50歳のときに「これは更年期である」と自覚してから3年半が経ちました。更年期になった当時に書いたnote「生理よ、さようなら、永遠に。更年期になって、つらいやら苦しいやら。」(※)は読まれ続け、「スキ」(いいね! みたいなもの)されたという知らせが頻繁に届きます。なぜでしょう? それは、多くの女性が経験することなのに、更年期に関する情報は少ないままだからです。そして、いまだに更年期の体験は大きな声では口にできない話題とされています。今も孤独な戦いに立ち向かっている大勢の女性たちのために、そしてこれから訪れる更年期について不安に思っている人のために、少し先に体験した者として「更年期の後にくるもの」について考えてみたいと思います。■ホットフラッシュから始まった更年期症状まず私が体験した更年期症状についてお話ししましょう。50歳になり、月経が止まっていることに気がついて2~3カ月後。繰り返しびっしょりとかく汗とその後に来る寒さを、更年期によるホットフラッシュなのではないかと気がつくまでさらに数か月かかりました。ところ構わず大量の汗をかくので、ビジネスバッグにもハンドタオルを2〜3枚入れておくことが習慣になってきた頃、今度は強烈な気分の乱高下がやってきました。人様や世間に激しく暴力的な態度をとりたくなったかと思えば、次にはすさまじいまでの自己嫌悪がやってくる。ジェットコースターのように急変化する気分にぶんぶんと振り回され、本気で自分の精神が狂ってしまったんじゃないかと苦しみました。このまま私はおかしくなっていってしまうんじゃないか。そういう不安で身も心もすくみ、自分を責めてますます落ち込んでいたある日。カンファレンスの仕事で出かけたラスベガスのストリップで信号待ちをしているとき、急に背中から汗とほてりと悪寒が同時にやってきて、恐怖で叫び出したくなりました。このままでは仕事も生活も成り立たなくなると追い詰められ、初めて病院に行くことを思いつきます。検査してもらったら「女性ホルモンの分泌がほぼなくなっています、更年期ですね」との結果。なるほど、私がおかしくなってしまったのではなく、これは更年期障害なのだ、ホルモンのせいなのだ、とわかったことで、ようやく納得できました。よく、月経が止まると「女じゃなくなる」といった偏った言説にショックを受けるという世間の話を聞いていましたが、不思議にそうは思いませんでした。子どもを産む機会もなく迎えた50歳。ようやく、抱え続けた重い荷物をそっと降ろしてもいいよと言われたような、もう十分だよ、と言われたような。そういう安堵さえ私は覚えたのです。■その苦しさはあなただけのものじゃない医師に診断を受けたことで気持ちが落ち着いた私は、知ることは力になると感じ、更年期に関する情報を探し始めました。しかし、検索してもヒットするのは一般的な症状の説明と標準的な対処法ばかり。いくつか見て、「同じことが書いてあるだけだな」と検索をやめました。そこで始めたのが、自分の体験をオープンにすること。まずは同世代の女友達に話してみたところ「実は私の場合は……」とぽつり、ぽつりと体験や症状を話してくれる人が現れました。わかったことは、更年期の症状や感じ方、治療法は一人ひとりまったく違う、ということでした。そして、苦しんでいる人が私以外にもたくさんいる、という事実。だから、私はまずみなさんに言いたいのです。「あなたのその苦しさは、あなただけのものじゃない」と。孤独な戦いを続けている人は、他にも同じように戦っている人がいると知ることで、もう孤独ではなくなるのです。「私、生理終わっちゃったし、更年期だし」と話すと「そんなこと、人に話すものじゃない」と言う方も少なからずいらっしゃいます。もちろん話したくない人の意思は尊重されるべきです。無理にオープンにする必要もありません。ただ、私が更年期にまつわる体験をオープンにすることで不安やつらさを話すことができる人もきっと出てくる、お互いの対処法について話し合うこともできる。それで楽になれる人がひとりでもいるならと思い、この活動をこれからも私は地道に続けていくつもりです。ちなみに私はホルモン補充療法ではなく、漢方と抗うつ剤による対処法を選びました。サプリメントを飲んでいる人も多くいます。どれが正解ということはありませんので、医師のアドバイスなどに従って、ご自身で納得いくものを選ぶといいと思います。■更年期の後に来るもの一般的には45〜55歳が更年期と言われる期間です。ではその期間が終わったらどうなるのだろう。これについては更年期以上に情報がありません。身近な先輩である母親に聞いてみたのですが、なんと彼女は更年期の症状がほとんどなかったというのです。このように、母と娘でもその体験の仕方が違うということも更年期のやっかいなところ。家族内での知恵の継承ができないのですから。私より上の年代の女性達は更年期の話をタブーとされてきたからか、口が重い傾向にあります。それでもさりげなく話題を向けてみると「必ず抜けるときが来る」と言います。つらい時期はいつの間にか終わっているそうです。「終わった後は天国」と表現した人もいました。私たちは、“女性”であるということで不利を強いられることが多い世界を生きてきました。初潮が始まってからかわれたり。愛や性のなんたるかも知らないうちに性交をして望まぬ妊娠をしたり。性を商品にされたり。「産む機械」と揶揄されたり。つらい不妊治療をしたり。石女と言われたり。私はそんなあれこれから解放されるような感覚が訪れることを期待しています。当然、どう感じるかも一人ひとり違ってくるでしょう。私はその時が来たら、自分が新しい人類に生まれ変わっているのではないかと思うのです。これまで背負ってきた重い荷物をようやく下ろし、つらい通過儀礼を経てたどり着く、まだ見ぬ世界。そこが軽やかで楽しい場所でないはずがないと信じているのです。今から楽しみで仕方ありません。更年期は生理以上に個人差が大きいと聞いたことがあります。ですから、個々の事例を集めることでしか更年期を理解し、乗り切ることはできないような気がしています。今、孤独に苦しんでいる人の助けになれば、そしてこれから更年期を迎える後輩世代たちの道筋を照らすことができれば、と、私は今日も「私、生理終わっちゃったし、更年期だし」と話し続けています。
2020年10月22日■私たちは、そう簡単に老いを受け入れられないあれは、昔からの女友達とランチをしていたときのこと。20代後半で出会った女性社長友達4人は、皆それぞれ40代後半から50代前半になったというのに、会えば仕事の話や美容の話、20年前と変わらない熱量で毎回情報交換が止まらない。その席で誰かが突然つぶやいた。「サザエさんのフネさん、アラフィフだって知ってた?」百物語のようにその場は静まりかえり、フネさんのおばあさん然としたたたずまいを各々が思いめぐらせる。サザエさんが昭和の設定だからとは言え、いまの方が平均寿命が延びているとは言え、あのフネさんの「まるっと老年期を受け入れている姿勢」は現代アラフィフにとってはある種の脅威。カラーリングで白髪を隠し、エステやクリニックに通って肌の老化を多少防ぎ、爪にはネイル、ダイエットサプリで体形を保っている自分の悪あがきぶりが否応なしに露呈してしまうからだ。悪あがきといえば、私たちは「フネさんと同世代」以外にも認めたくないことがある。それは、更年期。閉経前後に訪れる「更年期障害」については、今まで多くの人が悩まされてきたはずなのに語り部は少ない。女性ホルモンが減少することによって引き起こされるそれらは、卵巣の変化も含めて「女性性リタイア?」みたいな印象があるのか、いまだセンシティブな話題ではある。少なくとも、「今日、生理何日目?」と、若い頃友人に聞いた気軽さで、「いつから更年期始まった?」とは聞けない程度には。実際、SNSでの同世代女性の書き込みに、「めまい? 更年期障害ですか?」と聞かれたことに対する相手の非礼さを責め、聞かれた自分を嘆いているものを見つけたことがあって、そのあまりに執拗な長文に、それこそ更年期障害の影響ではないかと勝手に心配したことがある。カジュアルに聞く方も聞く方だが、彼女はもともとこざっぱりとした性格だった故、同世代としては他人事と到底思えなかった。やはり私たちは、美容の側面でも、生物としてのステージ的にも、そう安々と“老い”を受け入れられないのだ。医療やテクノロジーがこれからも発展してゆけば、さらに私たちのような女性が増えてゆくのだろう。■更年期障害、私の場合更年期とは一般的に、閉経の前後10年の期間を言うらしい。私は44歳のときに乳がんが発覚し、右乳房全摘出後にホルモン治療を開始して閉経したので、人よりも少し早く更年期を迎えたことになる。乳がんの顛末を綴った本『我がおっぱいに未練なし』にも書いたが、ホルモン治療を提案されたときには、すぐに閉経するということや、多岐にわたる更年期障害の症状を聞いておののいた。イライラやめまい、突然の発汗、体重増加、髪や肌のパサパサ化、やる気の低下、などなど、全部ごめんこうむりたいラインナップ。中でも「やる気の低下」に至っては、「やる気」だけで生きてきた私としてかなりの致命傷に思われた。しかし、命には代えられないし、更年期障害は放っておいても数年後には経験することだと考えた。そしてなにより、先生の言った「症状が全部出る人もいるし、まったく出ない人もいる」という言葉の「まったく出ない方」に希望を託し、私はホルモン治療かもーん! 更年期ばっちこーい! と閉経したのだった。それから半年が経ち45歳になった私は、正直浮かれていた。あんなに心配した更年期障害は、突然の発汗は多少あるけどそれくらいで、他にはなんの不自由もなかった。「私は“まったく出ない人”だったのね~」と、なにかの賭けに勝ったような高揚感があったし、生理のない人生がこんなに快適だったとは! と驚いていたのだ。あの毎月の腹痛やら倦怠感やら不快感がない世界は本当にハッピーで、こんなことなら若い頃からピルを飲んでいればよかったと後悔しつつも、来月再建する予定の「新しいおっぱい」に気をとられ、終始ワクワクしていた期間だったのをよく覚えている。なんだか最近イライラするなぁ、と感じるようになったのはそれから3年後の48歳、今年の4月のこと。新型コロナウイルスの影響による自粛期間中だったので、原因はコロナのストレスだろうと疑わなかった。6月には露骨な体力の衰えを感じる。これも、続けていた水泳がジムの休業により断たれたせいだと思った。で、7月にはめまいがきて、8月にはだるくてやる気が起きない感じになったのだが、それでも私は今年の猛暑のせいだと思っていた。コロナも猛暑も多少落ち着いた9月になっても症状は続き、私はやっと、自分にとっての不都合な真実に目を向けることとなる。「これ、更年期障害フルコースやん!」と。そうと決まれば話は早く、更年期障害にいいと聞いていた水泳をがっつり再開し、いろいろなサプリを試しまくる。私の場合は友人に紹介してもらった、医者に処方してもらえる漢方が一撃で効いた。ここ半年苦しんでいた症状が一掃されたわけで、生活はバラ色に、仕事も精力的にできるようになったのだ。■まずは「更年期を疑ってみる」選択肢を持って私の愚かすぎる更年期障害エピソードから、40代以降の女性たちにはぜひ、「まずは更年期を疑ってみる」という選択肢を持ってほしい。そして、クリニックなどに気軽に相談するのをおすすめしたい。敵は、「おばさんと認めたらおばさん臭くなる」みたいな精神論で太刀打ちできる相手ではない。思春期にも我々を荒ぶらせ、妊娠時には不安をあおり鬱々とさせたあの「ホルモン様」なのだ。私の場合、「更年期を認めない」と自分につっぱってよかったことはひとつもない。聞くところによると、閉経や更年期という概念が広まったのは19世紀後半以降らしい。そう考えると、更年期もその後の老年期も、現代に生きる人たちへのギフトみたいなものだ。せっかくのギフト期間をよりハッピーに過ごすために、私たちは健康に留意し、医療を頼り、アンチエイジングを楽しんでいいのだ。そして、より幸せでパワフルな更年期人口が増えるように、更年期障害をもっともっと気軽にシェアできる世の中になるといいな、と思っている。
2020年10月21日「自分が“更年期”といわれる時期に入ってきて、更年期という言葉に私自身、重苦しい、ネガティブなイメージがありました。でも、ある専門家の方の公演で、更年期のことを英語で“change of life”と言うと聞いて、なんてすてきな言葉なんだろう!って。“人生の転機”という意味で捉えると、とたんにポジティブな印象に変わったんです。だから、みなさんにも知ってほしくて……」そう語るのは、エッセイ本『羽田さんに聞いてみた、小さな幸せの見つけ方』(宝島社)を出版した羽田美智子(52)。本を出そうと思った理由を尋ねると、「52歳になったからです!」と明るくほほ笑んだ。「昔から、52歳は人生の大きな転機だと私は考えてきました。52歳までは先祖から受け継いだ恩恵や天分で生きられるけれど、52歳からは自分の力で歩み出す年齢だと。私もその年齢になって、ひとつお役目が終わったと感じつつ、これからは自分の好きな種をまいて、キレイな花を咲かせたいなあと思っています」本書の中で「日々の生活をいとおしむことで幸せの発見につながる」と語る羽田。本誌の取材では、同年代に力強いエールも送ってくれた。「50代って、けっこう過酷だと思います。自身の体調の変化、親の介護、お子さんのいる人は最高にお金がかかる時期にもなる。でも、私たちの世代って欲張りだから、なんだかんだといっても幸せを求めると思うんですよ、自分を含めて。それに、欲求がダイレクトに脳に伝わるのは50代からだと聞いたことがあります。大義名分とか、人の評価とか、これまで捕らわれていたものから解放され、本当の自分の欲求と向き合える時代に入ってくるそうです。それって、すごくわくわくするし、人生の本当の勝負は案外、50代から始まるのかもしれないなあって。われわれの世代は力を抜くことも知っています。休み休み欲望と向き合って、真の幸せを見つけられたらいいですね」「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月18日娘が発した「発達障害だから無理」の一言に、怒りがこみ上げて...前回の続きです。広汎性発達障害の娘が、言った「発達障害だから無理」という言葉。ここまで、難しいことも、やり方を変えながら娘と一緒に頑張ってきた私にとって、この言葉は使ってほしくない言葉でした。私はこの言葉に対して、つい感情的に「言い訳にして、最初から諦めたら駄目だよ!」と言ってしまいました。冷静になってから、言葉を言い換えて、「いろんなことが時間をかけて、できるようになったんだよ。だから最初から諦めないでほしい。」という説明をしました。諦めてほしくはないけれど、追い込みたくもない。私は、娘がこれから先、「発達障害だから諦める」という考え方をしてほしくないと思っていました。Upload By SAKURAしかし、娘にとってそんな私の思いは重荷になるかもしれない…私は娘の逃げ場を奪う言葉をかけてしまったのではないか…Upload By SAKURAそう思うと、私は娘にどういう言葉をかけることが正解だったのか、自分の思いもあわせて、わからなくなっていきました。娘の気持ちは・・・?気になるけれど・・・その後、娘は「発達障害だから無理」とは一切言わなくなりましたが、もしかしたら、言わないように我慢しているのではないか…とだんだんと心配になっていきました。Upload By SAKURA言ってほしくないといったのは自分なのに、言わなくなった娘の心境が気になり、矛盾した感情が渦巻いていました。娘の変化。そんなやり取りから1週間ほど経った、ある日のこと。テレビで『発達障害』の文字を見つけた娘は…Upload By SAKURAその人がどんな特性があるのかを気にしたり、自分との違いを見つけたりしました。その目は、真剣でした。娘にどのような心境の変化があったのかはわかりませんが、私は、娘の中で『発達障害』の捉え方が少し変わったように感じました。もしかして、私がモヤモヤ考え悩んでいるうちに、娘は自分の中でどんどん変化していっているのかもしれないと思い、しばらく見守ることにしました。予想してなかった自己肯定。それから数か月経った、ある日のこと…Upload By SAKURA娘は発達障害がある自分のことを、自己肯定をしたのです。私は嬉しくなりました。自分のことを「すごい子」だと言える娘のことを誇りに思いました。それから私は、いつも思っていることを言いました。Upload By SAKURAそう言った、娘の表情は、輝いて見えました。常に寄り添っていく。発達障害告知前は、どう言ったらいいかを悩み…告知後は、どう捉えていくかを心配…きっと、ひと段落着いたように思っている今も、次の何かが起きる過程の期間なのでしょう。Upload By SAKURA告知したから終わりではなく、これから先、娘が自分を肯定し続けられるよう、私たちは寄り添っていかなければならないと感じました。
2020年10月14日更年期に入ってからというもの、白髪や老眼などの老化現象に悩んだり、さまざまな体の不調にさいなまれたりしながら、憂うつな毎日を過ごしてきました。なかでも、最近経験した症状は強烈でした。左肩から腕にかけて原因のわからない激痛に襲われたのです。それは、これまでの人生で経験したことのないほどの痛みでした。私がその痛みに打ち勝つためにおこなったことと、現在の状態についてお話しします。突然の激痛!左肩が動かないいつものようにスーパーで会計を済ませ、買い物袋に品物を詰め終えた直後のことでした。「さあ、帰ろう」と買い物袋を左手で持った途端、左肩に激痛が走ったのです。思わず「痛い!」と大声を上げてしまいました。周りの買い物客が皆私のほうを振り返って見ています。いたたまれなくなった私は、急いで右手に荷物を持ち替え車に向かいました。家に戻り左腕を恐る恐る動かしてみると、自分の物であるはずの左腕が別の独立した物体のように自由に動かせません。これで私のはつらつとした人生は終わってしまうのだろうかと思うと、切なくてショックでした。あまりの痛みと自分の体が思うようにならないもどかしさで涙を流す日々が続きました。整形外科での治療を開始したものの…激痛に涙しながらもなんとか自然に治癒することを期待しているうちに日にちが過ぎていきました。しかし、痛みは一向に引かず、発症後約3カ月たったころ、痛みの原因を突き止め治療をするために整形外科を受診しました。レントゲンや診察の結果、いわゆる五十肩(肩関節周囲炎)と診断され、痛み止めの服用と、週に1回ずつ理学療法士によるリハビリテーションを受けることをすすめられました。そして、リハビリと服薬による治療が始まったのです。リハビリでは理学療法士の指導のもと、温熱湿布や軽い筋トレをおこないました。そのかいあって約2カ月後には、症状はわずかに緩和されたように思えました。しかしある日、激痛が再発。医師に別の治療を求めたところ「今おこなっている治療のほかは痛み止めの注射しか残されていない」と伝えられました。さらに「このまま放っておくと、関節が硬くなり正常に動かなくなってしまう拘縮(こうしゅく)という状態に陥ってしまうだろう」と付け加えられました。ホットヨガと糖質制限で症状が緩和医師に告げられた拘縮という言葉は、ちょっと前まで体が自由に動いていた私にとって絶望的な響きでした。いてもたってもいられない気持ちになり「自分でできることをしてみよう」と思いました。そして、人生で最高に肥えて重くなってしまった体が少しでもラクに動くように「筋力を付ける努力しよう」と決意し、休会していたホットヨガ教室に再び通い出しました。かつては週に2回ずつ通っていたホットヨガでしたが、再開してからは毎日通うようにして徹底的に自分の体に向き合いました。再開当初はヨガのポーズをまともに取ることもできず悔し涙を流しましたが、筋力を付けるために頑張り続けました。同時に体が軽くなるように糖質制限をおこない、減量につながるような食生活に変えてみました。それから約2カ月が経過した現在、約3kgの減量に成功。また、そのおかげもあるのか体が軽く動かしやすくなって、日常生活に支障がないほどに痛みは軽減され、まったく痛み止めを服用せずに過ごしています。まとめ今は肩の痛みが軽減しただけでなく、筋力が付き体重が減ったことで、体全体が軽く動きやすくなりました。私は今回のできごとを通じて、体が自由に動かせるありがたさをしみじみ感じました。これからも加齢に伴う体の変化に負けずにはつらつと暮らしていけるように、ホットヨガをはじめ、日常生活のなかで体をいたわるためにできることはしていこうと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年10月06日息子の友人、おじいさんに席を譲られた!息子が特別支援学校高等部の頃のことです。子ども達が同じ放課後等デイサービスに通うママ2人と私とでお茶をしました。息子(17歳)は自閉症、A君(16歳)、B君(18歳)にはダウン症があります。小学校の頃から同じ放課後等デイサービス、同じ特別支援学校高等部に通っていました。10年以上の長い付き合いなので、結構突っ込んだ会話もドンドンできる気の置けない関係です。Aママ「ちょっと聞いてよ。この間、息子がバスで立っていたら、おじいさんに席を譲られそうになったらしいの」(A君は、当時、一人で公共のバスを使って下校していました)私「それで、本人はどうしたの?」Aママ「『いいです!』って断ったみたい。この話を息子から聞いたとき『やっぱ、“世間からは障害者だから大変だ”って見えるんだ~』と思い、悲しくなったよ!」Bママ「うちの子だったら、きっと『ありがとう!』」と言って席に座っちゃうかも!」私「外見から『障害がある』と分かるのも、理解してもらいやすいと思うから、私はうらやましいよ。本人が言葉に出したり積極的に伝えようとしなくても、周囲の人がSOSに気づいて、救いの手を差し伸べてもらいやすいでしょう。うちは見た目ではわからないから、バスの中で奇声を発したり、落ち着かないと怒鳴られてしまい、それでまたパニックを起こして…」Aママ「そうなのかあ…」もちろん、ダウン症のある子にも知的重度、軽度があり、身体面でも心疾患があったり、身体が弱い子もいたりします。そんな知識があって、おじいさんは「席を譲ろう」と思ったのかもしれません。でも、A君は元気一杯の子でした。このことを実家の母(80歳)に話したら「私だったらダウン症の子がいても席は譲らない」と言っていました。人それぞれです。「普通」として扱われる見た目ではわかりにくい発達障害児は、ぱっと見は定型発達のように見えます。息子は知的障害がある自閉症(IQ37 療育手帳3度)ですので、グレーゾーンではありません。それでも、「障害があるので色んなことが難しくてできないので宜しくね」とママ友に伝えても、容姿を見て「そんなことないじゃない、普通じゃない、しっかりしているじゃない」と数えきれないくらい言われました。誤解もある・NHKの番組で放送していたのですが、成人しているダウン症のタレントさんが居酒屋でビールを頼んだら「ビール飲ませても大丈夫なのかな」と店主が悩んでいたそうです。(年齢ではなく、「ダウン症の人にアルコールは大丈夫なのか」と思ったようです)・心疾患があり、4歳の子をバギーに乗せていたママ。「まあ、立派な足があるのにお嬢ちゃん、ママに甘えないで歩かないとダメよ」と言った見知らぬ人から言われていました。・内部疾患(心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸器機能障害)があるため電車の優先席に座っていた若者に対して「年寄りに譲りなさい」と言わんばかり前に立っている年配者がいました。(ヘルプマークを付ける方法もありますが、まだ世間には浸透していません)障害特性はあるけれど、性格はみんな違う「自閉症の子は秘めた才能がある」だとか「ダウン症の子はピュアだ」とか「これこれこういう障害の子は○○である」と思われていることがあります。確かに障害による特性はありますが、そんな型にはまったものではないと思います。何故なら、みんな一人の人間ですから…。生まれ持った気質や育った環境で全く性格が違ってきます。そんなことを感じたママ友との会話でした。同時に、「こんな突っ込んだ話が出来るママ友がいることは幸せなことだ~」と感じたお茶の時間でした。
2020年09月22日20代半ばで知った広汎性発達障害…診断を受けたのは就職後Upload By 桑山 知之「♯見えない障害と生きる」連載第2回は、愛知県名古屋市でグラフィックデザイナーとして働くノビさん(38歳・男性)に話を聞いた。ノビさんは愛知県内の大学を卒業後、印刷会社のデザイナーとして就職した。しかし、ある程度のカリキュラムをこなしていれば一定の評価を得られる学生時代とは違い、入社後ほどなくして壁にぶち当たった。「手が遅いんです。仕事にも時間がかかって、すごく残業してたんです。先輩に『そこまでやんなくていいよ』『うまく手を抜けよ』って言われるんですけど、手を抜くと肝心なところをすっ飛ばしちゃったりして、めちゃくちゃ怒られる。『うまく手を抜く』、その“うまく”ができなかったんです」その後、仕事を辞め個人でデザイナー業を始めようとしたが、それも失敗した。どうにもうまくいかなかった。何かがおかしい。そんな折、大学時代に同じゼミだった友人と再会する機会があった。彼は発達障害だった。「多分お前もそうだと思うから、診断受けてみろよ」。そう言われるまま、ノビさんはクリニックに足を向けた。そこで、広汎性発達障害という診断を受けた。20代半ばだった。発達障害の診断は「許されたような感じがした」Upload By 桑山 知之ノビさんは学生時代、勉強こそ多少できる方だったが、算数だけは異常に出来が悪かった。そして何より、誰かと一緒に何かをやるという楽しみがあまり理解できなかった。「大学時代の友達に久しぶりに会ったら、『学生のときは修行僧のようだった』と言われました。自分の中で正しいと思っていることは譲らないというか、会話を楽しんだり雑談が苦手というか…」思い返せば、幼いころから対人コミュニケーションには難があったノビさん。保育園ではみんながジャングルジムで遊んでいるのを見て「何が楽しいんだ」と思っていた。中学・高校では、仲の良いグループ以外の人間とはほとんど親しくすることができなかった。複数のコミュニティをまたいでいる友人は輪を広げていき、それに乗っかることができなかったノビさんは、やがて遊びに誘われる機会が減っていった。だが20代半ばで発達障害の診断を受け、心が穏やかになったという。「どちらかというとポジティブに受け止めたところがあって、正直ホッとしたんですよ。コミュニケーションもうまくいかなかったことが多くて、自分の努力が足りないとか、自分に責任があると思ってたんですけど、『障害です』『先天的なものです』って言われたときに、なんかこう許されたような感じがしたんですよ」Upload By 桑山 知之3歳児検診で「傾向あり」…伝えてほしかった発達障害というのは、“見えない障害”である。それゆえ、親が自身の常識や価値観を押し付けてしまい、子どもが苦しんでしまうことがままある。発達障害の特性が少しずつ見えてくるのは、3歳児健診であったり、幼稚園や保育園などといった集団生活であることが多い。早期に我が子の特性を理解したうえで親が接していくことで、併発しがちな二次障害を防ぐこともできるだろう。ノビさんは、診断について家族に対し思い切って打ち明けてみた。すると意外な言葉が返ってきた。「けっこう自分としてはそれなりに覚悟を持ってカミングアウトするつもりで、あるとき折に触れて話をしたんですよ。そのときの母の反応が、『あぁ、なんかね、そんな感じだよね』みたいな。なんかそんな気がしてたっていうノリだったんですよ」実はノビさんの母は、おそらく3歳児検診の際、「発達障害の傾向がある」と指摘されていたという。ただ、その段階では保育園で友達と揉めているなどの問題が起きていたわけではなかったため、様子を見ようということになり、そのまま進学、就職まで至ったらしい。その過程でも時折、例えば高校の進路を決めるときには自然がいっぱいあるところがいいんじゃないかという「謎の提案をしてきたこともある」と回顧する。Upload By 桑山 知之「(発達障害かも知れないと)わかってたんならもうちょっと何かこう、訓練とか何かあったんじゃないの?こっちはそれなりに苦労してるんだよ?っていうモヤモヤとした気持ちはありましたね。親は自由な考え方なので、こうじゃなきゃダメとか、レールを敷くような感じは全然なくて、放任主義なんです。それはそれでよかった部分もあるんですけど、もっと関わりがあってもよかったかなと。関係性が薄かったんです」我が子に発達障害かも知れないと伝えることのストレスは非常に大きい。ひょっとしたらノビさんの母はあえて“伝えない”という形を選んだのかも知れない。またそれは我が子を思っての選択だったのかも知れない。しかし成人後、ノビさんは確かに生きづらさを抱えてきた。これはあくまで結果論ではあるが、子どもが生活するうえで違和感を覚えていないか、親はアンテナを張っておく必要があるのかも知れない。再就職失敗、そして離婚…挫折から人の気持ちが分かるようにUpload By 桑山 知之“修行僧”のようだった大学生のころから、ノビさんには恋人がいた。「恋愛偏差値が低すぎた」ため、彼女の方からグイグイと来てくれたのがよかったという。やがて社会人になり24歳で結婚。しかし、個人での事業もうまくいかず、再就職を決意した。「新卒の就職活動と違って、再就職はレールがあるわけではない。面接で自分は必死にアピールしてるつもりでも、面接官から『お前さぁ、今のままでいいと思ってんの?』と説教されて帰ってくる。そうすると、夜の公園でブランコにもたれながら泣いちゃうんですよ。『何やってんだ自分は』って。抑えきれなかったんです」自分自身にそこまで感情の起伏がないため、他人の気持ちが理解できなかったノビさん。人が泣いているのを見ても、本当なのかと疑っていたという。しかし、再就職での挫折を受け、思わず涙をこぼす日々が続いた。それとほぼ同時に、離婚することになった。「本当に胸が潰れるような気持ちをそこで初めて経験しました。あのとき、あの人たちが言っていたつらい気持ち、苦しいとか悲しいっていうのはこれなんだというのが、そこで初めてわかったんです。今までは“自分の中での正しさ”を大事にしていたんですけど、“相手がどう思っているか”を大事にした方がコミュニケーションがうまくいくんだなって」発達障害の僕が生きるための“工夫”診断を受けたことで就労移行につながり、そのままその運営会社に就職したノビさん。現在はさまざまな受託事業のチラシを制作するデザイナーとして活動している。聴覚過敏で特に気になる「人のガヤガヤ声」を遮断するため、最近ではライフル射撃の選手が使うような耳栓をしているという。「努力というよりは、工夫するって感じですね。僕は発達障害以外にもてんかんの持病があって、薬を1日4回飲まないといけないんです。そこで、薬を1錠飲んだら、右腕から左腕にこのブレスレットを1本移していくんです。忘れないようにするっていう努力だとつい忘れちゃうので、仕組みを作るようにしました。このルールを伝えている人なら『朝飲んでないんじゃないの?』とか指摘をしてくれるんです。『この時間は全部左腕にないとダメなんじゃないの?』みたいな」つい忘れてしまうのであれば、仕組みやシステムを変えて、工夫する。診断を受け入れたからこそできる行動だ。他にも、仕事のタスクを付箋で貼っていく中で、優先順位が上がるとその付箋の位置を変えていくことで、見過ごさずに取り組めるといった方法を紹介してくれた。「前にインターネットで見た呟きで、すごいグッと来たものがあって。『みんなすごく我慢してるんだからお前も我慢しろ』って、よくあるセリフじゃないですか。でも、みんなが我慢してるんだったら、システムが悪いでしょって。障害って、みんなが当たり前にできることができないからこそ、“工夫”でなんとかしようと思ってます」Upload By 桑山 知之取材・文:桑山知之取材協力:若者支援ネットワーク研究会in東海
2020年09月03日40代後半から多くの女性たちが、肩こりや頭痛、発汗、動悸、息切れ、倦怠感といった更年期障害の症状に悩まされる。「更年期に現れる症状は人によって違います。40~50代で体の不調を感じると、なんでも『更年期だから』と決めつけてしまいがちですが、更年期とは別の病気が原因で、不調が出ている場合があります。自己判断をしないで病院で診てもらったほうが安心です」そう語るのは、『オトナ女子あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)の著者で、常喜医院の常喜眞理院長。特にコロナ禍の今は、一日のうちに何度も体温を測り、家族の体調の変化にも気を使うので、精神的にも不安定になっている人が多く、強い倦怠感を訴える人が増えているという。「『この症状は更年期?』『コロナうつ?』と思ったら、違う病気の場合もあります」(常喜院長・以下同)女性ホルモンには血管を広げる作用やコレステロールの代謝を改善するといった作用があるが、閉経を迎えると、高血圧症や高コレステロール血症などの生活習慣病にかかりやすくなり、虚血性心疾患など「心臓疾患」のリスクが高まる。「更年期になると胸痛の原因として微小血管狭心症の場合があります。運動をしていないのに急に胸痛やみぞおちの痛みに見舞われるときには、『心臓疾患』を疑います。不規則な生活が続き、心臓に異常がなければ、『自律神経失調症』を疑います」更年期で「めまい」や「ふらつき」の症状を訴える人は多いが、椅子から立ち上がるとめまいが起こるのは「良性発作性頭位めまい症」の可能性も。「耳の中にある三半規管にはがれた耳石が入り込むと、リンパ液の流れが乱れて実際の体の動きと合わなくなり、めまいが起こります。椅子から立ち上がるときや頭を後ろに倒したときに目がまわる場合は、『良性発作性頭位めまい症』かもしれません」季節の変わり目や気温や湿度の差によって、症状が出やすいのが「頭痛」。片頭痛は女性に多い病気だが、ひんぱんに起きる人が鎮痛剤に頼りすぎると、かえって頭痛を慢性化させてしまう「薬物乱用頭痛」になっていることがある。「頭痛持ちの人は、鎮痛剤を予防的に飲んでしまうこともあり危険です。『薬物乱用頭痛』の診断基準は、月15日以上、鎮痛剤を飲んでいる場合となっていますが、実際は月に10日以上飲んでいる場合も注意しましょう」更年期になるとカルシウム不足や筋肉の衰えから節々が痛む「関節痛」が起こりやすくなるが、一日中指のこわばりが取れないときは「関節リウマチ」、脚のしびれや歩くと腰の痛みを感じるときは「脊柱管狭窄症」。階段の上り下りでひざが痛むときは「変形性ひざ関節症」にかかっている恐れもあるので、早めに整形外科で診てもらおう。「ささいな体調の異変から病気を見つけるためにも、40代半ば以降はなんでも相談できるホームドクター“かかりつけ医”を探しておくことをお勧めします。特にコロナ禍の今は、体調が優れないときに無理に通院しなくても電話やオンラインで相談することもできるので安心できますよ」忙しいからといって体調が悪いのをがまんしたり、通院を後回しにしたりせず、自分の体を大切にしよう。「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月02日「やたら汗をかく」「イライラする」など更年期障害と甘く見ていた症状が、実はバセドウ病だった……。そんな事態に陥らないように早期発見&治療のポイントを知っておこうーー。40代後半から多くの女性たちが、肩こりや頭痛、発汗、動悸、息切れ、倦怠感といった更年期障害の症状に悩まされる。「更年期に現れる症状は人によって違います。40~50代で体の不調を感じると、なんでも『更年期だから』と決めつけてしまいがちですが、更年期とは別の病気が原因で、不調が出ている場合があります。自己判断をしないで病院で診てもらったほうが安心です」そう語るのは、『オトナ女子あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)の著者で、常喜医院の常喜眞理院長。特にコロナ禍の今は、一日のうちに何度も体温を測り、家族の体調の変化にも気を使うので、精神的にも不安定になっている人が多く、強い倦怠感を訴える人が増えているという。「『この症状は更年期?』『コロナうつ?』と思ったら、違う病気の場合もあります。その最たるものが甲状腺の病気です。甲状腺は首の前側中央、喉仏の下あたりにある臓器ですが、ここから分泌される甲状腺ホルモンは体の発育や代謝機能に大きく関わっています。女性の約10人に1人、中年女性に多い『橋本病』は、甲状腺ホルモンの分泌が低下したときに、一日中足がむくんで、声がかすれる、冷え性に便秘、頭がボーッとするといった症状が出ることがあります」(常喜院長・以下同)これとは反対に、甲状腺ホルモンが過剰に出ることで、発汗、動悸、息切れ、イライラする、不眠、疲れやすいなどの症状が出るのは『バセドウ病』。甲状腺機能の異常は血液検査でわかるので、気になったら検査を受けよう。一日中倦怠感があり、意欲が低下するのは「コロナうつ」や更年期ではなく、「かくれ貧血(潜在性鉄欠乏症)の恐れがある。「体内にある鉄の60~70%は血液に含まれるヘモグロビン、30~40%は肝臓や脾臓などに貯蔵鉄として蓄えられています。食事などから得る鉄分の量が不足してくると、貯蔵鉄から不足分を補い、『潜在性鉄欠乏症』となってしまいます。血液検査ではフェリチン値をみていきます」常喜院長は、ささいな体調の異変から病気を見つけるためにも、40代半ば以降はなんでも相談できるホームドクター“かかりつけ医”を探しておくことを勧める。「特にコロナ禍の今は、体調が優れないときに無理に通院しなくても電話やオンラインで相談することもできるので安心できますよ」「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月02日■更年期になると起きる動悸について走った後、久しぶりに身体を動かした後、会議前に緊張しているとき、ホラー映画で恐怖を感じたとき……。誰もが「心臓ドキドキ・脈打つ」感覚を感じます。思い出すことができませんか?これは、心拍が交感神経と副交感神経からなる自律神経によってコントロールされているためです。不安や緊張などを抱えたストレス状態にあるときは、交感神経が活発になり動悸を感じやすく・呼吸は浅くなります。逆にリラックスしているときには、副交感神経が活発になり、動悸はしにくく・呼吸は深くなります。一方で、何も特別なことがないのに「心臓がドキドキする」「心臓が脈打つ」「胸に違和感がある」と感じる症状を「動悸」といいます。つまり、いつもは意識することのない心臓の拍動に違和感をおぼえたり、強く・早く感じたりする症状です。場所やシーンも問わず寝ているときに症状が出るケースも……。■どうして更年期になると動悸が出るようになるの?更年期で動悸が出る原因としてはっきり分かっているわけではありませんが、原因として考えられているものをご紹介します。動悸の原因その1.更年期障害などによるホルモンバランスや自律神経系の乱れ更年期の時期では、卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなります。女性ホルモンは脳の視床下部によってコントロールされています。そのため、いつもより体内の女性ホルモンが減ったとき、視床下部は「女性ホルモンが減った」という情報をもとに女性ホルモンをいつも通りに出させようと信号を送ります。しかし、いくら信号を送っても卵巣からは上手く女性ホルモンを作り出すことができません。この変化に、視床下部はパニックに陥ってしまいます。視床下部は、女性ホルモンだけでなく、自律神経や免疫系の信号も送る仕事があるため、パニックを起こした状態になると、そちらにも影響が出てきます。先ほどのご紹介した通り、自律神経は交感神経と副交感神経のふたつからなり、以下のような影響があります。動悸と感じるのは、交感神経の方に偏ったときです。更年期となったときは、通常は何かあったときに交感神経に偏るものが、何も特別なことがないときに交感神経の方に偏りやすい状態といえます(ストレスや社会的、環境的な要因も関係していると言われています)。そのため「自律神経失調症状」として動悸や息切れなどの症状が引き起こされてしまうのです。動悸の原因その2.不安神経症やうつ病などの精神的な要因精神的なストレスが蓄積されることでストレスホルモンが増加したり、自律神経が乱れて不安に感じたりすると普通に打っているはずの心臓の鼓動を「大きく感じさせてしまう」ことがあります。更年期の時期は仕事や家庭でもストレスを感じやすく、また抑うつ感、いらいら、不安感など精神的な症状を感じる方も多いです。もしも、動悸が起こる場面が、「悩み事をモヤモヤと考えてしまっているとき」「苦手な場所や人間関係の中にいるとき」「緊張する場面にいるとき」などのような場面であったら、それは精神的なものも原因となっているかもしれません。■動悸の予防にできること自分でできることとして、日頃からリラックスしたり、ストレスや疲れを溜めないようにしたりすることが、交感神経ではなく副交感神経に偏らせることとなり、更年期で感じられる動悸の予防につながります。①適度な運動運動によって心臓や肺を健康に保ち、運動不足による動悸や息切れの予防にも繋がります。ストレス解消や質の良い睡眠、脳の活性化など、良い効果がたくさんあります。②健康的な食事もちろん、食事も大切です。バランスよく健康的な食事を心がけたいですね。③質の良い睡眠睡眠も大切に。睡眠時間の確保が難しい場合は、寝る前のストレッチ・スマートフォンは使わないこと・寝る2〜3時間前までの夕食などで、睡眠の質を上げるという方法もあります。④深呼吸・マインドフルネス深呼吸の中でも、「腹式呼吸」にはよりリラックス効果や自律神経を整える効果があることが分かっています。たくさんある呼吸法の中から、「4-7-8呼吸法」をご紹介します。一緒にトライして見ましょう !1:息を完全に吐き切ります。2:鼻から息を吸いながら4つ数えます。3:息を止めて7秒数えます。4:8つ数えながら息をゆっくり吐き出します。これを2〜4回繰り返します。行ってみて、いかがでしたか ?あなたの日々の意識が、感じている症状を楽にしてくれるかもしれません。■病院に行くとしたら ?動悸には、更年期だからこその原因の他にも、さまざまなものがあります。ここでは、あなたの「動悸」の原因をはっきり突き止めることはできません。ですので、可能であれば病院に行き、検査を受けていただければと思います。ここでは、病院への行き方についてご紹介していきます。ステップ1心臓や肺など呼吸・循環器系の病気がないか、まずは呼吸・循環器内科を受診して検査をしましょう。甲状腺疾患の可能性もあります。受診された医療機関でご相談ください。ステップ2ステップ1で、心臓や肺など呼吸・循環器系の病気ではないことが分かったら、ストレスの影響や精神疾患などがないか、精神科や心療内科などの医療機関で相談してみましょう。産婦人科外来もしくは更年期専門外来にて対応が可能です。■その他が原因の場合も更年期だけでなく、複数の原因が関係してくることもあるので、ぜひ一緒にチェックしてみてください。その他の原因その1.心臓の拍動の異常によるもの心拍数が急に速くなったり遅くなったりするなど、心臓のリズムが乱れたとき、または心臓の収縮力が強まったときに、動悸として感じられます。心臓の病気(不整脈や心不全など)が隠れていることがありますので、胸の痛みがともなう場合や呼吸困難もしくはふらつきがある際は、医療機関へのご相談を検討してください。その他の原因その2.貧血血液に含まれる赤血球の成分である、ヘモグロビンが不足することで、「動悸」「息切れ」「めまい」などの症状が現れやすくなります。また、その前段階となる「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏症)」でも、身体に必要な鉄分が不足してしまうことで、さまざまな不調を感じることがあります。その他の原因その3.バセドウ病バセドウ病が原因で起こる動悸は、手の震え・体重減少・発汗多量・頻回の便・疲れやすくなる、などの症状 をともないます。その他の原因その4.肺の疾患による酸素不足慢性の肺の病気が進行するにつれて徐々に動悸も現れてくることがあります。他にも、「蜂に刺される」「薬の副作用による急性の重症アレルギー症状」「ぜんそく発作」「食中毒」「熱中症などによるひどい脱水」「急性アルコール中毒」など、動悸の原因は本当にたくさんあります。あなたはどれが当てはまりますか?ひとつだけとは限りません。年齢に合わせた変化以外にも思い当たるものがあったら、それだけ対策できることの幅が広がるということですよね。その中で、背景に重大な病気が隠れている場合があることを忘れてはいけません! もし動悸で悩んでいたら、まず最初に身体の病気について検査をすることがおすすめですよ。医師監修プロフィール院長南 真実子祖父や父が産婦人科医であったことから医師を志し、自身も大阪医科大学医学部へ進学。卒業後、初期研修を経て大阪医科大学産婦人科教室に入局。主に腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。検診業務にも従事し、マンモグラフィー読影認定医を取得。女性がいつまでも健康で美しく輝いていられるよう、さらなる高みを目指して、美容医療、アンチエイジング医療を行う。大手美容クリニックで活躍後、2017年に大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療を行っている。
2020年09月01日43歳を過ぎたころから目がかすむようになり物が見えにくくなりましたが、眼精疲労だと思い気にせずにいました。しかし、家族に老眼だと指摘されてから眼科に行き、実際に老視(老眼)だと診断されました。ここでは私が実際に経験した老眼の症状と病院で受けた老眼の検査についてお話しします。眼精疲労と思い込んでいた時期目がおかしいなと気が付いたのは、少し前に婦人科で軽度の更年期障害を診断されたあとに症状がかなりラクになり、以前のような生活に戻りつつあるときでした。今までの分も取り返そうと、躍起になって仕事や家事をする毎日。目が疲れているとは感じていましたが、「仕事だし1、2日休めば良くなるでしょう」くらいの軽い気持ちもあり気にしないようにしていました。しかし曇りの日や夜間などの室内が暗いとき、物がかすんでいてよく見えないこともありました。それでも老眼とは60代くらいからなるのだろうと勝手に思い込んでいたため、自分が老眼だとは夢にも思いませんでした。家族に指摘され初めて目の異変に気が付くいつしかかすみ目で物がよく見えない状態も、私のなかでは当たり前になってきていました。そのうちに無意識ですが、字を読む場合にはスマホやプリントを離して読む癖が。夫から「とうとう君も老眼じゃないの」とからかわれたときには冗談だと思い、本気で笑い飛ばしていました。また、母が老眼鏡をかけ手元のパッチワークを縫っているのを見て、「老眼で大変ね」と本気で心配していたのもこのころです。しかし、母の何気ない「あなたも老眼よ、だって目を細めたり字を読むときの表情なんて私とそっくりよ」と言われたことにより、自分の目は疲れ目ではないのかと初めて気が付きました。眼科のホームページなどを見ると、確かに40代から老眼が始まると書いてあります。今まで疲れ目だと勝手に思い、気にしていなかった加齢による視力の衰え。それが自分の目の前に既に迫っていたという事実は、更年期障害がやっと改善してきた私にとって新たな心配の種になっていました。更年期障害で気付いた受診の大切さ私は病院というものがもともと苦手でした。けれども更年期障害を経験し、病院で診断を受け治療をおこなった結果、うそのようにその症状が改善したことから病院を信頼するようになっていました。そこで眼科を受診することにしました。眼科では簡単な問診のあと、視力の測定、眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)、近見視力検査をおこないました。検査の結果、何も異常がなく、「老視(老眼)」という診断が下されることに。医師がおっしゃるには、老眼とは病気ではなく、水晶体と言われるカメラではピントを合わせる部分が加齢により硬くなりうまくピントが合わなくなるため、目がぼやけたり、かすんだりするそうです。医師の診断と説明を聞いてから老眼鏡を買いに行きました。老眼鏡もかなりオシャレなものもあり、種類も豊富なので今ではファッションの一部として気に入っています。まとめ夫や母に指摘されるまで、自分が老眼だとはまったく思っていませんでした。目のかすみや部屋が暗くなると物が見えなくなるのは、すべて眼精疲労のせいだと思い込んでいた私。医師の診断により老眼だと指摘されるまでは、40代で老眼になることは考えてもいませんでした。老眼により目がかすむのは時々つらいですが、今は老眼鏡もさまざまなデザインや色のものが多く、手ごろな価格で手に入るため、自分的にはオシャレの一部として定着しています。老眼は改善しませんが前向きに老眼鏡選びなどを楽しみ、うまく付き合っていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年08月26日更年期の症状のなかで私を最も悩ませているのは、場所も時間も選ばず、急に滝のような汗が流れてきてとても不快なホットフラッシュです。仕事中も、友だちとごはんを食べているときも、いつその症状に襲われるかと常にドキドキしていて気の休まることがありません。今回は私のホットフラッシュの体験談をご紹介します。突然襲ってくるひどい暑さと大量の汗!もともと健康で、過去に大きな病気になったこともなかったのですが、3年前に50歳で閉経してから更年期の症状に悩まされるようになりました。特につらいのがホットフラッシュです。先輩の女性からホットフラッシュの症状について聞いてはいましたが、これほどつらいとは思いませんでした。私の場合は、前触れもなく異常なほどの暑さとサウナに入っているときのような大量の汗が襲ってきます。一番困るのは、仕事でお客様を訪問しているときにホットフラッシュの症状が現れるケースです。汗拭きタオルを常備していないと、書類の上に汗がしたたり落ちてしまうほどの状態に。夏場であれば私の状態を見て、お客様が冷房を強くしてくれることもありますが、冬場でも同じように汗だくになるのでとても恥ずかしい……。ホットフラッシュの症状は、だいたい5~10分程度で収まりますが、その時間がとてつもなく長く感じられます。このような状態が半年ほど続き、とても厳しかったのでなんとか症状を緩和できる方法はないかと模索し始めました。いろいろ試した結果、産婦人科を受診更年期についてネットや雑誌で調べて、症状緩和に良いといわれているものをいろいろ試してみました。大豆イソフラボン、豆乳、ホルモンバランスを整える女性保健薬、50代からのサプリメント……。しかし結局、どれもほとんど効果がなく、途方に暮れました。そんなとき、会社の先輩の奥様から「産婦人科を受診してみたら?」とアドバイスされたのです。その方は医療従事者で、更年期の症状で産婦人科にかかるのは珍しいことではないと教えてくれて、目からウロコ!でした。何しろ私はずっと健康だったので、更年期という一時的な状態で病気でもないのに産婦人科に行くという選択肢はまったくありませんでした。それどころか、産婦人科を受診するのは妊婦さんか婦人科系の病気の人という勝手な思い込みをしていたくらいです。しかしアドバイスを聞いて、家の近所の産婦人科を受診してみようと思い、ドキドキしながら訪問。待合室には若い妊婦さんに混じって、私と同年代と思われる女性が数人いたため、なんとなく安心して順番を待つことができました。医師から更年期障害のお墨付きをもらう私が悩んでいる症状を説明すると、医師は「典型的な更年期障害の症状ですね」と一言。そして、更年期障害は時間が解決してくれるので、不快な症状がこの先一生続くわけではないこと、今は飲み薬、貼り薬、塗り薬、注射などいくつか良い薬があることをやさしく説明してくれました。その上で、1~2カ月に1度打てば良いだけの注射がラクだとすすめられたので、アドバイスに従い「ダイホルモン・デポー注」という注射を打ってもらいました。接種後、2~3日は特に変化がないように思いましたが、5日後くらいからはホットフラッシュの症状が大きく改善してびっくり! たまにカーっと暑くなることはありますが、したたり落ちるような汗がなくなったのです。この注射の効果は抜群で、うれしくて涙が出そうになりました。ただ医師の説明によると、「ダイホルモン・デポー注」は定期的に接種する必要があり、副作用として子宮がんなどの発生率が高まる可能性があるそうで、できれば2カ月は間を空けたほうが良いといわれました。今は医師の指示に従い、2~3カ月に1度注射を打ってもらい、年に1度は子宮がん検診を受けるようにしています。まとめサウナに入っているかのような汗に苦しみながらホットフラッシュの症状に耐えていましたが、産婦人科の医師が言うように、今は「我慢しない更年期」という観点で新しい治療法が存在することを知り、私としては受診して本当によかったと思っています。また、更年期の症状に直面しているというのはなんとなく恥ずかしい気がして隠そうという意識が働いていましたが、周囲の人に自分の状況を伝えることで、思いもしないところから適切な情報やアドバイスをもらえるものだなということも実感しています。産婦人科のドアをたたくように背中を押してくれた先輩の奥様に心から感謝しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年08月17日更年期を迎える45~46歳ころから急に抜け毛・薄毛が気になるようになりました。これほど急激に起こるとは予想もしておらず、一時はとても悩みました。しかし私の場合、これらに対するストレスを解消することで薄毛の進行を止めることができたのです。今では髪にボリュームが出てくるまでに改善した体験談を紹介します。恐ろしくなるほどの抜け毛におびえた日々私はもともと髪の毛が太く多いタイプでした。しかし、45~46歳ごろから急激に抜け毛が目立つようになったのです。シャンプ-のときに指に驚くほど抜け毛が絡まったり、普段でも髪をかき上げるとパラパラッと抜け落ちるといった具合でした。その結果、自分でもはっきり確認できるほど短期間に髪のボリュームが減っていきました。髪が長いと抜け毛も多く感じられショックが大きいため、思い切って短めにカットしました。すると髪自体も細くなりコシがなくなってきたので、全体がペッタンとしたイメージに。そして、いつも抜け毛が気になっていたせいか、朝起きると髪がすべて抜けていたという悪夢を何回か見たこともありました。美容師さんにも相談しましたが、やはり更年期に入りエストロゲンが低下することで急激に薄毛になる女性もいるとのこと。そんな状態でなんとかしなければと思うようになったのです。もしかしたらストレスが原因かも?だんだん心が折れそうになり、まず考えたのが髪専門クリニックでの治療でした。しかし、料金が高いというイメージがあり、あまり積極的になれませんでした。そこで敵を倒すにはまず敵を知ることが大切だと考え、ネットや本で原因を調べました。その結果、遺伝、更年期などによる女性ホルモンの低下、シャンプー剤やシャンプーの方法の問題。さらに、食生活、睡眠、血流、ストレスなどさまざまな要素が深くかかわっているようでした。自分なりに改善できることはすべて実践してみようと思いましたが、シャンプー剤をはじめ食生活、睡眠、頭皮マッサージなどは自分なりにどれもこだわって、すでに実行していたことだったのです。遺伝や女性ホルモンの低下などに対しては簡単に自分で改善することはできません。ただ、ストレスという言葉がやけに気になりました。私にとって抜け毛・薄毛の悩みはとても大きなストレスだと感じていたからです。とはいっても心のコントロールは簡単ではありません。しかし、このストレスを解消する努力をしてみようと考えたのです。ストレスの解消は意外なことだったストレス解消のためアロマオイルを利用したりいろいろ試してみましたが、抜け毛・薄毛に対する不安や恐怖は根本的なところを解決しない限り解消されないのだと感じました。そこで自分は何がそんなに不安や恐怖を感じているのかということを自問自答したのです。結局、私の不安や恐怖は髪が薄くなった自分の姿に対してだということに気付きました。そこから発想をガラッと変えて、気に入った部分ウィッグを使ってみようと思ったのです。現在の技術は非常に進んでいるため、とても自然にボリュームアップをすることができました。すると今まで家に閉じこもりがちだった私が、外出したいと思うようになったのです。そして抜け毛・薄毛に対する不安や恐怖はどんどん消えていき、「もし全部抜けたって、どうってことないわ」という気持ちにまでなれました。すると、1カ月ぐらいの短期間で抜け毛が急激に減りました。抜け毛に対するストレスがより抜け毛を加速させていたようです。それから3年ほどたち、現在では抜け毛はまったく気にならないレベルとなり、髪のボリュームも出てきて部分ウィッグが必要なくなってしまいました。まとめ今回のように更年期に起こる女性ホルモンの低下は特に異常なことではないそうです。そして、それに伴ういろいろな症状に対してもあまり不安を持つと、逆にその不安で押しつぶされてしまい、実際に体調の変化も出てしまうことがあると痛感しています。今まで私はストレスというものを「気の持ちよう」と軽視していましたが、今回のことで体にも影響を及ぼすものだということも学びました。そして、ガラッと発想を変えることでストレス解消ができることも知ったのです。これからも更年期でいろいろな変化が出ることもあると思いますが、それは自然の流れと受け止め発想を転換しながらうまく乗り越えていきたいと考えています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年08月12日私は学生のころからコンタクトを使用していましたが、1年ほど前から使用中の違和感やトラブルが度々起こるようになりました。その原因には、更年期や老化が深くかかわっていると眼科で診断されました。今はさまざまな面から、この状況をうまく乗り越えています。そんな私なりの乗り越え方を紹介します。度重なる目の違和感や痛み私は中学生のときから視力が0.1以下だったこともあり、ハードコンタクトをずっと使用していました。コンタクトを外さずにうっかり寝てしまったときなどは眼球に傷がつき、激痛で病院に飛び込んだことも。また、風の強い日などは細かい砂ぼこりが目に入り、やはり眼球を傷つけてしまうこともありました。しかし、それは多くても年に1回程度で常時起こることではありません。ところが1年ほど前からコンタクトを使用するとゴロゴロしたり違和感があったり、眼球が傷ついたときのような痛みを感じたりするようになったのです。痛みがひどくなって眼科に行くと眼球に傷がついていると言われ、症状が軽いときは処方してもらった抗生剤が入った目薬を差し、痛みが取れるまで数日コンタクトをお休みしていました。しかし、痛みがなくなってコンタクトを使用すると、すぐにまたチクチクと痛くなってしまうということの繰り返し。揚げ句の果てには裸眼のときでも同じような症状が起きるようになったため、何が起こっているのだろうと不安に思い眼科医に相談をしました。医師から出た言葉は更年期と老化!眼科医に相談したところ、カルテに書かれた私の年齢を確認して出た言葉は更年期でした。そして、このような連続的なトラブルの原因はドライアイだろうと診断され、更年期や老化が深くかかわっていると言われたのです。エストロゲンの分泌が低下すると目の粘膜細胞が減少し潤い不足が起こり、それが原因でドライアイになるという説明を医師から受けました。更年期が目にまで影響があるなんて、自分としては初めて聞いたことだったのでとても驚いてしまいました。また、このような医師の話から、更年期であっても老化であっても、40代後半の私がドライアイを発症することはまったく不思議ではないことがわかったのです。そしてこのとき、しっかりと自分の年齢と向き合うことが更年期をうまく乗り越え、年齢を受け入れるために必要なことなのだと考えました。生活習慣の改善と眼鏡にチャレンジ眼科で今の私の状況を診断してもらったことで、これからはできるだけ目をいたわり、この状況をうまく乗り越えようと決心しました。このままコンタクトを続けてもトラブルが起こりやすいため、まずコンタクトをやめて眼鏡にしたのです。今まで人前で眼鏡姿を見せなかった私は、眼鏡をかけることに強い抵抗がありました。しかし、おしゃれなものをいくつか購入し服に合わせて眼鏡を楽しむようにしました。一方で、エストロゲンの分泌を増やす方法の1つであるホルモン治療に関しては、以前子宮筋腫の治療をしたときの副作用がつらかったため積極的になれませんでした。そこで、少しでもエストロゲンを増やすために食生活を見直したりサプリを取り入れるようにしました。ほかにも眼科で注意されたパソコンや携帯の見過ぎにも注意し、もちろん眼科で処方された涙と同様の成分の目薬もきちんと差すようにしています。また、夜は私にとって一番の自由時間なので、つい遅くまで本を読んだりテレビを見たりしていましたが、目の健康のために早めに寝ることも心がけています。このようにできるだけ努力をしたこともあってか、今は以前のような痛みが起こることはなくなりました。時々ゴロゴロした違和感やべたつきを感じたときには、洗眼用洗浄液でパチパチと目を洗っていますが、とてもすっきりして良い気持ちです。まとめ更年期が目にまで影響してドライアイを引き起こすとは思ってもいなかったので、医師から診断されたときはとても驚きました。今回のことで自分の気付かないところで、老化が進んでいることも自覚しました。そこで元気な老後を送るためにも更年期の症状としっかり向き合い、ケアしていこうと決心したことが今の安定した状態につながったのではないかと思っています。今はあれほど嫌いだった眼鏡姿にもだいぶ慣れ、自分なりの眼鏡ファッションを楽しんでいます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年08月10日プレ更年期や更年期世代はホルモンバランスの変化から血行が悪くなったり、加齢によって筋力が低下したりして、リンパの流れが悪くなったり体にゆがみが出てきたりすることも。そのため水分や老廃物が体内に滞り、太りやすくやせにくい体になることがあります。そこで産婦人科の善方裕美先生に体内環境を整えて、やせやすく太りにくい体につながる巡りの良い体づくりの方法を聞きました。リンパマッサージで巡りを良くするリンパマッサージには代謝の改善、むくみや冷えの解消、老廃物の排出を促す、疲労や凝りの解消などの効果が期待できます。さらに筋肉がほぐれることで正しい姿勢になり代謝がアップします。リンパマッサージは、下の図の矢印の方向に軽く圧をかけながらやさしくさすりましょう。また、内臓の動きも良くなるので太りにくくなるという効果が出ることも。セルフマッサージでも効果が得られるので取り入れてみましょう。ゆがみを正してスリムな体型をキープ加齢や運動不足、筋肉の衰えで、体のゆがみがどんどん出てくることがあります。ゆがみがあると体型が崩れ、姿勢も悪くなり、それが太りやすい原因になります。特に気を付けたいのは上半身と下半身をつなぐ骨盤のゆがみ。骨盤がゆがんでいると下半身がポッコリ出たり、おしりが大きく平たくなりやすくなります。さらに内臓が下がり内臓自体もゆがんでしまうことが。そうなると代謝機能が衰え、脂肪や老廃物をため込んでしまいます。下記のような習慣がある場合は改善しましょう。・足を組んだりあぐらをかくことが多い・ハイヒールで出かけることが多い・バッグなど重い物を片側だけで持つことが多い・うつ伏せで寝ることが多い・体の重心を左右どちらかにかけることが多い体を温めることで代謝機能をup体が冷え、血流が滞った状態では、必要な栄養や酸素が体のすみずみまで届かず、さまざまな機能が低下します。老廃物も排出できず代謝も低下するため、やせにくい体になるのです。代謝を上げるために冷えを予防する食材を積極的に取り入れてみましょう。根菜類、しょうがや唐辛子、鶏肉、かぼちゃ、玉ねぎなどは体を温める食材です。また冷たい飲み物は控え、温かい物か常温の物を飲むようにしましょう。筋肉は熱産生を持っているので、筋肉量を増やすことも体を温めることにつながります。また筋肉には細い血管がたくさん通っているので、運動して筋肉を動かすと血流も良くなります。日常的に服装などで気を付けたいのは、体表近くに動脈が通っている首、手首、足首を冷やさないこと。また、太ももやおしり、二の腕は大きな筋肉が付いているので温めると全身の血流が良くなります。おなかや腰周りも臓器や器官が集中しているので冷やさないようにしましょう。腹巻きなどで保温しておくと内臓の動きが活発になります。まとめプレ更年期、更年期世代は心身ともに体に変化が現れることが多いので、ダイエットのためだけでなく、健やかな体をキープするためにも自分の体や生活習慣を改めて見直すいい機会かもしれません。リンパマッサージで自分の体を触ったり、ゆがみを改善するために足を組むなどのクセをやめる努力をしたり、体を冷やさない生活を実践してみたり。結果的にやせやすく太りにくい体を作るため、できるものからトライしてみませんか。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
2020年08月06日「寝ることがダイエットにつながるなら、こんなにラクでうれしいことはない」と思いませんか? 実はプレ更年期、更年期世代は良質な睡眠が取れていなくて、睡眠不足から太りやすい体になっていることも考えられます。では良質な睡眠ってどんな睡眠なのでしょうか? 産婦人科の善方裕美先生にダイエットにもつながる良質な睡眠の取り方を聞きました。睡眠時間が短いと太るの?ただ眠るだけでもカロリーは消費されるものですが、寝ている時間が短いとカロリーがあまり消費されず、そのまま蓄積されていきます。7時間以上の睡眠が適切ですが、プレ更年期、更年期世代以降は量より質ともいわれており、良質な睡眠が求められます。翌朝、すっきりとした熟睡感があり、倦怠感や意欲減退、食欲低下などの不眠症の症状がないようなら良眠と思って良いでしょう。しかし、睡眠不足(4時間未満)の場合、食欲増進のグレリンというホルモンが増え、高カロリーの食べ物を食べたくなる傾向があり太りやすくなることがわかっています。睡眠は体を休めるだけではなく、基礎代謝を高め、心身をリセットし、自律神経のバランスも整えるという働きがあります。このような体の修復がされやすいといわれているのが22時~2時。この時間に眠っているのが理想的です。良質な睡眠でやせやすい体づくり良質な睡眠を得るためには、夕食は消化に時間がかかる脂質や糖質を控えめに、寝る2~3時間前まで済ませましょう。寝る直前に食べると眠っている間も内臓で消化活動がおこなわれるため、眠りの質を下げてしまいます。入浴は寝る30分から1時間前に済ませ体を温めておきます。体が温まった状態からだんだん冷えていくことでスムーズに睡眠モードに入れます。また、寝る直前はスマホやパソコンのブルーライトを浴びるのはNG。光の刺激は体が夜になったことを認識できず目が覚めてしまいます。睡眠前にはストレッチをストレッチは日中の凝り固まった筋肉をほぐし、体をリラックスさせます。寝る前は腕を回したり伸ばしたりする簡単なストレッチを、布団に入ってからは深呼吸をしながら両足首の曲げ伸ばしをおこなってみましょう。副交感神経が優位になり気持ちよく寝られます。まとめ睡眠の質も加齢とともに低下する傾向があります。だからこそ就寝前の生活習慣を見直して、スムーズに入眠し熟睡感がある良質な睡眠を手に入れるのが大切です。毎日のちょっとした心がけで続けられることもあると思いますので、早速実践して、やせやすい体を手に入れませんか。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
2020年08月05日ダイエット中でも、友だちとの付き合いや気分転換にお酒を飲みたくなることはあるでしょう。我慢は長続きしませんし、楽しい時間や気分転換はプレ更年期、更年期世代にはダイエットよりも大切かもしれません。そこで産婦人科の善方裕美先生にじょうずなお酒の飲み方を聞きました。ダイエットに影響が出にくい飲み方を覚えて、楽しい時間を過ごしましょう。お酒を飲むと太るの?アルコール自体は1gあたり7kcalで、脂肪として蓄えられることはほとんどありません。ですが、飲み過ぎるとアルコールの代謝に消化酵素やエネルギーを使ってしまい、一緒に摂取したおつまみの脂質や糖質が代謝されずに残り、蓄えになってしまいます。それが太る原因になります。お酒自体の糖質量がダイエットに影響大アルコールは原料や作り方によって糖質量が変わり、ビールや日本酒は糖質を多く含む原材料が使われ、製品にも糖質が残るのでダイエット中には控えたいお酒と言えます。ウイスキーや焼酎は蒸留酒で糖質が含まれていないため、太りにくいといわれています。飲むお酒の種類と量を考えてお酒を飲むときは種類と量を考えれば、ダイエットにあまり影響が出ずに楽しむことができます。お酒は蒸留酒を選び、割り物に甘いジュースなどを使わないのが鉄則です。●OKなお酒ハイボール(ジンジャーエールやコーラ割りはNG)ウイスキー(ロックや水割りで)焼酎(割り物は砂糖が入っていないものに)ジン(ソーダ割りはOK。でもトニックウォーターは砂糖が含まれるのでNG)ウォッカ(割り物は砂糖が入っていないものに)ワイン(白は糖質が多いので飲むなら赤を2~3杯)まとめ飲み過ぎは厳禁ですが、無理にやめる必要はありません。ダイエットに影響が出ないお酒を選び適量を飲むようしましょう。おつまみはチーズなどのタンパク質やサラダがおすすめです。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
2020年08月04日発達障害当事者との対談連載、スタート発達障害を描いたドキュメンタリーCM「見えない障害と生きる。」でプロデューサーを務めた東海テレビの桑山知之が聞き手となり、さまざまな発達障害の当事者と対談する連載がスタート。連載初回は、このCMにも出演したラッパー・GOMESSを取材し、「家族と発達障害」について語ってもらった。10歳の冬、診断は高機能自閉症…あだ名は“障害者”GOMESSが初めてパニックを起こしたのは、地元のバザーに家族で行ったときのことだった。楽しむ母や姉を横目に公園でうたた寝をしていたところ、ふと首に違和感を覚えた。毛虫だった。GOMESSは、毛虫が大の苦手だった。我に返ると、パニックを起こしたGOMESSは母親によって強く抱きしめられていたという。後日、家族に連れられ赴いた精神病院で、高機能自閉症という診断を受けた。その後、症状が悪化するのを見かねた母は、小学5年の春、担任教師に相談した。自閉症とはどういうものか、子どもにも分かるような資料が朝の会で配られた。「それが成功する可能性もあったと思うんですよ。でも僕の場合は違って。陰で言われてたのは、障害者とか、野獣とか、エイリアンとか……。どんどん学校に行きづらくなりました」そこから5年間にわたり不登校、引きこもり生活を送ったGOMESS。今でこそ母の支えや頑張りが痛いほど分かるものの、当時は「お母さんが余計なことをしたから」と責めてしまったと振り返る。しばらくは母もなんとか学校に行かせようとしたが、GOMESSは強く抵抗した。「本当に悪いことなんですけど、すぐに死をほのめかしてたんですよ。『そんなに言うんだったら学校に行くフリして死ぬけどね?』とか。『生まれてこなきゃよかった』とか、お母さんに直接言わなくてよかったようなこともいっぱい言いました」3歳上の姉とは、自身が引きこもる前はケンカもしていたが、やがてほとんど会話もなくなった。避けられていた。「ずっと部屋で暗い顔してる弟は嫌だったんじゃないですかね」。Upload By 桑山 知之担当医「この子にはできないことがある」親が考える“正規ルート”からの脱却静岡県内の精神病院で診断を受けたGOMESS。代表的な楽曲の一つ『人間失格』にも登場する当時の担当医師“カゲヤマ先生”のある言葉で、家族の接し方は変わっていったという。「カゲヤマ先生がいなかったらうちの家庭はダメだったと思います。お母さんたちに『この子にはできないことがあります。それはできるものじゃないです。無理なものは無理。それをきっぱりと親が諦めてください』と言ってくれたんですよ。そこから僕の生活が楽になりましたね。文字が読めないのも、頑張って読めと言われなくなりましたし、ひどい偏食も理解してくれるようになりました。いつかカゲヤマ先生にお礼を言いたいんですよね」言うなれば「お父さんはスポ根の熱血系で、お母さんは知性と優しさ」だという両親。どちらかが叱るときは、もう一方が必ず優しく包み込んでくれた。特に母は、海外の和訳本を取り寄せるほど発達障害に関する本を読み漁るなど、息子について理解を深めようと努力を惜しまなかったという。GOMESSは「親がしてくれたことはすべて自分のことを思っての行動だった」と当時を振り返りながら、「子としてはすごく理想の両親」と誇らしげに語る。「親が予定していた我が子の“正規ルート”みたいなものからの“外れ方”ってすごく大事だと思うんです。一番まずいのは、子どもが何もしなくなること。どんな形であれ、ポジティブな気持ちで何かやろうとしていることがあるんだったら、止めない方がいいと思います。ポジティブな気持ちを何かに向けてることってけっこう奇跡だから、その奇跡的なポジティブは守ってあげてほしい」進学や就職など、親が思い描く「理想」は少なからずある。しかし、それは必ずしも我が子を幸せにするとも限らない。引きこもっている間も呆けるだけでは退屈だったGOMESSは、親に見守られながら、とにかく熱中できるものを追い求め続けたのだった。Upload By 桑山 知之教科書は読めないが、五線譜は読める色んなものに熱中していく中で、「音楽」へと到達するまでにそう時間は掛からなかった。ワールドミュージックを聴けば、ラテンのリズムについて母に力説していた。文字が読めないゆえ、教科書は読めなかったが、五線譜はすぐに読めるようになった。気づけば自ら音楽を作るようになっていた。「(親としては)本当は学校行かないにしても義務教育で習うものくらいは勉強してほしかったんだと思いますけどね。これだけ熱心にやってるんだからいいか、みたいな。僕は“プレイ”よりも“クリエイト”の方が好きだから、毎日毎日色んなことをクリエイションするようになって。その中で音楽が一番ハマりました」ここでもう一つエピソードがある。「音楽に勉強的だった」頃、ゲームにも没頭していた。裕福な家庭ではなかったため、買ってもらえたのは中古で300円ほどのスーパーファミコンのソフト『RPGツクール2』。その名の通り、命令や画像・音楽を組み合わせ、オリジナルのロールプレイングゲームを作るゲームで、GOMESSはPC版も含めこのシリーズをやり込んだ。そこで音楽素材のため、曲を作り始めたのだという。結果、自作のRPGは完成しなかったが、サウンドトラックはできていた。「親がゲームを止めないでくれたんですよね。それは大きかったですね。だからポジティブな気持ちで何かやってるときは、そういう何かが生まれることがある」姉が好きだというモーニング娘。のCDも借りて聴き、衝撃を受けた。「これめっちゃファンクじゃん!すげぇかっこいい!」と、インストゥルメンタル版のテンポを遅めてビートを乗せ、ラップをする。自然とサンプリングもこなれたものになっていた。Upload By 桑山 知之家族が疲弊…ラップが人生を見つめ直すきっかけに献身的に我が子を見守り続けた親だったが、自分を責め、時に精神的に病むこともあったという。「何年も何年も手を尽くしてくれた結果、頑張った末ですね。俺もズカズカとお母さんに言っちゃうから、お母さんは自分を責め続けちゃって。お母さんが僕よりも程度のひどい引きこもりになりました。部屋から出てこないみたいな。台所とかでたまたま会って、目が合うと下向いてすぐに速足で自分の部屋に帰っていって、扉をバンと閉めるみたいな」当時は自分が正気を保つのに精一杯で、家族に支えられていることに気付いていなかった。ラップを通して、いつしか自己を客観的に見られるようになった。「CDデビューをしたり、テレビに出たり、ライブをしたりするようになってから、精神的自立が始まったのかなと思うんですよね。その辺から少しずつ。歳で言えば18・19歳から20・21歳にかけての4年間くらい。僕にとって過去の清算じゃないですけど、こういう恩恵を受けていたんだなとか、一つひとつ噛み砕いていく時間だったなと思います」第2回『高校生RAP選手権』で準優勝を収め、世間からの注目が彼に集まる中で、姉も存在を認めるようになっていた。家でブツブツとラップをしていた引きこもりの弟が、「お姉ちゃんにとっても、ようやく人として接する価値のある人間になれたのかな」と感じた瞬間だった。Upload By 桑山 知之家族を幸せにするために、僕は幸せにならなきゃいけない自身の人生は「みんなのおかげで運良く素敵になった」と語るGOMESS。一方で、母から「私があなたをフツウに産んであげられなかった」と、我が子に対して罪を感じていることを吐露されたこともあった。自分にできることは何か。答えは明確だった。「手間暇かけて全力注いで頑張って育てた息子が人様の役に立つっていうのは、きっとすごくお母さんにとって誇らしいことの一つだと思うから、実際“罪滅ぼし”はできないにしても、何かお母さんのためになると信じてやっているんです」GOMESSは、ラッパーとしての現在の活動について「罪滅ぼしみたいな気持ち」と表現する。「だから、僕は幸せにならなきゃいけないんだなって。僕が幸せになれば、お母さんが感じてきた罪悪感は消えるんじゃないかなと思うんですよね」Upload By 桑山 知之GOMESSがCM「見えない障害と生きる。」で書き下ろした楽曲『COMMON』は、Apple Musicなどで近日配信予定。本連載では、第2回以降も桑山知之が見えない障害のある人を取材し、社会で生きる上でのヒントを探っていく。平成元年愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学経済学部在学中からフリーライターとして活動。2013年に東海テレビ入社後、東京支社営業部を経て、報道部で記者/ディレクター。2018年から公共キャンペーンのプロデューサーとして「いま、テレビの現場から。」や「見えない障害と生きる。」、「この距離を忘れない。」といったドキュメンタリーCMを制作。主な受賞歴は、日本民間放送連盟賞CM部門最優秀賞、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSゴールド、JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール経済産業大臣賞、ギャラクシー賞CM部門優秀賞など。・2019年 日本民間放送連盟賞 CM部門 最優秀賞・2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS フィルム部門Aカテゴリー ACCゴールド・第58回JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール 経済産業大臣賞・第57回(2019年度)ギャラクシー賞 CM部門 優秀賞取材・文:桑山知之取材協力:若者支援ネットワーク研究会in東海公式サイト
2020年08月03日更年期と上手く付き合っていくために「更年期の症状は人それぞれ」辛い症状を感じていても、これは本当に更年期の症状なの? と悩んだことはありませんか?もしも、心身の不調に困っているなら、この記事を読むことであなたに合った改善方法のヒントを見つけられるかもしれません。「更年期障害」とは、更年期の症状を抱えながら、日常生活に支障をきたす状態のこと。12カ月以上生理がこなくなると閉経となりますが、閉経を挟んで前後5年ずつ約10年ほどは、少しずつ生理や体調に変化が出てくる「更年期」の時期です。更年期の症状で一番の悩みは「疲れやすさ」更年期障害の症状で辛い思いをしているのは、あなただけではありません。25%以上の女性は、「疲れやすさ」「肩こり」「頭痛」など、たくさんの症状を実感しています。参考:ドコモ・ヘルスケア株式会社(以下ドコモ・ヘルスケア)2018年8月働く女性の更年期症状について調査結果より特に多い症状は、「疲れやすさ」。90%の女性が抱える悩みです。同世代のほとんどが抱える悩みであると考えると、なかなか多いですよね。疲れやすさがあると、デスクワークなど仕事をするときやスポーツをするとき、家のことをするときなど……あらゆる生活シーンの中で辛さを感じます。ただし、更年期を生きるすべての人が疲れやすさで悩んでいるわけではありません。その症状は人それぞれ違います。「肩こりと腰痛がひどいなぁ」「ほてりと汗をかくことが大変」「めまいや頭痛が辛いなぁ」などなど。不調の症状には個人差があります。あなたは、どの症状を一番に感じていますか?更年期症状の原因は、ひとつじゃない更年期障害による不調には個人差があるとお伝えしましたが、その原因にもさまざまな要素が存在し、複雑に絡み合っているのです。どの症状を一番に感じているかは、どの原因に強く影響されているか? ということに繋がってきそうです。「原因」は、大きく3つ。それぞれの概要を今から紹介していきますが、症状に個人差が生まれるのはこの3つの原因が複雑に絡み合っているから。「私はこのくらいの症状だったから、あなたも仕事ができるはず」「私はこんなに辛かったけれど、どうしてあの人はあんなに元気なんだろう?」と同じ“女性”でも相互理解が及ばないことがあるのはこのため。もし、辛い症状に悩んでいる人をみたら、自分とは違う原因を抱えているのかも……。更年期の不調原因その1.身体的因子閉経する数年前から女性ホルモンであるエストロゲンは大きくゆらぎ、閉経とともに急激に減少します。のぼせなどの症状がなぜ生じるのかはっきり分かっているわけではありませんが、エストロゲンを投与することで症状が改善することが分かっており、エストロゲンの急激な減少が更年期症状と深く関わっていることは明らかです。更年期の不調原因その2.心理的因子更年期障害は一種のストレス性疾患とも考えられています。その人の性格や、仕事、家庭などにおける生活環境でのストレス。例えば、几帳面、真面目、穏和、責任感が強い、内向的、自責的、犠牲的など。その人の考えの特徴が症状に影響してきます。更年期の不調原因その3.社会的因子家族の問題(夫、子ども、母、嫁姑など)、親の介護、職場での立場、知人の病気など。この時期に生じやすい対人関係や家族の問題なども、更年期の症状に影響しています。更年期の症状を改善する方法更年期の症状を改善する方法もたくさんあります。多くの場合には、「生活習慣の改善」や「心理療法」を試み、それでも改善しない症状に対して「薬物療法」を行います。【生活習慣の改善】食事は、バランスのとれた食事を摂ることと、野菜・果物から必要な量のビタミン類をとることが大切です。また、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをしてくれる「大豆イソフラボン」が含まれた食品も積極的に!(大豆イソフラボンを多く含む食品:納豆、豆乳、豆腐、油揚げ、きな粉、味噌など)また、定期的な運動も大切です。運動は、ストレス解消に効果的であり、気持ちを前向きにする効果があります。厚生労働省の健康づくりのための身体活動基準2013では「息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行う」という運動の基準があるので、ひとつのポイントに。運動の種類は、ボウリング、社交ダンス、ゴルフ、ピラティス、ウォーキング、犬の散歩などが基準になっているので、通勤時間やお買い物の時間での歩く時間も十分な運動に含まれます。【心理療法】多くの人が抱えるストレスや心配事、問題が複雑に絡まっているため、メンタル面の不調のために、適切な薬物療法とともに、カウンセリングや心理療法が必要になる場合があります。【薬物療法】薬物療法は、「ホルモン補充療法(HRT)」「漢方薬」「向精神薬」を使うことが多いです。ホルモン補充療法(HRT)は、卵巣機能の低下により不足するエストロゲンを薬で補う治療法です。ほてり・のぼせ・ホットフラッシュ・発汗など血管の拡張と放熱に関係する症状に特に有効です。エストロゲン製剤の単独療法や黄体ホルモン(プロゲスチン)製剤の併用がありますが、ホルモン補充療法(HRT)には飲み薬、貼り薬、塗り薬などいくつかのタイプがあり、またその投与法もさまざまです。まずは、医師と良く話し合いながら自分に適した治療法を選択していくことが大切です。漢方薬は、症状の緩和を目的としていくつかの漢方薬が用いられます。漢方療法の基本的な考え方は、心身のバランスを整えて、さまざまな症状を改善することです。体力が低下しており、冷え症で貧血傾向がある人には、「当帰芍薬散」を、体質虚弱で疲労しやすく、不安・不眠などの精神症状を訴える人には、「加味逍遥散」を、軽い運動でのぼせの症状があり、下腹部に圧痛がある人には「桂枝茯苓丸」をそれぞれ処方します。向精神薬(こうせいしんやく)は、気分の落ち込み・意欲の低下・イライラ・情緒不安定・不眠などの精神症状が最もつらい場合には、症状に応じて抗うつ薬、向精神薬などが用いられます。症状の程度によって処方されるお薬も変わってくるので、医師にしっかり自分の症状や様子を伝えられるようにしておくことがオススメです。まずは、自分を大切に見つめてみて現代の女性の平均寿命より考えると、閉経後の人生は35年以上もあり、更年期は人生の折り返し地点といえます。まだまだ続く人生。充実した楽しい時間を過ごしたいという人も多いかと思います。更年期の症状がひどい場合は治療対象となりますが、生活習慣の改善等にて次第に順応していくところもポイントです。今の自分を、しっかり大切にすることはできていますか?更年期の症状とうまく付き合っていくためにも、今後の人生をより充実したものにするためにも、自分自身を見つめることが大事になってきます。この機会に、自分の身体の変化を見つめて、自分に合うコントロールの方法を見つけておきましょう!さっそく、自分の症状をチェック✔️簡略更年期指数を使って、自分の更年期の症状をチェックしてみましょう。自分の症状を、「強」「中」「弱」「なし」で答えてくださいね。そして、当てはまる項目の数字を足していってください。点数を合計したら、自分の点数のところをチェックしてみましょう。0〜25点:異常なし26〜50点:食事、運動に気を付け、注意を51〜65点:更年期・閉経外来を受診しましょう66〜80点:長期間にわたる計画的な治療が必要かもしれません81〜100点:各科の精密検査にもとづいた長期の計画的な治療が必要かもしれません参考:簡略更年期指数・小山ら1992最近話題のエクオール更年期による不調に対する新しい治療法のひとつとしてエクオールがあります。エクオールを産生できる腸内環境を持つのは、日本人女性の全世代を通じて約30%。この「エクオール」を直接摂ることで、更年期の症状が改善する効果については以前から注目が高まっていました!現在までに効果があると報告されている症状は、・ホットフラッシュ(顔や胸元などがいきなりカーッと熱くなり、ほおが赤くなったり大量の汗をかく症状)・首こり・肩こりといった、更年期の症状だけでなく、・肌のシワ・骨密度の減少を抑制・悪玉コレステロールの減少・糖代謝の改善・動脈硬化の予防など多岐に渡ります。選択肢のひとつに、プラスして考えておくことも良いかも。医師監修プロフィール院長南 真実子祖父や父が産婦人科医であったことから医師を志し、自身も大阪医科大学医学部へ進学。卒業後、初期研修を経て大阪医科大学産婦人科教室に入局。主に腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。検診業務にも従事し、マンモグラフィー読影認定医を取得。女性がいつまでも健康で美しく輝いていられるよう、さらなる高みを目指して、美容医療、アンチエイジング医療を行う。大手美容クリニックで活躍後、2017年に大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療を行っている。
2020年07月31日ダイエットと聞いて最初に食事制限が浮かぶ人も多いと思いますが、プレ更年期、更年期世代にとっては体調不良の原因になるなどリスクが高いものです。この世代には、必要な栄養素をしっかり摂る質のいい食事や食べ方でダイエット効果を引き出すのがおすすめ。産婦人科医の善方裕美先生にダイエット成功へ導く食事のしかたを聞きました。糖質を少し減らしタンパク質をじょうずに摂る極端にカロリーや糖質を制限するダイエットは、プレ更年期、更年期世代にとって体調悪化につながり、体の機能や免疫力を低下させる原因に。この世代のダイエットの食事の基本は3食をバランスよく食べること。ただ、以前と比べ必要なカロリーは変わってきていますので、糖質の量を減らし、筋肉のもととなるタンパク質をじょうずに摂ることで体重のコントロールをしていきましょう。糖質量を減らすには白米を雑穀米に、うどんをそばに、菓子パンを全粒粉パンに変えることでも有効です。タンパク質は肉や魚、大豆製品や卵、乳製品などから摂ります。特に大豆製品は、減少している女性ホルモンに似た働きをするフィトエストロゲン(エストロゲン様物質)が含まれるので更年期のおすすめの食材です。体の酸化を食い止める抗酸化栄養素を摂ろうまた、40代以降から心配なのが体の酸化。呼吸によって取り込まれた酸素の一部がさまざまな成分と反応し活性酸素に変わり、活性酸素が必要以上に増えてしまい体の細胞に入り込むとタンパク質、脂質が酸化(錆びる)し、細胞の動きが低下し老化や肥満が進むことがあります。もともと体には活性酸素を毒性の低い物質に変え消去してくれる抗酸化酵素(SOD=スーパーオキシドディスムターゼ)を持っていますが、40代からその酵素も減っていきます。そのため意識的に抗酸化栄養素を摂るようにするのが大切です。抗酸化栄養素とはベータカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、アスタキサンチンなどをいいます。食べる順番に気を付ける食べる順番もダイエット効果に影響があります。食事は食物繊維を最初に摂ると糖や脂肪の吸収を緩やかにすることができるので実践してみましょう。「食物繊維(野菜、きのこ、海藻類など)」→「タンパク質(肉・魚・大豆製品・卵など)」→「炭水化物(米・パンなど)」→「糖質(ジュース・ケーキなど)」という順番で食べるのが理想です。また、血糖値が急激に上昇すると体に脂肪をため込みやすくなります。それを避けるためにもこの順番は有効です。よくかんで食べるのも糖の吸収を抑えることにつながります。まとめ今までの食生活をガラッと変えるのは難しいですが、上記に挙げたものは比較的取り入れやすく、負担もあまり感じられないで済みそうです。習慣にできればだんだんと効果も出てきますので、ぜひすぐに始めてみませんか。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
2020年07月30日プレ更年期、更年期世代のダイエットは、太っていない体を手に入れるだけでなく、やつれて見えない、健やかな体を保つことが重要です。そのためには年々衰えていく筋肉を落とさないようにして基礎代謝をアップさせ、脂肪が燃焼しやすい体をつくり、筋肉量も体力もキープするようにしたいものです。そこで、産婦人科医の善方裕美先生に更年期世代のダイエットの方法を聞いてみました。筋肉量を増やす運動を始めよう更年期は閉経の前後5年間と定義され、一般的に日本人の閉経が50歳前後に多いため、45歳から55歳くらいの10年間が更年期に当たります。ただ、閉経に向けて心身の変化が現れ始めるのは30代後半から40代半ば、その時期はプレ更年期といわれています。このプレ更年期に入った40歳ごろから基礎代謝が急激に落ち、さらに筋肉が衰え筋肉量も減ってくるのが太りやすくなる原因の一つです。筋肉は基礎代謝の40%を消費するといわれているので、筋肉量を増やすことで基礎代謝をアップさせ、効率よくカロリー消費するやせやすい体をつくることができます。筋肉はトレーニングで鍛えれば、量を増やすことも維持することもできます。年齢は関係なく、40代でも50代でも可能。むしろ何もしないと加齢とともにどんどん筋肉がなくなってしまうので、40代からの筋肉トレーニングはダイエットのためだけでなく、筋力を落とさず健やかな体をキープするためにも必要不可欠なものだともいえるでしょう。無理をしないで続けやすいものを選ぶ筋肉トレーニングは続けることが大切なので、自分の生活習慣に取り入れやすく、無理のないものを選びましょう。取り入れる時間は朝でも夜でも構いません。朝におこなえば1日の始まりに代謝を上げることができます。夜なら睡眠の妨げにならないよう就寝の2時間前を目安におこないましょう。取り入れやすいものとして、体幹トレーニングがあります。体幹は簡単に言うと胴体全体のこと。ここには6つの筋肉(胸筋、腹直筋、腹斜筋、僧帽筋、脊柱起立筋、広背筋)があり、体幹トレーニングとはこれらの6つの筋肉を鍛えることです。同時に複数の筋肉を鍛えることができるのでとても効率的です。簡単にできる体幹トレーニング例<プランクの方法>①ひじを直角にして手のひらは軽く握り小指のほうを床につけた状態でうつぶせになる。②足はつま先で支え、体を一直線にした状態を30秒キープする。2~3セットを目安におこなう。有酸素運動で脂肪を燃焼させようダイエットのためには、筋肉量を増やし代謝をアップさせた上で、さらにおこないたいのが脂肪を燃焼させる効果がある有酸素運動です。始めやすいのはウォーキング。背筋を伸ばし、ちょっと息が上がるようなペースで歩きます。最初は10分程度からスタートし、だんだん時間を伸ばし1日30~60分程度歩けるようになるといいでしょう。ただ、どうしても時間が取れないなら、日常生活で動きを増やすことを意識します。例えば買い物や通勤で歩く時間を増やす、エスカレーターではなく階段を利用する、その場で、もも上げをおこなうなどでも有酸素運動になります。まとめ加齢は止められませんが筋肉量を増やしたり、脂肪を燃焼させたりすることで太りにくい体をキープすることはできます。それが更年期の健やかな体をつくることにもつながるので、毎日無理なくできることから続けてみてはいかがでしょうか。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
2020年07月29日若いころキャベツダイエットやリンゴダイエットなど、無茶なダイエットをしたことがある人は多いかもしれません。でも、プレ更年期、更年期世代は無茶な食事ダイエットをすると健康を害することも……。やせたい願望はキープしつつ健康的に更年期太りを解消するにはどうすればいいのか、産婦人科医の善方裕美先生にうかがいました。更年期ダイエットは“食べてやせる”ダイエットで一番てっとり早いのが、食事量を減らすこと。たしかに摂取するカロリーが減れば脂肪が燃焼してやせていきますが、過度に食べないダイエットは必要な栄養素が不足して体調を崩す恐れがあります。更年期太りを解消するのに必要な筋肉がやせて締まりのない脂肪だけが残ったり、更年期の女性ホルモン低下による骨粗しょう症へのリスクが高まったりすることも……。更年期のダイエットは食べないのではなく、必要なものをしっかり食べてやせることが最重要課題!筋肉量を増やすタンパク質を年齢を重ねると筋肉量が低下。筋肉が減ってしまうと脂肪が燃えにくくなり、代謝も悪くなって太りやすくなってしまいます。その筋肉を作るもとになるのがタンパク質です。ゆで卵やチーズ、豆腐などが手軽に食べられるタンパク源ですが、脂質が気になるならメインデッシュに鶏のささみや胸肉を使った料理を取り入れるのがおすすめです。骨を元気にする栄養素は不可欠更年期になり女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、骨を壊す破骨細胞が増えて、骨を作る骨芽細胞の働きが追いつかなくなり、骨がもろくなっていきます。ダイエット=脂肪のイメージですが、骨もダイエットに密接な関係があるのです。骨は代謝臓器と呼ばれ、腎臓や糖の代謝、血管などと関係し、骨を元気にすることで動脈硬化が予防でき、シワもできにくくなり、姿勢も良くなり、元気に歩くこともできます。ダイエットで目標の体重まで下げられたとしても、肌はシワシワ、元気もない……ではダイエット成功とは言えません。骨に必要なカルシウム、ビタミンD、ビタミンKを意識して食べましょう。動脈硬化を促進する悪玉コレステロールを下げる閉経後の女性の血液中では、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪が増加し、逆にHDL(善玉)コレステロールは減少します。これは動脈硬化を促進し、心臓や血管に悪影響を与えます。野菜に含まれる食物繊維にはコレステロールの吸収を抑えてくれる働きがあります。毎食の食事で意識して食物繊維を多く含む野菜(ブロッコリー、キャベツなど)、海藻、きのこ、こんにゃくなどを摂りましょう。年齢が上がるにつれ、体調のリカバリー力が低下してきます。無理なダイエットは骨や血管、そして肌の潤いなど、後々までダメージを引きずることになりかねません。プレ更年期、更年期に必要な食材を積極的に取り入れながら食事量をコントロールしていきましょう。まとめダイエットだけではなく、健康維持も気になってくるプレ更年期、更年期世代。食事ダイエットは健康維持にも役立つので、ぜひ健康的でおいしいダイエットレシピを始めてみてはいかがでしょうか?取材・文/井上裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2020年07月28日「ダイエットをしても、以前のように体重が落ちない……」「運動をしてもウエストが細くならない」。プレ更年期、更年期を迎える前と同じようなダイエットでは、体に変化が出にくくなってきます。確実にやせたい! プレ更年期、更年期に適したダイエットとは? 産婦人科医の善方裕美先生にうかがいました。ダイエット効率を高める女性ホルモンが欲しい!プレ更年期、更年期になると、女性ホルモンの一つエストロゲンの分泌が急激に減少します。エストロゲンには脂肪の燃焼を促す働きがあり、そのためエストロゲンが減少することで脂肪が燃焼しにくい体になってしまいます。また、エストロゲンの減少により内臓脂肪の分解が弱くなるので、腸の周りの腸間膜に脂肪がたまり、ぽっこりおなか体型に……。ですからプレ更年期、更年期を迎える前と同じダイエット法では体重が落ちにくく、理想とするスタイルの維持も難しくなってくるのです。減少したエストロゲンを補う方法としてホルモン補充療法という更年期障害に対して使用する薬剤がありますが、ホルモン補充療法の効用に「体型維持」や「ダイエット効果」というものはありません。体型維持を目標とするなら、プレ更年期、更年期に適したダイエット方法を試してみましょう。寝ているだけでもやせる!? 基礎代謝で脂肪を燃焼エストロゲンが減少するプレ更年期、更年期。付きやすくなった内臓脂肪を食事改善・適切な運動で落とすことでぽっこりおなかが改善されます。同時に、基礎代謝を上げるダイエット方法も取り入れてみましょう。基礎代謝とは、体温の維持や呼吸・内臓の働きのために必要なエネルギーを消費すること、つまり生命維持のための基本となる身体の代謝のことです。基礎代謝が高い=エネルギー消費量が多いということ。その日に取り過ぎたエネルギーを運動で消費するのは一般的なダイエット法ですが、基礎代謝を上げることができれば極端な話、何もしなくてもエネルギーが消費されるわけですから、体型維持にはもってこいなのです。そんな基礎代謝ですが、プレ更年期、更年期ごろから加齢により、筋肉が減ったり、身体能力が下がったりするなどで基礎代謝が低下してきます。そうなるとプレ更年期、更年期を迎える前と食べる量が同じでも、消費できるカロリーが減っているため、太りやすくなってしまいます。それが更年期太りが急増する原因の一つであるといわれています。基礎代謝を上げる4つの方法基礎代謝は筋肉の量によって左右されるため、筋肉を増やすことが一番の近道! 以下の4つの方法を試してみましょう。①タンパク質とビタミンB1を摂取筋肉を作る栄養素はタンパク質。毎日の食事にタンパク質(肉や魚、大豆製品や卵、乳製品など)と、その働きを助けるビタミンB1(豚肉、うなぎ、きな粉など)を意識して摂取しましょう。②体を温める体温を上げることで消費エネルギーも多くなり、基礎代謝も高くなります。基礎代謝を上げるためには体を冷やさないこと。半身浴や岩塩浴を取り入れたり、しょうがや唐辛子、鶏肉、かぼちゃ、玉ねぎなど体を温める食材を積極的に摂りましょう。③1日1.5〜2ℓの水分をこまめに飲む血液がドロドロになり細胞の水分が減少すると正常なエネルギー代謝がおこなえず、老廃物が体外に排出されにくくなります。体内に老廃物がたまると内臓の機能が低下し、代謝が上がらなくなります。1日の水分摂取量の目安は食事の水分を合わせて1.5〜2ℓ。1度に大量に飲むのではなく、コップ1杯を1日10回程度に分けて飲むのがベスト。④ウォーキングやストレッチなど適度な運動をおこなうウォーキングやストレッチなど、適度な運動をすることで体に酸素が取り込まれ血流が改善、むくみの解消や脂肪燃焼の効率アップにもつながります。忙しくて時間が取れないなら「ながら運動」でOK.。通勤やお買い物のときに、大股で早足で歩く「ながらウォーキング」、洗濯物を干すときに背伸びしたり、調理器具を戸棚から出したりする際、スクワットを意識してしゃがむなどの「ながらストレッチ」、少し意識を変えるだけで続けることができます。基礎代謝アップのため、気合いを入れてジムで筋トレも賛成! でも、ジム通いは途中で挫折する人も多く、ハードな運動でひざや腰を痛める人も……。まずは張り過ぎない運動と、食生活や生活習慣の改善で基礎代謝を高めていきましょう!まとめ運動をして、食事制限をするダイエットは、若いころの恋する乙女なら頑張れるけれど、プレ更年期、更年期世代はおいしい物を食べるのが人生の楽しみの一つ。ダイエットでナイスボディ!とまではいかなくても、寝ているだけでやせるくらいに基礎代謝を上げたいものです。取材・文/井上裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2020年07月27日運動して脂肪を燃焼させればやせてはいくけれど、なぜかおなかだけは引っ込まない。手足は細くなっても、おなかだけぽっこりというプレ更年期、更年期女子が多くいます。そこで、なぜぽっこりおなかになってしまうのかについて産婦人科医の善方裕美先生にうかがいました。若いころはぽっちゃり、更年期はもってり、その違いは?太った若い人を「ぽっちゃり」という言葉で表すことが多いけれど、太ったプレ更年期、更年期世代は「もってり」「どっしり」。若い人は肌もハリがあってツヤツヤしていてたるんでいる感じがないから、ぽっちゃりにもご愛敬が。でも、プレ更年期、更年期世代はおなか周りがだぶついて締まりがなく、だらしない感じが出てしまいがちに。たとえ若いころと同じ体重でも、この大きな見た目の違いは脂肪の付き方にあります。太ると若い世代は皮下脂肪になり、太ももやおしりがむちむち、俗に言う“洋ナシ型”。一方、プレ更年期、更年期世代は顔やバスト周りがふくよかにならず、おなかばかりがぽっこり。脚や胸はそれほど太っていないように見えるため、丸いリンゴのような体型に見える“リンゴ型”に。このぽっこりおなか体型の原因は、内臓を支えるおなかの筋肉が弱くなることと、内臓脂肪が増えるからなのです。更年期は内臓脂肪の増加を抑える女性ホルモンが減少女性ホルモンの一つエストロゲンは、コレステロールの分解代謝をし、悪玉コレステロールを低めに抑えています。でも、閉経前後の更年期になると女性ホルモンのエストロゲンが減少し、内臓脂肪の分解が弱くなるので、腸の周りの腸間膜に脂肪がたまり、“リンゴ型”に。よってプレ更年期、更年期を迎える前の女性ホルモンが安定していたころと同じような食生活や運動量でいると、内臓脂肪がたまり始め、ウエストのくびれがなくなっていくので注意が必要です! ウエストのくびれが内臓脂肪の目安の一つですが、血液検査の数値でも知ることができます。上記のいずれかに入る場合は、古くは「高脂血症」といわれていた脂質異常症と診断され、積極的な食事改善が必要になります。更年期のぽっこりおなかが気になり出したら、健康診断の血液検査の結果を見ながら、医師に内臓脂肪の状況を聞いてみるといいでしょう。増え続ける内臓脂肪を減らすには?1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、余ったカロリーは脂肪に変換され腸間膜に蓄えられます。これが内臓脂肪。体の奥深くにたまった脂肪は落としにくい気もしますが、実は内臓脂肪は蓄えられやすい半面、エネルギーが不足すると簡単に消費されます。つまり運動で消費カロリーを増やせば、消費される内臓脂肪の量も多くなるわけです。内臓脂肪を減らすなら、有酸素運動を毎日30~60分ほど続けてみましょう。まとまった時間を取れないときは、1日の間に10分の運動を6回など、短時間に分けておこなっても同様の効果を得られます。プレ更年期、更年期世代なら、一番お手軽なウォーキングはどうでしょう。10分あたり30~40kcalを消費できるので、一つ先の停留所や駅まで歩いてみたり移動にエレベーターではなく階段を使ってみたり、意識して体を動かしてみるのも一つ。内臓脂肪を減らすための運動は続けることが大事! 最低でも週に2回以上おこなうのがおすすめです。まとめ激しい筋トレはプレ更年期、更年期世代にはちょっと過酷……。ウォーキングなら、毎日の買い物や犬の散歩などで続けられそうですね。ぽっこりおなかを引っ込めて、しばらくお目にかかっていないウエストのくびれよ、再び!取材・文/井上裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2020年07月26日プレ更年期、更年期世代のお悩みの一つ“更年期太り”。食べる量は変わらないのに年々体重が増えていくといった理不尽な現象が起きてきます。更年期がもたらすやせにくい体とは? 産婦人科医の善方裕美先生にうかがいました。体重増を招くエストロゲンの減少プレ更年期、更年期を迎えると、卵巣が老化して女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減っていきます。このエストロゲンが規則的に分泌されなくなると、さまざまな不調を感じるようになります。これが更年期症状、その症状が日常生活に支障をきたすほどになると更年期障害と言います。更年期症状には、不眠、イライラ、倦怠感、火照りなどがありますが、太りやすいこと、いわゆる更年期太りも症状の一つです。カロリーを摂り過ぎれば太るのは当たり前ですが、更年期太りでやっかいなのは食べる量が同じでも体重が増えていく、ダイエットをしても体重が簡単に減らない点。その大きな原因が、エストロゲンの減少です。脂肪の燃焼を促すホルモン、エストロゲンエストロゲンは、脂肪の燃焼を促す働きがあります。月経がある時期なら、排卵前のエストロゲンの分泌量の多い時期に筋肉を刺激することで効率的に引き締められるといわれ、ダイエットにベストなタイミング!エストロゲンの脂肪燃焼の恩恵を受けられないプレ更年期、更年期世代は、やせにくい体=閉経前と同じ量を食べていると太る=更年期太りになるのです。さらにたとえ体重変化がないとしても、なんとな~く締まりのないおばさん体型になってしまうことも……。基礎代謝を上げて、脱!更年期太りやせにくい体の原因には、エストロゲンのほかに加齢で基礎代謝量が減っていくことが挙げられます。基礎代謝とは、内臓の機能を作動したり、体温を保つなど生命を維持したりするために必要なエネルギーを消費するカロリーのことです。基礎代謝が高いと、普段の生活をしていてもエネルギー消費量が多いということ。何もしていなくてもエネルギーが消費されるのであれば超ラッキー! また、基礎代謝が高いということはやせやすい体になるので、エストロゲンに頼らずとも基礎代謝を上げれば更年期太りも改善されていくのです。その、基礎代謝を上げるポイントは“筋肉”。筋肉量を増やすことで基礎代謝量がアップし、効率よくカロリー消費をするやせやすい体になっていきます。プレ更年期、更年期世代のダイエット成功は、筋肉にあり!まとめ更年期太りを打破する近道は“筋トレ”ですが、ジム通いに挫折した人も多いのではないでしょうか? ましてや激しい運動をするとひざを痛めるなどの二次トラブルも……。プレ更年期、更年期世代にやさしい無理のない筋トレを日々の生活に取り入れていきましょう。取材・文/井上裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2020年07月23日更年期あるあるの一つに“更年期太り”があります。プレ更年期、更年期になると女性は太りやすく、いわゆる中年太りのおばさん体型になりやすくなります。なぜ、この時期になると太りやすいの? その体のメカニズムとは? 産婦人科医の善方裕美先生にうかがいました。女性ホルモンのエストロゲンは体型を守る強い味方!プレ更年期、更年期に大きく変化するホルモンの一つに、女性ホルモンのエストロゲンがあります。エストロゲンは卵巣で分泌され、8~9歳ごろから急激に分泌量が増え、20代で高い分泌量を維持、30代後半から減り始め、更年期に急激に減少します。このエストロゲンは妊娠・出産を可能にするための乳房や子宮の発達、女性らしい丸みを帯びた体つきにする作用のほかに、骨や血管を丈夫にし、血糖値を調整するインスリンの過剰分泌を抑制、脂肪の燃焼をサポート。スリムな体型維持を切望するオトナ女子にとって、実にありがたいホルモンなのです。更年期にはエストロゲン量が急降下!美ボディをサポートするエストロゲンを分泌する卵巣にも、悲しいかな寿命があります。その寿命は約50年。40代から卵巣の老化によりホルモンの分泌量が徐々に減り、平均50歳で卵巣の寿命である「閉経」を迎えます。エストロゲンが減少することで脳の視床下部から「エストロゲンをもっと出しなさい!」と指令が出て、卵巣に頑張って分泌させようとします。でも、寿命に向かう卵巣はもうたくさん分泌できません(泣)。頑張って分泌させようとする→分泌できない→脳の視床下部から「もっと出せ!」と指令→頑張って分泌させようとする→分泌できない……、この繰り返しをしているうちに自律神経が混乱し、のぼせ、イライラなどの更年期症状が出てくるのです。ホルモンバランスの崩れから来る更年期太りプレ更年期、更年期を迎えると、なぜ太りやすくなるのでしょう。その考えられる主な理由は以下の3つがあります。・エストロゲンの分泌の低下により自律神経が乱れ、イライラしてついつい食べてしまう・エストロゲンの分泌が低下してくると基礎代謝も低下し、体に脂肪をため込みやすくなる・加齢によって筋肉が衰え、筋肉量が減少。ホルモン補充療法(HRT)が筋肉の衰弱を押さえるという報告があり、エストロゲンの分泌の低下で、筋肉量が低下すると考えられるカロリー消費を上回って食べれば太るのは当然ですが、詰まるところホルモンの崩れが太りやすい体を作ってしまうのです。美ボディをキープ&目指すには運動と健康的なダイエットが大切ですが、ホルモンのケアも大きな鍵と言えるのです。まとめホルモンの崩れが落ち着けば更年期太りも解消されそうですが、更年期太りが終わったからといって、太り続けた体型を元に戻すのはこれまた大変! 更年期だからとあきらめないで、今から更年期に適したダイエット方法で体重増をストップしておく必要はありそうです。取材・文/井上裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2020年07月22日抜け毛の量や他人からの視線が怖くなり、生活にも支障が出るようになった私が婦人科を受診したことで判明した更年期障害が原因の抜け毛。軽度の更年期障害と診断されてからは、ほかの症状を緩和する大豆イソフラボン活性代謝物サプリメント以外にも、自分なりに抜け毛を軽減させる方法を探しました。そして、それらを実践してきました。ここでは、実際に私がおこなった抜け毛を防ぐ方法をお話しします。豆乳せっけんで髪の毛を洗ってみた医師からのアドバイスにより、大豆イソフラボン活性代謝物サプリメント「エクオール」を飲んでみたところ、ホットフラッシュやイライラなど更年期症状がかなり治まりました。3カ月ほどそのサプリメントを飲んでいたのですが、症状がかなり改善したため、サプリメントは病院から処方されなくなりました。そこでイソフラボンは大豆に含まれているので「豆乳を使用したもので髪の毛を洗っても抜け毛が減るのではないか」という考えが浮かびました。ちょうど私はせっけん作りが趣味なので、豆乳を使用したせっけんを作り、それで髪の毛を洗ってみることに。コンディショナーは市販のものを家族と一緒に使用していました。豆乳せっけんで髪の毛を2週間ほど洗ってみたところ抜け毛がかなり減り、髪の毛にツヤが出るようになりました。また、赤ん坊のようなホヤホヤした毛が生えていることも確認! 試しに家族と同じ市販のシャンプーに戻すと、明らかにお風呂の排水口の毛取りネットの抜け毛が増えるので、豆乳せっけんには抜け毛を防止する効果があったと感じています。また、通販でほかの豆乳せっけんも試してみましたが、そちらでも同じように抜け毛が少なくなりました。サテンやシルク素材に変えてみると…私はもともと髪の毛が絡まりやすく、抜け毛がなかったときも絡まりを朝ほぐすことから始めていました。そこで、友だちに教わったのがサテンやシルクなど表面がツルツルしたナイトキャップや枕カバーを使用して寝ること。友だちによると海外では、髪の毛が細く絡まりやすい人がおこなっている予防法だそうです。髪の毛が絡まりやすい人は、枕などの繊維に髪の毛が引っかかり、切れてしまったり抜けてしまうことも多く、その対策としてサテンやシルク素材などで髪の毛との摩擦を少なくし抜け毛や切れ毛を防ぐという意図があるそうです。実際に髪の毛を乾かしてから使用してみると、ナイトキャップや枕に髪の毛が絡むことが少なくなっていました! また、抜け毛もあまり落ちていません。私は経済的なこともあり、シルク素材のナイトキャップは1つしか持っていません。そのため、普段使いはサテン素材のナイトキャップと枕カバーですが、シルク素材と今のところ抜け毛予防の効果は変わらないように感じています。エクササイズ後に頭皮マッサージ軽度の更年期障害を機に、ズンバという軽快な音楽に合わせて踊りながら有酸素運動がおこなえる南米発祥のエクササイズを本格的に始めました。医師から「頭皮マッサージをして頭皮を柔らかくし、頭皮の血液循環を良くしてあげてください」と言われていました。そこで、どうせならエクササイズ後の血液循環が良いときに頭皮マッサージも一緒にやっちゃえ!と軽い気持ちでおこなってみることに。シャワー中、せっけんでの洗髪でも頭皮全体をもみほぐすようにマッサージしました。マッサージは髪を乾かす際にもやさしくおこないました。これで抜け毛も減りましたが、新しい毛がかなり生えてくるように! あまり刺激になり過ぎてもいけないと言われたため、やさしくマッサージをおこなっています。その際、満遍なく頭皮全体をマッサージすると気持ちが良いです。まとめ病院で軽度の更年期障害による抜け毛と診断されてからは、豆乳せっけんやサテン・シルク素材のナイトキャップ、またエクササイズ後の頭皮マッサージなど自宅でできるヘアケアを実践しました。自分で考えた抜け毛対策ですが、私にはこれらのヘアケアが自分に合い、抜け毛がかなり減りました。今では以前の髪の量に戻りつつありますが、今後もヘアケアを続けつつ更年期障害ともうまく付き合っていきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年07月06日季節の変わり目や出産後など、抜け毛が多くなることが今までにもありましたが、それは一時的なものでした。しかし、今回の私の抜け毛は一向に回復せず、その量も異常に多く、ほかの人が前から見ても頭皮が透けて見えるほどに。薄毛対策を今までしたことがなく、初めての体験でかなりショックを受けました。そこで、婦人科を受診してみたことにより、それが更年期障害の症状であると判明しました。ここでは抜け毛が更年期障害の症状の1つであると判明した私の体験談をお話しします。浴室にゴルフボール大の抜け毛きっかけは、新しく浴室に設置した排水口の毛取りネットでした。はめ込み式でよく髪の毛が取れると友だちに聞き、わが家の排水口にも取り入れてみよう!と軽い気持ちで設置。入浴後、「どれくらい取れているのかしら?」とウキウキして取り出してみたところ、ゴルフボール大の抜け毛がこんもり。まさか最初からこんなに取れるとは思ってもいませんでした。毛取りネットの威力にうれしく思いましたが、同時に抜け毛の量にもショック。最初は、家族の抜け毛に違いないと思い込むようにしていました。しかし、自分の枕に付いている髪の毛の長さや色を見ると、私の髪の毛ではないかという疑問が出てきました。そこで今度は自分だけがお風呂に先に入り、試してみることに。結果は、またもやゴルフボール大の抜け毛でした。ここまで来ると、明らかに増えた抜け毛の量に不安が襲ってきました。抜け毛は一時的ではなかった!抜け毛は、過去にも経験がありました。出産後や授乳中は髪の毛が抜けましたし、季節の変わり目や仕事のストレスで抜け毛が増えることも。しかし、これらはすべて一時的なもので、また一気に髪の毛が生えてきたものでした。ですが、今回の抜け毛は徐々に増えていき、頭皮の地肌が見えるほど薄くなってしまうほどに。夫や子どもたちも急激な私の髪の毛の変化になんと声を掛けたらいいのか戸惑っているようでした。ほかの人からも私の急激な抜け毛の変化に指摘されるほどひどくなると、毎日髪の毛が抜けてしまう恐怖に外出も怖くなり、人に会うのもちゅうちょし、仕事以外は引きこもるようになりました。さらに浴室だけでなく、洗面所、ベッドやリビングの床まで至る所に落ちている私の抜け毛。それを見つけるたびにショックを受け、真剣にウィッグの購入まで考えていました。婦人科での診断で抜け毛の原因が明らかに実は抜け毛以外にも、発汗・イライラ・不安定な感情などさまざまな症状が出ており、何かの病気ではないかと真剣に悩んでいる時期でした。けれどもネットなどでは更年期は45歳からと書いてあるので、自分自身では更年期ではないと思っていました。そうは言ってもやはり心配ですので、婦人科を受診してみることに。出産と子どもの定期健診以来、婦人科には行っていなかったので、さまざまな検査をすることになりました。問診や一般的な血液検査、排卵日前後のホルモン量の時間的変化を調べる検査などをした結果、診断されたのは軽度の更年期障害でした。医師が言うには、更年期障害の年齢も45歳からと厳密に決まっているわけではなく、誤差があり私の場合には早く始まってしまったようでした。更年期障害になると、女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減ってしまうそうです。エストロゲンは髪の毛のツヤや成長を促すので、エストロゲンの急激な減少により、異常な抜け毛の促進にもつながったということでした。抜け毛はその後、医師からすすめられた大豆イソフラボン活性代謝物サプリメント「エクオール」や自分でも調べて実践してみた食事療法、豆乳せっけんやナイトキャップの使用などによるヘアケアの相乗効果により、驚くほど少なくなりました。まとめささいなきっかけから気になり始めた抜け毛。私も出産などでは一時的な抜け毛は体験しました。しかし、軽度の更年期障害による抜け毛は、その量や頻度が異なりました。私は抜け毛の恐怖からいろいろな病気を疑ってしまい、婦人科に行くのをちゅうちょし、自宅に引きこもり早めに受診しなかったことを心から悔やんでいます。個人的な感想ですが、もっと早くに婦人科に行っていたら、きっと抜け毛も今より少ない量で防げたかもしれないと思っています。これからも加齢とともに抜け毛はあると思いますが、自分なりにうまく付き合っていきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年07月05日現在44歳。ずっと目の疲れや不眠、便秘などの体調不良が続き、病院を受診したらまさかの妊娠6カ月でした! 驚きの体験談をお話します。 実はこのころ、産後6年ぶりの仕事に復帰。ひどい便秘や異常な疲れも感じていたものの、「歳のせい」だの、「久しぶりにまともに働いているから」だの、「仕事に体が追いつかないのも、便秘のせい」だのとやり過ごし、気がつけば秋。 便秘は少し穏やかになってきたけれど、おなか周りが少し太ってきたような…… 。そこで、腸にまつわる本を読んだり気功をやってみたり、便秘改善に努めましたが……。 なんと、妊娠がわかりました。しかも、すでに妊娠20週! 私もびっくりしました! ただ、1人目を妊娠したときも、大したつわりもなく、ただ便秘は酷かったと日記にあり、納得しました。 半年も気づかれず、ほったらかしにされていた、おなかの中のわが子は、2020年3月、無事に生まれました。まさに奇跡! 「私は健康だったのか!」という驚きと安堵、そしてこの混乱の世に、希望をもたらしてくれました。感謝しかありません。 原案/川藤まり作画/まっふ
2020年06月17日発達障害に関する質問は、私にだけ…『発達障害』のことを知った娘。前回までの話は一応完結しているのですが、今回は番外編です。発達障害について娘が疑問を投げかけてくるのは、私に対してだけでした。Upload By SAKURA私は、一つひとつ丁寧に答えながら、娘が夫には質問しないことが気になっていました。夫はいつも娘に対して真剣に向き合ってくれますし、療育に対して協力的。できればこのことを夫と共有したいと思っていたのですが、娘が夫に対して発達障害の話をすることはなく...気になってはいましたが、理由を娘に聞くことはせず、時間は過ぎていきました。「なんで秘密にしてたの?」初めて娘が、夫に質問。発達障害について話した日から2か月ほど経った日、娘は夫に向かっていきなり…Upload By SAKURA不意打ちの質問に私は、自分が聞かれたわけではないのに動揺しました。その質問は、私には聞かなかった初めてのものでした。しかし夫は全く動揺せず、まるで世間話をするかのように落ち着いて話し始めました。Upload By SAKURA私はこの夫の言葉を聞いて嬉しくなりました。娘に伝えていた内容自体ももちろんですが、特に嬉しかったのは「パパとママは」という言葉でした。夫の説明の中に隠れた、気づかい。少しでもブレない接し方をしたかった私は、これまでも娘とのやり取りを夫に必ず話して情報共有をするようにしていました。Upload By SAKURAそのため、娘からどんな質問をされたか、どんな会話をしたか、夫が把握しているのは当たり前なのですが…私が単独で娘に話をしていたのに、「パパとママは」という言葉を使った夫。Upload By SAKURA「ママが話したことは、パパと同じ考えなんだ」と言われているように感じ、知らないうちに考えや気持ちも共有できていたことがわかりました。「発達障害は治る?」それから、ちょっと考えた娘が今度は…Upload By SAKURA発達障害が治るか…を聞いてきました。私は、またドキッとしました。一般的には、発達障害は"治る"ということはありません。療育を重ね、やり方を変え、できなかったことが前よりスムーズにできるようになる…ということはあります。しかしそれを娘にどう説明すればいい?すると夫は…Upload By SAKURA聞かれていない私はいちいち動揺しましたが、夫は終始落ち着いて、娘にわかりやすいように話していました。夫の言葉と説明は、私の答え合わせ。今回のことで、私はまた一つ、夫の存在のありがたさを感じました。私はいまだ、娘とのやり取りに失敗して揉めたりしますし、『発達障害の自己認識』に関しては、冷静を装っても中身は動揺してばかりです。しかし、こういう場面でも冷静でいてくれる夫。普段娘のことに対応しているのは私ですが、夫はいつも、私が対応していることのまとめ…というか、決めどころ?というのでしょうか。最後びしっと締めてくれます。これがとてもありがたく、また安心します。私と娘のぶつかり合いの時は、多くを語らず、ダメ出しもせず、見守ってくれる夫。その態度も、私は「夫に信頼してもらっている」と感じ、頑張る糧になります。Upload By SAKURAそして肝心なところや、大事な場面では、大切な言葉を娘に伝えてくれる夫。私一人ではなく、常に黒子のように後ろに夫が構えていて、一緒に向き合ってくれていると感じます。娘とたくさん向き合って、たくさん話した私より、たまに出る夫の言葉のほうが娘に届いているように感じます。私はそれを悔しいとは感じず、私が対応してきたことの丸付け?答え合わせをしてもらっているように感じています。夫と娘の会話を聞きながら、あぁ…大丈夫…私間違ってなかった…と確認しています。Upload By SAKURA
2020年05月13日