子育てマンガといえば、ママ目線のものは多くありますが、最近気になっているのが、パパ目線で描かれている個性派のマンガ。なかなか知ることができないパパの喜びや苦悩、不安をゆるくて楽しいイラストでTwitterやWebサイトなどで描いている、2人のパパを紹介します。シュールなイラストがインパクト! あおむろひろゆきさん1人目は、あおむろひろゆきさん。大阪在住で、3歳と6ヵ月のお子さんのパパです。Twitterで、お子さんの成長や遊び、パパ友作りにパパの悩み、ご自身の個性的なファッションや音楽活動などについて、ユーモアとシュールさたっぷりに綴っています。 なんといっても、ゆるくてかわいらしい、一度見たら忘れられないイラストがインパクト大。オチもシュールで、読んでいて、いつも吹き出してしまいます。またご自身が作るオリジナルのおもちゃや画像コラージュも、かなりぶっ飛んでいておもしろいので、チェックしてみてください。4月に最新本『新米おとうちゃんと小さな怪獣』(KKベストセラーズ)を出版したばかりで、こちらもおすすめです。夫婦のやり取りがおもしろく、トレンド感たっぷり! 小山健さんもう1人は、小山健さん。あおむろさんのTwitterを通じて知った小山さんも、4ヵ月の娘さんのパパです。娘さんの子育てを通して初めて知ったことや、奥さんである「さち子」さんとの育児や普段のやり取りがおもしろく、読むといつも癒されます。マンガはTwitterや「webasta」の連載マンガ「お父さんクエスト」で読むことができます。 小山さんのイラストは、ゆるさに加えてトレンド感があって軽快。おしゃれなイラストが、今っぽいネタにもフィットしていて、マンガのみならずイラストレーターとしても活躍されています。また、小山さん自身がたまにつぶやく、女性への尊敬や愛情をこめたつぶやきが独特で、つい笑ってしまいます。子育てとは違いますが、小山さんが「オモコロ」で連載しているマンガ「ツキイチ!生理ちゃん」では、主人公の女性に毎月生理がやってくるエピソードを、現代的におもしろく、時には真面目に描いています。こちらもぜひチェックしてみてください。「子育てが大変なのはママだけ」「パパにも大変さを分かってほしいな」と思うことは、よくありますよね。でも、パパの気持ちを知ることも大事なこと。2人の楽しいパパマンガを読んで、ママが気づかない子育ての一面や楽しさ、パパの隠れた気持ちを知るきっかけにするのも良いかもしれません。もちろん、ただ笑って、リフレッシュするのにもおすすめですよ。◆あおむろひろゆき◆小山 健<文:フリーランス記者武田由紀子>
2017年06月12日パパと子どもが一緒に過ごす時間について、アンケートでは半数以上のママが「足りていない」と回答しました。けれど、いざパパに子どもを任せるとなると、危ないことをさせないか甘やかし過ぎないか心配になるのが、ママの正直な気持ちではないでしょうか。しかしこうした両親の育て方の違いこそ、子どもの成長にとってプラスになるそうです。今号の特集はパパもママも必見です!お話を聞いたのは:おおたとしまささん育児・教育ジャーナリスト。男性の育児、教育、子育て夫婦のパートナーシップについて、執筆・講演活動を行う。著書に「忙しいビジネスマンのための3分間育児」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など多数。14歳の男の子と11歳の女の子のパパ。夫婦の違いが多様な価値観を子どもに伝える部屋中におもちゃを広げて遊ばせる。すぐお菓子を買ってしまう。普段のしつけをガラガラと崩していくパパに、「余計なことしないで!」と思うママも多いのではないでしょうか?しかしそうした夫婦の違いこそが、子育てを豊かにしていくと私は考えています。いつもパパの意見がママと一致していたら、子どもは一つの価値観にしか触れられません。でもママに叱られた後に、パパが「やりたかった気持ちは分かるぞ」と言ってくれることで、人の意見は一つではないと学びます。子どもを取り巻く大人が少なくなっている現代こそ、パパにはママと違う価値観を伝える存在であってほしいのです。お互いの頑張りを認め合うことが夫婦円満のコツ「パパには安心して子どもを任せられない」という声も聞きます。でもそれって、ママがさせていないだけではないでしょうか?「どうせできないから」と諦めてしまうのは、「うちの子は自分で起きられないから」と、毎朝起こしてあげるのと同じ。パパの成長を妨げています。本当にやってほしい気持ちがあるなら、思い切ってパパに子どもを一日預けてみましょう。帰宅して、外食やコンビニご飯で済ませていた(私もやります)としても、頼んだからには「一日頑張ってくれてありがとう」とお礼を伝えて。「やっぱり私がいないとダメね」は、心の中で思っておけばいいんです。後輩に仕事を教えるのと同じで、最初から自分と同じレベルは望めません。成功体験をたくさん積ませ、パパのスキルアップを待ちましょう。反対に器用にこなしてしまうパパは、帰宅したママに向かって「楽勝だったよ」と言わないように。それはたまたま10キロ走った人が、終わらないマラソンを走っている人に向かって「走るのって楽しいね」と言っているようなものです。そもそもこなす量が違うのですから、「ママがいなくて大変だったよ」という気持ちを表してあげて。衝突し合いながらパートナーシップは深まっていく食事の時のテレビや、おでかけ帰りのジュースを良しとするかなど、子育てについての夫婦の意見はいちいち違って当然です。悪いのは意見が割れることではなく、考えの違う二人が無理に結論を出そうとすること。お互いに自分の意見を言ったらそこで終わりにするのがおすすめです。結論を出さないと意味がないんじゃないの、と思われるかもしれませんが、大事なのは「パパ(ママ)はこういう考えの持ち主なんだ」ということがお互いにインプットされることです。すると次第に「自分はこう考えるけれど、パパ(ママ)ならこう思うんじゃないかな」と、相手の立場に立って考えられるようになっていきます。これが関係を進化させられた、夫婦のパートナーシップです。意見の食い違いを恐れたり、相手の考え方に耳を閉ざしていては、それ以上夫婦の関係は進化していきません。次にまとめたので、参考にしてくださいね。◆夫婦の意見が違うとき話し合いを泥沼化させないコツ1.結論を出そうとしないお互いに意見を出し尽くしたらそこでストップ。多くの人は「話し合うからには結論を出さなきゃ」という考えに陥りがちですが、話し合いの目的は「相手はこんなふうに考えていたんだ」と知ることです。2.最終決定者を分野ごとに決めておく子どもの習い事や受験など、どうしても意見を一つに絞らなければならない場合もあります。例えば、教育はパパ・しつけはママというふうに、あらかじめ分野ごとの最終決定者を決めておきましょう。3.決定者は相手の考えを最大限尊重する最終決定者は、何でも好き勝手に決めていいわけではありません。自分が決める側だからこそ、相手の意見をよく聞き、最大限に尊重した決断をすること。それが民主主義のマナーです。Q.ママから見て、パパが子どもと過ごす時間は足りていますか?Q.「足りていない」と感じる理由は何ですか?(複数回答)※2017年3月1日~4月11日、Webアンケート、有効回答数1296量より質でキメる!3分間パパ遊び仕事で忙しく帰宅後はぐったり…。子どもと過ごす時間が少ないパパは、遊び方もママと違って当然。「仕事のことを頭に残したまま長時間遊ぶのではなく、たった3分間でも子どもに集中することが大事」と語るおおたさんに、限られた時間の中でできる、おすすめの遊びを聞きました。●ジェスチャーゲームパパと子どもで順番に何かを演じ、それを当てるゲームです。「早く正解した方が勝ち!」と競ったり、ママにどちらがうまいか判定してもらってもいいですね。●携帯アプリを遊び道具にできればゲーム要素のないアプリを、アイデアで遊び道具に変えるのが理想。例えば電灯アプリの光を、暗くした部屋の壁に当てて動かすだけでも子どもは喜びます。外出先なら、ホワイトボードアプリでお絵描きや、迷路を描いて遊ぶのもいいですね。ごみ箱バスケットチラシなどを丸め、ごみ箱をめがけて「せーの!」で投げ入れる遊び。ママには怒られそうですが、「狙って投げる」という運動能力が鍛えられます。ごみ箱の位置をだんだん遠くしたり、投げるものを変えたりして盛り上がりましょう。●宝探しゲーム折り紙やお手紙など、ちょっとしたお宝を家の中に仕込み、「棚の裏に何かがあるよ」というヒントを頼りに子どもが探します。出張が多いパパなら、出張日数分のお宝を仕込んでも。毎日一つずつ探してもらえば、パパの存在感もアップします。●子どもに遊びを教えてもらう「今、幼稚園で何がはやっているの?」と聞いてみましょう。手遊びや替え歌など、子どもは道具を使わなくてもできる遊びをたくさん知っています。普段は教えてもらう立場なので、パパに「へぇ~!」と感心されるだけで大満足してくれるものです。●なんでだろう?クイズ「散歩中の犬がしょっちゅうおしっこするのはなんでだろう?」など身の回りのことをクイズにします。思いもよらない答えが返ってきたら「面白い考えだね」と発想力を褒めてあげて。パパも答えを知らないときは一緒に調べてみましょう。子どもの心をつかむ!3秒名セリフ集遊びだけでなく、普段の関わり方も大事。3秒で子どもの心をぐっとつかむパパの名セリフを紹介します。●「きみのおかげでパパはパパになれたんだよ」子どもは「パパは初めからパパだった」と思っているもの。自分はパパにとって大きな存在なのだと知ることが、自尊感情につながります。●「さっきは怒り過ぎた、ごめんね」こんなことを言うと父親としての威厳がなくなると思うのは間違い。自分の誤りを潔く認められる人こそ、子どもは威厳を感じるものです。●「こうしていると疲れが取れるなぁ」子どもを膝に乗せたり、ぎゅっと抱き締めたりしながら言いましょう。自分にはパパを癒せる力があることや、もし子ども自身にもつらいことがあったときは、家族にぎゅっとしてもらえばいいんだ、ということを伝えられます。●「いいイタズラだね!」子どもがイタズラをして、ママに怒られたとき。それが本当にセンスを感じるものであれば、こっそり耳打ちしてあげるといいでしょう。●「ママにはナイショだよ」子どもをワクワクさせ、パパと子どもの絆を深める魔法の言葉です。公園の片隅にドングリを隠すなど、他愛のないことであれば二人の秘密にしてしまいましょう。単身赴任中のパパたちへ 超時空大作戦で離れていても心は近くに!時間があるときはスカイプなどのテレビ電話で、赴任先と自宅をつないでおきましょう。スカイプでつないだまま、同じ時間にご飯を食べるのもいいですね。距離は離れていても、子どもが「パパはいつも僕・私のことを考えてくれている」と思えることが大切です。「子どもが苦手」なパパたちへ 無理に反応しなくてOK子どもを喜ばせようと、無理にオーバーな反応をする必要はありませんよ。子どもは感づきますし、「無理をしてでも人から期待されたリアクションをしなければいけない」という意識を刷り込みかねません。遊び相手が苦手なパパなら、日曜大工や洗濯物たたみなど、お手伝いに子どもを巻き込んでしまいましょう。自然な声掛けが出てきますし、「パパの役に立てた」だけで子どもは大満足です。巻頭特集監修/西東桂子さん(あんふぁんサポーター)illustrationYAMAMOTO Mamoru
2017年06月07日家事の時短家電といえば、お掃除ロボットと食洗機。とくに食洗機は時短だけでなく、手荒れも少なくなったり、節水にもなったりと一石二鳥以上の働きをしてくれるようです。実際の子育て世代のパパやママに、食洗機についてアンケートをしてみました。Q.食洗機、欲しいと思う?1.欲しいと思う 26.1%2.欲しいと思うが、購入を迷ってる 11.1%3.欲しいと思わない 27.9%4.すでに使っている 32.7%5.その他 2.2%もっとも多いのはすでに使っているという回答で32.7%でした。共働き家庭も増える現代、食洗機も今では3人に1人が持っている時代のようです。すでに持っている人と必要ないという人、両方の意見を聞いてみましょう。■食洗機のある生活が当たり前に食器洗いは毎日することなだけに、一度使うとやめられない! という声が多数あがりました。力を発揮するのが、カレーやスパゲティーなどの油ものや、お弁当箱のヌルヌル汚れ。匂いもスッキリ落としてくれるのがうれしいポイントです。「食洗機がないと困る! 我が家では毎日大活躍です」(宮崎県 40代女性)「カレーや天ぷらの鍋もきれいになるし、完璧に乾くのでいいですよ。食洗機なら卵料理の生臭さも残らず助かります」(神奈川県 40代女性)「食洗機のある生活が当たり前になってしまいました。ちょっとしたお皿などはカゴに立てかけて乾かしますが、まな板やお弁当箱などは高温で洗浄したいので、積極的に使っています」(神奈川県 40代女性)■食洗機より手洗い派一方で、手洗いが好きという人もいました。食洗機には入る量や大きさが限られているので、大家族だったりすると、結局入りきらなかった食器は手洗いになります。だったら全部手で洗うのとあんまり変わりないという声も。食器洗いが好きという人には食洗機は必要ないのかもしれませんね。「以前使ったことがあるのですが、私は食洗機よりも自分でやってしまったほうがよいと感じたので」(茨城県 40代女性)「我が家は人数が多いので、お皿が重なったりして、ちゃんと洗えているか不安を感じるので、結局自分で洗っちゃってます」(千葉県 30代女性)「自分でしっかり洗った感がほしいので、食洗機はいりません」(神奈川県 40代女性)■ワーキングマザーには強い味方「絶対必要!」と声を大にするのは働くママたち。食洗機に入れてしまえば、洗っている間にほかの家事ができたり、子どもをお風呂に入れたりすることができるという時短メリットを最大限に活かした使い方をして、毎日の家事を乗り切っているようです。「新居を建てたときに、サービスで食洗機をつけてもらいました。働くママにとってはこれがあるのとないのでは大違い! 今ではなくてはならない存在です。水道代も安く済むし、食器を洗う時間にほかの家事ができます。何より、手で洗うよりピカピカになります」(静岡県 30代女性)Q.食洗機、欲しいと思う?アンケート回答数:7258件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年05月15日産休・育休が明け、いよいよ職場復帰をするというママが多い時期。久しぶりに同僚と会える喜びがある反面、また今まで通りの付き合いができるかという不安もあるのではないでしょうか。スムーズに復帰を果たしたママたちに話を聞くと、「事前に職場へ顔を出しておいてよかった」という声も。そのときに感じた注意点や、迎える側の意見から復帰前のあいさつについて考えてみましょう。■「うちの会社」でもアポは必要!女性が多く、産休・育休が当たり前、という職場なら、3月ごろに復帰前のママを集めたミーティングが行われることがあります。そのような会では、子どもを連れて行っても大丈夫。「他部署にママ友ができた」という話もあるので、積極的に参加してみましょう。とくにそのような会がない場合でも、あいさつがてら職場へ顔を出すのは有効です。復帰初日は引継ぎなどでバタバタするので、手土産などはこのときに渡すといいでしょう。アットホームな職場などは、ついフラリと顔を出したくなりますが、同僚たちは仕事の真っ最中。いきなり現れると迷惑をかけることがあるので、必ず事前にアポを取ってから訪問するようにしましょう。忙しい時間も避けたほうがいいですね。懐かしい顔ぶれに迎えられると話が弾むこともありますが、長居は禁物です。産休・育休中の様子を簡単に報告し、いつから復帰するのか、必要なものはあるかなどの業務連絡を済ませたら、早めにおいとまするのがスマートです。■子どもは連れて行くべき?産休・育休の取得状況にもよりますが、ほとんどの場合は1歳前後だと思います。あいさつへ行くときに悩むのが、子どもを連れて行くべきかどうか。先輩ママたちはどうしていたのでしょうか。・「うちの子は2歳になっていたけど、人見知りが激しいから迷惑をかけると思って連れて行かなかった。預ける人もいなかったので、一時保育を利用。保育園の予行練習にもなってよかったと思う」(40歳・小学6年生のママ)・「子連れであいさつに行ったからか、子どもが熱を出して早退するときにも理解してもらいやすいような気がする。『お大事にね』と声をかけてもらうことも」(38歳・5歳児のママ)・「うちの会社では、子どもを連れて行くことは歓迎されない。先輩が連れてきたときに『幸せを見せつけられた』と言われていたので、私は連れて行かなかった」(28歳・2歳児のママ)・「子連れで行ったら、『休み中だから気楽だよな』『(子どもが寝ていたのに)うるさいのを連れてきやがって』と陰口をたたかれた。悲しい気持ちになったけど、温かく迎えてくれる人もいたし、復帰後の味方を見つけられた気がする」(39歳・3歳児のママ)一方、迎える側としては、子連れでのあいさつをどのように感じているのでしょうか。 ・「まだ保育園が始まってないだろうし、連れてくるのは仕方ないこと。騒がなければ迷惑だと思うことはない」(35歳男性)・「首の座っていない子を連れてきたときには、こっちがヒヤヒヤした。その上、『抱っこしてください』と言われても…。こういうときは無理しないで、メールや電話であいさつを済ませてもいいのでは?」(53歳女性)・「子ども嫌いだから歓迎はしない。でも、別に悪いことをしているわけじゃないんだから、私に子どもを近付かせないならOK」(39歳女性)職場の風土にもよりますし、これはケースバイケースで考えたほうがいいかもしれません。子どもを見た同僚から「かわいいわね~」なんていわれるとうれしくなってしまいますが、子連れを歓迎しない人は少なからずいるもの。そこで盛り上がりすぎずに低姿勢を忘れないようにしたいものです。また、休み中だからといって、ラフすぎる格好もNG。「遊びに来ている」と反感を買うおそれがあります。スーツとまではいかなくても、きちんと感を演出できる服装を選びましょう。職場へ復帰するまでには何かと準備が必要で、ママたちの心労はつきません。でも、それが顔に出てしまえば、子どもは新生活に対して不安を抱いてしまうことも。働き出してしまえばどうにでもなるものですから、ひとつずつこなしていきましょう!
2017年04月01日仕事と育児の両立を目指すなら、ママもパパも知っておきたいのが育休のこと。特にこの数年は、女性の社会進出やワークライフバランスなどの流れを受けて、育休制度がどんどん変わってきています。ぜひ最新の情報をチェックしましょう。育休中のお金のこと、基本の期間や延長の条件などについて、2017年の最新情報をまとめました。育休ってどんな制度?育休の正式名称は【育児休業】といいます。育児・介護休業法という法律に定められた休業で、「1歳までの子どもを育てる労働者は、男女問わず希望する期間休業できる」という制度です。「男女問わず」なので、産休とちがってパパもママもお休みを取ることができます。また、法律で決まっていることなので、もし勤務先に育休の規定がなくても、申請すれば取得することが可能です。▼よく混同しがちな【産休】との違い【1】育休はパパも取得できる(産休はママのみ)【2】育休は取得できる人の条件がある(産休は出産する女性ならだれでもOK)【3】育休は条件を満たせば延長もできる(産休は延長できない)【2】【3】については、後ほど詳しくご説明しますね。育休はいつからいつまで?育休の期間は、男女でちがいます。ママは産後休業(出産の翌日から8週間)終了の翌日から、お子さんの1歳の誕生日の前日まで。パパは出産予定日から、お子さんの1歳の誕生日の前日までというのが基本です。また、後でご説明するように、一定の条件を満たせば1歳6ヶ月まで延長することもできます。パートや派遣でも育休は取れる? 取得の条件をチェック!産休とちがって、育休は取得できる人の条件があります。特にパートや派遣などの【有期契約労働者】については、2017年1月1日から条件が緩和されて取りやすくなったので、以下の内容をしっかりチェックしてくださいね!▼パートや派遣で育休を取得できる条件【条件1】同一の事業主に1年以上続けて雇用されていること【条件2】子が1歳6ヶ月になるまでの間に、雇用契約が更新されないことが明らかでないこと以上の条件は「育休の申請をした時点」を基準にしています。これだけではちょっとわかりにくいので、補足しましょう。【1】は正社員にも有期契約の方にも当てはまる条件です。ここで気になるのが「正社員として採用されて3ヶ月で妊娠が発覚したら、育休は取れるの?」といったケース。以前、ネット掲示板などでも相談があり、話題になりました。このケースは正社員でも【1】の条件を満たしていないので、事業主(会社側)は育休を拒否できる権利があります。労使協定という、労働組合と事業主のあいだの取り決めに「【1】を満たさない場合は育休の申し出を拒否できる」と定めてあると、育休は認められません。勤務先の労使協定を確認しておきましょう。【2】は要するに、パートや契約社員などはお子さんが1歳半になるまでに「契約終了することが決まっている」場合は取得できないけれど、そうでなければOKということです。以前はもっと厳しい条件でしたが、2017年1月からこのように緩和されました。 ※参考:改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 育休中の給料はどうなる? もらえる手当は?育休中は、産休と同じく、基本的に給料がもらえません。そのかわり、【育児休業給付金】という制度があります。育児休業給付金とは、育休中に給料が支払われない、もしくは給料が大幅に減ってしまう場合に、加入している雇用保険から支払われる給付金です。支払われる金額は、原則として休業前の賃金の67%です。ただし育休開始から6カ月以降は、50%となります。また、育休中も勤務先から80%以上の賃金が支払われる場合は給付対象になりません。なお、つぎにご説明する【育休の延長】をした場合、条件を満たしていれば延長期間中も給付金を支給してもらえます。育児休業給付金の申請先はハローワークです。基本の給付の場合も延長手続きの場合も、必要書類をそろえれば勤務先が代行してくれることが多いですが、自分でハローワークに出向かないといけない会社もあるので、事前に確認しておきましょう。育休を延長したい! 必要な条件は?育休は基本的にお子さんが1歳になるまでですが、以下のような場合には1歳6ヶ月まで延長することができます。▼育休延長の条件【1】市区町村に対して保育所の入所を申し込んでいるが、1歳までに入所できる見込みがない【2】配偶者の死亡、疾病、負傷、離婚などによって子どもの養育が困難になった▼育休を延長を希望する際の注意するポイント注意していただきたいのが、【1】は認可保育施設への入園申込をおこなっていないとダメという点です。たとえば、役所の担当窓口で「待機児童が多くて、あなたの条件では認可園に入るのはむずかしい」と言われたので認可に申込をせず、認証保育所などの認可外保育施設にだけ申し込んでいるケースなどは、育休延長の対象にはなりません。【パパママ育休プラス】ってどんな制度?育休を延長するにはもう1つ、【パパママ育休プラス】という方法があります。【パパママ育休プラス】とは、両親がともに育休を取る場合、パパとママの育休期間をずらすことで最大1歳2か月まで休業できるという制度です。パパとママがそれぞれ1年間まで育休を取ることができ、通常は1回限りの育休を、期間内に分割して取ることもできます。▼パパママ育休プラスの期間ただし、ママは産後休業(8週間)と育休を合わせて1年間が上限です。パパは、お子さんの誕生から8週間の間に育休を取得していれば、その後は特別な条件がなくても再度育休をとることができます。▼パパママ育休プラスのメリット◎出産直後の育児が大変な時期に、両親が一緒に子育てしやすくなる◎ママが職場復帰直後の大変な時期に、パパが育休をとってサポートできる◎パパが育休を取りやすくなり、育児や家事をすることで仕事にもプラスの影響が出る▼パパが育休を取得する、メリット出産という大仕事を終えたママの体は、いわば満身創痍の状態です。ホルモンバランスも不安定になり、肉体的にも精神的にも、回復には早くても半年近い時間が必要になります。その間のママをパパがいかにサポートしてくれたかは、その後の夫婦関係にも大きく影響します。産休・育休中に気づいた信頼関係は、きっとご夫婦にとって大きなプラスとなるでしょう。また、ママの職場復帰後の生活も大変です。さらにお子さんの慣らし保育や本格的な通園がスタートすると、発熱や夜泣きといったトラブルが必ずといっていいほど起こるもの。この時期にパパが育休を取れると、ママも安心して職場復帰できます。▼パパママ育休プラスの具体的な取得パターン【パパママ育休プラス】の具体的な取得パターンを挙げてみましょう。【1】ママの産休中にパパも育休を取り、その後ママの育休が終わってから、パパが再度2ヶ月休業する【2】ママの産休後すぐにパパが育休をスタートし、ママは2ヶ月だけ職場に復帰。その後、パパの育休中もしくは終了後に、ママが再び1歳2カ月まで休業する。【3】ママの産休中にパパも育休を取り、産休明けに一度両親で職場復帰。その後、再び両親もしくはどちらかが育休を取る制度を導入した厚生労働省は、【1】のパターンをメインに想定しているようです。【3】はちょっとイレギュラーな感じがしますが、本格的な職場復帰後の生活を短期間でシミュレーションして、体制を整えられるというメリットがあります。ご夫婦で働き方や育児への関わり方をよく検討して、うまく制度を利用してくださいね。産後に慌てないよう、事前にしっかり確認を!育休は、取得の1ヶ月前までには勤務先に申請しなければなりません。延長する場合は、2週間前までに申請が必要です。それぞれ必要な書類がありますし、会社によっては給付金の手続きなどを自分でハローワークに行っておこなわなければならないことも。出産が近づくと、業務の引き継ぎなどで何かと慌ただしくなるものです。直前になって慌てることがないよう、早めに手続きなどの流れを勤務先で確認しておきましょう。育休をうまく活用して、ママもパパも安心の育児&仕事の体制を今回は、育休の期間や取得できる条件、延長の方法などについて、最新情報をもとに詳しくご紹介しました。いかがでしたか?ママもパパも安心して育児と仕事に取り組めるよう、ワークスタイルやライフスタイルに合わせて、上手に育休を取ってくださいね。【主要参照URL】 働きながらお母さんになるあなたへ(平成28年9月)|厚生労働省 改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 雇用継続給付|ハローワークインターネットサービス 育児休業給付金の支給対象期間の延長について|東京ハローワーク 育児・介護休業等に関する労使協定の例|東京労働局 (ライター/本間佳苗)
2017年02月05日■育児休業給付金とは?仕事を続けるママやパパが育休でお給料が出ないときに、雇用保険から生活をサポートする目的でもらえるお金。■育児休業給付金でもらえる金額は、いくら?もらえる金額は、下記の表の通りで2ヶ月分の金額がまとめて振り込まれる。ただし上限があり、それを超えた分は支給されない。基本的には子が1歳(法律的には誕生日の前日)までの支給だが、特別な事情があり育休を延長した場合は1歳6ヶ月まで支給される。●育児休業給付金給付額一覧表(エキサイト編集部で作成)■育児休業給付金をもらえる人は、どんな人?雇用保険に加入していて、育児休業開始日前2年間に、11日以上働いた月が12ヶ月以上ある人。さらに「育児休業期間中、育児休業前のお給料の8割以上のお金を会社からもらっていない」「育児休業期間中、1ヶ月に就労したと認められる日が80時間以下」という条件もある。■育児休業給付金の手続きの概要①産休に入る前に、勤務先に育休期間の目安を伝えて用紙をもらう産休に入る前に、会社に育児休業期間の目安を伝えて「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」の用紙を受け取る。②必要事項を記入して勤務先に提出会社の就業規則で決められたときまでに、申請書に必要事項を記入して会社に提出。このときに、振込先の金融機関の銀行印と通帳の表紙のコピーも必要。③振込み・2ヶ月ごとに追加申請産休明けに会社からハローワークに各種書類を提出し、2ヶ月ごとに給付金が振り込まれる。給付金の追加申請は2ヶ月ごとに必要。多くの場合は会社でやってくれるが、自分で申請する場合は申請期限をチェックしておこう。■コラム:育児休業給付金はパパでもOK!育児休業はパパでもとれるし、条件を満たしていればパパでも育児給付金を受け取ることができる。たとえば、ひとりの子に対して、前半はママ、後半はパパというふうに育休をとり、それぞれ給付金を受け取ることも制度の上では可能だ。もちろん職場の理解があってこそ! という部分も大きいのが現実。まずは職場の担当者などに事前に相談してみよう。■育児休業給付金 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日アメブロで大人気のブログ「kosodatefulな毎日」のちゅいたんママが描く、8歳・5歳・2歳のやんちゃ3兄弟との育児絵日記。何もかも想定外! な3兄弟と、一徹な旦那さんと暮らしています。爆笑必至の毎日を、おおらかなちゅいたんママが味あるイラストとエッセイで綴ります。今回、2016年12月8日の 「息子って、異世界人!?な爆笑育児生活」 の発売を記念して、ウーマンエキサイトにオリジナルエッセイを描きおろしていただきました。子育て奮闘中のみなさんもつい「わかる、わかる」と共感してしまう方も多いのでは。それでは第2話をお楽しみください。( 1話から読む )イクメン、カジメンパパが話題だけど、うちのパパは…「総統」こんにちは。Kosodatefulな毎日のちゅいたんママです。最近では、イクメンや優しいパパが増えてきたので、パパが大人気! というご家庭も多いと思います。が、我が家のパパは一家の引き締め役のような……、いや、むしろ「総統」というとしっくりくる。子どもたちにとってパパは怖い存在らしいです。ママの言うことは全然聞かないのに、パパの言うことなら聞く。(あーら、不思議) なんでかな? パパ全然怖くないんだけど。ママが何回もゆいたんにお願いしても、わざと聞かないのに。(チッ!!!)パパが指を一振りするだけで……。さっと言うことを聞く…。 平日の晩御飯の日常…パパは想像できるだろうか「す、すげぇっ!!! まるで魔法!!」夫がいる週末の晩御飯だって、まぁ静か! 平日のあれは何!? 平日のあれとは↓こんな調子だから、日頃ゆいたんの扱いに苦労する私としては、いつか夫にゆいたんの本性を見せてやりたい! と思うものの、いかんせんパパの前じゃ猫かぶるのでなかなか分かってもらえない。通常の朝の場合。まず絶対こう。 だけど…夫がいる朝……。パパに聞こえないように耳元でブツブツ言ってくる!!! しかし、二つの顔を使い分けるのはゆいたんだけではなかった。ほーちゃんなんてこないだ酷かったからね。パパと私とほーちゃんとで出掛けてて、パパがいる間、それはそれはおとなしく……途中でパパが別の用事で出掛けてしまうときには、「パパがいないとさみしい」こんなことまで言っちゃって。当然パパはデレデレよね。 パパがいるとき、いないときの息子たちの変化がすごい…だけど、パパが出て行った瞬間……うわー! なにこの変わりよう!!!なんだこいつ…。(白目)でも夫婦の間ではなんとなく暗黙の了解で役割分担みたいなものができあがっているんだよね。ゆいたんには私がいつも揉めている分、パパは優しく接するようにして、ほーちゃんには私がいつも甘やかしてる分、パパは厳しくするようにして、ちゅんたんには私が口うるさい分、パパは味方するようにして。そして、パパが子ども達をしかるときには必ず「ママの言うことを聞け!!」って言う。パパの転勤が決まって、あとで追いかけることにしようと思ったけど…ただその効果もなく、あんまりママの言うこと聞いてくれないけども!! 実は我が家、今月に転勤することになっているんです。辞令が出てから異動まで実質数週間しかないので、あまりにも急だし、3月末までパパに単身赴任してもらって、新学期が始まる時に私たちが追いかけようかとも思ったのよね。でも、3ヶ月間、私と子どもたちだけの生活……。総統のいない生活。 パパの「オレがいなくて統率取れるのか?」のこの一言で、「無理だ。今すぐついていこう!!」と決めたのでした。おわり。全5話ウーマンエキサイトオリジナル書下ろし、次回の更新は12月22日です。楽しみに! 息子って、異世界人!?な爆笑育児生活2016年12月8日発売/ちゅいたんママ(著)
2016年12月15日産休や育休を終えて職場復帰するワーママたちは、職場でさまざまな壁にぶち当たることがあると思います。「こんなはずじゃなかった」と思い悩む前に、産休や育休中からの準備が必要です。今回はワーママの体験談をもとに、スムーズに職場復帰するためにやっておきたいことについてご紹介します。目次(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく(2)休み中も職場の状況を把握しておく(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない(4)スケジュール管理を1か所で行う(5)意地にならない●(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく『まず大前提として、産休や育休に入る前から職場復帰する時期を設定しておいたほうがいいです。復帰時期が明確に決まっていれば、産休や育休中にも復帰に向けて保育園探しや仕事の準備などができますから。「保育園が決まったら復職しよう」とか考えてると、なかなかできませんよ』(30代ママ/会社員)休みに入る前に復帰時期を決めておくことで、復帰への準備を計画的に進められるということです。モチベーションの維持にも役立ちそうですね。●(2)休み中も職場の状況を把握しておく『産休や育休に入る前に、職場で仲の良い人と連絡先を交換しておいて、逐一社内の状況や雰囲気、人事異動、担当変え、自分が担当していた仕事の進捗などを報告してもらうといいと思います。社内の状況がわからないまま復職しても疎外感を味わうことになる し、慣れるまでに時間がかかります』(40代ママ/会社員)これは納得ですね!自分が休んでいるあいだの社内の様子を把握しているのといないのとでは、復帰後に大きな違いがあるでしょう。なお、社内の様子を伝えてもらった人には、お菓子などのちょっとしたプチギフトを用意するなど、きちんとお礼することも忘れずに。●(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない『私の場合、営業事務なので、休み中もPCスキルが落ちないように表計算とかの練習はしてました。基本的な業務で躓きたくないので…』(20代ママ/会社員)仕事で必須となるスキルは鈍らないようにしておくというのは、大事なことですね。復帰後に「戦力外」となってしまわないよう、休み中にスキルアップをはかるために勉強する など、できることはやっておいたほうが賢明です。●(4)スケジュール管理を1か所で行う『復職後は、仕事に育児や家事などやることが多くて大変。うっかり子どもの予防接種を忘れてしまったり、仕事の締切を忘れてしまったりなんてことがあったら困るので、1か所で仕事のスケジュールも家庭のスケジュールも管理できるようにしておくといいです。「これさえ見ればOK!」というようなスケジュール管理表を作っておくと、便利でオススメ』(30代ママ/会社員)仕事とプライベートの予定は分けて管理している人も多いと思いますが、1か所で管理したほうが良いとのこと。前日に翌日のタイムテーブルを作っておく、というのもいいかもしれませんね。●(5)意地にならない『久々の仕事復帰で、どうしても業務時間内に仕事が終わらず、残業してやってました。同僚から「手伝うよ」と言われても、頑なに「自分のせいだから」と言って拒否していた時期がありましたが、頑張りすぎて体調を崩し、結局みんなに迷惑をかけました 。だから、サポートしてくれる環境があれば、無理しないで頼った方がいいです。無理だと思ったら早めに「ごめんね、お願い」と頼むことも大切です』(40代ママ/会社員)無理をしすぎて周りに余計な迷惑をかけてしまうより、素直に周りのサポートを受け入れ、頼ることが大切。だからといって、「やってもらって当然」という態度はNG。多くの人から反感を買ってしまいます。「ありがとう」という感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。たまにお菓子の差し入れなどをするのも良いでしょう。----------いかがでしたか?ママがスムーズに職場復帰するためには、休みの期間中が勝負と言えそうです。時間に余裕のあるときから、復職に向けてできることをしっかりやっておきましょう!●文章/パピマミ編集部●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年09月30日女性の活躍推進にひもづき男性の子育て参加の重要性がさけばれていても、パパの育休取得率は平成26年度で約2%(※)と、まだまだ低いのが現状です。制度も整ってきているはずなのに、なぜこれほどまでに男性の育休取得率が低いのでしょう。その理由を探るべく、お勤め先で男性として初の育休取得を経験した佐藤さん(仮/42歳)に、育休取得までの道のりから知っておきたい育休中のお金事情、そしてこれから育休をとりたいパパに向けてのアドバイスまでお聞きしました。 ※「平成26年度雇用均等基本調査」の結果概要(27年8月厚生労働省発表)より 「戻ってきたとき、いまのポジションがあるとは限らない」といわれた育休取得結婚後、子どもが生まれても単身赴任や出張で家を空けることが多く、家族との時間がじゅうぶんにとれない生活を送っていた佐藤さん。そんななか、産後も仕事を続けているおくさまがふたり目を妊娠します。「下の子が生まれるのをきっかけに、これまでできなかった妻や上の子のフォローをしたい」と考えた佐藤さんは、育休取得を決意します。しかし、会社には男性の育休制度が整っておらず、会社に制度の整備を打診するところからのスタートだったといいます。このとき、佐藤さんはあえて直属の上司ではなく、より決裁権が高く、理解してもらえそうなもっと上の管理職に直談判しました。男性の育休制度を整える会社としてのメリットや、育休前後の具体的な業務の割り振り、トラブル対応などを用意したうえで説得にあたった結果、制度が整い、社内初の育休取得が認められます。育休期間は、3ヶ月間。長く仕事から離れることへの不安や、周囲の反応が気にならなかったのかお聞きすると、「前例がないことなので、不安がなかったといえばうそになりますし、直属の上司や同僚が快く思っていないことも、伝わってきました。違う部署の人からは、育休明けに同じポジションがあるとは思えない、ともいわれましたし。ただ、何でも初めてのことにはハードルがあるもので、周囲からの風当たりが強くなるのも仕方がないと思うのです。だからこそ、育休前はとりわけ仕事に力を入れ、休んでいる間もスムーズに仕事が回るよう引き継ぎ準備をし、育休明けにはさらによい結果を出すなど、行動で示すしかないと思っていました」と佐藤さん。仕事に取り組む姿勢や具体的な行動で、周囲に認めてもらう。この心構えが、育休を取得したい男性にとって大切なのかもしれません。3ヶ月間収入ゼロに! 育休にまつわる意外な盲点会社でのハードルを乗り越え、おくさまの出産とともに育休に入った佐藤さん。ここでもうひとつの壁に直面します。それが、育休中の収入でした。雇用保険から支給される育休の手当(育児休業給付金)の手続きは、会社がおこなうのが一般的です。佐藤さんの場合、実際の育休期間が確定、つまり「ここまで休みました」という事実ができてから会社が申請する流れだったため、育休期間中に給付されることはなく、おくさまの育休も重なった3ヶ月間は収入がゼロになったのです。佐藤さんは「育休中の生活費を計画的に備えておかないと、キツイかもしれませんね。また、会社によって手続きの方法が違うと思いますので、事前にしっかり把握しておくことも大切だと思います」とおっしゃいます。また、育児休業給付金は、休暇に入る前の6ヶ月の支給額をもとに算出されます(2016年9月現在)。この間の給与が多いほど支給額が増えるケースもあれば、もともと給与が高い人は上限額までしか支給されない場合もあります。もうひとつお金に絡んだ話をすると、会社によっては育休期間が、ボーナスや退職金に影響することも考えられます。育休取得を考えている男性は、これらも頭の片隅においておけるとよさそうです。さまざまな壁はあるけれど…。パパの育休、実際どうだった?佐藤さんへの取材で、手放しでウェルカムとはいかない会社の雰囲気、収入減や退職金への影響といった現実的なお金の話など、男性の育休取得がいまひとつ浸透しない要因がなんとなく見えた気がします。それでも、実際に育休を経験したからこそ得たこと、気づいたことがたくさんあるんです、と佐藤さん。「それまでは単身赴任をしていたこともあり、家族と向き合う時間が本当に少なかったんです。それが3ヶ月間の育休で、妻が日頃してくれていること、そして日に日に成長する子どもの姿を間近でみることで、あらためて家族について考えることができました。自分がどうあったら幸せか、と問うたとき、やはり“中心に家族ありき”の幸せだということが、わかりました。あとは、妻との老後を具体的にイメージすることができたのも大きいです。家族のありかた、夫婦のありかたをじっくり考える貴重な期間でした。男性の育休3ヶ月というと長いと思われますが、人生というロングスパンでみると、たった3ヶ月。そこで濃密な時間を持てたことは、私にとって財産です」最後に、これから育休を取得したいと考えるパパへのアドバイスもいただきました。「どんなに制度が整い会社の後押しがあったとしても、誰にも迷惑をかけず、やっかまれることなく育休をとるのは、不可能だと思うのです。だから、何を言われても自分が決めたことだから、と、ある意味開き直れる胆力の強さと、当たり前かもしれませんが育休後の働きかたを含めて、会社に欠かせない存在だと思ってもらえるよう日頃から仕事に取り組み、土壌づくりをしておくことが大切だと思います」平成26年度から、育児休業給付金の支給率が50%から67%に引き上げられるなど、パパの育休取得のハードルは下がりつつあります。必要なのは、会社や周囲に理解してもらうための日頃の行動と、パパ自身が一歩踏み出す勇気なのかもしれません。
2016年09月24日子どもを産んだ後に仕事に復帰するワーママが増えていますが、さらにその育児休暇中に資格取得をする女性も増えているとのことです。復職後に役立つものを始め、この機会に趣味の勉強をするというケースもあります。育休中のママたちにはどんな資格が人気なのでしょうか。育休中の資格取得が人気の理由産休・育休中の資格取得が人気の理由は、仕事をしながらの勉強と違い、まとまった時間を取れるということです。家事や育児の合間にできるちょっとした時間を積み重ねればかなりの時間を要することができます。1年半の育休中に通信教育で約10種の資格を取ったというワーママもいます!上手に計画をたてて時間を使えば、有意義に過ごせるということですね。人気の資格はこれ!・短期間で取得できるもの・復職後にスキルアップに役立つもの・自分の趣味や教養を広げるものなどが人気です。短期間で勉強できるものとしては、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)、簿記3級、医療事務、調剤薬局事務などがあります。趣味と実益を兼ねるものとして、スキンケアアドバイザー、アロマテラピー検定、旅行業務取扱管理者、販売士検定2級なども人気が高いです。資格とは異なりますが、時間の取れるこの時期に英会話や料理をしっかりと学び、自分のスキルアップにつなげる女性も多いです。仕事につながるかどうか、自分の興味があるか、などを考え、さらにその資格取得のためにかかる時間や費用をまずは調べてみると良いでしょう。無理は禁物仕事をしながらではないとはいえ、小さい赤ちゃんとの暮らしの中で勉強の時間を取ることは簡単ではありません。はかどらない場合でも無理をしないことが大切です。産後すぐは昼夜を問わず赤ちゃんの世話をするので生活リズムが崩れます。生活リズムが整う、生後6ヶ月くらいから少しずつ時間を作るようにしましょう。心にゆとりを持ち、計画通りにいかないことがあってもイライラすることなく取り組みましょう。真面目な人ほど「結果を出さなければ」と自分を追い込みがちです。子どもとの時間を大切に、余裕を持った勉強計画を立てましょう。さらに復職後も勉強を続けたいという場合は、通勤や昼食時などのスキマ時間を活用するなど、うまく時間をつくる工夫をすると良いでしょう。資格取得講座によっては、1歳児以上を無料で託児してくれるサービスがあるところもあります。そういったサービスを調べておいてうまく活用できるといいですね。復職後に勉強の時間を取りたいと思っても、通勤・保育園の送り迎え、育児、家事などでそういった時間を取ることはとても困難になります。さらに「育休中に取りたい」という意識が計画的な勉強にもつながります。育休中に資格取得を迷っているなら、まずは勉強に手をつけてみてはいかがでしょうか。
2016年09月16日さまざまなアニメに登場する、パパキャラ。ちょっと頼りないパパや、思いっきり男らしいパパなど、いろいろなパパが登場しますよね。その中で、あなたが「こんなパパが家にいたら最高かも」と思うパパはいますか? 今回は、あんふぁん読者アンケートで読者に聞いてみた「あなたの理想のパパキャラ総選挙」の結果を発表します(アンケートは2016年6月16日~6月30日実施)。アンケートは264人のママが回答。1人3票まで投票できるルールで行いました。結果を見てみると、現在のママたちが求める理想のパパ像が見えてきました。第1位は「トトロ」でおなじみのあのパパ!第1位、122票を獲得したのは、「となりのトトロ」でおなじみの草壁タツオ。サツキとメイのお父さんです。サツキとメイのお母さんが病気で入院している中、1人で2人の子どもたちを連れて引っ越しをし、自転車に2人を乗せてお母さんの看病に出かけます。家では家事も仕事もしなくてはならず、大学までバスと電車を乗り継いで通勤。大変すぎる毎日ですが、子どもたちを優しく見守り育児に奮闘しています。ママからのコメントでは「常に落ち着いていて、子どもに対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。「常に落ち着いてていて、子供に対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。(『もしかして、まっくろくろすけかな…?』とか、『どんぐり好きのネズミかな?』とか) また、メイが机でドンドンしているのに対して叱る際、怒鳴るのではなく、『メイ、やめなさい』と静かにピシッと言えるのが、理想の叱り方だと思います」(30代ひまわりの種チョコさん)という、叱り方について感心したという声や、「トトロ、子供の頃に見た時は子供の目線だったけれど、大人になってみるとお父さんが肩肘はらない素敵な子育てをしてることに気づいた。 妻が入院中で、子供2人の面倒をみているのに大変そうにもせず、周りを上手く頼っている。 穏やかに子供に接する姿もとてもいいです」(30代水さん)と、周囲に上手に頼る姿や穏やかさを評価する声が寄せられました。第2位は家族アニメの王道「クレヨンしんちゃん」のひろしがランクイン!第2位には、クレヨンしんちゃんに登場する野原ひろしがランクイン(94票)。霞が関の商社で働き、埼玉県春日部市まで毎日通勤。休日はゴロゴロしていることも多く、だらけた父親のイメージもあるひろしですが、アニメの中ではときに子どもと同じ目線で遊ぶ姿や、頭ごなしに子どもを叱るのではなく、しっかりと子どもの言い分を聞き、対話をする場面があるなど、育児の中の面倒に思われがちな部分にも向き合うイクメンぶりも見られます。ママからは「野原ひろしさんはどんなに疲れていても帰りを待っている家族と一杯のビール、そんな小さな幸せを大切にする姿がとてもカッコいいなと思います。家族への愛情が本当に深くて、特に映画で見せる本気の家族愛や言葉のひとつひとつには思わず涙があふれてしまう、まさに理想のお父さんです」(20代まなをさん)という声や「綺麗なお姉さんに目移りしても、家族に後ろめたいようなことはしないところに家族への本当の愛を感じる!多少頼りなくっても、それが1番大切だと思う」(20代Asaさん)という、家族に対する熱い愛情を貫いている男らしさが良いという声がありました。また、野原ひろしの作品中の発言について「ママが帰って来れなくなった日、パパが2人の面倒をみてクタクタになり、ママが、帰って来た時に「ママは偉いよ~」と感謝の言葉を言っていて、なかなか言えるパパはいないんじゃないかなと感心した」(30代ひなひなひなこさん)という声も。ママが不在の日に子どもの面倒を見たら「俺が大変だった」ということを主張するパパも多そうですが、普段のみさえの頑張りに気づき、それを感謝の言葉として表せるひろしは、やっぱり男前ですね!第3位は長寿アニメ「サザエさん」から抜群の人間力を持つ「マスオさん」第3位には国民的長寿アニメ、サザエさんから、タラちゃんの父であるマスオさんがランクイン(74票)。マスオさんは婿養子ではありませんが、奥さんであるサザエさんの実家、磯野家に住んでいます。家族関係として難しい立場でありながら、波平やフネ、カツオやワカメとも良い関係を築く抜群の人間力を持っています。早稲田大学卒業という、意外と高学歴な一面も。そして、サザエさんの失敗にも「それがサザエのいいところ」と言ってあげられる優しさが大きな魅力です。ママたちからは「マスオさん、嫁家族とストレスなさそうに同居してるのがすごい」(30代ゆずタイムさん)という現実的な意見や「マスオさんは、サザエを褒めまくりそして同居の義兄弟にも優しい。私も、あんなに褒めてくれる夫が欲しい! 」(30代たゆなさん)という、サザエさんを羨ましがる声まで集まりました。「妻の家族を大事にする姿を子どもに見せている」(30代もりささん)というタラちゃん視点の声も。確かに、マスオさんの姿を小さいころから見ているタラちゃんは、将来優しい夫になりそうですね。年代別ではこんなキャラのランクインも…!年代別ランキングでは、年代ごとに選ぶキャラクターに差が見られました。■20代では世代を感じるあの作品のパパがランクイン20代では1位、2位は全体と変わりませんでしたが、3位に「ライオンキング」でおなじみのムファサ(シンバの父)がランクイン。また、第4位には胸キュン作品として大人気のジブリ映画「耳をすませば」から、月島雫の父、月島靖也が選ばれました。抜群の強さと父親らしさが光るムファサは頼りがいがありますよね。「自分の考えや善悪をしっかり子に伝えていたし、命をかけて子を守る姿にグッときた。」(20代まめめがねさん)という声があるように、しっかりと育児に自分なりのビジョンを持っているところも素晴らしいですね。月島靖也は、無口で無関心にも見える父でありながら、娘が進路ややりたいことで思い悩んだときには「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね」と諭(さと)しながらも、「生き方はひとつじゃない」と、最終的には背中を押してくれる強さを持った父であります。ママのコメントでは「思春期の娘との接し方はとても難しいと思うけど、自分の意見を無理強いせず見守りながら時に諭すように接してくれるお父さんは理想的。あと妻を大学に行かせてくれる寛大さも素敵」(30代potileさん)という声がありました。大人になってからこのお父さんの言葉のすごさや寛大さに気が付いたママも多いのではないでしょうか。この2人のパパに対しては「優しさと強さを兼ね揃えている。そして、見守るということで子どもたちを信じている。心配でも見守るということはなかなかできないのですごいと思います」(20代AちゃんMちゃんママさん)という意見が寄せられました。育児まっ盛りで子どもがまだ小さい家庭も多い20代ママにとっては「見守る」ということのハードルが高い場面も多いですよね。そんな中、静かに子どもの成長を見守り、子どもの考えを認めていく父親たちの姿は輝いて見えるのかもしれません。■50代には熱血&頑固な父親たちが人気!50代では「巨人の星」に登場する星飛雄馬の父、星一徹が第1位に。星飛雄馬を鬼の猛特訓で厳しく指導しながらも、飛雄馬が巨人入りを夢見たときには父親らしく励ます一面も。日本中探しても星一徹以上の熱血父はいないかもしれませんね。また、第2位には磯野波平がランクイン。40代以下のランキングで、波平がマスオさんを超えることはありませんでしたが、50代ではマスオさんを破り、波平が高順位を確保する結果になりました。磯野波平は”カミナリ親父ぶり”が目立ちますが「昔の日本のお父さんのイメージ 家族思いでいいと思う」(30代匿名さん)という声がありました。確かに、厳しくカツオやサザエを叱る姿もありながら、いつも家族に目を向け、時にはやりたいようにやらせるなど、一方通行ではない愛情を感じる存在でもありますね。厳しいといわれる2人のパパに対するコメントでは「子どもに嫌われたくないからと友だち親子を装わずに、きちんとしつけをしてくれそうだから」(50代以上あずきさん)という意見も。子どもに好かれたいあまり、甘~い対応をするパパも多い現代ですが、厳しくびしっと教育できるパパもカッコいいですね。■ランク外ながら熱狂的ファンの多い荒岩一味(クッキングパパ)ランキングでは40代のランキングのみ5位ランクインとなったクッキングパパですが、コメントを見ていくと熱狂的なファンが多いのが特徴的でした。「理想のパパと言ったら、荒岩一味しかいないでしょう!子どものために定時で帰り、ごはんを作ったり家のことをしたり。作るごはんはプロ並み!感情的に怒ることもなく、相談事にものってくれます。仕事もバリバリで課長にもなっていて部下の信頼も厚い。笑顔が苦手だという不器用なとこもあるけど、家族みんなが大好きなお父さんです!奥さんが帰ってくると、ちょうどおいしそうなごはんができてるとこが羨ましい~」(30代REさん)など、共働きでバリバリ働く妻よりも早く帰宅し、家事や料理に没頭する姿を高く評価する声が多く聞かれました。他にも「家族思いが行動に表れているから」(30代こばちん)「理想の父親はクッキングパパしか思いつかなかった」(20代ジョン)と、漫画の内容を知っているファンからは抜群に高く評価されている様子。長く放送されているテレビアニメや映画に比べて知名度が低めだったかもしれませんが、みんながクッキングパパを知っていたらもっと上位へのランクインが期待できたかもしれませんね。父親に求められるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」今回のランキングで上位にランクインしたパパたちを見てみると、共通して見えるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」でした。どのパパも子どもたちや家族、周りの人に対する優しさがあり、また、何かが起きたときには全力で家族を守る強さがありました。そして子どもだけではなく、妻に対しても愛情を持ち、優しい言葉をかけていたり、いつもはけんかをしていてもいざというときには大切にする姿勢が見られます。アニメに登場するパパキャラたちは実際には存在しませんが、その作品の中で育児をしながら、自分なりのビジョンを持って子育てしている姿がありますね。ママの陰に隠れてしまうのではなく、育児をする当事者としてがんばる姿こそが、ママたちからの人気の秘訣なのかもしれません。我が家のパパたちにも、このキャラクターたちのように「優しさ」「強さ」そして「妻への愛」を忘れずにいてほしいものですね!<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年08月25日キャリアコンサルタントの上田晶美です。新米ママが育休から復帰する際に必要な「心構えと準備」を、以前の記事でご紹介しました。今回はいちばんの課題、夫との家事分担をうまーく進める方法をご紹介しましょう。■専業主婦化しがちな育休中 パパは「助っ人」ではない一人目の出産で、育児休業中というのは、ママは専業主婦化しがちです。一日家にいられますからね。超多忙だった仕事漬けの毎日に比べれば、有能なあなたなら、一人分の育児と家事はお茶の子さいさい、というところでしょう。そこが落とし穴です! 夫の巻き込み方は、何よりはじめが肝心です。「おむつを替えてくれない。特にう○○」というのがママの最大の不満で、子供が成人しても覚えているものです。私は息子が24歳になった今でも時々持ち出しますよ。「あなた、今頃偉そうに言っても、この子が赤ちゃんの時、おむつ替えてくれたの?」と「病院に連れて行ってくれたの?」と。育児はママ、家事はパパというような縦割りではなく、どの仕事も二人ともできるようにします。デュアルタスクです。だからこそ、たった1週間でも、パパに育児休業を取ってもらうといいのですが。それがお手伝いでなく、主役として家事育児ができるようになる第一歩ですから。とにかくパパは助っ人ではない。お手伝いではない。サポーターでもない。パパは主役です。あなたの子供でしょ? パパはれっきとした、レギュラー、スタメンなんですよ! その意識を夫婦ともお互いに持ちましょう。 ■仕事量は「数字」で按分するそこでものわかりの悪いパパの説得の仕方です。数字で攻めます。収入によって家事育児の量を按分するのです。ママは普段の3/4の収入になっているとして、元々パパの収入の方が多く、月々パパ30万、ママ20万としたら、収入はパパが3/5、ママが2/5。この逆で家事育児は3/5がママ。2/5はパパ。これでよくないですか?これを突き付けても酷ですから、やんわりと言ってくださいね。物は言いようです。「収入で按分して、私が家事育児の3/5を担当するから、パパが2/5をお願いできる?」 数字で説明すると男性には意外とすっと腹落ちしやすいものです。なぜかというと会社で数字に慣れているから。予算があって、達成率があって、あと何件で目標達成…と。 男性は数字で考えることに慣れています。さあ、次は具体的に何をやるか、です。平日と休日は別に考えるといいでしょうね。それも24時間を朝、昼、晩と分けてやることを書き出します。例えばこのように、朝はパパの出番を増やすことが今後の秘訣です。ママは化粧したり、朝の準備に時間がかかるものですから。こうして書き出すと、やることは整理されてきます。もちろん家庭によって事情は違うとは思いますが、一度、書き出ししてみませんか?
2016年08月19日男性の育児休業取得率はわずか2.3%(2015年厚生労働省調べ)。期間も2週間未満の短期間が半数以上だという現実。なかなか出会うことのなかった育児休業取得パパ。とうとう見つけました!長くて短い3カ月今年2016年4月から3カ月の育児休業を取得した上田千秋さん。復職して1カ月もたたない7月に、お散歩コースの商店街で待ち合わせをしました。1歳になったばかりの娘のNちゃんと一緒です。47歳でパパになった上田さんが“育休”を取得したきっかけは「疲れた妻をサポートして彼女のストレスを軽減したかったから」。温厚だった奥さんが、産後から少し強い口調になり、厳しい表情を見せ始めたことが気になっていたのだとか。マスコミ関係の仕事をされている上田さん自身も、約2年前に育休について取材。制度を知っていくうちに、実際に使ってみたいという気持ちが芽生え、実際に取得するに至ったそうです。では、取得してみてどうだったのでしょうか?変化や気づきなどを聞かせてもらいました。パパの気付き“世の中のお母さんはなんて大変な仕事をしているのだろうか・・・”「頭ではわかっていたんですよ、大変な仕事だって。でも実際にやってみて“実感”としてわかりました」と上田さん。朝起きて食事を作り、食べさせてから子どもを連れて散歩。合間に洗濯、掃除に買い物。育休中は料理にも挑戦したそう。「育児だけでなく、次から次へと迫ってくる“家事”と“雑事”。読書やランニングの趣味も少しは楽しめるかと期待していたのですが、甘かったです」育休前も休みの日は子どもと過ごしていた上田さんですが、それはただの“いいとこ取り”でしかなかったと言います。「もう1つ誤解していたのは、働いているママだけが大変だと思っていたこと。でも実際はそうではなくて、専業主婦のママもものすごく大変だと知りました」育休に入ってから、大人との会話がめっきり減った上田さん。上田さんの場合は専業主婦の妻が家にいたことで、孤独を感じることはなかったそう。でも妻は毎日、朝から晩まで子どもと1対1。仕事という別の世界、逃げ場のない主婦がひとりで育児と家事をこなすのはとても大変なことだと体感したと言います。「この3カ月でお母さんを見る目が変わりましたね。自分の母親も含め、妻にもより感謝するようになりました」。母親代表の一人として、私まで感謝されている気分になる、うれしい言葉でした。「それと“虐待”などは一部の特別な人がすることだと思っていましたが、問題行動の裏には必ず何かがある。そしてそれは特別なことではなく自分たちの日常にも普通にありうることなのだと、実感しました」。この3カ月で以前より視野が広くなった、と話してくれました。ママの感想“週末のお楽しみ子育てから、一緒に子育てをするスタンス”に変化「育休取得前は、夫にとって子育ては週末のお楽しみ!で細かいことは私におまかせでしたが、育休に入ってからは“一緒に子育てをする”スタンスに変化しました」と妻のYさん。成長著しい1歳前の3カ月間を子どもと一緒に過ごすことで、通常だとパパが見逃してしまいがちな“はじめての○○”を、たくさん見てもらえてよかったと、Yさんもうれしそう。以前から食事の準備以外の家事はやっていた上田さんですが、育休中は料理もがんばりました。クックパッドなどでレシピを調べ、パスタ、煮物、中華も作れるように。「『大きくなったら食べてくれるかな』と、将来娘のために料理を作ってあげたいという思いがあふれていて、微笑ましかったです」。Yさんがパパの変化を一番感じているのかもしれません。同時に「子どもがグズる中での料理が、いかに大変かを知ってもらえてよかった」と、強調。実はどれだけ大変でわずらわしいことかを体感してもらうために、料理中の上田さんの足にNちゃんがまとわりつくよう、あえて放置してみたのだとか!口で伝えるよりも実際に感じてもらう作戦です。これからパパになる後輩たちにメッセージを「育休を取得するかどうか迷っているのなら、取った方がいい。しかし20代30代、私はそういう考えを持たなかったし、正直持つ余裕がなかったです。だから後輩たちに“取るべきだよ!”と大きな声では言えないな...」と上田さん。ある程度の年齢になり、人生を振り返る時期だったからこそ育休を取得できたのかもしれないと。「たとえ育休を取得しなくても30分早く家に帰る、お皿洗いや洗濯物を干す、朝は子どもの世話をしてから出勤するなど、男性がやれることはまだまだいっぱいあります」。会社帰りに居酒屋店に立ち寄ったり、マージャンに興じていた自身を振り返ってのコメントでした。「育休は男性も取るべき!どんどん取りましょう!」というメッセージを期待していたので、この返答に驚きを隠せなかった私。確かに働く男性として、会社での立ち位置や仕事内容もいろいろあって、簡単には言えないでしょう。それに妻の立場としても夫に無理を言えないのは私も同じ。まだまだ男性の育休取得は社会に浸透していないのです。最近は保育園の送迎にもパパの姿を多く見るようになりました。育休取得とはいかなくても、毎日子どもの世話や家事をしているパパの存在、そして上田さんのように勇気をもって育休を取ったパパの存在、こうして取材に気持ちよく応じ表に出てくれたこと、これらの小さな積み重ねにより世の中の流れは少しずつ変わっていくはず。そう信じて、今後もパパ取材を続けていきたいと決心したのでした。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年08月18日共働きが主流となっている、このご時世。保育園に入れるか否かもたしかに重要ですが、働くママの皆さん、仕事に復帰した後の家事・育児の家庭内分担は大丈夫ですか?■働くママは口を揃えて「時間がない」・時短で働いているが、送り迎えの時間も考えると、実際のところ全然早く家に帰れていない(30歳/事務)・仕事が始まると夜ご飯の時間も遅くなり、子どもを寝かせる時間も遅くなる(28歳/保育士)・とにかく朝の準備が大変(34歳/不動産)抱える問題は多少違っても、働くママさんは皆、口をそろえて「時間がない」と言います。そんなとき、やはり頼りにしたいのはパパの存在。出勤が早くても、帰宅が遅くても、できることは必ずあるはず! 今回はそんな家事・育児の分担について考えてみましょう。■分担は作業単位ではなく、「家事」「育児」でまずは、夫婦お互いの仕事スケジュールを洗い出しましょう。見つけてほしいのが2人の空き時間。・家に帰ってきてから(夜)・家を出るまで(朝)5分でも10分でもいいので、無理なく確保できる時間を出し合ってみてください。それを元にご飯作りやお風呂など、その日必ずやるべきことの割り振りをしましょう。ここで大きなポイントが1つあります。それは、きっちり分担し過ぎないこと。あまりにきっちり分担し過ぎると、「予定通りにできないこと」や「分担したのにできていないこと」がストレスにつながりかねません。 たとえば、私と友人数名のパターン(夫の帰宅が遅くないパターン)ですが、子どもが生まれるまで(つまり、妊娠中)は、朝と夜に分けて家事を分担します(朝はご飯づくり&洗濯、夜は洗い物&お掃除など)。そして、子どもが生まれてからは「家事」と「育児」を夫婦で分担をしています。具体的に言うと、仕事から家に帰ってきた後(夜)は、・私の分担=「家事」・夫の分担=「育児」だとします。すると、私は家事に専念するため、夫が帰宅したら、すべての育児を主人に任せています。その間、私は食事を作ったり、洗濯をしたり。子どものお風呂も、もちろん「育児」の担当である夫に入れてもらいます。びっくりされるかもしれませんが、「●●はママ担当」「●●はパパ担当」と細かく分けるよりこのほうが流れがわかりやすく、やりやすいのです。産後、ある程度の期間はママが子どもにつきっきりになるしかないため、パパでは対応がうまくできない時期もあります。しかし、子どもと触れ合い、関わる時間が多ければ、パパもそれだけ子どもへの接し方が上手になっていきます。わが家はこうすることで「ママじゃないと対応ができない」リスクを回避できました。「そんなこと言っても、産休、育休のうちは家にいるから全部私がやったほうが…」と考えるタイプのあなたは要注意。仕事復帰をしてから、予想以上の大変さに泣きたくなるかもしれません。夫婦の片方だけが、つらい思いをする必要はないはずです。夫婦2人の子どもなのですから、大変なことは互いに分担していくのが当然といえば当然のこと。とは言え、妻の育児休業が終わったからといって、その途端、夫にも急に協力をあおぐのは難しいものです。事前に、まずはできることから分担をしていけるよう、夫婦で考えていきましょう。
2016年07月07日大人になってから自分の足りない知識やスキルを痛感することがあっても、なかなか勉強する時間はとりにくいもの。もし産休・育休に入ることがあれば、この期間はスキルアップが目指せる絶好のチャンスです。私も育休中に資格勉強に励みましたので、今回はスキルアップの機会について紹介します。■まずは資格の下調べをだいたい出産予定日の約1カ月前から産休に入るかもしれませんね。このときからガツガツ勉強するのではなく、まずは「下調べをするぞ」くらいの気持ちで大丈夫です。まずは次のような情報を調べおきます。大切なのは“育児しながら勉強すること”を念頭において、あまり過密スケジュールにならないようにしましょう。・どんな資格がとりたいか・必要な勉強の期間について・勉強方法(独学、通学、 通信教育など)・試験日■つぎは出産に専念!下調べが終わったら、焦らず出産に専念してください。出産直後は体力がなくなっていて、さらに赤ちゃんの夜泣きや授乳ペースなど、不慣れなことだらけです。くれぐれも無理はせずに、ゆっくり出産の喜びにひたりましょう。もし余裕があるときは、資格の参考書や勉強に必要なものをそろえておくといいですね。■忙しい子育て中の勉強にも役立つスマホアプリ産後3~4カ月過ぎには、ママも育児のペースがつかめてくるころ。私は家族が寝てからの夜中~明け方に集中して勉強し、日中は授乳やオムツ替えをした直後に、少し落ち着ける時間が20~30分、数回とれました。この日中のスキマ時間にはスマホアプリの活用がおすすめ。簿記試験に挑んだときには、「パブロフ3級/2級 仕分け問題」のアプリ(無料)を利用しました。その場で問題が解けるようになっていたので、結構使えます。ほかの勉強系のアプリも出ているようですし、参考書とあわせて、ぜひアプリもチェックをしてみましょう。■見逃せないYouTubeの講座動画アプリ以外にも、ママの強い味方はYouTube。親切な人たちが、講座動画を作っています。参考書だけではイマイチ理解しきれないときや、読むほどの時間がないときにYouTubeで講座を見ると、楽々勉強がすすめられます。イヤホンを用意しておけば、寝ている子どもの隣でも視聴できて便利かもしれません。スキルアップのためだけでもなく、大人になってからの勉強は、意外と楽しい一面もあったりします。子どもの笑顔の励ましがあれば、ママは百人力! 機会があれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。
2016年06月13日外では仕事を頑張ってくれるパパですが、家の中では散らかしっぱなし、いつでもマイペース…。そんなパパに対して、思わずキツい言葉を言ってしまうことはありませんか? でもそれでは、パパが傷つくだけでメリットはないようです。ママが自慢したくなるパパになってもらうためのヒケツを池内ひろ美さんに聞きました。お話を聞いたのは池内ひろ美さんいけうち・ひろみ夫婦・家族問題評論家。著書に「読むだけで『いい夫婦』になる本」(講談社文庫)など多数。「妻によるDV」を扱った著作のほか、離婚から結婚、恋愛、夫婦・家族・親子、教育に関わる作品を発表し続けている。6つのシーン別言いがちNGワードをチェックその一言がパパをめげさせているかも?イラッときたときこそ、言葉遣いを改める良いチャンスです!シーン1ママが忙しいのにテレビやゲームゴロゴロしていられていいよね!嫌みではなく理想の姿を言葉にしてパパをその気にさせる嫌みを言われてもパパは反省しません。「そんなに言うなら、意地でもゴロゴロしてやるさ」、これがパパの心境です。パパの頭には、自分のプライドを傷つけた「ゴロゴロしている」という言葉が残り、その姿を実現する方向にいってしまうんですね。この特性を逆手に取って、理想の姿を口にしてみましょう。例えば、「ママ友にあなたのこと、〝休日でもポロシャツ姿で、さっそうとしてるわね〞って言われちゃった!」と言えば、パパの脳内は「俺ってさっそうとしてる」モードになります(笑)。その姿を実現するため、自然と行動が伴うはずです。シーン2片付けない、服を脱ぎっぱなしだらしない! 片付けてよ!片付けは自分のためと割り切って手を抜くのも夫婦円満のヒケツパパが片付けないのは、散らかっていても平気だから。一方、ママが片付けたいのは、自分にとってきれいな部屋が快適だからですよね。「家族のために片付けてるのに、私ばかり苦労している」と思うから腹が立つので、「片付けは自分のため」と捉えてみませんか。そこまで割り切るのはなかなか…と思うかもしれませんが、これも夫婦円満のヒケツ。「自分のため」と思えば、忙しいときや疲れているときは手を抜くことができます。自分が手を抜けば、人の手抜きを許せる余裕ができます。自分にも相手にも完璧を求めず、許し合える関係でいきましょう!シーン3たまに手伝うとすごくエラそう私はいっつもやってますけど!「ありがとう」と言ってパパの承認欲求を満たせば自然に回数が増えるはずたいていの男性は、母親が家事をし、父親が仕事をする姿を見て育っています。「家事は女性の役割」と思っているパパにとっては、10回のうち、たった1回手伝っただけだとしても、これは偉業。誇らしい気持ち・褒められたい気持ちでいっぱいになっています。「私はいつもやってるのに」「それくらいで偉そうに」と言いたい気持ちはぐっと我慢して、まずはそのサービス精神にお礼を言いましょう。パパの承認欲求を何より満たしてくれるのは、ママからの「ありがとう」です。手伝うたびにいい気持ちになれば、自然と回数も、2回、3回…と増えると思いますよ。シーン4複数のことを同時にこなせないどうしてできないの!?やり方を具体的に伝えてパパに新しい行動パターンをインプットする私たち女性は、子どもを抱っこしながら電話に出て、やかんが沸いたら火を止め、宅配便が来たらハンコを押して…と、同時に複数のことをこなせます。けれど男性は一度に1つのことしか処理できません。子どもを抱いている間に宅配便が来たら、「誰か来たぞー」と、ママを呼ぶはめになってしまうんです。そんな時は、できないことを怒るのではなく、「子どもを抱っこしながら出て」と言いましょう。取るべき行動を具体的に言葉にすることで、パパの中には「抱っこしながら出ればいいんだ」という新しい行動パターンがインプットされていきます。シーン5何回教えても家事のやり方が違う何度言ったら分かるの?プライドを傷つけずにパパが自分で気付ける方法で伝える例えば、パパに食器洗いを任せたとき。終わった後の流し台がビショビショになっていたとしても、まずはお礼を言いましょう。その上で、ママの満足いくやり方をどう伝えるかですが、毎回直されるとやる気が下がってしまうので、3回のうち2回はこっそりママが拭きます。そして残りの1回は、あえてパパの見ている前で拭くことで、「俺がビショビショにしちゃったんだな」と気付けます。子どもに対するのと同じように「何もかも教える」という姿勢はパパのプライドを傷つけるだけ。頼りにされるからこそ、頼りがいのあるパパになっていくのです。シーン6子どもより自分を優先させるちょっとは子どものことも考えてよ!ママがパパのことを優先させればパパは子どもを優先させる少し厳しい言い方になりますが、これは普段、いかにママがパパを優先していないかの現れ。ママは子どもに対しては、「すごい!」「できたね!」と褒めるのに、パパのことは褒める必要がないと思っているからです。けれど、パパだって手伝ったら褒められたいし、疲れていたらいたわってもらいたいもの。けれど、誰も自分のことを褒めてくれないから、自分で自分を優先せざるを得ないんです。ママにはぜひ「おうちの中ではパパが一番」という姿勢でいてもらいたいですね。そうすれば、パパの方にも自然と子どもを優先させる余裕が生まれるはずです。Q1パパに対してキツい言動を取ることがありますか?Q2子どもの前でパパを否定する言葉を言いますか?<あんふぁん読者アンケート>※2016年3月2日~4月12日WEBアンケート、有効回答数1019人パパへの陰口と収入へのダメ出しは絶対禁句前ページで6つのNG例を紹介してきましたが、一緒に暮らしていれば、腹が立つことがあるのは当然。ダメと分かっていても、ついキツい言い方をすることもあると思います。ただ、絶対に避けてほしいのは、次の2つです。1つは、子どもの前でパパの陰口を言うこと。ママとパパはもともと他人ですが、子どもは、ママとパパから半分ずつ血を分けている存在です。例えば、「パパってうそつきね」というセリフは、子どもには「あなたの体の半分はうそつきだ」と言われているのと同じことです。このように育っては、自己評価が低くなり、自尊心も育ちません。もう1つは、パパの給料や収入にダメ出しをすること。「だらしがない」や「子どものことを考えない」という言葉はまだ、パパにとっては逃げ道のあるダメ出しです。なぜなら、「だって片付けや子育てはママの仕事でしょ」という言い訳が成り立つから。でも、給料が安い・収入が低いという指摘は、パパの本分へのダメ出しになります。あなたが働いていてもいなくても、パパの誇り・存在意義をも深く傷つけるので、決して口には出さないでください。夫婦はお互いの鏡「ありがとう」の気持ちを忘れずにここまで読んだママの中には、「私が家事も育児も頑張っていることに対しては、パパは当たり前と思っているのに、私だけパパを気遣うなんておかしい」と思う方もいるかもしれません。それでは質問ですが、ママはパパの給料日に「ありがとう」と言っているでしょうか?給料が入るのは当たり前と思っていませんか。夫婦は鏡のようなもの。「パパがお礼を言ってくれれば、私だってお礼を言うわよ」とママが思っているとしたら、パパの方も同じように思っていると考えてください。だから、「パパ、いつもお仕事ありがとう」と言えば、「ママも、家事・育児ご苦労さま」と返ってくるはず。文句や嫌みを言うのはエネルギーを使うし、眉間にシワが寄って、確実に〝ブサイク〟になっているはず(笑)。笑顔で「ありがとう」と言えば、5文字で済んで簡単だし、美容にもいい。出し惜しみしているのはもったいないですよ。結婚前は誰だってサービス精神旺盛な男性だった「うちのパパは何もやってくれない」と思っているママは、結婚前を思い出してください。パパはあなたを振り向かせるため、必死にサービスをしてくれませんでしたか?あなたはそれに対して「ありがとう」の言葉を惜しみなく言いませんでしたか?それがいつからか、ママからのお礼がなくなり、パパのサービスは空振りに終わり、結果「うちのパパは何もしてくれない」という事態になっているわけです。あなたが結婚相手に選んだ人なんですから、パパのサービス精神は隠れているだけです。その意欲を引き出すのはママ自身。やってもらったら「ありがとう」とお礼を言うこと。頼むときは「ごめんね、お願い」と添えることです。最後にもう1つ、私が夫婦円満のコツだと考えているのは「関心を持って、干渉はしない」こと。関心というのは、「仕事が大変そうだね」とねぎらったり、パパの趣味を一緒にやってみたりすることです。一方、仕事の内容にまで余計な口を挟んだりするのが干渉です。大事なのは、相手の問題と自分の問題とをきっちり分けつつ、相手への気遣いは忘れないこと。夫婦円満な家庭を築いていきましょう!監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustration/HARANIKU Tsuyako
2016年06月08日ドイツのお隣のフランスは長いバカンスで有名ですが、ドイツ人もフランス人に負けず劣らず働くのが嫌い。定時退社しても文句を言われることはないし、それどころか、お天気のいい金曜日にぐずぐず残っていると、定時前でも「早く帰りなよ」などと言われることもあります。 ■病欠と有休は別物私の前夫はドイツの最大手企業の1つに勤めていましたが、会社から奨励される「長期休暇」は3週間でした(といっても、実際は2週間取る人が多いようですが)。心と体をしっかり休めないと、仕事のためにはプラスにならないとの考えのようです。細かいシステムは会社によって異なるかもしれませんが、この会社の場合、有休1日につき100ユーロ近くの「お小遣い」まで出ていました。とにかく、会社としてはしっかり休んで、遊んで、リフレッシュしてから仕事に戻ってほしいということでしょう。そのせいか、有給休暇と病欠は別扱いで、もし長期休暇中に病気にかかった場合、その分の有休は病欠に振替となり、未消化有休として返還されていました。 ■ドイツの育休は3年?働く女性にとって気になる、産休や育児休暇はどうでしょう。ドイツでは男女かかわらず、法律的には子ども1人につき3年の育児休暇が認められています。2人うまく続けると6年休み、なんてことも(双子の場合は4年)。そして、この育児休暇は自分の子どもだけではなく、養子にも認められるそうです。すごいですね。ただ、どれだけ法律を遵守しなければならないかは、会社の規模や業種によっても変わってくるようです。給料は、数年前に産休を取った日本人ママの場合、出産前後の約3カ月分は全額支給、その後、育児休暇中は保険やいわゆる「ボーナス」などは支給されたそうです。現在は、産休期間は100%、育児休暇中は67%が国から保障されるとか。ドイツも日本と同じ少子化に悩む国。このような手厚い保護もその対策として適用されたようですが、ただし、法律はどうであれ、実際の復帰後はなかなか厳しいよう。たとえば、復帰後の時短などは年々難しくなり、産休取得前と同じ条件(たとえば週40時間以上、長期出張あり、など)をこなせないなら降格されたり、さりげなく退職を促されたり、あるいは復帰さえできないところも。復帰後の待遇がどうであれ、やめるなら休暇中のメリットは使い切ってから、という人が多く、「出産を機に退社」というパターンはあまりないようです。
2016年05月23日ママが頑張っているのを知っているから、自分ができることはする。わが子の成長を間近で感じたいから、子どもとの時間を大切にする。 前回のレポート では、家事も子育ても「自分がしたいからする」、理想に近いパパたちの声を中心にご紹介しました。しかし、なかには「ママをサポートしたい気持ちはあるけれど、時間的な余裕がない」と、きまりが悪そうなパパもちらほら。実際、世の中には「平日は寝に帰るだけ」のパパは少なくないかもしれません。そんな事情は百も承知だけれど、ママだって子育てに家事、仕事をこなしている身です。だから、「もっと協力してほしい」と思うのも、自然な心の動きではないでしょうか。パパ会レポート・その2では、時間がないパパとどう折り合いをつけていくかを、パパとママ両方の声を交えながら考えてみます。■家庭での「自分の在り方」に疑問も… 悩めるパパのリアルな胸中保育園のパパ会メンバーのひとり、Eさんは、朝は保育園が開園する前に出社、帰宅は23時過ぎの毎日で、平日は子どもと顔を合わせる時間がほとんどない、と言います。「子育ても家事も、もっとやりたい気持ちはあります。妻の負担も軽くしたい。でも、時間がない。妻は理解してくれていると思いますが、それでも不満だってあるはず。家庭における自分のポジションはこれでいいのかな、という疑問は常につきまとっています」(Eさん)。また、Rさんからはこんな話も。「共働きがスタンダードになったいま、男性の育児参加や家事協力があたりまえの風潮になってきていますよね。もちろん、大切なことだし、やれる範囲でやっているつもりですが、なんでも平等は難しいのかなと。僕の場合、どうしても育児や家事は妻がメイン、僕はアシスト的な意識があって、妻ともめる火種になっています」(Rさん)。ママのことも子どものことも愛していて、自分ができることは精一杯したい。そんな思いはパパ会メンバーみんなに共通していますが、それをどのようなかたちで表せばいいのか。そのように家庭での自分の在り方を、いまなお模索しているパパも少なくないのです。■忙しいパパとどう向き合う? 先輩ママのアドバイスパパたちも、さまざまな悩みや葛藤を抱えています。そんな状況は理解しつつも、ママとしては「もっとこうしてくれたら…」と期待する部分だって、あるのではないでしょうか。そこで、実際に忙しいパパと暮らすママに、共働き生活の工夫から気の持ち方まで聞いたところ、いくつかのポイントが見えてきました。 ポイント1:スケジュールを共有する一緒に暮らしていても、お互いの1日の動きが、実は見えていないことも。そこで、パパとママのスケジュールを、子育て、家事を含めて書き出し、共有します。こうすると、お互いにサポートが必要な部分が可視化でき、話し合いがスムーズになります。ポイント2:「週末パパ」もありと割り切る平日は家にいる時間が少ないパパは、できることも限られてきます。帰宅後の食器洗いなど、パーツで頼めそうなところを「引き受けてくれたらラッキー」程度に考えておきます。それも負担そうなら、いっそ「週末パパ」と割り切って、1~2時間でも子どもを外に連れ出してもらい、自分の時間を確保するのも方法です。ポイント3:「いいとこどり」もよし、やりたいことをやってもらうママがやってほしいことと、パパがやりたいことが重なるとは限りません。とりあえずお試しでやってもらい、パパが楽しそうにできることを担当してもらうと、長続きしやすくなります。ポイント4:完ぺきを求めないパパにやってもらうことも、自分のことも、完ぺきである必要はありません。1日お皿を洗わなくても病気になるわけではない、くらいの心もちでいられると、パパにも、自分にも寛容になれます。お互いに忙しすぎて、ふたりの手ではどうしても回らない部分は、週に一度ハウスキーパーを頼むなど、他の人の手を借りることも選択肢に入れておくと、気持ちが楽になりそうです。ポイント5:不満が溜まり切る前に、小出しに解消不満を口にしすぎると、お互いげんなりしてしまいますが、溜めすぎて爆発しても大ダメージに。夫婦で定期的に話し合う時間をつくり、もう少し頑張ってほしいところ、協力してほしいところをひとつずつ解消していけると、気持ちのリセットにもつながります。 育児も家事も協力的なパパの話を聞くと、ついうらやましくなるものです。しかし、父親として求められる役割が増えつつあるいま、プレッシャーを感じていたり、やりたいけれどできない自分へのジレンマを抱えていたりするパパも、少なからずいます。今回の多くのパパの話を聞くなかであらためて感じたのが、夫婦のかたちはそれぞれで、正解はない、ということ。そして、夫婦関係のベースにお互いへのリスペクトさえあれば、それぞれの家庭の「わが家流」が見つかるのではないかと強く感じました。どんなスタイルがより自分たちらしいか、時折夫婦で話し合う時間を持つことが、大切なのかもしれません。
2016年05月12日働くママたちにとって、育休中は「子どもと一番長く一緒にいられる期間」と言っても過言ではありません。復職後に待つ怒涛の日々を思うと、悔いの残らないよう過ごしたいですよね。しかし実際には、復職してはじめて気づく「やっておけばよかった!」ということがたくさんあるといいます。そこで今回は、育休・復職を経験した働くママたちの「やっておけばよかった!」体験談を紹介します。家事分担、育児のやり方などを 家族でじっくりと話し合っておくまずは、アパレル関連の会社に勤める、Cさんの体験談です。「長女を出産後、育休を終えて復職すると、目がまわるほど忙しい日々が待っていました。仕事・育児・家事に追われ、1日24時間ではまったく足りない! という状態。夫も協力すると言ってはいたのですが、分担などをきちんと話し合わないまま復職してしまったため、うまく回らず。夫が家事を手伝ってくれても、そのやり方にイライラしたり、二度手間になったり。きちんと話し合っておかなかったことを後悔しました」復職後は、毎日をなんとか乗り切ることで精一杯。復職後に夫の協力を得るためには、家事分担や家事・育児のやり方などについて、じっくりと話し合っておいた方が良さそうです。 予防接種を受けておく続いては、まだ復職して間もないという、商社で働くHさんの体験談です。「復職して数週間後に、息子のインフルエンザがうつってしまい、会社を休むハメになってしまいました。しかも、夫にまでうつり、一家全滅。自分も高熱でキツイ中、看病しなくてはならなくて、かなりつらかったです。それに、復職して間もないのに、数日間出勤できなくなったことも申し訳なくて。きちんと予防接種を受けておけば防げたかも…と、反省しています」復職すると生活が一変するため、疲れで体調を崩すことも。復職後に備えて予防接種を受けておくなど、育休の間にしっかりと体のことを考えておきたいですね。子どもの写真や動画はたくさん撮っておく最後は、印刷会社に勤務するKさんの体験談です。「職場復帰初日。自宅で息子を見てくれている母から届いた息子の写真を見て、思わず涙があふれてしまいました。覚悟はしていたものの、やっぱり息子と長い時間離れるのは寂しくて。復職後に息子が寂しい思いをしないよう、せめて育休中は……と思いきりかわいがったつもりでしたが、離れて寂しい思いをするのは親の方でした」子どもとの思い出を写真などの形に残し、それを通勤中や仕事の合間に見て元気をもらっているという先輩ママは多いようです。長く子どもと一緒にいられる育休中に、写真や動画をたくさん撮っておくと、職場復帰後の癒しになるかもしれませんね。育休・復職を経験した働くママたちが揃って口にするのは、「想像の何倍も忙しくて大変だった」ということ。育休中は子どものことだけに集中して過ごしたいところですが、復職後の生活について考えることもお忘れなく!
2016年04月21日パパライターの矢山ユースケ@育休中です。2015年8月、第一子となる娘の誕生と同時に開始した私の育児休業。3月末をもって、いよいよ終了します。思えば「育休を取りたい」と同僚に告げたのがちょうど2015年の春だったので、準備開始から起算すると、なんだかんだ1年になろうとしています。今回は「育休を取って、良かったこと、残念に感じたこと」をお送りしたいと思います(いくつでも挙げることができてしまうので、項目はそれぞれ3つずつとします)。●パパが育休を取って残念に感じたこと3つ先に悪いことを書いてしまいましょう(笑)。●(1)男性の育休そのものの認知度の低さ男性の育休の認知度については、取得率2%台 であることを考えれば、不思議ではありません(残念ですが、それが現実です)。私の場合、職場の理解を得ることは比較的スムーズでしたが、プライベートでは、「ああ、男性の育休は、まだまだ認知されていないんだなあ」と感じることが多々ありました。●(2)パパの育児参加の重要性への理解の低さパパの育児参加の重要性への理解も、認知度と同様に、まだまだだなと感じました。女性の中でも 、パパの育休や育児参加については、意見が分かれていました。----------上記2点に共通して、東京など都市部では徐々に浸透してきている気配があるので、今後は都市部以外の地域にも広がっていくよう、官民ともに努力が必要なのかなと思いました。●(3)復職の難しさと、転職には精神的なハードルの高さ現状、産育休前の部署やポジションへの復帰を希望しても、その通りにいかないケースが少なくないという、非常に残念な状況です。こちらは企業側の問題でもあるため、私たち個人の努力だけではどうにもなりません。ただ、Googleが『Women Will』という働く女性のための運動を立ち上げたり、株式会社メルカリが産育休中の給与の100%保証を打ち出したりするなど、明るい兆しも見えてきました。このような動きが拡散して、「子育てと育児の両立」が理想論で終わらない社会 にできれば、と強く感じます。●パパが育休を取って良かった点3つそれでは、良かった点です。●(a)娘が日々成長していく様子を体感し、共有できたなんと言っても、“一番かわいい時期”と言われている、生後数か月間の日々に寄り添うことができた ことが、最大最高のポイントです。これだけで十分すぎるくらいです。ささいなことで一喜一憂し、またその瞬間瞬間を妻と共有できたことは、とても素晴らしいことだと思います。●(b)ママにはかなわないが、わが家の“育児の2番手”になれた“育児の2番手”という単語は、この原稿を書きながら思いつきました(笑)。良い意味で、パパはママに絶対にかないません 。それは、ママには母乳があるからです。母乳は赤ちゃんに対して“最後の切り札”であり“必殺技”です。パパが何をしてもどうにもならないときでも、ママが母乳をあげたら解決してしまうという場面は、それこそ毎日のように訪れます。しかし、それでいいのです。落ち込む必要なんてありません。育児について、パパはママに勝つ必要はありません。勝ち負けではありませんし、勝ち負けなんてどうでもいいのです。大事なのは自分がきちんと“2番手”であること 。ママが安心して子どもを任せられる相手であることが大切なのかな、と、個人的には思っています。もちろん、2番手には2番手のプライドもあります。私の場合ですと、うんちの処理は私の方が上手だと思っていますし、寝かしつけも負けてはいないと思います。早い段階で得意分野を持つことができると、「ここはオレのほうがうまいぜ!」と、パパも楽しみながら育児ができるかもしれません。そういった意味でも、男性の育休がもっと普及したらいいのにな、と思います。●(c)仕事について、職場から離れた位置で意識をリセットして考えることができ、今後の方向性を見定めることができた自分の仕事について、職場にいて考えるのと、物理的にも精神的にも離れた位置から考えるのでは、まるで違います。第三者的な視点 で考えることもできますし、“自分”や“家庭”を軸にした視点 で考えることもできます。そのような視点で考えたとき、私の場合は、残念ながら所属していた会社に復職して働き続ける価値を見いだすことができず、育休から復職せず、そのまま退職することとなりました。●これから育児休業を取ろうとしているパパへひと言で言ってしまえば、「どんどん取って!」に尽きます。多くの場合、育休を取得するまでは大変だと思います。取れたら取れたで、思ったより育児の序盤は大変です(笑)。そのうえ、元通りの職場に戻れるかどうかもわからないという状況では、「そんな危ない橋は渡れないよ……」と諦めの気持ちが芽生ええてしまうのは、おかしなことではありません。しかし、それでも私は、声高々に言います。「パパよ、育休を取ろう!」----------それでは、一人でも多くのパパが育休を取得して、ママと一緒に生まれてきた赤ちゃんと大切な時間を過ごせますように!またお会いしましょう!【参考リンク】・育児休業取得者割合 | 厚生労働省(PDF)()●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)●モデル/TOYO
2016年03月31日【パパからのご相談】現在、育休中で、転職を検討しています。もともと会社側は育児休業への理解が乏しく、育休取得の希望を告げると、「戻る場所はないかもよ」と宣告されました。それから、育休の取得はできましたが、会社への不信感がぬぐえず、転職を考えています。「育休中に転職なんて……」と気が引けてしまうのですが、実際にはどうなのでしょうか。問題点やアドバイスがありましたらお願いします。●A. 転職市場での扱いは、基本的には他の休職とあまり変わりません。こういったご相談が増えたな、と常々思う、パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休中に復職できなかったケースについて、その理由を比較したとき、ママの場合は“退職”が多く、パパは“転職”が多いです。ママの場合、「子どもが病気がち」「自分の産後の体力の戻りが思わしくない」「どこの保育園にも入れなかった」という理由での退職がある分、退職>転職となっているようです。●パパママ共通している転職の理由では、転職の場合、パパとママで理由に違いがあるのでしょうか。よく耳にするのは、「戻る場所がなかった」「正社員だったのに、復職後はパートだと言われた」という、“会社との間の問題”で、パパママの違いはない ようです。ご相談を受ける中で感じたのは、育休取得社への会社からの冷遇に関して、「どこかでそんな気はしていた」「復職したママや、復職できなかったママを見てきたので、予測ができた」と、諦めの姿勢でいる人が少なくないという印象でした。なんだかやるせない状況ですね。●“育休中の転職”についての、転職エージェントの見解ご相談者さまが「育休中に転職しても大丈夫なのだろうか」「休職は転職に不利と聞くが、育休も同じだろうか」と思われる気持ちも、同じ育休中の身として、とてもよくわかります。そこで今回は、“育休中の転職”について転職エージェント各社の担当者にお伺いしました。●「育休中」と正直に伝えるべき?『必須ではない。こちらとしては別にどうでもいい情報。問題なのは“休み中に仕事のカンが鈍ることなく、転職先できちんと働けるのかどうか”なので』(33歳、経験8年)『源泉徴収票などであとからバレて心象を悪くしたり、最悪は「職歴を偽った」と退職になることもあるので、正直に告げた方が先方企業に対しても親切』(40歳、経験10年)『こちらから言われなければ、バレることはない。言わないほうがいいのでは』(28歳、経験5年)履歴書などに記載しない限り、面接担当者から「休職したことはありますか?」「休職中ですか?」と聞かれることはまずありません 。ですから、“言わない”という選択肢も考えられます。●育休中は勤務年数に含めてもよい?『労務の考え方では、休職期間を勤続年数に通算するかどうかは“企業側の判断”になるので、転職の場合も、面接官や企業側の判断となるかと』(37歳、経験10年)『病気やケガでの休職も同様ですが、「◯◯の経験3年以上必須」などの年数に引っかかりそうな場合、確認した方が良いかも』(42歳、経験8年)休職中も企業に在籍しているので、基本的には勤務年数に含めて良いようですね。ただし、職務経験の年数 については、ボーダーギリギリで不安な場合、前もって確認したほうが無難でしょう。●“育休中の転職活動”はイメージが悪い?『育休にかかわらず、“休職”という単語がすでにイメージが悪い 。そのため、大きな声では言えないが、ダンマリを決め込むことを推奨している』(33歳、経験6年)『字面としては悪いかも。特に女性は、「子どもができたらまた産休取って転職してしまうのでは」と思われる可能性あり』(39歳、経験12年)『傷病での休職中の転職と変わらないと思いますよ。だから、わざわざ告げない人がほとんどじゃないでしょうか』(30歳、経験2年)どうやらイメージという点では、“休職”の時点であまり芳しくないようです。個人的には、休職及び休職中の転職の理由が正当なものであるのならば、面接時に口頭ベースで伝えても良いと思います。その際、在籍中の企業の悪口にならないように気をつけましょう。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月24日会社員と違って、産休育休の手当てがないフリーランスママが、スムーズに仕事復帰するためにはどうすればいいのか? 自分や周りの体験談を元にまとめてみました。保育園探しはできるだけ早めに残念ながらフリーランスの保活は本当に厳しいです。特にライターやイラストレーターなど、在宅作業が中心の職種は「家で子どもの面倒を見ながらできる」と思われてしまうことが多く、かなり不利なのが現状です。わが家の場合は早々に諦め、一時保育で乗り切る方法を選択しましたが、通常保育を選択したママさんたちは「打ち合わせで日中外出することが多い」「自宅とは別に事務所を借りていて仕事をしている」「個人事業主である」などのポイントをアピールし、かなり早い時期から保活を行っていたようです。一方、一時保育は出産後、復帰の目途が立ってから申し込んでも間に合いますが、直前だと予約が取れないことも多いので、先に何日か予約をいれておき、そこに合わせて打ち合わせを組んでいくのもひとつの手だと思います。万が一、打ち合わせがなかった場合も、その分の時間で自宅作業などをすることができます。仕事量は最小限にし、そこから徐々に増やしていくフリーランスママが一番恐れているのは、産休・育休の間に長く付き合ってきたクライアントを失ってしまうこと。しかし、連絡をきちんと取り続けていれば、多少休みを取っても復帰は十分に可能です。それよりもむしろ怖いのは、無理をして仕事を入れ過ぎて体調を崩し、仕事をドタキャンして、クライアントの信頼を失ってしまうこと。最初は打ち合わせ不要の仕事や締め切りまで余裕がある仕事などから少しずつ始め、そこから徐々に増やしていくとよいでしょう。在宅作業の場合、子どもが寝ている間に仕事をするかたちになりますが、1日にできる仕事量は月齢×0.5時間、つまり生後2ヶ月なら1時間、10ヶ月なら5時間くらいが目安です。6時間を超えると睡眠時間が足りなくなってしまうので、その場合は保育園などを検討したほうがいいかもしれません。(この辺りは個人差があると思うので、あくまでも参考程度に)周りの人の力を借りるフリーランスママが仕事を続ける上で大切なのは、1人で頑張りすぎないこと。たとえば出産のときもギリギリまで自分で仕事をするのではなく、早めに信頼できる仲間に引き継ぎをしておいたほうが、いざという時に周りに迷惑をかけずに済みます。また、子どもが風邪をひいて保育園に預けられなかった時や、一時保育の予約が取れなかったときには、近くに住んでいるおじいちゃん・おばあちゃんの助けを借りるのもよいでしょう。大変な点も多々あるものの、時間の調節が効くなどメリットも多いフリーランス。無理をせず、細く長く続けていくつもりで頑張りましょう。
2016年03月23日【パパからのご相談】育休中のパパです。復職面談時に「元のポジションには戻せない。こちらが指定した部署以外には戻るところがない」と一方的に言い渡されました。産育休に入ったママたちの話を聞いていたので、ある程度は予測していましたが、想像以上でした。転職も視野に入れていますが、一度は会社と戦ってみるべきなのでしょうか。●A. 戦ったところで、その会社で、ストレスなく働き続けられますか?パパライターの矢山ユースケ@育休中です。半年を超えるような長い育休を取得できた場合に顕著なのが、この“復職問題”です。ご相談者さまのように、「元のポジションに戻せないと言われた」「育休前より低い職位や賃金を提示された」「社内待機を命じられた」など、育休取得者に対して不利益な条件を突きつける事業者が、残念ながらまだまだ存在するのです。これは誠に遺憾な状況なのですが、働くママの間では過去より常態化している出来事であり、私たちパパ陣はまたひとつ、「働くママの復職とは、こんなに大変なことだったのか」と身をもって知ることになりました。●育休取得者を元のポジションに戻すことは企業の“努力義務”育児介護休業法では、必ずしも法律で原職での復帰が義務付けられているわけではありません。ただ、育児休業取得後の配置その他の雇用管理等に関し、必要な措置を講ずるように努力義務を課しています。また、育児休業をしたことを理由とする不利益な取扱いを禁止しています。しかし、原職への復帰が義務付けられていない以上、復職後に別の部署や職位への異動を言い渡すことも、違反ではない のです。あくまで“努力義務”なので、「努力したができなかった」ということであれば、“仕方ない”と見ることも可能です。とはいえ、「違法でないから」という理由で、原職復帰を果たせないような会社と戦い居残ることは、長い目で見たときにプラスになるのでしょうか。●従業員満足なくして、顧客満足なし企業はよく“お客様第一”と言い、顧客満足度(CS)に力を入れているとアピールします。私は常々、「従業員がその会社や仕事に満足していなかったら、お客様を満足させることなどできるわけがない」と考えています。つまり、「従業員満足なくして、顧客満足なし」ということです。考えてもみてください。常に不満を内に抱えている人が、他人を幸せな気持ちにできますか?もちろん、「仕事だから」とにこにこしながら接客や交渉もできるでしょう。しかし、心からの笑顔をもって対応ができるでしょうか?不満を抱えつつ、その不満を押し込めて働くことが、メンタル面によい影響を及ぼすとも考え難いです。そんな環境で働き続ることでたまったストレスが、本人の心身をむしばみ、さらにはママやお子さんにも悪い影響を与えてしまう可能性さえ考えられます。そう考えると、従業員のことをきちんと考えられないような会社に、戦ってまで居残ることはないように思えます。●育休から転職・退職をするのは必ずしも“悪”ではないもちろん、会社にも事情はあります。半年以上も不在でいると、よほど密に連絡を取り合っていないと、内情は見えてきません。復職前の事前面談で、原職復帰できないことへの理由や、復職・異動後のサポートなどについての説明がきちんとあり、それが納得できる内容なのであれば、復職しても問題ないでしょう。ここでのポイントは、会社側の説明に対して“納得できるかどうか”ということです。もやもやしたまま復職することなく、すっきりした気持ちで戻れるのかどうか、です。ご相談者さまのように、会社側から一方的に想定外の条件を突きつけられて、納得のいく結果が得られなかった場合は、転職を視野に入れてもよい と思います。会社の制度として、「育休中の給与保障」などのサポート制度があった場合は別ですが(そのような従業員思いの会社であれば、一方的な通告などしてこないと思いますが)、そういった制度がなかったとしたら、育休中の転職や退職は、別に悪いこととは思えません。----------家庭で良いパパとして過ごすためにも、余分なストレスを感じることのない選択を心がけましょう。【参考リンク】・育児・介護休業法のあらまし | 厚生労働省都道府県労働局雇用均等室(PDF)()●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月17日はじめまして、この度ウーマンエキサイトで政治のコラムを担当させていただくことになりました、政治ジャーナリストの細川珠生です。私生活では一児の母として、子育てに悩み、苦しみ、笑いながら毎日を過ごしています。突然ですが「政治」と聞くと、ちょっと戸惑ってしまいますよね。政治のニュースは小耳にははさむけれど、なんだかよくわからない…、なんてついつい縁遠くなってしまっているのではないでしょうか。お金の問題、女性問題、失言でもめてばかりいるし…と、政治の印象って、あんまりよくないですよね。そうはいっても、確か、「国会は国権の最高機関」なんて学生時代に勉強したことを断片的に思い出しては、政治のことがわからないままでいいのかしらとか、突然不安になったりもするでしょう。しかし、子どもを前に「政治のことはよく分からない!」と声を大にしては言うのもちょっと恥ずかしいと感じる人も多いのでは。子どもを育てる環境がどう変化しているのか、政治を通して知っていくことはとても大切です。そういえば、「主権在民」なんていう言葉も習った記憶がありますね。つまり、国会は国権の最高機関ではあるけれど、そこには国民から選ばれた代表者が、国民に代わって議論をし、さまざまなルールや制度をつくっているということ。だから私たち国民がどんな代表者を送り込むのかがとっても大事なんです。特に今年から、選挙権が18歳以上になって、高校では、いわゆる「主権者教育」というものが行われるようになるのに、気がついたら、「ママだけ何にも知らなかった!」なんていうことになったら大変! そうならないためにも少しずつお勉強を重ねていくことをおススメします。この連載では、ママ目線で気になる政治の話題をみなさまにお伝えしていきますね。気が付けば「あなたも政治博士!」となるのを目指して頑張りますので、引き続きこのコラムを読んでいただけたらと思います。育休制度は今後良くなるの?さて、記念すべき第一回目のテーマは、「男性の育休」について。「育休宣言」をした(今となっては“前”となってしまった)国会議員が出てきて、「いよいよ国政も!」風穴が開くことを期待したのも束の間、自身の女性問題で、「男性の育休」「国会議員の育休」ということ自体、すっかり吹っ飛んでしまったかのような感があります。しかし、女性側からは期待大だったのですよね。私は、英国のウイリアム王子が、シャーロット王女の誕生の時に、6週間の育休を取るということで大いに注目をしました。日本で育休というと、何か1年単位の長期間を想定してしまいますが、いえいえ、そんなに長くなくてもいいのです。出産直後に1ヶ月でも良いからお休みをとってくれた方が、出産直後のママには何かとありがたい。初めての子であれば、不安いっぱいの中、長時間眠れないママの大変さをわかってもらえるだろうし、第二子、第三子であれば、上の子たちの育児に大きな助っ人となります。例えば幼稚園や習い事の送迎など、それから買い物にだって行ってもらえます。以前は、実家の母親や、お姑さんがやってくれていたことも、核家族化、出産の高齢化の流れの中では、自分たちで何とかするしかないのに、パパは相変わらず、残業や飲み会三昧では、ママとしては、「いくら仕事だから」と言われてもやり切れない思いがフツフツとつのるものです。ちなみに、現在、日本の男性の育休取得率は2.8%(厚労省調べ、2012年10月~2013年9月までの一年間)。女性の86.6%に比べるとあまりの少なさです。 そこで、政府も「女性の活躍」を掲げる以上、男性の育休取得率向上に本腰を入れています。以前からあった「育児休業・介護休業法」で、ママが専業主婦でも取得できるようになり、男性が産後8週以内に取得しても、再度取得することができるようにするとか(合算して1年以内)、中小零細企業では、代替従業員の確保などで経済的負担が大きかったことから、男性社員が育休を取った場合、最大で120万円の助成を行うなど、4月から雇用保険法施行規則の変更を行う予定です。「育休議員」で注目された国会議員の育児休業については、現在は制度としては男女共にありません。あるのは女性議員の産休制度だけ。産休明けには、委員会や本会議などその都度、欠席届を出さなければなりません。国会議員は、朝の8時ごろからの部会に始まり、夜の会合をはしごするなど、育児との両立はほとんど不可能といってもいい「勤務実態」があります。「女性の活躍」のためには、国会だけでなく、社会全体の長時間労働の是正なども行わない限り、なかなか難しいのではないかと思います。しかし、良い夫婦関係を築くためにも、男性も取得を工夫しながら思い切って「育休」にチャレンジしてほしいですね。
2016年03月17日前回の連載で紹介した、育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ「育休プチMBA勉強会」。私は自分の意見をどんどん発する参加者の姿に、衝撃を受けました。というのも、特に乳児と暮らしていると非言語でのコミュニケーション(泣き声から要求を判断する、表情から察する等)が中心になるため、どうしても母親は自分の言葉を失いやすい傾向にあります。そんな状態で、さらには初対面の人どうしが集まって、いきなり議論させるのは実はとてもハードルの高いことだからです。その視点に立つと、育休プチMBA勉強会では、有効なディスカッションを生み出すための精巧な仕組みがきちんと存在していることに気づきます。そこで本編では、代表者の国保祥子さんへのインタビューを通して、この勉強会がどのように母親たちの学びを最大化しているかについて掘り下げていきたいと思います。○初対面の母親たちが議論しあえる理由まずは会の進行役でもある「ファシリテーター」の存在。ファシリテーターは、過去の勉強会参加者の中から立候補し事前にトレーニングを受けた人が、各回1名配置されます。ファシリテーターの育成は、代表者である国保さんが直接担当する形をとっており「Teaching noteと呼んでいる進行計画を各自作成してもらい、それに対するフィードバックを繰り返してブラッシュアップしていきます」とのこと。育休中にその作業をこなすのは容易なことではなさそうですが、「育休中でもファシリテーション手法の勉強や自己研鑚(けんさん)に意欲のある人が、毎回手をあげてくれている」といいます。「ファシリテーターとは別に、勉強会の運営に携わる運営チームのスタッフが3名程度存在することに加えて、ディスカッションをする際に各テーブルでの議論を見るディスカッションリーダーが配置されます」と国保さん。このように比較的小さく明確なミッションを担う人材を適所に置くことで、ファシリテーターを補強する複層的な運営体制となっていることが特徴的です。そしてこのことが、はじめましての母親同士でもきちんと議論し合える環境を作っているのでしょう。○「両立は無理」の諦めムードをなくしたい勉強会で用いられるケースは、その場ですぐに読めるよう作成した国保さんオリジナルの資料が中心。労働時間や場所に制約を抱える制約人材(=参加者)のマネジメント思考をトレーニングすることに特化して編さんされたもので、母親自身にマネジメント視点に立った解決策を考えさせる内容のものが多くなっています。最終的には「あなたはどう行動しますか? と投げかけ議論に落とし込む」ことで、自分自身の足りないものに気づかせることを意識しているとのこと。インタビューの最後では意外にも「この勉強会は、今育休中の人のためにやっているというより、実はこれから出産・育児・復職する人のためにやっている」と語ってくれた国保さん。2つの大学で経営学を教える国保さんにとって最も身近な存在である20代の若者の間に「将来育児と仕事を両立したいけど、無理だろうな」と諦めムードが広がりつつあることに危機感を感じたそうです。そういった意味でも、今子育てをしている世代が育休プチMBAのような場で学ぶことで、また違った背中を後輩たちに見せていくことができるのではないでしょうか。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年にここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月16日【パパからのご相談】6か月間の育休を取得し、そのうち半分が過ぎました。そろそろ復帰に向けて動き出そうかと思っています。会社とは定期的に連絡を取り合っていますが、復帰に向けての話し合いをする以外で、必要な準備があるようでしたら教えてください。●A. 育休の後半は、復職後をイメージして日々を過ごすようにしましょう。パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休期間が折り返しに差し掛かると、そろそろ職場復帰後の生活について考え始めるタイミングになりますよね。私もそうでした。ご相談者様はすでに会社側と復帰についての相談を始めているとのことなので、今回は、“家庭での復帰準備”について、先輩パパママのコメントを紹介していきます。●“育休からの復帰準備”のポイント3つ●(1)生活リズムを組み直す『新生児のころよりは減りましたが、夜中に2〜3回は授乳していたので、復帰直後は午前中眠くて大変でした。育休中は、日中に子どもと一緒に眠っていることもあったので』(ママ32歳・生後7か月で復職)『育休中はなんだかんだ夜更かししてしまっていて、寝るのがいつも2、3時だった。復職の少し前から、7時間は眠れるよう、寝る時間を早めた』(パパ30歳・生後3か月で復職)『子どものお風呂を夕方に入れて、お風呂→晩御飯の順番でずっとやってきましたが、復職後はそうもいかないので、事前に晩御飯→お風呂の順番に子どもを慣らしました。大人たちの慣らしにもなっていたかもしれません』(パパ35歳・生後6か月で復職)育休中は、完全に子どものリズムに合わせて日々を送ってあげることができますが、復職後はそうもいかない場合が多いです。食事や睡眠、お風呂のタイミング など、復職後に慌てないように事前の準備をしておいたほうが、パパママとしてもスムーズにいきます。●(2)体力を戻す『デスクワーカーなので、そこまで影響ないだろうと思っていましたが、想像以上に体力が落ちていてびっくりしました』(パパ37歳・生後9か月で復職)『育休中は、ほとんど自宅か自宅の近所で過ごしていたので、復職直後は満員電車 にヤラれましたね……。あれに乗っていられるだけの気力と体力を整えておくと楽かも』(パパ35歳・生後5か月で復職)『産後の回復が思わしくなく、なかなか体調が戻りませんでした。夫の支えでどうにか日々を過ごし、時短で職場復帰しましたが、フルタイム勤務できる体力が戻るのかどうか、今でも不安です』(ママ40歳・生後12か月で復職)体力の減退は、私も感じています。子どもの成長につれて外出も可能になってくるので、一緒に散歩をするなど、少しでも体を動かすよう心がけたほうがよいでしょう。●(3)家事や育児の分担を確認する『僕も妻もほぼ同じタイミングで復職したので、事前に役割分担を決めました。例えば、保育園の送りは僕で、迎えは妻。朝食の支度は僕で、子どもの支度は妻。共働きの場合 は特に、先に決めておいたほうがいいと思います』(パパ34歳・生後10か月で復職)『私の育休中は、パパはほとんど家のことをしてくれませんでしたが、復職のタイミングでいくつかのことをやってもらうようお願いしました。ゴミ捨てとお風呂掃除と、子どものお風呂くらいですけど、それでも助かりますね』(ママ30歳・生後11か月で復職)復職後は、夫婦の役割分担がさらに重要になってきます。うまく連携プレーを行うためにも、事前に分担を確認しておくとよいでしょう。●いきなり戻す荒療治もアリかも?『うちは、なにも準備しませんでしたよ。習うより慣れろですよ。どうにかなりますよ』(ママ36歳・生後12か月で復職)“習うより慣れよ” の精神であれば、それはそれでシンプルでよいかもしれませんね。----------残り3か月、きっと、あっという間に過ぎてしまいます。復職後の準備ももちろん重要ですが、お子さんと長時間触れ合える貴重な時期を、どうか大切に過ごしてくださいね。ある意味では、それが一番の“心の準備”になるのかも……。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月07日【パパからのご相談】4月にパパになる予定です。育休を取ることになりました。以前、「運動不足になる」と書かれていましたが、その他体調面で気をつけたほうがよいことがあれば、教えてください。●A. 各種の体調不良に注意しましょう。相変わらず運動不足な、パパライターの矢山ユースケ@育休中です。コラム『ジム通い必須!? 育休中のパパが「運動不足」になるワケ』をお読みいただき、ありがとうございます!さて、冒頭で“相変わらず運動不足”と書きましたが、子どもが成長するに連れて、徐々に運動量も増えてはいます。娘はちょうど6か月になりますが、重さで言えば倍以上に育ったので、だいぶ重くなりました。近頃はバランスボールの揺れがお気に入りのため、“抱っこして一緒にバランスボール運動”をすることが増えました。これで体幹が鍛えられると良いのですが……。●パパママが育児で発症/悪化した不調とはさて、先輩パパママたちは、育児によってどのような不調を体験したのでしょうか。●フィジカルの不調『けんしょう炎。ひどいときは包丁を握るのも大変で、パパに晩ごはんの支度を手伝ってもらいました』(38歳・ママ)『子どもが重くなるにつれて、肩こりがひどくなって大変でした』(32歳・ママ)『もともと腰痛持ちなのですが、子どもが重くなっていくにつれて、悪化する一方です。ぎっくり腰っぽくなることも増えました』(パパ・38歳)いずれも、“子育てあるある” な症状です。それぞれ常態化しやすい症状なので、続くようならば専門機関の受診を考えましょう。運動不足による血行不良が原因の場合、運動することで改善することも。●メンタルの不調『夜泣きと夜中の授乳が続いて、うまく眠れなくなりました。子どもは最近だいぶ落ち着いたのですが、私は相変わらず眠れません。疲れやすいし、不眠症なのかなと思っています』(ママ・28歳)不眠症状は、うつ病の第一歩 です。産後うつや育児ノイローゼにつながりかねないので、改善が見られない場合は専門医などのカウンセリングを検討しましょう。また、産後うつはママのみならず、パパにも発症することがありますので、夫婦ともに注意が必要です。●内臓などの不調『子どもが生まれてから、今までみたいにゆっくりご飯を食べていられなくなり、早食いを繰り返すうちに、胃を悪くしてしまいました』(パパ・35歳)『日中ひとりで子どもを見ているため、なかなかトイレに行くタイミングがつかめずにいたところ、ある日急に高熱が出て、病院に行ったら腎盂炎と言われてしまいました』(30歳・ママ)子どもをひとりで見ているママがトイレに行けなくなり、ぼうこう炎や腎盂炎、腎盂腎炎を患ってしまうことが珍しくありません。子どもが泣いてしまっても、できるだけトイレは我慢せず行く ようにしましょう。胃腸不良は早食いのみならず、ストレスが原因の場合もありますので、こちらも続く場合は専門家へ相談しましょう。●育児はカラダが資本!なんと言っても、育児はカラダが資本 です。育休に入られるとのことなので、ママと上手に連携・分担して、お互いを労わりながら育児を楽しんでくださいね。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月03日●男性議員の育休に批判が出る「窮屈な国」NPO法人ファザーリングジャパンは1月18日、「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」と題した緊急フォーラムを東京都・日本橋にて開催した。フォーラムには、育休の取得を宣言している自民党・宮崎謙介衆議院議員をはじめとして、過去に男性として育休を取得してきた成澤廣修・文京区長、青野慶久・サイボウズ代表取締役社長らが出席。国会議員の育休取得が社会にどのような変化をもたらすのかについて議論を交わした。○目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる「少子化が進んで、女性の社会進出も進む中で、男性の育児参加をやっていかなくてはいけない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていきたいということ」。冒頭の宮崎議員のあいさつを皮切りに、この日開かれた緊急フォーラムは始まった。「国会議員の育休の是非を問う会ではない」という今回のフォーラムでは、参加者が、宮崎議員の育休取得宣言とその反響から読み取れる社会の現状や課題について語った。司会者からはじめに意見を求められたのは、2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ成澤廣修・文京区長だ。成澤氏は「育休の取得を宣言したとき、"男は外で仕事、女は家を守るべき"と批判されたことがあり、性別役割分担意識がまだこの国に根付いているのかと思った。宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」とエールをおくった。一方で、「大事なのは、男性議員の育休を制度化することが目的ではなくて、働き方の見直しをしっかりやって、どうしたら男性も女性も家事に取り組むことができるのか議論をすること」とも提言。子育てしやすい柔軟な働き方を考えることが大事だと訴えた。また、これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長は「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価。「3人目の子どもがうまれた去年、半年間16時退社をしていた。社長が最初に帰宅するので、時短で働いている社員も元気良く退社できる。この会社では子育てをしてもいいんだという空気ができる」とその効果を語った。○女性はずっと直面してきた問題だ会場では、野党である民主党の議員も議論に加わった。選挙で落選し、浪人中に育児を経験したという民主党の寺田学衆議院議員は、「宮崎さんが育休を取りたいと言ったことに国会内や世の中から批判が来るのをみて、窮屈な国だなと思った。その根底に何があるのかと思うと、育児に対する社会的な地位がものすごく低くて、男性が取りたいなんていうと、そんなの女性にやらしとけばいいだろうっていう全体の空気があると思う」と分析。その上で「1カ月どっぷり育児に専念してほしいし、歳費は堂々ともらってほしいと思う。歳費をもらわなかったら、育休を取ることに対する後ろめたさの現れになってしまう」と主張した。これらの男性の意見を受けて、女性の立場から発言したのが経済ジャーナリストの治部れんげ氏だ。「日本はこれから人口を増やしたいんでしょ? 子どもを育てることが大事なことだと認められるべき。国会議員という大事な仕事より、自分の子どもの方が大事に決まっている。こんな簡単なことを議論しなければいけないということに腹が立った」と憤りをぶつけた。そして、「女性はずっと直面してきた問題だ。私より少し上の世代は、産むか仕事かの選択を迫られた。仕事を辞めるか、マタハラにあうか、子どもを産まない、家族を持たないという選択をしてきた。その立場に今、男性がさらされるようになってきた。だから男性にがんばっていただきたい。絶対に育休を取ってください」と訴えた。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない。男性も子育てに参加し、社会で子どもを育むことができる未来がほしいんだということを高らかに言っていきたい」と、この出来事を人ごととして捉えるのではなく、当事者意識を持ってほしいと語った。●議論を受けた宮崎議員の決意とは○育休取得は乗り越えられるリスク議論の中では、男性議員の育休取得に対するバッシングについて、登壇者から多くの意見が寄せられた。経営者としての目線でサイボウズの青野氏は、「今回の問題について批判している経営者がいるが、勘のいい経営者は(育休に理解を示す)方針転換をしている。子育て環境を整備することで人を採用しないと、事業を縮小しないといけないって気づいている。これからは頭の切り替えられなかった会社が沈没していくのをみていくことになると思う。だから今育休を取得することは、乗り越えられるリスクであると確信しています」と理解を示した。またNPO法人マタハラネットの小酒部さやか・代表理事は、「マタハラの被害者として顔や名前を出したときもすごいバッシングがあった。しかしそれ以上に応援メールも届いたし、無言の賛同がたくさんある。黙っているけれど心の中で賛同している人がたくさんいると思うので、バッシングをばねにがんばってほしい」と励ました。同じ衆議院議員である寺田氏は本質的な国会議員の仕事について意見を述べ、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と訴えた。○育休取得は働き方改革の中の1つ最終的に、育休取得の議論は「子育てをしやすい働き方を考えるべき」という方向へと移っていった。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は「日本は進撃の巨人の世界のように、3つの壁に囲まれている。性別役割分業、長時間労働、仕事こそが一番尊いという3つがあって、その中で窒息しそうになっている」と指摘。成澤文京区長は「東京都の認証保育所は13時間以上保育。そういう子育てを日本は引き続き求めていくのか。延長保育や早朝保育を使わなければ、結果的に可処分所得も増える。子育てにとって幸せな社会になるように、働き方の見直しが必要だ」と訴えた。これらの議論を受けて、駒崎氏は「男性の育休は、働き方改革のコンテクストの中の1つ。多様な働き方ができる社会を考える上で育休がある。時代時代に合わせた働き方をデザインしていくという発想がすごく必要だし、あるべき働き方は何なのかっていう議論につなげていきたい」と話をまとめた。最後に「育休を取得すると宣言したという中で、知らないこともいっぱいあった。多くの方からいろんな意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。皆さんと共に日本の未来につながることをやりたい」と話した宮崎議員。今回の問題が1つの騒動として終わるのではなく、子育てしやすい環境づくりにつながる機会になることを切に願う。
2016年01月20日武蔵野銀行は20日、「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」に賛同し、子育て世代の顧客を支援するため「産休・育休特例」を付加した住宅ローンの取扱いを開始した。同特例を付加した住宅ローンは、産休・育休期間中においても借入れが可能であり、また、産休・育休期間中は、子供一人あたり最長2年間の元金据置が利用できるなど、子育て世代の顧客のニーズに対応した商品となっているという。このほか、男性の顧客で住宅ローンを利用している人も妻が「産休・育休」を取得する場合や自身が「育休」を取得する場合にも同特例を利用できるとしている。同行は、今後も顧客の多様なニーズに対応し、魅力ある商品の提供に努めていくとしている。○「産休・育休特例」の概要内容:産休・育休期間中でも、住宅ローンを借入れることができる。住宅ローンの借入期間中に住宅ローンの利用者またはその配偶者の人が「産休・育休」を取得する場合、子供一人あたり最長2年間の元金据置が可能(現在、住宅ローンを借入れている人も対象)対象商品:ぶぎん保証付住宅ローン対象者:以下の全ての条件を満たす人(1)住宅ローン借入時においては、各商品の取扱条件を満たす人(2)勤務先が発行する「産休・育休期間中であること」や「前年度年収・復職後の見込み年収」などの証明書を提出できる人(3)産休・育休前の勤続年数が1年以上の給与所得者の人取扱店:全営業店(さいたま新都心パーソナルプラザ含む)および住宅ローンセンター(計104か店)
2015年05月21日産休・育休中、子育てに専念できるのはうれしいが、その間の家計が心配……という人も少なくないだろう。以前、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太さんに、出産前に目標としておきたい貯蓄額について解説していただき、「手取り給与の6カ月分~1年分」と教えていただいた。今回は、既に育休に入っている方やこれから育休に入ろうとしている方であまり貯蓄がない場合、また育休中に少しでも節約したいと思われる方向けに、育休中にできる節約術について伊藤さんに教えていただく。○まずは出費の洗い出しを産休前に貯蓄しておきたい額は「手取り給与の6カ月分~1年分」としましたが、すでに産休・育休に入っていて貯蓄額が少ない方は、育休中を何とか乗り切る必要があります。そのためのポイントは大きく2つ。まず、水道光熱費や通信費、生命保険料などの固定費に無駄があれば削ることです。育休中は多少時間に余裕はできると思いますので、こうした毎月かかる固定費に無理がないかどうかを確認してみましょう。まずは一度、1カ月にかかる費用を洗い出すことです。その中で金額の大きいものから、削れないかどうかを見るべきといえます。そしてもう一つのポイントは、仕事をしていなければかからないであろう費用をカットすることです。仕事をしていると、時間もない、面倒だということで、外食費やクリーニング代がかさんだりしていると思います。もしそうした費用がかかっている場合には、月に数万円浮く可能性も十分あるといえます。こうしたコストカットにより、収入が減った分とまではいかないと思いますが、ある程度無駄は削れることでしょう。それでも生活費が足りない場合には、身内から援助してもらう、お金を借りるといった方法があります。例えば、東京都内の中央労働金庫、各信用組合などにおいては、「すくすく・ささえ」という子育てや介護と仕事を両立する人を支援するための融資制度があります。融資限度は100万円、金利も1.5%(平成26年4月1日現在)と低いため、こうした融資を利用するのも場合によってはよいかもしれません。そして最後に、これら以外に重要視していただきたいことは、夫婦で育児を行うことではないでしょうか。育休中に限ったことではありませんが、どちらかがやるのではなく、一緒にやる。当たり前のようでなかなか難しいことだと思いますが、夫婦円満のためにもお互いに役割分担を決め、楽しい家族生活を送ることが何よりも生活をやりくりする大きな手段だと思います。
2014年10月01日