Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。どんな生き方を選んでも自由な時代だからこそ、自分にとって価値ある未来がぼやけて見えてしまうことがある。自分らしく生きるとはどういうことか、そして本当の幸せや未来まで持続可能な愛とは何を指すのか…。誰かが正解を教えてくれるわけではない、この永遠の問いの答えはどこにあるのだろうか。親子の『ダブル婚活』から始まった愛の物語はついに最終回。父・林太郎(松重豊)と娘・杏花(上野樹里)の親子が見つけた、答えとは・・・。颯からのプロポーズに、答えが出せずにいる杏花颯(磯村勇斗)から結婚してマレーシアに一緒に来てほしいとプロポーズされた杏花だったが、直ぐには答えを出せずにいた。自分は何も変わらず、自分らしいままでいられるし、南国でのヨガも杏花の思い描く働き方だ。颯は杏花にとって『最高の条件』なのだ。でも、そう簡単に決断できることではない。「いっぱい考えて、俺のこと」という颯の言葉からも、この想いは嘘じゃないという本気が伝わるのだ。杏花は本気で向き合って、自分の本当の想いを確かめたかった。そんな杏花は、晴太(田中圭)がその様子を見かけていることは知らなかった。そして晴太は、颯から「もう遅いです、俺たちもう…」と伝えられ、この恋の終わりを意識する。「足るを知ることは難しいんじゃないか?」杏花はそんな中でも自宅でのリモートのヨガなど、仕事面は順調だった。ヨガで語ることで、自分を整理してきたが、この日説いたのは『足るを知る』という教えだった。丁度レッスンを聞いていた林太郎が、老子の言葉としてのその教えを杏花に語り出す。「自分が本当に何を求めるのかそれを知らなければ、今の自分で十分だと、足るを知ることは難しいんじゃないか?」杏花の頭には、晴太と過ごした思い出、一緒に見た景色が浮かだ。自分が本当に求めるもの…。会う理由なんて何もなくても会いたい、そんな思いから、杏花は晴太と会うことを決める。しかし、二人の間には微妙な空気が流れる。会話も間があく。最後に話すことは、いつも晴太が話を聞いてくれていたくだらない話。二人は思いを隠したまま、そして杏花が颯とマレーシアに行くと勘違いしたまま別れ、すれ違いの溝が深まっていく。一方の颯は最愛の人の手をこんなところで簡単に手放すわけにはいかないからと、アプローチをかける。そんな颯に応えたいと思う杏花。それでもこれで十分だと思える自分を3人はまだ掴み切れていなかった。人間だけが言葉を持つ理由一方の林太郎は、交際することになった明里から、杏花に挨拶をしたいからといわれて沢田家を訪れることになる。林太郎は近頃一人暮らしのために頑張っていたが、直前になっても二人で言い争いながら掃除していた。大人になっても仲の良い二人にほっこりするし、とりあえず見られないだろうと、ものを投げ込む二人には親近感が湧いてくる。そして林太郎と明里の素敵な関係性を、杏花は目の当たりにしていた。「骨にも個性があるんです」と話す明里に「私は日向さんに骨抜きです!」と、バカップルと言われんばかりの仲の良さを見せつける。それでも杏花はそんな父の笑顔を見て満足そうに微笑む。そして、「お父さんと、結婚させてください」と明里に言われ、驚きながらも嬉しそうな林太郎を見て、杏花は「末長くよろしくお願いします」と答える。ここに新しい『家族』が生まれた。生きてきた環境も性格も違う誰かと共に生きていく、家族。その中で当然理解できないことが出てくる。伝わらないことがある。林太郎も陽子と全て分かり合えたわけではなかった。とっくに捨てられたと思っていた離婚届に込められた、陽子の「林太郎を自由にしてあげたい」という気持ちにも気づけなかったのだ。どんなに言葉を尽くしても、分からないことは存在する。それでも人は『伝える』という行為を繰り返し、命を繋いできた。「言葉っていうのは、誰かに気持ちを伝えるためだって、一生懸命に話す杏花が教えてくれた。気持ちを伝えたい相手がいることが、幸せなことだ」人間だけが言葉を持ったのは、はじめは愛を伝えるためだとも言われる。気持ちを伝えたい相手が今生きていることは、かけがえのない奇跡なのだ。この林太郎の言葉が杏花の胸に刺さり、杏花は一歩踏み出すのだ。晴太が気付いた本当の『答え』「颯、ごめん、私結婚はできない」その理由が晴太なのかと聞かれ、杏花は静かに頷く。颯を誰よりも悲しませたくないのは、本当の家族のように思っているからなのだ。現代の家族のカタチは様々だ。家族だと思えば、血の繋がりも住む場所も関係がない。だが、颯にとってはそれが何よりの壁だった。それでも颯が杏花を想う気持ちは変わらない、伝わって受け止めてもらえただけで、十分だった。そして颯は晴太に林太郎の人前式の招待状を渡すのだ。晴太は林太郎や安奈(瀧内公美)からも背中を押され、本当の思いに気付かされる。杏花と林太郎が34年間築き上げてきた愛情そして林太郎と明里の人前式、最初に式場の扉を開けたのは式の主役である2人ではなく、晴太だった。目の前の杏花への気持ちが晴太の中で溢れ出して止まらなかった。お父さん、お母さん、どっちでもない、大切な虹朗(鈴木楽)と杏花と共に、自分達の家族のカタチを作っていきたいと思うのだ。「今の気持ちが永遠に続くって信じてって…冷静に考えたら無茶な話で、結婚すること自体普通じゃないと思うんですよ」上手く言えない晴太にいつものように、「ちょっと何言ってるかわからない」と笑う杏花だったが、「分からないけど、分かりたいです。誰より晴太さんのこと」と答える。「じゃあ聞いてください。普通じゃないくらい、杏花さんが好きです。僕と結婚してください」杏花はプロポーズを受け入れる。そんな二人の様子を見ていた林太郎は驚きつつ、心からの祝福を贈る。この人前式は林太郎だけではなく、林太郎が誰よりも幸せになってほしいと願う杏花の二人が、それぞれが大切に想う人との持続可能な未来へ歩み出すための式だった。34年間お互いお世話になりましたの気持ち、そしておめでとうの気持ち。親子は顔を見合わせ、お互いを讃えあう。二人が34年間、築き上げてきた愛情は本物だ。最終話のテーマはきっと『持続可能』それから一年後。林太郎と明里は事実婚。そして杏花は晴太が始めた大好きなカレー屋を営む側でヨガ教室を開く。颯はマレーシアに渡り学校を作るという夢を叶えるため邁進していた。そして林太郎は一人、辞書編纂の仕事で『結婚』の語釈を考える。愛し合う男女が、正式に一緒に生活するようになること。林太郎は陽子と杏花との宝物のような思い出、そして今自分の心の中に住む明里を思って、また言葉を綴り直す。『結婚』とは、愛し合う他人同士が、わかり合いたいと願い、共に歳を重ね、互いの変化を慈しみ、それでもなお分かり合えないことを知る営み。古来人類が繰り返してきた、とわに続く愛情へのむちゃな挑戦。この物語は、自分にとって本当の幸せとは何かを、誰かを愛することを通して、決められた語釈だけではない答えを見つけていく父と娘の奮闘記が描かれてきた。そして彼らは、二度と来ない特別な毎日、限られた時間を費やしてもいいと思える大切な人と巡り合い、新しい自分に出会ってきた。そして今、この瞬間を目いっぱい感じ、自分らしく幸せに生きるための、自分だけの答えを見つけたのだ。持続可能な恋は、颯の言う通り叶わなかった恋とも言える。どう変わるのも自分の気持ち次第だからだ。だが、叶った恋だって続けることができる。それこそ、恋が愛へと変わり、時を経て形を変えながら持続可能を目指していく営みと呼べるのだ。『持続可能な恋ですか?』には毎話テーマがあった。最終話のテーマはきっと『持続可能』だろう。その持続可能という語釈はきっと、私たちの心の中にもあるはずだ。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月27日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。『普通』や『生きる』という言葉に自分ならどんな語釈をつけるだろう。第9話ではこの作品で何度も出てきた『普通の幸せ』とは何かが描かれてる。そして、親子に隠された秘密が明かされる。明里への気持ちを抑える、林太郎の優しさ「もう終わりにしましょう」結婚して、良い妻、母親になれるように頑張りたい…。そんな杏花(上野樹里)が悩んだ末に出した答えに、晴太(田中圭)は「無理だ」と否定するだけで、杏花の気持ちは聞こうともしなかった。だが、虹朗(鈴木楽)という守るべき存在がある以上、結婚すれば杏花にかかる負担も大きなものになる。杏花なりの生き方を邪魔してしまうのだ。そしてお互いに複雑な思いを抱えたまま、別れてしまう。同じくして、林太郎(松重豊)は明里(井川遥)からの交際の申し込みを断っていた。「あなたは普通に幸せになれる人です」林太郎は想いを寄せながらも、自分と再婚することで明里が背負う不利益を考えてしまうと、どうしても一歩が踏み出せなかった。明里への精一杯の優しさゆえに、『普通の幸せ』を願ってしまうのだ。親子でダブル婚活を始めた杏花と林太郎は、父娘揃って失恋してしまった。杏花と晴太が別れたことを知った颯が、猛アプローチそして杏花と晴太が別れてしまったことを、杏花から聞かされた颯(磯村勇斗)。全然平気だと仕事の話をしながらずっと笑う杏花を見て、颯は優しく抱きしめる。「いつも笑ってなくて大丈夫」これは、杏花の第3話での言葉だ。颯はそのまま伝え返す。ただの幼馴染だからと、杏花には気持ちをはぐらかされてばかりだが、伝えたい気持ちは一つだった。そしてとある夜、策士な颯は二人きりになる口実を作って、杏花に「おやすみ」とキスをする。颯は大好きな杏花と共に歩む将来を考えていた。一方の明里は職場で倒れて入院してしまう。杏花から話を聞き、急いで林太郎は病院へ駆けつける。大切な人が倒れたという事実、林太郎は居ても立っても居られなかった。もし明里がいなくなったら自分は、耐えられない…。林太郎はこの思いに素直になることを決意し、前言を撤回し、交際を申し込むのだった。「生きて行きたいんです。日向さんの生きる世界に、自分も生きることができたら、私は幸せなんです」「そうなったら、私も幸せです。普通に幸せです」辞書編纂者である林太郎が伝える「好き」という想いは、そんな簡単な二文字では収まらない、何があっても共に生きていきたいという強い思いが詰まった告白だった。明里が欲しかった、優しさや理性を超えた想いそのものだ。二人はようやく、結ばれる。「普通に幸せって何?」と、前はそう聞き返していた明里が、「うん、幸せ」とすぐ答える。幸せを近くに感じているからこその答え。それこそが『普通の幸せ』なのかもしれない。交際を始めた林太郎を気遣い、実家を出て、一生結婚せずに一人で生きていくと決心する杏花に、林太郎は言う。「決めつけなくていいんじゃないか?生きているということは、変化していくということだ」結婚して幸せになって欲しいという一心のもと、半ば強引に親子で婚活を始めたわけだが、人生の選択は結婚することだけじゃないとわかっていた。それでも、普通の幸せを願うのには理由があった。普通であっても、色々な語釈を考えられるはずの林太郎が曖昧なものにすがってしまった訳。そこにずっと秘密にしてきた家族の34年の物語があった。杏花、林太郎、家族の『秘密』杏花は、林太郎から隠された真実を告げられる。妻の陽子(八木亜希子)とは元々親しい仲ではなかった。というのも、以前は人と関わらず、ただ本を読んで過ごすだけの日々を送っていた。そしてある日、林太郎の世界が広がる瞬間が訪れる。「言葉というのは、書物の中だけではなく、人と人との営みの中で生きているものです」世話になった教授に言われ、ハッとする。今でこそ、生きた言葉を探しているが、この時は人との繋がりの中で生きづく言葉を見ることもなかった。『生きている』という語釈は、『呼吸』や『生存』だけじゃない。生きるとは、変化していくこと。その帰りに、林太郎は陽子と運命的な再会を果たした。妊娠し、お腹を痛めている陽子に、何かできることあるかと手を差し伸べる。そんな林太郎に陽子が「結婚してくれますか」とプロポーズをしたのだった。林太郎は「はい」と答える。かけがえのない34年間の物語がここから始まった。陽子の最期の手紙の一文、「あの日、プロポーズを受けてくれてありがとう」の意味がここで明かされる。陽子は一人で産もうとしていたが、何かあった時に託せる人が欲しかった。お腹の中にいたその子どもが、杏花なのだ。林太郎と杏花には血の繋がりはなかった。「がっかりしたろ?」と哀しげに言う林太郎に、杏花から返す言葉は「びっくりした」とだけ。しかし、杏花はこうも語る。「お父さん、ありがとう。結婚してくれて」結婚の意味はまだ分からない…林太郎はずっと思い続けてきた。初めは、結婚という言葉の意味を知りたいだけだった。そこに陽子と杏花への思いはなかっただろ。だが振りかえると、思いがけない幸せに沢山出会えた。そして杏花という、何ものにも変えられない宝物に出会えたのだ。34年という長い時間の中で芽生えた愛情、そして杏花が変わらず「お父さん」と呼んでくれる事実…。共に生きてきた全てが、二人が血のつながりを超えた家族だということを証明しているように感じた。林太郎は、結婚の意味を、生きるという意味を今やっと見つけることができた。「父親になれて、『普通に』幸せだった」普通とは、特に変わることなく、ごくありふれたものという意味が一般的な語釈である。しかし、本当は何もないわけではない。変わっていないように見えて、自分の側に確かに幸せを感じる状態こそ、普通と呼ぶものなのではないだろうか。杏花が言う通り、永遠に変わらないものは存在しない。だが、幸せを変わらず感じるために、人は変わっていく。それが生きるということなのだ。『普通の幸せ』は、気がつけばそこにあるもので、いつだって自分の中にあるということを彼らが教えてくれたように思う。杏花のもとへ走り出す晴太と颯だったが…?そして晴太も林太郎から親子の真実を伝えられていた。「杏花を信じてほしい」そう言われ、晴太はようやく自分で勝手に区切りをつけてしまったことに気がつくのだ。そして晴太と颯の二人は、自分の気持ちを伝えるため、満月の夜、杏花のもとへ走り出す。先に杏花の名前を呼ぶのは、颯だった。「俺と本当の家族になろう」足を震わせながら、子どもの頃からずっと想ってきた杏花に、やっと本気が伝わるのだ。「ただいま」「おかえり」その言葉が聞きたい。杏花は何も変わらず、笑ってくれてればそれでいい…。出遅れてしまった晴太は、ただ立ち去ることしか出来なかった。前へ進み出そうとする3人を、ピンク色の満月の光が照らしていた。次回はついに最終話。杏花と晴太、颯、そして林太郎と明里、それぞれが決断、そして彼らが見つける持続可能な恋の行方とは…。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月20日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。「自分にとっての人生の優先順位って…?」『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』第8話は、独立をサポートにするにあたり、コンサルタントの安奈(瀧内公美)から人生の優先順位を聞かれ、杏花(上野樹里)は「今は仕事、独立が一番」ということを伝えるところから始まる。仕事、お金、恋愛、結婚…。『自分らしく』生きていくために、どれも大切だからと全てを取りにいけるような人生を歩むには難しい。何か一つ選べば、何かを諦めることになるのが今の厳しい世の中だ。第8話は、杏花と晴太(田中圭)が決めた持続可能な恋のためのルールが波乱を巻き起こしていく。晴太の元妻・安奈が抱える不安杏花は自分らしさが何かわからないままであるものの、仕事ファースト、晴太とはお互い無理なく付き合うことを心に決めていた。安奈は杏花の思いを汲み取り、仕事相手として独立へのプランを提案する。しかしその裏で、杏花と晴太が交際していることに気づいている安奈。恋を持続させるための、結婚しない交際。この無理のない付き合いが無意識に無理をさせているのではないかと心配していた。「再婚しても構わない、ちゃんと覚悟があるなら」安奈は結婚する気がない杏花を虹朗にむやみに会わせたくなかった。杏奈の願いは虹朗(鈴木楽)の母親になってくれること。恋愛も再婚も自由と言いながら、大阪での仕事で3年もこの場所を離れる決断を迫られている中、虹朗を残していくのが杏奈にとって、何より不安なのだ。林太郎に『お見合い』を申し込んだ明里の衝撃のひと言一方、林太郎(松重豊)は明里(井川遥)からお見合いを申し込まれる。真意が分からず混乱する林太郎だったが、明里は前回のデートで抱いた林太郎への感情が何か確かめたいのだった。林太郎は練習だと自分を納得させて臨んだお見合い当日、明里から予想外の言葉が返ってくる。「違います、練習じゃないです。私と交際していただけませんか?」腰痛持ちで歳が離れていて、介護が視野に入った自分に『恋』の感情を抱いているという明里に驚きを隠せない。杏花からも「お父さんと婚活するメリットある?」と言われたくらいだ。しかしそれでも明里は、林太郎を思う満たされない気持ちこそが恋と呼ぶべきものだと感じていた。恋=会いたい、そばにいたいと思う、満たされない気持ち。そして同時に『満たされた気持ちにもなる』のだ。明里はこの辞書以上の意味をどう伝えるべきなのか悩んでいた。林太郎はそれに「伝わりました」とだけ言い、一旦保留として立ち去ってしまい、お見合いは終了した。そんな中、フランスから帰国した颯(磯村勇斗)は杏花へお土産を渡しに沢田家に帰ってきていた。杏花がお土産を開けていると、突然、颯は杏花の左手を取り、跪く。その左手にはめられたのは…まさかのスマホリングだった。「これは婚約指輪でプロポーズの流れでしょ!?」と思いつつ、すぐスマホを無くす杏花のことを、颯は一番に考えて選んだのだ。杏花に思いは届かないままの颯だが、「杏花が一番」と何の迷いもなく真っ直ぐ伝えてくれるところについ惹かれてしまう。そんな颯は、「身寄りのない子供たちの学校を作ることが夢だ」と語る。幼い頃、杏花の家で笑いの絶えない日々を過ごしたことを思ってのことだ。颯は、杏花と出会ったことで、新しく世界が広がり、自分の夢を見つけることができたのである。キーワードとなるこの『新しい世界』。前回でも、晴太と杏花の出会いが二人の世界を広げていると強く感じたが、誰かと関わることで知らなかった自分を知ることになる。出会いは、自分らしさを知るきっかけにもなるのだ。しかし、自分らしさが何かを探し続けていると、やがて『自分』という檻を無意識に作ってしまい、その中でもがき、行く先を見失ってしまうこともあるのだ。MIKAKO(ゆりやんレトリィバァ)が言う「自分らしさなんて探してたら、不幸になる」の不幸とは、まさに行く果てだ。杏花も、仕事を優先させて、恋もする…自分らしく生きるのなら、結婚は難しいと考えたからこそ、「お互い二番で」という晴太とのルールを決めた。しかし、無理をしない日々の中には『無理』が隠されている。持続を追い求めるあまり、持続させるのに疲れるという矛盾が起きている。二人はどうでもいい話題でも沢山笑い合っていたが、いつしか仕事の邪魔か、虹朗の世話で大変か…と考え、気軽に話せなくなっていた。2人で決めたルールが破られた出来事ある日、独立へ向けた話し合いをしていた杏花のもとに晴太から電話がかかる。「熱を出した虹朗を仕事で遠い場所にいる自分に代わって迎えに行ってほしい」ということだった。仕事ファーストの杏花に、お迎えを頼むことは二人が決めたルールに反していた。そして晴太も、虹朗を一番に考えたいと思いつつも、生活を守るための仕事は結局外すことはできなかった。杏花は迎えに行くと返事をする。しかし仕事相手からは「成功したいなら優先順位を考えろ」と言われ、一度は颯に頼んだものの、どうしても気になって杏花は仕事を抜けて晴太宅に向かった。人の事情も知らずに、優先順位を勝手に決めるなと思うところだが、問題の背景にある原因や何に悩んでいるのかは、他人には知る由もない。何を優先させるのか、全ては自分次第だ。初めてそろって顔を合わせた晴太、杏花、安奈そして同じ頃、晴太達のもとに安奈も駆けつけ、初めて三人が顔を合わせる。「母親になる気がないなら、中途半端に虹朗にかかわらないでほしい」安奈は、二人の結婚を前提にせぬまま、家庭にどんどん介入してしまえば、まだ幼い虹朗も、杏花もお互いを切り離せなくなることを懸念していた。今以上に無理することを頑張らなきゃならなくなる。全部任せっきりだった晴太に代わり、安奈は家庭の全てを背負い、無理をして、限界を迎えたのだ。「全部選んで進むのは、相当覚悟がないと。私には…できなかったから」自分ができなかったからと生き方を押し付けることこそ間違っていることではあるが、ここで杏花を縛り付けることになる。自分らしくいるためにお互い無理をしないというルールは、相手を無理させないように気遣わせるだけの足枷にしかならなかった。「無理することを頑張る」なんていう、言葉がおかしいと笑えるような社会には、まだ遠いのだ。その夜、杏花は電気もつけない部屋の中で晴太のことを考え、一人、涙を流していた。「私が本当に見つけたい新たな自分って、何なんだろうって」杏花は「晴太との恋を祝福してほしい、林太郎のことも祝福するから」と伝える。林太郎は「どんな人との将来でも、新しい世界が広がるから祝福したい」と言ってくれていたからだ。林太郎は「ああ」と言うだけだった。電気もつけず、ただ一人で泣く杏花を見て、父として心から祝福はできなかった。次回、沢田夫婦の秘密が明かされる?そして杏花と晴太、林太郎と明里はそれぞれの関係がまた動き出す。「結婚を前提にお付き合いしてくれませんか」と告白した杏花だったが、晴太からは「もう終わりにしましょう」と別れを告げられ、林太郎は明里からの交際の申し込みを断ってしまう。父娘揃って失恋してしまった二人。そして沢田夫婦が抱えていた秘密とは…?それぞれの決断、恋もクライマックスへ加速していく。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月13日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。忙しない日常の中で、ただ今を感じる時間を過ごせることは少ない。変わらない毎日の繰り返し、そこに何の意味も見出せず、自分にも周りにも不誠実とさえ感じる時がある。偶然、杏花(上野樹里)と林太郎(松重豊)が、それぞれがデートに出かけることになった第7話では、そんな『今やかけがえのない時間』が描かれる。杏花と晴太が決めたルールキャンプから帰った夜、沢田宅から出て行ってしまった颯(磯村勇斗)を皆心配していたが、颯は商談のためフランスに来ていた。キャンプの朝、同じテントから出てきた杏花と晴太(田中圭)を見たときの切なげな表情はもう颯にはなかった。失恋した男は旅に出る…のジンクスは破られたのだ。「俺も何事も諦めが悪いからね」そう、強気な顔で語る颯。『家族になってしまった』杏花への初恋はまだ諦めるつもりはない。まだまだ杏花をめぐる三角関係のバトルは終わっていなかった。そんな中、杏花の独立の意思を認めてくれたヴァネッサ(柚希礼音)に誘われて友人のコンサルタントに会うが、それは晴太の元妻・安奈(瀧内公美)だった。相談の中で結婚の話題になるが、杏花の「結婚を前提としないお付き合い」に共感した安奈は、「『子どもを傷つけない』というルールをお互いに守るならば、離婚後も協力したい」と語る。この安奈の話から、杏花は晴太との交際ルールを決めることにする。晴太は虹朗(鈴木楽)ファーストで、杏花は仕事ファースト。そして晴太からは、結婚したくなったら、その時はこの交際は終わりにするというルールを提案される。結婚願望のない二人が、お互いの幸せを持続させるための条件だ。結婚を考えてしまったら、今まで通りにはいかなくなる。この結婚を前提としない交際ルールが、タイトルでもある『持続可能な恋』の鍵となっていくことを予感させる。明里の中で変化していく、林太郎の存在一方、明里(井川遥)からの留守電の録音を聞いていた林太郎の元に、明里から「お願いの儀 デートをして頂けませぬか」という内容のメールが届く。「拙者は…」とでも言い出しそうくらい、固すぎる文章を不思議に思いつつ、好きな人からのデートの練習のお誘いに慌てふためき、明里からの留守電の録音を垂れ流すなどウブな反応を見せる。そして林太郎が初デート場所に選んだのは書道展。明里に楽しんでもらうため、共通の話題となる『骨』を日本語の中に必死に探したのだろう…林太郎は甲骨文字を力説する。そんな我を忘れて楽しむ林太郎を見て、明里は笑顔を浮かべる。明里は婚活に行き詰まっていた。お見合い相手と会っても楽しくないし、お見合いの知らせも面倒臭かった。だが、どうしようもない悩みや相談を真剣に聞いてくれて、今の自分にぴったりな答えを導いてくれる、好きなことで無邪気に笑う…そんな林太郎といる時間だけは何より楽しいのだ。明里が結婚のコツを聞いた時も、林太郎はコツの由来となる骨に関連させて答えてくれる。「(自分は)一番長く付き合わなきゃいけない相手ですから、自分に嫌われるようなことをせず、誠実にいたい」何より日本語を大切にしている林太郎から出る言葉だからこそ、明里の中に広がっていくのだ。林太郎の真剣さと時折見せる少年のような一面を想い、明里の心には『キュン』が溢れていた。一方、娘・杏花のデートは?そして杏花達も付き合って初めてのデートをすることになる。「今日、全部連れて行ってください!晴太さんが好きな場所ならどこでも!」杏花の行きたいところに…と思っていた晴太だったが、二人とも、自分でなく相手の考えを尊重しようとしていた。好きな人と過ごせるなら場所なんて関係ない。お昼時には、ファンタジー感溢れる森林公園で二人だけのランチを。お洒落なカフェでもなく、よく晴れたからという理由で選んだ、自然の音に包まれた二人だけの空間だ。「今日はその時の気分で考えましょう」目標や目的のために邁進し続けていた頃の杏花を考えると信じられないことだ。確かにその生き方は尊敬に値する。目標があり頑張っている人間は輝かしい。だが、何もしない時間にこそ見れる景色や生まれる感情があるのだ。杏花には独立という夢や目標がもちろん今もある中、そう考えられるようになったのは晴太と出会ったおかげでもある。そして、晴太も同じように、好きなことが増えたのだ。不動産会社の結婚事業へのやりがいも、夢中になれるものが見つからなかった晴太に、「人を幸せにするいい仕事ですよね」と杏花は優しく認める。この出会いは確かに二人の世界を広げているのだ。「私、今の晴太さんに会えてよかったです。虹朗くんがいる、晴太さんが、好きです」こんな時に寝てしまうのが不器用な晴太らしいが、そんな晴太の寝顔を杏花は更に愛おしく思うのだった。緑に囲まれ何にも邪魔されず二人だけの時間が流れていく情景に安らかな気持ちになった。そんな中、虹朗を預けていた安奈に「仕事が入った」と連絡が入り、急遽虹朗も交えて晴太宅でカレーを食べることになる。一つのテーブルで、同じ料理を囲む…そして自分が誰よりも大切な人と笑い合える時間のかけがえなさを晴太も、杏花も実感していた。「今日しかない今日のことを、全部忘れたくないなって」今日話したこと、感じたこと、一緒に過ごした空間。偶然でもいい、予想外でもいい、何もしなくていい、それが例え日常の繰り返しでも、それは二度来ない特別な毎日なのだ。この二人の出会いは、偶然だった。しかしその偶然の巡り合わせから始まった時間は止まることなく、今も二人を穏やかに包んでいる。この場面で主題歌である、幾田りらの『レンズ』が入るのも秀逸だ。歌詞にある「一つもこぼさずに焼き付けていたいよ」と、今話のテーマが重なった瞬間だった。第7話ラスト。日本に帰国し、マレーシアに開業するホテルの支配人となった颯や林太郎とのお見合いを考え始めた明里、そして林太郎には結婚に感じて何か秘密を抱えた様子で…。そして最後には、晴太と杏花の関係を知った安奈が「ルール違反かな」とこぼす。虹朗のためにならない交際は別問題だった。そして安奈は杏花のヨガスタジオへ乗り込む…。杏花も晴太の持続可能な恋の行方が安奈の行動で揺らぐのか、いよいよ最終回が近づいてきた第8話も注目だ。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年06月06日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。ただ好きだから付き合うという、ごく当たり前だった恋愛の仕方は、大人になるにつれて一番難しくなっていく。仕事や結婚…人生設計という様々な制限がある中で、付き合うというのもそう単純にはいかなくなる。しかし、そこには私たちが忘れかけた大切な何かがある。第6話では、そのひとつの答えが描かれる。キスの後、関係性が読めないでいた杏花と晴太前回、母親を思い涙を流す杏花(上野樹里)にキスをした晴太(田中圭)だったが、結局二人はその後も何事もなく帰っていた。杏花はキスや晴太の言葉が気になって仕方なかった。この先、どう関係を進めていけば良いのか分からず、晴太の本当の思いも読めない…。そんな中で、杏花は颯(磯村勇斗)から紹介されたインド料理屋でのヨガレッスンを終えてカレーを食べていると、偶然晴太と息子の虹朗(鈴木楽)に出くわす。二人はキスの後、初めて顔を合わすため、気まずい雰囲気になる。何も知る由もない虹朗は、学童のキャンプイベントに仕事で行けない晴太の代わりに来てほしいと杏花にねだる。キャンプで好きな子に告白するつもりの虹朗は、先生である颯の好きな人が杏花だと知り、お互いの恋を応援し合う約束をしていたのだった。しかしそう簡単には考えられなかった。二人の関係を表すのに、『恋人』のような確かな名前はないのである。杏花はまだ他人である晴太の家庭に、どこまで踏み込んでいいのか悩んでいた。杏花から事情を聞いた颯は、「雰囲気変えるか…」と、改めて杏花に一緒に行くことを提案する。恋愛対象として見られない『家族』から関係を進めるため、この機会に本気で杏花と向き合いたいと考えたのだ。杏花は提案を受け、キャンプに付き合うことにした。一方の晴太は、虹朗から颯とお互いの恋を応援し合うということを聞かされる。動揺した晴太は「告白して…そのあとどうするんだ?」と虹朗に聞くが、虹朗はこう答える。「ただ好きだって伝えたいんだ」虹朗、人生何周目だよ…と思ったが、これこそ大人が忘れてしまっている『本当に大切なこと』なのだ。この真っ直ぐな言葉が晴太に響く。もう逃げるわけにはいかなかった。急に腹痛に襲われたと言い、仕事を抜け出した晴太はキャンプ場へ急ぐ。「仮病を使った大人が、救世主のように堂々と入場してくるなよ!」と突っ込んでしまったのだが、『これぞ波乱のキャンプの幕開け!』と思わせる演出が楽しかった。本気で杏花と向き合おうと決めた晴太カレー作りのチーム分けは奇しくも杏花と離れた晴太。仲良さそうな杏花と颯を見て、更に負けじとカレー作りに没頭する。こうした晴太が時折見せる子どものような姿がとても愛らしく思える。しかし「好きなものは簡単に譲れないんだよ」と、ここぞというところで真剣な表情を見せるのだ。なかなか素直になれず、少し臆病で不器用な晴太だが、本気で杏花と向き合おうと決めているのだ。虹朗の告白が無事に成功し、別のテントに泊まることになり、気まずくなった晴太と杏花は、焚き火を囲んでお茶を飲んでいた。皆寝静まり、薪が爆ぜる音だけが響く。そんな非日常的な空間は、不思議と人を素直にさせる。「キスのことは全然気にしていない」と話す杏花に晴太は食い気味に「気にしてください」と言う。今まで通りにはさせない、晴太の決心は固まっていた。「結婚を前提とせず、僕とお付き合いしてもらえませんか?」これは第1話で、杏花が晴太に言った言葉だ。しかしあの時と違う。杏花は今やっと独立に向け動き出し、晴太には何より大切な虹朗の存在がある。だから今も二人に結婚願望がないというのは同じだ。でも純粋に、大切な人と共に今を過ごしたいという気持ちがそこにはあるのだ。「ただ好きっていうだけで付き合うのはダメですか?手を繋ぎたいんです。繋がれたくないんです、他の人に」「私も」と杏花は晴太に手を差し出し、手を取り合う。これが二人が出した答えなのだ。大人になるとただ好きって伝えることさえ億劫になる。だが虹朗が言っていた「いっぱい友達がいても、すぐわかる、好きな人の声はよく聞こえる」というのは、いくら成長したって変わらないものだ。虹郎の好きな人に対して真っ直ぐな向き合い方が、私たちに気づかせてくれてくれる。純粋に好きだと伝える大切さに年齢は関係ないのだ。気になる三角関係の行方は…そして三角関係の行方。颯は虹朗の後押しで、肝試しの帰りに想いを伝えようとしていた。勘違いではなく、本当に好きだと伝えたい…そんな雰囲気を出すも、杏花にはぐらかされてしまう。そして想いを伝えられぬまま朝を迎え、颯が見たのは、同じテントから出てくる杏花と晴太だった。颯はその後、いつも通りレッスンに出かける杏花を見送る。何も見てない、何も知らないふりをして。颯にとって、杏花は近すぎて遠い存在になってしまったのだ。自分が見ることができなかった、杏花が好きな人に向ける笑顔をただ見るだけの…。「家族になっちゃったな」颯は、杏花の家を出て行ってしまった。報われない気持ちを抱えた颯の背中がただ切なく見えた。相手の『呼び方』をめぐる考え方の違い一方、林太郎(松重豊)と明里(井川遥)はウォーキング中に、明里のお見合い相手の男性が、「結婚したらパートナーと呼びたい、うちの嫁とは呼びたくない」と言ったのに対し、違和感を感じた話をしていた。一度は仕方がないことと割り切って、また男性と会っていた明里だったが、「美人すぎる女医」と言われてまた違和感を感じていた。そんな時、「女性配偶者を何と呼ぶべきか」を林太郎が語っているラジオが偶然聞こえて来る。「何でもいいんじゃないですかね?相手への敬意があって、呼ばれる方がそれでよしとするならば」林太郎の言葉で、明里はその違和感の正体に気づき、男性に別れを告げる。そこに敬意はなかったのだ。呼び方や肩書きだけで人を当てはめようとしているだけで、本当にその人を見ようとはしてないのである。第6話は親子それぞれ独立したテーマになっていると思っていたが、実は奥では繋がっているのではないかと思った。呼び方もいろんな形があっていい、ただそこに、誰かを思いやる気持ちがあれば良いのだ。そして、想いの伝え方も付き合い方もそれと同じ。自分たちなりの答えをしっかり話し合うことで、探していくことが何より大事なのである。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月30日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。過去を乗り越えるためにも、何かを成し遂げるためにも、前を向くことは大切なことだ。だが同時に自分の本当の気持ちに蓋をしていることに気づきにくくなる。第5話ではそんな『前を向くこと』や『会いたい』という気持ちに寄り添っていく。セミナー最終日、杏花(上野樹里)への想いが募り、杏花を抱きしめた晴太(田中圭)だったが、そんな二人を颯(磯村勇斗)が目撃してしまう。晴太は颯に気づき、ふと我に帰ってお別れのハグと誤魔化すだけ。セミナーも終わり、会う理由がなくなってしまった二人であるが、心の中では『会いたい』という気持ちを募らせていた。林太郎がお見合いを続ける理由独立に向けて全力を尽くすことを決めている杏花だったが、林太郎(松重豊)は本当にそれで幸せなのかと疑問に思っていた。亡き妻・陽子(八木亜希子)の手紙の言葉を受け、親子で始めた婚活。知り合った明里(井川遥)のことは気になりながらも、幸せとは何なのか考え始めた林太郎は、ふと陽子との生活を思い出していた。そこにあるだけのものや言葉が、初めて意味を持った日、隣にはいつも陽子がいた。『上の空』の語釈を考えるだけだった林太郎をスカイダイビングに連れ出すなど、陽子はリアルを体感させてくれた存在だった。林太郎が現在もよく街へ出かけ、写真を撮ったり、人々の会話から新しい言葉を探していたりするのも、陽子の影響なのだろう。辞書や誰かが決めた言葉の解釈だけではない世界を教えてくれた陽子は、もういない。結婚条件は『僕より長生きしてくれる人』。しつこく、杏花の結婚や普通の幸せにこだわっていたのは、自分がそうではなかったからだ。幸せだったけど、その幸せは長くは続かないことを知っている。だからこそもう杏花に負担はかけられないと、林太郎も焦ってお見合いを続けているのだ。そんな中、オーナーのヴァネッサ(柚希礼音)から『TAMAGAWAサステナブルフェス』の仕切りを任された杏花。それを聞いた林太郎は陽子の服をフェスのバザーに出品することを決心する。杏花も、偶然知り合った明里から最近の林太郎の様子を聞き、前を向き始めたことを嬉しく思っていた。フェス当日、お見合い終わりに林太郎はフェスに顔を出すが、バザーに出す予定のなかった陽子の『オレンジのストール』が手違いで出品されてしまったことを知り、ショックを受ける。このオレンジのストールには陽子とのある思い出が詰まっていた。オレンジのストールをきっかけに変わる2人の関係辞書の編集委員に選出されず、公園で途方に暮れていた林太郎に陽子はそっと寄り添った。溢れ出した悔し涙を隠すように、陽子は頭にそのオレンジのストールをかけてあげたのだった。これは第3話でお見合いが上手くいかず涙する明里に林太郎がしてあげたことだった。大切な人の涙を誰にも見せないというこの行動は、陽子が自分にしてくれた思い出からきていたのだ。そんな思い出を聞いた明里は、あの時心を軽くしてくれたのは林太郎と陽子だったと気づく。陽子のストールは林太郎にとって特別なものでもあり、明里にとっても大切なものなのだ。明里は諦めかけた林太郎の背中を押し、二人は無事にストールを探し出すことができた。「会いたいと思える人と、会える今を大切にしたい」林太郎は、もう手放しても平気だと思っていた。しかし、後ろも向かず、前だけ見て歩くということは、言い換えれば自分の忘れたくない過去や今の辛い気持ちを無理やり忘れるということなのだ。林太郎は陽子との思い出にも蓋をしようとしていた。そうではないと、先に進めないと思っていたからだ。情けなさそうに想いを話す林太郎に、明里はこう声をかける。「歳をとった分色んな思い出があるけど、そういうの皆んな引きずって…でも時々振り返りながら歩いていけたら、それで十分じゃないですか?」人は、沢山の重りを引き連れ、擦り減った靴でこれからの人生を歩いていかなくてはならないのだ。大切な人を亡くした経験も、嫌な記憶もそう簡単にはなくならない。だが、擦り減った分、同じように忘れたくない大切な記憶があるはずだ。「今の自分たちを見たらどう思うのかな?」と、時々立ち止まって思い返しながら進んでいければいい。「会いたいと思える人と、会える今を大切にしたいと思いまして」林太郎は思い出を引き連れながら、今一番会いたいと思える明里との第二の人生を考えることに決めた。晴太らしい返答にグッとくるそして晴太と杏花も会いたい人がいた。もう会う理由はないけど、どうしようもなく会いたい人が。林太郎の決心を聞いた晴太と杏花は考えることは同じだった。二人は思い出の丘で出会う。晴太から林太郎が元気そうだと聞いた杏花は、陽子が亡くなった頃の辛そうな林太郎のことを思い出していた。そして、自分のことも。杏花は父を生き返らせ、生活を守らなくてはならない、そんな使命だけで必死に生きていた。強がる杏花に晴太は言う。「でも、杏花さんだって辛かったでしょ?」愛していた父の方が悲しんでいるはずだからと、娘としての辛い気持ちに蓋をしてきた。杏花は今まで誰にも弱音を吐くことはなかったのだ。晴太の言葉を聞いて、長く堪えてきた涙が杏花の頬をつたう。「もう一度でいいから、会いたい」晴太は杏花の背中をさする。そんな自分に寄り添ってくれる大切な晴太と向き合いたいという思いが杏花の中で込み上がっていた。「会いたい、これからも会いたいです」「このままだと愚痴ばかりのおばあちゃんになっちゃう」というのは、「会いたい」と伝えなかったことを後悔したくないという気持ちなのだろう。会いたいに理由なんか必要ないのだ。そして、泣き顔は見られたくないと言う杏花に晴太はこう返す。「その顔を見る権利、僕にはある気がするんですけど」見つめあった二人は夕暮れの中、キスをする。「僕にはある」じゃなく「気がするんですけど…」といまいち締まらない弱気な感じも、なんとも晴太らしい。だが、杏花の言葉を会いたいという言葉を聞き、どんな杏花も受け止めたいという真っ直ぐな気持ちが伝わってきた。そんな二人の関係はこのキスをきっかけに進むのか?そして林太郎の第二の人生も動き出す次回が待ち遠しい。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月24日上野樹里主演「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」第5話が5月17日放送。松重豊演じる林太郎の“ストール”にまつわる思い出と優しさに「素敵な連鎖」の声が寄せられるとともに、杏花と晴太の“キス”にも多くの反応が集まっている。起業セミナーが終わった後晴太にハグされた沢田杏花を上野さんが演じ、起業セミナーで杏花と出会い惹かれていく東村晴太には田中圭。杏花に積極的なアプローチをするなか杏花と晴太のハグを見てしまう不破颯に磯村勇斗。辞書の編纂をしているフリーの日本語学者で妻に先立たれた杏花の父親・沢田林太郎に松重さん。林太郎が婚活パーティーで出会い、林太郎に婚活の相談をするようになる整形外科医・日向明里に井川遥。インスタのフォロワー数も多いカリスマヨガインストラクター・MIKAKOにゆりやんレトリィバァ。2年前他界した林太郎の妻で杏花の母・沢田陽子には八木亜希子といったキャストが出演する本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。ヴァネッサ(柚希礼音)からTAMAGAWAサステナブルフェスの仕切りを任された杏花。すると林太郎が陽子の服をそろそろ処分しようと言い出し、バザーで販売することになる。しかしバザー当日、本来売るつもりがなかったオレンジのスカーフが出品され買われてしまう。それは陽子との大切な思い出が詰まった林太郎にとって大切なスカーフだった…というのが5話の展開。なかなかなれる機会のない辞書の編集委員から漏れ、悔しさのあまり涙する林太郎。隣にいた陽子はそんな林太郎に自分が巻いていたオレンジのストールをかけて、涙する姿が見えないようにする…。そして林太郎も3話で明里に婚活相談された際、涙が止まらなくなった彼女の顔にストールをかけて涙が見えないようにしていた。そんな林太郎の思い出と優しさに「あのオレンジのストールは思い出の…!というか、その時妻からされたことをこの前日向さんにしてあげてたんだ~素敵な連鎖」「前はストールのかけ方独特やなって思ってたら、ちゃんとかけ方にもストーリーがあって素敵だった」などの反応が寄せられる。一方、杏花も陽子の死後、もぬけの殻のようになっていた林太郎を「人間に戻さなきゃって必死」だったと過去を振り返り、様々な手続き等に追われるなか「私までダウンしてたら、家ゴミ屋敷になってました」と涙を浮かべながら晴太に語る。晴太から杏花も辛かったのでは?と問われると杏花は号泣。そして「会いたい、もう1度でいいから会いたい…」と、これまで抑えてきた想いを表を出す杏花は「これからも会いたいです」と晴太に気持ちを伝える。号泣して「ひどい顔をしてる」という杏花に、晴太は「その顔を見る権利、僕にはある気がするんですけど」と言って彼女にキスをする…。夕日に照らされた2人のキスに「きれいなシルエットのキスだな!」「美しすぎるキスシーン かっこよかったぞ晴太さん」「夕焼け越しの逆光の中のキスシーンはキレイでした、 やっとですね」といった感想も送られている。【第6話あらすじ】杏花と晴太はキスするも結局何事もなかったかのように別れ、杏花はキスのことや晴太の言葉が頭の中を駆け巡る。そんななか毎年恒例のウィズキッズ・キャンプイベントが開催されることに。虹朗(鈴木楽)は颯の好きな人が杏花だと知り「颯先生の恋を応援する!」と意気込み、杏花に「一緒にキャンプに行って欲しい」と提案。だがキャンプ当日、来れないはずだった晴太も駆けつけたことで三角関係は波乱の模様に…。「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」は毎週火曜22時~TBS系にて放送。(笠緒)
2022年05月18日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。小さい頃は当たり前に言っていたはずの「頑張れ」は、いつしか安易に言えなくなった。今の自分に、そして誰かに向ける「頑張れ」は、本当に必要な言葉なのだろうか。第4話ではこの『頑張る』という言葉に焦点が当たる。杏花に訪れた仕事の転機突然始まった颯(磯村勇斗)との同居生活にも慣れて、杏花(上野樹里)は、社長から「都内のヨガスタジオのマネジメントを任せたい」と言われる。マネジメントであればプライベートが忙しくなった時も働きやすく、時間を大切にできる…。杏花には、想い人の晴太(田中圭)とのことを考えていきたいという気持ちが芽生えていた。しかし、杏花の夢は独立し、自分のスタジオを作ること。セミナーで『私の大事なもの』をテーマととしてジャーナリングを行ったときも、すぐ浮かぶ言葉は『ヨガ』『独立』『自分のスタジオ』。だがその視線は、隣にいる晴太に向いていた。独立が一番だから、結婚もせずプライベートはセーブをするという生き方で進み続けてきた杏花に迷いが生まれていた。夢か恋か、この中で一番大切なものを選ぶという難題が杏花に立ちはだかる。杏花を優しく肯定する颯対する晴太は…?颯と過ごす時間が増えた杏花はその悩みを打ち明ける。「だめだね、頑張んないと…」と、思わず弱音をはく杏花を颯は、優しく肯定する。「別に頑張らなくても良いんじゃない?もう頑張ってんじゃん毎日」杏花は「頑張る」という言葉がずっと引っかかっていた。「頑張れ」という言葉は、もう頑張ってる人にはキツいのだ。だからこそ、「頑張らなくても良い」と自分を肯定してくれる颯の言葉が新鮮に聞こえただろう。そんな中、杏花は晴太の誘いでパーソナルジムを営む女性起業家・足立(MEGUMI)のジムを訪ねる。カップルの利用に特化した『カップルジム』のコンセプトのもと、実際に楽しく体験し、距離は縮まったように見えた。しかし、独立するか迷っていると聞いた晴太は、本当に自分のスタジオ諦めて良いのかと杏花を問い詰める。「ヨガも大事だけど、晴太さん…」「マネジメントにまわれば、プライベートな時間が増えるし、そしたら…」杏花は、迷っているのは晴太との将来を考えたいからだと晴太に何度も伝えようとしていた。でも、そう言いかける杏花に、晴太は食い気味に自分の思いを押し付けてしまう。「頑張ってください。頑張らなきゃダメです!」晴太は、独立したいから結婚してる場合じゃないと前を向く杏花に、夢を叶えることを期待していたのだ。頑張ったら、一番欲しいものが手に入るところにいる杏花は、晴太にとって今まで一番欲しいものが叶わなかった自分が、なりたかった自分なのだと思う。晴太は自分の望みを、杏花に重ねているみたいだ。純粋に応援する気持ちが晴太にはあるはずだが、「頑張れ」を押しつけているように思えてきてしまう。二人は、これを境にすれ違ってしまう。改めて考える「頑張れ」の意味一方、颯のもとに母親からの度々着信が入っていた。面倒くさい親との関係は、たまに近況報告するぐらいのちょうどいい距離感でいいと、颯はずっと見て見ぬ振りしてきたのだ。颯が優しい性格になったのも、喧嘩ばかりする両親に自分の感情を抑えてきた結果のものだった。そんな颯に、杏花は言葉をかける。「颯、面倒でも、一度がんば…」そういいかけて、杏花はハッとする。「頑張って」という言葉が自分の頭の中に跳ね返ってくる。自分が颯に向けた、背中を押すための「頑張って」。じゃあ、あの時、晴太が迷う自分に伝えてくれた「頑張れ」の意味は…?杏花が見つけた「頑張れ」の意味ヨガレッスンで杏花はヨガではあまり使わないとされる『頑張る』を生徒に語る。「自分の本当の気持ちを教えてくれるのは、時に他人の存在だったりします」心が温かくなったり、悲しくなる瞬間。そこに思い浮かべるのは晴太の存在だった。杏花は生徒に話しながら、ヨガで自分の心の中を整理してきたのだ。ヨガは生徒にとっても、自分にとっても頑張ったことを、そしてありのままを認めてくれる場所なのだ。「力を抜くために頑張らない。それでも言いたいです。『頑張って』も優しさだから」レッスンに訪れていた颯の目を鏡越しに見つめながら、杏花は「頑張って」と伝える。そして自分に向けても、「頑張って」の応援を。颯の「もう頑張らなくていい」と晴太の「もっと頑張れ」。これまで頑張ってきた自分を認めてほしいと一番に願う人ならば、颯の言葉が沁みるはずである。でも、その中で杏花が欲しかった言葉は「頑張れ」だったのだ。「自分が頑張りたい人なんだって気づけました」晴太に応援され、独立することを決めた杏花。誰だって一歩踏み出すことは怖い。でも「頑張れ」という言葉は、背中を押してくれる最高のスパイスになるのだ。誰もが無意識に頑張ってる今、「頑張れ」は軽く口にできない言葉となっている。しかし杏花が言う通り、誰にどういう気持ちを持って言うかが重要なのだ。大切な人のためを一番に思った、「頑張れ」を伝えよう、そう教えてくれた。進展がありそうでなさそうな林太郎そして気になる父・林太郎(松重豊)と明里(井川遥)の恋路も描かれた。林太郎は明里とウォーキング仲間として治療後も会うことになるが、明里の婚活話を延々聞かされるばかり。関係性は進んでいるようで、どこか留まっている二人だが、林太郎は明里の不意の笑顔に心臓発作レベルの「キュンです!」を味わう。語句でしか知らない胸キュンを実体験する林太郎はまるで少年のようだ。だが、辞書編さん者が、言葉以上の意味を知っていくという点で、この物語上で『言葉』が大切に扱われていることがわかるだろう。そして杏花と晴太は最後のセミナーの日を迎えていた。この帰り道が終わって欲しくないと、雨が上がっても傘を閉じないままの二人。別れ難くなり、好きが溢れた晴太は杏花を抱きしめる。『火曜10時枠』名物のハグ!そして、それを見てしまう颯…!吹き荒れる三角関係の嵐は、もうすぐそこまで来ている。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月16日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。大切な時間は奪われたくないものだ。「自分の時間は自分に使いたい…」と、一人で生きる選択をする人がいる中で、誰かと一緒に住むことを選ぶ人もいる。限られた時間を、誰の、何のために使いたいのか考えたことはあるだろうか。杏花(上野樹里)と林太郎(松重豊)による父と娘の婚活奮闘記。第3話では、杏花と晴太(田中圭)、颯(磯村勇斗)の三角関係も動き出す。颯の気遣いが気になる杏花晴太がとある女性・高見沢安奈(瀧内公美)と親しげに話しながら晴太の自宅を訪れているところを偶然目撃してしまった杏花は朝の支度もいつも通りにはいかない。その女性は晴太の元妻なのだが、杏花には冷静に考えてみる余裕はなかった。そんな杏花を心配に思う林太郎だったが、街中で颯に偶然出会う。杏花の好きな人が颯だと勘違いした林太郎は、颯の家が漏水で大変だと聞き、颯を自宅に住まわせることをひらめくのだった。はじめは反対だった杏花も、ズボラ故に手の届かなかったキッチンや冷蔵庫の整理もしてくれるし、朝起きたら美味しい料理がある生活も悪くないと思い始める。寝ても起きても快適な生活はむしろご褒美でしかない。しかし杏花は颯のその気遣いが気になっていた。焦げも食べるし、勧められたからと嫌いな梅干しも食べる。寝坊しても嫌な顔しない。総じて仏のような颯の優しさや笑顔が、杏花にはかえって辛く見えていたのだ。颯の貴重な時間を奪いながら、自分達だけが得している、そう思ったのだろう。「いつも笑ってなくても、好き嫌いがあっても、颯のこと嫌いになったりしないから」そういって、気をつかう必要はないことも、いい奴だってことも真っ直ぐ伝えてくれる杏花を、颯は強く抱きしめる。つい「惚れてまうやろ…!」と言いたくなるほど、杏花の芯の優しさが見えた場面だった。両片想い状態なのに、先に進めない杏花と晴太一方の晴太は、林太郎から杏花に想い人がいることを聞かされ、杏花は晴太に彼女がいると誤解したまま聞き出せずにいた。ほぼ両片想い状態なのに、暫く恋愛から遠ざかっていた二人には聞く勇気が出ない。その間にあるのは颯の存在だ。颯が杏花の家に同居していると知った晴太は負けじと、息子の虹朗(鈴木楽)と共に颯の引っ越しを手伝うことに。杏花の知らぬところで恋のバトルが勃発していた。杏花と二人きりになった晴太は、元妻や自分について話す。「口だけ優しい夫はいらない」と愛想尽かされて出ていかれ、シングルファーザーとなった晴太。それからというもの、虹朗の幸せを最優先にしてきたのだ。シングルの婚活は難しいとされる理由もここにある。大切な子どもが、婚活の場では『お荷物扱い』される現実。自分の人生の時間も体力も、子どもに費やすだけの生活。それでも自分の幸せを考えたときにその狭間で葛藤し、どんどん時間だけ過ぎていく。晴太は虹朗の幸せを考えてやれていない自分を責めていた。そんな晴太に杏花が伝えたのは、虹朗を『幸せそうな子』だと感じたことだった。お昼を蕎麦にしようとしたとき、虹朗は蕎麦を嫌いと言った。普通ならわがままな子という印象が先にきてしまうが、杏花は嫌いなものをちゃんと嫌いと言えたことを見ていたのだ。嫌いと言うことは、好きなものを好きと主張するよりはるか難しいことだ。確かにその人なりの優しさで、周りを気遣って言わない選択だってある。しかし、嫌いなものを嫌いと言える環境がちゃんとあるということが、幸せを表す一つの指標にもなる。相手との信頼関係がある環境では、自分の時間を相手に奪われることになっても、同時に別の大切な何かを相手からもらっている実感が湧いてくるものだ。時間を奪うことは、信用も目に見えない優しさも奪う行為だ。しかし、晴太も確かに心がふわっとする瞬間を感じていた。晴太と虹朗は親子との幸せな時間をしっかり過ごせているのである。林太郎と明里の恋の行方は…一方の林太郎は、明里(井川遥)から今から会えないかと言われ、林太郎はそのぎっくり腰のまま急いで明里のもとへ向かう。「会いたい」という言葉は即効薬だ。明里は、お見合いで年内結婚を視野に真剣交際に進もうと言われた男性から、家で飼っている猫を手放さない限り、結婚できないと告げられていた。初めは、林太郎は「そうですか…」しか言わなかった。お見合いで大事な聞き上手になるための相槌『さしすせそ』。しかし、林太郎は、自分の言葉で、明里に向き合おうとしていく。日本語学者として、様々な言葉の変化、時代の変化にも敏感に触れてきた。林太郎なりに、明里の大切な家族と明里の一番の幸せを考えていたのだ。「大事なのは心に誰が住んでるかということなんじゃないでしょうか。家族も一緒に住まわせてくれる方と結婚することをお勧めします」明里は誰かに、止めて欲しかった。簡単に大事な家族を手放せと言われたにもかかわらず、手放すことなんてできないはずなのに、焦って、答えが出せなかったのだ。思わず涙する明里に、そっと、ストールをかける林太郎。寒いわけないはずなのに、「寒くなってきたので…」と涙する明里を人目から隠す。火曜10時枠のドラマではおなじみの、『大切な人の涙を誰にも見せない』イケメンムーブである。何に対しても堅物な林太郎が自然に見せる大人な優しさに胸がときめいた瞬間だった。誰かと一緒に住むということとは沢田親子にますます惚れた第3話。誰に対してもまっすぐ向き合う素敵な杏花と不器用ながらも頑張る林太郎の恋路をこれからも見守っていきたいと思う。そして『突然始まる同居生活』などは、ただ恋愛模様を盛り上げるものとして王道な展開であるが、『じぞ恋』にはそれに留まることないテーマがある。誰かと一緒に住むということ。それは同時にお互いの時間を奪うこと。でも嫌なことだけではない。限られた自分の時間を費やしてもいいと思える相手に芽生えるものが、本当の愛情と呼ぶものなのかもしれない。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月09日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。「ご縁がありませんでした」「相性が良い」「友達以上、恋人未満」…これらの言葉には、『嘘』が隠れている。婚活パーティー後、父と娘に届いた正反対のメール父と娘のダブル婚活がスタートした沢田杏花(上野樹里)と父・林太郎(松重豊)だったが、婚活パーティーに参加した後日、メールが届く。林太郎には「もう一度会いたいという女性がいる」との報告があったものの、杏花には「ご縁は今回、残念ながら…」という断り文句だった。この「ご縁がありませんでした」というのは、私たちもよく目にする言葉である。これが日本語らしい婉曲表現として用いられていたとしても、相手を傷つけない優しい嘘だとしても、つい「初めから縁なんてないんだから…」と傷ついてしまいがちだ。杏花も、婚活自体乗り気ではなかったものの、自分の縁とは結局何なのか、考えてしまった様子だ。そんな杏花に構わず、ノリノリな林太郎は「二人で入会しよう」と言い出し、杏花も渋々入会するはめに。寂しさを埋めるために別の男性と会うも?訪れた結婚相談所で、杏花は『友達』の晴太(田中圭)と再会する。そこで、幼馴染の不破颯(磯村勇斗)から、「連絡先を教えてほしい」と聞かれたことを伝えられた杏花は、結婚カウンセラーとして紹介されているように感じ、複雑に思うのだった。杏花は既に晴太に心惹かれていたのだ。友達以上、恋人未満を意味する『サム』な関係…。寂しい思いをした杏花は『お見合いAI』でマッチングした、趣味が合うという男性・瀬川(じろう)とお見合いすることに…。現代の最新の婚活は、AIでのマッチングも主流になってきており、その約83%が成功しているそう。瀬川と杏花も、旅行が好き、和菓子が好き…。林太郎に会いたいと訪れた女性との間でも、読書という共通の趣味があった。しかし二人は、相手との会話の中で少しずつズレを感じていく。杏花は一人で旅行をすることが好きで、和菓子が好きというのも、あん団子とみたらし団子で食い違い、読書が好きというのも、林太郎の読書のレベルが高すぎて…。趣味が合うというだけで、相性が良いということにはならないのである。長年連れ添ってきた夫婦が突然離婚してしまう理由にも、ほんの小さなズレが積み重なって、本当は…というのもよく聞く話だ。父と娘の価値観のズレ結局マッチングは上手くいかず、自分のことでキャパーオーバーだと退会を決めた杏花だったが、林太郎にそのことがバレてしまう。ただ娘に幸せになって欲しいと願う父に対し、『好きな人と結婚する=幸せ』とは考えられない娘。林太郎は、自分がそうだったからという理論を押し付けているし、杏花もつい意地になって反論してしまっている。しかし、どうでもいいことで喧嘩になってしまう二人には良い時間だと思う。傾き始めた太陽の淡い光が差すリビングで、『結婚=幸せ』かどうかを真正面から話し合い、互いの価値観をぶつけ合う時間というのも必要なのだ。そんな、ただぶつかり合うだけだった二人は、結婚、そしてこれからの人生に真剣に向き合おうとしたからこそ繋がれた人達の価値観を知り、お互いを認め合えるようになっていく。婚活パーティーで職業を偽っていた女性・明里林太郎は婚活パーティーで気になっていた日向明里(井川遥)と再会する。明里はあの場では司書と嘘をついていたが、本当の職業は医者であった。医者ならば求められる存在だと思われがちであるが、この年まで結婚していないのは何故かというバイアスがかかってしまうものだ。明里は、学歴、年収、職業…相手の持ち物に期待せず、好きという気持ちだけで結婚がしたい。必要な時期に、必要な出会いがあるって奇跡を信じてみたい。そんな思いで嘘という努力をしていたのだ。林太郎は、結婚が当たり前ではない時代にもある奇跡を信じる思いに触れた。ハッとさせられる晴太の言葉杏花も相性が良いとは何なのかを考えていた。晴太と意気投合したのはお互いに結婚願望がないことだった。だが、杏花が好きなにんじんも、団子も晴太は嫌いなのだ。生活の部分でも考え方ももっと違うことがあるとするならば、相性は良くないともいえてしまう。しかし、本当は趣味や価値観の違いとは関係なく、惹かれるものであり、それと結婚は違うものなのだ。相性が良いというのは、価値観が合うということではない。「そういう違いも認めて、ちょっと諦めて、受け入れられるのが夫婦で親子で家族なんかじゃないかって」晴太の言葉にハッとさせられる。お互いの欠点を助けていきたいと思える人との出会いがご縁であり、相手の好きなものも嫌いなものも認め、そして時に優しい嘘をつきながら、生きていく…これが本当の相性が良いということなのではないだろうか。言葉の裏に隠された『優しい嘘』お互いの好きも嫌いも知ろうとする二人から感じられるのは、友達以上な恋人未満の『サム』な関係だ。友達になるには嘘になるほどはみ出した友愛と、恋人になるには嘘にはなるほど、心もとない恋心が成立させる、曖昧で幸福な関係。まだ友達だからと自分に嘘をつきながら、密かに惹かれあう二人。これも、相手や、自分を傷つけないための優しい嘘なのだ。「ご縁がありませんでした」「相性が良い」「サム」…ここには確かに『優しい嘘』が隠れている。第二話で、杏花を取り巻く関係も進展した。颯は杏花のヨガ教室に入会し、積極的にアプローチをするなど強気だ。そんな中、迎えるラストで杏花が目にしたのは、女性と待ち合わせする晴太だった…!ますます加速する親子の恋愛模様、そして杏花、晴太、颯の三角関係にも注目だ。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年05月01日本日4月29日(金・祝)公開の映画『ツユクサ』より、小林聡美と松重豊が演じる芙美と篠田が、ペアルックで草笛を吹きながら海辺を散歩するほっこりデートシーンの映像が到着した。夕暮れ時の海辺にて、一緒に散歩をする芙美と篠田は、デニムに白シャツを羽織った、さりげない爽やかなペアルック姿。篠田が芙美に草笛のリクエストを尋ねると、芙美は「なんでもー?」とおどけて返事。少し考え込みながらも、思い付いたように「あなたの心に風があるなら~♪」と、芙美にとって母との思い出の曲だという本作の主題歌、中山千夏の「あなたの心に」のメロディーを口ずさむ。それに続けて、篠田が草笛を吹きはじめると、顔を見合わせ笑い合う2人。そしてそのまま草笛を吹きながら歩き、最後には息が切れ気味になりながら頑張る篠田の姿に、また思わず笑い出す芙美。穏やかで幸せな時間が流れ、思わずほっこりする映像だ。『ツユクサ』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:ツユクサ 2022年4月29日より全国にて公開©2022「ツユクサ」製作委員会
2022年04月29日「OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展」福岡実行委員会は、「OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展」を、UNITEDLAB(ユナイテッドラボ:福岡市中央区大名)にて、2022年4月29日(金・祝)から5月15日(日)まで開催いたします。尾崎豊展 (C)Teruhisa Tajima,Isotope1992年4月25日。日本のロックシーンを代表するシンガーソングライター尾崎豊が26歳の若さでこの世を去りました。彼が生前に発表した作品は全部で71曲。自らの心の奥底に潜む感情や社会の矛盾などを綴った歌詞、力強さと繊細さを兼ね備えた歌声、骨太で親しみやすいサウンドメイクが多くの人々に愛され、なかでも「15の夜」、「I LOVE YOU」、「卒業」、「シェリー」といった名曲の数々は、昭和・平成・令和と3つの時代を飛び越えて歌い継がれています。尾崎とは一体どういう人間だったのか、尾崎が歩んできた26年の道のりは何だったのか、そして尾崎を失ってから人々は尾崎とどう向き合ってきたのか。「ひとつの区切り」として開催する本展は、没後30年を機に、尾崎の歩いた道、尾崎と歩いた道、これから尾崎と歩く道を見つめ直し、語り合うために企画されました。会場では生前愛用した楽器や創作ノート、学習机をはじめ、プライベート写真、レコーディング用の楽譜、ステージで使用したセットリストといった貴重な資料を多数展示。さらにライブ映像やパーソナルスタジオの再現なども加え、日本が生んだ唯一無二のシンガーソングライターの実像に迫ります。ただいま全国巡回中の本展は、東京、静岡会場での開催に続き、3か所目となる福岡会場にて、唯一無二、希代のミュージシャンが見た風景、歩んだ歴史、紡いだ言葉、名曲を生み出し、熱狂的なパフォーマンスを支えた楽器等の愛用の品々など、尾崎豊の魂とその根源に触れられる貴重な資料をご覧いただけるほか、会場となる昨年オープンしたばかりの最新ライブハウス「UNITEDLAB」(ユナイテッドラボ)だからこそ実現できる、魅せる、体感させる特別演出をお楽しみいただけます。■福岡会場みどころ1. 圧倒的な臨場感を体感できるライブステージ演出400インチLEDビジョン※画像はイメージです。実際のステージに設置された大迫力の400インチLEDビジョンで、当時の尾崎豊ステージを最前列でご体感いただけます。2. 福岡会場先行販売グッズ会場では、「CHARA FINE グラフ」や「オルゴール高級機」など、多数のオリジナルグッズを販売します。中でも注目のアイテムは、尾崎豊のアルバムのアートワークを担当してきた福岡県出身の田島照久氏が今回のためにデザインした、福岡会場より初登場の「OZAKI30 オリジナルピクチャーピック3点セット」(専用台紙付)。福岡会場から先行販売する商品など、見逃せないアイテムが満載です。CHARA FINE グラフ福岡会場先行販売「OZAKI30 オリジナルピクチャーピック3点セット」(専用台紙付)福岡会場先行販売「OZAKI30 オリジナルピクチャーピック3点セット」(専用台紙付)3. 福岡展限定記念品福岡会場では「福岡展限定ピック付き入場券」を、数量限定で販売します。福岡展オリジナルデザインのピックは、福岡会場でしか手に入れることができない記念品です。また、ご来場の皆様に「福岡展開催記念オリジナルステッカー」をプレゼントします。※「福岡展限定ピック付き入場券」は数量限定のため、無くなり次第販売を終了します。福岡展限定ピック開催記念オリジナルステッカー4. フォトスポット開設フォトスポットコーナーを開設しました。ご来場の記念にぜひ尾崎豊さんの巨大パネル前で撮影をお楽しみください。撮影用でギターもご準備しています。※展示会場内、SHOPコーナーは撮影禁止です。※フォトスポットコーナーは撮影できます。フォトスポットコーナー■展示内容と主な出展品1. 初期作品の数々を書き上げた学習机。その曲を作曲したピアノ。歌詞や日々の想いを書き溜めた多数のノート。ギター、ブルースハープ、財布や手帳といったプライベートアイテムも多数展示。「初期作品の数々を書き上げた学習机」「初期作品の数々を書き上げた学習机」「初期作品の数々を書き上げた学習机」「歌詞や日々の想いを書き溜めた多数のノート」「歌詞や日々の想いを書き溜めた多数のノート」「歌詞や日々の想いを書き溜めた多数のノート」Photo by Hiroshi Iwasaki「歌詞や日々の想いを書き溜めた多数のノート」2. 新たに、当時のレコーディングで使われた数々の資料や本人直筆の楽譜、歌詞の録音に使われた手書きメモの入った歌詞カード、ラストコンサートツアーとなったBirthツアーでステージモニターに貼られたセットリスト等も展示。最後のプライベートスタジオも再現します。「ともに闘い、パフォーマンスを支えたギター」Gibson ES-175Fender Telecaster YellowPhoto by Hiroshi IwasakiFender Telecaster YellowPhoto by Teruhisa Tajima3. 写真展示は、生きていた証しでもある「ライブ」に着目し、各コンサートツアーで記録された様々な場面を、未公開作品を含む合計100点以上の規模で余すことなく伝えます。「コンサートツアーで記録されたライブ写真」1985年 代々木オリンピックプールPhoto by Teruhisa Tajima1988年 東京ドームPhoto by Teruhisa Tajima1991年 名古屋国際会議場センチュリーホール コンサートツアーで記録されたライブ写真Photo by Teruhisa Tajima■ソニー・ミュージックより関連企画のお知らせ尾崎豊、生前最後の全国ツアー初出音源を収録したライブアルバム『LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI』好評発売中1991年に開催された、生前最後の全国ツアー『TOUR 1991 BIRTH』と、アリーナツアー『TOUR 1991 BIRTH ARENA TOUR 約束の日 THE DAY』の全56公演の中からベストテイクをセレクションしたCD2枚組。代表曲をほぼ完全網羅して収録。【初回生産限定盤】SRCL-12085~12086/5,500円(税込)[CD2枚組]※初回生産限定盤のみ、3方背スリーブ+フォトブック付豪華仕様【通常盤】SRCL-12088~12089/4,500円(税込)[CD2枚組]収録予定曲:「十七歳の地図」、「僕が僕であるために」、「卒業」、「I LOVE YOU」、「シェリー」、「15の夜」…and more!公式Twitter @official_ozaki 【展覧会開催概要】■展覧会名 :『OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展』福岡会場■会期 :2022年4月29日(金・祝)~5月15日(日)■会場 :UNITEDLAB(ユナイテッドラボ)福岡市中央区大名1-3-36■開場時間 :10:00~19:00(最終入場は閉場の30分前まで)※最終日は17:00閉場■主催 :「OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展」福岡実行委員会(シーズライブ/エフエム福岡)■後援 :福岡県、福岡市、CROSS FM、サガテレビ■企画制作 :「OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展」実行委員会(朝日新聞社、松屋)■会場協力 :UNITEDLAB(ユナイテッドラボ)■協力 :ソニー・ミュージックレーベルズ、CCCメディアハウス、グッドグッドカンパニー■特別協力 :アイソトープ、カリントファクトリー■入場料・福岡展限定ピック付き入場券一般(大学生以上) 2,000円/中高生 1,000円/グッズ付き入場券 3,200円※福岡展限定オリジナルピック付き※数量限定の販売のため、無くなり次第通常入場券のみの販売となります。※グッズは『OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展 オリジナル8cmシングルCD風アクリルスタンド』になります。・通常入場券一般(大学生以上) 2,000円/中高生 1,000円/小学生 500円/グッズ付き入場券 3,200円・音声ガイド 800円(※別途入場券が必要です)※未就学児無料。小学生以下は、保護者同伴でご入場ください。※ご来場前に必ず福岡会場公式サイトの注意事項をご確認ください。※混雑状況によっては、待ち時間や入場規制を行う場合がございます。※再入場はできません。※ベビーカーでのご入場はできません。グッズ付きチケットのグッズ『OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展 オリジナル8cmシングルCD風アクリルスタンド』■チケット取扱い:3月12日(土)~5月15日(日)まで発売。チケットはローソンチケット(Lコード:88866)にて発売中・全国ローソン・ミニストップ設置のLoppi・インターネット予約: ※グッズ付きチケットのグッズは『OZAKI30 LAST STAGE 尾崎豊展 オリジナル8cmシングルCD風アクリルスタンド』になります。※グッズは引換券と交換で、会期中会場でのみお渡しします。※表示価格はすべて税込です。■会場:UNITEDLAB(ユナイテッドラボ) 福岡県福岡市中央区大名1-3-36会場アクセスはこちら 地下鉄空港線 天神駅 徒歩約11分、赤坂駅 徒歩約5分、西鉄福岡天神駅 徒歩約8分※お車でお越しの方は、近隣の駐車場をご利用ください。■公式サイト: 福岡会場公式サイト: Twitter : Facebook : Instagram : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月28日俳優の竹野内豊が出演する、森永乳業・PARMの新CM「食感も、結論、パルム。」編が、27日より放送される。昨年に引き続き、竹野内が敏腕部長として新CMに登場。部下が買ってきたアイスがテーブルに並べられ、社員たちが盛り上がっている中で竹野内はひとり「今日のアイスどうする問題」に直面し、PARMを食べる妄想にふける。しかしそんなことをしているうちに部下の1人がPARMを取ってしまい、竹野内は物悲しい表情を浮かべる。撮影では、監督と入念に打ち合わせを重ね、食べ方や持ち方にまでこだわっていた竹野内。撮影の合間にはアイスを剣に見立ててポーズを決めるなど、お茶目な姿も見せていた。■竹野内豊インタビュー――「この食感が、クセになる」というナレーションが入りますが、ご自身の癖になってるもの、ハマってるものは何かありますか?ちょっと前に野菜スープとかを作るのにハマった時期があって。体重を落とさなきゃいけなかったんで、一切油とかを抜いて、自分でスープを作って、クーラーボックスの中に入れて現場に持って行ってましたね。今のところコンソメ味とか、カレー味とかだから、もうちょっと色々バリエーションを増やしていきたいなと思います。あと、蕎麦もすごく好きで、意外と乾麺でも十分美味しく食べられるんですよね。ネギを刻んでささっと作って、よく食べたりしてます。――CMをご覧になる方へメッセージをお願いします。冬の寒い時期のアイスも最高ですが、これからどんどん気温が上がって暑くなっていくと、アイスが食べたくなる瞬間もあると思います。皆さまにもこのパルムならではの食感をぜひとも味わっていただきたいなと思っております。今回、パルムのパッケージもリニューアルしたのでぜひお買い求めいただき、ご覧いただければと思います。今年も、「結論、パルム。」はむっとでお願いいたします!
2022年04月26日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。『持続可能な開発目標』通称、SDGs。昨今誰もがよく耳しているであろう、より良い社会と地球のために掲げられた世界的な目標だ。この世の中、一瞬の煌めきではなく、将来に向け持続した取り組みが求められる。そんな『持続可能』を文字った、オリジナルラブストーリーが始まった。TBSの火曜新ドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の恋愛行進曲〜』は妻に先立たれた父と娘が持続可能な愛のカタチを見つけていく物語だ。建前上の『穏やかな暮らし』ヨガインストラクターとして働く沢田杏花(上野樹里)は、母・陽子(八木亜希子)が2年前に他界してから父・林太郎(松重豊)と共に、『心身ともに穏やかな暮らし』を送っていた。さわやかな気持ちいい朝…なのは想像上の話で、朝からカレーの焦げくさい匂いが部屋を漂っていた。穏やかな暮らしは建前上。大雑把な性格な杏花は身の回りのことも家事も雑で部屋は物だらけ。ヨガの教えも自分が一番できていないと嘆いている。しかし杏花は仕事や目標のために力を注ぎ、頑張りすぎている結果、雑になりがちになってしまうのだ。杏花のように、全部を自分のやりたいことのために使いたいと思っていても、現代の忙しさの中で知らぬ間に仕事や目標に身を潰されていることもある。杏花は日常に発散するはけ口を作りながら上手く生きているとも言える。そんな杏花の父・林太郎は辞書の編さんをしている日本語学者である。一年中コトバのことを考え、街に出て現代っ子達のお喋りを盗み聞きするほどの日本語オタク。陽子に先立たれてからというもの、その日常生活能力は低さ故に杏花とすぐ喧嘩になってしまう。ある日、杏花は独立のためのノウハウを知りたいと起業セミナーに参加する。そこで、自分と家族に優しい働き方を見つけるために参加したと話す、東村晴太(田中圭)と意気投合し、杏花は早速お茶に誘う。両者に共通していたのは結婚願望がないということ。「無理に今結婚したくないだけ。普通に恋をして普通に優しい人を好きになりたいよ」そう思う杏花にとって、優しくて、結婚を望まない相手として晴太は好都合だった。しかも、杏花にとって当たり前だと思っていたことにちゃんと「優しい」と言ってくれるし、子供みたいに雨に濡れてはしゃぐし、誰かに料理を作ってるし、名前の由来までしっかり覚えている晴太…こんなの、ときめかずにはいられない。晴太に運命を感じた杏花は半ば強引に、「結婚を前提とせずお付き合いしていただけませんか?」と切り出す。「結婚を前提として…」という前振りこそよく聞くものだが、数回会っただけの相手に交際プレゼンするとはかなり強気な性格だ。しかも晴太が7歳の息子・虹郎(鈴木楽)を育てるシングルファーザーということも知らずに…。驚く杏花だったが、晴太の自分以外の誰かを一番に考える生き方にますます惹かれた様子だ。無駄な時間も空間も、意味のあるものに感じる…。それは杏花が感じた『なかなか巡り会えない二人』というのが結婚願望がないという点だけではなく、杏花も晴太も、お互いが自分らしくいられる場所であるという意味なのだと感じた。遺品整理の途中で見つけた衝撃のもの陽子の3回忌を終えた二人は、遺品整理の途中、辞書に挟まれた封筒の中の離婚届を見つける。ショックを受けていた林太郎だったが、その翌朝、林太郎は突然、『自分と杏花の二人で婚活をする』と宣言する!父のことが心配に思ったのか、結婚願望のない杏花も渋々婚活パーティーに参加するが、無駄話の回転寿司…。しかも運営として働く晴太と遭遇してしまうし、突然幼馴染の不破颯(磯村勇斗)に「会いたかった!」とハグされ、杏花は混乱する。初回からハグをかましてくる幼馴染は、火曜10時枠の恋愛ドラマの歴史上、三角関係のラブバトルには敗北する(通称:当て馬)という相場は決まっているが、颯がアメリカンスキンシップスタイルなら話は変わってくる。晴太との出会いそして颯との再会が杏花の恋路を揺るがしていくところにも目が離せない。手紙に記された、亡き妻の思い結婚だけが幸せのカタチではないという今の価値観からすれば、親の心配も子どもからはただの圧力だ。しかし、杏花の優しさを誰よりも感じているからこそ、踏み出した婚活。幸せになってもらいたいと願う純粋な気持ちを考えれば難しい問題であるが、林太郎は二人へ残した手紙に記された陽子の思いに触れていたのだ。「私が死んだ後まで夫でいなくていい。プロポーズをしたい人を見つけてほしい。杏花も、幸せを見つけてほしい」杏花と共に婚活に踏み出すことは、陽子の願いでもあったのだ。結婚が永遠の愛を保証するものでもないし、お互い気持ちが持続するとは限らない。しかし男女が夫婦になるという辞書の言葉ではない答えを、陽子は知っていた。「結婚してからずっと幸せだった」この物語は、多様な生き方が当たり前になった時代に、自分にとって本当の幸せとは何か、そして誰かを愛することを通して、辞書の言葉だけではない、自分なりの答えを見つけていく父と娘の奮闘記なのだ。彼らが辿り着く持続可能な未来は、どんな形をしているのだろうか。持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜/TBS系で毎週火曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年04月25日小林聡美が『東京オアシス』(2011)以来、約11年ぶりに主演した映画『ツユクサ』完成披露プレミアイベントが行われ、小林さんをはじめ、松重豊、斎藤汰鷹、ベンガル、そして平山秀幸監督が登壇した。まず満席の客席を見渡した小林さんは「今日はあいにくの雨ですが、たくさんお集まりいただいてありがとうございます。短い間ですが、楽しい時間を持てたらと思っております」と挨拶。松重さんも「こうやって満席のお客さまの前で舞台挨拶ができるのは感慨深いです」としみじみ。本作でラブストーリーに挑んだ平山監督は「この作品は10年くらい前から企画が浮かんでは沈んで、ということを繰り返してきました。ですから、ようやく皆さんに観ていただけるということ、非常にうれしく思います」と晴れやかな表情。さらに「10年ってやはり長いようで短くて。だからこのメンバーで撮影することができて、落ちつくところに落ちついたという気がして非常にうれしいです」と付け加え、待望の映画完成に喜びをかみ締めた。小林さんも、本作は挑戦となる役だったという。「私はこれまで、あまり恋愛がらみのシチュエーションがなかった。だからそういったシーンが台本に書かれていたので、ちょっとドキッとしましたが、でも物語の流れの中で、自然に演じられればいいなと思っていました」と撮影をふり返ると、松重さんも「僕はこのテアトル新宿のスクリーン上では、何度死んだか分かりませんし、何度殺したか分かりません」と冗談めかしつつ、「そういう専門の俳優だったものですから、この年になって恋愛を担うなんて思ってなかったので。そこは挑戦だったなと思います」と感慨深く語った。一方、ベンガルさんはそんな2人が演じたラブストーリーについて「僕自身は、もっといい感じの男だなと思っているんですが。僕も役者をはじめて40年近くたちますが、そういう役は来ないですね。やはり人が見る目線って違うんだなと」と、うらやましそうな様子。松重さんは「ただ小林さんというのは、(『転校生』など)どうしても思春期の頃にスクリーンの向こう側にいた方というイメージがあるんですよ。だから、薬師丸ひろ子さんや小林聡美さんって、僕自身が思春期に戻ってしまう。そこが冒険でもあり、照れくさくもあり。なんか新鮮な感じでしたね」と、照れを見せながら述懐。小林さんも「松重さんは普段からこういう方なんで。(ラブストーリーといっても)ぶれない感じでしたね。ただ私自身、松重さんを尊敬していますから。自分が初めてのことでも、松重さんが相手なので安心感がありました」とお互いに助けられたという。また、芙美の年の離れた親友を演じた斎藤さんは、4月に中学生となったばかり。「中学に入学しました。小学校が同じ子もいるので、その子たちと仲良くしながら、新しい友だちも作れたらと思っています」と笑顔。続けて昨年の撮影をふり返り、「この映画では、夏にカツラをかぶったり、ルートビアを飲んだり。月の石を見たりと。初めての体験がたくさんありました」と言う。隣にいた小林さんは「目線の高さが撮影の時と全然違うし、足も25センチになったと言うし。会うたびに大きくなって、違う生き物にみたい。映画が公開される頃には身長も抜かれそう(笑)」と笑みを見せつつ、“親友”斎藤さんが頼もしく挨拶する様子に目を細めた。中盤では、主人公・芙美が遭遇する、隕石がぶつかる確率は1億分の1という“奇跡”にちなみ、「最近起きた奇跡」についてのトークへ。小林さんは「あえてベタなことを言いますと、今日ここで皆さんと会えたことが奇跡じゃないかなと思います。隕石がぶつかる確率よりも、日本の人口の方が多いのにこうやって出会えたのは奇跡です」と話すと、会場からは大きな拍手が。最後に小林さんは「この映画は難しいことを考えずに、見終わった後に心が温かくなるような映画になっています。本当にさりげない日常の中に、そうしたしあわせが転がっているんだなということに気付くきっかけとなっていただけたら」と観客にメッセージを送り、完成披露イベントは幕を閉じた。『ツユクサ』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ツユクサ 2022年4月29日より全国にて公開©2022「ツユクサ」製作委員会
2022年04月19日小林聡美が小さな奇跡を体験する主人公・五十嵐芙美を演じた『ツユクサ』。共演の松重豊、平山秀幸監督が小林さんの魅力を語った。『かもめ食堂』『めがね』『プール』など、日常の喧騒を離れた場所でゆったりと自然体で自分らしく生きる主人公を演じ、女性たちから絶大な支持を得てきた小林聡美。そして、それらの作品で人生の豊かさを表現してきた小林さんが、本作『ツユクサ』でも海辺の小さな田舎町を舞台に、丁寧に生きることの大切さを、より大人の視点で優しく導いていく。本作で小林さんと共演した松重豊は、大林宣彦監督の伝説的な作品、『転校生』で熱狂的な支持を集めた小林さんが印象的だったようで、「聞いてみたかったことをお伺いしたり何気ない会話が、僕にとってはワクワクする。小林聡美さんは、どんなことに感動するんだろう、どんなものが好きなんだろう、そういう話をするなかで、(小林さんのデビュー作)『転校生』を観たときの感覚も思い出したりして。ああ、僕は今、あの小林聡美さんと時間を過ごしているんだ、と思ったら、やっぱりワクワクしますよね、トキメキますよね」と、小林さんの魅力を語っている。また、本作でメガホンをとった平山秀幸監督は、構想にかかった10年間のうちに日々を丁寧に生きるイメージを持たれるようになった小林さんについて、「僕の世代だと『転校生』のイメージが強いですが、今の人たちにはスローライフ的なイメージを抱かれるキャラクターなのかな。力まずに撮るというフォームとスローライフが重なったのかもしれない」と、本作のコンセプトと、小林さんの持つイメージがちょうど重なったと語る。加えて「小林さんは歳を重ねても永遠の少女なんですね。(笑)10年前も今も、僕が描いていた芙美像は全く変わりません。今、このタイミングだったことで、小林さんと芙美が重なったと思っています」と、小林さんの変わらぬキュートな魅力と、構想から10年を経たからこそ現在の小林さんと芙美の役柄がぴったり重なったと明かしている。『ツユクサ』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ツユクサ 2022年4月29日より全国にて公開©2022「ツユクサ」製作委員会
2022年04月01日小林聡美主演で描く人生賛歌の物語『ツユクサ』より場面写真が公開された。本作は、過去を抱えながらも、“いま”を生きる主人公・五十嵐芙美にこれから訪れるだろう幸せや希望を爽やかに映し出した“大人のおとぎ話”。今回到着した場面写真では、ツユクサの葉で草笛を吹いて見せる篠田吾郎(松重豊)と、楽しそうに歌を口ずさむ五十嵐芙美(小林さん)の2ショットをはじめ、海をバックにお弁当を食べる芙美と職場の友人、直子(平岩紙)と妙子(江口のりこ)の姿、運転中に目の前の夜空が光に包まれたときの表情も切り取られている。本作の監督・平山秀幸は、「今回はリキまない映画づくりをしようと思っていました。本を読んだ時に『いい読後感』という表現があるとすれば、その感覚を映画でもやれないかなとは思っていました。心地良さとか、ふんわりした楽しさとか、そんなものが残せる作品になればいいな」と言い、小林さんも「日常のなかにファンタジーがあって、恋愛もあって、ちょっと不思議な、とてもチャーミングな物語」と本作を表現。そんな穏やかでやわらかな映画の雰囲気が伝わってくる場面写真だ。『ツユクサ』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ツユクサ 2022年4月29日より全国にて公開©2022「ツユクサ」製作委員会
2022年03月17日2000年に放送を開始した、テレビドラマ『相棒』(テレビ朝日系)シリーズ。水谷豊さん演じる杉下右京の相棒を務める、冠城亘役の反町隆史さんは、2015年10月放送の『season14』第1話で初登場しました。約7年間、水谷さんの相棒を務めた反町さんは、2022年3月をもって『相棒』シリーズを卒業します。反町隆史のクランクアップ!水谷豊と力強いハグ2022年3月16日、『相棒』のTwitterアカウントが、水谷さんと反町さんのツーショットを投稿。反町さんがすべてのシーンを撮り終え、クランクアップを迎えたことをファンへ報告しました。ラストシーン撮影後、2人は力強いハグを交わしたようです。【 #相棒 クランクアップ✨】 #反町隆史 さん卒業「今日ほど水谷さんの顔を 見られなかった日はありません」7年という長きにわたり右京と共に数々の事件に挑んだ亘。彼のラストエピソードでありseason20の最終回SP前篇『冠城亘最後の事件』が今夜、幕を開ける。 #aibou #冠城亘ありがとう pic.twitter.com/CrJapHYHuc — 相棒 (@AibouNow) March 15, 2022 また、ラストシーン撮影後には、反町さんのクランクアップを祝うセレモニーが開催されました。セレモニーで、反町さんは『相棒』への想いをこのように語っています。その後、開催されたセレモニーで仲間からはなむけの言葉をもらった反町は「今日は“ついにこの日が来たな“という気持ちで朝を迎えました。最初の1年目は無我夢中でした。2年目も夢中でした。3年目、少し慣れてきました。そして4年目、5年目と続く中、皆さんと一緒に長くあり続ける冠城亘でいたいなと思うようになり、僕の中で“歴代最多出演の相棒”をひとつの目標としてやってきました」と目に光るものを浮かべてあいさつ。「冠城亘として立っていることが精一杯だった日もありましたが、水谷さんとたくさんの犯人と向き合い、たくさんの過酷な撮影に取り組み、7年間、無事完走できたことを本当にうれしく思っています。ただ、今日ほど水谷さんの顔を見られなかった日はありません。来シーズンから新しい相棒、そして新しい世界が広がる作品を一視聴者として応援していきたいと思います」と相棒チームに感謝した。サンケイスポーツーより引用また、水谷さんは、反町さんへ7年間の感謝を、途中、声を詰まらせながら伝えたそうです。セレモニー中、反町を隣で見守っていた水谷は「毎年7カ月間、日々撮影に向かうのはとても過酷。いろいろな気持ちを乗り越えて7年間、相棒として横にいてくれたソリに感謝しています」と愛称で呼び、途中で声を詰まらせる場面も。卒業という決断を下した後輩に「人間は岐路に立たされることがあります。『相棒』に残るか、卒業するか…。僕はどちらの道を選んでも俳優として理解できるし、人としてその道を尊重できると思っていました。それはやはりこれだけ長く一緒にやって来たことへの信頼と友情があるからこそです。その思いをこめて、ソリ、本当にありがとう」と愛情たっぷりのエールを送った。最後に2人は再度がっちりと握手を交わしていた。サンケイスポーツーより引用反町さんが無事、クランクアップを迎えたことに「ありがとう」「泣いてしまう」などの声が上がっています。・とうとう最後…。早いよ!7年間、毎回楽しみにしていました。大好きです、本当にありがとう!・写真を見て、涙がこぼれました。お互いに信頼し合っていたことがすごく伝わってきます。・クランクアップおめでとう!卒業はさびしいけど、これも反町さんが選択したことなんだよね。これからも応援しています。・7年間あっという間でしたね。最後まで、ファンとして見届けます。最終回、きっと泣いてしまうだろうな。『相棒 Season20』は、2022年3月16日に、最終回スペシャル前篇『冠城亘最後の事件―仇敵』が放送。同月23日に最終回を迎えます。反町さんが演じる冠城亘を、最後まで見届けたいですね![文・構成/grape編集部]
2022年03月16日湯浅政明監督×脚本:野木亜紀子で贈る、「女王蜂」アヴちゃんと森山未來W主演ミュージカルアニメーション映画『犬王』の公開日が5月28日(土)に決定。併せて、狂騒&狂熱の本予告映像が公開された。ヴェネチア国際映画祭にて“ロックオペラ”と評された本作は、ヒップホップやロックが入り混じり、歓喜する民衆の様子はまるで狂熱の野外フェスのよう。映像では、犬王を演じるアヴちゃんの歌声で始まり、グルーヴする音楽、派手なパフォーマンスシーンが印象的。また、脇を固める柄本佑(足利義満役)、津田健次郎(犬王の父役)、松重豊(友魚の父役)の声も今回初披露となった。併せて公開された本ビジュアルは、橋の下に作られた特設ステージに、瓢箪のお面を高々と掲げる犬王と琵琶を携えた友魚が描かれた。ド派手なステージを見届けようと待ちわびる民衆の姿もあり、まさに音楽フェスの熱気を感じさせる。ほかにも、犬王&友魚の友情、激しいライブシーンなど印象的なシーンを切り取った場面写真も到着した。『犬王』は5月28日(土)より全国にて公開。映画『犬王』オリジナル・サウンドトラックは5月25日(水)リリース。(cinemacafe.net)■関連作品:犬王 2022年5月28日より全国にて公開©“INU-OH” Film Partners
2022年03月15日上野樹里主演、松重豊演じる父と“ダブル婚活”にチャレンジするオリジナルラブストーリー「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」にて、田中圭演じるシングルファーザーの息子役で鈴木楽の出演が決定した。4月期の火曜ドラマ枠となる本作は、上野さん演じるヨガインストラクターの主人公・沢田杏花が、松重さん演じる妻に先立たれた父・林太郎と共に、父娘2人で婚活にチャレンジする物語。突如始まった“ダブル婚活”をきっかけに、「誰かと共に生きること」を一生懸命に考える娘と「第二の人生」へと向かう父の奮闘を描く、オリジナルラブストーリー。今回、田中さんが演じる、杏花と出会うも結婚願望があまりない東村晴太の7歳の息子・虹朗(にじろう)役に決まったのが、鈴木楽。同じく子役から活躍している鈴木福を兄に持ち、1歳の時にNHK大河ドラマ「花燃ゆ」(2015)で俳優デビュー。さらに2年後には『おんな城主 直虎』にも出演し、8歳にして2度の大河ドラマ出演経験がある。本作で初の連続ドラマレギュラー出演を果たす鈴木さんが演じる虹朗は、4年前に両親が離婚してから晴太と2人で暮らしている。小学2年生の虹朗は、不器用でちょっと抜けているところのある父・晴太を支えようとするしっかり者の男の子。学童保育の指導員でもある不破颯(磯村勇斗)とは気が合い、父には話せないことを相談することもある。鈴木さんは「田中さんがお父さん役だと聞いたとき、うれしくて、うれしくて、お家で踊ってしまいました!」と喜びのコメント。「杏花ちゃんと林太郎さんの親子、パパと虹朗の男同士のくらし、颯先生と虹朗の友じょうなど、たくさんの人たちが色々かかわっているのが、おもしろいと思いました」と見どころを語り、「虹朗を見て、みんながにこにこ笑顔になれるように、撮影を一生けんめいがんばります」と意気込みを寄せている。新火曜ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」は4月、毎週火曜22時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2022年03月12日テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や、『義母と娘のブルース』など人気恋愛ドラマを輩出してきた、TBS系の火曜22時のドラマ枠。2022年4月期は、上野樹里さん主演の『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』が放送されます。上野さん演じる、ヨガインストラクターの沢田杏花(さわだ・きょうか)が、妻に先立たれた父親とともに、父娘二人で婚活にチャレンジする物語です。親子の『ダブル婚活』をきっかけに、誰かと共に生きることを一生懸命に考える娘と、第二の人生へと向かう父親の奮闘を描きます。豪華なキャスト陣も同時発表!杏花の父親で、2年前に妻に先立たれてしまった辞書編纂(へんさん)者・沢田林太郎を演じるのは松重豊さん。24時間365日言葉のことを考えている『日本語オタク』の林太郎は、家のことは完全に妻に任せきりだったため日常生活能力が低く、同居中の娘・杏花をいつもイライラさせてしまいます。口げんかでは負け知らずでガサツな杏花と、口下手でありながら細かい林太郎の、父娘バトルにも注目です。杏花と出会うことになる東村晴太役には、田中圭さんが決定。晴太はバツイチのシングルファーザーで、7歳の息子と2人暮らし。今のところ再婚は考えていない中、『自分と家族に優しい働き方』を見つけるために参加した起業セミナーで、杏花と出会います。また、杏花と18年ぶりに再会する幼馴染の不破颯(ふわ・はやて)を演じるのは磯村勇斗さん。民間学童保育で指導員として働いており、晴太も巻き込んだ三角関係の行方も注目です。杏花の父親・林太郎と婚活パーティーで運命的に出会う女性・日向明里役は、井川遥さん。開業したクリニックも軌道に乗り、時間・経済力共に余裕のある生活で満たされた今、「共に歳月を重ねるパートナーが欲しい」と婚活を始めます。脚本は、テレビドラマ『ダメな私に恋してください』(2016年)、『あなたのことはそれほど』(2017年)など、これまでもTBSの火曜ドラマをいくつも手掛けてきた吉澤智子さんです。人生の再チャレンジを決意した父親と娘が辿りつく、『持続可能な愛のカタチ』とは…。キャスト5人からのコメント【上野樹里さん】今回のドラマは、父親と娘がダブル婚活するということで、クスッと笑ってしまったんですけど、すごく面白いなと思いました。今の時代は、女性も働く中で、男性ともそれなりに新しい形を築いていけないとやっぱり難しいと思います。そういった現代の結婚観が描かれる中で、杏花自身もどのように変わっていくのか、楽しみながら演じたいです。今回ヨガインストラクターを演じるにあたって、ヨガというのは体が柔らかくなるだけではなく、不思議と心もほぐれていくような感じだということを知りました。外からの刺激があったり、不安になることも多い今、自分の内なる本当の安心とか、くつろげる場所がすごく重要かなと思うので、ドラマを見て一緒に家で体を動かしてもらったり、皆さんの心も少しでもほぐしたりすることができたらいいなと思っています。視聴者の皆さんがこのドラマを見て、明日また頑張ろうって前向きになれるようなドラマを目指していきたいと思いますので、ぜひ皆さんご覧ください!【田中圭さん】恋愛ドラマは久しぶりなので、ドキドキしています。主人公の杏花との関係は見ていてモゾモゾするというか、どこか歯がゆい感じがあるので、きっと皆さんも応援したくなる2人じゃないかなと思います。上野さんとは久しぶりの共演となりますが、杏花と晴太の空気感を現場で一緒に作っていくのがとても楽しみです。いろいろな世代の方に共感しながら楽しんでいただける作品になればと思っています。【磯村勇斗さん】結婚観をテーマにしたこの作品に参加させていただくことで、「自分もそういう年齢になったんだ」と少し大人になった気持ちになりました。今回の役である颯のように、人の懐にスイスイ入っていくような人物を演じることも今までなかったので、僕にとって新たな扉を開く作品になる気がしています。恋愛や結婚に対する自分の価値観とも向き合いながら、撮影に臨みたいと思っています。現代を描いたラブストーリーとして皆さんの心に届く作品になればうれしいです。【井川遥さん】今回演じる明里は、強くプロフェッショナルな顔も、脆くて未熟なところもあって等身大のリアルな女性像に共感する部分が多いです。それぞれの世代の恋愛観や価値観が混じり合い、これからどんな風に変化していくのか…。オリジナルのストーリーの行方を私自身とても楽しみにしています。ぜひご覧ください。【松重豊さん】辞書の編纂者というとだいたい堅物と言われている人だというイメージですが、意外とそうでもなくて。今の時代に使われている言葉を用例採集に行くということがあるのですが、そこに何か『今』と向き合っている姿勢みたいなものが垣間見えて、僕としては非常に興味がある仕事ですね。父親と娘の『ダブル婚活』ということで、年代差を超えた、ちょっと覗いてみたくなるような様々な恋愛模様が描かれていくと思います。このドラマが『持続可能』になるかは視聴者の皆様にかかっています! ぜひご覧ください。『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』は、毎週火曜、22時から放送です。[文・構成/grape編集部]
2022年02月16日2022年1月20日、ファッションブランド『ヨウジヤマモト プールオム』のファッションショーが、東京都にある青山本店で開催されました。2010年以来、約12年ぶりの東京での開催ということもあり、注目を集めた同ブランドのファッションショー。さらに、加藤雅也さん、仲村トオルさん、松重豊さんら豪華俳優陣がショーに起用されたことでも話題になっています。ほかに、伊原剛志さんと三原康可さんもショーに参加し、計5人の豪華俳優陣がランウェイを飾った、今回のショー。日本を代表する俳優陣たちの新たな一面にネット上では「眼福」「イケオジパラダイス」と絶賛の声が寄せられています。・かっこよすぎて、言葉を失う。・プロのモデルさんにも引けを取らないオーラ。・渋い大人の魅力にあふれてる。唯一無二の魅力を放ちながらも、服の魅力も引き立てる表現力は、「さすが」のひと言。ドラマや映画、舞台で見る姿とはまた違う顔に、多くの人が心を奪われたようです。[文・構成/grape編集部]
2022年01月22日小林聡美が主演する映画『ツユクサ』の公開が決定。常に溢れた、どこにでもある小さくて大きな奇跡の物語を描く。芙美は、港のある小さな町で気の良い仲間たちとおひとり様ながらも健やかな日々を送っていた。しかしある夜、どういうわけか車の運転中、隕石にぶつかるというありえない出来事に遭遇。その日を境に、芙美は歳の離れた小さな親友・航平とのたわいもない時間や、この田舎町に越してきた気になる男性・篠田吾郎との運命的な出会いを通じ、ささやかな幸せを見つけていく――。本作は、『愛を乞うひと』で人間の愛憎を真っ向から描いた平山秀幸監督がオリジナル脚本『ツユクサ』を映画化。今日を、明るく、元気に、つつましく生きる人たちに贈る、ありふれた日常から明日への希望を見つける大人のおとぎ話のような物語だ。小林さんが芙美を演じるほか、芙美の小さな親友・航平を子役の斎藤汰鷹、物語のキーパーソン的な役柄となる、気になる男性・篠田吾郎を松重豊が演じることも決定。場面写真では、緑あふれる小さな町の漁港で、大きく両手を開いてジャンプしている芙美が写し出されている。本作を手掛けた平山監督は「とにかく明るい物語を作りたいと、その想いでこの作品を作りました」と思いを語り、「『ツユクサ』は、日本の田舎のどこにでもある物語。観て頂くそれぞれの方に、自由に映画の世界を感じて頂きたいと思います。ゆっくりと、是非劇場で、ご覧ください」とメッセージを寄せた。『ツユクサ』は2022年GW、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ツユクサ 2022年GW全国にて公開予定©2022「ツユクサ」製作委員会
2021年12月26日2021年12月19日、大人気テレビドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)のスペシャルドラマが大晦日に放送されることが決定しました。俳優の松重豊さんが主演の人気シリーズ『孤独のグルメ』。なんと5年連続で大晦日にスペシャル放送がされるといいます。『孤独のグルメ』は、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が営業先で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいと思ったものを自由に食す、至福の時間を描いたグルメドキュメンタリードラマ。同年の夏にはSeason9が放送されていました。大晦日に放送されるスペシャルドラマのタイトルは、『孤独のグルメ2021大晦日スペシャル〜激走!絶景絶品・年忘れロードムービー〜』。京都を出発し、兵庫、三重、静岡、東京と、『孤独のグルメ』初となるロードムービーです。なんと、『孤独のグルメ』スペシャル史上最高の土地数と店舗数になるといいます。「来年こそは各地で自由に、美味しい料理を食べられますように」という願いも込められた90分。さらに豪華なゲストの出演も発表されました!京都の商談相手である舟屋の主人・蓑田康雄役に小籔千豊さん、五郎が京都から伊勢まで送り届ける男・春日裕二役に中尾明慶さん、浜名湖で立ち寄るお店の女将役に山本未來さんなどが出演します。【あらすじ】12月29日。輸入雑貨商の井之頭五郎(松重豊)は仕事納めで京都府伊根町にある舟屋の主人・蓑田康雄(小籔千豊)と年内最後の商談をしていた。商談を終え帰ろうとすると、東京へ届けて欲しい物があると相談され五郎はOKするが…なんとその届け物は車だった。押しの強さに渋々了承するがデリケートな古い車で、おまけに狭くて運転しにくい。「引き受けるんじゃなかった」と出発してすぐ後悔する五郎。方向も解らぬまま一路東京を目指すが…迷いたどり着いたのは兵庫県丹波篠山。空腹の五郎は山間にポツンと佇む一軒のお店に入ると女将(梅沢昌代)が出てきて…。小さな相棒と東京までの絶景と絶品を巡る、珍道中が幕をあける。松重豊さんからコメント――『孤独のグルメ』の大晦日SPの放送が5年目を迎えましたが、心境は?マスクもつけずに国境を越えていた一昨年の年末スペシャルが夢のようです。5年連続でテレ東のトリを仰せつかった2021年大晦日。天狗になった僕は、個人的な鬱憤を晴らす構成にしてもらい番組を私物化しようと企みました。――今回の見どころは?国境は無理でも県境は越えたい。絶景を眺めながら日本中の美味いものを食べたい。その道連れとなる可愛い相棒が見つかりました。そう、今年は車で珍道中。爽快なロードムービーの出来上がりです。――視聴者のみなさんへメッセージを!今年は生放送をやりません。僕も大晦日は自宅でのんびりします。ところが紅白と交互に観ようと思っていたガキ使もボクシングもなさそうです。仕方がない、自分が食ってる姿を見て、丑年最後に反芻(はんすう)でもするか。『孤独のグルメ』一挙放送も決定!2021年12月31日の夜22時から放送される、『孤独のグルメ2021大晦日スペシャル〜激走!絶景絶品・年忘れロードムービー〜』を前に一挙放送が決定しました!同日、朝7時45分からは、2020年の大みそかに放送された『孤独のグルメ 2020大晦日スペシャル 〜俺の食事に密はない、孤独の花火大作戦!〜』と『孤独のグルメ シーズン6』が放送されます。また、年明け2022年1月1日の朝9時から『孤独のグルメ シーズン6』第10~12話、『孤独のグルメ シーズン9』第1~12話を一挙放送。年末年始は『孤独のグルメ』を思う存分堪能できそうです![文・構成/grape編集部]
2021年12月19日映画『老後の資金がありません!』(10月30日公開)の完成披露プレミアイベントが21日に都内で行われ、天海祐希、松重豊、新川優愛、加藤諒、石井正則、若村麻由美、毒蝮三太夫、草笛光子、前田哲監督、氷川きよしが登場した。同作は垣谷美雨による26万部突破の同名ベストセラー小説の実写映画化作。子育ても落ち着き、老後は安泰のはずだったのに普通の主婦・後藤篤子(天海)だが、娘(新川優愛)の派手婚、舅の葬式と資産激減の中、夫(松重豊)とそろって失職。さらに独りになった姑(草笛光子)と一緒に暮らすことになり高級志向の暮らしの価値観にクラクラするなど、奮闘する篤子の様子を描く。10月22日が草笛の88歳の誕生日ということで、天海から花束のプレゼントも。草笛は元気の秘訣について「市村(正親)くんが、私のこと『バカの光子ちゃん』って呼ぶんだけど、それが1番私らしくて嬉しい。本当に私、バカです」と苦笑する。さらに「今までいろんなことがありましたけど、どっかで『いいや、どうにかなるでしょう』とけろっとして生きてきた」と振り返り、「私これから『生き直し』と言ったんです。そしたらある監督さんが『今、その年で生き直すの?』とイヤな顔をしたんです。でもまだね、生き直す部分があるような気がしたので。元気でどこも悪くないんですよ。がんばらせていただこうと思っています」と今後への展望を示した。またスペシャルゲストとして、主題歌「HAPPY!」を手がける氷川きよしが登場し、その場で生歌唱。PVでバックダンサーを務める天海はキレキレで、松重は照れた様子で踊るなど、壇上でもハッピーな様子を見せる。氷川は「エンドロールに自分の名前とこの曲のタイトルが出てきた時は本当に感動して泣きそうになりました」としみじみし、若村と一緒に試写を見たという天海は「きよしちゃんの歌と映画が泣きそうになるくらい素敵で、半分泣いてたよね私たち」と感動を伝えた。この日はラメ入りの黄色のスーツを着用し、靴までも黄色という派手な格好だった氷川だが「今日は地味に来ようかと思ったんですけど、やっぱりハッピーな色って言ったら、ピンクか黄色だったんで」と理由についても説明していた。
2021年10月21日長澤まさみ扮するダー子らコンフィデンスマンたちが活躍する映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』の第1弾キャストとして、江口洋介、松重豊、角野卓造ら名優たちの出演が発表された。地中海に浮かぶ世界遺産の島“マルタ島”を舞台に、大人の騙し合いバトルが展開される本作。先日公開された特報映像では、一瞬だけ映り込んでいるキャストが誰なのか、話題となっていたが、今回ついに豪華出演者の存在が明らかに。連続ドラマから登場し、シリーズ屈指の人気キャラクターとなった宿敵・赤星栄介として、江口さんが本作にも出演することが決定。日本のゴッドファーザーと呼ばれ、毎回、ダー子たちを陥れるべく画策しながらも、ことごとくしっぺ返しに遭ってきた赤星。今回の動向にも注目だ。また松重さんが、ダー子たちを追う警視庁捜査二課の武骨な刑事・丹波役で出演。赤星に接近し、何かを企む場面も。そして、伝説のコンフィデンスマン・“三代目ツチノコ”を角野さんが演じる。これまで描かれてこなかったダー子たちの過去に関わる謎の人物という役どころ。ほかにも、お馴染みの悪徳芸能プロモーター、ホー・ナムシェン(生瀬勝久)、悪徳美術商・城ヶ崎善三(石黒賢)が登場。梶原善、高嶋政宏も集結し、物語を盛り上げる。『コンフィデンスマンJP 英雄編』は2022年1月14日(金)より公開。(cinemacafe.net)■関連作品:コンフィデンスマンJP 英雄編 2022年1月14日より全国にて公開©2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会
2021年10月14日9月上旬の昼近く。横浜市の庶民的な洋食店で、ある撮影が行われていた。店の前でディレクターズチェアに座って休憩時間を過ごしていたのは俳優の松重豊(58)だ。「その日は松重さん主演のドラマ『孤独のグルメSeason9』(テレビ東京系)の最終回の撮影でした。最終回は9月24日に放送されましたが、ハンバーグやナポリタンなど三人前以上を平らげていました。最後まで変わらぬ松重さんの食べっぷりに、SNS上では視聴者から感嘆の声が挙がっていましたね」(テレビ誌ライター)松重演じる井之頭五郎が、仕事先で見つけた飲食店に立ち寄り、思い切りのよい食べっぷりを見せる同作だが、普段の松重は実は少食なのだという。「それでも『孤独のグルメ』では、一度の食事シーンで2~3人前もありそうな料理をぺろりとたいらげなければならない。それも美味しそうに。だから松重さんは撮影のために、撮影の前夜から食事をセーブしてるそうです」(前出・テレビ誌ライター)同作の撮影を「胃袋の体力勝負」と語っていたこともある松重。今シリーズの放送決定発表時には《老けました。もう痛々しいから辞めろという声が聞こえてきたら、辞める覚悟は出来ています》というコメントも出している。冗談まじりのようでもあるが、年齢を重ねた体にムチ打ちながら撮影に臨んでいるようだ。「体力的にはシリーズが始まった9年前とは変わった部分もあるでしょうね。スタート時に40代後半だった松重さんも50代後半になりましたから。ここ数年、白髪を染めるのやめ、ロマンスグレーで好々爺然とした風貌にもなりました。『孤独のグルメ』の撮影のときは、スプレーで黒くしているのです」(テレビ局関係者)そんな松重だが、プライベートでも年齢を重ねたからこその変化が。「松重さんは若いときに奥様と結婚し、娘さんと息子さんがいらっしゃいますが、この夏、息子さんに子どもが生まれたんだそうです。松重さんはおじいちゃんになったんです。すごく喜んでいてzoomで初孫の姿を見せてもらっているようです」(芸能関係者)本誌が目撃した撮影の休憩中、携帯電話を静かに見つめていた松重。愛しい初孫の写真を眺めて胃袋を奮い立たせていたのだろうか――。今後もシリーズが継続されて、“おじいちゃん”になっても見事な食べっぷりを見せ続けてくれることを期待したい!
2021年09月28日湯浅政明監督、キャラクター原案・松本大洋、脚本・野木亜紀子による劇場アニメーション『犬王』に柄本佑・津田健次郎・松重豊らの追加キャスト発表、また第78回ヴェネチア国際映画祭に正式出品され世界初上映が行われ、会場が喝采に包まれた。本作の第2弾キャストは、室町幕府第3代将軍で犬王を高く評価し、後援したと言われる足利義満役に柄本佑、猿楽の一座の棟梁である犬王の父に津田健次郎、壇ノ浦の漁村に暮らす友魚の父に松重豊が決定。二度目の声優出演となる柄本さんは「高校時代松本大洋先生の漫画には大変にハマっていました。まさか先生の画に自分の声を吹き込む日が来ようとは。光栄でした」と本作参加の喜びを表し、「ピンポンTHE ANIMATION」「DEVILMAN crybaby」に続いて湯浅政明監督作品への参加となる津田さんは「アフレコの際に見た映像は、能楽がポップにエンターテイメントしてました。とても興味深い作品になっています」とアフレコをふり返っている。また、作品のカギとなる「古い面」の声を、現役能楽師として活躍する片山九郎右衛門・谷本健吾・坂口貴信・川口晃平が担当。足利家の従者や公家たちなど脇を固めるキャラクターとして石田剛太・中川晴樹・本多力・酒井善史・土佐和成ら「ヨーロッパ企画」のメンバーが出演する。湯浅政明監督がヴェネチア登壇!Q&Aレポートが到着本作は、現地時間9月9日14時頃(日本時間 同日21時)、第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品され、世界初上映を迎えた。今年のヴェネチア国際映画祭唯一の長編日本映画で、上映後には鳴りやまない拍手喝采に包まれ、上映後のQ&Aには湯浅政明監督が登壇。コロナ禍で定員が半分となったが、会場はソールドアウトとなった。本作は古川日出男による「平家物語 犬王の巻」(河出書房新社刊)を原作に、ロックミュージックなどを取り入れながら現代的にアレンジしたもので、脚本を野木氏が、キャラクター原案を松本氏が担当している。室町時代に実在した異形の能楽師・犬王と、平家の呪いによって盲目になった琵琶法師・友魚との友情、さらに2人が織りなす音楽とダンスの華々しいショーを通して、歴史のなかで忘れられたアーティストの姿を描く。会場では、エンドクレジットが流れ始めるなり拍手が巻き起こり、客電がつくと監督は立ち上がって拍手に応えた。その後も鳴り止まない拍手が送られ、音楽に合わせるように静かに体を揺らしながら湯浅監督は歓声に答えた。上映後のQ&Aに応じた湯浅監督は、「今日はこの映画を観に来てくださってありがとうございます。この2人のような若者がかつていたことを知ってもらうために作品を作りました」と挨拶。続けて、「当時は生まれたときに生まれた場所で、その人の運命が決まってしまう時代でした。そのなかで上に行くには武士として身を立てるか、芸術家になるかしかありませんでした。犬王のとても明るい性格で、まったく諦めずに自分の夢を実現しようとしているところに感銘を受けました。犬王も友魚も自分のやりたいことを実現させようとした。そんな姿を見ると、自分も周りに左右されず自分の生きたいように生きたいと、勇気づけられます」と語ると、会場に再び拍手が巻き起こった。また、犬王のルックを松本氏の原案をもとに構築したことや、ユニークなロックオペラについて音楽を手掛けた大友良英との制作プロセスについて、「現代的なロックをイメージしたのですが、それを琵琶の音を使ってやるというところで大友さんはとても苦労されたと思います。先に絵がほしいと言われ、ストーリーボードとムービーを用意して送りました。そして音楽が出来上がり、歌入れの時にはアヴちゃんに歌詞をまとめてもらい、森山未來さんへ歌唱提案もあり、大友さんのコーラスが追加され、現在のような形の歌になりました」と明かす。「昔の音楽から始まり、犬王が踊っているうちにそれが徐々に変わり、ダンスも『雨に唄えば』のようなものがあったり、いろいろなものが混ざっていきます。それに伴ってキャストの2人も70年代や80年代のロックミュージシャンのイメージを入れて歌ってくれてると思います」と語った。さらに犬王と友魚の友情について触れ、「誰かの理解者になってあげたい、誰か理解者がいた方がいい、そういう気持ちが込められています」と言った後、観客に向けて「どうか犬王と友魚の名前を覚えて帰ってください」と声をかけると、再び満場の拍手が起こっていた。『犬王』は2022年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:犬王 2022年初夏、公開予定©“INU-OH” Film Partners
2021年09月10日俳優の松重豊さんが主演の人気テレビドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)。連続ドラマとしては約2年ぶりに、2021年7月から第9弾となる『孤独のグルメ Season9』が始まることが発表されました。シーズン開始から9年約2年ぶりにレギュラーシリーズが帰って来ます!今回も通常営業。放送開始まで楽しみに待っていて下さい。 #孤独のグルメ pic.twitter.com/IIW8TNa86h — 孤独のグルメ【テレビ東京 ドラマ】 (@tx_kodokugurume) June 6, 2021 『孤独のグルメ』は、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が営業先で見つけた飲食店に立ち寄って、食べたいと思ったものを自由に食す、グルメドキュメンタリードラマ。2012年から深夜ドラマで始まり、人気を集め再放送などもされています。第9弾となる『孤独のグルメ Season9』では、コロナ禍で再注目・再評価されている独り飯を掘り下げるとのこと。以前、訪れた店を再訪するなど、9年にわたる番組の歴史を感じることができるようです。松重豊さんは、この1年以上まともに外食をしていないそうで、「収録とはいえ、外で堂々と食べられることに喜びを感じた」といいます。また、『Season9』への意気込みをこのように語りました。「孤独のグルメ」は、飲食店の方々と共にあります。事態がひっ迫すれば最終回まで完食できません。皆様の感染対策に支えられています。後半過去の再放送でお茶を濁すことが無いよう完走を目指します。【ドラマ24】孤独のグルメSeason9ーより引用放送は、2021年7月の毎週金曜深夜0時12分~です。ドラマを見たら、また深夜にお腹が空いてしまいそうですね![文・構成/grape編集部]
2021年06月07日松重豊主演の人気グルメドキュメンタリードラマ「孤独のグルメ」の第9弾がこの夏、放送されることが決定。連続ドラマとしては約2年ぶりの登場だ。輸入雑貨商を営む、松重さん演じる主人公・井之頭五郎が、営業先で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいと思ったものを自由に食す至福の時間を描いていく本シリーズ。2012年1月のSeason1がスタートしてから9年、ついに最新シーズンが始動。今回は、家族経営などの小さなお店をメインに、コロナ禍で再注目&再評価される独り飯をさらに掘り下げ、お腹も心も満たしてくれる飲食店と主人公の物語を構成。選りすぐりのお店と共に、かつて訪れた懐かしのお店にも再訪する。「収録とはいえ、堂々と外で食べられるということに喜びました」と今回の新シリーズ制作決定について心境を明かした松重さんは、9年というこの年月をふり返り「老けました。もう痛々しいから辞めろという声が聞こえてきたら、辞める覚悟は出来ています」とコメント。また「『孤独のグルメ』は、飲食店の方々と共にあります。事態がひっ迫すれば最終回まで完食できません。皆様の感染対策に支えられています。後半過去の再放送でお茶を濁すことが無いよう完走を目指します」と力を込めた。そしてドラマプロデューサーも「生活様式が大きく変わり世間や飲食店が大変な状況にある今。少しでも撮影で訪れた街やお店に恩返しが出来るよう、料理と真剣に向き合い、久しぶりの真夏のシリーズを番組スタッフ一丸となり井之頭五郎の胃袋を最高の形で満たします!皆様の食欲をそそる絶品メニューの数々是非、放送まで楽しみに待っていてください」と呼びかけている。ドラマ24「孤独のグルメ Season9」は7月、毎週金曜日深夜0時12分~TXほかにて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年06月07日