い芸⼈「シソンヌじろう」のじろうによる同名小説。彼がお笑いネタの中で長年演じてきた女性キャラクター“川嶋佳⼦”がもし日記を書いたら…?とイメージを膨らまして執筆した物語は、じろう本人も「⾃分の中の⼥性が勝⼿に書いている」と公⾔するほど、世の女性が共感するエピソードばかり。そんなじろうが脚本としても参加する映画の中では、大丸監督と共に原作から選りすぐった物語が映像化される。<ストーリー>ベテラン派遣社員として働く40代独⾝OLの川嶋佳⼦は、毎⽇⽇記をつけていた。撤去された⾃転⾞との再会を喜んだり、変化を追い求めて逆⽅向の電⾞に乗ったり、踏切の向こう側に思いを馳せたり、亡き⺟の⾯影を追い求めたり…。そんな佳⼦の⼀番の幸せは会社の同僚である若林ちゃんと過ごす時間。そんな佳⼦に、ある変化が訪れる。それは、ふた回り年下の岡本くんとの恋の始まりだった―。キャスト物語を彩るキャスト勢にも注目。40代独⾝OLの主人公・川嶋佳⼦を、ベテラン女優・松雪泰⼦が演じるほか、佳子にとっての癒しの存在である同僚・“若林ちゃん”を黒木華、そして佳子の生活に変化をもたらすことになる岡本君を清水尋也がそれぞれ担当する。日常の“小さな喜び”を映し出す解禁となった予告編の中には、川嶋佳⼦が日記に綴った、1年5カ月の日常が映し出されている。「上ったことのない歩道橋の上から⾒る景⾊は、⾒たことのない景⾊だった」「⺟親の後ろ姿に似た⼈の後ろに並ぶのが好き」など、彼⼥が書き留めるのは、誰でも⾒覚えのある⼈⽣の悲哀と⽇常に散りばめられた⼩さな喜びだ。ちょっぴり後ろ向きだけれどポジティブに⽣きる川嶋佳⼦の物語は、優しい映像美と共に、観る⼈の⼼に束の間の平穏をもたらしてくれるはず。作品詳細『甘いお酒でうがい』公開日:2020年4月10日(金) テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋⾕、シネ・リーブル池袋ほか、全国ロードショー※当初、2020年4月10日(金)の公開を予定していたが公開延期が決定。出演:松雪泰⼦、⿊⽊華、清⽔尋也ほか監督︓⼤九明⼦脚本︓じろう(シソンヌ)原作︓川嶋佳⼦(シソンヌじろう)『⽢いお酒でうがい』(KADOKAWA 刊)製作・配給︓吉本興業<公開延期に伴うチケットのキャンセルや払い戻しに関して>購入窓口へ直接問い合わせ。購入した前売券(ムビチケオンライン券等)は、延期後の公開日から使用可能。
2020年03月16日