“レディ・ガガ”ならぬ“ミスター・ガガ”こと、コンテンポラリーダンス界の教祖的存在、オハッド・ナハリンに密着したドキュメンタリー映画『ミスター・ガガ心と身体を解き放つダンス』が10月14日(土)より公開されることが決定。併せて、本作のメインビジュアルも公開された。イスラエルを代表するコンテンポラリーダンスカンパニーのバットシェバ舞踊団。本作は、1990年から芸術監督・振付家を務めるオハッド・ナハリンに8年間に渡って長期密着取材したドキュメンタリー映画となっており、その人生をふり返る貴重な資料映像と、代表的な公演の記録映像を数多く使用したダンスシーンとで構成されている。また、「GAGA(ガガ)」と呼ばれる独自の身体能力開発メソッドを考案。現代人の身体感覚や直感的な感性を目覚めさせてきたその世界に肉迫し、本作を通して「ミスター・ガガ」と呼ばれるオハッド・ナハリンの創作の秘密が明らかにしていく。本作を観賞した女優、ナタリー・ポートマンは、「オハッドが映画監督をスタジオに入れる許可を出したなんて、とてもエキサイティング!この映画は多くの人々にとって素晴らしい体験になると思います。スタジオの中に入れるだけでなく、オハッドの心の中にも入り込めますから」と絶賛し、『Pina/ピナ・バウシュ踊り続けるいのち』の監督ヴィム・ヴェンダースも、「この映画にやみつきだ。映画が終わるころには、まだまだ見たいという気持ちになる。そしてそう思った瞬間、自分の身体が動き出す…」とコメントしており、最高にエキサイティングなダンスドキュメンタリーとなっていることは間違いないようだ。なお、今回公開と同時期に待望の来日公演「バットシェバ舞踊団/オハッド・ナハリン『LAST WORK―ラスト・ワーク』」の上演が決定。オハッド・ナハリンの豊かな知性と感性が、バッドシェバ舞踊団の驚異的な18人のダンサーたちと挑戦した、現代へのひそやかで強烈なメッセージ。ひたすら走り続ける人、祈る人、つるむ人々、囚われる人、逃げる人…見る者の想像を喚起し、謎めいた物語が浮かび上がる本公演。ぜひこちらもチェックしてみて。『ミスター・ガガ心と身体を解き放つダンス』は10月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2017年08月06日ヴィム・ヴェンダース最新作、映画『アランフエスの麗しき日々』が2017年12月16日(土)より全国順次公開される。原作となる戯曲はペーター・ハントケの「アランフエスの麗しき日々 夏のダイアローグ」。名作『ゴールキーパーの不安』や脚本を手掛けた『ベルリン・天使の詩』などに続き5本目のコラボレーション作品となる。『アランフエスの麗しき日々』ではヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品。「生涯で初めて100%自分の思いのままに撮り上げた映画」とヴェンダースは語る。『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』など、近年はドキュメンタリーの発表が目立ったヴェンダース。今回は、ほとんどキャストが登場せず、2人の男女の会話でストーリーが進んでいくユニークなスタイルで撮った。原作の副題に「夏の対話」と表現されているように、全編にわたり、女と男が織りなす対話で映画が構成されている。ある柔らかい風が吹く麗しい夏の日、目の前には広々とした平原が広がり、その遠くにはパリのシルエットが見える木陰のテラスというシュチュエーションだ。会話の内容とは次のようなもの・性的体験・子供時代・記憶・夏の本質・男と女の違い・女性的な視点と男性的な認識についてまるで決闘あるいはQ&Aゲームのように会話が交わされていくそう。なお、ヴェンダースにとって初のフランス語作品であることも見どころの1つと言える。『アランフエスの麗しき日々』あらすじ木々の間を吹き抜ける涼風が木漏れ日を揺らす夏の午後、小高い丘の上の一軒家。足下に広がる田園風景の遠くに、パリの街並みがおぼろげに見え、 庭の木陰に置かれたテーブルをはさんで座る一組の男女が、最初はためらいがちに、長い対話を始める。性的体験、子供時代の思い出、それぞれの記憶、夏の本質、男と女の違いについて...。ときにゲームのように激しく言葉が応酬し、ときに長いモノローグや間、静寂へと変容する。庭に向かって大きく開け放たれた扉の奥の書斎には、タイプライターを前に、作家がひとり、庭を見つめながら座っている...。作品情報映画『アランフエスの麗しき日々』公開日:2017年12月16(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開原題:Les BEAUX JOURS d’ARANJUEZ監督ヴィム・ヴェンダース監督・脚本:ヴィム・ヴェンダースキャスト:レダ・カテヴ、ソフィー・セミン、イェンス・ハルツ、ニック・ケイヴ原作:ペーター・ハントケ『アランフエスの麗しき日々 夏のダイアローグ』(論創社)製作年:2016年/製作国:フランス、ドイツ、ポルトガル言語:フランス語、ドイツ語、英語字幕翻訳:松岡葉子配給:オンリー・ハーツ
2017年06月23日“時間”と“空間”という制約を設け、世界で活躍する“表現者”たちが、いま伝えたい「何か」を自由に表現するミニ枠新番組「白の美術館」が、4月5日(水)より毎週水曜日テレビ朝日にて放送決定。本番組のオープニングを飾るのは、女優・宮沢りえとデザイナーの山本耀司であることが分かった。世界で活躍する“表現者”たち。彼らはいま何を考え、どんな未来を見ているのか――。本番組が用意するものは、壁も天井も真っ白で無機質な部屋。そこへ様々な分野で活躍する“表現者”が毎回1組やってくる。表現者に与えられるタイムリミットは“1時間”。表現のために必要なものは、表現者自身が部屋に持ち込み、自由に表現。文字を書く者、ダンスを踊る者、詩を口ずさむ者、印象的だった出来事を淡々と話す者、楽器を演奏する者…“表現”の方法は実に人それぞれ。表現者はこの白い部屋で内なるものを全て出し切り、真っ白にリセット。その様子を観察していく。様々な分野で活躍する表現者が続々登場予定の本番組。4月5日(水)の初回放送と翌週12日(水)のオープニングを飾るのは、「第40回日本アカデミー賞」にて『湯を沸かすほどの熱い愛』で最優秀主演女優賞を受賞した宮沢さん。そして、19日(水)&26日(水)には、山本さんが登場する。1981年に「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」ブランドでパリコレクションに初参加し、黒を基調とした新しい概念の女性服で“黒の衝撃”と称され世界に衝撃を与え、ワーグナーオペラや北野武監督の映画、ピナ・バウシュが芸術監督を務めたヴッパタール舞踊団の衣装を担当する世界的デザイナーの山本さん。“黒”のイメージがあるデザイナー・山本さんが白い部屋で何を“表現”するのか?期待が高まる。さらに、本番組はBS朝日で連動番組も放送スタート。限られた時間では伝えきれない創作の裏側や表現者の思い、日常を追うなど、“表現者のいま”をより立体的に描くという。初回の17日(月)には宮沢さん、5月1日(月)には山本さんが出演する。出演する表現者のポートレートは、木村伊兵衛写真賞、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、パリ市芸術大賞を受賞し、世界的に活躍を続ける写真家の田原桂一が毎回番組のために撮り下ろし。また番組テーマ曲は、ピナ・バウシュ、ヴィム・ヴェンダース作品への楽曲提供をはじめ、世界的賞賛を浴びたリオデジャネイロオリンピック閉会式の「君が代」のアレンジも記憶に新しい作曲家の三宅純が手掛けるなど、世界で活躍する一流の表現者たちが番組を支える。「白の美術館」は4月5日(水)より毎週水曜日23時10分~テレビ朝日ほかにて放送。連動番組は17日(月)より第1・3月曜日23時~BS朝日にて放送。(cinemacafe.net)
2017年03月27日ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)の展覧会「YOHJI YAMAMOTO/ モード写真」が、12月17日から17年1月15日まで東京の代官山ヒルサイドフォーラムで開催される。これまでに撮影されたヨウジヤマモトのモード写真を展示する同展。モード写真界に新風を吹き込んだクレイグ・マクディーンやデヴィッド・シムズ、国内外で活躍する日本人写真家の田原桂一や山本豊の他、ここ数年ヨウジヤマモトをレンズ越しに捉え続けるレスリー・キーらによるオリジナルプリントやポスターが展示される。さらに、ヴィム・ヴェンダースによるドキュメンタリー作品、ランウェイをもとに制作された映像作品、今も伝説として語り継がれる1999年のウェディングコレクションなど、常に時代のその先へと広がる山本耀司のクリエーションを紹介する。また今回、東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている「画と機 山本耀司・朝倉優佳」展のリミテッドアイテムとしてヨウジヤマモトと画家の朝倉優佳が製作したカプセルコレクション「エー ヨウジヤマモト(@Yohji Yamamoto)」を発表。「YOHJI YAMAMOTO/ モード写真」会期中は、代官山ヒルサイド内にリミテッドショップがオープンし、同コレクションのTシャツや、パーカー、トートバッグなどが数量限定で販売される。【展覧会情報】「YOHJI YAMAMOTO/ モード写真」会場:代官山ヒルサイドフォーラム住所:東京都渋谷区猿楽町18-8会期:12月29日~17年1月15日時間:12:00~20:00(最終入場は閉館30分前まで)
2016年12月12日ドキュメンタリー作品『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』で3Dの可能性を進化させた巨匠ヴィム・ヴェンダース監督の7年振りの劇映画『誰のせいでもない』。このほど、11月12日(土)からの公開を前に、主演を務めたジェームズ・フランコがヴェンダース監督との仕事や豪華共演陣について、たっぷりと語るインタビュー動画がシネマカフェに到着した。舞台は、カナダ・ケベック州モントリオール郊外。作家のトマス(ジェームズ・フランコ)は恋人サラ(レイチェル・マクアダムス)と暮らしているが、仕事がうまくいかずその関係はぎこちない。ある大雪の日、車を走らせていたトマスは、目の前に飛び出してきた何かに驚き、急ブレーキをかける。そこには車の前で虚ろに座り込んでいる幼い少年がいた。幸い怪我もなく、ほっとしたトマスが彼を家まで送ると、母ケイト(シャルロット・ゲンズブール)は息子の姿を見て半狂乱になる…。トマス、恋人のサラ、編集者のアン(マリ=ジョゼ・クローズ)、そして少年の母ケイト。誰のせいでもない1つの事故が、1人の男と3人の女の人生を変えてしまうーー。本作は、ある雪の日に不可抗力で起こった交通事故をきっかけに、1人の男と3人の女の運命が変わっていく12年間を描いたドラマ。「人物の心の深い奥こそ3Dで語るにふさわしい」と語るヴェンダース監督が、俳優たちの表情や内面を、ロードムービーの名手らしく風景のランドスケープのように、かつ緊張感たっぷりに映し出している。今回到着したインタビュー動画からは、フランコが、ヴェンダースが作りあげようとする世界に対して入念な準備をした上で、ヴェンダースと現場で丁寧に作り上げていった様子が伺える。出演作は監督で決めるという彼は、ヴェンダースの作品だからこそ本作への出演を決め、かつ映画が描く物語にも関心があったと出演理由を語る。脚本を読み、ほかの多くの映画と比べて「原因と結果の描写が繊細」で「物語の展開が重要ではなく登場人物の人生を紹介するような作品」だと感じながら、監督が求めるトマス像をイメージして撮影に臨んだことを明かす。その結果、フランコは初日から監督の要求をすぐに理解し、また監督もフランコの演技について修正しなかったという。「彼の提案は全て気に入った」とフランコが言うように、彼の要求にはたいてい納得し、お互い理解できた上で撮影が進み、とてもテイク数が少ない現場だったとふり返っている。自身も映画監督でもあるフランコだからこそ、脚本からヴェンダースの意図を的確にすくい上げることができたのかもしれない。そのほか、映像では、彼が演じたトマスを取り巻く3人の女性のキャラクターとの関わりや、映画のテーマのひとつでもある“罪悪感”、またヴェンダースが挑戦した3Dについても言及。ヴェンダースとの出会いは、フランコにとって素晴らしいものになったのは間違いなさそうだ。『誰のせいでもない』は11月12日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月04日ニコール・キッドマンが主演を務め、イラク建国の立役者として尽力し、“砂漠の女王”と称されたガートルード・ベルの半生を描いた『アラビアの女王 愛と宿命の日々』(原題:Queen of the Desert)。その日本公開が2017年1月21日(土)に決定し、ニコールの“砂漠の女王”たる姿を映し出したポスタービジュアルが解禁となった。20世紀初頭、1人の女性が英国を旅立ち、アラビアの地へ向かおうとしていた。彼女の名はガートルート・ベル。裕福な家庭に生まれ、オックスフォード大学を卒業した才女であった彼女は、良家との結婚や家庭を持つことに重きを置く上流階級の生活を捨て、イラン・ヨルダン・シリアなど、アラビアの各地を約2,500kmも旅し、各地の部族と交流を続けた。やがて、イラク建国の立役者として尽力、イラクとヨルダン両国の国境線の制定にも関わった。砂漠に魅せられ、土地に根付き、研究に情熱を注いだ彼女を、アラビアの人々は尊敬の意を込め、“砂漠の女王”と呼んだ――。時が経ち、歴史の裏に隠されてしまったこの女性ガートルード・ベルの不思議な魅力に取りつかれ、再び光を当てたのは、世界三大映画祭全てで受賞経験を持つ、『狂気の行方』『アギーレ/神の怒り』『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』などのドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク。ベルを演じるのは、オスカー女優ニコール・キッドマン。知性とたくましさを兼ね備え、どこかミステリアスな魅力を秘めたベルの姿は、まるで近年、あらゆるシーンで世界を牽引する女性リーダーの先陣を彷彿とさせる。撮影は、モロッコの砂漠地帯で4Kカメラを駆使して敢行。ニコールは、昼夜問わず常に過酷な気候がつづく砂漠での撮影に耐えながら、見事に演じあげた。また、ベルの人生に深く関わる3人の人物を演じた豪華俳優陣にも注目。ヴィム・ヴェンダースの『誰のせいでもない』が控えるジェームズ・フランコ演じるイギリス大使館の書記官との悲恋、アカデミー賞7部門受賞の名作『アラビアのロレンス』の主人公としても知られる、ロバート・パティンソン演じるトーマス・エドワード・ロレンスとの友情、「HOMELAND/ホームランド」のダミアン・ルイス演じるトルコの副領事官との叶わぬ恋など、出会いと別れを繰り返しながら、やがてアラビアの情勢に秩序をもたらした彼女の壮大な半生に、思いを馳せずにはいられない。併せて解禁となったポスタービジュアルも、ニコール演じる、ガートルード・ベルの遠くを見つめる姿を中央に大きく配置し、知性と意志を感じさせる女性像を表現。その周囲にはベルの愛した壮大な砂漠風景が広がり、ミステリアスな魅力を放つと共に、壮大な大河ロマンを予感させている。『アラビアの女王 愛と宿命の日々』は2017年1月21日(土)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月19日『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』などの名作や、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』などの大ヒット・ドキュメンタリーで知られる巨匠ヴィム・ヴェンダースの、7年振りの劇映画『誰のせいでもない』が、11月12日(土)より公開される。このほど、ジェームズ・フランコ、シャルロット・ゲンズブール、レイチェル・マクアダムスら、豪華実力派キャストが競演する本作の日本版予告編が解禁となった。カナダ、ケベック州モントリオール郊外。作家のトマスは恋人サラと暮らしているが、仕事がうまくいかず、その関係はぎこちない。ある大雪の日、車を走らせていたトマスは、目の前に飛び出してきた何かに驚き、急ブレーキをかける。そこには車の前で虚ろに座り込んでいる幼い少年がいた。幸い怪我もなく、ほっとしたトマスが彼を家まで送ると、母ケイトは息子の姿を見て半狂乱になる…。この誰のせいでもない1つの事故が、トマス、恋人のサラ、編集者のアン、そして少年の母ケイト、1人の男と3人の女の人生を変えてしまう――。昨年のベルリン国際映画祭において、金熊名誉賞を受賞したヴェンダース監督が、7 年ぶりに手がけた待望の新作劇映画となる本作。主人公の作家トマスを演じるのは、『127時間』『スプリング・ブレイカーズ』や、スティーヴン・キング原作×J.J.エイブラムス製作ドラマ「11/22/63」のジェームズ・フランコ。トマスがひき起こした事故に息子が巻き込まれる母親には、伝説の『シャルロット・フォー・エヴァー』から近年はラース・フォン・トリアー作品で大胆な演技を見せるシャルロット・ゲンズブール。トマスに別れを告げられる恋人サラには、『スポットライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞にノミネートされたレイチェル・マクアダムス。フランコに惹かれていく編集者アンには、『みなさん、さようなら』『潜水服は蝶の夢を見る』のカナダ女優マリ=ジョゼ・クローズが扮している。到着した予告編では、冒頭からヴェンダースのこれまでのフィルモグラフィーが紹介され、あらためて偉大な監督であることを実感させる。それに続く、真っ白な雪に包まれた街を、走る車。そして急ブレーキ。この映像の連なりを見るだけでも、緊張が高まってくる。『Pina/ピナ・バウシュ』で3D の可能性を進化させたヴェンダースが、3D作品として撮影した本作は、日本では2Dと3Dでの上映が予定されている。「人物の心の深い奥こそ3Dで語るにふさわしい」と語るヴェンダースの言葉通り、俳優たちの表情や内面をランドスケープのように映しだす手法は、新たな3D映画の傑作誕生を予感させている。『誰のせいでもない』は11月12日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月13日アリシア・ヴィキャンデルとエヴァ・グリーンが、『Euphoria』で共演することになった。シャーロット・ランプリングも出演する。ヴィキャンデルは主演のほか、プロデューサーも兼任。監督は、ヴィキャンデルとスウェーデン映画で2度組んでいるスウェーデンの女流監督リサ・ラングセット。ラングセットにとっては初めての英語での映画となる。撮影は8月にドイツでスタートの予定。その他の情報ヴィキャンデルは『リリーのすべて』で今年のオスカー主演女優賞に輝いた。次回作はこの夏北米公開予定の『ジェイソン・ボーン』。最近は、ヴィム・ヴェンダースが監督するスリラー『Submergence』を撮り終えている。共演はジェームズ・マカヴォイ。また、リブート版『トゥーム・レイダー』の主役にも決まったところだ。グリーンの次回作は、ティム・バートン監督の『Miss Peregrine’s Home for Peculiar Children』。北米公開は今年9月。ランプリングは『さざなみ』で、今年のオスカーの主演女優賞をヴィキャンデルと争っている。文:猿渡由紀
2016年06月23日「トロント映画祭」や「山形国際ドキュメンタリー映画祭」に正式出品された話題の映画『ラスト・タンゴ』。7月の日本公開を前に、この度、本作のムービークリップがシネマカフェに到着した。本作は、14歳と17歳で出会い、アルゼンチン・タンゴの魅力を世界に知らしめたタンゴ史上最も有名なダンスペアとされる、マリア・ニエベス(80歳)とフアン・カルロス・コペス(83歳)の軌跡をたどったドキュメンタリー作品。現在の2人の証言から、彼らの歩んだ愛と葛藤の歴史をタンゴ・ダンスで再現。マリアと、彼女を演じる若きダンサーたちとの会話を挿入しつつ、官能的にして情感に満ちたタンゴ・ダンスの魅力が映像に焼き付けられ、80歳を越えてもなお魅力的にダンスを踊る男女が、情熱的なタンゴへ、そしてお互いへの愛を語る物語――。監督は1999年に『不在の心象』で「山形国際ドキュメンタリー映画祭」大賞に輝いたヘルマン・クラル。ヴィム・ヴェンダースを製作総指揮に迎えて製作された『ミュージック・クバーナ』では、「ヴェネチア国際映画祭」でワールドプレミア上映され、世界中で公開。一躍話題となった。このほど到着したのは、本作のムービークリップ。すでに公開されている予告編では、14歳と17歳のマリアとファンの出会いから美しいダンスシーンが映し出されていたが、今回のムービークリップでは、若き日のマリアとフアンをのダンスシーンから現在の2人までが、実際の撮影風景と共に映し出されている。もちろん予告編同様、美しい音楽も作品を彩るように流れ、予告編とはまた違った映像に仕上がっている。映像と併せて、主人公のフアンを知るダンサー・タンゴレアルダンスアカデミーのリオス・フアンが彼について語るコメントも到着。フアンとの出会いについてリオスは「初めてコペスに会って直接話をしたのは、27歳のとき、コペスのステージを見た後でした。そのときは、とても感激して、そのコペスのタンゴの真髄をもっと知りたいと思い、ぜひレッスンを受けたいと思いました」と当時をふり返る。また彼の魅力については「とても素直で純粋な人です。あれだけ有名で偉大な功績を残しているにも関わらず、決して偉ぶることは有りません。とても心優しい人です」と話すも 、「ダンサーとしてのコぺスは大変厳しい人です。ステージのことになったら、妥協を許しません。そして、コペスの一番の魅力はもちろん、あの魅惑のステップでしょう!」 と彼だからこそ知るフアンについて語った。『ラスト・タンゴ』は7月9日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年06月22日ヴィム・ベンダース製作総指揮、ヘルマン・クラル監督による映画『ラスト・タンゴ』が、2016年7月、Bunkamuraル・シネマほか全国で公開される。本作は、アルゼンチン・タンゴの魅力を世界に知らしめ、タンゴ史上最も有名なダンスペアとされるマリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス2人の軌跡をたどったドキュメンタリー映画だ。現在のふたりの証言から、彼らの歩んだ愛と葛藤の歴史をタンゴ・ダンスで再現する本作。天使のように舞う初恋のダンスから、口論のごとく激しく足を絡め合う憎しみのダンスまで、世界的トップダンサーたちが、タンゴの名曲に乗せて二人の波乱の人生を表現。マリアと、彼女を演じるダンサーたちとの会話を挿入しつつ、官能的にして情感に満ちたタンゴ・ダンスの魅力がスクリーンに映し出される。80歳を越えてもなお魅力的にダンスを踊る男女が、情熱的なタンゴに乗せてお互いへの愛を語る物語。タンゴが彼らの人生そのものであることが熱く伝わる、ドラマティックな作品に仕上がっている。【作品情報】映画『ラスト・タンゴ』公開時期:2016年7月製作総指揮:ヴィム・ヴェンダース監督:ヘルマン・クラル出演:マリア・ニエベス、フアン・カルロス・ロペス、パブロ・ベロン、 アレハンドラ・グッティ、ファン・マリシア、アジェレン・アルバレス・ミニョ2015年/ドイツ・アルゼンチン/85分/原題:Our Last Tango© WDR / Lailaps Pictures / Schubert International Film / German Kral Filmproduktion
2016年04月19日先日、日本でも公開が決定したタンゴ史上最も有名なダンスペアの軌跡をたどったドキュメンタリー『ラスト・タンゴ』。7月の公開に先駆け、本作の予告編がいち早くシネマカフェに到着した。本作は、14歳と17歳で出会い、アルゼンチン・タンゴの魅力を世界に知らしめたタンゴ史上最も有名なダンスペアとされる、マリア・ニエベス(80歳)とフアン・カルロス・コペス(83歳)の軌跡をたどったドキュメンタリー作品。現在の2人の証言から、彼らの歩んだ愛と葛藤の歴史をタンゴ・ダンスで再現。マリアと、彼女を演じる若きダンサーたちとの会話を挿入しつつ、官能的にして情感に満ちたタンゴ・ダンスの魅力が映像に焼き付けられ、80歳を越えてもなお魅力的にダンスを踊る男女が、情熱的なタンゴへ、そしてお互いへの愛を語る物語――。監督は1999年に『不在の心象』で山形国際ドキュメンタリー映画祭の大賞に輝いたヘルマン・クラル。ヴィム・ヴェンダースを製作総指揮に迎えて製作された『ミュージック・クバーナ』では、ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、世界中で公開された。そして本作もまた、「トロント国際映画祭」に正式出品、「山形国際ドキュメンタリー映画祭」コンペティション部門出品など、様々な映画祭に出品され注目を集めている。今回到着したのは、14歳と17歳のマリアとフアンが出会い、恋に落ちるシーンから始まる予告編。天使のように舞う初恋のダンスから、「彼女にはウンザリだった」「コペスなんてクタバレ!」と、口論のごとく激しく足を絡め合う憎しみのダンスまで、タンゴの名曲「バンドネオンの嘆き」 や「ジョ・ソイ・エル・タンゴ」 に乗せて、世界的トップダンサーたちが2人の波乱の人生をドラマティックに表現している。舞台でのダンスシーンはもちろんのこと、当時の映像や、雨の中道端で踊るシーンなど様々なダンス場面が覗ける本映像は、50年にわたるままならない男と女の愛、そしてタンゴが人生そのものであることが熱く伝わってくる予告編に仕上がっている。人生に引き裂かれ、タンゴで結ばれた2人の愛の物語を描いた新しいドキュメンタリー作品。世界が注目する本作を、まずはロマンチックな予告編から覗いてみて。『ラスト・タンゴ』は2016年7月、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年04月12日タンゴ界の伝説のペアに迫り、トロント国際映画祭正式出品、山形国際ドキュメンタリー映画祭コンペティション部門出品作品として話題を呼んだヴィム・ベンダース製作総指揮のドキュメンタリー『ラスト・タンゴ』が、7月より全国公開されることが決定した。伝説といわれたアルゼンチン・タンゴのペアで、世界的なタンゴの普及にも貢献したマリア・ニエベス(80歳)とフアン・カルロス・コペス(83歳)。14歳と17歳で出会い、時には愛にあふれ、時には憎しみを伴い、50年近くも一緒にダンスを踊ってきた彼らが歩んだ愛と葛藤の歴史。現在の2人の証言や美しい再現ダンスシーンを通して、官能的で情感に満ちたタンゴの魅力が映像に焼きつけられる――。タンゴ史上、最も有名なダンスペアとされるマリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスの軌跡をたどった本作は、80歳を越えてもなお魅力的にダンスを踊る男女が、情熱的なタンゴとお互いへの愛を語る物語。若き日のマリアとフアンをドラマで綴り、彼らの歩んだ愛と葛藤の歴史をタンゴ・ダンスで再現。マリアと彼女を演じる若きダンサーたちとの会話を挿入しつつ、官能的にして情感に満ちたタンゴ・ダンスの魅力を映像に焼き付けた、大人のための新しいドキュメンタリーとなっている。監督は、1999年に『不在の心象』で山形国際ドキュメンタリー映画祭の大賞に輝いたヘルマン・クラル。本作同様、ヴェンダースを製作総指揮に迎えて製作された『ミュージック・クバーナ』(’04)は、ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、世界中で迎えられた。クラル監督は本作について、「マリアの家のソファに座り、話をし始めて30秒後には『この人を撮らねばならない』と確信を持ったのです。タンゴ史上最高のペア、マリアとフアン両方を描いた作品にしたいという思いで頭がいっぱいになりました」と、その始まりを明かす。「しかし、この作品の製作は一筋縄ではいかず、その旅路は感動と困難と危険の連続でした。マリアとフアン、そしてダンサーや振付師たち。皆が全力を尽くして息を飲むようなパフォーマンスを生み出してくれ、なによりミュンヘンテレビ・映画大学の恩師であり、今回も私に親身に寄り添ってくださったヴィム・ヴェンダースにも感謝したい。彼の寛大な力添えにいつも助けられています」とコメントを寄せる。劇中では、彼らが生きたアルゼンチンに想いは飛び、バンドネオンの調べに身を委ねていると、タンゴの世界に知らず知らずのうちに引き込まれていく。マリアの強さ、そして強さゆえの不器用さを愛おしく思うと同時に、“時代”の残酷さも目の当たりにする本作に、この夏、注目してみて。『ラスト・タンゴ』は7月、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月08日建物のドキュメンタリーというと、その建物はどうやって出来たのかとか、有名な建築家について語られているとか、でもこのジャンルにそれほど興味を持っていない人にとっては残念ながら眠くなってしまうものが多い…かもしれません。そんな中、とても面白い映画と出会いました。『もしも建物が話せたら』は6つの建築についてのオムニバス・ドキュメンタリー。「面白い」理由は6つの建物を“擬人化”していることです。その建物がどれだけ素晴らしいか、どれだけ美しいか、どんなきっかけで立てられたのか、どんな人がそこに生きているのか──を建物“自体”が語りかけてくる。とても不思議な体験です。この映画はトータルで165分ありますが、眠くなるどころかもの凄い興味を抱かせてもらいました。6つの作品で取り上げている建物の種類も国も監督も異なる、そういう面白さもあります。最初に登場するのはドイツの「ベルリン・フィルハーモニー」(ヴィム・ヴェンダース監督)。大ホールでの演奏シーンももちろん描かれますが、それもやはり建物から見た描かれ方。この1つ目の作品によって観客は、もしかすると本当に建物には意思があって、人間と同じように何かを感じて生きているんじゃないかと思わせてくれる。ですからその後に続く5つの作品は、彼らに会いにいく旅のようでもあります。ドイツのベルリンからロシアの国立図書館へ、ロシアからノルウェーのハルデン刑務所へ、そしてアメリカ・サンディエゴのソーク研究所、再びノルウェーに戻りオスロのオペラハウス、最後はフランスのパリにあるポンピドゥー・センターをめぐる旅です。中でも興味深かったのは、ハルデン刑務所(マイケル・マドセン監督)とソーク研究所(ロバート・レッドフォード監督)。観光ではなかなか訪れることのできない建物に秘められた、その建物が担う役割と影響力に驚かされます。研究所と刑務所は難しいですが、いつか彼らのいる街を訪れ、彼らがどんなふうに語りかけてくるのか会話をしてみたと思ってしまう──。『もしも建物が話せたら』は建物に対する概念を変えてくれる、想像力を膨らませてくれる、出会ったことのないドキュメンタリーでした。(text:Rie Shintani)
2016年02月23日キューバのバンド、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが3月19日(土)に宮城・チームスマイル・仙台PIT(ピット)でワールドツアー「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ “Adios Tour”」の追加公演を開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】すでに3月15日(火)・18日(金)東京公演の開催が発表されていたが、今回、震災復興を願う本人たちたっての希望で追加公演の開催が決まった。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブはキューバの老ミュージシャンたちによって結成。1997年、アメリカのギタリスト、ライ・クーダーがプロデュースを手掛けたアルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』をリリース。1999年には映画監督のヴィム・ヴェンダースが彼らの来歴や演奏、キューバの日常を捉えたドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』が公開され、日本でもヒットを記録。今回のツアーが“さよならツアー”となる。チケットの一般発売は2月27日(土)より。なお、一般発売に先がけて、チケットぴあでは2月20日(土)午前10時より先行先着プリセールを実施。■ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ “Adios Tour”」仙台公演日程:3月19日(土)開場16:30 / 開演17:00会場: チームスマイル・仙台PIT(ピット)(宮城県)料金: 10,800円(税込) オールスタンディング(整理番号付)※1ドリンク代別途 ※未就学児童入場不可
2016年02月19日キューバのバンド、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが3月18日(金)に東京・チームスマイル・豊洲PIT(ピット)でワールドツアー「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ “Adios Tour ~Farewell Party~”」の追加公演を開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】同ツアーをもって活動終了を発表しているブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ。先に開催が発表されていた3月15日(火)東京・武蔵野市民文化会館大ホール公演はすでにチケットがソールドアウト。追加公演は、3月15日(火)公演より、カーニバル要素を強めにしたセットリストで行われる。キューバの歌姫、オマーラ・ポルトゥオンドをはじめ、14人体制のビッグバンドで構成されるステージとなる予定だ。キューバンカルチャーを深く愛する村上龍も「オマーラは、デビューのころから、ワールドクラスの歌声を持つキューバを代表する歌手だと評価されてきた。非常に長い間、その地位を維持し、そして『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のブレイク後は「伝説」となった。彼女の歌声は、強く美しいが、威圧感はない。ただひたすら聴衆を優しく包み込む」とコメントし、絶賛している。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブはキューバの老ミュージシャンたちによって結成。1997年、アメリカのギタリスト、ライ・クーダーがプロデュースを手掛けたアルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』をリリース。1999年には映画監督のヴィム・ヴェンダースが彼らの来歴や演奏、キューバの日常を捉えたドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』が公開され、日本でもヒットを記録した。チケットの一般発売は2月14日(日)より。なお、一般発売に先がけて、チケットぴあでは2月11日(木)まで先行を実施。■ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ “Adios Tour ~Farewell Party~”」日程:3月18日(金)開場18:00 / 開演19:00会場:チームスマイル・豊洲PIT(ピット)(東京都)料金:9,000円(税込・オールスタンディングワンドリンク別)※未就学児童入場不可
2016年02月05日横浜シネマリンにて1月16日から2月12日までの2週間、近年に公開された写真家または美術家のドキュメンタリー映画にフォーカスした写真家特集「時代を生きる―3人の写真家と1人の美術家」が開催される。写真家に追ったドキュメンタリー映画が続々と公開される昨今。同イベントでは、異なる時代や場所で生きる3人の写真家と、1人の美術家に迫った4作品のドキュメンタリーを公開。それぞれの芸術家たちが社会とどのような関わりを持ち、どのように生きてきたのか、写真家を通して芸術の本質に迫る。今回公開される4本のうち、14年カンヌ国際映画祭のある視点特別賞も受賞した『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』は、ブラジル出身の写真家、セバスチャン・サルガドに迫ったドキュメンタリー映画。ガラパゴス、アラスカ、サハラなど地球上の最も美しい場所を求めて120カ国を飛び回り、人間の死や破壊、腐敗などをテーマにした作品を生み出すセバスチャン・サルガドの足跡が、息子のジュリアーノとドイツ映画界を代表する巨匠のヴィム・ヴェンダースのふたりの視点から描かれた。『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』は、ナニー(乳母)ながらに世界を熱狂させる15万枚以上の作品を生み出した元ナニー(乳母)のヴィヴィアン・マイヤーを題材にしたもの。死後に発売された写真集の売上が全米No.1を記録するほどの才能を持ちながら、生前1枚も公表することがなかった理由はなんなのか、ナニーをしていた女性がなぜそれほどまでに優れた写真を撮れたのかなどヴィヴィアン・マイヤーの謎に迫っている。その他、石灰石鉱山や炭鉱、密集したビルの隙間に流れる川を収めた作品など、自然と人間の関係を緻密に描いた作品で知られる畠山直哉に密着した『未来をなぞる 写真家・畠山直哉』、ドキュメンタリーともフィクションともつかない新たな映像表現で美術家の内藤礼の生きざまを描いた『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』を合わせた4作品が公開される。なお、1月30日の『未来をなぞる 写真家・畠山直哉』上演後には畠山容平監督の、同日の『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』上演後には中村佑子監督の舞台挨拶が行われる予定だ。
2016年01月14日ヴィム・ヴェンダース製作総指揮のドキュメンタリー映画『もしも建物が話せたら』が16年2月20日より公開される。同映画は「もしも建物が話せたら、私たちにどのような言葉を語りかけるのだろうか」をテーマに文化的建物のストーリーを描いたオムニバスドキュメンタリー。ヴィム・ヴェンダース、ロバート・レッドフォードを含む6人の監督が思い入れのある世界的に有名な建築物の“心の声”を描きだす。ロバート・レッドフォードは、自身が11歳のときにかかったポリオの予防接種を開発したソーク研究所を、ヴィム・ヴェンダースは地元からベルリン・フィルハーモニーを、マイケル・マドセンは世界で最も人道的だと言われ、再犯率がヨーロッパで最も低いノルウェーのハルデン刑務所を選んだ。さらに、マルグレット・オリンはノルウェーのオスロ・オペラハウスを、カリム・アイノズは17歳のときに移り住んだパリのポンピドゥー・センターを選択した。また、ロリア国立図書館を選択したミハエル・クラウガーは同映画が遺作となった。16年2月20日より渋谷アップリンクほか、全国順次公開。
2015年12月30日アリシア・ヴィキャンダルが、ヴィム・ヴェンダースの次回監督作『Submergence』への出演を交渉しているようだ。遠く離れた恋人たちが、ふたりの間の熱烈な恋愛を支えに生き続けるというロマンチックスリラー。男性の主役には、ジェームズ・マカヴォイが決まっている。撮影はヨーロッパとアフリカで行われる予定で、撮影開始は来年3月。その他の画像ヴィキャンデルは、今、急速に注目を集めているスウェーデンの女優。今年は主演作『エクス・マキナ(原題)』、『コードネームU.N.C.L.E.』、『リリーのすべて』が北米公開された。『リリーのすべて』では、さまざまなアワードへのノミネーションの可能性もありそうだ。また、マット・デイモン主演、ポール・グリーングラス監督による『ボーン』最新作への出演も決まっている。『コードネーム U.N.C.L.E.』公開中文:猿渡由紀
2015年12月01日ジェームズ・マカヴォイが、ヴィム・ヴェンダースの次回監督作『Submergence』に主演することがわかった。その他の情報原作は、2011年に出版された同名の小説。遠く離れた恋人たちが、生きるか死ぬかの状況に置かれる、ロマンチックスリラーだ。撮影は、来年3月にヨーロッパとアフリカで始まる。マカヴォイの次回公開作は、ダニエル・ラドクリフと共演する『Victor Frankenstein。』北米公開は今月25日。来年は『X-Men/ Apocalypse』が控える。ヴェンダースの最新作は、ドキュメンタリー映画『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』。現在撮影中の『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の続編では、プロデューサーを務めている。文:猿渡由紀
2015年11月04日ヴィム・ヴェンダースが『Buena Vista Social Club: Adios』の製作総指揮を務めることになった。ヴェンダースが監督と脚本を兼任した1999年のドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の続編。1作目から20年が経過し、キューバとアメリカの国交が回復した2015年、このバンドがどう変わったのかを描くものだという。撮影はすでに始まっている。監督はルーシー・ウォーカー。その他の情報『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はオスカーのドキュメンタリー部門にノミネートされ、サウンドトラックも爆発的に売れた。ヴェンダースは『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』でも同部門にノミネートされている。文:猿渡由紀
2015年09月16日事実を映し出すドキュメンタリー映画はとても興味深い。現実にこんなことが起きているのか、地球上にこんな景色があるのか、自分の知らないことであればあるほどのめりこんで見てしまうものだ。けれど、ものすごく昔、ドキュメンタリーは退屈な映画だと思っていたことがある。おそらく学生時代に眠くなるような、まったく興味を持てないようなドキュメンタリーを見たからではないかと…。一旦、記憶に刻まれてしまうとそれを面白いものとして塗りかえることはなかなか難しい。塗りかえるにはマイナスをプラスにするほどのドキュメンタリーと出会わなくてはならない。たとえば、ヴィム・ヴェンダース監督の『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はそのひとつだった。そして、彼が新たに世に送り出す『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』もまた素晴らしい。セバスチャン・サルガドとは写真家の名前。世界的な報道写真家であり、大自然の保全や復元に尽力する環境活動家としても知られる稀代のアーティスト。その彼が撮った一枚の白黒写真──住む場所を追われ難民となったトゥアレグ族の“盲目の女性”の写真と出会い心奪われたヴェンダース監督は、サルガド生涯最後のプロジェクト「Genesis」の全貌を追い、彼がこれまでに撮ってきた写真と写真家になるまでのヒストリーや写真家として世界を飛びまわる日々についてインタビュー。それらを繋ぎ合わせてドキュメンタリーに仕上げた。サルガドって誰?という人であっても、この1本を見ればサルガドがどういう人物なのか、どういう活動をしてきたのか、どれだけ人を惹き付ける写真を撮るのかが分かる。圧倒的な写真と映像に釘付けになるだろう。「ギリシャ語で“フォト”は光、“グラフィン”は書く・描く」であるから「フォトグラファー(写真家)とは“光で描く人”を指す」というセリフが一番最初に登場する。そこから先は、次から次へと力強い写真が映し出される。モノクロを基調とした写真の数々は例外なく力強いものばかり。行ったことのない国、地域。知らない民族、伝統。知っているけれど見たことのない動物たちの生態、一瞬の表情。自然の美しさと驚異──もう、驚きの連続だ。ヴェンダースが1枚の写真と出会い心を突き動かされたように、この1本のドキュメンタリー『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』はきっと見た人の心を刺激する。(text:Rie Shintani)
2015年08月04日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。■『GENESIS』セバスチャン・サルガド(Sebastiao Salgado)世界的な報道写真家であり、大自然の保全や復元に尽力する環境活動家としても知られる巨匠、セバスチャン・サルガド。本書は、これまで常に人間を捉え、戦争、難民、虐殺、人間の弱さなど深い闇と向き合い、捉え、発表してきたサルガドが、その作風を変え、04年から取り組んできたプロジェクト「GENESIS(起源)」の活動記録を綴った写真集だ。同プロジェクトは今も地球上に残る、“ありのままの地球の姿”を残したガラパゴスやアラスカ、サハラ砂漠、熱帯雨林などを自らの足で何度も赴き、そこにある手つかずの美しい自然や、そこに暮らす現代社会から離れた人々の原始的な生活を写しだすことにより、現代が抱える地球環境問題や人間社会との繋がり方を再び考えさせてくれるプロジェクトとなった。「『GENESIS』は、私からの地球への“ラブレター”なのです」とサルガドは言う。人間の深い闇を見つめ続けてきた写真家・サルガドの希望への祈り。ページを捲るたびに伝わる深い祈りを感じられる1冊となっている。8月1日からは、Bunkamura ル・シネマにて『セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター』が上映される。数々の傑作ドキュメンタリーを世に送り出してきたヴィム・ヴェンダース監督が、サルガドの長男、映画作家のジュリアーノ・リベイロ・サルガドの協力を得て、家族を愛するひとりの男の波乱に満ちた足跡を解き明かしていく。【書籍情報】『GENESIS』出版社:タッシェン言語:英語ハードカバー/520ページ/243mmx355mm発刊:2013年価格:1万1,880円(税込)
2015年07月30日“神の眼”を持つと言われている偉大な報道写真家セバスチャン・サルガドの足跡を名匠ヴィム・ヴェンダースが紐解く、壮大なドキュメンタリー映画『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』。写真家として、一人の男として歩んできた波乱に満ちた半生。その裏に隠された想いが明らかになります。ブラジルに生まれ、写真に魅了されたセバスチャン・サルガドは、各地で起きている戦争や難民、虐殺といった世界の闇を長年にわたって撮り続けていた。数多くの賞を受賞し、世界中に大きな影響を与え続けてきた報道写真家であるサルガドだったが、2004年に今までの作風とは全く異なるプロジェクト「GENESIS(ジェネシス)」に取り組みはじめ、地球に残る未開の地を訪れるようになる。人間の苦しみや絶望を見つめ続けてきたサルガドが見つけた新たな希望とは一体何か。そして、「私から地球への“ラブレター”なのです」と語るサルガドがこのプロジェクトに込めた想いとは……?サルガドが撮影した写真一枚一枚の背景にはそれぞれ語りつくせないストーリーがあり、思わず言葉を失うような衝撃の光景と目を背けたくなるような現実が写し出されています。しかし、そこにはサルガドの壮絶な体験や人間の闇が根底にあり、それらの写真が私たちに多くのことを訴えかけているのです。被写体と真摯に向き合ったサルガドだからこそ撮影することのできた圧倒的な写真の数々。一枚の写真が持つ力と想像を絶する迫力に心を揺さぶられます。そして、サルガドが新たに写し出す美しい自然とそこに見出した希望の光を感じてください。今回、Bunkamuraル・シネマでは本作の公開を記念して、ヴェンダース監督の過去作『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』も7月25日から3週間限定でリバイバル上映されます。15年前の日本公開時には、なんと約7カ月間に及ぶロングラン大ヒットを記録した傑作。貴重な35ミリフィルムでの上映となるので、こちらも合わせてお見逃しなく!イベントデータ:『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』公開表記:8月1日(土)、Bunkamuraル・シネマ他にて全国公開配給:RESPECT(レスペ)×トランスフォーマー©Sebastião Salgado ©Donata Wenders©Sara Rangel©Juliano Ribeiro Salgado
2015年07月30日良質なフランス映画を一挙に上映し、毎年、映画ファンを魅了している「フランス映画祭」が今年も6月26日から29日の期間で開催。上映作品や来日ゲストのラインナップなども発表され、徐々に盛り上がりを見せる同映画祭。その注目ポイントをご紹介。「フランス映画祭」は1993年からスタートし、今年で第23回目を迎えるユニフランス・フィルムズ主催の映画祭。最新作を中心に、貴重なリバイバル作品などが上映され、多くの観客が詰めかける。また、フランス生まれのカジュアルブランド「ラコステ(LACOSTE)」がサポーターを務めているのも、同映画祭ならではの取り組みだ。毎年、注目を集める映画祭の“団長”にはこれまで、カトリーヌ・ドヌーブやジャンヌ・モロー、ソフィー・マルソー、ジュリエット・ビノシュ、リュック・ベッソンなど名立たる女優や監督たちが務めてきたが、今年はアルノー・デプレシャン監督作の常連で『キングス&クイーン』(04年)や『クリスマス・ストーリー』(08年)など、フランス映画ファンにはお馴染みのエマニュエル・ドゥヴォスが務めることとなる。今年注目したい作品は、本国フランスで観客動員数700万人超えの大ヒットを記録し、同映画祭のオープニング作品となった『エール!』。フランスの田舎町を舞台に、主人公の高校生・ポーラ以外、父も母も弟も家族全員が聴覚障害者という家族の絆を、“音楽”を通してコミカルに描いたもの。主演に抜擢され、本作で「セザール賞」最優秀新人女優賞を受賞した新星女優ルアンヌ・エメラは、同映画祭に合せて初来日も決定している。もう1本、音楽に関する作品で注目したいのが、「ダフト・パンク(Daft Punk)」や「ディミトリ・フロム・パリ(Dimitri From Paris)」「カシアス(Cassius)」など90年代のフレンチ・エレクトロ・シーンを描いた作品『EDEN エデン』。レイヴやエレクトロ・ミュージックの誕生からフレンチ・ハウスの世界的成功、そして“フレンチタッチ”ジェネレーションの軌跡を辿りながら、その世代のエネルギーや野心を象徴するひとりのDJの成功と挫折、愛と友情を描いた青春ドラマ。劇中曲には「ダフト・パンク」を始めとするフレンチ・エレクトロが多数登場し、映画ファンのみならず音楽ファンも必見の1本に仕上がっている。「これぞ、フランス映画」という作品も上映される。フランス映画の旗手、フランソワ・オゾン監督の最新作『彼は秘密の女ともだち』はマストで押さえたい1本だ。どこにでもいる普通の主婦が“特別な女ともだち”と出会ったことで、平凡だった毎日が刺激と興奮に満ちた人生へと変わっていき、女性としての輝きを増していく様を描いたものだ。主人公を演じるのは今、フランス映画界で最も脚光を浴び、名だたる監督たちからのオファーが絶えない女優アナイス・ドゥムースティエ。男性の心を持ちながらも女性の服をまとい、本来の自分の美しさを花開かせていく“女ともだち”役には、13年に日本でも大ヒットした映画『タイピスト!』のロマン・デュリスが抜擢されている。その他にも、ジュリエット・ビノシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツら豪華女優陣が競演する『アクトレス ~女たちの舞台~』、『ドライ・クリーニング』(98年)、『恍惚』(04年)、『美しき絵の崩壊』(14年)など、人間が持つ複雑な欲望を描いてきたアンヌ・フォンテーヌ監督の最新作『ボヴァリー夫人とパン屋』、ヴィム・ヴェンダースが“神の眼”を持つといわれた写真家セバスチャン・サルガドの軌跡を追ったドキュメンタリー『セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター』、ダリエル・ダリュー主演の1953年の名作『たそがれの女心』など、美しく、洒脱な作品が全12本上映されるのでチェックしてみて。【イベント詳細】「フランス映画祭 2015」場所:有楽町朝日ホールおよびTOHOシネマズ日劇住所:<有楽町朝日ホール>東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11F:<TOHOシネマズ日劇>東京都千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン9F期間:6月26日~29日料金:<前売券>1,500円:<当日券>一般 1,700円、学生 1,200円
2015年06月18日『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』や『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』など、数々の傑作ドキュメンタリー映画を手掛けてきた巨匠ヴィム・ヴェンダースの最新作『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』より、このほど予告編映像が解禁となった。本作は、ヴィム・ヴェンダースとジュリアーノ・リベイロ・サルガドの二人が共同監督として制作。写真家の顔も持つヴィム・ヴェンダースは、もともとサルガドの写真作品を2枚所有しているほどのファンであり親交もあったことから、セバスチャン・サルガドの長男ジュリアーノがすすめていた本作に参加することになった。ブラジル出身の写真家セバスチャン・サルガドは、30代で写真を撮り始めて以来40年間、世界中を飛び回り、何年も要するプロジェクト作品を数多く発表してきた。モノクロを基調とする彼の作品は常に人間を捉え、死、破壊、腐敗といった根源的なテーマが扱われ、それらは写真と呼ぶにはあまりにも美しく、荘厳であるがゆえに、サルガドは“神の眼”を持つ写真家とも呼ばれている。彼は、2004年から「Genesis(ジェネシス)」プロジェクトを開始。地球上の最も美しい場所を求め、ガラパゴス、アラスカ、サハラ砂漠など12か国余りで撮影された作品は、熱気球から撮られた水牛の群れ、遊牧民のネネツ族のシベリア横断、サンドイッチ諸島での“ペンギンの楽園”など、生と死が極限に交わる、誰も見たことがない圧巻の風景が写し出されている。本作ではこのプロジェクトに同行したサルガドの息子ジュリアーノとヴェンダースの2人のクリエイターの視点から、唯一無二の写真家の足跡を解き明かしていく。今回公開となった予告編では、長年サルガドが取り組んできた労働、貧困、紛争などの写真プロジェクトから自然環境保護を謳いあげた最新プロジェクト「GENESIS」までの道のりを、家族との関係を含めて描かれている。難民や移民、厳しい労働に従事する者たちを写し取りながら、神話的とも評されるサルガドの写真世界を存分に映像として表現したドキュメンタリーに仕上がっていることが窺える。“神の眼”を持つと称されたサルガドがフィルムに刻んだ風景の数々。まずはこの映像から、彼が捉えた地球上で最も美しい場所を目撃してみて。『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』は、8月1日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月29日リチャード・ギアとシャルロット・ゲンズブールが、スリラー映画『Oppenheimer Strategies(原題)』で共演することになった。監督は『ボーフォート レバノンからの撤退』のヨセフ・シダー。その他の情報主人公オッペンハイマー(ギア)は、力をもたない若い政治家と友達になる。だが3年後、その政治家は世界的に名を知られる大物に成長。そのことは、オッペンハイマーの人生を大きく変えることに。ギアの次回作は、3月北米公開予定の『The Second Best Exotic Marigold Hotel(原題)』。ほかに、ダコタ・ファニングと共演する『Franny(原題)』も控える。ゲンズブールの新作は『サンバ』。次回作は、ヴィム・ヴェンダース監督の『Every Thing Will Be Fine』。文:猿渡由紀
2015年01月15日「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」は、リッツォーリ(Rizzoli)社から書籍『YAMAMOTO & YOHJI』を発売した。デザイナー・山本耀司のアーティスティックな側面をクローズアップしており、映画や演劇、オペラなどとのコラボレーションと、そこに至った経緯が記されている。未発表の写真や貴重な寄稿も収録され、展示会でのトピックスを含め、山本のキャリアが様々な視点から紐解かれる。その他、「Y-3」「エルメス」「マンダリーナ・ダック」など、数々のブランドとのコラボレーションの記録が残されており、ブランドの歴史をたどる上では欠かせない1冊となっている。女優シャーロット・ランプリングからの手紙、映画監督ヴィム・ヴェンダースなど長年の友人からのコメント、写真家パオロ・ロベルシらが捉えた山本の姿なども収録されており、資料的価値が非常に高い。書店他、ヨウジヤマモト青山本店、Ground Y 渋谷パルコ店、s'yteウェブサイトにて販売。
2014年12月10日働くなでしこのリアルな本音にあらゆる視点でスポットを当て、多くの支持を集めた映画『ガール』。待望のDVDリリースを記念して、女優・玄里が監督・深川栄洋に直撃!弱冠36歳にして『白夜行』、『洋菓子店コアンドル』、『神様のカルテ』、そして本作と引く手数多の売れっ子監督が“映画”にたどり着いたルーツとは?その素顔に迫る!——『ガール』に織り込んだヨーロッパ映画愛玄里:映画を観る前に、本作が日本版「セックス・アンド・ザ・シティ」(「SATC」)と聞いてたのですが、思っていたよりも楽しいだけじゃない部分にも焦点が当てられている気がしました。それは深川監督が意図したものなのでしょうか?深川:この映画のお話をいただいたときに原作(奥田英朗作)を読んだのですが、原作は女の子たちの素朴な心の動きに焦点を合わせていてすごく面白くて、女の子ってこういう考えや悩みを持ってるんだと興味を持ちました。でも今回、日本版「SATC」のような、大人が観れるロマンティック・コメディにしたいという要望があって。僕のやりたい世界でやるのは、難しいさじ加減だなと思いながらも、新しい挑戦が好きだし、やったことのないものをやる前から否定しても面白くないので、僕に期待してくださるならと信じて引き受けました。物語は日本の女の子の話で、「SATC」の主人公たちとは金銭感覚も価値観も違うので、ヨーローッパ映画のようなロマンティック・コメディ寄りにシフトしていったんです。それがプロデューサーの思いを貫徹できてるかは聞いてませんが…(笑)、僕が目指したところには船はたどり着いたかなと。玄里:監督自身は、ハリウッド映画よりヨーロッパ映画が好きなんですか?深川:断然そうですね!特に若いときはそうでした。玄里:具体的に影響を受けた監督はいらっしゃるんですか?深川:若いときに観てドキドキしたのは、アルノー・デプレシャン監督の『そして僕は恋をする』(’97)やケン・ローチ監督の『ケス』(’96)、パトリス・ルコント監督の『髪結いの亭主』(’91)、『百貨店大百科』(セドリック・クラピッシュ監督/’92年)など、90年代のフランス映画が好きでしたね。『最強のふたり』(現在公開中)も90年代のフランス映画の良き匂いみたいなのを感じました。玄里:おいくつぐらいから映画を観始めたんですか?深川:きっかけは高校3年生のときに付き合ってた女の子が映画が好きで、彼女に付き合って観たり話を合わせたいから、彼女が観たいと言ってた映画を先回りして観て「あの作品観たよ」みたいな形で映画の良さに気づき始めたので、本当に遅いんですよ。ちゃんと映画に向き合ったのは専門学校に入った18歳の頃からで、それまでに観てきた映画以外にもいろんな映画があるんだというのを知って、25歳くらいまでにいろんな映画を観ましたね。いまも新しい匂いがする映画を自分の嗅覚で嗅ぎ分けて、休みがあると観に行きますよ。玄里:監督は専門学校で元々、録音を勉強されていたんですよね?深川:同じクラスだった吉田恵輔監督は照明系をやっていて、僕は録音技師になれたらいいなとぼんやりと考えてたやる気のない学生でした(苦笑)。玄里:なんで録音だったんですか?深川:僕は本当に不勉強で、女の子が好きだから入ってしまった不純な男でお恥ずかしいんですけど、勉強もできないし、監督は無理だろうなと思ってたんです。そのときに観たヴィム・ヴェンダース監督の『リスボン物語』(’95)という映画の主人公が録音技師で、劇中で映画の声をつけたり近所の子供たちと足音や風の音などをつけているのを見て、声や音を吹き込むことで映画が命をもつということを教わったような気がしたんです。こんな仕事は素晴らしいと思って録音のコースに入ったんです。——映画監督の仕事の95%は「我慢」!?玄里:そうだったんですね!監督はその後、かなり早いペースで映画を撮られてますよね。中でも印象が強かったのが『白夜行』、特に劇中の子供たちのシーンに惹かれました。でも、その次の『神様のカルテ』で作風ががらっと変わったので、私の中ですごく意外だったんです。監督自身のジャンルへのこだわりはあるんですか?深川:僕は映画館で映画を観て9割は「面白いな~」って思って出てくるんですけど、それは多岐のジャンルに渡るんです、ホラーは苦手なのですが。いつもこんな映画が観たいなと思う映画にチャレンジしているので、いただいた企画に関しては「映画が生まれてくる意味があるなら」、「僕でお役に立てるなら」という感覚でやってるんです。だからジャンルは特にこだわらない。だから『ガール』も、この映画を観て次の日にこういう風に女性に接してみようという男の子が現れたり、“悩んでるのは私だけじゃないんだ”と思ってくれる女性がいたり。お光さん(檀れい)のような、彼女は周りから若作りしてると言われるけどとても幸せに見えるし、彼女みたいな生き方ができれば女性が幸せになれるんじゃないかなと思ったり。玄里:私も『ガール』の中でお光さんが一番好きです!檀さんのコメディのお芝居も意外でしたし、全体的にいままでの役のイメージと異なるような役をみなさんやってると思いました。キャスティングはかなりこだわったのですか?深川:この作品でパブリックイメージ通りの人を選んでいっても、パンフレットだけで消化できてしまうものになる気がして。そうじゃなくて、映画館の扉を開けて暗闇に包まれたら見たことのない女優さんの表情や苦悩が見れたり、そういうものが映画だと思うんです。俳優さんを苦しめてしまうことは多いんですが…、俳優さんの新しい引き出しを作ってあげることになったり、新しい扉を見せていただくことになったりとか、特別な映画になったよねって響き合いながら作っていきたいので、それをお客さんに観てもらって新しい映画だなと思ってもらえたらいいなと思うんです。玄里:俳優側からすると、すごくありがたい監督だと思います!深川:いや、そう思っていただける方は少ないかもしれません(苦笑)。玄里:じゃあ、監督のお仕事の中で演出が楽しいですか?キャスティングや編集など、色々ありますが。深川:どれも楽しくないですね…どれも苦しい。監督をやってみて思うのは、監督は仕事じゃなくて“状態”だと。監督の“状態”にいるときには楽しいことなんて1個もなくて、一番僕が楽しいと思うのは映画館で映画を観ているときなんです。監督の状態の9割5分は苦しみを耐える我慢。あと5%くらいは響き合えていい芝居撮れたな、ここは絶妙だなと奇跡的な瞬間に幸せを感じるんですけど、それ以外は我慢の連続。すごく孤独だし、それを打ち明ける人もいないし、現場はチームワークで作っていきますが、そのチームワークの頂点にいなきゃいけないときもあれば、いま現場ではこういう流れになってるけど本当に大事なのはこれなんだよね、でも言うのは止めておこう、とかひとりで考えたり…。もう一回人生をやり直すならこの仕事は選びたくないと思いますね(笑)。玄里:それでも深川監督が監督を続けている原動力は何ですか?深川:人に期待されるとそれを返してしまうというか、こういう映画が観たいと思われるうちはやってたいと思っていて。いまはたぶん、お客さんが求めているものと割と近い価値観をもっていると思うんですけど、それは生ものであって、これまでいろんな監督が時代に合った瞬間があったと思うんですけど、それも一瞬。いまは僕がバトンを持って走ってる感覚なんですよね。その役割が果たせなくなったら、今度は自分の感覚から生み出す作品を作っていこうかなと思っています。元々は自主映画で、誰も期待していないところに無理矢理映画を作って、映画館に行って「僕の映画を作ったんです。最高に面白いので公開してください!」と言って回ってた人間なので、またそこに戻っていこうかなと思ってます。玄里:では、一生映画監督は続けられるってことですね?深川:健康なうちは…。『ガール』の撮影前に肺気胸になってしまって、これでだいぶ人に迷惑をかけたので、肺に穴を開けない状況にしなきゃなって。いま10本以上の企画が同時進行していて頭も体もずっと使っているので、倒れないようにいまは体力づくりをし始めているんです。玄里:さっき仰ったバトンをもらってからずっと走り続けている感覚ですね。深川:次の監督が来るまでは頑張って走り続けようと思ってます。玄里:これからも監督の作品を楽しみにしています!(text:cinemacafe.net)
2012年11月26日名匠ヴィム・ヴェンダースが、2009年にこの世を去った天才舞踊家ピナ・バウシュが遺した軌跡を捉えたドキュメンタリー『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』のブルーレイ/DVDが24日(金)にリリースされる。コンテンポラリー・ダンスの世界を、ドイツの映画作家が撮影した本作。撮影現場では最新のデジタル技術が駆使されていたようだ。その他の写真本作は、舞踊界、演劇界に多大な影響を与えたピナ・バウシュの世界を捉えた作品で、ブルーレイ/DVDは2Dでの収録だが、劇場公開時はデジタル3Dで上映され、大きな話題を呼んだ。さらにヴェンダース監督はピナの作品を、ダンサーしか見ていなかった視点、さらに観客もダンサーも見たことのなかった視点から捉えることに力を注ぎ、その映像美に多くの賛辞が寄せられた。このほどリリースされるブルーレイ/DVDの特典ディスクに収録されているメイキング映像には、ヴェンダース監督らスタッフが、ダンサーたちのパフォーマンスを収録する場面が登場する。現場に持ち込まれたのは最新のデジタル3Dカメラと、微妙な動きまで実現可能な撮影用クレーン、そして小型軽量カメラだ。彼らは、通常の映画撮影のようにカット毎にカメラを止めることをせずに、ダンサーたちに舞台と同じように演じてもらい、クレーンを用いてカメラをステージ上で動かしてダンサーの目線を記録し、さらに自在に操作することで、まだ誰も見たことのなかった視点からピナの芸術を記録した。また、ソニー製の最新カメラHDC-P1を手にしたクルーがダンサーたちに肉薄することで、客席からは見られなかった細やかな表情や、身体の動きを捉えることに成功している。フィルムカメラは物理的な制約から1度に20分ほどしか連続して撮影することができない。しかし、ヴェンダース監督は長時間撮影できるデジタルカメラの特徴を活かして、ダンサーたちの緊張感や感情を途切れさせることなく、ピナの芸術を映像化した。本作は、公開時に映像の美しさについて言及する記事や感想が多く出たが、その秘密と舞台裏はブルーレイ/DVD収録のメイキング映像で存分に堪能できる。『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』コレクターズ・エディションブルーレイ 6825円(税込)DVD 5985円(税込)8月24日(金)発売発売元:ギャガ 販売元:ポニーキャニオン
2012年08月22日名匠ヴィム・ヴェンダースが、2009年にこの世を去った天才舞踊家ピナ・バウシュが遺した軌跡を捉えたアート・ドキュメンタリー『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』のブルーレイ/DVDが24日(金)にリリースされる。公開時は“アート映画”でありながら“3D映画”として注目を集めた作品だ。その他の写真本作は、舞踊界、演劇界に多大な影響を与えたピナ・バウシュの世界を捉えたドキュメンタリー。ブルーレイとDVDは2Dでの収録となるが、ヴェンダース監督がこだわり抜いた撮影によって、これまで客席では観ることのできなかった視点から、稀代の舞踊家ピナ・バウシュの世界を堪能できる。また、ソフト化に際して未公開シーンを特典として収録。劇映画や通常のドキュメンタリーの削除・未公開シーンは、前後の流れを断ち切られた“映像”でしかないが、ダンス・パフォーマンスを捉えた本作の未公開シーンは、上映時間の都合で収められたなかった“作品”として観ることのできるクオリティの高いものが揃っているという。劇場公開時は、ダンス愛好家だけでなく、一般の映画ファンからも好評を集めた本作だけに、ソフト化を機にさらに幅広い観客から支持を集めるのではないだろうか。『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』コレクターズ・エディションブルーレイ 6825円(税込)DVD 5985円(税込)8月24日(金)発売発売元:ギャガ 販売元:ポニーキャニオン
2012年08月13日占いにすがる私は間違っていますか?
望まれて生まれてきたあなたへ
結婚3年目に夫婦の危機!?