展覧会「いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ あ・そ・ぼ」が、2024年6月22日(土)から10月6日(日)まで、ちひろ美術館・東京にて開催される。いわさきちひろ没後50年の展覧会いわさきちひろは、甘く柔らかな水彩画で子どもたちや花々を描き、絵本画家や童画家として活躍。青春時代に戦争を体験したことから、作品を通して、平和の大切さやいのちの輝きを表現し続けた。展覧会「いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ」では、「あそび」 「自然」 「平和」の3つのテーマをもとに、それぞれ3期に分けて展示を開催。現代科学の視点も交えながら、 ちひろの絵を読み解いていく。「あそび」を楽しむ子どもたちにフォーカス第2期となる「あそび」に焦点を当てた本展では、ちひろの絵を通して、子どもにとって大切なあそびとは何かを紹介する。《そうじをする子ども》や《小犬と雨の日の子どもたち》など、ごっこあそびやかけっこはもちろん、雨の日の水たまりや掃除の手伝いもあそぶように楽しむ、ちひろが描いた子どもたちの姿に迫る展示内容だ。美術館があそび場に、ちひろの絵とあそぶ展示もまた展示室には、創造的な学びやワクワクするような体験の場を制作するアートユニット・プラプラックス(plaplax)の作品が登場。新作《絵を見るための遊具》や、自分の動きにあわせて足もとに色が広がる《絵の具の足あと》など、子どもがついあそびたくなる仕掛けを楽しみながら、ちひろが描いた作品の数々を鑑賞できる。詳細展覧会「いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ あ・そ・ぼ」会期:2024年6月22日(土)~10月6日(日)会場:ちひろ美術館・東京住所:東京都練馬区下石神井4-7-2開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)※8月13日(火)は開館入館料:大人 1200円、団体(有料入館者10名以上)・65歳以上・学生・18歳以下の子どもに同伴する保護者(子ども1名につき2名まで) 900円、年間パスポート 3000円※18歳以下・高校生以下・障害者手帳所持者とその介助者1名は無料【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612(受付時間 10:00~17:00)※休館日を除く
2024年05月19日絵本画家・いわさきちひろ(1918-1974)の没後50年を記念した展覧会が、練馬区の自宅兼アトリエ跡に建てられた「ちひろ美術館・東京」で、3月1日(金)から開催される。かつて、ちひろの絵本を読んで育った世代も、今まさに絵本を手にしている世代も、ともに楽しめる展覧会だ。福井県に生まれ、東京で育ったちひろは、書と絵画を学び、第二次世界大戦後は子供の本を中心に画家として活躍。55歳で亡くなるまで、子供や花の絵を描き続けた。活動期にあたる戦後の日本は高度成長期のまっただ中で、多くの自然が失われていった時代だ。ちひろは、「私は私の絵本のなかで、いまの日本から失われたいろいろなやさしさや、美しさを描こうと思っています」と語っていた。そこには、身近な自然が失われていくことへの危惧が含まれていたのだろうという。同展は、「あそび」「自然」「平和」の3つのテーマに現代科学の視点も加え、ちひろの絵を通して、様々な「いのち」と仲良く生きるにはどうしたらよいかを考える展覧会だ。タイトルの「あれ これ いのち」には、「あれ? とたちどまってみる。これ? とみつけてみる。あれこれかんがえてみる」という呼びかけが示唆され、身近な自然やいのちの存在に自ら気づき、考えようという気持ちが込められている。見どころは、生態学の視点とアートユニット「plaplax」 による観客参加型のインタラクティブな展示を通して、ちひろの描いた絵の中の草花や生きものたちに、まるで道草をするように出合えること。作品を見たり、展示に触れたり、身体を動かしたりしながら、楽しみつつ学ぶ体験型展示は、通常の絵本展とはまた違った新鮮さをもっている。科学の視点から企画された興味深い展示もある。ちひろが愛した紫色は、生態学的には、植物が動物と共生関係を結ぶために進化させた花や熟した果実の色なのだとか。様々な紫色を「共生の色」として注目した後には、ぜひ、美術館の庭へ。「共生の庭」と名づけられた庭では、絶滅が心配されるサクラソウや、絵本『あかまんまとうげ』にも登場するワラビやフキも目にできる。実物の植物を実感することで、地球の未来に想いを馳せる機会ともなるだろう。<開催概要>『いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへあれ これ いのち』会期:2024年3月1日(金)~6月16日(日)会場:ちひろ美術館・東京時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(祝日の場合開館翌平日休館)※GW期間は無休料金:一般1,200円、65 歳以上・大学・18歳以下に同伴する保護者(お子さま 1 名につき 2 名まで) 900円展覧会特設サイト: 2024kodomo/
2024年02月28日劇作家、演出家、歌人、映画監督、テレビディレクター……。ジャンルを超えて活躍し、今もなお人々に影響を与え続ける寺山修司。昨年没後40周年を迎えた彼を題材にした舞台『テラヤマキャバレー』が2月9日(金)、東京・日生劇場で幕を開けた。自身の団体「ゆうめい」の作品も注目を集める気鋭の劇作家、池田亮が脚本を担当し、世界的な演出家、デヴィッド・ルヴォーが演出を務める本作は、「もし寺山が今生きていたら、何を思い、何を表現したのか」に思いを馳せて作られた音楽劇。舞台は生と死が交錯するキャバレーで、寺山が詞を手掛けた昭和の名曲を織り交ぜて物語が展開していく。真紅の幕がかけられた舞台に、黒いトレンチコートに身を包んだ寺山修司(香取慎吾)が現れる。夢の中のキャバレーで劇団員たちに名前をつけた寺山は、芝居『手紙』のリハーサルを始める。そこにやってくるのは白いトレンチコートをまとった「死」(凪七瑠海)。自分を連れていこうとする「死」に寺山が抵抗すると、「死」は過去や未来に行くことができる3本のマッチを与え、日が昇るまでの時間を猶予として与える代わりに「感動する芝居を見せてくれ」と伝える。白粥(成河)、アパート(村川絵梨)、暴言(平間壮一)といった劇団員は寺山を深く慕っているものの、それぞれ自由に振る舞うため、限られた時間の中で行う必死のリハーサルもなかなかうまくいかない。キャバレーの下に住む「蚊」(伊礼彼方)は何かと寺山にまとわりつく。そんな中、寺山は与えられたマッチを擦って過去へと旅立つ。そこで出会ったのは曽根崎心中を上演しようとする近松門左衛門。さらに2本目のマッチを擦った寺山が向かったのは2024年の新宿・歌舞伎町。詩が必要とされず、電話だけを頼りにしている現代に衝撃を受ける寺山。時空を超えて言葉、肉体、生と死と向き合った寺山は、「死」を感動させる芝居を作ることができるのか。たくさんの時計がちりばめられた巨大な壁のようなセット。そのセットの中からバンドメンバーが奏でる生演奏にのせて、『ときには母のない子のように』『あしたのジョー』など数々のナンバーが歌い上げられる。寺山が駆け抜けた60〜70年代の空気を思い出させるような、猥雑で混沌としたビジュアルとキャラクターの劇団員たち。寺山作品に度々登場する母のモチーフ。そして寺山が紡いだ言葉が散りばめられたセリフ。寺山を構成する要素がぎっしりと込められた今作で、寺山が亡くなった年齢と同じ歳になった香取は、セリフの一言ひとことに体重をかけ、気持ちを乗せて発する。目まぐるしい展開の中で、香取演じる寺山が投げかける言葉が刺さる。劇中で歌われる「質問」という楽曲が、全体を貫くテーマに重なる。現実からしばし離れて心が空想の世界を浮遊する2時間40分。しかし幕が降りて現実に戻った私たちには、寺山の発した投げかけが残り続けているはずだ。取材・文:釣木文恵撮影:岡千里<公演情報>『テラヤマキャバレー』脚本:池田亮演出:デヴィッド・ルヴォー出演:香取慎吾成河伊礼彼方村川絵梨平間壮一花王おさむ福田えり横山賀三凪七瑠海(宝塚歌劇団)ほか【東京公演】2024年2月9日(金)〜2月29日(木)会場:日生劇場【大阪公演】2024年3月5日(火)〜3月10日(日)会場:梅田芸術メインホールチケット情報:()公式サイト:www.umegei.com/terayama_cabaret2024
2024年02月14日有村架純主演で、安田弘之の原作漫画を今泉力哉監督が映画化した『ちひろさん』のBlu-ray&DVDが2024年2月23日(金)にリリースされる。海辺の小さな街にあるお弁当屋さんで働く主人公・ちひろ役を務めるのは、有村架純。優しさと厳しさの両方を併せ持ち、どこか陰があってひょうひょうとしているという難しい役どころを、有村さんは深みと軽やかさをまとって演じ、新境地を開拓。脇を固める役者陣には、弁当屋の主人の妻・多恵を演じる風吹ジュンや、風俗店の元店長役のリリー・フランキーといったベテラン陣から、若葉竜也、豊嶋花、佐久間由衣といった若手の注目俳優まで、個性的なメンバーが集まった。メガホンを取るのは、『愛がなんだ』や『街の上で』など立て続けにヒット作を生み出し、最新作の『アンダーカレント』も話題の今泉力哉。本作では、純粋な恋愛とは距離を置いた登場人物たちの人間模様を繊細に描き、新境地を見せる。主題歌は今泉監督が愛するバンド「くるり」が書き下ろし、岸田繁が全編の劇伴音楽を作曲した。「くるり」と岸田さんならではの大胆かつ繊細に心に響くメロディと言葉は、ちひろのキャラクターと作品の世界に美しく寄り添い、その魅力をいっそう引き立てる。さらに、作品を彩るお弁当も欠かせない。『かもめ食堂』『南極料理人』「深夜食堂」など、日本映画を食で彩ってきた飯島奈美がフードスタイリストを務めており、食は作品の中で重要なパートを担っている。どんなにつらいことがあっても、人はご飯を食べる。誰かと、またはひとりで。食べることは生きること。悲しみや孤独を癒してくれるのだと教えてくれる作品となっている。『ちひろさん』は2024年2月23日(金)よりBlu-ray&DVDリリース。Blu-ray:5,390円(税込)DVD:4,290(税込)同日DVDレンタル開始発売・販売元:ギャガ(シネマカフェ編集部)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年11月28日寺山の監督作品『草迷宮』で俳優デビューした三上博史が、寺山修司の没後40年を記念し『三上博史 歌劇-私さえも、私自身がつくり出した一片の物語の主人公にすぎない-』を上演する。気になるその内容について、三上自身に語ってもらった。そもそものきっかけは、2008年から5月4日の命日に寺山修司記念館(青森県三沢市)で三上が続けている追悼ライブ。「当初は寺山さんが遺したテキストの朗読が中心だったんですが、近年では歌ったり、特に今年はバンドも入れたりして音楽が主体になっていたんです。で、これを三沢だけでやるのはもったいないね、と。そんな時、今回の製作会社さんからお声がけをいただいて。しかもせっかく紀伊國屋ホールでやれるなら、これまで大がかり過ぎて出来なかった演劇をやってみようということになったんです」寺山という異才をきっかけに誕生した俳優、三上博史。彼に寺山作品の魅力を訊くと、あるふたつのキーワードを挙げてくれた。「寺山って“下世話”と“崇高さ”、その両極を兼ね備えていると思うんです。下世話も突き詰めると崇高になるし、そうなったらもう臓腑まで掴めるというか(笑)。今回僕はそこまで行きたいですし、出来るだけ肉感的なことをやりたい。演劇実験室 万有引力という、肉体を持った人たちも手伝ってくれるわけですから。まぁ壮大な失敗になるかもしれませんけどね(笑)」現段階での構想については、このように明かす。「寺山のエッセンスみたいなものを、言葉を中心に抽出したいと思っています。それは『レミング』の影山影子や、僕もやらせてもらった『青ひげ公の城』の第二の妻、『さらば箱舟』のスエなど、そういったもので構成出来ないかなと。だから演劇とも言い切れないですし、朗読でも、コンサートでもない。蓋を開けてみないと本当にわからなくて。でも『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェルだって、ニューヨークで悶々としていた男の子が、やりたいことをやっちゃったらああいうものが出来たわけです。これもそういったものになりそうな気がしています」さらに三上は、若い人や演劇経験があまりない人に特に観てもらいたいと続ける。「今回は初体験みたいな感性を望んでいて。これを演劇的リテラシーで紐解いてしまうのはナンセンスですからね。だからなんかスコーン!と感じてもらいたいですし、まっさらな状態で来てもらえたらなと思います」公演は2024年1月9日(火)~2024年1月14日(日)まで。取材・文:野上瑠美子
2023年11月20日俳優の香取慎吾が寺山修司役に初挑戦する主演舞台『テラヤマ・キャバレー』の新ビジュアルが1日、公開された。没後40年を迎え、その稀有な才能に再び注目が集まる寺山修司さん。もし寺山さんが今生きていたら、何を思い、何を表現したのか。虚実に満ちた寺山さんのパワフルな世界が、新進気鋭の作家・池田亮氏の脚本とデヴィッド・ルヴォーの演出、香取慎吾主演で立ち上がる。舞台は生と死が交錯するキャバレー。寺山さんの詞による多くの昭和の名曲を織り交ぜた、これまでにない驚きの音楽劇となる。このたび、同舞台の新ビジュアルとともに、あらすじも公開された。『テラヤマ・キャバレー』は、2024年2月9日~29日に東京・日生劇場、3月5日~10日に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。○■『テラヤマ・キャバレー』あらすじ1983年5月3日、寺山修司はまもなくその生涯を終えようとしていた。寺山の脳内では、彼を慕う劇団員がキャバレーに集まっている。寺山が戯曲『手紙』のリハーサルを劇団員と始めたところへ、死が彼のもとにやってきた。死ぬのはまだ早いと、リハーサルを続けようとする寺山。死は彼に日が昇るまでの時間と、過去や未来へと自由に飛べるマッチ3本を与える。その代わりに感動する芝居を見せてくれ、と。寺山は戯曲を書き続けるが、行き詰まってしまう。そこで、死はマッチを擦るようにすすめた。1本目、飛んだのは過去。近松門左衛門による人形浄瑠璃「曽根崎心中」の稽古場だ。近松の創作を目の当たりにしたことで、寺山の記憶が掻き立てられる。2本目は近未来、2024年のバレンタインデーの歌舞伎町へ。ことばを失くした家出女や黒蝶服、エセ寺山らがたむろするこの界隈。乱闘が始まり、その騒ぎはキャバレーにまで伝播。よりけたたましく、激しく肉体がぶつかり合う。寺山は知っている。今書いている戯曲が、死を感動させられそうもない、そして自身も満足できないことを。いまわの時まで残り時間。寺山は書き続けた原稿を捨て、最後のリハーサルへと向かう。
2023年11月01日2024年1月9日(火) から14日(日) にかけて紀伊國屋ホールにて、寺山修司没後40年記念公演『三上博史 歌劇 ―私さえも、私自身がつくり出した一片の物語の主人公にすぎない―』が、上演されることが発表された。詩人・劇作家・脚本家・作詞家・評論家・小説家・エッセイスト・映画監督・写真家・劇団主宰など、あらゆる肩書きとともに時代を超えて今なお愛され、様々な人に影響を与え続けている寺山修司。出演は、その寺山によって“俳優”であり“表現者”という命を吹き込まれた三上博史。2015年に上演された『タンゴ・冬の終わりに』以来、実に約8年ぶりに『三上博史 歌劇』を上演する。本公演では、俳優業と併行して長年音楽活動も続け、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』をはじめとした演劇活動における芝居と音楽の融合を表現し続けてきた三上の魅力あふれる肉声に加えて、一流ミュージシャンたちが生演奏で素晴らしい楽曲や詩の数々をお届け。さらに、歌や詩の朗読のほか、演劇シーンもふんだんに盛り込み、伝説的舞台『レミング-壁抜け男』の影山影子役をはじめ、寺山作品の多種多様な登場人物を三上が早替わりで演じ分ける。共に作品を創り上げるのは、寺山修司没後20年記念公演として上演された『青ひげ公の城』で主演して以来約20年ぶりのタッグとなる、寺山主宰の演劇実験室天井桟敷の後継劇団=演劇実験室◉万有引力、そして演出に J・A・シーザー、上演台本に高田惠篤・寺山偏陸という生前の寺山と共に名作を生んできた盟友たちが顔を揃える。劇場は、寺山自身が生前最後に手掛けた天井桟敷の最終公演『レミング-壁抜け男』を上演した紀伊國屋ホールと、40周年に相応しい顔合わせが実現した。寺山修司撮影:有田泰而 提供:テラヤマ・ワールド三上博史は、高校1年生の時に寺山が監督を務めたフランス映画『草迷宮』のオーディションに合格し俳優デビュー。寺山との運命の出逢いから数年後には、紀伊國屋ホールで上演された天井桟敷の最終公演『レミング-壁抜け男』を座席からリアルタイムで観劇していた。寺山との出逢いが俳優として生きる道を決定づけ、以来本人が時に“呪縛”とさえ表現するほどの絶大な影響を受けてきた。寺山作品を演じ、歌い、後世に語り継いでゆくことが自身の使命という三上は、2008年から現在に至るまで毎年欠かさず、5月4日の命日に寺山の出身地である青森県三沢市の寺山修司記念館において追悼ライブを行っている。■三上博史 コメント寺山さんは僕が育っていくことのすべての種になっていた方です。その種は15歳で出会ったときに植え付けられていて、寺山さんの呪いがかかっているものでした。どんなことにチャレンジしても、どこかで寺山修司や天井桟敷に辿り着いてしまうんです。親離れする、乗り越えていくと思っても、やっぱり影響のある人に辿り着いてしまう。結局はお釈迦様の手のひらの上なんですよ。寺山さんの呪縛は一生ついて回るんでしょうかね、嫌だな(笑)。この舞台は、寺山修司記念館で続けてきたライブ、一方で地方の民話や古事記を朗読してきた僕自身の活動の流れの上にありますが、会場が、『レミング-壁抜け男』という天井桟敷が最後の公演をしたのが紀伊國屋ホールで、僕の中では大事な思い出の場所であり、敷居が高い劇場でもあります。そこで僕ができることを考えるとやっぱり演劇なのかなと思ったんです。でもライブは外せない。その合わせ技で『三上博史 歌劇』となりました。そして公演のサブタイトルは本当にいい寺山さんの言葉で、俳優として、一人の虚像として生きてきた僕にピッタリだと思っています。そんな僕の中の要素を総動員してお届けするものになるのは間違いありません。寺山さんのテキストで構成されることは決まっていて、誰も見たことのないものを目指します。比較されたり分析されても仕方のないものなので、肌感覚でガツンと楽しんでもらいたいですし、できるだけ先入観なく見てもらえたらと思っています。<公演情報>寺山修司没後40年記念公演『三上博史 歌劇 ―私さえも、私自身がつくり出した一片の物語の主人公にすぎない―』2024年1月9日(火)~14日(日)会場:紀伊國屋ホール作:寺山修司演出・音楽・美術:J・A・シーザー共同演出:高田恵篤上演台本:高田恵篤、寺山偏陸音楽監督:横山英規■出演三上博史演劇実験室◉万有引力(髙田恵篤、伊野尾理枝、小林桂太、木下瑞穂、森ようこ、髙橋優太、今村博、山田桜子、三俣遙河、内山日奈加、曽田明宏)■演奏横山英規(Bass)エミ・エレオノーラ(Piano)近田潔人(Guitar)ASA-CHANG(Drums)■チケット発売日:11月予定公式サイト:
2023年10月24日俳優の香取慎吾が、来年2~3月に上演される舞台『テラヤマ・キャバレー』で主演を務め、今年没後40周年を迎えた劇作家・寺山修司さんを演じることが10日、発表された。演劇、映画、ラジオ、テレビ、詩といったおさまりきらないジャンルにおいて、人々を惹きつける数多くの作品、言葉は、今もなお輝き続け、当時の寺山さんを知らない若者の世代にも注目されている。この物語は、寺山さんが亡くなる前夜から始まる。47歳、死を迎えるその瞬間何を思ったのか? 自身の死をも劇化し人々に何かを残そうとした寺山さん。まだ残したい言葉がある、胸躍るようなスペクタクルが作りたい、人生という物語を完結させたくない、死を目前にしても、作品を創ることへの熱い思いは消えなかった。寺山さんの前に「死」という登場人物が現れ、「死」と寺山の間で取引が交わされる。「日が昇るまでに、私(死)を感動させられる作品を作る猶予をあげよう」。「死」を感動させるため、また寺山さん自身も満足するまで、寺山さん最後の作品を命がけで作ろうとする個性あふれる劇団員たちと共に作り上げた作品とは?演出には、さまざまな国で活躍してきたデヴィッド・ルヴォーを迎える。主演は、寺山修司役初挑戦となる香取慎吾に決定した。また共演者には、成河、伊礼彼方、村川絵梨、平間壮一、凪七瑠海(宝塚歌劇団)など、さまざまな舞台で活躍する役者がそろった。脚本は、新進気鋭の劇作家・池田亮氏が書き下ろし。そして、「あしたのジョー」他、寺山さん作詞の楽曲を数多く交えて、生演奏でオリジナル音楽劇として届ける。『テラヤマ・キャバレー』は、2024年2月9日~29日に東京・日生劇場、3月5日~10日に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。デヴィッド・ルヴォーと香取慎吾のコメントは以下の通り。○■デヴィッド・ルヴォー「どんな鳥だって想像力より高く飛ぶことはできないだろう」- 寺山修司この作品は、寺山を「再現」することが目的ではありません。それは誰であれ、不可能な事だと思います。イギリスの演出家なら尚のこと、無理でしょう。寺山修司は社会的、または身体的な「のけ者たち」を作品の中心に据えていました。そんな彼は、今の世界をどう思うだろうか? 彼の眩しいほどの想像力の灯火は、嵐のような現代において、どれほど奇妙で、滑稽で、とんでもない美しさを我々に見せてくれるのだろうか? このプロジェクトが提案された時、自分にはやらないという選択肢はありませんでした。○■香取慎吾死を迎える寺山修司を演じます。デヴィッド・ルヴォーさんが奏でる寺山修司に、僕の今をぶつけます。熱いキャバレーになりそうです。心燃やして参加します。
2023年10月10日大人も子どもも、家族みんなが過ごしやすい家づくりに大切なことってなんだろう? vol.4では、東京の西側、上水道が近くに流れる、イラストレーター・よしいちひろさんの住まいへ。目が合うと自然と笑顔になれる、子どもの作品や可愛い雑貨に囲まれた賑やかな空間が広がるよしいさん宅。さっそく子育ても家事もおしゃれもはかどる、理想の住まいのヒントを探ります。profileよしいちひろさんイラストレーター雑誌や書籍、広告などで幅広く活躍するイラストレーター。エッジの効いたライフスタイルにファン多数。8歳男の子のママ。Instagram:@chocochop2FAMILY:3人家族(パパ・ママ・長男8歳・犬・ハムスター)HOUSE TYPE:一軒家/注文HOUSE DETAIL:築8年/73㎡/3LDK(+小部屋、WIC、ロフト)AREA:東京都こだわりの住まいについてひとり時間を楽しみながら、家族の仲も深まる間取りイラストレーター・よしいちひろさんの住まいは、8年前、息子さんの出産を機に建てたという一軒家。「家づくりのテーマは、ライフステージやそのとき感じたことに耳を傾けること。今年の春、息子の成長や夫の働き方が変わったこともあって、リノベーションを行いました」リノベを担当したのは、国分寺の建築事務所〈straight design lab〉。大きな変更は、扉付きの子ども部屋と、夫婦それぞれの仕事部屋を新設したこと。「家を建てた当初は、家族みんながいつでも繋がれるように、できるだけ壁や扉を取り払った間取りにしました。今は各々のパーソナルスペースを持てたことで、家族の時間をより大切に過ごせるようになったと思います」家族が集まるのは、2階のリビングダイニング。ボードゲームをしたり、ソファに横並びに座ってのんびりテレビを見たり。リビングは以前よりスペースが狭くなった分、親密さが増して、かえって居心地のよさが増したそう。「家の満足度は広さで測れるものではないと嬉しい気付きもありました!」LIVING & WORKSPACEコンパクトでも視界は広々!仕事も団らんもはかどるリビング窓を大きめに設計した、開放感あふれるリビング。お気に入りのシンボルツリーは「ポリシャス」という名で〈SOLSO farm〉で購入。リビングの一角には、よしいさんのワークスペースも新設。「設計士さんと選んだ、グリーンの窓枠がお気に入りです。派手な色だと飽きちゃうかなと悩んでいたとき、『みんなそうやって無難な色を選んじゃうけど、塗り直したらいいんですよ!』と背中を押してもらいました」10年以上使っているソファはセレクトショップ〈OCAILLE〉のオーナー・恩田登喜枝さんが雑誌で紹介していたもので、駒沢公園近くの家具屋〈GECKO〉でセミオーダー。家族3人で座っても余裕のある3シーターで、〈LAPUAN KANKURIT〉のモスグリーンのブランケットも相性◎。可愛く結ばれたカーテンの先には、家族の写真やイラストなど、思い出がたくさん。「額は蚤の市やアンティークショップなど、手頃でいいものを見つけたらストックしています」国立の〈LET’EM IN〉で購入したチェアと、プラントスタンドと組み合わせてサイドテーブルに見立てた太鼓。「息子がときどきドンドコ叩いて遊んでいます」小屋のような2畳の仕事部屋。「コンパクトになった分、極力ものが増えないように心がけるようになりました。窓越しに愛犬のおいも(ときには息子)がソファでうたた寝しているのを見るのが至福の時間です」アウトドア好きのよしいさんが使う作業デスクは〈callman〉。「とりあえず家にあるものでまかなってみたら、サイズもちょうどよく、窓枠のグリーンとも相性◎。そのまま使ってみることにしました」天井からぶら下がるのは、息子さん作の新幹線のオブジェ。「絵は飾れるけど、工作ってそんなに置ける場所もないし、持て余しますよね。わが家では天井から吊るして飾ってみることが多いです」KITCHEN & DINING大きめのダイニングテーブルで、家族がくつろげる空間にダイニングテーブルは北欧家具を扱う〈haluta〉で見つけた〈アアルト〉のもの。「ヴィンテージというほど古くはない90年代ぐらいのもので、珍しい爽やかなグリーンの天板がお気に入りです。友人たちにもよく褒められます!」キッチンは〈無印良品〉のシステムキッチンを導入。「キッチンは空間を広く取るためにオープンで設置しましたが、次は個室のように空間を分けるなど、ゆるやかに検討していきたいです」器は、北欧ブランドのものや日本の作家もの、ヨーロッパの蚤の市で出会ったものなどさまざま。食器棚上の置き時計は〈ZARA HOME〉の無地の時計に、息子さんが手書きで文字盤を描いたもの。「こういう味のある文字って、小さいときしか書けなくて貴重ですよね」オモチャのクモに一瞬驚く、キッチンの窓際。ミカンが入っていた赤いネットはリンゴ型に、シソは水につけてお花のように飾って。「近所の農家さんで茎についた状態で販売していました。シソは水に浸けていると根っこが生えてきて、わりと長持ちします」お気に入りの〈THONET〉のチェア。「ラタンで編まれたものはよく見かけますが、これはビニール素材。半透明なのが可愛くて気に入っています。穴が空いてしまったので、今は半分観賞用です(笑)」フラップ扉のアンティーク棚は、〈LET’EM IN〉でひと目惚れ。「わが家の古家具はほとんど〈LET’EM IN〉。素敵なアイテムがお手頃価格で手に入ります。“日本人の買い物の軌跡”をテーマに、すべて日本で買い付けされていて、店主の原さんの美学には芯があり、共感しています」BEDROOMひとつの部屋を3つにセパレート!狭さが落ち着く寝室にもともと家族みんなの寝室だった1階の大部屋は、夫婦の寝室と子ども部屋、ご主人のワークスペースとして、分けて使えるようにリノベーション。夫婦のベッド上のスペースは、息子さんのベッドスペースとして活用している。「珍しいタイプの2段ベッドです(笑)。巣ごもり感があり、落ち着きます」愛犬のおいもちゃんのベッドはクレートを上下に分解して重ねたもの。「何か災害があったときでもクレートにすぐ慣れるように、わが家では普段からベッドとして使っています」絵はイギリスのブランド〈creamore mill〉の木製ポスターハンガーに挟んで飾る。「マグネットで挟むため、紙や布に穴を開けることなく、気軽に飾ることができます」寝室は巣穴のようなこもり感。上にかかっているタオルケットは〈HAY〉、毛布は〈LAPUAN KANKURIT〉、緑のフチが可愛い掛け布団は〈NORDIC SLEEP〉、レースのクッションカバーは〈ZARA HOME〉で購入。KIDS ROOM秘密基地のような空間で、ひとり時間を覚える学習机は天板を〈IKEA〉、足はフランスのインテリアブランド〈TIP TOE〉でチョイス。イスは約20年前にリサイクルショップで見つけたもの(500円!)で、グレーに塗装して使い続ける。机の下には工作用の空き箱や緩衝材をたくさんストック。「自分の部屋があるのはやっぱり嬉しいみたい。工作をしたり、漫画を読んだり、ひとり時間を満喫していますね」自分で育てたカブトムシやクワガタは標本にして思い出に。デスクの壁には穴が大きめの〈IKEA〉の有孔ボードを設置。「〈IKEA〉は、クリップやハンガー、小物入れなど付属品も豊富に揃います」天井を見上げると、お花紙でつくった花のオブジェや、〈ボーネルンド〉で見つけたパラシュートのオモチャ、幼稚園のときにつくった気球の作品が吊るされている。デスクの向かいにははしご付きのベッドが。ベッドサイドのてんとう虫ライトは〈IKEA〉で購入。2段ベッドの一角にはジャストサイズの〈IKEA〉の本棚が。寝転びながら漫画を読める至福空間。HALLWAY-WIC & STAIRS-風通しのいい廊下&階段下は収納スペースとして大活躍!吹き抜けで風通しもいい1階の廊下は、夫婦のウォークインクローゼットと、本や雑貨の収納スペースとしてフル活用。ウォークインクローゼットは、左手奥の洗面所&バスルームとつながっていて動線も◎。「服はすべて見えるように収納することで、いろんな服を満遍なく着られるようになりました」ウォークインクローゼットの一部にはお店のようなオープン棚も設置。「昔はガーリーな服も好きでしたが、今はそれらをスポーティなものや癖のあるもの、上質なものなどとミックスしながらおしゃれを楽しんでいます」〈OZ VINTAGE〉の鈴木里美さんから譲り受けたヴィンテージ棚の引き出しを開けると、たくさんのジュエリーが!「ここ数年、アクセサリーは〈R.ALAGAN〉で探すことが多いですね」階段下は本などの収納場所に。手前の古い棚は、閉店してしまう文房具屋さんで譲ってもらったもの。旅先で見つけた袋やスイーツのパッケージ、可愛い包装紙など偏愛コレクションを保管。ハムスターのポテちゃん。「気が強くて、本気噛みされることもしょっちゅうですが、ずっと見てられます♡」ケージは、イタリアのブランド〈ferplast〉のもの。「備品が全部カラフルでデザインも可愛くお気に入りです」落下防止のために、透明なアクリルパネルを取り付けた階段。木の幹をイメージした、マスキングテープのデコレーションも可愛い!リノベーションは苦労もあったけれど、家族でああだこうだ言いながら家のプランを考えるのが何より楽しかったと教えてくれた、よしいさん。リノベーションの工夫や雑貨や家具のセレクトなど、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2023年09月27日企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。童画画家・初山滋の回顧展初山滋(はつやま しげる)は、1991年21歳の時に児童文芸誌『おとぎの世界』表紙を描き注目を集めて以来、大正から昭和にかけての50年余りにわたり活躍した童画画家。江戸の装飾美に西欧のモダンな要素を融合させ、自由な表現を落とし込んだ絵は、没後50年を経た今もない新鮮さを失わず人々を魅了し続けている。企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」では、初山滋の人生を辿りながら、童画や木版画、装丁画、絵本の原画、貴重な資料など約170点を展示。流麗な線と明澄な色彩で描かれた煌めきに溢れる世界観を楽しむことができる。絵雑誌『コドモノクニ』代表作や木版画初山は日本初の本格的な絵雑誌『コドモノクニ』にも数多くの作品を発表した。会場では、1935年に出版された初めての画集『初山滋童画集』にも選ばれた代表作を展示する。また、戦時中に子どもの本の仕事が徐々に減っていった初山は、時局に合った絵は描かずに、自画・自刻・自摺の創作木版画の制作に熱中。本展では、手摺の私刊本や「彫りすすみ」の手法で制作された希少な作品などを展示し、童画画家としてだけでなく木版画という画業についても紹介する。アンデルセン童話『にんぎょひめ』や宮沢賢治の絵本原画さらに、戦前からアンデルセン童話の書き手としても評価を得ていた初山による、『にんぎょひめ』『おやゆびひめ』『マッチうりのしょうじょ』といったアンデルセン童話の絵本も紹介。加えて、チャイコフスキーのバレエ曲を絵本にした『はくちょうのみずうみ』、宮沢賢治の童話集など、戦後に出版された絵本原画の展示も行う。展覧会概要企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)※会期は予告なく変更になる場合あり会場:安曇野ちひろ美術館 展示室4住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24開館時間:10:00~17:00休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:作品 約140点、貴重書を含む書籍資料 約30点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円【問い合わせ先】TEL:0261-62-0772(受付時間:10:00~17:00)※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く
2023年09月25日展覧会「ちひろ美術館コレクション 冒険する子どもたち」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。“冒険する子どもたち”に着目世界の絵本画家の作品を展示する絵本美術館・安曇野ちひろ美術館では、“冒険や探検をする子どもたち”を描いた作品をセレクトした展覧「冒険する子どもたち」を開催。非現実的な景色や、一生懸命な主人公の姿を、世界中の絵本画家たちが想像力を膨らませて描いた絵本を紹介する。『不思議の国のアリス』や『ニルスの不思議な旅』ここでは、イギリスのルイス・キャロルが書いた女の子の冒険物語『不思議の国のアリス』と、女性初のノーベル文学賞を受賞したスウェーデンのセルマ・ラーゲルレーヴによる『ニルスの不思議な旅』の2作品をピックアップ。まず『不思議の国のアリス』は、今回の展示ではクロアチアの絵本画家アンドレア・ペトルリック・フセイノヴィッチによる作品で紹介する。ルイス・キャロルによる原作とは趣が異なり、明るく鮮やかな色彩に溢れる世界を描きつつも、不条理な物語を綴っている。一方の『ニルスの不思議な旅』は、誰にも好かれない乱暴者のニルスが、小人に体を親指ほどの大きさにされ、ガンの群れとともにスウェーデン各地を旅するという物語。本展では、ロシア出身のボリス・ディオドロフによる『ニルスの不思議な旅』が展示される。彼による作品は、エッチングの手法を用いて細密に場面が描かれており、鳥の群れは暗い画面の中で白く浮かび上がるように見えるのが特徴だ。このほか会場では、『ピノキオの冒険』や『ミオよ、わたしのミオ』といった作品が展示される。展覧会概要展覧会「ちひろ美術館コレクション 冒険する子どもたち」会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)※会期は予告なく変更になる場合あり会場:安曇野ちひろ美術館 展示室3住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24開館時間:10:00~17:00休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:約30点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円【問い合わせ先】TEL:0261-62-0772(受付時間:10:00~17:00)※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く
2023年09月25日展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。いわさきちひろと師・中谷泰の姿に迫る戦争と家制度に翻弄されながらも、いわさきちひろは絵を描くことへの情熱を断ち切れず、終戦後画家になることを決意。そんなちひろが画家として巣立つまでの過程を見守った唯一の画家が、戦中にちひろが師事した中谷泰(なかたに たい)であった。油彩や2人の交流の証を紹介展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」では、戦後美術の奔流の中、それぞれの道を模索したちひろと中谷の姿に迫る。会場では、戦災を逃れた唯一のちひろの油彩《なでしことあざみ》や、戦時中に中谷がちひろをモデルに描いたとされる油彩《婦人像》が展示される。さらに2人が一緒に滞在した旧満州(中国東北部)での資料や中谷の油彩、終戦後にちひろが中谷へ送った手紙など、歩んだ道は少しずつ違えど亡くなるまで続いた2人の交流を紹介する。“民主主義的な表現”を求めていた画壇の潮流に近づきながらも、ちひろと中谷は終戦後、身近な人物や静物を見つめ、独自のリアリズムを追求した。1960年代後半以降、ちひろは絵本を舞台に活躍の幅を広げ、絵で展開する絵本シリーズで新たな表現の可能性を切り拓いた。一方の中谷は、常滑の陶工や、炭坑風景など同じ題材に繰り返し取り組みながら、実直に自身の造形世界を深めていった。そんな中谷が度々訪れた常磐炭坑は、ちひろも取材し作品として残していることから、2人の交流が続いていたことが見て取れる。会場では、2人が描いた炭鉱の風景も鑑賞することができる。展覧会概要展覧会「いわさきちひろと師・中谷泰」会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)※会期は予告なく変更になる場合あり会場:安曇野ちひろ美術館 展示室1・2住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24開館時間:10:00~17:00休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:いわさきちひろ 約55点、中谷泰 約20点料金:大人900円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料※年間パスポート3,000円【問い合わせ先】TEL:0261-62-0772(受付時間:10:00~17:00)※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く
2023年09月25日展覧会「ちひろ 子ども百景」が、ちひろ美術館・東京にて2023年6月24日(土)から10月1日(日)まで開催される。いきいきと魅力に溢れる愛らしい赤ちゃんや子ども水彩の柔らかな筆致で子どものいる情景や物語を数多く描いた絵本画家・いわさきちひろ。ちひろの描く赤ちゃんや子どもは、やわらかな髪やふっくらとした肌、つぶらな瞳、短い手足に愛くるしい仕草など、愛らしい特徴が見事に落とし込まれ、いきいきとした魅力に溢れている。ちひろは、10か月と1歳の赤ちゃんの月齢を描き分けることができたという。こうした画風は、1951年、32歳で母親となり息子・猛やその友達をモデルにしたスケッチや、育児書のためのカットを描いた中で生み出されたものだ。展覧会「ちひろ 子ども百景」では、息子をモデルにしたスケッチや、季節のなかで遊ぶ子どもたちを描いた作品に加え、ちひろ自身の幼少期にも重なるような少女像の代表作、夏休みをおばあちゃんの家で過ごす少女が愛犬ぽちの到着を待ちわびる様子を描いた絵本『ぽちのきたうみ』などの作品を展示する。育児書の仕事にも着目また、『私は赤ちゃん』『育児の百科』など、医師・松田道雄の育児書の仕事にもフォーカス。寝返り、おしゃぶり、ハイハイ、つかまり立ちなど、育児書の中に差し込まれた、様々な仕草や表情を見せる赤ちゃんや幼い子どもを描いたカットも、拡大パネルを交えながら紹介する。【詳細】展覧会「ちひろ 子ども百景」会期:2023年6月24日(土)~10月1日(日)時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)会場:ちひろ美術館・東京 展示室3・4住所:東京都練馬区下石神井4-7-2休館日:月曜日(祝休日開館、翌平日休館)出展作品数:約60点※展示室4では、ピエゾグラフによる展示を行う料金:大人 1,000円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者10名以上)、65歳以上、学生は800円。※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料。※年間パスポート3,000円。※会期は予告なく変更になる場合あり。【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612
2023年05月21日企画展「谷内こうた展 風のゆくえ」が、2023年6月24日(土)から10月1日(日)まで、ちひろ美術館・東京にて開催される。絵本画家・谷内こうたの回顧展谷内こうたは、1971年、23歳のときに3作目の絵本『なつのあさ』で日本人として初めてボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞し鮮烈なデビューを果たした絵本画家。そぎ落とされた絵と詩のような言葉で展開される絵本は読者にインパクトを与え、日本やヨーロッパの人々を魅了した。企画展「谷内こうた 風のゆくえ」は、2019年に71歳でこの世を去った谷内の回顧展。絵本原画や、初公開作品を含めた雑誌の表紙絵など、初期から晩年の作品までを展示し、数々の写真や資料と共に彼の画業全体像を紹介する。絵本『のらいぬ』や『つきとあそぼう』を紹介回顧展では、1979年と1981年、世界最大規模の絵本原画展であるブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)で「金のりんご賞」を受賞した『のらいぬ』『つきとあそぼう』の絵本、2018年の『ぼくたちのやま』など約90点の作品を一堂に展示。数々の国で紹介された、移り行く光や空気を色の変化で表す画風や、現実と架空の世界を自由に行き来する谷内独自の表現を目の当たりにできる。ドイツで描かれた貴重な油彩画を初公開また、ドイツやフランスの四季折々の自然や街並みの風景を愛した谷内は、35歳のときに家族と共にノルマンディーに移住すると、アトリエを構えて数多くの油彩画を描いた。回顧展では、ヨーロッパに魅せられた谷内が、20代前半で初めてドイツに滞在した際集中的に描いた初期の油彩画を初公開する。【詳細】企画展「谷内こうた展 風のゆくえ」会期:2023年6月24日(土)~10月1日(日)開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)会場:ちひろ美術館・東京 展示室1・2住所:東京都練馬区下石神井4-7-2休館日:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)出展作品数:約90点料金:大人 1,000円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者10名以上)、65歳以上、学生は800円。※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料。※年間パスポート3,000円。※会期は予告なく変更になる場合あり。【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612
2023年05月21日映画監督・寺山修司の没後40年記念として、「寺山修司映画祭2023」が、2023年5月18日(木)から5月21日(日)まで、渋谷・ユーロスペースにて開催される。映像の魔術師・寺山修司とは?寺山修司は、一瞬のうちに虜にされてしまう幻想的でカルトな映像作品を多く手掛けたことで知られ、映像の魔術師とも呼ばれる映画監督。1960年に製作された『猫学Catllogy』以来、寺山の実験映画のどれもが「映画は世界を網膜に炊きつけるのではなく、網膜から『世界を引きずり出す』」ことを目指したものであり、独特の危険な仕掛けに満ちていた。また、寺山は絶えずスクリーンの意味を問い続けた。たとえば、実験映画『審判』では、釘を打ち込むことを促された観客により、白いスクリーンは釘で埋め尽くされ、長編映画『書を捨てよ町に出よう』では、ラストで何も映っていない真っ白のフィルムを映写し、「続きの物語は観客である諸君らに作ってもらいたい」と投げかけられる。寺山が仕掛ける実験的な映像により、観客も一体となってスクリーンの意義について考えさせられるのだ。そんな寺山の映像作品は、カンヌ映画祭やベルリン映画祭、エジンバラ映画祭といった海外の主要映画祭で数々の賞を受賞。幻想とエロティシズムに満ちた映像作品や、虚構と現実の地平線に築き上げられた独特の世界観など、多くの魅力に溢れている。寺山修司による長編・中編・実験映画を一挙上映「寺山修司映画祭2023」では、長編作品の『田園に死す』『書を捨てよ町へ出よう』『さらば箱舟』、中編作品『草迷宮』、実験映画『ローラ』『審判』『迷宮譚』『ジャンケン戦争』など計19作品を上映。寺山修司によるシュールでアバンギャルドな作品の数々を楽しむことができる。【詳細】寺山修司没後40周年 寺山修司映画祭2023「映画監督・寺山修司」開催期間:2023年5月18日(木)~5月21日(日)会場:ユーロライブ住所:東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F内容:・寺山修司の長編、中編、実験映画上映・寺山修司と天井棧敷の関連グッズの販売<上映作品>・長編作品『書を捨てよ町へ出よう』『田園に死す』『さらば箱舟』『上海異人娼館』・中編作品『草迷宮』・実験映画『迷宮譚』『消しゴム』『一寸法師を記述する試み』『青少年のための映画入門』『疱瘡譚』『マルドロールの歌』『ローラ』『審判』『檻囚』『トマトケチャップ皇帝』『ジャンケン戦争』『蝶服記』『書見機』『二頭女−影の映画』
2023年04月15日映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』(4月14日公開)の完成報告会見が27日に都内で行われ、主演の坂口健太郎をはじめ、齋藤飛鳥、市川実日子、伊藤ちひろ監督が登壇した。同作はリアルとファンタジーが混在する「マジックリアリズム」が息づく物語。そこに存在しない“誰かの思い”が見える不思議な力を持つ青年・未山(坂口)は、体の不調に悩む人やトラウマを抱えた人をその力で癒やし、周囲と寄り添いながら、恋人の詩織(市川)とその娘・美々(磯村アメリ)と静かに暮らしていた。しかし、ある日、自身の”隣”に謎の男(浅香航大)が見え始め、元恋人・莉子(齋藤)との間に起きた事件の顛末を知ることに。そして、事件以来、一度も会うことのなかった莉子と再会し、自らが“置き去りにしてきた過去”と向き合うことになる。公開を前に「不思議です」と現在の心境を話した坂口。「この作品がどう皆さんのもとに届いて、どう持ち帰っていただくか……観終わったあとにすっきり爽快な映画じゃない」と切り出すと、「伊藤監督が余白を大事にして、説明を端折っているんです。今は言語化して伝える作品が多いと思うんですが、あえてお客さんに投げかけるような作品」と分析した。そして、「観てくださった方が受け取った感想は全部が正しいと思う。どんな風に伝わるのか楽しみです」と笑顔を見せていた。坂口を撮りたいという伊藤監督の思いで実現した同作。伊藤監督が坂口の印象を、「映画『ナラタージュ』でご一緒して、ものすごく可能性があって、面白い役者さんだなと思った」と振り返ると、坂口は「こうやって監督に言っていただけるのはすごく嬉しいし、役者冥利に尽きます」と喜びを表現した。さらに、坂口と伊藤監督との会話の中で未山という役柄が形作られたそうで、坂口と未山の共通点について、伊藤監督は「一見、捉えどころのないところ。目の前の全てを受け入れてしまうところ、サービス精神が旺盛で人に与え続けてしまうところが似ている」と指摘。坂口も「(言われて)ちょっとドキッとすることもある。人に対して勝手に作り出しているオブラートみたいなものがあって、それがバレているなと思うことがありました」と監督の分析に共感を示した。最後に、「監督がここまで言葉とか“語る”ことを排除してこの作品を作ったことを、僕はすごく挑戦的だと思います」と称えた坂口。同作への熱い思いを胸に、観客に向けて「ぜひ大きなスクリーンで観て下さい!」と呼びかけていた。
2023年03月27日Netflixにて世界配信&劇場公開中のNetflix映画『ちひろさん』の主題歌、くるり「愛の太陽」のMVが到着。豊嶋花が出演し、映画でメガホンをとった今泉力哉監督が監督した。Netflixの週間グローバルTop10(非英語映画)で2週連続で3位にランクイン、日本の「今日の映画Top10」では14日間連続で1位を獲得し、現在もTop10入りを継続中の本作。台湾・香港でも10日間以上連続で1位を獲得したほか、アジア・ヨーロッパ・中東・中南米などの37の国と地域で「今日の映画Top10」にランクイン(3月14日午前時点)しており、さらに劇場公開も大ヒットを受け、続々劇場が拡大している。今回、京都出身のロックバンド「くるり」が3月1日にリリースした2枚目となるEP作品「愛の太陽 EP」より、「愛の太陽」のミュージックビデオがくるりオフィシャルYouTubeチャンネルで公開された。映画『ちひろさん』の世界観を意識した、オリジナルのアナザーストーリーというテーマで制作され、映画で女子高生・オカジ役を演じた豊嶋花が出演、そして、映画の監督を務めた今泉力哉が本作でも監督を担当した。オカジが過ごす何気ない1日を切り取った映像は、「愛の太陽」のミュージックビデオとしてはもちろん、映画とのリンクも楽しめる。また、ミュージックビデオの公開に伴い、今泉監督さんと豊嶋さんのコメントも到着。豊嶋さんは「オカジの日常を切り取った、何度でも見ていただける素敵な映像になっていると思います」と語り、今泉監督も「なんとなく、あの映画から少し経った時期のオカジなのかな、なんて思いながらつくりました。おだやかな日差しの中、心のままに過ごすオカジを見つめてみてください。曲が沁みてくると思います」とコメントしている。なお、岸田繁が劇伴音楽を担当した映画『ちひろさん』のオリジナル・サウンドトラックは「愛の太陽 EP」の初回限定盤、各配信サービスにて聴くことができる。Netflix映画『ちひろさん』は世界配信&全国劇場にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年03月15日映画『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』公開記念舞台挨拶が25日角川シネマ有楽町にて開催され、佐井大紀監督とタレントのフィフィが登壇した。本作は、56年前に作家である寺山修司さんが構成に携わった実験的テレビドキュメンタリー『日の丸』を、佐井監督が半世紀の時を経てリブートした映画。街行く人々に「あなたにとって日の丸とは?」という質問を矢継ぎ早に繰り返し、回答する人々から真実の顔を引き出そうとする。「TBSドキュメンタリー史上最大の問題作」と銘打たれた本作だが、作品を鑑賞したというフィフィは「この作品は日の丸について描いている作品ではないと思った」と感想を述べると「日の丸という話しづらい題材を使って、日本人の本質をどのように表に出すのかという手法が描かれている」と語る。フィフィさらにフィフィは、「日本人にとって日の丸ってとても議論しづらいテーマじゃないですか」と客席に呼びかけると「その答えづらい質問を使って、ずけずけと人の心をえぐってくる。私がインタビューされたらイラっとすると思う。日本人って相手に本心をぶつけるのが苦手な国民性。“日の丸”という題材を使って、心の奥底にある人の気持ちを引き出すというのは、とても面白い手法だなと思った」と笑う。佐井監督はTBSの新人研修で、寺山修司さんが携わったドキュメンタリーを観たというと「自分のなかに隠そうしているもの、話したくないものを突き動かされた。そんな思いを現代にも投げかけたいと思った」と映画制作の動機を語る。左井大紀監督寺山修司さんが手掛けたドキュメンタリーからは、50年以上の時が経過したが、フィフィは「50年前と今の人たちの日の丸に対する思いはほとんど変わっていないことに驚いた」と語ると「日本人は相手を受け入れる寛容さが美徳ではありますが、日本って何だろうということを発信していく力が弱い。そこがもっとうまくなれば。そういった“変わらなさ”を見せる映画なのかもしれません」と本質を突いていた。取材・文=磯部正和
2023年02月25日2月24日(金) より公開される『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』より、本編映像が公開された。劇作家の寺山修司が構成を担当し、TBSドキュメンタリー史上最大の問題作と呼ばれた『日の丸』を現代に蘇らせた本作。劇中では、ドラマ制作部所属で本作が初ドキュメンタリーとなる若干28歳の佐井大紀が、1967年と2022年の2つの時代を対比させることにより「日本」や「日本人」の姿を浮かび上がらせようと、自ら街頭に立つ。映像では「日の丸と言ったらまず何を思い浮かべますか?」「日の丸の赤は何を意味していますか?」「日の丸はどこに掲げたら美しいと思いますか?」「祖国と家庭、どちらを愛してますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」など、質問を浴びせかける場面が矢継ぎ早に流される。真摯に答える人、戸惑う人、いらだちを露わにする人など、インタビューされる人たちのどこかに真実の顔を覗かせる姿を映し出している。また、本作の公開を記念して、2月25日(土)・26日(日) に舞台挨拶の開催が決定した。本作のメガホンを取った佐井大紀監督のほか、フィフィ、安藤紘平、笹目浩之、コムアイ、松岡ひとみなど、スペシャルなゲストが登壇する。『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』本編映像<舞台挨拶情報>2月25日(土) 東京・角川シネマ有楽町時間:10:30の回(上映後)登壇:佐井大紀(監督)、フィフィ(タレント)■チケット発売オンライン:2月18日(土) より販売開始窓口販売:2月18日(土) 劇場オープン時間より販売開始TEL 03-6268-0015月25日(土) 東京・ユーロスペース時間:13: 20の回(上映後)登壇:佐井大紀(監督)、安藤紘平(映画作家)、笹目浩之(テラヤマ・ワールド代表)■チケット発売オンライン販売:2月22日(水) より販売開始窓口販売:2月22日(水) 劇場オープン時間より販売開始TEL 03-3461-0211月25日(土) 東京・アップリンク吉祥寺時間:16:00の回(上映後)ゲスト:佐井大紀(監督)、コムアイ(ミュージシャン)■チケット発売オンライン販売:2月17日(金) 12:00より販売開始窓口販売:2月17日(金) 劇場オープン時間より販売開始TEL 0422-66-5042月26日(日) 大阪・シネ・リーブル梅田時間:9:50の回(上映後)ゲスト:佐井大紀(監督)※以上予定■チケット発売オンライン販売:2月22日(水) 19:00販売開始窓口販売:2月23日(木) 劇場オープン時間より販売開始TEL 06-6440-5930月26日(日) 愛知・伏見ミリオン座時間:14:30の回(上映後)ゲスト:佐井大紀(監督)聞き手:松岡ひとみ(映画コメンテーター)※以上予定■チケット発売オンライン販売:2月17日(金) 12:00より販売開始窓口販売:2月24日(金) 劇場オープン時間より販売開始TEL 052-212-2437<作品情報>『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2月24日(金) 公開監督:佐井大紀出演:高木史子/シュミット村木眞寿美/金子怜史/安藤紘平/今野勉語り:堀井美香/喜入友浩(TBSアナウンサー)公式サイト:
2023年02月21日TBSドキュメンタリー史上最大の問題作と呼ばれた作品を現代に蘇らせた『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』が、2月24日(金) より公開される。このたび芸能界きっての読書家で劇作家・寺山修司の大ファンであるスピードワゴンの小沢一敬によるメッセージ映像が公開された。1967年に放送されたドキュメンタリー『日の丸』は、サブカルチャーの先駆者であり時代の寵児であった寺山が構成を担当。街ゆく人々に「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」といった挑発的な質問を次々とインタビューしたことから、長年タブーとされていた。だが、「現代に同じ質問をしたら、果たして?」という思いから、今回初めてドキュメンタリーに携わる28歳の佐井大紀が、1967年と2022年の2つの時代を対比させることで“日本”や“日本人”の姿を浮かび上がらせようと、自ら街頭に立ち製作を行ったのが『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』だ。公開された映像では、普段から寺山の詩集を持ち歩くという小沢が本作を観た感想や作品から感じ取ったことを話す様子が収められている。小沢は「観終わってすぐは、何だったんだ?という感じ。僕がイメージしていた寺山修司さん、僕が今まで知っていた映画、そういうものではなかった。不思議な体験、いい刺激になりました」と初めて観た時の感想を話し、「気づきの映画ですよね」と評する。さらに「僕が思う寺山修司さんは、一番やわらかい、軟派な人。発想も、考え方も、足取りも、生き方も。飄々として、掴みどころがない」と言い、「それでいて、挑戦者であり、不思議な人。一言じゃいい表せない」と、寺山の魅力について語った。最後に「不思議な映画です。観終わった後、どんな感想になるか。10人いたら10人違うと思う。是非ご覧ください」とメッセージを締めくくった。『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』小沢一敬(スピードワゴン)メッセージ映像<作品情報>『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2月24日(金) 公開監督:佐井大紀出演:高木史子/シュミット村木眞寿美/金子怜史/安藤紘平/今野勉語り:堀井美香/喜入友浩(TBSアナウンサー)公式サイト:
2023年02月17日「Netflix」と映画館で配信&公開を控える映画『ちひろさん』より、有村架純演じる主人公・ちひろさんの仕事中のシーンと、いたずらっ子に一喝するシーンの本編映像が公開された。まず今回公開されたのは、ちひろさんが弁当屋「のこのこ」で働くシーン。おじさん客の絡みを上手くあしらうちひろさんに「さすが元風俗嬢は男のあしらいが上手いね~」と嫌味ながらに言う永井(根岸季衣)。しかしちひろさんは、いつもの笑顔で「ありがとうございますぅ」と気にも止めない。店長・尾藤(平田満)は、勝手に気を遣って、元風俗嬢であることを隠していたが、永井が知っていることに驚くが、ちひろさんは街の人もけっこう知ってますよ、と言い、常連客たちに「ね~」と同調を求める。本作ならではの、あっけらかんとしたちひろさんの日常の一コマが切り取られた。そしてもう一本は、公園で本を読むちひろさんに「ねぇ、おばさん」と近づくマコト(嶋田鉄太)。おもちゃの蛇で脅かしてきたマコトに対して、ちひろさんが胸ぐらを掴むと「離せよ、ブス!」「ババア、死ね!」と言い放つが、ちひろさんは「大人舐めるな」と一喝。さらに、もみくちゃになった勢いで、ちひろさんは腕をコンパスで刺されてしまう。原作でも知られるこのシーンは、ファン必見の映像だ。なお本作は、公開初日の2月23日(木・祝)には、新宿武蔵野館で初日舞台挨拶を実施。加えて、1回目の上映後舞台挨拶をYouTubeで生中継。また、新宿武蔵野館、池袋シネマ・ロサ、イオンシネマシアタス心斎橋、伏見ミリオン座の公開4劇場で、原作漫画小冊子の入場者プレゼントを行い、劇場限定上映の映像をエンドロール後に上映することが決定している。Netflix映画『ちひろさん』は2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信&劇場公開。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年02月16日女優に有村架純が主演を務めるNetflix映画『ちひろさん』(2月23日世界配信&全国劇場公開)の本編映像が16日、公開された。月刊漫画誌『Eleganceイブ』(秋田書店刊)で2013年から2018年にわたって第一部が連載された傑作漫画『ちひろさん』を原作とした本作。元風俗嬢の主人公・ちひろ(有村)が、とある海辺の町の小さな弁当屋で働きながら、心に傷や悩みを抱えてうまく生きることができない人々と交流し、彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていく物語で、心のままに生きることの大切さ、そして孤独と向き合うことの尊さを描く。今回公開されたのは、ちひろさんが弁当屋“のこのこ”で働くシーンと、マコトの胸ぐらを掴むシーンの本編映像2点。“のこのこ”を訪れるおじさん客の絡みを、うまくあしらうちひろさん。「さすが元風俗嬢は男のあしらいが上手いね~」と嫌味ながらに言う永井(根岸季衣)にいつもの笑顔で「ありがとうございますぅ」と気にも止めない。“のこのこ“の店長・尾藤(平田満)は、勝手に気を遣って、ちひろさんが元風俗嬢であることを隠していたが、永井が知っていることに驚く。だが、ちひろさんは、永井さんだけじゃなくて街の人もけっこう知ってますよ、と言い、男性の常連客たちに「ね~」と同調を求めると、みんなも仲良く「ね~」と返す。そんな本作ならではの、あっけらかんとしたちひろさんの日常の一コマが解禁された。もう1つは、公園で本を読むちひろさんに「ねぇ、おばさん」と近づく小学3年生のマコト(嶋田鉄太)。おもちゃの蛇で脅かしてきたマコトに対して、その胸ぐらをちひろさんが掴むと「離せよ、ブス!」「ババア、死ね!」と言い放つ。そんなマコトに「大人なめるな」と一喝するちひろさん。もみくちゃになった勢いで、ちひろさんの腕をマコトがコンパスで刺してしまう。このあとちひろさんはどのような行動に出るのか。(C)2023 Asmik Ace, Inc. (C)安田弘之(秋田書店)2014
2023年02月16日TBSドキュメンタリー史上、最大の問題作と呼ばれた作品が半世紀の時を経て現代に蘇る『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』の2月24日(金)公開を前に、太田光、LiLiCo、森達也監督、大島新監督ほか著名人11人からコメントが到着した。本作の基となったのは、1967年に放送され、放送直後から抗議が殺到、閣議でも偏向番組、日の丸への侮辱として問題視され、郵政省がTBSを調査するまでに至った『日の丸』。サブカルチャーの先駆者であり時代の寵児であった劇作家の寺山修司が構成を担当し、街ゆく人々に「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」といった挑発的な質問を投げかける。そんな長年タブーとされていた作品を、「現代に同じ質問をしたら、果たして?」 という思いから、ドラマ制作部所属で、本作が初ドキュメンタリーとなる若干28歳の佐井大紀は、1967年と2022年の2つの時代を対比させることにより“日本”や“日本人”の姿を浮かび上がらせようと、自ら街頭に立った。そして、この度、本作を一足先に観た著名人11人からコメントが到着。テレビの限界に挑んだ本作について、爆笑問題の太田光は「テレビが変わろうとしていた時代のキッカケになったような番組で、その時代の事は凄く興味があるので、それを今やってみてどうなるかっていうのは、興味深くみましたね」とコメント。『i-新聞記者ドキュメント-』『FAKE』など自身も多くのドキュメンタリー作品を手掛ける森達也監督は「54年後の今、SNSなどの要素を加えながら新たに『日の丸』作品化を目指した佐井大紀の狙いは、決して成功とは言い難い。しかし佐井は、その失敗の過程を隠すことなく、ドキュメントとして提示する。見事な覚悟だ。失敗や肩透かしの要素に54年前の余白が重なり、またひとつ、時代の意味を問いかける作品が誕生した」と佐井監督へエールを送った。【著名人11人からのコメント全文】■太田 光(爆笑問題)テレビが変わろうとしていた時代のキッカケになったような番組で、その時代の事は凄く興味があるので、それを今やってみてどうなるかっていうのは、興味深くみましたね。寺山さんが考えていた問題定義とは、一体どこだったんだろう。実験としては面白いし、テレビ番組としても面白いなと思いましたね。■LiLiCo(映画コメンテーター)違う時代に同じ質問を日本人に投げかけて、どんな答えが出るのか。その答えから紐解く、昔と今の日本人の考え方。是非ご覧ください。■赤ペン瀧川 (映画プレゼンター)世にも珍しいドキュメンタリーのリブート作品!監督が繰り出す過激な路上インタビューが浮き彫りにする現代人のアイデンティティー。我々は幸せなのか?明るい未来が待っているのか?全観客に問う問題作!■大島新(ドキュメンタリー監督)作中で繰り返される問いに自らの答えを探し、その答えと作中で答える人の回答がまるで違うことに居心地の悪さを感じながら見続ける。「国家」と「個人」の関係とは何か。若き監督によるこの野心的で挑発的な企みを、大いに支持したい。ただし、タイトルに寺山修司の名を入れたのはいただけない。萩元晴彦のために言っておく。■森 達也(映画監督/作家)日の丸とは日本国の象徴。つまり日の丸とは何かとの設問は、あなたにとって日本とは何かとの設問と同義である。一言で答えられるはずがない。言いよどむ。目を逸らす。寺山修司と萩元晴彦の狙いはこの余白にあった。だからこそテレビなのだ。54年後の今、SNSなどの要素を加えながら新たに『日の丸』作品化を目指した佐井大紀の狙いは、決して成功とは言い難い。しかし佐井は、その失敗の過程を隠すことなく、ドキュメントとして提示する。見事な覚悟だ。失敗や肩透かしの要素に54年前の余白が重なり、またひとつ、時代の意味を問いかける作品が誕生した。■Licaxxx(DJ)寺山の作品に込められる質問は思考の鍵である。あなたはずるずると続く生ぬるい夢から、叩き起こされることになる。起きたはずなのに広がる悪夢が現実。私はみんなで、逃げたくなっても、その現実を直視したい。■小林知之(地図地理芸人)“日の丸”多くの人に愛されながら、こんなにも色の意味や歴史を知られていない国旗は他にないと思う。この映画を機にタブー視することない、ひらかれた日の丸でありますように。そして日の丸、国旗に興味を持ってくれたらうれしいです。■上出遼平(ディレクター)インタビュアーが記録用紙であればこそ、編集の主体が浮き上がる。情緒を制限すればこそ、漏れ出るそれが立ち上がる。石を投じられた静かな水面の波紋の奥に、佐井大紀の顔が浮かんで消える。■寺坂直毅(放送作家)テレビで放送されるドキュメンタリー。ほとんどを録画し、観終えたらハードディスクから消去するのですが、この『日の丸』だけは今もずっと消せないんです。取材する事への執念が、どれよりも強すぎるから……。■守安敏久(宇都宮大学教授・国文学者)寺山修司は「偉大な思想などにはならなくともいいから、偉大な質問になりたい」と語っていた(『歌集・田園に死す』跋)。寺山の危うい問いかけに果敢に挑んだ佐井大紀は、映画の荒野に自ら「旗を掲げた」といえる。■吹浦忠正(NPO法人世界の国旗・国歌研究協会共同代表)佐井大紀が寺山修司の作品と手法をまねた2番煎じかと、甘く考えてみてみましたが、短歌でいうなら「本歌取り」、二つの情緒と訴えるものを真面目に考えさせられました。「自分の旗を掲げよう!」「日の丸と対面しよう!」『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2月24日(金)公開
2023年02月14日ドキュメンタリー映画『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』の公開記念イベントが2月9日(木)、都内で行われ、寺山修司の大ファンだという小沢一敬(スピードワゴン)と作品を手掛けた佐井大紀監督が出席した。時代の寵児・劇作家の寺山修司が構成を担当し、1967年2月の放送直後から抗議が殺到したTBSドキュメンタリーの問題作『日の丸』。当時、閣議でも偏向番組や日の丸への侮辱として問題視された同作を、佐井監督が街ゆく人たちに「日の丸の赤は何を意味していますか?」など、挑発的な質問を投げかけるスタイルを継承し、『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』として現代に蘇らせた。「僕が思う寺山修司さんという存在は、言い方が難しいですけど、軽やかな人。だからこそ、ヘビーな題材も、遊び心じゃないですけど、こういう視点で作られたのかなと」と語る小沢は、「メッセージ性というより、『世の中には、こんな見方もあるよね』っていう、視点を変えることの“気づき”をくれる。今はSNSもあるし、情報も多いから、答えを決めてしまいがちだけど」と作品の魅力を語った。小沢一敬(スピードワゴン)また、佐井監督が手掛けた『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』については、「寺山修司が実験、挑戦したように、監督も同じようにした。ひょっとしたら、40~50年後にこの作品をもとに、次の世代のクリエーターが実験してくれるかもしれない。ぜひどんなジャンルの映画なのか、劇場で確かめてほしい」とアピール。「ひとつだけ残念なことがあった」と切り出し、「今日の楽屋で用意してくださったのが、日の丸弁当かなと思っていたら、サンドイッチだった」と笑いを誘った。佐井監督も、小沢が指摘する寺山の“軽やかさ”に大きく同意し「おもちゃにするじゃないですけど、センシティブな題材をクリエイティブな方法で、人々の心に波風立たせている。大きなクエスチョン・マークになりたい、それが寺山修司さんのやりたいことでは」と魅力を分析。「1967年は東京オリンピックと大阪万博に挟まれた年でしたが、2022年もちょうど同じで。世の中変わったと言われますが、定点観測的に何が浮かび上がるのか、今やる意味があると思った」と『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』の意義を強調していた。佐井大紀監督取材・文・撮影:内田涼<作品情報>『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2023年2月24日(金) 全国公開監督:佐井大紀出演:高木史子/シュミット村木眞寿美/金子怜史/安藤紘平/今野勉語り:堀井美香/喜入友浩(TBSアナウンサー)公式サイト:
2023年02月09日展覧会「ちひろ 光の彩(いろどり)」が、ちひろ美術館・東京にて2023年3月18日(土)から6月18日(日)まで開催される。水彩で表現する彩り豊かな光と子ども水彩の柔らかな筆致で子どものいる情景や物語を数多く描いた絵本画家・いわさきちひろ。ちひろは、水彩技法を探求する中で、あえて詳細な描きこみや説明的な描写を省略し、子どもや物語を照らし出す光を用いて心情や情景を表現するようになった。展覧会「ちひろ 光の彩」では、まぶしい陽の光、こもれび、ろうそくの灯や月明りなど、光の表現に着目した作品を展示すると共に、水彩技法の変遷も併せて紹介する。『青い鳥』や『にじのみずうみ』など“物語の中の光”ちひろが描いた絵本の中でも、光が印象的に描かれた2冊の絵本に着目。チルチルとミチルの兄妹が、光の精に導かれて青い鳥を探す『青い鳥』や、稲光や湖にきらめく朝の光、輝く虹など、自然を彩る光が印象的に描かれた昔話『にじのみずうみ』をピックアップする。1960年頃から晩年にかけて描いた“月の光”から見る表現の変遷また、1960年代から晩年にかけて、ちひろは月の光を多く描いた。そんな月の光の表現の変遷を辿るほか、にじみや余白として表現した光から、子どもたちの未来や希望を重ね合わせているように感じられる作品を展示する。【詳細】展覧会「ちひろ 光の彩(いろどり)」会期:2023年3月18日(土)~6月18日(日)時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)※3月は16:00閉館。会場:ちひろ美術館・東京 展示室3・4住所:東京都練馬区下石神井4-7-2休館日:月曜日(祝休日開館、翌平日休館)※ゴールデンウィーク(4月29日(土)~5月7日(日)は無休。出展作品数:約40点料金:大人 1,000円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者10名以上)、65歳以上、学生は800円。※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料。※年間パスポート3,000円。※会期は予告なく変更になる場合あり。■松本猛ギャラリートーク日時:5月14日(日) 14:00~14:30講師:松本猛(ちひろ美術館常任顧問)参加費:無料(入館料別)定員:15名申込:当日受付■ギャラリートーク日時:第1・第3土曜日 14:00~14:30参加費:無料(入館料別)定員:15名申込:当日受付【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612
2023年02月09日企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」が、2023年3月18日(土)から6月18日(日)まで、ちひろ美術館・東京にて開催される。“童画”画家、初山滋の回顧展初山滋は、大正時代の“童画”草創期を代表する画家のひとり。1919年、21歳の時に児童文芸誌『おとぎの世界』表紙を描き注目を集めて以来、大正から昭和にかけて50年もの期間、童画画家として活動を続けた。江戸の装飾美に西欧のモダンな要素を融合させ、自由な表現を落とし込んだ絵は、没後50年を経た今もなお新鮮さを失わず人々を魅了し続けている。企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」は、1973年でこの世を去った初山滋の回顧展。童画をはじめ木版画や漫画、装丁画、絵本の原画など約130点を展示し、初山滋の人生を振り返る。絵雑誌『コドモノクニ』代表作や『えほんのあめや』を公開本展では、日本初の本格的な絵雑誌『コドモノクニ』の「傑作集」に選ばれた代表作の展示や、戦後間もない1948年に、完成していたにも関わらず出版されなかった幻の絵本『えほんのあめや』を初公開する。アンデルセン童話『おやゆびひめ』や『にんぎょひめ』原画戦前からアンデルセン童話の書き手としても評価を得ていた初山による、絵本『おやゆびひめ』や『にんぎょひめ』などの原画展示も見逃せない。アンデルセンのファンタジーの世界を幻想的に美しく描いた絵本の数々を鑑賞することができる。光や水、鳥など自然を描く技法や木版画もまた、光や水、虹や星、小鳥などをまるで宝石箱のようにキラキラと表現する変幻自在な線や形、点描やにじみの技法を活かした作品にも焦点を当てる。加えて、創作木版画の制作にも精力的に取り組んだ初山。「彫りすすみ」の手法で製作された希少な作品など木版画作品も紹介する。【詳細】企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」会期:2023年3月18日(土)~6月18日(日)時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)※3月は16:00閉館。会場:ちひろ美術館・東京 展示室1・2住所:東京都練馬区下石神井4-7-2休館日:月曜日(祝休日開館、翌平日休館)※ゴールデンウィーク(4月29日(土)~5月7日(日)は無休。出展作品数:約130点料金:大人 1,000円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者10名以上)、65歳以上、学生は800円。※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料。※年間パスポート3,000円。※会期は予告なく変更になる場合あり。■講演会「初山滋の魅力」※オンライン日時:3月26日(日) 14:00~15:30講師:竹迫祐子(いわさきちひろ記念事業団理事、『初山滋 永遠のモダニスト』(河出書房新社)著者)参加費:無料 / 定員 80名 / 要事前予約※Peatixにて2月26日(日)より受付。【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612
2023年02月09日展覧会「ちひろ 光の彩(いろどり)」が、ちひろ美術館・東京にて2023年3月18日(土)から6月18日(日)まで開催される。水彩で表現する彩り豊かな光と子ども水彩の柔らかな筆致で子どものいる情景や物語を数多く描いた絵本画家・いわさきちひろ。ちひろは、水彩技法を探求する中で、あえて詳細な描きこみや説明的な描写を省略し、子どもや物語を照らし出す光を用いて心情や情景を表現するようになった。覧会「ちひろ 光の彩」では、まぶしい陽の光、こもれび、ろうそくの灯や月明りなど、光の表現に着目した作品を展示すると共に、水彩技法の変遷も併せて紹介する。『青い鳥』や『にじのみずうみ』など“物語の中の光”ちひろが描いた絵本の中でも、光が印象的に描かれた2冊の絵本に着目。チルチルとミチルの兄妹が、光の精に導かれて青い鳥を探す『青い鳥』や、稲光や湖にきらめく朝の光、輝く虹など、自然を彩る光が印象的に描かれた昔話『にじのみずうみ』をピックアップする。1960年頃から晩年にかけて描いた“月の光”から見る表現の変遷また、1960年代から晩年にかけて、ちひろは月の光を多く描いた。そんな月の光の表現の変遷を辿るほか、にじみや余白として表現した光から、子どもたちの未来や希望を重ね合わせているように感じられる作品を展示する。詳細展覧会「ちひろ 光の彩(いろどり)」会期:2023年3月18日(土)~6月18日(日)時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)※3月は16:00閉館。会場:ちひろ美術館・東京 展示室3・4住所:東京都練馬区下石神井4-7-2休館日:月曜日(祝休日開館、翌平日休館)※ゴールデンウィーク(4月29日(土)~5月7日(日)は無休。出展作品数:約40点料金:大人 1,000円 / 高校生以下無料※団体(有料入館者10名以上)、65歳以上、学生は800円。※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料。※年間パスポート3,000円。※会期は予告なく変更になる場合あり。■松本猛ギャラリートーク日時:5月14日(日) 14:00~14:30講師:松本猛(ちひろ美術館常任顧問)参加費:無料(入館料別)定員:15名申込:当日受付■ギャラリートーク日時:第1・第3土曜日 14:00~14:30参加費:無料(入館料別)定員:15名申込:当日受付【問い合わせ先】TEL:03-3995-0612
2023年02月08日有村架純主演、今泉力哉監督によるNetflix映画『ちひろさん』が2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信と劇場公開。それに先駆け、2月5日に、有村さん、共演の豊嶋花、嶋田鉄太、van、今泉監督を迎えた完成披露舞台挨拶が行われた。ステージに登壇した有村さんはまず「わたし自身も、ちひろさんという役に出会えて良かったなと思いますし、皆さんにとっても、ちひろさんという存在が背中を押してくれたり、何かを肯定してくれるような、そんな存在になったらと思っています」と挨拶。また、本作を製作することになった経緯について質問された今泉監督は、原作漫画から「温かさだけでなく、さみしさも感じて。本当に寄り添うようにというか、応援するというよりも、ちひろさんが伴走してくれるような感じとか、出会っただけで視野が広がるような部分などにも惹かれましたし、それとさみしさということがマイナスではないようにも見えたりして。それでぜひやらせていただきたいと思いました」とコメント。さらに「Netflixで作るのは初めてでしたが、劇場公開とNetflixの両方でやれるというのもうれしいことだなと思いました」と付け加えた。一方の有村さんも原作を読んで「この世界観が大好きになりました。その時は自分が演じることも忘れて没頭してしまいました」と語りながら、「ちひろさんという女性の沼にはまっていく感覚があったんですが、それを自分が演じるとなるとすごくハードルが高いなと思いました」とコメント。さらに「でも今泉さんや製作の方たちが、どうしてこの作品を届けたいと思ったのかというところにわたしも共鳴しましたし、孤独をテーマとした作品で、今のこの年齢で、社会に対して生きづらいと思っている人や、同じ女性として生きづらいと思っている方たちにぜひ届けたい作品だなと。それをわたしも感じました」と明かした。豊嶋花、“ちひろ”有村架純は「女性としてもあこがれになりました」豊嶋さんが演じるのは、厳格な家族に息苦しさを覚え、学校の友達とも隔たりを感じる女子高生・オカジ。有村さんは「絵から出てきたようなオカジで。花ちゃんというのを忘れるくらいに(嶋田演じる)マコトとの掛け合いも自然でしたし、本番じゃないところでも、オカジとマコトのまま仲よさそうにしている様子をわたしはとてもほほ笑ましく見てました。でも(豊嶋さんは)小さい頃からお芝居をされているので、肝も据わっていますし、とにかく礼儀正しく、しっかりしてるという印象がありました」と述懐。それを聞いた豊嶋さんは「今の言葉がうれしすぎて。大興奮しています」と感激の表情を見せ、「わたしから見ても、有村さんがちひろさんにしか見えなくて。女優さんとしても、もともとあこがれだったんですけど、女性としてもあこがれになりましたね」としみじみ。一方、母親の愛情に飢える小学生・マコトを演じた嶋田さんは、撮影をふり返って「楽しかったです!」と笑顔。「有村さんと花ちゃんは、撮影の時も、終わった後も、(ちひろさんとオカジ)そのままでした!」と語る嶋田の姿に思わず笑顔が漏れてしまった有村さんが「それは喜んでいいのかな?」と問いかけると、嶋田さんは「いいと思います!」と応じ、「ありがとね」と有村さんが返す微笑ましいひと幕もあった。van「ちひろさんとバジルのいい距離感が生まれた」また、ちひろの友人でショーパブで働くバジルを演じたvanさんについては、「凛としていて。現場にいてカッコ良かったです」と語る有村さん。vanさんは「正直、緊張していましたけど、待ち時間に(有村さんが)気さくに話しかけてくださったので。仲むつまじい感じになりましたし、ちひろさんとバジルのいい距離感が生まれたなと思っています。有村さんがすごくサポートしてくださったので、初めての演技を有村さんとご一緒できてすごくうれしかったです」と明かした。また、本作がNetflixと映画館の同時公開となったことには、今泉監督が「映画館の利点は、暗闇で不特定多数の方と共有できるというところだと思っていて。今までの作品はそういう利点で作っていたんですが、Netflixで作らせていただいたことで、予算、準備、仕上げなどに余裕があり、しっかり作ることができました。それと同時に、世界中の人や、映画館がない地域の方に観てもらえるということは、配信によってもたらされた利点。本当にそれぞれの良さがあると思っています」とコメント。有村さんも、Netflix配信によってより多くの方に観てもらえることは「この先に作品を作るにあたって希望になるのかなと。その垣根を越えられたことはうれしいなと思います」と続けた。さらに今泉監督が「これはこの場で情報解禁になるんですが、映画館に足を運んでくださった方限定で、本編が終わった後におまけ映像を上映します。これは逆にNetflixさんの寛大さがあってのことなんですが、映画館のみで観られるものなので。映画館でも、Netflixでも楽しんでいただけたら」と情報を付け加えた。なお、来たる2月13日は有村さんの30歳の誕生日となり、この日はひと足先にサプライズでお祝いすることに。嶋田さんから花束を受け取った有村さんは、「早く30代を迎えたいという気持ちがあったので。ようやくという気持ちと、あとは振り返ってみると、この10年はあっという間だったなと。ものすごいスピードでいろんな景色を見ることができたなと思いますし、ありがたい10年間でした」としみじみとコメント。さらに「より質の良い作品をとどけるために、皆さんとディスカッションしながら作品を届けられたらいいなと思っています」と決意を語っていた。Netflix映画『ちひろさん』は2月23日(木・祝)よりNetflixにて全世界配信&劇場公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ちひろさん 2023年2月23日よりNetflixにて全世界配信&新宿武蔵野館にて公開©2023 Asmik Ace, Inc.©安田弘之(秋田書店)2014
2023年02月06日TBSドキュメンタリー史上最大の問題作と呼ばれた作品を現代に蘇らせた『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』が、2月24日(金) より公開される。このたび「TBSドキュメンタリー映画祭2023」のアンバサダーを務める映画コメンテーターのLiLiCoによるメッセージ映像が公開された。1967年に放送されたドキュメンタリー『日の丸』は、サブカルチャーの先駆者であり時代の寵児であった劇作家の寺山修司が構成を担当。街ゆく人々に「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」といった挑発的な質問を次々とインタビューしたことから、長年タブーとされていた。だが、「現代に同じ質問をしたら、果たして?」という思いから、今回初めてドキュメンタリーに携わる28歳の佐井大紀が、1967年と2022年の2つの時代を対比させることで“日本”や“日本人”の姿を浮かび上がらせようと、自ら街頭に立ち製作を行ったのが『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』だ。公開されたメッセージ映像では、LiLiCoが本作を観た感想や作品から感じ取ったことを話す様子が収められている。LiLiCoは「この映画を観てまずみんなが考えるのは、(同じ様な質問を)自分が聞かれたらなんて答えようかなってこと。だから自分を見つける旅だと思う」だと本作の観方を提示し、「いきなりああやってマイクを向けられると、自分の中のウィットな答えを引き出さないといけないという、答えよりも顔とか目を見るのが面白かったですね」と本作の面白かった点を挙げた。さらに「みんな、日本人は言いたいことを言わないっていうけど、私は全くそういう風に思っていない」と言い、「ドキュメンタリーって描いているものはリアルでこれですよって、でも自分がどうかみ砕くかは自由。この作品を見て自分に問いかけてみてほしいなと思う」と、ドキュメンタリーの魅力について語った。最後に「違う時代に同じ質問を日本人に投げかけて、どんな答えが出るのか。その答えから紐解く、昔と今の日本人の考え方。大きな劇場で見れますので、是非ご覧ください」とメッセージを締めくくった。『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』LiLiCoメッセージ映像<作品情報>『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2月24日(金) 全国公開監督:佐井大紀出演:高木史子/シュミット村木眞寿美/金子怜史/安藤紘平/今野勉語り:堀井美香/喜入友浩(TBSアナウンサー)公式サイト:
2023年02月01日2月24日(金) より角川シネマ有楽町、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほかで全国公開されるドキュメンタリー『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』より、TBS DOCSチェアマンである爆笑問題・太田光のメッセージ映像が公開された。1967年2月の放送直後から抗議が殺到し、閣議でも偏向番組や日の丸への侮辱として問題視され、郵政省がTBSを調査するに至ったTBSドキュメンタリー史上最大の問題作『日の丸』。本作は、時代の寵児・劇作家の寺山修司が構成を担当し、普段考えないような本質に迫る挑発的な質問を人々に投げかけた同ドキュメンタリーを、半世紀の時を経て『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』として現代に蘇らせた作品だ。公開されたメッセージ映像では、太田が本作を観た感想や作品から感じ取ったことを話す様子が収められ、映像の中で太田は「テレビが変わろうとしていた時代のキッカケになったような番組」だと『日の丸』のことを評論。「どう表現するかというのは、テレビマンとして色々考えていたんだろうと思うと、その時代の事は凄く興味があるので、それを今やってみてどうなるか」と、本作の面白かった点をあげ、さらに「とにかくアポなしで、(一般の人に)パッと質問を矢継ぎ早にぶつける映像を見るだけでも興味深い。寺山さんが考えていた問題定義とは、一体どこなんだろう」と寺山が『日の丸』に込めた本意について考えを巡らせた。そして、「日本人って、無関心である人が大半で、ふわっとしてるんだよね。国家とか祖国ってものに対して、強い思いをあまり持ってない。僕はそこが日本人のしたたかさであり、あやふやさで、外国からは非難されるけど、そこが日本人の良さだと思う」と、激動の時代を経てきた日本人について語った。最後は「あなたにとって日の丸とは何か?という質問を過去と未来の日本人に問い続け、そして日本人がどう変わったのか、あるいは変わってないのか、ということを感じさせてくれる映画となっております」とメッセージを締めくくった。TBS DOCSチェアマン太田光 メッセージ映像<作品情報>『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』2023年2月24日(金) 全国公開監督:佐井大紀出演:高木史子/シュミット村木眞寿美/金子怜史/安藤紘平/今野勉語り:堀井美香/喜入友浩(TBSアナウンサー)公式サイト:
2023年01月24日