昨年末、各国が『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に沸く中、スウェーデンで5週連続1位を獲得、国内歴代3位の記録的大ヒットとなった『幸せなひとりぼっち』。このほど、本作の主人公で、妻に先立たれた気難しいおじいちゃんの初めての子守りをとらえた本編映像が、シネマカフェに到着した。愛する妻を失い、哀しみにくれるオーヴェ。1人で生きていく人生に希望が持てず、墓参りのたびに失意を募らせていた。ある日、そんなオーヴェの隣にパルヴァネ一家が引っ越してくる。浴びせられる罵声をモノともせず、何かと問題を持ち込むパルヴァネにオーヴェは、次第に心を開いてゆく。悪態はいつしか愛嬌になり、彼は愛する妻との思い出をゆっくりと語りだす――。本作は、スウェーデン映画史上記録的な大ヒットとなった、「人は1人で生きられるのか?」「人生とは何か?」を問うユーモアたっぷりのヒューマンドラマ。その結末が多くの観客の胸を打ち、スウェーデンのアカデミー賞「ゴールデン・ビートル賞」で主演男優賞(ロルフ・ラスゴード)と観客賞をW受賞。第89回アカデミー賞外国語映画賞スウェーデン代表作品にも決定し、つい先日にはヨーロッパ映画賞でもコメディ映画賞を獲得したばかり。そんな中、主人公の孤独なおじいちゃん、オーヴェの初めての子守体験映像が到着。おじいちゃん+子どもはほっこり映像の鉄板であるものの、気難し顔のオーヴェがおっかなびっくりに子どもたちと接しながら、いつの間にかすっかり距離が縮まっている姿はなんとも言えない温かい気持ちにさせてくれる。また、オーヴェは子守以外にも片付けや家具の設置をしてくれるなど至れり尽くせり。人は見かけだけでは判断できない、だからこそ優しくなれる、という本作のメッセージを垣間見られる映像となっている。世界中で共感を呼ぶオーヴェの人生の旅路を、劇場でも楽しみにしていて。『幸せなひとりぼっち』は12月17日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:幸せなひとりぼっち 2016年12月17日より全国にて公開(C) Tre Vanner Produktion AB. All rights reserved.
2016年12月14日書籍『世界シネマ大事典』が、2016年12月9日(金)より発売される。『世界シネマ大事典』は、イギリスQuintessence社刊行の”THIS IS CINEMA”の日本語版。オールカラー576ページ、図版総数1,100点以上という豪華な内容で映画製作のバックステージへと導く。幻想映画、ホラー映画、SF映画、コメディ、そしてロマンス……。撮影技術の発展や多種多様なカメラワークがあみだされ、映画は世界各地の社会、技術、歴史、経済といった文脈と密接に関係しながら発展を続けてきた。本書では映画草創期から21世紀の現在に至る古今東西の名作映画を、年代別およびジャンル別に網羅。サイレント映画を紹介する第1章からはじまり、CGIと特殊効果による作品が並ぶ第6章まで、ジャンルごとに主要な作品や監督、俳優などについて、豊富なポスターや写真を用いて分かりやすく解説。さらに歴史年表を通して当時の社会や政治の状況もあわせて追うことができる。見開きで個々の映画をとりあげているページでは、作品についての評価も含めた短いエッセイ、写真を使ったあらすじの紹介、映画制作者のプロフィールや関連事項に関するコラムなどの多角的な解説も。日本映画では、黒澤明の『七人の侍』や宮崎駿の『千と千尋の神隠し』など4作品が詳しく紹介される。【詳細】書籍『世界シネマ大事典』 4,200円+税発売日:2016年12月9日(金)※発売日は地域によって異なる。著書:フィリップ・ケンプ 責任編集、遠藤裕子ほか訳体裁:B5変型判/576ページ
2016年12月12日スウェーデン史上記録的な大ヒットとなった映画『幸せなひとりぼっち』が2016年12月17日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷など全国で順次公開されていく。『幸せなひとりぼっち』が本国で公開されたのはおおよそ1年前の2015年クリスマスの時期。数々の人気クリスマスムービーがそうであったように、本作も”人生とは何か?””愛とは何か?”を考えさせてくれるヒューマンラブドラマ”。笑いあり、涙あり、そしてキュンとなるようなエピソードがストーリーに詰められている。この映画には原作となる同名小説「幸せなひとりぼっち」がある。今では人気作家となったスウェーデンのフレドリック・バックマンによるデビュー小説で、日本を含む30ヶ国以上で翻訳、200万部以上出版された。ストーリーは、妻に先立たれ会社もクビになってしまった中年のオーヴェを中心に描かれていく。寂しくて悲しい生活をおくる日々。そして人生をあきらめる…はずだった!?が…そんな生活も一変。隣に引っ越してきたパルヴァネ一家のせいだ。車のバック駐車、ハシゴのレンタル、病院への送迎、娘たちの子守…。オーヴェにとっては迷惑な隣人のはずだったが、いつしかかけがえのない友となり、凍てついた心をゆっくりと溶かしていく…。スウェーデンの60年代+北欧スタイル60年代+北欧スタイルもキーワードの1つ。例えば、オーヴェの人生のすべてとなる妻ソーニャ。彼女のスタイルも北欧風の60年代ファッションに包まれている。スカーフの使い方、レッドなどポップな色使い、水玉や幾何学模様の洋服にも注目して欲しい。そのほか、「サーヴ」「ボルボ」など数々のスウェーデンのヴィンテージカーが作品を彩る。オーヴェは「サーヴ」がお気に入り、そして「ボルボ」を完全敵視。一方、友人であるルネは「ボルボ」愛好家で、彼らのやとりもユーモアあふれて描かれる。映画にあるような住宅街が、実際にスウェーデンにはたくさんあり、それらは60年代から70年代にかけて「文化住宅」として政府によって建てられた、とホルム監督は話している。ストーリー愛する妻を失い、哀しみにくれるオーヴェ。1人で生きていく人生に希望が持てず墓参りの度に失意を募らせていた。ある日、そんなオーヴェの隣にパルヴァネ一家が引っ越してくる。浴びせられる罵声をモノともせず、何かと問題を持ち込むパルヴァネにオーヴェは次第に心を開いてゆく。悪態はいつしか愛嬌になり、彼は愛する妻との思い出をゆっくりと語りだした。概要『幸せなひとりぼっち』原題:EN MAN SOM HETER OVE監督・脚本:ハンネス・ホルム出演:ロルフ・ラスゴード原作:フレドリック・バックマン訳:坂本あおい(ハヤカワ書房刊)2015 年/スウェーデン/5.1ch/116 分/シネスコ/©Tre Vänner Produktion AB. All rights reserved.
2016年12月10日映画『未来よ こんにちは』が、2017年3月25日(土)より全国公開される。第66回ベルリン国際映画祭銀熊(監督)賞に輝いた本作は、『あの夏の子供たち』『EDEN/エデン』など、瑞々しい感性と柔らかな語り口で、エリック・ロメールの後継者と称されてきたミア・ハンセン=ラブ監督の最新作だ。パリの高校で哲学を教えているナタリーは、教師の夫と独立している2人の子供がいる。年老いた母親の面倒をみながらも充実していた日々を送っていたが、バカンスシーズンを前にして突然、夫から離婚を告げられ、母は他界、仕事も時代の波に乗りきれずと、気づけばおひとり様となっていた――。次々と起こる想定外の出来事。しかし、うろたえても立ち止まらず、まだまだ輝く未来が必ずある、そう信じるナタリー。そんな凛とした姿が、未来を信じる幸福感で包みこむ、愛に満ちた人間ドラマとなっている。主演は映画『ピアニスト』などで知られる、フランス女優イザベル・ユペール。孤独や時の流れをしなやかに受け入れていく、潔いヒロインを鮮やかに演じている。劇中ではブルターニュの海や、パリの新緑の輝きなど、主人公を取り巻く自然の美しさや、定評のある音楽使いにも注目したい。「水の上で歌う」「アンチェインド・メロディ」など、観る者を優しく包み込んでいく音楽、そしてボブ・ディランの師匠とも言えるウディ・ガスリーの楽曲が映画を鮮やかに彩る。【詳細】映画『未来よ こんにちは』公開日:2017年3月25日(土)Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国公開監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ出演:イザベル・ユペール、アンドレ・マルコン、ロマン・コリンカ、エディット・スコブ2016年/フランス・ドイツ/102分/カラー/1:1.85/5.1/原題:L’AVENIR/英題:Things to come©2016 CG Cinéma · Arte France Cinéma · DetailFilm · Rhône-Alpes Cinéma
2016年12月08日メリル・ストリープ×ヒュー・グラントの豪華共演で、実在した“音痴の歌姫”を映画化した『マダム・フローレンス!夢見るふたり』。このほど、早くも絶賛を受けている主演のメリル、“夫”役のヒュー、ピアニストを演じたサイモン・ヘルバーグ、メガホンを取ったスティーヴン・フリアーズ監督らが本作の魅力について語る特別映像が、シネマカフェに到着した。時は1944年、太平洋戦争終戦間際。芸術にかける資金が不足していたニューヨークでは、音楽好き、でも歌に至っては破滅的に音痴な大富豪のフローレンス・フォスター・ジェンキンスが、アマチュア演奏会を催し、率先して音楽の世界を盛り上げていた。音痴であるものの、ソプラノ歌手になる夢に向かって突き進むフローレンスと、彼女が夢を見続けられるようにあらゆる手段で周りに気を配り、献身的にフローレンスを支える夫のシンクレア。そんな2人に巻き込まれるのは、お人よしすぎるピアノ伴奏者のコズメ・マクムーン。彼ら3人の絶妙なやりとりが面白おかしく描かれ、自分の好きなことに全力で向き合うピュアで一途なフローレンスの姿と、シンクレアとの“夫婦”愛に心打たれると話題の本作。今回の映像では、音痴の歌姫フローレンスを演じたメリルが「“最低の歌姫の話”以上に奥が深い物語よ」と語り、フローレンスの“夫”で彼女を守ろうと奔走するシンクレアを演じたヒューも「人生を称える映画なんだ」と明かすなど、本作の魅力について大いに語っている。音痴であることを自覚せず、歌を披露するフローレンスについて、コズメを演じたサイモンは「人々は自分の美声を最高に楽しんでいると彼女は勘違いしているんだ」と説明。一方で、メリルは「彼女は大真面目だから面白いの」と言い、「どんどん話が大きくなって、面白さが増していく」と、彼女が真剣に夢に突き進むがゆえに、思わぬ状況へと展開していく本作の面白さに言及する。また、本作の魅力について、シンクレアを演じたヒューは「本作は感動的で、しかも笑える。最高のコンビネーションだ」、フリアーズ監督は「非常識なのに心が揺さぶられる」、脚本のニコラス・マーティンもまた「誰にも作れない物語だ」とそれぞれ語っており、本作の出来栄えに満足している様子が伺える。撮影時、メリルのあまりの “音痴”な熱演に、思わず吹き出すフリアーズ監督と共演者の姿も映し出されており、こうしたハートフルなコメディも、シリアスな演技もこなすメリルの実力が改めて垣間見られる映像となっている。『マダム・フローレンス!夢見るふたり』はTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年12月06日エマ・ロバーツ、デイヴ・フランコというハリウッドの若手注目俳優が共演し、インスタ世代の危険すぎる視聴者参加型ゲームを描く『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』。このほど、スリルが連続する予告編とポスタービジュアルが解禁となった。「ポケモンGO」をはじめ、世界中でオンラインスマホゲームの人気が激化している昨今。ゲームで活躍する若者たちが瞬く間に注目の的となり、知らぬ間に危険な罠に堕ちていく本作は、「ポケモンGO」とデヴィッド・フィンチャーの『ゲーム』を彷彿とさせる作品、と全米を熱狂の渦に巻き込み、スマッシュヒットとなった。監督は、『パラノーマル・アクティビティ3』でスタジオ映画に進出したヘンリー・ジュースト&アリエル・シュルマン。2015年サンダンス映画祭で高い評価を受けたドキュメンタリー映画『CATFISH』でSNSの匿名性に着目したコンビが、本作ではさらに踏み込み、一夜にして“ネットセレブ”になれる華やかな中毒性を体感させる青春スリラーと、いまの時代のネット社会を映し出したエンターテインメントに見事に描き上げた。また今回、危険なゲームに絡めとられそうになりながらも、踏みとどまる引っ込み思案な女子高生ヴィー役にエマ・ロバーツは、コンビとしてゲームを進めていくうちにヴィーに惹かれていくセクシーなイアン役にデイヴ・フランコと、人気の2人が抜群の相性を発揮して好演。それぞれ、役者としてひと皮むけたと絶賛されている。「視聴者参加型ゲーム、ナーヴへようこそ」というアナウンスから始まる、この予告編では、“知らない人とキスをする”ミッションをクリアしたヴィーと、彼女に「視聴者は僕と君のペアを見たがっているよ」と甘い誘いをするイアンの姿から幕を開ける。さらに、無謀とも思えるミッションを次々とクリアしていく2人の姿、そして、「あなたたち大好きよ」とネットの寵児となり注目を浴びる2人の姿が、スタイリッシュなキラキラしたN.Y.を背景に描かれていく。だが、やがてエスカレートするゲームに、「やりすぎよ。私はもうやめる!」と言い出すヴィー。そんなヴィーを待ち受けている結末とは…?併せて解禁となったポスターは、「世界があなたの度胸に課金する。」というキャッチコピーと、本作の“スリル満点!”なミッションのひとつ、“目隠しをしてドライブ”のシーンをはじめ、見ず知らずの人と5秒間キス、地上10Fのハシゴを渡るなど、ミッションに挑んだ”挑戦者”の姿が映し出されている。『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』は2017年1月6日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月05日映画『ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』が2016年12月23日(金・祝)、Bunkamuraル・シネマ他にて全国公開される。バンジャマン・ミルピエは、長年に渡り世界最高峰の芸術を提供し続けてきたバレエの殿堂“パリ・オペラ座”の芸術監督に、史上最年少で就任した天才振付師。本作は、彼の異端とも言える伝統に対する挑戦と、オペラ座公式プロデュース作品でしか成し得ないバックステージを圧巻の映像美で描き出すドキュメンタリーだ。名作『ブラック・スワン』の振付師であり、女優ナタリー・ポートマンの夫として知られる稀代のダンサーであるミルピエ。20年近く芸術監督を務めたブリジット・ルフェーヴルの退任後、ニコラ・ル・リッシュ、マニュエル・ルグリら錚々たる有力候補を押しのけ、史上最年少でパリ・オペラ座の芸術監督に大抜擢された彼は、就任後わずか1年半ほどでパリ・オペラ座の芸術監督を辞任することに。350年以上の歴史と伝統を誇る名門に挑み、次々と革新をもたらしていた彼の身に一体何があったのか、なぜパリ・オペラ座はミルピエを起用したのか。伝統と革新が激しくぶつかり、歴史に新たなページが刻まれる瞬間を捉えた作品だ。映画では、ルピエの芸術監督として初の仕事であり、彼が歴史と伝統に対峙しながら挑む演目『Clear, Loud, Bright, Forward』のバックヤード、そして完成までの道程を紹介。ルー・リードやビョークの『メダラ』『拘束のドローイング』に参加したピアニストのニコ・マーリーが音楽を担当。気鋭ファッションデザイナー、イリス・ヴァン・ヘルぺン(Iris Van Herpen)が衣装を手がけ、レオノール・ボーラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェなど総勢24名、次世代のスターたちが出演していることも注目だ。また本作の上映を記念し、パリ・オペラ座の新芸術監督に就任したオーレリ・デュポンの伝説の引退公演『マノン』の限定上映が決定。2016年12月10日(土)から12月22日(木)まで、Bunkamura ル・シネマで公開される。彼女の引退公演は2015年5月18日にパリ・オペラ座ガルニエ宮で行われ、映画界や政界などのセレブを含む総計2000人を超えるファンが駆けつけ、これまでの彼女のダンサーとしての努力と経験を基盤とする円熟した踊りに酔いしれる一夜に。20世紀を代表する振付家の一人、ケネス・マクミランが英国ロイヤル・バレエ団の芸術監督/主席振付師時代に発表した文学バレエの傑作である『マノン』を、錚々たるキャストで披露している。【映画情報】ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~原題:Relève公開時期:2016年12月23日(金・祝)Bunkamuraル・シネマ他で全国公開監督:ティエリー・デメジエール/アルバン・トゥルレー音楽:ニコ・マーリー衣装:イリス・ヴァン・ヘルペン出演:バンジャマン・ミルピエ、レオノール・ボーラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェ、アクセル・イーボほか2015年/フランス/110分©FALABRACKS,OPERA NATIONAL DE PARIS,UPSIDE DISTRIBUTION,BLUEMIND,2016『ミルピエ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』公開直前記念オーレリ・デュポン引退公演『マノン』限定上映期間:2016年12月10日(土)~12月16日(金) 連日19:10~、12月17日(土)~12月22日(木) 連日12:25~会場:Bunkamura ル・シネマ住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura 6FTEL:03-3477-9264料金:2,500円(税込)映像監督: セドリック・クラピッシュ出演:オーレリ・デュポン、ロベルト・ボッレ、ステファン・ビュリョン、アリス・ルナヴァン、バンジャマン・ペッシュ、カール・パケットほか2015年/フランス/135分©Opéra National de Paris, la Belle Télé and France Télévisions 2015
2016年12月04日「マリメッコ展―デザイン、ファブリック、ライフスタイル」が渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中。期間は2016年12月17日(土)から2017年2月12日(日)まで。マリメッコとはフィンランドを代表するデザインハウス「マリメッコ(marimekko)」は1951年、アルミ・ラティアによってヘルシンキで創業された。フィンランドの伝統的なモチーフや自然に着想を得て生み出された、大胆でカラフル、そして抽象的なデザインが特徴だ。柄の映えるシンプルなカッティングの服は人気を呼び、その後インテリアまで展開されることとなる。ちなみに、「マリメッコ」とは、フィンランド語で「マリーのドレス」という意味。国内初の大規模展、ファブリックやヴィンテージドレス約100点国内初の大規模な巡回展となる今回は、マリメッコの60年にわたる歴史をたどり、個性あふれるデザイナーの仕事ぶりと活躍を紹介。ヘルシンキのデザイン・ミュージアムの所蔵作品から、ファブリック計200点以上、貴重なヴィンテージドレス約60点、デザイナー自筆のスケッチ、そして各時代の資料などが展示される。デザインの国=フィンランドらしい魅力に溢れた、鮮やかで心踊るコレクションが会場を彩る。書き起こしデザインからファブリックになるまで会場は3つのセクションで構成されている。「はじめに―マリメッコとは?」には、1950年〜2000年代の象徴的な柄のファブリックが揃う。60年以上におよぶマリメッコの歴史を辿る「マリメッコの歩み」では、創業当時の貴重なドレス、ファブリック、アクセサリーや食器などに加え、時代を創った著名デザイナーのインタビュー映像を見ることができる。さらに「デザインの芸術」では、デザインを描き起こしてから、ファブリックとして製品化されるまでの過程をマリメッコ本社にあるプリント工場の貴重な映像を交えながら紹介する。また、デザイナーが柄の構想を練る際に描いた自筆のスケッチと、実際に製品化されたものを並べて展示し、有名な柄が生まれた原点をみせていく。著名デザイナー達が作り上げた、それぞれの「マリメッコ」中でも見どころの、第2章「マリメッコの歩み」をピックアップして紹介。ここでは、各時代を創り上げた著名デザイナーたちが生み出した鮮やかなプリントのほか、それを使用したドレスやシャツなど、実際の服が展示されている。例えば、1930年代に活躍したヴォッコ・ヌルメス二エミの作り上げた、ストライプ柄を取り入れたドレスやシャツは、その直線的なシルエットによって、女性の装いに新文化を告げるものとなった。また、マリメッコの最も代表的な図案デザイン「ウニッコ」は1950年から80年代に活躍したデザイナー、マイヤ・イソラが作り上げたもの。ケシの花をモチーフにしたもので、このほか彼女は約500種の図案をデザインした。さらに、マリメッコの新しいステージを築いたベンッティ・リンタはカジュアルさや実用性など着やすさを重視した、ボリュームシルエットのウェアを提案し、初の外国人デザイナーとして起用された石本藤雄は風景をそのまま落し込んだデザインを起用し話題を呼んだ。他にも、会場ではそんなマリメッコのドレスを着用したジャクリーン・ケネディの写真や彼女が所有したドレス、さらにファッション誌に取り上げられたウェアもそのページと共に紹介される。各時代で進化を遂げてきた「マリメッコ」の様々な顔を見ることができるコーナーとなっている。カラフルなグッズも大集結グッズエリアでは、マリメッコの人気デザイン「ウニッコ」のステーショナリーや食器、バッグ&ポーチなどが大集結。さらに、可愛らしいクリスマスアイテムも展開されている。来場記念にぜひチェックしてみて。ラティアの人生を描いた映画『ファブリックの女王』も限定上映マリメッコ展会期中に、創業者アルミ・ラティアの波瀾万丈な人生を描いた映画『ファブリックの女王』がBunkamuraル・シネマにて限定上映される。期間は、2016年12月17日(土)から12月22日(木)まで。初期マリメッコの役員でもあった監督が、創業者アルミ・ラティアを知る生き証人として自らメガホンを取った意欲作だ。劇中には美しい「マリメッコ」デザインが数多く登場し、世界中の老若男女に愛され続けている “シンプル・タイムレス・ユニセックス“ なブランドに貫かれた、先鋭的なスピリットに迫る内容となっている。【詳細】マリメッコ展―デザイン、ファブリック、ライフスタイル期間:2016年12月17日(土)〜2017年2月12日(日)※1/1(日)のみ休館場所:Bunkamuraザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1時間:10:00〜19:00(最終入館 18:30)※12/31を除く毎週金・土曜日は21:00まで(入場は20:30まで)■チケットに関して価格:一般 1,400円(1,200円)、大学・高校生 1,000円(800円)、中学・小学生 700円(500円)※()内は前売り・団体料金※団体は20名様以上。電話での予約(申込み先:Bunkamura Tel. 03-3477-9413)※学生券は、学生証を提示。(小学生は除く)※障害者手帳の提示で割引料金あり。詳細は窓口で。■映画『ファブリックの女王』特別上映上映期間:12月17日(土)~12月22日(木) 連日19:25~会場:Bunkamura 6Fル・シネマ料金:1,200円均一(税込)※マリメッコ展のチケット(半券)提示で1,000円(税込)。※特別興行につき各種割引、サービスデーは対象外。提供・配給:パンドラ + kinologue
2016年12月04日東京・渋谷のBunkamuraル・シネマでは12月17日から12月22日まで、映画『ファブリックの女王』を期間限定で上映する。今回の期間限定上映は、Bunkamuraザ・ミュージアムで12月17日から17年2月12日まで開催される「マリメッコ展示-デザイン、ファブリック、ライフスタイル」を記念して行われるもの。『ファブリックの女王』は初期マリメッコの役員でもあったヨール・ドンネル監督が、創業者であるアルミ・ラティアを知る生き証人として自らメガホンをとった話題作となっており、会期中は連日19時25分から上映される。「マリメッコ展-デザイン、ファブリック、ライフスタイル」は、マリメッコの創業の地であるフィンランド・ヘルシンキのデザイン・ミュージアムの所蔵作品より、約50点のファブリックと約60点のヴィンテージドレス、デザイナーの自筆スケッチ、各時代の資料など計200点を展示。ブランドの60年に渡る歴史を辿り、個性溢れるデザイナーの仕事ぶりと活躍を知ることが出来る国内初の大規模な展覧会となっている。また、同展のチケット、または半券を提示すると、通常1,200円の映画が1,000円で見られるサービスも行われている。【展覧会情報】展覧会「マリメッコ展─デザイン、ファブリック、ライフスタイル」会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂 2-24-1会期:12月17日~2017年2月12日時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)、毎週金・土曜日は 21:00まで(入館は 20:30まで)※12月31日を除く当日料金:一般1,400円、大学・高校生1,000円、中学・小学生700円休館日:1月1日
2016年12月02日映画『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』が全国の映画館にて公開される。全7章あるうちの第1章は、2017年2月25日(土)より2週間限定で上映。 本作は、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイクとして、2012年から2014年に渡り放送されたTVアニメシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編。モチーフとなるのは、1978年に公開された映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』だ。日本SFアニメが誇る不朽の名作が、新たな解釈と装いで現代に蘇る。脚本を務めたのは、福井晴敏だ。『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』のストーリーも手がけ、日本のアニメーションシーンを知り尽くした彼が作り上げる「ヤマト」の世界観に注目したい。またテレサ役は神田沙也加が務めることが決定している。さらに本作の公開に合わせ、『宇宙戦艦ヤマト 2199』の解説動画も公開。TVシリーズ26話を4分に凝縮した本動画では、劇中キャラ、岬百合亜役を務めた内田彩が、今までのストーリーをわかりやすく解説してくれる。動画を観て予習すれば、「ヤマト」初心者でも映画を楽しむことができる。■ストーリー西暦2202年。あの壮大な片道16万8000光年にも及ぶイスカンダルへの大航海から宇宙戦艦ヤマトが帰還して、既に3年―。〈コスモリバース・システム〉により、かつての青い姿を取り戻した地球は、ガミラス帝国とも和平条約を締結。復興の傍ら、防衛のためと最新鋭戦艦アンドロメダを含む新鋭艦隊の整備が進められていた。イスカンダルのスターシャの願いも虚しく、地球は軍拡への道を歩み始めていたのだ。はたしてこれが、かけがえのない数多くの犠牲の果てにヤマトが成し遂げた、本当の平和なのだろうか?宇宙の平穏を願う女神テレサの祈りが、ヤマトを新たな航海に誘う。いま、宇宙を席巻するガトランティスの脅威が、地球に迫っていた―。【詳細】『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第1章(全七章予定)上映期間:2017年2月25日(土)〜 2週間限定上映上映劇場:東京 新宿ピカデリー / シネマサンシャイン池袋/MOVIX亀有、神奈川 横浜ブルク13、千葉 MOVIX柏の葉、埼玉 MOVIXさいたま、栃木 MOVIX宇都宮、宮城 MOVIX仙台、北海道 札幌シネマフロンティア、大阪 大阪ステーションシティシネマ / なんばパークスシネマ、京都 MOVIX京都、愛知 ミッドランドスクエアシネマ / MOVIX 三好、福岡 T・ジョイ博多製作総指揮:西﨑彰司シリーズ構成・脚本:福井晴敏監督:羽原信義
2016年11月29日先週11月25日(金)に初日を迎え、衝撃を呼んでいる『シークレット・オブ・モンスター』。やがて “独裁者”と呼ばれるようになる人間は、どんな少年時代を送ったのかに迫る本作で、公開前から話題になっていた美少年トム・スウィートのインタビューがシネマカフェに到着。サッカー中にスカウトされたという出演の経緯から、撮影時の様子、そして大のジブリファンという素顔について、たっぷりと語ってくれた。第1次世界大戦後、ヴェルサイユ条約締結のため、アメリカ人政府高官の家族がフランスの郊外に滞在する。不在がちで厳格な父、信仰にあついが不安定な母のもと、美しい少年プレスコットの精神は次第に“歪み”をきたしていく――。フランスの哲学者サルトルの短編小説「一指導者の幼年時代」をベースに、『メランコリア』『ファニーゲーム U.S.A.』などの俳優ブラディ・コーベットが初メガホンをとり、2015年ヴェネチア国際映画祭で絶賛を受けた本作。『アーティスト』のベレニス・ベジョ、「ゲーム・オブ・スローンズ」のリアム・カニンガム、『ニンフォマニアック』のステイシー・マーティン、そして近年さまざまな役柄に挑むロバート・パティンソンら、彗星のごとく現れた美少年トム・スウィートを取り囲む豪華キャストたちの競演も話題を呼んでいる。――出演のきっかけはスカウトだったとか?僕がイースト・ロンドンでサッカーをしているときに声を掛けられたことでした。1週間前に僕を見かけた2人のキャスティングアシスタントの方々が、父と僕にオーディションを受けないかと提案してくれたんです。僕は彼らと一緒に、(キャスティングディレクターの)デス・ハミルトンの事務所に行って、音だけを覚えたフランス語の一節を中心にして、オーディションを受けました。デスは僕がリラックスできるように、オフィスで小さなサッカーボールで一緒に遊んでくれたので、僕はデスが大好きになりました。そのときは、僕が一体どんなことになっていくのか分からなかったので、緊張は一切しなかったです。(監督の)ブラディは僕の声が気に入って、役に最適だと思ったようです。それで、僕は2回目の長めのオーディションを受けに行きました。そのときにブラディは、僕に思うように演技をさせてみて、僕が本当にその役に向いているかを見てくれました。――では、映画初出演を果たした感想は?まるで夢のようでした!いままで経験したことがなかったので、全ての瞬間が愛おしかったです。撮影現場の雰囲気はとても素晴らしく面白かったし、ヘアメイクをしてくれた皆さんを含め、スタッフの方々みんなを大好きでした。というのも、撮影現場では僕だけが子どもだったから、みんなが甘やかしてくれたからね。朝起きて1日が始まるのが本当に楽しみだったし、時々、信じられないくらい早起きもしました。撮影が楽しみ過ぎて、夜、眠れなかったくらい。――初めての映画で、役のために何か役作りをした?僕はプレスコットのようではないと思いたいよ!実際、プレスコットというのはブラディが思い描いた姿なんです。監督が僕に説明するのが素晴らしく上手だったので、彼が何者で、彼があのような行動をとってしまうのはなぜだったのか、ということを的確に分かった上で、演じることができました。でも、母と父は、プレスコットのキャラクターのもつ特徴が、少なからず僕にも通じると思っていたようなんです。僕はかなりの偏食なのだけど、食事を拒むシーンでは、僕が演技をする必要がないね、と両親に言われたよ。――豪華俳優陣との共演はどうだった?みんなが本当によい仲間だったので、撮影現場はとても良い雰囲気でした。撮影現場で子どもが僕だけだったことを心配して、ベレニスは本当のお母さんのように僕を気にかけてくれました。彼女の子どもたちが現場に来たときは、一緒に遊んだりもしました。リアムはおもしろくて、ナプキンで鶏を作って僕の弟と僕を楽しませてくれました。ロブやステイシーはあまり一緒にいる機会はなかったけれど、とても優しくしてくれました。――では作品を観てみた感想は?最初にヴェネチアでこの映画を観たときは、スクリーンに映る自分自身を観るのは変な感じでした。でも、その後は、見慣れてきて、楽しめるようになりました。でも、僕がモンスターを演じたんだと思うと、いまでも変な感じがするよ。――印象に残っているエピソードは?食事を拒むシーンでは、笑ってしまわないように水をぐっと飲まねばならなかったことがありました。ブラディが仕向けて、僕がちょっとずつ違う演技したから、みんながゲラゲラ笑ってしまって、このシーンの撮影には時間がかかりました。ブラディが『あまり考えすぎないでいいけど、でも、ちょっと何かやってみて!』と言うので、僕が“スーパーゆっくりに”お皿を押し返してみたら、みんなが笑い始めて、気がついたらキャストもスタッフも拍手喝采してくれていた、ということがありました。――また役者として演技に挑戦したい?今度はまったく違う役柄を演じてみたいです!――将来の夢は?ジュニアウィンブルドンでプレイすること!僕はテニスと、それからサッカーが大好きなんだ!!――この映画をきっかけに、中性的な雰囲気で「美しい」と日本ではファンが急増しているんだけど?中性的な雰囲気がロンドンでも人気があるかどうかは、よく分からないなぁ!おそらく、僕の衣装と、それからセットが素晴らしかったので、プレスコットに対してポジティブな反応はあったことはあまり不思議ではありません。何より、日本の皆さんが気に入ってくださってとても光栄です!――日本に行ったことはある?まだ行ったことはないけど、僕のおばさんが日本人なので、すこし日本のことを知っています。ぜひ東京に行ってみたいし、弾丸みたいな新幹線に乗ってみたいです!――日本のもので好きなものは?僕の家族はみんなスタジオジブリの作品が大好きです。僕は『千と千尋の神隠し』がお気に入りで、小さいときに何回も観ました。独創的で、想像力豊かなところが大好きなんだ。――では、これから本作を観る日本のファンにひとこと。是非楽しんでください。それから、耳が取れてしまうかもしれないから、スピーカーの近くには座らないように!スコット・ウォーカーが手がけた、まさに耳をつんざくような音楽も不穏さを後押しする本作。テニスとサッカー、そしてジブリを愛する少年の“怪演”を見逃さないで。『シークレット・オブ・モンスター』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シークレット・オブ・モンスター 2016年11月25日より全国にて公開
2016年11月29日アメリカで人気を博し、これまでアニメ化・ゲーム化されてきた人気キャラクターの待望の映画化『マックス・スティール』。主人公が地球外生命体と融合してスーパーヒーローに変身、父の死の謎や陰謀に迫るというこのヒーロー映画には、いま話題のキーワード“ムズキュン”が満載であることがわかった。本作でヒーローとなるのは、大富豪や正義感に満ちた戦士ではなく、ごく普通の高校生活を送る無口な青年マックス。彼がミステリアスな地球外生命体“スティール”との宿命的な出会いによって、マックス・スティールに変身し、敵に立ち向かい、戦いを挑む姿がカッコいいヒーロー映画だ。しかし、マックスが運命的な出会いをするのは、スティールだけではなかった。実は本作は、青春映画の側面も持ち合わせており、自分の生い立ちや自分は何者なのかを知ろうとしたり、女の子に恋をしたり、“青春の1ページ”が随所に描かれているのだ。マックスが運命的に出会う女の子は、シドニー。引っ越して迎えた新学期の朝、マックスの自転車とシドニーの運転する車がぶつかりそうになり、彼女がマックスの自転車を直す約束をしたことから、2人の距離は近づいていく。シドニーは活発的で美人、言葉数の少ないマックスに比べてとても明るい性格で、自分の愛車で登校するほど車が大好きなメカニック女子。ハキハキとした話し方で、マックスにも好意を寄せているように見えるが、自転車を壊してしまったことの申し訳なさや、慣れない街で新生活を送るマックスを気にかけているだけの付き合いにも見える。一方で、マックスは純朴な青年ではあるものの、かなりの奥手。さらに謎の力の暴走が原因で、時に彼女を不安にさせてしまい、なかなか恋に進展しない。この2人の関係こそ、まさにいま日本で話題の“ムズキュン”。アメリカ仕込みの青春“ムズキュン”が、恋愛映画ではなく、ヒーロー映画に織り込まれているのだ。そんな主人公マックスを演じているのは、ディズニー・チャンネル「天才学級アント・ファーム」などで知られる、今回が映画初主演のイケメン俳優ベン・ウィンチェル。ヒロインのシドニーには、人気ミュージシャン、グロリア・エステファンの半生を描いたミュージカル「On Your Feet」で主演を務めたアナ・ビジャファーニェといったフレッシュな2人。自分たちの運命をまだ知らない10代を、爽やかに演じている。『マックス・スティール』は12月3日(土)より池袋HUMAXシネマ、ヒューマントラストシネマ渋谷にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月28日メリル・ストリープが実在した音痴の歌姫を演じる『マダム・フローレンス!夢見るふたり』。本作で、音痴なのに無謀な夢に挑戦するフローレンスとその夫シンクレアに振り回されるお人好しのピアニストを演じるのは、大人気海外ドラマ「ビッグバン★セオリーギークなボクらの恋愛法則」でお馴染みのサイモン・ヘルバーグだ。このほど、同ドラマのマザコンでオタクなイメージが強いサイモンが一転、ステキにピアノを奏でる本編映像がシネマカフェに到着した。メリル扮する音痴の歌姫フローレンスの、ソプラノ歌手になるという夢への挑戦に振り回されるピアニスト、コズメ・マクムーンに抜擢されたサイモン。「ビッグバン★セオリー」のマッシュルームカットが印象的なマザコンヲタクでお馴染みの彼は、本作では、劇中の全ての楽曲を自らピアノで演奏し、180度違った姿を見せている。今回自身が演じた役柄について、サイモンは「この映画の自分の役はとても気に入ったし、その世界にひたるのはとても楽しかった。『ビッグバン★セオリー』で自分が演じている役とは真逆の役だったけど、それが面白いところでもあった」とコメント。「『いつもとは違う僕を楽しんでね』って言えるのは、なかなか気分が良いことだよ」と語る。届いた本編映像では、フローレンス(メリル)のピアノ伴奏者を選ぶオーディションに訪れたコズメ(サイモン)が、シンクレア(ヒュー)に名を呼ばれ、緊張気味に登場。フローレンスに「うるさくない曲を」と指示され、カミーユ・サン=サーンスの「白鳥」を堂々と弾きこなす姿が映し出されている。その演奏を耳にすると、フローレンスは「ステキ!」と満足気な表情を浮かべる。このときはまだ、彼女がどんな歌声をもつのか知る由もないコズメ…。果たして、この後のコズメの運命や、いかに!?10歳からピアノを習い、16歳で演劇を始めるまでジャズピアニストを目指していたというサイモン。スティーヴン・フリアーズ監督から求められていたクラシック音楽の演奏経験は、ほぼなかったという。しかし、演技はもちろん、本当にピアノが弾ける役者が求められていたコズメ役を何としても演じたいという強い想いから、オーディション用の録画テープを送るために、一夜漬けで劇中で使用される「夜の女王のアリア」の最初の数ページだけ練習したという。サイモンは「録画するときは、まるで何の苦もなく弾いているように見えるようにした。でも、それが限界だったんだ!」と明かしているが、劇中では自ら演奏をこなし、素晴らしい音色を響かせている。メリルは、そんなサイモンとの初共演について「サイモンとはすぐに意気投合したわ。本当に面白くて、頭が良くて、サイモンが登場すると映画がイキイキするのよ。コミカルな演技も素晴らしいのに、難しいピアノまで弾きこなすなんて、天才ね!」と、演技力に加えてピアノの腕前も絶賛。そして、ヒューもまた「コンサートを開けるレベルの名ピアニストだ!彼が本当にピアノを弾いていることをわかってほしいね!」と、彼のピアノスキルに太鼓判を押している。初共演にも関わらず、ハリウッドを代表する名優2人から大絶賛を受けているサイモン。ドラマでの彼しか知らなかった人も、初めて目にする人も、ピアノの腕前はもちろんのこと、メリル&ヒューの間にいても堂々とした演技を披露する彼に注目してみて。『マダム・フローレンス!夢見るふたり』は12月1日(木)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月28日子役から活躍し、最近は大人の男らしさが身についてきたユ・スンホと、スクリーンデビューとなる「EXO」のシウミンが競演を果たす『キム・ソンダル 大河を売った詐欺師たち』。このほど、その2人から日本のファンヘ向けたメッセージ映像が、シネマカフェにて解禁となった。本作は、韓国では誰もが知っているといわれる詐欺師キム・ソンダルの有名説話を、大胆にアレンジした時代劇エンターテインメント。主人公キム・ソンダルを演じるのは、映画『おばあちゃんの家』で国民的子役スターとなり、最近でもドラマ「リメンバー~記憶の彼方へ~」や映画『朝鮮魔術師』など出演作が絶えない若手実力派のユ・スンホ。そんな彼を慕う、詐欺師チームの末っ子的存在の青年・キョン役には、人気絶頂のK-POPグループ「EXO」のシウミンが映画デビュー。また、ソンダルの相棒ポウォンには、『シークレット・ミッション』など韓国映画界を代表する名怪優コ・チャンソク。紅一点の占い師・ユン菩薩に扮するのは、『国際市場で逢いましょう』でも印象深い個性派女優ラ・ミランと、個性的で豪華なキャスティングが実現している。そして今回、日本公開に先駆け、主演のユ・スンホとシウミンからコメント映像が解禁。ユ・スンホは「とても愉快で面白い映画なので、ぜひ劇場で楽しんでください!」と自信を持ってアピールし、映画初出演となったシウミンも「すごく緊張しましたが、いつもとは違う一面を見せられるので嬉しい」とコメントしている。今回、初共演となった2人だが、本作のパク・デミン監督は「劇中、家族のような存在で雰囲気も良く、現場でも和気あいあいだった」と語っており、2人並んでにこやかにコメントする様子はファンも必見。仲の良さを感じる貴重なコメント映像となっている。なお、12月3日(土)より発売される本作の第二弾ムビチケカードは、シウミンの映画初出演を記念し、劇中シーンから“俳優シウミン”のワンショットを採用したデザインとなっている。『キム・ソンダル大河を売った詐欺師たち』は2017年1月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月27日2016年夏にアメリカで公開されると、あれよあれよと全世界興行収入1億ドル突破の大ヒットを記録。その大ヒットを受け、日本でも11月4日 (金) より緊急公開された、ハリウッドの超問題児セス・ローゲン主演・製作の“オトナのための” CGアニメ『ソーセージ・パーティー』。15歳以上が鑑賞できるR15+指定映画のため、男子高校生からシニアまで幅広い層の男性が来場しているが、ここにきて女性客もますます急増中。メイン館のTOHOシネマズ六本木ヒルズにおいては、11月16日(水)のレディースデーの興行成績で前週比117.6%を記録。(11月9日(水)動員745人 興行収入938,600円/11月16日(水)動員856人 [114.8%] 興行収入1.104.400円 [117.6%] )ストーリー“ショップウェル”は郊外にあるスーパーマーケット。食材たちは選ばれ、買われることを夢見て毎日陳列されている。きっと外の世界は「楽園」に違いないと。ソーセージのフランクは、パンである恋人のブレンダと結ばれ(合体し)ホットドッグになる運命だと信じている。そしてついに夢が叶う日が!二人揃ってお客様がカートにイン!しかしテンションMAXではしゃぐ二人を乗せたカートにアクシデントが発生し、スーパーマーケットに取り残されてしまう。夢に破れ絶望するフランクとブレンダだが、実は命拾いしたことに気付く・・・なぜなら彼らは“食材”だからだ。「食われてタマるか!」運命に逆らう彼らの闘いがはじまる!TOHOシネマズ 六本木ヒルズ ほか公開中配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2016年11月19日ダース・ベイダーをはじめ、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に登場するキャラクターの“中の人”たちに焦点を当てたドキュメンタリー映画『エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街 -』。このほど、その待望の日本版予告編が解禁となった。1976年夏、イギリスのエルストリースタジオでは、ある映画が製作されていた。多くのアメリカ人とイギリス人俳優たちが、クレイジーなコスチュームとヘッドギアを着込み、映画の内容もよくわからないまま、撮影に参加する。今後、この作品が映画史に燦然と輝き、21世紀になってもなお、世界中のカルチャーに多大なる影響を及ぼすことなど、誰もが想像もしていなかった。あの当時、まだ彼らは“宇宙の中心”にいることを知らなかった――。SF映画の金字塔にして、強力なフォースを受け継ぐスカイウォーカーの血筋をめぐる家族の物語でもある『スター・ウォーズ』シリーズ。昨年の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まる新しい3部作に加え、間もなく公開の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や若きハン・ソロを主人公にしたアナザー・ストーリーなど、今後も続々と新作が予定されているが、このドキュメンタリーはかなり異色。伝説の始まり『エピソード4/新たなる希望』を撮影するエルストリースタジオに集った、さまざまなキャラクターの“中の人”たちに焦点を当てる。「遠い昔、遥か彼方の小さな街で…」という言葉で始まる予告編には、賞金稼ぎのボバ・フェット役ジェレミー・ブロック、グリード役のポール・ブレイク、サンドトルーパー役のアンソニー・フォレスト、ストーム・トルーパー兼X-Wingパイロットだったローリー・グード、そしてダース・ベイダーの“中の人”、デヴィッド・プラウズらが登場。オビ=ワン・ケノービを演じたアレック・ギネスと「時間が空いたとき よく2人で子どものように楽しく練習した」など、ジョン・スピラ監督のインタビューに応じる姿をとらえている。『エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街 -』は12月17日(土)より新宿武蔵野館、シネマート心斎橋、名古屋シネマテークほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月18日3度のアカデミー賞に輝くメリル・ストリープが主演を務め、ヒュー・グラントと“夫婦”として初共演する『マダム・フローレンス!夢見るふたり』。このほど、歌ウマ女優として知られるメリルが、夫役のヒューと、ピアニスト役のサイモン・ヘルバーグらが見守る中、驚異のオンチっぷりを披露する本編映像がシネマカフェに到着した。N.Y.で“伝説”といわれた歌姫の実話を基にした物語を、『クィーン』『あなたを抱きしめる日まで』の名匠スティーヴン・フリアーズがメガホンをとり映画化した本作。現代最高峰の名女優メリルと、“ラブコメの帝王”ともいわれるヒューの初共演でも話題となっている。今回到着したのは、メリルが演じた実在した伝説の歌姫マダム・フローレンスの衝撃的なオンチ映像だ。これまで、アカデミー賞に歴代最多19回のノミネートを誇り、うち3度もオスカー像を手にしたことがあるメリルは、ミュージカル映画『マンマ・ミーア!』(’08)や『イントゥ・ザ・ウッズ』(’14)、ロックシンガーに扮した『幸せをつかむ歌』(’15)など多数の出演作で歌声を披露し、その歌唱力も高く評価されている“歌ウマ女優”。そんな彼女が、本作では自身のキャリアのなかでも初となるオンチ役に挑戦!メリルは「下手に歌うのは簡単だと思ったの。でも、想像したよりもずっと大変だったわ」と、その苦労を吐露。オンチを忠実に演じるため、歌の指導を受け、まずうまく歌うことから始めたと言い、「そこからちょっとずつ、オンチになるように“崩して”いったわ。本物のフローレンスならどう歌ったかは考えず、自分の中のフローレンスならどんな風にアプローチするかを考えたの。息を吸い込むタイミングが遅すぎて音程を外してしまうのだけれど、彼女の音楽に対する強い想いと愛情が感じられるはずよ」と、丁寧に歩み寄った“歌姫”への役作りについて明かしている。映像は、マダム・フローレンス(メリル)が、夫が手配した心優しいピアノ伴奏者のコズメ・マクムーン(サイモン)とメトロポリタン・オペラで歌手を指導しているカルロ・エドワーズ(デヴィット・ヘイグ)とともに、記念すべき第1回目のレッスンがスタート。「朝から歌劇“ラクメ”に挑戦するの?」と笑いながらおどけるフローレンスに対し、エドワーズは「実力があるから大丈夫!」と力強く励ましの言葉をかける。そのやりとりを目の前にし、フローレンスの歌唱力に期待するコズメ。しかし、フローレンスから発せられたのは、まさかの調子っぱずれな歌声…。エドワーズに「いいぞ!」「その調子!」と合いの手を入られ、満足そうに笑うフローレンス、そして、その傍らではシンクレア(ヒュー)が満面の笑みで見守っている光景に、コズメはあ然とするばかり…。果たして、こんなレッスンで、フローレンスの夢のステージは成功するのか!?物語の行方に波乱が待ち受けていることを予感させる映像に仕上がっている。『マダム・フローレンス!夢見るふたり』は12月1日(木)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月16日現在「クリスマス限定メニュー」が大好評のディズニーアンバサダーホテルにあるカリフォルニア料理レストラン「エンパイア・グリル」に、期間限定メニューとなる「『ゴチになります!』スペシャルコース(10月11日~11月30日)」が登場中で、大きな話題になっている。そこで今回シネマカフェでは、「エンパイア・グリル」に潜入!同コースの一部を試食した。この「『ゴチになります!』スペシャルコース(10月11日~11月30日)」は、10月放送の日本テレビ系列「ぐるぐるナインティナイン ゴチバトル2時間スペシャル」登場メニューを中心に、スペシャルコースとして提供している期間限定メニューだ。その構成は、芭蕉イカのマリネ ホワイトガスパチョを注いで、クラブケーキ ロメスコソース、鬼カサゴと松茸の包み焼き 香りを楽しむ1皿、米沢牛ランプの藁焼き ジンファンデルソース 生ハム風味のカブを添えて、ティラミスとエスプレッソコーヒーのグラニテ、コーヒーまたは紅茶――という贅の極みで、お値段1万8,000円。要事前予約で利用日の5日前までに予約が必要。このうちシネマカフェでは、芭蕉イカのマリネ ホワイトガスパチョを注いで&鬼カサゴと松茸の包み焼き 香りを楽しむ1皿&ティラミスとエスプレッソコーヒーのグラニテを試食!見た目のインパクト、味もさることながら、とりわけ鬼カサゴ~の一品では松茸の香りがブワッと店内へと広がり、これを注文していないゲストまで楽しめそうな勢いだ。この「『ゴチになります!』スペシャルコース(10月11日~11月30日)」は、ディナータイムに11月30日(水)まで販売予定。利用日の5日前までに直接店舗か電話で予約を忘れずに!<10月6日放送「ぐるぐるナインティナイン」「ゴチになります!」スペシャルコース(10月11日~11月30日)>【価格】¥18,000【提供レストラン】カリフォルニア料理レストラン「エンパイア・グリル」047-305-2667 (10:00~22:00)【販売期間】2016年10月11日(火)~11月30日(水)【提供時間】17:30~22:0010月6日放送の日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン ゴチバトル2時間スペシャル」登場メニューを中心としたスペシャルコースを期間限定でご提供。■芭蕉イカのマリネ ホワイトガスパチョを注いで■クラブケーキ ロメスコソース■鬼カサゴと松茸の包み焼き 香りを楽しむ1皿■米沢牛ランプの藁焼き ジンファンデルソース生ハム風味のカブを添えて■ティラミスとエスプレッソコーヒーのグラニテ■コーヒーまたは紅茶※事前のご予約が必要です。店舗または電話にて、ご利用日の5日前までにご予約ください。※ご利用時間は120分といたします。※上記のメニューやグッズは、デザイン・価格の変更や、品切れとなる場合がございます。※写真はすべてイメージです。過去の取材時に撮影した画像を再利用することがあります。(C) Disney(text:cinemacafe.net)
2016年11月15日映画『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』が、2016年12月23日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ他全国ロードショー。240年もの歴史に彩られた、イタリア・オペラの最高峰とされる歌劇場「ミラノ・スカラ座」。ジュゼッペ・ヴェルディ、アルトゥーロ・トスカニーニ、ルキノ・ヴィスコンティといった偉人たちと結びついた伝説は長年受け継がれ、今日に至るまで神聖さを保ち続けている。スカラ座の魅力は、オペラ発表の場に留まらず、人気ダンサーを生み出すバレエ団・バレエ学校を併設するほか、管弦楽団や合唱団の公演も行われ、芸術の殿堂として名高い。本作では、出演者の練習風景や準備に追われるスタッフの様子から、歴史的な建物の外部と内部、歌劇場の構造設備を鮮明な映像で紹介。また「スカラ座」とゆかりのある著名人のインタビューや貴重なアーカイブ映像も交えている。撮影監督は『グレート・ビューティー/追憶のローマ』のルカ・ビガッツィが担当。予告編では、音楽監督のダニエル・バレンボイム、バレエダンサーのロベルト・ボッレ、世界三大テノール歌手のプラシド・ドミンゴらが登場し、「この劇場は生きている」「その美しさは格別だ」と、口々にスカラ座への賛辞を重ねていく。映像の中盤では、煌びやかな衣装に身を包み、微笑む伝説の歌姫マリア・カラスや、モナコ公妃グレース・ケリー、革命的指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニの姿も捉えられ華々しい仕上がりだ。【作品詳細】映画『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』公開日:2016年12月23日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ他全国ロードショー原題:Teatro alla Scala : The Temple of Wonders2015年/イタリア映画/102分/配給:コムストック・グループ©Rai Com - Skira Classica - ARTE France - Camera Lucida Productions 2015
2016年11月14日映画『アメリカンズ ロバート・フランクの写した時代』が、2017年4月下旬よりBunkamuraル・シネマほか全国で順次公開される。本作は、写真界の巨匠として、国際的に名を馳せるロバート・フランクの人生と彼が生きた時代を、貴重映像や各時代の空気を伝える豪華な音楽を収録したドキュメンタリー。ロバート・フランクは1924年にスイスのチューリッヒで生まれ、1947年に単身渡米。ポートフォリオが認められ「ハーパーズ バザー」や「ヴォーグ」でファッション写真、「フォーチュン」などでフォトジャーナリズム作品を発表してきた。1955年にはアメリカ全土を旅しながら撮影し、その集大成として3年後にフランスで写真集『Les Americains』を出版。この作品は、60年代以降のアメリカの写真・アート界の錚々たるアーティスト達に大きな衝撃を与えた。それ以後は映画にも活動の幅を広げ、アレン・ギンズバーグを始めとするビートニクの作家たちを映した『プル・マイ・デイジー』、ローリング・ストーンズの北米ツアーに同行した『コックサッカー・ブルース』などでメガホンを採っている。『アメリカンズ ロバート・フランクの写した時代』は、そんな彼のチャーミングな人柄と作品群に魅了されたアーティストたちの協力を得て完成した作品だ。また、「老齢を迎えた彼の遺産を残したい」という思いのこもったレガシー・プロジェクトともいえる。フランクと共に旅をするように綴られる約2時間を、是非映画館で目にしてほしい。【作品詳細】『アメリカンズ ロバート・フランクの写した時代』原題『DON’T BLINK - ROBERT FRANK』公開時期:2017年4月下旬公開場所:Bunkamuraル・シネマほか全国監督: ローラ・イスラエル撮影: リサ・リンズラー、 エド・ラックマン編集:アレックス・ビンガム音楽:ハル・ウィルナー2015年/アメリカ・フランス/82分/カラー
2016年11月12日●歌舞伎俳優は、"板の上にいるのが自然"な人たち大人気漫画『ONE PIECE』が日本の伝統演劇・歌舞伎とコラボ!? スーパー歌舞伎II『ワンピース』は歌舞伎界だけではなく、少年漫画ファンや演劇ファン、ネットユーザーからも注目を集めた。現在は、大好評の舞台版を全国の映画館で楽しめる"シネマ歌舞伎"が上映中だ。主人公・ルフィを演じる市川猿之助を筆頭に数々の歌舞伎役者が出演しているが、実はルフィの兄・エースを演じているのは、俳優の福士誠治。原作屈指の人気キャラクターで二枚目っぷりを発揮した福士に、その役作りや、外部から見た歌舞伎界の印象を聞いた。○猿之助さんはあえて原作を読まない――最初に「ワンピースを歌舞伎で」と聞いた時の感想はいかがでしたか?「猿之助さん、ついに!!」という感じでしたね(笑)。いつも人を驚かすのが大好きだし、すごい企画だと思いました。もちろん『ONE PIECE』自体も読んでいたので、舞台化、それも歌舞伎、そして自分がエースをやらせていただけるなんてと、いろいろと不思議でした。想像がつきませんでした。どういう話にするのかも、気になりました。長い作品ですし、初期のナミ、ゾロ、サンジ、ウソップ……とだんだん仲間が増えて行く部分も面白いじゃないですか。脚本を開いたら、すでに仲間が揃っている状態からのエース奪還だったので、「ここをクローズアップするんだ」と意外でした。――福士さんはもともと原作も読み込まれていたんですね。でも、実は猿之助さんは『ONE PIECE』を読んでないんです。全部読んでしまうと、漫画ならではの"当たり前"に疑問を持たなくなるとおっしゃるんですよね。例えば、『ONE PIECE』を読んでいたら「悪魔の実」の存在は当たり前。でも猿之助さんは脚本会議で「なんで手が伸びるの?」というところから疑問をぶつけておられました。だから「この実を食べると能力が身につくんですよ」と説明すると、「みんなに手が伸びる能力が増えるの?」「いやいや、実によって違うんですよ」とさらに説明不足に気づけて。猿之助さんは「俺がこうやってわからないってことは、歌舞伎のファンにもわからないってことだよね」と指摘してくださいました。――歌舞伎と『ONE PIECE』、なぜこのようにハマったのだと思いますか?『ONE PIECE』の「誰かのために動く力」というテーマが、歌舞伎的にも熱いのではないかと思います。人と人のつながりで、ルフィのためにみんなが力を貸す、自分のためじゃなく他人のために動く、というテーマが、歌舞伎で発信するのに合っていたのではないでしょうか。○研ぎ澄まされた感覚にいる人たち――福士さんは俳優として活動されながら、スーパー歌舞伎IIにも何回か参加されていますが、歌舞伎界に驚いたことなどはありましたか?澤瀉(おもだか)屋※さんって、すごく仲が良いんですよ。歌舞伎って古い、難しいというイメージがあるかもしれませんが、実は演出にしても舞台の最先端をやっているので、イメージをぶち壊されるという体験をした気がします。※澤瀉屋の「瀉」の字は正しくはわかんむり――普通の俳優さんとの違った部分などはあるのでしょうか?印象深かったのは、みなさんのナチュラルさです。歌舞伎役者さん、あんまりストレッチとかしないので「なんでストレッチをしないんですか?」と聞いたら、「あのね、体力がもったいない」と言われて、ちょっと笑っちゃいました(笑)。上演時間が1回4時間半強あり、1日で10時間以上劇場にいるから、本当に長時間ですよね。でも、それだけ舞台の上にいることがナチュラルな状態なのだなと。僕らは「舞台だ」と思うと気負って力が入って、怪我につながってしまうことも。でも歌舞伎役者さんたちは、板の上に立つことが当たり前になっている方が多いので、その心持ちでいられるのが、すごいですよね。僕らとは違う研ぎ澄まされた感覚にいる方が多いなと思います。●"見得"の切り方を必死で稽古○歌舞伎ならではのキャラクター衣装も――スーパー歌舞伎II『ワンピース』の中で、福士さんのお気に入りのキャラクターを教えてください。不動のボンちゃん(ボン・クレー)ですね。原作でも元々いいキャラクターですけど、リアルに生き写しというか。みっくん(坂東巳之助)が演じて、原作から飛び出してきた感じがありましたね。(市川)春猿さんの演じるナミが着物なのも、歌舞伎ならでは。猿之助さんは3役(モンキー・D・ルフィ、女帝ボア・ハンコック、赤髪のシャンクス)で出演されていますが、「今回はそんなに辛くないよ」と。本水(水のシーン)で自分が戦っていないから、ということらしいです。「若手に体験させてあげよう」とおっしゃっていましたが、確かにあれはきついと思いますよ。――宙乗り(フライング)は猿之助さんの見せ場でしたね。猿之助さん、宙乗り好きそうですよね(笑)。○見得に大切なのは心――人気キャラクター、そして猿之助さんの兄という役どころでしたが役作りはいかがでしたか?カリスマ的なキャラクターでもあるので、気合いを入れていきたいなというのはもちろんありました。でも例えば、アニメを見て勉強しよう、などとはならなかったですね。モノマネになってしまいますし、舞台ならではの伝え方を模索しようと考えました。「スーパー歌舞伎II」は2回目の出演ですが、今回初めて見得を切らせていただきました。初めての割にはだいぶ多かった気が!(笑) 登場しては見得を切って、こっちに行っては見得を切って、とかなり場面があったので、稽古場でいろんな方に聞いて努力しました。待っているだけでは教えてくれないので。――見得というのは、教えるものではないということでしょうか?見て勉強して、盗んで表現するということなのかもしれません。でもみなさんと同じようにしていたら、僕は何年もかかってしまうので、直接聞かないと(笑)。(市川)右近さんにも聞きましたし、質問したらすごくきちんと教えてくださいました。ただ、いろいろな人に聞いていくと、それぞれの味があって、少しずつ違う。Aパターン、Bパターン、どちらを取るのがいいかなあとか、お客さんに向かってこれはどうでしょうかとか、全部周りの方に相談しました。――見得の稽古をする上で、一番大事なのはどの部分だったんでしょうか。顔なのか、形なのか……。一番は、絶対に心です。首を回して、ストップモーションで止まるのがいい、ではなくて。お客様を引き付ける何かがないと、やっても見てくれないですし、真似しているだけだと、笑いが出ちゃうのではないかと思います。ただ僕には、心を出すための器がないので、器を作る努力から始めなければなりませんでした。その上で、すごく綺麗な形を作っても心が入っていなかったら伝わらないですし、少しブサイクな形でも心が入っていれば伝わるのだろうなと。でも難しいですよ。「見ろ!!」ってことですからね。「今僕を見てください!!」と気持ちを込めなければいけない。――ダンスなどでも、形を習得すれば、自然と個性が出てくるといったお話も聞きますね。そうですね、よく先輩方も「見得は味だよ、味になってくるよ」と言ってくださいました。「簡単に言いますねえ」と返していたのですが(笑)。基本を知っていてわざと崩せるのが、味なんですよね。何も知らなくてやっていては、芯がなくなってしまうし。もちろん僕には経験としての芯がないので、稽古場で散々鏡の前で練習をしました。稽古しないと、出したい心も出せないですしね。――"シネマ歌舞伎"では、大画面で舞台の様子が出てくるわけですが、ご自身でご覧になっての感想はいかがでしたか?シネマ歌舞伎は舞台ありきで出来上がったものですけれど、"ならでは"の映像も魅力だなと思いました。舞台では観たことのないアングルや、顔のアップも見えるという意味で、すごく面白い媒体ですよね。エースの見せ場でいうと、"火拳"の火が増えているんですよ! 僕、必死で「ボッ」とやっていたのですが、シネマ歌舞伎で観たら、「ボオオオオッ」となっていましたから(笑)。簡単に増やしたな……って! 「火も大きくなっているよ!」と言われて、「本当に大きくなっている!」と。舞台を観ていない人は「え、これ本当に火が出ているの!?」と驚くかもしれません。映像ならではの面白さですね(笑)。
2016年11月10日日本で異例の大ヒットを記録し、インド映画の新境地と底力を見せつけた『きっと、 うまくいく』の主演&監督コンビが、再びタッグを組んだ『PK』。このほど、アーミル・カーン演じる謎の男・PKが“元気をチャージする”ときに踊る、奇妙なダンスシーンの本編とメイキング映像がシネマカフェに到着した。母国インドでテレビレポーターをするジャグーは、ある日、地下鉄で黄色いヘルメットを被り、大きなラジカセを持ち、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける。チラシには「神さまが行方不明」の文字。これはネタになると踏んだジャグーは、“PK”と呼ばれるその男を取材することに。「この男はいったい何者?なぜ神様を探しているの?」。しかし、彼女がPKから聞いた話は、にわかには信じられないものだった。世間の常識が一切通用しないPKの純粋な問いかけは、やがて大きな論争を巻き起こし始め――。まるで子どものように、見るもの、聞くものすべてに興味をもち、世間の誰もが“常識”として片付けていた問題に疑問を投げかける謎の男PK。周囲も少しつづ彼に影響されていき、やがて大きな社会問題へと発展していく騒動を描いた本作は、全世界で大ヒット中だ。インド映画といえば、ご機嫌な音楽とダンスシーンは欠かせない。このほど到着した本編シーンでは、インドで最も発言力のあるスーパースターにして名優アーミルが演じるPKが、へんてこダンスを披露する。実はPKの正体は宇宙人。このへんてこダンスは、PKの星の“元気チャージ体操”だった。TV局でレポーターとして働くショートカット美女・ジャグー(アヌシュカ・シャルマ)は、PKの宇宙人視点の“目からウロコな”考え方を、メディアを通じて全国民に伝えようと奔走するが、家族からは理解してもらえない。「大好きなパパにわかってもらえない…」と涙するジャグーを元気付けるため、PKは「僕の星では、悲しい時はこうするんだ」と彼女の手をとり、奇妙なステップを踏み始める。“元気チャージ体操”という名の通り、ジャグーには笑顔が戻り、そのなんとも無邪気な表情にPKはキュン!?このシーンについて、ラージクマール・ヒラニ監督は「PKというキャラクターは悲しいときは踊ればいいと信じているんです。なぜなら、踊れば悲しい気持ちを忘れて、失っていた元気がまたチャージされますよね。名付けて元気チャージダンスです!」と笑顔で語っている。また、メイキングでは、このダンスを生み出すための打ち合わせや、監督自ら先頭に立ったレッスンの様子もとらえている。ここでもアーミルのステップは実に軽快。楽しいダンスシーンの裏側を垣間見ることができる貴重な映像となっている。『PK』は新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年11月09日フランスで8週連続でベスト10入りを果たした大ヒット作『世界の果てまでヒャッハー!』が来週末から公開される前に本編映像の一部が公開になった。本作はスタントやCGを使わない思わず“ヒャッハー!”と叫びたくなるシーンが満載で、映像には主人公がスカイダイビングをする大興奮映像がおさめられている。公開された映像本作の主人公フランクは、恋人との結婚を考えていて、彼女にプロポーズするべく恋人の父親が経営するブラジルの高級リゾート地に友人とやってくるが、なぜか恋人の祖母の世話を押し付けられ、さらにジャングルの秘境ツアーに出かけることに……。映画は、秘境を舞台に、冒険とおバカなキャラクターが繰り広げる騒動が描かれる。映画は、爆笑必至のコメディ要素あり、アドベンチャーの要素アリの内容だが、単なる“つくりもの”ではなく、俳優やスタッフが身体をはって衝撃シーンを撮影しているのが大きなポイントだ。このほど公開になったのは、先住民に追われたフランクたちが何とか飛行機で逃げた後、あっさりと墜落することになりパラシュートで脱出する場面。通常の映画であれば、CGを使うか、スタントマンを起用するが、本作では監督・主演のフィリップ・ラショーが本当に空から“ダイヴ”して撮影を敢行! 映画全編がこのシーンのような“逃げ場ナシの体当たり”マインドに満ちており、ドキドキできると同時に爆笑できる内容になっている。ちなみに、本作の上映劇場では“フランス国旗の赤・白・青、ブラジルの国旗の緑・黄・青の、いずれか三色の組み合わせが着ている服に入っている”や、“男女入り混じった5人以上の団(全員男、全員女でも可)”、“ブラジルに行ったことがある人(証明書としてパスポート持参)”など作品に関連した様々な割引が行われる予定で、公式サイトなどで詳細が発表される。『世界の果てまでヒャッハー!』11月19日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国公開
2016年11月09日スウェーデンで記録的な大ヒットとなった、孤独な頑固じいさんが主人公の映画『幸せなひとりぼっち』。このほど、本作に登場する、野良の美猫とおじいさんの出会いの本編映像と場面写真がシネマカフェに到着した。愛する妻の死をきっかけに、寂しさと悲しみにくれるオーヴェ、59歳。ある日、彼の日常は隣に引っ越してきた賑やかなパルヴァネ一家により一変する。車のバック駐車、ハシゴのレンタル、病院への送迎、娘たちの子守…。ことあるごとに彼は、一家の出来事に巻き込まれ、ケンカが絶えない毎日。だが、その隣人はいつしかかけがえのない友人となり、凍てついた彼の心をゆっくりと溶かしてゆく…。250万部の大ベストセラー小説を映画化し、スウェーデンのアカデミー賞といわれるゴールデン・ビートル賞で主演男優賞(ロルフ・ラスゴード)と観客賞をW受賞した本作。不器用ながらも全力で人を愛す、頑固な偏屈じいさんは本国で誰もに愛される存在となった。そんな本作には、愛すべき“美人な野良猫”も登場する。ある日、ひょんなことから主人公のオーヴェに飼われることになる青い目をした美猫。そのボディはまるで動くマシュマロのようにもふもふ、ふわふわ!そのもふもふ具合や凛々しさから、種類はノルウェージャンフォレスト・キャットという、ノルウェー原産の長毛種とみられる。日本でも、専門の猫カフェが存在するほどの人気種だ。実は劇中の美猫は、2匹の女優猫、マジックとオーランドが演じ分けている。見た目はとてもそっくりだが、マジックは活発的で、オーランドはいつも眠っているのだとか。本作の監督ハンネス・ホルムは、美人な女優猫たちについて「この映画の原作となった小説のファンは、猫のファンでもある」と語り、影の役者でありながら本作のキーポイントにもなっていることを強調する。2012年に映画『アーティスト』にて、第1回犬版アカデミー賞「ゴールデン・カラー賞」を受賞したジャック・ラッセル・テリアのアギーのように、もしも“猫アカデミー賞”があれば、彼女たちが受賞してもおかしくない“名演技”。頑固じいさんに寄り添う “居候”の美人猫にも、ぜひ注目してみて。『幸せなひとりぼっち』は12月17日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月09日映画『エリザのために』が、2017年1月28日(土)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。本作で監督・脚本・製作を務めたのは、ルーマニア出身の映画監督クリスティアン・ムンジウ。2007年の第60回カンヌ映画祭では、チャウシェスク政権下のルーマニアを舞台に、違法な中絶をのぞむ女子学生とそれを手助けしようとするルームメイトの辛く長い一日を描いた衝撃作『4ヶ月、3週と2日』で最高賞パルムドールを受賞し、世界的にその名を知らしめた鬼才だ。本作で主役となるのは、高校卒業とイギリス留学を間近に控えながら暴漢に襲われ精神的に大きな傷を抱えてしまった少女エリザと、そのエリザの将来のために彼女の進学を成功させようと裏で奔走する父親のロメオ。父親の思惑を知り反発するエリザ、奔走の末検察による捜査が迫ってしまうロメオ。映画製作に携わる前に教師・ジャーナリストとして働いた経験を持つムンジウは、そんな二人の複雑な心理と関係性を繊細に描き出した。なお本作は、2016年に開催された第69回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門にて見事監督賞を受賞。2013年の第65回カンヌ映画祭 女優賞&脚本賞のW受賞の『汚れなき祈り』と合わせて、ムンジウはカンヌ映画祭3度目の受賞を決めた。【ストーリー】50歳になる医師ロメオには、イギリス留学を控える娘エリザがいる。ロメオには愛人がおり、家庭は決してうまくいっているとは言えない。ある朝、娘が登校途中に暴漢に襲われてしまう。大事には至らなかったが、娘の動揺は大きく、留学を決める最終試験に影響を及ぼしそうだ。ロメオは娘の留学をかなえるべく、警察署長、副市長、試験監督とツテをたより、ある条件と交換に試験に温情を与えてもらおうと奔走する。しかし当の娘には反発され、ロメオには検事官の捜査が迫るーー。【作品情報】映画『エリザのために』公開日:2017年1月28日(土)監督・脚本・製作:クリスティアン・ムンジウ『4ヶ月、3週と2日』、『汚れなき祈り』出演:アドリアン・ティティエニ、マリア・ドラグシ原題:BACCALAUREAT英題:GRADUATION2016/ルーマニア・フランス・ベルギー/カラー/ルーマニア語/128分© Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve – France 3 Cinéma 2016
2016年11月08日ドキュメンタリー作品『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』で3Dの可能性を進化させた巨匠ヴィム・ヴェンダース監督の7年振りの劇映画『誰のせいでもない』。このほど、11月12日(土)からの公開を前に、主演を務めたジェームズ・フランコがヴェンダース監督との仕事や豪華共演陣について、たっぷりと語るインタビュー動画がシネマカフェに到着した。舞台は、カナダ・ケベック州モントリオール郊外。作家のトマス(ジェームズ・フランコ)は恋人サラ(レイチェル・マクアダムス)と暮らしているが、仕事がうまくいかずその関係はぎこちない。ある大雪の日、車を走らせていたトマスは、目の前に飛び出してきた何かに驚き、急ブレーキをかける。そこには車の前で虚ろに座り込んでいる幼い少年がいた。幸い怪我もなく、ほっとしたトマスが彼を家まで送ると、母ケイト(シャルロット・ゲンズブール)は息子の姿を見て半狂乱になる…。トマス、恋人のサラ、編集者のアン(マリ=ジョゼ・クローズ)、そして少年の母ケイト。誰のせいでもない1つの事故が、1人の男と3人の女の人生を変えてしまうーー。本作は、ある雪の日に不可抗力で起こった交通事故をきっかけに、1人の男と3人の女の運命が変わっていく12年間を描いたドラマ。「人物の心の深い奥こそ3Dで語るにふさわしい」と語るヴェンダース監督が、俳優たちの表情や内面を、ロードムービーの名手らしく風景のランドスケープのように、かつ緊張感たっぷりに映し出している。今回到着したインタビュー動画からは、フランコが、ヴェンダースが作りあげようとする世界に対して入念な準備をした上で、ヴェンダースと現場で丁寧に作り上げていった様子が伺える。出演作は監督で決めるという彼は、ヴェンダースの作品だからこそ本作への出演を決め、かつ映画が描く物語にも関心があったと出演理由を語る。脚本を読み、ほかの多くの映画と比べて「原因と結果の描写が繊細」で「物語の展開が重要ではなく登場人物の人生を紹介するような作品」だと感じながら、監督が求めるトマス像をイメージして撮影に臨んだことを明かす。その結果、フランコは初日から監督の要求をすぐに理解し、また監督もフランコの演技について修正しなかったという。「彼の提案は全て気に入った」とフランコが言うように、彼の要求にはたいてい納得し、お互い理解できた上で撮影が進み、とてもテイク数が少ない現場だったとふり返っている。自身も映画監督でもあるフランコだからこそ、脚本からヴェンダースの意図を的確にすくい上げることができたのかもしれない。そのほか、映像では、彼が演じたトマスを取り巻く3人の女性のキャラクターとの関わりや、映画のテーマのひとつでもある“罪悪感”、またヴェンダースが挑戦した3Dについても言及。ヴェンダースとの出会いは、フランコにとって素晴らしいものになったのは間違いなさそうだ。『誰のせいでもない』は11月12日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月04日映画『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』が、2017年2月18日(土)より新宿シネマカリテ他全国の劇場で上映される。あらすじ『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』エリート銀行員としてなんの不自由もない日々を送っていた主人公デイヴィスが、妻を亡くしたことをきっかけに自分の気持ちと向き合い、苦悩し、葛藤する様を描くヒューマンドラマ。“彼女のことを本当に愛していたのか?”哀しみにさえ無感覚になっている自分に気づき、妻のドレッサー、パソコン、冷蔵庫、そして自らの自宅まで身の回りのあらゆるものを破壊するディヴィス。破壊”を経て辿り着いた、人生で本当に大切なものとは。解放と狂気のダンスシーンもみどころデイヴィス(ジェイク・ギレンホール)のダンスも見どころの1つ。人目を気にせず踊って踊って踊りまくるのだ。あるきっかけで出会った少年・クリスから、70年代ブリティッシュ・ロックを代表するバンド「フリー(Free)」の「ミスター・ビッグ(Mr. Big)」をiPodに入れてもらう。すぐに曲を聞くと、車の上に上がって激しく踊り出す。なんと、彼は次の日の朝の出勤ラッシュも音漏れお構いなしで爆音鑑賞。曲が盛り上がるにつれ、テンションもピークに。駅のホームでも、路上でも、周囲はお構いなしに踊って踊って踊る!そして自由に飛び跳ねるのだ。キャスト - ジェイク・ギレンホールが主演主人公デイヴィス役を務めるのは、『ブロークバック・マウンテン』『ゾディアック』『サウスポー』など心のどころかに傷を抱えた男を演じて高く評価されてきた、ジェイク・ギレンホール。その確かな演技力で、自らの感情とうまく向き合あえず、妻を亡くしながら涙の一滴すら流せない哀しみと虚しさを演じ切っている。そして、そんな無感情になってしまった彼の心を溶かしていくシングルマザー役をナオミ・ワッツが演じる。監督は『ダラス・バイヤーズクラブ』『わたしに会うまでの1600キロ』のジャン=マルク・ヴァレ。幸せを掴もうともがき苦しむ人間の美しさを、エモーションな映像や本質をつくような繊細な感情の描写で見事に表現した。作品情報『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』原題:Demolition公開日:2017年2月18日(土) 新宿シネマカリテ他全国の劇場で公開監督:ジャン=マルク・ヴァレ(『ダラス・バイヤーズクラブ』『わたしに会うまでの1600キロ』)出演:ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ、クリス・クーパー他■ストーリーディヴィス(ジェイク・ギレンホール)は、出世コースに乗り、富も地位も手に入れたウォールストリートのエリート銀行員。高層タワーの上層階で、空虚な数字と向き合う、味気ない日々。そんな会社へ向かういつもの朝、突然の交通事故で美しい妻を失った―。しかし一滴の涙も出ず、哀しみにさえ無感覚になっている自分に気づいたディヴィス。彼女のことを本当に愛していたのか?僕の心はどこにいってしまったんだー?「心の修理も車の修理も同じことだ。まず隅々まで点検して、組み立て直すんだ。」という義父からの言葉が引き金となり、ディヴィスは、身の回りのあらゆるものを破壊しはじめる。会社のトイレ、パソコン、妻のドレッサー、そして自らの結婚生活の象徴である「家」さえも―。あらゆるものを破壊していく中で、ディヴィスは妻が遺していた幾つもの“メモ”を見付けるのだが…。(c)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation, Demolition Movie, LLC and TSG Entertainment Finance LLC. All Rights Reserved.
2016年11月04日暗黒卿ダース・ベイダーや兵士のストームトルーパー、賞金稼ぎのボバ・フェットら、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に登場するキャラクターの“中の人”たちに焦点を当てた異色のドキュメンタリー映画『エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街 -』。このほど、その日本版キーアートが完成し、場面写真とともに解禁となった。「遠い昔、遥か彼方の銀河系で…」という言葉から始まった『スター・ウォーズ』シリーズ。本作は、遠い昔(約40年前)のイギリス、エルストリースタジオから始まった、伝説的作品のもう1つの側面にスポットを当てたドキュメンタリー。1976年夏、そのスタジオではある映画が製作されていた。多くのアメリカ人とイギリス人俳優たちが、クレイジーなコスチュームとヘッドギアを着込み、映画の内容も知らずに、撮影に参加する。今後、この作品が映画史に燦然と輝き、21世紀になってもなお、世界中のカルチャーに多大なる影響を及ぼすことなど、誰もが想像もしていなかった。本作のジョン・スピラ監督は、そんな彼ら=“中の人”を探し当て、彼らが作り上げた不思議なコミュニティーに辿り着き、これほどまでの社会現象の影に生きる彼らを調査した。あの時、まだ彼らは、宇宙の中心にいることを知らなかった――。本作では、オリジナルの『スター・ウォーズ』トリロジー(エピソード4~6)でコスチュームやユニフォームに身を包んだキャラクター俳優たちのコミュニティーに取材。彼らは皆、さまざまな経歴の持ち主であり、その後、それぞれユニークなキャリアと人生を歩むことになった。時に、役者が演じるキャラクターが演者自身よりも有名になり、世界中で知られることがある。本作は、そんな彼らの視点から見た映画業界、映画制作の現場、そして役者業についてスポットを当てる。ポップ・カルチャーの社会現象がどのように生まれ、どのように人々の記憶に残るのか、またその現象の一端を担うことがどういうことなのかを探っていく。『スター・ウォーズ』のメイキングを描いたドキュメンタリーとはまた違う、彼らにとってスタート地点となった『スター・ウォーズ』に迫る本作。『エピソード4/新たなる希望』の直前までを描く『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や、一連のシリーズを、また違った視点で楽しむこともできそうだ。『エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街 -』は12月17日(土)より新宿武蔵野館、シネマート心斎橋、名古屋シネマテークほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月03日映画にせよ、海外ドラマにせよ、素晴らしい作品に出会ったときの幸福感は何物にも代えがたいもの。この瞬間があるからこそ、私たちは新作を観続ける…とも言えます。そんな中、2016年で最も幸せな瞬間をもたらしてくれた作品に出会ってしまいました!『クィーン』の脚本家ピーター・モーガンと『リトル・ダンサー』のスティーヴン・ダルドリー監督によるNetflixオリジナルドラマ「ザ・クラウン」が、その作品です。実はシネマカフェ内で「ザ・クラウン」の特集されているため、このコラムで取り上げるまでもないのですが、それでもあえて語らずにはいられない!そう思わせてくれたのが、「ザ・クラウン」です。改めて紹介しますと、主人公は現在のイギリス女王エリザベス2世。長きにわたって絶大な影響力を持つエリザベス女王がまだ英国君主になる前、エジンバラ公フィリップと結婚するところから物語が始まります。一言で言えば“イギリス王室を描いたロイヤルドラマ”ですが、単なる伝記ドラマでもなければ、フィクションが過ぎる興味本位の内容でもなし。イギリスの顔として生きることを余儀なくされながら、娘として、姉として、妻として、母として人生の悲喜こもごもを味わっていくエリザベスの姿が、ドラマティックかつ静謐なタッチで綴られていきます。製作総指揮を務めるほか、第1~2話の監督を務めて作品世界を導いているのはスティーヴン・ダルドリーですが、彼の映画もしくは舞台の1本分がまるまる詰まっているかのような、密度の濃いシリーズ冒頭。「愛の記憶はさえずりとともに」のフィリップ・マーティンや『キンキー・ブーツ』のジュリアン・ジャロルドらに演出のバトンが渡っても、作品世界が損なわれることはありません。監督の1人であるジュリアン・ジャロルドは今年公開された『ロイヤル・ナイト英国王女の秘密の外出』も手掛けていますが、あちらの作品では女王になる前のエリザベス王女と妹のマーガレット王女がお忍びでロンドンの街へ。「ザ・クラウン」でも、エリザベスとマーガレットの姉妹関係が描かれます。女王の立場を真摯に受け止め、優等生であろうとするエリザベスと、自由奔放さがチャーミングなマーガレット。姉として、妹として、また女王として、女王ではない者として、2人が抱く複雑な心情は、マーガレットの“禁断の恋”を巡って浮き彫りになっていきます。さらに、エリザベスと夫フィリップの関係にも物語は切り込んでいて、妻を支える道を選びながらも空虚さを覚え始めるフィリップと、妻であると同時に女王でなくてはならないエリザベスの夫婦生活も気になるところ。夫フィリップを演じているのは「ドクター・フー」のマット・スミスですが、髪をブロンドにした長身の彼は、エリザベスが結婚を強く望んだのも頷けるほど素敵。優しく、笑わせてくれる夫ではあるものの、やや拗ねがちで危ういところもあるフィリップに対し、妻エリザベスは何を思うのか…。エリザベス役のクレア・フォイとマット・スミスの組み合わせも非常に魅力的で、2人がたどる道にドキドキさせられてしまいます。また、クレア・フォイとマット・スミスに限らず、キャスト陣の素晴らしさも作品を語る上では欠かせません。英国首相チャーチル役のジョン・リスゴー、マーガレット役のヴァネッサ・カービーら、できれば全員の名前を挙げて絶賛したいところ。作品クオリティの高さはもはや当たり前となって久しいドラマ界ではありますが、「ザ・クラウン」はまさに事件レベルのハイクオリティ。シーズン1全10話をぜひ堪能してみてください。(text:Hikaru Watanabe)
2016年11月01日「EXO」のシウミンが若手実力派ユ・スンホと共演し、映画初出演を果たす『キム・ソンダル大河を売った詐欺師たち』が、2017年1月20日(金)より公開されることが決定。待望の日本版予告編映像が、シネマカフェに到着した。舞台は朝鮮時代。天才的な頭脳とずば抜けた度胸を持つキム・ソンダルと、3人の詐欺師たち。朝鮮中を神出鬼没に現れては、前代未聞の手口で権力者から金品を奪いとり、稀代の詐欺師集団として国中から追われていた。ソンダルたちのターゲットは、朝鮮随一の価値を誇るたばこ。完璧な計画だったが、協力者の裏切りによって捕まる寸前まで追い込まれる。そんな中、民たちを清へ売りさばく最高権力者がいることを知る。ソンダルたちは、売りさばかれた仲間たちの復讐のため、国家をも巻き込んだ前代未聞の計画に挑む――。日本でも爆発的人気を誇るK-POPグループ「EXO」のシウミンが、スクリーンデビューを果たすことでも話題の本作。韓国では誰もが知る伝説の詐欺師キム・ソンダルら4人の詐欺師たちは、「仕事をするときは?」「楽しむこと!」を合言葉に、私利私欲のために庶民を蔑ろにする絶対権力者と対峙するため、持ち主のいない大河(大同江)を売る、という前代未聞の計画を仕掛けることに!そんな詐欺師キム・ソンダルを演じるのは、大ヒット映画『おばあちゃんの家』(’02)で国民的子役スターとなり、キム・ハヌル主演『ブラインド』や兵役後初主演作『朝鮮魔術師』、数々のドラマでも活躍する若手実力派のユ・スンホ。ソンダルの相棒ポウォンには、『シークレット・ミッション』など韓国映画界を代表する名優コ・チャンソク。占い師・ユン菩薩に扮するのは、『国際市場で逢いましょう』でも印象深い個性派女優ラ・ミラン。そして、「EXO」のシウミンが、詐欺師団の末っ子でソンダルに憧れる青年キョンを演じる。今回解禁となった予告編では、“大河を売る”という大勝負に挑むキム・ソンダルたちの変幻自在の姿が、スピード感ある映像で展開。ユ・スンホ演じるソンダルの女装姿をはじめ、生き生きとした多彩な表情を見せるシウミン演じるキョンとソンダルの兄弟のような絆など、見どころが満載。壮大なロケーションと迫力あるアクションシーンはもちろん、国家をも騙す稀代の詐欺師たちの活躍に、胸躍ること間違いなしだ。本作のパク・デミン監督は、「キョンは愛らしい末っ子キャラだが、ある決定的な瞬間では自身のカリスマ性で周囲を圧倒しないといけない役柄でもありました。そういう意味でもシウミンはキョンにぴったりでした」と評するほど、シウミンを絶賛。ファンも楽しみな映像となっている。『キム・ソンダル大河を売った詐欺師たち』は2017年1月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月29日