◼︎あなたの恋愛観を揺さぶる!究極の愛の形本作『彼女がその名を知らない鳥たち』で描かれるのは、まさに究極の愛の形。恋愛に依存せずには生きられない危なっかしさを持ちながら、同居人の陣治にひどい態度をとる女・十和子。十和子に執着する不潔で滑稽な陣治。甘いセリフを吐き十和子と不倫の関係に陥る男・水島。十和子のかつての恋人で、腹黒い策略家の黒崎。登場人物は全員、共感できないような嫌なやつ。なのにそんな彼らが、彼らだったからこそ見つけることができた愛の形に魂が震えます。「あなたはこれを愛と呼べるか」というコピーが示す通り、この結末に何を感じるかは観る人次第。どうぞ、あなただけの答えを見つけてください。◼︎『彼女がその名を知らない鳥たち』ストーリー自堕落な暮らしを送る十和子(蒼井優)は、15歳年上の同居人・陣治(阿部サダヲ)に養ってもらいながら、自分はまったく働かず、だらだらと日々を過ごしていた。そんな彼女を心配し、陣治は1日に何度も十和子に電話をかけてくる。自分に強い執着心を見せる陣治に十和子は心底うんざりしていた。食事中に足の指の間のごみを取り、食べ物をボロボロとこぼす不潔でがさつな陣治に、十和子は苛立ちを隠せない。唯一、十和子が眠りにつくまで陣治がマッサージを施す間は、ふたりの間に穏やかな空気が流れていた。だがある日、陣治が十和子の胸に手を伸ばしたことで、十和子の苛立ちは爆発する。汚い言葉で陣治を罵る十和子だったが、陣治はそれに怒るでもなく、ただひたすら謝り続けるのだった。「レンタルしたDVDが見られなかった」とレンタル店にクレームを入れたり、もう部品がない古い腕時計の修理を断られたデパートに苦情を入れ続ける十和子。そんな十和子の家に、ある日修理できない時計の代わりに新しい商品を持参した、デパートの売り場主任・水島(松坂桃李)が訪れる。水島に、8年前に別れたかつての恋人・黒崎(竹野内豊)の面影を感じた十和子は、彼の虜となり不倫関係をスタートさせてしまう。それからほどなくして、十和子は家に訪ねてきた刑事の酒田から、結婚して「國枝」という姓になった黒崎が、5年前から失踪していることを告げられる。付き合い始めたころ、うんざりするほど黒崎のことを聞いてきた陣治が、いつからか何も聞いてこなくなったことを思い出した十和子は、黒崎の失踪に陣治が関係しているのではないかと彼を疑い始め……?◼︎ゲスな男を演じる松坂桃李にも注目!既婚者でありながら、十和子との不倫関係をスタートさせてしまうゲスな男・水島を演じるのは松坂桃李(まつざか・とうり)さん。水島が十和子の自宅へ、”修理できなかった腕時計”の代わりに別の商品を持ってくるシーンがあります。水島の前で思わず泣いてしまった十和子に、「すみません、なぜかこうするよりないような気がいたしまして」と、急にキス……!十和子と不倫関係になってからは、誰かに見られるとまずいと言いながらも、暗がりに導き「してくれる?」とズボンのチャックを下ろしたり……その見事なまでのゲスっぷりは必見です。ベッドシーンでは「”あー”と言って」と十和子に声を出させたりと、その爽やかな変態ぶりも見逃せません。監督が「(松坂桃李は)本当に誠実にこの薄っぺらい役に取り組んでくれました」と語るその演技は、ぜひスクリーンでご覧ください。◼︎”イヤミス”の女王、沼田まほかるによる原作小説にも注目!「この本に描かれている『無償の愛』を映像化してみたいと感じた」そう話すのは、本作のメガホンをとった白石和彌(しらいし・かずや)監督です。「この映画は、原作者の沼田まほかるさんの力に支配されている作品になっています。仏像を作る仏師の人たちの『私たちは木くずをはらっているだけ。木の中にいる仏を出しているだけなんです』という言葉を読んだことがあるのですが、感覚はそれに近い。まさにちょっとずつ余計なものを払いながら映画を作り上げていった感覚」と語ります。そんな強い力を持った原作を書いた沼田まほかるは、若くして結婚し、その後に離婚。主婦、僧侶、会社経営などの経歴を経て、56歳で小説家デビューした異色の経歴の持ち主です。最近では、2011年に発表した『ユリゴコロ』が吉高由里子主演で映画化され、話題になりました。本映画の原作にあたる『彼女がその名を知らない鳥たち』は、デビュー翌年に発表した著作第2作目。”イヤミス”(読後にイヤな後味が残るミステリー)という言葉が流行る前から、高く評価されていた作品だけに、未読の方も、本作鑑賞後に読むと、登場人物たちの心情をより深く感じることができるでしょう。原作を未読の方はもちろん、物語の結末を知っている方でも、この衝撃のラストシーンには改めて打ちのめされてしまうはず。あなたの心に深く残って離れない、衝撃のラブストーリー『彼女がその名を知らない鳥たち』は、10月28日(土)より全国公開です。◼︎『彼女がその名を知らない鳥たち』公開情報『彼女がその名を知らない鳥たち』【R15】10月28日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー監督:白石和彌『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』原作:沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」(幻冬舎文庫)出演: 蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊配給:クロックワークス上映時間:123分公式サイト: kanotori.com©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
2017年10月28日東京・原宿のキャットストリート沿いに、体験型ケイジャンシーフードダイニング「キャッチ ザ ケイジャン シーフード(Catch the Cajun Seafood)」が新たに誕生。11月2日にプレオープン、9日にグランドオープンする。キャッチ ザ ケイジャン シーフードは、アメリカ西海岸やハワイなどで根付く”キャッチ(手掴み)”スタイルのケイジャンシーフードをアレンジした、体験型ケイジャンシーフードダイニング。西海岸の名物のダンジネスクラブを中心に、目の前で1匹丸ごと調理される豪快なパフォーマンスや、テーブルに直接サーブされるシーフードを手掴みで食べる非日常感など、エキサイティングなシーフード体験が楽しめる。使用するダンジネスクラブ、ストーンクラブ、ロブスターは天然物で、もっとも旨味ののる時期に捕獲したシーフードのみを空輸。オーダーが入ってからスチーマーでふっくらと蒸し上げることで、シーフードの旨みを閉じ込め甘みを増幅させている。ソースは、アメリカ・ルイジアナの伝統ソース“ケイジャンソース”をガーリックバターでアレンジしたオリジナルケイジャンソース、黒ごまベースのペッパーソース、レモンガーリックバターソースの3種類からセレクト。辛さも3段階から選べる。また、キャッチ ザ ケイジャン シーフードでは本店舗のオープンに先駆け、Web()にて予約受付をスタートした。予約の指定はプレオープンする11月2日より可能。なお、予約した先着30組を対象にダンジネスクラブ1杯をサービスする他、グランドオープンする9日以降は来店した先着300名を対象にオリジナルスマホケースをプレゼントする。【店舗情報】キャッチ ザ ケイジャン シーフード(Catch the Cajun Seafood)住所:東京都渋谷区神宮前6-7-1 3F営業時間:ランチ11:30~15:30(L.O.14:30)、ディナー17:00~23:00(L.O.22:00)定休日:不定休
2017年10月27日◼︎ロビイスト、その知られざる活動を描く『女神の見えざる手』主人公はスゴ腕のロビイスト、エリザベス・スローン。ロビイストとは、特定の個人または団体のために、政党や議員に働きかけ、政治的決定や、政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動(=ロビー活動)を仕事にする者のこと。現在、アメリカにはロビイストが3万人ほど存在するとされています。大手ロビー会社に在籍するも、女性の銃保持を推進したい団体からの仕事を断ったために、退職を余儀なくされた主人公・エリザベス。『ゼロ・ダーク・サーティ』でアカデミー主演女優賞にノミネートされた実力派ジェシカ・チャステインが、銃規制法案に賛成の立場をとる陣営へと移籍し、彼らの指揮を執る女性ロビイストを魅力たっぷりに演じます。◼︎『女神の見えざる手』手に汗握るストーリー大手ロビー会社「コール=クラヴィッツ&ウォーターマン」の敏腕ロビイストとして名高い、エリザベス・スローン。クライアントの要望を叶えるため、一切の妥協を許さないエリザベスの完璧な仕事ぶりは、政府やメディアからも一目置かれており、社内でも恐れられる存在だった。だが、華やかなキャリアとは裏腹に、エリザベスの私生活はボロボロ。まるで「勝利依存症」とも言える彼女は、眠る時間を削るため眠気止めの強力な薬を常用し、パーティーに顔を出しても楽しむどころか、根回しや裏情報をつかむだけの日々を過ごしている。交友はゼロに等しく、恋人もいないエリザベスは、高級エスコートサービスで買った男性と欲望を満たしているのだった。そんなある日、エリザベスの元に、議員たちに強い影響力をもつサンフォードという人物が代表をつとめる銃擁護派団体からの仕事の依頼が舞い込む。その内容は、新たな銃規制法案に対し、女性の銃に対するイメージを向上させ、規制法を廃案に持ち込んでくれという依頼だった。だが、エリザベスはこの依頼を断固として拒否。上司のデュポンから「サンフォードの要求に応じる気がないなら、君にいてもらう必要はない」と、お払い箱にされてしまう。その夜、パーティーに出席したエリザベスは、銃規制法案に賛成の立場をとる陣営を支援する小さなロビー会社「ピーターソン=ワイアット」のCEOシュミットと出会う。移籍を決意したエリザベスは、翌日、「コール=クラヴィッツ&ウォーターマン」に出勤し、一緒に「ピーターソン=ワイアット」へ移籍しないかと、自分のチームへ呼びかける。チームメンバーの4人がエリザベスの申し出を受けるが、部下のジェーンは固辞。同じく「コール=クラヴィッツ&ウォーターマン」に残った元同僚のコナーズと共に、エリザベスと敵対することになってしまい……。◼︎息もつかせぬ超展開!ジェシカ・チャステインの仕事ぶりに惚れる本作の一番の魅力は、銃規制法案をめぐり二転三転する両陣営の激しい攻防戦です。「ピーターソン=ワイアット」に移籍したエリザベスが、さまざまな奇策を仕掛け、銃規制法案の廃止に賛成しそうな議員をひとり、またひとりと取り込んでいく様は圧巻です。エリザベスは、ときに仲間までもを欺き、人としての倫理や常識の一線を越えてしまいながらも、相手陣営の二手も三手も先を読む巧妙な罠を仕掛けていきます。実力派俳優たちの白熱する演技合戦は、本作の大きな見どころになっています。◼︎トップ・ロビイストのファッションにも注目!DRESS読者にとって、もうひとつの見逃せないポイントとなっているのが、主人公エリザベスのファッション。本作の衣装デザイナーは、「エリザベスはワシントンのトップ・ロビイストなので、年収は7ケタ(100万ドル以上)だと推測した。自分では服を買いに行かず、スタイリストが自分に合ったアイテムを持ってきてくれる」「彼女の服は、美しさやおしゃれのためではなく、世界と渡り合う武装のようなもの。胸元が大きく開いたブラウスや短いスカートは身につけず、色は黒がメインで、マゼンタ、ダークグリーン、紫がかったピンクなど強い色味を選んだ。」と語ります。この条件を元に選ばれたのは、ピアジェの腕時計、サンローランや、ヴィクトリア・ベッカムのスーツやドレス、そして14〜15cmのハイヒール。細いヒールで颯爽と歩くエリザベスの格好良さに、思わずため息がこぼれてしまいます。全米のトップ・ロビイストたちの仕事ぶりを知るお仕事ムービーとしても、ひとりの女性の人生を描いたヒューマンドラマとしても楽しめる本作。ストーリーの全篇にひねりがあり、先を読んだと思っていても、さらに物語が二転三転する本作は、最後の最後まで驚きに満ちた展開が待っています。DRESS読者のみなさんの知的好奇心をきっと満たしてくれるノンストップ社会派サスペンス『女神の見えざる手』は、10月20日(金)より全国ロードショーです。◼︎『女神の見えざる手』公開情報『女神の見えざる手』10月20日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー監督:ジョン・マッデン『恋におちたシェイクスピア』『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』出演: ジェシカ・チャステイン『ゼロ・ダーク・サーティ』、マーク・ストロング『キングスマン』配給:キノフィルムズ上映時間:132分公式サイト: miss-sloane.jp© 2016 EUROPACORP – FRANCE 2 CINEMA
2017年10月20日◼︎『あゝ、荒野:前篇』のストーリー幼いころに、母親から施設に預けられて育った沢村新次(菅田将暉)。施設で一緒に育った親友の立花劉輝(小林且弥)らとともに、高齢者を狙った振り込め詐欺で金儲けをしていたが、ある日突然、仲間の裕二からだまし討ちにあう。裕二から下半身不随になるほど攻撃された劉輝。それを見た新次は、頭に血がのぼり、ナイフで人を傷つけ、少年院に入ることに。それから3年後の2021年。少年院から新宿の街に放り出された新次は、かつての仲間たちから疎外されてしまう。親友だった劉輝までもが詐欺から足を洗い、車椅子バスケの選手として活躍していることを知った新次は、やり場のない怒りを抱えるのだった。怒りを抑えられない新次は、裕二に復讐すべく、彼の元へと殴り込む。だが、プロボクサーとしてデビューしたばかりの裕二には歯が立たず、逆にコテンパンにやられてしまう。その時、裕二のボクシングジムの前にたまたま居合わせた、床屋で働く二木建二(ヤン・イクチュン)は、ジムの前で倒れかけた新次に手を差し伸べる。その一部始終を見ていた片目の元ボクサー・堀口(ユースケ・サンタマリア)は、自らが運営する「海洋(オーシャン)拳闘クラブ」へと新次と健二をスカウトするのだった。後日、堀口の元を訪れた新次は、そこで建二と再会する。吃音障害と赤面対人恐怖症のために引っ込み思案となり、他者との関係を築けずに生きてきた建二。彼は、幼いころに韓国人の母を亡くし、唯一の肉親である元自衛艦の父親・建夫からの暴力を受けていた。ほかに行く場所のない新次と建二は、堀口の指導の元、プロボクサーを目指し、寝食をともにすることになるが……。◼︎『あゝ、荒野:後篇』のストーリー新宿生まれの新次は「新宿新次」、床屋勤めの建二は「バリカン建二」というリングネームをもらい、プロボクサーとしてデビューする。だが、「打倒・裕二」に燃える新次に対し、建二は力で相手を打ち負かすことへのためらいを捨てきれずにいた。迎えたデビュー戦。新次は、ジムのスポンサーで、新次が働く介護施設の社長でもある宮木(高橋和也)の隣に、幼いころに自分を教会に置いて去った母・京子(木村多江)を見つけてしまう。自分を捨てた母との思いがけない再会に、新次は動揺を隠せない。そんな新次は、ジムに入る前に出会い、行きずりの一夜をともにした芳子(木下あかり)と再会し、満たされない何かをぶつけるように激しく芳子の肉体を求める。そんな芳子もまた、震災を経験した被災者で、故郷に母を残して上京してきた過去を持ち、心に穴を抱えて生きているのだった。一方、自分に暴力をふるっていた元自衛官の父親・建夫から逃げてきた建二は、建夫からボクシングをばかにされ、初めて父親に反抗する。10歳年上の建二を「兄貴」と呼び慕ってくれた新次は、建二にとってほぼ初めてできた友だちだった。いつか新次のようなボクサーになりたいと思いながらも、なりきれずに複雑な思いを抱える建二は、ついにある決心をして……。◼︎『あゝ、荒野』の見どころは男ふたりの熱い友情と葛藤原作の描かれた1960年代から、舞台を東京オリンピック後の2021年に移した本作。メガホンを取った岸善幸(きし・よしゆき)監督はインタビューで「人間は、人間とは何かを問い続けていく生き物だと思うんです。寺山さんもそうだったのかもしれない。アイデンティティの探求、自分は何者なのかということを問いかけている。二部作を通じてこの映画がたどり着くところもやっぱり、そこ。僕は、ここにいるよ、という叫びです」と語ります。本作が描くのは、まさに時代は変わっても、決して変わらない若者たちの孤独や、誰かとつながりたいという欲求。この映画は、深く強く「人はなぜ、何のために生きるのか」を私たちに問いかけてきます。◼︎過激な濡れ場が満載!ラブストーリーとしても楽しめる『あゝ、荒野』激しい打ち合いのシーンはもちろんのこと、本作で目が離せないのは、主人公・新次と、ヒロイン・芳子の激しくも切ない恋模様。少年院から出たばかりの新次が、芳子と行きずりの一夜を過ごすシーンではなんと「7回(!)続けてカラダを交えた」という設定になっており、これでもかと言うほど激しく、生々しいベッドシーンが長尺で描かれます。劇中に何度も登場する濡れ場のシーンは、監督と新次を演じた菅田自身がアイデアを出し合ったと語る通り、新次の野生的な一面や暴力性が描かれながらも、どこか切ない愛おしさに溢れています。新次と芳子、心に穴を持つふたりの恋の行方は――ぜひ劇場でご確認ください!迫力いっぱいのボクシングシーンだけでも、大きなスクリーンで観る価値のある本作『あゝ、荒野』。この作品は、動画配信サービス「U-NEXT」にて9月29日より、全6回に分けて順次配信されているほか、2017年11月1日(水)にDVD&Blu-rayで発売されることが決定していますが、スクリーンで観られるこの機会をどうぞお見逃しなく!前篇が公開中の『あゝ、荒野』後篇は、10月21日(土)より新宿ピカデリーほかにて公開です。◼︎『あゝ、荒野』前篇・後篇 公開情報『あゝ、荒野』R15+前編:公開中、後編10月21日(土)より新宿ピカデリーほかにて公開監督:岸喜幸『二重生活』原作:寺山修司『あゝ荒野』(角川文庫)出演: 菅田将暉『帝一の國』、ヤン・イクチュン『息もできない』制作・配給:スターサンズ上映時間:前篇:157分、後篇:147分公式サイト: kouya-film.jp©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ
2017年10月14日◼︎映画『ナラタージュ』のストーリー高校時代、いじめにあっていた泉(有村架純)は、演劇部の顧問教師・葉山(松本潤)から演劇部にスカウトされます。どこにも自分の居場所を見つけることができずにいた孤独な自分に、居場所を与え、救ってくれた葉山に、泉は次第に惹かれていきます。そして、卒業式の日。誰にも言えないふたりだけの思い出をもらった泉は、その想いを胸にしまったまま、大学に進学するのでした。大学に入り、2回目の春。泉のもとに、葉山から久しぶりの連絡がきます。後輩のために卒業公演に参加してくれないか、と誘われた泉は、葉山と再会し、彼への想いがさらに募っていくことを実感するのでした。そんなある日、泉は葉山から、とある事件をきっかけに別居することとなった妻がいることを知らされます。許されない恋に、葉山を忘れようと決意した泉は、同じく卒業公演に参加した大学生の小野(坂口健太郎)から告白され、彼と付き合うことを決めるのですが……。◼︎「壊れるくらい、あなたが好きでした。」――描かれるのは、切ない恋模様誰もが一度は、生涯忘れられないような、ほろ苦い恋を経験したことがあるのではないでしょうか?『ナラタージュ』では、恋愛の甘い部分だけでなく、欲望や苦しさをも描き出します。本作のメガホンを取った行定勲(ゆきさだ・いさお)監督は「好きになるほど疑惑は生まれ、欲望は先回りし、相手のためを思ってやったこともズレてしまい、グチャグチャになってしまう。それが本当の恋愛だと思っています」と語ります。「キラキラしたボーイミーツガール映画はたくさん作られてきたけど、現実の恋愛はそうじゃない。こんなことだったら恋愛なんてしなきゃよかった……というもう一面の恋愛を描いて、いい意味で若い人たちに傷をつけたかった」と語る行貞監督。『ナラタージュ』では、泉・葉山・小野、だれにとっても「もう恋なんてしたくない」ような現実を突きつけられながらも、「それでも恋せずにはいられない」主人公たちの愛おしさを感じさせてくれます。◼︎まさに体当たり!過激なベッドシーンにも注目連続テレビ小説『ひよっこ』の主人公・谷田部みね子役や、映画『何者』の田名部瑞月役、テレビドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の杉原音役など、どちらかと言えば清純派のイメージの強い有村架純。映画『3月のライオン』では主人公・零(神木隆之介)の義姉・幸田香子役で妖艶な演技も見せた彼女ですが、本作ではさらに驚くような過激なシーンに挑んでいます。坂口健太郎演じる小野とのベッドシーン。そして松本潤演じる葉山とのベッドシーン。一番に好きではない人に初めて抱かれるシーンも、一番好きな人に最後に抱かれるシーンも、どちらも言い表せない切なさに溢れ、目を離すことができません。また、とくに必見なのは、泉が葉山の家の浴室で、彼の髪を切る場面。恋心を制御できなくなった泉が、葉山に口づけをし、シャワーに濡れながらお互いの感情をぶつけ合うシーンは、ヒリヒリとした恋愛の緊張が溢れています。葉山と小野……泉はどちらを選び、幸せを手にすることができるのか。彼女が最後にした選択とは――?映画『ナラタージュ』は今週末10月7日(土)より公開です。物語の結末は、ぜひスクリーンで見届けてください。◼︎『ナラタージュ』公開情報『ナラタージュ』10月7日(土)全国ロードショー監督:行定勲原作:島本理生(『ナラタージュ』角川文庫刊)出演: 松本潤、有村架純、坂口健太郎配給:東宝=アスミック・エース上映時間:140分公式サイト: (C)2017「ナラタージュ」製作委員会
2017年10月07日◼︎水原希子演じるヒロイン・天海あかりのかわいさは事件級「希子ちゃんが、こんなにかわいいなんて……!」本作を観たあとに、このように感じる方もきっと多いのではないでしょうか。もちろん、以前からファンだった方も少なくないかと思いますが、正直、本作のヒロイン・天海あかりのかわいさは、事件級です。『モテキ』で長澤まさみを魅力たっぷりに撮った大根仁監督は「希子ちゃんが断ったら企画は下ろそう」「『モテキ』の長澤まさみより、もっとかわいくてエロいヒロインを撮るぞ」と語っていたほど。「出会う男すべて狂わせるガール」は、水原希子の存在なくしてはきっと説得力のないものになったに違いない。そう感じるほどの爆発的なかわいさは、本作の一番の魅力です。◼︎『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』ストーリーとある晴れた日。おしゃれライフスタイル誌『マレ』の編集長・木下(松尾スズキ)の自宅で行われた編集部一同が集まるホームパーティーで、おしゃれ意識の高い会話についていけないコーロキ(妻夫木聡)は居心地の悪い時間を過ごしていた。33歳で「マレ」へと異動になったコーロキは、力まないスタイルでいつも自然体な奥田民生を崇拝し、いつか彼のようなカッコいい大人になりたいと思いながらも、うだつがあがらない日々を送っているのだった。そんなある日、会社の先輩・吉住(新井浩文)から引き継いだ仕事で、レディースファッションブランドのプレス・天海あかり(水原希子)と出会ったコーロキは、彼女にひとめぼれ!あかりに嫌われないようにと仕事に精を出すものの、ファッションライター・倖田シュウ(リリー・フランキー)のせいで、あかりとの仕事でミスを犯してしまう。必死に挽回し、なんとかあかりとの初デートにこぎつけたコーロキだったが、あかりの自由奔放な言動には振り回されてばかり。身も心もズタボロになりながらも、あかりを手に入れようと必死にもがくコーロキ。だが、あかりは、その超絶かわいい見た目と、掴みづらい性格で、出会う男すべてを狂わせる魔性の持ち主で……。◼︎カップル「あるある」ネタも満載!恋愛映画としても楽しめる繰り返しになりますが、水原希子演じる天海あかりのかわいさは、現実離れしているレベル。一方で、ふたり(コーロキとあかり)のやりとりは、実際のカップルあるあるを感じさせるように描かれています。とくに、コーロキを振り回すあかりの言動には「あーこういう子いるよね……」「こんなワガママ言ったことある……」など、身につまされる人も少なくないかもしれません。突然手を握ったり、オーバーに褒めたりと、いわゆるモテテクを披露しながらも、女子会では毒を吐き、自分の選んだ道を突き進むあかり。そんな彼女の姿には、ある種の強さや爽快感をも感じます。あかりに振り回される情けない男・コーロキを演じる妻夫木聡の演技も必見!思わずクスリと笑ってしまうようなケンカのシーンもお見逃しなく。◼︎お仕事ムービーとしても見逃せない!本作は、おしゃれライフスタイル誌『マレ』で働くコーロキの成長ムービーとしても楽しめます。奥田民生のようなカッコいい大人に憧れながらも、ミスをしてばかりのコーロキ。ですが、編集長・木下からのサポートや、仕事での経験を通じて一歩ずつ成長していく姿も描かれています。最初は、フリーのファッションライター倖田シュウ(リリー・フランキー)とのやりとりに四苦八苦していたコーロキですが、『マレ』で長期連載している人気コラムニスト・美上ゆう(安藤サクラ)とのやりとり(どちらも、爆笑必至!)では、圧倒的な成長を見せてくれます。ハードな仕事を通じて、人が成長していく姿を見せてくれる本作は、お仕事ムービーとしても見応えがあります。邦画では珍しい、大人向けのラブコメディに仕上がっている本作『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』は、きっとDRESS世代の大人たちにとっても、満足のいく一本になっているのではないでしょうか。ヒロイン・天海あかりのかわいさだけでも必見の本作。気になった方は、映画館へ足を運んでみてくださいね。◼︎『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』公開情報『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』9月16日より全国東宝系にてロードショー原作:渋谷直角『奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール』(扶桑社刊)監督・脚本:大根仁出演: 妻夫木聡、水原希子、新井浩文、安藤サクラ、松尾スズキ配給:東宝上映時間:99分公式サイト: 「民生ボーイと狂わせガール」製作委員会
2017年09月16日◼︎フランスで8週連続トップ10入り!涙と笑いの感動作がついにDRESS読者のみなさん、こんにちは。クリストファー・ノーラン監督作『ダンケルク』や、是枝裕和(これえだ・ひろかず)監督によるサスペンスドラマ『三度目の殺人』など話題作が多く公開となる今週ですが、小粒でも見逃せない作品として、みなさんにぜひオススメしたいのが本作『あしたは最高のはじまり』です。フランスで300万人を超える動員を記録する大ヒットとなった本作。ひょんなことからシングルファーザーとなったプレイボーイのサミュエルと、その美しく明るい娘グロリアの絆を描いた感動作です。フランスの国民的スター、オマール・シーが愛嬌たっぷりに演じる主人公サミュエル。思わず笑ってしまうようなコメディシーンも多数登場し、観る者の心を笑いと涙で満たしてくれる贅沢な一本となっています。◼︎『あしたは最高のはじまり』ストーリー南仏コートダジュールの海辺の町で、観光客を乗せるヨットの船長として働くサミュエルは、パーティー大好きな超お気楽男。ある朝、パーティーで知り合った女の子たちとヨットで目覚めたサミュエルを、クリスティンと名乗る女性が、生後3カ月の赤ちゃんを連れて訪ねてくる。クリスティンと関係を持ったことすらよく覚えていないサミュエル。しかし、クリスティンは「あなたの娘、グロリアよ」と赤ちゃんを託し、慌てるサミュエルを置いて去っていくのだった。サミュエルは、慌ててその足でクリスティンを追いかけるが、彼女はそのままロンドン行きの飛行機に乗ってしまう。すぐに自分もロンドンへと追いかけるが、クリスティンを見つけることはできず、フランス語も通じない土地で立ち往生してしまう。そんなサミュエルを救ったのは、ロンドンの地下鉄で出会った、TVプロデューサーでゲイのベルニーだった。――それから8年。ベルニーにスタントマンとしての素質を見出されたサミュエルは、彼の部屋に居候させてもらいながら、スタントの仕事で活躍するようになっていた。また、サミュエルとベルニー、2人3脚の育児によって、8歳になったグロリアは聡明な少女へと成長したが、いつもママに会いたいと懇願していた。そんなグロリアに、サミュエルはクリスティン(母)のふりをして嘘のメールを送り続けていた。そんなある日、本物のクリスティンからグロリアへ「明日会いに行く」という連絡がきて――。◼︎ロンドンの美しい景色に思わずため息本作でまず目を引くのは、ロンドンの美しい景色です。グロリアとクリスティンが再会する公園「セント・ジェームズ・スクエア」や、「観光バス」「ピカデリー」に「タワーブリッジ」など、これぞロンドン!というスポットが多数登場する本作。観ているだけでロンドンに旅行に行ったような気分になれるお得感でいっぱいです。◼︎育児シーンと子供用インテリアも見逃せない序盤のほんのわずかな時間ですが、赤ちゃんだったグロリアが8歳になるまでが描かれるシーンも必見です。自身も5人の子供を持つ父親であるオマール・シー(サミュエル役)。彼がチャームポイントの笑顔全開で、幼いグロリアの育児に奮闘する姿に、「なんて素敵なパパなんだろう……」とウットリしてしまうこと間違いなしです。成長したグロリアが暮らす家にある、子供向けインテリアも見逃せません。おおきな象のソファに、2階から1階へと続く滑り台、ボールプール、壁一面のレゴなど、カラフルなインテリアは、特に子育て中のママたちは必見です!◼︎笑って泣ける感動のストーリーが待っている『あしたは最高のはじまり』の最大の魅力は、笑って泣ける感動のストーリー。本国フランスで8週連続トップ10入りを果たす大ヒットを記録した本作は、オランダやドイツ、スイスにベルギーとヨーロッパ各国で拍手喝采の輪を広げました。その理由は、本作が単なる親子の再会モノではなく、観客の予想を裏切る展開が何度も続く作品へと仕上がっているからにほかなりません。グロリアとサミュエル、グロリアとクリスティン、サミュエルとベルニー。それぞれの登場人物の間に描かれる絆、そして迎えるラストシーンにきっとあなたも涙してしまうことでしょう。「夢のような人生をおくる」と決めた、サミュエルとグロリア親子の物語の結末はどうなるのか。『あしたは最高のはじまり』の上映を、ぜひお近くの劇場でチェックしてみてくださいね。◼︎『あしたは最高のはじまり』公開情報『あしたは最高のはじまり』2017年9月9日(土)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、渋谷シネパレス他全国ロードショー監督:ユーゴ・ジェラン出演:オマール・シークレマンス・ポエジーアントワーヌ・ベルトラングロリア・コルストン配給:KADOKAWA上映時間:117分公式サイト: © 2016 - MARS FILMS - VENDÔME PRODUCTION - POISSON ROUGE PICTURES - TF1 FILMS PRODUCTION – KOROKOROPHOTO : Julien PANIÉ
2017年09月09日◼︎衝撃作『エル ELLE』が世界中で物議を醸したワケ※本作は過激なレイプシーンを含んでおります。そのような描写が苦手な方や、嫌悪感のある方は鑑賞にご注意ください。第89回アカデミー賞・主演女優賞ノミネート、第74回ゴールデン・グローブ賞・主演女優賞、外国語映画賞受賞など全世界で125ノミネート、64の賞を受賞した話題作『エル ELLE』。壮絶なレイプシーンからスタートする衝撃的な本作。この作品が世界中で物議を醸している理由は、強烈なキャラクターを持つ主人公・ミシェルがレイプ犯に向けてとる「ある不可解な行動」にあります。そして、本作がサスペンスでありながら、全編を通じてウィットに富んだブラックユーモアに溢れ、コメディとして仕上がっている点も、賛否が分かれる一因といえるでしょう。被害者が「被害者らしく」あることを求められる世間に対し、常識やモラルなんてクソくらえ!と真っ向から挑みかけるようなミシェルの強烈なキャラクターは、「女性の権利にとって革命的である」と賛成派から多数の支持を集めています。しかし一方で、そのあまりに衝撃的な展開に異を唱える否定派も存在しているのです。◼︎身の毛もよだつ衝撃の展開『エル ELLE』のストーリーは?豪華な自宅で、猫とふたりで暮らす新鋭ゲーム会社の社長ミシェル(イザベル・ユペール)。ある日、彼女は自宅で覆面の男から暴行されてしまう。だがミシェルは警察にも通報せず、風呂に入ると、訪ねてくる息子・ヴァンサンのために、いつもと変わらぬ様子で寿司の出前の注文をする。翌朝もいつもと変わりなく出社したミシェルは、合間に病気の検査、そしてまた犯人が来たときのための武器を購入を済ませる。そしてその晩、協同経営者のアンナとその夫、そして自分の元夫・リシャールとのディナーの席で「昨日レイプされたの」とさらりとした報告をするのだった。そんなミシェルの元に、まるで見張っていたかのようなタイミングで送信者不明のメールが届く。さらに会社で残業中にも卑猥なメールが届き、ミシェルは周囲の人間に疑惑の目を向けていく。容赦なくダメ出しをするミシェルを恨んでいる会社の部下たち、元夫で売れない小説家のリシャール、セクシーな向かいの家の主人・パトリック……疑い始めるとキリがない。そんな中、39年前に衝撃的な犯罪で終身刑となったミシェルの父親が、仮釈放を申請したというニュースが流れる。当時10歳だったミシェルも、事件に何かしら関与しているのではないかという疑惑の目を向けられていたのだった。二度と警察には関わりたくないと、自ら犯人を探し出そうとするミシェル。だがついに、犯人が暴かれたとき、ミシェルがとった不可解な行動により、犯人よりも恐ろしい彼女の本性も明かされていく――。◼︎現在64歳!主演女優イザベル・ユペールの怪演に目が離せない本作の主演を務めるのは、フランスの大御所女優イザベル・ユペール。舞台やテレビを経て1972年に映画デビューしたユペールは、2001年の『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭女優賞を、2002年の『8人の女たち』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したほか、これまで、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の主演女優賞に史上最多の14回ノミネートされている演技派です。また、カンヌ国際映画祭の審査委員長や、フランス映画祭の団長、NHKの「ルーヴル美術館」でナビゲーターを務めるなどその活動は多岐に渡ります。本作『エル ELLE』の主人公について「ミシェルには破滅的なユーモアがあるの。まるで毒を乗せた皿を差し出し、”本当におかわりはいらないの?”と微笑んでいるようでしょう」と語るユペール。60代とはとても思えない若々しい美しさで、強靭なキャラクターで周囲を惑わせる主人公ミシェルを演じ、第89回アカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされました。◼︎監督は79歳、オランダ出身の鬼才ポール・ヴァーホーヴェン世界に衝撃を与えた本作『エル ELLE』を監督したのは、オランダ・アムステルダム生まれのポール・ヴァーホーヴェンです。自国でキャリアをスタートしたヴァーホーヴェン監督は、1985年公開の『グレート・ウォリアーズ/欲望の剣』からアメリカに渡りました。続く87年公開の『ロボコップ』が大ヒットし、一躍その名を知られると、その後もアーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFエンターテインメント『トータル・リコール』、シャロン・ストーン主演のエロティック・サスペンス『氷の微笑』などで大ヒットを記録します。その後も『スターシップ・トゥルーパーズ』などヒット作を監督するも、2000年の『インビジブル』以降は、ハリウッドでは自分の撮りたい作品は撮れないと、自国に戻り映画作りを続けていました。本作『エル ELLE』は、過激で衝撃的な作品を作り続けている同監督のエッセンスがぎゅっと凝縮された紛うことなき傑作です。◼︎衝撃の展開。『エル ELLE』が問いかけるもの女優イザベル・ユペールと、ヴァンホーヴェン監督は、『エル ELLE』を一種のおとぎ話だと捉えていたと言います。「これは物語だ。現実の生活でもないし、女性についての哲学的な映像でもない。すべての女性がミシェルと同じように行動するべきだと言っているわけでもない」「解釈とは、映画から与えられた要素を元に、観客がするものさ。さらに観客は、その解釈が正しいかどうかなんて確かめる必要もない」「すべては単なる可能性だ。それ以上でも、以下でもない。説明すべきはただひとつ、ミシェルの性格のあらゆる側面、それだけだ」とヴァーホーヴェン監督。この物語から何を感じるかは、見る人次第。スリリングでアブノーマルなサスペンスでありながら、なぜかエレガントな気品をも漂わせる本作に、あなたも戸惑い、翻弄され、そして常識が覆されるかもしれません。『エル ELLE』は8月25日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開です。◼︎『エル ELLE』公開情報『エル ELLE』8月25日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー監督:ポール・ヴァーホーヴェン『トータルリコール』『氷の微笑』原作:フィリップ・ディジャン『エル ELLE』『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』出演:イザベル・ユペール『ピアニスト』『8人の女たち』配給:ギャガ上映時間:131分公式サイト: © 2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP
2017年08月25日◼︎スリル満点!『ベイビー・ドライバー』のストーリーは?天才的なドライビング・テクニックを持つベイビー。彼は幼いころの交通事故の影響により、耳鳴りが止まらない。けれど、音楽を聴いているときだけは耳鳴りを忘れることができ、ドライビング技術にも磨きがかかるのだった。しかし、そんな一流ドライバーのベイビーは、強盗一味の逃がし屋として活動していた。とあるきっかけにより、大物犯罪者のドクに大損をさせてしまった彼は、その借りを返すため、強盗組織のドライバーを務める羽目になったのだった。だが、ベイビーは早く借りを返して、犯罪から手を洗いたいと思っていた。いよいよ借りを返すまであと一歩。これが最後という覚悟で、ベイビーはドクの次なる計画に加担する。犯行一味で、凶暴な犯罪者のバッツが不意に邪魔者を撃ったりと誤算はあったものの、なんとか最後の仕事をやり遂げたベイビー。晴れて自由の身となった彼は、ピザ配達の仕事を始める。行きつけのダイナーでウェイトレスのデボラとも出会い、互いに惹かれ合うふたり。しかし、デボラの存在をドクに知られ、ベイビーは新たな仕事への参加を強制されてしまう。ドクのもとで新たな犯行の準備を進めるベイビーだったが、またしても凶悪な犯罪者のバッツが一味に参加していたことから、計画段階から歯車が狂い始める。果たして、この犯行は本当にうまくいくのか?そして、ベイビーとデボラの愛の行方は――?◼︎イギリスが誇る才能、エドガー・ライト監督とは?本作のメガホンをとったのは、イギリス・ドーセット生まれのエドガー・ライト監督。1974年生まれ(現在43歳)のライト監督は、14歳のころから映画製作に興味を持ち、20歳で監督した初めての作品が小規模ながら劇場公開されました。その後、BBCなどでコメディ番組の制作を手がけていたライト監督は、1996年に俳優のサイモン・ペグと出会います。ライト監督とペグは、シチュエーション・コメディ『スペースド』を制作し、イギリスで高い評価を得ます。続けて、2004年にゾンビ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』を、2007年にはコメディ映画『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』を制作しヒットさせました。そんなライト監督にとって本作『ベイビー・ドライバー』は初のハリウッドメジャー監督作品。これまでの作品で培ってきたユーモアやテンポの良さを詰め込んだ傑作に仕上がっています。「僕が一番情熱を燃やしているふたつのもの―音楽とアクション―が1本の映画になった。昔からずっと、音楽を原動力とするアクション映画を作りたいと思っていた」と語るライト監督。本作では、音楽を聞いている間だけ、事故の後遺症の耳鳴りを忘れることができるベイビーが、iPodで聞くさまざまなナンバーに合わせて、市街地を猛スピードで走り抜けるカーチェイスが展開されます。オープニングを飾るジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンのヒット曲「ベルボトム」や、ダムドの「ニート・ニート・ニート」に合わせて、ギアチェンジやヘアピンターン、排気音などまでもが演出され、怒涛のカーアクションを盛り上げます。本作がカーチェイス版『ラ・ラ・ランド』と言われる所以はこの音楽とアクションの融合にあります。◼︎主演のベイビーことアンセル・エルゴートって?本作で何と言っても見逃せないのが、主演のベイビーことアンセル・エルゴートのキュートなイケメンぶりです!2013年にクロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーアと共演した『キャリー』で映画デビューしたアンセルは、2014年に『ダイバージェント』『きっと星のせいじゃない。』などの作品に出演し、ティーンスターの座に上り詰めました。191cmという長身でプラダのキャンペーンモデルとしても活躍するアンセル。ミュージシャンとしても才能を発揮し、2015年にはレコード会社とも契約し、DJアンソロの名でデビューシングル「To Life」もリリースするなど多才な人物です。そんなアンセルが本作で演じる主人公・ベイビー。笑顔がかわいいベイビーフェイスの持ち主でありながら、ハンドルを握ると、華麗なドライビングテクニックを発揮するというギャップがたまらない魅力を放っています。普段はストリートファッションに身を包むベイビーが、ヒロイン・デボラとのデートにジャケットを着て迎えにきてくれるシーンでは、思わずキュンとしてしまう人も多いはず。◼︎ベイビー以外も見逃せない!脇を固める豪華俳優陣に注目『ベイビー・ドライバー』では、脇を固める豪華な俳優陣も見逃せません。ベイビーを犯罪の世界へと連れ込んだ張本人で、大物犯罪者のドク役には、ケヴィン・スペイシー。1995年、デイヴィッド・フィンチャー監督作『セブン』のサイコパス役で注目を集め、同年ブライアン・シンガー監督の『ユージュアル・サスペクツ』で助演男優賞に輝いたケヴィン。その後も『評決のとき』、『L.A.コンフィデンシャル』、『交渉人』など次々に代表作を生み出し、1999年『アメリカン・ビューティー』でついにアカデミー主演男優賞を受賞すると、映画プロデューサーとしても活躍の場を広げました。本作では冷徹な大物犯罪者でありながらも、人間らしい一面を覗かせる魅力的なドクを、圧巻の演技で見事に演じきっています。また、ドク一味のひとりで、凶暴な犯罪者であるバッツ役にはジェイミー・フォックスが。オリヴァー・ストーン監督作『エニイ・ギブン・サンデー』でブレイクし、マイケル・マン監督作『ALI アリ』『コラテラル』を経て、テイラー・ハックフォード監督による伝記映画『RAY/レイ』でアカデミー主演男優賞を獲得したジェイミー。本作では、キレるとすぐに銃をぶっ放すヤバい男を演じ、ベイビーの運命をことごとく狂わせていきます。その狂気の演技には思わず手に汗を握ってしまうことでしょう。ド派手なカーチェイスに魅力的な音楽、そして豪華な俳優たちと、映画を盛り上げる多数の条件が揃った本作。アクションは苦手な方でも、ベイビーと、ヒロイン・デボラのラブストーリーとして楽しめる、まさに必見の一本です。あなたもスクリーンでベイビーにメロメロになってみませんか?『ベイビー・ドライバー』は8月19日(土)全国ロードショーです。◼︎『ベイビー・ドライバー』公開情報『ベイビー・ドライバー』8月19日(土)新宿バルト9他全国ロードショー監督・脚本:エドガー・ライト『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』出演:出演:アンセル・エルゴート『きっと星のせいじゃない』『ダイバージェント』、ケヴィン・スペイシー『セブン』『ユージュアル・サスペクツ』、リリー・ジェイムズ『シンデレラ』『タイタンの逆襲』、ジェイミー・フォックス『RAY/レイ』『ジャンゴ繋がれざる者』配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント上映時間:102分公式サイト:
2017年08月19日◼︎”怪物か、英雄か。”――『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』のストーリー1954年、アメリカ中西部。ミルクシェイクをいくつも同時に作れる最新式のマルチミキサーのセールスマンとして、売り込みのためレストランを回っていた52歳のレイ・クロック。ある日、とあるドライブインレストランから8台ものミキサーの注文が入る。興味を持ったレイが、どんなお店なのかと向かった先にあったのは、マック&ディック・マクドナルド兄弟が経営する革新的なハンバーガー店「マクドナルド」だった!通常20〜30分かかる注文をわずか30秒で仕上げる合理的な流れ作業の「スピード・サービス・システム」や、コスト削減・高品質というコンセプト、マクドナルドの頭文字である「M」のゴールデンアーチのデザインなどに千載一遇のチャンスを見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、マクドナルド兄弟を説得。契約を交わす。次々にフランチャイズ化を成功させていくレイだったが、利益を追求するレイと、品質を大切にするマクドナルド兄弟との関係は急速に悪化。泥沼の全面対決へと突き進んでいき……。◼︎【見どころその1】映画で明かされる「マクドナルド」ができるまで世界最大級のファーストフードチェーンを作り上げた、レイ・クロック。座右の銘は「継続に勝るものはない」という彼の自伝『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社刊)は、日本国内でも多くの起業家たちに影響を与えています。本作では、そのレイ・クロックが、50代でマック&ディック・マクドナルド兄弟と出会ってから、その革新的なシステムに勝機を見出し、手段を選ばずにのし上がっていく姿を描きます。彼はどのようにして、巨大企業を作り上げたのか――?手に汗握るスピーディーな物語が展開していきます。◼︎【見どころその2】レイ・クロック V.S.マック&ディック・マクドナルド兄弟の闘い本作のタイトルにもなっている「ファウンダー(創業者)」。マクドナルドにおけるそれは、マクドナルドの第1号店や、オリジナルの「スピード・サービス・システム」を作り出した、マック&ディック・マクドナルド兄弟のはず……。ですが、レイは自らをマクドナルドの「創業者」と名乗ります。「レイ・クロックなくしてマクドナルドは世界的ブランドにはなっていなかっただろう」と言われる彼のフランチャイズ化の発想は、それほどまでに桁外れだったのです。レイとマクドナルド兄弟が「マクドナルド」に関する権利を巡るやりとりは、本作の一番の見どころです。残念ながら数年前に亡くなってしまったというマック&ディック兄弟。弟のディックは、誰かから電話があればこの話をしたいと50年も待っていたそうです。ディックの孫のジェイソンは「祖父と大伯父は、今や世界中のファストフード店の標準となる調理システムを編み出した偉大な革新者だった」と語ります。今のマクドナルドのイメージとは真逆で、品質にこだわり、それ故にマクドナルドの商標権を失ってしまうこととなるマクドナルド兄弟。本作では、レイ・クロックの活躍とともに、マクドナルド兄弟の切ない胸の内も描かれます。◼︎【見どころその3】1950年代を再現したロケ地や衣装ストーリーはもちろん、DRESS読者のみなさんの目を惹きそうなのは、ロケ地となったアトランタとその周辺の街の美しさや、本作に登場するさまざまな衣装たちです。本作の衣装デザイナー、ダニエル・オーランディが「あつらえて作ってない感じで、リアルで自然にしたかった」と語る衣装は、実際の1950年代の市井の人たちを捉えた資料映像を元に作られたそう。「若く、自然で、健康的に」なったという衣装は、色使いひとつとっても、ハッとするようなかわいさです。また、マクドナルド厨房スタッフの衣装も、実際のものに忠実に再現するため、年代モノのマクドナルドのスタッフ帽子をオークションサイトで見つけ、業者に100個ほど作ってもらったそう。帽子やハンバーガーの包み紙、紙袋などに印刷されたキャラクターロゴも、思わずじっくり見てしまうかわいらしさです。誰もが知っている「マクドナルド」の、知られざる誕生秘話を描いた『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。知的好奇心を満たしてくれる「ビジネスムービー」としても楽しめる本作は、今週末7月29日(土)より角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国公開です。◼︎『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』公開情報『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』7月29日(土)より角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国公開監督:ジョン・リー・ハンコック『しあわせの隠れ場所』、『ウォルト・ディズニーの約束』出演:マイケル・キートン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ配給:KADOKAWA上映時間:115分公式サイト:© 2016 Speedee Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
2017年07月28日◼︎笑ってスッキリしたい人に!抱腹絶倒のフレンチ”走る密室”コメディDRESS読者の皆さま、こんにちは。蒸し暑い日が続いていますが、体調を崩したりはしていませんか?本日オススメしたいのは、茹だるような暑さを吹き飛ばしてくれる、抱腹絶倒の爽快フレンチ・コメディ『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走〜』です。買ったばかりの新車でバカンスにいく予定が、車が故障し、時速160キロで大暴走!乗り合わせた家族の秘密が次々に明かされていき……。設定だけでも、おもしろそうな本作ですが、中身は想像以上に笑えるネタがてんこ盛り!92分というコンパクトな作品ながら、大爆笑&大満足まちがいなしの1本となっています。◼︎ハイウェイを時速160キロで大暴走!コックス一家の運命は?ボトックスや豊胸手術で大儲けの整形外科医の父・トム。その妻で、第三子の臨月を迎えた精神科医の母・ジュリア。反抗期まっさかりのメガネっ子娘・リゾン。アメコミヒーローが大好きな弟・ノエ。待ちに待った夏休み。トムの買った未来のAIシステム搭載の新車・メデューサで、バカンスへと旅立つことになったコックス一家。しかし、運命の人を探し続け、10年で30人の女性に振られた経験を持つベンおじいちゃんが「一緒に旅行へいく」と言い出したことから、なにやらおかしな雰囲気に……。変わり者で、トラブルメーカーのベンの参加を快く思わないジュリアは、トムに文句を言いながらもしぶしぶ出発。出発してまもなく、なんとシステムの故障により、ブレーキが効かなくなり、車は時速160キロでハイウェイを大暴走してしまう!しかも、後部座席には謎の不思議ちゃん・メロディまで隠れて乗車していて……?料金所や渋滞など、コックス一家を待ち受ける数々のピンチ。極限状態に陥る中、車内ではつぎつぎと驚愕の秘密が明かされ始める。果たして、コックス一家は無事に車を止めることはできるのか?家族の運命やいかに…⁉◼︎『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走〜』の見どころはほとんどが車の中で話が展開していく本作。一番の見所はもちろん、家族を乗せた新車・メデューサです!なんとこの映画では、実際にメデューサを、走らせながら撮影を行ったというのです。「ぜひこの映画を撮りたい。シナリオに書かれたとおり一言一句そのまま、つまり偽物は使わず、スタジオの中ではなくて道路上に人が乗った車を走らせ、彼らを叫ばせてそれを撮りたい」とプロデューサーに伝えたという監督。実際の撮影には、メカニックや車のメーカー、メデューサのために呼ばれたエンジニアなど大勢のスタッフが集結したそうです。車の中には技術スタッフが入り込むスペースがないため、俳優を撮影することも難しかったそう。撮影のための機材を積んだ車が、メデューサの隣を同じスピードで走っていたといいます。実際の速度で走りながら撮影したからこその、鬼気迫る俳優たちの演技は必見!あまりに真剣な肉体勝負の撮影だったからこそ、小ネタ満載の脚本のおもしろさが光ります。まるでアクション映画のように強烈なリアリティを持ったコメディ映画『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走〜』。単なるおバカ映画と見逃してしまうには、もったいない仕上がりです。夏バテ中の方や、ジメジメした湿気にうんざりしている方も元気をもらえる本作。ぜひ、笑って気分爽快になりませんか?『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走〜』は7月22日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開です。◼︎『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~』公開情報『ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~』7月22日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開監督:ニコラ・ブナム『真夜中のパリでヒャッハー』『世界の果てまでヒャッハー』出演:ジョゼ・ガルシア/アンドレ・デュソリエ配給:ギャガ上映時間:92分公式サイト: © 2016 Chic Films – La Petite Reine Production – M6 Films – Wild Bunch
2017年07月21日NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演中の“ハイスペック”イケメン俳優・古川雄輝が、映画化もされた三部けいの大人気コミック「僕だけがいない街」のNetflixオリジナルドラマに主演。原作と同じ真冬の北海道を舞台にし、2017年冬、世界190か国にて配信されることになった。漫画家を志すも、うだつの上がらない藤沼悟(古川さん)は、自分にだけ起こる現象【リバイバル】(何か「悪いこと」の原因が取り除かれるまで、そのきっかけとなった場面に巻き戻される現象)に悩まされていた。ある日、家に帰った悟は、自宅で母・佐知子が殺されているのを目撃する。犯人を追う悟だったが、逆に自分が母親殺しの犯人として追われることになってしまう。母親の死を食い止めたい悟は【リバイバル】を強く願うが、リバイバルした先は18年前。小学校5年時にまでさかのぼった。それは、同級生の雛月加代が殺される直前の時期だった。この時代に起こった雛月加代を含めた連続児童誘拐殺人事件に、母親が殺されることになった原因があると確信する悟は、同級生の小林賢也や担任の八代学の助けを借りて、加代を救おうとすると同時に、事件の謎を追うことに――。原作は「ヤングエース」(KADOKAWA)にて2012年7月号~2016年12月号まで連載され、「マンガ大賞」「このマンガがすごい!(オトコ編)」ともに2014年から3年連続ランクイン、累計部数429万部を突破する人気コミック。2016年にはTVアニメ化&実写映画化され、今回が3度目の映像化となる。三部さんによる原作は、続きが気になる極上のサスペンスとして高い評価を得たが、今回は原作完結後初の映像化ということもあり、新たな解釈の試みに期待が寄せられている。Netflixの坂本和隆氏(Netflixコンテンツマネージャー)は、「原作の持つ、素晴らしいストーリーは国境を超えると思います。今回の脚本を読み、さらに強く確信しました。原作が完結して初の映像化を実現できることにとても喜びを感じています」とコメント。また、制作を担当する関西テレビのプロデューサー・池田篤史氏は「原作ファンの1人としてオリジナルの魅力である伏線の妙を大切に、軸のぶれないストーリーラインをしっかりと伝えていきたい。そして、原作完結後だからこそできる今回のドラマならではの解釈を盛り込んでいるので、その仕掛けに気付いてほしい」と意気込みを語っている。さらに注目なのは俳優陣。映画では藤原竜也が演じていた主人公・悟には、イケメンで高学歴の帰国子女という“ハイスペック”な俳優として、日本のみならずアジアで絶大な人気を誇る古川さんが抜擢。ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」シリーズでブレイクし、映画『脳内ポイズンベリー』ではクールな年下男子を、『ライチ☆光クラブ』ではカリスマ的な独裁者を、そして「べっぴんさん」では実年齢よりひと回り以上も若い“健ちゃん”こと村田健太郎役を演じるなど、幅広い役柄に挑戦してきた古川さん。本作では、今回は実年齢と同じ29歳の主人公・藤沼悟を演じてみせる。古川さんのキャスティング理由として池田プロデューサーは、「主人公・悟は、【リバイバル】現象を通じて、無気力な自分から精力的な自分へと脱皮する。その変化を演じ分けることができるのは古川さんだけだと思いキャスティングしました」と、その演技力を称える。加えて「Netflixで世界190か国に配信するということで、古川さんは自分の言葉で世界に向けて発信できる説得力を持っているので、日本に留まらず世界で活躍していくような俳優だと思います」と期待を込めている。さらに、映画で有村架純が演じていたヒロイン・片桐愛梨役には優希美青、悟の同級生・小林賢也役に白洲迅、雛月明美役に江口のりこ、澤田真役に眞島秀和、担任・八代学役に戸次重幸、悟の母・佐知子役に黒谷友香と、高い演技力を持つ実力派のキャストが集結。悟の子ども時代には、オムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』の1編にも参加する内川蓮生、また、雛月加代役には『彼らが本気で編むときは、』で絶賛を受けている柿原りんかが決定している。原作と同じ舞台の苫小牧でクランクイン、作品のリアルな季節感や空気感を描くため、真冬の北海道での4K撮影を敢行しており、その映像にも期待が高まる。以下、コメントが到着した。■原作:三部けい原作で描いた少年期と同じ街(苫小牧)・季節に撮影が行われていると聞き、自分がイメージした空気感がそのままの形で味わえるのでは、と楽しみにしています。配信がとても待ち遠しいです!■主演:古川雄輝世界中に発信されるということで、日本だけでなく、世界中の方々に見て頂けることを嬉しく思います。役柄は自分と同じ29歳。口数が少なく無気力だった悟が、リバイバルを繰り返すことによって憧れていた「ヒーロー」、気力に満ちた自分に成長していく姿を見せられるように頑張ります。久しぶりの主演ドラマなので楽しみながら、原作ファンにも、新しく「僕街」に触れる方々にも満足していただける悟を演じたいと思います。■監督:下山天(『L-エル-』ほか)「僕街」を映像化する上で主に心掛けた事は3点。まずはキャラクターとロケーションの再現。次に三部先生が張り巡らした見事な伏線をどう観客に<映像の記憶>として埋め込むか。そしてアニメや映画版もなし得なかった、あのクライマックスの完全映像化です。現在、NETFLIXでの世界配信へ向けて、作品のリアルな季節感や空気感を描くため、真冬の北海道での4K撮影が続いています。日米のスタッフが満場一致で選んだ主人公・悟を演じる古川雄輝さん、ほかのキャストの皆さん、下山組スタッフとが一丸となって、主人公のように“未来を変える”全世界に向けたジャパンオリジナルのドラマを目指します。Netflixオリジナルドラマ「僕だけがいない街」は2017年冬、世界190か国にて配信開始。(text:cinemacafe.net)
2017年03月13日「30代の目標は、私生活でも僕だけの“ぺっぴんさん”に出会うことです(笑)」。俳優の古川雄輝(29)が5日、最新写真集『unknown』発売記念イベントを行った。 連続テレビ小説『べっぴんさん』(NHK総合ほか・月~土曜8時~)で主人公・すみれの娘・さくらと結婚する健太郎を演じている古川。3冊目となる今回の写真集は、「みなさんが僕に対して持っているイメージを崩したかった」と言うのも、ふだんから実年齢よりも年下に見られることが多く、同ドラマ出演当初の設定も15歳の少年だった。「(今年で)30歳なるので、役の幅を広げたい」という強い思いで挑んだ一冊は、台風下の金沢で撮影を敢行。「お気に入りのカットは、風呂場で髪の毛を濡らして撮った写真です。これまではそういう髪形やシチュエーションがなかったので」とはにかむ。 22歳で俳優活動をスタートと、遅めのデビューだったこともあり、「あっという間の8年でしたが、いろいろ学べた20代でした」と語る古川。『べっぴんさん』では、ヒロインを演じる芳根京子(20)をはじめ若手実力派が多く、「みなさん演技が上手で、刺激になりました」と振り返った。 今年12月で30歳。プライベートでやりたいことを聞かれ、「大人が行きそうなお洒落なレストランに行きたいですね。ふだん牛丼屋さんとかなので」と庶民的な一面をのぞかせる。「あと、新しい趣味を見つけたいです。麻雀が趣味で、スタッフさんとかとよくやるんですが、5年くらい前からゴルフもやりたいと思っていて。麻雀もそうですけど、一緒にやると仲良くなれるじゃないですか」と抱負を語った。 ミスター慶応コンテストグランプリ受賞をきっかけに芸能界入り。’13年放送の主演ドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』は、台湾や中国でも爆発的な人気を誇った。20代のラストで出演した『べっぴんさん』で名実ともに人気俳優へ仲間入り。 報道陣から「個人的に“べっぴんさん”と何か?」と質問が飛ぶと、余裕の笑みを浮かべる。「もちろん男ですから。つねにべっぴんさんと出会いたいですよ(笑)。年齢的に、そろそろ結婚とかもいいなあって思います。とにかくいい子がいいですね。『ありがとう』としっかり言える子がいいです」と女性観も披露した古川。写真集の自己採点は「100点です!!」と笑顔を見せた。
2017年03月07日アカデミー賞受賞俳優たちが集結した映画『素晴らしきかな、人生』のバレンタインデー直前イベントが2月8日(水)、都内にて行われ、ゲストに松崎しげる、山崎ケイ(相席スタート)が登場した。製作期間3週間という松崎さんの実寸大の顔をモデルにしたチョコレートを持ち登場した山崎さんは、お礼にと松崎さんから唇への一瞬のキスプレゼントがあった。頬にすると言われたのに唇にされ、面食らった表情をした山崎さんだったが、「やだあ!久しぶりのキスだったんですけど!仕事でした初めてのキス、ありがとうございます!」と興奮すると、マスコミ陣からなぜか拍手が送られた。世界中の女性を夢中にさせた『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル監督の最新作『素晴らしきかな、人生』は、最愛の人を亡くし人生の底にいる男ハワード(ウィル・スミス)が同僚、仲間、家族の愛や思いやりによって、ゆっくりと新たな一歩を進む物語。ウィル・スミスのほか、ケイト・ウィンスレット、キーラ・ナイトレイ、エドワード・ノートン、ヘレン・ミレンなど、実力派俳優がスクリーンを彩る。映画を観て自問自答の時間を持ったと話す松崎さんは、主演のウィル・スミスが大好きだと言う。松崎さんは「大好きです。ウィル・スミスはアクションとか、キュートな笑顔(という印象)でしたが、この映画では笑顔を見せなくてもどんどん引きこまれていきました。黙っているウィル・スミスって何でこんな魅力的なんだろうって感じました」と、熱心に語った。まもなく迎えるバレンタインデーについて話が及ぶと、ちょっと男性にモテそうな雰囲気が魅力で“ちょうどいいブス”の称号を得ている山崎さんが、義理、義理と本命の間、本命の3タイプのチョコの渡し方について指南を開始。山崎さんは「義理チョコは“義理チョコ”と渡して、間の人は『義理チョコだよ、ま、いまのところね』って言って気をもたせる。本命は『いま、しげるくんのこと好きかどうか考えている途中なんだ』って渡す」と実演した。すると、松崎さんは「いいよね!いいよ!」とノリノリで頷き、山崎さんについて「こんないい女、放っておけるわけないじゃないですか」と女度を讃えていた。『素晴らしきかな、人生』は2月25日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinamacafe.net)■関連作品:素晴らしきかな、人生 2017年2月25日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT, LLC
2017年02月08日ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のプレスコールが15日、東京・赤坂ACTシアターで行われ、ロミオ役の古川雄大&大野拓朗、ジュリエット役の生田絵梨花(乃木坂46)&木下晴香、ベンヴォーリオ役の馬場徹&矢崎広、マーキューシオ役の平間壮一&小野賢章、ティボルト役の渡辺大輔&広瀬友祐、演出家の小池修一郎が登場した。同作はシェイクスピアによる名作を2001年にパリでミュージカル化。全世界でのCD・DVD売上が700万枚にわたるヒットを記録し、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演を行った。その後、2011年に日本オリジナルバージョンを上演、2013年に再演を行い、今回が4年ぶりの公演となる。プレスコールでは、大野&矢崎&小野、古川&馬場&平間によるキャスト違いバージョンの「世界の王」、大野&木下の「バルコニー」、古川&生田による「エメ」が披露された。演出の小池は「若者たち、みんなのかもしだすエネルギー」がポイントだと語る。小池は、自分が演出を手掛ける作品について「なかなかみんなやってくれないんですよ。めんどくさいんですよね。踊りも芝居もしなきゃいけないし、時にコスプレもしなきゃいけない」とぼやき、今回のキャスト陣を「よくぞ集まってくれたという素晴らしいメンバーです」と紹介した。前回の舞台を観てから毎日CDを聴いていたという大野は「聴覚から感動していただけるなと思いますし、新たにダンスも振り付けが全部変わって」と説明。「視覚でも聴覚でも楽しんでいただけるし、ロミオ&ジュリエットという素敵なお話にそれが加わるので、2~3倍に膨れ上がって楽しんでいただけるんじゃないかな」と、自信を見せた。ダンスについては古川も「振り付け師が3人入っていて、ジャズとヒップホップとコンテンポラリーのトップの方々」と解説し、「その方々が作るダンスの表現力は魅力の一つだと思います」とアピールした。また、古川がベンヴォーリオ、マーキューシオ、ティボルトについても触れると、大野が「僕も言おうと思ってたから!」と弁解し、古川が「しゃべらせてくれないかな」と抗議し、笑いを誘う一幕も。古川は改めて、「本当に大切な役なので、一つの役をWキャストで演じると、こんなにも違うのかって思うくらいそれぞれが違う役になっています」と3役のキャスト陣を称賛した。東京公演は赤坂ACTシアターで1月15日~2月14日、大阪公演は梅田芸術劇場で2月22日~3月5日。
2017年01月15日ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の製作発表記者会見が5日、都内で行われ、ロミオ役の古川雄大&大野拓朗、ジュリエット役の生田絵梨花(乃木坂46)&木下晴香、ベンヴォーリオ役の馬場徹&矢崎広、マーキューシオ役の平間壮一&小野賢章、ティボルト役の渡辺大輔&広瀬友祐、死のダンサー役の大貫勇輔&宮尾俊太郎、演出家の小池修一郎が登壇した。同作はシェイクスピアによる名作を2001年にパリでミュージカル化。全世界でのCD・DVD売上が700万枚にわたるヒットを記録し、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演を行った。その後、2011年に日本オリジナルバージョンを上演、2013年に再演を行い、今回が4年ぶりの公演となる。会見では「世界の王」「本当の俺じゃない」「バルコニー」「僕は怖い」「エメ」の5曲を披露。男性陣の華やかなダンス、ロミオとジュリエットのロマンチックなナンバーが続いた。また、トークでは潤色・演出を務める小池による「小池修一郎の部屋」状態に。演者たちへの叱咤激励が降り注いだ。小池は古川に「今日ちゃんと歌ってるな、と思いました。前、稽古の途中で喉痛めちゃったから心配して」と安心した様子を見せると、古川も「そうですね、喉鍛えました」と苦笑。また、前回の公演での役作りについて語る古川に、小池は「ずいぶんちゃんとしゃべれるようになったね」としみじみした様子で頷いていた。古川は、ジュリエットとの年齢差について聞かれ「29歳の俺がどう純粋さを出すのか。目の前に起こってくることに真正面から新鮮な反応をして、結果的にピュアに見えたら」と意気込みを語った。2012年に『エリザベート』にルドルフ役で出演したのち、映像でも活躍、NHK Eテレ『Let’s天才てれびくん』の出演も話題となった大野に対して、小池は「ユニークなキャラクターで、あっち(バラエティ)いったかと思い、一緒にやることはないかなと思ってた」と心境を語った。しかし大野がオーディションで歌う姿は、小池が「吹き替えじゃないの? 本当にこれ大野?」と驚くほどに上達していたという。ミュージカルに出ていない間も歌の勉強をしていた大野は、『ロミオ&ジュリエット』も「お金を払って3回観に行った」と語り、作品への思いの強さを表した。また小池は、日本オリジナルバージョン初演時に「近未来的、崩壊した世界での『ロミオ&ジュリエット』」という演出プランを用意していたことを明かした。東日本大震災の発生によりプランを変更したが、今回は当初の計画に立ち返る。小池は「時代とは移るもので、テロの時代になってしまいました。シェイクスピアのすごいところは、どの時代でも人々が感動したり共感したりすることを描いているということだと思います」と語り、「時事ネタを入れるということではなく、どこか現代と共通することを感じていただけるようにと思っています」とメッセージを送った。東京公演は赤坂ACTシアターで2017年1月15日~2月14日、大阪公演は梅田芸術劇場で2017年2月22日~3月5日。
2016年09月06日俳優・古川雄輝が、福士蒼汰の主演映画『曇天に笑う』(2017年公開)に出演することが18日、発表された。古川は同作で、本格時代劇アクションに初挑戦する。原作は、唐々煙氏が漫画誌『月刊コミックアヴァルス』(マッグガーデン)で連載している同名コミック。物語の舞台は、明治維新後の滋賀・大津。人に災いをもたらす大蛇(オロチ)の復活の年、曇(くもう)家の曇天三兄弟と、明治政府右大臣・岩倉具視の直属部隊・犲(やまいぬ)は、それぞれ別の方法で大蛇を再び封印し、平和をもたらそうとしていた。しかし、大蛇の力を手に入れ、明治政府の転覆をもくろむ忍者集団・風魔一族の暗躍により、行く手が阻まれてしまう。曇天三兄弟、犲、風魔一族、三つどもえの様相を呈した戦いを描く。古川が演じるのは、大蛇の発見と破壊を目的に結成された犲のチームリーダー・安倍蒼世。隊長として常に自分に厳しく頑固な性格で、曇天三兄弟の長男・天火(福士)とは幼なじみであるものの、隊を抜けた彼を許していないというクールな役どころだ。強く美しい出立に原作ファンにも人気の高いキャラクターだが、古川はこの蒼世役で、初めて刀を使ったアクションにも挑む。6月21日にクランクインし、撮影も終盤を迎えており、「良い物ができていると思いますので、原作ファンの方々にも楽しんでいただける」と自信を見せる古川。「同世代の若手の役者さんが多いので、とても楽しい撮影現場です」とも報告している。蒼世を演じるにあたって「とにかく強く! かっこ良く!」と心がけたようだが、苦労したのは、「とにかくアクション」。「犲の中でも一番強いキャラクターなので、強く、華麗に蒼世のような動きでアクションをするのが難しかった」とその理由を話しながらも、「苦戦していますが、かっこ良く撮れていると思うので楽しみにしていただきたい」と呼びかけた。
2016年08月18日美しく重厚なゴシックの世界に、ダークなミステリーとコメディの要素を加えたミュージカル『黒執事』。昨年に引き続き、優秀な執事にして悪魔セバスチャンを演じる古川雄大さん。「もともとミステリーは好きなジャンルではあるんですが、そこにポップだったり笑える描写もあって、最後に心にメッセージ的なものを残してくれる、とても面白い原作でした。とはいえ、セバスチャンは悪魔で、感情を見せない存在。自分が演じるにあたって、どこからキャラクターを構築していくか、自分は役としてどう居たらいいのか、最初はかなり悩みました。でもその試行錯誤も含めて楽しかったですね」台本と原作を何度も読み返したそう。「セバスチャンの立場で読んでいると、いつしか共感する部分が生まれてきて、そこを取っ掛かりに、自然にすっと役が入ってくるんです。だから、仕草を忠実に真似ようとは考えなかったですね。ただ、ファンの目線で読みながら、ぐっとくるポイントだけは、敢えて意識して取り入れましたけど」コミカルな場面もある作品ながら、古川さんの演技はあくまでも冷静で、異界の者としての存在感を感じさせた。「以前にも悪魔を演じたことがあるんですが、こういう役、似合うよねって言われるんです。たぶんそれ、褒められていないと思うんですけど(笑)」秋に上演される新作は、子供の失踪事件をめぐって、真相を突き止めるべくサーカス団に潜入する物語だ。「前作は以前にも上演された作品でしたから、今回、自分で一から作れるのは楽しみです。背景にあるテーマが重い作品ですから、そこの重厚感を僕が担えたらと思っています」◇ふるかわ・ゆうた1987年7月9日生まれ。ミュージカル『テニスの王子様』などを経て、'12年にミュージカル『エリザベート』のルドルフ役に抜擢。高い歌唱力で注目され、『ロミオ&ジュリエット』『レディ・ベス』『1789』などにも出演。◇ミュージカル『黒執事 ~NOAH’S ARK CIRCUS~』19世紀の英国。ファントムハイヴ家の若き当主・シエルは、女王の命を受け、執事のセバスチャンとともに、裏社会で起きる血生臭い事件の解決に奔走していた。そんななか、立て続けに子供の失踪事件が起き…。11月18日(金)~27日(日)水道橋・TOKYO DOME CITY HALL福岡、兵庫、愛知公演あり原作/枢やな脚本/竜崎だいち、毛利亘宏演出/毛利亘宏出演/古川雄大、内田蓮生、玉城裕規、田野アサミ、三津谷亮、小手伸也、姜暢雄、三浦涼介ほかゴーチ・ブラザーズTEL:03・6809・7125(C)2016 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト※『anan』2016年7月20日号より。写真・小笠原真紀取材、文・望月リサ
2016年07月18日俳優・古川雄輝や女優・高橋メアリージュンらが、広瀬アリスが主演し下山天監督がメガホンを取る映画『L-エル-』(今秋公開)に出演することが13日、発表された。原作は、ビジュアル系ロックバンド・Janne Da Arcのボーカル・yasuのソロプロジェクト・Acid Black Cherryが、2015年にリリースした4枚目の同名アルバム。これは、愛を探し求め続けた1人の女性"エル"の孤独で壮絶な人生をつづった物語と音楽が絡み合うコンセプト盤で、昨年秋には物語部分が書籍化されるなど多様な展開をみせてきた。古川が演じるのは、エルを生涯かけて愛し続けるオヴェス。悲哀と波乱に満ちた人生を歩む、エルという1人の女性を支え続ける男という役どころだ。古川は、今回の映画化企画を「とても斬新なアイデア」と称賛。書籍を読んで曲を聴くと、「すんなり自分のイメージした『L-エル-』の世界に引き込まれ、役作りする過程で何度も聴きました」と振り返る。また、「幼少期から老人まで演じる役柄をファンタジーの世界観でどう生きるか、主人公エルに対してのオヴェスの思いをどう表現するのかなどを考え、監督と現場で相談しながらじっくり時間をかけることができたので、とても楽しい撮影となりました」と報告。「僕自身、CGが加わった映像を楽しみにしています」と期待を話した。一方、高橋メアリージュンが演じるのは、エルと同じキャバレーで働く親友・アンナ。その「アンナという、人間味と幅があって、情熱的で魅力的な女性を演じられた事、そして昔から大好きだったダンスを踊れた事がすごく幸せでした」と感激してみせる高橋メアリージュンが、下山監督と仕事を共にするのは3度目となるが、「アンナのような芝居力が求められる役を任せてくださったことが本当にうれしい」と歓喜している。そんな2人のほか、発表された新たなキャストは、劇団青年役の平岡祐太、キャバレーオーナー役の前川泰之、パン屋の主人役の高畑裕太。加えて、弥尋、FAKY・Mikako、古畑星夏、田中要次、高橋ひとみといった面々も登場する。(C)2016映画「L-エル-」製作委員会
2016年07月13日古川雄輝さんの2年ぶりの主演舞台『イニシュマン島のビリー』は、アイルランドの島に暮らす手足の不自由な少年を描くブラックコメディ。「舞台自体がハードルが高いうえ、日本とは笑いの質が違う海外のコメディだけにどうなるか…。ただ、いまはビリーのことを考えたいんです。どうしてもハンディキャップの部分がクローズアップされる役ですけれど、閉鎖的な田舎の島で映画俳優になる夢を見ている心優しい17歳の少年という、内面の部分に真摯に向き合えたら、と思っています」ビリーとして「どう動いたらいいかを大事に」。彼の優しさを「行動で表現していけたら、自然とそう見えるのかもしれない」。取材が行われたのが稽古初日を目前にしたタイミングだったこともあり、役についてあれこれ考えを巡らせていた。ただ、稽古しながら変わってくることも多いだけに、「いまはとにかく早く森(新太郎)さんの演出を受けて、自分の考えていることが正しいか、一回答え合わせをしたい」とも。「演技ってどれが正解かわからないんで、わりとテクニカルなことから考えちゃうんです。自分なりに準備して、現場で急に方向性が変わったときに対応できるようにしておくと、戸惑わずに済みますから」発言の端々に理系男子の片鱗が。「理系脳だとよく言われます。物事を組み立てて考えたいんですよね」客観性のある人かと思えば、「客観性はある方だと…いや、ないな(笑)」。在学中にミスター慶應に選出。その後、合格していた大学院への進学をやめ、芸能界入りした経緯からしても、意外と直感型の人?「ミスター慶應に選ばれた後、オーディションを受けたのですが、必死ながらもやっていて楽しかったんです。ただ、やればやるほど俳優という仕事は難しい。舞台は、稽古期間が長いぶん挑戦ができる場なので、怯んでしまう自分を奮い立たせて臨みたいです。少しでも自分の引き出しを増やしていけたらいいですね」◇ふるかわ・ゆうき1987年生まれ。2010年芸能界デビュー。出演作にドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』、映画『脳内ポイズンベリー』など。出演映画『太陽』が4月23日公開。◇心優しく理知的ながら、ハンディキャップゆえに周囲からは馬鹿にされている少年・ビリー(古川)。ある日、彼の住む小さな町のすぐそばに、ハリウッドの撮影隊がやって来る。3月25日(金)~4月10日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/マーティン・マクドナー翻訳/目黒条演出/森新太郎出演/古川雄輝、鈴木杏、柄本時生、山西惇、峯村リエ、平田敦子、小林正寛、藤木孝、江波杏子S席8500円A席6500円(共に税込み)ホリプロチケットセンターTEL:03・3490・4949※『anan』2016年3月30日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ
2016年03月25日3月25日(金)から東京・世田谷パブリックシアターで上演される森新太郎演出の舞台『イニシュマン島のビリー』。その製作発表会が都内で行われ、演出の森、主演の古川雄輝、鈴木杏、柄本時生、山西惇、江波杏子が出席した。舞台『イニシュマン島のビリー』チケット情報原作は、アイルランドの鬼才と言われるマーティン・マクドナー作のブラック・コメディ『THE CRIPPLE OF INISHMAAN』。2013年にはダニエル・ラドクリフ主演でロンドンにて上演、翌年ブロードウェイに進出し、絶賛を浴びた作品だ。演出の森は「今回の芝居はダークコメディ。単純なハッピーエンドで終わるのではなく、観に来てくださった皆さんにほろ苦い、ビターなものを残すであろう作品です。マクドナーの作品ですので全編暴力に満ち溢れていますが、同時にマクドナーらしいとんでもなくピュアな愛の物語も描かれています。登場人物は感情むき出しのとんでもない連中ばかりですが、今作ではとてもアニマルなキャスティングが実現しました」と紹介。赤ん坊の頃に両親を亡くしたビリー(古川)はふたりの中年女性を親代わりに暮らす17歳の青年。ハンディキャップのせいでバカにされながら毎日を送るビリー。そこに、隣の島でハリウッド映画の撮影が行われるというニュースが届く。船で隣の島まで行こうとするヘレン(鈴木)とその弟(柄本)に、ビリーは一緒に連れて行ってくれと言うが――。主演の古川は「舞台が2年ぶりで、かつ主演ということで非常にプレッシャーを感じているんですけど、本当に素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんと舞台ができるということでうれしく思っています」、ビリーの幼馴染で恋の相手でもあるヘレン役の鈴木は「もともと好きで憧れだったマーティン・マクドナー作品に森新太郎さん演出で挑戦できるのはなんて幸運なことなんだろうと思っています。俳優のみなさんが特別な才能の塊みたいな人たちが集まっていて、埋もれないようにひるまずぶつかっていきたい」と語った。個性派俳優が揃った会見はMCからの質問にも独特の回答が続出。さらに、古川、鈴木、柄本が作品の1シーンを朗読劇で披露する時間も。森から「敢えて言うならジャイアン」と言われたという乱暴な役を演じる鈴木は、朗読マイクから離れ柄本を殴る仕草をするなど臨場感たっぷりに演じ、約100名の観客を圧倒した。舞台『イニシュマン島のビリー』は、3月25日(金)から4月10日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて。取材・文:中川實穗
2016年02月23日既存のイメージを壊す役と出会いたい──俳優なら誰もが抱いている願望だろう。古川雄輝と間宮祥太朗は『ライチ☆光クラブ』でそれを叶えているが、「ファンの方を含め、好意を持って観てくれる方たちが、この人憎いな、嫌なヤツだなって思ってもらえること、ショックを受けてもらうのが狙いです」と古川さんが言うように、9人の少年たちの裏切りと愛憎、罪と罰、絶望と理想を描いたダークファンタジーの世界にただただ驚く。原作は古屋兎丸による同名ロングセラーコミック。伝説の舞台に衝撃を受けた古屋兎丸は、20年の歳月を経て漫画として「ライチ☆光クラブ」を刊行。舞台から漫画へ、その漫画を元にした舞台へ、そして遂に映画化となる。古川さんが演じるのは、大人のいない世界を理想とする「光クラブ」を支配するゼラ。舞台ファンも漫画ファンも多い作品であるからこそ、キャラクターのイメージを大切にした。「原作と脚本を読み込むほどに、どうしてこの漫画が人気なのかが分かってきました。BL(ボーイズラブ)要素があるので腐女子人気が高いのも理由のひとつだと思いますが、それ以上に内容が詰まっている。読み込んでいくとすごく深い。でも、最初に台本を読んだときは、冒頭のドイツ語のセリフとか後半の“バラが必要だ…”とかワケの分からないセリフも多くて、俺の役、どんだけ喋るんだよ…って軽くパニックでしたね(苦笑)」。深いからこそ、時間のゆるす限り台本を読み込みたい、自分のなかに染み込ませたいという欲望にかられ、ほかの共演者は撮影が終わると毎日のように飲んで親睦を深めていたそうだが、古川さんは敢えてそこに参加せず、ひとりホテルの部屋に戻って台本と向かい合った。そんな古川さんが作り出すゼラの圧倒的存在感は間宮さんを刺激した。彼が演じるのはゼラを崇拝し、ねじれた感情を抱く美少年ジャイボ。「ジャイボにとってはゼラが絶対であるように、古川くんの演技が素晴らしくて絶対だったので、現場に入って古川くんと対峙すると自然とジャイボになれました。ただ、ジャイボの美しさを体現するのは悩みましたね。僕自身はわりと体格がいい。ジャイボを表現する“少女のような細い体”ではないので、ごつすぎるのではないか?と不安もありましたが、本当に少女のようだと後半に登場するヒゲが生えてきたとか成長の悲しさを出す説得力が出ない…とにかく生々しさを意識しました」。ゼラやジャイボ、14歳の少年たちが暮らすのは黒い煙と油にまみれた町・螢光町。その町の廃工場に作られた秘密基地で、彼らは「光クラブ」を結成。醜い大人を排除するための兵器(ロボット)“ライチ”を開発していた。古川さんと間宮さんが「素晴らしい!」と絶賛する光クラブの基地は、実際の巨大な廃工場のなかにセットが作られた。手掛けたのは『るろうに剣心』シリーズのビジュアルスタッフたち。古川さんは語る。「あのセットに初めて足を踏み入れたときに、ライチの世界観そのものを感じました。ひとりひとりに任された役作りももちろんありますが、セットとか衣装とかメイクとか、ビジュアル面で助けられた部分はとても大きい。それぞれのキャラクターごとに学生服のデザインも違って──ゼラは学生服のボタンを上までしっかりとめていたり、他の人よりも星のスタッズが多かったりしますが、光クラブの創設者でリーダーのタミヤ(野村周平)は敢えて第一ボタンを締めずにいる。それはゼラに刃向かう役を見た目で表現しているんです」。美少年ジャイボに関しては、髪はブルー系の色にする、カラーコンタクトを入れるなどの工夫によって美しく艶っぽい姿がスクリーンに映し出されるわけだが「間宮くんは普段から色気がある」と古川さん。「女性から見た色気と男性から見た色気は違うものかもしれないけれど、間宮くんは男性から見ても格好いい。だからジャイボ役がぴったりなんです。光クラブのメンバーを演じるキャストのなかで断然色気があるし、そこに居るだけでジャイボの雰囲気が出ていました」。その言葉に照れながら間宮さんは「それはもうヘアメイクさんやスタイリストさんのおかげですね。毎日『ジャイボ、今日もきれいだよ!すごくきれいだよ!』って、ものすごくおだててもらって、そうやってカメラの前に送り出してもらっていました。そのおかげです(笑)」。ジャイボの美しさにゼラも惹かれ、2人が絡むシーンは多くの女性をドキッとさせるだろう。これまでの出演作で何かとキスシーンが多い古川さんだが、男性とのキスは初。間宮さんに至っては映像作品でのキスシーン初挑戦となった。「間宮くんの演技としてのファーストキスを奪ってしまいましたが、あのキスシーンはもっと激しくてもよかったかなぁと、ちょっと反省しているんです。美しくしすぎたかなと。舌を入れるとかもっとグロくてもよかったなって(笑)」。また、間宮さんいわく「緊張はぜんぜんしなくて案外サラッと撮影を終えました。僕らより周りのスタッフが緊張していたみたいです(笑)。注目して見てほしいのは、耳元でささやく古川くんの声。ゼラのあの声は格別な色気がありました。難しかったのは唇へのキスから下腹部に下がっていくシーンですね。動きによってR-18になっちゃうので苦労しました」。そんな2人のラブシーンも古川さんの言う「ショックを受ける」シーンのひとつではあるが、それ以上に打撃を与えてくるのは「気づきの大切さ」だと間宮さん。「ゼラという絶対的な指導者がいて、絶対的な存在ゆえに光クラブのメンバーたちはゼラの意見が自分たちの意見になって、あらがうことすら忘れてしまっている。そのなかでタミヤひとりが何かがおかしいと気づく。気づかない恐さと気づきの大切さを描いています。判断することを失ってしまった光クラブのメンバーたちの話は、痛烈なメッセージだと感じました」。当たり前のように正しいと思っていたこと、正義だと思っていたこと、優しさだと思っていたことは本当にそうなのか?と、大きな気づきを突きつけてくる『ライチ☆光クラブ』。古川さんが「読み込むほどに深い」と言うように、観るほどに深くもある。何度も観たくなる、何度観ても新しい発見がある映画だ。(text:Rie Shintani/photo:Nahoko Suzuki)
2016年02月19日超キュートな「お菓子な動物園」2月初旬よりキュートなアニマルスイーツブランド「お菓子な動物園」の展開を漫画や同人誌・アニメグッズなどを取り扱う株式会社ケイ・ブックスが始めた。今後、各地の百貨店などのイベントに順次登場すると予想される。(2月5日~2月14日まで池袋マルイの「サンクスバザール」に出展。※イベントはすでに終了)サルはチョコムースとバナナムース使用「お菓子な動物園」でラインナップされる動物は、サル、ライオン、こじか、チータ、黒ひょう、ペガサス、ひつじ、タヌキ、オオカミ、コアラ、トラ、ゾウとなっておりどの動物もキュートに仕上がっている。また、サルはチョコムースとバナナムースの使用、ひつじは濃厚なチーズクリームと甘酸っぱいレモンジャムの使用、ライオンはアーモンドミルクのムースとアーモンド風味のガナッシュの使用、ゾウはホワイトチョコレートムースの中に青リンゴソースの使用など、それぞれ動物ごとに味にもこだわったアニマルスイーツで、自分用はもとより、プレゼントに喜ばれること間違い無しのアイテムだ。価格はいずれも500円(税込)となっている。店頭で見かけた際には、是非、ご賞味してほしいキュートなスイーツである。(画像はプレスリリースより)【参考】・アニマルスイーツ「お菓子な動物園」
2016年02月15日俳優の古川雄輝らが1日、映画『ライチ☆光クラブ』(2月13日公開)のプレミア上映イベントに出席し、"廃墟の帝王"こと光クラブのカリスマ的存在・ゼラを演じた古川が存在感を示した。本作は、廃工場の秘密基地「光クラブ」を舞台に、9人の少年たちによる裏切りと愛憎の物語。大人になる前のもろく、残酷で多感な思春期が描かれる。この日は主要キャストが一堂に会し、古川をはじめ、野村周平、中条あやみ、間宮祥太朗、池田純矢、松田凌、戸塚純貴、柾木玲弥、藤原季節、岡山天音、内藤瑛亮監督が集結した。中でも最も黄色い歓声を浴びたのが、ゼラ役の古川。役になりきり、低めのトーンで「おはよう……」とあいさつすると、客席からは一斉に「キャー!」と声が上がり、「廃虚の恋人たち……」と続けてファンはメロメロ。一転して爽やかなトーンで、「みたいな感じでゼラ役を演じています!」と切り替え、その場を器用に温めた。イベントでは司会者の質問に「◯」「×」札で回答するコーナーが設けられた。撮影は廃校を使って主に深夜帯に行われたことから、"こんな撮影は二度としたくない!"のお題が出されたが、古川は迷わず「×」を選択。古川にとってのゼラは、「僕が今までで本当に演じたいと思っていた役の1つ」。過酷な撮影だったことは認めながらも、「きつかったんですけど、撮影自体は非常に楽しくやらせていただきました」と充実感をうかがわせた。役柄としっかり向き合っていた様子の古川。"自分が演じたキャラクターと友達になれそう?"の質問には「◯」。ファンにとっては「えー!?」と意外な答えだったようだが、「丸ですね。個人的に一対一でしっかり話せばいいやつなんじゃないかな」と一番の理解者であることをアピール。会場が笑いで包まれる中、「仲良くなれます。一緒にチェスとかしてみたい」と真面目に締めて、今度は観客を納得させる。間宮演じるジャイボとゼラの妖艶なシーンも話題の本作。"いい意味でヤバイ?"という不可解な質問に、古川は「×」の札を掲げ、「やってる本人としてはそんなにヤバくないというか。シーン的にはほかのシーンと変わらない感覚」と俳優然とした感想を語った。コメントに物足りなさを感じたファンからの「えー!?」に後押しされるように、野村が「あんなことやこんなことしてたのに!? いろんなところ、舐めたりしてたのに!?」と追及。それでも古川は「まぁ、あの……撮影ですから」「ラブシーンいろいろやってきたので、ただそれが男性になったという(だけ)」と乱されることはなかったが、"初体験"だったと嘆く間宮には「申し訳ない」と笑いながら謝っていた。(C)2016「ライチ☆光クラブ」製作委員会
2016年02月01日●関西電力の子会社ケイ・オプティコムケイ・オプティコムは25日、事業戦略説明会を開催し、2016年以降の運営方針を明らかにした。マルチキャリアやMNP即時切り替えといった同社の特徴的なサービスはそのままに、他のMVNOとの差別化を図っていくとする同社の戦略はどのようなものだろうか。○ドコモMVNO開始からユーザー急増中ケイ・オプティコムは関西以外のユーザーにとってあまり馴染みがないかもしれないが、関西電力の100%子会社となる通信会社で、FTTHサービス「eo光ネット」や、携帯電話/スマートフォン向けのMVNOサービス「mineo」を展開している。両サービスとも顧客満足度調査で1位を獲得するなど、高クオリティのサービスを提供中だ。mineoは当時唯一のau回線を利用したMVNOサービスとして、2014年6月に1GB月額980円でサービスを開始し、2015年9月にはドコモ回線を利用したサービスを始めるとともに、パケットギフトや家族割、複数回線割りのほか、この説明会の直前にも10GBプランをスタートするなど、1年半でこまめにサービスの拡充と改善を重ねてきている。ドコモ回線を扱うようになってからはユーザーの増加ペースも急増しており、会員数は約19万人に達している。ユーザー数の増加に合わせてこまめにネットワークの増速やユーザー1人あたりの帯域割り当て増も進めており、これが高いユーザー満足度に繋がっているとした。MVNO市場全体を見ると、MVNOの認知度自体は約75%と高まっているのだが、実際利用を検討するユーザーは16%程度、契約に至るのは10%程度と、検討するまでの間に高いハードルがある。これをもっと具体的に検討する「自分ごと化」させるに至らすためにも、面倒、不安といった心理的ハードルを解消することが必要と分析した。また、現MVNOユーザーは携帯リテラシーの高い層であり、これからターゲットとして広めていかねばならないマジョリティ層の攻略ポイントとして知名度の高さが必要であり、広告やキャンペーン、店舗出店などで露出を高めていく必要を挙げていた。しかし、こうした露出アップにはMNOであるメガキャリア並みの広告展開など、体力勝負になる可能性が高い。こうしたなかで多くの中から選ばれるMVNOとしての特徴を出していくことが重要だとまとめた。●ユニークなコミュニティサービス「マイネ王」○コミュニティを中心としたMVNOへこうしたなか、mineoに特徴的なサービスとして、スタッフとユーザーのコミュニケーションサイトである「マイネ王」を紹介。ちょうど1年前にスタートしたサイトだが、ユーザー同士の率直な意見交換や、iPhone対応のAPNプロファイルテスト時にスタッフとユーザーが情報交換しあう場となるなど、建設的な方向で利用が進んでおり、mineoのさまざまなサービスや改善もユーザーの声から実現していると説明した。また、マイネ王のサービスとして、ユーザー同士が余剰パケットを共通の枠に貯蓄して、不足してきたら1GBを利用できる「フリータンク」や、「いいね」代わりに10MBのパケットを進呈する「チップ」といったサービスも紹介。これらが予想以上の好評を得ていることも明らかにした。mineoは、総務省のMVNO規制緩和第2弾などを受け、MVNOに求められる資質について、メガキャリアではできない新たな試みで世の中を便利で楽しく、面白くしていくことと定義。その実現に向けて、こうしたコミュニティの力を中心に、キャリアとユーザーがともに育てていくことがmineoのスタイルであり、それを「Fun with Fans!」というキャッチフレーズに表した。***MVNO各社は、従来の、サービスのクオリティや価格の安さといった評価軸だけでは価格競争による潰し合いになることから、新たな評価軸を設定してみせることが急務だが、mineoではそれを「楽しさ」という価値に見出してきている。いかにも関西系のサービスらしいフレーズだが、同時に楽しさを伝えることの難しさも抱えたことになる。mineoはサービス品質の高さに加え、「フリータンク」などの試みもユニークなだけに、もっと認知されてしかるべきサービスというのが筆者の認識だ。ユーザーと共にサービスを育てるという、いまどき珍しいコンセプトを掲げてくれた男気に免じて、Fun with Fans!のコンセプトが浸透することを祈りたい。
2016年01月26日クリスタル・ケイが1月16日(土)、日本語版エンディングテーマを書き下ろした映画『シーズンズ 2万年の地球旅行』の舞台挨拶に登壇。生で観客の前で初めて「Everlasting」を披露した。『WATARIDORI』『オーシャンズ』など画期的な映像でネイチャー・ドキュメンタリーを世に送り出してきたジャック・ペラン&ジャック・クルーゾのコンビによる最新作。製作費40億円を費やし、動物たちの2万人に及ぶ歩みを、自然の美しさ、残酷さを交えつつ描き出す。上映後の劇場に姿を現したクリスタル・ケイさんは力強い歌声を響かせ、映画を見終えたばかりの観客を再び感動の渦へと巻きこむ。歌い終えると割れんばかりの拍手が沸き起こったが「初めて(観客の前で)歌ったので緊張しました」とホッとした表情を見せた。書き下ろしで提供したこの「Everlasting」について「お話をいただいたときは、まだ映像を見てなかった」と明かし「壮大な場面を想像しつつ『大きな愛』をテーマに作りました」と語った。映画については「すごく感動しました!どうやって撮ったの?何時間撮り続けてるの?と思いました。動物にも家族愛があるんだなと感じた」と語ったが「ほっこりした」と言うところを「ほっこらした」と言ってしまい、会場は笑いに包まれた。この日は、司会者からのたびたびのムチャぶりの質問にも対応。「驚きの映像」にちなんで、今年に入って最も驚いたことを問われると「一人旅で初めて香港に行き、世界TOP3に入るという夜景を見ました」と明かす。友人も家族も一緒ではなく「(夜景を)ひとりで見てるのは私だけでした」と振り返ったが「ひとりで大丈夫なんです。寂しいとかは全く感じない」と語る。また、自身はどんな動物に似ているか?という再度のムチャぶり質問には「猫?トラ?イルカって言われたことはあります(笑)」と明かした。なお、動物占いでは「バンビ(子鹿)」とのことで「感情豊かな夢見る少女。人当たりが柔らかく、フレンドリーに見えて、なかなか他人い心を開かず、何を考えてるか分からない」という評価を聞き「何を考えてるか分からないとは言われます」と苦笑していた。今年はツアーも控えるが「2016年はアピールの年にしたい。心に届く歌を歌っていけるように、たくさんライヴやパフォーマンスをしたい」と目標を語った。『シーズンズ 2万年の地球旅行』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年01月16日ケイ・オプティコムはこのほど、兵庫県養父市と共同で「健康」「介護・見守り」「情報配信」サービスのトライアルを4月より開始すると発表した。これは地方における「安全・安心に暮らせるまちづくり」のための取り組みで、地域に根ざしたサービスモデルの実現を目標にケイ・オプティコムと養父市が1年間の予定でトライアルを行う。トライアルでは、健康サービスが働き盛り世代、介護・見守りサービスは高齢者や身体障がい者と、それぞれに対象者が設定されている。健康サービスこのサービスでは、健康管理アプリを提供し、住民の歩数や健康状態を記録。歩数に応じて健康ポイントを蓄積する。また、同市から健康に関するお知らせや、生活に役立つ健康上の提供も行うという。介護・見守りサービスこちらは「ゆるやかな見守りサービス」として、家族・地域単位での見守りができるようにした。eoスマートリンクのカメラで高齢者の活動を見守り、家族へメール通知が行われるほか、テレビ電話機能を活用して、定期的な安否確認ができる。また、地域単位でも同様に高齢者の活動を見守り、異常がないかなど、安否確認ができるようにした。ほかに、認知症の高齢者については、センサーを持たせることで、徘徊を心配する家族へ外出が通知される仕組みを用意した。情報配信サービス情報配信サービスでは、同社が提供するタブレット端末「eoスマートリンク」に「養父市向けホーム画面」を設定し、同市の暮らしや医療・公共施設などに関する情報のプッシュ配信を行う。
2016年01月08日クリスタル・ケイが3年ぶりのアルバム『Shine』をリリース。昨年末までNYに住み、音楽活動を行っていたが、再び日本のシーンに戻ってきた。このニューアルバムには彼女の2年間のNYでの様々な経験と成長が大きく反映されている。「幼い頃からアメリカで活躍するのが夢で、いまもそれは変わらない。でもたった2年くらいでデビューできるような世界じゃないし、そうはいっても何も形にしないで帰国して“失敗だね”と言われるんじゃないかというプレッシャーも感じたし。滞在中に60曲も曲を書いていたので、帰国を前にして、こんなに頑張っていたのに…という引き裂かれるような思いや葛藤もありました」何かやらなくては!という気持ちでケイさんが行動したのは自主ライブの実行。自ら会場を探し、ミュージシャンを頼んで開催を決めた。「とにかくパフォーマンスしたかった。お客さんが来てくれるかどうか全く分からなかったけど、インスタで告知したら、速攻で60枚がソールドアウトになり、お店側から翌日もやって、とお願いされたの(笑)。私の人生で最高のライブでした。丸裸になった気分で“聴いて下さい!”みたいなパフォーマンスができて、すごく自信がついたし、NYで過ごした意味を感じました」帰国後はEXILEを擁するLDHにマネージメントを移し、三代目J Soul BrothersのドームツアーにてPKCZ(R)のゲストボーカリストを務めるなど、以前にはない活動を始める。「ネクストステージに行きたい」という本人の希望通り、新たなスタートを切った。「すごく気持ちが切り替えられたというか、 NYにいた頃のようなネガティブさが消え、ポジティブな気持ちになれた。それが新しいアルバムにすごく入っていると感じます。私も29歳なので、普通の女性たちと同じように将来のキャリアに悩んだり、挫折したり、ステップアップしたいのにどうしたらいいか分からない、というような壁に何度もぶつかってきました。きっと同じような道を歩んでいる人が大勢いるはずと感じていたので、アルバムもポジティブなものにしたいと思ったんです」洋楽的なアプローチのダンスアルバムだった前作『VIVID』とは好対照に、『Shine』はサウンドもバラエティに富み、心に深く響く歌詞が聞こえてくる作品。このアルバムのために実現した三代目J Soul Brothersの今市隆二とのデュエット曲など、心打たれるナンバーがずらりと並ぶ。「このアルバムで、“自分のためではなく、誰かのために歌いたい”と、気持ちが切り替わった気がします。いまはどれだけ伝えられるかがいちばん大事だし、私の歌で元気を出してもらいたい。歌で支える、というのかな、そういう役割に気づいたので、聴いてくれた人に元気を出して、自信をつけて、輝いてほしい。Shine!輝け!というメッセージを、自分自身も含めて送っているアルバムになりました」◇クリスタル・ケイメロウなバラードからEDMまで天性の歌力で聴かせる。久々のツアーは、’16年2/12大阪UMEDA CLUB QUATTRO、2/19名古屋Electric Lady Land、2/26 赤坂BLITZ。◇11th album『Shine』【初回生産限定盤CD+DVD】¥4,104「君がいたから」など今年リリースしたシングルのMVとライブ映像8曲で構成したDVD付き。【通常盤CD】¥3,240*共に税込み(Virgin Music/UNIVERSAL MUSIC)※『anan』2015年12月30日‐2016年1月6日合併号より。写真・佐山順丸スタイリスト・入江陽子ヘア&メイク・下竹絢子文・北條尚子
2016年01月04日ネイチャードキュメンタリー映画『シーズンズ2万年の地球旅行』(2016年1月15日公開)の日本語版テーマソングに、歌手のクリスタル ケイの新曲「Everlasting」が決定したことがこのほど、明らかになった。また、同楽曲が盛り込まれ、笑福亭鶴瓶と木村文乃のナレーションが入った本予告が25日、公開された。本作は、日本でも大ヒットを記録した『オーシャンズ』(09)のジャック・ペラン×ジャック・クルーゾ監督コンビが手がけた新たなネイチャードキュメンタリー。氷河期が終わった2万年前から現代に至るまでの地球、そして生き物たちの壮大な生命の歩みを、野生生物の目線でとらえている。日本語版テーマソングに抜擢されたクリスタル ケイは「正式なオファーをいただく前に、そういうチャンスがあるかもというお話をいただいたんですが、その当日にスタジオに入ったんです(笑)。映画のテーマを聞いて、想像を膨らませて、メロディを考えてつくりました。気にいってもらえたらいいなと思っていたので、採用してもらえてすごくうれしかったです!」とオファーを受けた時の気持ちを告白。「とてもすてきな映画です。たくさんの動物のかわいいところやかっこいいところがたくさん出てきます」と本作をアピールし、「最後に私の『Everlasting』で温かい気持ちになってください」とメッセージを送った。配給するギャガは「厳しい自然環境の中、懸命に生き抜いてきた動物たち。家族のために愛情を注ぎ、闘い、そして世代へ引き継ぎ、果てていく…それはまるで人類も含め命あるものの宿命を描き出しているかのようです」と映画の魅力を伝え、「本作をアピールするためには、この永遠に続く壮絶な命のサイクルに"優しさ"と"喜び"を加えたいと思っておりました。クリスタル ケイさんの圧倒的な歌唱力にのせ"普遍的な愛"をテーマにした楽曲は、説明せずとも感動を引き寄せてくれると思い、今回書き下ろしでのオファーをさせていただきました」と起用理由を説明している。また、同楽曲を使用し、日本語版ナレーターを務める笑福亭鶴瓶と木村文乃のナレーションが入った本予告も公開。クリスタル ケイの歌声が映画を盛り上げ、鶴瓶と木村が優しく、力強く語りかけている。(C)2015 Galatee Films - Pathe Production - France 2 Cinema - Pandora Film - Invest Image 3 - Rhone-Alpes Cinema - Winds - Pierre et Vacances.
2015年11月25日ITホールディングスグループのアイ・ユー・ケイは10月19日、バックアップ自動化ソリューション「IUKSYNC(アイ・ユー・ケイシンク)」バージョン1を10月20日より販売開始すると発表した。価格はオープン。同ソリューションは、「設定した時間」や「ファイル更新時」などの運用に合わせたタイミングで、対象のフォルダの状況を自動で検知してバックアップ先に送信する。送受信モジュールと管理モジュールだけでファイルの送受信が行えるなど、簡素化されたシステム構成により顧客の課題を解決し、ファイルのバックアップ運用に関するワークロードを軽減。また、バックアップソフトウェアの二重投資や運用の複雑性を排除して使用ネットワーク環境を有効活用するため、動的・静的帯域制御にはプロトコル「Skeed Silverbullet Protocol」を高速ファイル転送テクノロジーとして採用している。同ソリューションはWindowsとLinuサーバ環境で利用でき、使用可能帯域の上限により100Mbps、1Gbpsの2種類から選択可能だ。さらに、新ソリューションブランド「INeS :IUK New era-Solution」としてインフラソリューションとサービスの組み合わせにより、現場に近いソリューションを提供していく。2015年度は10社、来年度以降は年間50社への提供を目指す。
2015年10月20日