世界中で展開していた、オンラインで最旬のフランス映画を楽しめる映画祭「第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)」が2月19日(月)をもって閉幕。映画監督による審査員賞や一般視聴者が選ぶ観客賞などが決定した。MyFFFは、ユニフランスが世界中で展開するオンライン映画祭。第8回となる今年は、全世界で延べ1000万回以上の視聴を記録し、昨年の670万回を大きく上回ってこれまでで最も多い数字となった。また、フランス時間の2月19日夜に各受賞作品が発表された。アカデミー賞受賞『グレート・ビューティー/追憶のローマ』やジュード・ロウ主演ドラマ「ピウス13世美しき異端児」などで知られるイタリアの名匠パオロ・ソレンティーノが審査員長を務めた映画監督審査員賞には、失われつつあるパリの下町であがく住民たちの姿を通して、“パリは誰のものか”を問う『パリ、ピガール広場』が選出。監督を、フランスのラップ界で絶大な人気を誇るグループ「La Rumeur」のアメとエクエが務めている。審査員特別賞に選ばれたのは、適応障害を持つウィリーが自立しようと奮闘する『ウィリー ナンバー1』。主演のダニエル・ヴァネは地域の人気者だった一般人で、彼の自伝的な要素を含む今作のヒットにより、一躍有名人となった。さらに、パキスタン系ベルギー人の18歳の少女を主人公にしたフランス・ベルギー合作『婚礼』及び、天使になりたい死神の息子をストップ・モーション・アニメで描いた短編作品『死と父と息子』は、それぞれ外国報道機関賞と観客賞のラコステ賞をW 受賞。ラコステ賞は投票総数5万票以上となる観客のオンライン投票により決定した。■受賞結果映画監督審査員賞『パリ、ピガール広場』(監督:アメ&エクエ)映画監督審査員特別賞『ウィリー ナンバー1』(監督:ルドヴィック・ブケルマ、ゾラン・ブケルマ、マリエル・ゴティエール、ユーゴ・P・トマ)審査員長 パオロ・ソレンティーノ(『グレート・ビューティー/追憶のローマ』『グランドフィナーレ』)審査員 ナビル・アユチ(新作『Razzia』が2018 年春に公開予定)、キム・シャピロン(『Sheitan/変人村』『スマート・アス』)、ジュリア・デュクルノー(『RAW 少女のめざめ』)、ブリランテ・メンドーサ(『ローサは密告された』『マニラ・デイドリーム』)外国報道機関賞およびラコステ賞(観客賞)※W受賞長編:『婚礼』(監督:ステファン・ストレケール)短編:『死と父と息子』(監督:ヴィンシュルス、ドゥニ・ヴァルゲンヴィッツ)(text:cinemacafe.net)
2018年02月20日『光へ、航る』に続いて、4月6日(金)に2週間限定全国公開される、稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛のファンサイト「新しい地図」が製作するオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』の一編『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』の撮影現場が2月初旬、公開された。本作はCMディレクターで映画監督でもある山内ケンジが脚本&監督を務め、香取慎吾が本人役で、映画初出演となる小学生の中島セナが歌喰い役として登場するファンタジックなストーリー。■「慎吾の部屋」の絵はすべて香取さん本人の絵を使用!この日は、中島さん扮する歌を食べて生きる「歌喰い」が、香取さんと出会い、「慎吾の部屋」にやってきて、独創的な会話や歌喰いと香取さんがベッドで添い寝をするなど、不可思議な交流をはかるシーンが撮影された。「慎吾の部屋」は、都内某所のマンションの一室で撮影が行われたが、本人役ということで、置かれている多数の絵はすべて香取さん本人が描いたもの。色彩豊かでバラエティーに富んだ絵を見ているだけでも、作品のファンタジックな世界にいざなわれたような気分になる。山内監督は「香取さんとは、2001年に、Smap Short Films『治療』でご一緒した縁があって、今回参加させていただきました」と語ると、香取さんは“香取慎吾役”での出演について「17年前の作品でも本人役だったので『えー』とはなりませんでした。普段からあまり役作りということを考えていない方なのですが、本人役ということで、いつも以上になにも考えずに臨みましたね」と笑顔を見せる。主人公が香取慎吾という役柄になったことで、絵を描く設定も追加されたという。前述の通り、部屋にはカラフルな絵が多数置かれている。山内監督は「香取さんのアトリエに呼んでいただき、膨大な作品のなかから、なるべく多く使用したいと思い『いいな』と思うものを選ばせていただきました。とても面白い作品が多かった」と興奮気味に語ると、香取さんは山内監督の「100ぐらいあったかな?」という問いに「もうちょっと多いですかね」と答えていた。■香取さんには断られるかと思っていたさらに山内監督は「歌喰いという企画はもともとの企画にあったのですが、歌を食べられるという部分をどうやって面白くしていくかと考えたとき、ファンタジックな要素が強すぎると興味がそがれてしまうかもしれないので、リアルな部分をどう混ぜていくかを意識しました」と本づくりで注意したことを述べると「香取さんには絵を借りなければいけないので、断られるかなと思っていたのですが、快く了承していただけたので、こうした素敵な企画を進めることができました」と感謝の意を示していた。そんな山内監督の発言に香取さんは「早く映画館で観たいと思っていたのに、撮影がぜんぜん始まらないという状況がありました。応援してくださるみなさんから『撮影しているんですよね?頑張ってください』とよく言われていたのですが、やっとこの間インスタグラムなどで『クランクインしました』と言えたくらいなんです」と撮影までさまざまなことがあったと語る。それでも香取さんは「こうやって自分の絵が、(アトリエから出て)違う場所に置かれているのを見ると、こんなにも自分の絵というものは、そのときに描いた心に影響を受けているんだなということが実感できました。また絵を描きたくなりました」と創作意欲を掻き立てられたという。■新星!中島セナの魅力香取さんが出演していることで注目を集める本作だが、映画初出演となる中島さんの演技も大きな見どころの一つとなっている。山内監督は「雑誌でお見かけして歌喰いのビジュアルにはいいのではと思いました。お会いしたらまったく笑わないんですよ。本当に素晴らしく、あてがきしたと思えるぐらいぴったりでした」と存在感に舌を巻く。香取さんも「僕が仕事を始めたのが同じぐらいだったので、現場では『つらいよね、早く帰ろうね』と声をかけています」と笑わせると「緊張していると思うのですが、現場でどっしりと構えているのはすごい。僕なんて常に嫌そうにしていたのに」と独特の表現で中島さんを賞賛していた。そんな声に中島さんは、やや笑顔を見せると「歌を食べてしまというのが、どういうことなのか難しいなと思いましたが、あまりしゃべらない役なので、自分には合っているのかなと感じました」と役柄について語った。■気持ち良く歌を歌い上げたいという思い歌喰いに歌を食べられてしまうと、その歌を歌うことができなくなるというストーリーについて、香取さんは「昔からいる妖怪なのかと思うぐらい初めての感覚じゃないんですよね」と感想を述べると「歌は最近歌っていないですね…」とつぶやく。昨年11月に放送されたAbemaTV「72時間ホンネテレビ」で歌唱している香取さんの姿は映し出されていたが「あまり意識がないなか、必死に歌っていましたね。気持ち良く歌い上げるみたいなことは最近していないな…と。久々に歌いたいなという思いもあるんですよ」と素直な胸の内を明かす。また、本作同様、草なぎ剛が出演する『光へ、航る』、稲垣吾郎が出演する『ピアニストを撃つな!』の撮影もスタートするが、香取さんは「台本を見させていただいたのですが、この作品とはまったく違う。僕らは楽しく現場が進んでいるのですが、二人の作品は現場がピリピリするぐらいストイックな感じになりそうなので、それを短期間で仕上げるとなると、二人ともぐったりするんじゃないかなと思うんです。でもその全部が合わさると良い1本になるんじゃないですかね」と期待に胸を膨らませていた。(text:cinemacafe.net)
2018年02月17日映画『半世界』が2019年2月15日(金)に全国の劇場にて公開される。主演は稲垣吾郎、脚本・監督は阪本順治。人生の葛藤や希望を描くヒューマンドラマ『半世界』で描かれるのは、39歳の男3人の、美しい地方都市でのささやかな日常だ。かつて一緒に過ごした3人組のうちの1人が前触れもなく田舎へ戻ってくることから物語が始まる。何があったかを決して口にせず、仕事を辞め、家族と別れ、1人で帰ってきた。ワケありの仲間の帰還が、残りの2人にとっては「これから」を考えるきっかけになっていく。諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる年代の彼らの視点を通して、「人生半ばに差し掛かった時、残りの人生をどう生きるか」という葛藤と、家族や友人との絆、そして新たな希望を描くヒューマンドラマ。稲垣吾郎主演×阪本順治監督のオリジナル作品主人公の、炭焼き職人・紘(こう)役には、『クソ野郎と美しき世界』の公開も話題となっている稲垣吾郎。故郷に帰還する、紘のかつての同級生の瑛介役には、『シン・ゴジラ』や『散歩する侵略者』など、数々の作品に出演している実力派俳優・長谷川博己、紘と瑛介の同級生の光彦役に個性派俳優の渋川清彦、紘の妻の初乃は、『怒り』などの作品に出演した演技派女優の池脇千鶴が務める。脚本・監督は、『エルネスト』『亡国のイージス』『北のカナリアたち』『団地』といった作品を手掛けてきた阪本順治。1989年、赤井英和主演の『どついたるねん』で監督デビューし数々の映画賞を受賞。藤山直美主演の『顔』では、日本アカデミー賞最優秀監督賞をはじめとする賞を受賞するなど、映画界で確かな地位を築き上げながら、ジャンルを問わず刺激的な作品を生み出し続けている。『半世界』は、『団地』に続く完全オリジナル脚本の作品だ。あらすじ「こんなこと、ひとりでやってきたのか」。山中の炭焼き窯で備長炭を製炭し生計を立てている紘は、突然帰ってきた、中学からの旧友で元自衛官の瑛介から、そう驚かれる。深慮もなく父から継いだ絋にとって、ただやり過ごすだけだったこの仕事。けれど仕事を理由に家のことは妻・初乃に任せっぱなし。それが仲間の帰還と、もう一人の同級生・光彦の「おまえ、明に関心もってないだろ。それがあいつにもバレてんだよ」という鋭い言葉で、仕事だけでなく、反抗期の息子・明に無関心だったことにも気づかされる。やがて、瑛介の抱える過去を知った紘は、仕事や家族と真剣に向き合う決意をするが・・・。詳細映画『半世界』公開日:2019年2月15日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー出演:稲垣吾郎長谷川博己池脇千鶴渋川清彦小野武彦石橋蓮司脚本・監督:阪本順治
2018年02月16日4月6日(金)に2週間限定全国公開される、稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛のファンサイト「新しい地図」が製作するオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』の一編、『光へ、航る』の撮影現場が2月中旬に公開された。本作は、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光が脚本と監督を務め、尾野真千子、草なぎ剛が夫婦役を務めるヒューマンストーリー。■太田監督「日本映画史上に残るシーンが撮れた」この日は、青天のもと、埼玉県内で撮影が行われ、公園で尾野さんと子役がキャッチボールをするシーンや、夫婦のクライマックスシーンが撮影された。太田監督と言えば、1991年にオムニバス映画『バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ』の一編を監督して以来、実に27年ぶりにメガホンをとることとなったが「素晴らしい天気に恵まれ、初日から日本映画史上に残るシーンがとれた。全米が泣くと思います」と冗談を交えて自画自賛。尾野さんも「朝イチから笑顔あふれる現場で、作品の出来上がりが楽しみになりました」と笑顔を見せると、草なぎさんも「本当に楽しかったですし、尾野真千子さんという可愛い女性と、とても素敵なシーンが撮れました。さすが太田監督と思える演出でした」と絶賛する。非常に注目度の高い本作だが、太田監督は「いつもは(相方の)田中(裕二)としかやっていないのですが、あいつは演技ができない。尾野さんはさすがで、打てば響くのがすごい」と脱帽すると「剛くんは、すごく昔から知っているし、本当に一緒にできて光栄です」と真顔で語る。■太田監督と草なぎ剛の絆そんな太田監督の言葉に草なぎさんは「僕は太田さんの記事をいまでも机に入れているんですよ」と切り出す。その発言に太田監督は「彼が謹慎中、すごくバッシングを受けていて、そのことに異議を唱えるコラムを書いたのですが、いまでもその記事を持ってくれているらしいんですよ」と二人の絆の深さを表すエピソードを披露すると「僕は映画監督が夢なので、剛くんが作品に出てくれて本当に嬉しい」と満面の笑みを浮かべていた。監督としての評価を聞かれた草なぎさんは「歌を書いてもらったり、本を書かれたりと芸術的なセンスがすごくある方だとは思っていましたが、リハーサルや撮影でお会いすると、普段のバラエティとは違って監督の顔なんです。これまで出会った監督さんのなかで、一番下手くそな絵コンテを見せてくれるなど、予想できない部分は多々ありますが、すごく良い映画ができる予感があります」と期待を述べると、尾野さんも「普通の映画監督とは違った世界観を持っている方」と語っていた。また太田監督は「(草なぎさんにとって)新しいスタートとなる重要な作品に声をかけていただいて嬉しかった」と笑顔を見せると「脚本はブラックユーモアも織り交ぜながら伝えたいメッセージを込めました」と作品コンセプトを説明。草なぎさんも「起承転結がしっかりしていて、オムニバスではなくても成立している。『クソ野郎と美しき世界』というタイトルですが、クソ野郎な部分と、美しい部分がしっかり描かれていて、とても演じがいがあります」と意欲を見せていた。■稲垣&香取に負けないように頑張りたい!撮影はまだ始まったばかりだが、太田監督は「ちょっと撮っただけですが、演出するまでもなく、剛くんの表情がとても大人になっていて格好いい」と絶賛すると、尾野さんに対しても「子どもとのシーンはすごく上手にリードするのですが、剛くんとのシーンになると、少女の顔になるんです。こちらも演出の必要がないですね」と賞賛を贈る。期待を煽るような太田監督のコメントに、草なぎさんは「(稲垣)吾郎さんや(香取)慎吾ちゃんの作品もきっと素敵なものになりそうなので、いい意味で刺激し合いながら、負けないように頑張りたいですね」と気を引き締めると「『3人で映画をやれたらいいよね』と話していたので、それぞれの現場で頑張って、エピソード4で3人集まれるのが楽しみ」と、まだ全貌が明らかになっていない、エピソード4の『新しい詩』への期待に胸を膨らませていた。「映画を撮るのが夢」と語っていた太田監督は「この映画は注目度が高く、良いか悪いかは別にして評価される対象になるだろうから『あんな奴に撮らせない』と言われないような作品にしたいです」と強い視線で抱負を述べた。(text:cinemacafe.net)
2018年02月16日8月29日から9月8日(現地時間)まで開催する第75回ヴェネツィア国際映画祭で、ギレルモ・デル・トロ監督が審査員長を務めることが決定した。昨年の審査員長はアネット・ベニング。11年ぶりの女性審査員長であることが話題になった。今年、審査員長に選ばれたデル・トロ監督は「ヴェネツィアで審査員長を務めることは、大変光栄であり責任も重大です。尊敬と感謝の気持ちを持って引き受けました。ヴェネツィアは世界の映画に門戸を開き、才能や文化の大切さを世の中に知らせるチャンスを与えてくれます」とコメントしている。昨年、デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が同映画祭でデビューを果たし、金獅子賞を獲得。以降、ゴールデングローブ賞の監督賞、放送映画批評家協会賞の作品賞と監督賞などを受賞しており、18日に授賞式が行われる英国アカデミー賞では14ノミネート、3月4日に行われるアカデミー賞では最多13ノミネートを受けている。デル・トロ監督が初めてヴェネツィア国際映画祭に参加したのは、1997年。監督にとって初めて英語で撮った長編作『ミミック』が上映された。2006年には新人監督賞に相当する「ルイジ・デ・ラウレンティス賞」の審査員を務めていた。(Hiromi Kaku)
2018年02月13日元SMAPの稲垣吾郎が、阪本順治監督の映画『半世界』に主演することが13日、オフィシャルファンサイト「新しい地図」で発表された。稲垣吾郎同作は、『エルネスト もう一人のゲバラ』、『人類資金』、『北のカナリアたち』などの阪本順治監督が、『団地』に続き挑む完全オリジナル脚本の作品。美しい地方都市を舞台にした物語で、39歳という年齢の男3人の視点を通じて、「人生半ばに差し掛かった時、残りの人生をどう生きるか」という誰もが通るある地点の葛藤と、家族や友人との絆、そして新たな希望を描く。稲垣は、炭焼き職人の主人公・紘を演じ、故郷に帰還する紘のかつての同級生の瑛介役に長谷川博己、紘と瑛介の同級生の光彦役に渋川清彦、紘の妻・初乃役に池脇千鶴が決定した。稲垣は「演じるにあたっては、今もまだ模索中なのですが、本当に素敵な脚本でした。昔から阪本監督作品の大ファンでしたのでとても嬉しく光栄に思います」と喜び、「男3人でこの世代というのはTVドラマでもなく、最近見たことのない映画になるのではないでしょうか。僕自身、男同士の作品があまりなく、こういった設定の山の男役でとても新鮮です。長谷川さんも泥臭い感じの役柄はなかったので普段とは違う役柄で3人の関係性をどう作っていくのか楽しみです」と期待。長谷川博己は「作家性の強い作品だと思います。読む度に考えさせられたり、これはどう意味なのかとか、読めば読むほど色々な味が出る感覚がしました。これから撮影に向けてどう構築していこうか模索している最中です。監督の作品はとても好きですし、作品ごとに違う雰囲気がするので、阪本監督とご一緒できることを今から凄く楽しみにしています」と話し、渋川も「男3人の同級生の話で、その地方にいる人たちの群像劇ともいえる物語で、率直に僕の好きなお話でした。阪本監督の作品に出るのは念願でした、大変嬉しいです」と喜んだ。また、池脇は「シナリオがとても素晴らしく胸にきました。私の役は家庭を守る役ですが、登場する男性たちは、プライドを持ち守るものがあり、ときに傷つき一生懸命で武骨で美しく、人間らしい描かれ方をしている物語です。夫役の稲垣吾郎さんと初めて共演させていただき、紘という人は煤だらけの中年男性で、稲垣さんがどんな風に演じられるかが楽しみです」と期待。そして、阪本監督は「『半世界』は私が以前より求めていた世界観を実現するものです。小さな物語ではありますが、グローバルとは相対するもうひとつの世界を、多彩な俳優陣を得て存分に描きたいと思います」と意気込み、「稲垣氏は彷徨う心を、長谷川氏は感情の揺らぎを、渋川氏は不変の意志を、池脇氏は未来への追求を、それぞれの感性と力技で演じてくれることでしょう。人生の半分を生き、どこへ折り返していくのか? 『半世界』はそんな彼らのささやかな日常を描く作品です」と語る。
2018年02月13日マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)の2018-19年秋冬コレクションは、数シーズン振りに同ブランドらしいストリート感溢れるコレクションとなった。ミラノファッションウィークにラグジュアリーストリートの流れを巻き起こした張本人でもあるマルセロだが、この数シーズンはモードの舞台を意識したせいか、落ち着いたコレクションを展開してきた印象が強かった。前回はランウェイにHIPHOP系シンガーのライブを取り入れるなどシーンの広がりを分かりやすく翻訳させたが、今シーズンはピッティ・ウオモでのデビューシーズンを思い出せるエクストリームスポーツで幕を開けた。BMXの技が象徴する過激さや危険さは、レーシングパンツやボンバージャケットのディテールにつながっていく。赤×黒のバッファローチェックやゴシックフォント、グラフィカルに配置されたロゴやタロットカードと、ストリートのアイコンの配置は絶妙。パーカやスウェットに用いられているイタリアの映画監督、ダリオ・アルジェント(Dario Argent)のホラー映画のモチーフも、ラップクルー、ギャングスタといった同ブランドの強烈なキャストとカップリングさせなくても、十分に魅力的だ。アメリカのメジャーリーグの MLB、アメリカのプロバスケットボールリーグのNBAとともに、今回のコラボレーションされたティンバーランド(Timberland)のブーツには、インダストリアルタグが付けられ、シーンの立役者である本領が随所に見られた。Text: Tatsuya Noda
2018年02月11日『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『ウォレスとグルミット』といった“マスターピース”の登場から10年以上。CGアニメ隆盛のいま、2017年から2018年上半期は、注目のストップモーション・アニメが続々と公開されている。静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かして撮影し、連続で投影することによってその物体がまるで動いているかのように見せる映画の撮影技法、ストップモーション・アニメ。昨年度の米アカデミー賞長編アニメ賞&視覚効果賞ノミネート作『KUBO/クボ 二本弦の秘密』が日本でも話題を呼んだばかりだが、今年はアカデミー賞短編アニメ賞に日本人の桑畑かほるが夫マックス・ポーターと共同監督を務めた『Negative Space』(原題)がノミネートされたことで、さらに注目を集めている。■Negative Space予告さらに、『ぼくの名前はズッキーニ』『村田朋泰特集ー夢の記憶装置』、5月にはウェス・アンダーソン監督最新作『犬ヶ島』とストップモーション・アニメが続々と公開される。映像作家・村田朋泰の特集上映!3月17日(土)より順次公開村田朋泰の新作『松が枝を結び』の完成を記念し、『村田朋泰特集ー夢の記憶装置』が公開に。村田氏といえば、NHKプチプチ・アニメ「森のレシオ」や、「Mr.Children」のMV「HERO」などを手がけ、細やかで情感あふれる造形と、奇天烈で、温かさと哀しさが同居する唯一無二の世界観で多くの人々を魅了し続けている映像作家。コマ撮りで風や雨などの自然現象や繊細な動きを表現する制作手法は、映画監督・山下敦弘に「変態」とまで言わしめるほどの徹底ぶり。このたびの特集上映では、最新作のほか、15年におよぶキャリアのなかから選りすぐりの7作品を一挙上映する。『KUBO』と賞レースを席巻『ぼくの名前はズッキーニ』2月10日(土)より公開その村田氏も絶賛コメントを寄せているのが、昨年度の第89回アカデミー賞長編アニメーション部門ノミネート作『ぼくの名前はズッキーニ』。アナログで素朴な味わいと、ティム・バートンを思わせる個性あふれるキャラクターに加え、孤独な子どもたちが織りなすドラマの素晴らしさが最大の魅力。新たなストップモーション・アニメの傑作がまた1つ、日本に上陸する。ベルリン映画祭オープニングを飾る!『犬ヶ島』5月公開さらに、満を持して登場するのが、ウェス・アンダーソン監督による『犬ヶ島』。日本の架空の都市・“メガ崎市”を舞台に、“犬インフルエンザ”の大流行によって犬たちが隔離された島を描く長編ストップモーション・アニメで、声優陣には超豪華ハリウッド俳優ほか、「RADWIMPS」の野田洋次郎、夏木マリ、村上虹郎、渡辺謙ら日本人キャストも多数起用。第68回ベルリン国際映画祭のオープニング作品に決定しており、コンペティション部門に出品されている話題作だ。いずれの作品もアナログとオリジナリティにこだわり、膨大な時間と情熱をかけ、人の手で作り上げられたものばかり。リアルな世界を追求するCGを用いたアニメとはまた異なり、独特の味わいや温もり、制作者の息遣いのようなものまで感じられるのが、ストップモーション・アニメの一番の魅力だろう。子どもから大人までが楽しめる、ストップモーション・アニメは、いま必見だ!(text:cinemacafe.net)
2018年02月11日土曜プレミアムでは映画『今夜、ロマンス劇場で』の全国公開に合わせ「2週連続 綾瀬はるかSP」として女優・綾瀬はるかの主演作を連続で放送中。2週目となる2月10日(土)今夜は綾瀬さんと堤真一らが共演して昨年公開された『本能寺ホテル』を地上波初放送する。日本の歴史上、最も有名でありながら多くの謎に包まれている「本能寺の変」をテーマにした本作。綾瀬さんがふとしたきっかけから「本能寺の変」の前日に迷い込んでしまうヒロイン・倉本繭子を、堤真一が日本を代表する戦国武将・織田信長を演じてW主演。また信長の家臣・森蘭丸役で濱田岳が、さらに平山浩行、田口浩正、高嶋政宏、近藤正臣、風間杜夫といった豪華俳優陣が共演。日本史最大のミステリー「本能寺の変」の謎に迫る(?)作品になっている。■あらすじ倉本繭子(綾瀬さん)は、ふとしたきっかけで京都の路地裏に佇むレトロな宿「本能寺ホテル」に宿泊することに。なんとそこは戦国時代に繋がる不思議なホテルだった。一方、時は1582年。天下統一を目前に控えていた織田信長(堤さん)は森蘭丸(濱田さん)ら少数の家臣団と共に京都・本能寺に滞在している。冷酷非道なお館様を前に、戦々恐々とした日々を過ごす家臣たち。そんな時、見慣れない格好の女(繭子)が一人、寺に迷い込んでくる。その女は、400年後の世界からやってきた現代人。繭子は自身も訳のわからぬまま、信長と京都の町を見物するなど、交流を深める中で、次第に信長の人間性に惹かれていく。やがて繭子は、1582年の迷い込んだその日が「本能寺の変」が起きる前日であることに気づき――。これまでも幾度となく描かれてきた「本能寺の変」の謎に迫るストーリーを『プリンセス トヨトミ』のチームが個性的なキャストたちを迎えてどう描いたのか、ぜひともその目で確かめて。そして綾瀬さんと坂口健太郎によるロマンティックラブストーリー『今夜、ロマンス劇場で』も公開となった。こちらは綾瀬さんが映画の中の世界のお姫様・美雪を演じ、スクリーンを飛び出した美雪が坂口さん演じる映画監督を夢見る青年・健司と恋に落ちる…という物語。土曜プレミアム『本能寺ホテル』は2月10日(土)21時~フジテレビ系にて放送。『今夜、ロマンス劇場で』は2月10日(土)本日より全国公開。(笠緒)
2018年02月10日©YUMIMOROTOこんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。立春を過ぎたとはいえ、まだまだ寒いですがお元気でお過ごしですか?シネマの時間第22回は、もうすぐバレンタインということで”恋愛映画”をピックアップ!『恋する惑星』『ブエノスアイレス』などで知られるウォン・カーウァイ監督が、1990年に手がけた長編第2作『欲望の翼』。1960年代の香港において、若者たちが織り成す恋愛模様を疾走感あふれる映像美で描き、カーウァイ監督の名を一躍世界に知らしめた青春群像劇『欲望の翼』をお送りします。『欲望の翼』は、ウォン・カーウァイ監督独特のスタイルが確立された原点と言え、実際に本作のモチーフは名作『花様年華』『2046』へと引き継がれています。「第10回香港電影金像奨」で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞(レスリー・チャン)を、第28回金馬奨で最優秀監督賞を受賞!クエンティン・タランティーノや、昨年のオスカーに輝いた『ムーンライト』のバリー・ジェンキンスといった監督も影響を公言し、2015年にNY・メトロポリタン美術館で行われた「鏡の中の中国」展の芸術監督も任されるなど、ジャンルや国境をも超えて世界的に今なお注目されるウォン・カーウァイ監督。劇中では、レスリー・チャン演じる主人公のヨディが「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」とサッカー場の売り子スー(マギー・チャン)に話しかけ恋仲になる場面なども見どころで、ドラマティックな音楽やファッション性など女性に人気の映画だと言われるのも納得です。豪華トップスターの織りなす、刹那的で疾走感溢れる演出と映像美をご堪能ください。■映画『欲望の翼』 STORYー1960年代の香港を舞台に、若者たちの恋愛模様を描いた群像劇1960年代の香港。「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」サッカー競技場の売店の売り子スー・リーチェン(マギー・チャン)は、ある日ヨディ(レスリー・チャン)という青年にそう口説かれます。1度は断ったスーでしたが、やがてヨディに惹かれはじめ恋仲になります。けれど、結婚を望むスーに対してヨディにはそのつもりはなく、傷ついたスーはヨディの元を去ることに。ヨディは実の母親を知らず、養母に育てられたのですが、そのことが彼の心に影を落としていました。ある日、ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と出会い一夜を過ごすヨディ。部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で美しい彼女に恋をしてしまいます。一方、スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へ訪れ、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)は、そんな傷ついた彼女を慰め、想いを寄せるようになるのですが……。60年代の香港を舞台に、ヨディを中心に交錯する生きることが苦手な都会の若者たち。それぞれの愛、運命、そして異郷への夢。「脚のない鳥がいるそうだ。飛び続けて疲れたら風の中で眠り、一生に一度だけ地上に降りる。それが脚のない鳥の最期の時だ」という物語の伏線ともいうべきヨディの台詞は、テネシー・ウィリアムズの小説『地獄のオルフェウス』の一節です。香港映画史上最も美しく最もミステリアスな1本。閃光のごとく疾走していく彼らの未来が、香港という街の魅力も合間ってパラレルに描かれ魅力的です。■香港のバレンタインデーもうすぐバレンタインデーが近いということで、香港の情人節についてもご紹介しましょう。香港や中国では、バレンタインデーは「情人節」と呼ばれています。情人は恋人を表し、この日のカップルたちは日本以上に盛り上がります。愛し合うふたりにとっては、誕生日や結婚記念日の次に大切な日。日本では、女性から本命のほか会社の上司や同僚など、女友達にもチョコレートを配るコミュニケーションの一環としての義理チョコ文化が定着していますが、香港では逆に男性から思いを寄せる本命にその気持ちを表し、花束などのプレゼントを贈ります。情熱的な愛の表現を求める香港の女性たちのために、街中ではアクセサリーショップやデパートなどでバレンタイン商戦も盛んで、プレゼントを選ぶ男性やカップルで賑わうそうです。世界各国、バレンタインデーひとつとっても違いがあって、面白いですね!■映画『欲望の翼』作品紹介2018年2月3日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー公開!オフィシャルサイト原題:阿飛正傳/DAYS OF BEING WILD監督・脚本:ウォン・カーウァイ製作:ローヴァー・タン製作総指揮:アラン・タン撮影:クリストファー・ドイル編集:パトリック・タム美術:ウィリアム・チャン音楽:ザビア・クガート、ロス・インディオス・タバハラス製作年:1990年製作国:香港上映時間:95分字幕翻訳:寺尾次郎配給:ハーク© 1990 East Asia Films Distribution Limited and eSun.com Limited. All Rights Reserved.■映画『欲望の翼』キャストレスリー・チャン=ヨディマギー・チャン=スー・リーチェンカリーナ・ラウ=ミミトニー・レオン=ギャンブラーアンディ・ラウ=タイド(警官)ジャッキー・チュン=サブ(ヨディの友達)レベッカ・パン=レベッカ(ヨディの養母)絵・文=諸戸佑美(アートディレクター・編集ライター・イラストレーター)
2018年02月08日2017年4月28日に渋谷にオープンした複合施設、「SHIBUYA CAST.」。都会のど真ん中にあるこの場所で、血縁にも地縁にもよらない「拡張家族」になることを目的に、共に暮らし、共に働く集団がいる。名前は「Cift(シフト)」。現在のメンバーは39名。半数以上が起業をしていたり、フリーランスのような形で働いている。ファシリテーター、弁護士、映画監督、美容師、デザイナー、ソーシャルヒッピー、木こり見習いなどなど、全員の肩書きを集めると100以上に。大多数のメンバーがCift以外にも、東京から地方都市、海外まで、様々な場所に拠点を持っていてその数も合わせると100以上になる。メンバーのうち約半数は既婚者で、何人かは離婚経験者。2人のメンバーはパートナーや子どもも一緒にCiftで暮らしている。そうした“家族”も含めると、年齢は0歳から50代にわたる。バックグラウンドも活動領域もライフスタイルも異なる39人が、なぜ渋谷に集い、なぜ「拡張家族」になることを目指しているのか。本連載では、CiftのメンバーでありこれまでにBe inspiredで記事の執筆もしてきたアーヤ藍が、多様なメンバーたちにインタビューを重ねながら、新しい時代の「家族」「コミュニティ」「生き方」を探っていく。アーヤ藍Photo by Jun Hirayama第2回目は、「ものづくり系女子」として、執筆・講演活動やイベント企画、広報等の仕事を手がけている神田 沙織(かんだ さおり)さん。Ciftのなかでも、季節を感じさせるオーナメントを作ってくれたり、ユニークなイベントを次々と仕掛けています。Ciftの部屋は他の3人のメンバーとのシェアルーム。起業のパートナーでもある夫と1歳半の息子さんも一緒に、家族ぐるみでCiftでの暮らしを刻んでいます。神田 沙織さんPhoto by Jun Hirayama「自分の気持ちに嘘をつきたくない」。元丸の内OLから起業アーヤ藍(以下、アーヤ):まずは、さおたん(神田 沙織さんのこと)が今やっている「ものづくり系女子」について簡単に教えてもらえる? 神田 沙織(以下、神田):「かわいいものはかっこいい技術でつくられている」をキャッチコピーにしていて、かわいいっていう感性のものをかっこいい技術でどう実現していくか、逆に言うと、かっこいい技術を知っていれば、自分なりのかわいいものを作ることができる!っていうのをテーマにやってる。東京・神田に「Little Machine Studio」っていう場所をかまえていて、そこで個人向けの3Dプリンティングサービスをやっていたり、3Dプリンターに関する本を出したり、講演活動もやっていたりするよ。東京・神田の「Little Machine Studio」の様子アーヤ:始めたきっかけは? 神田:大学卒業後、最初に入った会社が3Dプリンターの製造コンサルをやっていて、そこに今の「ものづくり系女子」のきっかけがあるかな。 …とはいえ、当時は大真面目だったけど、今考えるとしょうもない理由で就職したんだけどさ。私、大分県南部にある港町の田舎で生まれ育って、そこから日本女子大に進学して、「女子大生」っていう肩書きみたいなものを満喫していたんだよね。それで「女子大生の次はじゃあ丸の内OLかな」って田舎者のミーハーな発想で(笑)。その頃ちょうどできた新丸ビルをリクナビで検索して出てきた会社を受けたら、そのまま通ったっていう。入社したら「営業やって」って言われちゃって…。 アーヤ:外回りだと丸ビルに居られないじゃん(笑)。 神田:そうなんだよね(笑)。私が就職したのが2008年で入社した年の冬にリーマンショックが起きたから、飛び回ってた営業の人もずっと会社にいるようになって。「じゃあ社内で何かしよう」って提案した新規事業が3Dプリンターを使った個人向けサービス。それまで個人向けは金額が小さいからやらなかったんだけど、リーマンショックの影響もあって「やってみろ」って言われて。Photo by Jun Hirayama私ずっと、田舎の狭い世界に生きづらさを感じて、ヤンキーみたいにすかして生きていたし、中学校の時にハマったL’Arc〜en〜Ciel(ラルクアンシエル)以外、夢中になったものって基本なかったんだけど、そのプロジェクトを任されてから一気にギアが入って、人生で初めて一生懸命になったんだ。毎日終電まで働いて、電車がなくなったら歩いて帰って、翌朝7時に起きてタクシーですぐ出社する…みたいな。 そんな風に4年くらい働いていくうちに転職もして「ものづくり系女子」として個人で執筆や講演の依頼をもらうようになったんだけど、転職先のボスから「お前、会社で働いているんじゃないのかよ。自分を売りすぎ」って言われてね。 会社員をしていると所属している企業や集団にとって良い回答をしないといけないじゃん。でも自分がやりたいこととかを聞かれたときに、自分が一番良いって思う回答をしたいし、自分の気持ちに嘘をつきたくはない。それで辞めちゃったんだよね。 そこから、ものづくり系女子とか3Dプリンターは、仕事ではなくて「自分ごと」にしようって決めたの。そこからアパレルプレスを経て、当時結婚2年目の夫と起業して今に至る…っていう感じかな。1日限定で、Ciftの自室を友人のファッションブランドのショールームにしたことも。Ciftで暮らし始めて、人生が楽になったアーヤ:Ciftに入ったきっかけは? 神田:もともとCiftのファウンダーであり、コンセプターであるけんちゃん(藤代 健介さんのこと)が家族みたいなものだったんだよね。Ciftの前身的なコミュニティ「PROTO(プロト)」にも私は入っていたし。夫もけんちゃんたちと会社を立ち上げているしね。▶︎コンセプター 藤代 健介さんインタビュー記事はこちらからアーヤ:Ciftに入ってみてどう? 神田:人生が楽になったよ。子育ても含めて、人生全体が楽になった。小さい頃から人並み外れて”好き放題”やるタイプで、社会人になってからもそうだったのに、ここ数年は無理していたなって、Ciftに入ってから気づいたんだよね。 アーヤ:無理? 神田:ひとつには、会社をやっていると、年単位で成長させていかないといけないし、そのための戦略や計画を立てないといけない。私、それまでは「1年後に予想もしないようなことをしていたい!」っていう性格だったから。真逆の発想というか…。 もうひとつは「いいお母さんになろう」って頑張ってた。子育てにいい環境とかもすっごく気にしてて、生まれる前から全寮制の私立中学とか調べてたくらい(笑)。子どもが産まれてから、ずっとブレーキをおろしたまま走り続けているような感覚だったんだよね。そのブレーキは世の中の“ふつう”みたいなものを内面化し過ぎたものだと思うんだけど。普通産後はこれくらい休むでしょ、とか、ふつうのママは…みたいなプレッシャー。別にそういうことを直接言われることってほとんどないし、気にしているのは自分自身でしかないんだけど。でも同じようなブレーキを、子育てという正解もないし答え合わせもしづらい営みの中で、どんなママでも、働き方を問わず、働いていなくても、感じているんじゃないかなと思うよ。アーヤ:そのブレーキから解き放たれたのはCiftでの暮らしが影響してる? 神田:Ciftに誘われた時、まだ子どもが生まれて間もなかったから、最初は迷ったんだよね。でも、けんちゃんから「子どもごとおいでよ!子どもは障壁にならないよ?」って言われて、ハッとしたんだ。未経験の子育てという一大事業への恐れを感じていたこととか、その恐れからブレーキをかけていたんだなって。だから、Ciftに入る決断をしたこと自体がひとつの解放だった。そしてCiftで暮らす日々のなかでも、解放のプロセスを実践しつづけているような感覚がある。 アーヤ:「子どもがいるから…」って遠慮してブレーキをかけることって、確かに周りのお母さんたちと接していても、結構あるような気がする。まだ1歳半の子どもさんにとっては、Ciftのメンバーってどんな存在にこれからなっていくと思う? 神田:それは私もぜひ息子にインタビューしたい(笑)。彼が名前を覚えて懐いているCiftメンバーは何人もいるし、最近は朝、共用キッチンで朝食をとるときに「だれか、いるかな?」って言いながら歩いて行ったり、保育園から夕方Ciftに帰る日は、「みんな、いるかな?」って足をぴょんぴょんさせていたりして。彼の中にもCiftでの暮らしや、Ciftの家族と紡いでいる人生が確かに存在しているんだなって。大げさかもしれないけど、胸が熱くなるよね。 まだまだ小さいけど、コミュニティの中で成長すること、そこで私や夫という親だけでなく、いろんな大人や他の子どもたちと関わって行くことが本当に楽しみ。旦那さんと息子さんとともに。Ciftでは家族揃って過ごすことも多い。今、息子は保育園に預けているけど、保育園は働く親が子供を預ける場所で、幼稚園は教育をする場所なんだよね。幼稚園だとお昼過ぎとかには終わってしまうから、子どもに「教育」を与えたいって思っても、うちみたいに共働きしている家だと幼稚園は選択できない。でもこれって、親や行政の、言ってみれば大人の都合じゃん。だから私はできるかぎり、出張でも取引先でも理解と協力をしてもらえるところには息子を連れて行くようにしてる。お勉強という意味での教育ではないけれど、結局は、周りの大人や仲間から学ぶことが、一番大きな人生の糧だと私は思うから。そういう意味でCiftも、私や夫とはまったく違うバックグラウンドの人たちが集まっているから、息子の可能性を無限大に広げられる、ある種の教育の場のようにも思っているよ。 それに、Ciftに住んでいるカップルやシングルのメンバーにとっても、子どもをもつことのシミュレーションにもなるような気がするし、今私が住んでいる部屋は、生後半年ぐらいの赤ちゃんがいる寺井 暁子(てらい あきこ)さんも一緒だけど、お互いの子どもを預け合うことで、「うわ〜2人子どもがいるのってこういう感じか!」って体感してみる機会もつくれる気がするし…いろんな可能性があるよね。 アーヤ:私もCiftで暮らすなかで、血が繋がっていない子でも、こんなに愛おしくなるんだなって知ったし、今から反抗期を迎えた時のことを想像して、泣きそうになるくらいだよ(笑)。Ciftメンバーの一人とともに、高山出張に行った際の写真家族に「完成」「定型」「正解」は存在しないアーヤ:シフトに入ってから、さおたんにとっての「家族観」って変わった? 神田:家族観は日々アップデートされるのを感じてる。…というか、自分のオリジナルの家族、両親と私と弟の「家族」はこれまでも今もよく機能しているから、家族についてこんなに意識して考えたことって今までなかった気がするんだよね。 自分が結婚して新しく作っている夫や子どもとの家族は、オリジナルの家族に比べたら、「まだまだこれから」っていう感じだけど、でも、作ろうとしている時点でできているとも言えるし。そういう絶え間無いあがきみたいなものを、今私はやろうとしているんだと思う。「完成」や「定型」、「正解」はなくて、家族であろうとする姿勢そのものが家族なんじゃないかなって、Ciftに暮らし始めてから強く思うようになったかな。 あと、拡張家族ってやっぱり革新的だと思ってる。私の結婚してからの家族、両親共働きに子ども一人って、都会にはよくいるペルソナだと思うんだけど、普通は、自宅の玄関を開けて外に出たら、自分の他に子どもが頼れたり、私たちが信頼して預けられる人って基本はいないと思うんだよね。でも、Ciftがやっている拡張家族って、玄関のドアを開けたら、そこにまた家族がいて、ドアを開けっ放しでも怖くないし、子どもも私も自由に行き来できる。その範囲をぐいぐい外に広げていきたいから、私は毎週のようにいろんな親子をとにかくCiftに招待しまくってるよ(笑)。Photo by Jun Hirayama子育ても夫婦関係も、「家族」のなかに閉じていくと、自分たちで自分たちを駆り立ててしまい、気づくと息苦しくなっていることは少なくない。共に暮らす仲間のなかに、子育ての“先輩”がいたり、逆にまったく未経験の“後輩”がいたりするなかで、「自分たちだけで背負いこむ必要はないんだ」と気付けたり、少し距離をおいて自分たちを見つめ直し、“縛られていたもの”に気づけることがあるのだろう。それは家族を「拡張」することの意義のひとつだと思う。次回の連載もお楽しみに!CiftWebsite|FacebookAyah Ai(アーヤ藍)1990年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。ユナイテッドピープル株式会社で、環境問題や人権問題などをテーマとした、社会的メッセージ性のあるドキュメンタリー映画の配給・宣伝を約3年手掛ける。2017年春にユナイテッドピープルを卒業し、同年夏より「ソーシャル×ビジネス」をさらに掘り下げるべく、カフェ・カンパニー株式会社で精進中。
2018年02月08日「30代ファッションクリエーター」ビジネスヘアスタイルアシンメトリーに刈り上げ、右はかなり高めまでいってます。さらにラインも追加で個性的なバーバースタイルに!「30代上場企業勤務」ビジネスヘアスタイル高すぎない位置まで、軽めの刈り上げ。派手になりすぎずにスーツにもマッチするスタイルです。「30代映画監督」ビジネスヘアスタイルバングを下すことで、あまり2ブロックを強調しない控えめな感じで!サイドが膨らむのをタイトにまとめます。「30代ハーレーショップオーナーカスタムビルダー」ビジネスヘアスタイルしっかり刈り上げて、癖毛を活かしてジェルでオールバックに!男らしいラギットスタイルに。「20代商社勤務」ビジネスヘアスタイル刈り上げはスッキリと!ジェルで七三分けにする事で、清潔感のあるイメージに。「40代出版社編集」ビジネスヘアスタイルあまり高くない位置までの刈り上げ。WAXで軽めに七三分けで、大人なカジュアルスタイルに!「30代会員制レストラン勤務」ビジネスヘアスタイルしっかり刈り上げ、トップにパーマをかけてます。大人の色気を感じさせるツーブロックスタイル!上のバックスタイル「40代アパレル企画」ビジネスヘアスタイルトップと刈り上げをしっかり差をつけ、サイドにジェルで固めます。大人のダンディーな雰囲気に!「30代アンティーク美術商」 ビジネスヘアスタイルこちらはサイドもバックも2ブロックに。癖を活かした個性的なワイルドな感じに!直毛の方はパーマをかけるとgood!「40代インテリアデザイナー」ビジネスヘアスタイルこちらも控えめに刈り上げて、チラッと見えるぐらいの2ブロック。大人のカジュアルショートです。「30代ナレーター俳優」ビジネスヘアスタイル2ブロックマッシュ。サイドが膨らみすぎないマッシュスタイルで大人カワイイ雰囲気にも、かっこよくもスタイリングで変化をつけやすいですよ!いかがですか?ツーブロックといっても、刈り上げの高さや角度などで雰囲気は様々です!バング(前髪)をあげたり下ろしたりでかなりイメージも変わります。定番になったツーブロックに挑戦してみてはいかがでしょうか!BLESSのスタッフはハサミで丁寧に刈り上げも仕上げます。みんなメンズカットが得意ですよ!予約は⬇︎こちら
2018年02月07日女優・綾瀬はるか(32)が主演を務め、俳優・坂口健太郎(26)と共演した映画『今夜、ロマンス劇場で』のモニター試写会が、2月10日の公開日に先行してこのほど行われた。試写会には女性200人が参加。9割以上が満足度90点以上と回答、多くの人が涙したという。本作は、『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエ』シリーズなどで知られる武内英樹監督が、『信長協奏曲』の宇山佳佑氏によるオリジナル脚本を実写化。モノクロ映画の中から現実世界に飛び出した美雪(綾瀬はるか)と、映画監督を夢見ながらスクリーンの中の美雪に恋をしていた健司(坂口健太郎)の切ない恋物語を描く。試写後の感想では、「久しぶりに映画で泣きました。見てよかったです」「ここ最近の日本の映画で一番泣けました」「切なさと感動が相まってよかった」「最初は笑えて後半は涙が止まらずとってもいい映画でした」「面白いのに後半ずっとボロボロ泣きました」「長年の触れられない愛を想像したら泣けた。純愛」など「泣ける」の声が多数。映画レビューサイトでも概ね好評で、Filmarksは平均3.7点、Yahoo!映画は平均4.11点と高得点を記録。試写後の感想が書き込まれ、「絶対、泣けます」「涙が止まらなかった」「号泣しすぎて余韻に浸っている方々が大半でした」など、ここでも感動の声が寄せられている。しかし、本作は「泣ける」だけではない。このオリジナル作品は9年前、映画『ハッピーフライト』(08年)を担当していた稲葉直人プロデューサーが綾瀬のコメディエンヌとしての才能に惚れ込んだことが誕生のきっかけ。「彼女の魅力をフル活用できるような映画を作りたい」との思いが、9年後にようやく結実した。そして、その芯にあったのは「もっと映画館でしか楽しむことのできないオリジナルの物語があってもよいのではないか」という熱き映画愛。『ニュー・シネマ・パラダイス』『キートンの探偵学入門』『カイロの紫のバラ』『ローマの休日』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『オズの魔法使い』『また逢う日まで』、『狸御殿』シリーズや日活"ガイ"シリーズなど、名画のオマージュが散りばめられている。また、時代設定が1960年であることにも理由がある。カラーテレビの放送がはじまったのがその頃で、映画の観客数が減り始める転換期でもあったという。時代の変化と共に人々の記憶から忘れ去られてしまう映画への思いが本作のもう1つの柱となっており、ネット上の「映画愛に溢れた作品」「映画大好きな人にこそ見て頂きたい」といった声からも観た人の心に届いていることが分かる。(C)2018 映画「今夜、ロマンス劇場で」製作委員会
2018年02月06日映画『Faces Places(英題)』が2018年9月より順次全国公開される。『Faces Places(英題)』は、女性映画監督の先駆者アニエス・ヴァルダと、フランス人アーティスト・JR(ジェイアール)がフランスの田舎を旅しながら、村々に住む人々と接し、一緒に作品を作り残していくロードムービー形式の心温まるドキュメンタリー。アニエス・ヴァルダは、1955年の長編映画『ラ・ポワント・クールト(La Pointe Courte)』でデビューを果たして以来、女流監督としての地位を確立。その功績を讃えて「ヌーヴェル・バーグの祖母」とも呼ばれる。2015年にはカンヌ国際映画祭で、史上6人目となるパルム・ドール名誉賞も受賞した監督だ。JRは、一般人のポートレートを大きなポスターにして写っている人に返し、写真を好きな場所に貼ってもらう、という参加型アートプロジェクト『インサイド・アウト(Inside Out)』で知られるアーティストだ。公開された予告編でも、JRによるポートレートが街中を飾る様子が見られる。第90回米国アカデミー賞にもドキュメンタリー部門でノミネートされた『Faces Places(英題)』は、フランスのアカデミー賞と言われる第43回セザール賞のドキュメンタリー部門、作曲部門にもノミネート。既に第70回カンヌ国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞、ルイユ・ドール(金の眼賞)、2017年のトロント国際映画祭では最高賞にあたるピープルズ・チョイス・アワード(観客賞)のドキュメンタリー部門を受賞。世界中の映画祭で評価、注目を集めている。【詳細】映画『Faces Places(英題)』公開時期:2018年9月よりシネスイッチ銀座、アップリンク渋谷ほか全国順次公開監督:アニエス・ヴァルダ&JR出演:アニエス・ヴァルダ、JR©Agnès Varda-JR-Ciné-Tamaris, Social Animals 2016
2018年02月05日第70回全米監督協会(DGA)賞が3日(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が長編映画監督賞を受賞した。デル・トロ監督は初ノミネートにして受賞という栄冠。今回の候補者はクリストファー・ノーラン監督(『ダンケルク』)を除いて、グレタ・ガーウィグ監督(『レディ・バード』)、マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)、ジョーダン・ピール監督(『ゲット・アウト』)の3人もこれが初めてのノミネートだった。『ゲット・アウト』がデビュー作だったジョーダン・ピール監督が新人監督賞を受賞した。グレタ・ガーウィグも『レディ・バード』が単独での監督デビュー作だが、2008年に『Nights and Weekends』(原題)で共同監督を務めたため、新人監督賞候補には入っていない。ドキュメンタリー部門は『City of Ghosts』(原題)のマシュー・ハイネマン監督(『カルテル・ランド』)が受賞した。TV部門では、ジャン=マルク・ヴァレ監督が「ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ~」でTV映画/ミニシリーズ部門監督賞を受賞。ドラマ・シリーズ部門は「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」のエピソード「Offred」のリード・モラーノ、「コメディ・シリーズ部門は「Veep/ヴィープ」のエピソード「Chicklet」のベス・マッカーシー=ミラーが受賞した。DGA賞とアカデミー賞監督賞の受賞結果はこれまでほぼ一致していて、違う結果になったのは過去に7回だけ。最近では2012年にベン・アフレックが『アルゴ』でDGA賞を受賞したが、アカデミー賞にはノミネートされず、その年のオスカーはアン・リー(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)が受賞した。今年のアカデミー賞候補にも強敵がそろっているが、果たして結果はどうなるか。第90回アカデミー賞は3月4日(現地時間)に発表される。(text:Yuki Tominaga)
2018年02月04日公開中の映画『blank13』で主演を務める高橋一生と、今回監督として同作を演出した齋藤工、そして同作の音楽を手がけた金子ノブアキ。1つの作品をともに作り上げた同世代の人気俳優3人が2月4日(日)放送の「ボクらの時代」に出演する。本番組は俳優、ミュージシャン、アーティスト、映画監督、学者、ビジネスマン、デザイナー、教師…そして政治家まで、ひとつのジャンルにとらわれることなく、多方面で活躍する3人のゲストがそれぞれの立場から自由気ままに語り合うトークドキュメンタリー。小野政次を演じた昨年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」では、その最期に多くの視聴者が涙。放送中の朝ドラ「わろてんか」の伊能栞役も好評で『blank13』では主演を務める高橋さん。「昼顔」や『高台家の人々』などで幅広く活躍。俳優としてだけでなく監督としてもメガホンを取り、『blank13』では長編映画初監督を務めた齋藤さん。「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」や「セシルのもくろみ」などでの俳優としての顔と、ロックバンド「RIZE」のドラマーとしての顔を持ち、『blank13』ではミュージシャンとして同作の劇中音楽を担当した金子さん。今回は映画『blank13』をともに作り上げた同姓代の人気俳優3人が、理想の家庭像から忙しい日々を送りながらの休日の過ごし方まで、ここでしか繰り広げられないプライベートトークを展開する。いま最も注目される才能が手を取り合った『blank13』は、高橋さんのほか、斎藤さん、松岡茉優、リリー・フランキー、佐藤二朗ら豪華かつ個性的なキャストが集結。13年前に突然失踪し余命3か月で見つかった父と、その父と再会するも13年間の溝を埋められないまま父を亡くした息子を軸に、葬儀当日の参列者が語る父親のエピソードで、家族の誰も知らなかった父親の真実、もう取り戻せない思っていた13年間の空白が埋まっていく…という物語が展開する。『blank13』は2月3日(土)よりシネマート新宿にて公開、2月24日(土)より全国にて順次公開。「ボクらの時代」は2月4日(日)7時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2018年02月03日綾瀬はるかがモノクロ映画の中のヒロイン、坂口健太郎が現実世界に生きる青年を演じ、2人のロマンティックで切ない恋を描く『今夜、ロマンス劇場で』。この度、本作で大スターに扮する北村一輝の“妖怪ダンス”映像が公開された。綾瀬さん演じる美雪と、坂口さん演じる健司の2人のラブストーリーが描かれる本作だが、恋の行方のみならず注目なのが、北村さん演じるキャラクター・俊藤龍之介。彼は、映画監督を夢見る健司が勤務する京映撮影所の看板スターで、大人気映画『ハンサムガイ』シリーズの主演を務める、超ナルシストでどんなトラブルにも動揺しない超ポジティブキャラ。一足早く本作を観たマスコミ関係者は、「ハンサムガイから目が離せない!」「ハンサムガイに夢中です!」「北村さんが大好きになりました!」と、観た人を虜にしている。昨年、大物オーラをふりまく俊藤の場面写真が公開され、衝撃的な印象を与えたが、今回到着したのは、俊藤の真骨頂劇中劇『ハンサムガイ』シリーズでの妖怪ダンス映像。妖怪の住処を彷彿とさせる地下の奥底から響き渡るようなドラムとベースのリズムに合わせて、大物感たっぷりにワイヤーにつるされ登場すると、軽快なタップダンスや機敏な踊りを披露する俊藤。そして最後にはウィンク、決めポーズで終了…と、ますます“ハンサムガイ”俊藤龍之介から目が離せなくなる映像となっている。『今夜、ロマンス劇場で』は2月10日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月02日岡崎京子による代表作の映画化『リバーズ・エッジ』の完成披露試写会が1月31日(水)、都内にて行われ、出演する二階堂ふみ、吉沢亮らと行定勲監督が舞台挨拶に登壇した。■吉沢亮、映画祭初参加に「何をするんですか?」「第68回ベルリン国際映画祭」のパノラマ部門に正式出品も決まっている本作。5度目のベルリンとなる行定監督だが、「二階堂ふみからのプレッシャーがすごくて…“ベルリン行きたいな、行きたいな”って言われて(笑)。相手が選んでくれて行けるもので、お金を渡せば行けるわけではないので、身内からのプレッシャーでした」と苦笑いを見せた。これには、当の二階堂さんが「純粋な気持ちで発言していました(笑)。本当にありがとうございます。せっかく力強い魂のこもった作品になったと思うので、ぜひ海外の方にも観ていただきたいんです」と心を込めた。同映画祭には吉沢さんもレッドカーペットを歩くとのことだが、実は吉沢さんは「映画祭」と名のつくものに参加すること自体初めてだそう。舞台裏では、行定監督に「“映画祭って何をするんですか?”と聞いた(笑)」と笑顔を見せた吉沢さんは、「僕自身、挑戦的な作品になったので、本当にすごく光栄です」と感謝を伝えた。■映画化発案は監督ではなく二階堂ふみ!『リバーズ・エッジ』は、「ヘルタースケルター」をはじめとする岡崎さんのエッジの効いた作品の中でも、最高傑作の呼び声が高く、青春漫画の金字塔として支持を集める原作の同名映画化。若草ハルナ(二階堂さん)は彼氏の観音崎(上杉柊平)がいじめる山田(吉沢さん)を助けたことをきっかけに、夜の河原で放置された死体を見せられ、秘密を共有される。その日を境に、ふたりのゆがんだ絆が結ばれ、思わぬ現実がふりかかる。93~94年に連載された漫画がときを経て映画化される意図について、行定監督は「僕からの発案よりも、二階堂ふみからの発案だったんです。“やる”とも何とも答えていないけど“興味あるよ”と言ったら“OK、じゃあ話しましょう”とスタートした」と経緯を語り、「『リバーズ・エッジ』のタイトル通り、岸に少年少女たちはたたずんで、ふんばって生きている。生きるテーマが見えてきたので、いまの人たちにささるんじゃないかと取り組みました」と、原作への敬意と普遍のテーマ性を感じたことを語る。■森川葵、演じたキャラクターは自分にピッタリ?強烈なキャラクターが数多く出てくるが、中でも森川葵演じるカンナは山田が好きで、愛が空回りストーカーのようになっていく女性。だが、森川さんは「(自分が)カンナと性格自体、すごい近いんですよ」と衝撃(?)発言をすると、キャスト陣や行定監督は「そんなこと言って大丈夫?」とニヤニヤ&おろおろ。しかし森川さんは、「そんな変な女の子じゃないと思うんで大丈夫だと思う…。人のことを好きになるけど、好きすぎてどんどん離れていっちゃうの、カンナっぽいな、自分。自分カンナだなって思っていました」と改めて「自分はカンナ」発言で場内をざわつかせていた。そのほか、舞台挨拶には上杉柊平、SUMIRE、土居志央梨も出席した。『リバーズ・エッジ』は2月16日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinamacafe.net)
2018年01月31日2018年10月1日(月)よりスタートするNHK連続テレビ小説「まんぷく」の記者会見がNHK大阪放送局で行われ、主人公・福子役を安藤サクラが務めることが発表された。「まんぷく」は、チキンラーメン、カップヌードルを開発した実業家・安藤百福とその妻・仁子の半生をモデルに、戦前から高度経済成長時代の大阪で生きる夫婦の苦労と成功を描いていく。タイトルは物語のヒロイン“福子”と、彼女の夫で実業家の“萬平”の名前を合わせたもの。物語は事業のためには生活を顧みない夫の背中を押し、家族を引っ張っていく福子の奮闘と成長を軸に描かれる。番組制作統括の真鍋斎チーフ・プロデューサーからの紹介で会見場に現れた安藤さん。一言挨拶を求められると「いま、ちょっと感極まりそうになりました」と少し緊張した面持ちで率直な感想を吐露。続けて「このお話をいただいてからすごくすごくたくさんのことを考えて…たくさんの時間を…」と言葉を詰まらせながら話す彼女の目からは一筋の涙が。「かなり覚悟を決めてきたんですが、笑顔の絶えない撮影現場にしていきたいと心に決めています」と意気込みを告白した。2017年6月に第一子を出産した安藤さん。今回はオーディションではなく制作側からのオファーでヒロインに抜擢されたとのこと。ヒロイン役のオファーから役を引き受けるまでの経緯について安藤さんは「昨年の10月初めくらいにお話をいただいて。その瞬間はまずものすごく悔しかったんです。まさか自分にできるはずもないという気持ちでお話を聞いたので、ビックリしたのはもちろん、できないというのがものすごく悔しくて。でもどこかで嬉しさはあって、オファーの話だけでも夫には伝えようと思いました」と当時の葛藤を口にした。そして「夫に話したら、1日も経たないうちに彼が“やったら?”と言ってくれて。私自身は出産をしたら、お仕事はほとんどしないつもりでいたんです。でも夫からはやってほしいという言葉をもらって。私の両親と夫の両親にも相談しましたが、みんな本当に背中を押してくれました」と、出演を決意した裏にあった家族の支えについて語った。さらに義母で女優の角替和枝からは“この役を引き受けないなら俳優を辞めな”と檄を飛ばされ、父で俳優・映画監督の奥田瑛二からは“これは挑戦ではなく冒険だぞ。冒険に出てこい!”と励まされたことも明かすと「みんな“これから大変だ”とか“難しい”という空気を1ミリも出さずに、むしろ“なんでやらないの?”っていう空気で私の背中を押してくれたんです。それを考えたら私がここに立っているのはなんてありがたいことなんだろうと思いました」と会見冒頭で見せた涙のワケを言葉にした。また本作のヒロイン・福子役を務めることについては「福子ちゃんとしても私自身としても、まっすぐ正直でありたいと思っています。この作品に関わっている間は、私自身もいつも笑っていたいですね」と笑顔で語った。平成30年度後期・NHK連続テレビ小説「まんぷく」は、2018年10月1日(月)より放送予定。(text:cinemacafe.net)
2018年01月31日映画好きで年間100本近くの映画を観ていますが、最近気になっているのがエキストラ参加。監督や俳優の撮影現場での様子が気になるのはもちろん、「どんなふうに撮影しているのか?」「現場の雰囲気が味わってみたい!」と思い、調べてみました。すると、映画監督がSNSで直接「協力してくれるエキストラを募集します」と告知したり、テレビ局の公式サイトで「エキストラ募集」が出ていたり、さまざまな作品のエキストラ募集をまとめたサイトがあったりと、情報がたくさんありました。監督のSNS、エキストラ募集の総合サイトなど、エキストラ募集は結構多い!早速、お気に入りの映画監督の作品のエキストラに応募。流れは、こんな感じです。〈エキストラ登録までの流れ〉1.作品を担当する製作プロダクションのサイトから、エキストラ登録する。※名前や住所、連絡先、性別、年齢に加え、髪の色、身長、服のサイズ、足のサイズなど細かく記します。一緒に参加できる人がいれば、同伴者の年齢なども記載します(私は子どもと一緒に参加したいと思い、子どもの年齢や髪型も記しました)2.登録すると、登録完了メールとともに、登録番号が通知されます。今後、エキストラの応募をする際には、この番号で申し込みます。3.その後、不定期でエキストラ募集のメールが届きます。撮影日や拘束時間、必要な人数などが書かれており、予定が合うものに応募する流れとなります。今回は映画の撮影だったので、登録情報が少し細かかったのですが、テレビドラマや他の作品はもっと簡単かもしれません。エキストラ登録は作品ごとに。人気があれば抽選になる可能性も!登録後、早速エキストラ募集のメールが届きました。今回、自分の住んでいる地域に近い撮影現場があると知った上で登録をしましたが、朝7時や7時半集合など、朝早い場合が多く、なかなか合うものがありませんでした。唯一「親子で参加」で、家から自転車に乗って20分ほどで行ける撮影があり、「これなら行けそう!」と思い、応募しました。その後、撮影5日前くらいに「当選メール」が届き、エキストラ参加が確定。その日の撮影は定員が10人以下だったので抽選だったようですが、100人規模の募集をかける場合もあるようです。「当選メール」には、当日の集合時間と場所、拘束時間、当日の持ち物、服装などが書かれていました。緊張の撮影当日。現場には、20人以上のスタッフが集まっていて驚き!そして撮影当日。集合時間は7時半、終了予定時間は15時です。今は真冬ですが、冬のシーン以外に夏のシーンもあるということで、下に半袖を着て、上から冬服を着て行きました。その日の気温は、10度以下(!)。カイロや暖かい飲み物、子どもが退屈しないよう、お菓子やタブレットを用意して行きました。撮影現場は住宅街にある、ごく普通の雑貨店です。そこに着くと、すでに20人以上のスタッフが集まって、撮影の準備をしています。突然大勢の撮影スタッフが現れたので、近所の人が驚いて「何かの取材?」「誰か来るの?」と興味津々で聞いてきます。撮影がスタート! しかし、エキストラの登場までは2時間待ち…〈7:30〜〉撮影現場に到着。私は自転車で現地に向かいましたが、駅からロケバスで来る人もいて、その人たちを待った後、助監督が作品の概要を説明。あらすじや公開日を教えてくれます。エキストラそれぞれがやるかもしれない役(通りすがりの人、買い物をしている子どもなど)について、簡単に説明します。〈8:00〜〉撮影がスタート。現場に役者さんが入り、テストや本番などを繰り返しながら、同じシーンを何度も撮ります。ちなみに子どもたちは、買い物している子ども役でしたが、ほぼ2時間登場するシーンはなく、ロケバスの中や現場の近くで待機していました。〈10:00〜〉子どもがエキストラとして呼ばれ、撮影している店内に入ります。お店が小さいので、入れるのは子どものみ。親は、お店の外から遠巻きに見ているだけです。どんなふうに撮っているか、どんなことをしているか、一切分からず不安でしたが、助監督がうまく子どもたちをサポートしているようでした。うちの子の出番は、30分ほどで終わり、今度は子どもなしのシーン、大きな子どもが入るシーンなども撮っているようでした。出番が終われば、また待機。現場で仲良くなった子とロケバス内でタブレットゲームをしたり、お菓子を食べたり、近くの公園で遊んだりして、時間を潰して過ごしました。〈11:30〜〉午前の撮影が終わりに近づいた頃、再び子どもが呼ばれました。「声だけを録音したい」ということで、お店の中で買い物をしている子ども達の声だけを30分ほどかけて撮りました。この時も助監督がいろいろ子どもに話しかけながら、うまくアシストしてくれていました。〈12:30〜〉ロケバスで昼食を食べます。今回は拘束時間が長かったため、お弁当とお茶が用意されていました。(親子、それぞれひとつずつ。子ども用でなく、大人の男性用くらいの量だったので、子どもにはかなり多かったです)〈13:00〜〉午後の撮影がスタート。当初、午後にも子どもが入るシーンがあったようですが、どうやら不要になったらしく、なんと13時半には「本日は子どもたちの撮影は終了です。お疲れ様でした!」と、子連れの親子は一足早く解散になりました。最後に、エキストラ参加の記念品として、作品のノベルティグッズをいただきました。予定より2時間早く、エキストラ仕事は終了! 感想は?というわけで、予定より2時間ほど早く終わりましたが、無事エキストラの務めを終えられました。体験してみた感想の一番が、とにかく「待ち時間が長い!」。現場にいた時間は約6時間、うち撮影にかかわったのは1時間ほどだけ。しかも、親子で参加するのかと思いきや、当日は結局子どもしか出番はありませんでした。おそらく撮影場所の雰囲気や広さ、配置などから、当日に「やっぱり子どもだけでいいよね」という判断になったのだと思いますが、それらの詳細はエキストラまで伝えられません。とはいえ、現場は常に張り詰めた緊張感のある雰囲気で、エキストラが質問できる雰囲気もなく、ただ流れに任せることしかできませんでした。もうひとつの感想は、「スタッフがとにかく多い!」。監督以外に助監督や、撮影のカメラマン、照明、録音の方をはじめ、機材を動かす人、現場で車や人を誘導する人、そして俳優さんとその付き人、スタイリスト、ヘアメイク…などなど、たくさんの人が映画作りに携わっていることを体感しました。待ち時間が長かったものの、子どもには「楽しかった!」と好評待ち時間が長かったのは少し大変でしたが、撮影現場の雰囲気を味わえたこと、監督がどんなふうに現場で動いているか、スタッフの方々の働きぶり、そして俳優の「さすが!」というオーラなどを肌で感じることができ、とても良い経験になりました。参加した子どもも楽しかったようで、「また映画のお手伝いしたいなぁ」と言っていました。映画の公開は半年ほど先なので、実際に子どもが登場したシーンが使われているかどうかは、公開されるまでわかりません。それに期待しつつ、映画館に行くのを楽しみに待っていようと思いました。興味のある方は、エキストラ募集の情報を調べてみてくださいね。親子で応募するのも良いですし、1人で参加しても、また違った楽しみ方ができるかもしれません。<写真・文:フリーランス記者武田由紀子>
2018年01月29日映画『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』が、2018年5月12日(土)より全国公開される。第90回アカデミー賞&第75回ゴールデン・グローブ賞をはじめ、107の映画賞にノミネート57受賞されている話題作。メガホンをとるのは、全編iPhoneで撮影した『タンジェリン』(’15)が記憶に新しい“鬼才”ショーン・ベイカー監督だ。世界最大の夢の国「ディズニー・ワールド」その隣には職なし・家なしの家族が住んでいた物語の舞台は、世界屈指の観光地「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」があるアメリカ・フロリダ。鮮やかなブルーの空、カラフルなギフトショップ。どこか現実離れした “夢の国”の近くには、その煌びやかさとは裏腹に、普通のアパートに入居することができない人々が暮らす安モーテル街があった。主人公は、その日暮らしを送る6歳の少女・ムーニーとシングルマザーのヘイリー。一泊約40米ドルで宿泊可能な安モーテルは、永住の住まいを確保できない彼女たちにとって避難所のような存在だ。職なし、家なしの状態で必死に生きる“たった2人の家族”を中心に、ひと夏の物語が描かれる。社会の片隅で生きる人々をカラフルに描く、ショーン・ベイカー監督監督・脚本はショーン・ベイカー。トランスジェンダーの女性たちを全編iPhoneで撮影した『タンジェリン』で、サンフランシスコ映画批評家協会賞・脚本賞をはじめ、22受賞33ノミネートを果たした才能あふれるクリエーターだ。ショーンがデビュー当時から据えるのは、社会の片隅で生きる人々。過去には、違法移民の中国人、路上でブランドのコピー商品を売って生活している人物なども、題材として取り上げている。彼の作品の面白さは、ユニークな映画の作り方にある。「僕らはいつも同じやり方で映画を始めるんだ。この企画に参加したいかどうかを地元の人たちに尋ねるんだよ。」と話す通り、物語の舞台=つまり現場をリサーチするところから始める。『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』は約3年に渡ってリサーチ旅行を繰り返し、実際にモーテルにも何度も宿泊して構成を完成させた。キャスティングも実験的なことが多く、ストリートキャスティング、ソーシャルメディアを使ったスカウトなども実施。映画『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』では、シングルマザー・ヘイリー役のブリア・ヴィネイトをインスタグラムで発掘。また、主人公ムーニーの友人役を、撮影現場近くの量販店で声をかけてオーディションに呼んだという。ショーン・ベイカー監督にインタビュー日本公開に先駆け、ショーン・ベイカー監督が来日。“斬新なストリーテーラー”との異名を持つほど、リアルな現実をドラマティックに描く彼に、作品製作のこだわりについて話を聞いた。“夢の国”の近くの安モーテルを舞台に選んだ理由は何ですか。“皮肉な場所”ですよね。子供たちにとって、マジカルで幸せな場所といわれているテーマパークの真隣には、貧困で住む家がなく、モーテルに住まざるおえない子供たちがいる。“最高の夢の国”の近くで、子どもたちがカツカツの生活をさせられているという悲しい皮肉。これが同居しているところが印象的だったんです。初めてこのエリアのことを知ったのは、共同で脚本を執筆し、製作を担当しているクリス・バゴーシュに、安モーテルに関する新聞記事を教えてもらってから。その後、彼からテーマパーク近くのハイウェイ脇で子どもたちがいたという話を聞いたんです。そこからリサーチを始めたのでしょうか。リサーチ旅行は、フロリダ州キシミーを中心にスタートさせました。そこで初めて、「隠れたホームレス」というアメリカの現実に触れました。永住できない人たちにとって安モーテルが最後の避難所となっている。これは、アメリカ全土で起きていると言われているのですけど、私自身は、ここで初めて触れたのを覚えています。リサーチ旅行を通して様々な人に出会ったと思いますが、その中で母子家庭を中心キャラクターに決めた理由は?色々な家庭の方にお会いして、まず「隠れホームレス」の中の41%が家族連れであることを知りました。そして、シングルファミリーとなると、そのほとんどが母親とその子供という家庭であることに気付いたんです。もちろん世界的に考えても、シングルファミリーといえばシングルマザーというイメージが強いと思うのですが、アメリカでは片親しかいない場合、75%がシングルマザーなんです。それを無視できないなと思いました。また、作品の舞台が「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」の近くってことを考えたときに、ディズニー作品は母親が不在であったり亡くなっていたり…そういう設定が多いなって。主人公がパーフェクトじゃない母親像というところも立地とリンクして、今回は母子家庭を物語に中心にしました。監督がここで撮りたい、この人を撮りたいと思う決め手は何ですか。ダイナミックなものがないといけない。キャラクターであれ、ロケーションであれ、何でも。もちろん映画は、作品によって入口が変わってくるので、そのダイナミックさのポイントは異なります。前作の『タンジェリン』は、「ドーナツタイム」というドーナツ屋とロサンゼルスの交差点でどうしても撮影したいという気持ちがありました。今回は、ニュース記事から全てがスタートしていたので、記事で書かれたこのスポットでなくてはいけなかった。ロケーションもキャラクターも何か強いものがないとダメですね。それが演劇と映画との違いだと思います。白い壁に役者さんが立っているだけでは、映画としては50%の完成度にしかなりませんから。絶対ここで撮りたいと思わせた、フロリダ州キシミーの魅力は?ビジュアル的にカラフルで面白い。作品に度々登場する国道・192号線は、すべてのお店がテーマパークのお客さんをターゲットに商売をしている。だからディズニー的なデザイン要素、色彩を取り入れているんです。なので、撮影現場とするには、視覚的にもユニークなスポットでした。最高の撮影スポットを見つけ、3年ものリサーチ旅行を繰り返して、時間と手間をかけているのに、なぜドキュメンタリー作品として撮らず、さらに手間を加えたストーリータッチで作品を描くのでしょうか。僕は、元々劇作家からスタートしているので、作品作りをする上で、物語を綴っていきたいという気持ちを大切にしています。フィクションで描くからこそ、より多くの人に届くと考える部分もあると思うので。物語性を持たせることで、映画にどんなものが生まれるのでしょうか。映画は、観客にとって逃避させてくれる娯楽であると思うんです。僕は、社会問題に焦点を当てながらも娯楽としてのバランスを取りながら、映画を作りたいと考えています。僕が見る立場であっても、見終わった後に何かを考えさせてくれたり、ディスカッションしたくなるような作品が好きなので。観ていただいた方には、映画『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』を通じて色々感じて欲しいけれども。個人的には「隠れたホームレス」という社会問題に光を当てたいという気持ちがあったので、物語を通して、そういうのが届いていればいいなって思っています。娯楽的な側面がみなさんの心を捉えて、でも映画が終わった時には、色々と考えているようなそういう作品になっていたらいいなって。作品に思いを込めて、きちんと物語を構成しているのに、なぜ素人をキャスティングするのですか。経験ある俳優に任せた方が、自分の作りたい形が出来上がるのではないでしょうか。正直な話をすると、僕がフレッシュな顔ぶれを大きなスクリーンで観たい気持ちが一番大きいんだと思います。例えば、貧困家庭のシングルマザーのようにキャラクターの濃い役。これをベテラン俳優や他の作品に出ている役者が演じると、どうしても過去の役柄と重なってしまう。観客はその役にすんなり入っていけない可能性がありますし、場合によっては「この人がこの役…?」って信じられないかもしれない。でも、フレッシュな人が演じるとそれはない。観客はスッと登場人物に入っていけますし、作品自体も多面的になるメリットを感じます。他の人の作品を見るときも、フレッシュなキャスティングに好感を持ちますか。もちろん。スーパーヒーローものなどいわゆる「商業作品」と呼ばれる映画に出演する役者さんは、もちろん素晴らしい演技を観せてくれるとは思うのですが、ワクワクはしないんですよね。実は、本作では6人の映画役者が並んだ映画用ビルボードを劇中で登場させて、僕のキャスティングに対するこういった意見を反映させているんです。そんな中でも、名優のウィレム・デフォーを迎えています。彼は本作でアカデミー賞にノミネートされました。ウィレムは、モーテルの管理人役。住む人々を見守る存在なのですが、彼が登場するシーンの多くは、演技経験のない俳優が相手。その中で、彼は自分を変身させることができるから、皆が作る空気感に見事はまってくれた。色々な役者をミックスしてキャスティングしたからこそ、生まれた面白さだと思います。ウィレムと仕事ができたのは、本当に幸運でした。映画作りでショーン監督にとって重要なことは?初めから終わりまで「新しい」という感覚。僕は革新的な作品、フレッシュなものの見方をしている作品が好き。作品を作るために、他の作品をコピーすることに全く興味がないので、いわゆる“雇われ監督”と呼ばれるような大型の商業作品を撮る映画監督とは、感覚がちょっと違うんだと思います。子どもの視点で捉えた冒険ストーリー住んでいるところは安モーテル、遊び場所は寂れたギフトショップの周辺。モーテルの家賃を捻出するのにいっぱいいっぱいの母親。作品の中には厳しい現実がたくさん転がっているが、すべて6歳の少女・ムーニーの視点から切り取られているため、作品全体にはワクワクとさせるムードが広がっている。また、ショーン監督の名前を愛称にした「ベイカー・レインボー」と呼ばれる独特の色彩感覚。フロリダの青空、モーテルのピンクやパープルなど、35mmフィルムを使って捉えられた色鮮やかな世界も、本作の魅力となっている。“第2のダコタ・ファニング”天才子役の誕生主人公ムーニー役には、“第2のダコタ・ファニング”と評される子役、ブルックリン・キンバリー・プリンス。「ブルックリンは、僕がこれまで会ったあらゆる年齢層の俳優の中も、最も優れた一人だね」とショーン監督が評した彼女は、既に『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』で数々のブレイクスルー賞を受賞している。ムーニーの母親ヘイリー役には、映画初出演となるブリア・ヴィネイト。何千ものインスタグラマーから探し出してスカウトした人物に「僕らがヘイリーというキャラクターに思い描いていた特徴をすべて兼ね備えていたんだ。」とショーン監督はコメント。テンションが高くて気楽で面白いという、彼女のパーソナリティが生き生きと作品に反映されている。そしてムーニーやモーテルで暮らすみんなの父親のような存在である管理人ボビーは、『スパイダーマン』シリーズ1作目のグリーン・ゴブリン役や『セブン・シスターズ』のウィレム・デフォーが担当。ムーニーの親友ジャンシーには、撮影現場近くの量販店でショーン監督が見つけ、オーディションに招いたヴァレリア・コット。そして、実際に192号線のモーテルに家族と住んでいた少年クリストファー・リヴェラも、ムーニーの友人・スクーティに抜擢されている。『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』あらすじ6歳のムーニーと母親のヘイリーは定住する家を失い、フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテルでその日暮らしの生活を送っている。周りの大人たちは厳しい現実に苦しむも、ムーニーはモーテルに住む子供たちと冒険に満ちた毎日を過ごし、そんな子供たちをモーテルの管理人ボビーはいつも厳しくも優しく見守っている。しかし、ある出来事がきっかけとなり、いつまでも続くと思っていたムーニーの夢のような日々に現実が影を落としていく―。詳細『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』公開日: 2018年5月12日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー出演:ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ヴィネイト、ウィレム・デフォー他監督・共同脚本・編集:ショーン・ベイカー配給:クロックワークス
2018年01月27日俳優・坂口健太郎(26)が映画『今夜、ロマンス劇場で』(2月10日公開)で、綾瀬はるか(32)演じるお姫様・美雪と本田翼(25)演じる社長令嬢・塔子の間で揺れ動く姿を捉えた場面写真と映像が26日、公開された。本作は、『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエ』シリーズなどで知られる武内英樹監督が、宇山佳佑氏によるオリジナル脚本を実写化。モノクロ映画の中から現実世界に飛び出した美雪(綾瀬はるか)と、映画監督を夢見ながらスクリーンの中の美雪に恋をしていた健司(坂口健太郎)の切ない恋物語を描く。美雪は、現実世界に来る代償として"人のぬくもりに触れたら消えてしまう"という秘密を抱えており、ある日、そのことを健司に告白。一方で、塔子が健司に思いを寄せていると知り、触れ合えない自分では幸せになれないと思い、健司の前から姿を消す。好きでも触れることのできない美雪、自分のことを好きでいてくれて触れることのできる塔子……その両者で揺れ動く。今回公開された写真では、美雪に手を伸ばそうとする健司と涙を流しながら目を閉じてその時を待つ美雪、人の温もりを感じることが幸せであると気づく瞬間など、劇中の切ないシーンが収められている。(C)2018 映画「今夜、ロマンス劇場で」製作委員会
2018年01月26日バッグブランドのマンハッタン ポーテージ(Manhattan Portage)は、今年NYCでの誕生から35周年を迎える。節目の年を記念し、NYC在住の写真家・映画監督のピーター・サザーランド(Peter Sutherland)による2018年のブランドビジュアルのスチルとムービを制作し、マンハッタン ポーテージとNYCの現在のリアルなストリートを表現した。ピーター・サザーランドは、過去にもNYCのバイク・メッセンジャ―を題材にしたドキュメンタリーおよび写真集『Pedal』(powerHouse Books) などを複数出版。NYCストリートの重鎮でもある。マンハッタン ポーテージの2018年シーズンリミテッドアイテムには、すべての商品に通しでシリアルナンバーが入り、1年間限定でスカイラインロゴは「I LOVE」「35th」を加えた特別仕様のラベルを採用。マンハッタン ポーテージファンならずとも、要チェックのアイテムだ。
2018年01月26日稲垣吾郎と映画監督の園子温、香取慎吾と劇作家・演出家の山内ケンジ、草なぎ剛と「爆笑問題」太田光のタッグに、映像ディレクター・児玉裕一と彼ら「クソ野郎★ALL STARS」による4つの短編からなる映画『クソ野郎と美しき世界』。このほど、あらすじと各話のタイトルが明らかになった。「新しい地図」が製作する本作は、短編オムニバス構成となっており、4つの物語を4人の監督が演出することでも話題を呼んでいる。その4つのエピソードのタイトルが以下のように決定、アクション&ファンタジー&ラブ&ミュージカルと、ジャンルを超越した映画となる模様だ。『ピアニストを撃つな!』監督&脚本:園子温/出演:稲垣吾郎『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』監督&脚本:山内ケンジ/出演:香取慎吾『光へ、航る』監督&脚本:太田光/出演:草なぎ剛『新しい詩(うた)』監督&脚本:児玉裕一/出演:「クソ野郎★ALL STARS」■あらすじ全力で走る女、フジコ。フジコを追う不気味なマスクをした極悪人「マッドドッグ」。彼らが向かう先には天才ピアニスト。歌を食べて生きる少女「歌喰い」と歌えなくなったアーティストの不思議な関係。失った息子の右腕を探す旅を続ける夫婦。2人が沖縄の海で出会ったのは…?夜な夜なクソ野郎たちが集まるダンスフロアではショーが繰り広げられ…。彼らが迷い込む“美しき世界”とはいった何なのか。続報も期待しながら待っていて。『クソ野郎と美しき世界』は4月6日(金)より全国86(野郎)館にて2週間限定公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月25日クリスチャンダダ(CHRISTIAN DADA)の2018-19年秋冬コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク最終日の2018年1月21日(日)に発表された。ところどころにドラムが置かれた、渦巻状に客席が並ぶ円形の会場。外はどんよりした雲行きで、雨が降り続いているにも関わらず、会場の中は爽快感や解放感で溢れている。テーマは「SPIRAL(螺旋)」。“螺旋は上昇·下降を繰り返す円環である。この螺旋は、私にとって進化を表象する円環なのである”という、映画監督デヴィッド·リンチの言葉にインスパイアされた。ドラムのパーカッションとともに、ランウェイはクラシカルなムードからスタートした。コーティングレザーのブーツカットやボディコンシャスなデニムがそこに加わり、パーカッションの音楽と共に一気にリズムを加速させる。メイントピックは、中盤に差し掛かるころ登場したカッパ(Kappa)とのコラボレーションだろう。MA-1やトラックスーツのアーム部分、トラックパンツのサイドライン、プルオーバーのフロントなどにはお馴染みのブランドマーク。面白いのは、スポーツブランドの概念を取り払ったことだ。ストライプのフォーマルシャツには、袖に沿ってマークがあしらわれている。全体的にはビッグシルエットが先行している。こなれ感の出るオーバーサイズのアウターは、クロップドパンツやスラックスに合わせてバランスを図った。肩の張ったジャケットが見せるどこか懐かしい男らしさは、ディテールやカラーでフェミニニティをプラスして新鮮な印象に。後半になるにつれ、より目立ったハイウエストのラップパンツにトップスをタックインするナードな着こなしも今季の特徴のひとつだ。そして何より、森川自身が意図する「スパイラル」が存在している。ボタン位置のズレたセットアップは、着用者の体を軸にまるで回転しているようにみせたデザインだ。めくるめく変わる素材のなか、クリスチャンダダらしい日本的要素を交えた表現は今季も健在。リンチのアート作品「スパイラル」へのオマージュとして織られた、京都・西陣織のセットアップ、そしてインディゴ染の生地を手縫いでつなぎ合わせたパッチワークのジャケットは、西洋のシルエットに日本の伝統美を落とし込んだルック。そして、モデルたちが最初から身に着けていた薔薇は、リンチの映画からインスパイアされたという。時代を超え、形状を変え、様々な要素を取り入れつつ新しいものを生み出していく進化を、リンチの作品と重ね合わせてワードローブに投影した今季。見るもの、着るものに、今までとは異なる形で美しさを再認識させる。
2018年01月25日1月25日(木)今夜放送される「VS嵐」は若槻千夏、鈴木奈々、菊地亜美、ダレノガレ明美、朝比奈彩、岡井千聖、岡田結実ら「チーム元気女子」が参戦。「嵐」チームのサポートには俳優の斎藤工が登場し、両者が対戦を繰り広げる。グラビアからバラエティへと活躍の場を広げアパレル事業などへも進出した若槻さん。ギャル系モデルからバラエティで独自のキャラを確立した鈴木さん、アイドルグループからバラエティでブレイクした菊地さん、モデルからバラエティでの歯に衣着せぬ発言で注目されるようになったダレノガレさん、モデルとして活躍し最近では女優にも挑戦している朝比奈さん、アイドル活動を経て最近は“貧乏キャラ”でバラエティに引っ張りだこの岡井さん、子役から最近は女優業にも進出している岡田さん。この元気いっぱいなメンバーによる「チーム元気女子」が今夜本番組に参戦。そんな元気女子たちに対抗すべく「嵐チーム」の助っ人となるプラスワンゲストは、斎藤さんと藤本敏史の2人。アトラクション対決中も声が大きくたくさん話すため、しゃべりのプロである芸人の藤本さんからストップがかかるほど。斎藤さんも「元気がまぶしかったですね」と言うほどとにかく元気な彼女たちだが、対決の合間に意外な素顔が次々と明らかになっていく。スタジオも仰天したその素顔とは!?さらに今回は大人気対決「ベタ嵐」も実施される。これは2択のお題に対しチーム内でどれだけ回答をそろえられるかを競う対決なのだが、なぜか恋愛に絡む質問ばかりが出題。チーム元気女子も思わず「質問がハードすぎませんか」と悲鳴を上げ…こちらも見ものだ。今回プラスワンゲストで出演した斎藤さんは映画監督としても活躍しており、斎藤さんがメガホンをとった『blank13』が、2月3日(土)よりシネマート新宿にて、24日(土)より全国にて順次公開となる。また俳優としての映画最新作『マンハント』も2月9日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。こちらは『レッドクリフ』シリーズのジョン・ウーが監督を務め、チャン・ハンユー、福山雅治らが出演。斎藤さんのほか國村隼、竹中直人、池内博之ら日本からも豪華キャストが参加している。「元気女子」対「嵐」&斎藤さんらの対決の行方は…「VS嵐」は1月25日(木)19時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2018年01月25日チャン・ハンユー、福山雅治をはじめ、桜庭ななみ、池内博之、田中圭、吉沢悠らが出演する『マンハント』。この度、本作の監督でアクション映画の巨匠、ジョン・ウー監督が1月30日(火)に来日することが決定。あわせて、ジョン・ウー監督のメイキング映像が公開された。今回到着したのは、激しいアクションシーンの撮影現場の様子と、チャン・ハンユー、福山さんらが監督について話す映像が交互に映し出されるメイキング映像。福山さんは「監督の映像表現」が印象に残ったと話し、監督が撮る映画に出演することを夢見ていたと言うハ・ジウォンは、「監督は美しさを求めていた」と明かす。また国際的にモデルや女優として活躍するTAOは、「あんなに優しい監督に会ったことはない」とその人柄についてコメントしている。映像には自身で動き回り、実際に表情や身振り手振りで表現しながら周りのスタッフや俳優たちに細かい演出をつけているジョン・ウー監督の姿が確認できる。「子どものころから日本映画が好きで、夢中になって観てきました」と語る監督は、日本映画から多大な影響とインスピレーションを受けているそうで、特に高倉健を敬愛しているという。かつて彼を主演に映画化された原作を、本作で再映画化することについては、「長年の夢が叶った瞬間」とその喜びを語っている。『マンハント』は2月9日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年01月23日マーク・ウェブ監督映画『さよなら、僕のマンハッタン』が、2018年4月14日(土)より全国の劇場で公開される。『(500)日のサマー』マーク・ウェブ監督最新作『(500)日のサマー』や『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのほか、家族の素晴らしさを描いた感動作『gifted/ギフテッド』を世に送り出してきたマーク・ウェブ。『さよなら、僕のマンハッタン』は、彼が長編デビューする前に脚本と出会い、映画化を熱望してきた青春ドラマだ。およそ10年の時を経て今回待望の映画化となった。なおハイセンスな音楽使いで知られる彼は、今作の劇中曲としてサイモン&ガーファンクルの楽曲を取り入れた。NYを舞台にした、男女の物語主人公は、大学卒業を機に親元からニューヨークのロウアー・イーストサイドに引っ越したトーマス。同じアパートに住む小説家の男と出会い、彼から人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せる女の子と出かけるが、行った店で偶然父とその愛人の密会を目撃してしまい、事態は思わぬ展開へ発展していく。主演は英新鋭俳優のカラム・ターナー主人公トーマスを演じるのは『グリーンルーム』『アサシン クリード』、そして2018年冬に公開が控えている大ヒットファンタジー大作の続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』に主人公の兄役で出演が決定したイギリス人の新鋭俳優、カラム・ターナーだ。彼に起用に関してウェブ監督は「大人と少年の狭間にいる俳優を探す必要がありました。カラムはこの役柄をとてもよく理解していましたし、大人と少年の両面の存在感を持っていて完璧だと思いました。」とコメントしている。このほか、出版社を経営する父親に『007』シリーズのピアース・ブロスナン、母親に『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズのシンシア・ニクソン、主人公の隣人の小説家に『キングスマン:ゴールデン・サークル』のジェフ・ブリッジスなど、豪華キャスト陣が集結している。オスカー受賞歴を持つアン・ロスが衣装を担当なお、衣装を担当したのは『イングリッシュ・ペイシェント』でオスカー受賞歴を持つアン・ロス。『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』や『ヤング・アダルト・ニューヨーク』など、ニューヨークに暮らす登場人物たちの衣装を手掛けてきた。今回の作品ではエイチ&エム(H&M)からオートクチュールまで幅広い衣装を用意し、ニューヨークで生きるキャラクター象をリアルに表現した。ストーリー大学卒業を機に親元を離れたトーマスは、風変わりな隣人W.F.ジェラルドと出会い、人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せるミミと行ったナイトクラブで、父と愛人ジョハンナの密会を目撃してしまう。W.Fの助言を受けながらジョハンナを父から引き離そうと躍起になるうちに、彼女の 底知れない魅力に溺れていく。退屈な日々に舞い降りた二つの出会いが彼を予想もしていなかった自身と家族の物語に直面させることになる・・・。作品詳細『さよなら、僕のマンハッタン』公開日:2018年4月14日(土)監督:マーク・ウェブ脚本:アラン・ローブ出演:カラム・ターナー、ケイト・ベッキンセール、ピアース・ブロスナン、シンシア・ニクソン、ジェフ・ブリッジス、カーシー・クレモンズ原題:The Only Living Boy in New York© 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
2018年01月21日「週刊モーニング」(講談社)にて連載された漫画「ギャングース」が、『SR サイタマノラッパー』『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の入江悠がメガホンを取り、このほど映画化されることが決定。高杉真宙、加藤諒、渡辺大知(「黒猫チェルシー」)をトリプル主演に迎え、今秋公開される。■ストーリー職ナシ。学ナシ。犯罪歴アリ。生まれたときから最底辺。親から虐待され、ろくに学校にも行けず、青春期を少年院で過ごしたサイケ・カズキ・タケオ。社会に見放された少年3人が生き抜くためにつかんだ仕事は、悪(犯罪者)だけをターゲットにした“タタキ”(窃盗、強盗)稼業。3人は、裏稼業・悪徳業種の収益金(アガリ)を狙う窃盗団を結成する。暴力団排除の機運の中、日本の裏社会に存在するヒエラルキーにも転換期が訪れ、ヤクザ組織に属さない“半グレ”系アウトローで構成される犯罪営利組織“カンパニー”の支配権を侵す。3人は後戻り不能なキケンな領域に立っていたが――。■原作は“超実証主義漫画”原作は昨年1月連載に幕を閉じたにもかかわらず、未だ熱狂的ファンを口コミで拡大しつづけている、漫画:肥谷圭介&ストーリー共同制作:鈴木大介、原案:「家のない少年たち」(著者:鈴木大介)による同名コミック。冒頭には、毎回<この漫画は実話を基にしたフィクションです。ただし犯罪の手口はすべて実在しますので、ぜひ防犯に役立てて下さい>という注意書きが付され、ストーリー共同制作の気鋭のルポライター、鈴木氏による未成年の犯罪者への取材をもとに、裏社会の実態をリアルに描いた“超実証主義漫画”として知られている。■高杉真宙&加藤諒&渡辺大知が暴れまくる!社会に見放され、最底辺の生き方をする少年たちの生き様を、原作に劣らずリアルに描いていく本作。窃盗団の情報収集、作戦立案担当のサイケ役を演じるのは、『トリガール!』『散歩する侵略者』など昨年は6本の映画に出演し、今年も『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』『虹色デイズ』と話題作の公開が控える高杉真宙。工具に関する秀でた見識を生かして“タタキ”をしながら、生き別れた妹を追い求めるカズキ役を連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「僕たちがやりました」などに出演、個性的なキャラで人気を博す加藤諒。窃盗団の車両担当タケオ役を、ロックバンド「黒猫チェルシー」のボーカルで、映画『勝手にふるえてろ』に出演。また、舞台での座長公演や映画監督業など活躍のフィールドをさらに広げている渡辺大知が演じる。原作を読んだ高杉さんは、いまの日本でこの世界が存在するということに驚いたと言い、「家がなく保険証もない、頼れる人がいない中で生きていくことをどこか遠い世界のように思っていた自分に疑問を持ち、いまはどんな風に演技をしようかと悩んでいる状態です。ひたすら突き詰めてリアルに、とにかくリアルにしたいと思っています」と役作りに苦戦している様子。また、剃りこみ×モヒカン頭のキャラクターで新たな役柄に挑戦する加藤さんは、「原作者の鈴木大介さんにカズキたちのモデルになった方々のお話を伺ったときに、全く違う世界の住人だと思ってた人たちが、そうではなく、僕たちと同じ日常にいる方々なんだと強く感じました。この映画を観た方にもそう感じて頂けるように、物作りが大好きな愛すべきカズキという男に血を通わせ、しっかりと演じられるように頑張ります」と意気込み、原作・脚本に感動したと言う渡辺さんは、「彼らの愛や優しさが伝わるように、自分なりに精一杯楽しくやってやろうと思います」とコメントを寄せている。そして、映画化に際して原作者・鈴木氏から熱望されて今回メガホンを取る入江監督は、「最初に企画のお話を頂いてから、取材をし、脚本を書き、また取材をし、と繰り返しているうちに、4年の時間が流れていました。社会の底で必死に生きる彼らの姿は、一寸先は闇なのにどこかキラキラ輝いて眩しく、そういう意味でこれは私にとって至上のキラキラ映画です」と語っている。『ギャングース』は2018年秋、全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ギャングース 2018年秋、全国にて公開ⓒ 肥谷圭介・鈴木大介/講談社
2018年01月19日女優の綾瀬はるかが18日、映画『今夜、ロマンス劇場で』(2018年2月10日公開)のジャパンプレミアに、坂口健太郎、本田翼、中尾明慶、石橋杏奈、武内英樹監督とともに登場した。同作はオリジナル作品で、『テルマエ・ロマエ』『のだめカンタービレ』シリーズの武内英樹監督がメガホンをとる。映画監督を夢見る青年・健司(坂口)の前に、モノクロ映画から現れたお姫様・美雪(綾瀬)が現れる。健司が長年憧れ続けたお姫様は、色のある現実世界を体験していく。恋愛では「振り回すタイプか、振り回されるタイプか」という質問に、「振り回してるようで、振り回されてる。でもまあ、時と人によりますよね」と回答する綾瀬。抽象的であったたため、中尾が「どういうこと?」と尋ねると、「振り回してるんだと思ってても、結局は、手の内でころさ……がされてた」と重要なところで噛んでしまう。中尾は「殺されてるんですか!? 大変な恋愛をしてますね!」と驚きながらつっこんでいた。また、今回は王女役ということで、坂口も中尾も綾瀬の美しさを絶賛。武内監督も「綾瀬はるか史上、最高に綺麗に撮りたい」と思っていたことを明かした。綾瀬は撮影にあたり「オードリー・ヘップバーンさんの作品を結構見直した」と語り、「歩き方とか所作は、結構いろんな作品を見て、イメージしてみました」と役作りについて振り返った。石橋は「10年くらいこのお仕事させていただいてるんですけど、綾瀬さんのお顔が載っているポスターを見て応募したんです」と、綾瀬への憧れを告白。「この場に立ててるのが感動で、感無量です」と喜ぶと、綾瀬も「すごくうれしいです」と応える。「以前聞いてたので、ちゃんと自分が立派に立てるように頑張らなきゃって、たまに思います」と、先輩・後輩の絆を見せていた。
2018年01月18日