世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、木彫りのお守りにまつわる話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 13木彫りのお守り知りたくない度(ゆりか 27歳・音楽関連)の体験談私が子どもの頃からずっと、実家では猫を飼っています。数年前のある日のことです。当時飼っていた猫が、玄関のドアからスルっと外に出てしまいました。いつもなら外に出てしまっても必ず家の周りにいて、すぐに帰って来るのですが、その日は姿が見えず、家族中で探してもぜんぜん見つからなかったんです。それから、4~5日後のことです。猫はまだ帰らず、みんなとても心配していました。そんな時、ふと見ると、なぜか玄関に続く廊下に掛けてあった木彫りの飾りが落ちていて、一部がまるで割られたみたいに不自然に欠けていました。「いつの間に落ちたんだろう……。今まで一度も落ちたことなかったのに」それはバリ島に行ったときに買った、わりと大きな木彫りの魔除けの顔で、しっかりと壁にかけられていたので、よほどの大地震でも起こらない限り、落ちるはずがないのです。「あーあ……気に入ってたのに。直せるかな~」と廊下に置いておきました。その翌日のことです。家の側面の玉砂利のところで、行方不明になった猫が倒れているのが見つかったのです……!「どうして…こんなところで…?」猫は死んでいて、その身体はすでに硬直していました。身体に傷は無く、田舎なので事故にあったとも思えません。死んだ原因はわからず、とてもかわいがっていた猫だったので、家族中が悲しみに沈みました。後日、猫の葬儀をして手厚く葬りました。葬儀を終えた後、猫が死んでいた場所にお花を置いていると、ふと気がつきました。猫が死んでいた場所は、木彫りの魔除けが掛かっていたところの、ちょうど正面だったのです。ただの偶然なのか気になって、調べてみると……。その飾りは「ボマ」というバリ島のヒンズー教の魔除けで、神聖な場所を守る役割があるとのことでした。その「ボマ」は遺体を火葬場まで運ぶための輿に付けるものでもあるそうです。そのとき、ふと思いました。「もしかしたら…、うちに何か悪い災いが起こるはずだったのかもしれない。猫は死んでしまったけれど、もしかしたら家族をボマが守ってくれたのかも知れない……」その木彫りの飾りは、いまでも実家に大切にとってあります。もう壁には掛けていませんが。
2019年05月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、天井にまつわる不思議な話……。あなたの家は大丈夫?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 12天井に潜む者知りたくない度(P.N ゾンビちゃん 女 主婦)の体験談友人のT美が結婚して、子どもができたので新居を購入した。購入した家は築年数が20年越えの中古物件だったが、T美はその家がとても気に入った。T美夫婦がその中古の家に引っ越してからのことだ。その家に住み始めてからしばらくして、床の間がある部屋の天井の隅に、5㎝ぐらいの一枚の小さなお札が貼ってあることに気がついた。薄汚れて天井の木の色と同じ色になっているからわからなかったが、かなり年期が入っている。天井の埃を払おうとしただけで、はらりと剥がれて床に落ちた。「なんでこんなところにお札が? 古くて汚いから、何の効果も無いでしょ」T美はそう思って、そのままゴミと一緒に捨てた。その翌日から、不思議なことが起こった。その部屋でT美が昼寝をしていると、奇妙な夢を見た。あのお札が貼られていた天井の板を外して、黒い影のような人が逆さまになって頭だけ出して覗いているという夢だったのだが、あまりにもリアルな夢でビックリして目を覚ますと、じっとりと嫌な汗をかいていた。T美は「変な時間に寝ちゃったから、気味が悪い夢を見ちゃったのね」そう思って気にしないようにした。その翌日の昼間、T美が部屋の掃除機をかけている時だった。ふと見ると、あのお札が貼られていた場所の天井の板が10cmほどずれて、隙間が開いていたのだ。「何でこんなところが開いているの…」会社にいる夫にメールで聞いてみたが「知らない」という。天井の板は薄く、簡単に手で持ちあげることができた。T美は、「天井がが勝手に開いてるなんて気味が悪い…」と思いながら、転ばないように慎重に脚立に乗って天井の板のずれを直した。その時T美は妊娠7か月だったので、お腹の赤ちゃんのストレスになるようなことは極力考えたくなかった。しかし、その日の夜―――。T美が寝ていると突然、金縛りが起こったのだ。頭の中に金属音が響きだして、声が出せず体は動けなくなり、隣で寝ている夫に必死で助けを求めようとするが、身動きひとつできない……!そしてなぜか目をつぶっているはずなのに、T美の頭の中にあの床の間の天井の映像が映し出された。それが夢なのか現実なのかわからないままに、天井の板がズズズズズ……とゆっくりと動いて、その開いたほんの10㎝ほどの隙間からズルズル……と黒い影のような手が出てくるのが見えたのだ!その手は異様に長く、2本の手が出た後にぬぅっと頭が出たかと思ったら、何かを探しているようにギョロギョロと目玉を動かしていた。ズルズル……と今にも出てきそうだったその時―――ピクンとお腹の中で赤ちゃんが動いた。その瞬間……! 不思議なことが起こった。黒い影は一瞬で消え、金縛りが解けてT美はハッ! と目を開けた。床の間の天井を見ると、やはり隙間が空いていた。「今見たのは、夢なんかじゃない……!」T美は急いで夫を起こして、すぐに天井を閉めてくれるように頼んだ。寝ている所を叩き起こされた夫は、T美に言われるままに天井を閉めた。その日の朝、T美は近所の氏神様を祭っている神社に行ってお札をもらいに行き、家に戻るとすぐに、もともとお札が貼られていた同じ場所に貼った。それ以来、天井が開くことは無く金縛りにも一度もあっていないらしい。その後、無事に元気な子が生まれた。現在―――。T美は子守で忙しいので、天井にまだいるかもしれない霊のことなど、もはやどうでもいい様子だが、今でも天井にはしっかりとお札が貼られている。
2019年04月28日トラウマ・ホラーの代名詞『マーターズ』で監督を務め、ホラー・ファンに一躍その名を轟かせたフランスの鬼才パスカル・ロジェ監督が6年ぶりにメガホンをとった『GHOSTLAND』が邦題を『ゴーストランドの惨劇』とし、日本公開することが決定。併せて、メイン写真が解禁となった。■ストーリー人里離れた叔母の家を相続し、そこに移り住むことになったシングルマザーのポリーンと双子の娘。姉のヴェラは奔放で現代的な少女。一方、妹のベスはラヴクラフトを崇拝する内向的な少女で、双子の姉妹ながら性格は正反対だった。新居に到着したその日の夜、2人の暴漢が家に押し入り、突然の惨劇が一家を襲う。娘を守ろうとする母は必死に反撃。そして姉妹の目の前で暴漢たちをメッタ刺しにしてしまう。惨劇から16年後、ベスは小説家として成功したが、ヴェラは精神を病み、いまもあの家で母と暮らしていた。久しぶりに実家に戻ったベスを母は迎え入れるが、ヴェラは地下室に閉じこもっていた。そして、ベスに向かって衝撃の言葉をつぶやく――。■トラウマ・ホラーの鬼才が仕掛ける“絶望のトリック”本作で監督を務めるのは、フランスの鬼才パスカル・ロジェ監督。2009年に渋谷の劇場で公開された作品『マーターズ』の壮絶な内容は、『サスペリア』のダリオ・アルジェント監督も絶賛。瞬く間にホラー・ファンの間で話題沸騰となり、公開から10年経った現在もトラウマ・ホラーの代名詞として名前が挙がるほど。本作は、2012年の『トールマン』を経て、6年ぶりにロジェ監督が撮り上げた待望の長編作品。主人公の姉妹が絶望的な惨劇に巻き込まれる様は、女性2人を主役に据えた『マーターズ』と通じるものがある。本作ではさらに全編に張り巡らせた伏線と罠に、観る者は巧みに翻弄され、ロジェ監督が作り上げた“狂気の迷宮”に迷い込んでいく。今回解禁となったメイン写真は、暗い部屋から覗く緊迫した表情の1人の女性が写し出されている。彼女の正体は?顔の傷と涙で潤んだ瞳が意味するものとは?好奇心を掻き立てられる1枚となっている。凄惨な恐怖描写は2度と見たくないが、罠にはまったあなたは必ず2回観たくなる――。映画史上最も不快なトラウマ映画に引き続き注目したい。『ゴーストランドの惨劇』は8月9日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年04月23日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ドアスコープにまつわる恐怖……。あなたの家のドアは大丈夫?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 11ノックする男知りたくない度(かとりせんこう 女 会社員)の体験談Y美がそのアパートに引っ越したのは、就職が決まったので、会社にほど近い場所に住んだほうが通勤が楽だと思ったからだ。都心に近いのに、築年数が古いせいか周辺アパートより家賃が割安だったところが気に入ったらしい。Y美の部屋は2階の一番端の日当たりの悪い部屋だったが、どうせ昼間は仕事でいないので、そんなことは気にならなかった。住んでしばらくは、何事も無く普通に暮らしていた。住み始めて1か月目のことだった。夜9時頃だろうか。Y美が部屋で、チューハイを片手にコンビニで買ったサラダを食べながら、テレビを見ていた時だった。「コンコン」部屋のドアをノックする音が聞こえた。「誰よ、こんな時間に」と思ってドアののぞき窓を見ると、誰も映っていない。ドアを少し開けて廊下のほうを覗き込むと、顔は見えなかったが、帽子をかぶったトレンチコート姿の男が隣の部屋をノックしているのが見えて、そのままそっとドアを閉めた。「なんだ、お隣か。こんな時間に訪問するなんて非常識な」きっと新聞の勧誘か何かだろうと思った。しかし隣が留守だったのか、しばらくするとY美の部屋のドアをノックする音が聞こえた。「コンコンコン」今度は本当に自分の部屋のドアを叩いているが、ドアまで行って勧誘を断るのは面倒くさかったので居留守をしていると、しばらくしたら諦めたのか、音は止んだ。その次の日の夜の事だった。「コンコンコン」またノックの音が聞こえる。どうやらまた隣の部屋をノックしているみたいだ。「チャイムがあるんだから、ノックしないで鳴らせばいいのに……」と、Y美は不愉快に思った。しばらくすると、やっぱりお隣が留守だったのか、今度はまた自分の部屋のドアがノックされた。なんてしつこい勧誘だ。どんな奴か見てやろうと、ドアスコープに目を近づけて外を覗いた。おかしな事に、真っ暗で何も映っていない。そしてまた、「コンコンコン」とドアを叩く音がした。Y美は思った。「わかった! 勧誘の奴、指でドアスコープを押さえてるんだ!」そう思ったので、腹が立ったY美は「しつこいですよ! うちはお断りなんで!」そう文句を言いながらドアを開けると、あの帽子を被ったトレンチコートを着た男が立っていたのだが、その顔を見て愕然となった。その男には顔がなかった。正確には顔の部分が真っ黒のブラックホールのように影になっていて、目や鼻や口というパーツが何もついていなかったのだ。それを見たY美は咄嗟に今まで感じたことのない危険を感じて、反射的に素早くドアを閉めて鍵をかけた。ドアを閉めることに成功はしたが、たった今自分が目にしたものへの恐怖で心臓は早鐘のように打ち、手が震えていた。今、自分の見たものは何だったのかわからないが、ひとつだけわかったことがあった。アイツはY美の部屋のドアスコープを指で押さえていたのではなかった。ドアをノックしながら、ドアスコープを反対側から覗いていたのだ……!「コンコンコン」またドアがノックされて、Y美はすくみ上った。とてももう一度、ドアスコープを覗く気にはなれない。きっと覗いたら、また真っ暗な事は簡単に予想が付いた。「コンコンコン」「コンコンコン」「コンコンコン」しばらくドアはノックされていたが、放っておいたら音は止んだ。きっと諦めたんだろう。30分ほど経っただろうか、勇気を出して恐る恐るドアスコープを覗いてみると、今度こそ、外には誰もいなかった。翌日、ゴミを出しに行く時に隣の部屋の人に会ったので、「夜に新聞か何かの勧誘の人が来てドアをノックされませんか?」とそれとなく聞いてみた。そうしたら、信じられないことに、「そんな人は今まで来たことがない」と答えたのだ。隣の家の人も夜は部屋の中にいるはずなのに、なぜノックの音が聞こえていないんだろう…?その後も時々、ドアをノックする音がしているそうだが、Y美はその部屋に2年暮らし続けている。初めは吃驚したが、今では実害も無いので無視しているらしい。「事情はわからないけど、きっと顔が無いから家に帰れなくて、ずっと自分の家を探して彷徨ってる幽霊だと思うわー」と、今ではすっかり慣れっこで気にもならないのか、他人事のようにY美は言った。
2019年04月20日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ラブホテルにまつわる恐怖……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 10ラブホテル知りたくない度(肉団子 男 会社員)の体験談友人Aが昔、付き合っていた彼女とラブホテルに行った時の話です。その日、Aはまだ付き合って日が浅いR香とデートを楽しんでいた。レストランで食事した後、もっとたっぷり楽しむために、飲み屋街の外れにあるラブホテル通りに向かったらしい。金曜日の夜だったせいか、どこも満室だったのだが1部屋だけ空いている部屋があった。二人ともワインを少し飲んでいるせいか、酔いも手伝ってお互いに気持ちが盛り上がっていたので、今夜はたっぷりと楽しむ気満々だった。部屋の内容なんてどうでもいい。Aの頭の中は、これから繰り広げるであろう情事についての楽しい妄想でいっぱいだった。フロントでルームキーを受け取るとR香と手をつないで部屋に向かった。部屋について、ドアを開けた途端、一瞬、湿気ったカビ臭い匂いがした気がしたが、次の瞬間には鼻が慣れたのか気にならなかった。部屋に入るとベッドの周りの壁が一面赤色で、雰囲気はなかなか悪くない。SMを連想させる部屋でAのテンションが上がった。さっそくR香を裸にしてに襲いかかりたい気持ちになったが、ガツガツした男だと思われたくないので、ひとまずは「一緒に入る?」と、お風呂に誘ってみた。R香は恥じらっているのか、「私は後でいい……」と言った。オレの前で裸になるのが恥ずかしいんだろう、かわいい奴だ。どうせ後から全身隅々観察させてもらうんだが。Aはそう思って顔がニヤつくのを隠すために、風呂場へ向かった。風呂場はわりと広めで大人っぽく、全面真っ黒のタイルだった。ボタンを押すと自動で浴槽にお湯が溜まるらしい。すぐに湯が溜まった。Aはウキウキと服を脱いで、浴室のシャワーの蛇口をひねった。今日は1日中外を歩いたし、これからRと楽しむんだから念入りに洗っておかなきゃな。と、シャワーを浴びながら思った。頭を濡らして、シャンプーが終わった時だった。下を向いてシャワーの水で頭を洗い流していると、背後に人の気配を感じた。「R香も入るのー?」R香は答えず、「ちゃぽん……」と、湯船の中で音がした。R香の奴、さっき風呂に誘ったは時は恥じらっていたけど、気が変わって一緒に入りたくなったんだな。Rが本当はHが好きな女だということは知っている。普段は大人しいタイプだけど、ベッドの中ではけっこういやらしい声を出すからな……。そんなことを思いながら、顔をあげて目の前の鏡を見ると、湯船の中に、顔の半分までお湯につかってこちらを見ているR香が映っていた。…だが、よく見るとそれはRではなく、酷く痩せた知らない女だった。その湯舟は透明な湯のはずなのに、赤い血で染まっているように見えた。その女と目が合った瞬間、Aは全身の血がサーーーーーーーッと引くのがわかった。知らない女が湯船の中にいる。できれば目の錯覚であって欲しかったが、その女のは目の前にいて、その目を見れば、ひと目でこの世の人間ではないとわかった。恐らく、この部屋で何かがあって、死んだのだろう。もしかしたら、この部屋の雰囲気からして、行き過ぎた酷いプレイが行われたのかも知れない。そんなどこから来たのかわからない根拠の無い想像が、なぜか一瞬頭の中にリアルに浮かんでゾッとした。Aは恐怖に襲われながらも裸で浴室から飛び出して、濡れた身体を拭きもしないで、とにかく大急ぎで服を掴んで着ながら、「R香!この部屋ヤバイ! 今すぐ出よう!」と、叫んだ。しかし、また返事は無かった。赤い部屋の中に、R香の姿は無かったからだ。その時、ようやくAは気がついた。R香が部屋の中に入った途端、何か様子がおかしかったのは、恥じらっているからではなかったのだ。恐らくR香は部屋に入ってすぐ、あの女の霊に気がついて、Aを見捨てて逃げたのだ……!Aはその後、ひとりでそのホテルを出て終電に乗るために駅に向かった。髪の毛から水が滴っていたが、その水には少し涙も混じっていたかもしれない……。その後AはR香とそのまま破局し、Aは未だに彼女がいない。今では飲み屋の女の子に「あの時、お風呂にいた女の人と付き合えばよかったかなー」と、あまり笑えない話をネタにして口説いているが、まだ誰も一緒にラブホテルに行ってくれる人がいないらしい。
2019年04月12日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ナースコールにまつわるゾッとするお話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 8ナースコール知りたくない度(P.N ナースの妹もナース 女 看護士)の体験談看護士の姉が、若かった頃の話です。入院している患者さんに、若くてイケメンの男性入院患者がいたそうです。毎日毎日顔を合わせているうちに、徐々に親しくなり「彼女がぜんぜんお見舞いに来ないけどフラれたの~?」とか、冗談を言い合うぐらいに仲良くなったそうです。姉は美人でサッパリした性格なのでよくモテていましたが、勤め先の病院で患者さんとの恋愛なんてありえないので、その男性患者のことも恋愛の対象としては全く考えていませんでした。でも、その男性患者には恋人がいなかったので、いつも姉の顔を見る度「退院しても会いに来ていい?」とか、「病気が治ったら一緒にどこか行こうよ」と、冗談っぽく笑いながら言ってきて、姉も「退院したらね~」と軽くあしらっていたそうです。姉曰く、本当にちっとも気が付かなかったそうです。いつの間にかその患者が姉に恋愛感情を抱いていたということに…。そんなある日、姉が出勤するとその男性患者の病室がキレイに片付けられていました。予定よりも早く退院したのかと思って先輩に聞くと、「あなたが休んでいる間に容体が急変して、発作を起こして夜中に亡くなったのよ。まだ若いし男前だったのに気の毒よねぇ」つい先日まで、あんなに元気だったのに……。まさか亡くなるなんて……。その患者が亡くなってから数日後、姉の身の回りでおかしなことが起こり始めました。夜勤の時、ずっと後ろから誰かに見られているような、人の視線を感じるらしいのです。でも振り向いても誰もおらず、仕事中なので気にしないようにしていました。そんなある夜のこと。夜中にナースコールが鳴ったので病室にかけつけると……そのベッドは空きになっていて誰もおらず、そこはあの男性患者が生前に使っていたベッドでした。「誰もいないのに、なぜ……?」誰もいないはずのベッドのナースコールが鳴るなんて。壊れているはずはないし……。同じことが、夜勤の度に起こりました。いつも決まって鳴るのは、夜中の三時で、それは偶然なのかあの男性患者が亡くなった時間でした。そんなある夜勤の日、またナースコールが鳴ったので見に行くとその日は様子が違っていました。ベッドの横に、亡くなったはずの男性患者が下を向いて立っていたのです……!「ヒ…ッ!」驚いて姉が立ちすくんでいると、その男性患者がゆっくりと顔をあげ、「……治ったから……一緒に行こう……」笑いながらユラユラと近付いてきたそうです。そして姉の目の前に来たかと思うと、ぎゅうっと、急に胸が苦しくなって、息が詰まりそうになったのです…!「……一緒に……一緒に……」どんどん息が苦しくなっていくので、これはマズいと思い、「……無理!! あなた死んでるから無理!!」力を込めてそう言い返しました。すると、フッと呼吸が楽になり、その患者は一瞬悲しそうに顔を曇らせたかと思うと、すぅーっと消えたそうです。それ以後、夜勤の時に視線を感じることもナースコールが鳴ることも、一度も無くなりました。そんなことがあった姉ですが、「その患者さんはお気の毒だけど、こっちは仕事だからしつこくされてもねぇ~」そう言いながら煎餅をバリバリ食べていて、逞しいなと思いました……。
2019年04月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 8リサイクルショップ知りたくない度(P.N おてもやん 女 会社員)の体験談私の友達のK子の話です。K子は独り暮らしのOLで、いつも金欠だった。会社が私服勤務なので、それなりにファッションにも気を遣わなくてはならず、安月給なのに服代にお金がかかるのが悩みだった。できるだけバーゲンでバッグや靴を買うようにしていたが、ちょっとセンスの良い物を買うとお金はすぐに消えていった。そんなK子が、ちょっと前に流行ったとはいえ、高価そうなブランド服を着ていたりする。おしゃれになった理由を聞くと、「新品の服を買うと高いけど、近所に大きなリサイクルショップができて、すごく安いのよー!」と、嬉しそうに言った。もともと買い物が好きなK子はすっかりその店が気に入って、頻繁に通うようになり、服は全てその店で買うようになった。ある時、K子はその店でとても気に入ったワンピースを見つけた。ちょっと古いけれど、状態はいい。着てみると、黒色だから痩せて見える。値段もお買い得価格。すっかり気に入って、そのワンピースを購入した。家に帰ってそれを着て、鏡の前に立ってみると、K子にとても似合っているように思えた。明日さっそく、会社に着て行こう。K子はいい買い物ができて、すっかりご機嫌だった。翌日、その服を着て会社に行くと、心なしか周囲の人に見られている気がする。きっと似合っているのだろう。会社のトイレに行ったときに鏡に映る自分を見てにっこりした。K子は帰宅してからも、そのワンピースを脱ぐ気にならなかった。脱ごうとするのだが、なぜか脱いだ途端に無性に着たくなるのだ。なんだか、このワンピースを着ていると心が落ち着く。食欲も全然わかない。鏡に映る自分をうっとりと見つめながら、「ずっと着ていたい……」とK子は思った。K子は次の日もそのワンピースを着て会社に行った。その次の日も、その次の日も、着て行った。その後、K子は会社に行かなくなった。K子が長い間無断欠勤をしているので、心配した会社の人が実家に連絡したらしい。K子のアパートに様子を見にやってきた母親は、鏡の前でボ――――ッとうつろな目で座っている娘を見て、ギョッとした。「K子ッ……、喪服を着て何やってるの……!」K子に駆け寄った母親は、鏡に映る娘を見て、恐怖で心臓が止まりそうになった。その鏡にはK子ではなく、髪は抜けて歯はボロボロの骨と皮しかない知らない女が映っていたのだ。その女が母親を見てニヤッと笑ったかと思うと、K子が焦点の合わない目で、口をパクパクして言った。「この子のお葬式はまだだよ……」それはK子の声ではなく、この世のものとは思えないような低いしゃがれた声だった。それはほんの一瞬の出来事で、次の瞬間には普通の鏡に戻っていた。K子は精神が弱っていたので、母親に病院に連れて行かれた。その後、母親は気味が悪いので、その服を近所の神社に持って行ってお炊き上げをしてもらった。その服を火の中に放り込むと異様なほどに真っ黒な煙がもうもうと立ち上り、やがて灰になった。K子はその服を脱いでから、すぐに体重も戻って元気になったが、その数日間のことはよく覚えていないそうだ。現在は、実家に戻って近所の制服がある会社に勤めているので、リサイクルショップには行っていないらしい。
2019年03月29日ホラー映画『ハロウィン』が、2019年4月12日(金)に全国公開される。ブギーマンの恐怖再び1978年、ホラー映画の鬼才ジョン・カーペンター監督が生み出した映画『ハロウィン』は、後世に語り継がれるホラーキャラクター“ブギーマン”と、恐怖を煽る象徴的な音楽で全米を震撼させ、以後のホラー映画に影響を与えた伝説的な作品。その公開から約40年の月日を経て、再び『ハロウィン』がスクリーンにカムバック。デヴィッド・ゴードン・グリーン監督のもと、前作の40年後が舞台となった新たな恐怖のストーリーが描かれる。ブギーマンの正体とは…?本作は、40年前のハロウィンに起きた凄惨な殺害事件の真相を追うジャーナリストの話から始まる。殺人鬼の名前は、マイケル・マイヤーズ。長い間精神病棟で隔離されていた彼は、40年間一言も話すことなく、正体は一切不明。余りの恐怖に人々は彼を“ブギーマン”と呼んだ。前作でも人々を震撼させた“ブギーマン”だが、生い立ちや行動の動機は全てベールに包まれている。マスクに覆われた不気味な顔、大人を片手で軽々と持ち上げる怪力、何発もの銃弾を受けても立ち上がる不死身の肉体…。恐怖の化身とも呼べる存在だが、ハロウィンの前夜のとある事件をきっかけに、ブギーマンは精神病棟からの脱走を図り再び街に解き放たれてしまうーー。主人公・ローリーが宿命の対決に挑む40年前に人々を震撼させた殺人事件の唯一の生き残りであり、本作の主人公となる、ローリー・ストロ ードを演じるのは、ジェイミー・リー・カーティ。40年前にブギーマンの魔の手から逃れて以来、家族と疎遠になってもなお、来る再会に備えて孤独に“ヤツ”を待ち続け、ついに宿命の対決に臨む。前作ではただ必死に逃げ惑うだけだったローリーが、時を経て強い女性へと変化を遂げているのも本作の見どころ。情け容赦のないブギーマンに対して、銃やナイフを手に決死の覚悟で立ち向かうローリーの姿が描かれている。【詳細】映画『ハロウィン』公開日:2019年4月12日(金)監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン脚本:ダニー・マクブライド、デヴィッド・ゴードン・グリーン製作:ジェイソン・ブラム音楽:ジョン・カーペンター、コーディ・カーペンター出演:ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、アンディ・マティチャック、ニック・キャッスルほか原題:Halloween/106分/R-15指定あらすじジャーナリストのデイナとアーロンは、40 年前のハロウィンに起きた凄惨な殺害事件の真相を追っていた。殺人鬼の名前はマイケル・マイヤーズ。彼は 40 年間、一言も話すことなく動機や感情は一切不明。あまりの恐怖に人々は彼を“ブギーマン”と名付けた。事件の被害者で唯一の生き残りローリー・ストロードにインタ ビューするも収穫はなかった。しかし、ローリーは再びマイケルが目の前に現れることを恐れ、いつ起きるか分からない非常事態に一人備えていたのだ。その予感は最悪 の形で現実となる。ハロウィン前夜、精神病棟から患者を輸送する車が横転し、マイケルが脱走してしまう。娘のカレンはローリーの言うことを信じず、孫娘アリソンも パーティに出かけてしまっている。ローリーは再び街に解き放たれた“ブギーマン”と対峙することを決意。恐怖に満ちたハロウィンの夜が始まる―。
2019年03月28日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 7会社に出る霊知りたくない度(P.N カツ男 会社員)の体験談友人のKが転職して、とある企業で働き始めた。その会社は小さくて古い建物ではあったが、一応自社ビルらしい。入社してしばらく経つが、周りの同僚はみな親切で上司も口うるさくない。残業も無いし快適な環境で、いい会社に入れたと喜んでいた。数か月後、上司から初めて残業を頼まれた。その仕事はどうしてもその日のうちに片付けなくてはならなかった。他には誰も残業ができる人はいないらしく、新人のKが断れるはずがない。特にこれと言って断る理由も無かったKは、快く引き受けた。時計の針が9時を指していたが、Kは会社に残って薄暗い社内でひとりで作業をしていた。夜の社内はやたら静かで「今日は、他の部署の人もみんな帰っているのかな?」と、思った。夜の10時を過ぎた頃だった。ようやく仕事を済ませた時、遠くのほうで「カツーン、カツーン……」と、女性がヒールを履いて歩いているような足音が小さく聞こえた。「やっぱり他の部署でも、残業してる人いたんだ」と、Kは思った。帰り支度を済ませて廊下に出ると、非常用の蛍光灯以外は消灯されていてびっくりするほど暗かった。「さすがに暗い夜の会社はいい気がしないな」早く帰宅しようと思い、出口の方向に向かうと……「カツ―ン、カツ-ン」同じフロアに人はいないのに、どこからか、また自分以外の足音が聞こえる。「別のフロアから聞こえるのか……?」なんだか気味が悪い。しかも奇妙なことに、Kが歩き出すと、「カツン、カツン、カツン」さっきより足音が大きくなった。「え……?こっちに向かって来てる?」そう思った時、「カツ、カツ、カツ、カツ、カツ」足音はさっきより早くなって近付いてきた。Kはゾッとして、速足で出口に向かった。するとその足音も……「カツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツ」速くなって追いかけて来たのだ!他には誰もいないのに、足音は異様な速さでどんどん近づいて来る。「誰かが追いかけてきている……!」足音はとうとうKに追いついて来て、背後まで迫ってきた。急に足音が止んだので、恐る恐る後ろを振り返ると……誰もいなかったので、ほっと胸をなでおろしたのだが、廊下の窓に映った自分の姿を見て、心臓が凍りついた。ボサボサの長い髪、薄汚れた衣服、ボロボロのヒールを履いた女が自分の背中にしがみついていたのだ。どう見ても普通の人間ではなく、見開かれた眼は血走り、半分が飛び出している。「ひぃぃぃーーーーっ!!!」その女と目が合った瞬間、Kは恐怖のあまり気を失った。それからどのくらいの時間が経ったのか、「……大丈夫ですか?」見回りに来た管理会社の人に揺り起こされた。長い時間が経ったように思ったが、実際にはほんの数分しか経っていなかった。管理人さんに自分に起こった出来事を話すと、「このビル、夜は出るって噂なんで早く帰ったほうがいいですよ……」と、数年前にこのビルで自殺があったことを教えてくれた。聞けば、会社の同僚に虐められて毎日残業させられていた女性社員が、社内で首を吊って死んでいたことは社員全員知っているという。そんな事件があったので、現在は残業が少なくなっているそうだ。もしかしたらその霊は未だに成仏できなくて、誰かと一緒に自分も帰りたかったのかも知れないが……「しかしアイツら、それを知ってて俺に残業させたのか」そんな目に遭ったKだが、今も逞しく同じ会社に務めている。勤務条件に不満はないしせっかく入った会社で、転職するのももったいないと思ったらしい。この残業の時に起こったことは、自分だけの胸にしまっているそうだ。「もうすぐ会社に新人が来るから親切にしなくちゃな。すぐに辞められちゃ困るもんな」Kは待ち遠しそうにつぶやいた。
2019年03月23日「Glee/グリー」のライアン・マーフィーが手掛け、すでにシーズン2の制作も決定している話題作「POSE」が、5月13日(月)よりFOXチャンネルにて日本最速独占放送されることになった。本作は、80年代のニューヨークを舞台に、きらびやかな「ボール・カルチャー」を通して当時のLGBTQコミュニティを映し出す話題作。“ボール”とは、LGBTQの人たちがテーマに沿ったファッションやヴォーギングと呼ばれるダンスの技を競い合うコンテストのこと。主に黒人や南米系のLGBTQの人々が集う場所として、ニューヨークでは1969年ごろから登場したアンダーグラウンドなサブカルチャー。マドンナの大ヒット曲「Vogue」のミュージックビデオも、こうしたカルチャーから生まれた。母親代わりの「マザー」の元に集まり、「ハウス」と呼ばれるグループで共同生活を送るLGBTQの若者たち。そんな彼らは毎週のようにクラブに集まり、“ファッションと踊り”を競うコンテストに参加。一番ゴージャスでクールなウォークができた者が勝利者となる、そんな“ボール・カルチャー”を軸に、プライドと純愛、そして夢を追いかける彼女たちの姿を描きく。■「ストレートの男性がトランスジェンダー役を演じる時代はもう終わり」本作の製作総指揮を務めるのは、「Glee」や「アメリカン・ホラー・ストーリー」「9-1-1:LA 救命最前線」など多彩なジャンルの大ヒット作を世に送り出してきたハリウッド屈指の人気クリエイター、ライアン・マーフィー。自身も同性愛者であることを公表しているマーフィーは、本作を「本当の自分を探し、その機会を作り上げていく様子を描いた番組」と表現する。「ストレートの男性がトランスジェンダー役を演じる時代はもう終わり。ハリウッドで働きたいと思いながらもなかなかチャンスを得られない人々に、より多くの機会を提供する時期だ」と話すその言葉どおり、全米で半年間にもわたる大規模オーディションを実施し、本作では総勢50名ものトランスジェンダー俳優を起用!彼らが実生活で実際に感じてきた生きづらさや苦悩などの実体験も脚本に取り入れながら、当時のLGBTQコミュニティを映し出していく。■圧巻のタキシード・ドレスで話題を独占!ビリー・ポーターも出演選ばれたキャストには、映画『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』にも出演しているMJ・ロドリゲスやインディア・ムーアをはじめとするトランスアクターがずらり。さらに第91回アカデミー賞授賞式レッドカーペットの話題を独占した、「キンキーブーツ」でトニー賞受賞のビリー・ポーターも参加。このとき着用したタキシード・ドレスは、黒人・ラテン系のLGBTQカルチャーの先駆者で、実在の「ハウス・オブ・エクストラバガンザ」のグランドファーザーとして慕われたレジェンド、ヘクター・エクストラバガンザへのオマージュといわれている。また、インディア演じるエンジェルと恋に落ちるエリートサラリーマン役にエヴァン・ピーターズ、その妻にケイト・マーラらも出演する。ボール・カルチャーというこれまでになかった舞台設定で、個性的なキャラクターが顔を揃えながらも、彼らが予期せぬ恋に落ちたり、挫折を味わいながらも夢を追い求めたり、病気や死に直面したりと、誰もが身近に感じる普遍的なストーリーが描かれる本作。波乱万丈な恋愛模様やライバルとの確執など、思わず引き込まれてしまう要素が散りばめられ、夢や愛、家族をテーマにした物語に心震えることになりそう。ボールルームでのきらびやかな衣装はもちろん、勢いのある80年代の世相を受けたファッション、そして息を飲むようなダンス・シーンに、ホイットニー・ヒューストン、ダイアナ・ロス、マドンナなど、当時の流行曲のBGMにも注目。「POSE」は5月13日(月)より毎週月曜23時~FOXチャンネルにて日本最速・独占放送スタート。(text:cinemacafe.net)
2019年03月19日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 6エレベーターの女知りたくない度(P.N ピョン吉 男 会社員)の体験談友人Eの住むマンションは9階建てで、その上のR階は屋上になっている。ある雨の夜、仕事が残業でマンションに帰り着くころには夜の0時近かった。エレベーターは誰かがこんな雨の日に屋上に行ったのだろうか、R階で止まっていた。ボタンを押すと、9…8…7…とエレベーターが降りてきた。Eがいる1階に降りてきたが、当然こんな時間だから人は乗っていなかった。目の前で、ゆっくりとドアが開いた。雨だから、エレベーターの中の床が濡れていた。Eはエレベーターに乗り込んで、自宅階の9のボタンを押した。扉が閉まったのだが、エレベーターの中は、今までに嗅いだことの無い腐敗臭のような鼻をつく嫌なにおいがする。この異臭を体内に入れたく無いと思ったEは、思わず口もとを手でおさえた。エレベーターが1…2…ゆっくりと動き出したのだが、ふと正面の扉を見ると、Eは恐怖で固まった。扉の透明のガラス部分に、口元を手で押さえている自分の姿が映っていたのだが、その後ろに人が立っていたのだ。正確にはそれは、この世の人ではなかった…。それは黒い服を着た髪の長い女で、Eの真後ろにピッタリと張り付くようにして立っていた。髪から覗くその顔は、半分が何かに押しつぶされたように潰れていて、頭部の一部が欠損していた。Eは恐怖で心臓が止まりそうになった。絶対に振り向いたらダメだと、強く思った。一刻も早くエレベーターから出たかったが、身体がこわばり動くことができなかった。Eの部屋は9階。いつもなら、ものの1分もかからずに着くはずなのに、果てしなく遠く感じた。恐怖で目をそらすことも、唾をのむことさえもできない。その女が崩れた顔で、嬉しそうに笑っているように思えた。「早く9階に着いてくれ……!」心の中で必死で祈った。エレベーターが…3…4…階を通り過ぎた。とにかく今すぐに、エレベーターから降りたい。エレベーターは5階を過ぎた。9階で止まって扉が開いたら、一目散に走って部屋に逃げ込もう。そう思ってじっと気を失いそうな恐怖に耐えた。6…7…8…やっと扉が開く。「9階に着いた……!!!」と思ったら……! エレベーターはどうした事かそのまま通り過ぎ……屋上のR階に着いた。R階で止まると、ゆっくりと扉が開いた。屋上は真っ暗で雨が降っていて、当然誰もいなかった。「誰もいないのに、なぜR階に……?」もう恐ろしさでパニックになりそうだったが、あの背後にいた女がいなくなっている事に気が付いた。急いでエレベーターの扉を閉めて9階のボタンを押した。とにかく、今すぐこの場から離れなくてはいけないと思った。9階のランプがついて、ドアが閉まった。エレベーターがゆっくりと下へと動き出した時に、扉のガラスの向こうの屋上のフェンスの前に、あの女が立っているのが見えた。その時Eは、すぐに理解した。「ああ、あの女はここで飛び降りて死んだんだ……」あの女を屋上に残したまま、エレベーターは今度はまっすぐに9階に着いた。扉が開くと、Eは走って部屋に帰った。後ろで、勝手にエレベーターがまた屋上に上って行ったが、Eは振り返って確認はしなかった。数日後、Eはそのマンションを引っ越した。それからしばらくして、そのマンションで住人が飛び降り自殺があったことを噂で聞いた。雨の降る夜だったらしい。「あの女に呼ばれたんだ……」Eはそう言っている。
2019年03月15日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 5チェーンメール知りたくない度(P.N タタリちゃん 女性 出版業)の体験談昔、「不幸の手紙」というものがありましたが、それと同様に「チェーンメール」というものがあることを知っていますか?最初の発信者はわからないが、どこからか回ってくる。内容は、「このメールを3日以内に3人の人に回さなければ、あなたは不幸になります」これは、出版社で編集の仕事をする知人のIさんが新卒で入社した時に起こった話です。ある日会社に行くと、自分宛に新着メールが届いていました。差出人の名前は、Iさんの名前。はじめは、エラーで自分のメールが戻ってきたのかな? と思ったが、開封すると……、「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、3日以内に3人の人にこのメールを転送すること」その時は、それほど気にすることもなく、きっと新手のスパムメールなんだろうと思い、すぐに削除しました。その翌日のことです、同じように会社に出勤してPCを起動すると、また自分宛に自分の名前で新着メールが届いてました。開封すると……。「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、2日以内に3人の人にこのメールを転送すること」……と書かれていました。2日も連続で届くと悪戯にしてはたちが悪い。ご丁寧に「あと残り2日」になってるし。会社のメールはセキュリティがしっかりしているはずなのになぜ……。それでもIさんは「チェーンメールなんて、バカバカしい!」と、気にしないようにして、削除しました。3日目会社に出勤して、「まさか、もう来ないだろう……」と、恐る恐るPCの電源を入れると……。「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、今日中に3人の人にこのメールを転送すること」と書かれていました。Iさんはゾッとしました。「今日中にって……気持ち悪い!」悪質にもほどがある。「祟られる覚えなんかないんだよ、バーカ!」Iさんは心の中でそう言って、すぐさまメールを削除し、仕事をすることにしました。Iさんの仕事は忙しいので、その日に片付かなかった仕事は、いつも自宅に持ち帰ります。その日も仕事を持ち帰ることになりました。Iさんが帰宅してから、仕事をしようと自宅のノートパソコンを開けた時、夜の0時を過ぎていました。ノートPCにメールの新着通知が届いていました。見ると、自分の名前で自分宛のメールが届いています。まさか、あのチェーンメールが自宅のPCのメールにも……? 会社とは全然関係のない個人のメールアドレスなのに同じメールが……?これはもうおかしい。チェーンメールが流行っているのか?いったい誰の嫌がらせ……!?怖々メールを開くと……。いきなり! 画面一面が真っ赤になってPCが固まりました。「何これ!? 気持ち悪い……!」ゾッとしてすぐにPCを閉じました。もう仕事する気もすっかり失せて、とにかくベッドで布団を被って、何も考えずに寝ようと思いました。その時です。ピロローン携帯にメールが届く音がしました。こんな時間に誰からだろうと思ったら……Iさんは携帯を見て縮み上がりました。あて先を見ると、自分からでした。一体どうやって携帯に……!?プライベートなアドレスは親しい人にしか教えていないのに。震える手で、開封すると……本文は白紙で、何も書かれていませんでした。Iさんが会社の出勤途中に車に跳ねられたのは、その翌日のことです。命に別状はありませんでしたが、全治1か月の怪我で入院しました。Iさんは退院後、すぐに自宅のPCと携帯を処分して買い替え、それ以降おかしなことは起こっていないそうです。Iさんは何かに祟られていたのでしょうか? 真相はわかりません。Iさんの事故とあのメールが関係しているとは思いたくはないのですが……。
2019年03月08日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 4嫉妬深い女知りたくない度★★☆【秋田県・ちーとす 男性 会社員】の体験談あなたはこの世に、「呪い」というものが実在すると思いますか…?友人のAは昔、粘着質なタイプのU子と付き合っていた。U子は付き合ってすぐにでもAと結婚したがっていたが、U子は異常なまでに独占欲が強いタイプでAの行動をすべて把握しておかないと気がすまず、酷く嫉妬深い性格の女だった。そんな性格に嫌気がさして、Aは付き合って3か月でU子と別れた。その後AはU子のことなどすぐに忘れて、明るくて友人の間でも性格がいいと評判のR子さんという新しい彼女を作った。AとR子さんは仲睦まじく、結婚するのが時間の問題だということは、周囲の目から見ても明らかだった。異変は、AとR子さんが結婚して、新居に住んだ頃から起こり始めた。聞けば、R子さんが家の中でひとりでいる時に、人の気配を感じると言い出したらしい。R子さんが夕食を作っている時に、背後に女の霊が立っていたと言うのだ。そのしばらく後、R子さんが妊娠していることがわかった。その時から、家の中で霊を見る頻度は、昼夜関係なく増えていったらしい。その女の霊は、振り向けばいつも背後にいて、恨めしそうな目でR子さんを睨んでいるというのだ。その恐怖とストレスは相当なものだったが、R子さんはAに心配をかけないよう気にしないようにしていたという。そんなある日のこと、R子さんが階段を下りようとしていた時…。その女の霊に背中を押されたという。R子さんは階段から落ちて、お腹の子を流産した。その悲しみは深く、明るかったR子さんから笑いが消えた。おかしなことはそれだけではなかった。その後もR子さんには霊が見えているのか、突然家の中で何もない場所に向かって「許して! 許して!!」と、錯乱して叫ぶようになったそうだ。Aが仕事に行っている間、ひとりで家で過ごすうちにR子さんは、ついに精神のバランスが崩れてしまい、普通の生活が送れなくなった。今、R子さんは、精神病院に入院しているらしい。Aはそんな怪奇現象が起こる原因がずっと解らなかったが、ふと急に嫉深かったU子のことを思い出したという。Aは今、U子がどうしているのかすごく気になったので、共通の知り合いに連絡をとって、U子のことを聞いてみると…U子はAと別れてすぐ交通事故にあって長い間入院しており、ちょうどAとR子が結婚した後に、容体が悪化して亡くなったらしい。U子が亡くなってから何十冊もの日記帳が見つかったのだが、ページを開くと…許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。全てのノートが真っ黒になるほど「許せない」という文字でびっちりと埋め尽くされていたのだが、亡くなる一日前の最後のページには「許さない」…とひと言だけ書かれていたらしい。それを聞いたAは、U子が酷く嫉妬深い女だったことを思い出した。まさか……U子は別れた後も、Aに執着していたのだろうか。偶然なのか、U子の亡くなった日はR子が流産した日だったそうだ。もしもU子の仕業だったなら、子どもとR子を狙ったというのか……?Aは今、R子さんがいない家でひとりで暮らしている。でも、常に背後に人がいるような気がして、ひとりで暮らしている気がしないという。もしかして……邪魔者のR子さんを追い出したのだろうか?この話は実話なんだけど、読んでも呪われないから安心してね。
2019年03月01日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 3深夜のコンビニ知りたくない度★★☆【P.N チバにゃん・女・会社員】狭いアパートの一室で、独り暮らしをしています。その日は会社の棚卸作業で遅くなり、帰宅する頃には夜の11時を過ぎていました。帰宅前、お腹が空いたので帰り道にあるコンビニに寄りました。買い物を済ませて店を出る時、突然、軽いめまいがしました。「ちょっと疲れがたまっているのかな……?」家に着くと、さっきまでの食欲はどこかに失せていて、それよりも身体がどっと疲れていることに気がつきました。「今夜はもう、さっさと入浴して早く寝よう」と思いました。シャワーを浴びている間のことです。「……?」なぜか急に、人に見られているような視線を感じました。でも浴室は狭いユニットバスで、換気扇がひとつあるだけで窓はありません。「気のせいか……」でもふと見ると、浴室のドアがほんの少し開いていました。「あれ? しっかり閉めたと思ったのにな……」その時はそれほど気にしませんでした。その夜のことです。深夜2時頃だったでしょうか。寝室で寝ていると目が覚めたのですが、「何これ…これって金縛り!?」そう思って、何とか身体を動かそうとしましたが、どう頑張っても身体を動かすことができません。そんな状態でベッドで横たわっていると、浴室の方から「カチャ…」と、また浴室のドアの開く小さな音が聞こえたのです。そしてその後……「ミシッ…」「ミシッ…」とまるで人が歩き回っているような床がきしむ音が聞こえてきました。それからしばらくして、足音は寝室の前で止まったかと思うと、「カチャ…」ドアを開く音がしました。「ドアが開いた…!誰かが入って来る…!!」心の中で悲鳴をあげました。恐怖は頂点にまで達していました。あまりの怖さに、目を開けることができません。「怖い怖い怖い…!」目を閉じたまま身動きもできず、何者かが部屋中を歩き回る足音を恐怖に震えながら聞いていました。どのぐらいそうしていたのでしょうか、しばらくすると足音が聞こえなくなりました。「いなくなった…??」「今何時なんだろう? 早く朝が来てほしい……!」足音もしなくなったので、もう大丈夫だと思いました。恐る恐る、そっと、目を開けて見ると…「…!!」この世の者では無い何かが、私の顔をじぃぃぃぃぃぃっと覗き込んでいたのです……!その顔は真っ黒で、目しかありませんでした。私はそのまま気を失ったのか、次に目を覚ました時には朝になっていました。部屋には誰もいませんでしたが、気味の悪いことに、部屋中の床が誰かが水浸しの足で歩き回ったかのように濡れていました。そのことを、霊感が強い友だちに話すと、「すぐに近くの神社でお札もらって、玄関に貼るように」と、言われました。そして、「深夜のコンビニやファミレスには、人淋しい霊が集まりやすいので、あまり遅い時間には行かないほうがいい」と、言われました。言われたとおりに、すぐにお札を貼りました。それ以来、金縛りにもあっておらず、家の中で変な事も起こっていません。今思えば、もしかするとあの夜は、よくない霊が家までついて来てしまったのかも知れません……。みなさまも、深夜の外出時にはどうぞお気をつけください。
2019年02月22日アベンジャーズ誕生のきっかけとなる、マーベル最重要ヒーローといわれる『キャプテン・マーベル』。この新たなヒーロー、キャプテン・マーベルの誕生を描くのは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初の女性監督として抜擢されたアンナ・ボーデンと共同監督を務めるライアン・フレックのコンビ。思えば、10年以上に渡って世界中で愛されてきたマーベルは、これまでもフレッシュな監督たちの才能を得て、ヒーロー映画という枠を超越した“独創的”な作品を手掛けてきた。★お茶目なソーが人気に!『マイティ・ソー バトルロイヤル』タイカ・ワイティティクリス・ヘムズワースが主演を務める『マイティ・ソー』シリーズで、いままでの“ダークな世界観”とは一線を画し、全く新しい作風で描かれたのが本作。この作品では、ソーのちょっと抜けたお茶目な姿や、ソーとロキが小言を言いながら戦いに挑むコント風のシーンなど、過去2作品ではあまり披露されてこなかったキャラクターの魅力が描かれている。キャラクターたちのコミカルさに魅力を見出したのは、ホラーコメディ『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』を手掛け、コメディアン、俳優としても活躍するタイカ・ワイティティ監督。彼はソーやロキのキャラクター性を最大限に活かし、その魅力を自身の作風に寄せたことによって、彼にしか描けないマイティ・ソーの世界を完成させ、この独自のスタイルで描かれたキャラクターの新たな一面が観客の心を掴んだ。製作総指揮のケヴィン・ファイギは、タイカ独自のフィルム・メイキングスタイルが、マーベルにもたらすであろう可能性に期待して彼を起用したそうで、見事、その期待通り、タイカはマーベルの新たな道を切り開く存在となった。★アカデミー賞を狙う『ブラックパンサー』ライアン・クーグラーアフリカの秘境にありながら、世界の誰もが創造できないような最新テクノロジーを持つ“超文明国ワカンダ”で、国王とヒーロー、両方の顔を持つブラックパンサーの活躍が描かれた本作。全米で社会現象を起こすほどの大ヒットを記録した本作のメガホンを握ったのは、『クリードチャンプを継ぐ男』のライアン・クーグラー。国王ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)とその王座を狙うキルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)との迫真の戦い、ワカンダに隠された世界を崩壊させるほどの希少鉱石ヴィブラニウムを狙う敵と繰り広げられる、スタイリッシュなアクションが話題に。さらに、マーベル初の黒人ヒーローということから、「多様性」というテーマにメスを入れた本作は全世界で話題となった。キルモンガー役のマイケルとは初長編『フルートベール駅で』からの盟友だ。また、日本時間2月25日に発表される第91回アカデミー賞では、マーベル初、ヒーロー映画初の作品賞ノミネートを含め7部門で候補に。第61回グラミー賞では最優秀スコア・サウンドトラック・アルバム(映像作品)、最優秀ラップ・パフォーマンスで受賞するなど、クーグラー監督らが既存の概念にとらわれない作品を生み出したことを知らしめている。★マーベル初の女性監督が“新境地”を開く!『キャプテン・マーベル』アンナ・ボーデン&ライアン・フレック2人が手掛ける本作の主人公キャプテン・マーベルは、瀕死の重傷を負って全ての記憶を失い、その代償に“規格外の強大な力”を得たヒーロー。彼女は記憶を失っていることで、周りと違っていることに孤独感を抱き、正体不明の敵から襲われるという恐怖心に駆られながらも、自らの過去を追い求めようとする。アンナとライアンがいままでに手掛けた作品は、型にはまらない授業で生徒たちの信頼を得る一方、ドラッグに溺れる教師の葛藤を描いたライアン・ゴズリング主演『ハーフネルソン』(06)や、各地のカジノでギャンブルをしながら長旅をする2人の男性(ライアン・レイノルズ&ベン・メンデルソーン)の絶望と再生を描いた『ワイルド・ギャンブル』(15)など。2人はアクションやストーリーなどの“外側”の部分だけではなく、登場人物の感情や人間性のような“中身”の魅力にフォーカスを当てて描くことで、いつの間にか観客が感情移入してしまうような作品を送り出してきたといえる。これはアンナとライアンならではの描き方であり、そんな2人が今回マーベルと融合したことで、どんな境地を見せてくれるのか、期待が高まる。『キャプテン・マーベル』は3月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マイティ・ソー バトルロイヤル 2017年11月3日より全国にて公開© Marvel Studios 2017ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherキャプテン・マーベル 2019年3月15日より全国にて公開ⒸMarvel Studios 2018
2019年02月17日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 2コックリさんに憑かれた子知りたくない度★★☆【真紀さん(仮名)・30歳】私が小6の頃、忘れられない怖い体験をしました。当時、学校では「コックリさん」が流行っていました。私は参加していなかったのですが、数人の女子が休み時間になると集まって、「コックリさん」をしていました。いつも質問には「はい」「いいえ」と答えが返ってきていたのですが、その日だけは違っていました。何を聞いても、答えは「殺す」だったのです。コックリさんに帰ってくれるようにお願いしても、答えは「殺す」で、途中で怖くなった子が、10円玉から手を放してしまいました。コックリさんをしている子の中に、霊感があると言われていたU子が参加していました。その後、授業中にU子の様子がおかしくなりました。急にガタガタと震えはじめて、「寒い、寒い」というのです。U子は先生に保健室に連れて行かれ、そのまま帰宅しました。そんなことがあった、その日の夕方の事です。U子から電話がかかってきました。電話に出た途端、「怖い…! 殺される!!」そう言って切れました。私は学校でコックリさんをしたことを思い出して、「自己暗示にかかってしまったのかも…大丈夫かな?」と気になっていたんですが、その翌日、U子は学校を休んでいました。学校の帰り道に、気になったのでU子の家の前を通ってみると…、家の中から、U子の叫ぶ声が聞こえました。明らかに声の様子がおかしいので、そっと玄関の引き戸の隙間から覗くと…U子が奇声を発しながら、四つん這いになって暴れている姿が見えたのです…!目は吊り上がり、まるで別人のように髪の毛を振り乱していて、獣のように見えました。その子のお母さんが体を押さえつけて、必死でU子を取り押さえているその様子は、異様な光景でした。見てはならないものを見てしまった…! まだ子どもだった私は、怖くなって家に逃げ帰りました。その後、一週間するとU子は普通に何事もなかったかのように登校して来たのですが、休んでいた間のことを、何も覚えていないそうです。他の子から聞いた話によると、U子はあのコックリさんをした日から様子がおかしくなり、親戚に霊能者がいたので御祓いしてもらったそうです。そんなことがあったからか、学校では「コックリさん」は禁止になりました。こっくりさんをすると、悪い霊に憑りつかれることがよくあるそうですが、おかしくなっていた時のU子の顔は、まるでキツネのお面のようでした。
2019年02月15日4人の大学生が『オーシャンズ11』などのクライムムービーを参考にしながら時価12億円相当のヴィンテージ本の強盗事件を起こした、まさかの実話を映画化した『アメリカン・アニマルズ』(原題:American Animals)。その日本公開が5月17日(金)に決定、スタイリッシュなポスタービジュアルと予告編が到着した。■ストーリーアメリカ・ケンタッキー州で退屈な大学生活を送るウォーレンとスペンサーは、自分が周りの人間と何一つ変わらない普通の大人になりかけていることを感じていた。そんなある日、2人は大学図書館に時価1200万ドル(およそ12億円相当)を超える画集「アメリカの鳥類」が保管されていることを知る。「その本が手に入れば、莫大な金で俺たちの人生は最高になる」、そう確信したウォーレンとスペンサーは、大学の友人エリックとチャズに声をかける。『スナッチ』『レザボア・ドッグス』『オーシャンズ11』などの犯罪映画を参考に作戦を練ることにした4人は、特殊メイクで老人に扮し、図書館に乗り込む計画を立てる。来たる決行日、老人の姿に変装した4人は図書館へと足を踏み入れるが…。そこで彼らを待ち受ける運命とは?そして、この前代未聞の強盗の結末は――?■事件の“張本人”も劇中に登場!映画史上類を見ない手法で描かれたクライム・エンターテインメント衝撃の実話の映画化を手掛けたのは、ドキュメンタリー映画『The Imposter』(原題)で英国アカデミー賞最優秀デビュー賞を受賞し、長編ドラマとしては本作が初監督作品となるバート・レイトン。なんと事件を起こした本人たちを劇中に登場させ、ドキュメンタリーとドラマのハイブリッドにスタイリッシュな映像と音楽を盛りこみ、センセーショナルな作品を誕生させた。そして、このかつてない物語に挑むのは「アメリカン・ホラー・ストーリー」『X-MEN』シリーズのエヴァン・ピーターズ、『ダンケルク』『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』のバリー・コーガン。さらに「glee/グリー」『スウィート17モンスター』のブレイク・ジェンナー、「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」のジャレッド・アブラハムソンという注目の実力派若手俳優たち。■往年のクライム映画を参考に“映画みたいな”強盗犯に今回解禁される日本版ポスターは、彼らが狙うオーデュボンの傑作画集「アメリカの鳥類」の絵をモチーフに、往年のクライム映画に影響を受けた主人公たちが特殊メイクで老人に扮し、強盗を企む様子を表現。オーデュボンは生きた鳥を観察し続けた野鳥画家。畳半畳ほどの大きさの紙435枚に全てに実物大の鳥が描かれた1838年ごろに出版された画集は、いまや時価12億円を超えるヴィンテージ本に。予告編でも、特殊メイクで老人に扮した姿や、大きなヴィンテージ本を盗むべく試行錯誤している様子が…。本能のままに突っ走る、4人の“アメリカン・アニマルズ”の強盗計画は果たして成功するのか。まずはこの映像をチェックしてみて。『アメリカン・アニマルズ』は5月17日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年02月15日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 1神社の黒い影知りたくない度★★☆【たぬぽん(仮名) 女 25歳】私が小学生の頃、家からほど近い場所に裏山があり、その山の中に小さな神社がありました。小さな山なので、神社までは家から10分ほど歩けば辿り着きます。いつも学校から帰ると、友達数人と鬼ごっこをしたりして遊んでいました。ある日のこと、友だちのひとりK子が山の中を探検に行こうと言いだしました。神社から先へは朱色の柵を超えて行かなければなりません。裏山は日が当たらず、昼間でも薄暗いので奥に入ったことはありませんでした。「奥へ行くのはやめようよ」と言っても、K子は聞きません。「ちょっとだけ行ってみようよ! ちょっとだけだから!」柵をよじ登って越えると、落ち葉がたくさん積もっていました。みんなでザクザクと落ち葉を踏みながら進んでいきました。山の中は薄暗く、空気もひんやりしていたのを覚えています。10分ぐらい歩いたのでしょうか、山の中は木と落ち葉ばかりで他には何もありません。人の気配が全く無く、陰気な雰囲気の場所なので私は「もう帰りたいな」と思っていました。その時、先頭を歩いていたK子が、急に反対に向いて引き返し始めました。K子は明らかに様子がおかしく、顔が青ざめています。そして震える声で、「みんな、神社に戻ろう」と言いました。「どうしたの?」「いいから、早く」K子が早歩きで、ひとりで歩き出したので、みんなが神社の方に引き返して歩き出すと…背後の方から、ガサガサと落ち葉の音がしました。振り向くと誰もいません。気のせいかと思って、みんなで歩き始めると、今度はさっきよりも近くでガサ、ガサ、ガサと落ち葉を踏む音がしたのです。後ろには、誰もいないのに? 振り返っても、やはり誰もいません。その時、ひきつる声でK子が叫びました。「ついてきた…!!!」K子は、隣にいた私の手を掴んで走り出し、みんなも怖くなって走り出しました。すると、背後からガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ足音も走って来るのです…!!「早く!!」K子が叫びました。一瞬、K子に引っ張られた時に、視界の隅に黒い人影がすごい速さで追いかけて来る姿が見えた気がしました…!「きゃあああーーーー!!!」「早く! 早く!!」「待ってー!!」もうみんな、恐怖で気が気ではありません。どれぐらい走ったでしょうか、もう必死で走ったので息が苦しくて、声も出せません。あわや、もう足音に追いつかれる…! というところでやっと出口の柵まで戻ってくると、運の良い事に、ちょうどあった木の切り株を踏み台にしてみんなで柵をよじ登りました。柵の中に戻ると、追いかけてきていた足音は止まりました。気がつけば、いつの間にかあたりはすっかり暗くなっていて「早く帰ろう!!」みんなと別れ、家に帰ると7時を過ぎていて、母さんにこっぴどく叱られました。翌日、K子に裏山で見た黒い人影の話をしようとすると、「話してたら、来るかもしれないから言いたくない…!」すごく怯えた様子で、何も話してくれませんでした。お母さんに、その時の裏山で起こった足音の話をすると、昔、あの山で遊んだ子どもがそのまま帰らなくなったという話を母が子どもの頃に、祖母から聞かされたことがあるそうです。あの追いかけてきた足音と、何か関係があるのでしょうか。もし、あの影に追いつかれていたら…?裏山の奥でそんなことがあってから、みんな怖くなり、誰も神社では遊ばなくなりました。裏山には近寄らないほうがいい気がするので、それ以来、一度も行っていません。
2019年02月08日映画『がっこうぐらし!』前日譚がホラー作品初主演の桜井日奈子を迎え、オリジナルドラマ「がっこう××× ~もうひとつのがっこうぐらし!~」として本日1月16日(水)よりAmazon Prime Videoにて独占配信される。累計250万部突破の大ヒット学園サバイバルコミックを原作に、「ラストアイドル」メンバーや金子大地、おのののからが出演する映画『がっこうぐらし!』。本ドラマは、桜井日奈子を主演に武田玲奈、森迫永依、優希美青、さらにおのさんが出演、完全オリジナルストーリー&オリジナルキャスト&新キャラクターによる同作へと繋がる前日譚。■ストーリーそれぞれの夢や悩みを抱えながら、私立巡ヶ丘学院高校に通う生徒たち。3年生の窪田梢(武田玲奈)と篠原実咲(上原実矩)はコンクールに応募しようとドキュメンタリー作品の制作に忙しく、2年生の原田璃子(森迫永依)は幼なじみの高城真帆(優希美青)に冷たくされながらも彼女を慕っていた。また、演劇部では、仲間との意見の食い違いに悩む3年生の沢渡ゆかり(桜井日奈子)の姿があった。みんな学校生活を頑張りながら、やさしい保健の先生・佐倉 慈(おのののか)にそれぞれの悩みを打ち明け、不安な気持ちを紛らわす…そんないつもの日常のなか、突然生徒の悲鳴が放課後の校内に響きわたり――。原作ファンはもちろんのこと、これから映画を観る人も楽しめる作品となっている。ドラマ「がっこうXXX ~もうひとつのがっこうぐらし!~」はAmazon Prime Videoにて独占配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:がっこうぐらし! 2019年1月25日より全国にて公開Ⓒ2019 映画『がっこうぐらし!』製作委員会
2019年01月16日ホラー映画『へレディタリー/継承』が、2018年11月30日(金)に公開される。“トラウマ級”ホラー『へレディタリー/継承』は、トラウマ級の恐怖で全米を震撼させたホラー映画作品。グラハム家の祖母・エレンが亡くなるところからスタートする物語は、序盤から不穏な雰囲気に満ちている。祖母が家族に遺した“受け継いだら死ぬ何か”が、恐怖とともに家族に襲い掛かる。家の中の何でもない暗闇が映るだけで恐ろしく、じわじわと恐怖を観客の脳裏に刻んでいく。また、物語の全編にわたり、恐怖のフィナーレに至る伏線が張り巡らされており、周到に計画された本編の“謎”が見所となっている。監督はアリ・アスター監督・脚本を務めたのは、本作が長編映画監督デビュー作となるアリ・アスター。発想や演出、すべてのシーンが恐怖のラストへ繋がる計算し尽された脚本と、異常なまでの完成度は、ホラー映画の新たな到達点となったとの評価も受けている。主演は『シックス・センス』のトニ・コレット主演は『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレット。製作は、アカデミー賞作品賞に輝いた『ムーンライト』を生み出し、『レディ・バード』など、設立6年目にして話題作を次々と発表し、オスカー常連となった最注目の映画スタジオ・A24だ。ヒグチユウコ・政田武史などのイラストもグッチ(GUCCI)とのコラボレーションで知られる画家・絵本作家のヒグチユウコや、画家・現代美術作家の政田武史からは、作品をイメージしたイラストが寄せられた。想像力を掻き立てられるストーリーの世界観を表現している。ストーリーグラハム家の祖母・エレンが亡くなった。エレンは気難しく、謎の多い人物だった。エレンの遺品が入った箱には、「私を憎まないで」というメモが挟んであった。エレンの娘アニーは、過去の出来事がきっかけでエレンに愛憎入り交じる感情を抱いていた。自らの人生を精巧なミニチュアで表現するアーティストであるアニーは、エレンとの暗い思い出をミニチュアにし、セラピーにも通う。夫のスティーヴン、内気な高校生の息子ピーター、祖母に溺愛されていた対人恐怖症の娘チャーリーとともに、家族を亡くした哀しみを乗り越えようとしていたのだ。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでしまってことに気づかぬまま・・・。チャーリーの様子がおかしい。祖母が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめている。彼女の部屋を覗くと、アニーがミニチュアを作るように、チャーリーも自分の部屋でこっそりと人形を作り続けていた。それは、動物の生首とガラクタでできた狂気のオブジェだった。やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発する。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声が聞こえる、暗闇に誰かの気配がする・・・。そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺した“何か”とは一体?詳細映画『へレディタリー/継承』公開日:2018年11月30日(金)出演:トニ・コレット、ガブリエル・バーン、アレックス・ウォルフ、ミリー・シャピロ、アン・ダウド脚本・監督:アリ・アスター製作:ケビン・フレイクス、ラース・クヌードセン、バディ・パトリック原題:HEREDITARYPG-12
2018年12月02日現代ホラーの頂点にしてトラウマ級の恐怖を与えると話題の映画『へレディタリー/継承』。昨年は『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』や『ゲット・アウト』などホラージャンルの映画が大ヒットとなったが、こうしたホラーブームが今年も到来。しかも、いずれも映像センスがピカイチの奇才な監督たちが作り出す傑作ホラー映画ばかりとなっている。最近のホラー映画怒涛の公開ラッシュの中でも、『ヘレディタリー/継承』はその怖さ、そしてクオリティの高さでも群を抜き、「今年最恐」「近年流行のホラーとは一線を画している」と批評家の間で話題を呼んでいる。物語の始まりから不穏な雰囲気に満ち、じわじわとした心理的な恐怖を観客の脳裏に刻んでいく。そして、全てのシーンもセリフも、画面に映る一切がラストへの伏線。「もう止めてくれ…」と思うほど恐ろしいのに、もう一度観ないではいられない、恐怖のリピーター体験が観る者を待つといわれる。監督・脚本を務めたのは、本作が長編映画監督デビュー作となるアリ・アスター。天才的な発想と演出、全てのシーンがラストへの恐怖の伏線となる計算し尽された脚本と異常なまでの完成度は、ホラー映画の新たな到達点となったと称賛の嵐。注目すべきは、彼のように映像センスの高さが評価され、注目を浴びる天才クリエイターたちが、いまこぞってホラー映画を撮っていること。例えば、『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督がホラー映画の金字塔『サスペリア』を、『告白』『渇き。』などで常にブームを牽引する中島哲也監督が『来る』を、それぞれの監督の独特な世界観を持って形成させた。こうした奇才が作り出すホラー作品といえば、古くを遡れば、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(80)や、ダリオ・アルジェント監督のオリジナル版『サスペリア』(77年)が挙げられるだろう。映像センスの塊のような天才クリエーターが、映画史に残る完成度の高いホラー映画を作るのは必然といえそうだ。■中島哲也『来る』“得体のしれない脅威”の王道と“人間の恐ろしさ”描く「第22回日本ホラー小説大賞」で宮部みゆきらの大絶賛コメントを浴びて大賞を受賞した、澤村伊智による小説「ぼぎわんが、来る」を映画化。“得体のしれない脅威”が忍び寄る“王道の恐ろしさ”を持ち合わせながらも、「いままで正義だと思っていた人間が、角度を変えて見たときに全くの別人に変わる」という“人間の恐ろしさ”も持ち合わせたエンターテインメント。中島監督は1年以上を費やして本作の脚本を執筆。本作は中島監督にとって、『渇き。』以来5年ぶりとなる待望の新作で、主演にはかつてない役柄となった「V6」の岡田准一、共演には黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡ら豪華な顔ぶれを迎えている。12月7日(金)より全国にて公開。■ルカ・グァダニーノ『サスペリア』決してひとりでは見ないでください…1977年公開のダリオ・アルジェント監督『サスペリア』の大ファンだというグァダニーノ監督が、オリジナルの設定やキャラクターを基に、新しい物語として再構築したホラー。ダコタ・ジョンソンを主演に迎え、1970年代ドイツを舞台に、名門バレエ・カンパニーに巣食う禁断の秘密を、オリジナルとは異なる視点で予測不可能な展開で大胆にアレンジ。オリジナル版に続き、本作でも使用されたキャッチコピー「決してひとりでは見ないでください。」の忠告に期待が高まる。2019年1月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。■アリ・アスター『ヘレディタリー/継承』全てのシーン、セリフが伏線!本作が長編映画デビュー作品であるアスター監督。この映画は、血筋を無理やり受けつがせようとする邪悪な力と闘う一家の物語で、これは呪いにも似た不運が長い間続いた監督自身の家族の経験から生まれたものという。アスター監督の繊細なテクニックと想像力で、この鮮烈なデビュー作は60年代や70年代の傑作ホラー映画に並ぶ評価を獲得。また、これまでの短編作品やクラシック映画を思わせる雰囲気を持つサイコドラマも、各映画祭やインターネットで高い評価を受けている。家族のしきたりや伝統をテーマに毒を混ぜることで、馴染みのある題材でありながら、ブラックコメディや抑えのきかない恐怖を産出。さらにそのプロットの完成度は、テンポ、構成、視覚的表現のどれもが計算しつくされており、生まれながらの映画監督ともいうべき仕事ぶりである。本作同様に彼の作品は、独自の予想がつかない方法で、家族間の力関係をあぶり出していく!11月30日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:来る 2018年12月7日より全国にて公開©2018「来る」製作委員会へレディタリー/継承 2018年11月30日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018 Hereditary Film Productions, LLCサスペリア(2018) 2019年1月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©Courtesy of Amazon Studios
2018年12月01日有村架純演じる中学教師と岡田健史演じる生徒の“禁断の恋”を描く「中学聖日記」の第8話が11月27日放送。ついに再会を果たした聖と晶だが、想いを抑えきれない晶の行動に「もはやストーカーレベル」「現れ方に笑ってしまった」などの声が寄せられている。片田舎の中学校に赴任してきた女教師・末永聖(有村さん)は婚約者がいながらも、自身の生徒・黒岩晶に心惹かれキスまでしてしまう。それがきっかけで学校を辞め婚約も解消した聖は3年後、別の街の小学校で新たに教師としてやり直そうとするが、そこでも過去を知る者が現れ、さらに18歳になった晶と再会。いまの生活を壊したくない聖は晶の想いを拒むのだが、聖を恨み続ける晶の母、愛子が聖のもとに現れる…というのがこれまでの展開。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。野上(渡辺大)からの告白を受け交際することを決めた聖だが、そこに愛子(夏川結衣)が現れる。その様子を見ていた美和(村川絵梨)は聖の過去を探ろうと愛子に接近、過去の掲示板などから聖と晶の関係について知る。現在聖が勤務する小宮第一小学校では学習発表会が近づいていて、聖は野上とともに準備を進めていたが、聖の3年前の事件が保護者に知れ渡り母親たちが乗り込んで来る。一方晶はるな(小野莉奈)に自分の気持ちを伝えようとするがるなからは「別れない」と拒否される。上布(マキタスポーツ)からも叱責され追い込まれた晶は家出、父のいる離島へ向かおうとする。それに気づいた聖は後を追い、一緒にフェリーに乗船、そのまま2人は離島に向かうことに…というのが今回のストーリー。今回、聖の想いが抑えられない晶が、「もう来ないで」と言われてるにも関わらず再び聖の前に現れるシーンに「黒岩もうストーカーじゃ… 怖いよw」「唐突に現れられると黒岩に恐怖を感じる」などの声が多数。その登場の仕方に「突然道端からズサァ!って登場するのは笑うwww」「ガザガザって!笑ってしまった!」など、思わず笑ってしまったという反応もあり「黒岩くんの登場の仕方心臓に悪い」「ストーカーホラードラマ」と言った感想まで。当初は再会した晶を拒んでいた聖だがラストでは家出した晶と共にフェリーに乗船してしまう。まさかの“駆け落ち”展開に「来週楽しみすぎて泣きそう」「はやく来週になれ」など、次回に期待する声が殺到中だ。(笠緒)
2018年11月28日クリスマスと言えば、明るい色でカラフルにデコレーションされたインテリアが多いですよね。今年の〔Francfranc(フランフラン)〕では、そんな一般的なクリスマスのイメージとは違ったインテリアが発売されました!華やかな中にもちょっぴりホラーなテイストを盛り込んだ独特な世界観は必見ですよ!ゴージャスに着飾った《クリスマスツリー》《クリスマスツリー》(グリーン)120cm 10,000円、150cm 14,000円、180cm 18,000円※オーナメント、ツリートップ、ツリースカートは別売り最初にご紹介するのはクリスマスインテリアの主役と言ってもよいクリスマスツリー。かわいらしいオーナメントなどで飾り付けるのが定番ですが、今年の〔Francfranc〕のオーナメントはちょっぴり不気味な仕上がりに。ゴージャスに飾ったカラフルなツリーなのに、オーナメントのモチーフや色味を変えることでここまで雰囲気が変わるとは驚きですね!暗めの赤が存在感抜群!《クリスマスリース》《クリスマスリース》(レッド)S 1,800円、M 2,800円、L 3,800円続いてご紹介するのは、ツリーと同じくクリスマスには欠かせないリース。深いグリーンを基調にして松ぼっくりやリボンなどでナチュラルに飾るのが一般的ですが、こちらのリースは全体的に赤色に染まっています。赤と聞くと派手すぎるイメージですが、落ち着いたレッドなのでそんな心配はありません!ドアや壁に飾れば、目を引くこと間違いなしのアイテムです。おとぎ話に入り込んだような《ソルト&ペッパーセットラビット》《ソルト&ペッパーセット ラビット》(BOX入り)2,800円一見陶器でできたウサギの置物にも見えるこちらのアイテムは、実はペッパー&ソルト用の容器。真っ白にちょこっと入ったゴールドはとてもよいアクセントになり、とっても上品な雰囲気になっています。これがテーブルに置いてあったら、いつの間におとぎ話の世界に迷い込んだのではないかと考えてしまいそうですね☆《アニマルスタンド》(BOX入り)シカ 3,000円こんな不思議なトレーもあるんです!シカの首がお皿に……と思ったらボディはトレーの下にありました(笑)。アクセサリートレーにしても良さそうですね。お友達へのクリスマスプレゼントにぴったりかも!どんな飲み物も美しく♡《トリアシャンパン》《トリア シャンパン》ブルー 800円《トリア シャンパン》クリア 800円《トリア シャンパン》パープル 800円スペシャルなディナーに欠かせないのがスペシャルなテーブルウェア。こちらのシャンパングラスはとっても美しい作りになっていて、どんな飲み物を入れても映えそうです!通常のパーティーにもぴったりですが、アンティークのような雰囲気もあるので、ちょっぴりダークに仕上げたクリスマスにも持ってこいですよ♪暗闇で光る《ポールライトLEDツリー》《ポールライト LED ツリー》20パターン 45cm 5,000円、20パターン 120cm 12,000円存在感たっぷりのツリーが欲しい方にはこちら、デコレーションクリスマスツリーがおすすめです!なんとオーナメント代わりについているカラフルなポンポンが光るんです☆照明を暗めに落とした室内なら、存在感抜群になること間違いなし。点灯パターンは全20で、お部屋や気分に合わせて変化させられます。不気味なのにかわいい《フレグランスクッション》《フレランス クッション》(320×280)ダークネイビー 3,500円最後にご紹介するのはこちらのハート型クッション。ベルベット素材に大胆に施された刺繍はダークな雰囲気の中にも上品さを感じさせます。サイズは小さめなので、クッションとして使う以外にオーナメントとしてツリーに飾るのもよさそうです☆ダークで華やかなクリスマスを楽しもう♡かわいくてハッピーなイメージが強いクリスマスですが、ちょっぴり色味や柄を変えて、ダークに仕上げるのもおすすめ。今までにないような不気味で毒があるクリスマスですが、なんだかとっても魅力的でもありますよ。斬新なデザインのインテリアを取り入れて、個性的なクリスマスを演出してみてはいかがでしょうか。他にもたくさんのインテリア雑貨が展開されているので、ぜひ〔Francfranc〕でチェックしてみてくださいね☆
2018年11月24日「呪怨」シリーズのプロデューサーと『リアル鬼ごっこ』の柴田一成監督がタッグを組み、秋元康プロデュースの究極のアイドルグループ「ラストアイドル」のメンバーが出演する『がっこうぐらし!』。この度、本作の予告編とポスタービジュアルが到着。併せて、“めぐねえ役”でおのののかが出演することが明らかになった。今回到着した映像では、「ラストアイドル」からオーディションによって選出されたメインキャスト、阿部菜々実、長月翠、間島和奏、清原梨央が演じる女子高生の胡桃、由紀、悠里、美紀が、“学園生活部”の活動に励む様子からスタート。家に帰らず、学校で24時間共同生活を送るという学園生活部を満喫する彼女たち。ほのぼの学園ドラマかと思いきや、笑顔の由紀が映し出された次の瞬間、自体が一変。荒廃した教室が映し出され、校内にはびこる大量の“かれら”たちに包囲された学園生活部のメンバーは、なんとか学校から脱出しようと決意し、次々と襲い来る“かれら”たちに武器を手に立ち向かう様子が描かれる。みんな一緒に“がっこうぐらし!”する様子と、学園サバイバルホラーが混在する衝撃の予告編。ナレーションも相まって、前半と後半では全く違う映画かのような内容になっている。また今回、予告編と共に追加キャストとして、学園生活部の顧問“めぐねえ”こと佐倉慈を女優・タレントのおのののかが演じることが明らかに。映像にもその姿が映し出されている。さらに、学校の屋上で笑う少女たち4人と、その下の階では“かれら”たちがうごめく不穏な雰囲気漂うポスタービジュアルも到着した。予告編、ビジュアルともに“日常”と“ホラー”のギャップが興味をそそり、本編の内容がますます気になるところ。『がっこうぐらし!』は2019年1月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:がっこうぐらし! 2019年1月、全国にて公開予定©「がっこうぐらし!」製作委員会
2018年11月07日例年盛り上がりを見せるハロウィン。賑やかなパレードもいいけれど、今年はより気軽に“おうちパーティ”もよさそう。そんなとき、『アダムス・ファミリー』シリーズや、ティム・バートン監督の『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』『ビートル・ジュース』、ホラー・ミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』などなど、ハロウィンの雰囲気にぴったりの映画があれば言うことなし!今回はこれらの“定番”以外にもオススメ映画をピックアップしてみた。■女子だらけが楽しい!『ゴーストバスターズ』Netflix・Amazonプライム・dTVなどで配信中ハロウィン女子会には、80年代に大ヒットしたSFアクション・コメディを全員女性でリブートした『ゴーストバスターズ』(16)がおすすめ。クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシー、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズという現代を代表するコメディエンヌたちが、ゴースト退治のためニューヨークで暴れ回る!ひとクセもふたクセもある女性たちの“助手”を務めるのは、『アベンジャーズ』シリーズのソーとしてお馴染みのクリス・ヘムズワース。まさかのイケメンおバカキャラとなって、さらに笑いを提供してくれる。日本語吹き替えは友近、渡辺直美、椿鬼奴、山崎静代(南海キャンディーズ)という、よしもとの人気女芸人が担当。■ヒーローになりきる?『ジャスティス・リーグ』Netflix・dTV・iTunesなどで配信中バットマンやスーパーマンの二大ヒーローにワンダーウーマン、フラッシュなど、それぞれオンリーワンの能力を持ったDCの人気ヒーローがチーム戦を繰り広げる『ジャスティス・リーグ』(17)も、大いに盛り上がりそう。コスプレするなら、ガル・ガドッドが演じて人気キャラとなったワンダーウーマンはもちろん、最もイマ旬なのは単独作品が来年2月に公開される“アクアマン”。スーパーマンとフラッシュで、ダッシュ対決するもよし(?)。『スーサイド・スクワッド』(dTV・GooglePlayなど)に登場して以来、ハロウィンで不動の人気を誇るハーレイ・クインとの対決も楽しそう。■黄色くなってわちゃわちゃ!『怪盗グルー』シリーズNetflix・Amazonプライム・dTVなどで配信中子どもから大人まで、老若男女問わず近年のハロウィンで大人気なのが、世界的ヒットのアニメ映画『怪盗グルー』シリーズに登場するミニオンたち。イエローの長Tシャツやトレーナーに、デニムのオーバーオールがあれば、たちまち変身できるだけに、みんなでコスプレしながらワイワイ楽しめる。主人公の怪盗グルーをはじめ、3姉妹のマーゴ、イディス、アグネスや、ヘアスタイルが独特なルーシー、『怪盗グルーのミニオン大脱走』(17)に登場した80年代風スタイルのバルタザール・ブラットなど、愉快なキャラも豊富で思わず真似したくなりそう!?■キュートな少年幽霊に癒されて『キャスパー』Netflix・Amazonプライム・dTVなどで配信中実写とCGが巧みに融合した少々懐かしい『キャスパー』(95)も、この時期にファミリーや友人同士で楽しむのにぴったり。3人の幽霊たちが棲みつく“お化け屋敷”で心霊学者とその娘キャットが出会ったのは、少年の幽霊キャスパー。友達のいない2人はすぐに仲良しになるが…。クライマックスには、キャットのクラスメイトたちを呼んだハロウィンパーティーが盛大に行われ、人間の姿に変えてもらったキャスパーがダンスを踊るシーンに思わずキュンとくるうえ、キュートなオチも。『アダムス・ファミリー』で注目されたクリスティーナ・リッチの少女時代も可愛い。■青春ラブロマンスかと思いきや…『イット・フォローズ』Hulu・Amazonプライム・U-NEXTなどで配信中19歳のジェイは、ある男性と熱い一夜をともにするが、突如、椅子に縛りつけられ奇妙な告白をされる。「“それ”に殺される前に誰かにうつせ」。やがて、ほかの者には見えない“何か”に追われるようになり…という新感覚スリラー『イット・フォローズ』(14)。最初は冷やかし半分でも、「どういうこと!?」「そもそも何なの?」と疑問が尽きなくなりそう。監督は『アンダー・ザ・シルバーレイク』が公開中のデヴィッド・ロバート・ミッチェル。現在全米では大人気ホラーシリーズの最新作、その名も『Halloween』(原題)が大ヒット中だけに、やっぱりこの時期はドキドキ、ハラハラを味わいたいもの。このほかにも、盲目の老人宅に押し入った若者たちが戦慄の体験をする『ドント・ブリーズ』(16)、“電気を消すと、何かが来る”『ライト/オフ』(16)、アフリカ系青年を奇妙な出来事が襲う『ゲット・アウト』(17)などもオススメ。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開ジャスティス・リーグ 2017年11月23日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC怪盗グルーのミニオン大脱走 2017年7月21日より全国にて公開© 2017 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
2018年10月26日『テルマ』は、アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞外国語映画賞のノルウェー代表作品に選出。映画『ラースと、その彼女』『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』などを手掛けたクレイグ・ギレスピーによる英語リメイクも決定した話題作です。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』や『ニンフォマニアック』などで知られる鬼才ラース・フォン・トリアーの親戚…そんな説明は必要ないほど、国際映画祭を賑わす人気監督に躍進したヨアキム・トリアー。彼が得意とするのは、登場人物の心の機微をすくい取る繊細な描写。映画『テルマ』は、父親と幼い娘テルマが狩りを楽しむシーンで幕を開けます。舞台は凍結した湖の先にある、ノルウェーの雪深い森。鹿に狙いを定めいたはずの父親は突然、テルマにライフルの銃口を向けます。固唾をのんで見守っていると、場面は一転。美しく成長し、オスロの大学へ通うテルマの姿が映し出されます。信心深く、厳格な両親の元で育った彼女にとって、大学生活は刺激に満ちあふれたもの。発作に襲われたテルマを気遣ってくれた同級生の美女アンニャに憧れ、初めてのお酒とタバコを経験。次第に、テルマとアンニャは強く惹かれ合う関係となります。高まる恋心と比例するかのように、テルマの発作は悪化の一途をたどり、彼女の周囲では不可思議な現象が頻発。原因を探るために検査入院したテルマは、幼いころに精神衰弱で投薬治療を施されていたことと、両親からは死んだと聞かされていた祖母が精神を病んだまま老人ホームで暮らしていることを知ります。テルマが家族の秘密に近づいた矢先、アンニャ失踪の知らせが!彼女の部屋を調べたテルマは、失踪の原因が自分にあると確信。両親との対峙を決意しますが…。ホラー映画のお約束といえば、クレイジーな男性の殺人鬼にか弱い女性が襲われるというもの。ところが、名作ホラー『キャリー』や『RAW 少女のめざめ』のように、超自然的な力を思春期のメタファーとして描く場合、女性は男性を凌駕する存在に。力に覚醒した女性は社会に恐れられはしますが、心身ともに自由を得ます。テルマも同じく、両親に殺される寸前まで追い詰められながら、純粋な愛を貫いていきます。彼女が支配から解放されるシーンでは、多くの観客がカタルシスを感じるはず。ヨアキム・トリアー監督は劇中、キリスト教で特別な意味合いを持つ、水(=再生と浄化)や蛇(=悪魔)などのイメージを繰り返し登場させています。テルマの信仰心に由来する罪悪感を視覚的に表現することで、観客の心に強く印象付けているのです。また、テルマ役のエイリ・ハーボーは世界的には無名でしたが、監督の巧みな演出へ見事に対応し、シーンごとに違った表情を披露。ベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞を獲得しました。6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグやオスカー女優のアリシア・ヴィキャンデルを輩出した賞だけに、今後の飛躍が期待されています。余韻を残す結末の捉え方は、あなた次第。テルマはキャリーのような悲劇的運命を辿ったヒロインなのか、それともロマンティックなラブ・ストーリーの勝者なのか。ぜひ、あなたの目で見届けて。『テルマ』初恋を機に、美少女の本能が覚醒する北欧ホラー。監督・脚本/ヨアキム・トリアー出演/エイリ・ハーボー、カヤ・ウィルキンスほか10月20日(土)YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。©PaalAudestad/Motlys※『anan』2018年10月24日号より。文・田嶋真理(by anan編集部)
2018年10月21日ホラーの常識を覆した最高傑作との呼び声も高い、ホラー映画『へレディタリー/継承』。現代ホラーの頂点と批評家から最高の評価を受け、トラウマ級の恐怖で全米を震撼させた本作の日本オリジナル予告編がついに公開された。『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレットを主演に迎え、本作の監督・脚本を務めたのは、これが長編映画監督デビュー作となるアリ・アスター。天才的な発想と演出、ラストへつながる恐怖の伏線を全て回収する徹底した脚本と異常なまでの完成度は、ホラー映画の新たな到達点とまで言われている。今回公開された予告映像は、先に公開された30秒予告映像よりも恐怖感が一層倍増。「祖母が遺した“何か”を受け継いだら死ぬ」というテロップとともに、想像を絶する恐怖に襲われる家族の姿が映し出されている。祖母が遺した“何か”を感じているのか、鳥の死体から首を切り落とそうとする不気味な表情の孫娘・チャーリー、部屋を走る不思議な光、突如聞こえる奇妙な音など次々と凍りつくような恐怖に見舞われ絶叫する一家。家の中で亡くなったはずの母の姿を見かけ悲鳴をあげる娘・アニーや、授業中に不審な音を聞き突如、机に頭を打ち付ける孫・ピーターの姿、天井に頭を叩きつける“何か”、燃える人影など、畳みかけるような恐怖映像は、予告編にもかかわらずトラウマレベルの恐怖を体感できるはずだ。ひと足早く本作を鑑賞した日本の映画ライター、評論家たちからも「今まで観たホラー映画の中で一番怖い」「想像以上の怖さ」と称賛の声が相次いでいる。『へレディタリー/継承』は11月30日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:へレディタリー/継承 2018年11月30日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018 Hereditary Film Productions, LLC
2018年10月16日女優のグウィネス・パルトロウ(46)が米国時間29日、婚約者のブラッド・ファルチャック(47)とハンプトンズで結婚式を挙げた。PEOPLE誌など複数の海外メディアが報じている。ファルチャックは人気ドラマ『glee/グリー』『アメリカン・ホラー・ストーリー』のプロデューサー。2015年に交際を公表し、今年1月に婚約を発表していた。結婚式は、家族とごく親しい友人のみを招いた小規模なものだったが、ゲストはスティーブン・スピルバーグ、キャメロン・ディアス、ロバート・ダウニーJr.といったそうそうたる顔ぶれ。さらに、前日に行われたリハーサル・ディナーの司会は大物コメディアンのジェリー・サインフィルドが務めたという。式は報道陣を一切シャットアウトして行われたため様子を知ることは叶わないが、パルトロウの母親はPEOPLE誌に「とてもゴージャスだったわ。今まで見た中で最高に美しい結婚式でしたよ」と嬉しそうに語ったとか。式の翌日、パルトロウは夫の手の上に自分の手を重ねた写真をInstagramでシェア。2人の薬指にはシンプルなゴールドの結婚指輪が輝いていた。
2018年10月01日10月1日(月)今夜の日本テレビ系「人生を変える1分間の深イイ話2時間SP」では、話題の映画『カメラを止めるな!』で監督、脚本を手掛けた上田慎一郎監督のテレビ初密着をオンエア。上田監督の自宅や家族なども紹介されるという。本番組は様々な人物に密着、その中から“深くてイイ話”を紹介するバラエティ。今回は“話題の売れっ子男は本当に幸せなのか?”というテーマのもと、製作費わずか300万円、出演も無名の役者ばかりながら、6月23日(土)に都内わずか2館で公開されて以降、口コミで人気に火がつき累計上映決定館数は323館、観客動員数も160万人を突破するヒット作へと成長。ホラーとファンタジー映画を中心とする全米最大規模の映画祭「ファンタスティック・フェスト2018」でも最優秀監督賞を受賞するなど海外でも高く評価されている『カメラを止めるな!』を手掛けた上田監督に密着。同作のヒットで一躍“時の人”となった上田監督だが、現在は「一日に10社とかを30分刻みで組んでもらっています」「今日は4つの劇場で舞台挨拶です」と取材や舞台挨拶などで超多忙な毎日。映画公開後はほぼ休みがない生活を送っているという。「人口が一万人にも満たないような田舎町で、一番近くの映画館まで行くのに電車で一時間くらいかかった」という町に育った上田監督。町に一軒だけあったビデオショップに通って中学の頃から1年間に100本以上の映画を観たそう。「映画を観て、映画の感想をノートに書き綴るっていうのは小学校、中学校の頃からやっていました」という当時の映画ノートも公開される。その後、父から買ってもらった家庭用ビデオカメラを使い、完全独学で映画作りを始めた上田監督が高校3年生の時に脚本、監督、編集を全て1人でこなし作り上げた戦争タイムスリップ映画『タイムトラベル』の一部も今回テレビ初公開。また上田監督の妻でこちらも映画監督のふくだみゆきさんも出演。ふくだ監督も今年1月に『こんぷれっくす×コンプレックス』で「毎日映画コンクール・アニメーション映画賞」を受賞しているのだが、「私の方が先に売れるなと思った」「でも、気づいたら(夫が)すごい売れてて」という夫のブレイクを予想していなかったというエピソードなどを明かす。「1分間の深イイ」エピソードでは、同作を空前のブームへと繋げた“ある奇跡”を発表する。映画を観た人もまだ観ていない人も驚くその奇跡とは!?“奇跡”のヒット作を生み出した上田監督にテレビ初密着した「人生を変える1分間の深イイ話2時間SP」は10月1日(月)21:00~日本テレビ系でオンエア。(笠緒)■関連作品:カメラを止めるな! 2018年6月23日より全国にて公開©ENBUゼミナール
2018年10月01日NetflixとAmazon Prime Video(以下、Amazonプライム)、そしてHuluが10月配信のラインナップを発表。田中圭、吉田鋼太郎、林遣都らが出演し、2018年上半期に社会現象となったドラマ「おっさんずラブ」が配信開始されることがわかった。■「おっさんずラブ」続々配信決定「おっさんずラブ」は、この春、テレビ朝日系土曜ナイトドラマ枠にて放送され、社会現象を巻き起こすほど話題となったドラマ。結婚願望はあるのにモテない33歳の独身男・春田創一(田中さん)が、乙女心を隠し持つ部長・黒澤武蔵(吉田さん)と同居人でもあるドSな後輩・牧凌太(林さん)から愛の告白をされ、周囲の人々を巻き込みながらピュアな恋愛模様を繰り広げた。最終話が放送されてから約4か月、いまだその人気は衰えず、もともと認知度は高かった田中さんや林さんが一躍ブレイク。「もう一度観たかった!」「話題に乗り遅れた…」という人も、これでチェックすることができそうだ。「おっさんずラブ」は10月1日(月)よりNetflix、Huluにて配信開始、Amazonプライムにて見放題配信開始。■Netflix:ホラー&ミステリー&アニメなどハロウィン特集!「ちびまる子ちゃん」第2期10月3日(水)配信また、先日逝去したさくらももこ原作の人気アニメ「ちびまる子ちゃん」も登場。第1期のあと新たにスタートした第2期シリーズは、現在も放送が続いている。ユニークな視点で綴られる、まる子のさりげない日常をお楽しみに。「サブリナ:ダーク・アドベンチャー」10月26日(金)配信もうすぐ16歳になるサブリナ(キーナン・シプカ)。悩みは、普通の人間としての生活と魔女としての修行、どちらも捨てられないこと。原作は「リバーデイル」と同じ、アーチー・コミックスの人気作。「ボス・ベイビー:ビジネスは赤ちゃんにおまかせ!」10月12日(金)配信見た目は赤ちゃんなのに、実は会社でバリバリ働くビジネスマン。大ヒットした劇場版がアニメシリーズとして帰ってくる 「ボス・ベイビー:ビジネスは赤ちゃんにおまかせ!」 のシーズン2が配信。「リバーデイル」10月11日(木)より毎週最新話更新恋愛、セックス、学校生活、家族との関係。悩み多き青春の日々を送る主人公たちが直面する、平和な町に潜む暗くて深い闇の世界を描く「リバーデイル」は、シーズン3が10月11日(木)よりスタート、毎週最新エピソード更新される。そのほか、お化け屋敷に住むお菓子作りの天才が、不気味なペットたちと身の毛もよだつおいしいお菓子を作る「クリスティンの奇妙なお菓子教室」(10月12日配信)、実際に起こった衝撃の超常現象をリアルに再現するシリーズ「ホーンテッド:衝撃の超常現象」(10月19日)など、ハロウィンに観たい作品も続々登場する。■Amazonプライム:国内外の人気ドラマ登場!『三度目の殺人』が独占配信「カンナさーん!」10月1日(月)配信パワフルで豪快、思い込んだら一直線の雇われファッションデザイナー・鈴木カンナを、渡辺直美が好演した2017年のTBSドラマ。夢をもち、いつもポジティブなカンナさんはイケメン夫(要潤)と1人息子・麗音(川原瑛都)とともに楽しく暮らしていたが…。「ウォーキング・デッド」10月1日(月)配信いよいよ宿敵ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)率いる“救世主”と、全面対決のときを迎えたリック(アンドリュー・リンカーン)たち。圧倒的なニーガンの勢力に打ち勝つ事はできるのか!?シーズン8がついに配信。「高い城の男」10月5日(金)独占配信『ブレードランナー』リドリー・スコットと「X-ファイル」フランク・スポトニッツが製作総指揮を務める、Amazonプライムオリジナルドラマがシーズン3へ。第2次世界大戦で日本とナチス・ドイツが勝利してアメリカを占領した、という世界が描かれる。ジュリアナ(アレクサ・ダヴェロス)は大ナチス帝国の野望を阻止することが出来るのか!?『三度目の殺人』10月9日(火)独占配信第41回日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか、6部門を受賞した是枝裕和監督の『三度目の殺人』が独占見放題配信。殺人の前科がある男・三隅(役所広司)は解雇された工場の社長を殺害し、火をつけた容疑で起訴された。犯行を自供し、死刑はほぼ確実。弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は何とか無期懲役に持ち込もうとするが、会う度に三隅の供述は二転三転していき…。そのほか、『青空エール』『四月は君の嘘』などの映画、「孤独のグルメ」シーズン7なども続々配信される予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年09月28日