若いころに比べて疲れやすくなった、なかなかやる気が出ない、肌の衰えが気になる……。『50歳の分岐点差がつく「思秋期」の過ごし方』が話題の精神科医の和田秀樹先生は、心身ともに揺らぎがちな更年期の時期を「思秋期」と呼んでいます。今回は、思秋期の人間関係とお金に関することについて解説をしていただきました。教えていただいたのは…和田秀樹先生(精神科医)1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在は精神科医、ルネクリニック東京院院長、立命館大学生命科学特任教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師、和田秀樹心と体のクリニック院長などを務める。著書にベストセラーの『80歳の壁』(幻冬舎)など多数。高齢者専門の精神科医として30年以上にわたって現場に携わっている。思秋期からは気の合う人とだけ付き合っていく――『50歳の分岐点差がつく「思秋期」の過ごし方』では、思秋期の人間関係に関するアドバイスもなさっています。和田先生思秋期は人間関係が大きく変わる時期です。例えば、子どもが小さいうちはママ友、会社員の方は上司や部下、取引先など、どうしても義務的な付き合いの人間関係が生じます。しかし、思秋期になって子どもの手が離れたり仕事を辞めたりすると、それまでの義務的な人間関係から解放され、人間関係を楽しめるようになります。――人間関係を楽しむとは、具体的にはどのようなことなのでしょうか?和田先生嫌な人や苦手な人とは付き合わず、好きな人や気の合う人とだけ付き合うということです。年齢を重ねれば重ねるほど、ストレスというのは心身に悪影響を及ぼしますから、ストレスの少ない人間関係を楽しむことは大切です。――思秋期から新しい人間関係を築くのは大変なようにも思えるのですが……。和田先生女性は思秋期の時期から男性ホルモンの分泌量が増えるので、やる気や元気が出るようになり、人付き合いが億劫(おっくう)ではなくなっていくんですね。実際、私が診てきた患者さんの中には、思秋期以降にスポーツクラブに通って友だちができたり、趣味を通して仲良くなった人と一緒にバス旅行に出かけたりなど、新しい人間関係を楽しんでいる方がたくさんいらっしゃいます。金があるのなら将来ではなく、今の自分に使う――思秋期のころになると、老後のお金のことが気になってきます。和田先生子どもの教育にお金を使ったり、将来のことを考えてお金を貯めたりなど、自分のためにお金を使ってこなかった人は少なくないように思います。ただ、自分にかけられるお金があるのなら、思秋期の今こそがかけるべき時期です。――それはなぜなのでしょうか?和田先生例えば、「老後に旅行をしたりして人生を楽しもう」と思ってはいても、思秋期に我慢を重ねて脳も体も早く老いてしまったら、いざ高齢になったとき、お金はあるが体力も気力もない、となってしまうこともあります。また、若いころは健康や見た目に無頓着で、60代を過ぎてから高価なサプリメントや化粧品を使うようになる高齢者はたくさんいますが、正直なところ、高齢になって美容にお金をつぎ込んでも効果はそれほど期待できないものです。それよりも、思秋期のころから少しずつお金を使って小出しにメンテナンスをしていくほうが若さを長く保てますし、病気や老化も防げるんです。――老後のためのお金を今の自分に使ってしまってもいいのでしょうか?和田先生老後のお金の心配はしなくてもいいというのが、私自身の考えです。というのも、日本という国は老後にはほとんどお金がかからない仕組みになっているんです。例えば、介護保険を使って特別養護老人ホームに入居した場合、三食の費用込みで年金の範囲内で収まります。ですから、使えるお金があるのなら、意欲も元気もある間に自分のために使うことをおすすめしたいですね。思秋期の過ごし方が残りの人生を左右する――和田先生の思秋期の過ごし方を教えてください。和田先生2007年に47歳で初めて映画を撮りました。『受験のシンデレラ』という作品です。ずっと映画監督になりたいと思っていたのですが、それまでチャンスがなかったんです。――そのころの和田先生は、すでに精神科医や受験アドバイザーとして地位を築いてらっしゃいました。和田先生それなのになぜ、お金をつぎ込んで映画を撮ったりするのか、不思議に思われる方もいるでしょう。しかし私は、「今、行動しなければ、もう一生行動できない」と考えて『受験のシンデレラ』を撮りました。商業的には成功したとはいえませんが、第5回モナコ国際映画祭でグランプリを獲り、2作目の『「わたし」の人生(みち)・我が命のタンゴ』へとつながりました。思秋期は、これからの残りの人生をどう過ごすかを決める重要な時期です。思秋期を迎えている人たちには、自分の生きざまを振り返り、今後の人生の組み立てを改めて考えてみてもらえればと願っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。<著書>『差がつく「思秋期」の過ごし方50歳の分岐点』和田秀樹著大和書房/1300円+税※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/熊谷あづさ(50歳)ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。著者/和田秀樹先生1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在は精神科医、ルネクリニック東京院院長、立命館大学生命科学特任教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。著書にベストセラーの『80歳の壁』(幻冬舎)など多数。高齢者専門の精神科医として30年以上にわたって現場に携わっている。
2023年09月19日社会人になりたてのころ、お姉さん的存在だった先輩。先輩が結婚し、子育てのタイミングで退職してからは、よき友人となり、遠方に暮らしていながらもよく連絡を取り合っていました。しかし、少し前の2~3年の間、ぱったり連絡が途絶えてしまったのです。あとから聞くと、ある皮膚疾患と闘っていたそうです。その疾患とは……。顔中が熱く腫れ上がる、耐えがたい不快感あれは、忘れもしない48歳の夏。日焼け止めを塗って庭のお手入れをしていると突然、顔中が熱く、腫れ上がるような感覚に襲われました。耐えがたい不快感で、すぐに室内に入り鏡を見ると、顔中が真っ赤で、目元や口元、頬までボコボコに腫れてしまっていました。最初は日焼け止めや化粧品の影響を疑い、その場で顔を洗い、その日は濡らしたタオルで冷やして過ごしましたが、翌日になっても赤みが残り、じんじんとした違和感が続いたため、近くの皮膚科を受診することにしました。皮膚科の医師の診断は「日光じんましん」。初めて聞く疾患名でしたが、その名のとおり、「日光に当たった皮膚がアレルギー反応を起こして出るじんましん」と説明を受けました。肌は強いほうではないと自覚していたものの、これまで48年間、日光に当たっても何もなかったのに、突然症状が出たことに驚きました。日光が怖い、外出が怖い…皮膚科を受診してからは、ステロイドを含む塗り薬を中心とした治療が始まりました。日光の下に出るときは、日焼け止めをしっかり塗って、皮膚を露出しないようにと医師からのアドバイスがありました。そこで、これまで縁のなかった二の腕までの長い手袋やサンバイザー、UV加工の長袖パーカーなどを購入し対策しました。しかし、塗り薬で少しずつ症状が改善しても、少しでも強い日差しに当たると、あっという間にパンパンの赤ら顔に逆戻りしてしまい、日差しの弱い早朝や夕方しか外出できなくなってしまいました。外出するときは、顔が見えないほど目深にサンバイザーをかぶり、真夏なのに長袖・長ズボン、首にはストールを巻いた重装備。私自身が気にするあまり、周りからジロジロ見られているような気がしてストレスでしたし、実際に不思議そうに見つめてくる人もいて恥ずかしい思いをしました。そして次第に日光が怖い、外出が怖いと感じ、家にこもるようになってしまったのです。他人の反応が気になり…人に会うのもおっくうに私は当時から専業主婦で、娘たちは中学生だったので、自分の都合で外出時間のやりくりができたのは助かりました。しかし、部活動や学校行事など娘たちの都合で日中に外出しなければならないこともあり、その際はいつもの重装備。顔見知りの親御さんからは「どうしたの?」と心配そうに尋ねられたり、悪意なく「日焼け対策?すごいね~!」と声をかけられ、人に会うこともおっくうに感じていました。私がひどく気にして、落ち込んでいると知っていた娘たちは何も言いませんでしたが、母親に向けられる好奇の目は敏感に感じ取っていたことでしょう。娘たちの前で明るく前向きに振舞ったり、異様な重装備で「ごめんね」と謝ったりできなかったことは申し訳なかったですが、それができないほど当時の私は常に気がめいっていたのです。やっと軽快した今、冷静になって思うこと薬が手放せず、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら2~3年。やっと、日中に外出できるようになりました。当時の忌まわしい記憶は鮮烈で、今でも日差しの強い時間や場所に出るときは、お守りのように、長袖の羽織物とサンバイザーを持ち歩いてしまいます。振り返ってみると、日光じんましんが出た当時は、親の介護問題や、私自身の更年期障害の症状を抱えていた時期でもありました。冷静に考えてみると、ストレスや更年期障害の影響など、いろいろな可能性を考えて、他の診療科を受診したり、セカンドオピニオンを求めることも方法の1つだったかもしれない、そうしていたらもっと早く軽快したり、精神的に救われていたかもしれないと思うこともあります。まとめ連絡が途絶えた2~3年の間に、先輩が日光じんましんに苦しんでいたとはまったく知りませんでした。当時に話が聞けていたら、代わりにいろいろ調べたり、セカンドオピニオンを勧めるなど、私にもできることがあったのではないかという思いも。自分がいっぱいいっぱいになっているときほど、周囲に吐き出して相談することも大切なのではないかと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/山口がたこマンガも描ける主婦ライター。2016年生まれの「ムスメ」とできすぎた「神ダンナ」との大阪暮らし。Instagramでは、おうちごはんや子育てエピソードを更新中! Instagram:@gatako_w
2023年09月18日私には、同年代で同じように更年期に悩む友だちがいます。そして、その友だちからいつもサポートしてもらっていて、更年期によって育まれる絆は最高だと感じています。 私も仲間と一緒に更年期を迎えて、本当に助けられてると感じていることについてお話しします。ひとりじゃないと実感職場やプライベートで更年期の友だちがいると、すごく心強いです。その理由はみんなで集まって日々の悩みを相談し合うと、自分だけがつらい思いをしているわけじゃないと思え、共感し合えるからです。私だけではなくみんなも同じようにホットフラッシュに悩まされてたり、イライラしているんだ……。そう思うと孤独感がなくなって、精神的にもラクになります。同じ悩みを共有し合える更年期の友だちは私にとって心強い存在となりました。励ましてくれる人がいることで前向きな気持ちに更年期の友だちが励ましてくれることは、すごくありがたいと感じました。それぞれ、仕事や家庭がある中、お互いの体調を気づかい、一緒に泣いたり笑ったりすることで、更年期を前向きに乗り越えようという気持ちになれます。友だちと一緒に泣いたり笑ったりすることは、まるで青春時代が戻ったような感覚になり、ネガティブな感情が吹き飛んで元気になれます。更年期での友人関係は私の心身に素晴らしい影響を与えてくれました。有益な情報交換もできる!更年期の友だちとの情報交換は楽しくもあり有益なものです。更年期症状や更年期への対策だけではなく、健康的な食事の話などで盛り上がったりして、新しいことをたくさん学べます。友だちが試した方法や経験からのアドバイスも参考になりますし、更年期の悩みに対する解決の糸口を見つけられます。みんなで知恵を出し合って、女性にとって困難だと感じる時期を一緒に乗り越えられそうです。ネット上の情報では得られない、対話をするからこそ生まれるポジティブな気持ちも得られました。まとめ更年期を迎えた友だちはお互いサポートし合うことで強くなる絆があって、今では最高な存在となっています。時々みんなでランチをするなどして、共感し合って、励まし合って、一緒に更年期を乗り越える仲間がいるって最高に幸せだと感じました。友だちだけでなく更年期を経験した職場の先輩も、非常に心強い存在となっています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/伊達 敦子(50歳)3児の母。会社員の傍ら、化粧品検定2級、1級を取得し、コスメコンシェルジュの認定を受けたエキスパート。人々の美しさと自信を引き出すため、日々活躍中。
2023年09月18日女性の更年期は閉経を挟んだ前後5年、合計10年間といわれています。最後の生理から約1年半経過した私は、閉経という折り返し地点を通過し、やっと更年期のゴールが見えてきたところでしょうか。体調の揺らぎに身を任せるしかなかった40代後半から、少しラクになってきた閉経後の現在まで、更年期症状の変化をリアルにお伝えします。まずは更年期を認めるところから始まった47〜48歳のころにピークを迎えた体の不調。肌が乾燥してかゆい、指や肘の関節が痛い、めまいがする…… 。それまで経験したことのない症状が表れましたが、「更年期=ホットフラッシュ」という浅い知識しかなかった私には、更年期外来を受診するという発想がまったくありませんでした。症状に合わせて皮膚科や整形外科、耳鼻科を渡り歩く日々。しかし、とうとう整形外科の医師にこう宣告されました。「更年期の女性に多い症状だね」。衝撃でした。「まさか。生理は順調に来ているし、ホットフラッシュとかないし、逆に最近は冷えて困るくらいだし」と、思わず心の声が出そうになりましたが、会計を待つ間に検索してみると、なんと冷えも更年期の症状に入っているではありませんか! そういえば私、もともと冷え性というわけではなかった…… 。その後も、夜中に何度も目が覚める、集中力が続かない、夫や中学生の長男にイライラする! といった症状に悩まされ、検索するたびにヒットするのは「更年期障害」というワード。いやむしろ、それしか出てこない! ついに私は、自分は更年期なのだと認めざるを得ませんでした。中途覚醒と集中力低下に悩まされる自分はまだまだ若いという根拠のない自信を見事に打ち砕かれた私。体の不調は更年期障害によるものなのだと渋々認めてからは、症状に合わせて無理をしない生活を心がけました。一番つらかったのは、夜中に何度も目が覚める症状です。調べてみると更年期によくある「中途覚醒」でした。睡眠不足で日中は集中力が続かず、仕事が一向に進みません。やっとの思いで1日を終えても、夕食後には電池切れで寝落ち。家族に起こされてお風呂に入れば、すっかり目が覚めて寝付けなくなってしまう…… という絶望的な負のループ。でも、市販の睡眠改善薬やサプリメントにはなんとなく抵抗があり、何も対策をしないまま日々は過ぎました。一方、典型的な更年期症状といわれるホットフラッシュやのぼせはまったくないのです。夏に友人とバス旅行に出かけたとき、私は冷房が寒くて頭痛がするくらいなのに、友人は扇子やタオルを持ち歩いて汗と格闘している。人によってこうも症状が違うのだなと不思議でなりませんでした。閉経後は少しずつ症状がラクに一体いつこの症状から解放されるのだろう? そんな不安を感じながら50代を迎えると、順調だった生理周期が突如乱れ始めました。24日、21日と短くなってきたと思ったら、翌年は一転して2カ月、3カ月と間が空くように。胸の張りや腰痛といったPMS(月経前症候群)があるのに、なかなか生理が始まらないのです。やっと始まってみれば経血量が多く痛みも。つらい状態は1年ほど続きました。その後、徐々に経血量は減っていき、普通の生理より少ない量になってから3回ほどでパタリと止まりました。「1年間生理が来なければ閉経」と定義されていることから、最後の生理(52歳6カ月)から1年が経過した時点で、私は閉経したと判断しました。約40年間付き合ってきた生理ですが、閉経に寂しさはまったくありませんでした。とりあえず更年期の折り返し地点までは来た、あと5年もすればきっとラクになる! と、ゴールに近付いたうれしさのほうが大きかったのです。年齢を重ねるとともに女性ホルモンの低下に体が慣れ、更年期症状が緩和されるそうですが、精神的に安心したこともよかったのでしょう。だんだんと夜は眠れるようになり、疲れやイライラも軽減。また、友人から関節痛に効くとすすめられたエクオール成分のサプリメントを飲み始めたところ、指や肘の痛みもラクになってきたのです。まとめ体調不良に悩まされた40代をなんとか乗り越え、閉経を迎えて以降、更年期障害が少しずつラクになりました。女性ホルモンの低下に体が慣れたこともありますが、ゴールの見えない不安から解放されたことが大きかったと思います。中途覚醒や夕食後の寝落ちが減り、集中力の低下やイライラはほぼ消失。関節痛もエクオール成分のサプリメントを飲み始めてからラクになりました。閉経から5年程度で更年期が終了するならば、私は58歳で卒業という計算になります。もうすぐ54歳の誕生日。あと数年で解放されるのでしょうか? 早くラクになりたい! でも焦りは禁物。引き続き無理をせず、自分をいたわる生活を続けようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。イラスト/塩り著者/みやび(53歳)大学生と高校生の男子2人の母。夫の自営業を手伝いながらマイペースにライター活動中。息子の野球に全集中した12年間が終わり、燃え尽きたあとにやってきたのは更年期と介護だった……。趣味のヨガで体を整え、すべてを乗り切る所存!
2023年09月17日40代後半のある日、突然、上半身だけかゆいという症状が起きました。もともと肌は強くてアレルギーなどの悩みはなく、食事によるもの、加齢による乾燥など、いろいろと原因を探ってみましたが、はっきりとしたことはわかりませんでした。じんましんや湿疹のような目に見えるものはなく、あちこちがかゆいだけなので、「一時的なものだろう」と楽観的に様子を見ることにしました。なるべくなら病院には行きたくない肌の状態を観察しても変化はなく、かゆみだけでした。そのため病院に行くという考えはなく、とにかく市販のかゆみ止め薬や保湿クリームを塗れば落ち着くだろうと思いました。しかし、一時的にかゆみが治まるだけで、2~3日たってもかゆみは治まりません。ただ、かゆみの範囲が広がっていくというわけではないので「自力で治したい」と思いました。正直なところ、「病院にいくのは面倒くさい」という気持ちも強く、かゆみで睡眠をじゃまされるというほどでもなかったので、自力で何とかしようと試行錯誤しているうちに1週間が過ぎていました。自力で原因を把握したいとりあえずかゆみの原因を突き止めなくてはと思った私。それまで使用する洗剤や素材によって肌トラブルが起きた経験はありませんでしたが、試しに敏感肌用のボディーソープとコットン100%の下着に替えてみました。するとボディーソープを変えた時点でかゆみが減り、その後下着を変えたらもっと効果が見られたのです。しかし下着を変えてからも日によってはかゆみがひどいこともあり、完治には至りませんでした。結局は病院に行くことに約1カ月は試行錯誤していたと思います。かゆみのない日もあったのですが、かゆみのひどい日が続いたことで再び悩み始めることに。そして、とうとう皮膚科の受診を決意。医師に「更年期症状の一つで、加齢や体質の変化、ストレスの影響でかゆみが出ることがある」と言われ、私の場合は「自律神経の乱れが大きいかもしれない」との診断で「加味逍遥散」(かみしょうようさん)という漢方薬を処方してもらいました。服用を始めると、少しずつ症状が軽減していきました。私は40代後半でしたが、それまでは特に更年期の自覚がありませんでした。ただ、今回「更年期症状の一つ」と言われたことで婦人科を受診すると、皮膚科と同じ診断をされました。まとめまさか突然のかゆみの原因が、更年期だとは思いませんでした。市販薬では完治に至らず、日によって症状が変わることも不可解だったので、受診によって原因がわかってよかったです。今後は、何かあったらもう少し早めに専門家に相談しようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/mikeko(55歳)大学生の子ども2人が1人暮らしをして夫婦だけの生活になり4年。まだ寂しいけど趣味の刺繡を再開。50歳から美容も暮らしもナチュラル&シンプルを目指すインドア派主婦。
2023年09月16日45歳のころから、急に動悸を感じるようになりました。最初はストレスのせいだと思いあまり気にしていませんでしたが、頻繁に動悸を感じるように。一時は心臓が悪いのかと悩みました。しかし、病院で検査したところ心臓に異常はなく、原因は更年期障害でした。45歳ごろから急に動悸を感じるように動悸の原因はストレスではなく更年期私が初めて動悸を感じたのは、45歳のときです。仕事中、急に心臓がドキドキして、脈が速くなり、息が少し苦しくなるような感じがしました。動悸は20分ほど続きました。ずっとパソコンの前で座っている仕事なので、動悸がするのはおかしいと思いました。それでも、初めのころは仕事中に動悸を感じることが多かったので、ストレスのせいで一時的なものだと思い、あまり気にしていませんでした。しかし、動悸を感じる頻度が徐々に増えてきました。最初は1カ月に1度程度だったのが、ひどいときには数日おきに動悸を感じるようになりました。仕事中だけでなく電車の中や家事の最中などにも突然動悸がすることがありました。それでも当時は自分が更年期だという発想はなく、心臓の検査をしたほうが良いと考えました。母親と祖母に心臓疾患があるので、私も心臓には気を付けたいと昔から思っていたのです。そこで、近所の循環器内科を受診しました。心電図やレントゲンの検査を受けましたが、異常なしとの診断でした。そして医師から、「心臓に問題はありません。動悸はもしかしたら年齢的なこともあるかもしれませんね。少し様子を見ましょう」と言われました。年齢的なことと言うときの医師の少し遠慮したような口調に、はっとしました。もしかして更年期? すぐに婦人科のウェブサイトなどを検索し、動悸も更年期障害の症状の1つであることを知りました。同世代の友人や先輩女性に相談してみる更年期の話は、周りの同世代の友人や、年上の先輩から聞いたことがありました。でも、私の周りではホットフラッシュや発汗に悩んでいる方が多く、更年期といえば急に暑さを感じたり汗をたくさんかいたりするのだという印象を持っていました。そのため、自分の動悸を更年期と結びつけるまでに時間がかかってしまいました。「更年期が始まったのかも」と同年代や少し年上の女性の友人たちに相談してみました。友人たちはそれぞれサプリや漢方薬などで対処していて、特に「命の母A」が私の周りでは人気がありました。私も早速「命の母A」を試してみることにしました。大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするという話も聞き、納豆や豆乳などを毎日とることにしました。「命の母A」を飲み、大豆製品を毎日とることで、不安感が少し解消されました。しかし、そのような生活を3カ月ほど続けても、動悸が改善されることはありませんでした。動悸が始まると息苦しくなり、仕事や家事に集中できなくなります。いつどこで動悸が起こるかわからないこともストレスでした。動悸のことで悩み続けることが嫌になり、思い切って婦人科で相談をしてみることに決めました。ホルモン補充療法(HRT)を開始乳がん検診で利用していた婦人科に更年期外来があることを思い出し、予約をして受診しました。そこで動悸のことを相談し、ホルモン補充療法について教えてもらいました。更年期になると視床下部に負担がかかることで、自律神経の働きが乱れ、動悸が起こることもあるそうです。ホルモン補充療法(HRT)は、更年期に急激に減少する女性ホルモンを薬で補う治療法で、効果には個人差があるという説明を聞きました。副作用やリスクについても説明してもらいました。そのことを理解した上で、副作用への不安よりも今の動悸を改善したいという気持ちが強かったので、ホルモン補充療法を試してみたいと医師に伝えました。そして、ホルモン補充療法のために必要な検査を受けました。血液検査と乳がん・子宮がん検診、問診がおこなわれました。1週間後に検査の結果が出て、問題がなかったため飲み薬を処方してもらいました。服用から1カ月ほどで動悸を感じないように飲み薬は2種類あり、毎日決まった時間に、医師から指示されたスケジュール通りに飲む必要があります。処方してもらった薬を飲み始めて1カ月ほどで、動悸を感じなくなりました。現在も定期的に婦人科で診察を受けながら、半年ほどホルモン補充療法を継続しています。今は動悸はもちろん、ほてりや発汗などの更年期らしい症状を自覚することはほぼありません。ホルモン補充療法を受けている間は3カ月に1回婦人科で診察があり、薬はそのときに問題がなければ処方してもらえます。また、長期的に継続するためには1年に1度がん検診や血液検査などの検査を受ける必要があります。定期的に婦人科を受診することで、安心してホルモン補充療法を受け続けることができています。まとめストレスや心臓の不調のせいだと思っていた動悸の原因は更年期でした。動悸が起こると息苦しく、仕事や家事などに集中できず悩んでいました。動悸がいつ起こるかわからないことにもストレスを感じていました。私の場合はホルモン補充療法を知り、薬を飲むことで動悸が改善されて本当にラクになりました。思い切って婦人科で相談してみてよかったです。ホルモン補充療法を受けている間は定期的に婦人科へ通うことになるので、気になる症状があれば相談できるのも安心です。これからも婦人科の先生と相談しながら、ホルモン補充療法を続けていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。マンガ/あさり著者/もめん(46歳)高校生の娘が1人の働く母。世界中のおいしいものが食べたい。特に甘い物が好き。おいしく食べるために常にダイエット中。食べること以外の趣味は、語学学習、読書、ヨガ、散歩。
2023年09月16日46歳のとき、私の両頬に出現した謎のシミ。年も年だし…… と、気にせず放置していましたが、ある日それが肝斑であることを知り、思いがけず治療を開始することに。しかしあまり効果を感じられず、3カ月で治療を中断。半ば諦めかけていた53歳、なんと! 自然に薄くなってきたのです! その理由とは。ママ友に指摘されて初めて肝斑を知る頬骨のあたりがなんだか茶色いなと気付いたのは、車のバックミラーに映った自分の顔を見たときでした。光の加減によってはギョッとするほど目立つことも! 薄茶色の小さなシミが頬骨付近に点々と集まって、大きな茶色い影を形作っていたのです。もともと特に美肌ではない私ですが、トラブルのない丈夫な肌質で色黒なこともあり、美白にはかなりズボラ。毎週のように息子たちの野球応援で紫外線を浴びまくり、肌や髪にとって過酷だった40代半ばまでのツケが回ってきたのだなと、解釈していました。そんなある日、高校のグラウンドで野球部のお母さんたちとワイワイ世間話をするなかで、シミの話題になりました。野球母あるあるで、シミはみんなの悩みの種。「野球が終わったら、みんなで美容皮膚科へシミ取りに行こう!」と盛り上がっていました。すると、いつも美容に対する意識が高いお母さんがポツリとひと言。「あなたみたいな肝斑って、レーザーできれいになるのかな? 」「か、かんぱん?!」美容に対する意識が低い私は、そのとき初めて“ 肝斑” のことを知ったのでした。皮膚科を受診して肝斑治療を開始私はすぐにネットを検索し「肝斑とは女性ホルモンの乱れが原因で、頬骨付近に現れる左右対称のシミ」ということを把握。皮膚科で治療できると知り、週明けすぐに受診しました。しばらく薬で様子を見ることになり、トラネキサム酸錠とシナール配合錠(ビタミンC) 、保険外のちょっとお高い塗り薬を処方されました。せっせとお手入れを始めてしばらくすると、たしかにお肌のハリツヤが良くなり顔色が明るくなったように見えました。でも肝斑が薄くなったかというと、満足のいく効果を感じられません。根気がない私は結局3カ月で治療を中断してしまいました。野球部引退後、お母さんたちとは受験が無事に終わったら美容皮膚科へ行く約束を交わしました。ところがコロナ禍で卒業式に親が出席できない事態に! 顔も見られないまま別れ、2年以上会えない日々が続いたのです。気が付いたら肝斑が薄くなっていた!マスク生活に慣れた私は、次第に肝斑のことなど気にしなくなりました。丁寧にメイクをすることも減っていく、そんなある日。息子たちの成人式の話題で久しぶりに野球部のお母さんたちと連絡を取り合ったことで、私は肝斑のことをハッと思い出しました。即、鏡へ直行! あれ? なんだか薄くなっている!何度確認しても、確実に肝斑は薄くなっています。頬骨周辺に点々とシミは残っているものの、あのおぞましい茶色い集合体にはなっていません。肌色も明るいような気がするし、むしろここ何年かで一番、お肌の状態が良いんじゃない?私はまたもやネットを検索。そこには、納得できる答えがありました。「閉経」です。そういえばかれこれ1年くらい生理がない私は、おそらく閉経した模様。むやみに紫外線を浴びなくなったことも理由の一つかもしれませんが、一番の理由はたぶん閉経なのでは? と、感じました。まとめ美容に対する意識が低い私が、ママ友のおかげで肝斑と気付き、遅ればせながら美白に気を付けるようになって4年半。私は肝斑が薄くなっていることに気付いたのです。よくあるシミはもちろんありますが、肝斑が薄くなっただけでずいぶんお肌の見た目が良くなりました。薬や化粧品のおかげではなく、閉経したことで改善するなんて驚きました。女性ホルモンとは、あってもなくても女性の健康や美容に多大な影響を与えるのだなとつくづく感じました。更年期も悪くないなと、ちょっとだけ思える出来事でした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。イラスト/村澤綾香著者/みやび(53歳)大学生と高校生の男子2人の母。夫の自営業を手伝いながらマイペースにライター活動中。息子の野球に全集中した12年間が終わり、燃え尽きたあとにやってきたのは更年期と介護だった……。趣味のヨガで体を整え、すべてを乗り切る所存!
2023年09月15日若いころに比べて疲れやすくなった、なかなかやる気が出ない、肌の衰えが気になる……。『50歳の分岐点差がつく「思秋期」の過ごし方』が話題の精神科医の和田秀樹先生は、心身ともに揺らぎがちな更年期の時期を「思秋期」と呼んでいます。思秋期に起きる心身の変化について解説をしていただきました。教えていただいたのは…和田秀樹先生(精神科医)1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在は精神科医、ルネクリニック東京院院長、立命館大学生命科学特任教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師、和田秀樹心と体のクリニック院長などを務める。著書にベストセラーの『80歳の壁』(幻冬舎)など多数。高齢者専門の精神科医として30年以上にわたって現場に携わっている。思秋期は大人から老人へと変化する時期――和田先生が提唱している「思秋期」とはどのような意味なのでしょうか?和田先生子どもは思春期を経て大人になり、大人は思秋期を経て老人になっていきます。思春期は子どもから大人への通過点です。男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンの分泌が増大し、生殖が可能な男らしい体つき、女らしい体つきへと変化していきます。また、脳も発達して物事に関する興味や好奇心などが高まっていきます。体も脳も大人へと移り変わっていくのが思春期です。一方、思秋期は大人から老人へと変化していく時期です。年齢でいえば40歳から60歳あたりの更年期の年代に訪れます。思秋期になると、自分の性とは反対の性ホルモンの分泌が増えていきます。男性であれば男性ホルモンが減って女性ホルモンの影響が増し、女性は女性ホルモンが減って男性ホルモンの影響が増すということです。年を取るとは、このようにして中性に近づいていく過程でもあります。――和田先生はなぜ、今、「思秋期」を提唱されているのでしょうか?和田先生かつては更年期が終わってから命が尽きるまでの時間はそう長いものではありませんでした。しかし、日本人の平均寿命は延びています。更年期の後も20年、30年と生きる可能性があるとすれば、思秋期のうちから自分がどんな老人になっていくかを考えていたほうがいいと思うんです。そうした思秋期を過ごすことで、老いを遠ざけ、老後を健やかに生きられると私は考えています。「若々しくいたい」と思うことが若さにつながる――思秋期の年代になると、同じ年齢でも若々しく見える人もいれば老けて見える人もいます。その違いはどのようなところにあるのでしょうか?和田先生一つは「若々しくいたい」という意欲を持っているかどうかです。思秋期のころに始まる老化の一つに「前頭葉の委縮」があります。前頭葉は大脳の前方に位置する部分で、思考や意欲、感情、性格、理性などをつかさどっています。衰えを放っておくと前頭葉はどんどん老化して、意欲や好奇心などが衰えていきます。「若々しくいたい」という意欲があれば、それにつながる新しいことを試してみることもあるでしょう。そうして前頭葉を刺激することは、衰えを防ぐために非常に有効です。また、若々しさには肌の状態を保ち、シワが目立たないようにすることも大切です。――そのためには、どのようなことを意識すればいいのでしょうか。和田先生思秋期やそれ以降の年代で若々しく見える方というのは、どちらかというとぽっちゃりしている人が多いんです。そのために必要なのが栄養です。例えば、筋肉や皮膚を作る材料となるたんぱく質をしっかり摂取しないと肌にハリは生まれません。昨今は脂肪が忌み嫌われていますが、脂肪も体に必要な栄養の一つで、足りないとカサついて老け込んだ容姿になってしまいます。太り気味の人のほうが長生きをする――栄養の大切さは実感しつつも、更年期になると体形が気になってしまいます。和田先生「中年太り」という言葉があるように、ダイエットを心がけている思秋期世代は多いものです。2006年ごろから「メタボ」という言葉が使われるようになり、今ではすっかり定着してメタボ健診がおこなわれるようになりました。実際、厚生労働省のホームページには、メタボになると心臓病や脳卒中のリスクが高くなる旨が書かれています。こうした理由から、見た目に加えて健康上の理由からもダイエットを意識している人はかなりの数にのぼるでしょう。しかし、実はこれを覆す統計データが厚生労働省によって発表されています。宮城県の40歳以上の住民約5万人を対象に、12年間にわたって「体形別の平均余命」を調べたところ、一番平均余命が長かったのは40歳の時点で太り気味だった人なのです。――ということは、無理にダイエットをする必要はないということでしょうか?和田先生私はダイエットをすると老けると考えます。なぜかというと、必要な栄養を十分に摂取することができないからです。例えば、一般的には高めの血圧やコレステロール値はよくないといわれています。でも、私がこれまで医師として多くの患者さんを診てきた経験からいうと、血圧はやや高めのほうが頭がさえる方が多い。年齢とともに動脈の壁はどうしても厚くなりますから、血圧が高いほうが脳に酸素が送られやすいんです。また、コレステロールの大半は体内で作られるので意外と食事の影響を受けないんです。コレステロールはホルモンや神経伝達物質の材料となったり、血管の弾力性を上げたりする働きがあり、体に欠かせない成分です。私個人としては、メタボ対策で食べたいものを我慢してストレスをためるよりは、好きなものを食べて充足した気持ちでいることのほうが健康面では重要なのではないかと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。<著書>『50歳の分岐点差がつく「思秋期」の過ごし方』和田秀樹著大和書房/1300円+税取材・文/熊谷あづさ(50歳)ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。著者/和田秀樹先生1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在は精神科医、ルネクリニック東京院院長、立命館大学生命科学特任教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。著書にベストセラーの『80歳の壁』(幻冬舎)など多数。高齢者専門の精神科医として30年以上にわたって現場に携わっている。
2023年09月15日残暑厳しい日が続き、夏風邪や夏バテなど体調不良が起きやすい。加えて、なんだかやる気が出ない、気分が落ち込むといった症状も見られたら、それはもしかして“夏季うつ”かもしれない。「夏季うつとは、季節性感情障害の一種で、不眠、倦怠感、だるさ、食欲不振など、夏バテに似た症状が現れます。しかし、夏バテが食欲不振や睡眠不足による体力低下だけなのに対し、夏季うつは外出がおっくうになる、不安感を伴うなど、メンタルにもその兆候が現れるという特徴があります」こう話すのは、精神科医でゆうメンタルクリニック総院長のゆうきゆう先生だ。■気分の落ち込みや不安感が特徴の「夏季うつ」季節性感情障害とは、病気の発症時期に季節性があり、特に思い当たるストレスの原因がないのに、暑い季節、または寒い季節になると落ち込みやすくなったり、うつ状態を繰り返すというもの。たとえば、日照時間が短く、気温も下がる寒い季節になると、食べすぎ、寝すぎ、体重増加といった身体的な変化が現れ、意欲低下、倦怠感も伴う“冬季うつ”があるが、これは副交感神経が優位になりすぎて、自律神経が乱れることで起こると考えられている。一方、夏の場合は日照時間が長く、気温が上がることで、私たちの体は自然と交感神経が活発になるが、それが過剰になることで自律神経が乱れて、夏季うつにつながる。「“季節性”と呼ばれるだけあって、毎年その季節になると現れたり、体調が気候に影響を受けるといった特徴が見受けられます。夏季うつは女性に多く出る傾向がありますが、それはもともとうつ病患者に女性が多いことから、夏季うつも同様なようです。仕事や家事など、女性は男性より負担が大きいことが多く、暑いときに休んだり手を抜いたりしないでいると、過緊張状態が続き、自律神経のバランスを崩してしまうケースが少なくありません」(ゆうき先生・以下同)女性は30代以降、うつになる人が急増する。それだけに、単なる夏バテと軽く考えずに、精神的な異変を感じたら、夏季うつを疑ってみる必要があるかもしれない。まずは、次のチェックリストで確認してみよう。どれも日々の生活の中で起こりうる。【「夏季うつ」チェックリスト】□ 食欲がなくなった□ 不眠など睡眠障害がある□ 以前は楽しいと感じていたことが楽しくなくなった□ 仕事や勉強のやる気がなくなった□ 特に思い当たるストレスや理由がないのに、毎年、暑い時季になると不調になる□ 急に体重が減った□ だるさ、倦怠感が激しい□ 感情の起伏が激しい□ 洗顔、歯磨き、入浴など生活全般の動作をするのが面倒だ3つ以上該当すると「夏季うつ」の可能性あり。■「夏季うつ」にならないためにできること夏季うつを予防するために注意すべきことをゆうき先生に挙げてもらった。【1】日光の浴びすぎを避ける「ある程度、日差しを浴びることは大切ですが、日中の直射日光を浴びすぎると、疲労が蓄積されるようになります。外出時は帽子をかぶる、サングラスをかける、日傘をさすなどして、直射日光の浴びすぎには注意しましょう。どうしても外での作業が必要な場合は、早朝、あるいは夕方といった時間帯を選ぶことも大切です」日光を浴びすぎて体温が上がりすぎた場合、手首や首、ひざの裏などにぬらしたタオルや保冷剤を当てると体温が下がりやすくなる。【2】室温の設定を適切に「冷房が体によくないという考え方から、冷房を使わないで暑さを我慢したり、逆に冷房の使いすぎで体を冷やしてしまうというのも、自律神経が乱れやすい原因です。室温は睡眠にも影響を及ぼします。暑さで寝苦しい場合は、エアコンをつけて布団で温度を調節するなど、自分の体に合った適切な温度を知り、それに合わせた調節をしましょう。自分で温度調節のできない場合は、重ね着をするなどして調節してください」【3】栄養不足に注意「暑いと、冷たいものを食べたり飲んだりすることが増えます。特に夏場はさっぱりしたものばかり食べているとタンパク質が不足しがちです。タンパク質はセロトニンという、精神の安定を促す神経伝達物質の材料となる栄養素です。肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などタンパク質をしっかりととるように心がけることで、改善が見込めます」また、糖分をとりすぎると、感情の不安定さが強くなるので注意が必要だそう。「暑いからと冷たいジュースやアイスクリームなどをたくさん食べていると、食べた直後は気持ちが落ち着きますが、最終的には血糖値の変動の幅が大きくなり、気分を不安定にさせることにつながります」【4】就寝前のスマホはやめる「スマホ画面から出るブルーライトが網膜を通じて脳に刺激を与えて興奮状態にし、睡眠を妨げてしまいます。寝る前1~2時間はスマホやパソコンから離れるようにしましょう」【5】我慢をしすぎない「一般的にうつになる人は真面目で我慢をしてしまう傾向のある人が多いです。女性は責任感から仕事に加えて家事もきちんとこなそうとする人が多くいると思いますが、疲れやしんどさを感じたら、きちんと休息をとって体調を整えることを優先しましょう」■ホルモンバランスが乱れる更年期世代は注意季節の変化による体への影響を完全に防ぐことは難しいが、さらに更年期世代になると、ホルモンバランスの乱れもあり、身体の不調に関連してメンタルの不調を招くといったリスクも増える。「季節性感情障害は、季節が過ぎれば自然と改善する場合もありますが、ほうっておいたために、季節が変わってもうつ状態が続く場合もあります」女性は特に、中高年期からタンパク質が不足する傾向にある。体力づくり、健康なメンタルづくりのためにも、ぜひタンパク質をしっかりとることを心掛けてほしいとゆうき先生は強調する。こうした対処法を実践しつつ、自分の状態を観察しながら、必要があれば、医療機関へ相談しよう。「医療機関での治療は心理療法と、薬物療法(抗うつ薬)が考えられます。心理療法は、うつ病になる方の性格的な特徴であるストレスを受けやすい思考を少しずつ変えていくような治療法です」思いつめず、完璧主義にならず、“適当”を知って、自分の健康を第一に考えよう。
2023年09月15日45歳を過ぎたころから、朝早く目が覚める日が続きました。寝る時間は変わらないのになぜか起きてしまうのです。ついには目覚まし時計をかける必要がなくなりました。早く起きるようになった当初は体調でも悪いのかと不安になったものです。しかし、体の調子はそれほど悪くもなく……。若いころは7~8時間睡眠が必要だった私が20代、30代のころは1日に7〜8時間寝ないとその日はずっと頭がぼーとしていました。家事も仕事も本調子でできず、なるべく睡眠時間を確保できるように気を付ける日々でした。あまりにも眠いときは、昼寝をしてなるべく体と頭を休ませるようにもしていました。夜は23時には布団に入り、朝は6時か7時に起きるという生活です。このころの私はよく動き、子どもを追いかけて走っているような毎日で体力勝負のときでもありました。よく体を動かす毎日だったから、よく寝ないと体が休まらなかったのかもしれません。目覚ましよりも早く起きてしまう…よく眠ることが体に合っていると思っていた私は、45歳を過ぎたころから始まった早起きに戸惑ってしまいました。23時ごろに寝ても5時ごろには起きてしまうのです。ある日突然ではないのですが、なかなか寝つけない日が続いたことがあり、それから数週間は不規則な睡眠時間となったのです。これがきっかけかはわかりませんが、これまでとは異なる睡眠時間となりました。しばらくは昼間に眠くなったり夜早く寝てしまったりしました。このような日が続き、体の具合が悪いのではと何とか元の生活に戻そうと湯船にゆっくりつかったり、好きな音楽を聴いてリラックスしたりして過ごしましたが、気持ちばかり焦って心からリラックスできていなかったように思います。しかし、数週間このような生活が続き、朝早く起きることに慣れると、朝にまとめて家事をしたり仕事をしたりして過ごしています。朝早く起きたことでできた時間を有効活用し、少し生活にゆとりを持てるようになったと感じています。 朝早く起きる生活で昼間に眠くなることはたまにありますが、ふらふらになることはありません。睡眠時間が短い生活に慣れて、体も順応していったのだと思うようになったのです。友人のひと言で加齢による変化だと気付く友人と近況を話していたときのことです。私が「最近、早く起きるんだよね」と話すと、友人が「それってお年ごろかもね」と。思わず「え?」と心の中で驚きましたが、45歳という年齢なので「そうかもしれない」と納得したことを覚えています。 ネットで40代の睡眠について調べてみると、病院や製薬会社のサイトで40代はプレ更年期や更年期などにより、体質が変わるとありました。その記事を読むと、年齢と共に睡眠時間も減るとのことです。たしかに、昼間に眠くなることはあっても、朝起きたときにだるさは感じません。おそらく睡眠時間は足りているのでしょう。 やはり加齢による睡眠時間の変化なのだと思うようになりました。早く起きるようになったきっかけが、精神的にいろいろとあったから体調が優れないのかと不安に思う時期もあったことを友人に伝えると、「そんなこともあるよね」と話してくれて心が軽くなりました。 体の調子自体には問題がないため、早朝に目覚めることが気にならなくなりました。睡眠不足を感じて、体に影響があるとなれば話は別となりますが、そのようなこともありませんでした。まとめ45歳を過ぎたころから朝早くに起きるようになり、睡眠時間が足りない生活をしているのではと不安に感じました。特に初めのころは、昼間に眠くなったり夜早い時間に寝てしまったりと、これまでとは違う生活スタイルとなり戸惑いました。 しかし、友人から加齢が原因かもしれないといわれたことと、記事で加齢による睡眠時間が減ることが紹介されているのを見て、不安に思うことはなくなりました。朝早く起きたことで生まれた時間を今は楽しんでいます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/Y.N.(44歳)大学生の子どもが2人。自宅で過ごすことが多くなり、パン作りやお菓子作りに励む。季節感を取り入れた生活が好きで、フルーツシロップ作りもしている。
2023年09月14日スマホやパソコンを使う機会が増えた現在、目の疲れが出やすいのはある意味仕方のないことかもしれません。しかし、以前は休めば治っていたのに、40代を過ぎてからは目の不調がなかなか治らない……ということがあるようです。年齢のせいと何も対策をしていないと、悪化することも。眼科医の田辺直樹先生に40代以降の目の疲れについて、原因と対策を聞きました。教えてくれたのは…監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。なぜいつまでも目や体の疲れが取れない?単なる目の疲れではない「眼精疲労」目に不快感を覚えていても、「いつか治るだろう」とそのままにする場合も。でも、一向に良くならないときは単なる目の疲れではないと田辺先生は言います。「十分な休息を取っても目の疲れが治まらず不快感が続くことに加えて、体にも不調が現れる状態を眼精疲労といいます。自然に治らないため、治療が必要になります。まず、目の症状として目が重い、しょぼしょぼする目がかすむ、ぼやける目の乾きを感じる白目が充血するまぶたがピクピクけいれんするまばたきが増えるといったものが見られます。また、眼精疲労は体の不調が伴うことも特徴です。倦怠感肩や首の凝り頭痛吐き気やめまいこのような症状が見られたら、早めに眼科を受診しましょう」(田辺先生)。最大の要因は「目の使い過ぎ」「眼精疲労の最大の要因は目の使い過ぎや目を使う環境が悪いことにあります。目の周りには眼球やまぶたを動かす筋肉があり、頭を支える首や肩の筋肉とも連動しています。そのため、長時間近くを見る集中してまばたきが減る乾燥した部屋や薄暗い部屋でパソコンやスマホを長時間見るといったことを繰り返すと目の乾燥や目の周りの筋肉が固まることにつながり、目の疲れだけでなく首や肩の筋肉も固まって肩凝りや頭痛も引き起こしてしまうのです。今は若い人にも見られますが、眼精疲労のピークは40代後半から60歳くらいです」(田辺先生)。どうして40代以降から眼精疲労が増える?1.若いときの眼鏡やコンタクトレンズを使っている「目は年齢とともに変化していきます。けれど、若いときに作った眼鏡をそのまま使っている人は多いですね。必要以上に度数が高かったり、矯正が弱すぎると目は自分でピント合わせようと頑張ってしまいます。それが眼精疲労の原因になるのです」。2.更年期によるドライアイ「ドライアイは環境のほかにも、女性の場合は更年期の影響も指摘されています。更年期は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌低下で、肌の潤いが不足してくるのと同様、目の潤いも低下します。涙によって目は潤いを保っています。しかし涙の量が減り、涙の成分が変化して目の表面を覆っている涙の膜が少なくなると、目の表面の粘膜が乾燥しやすくなります。それがドライアイです」。3.老眼対策をしていない「老眼は40歳ごろから始まり、45歳ごろから自覚する人が多いです。近くのものや細かいものが見えづらくなりますが、適切な老眼鏡を使うなどしないと目を細めたり、首を前に出したりしがちです。その結果、目が疲れたり、首筋や肩が凝ってしまうのです」。セルフケア&予防法は?意識してまばたきをする、意識的に休みを取る眼精疲労かなと思ったとき、とりあえず自分でできる対策はありますか。「仕事などでパソコンやスマホを長時間見ないといけない場合は、以下のことを意識してみましょう。30分に1回は画面から目を離して近くを見ないようにする意識的にまばたきをする蒸しタオルなどで目を温めて血行を良くする眼精疲労用の目薬をさすまばたきをすることで涙液が交換されますが、まばたきがないと交換がされなくなり、目の表面が乾燥してしまうのです。ただ、眼精疲労は合っていない矯正器具(眼鏡やコンタクト)が原因のことも多いので、一度眼科を受診することをおすすめします」(田辺先生)。まとめ40代以降の女性で、パソコンやスマホを使う機会が多い人は眼精疲労のリスクが高いことがわかりました。まさに高リスクの自分ですが、20年前に作った眼鏡を使っています……。まずは眼鏡を作り直すことから始めようと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/田辺直樹先生田辺眼科クリニック院長。日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。
2023年09月13日更年期世代で睡眠障害に悩まされる人は多いですが、その原因の一つに「多汗」があります。それまでは汗かき体質でなかったのに、更年期世代になってから大量の寝汗が出て夜中に目を覚ましてしまうのです。不快な寝汗で満足な睡眠がとれないのはつらいこと。産婦人科医の駒形依子先生に、更年期の汗の特徴と対策について聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。更年期はなぜ汗をかきやすい?女性ホルモンが減り自律神経のバランスが乱れる更年期の汗の悩みといえば「ホットフラッシュ」が知られています。まず、「ホットフラッシュ」はどんな症状なんでしょうか?「何の前触れもなく、顔全体や首筋、頬にかけて熱くなり、顔が赤くなったり、のぼせたような状態になります。このとき、下半身が冷えているのに、上半身、特に頭が熱くなっているのが特徴です。それまでは汗かき体質でなかったのに、急に大量の汗が出るようになるのが特徴です」(駒形先生)。更年期に、なぜそのような症状が出るのでしょうか?「自律神経は汗腺を調節する機能があり、汗の量や出方をコントロールしています。更年期になると女性ホルモンの分泌が低下しますが、その指令を出しているのが脳の視床下部という部分です。脳の視床下部は自律神経もつかさどっており、影響を受けやすくなっています。女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経のバランスも崩れやすくなるため、更年期世代ではホットフラッシュのような発汗の症状が出やすくなるのです」(駒形先生)。大量に出る寝汗の原因は?「不安」や「イライラ」が一因次に、今回のテーマである「大量の寝汗」ですが、これも自律神経による影響なのでしょうか?「大量の寝汗をかくのも自律神経の影響ですが、精神的な要素が強くなります。不安やイライラも更年期症状の一つですが、そのようなマイナスな感情は頭に血が上る原因になります。ただでさえ、機能が落ちている子宮周りには血流が届かず、上半身に血流がいきやすい状態になっているのが更年期の特徴です。それに加えて不安やイライラがあると自律神経の交感神経が優位になり、血流が頭に集中しやすくなるのです。そのほかに環境的、外因要素もあります。体温調節は手と足の平から熱を放散させることでコントロールしていますが、靴下や着圧ストッキングを履いていると放散がうまくいきません」(駒形先生)。更年期の効果的な寝汗対策は?できる範囲でライフスタイルの見直しをイライラや不安を解消するためのアドバイスはありますか?「40代、50代の更年期世代は仕事や家事、育児、介護などいろいろな問題を抱えやすい時期です。それまでは何とか乗り切ってきた壁も、体が追い付かず悩みをため込んでしまいがちです。ですから、もちろん可能な範囲にはなりますが、やるべきことに自分の体を合わせるのではなく、自分の体にやるべきことを合わせていく、という意識を持つ必要があると思います。自分で何でもやろうとせず、仕事を減らしたり、家事を手抜きしたり、いろいろなサービスを利用したりと方法はいろいろあります」(駒形先生)。ドラッグストアには更年期症状に向けた漢方薬がありますが、いかがなのでしょうか?「発汗対策の漢方には抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)や加味逍遙散(かみしょうようさん)などがありますが、ドラッグストアの漢方薬は一包の量が少なめです。その量で効果があるならもちろん良いですが、基本的には漢方薬を処方できるクリニックや病院で受診するほうがいいでしょう。“漢方薬は効かない”と思っている人も多いようですが、最低でも2~3週間は飲み続けないと効果は感じられません。受診の目安は、その症状で日常生活に支障が出ているかどうか。つらい症状があるときは迷わず受診してほしいと思います」(駒形先生)。まとめ駒形先生は取材の中で「頭でっかちは体によくない」とお話ししていました。人それぞれ、いろいろな悩みや問題がありますが、頭で考えるのはできるだけやめて、ライフスタイルや意識を変えるようにすれば道が開けるように感じました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(51歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年09月11日夫は私と同い年の48歳。結婚20年を過ぎました。コロナ禍で穏やかだった夫が毎日イライラするように。最初はストレスだろうと思っていたのですが、今も状態は変わらず。それどころか短気が増している気がします。家事を一切しないくせに、私の家事に口出しをする夫が大変うっとうしいです。私がちょっと反論しようものなら夫は逆切れ。最初は驚き、身の危険すら覚えましたが、ある日、夫は男性更年期ではないかと疑うようになりました。夫が毎日イライラ、逆ギレも…穏やかで物腰の柔らかい夫がコロナ禍で豹変夫との出会いは大学時代。いつも穏やかで柔らかい物腰に惹かれました。義両親にとっては自慢の息子で、私の親や親戚筋にも評判は上々。私も、家事も育児もしない点には不満を持っていましたが、部屋が荒れていても、ごはんが作れず外食が続いても、何ひとつ文句を言わない点には助かっていました。そんな夫が、コロナ禍で初めて在宅勤務をすることになった日のことです。その日、夫は仕事用にパソコンを購入し、自室にこもってセッティンをグしていました。私が「お昼ごはんできたよ~」と呼ぶと、夫は足早にリビングにやって来たのですが……、「全然電源が入らない! 不良品だ!」といきなり怒鳴り、キーボードを床に投げつけたのです!私は恐怖を覚えました。「危ないじゃん! うまくいかないからって、八つ当たりしないでよ!」と言うと、夫は「うるさいんだよ!」と逆切れ。私もカチンときて「はぁ? うるさいのはそっちでしょうが! 床にキーボード投げつけるとかあり得ない。バカじゃないの?」と言い返すと、夫は「昼ごはんはいらない」と捨てゼリフを吐いて自室に戻りました。夫があそこまでぶち切れている姿を見たのは、そのときが初めてでした。イライラ夫が私をイライラさせる毎日それ以来、夫は毎日イライラ。初めはコロナ禍で家にこもりっきりだし慣れない在宅勤務でストレスがたまっているのかと思いました。でも、次第に夫が家事に口出しをするように。私はこだわりがあって鍋で米を炊いているのですが、突然夫が「まずいから炊飯器に変えたら?」と言うのです。「え? おいしいよ」と私が言うと、夫は「まずいって言っているんだよ!」とぶち切れ。うるさいなぁと思いながら「炊飯器を買ったら炊いてくれるの?」と言うと、「人にやらせようとするな!」と怒鳴りました。この炊飯器のやりとりは、コロナ禍の2年間で10回は繰り返しています。「汚い家」「じゃ、手伝ってよ」「人にやらせるな!」というやり取りは、100回……。確定申告の書類を作成する際、夫に「マイナンバーカードのパスワードは?」と聞いたときも「他人に教えるか!」と言うので、「じゃぁ、やって」と任せましたが、数時間後に「できた?」と夫の部屋へ行くと、「できない! システムが悪い!」と切れていました。「説明動画見た? 何も見ないでできるわけないよ」と言うと、「もうやらない! お前の言い方が気に入らない!」とまたも逆切れ。そのときは夫の認知症を疑いました。もしかして夫も更年期?セルフチェックの結果朝の情報番組で、男性更年期の特集を見ました。男性更年期障害(LOH症候群)とは、男性ホルモンと呼ばれる「テストステロン」が加齢とともに緩やかに減少することで、心身ともに不調が生じる状態だそうです。女性の更年期の場合は閉経後5年ほどで落ち着くと言われますが、男性更年期には終わりがないのだとか。男性更年期のわかりやすい特徴として、笑わなくなった、機嫌が悪い、イライラする、会話をしなくなった、おっくうがるようになった、太ったという症状はすべて夫に当てはまったので、夫は認知症じゃなくて男性更年期障害なのかも!と思いました。そこで「ちょっと40代以上の男性のアンケートに協力してほしいんだけど」と、男性更年期のセルフチェックをしてもらいました。結果は85点中29点。軽度の可能性ありでした。夫の回答を見ると、イライラするの項目は5段階中1番下の「なし」になっていました。私は目を疑い、うそでしょう?とびっくり仰天しました。まとめ夫のセルフチェックの結果を見て、自分のことはわからないものだということを改めて実感しました。夫の自覚を促すためには、私に逆切れしている会話を録音して聞かせるしかないのでしょう。子どもが独立して家を出るまではなんとかやり過ごしたいとは思っていますが、これ以上ひどくなったら逆上した夫に刺されそうで、私が無理です。男性更年期障害なら治療ができるようなので、一度夫を病院へ連れて行きたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。マンガ/しおみなおこ著者/しばこ(48歳)主婦ライター。更年期で不眠気味。毎日が不調。
2023年09月11日私はコンサルタントとして会社のブランディングに関わる中で、組織運営に関する課題が浮かび上がってきました。その課題の一つに、女性管理職の更年期障害の影響と男性経営者の理解不足が挙げられたのです。今回はどの会社でも起こり得るであろう、女性管理職の更年期問題についてお話しします。★関連記事:「なぜ更年期はイライラしやすくなるの?」今すぐできる改善策を医師がアドバイス!更年期症状だと気付かず中小企業のブランディングの依頼を受け、何度か依頼先の会社を訪れた際、気になる光景を目にしました。私がヒアリングのために話をした女性管理職の方が、朝礼やミーティングの際に部下にあたるスタッフへの言葉の使い方にムラがあることに気付いたのです。どうやらその女性管理職の方は日によって、上司のささいな言動に対して感情的に反応することもあり、本人も感情をコントロールできない様子でした。何度も話をする中で睡眠障害が起こっていたり、職場でミスを指摘されて涙があふれたりすることがあると打ち明けられました。本人は心療内科を受診して抑うつ状態であると診断されていましたが、彼女と同年代の私は更年期症状も影響しているのではないかと思ったのです。一緒に食事をした際に自分の更年期症状について話をした上で、彼女にも同じような経験がないかを聞いてみました。するとのぼせやほてり、日常的にイライラするなどいくつかの更年期症状があることがわかったのです。更年期症状のある女性管理職の悩み彼女の話を聞くと、常に更年期の症状が起こっているわけではないようでした。その様子から、繁忙期や大きなストレスにさらされると、更年期症状が悪化していると予想できました。どんなに体調が悪くても管理職ゆえに簡単に会社を休めない上、部下に代わってもらえない業務も抱えています。心身の不調を感じつつも、部署の業務が円滑に進まなければ上司に叱責(しっせき)される立場です。男性の上司に更年期症状のつらさを訴えるのもはばかられ、「自分が我慢するしかない」と思って仕事に取り組んでいたと彼女は言います。そうした女性管理職ならではの悩みを共有してくれる人が、この職場にはいなかったのでした。職場の環境整備を目指して責任感の強い彼女は仕事のスピードが速く、年上の部下が何度も同じミスを繰り返すことにいら立っている様子でした。眠りが浅くイライラ感が強まっているときに部下がミスをすると、必要以上に叱責(しっせき)してしまうようで、退職者も出てしまいました。その結果、自身の業務負担も増え、さまざまな症状を我慢して頑張っていたものの、その努力を上司からは認めてもらえませんでした。上司が組織運営に苦言を呈したことをきっかけに、涙が止まらなくなって早退したり、出社しようと思うと体調不良が起こるようになってしまったそうです。相談を受けた私は彼女に婦人科の受診とともに、食事や運動など私が実践している生活習慣の改善を勧めました。同時に会社に対しては、更年期を含めた女性特有の健康課題に対するリテラシーの向上を提案しています。女性社員が増える会社において、更年期の悩みについて男性にも理解を深めてもらい、業務が円滑に進む組織をつくることが当面の目標になっています。まとめ男性にも更年期はあるものの、私の経験上、女性のように仕事や生活に悪影響が及ぶほど、症状が重い印象はありませんでした。女性の活躍の場を広げる意味で、更年期を迎えても管理職として仕事が続けられる環境をつくることは必要だと思います。今後もコンサルタントとして、女性が働きやすい職場環境を整えるための提案をしていくつもりです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/山口がたこ著者/サトウ ユカコ(54歳)広告制作プロダクションで、プランナーやディレクター、ライターを兼務。双子を含めた4人の子どもがいる。小学校教諭、幼稚園教諭の資格を持っている。
2023年09月08日その発汗はある日突然やってきました。テレビを見ている最中に顔が急にほてり始めたと思ったら、顔から首周りにかけての異常な汗。その日を境にイライラも止まらなくなり、泣きながら病院に行くまでの私の体験談をお話しします。★関連記事:「1時間おきにホットフラッシュが!」46歳で更年期障害になりホルモン補充療法をした結果【体験談】急な発汗が始まり、イライラも止まらず…雨に濡れたかのような発汗43歳を過ぎたころから周りでは更年期障害の話をしていましたが、私自身は体調も良く、ひとごとのような感覚で話を聞いていました。そんなある日、家族は就寝してしまい、ひとりでテレビを見ていました。寒い日だったので暖房をつけていましたが、それでも室温はかなり低く設定していましたので、肌寒かったのを覚えています。最初は「顔がほてるな」くらいにしか思わなかったのですが、徐々に顔から首周りが熱くなり、気が付いたら額から汗をダラダラ流している私。真冬のしかも深夜に首から上だけ汗をダラダラかいている状況は異常でしたが、そのときは「ちょっと着込み過ぎちゃったかな、早く寝よう」くらいにしか気に留めず、そのまま首にタオルを巻いて寝てしまいました。イライラも汗とともに急に爆発その日以降、何の前触れもなく急な発汗が始まるようになり、人前に出るときや外出時などにも汗をかくようになりましたが、まだ冬でしたしタオルで拭くなどして対処できていました。しかし、発汗と同時期に起こり出したのが、私の最大の課題になるイライラ感でした。職場で周りに何を言われたわけでもないのにイライラが止まらず、ついつい非難めいた口調になってしまう毎日。そのイライラは家庭でも同じように頻繁に起こり始め、ささいなことで家族にも怒鳴りだすようになりました。家族や仕事への反省はありましたが、今まで感じたことがないようなイライラに、おかしいと感じながらも更年期とは気が付かず、病院へ行こうとまでは考えていなかった当時の私。今思うと無知としか言いようがありません。友人のすすめで婦人科を受診することに急な発汗以来、さまざまな体調の変化が徐々に起こり始め、その不安や自分ではどうしようもできないイラ立ちにより、朝起きるとすでにぐったりしている毎日。家族との仲も私のイライラが原因で悪くなり、夫や子どもからは心療内科を受診したらどうかと提案されるほどでした。ちょうどそのころ友人と電話で話す機会があり、いつものように愚痴を聞いてもらっていると、友人から「年齢のこともあるし、一度私の通っている婦人科へ検診を受けに行ってみれば」と言われました。最初はちゅうちょしていたのですが、友人が紹介してくれたこともあり、思い切って婦人科を受診することにしました。医師の診断で心が軽く診察の結果、私は典型的な「更年期障害」によるホットフラッシュと、女性ホルモン低下が原因によりイラつきや焦燥感が起こると判明。精神疾患ではなかったという安心感と、医師の「女性は皆さん少なからず通る道です」というやさしい言葉に、診察室で思わず泣き崩れたのは今となっては懐かしい思い出です。この泣き崩れたことも更年期障害によるものだと医師から慰められました。それから病院で処方された薬とサプリメント(大豆イソフラボン活性代謝物)、そして定期的な運動により徐々に体調も安定し、イライラもかなり軽減。以前のような快適な日々に戻りつつあります。まとめ医師の診断が出るまでは、イライラした自分に嫌悪し、人生に絶望感を抱いたり、悲しいこともないのに泣き崩れたりしていました。その泣き崩れてしまうことさえも更年期障害の影響と判明し、婦人科からの処方薬によって泣いてばかりいたのがうそのように感じられるまで症状が軽減しました。私は、更年期障害を軽く見ていた自分を深く反省しています。更年期障害は適切な治療をおこなわなければ、家族や仕事にまで影響を及ぼしてしまう疾患だと思いました。自分の体調を見ながら更年期障害とうまく付き合っていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。マンガ/山口がたこ著者/Yoko(43歳)とても元気な小5の女の子と小1の男の子と家事をしない夫と楽しく暮らしてはいる。しかし、フルタイムで仕事をしていて、さらに更年期のような症状もボチボチ始まり家事と育児と仕事でかなり疲労気味の主婦。
2023年09月07日46歳ごろから、だるい、疲れが取れない、頭痛、めまい、イライラする……などの不調を感じていました。しかし、ホットフラッシュといった私が「更年期の代表的なもの」と認識していた症状は見られなかったので、原因は子どもの受験や仕事のストレスだろうと思っていました。しかし、今にして思えば、このころすでに更年期に突入していたのです。★関連記事:「1時間おきにホットフラッシュが!」46歳で更年期障害になりホルモン補充療法をした結果【体験談】いよいよ閉経が近い?51歳ごろから生理周期が18~40日と乱れるようになり、同時に経血量も減ってきました。一般的に更年期は45歳~55歳といわれ、当時の私はすでに更年期に突入していたのですが、まだ更年期と思われる症状はありませんでした。更年期の症状や程度には個人差があるというけれど、自分はどのようになるのだろう?と思うと不安になる一方、10代のころから生理が重く、生理に振り回される生活を送っていたことを考えると、閉経により毎月の苦痛から解放されるのはうれしい! 早く終わって!!というのが本音でした。更年期が本格的に53歳になった今年初めから、生理の間隔が2~3カ月となり、5月ごろからはホットフラッシュ、頭痛、節々の痛み、不安感、息苦しさなどの症状が出てきました。あまりのつらさに10年来の付き合いがある同年代の女性の整体師さんに相談すると、「自律神経が乱れていますね。このまま放っておくのは心配です。同じような症状があるお客さまがはりに行って改善されたそうなので、はり・きゅうの施術を受けてみては?」と、思わぬ提案をしてくれたのです。いざ鍼灸院へ! 50代は疲労こんぱい世代それならと、わらにもすがる思いで鍼灸(しんきゅう)院に予約の電話をしました。人気のある鍼灸院で、初診は2週間以上先になるかもと聞いていたのですが、幸い1週間後にお願いすることができました。鍼灸師の方いわく「50代になると特に女性の場合は更年期も重なり、数年来の疲労が蓄積されます。今のあなたはそれがひどく、体内のエネルギーが空っぽな状態です。まずは体を休めて根本から疲労を取り除く施術が必要なので、しばらく通っていただけますか?」とのことでした。鍼灸治療を始めて1カ月が過ぎました。一番つらかった息苦しさと不安感はほとんどなくなり、節々の痛みや頭痛も軽減したことで気力が回復。それに伴い体力も着々と回復し、私には合っているように感じました。まとめ更年期との付き合いはまだ数年続きますが、体の声に耳を傾け、つらいときには極力無理をせず、鍼灸治療なども利用して、じょうずに付き合っていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/ブルームーン(53歳)30代でシングルマザーになり、50代で再婚。
2023年09月04日炊事や洗い物で、爪が剥がれやすかった私。そして年齢を重ねるにつれて、爪のトラブルが多くなって憂うつに。中でも落ち込みが激しかったのが二枚爪。爪の先が剥がれるようになってハンドクリームを塗ってもダメ、剥がれたところからまた剥がれて……。そんな私が一念発起して始めたのがジェルネイルでした。それが意外にも、二枚爪予防によかったのです。★関連記事:爪が欠ける! 割れる! ネイルトラブルとは無縁だった私が更年期から始めたネイルケア爪が剥がれる二枚爪に悩むアラフォー感染症予防のために手洗いの機会が増え、手は乾燥しがちに。私の爪は先端部分が剥がれるようになりました。ネットで調べるとこの爪の状態は「二枚爪」のようで、原因は手洗いや洗い物による爪の乾燥や栄養不足などと書いてありました。原因について理解はできるものの、手洗いや洗い物をやめるわけにはいきません。でも、手元は自然と目に入ってくる部分。お買い物をしているときも、おつりの受け渡しで手元を見られていることが多い気がします。そこで保湿のためにハンドクリームを塗り込むほか、「カルシウムが足りていない?」と思ってカルシウムサプリメントを飲んで努力したものの、二枚爪はなかなか治りませんでした。思い切ってジェルネイルに挑戦!そんなとき、あるネット通販のおすすめ商品でピックアップされていたジェルネイルシールに目が留まりました。ジェルネイルシールへの好奇心が芽生えて「やってみたい」と思うように。タイミングとしては、子どもが小学校に上がり、美容に力を入れようと思ったこともありました。ジェルネイルシールは、ネイルシールを爪に貼り、爪の形に合わせてはさみや爪切りでカットし、UVライトで硬化させるものです。私は独身時代にネイルサロンに行ったことがあり、ハンドネイルだけでなく、夏にはフットネイルに挑戦するなどしていた時期もありました。「そういえば出産してから、ネイルなんてまったくやっていない」と思い、二枚爪には負担かもしれないけれどおもしろそうなこと、楽しいことをしようとジェルネイルシールを買って挑戦することにしました。ジェルネイルシールを選ぶときはときめくジェルネイルシールはUVライトで硬化するものと、貼るだけのものがあり、私は硬化するほうを選択。シールで貼るだけのものは過去にサンプリングでもらって使ってみたことがあり、使ったことのない硬化するもののほうが長持ちしそうだったからです。ネットでジェルネイルシールがたくさん売られているので、41歳のアラフォーの私でも良さそうなデザインのネイルも豊富にありました。選ぶ時間がすごく楽しくて、独身時代を思い出しました。単色、グラデーション、ネイルアート……。ピンク系はもちろん、大人っぽいべっこう色、くすみ系ミルクティー色、季節限定のデザインもありました。ネイルのデザインを選ぶだけなのに、すごくときめいたのです。こんな気持ちは久しぶりだと思いながら、自然に見えるオレンジ系のグラデーションのデザインのものを選びました。確実に、自分にとって楽しい時間でした。ジェルネイルシールを実践!購入したジェルネイルシールが届き、早速試してみました。シールは1セットあたり20枚入っているので、1セットで2回は使えそうです。シール2種類、やすり、ウッドスティック、UVライトもセットになった商品を2,990円で買いました。ジェルネイルシールを剥がし、じょうずに爪の上に置いて、はさみでカット。最初は利き手ではないほうでカットするのが難しく、利き手と反対側は爪切りでカットしました。両手10本の指にジェルネイルシールを貼るのは、なかなか大変でしたが、約20分で無事完了。セットに入っているUVライトを取り出して、USBでつないで硬化させて固めます。柔らかいジェルネイル部分が、じわじわ硬くなっていきプラスチックになっていくのがおもしろい! 自分では「なかなか良いんじゃない?」と満足し、子どもにも「ママ、かわいい」と言ってもらえてご満悦でした。まとめ恐れていた二枚爪ですが、私の場合は、ジェルネイルシールを使い始めてからは爪が強くなっているようです。洗濯や洗い物、料理作りなどで物理的な刺激を受けやすい爪ですが、ジェルネイルで固めてからは、強度が増したのか、二枚爪になることが減りました。ただし、ジェルネイルシールが剥がれそうなときは、アセトンフリーの除光液をたっぷり使ってジェルネイルを剥がします。その点は二枚爪予防のためにも守っています。普段よく目に入る爪がきれいだと気分も良くなります。これからもジェルネイルシールを続けたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。イラスト/おんたま著者/Kumiko3(41歳)夫と小学生2人の4人家族。Webライター。子育てしながらの仕事は想像以上に大変。アラサーよりも疲れやすく、美容院では肩凝りを指摘され、夕方にはエネルギー切れ。白髪も生えてきて、毎日イライラするのはもしかして更年期!?それでも身だしなみは整えて、目指せナチュラル若見えキラキラ美人!
2023年09月04日生理痛や貧血に悩まされたことはありますか?生理の重さは人それぞれ違うので、自分が正常なのかわかりにくいこともありますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Sさんの場合……私の場合は子宮筋腫でした。元々、出血量が多い方でしたが、更年期も相まってさらに増えていきました。出血が多いので貧血もあり、ひどいときには夜用のナプキンさえも1時間もたず、生理痛も痛くて寝込むほどでした。さすがにおかしいと思い婦人科へ行き、子宮筋腫と診断されました。どんな治療を受けましたか?治療はありませんでした。筋腫が3つほどありましたが、更年期であったため「閉経したら筋腫も小さくなるから」と医師から言われました。また、その産婦人科では不妊治療専門だったため子宮筋腫と更年期障害の治療は専門外だったのです。専門の医師なのか予約の前に、病院に直接問い合わせてみるといいと思います。読者からの感想は『事前にどの病院に行くのか選ぶときに、治療してもらえる病院なのかまで調べて行かないといけないんだなと知りました。』『夜用ナプキンでも1時間って相当だなって感じました。それだと夜眠れないでしょうし……。』『病院選びの大切さとセカンドオピニオンの重要性がよく分かりました。』『一時期私も出血が多かったのでドキッとしました』『1時間もたないのは辛いですね』など、さまざまなコメントが読者から寄せられました。「いつもと違う」と感じたら早めに婦人科へSさんの出血量が多いのは、子宮筋腫が原因だったそうですね。少しでも違和感を覚えたときは、早めに婦人科で受診してみましょう。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年09月01日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状の場合も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。40歳で……現在40歳、夏ごろから鼻の下の髭のような痕が濃くなってきたことが気になりだしました。今年はマスクも外したし、日焼けだろうと思っていたのですが、早く消したくて皮膚科を受診したところ、更年期による色素沈着だと言われました。とにかくショックでした。それなりに食事、美容、運動と気にかけていたつもりだったので、まさか更年期と言われるとは、一気に老けた思いがしてもう何をしても無駄なのかと絶望感しかありませんでした……。どんな治療をうけましたか?皮膚科で処方された保険外のハイドロキノンと美白化粧品を購入してすがる思いで毎日使用しています。その他にピーリングなどを使用し、気持ち薄くなってきたような気はしますが、消えたわけではありません。まだ更年期を迎えていない人へメッセージ更年期という言葉を聞くと、終わりを告げられるような感じがすると思います。実際、自分もそうでした。しかし、思い切って周りの人間に聞いてみると、それぞれに悩みがあり、むしろ更年期トークで盛り上がるくらいです。今では新たなステップだと思い、自分の心と体を見つめ直す時期ではないかと感じています。放っておいても時間は経ち、誰にでも平等に更年期はやってきます。だったら、行動して前向きに捉えた人生の方が素敵です。(40歳/会社員)髭のような痕で気づいた更年期更年期というと、ほてりやイライラなどを想像する人も多いはず。でも実は女性ホルモンは身体のさまざまな場所へ作用しているので、思いがけない症状がでる場合もあります。気になることがあったら、婦人科など専門家へ相談してみてくださいね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」お届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状の場合も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。Aさんの場合、なかなか眠れなくて……小刻みに目が覚めて寝たのか寝ていないのか良く分からない……。そんな日が続くので気分も優れず、家族に眠れないことを訴えたら一度病院に行く事を勧められました。そこで行ってみた所、更年期だと言われました。診断された時、どう思いましたか?「えっ!」と思いました。まだ40歳後半なのに…。先生からは「年齢は関係ない」と言われ、「えっ嘘でしょう」と何度も疑って先生に聞き直しました。そして「個人差はありますがそのうち治る」と伝えられました。どんな治療を受けましたか?睡眠薬を頂いて眠れるようにはなりました。薬ばかりに頼ってたら癖になると思い、何回か病院に通って頂いた薬だけを飲み終えていたら、そのうち睡眠の事があまり気にならなくなりました。まだ更年期を迎えていない人へ、メッセージ初めて病院に行った時に、先生から「更年期は誰でも体験する事だからあまり病的に思わないこと」と言われました。中には知らない間に終わって行く人もいるそうですよ。(53歳/専業主婦)眠れない症状が出る人も更年期というと、ほてりやイライラなどを想像する人も多いかもしれません。ですが不眠や、不安感、頭痛、物忘れ、耳鳴りなど女性ホルモンは全身に作用しているため意外な症状にあらわれることもあります。気になることがあったら、我慢せずに婦人科医など専門家へ相談してみてくださいね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」をお届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日50歳前後で迎える場合が多い女性の更年期。閉経に伴う女性ホルモンの減少により身体にさまざまな影響があります。ですが中には、「え?これが更年期なの?」と驚くような症状も。そこで今回は、MOREDOORに寄せられた「更年期と診断されて驚いたエピソード」をご紹介します。まだ30代後半だったAさんの場合……40歳直前、生理と生理の間(排卵日あたり)の吐き気やだるさが生理まで続くことが数ヶ月ありました。それと共に異常な眠気もあったり、昼間は眠いのに夜は眠れなかったり、イライラしたりという事がありました。まさかまだ、更年期だとは思わなかったのでビックリしました。どんな風に対処しましたか?初めは自宅近くの内科へ行き、なかなか改善されなかったのでその後出産した産婦人科にかかりました。血液検査をしたら、女性ホルモンの数値が少しだけ少なめだと診断され、漢方薬で改善されました。更年期を不安に感じている人へ、メッセージ更年期は気づかずになっているものだと思いました。日々の中で上手に付き合っていく事もできると思うので、あまり怖がりすぎずに過ごした方がいいと思います。案ずるより産むが易しです!(44歳/パート)ほてり以外の症状も知っておこう40歳直前で吐き気やだるさ、異常な眠気や不眠、イライラといった症状に悩まされたAさん。女性ホルモンの減少に伴う症状は、漢方やホルモン補充療法(HRT)で改善させることができます!自分の身体の声を聞いて、更年期とうまく付き合っていけるといいですね。今回は、「更年期と診断されて驚いたエピソード」をお届けしました。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月31日自分の親やパートナーの親が要介護に、という現実はそう珍しくないでしょう。元気だった親が歩けなくなったり、認知能力が落ちたりする姿を見ると、「将来、要介護にはなりたくない」と思ってしまいます。健康寿命を延ばそうと国でもいろいろな施策をおこなっていますが、今回は国も注目する、日本人に不足しがちな栄養素を紹介します。産婦人科医の駒形依子先生にアドバイスをいただきました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:要介護にならないために!日本人に不足しがちな「たんぱく質」をうまく摂取するコツを解説【医師監修】知っておきたい「フレイル」とは?要介護になりやすい状態のこと最近、メディアで目にしたり耳にしたりすることが増えた「フレイル」という言葉。どんな意味を持つのでしょうか。「フレイルとは、虚弱という意味を持ち、加齢とともに心身の活力が低下し、将来的に要介護状態となる危険性が高くなった状態をいいます。健康と要介護の中間に位置し、放っておくと要介護につながる危険が高まります。しかし、早めに気付いて適切な取り組みをおこなうことで、その進行を防ぎ、健康寿命を延ばせます」(駒形先生)。要介護というと70代、80代のイメージが強く、40代、50代の自分たちにはまだ先という気もしますが……?「健康とフレイルの間には、プレ・フレイル(前虚弱)という期間もあります。心と体のちょっとした衰えを感じ始める時期のことです。フレイル予防は、このプレ・フレイルの時期に自分の心と体の衰えに気付き、自分事として捉えることが第一歩とされています」(駒形先生)。フレイルを予防するには?たんぱく質を積極的に摂取フレイル予防には「栄養」「運動」「社会参加」が3本柱が必要とされています。中でも「栄養」について、厚生労働省は2020年4月に生活習慣病やフレイル予防を目的に、たんぱく質摂取推奨量を1日50gとしました。「女性ホルモンのエストロゲンには筋肉の再生機能もあるのですが、更年期にエストロゲンが減ることで筋肉の再生が鈍く、遅くなります。 例えば、今までと同じ生活をしていて筋力が“1”衰えていたのが、更年期になると“5”衰えるイメージ です。筋肉は合成と分解を繰り返していますが、その合成の材料になるのがたんぱく質です。筋力が衰えやすい更年期こそ、意識的にたんぱく質をとる必要があります」(駒形先生)。たんぱく質の効率的なとり方は?間食をたんぱく質に置き換え!「たんぱく質による筋肉合成は上限があるため、とりだめはできません。3食になるべくたんぱく質を多く含む食品を加えることが望ましいですが、できる方とできない方がいると思います。そこで、間食にたんぱく質をとるようにするだけでも、摂取量を上げることができます。パンやケーキ、お菓子を、ヨーグルトやサラダチキンにするだけでも十分効果的です。コンビニでも買えるもので手軽にとるのが長続きの秘訣でしょう。そして最後に。気を付けて欲しいのは、たんぱく質をとっても運動しなければ筋肉量は増えず、肥満の原因になるということ。筋肉量低下の予防は、たんぱく質の摂取と運動のセットで考えてください」(駒形先生)。まとめたんぱく質をとるだけではフレイル予防にならない……。食べるのは大好きでも、運動はできればしたくないという私にとって耳の痛い話でした。20年後、30年後も元気で若々しくいるには、まずは要介護になる可能性が自分にもあるという現実を捉えることの大切さを実感しました!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年08月30日この先も続く長い人生を、誰もがいつまでも元気に若々しく過ごしたいと願っています。老化に負けずに健康な体と心を保つにはどうすれば良いのでしょうか。『「一生老けない」にいいこと超大全』の著者で、テレビ番組などでもおなじみの白澤卓二先生に老化のメカニズムについてうかがいました。教えてくれたのは…白澤卓二先生(お茶の水健康長寿クリニック院長)1958年神奈川県生まれ。医学博士。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝子学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。『100歳までボケない101の方法』、『老いに克つ百寿の生き方』など著書は200冊以上。テレビ番組にも多数出演し、わかりやすい医学解説が好評を博している。★関連記事:「最近老けた」「疲れが取れない」は肉の食べ方が原因の一つ!? 疲労回復・老化防止に効く肉料理とは加齢による代謝の低下で老化が進む――白髪や薄毛といった目に見える部分のものから、関節痛や動悸といった体の内部のことまで、年齢とともにさまざまな変化が生じます。こうした老化現象はなぜ起こるのでしょうか?白澤先生老化現象の主な原因として考えられるのが代謝の低下です。代謝とは体内でおこなわれる化学反応のことで、例えば食事で摂取した栄養素を消化・吸収する、その栄養素をもとに体を動かすためのエネルギーを産生して消費する、血液、筋肉、ホルモンを作るといった作用が挙げられます。代謝のうち、体温を保つ、内臓や心臓を動かす、呼吸をするなど、生命を維持するために必要な最低限のエネルギーを基礎代謝といいます。基礎代謝は、男性は約18歳、女性は約15歳がピークで年齢とともに低下するため、加齢によって老化が進行してしまうんです。――基礎代謝量が落ちると、体の中ではどのような変化が生じて老けてしまうのでしょうか?白澤先生基礎代謝量が減って熱の産生や消費能力が衰えると血流が滞ってしまいます。栄養や酸素などは血液によって全身に運ばれるので、血流の流れが悪くなると体のすみずみまで届かなくなってしまいます。その結果、細胞の機能低下を招き、体の衰えとなって表れてくるんです。更年期症状の原因は卵巣刺激ホルモンの過剰分泌――女性は40代半ばごろから更年期の症状に悩まされる人も多いのですが、これも老化の一つなのでしょうか?白澤先生卵巣から分泌されるエストロゲンというホルモンの量が減少すると、「もっとエストロゲンを出しなさい」という指令が脳下垂体から発せられ、FSHという卵巣刺激ホルモンが分泌されます。更年期の症状は、この卵巣刺激ホルモンが増えることによって生じます。加齢によってエストロゲンの量が減ると脳下垂体から卵巣刺激ホルモンがたくさん分泌されるため、ホットフラッシュやイライラといった更年期症状が表れるんですね。また、うつも更年期症状の一つに挙げられます。――更年期にうつ症状で悩んでいる女性は少なくないと聞きます。白澤先生実は、医学で使われる生理学の教科書には、エストロゲンや男性ホルモンのアンドロゲンは外から供給されるものだと書かれているんです。しかし、私が携わっている共同研究では、エストロゲンもアンドロゲンも、起床後の15分以内に自らの脳内で作られていることがわかっています。――女性の体内ではエストロゲンだけではなく、男性ホルモンのアンドロゲンも作られるのでしょうか?白澤先生そうです。女性の体内でもアンドロゲンが産生されます。アンドロゲンはステロイド・ホルモンで、やる気や好奇心といった精神的な部分にも深く関わっていることがわかっています。アンドロゲンの分泌量が少ないと、朝から気分が重くやる気が起きなくなります。これはうつの症状に当てはまります。うつの状態が長期間続くと前頭葉が萎縮してしまい、意欲や注意力の低下、思考力が鈍くなるといった症状が表れることもあるんです。更年期のうつ症状を改善する方法――エストロゲンとアンドロゲンの低下によるうつ症状を改善するにはどのような方法があるのでしょうか?白澤先生エストロゲンとアンドロゲンの合剤である「プリモジアン」というホルモン剤があります。ホルモン補充療法については賛否両論がありますが、私のクリニックにいらっしゃる患者さんの中で明らかにうつ症状が出ている方場合、血液検査でFSHの数値が高く、かつ乳がんの既往歴などのリスクがない患者さんには100%、プリモジアンの注射を打ちます。そうすると、それまでの症状がうそのように元気になるんですね。――ウーマンカレンダー世代で更年期のうつ症状に悩んでいる場合は、どのような病院を受診すれば良いのでしょうか?白澤先生一般的には婦人科です。更年期の期間は10年近くありますし、つらい症状は我慢して乗り切れるというものでもありませんから。私はうつ症状をはじめ、つらい症状がある場合は婦人科を受診してなんらかの治療を受けることが望ましいと考えます。<著書>『「一生老けない」にいいこと超大全』白澤卓二/監修宝島社1000円+税※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/熊谷あづさ(50歳)ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。著者/白澤 卓二先生1958年神奈川県生まれ。お茶の水健康長寿クリニック院長。医学博士。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝子学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。『100歳までボケない101の方法』、『老いに克つ百寿の生き方』など著書は200冊以上。テレビ番組にも多数出演し、わかりやすい医学解説が好評を博している。
2023年08月29日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、50歳から始めたアルバイトの体験を描いたマンガ連載「50歳からのアルバイト大作戦」。運動不足を解消するためにアルバイトを始めることにしたやましたさん。英会話教室に講師として採用されたものの、長女の入によって3週間近く働けない状態になりました。しかし、当時はコロナ禍だったため、小児病棟が閉鎖となり、急に退院するように言われて……。★前の話仕事をできることを会社に連絡するも…娘の手術で付き添い入院をするため、採用が決まっていた英会話教室にすぐに働くことができなかったやましたさん。2~3週間の入院生活を送ると思っていた入院5日目の朝、予想外の出来事が待ち受けていました。病院の小児科病棟が新型コロナの影響で閉鎖されることになり、なんと「朝食後に退院してください」と言われ、退院することに。そこで英会話教室には予定より早く仕事ができる旨を連絡したのですが……。ウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。娘が入院していた小児科病棟が新型コロナの影響で閉鎖するなどのハプニングに見舞われながらも、無事に娘の手術も終わり2人で退院することができました。なので、採用をいただいていた英会話スクールに、お仕事がスタートできることを連絡しました。すると、すぐに、娘の手術が無事に終わり退院できたことへのお祝いのメッセージが送られてきました。そして最後に、「近いうちにまた連絡させていただきますね」という言葉が添えられていました。そして……それが、その英会話スクールから私に届いた最後のメッセージとなりました。1週間待っても、2週間待っても、1カ月待っても、その英会話スクールから連絡が来ることはありませんでした。今回、アルバイトを探し始めたころに経験した、連絡が途絶えるという「待ちぼうけ」。50歳になるまでのアルバイト探しではあまり経験したことのなかったあの「待ちぼうけ」。ほほぅ、なるほど。そうなのね……。アルバイトを探し始めたころを思い出しつつ、ここで中年のアルバイト探し極意を発表させていただたいと思います。極意1は「面接官の遅刻には目をつぶるべし」。面接官が遅刻してきたときに時間の確認をして、イラつかせてしまい失敗した経験がありました。そして、今回得た極意は「中年のアルバイト探し、高い頻度での待ちぼうけを覚悟すべし!」中年のアルバイト探しはなかなか難しいものですね~。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー新型コロナの影響で入院期間が予定より短くなるというハプニングがあったものの、気持ちを切り替えて英会話教室に仕事ができることを連絡したやましたさん。先方から「近いうちに連絡します」と連絡があったのに、そのまま1カ月たっても連絡がないとはちょっとひどいですよね。仕事の事情が変わったのであれば、しっかり話をしてもらいたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/イラストレーター/ やましたともこ(50歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2023年08月28日ふと鏡を見て「首が太くなっている?」と思ったことはありませんか。年を取ると首まで太くなるのか……とため息をつく前にちょっと待って。もしかすると、意外な病気が潜んでいる可能性があります。しかも、それは女性がかかりやすい病気。一体どんな病気なのでしょうか。産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:だるい・疲れやすい=更年期症状と決めつけはNG!更年期症状と勘違いしやすく女性がかかりやすい病気なぜ首が腫れる?「甲状腺」が腫れている可能性が太く見え、腫れているように見えるのは首ではなく、首の前にある臓器の可能性があるそうです。「首の前部、喉仏のあたりにある臓器を甲状腺といいます。甲状腺は甲状腺ホルモンを作り、分泌する臓器。甲状腺ホルモンは体のさまざまな機能を活性化させるもので、女性ホルモンと似た働きをします。甲状腺が腫れているのは、甲状腺ホルモンの分泌が何らかの原因で、急激に減ったり増えたりしているサイン。甲状腺が腫れている人は他にもさまざまな症状を感じているはずです」(駒形先生)。甲状腺異常にはどんな病気がある?代表的な病気はバセドウ病と橋本病「甲状腺異常にはさまざまな病気がありますが、代表的なものはバセドウ病と橋本病です。バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気で、橋本病はその逆で甲状腺ホルモンの分泌が少ないことで起こる病気です。ともに、男性より女性の患者が多い病気です」(駒形先生)。【バゼドウ病の主な症状】暑がり多汗動悸がする体重が減る食欲旺盛手足が震えるイライラする頻便眼球が出る息切れしやすいかゆみがあるコレステロール値が低い生理不順【橋本病の主な症状】冷え症低体温うつっぽい貧血むくみやすい体重が増えるやる気が湧かない物忘れしやすい筋力低下便秘がち体が思うように動かない眠気を感じやすい皮膚がかさつく声がかれる足がつりやすい生理不順コレステロール値が高い「どんな症状が出るかは個人差があり、程度も人それぞれです。20代から発症する人も多いので、40代、50代に多いというわけではありません。ただ、若いころから発症していたものの軽くて気が付かず、40代、50代になって加齢で症状が重くなったことで気付くケースがあります。バセドウ病、橋本病の共通する症状は倦怠感です。倦怠感だけではなかなか受診に結び付かないことも多いですが、首の前部に腫れやしこりがある場合は、受診して血液検査を受けたほうが良いでしょう」(駒形先生)。甲状腺の検査はどこで受けられる?内分泌内科で詳しく検査を甲状腺の病気が気になるときは、どこを受診すると良いのでしょうか。「人間ドックなどでおこなう一般的な血液検査では、甲状腺ホルモンは調べません。甲状腺ホルモンの詳しい数値を調べてもらえるのは、内分泌内科です。甲状腺外来でも良いでしょう。血液検査だけでなくエコーでも検査してもらえるので安心です。甲状腺の病気の原因は、まだよくわかっていません。ただ、遺伝の可能性は指摘されていますので、親族に甲状腺の病気がある方がいる場合は受診するとき医師に伝えてください」(駒形先生)。まとめアーティストの絢香さんがバセドウ病を公表して休業に入ったニュースが記憶にありますが、まだまだマイナーでよく知られていない甲状腺の病気。症状が軽く、自覚症状がほとんどない人も多いそうです。しかし、これからは加齢とともに体のいろいろな機能が衰える時期。気になる症状があれば早めに検査を受けましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年08月28日20代で甲状腺がん(甲状腺ろ胞がん)、アラフィフで子宮筋腫(子宮内膜症、子宮腺筋症も)により子宮全摘出をした菜留子さん。その経験をマンガにされています。子宮筋腫を取る手術後、おなかの針を抜く処置を受けて無事に退院した菜留子さん。多少の痛みはあるものの何とか家事をこなし、2週間後の診察を受ける日がやって来ました。★前の話無事に迎えた最後の診察日痛む傷口をかばいながら、退院当日から料理や皿洗いをしていた菜留子さん。病院から退院後の過ごし方についてきちんと説明がなかったことを気にしつつ、無理をしない範囲で車の運転もしていました。退院後は、体を動かせる範囲の制限はあったものの、高齢の母を協力して家事をこなしていました。10kgのお米を買ったのは、退院から3週間後くらい。肩で担ぐと、おなかに負荷がかからず、痛みを感じずに済みました。インターネットで「退院後は眠ってばかりいました」という人が結構いましたが、私の場合はまったく眠気はなく……。更年期の影響とかもあるのかな?と思っていました。そこから2週間後、婦人科外来を受診。内診の結果、「診察はこれで終わりです。お風呂もOK」と言われ、ついでに「性交渉もOK」と医者から言われました。もちろん「私の場合は」ですが……。そもそも彼氏ナシ独身アラフィフには関係ないですけどね(笑)!-----------------------最後の診察まで大きな問題もなく過ごせたようで、ひと安心ですね。ただ、術後の経過は人それぞれなので、体調に不安がある方は無理をしないようにしましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。★関連記事:「正社員は無理…?」めいっ子のために転職を考えるも出鼻をくじかれ #40代独身で突然母になる 13★関連記事:ママに見えないって褒め言葉!?今の自分を否定する言葉なのになぜ? #おばさんってダメですか? 6★関連記事:「事故で出血したらすぐ死ぬくらい悪い」経血量の多さを医師に相談したら #子宮筋腫で開腹手術 1著者/菜留子20代で甲状腺がん(甲状腺ろ胞がん)、アラフィフで子宮筋腫(子宮内膜症、子宮腺筋症も)で全摘出。現在は、更年期障害でいろいろなことが面倒くさいアラフィフ独身、高齢の母と暮らしている。
2023年08月27日寝ても疲れが取れない、体が重いといった症状は、誰しも経験があるのではないでしょうか。さらに、40代を過ぎてその頻度が増すと「年のせい」「更年期だから」と老化や年齢が原因と考えがちです。けれど、その思い込みから意外な病気を見逃してしまうことも。更年期症状と思い込まれやすく、かつ、女性がかかりやすい病気について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「私の疲れは何が原因?」見過ごされがちな副腎疲労。しんどさの理由は更年期症状だけではなかった!つらい症状=更年期とは限らない「40代、50代の女性は何かつらい症状があると更年期症状や加齢のせいにしがちです。しかし、そこには思わぬ病気が潜んでいることがあります。まずは病気の可能性をできる限り否定し、その上で更年期症状や加齢を疑ってほしい」と駒形先生は言います。この症状は何の病気?以下の症状は、ある病気のものです。生理不順冷え症、低体温暑がり、多汗うつっぽいイライラする動悸がする貧血むくみやすい体重が急に増える、または激減するやる気が湧かない物忘れしやすい疲れやすい、体が思うように動かない眠気を感じやすい皮膚がかさつく便秘がち頻便眠気を感じやすい皮膚がかさつく、かゆみがある声がかれる足がつりやすい「ここに挙げたのは甲状腺異常による症状の例です。どの症状が出るかは病気によって異なり、個人差があります」(駒形先生)上に挙がっている症状は、誰もがよく感じやすそうなものばかりに見えます。甲状腺とは何なのでしょうか?甲状腺とは?女性ホルモンと似た甲状腺ホルモンを分泌「甲状腺とは、甲状腺ホルモンを作り、分泌する臓器です。甲状腺ホルモンは主に体の代謝を調整する働きをし、女性ホルモンと似た働きをします」(駒形先生)。【甲状腺ホルモンの働き】筋肉の維持・強化心臓の働きを活性化思考や反応を活性化新陳代謝の促進、体温調整脂質代謝を上げ、コレステロールを下げる糖代謝を促進骨量を上げて骨を強化「脳において、甲状腺に指令を出す部分と卵巣に指令を出す部分は隣り合わせになっています。甲状腺が狂うと生理も狂い、生理が狂うと甲状腺も狂いやすくなる。2つのホルモンはとても関係が深いのです。生理不順や無月経、不妊の原因を調べる過程の血液検査で甲状腺ホルモンの異常が見つかることも多いです」(駒形先生)。自分でできる見分け方は?首の前をチェック血液検査で甲状腺の異常はわかるということですが、「だるい」「疲れやすい」だけで受診や検査を受けるのはハードルが高いことも。「甲状腺異常の代表的な症状は首の前の腫れやしこり。先に挙げた症状があり、首の前の喉あたりが腫れていたり、触れてみてしこりがあったりするときは更年期症状ではなく、甲状腺異常が原因の場合があります。内分泌内科や甲状腺外来など、専門外来を受診すると血液検査やエコーで詳しく調べてもらえます」(駒形先生)。まとめつらい症状があったら我慢でしないで、まずは医師に相談してみることが大切です。甲状腺異常の原因は今のところ解明されていないということですが、遺伝は一因とされています。親族に甲状腺の病気を持つ方がいる場合は、定期的に検査をしたほうが良いということです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年08月26日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、50歳から始めたアルバイトの体験を描いたマンガ連載「50歳からのアルバイト大作戦」。運動不足を解消するためにアルバイトを始めることにしたやましたさん。英会話教室の講師を募集している会社で採用してもらったものの、長女の入院によって3週間近く働けない状態に。しかし、新型コロナの影響で早めに退院することになり……。★前の話入院5日目でまさかの!娘の手術で付き添い入院をすることになったやましたさん。採用が決まった英会話教室にはすぐに働けると言っていたため、やむを得ず勤務開始を遅らせたいと連絡をしました。すると、英会話教室からは「お子さまの入院はとても大変ですよね」とやましたさんを気づかうメッセージが! そんなとき、小児病棟が閉鎖されることになり、娘が早期退院することになったのでした。娘と一緒に入院することになりウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。手術で入院する娘と一緒に私も2〜3週間ほど付き添い入院することになり、せっかく採用していただいた英会話スクールで、すぐにはお仕事がスタートできなくなってしまいました。ところが、先方のご好意で、退院後したら連絡を入れてくだささせていただければ大丈夫ということになり、安心して娘と近所の総合病院に入院することができました。5時間を要した娘の手術も無事に終わり、あとは経過を見ながら2〜3週間の入院生活……と思っていた入院5日目の朝、またしても予想外の出来事が私たちを待ち受けていました。病棟が閉鎖される!?なんと、入院していた病院の小児科病棟が新型コロナの影響で閉鎖されることになり、点滴が必要な子ども以外は全員退院を余儀なくされたのです。娘はすでに点滴が外れていたので、5日目の朝食後には、予定より大幅に早く退院手続きをしました。初めての子どもの大手術、点滴は外れたものの何かあったらどうしたら良いんだろう……と後ろ髪を引かれる思いで渋々病院を後にしました。アルバイト先には、退院したら連絡しますと伝えていたものの、本当だったらまだ入院が必要な期間。リハビリもしていない娘を置いて仕事に出かけるわけにもいかず、様子を見つつ娘からゴーが出たタイミングで、予定より少し早めにお仕事がスタートできると連絡を入れました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/イラストレーター/ やましたともこ(50歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2023年08月24日40代になって生理周期が乱れたり、量が増えたりするようになった私。周期の乱れは比較的対応しやすかったのですが、問題は量が増えたこと。特に仕事で長時間集中するときや夜などに、ナプキン交換が間に合わず漏れてしまうことが増えました。そんな中、月経カップを使ってみたらとても快適に。月経カップを使ってみた体験談を紹介します。★関連記事:月経カップって何? 海外ではメジャーな第三の生理用品を試した結果は…。思わぬメリットも!【体験談】40代に入ってから生理が不安定に30代までは生理周期も量も安定しており、生理について特に悩むこともなかった私。それが40代に入って、まず生理周期が不安定に。周期が短めになり、3週間ほどで次の生理が来ることも。調べてみると、更年期前の症状としてよくあることだそうです。納得はしたものの、次は生理の経血の量が多めになりました。特に1~2日目の量がぐっと増えたのです。これには仕事で長時間座っているときや、週末の夜など長めに寝たいときなどに困りました。ナプキンをこまめに交換したり、大きめサイズを使ったりするものの、量が多いと肌も刺激を受けやすく、ストレスも増加。それでも、生理は自分でコントロールできるものでもないと諦めていました。そんなとき、月経カップのプレゼント企画に出合いました。月経カップは体内に挿入して経血を受け止める生理用品と知り、興味を持って応募したところ当選。運良く月経カップを入手したものの、いざとなると尻込みしてなかなか使えず、最初の2カ月ほどは月経カップを横目にいつもの紙ナプキンを使う……という生理期間を過ごしていました。思い切って月経カップを使ってみたらところが生理2日目のある週末、「やっぱり週末の夜はゆっくり寝たい!」という欲求が湧き上がり、思い切って月経カップを使ってみることに。週末で時間にも心にも余裕があったので、まずは月経カップについてのネット記事を大量にチェック。使用された方の体験談などをしっかり頭にインプットして、40代にして初の月経カップ使用に臨みました。まずは説明書にある通りに月経カップを電子レンジで煮沸消毒。これが面倒だと思っていたのですが、やってみると意外と簡単でした。そして、いざ月経カップを体内に挿入。多くの体験談で目にしていたように、私も最初はなかなかうまくできませんでしたが、「リラックスして思い切って挿入したほうがうまくいく」との記事を思い出し、力を抜いてグッと深めに入れてみると成功! やはり何ごとも思い切りが大事だと実感しました。その後は、足の間に何かが挟まっているような軽い違和感はあるものの、痛みなどはまったく感じず、夜もぐっすり眠ることができました。私の月経カップは「最大12時間装着可能」と明記されているものなので、朝まで漏れを気にせず眠れて快適でした。受け身でなく生理に向き合えるようにそして、迎えた翌月の生理。今度は、思い切って出社時に使ってみようと思いました。職場で度々トイレに立つのも、漏れを気にしながら仕事をするのも嫌でしたが、月経カップならその2大不快を解決してくれると気付いたからです。早速、生理2日目に試してみました。経血が体外に出ないので、仕事中、姿勢を変えるごとにドキッとしなくて良いのは本当に快適! 多少の違和感はありますが、それでもトイレに立つタイミングなどを気にせず仕事に集中できるのは本当にラクでした。帰宅後に外そうとしたところ、さすがにカップがいっぱいですぐに外れず、少し焦りました。やはり2日目はもっとこまめに外すのが良さそう。外したら水洗いだけで再装着できるとはいえ、私は外出先で月経カップを扱えるほどには慣れていないので、当面は付け外しは自宅ですることになりそうです。ちなみに、煮沸消毒は毎月の使い始めだけで良いのでラクです。月経カップのもう一つのメリットは、経血が肌に触れず肌ストレスがないことです。人にもよると思いますが、私は特に経血の多い1〜2日目は月経カップ、それ以外は通常のナプキンというサイクルで使うのが合っていると感じています。まとめこのように、自分の生理の特徴やライフスタイルに合わせて生理用品を使い分けるようになってから、生理に対して受け身でなくなったことは、私のメンタル面にも大きなメリットでした。生理がただ憂うつなものではなく、今回はどのように対処しようかなと能動的に考えることができる。このメンタルの変化は、月経カップ使用による思わぬ副産物だと感じています。今の私には、月経カップと紙ナプキンの使い分けが合っているようですが、最近は生理用品の選択肢も増えています。更年期に近づく中で、さらに合うアイテムとの出合いがあるかもしれません。変化する生理に振り回されるだけなく、能動的に更年期に向き合えたらと、改めて思っています。※過度な長時間使用はトキシックショック症候群(急な発熱、吐き気、めまい、失神などの症状)を引き起こす可能性があるため、パッケージ等に記載されている時間や使用方法をしっかり守りましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/まっちゃ (45歳)40歳で再び独身に戻った、バツ2シングルマザー。30代まではボディラインにも肌にも自信あり。40代初期はプロポーションを褒められたり、そこそこモテたりでいい気になっていたが、40代半ばになり加齢の現実を徐々に目の当たりにしている最中。
2023年08月22日40代から感じるようになった更年期の不調。しかし、子どものことを優先し、自分の不調に向き合うことをしていませんでした。50代になり、自分と向き合い2つの対策をおこなったことで症状が緩和した体験談をお話しします。★関連記事:更年期の代表的な症状って? のぼせ、ほてり、発汗があるときの治療と受診の目安【更年期の基礎知識4】40代から更年期症状が始まった!?40代になってから自営業で飲食店を営むようになったのですが、そのころからホットフラッシュのような症状を感じることが多くなりました。最初は自営業を始めたこともあって緊張しているのかと思い、気にもしていませんでした。しかし、毎日人に会って緊張すると手に汗を握る程度だったのに、数年たったころには普段の出る汗の3倍以上の汗が出るようになっていて洋服がびしょ濡れになったり、汗をかいて体が冷えてきたり、心臓の鼓動が大きくなって不安感が出てきたりと体調にも大きく変化が起きてきました。頭痛やめまいも出てきて、立っていられないときには家にこもったままで寝ていました。倦怠感やイライラなどの症状も当たり前のように出てきたのを覚えています。40代半ばで体も心もだんだんつらくなってきた40代からの体調不良が更年期症状だと意識し始めたのは、40代半ばになってからでした。しかし、シングルマザーの私には体調不良でも悩んでいる暇などない日々でした。自分のことより子どものことを優先していたため、更年期症状が出ていても、見て見ぬふりだったと思います。体の変化に目をそむけたままだったので、限界が来ていたのか心がつらくなるようなことがだんだん増えたのも40代半ば過ぎだった思います。食欲がなくただ眠くて体がだるい日々が続いていました。体が軽いと心も軽くなると気付く50代40代から悩まされてきた更年期症状と思われる症状ですが、50代になり2つの対策をおこなったことで、症状が緩和されてきました。まず1つ目はプチ断食です。食欲が出ないこともあり、10時間以上食べないこともありました。そうすると内臓が休まったのか、体の調子が徐々に良くなってきました。体の調子が回復するだけでなく、肌のハリも出て肌の調子も良くなったように感じています。そして、2つ目が運動です。私は50代になってから20代〜30代でしていたゴルフを趣味として再開することにしました。約20年ぶりのゴルフでしたが、月に1回自然の中での運動は気持ち良く、楽しむことができました。さらに、ゴルフで気の合う仲間と楽しい食事で笑うことが増えてからは、肌も体調も良くて若いころに近付いているように感じます。さらに、体調が良くなると心もラクになり、深刻に考えがちだった子どもの進路なども前向きに考えられるようになりました。40代のころとはまったく別人になったように気分も明るくなり、心に余裕も出てきました。まとめ40代から始まったと思われる更年期症状はプチ断食や運動をすることで改善されていきました。更年期の不調を通じて、体からの不調のサインを無視せず、しっかりと向き合うことが大事だと気付くことができました。元気に60代・70代を過ごすために体からのサインは見逃さず、体をいたわって過ごしていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/かみ(51歳)高校3年生の子ども1人。未婚の母。調理師資格を持ち、その知識を生かしたブログを書いている時間が楽しい。生米・ジャガイモ・大豆でヴィーガンレシピ考案中。何より宇宙が大好き。
2023年08月21日