育児につまずき、思い詰めて心療内科を受診した私。そこで医師から投げかけられた言葉は「発達障害の疑いがある」という、私にとって意外な言葉でした。そこで心理テストを受け、結果を受け止めた今の自分の心境をお伝えします。ほかのママとどこかで比べてしまう現在、私は3歳と0歳の姉妹を育てている2児の母親ですが、上の子も下の子も出産後から両親や親戚などに頼らず、ほぼワンオペで育児をおこなっていました。孤独に育児をしていたこともあってか、ほかのママ友たちと自分を比べると「どうも私は子どもに対する愛情に欠けているのではないか」と思ってしまう自分がいることに気づいたのです。たとえば、子どもとどうやって遊べばよいか本気でよくわからなかったですし、一生懸命に育児本を読んでそのようにおこなっても、いまいち乗り気になれない自分がいたりしました。特に下の子を出産したあとの数カ月の間は、上の子に対して感情的に怒鳴るなどひどい扱いをしていたことも事実です。そんな出来事から「私はもしかして産後うつなのでは?」と思い悩み、また慢性的な睡眠障害もあって、思い切って心療内科を受診したのです。 思い切って心療内科を受診心療内科を受診したのは下の子が生後半年を過ぎたころでした。医師からの診断は「適応障害と産後うつ」そして「発達障害の疑いがある」という、私にとっては衝撃的な話でした。恥ずかしながら発達障害というワードだけは聞いたことがありましたが、詳しくは知りませんでした。早速家に帰って発達障害について調べてみたり、セルフチェックテストなどをおこなったりしました。たしかに今までの人生を振り返ってみて対人関係においてのつまずきや、職場でのトラブルなどはあったのも事実ですし、いわゆるADDやADHDの症状である「忘れっぽさ」や「衝動性の強さ」「こだわりの強さ」があったように感じました。 愛着障害と診断を受けて後日、2日ほどに渡って精密な発達障害の心理テストを受けたのですが、結果は「発達障害の所見はなし」でした。しかし、私が過去に実親から暴力などの虐待を受けたことがあるということから、「愛着障害の可能性がある」と医師から聞かされました。愛着障害とは、乳幼児期において暴力やネグレクトなどで傷を負い、適切な愛情を持って育てられなかった子どもが、社会人になったときに対人関係や仕事、そして育児などに支障が出る障害のことだそうです。医師からその診断を受けたときは、正直言って「やっぱりな」と思う自分がいました。 まさか自分が発達障害の疑いを持たれるとは思いもよらず、心理テストの結果が出るまではモヤモヤでいっぱいでしたが、発達障害やそのほかの精神疾患などについての勉強にもなりました。客観的に自分が親にされてきたことは虐待だったのだと受け止め、過去の自分と向き合うことで本当の私になれる気がしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年11月18日●主軸は家庭も「社会とつながっていたい」今年6月に第3子女児を出産したお笑いタレントの横澤夏子。子育てに奮闘しながら、すでに仕事にも復帰している横澤にインタビューし、家庭と仕事の両立や、仕事に対する思い、今後の目標など話を聞いた。――3児のママとして大忙しだと思いますが、早く仕事に復帰したいという思いがあったのでしょうか?子どもとの時間も大切にしながら、「社会とつながっていたい」「大人としゃべりたい」という気持ちになっている自分もいて。主軸は家なので、保育園に預けている時間は働けるという感じです。――やはりお仕事のやりがいは大きいですか?子どもが生まれてから働ける幸せをより感じている気がします。働ける時間が制限されると、すごくありがたみを感じますし、この時間しか働けないと思うとより集中します。“仕事の私”と“家の私”があるのも楽しいなと感じています。――どちらか1つではなく、2つの顔があるほうが楽しめるのでしょうか。そんな気がします。以前、お笑いだけでなくアルバイトをやっていたときも2つの私がいるのが楽しくて、今は家庭と仕事の2つあって、違う世界が見られている感じで。家庭だけになると爆発してしまいそうなので、2つの顔があるほうが私は生きやすいのだと思います。○■母親になって出会った人たちをモノマネで紹介したい――横澤さんといえば、「そういう人いるいる!」と共感を呼ぶ人物のモノマネが人気ですが、お母さんになってネタにもプラスになりそうだなと感じることはありますか?子どもが生まれて初めて出会う方々を皆さんにご紹介したいです。助産師外来の先生で“釘指す女”がいて、旦那さんに向かって「お母さんは大変ですからね、釘を刺しておきます」「とにかくお母さんのケアしてあげてくださいね、釘を刺しておきます」ってずっと釘を刺していて、それがもう面白くて(笑)。「頑張れ頑張れ!頑張った頑張った!」って応援してくれる予防接種の先生もいて、いろんな新しい方に出会えています。――ネタのストックが増えているわけですね。ただ、以前はメモする癖があったのに、子育てしていると全然メモできなくて。それはすごく悔しくてジレンマがありますが、インプットの時期として頑張りたいです。――家族とのエピソードもネタになりそうですよね。そうですね。結婚する前に、回転寿司にいるお母さんのネタを作ったのですが、見事に今、自分が作ったネタを追いかけている状態で、本当にこうなるんだなと。予言の書みたいで楽しいです(笑)――第3子出産後の劇場復帰は?吉本の劇場は11月に復帰します。――子育てに関するお仕事も増えていますよね。ありがたいことにいろいろなお母さん仕事が増えて、仕事の幅が広がっているなと思います。○■「皆さんの“子育てあるある”にすごく助けられる」――お母さんであることを生かしてやってみたいお仕事はありますか?ライフハックを共有するママ会ができたらうれしいです。「あそこの遊び場は空いていますよ」とか「ここのスーパーは離乳食が充実していましたよ」とか、そういうのを共有できる会をやりたいです。あと、“子育てあるある”を発表する会もできたらいいなと。子育てしていると皆さんの“子育てあるある”にすごく助けられるんです。――同じ新潟出身のDJ松永さんと開催された「ホンネの『子育て』トーク」イベントでも、一般の方から寄せられたメッセージに共感されていましたよね。子どもがご飯を食べてくれないという悩みも、うちだけじゃないんだなと思って救われましたし、子育てしていると“あるある”って大事だなとすごく感じます。――新潟の子育て環境がいいというお話もされていましたが、新潟で育ってよかったなと感じていますか?自然豊かな新潟で育ったことはすごくよかったなと感じています。子どももちょこちょこ連れて帰っていますが、海に入ったり、雪に触れたり、東京ではできない遊びもたくさんあるので、夏休みや冬休みに思う存分、新潟で遊ばせて、自分も楽しみたいなと思っています。●単独ライブに意欲「いつか集大成を見せられたら」――今後の人生はどういう風に思い描いていますか?ベビーシッターのアルバイトをしていた頃から吉本の劇場に託児所を作ってほしいとお願いしていて、ママさんパパさんも子どもを預けてお笑いライブを見てほしいなと思っています。リトミックの資格も取ったので、託児所でお子さんにリトミックを教えたいなと。すでに実現してくれたんですけど、コロナで休止になってしまい、早く復活するといいなと思っています。――お笑いタレントとしての野望はありますか?また単独ライブができたらいいなと思いますが、夢のまた夢という感じです。子どもが生まれてからはできていなくて、普通の仕事プラス単独ライブの準備なんて絶対無理だなと。今はインプット期間だと思ってネタ作りに励み、いつか集大成を見せられたらと思います。――いつ頃に単独ライブができたらいいなと想像していますか?「2035年にできたらうれしい」とどこかで話しましたが、果たしてできるのか。3人目の子どもが小学生高学年になったら手が離れてできるようになるかなと思ったのですが、いろんなお母さんから「その時期が一番大変だよ」と言われて。でもいつかやりたいです。――賞レースでも活躍されてきましたが、そこへの思いはいかがでしょうか。大好きな「細かすぎて伝わらないモノマネ」で優勝したいという思いがあるので、次回の「細かすぎて」で優勝できたらいいなと思っています。■横澤夏子1990年7月20日生まれ、新潟県出身のピン芸人。高校卒業後、NSC東京校に入学。身近にいるさまざまな女性に扮するモノマネ「ちょっとイラッとくる女」などで人気を集める。『R-1ぐらんぷり』では2016年から2年連続で決勝進出。『女芸人No.1決定戦 THE W』では2018年に準優勝。プライベートでは2017年7月に一般男性と結婚し、2020年2月に第1子女児、2021年10月に第2子女児、2023年6月に第3子女児を出産。子育てをしながら、テレビやイベントなど幅広く活動している。
2023年11月16日発達グレーゾーン息子の就学問題。発達検査を受けてみたけれどしのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在は年長クラスで、来年から小学生になります。しのくんは言葉が遅く、集団行動が苦手だったこともあり、ことばの教室や療育に通っています。来年小学生になるにあたって、就学先の参考にするために、発達検査を受けることにしました。そして検査の結果……。Upload By keikoUpload By keiko「通常学級でやっていけるのか、それとも特別支援学級のほうが良いのか」については、療育の先生方も判断がつかないようで……。どちらがしのくんにとって良いのかが分からないので、集団生活の様子を一番よく見ている保育園の先生に相談して決めましょう!ということになりました。保育園での面談日。思いがけない先生の言葉に固まってしまい…保育園での面談の日がやってきました。就学先希望の提出期限は7月末、そして面談も7月末……ということで、「いよいよしのくんの就学先が決まる!」と私はドキドキしていました。発達検査の結果を見せて、ことばの教室の先生と療育センターの先生から言われたことを保育園の担任の先生へ伝えました。すると担任の先生から……Upload By keikoUpload By keiko「お母さんはどうしたいですか?」と聞かれ、私は思わず固まってしまいました……。私はその時まで、わが子の進路を親が決めるとは思っていませんでした。先生に特別支援学級と言われたら、その通りにしようと当然のように思っていたのです。私の願いは、しのくんにとって一番良い道に進むことです。だからこそ、専門家に判断してもらいたくて、病院で発達検査したり、療育や保育園の先生に相談したりしていたのですが……急に私の意見を求められて「プロが判断できないことを私が判断できるわけがない」と思ってしまいました。なので、私は正直に「分かりません……。先生の答えに従います!」と担任の先生に丸投げしてしまいました。担任の先生は、そんな私の気持ちを受け取ってくださり、園長先生と話し合って答えを出してみると言ってくれました。面談を終えた日の夜、「ある事実」に気づいた私そして、担任の先生との面談を終えた日の夜、私はふと気づきました。しのくんの就学先について、夫の気持ちを一度も聞いていないということに……!!保育園の先生に決めてもらおうとばかり思っていたので、夫の意見を聞くという発想がなかったのです。Upload By keikoもうすでにウトウトと眠りかけている夫に急いで「通常学級と特別支援学級選べるならどっちを選ぶ!?」と聞いてみると「通常学級」と返事が返ってきました。(その選択の理由については語らないまま、夫は眠りに落ちていきました(笑))そして、ついに就学先決定!翌日、「通常学級が良い」という夫の意見をないがしろにしないためにも、私は朝一番に保育園へ電話しました。すると、もうすでに担任の先生と園長先生との話合いは終わっており、保育園の先生方の意見は「しのくんは通常学級がいいと思います」ということでした。図らずも夫の意見と先生方の意見が一致したので、私の心も決まりました。小学校に入学するまであと数ヶ月あるし、低学年には補助の先生もいるし、まずは通常学級に入ってみて、しんどそうだったら2年生から変更しようということで話がまとまりました!「子どもの就学先」という責任重大な決断をどうするか、とても悩んだ数ヶ月間でしたが、周りの先生方に恵まれたこともあり、また一つ大きな壁を乗り越えることができました!悩みや心配事はつきないけれど、これからも支援者の方々に(そして夫にも……)その都度相談しながら、しのくんにとって一番良いと思える道を進んでいこうと思います。執筆/keiko(監修:新美先生より)就学についてのエピソードをきかせてくださりありがとうございます。検査を受けたり、療育の先生へ相談に行ったりして、就学後の学びの場について検討されたのですね。学びの場については、誰が決めるというのではなく、保護者の方の希望をなにより優先しながら、関わる人たちの意見を参考に総合的に判断されることが多いと思います。とはいえ、いきなり保護者の希望と言われても、未経験なだけに迷ってしまうこともありますよね。お話を伺うと、関わっている先生方も、みんな迷っていたようなので、誰もが迷う微妙なゾーンだったのかもしれません。こうだったらこっちというような、絶対の基準があるわけでもなく、実際先生やクラスメイトの相性などもあり、どっちがいいか迷うことはしばしばあるものです。しのくんについては、ふだんの集団生活を支えて下さっている園の先生のご意見と、お父さんの意見が一致したということもあって、Keikoさんの心も決まったのですね。どちらに決めても、実際入ってみての試行錯誤や先々の変更はあるかもしれませんが、その都度相談しながら進んでいくと決めたKeikoさんとしのくんを、心から応援したい気持ちです。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年11月13日こんにちは! イラストレーターのにわゆりです。気づけばもう師走ですね~! 今年もあっという間に過ぎ去ってしまいそうです。お仕事と育児を両立しているお母さんたち、毎日お疲れ様です! モン太たちが成長し、ここ最近外で働き出したかーちゃんですが、在宅ワークとは違い毎日がドタバタ!今回はそんなワーキングマザーの日常です。ワーキングマザー、朝がとにかく忙しい!子どもたちを学校に送り出し、自分の身なりやお弁当の準備…そしてそれ以外の家事…これが大変! 帰宅した時にご飯が炊けていないと一気にスケジュールが崩れてしまうのでなんとかお米は予約しておきたいところです。洗濯物もできれば毎日回したい…しかし現実はできたりできなかったり…数日サボると…休みの日は3回は洗濯! シーツなども入れると5回くらい洗濯することもあります。洗濯で一日つぶれる~!!なるべく済ませてから行きたいなあと思うかーちゃんです。(と思いつつ今日もできずに出勤)帰宅後は息つく間もなくキッチンへ!本当は朝からキッチンをリセットして出勤したい…見てみぬフリをしても結局夕方の自分が頑張るだけ…と思いながらも帰宅後に光の速さでキッチンを片付けます。なんとかご飯作り完了。お肉を焼いただけなので20分ほどで終了!事前準備として、ご飯が炊けていてお肉が解凍されていれば早く終わるのでここはマスト!あと一品…! という時は冷凍食品やテイクアウトのお世話になることもあります。とりあえずご飯を食べ終わったら大仕事は終わった感がありますね。(後片付けはまた後で考えましょ…)毎日目まぐるしく、ヒーヒー言いながら夕飯どうしよ~とあれこれと考えているかーちゃんですが…なぜか非常食のドライカレーが好きな子どもたち!お湯を注げば15分で出来ちゃいます。それでいいのか…!?子どもって手抜き料理の方が喜ぶ気がするのは私だけ!?この日はドライカレーにお気持ち程度のサラダとスープ。とっても美味しそうに食べておりました(笑)ローリングストックを意識しつつ、非常食が夕飯でもありですね!うまく手を抜いて引き続き頑張るぞ~!!
2023年11月11日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方やひどい愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。家に突然押しかけて来るなど、だんだんと迷惑な行動を取るようになったチカさん。教室に通うママの悪口や、子どもへの接し方からも、価値観の違いを感じてしまいます。そんな中、チカさんが嫌うママ・タスキさんとユウキさんが挨拶をしていると、チカさんはタスキさんへ暴言を連発。ユウキさんが言い返すと逆上して止まりません。タスキさんが間に入って場をおさめてくれたのですが……。レッスンが終わると、チカさんはユウキさんへ謝罪。しかし、ユウキさんは自分ではなく、タスキさんに謝るべきと促します。すると、チカさんは自分たちの会話に割って入ったことや、太っている体型は事実だからと言って悪びれない様子。その後も、出て来るのはタスキさんの外見をけなす悪口ばかりです。 ユウキさんが「見た目が気に食わないだけでそんなに悪口を言うのはおかしい」とはっきり伝えると……。二度と来るな! ユウキさんが見た目で批判をするのは良くないと伝えても「私よりもあのデブのほうが良いなんて」とチカさんは聞く耳を持ちません。 ユウキさんは、出会ったころのチカさんは楽しくて、育児についてたくさん教えてくれたと認めた上で、「最近は愚痴ばかり。せっかく面白くて楽しい人なのに、人の批判をしすぎてかき消されちゃっている」と真っ当な意見をぶつけました。 しかしチカさんにはまったく響いていない様子。ユウキさんを突き飛ばすと「不安そうだったから声をかけてやったのに恩を仇で返すのね!? もう二度と教室へ来るな」と怒り狂うのでした。 ユウキさんが大事なことを伝えているのに、残念ながらチカさんには通じませんでしたね。それにしても赤ちゃんを抱っこしているユウキさんを突き飛ばすなんて、チカさんの行動は同じ母親として信じられません。 チカさんにはひどいことを言われてしまいましたが、ユウキさんが気持ちよく教室へ通えるようになると良いですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月10日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。体調が悪いときに家に押しかけて来る空気の読めなさや教室に通うママの悪口、子どもへの接し方から、価値観の違いを感じ始めたユウキさん。そんな中、チカさんが嫌うママ・タスキさんとユウキさんが挨拶をしていると、それが気に食わないチカさんはタスキさんへ暴言を連発しました。「他の人と話さないで」と、チカさんの暴走は、他のママが見ているにもかかわらず止まりません。不穏な空気を察したタスキさんは、間に入って場をおさめてくれました。そこでも、タスキさんにひどい言葉を投げかけるチカさんでしたが、周りの様子を見てはっとしたようです。チカさんは不機嫌なままですが、なんとか教室を始められるまでには落ち着きました。見た目だけで判断しないで 教室終了後、チカさんはユウキさんへ謝罪。しかし、ユウキさんは自分ではなく、タスキさんに謝るべきと促します。すると、チカさんは……。 自分たちの会話に割って入ったこと、体型をバカにしたことも事実だからと言って悪びれない様子。その後も、悪口として出て来るのはタスキさんの外見ばかり。 ユウキさんは、「見た目が気に食わないだけでそんなに悪口を言うのはおかしい」とはっきり伝えたのでした。 ユウキさんへは素直に謝ることができたチカさんですが、タスキさんには謝りたくない様子。何も嫌なことはされていないのに、面と向かってデブと言うのはおかしいですね。チカさんには、タスキさんへしっかり謝罪してほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月09日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。愚痴や、家に突然押しかけるなどチカさんの迷惑な行動に段々と疲れてしまったユウキさん。愚痴を通り越して教室ママの悪口や、子どもへ接し方から価値観の違いを感じてしまいます。義母と話したユウキさんは、自分がベビー教室でリフレッシュできていないことに気が付き、チカさんと話し合うことを決意。そんな中、教室でタスキさんというママに出会い、挨拶をしていると、チカさんはタスキさんへ暴言を吐き続け……。そんな中、ユウキさんはチカさんが嫌っているママ・タスキさんに出会い仲良くなりました。しかしチカさんはそれが気に食わない様子。挨拶をしただけなのに、タスキさんに暴言を浴びせます。 「今度から私以外のママと話しちゃダメだよ」と言われても、ユウキさんは納得できません。話し合いを提案すると、信じられないことにチカさんは逆上し、叫び出したのです。ユウキさんは唖然、アオくんは号泣、周りのママは引いていました。うるせぇデブ!! 不穏な空気を察したタスキさんは、間に入って場をおさめてくれました。そこでも、タスキさんにひどい言葉を投げかけるチカさんですが、周りの様子を見てはっとしたようです。 チカさんは不機嫌なままですが、なんとか教室を始められるまでには落ち着きました。空気を和らげたのは、紛れもなくタスキさんだったのでした。 このやり取りの間、ずっとチカさんの息子・メル君は泣いていたようです。チカさんに嫌われているとわかっていたはずなのに、持ち前の明るさで場をおさめてくれたタスキさんには感謝しかありません。ここまで来るとさすがに、先生に注意して欲しいものですね……。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月08日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。愚痴の多さや、家に突然押しかけて強引に家の中へ入るなど、チカさんの迷惑な行動にだんだんと疲れてしまったユウキさん。教室に来ているママの悪口や、子どもへ接し方から、価値観の違いを感じてしまいます。ママにとってもリフレッシュの場であるベビー教室のはずなのに、これでは通っている意味がありません……。そんなモヤモヤを抱えていたある日、ユウキさんはチカさんが嫌っていたママ・タスキさんに出会い仲良くなったのですがーー。ベビー教室をそれぞれお休みしていて、しばらく会っていなかったユウキさんとチカさんは、2週間ぶりに再会。そこにタスキさんも登場します。 ユウキさんが挨拶がてらタスキさんと話していると、チカさんは突然タスキさんに暴言を投げかけます! タスキさんはユウキさんと挨拶しただけで暴言を吐かれるようなことは、何もしていません。 どんなにひどいことを言われても、タスキさんはやさしくほほえんで受け止めるのみ。それでも、ユウキさんが振り返ると悲しそうな顔を見せている姿に……。私以外のママと話さないで 一通りタスキさんへ暴言を吐き終わったチカさんは、「今度から私以外のママと話しちゃダメだよ」と、驚きの発言。 納得できないユウキさんは、みんなに迷惑がかからないように教室が終わってから話すように提案します。 すると、逆上したチカさんは「ずっと一緒にいた私よりあのデブの方が好きなの? あんなに助けてあげたじゃない。一緒にいてあげたじゃない」「今はアオ君より私を見てよ」と、大声をあげます。 あまりの大声にびっくりして、アオくんは泣き出してしまうほど……。周りのママも引いた目でチカさんを見ていたのでした。 子どもが泣いているのに「私を見てよ」という自分本位な発言には驚きますね。上から目線な挙句、自己中なチカさんの発言の数々……。話が通じるのか不安になりますが、話し合いに応じてもらえると良いですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月07日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。チカさんの愚痴はその後も続き、コミュニケーションアプリ“RINE”や偶然会ったスーパーなど、ところ構わず繰り広げられます。さらに、体調不良で休んでいるユウキさんの家に押しかけ、強引に家の中へ入るなど迷惑な行動も見られるようになります。回復後、チカさんの家に招かれたユウキさんですが、愚痴を通り越して教室のママへの悪口や、子どもへ接し方から価値観の違いを感じ……。義母と話したユウキさんは自分がベビー教室でリフレッシュ出来ていないことを感じ、今度チカさんが愚痴を言ったら、自分の気持ちを伝えようと意気込んでベビー教室へ向かいますが、チカさんはお休み。教室中に、アオイ君が急に泣き出してしまうと、初めて会うママ・タスキさんが助けてくれました。話しているうちに、チカさんが悪口を言っていたママだと気づきますが、ユウキさんは好印象を受けます。 なんて人…!! 翌週、家の用事でいつもの火曜日にベビー教室へ行けないユウキさんは、木曜日に行くことにしました。チカさんと2週間ぶりに会って話していると、タスキさんも登場。 ユウキさんとタスキさんが挨拶していると「何このデブと仲良くしてるの!?」急に悪態をつくチカさん。 笑って返す、大人な対応をとるタスキさんに向かって「馴れ馴れしくしないで!うざい!あんたが教室にいるだけで空気が悪くなる」まくしたてるチカさんを、ユウキさんは止めようとしますが、止まりません! タスキさんは「うちがデブなのは事実。大丈夫!ごめんな!」と微笑んでくれます。 ニコニコして大丈夫と言っていたタスキさんですが、振り返ると悲しそうな顔をしていたそうです。チカさんの横柄な態度には、腹が立ちますね。どうしたらチカさんの暴走を止められるのでしょうか。ここまで注意をしない先生にも困ってしまいますね。皆さんは、こんなにも面と向かって悪口を言うママに会ったことがありますか?会った方は、どのように対処しましたか? 著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月06日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。チカさんの愚痴はその後も続き、コミュニケーションアプリ“RINE”や偶然会ったスーパーなど、ところ構わず繰り広げられます。さらに、体調不良で休んでいるユウキさんの家に押しかけ、強引に家の中へ入るなど迷惑な行動も見られるように……。回復後、チカさんの家に招かれたユウキさんですが、愚痴を通り越して教室のママへの悪口や、子どもへ接し方から価値観の違いを感じ……。結婚したばかりのころはいろいろあったユウキさんと義母ですが、今では仲良し。チカさんのことを義母に相談すると「ベビー教室はママも子もリフレッシュできる場所だったはず。リフレッシュはできているのか?」と、問いかけられて、ユウキさんはハッとします。 さらに、子どものためにも無理はせず、1人で抱え込まないでと言うお義母さんの言葉に救われ……。なんて人…!! 義母と話したユウキさん。今度チカさんが愚痴を言ったら、しっかり自分の気持ちを伝えようと意気込んでベビー教室へ向かいます。しかし子どものお熱でチカさんはお休み。 愚痴を聞かないだけで、今まで以上に教室を楽しいと感じます! ですが、アオイ君は急にご機嫌ななめに……。すると、初めて会うママ・タスキさんが助けてくれました。 話しているうちに、タスキさんはチカさんが嫌っているママだと気づきますが、ユウキさんは好印象を受けたのでした。 笑顔が印象的なママだという第一印象を持ったユウキさん。チカさんに聞いていた通り距離が近い人だなとは思いましたが、良い印象が強く、また会いたいなと感じたそうです。 先入観を持たずに、素直に人をみられるユウキさんは素敵ですね。みんなで楽しくベビー教室へ通えるようになると良いですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月05日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。チカさんの愚痴はその後も続き、コミュニケーションアプリ“RINE”や偶然会ったスーパーなど、ところ構わず繰り広げられます。さらに、体調不良で休んでいるユウキさんの家に押しかけ、強引に家の中へ入られて困っているところに、一時帰宅したセイジさんと遭遇。そのおかげでチカさんは帰ってくれましたが、翌週、今度はチカさんの家に誘われます。チカさんは、教室のママについて「あのデブまた火曜日に来たから、1人で3人分のスペース取るやつが!もうここには来ないで!迷惑なんだよ」言ってやったとドヤ顔で教えてくれましたが、教室は週2回来ても問題ありません。チカさんのほうがやばいと、ユウキさんは薄々感じていました。 途中で、チカさんの長女・ティアラちゃんが小学校から帰宅。ユウキさんが挨拶すると「は?誰おばさん?」と嫌な顔をし、自己紹介をしても無視します。 何事もなかったかのように話し始めるチカさん。「子どもには無理強いさせたくない」という子育ての方針を話し、その後も延々と愚痴を続けたのでした。1人で抱え込まないで 結婚したばかりのころはいろいろあったユウキさんと義母ですが、今では仲良し。 ユウキさんは、チカさんのことを義母に相談すると、「あんた、ベビー教室でリフレッシュできてるんか?」問いかけられてハッとします。 さらに、子どものためにも無理はせず、1人で抱え込むんじゃないよと言うお義母さんの言葉に救われたのでした。 初めてのママ友に疲れていたユウキさんですが、お義母さんのおかげでベビー教室の本来の目的を思い出すことができました。これからは、アオイさんだけではなくユウキさんもリフレッシュできるように、チカさんと話せると良いですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月04日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。チカさんの愚痴はその後も続き、コミュニケーションアプリ“RINE”や偶然会ったスーパーなど、ところ構わず繰り広げられます。さらに、体調不良で休んでいるユウキさんの家に押しかけるような迷惑な行動もみられるようになってーー。翌週、元気になったユウキさんが教室へ行くと、チカさんの家へ誘われます。少し距離を置きたい気持ちを抑えつつ、お邪魔することにしました。 チカさんの家はとてもきれいに片付いていたのでユウキさんが感心していると「確かにユウちゃんはもう少し家を片付けた方が良いかな〜。私が急に来ることもあるでしょう?」と、少し気になる発言……。 「今後、急に来るのはやめてください」ユウキさんははっきりと伝えたのでした。は? 誰おばさん? ユウキさんが通っているベビー教室は、火曜日と木曜日に行われており、どちらに来ても、週に2回来ても問題ありません。 それなのにチカさんは「あのデブまた火曜日に来たから、1人で3人分のスペース取るやつが!もうここには来ないで!迷惑なんだよ」と言ってやったとドヤ顔をするのです……。 話を聞いたユウキさんは“チカさんやばすぎる…”と思いますが、本人には言えません。 そんな愚痴を聞いていると、チカさんの長女・ティアラちゃんが小学校から帰宅。しかしティアラちゃんの態度の悪さにユウキさんは驚いてしまいます。 チカさんには「自分の子どもには無理強いさせたくない」という教育方針があるよう……。密かに引いているユウキさんをよそに、チカさんは愚痴を続けるのでした。 チカさんの話を聞いている限り、教室のママさんは特に迷惑をかけることなどはしていない様子。チカさんのほうがおかしいことを言っていますね。 その上、子どもは挨拶もせずに初対面の大人を「おばさん」呼ばわり。無理強いさせたくないと言っていますが、子どもに無理強いするのと、挨拶が出来ないということは違いますよね。チカさんとは、適度に距離をとったほうが良さそうですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月03日発達障害のある次男の中学校生活がいよいよスタート!Upload By スガカズ発達障害(ADHD、LD)のある次男はこの春から中学校の通常学級に通っています。希望していた週一回の特別支援教室(通級指導教室)にも無事に通えることになりました。次男は昔から、環境の変化が苦手です。環境の変化があるときに対人関係のトラブルが起こりやすくなります。小学校に入学してからは大人(今回の場合は学校の先生など)とのトラブルが大半で、小学校低学年の頃はかんしゃく(暴言、物にあたる)や脱走がときどきありました。そのため、「次男の特性をあらかじめ知ってもらっていたほうがトラブルを未然に防げる」と思い、次男の特性などを中学校に事前に共有しています。学校生活スタート。本人の気持ちは……?次男は小6の秋におこなった、特別支援教室(通級指導教室)の体験での自己紹介で「中学校に入ったら怒るのをなおしたい」と言っていたり、入学直前には「中学校に入ったら新しい友達をつくる」「どんな学校なのか楽しみ」と話していました。小学校卒業前から本人の情緒は比較的安定していて、中学校に通ってからも不安定になることはありませんでした。知らない人も多く小学校とは違った環境でしたが、よい緊張感をもって中学校に通い始めました。入学から1ヶ月ほど経つと、クラスにも徐々になじめるようになり、新しい友達も増えました。また、クラス担任は次男との関わり方が上手く、次男自身も担任を好意的に思っているようで、大きなトラブルもなく毎日学校に通うことができています。Upload By スガカズただ、昔から朝は苦手で、緊張感がなくなった現在は、遅刻が目立つようになりましたが……。部活動はソフトテニス部に入部しました。体を動かすことは昔から得意だったので、テニスは未経験でしたが、どんどんできることが増えていきました。週5日の練習や、休日の試合など熱心に活動しています(平日の朝は遅刻が目立ちますが試合の朝は不思議と遅刻しません)。一度だけ、体育の先生と意思の疎通がうまくいかず、泣いて授業を抜け出したことがありましたが、その際には担任が次男に事情を聞き、学校で話し合って解決することができました。授業は前向きに参加しており、小学校の頃と比べると大きな成長を感じています。初めての定期テストと、課題提出7月、次男にとって人生で初めての定期テストがありました。次男は書字障害があり、文字を書くことが困難なため、書字を含めた勉強が苦手です。ただ、小6の頃から毎月療育に通っており、そのお陰で、文字を書く困難さは改善されました。小学校の頃はノートが真っ白だったのですが、中学校では、困難さを抱えつつも努力して書こうとしているようです。次男の中学校は、普段は課題が出ないのですが、定期テストの日に、課題の提出を求められます。小学校に通っていた時は、宿題の内容を担任の先生と話し合って調整してもらっていました。ですが、中学校では課題の範囲が学年で決まっており、次男だけ調整することは難しいということでした。また、この時期の子どもは友達との時間を優先しがちなので、本人が家にいない時間が増えました。そのため、課題に取り組める時間の確保が難しかったです。Upload By スガカズ【1週間の間にこなす課題】・国語漢字20ページ・数学50ページ・英語20ページ全ての問題を解いて丸つけ間違ったところはノートにやり直して提出結局、締め切りが1週間という限られた時間で次男が課題をこなすことはできませんでした。数学、英語はなんとか提出できましたが、国語の課題は手をつけられなかったので、未提出です。また、テストに向けた復習をする時間はまったくありませんでした。そもそも私は「次男は中学校でテストを受けてくれるのだろうか?」といった疑問がありました。中学校のテストは小学校の時よりも長時間の集中力や、見通しが求められます。もともと小学校でのテストが、書字の困難さを含めさまざまな理由から、白紙のままで0点で返ってくることも珍しくなかったのです。そのため、数日間、みんなと同じようにテストを受け続けることは難しいのでは?と、私は思っていました。Upload By スガカズ期末テストは3日間あったのですが、本人は3日間乗り越えることができました。国語は白紙に近い状態でしたが、受けてくれただけで、十分だと思いました。はじめての定期テストを終えて気付いたこと・漢字にルビがふられていた→ルビふりのお願いはしていませんでしたが、学校側で学習障害(LD)の生徒向けの対応をしてくれていました。・テスト時間の延長は個別で対応ができる→後日、テスト結果を持参して療育に相談しに行った際に、テスト時間の延長ができるかもしれないという話になりました。実際に学校に質問したところ、別室に移動して受けることができるということでした。今のところ本人の当日の意向から、延長の対応はしないでテストを受けています。・プリントをホチキス留めしてプリントの順番がバラバラにならないようにする。→国語のプリントが右とじのスクラム製本だった(ホチキス留めされていなかった)。テスト中にプリントを落としてしまい、順番が分からなくなったので、問題の意味が理解できなかったから白紙に近かったのだそう。学校には、ホチキスを持参する旨を共有した。ホチキス留めをしただけで2学期の国語の中間テストは解いた問題の数が増えた。初めての課題提出で気づいたこと・課題の範囲は先に知ることはできないが、どのワークを使うのかは分かったので、得意な教科は、時間がある時に少しずつ進められるとよい→とは言っても次男の特性から、声かけが重要ですが、「先生から言われてないからやらなくてもよい」と自己判断する場面があったので、先生から「中学生は自主的にやらないといけない」と次男に伝えてもらいました。Upload By スガカズ本当によかったと思うことは、「クラス担任との相性がよい」ということです。次男が通うソフトテニス部の顧問をしているので、テスト後の部活に参加する条件が「数学の提出を完了させること」だったそうです。好意をもっている先生に言われてしまったこと、部活に早く参加したい気持ちが、本人を動かしているんだろうと思います。テストの結果にはあまりこだわりませんが、提出できる課題を少しずつ増やせればいいなと思います。執筆/スガカズ(監修:井上先生より)中学生活で初めての定期テスト、親御さんもお子さんもかなり不安だったと思います。スガカズさんも触れておられましたが、書字障害や感覚過敏など医師や専門機関の診断、所見や意見書があれば、話し合いによって解答欄の拡大や別室受検など症状に応じた合理的配慮が可能になる場合があります。また、提出物に関しても手書きではなく、パソコンやタブレット端末の活用で代替するなども考慮されるかもしれません。合理的配慮の際には、実施前に本人が納得すること、実施したあとに本人の意見を取り入れながら改善していくことが大切です。周囲の生徒と異なる支援を受けることが本人の心理的な不安につながる場合もありますので、お子さんの思いを尊重しながら本人のペースで進めていかれるとよいと思います。スガカズさんも書いておられるように教師との信頼関係も何より大切ですね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年11月01日ユウキさんは、セイジさんと結婚してアオイ君のママになりました。初めてのママ友である2児のママ・チカさんと出会ったのは、親子で通い始めたベビー教室。明るくて育児の知識も豊富なチカさんでしたが、距離感の詰め方や愚痴に、ユウキさんは戸惑っていました。あるとき、ユウキさんはチカさんからランチに誘われます。しかしチカさんは、教室中にランチの約束をしているママたちの愚痴を言っていたはず。ユウキさんはそんな違和感を覚えながらもランチに行くことにしました。ランチ当日に現れたチカさんは、めちゃくちゃ不機嫌! 理由を尋ねると、ベビー教室に新しく入って来たママの見た目が派手なことが原因でした。チカさんの愚痴はその後も続き、コミュニケーションアプリ“RINE”や偶然会ったスーパーなど、ところ構わず繰り広げられるのでした。体調を崩したユウキさんが、教室を休んでアオイ君と昼寝をしていたときのこと。チカさんからびっくりする量の連絡が! 「返事がないから、今から行くね」というRINEに驚いていると、インターホンがなりました。 ママ友の急襲! 「来てもらって申し訳ないんですけど、私もまだ休みたいので……」 家まで来てしまったチカさんに、ユウキさんは帰って欲しいとやんわり伝えます。しかしチカさんには伝わらず「ごはんや子どものお世話は任せて!」と、強引に家の中に入って来たのです。 ママ友に来られてしまっては、気をつかってしまい体を休めるどころではありません。しかし体調の悪いユウキさんは、チカさんを止めることができずにいました。 チカさんの暴走を止めたのは、仕事を中抜けして様子を見にきたセイジさん。「旦那様が帰って来たなら安心」と言って、チカさんは帰宅したのでした。 心配して来てくれるのは嬉しいですが、出会って日が浅いママ友が、急に来て家の中まで入って来られると困ってしまいます。体調の悪いママ友の家を訪ねるときは、差し入れをそっと置きにいくなど、適度な距離感を持って接することができるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぴよ仔ブログ、Instagramにて実話を元にフィクションを混ぜてマンガを描いています。
2023年11月01日『発達障害』という言葉が広く知られるようになった、昨今。我が子の発語が遅かったり、かんしゃくが激しかったりするなど気になる点があると、不安を感じてしまう親は多くいるでしょう。子供の発達に悩んでいる場合、自治体が運営する発達相談や地域の療育センター、発達障害者支援センター、保健センターなどで相談をすることができます。気になった時点で発達相談の窓口や医療機関につながることで、子供の特性や家庭の状況に合った支援を早めに受けられるかもしれません。親子で療育に通った日々すやすや子(@suyasuyakoo)さんは、息子さんの発達に気になるところがあり、1歳8か月の頃に地域の発達相談支援センターを利用しました。そこで息子さんは発達検査を受けた後、発達支援が受けられる療育施設に通うことになったそうです。すやすや子さんは、親子で療育に通った1年間の日々のことを漫画に描き、X(Twitter)に投稿。その内容に、多くの人から反響が寄せられています。検査の結果、息子さんは「5か月の遅れがある」ということが分かりました。産後の精神状態が良好ではなかった、すやすや子さんは「自分のせいなのではないか」と感じてしまっていたといいます。何かできることはないかと相談したところ、療育施設に通うことを提案されました。療育は、もとは肢体不自由児など身体的な障がいをもった人たちの社会的な自立に向けた支援の概念として誕生しました。2023年現在は『発達支援』とも呼ばれ、知的障がいにもその概念は広がっており、厚生労働省の『児童発達支援ガイドライン』によると、次のように定義されています。児童発達支援は、障害のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行う、それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な援助である。厚生労働省ーより引用つまり療育および発達支援とは、障がいのある子供に対し、それぞれの特性や発達状況に応じて、発達を支援する総合的な働きかけのことを指しています。しかし、近年その概念はさらに発展、拡大されており、障がいが確定した子供だけでなく、発達が気になる段階の子供まで広く対象とされているそうです。また、子供だけでなく、家族への支援も療育では重視されています。障がいの特性や段階に応じて暮らしを安定させることを基本とした支援を行うことで、子供にとってもいい影響があると考えられているのです。すやすや子さんは、送迎バスのある療育施設に通うことに決めました。実際にどんなことをする場所なのか、イメージがつかめないまま、初回を迎えると…。初めての療育で『不安』に感じたこと実際に療育施設に通い始めた、すやすや子さん。療育は平日の週2~3日、9時~14時頃まであり、通園は決して楽ではなかったといいます。最初の頃は、時間が短く自由遊びが多かったため「本当に通っていて発達にいい影響があるのかな…」と疑問に思ったこともあったそうです。だんだんと施設で過ごす時間が長くなり、親子ともに慣れてきた頃、すやすや子さんは、ほかの保護者から『休憩タイム』があると知らされます。大人だけでゆっくりとお茶が飲める『休憩タイム』を、すやすや子さんは楽しみにしていましたが…。『休憩タイム』に心がときめく初めて『休憩タイム』を過ごすことができた、すやすや子さん。コーヒーを1杯とおやつを食べ、ほかの保護者と会話を交わせただけで、とてもリフレッシュできたそうです。息子さんが生まれてからずっと、ほぼ付きっきりで育児をしてきたすやすや子さんにとって、30分の休憩タイムは心安らぐ時間だったのでしょう。親がリラックスし、子育ての悩みを気軽に話せる場を作ることもまた、大切な療育の1つといえます。息子に少しずつ変化が…児童指導員や保育士、心理士、理学療法士、医師などの専門家によるサポートが受けられる、療育施設。子供の発達の状況や特性に合わせた関わりを通して、できることを一つひとつ、増やしていくことができると考えられています。「療育に通う前は『私のせいで発達に遅れが出た』と思い、不安から息子をかわいいと感じる気持ちが隠れてしまっていた」と振り返る、すやすや子さん。先生が息子さんを「かわいい」と素直に褒めてくれる言葉や、「成長しない子はいない。ゆっくりでも絶対に成長するんだから」と勇気付けられたことに、とても救われたそうです。すやすや子さんの体験談には、共感の声をはじめ、さまざまなコメントが寄せられました。・療育に通う親子に届いてほしい。これから親になる人も、ぜひ療育について知ってほしいです。・うちも療育にはお世話になったから、共感して泣きました。先生たちといろんな情報交換や相談ができて心強い。・なんて素敵な療育に通っていたんだ。親の葛藤も丁寧に記されている。最後のコマに泣いてしまった。子育てをしている親は、時に孤独になってしまうものです。特に障がい児や、発達が気になる子供を育てている親は、より多くの悩みや不安を抱え、日々葛藤をしています。親以外のいろいろな大人が我が子に寄り添い、一緒に成長を見守ってくれる場所があるということを、多くの人に知ってほしいですね。ちなみに、療育が受けられる場所は、自治体が運営する公的な療育施設のほか、民間企業やNPO法人が運営する、民間の療育施設もあります。家庭の事情を考慮した上で、子供が楽しみながら成長できる場所を見つけられるといいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年10月31日わが子はことばが遅い?どこに相談すればいい?発達障害と「ことば」の関わり発達ナビのQ&Aコーナーには「ことば」に関わるお悩みが多く寄せられています。Q.2歳2カ月の娘のことなんですが、言葉がまだあまり出ていません。あお、パパ、パン、グーチョキパー、あと数字を何個か言えるぐらいです…歳8ヶ月で単語2.3語~言葉も遅く2歳8ヶ月から単語がたくさん出だしました。2歳8ヶ月の時に2歳半検診に行き、「言葉が出てないは関係なく、集団生活が厳しいかも」と保健師さんに言われました。~中略~現在は2語文話しますが、一方的で会話はあまりできません。(簡単な質問に単語で答えれるくらい)まだエコラリアか無視が多く、あとは独り言が多いです。本記事では、ことばの支援の専門家、言語聴覚士(ST)の日本福祉大学中央福祉専門学校言語聴覚士科学科長 大岡治恵先生に発達障害と「ことば」の関わり、また発達ナビのQ&Aコーナーや「みんなのアンケート」に寄せられているお悩みについてご回答いただきました。まずは、発達障害と「ことば」の関わりについてのQ&Aをご紹介します。Q ことばについて悩む親御さんから、どんな相談を受けることが多いですか?また、子どもの年代別の相談内容や、月齢・年齢によっての発達の目安なども教えてください。「ことばが遅い」という場合、どうしても今何語話せるか、どのくらいの長さで話せるか、つまりしゃべっていることばが気になってしまいます。でも、ことばというのは遅れのないお子さんでも、まず理解できるようになって、それから少し後になって分かるようになった単語が話せるようになります。ですからことばが遅いかどうかの判断には、実は「どのくらい理解できているか」が重要になってきます。まずはことばの理解面の発達の目安をみていきましょう。多くのお子さんが1歳のお誕生日を過ぎると、カタコトで「マンマ」「ワンワン」など意味のある単語が言えるようになります。実は話せるようになる少し前には、大人が話しかけた単語が理解できるようになっているのです。まずはパパやママが「ワンワン」といったらそちらを見るか、「ブーブー」といったら車を指さすかどうかを観察してみてください。1歳から1歳半くらいの間にいくつかの単語が理解できるようになるのが目安です。2歳前後には語彙がかなり増えてきます。具体的なものの名前だけでなく、動詞や「大きい」「小さい」などの概念を表す形容詞などが分かるかが目安です。またこのころには2語文が分かるようになります。「手を洗うよ」「ゴミ、ポイしてね」などの2語文の指示が分かって行動できるかどうかを観察してみてください。3歳くらいになると色の名前やさまざまな形容詞、「動物」「食べ物」などのカテゴリーを表す語も分かるようになります。うまくお話できなくても、「黄色い帽子持ってきて」など3語文くらいの指示どおりに行動できるかどうか観察してみてください。5、6歳くらいまでに、おおよその文法的な機能が発達してくると考えられています。長くつなげてお話しできるだけでなく、接続詞や助詞の使い間違いもなくなります。語彙的には、「左右」や「昨日、明日」など、時間や空間に関する概念、「約束」や「親切」などの抽象的な概念も理解できるようになります。1歳半健診後~2歳くらいまでにことばが全く出ていない、2、3歳になるのにカタコトの単語のみでつなげて長くお話できない、といったご相談が多くあります。そのほかには、ことばは出てきたけれど、出だしが詰まってスムーズにお話しできない、発音がはっきりしない、オウム返しになってしまって会話がかみ合わないなどのご相談も多くあります。出だしが詰まってスムーズにお話しできない、発音がはっきりしない、オウム返しになってしまうなどのご相談については、また別で詳しく回答させていただきます。相談に行ったほうがよい目安ですが、乳幼児期の子どものことばの発達は個人差がとても大きく、周りに同年代のお子さんがいるかどうか、大人がどのくらい話しかけているかといった環境でも変わってきます。また引っ込み思案かどうかといったそのお子さんの性格も関わってくるため、上記の目安に当てはまらないからと言って、すぐ「ことばが遅れている」とは断言できません。理解面が大きく遅れておらず、話しかけると身振りや指さしで答えようとする、指示に応じようとする様子が見られれば、様子を見ていてよいと思います。でも、理解面も実際の年齢より1年以上遅く感じられる、3歳近くなっても全くことばが話せない、などの場合は、早めに専門機関へ相談に行ったほうがよいかもしれません。Upload By 発達障害のキホンQ 「ことば」に困難さを抱えている子どもに対して、心がけたい接し方や声掛け、逆に保護者が避けたほうがよい行動や態度にはどのようなものがあるのでしょうか?まだ単語の理解ができていないようだったら、実物を見せてから行動しましょう。例えば園に行くときは通園の鞄や帽子を見せる、車に乗るときは車の鍵を見せてから行動するなどです。単語がいくつか分かるくらいの理解力でしたら、なるべく幼児語で話しかけましょう。「犬」よりも「ワンワン」、「洗う」よりも「ジャージャー」「ゴシゴシ」などです。幼児語は発音も簡単で、より具体的に様子を表すことばですので、ことばが芽生え始めのお子さんたちにとっては、理解しやすく、やさしいことばです。単語が分かるようになってきたお子さんには、身振りもつけながら具体的な単語で話しかけましょう。ことばが芽生え始めのお子さんは、犬を見て指さす、帽子を取ってほしくて頭に手をやるなど、身振りで表現しようとすることがあります。そんな時はお子さんの意図をくみ取って「ワンワンだね」「帽子?」などと正しいことばで返してあげましょう。また、身振りではなく声を出すけれど、正しく言えず「りんご」のことを「・・ゴ」、「救急車」のことを「……シャ」などと、語の一部の音だけを発することもあります。そんなときも、「りんごだね」「あ、救急車来たね」などと正しいことばで表現してあげます。この時、決して「りんごだよ、リンゴ、言ってごらん」などと復唱を強要しないでください。ことばは、真似て言わせたからと言って、たくさん話せるようになるわけではありません。子どもが「シャ!」と言った時は、「ママ、見て、救急車が通ったよ!」と、珍しいものを見てうれしい気持ちを共感してほしくて表現しています。その気持ちを大切に「ほんとだね!救急車だ!」と共感してあげることで、コミュニケーションする喜びを感じることができ、「また表現しよう」「ことばで伝えよう」という原動力になるのです。ある程度分かる単語の数が増えてきたら、今話しているより一つ語を付け加えて話しかけるようにしてみましょう。単語なら2語文、2語文なら3語文です。例えばお子さんが「ワンワン」と言ったら「大きいワンワンだね」「ワンワン行っちゃったね」、お子さんが「大きいワンワン」といったら「大きいワンワンかわいいね」といった具合です。なるべく今目の前で起きていること、子どもが興味を持ったことについて、意識してことばに出してみましょう。ことばが遅いお子さんに対しては、どうしても「ちょうだい」と言えたらあげる、という対応をすれば、やがて出てくるようになるのではないかと思われがちです。でも、これで表現できるようになるのは、「ちょうだい」や、取ってほしいおもちゃやおやつの名前くらいです。もちろん「ちょうだい」の身振りが少しできるようになったお子さんには、表現できるまで少し待ってあげて、表現できたら渡してあげる、という対応はとても良いと思います。でも、まだその段階でないお子さんにとってはストレスになってしまいます。コミュニケーションする喜び、「また表現しよう」「ことばで伝えよう」という原動力を育てることが大切です。Upload By 発達障害のキホンQ 言語聴覚士(ST)へ相談したいときはどこに行けばいいのでしょうか?また相談に行く際、用意をしたほうがいいものはありますか?1歳半健診や3歳児健診などの乳幼児健診で、「少しことばが遅い」と言われたのであれば、その時担当してくれた保健師さんなどに相談してみるのがよいでしょう。その地域にある言語聴覚士がいる施設、機関を紹介してもらえると思います。多くの自治体で、子ども発達センター、療育センターなどの名称で、総合的に子どもの発達支援をする機関を設置しています。そういったところには言語聴覚士、作業療法士などの専門家がいて、それぞれ専門的な助言や支援を行っています。総合病院、リハビリテーション病院、小児科、耳鼻咽喉科、歯科などのクリニックの中にも、言語聴覚士などの専門家をおいて、お子さんの発達支援を実施ししているところがあります。どこの施設に言語聴覚士がいるか、日本言語聴覚士協会、各都道府県言語聴覚士会で調べることができます。ホームページに検索サイトがある、メールで問い合わせをすると答えてくれるなど、都道府県によって対応は異なりますが、分からないことがあればまず問い合わせてみてください。一般社団法人日本言語聴覚士協会病院・施設検索一般社団法人日本言語聴覚士協会都道府県士会一覧最近はこれらの事業所で言語聴覚士をおいて専門的な支援をしているところが増えています。ただサービス内容は事業所によって異なり、言語聴覚療法をやっているという記載があっても、毎日専門家がいるわけではないところもありますから、詳細は直接問い合わせて確認をしてください。全国の発達支援施設検索【LITALICO発達ナビ】療育センターや病院、クリニックに行く場合は、出産前後の状況や、これまでのお子さんの発達の経緯について聞かれることが多いため、母子手帳を持っていくとよいと思います。また普段どのようなことばに反応するか、どのくらいのことばをしゃべっているかについてのメモだけでなく、好きなおもちゃやお友達との遊び方の様子などについてもメモして準備していくとよいでしょう。Upload By 発達障害のキホンQ 1歳半健診でことばの遅れを指摘されましたが、「まだ様子見で構わない」といわれています。子どものことばをのばすために、家でなにかできることはないでしょうか。健診で「様子を見ましょう」と言われた場合、「様子」って何を見ればよいのか、家庭で何かできることはないのかと不安になると思います。「様子」を見るとは、何を見ることなのでしょう。先ほどご説明したことばの発達の目安を参考に、お話しできることばの数がそんなに変わらなくても、理解できることばが増えてきているかを観察していくとよいと思います。毎日見ていると以前どうだったかなど記憶があいまいになってきますから、半年ごとくらいに「今理解できることばの数や長さ」「今お話しできることばの数や長さ」をメモしておくとよいと思います。ことば以外に、かんしゃくやこだわりなどの気になる特徴があるかどうか、それがだんだん強くなってきているか、目立たなくなってきているかなどの変化の様子についても、半年単位でメモしておくとよいと思います。着替えやトイレなど生活習慣の自立ができるようになるかにも注目してみてください。同じくらいの年齢のお子さんと比べて遅いような気がするなど、「様子を見て」いて不安なことがある場合は、上記の相談先へ相談してみましょう。専門機関へ相談というと、ちょっと不安がある方も多いと思いますが、子育てのヒントやよい対応の仕方の助言をもらえるはずです。Upload By 発達障害のキホンQ 3歳の娘のことばがほかの子と比べると遅く、言っていることは親にしか通じないという状態です。保育園や小児科で相談すると、絵本を読みなさいといわれることが多いのですが、かなり多くの本を読んできたつもりです。このような場合、読み方が悪いということでしょうか?絵本を読み聞かせするとよい、動画を見せっぱなしにするのはよくないなど、ことばの発達のためにこうしたほうがよいという情報が氾濫しています。でも絵本も動画もその時にお子さんと楽しい時間を共有するためのツールにすぎません。要は使い方次第だと思います。動画も、見せっぱなしにするのではなく、出てきた動物や食べ物など子どもが興味を持ったものについて、その都度タイミングよく大人が話しかける、子どもが指さしたものの名前を言って共感するなど、うまく使えば楽しくことばをはぐくむことができます。単純に「絵本を読めばことばが出てくる」というわけではありません。大人でも、まったく聞いたことのない外国語で延々と読み聞かせをされても、つまらないだけで、その外国語を習得できるわけではありません。絵本というのはおもちゃと同じ遊びのアイテムのひとつですから、子どもが分かる内容でなければ、楽しくありません。単語がまだ分からないお子さんにとっては、オノマトペの音感を楽しむような絵本が適しています。単語がいくつか分かるようになってきたお子さんには、具体的な名詞が絵と共にたくさん出てくるような絵本がおもしろいでしょう。2、3語文が理解できるお子さんには、短いフレーズが繰り返し出てきて、少しずつ変化していくような絵本が楽しめます。もっと長い文が理解できるお子さんにとっては、ストーリー性のある絵本が適しているでしょう。そこでお子さんが興味を持って視線を向ける、絵を指さす、笑顔を返すなどの反応がみられたら、すかさず大人も反応を返してあげる、そのやり取りの中でことばが育っていくのです。Upload By 発達障害のキホン発達障害のある子どものことばにまつわるエピソード発達ナビライターの方々のことばにまつわるエピソードをご紹介します。発達ナビ「Q&Aコーナー」にあなたのギモンをぜひ投稿してください今回は発達ナビQ&Aコーナーや「みんなのアンケート」に寄せられたことばにまつわるギモンについて大岡先生からアドバイスをいただきました。発達ナビのQ&Aコーナーに気になることを質問するとユーザーの方が経験をもとに答えてくれます。話題の質問に専門家からアドバイスともらえることも!あなたの子育てに関する疑問や悩みを質問してみましょう!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年10月29日今回は、人気のマンガをクイズ形式で紹介します!マンガのストーリーがどんな結末になるか考えてみてくださいね。恐怖のママ友主人公は地域の子育て広場で、あるママ友と出会いました。最初は社交的で感じがいい人だと思っていたのですが…。出会った日に連絡先を交換すると、毎日愚痴が送られてくるようになりました。そんなある日…出典:Grappsそんなある日、突然ママ友が訪ねてきました。ママ友は強引に「あるもの」を主人公にも勧めてきたのですが…。ここでクイズこの後、ママ友がした強引な提案とは一体何でしょう?ヒント!主人公は怖くなり、その提案を断りました。占いで人生を決めてきた出典:Grapps正解は…正解は「占い」でした。ママ友から占いを勧められた主人公。「絶対にすべてがうまくいく」という強引な提案に血の気が引き…。主人公は、それ以来説得力のある理由で、ママ友の誘いを断っているのでした。イラスト:たまなべ※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。(Grapps編集部)
2023年10月29日幼稚園では理解が得られなかった息子。就学へ向けて少しでも過ごしやすくなるよう「練習」をしました!現在は7歳の息子は3歳で聴覚過敏気味、視覚優位の自閉スペクトラム症、ADHDの診断を受けました。現在は通常学級在籍、特別支援教室に通っていて、粗大運動がぎこちないところがあるのですが、発達性協調運動症(DCD)の診断名まではつかないと言われています。幼稚園の頃は、無理解な先生が多く、「息子にほかのお子さん方と同じことを求めるのは難しいと思うんです。頑張って頑張っても頑張っても、ほかのお子さんの足元くらいにしか到達しない。ほかのお子さんの6~7割いけば十分だと思っています」とお伝えしても、「子どもはみんな同じ。特別扱いはできません。発表会等の行事も経験させたいので疲れていても幼稚園を休ませないで下さい、甘やかさないで下さい。こんなんじゃ小学校上がってからが心配です」と言われ続け、お迎えの時には、あれができないこれができないと、できないことばかり報告される日々……。できないことは息子や親の努力不足といわれつらい思いを抱えていました。Upload By ユーザー体験談そんな状態だったので、小学校では息子ができることも増やして自信をもって過ごせるように、学校側と連携がとれるように、就学へ向けて家や療育でいろいろと練習をしてきました。今回は、わが家が行ったことと、小学校入学前の校長先生との面談から1年生になった今の様子をご紹介します。就学までに一歩一歩!わが家で取り組んだ3つのこと就学までを目標に取り組んだことは大きく3つあります。トイレと着替え、そして連絡帳の書き方です。息子は年長になっても用を足すときは洋式トイレに座ってしていました。立って用を足すと、おしっこが飛び散ってしまい、濡れることに過敏な息子はパニックになってしまうからです。そこで絵を使いました。1.どの位置に足を置くかを示す2.ズボンとパンツは膝下まで下ろす(おしっこが飛んで濡れてパニックになるので)3.膝を少し曲げるこれらを毎日見せて教えてました。幼稚園では、子ども用の立ってするトイレに抵抗があったようで、大人用を特別に使用させてもらっていました。回数を重ねるごとに飛び散ることも減っていきました。Upload By ユーザー体験談年少の頃から、「自分で脱いで自分で着替え自分でたたむ」ことを毎日幼稚園で実施していたので、家庭でもそうしました。うまくできないところは手伝う、頑張ったら褒める、を繰り返しました。ただ、息子に疲れが見える時は、家庭では無理にさせませんでした。たたみ方は、幼稚園の先生が絵に描いてくれていたので、家庭でもそのやり方に合わせました。また、年長の頃からタイマーを使って着替えトライアルを開始!成功するごとにじょじょに時間を短くしていきました(例えば10分→5分)。時間内に一人で着替えができたらご褒美シールをつけ、たまったらご褒美をあげるを繰り返し、今では、一声かけたら2分で着替えられるようになっています。ただ、気分が乗らないと時間がかかりますが……。年長の冬頃からは連絡帳の練習も始めました。通っていた療育の小集団で連絡帳を書く練習をさせていただくのと、自宅でも「学校ごっこ」として、ホワイトボードに時間割を書き、それを写す、できたらご褒美ポイントをつけるといったことを遊びを通して行っていました。小学生になった今は、しっかり連絡帳を書いてこられるようになっています。就学前の面談で、校長先生に息子のことをしっかり説明そして就学前健康診断の際には、息子と私と校長先生とで面談をしました。私は準スーツのような動きやすく落ち着いた服装で参加。気合いが入って体がガチガチに固まっていました。面談には診断名が書いてある診断書と発達検査の結果を持って行き、子どもの性格、幼稚園や家庭ではこんなことに困っている、でも、こうしたらスムーズに行く、というような内容を説明しました。面談中の息子は、目を輝かせてウロチョロしながら、目新しい教室で好奇心をかき立てられて「これは何?」と質問攻めでした。そんな様子も校長先生に見て頂くことができたので、なぜ息子がこのような動きをしているのかを説明し、このようなときはこういう声かけをして頂けたら望ましい行動に移れますと、たまたまですが先生の前で普段の対応の仕方を実践でき、よかったと思います。校長先生は、うんうんと穏やかににこやかに返答してくださり、ほっと安堵しました。Upload By ユーザー体験談また、良い機会だと学校のトイレを使用させてもらいました。1度でも経験があると違うので、ありがたかったです。無事小学校へ入学。担任の先生は?支援員の先生は?校長先生には理解していただけたはずと安心していたのですが、担任の先生はどういう方なんだろうと不安でした。ドキドキしていましたが、担任の先生は息子と似たような特性がある生徒さんを受け持ったことがある方でした!先生ご自身もイヤイヤ期のお子さんを子育て中で、してはいけないことは叱るけど、なぜそれをしてはいけなかったのか、どうしてそれをしたのか、今度からどうするか、を会話するような形で息子と向き合って頂けました。フランクな会話の仕方が息子にはよかったようです。先生のおかげで、息子は、嫌なことがあっても教室を飛び出さず、先生がパッと見てすぐに見つけられる範囲内に留まるようになりました。信頼関係が構築されていたのだと思います。また、望ましい行動を楽しく行えるように、『今日のミッション』という形で導いていただけました。苦手だった運動も、楽しめるようなコツを教えて頂き、周りのお友達の動きも見て覚えられるまでに成長しました。また、支援員の先生にも恵まれました。こだわり行動でなかなか教室にスムーズに行くことができない息子を見て、「これはルーティーンだから」と発達障害に詳しくないほかの先生方にも伝えて頂き、「ルーティーンやったら行こうね!できたね!」と、毎日息子に寄り添っていただけました。Upload By ユーザー体験談たった一学期の間に急成長を遂げ、周りも驚くほどでした。やっぱり環境調整が大事だと痛感しました。先生方に恵まれた1年生。発達障害に詳しくない先生にはどう伝えればいいか模索中です校長先生も1年生の時の担任の先生も、特別支援の経験があり理解していただける方だったのでこちらの希望が伝わりやすかったですが、経験が浅い先生や、教員歴が長くても発達障害に無理解な対応をされる先生にどのように伝えていけばいいかは現在も模索中です。息子は学校で嫌な出来事があっても「仕方ない」と言い、目の前の楽しいことに切り替えて、不登校になることもなく毎日楽しいと学校に通っています。息子の子育てをしてまだ7年ですが、いろいろと嫌なことを言われ嫌なことをされ、胸がえぐられるようなつらい思いを何度もしてきました。でも、つらいことがあっても楽しいことに夢中になる息子です。これからはつらい思いより楽しい思いを増やしてほしい、失敗して責められる経験より成功体験『できた!』を多く積んでほしい、わくわくする気持ちを忘れないでほしい……いつもそう願っています。イラスト/吉田いらこエピソード参考/七転八起(監修:藤井先生)「できた」を多く積むことができるように、息子さんにあったペース、スモールステップで「できた」を積み重ねる工夫に溢れるコラムをありがとうございます。合理的配慮を求めることができるようになったとはいえ、小学校や園によっては、環境調整が難しいと言われる場面もあるのかもしれません。環境調整の大切さを息子さん自身の成長が示していると思います。ときには、療育先や医療機関などからの情報提供書なども用いて、環境調整について学校や園と模索されると良いと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年10月28日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。大量の宿題を前にやる気をなくすイチくんに、オニハハ。さんは宿題をすることが大学進学の後押しになると力説しますが、宿題を終えられないイチくんは「俺、ダメな大人になるよね……」と今にも泣き出しそう。それが「イチが好きなことは?」と聞くとパッと表情が明るくなり、率先して宿題を再開します。そんなイチくんを見たオニハハ。さんは「頑張っているのに私から注意され、自信をなくしている感じがする」と自分を責めてしまいます。そのことを夫に話すと「宿題に必死なお前のことも心配だ。先生に相談してみたら?」と提案され……。オニハハ。さんは先生にすがるような気持ちで、連絡帳に「宿題、終わりませんでした」と書き込んだのです。オニハハ。さんはいつもは何も書かずに提出している連絡帳のメッセージ覧に「宿題、終わりませんでした」と書き込みます。 そして、イチくんが学校から帰宅すると……。 突然、担任の先生がやって来て… ピンポーン 「お世話になっております。イチくんの担任の佐藤です」 「!?」 先生が突然の来訪、イチくんが忘れた宿題のノートを持ってきてくれたのです。 「せんせー、どしたのー?」 イチくんはうれしそうに顔を出しますが、宿題について聞かれると…… 「い……今、やってるぅ〜」 ばつが悪そうに、奥の部屋に逃げてしまいます。 「すみません。最近、全部できてなくて。あの……」 「連絡帳に書いてくれましたよね。そのことで少しお話もしたくて」 先生がわざわざ忘れ物を届けに来てくれたのは、オニハハ。さんが連絡帳に書いた「宿題、終わりませんでした」という一言を気にしてのことだったのです。 「最近も、イチくんはやりたがりませんか……?」 先生はイチくんのことを責めることなく、穏やかな表情で尋ねます。 「イヤイヤですが……でも、毎日頑張ってやっているんです。けど……」 オニハハ。さんはイチくんが頑張っていることも、母親である自分が必死に試行錯誤していることも伝えます。 「もうイチに任せて、ムリにやらせなくてもいいかなって……。毎日頑張って楽しく学校に行ってくれている。私はそれだけで、イチはすごいなと思うんです……」 静かに耳を傾ける先生に、オニハハ。さんは自分の気持ちを一気に伝えたのでした。 急な訪問には驚きますが、オニハハ。さんが自分の気持ちを伝えられたのも、先生が自宅に来てくれたからですよね。 最近は“先生の忙しさ”が話題になることも多く、相談しづらさを感じている人もいるかもしれません。そんなときはオニハハ。さんのように、連絡帳を活用するのも一つの方法。 ちなみに最近は、連絡帳をデジタル化する動きも進んでいるようです。手書きはどうしても時間がかかるため、連絡帳のデジタル化は保護者の負担軽減にもなりますよね。 その一方、デジタルでは「お互いのやり取りが機械的になり、伝えたいことが伝わらないのでは?」という懸念もあるとか。皆さんは連絡帳のデジタル化、どのように受け止めますか?著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月28日「東大卒はなるべく隠しておきたい」という当事者の言葉『ルポ高学歴発達障害』は、世の中で言われる「高学歴」の発達障害当事者10人のインタビューや、大学教員、精神科医、支援団体への取材を通じて「理解が得られにくい不条理」に迫った1冊です。このコラムでは、著者である姫野桂さんのインタビューをお届けします。Upload By 発達ナビ編集部――姫野さんはご自身の経験も合わせて、発達障害についてさまざまな発信をされてきました。今回、「高学歴発達障害」をテーマに選ばれたのはどのような思いからですか?姫野桂さん(以下、姫野):以前、高学歴なのに発達障害の特性で仕事がうまくいっていない方の記事を読みました。今まで取材してきたなかでも京都大学を卒業している方で、同僚はすぐに覚えられる電話対応などの仕事が覚えられずにうつ病になってしまったとお話ししてくださった方がいました。高学歴というとエリート道を進んでいると思われがちですが、実は悩みも抱えている人が多いことを伝えたくて本にしました。また、私自身は超高学歴ではありませんが、就職活動や会社員時代に苦労したのでそういった苦悩も書きたかったからです。――大人の発達障害当事者の方からは、「ケアレスミスが多い」「マルチタスクが苦手」「職場でのコミュニケーションがうまくいかない」といった声が聞かれますね。姫野さんご自身の苦労とは、どのようなものだったのでしょうか?姫野:就職活動で例を挙げると、当時は自覚がなかったのですが算数障害があり、SPI(適性検査)の数学がまったくできませんでした。大手企業はSPIを導入しているところが多かったため、大手企業は避けるようにして中小企業に絞りました。――そうすると面接に進めるように?姫野:そうですね。ただ、自分をより良く見せることが不得意なこと、本音を話してしまうことなどから、うまくいきませんでした。例えば、「なぜ弊社を選んだのですか?」と聞かれた際に「福利厚生が良かったからです」と答えたり、「何か質問はありませんか?」と聞かれた際に「残業はどのくらいありますか?」といった質問をしたりしていました。――今回、10人の発達障害当事者の方を取材されています。印象的だった言葉を教えてください。姫野:東京大学法学部卒の女性の「東大卒はなるべく隠しておきたい」という言葉です。東大卒ということで期待されるボーダーラインが上がってしまうという点は、理不尽だと思いました。※本書では当事者の方のプライバシー保護のため、氏名や年齢、事実関係などが一部変更されています最後に、石川さんに東大卒であることを“損”に思ったことはあるか聞いてみた。「それはあります。やはりハードルを上げられてしまうので、「東大卒だったら何でもできるだろう」というような感じで“合格ライン”が上がってしまう感じがあるんです。だから、なるべく隠しておくほうが得だなと思います。石川真里さん(東京大学法学部卒業)の言葉――早稲田大卒の男性も同じようなことをお話しされていますね。結果的にその会社は辞めたのですが、そのとき僕を怒鳴っていた上司は学歴コンプレックスがあったんです。「お前は俺が行きたかった大学を卒業しているのになんでそこまで仕事ができないんだ」と言われたことがあって。(中略)必要のない限りは、大学名を口にしなくなりました。三崎達也さん(早稲田大学経済学部卒)の言葉――そして、お二人とも「東大は自分にとても合っている場所だったので、それはすごく良かった」「自分のポジティブな部分を作ってくれたのは早稲田のおかげ」というように、誇りに思われているのも印象的でした。プライドとの折り合い――精神科医の熊代先生とは、高学歴の発達障害者が自身のアイデンティティと向き合っていくことの困難さについてお話しされていますね。ご自身の体験と重なるようなことはありましたか?姫野:私自身、発達障害が分かったのが30歳のときでした。就活を始めた頃、鬱病を疑って心療内科にかかったのですが、発達障害については何も言われず、抑鬱状態という診断を受けました。もっと早く発達障害があると分かっていたら、就職活動の仕方や仕事選びも変わってきていたのではないかと思います。当時はリーマンショックの影響で周りの友人もなかなか内定が出ない人が多かったので、発達障害が原因ではなくリーマンショックのためだと考えていました。それでも、「なぜ人事受けが良いはずの大学なのに受からないんだ」という葛藤がありました。そのあたりのプライドの折り合いをつけられたら良かったなと思います。子どもの頃から学業では優れていても、社会関係の部分ですごく弱みや苦手があるということを踏まえて、天狗にならないようにするというか、学歴を鼻にかけないようにするのが処世のあり方として結構重要になります。そのためには自身の発達適性の早い段階での把握は肝要です。(中略)ただし一方で、「自分には何かできるはず」「秀でたものがあるはず」といったアイデンティティを持つことには可能性もあるんですよね。ここも高学歴発達障害者の方のアイデンティティの形成戦略としてかなり難しいところです。熊代亨さん(精神科医)の言葉「大学が一番楽しかった」という声――筑波大学における学生支援についても取材されていますね。姫野:筑波大学のヒューマンエンパワーメント推進局の取り組みは素晴らしいと感じました。特に発達障害のある高校生へ向けた「大学生1日体験講座」で、10名限定ですが高校生一人ひとりに学生のメンターがつき、中には「障害学生支援技術」などを履修したピア・チューター(有償のボランティア)がいるのはとても魅力的だと思いました。ピア・チューターになるには自由科目の「障害学生支援技術」を履修したうえで、視覚障害、聴覚障害、発達障害といった形でコースに分かれた集中講義を受けてもらいます。佐々木銀河さん(筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局)の言葉ただ、多くの高学歴発達障害者を取材してきて、ほとんどの人が「大学が一番楽しかった」と答えています。社会に出てからどう自分の特性とつき合っていくかが課題だと思っています。――たしかに、「社会に出てから」「就職してから」直面した困難がインタビューからも強く感じられますね。最後に、本書をどのような方に読んでほしいとお考えでしょうか。姫野:高学歴発達障害当事者だけでなく、同僚や家族、友人など身の回りに高学歴発達障害の方がいる方にも読んでいただき、周りの期待やエリートのイメージと実情との乖離、活躍している大学時代の友人との比較、アイデンティティとの折り合い……といった「高学歴であるからこその葛藤」があることを知ってほしいです。そして、「あの人は高学歴だから」という前置きを外して個として見てもらえたらと思いますし、彼らが苦手そうなことにぶち当たって困っていたら「何か手伝おうか?」と声をかけるなど、そっとさりげなくフォローしていただきたいです。――ありがとうございました。姫野 桂さんフリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。著書に『私たちは生きづらさを抱えている発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)『生きづらさにまみれて」(晶文社)電子書籍『ダメ恋やめられる!?発達障害女子の愛と性」(集英社)。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年10月27日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。大量の宿題を前にやる気をなくすイチくんに、オニハハ。さんは宿題をすることが大学進学の後押しになると力説しますが、宿題を終えられないイチくんは「俺、ダメな大人になるよね……」と今にも泣き出しそう。それが「イチが好きなことは?」と聞くとパッと表情が明るくなり、率先して宿題を再開します。そんなイチくんを見たオニハハ。さんは「自分なりに頑張っているのに注意され、そのたびに萎縮しては自信をなくしている感じがする」と気づきます。そして、イチくんが自信を失ってしまうのは「私のせいなのかも……」と自分を責めてしまうのです。「一生懸命な息子の自信を失わせていたのは、自分なのかもしれない……」 オニハハ。さんは自分のことを責めてしまいます。 私が追い詰めていたとしたら… イチくんのためにも、宿題を終わらせることが親の役目だと信じていたオニハハ。さんですが……。 「イチのためになってた?」 「ただ追い詰めていただけだったら……?」 オニハハ。さんは自分を責める気持ちを止められず、涙ながらに夫に訴えます。 「本人が頑張っているなら、私はもう、終わらなくても何も言いたくないよ……」 「そうだな……。俺もお前のメンタルのほうが心配だよ……」 夫は顔を覆いながら話すオニハハ。さんを気遣います。 「イチだけ宿題を少なくするのはムリだろうから、先生に相談してみたら?」 オニハハ。さんと夫が話している間も、イチくんは宿題と格闘中です。 「終わらない……絶対ムリ……眠い……」 「……今日はもう寝よう」 「イチは十分、頑張った」と自分に言い聞かせるオニハハ。さんの頭に、夫が口にした“先生に相談”というフレーズがよぎります。 「忙しい中、時間を取ってもらうのは難しいよね……」 先生に相談したい気持ちを抑えながら、オニハハ。さんは連絡帳に向かいます。 そして、いつもは何も書かずに提出しているメッセージ覧に「宿題、終わりませんでした」とだけ記入……。 無意識ではあったものの、オニハハ。さんはその一言に、先生へのSOSを託したのでした。 夫にメンタルを心配されるほど、自分を責めてしまったオニハハ。さん。先生にすがるような気持ちで連絡帳に向かったのでしょうね。 「宿題はするべきものだから」「これは家庭の問題だから」と抱え込み続けてしまっては、本当に心の調子を崩してしまいかねません。 とはいえ、なかなか相談しづらい場合もありますよね。そんなときのため、厚生労働省では子育て相談の窓口となるLINEアカウント「親子のための相談LINE」を開設しています。すぐに利用するわけではなくても、何か困ったときのお守りとして覚えておくと安心です。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月27日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。学年が上がるにつれ、宿題は増える一方。3年生になったイチくんは、宿題を終わらせないまま登校します。それでも先生には叱られず、味を占めていたイチくんでしたが、ついに学校から電話が……。オニハハ。さんはイチくんを奮起させるべく、宿題をすることが大学進学の後押しになると力説しますが、当のオニハハ。さん夫婦は高卒。説得もむなしく、イチくんは「お父さんもお母さんも幸せそうだもん!」と笑顔を見せるのです。「お父さんお母さん、勉強しなくても、結婚して子どもがいて仕事もして、今幸せそうだもん!」「俺もそんな家族になりたいから同じが良い」——。 その言葉はうれしいものの、宿題への意欲にはつながらない。どうしたらイチくんをやる気にさせられるのか、オニハハ。さんは頭を抱えてしまいます。 やらなきゃって、わかっているのに… 「俺……ちゃんと宿題もできないで、ダメな大人になるよね……ごめんなさい……」 頭を抱えるオニハハ。さんを見て、イチくんは今にも泣き出しそうな顔で謝ります。 「ダメな大人になるワケないでしょ。イチがすごくやさしいの、お母さん、知ってるよ」 「イチは毎日頑張ってる。すごいんだよ。それにほら!! 宿題も半分は終わってる」 「でも俺、得意なこと何もないし、仕事もできないかも……」 「イチの好きなことは?」 「ゲーム。工作も好き」 「じゃあ、何か作ったりする仕事をすればいいんだよ〜」 すると、泣きそうなほどに曇っていたイチくんの表情がパッと明るくなり、さらには率先して宿題を再開したのです。 「イチは宿題をやらないんじゃなくて、できないのかもしれない」 「は?」 自分の好きなことの話になった途端、表情が明るくなったイチくん。オニハハ。さんは、宿題に必死に向き合ってきた息子の姿を思い返しながら、夫に語りかけます。 「宿題が進まない自分を責めている感じ……。やる気の問題だと思っていたけど、違うのかも」 「本人は一生懸命なんだけど、うまく進めない……みたいな……」 「じゃあ結局、終わらないのも仕方ないってことじゃん」 「ん〜……ただ……」 自分なりに頑張っているのに注意され、そのたびに萎縮しては自信もやる気も失ってしまう。そのことに気づいたオニハハ。さんは…… 「私のせいなのかも……」 イチくんの懸命さを改めて感じ、自分を責めてしまうのでした。 つらそうな子どもの姿を見て、自分のことを責めてしまう……。お子さんの年齢にかかわらず、そうした経験のあるママやパパは少なくないのでないでしょうか?子どもへの愛情があるからこそ、自分を責めてしまうのかもしれません。しかし、自己否定を繰り返すと苦しくなるばかり。心の健康を保つためにも、自分自身へのやさしさや思いやりを忘れずにいてくださいね。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月26日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。学年が上がるにつれ、宿題は増える一方。3年生になったイチくんは、宿題を終わらせないまま登校します。それでも先生に叱れることはなく、味を占めたイチくんは無敵状態に。しかし、ついに先生から自宅へ電話がかかってきてしまいます。無理にでも宿題をやらせるべきか否か、オニハハ。さんは悩みますが、夫は「宿題やった覚えねぇし」と言うのです。「でも俺、子どものころに宿題やった覚えねぇし」——。 夫の意外な一言に目からウロコのオニハハさん。は、「宿題をやる意味」について考え始めます。 必死に説明してみたけれど… 「ちゃんと説明できる自信ないな……」 オニハハ。さんは「宿題をする理由」について検索。大量の宿題を前にやる気をなくしそうなイチくん本人にも、同じ質問をします。 「勉強しないとバカになるからでしょ。俺、バカだもん」 「イチはバカじゃないよー!! テストだって、いい点取れてるし!」 オニハハ。さんは沈んだ表情を浮かべるイチくんを目いっぱい励ましながら、宿題をする理由を伝えます。 しかし、イチくんの表情は曇ったまま……。 「わかった、頑張る!!」 オニハハ。さんの必死さに根負けしたのか、一度は机に向かったイチくん。しかし、やる気も長くは続かず、数分後には力尽きてしまいます。 イチくんを奮起させるべく、宿題をする理由について、オニハハ。さんは自身の後悔やイチくんの未来も交えながら説明しますが…… 「お母さんは大学行ったの? じゃあ、俺も行かない」 大学に進学していないオニハハ。さんは、完全なる図星。 それでも宿題をすることの先にあるメリットを語り続けますが…… 「勉強していなくても、お父さんもお母さんも、今、幸せそうだもん!」 オニハハ。さんの頑張りもむなしく、イチくんは満面の笑み。説得するどころか、むしろ複雑な気持ちになってしまうのでした。 宿題をする理由、大人でも戸惑ってしまう質問ですよね。 子どもに宿題をさせることは、大人にとっても大きな苦労。すると、ついつい隣の芝が青く見えそうなものですが、宿題があるのは他国も同様の様子。国際的な学力調査団体によれば、調査に参加した60以上の国と地域のすべてに宿題が課されていたとか。 宿題に取り組ませることへの親の悩みは、もしかすると万国共通なのかもしれません。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月25日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。イチくんの宿題を見るため、オニハハ。さんはフルタイムの会社勤務から在宅仕事へシフト。それでも宿題との格闘に終わりは見えず、イチくんはついに宿題を終わらせられないまま登校します。不安を抱えながらイチくんの帰宅を持つオニハハ。さんでしたが、イチくんは「怒られなかった」と笑顔。それに味を占め、無敵状態になってしまったのです。宿題を終わらせずに登校しても、怒られなかったことに味を占めたイチくん。 以来、宿題を隠したり、終わったとウソをついたり、無敵の状態です。 ついに担任の先生から電話が… 「先週のイチくん、宿題忘れが多かったのですが……」 イチくんの無敵状態が長く続くはずもなく、担任の先生から電話がかかってきてしまいます。 しかし、必死に弁解するオニハハ。さんに、先生はむしろ感謝を伝え、「お母さんが寄り添ってくれるなら安心です」と言うのです。 「もし終わらなくても、学校で先生と一緒にやりますから」 「えっ……いえ、お忙しい中、そんな……。家でやります」 忙しい先生には頼れない。でも、3年生の今つまずいたら、4年生になってから困る——。 先生がくれた言葉に一瞬、安堵するオニハハ。さんでしたが、それ以上に焦燥感が募ります。 「ただ、出された宿題をやる。これがこんなに難しいことだなんて……」 オニハハ。さんは試行錯誤の毎日を振り返ると同時に、イチくんにきつい言葉をかけたことを悔やみます。 「でも、宿題はやらないと……イチが困らないように、イチのために……」 イチくんに無理をさせたくない気持ちと、イチくんが困らないために宿題をさせたい気持ち。悶々と考えていると、そこに仕事を終えた夫が帰宅します。 「励ましても褒めてもダメで、結局は怒っちゃって、泣きながら終えました……」 今日の宿題について聞く夫に対し、オニハハ。さんはヘトヘトの表情で答えます。夫は「お疲れ」と労いますが、オニハハ。さんは言葉が止まりません。 「毎日学校に行って、授業も頑張って、それだけで本当にすごいことなのに。笑顔で帰ってきてくれるだけで十分なのに。なんで毎日、宿題で怒って……」 「俺が言えば泣く泣くやるけど、帰りが遅いから寝るまでに終わらないしな」 悩みに悩むオニハハ。さんとは裏腹に、夫は至って冷静です。そして…… 「でも俺、子どものころに宿題やった覚えねぇし」 「え……」 宿題をするのは当たり前だと思っていたオニハハ。さん。夫の思いもよらぬ一言を聞き、「宿題をする理由」について考えるのでした。 夫の意外な一言から、考える機会を得たオニハハ。さん。宿題をするのが当然だった人も、そうでなかった人も、確かに十人十色なのかもしれません。 ワンオペの育児をしていると、育児に関する考え方も一方向になりがちですよね。悩んだときこそ、まずは誰かに相談! 夫はもちろん、自分ではない誰かの一言が、何かのヒントになるのかもしれません。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月24日映画『僕らの世界が交わるまで』が2024年1月19日(金)に公開される。すれ違う親子のドタバタ人間模様を描く映画『僕らの世界が交わるまで』は、映画『ソーシャル・ネットワーク』にてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた経歴を持つ俳優、ジェシー・アイゼンバーグが初めて長編監督を務める作品。自身がAmazonのオーディオブック「オーディブル(Audible)」向けに作った5時間のラジオドラマをベースに映画化したヒューマンドラマだ。劇中では、ちぐはぐにすれ違う親子の“ドタバタ”人間模様を描く。登場人物エヴリン…ジュリアン・ムーアDV被害に遭った人々のためのシェルターを運営する母親。自分の息子と理解し合えない。無いものねだりで、息子の代わりを求めていく。『アリスのままで』などに出演し、アカデミー賞、英アカデミー賞、エミー賞など数々の受賞歴を誇り、ベルリン/べネチア/カンヌ国際映画祭でそれぞれ最優秀演技賞を受賞した初めてのアメリカ人女性 ジュリアン・ムーアが演じる。ジギー…フィン・ウォルフハードエヴリンの息子。ネットのライブ配信で人気の男子高校生。自分の頭あるのはフォロワーのことばかり。演じるのは、Netflixドラマシリーズ「ストレンジャーシングス 未知の世界」でマイク・ウィーラー役を務めたフィン・ウォルフハード。ライラ…アリーシャ・ボージギーが恋心を抱く聡明な女子高校生。カイル…ビリー・ブリックエヴリンが世話にのめりこむシェルターに助けを求めに来た少年。エマ・ストーンがプロデュース製作は、エマ・ストーンがデイブ・マッカリーと共に設立した映画/TV制作会社「フルート・ツリー」。さらに、『ムーンライト』『ミッドサマー』などを世に送り出してきた映画会社「A24」も製作・北米配給を手掛ける。全編フィルムで撮影『僕らの世界が交わるまで』は、監督のジェシー・アイゼンバーグの強いこだわりと、エマ・ストーンの後押しにより全編フィルムで撮影を敢行。心情の変化に重きを置いたストーリーをフィルムならではの色調で映し出すことで、より一層生活感や人間味あふれる映像に仕上げている。映画『僕らの世界が交わるまで』あらすじDVシェルターを運営する母・エヴリンと、自分のフォロワーのことしか頭にないZ世代の息子・ジギー。いまやお互いのことが分かり合えない2人。そんな彼らの日常に、ないものねだりの相手に惹かれ、空回りの迷走を続けるという、“親子そっくり”のちょっとした変化が訪れる。親子間のジェネレーションギャップや、理想と現実の食い違い。母と息子、それぞれの失敗を経てたどり着くお互いへの想いとは?【作品詳細】映画『僕らの世界が交わるまで』公開日:2024年1月19日(金)監督・脚本:ジェシー・アイゼンバーグ製作:エマ・ストーン、デイヴ・マッケイ、アリ・ハーティング出演:ジュリアン・ムーア、フィン・ウォルフハード、アリーシャ・ボー、ジェイ・O・サンダース、ビリー・ブリック、エレオノール・ヘンドリックス他北米配給・製作:A24提供:カルチュア・エンタテインメント配給:カルチュア・パブリッシャーズ原題:When You Finish Saving The World© 2022 SAVING THE WORLD LLC. All Rights Reserved.
2023年10月23日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。フルタイムの会社勤めをしながら家事に育児、さらには宿題も見ていたオニハハ。さんですが、イチくんが小学2年生になると、宿題の量がドンと増加。ついには退職を決意し、イチくんの宿題を見ることに決めたのです。これで宿題を見てあげられる——。 会社勤めをやめたオニハハ。さんは、在宅仕事をしながら家事と育児に専念。イチくんの宿題も、その日のうちに終わらせられる日々が続いていました。それなのに……。 ひとりで頑張ることを提案したけど… 「お母さん、今日の宿題なに? ねぇ、お母さん、お母さん」 小学3年生になったイチくんは、何でもかんでもお母さんを頼るようになっていたのです。 「そろそろイチひとりでも、宿題やってみようよ」 見かねたオニハハ。さんは、イチくんに提案します。 それでもお母さんを呼ぶ声はやまず、下の子たちが保育園から帰宅すると、さらに注意散漫に。一緒に遊んでしまい、宿題どころではありません。 「イチッ!!」 2時間、3時間経っても宿題は終わらず、オニハハ。さんは頭を抱えます。 「僕も宿題やりたいんだよ。でも、楽しいものがあると気になっちゃうの」 「じゃぁ、布団しかない寝室でやりなよ」 最初は抵抗するも、イチくんはしぶしぶと寝室に向かいます。 オニハハ。さんが寝室を覗くと、イチくんはすやすやと居眠り。 しかし、仕方なく宿題に付き添うと、ゆっくり時間はかかるものの、イチくんはきちんと集中できるのです。 しかし、宿題は大量です。1つ終わっても先は長く、オニハハ。さんは自身の子ども時代を振り返ります。 「私が自主的に宿題をやっていたのは、こんなに量がなかったからかも……」 困り顔のイチくんを見ていると胸が痛み、「宿題、やらなくていいよ」の一言がこみ上げます。 「イチ、もう寝よう。仕方ないよ」 翌日、宿題を終わらせられないまま、登校したイチくん。オニハハ。さんは学校から帰宅したイチくんを不安の表情で迎えますが……。 「ぜんぜん怒られなかった。宿題やらなくても大丈夫じゃーん」 これに味を占めたのか、その後のイチくんは宿題を隠したり、終わったとウソをついたり。無敵状態になってしまったのでした。 なかなか宿題が終わらない。子どもはもちろん、親もぐったりしますよね。 宿題量の多さも一因なのか、昨今、長期休みのたびに話題になるのが「宿題代行サービス」。賛否のある宿題代行ですが、気になる文科省の見解はNG。インターネット上でやり取りされる宿題代行の売買に対し、禁止を要請しています。 最近ではIT技術の進歩により、AIを活用した宿題の進め方もあるとか……。しかし、そこにはコピペの問題も関わるため、教育機関も頭を悩ませているようです。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月23日3児のママとして奮闘するオニハハ。さんの長男・イチくんは小学生。親として何よりも驚いたのが、自分が子どものころより圧倒的に多い宿題量。親がつきっきりでないとイチくんの集中力は続かず、かといって、下の子2人の世話も、夕食の準備も放棄できない……。しかも、夫は帰宅が遅く、頼ることもできません。オニハハ。さんの長男・イチくんは、晴れて小学校に入学。 喜びもつかの間、オニハハ。さんは、自分が子どものころよりも何倍も多い宿題量に驚きます。 大人の私が宿題嫌いに…!? フルタイムの会社勤めをしていたオニハハ。さん。 保育園に通っていたころは何とかなっていたものの、小学1年生のイチくんは気が散りやすく、ママがつきっきりでないと宿題が進みません。 けれど、下の子2人はかまってほしがるし、夕食の準備だってあります。 「一緒じゃなきゃわからないよ〜。ここは!? どうやるの!?」 「ちょっと待って……」 少しでも目を離すと、居眠りを始めてしまうイチくん。どうにか付き添っても、宿題はまだまだ終わりが見えません。 オニハハ。さんは、ついに心の中でつぶやきます。 「ああ……宿題、嫌だなぁ……」 下校から帰宅までの時間を過ごす学童にも宿題の時間はあるものの、あくまでも自由。それでも、どうにかこうにか、宿題を終えることができていました。 しかし、イチくんが小学2年生になると、宿題の量がまたドンと増加——。 下の子の相手をしながら家事をして、さらに宿題を教えるのは明らかに困難。ついつい、イライラが募ります。 「お母さん、忙しいんだから! ちょっとは自分で考えてよっ」 「わあああああ! お母さんが怒った〜」 怒鳴るオニハハ。さんに驚いたイチくんは、泣き出してしまいます。 「怒ったって余計にできなくなるだけなのに、宿題もまともに教えてあげられない……」 そのころ、ちょうどマンガ制作の収入が増えていたオニハハ。さんは勤務先の退職を決意。会社勤めをやめ、「これで宿題を見てあげられる」と安堵したのでした。 オニハハ。さんが驚いたように、近年、子どもの宿題量は増加傾向にあるようです。 その一方、子どもや親御さんだけでなく、先生の負担も考慮し、「宿題廃止」に動き出す学校もあるとか。宿題の有無や量は国ではなく、各学校の判断に委ねられているのです。 もしかすると、昔から大量の宿題を出していた学校もあったのかもしれませんね。皆さんの小学生時代の宿題量はどのくらいでしたか? 日々の宿題が多く、負担に感じた記憶はありますか?著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2023年10月22日小2まで何も指摘されなかったけれど、9歳で分かった発達障害現在12歳の息子は9歳で自閉スペクトラム症(ASD)、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)、LDの診断を受けました。息子は、イヤイヤ期の時はそれなりに大変ではありましたが、産まれてから小2の秋頃までは発達に遅れや気になる部分はありませんでした。定期健診でも何も指摘されず、園や学校の担任からも問題なしと言われ続けてきました。そんな息子に変化があったのは、小学校2年生の2学期頃でした。登校渋りが始まり、家で癇癪·暴言が……この頃から息子は宿題を極度に嫌がるようになりました。それまでは、学校のテストではそれなりの点数がとれていたのですが、かけ算につまづいた頃から、10点や20点といったテストを持ち帰るようになったのです。当然宿題も難しかったのでしょう。泣きながら夜遅くまでかかることもありました……。Upload By ユーザー体験談自力では授業に追いつけなくなったことで、周りのみんなから取り残される不安、劣等感から、ちょっとしたことで癇癪や暴言がでるようになりました。これはのちに、反抗挑戦性障害と診断されることになります。そして登校渋りも始まりました。完璧主義の息子は「学校へ行くのはつらい」けれど「休んでしまう自分を許せない」という気持ちの間で毎日激しく揺れていました。どっちにも進めず、登校前には玄関で泣きわめく日々……。私もどうしたらいいか迷う毎日でしたが、担任の先生には登校を促してほしいと言われたため、ただただ息子に登校するよう促す毎日でした。そんな中、学年の年度末からコロナ禍による休校に突入。ここから息子はもっと荒れていきました。Upload By ユーザー体験談「お母さんが僕をこんな風にしたんだ!」暴言・暴力がエスカレートし、児童精神科を受診3年生に進級後も休校は続いたため、学校からはたくさんの自宅学習用の課題(宿題)が出されました。息子はこれをこなすことができず、癇癪を起こしました。結局休校明けは初めて課題を終えることなく登校していきました。完璧主義の息子にとって、とてもつらいことだったと思います。そして現実逃避からか、ゲームにのめりこむようになりました。上手くいかないと暴言・暴力です。「なんでこんなゲーム作りやがったんだ!」「お母さん!ゲーム会社に文句言ってよ!」(コントローラーを投げつける)止めたり諭すと今度は矛先がこちらに向きます。「お前が僕をこんな風にさせたんだろ!」と殴りかかってきたり、壁を殴り蹴り穴を開け……。きょうだいにも八つ当たりすることもあり、私はそれを必死で止めました。Upload By ユーザー体験談ゲーム以外でも、例えば髪が伸びる、爪が伸びるといったことでさえ「伸びるな!」とキレてしまいます。切ってもらうのが面倒臭いからのようです。また、食べこぼしをすると「なんだ!この皿は!」と。全てに対して他責的です。何を言っても否定·反発しかされないので、何も言わずに様子を見ていると「聞いてんのか⁉」「返事しろ!」と壁や床を叩き気を引いてきます。外では完璧主義からかいい子にしている息子は、その反動で家では「かまってちゃん」。こちらが反応するまで続くので、無視もできない状態です。そしてついにポツリポツリと学校を休むことが増えてきました。児童精神科で検査をしたところ、自閉スペクトラム症(ASD)、反抗挑戦性障害、LDの診断で、学力は「実年齢より2学年下」という結果をいただきました。私は「やっぱりな……」と思いました。完全不登校、学力は小2~小3の息子の進学先は……それから現在に至るまで、息子は完全に不登校です。支援センターや児童精神科など各所相談しましたが、本人は嫌がるので親だけが通う日々です。ただ、幸いにも学校が非常に協力的で、通常学級に在籍しながら特別支援学級を自由に受けられるようにしてくださり、本人が行けそうな授業だけ単発で飛び入り参加することが時々あります。少しずつ増やしていこうと話しています。そんな息子についての現在の悩みは、中学への進学です。息子自身は自分の将来については、あまり考えていないように親からは見えます。「学校へは行けるようになりたいけれど、頑張るのはつらいし面倒臭い」というのが本人の弁です。現在の適応は情緒クラスなのですが、学校へは特に以下のポイントに絞って相談しました。・もし登校した場合、現在の学力は小2~小3くらいなので中1の勉強は理解できない可能性が高い。勉強が分からず不登校に逆戻りでは元も子もない。とにかく勉学がどうとかよりも「登校できる」を最優先に考えたい。・中学も不登校かもしれないが、いつ「行く」と言うか分からないので、少しでも登校できる可能性の高いところを希望したい。相談の結果、一番登校できる可能性の高そうな学校・学級を選択し、申し込みました。本人には就学の面接だけを嫌々ながらも受けてもらいました。Upload By ユーザー体験談暴力は減りました。母の願いは「失敗を恐れず成功への糧にできる人になってほしい」幸いにも今は激しい暴力はなくなりましたが、心がキャパオーバーになると暴言は出てしまいます。息子には自分で考えて行動できる人になって欲しいと思っています。ですので、学校へ行くも行かないも、勉強するもしないも、何をして楽しむかも自分で決めること。自らの力で選んでほしいです。ただ、家族やほかの人と過ごすためには、最低限のルールを守ることが必要です。相手が困ることはしない、暴言暴力はしない……これだけできれば、人との関係も築いていけるのではないかと思います。また、世の中には誰にもどうにもできないことがあり、それは泣いても叫んでも怒っても暴れても叶うことはないので、折り合いをつける能力を身につけられたら……。完璧主義が故に失敗を恐れすぎている息子なので、失敗は悪い事でも時間の無駄でもなく、今後の成功への糧にできるものなんだと、前向きにとらえて行ってほしいです。これから息子がどのように成長していくのか、親として寄り添っていきたいと思います。イラスト/星河ばよ※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:新美先生)学校は、全員が同じ場所で同じやり方で学習・活動を一律に行うのが当たり前とされているので、たまたまそのやり方、進み方に合わないお子さんにとっては、「みんながやれていることをやれない自分」に直面させられて追い詰められてしまうということが簡単に起きてしまいます。息子さん、たった2年生という幼い時期に本当につらい思いをされたのだと思います。追い詰められてどうにもならないストレスが、癇癪、暴言・暴力という形で噴出したのでしょう。「お母さんが僕をこんな風にしたんだろ!」という言葉は、本人のどうにもならない行き場のない苦しさの表れで、決してお母さんが悪いわけじゃないと理解しても、それをわが子から言われたらどれほどつらかったことかと思います。息子さんもお母さんも本当にお疲れ様です。そんな、経緯をくぐりぬけ、学校に行かないまま中学進学をむかえるというのは、親子ともに複雑な心境を抱かれているかと思います。中学は行くか行かないか分からなくても、もし行く気になった時のために、在籍級を進学前から決めておかなきゃいけないという学校の融通のなさにいら立ちつつ(注:いら立っているのはコメントしている私で、記事内容では全くそんなことは書かれていません)、もし登校できた場合に一番行きやすそうな場所を選んだ、その保護者としての思いを聞かせてくださり、記事を読んでとても共感しました。記事には息子さんの「学校へは行けるようになりたいけれど、頑張るのはつらいし面倒臭い」という発言が書かれていました。「面倒臭い」ということばの裏には、小2の時期に極限まで頑張って燃え尽きてしまった苦しい記憶が反映されているのかもしれません。この先の人生の中で、息子さんにとって適した環境、頑張ることで報われる機会をスモールステップで経験することで、頑張っても頑張ってもつらすぎた記憶が上書きされていくことを願うばかりです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年10月20日2人兄弟を育てるゆーとぴあさん。2歳児健診で長男は言葉が遅いと発達相談を受け、次男は多動傾向がありました。次男は保育センターの親子教室などに自主的に参加して幼稚園に備え、入園当初こそ不安があったものの、すぐに幼稚園に慣れてひと安心。しかし、次男の担任の先生から発達医療センターに行くように告げられ、長男もほぼ同時期に発達医療をすすめられて困惑します。ママ友から通っている幼稚園の園長は支援級をすぐにすすめることで有名と聞かされたゆーとぴあさん。長男の就学のため小学校の特別支援級を見学し、知能検査を受けた結果、普通級という結果に。支援級の覚悟も持っていたゆーとぴあさんは複雑な感情に。長男の検査が終わったと思ったらすぐに次男の検査のため兄弟で病院の診察をすすめられ、2人を連れて児童発達センターへ向かいました。診察を受けて医師にすぐに兄弟それぞれの性質とその対応方法についての助言をもらい、驚くゆーとぴあさん。発達障害は6割は遺伝だと話し、長男と母親(ゆーとぴあさん)はADHDで薬の服用で楽になるだろうとのこと。次男と父親は多動の可能性があり、多動は一定の年齢を過ぎると収まるので大丈夫と言ってくれました。自分は多動でないことから次男の育て方に行き詰まっていましたが、「多動の子は将来働き者」というこの言葉に力をもらったのでした。 「だから言ったじゃないですか」え、そこって大事? ※adhd→ADHD(一般的には大文字で表記されます) 児童発達センターでの診察が終わるとすぐに実施された幼稚園での面談。長男がADHD、次男が多動性障害と診断を受けたことを報告し、ゆーとぴあさんが多動の子は将来働き者になるとの言葉に救われたことも伝えます。しかし、園長は話を最後まで聞くことなく、やっぱり自分の言った通りだと得意げに担任の先生に話していました。 「だから言ったじゃないですかー」病院からの診断結果を受けて、さも自分の手柄のように話している園長を見て違和感を覚えますが、一方で長男と次男それぞれの担任からの報告、病院や検査報告を急かしてくることにずっと疑問がありました。その急ぐ理由が園長からの指示だったことに合点がいきました。 ある日、幼稚園の図書ルームにてPTAの仕事である本の整理をしていたゆーとぴあさん。これまで見かけたことのない本を見つけます。それは園児向けではなく、保護者が読むための発達障害の本でした。そこへ園長がやってきて、その本を入れたのは自分であることと、本が私物であることを話してきました。 さらに園長は自身が発達障害について勉強していることや、発達障害の子が最近増えていること、研究や考え方も変わっていることを話した上で、ひと言、「ゆーとぴあさんも読んでくださいね」はいと答えましたが、言われなくともずっと前から発達障害の本や情報を探し続けているゆーとぴあさんは、またもモヤモヤを抱えるのでした。 ◇◇◇ 病院の診察報告のための面談に幼稚園へ出向いたゆーとぴあさんでしたが、園長は兄弟の診断結果が自分の見たてと合っていることを手柄のように話すことに違和感を覚えます。幼稚園が早めに気づいて専門機関への受診をするように指導をおこなうことも大事ですが、もっと大事なのは医師の助言に救われたように、ゆーとぴあさんの気持ちに寄り添ってあげることではないでしょうか。ママの不安な気持ちにも耳を傾けてほしかったですよね。次の話ゆーとぴあさんの連載は、以下のサイトからもご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね。 著者:マンガ家・イラストレーター ゆーとぴあ
2023年10月18日マリは大手企業の社宅に住む1児のママ。しかし、社宅は部長の妻・ヨウコさんが仕切っており、周りのママ友たちは彼女に逆らえずにいた。そんなある日、ギャルママのエミリさんが引っ越してくる。上下関係を叩きこもうと高圧的な態度を取るヨウコさんだが、全く屈さないエミリさん。その姿にママ友たちは感銘を受け、なんと社宅全体が大きく動くことに!?....ギャルママ・エミリさんのおかげで、平穏な日々を取り戻した社宅ママ達。今後は皆さんで仲良く社宅ライフを楽しんでほしいですね♪原作・作画:タバタユミ
2023年10月17日