マーク・ウェブ監督映画『さよなら、僕のマンハッタン』が、2018年4月14日(土)より全国の劇場で公開される。『(500)日のサマー』マーク・ウェブ監督最新作『(500)日のサマー』や『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのほか、家族の素晴らしさを描いた感動作『gifted/ギフテッド』を世に送り出してきたマーク・ウェブ。『さよなら、僕のマンハッタン』は、彼が長編デビューする前に脚本と出会い、映画化を熱望してきた青春ドラマだ。およそ10年の時を経て今回待望の映画化となった。なおハイセンスな音楽使いで知られる彼は、今作の劇中曲としてサイモン&ガーファンクルの楽曲を取り入れた。NYを舞台にした、男女の物語主人公は、大学卒業を機に親元からニューヨークのロウアー・イーストサイドに引っ越したトーマス。同じアパートに住む小説家の男と出会い、彼から人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せる女の子と出かけるが、行った店で偶然父とその愛人の密会を目撃してしまい、事態は思わぬ展開へ発展していく。主演は英新鋭俳優のカラム・ターナー主人公トーマスを演じるのは『グリーンルーム』『アサシン クリード』、そして2018年冬に公開が控えている大ヒットファンタジー大作の続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』に主人公の兄役で出演が決定したイギリス人の新鋭俳優、カラム・ターナーだ。彼に起用に関してウェブ監督は「大人と少年の狭間にいる俳優を探す必要がありました。カラムはこの役柄をとてもよく理解していましたし、大人と少年の両面の存在感を持っていて完璧だと思いました。」とコメントしている。このほか、出版社を経営する父親に『007』シリーズのピアース・ブロスナン、母親に『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズのシンシア・ニクソン、主人公の隣人の小説家に『キングスマン:ゴールデン・サークル』のジェフ・ブリッジスなど、豪華キャスト陣が集結している。オスカー受賞歴を持つアン・ロスが衣装を担当なお、衣装を担当したのは『イングリッシュ・ペイシェント』でオスカー受賞歴を持つアン・ロス。『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』や『ヤング・アダルト・ニューヨーク』など、ニューヨークに暮らす登場人物たちの衣装を手掛けてきた。今回の作品ではエイチ&エム(H&M)からオートクチュールまで幅広い衣装を用意し、ニューヨークで生きるキャラクター象をリアルに表現した。ストーリー大学卒業を機に親元を離れたトーマスは、風変わりな隣人W.F.ジェラルドと出会い、人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せるミミと行ったナイトクラブで、父と愛人ジョハンナの密会を目撃してしまう。W.Fの助言を受けながらジョハンナを父から引き離そうと躍起になるうちに、彼女の 底知れない魅力に溺れていく。退屈な日々に舞い降りた二つの出会いが彼を予想もしていなかった自身と家族の物語に直面させることになる・・・。作品詳細『さよなら、僕のマンハッタン』公開日:2018年4月14日(土)監督:マーク・ウェブ脚本:アラン・ローブ出演:カラム・ターナー、ケイト・ベッキンセール、ピアース・ブロスナン、シンシア・ニクソン、ジェフ・ブリッジス、カーシー・クレモンズ原題:The Only Living Boy in New York© 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
2018年01月21日「週刊モーニング」(講談社)にて連載された漫画「ギャングース」が、『SR サイタマノラッパー』『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の入江悠がメガホンを取り、このほど映画化されることが決定。高杉真宙、加藤諒、渡辺大知(「黒猫チェルシー」)をトリプル主演に迎え、今秋公開される。■ストーリー職ナシ。学ナシ。犯罪歴アリ。生まれたときから最底辺。親から虐待され、ろくに学校にも行けず、青春期を少年院で過ごしたサイケ・カズキ・タケオ。社会に見放された少年3人が生き抜くためにつかんだ仕事は、悪(犯罪者)だけをターゲットにした“タタキ”(窃盗、強盗)稼業。3人は、裏稼業・悪徳業種の収益金(アガリ)を狙う窃盗団を結成する。暴力団排除の機運の中、日本の裏社会に存在するヒエラルキーにも転換期が訪れ、ヤクザ組織に属さない“半グレ”系アウトローで構成される犯罪営利組織“カンパニー”の支配権を侵す。3人は後戻り不能なキケンな領域に立っていたが――。■原作は“超実証主義漫画”原作は昨年1月連載に幕を閉じたにもかかわらず、未だ熱狂的ファンを口コミで拡大しつづけている、漫画:肥谷圭介&ストーリー共同制作:鈴木大介、原案:「家のない少年たち」(著者:鈴木大介)による同名コミック。冒頭には、毎回<この漫画は実話を基にしたフィクションです。ただし犯罪の手口はすべて実在しますので、ぜひ防犯に役立てて下さい>という注意書きが付され、ストーリー共同制作の気鋭のルポライター、鈴木氏による未成年の犯罪者への取材をもとに、裏社会の実態をリアルに描いた“超実証主義漫画”として知られている。■高杉真宙&加藤諒&渡辺大知が暴れまくる!社会に見放され、最底辺の生き方をする少年たちの生き様を、原作に劣らずリアルに描いていく本作。窃盗団の情報収集、作戦立案担当のサイケ役を演じるのは、『トリガール!』『散歩する侵略者』など昨年は6本の映画に出演し、今年も『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』『虹色デイズ』と話題作の公開が控える高杉真宙。工具に関する秀でた見識を生かして“タタキ”をしながら、生き別れた妹を追い求めるカズキ役を連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「僕たちがやりました」などに出演、個性的なキャラで人気を博す加藤諒。窃盗団の車両担当タケオ役を、ロックバンド「黒猫チェルシー」のボーカルで、映画『勝手にふるえてろ』に出演。また、舞台での座長公演や映画監督業など活躍のフィールドをさらに広げている渡辺大知が演じる。原作を読んだ高杉さんは、いまの日本でこの世界が存在するということに驚いたと言い、「家がなく保険証もない、頼れる人がいない中で生きていくことをどこか遠い世界のように思っていた自分に疑問を持ち、いまはどんな風に演技をしようかと悩んでいる状態です。ひたすら突き詰めてリアルに、とにかくリアルにしたいと思っています」と役作りに苦戦している様子。また、剃りこみ×モヒカン頭のキャラクターで新たな役柄に挑戦する加藤さんは、「原作者の鈴木大介さんにカズキたちのモデルになった方々のお話を伺ったときに、全く違う世界の住人だと思ってた人たちが、そうではなく、僕たちと同じ日常にいる方々なんだと強く感じました。この映画を観た方にもそう感じて頂けるように、物作りが大好きな愛すべきカズキという男に血を通わせ、しっかりと演じられるように頑張ります」と意気込み、原作・脚本に感動したと言う渡辺さんは、「彼らの愛や優しさが伝わるように、自分なりに精一杯楽しくやってやろうと思います」とコメントを寄せている。そして、映画化に際して原作者・鈴木氏から熱望されて今回メガホンを取る入江監督は、「最初に企画のお話を頂いてから、取材をし、脚本を書き、また取材をし、と繰り返しているうちに、4年の時間が流れていました。社会の底で必死に生きる彼らの姿は、一寸先は闇なのにどこかキラキラ輝いて眩しく、そういう意味でこれは私にとって至上のキラキラ映画です」と語っている。『ギャングース』は2018年秋、全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ギャングース 2018年秋、全国にて公開ⓒ 肥谷圭介・鈴木大介/講談社
2018年01月19日女優の綾瀬はるかが18日、映画『今夜、ロマンス劇場で』(2018年2月10日公開)のジャパンプレミアに、坂口健太郎、本田翼、中尾明慶、石橋杏奈、武内英樹監督とともに登場した。同作はオリジナル作品で、『テルマエ・ロマエ』『のだめカンタービレ』シリーズの武内英樹監督がメガホンをとる。映画監督を夢見る青年・健司(坂口)の前に、モノクロ映画から現れたお姫様・美雪(綾瀬)が現れる。健司が長年憧れ続けたお姫様は、色のある現実世界を体験していく。恋愛では「振り回すタイプか、振り回されるタイプか」という質問に、「振り回してるようで、振り回されてる。でもまあ、時と人によりますよね」と回答する綾瀬。抽象的であったたため、中尾が「どういうこと?」と尋ねると、「振り回してるんだと思ってても、結局は、手の内でころさ……がされてた」と重要なところで噛んでしまう。中尾は「殺されてるんですか!? 大変な恋愛をしてますね!」と驚きながらつっこんでいた。また、今回は王女役ということで、坂口も中尾も綾瀬の美しさを絶賛。武内監督も「綾瀬はるか史上、最高に綺麗に撮りたい」と思っていたことを明かした。綾瀬は撮影にあたり「オードリー・ヘップバーンさんの作品を結構見直した」と語り、「歩き方とか所作は、結構いろんな作品を見て、イメージしてみました」と役作りについて振り返った。石橋は「10年くらいこのお仕事させていただいてるんですけど、綾瀬さんのお顔が載っているポスターを見て応募したんです」と、綾瀬への憧れを告白。「この場に立ててるのが感動で、感無量です」と喜ぶと、綾瀬も「すごくうれしいです」と応える。「以前聞いてたので、ちゃんと自分が立派に立てるように頑張らなきゃって、たまに思います」と、先輩・後輩の絆を見せていた。
2018年01月18日映画『今夜、ロマンス劇場で』(2018年2月10日公開)のジャパンプレミアが18日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、中尾明慶、石橋杏奈、武内英樹監督が登場した。同作はオリジナル作品で、『テルマエ・ロマエ』『のだめカンタービレ』シリーズの武内英樹監督がメガホンをとる。映画監督を夢見る青年・健司(坂口)の前に、モノクロ映画から現れたお姫様・美雪(綾瀬)が現れる。健司が長年憧れ続けたお姫様は、色のある現実世界を体験していく。恋愛では「振り回すタイプか、振り回されるタイプか」という質問に、坂口は悩んだのち「僕は、振り回されてるふりをするタイプですね」と回答。本田が「うわ〜〜」と反応する中、坂口は「『振り回したい』という気持ちもすごくわかるんですけど、それができないから、振り回されてるんだけど、『振り回されてやってるぞ!』って感じですね」と持論を展開し、観客からは「かわいい〜!!」と歓声が上がっていた。その反応に、本田は「ちょっと待ってください、かわいいんですか!? 不思議!!」と不満げな様子。しかし、別の観客から「感じ悪い!」という声が上がると、綾瀬とともに爆笑する。坂口の回答を、綾瀬が「案外、賢いのかなと思いました」と評価すると、坂口は「綾瀬さんはよく僕に『意外と賢いよね』とか、『意外と周りをちゃんと見てるよね』とか、『意外と』って結構つくんで」と苦笑した。また同作にちなんで、自分が会いたい映画の中の人物を聞かれると、坂口は「僕、実際の人というよりは、アニメーションの世界の、ナウシカです」と、"ナウシカ"愛を見せる。同じくアニメーションから「ピカチュウ」に会いたいという本田に、「(電撃で)しびれるんだよ?」とつっこんだ坂口だったが、本田から「ナウシカも、食いついてくるかもしれないよ」と言われてキョトンとした様子に。本田が「ナウシカって、動物の方じゃなくて!?」と驚くと、坂口は「それはテトです」と冷静に本田の思い違いを訂正していた。
2018年01月18日映画『今夜、ロマンス劇場で』(2018年2月10日公開)のレッドカーペットイベントが18日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、中尾明慶、石橋杏奈、武内英樹監督が登場した。同作はオリジナル作品で、『テルマエ・ロマエ』『のだめカンタービレ』シリーズの武内英樹監督がメガホンをとる。映画監督を夢見る青年・健司(坂口)の前に、モノクロ映画から現れたお姫様・美雪(綾瀬)が現れる。健司が長年憧れ続けたお姫様は、色のある現実世界を体験していく。綾瀬は「今日は暖かい日といえども、お寒い中、お越しいただきありがとうございます。短い時間ですが、楽しんで帰って行ってください」と挨拶。また坂口が「坂口健太郎です」と挨拶すると、黄色い声が飛び交い、坂口は「あ、ありがとうございます」とにこやかに対応した。「昨日は雨も降っていたけど今日はいい日和になって。少し寒いですけど、短い時間ですがよろしくお願いします」と観客に語りかけた。この反応に、中尾は「俺、健ちゃんになりたい! めっちゃ羨ましいほんとに!!」と羨望の眼差しを向ける。さらに観客の叫びに「俺、しゃべってるから! 俺だから、しゃべってるの!」とつっこみ、笑いを誘っていた。その後、TOHOシネマズ 六本木ヒルズの大階段敷かれたレッドカーペットを並んで降りてきた出演者陣。危なげのない足取りで、まっすぐ前を見据えて歩く綾瀬の姿に、集まった人たちからも歓声が上がる。フォトセッションの後、再度階段を上っていったが、もう少しで上り切る……というところで綾瀬がつまずきそうになるハプニングも。坂口は慌てたように腰に手を回そうとしたが、綾瀬はすぐに体勢を立て直し、しっかりと歩みを進めていた。
2018年01月18日東京・渋谷「渋谷ヒカリエ8階」にある「8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery」にて、「デヴィッド・リンチ 版画展」が1月18日(木)~2月12日(月・祝)の期間開催される。デヴィッド・リンチは1946年アメリカ、モンタナ州生まれの映画監督。『イレイザーヘッド』『ブルーベルベット』『マルホランド・ドライブ』など数々の傑作を世に残してきたリンチだが、その才能は映画のみならず、絵画や写真、アニメーションや立体作品など、様々な方法で表現をし続けている。本展では、 新作を含む版画作品を展示。映画と同様、夢と幻が描かれたダークな作品制作をし続けるリンチの近作を間近に感じられる貴重な機会となっている。またリンチに迫ったドキュメンタリー映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』も1月27日(土)より公開。併せてチェックしたい。■「デヴィッド・リンチ 版画展」場所:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(「渋谷ヒカリエ」8階)期間:1月18日 (木)~2月12日(月・祝)開廊時間:11:00~20:00※会期中無休料金:入場無料オープニングレセプション:1月18日18:00~20:00※作家の在廊は無し『デヴィッド・リンチ:アートライフ』1月27日(土)より新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国にて順次公開(text:cinemacafe.net)
2018年01月18日DCコミックスのキャラクター、フラッシュの単独映画(タイトル未定)の監督がついに決定した。DCコミックスの漫画「フラッシュポイント」をベースに描かれるというこの映画は、『ジャスティス・リーグ』に引き続き、バリー・アレン/フラッシュをエズラ・ミラーが演じることが決定している。監督に関しては過去にセス・グレアム=スミス、降板後にリック・ファムイーワに決定したものの、ファムイーワも降板することになり、2016年10月から監督が決まらないままおよそ1年半が過ぎていた。「Variety」誌によると、このたび同映画の監督に決定したのは1人ではなくコンビ。『スパイダーマン:ホームカミング』の脚本を書いたジョン・フランシス・デイリーとジョナサン・ゴールドスタインだという。2人はいままでに『お!バカんす家族』(2015)、今年公開でジェイソン・ベイトマン、レイチェル・マクアダムスらが出演する『Game Night』(原題)などの監督経験がある。この1年半、製作のワーナー・ブラザースはロバート・ゼメキスやベン・アフレックにもアプローチをかけたとのことだが、交渉は成立しなかったようだ。フラッシュ単独映画の公開予定日は未定。(Hiromi Kaku)
2018年01月18日綾瀬はるかと坂口健太郎が初共演する、とびきりロマンティックなオリジナルラブストーリー『今夜、ロマンス劇場で』。この度、モノクロ映画のお姫様を演じる綾瀬さんと、映画監督を夢見る青年演じる坂口さんのデート写真が初解禁!今回シネマカフェに到着したのは、モノクロ映画から飛び出してきたお姫様・美雪(綾瀬さん)と、映画監督を夢見る青年・健司(坂口さん)の微笑ましいデートシーンを収めた場面写真。健司は、映画の脚本を作るためのシナリオハンティングと称して、美雪に様々な色を見せ、ひとつひとつ色を教えて現実世界を楽しみ、距離を縮めていく2人。花畑では、モノクロの世界しか知ることのなかった美雪が、初めて目にする色鮮やかな美しい花々に目を輝かせ、そんな姿を健司はカメラに収める、微笑ましいシーンが切り取られている。このデートシーンが撮影されたのは、栃木県足利市にある「あしかがフラワーパーク」。四季折々、数多くの花々で彩られ、年間来園者数は100万人以上を誇っている。さらに、アメリカのテレビ局CNNが選定する「世界の夢の旅行先10か所」(2014年選定)に選出。また、10月下旬からは400万球を超えるイルミネーションを装飾した「光の花の庭」も開催され、こちらは夜景コンベンションビューローが認定する関東三大イルミネーションに選ばれ、2016年には全国の5,212名の夜景鑑賞士が選ぶ全国イルミネーションランキングにおいてイルミネーション部門で全国1位を獲得するなど、注目されるスポットとなっている。また本作では、同パークのシンボルでもある大藤をバックに、美しい情景に感動した美雪が思わず舞い踊るシーンも登場。映画を観た後は、きっとこの場所を訪れたくなるはず。『今夜、ロマンス劇場で』は2月10日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年01月16日シャルロット・ゲンズブールが、2018年4月9日(月)、4月10日(火)に東京・大阪でライブを開催する。2010年以来の来日公演となる。映画監督・ミュージシャンであるセルジュ・ゲンズブールと女優のジェーン・バーキンとの間に生まれたシャルロット・ゲンズブールは、女優としても歌手としても活躍。13歳の時に父・セルジュのアルバム『Love on the Beat』の「レモン・インセスト Lemon Incest」にて父娘のセンセーショナルなデュエットを披露したところに始まり、ソロ・アルバム『シャルロット・フォーエヴァー』『魅少女シャルロット』をリリースしている。最近では、2007年に20年ぶりのアルバム『5:55』を発売し、2010年にはアーティスト・ベック(BECK)との共作『IRM』をリリースして話題を呼んだ。さらに、2017年には最新作『レスト』を発表。革新的なエレクトロの要素を盛り込んだ作品となっている。8年ぶりとなる今回の来日公演ではどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。貴重なライブに今から期待が高まる。【詳細】シャルロット・ゲンズブール 来日公演〈東京公演〉開催日時:2018年4月9日(月) OPEN 18:30 / START 19:30場所:六本木EXシアター住所:東京都港区西麻布1-2-9料金:スタンディング 8,000円(税込)、指定席 9,000円(税込) ※別途1ドリンク※未就学児入場不可一般プレイガイド発売日:1月27日(土)問い合わせ先TEL:クリエイティブマン03-3499-6669〈大阪公演〉開催日時:2018年4月10日(火) OPEN 18:30 / START 19:30場所:IMPホール住所:大阪市中央区城見1-3-7料金:オールスタンディング 8,000円(税込) ※別途1ドリンク※未就学児入場不可一般プレイガイド発売日:1月27日(土)問い合わせ先TEL:キョードーインフォメーション 0570-200-888
2018年01月13日20世紀フォックスが製作するチャニング・テイタム主演の『X-MEN』のスピンオフ映画『Gambit』(原題、以下『ガンビット』)から、ゴア・ヴァービンスキー監督(『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ)が降板した。『ガンビット』は2015年10月にルパート・ワイアット監督(『猿の惑星:創世記』ほか)が、2016年8月にダグ・リーマン監督(『ボーン・アイデンティティ』シリーズ)が監督の座を降りており、ヴァービンスキー監督は3人目であった。「The Hollywood Reporter」によるとキャスティングは開始しており、3月からニューオーリンズで撮影が始まる予定であったというが、監督がいなくなってしまったいま、製作に遅れがでることは必至で公開予定日が2019年2月14日から同年6月7日に変更された。フォックスはその一方で、『ガンビット』と同じく『X-MEN』のスピンオフ映画である『デッドプール2』(仮題)の公開日を今年6月1日から5月18日に2週間繰り上げ。大ヒットするであろう『ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー』(5月25日公開)より先に観客を取り込んでしまおうというのが狙いか。また、『X-MEN』のスピンオフ映画『The New Mutants』(原題)の公開日は今年4月13日から来年2月22日へと約10か月遅らせるという。これは同じ『X-MEN』仲間の『デッドプール2』と『The New Mutants』が、劇場で同時期に上映されて観客が分散するのを防ぐためのようだ。(Hiromi Kaku)
2018年01月12日全米監督協会賞(DGA)のノミネーションが発表された。1948年以来、DGAの長編映画監督賞とアカデミー賞の監督賞は7人を除いて一致していることから、DGAの結果は見逃せないものとなっている。昨年アカデミー賞で監督賞を獲得した『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼルもDGA監督賞の受賞者であった。今年長編映画監督賞にノミネートされたのは、ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)、グレタ・ガーウィグ(『レディ・バード』)、マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)、クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)、ジョーダン・ピール(『ゲット・アウト』)の5人。ノーラン監督がDGAにノミネートされるのは『メメント』、『ダークナイト』、『インセプション』以来4回目。また、5人の中で唯一の女性のガーウィグ監督は、DGA史上長編映画監督賞にノミネートされた8人目の女性監督だ。過去、DGAにノミネートされた監督たちの80パーセントはアカデミー賞でもノミネートされている。アカデミー賞のノミネーションは1月23日(現地時間)に発表、DGA授賞式は2月3日、そしてアカデミー賞授賞式は3月4日に開催される。(Hiromi Kaku)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2018年01月12日映画『今夜、ロマンス劇場で』に出演する俳優・坂口健太郎が、本日1月12日(金)発売の「ar」2月号に登場!今年最初の「ar」は“肌号”ということで、見てるだけで肌ツヤも良くなりそうな理想のデートを坂口さんが叶える。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」や「コウノドリ」、『君と100回目の恋』などに出演し、いまやドラマや映画に引っ張りだこな若手俳優の坂口さん。今回「ar」では、そんな坂口さんが“理想のデート”のことなどを語っている。坂口さんの理想のデートは、前日の夜からスタート。「まずは一緒に飲みに出かけて、遅くても深夜1時には2人で帰宅…」と妄想を膨らませる。また、おでかけデートで行きたいランキング上位3位は、1位:映画館、2位:書店、3位:美術館と外でもゆったりと過ごせる場所が挙げられた。本誌では4位以下のスポットが明らかになるほか、坂口さん出演の『今夜、ロマンス劇場で』についてのインタビューも掲載されている。そして、2月は1年で一番肌荒れする時期であり、この時期に肌を整えると美肌で1年を過ごせるという大事な時期。ar女子憧れ美肌No.1に君臨する森絵梨佳が出産後初表紙に登場し、真っ白なマシュマロ肌、思わず触れたくなるようなスベスベ肌の秘訣などを語っている。そのほか、指原莉乃が年始にふさわしい着物姿で登場。堀未央奈は真冬の着回し企画に初挑戦し、「欅坂46」今泉佑唯は、恋させ上手なヘアアレンジ9変化を披露している。『今夜、ロマンス劇場で』は、2月10日(土)より全国にて公開。本作は、映画監督を夢見る青年・健司(坂口さん)と、モノクロ映画のなかのお姫様・美雪(綾瀬はるか)が出会って恋をするファンタジックなラブストーリー。綾瀬さんと坂口さんが本作で初共演を果たすほか、本田翼、北村一輝、中尾明慶らが脇を固めている。「ar」2月号は発売中。(cinemacafe.net)
2018年01月12日私がこの映画で見せようとしたのは、難民のことを哀れな犠牲者か、さもなければ社会に侵入しては仕事や妻や家や車をかすめ取る、ずうずうしい経済移民だと決めつけるヨーロッパの風潮を打ち砕くことですこれは世界的に有名なフィンランド出身の映画監督アキ・カウリスマキが、現在日本でも公開されている「難民」をテーマにした映画『希望のかなた』に込めたメッセージの一部だ。独特なユーモアセンスを持つことで知られる彼は、「難民問題」で揺れる世界にどのようなアプローチをとったのだろうか。※動画が見られない方はこちら難民の直面する現実を盛り込んだストーリー舞台はフィンランドの首都ヘルシンキ。内戦が激化するシリアのアレッポから難を逃れようとして国々を渡り、同地にたどり着いた青年カーリドが主人公だ。ハンガリー国境で生き別れてしまった妹との再会を祈りながら難民認定を待っていた彼だが、トルコへ送還されることになり、不法滞在者として留まろうと決意する。そしてネオナチに襲撃されかけたところをレストランのオーナーに助けられ、彼は風変わりな従業員たちとレストランで働くことになる。実際のところ、難民が初めて入国した国が当人の難民申請作業を行なう責任を負うと定められているのだが、カーリドと同様に多くの難民は、逃れてきた人で溢れかえる地では難民申請をせずなるべく難民に寛容な国を目指すのだという。また、ネオナチが作品に出てくるように、大量に難民が流入してきたことにより、職を奪われてしまうかもしれないという危機感から難民を排斥する人々が存在するのも残念ながら事実である。このように観る者に難民にまつわる現実を見せながら、庶民の哀歓を切り取ったストーリーが展開されていく。過酷な問題にも、いつものようにユーモアで抵抗映画自体はほんの数カ所でしか撮影しないなどミニマルにしながらも、カウリスマキは独自のユーモアを入れることで作品に彼特有の味を出している。本作に関していえば、劇中に登場するレストランになぜかカウリスマキと彼の兄が経営する店にあったジミ・ヘンドリクス*1の肖像画が飾られていることや、同レストランで寿司*2をメニューとして提供しようとする場面の一部始終(日本人なら特に笑わずにはいられないだろう)が挙げられるだろう。(*1)ジミ・ヘンドリクスは「愛国心を持つなら地球に持て!魂を国家に管理させるな!」という発言で知られている(参照元:cinefil)(*2)アキ・カウリスマキは日本好きともいわれ、来日のたびに毎晩老夫婦が営む渋谷の寿司店に通っており、その老夫婦をテーマに映画を作ろうとしていた
2018年01月12日2017年4月28日に渋谷にオープンした複合施設、「SHIBUYA CAST.」。都会のど真ん中にあるこの場所で、血縁にも地縁にもよらない「拡張家族」になることを目的に、共に暮らし、共に働く集団がいる。名前は「Cift(シフト)」。 現在のメンバーは39名。半数以上が起業をしていたり、フリーランスのような形で働いている。ファシリテーター、弁護士、映画監督、美容師、デザイナー、ソーシャルヒッピー、木こり見習いなどなど、全員の肩書きを集めると100以上に。大多数のメンバーがCift以外にも、東京から地方都市、海外まで、様々な場所に拠点を持っていてその数も合わせると100以上になる。メンバーのうち約半数は既婚者で、何人かは離婚経験者。2人のメンバーはパートナーや子どもも一緒にCiftで暮らしている。そうした“家族”も含めると、年齢は0歳から50代にわたる。 バックグラウンドも活動領域もライフスタイルも異なる39人が、なぜ渋谷に集い、なぜ「拡張家族」になることを目指しているのか。 本連載では、CiftのメンバーでありこれまでにBe inspiredで記事の執筆もしてきたアーヤ藍が、多様なメンバーたちにインタビューを重ねながら、新しい時代の「家族」「コミュニティ」「生き方」を探っていく。 第1回目は、Ciftの発起人であり、他の38人のメンバーを集めた人物でもある藤代健介(ふじしろ けんすけ)さん。Ciftは、一般公募はせず、藤代さんが自分の周囲に声がけをし、彼との面談を経て、メンバーが選ばれている。 建築学科を卒業後「場の設計」のコンサルティングをしてきた藤代さんに、彼自身の来歴やCiftへ懸けた思いなどを聞いた。(c) CiftCiftとは?拡張家族とは?アーヤ:まず初めに、Ciftを知らない人にCiftを一言で説明すると? 藤代:平和活動のための拡張家族。「自分」が拡張して、「あなたもわたし」になれば、平和な状態になると思うんだよね。自分を傷つけたい人ってあまりいないから。 アーヤ:私は自己否定しちゃうことも結構あるな(笑)。けんちゃんは、自己否定したり、悩んだりすることはない? 藤代:僕は自己否定はあまりしないかな。何のために生きているのかとか、そういうことで悩むこともなくなりつつある。「生かされている」っていう感覚が強いからかな。 ここ数年でいろんな出会いがあって、色々な世界観に触れて、科学的にも哲学的にも「自分という存在は自我だけのものではない」っていうことを、頭と心で納得するプロセスを経てきたんだ。最初は好奇心から学び始めたんだけど、学んでいくなかで、結局は自己愛が自分を苦しめるっていうことを納得してきたし。 アーヤ:「家族」という言葉には、何かこだわりはあるの? 藤代:いや、家族っていうのは方便というか…。やりたいことはあくまでも「あなたもわたし」を、深めて広げていくこと。自分自身の拡張。その感覚を日本において分かりやすく伝えるには家族だと思ったんだ。今の時代の血縁家族が「あなたもわたし」かというと、必ずしもそうではないとは思うからこそ新しい家族像を創っていきたいよね。それぞれの平和観や家族観を共有するために、定期的に、家族会議や家族対話を開催している(c) Ciftアーヤ:そもそもCiftを立ち上げようと思ったきっかけは? 藤代:去年の夏ぐらいに、デザイナーからアーティストになろうと思ったんだ。相手の課題を解決すること、他者に答えを与えることじゃなくて、自分の問いを他者と共有することをしようって。いろんな背景があって、その思いに至ったんだけど。アートって、心で感じたことを体で表現していくプロセスで、その表現方法が、画家は絵を描くし、ダンサーは踊る。自分にとってはコミュニティを創ることだって思ったんだ。 アーヤ:Ciftの前もコミュニティづくりを結構やっていた? 藤代:自分でゼロからコミュニティを立ち上げたのは二回目かな。コミュニティの立ち上げとかにも関わったし、事務局をやっていたこともあるし。自分たちでお金を集めて、自分たちで運営する、市民的な動きは、大学2年生くらいからずっといろいろやってるね。 あと、3年前には30人くらい集めて、半年限定で「PROTO(プロト)」っていうコミュニティを祐天寺につくってた。そのときはCiftとは逆で、「自分の人生をプロトタイプにしよう」っていうコンセプトだった。「自分の人生をアートにしよう」とも言えるかと思うけど、目的が「自分」で、全体としてどうなるかっていうことは目的にしていなかった。そうするとコミュニティが自然とバラバラになっていって、それを半年ギリギリもたせた感じ。そのときの学びが、「家族になろう、平和を目指そう」っていうCiftの全体を目的にするコンセプトに繋がっているかな。目的が全体であることは、あらゆるコミュニティにおいて一番重要なポイントだと思うよ。(c) Cift「建てない建築」から生まれた「神話」がCiftの原点アーヤ:大学時代は建築学科だったんだよね。どうして建築をやりたかったの? 藤代:色々な縁が重なって偶然入った感じだよ。僕が好きだったのは、建物を作ることじゃなくて、物語をつくることだったから。大学の卒業制作では、神話をつくってたし。 アーヤ:神話!? 藤代:21世紀、仮想空間が発達して、ネットワークが脳みそに拡張して、その拡張された環境が私たちの行動とか思考をすべて変えて、生き方も見直さなくちゃいけなくなる時代、っていう背景設定。ミニマムのベッドルームがあって、その部屋を出ると、同じような部屋が集まってる。廊下には服とかすべてのものが集まっていて、すべてが自分の物であり、かつシェアされてる。メンバー同士がコミュニケーションをとっていて、いろんな組織があるんだけど、それが一個の生命体みたいになる。人はそこをヘモグロビン*1のように行き来しているんだけど、その大きい生命体と一人の人間だったら、生命体の方が圧倒的に拡張されているから、人はどんどんこのヘモグロビンになっていく。結果的にこの生命体が世界中にできていって、繋がって、地球上が一個の村になるっていう神話。(*1)ヘモグロビンとはヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の血液中に見られる赤血球の中に存在するタンパク質(c) Kensuke Fujishiroアーヤ:その発想がCiftのコンセプトの原点になってるんだね。 藤代:これは学生時代のポートフォリオなんだけど…(c) Kensuke Fujishiro藤代:「美術館をつくれ」っていう課題だったんだけど、僕は世界遺産をつくりにいったんだ(笑)。代々木公園のなかに何もない塔を建てる。そこに一人のヒッピーが壁画を描き始める。それがムーブメントになって、みんながハシゴをかけて、天井まで平和の絵を描き続けた…っていうストーリー。他の学生が模型をつくってきているなかで、僕は図面もなく、この詩を朗読したんだ。建築家というより、詩人だよね(笑)。 アーヤ:変態だね(笑)。 藤代:自分の魂に出会って、新しい自分になって帰っていく、「ソーシャルアニマルからトゥルーアニマルへ」っていう壮大なストーリーで語っているし(笑)。これは、要は温泉を作るプロジェクトなんだけど。(c) Kensuke Fujishiro藤代:これは、ARを通して、その都市がどれだけエコ活動をしているかが見える展望台。ここの人たちはこれだけエコ活動をやっていますっていうのが見えて、世界ランキングとかも見られるみたいな。思想が先にあって、そこに形を与えるっていう感じだった。(c) Kensuke Fujishiroアーヤ:すごい面白い!昔から平和とか哲学が好きだったの? 藤代:いや、そんなことはないよ。1960年代にスーパースタジオっていう「建てない建築家集団」がいて、彼らにすごく影響を受けたのと、大学3年生の時の先生にライゾマティクスの代表の齋藤精一(さいとう せいいち)さんがいたんだけど、彼から「建築は哲学だから」って言われて、ジル・ドゥルーズとかレヴィ・ストロースとか哲学家の思想にふれるようになった。 あと、僕は模型を作るのが不器用ですごい苦手だったんだ。自分の卒業制作をつくるときにも、後輩から「あなたが触ると壊れるから触らないでください」って言われるくらい(笑)。だから、言葉とか、態度とか、生き方そのものでしか自分のアートを表現できないと思ったし、それが自分の特性でもあると思ったんだよね。新婚の奥さんは、Ciftに入らない。でもそれも「拡張」の要素に。アーヤ:けんちゃん、去年結婚したんだよね。法的な「家族」である奥さんは、Ciftのことをどう思っているの? 藤代:あなたがやっていることは応援するけど、私は入らない、なぜなら過去の経験(PROTO)から、こういうプロジェクトは一緒にやらないほうがよいと学んだって言われたよ。僕と彼女は、人生を実験し続けるとか、シンプルで、ミニマムな生き方とか、世界への愛の持ち方とか、社会問題の切り取り方とか、そこに対する態度とか間合いとかはすごく合ってるけど、アクションは全然違う。彼女は一人の時間が好きだし、変なイデオロギーとかに巻き込まれたくない。すごくリアリストだし、左脳的で理論的。逆に僕は、エモーショナルなものが大好きだから。そこが違うっていうことをお互い認め合っているし、尊敬しあっているから、いいなって思えるようになった。 逆に、Ciftにいる時に出てくる自分と、彼女といるときに出てくる自分は全然違って、それが今の自分の人生に豊かさを与えているとも言えるし。 アーヤ:それもある種、自分を相手のほうに拡張していくっていうことだね。 藤代:そうそう。彼女がいることで自分が拡張されるし、パートナーという立場の彼女がCiftから距離を置くのも今ならすごくわかる。 アーヤ:そういうポイントも、Ciftのメンバーを選ぶ時に意識してた? 藤代:もっと複雑かな。女性と男性もそうだし、資本主義系と協働主義系、父性系と母性系とか、いろいろある。解きと結びの集合体として、複雑なレイヤーで、言語化できないレベルでバランスをとっているつもりだよ。メンバーそれぞれ、全国各地を飛び回っているため、テレビ会議も活用。Ciftは未来の文化遺産になるアーヤ:Ciftは将来どうなるんだろう?「終わり」みたいなものってあるのかな? 藤代:成功したら文化遺産みたいになるんじゃないかな。Ciftは、渋谷という都会のど真ん中、資本主義の中心みたいな場所で、協働主義の「村」であることを意義としているけど、そういう役割は時代の過渡期におけるものでしかないから。 歴史を見ていると、こういうのって物語として3回起きるんだよね。CiftはPROTOのあとの2回目だから、もう1個、未来に自分には何かあるんじゃないかな。それを自分が作りたいとかやりたいって思っているわけではなくて、そうなるんだろうなっていう予想だけど。Ciftはある種の「破壊」のプロセスで、3回目は新しい社会をつくる「創造」かな。そのときは、都会のど真ん中ではないと思うし、今あるエコビレッジとも違う何かになるんじゃないかと思う。 Ciftが時代における役割を終えた時に、僕も他のメンバーも卒業して、時間と空間を共にすることはなくなるけど、ここでの生活経験が、これからの時代を切り拓くひとつの価値になり得ると思ってる。だからみんながそれぞれのフィールドでCiftみたいなものをつくって、時代を引っ張っていくことが、ひとつの“エンド”なんじゃないかな。Ciftキックオフパーティーの時の写真(c) cift学生時代に思い描いていた、世界を一つに繋ぐ「村」のアイディア。それが、ある種の時代のニーズと重なり、Ciftという形で実現化されたのかもしれない。そんな実験的な場に集った多様な38人のメンバーの一部を、次回以降、紹介していく。CiftWebsite|FacebookAyah Ai(アーヤ藍)1990年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。ユナイテッドピープル株式会社で、環境問題や人権問題などをテーマとした、社会的メッセージ性のあるドキュメンタリー映画の配給・宣伝を約3年手掛ける。2017年春にユナイテッドピープルを卒業し、同年夏より「ソーシャル×ビジネス」をさらに掘り下げるべく、カフェ・カンパニー株式会社で精進中。
2018年01月12日ユニフランスが世界中で展開するオンライン映画祭「第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)」の開催が今年も決定。日本劇場未公開のフランス映画を自宅で楽しめる本映画祭のラインナップも決定した。本国や国際映画祭で高い評価を得ながら、日本未公開となっている最新のフランス映画を日本語字幕付きで楽しめることで話題を呼ぶ「MyFFF」。2011年よりスタートし、昨年は200以上の国と地域でのべ670万回の視聴回数を記録した。第8回となる2018年は、コンペティション部門に長編と短編それぞれ10作品が出品されるほか、カナダやベルギーなど、フランス語圏の作品からの招待作品も。日本国内では長編12作品、短編11作品が視聴できる。配信作品は、マリオン・コティヤールのパートナーである人気俳優ギヨーム・カネの監督・主演による自虐コメディ『ロックンロール』、適応障がいを持った俳優経験のない男性が一躍有名人となった『ウィリー ナンバー1』、カンヌ映画祭「国際批評家週間」に出品された新鋭レア・ミシウス監督の『アヴァ』、移民が集まる地区の多様な子どもたちの個性をフィクションシーンも交えながら追ったドキュメンタリー 『スワッガー』、カトリーヌ・ドヌーヴや『夜明けの祈り』ルー・ドゥ・ラージュが出演するダークでファンタジックな短編『美味しい美女』など、注目作がずらり。審査員長のパオロ・ソレンティーノ(『グランド・フィナーレ』)ほか国際的な映画監督が決める「審査員賞」のほか、観客の投票による「観客賞」、各国のジャーナリストたちが決める「国際報道機関賞」など、会期後には各賞の発表も行われる。また、アンスティチュ・フランセ東京では過去の配信作を含めた特集上映(2月2日~4日)を実施し、都内各所の様々な場所で上映会を企画する「cafe de cinema」では短編作品を上映予定。スクリーンで鑑賞できる機会も要チェックだ。(text:cinemacafe.net)
2018年01月09日アカデミー賞の前哨戦の1つとして注目されるトロント国際映画祭・観客賞を獲得した『スリー・ビルボード』。このたび、第75回ゴールデン・グローブ賞にも6部門にノミネートされている本作の新予告編が公開された。アメリカの片田舎、大通りに並ぶ3枚の看板にある日突然、現れた真っ赤な広告――。本作は、娘を殺された1人の母親をはじめ、大切なものを守るために予想もしない道へと外れていく大人たちを、ダークなユーモアを潜ませて描き、観る者を途方もない結末へと連れ去る究極のクライム・サスペンス。娘のために全てをかなぐり捨てて孤高の闘いを決意する母・ミルドレットを演じるのは、『ファーゴ』のフランシス・マクドーマンド。彼女と対立する警察官には、『猿の惑星:聖戦記』のウディ・ハレルソン、『バッド・バディ!私と彼の暗殺デート』のサム・ロックウェルが扮し、圧巻の演技を見せている。ヴェネチア国際映画祭ではマーティン・マクドナー監督自ら手がけた脚本が脚本賞に輝き、ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞ほか、マクドーマンドが主演女優賞(ドラマ部門)、ロックウェルが助演男優賞、脚本賞、作曲賞の6部門にノミネート。このたびの新予告編映像では、ミズーリ州の片田舎の町を舞台に、最愛の娘が殺されて7か月も経過したにもかかわらず、犯人は逮捕されないことに憤るミルドレッドを映し出す。彼女は、道路沿いの3枚の大型看板を買い、警察署長へ向けた怒りのメッセージを発表する。「逮捕はまだ?」「どうして?ウィロビー署長」。それを快く思わない警察官や住民たちとミルドレッドの間の諍いは、日増しにエスカレートしながらも、事態は思わぬ展開を見せていき…。いち早く本作を鑑賞した竹中直人(俳優・映画監督)からは、「とてつもない映画に出会った。最高のキャスティング!最高の演出!憎しみ 慈しみ 怒り 悲しみ 憤り何度でも観たい映画だ」とコメントが到着。また、映画評論家の町山智浩からも「3つのビルボードと3人の怒りと愛と秘密。この映画の行先は誰にも予測できない!」と、結末が気になるコメントが到着している。『スリー・ビルボード』は2月1日(木)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月05日特集上映「デヴィッド・リンチの映画」が、2018年1月13日(土)より立川シネマシティ、2月17日(土)よりアップリンク渋谷にて開催される。ハリウッドの異端児にして、カルトの帝王。映画監督からプロデューサー、アーティスト、俳優と縦横無尽にその才能を発揮し続ける奇才デヴィッド・リンチ。今回はそんな彼に迫ったドキュメンタリー映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』の公開、そしてデビュー50周年を記念して、リンチ監督の過去作を一挙に上映する。上映作品は、長編デビュー作となる『イレイザーヘッド』、テレビドラマシリーズの前日譚として映画化された『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』の4Kデジタル復元版、見世物小屋に立たされていた青年の半生を描いた『エレファント・マン』、衝撃的なサイコ・スリラー『ロスト・ハイウェイ』、夢と現実が交差する難解ミステリー『マルホランド・ドライブ』のデジタル復元版、そしてリンチが長期間かけて即興的に撮影を進めた『インランド・エンパイア』の全6本。また、「デヴィッド・リンチの映画」特集上映と、映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』の連動スタンプラリーも実施。アップリンク渋谷および立川シネマシティにて配布されるスタンプラリーカードに、映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』含む4つのスタンプを集めると、非売品のオリジナルTシャツがプレゼントされる。【開催概要】特集上映「デヴィッド・リンチの映画」開催期間:・アップリンク渋谷2018年2月17日(土)~3月2日(金)・立川シネマシティ2018年1月13日(土)~1月26日(金) ※極上音響上映<上映作品>『イレイザーヘッド』4Kデジタル復元版『ロスト・ハイウェイ』デジタル復元版『エレファント・マン』デジタル復元版『マルホランド・ドライブ』デジタル復元版『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』4Kデジタル復元版『インランド・エンパイア』※上映作品は劇場によって異なる。<スタンプラリー>内容:『デヴィッド・リンチ:アートライフ』鑑賞でスタンプ1個押印、「デヴィッド・リンチの映画」特集上映作品の中から3作品鑑賞でそれぞれ1個押印。スタンプを4つ埋めると、オリジナルTシャツ(非売品)をプレゼントプレゼント引き換え期間:・アップリンク渋谷2018年1月27日(土)~3月30日(金)・立川シネマシティ映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』上映期間中プレゼント引き換え方法:押印されたスタンプカードをアップリンク渋谷、立川シネマシティの劇場窓口に提示
2017年12月31日第10回恵比寿映像祭「インヴィジブル」が、東京・恵比寿で2018年2月9日(金)から2月25日(日)まで開催される。見えないものに光をあてる映像の可能性今年で10回目を迎える、映像とアートの国際フェスティバル「恵比寿映像祭」。年に一度のこのイベントでは展示、上映、ライヴ・パフォーマンス、トーク・セッションなどの様々な手法で、分野にとらわれない映像表現やメディアの発展を目指している。第10回恵比寿映像祭の総合テーマは「インヴィジブル="見えないもの"」。見えないものを浮かび上がらせる映像のあり方と共に、現代について考えを巡らすことができる。第10回恵比寿映像祭の見どころ1.多彩なメディアによる「映像体験」メディアアート史にその名を残す構造映画の代表的作家ポール・シャリッツによる16ミリフィルム・インスタレーションが日本初上陸。また、最新の映像規格8Kをめぐるシンポジウムや参考上映展示まで幅広い映像体験を用意する。その他にも日本のアングラ映画を代表する岡部道男の16ミリフィルムなど、多彩な映像作品が上映される。2.国内外の注目作家による新作世界初公開の新作として、ナターシャ・ニジック&䑓丸謙《恐山》が登場。フランス人映像アーティストと日本人歴史研究者がタッグを組み「イタコ」の半生を映像で表現したインスタレーションだ。国際的に高い評価を得るジェームス・リチャーズは、断片的な映像と音声を組み合わせて全体像を紡ぎ出す作品を発表する。他にも、注目の新進気鋭の作家たちが出品。ジェイ・チュン&キュウ・タケキ・マエダのユニークな手法で美術史を横断する映像作品などが登場する。デジタルから着想を得ながら日常の中にある素材へと表現を拡張し、インターネットアートで世界を見つめるラファエル・ローゼンダールは「レンチキュラー・ペインティング」を出品。平面なのに、見る角度によってデジタル画像が動くユニークな作品だ。3.社会の不可視な関係を捉える社会と個人や、時間、空間など。それぞれの間にある不可視な関係性が、作品によって浮かび上がる。マルティーヌ・シムズによる《レッスンズ I-XXX》は、「黒人らしさ」を象徴するイメージを集めたビデオシリーズ。その他にも、心の健康や病気に関する世界初の映画祭ランデヴー・ウィズ・マッドネスからのセレクトや、先天性全盲の加藤秀幸監督による短編映画と制作プロセスに迫るドキュメンタリー《ナイトクルージング》が上映される。4.多彩な上映プログラム会場では多数のアジアプレミア、ジャパンプレミア作品が上映される。ベネチア国際映画祭で受賞歴のある台湾の新鋭映画監督ミディ・ジーによる映画をはじめ、多彩な上映プログラムを用意。注目を集める国際映画祭ともコラボレーションする。ミャンマー映画人の登竜門ワッタン映画祭、カナダのランデヴー・ウィズ・マッドネス映画祭からセレクトされた映画が日本初公開。日本の実験映画、ヴィデオアートのパイオニア的存在として知られる出光真子の作品も上映される。【イベント概要】第10回恵比寿映像祭「インヴィジブル」会期:2018年2月9日(金)~2月25日(日) ※13日(火)、19日(月)休館開催時間:10:00~20:00 ※最終日は18:00まで料金:入場無料 ※定員制のプログラムは有料。前売り券は2018年1月6日(土)10:00よりチケットぴあで発売。詳細は公式ウェブサイトを確認。主な会場:・東京都写真美術館住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内・日仏会館住所:東京都渋谷区恵比寿3-9-25・ザ・ガーデンルーム住所:東京都目黒区三田1-13-2 恵比寿ガーデンプレイス内・恵比寿ガーデンプレイス センター広場住所:東京都渋谷区恵比寿4-20 恵比寿ガーデンプレイス内・地域連携各所 恵比寿地域文化施設およびギャラリーなど(14箇所)※詳細は、公式ウェブサイトを確認【問い合わせ先】東京都写真美術館(恵比寿映像祭)TEL:03-3280-0099(代)
2017年12月30日映画『ワンダーストラック』が、2018年4月6日(金)より全国ロードショー。トッド・ヘインズ監督がブライアン・セルズニックの小説を映画化本作は、映画『キャロル』を手がけたトッド・ヘインズ監督が、『ヒューゴの不思議な発明』でも知られる作家・ブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化したものだ。モノクロ×カラー、NYで交差する2つの世界舞台は、ニューヨーク。主人公は、1977年に生きる少年と1927年に生きる少女だ。それぞれの特別な理由で大事な人を探しにたった1人でニューヨークへと旅立った2人。そして、大停電が起きた夜、ある不思議な奇跡が起こり、50年もの離れた時代に生きる2人は謎の絆によって引き寄せられてゆく。見所は、2つの時代特有の空気が混ざり合うその幻想的な映像世界だ。70年代の少年のパートは”カラーで音あり”、そして20年代の少女のパートは”モノクロでサイレント”で表現。この2つの世界がニューヨークの街で交差する。そんなどこかキュンとするように懐かしく、そして胸が踊るようにファンタジックな演出を是非劇場で体感したい。キャストキャストには、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のミシェル・ウィリアムズや、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアなどが抜擢。豪華な役者陣の演技にも注目だ。トッド・ヘインズ監督来日トッド・ヘインズ監督が2018年3月に来日。1998年12月に日本公開された作品『ベルベット・ゴールドマイン』以来、約20年ぶりの来日となる。ストーリー1977年、ミネソタ。母親を交通事故で失った少年ベン。父親とは一度も会ったことがなく、なぜか母は父のことを語ろうとはしなかった。 ある嵐の夜、母の遺品の中から父の手掛かりを見つけたベンは、落雷にあって耳が聞こえなくなりながらも、父を探すためひとりニューヨークへと向かう。 1927年、ニュージャージー。生まれた時から耳が聞こえない少女ローズは、母親のいない家庭で厳格な父親に育てられる。憧れの女優リリアンの記事を 集めることで寂しさを癒していたローズは、リリアンに会うためひとりニューヨークへと旅立つ。新たな一歩を踏み出したふたりは、謎の絆 に引き寄せられてい く。そして、大停電の夜、何かが起ころうとしていた――。詳細映画『ワンダーストラック』公開日:2018年4月6日(金) 全国ロードショー監督:トッド・ヘインズ脚本・原作:ブライアン・セルズニック出演:オークス・フェグリー、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ミリセント・シモンズ配給:KADOKAWA© 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
2017年12月30日2017年12月、「OUT IN JAPAN」というプロジェクトが広島で開催されました。このプロジェクトは、LGBTを始めとするセクシュアル・マイノリティの方々をフォトグラファーが撮影し、カミングアウトするというもの。カミングアウトをするか否かは個々人の自由ですし、タイミングもそれぞれ。OUT IN JAPANでは、カミングアウトしたいという人を優しく受け止め、応援できる社会作りを目指しています。初の広島開催でしたが、どのような様子だったかをレポートします。今の社会に必要なものが見えてくるはずです。フォトグラファーはレスリー・キーさん!地方開催への熱い想い【多様な性、LGBTの世界】vol. 72015年4月から始まっているOUT IN JAPANというプロジェクト。2020年までに1万人撮影という目標を掲げて、全国で撮影会を実施中です。東京を皮切りに、大阪・福岡・名古屋・仙台、札幌と各地で開催してきました。大都市が主でしたが、今回は広島という地方開催です。地方開催だからこそ見えてくる社会の実態や当事者たちの想いがありました。フォトグラファーは、プロジェクト開始から継続して参加しているレスリー・キーさん(写真手前)。アートやファッションといった撮影、映画監督など、世界で活躍し、輝かしい実績を持つ写真家です。彼のOUT IN JAPANに馳せる想い、地方開催への想いもとても深いものでした。レスリーさん自身が日本のことを大好きで、日本にできることを考え続けてきたそう。そんななか、このOUT IN JAPANに協力することは、日本に大きく貢献できるのではないかと考えました。一人ひとりが生まれ持ったものにプライドを持って生きていってほしいという強い思いがあります。日本では、LGBTのことを知らない人が多く驚いたと語ります。必要なのはコミュニケーションであり、伝えていくことだと力を込めました。レスリーさんは自然体の写真を表現したいと思っています。和やかなムードのなか行われた撮影会ですが、被写体になるというのはどうしても緊張してしまうもの。しかし、無理な表情を撮影するのではなく、緊張していれば緊張したままの姿を撮影したいと語りました。それが ”今” のあなたなのだから。この言葉も、自然なキャラクターを活かして、写真で生命力を発信したいという想いがあるからこそ出るのだと伝わってきました。温かい言葉と笑顔が飛び交う、優しさあふれる撮影会認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ主催のこのプロジェクト。ヘアメイクサポートとして資生堂、スタイリングサポートとして丸井グループ、カメラ機材サポートとしてキヤノン、といった具合にさまざまな企業がその強みを活かして協賛しています。参加者は、それぞれプロにヘアメイクや衣装をセットしてもらいます。担当者は彼らに寄り添いながら、なおかつ特別扱いをするといった空気もなく、さまざまな人の居心地が良い空間ができあがっていました。にこやかな笑顔があふれながら、個々の美しさを引き出していきます。初対面同士の参加者たちもフレンドリーで、楽しそうな会話が飛び交っていました。いざカメラを前にすると緊張した面持ちになる方もいましたが、前述の通りレスリーさんはそれを ”今” として撮影していました。ポージングや表情などはきちんと指導してもらえるので安心です。リラックスムードのなか、プロの力でより自分らしさが引き出された姿を撮影する。カミングアウトをするという勇気も含めて、参加者にとっても良い1日になったのではないでしょうか。当事者の可視化をする意義。主催者の想い認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表の松中権さん。松中さん自身がゲイで、LGBT当事者でもあります。カミングアウトは必ずするべきものではなく、個人の自由です。しかし、カミングアウトしたいと思ったときに、カミングアウトしやすい社会であるように変えていきたいのだと語ります。そのためには当事者の可視化が必要。可視化することで、自分の身近にも当事者がいるかもしれないという意識をいろんな人に持ってもらうのです。参加者一人ひとりにメッセージを書いてもらいウェブサイトにアップしています。そこにはさまざまな年代、職業、出身地、セクシュアリティの方がいます。当事者の方には勇気や希望を持ってもらいたいと願い、そうでない方にもセクシュアル・マイノリティの方が当たり前にいる存在として世の中に届くようにと活動を続けています。また、東京を中心に理解が広がっているいっぽう、地方は閉鎖的でなかなか理解が進まないという現状があります。そのような現状ではカミングアウトしにくく、”隣にいない存在” になってしまいがち。だからこそ、地方での開催にとても意味があるのだと考えているそう。これからは地方での撮影会だけでなく、写真展の実施も目指したいと熱を込めます。誰しもがその人らしく暮らせる社会になるように。いつかはLGBTというカテゴリーさえも無意味になるように。今は過渡期として、丁寧かつ力強く声を届けていきたいと考えています。一般社団法人広島県セクシュアルマイノリティ協会(通称「かも?」Cafe)代表理事の野元惠水さん。セクシュアリティはストレートで、アライとして活動しています。親友の子どもや仕事のクライアントに当事者がいたことで、彼らの生きづらさを感じたそう。少しでも力になれればと、広島県での活動を続けています。広島の閉鎖的な面を知っているぶん、撮影会には人が集まらないのではと危惧していたそう。当初は写真展だけを開催しようと思っていたけれど、グッド・エイジング・エールズと話を進めていくなかでポジティブな気持ちをもらい、撮影会開催を踏み切ったのだとか。LGBTに限らずボーダレスな社会を望み、誰も排除されない世の中になるよう活動しています。都会だけではなく、あなたの隣にも当事者がいるかもしれないという優しい想像力を持ってほしいと力強く語りました。OUT IN JAPANのロゴやポスター、チラシ等をデザインしている廣橋正さん。昔見たアメリカのLGBT写真集がきっかけで、日本でもそういったものを出したいと考えていたそう。セクシュアル・マイノリティ当事者はどこにでもいるのに、日本では全く認知されていなかったのを常日頃から疑問に感じていたそうです。「私はリンゴが好きだけど、あなたはレモンが好きなんだ」。LGBT当事者とそうでない人の違いは、それくらい些細なものだと考えています。将来的にはLGBTだけでなく他の様々なマイノリティにも優しく、"違い"を受け入れ認め合える社会になってほしいと願っています。デザインに関しては、様々に違う顔や表情、ポーズが一番美しく見える正方形を選んだということ。写真はモノクロでその人らしさをストレートに表し、その上にかかる金色のロゴによって、クローゼットから出てきて光り輝いている彼らの勇気を表現。10年経っても輝いているデザインを願って作ったそうです。「来て良かった…!」参加者の声を聞いてみました広島から参加した、ユキさん。セクシュアリティはゲイです。LGBTのイベントに参加するのは初めてだったけど、写真で自分を表現できればという思いで来ました。異性愛や同性愛の垣根を越えた社会を望んでいるそう。参加して本当に良かったと感じていて、これからもこういったイベントに行ってみたいと笑顔を見せました。Male to Female(MTF)の一之瀬花凛さん。彼女も広島からの参加です。LGBTイベントの参加は初めてでドキドキしたけれど、紹介してくれた人がいたので安心感があったそう。今回参加して良かったけれど、広島の閉鎖的な地域性を考えると今後も室内イベントでないと抵抗があると話します。東京などになると、パレードのような開かれたイベントへの参加にも抵抗感がないそうです。広島でも理解が深まるよう願っており、まずは知ってもらうところからだと語りました。元保健室の先生であり、現在は全国で講師をしている井上鈴佳さん。セクシュアリティはレズビアン。以前広島県内で講演会をした縁で、大阪から参加したそうです。大阪は「おもしろければ何でも来い!」というノリがあるそうで、そこが広島と違うな、と感じます。LGBT当事者の自殺率を下げたいという目標を掲げており、全国の子どもたちにセクシュアル・マイノリティの基礎知識を伝えています。当事者として伝えることで、子どもたちの意識が変わればと考えているそう。自分自身がセクシュアル・マイノリティ当事者だと気付いたとき、身近に当事者がいたときに、井上さんのことを思い出してもらえれば、と語ります。セクシュアル・マイノリティであっても他の人と変わらないし、いろいろな人がいるのだという考えが浸透するよう活動しています。今回のイベントに参加したのも、その一助になればという思いだそうです。広島からパートナー同士で参加したというC.Kさん(Cさん:写真右、Kさん:写真左)。Cさんはパンセクシュアル、KさんはFemale to Male(FTM)であり、クィアでもあります。これまでは、広島以外にも東京や関西でのLGBTイベントに参加したことがあるそうです。ただし、パートナー同士で大々的にカミングアウトするというのは初めてだそう。元々OUT IN JAPANは知っていたもの、広島には来ないだろうと思っていたと話します。ところが今回広島で開催されると知り、2人での参加を決意したそうです。一部の人にはカミングアウトしていたけれど、どこか殻に閉じこもってしてしまうところがあったと話すKさん。この日の撮影で、フッと心が軽くなったそうです。自然に笑顔になれる空間が心地よかったと、2人で笑みを交わしていました。岡山から参加したアメリカ人のJoshua V Oggさん(写真右)と、広島から参加のRasheim Taylorさん(写真左)。彼らはゲイで、友人同士です。Joshuaさんはアメリカで人権キャンペーンに参加したことがあるそうですが、写真を通したイベントは初。支援したいという思いやプライドがあっての参加です。楽しい時間を過ごせ、達成感があると笑顔で話してくれました。いっぽう、Rasheimさんはギリギリまで参加を悩んだそう。東京の友人が参加していたためOUT IN JAPANは知っていたけれど、勇気が出るまで時間がかかったと話します。友人に相談して「変われるかな」と思い、決断したそうです。実際に参加すると心が軽くなったと穏やかな声で語りました。マイノリティであっても、人と違う個性を尊重し合える社会を望んでいます。当事者は全国にいます。身近な存在なのだと意識してみてこちらは、この日撮った参加者の写真の一部です。それぞれが自分に誇りを持って輝いているのがわかるかと思います。その姿は、LGBT当事者ではない方と同じ。みんな、生まれ持った輝きを持っているのだと私は思います。LGBTというくくりは関係なく、自分に誇りを持って生きるのが素晴らしいのです。しかし、カミングアウトしにくい社会であるのも事実。地方ではそういった空気感が強いのだなと肌で感じました。LGBTは遠い世界での出来事ではありません。全国のどこにでも、当事者がいるのです。いろいろな人がいて当たり前だという未来を作るために。このプロジェクトはとても大切な意味を持っているのだと思います。LGBTのニュースを見る機会が増えましたが、東京など大都市での出来事が多いな、と私自身感じます。全国どこに住んでいても身近で当たり前だという社会になることを切に願います。この1日で見たたくさんの笑顔や温かい空気感が広がっていくように。デザインにも込められた想いのよう、輝き、色あせないように。あなたもLGBTを身近に意識して、そして伝えてみてください。きっと、誰もが生きやすい未来が待っているはずです。InformationOUT IN JAPAN認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ一般社団法人 広島県セクシュアルマイノリティ協会(通称「かも?」Cafe)レスリー・キー氏すべてのソーシャルメディアのアカウント:lesliekeesuper写真(レスリー・キー氏以外の人物写真除く):photo anno
2017年12月27日綾瀬はるかと坂口健太郎が初共演する映画『今夜、ロマンス劇場で』。この度、本作で“大スター役”で登場する北村一輝の衝撃的な場面写真が到着した。北村さんが演じるのは、映画監督を夢見る健司(坂口さん)が勤務する京映撮影所の看板スターで、大人気映画『ハンサムガイ』シリーズの主演を務める超ナルシストなイケメン俳優・俊藤龍之介。彼はどんなトラブルにも動揺しない、超ポジティブな性格の大スターで、劇中では大物オーラをこれでもかと周囲にふりまいているのだが、その様子が覗ける場面写真が今回公開。■中世ヨーロッパの貴族を彷彿とさせる衣装も違和感なし!映画『テルマエ・ロマエ』では、次期ローマ皇帝候補・ケイオニウス役を好演し、日本人という枠を超越していた北村さん。本作でも日本人には似合わないだろうと思われる、真っ白なフリルが目を引く中世ヨーロッパの貴族を彷彿とさせる衣装、見事にイケメンに着こなしている。■大物スターらしく白いスーツで京映撮影所の大人気映画『ハンサムガイ』シリーズの主演を務める看板スターである俊藤。この場面写真は、大物スターらしく白いスーツをピシッと着こなし、自身が看板スターであることをモノクロお姫様・美雪(綾瀬さん)にアピールしているシーン。周囲の取り巻きも一緒に『ハンサムガイ』を全力でアピール!■いかなるときも美しく!続いての写真は、撮影中にケガをしたのか頭に氷袋を乗せる姿、車いすで包帯ぐるぐる巻きになりながらもTV番組に出演を果たしている姿、さらにピンクのスーツをさらりと着こなすも、なぜかペンキまみれな姿…。ケガをしようと、ペンキまみれになろうと、大スターは凛とした佇まいを見せ、美しさを損なわない!しかし、撮影中にケガとは…『ハンサムガイ』シリーズはアクションシーン満載の作品なのだろうか?■一見誰かわからない、連獅子姿でもハンサム!クランクアップなのか、花束を抱え連獅子姿の場面写真。顔を白く塗り、一瞬誰だかわからぬ風貌だが、凛とした表情にどこか美しさを感じる。俊藤が命を懸ける『ハンサムガイ』シリーズの過去タイトルは、『帰って来たハンサムガイ!』『レッツゴー! ハンサムガイ』といった、俊藤の格好良さが際立つものばかり。本作では彼の天才的なアイディアにより、前衛的かつ独創的だと語る“妖怪ミュージカル”の撮影風景が覗けるという。彼の活躍も見逃せない。『今夜、ロマンス劇場で』は2018年2月10日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年12月26日2017年9月にこの世を去った名優、ハリー・ディーン・スタントン最後の主演映画『ラッキー』が、2018年3月17日(土)に公開される。90歳の無神論者が向き合う「死」本作は、名バイプレイヤー(脇役)として知られるジョン・キャロル・リンチが、全ての者に訪れる人生の終わりについて描いた初監督作品。全ての者に平等に訪れる「死」をテーマに、90歳の気難しい現実主義者の主人公・ラッキーが過ごす最後の時を描く。あらすじ神など信じずに生きてきた90歳のラッキーは、今日もひとりで住むアパートで目を覚まし、コーヒーを飲みタバコをふかす。いつものバーでブラッディ・マリアを飲み、馴染み客たちと過ごす。そんな毎日の中でふと、人生の終わりが近づいていることを思い知らされた彼は「死」について考え始める。子供の頃怖かった暗闇、去っていったペットの亀、あるいは戦禍で微笑んだ日本人の少女――小さな街の人々との交流の中で、ラッキーは「それ」を悟っていく。ハリー・ディーン・スタントンの体験に基づいたエピソード『パリ、テキサス』『レポマン』『ツイン・ピークス』などで知られる俳優・ハリー・ディーン・スタントン。本作で演じた、現実主義で一匹狼、そして偏屈なラッキーというキャラクターは、ハリー・ディーン・スタントンの人生になぞらえて当て書きされたもので、劇中に登場するエピソードもスタントン自身の体験に基づくものである。友人役としてデヴィッド・リンチが出演また、ラッキーの友人役として、映画監督のデヴィッド・リンチが出演している。『ツインピークス』でタッグを組んでいるほか、実際に長きにわたる友人である彼らの”素”を思わせるやりとりも、見どころの一つだろう。ヴィム・ヴェンダース『パリ、テキサス』にオマージュをポスタービジュアルに採用されたのは、青い空と荒野をバックに、憂いを含んだ目で遠くを見るスタントンの表情が印象的な1枚。これは、スタントンの代表的な出演作である、ヴィム・ヴェンダース監督『パリ、テキサス』にオマージュを捧げたものだ。作品情報映画『ラッキー』公開日:2018年3月17日(土)監督:ジョン・キャロル・リンチ出演:ハリー・ディーン・スタントン、デヴィッド・リンチ、ロン・リビングストン、エド・ベグリー・ジュニア、トム・スケリット、べス・グラント、ジェイムズ・ダレン、バリー・シャバカ・ヘンリー(c) 2016 FILM TROOPE, LLC All Rights Reserved
2017年12月25日石田衣良の恋愛小説『娼年』を、松坂桃李主演で映画化。2018年4月6日(金)より、全国で公開される。石田衣良の恋愛小説を映画化原作は、2001年の直木賞候補となった石田衣良の同名小説。「娼夫」として生きることになった主人公・森中領(もりなかりょう、通称:リョウ)が、一人の人間として、男性として成長する姿を描き、性の極限を表現したセンセーショナルな内容が話題となった。また2016年には三浦大輔演出、松坂桃李主演で舞台化され、原作に忠実にセックスを描いたストーリーと松坂桃李の体当たりの演技が注目を集めた。今回の映画では、再び三浦大輔と松坂桃李がタッグを組み、舞台とは一味違う映像表現の限界に挑戦する。キャスト松坂桃李が体当たりの演技に挑む主演を飾るのは、2018年に『不能犯』、『孤狼の血』などが立て続けに公開を控える松坂桃李。「娼夫」として女性の欲望や奥深さに触れ、一人の人間として成長していく主人公リョウを演じる。舞台に引き続くキャスティングとなり、映画という枠でどのような表現に挑むのか、期待が高まる。秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナーで、リョウが想いを寄せる御堂静香には『無限の住人』、『帝一の國』などの映画をはじめ、ドラマ、舞台と幅広い活躍を見せる、元宝塚歌劇団の真飛聖。女性の心の闇や性を大胆かつ繊細に演じる。静香の娘・咲良役には、冨手麻妙。「パッション」に入るための"情熱の試験"の場でリョウの前に現れる。過去には『新宿スワン』、『みんな!エスパーだよ!』に出演。その他にも、リョウが「娼夫」として出会う様々な客たちとして、魅力的な登場人物たちが登場する。わけありの泉川(いずみかわ)夫妻の夫役には西岡徳馬、上品な老女役には舞台に引き続き江波杏子が扮する。監督は舞台化も手掛けた三浦大輔メガホンを取ったのは『何者』、『裏切りの街』を手掛けた三浦大輔。映画監督としてだけでなく劇作家、演出家としても活躍する。三浦監督は映像化について「色んな意味で舞台化よりさらに困難な作業になりましたが、原作の石田衣良さんの小説の意思を受け継ぎ、性描写に関しては一切妥協せず、でも、よりポップに描き切ったつもりでいます。結果、あまり前例がない、新しいエンターテイメントが産まれた予感がしています。」と語っている。ストーリー主人公の森中領は東京の名門大学生。日々の生活や女性との関係に退屈し、バーでのバイトに明け暮れる無気力な生活を送っている。ある日、領の中学校の同級生で、ホストクラブに勤める田嶋進也が、美しい女性をバーに連れてきた。女性の名前は御堂静香。「女なんてつまんないよ」という領に静香は“情熱の試験“を受けさせる。それは、静香が手がける女性専用コールクラブ、「Le Club Passion」に入るための試験であった。入店を決意した領は、その翌日に静香の元を訪れ、娼夫「リョウ」として仕事を始める。最初こそ戸惑ったが、娼夫として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていく。詳細『娼年』公開時期:2018年4月6日(金) TOHOシネマズ 新宿 他 全国ロードショー出演:松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡德馬、江波杏子脚本・監督:三浦大輔原作:石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)(C)石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会■特典付きムビチケカード 1,400円 <数量限定>発売日:2月10日(土)特典:オリジナルポストカード3枚セット(場面写真2点+スペシャルショット1点)※取扱映画館など詳細は映画公式サイトにて要確認。
2017年12月22日■姫路~文化服装学院~パリへ高田賢三は、1939年姫路生まれ。神戸市外国語大学に進学したものの、通学途上に車内広告で文化服装学院が男子も募集していることを発見、両親の反対をおして上京。1958年に入学し、60年新人デザイナーの登竜門「装苑賞」を受賞。銀座三愛勤務などを経て、65年に渡仏。恩師の小池千枝の助言で船旅でフランスへ行き、多様な文化や民族衣装を見聞し、これらの体験が賢三の華やかな「フォークロアルック」の原点となりました。パリに初出店した「ジャングル・ジャップ」。店内にはアンリ・ルソーの『ジャングルの夢』をモチーフにしたジャングルの絵を自らペンキで描いた。1970年にパリで初出店(「ジャングルジャップ」)し、一気に時代の寵児となるが、ブランド名はアメリカで日系人コミュニティの猛抗議を受けるなど物議も醸したことも。後輩の山本耀司によれば「賢三さんはパリのメディアやバイヤーに見いだされ、パリで生まれたデザイナー」。その言葉のとおり、一気にプレタポルテの時代のトップデザイナーとなりました。本人曰く、「70年代は、それほどお金はなかったが、次のシーズンにはどんな作品を作ろうかといつも心をワクワクはずませながら服をデザインしていた時代」対照的に「80年代は巨額のお金を稼げるようになったが、自分の好きな服を作ってばかりもいられない。純粋な夢が徐々に変質していった時代」だったといいます。麻の葉の和柄を使ったワンビースが『ELLE』の表紙を飾った。1970年。『ELLE』フランス版の表紙を飾った賢三のジャケット&パンツjacket and pants: Kenzo, blouse: Eta, belt: Jose Cotel Elle France - May 8 1971 Photographed by Peter Knapp■90年に訪れた悲劇波乱もありつつ、順調にビジネスが拡大の一途をたどっていきましたが、1990年に転機が訪れました。共同経営者フランソワ・ボーフュメとの確執が顕在化、仕事の上でも私生活のパートナーでもあったグザビエが病死、翌91年には賢三の右腕だったパタンナーの近藤淳子が脳梗塞で倒れてしまいます。それまで助言者として支えてくれた二人を失って、フランソワを解任するために、LVMHグループへの株式売却を決意することに……。ところが、紳士協定であったフランソワ解任は実行されず、精神的に追い込まれた賢三が辞表を出すことになります。1993年の6月のことでした。買収劇から6年後、1999年10月7日。30周年60歳を区切りとして、辞任を決意して、最後のショーを行います。30年の集大成として、お世話になった方々全員にモデルとして出演してもらい、300点もの作品を2時間かけて披露する。山口小夜子ら200人以上の友人がモデルとして友情出演。華、雪、ジャングルと場面が変わり、賢三の代名詞となった本物の象も登場させる壮大なスペクタクルになりました。アテネ五輪では日本代表のユニフォームをデザイン。2年間は契約で仕事をせず、充電に専念。2004年にはファーストリテイリングが手掛けるというアテネ五輪の日本代表ユニフォームをデザイン。一方、2004年に立ち上げた「五感工房」は軌道に乗らず、資金繰りが悪化して、2007年に会社は破たん。債務整理もあり、2009年にはグザビエと一緒に作ったバスチーユの邸宅などの財産を手放すことにした。2015年9月にはパリ50周年を記念し、500人を招いてパーティーを開く。はかま姿で本物の象二頭を従えて登場し、300羽の蝶を夜空に羽ばたかせた。何歳になっても、人を驚かすことが大好きで、夢を追い続ける高田賢三……。90年代に7年がかりで建てたバスチーユの邸宅内の日本庭園。■山本耀司が語る高田賢三書籍版では日本経済新聞の連載に加筆され、巻末にはコシノジュンコとの対談、山本耀司のインタビューが追加されました。山本耀司が語る高田賢三を一部紹介します。「まったく偉ぶったところがなく、謙虚で純粋だったということ。とってもいい人なんですよ。自分の弱点もサラッと人に見せることができる」「僕は賢三さんの同業者であり、しかも後輩なんですよ。それなのに、パリですでに大成功している先輩に対して、『この人のために自分ができることはなんだろう』となぜか考えてしまう」「これまで色々なフランス人と話してきましたが、みんな賢三さんのことが大好きなんです。あの酔っ払い方が面白いのよ、とか、明るくて、ちゃめっけがあってかわいいのとか」■『夢の回想録高田賢三自伝』著者:高田賢三刊行:日本経済新聞社刊価格:1900円+税四六判/上製278ページ*日本経済新聞の連載に加えて、コシノ・ジュンコとの対談、山本耀司が著者について語るインタビュー、パリと姫路とふたつの故郷を歩くルポも収録。目次第1部夢の回想録I.生まれ故郷/姫路空襲/芽生え/ガリ勉/上京/文化服装学院/花の九期生/就職/パリへII船旅/自炊生活/売り込み/スカウト/母への手紙/初出店/無欲の勝利/トラブル/遊び心/動物とテント/「木綿の詩人」/サントロペとロンドンIII恩人/スタッフ/三宅君と小夜子さん/銀幕スター/ニューヨーク/絡み合う糸/ルルIV解任/映画監督/ギャンブルと占い/倍々ゲーム/時代の波/里帰り/グザビエ/夢の城/重なる悲劇V買収劇/紳士協定/ラストショー/奇妙な誤報/アテネ五輪/自己破産/新たな出会い/冒険心高田賢三が選ぶ自作デザイン10選第2部Iファッションデザイナーという夢対談コシノジュンコx高田賢三後輩・山本耀司が語る高田賢三IIケンゾーと賢三、ふたつの故郷ケンゾーの故郷・パリを歩く賢三の故郷・姫路を歩く
2017年12月21日◼︎脳内片思いVS.リアル恋愛!ふたりのカレシに揺れるヒロイン本作、『勝手にふるえてろ』は24歳の冴えないOL・ヨシカのこんなセリフからスタートします。「本能のままにイチと結婚しても絶対幸せになれない。結婚式当日もイチが心変わりしないようにって、野蛮に監視役続けてなくちゃならない、そんなんで幸せなんて味わえるかよ」ヨシカは、中学時代から約10年もの間、クラスのマスコット的扱いを受けていた「イチ」にずっと脳内で片思いしているのです。そんなある日、同じ会社で営業として働く「ニ」からヨシカは生まれて初めて告白されます。「その点ニなら、まるでひとごとみたいにお式堪能できちゃう。ドレスのままチャペルから何だか知らんが丘駆け下りてわがままにニのこと放ったらかして、波と戯れたりデコルテあらわなドレスで肩上下させてハーハーしたりして花嫁タイムをエンジョイできちゃう」正直タイプではないニからの告白に揺れるヨシカですが、やはりイチのことを諦めきれなくて……。本作は”脳内片思い”と”リアル恋愛”、”理想の王子様”と”現実に自分を好きになってくれる男”、ふたつの恋の間で揺れる主人公が、もがきながらも本当の自分を解き放つ、暴走ラブエンターテイメントです!◼︎『勝手にふるえてろ』ストーリー江藤良香(ヨシカ/松岡茉優)、24歳、B型、ひとりっ子。趣味は絶滅した動物をネットで調べること。昼間は会社の経理として働きながら、夜は購入したアンモナイトの化石を愛でる毎日を送るヨシカには、中学時代から約10年もの間、脳内で片思いをし続けている理想のカレシ・イチ(北村匠海)がいた。そんなある日、強引に参加させられた同期会という名の飲み会で、ヨシカは営業として働く同期のニ(渡辺大知)と連絡先を交換させられる。後日、テクノの流れるクラブでデートしたあと、酔っ払ったニから「俺と付き合ってください」と告白されたヨシカは、「人生初、告られた!」とテンションが上がるものの、正直タイプではないニにあまりのめり込めず、流されるようにデートを続けるのだった。中学時代のヨシカは「見たいけど気づかれちゃダメ」という屈折した感情から、視野の端でイチを盗み見ては、彼をモチーフに漫画を描くほどこじれた恋心を持っていた。ある日、ボヤ騒ぎを起こしてしまったことをきっかけに、ヨシカは「死ぬ前にせめてもう一度イチに会いたい」と覚悟を決める。アメリカに転校した同級生の名を騙って地元の雪国での同窓会を計画したヨシカは、なんとかイチと連絡先を交換し、再び東京で会う約束を取り付けるが……。◼︎原作は、毒舌さえわたる芥川賞作家・綿矢りさの同名小説原作は2001年に『インストール』でデビュー、2003年の『蹴りたい背中』で金原ひとみの『蛇にピアス』とともに第130回芥川賞を受賞した小説家・綿谷りさの同名小説です。2010年に発表された原作の『勝手にふるえてろ』(文春文庫刊)は、彼女の持ち味である毒舌さえわたる切れ味のいいモノローグで女性のリアルな感情を描き、今もなお多くの支持を集めています。妄想力爆発の恋愛小説『勝手にふるえてろ』が、ラブコメ史上もっともキラキラしていないヒロインの恋を描いたエンターテイメントとして生まれ変わりました!◼︎松岡茉優が魅せる!魅力的な暴走ヒロイン主人公・ヨシカを演じるのは、TVドラマ『ウチの夫は仕事ができない』や『コウノドリ』、映画『ちはやふる』での若宮詩暢役も記憶に新しい、若手実力派・松岡茉優。連続テレビ小説『あまちゃん』や、やTVドラマ『問題のあるレストラン』など、以前から抜群の演技力を見せてきた彼女にとって、意外にも本作が初の映画主演作となります。特に注目したいのは、劇中でヨシカの思いが明らかになる歌唱シーン。大九明子監督が歌詞を手がけた楽曲「アンモナイト」で、突然歌い出し「絶滅すべきでしょうか?」と問いかけるヒロイン・ヨシカに思わず共感し、応援したくなってしまうこと間違いなしです!◼︎イチとニ、ヨシカが選ぶのは……?ヨシカの理想の王子様「イチ」を演じるのは、ダンスロックバンド「DISH//」でボーカル・ギターをつとめ、『君の膵臓をたべたい』、『恋と嘘』など出演が続く若手俳優の北村匠海。ただかっこいいだけでなく、どこか暗い過去も感じさせるイチ役を絶妙にクールな表情で演じます。そんな「イチ」とは対照的に、テンション高く、暑苦しい「ニ」を演じるのは、ロックバンド「黒猫チェルシー」でボーカルをつとめながら、俳優や映画監督としても活動する渡辺大知。本作では主題歌「ベイビーユー」も手がけ、ストレートに恋する気持ちを歌い上げます。ラストに向けてどんどんかっこよくなっていく「ニ」は必見です!理想と現実、どっちも欲しいし、どっちも欲しくない……。恋愛に臆病で、片思い経験しかない主人公ヨシカが大暴走する恋の行方は、ぜひスクリーンでご覧ください!◼︎『勝手にふるえてろ』公開情報『勝手にふるえてろ』12/23(土・祝)、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー監督・脚本:大九明子原作:綿矢りさ著「勝手にふるえてろ」文春文庫刊出演:松岡茉優、渡辺大知、石橋杏奈、北村匠海配給:ファントム・フィルム上映時間:117分公式サイト:©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会
2017年12月20日俳優・大杉漣が様々な街を歩く散歩番組「大杉漣の漣ぽっ」が、1月3日(水)に地上波&BSで合わせて4時間の“新春特番”を放送することが決定した。大杉漣、“鎌倉”&“高知”をお散歩BSフジにて月1回放送中の本番組は、大杉さんが様々な街をゆる~く歩く旅バラエティ。今回の新春特番では、地上波にて鎌倉を散歩する模様を放送する「大杉漣の漣ぽっ~2018年は鎌倉を歩いて運気を上げよう!~」を、BSフジでは高知を歩く「大杉漣の漣ぽっ新春SP!!2日間、高知のハシからハシまで歩いたぜよ!?」を放送する。鎌倉では、“豪華ゲスト”と共に街歩き!通常放送では、スタッフに出される“漣楽”という名の指令を目指し一人で街を歩く大杉さんだが、今回地上波放送では女優の板谷由夏をはじめ、勝村政信、要潤、田中要次、山崎まさよしの豪華ゲストを迎え鎌倉の街を歩く!また放送では、30年来の友人である勝村さんからは北野武監督の『ソナチネ』で沖縄を訪れた際の裏話が飛び出し、板谷さんからは『avec mon mari』の撮影時のエピソードが語られるなど、知られざる撮影秘話が続々登場。一方で、今回はなかなか指令の場所が見つからず苦戦した大杉さん。過酷な道のりを共に歩き、大杉さんと即興セッションも披露した山崎さんは、「珍しいものも見ることができて楽しい散歩ができた」とふり返っている。ゲストを迎えた今回。「いつもと少し違う形での“漣ぽっ”をお見せ出来たのではないでしょうか」と明かす大杉さんは、「歩きながら子どものように素直に喜び笑う勝村政信さんや板谷由夏さんを見ることも新鮮でしたし、要潤さんは本当に芯のしっかりした俳優さんでした。そして、田中要次さんは飾らぬ自然体でご自分を語り、敬愛するミュージシャン・山崎まさよしさんのユーモアあるお話も絶品でした。最後には信じられないセッションもありました!いやあ、この日一番の緊張感を味わいましたね。今回“漣ぽっ”で、普段の素に近い皆さんの姿を見せていただいたことを本当にうれしく思っています」とコメントしている。高知では新たな指令スタイルが!?高知を歩く2時間スペシャルでは、これまで1日で指令をクリアしてきた大杉さんだが、今回は新たな指令スタイルに困惑した様子。映画監督の安藤桃子に出会うなど、様々な出会いに恵まれながら、高知の街並みと自然をたっぷり堪能しつつ、ゴールを目指していく。まず高知を歩いてみて「念願の四万十川は想像以上」と感想を語った大杉さん。「いいところなんだろうと想像はしていたのですが、実際に訪れてみると本当に素晴らしかったです。自然・風景に加えて、地元の皆さんがとてもお元気で、それってなぜだろうと考えたのですが、おそらく環境の力もあるのかもしれませんね。僕たちの番組で皆さんに元気を感じていただくこともあると思うのですが、今回はお会いする皆さんがとても前向きな感じがありまして、逆に元気をいただけたことがとてもうれしかったですね」と高知を満喫したよう。今回は合計4時間の放送ということで、大杉さんは「いままで、こういう形はなかったですよね」と言い、「歩くことの楽しさを皆さんにお伝え出来ればと思っております。わがまま、気まま、思うまま、ですね。視聴者の皆さんも一緒にその町を歩いている気持ちになって頂ければうれしいです。乞うご期待ですぞ!」とメッセージを寄せている。「大杉漣の漣ぽっ~2018年は鎌倉を歩いて運気を上げよう!~」は2018年1月3日(水)7時~フジテレビにて放送(関東ローカル)。「大杉漣の漣ぽっ新春SP!!2日間、高知のハシからハシまで歩いたぜよ!?」は2018年1月3日(水)14時~BSフジにて放送。(cinemacafe.net)
2017年12月19日ソフィア・コッポラの監督デビュー20周年を記念したメモリアル・フォトブック『Andrew Durham SET PICTURES Behind the Scenes with Sofia Coppola』が登場。2018年2月2日(金)から、2,000部限定で発売される。プロデューサー、脚本家、女優、ファッションデザイナーと複数の顔を持つソフィア・コッポラ。映画監督としては、日本を舞台にした『ロスト・イン・トランスレーション』でアカデミー脚本賞、『SOMEWHERE』で第67回ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞している。2018年2月23日(金)からは、女性で史上2人目となる2017年カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』が公開される。今回誕生するのは、ソフィア・コッポラの映画監督としての姿を1冊にまとめた、日本のファンだけに贈るメモリアル・フォトブック。序文は本人が書き上げる他、彼女とカルティエ(Cartier)のコラボレーション・ヴィジュアルを手掛けた写真家アンドリュー・ダーハム(Andrew Durham)が制作に参加した。舞台裏でくつろぐ豪華キャストたちを撮影した写真などを交えながら、ソフィア映画の歴史を振り返る写真集だ。また、フォトブックの発売を記念して1月16日(火)から4日間限定で、東京・新宿のルミネ 0 スタジオにて写真展を開催。いち早く貴重な写真の数々を見ることができる。【詳細】『Andrew Durham SET PICTURES Behind the Scenes with Sofia Coppola ソフィア・コッポラ監督20 周年記念メモリアル・フォトブック』<2,000部限定>発売日:2018年2月2日(金)取扱店舗:BOOKMARC(東京都渋谷区神宮前4-26-14)、ツタヤ トウキョウ ロッポンギ(東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り)、ほか全国の書店(予定)※、BOOKMARC、ツタヤ トウキョウ ロッポンギでは1月16日(火)より先行販売。価格:2,500円+税ソフィア・コッポラ 序文/アンドリュー・ダーハム 写真/ジョセフ・ローガン デザイン/林 央子 編集B5 変型/上製(糸かがり・クロス装)/オールカラー96頁■関連イベント「Andrew Durham Set Pictures Behind the Scenes with Sofia Coppola」発売記念写真展期間:2018年1月16日(火)~1月19日(金) 11:00~21:00場所:ルミネ 0 スタジオ(新宿ニュウマン 5F)住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55料金:無料問い合わせTEL:㈱東北新社 版権営業部 劇場配給・宣伝チーム 03-5414-0441
2017年12月18日●山田涼介はCGに起こせない領域全世界でシリーズ累計発行部数7,000万部を突破した、荒川弘の人気漫画『鋼の錬金術師』。満を持して実写化となり、世界190カ国以上での公開も予定されている。物語を引っ張るのは、主人公のエドを演じる、Hey! Say! JUMPの山田涼介。マイナビニュースでは、特集「映画『鋼の練金術師』エドの精神」を行い、エドというキャラクター、エドを演じる山田涼介の魅力、そしてハガレンの世界観についてインタビューを行ってきた。最終回の今回は、役者としての山田涼介のすごさについて、曽利文彦監督に話を聞いていく。山田涼介、そしてマスタング大佐役のディーン・フジオカから出ている"オーラ"が作品に力を与えているという。○ディカプリオやトム・クルーズのような役者――完成した作品、撮った映像を通しての山田さんの印象は、いかがでしたか?本当にスクリーン映えしますよね。端正な顔立ちに加えて、表現力が豊かなので、役者としての華があり、より躍動感が出ますね。彼はリテイクが少ないんですよ。あまりたくさん色々なことを言わなくても自分で考えてくれるので、とてもクリエイティブです。役者さんによっては探りながら作っていく場合もありますけど、彼の場合はあれこれ言う必要はないですね。それだけ考えて現場に入ってくれるし、努力家だし、原作もよく理解していて、こちらが望んでいることを一生懸命やってくれているので、理想的な役者さんです。加えて、あのオーラなので、彼こそ本物の映画スターだと思います。ディカプリオとかトム・クルーズとか、そういうタイプの役者さんですよね。――山田さん、漫画原作も似合いますよね。かなりフェーズの違う存在だと感じます。でも不思議なんですが、素はすごく普通の青年です。だから、彼は現実的な役、空想上の役、両方の役ができると思います。我々制作サイドから見ると、すごく魅力的な存在ですね。いろんなオファーがどんどん来てしまうのも納得です。――監督はCGについて第一人者ですが、そういった目からみて、山田さんの造形美はどう感じられるんですか?先日、ある取材のときに、すごく近くに山田くんの顔があったので、クリエイター目線でじっくり見ていたんですけど、やっぱりすべてが綺麗なラインを描いていました。「今までCGキャラ化されたことはない?」と聞いたら、「いや、ないです」と(笑)。素晴らしいナチュラルな造形美ですよね。――「CGに起こしてみたい」と思われますか?ちょっと、CGにできない領域かもしれないですね。人の顔って素晴らしい。全ての細胞が動いている感じが、自然体ですごくいいなと思います。●山田&ディーンのオーラは映画向き○役者は勇気を持って映画にチャレンジしてくれた――山田さんは、エドの外見も作り込まれてきたんですか?山田くんは自身で作りこんでくるところがあって、こちらが「行きすぎだから抑えよう」とバランスをとることもあるくらいです。原作をよく知っているし、ファンでもあるから、本当に自分自身で色々考えて、自分なりのエドをどう作るか、ちゃんと考えてくれます。あと本当に驚かされたのは、松雪泰子さんです。原作も全部読んで、アニメも全部見て現場に臨まれていました。そもそもファンだったというより、オファーを受けてから勉強されて、撮影に入る頃には誰よりも詳しく原作を理解されていました。外側も中側も完璧な状態を作られていて、本気度は想像を超えていました。――ディーン・フジオカさんの姿も印象的でした。ディーンさんも山田くんと並び、本当にスクリーン映えする、映画が似合う役者さんです。現場でもずっと「映画をやりましょう」という話をしていたんですけど、撮影していても「この人は実在している人だろうか?」と思うくらい、”スクリーンの中の人”です。海外の生活が長かったので、最初は日本での撮影に慣れていない部分もあったようですが、すぐに適応していただきました。海外とは演技の方法論がちょっと違っていたりもするのですが、現場で細かくお話ししていくと、本当に理解が早い。とてもスマートな役者さんで、とても自然体でした。そして、その演技の勘の良さに随分助けられました。山田くんもディーンさんも、何もしなくてもスクリーン映えしますから、これ以上良く撮るにはどうしたらいいのかと、考えてしまうくらいでした(笑)。どこからカメラを向けてもOKな役者さんも、そうそういないですよね。現代の日本のツートップです。○映画のスクリーンが本当に似合う――スクリーン映えって、どういうところがポイントになるのでしょうか?顔立ちとかだけではない、役者さんの持つオーラみたいなものが、必ずあるんですよね。姿勢なのかもしれないかもしれないし、一瞬の立ち姿なのかもしれない。その出ているオーラが、スクリーンに映えるかどうかを決めてしまうと思うんですよ。逆にテレビの方が得意な役者さんも多いとが思いますが、山田くんやディーンさんのオーラは、映画のスクリーンが本当に似合うと思います。私が言っている意味は、『鋼の錬金術師』の映画を観ていただくと、すぐに理解していただけると思います(笑)。――ぜひ映画館でオーラを確認しなければですね。かなり出ています、2人のオーラが! 映画って本当に不思議なんですけど、見えない何かが見えてきます。大きいスクリーンだと、よりわかると思います。■曽利文彦監督大阪府出身。1997年、USC(南カリフォルニア大学大学院)映画学科在学中、ジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』に、CGアニメーターとして参加し、帰国後にVFXスーパーバイザーとして、『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(00)など数々の映画やTVドラマを手掛ける。2002年に『ピンポン』で映画監督デビューを果たす。主な監督作に『ICHI』(08)、『あしたのジョー』(11)などがある。
2017年12月17日爆笑問題の太田光(52)が、元SMAPの稲垣吾郎(44)、草なぎ剛(43)、香取慎吾(40)の出演映画「クソ野郎と美しき世界」で監督を務めることが12月13日分かった。 4本の短編で構成するオムニバス作品で、太田は草なぎが主演する短編を担当。太田は3人のオフィシャルサイト「新しい地図」になぞらえて、こうコメントしている。 「『新しい地図』というくらいですから、未開の地に降り立ったような感じです。どこに宝が埋まっているかわからないところを一歩一歩、歩きながら探すような感じで映画をつくっていけたら楽しいかなと思います」 太田はもともとSMAPの大ファンで、19枚目のアルバム「We are SMAP!」の表題曲には詞を提供していた。 また3人が脱退した後も、11月の「72時間ホンネテレビ」で共演を果たしていた。いっぽう映画監督になりたいという夢があった太田だが、その暁には木村拓哉(45)を主演にしたいと語っているほどの“木村推し”。また13年に中居正広(45)がWBC日本代表の公認サポーターに就任した際も“野球好きタレントの1位ですよ”と激励していた。 そのためファンはTwitterで、太田が“3人と2人”の架け橋となることを望む声が多数あがっているのだ。 ≪太田さんはSMAP5人のファンだと思うので「力になれる事は…」と思ってるのかも≫≪今後のカギを握る最大のキーパーソン。タイミングを見計らってエイッとしてくれるはず≫≪未来のSMAP再始動への協力にしか見えないよ…≫ ファンの思いは届くだろうか――。
2017年12月15日●山田涼介以外すべてCGのシーンも全世界で発行部数累計7000万部を突破した、荒川弘の人気漫画『鋼の錬金術師』。満を持して実写化となり、世界190カ国以上で公開も予定されている。物語を引っ張るのは、主人公のエドを演じる、Hey! Say! JUMPの山田涼介。マイナビニュースでは、特集「映画『鋼の練金術師』エドの精神」を行い、エドというキャラクター、エドを演じる山田涼介の魅力、そしてハガレンの世界観についてインタビューを行ってきた。前回に引き続き、曽利文彦監督にインタビュー。「CGがすごい」と言われる同作だが、実は観客が思っている以上に最新の技術が組み込まれていた。イタリアの街をドローンで撮影し、実際の撮影カットとCGで作り上げたカットを組み合わせ、自由にカメラワークを動かす……驚きの技術について話を聞いた。○練習なしで決める山田涼介――CGの撮影はどのように行われていたんですか?たとえば、エドが街の中で建物の屋根を走って下に飛び降りるシーンは、日本でブルーバックの屋根のセットを作って撮影しました。セットと言っても、実際に25mダッシュしたあとに、7m下まで跳ばないといけないので、すごく怖いんですよ。足がすくむくらいの高さですから、普通は練習しますよね。でも山田くんは一切練習なしで走り出し、一発でOKを取りました。現場に入って、パーッと見て「さあやりましょう!」と。「いやいや、何度か練習を!」と言ったんですが、「いいです、回してください」といきなり走って、跳んで、「OK!!」(笑)。本当にすごいですよ、彼は。こんな人、今まで見たことがないです。この屋根を走るシーンは、山田くん以外全てCGです。イタリアロケを行ったヴォルテッラという街の一角を全てドローンでスキャニング撮影して、そのデータを元に制作したCGの背景です。一度、コンピューター上に背景を構築してしまうと、あとから自由にカメラワークできますから、セットの屋根を走る山田くんの映像に合せて、あとからイタリアの街のヴァーチャル風景を制作し合成しました。『アベンジャーズ』などの作品も、NYの街の中で大暴れするシーンでは、まったく同様の手法で背景をCGで作り上げています。この技術によって、撮影することなく、自由なカメラワークにより、背景を作り出すことができます。ドローンの進化によって、街をスキャンしていく撮影が短時間で可能になりました。ただ、そうは言っても撮影はけっして簡単ではありません。街を無人化していただいて、何時間もかけて壁面も屋根もくまなく撮影しなければならず、非常に手間暇のかかるものです。今まで日本映画でこの技術を本格的に活用している作品はないので、いよいよ新しい時代に入ってきたことは間違いないと思います。今後、色々な日本映画の中で、同様の手法がどんどん使われることになると思います。●ハリウッドでも最難度のVFX○イタリアにも原作ファンが――ここまでCGだったとは、観ていても全然気が付かなくて驚きました。イタリアの街の人が『ハガレン』ファンだったという話もうかがいましたが。撮影を行ったヴォルテッラという美しい街は、これまでもハリウッド映画などで撮影が行われた場所です。ロケハンを行っているときに撮影の窓口の方に「『FULLMETAL ALCHEMIST』だ」とタイトルを口にしたところ、「ええ~!!」って、ものすごいリアクションだったんですよ。「イタリアでもアニメを放送していて、自分は大ファンで、全部見ている。ちょっと待ってろ」と言うからどうしたのかなと思っていたら、いきなり市長に紹介されて。「それほど有名な作品ということであればぜひこの街で撮影してくれ。なんでも協力する」と言ってくれました(笑)。その街の教会で説明を受けたのですが、そこは何百年か前に本当にアルケミストが儀式を行っていた場所だと言うんです。錬金術師のマークが壁に多く彫り込んであって、日本に帰って調べてみたら、確かにそのマークは錬金術師のマークでした。いたるところにキメラの彫刻もあって、運命的に「ここで撮影しよう」と決断すると共にとても運命的なものを感じました。山田くんもそういう話を聞いて、非常に気合いが入っていました。実際、ヴォルテッラでは本当に生活道路を3日間全面封鎖してくれて、通りに面した小学校でも子供たちは裏口から出入りしてくれて、市長が言った通り、なんでも協力してくれました。担当者が大ファンだったという運命的な出会いに、やはり原作の力を改めて認識し、「荒川先生、すごいな」と思いました。○山田涼介の天才的なセンス――山田さんもイタリアでの撮影と、セットを組んでの撮影が入り混じっていると思いますが、どのカットをどこで撮るかは、事前に考えられるんですか?撮影前にほぼ全シーンの絵コンテを描いて撮影に臨みました。アクションのシーンは「イタリア」「東京のスタジオ」「東京の屋外」と、カットによって入り乱れていまし、順番もバラバラに撮っていくので、キャストもスタッフも混乱するため、すべてが絵コンテ頼りになります。今まで、異なる場所での撮影を混ぜて編集すると、カット変わりにどうしても違和感がありましたが、この映画ではそうしたストレスを感じることはありません。確信をもって、技術を信頼して進んではいますが、イメージ通り仕上がるかどうか、という不安は自分自身にも常につきまといます。そのため、山田くんを含め皆さんには初めて経験する手法も多く、疑問や不安を常に強いてしまったと思います。山田くんのオートメールと呼ばれる鋼の右腕も、グリーンのタイツのような布をつけただけで撮影しています。そんな感じで「顔だけかっこよく決めてください」と言われても、相当不安だと思います(笑)。例えばスタンドインの水石亜飛夢くんがフルCGキャラクターのアルを演じているシーン。山田くんの目線は2m20cmのアルの顔にありますが、実際の水石くんの顔はかなり下にあります。普通どうしても声が出ている水石くんの顔のところを見てしまいますが、山田くんは天才的なセンスで、そこに存在しないアルの顔を見ているがごとく普通に演技ができてしまう。アクションでも、水石くんの頭よりもかなり上を殴らなければいけないんですよ。山田涼介の勘の良さで、ちゃんとアルの頭に拳が届いています。撮影はこういった変則的なことの繰り返しでした。――人とCGのキャラクターが絡むというのも、大変そうですよね。兄弟喧嘩のシーンがあるのですが、このシーンはハリウッドでも最難度のVFXだと思いますただ単に演技をするのではなく、CGキャラクターと生身の人間がくんずほぐれつのアクションを繰り広げるので、これをごく自然なシーンに見せるのは、今までの技術では到底無理でした。日本のCG技術がここまで来たという象徴的なシーンとなりました。黙っていれば、観客の方はアルがCGだとは気づかないと思います。仕上がったシーンを見て、自分たちですら鳥肌が立ちました。ひとつのターニングポイントを迎えたと思います。日本映画はこれから先がますます面白くなってくると思います。※曽利監督インタビュー、最終回(12月17日公開予定)は山田涼介さんのオーラについて伺っていきます。■曽利文彦監督大阪府出身。1997年、USC(南カリフォルニア大学大学院)映画学科在学中、ジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』に、CGアニメーターとして参加し、帰国後にVFXスーパーバイザーとして、『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(00)など数々の映画やTVドラマを手掛ける。2002年に『ピンポン』で映画監督デビューを果たす。主な監督作に『ICHI』(08)、『あしたのジョー』(11)などがある。
2017年12月15日