未就学児の習得って、どのタイミングでやったら良いのか悩みますよね。我が家も子どもたちが年長になってから学習ドリルで頑張っていたのですが、うまくいかず…。本日はそんな我が家の家庭学習について描いてみました。テレビやスマホの検索機能で自然とひらがな・カタカナは読めるようになっていたアリッサですが、書くとなるとうまくいきません。一緒になって教えてあげるのですが、こちらも家事や仕事の合間に付き合うので、なかなかはかどらないものです。ついにアリッサまで習い事を…。お兄ちゃんたちの分も含めると痛い出費です。現代社会において子育てで一番お金がかかるのは食費ではなく教育費かもしれませんね。最初は嫌ならすぐやめればいいと考えていたのですが、文字を書けるようになるのが楽しいようで続いています。最近では絵手紙ばかりだったのが、文字だけのお手紙を沢山くれるようになりました。たまにパパン宛にラブレターをくれることも…。ふふふ…。楽しんでくれているうちはこのまましばらく様子を見てみようかな…と思っています。ただ、集中力が続かない時もあるので、そんな時は休みの日を入れたり、量を減らしたりして学習が嫌いにならないように調整するようにしています。何よりも継続が大事ですからね。
2019年11月22日自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥障害(ADD)の長男あーくんと、次男いーくんの母、よいこさん。あーくんが自閉症と診断されるまでのエピソードをマンガでお届けします。3話目、3歳半健診で発達相談を案内されたあとのお話です。 3歳半健診、その結果は…?!この3歳半健診のとき、座っていることができず走りまわり、踊り狂い、床に寝転ぶ息子。一方、周りの静かな子どもたち……。 あれ、うちの子、やっぱり普通と違うかも? あーが自閉症だという診断を受けることが怖くて怖くて、「じゃない」情報ばかり気にしていたように思っています。発達障害にありがちな ●電車の時刻表とか種類をたくさん覚えている⇒ 違った! よかった!(でもキャラクター図鑑大好き、キャラ全部覚えてる) ●言葉が出ない ⇒ 言葉は出てる! よかった!(でも全部独り言) ●運動が不得意な子が多い ⇒ 運動は得意! よかった!(でも手先は不器用) ●おむつが取れない子が多い ⇒ 取れてる! よかった!(取れてるだけで、たびたび漏らしている) などなど。なんか書き出すと、私ってどれだけチキンな母親なんだろう……(涙)。 発達相談▶保健師相談 市の発達相談が受けられるのは、なんと3カ月待ち! 期待しすぎたのが悪かったのかもしれませんが、市の発達相談はテストなどをするわけでもなく、病院に紹介状書いて終わり。とてもあっさりしたものに感じました。 児童精神科…そんなに待つの? いろんな友だちに聞いてみたところ、自治体によってかなり違うみたいですが、うちは8月に児童精神科へ電話をしたら、12月に予約を取り直すように言われ、「早期療育とは!?!?!?」となりました。 当時第二子を妊娠中で、12月には出産も控えており、バタバタすることは容易に想像がつく……。どうなる……!? わが家に救世主、現る!はい、救世主登場!私はここまで、あーの育児の悩みを相談できる専門の方に巡り会うことができていなくて、とにかくあーについて専門家の方と話してみたかったんです。 あーのこんなところはどうなのか、あんなところは何なのか、こんなところに困ってます……と。夫婦2人で話していてもどん底へ落ちて行くだけな気がして。 だから、救世主様の登場に、どれだけ救われたかわからないっ……!!! よいこさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター よいこ自閉症スペクトラム&注意欠陥障害の長男あー(小学生)と、次男いー(幼稚園児)の母。30代。主に泣いている。心配性の夫は社畜系転勤族。最近は仕事と家庭の両立でテンパりまくり…。
2019年11月15日自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥障害(ADD)の長男あーくんと、次男いーくんの母、よいこさん。あーくんが自閉症と診断されるまでのエピソードをマンガでお届けします。2話目は、夫のネガティブ発言に激怒したり、療育について知った頃のお話です。 夫の「うちの子は異常なんだ」発言に…いやー、怒ってばっかだったな、このころ。今もだけど(笑)。夫にも、子どもにも、まったく余裕なかったです。 もしかしたら今、あーがこんなに言うことを聞かないのは、私があのときこんなこと言ったかもしれん、とか私があのときスマホに夢中だったからかもしれん、とか私があのときばあばに預けちゃったせいかもしれん、とかあれこれ考えては焦っていました。 「療育」という選択肢 Uくんが療育に通っているという事実は、今後のわが家の動向にもかなり影響が出てきます。ありがとう、Uくん母! うちの子、普通…じゃない? 母の葛藤 感情的に大きな声を出しても、あーの心の奥に届いている感じはまったくしませんでした。ただただ、叱られているからおびえているだけ。 でも、無理な要求をしているつもりでもなく、必要以上な「良い子」を求めているつもりもなく、話しかけたら答えてくれるとか、ただ「普通」の行動をしてほしかっただけだったんです。 大人からしたら理解できない、いや、他の子どもからしても理解できないであろう反復行動を延々繰り返す遊びを「もうやめようか?」と提案したら大かんしゃくを起こしたりとか、とにかく普通の言葉が通じない長男にほとほと疲れてしまっていた。 3歳半ばでしたが、1歳・2歳のイヤイヤ期が永遠に続いている感じで、終わりは来るのかと毎日憂うつでした。よいこさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター よいこ自閉症スペクトラム&注意欠陥障害の長男あー(小学生)と、次男いー(幼稚園児)の母。30代。主に泣いている。心配性の夫は社畜系転勤族。最近は仕事と家庭の両立でテンパりまくり…。
2019年11月13日自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥障害(ADD)の長男あーくんと、次男いーくんの母、よいこさん。あーくんが自閉症と診断されるまでのエピソードをマンガでお届けします。1話目は、赤ちゃん期のお話です。 自閉症スペクトラム児の赤ちゃん期は…?あーは本当に敏感な子で、自分は泣いていなくても、他の赤ちゃんが泣いてたらつられて泣いちゃう「つられ泣き」のほかに、予防接種で腕をまくられただけで泣いたり、お風呂上がりに服着させられるので泣いてたり……とにかく一日中泣いていたように思います。 あれ…この子、育てづらい? 特に2歳〜就園前3歳前半は、文字通り戦争の日々でした……。今思えば、そんなに怒ったって当時の長男には届かなかったのに、とにかく頭に血がのぼりっぱなしだったな。 このころになると、あーの同級生にもぽつぽつ弟や妹が生まれ始めたんですが、「うちは子どもひとりなのに、なんでこんなに大変なんだろうか」「私のキャパが狭すぎるせいなのか!?」と悶々としていたように思います。 もしかして、自閉症かも? 一番悩ましくてつらかったのは、あーというより、夫との関係だったかもしれないな。 夫はやさしくて誠実で真面目なんですが、その分心配性で大げさなんですよね。私は夫から「大丈夫だよ!」の一言が欲しいんですけど。 で、私が「大丈夫だよ!」と言うと「楽天的だね、もう少しまじめに考えなよ」って返されたりね……。よいこさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター よいこ自閉症スペクトラム&注意欠陥障害の長男あー(小学生)と、次男いー(幼稚園児)の母。30代。主に泣いている。心配性の夫は社畜系転勤族。最近は仕事と家庭の両立でテンパりまくり…。
2019年11月11日ベビーカレンダーをご覧のみなさま、こんにちは。高齢育児中のイラストレーター、やましたともこでございます。 長女N子を送り込みたかった保育園周辺を未練がましくパトロールしているときに、その保育園で、保育園or幼稚園に属していない未就学児を対象に月一でイベントをしていることが判明しました。 そんな今の私にベストなイベントが世の中に存在するなんて、これは参加するしかない! と息巻いて、速攻家に帰って保育園の番号をググって電話で問い合わせしようとほくそ笑んでいたのですが、そのイベントの張り紙の最後にこう書かれていました。 「お申し込みは直接保育園まで。電話受付はしておりません。」 直接保育園まで……。 家にこもって誰とも会話をせずに10ヶ月ほど過ごしていた中年女性(私)には、なかなかハードルが高い申し込み方法に愕然としました。 自分が卒園して以来30年以上近づいたことのない「保育園」という謎の団体に、突然、親として初めて接触することになるなんて……。 N子もおるし、園長先生〜 勇気いるぜよ! イラストレーターやましたともこの「脱力系ゆる育児日記」は、毎週2回お届けしています! 著者:イラストレーター やましたともこ高知県生まれ大阪市在住。お固い系の商社で働いた後に大胆転職。グラフィックデザイナーを経てイラストレーターに。おんなこどもをメインターゲットにヤングでゆるめなイラスト描いてます。HP:「やましたともこのホームペー痔」
2019年07月14日大人ならあたりまえのように使っている「数」。日常的に使うものだけに、子どもの頃にどのように理解したのかをほとんどの大人が覚えていません。算数が苦手な子どもにしないため、小学校に入る前に「せめて数だけでも教えておきたい」と考えても、その方法はなかなか思いつかないのではないでしょうか。そこで、『しまじろうのわお!』(テレビ東京)などの幼児教育番組や幼児向け教材の監修を行っている、静岡大学情報学部客員教授の沢井佳子先生に、数や時間の概念を子どもに教えるためのアドバイスをしてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)数を数えられても数を理解できない子ども子どもに数を教えようとして、お風呂の湯船につかるときに「最後に10まで数えたら上がっていいよ」といったことをしている親は多いのではないでしょうか。それで、きちんと順に1から10まで数えられるからといって、子どもが数を理解しているとはいえません。たとえば、10まで数えられる子どもに7つのドーナツを見せて、「ドーナツがいくつあるか、数えてごらん」といってみると、一つひとつのドーナツに対応しない指さしをしながら「1、2、3……10!」と10まで数えてしまうことはよく見られます。これは、10までは数を唱えることができるけど、「何個」という個数を表す数の意味はわかっていないからです。ひとことで数といっても、さまざまな概念が含まれます。7つのドーナツの個数が7だと示す数は「集合数」と呼ばれます。また、1番目、2番目というふうに順番を示す数は「順序数」といいます。他にも、住所の番地など、いわば「名前」のように使われる数もあります。このように、数の概念は、単純ではありませんから、数の意味を正確に学ぶのにはかなりの時間がかかるのです。また、順序数を理解できても、集合数は理解できないということもあります。7つのドーナツの順番はわかって「1、2、3……7」というふうに、7番目のドーナツでちゃんとストップして数えたのに、「じゃ、ドーナツは全部でいくつ?」と聞いてみると、「10!」とか「8!」などと答えるケースも珍しくありません。「全部」を「10」だと信じていたり、あるいは次の数だと思ったりしている子ども多いのです。お風呂の例のように、1から10まで数の名前を順番にいうというのは「数唱(すうしょう)」というものです。子どもが集合数や順序数を理解しないまま、ただ数を10までいえるよう鍛える教え方は、それは意味もわからずにお経を唱えさせることとなんら変わりません。ただ「長い言葉」を覚えただけなのです。10までの自然数を理解できれば足し算も引き算もできるこれまでわたしが監修をしてきた幼児向けの教材では、3歳は5までの集合数、4歳は10までの集合数を教えるようにしています。「少ないのではないか?」と思う人もいるかもしれませんね。でも、10までの順序数と集合数の「意味」さえ確実に理解できれば、足し算も引き算も、数のイメージを思い浮かべながらできるようになります。それは、自然数というものの構造を理解できたということだからです。10までの順序数と集合数を家庭で教えるにはブロックを使ってみてください。まずは紙に「1、2、3……10」と10番までの数字、つまり順序数を書きます。そして、それぞれの場所に順序数と同じ数のブロックを積み上げる。こちらは個数ですから集合数になります。すると、1個から10個までのブロックが階段状に並ぶことになります。1番目には1個、3番目には3個、というふうに、横方向の順序数と縦方向の集合数の関係は一目瞭然です。これは、数の階段のイメージであり、「nの数の次はn+1の数」という自然数の系列の姿を表します。このような「数の階段」を自分でつくれば、5番に並べられているブロックの数は3番に並べられているブロックより2個少ないということも見ればわかりますから、足し算や引き算についての理解を助けることにもなるのです。生活のルーチンの繰り返しと体感が導く時間と時計の理解また、「数の保存」という概念も子どもにとってはなかなか理解できないものです。5つのブロックは、間隔を空けて点々と並べても、ぎゅっと縮めて並べても同じ5個です。でも、子どもの場合、「どっちが多い?」と聞くと、あたりまえのように「こっち!」と前者を指すことがあります。個数とは関係なく、ものが置かれている面積が広いほど、個数も多いと感じてしまうのです。この「数の保存」を子どもが学ぶには、ブロックなどを使って何度も置き方を変えながら個数を数えて、どんな置き方をしても個数は変わらないという経験を、親が増やしてあげる必要があります。重要となるのは、ブロックなどの具体物を使って手で触れさせながら教えること。この手を動かす「実感」こそが、子どもの理解を助け、小学校に入った後には算数の文章題を読んだときのイメージを助けることにもなります。また、「実感」が必要ということでいえば、「時間概念」の理解にも実感が欠かせません。幼い子どもは「朝、昼、晩」「朝ご飯、昼ご飯、晩ご飯」といった日々の生活習慣の繰り返しのなかで徐々に時間というものを感じていきます。そして、3、4歳になれば、季節の移り変わりを1年前、2年前と比べることもできるようになる。その記憶を伴った実感が時間概念を子どもに理解させるのです。そうして、時間の大きな流れを理解すると、今度は生活習慣が「時計」の理解を助けてくれます。同じ朝といっても、6時と7時ではちがいます。とはいえ、時計の存在を知らない子どもにとってはそのちがいはなかなかわからないでしょう。でも、毎日6時に起きる子どもが、その日はたまたま7時に起きてしまったなら、テレビでやっている番組もいつもとちがうことがわかります。こういった経験によって子どもは時計の存在、時計を読むことの重要性に気づいていくのです。数にしても時間にしても、幼いうちから無理やり詰め込むような教え方にはほとんど意味はありません。とくに、人間の数量概念や時間の知覚などの発達にまったく関心がない大人が数字や計算ばかりにこだわって教えることは、子どもを数嫌いにさせかねません。焦ることなく、「実感を伴った経験」を増やしてあげてください。それが、結果的には子どもの数や時間の理解を深めてくれるでしょう。■ 静岡大学情報学部客員教授・沢井佳子先生 インタビュー一覧第1回:“○歳だからこれができないとダメ!”その思い込みから親を解放する「発達心理学」入門第2回:幼い子どもの言葉が格段に豊かになる、親から子への「実況中継」という方法第3回:「10まで言えるのに、5個が数えられない」?未就学児への“数”と“時間”の教え方第4回:「非認知能力」という名称の流行が生んでしまった“誤解”と“困った副作用”(※近日公開)【プロフィール】沢井佳子(さわい・よしこSAWAI, Yoshiko)1959年生まれ、東京都出身。チャイルド・ラボ所長、静岡大学情報学部客員教授。認知発達支援と視聴覚教育メディア設計を専門とする。学習院大学文学部心理学科卒業。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。同大学院人間文化研究科博士課程単位取得退学。専攻は発達心理学。幼児教育番組『ひらけ! ポンキッキ』(フジテレビ)の心理学スタッフ、文教大学人間科学部講師などを経て現職。他に、日本こども成育協会理事、人工知能学会「コモンセンス知識と情動研究会」幹事、日本子ども学会常任理事などを務める。幼児教育シリーズ『こどもちゃれんじ』(ベネッセコーポレーション)の「考える力」プログラム監修、幼児教育番組『しまじろうのわお!』(テレビ東京系列/2016年国際エミー賞子ども番組部門ノミネート、2019年アジアテレビ賞受賞)の監修など、多様なメディアを用いた幼児向け教材やテレビ番組の制作におけるコンテンツ開発に携わっている。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年07月11日小学校にまだ入学していない幼い子どもがいる親であれば、いわゆる就学前学習などの「先取り学習」に強い興味があるはずです。その効果はどれほどのものなのか、そもそも必要なのか――。お話を聞いたのは、東京の公立小学校教諭・杉渕鐵良(すぎぶち・てつよし)先生。子どものやる気を引き出す独自の授業で注目され、「教育の鉄人」とも呼ばれるカリスマ教師です。実際の教育現場から見た先取り学習の価値とはどんなものでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)学習内容のつながりを意識した「先取り授業」ひとことで「先取り学習」といっても、さまざまな種類があります。わたしの授業スタイルも先取り学習といえるものです。たとえば、本来のカリキュラムでは順に教える足し算と引き算もわたしは同時に教えます。また、掛け算と割り算も同様です。なぜかというと、足し算だけを先にやってしまうと、「足し算脳」とでも呼ぶべき頭の使い方が子どものなかでできあがってしまうから。そうなると、引き算を学ぼうとするときにその足し算脳が邪魔をして、なかなか引き算ができるようにならないということが起こるのです。掛け算と割り算の場合も同じです。先に掛け算だけを教えてしまうと、九九はしっかりできるのに、なぜか割り算は苦手だという子どもが続出してしまう。それは、本来であればひとつながりのものなのに分断して学ばせているからです。ピアノでいえば、課題曲全体を聴かせてもいないのに、頭から順に教えようとしているようなもの。どんな曲なのか全体像が見えていなければ、学習効果が高まるはずもありませんし、子どもは自分がなにをしているのかが見えずに不安になってしまいます。楽しければ、勉強も大好きな絵本と同じ感覚になるとはいえ、そういう授業スタイルを取っている教員はそうはいないでしょうから、ここでは一般の家庭でもできる先取り学習について、わたしの考えをお伝えします。先取り学習と聞いたときにまずイメージするのが、学校での学習内容を前もってやるというものでしょうね。小学校に入る前の就学前学習はその典型です。それらの先取り学習については、子どもにどんどんやらせてほしいと思います。というのも、「学校での勉強が復習になる」からです。そういった先取り学習については、「子どもが学校の勉強に興味関心を示さなくなるから駄目だ」という意見もあります。でも、映画にだって予告編があるじゃないですか?予告編を観て、その作品を観たくなったという経験はほとんどの人にあるでしょう。それに、好きな映画を3回も4回も観る人もいます。その場合、1回観ただけでは気づかなかったことに気づくということもある。つまりそれは、復習の効果に他なりません。「先取り学習が子どもの興味関心を奪う」なんてことは大人の発想で、子どもにとってはちがうのです。それこそ、大好きな絵本だったら、親が「また?」とうんざりするほど、何回も何回も「読んで」と子どもがせがむこともありますよね。勉強だって、楽しくできるように大人がちゃんと導いてあげれば、子どもにとっては映画や絵本と変わらないのです。とはいえ、先取り学習をさせるにも注意が必要です。やっぱり楽しくなければ子どもは興味を示しません。学校の教科書の内容を勉強するような先取り学習を無理に押しつけてしまうと、小学校に入る前に「勉強は楽しくない、面白くない……」と子どもに思わせて、まったくの逆効果となってしまいかねません。子どもの「学びの感覚」をつくる親子の対話また、とくに幼い子どもの家庭における先取り学習となると、学校の学習内容を先取りするタイプの学習の他にも大切なものがあります。それは、学びのための「感覚」を身につけるということ。たとえば、親子で一緒に出掛けたときには、「夕焼けって綺麗だね」とか「あれは三日月っていうんだよ」というふうに、目に入ったものを子どもに優しく教えてあげてください。家にいるときも、たとえばご飯を食べるときには「ハンバーグ、美味しいね」などと話しかける。内容はなんでもよくて、とにかく話しかけることが大切。そういった親との対話を通じて、子どもは学びのためのさまざまな「感覚」を身につけていきます。また、「感覚」という点では、体の「感覚」を使って学ぶことも大切です。ひらがなやカタカナを書いて覚えるにも、幼い子どもは鉛筆をまだうまく使えません。ですから、鉛筆ではなく大きな紙にクレヨンで書かせるとか、砂場で手を使って書かせる、あるいは尻文字で書かせることをおすすめします。そうすれば、体の感覚を通じて文字を覚えていくのです。それから、日常生活のなかでは、算数の勉強の橋渡しになるような数字に親しませるということもできます。スーパーに子どもと一緒に買物に行ったとします。親は「リンゴが5個ほしいのよね」といいながら、買い物かごに3個のセットをふたつ入れようとする。子どもが「お母さん、それじゃ6個だよ」なんていってくれたらしめたもの。「じゃ、どうすればいい?」と聞く。子どもは自分なりに考えて、3個のセットをひとつとバラ売りのものを2個持ってきてくれるかもしれません。そういうふうに、日常生活のなかにも学校の勉強につながるような要素はいくらでも転がっているものです。親御さんがそういう意識を持って、日常的な就学前学習を子どもにやらせてあげるように心がけてほしいですね。『たし算ひき算 10マス計算ドリル 左利き用』杉渕鐵良 著/学研プラス(2019)■ 東京都公立小学校教諭・杉渕鐵良先生 インタビュー一覧第1回:先取り学習はこうやれば効果的。「就学前学習ってどうなの?」に“教育の鉄人”が回答!第2回:「ちゃんと宿題やりなさい!」に効果がない理由。子どもに“響く”声かけの方法とは?(※近日公開)第3回:子どもを「読書好き」にするきっかけの作り方。国語力アップの決め手は家庭にある!(※近日公開)第4回:算数の力は“楽しく”伸ばす!地味で単純な「四則計算」を笑うほど面白いものにする工夫(※近日公開)【プロフィール】杉渕鐵良(すぎぶち・てつよし)1959年生まれ、東京都出身。東京都公立小学校教諭。小学校教諭となって7年目に子どもたちのやる気を引き出す独自の授業「ユニット授業」を開発。その成果により、「教育の鉄人」と呼ばれ、2011年には「ユニット授業研究会」を設立。若手教員の指導にあたる他、講演のために全国各地を飛び回っている。『小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習』(すばる舎)、『全員参加の全力教室2 燃える! 伸びる! 変わる! ユニット授業』(日本標準)、『1日1枚5分でできる 漢字パズル』(すばる舎)、『自分からどんどん勉強する子になる方法』(すばる舎)、『子どもが授業に集中する魔法のワザ!』(学陽書房)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月24日未就学児(6歳まで)の家庭学習、一番人気は「こどもチャレンジ」あんふぁんWeb「ママニュースアンケート」で「未就学児の自宅での家庭学習」について聞いたところ、63%が家庭学習を行っていると回答。その中で一番人気の教材は、全体の45%を占めた「こどもちゃれんじ」。次いで、12%が「くもん」、11%が「学研」という結果に。家庭学習の時間は、週に1時間以内が86%家庭学習に要する時間は、週に30分以内が48%、30分〜1時間以内が38%という結果に。大半が1時間を目安に学習していることが分かります。中には2時間以上という人も。次に、家庭学習に取り組む上での悩みや困っていることを聞いてみると、気分のムラ、集中力が続かないこと、親の関与という声が。それぞれの声をまとめました。もっとも多い悩みは、気分のムラがあること■遊んで疲れてる時など、本人の気が乗らない時にこっちも気長に待つのが難しい。(まんぷく、33歳)■やる時とやらない時の差が激しい。少しずつ毎日取り組んでほしいです。(コーギーラブ、38歳)■うまくできないとき、取り組む前に難しそうと子どもが思ったときなど、すぐに投げ出そうとしてしまう。(はるちゃん、44歳)■できなかったらすぐに怒る。シールにつられているので、シールがないページはやる気がダウンします。(ぴーちゃん、39歳)■自由にやりたがるので、ルールに従ってやらせようとするのが難しい。(くまとも、34歳)■できていると思っていた所が間違っていたりすると、普段はもう一回やるねと言って取り組むが、イライラしてる時などはもうイヤ!と八つ当たりしてくる。(こあざらし、42歳)■飽きやすく、途中で教材がただの遊び道具になってしまいます。遊びながら学んでもらえるのが一番良いのですが。(あげポテト大好き、29歳)■届いてすぐにワークに取り組むのは良いけれど、一度問題を解いてしまうと次のワークが来るまで見直したり解きなおしたりしないこと。(まみむめも、33歳)■一緒にやろうと声をかけても、「今日はやりたくない~」という日があったり、すぐに飽きてしまうことがあったりすること。(みりょママ、33歳)■背中を押さないと、とりかかるまでに時間がかかってしまう。(クラフトくん、34歳)集中力が続かず、遊びとの境界線がなくなることも■集中力が続かず、字をわざと大きく書いたり、薄く書いたりと遊びながらやっている。(ラジオママ、38歳)■兄弟がTVを見始めると、そっちに気がいくので困る。(ゆなゆな、35歳)■子どもの集中力が途切れるのが早く、苦手な取り組みに対してのあきらめが早い。(グラグラ、37歳)■ほかのことに興味が出てきて目移りすることが多い。(みかん2422,40歳)■集中力が続きません。ちょっと分からないことが出てくると、「トイレ」「おやつ」「眠い」「テレビ」とほかのことを言い出して。再度ワークに向き合わせるのに疲れます。(なおりん、36歳)■好きな問題の時は集中して取り組むけれど、興味がないことだとほかのことをやりだしてしまう。決まったページ数を最後までやらせるべきなのか、またの機会でいいのかに悩む。(きっとん、29歳)■ほかの遊びに目移りしてしまう。思い通りにいかないと子どもが不機嫌になる。(まっきり、34歳)■気分によって、集中力がまったく違う。まだ小さいからしょうがないと思ったり、今のうちからきちんと教えないとと思ったり、親の気持が揺れる。(みょん、31歳)親がついていないといけないのが大変!■なかなか一緒に取り組む時間を作るのが難しいことと、集中力がもたないので根気強く習慣化させるのが大変です。(なかむ、30歳)■家事に追われ、なかなかずっと一緒にみてやることができないこと。(ロックウェル、45歳)■親が付き添わなければできない、というのが…。一日のうちの少しの時間とはいえ、その時間を捻出するのが大変。(くう、29歳)■親と一緒に作ったり、体験したりがあり、良い経験にはなるけれど面倒くさい。(misosoupgohan、32歳)■親がついていないと、読まずに適当にやってしまいます。それでも楽しそうですが、時に失敗して、がっかりしているときもあります。兄弟でついてくる付録が違うので、兄弟ゲンカに発展します。(わさび、38歳)■毎日取り組むようにしてますが、私が夕飯などを作りながらさせているといらいらすることが悩みです。(きらきらきらり、37歳)■ひとり遊びの延長で取り組んでいる。でも、ママ!ママ!とすぐに呼ばれて、結果いつも2人でしている。(ゆう、43歳)■家事をやっている最中に子どもが行き詰ってしまった時、すぐに教えてあげられない。また、教えても理解してもらえず、どう教えればできるようになるか試行錯誤している。(ぽこ、34歳)最後に、子どもにやる気を出させる方法、気分を乗せる声かけなど、工夫やアイデアを聞きました。やる気を出させるには、ほめる!ごほうび!怒らない!■ドリルの指示通りにやらせられれば一番だけど、まだまだ幼くて言うこと聞かずに関係ないところに色を塗り始めたら落書きしたりしています。でも、それは気にせず、常にほめる方向で見守っています。(ひつじ、39歳)■一緒にやることを心掛ける。できたらたくさんほめる。 習慣づけるために時間を決める。(ふーちゃん、33歳)■本人がやりたいときにやっている。 できたときは花マルを書いたり、好きなキャラクターのシールをあげている。いっぱいほめている。(チョコレート、31歳)■「何でこんな難しい問題できるの?」「すごいね!」などポジティブなほめ方をしている。(おつまみ、35歳)■私もできる限り隣でついて、ほめたり応援したりアドバイスしたりしている。終わったら大きな花丸をつけたり、オマケのイラストやコメントを書いている。 子どもがひとりで取り組めそうなときは、私は「一緒にお勉強するね!」とボールペン習字の教材を隣でやったり読書したりしている。(とまとん、30歳)■赤鉛筆などで上手にかけたとこを丸してあげたり、シールを貼ってあげたりしています。上手く書けてない文字もありますが、そこはあまり注意せず、楽しく学習できるようにしています。(くーちゃん、46歳)■お勉強のノルマが終わったらごほうびタイムでゲームができる仕組みにしてます。(りんご、39歳)■大好きなYouTubeを見られるのはドリルが終わってからという決まりなので、そのためにがんばっている(笑)。(みゅう、39歳)■環境作り。テレビなど消してお互い集中。てきなくても怒らずに、なんでできなかったかいっしょに考えたり、違うところを説明する。(ひなみあ、37歳)■私が一人で始めることです。 広げ始めると、そばにきてやり始めることが多いです。(みさやん、37歳)■お姉ちゃんがお勉強しているときを狙って誘う。お姉ちゃんをほめると、自分もほめられたいのでやる気が増す。(なーまま、42歳)■とりあえず嫌なことにならないように、これやる?と軽い感じで誘っています。(ぽん、40歳)■ママに言われる前に自分で取り組み終わらせれたら、カレンダーにシールをはり、シールがたまったらごほうびにお菓子などを買ってあげる。文字の大きさや数字のきれいさなど、とにかくほめる。(いとひ、35歳)※2018年9月26日~10月23日、あんふぁんWebでアンケートを実施。回答数:289件<あんふぁんWeb編集部>
2019年04月30日シャネル(CHANEL)のビューティ アンバサダーに、バレエダンサー飯島望未が2019年1月より就任することが発表された。飯島望未 / © CHANEL大阪出身の飯島望未は、1991年生まれ。6歳からバレエをスタートし、13歳でNYのバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」へ3位入賞し、15歳で単身渡米。その翌年に、アメリカの5大バレエ団の一つである名門、ヒューストン・バレエ団とプロ契約を果たす。2014年に、同バレエ団のソリストに昇格をし、現在もファースト ソリストとして米国を拠点に挑戦し続けている。2016年には「シャネル N°5 ロー」グローバルプロジェクトに参加し香りの世界観をダンスで表現し、多くの人々を魅了した。2018年にはウォッチ コレクション「コード ココ」のアンバサダーに抜擢されたり、「ルージュ アリュール」「ヴィタルミエール グロウ」 のデジタルキャンペーンにも起用されたりと、これまでにもメディアに多く取り上げられてきた、今シャネルが注目するイットな存在。今後のさらなる活躍に期待したい。
2018年12月19日「未体験ゾーンの映画たち 2019」が、2019年1月4日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催される。日本未公開の怪作映画58作品を上映様々な理由から日本公開が見送られてしまった怪作映画を敢えて上映する劇場発信型映画祭「未体験ゾーンの映画たち」。年々その規模を拡大し、着実に“未体験ファン”を作り出している本イベントに、2019年も各国から様々なジャンルの作品が集結。全58作品が上映予定となっている。デンマーク歴代興行収入1位の傑作ミステリー小説映画中でも特に注目したい作品の1つが、本国デンマークで興収歴代No.1の成績を記録した『特捜部Q カルテ番号64』。累計1000万部を売り上げた、ユッシ・エーズラ・オールスンによる傑作ミステリーを映画化した『特捜部Q』シリーズ最大のヒット作だ。『君の名前で僕を呼んで』主演ティモシー・シャラメ幻の主演作また、『君の名前で僕を呼んで』や、2019年4月に公開を控える『Beautiful Boy(原題)』でも主演を務めたティモシー・シャラメの幻の主演作『シークレット・チルドレン 禁じられた力』も上映。瞬間移動の超能力を持つエスパー兄妹が、運命に翻弄されながらたくましく生きていく演青春SFスリラーだ。“中国版カイジ”やエル・ファニングら豪華キャストSFファンタジーなどそのほか、2009年に藤原⻯也を主演に迎え実写化された漫画『賭博黙示録カイジ』の中国版実写映画『カイジ 動物世界』、近未来SFサスペンスの傑作『ガタカ』などで知られるアンドリュー・ニコル監督の最新作『ANON(原題)』、エル・ファニング、ポール・ジアマッティ、シャルロット・ゲンズブールらの豪華キャストが競演するSFファンタジー『孤独なふりした世界で』、そして、朝鮮戦争でトルコ軍が活躍したという知られざる史実を描いた実話『ブレイブ・ロード〜名もなき英雄〜』などもランナップする。【開催概要】「未体験ゾーンの映画たち 2019」開催期間:2019年1月4日(金)〜※シネ・リーブル梅田でも2019年1月下旬より開催予定場所:ヒューマントラストシネマ渋谷住所:東京都渋谷区渋谷1丁目23−16 ココチビル鑑賞料金:1,300円均一(毎週水曜、毎月1日は1,100円均一)、リピーター割引あり、TCG 会員割引あり<上映作品>特捜部Q カルテ番号64/シークレット・チルドレン 禁じられた力/シークレット・ヴォイス/ザ・スリープ・カース/カイジ 動物世界/ANON(原題)/孤独なふりした世界で/ブレイブ・ロード〜名もなき英雄〜ほか全58作品
2018年11月13日今年次男が小学1年生になったのですが、入学前に学校から説明された「入学までにできるようになっておいてほしい事」はだいたい大まかにこの3つ(地方の公立小学校です)。「自分の名前が書ける・分かるようにしておくこと」「自分で服が脱ぎ着できること(整理整頓含め)」「規則正しいリズムで生活すること」ひらがなが読めるようにしておいてください、とか、足し算ができるようにしておいてくださいなど学習面においては特に何も言われません。主に身の回りの事とか、生活のことについて親が気を付けるように言われる程度です。ですが、今時は就学前から習い事をやっている子も多いですし、小学校に入った時点でひらがなが1文字も分からない、数字が一切書けない子は少ないと思います。■次男と過ごす時間が足りなかった…? 宿題をみながら気づく我が家もやはりある程度は「読み」「書き」「数字」が分かったほうが1年生の壁にぶつからなくて済むだろうと思い、なんとかひらがなが読める・数字が分かる、ぐらいのところまでは仕上げてから入学しました。しかし、様子見の1学期が終わり、2学期に入ったらぐんと学習スピードがあがってきて、あ~~~、あの幼稚園時代にもっとできたことがあったなぁ~~~と今になって後悔する毎日です。私は「小学校に入るまでに親が教えておくべきこと」が言いたいわけではありません。なぜなら、そんなことを言えるほど専門的な知識もないですし、何よりまだ現在進行形で子育て中の身だからです。でも私、今、次男の宿題に付き合いながら驚いているんです。当然知ってるだろうと思ってたのに「こんなことも知らなかったんだ…」「こんなことも分からなかったんだ…」という気づきが日々ボロボロと出てきて、いかに次男とじっくり向き合って会話する時間が少なかったのかということを思い知らされています。机に座って勉強するべきだったと言ってるのではありません。むしろ机に座って勉強なんてしていないで、日々の会話や体験からきっともっと語彙力や経験値を身につけられたはずなのに、次男には全然足りていませんでした。もちろん私1人のせいではないですが、母親である私がもう少しじっくりと次男の話を掘り下げて聞いてあげればよかったなと思っています。ですから私の経験をもとに、今未就学児をお持ちのママ達は「あ。ちゅいママがこんなこと言ってたな…」とどこかで頭の隅に入れていただければ幸いです。実は1学期と2学期で私が「教えておけばよかった」と感じた内容は変わってきています。 ■私が「入学前に教えておけばよかった」と感じたこと<1学期編>1学期の時点では・簡単な時刻が読める・曜日が分かる・季節が分かるこの3つが「私は理解してると思っていたけれど次男は全然理解できていなかったこと」でした。学校の時計はデジタルではなくてアナログです。しっかりとした時計の見方は2学期に入ってから勉強するのですが、入学する時点で「今、8時半だな」とか「次は10時になったら休憩だな」とか時計を見て時間がわかっているべきだったなと思いました。そして曜日感覚も…次男は全然分かってなかったんですね~…。これは時間割を見る時にも必要ですし、そもそも学校に通う平日5日と休日2日の把握の大前提として必要になってきます。「これはマズイ」と思って矢継ぎ早に教え込みましたが、今でもまだ「今日金曜日?」って聞いてきてます(今日は水曜日!)季節は、春が来て、梅雨が来て、夏が来て、秋が来て…とその季節の順番と特徴。…なんか書いててすごく基本的なことのような気がしてきましたが、大人からしたら「当たり前」のことでも、子どもからしたら「分からない」ことなんですよね。ムリもないんです。大人は今まで何十回も春夏秋冬を迎えてますけど、生まれてまだ数年の子どもからしたら「経験」が足りてないですから。しかし、上記の3つどれにしても、机に座って紙に書いて覚えるようなことではなく、生活している中で親子で会話したり、幼稚園の先生のお話を聞いたり、コミュニケーションを取っていれば自然と身につけられたはずの知識です。私はそこを怠ってしまっていました。次男は言葉を話し始めるのも遅くて、語彙力も足りてなかったので、「どうせ話してもよくわからないだろう」と深く掘り下げて話をすることをしてこなかったように思います。2学期の今、「これも分かってなかったのか…!」と驚き、そして後悔したのはこちらです。■私が「入学前に教えておけばよかった」と感じたこと<2学期編>数字にはいろんな2通りの数え方がありますよね。1こ・2こ・3こ・と数える方法もあれば、ひとつ、ふたつ、みっつ…と数える方法もあります。次男、この数え方が分かってなかったんです。日常会話の中で「そこのみかん、みっつ取って」などといった指令はもちろん通じてましたよ。みっつは3個ってちゃんと分かっていました。でも、問題はそれ以降。いつつ、むっつ…やっつ・ここのつ…ともなると全然分かっていませんでした。たしかにいつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ってあんまり使わない言い回しですし、「ここのつ」や「とお」にまでなると…全然使わないですよね。ひとつ…ふたつという数え方の絵本も何回か読んだことはあったんですけど、それは絵本の中の単なるストーリーとして捉えていたようです。もちろん!わかってなかった次男がダメというわけではないですよ!ちょうど今国語の教科書で学んでいるところなので、事前に分っていなくても大丈夫です(だって知らないことを勉強するのが学校なのですから)!ただ、母親である私にとっては「これってもっとコミュニケーションの中でなんとかできた事だよね…」っと気づかされました。■私自身の育児の傾向が子どもの伸びに影響してしまうこともあと、私の育児の傾向として「『子ども時代にしかない間違い』を訂正しない」というクセがあるんです。言い間違いをそのまま楽しんでいたり(三男はトンカチをタンコチと間違えてるんですけど、かわいいからそのままにしている)、字を間違えて書いていても、今しかないからと思って訂正せずにそのままにしておいたり、それはそれでいい部分もあるのですが、私の場合、もう少し正しいものを教えてあげることも必要だったかなと思っています。それで苦労したのが、長男です。長男はひらがなへの興味が薄く、年長さんになって字が書けるようになりました。ようやく書き始めたつたないひらがなの中には鏡文字が混ざっていました。曲げる方向が反対だったり、回転させる方が反対だったり。しかし、私はどうせ学校に入ったら正しい書き方を教えてもらえるし…と、そのままにしておいたんですよ。そしたら、まぁ~~~~その後めちゃくちゃ苦労しました!!2年生になっても鏡文字が続き、いよいよ学校の先生からも字の特訓指令が出ました。さっきまでちゃんと書けていたのに、ページが変わったら反対向きに書いてたりするので、一体どういう脳の構造をしてるんだろうと不思議でしょうがなかったのですが、3年生からピタリとなくなりました。そして現在、当時の事を振り返ると長男曰く、自分ではどこかがおかしいっていう感覚はあるらしいのですが、「どこがおかしいのかは分からない、なんだかちょっと違うような気もするけどこれで合ってるようにしか思えない」と感じていたそうです。本人もどこが間違ってるのかわからないけどなんか違うような気もする状態だったのなら、なおさら正しい書き方を早くから教えてあげたらよかったなと思いました。■国語力のなさを改善するための「日記」そして、最後にもうひとつ。1年生の授業で最も時間を割かれるのは、国語なんです。1年生のカリキュラムのほとんどを国語に費やすといっても過言ではないほどです。それもそのはず、どんな教科においても必ず読解力や語彙力は必要になってきますから。次男の国語力のなさに頭を抱えている私は、今、家庭学習のひとつとして今日がどんな1日だったかの日記を書くように取り組んでいます。語彙力も少ないですし、文法も幼い次男ですので、本当に簡単な文章の日記です。「きょうのきゅうしょくがおいしかった。しゅくだいするのがいやだった」とかその程度です。でも、よく見ると「おいしかた」になっていたり、「しゅくだいするのがいやだ」になってるんですよね。そこを放置せずしっかりと添削してやり直しさせて、さらに、会話をしながら話を広げていくようにしています。「今日の給食のメニューは何だったの?」と聞くとその日の献立を教えてくれますので、「きょうのきゅうしょくがおいしかった」のあとに「メニューはスープとサラダとおさかなでした」と足したり、宿題が嫌な理由も聞いてみて、しゅくだいをするのがいやだったのあとに、「なぜなら~~~だからです」と足せるよね? といった具合に文章を膨らませてより詳細な状況を伝えられるように促しています。感想や思考を書けるレベルには全然至ってないので、まずは事実を詳細に伝えるところから始めています。でも、私はこれを次男が1年生になってから始めましたが、会話の中で、もっと膨らませて話を広げて聞き出してあげれば、文法や語彙力がもう少し育っていたかな…と思っています。何も勉強って机に座ってすることだけじゃないんですよね。子どもの話にもっと耳を傾け、ふーーん、へーーで流すばっかりじゃなくて、もっと詳しく踏み込んで興味を示してあげればよかったと今深く反省しています。でもまだ全然間に合う時期なので、後悔するのもほどほどにして、今できる事を地道にやっていきたいと思っています。【お知らせ】第93話 「日本の義務教育で本当に教えて欲しいことは? 夫婦で話し合ってみた」 の記事下アンケート「Q1. 「義務教育で今後重視してほしいと思うこと」についてのご意見をお書きください」のアンケート結果はこちら↓≫ 「個性をつぶす日本の教育を見直して! 親が望む“義務教育”のあり方とは」
2018年10月18日「発達障害の子に手がかかって、きょうだいに我慢を強いているのではないか?」「障害のあるなしに関わらず、きょうだいで平等に扱わなければいけないのに、それができてない」など。発達障害児と健常児のきょうだいを持つお母さんで、健常児のきょうだいとの関係に悩んでいるお話を時々耳に挟みます。発達障害児の子育てでは、発達障害児とお母さんにスポットが当たることが多いのですが、最も近しい存在である、発達障害児のきょうだいはどう感じているのか? また、きょうだいへの対応はどうしたらいいのか?きょうだい児(=病気や障害を持った子のきょうだいのこと)について考えるべく、法人マーブル代表・国沢真弓さんにお話をうかがいました。国沢さんは、健常児の娘と自閉症の息子、2人のお子さんのお母さんでもあり、ご自身の経験やさまざまな相談事例をもとにお話してくださいました。■発達障害児よりも難しい?「きょうだい児の対応」――今回は、発達障害児への対応法ではなく、発達障害児をきょうだいに持つ、きょうだい児の対応法についてお伺いしたいと思います。国沢真弓さん(以下、国沢さん):発達障害児については、その子の特性がわかれば、ある程度、接し方のコツを学ぶこともできるのですが、きょうだい児の場合はそう簡単にはいきません。きょうだい児のタイプ、発達障害児のタイプ、きょうだい児の性別・順序・年齢差・人数、友人関係、両親の性格、家庭環境などで対応もガラリと変わるので、むしろ、発達障害児への対応よりも難しさがあるかもしれません。どんなお子さんにも効く「魔法の杖」のような回答はないという前提で、私の経験や相談事例などをもとにお話させていただければと思います。――本当、その通りだと思います。ただ、それでも、きょうだい児について共通に浮かび上がってくる課題のようなものがあるようにも感じます。例えば、私の周囲では「発達障害児に手がかかり、きょうだい児に我慢を強いてしまっているのでは?」と、お母さんがきょうだい児に罪悪感を持ってしまうことが多いように感じています。国沢さん:そのように感じてしまうお母さんは多いと思います。こういうお悩みは、きっと専門家に相談すると、「きょうだい児とだけの時間を持つようにしてください」とか「きょうだい児に『あなたのこともちゃんと見ているよ』というメッセージをしっかり伝えてください」などとアドバイスをされると思います。もちろん、そのアドバイスは正しいですし、私も同じように思います。ただ、お母さんの立場を考えると、少し心配な思いもあります。――心配な思いというのは?国沢さん:お母さんの課題がどんどん山積みになってしまうという点です。発達障害児の子育てだけでも、専門家などから「こうした方が良い」という課題で日々大変なのに、きょうだい児の子育てまで専門家からアドバイスをもらうことで、山積みの課題を前に疲れ果ててしまう…。「そうした方が良い」と頭ではわかっていても、お母さんも一日24時間しかない。これは私も経験ずみなのでよくわかるのですが(苦笑)、「あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃ」と奮闘し過ぎて、燃え尽きてしまうお母さんも少なくないのです。――確かに、日々の忙しい暮らしの中で、専門家のアドバイスを忠実に実践していくのはなかなか簡単ではありませんよね。国沢さん:たとえ時間が取れなくても、「あなたの〇〇なところがすごい良いと思うよ」とか「いつも〇〇してくれてありがとう。すごく助かっているよ」などと、きょうだい児の存在意義や感謝の気持ちを言葉や態度で伝えることだけでもずいぶん違ってくると思います。また、「ママが時間とれたらどこに行きたい?」と、きょうだい児の希望を3つくらい聞いて書きとめておき、時間がある時に実践するのもおすすめです。この時、書きとめておく姿をきょうだい児に見せることがポイント。お母さんは聞き流さず、ちゃんと気にしていることが伝わると思います。そして、お母さんの「時間」と「気力」と「経済面」などがすべてOKになった時に、「ずっと待たせてごめんね! 今日この3つの中で〇〇だったら行けるかも!」と誘ってみてはどうでしょう?――課題の山に追いたてられるのではなく、「時間がある時に実践する」くらいのゆるさが必要ということですね?国沢さん:きょうだい児のケアはもちろん必要ですが、お母さんが余裕のないなか無理して時間を取ると、敏感なきょうだい児は「お母さん、本当に楽しんでいるのかな?」「休みたいんじゃないのかな?」と気にしてしまう子もいるようです。きょうだい児のケアと同じく、お母さん自身も「自分の時間」をとって、自分をケアし、ねぎらってあげることも必要です。そして、そのことに罪悪感を持たないこと! 頑張っている自分にご褒美をあげるつもりでいいと思いますよ(笑)。また、最初は難しいかもしれませんが、障害がわかってから何年か経っていくと、専門家や周囲のアドバイスのいいとこ取りができるようになり、自然ときょうだい児との時間も取りやすくなってくると思います。そして、きょうだい児もいろいろな意味で成長して、また違った関係性になっていくのだと思います。■きょうだいの発達障害「友だちにからかわれた」親はどうする?――国沢さんは自閉症の息子さんの5歳上に健常のお姉さん(現在は成人)がいますが、お姉さんが子どもの頃はどんな風に感じていたのでしょう?国沢さん:今回、きょうだい児の取材を受けるうえで、娘の意見も聞いてみました。娘によると、そもそも「きょうだい児に我慢させている」なんて思わないでほしいとのこと。そう思われるのは、自分の存在が負担になっているようでイヤだと言われました。――お母さんが罪悪感を持つこと自体が、子どもにとって負担になるということですね?国沢さん:娘が8歳の頃、よその人から「お姉ちゃんは弟君に障害があって大変だね。お姉ちゃんはいっぱい我慢していてえらいね」と言われたことがあります。その時、娘は「我慢しているとか、そういう言い方はしないでください。私はかわいそうな子じゃないから」と言って、相手をドン引きさせたことがあります(汗)。きっと、相手は親切心から言ってくださったのだと思いますが、娘にとって、こういった言われ方は、自分が哀れに思われているようで、イヤだったそうです。――頼もしいですね(笑)。そんなしっかり者のお姉ちゃんでも、つらかった時はあったのでしょうか?国沢さん:娘が子どもの頃、一番つらかったのは、弟がパニックになっている時だったそうです。お父さんとお母さんが弟のパニックをおさめるために集中していて、周囲の人が冷たい目で見ているのに、自分はなにもできずに傍観者となっている時。成長して、一緒に弟のパニックを抑える側になってからは、楽になったと言っていました。ちなみに、娘の方が息子のパニックを収めるのは、私より上手かもしれません(笑)。社会人になった娘は今、「弟のおかげで、私はリスク管理能力が半端ないほど身についた」と自負していましたよ。強い…(笑)。――自分が協力者側になってから、つらい思いがなくなったのですね?国沢さん:きょうだい児について、たくさんの相談を受けてきた中で感じたことがあります。きょうだい児には、私の娘と同様、気持ちが強いタイプと、ナイーブなタイプと、2パターンあるということです。ナイーブなお子さんの場合、例えば、発達障害児のきょうだいのことを、お友だちにからかわれたことがきっかけになり、学校に行きづらくなったり…。あるいは、「お母さんに甘えたい」という思いを伝えられず悩んでいたことが、あとでわかる…といった相談もよく聞きます。――発達障害児のきょうだいのことをお友だちにからかわれてしまった時などは、親はどう対処したらいいのでしょう?国沢さん:娘も、学校でお友だちに弟のことをからかわれて、泣いて帰ってきたことがあります。入学式のシーンとした状況で、弟が大きな声で歌ってしまって、お友だちから「おまえの弟うるさかった」と言われてしまって。私の場合は、その日の夕方、娘の担任の先生にお話しに行きました。先生への伝え方で気をつけたのは、まず、お友だちが言ったことは事実なので、その子を責めるつもりではないということ。ただ、セレモニーなどで緊張すると大きな声を出してしまう子がいるということ、また、たとえ事実だとしても指摘されるときょうだい児は悲しく思うこともある、ということをわかってもらえたら…と伝えました。――わが子を守るためと思うと、親はついヒートアップしてしまいがちですが、非常に冷静であたたかい対応ですね。国沢さん:余談ですが、娘が泣いたのは、言い返せなかった自分に腹が立ったからだそうです。その後も、同じ学校の支援学級にいる弟のことで、時々からかわれることがあったようですが、たくましく言い返していましたよ(笑)。――頼もしいですね(笑)。でも、お姉ちゃんのように言い返すことができない子はどうしたらいいのでしょう?国沢さん:ひとつの方法として、「きょうだい児の会(きょうだい児を支援するための団体)」に参加してみることをおすすめします。同じような立場のきょうだい児と出会って話をすることで、なんらかの解決法が見えてくるかもしれません。「自分だけじゃない」と孤立感を減らしたり、「自分の気持ちを素直に言っていいんだ」と思えるようになったり、そういった経験の中で「感情表現」のスキルを磨いたり、日常生活の工夫を学んだり…そうしているうちにプクプクと浮上してくる子もいます。また、障害児がいると普段は行きにくいようなアミューズメントパークなどに連れて行ってもらうなど、きょうだい児の体験不足を補う活動をしているところもあります。■発達障害児のこと「きょうだい児になんと説明したらいい?」――きょうだい児が小学生くらいになると、自分のきょうだい(発達障害児)について疑問に思うことも出てくると思うのですが、親はどう説明したらいいのでしょう?国沢さん:わが家には子ども向けの専門書もたくさんあったのですが、そういった学説が文字で書かれたものより、娘は、『光とともに…』(自閉症児の育児を描いた漫画。全15巻。戸部けいこ著/秋田書店)という漫画が一番わかりやすかったと言っていました。ヒカル君という人物像や日常生活での困りごと、パニック時の突飛な行動、お父さんとお母さんの苦労、周囲の人たちの言動など、発達障害の特徴を抽出して説明するような専門書と違い、発達障害児を取り巻く生活全般がつかめて、すごくわかりやすかったみたいです。また、小さい頃は、発達障害児の苦手な部分だけではなく、得意な部分とセットで伝えていくと、悪いイメージだけに引っ張られないと思います。ついでに、「あなたもここは得意だけど、ここはちょっと苦手だよね」などと、みんな同じように凸凹があるということを認識してもらう。そして、「その困りごとを少なくするために、今、療育で練習しているんだよ」と、なにもしてないわけではないことも伝えると、「お母さんも、〇〇も頑張っているんだな」と感じてもらえると思います。――程度の差はあれど、誰もが凹凸を抱えていることは知っておいてほしいですね。国沢さん:きょうだいに発達障害児がいるのは、大変なことも多いかもしれません。ですが、娘を見ていると、大変なことだけではなく、良い面もあると感じています。きょうだい児は親よりずっと小さい頃から、発達障害児と一緒に育ちます。きっと親以上に、多様な「価値観」や「対処の力」が育まれるでしょう。また、障害にとらわれずに人を見ることができたり、自分のきょうだいだけでなく、ほかの障害を持つ人たちにも寛容な心が育ったり…。それは「効率」や「生産性」ばかりが優先されがちの今の世の中で、とても大切なことだと思います。わが家にも、国沢さんと同じきょうだい構成の、きょうだい児がいます。娘が成長していく中で、弟の障害をどう受け止め、自分との関係を整理し対応していくか、そして困難をプラスに変えていける心を育てるために、親として家族として何ができるか、模索し続けたいと思います。国沢真弓さん プロフィールフリーアナウンサー、自閉症スペクトラム支援士、一般社団法人 「発達障がいファミリーサポートMarble」 代表理事<役職>ペアレント・メンター、三鷹市相談支援事業「ママサロン」相談員 、三鷹市知的障害者相談員、三鷹市発達障害児親の会「モンブランの会」会長、社会福祉法人「清陽会」評議員、社会福祉法人「みたか福祉会」評議員、児童発達支援施設「すこっぷ」家族支援アドバイザー、「三鷹市教育支援推進委員会」委員、「三鷹市社会福祉協議会」地域支援部会長。<経歴>都立新宿高校、聖心女子大学文学部歴史社会学科を卒業。富士通株式会社を3年勤務後、アナウンサーに転向。NHKテレビ「きょうの料理」「婦人百科」等の進行を約10年務めたほか、多数のテレビ・ラジオ番組に出演。海外特派員、番組企画構成も担当。ナレーション・司会は各500回以上務め、厚生労働省主催「世界自閉症啓発デイシンポジウム」の総合司会を毎春担当。「3歳までの子育ての裏ワザ」「こんな時どうする?子どもの友達・親同士」(PHP出版)など共著多数。<現在の活動>一般社団法人「発達障がいファミリーサポートMarble」代表理事として、「発達障害」や「伝える力UP」といったテーマでの講演を、全国で行っている。また、「ペアレントメンター」として保護者や支援者の相談に応じるほか、障害児の家族が気軽に参加できるイベントやお喋り会の開催等を行い、家族の元気を応援している。(詳しくはホームページをご覧ください)。取材・文/まちとこ出版社N
2018年10月02日フリーアナウンサーの大橋未歩が、10月5日スタートのニッポン放送『大橋未歩 金曜ブラボー』(毎週金曜 13:00~17:20)でパーソナリティを務めることが決定した。大橋にとってラジオ初レギュラーとなる。『金曜ブラボー。』は15年4月のスタート以来、フリーアナウンサー望月理恵と元ニッポン放送アナウンサー・上柳昌彦の2人がパーソナリティを担当してきたが、このたび、2人が番組を卒業するにあたり、大橋がパーソナリティを務める。大橋は今年の7月7日に、同局で特別番組『大橋未歩 七夕ラジオ』を担当。このときがニッポン放送初登場であり、冒頭こそ緊張した様子だったが、リスナーから叶えたい願いを紹介しながら、自身も「首のシワが浅くなりますように」など切実な願いを次々披露し、笑いを誘っていた。また、脳梗塞を患ったリスナーから寄せられた願いをもとに作成されたショートストーリーの朗読も披露し、自身の脳梗塞になったときの心境を語った。『七夕ラジオ』を終えた大橋は「またニッポン放送で、皆さんとお会いしたいです」と願望を語っていたが、今回それが叶う形に。大橋は「7月の特番がとても楽しかったので、レギュラーのお話をいただいた時はびっくりして本当にうれしかったです。『七夕の願い』が叶いました!」と喜びのコメント。「ラジオパーソナリティは"しゃべりの総合芸術"だと思いますので、アナウンサーとして15年間培ってきたすべてを出したいです」と抱負を述べ、「リスナーさんからのメッセージが大好きなので、ぜひ本音やツッコミなど、たくさんお待ちしています」と呼びかけていた。
2018年09月13日舞台『出口なし』に出演する女優・多部未華子さんに、お話を伺いました。「20代最後は、好きな舞台で挑戦していきたい!」大竹しのぶさん、段田安則さんとキャストはほぼ3人だけの戯曲を手にした時の、多部未華子さんの感想は意外なものだった。「やったーって感じ(笑)。大先輩のおふたりですが、お芝居を通してこれだけ近い距離で向き合えるということは、すごく贅沢な時間になるんじゃないかとうれしかったです」大人計画の『ニンゲン御破算』に続き、多部さんが今年2本目の舞台を踏むのは、ジャン=ポール・サルトルの『出口なし』。これまで世界中で繰り返し上演されてきた、哲学者・サルトルの代表作だ。上演台本と演出は、その斬新な経歴と手法から演劇界で今注目されている演出家・小川絵梨子さんが手がける。「まだ台本を読み込んでいる段階で、それぞれの人物像を探っているところです。でもここまで少人数の舞台は久しぶりで、直感的に面白そう!と感じて出演を決めました。考えてみれば、台本を手にしてすぐそう思えるのは初めてかもしれません」物語を進めるのは、窓も鏡もない密室に閉じ込められたガルサン、イネス、エステルのワケありの3人。特に理解し合う気もない初対面の3人が、互いを挑発し合い、言葉によって傷つけ合いながらも、それぞれの人生を語りだすという会話劇だ。「もし私が密室に閉じ込められたら、鏡は普段からあまり見ないからなくても平気だし、夜景が見えるおしゃれなマンションを望むタイプでもないので、隅っこで静かに座っているかも。あとは、愛犬さえ連れていければ、何も怖くはないですね」今年、29歳になった多部さん。30代を目の前にして、自身の20代をこう振り返る。「これまでは、舞台と、ドラマや映画などの映像の仕事をバランスよくさせていただきましたが、20代最後は自分のしたいこと、挑戦したいことだけをやりたい、と初めて事務所の人に伝えました。プライベートでもそうで、みんなと仲良くするタイプだったのが、年齢を重ねるごとに少しずつ人間関係が固まってきて。30代は、年齢も、性別も、職業もバラバラだけど、その居心地のいい人たちと過ごしていくんだろうなぁと考えると、楽しみしかありません」今作はもちろん、今年踏む舞台は、どれもが多部さんにとっての挑戦なのだそう。「ミュージカルが好きでこの世界に入ったものの、好きだからこそ手を挙げられなくて遠慮していた部分がありました。でも、頭でできないと思ってやらないのはカッコ悪いじゃないですか。だから今年最後の舞台は、ミュージカルに挑戦することにしました。舞台の魅力?約2時間で終わる短距離走みたいなところや、一発勝負の緊張感にやりがいを感じていたのですが、さらに最近、自分の好きなセリフを何度も言える面白さを発見しました。『出口なし』でも、そんなセリフを見つけるのが楽しみです」そうは言うものの、もともとセリフ覚えは遅くて苦手なんだとか。「特に今回は、セリフがとても多いので不安です。どうしても覚えられない時はいつものように、台本を枕の下に入れて寝ます。効果は、あまり感じないんですけどね…(笑)」たべ・みかこ1989 年生まれ。代表作は映画『ピース オブ ケイク』『続・深夜食堂』、ドラマ『ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~』(NHK)ほか。11月5日から上演のミュージカル『TOPHAT』に出演。シースルーハイネックトップス¥18,000(シェリー/ハルミ ショールームTEL:03・6433・5395)チェックスカート¥15,000(アダム エ ロペ/ジュンカスタマーセンターTEL:0120・298・133)イヤリングはスタイリスト私物『出口なし』ドアが開かない密室に、ワケありの過去を背負った男女3人がやってきた。やがて互いを挑発し合いながら、人生を語りだし、そして、究極のデッドエンドを迎える!8月25日(土)~9月24日(月)初台・新国立劇場 小劇場作/ジャン=ポール・サルトル上演台本・演出/小川絵梨子出演/大竹しのぶ、多部未華子、段田安則ほかS席8000円A席5000円B席3000円(すべて税込み)当日券あり。シス・カンパニーTEL:03・5423・5906大阪公演もあり。※『anan』2018年8月29日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・轟木節子ヘア&メイク・中西樹里インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2018年08月26日夏休みが始まりましたね! 今年の夏は異常なまでの暑さですよね。外で遊ぶのも日中は危険なレベルですし、かといって家の中で遊ぶのも3兄弟にとって限界がありますし、皆さん、どのように過ごされていますか?(切実)我が家の子どもたちは保育園や学童に行っていないので、24時間みっちり一緒の40日間を過ごすことになります。全員が未就学児の時代に比べたら随分と手が離れましたし、楽になっている部分もたくさんあるはずなのに、それでもやっぱり夏休みは毎年しんどくて、イライラしてしまいます(白目)■私が夏休みをしんどいと思う理由私にとっては「自分のペースで動けなくなる」ということがイライラの原因のようで、仕事が思うように進まないだとか、片付けても片付けても部屋が散らかるだとか、やってもやっても終わらない感がとても疲れます。「子どもと暮らすってそういうことでしょ」って話で片付けないでほしいのです。いちいち遠回りしなくちゃいけないってキツいんですよ~。しかし、「子どもとべったり過ごすしんどさ」はあまり伝わらず、自分自身も「フルタイムで働いてるお母さんに比べたら私がしんどいなんて言っちゃダメだ」とか、「子どもが5人いる家庭に比べたら私なんてまだ楽だ」とか…自分よりどんどん大変そうな相手を見繕っては、自分のしんどさを「まだマシ」だと思い込もうとしちゃうんですよね。しんどいけれど、しんどいって言いづらい。でも、分かってほしい。私ごときがしんどいって言っちゃいけないんだ。でも、分かってほしい。分かってほしいのに、分かってもらえないしんどさも相まって、夏休み中の妻たちって、ご機嫌が悪~~~~くなったりしませんか?先日も、こんなことがありました。■ある日のお風呂での出来事長男に「今のうちにお風呂に入って?」と声をかけたのですが、テレビに夢中になっていてロクに聞いていませんでした。なので、先に私が三男と一緒にお風呂に入ったのですが、そのタイミングになってから長男がお風呂に入ってこようとしたんですね。 前回の記事 で書いた通り、私自身、長男とお風呂に入るのがどうしても苦手なのと、単純にお風呂場のスペースの問題とで「今は入ってこないで!」って伝えたんです。そしたら、長男は裸のままお風呂場の外で待たないといけない状況になってしまい、ドアの向こうで長男がじ~~~っと待ったまま、「まだ?」「まだ?」と声をかけて聞いてきます。私はまだお風呂に入ったばかりだからゆっくり洗いたいのに、長男が外で待っているせいで気が焦りますし、「だから、さっき声をかけた時に入っておいてくれればよかったのに…」とイライラしてきちゃって、長男にブツブツ言いながらお風呂を明け渡したんです。するとそこへ夫がやってきて、たしなめてきました。■夫が言った一言にカチン!夫:「イライラしない」これねぇ~~~、文字で書いたら大したことないんですけれど、イライラしてる時に、夫に横から「イライラするなよ」って言われたらイライラ通り越して腹が立ってきちゃうんですよね!私:「いやいや、ちょっと待って。私だっていきなりイライラし始めた訳じゃなくて、そこに至るまでに積み重なった出来事や感情が溢れてイライラしてるんだよ!!」図星をつかれるとムキになるってまさにこういう事なんですかね?しかし、うちの夫は妻の不機嫌に怯えて物陰に隠れているタイプではないので、さらにかぶせてきます。夫:「落ち着け。大人なんだから」私:(…くぅぅぅぅっ!!!)夫:「すぐにイライラしない。1人がイライラしだすと、イライラは伝染する」私:(…キィィィィッ!!!)「なによ!! 毎日毎日ずっと子どもと一緒にいる私と、たまにしか一緒にいないあなたとでは積み重ねてる背景が違うのよ!!」夫:「イライラしだすと長いのが嫌だ」私:「え? 私、自分では切り替え早い方だと思ってたけど!?」夫:「長い」私:「えええええ!? 嘘だ~~~! じゃぁどうすればイライラせずに済むわけ?」夫:「性格。気質。」私:(ズコッ!!!)「そんなの言ったら元も子もないじゃん!」夫:「本気で変えようと思ったら性格も自分で変えられる」私:「そんなことができるまで精神的に強ければ、そもそもこんな些細なことでイライラしていないと思います!!」夫:「子どもの夏休みなんて急に始まったことじゃなくて、必ずあるって分かってるもの。必ずある夏休みに対して、自分がしんどくなく過ごせる方法を考えて、例えば学童に預けるだとか、預かり保育に申し込むだとか何かしら行動すればいい。それを自分で主体的に行動せずに、去年と同じように今年の夏休みも迎えて、しんどいしんどいって言われても困る。夏休みの1か月強だけは自分のペースで動けないことを受け入れるとか、自分のやりたいことを諦めるとか、よりメリハリをつけて動くようにするとか、いくらでもやりようはある。できない、しんどい、って言い続けるのも自分。しんどくならないためにはどうすればいいのかを考えるのも自分。結局答えは自分の中にしかない」私:(…ザ、正論!! 夫の指摘はいつだって正論!)夫:「と、こんな風に夫側からの意見を伝えたところで、妻には絶対にまっすぐに伝わらないし、『あなたは何も分かってないだ』とか『かわりに子育てしてみてよ!』みたいな答えが返ってくるのは目に見えてるから、言っても無駄だと思って言わなくなる」(家で言うと怒られるから昼間にボヤいてるらしいです(笑))あ~~~~。なるほど。わかるわ。たしかに。私も今、その意見を聞いた瞬間は「何がわかんのよ!」って言いたくなったけれど、たしかに夫側の意見を「あなたに何が分かるのよ!」で突っぱねてしまったら、やってることは一緒というか…。自分のしんどさや大変さを分かってほしいと言うわりには、夫の「イライラしないでほしい」っていう声には耳を傾けない。これじゃ自分の意見は聞いてほしいけれど人の意見は聞こうとしない人じゃないか。夫:「でも、オレは諦めずにずっと言い続ける」私:(言うんかいっ!!)よ~~し。逆の立場に置き換えて考えてみたらどうだろう。■夫の立場になって考えてみた家で夫が子どもに対してすぐイライラする。…嫌だ(笑)イライラしだしたら長い夫。…嫌だ!!自分はイライラしてる男の人を「器が小さい」とか言うくせに、自分はイライラしててるのに「分かってほしい」という。思考回路が破綻しているじゃないかぁ~~!! まぁ、思考回路がちょっとおかしくなっちゃうのが体当たり子育てなんだけれども(笑)夫が何か意見するとすぐに「あなたがやってみればいいのに」とか「あなたに何がわかるのよ」と返すのもちょっとアレだな。夫は私に対して、そんなにすぐイライラしないでほしいし、イライラしたとしてもすぐに切り替えてほしいと思っている。そして今日もイライラしてるだろうなと思いながら家に帰る憂鬱。■家族であっても、親しき中に礼儀あり私も私で夫に分かってほしいと思うように、夫も夫で私に分かってほしいと思っているんだということを、今一度頭に入れて、家族みんな、違う人間がたくさん寄り集まって生活することの基本に立ち返ってみようと思い直したのでした。親しき仲にも礼儀あり。子どもの無償の愛に甘えない。夫の愛が無限にあると思わない。そして…イライラは伝染する!心に刻んで、夏を乗り越えましょう。エイエイオー!はーーー、どっこいしょ!【お知らせ】第83話 「家族旅行で疲れるママ…原因は自分にアリ!? 私が気づいたこと」 の記事下アンケート「Q. 子どもを優先して、自分のことを後回しにしていると感じますか?」のアンケート結果はこちら↓≫ 「ママの“家族のために”はありがた迷惑!? 「自分のこと後回し」は不要か」
2018年08月02日フリーアナウンサーの大橋未歩が、7日に放送されたニッポン放送特別番組『大橋未歩 七夕ラジオ』(15:00~16:30)にて、パーソナリティを務め、13年に脳梗塞を発症したことによる心境を明かした。放送では「七夕ラジオ」と題して、リスナーから寄せられる願いや夢をテーマに放送された。大橋は子供の頃の願いは「ディズニーランドのお姉さんになれますように」というものだったというが、最近の願いとして「首のシワが浅くなりますように」「歯ぎしり防止のために作ったマウスピースを失くしませんように」と明かし、笑いを誘っていた。番組後半では、リスナーから寄せられた願いを元に、事後取材をして作成されたショートストーリーを大橋が朗読するコーナーも。脳梗塞で入院した男性のストーリーを朗読した大橋は、自身が以前に脳梗塞にかかったときのことを思い出し、当時の心境を語った。大橋は「半身麻痺になり、今は首にステントを入れて、血流を確保している状態なんですよね」と明かし、「私も脳梗塞の後の人生っていうのは、"新しい人生""二度目の人生"を歩んでいるような気がしているんですよね。すごく、"生かされている"って思うようになりまして、そう思うようになったら、周りの自然や景色がすごくキラキラして見えるようになったんですよ」と語る。さらには「病気ってすごく辛いことなんですけど、失うものだけではなくて、得るものってちゃんとあるよねって改めて思いました」と述べた。放送を終えた大橋は、「皆さんのおかげで、七夕が特別な日になりました。皆さんから届くメッセージを見ていると、皆さんと会えたような気持ちになりますね。今日は織姫と彦星が会う日ですけど、私は、ラジオの前の皆さんと会えたような気がします」と感想を語り、最後に「またニッポン放送で、皆さんとお会いしたいです」と願っていた。
2018年07月09日フリーアナウンサーの大橋未歩が、7日に放送されるニッポン放送特別番組『大橋未歩 七夕ラジオ』(15:00~16:30)にて、パーソナリティを務めることが決定した。大橋がニッポン放送に登場するのは今回が初となる。大橋未歩今回の放送では「七夕ラジオ」と題して、リスナーから寄せられる願いや夢をテーマに放送される。「お小遣いが、あと300円アップしないかなぁ」、「奥さんが、スッピンでコンビニに行きませんように」、「会社のコピー機が紙詰まりしませんように」といった、「ささやかな願い」をテーマにリスナーからのメールを募集する。大橋は「ラジオのあたたかくて生々しい距離感でリスナーの方々と繋がりたいという、たっての願いが七夕に叶うことになり感激しています」とコメント。さらに「皆さんの願いを共有できたら嬉しいです」と語り、「ちなみに今の私の願いは『たくさんのリスナーの方々からメッセージをいただけますように』、そして『首のシワが浅くなりますように』。皆さんのリアルな声をお待ちしています!!」と明かした。
2018年07月02日■未熟児養育医療制度とは?生まれてきた赤ちゃんが未熟児だった場合など、医師が入院療養が必要だと認めた赤ちゃんが、全国の「指定養育医療機関」で治療を受けた場合、その医療費を助成する制度。■未熟児養育医療制度でもらえる金額は、いくら?費用の全部、または一部(地域によっては保護者の所得に応じて一部自己負担金がかかる場合もある)を負担してもらえる。■未熟児養育医療制度をもらえる人は、どんな人?この制度が適用される赤ちゃんは、「出生時の体重が2000g以下の場合」または下記のような場合などだ。●助成の対象となる乳児(例)1、運動不安・けいれんがあるものなど2、体温が34度以下3、呼吸器・循環器系(強度のチアノーゼがあるなど)4、黄疸(生後数時間以内に現れるか、異常に強い黄疸のあるもの)など(エキサイト編集部作成)■未熟児養育医療制度の手続きの概要①医師に養育医療意見書をもらい、書類審査を受ける②出産時以降の状況を見て、医師に養育医療意見書を書いてもらう出生届を出す前に、手続きが開始するのが一般的。未熟児養育医療給付申請書、世帯調査書は自分で書き、自治体によっては扶養者の所得を証明する書類(源泉徴収票のコピーや確定申告書)と一緒に未熟児養育医療の申請をし、書類審査に通ると利用できる。◆コラム:未熟児養育医療制度を利用した私の実感◆「生まれた子が、未熟児だった」というのは、ママにとっては結構ショックな出来事。じつは、私にも経験がある。次男・三男が双子なため、二人とも早産で極小未熟児だったのだ。「ちゃんと産んであげられなくてごめん!」と、出産直後は相当自分を責め、大きな挫折感だった。退院は一緒にできず、双子が入院している病院に搾乳を届ける日々。未熟児は文字通り「未成熟な状態で生まれた児」なので、当初はトラブルも多かった(生後半年で入院6回)。「障害が残る可能性は、通常に生まれた子の10倍」と言われ、生後1年半の間、総合病院で生育の経過をチェックしてもらう「経過観察」にも通った。…と、いろいろあったが、あれから13年。 極小未熟児で生まれた双子は、何の遜色もない普通の中学1年生となった(現在、やや肥満気味ですらある)。「出産当初はショックだったけれど、過ぎてみればそれも懐かしい思い出」という現在の私の実感を伝えておきたい。■未熟児養育医療制度 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日我が子も来年は小学1年生。この時期、子どもや親の興味はどうしても「ランドセル」に向きがちですが、忘れてはならないのが、就学予定の小学校で、入学前にあるいくつかの行事です。入学までの1年の流れ入学までの1年、小学校に出向いて行う手続きは主に2回です。1つめは、秋ごろに行われる「就学時健康診断」。健康診断とともに知的発達の検査なども行われます。2つめは、学校説明会。1月には入学する予定の小学校から入学通知書が届き、同時に学校説明会の案内が届くことが多いでしょう。学校説明会は就学時検診と同時に行う場合や1日体験入学とともに実施している小学校もあります。筆者の住む北海道では、上記2点以外に4月初めの平日に入学手続きがあります。これは一番重要な正規の手続きで、これをもって晴れて入学となります。たいていの場合はここでお道具などの必要なものの購入や引き落とし口座の手続きなどが行われます。就学時健康診断では身体と知的発達を検査「就学時健康診断」では、視力検査、聴力検査、耳鼻咽頭の検査、歯科検査などとともに、知的検査と言語検査などの知的発達の検査が行われます。親として気になるのは知的発達の検査内容ですが、まず簡単な自己紹介や、通っている幼稚園、保育園などを聞かれることが多いようです。続いて、簡単な図形を書いたり、答えたり、先生の言った言葉を復唱したりするなどして発音の検査をする流れが多いよう。詳しい内容は地域や学校、またはその年によって異なります。今までの乳幼児健診と違うところは、親と離れて子どもと先生のみで行われるところです。まったくの別室で行う場合もありますが、我が子の小学校の場合、1つの検査が1つの教室となっておりそれを親子で回る形でした。内科検診では、服を脱ぐスペースまでは親子ともに行き、子どもたちは服を脱いだ後だけ一人で列に並ぶというような感じで行われ、眼科などの検診の際も教室の端で親が見守ることができました。また、知的検査や面談も、我が子の小学校の場合は、同じ空間ながら会話が聞こえないくらいに親と距離を離した机で行われ、その間、親は別の先生とアレルギーの有無や通学路の話がメインの面談を行いました。面談も、地域によっては行われない場合があります。親の手を借りずに健診を受けなければならないのはどの小学校でも同じようですが、それぞれの学校のやり方があり、まったくの別室になる場合と、親と一緒に健診を回る場合があるようです。就学時健康診断を通して得られた子どもの様子や知的検査の結果は、通常学級、通級、特別支援学級、特別支援学校という就学先を決める際の判断材料になります。就学時健康診断までにしておきたいこと1、就学時健康診断では、子どもが一人で健診を受けることが一般的です。服の脱ぎ着はもちろん、脱いだ服をきれいにしておくことができるとなお良いでしょう。2、知的検査ですが、拍子抜けするくらい難しいことは聞かれませんので構える必要はありません。確認するとしたら、基本の色や形(赤、黄色、青、緑や○△□)が正確かを事前に一度確認するくらいでしょうか。ただし、自分の名前だけは読み書きできるとよいです。また、言語検査では、発音の確認があります。3、耳や鼻や目の必要な治療を受けておきましょう。書類にも治療中の旨を書く欄がありますが、時間のある就学前の時期に早めに治療を受けておく方がベターです。4、アレルギーのある場合は、アレルギーの状態が説明できるようにし、その対応を確認しておきます。発作時の対応、薬の使用なども健診前に主治医と相談、確認しておくと話がスムーズです。ただし、給食のアレルギーの対応に関しては、健診後に診断書を求められる場合があるので、学校から指定された様式をもらってから診断書を書いてもらう方がよいです。5、発達や就学に不安のある場合は、事前に就学相談も受けることができます。就学相談は自治体が行っており、一般的に事前の予約が必要です。場合によっては、事前に小学校などでも相談や見学を受け付けてもらえることもあります。事前に相談をしていることで、当日に面談などを配慮してもらえたりする場合もあります。就学時健康診断直前に確認したいこと1、急に就学時検診に行けなくなったとき年度当初には、年間予定表が作成されるので、校区の小学校で就学時健康診断がいつ行われるを知りたければ、早めに問い合わせればわかります。市町村のホームページ等でも早めに公開される場合も多いです。早めにきちんと日程を確認して、しっかり予定を空けておきたいものです。しかし、どうしても予定が合わない場合や急な体調不良、予定が入ってしまった場合などは、別日に行われる別の学区の健診を受けることもできます。行けないことがわかった時点で自治体の教育委員会などに連絡し、当日欠席の場合は、受診会場の小学校に必ず連絡しましょう。2、転勤や引っ越し、私学への進学などの可能性があるとき学区を越境する場合や引っ越し、私学などに通う場合などは、わかった時点で手続きが必要です。就学時健康診断があるときに住んでいる小学校区で受けて置くのが一般的ですが、その前に決まっている場合は就学先で受けるなどができます。3、当日の服装や持ち物一般的に、保護者と子どもの上履き、送られてきた健康調査票、その他必要な書類、就学通知書(必要な場合)、母子手帳、筆記用具などを持参します。子どもの服装は、自分で脱ぎ着しやすく、内科健診もあるので、ワンピースなどは避け、上半身だけ脱げる服装がよいでしょう。また、身長測定にも配慮し、髪の毛は頭の下で結ぶとよいです。午後からの就学時健康診断の場合は、午前中幼稚園や保育園に行ってから、就学時健康診断に向かう場合もあると思いますので、前日から確認しておくとよいですね。前日は、しっかりお風呂に入り、早めに休むことはもちろん、耳掃除や爪切りもしておくと安心です。「就学時健康診断」は、小学校関連の初めてのイベントでもあります。親子ともにしっかり準備できると安心ですね。<文・写真:フリーランス記者小柳結生>
2018年06月26日間もなく梅雨シーズンの到来ですね。小さい子どもがいると、長雨が続くと憂うつさが倍増するように感じませんか? 男子ばかり3人、しかも昨年までは全員未就学児、という状況だったわが家では連日の雨にうんざりしていました。外遊び大好き! とにかく体を動かして遊びたい! というお子さんだと、「外に出られない」という状況だけでもかなり憂うつになりますよね。体力を持て余し、ささいなことで不機嫌になったり、子ども同士でこぜり合いが始まったり。そこで、外に出かけられない雨の日に、子どもに体力を発散させる遊びをご紹介しましょう。■ストレス発散で片づけ簡単「ちぎり紙遊び」外に出られないなら家の中でできることで体力を発散させていくしかありません。鬼ごっこや追いかけっこをする手もありますが、マンションやアパートでは騒音や振動でお隣や上下階に迷惑をかけてしまうかもしれません。では、屋内でも目一杯、体を動かせる遊び場や児童館、子育て支援施設へ行く手もありますが、雨の子連れ外出は大変。ついつい家から出ない日も多くなりがちです。そこで、今回ご紹介するのは「紙のプール」遊び。“走らない・飛ばない・大声を出さない”遊びで、ご近所にも迷惑がかかりません。体力発散の【紙のプール】遊び1. 用意するのは、子どもがすっぽり入れそうな大きさの段ボールかビニールプールと、新聞紙。広告チラシなどでもいいので多めに用意しましょう。2. 子どもと一緒に、新聞紙を手でちぎります。縦に長くビリビリ破ってもいいですし、少しずつちぎってもOK。3. ちぎった紙をどんどん段ボールの中に入れていきましょう。ある程度たまったら、子どもも中に入って「紙のプール」の出来上がり。紙をつかんで舞い散らせたり、泳ぐ真似をしてみたり、好きなように遊びましょう。飽きてきたら、ちぎった紙を段ボールの壁面にペタリ。貼り絵も楽しめちゃいます。最後は、大きめのビニール袋を用意して、中にちぎった紙をつめて口を結んでボール状に。残った紙のお片づけができるうえ、ポンポン投げて遊べるおまけ付きです。段ボールをつなげて広めのスペースを作ってもおもしろいので試してみてくださいね。3歳未満のお子さんは、紙が口に入らないように注意してあげましょう。 ■じっくり子どもと向き合うチャンス? 「頭を使う遊び」子どもが疲れてくれる遊びは、ダイナミックに体を動かすものばかりではありません。大人も同じですが、じっくり考えて頭を使う遊びは、子どもも体を使ったくらいの疲労感を覚えます。雨続きで外出できない時、幼稚園や保育園でも取り入れている、「頭を使う遊び」を試してみましょう。頭を使う遊び1【指先を使う細かな遊び】工作など、指先を使う作業は頭も手も使うので意外と疲れます。工作が苦手な場合には、毛糸などを使って結び方や三つ編みの仕方を教えたり、簡単な料理を一緒に作ったり、箸でお豆を移動させたりする遊びもおすすめです。頭を使う遊び2【パズル】子どもが好きなキャラクターなどのパズルはいかがですか? 市販のものもいいですが、少し厚めの紙に子どもと一緒に絵を描いて、それをハサミで切り、お手製パズルを作ってもいいですね。年齢に合ったピース数のものからスタートして、徐々に難易度をアップさせたものにしていくのがおすすめです。頭を使う遊び3【トランプ遊び】数がかぞえられる年齢の子どもには、トランプを使った遊びも効果的です。ババ抜きや神経衰弱といった定番の遊びはもちろん、「トランプを使って10を作ろう」(1と9を合わせて10になる、など)といった、簡単な足し算・引き算を組み合わせた遊び方もできますよ。雨ばかりで憂うつになりがちな梅雨時ですが、家の中でできる遊びをあれこれ考えるチャンスでもあります。ひとつずつ試してみて、お子さんの好みに合ったものを発見すれば、雨の日も少しラクになっていきますね。コツは、ママも一緒に楽しんじゃうこと。今年の梅雨は、思いっきり遊んで過ごしましょう。
2018年05月29日こんにちは。長男入学&次男の進級、そしてもうすぐ臨月と、なんだか3月もドタバタになりそうなtomekkoです。そんな中ゆっくり考えたいのに全然手がつけられていないこと、それが子どもたちの習い事について。未就学児から新1年生のお子さんに、習い事ってどんなことをさせていますか?■わが家の習い事事情わが家は必要に迫られて…という感じで、長男には習い事をいくつかさせています。ちょっと身体的に運動系の習得に課題があるため、全身運動と体力アップのためのスイミングと、楽しみながらも鉄棒や縄跳びを指導してもらえる体操教室を。そして、これから毎日机に向かう習慣づくりと、左利きの子への書き方指導に自信がなかったので、学研教室へも。でも、母としては時間とお金に余裕があったらやらせてみたいことはたくさんありますよね〜。例えば英語は小学校でも正式な科目になるので気になっています。英語教育は方針もレッスンの仕方も本当にいろいろあるので、どこが良いのか悩みどころです。それに指が柔らかい長男と音楽が大好きな次男には、ピアノはどうだろう!? とか。ボールが大好きな次男にはサッカーやラグビーのような球技を習わせてあげたい…感受性豊かな長男はお絵かき教室も…。…ハッ!!夢だけはどこまでも膨らんでしまいます。そんな時、ふと自分の幼少期を思い出しました。ワタシは小学校時代を通して、週5~6で習い事をしていました。周りも教育熱心な家庭が多く、ワタシは少ない方で、友人の中には1日2つ掛け持ちの日もあって7~8個くらいやっている子もいました。その頃はおませな女子たちですから、自分は下校後もどれだけ忙しいかが自慢話のようになっていましたが、大人になった今、親はどれだけ月謝を払うのが大変だっただろう…と気づくと同時にものすごく落ち込んだのが、あんなにいろいろやってたはずなのに……結局何一つ身についていない…!!!!強いて言えばお絵かきが…今になってなんとか役に立っていないこともない…かな…?(小声)なんというか…お父さんお母さんごめんなさい。■身につかなかった理由を自己分析してみた今思うと、本人が興味を持ったことはとりあえずやらせてみよう、という方針だったようでありがたいことこの上ないのですが、本人の資質や、先生の方針と合っているのかなどの検討が自分も両親も甘かったかもしれません。どの習い事も親のお友達に誘われた教室で、とか、親戚の知り合いに先生がいるから、といった理由で選んでいました。そのため先生と合わなくても辞めにくかったり他の教室を試しにくかったり…その結果、嫌々ながらだらだら続けてしまったのかな。この先その反省を活かすとしたら、習い事を始める前に情報はママ友などにもリサーチするにしても、自分の足でいろんな教室の体験に参加して、しがらみにとらわれずわが子のタイプに合ったところを見つけるべし! といったところでしょうか。ちなみに、自分から滅多に「あれが欲しい」「これがやりたい」と言わない長男が珍しく熱烈に「絶対やりたい!」と言い出し、春から始めることになった習い事、それは…なんと『茶道』ですってよ!保育園のカリキュラムの一環でやっている茶道を、卒園後も習いに行けると聞いた長男。帰ってきて早々「これからもやりたい! 絶対やりたい!!」とと主張してきてびっくりしました。よくよく聞いてみると、本人的には1. 甘い和菓子が食べられるから2. お抹茶の味が意外と嫌いじゃないからという微妙な理由。でも後日先生にお話を聞いてみると、長時間の正座も頑張って、お道具や所作のひとつひとつにも人一倍興味を持って先生に聞きに来る、と普段の生活では見えない長男の熱心さを教えていただいたので、やらせてみることにしました。どんなサポートが必要になるのか想像もつかず、母の方がついていけるのか心配ですが…将来長男のお点前を頂戴する日を夢見て、とりあえず見守っていきたいと思います。
2018年03月20日未就学児を子育て中のママには、まだあまりない悩みかもしれませんが、子どもが小学校に入学し、ある程度の学年になってくると「子どもだけの外食」について悩み始めるはず。友だちから誘われてファミレスで食事をしたり、ゲームをするための遊び場としてファストフード店に行ったり、いろんなことを考えられますが、ママとしては不安が多いもの。絶対ダメとは言いづらい小学生だけの外食ネット上を見てみると、「子どもが友だちから外食の誘いを受けるようになったけど、行かせていいものなのか」、「子どもがひとりで外食をしようとしているけど、早すぎるように思う」などのような悩みを持つ小学生ママたちが散見されます。小学生の子どもが“友だちとだけ”や“ひとりだけ”で外食することは、なんとなく早い気もしますが、視点を変えれば自立心の成長や社会をのぞき見するためには有効そうな気も…。一概に「絶対ダメ」とは言いづらい問題なだけに、他のママたちの考えを知りたい様子。多くのママたちは小学生だけの外食はダメ派前述のような悩みに対して寄せられているママたちのコメントを見てみると、多くの人たちは「小学生だけでの外食はダメ」派。理由としては、「そもそも通っている小学校で禁止されている」や「マナーを守れない」といったことが挙げられます。とくにマナーに関しては、日ごろファストフード店などで見かける子どもたちだけの集団を見ると、マナーが悪い場合が多く、周りのお客さんに迷惑をかけているケースを頻繁に目撃するため、我が子には「外食はまだ早い」と考えるママが多いようです。一方で、「小学生だけでの外食はOK」派の意見としては、“マナーを守れるなら”という前提で許しているのだとか。他にも、「本当はさせたくないけど、習い事の前に外食で軽食を食べさせるようにしている」といった声もあります。つまり、子どもたちの遊び場やたまり場としての外食はNGだけれど、マナーを守りながら“食事をする”という観点であれば、場合によってはOKと言えるのかもしれません。大人になると、外食は珍しいことではありませんが、小学生にとっては、“ちょっと大人になった気分を味わえる”行為のはず。みなさんは、小学生だけの外食はアリですか?それともナシですか?(文・山手チカコ/考務店)
2018年03月14日『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』著者の立石美津子です。みなさんは、「就学猶予(就学義務の猶予)」という制度についてご存知でしょうか?これは、病気などの理由で、就学年齢になったけれど小学校入学が難しい場合に、治療・療養をし、教育を行けられる状態になるまで入学を遅らせることができる制度です。ですが、持病はないけれど子どもの発達が遅い場合に、この制度を利用し、1年間しっかり訓練して周りの子ども達と同じようにできるようになってから小学校に入学させようと考える保護者さんもいるようです。つまり、1つ下の学年の子ども達と一緒に小学校に入学するのです。私自身にも、自閉症の息子がいますが、自閉症のある子どもの家庭がこの制度を活用することに、疑問を感じています。1年間しっかり訓練してようやく追いついたとしても、入学後に同級生と同じようにできるでしょうか?また、子どもはつらい思いをしないでしょうか?「就学義務の猶予」とは?出典 : そもそも、「就学猶予」って何?特に持病がない自閉症児の場合でも使えるの?と疑問を持つ人もいらっしゃると思うので、まずこの制度について説明したいと思います。日本では明治時代の中期ごろから義務教育の基盤が出来上がり始めました。でも、当時は障害のある児童が学校で義務教育を受けるための環境はほとんど整備されていませんでした。そのため、障害のある子どもの保護者は「就学義務の猶予又は免除」を受けることとなり、結果として、障害のある子どもたちは教育をほとんど受けられませんでした。つまり就学義務の猶予や免除は、その制度の確立当初、重い障害がある子どもが義務教育を受けられない場合に利用されてきたのです。1970年代に養護学校(現・特別支援学校)が義務化され、特殊学級(現・特別支援学級)も増設されました。これ以降、就学猶予や免除を利用する必要のある家庭の数は大幅に減っています。つまり、障害があっても、学校に通える子どもが増えたのです。ちなみに、就学義務が猶予や免除される事由については、次の通りです。日本国民に対して、この就学義務が猶予又は免除される場合とは、学校教育法第18条により、病弱、発育不完全その他やむを得ない事由のため就学困難と認められる場合とされています。ここでいう「病弱、発育不完全」については、特別支援学校における教育に耐えることができない程度としており、より具体的には、治療又は生命・健康の維持のため療養に専念することを必要とし、教育を受けることが困難又は不可能な者を対象としているところです。参考URL:文部科学省|養護学校の義務制実施への道発達が「ゆっくり」と「凸凹」の違いは?出典 : ある幼稚園の園長先生が、発達障害児を育てている保護者に、何気なく次のような言葉をかけていました。「発達がゆっくりなのだから、焦らないで、のんびりと長い目で見て育てましょう」園長先生が意図して言ったわけではなくても、親御さんの中にはこの言葉で誤解してしまう人もいます。「ゆっくり」という表現には、兎と亀の昔話のように、歩みの遅い亀でも地道に努力して頑張れば…・必ずゴールに到達する・いつかは追いつくというニュアンスを私は感じます。「マラソンでゆっくり走っていても、途中棄権することなく完走すれば、いつかは皆と同じゴールに達する」と解釈して、「頑張らせれば、いつかはほかの子と同じことができるようになるだろう」と考える方もいらっしゃるでしょう。もちろん、ゆっくり発達し、障害のないお子さんに追いつくお子さんもいるかもしれません。でも、発達障害のある子どもは、能力のバランスや凸凹が大きいことが多く、単に「ゆっくり育つ」というのとは少し意味が違うのではないかと、私は考えています。1年遅れで、子どもを小学校に入学させた知人の選択出典 : 年以上前の話ですが、私の知り合いの自閉症児の保護者がこの制度を利用して、子どもに幼稚園の年長クラスを2年間経験させてから、小学校へ入学させました。自閉症以外「病弱である」などの遅れはありませんでした。知人は「年長さんを2年も経験すれば、ほかの子と同じことがきっとできるようになるに違いないわ」と言っていました。当時は自治体によってこの制度が自閉症児にも一部適用されていたようです。特別支援学校のことを養護学校、特別支援学級のことを特殊学級とまだ呼んでいた時代で、発達障害とかアスペルガー症候群の言葉もまだ理解されていなかった時代でした。その知人の選択を否定するつもりはありませんし、実際に1年遅らせることでできることが増える部分もあったかもしれません。でも、同じく自閉症のある子どもを育てる親である私は、心の中で「1年遅らせたからといって、同級生と同じようにできるようになるのだろうか…?」とも思っていました。特別支援教育についてありのままに受け入れ、子どもに合う教育を選ぶことの大切さ出典 : 特別支援教育が浸透している現在では、自閉症があることだけを理由に、就学猶予が認められることはそれほど多くはないようです。でも、幼稚園や保育園や療育関係者から「お子さんは発達がゆっくりなのですね」と言われると、「うちの子は少し発達がゆっくりなのだ。だから1年遅らせてその間に頑張らせれば、何とか追いつくだろう」と考え、この就学猶予を検討する人もいるかもしれません。発達がゆっくりであることと、凸凹があることとは、違うのではないかと思います。まず、「子どもに合った教育は何か」「その選択は、子どもに無理をさせすぎはしないか」ということを考えてほしいと思います。そのうえで、通常学級か特別支援学級か特別支援学校かを吟味するのがよいのではないでしょうか。保護者が子どもを「ありのままに受け入れる」ことは、子どもの育ちにとって、とても大切なことです。「できるだけ健常児に近づけよう」とすることは、保護者の願いであって、子どもに必要な環境や学びとは重ならないかもしれない。ありのままを受け入れたうえで、子どもにとって最適な道を選択をしていってほしい、私はそう願っています。
2018年01月30日年末は大掃除の季節。普段掃除をしないところも、一気にきれいにしてしまいたいですよね。でも、ママからは「子どもがいるとなかなか掃除に集中できない」という声もあるようです。そんなときには子どもにも上手にお手伝いをしてもらって、親子で家中ピカピカにしてしまいましょう。■専用のお掃除グッズをそろえて子どものやる気アップ子どもに楽しみながらお手伝いをしてもらうコツは、大掃除を「イベント」にしてしまうこと。「この日に大掃除をしよう」と予定を立てたら、まずは子ども専用の掃除グッズをそろえましょう。子ども用のエプロンやマスク、雑巾なども、最近では100円ショップにもかわいらしいものがたくさんそろっています。ぜひ親子で一緒に買い物に出かけて、子どもにお気に入りグッズを選ばせてあげてください。自分専用グッズを持つことで、子どもも、大掃除への興味がぐっと高まります。道具の使い方なども、この機会に教えてあげられるとよいですね。■小さい子には、掃除の基本・ふき掃除から未就学の子どもでも取り組みやすいのが、ふき掃除です。まずはテーブルや棚など、ふきやすいところからお手伝いをお願いしてみましょう。ふき終わったら「きれいになったね!」とたくさんほめてあげて。ふき掃除が上手になったら、窓ふきや床の雑巾がけをしてもらいましょう。窓や床のふき掃除はきれいになる様子が分かりやすいので、子どもも達成感を得られるはず。掃除の前に、雑巾に顔を描いておくのもおすすめです。「雑巾さんは、顔が黒くなるとうれしいんだよ」などと声かけすると、雑巾さんを喜ばせようと、ふき掃除を頑張ってくれると思いますよ。■小さな手だからピカピカになる窓のサッシホコリがたまりやすい窓のサッシは、子どもの小さな手なら狭い溝も掃除しやすいので、軍手をはめてこするとピカピカに。指でそっとなでるだけでOKなので、小さな子でも取り組みやすいですね。「ママやパパの手では大きすぎてできないんだ。○○ちゃんにしか頼めないんだけど、いいかな?」などとお願いすれば、きっと張り切って掃除をしてくれるはず。 ■小学生には水回り掃除もおすすめ小学生くらいからは、お風呂場や洗面所など水回りの掃除も任せられるでしょう。子どもが掃除をしている間、ママはほかの場所の掃除に集中できるのもいいですよね。でも、壁や天井など手の届かないところまできれいにしようとして、子どもがすべって転んだりしては大変。「床と浴槽を洗ってね」など、あらかじめお願いしたい場所をきちんと伝えておきましょう。掃除に使うスポンジも、動物型やカラフルなものを選んでおくと、楽しみながらお手伝いをしてくれます。■子どもと一緒のお掃除には重曹&クエン酸子どもに掃除のお手伝いをさせるときは、洗剤の安全性にも気を配りたいですよね。おすすめは簡単に手作りできる重曹スプレー。水100mlに対して小さじ1杯の重曹を溶かし、スプレーボトルに入れればOKです。重曹は食品用のものを使えば、より安心ですね。浴室や洗面所のシンクなど、水回りの掃除にはクエン酸スプレーもおすすめです。目安は水100mlに対してクエン酸が小さじ1/2杯。もしクエン酸がない場合は、食用酢でも代用できます。子どものやる気をアップさせるには、とにかくほめること! お手伝いをしたら、「すごくきれいになったね」「助かったよ」と、少し大げさなくらいほめてあげてください。「ママやパパに喜んでもらえた」と、大掃除だけでなく、日常のお手伝いも進んでやってくれるようになるかもしれませんね。
2017年12月10日こんにちは。ママライターのあしださきです。朝晩の冷え込みが日に日に厳しくなってきましたね。未就学のお子さんを幼稚園、保育園に送る朝の風景にも変化が見られるようになってきたな、と実感しています。ダウンコートを着込んで、自転車に座るお子さんは身を縮めて一様に寒そうな表情です。それは送り迎えにお付き合いしなくてはならない下の兄弟も同様に。皆さんは、冬場の自転車通園でお子さんにどんな防寒対策をしていますか?●こんなことしていませんか?―間違いだらけの防寒対策①フリースのひざ掛けをお子さんに巻きつけて、後ろを洗濯バサミで留める②マフラーを子どもの首に巻いて後部座席に乗せる③寒いからと1歳前後の赤ちゃんを前抱きし、後ろにもう1人子どもを乗せて運転実はこれらの方法で防寒対策をしている方は非常に多いのではないかと思います。「行き帰りの数分だから大丈夫」ではありません。その危険性、本当に理解していますか?それでは1つずつ解説していきます。●①ひざ掛けをお子さんの身体に巻きつけて、後ろを洗濯バサミで留める実際に筆者が目撃した事案をご紹介します。寒くて強風の日に園へ向かう途中、前を走っていた自転車の後部座席でお子さんがしきりに振り返って何かをしていました。そのうち何かがお子さんの手から落ち、道路に転がるも、前を向いて強風に耐えながら運転していた母親は全く気がつきません。落ちたのは洗濯バサミでした。そのお子さんは必死で、ひざ掛けを留めていた洗濯バサミをつけ直そうと奮闘したが失敗してしまったようです。すると今度は自転車からうしろに身を乗り出して落ちた場所を確認しようとし始めました。その時車が自転車の横スレスレで追い越そうとしたので、身を乗り出した子どもの頭に自動車があわや接触 してしまうかとハラハラさせられました。他にもお子さんがとんでもない格好で後部座席で寝ていたり、中にはシートベルトを自ら外して立ち上がっていたりするのも見たことがあります。しかし母親は気がつかない。なぜなら自分の前方ある危険を回避しなくてはなりませんし、自転車の運転に集中するのは当然のことだからです。そして、後部座席に注意が行き届かない のです。●②マフラーを子どもの首に巻いて、後部座席に乗せる後部座席に注意が行き届かない事が分かったら、マフラーについても危険性は同様です。もしも母親が気づかずにマフラーが解けてしまい、垂れ下がった状態から自転車のタイヤに絡まったら……想像したくないような事故につながってしまうかもしれません。フードの付いたコートの紐なども、走行中何かに引っかかる危険性 があるので、可能な限り外すようにしたいですね。●③赤ちゃんを前抱っこした状態で後部座席にもう1人乗せて走行赤ちゃんを前抱っこしたまま自転車に乗る危険性は、各々お分かりかと思います。しかし冬場は、寒さから赤ちゃんを守ろうとしているママが多いのでしょう。とてもよく見かけるようになりました。子ども乗せ自転車に乗せられる人数や細かい規定は都道府県の道路交通法施行細則によって異なります。ちなみに私の住んでいる県では、**********・16歳以上の運転者が6歳未満の者を幼児用座席に乗車させている場合又は、運転者が4歳未満の者をひも等で確実に背負っている場合2人・運転者が、幼児二人同乗用自転車の幼児用座席に6歳未満の者2人を乗車させている場合又は、その幼児用座席に6歳未満の者1人を乗車させ、かつ、4歳未満の者1人をひも等で確実に背負っている場合3人**********引用:埼玉県道路交通法施行細則この人数を超えて車両(ここでは自転車)を運転してはならない、という規定があります。注目すべきは、「ひも等で確実に背負っている状態」であれば良いということです。(注・お住まいの都道府県の法施行細則の確認が必要)前抱っこがダメな理由としては、「運転者の視界を妨げる」や「ペダルを漕ぐ脚の動きを妨げる」 と言われており、自転車を安全に走行させる事ができないためです。個人的には万一転倒した時の赤ちゃんへの危険もかなりあると思っています。もし寒さに弱い赤ちゃんが心配な場合は、おんぶ紐などで確実に背負ってその上にママコートなどを着るなどして防寒する事をおすすめします。背負っている赤ちゃんをひざ掛けのようなもので覆い、おんぶ紐の肩ベルトに引っ掛けただけで運転するのは危険ですからやめましょう。----------いかがでしたか?このような間違った防寒対策で危険と隣り合わせの登園をしませんよう、是非一度見直してみてくださいね。●ライター/あしださき●モデル/福永桃子
2017年12月05日子どもと一緒に遊べていますか? しっかり遊びをサポートできていますか? これまで【シリーズ・遊びも丸ごと脳育】として、第1弾 「子供は砂場で遊んでいるわけではない!」 第2弾 「脳を育てる遊びのサポートとは」 で遊びの本質的な意味や先生たちがやってくれていることなどをお伝えしてきました。しかし実際に家でやってみよう! と思うとなかなか難しいものです。そこで、今回は第3弾として、理想の“遊び”サポートが自宅でできる上手な後押しの仕方をご紹介します。「子どもと一緒に遊ぶのが苦手」「どう遊んでいいかわからない」という方もぜひ参考にしてみてくださいね!何をしたらいいかわからない! とお困りの方は…子どもと遊ぶときに「何をしたらいいかわからない」という方は、以下のような会話を遊ぶ前にしてみてください。子どもが本当にあなたに求めている遊び方が見えてくるはずですよ。子ども「一緒に遊ぼ!」大人「いいよ、何して遊ぶ?」子ども「ブロック!」大人「ブロックで何するの?」子ども「車を作る!」大人「車を作って何がしたいの?」子ども「走らせて競争するの」一緒に遊ぼうと声をかけてくるときには、子どものなかで何をしたいかが決まっていることが多いです。決まっていないように見えるときでも、何かしら「◯◯がしたい」という考えをもっているので、できるだけ具体的にやりたいことを聞いてみましょう。自分が何をすればいいのかがわかり、「どう遊んだらいいかわからない」ことも少なくなっていきますよ。「おもちゃを用意すればよし」ではない子どもと遊ぶためには、まず「どのおもちゃで遊ぶかを考えて用意してあげなくちゃ!」と意気込む方も多いですが、本質的な遊びを追求していきたいなら「おもちゃをただ用意する」だけではダメです。大切なのはたくさんおもちゃがあることではなく、「そのおもちゃを使ってどんな遊びを実現するのか」です。おもちゃが大好きな子どもたちですが、実はおもちゃがなくても子どもは遊べます。おもちゃという魅力的な見た目の手頃な物があるとそれで子どもは遊びたがりますが、本当にしたい遊びは何なのかをなるべく引き出して、その遊びを一緒にしてあげるようにしましょう。子どもの興味を伸ばす工夫って? 子どもの興味を伸ばすには、余白を残してあげることがポイントとなります。余白を残すとは、すべてを大人がやってしまわずに子どもにやらせるところを残しておくということ。遊びなので、使うのはおもちゃなど、危なくないものを使うことが多いため、子どもに体験させるには絶好のチャンスです。徐々に遊びを本格化させていき、リアルな道具を使うようになっていく下準備にもなります。おままごとなら、実際にさせたいお手伝いの練習と思ってあれこれさせてみるのもおすすめです。お皿をシンクへ戻す、材料を切る、野菜を洗う、など「お皿洗わないと次使えないよ」「人参はこうやって切るんだよ」と伝えて、思う存分やらせてあげます。年齢も大きくなり慣れてきたら本物の包丁を使って体験させる、と遊びから発展させることもできます。子どもにとってはおままごとの人参だろうが、ホンモノの人参だろうが同じように遊びの延長として捉えてくれます。こうしてリアルと遊びをつなげる経験をすると、興味のあることもグンと広がり伸びていくようになるのです。家での遊びのサポートは、先生のようにしっかり環境を用意したり、遊びの内容を見定めて次なる一手を考えたりするのではなく、「子どもが何をしたいのかを把握する」ことと、「どれだけリアルに結びつけられるか」がポイントです。それを続けていくうちに、子どもはいつの間にかどこでも遊べる“遊びの天才”になっていく可能性が生まれます。次回、第4弾では、“遊びの天才”ってどんな子どものことなのか、ママやパパはどうしていってあげたらいいのかをご紹介します!
2017年09月09日乳児から幼児になり、“できること”も“できて当たり前”なことも増えてくる頃。立っただけで「すごい!」、トイレでおしっこできたら「やったね!」と褒めていた乳児期と比較すると、ある程度は“できて当たり前”になり、褒めることよりも叱ることのほうが増えてきます。でも、3歳〜6歳の幼児期も褒めることは大切です。「それはわかっていても、なかなか褒めるタイミングが見つからない!」方も上手に褒められるようになるコツをご紹介します。幼児期の子どもの褒め方とは?3歳〜6歳の幼児期の子どもにとっても、褒められるのは嬉しいことです。でも、「できるだけ褒めてあげたい」という親心に反して、叱らなければならない場面に遭遇することのほうが多いのが幼児期。叱るのをグッと我慢して褒めようとしたり、褒めるところはないか一生懸命探そうとしたりすると、ママやパパも疲れてしまいます。そこでこの時期は、褒めレベルを下げるようにしてみましょう。たとえば、朝の支度がスムーズにできたとき。いつもはなかなかパッと家を出ることができなくて、叱ってばかりではありませんか? 我が家もキリキリしてしまう日が多いです。でも、スムーズに出られるときは「できて当たり前」と思ってしまい、褒めることはなかなかしませんよね。ここで、褒めレベルを下げて「できて当たり前なことでも、できたら褒めよう」と思って褒めてあげられるようになると、褒めることも増えてくるはずです。また、大人の気持ちや考えが読めるようになってくる時期でもあるため、「褒めなきゃ!」と意気込んでなんでもかんでも褒めてしまうと、「ママ/パパ、どうしたの?」と見透かされてしまうことも。心から褒められるように、笑顔を忘れず、ここぞ! という場面でしっかり褒めてあげられるようにするのがポイントです。年齢別子どもにかける褒め言葉・タイミング例幼児期になると、乳児期よりも年齢による差が少なくなってくるとはいえ、まだまだ成長が著しい時期です。褒め言葉やタイミングはそれぞれの年代別にチェックしていきましょう。■3〜4歳(年少)褒めるポイント何かができるようになったとき:「やったね!◯◯ができるようになったね!」(例:ハサミ、カバンの開け閉めなど)元気よくあいさつができたとき:「あいさつできたね、“おはよう”(さようなら)ってすると気持ちがいいね」自分でやろうという気持ちがでてきたとき:「(できていなくても)自分でやろうとしてえらいね。」(しばらく見守っていてもできなかったときは、やり方を教えてあげるようにするとなおGOODです!)▼3〜4歳(年少)褒めるコツ保育所であれば、幼児クラスにあがって最初のクラス。幼稚園なら初めての集団生活である年少さん。やらせてもらえることも増えて、できることの幅が一気に広がるこの時期は褒めるタイミングもたくさん見つかります。日常生活を送るための行動が自分でできるようになったり、自分でやろうとしている姿が見られたりした時は、褒めるベストタイミングです。■4〜5歳(年中)年少のときよりも成長が見られたとき:「すごいね、年少さんのときは◯◯だったけど、今は△△だね!」(靴を下駄箱にしまう、じゃんけんをする、支度を自分でできるなど、日常の小さなところに褒めタイミングは隠れています)何かができるようになったとき:「できるようになって嬉しいね!頑張ったね!」▼3〜4歳(年少)褒めるコツ年中になるとできるようになることも多くなりますが、“できたこと”ではなく、できるようになって嬉しい気持ちに共感したり、できるようになった過程を褒めたりするのがコツです。また、年少のときにはできていなかったことができるようになっていたら、「大きくなったから当然」ではなく、見つける度に褒めタイミング! と声をかけてあげると褒める回数が増えていきます。■5〜6歳(年長)(年長になりたての頃):「さすが年長さん!」公共の場で静かにできたとき:「静かにできてえらかったね」何かを達成できたとき:「頑張ったね!一生懸命やってえらかったよ」▼3〜4歳(年少)褒めるコツ年長になると、まだまだ小さいながらも保育所や幼稚園では一番上の学年になり、本人にとってもそのことを誇らしく感じる気持ちが芽生えてきます。年長になりたての頃に、「さすが年長さん!」と言って褒めてあげると、とても喜び、「また頑張ろう!」という意欲にもつながっていきます。ただ、長く言い過ぎてしまうと効果が薄れてしまうため、夏頃までを目安に違う褒め言葉に変えていくのがおすすめです。性別によって褒め方は変わる?幼児期になると性別による差も目立つようになってきます。基本的な褒め方は、男女に違いはありませんが、注意しておきたいポイントがそれぞれ異なります。■褒め方:男の子の場合特に男の子の場合には、できるだけ「すごいね」「えらいね」という言葉よりも、「◯◯ができたね」「よかったね」という言葉をかけてあげるほうがいいと言われています。これは、「すごい」「えらい」という言葉が“できたこと”などの結果に焦点をあてているため、“できない自分”を否定するようになってしまうためだそうです。そうなると、できないことに挑戦できなくなってしまったり、人との比較ばかりして上に立つことにばかり気を取られてしまったりするようになってしまう可能性があります。確かに、男の子は女の子と比べて、単純な子が多く、言われたままを受け取ってしまいがちではありますよね。絶対に「すごい」「えらい」という言葉がけをしてはいけないわけではありませんが、なるべく“結果”ではなく“がんばった過程”を褒めるような言葉で褒めてあげるようにしましょう。また、男の子は「かっこいいね」「さすが!」とヨイショされると喜びます。タイミングを逃さずに、その場その場で褒めてあげることが男の子の場合には大切です。■褒め方:女の子の場合女の子の場合には、他の子と比較して自分を評価する傾向が強い子が多いので、褒めるときの鉄則「他者との比較はしない」を徹底するようにしましょう。目標をもたせるつもりで、ついつい「◯◯できたね。でも●●ちゃんは△△ができていたから、次は△△ができるようにしようね」と伝えてしまうと、ますます他者と比較するようになってしまいます。「〜ちゃんは◯◯ができないけど私はできた(だからえらい)」と考えるようになってしまわないように、褒めるときはその子自身の成長に焦点を当てて「去年はできなかったけど、今はできるようになったね」と伝えるようにするのがコツです。また、「〜ちゃんはできるのに私はできない」と子どもが落ち込んでしまっているときには、「お友だちに優しくできるし、できないことも頑張ってやっていてえらいな、ってママ/パパは思ってるよ。」と、その子自身に焦点を当てて褒めてあげるのがおすすめです。褒めることには、“子どもに自信をつけさせる”という目的もあります。段々と褒める機会も少なくなってきてしまう3歳〜6歳の幼児期ですが、褒めるタイミングを見つけてなるべく褒めてあげることで、“いい自信”が子どもについていくようになります。自信をつけた子どもはさまざまなことに挑戦していくようにもなっていくので、褒めるタイミングも増えていきます。ついつい、悪いことをしているところばかり目についてしまう時期ではありますが、褒めレベルを少し下げて、笑顔で褒めてあげるようにすると、ママやパパも気持ちよく過ごせるようになりますよ!
2017年07月05日こんにちは、フリーライターの鈴木ハナコです。幼稚園と保育園が合体したような機能を持つ、未就学児のための制度改革がなされてから数年、身近にも幼保一体の機能を持つ園が増え、実際にこのような園にお子さんを通わせている方、入園を検討している方も多くなってきているのではないでしょうか。私自身もわが子をいわゆる“幼稚園型 ”とよばれるところに通わせています。今回はさまざまなママにインタビューを重ね、幼保一元化の機能を持ったことで幼稚園がどう変わったと思うか、またそのような園を選ぶ際に気をつけたいことなどをご紹介します。●そもそも幼保一元化とは簡単に言ってしまえば、家庭の代わりに子どもを保育していく保育園と、教育を施す幼稚園とを一体化させていこう という改革です。幼稚園側が、保育の機能を兼ね備えたり、保育所が幼稚園的な機能を併せ持ったり、それぞれの園でさまざまな試みがなされており、待機児童の解消にも期待が高まっています。では、実際にそのような園ではどのような変化があったのでしょうか。既存の幼稚園が預かり保育などを提供する形で変化した、いわゆる“幼稚園型”という施設に焦点を絞って見ていきましょう。●働いてみる、という選択がしやすくなった今まで、幼稚園では14時の降園後延長保育を申請すると料金が高かったり、そもそも預かり保育がないといったところも多く、パートなどを含めて働くママは少数でした。しかし、保育の機能を持った幼稚園が登場し、預かり保育が充実 することでママの選択肢が広がり、まずはパートでちょっと働いてみよう、という風に社会復帰がしやすくなりました。『預かり保育を利用して昔働いていた職場でパートを始めました。夕方まで子どもを預かってもらえるだけで就ける仕事の幅が広がると思います』(埼玉県/30代女性・飲食業)●一方でPTAなどの父母会で温度差も元々専業のママが多い幼稚園で働くママが急増すると、父母会のシステムがそれに追いついていかない 場合も。いわゆる幼稚園型と言われる園の場合、行事や父母会は幼稚園仕様のままで変わらず、働くママの負担が増えたり、専業のママばかりが役員や行事をこなさねばならなかったり、不満が出てしまう場合もあります。『よく小学校のPTAに関して問題点を聞きますが、その構造の始まりを見ているようで何とも気が滅入ります。幼保一元化とするなら、いろいろとシステムを変えていかないと負担が偏っていきます ね。働くママでも少ない負担で役員や行事の係りになれるように細分化するなど、改革が必要だと思います』(千葉県/40代ママ)●保育のシステムを持った幼稚園を選ぶならこのように、幼稚園に保育のシステムがプラスされたような園を選ぶ場合には事前の下調べが必須。中には働きながら園を選ばねばならず大変なママもいるかもしれませんが、実際にその園に通わせているママに話を聞くのがベスト です。子育て支援センターなど、ママが集まる場に出向くことで、上の子を通わせている、というママに出会える場合もあるのでしっかり情報収集しましょう。『幼保一元化といっても、まだまだ新しい制度なので現場は混乱中 、という感じを受けます。幼稚園型は特に行事の多さなどがそのままだったり、予定が出るのが遅かったりして受け身ではいられず、保育園に入れているよりも圧倒的に大変 です。祖父や祖母、夫の助けが必須の場合もあります。今の仕事につきながら通わせることができるのかよくリサーチしてください。仕事量を調整せざるを得なくなる場合もあります』(神奈川県/30代女性・会社員)----------幼保一元化といっても、その現場ではスムーズに物事が進んでいかない場合も多いような印象を受けました。これからもっと良い方向に変化していってくれるといいですね。●ライター/鈴木ハナコ(歯科衛生士)●モデル/藤本順子(風悟くん)
2017年06月14日保活を経てようやく保育園に入園! ほっとしたのもつかの間、子どもが急に熱を出したり、感染症にかかったりして仕事を休むことに…。働くママなら、そんな経験があるのではないでしょうか。集団生活をしていれば、子どもが病気にかかることをある程度覚悟していても、どうしても休めない日だってあったりします。とくに、インフルエンザや水ぼうそう、おたふくかぜ、夏に流行するプール熱(咽頭結膜熱)などの感染症にかかると保育園などは登園停止になるため、お休みが長期間になることも。また、子どもの病気がママやパパにうつって一家でダウン、子どものお世話をしてくれる人がいない…なんてこともあるかもしれません。そんなときに心強いのが、「病児保育」です。いざというときに慌てなくてすむよう、病児保育のこと、知っておきませんか?■「病児保育」にはどんなものがある?子どもが病気にかかり保育園などでは預かってもらえないときに、保育や看護ケアを行うのが病児保育です(回復期にある子どもの保育は病児後保育)。病院やクリニックなどに併設されている「施設型」、自宅で保育、看護を行う「訪問型」の2タイプが主流です。「施設型」は近年少しずつ増えつつありますが、東京都でみると台東区、渋谷区、杉並区、北区にはそれぞれ1施設のみ(※1)。また、どの施設も定員が少ないため、いざというときに預かってもらえないこともあるなど、利用しやすい環境がじゅうぶんに整っているとはいいきれません。そんななか、病中や回復期にある病後の子どもを、自宅でお世話をしてくれる「訪問型」の病児・病後児保育サービスが広がりをみせています。(※1)参考:東京都福祉保健局「 東京都病児・病後児保育施設一覧 (平成28年2月現在)」■ママのセーフティネットに! 「訪問型」の病児保育ママ・パパとベビーシッターをつなげるシッターマッチングサービスを行う「キッズライン」では、病児保育にも対応できるサポーター(シッター)が、仕事をどうしても休めないママはもちろん、ワンオペ育児に奮闘するママなど、すべてのママのサポートを行っています。病児対応シッターは、全国に約300名。今後さらに増える予定とのこと。子どもが急に熱を出したときでもタイムリーに予約できるよう、スマホから24時間予約が可能。症状別に対応可能なシッターを探すことができ、シッティング中の様子はレポートで詳しく報告してもらえるなど、安心して利用できる仕組みがととのっています。また、入会金や年会費は不要、1時間1000円~(※2)と、シンプルでリーズナブルな料金システムも使いやすさのポイントです。そんなキッズラインの病児シッターサービスを、6月中は無料で体験できる試み「みんなの病児をあんしん解決」が実施されています。「みんなの病児をあんしん解決」は、実際の病児シッターサービスとして利用できるのはもちろん、病児対応シッターとの面談として利用することもできます。病気のときは、子どももママも不安になるものです。そんなときに初めて会うシッターに病気の子のお世話をしてもらうのがちょっとためらわれるママは、無料体験を利用してシッターと顔を合わせておくとよいかもしれません。訪問型の病児保育のように、いざというときに頼れるサービスがあることを知っておけば、子どもの急な体調不良にも慌てず、落ち着いて対応できそうですね。(※2)料金はサポーターによって異なります。・ キッズライン ・ キッズライン「みんなの病児をあんしん解決」
2017年06月12日こんにちは、金融ライターの齋藤惠です。子どもが学校などに通うようになれば、気にかかるのが保護者会やPTAの存在です。未就学児の子どもを持つママは、「いったいどちらがどんな役割を持つのか?」「自分も強制参加させられるのか?」と不安になってしまうこともあるようです。そこで今回は、保護者会とPTAの違いについてと、それぞれの意義についてご紹介します。●保護者会とPTAの違いって?近年、保護者会とPTAの区別は非常に曖昧になっています。もともとは、それぞれ次のような活動を行う団体です。・保護者会……親が主体 で子どもの学校生活をよりよくするため、学校側と協議をしたりイベント運営をしたりといった活動をする団体。・PTA……学校と親が共同で運営する 組織で、子どもを取り巻く地域社会の改善と充実について協議や活動を行う団体。このように、親が自主的に活動するか学校と連携し合うかといった違いが昔はあったようですが、今ではその垣根はほとんど存在しない ようです。さらに、“保護者会=PTA”という考え方や、時代の流れを受けて保護者会やPTAをつくらない学校まであります。ここまでくると、そもそもこれらの団体は必要なのかと思ってしまいますよね。●どうして親が関わる団体が必要なの?子どもを危険から守るため、また教育や発達にふさわしい生活環境を整えてあげるためには、学校と親が協力し合わなければいけません。学校がいくら子どもの安全と発達に力を注いでいても、家庭での生活が不健全では子どもは順調に育っていかないものです。親の方だってわが子が「学校で楽しく生活できているか」「勉強しやすい環境か」「登下校などに危険はないか」など目の行き届かないところまで気にし出したらきりがありません。そんなときに学校からの報告やサポートがあればとても心強いですよね。このように子どもの健やかな成長のためには学校と家庭両方の力添えが大切なので、今の時代には保護者会やPTAという既存の概念に縛られることなく、子どもを社会全体で見守っていく姿勢が必要ではないかと思われます。●強制参加かどうか……不安もうすぐ学校に通う年頃の子どもがいるママには、ぜひとも近所にある学校のPTA行事などについて学校に問い合わせてみたり、先輩ママから情報を集めてみたりといったアクションを起こすことをおすすめします。子どもが通う予定の学校ではどんな行事や集会を行うのか、またそのとき親はどれほど深く関わらなければいけないのかは学校によって大きく違うので、事前に調べておく必要があります。親の負担が軽い場合もあれば重い場合もありますし、学校がPTAに対して良心的なところもあれば半ば強制的にいろんな仕事を押し付けるようなところもあるようです。PTAは任意団体なのですが……。子どもが学校に入学してから思い悩むより、あらかじめリサーチをして自分がどのようなスタンスで参加すべきか を決めておけば、今の不安も軽減するでしょう。本来、保護者会やPTAは子どものためになる有意義な団体ですから、自分の生活に支障のない程度に積極的に参加したいものですね。【参考リンク】・第4章学校・家庭・地域社会の連携 | 文部科学省()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/坂井由有紀(央将くん)、貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年05月15日