H1 GLOBALは4月18日、宮崎県日向市にハワイアンカフェ「Aloha Beach Cafe(アロハビーチカフェ)」をオープンする。「Aloha Beach Cafe(アロハビーチカフェ)」は、日本人になじみやすいテイストでアレンジしたハワイアンフードを提供するカフェ。今回オープンする日向店の店内は、同社のホノルル本社であるPOWER STONE HAWAII INC.が運営するパワーストーンブランド・マルラニハワイの世界観を受け継いだもので、ハワイの高級リゾートをイメージ。パワーストーンアクセサリーのブースも設置する。パンケーキに釜揚げ&フリットした2種類のしらすと、大根おろし、大葉をトッピングした看板メニューの「しらすパンケーキ」をはじめ、ハワイで人気という鶏のから揚げ「ABC風もちこチキン」や「しらすベネディクト」などのメニューを提供する。そのほかにも、「しらすロコモコ」「マカダミアンナッツパンケーキ」や、カマンベール・クリームチーズ・チェダーチーズの3種をブレンドしたオリジナルソースをかけた「濃厚3種のチーズソースパンケーキ」、ハワイ島産オリジナルブレンドのコナコーヒーなども取りそろえる。また、オープン記念特典として、4月18日~19日には「マカダミアナッツソースパンケーキ」を先着30人に無料で提供する。4月末日までは指定ドリンクの注文でパンケーキ1枚のサービスが付くほか、"メガ盛りもちこチキン"の注文でドリンク1杯をサービスするとのこと。
2015年04月07日長編アニメ映画製作からの引退を宣言した宮崎駿監督が、中学時代に読んで影響を受けたという江戸川乱歩の長編小説「幽霊搭」をテーマに、自ら企画・構成を行った新企画展示「幽霊塔へようこそ展 -通俗文化の王道-」が三鷹の森ジブリ美術館にて5月30日(土)よりスタートする。『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』など、いまなお愛され続けるアニメーション作品を数多く生み出し、2014年にはアカデミー賞名誉賞を受賞するなど、世界の映画史にその名を刻む宮崎監督が、劇場長編作品として初監督した映画『ルパン三世 カリオストロの城』。その舞台設定に大きな影響を与えたことで知られるのが、本展示で取り上げられる江戸川乱歩の長編小説「幽霊搭」だ。英国の作家 A・M・ウィリアムスンの小説「灰色の女」を、江戸川乱歩が“乱歩流”の変化を加え書き改めた「幽霊塔」を中学生のときに読んだ宮崎監督は、主人公たちの織り成すロマンスや、物語の重要な舞台である時計塔の歯車やその機構に憧れたそうで、『ルパン三世 カリオストロの城』に“宮崎監督流”の時計塔やロマンスを盛り込んで作品を作った、と語っている。本展示では、「幽霊搭」の通俗的な面白さや、作品の舞台となる“時計塔”を、監督自らの書き下ろし漫画にて解説。さらに、館内中央ホールには、宮崎監督デザインによる大きな“時計塔”が出現。その中の螺旋階段を昇り展示室へ向うと、宝物が隠された地下迷宮を思わせる迷路が来場者を待ちうけ、その先には『ルパン三世 カリオストロの城』のジオラマが登場!物語の舞台としての“時計塔”を読み解きながら、怪奇大ロマンの世界を堪能することができる展示となっているようだ。また三鷹の森ジブリ美術館では、チケットの日時指定予約制を取っており、毎月10日に翌月分のチケットを発売中。さらに今年の夏休み限定で、チケットの“先行抽選販売”が実施予定。今年の夏休みに本展示を見に行きたい方はぜひ“先行抽選販売”情報も併せてチェックしてほしい。「幽霊塔へようこそ展 -通俗文化の王道-」は2015年5月30日(土)~2016年5月まで開催予定。(text:cinemacafe.net)
2015年04月04日赤塚不二夫の代表作『天才バカボン』と、名作アニメーション作品『フランダースの犬』を独自の解釈で掛けあわせたフラッシュアニメーション映画『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』(5月23日公開)の声優キャストが発表され、同時にポスターと予告動画も公開された。本作は、赤塚不二夫生誕80周年記念として制作。『天才バカボン』の長編アニメ映画化は初のことで、監督・脚本は、脱力系コメディフラッシュアニメ『秘密結社 鷹の爪』を手がけたFROGMANが務める。ネロとパトラッシュが天使に導かれ天に召される『フランダースの犬』の感動のラストシーンから始まる本作は、ネロたちが悪の手先となって現代に蘇るという斬新な設定で、『バカボン』おなじみのキャラクターたちとともにドタバタを繰り広げるという。ネロを演じるのは、スタジオジブリ作品で宮崎駿監督の『風立ちぬ』(2013年)でヒロイン・里見菜穂子役を演じた女優の瀧本美織。バカボンのパパ役をFROGMANが、バカボンの同級生・西河内好平を俳優の濱田岳、バカボンを女優の犬山イヌコが担当する。本作のエンディングソングを担当する、アイドルグループ・チームしゃちほこの秋本帆華はウナギイヌで出演。そして、レレレのおじさんにダチョウ倶楽部の上島竜兵、暗黒組織インテリペリを率いるダンテを俳優の村井國夫が務める。その他にも、バカボン一家の住む町を守る本官を声優の岩田光央、バカボンのママを声優の上野アサ、ハジメを元宝塚歌劇団花組娘役の澪乃せいらが名を連ねている。なお、パトラッシュはFROGMANの愛犬の声が使われている。公開されたポスターでは、闇の世界に足を踏み入れ、怪しく瞳を光らせるネロと、凶暴化したパトラッシュがバカボン一家たちの背後に迫るビジュアルで、予告動画は「彼らは天使に導かれ、天国に…召されなかった!」と衝撃の幕開け。「汚い人間たちの味方になってもいいことないじゃないか」と悪に染まってしまったネロなど、アニメのイメージとはかけ離れたボケをかます彼らが、バカボン一家とともに起こす大騒動を予感させる内容になっている。今までのイメージを覆すネロを演じた瀧本は、「まさかあのネロを自分が! と感激しました。絵がない状態での収録は初めてだったのでドキドキしましたが、監督が丁寧に誘導してくれたので気持ちよく挑めました」と収録を振り返り、「みんなが知らない、びっくりするネロになっていると思います」とその変貌ぶりに自信を見せた。赤塚を、お笑いを目指す人間の"バイブル"のような人と語る上島は、「レレレのおじさんは、子供の頃から知っている役なので、あのフレーズを口ずさめたのがありがたかった」とコメント。絵を見ずに声を吹き込むという収録方法に緊張したという村井は、「役柄は悪魔の様な権力を持つ男。楽しくないわけがありません。色々な声を使いながら、悪魔的な役を楽しみました」と充実ぶりを語った。(C)天才バカヴォン製作委員会
2015年04月03日NHK連続テレビ小説「マッサン」の3月20日放送回の平均視聴率が25.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。28日の最終回ではさらに高視聴率になるのか注目されている。マッサンを見ていて気になったことがある。玉山鉄二が演ずるマッサンが、それほど魅力的な人物には感じられないのだ。○マッサンの魅力は「没頭力」堤真一演じる大将のような人間的な深みや懐の深さがあるわけではない。風間杜夫演ずる熊さんのように豪放磊落で人間味が溢れでる愛すべき人物像でもない。ウイスキー製造に没頭するマッサンの姿は、強いリーダーシップを発揮する理想の上司像などともほど遠く、命に関わるような大きな苦労を乗り越えたタフな精神の持ち主というわけでもない。とはいえ、これといった大きな人間的な欠点がある主人公でもない。少なくともドラマ上では、人間としての大きな葛藤や苦悩などはあまり感じられない。本来であれば、視聴率を獲得しない理由にもなる。ではなぜ、高視聴率を記録しているのか。エリー役のシャーロットや泉ピン子、小池栄子などの脇役の力量ももちろんあるが、それ以上に、マッサンの人生に特別大きな心の葛藤がないところが、逆に淡々と今の時代の雰囲気には良いのではないかと思うようになった。旧来では、時代の波に翻弄されて浮き沈みを繰り返すドラマチックな人生こそが、連続ドラマならでは「大きな物語」の魅力であり高視聴率につながる所以でもあった。一方で、宮崎駿監督の「風立ちぬ」の主人公の二郎などもそうであったが、どこか時代の荒波とは常に距離感があり、冷静で淡々とものづくりの世界に生きる男性主人公の姿に、言葉にはなりにくい"今の時代ならでは"の魅力があるのではないだろうか。モバイル端末やソーシャルネットが普及した今日では、とかく私達の生活の時間は「細切れ」に細分化される。なかなか1つの事柄に集中して時間をとることが難しくなった。マッサンの持つ魅力とは、今の時代には失われつつある、ひとつのことに打ち込むチカラ、すなわち"没頭力"。そして、あまり周囲の空気を読み過ぎて振り回されない"スルー力"、すなわち"かわす"チカラとでもいえるのだろうか。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年03月26日昨年10月に現役を引退したフィギュアスケーター・高橋大輔さんがこのほど、映画「思い出のマーニー」のブルーレイ&DVD発売を記念したトークショーに参加。米林宏昌監督とのスペシャルトークを行った。○「実はネガティブ」で作品に共感同作品はスタジオジブリが制作。ぜんそくの療養を目的として、親戚が生活しているある村にやってきた心を閉ざしがちな少女・杏奈と、杏奈がその町で知り合ったブロンドの少女・マーニーとの友情の日々を描いている。ブルーレイやDVDをコレクションしているというほど、スタジオジブリの作品が大好きだという高橋さん。トークショー冒頭で好きなジブリ作品を聞かれると、矢継ぎ早にたくさんの作品名を挙げた上で、結局「全部、お気に入りですね! 」と笑顔を見せた。今回の「思い出のマーニー」の主人公・杏奈は、「もらいっ子」であることに悩みを抱え、心を閉ざしてしまっているというキャラクター。米林監督は「最初、『マーニーを映画にしよう』と聞いたときは、『こんな暗い子を主人公にしていいのか』と思った」と、戸惑いがあったと語る。だが、高橋さんは「そういう部分が共感できる」とした上で、「もともと自分も、オープンじゃなくてどっちかというとネガティブなほう。小さいころは団体行動が苦手で、学校に行くのが毎日、つらいときもあった」と、自身と重なる部分を主人公に感じたという。「寄り添ってくれるような感覚で、すっと映画の中に入っていけた」と、同作品の魅力を語った。米林監督は「(自分を)不器用に思っているような人は、世の中にいっぱいいるんじゃないかと思う。そういう人たちにとって、少し背中を支えてあげられるような……。(作品を見ることで)少し元気になって、一歩前に進んでもらえるようになったら」と、高橋さんの感想を受けてコメントした。師匠ともいえる宮崎駿監督からの感想は「直接は聞いていない」としながらも、「『すぐそこに水があるような感じがした』と言っていたそう」と第三者を通じて聞いたという。「宮崎さんもアニメーターなので、水の表現の難しさは分かっている。だから、うれしかったですね」と、米林監督はほおをほころばせる。制作時、宮崎氏から「杏奈にはマーニーがいたから変われたけれど、多くの人にとってマーニーは存在しない。そのことはどう説明するのか」と問われたことがあったという。米林監督は、「杏奈はマーニーがいたから変われたんじゃない。変わろうと潜在的に思っていたから、マーニーが現れた。変わろうと思っている人は、変われる」と返答したと述懐した。「崖の上のポニョ」で原画を担当し、波の表現で宮崎監督をうならせたという米林監督のテクニックは、本作でも発揮されている。「今回の作品は『水』の作品にしようと思った。湿った地面の感覚、雨にぬれたときの感覚などが感じられるように」と、こだわりの部分を話した。それを聞いた高橋さんは「それを聞いたら、そういうところも気にしながらもう一度、見たくなりますね」と興奮。ブルーレイやDVDで「また違う見方ができると楽しいですよね」とコメントした。○高橋さんは「CMをかっこよく作ってもらえてうれしい」今回高橋さんは、「思い出のマーニー」ブルーレイ&DVDのテレビCMでフィギュアスケートの演技を披露し、同作とのコラボレーションを実現。米林監督が同作に込めた「変わろうと願う人だけが変われる」というコンセプトを表現し、スクリーン上に投影された映像の上で高橋さんがオリジナルの振り付けで華麗な滑りを見せた。さまざまな大会やショーを経験した高橋さんだが、今回の演技は「難しかった」という。「普段は自分を表現するけれど、今回はどうやって『思い出のマーニー』を邪魔せずに表現するか」苦心したそう。「自分で言うのは恥ずかしいけれど、すごくかっこよく作ってもらえてうれしい」と照れ笑いを浮かべた。高橋さんの撮影現場にも足を運んだという監督は、「本当に美しく滑っていただいて感謝しています。途中の息が白くなるところは色気があった」と絶賛。午前2時から6時までという過酷なスケジュールで、すごく寒い現場だったそうだが、高橋さんは「寒かったからこそあの息を表現できたので、むしろ寒くてよかった」。その出来栄えに満足気だった。また、米林監督は「実は昨年末にスタジオジブリを退社している」と発表。高橋さんをはじめ、会場も驚きに包まれる中、「こういうタイミングで、新しい一歩を踏み出したばかりの高橋さんとコラボレーションできてよかった」と話した。○声優? いやいや、向いていないです!今後について聞かれた米林監督は、「まだ何も決まっていない」としながらも「プロデューサーと『何かしたいね』とは話している。希望としては、快活なファンタジーのような動きのある作品を」と、次回作の制作に意欲を見せる。そして「声優、どうですか? 」と振ると、「いやいや、向いてないです! 見る方で! 」と高橋さんは全力? で固辞。「悪役とか、いいじゃないですか」と米林監督がもう一押しすると「やるとなったら、全力でやりますけど……。もしやるなら、暗い子。テンションの高くないような」と話し、「人生、何があるか分からないですからね」と含みを持たせた。イベントのラストには、3月16日に誕生日を迎える高橋さんに米林監督から「サプライズ」な仕掛けが。米林監督が直筆でマーニーを描きこんだ特製のブルーレイ&DVDを贈ると、高橋さんは「うわー! めっちゃうれしい!」と、この日一番の「大ちゃんスマイル」を見せていた。なお、「思い出のマーニー」ブルーレイ&DVDは3月18日に発売され、高橋さんが出演するテレビCMは3月中旬から放映される。
2015年03月18日女性の社会進出率が高い北欧で、得意な外国語を活かし映像制作会社でバリバリ働くミア・テレマニウスさん。スウェーデン、ストックホルムに住むキャリアウーマン・ママです。休日には娘さんと大好きなダンスやヨガをして、親子の絆を深めながら脳を休め、常にクリエイティブな思考ができるように心がけています。■これまでのキャリアの経緯は?歌とダンス、それが私の長年の情熱。いつか、劇場関係で仕事するのだと思ってきました。ですが、人生は違う方向へと逸れていきました。大学に入学する前に、フランスとイタリアへ語学留学しました。外国語にはいつも興味があって、運よく得意でもあるんです。ストックホルム大学ではデジタルメディアを専攻し、修士号をとりました。卒業後は、国営スウェーデン放送にヘッドハンティングされ、イタリアを舞台にした番組の共同ディレクターを務めました。イタリア語ができたおかげです。それからもフリーランスとして、または社員としてテレビ番組の制作に携わってきました。スウェーデン国営放送に番組のアイデアを提案し、許可を得て制作した番組が昨秋にテレビで放映されました。現在、私はチムニーという、メディア全般での制作を請け負う会社に勤め、映画、コマーシャル、テレビ番組、社内コミュニケーション、B to Bやウェブ向けのビデオをつくっています。私が働くストックホルムの本社に約300人が働いているほか、シンガポール、シドニー、コペンハーゲンなど、世界10カ所にオフィスがあります。■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?この会社では同僚と協力して仕事ができる点が気に入っています。クリエイティブな仕事でコラボレーションするのは大好き。"同じ世界の言葉を話す"同僚と心をかわし、同じゴールに向かってプロジェクトを進められるのは幸せなことです。■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?ただ、同時にたくさんの制作をこなさなければならないときは、疲労困憊してしまいます。そのためにも、日ごろからエネルギーを蓄えておくことが大切。ヨガや瞑想をしたり、音楽を聴いたり。オフィスでは座ってだけでなく、立っても仕事のできる「Sit&Stand」というデスクを使っていて、気分転換に有効ですね。北欧のオフィスでは導入しているところが多いんですよ。うまく気分転換できると、新しいアイデアも浮かんできます。■ちなみに、今日のお昼ごはんは?お昼は自宅から何かを持ってくるか、BENTOスタイルのランチボックスを買って、オフィスで食べることが多いです。今日はヤキトリランチボックスにしました。値段はだいたい70~80クローネ(約1,000~1,200円)です。■日本人のイメージは?日本といえば、大好きなのが宮崎駿監督の映画! 一番好きなのは「ハウルの動く城」です。彼の映画は娘と一緒に全部見ています。ストーリーもアニメも本当に素晴らしいですね。■休日の過ごし方を教えてください。休日は娘と過ごします。水泳、ダンス、ヨガ、アウトドアアクティビティ、なんでも一緒にやっています。音楽を聴いたり、歌ったり、映画をみたりと2人で楽しんでいます。■将来の仕事や生活の展望は?私のモットーは「直観を信じること」です。仕事もレジャーもこの言葉を信じて、切り開き、楽しんでいければと思っています。私の話、少しでも皆さんのお役に立てたかしら?皆さんにもグッドラック!
2015年03月17日スタジオジブリの『思い出のマーニー』がブルーレイ&DVD発売を前に3月7日(土)、「三鷹の森ジブリ美術館」によるイベント「三鷹の森アニメフェスタ2015 ~アニメーション古今東西 その12~」にて上映され、米林宏昌監督がトークセッションに出席した。「アニメーション古今東西」は三鷹の森ジブリ美術館が厳選した世界のアニメーションを上映するイベントで、今年は200名超が招待され、宮崎駿監督引退発表後に製作された初のジブリ作品で昨夏に公開され、日本アカデミー賞「優秀アニメーション作品賞」を受賞した『思い出のマーニー』が上映された。米林監督は、鈴木敏夫プロデューサーから英国の児童文学の名作「思い出のマーニー」を託されたが、原作は主人公の心理描写が多く「どうアニメで表現するのか?難しいと思った」と当初、アニメ化には乗り気ではなかったと明かす。「原作ではアンナ(※映画では舞台を日本に移しており、日本人の少女・杏奈)が、“普通の顔”で他人と接しているとあるんですが、普通の顔を絵と動きで表現しないといけない…」とその難しさに触れつつ、杏奈を絵を描く少女にし、月夜のダンスシーンなどを加えることでアニメーションとしてのイメージを膨らませていったという。美術監督に、数々の実写映画の美術監督(Production Designer)を務めてきた種田陽平を起用しているのも大きな特徴だが「実写の美術監督がアニメに関わるとどうなるのか?面白いと思った。種田さんの力で立体感のある美術ができた」と語る。北海道を舞台にした点も「北海道の実際の風景に感動して、絵にしてみると絵が風景に負けてつまらなくなっちゃう(苦笑)」とかなり難易度の高い挑戦だったよう。「そこが宮崎さんが(ジブリ作品で北海道を舞台に)やらなかったこと(=理由)なのかも。宮崎さんは『瀬戸内の方がいいんじゃないか?』と言ってましたが、薄曇りの空など、これまでのジブリにない空気が描けたのではと思う」と手応えを明かす。声優にはマーニーに有村架純、杏奈に高月彩良を起用した。特に今をときめく有村さんは、オーディションでトップバッターだったそうだが「マーニーを出来るひと、『ふふ』っと笑う演技ができる人は(他に)いなかった」と称賛する。トークでは米林監督自身のアニメーション作りや絵の原点についても語られた。生まれも育ちも石川県で、地元の金沢美術工芸大の出身だが、同大学は『おおかみこどもの雨と雪』やこの夏公開予定の最新作『バケモノの子』が注目を集める細田守監督も卒業生。在学期間は重なっていないが、細田監督の卒業制作を学生時代のバイト先の映像制作会社で目にする機会があり、その質の高さに驚いたそうで、意外な2人の接点が明らかに。また、これまでに影響を受けた作品としてフェデリコ・フェリーニの『道』や『2001年宇宙の旅』(S・キューブリック監督)、『ミツバチのささやき』(ビクトル・エリセ監督)を挙げ、アニメではジブリの『耳をすませば』を見て「感動して、こういうのを作る会社なら働きたい」とジブリ入社を決めたと明かす。また子どもの頃から「ドラえもん」や鳥山明(「ドラゴンボール」)の漫画が好きだったほか、少女漫画が好きで「りぼん」(集英社刊)を購読しており、少女漫画にも多大な影響を受けていると語った。ちなみに、自分の監督作品を公開後に見返す機会はあまりないそうで「家に帰ると子どもが『アリエッティ』を観てたりして…」と苦笑い。『マーニー』公開に合わせて昨年、画集「汚れなき悪戯」が発売されたが、本人は「僕は自分の絵がキライ!画集も恥ずかしくてしょうがない。もうちょっとうまく描けたらと思ってしまう。このタイトルを決めたのは僕じゃなくて鈴木さん」と苦笑いを浮かべていた。この日は、会場の観客の質問にも答えたが、ジブリキャラクターで自分と一番似ているのは誰?という質問で、長年、言われ続けてきた『千と千尋の神隠し』のカオナシのモデルが米林監督だというエピソードについて言及。「実際にはカオナシのシーンを僕が描いてたんです。それを宮崎さんがラッシュで観て『麻呂(=米林監督のニックネーム)じゃないか!(アニメに)入ってきた』と言ったのが、いつの間にか僕がモデルと言われるようになった」と真相を説明した。米林監督、そしてスタジオジブリが今後、どのような新作を生み出すのかが気になるが、米林監督は、今後の体制などについては未定としつつも「また作りたい。いま、考え始めたひとつのアイディアを持ってます。『マーニー』は“静”の作品ですが、僕はアニメーターなので(動きの激しい)『崖の上のポニョ』とかが好き。(構想中の企画は)『マーニー』とは真逆です」といまだ構想段階とはいえ、新企画が進行中であることを明かした。『思い出のマーニー』は3月18日(水)、ブルーレイ&DVD発売開始。なお、本作は今年1月にフランスで劇場公開されており、3月19日(木)より韓国で、5月からはアメリカで公開される。(text:cinemacafe.net)
2015年03月08日2014年の宮崎駿・引退後、“新生スタジオジブリ”として話題を呼んだ『思い出のマーニー』のブルーレイ&DVDが3月18日(水)よりリリースされる。先日、フィギュアスケーターの高橋大輔が本作のCMに出演すると発表されたが、それに先駆けて、本作の監督・米林宏昌と高橋さんのインタビュー動画が公開。さらに高橋さんのスペシャルな氷上演技動画が公式サイトにて先行公開されることとなった。イギリスの作家ジョーン・ロビンソン(1910―1988)による同名児童文学を原作に、都会で暮らす12歳の少女・杏奈を主人公にした本作。喘息の療養のため訪れた海辺の村の“湿っ地屋敷”に暮らす金髪の少女・マーニーと出会い、心惹かれあい、ある秘密を分かち合う2人の姿が描かれる。そんな、少女が“一歩踏み出す”物語を、昨年秋に現役を引退し新たな“一歩を踏み出した”フィギュアスケーター・高橋さんが、本作のシーン映像と主題歌「Fine On The Outside」(作詞・作曲・歌:プリシラ・アーン)に合わせて、振付師・宮本賢二によるオリジナル振付とともに氷上で表現するという、なんとも贅沢な本CM。本作について「スーッと心の中に入ってくるような、寄り添ってくれてるような、そんな映画でした。終わりに近づいてきたときは自然と涙が出てきてしまいました」と語る高橋さん。その想いがこもった演技映像は、約3分にも及ぶ豪華なものに。こちらはスペシャル動画として公式サイトにて3月12日(木)より公開されるとのこと。さらに、2月下旬に行われたCM収録には米林監督が駆け付け、高橋さんとの対談が実現。「自分の事をもう少し好きになってあげたいなって、そっと背中を押してくれた気がしました」と作品の感想を告白した高橋さんに、米林監督も嬉しそうに「多くの人に支えられながら一歩を踏み出した杏奈の物語を、いままであらゆる局面で一歩ずつ前に進んできた高橋さんに演じていただけてうれしいです」と、このコラボへの喜びをコメント。こちらの対談インタビュー動画は、公式サイトのみにて現在公開中。高橋さんの本CMへの意気込みや、米林監督の作品への強い思いが伝わるファン必見の動画となっている。米林監督が作品に込めた思いを直接聞き「いろんなことを感じていただけるような演技が出来たら」と決意を新たにした高橋さんが魅せる氷上の『思い出のマーニー』CMは、3月13日(金)10:00より公式サイトで公開予定。TVでの放送も待ち遠しい。<『思い出のマーニー』ブルーレイ&DVD/リリース情報>■発売日:3月18日(水)■価格:プルーレイ 6,800円+税DVD(2枚組み)4,700円+税■発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(C) 2014 GNDHDDTK(text:cinemacafe.net)■関連作品:思い出のマーニー 2014年7月19日より全国東宝系にて公開(C) 2014 GNDHDDTK
2015年03月04日第87回米アカデミー賞授賞式が日本時間23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、長編アニメーション映画賞はディズニーの『ベイマックス』が受賞し、受賞が期待されていたスタジオジブリ・高畑勲監督の『かぐや姫の物語』は、惜しくも受賞を逃した。『かぐや姫の物語』は、『火垂るの墓』(1988年)や『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)などで知られる高畑監督が、日本最古の物語文学『竹取物語』をベースに、製作期間8年、総製作費50億円を投じて作られたスタジオジブリのアニメーション映画。"姫の犯した罪と罰"とコピーに、筆と水彩で描いたようなタッチで濃密に描きこむことで生まれた独特の世界と空気感が見どころで、これまでのアニメにはなかった作画としても大きな話題となった。今年の長編アニメーション賞は、宮崎駿監督の『風立ちぬ』が受賞を逃した昨年に続き、2年連続でスタジオジブリ作品がノミネート。宮崎監督作以外の日本アニメのノミネートは初であり、『千と千尋の神隠し』以来となる12年ぶりの日本アニメの受賞、そしてディズニー作品への雪辱に大きな期待が寄せられていたが、結果は『アナと雪の女王』に続く2年連続でディズニー作品が受賞した。なお、短編アニメーション賞は、『ベイマックス』同時上映の短編映画『愛犬とごちそう』が受賞。同賞にノミネートされていた、堤大介氏と日系米国人のロバート・コンドウ氏が共同監督を務めた『ダム・キーパー』も受賞を逃している。(C)2013 畑事務所・GNDHDDTK
2015年02月23日2月23日(日本時間)、ハリウッドのドルビー・シアターにて世界最大の映画の祭典「第87回アカデミー賞」の授賞式が行われた。「長編アニメーション賞」は、日本からスタジオジブリの高畑勲・監督作『かぐや姫の物語』がノミネートされていたが、受賞はならず。昨年に続き、ディズニー作品(『ベイマックス』)に軍配があがった。2013年に公開され、その匠の技で「国宝級」とまで称された本作。日本最古の物語文学「竹取物語」に隠された、ひとりの少女・かぐや姫の“罪と罰”を高畑監督が独特のタッチで描いたもの。製作に8年を費やし、総製作費は50億円が投じられた。今年のアカデミー賞の中でも、日本からのノミネート作品とあって国内では特に注目を集めていた「長編アニメーション賞」。宮崎駿の監督作『風立ちぬ』が受賞を逃した昨年に続いてのジブリ作品のノミネートとあって、今年はその“雪辱戦”とも言われていた。そして、昨年『アナと雪の女王』で受賞したディズニーが今年も受賞する結果に。アカデミー会員には“ジブリ信奉者”が多いとも言われているが、昨年のアカデミー賞受賞以来、ノリにノッているディズニーの勢いを抑えることはできなかったようだ。先日、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、宮崎監督の引退以来「ジブリは今、開店休業っていうのかね、何を作っていいのか悩んじゃってる」と発言したことで先行きの不安定さをうかがわせたが、今後、再びジブリ作品が海外の賞レースを賑わせる日は来るのだろうか?<長編アニメーション賞/ノミネート&受賞結果>■『ベイマックス』※受賞■『かぐや姫の物語』■『ヒックとドラゴン2』■『THE BOXTROLLS』(原題)■『Song of the Sea 』(原題)(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイマックス 2014年12月20日より全国にて公開(C) 2014 Disney. All Rights Reserved.
2015年02月23日作家、イラストレーター、現代アーティストとして活躍する D[di:](ディー)が、デミ コスメティックスから登場する新感覚のヘアスタイリングブランド「Uevo Jouecara(ウェーボ ジュカーラ)」とコラボレーションして、新製品のパッケージをデザインした。「Uevo Jouecara(ウェーボ ジュカーラ)」はお菓子のカスタードクリームのようなとろけるような新テクスチャー「ヘアカスタ」で、髪になじませやすく、つけムラやベタつきを防いで、思いのままのスタイリングを叶えてくれる。商品は、2月2日(月)より発売開始となった。今回 D[di:] は、パッケージデザインとともに、キャラクターやストーリー構成を手掛けた。これまでもストーリー性を秘めた動物キャラクターを得意としてきた D[di:] だが、今回は不思議な国のアリスをインスピレーションソースにして、“猫のトランプ兵”たちをメインキャラクターに、新たなストーリーを誕生させた。各製品のパッケージに描かれたキャラクターのトランプの柄と数字は、製品のスタイリングのイメージとセット力を表現している。また製品の特徴やストーリーをイラストや物語で伝える絵本のようなパンフレットも製作した。D[di:] は、2000年に多摩美術大学在学中に「ファンタスティックサイレント」でデビュー。その際、偶然の縁で幼い頃から憧れていた宮崎駿監督に、このデビュー作の帯を書いてもらうという異例の展開になったという話がある。その後、二作目「キぐるみ」にて「ノベルコミック」という文学スタイルを生み出し読者に衝撃を与え、その後もシニカルかつスイートな世界観で、小説、漫画、イラスト、ファッション、デザインなど多岐にわたる分野で活躍中。ペンネームのD[di:] は、匿名性の高いアルファベットにすることで、アーティスト本人のパーソナルな要素が作品を見る人に与える先入観をできるだけ排除したいという意図からだという。実際のD[di:] は、とてもキュートで独特な存在感を持つ女性だ。今後ユニクロのTシャツとのコラボが予定されているなど、独特の世界観を表現するD[di:] にさらなる注目が集まりそうだ。(text:Miwa Ogata)
2015年02月20日アーティスト・D[di:]手掛けるライフスタイルブランド「ザ テキスタイル アンド ジーン バイ ディー(THE TEXTILE AND GENE BY D[di:])」から、ガジェット向けグッズを手掛ける「ギズモビーズ(Gizmobies)」とコラボレーションしたiPhoneケースが発売された。D[di:]は2000年、宮崎駿監督のお墨付きを受けて多摩美術大学在学中に発表した『ファンタスティック・サイレント』でデビュー。2作目の『キぐるみ』では、“ノベルコミック”という文学スタイルを生み出し、読者に衝撃を与えた。現在は繊密なタッチのタブローを制作する傍ら、小説、漫画、イラスト、ファッション、デザインなどの幅広い分野で活躍している。今回のコラボレーションでは、GizmobiesのiPhoneカバーに、これまでD[di:]が描いてきた作品に登場した動物たちをプリント。繊密で独特なタッチによって、“エリザベスカラーを巻いた猫”などのユーモラスなキャラが、シニカルかつキュートに描かれている。ラインアップは、手帳カバー(iPhone6/4,000円)とシールタイプ(iPhone6/4,000円、iPhone5/5S/3,800円)の2種類。手帳タイプは、「エリザベスカラーを巻いた猫」「フクロウ」の2柄を用意。一方、シールタイプは手帳タイプと同じ2種類に加え、「アルパカ」「ピンク・キャット」「フォックス」を追加した5アイテムをラインアップした。手帳タイプはカードポケットを内蔵し、パスケースとしても使えるアイテムとなっている。
2015年02月20日映画業界最大の祭典であるアカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)に迫った。第87回を迎える今年は、各賞とも「本命」「対抗」「ダークホース」が拮抗しており、例年以上に予想が難しい混戦模様となっている。「長編アニメ映画賞」もその例外ではない。今回は現在、日本でも大ヒット中の『ベイマックス』をはじめ、『ヒックとドラゴン2』(仮題)、『The Boxtrolls』(原題)、『Song of the sea』(原題)、そして日本から高畑勲監督の『かぐや姫の物語』がノミネーションに名を連ねた。スタジオジブリの作品が候補に挙がるのは、宮崎駿監督の『風立ちぬ』に続き2年連続。通算ではオスカーを獲得した『千と千尋の神隠し』を含めて、4度目となる。現時点では、前哨戦にあたるゴールデングローブ賞の「アニメ映画賞」、そして“アニメ界のアカデミー賞”と呼ばれるアニー賞でも「作品賞」の栄冠を勝ち取った『ヒックとドラゴン2』が一歩リードしている。製作するドリームワークス・アニメーションは『シュレック』『マダガスカル』などで知られるが、近年は不調続きで最近、大規模なリストラを発表したばかり。ぜひとも受賞し、重い雰囲気に風穴を開けたいだろう。昨秋、『ヒックとドラゴン2』を鑑賞する機会を得たが、前作同様に主人公とドラゴンの冒険と成長を描く「絆のドラマ」を軸に、意外性に富んだシナリオとおとぎ話に対する批評精神は健在(それらは、いまやディズニーの十八番となった)。これに比べると、『ベイマックス』はあらゆる面で洗練されており、優等生過ぎる印象もある。アナ雪旋風の反動もあり、受賞には若干パンチ不足かもしれない。そもそも「長編アニメ映画賞」の混戦は、『ファインティング・ニモ』『トイ・ストーリー3』など過去7回も同賞を受賞しているピクサーの新作が2014年は“不在”だったから。さらに当初、本命視されていた『LEGO(R)ムービー』の“脱落”が混戦に拍車をかけている。最後に日本人が想像する以上に、アカデミー会員にはジブリ信仰者が多く、『かぐや姫の物語』にも大いにチャンスがあることを付け加えたい。(text:Ryo Uchida)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
2015年02月13日宮崎駿・引退後の“新生スタジオジブリ”として、昨年公開され話題を呼んだ映画『思い出のマーニー』(監督:米林宏昌)。そのブルーレイ&DVDが3月18日(水)にリリースされるが、このほど昨年10月に現役を引退し、“新たな一歩”を踏み出したフィギュアスケーターの高橋大輔が本作のCMに出演することが決定した。イギリスの作家ジョーン・ロビンソン(1910―1988)による同名児童文学を原作に、海辺に暮らす親戚の家に預けられることになった少女・杏奈と、海辺に佇む“湿っ地屋敷”に暮らす金髪の少女・マーニーがひと夏を過ごし、ある秘密を分かち合う姿が描かれるーー。本作でメガホンを握った米林監督は、制作当時のインタビューでこんな話をしていた。「変わろうと願う人だけが、変われると、ぼくは思っているんです」。杏奈とマーニーが出会い、隠された真実に辿り着いたのは、心を閉ざしていた杏奈が、自らを変えたいと勇気を持ったからこそ。“一歩を踏み出す勇気”の物語でもあるブルーレイ&DVDの発売CMは、この監督の言葉をコンセプトに作られる。高橋さんは「オファーを頂いた時は、ジブリのCMに出られる!? とただただ驚きました。スケートとのコラボレーションということで、今からワクワクしています」とふり返る。CMでは、本作の主題歌「Fine On The Outside」(作詞・作曲・歌:プリシラ・アーン)に合わせて、オリジナル振付(振付師:宮本賢二)による演技を披露するとのことだ。“ジブリ×スケート”という異色のコラボについては、「『思い出のマーニー』の主題歌に乗せて一つの作品の制作に携われることは本当に光栄なことです。昔から大好きなジブリの世界観、そして主題歌の歌詞にも共感できる部分があったので、少しでも僕のスケーティングがその一部として表現できたらなと思っています」(高橋さん)と意気込みを語っている。『思い出のマーニー』CMは3月中旬から全国にてオンエア予定。<『思い出のマーニー』ブルーレイ&DVD/リリース情報>■発売日:3月18日(水)■発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(C) 2014 GNDHDDTK(text:cinemacafe.net)
2015年02月13日ディズニー最新作『ベイマックス』の主人公であるベイマックスが1月19日(月)、本作の大ヒット御礼と第87回アカデミー賞「長編アニメ賞」受賞を祈願するため、新宿・花園神社を参拝!ペコリと頭を下げる姿に、居合わせた参拝客から「かわいい」の声があがった。映画は架空の都市・サンフランソウキョウに暮らす14歳のヒロが、亡き兄が開発したケア・ロボット“ベイマックス”との交流を通して、心の再生をとげる感動ファンタジー。この日は日本語吹き替え版のボイスキャストである本城雄太郎(ヒロ役)、浅野真澄(ゴーゴー役)、山根舞(ハニー・レモン役)も出席。本城さんは“相棒”ベイマックスと初対面し「こんなに大きいんだ!」とテンションがあがっていた。先日、発表された第87回アカデミー賞ノミネーションで、ディズニーアニメとして昨年の『アナと雪の女王』に続き、「長編アニメーション賞」候補にあがった本作。1月18日(日)までに国内興収64億1,014万7,700円、動員504万424人を記録し、正月映画のヒット街道を突っ走っている。実はベイマックスの顔は、本作を製作するためリサーチ旅行にやってきたドン・ホール監督が、花園神社の“鈴”を見て、「これは顔に見える!」と強くインスパイアされたのだとか。イベントでは“お礼”として鈴が奉納されたほか、ホール監督から届いた「これまで映画の作り手として、宮崎駿さんの作品を含む日本のアニメーションに色々インスピレーションをもらってきました。そして『ベイマックス』をご覧いただくと、そのスピリットが反映されていることが分かると思います。その『ベイマックス』が日本のファンのみなさまに愛され、大ヒットしてくれて、我々にとってこれ以上嬉しいことはありません」という感謝のコメントも紹介された。また、アカデミー賞候補となった本作に向けて、日本語吹き替え版でヒロの叔母・キャスの声を務めた菅野美穂、ヒロの亡き兄・タダシ役の小泉孝太郎から「ノミネートの知らせを受けて、大変嬉しく思いました。ベイマックスの製作に関わった皆さまに、おめでとうございます!とお伝えしたいです。そして『ベイマックス』を観て下さった全てのお客様に感謝です」(菅野さん)、「アカデミー賞にノミネートされる作品にタダシの声優として参加できたことに、改めて大きな喜びを感じています。ベイマックスが人種や国境を越えて多くの人の心をやさしい気持ちにさせてくれると信じてます」(小泉さん)と祝福コメントも届いている。『ベイマックス』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイマックス 2014年12月20日より全国にて公開(C) 2014 Disney. All Rights Reserved.
2015年01月19日ディズニー最新作『ベイマックス』の国内動員が500万人を突破した。1月18日までの成績として、配給のウォルト・ディズニー・ジャパンが発表したもので、興収は64億円を突破。昨年末の全国封切りから粘り強いヒットを続けており、前回の『アナと雪の女王』に続くアカデミー賞長編アニメーション賞の受賞にも期待が寄せられる。その他の写真1月19日には東京・新宿の花園神社で、ヒット御礼&オスカー受賞を祈願するイベントが行われ、ベイマックスをはじめ、日本語吹替え版声優の本城雄太郎(ヒロ役)、浅野真澄(ゴーゴー役)、山根舞(ハニー・レモン役)が出席。実はベイマックスの顔は、リサーチのために来日したドン・ホール監督が花園神社で見つけた“鈴”からインスパイアされており、この日は御礼として神社に鈴が奉納された。今回の大ヒットに際して、ホール監督は共同監督のクリス・ウィリアムズと連名で「これまで映画の作り手として、宮崎駿さんの作品を含む日本のアニメーションに色々インスピレーションをもらってきました。そして『ベイマックス』をご覧いただくと、そのスピリットが反映されていることが分かると思います。その『ベイマックス』が日本のファンの皆様に愛され、大ヒットしてくれて、我々にとってこれ以上うれしいことはありません」と喜びのコメントを寄せている。映画は、唯一の肉親である兄を事故で亡くした14歳の少年・ヒロと、その兄が開発したケア・ロボット“ベイマックス”の交流を描いた冒険ファンタジー。日本語吹替え版で叔母のキャスを演じる菅野美穂、兄・タダシ役の小泉孝太郎からは、「ノミネートの知らせを受けて、大変うれしく思いました。ベイマックスの製作に関わった皆さまに、おめでとうございます!とお伝えしたいです」(菅野)、「アカデミー賞にノミネートされる作品にタダシの声優として参加できたことに、改めて大きな喜びを感じています。ベイマックスが人種や国境を越えて多くの人の心をやさしい気持ちにさせてくれると信じてます」(小泉)とアカデミー賞候補に挙がった本作に、祝福のコメントが届いた。『ベイマックス』公開中取材・文・写真:内田 涼
2015年01月19日2013年11月に日本で公開された、スタジオジブリの高畑勲監督によるアニメーション映画『かぐや姫の物語』が15日、第87回米アカデミー賞の「長編アニメーション部門」(Animated Feature Film)にノミネートされたことが明らかになった。『かぐや姫の物語』は、『火垂るの墓』(1988年)や『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)などで知られる高畑監督が、日本最古の物語文学『竹取物語』をベースに、製作期間8年、総製作費50億円を投じて作られたスタジオジブリ最新作。"姫の犯した罪と罰"とコピーに、筆と水彩で描いたようなタッチで濃密に描きこむことで生まれた独特の世界と空気感が見どころで、これまでのアニメにはなかった作画としても大きな話題となった。本作は、全国345館456スクリーンで公開されて206万人を動員、24億円の興行収入を記録している(2015年1月15日現在)。北米では、『THE TALE OF THE PRINCESS KAGUYA』というタイトルで2014年10月に公開され、ロサンゼルス映画批評家協会賞(アニメーション映画部門)、ボストン映画批評家協会賞(アニメーション映画部門)、トロント映画批評家協会賞(アニメーション映画部門)を受賞している。今回のアカデミー賞ノミネートを受けて高畑監督は「光栄に思います」と喜び、「ノミネートしてくださったアカデミー会員の方々、この作品を高く評価してくださった方々、そして北米での公開に協力してくださった方々に心から感謝します」と、作品に関わったすべてのスタッフに感謝の意を表明。昨年の米アカデミー賞「長編アニメーション部門」は、『アナと雪の女王』が輝き、日本中の期待を背負っていた宮崎駿監督の『風立ちぬ』の受賞はならなかったが、スタジオジブリのノミネートは2年連続で、宮崎監督作以外の日本アニメのノミネートは初。今年は『ベイマックス』が対抗馬となるが、宮崎監督の雪辱を高畑監督が果たすのか期待が高まる。「長編アニメーション部門」のノミネート作品は、『ベイマックス』、『かぐや姫の物語』、『ヒックとドラゴン2』、『THE BOXTROLLS』(原題)、『Song of the Sea 』(原題)の5作品となる。(C)2013 畑事務所・GNDHDDTK
2015年01月16日2013年に公開され話題を呼んだ、スタジオジブリの高畑勲・監督作『かぐや姫の物語』。公開当時、その匠の技で「国宝級」とまで称された本作が、1月15日(日本時間)、第87回米アカデミー賞のノミネート作品発表が米ロサンゼルスで行われ、「長編アニメーション賞」でのノミネートが決定した。本作は、日本最古の物語文学「竹取物語」に隠された、ひとりの少女・かぐや姫の“罪と罰”を高畑監督が独特なタッチで描いたもの。製作に8年を費やし、総製作費は50億円が投じられている。昨年、『アナと雪の女王』に軍配が上がった「長編アニメーション賞」。昨年度のノミネート段階では宮崎駿・監督作『風立ちぬ』も入っており、日本中の大きな期待を背負っていただけに「残念…」の声があとを立たなかったが、今回でスタジオジブリとしては2年連続のノミネーション。しかし、日本でも大ヒット中のディズニー作品『ベイマックス』もノミネートされており、そういった意味でも今回の受賞結果には大きな注目が集まるだろう。もし仮に、2月にロサンゼルスで行われる授賞式で『かぐや姫の物語(英題:The Tale of Princess Kaguya)』の名が呼ばれることになれば、宮崎監督の雪辱を、高畑監督が果たすという面白い形になる。また同部門には、今年の第72回ゴールデン・グローブ賞「アニメ作品賞」を受賞した『ヒックとドラゴン2』もノミネートされた。第87回アカデミー賞の受賞結果は2月23日(日本時間)、授賞式にて発表。<第87回米アカデミー賞「長編アニメーション賞」ノミネート作品一覧>■『ベイマックス』■『かぐや姫の物語』■『ヒックとドラゴン2』■『THE BOXTROLLS』(原題)■『Song of the Sea 』(原題)(text:cinemacafe.net)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
2015年01月15日日本・韓国・ヨーロッパを舞台にボーダレスな活躍を続けている女優・玄里が主演を務め、昨年8月に公開された映画『水の声を聞く』。このほど今年2月に開催される、第65回ベルリン国際映画祭に正式出品されることが決定した。玄里さんを始め、村上淳や趣里など個性派俳優を迎え、大根仁の監督作『恋の渦』でプロデューサーを務めた山本政志が、同作で得た収益を全て注ぎ込み製作したという本作。物語は、宗教団体「真教・神の水」の教祖になってしまった偽物の巫女・ミンジョンを通して、すがるもののない不安定な現代社会に生きる人々の姿を描いたドラマが展開する。ベルリン映画祭といえば、2002年に金熊賞を受賞した宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』を始め、2010年には『キャタピラー』で寺島しのぶが「主演女優賞」を受賞、そして昨年には山田洋次監督の『小さいおうち』で黒木華が「主演女優賞」を受賞、本年度は橋本愛の主演作『リトル・フォレスト』が「キュリナリー・シネマ」部門に出品されるなど日本人にとって縁深い映画祭。今回、本作は新人の発掘、実験映画やより前衛的な作品を選出することを目的に設立された「フォーラム」部門に正式招待されることとなったが、気鋭の女優・玄里さん、監督の山本政志は『闇のカーニバル』『ロビンソンの庭』『ジャンクフード』に続く自身4度目の選出とあってどのような視点から評価されるのか注目だ。本作は2014年 第88回キネマ旬報ベスト・テン「日本映画ベスト・テン」にて9位に選ばれ、今年3月に開催される香港国際映画祭への正式招待も決定している。『水の声を聞く』は1月24日(土)から横浜・シネマ ジャック&ベティ、2月14日(土)より大阪シネ・ヌーヴォなど全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月14日ディズニー・アニメーションの最新作『ベイマックス』が明日12月20日(土)に公開され、少々静かな幕開けだった今年の正月映画シーズンもようやく本格的な盛り上がりを見せるはず。愛らしい癒し系の“フワぷに”キャラが『アナ雪』同様、日本を席巻するか注目だ。同作は架空の都市・サンフランソウキョウに暮らす14歳のヒロが、亡き兄が開発したケア・ロボット“ベイマックス”との交流を通して、心の再生をとげる感動ファンタジーだ。舞台となる都市や主人公の名前から分かるように、日本文化へのオマージュが捧げられた。コンビ監督のひとりであるクリス・ウィリアムズは、ベイマックスのデザインや主人公との関係性について、宮崎駿監督の『となりのトトロ』に影響を受けたと公言している。まるで包み込まれるようなキャラクターの魅力に加えて、兄の死に隠された巨大な陰謀と立ち向かうというヒーローアクションとしての力強さも兼ね備える。意外性に富んだシナリオも出色で、主人公がベイマックスを通して、亡兄との絆を再確認するクライマックスまで目が離せない。初夏からの徹底的な長期PRも奏功し、関係者によると劇場前売り券の売り上げは『アナ雪』を超える勢い。まさに“正月映画の大本命”にふさわしい一作だ。そんな『ベイマックス』と同日公開されるのが、子どもたちに大人気のゲームを初めてアニメ映画化した『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』。妖怪ウォッチと言えば、すでにゲームの枠を超えたメディア展開で社会現象を巻き起こしているが、驚くべきは劇場前売り券の売り上げ枚数。なんと100万枚を超えており(12月14日時点)、これは東宝の配給映画史上で最多!早くも来年公開の映画第2弾も決定し、その勢いは天井知らず。「日経トレンディ」(日経BP社)が発表した「2014年ヒット商品ベスト30」では、1位に映画『アナと雪の女王』、2位に「妖怪ウォッチ」が輝いた。この冬劇場で繰り広げられるベイマックスと人気キャラ・ジバニャンの“必然的”な直接対決。軍配はどちらにあがるのか?(text:Ryo Uchida)■関連作品:ベイマックス 2014年12月20日より全国にて公開(C) 2014 Disney. All Rights Reserved.映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン! 2014年12月20日より全国東宝系にて公開(C) LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト2014
2014年12月19日「僕らはみんな日本に恋している」。ディズニーアニメ最新作『ベイマックス』(12月20日公開)でプロデューサーを務めたロイ・コンリがこう語るように、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの多くのスタッフが、日本のポップカルチャーの影響を受けているという。彼らの日本への思いが詰まった『ベイマックス』はまさに「日本への恩返し」なのだ。物語の舞台は、日本とサンフランシスコを融合して作られた架空都市"サンフランソウキョウ"。また、ベイマックスのデザインは鈴をモチーフにしているなど、日本の要素が随所に盛り込まれている。そんな本作に込めた思いをロイ・コンリプロデューサーにインタビュー。ベイマックスというキャラクターの誕生秘話や、『アナと雪の女王』の歴史的ヒットもあり"第3の黄金期"と言われているディズニーアニメの強さの秘密に迫る。――笑いあり、興奮あり、そして感動あり。『アナと雪の女王』に続き、多くの人の心をつかみそうですね。ありがとうございます! 手前味噌ですが、僕も『ベイマックス』が大好きなんです。去年の4月頃、これはいい作品になるなってふと感じたんです。その後、ストーリーをさらに開発し続けて、本当にいい映画になると確信し、実際にそうなったのでうれしいですね。――ディズニー初の人工知能ロボットが主人公の物語ですが、どのようにベイマックスは誕生したんですか?リサーチの結果なんです。見たことのない造形にしたいと思い、ハーバード大学、マサチュセッシュ工科大学などのいろんな研究室を訪れました。アメリカでは、カーネギーメロン大学がロボット工学において一番トップの研究室をもっているんですが、そこでソフトロボット工学が研究されているんです。機械的なものの上に膨らませたビニールをかぶせた、人と触れてもけがをさせない医療ケア・ロボットを作っていて、それを見た時に、ケア・ロボットにしようということと、柔らかいビニールというベイマックスのデザインが生まれました。――本作の舞台"サンフランソウキョウ"も日本を取り入れていますが、この街のイメージはどのようにして生まれたのでしょうか。『ベイマックス』のもととなったマーベル・コミックでは、東京が舞台でしたが、どのようにして、マーベルの世界から物語を抽出して再構築するかを考えた時、東京の要素をキープしつつサンフランシスコと合わせたら、観客が行きたくなるような魅力的な世界が作れるのではないかと感じたんです。原作は"日本のポップカルチャーへのラブレター"だったので、それをさらに広げて、"環太平洋地域へのラブレター"として展開しました。現在の世界を反映するような、マルチな文化的な世界を作りたかったです。――日本語の看板や電線など、細部まで日本へのこだわりが見られましたが、特に桜の木に日本を感じました!東京を訪れた時の体験の1つが桜ですから! 日本に来ると、普通に街を歩いていても桜が見られるので、この作品では、カフェの近くであったり、街の中にもたくさん登場させているんです。――ロイ・コンリさんは「日本に恋している」とまで言ってくれていますが、日本のどんなところを愛してくださっているのでしょうか。日本への愛は僕はとても強く、実は幼稚園で最初にできた親友が日本人だったんです。ご両親が日本の方で、日本文化と初めて触れ合うきっかけになりました。また、スタジオのあるカリフォルニアは日本人がとても多いんです。そして個人的には、日本の美学、美術、特に建築が大好きです。世界でも有数の素晴らしさだと思います。あとは、アニメーション。日本はアニメーションの世界でもトップの国ですし、宮崎駿監督もスタジオのみんなが大好きです。――ジブリ作品で好きな作品はありますか?『火垂るの墓』は、アニメーションという形でこんなに感情豊かなストーリーテリングができるんだってことを感じさせてくれた作品の1つです。ほかにもいろいろ日本のアニメーションから刺激を受けていますし、すごく日本に思い入れがあります。――『シュガーラッシュ』『アナと雪の女王』と大ヒットが続き、ディズニーの長編アニメの"第3の黄金期"と言われていますが、そのことについてはどう感じていますか?ディズニーに在籍して21年になるのですが、最初に関わった作品が『ノートルダムの鐘』でした。その時、『ライオンキング』などを手掛けたドン・ハーンの仕事を、若手プロデューサーとして見て学ぶことができました。そして2006年にジョン・ラセターがチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして参加してから8年間、本当に多くのことを学んで楽しんでいます。彼はボスというより、映画について話せる相手ですし、彼自身が素晴らしいフィルムメーカーですので、大きなインスピレーションを受けます。彼と仕事ができていることによって、僕もプロデューサーとしてより磨かれていっていると思います。――『アナと雪の女王』の歴史的ヒットは、ディズニーにどのような影響を与えたのでしょうか。ジョン・ラセターが参加してから、スタジオの文化がどんどん進化している感じなんです。その中で、『アナと雪の女王』という大ヒットが生まれ、それはスタジオ全員にとっても喜ばしいことでした。また、スタジオとして、われわれがつづっているストーリーは間違っていないんだという自信をもちました。例えば、エモーションとコメディとアクションのバランスが非常に複雑でありながら、ストーリー自体はとてもクリアだと思うんです。それはおそらく、われわれのスタジオとしての成熟度を表しているのではないかと思います。――今後さらに盛り上げていくためには、何が大切だと思いまか?大切なのは「謙虚な気持ちを持ち続けること」。常に学び、問い続け、よりよいストーリーをお届けすること。もう1つ重要なのは「決して同じことはしないこと」だと思います。実は、繰り返していないことは僕が誇らしく思っている部分なんです。『塔の上のラプンツェル』は、いわゆるおとぎ話というものを再構築した作品でしたし、『ベイマックス』にも新しさがあります。そうやってモノ作りを続けていれば、僕も永遠に若くいられるだろうし!(笑)(C)2014 Disney. All Rights Reserved.
2014年12月19日2013年に公開され話題を呼んだ、スタジオジブリの高畑勲監督の最新作『かぐや姫の物語』。公開当、その匠の技に「国宝級」とまで言われ、来年2月に行われるアカデミー賞にも期待がかかる本作だが、本日(12月17日)より、DVD&ブルーレイの発売を記念して国立新美術館にて“特別展示『かぐや姫の物語』の物語”が7日間限定で開催中だ。本作は、日本最古の物語文学「竹取物語」に隠された、ひとりの少女・かぐや姫の“罪と罰”を独特なタッチで描く長編アニメーション。昨年の宮崎駿の『風立ちぬ』のノミネートで日本中が大いに沸いた米アカデミー賞だが、本作もすでに来年行われる同賞の「長編アニメーション部門」へのノミネート資格を持つ20作品のうちの1本として発表されている。今回の特別展示は、以前より「アニメーション」という芸術表現に注目していたという国立新美術館が、“アニメーション表現の限界”に挑戦したとも言える本作の作品性に共感して実現に至ったよう。この特別展示では、スタジオジブリのスタッフによって描かれた原画や、自然を描いた背景美術などの実物展示を始め、DVDのパッケージデザインの元にもなった桜の木の下で姫が舞うシーンを高さ2,4メートル、幅3,5メートルのもの大きさに拡大して展示。また、高さ1メートル、幅1,8メートルのビッグバナー8枚を吊り下げ、かぐや姫の誕生シーンをダイナミックに展示するなど、様々な角度から『かぐや姫の物語』の映像が作られた秘密に迫るものとなっている。『かぐや姫の物語』ブルーレイ&DVDは発売中。<特別展示『かぐや姫の物語』の物語/開催詳細>■会期:12月17日(水)~23日(火・祝)まで。■開催時間:10時~18時 ※金曜日は20時まで/入館は閉館の30分前まで。■実施場所:国立新美術館1階ロビー(東京都港区六本木7-22-2)■備考:入場無料(text:cinemacafe.net)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
2014年12月17日アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作小説『星の王子さま』初のアニメーション映画化作品『リトルプリンス 星の王子さまと私』(2015年冬公開)。メガホンをとったマーク・オズボーン監督は「あれほどまでに詩的な名作を、損なうことなく映画化するなんて不可能だと思った」と一度断るが、「原作の世界観を忠実に描き、そこを核に、原作に触れた経験を描くのであればできるのでは」とひらめいた。そして生まれたのが、9歳の女の子と年老いた飛行士を主人公に、『星の王子さま』の"その後"を、『星の王子さま』のエピソードと並行して描く物語。この飛行士は、昔、星の王子さまと出会ったあの飛行士で、女の子は飛行士から星の王子さまとの思い出を聞くことで、『星の王子さま』の世界へと入り込んでいく。本作では、"現実世界"を最先端のCGアニメーション、"星の王子さまの世界"を温かみのあるストップモーションアニメーションで描くという2つの技法を使用。また、マーク・オズボーン監督は「宮崎駿監督の大ファンで大きな影響を受けている」と言い、「特に『となりのトトロ』。ファンタジーと現実が混ざっている世界を、この作品でも指針にしたかった」と明かす。ハリウッド最高峰のスタッフが集結した同プロジェクトでは、『塔の上のラプンツェル』でラプンツェルの髪を描き切った日本人クリエイター四角英孝氏も、キャラクター監修として参加。先日、マーク・オズボーン監督と四角英孝氏が来日し、本作のプレゼンテーションを行われ、その直後に、2人に本作への思いを語ってもらった。――お2人が原作に触れた時のエピソードを教えてください。マーク・オズボーン監督:ニューヨークの大学で今の妻と一緒で、3年間一緒に暮らしていたことがあったんですが、僕がアニメの勉強のためにロサンゼルスに移り、別れたんです。そして再会した時にお互い好きだということがわかり、その時に彼女がこの本をくれたんです。"別れ""再会"というのが、自分たちと重なる部分があり、興味を持ちました。そして、その彼女と結婚し、今2人の子供がいます。四角英孝:僕の場合は、何歳の時か覚えていないんですが、たぶん母親から本をもらいました。最初は意味がわからなかったですね。覚えているのは、王子さまが小さい星に1人でポツンとたたずんでいる寂しいイメージをずっと持っていました。今回、この話をもらった時にあらためて読んだら、また違う印象で、年齢ごとに読み続けていくと違う方面、いろんな角度から教えてもらえる作品だと思いました。――プレゼンテーション時に、主人公の女の子についてお2人とも「かわいい」「納得できるビジュアルになった」とおっしゃっていましたが、そう思えたポイントはどこにありますか?監督:いっぱい絵を描いてキャラクターを作り込み、アニメーターがそれを作っていくんです。動きとか生命観を与えるとか、いろいろな難関を経て、最後に声優の声を付ける。声を付けたことで、また新しいものが生まれて、まったく別のものになるんです。そして、声を付けてこれでいいと感じる瞬間があるわけです。すべてを取り込んでから、あっこれだってなるんです。四角:今回のアニメーションチームは、女性のアニメーターの比率が多かったので、男性のアニメーターが付けられないような繊細さがあったような気がしますね。監督:そうですね。『カンフー・パンダ』の時は、35人のアニメーターのうち女性は2人でしたが、今回は3分の1は女性です。――ストップモーションを使った作品で影響を受けたものはありますか?四角:僕は『ウォレスとグルミット』。その時にもうCGをやっていたんですが、ストップモーションとどうやったら共存できるのかというのは、すごくテーマにしていて、今回『リトルプリンス』でストップモーションとCGを一緒にやるというのは、いいチャンスだと思いました。監督:『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の時に、新天地が開けた感じでした。今回ストップモーションでトップを務めている人は、『ナイトメアー~』でやっていた人なんです。でも最初はみんな、ストップモーションとCGの融合なんてできるわけないだろうって感じで、疑問に思っていたんです。でも、試みが成功したわけです。――監督がこの作品の中で一番美しいと感じているシーンはどこですか?監督:飛行士の家、庭はとても美しいです。いろんなものがあって。隣の無機質な女の子の家とはまったく違う世界で、女の子にとって、あの家に行くことがどんなに衝撃だったか。――お2人とも宮崎駿作品に影響を受けているとのことですが、宮崎アニメとの出会いを教えてください。四角:僕は『風の谷のナウシカ』が最初です。感動したというか、頭をガーンと殴られた感じでした。そこからアニメ作品を見るようになったんです。もともと、『ルパン三世 カリオストロの城』が大好きなんですけど、最初は宮崎さんが監督したって知らなかったんです。あと、『未来少年コナン』も大ファンなんですが、それも実は宮崎さんがやられてたという。知らず知らずのうちに宮崎さんの影響を受けていましたね。監督:『となりのトトロ』が最初でした。私たちアメリカのものとはまったく違って、衝撃を受けました。なんてすばらしいものかと。それで、彼の作品をいろいろ見ようと思ったんです。今はわれわれの子供も夢中になっています。本作でも、『となりのトトロ』のファンタジーと現実が混ざっている世界は、指針にしていました。だから、日本で『リトルプリンス』を見てもらえるのを楽しみにしているんです。――『リトルプリンス』の登場人物の中で、ご自身はどなたに近いと思いますか?監督:僕はママ。スケジュールを立てて何時に何をするっていう感じは、まさに監督と同じ。そして、あのお母さんは教育ママだけど、あの子を愛している。私もそういう厳しい監督かもしれないけど、仕事とチームを愛している。だからすべて愛が原動力だと思っていただけたら。四角:僕はフォックス(キツネ)になりたいと思うんですけど、たぶんランプライターです。職人気質で、同じ作業をずっと続けて、それに誇りを持つ。僕の仕事もまさにそうなんです。コンピューターの前で8時間、そしてこのプロジェクトの2年半の間、毎日同じことを繰り返していて、その仕事の中で何らかの誇りや喜びを見つけられる。――キツネへの憧れというのは?四角:キツネは、人との絆を大切にするじゃないですか。僕もキツネのように絆を大切にしたいと思うんですけど、それはなかなかうまくいかないですね(笑)。――今回、日本人の方が関わっているということは、日本人としてとても誇りに感じますが、監督は四角さんと一緒に仕事をして、どうでしたか?監督:彼を得られたことはとてもラッキーでした。このプロジェクトは、とても複雑なことを解決しないといけなかった企画ですが、一番重要なことは、質のいい作品を作る、そして、人々が本当にこういう話があると信じられるような世界を作るのが目的なんです。その中で、彼は今まで学んだことを全部放り出してくれ、質の向上のために尽くしてくれ、感謝しています。いわゆるハリウッドとは違うものにしたというのは、彼の貢献が大きいと思います。――ハリウッド的ではないというのはどういうことでしょうか?監督:本と同じような終わり方なんです。本は、愛する人を失う、人との別れにどういう風に人間が対応するかということがテーマになっていて、それは映画でもちゃんと受け継いでいて、映画の結末なんです。映画は、少女が本を読むという話で、少女がいかに本からいろんなものを学んだかということがわかる映画になっています。だから、本の精神が一番最後に残る要素としてあるんです。――最後に、楽しみにしている日本の人にメッセージをお願いします!監督:みなさんにとって宝物のようなこの本を、われわれは本当に忠実に心を込めて映画化しました。そのことを信用してほしいです。そして、絶対に楽しんでいただけると思います。四角:200人ほどのスタッフが全員パッションを持って全力を注ぎ込んで作っています。いいものがお届けできると思います。(C)2014 LPPTV - Little Princess - ON Entertainment - Orange Studio - M6 Films
2014年12月16日2月のアカデミー賞発表に向けて各映画賞レースが始まったが、7日(現地時間)にロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)賞が発表になり、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が長編アニメーション賞に輝いた。作品賞はリチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』。1人の少年の成長を12年間かけて撮影した作品で、監督賞、主演女優賞(パトリシア・アークエット)、編集賞も合わせて受賞した。主演男優賞は、全編車の中でたった1人というシチュエーションを演じきった『Locke』(原題)のトム・ハーディという意外な結果。次点は、本命視されていた『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のマイケル・キートン。主演女優賞の次点は『Still Alice』(原題)のジュリアン・ムーア。助演男優賞は『ウィプラッシュ』(原題)のJ・K・シモンズ(次点は『バードマンあるいは(無知のもたらす予期せぬ奇跡)』のエドワード・ノートン)、助演女優賞はポーランド映画『イーダ』のアガタ・クレシャ(次点は『Nightcrawler(原題)』のレネ・ルッソ)。『イーダ』は外国語映画賞も受賞した。作品賞、監督賞で次点だった『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソンは脚本賞を受賞した。同作は美術賞も受賞。脚本賞の次点は『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr.、アルマンド・ボー。同作はエマニュエル・ルベツキが撮影賞を受賞した。『かぐや姫の物語』が受賞した長編アニメーション賞の次点は『LEGO(R)ムービー』。ロサンゼルス批評家協会賞はアカデミー賞の前哨戦の1つとして知られ、2002年に長編アニメーション賞を受賞した宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』はその後アカデミー賞長編アニメーション賞も受賞。『かぐや姫の物語』も今回の受賞で、今後の映画賞レースでの健闘が期待される。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTKグランド・ブダペスト・ホテル 2014年6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開(C) 2013 Twentieth Century Fox
2014年12月09日2014年の音楽シーンをふり返るタワーレコードの年間チャート「2014 ベストセラーズ」で、実写映画『寄生獣』の主題歌を手がけ、また初のドキュメンタリー映画も限定上映されるなど、活躍著しい「BUMP OF CHICKEN」が、3月に発売された「RAY」で年間邦楽アルバムチャート第1位を獲得。また、洋楽アルバムは『怪盗グル―のミニオン危機一発』の挿入歌として世界的に大ヒットした「ハッピー」を含むファレル・ウィリアムスの「GIRL」、そして映画サントラ部門と映像の洋画部門では、「ありのままで」の流行語を生み出し記録的ヒットとなった『アナと雪の女王』、同邦画部門では宮崎駿監督の“引退作”となったスタジオ・ジブリの『風立ちぬ』が第1位を獲得した。幅広い世代から支持を集めるロックバンド「BUMP OF CHICKEN」だが、今年は3年3か月ぶりとなるオリジナル・アルバム「RAY」を発売。ライブツアー“WILLPOLIS 2014”を成功させ、現在公開中の話題作『寄生獣』の主題歌「パレード」を書き下ろし、旧知の仲である同作の山崎貴監督が手がけた“WILLPOLIS”ツアーオープニングの3DCGアニメーション映像とツアーの裏側に追ったドキュメンタリーの2部構成からなる『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』が12月5日(金)より2週間限定上映されるなど、幅広い活動を行ってきた。今回のタワーレコードの年間チャート邦楽アルバム1位に際し、「『RAY』1位、嬉しいです!やった!タワーレコードは我々にとって大変身近なお店で、昔からお世話になってきました。『RAY』発売時にも、愛情溢れる店頭展開を全国色々なお店でしていただき、メンバー一同深く感動しました。いつも本当にありがとうございます。これからも僕達なりの最高の音楽を届けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」と、喜びのコメントを寄せている。2014 ベストセラーズ<邦楽総合アルバム>1位BUMP OF CHICKEN 「RAY」2位嵐 「THE DIGITALIAN」3位関ジャニ∞ 「関ジャニズム」4位安室奈美恵 「Ballada」5位東方神起 「TREE」6位MAN WITH A MISSION 「Tales of Purefly」7位BABYMETAL 「BABYMETAL」8位AKB48 「次の足跡」9位Kis-My-Ft2 「Kis-My-Journey」10位福山雅治 「HUMAN」<邦楽 各ジャンル>【邦楽シングル】 1位AKB48「ラブラドール・レトリバー」【J-INDIES】 1位銀杏BOYZ「光のなかに立っていてね」【アニソン・シンガー/声優】 1位水樹奈々「SUPERNAL LIBERTY」【アニメ主題歌】 1位キング・クリームソーダ「ゲラゲラポーのうた」【ドラマCD】 1位 「DIABOLIC LOVERS ドS吸血CD VERSUS II シリーズ」<洋楽 総合アルバム TOP20>1位Pharrell Williams 「G I R L」2位One Direction 「Midnight Memories」3位Ariana Grande 「My Everything」4位Coldplay 「Ghost Stories」5位Taylor Swift 「1989」6位Linkin Park 「The Hunting Party」7位Ariana Grande 「Yours Truly」8位Michael Jackson 「XSCAPE」9位Maroon 5 「V」10位 Avicii 「TRUE」【JAZZ TOP20】 1位上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト「ALIVE」【CLASSICAL(輸入盤)】1位アルゲリッチ(ピアノ)、アバド(指揮)、モーツァルト管弦楽団「モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番、同第25番」【K-POP アルバム】 1位EXO「Overdose : 2nd Mini Album」【サウンドトラック】 1位 『アナと雪の女王』<映像>【MUSIC DVD TOP10】 1位嵐「ARASHI アラフェス’13 NATIONAL STADIUM 2013」【邦画】 1位 『風立ちぬ』【洋画】 1位 『アナと雪の女王』【お笑い】 1位 「モヤモヤさまぁ~ず2 DVD-BOX(VOL.20、VOL.21)」【KIDS/FAMILY】 1位 『怪盗グル―のミニオン危機一発』(text:cinemacafe.net)
2014年12月02日「GQ MEN OF THE YEAR 2014」の授賞式が11月20日(木)に開催され、今年の受賞者として小栗旬、唐沢寿明、劇団ひとり、坂上忍、鈴木敏夫、園子温、「ウルフルズ」、布袋寅泰が出席。それぞれに喜びを口にした。雑誌「GQ JAPAN」が今年、最も輝きを見せた男性に贈る賞として、2006年に創設され、今年で9回目を迎えるこの賞。4年半ぶりの“復活”を遂げた「ウルフルズ」のトータス松本は、この1年を振り返り「早かったです。『ウルフルズ』に没頭していてあっという間でした」と述懐。活動休止前と再開後の違いを問われると「4人での会話が多くなったと思います」と楽しそうに語り、さらに来年については「ライヴをたくさんやりたい」と抱負を口にした。同じく音楽会から選出された布袋さんは、イギー・ポップ、「ザ・ローリング・ストーンズ」といった世界的なロッカーたちとの共演など、世界を股にかけての活動が評されての受賞となった。受賞の喜びを語ると共に今年1年を表す漢字として、挑戦の「挑」の字を掲げ「ソロになって25年になりますが、殻に閉じこもらず、満足せずに14歳で初めてギターを手にした時の思いで世界に挑み続けたい」とさらなるチャレンジを誓っていた。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』と昨年からの約1年間で過去にないハイペースで3本のジブリ作品が公開されたことに触れ「あっという間に過ぎた」とふり返る。「来年は何もやりたくない(笑)」と語るも、まだまだやらねばならないことがあるようで、この1年を表す感じとして「続」を選択。「宮崎駿の引退でヒマになることを願ったけど、忙しい(苦笑)。やめようと思っても、まだスタジオジブリは続くようです」と語った。坂上さんはTVで引っ張りだこの1年となったが「こんなに働く年はない。休みたいけどそんな身分じゃないので、来年も細々と働きます」とぼやきつつ来年に向けた抱負を口にしていた。(text:cinemacafe.net)
2014年11月21日7月10日(木)より東京・小金井市の江戸東京たてもの園で開催されている「ジブリの立体建造物展」。世界中のファンを魅了する数々のアニメの舞台として描かれた“建物”にスポットを当て人気を博している当展示が、会期を来年3月15日(日)まで延長、さらに新たな展示物が追加されることが明らかになった。1985年の創立以来、『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』『風立ちぬ』など数多くのアニメーション作品を発表してきたスタジオジブリ。先日、映画界に多大な貢献を果たした映画人を称えるアカデミー賞「名誉賞」を宮崎駿監督が受賞し、改めてスタジオジブリ作品に注目が集まっているが、当展示ではそれらの作品の中でも重要視されてきた“建物”にフィーチャーしている。開催以来、休日には多くの家族連れで賑わい、10月末には入園者数累計が20万人を突破した当展示。ジブリの出発点となった宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』から、米林宏昌監督による最新作『思い出のマーニー』まで、それぞれの作品の背景画や美術ボード、美術設定などの制作資料が一堂に展示され、登場してきた建造物のミニチュアの立体作品も数点展示されている。今回の会期延長を記念して展示物も増えるそうで、『となりのトトロ』『平成狸合戦ぽんぽこ』などの展示物が増えてパワーアップ!また、いままで展示されていなかった作品『となりの山田くん』などが新たに仲間入りし、一度訪れた人でも新たに楽しめるものとなっている。さらに、音声ガイドによってより展示を楽しめる仕掛けも新たに登場。これらは会期延長後の12月16日(火)から同時にスタートするそうなので、ぜひ併せて利用したい。また本日11月20日(木)からは、会場でしか手に入らなかった「ジブリの立体建造物展」オリジナル図録(価格:2,160円税込)がどんぐり共和国そらのうえ店にてWEBからも購入が可能に。自宅でも展示の魅力を堪能することができるようになった。どこかに実在しそうで、どこにもない―。そんなスタジオジブリ作品ならではの“建物”展示に、ぜひ一度足を運んでみてはいかが?「ジブリの立体建造物展」は3月15日(日)まで江戸東京たてもの園にて開催。開演時間:10~3月 9:30~16:30休館日:毎週月曜日(C)Studio Ghibli(text:cinemacafe.net)
2014年11月20日「ももいろクローバーZ」主演の映画『幕が上がる』の撮影中の9月下旬、報道陣向けの取材会が開かれ、本広克行監督とメンバーの百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、有安杏果、高城れにが報道陣の取材に応じた。戯曲家・平田オリザの同名小説を原作に高校の弱小演劇部が全国大会を目指して奮闘していく姿を描いた青春映画で、この日は静岡県内の文化センターで、演劇の地区大会の模様が撮影された。演劇部部長で作・演出を担当するさおり役の百田さんは「いま、日本で映画監督といえば宮崎駿監督か本広監督!監督界の大スターとお仕事させていただき光栄です!」と思い切り監督を持ち上げる。さおりは演出に専念するため、舞台に女優として上がることはないが、この日の撮影中も百田さんは客席から壇上のメンバーたちを真剣なまなざしで見つめていた。玉井さんは看板女優のユッコを演じるが、百田さんとは裏腹に監督について「初めて会ったのが(ももクロの)ライヴで、“モノノフ(※ももクロのファン)”としての姿しか見たことがないので、この人、本当に日本映画を引っ張る人なの?と思った(笑)」と疑念を表明する。演劇部のムードメーカーの“がるる”を演じる高城さんは、本作での女優挑戦に「私たちの未来がかかってる!全てをかけて戦いたい」と力強く宣言。強豪校からの転校生の中西を演じる有安さんも「私たちはアイドルですが、今回はアイドルのイメージではなく、女優として一人一人を見てほしいです」と本格女優への脱皮に自信あり!?最年少18歳の佐々木さんは、役柄でも他のメンバーの後輩である2年生の明美を演じるが「学園もので、みなさんはコスプレですが、私は現役!」と本物の若さをアピールし笑いを誘っていた。本広監督は本作を「完全なるアイドル映画」と位置付け、薬師丸ひろ子や原田知世らの名を挙げ「最近のアイドル映画は手を抜いてる。80年代の骨太な映画を狙いたい」と語る。原作者の平田さんの下でのワークショップを経て、撮影に入ったが、女優としての5人について「冷静に見て素材として優れているし一生懸命」と現場での姿勢を含めて称賛。役柄とそれぞれのキャラクターについても「たまたまではあるけど合ってる。奇跡の本です。何もかもがいい方向に進んでます」と手応え充分の様子だった。『幕が上がる』は2015年2月28日(土)より公開。なお2015年5月には「ももクロ」主演、本広監督の演出による舞台版「幕が上がる」の上演も行われる予定。(text:cinemacafe.net)
2014年11月18日映画界に多大な貢献を果たした映画人を称えるアカデミー賞名誉賞の受賞式が8日(現地時間)にロサンゼルスで開催され、宮崎駿監督が表彰された。日本人としては、1990年に受賞した黒澤明監督以来24年ぶりとなる。『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した際も、『ハウルの動く城』『風立ちぬ』が候補になったときも渡米しなかった宮崎監督が出席するとあって、授与式には世界の注目が集まった。宮崎監督のプレゼンターを務めたのは、1987年から親交のあるジョン・ラセター監督。妻のナンシーさんと出会った翌日に『ルパン三世カリオストロの城』の抜粋映像を見せたことがきっかけで結婚に至ったエピソードを語り、作品には「アドベンチャーとハート、アクションとユーモアがあった。洗練された独自のスタイルと、人間の行動に対する素晴らしい観察眼があった」と絶賛。「宮崎作品を観るたびに、映画作りについて新たに学んでいる」と語った。オスカー像を受け取った宮崎監督は「私の家内が、お前は幸運だとよく言います。一つは、紙と鉛筆とフィルムの最後の時代の50年に、私がつきあえたことだと思います。それから、私の50年間に、私たちの国は一度も戦争しませんでした。戦争でもうけたりはしましたけれど、でも戦争をしなかった。そのおかげが、僕らの仕事にとっては、とても力になったと思います」と語った。そして、一緒に名誉賞を受賞した94歳の女優、モーリン・オハラに会えたことについて、「これはすごいことです。こんな幸運はありません」と顔をほころばせた。実は73歳の宮崎監督は今回の受賞者の中で最年少。アイルランド出身で94歳のモーリン・オハラのほか、『昼顔』などルイス・ブニュエル作品や大島渚監督の『マックス、モン・アムール』などを手がけたフランスの脚本家で83歳のジャン・クロード・カリエール、人道的活動で知られる映画人を称える「ジーン・ハーショルト人道賞」は87歳のハリー・ベラフォンテが受賞した。(text:Yuki Tominaga)
2014年11月11日●『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』の原画に感動した庵野秀明監督庵野秀明監督は10月26日、「第27回東京国際映画祭」でアニメ・特撮評論家の氷川竜介氏と対談を行い、自らのアニメーターとしてのキャリアを語った。日本を代表するクリエイターである庵野監督がどんな道を歩んで現在に至ったのか、またアニメーション表現にどんなこだわりを持っているのか、対談を振り返り紐解いていこう。庵野監督は冒頭、アニメーターとしての自分自身について「人間を描くなら僕よりうまい人はいっぱいいる」と述べた。庵野監督が関わった作品として知られている『風の谷のナウシカ』では、人間を描いたものの宮崎駿監督にすべて描き直されてしまったのだという。「ヘタだなって言いながら、宮さん(宮崎監督)が一から全部描き直したんです。だからクロトワはうまいんです(笑)。僕が描いていたのは、後ろの煙やクロトワが巨神兵の中でドクンドクンなっているところです」庵野監督がプロになったきっかけは、自身が師と仰ぐアニメーター、板野一郎氏との出会いだった。大学時代、岡田斗司夫氏に誘われて東京へ上京した際、紹介されたのが板野氏だったのだ。そこで板野氏が描いた『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』の原画を見た庵野監督は「本当にすごくて、こんな原画が世の中にはあるんだ」と感動したという。「それまでは自分がプロで通用するなんて思ってなかったし、まだ学生だしって思っていたけど、板野さんの原画を見てから、この人のところで仕事をしてみたいと思ったんです。プロになりたいというのではなく、板野さんの仕事を見てみたいと」その後、庵野監督は板野氏の間近でアニメの仕事をこなしながら、経験を積んでいく。当初はキーフレームの意味も知らず、タイムシートも見たことがないという状態だったが、板野氏からはいきなり『超時空要塞マクロス』の原画の修正を任せられた。当時を振り返って「いきなりの作監デビューですよ(笑)」と庵野監督は笑う。「『マクロス』のTVスペシャルを見て、自分が描いたものが出てくるのはやはりうれしかったですね。22話と25話のときは東京に出てきて、冬にスタジオまで行って板野さんと二人でずっと寝泊まりしていました。そこの仮眠室に暖房がなかったので、毛布をす巻きにして寝るしかなくて、冷凍仮眠室って呼んでいましたよ(笑)」当時は「ド新人だった」という庵野監督だが、コンテ通りに作業するのではなく、カットを変更して描いていた。「自分が絵を描く以上は面白いアニメにしたかった。あの頃のアニメ業界は自分さえ目立てばいいという人ばかりで、僕のその仲間でした(笑)。25話の頃にはすっかり仕事にも慣れていて、日曜が放送日なのに最後の原画を上げたのが木曜。間に合うものだなと(笑)」庵野監督が手がけた最後のカットは、バルキリーがガウォークに変形するシーンだった。ここで描いた爆発シーンが各所に評価され、仕事が来るようになったという。1983年に再び開催された日本SF大会(通称DAICON4)への参加を経て、庵野監督は『風の谷のナウシカ』にスタッフとして参加することになる。「アニメージュにスタッフ募集と書いてあったから、追い返されることはないだろうと思っていたら、即答で来いと言われて僕自身がびっくりしました。かばん一つで上京したら、宮崎監督が『いつから来れるんだ』と。今と変わらず、回転椅子にあぐらをかいた状態でしたね。『ナウシカ』の制作はかなり追い詰められていたようです」●納得のいく爆発表現は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の丸い爆発庵野監督といえば巨神兵を描いたことで有名だが、もともとは別のスタッフが予定されていた。本来なら、参加したばかりの新人に任せられるパートではなかったというが、「『ナウシカ』は宮さんが普段使っている人がほとんどいなくて、メインは鈴木さんが集めたスタッフ。本当に外人部隊でした」という状態だったこともあり、庵野監督が原画を担当することになった。「どうも煙を描いたら気に入られたみたいです。そのシーンが終わったら、次は巨神兵と王蟲が戦うところをやってほしいと言われました。宮さんが最初に描いていたコンテが実によかったんですよ。巨神兵は溶けてなくて、王蟲の群れの中に入って、ちぎっては投げちぎっては投げしているんです。だけど最後は王蟲の数に潰されてしまう。これはかっこいいけど大変だな、自分に描けるかなと思っていたところ、(納期までの)時間がなくなったんですね。それで宮さんが上げてきたのが、巨神兵が溶けている絵で、一発撃って自滅してしまうんです。映画の尺もないからと説得されて、渋々納得しました」宮崎駿監督から学んだものは大きいと庵野監督は言う。「『ナウシカ』のときに初めて地面があるレイアウトを描いたんです。『マクロス』でやっていたのは宇宙空間で地面がなく、空間の中を自由に動くカットしかやってなかったんですね。『ナウシカ』で砂丘に三角形の塔が建っているシーンを描いたんですが、僕が最初に描いたのはひどくて、そこに空間がないんです。それで宮さんが僕を呼んで、どう直せばいいかを教わりました。宮さんのレイアウトだと、ただの線一本なんだけど、ちゃんと砂丘の膨らみがあるんですよね」『風の谷のナウシカ』で経験を積んだ庵野監督はその後、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』に参加する。この作品で庵野監督が「スペシャルエフェクトアーティスト」という肩書でクレジットされていることがしばしば話題になるが、本人にとっては「世間への嫌がらせだった」のだという。「アーティストで名づけたらアーティストだろうという軽い気持ちでつけたんです。エフェクトにしても、当時流行していたSFXという言い方が嫌で、エフェクトにしてやれと。自分が嫌なものを肩書にしたんです。こんなに後々まで残るとは思いませんでした(笑)」氷川氏によると、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』は作品内にリアリズムを取り入れたことでも評価されているという。庵野監督自身も「作品世界が漫画的描写を受け付けないので爆発をリアルに見えるよう描いた」と述べており、「アニメーターの技術としては、今でも『王立宇宙軍 オネアミスの翼』が最高峰」だと断言する。アニメーターとして、特に爆発の表現にはこだわってきた庵野監督だが、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』以降の作品で納得のいく爆発表現は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で「丸い爆発が次々に出るところ」くらいなのだとか。「あれは久々によく描けたカットだなと。それ以外は全然ダメ」その後もさまざまな作品でアニメーターや監督として活躍してきた庵野監督だが、あらためて自身の道を振り返り、「いいタイミングで監督になった」と言う。「自分がやっていた仕事は、アニメーターとしては若いときしかできないことだったので、あのままアニメーターを続けていても早々に田舎に帰ることになっていたと思います。僕としては途中で監督になってよかったです」新たに「日本アニメ(ーター)見本市」をスタートさせるなど、意欲的に人材育成を行っている庵野監督だが、今後アニメーターを目指す人に対しては次のようにアドバイスしている。「アニメーターはまず絵描きじゃないといけないし、同時にカメラマンじゃないといけないし、役者じゃないといけない。実写だったらバラバラでやるところを、一人でやれる面白い職業です。その面白さがわかれば、アニメーターになっても続くはず。後は観察することが大事。宮さんのすごいところは、一度見ただけで物の構造を把握する観察力ですから。アニメーションは記号に落とす作業があるので、記号化するときに何を捨てるのか、自分で考えてイメージを組み直さないといけません。実写でできないこと、アニメならではのものがあります」日本のアニメ業界は今後どうなっていくのか。庵野監督の新たな挑戦「日本アニメ(ーター)見本市」に注目だ。
2014年11月05日私のママ友付き合い事情
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