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日生劇場開場60周年記念 音楽劇『精霊の守り人』が、7月29日(土) より日生劇場ほか全国9都市で上演されることが決定した。本公演は、上橋菜穂子による同名ベストセラー小説の初舞台化作品。精霊の卵を宿した幼いチャグム皇子と、皇子を守る凄腕の短槍使い、女用心棒・バルサの冒険をスペクタクルあふれる音楽劇として届ける。バルサ役には、5月にミュージカル『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』での主演が控え、日生劇場で2作品連続での主演となる明日海りお。Wキャストとして、AKB48、NMB48での活動を経て、昨今は『Endless SHOCK』や『スワンキング』など、ミュージカルで頭角を現す梅田彩佳が演じる。明日海は、今回の出演にあたり「バルサとバルサに関わる人たちの心のふれあいが、生の舞台ならではの瑞々しさを感じていただけるものになりますよう、丁寧に取り組んで参ります」と意欲を表し、梅田も「バルサの目の奥にある、“決意、強さ、優しさ”を理解し、そして愛して、お客様に届けられれば」と意気込みを語った。バルサを見守る呪術師見習い・タンダ役には今井翼、山崎樹範がWキャストで決定。そのほか、呪術師のトロガイとチャグムの母・二ノ妃の二役に雛形あきこ、帝に仕える武人である狩人のジン役に渡部秀、星読博士のシュガ役に水石亜飛夢、ジンの部下であるゼン役に小野塚勇人(劇団EXILE)、同じくユン役に健人、チャグムの父で新ヨゴ皇国の帝を唐橋充が、チャグム役は黒川想矢・込江大牙がWキャストで演じる。また、声の出演として、麻実れいが作品を彩る。演出にはTVドラマ『精霊の守り人』(第3部)や大河ドラマ『麒麟がくる』の演出を手掛け、舞台作品でも活躍するNHKエンタープライズの一色隆司を迎え、舞台ならではのバルサとチャグムの物語を立ち上げる。脚本は劇団マカリスター主宰の井上テテ。本公演は、舞台鑑賞が初めてとなる多くの子どもたちの心に永く残る作品を目指す「日生劇場ファミリーフェスティヴァル公演」として、日生劇場及び大阪、新潟、千葉、山口にて上演。また、各地の小学生を学校単位で無料招待するニッセイ名作シリーズ公演(鑑賞教室公演)としても5道県を巡回する。なお、日生劇場では開場60周年を記念して、上演時間を拡大した「特別公演」も上演される。日生劇場公演のチケットは、3月4日(土) からファンクラブ先行発売開始。一般発売は5月25日(木) から。<出演者コメント>■明日海りお(バルサ)※Wキャスト『精霊の守り人』にバルサ役で出演させていただきます、明日海りおです。小説から、アニメ、マンガ、ドラマと様々に生まれ変わってきたこの作品が、今回の舞台上で一体どのように繰り広げられるのか、私自身、不安とワクワクが入り混じっております。腕のたつ用心棒ということで、軽やかな身のこなし、足運びの確かさ、精神のたくましさ、そして何よりバルサとバルサに関わる人たちの心のふれあいが、生の舞台ならではの瑞々しさを感じていただけるものになりますよう、丁寧に取り組んで参ります。ぜひ劇場に足をお運びください!■梅田彩佳(バルサ)※Wキャスト今回、『精霊の守り人』 でバルサ役を演じさせて頂きます、梅田彩佳です。まだまだお稽古や本番に向けて深掘りをさせて頂かなければいけませんが、バルサの目の奥にある、“決意、強さ、優しさ”を理解し、そして愛して、お客様に届けられればと思っております。東京、そして全国色々な場所に行かせていただきますので、沢山の方にお会いできるのが楽しみです。よろしくお願い致します!■渡部秀(ジン)この度、狩人・ジン役を演じさせていただく事になりました。歴史ある「守り人」シリーズに参加させていただくにあたり、実写やアニメ版などを資料にジンという頭が切れ剣技に長けるキャラクターをどう音楽劇に落とし込んでいくか模索する毎日です。今回演出を担当する一色隆司さんは自分の役者人生のデビュー作を撮ってくださった方でもあり、今から身が引き締まる思いです。儚くもリアルで、不思議に心地よい『精霊の守り人』の世界に五感を使い全身に血を通わせ立ち続ける所存です。■水石亜飛夢(シュガ)シュガ役を務めます、水石亜飛夢です。小説から、アニメ、ドラマまで制作された人気作品が満を持しての舞台化。そして、記念すべき日生劇場開場60周年作品。お声がけいただいたことを嬉しく思います。今回はファミリー音楽劇ということで、幅広い皆様に楽しんでいただける舞台になること間違いなしです。大きな舞台から、はみ出るような壮大な物語をお届けできたらと思います。劇場でお会いできる日を楽しみにしております。■小野塚勇人(劇団EXILE)(ゼン)この度『精霊の守り人』 に出演させて頂きます。ゼン役の小野塚勇人です。『精霊の守り人』 と言う作品自体はTVドラマで見たこともあってその世界にゼンとして出られることが楽しみです。音楽に殺陣にとても見応えのある作品になるかと思います!お楽しみに!■健人(ユン)日生劇場開場60周年という記念すべき年に世界中で愛される日本発の作品、『精霊の守り人』 に出演できること大変光栄に思います。今まで自分が培ってきたものを活かしながら、新たなものは吸収し、この作品をより沢山の人に楽しんでいただけるよう、精一杯頑張りたいと思います。■唐橋充(帝)『精霊の守り人』は「大人になったら感じ方がきっと違うはず」と、背伸びをしながら読んでいました。大学生だったんですけど。大人だったんですけど。なのに、大人の選択、子供の覚悟、どれも自分は足りていないと感じて、それを埋めるようにページをめくっておりました。ファンタジーはいつでも自分のがらんどうを埋めてくれる。と教えてくれた物語。舞台上で自分の再生さえ期待している自分がおります。劇場でお待ち申し上げております。■黒川想矢(チャグム)※子役・Wキャスト初めての舞台でこのような素晴らしい作品、またチャグムという大役を務めさせていただくことになり、身の引きしまる思いです。しかし、『剣樹抄』でお世話になった一色監督や、経験豊かなキャストやスタッフの皆さんとご一緒させていただくので、不安はありません。むしろワクワクする気持ちでいっぱいです。ぼくもこの舞台を通して、チャグムと一緒に成長をしていき、 日本中の方々にこの作品の素晴らしさを届けられたらと思います。皆さんと劇場でお会いするのを楽しみにしています!■込江大牙(チャグム)※子役・Wキャスト今まで映像のお芝居をしてきました。舞台と映像は違ったお芝居ですが、自分が映像で培った経験をいかして、チャグムの人柄をご来場いただいた皆様に伝える演技ができるよう精一杯頑張ります。『精霊の守り人』の原作を知っている方にも、舞台のストーリーも楽しんで頂けたら嬉しいです。初舞台なので緊張していますが、皆様に観にきて良かった!と言ってもらえるような舞台にしますので、是非ご来場ください!■雛形あきこ(トロガイ/二ノ妃)日生劇場開場60周年記念の『精霊の守り人』に出演できることを、光栄に思い今からとても楽しみにしています。この舞台は幅広い年代の方に楽しんでいただける作品だと思います。観て下さる皆さんにとって素敵な時間になりますよう精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。一緒に楽しみましょう!■今井翼(タンダ)※Wキャストこの壮大な運命の物語に、タンダとして生きられることをとてもうれしく思います。運命に翻弄されながらも逞しく成長するチャグムとバルサとの冒険、そして仲間との絆の物語は、僕自身楽しみで仕方ありません。エンターテインメントを通じて、年齢や性別関係なく、心が躍る瞬間を全国の皆さんと共有したいと思っています。劇場でお会いできる日を心待ちにしています。■山崎樹範(タンダ)※Wキャスト毎回新たな役を頂く度に新たな命を頂き、稽古の中でその命を育てていきます。そして作品そのものもキャスト、スタッフが一丸となって育てていきます。その過程がとても好きです。そして本番を迎えた時にお客様に観ていただく緊張感も好きです。何より私は舞台の上が大好きです。どの瞬間よりも生きていると感じます。私が生きる意味は舞台上にあります。私は舞台が大好きです。でもまだまだ片想いです。今回、この『精霊の守り人』で、両想いになれるように頑張ります。■原作者:上橋菜穂子『精霊の守り人』が音楽劇になりました。みなさん、ぜひ、チャグムと一緒に旅にでてください。帝が放った狩人や、異界からやってくるラルンガに追われる旅ですが、きっと、バルサが、あなたを守ってくれますから。苦難の旅を成しとげて、劇場の外に出たとき、いつもの風景が、少し違って見えたなら、とてもうれしいです。<公演情報>日生劇場開場60周年記念 音楽劇『精霊の守り人』『精霊の守り人』イラスト原作:『精霊の守り人』 上橋菜穂子 作/偕成社 刊脚本:井上テテ演出:一色隆司音楽:かみむら周平【出演】明日海りお、梅田彩佳 ※Wキャスト渡部秀、水石亜飛夢、小野塚勇人(劇団EXILE)、健人、唐橋充/黒川想矢、込江大牙 ※子役・Wキャスト雛形あきこ/今井翼、山崎樹範 ※Wキャスト麻実れい(声の出演)池田美佳、及川崇治、杉浦勇一、東間一貴、福本鴻介、森山晶之、矢島みなみ、吉田彩美【演奏】Key:かみむら周平、杉田未央Vc:大島純Reed:相原雅美Perc:岡田直樹【あらすじ】ここは人の世と精霊の世が交錯する世界――。短槍使いの用心棒・バルサは、思わぬことから、恵みの雨をもたらす精霊の卵を宿した皇子チャグムを守ることになった。卵がかえらないと、この国は大干ばつになってしまう……。大呪術師のトロガイと、その弟子でバルサの幼なじみ・タンダの助けをかりながら、身の危険をかえりみず、卵を狙う魔物や帝の刺客からチャグムを守り、戦うバルサ。チャグムは無事に卵をかえし、自分の国を干ばつから救えるのか――。【東京公演】(日生劇場ファミリーフェスティヴァル公演/特別公演)7月29日(土)~8月6日(日)会場:日生劇場■料金(税込)日生劇場ファミリーフェスティヴァル公演大人S席:6,000円A席:4,000円子ども(中学生以下)S席:3,000円A席:2,000円 ※3歳未満入場不可特別公演S席:9,000円A席:7,000円 ※未就学児入場不可。子ども料金はありません。一般発売:5月25日(木) 11:00~問合せ:日生劇場TEL 03-3503-3111(11:00~17:00)※状況により時間が変更になる場合があります。※日生劇場窓口でのチケットのお取り扱いはございません。※日生劇場Webチケット会員(即時入会/入会金無料)にご登録いただくと、チケット料金の割引や、会員先行発売での購入などの特典がございます。会員先行発売(web):5月18日(木) 11:00~5月23日(火) まで。【日生劇場ファミリーフェスティヴァル 全国公演】※全国公演の主催者は各地で異なります。■枚方公演8月13日(日) 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールキャスト:バルサ 明日海りお/チャグム 込江大牙/タンダ 今井翼■新潟公演9月3日(日) 新潟県民会館 大ホール 14:00開演キャスト:バルサ 梅田彩佳/チャグム 黒川想矢/タンダ 今井翼チケット料金(税込):S席 6,000円A席 4,000円B席 2,000円 ※全席指定一般発売:6月21日(水)■東総公演9月9日(土) 千葉県東総文化会館 大ホールキャスト:バルサ 梅田彩佳/チャグム 込江大牙/タンダ 今井翼■岩国公演10月1日(日) シンフォニア岩国 コンサートホール 13:00開演キャスト:バルサ 梅田彩佳/チャグム 黒川想矢/タンダ 今井翼チケット料金(税込):一般 4,000円学生(25歳以下)2,000円 ※全席指定。3歳未満 入場不可一般発売:6月23日(金) 10:00〜【ニッセイ名作シリーズ公演】本作品は、ニッセイ名作シリーズ公演として、小学生を対象とした無料招待公演も実施します。※学校・学年単位の招待公演です。一般の方の鑑賞はできません。8月31日(木) サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)9月6日(水) 柏崎市文化会館アルフォーレ9月13日(水) ~15日(金) 札幌文化芸術劇場hitaru9月20日(水)・21日(木) NHK大阪ホール9月28日(木) 市民会館シアーズホーム夢ホール公式HP:公式Twitter:
2023年03月04日マーティン・マクドナー監督作『イニシェリン島の精霊』では、作品の世界観にリアリティをもたらすため、衣装デザインもこだわり抜かれている。スタッフと監督のコメントからその魅力を紐解いていく。1920年代、アイルランドにある仮想の島・イニシェリン島を舞台に、心優しく気のいい男パードリック(コリン・ファレル)と音楽を愛する初老の男コルム(ブレンダン・グリーソン)の親友同士が仲違いしていくさまを描く本作。荘厳な大自然と島民の閉鎖感が同居した島独特の空気感をリアルに描くため、実際にアイルランドの島で撮影が行われたが、そのこだわりはロケーションだけでなく、衣装デザインへも注がれた。本作では、1920年代のアイルランドを描いた『マイケル・コリンズ』や『アイルランド・ライジング』でアシスタントとして衣装に携わり、ケン・ローチ監督の『麦の穂をゆらす風』では衣装を担当するなど、当時のアイルランドの衣服に手慣れているニー・ヴァルドウニグが衣装デザインを担当した。当時の人々は互いに似たような装いをしていたようだが、ヴァルドウニグは「マーティンは“皆が制服を着ているようにはしたくない”と言った。その一言によって私は自由に独創的に衣装のことを考えられるようになった。架空の島を舞台に展開することが、私をよりクリエイティブな方向に導いてくれた」とマクドナー監督との話し合いをふり返り、「私たちは誰もが見慣れている、けれど何かがちょっとおかしい、そんな世界観を創り出そうとした」とオリジナリティあふれる衣装を追求したことを明かしている。主人公のパードリックは、劇中ではコルムに絶交を言い渡され、弱々しく困り果てているキャラクター。当時の資料を研究するなかで、アイルランドの島の人々のズボン丈が短く、ブーツの少し上までしかないことに気がついたヴァルドウニグは、パードリックの衣装にこのデザインを採用した。一方、コルムは劇中で唯一オーバーコートを着用しているキャラクターとなった。ヴァルドウニグは1920年代の西アイルランドの参考写真を見て全員がジャケットにズボンという装いで、誰もオーバーコートを着用していないことから、芸術家になりたいという野望を持っているコルムに相応しい衣装としてあえてオーバーコートを採用。コルムが海岸を歩いたり、壁を飛び越えたりする際のコートが風になびく様子はアメリカの西部劇のようなエッセンスを感じさせ、ほかのキャラクターとは一風変わった強いシルエットを作り出している。そしてパードリックの妹のシボーンには、黒い縞模様のコートや、礼拝用のコート、旅行用の鮮やかな黄色いコート、自宅用のエプロンなど伝統的で当時の人々が実際着用していた赤や黄色、緑や深い青など色味に富んだ衣装が用意された。シボーンを演じたケリー・コンドンは「シボーンの衣装はとてもエレガントで絵画的」と魅力を明かし、「シボーンという人物の歴史を象徴し、さらに彼女が島という小さな範囲ではなく、より大きな範囲で物事を考える人物であることが表現できる衣装を選択した」とこだわりを解説。さらに「彼女の母親から譲り受けたという設定の衣装もいくつかある。全ての物にバックストーリーがあることが重要だった」と衣装にはキャラクターの設定だけでなく、物語も込められていることを明かしている。マクドナー監督も「瞬時に脚本から世界が立ち上がるのです。実際に衣装を着た俳優がセットに入ってくると、その場にそのキャラクターがいるように感じられます」と高く評価するヴァルドウニグの衣装。アイルランドの島で実際に撮影された本作により一層のリアルさを与え、キャラクターを生き生きと息吹かせる魅力的な衣装にも注目したい。『イニシェリン島の精霊』は1月27日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2023年01月29日2017年映画賞を総なめした『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー待望の最新作『イニシェリン島の精霊』。現地時間24日に発表されたばかりの第95回アカデミー賞ノミネート作品でも作品賞や監督賞はじめ主要8部門9ノミネートを果たすなど、アカデミー賞有力候補作品として期待が高まる中、“本作のテーマ”を紐解く特別映像が解禁された。本作は、第79回ヴェネチア国際映画祭においてヴォルピ杯男優賞、脚本賞を受賞し、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では主演男優賞をはじめ3部門で受賞、第27回サテライト賞では作品賞(コメディ/ミュージカル部門)を含む8部門でノミネート。さらにアカデミー賞の前哨戦として注目される第80回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)、脚本賞の最多3部門で受賞。加えて、今回の第95回アカデミー賞でも作品賞、監督賞(マーティン・マクドナー)、主演男優賞(コリン・ファレル)、助演男優賞(ブレンダン・グリーソンとバリー・コーガン)、助演女優賞(ケリー・コンドン)、脚本賞(マーティン・マクドナー)、作曲賞(カーター・バーウェル)、編集賞(ミッケル・E.G.ニールセン)の主要8部門9ノミネートと、その勢いは止まらない。物語の主人公は、ファレル扮する、アイルランド西岸沖に浮かぶ架空の離島・イニシェリン島で暮らす心優しく気のいい男パードリック。彼が親友である音楽を愛する初老の男コルム(ブレンダン・グリーソン)に突然絶交を言い渡されたことにより、ふたりの間で仲違いが発生し次第に大きな波紋を呼んでいく……。この度解禁された特別映像では、監督とキャストらのナビゲートとともに、キャラクター設定にフォーカスを当てながら本作のテーマを紐解いていく。隠喩表現を多く取り入れている本作についてマクドナー監督は「アイルランド本土は内戦の最中だ。劇中ではふたりの男の小さな争いと本土の内戦が並行して起きてる」と島の外の世界とふたりの男の争いが鏡写しになっていることを語る。一方、ファレルは「示唆に富んだ作品だ。どの島民も独特の世界観を持ってる。だが“島民根性”は共有している」とパードリックとコルム以外のイニシェリン島の島民も魅力的であると語った。映像では、パードリックを取り巻くキーマンのふたり、妹・シボーン(ケリー・コンドン)とパードリックのもうひとりの親友である青年・ドミニク(バリー・コーガン)についても触れられている。シボーンは、監督曰く「誰よりも強い欲望を持ってるし視野も広い」女性。島一番の秀才で、島の人間関係に限界を感じており、内向的で辛気臭い態度が災いし、徐々に自分を追い込んでいくという役どころである。彼女自身、島を出たいという夢を抱いているが、パードリックが自分無しではやっていけないことをわかっている。シボーンを演じたコンドンは自身のキャラクターを「シボーンはいろんな目に遭ってきたから、悲哀と孤独を纏っている。人生に行き詰まっているの。パードリックに対して頭にきている。兄妹によくあることだけれどね。それでも、母親のように接しているわ」と説明。一方、ドミニクは、パードリックの良き話し相手であり、イニシェリン島の地元警察官の息子。しかし父とは折り合いが悪く、虐待を受けているという役どころ。彼について、マクドナー監督が「賢い男には見えない、一見するとね」と含みを持たせて言及するなか、ドミニクを演じたコーガン本人も「人とは違う視点で物事を見てるんだ」と分析した。そんなドミニクのキャラクターについて、グリーソンは「シェークスピア劇の愚者、または宮廷道化のようなところがある。その勘の良さと、ことの真実を捉える力は誰よりも優れている。恥ずかしがり屋で少しみすぼらしく、ある意味では悲劇的な人物だ。地域社会からは阻害されやすいタイプだが、人間の本性を見抜いている」、コンドンは「純粋で子供みたいな目を持つ賢者。島で唯一の年頃の女性であるシボーンに思いを寄せる」と個性豊かなイニシェリン島の島民の中でも彼が特に異質ではあるものの、彼のみが持ち合わせる“賢さ”があると語っている。最後に「テーマは友情、別離、孤独、悲哀、死や暴力まで多岐にわたる。皆が共感できる人生のテーマだ」と話すファレルと、「誰にでも二面性がある。“ヒーロー”であり“悪役”でもある」と続けるグリーソン。本作のテーマは、誰もが持ち合わせていて共感できるものであると締め括った。『イニシェリン島の精霊』特別映像『イニシェリン島の精霊』1月27日(金)公開(C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2023年01月25日アカデミー賞最有力候補作品として注目が集まるマーティン・マクドナー監督最新作『イニシェリン島の精霊』より特別映像が解禁された。第80回ゴールデングローブ賞で作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)(コリン・ファレル)、脚本賞(マーティン・マクドナー)と最多3部門受賞で、ますます期待が高まる本作。この度、『ヒットマンズ・レクイエム』より14年ぶりに再集結となった、マーティン・マクドナー監督、コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソンが撮影をふり返る特別映像が到着。「『ヒットマンズ』チームが再集結した。やるからには前作と超えようと、題材もガラッと変えた」というマーティン・マクドナー監督の語りからスタートする本映像。マクドナー監督とメインキャストのコリン・ファレル、ブレンダン・グリーソンはベルギーを舞台に展開した『ヒットマンズ・レクイエム』(08)以来、14年ぶりに本作で再タッグを果たした。『ヒットマンズ・レクイエム』が殺し屋たちの物語でアクションも取り入れられた派手な作品であったことに対し、本作では美しくも、恐ろしくなるほど静寂、そして平凡なアイルランドの架空の離島・イニシェリン島を舞台に親友である2人が仲違いしていく様を描いていく。前作とは大きくテイストを変えた題材に挑戦したマクドナー監督を、コルムを演じたブレンダンは「監督は心の闇に踏み込む。同情力と共感力で“武装”しながらね」、パードリックを演じたコリンは「マーティンは自分の限界に挑み、作品に身を捧げる」とそれぞれ評価する。『イニシェリン島の精霊』メイキングまた前作でベテラン殺し屋と新米殺し屋という師弟関係を演じた2人は今作では親友同士を演じる。コリンのことをプライベートでも親友と断言しているブレンダンは「コリンを心から尊敬している。彼のことが人間として好きなんだ。撮影の間、私たちは常に互いを信頼していた。息の合った演技ができたのは深い信頼関係があったからだ」と明かしており、一方のコリンも「前回の共演以前からブレンダンのファンだった。また共演できるなんて夢みたいだ。一緒のシーンが少なくて残念だけどね」と喜びをあらわにしながらコメント。マーティン・マクドナー監督マクドナー監督も完璧なコンビネーションで繋がった2人に絶大な信頼を寄せていたようで「この脚本は“当て書き”だ。彼らはコメディーを分かってる。面白おかしく演じないんだ。笑いのポイントを押さえつつ、悲哀も表現する」と称賛する。最後に映像は「マーティンは天才さ。美しい心と深い思いやりを持ってる。彼だから撮れた映画だ。明るくてユーモラスな男だからこそ、風変わりな設定から共感を呼べる物語を作れた」と自信を持って語るコリンのメッセージで締めくくられる。『イニシェリン島の精霊』メイキング映像には14年越しの再会を喜ぶかのように笑顔で撮影に挑むコリンやブレンダン、マクドナー監督の姿も映し出されており、互いを称え合い、尊敬しながら3人が本作を作り上げたことがうかがえる。『イニシェリン島の精霊』は1月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2023年01月21日コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン共演のマーティン・マクドナー監督最新作『イニシェリン島の精霊』より本編映像が解禁された。本作は、『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督が、サーチライト・ピクチャーズとの再タッグで贈る話題作。第79回ヴェネチア国際映画祭で男優賞と脚本賞を受賞し、第80回ゴールデングローブ賞では主要部門を含む、最多7部門8ノミネートされ賞レースの行方にも注目が集まっている。アイルランド西岸沖に浮かぶ架空の離島・イニシェリン島で暮らす心優しく気のいい男パードリックと音楽を愛する初老の男コルム、親友同士である2人が仲違いしていくさまを描く本作。パードリックとコルムは毎日午後2時に、島で唯一のパブで一緒に酒を飲み交わすのが日課だ。しかし、ある日突然コルムがパードリックに絶交宣言を言い渡したことで、物語は動き出す。この度解禁された映像では、パブで鉢合わせても会話を避けようとするコルムをパードリックが追いかけ回す様子からはじまる。「俺が何かしたなら言ってくれ」と早口になりながら懇願するパードリックに対し、冷静沈着なコルムは明確な理由を述べることなく「お前が嫌いになった」とバッサリ。しばらく放心状態となったパードリックは間を開けて「好きだろ?昨日まで好きだった」と問いかけるが、「そうか?」と軽くあしらわれ、「好かれてると…」と悲しげな表情。そのパードリックを置いて、コルムは何も言うことなくその場を後にする。悲劇的にも見えて、パードリックとコルムの温度差や絶妙な会話のテンポなどから笑いを誘う要素も垣間見える本シーンだが、マクドナー監督は「パードリックはなぜコルムが縁を切りたいのか理解できないので、絶交宣言を受け入れようとしない。恋愛で振られたときの気持ちに似ている。“本当に僕のことが好きだったのか?付き合っていると思っていたのは僕の勘違いだったのか?”という感じだ」「観客がどの人物に共感するか興味がある。振る方のコルムの辛辣な台詞を受け止められるか、それとも心破れるお人好しのパードリックに共鳴するか」と恋愛に例えながら解説する。パードリックの妹のシボーンを演じたケリー・コンドンも「恋人同士なら誰もが経験のある失恋、拒絶といった感情をうまく演出している」とマクドナーらしい表現と巧みな人物造形を評している。この絶妙な掛け合いの中で2人の関係性がどのように変化していくのか?今後の展開が気になる本編映像となっている。『イニシェリン島の精霊』は2023年1月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2023年01月02日第80回ゴールデングローブ賞で主要部門を含む、最多7部門8ノミネートし賞レースを席巻するマーティン・マクドナー監督最新作『イニシェリン島の精霊』よりキャスト、スタッフのコメントが到着。さらに本ポスタービジュアルが解禁された。本作は、2017年の映画賞を総なめにした傑作『スリー・ビルボード』から5年、マーティン・マクドナー監督の全世界待望の最新作。ゴールデングローブ賞で作品賞(ミュージカル/コメディ部門)をはじめ主要を含む最多ノミネートされるなど、アカデミー賞最有力候補作品として期待が高まっている話題作だ。『ロブスター』(15)以来、3度目のゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートとなったコリン・ファレルは「バンシーズ(精霊)に命を吹き込むことができたのは、チームワークの賜物であり大変な喜びです。こうして仲間一丸となって祝うことができ、家で見ているスタッフ全員を代表して祝福できるなんて、この上ない喜びです!ブレンダンと同じく“ハッピー・デイズ”。そしてゴールデングローブ賞に感謝します!」と想いを明かした。マクドナー監督が製作総指揮でもあった『ザ・ガード 西部の相棒』(11)以来3度目のノミネートとなったブレンダン・グリーソンは「正にセンセーショナルです!感謝と共にとても興奮しております。ゴールデングローブ賞ありがとうございます。マーティン(x2部門)、コリン、ケリー、バリー、カーター、そして『イニシェリン島の精霊』に関わったすべての人と、この素晴らしいニュースを分かちあえることを嬉しく思います。更に愛する息子ドーナルとも、このニュースを共有することができて2倍の幸せです。ハッピー・デイズ!」と喜びを爆発。助演女優賞で今回が初のノミネートとなったケリー・コンドンは「夢のような瞬間です。まさに夢が叶った瞬間です。ハリウッド外国人映画記者協会の皆様、本当にありがとうございます。この旅で最高の時を過ごしています」と噛み締め、マクドナー監督の『スリー・ビルボード』(17)以来、4度目のノミネートの音楽のカーター・バーウェルは「マーティン、コリン、ブレンダン、ケリー、バリーと共に、この類稀なる作品でノミネートされたことを大変光栄に思います。あらゆる意味で心強い限りです」と語っている。併せて新たにメインビジュアルが解禁。コリン演じるパードリック、ブレンダン演じるコルムの2人の親友の横顔が捉えられている。突然の絶縁をコルムから言い渡されて動揺するパードリックに対して、断固として理由を明かそうとしないコルムの険しげな表情の先に隠されたものとは一体…?見つめ合っているようにも、すれ違っているようにも受け取れる、2人の友情の行方が気になるビジュアルとなっている。才気に満ちたセリフの応酬とともに喜劇と悲劇のはざまを揺れ続け、突然訪れるクライマックスに震撼する、まさに“マクドナー印”の最新作。2023年1月10日(現地時間)に発表となるゴールデングローブ賞、今後の賞レースとともに引き続き注目したい。『イニシェリン島の精霊』は2023年1月27日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2022年12月22日第79回ヴェネチア国際映画祭にて男優賞&脚本賞を受賞した『イニシェリン島の精霊』より日本版ポスタービジュアルが解禁された。先日開催された第79回ヴェネチア国際映画祭においてヴォルピ杯男優賞【コリン・ファレル】、脚本賞【マーティン・マクドナー】の2冠を手にし、熱い注目を浴びている本作。日本公開に先駆け世界各国で10月21日(金)に公開されたばかり。同日に公開したDCの超大作『ブラックアダム』に引けを取ることなく、北米では今年の館アベレージ2位を記録し、イギリスでは週末興行収入ランキングで2位、そして物語の舞台でもあるアイルランドでは1位発進と各国で堂々の大ヒットスタートを切っている。この度、そんな大注目の本作の日本版ポスタービジュアルが到着。アイルランドの美しい海辺の景色を前に佇む主人公パードリック(コリン・ファレル)がこっそりと様子を伺う先には、親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)の姿が。一方、コルムはパードリックのことを見向きもせずにまっすぐに正面を向いており、「すべてがうまく行っていた、昨日までは。」というパードリックの想いを代弁するかのようなコピーからも、2人の友情が一方通行であることを感じさせる。果たして、コルムがパードリックとの絶縁を望む理由とは?そして、パードリックはコルムとの友情を取り戻すことはできるのか…?美しさと切なさの相まったビジュアルとなっている。才気に満ちたセリフの応酬とともに喜劇と悲劇のはざまを揺れ続け、突然訪れるクライマックスに震撼する、まさに“マクドナー印”の最新作。来年1月の公開を前に、早くも大きな注目が集まる。『イニシェリン島の精霊』は2023年1月27日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月27日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2022年10月27日7月~8月の『お盆』の時期に、故人や祖先の霊があの世から戻ってきて、家族とひと時を過ごすといわれています。お盆のお供え物といえば、野菜で作った乗り物『精霊馬(しょうりょううま)』。先祖の魂を迎え入れる『迎え盆』は、早くこちらに来てもらうようにキュウリで馬を作り、最終日の『送り火』には、ゆっくりあの世に帰ってもらうよう、ナスで牛を作る風習があります。2022年8月16日、自衛隊神奈川地方協力本部は、Twitterで精霊馬の写真を公開。キュウリとナスで作られたのは、まさに自衛隊ならではの精霊馬でした。おはようございますにゃ(=゚ω゚)ノ隊員が作った精霊馬ですにゃ!音を置き去りにして帰ってきて、戻る時はゆっくりクルージングですにゃ( ˘ω˘ )※このあと浅漬けと麻婆茄子になります。 #精霊馬2022 #F15 #おやしお型 #お盆 #アフターバーナー全開 pic.twitter.com/LlkROId5dJ — 自衛隊神奈川地方協力本部 (@kanagawa_pco) August 15, 2022 「音を置き去りにして帰ってきて、戻る時はゆっくりクルージングですにゃ」公開されたのは、なんとキュウリのジェット機と、ナスの潜水艦!特にジェット機は飛行音が後から聞こえてくるくらいの高速で飛ぶため、先祖はいち早くこの世に到着できるでしょう。投稿を見た人たちからは多くの『いいね』が付き、コメントが寄せられています。・隊員さんが作った精霊馬、かっこいい!心が込められていますね。・速すぎて、魂が飛んでいっちゃうレベル。・ナスの発想が天才!来年、まねしてみよう。お盆が終わった後、おいしく食べられたという、精霊馬。こんな乗り物が用意されていたら、先祖もびっくりして笑ってしまいそうですね![文・構成/grape編集部]
2022年08月18日この世に故人や祖先が帰ってくるお盆は、地域によって7月や8月に行います。8月の場合は13日から16日の4日間。ラストの日には、火や盆提灯を灯す『送り火』や、ゆっくりとあの世に帰ってもらえるよう、ナスで魂の乗り物となる『精霊馬(しょうりょううま)』を作る家庭も。関口かんこ(@pkb5648)さんの家庭では、亡き父親の初盆を7月に執り行いました。しかし、『送り火』を忘れており、「亡くなったばかりで、まだこちらの世にいたいだろう」という考えもあって、お盆を1か月延長。8月16日を迎え、送り出す段階になって、関口さんはあることに気付きました。実は、前日まで旅行していたため、冷蔵庫の中に傷みそうな野菜などを残していなかったのです!仕方がないため、急いで用意された、関口家の精霊馬がこちら!昨年亡くなった父の迎え火を7月13日にやったがそのあと送るの忘れてた。お父さん死にたてでまだこっちにいたいだろうし帰りは8月にしなよ!ということでお盆を1か月延長。しかし今日が送り火だとすっかり忘れ昨日まで旅行で家を空けていたため冷蔵庫に野菜が何一つない。ごめんお父さんこれで帰って。 pic.twitter.com/MBHg1Csl7K — 関口かんこ (@pkb5648) August 16, 2022 お菓子メーカーの江崎グリコ株式会社が販売している、アイスのような見た目のチョコレート菓子『カプリコ』ではないですか!カプリコにつまようじを刺せば、即席の精霊馬の完成。簡単に作れて、見た目がポップな精霊馬には、大きな反響が上がっています。・ピンクでかわいい精霊馬!・不謹慎かもしれないが、笑ってしまう。・昨今は精霊馬もバリエーションが豊かなので、乗れたら大丈夫です。・乗り方が分かるだけマシ。愛を感じますよ!・みんなが野菜にまたがる中で、注目の的になりそう。お父さんも嬉しいだろうな!カプリコはフワフワとした触感の『エアインチョコ』のため、空中を漂いながら、ゆっくりとあの世に帰ってくれるでしょう。きっと、乗り心地もいいはずです![文・構成/grape編集部]
2022年08月17日お盆の時期に飾る『精霊馬(しょうりょううま)』。ナスやキュウリなど、野菜を使って先祖の霊魂を乗せる乗り物として、馬や牛などをモチーフに作ります。近年は、馬や牛などではなく、車やバイク、伝説の生き物などをモチーフに精霊馬を作る人が増加。毎年SNSには、ユニークな精霊馬が投稿されています。あや(@mukiyausamifu87)さんは、スタジオジブリの作品に登場する、あるキャラクターをモチーフに精霊馬を作りました。「うちの先祖、乗ってくれるだろうか…」とちょっぴり不安になった、精霊馬がこちら。先週ジブリ展観たのでどうしても作りたかった _人人人人_ > 王蟲 <  ̄^Y^Y^Y^ ̄うちの先祖、乗ってくれるだろうか… #精霊馬2022 #精霊馬 pic.twitter.com/4ay9DChmu0 — あや (@mukiyausamifu87) August 13, 2022 あやさんがモチーフにしたのは、『風の谷のナウシカ』に登場する『王蟲(オウム)』でした!出典:スタジオジブリ王蟲の体はゴーヤで、また、赤い目はトマトで再現。そして、脚や触手はトウモロコシの穂とヒゲを使用したそうです!リアルに再現された王蟲をモチーフとした精霊馬に、さまざまな声が寄せられました。・体の表面の質感がリアルすぎる!・王蟲の目が赤くなっているということは、怒っている!先祖、ちびりませんか…!?・きっと乗ってくれると思う…!たぶん。『風の谷のナウシカ』を見たことがない先祖にとっては、びっくりするフォルムの精霊馬でしょう。それでも、かわいい子孫が作った精霊馬。王蟲の上に、複数人で乗り合わせて帰ってきたかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2022年08月15日お盆の時期になるとナスやキュウリを用いて作る、故人や先祖のための乗り物『精霊馬(しょうりょううま)』。地域によって異なりますが、迎え盆には早く走る馬を、また、送り盆には牛をモチーフに作ります。近年では考えが柔軟となり、ほかの動物や、乗り物などを作る人も増えました。ジブリ作品が好きで…?古茶木(@kosagi_)さんは、2022年の夏、キュウリとナスを用いて精霊馬を作りました。投稿者さんが乗り物のモチーフにしたのは、馬と牛ではありません。まずは、こちらの写真をご覧ください!今年のーー!!! #精霊馬 達でぇーーーーす!!!ハク竜とネコバスでぇーーーす!!! #精霊馬2022 pic.twitter.com/6x5ilyZgxG — 古茶木 (@kosagi_) August 13, 2022 スタジオジブリ作品が大好きな、投稿者さん。ナスを用いて映画『となりのトトロ』に登場する『ねこバス』を、キュウリを使って、映画『千と千尋の神隠し』に登場する『ハク竜』を作ったのです!出典:スタジオジブリ出典:スタジオジブリナスで作った『ねこバス』の行き先には『いえ』と彫るこだわりっぷりです!現実では乗ることができない憧れの乗り物を、精霊馬にしてしまうという発想が、素敵ですね。この投稿には、さまざまな声が寄せられました。・お盆になると現れる『精霊馬職人』たち。発想が面白い!・素晴らしい!先祖に乗り心地はどうか、聞いてみたくなるな。・すごい力作!投稿者さんが楽しみながら作った精霊馬。先祖や故人も、「今年はどんな精霊馬を作ってくれているのかな」と、毎年、お盆の時期を楽しみにしているでしょうね![文・構成/grape編集部]
2022年08月14日8月13日は、迎え盆。迎え盆とは、お盆の初めに先祖を迎える儀式のことをいいます。お盆に欠かせないのは、キュウリやナスを用いて作る、先祖の乗り物『精霊馬』。※写真はイメージ地域によって異なりますが、先祖に早く帰ってきてもらいたいため、迎え盆には早く走る馬を、また、送り盆にはゆっくり帰ってもらうため、牛を作ることがあります。バイクや自動車を販売する本田技研工業株式会社(以下、Honda)は、自動車・バイクメーカーならではの精霊馬を作りました。その写真がこちら!今日は #迎え盆 。「 #精霊馬 」を作ってみました!行きはご先祖様を速くお迎えできるよう、爽快な走りの #CIVIC を帰りはのんびりと景色を楽しめるように、寄り道しても給油の心配が少ない #スーパーカブ をチョイス #お盆 pic.twitter.com/3fBuMeeJAx — Honda 本田技研工業(株) (@HondaJP) August 13, 2022 迎え盆には、先祖を早く迎えることができるよう、爽快な走りの自動車『シビック』をナスとキュウリで再現。そして、先祖が帰る時には、「のんびりと景色を楽しめるように」と、原付バイク『スーパーカブ』をナスで作ったのです。繊細な作りに、拍手を送りたくなりますね。この投稿には、さまざまな声が寄せられました。・わー!かっこいい!・これは、先祖も安心して帰ってこれますね。・Hondaの本気!僕のじいちゃん、乗り物が好きだったから、真似して作ってみようかな。・ナスなのに『カブ』なところが面白い。立派な精霊馬に、乗り物が好きな先祖たちは、喜んでいることでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年08月13日映画『イニシェリン島の精霊』が、2023年1月27日(金)に公開される。第80回ゴールデングローブ賞では、最多3部門で受賞を果たした。『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー待望の新作映画『イニシェリン島の精霊』は、『スリー・ビルボード』を生み出したマーティン・マクドナーが監督・脚本を手がけた待望の新作映画。映画『スリー・ビルボード』にて第74回ヴェネチア国際映画祭脚本賞、続く2017年度トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞し、主演のフランシス・マクドーマンドに2度目のアカデミー賞主演女優賞をもたらして以来、演劇界・映画界の最前線にて活躍を続けるマーティン・マクドナーがサーチライト・ピクチャーズと再びタッグを組み、エモーショナルかつ予測不可能な衝撃と感動の世界観を映し出す。アイルランドの孤島に“死を知らせる”精霊が降り立つ映画『イニシェリン島の精霊』で描かれるのは、1923年のアイルランドの孤島“イニシェリン島”。本土が内戦に揺れる時代を背景に、島民全員が顔見知りの、平和な小さい島・イニシェリン島での物語が描かれる。才気に満ちたセリフの応酬と、喜劇と悲劇のはざまを行き来するストーリー、そして突然訪れるクライマックス。まさに“マクドナー印”の映画作品に仕上がっている。コリン・ファレルが主演、ブレンダン・グリーソンと長年の友人役主人公・パードリック…コリン・ファレル気のいい男。長年の友人・コルムから突然絶縁を告げられる。全く心当たりがなく困惑する。『ロブスター』『聖なる鹿殺し』のヨルゴス・ランティモスや『ザ・バットマン』のマット・リーヴスをはじめ、スティーブン・スピルバーグ、テレンス・マリック、オリバー・ストーン、ティム・バートンなど、数多くの監督たちにその個性を愛され、ハリウッドで独自の地位を築き上げたコリン・ファレルが、マーティン・マクドナーと『ヒットマンズ・レクイエム』『セブン・サイコパス』に続き、『イニシェリン島の精霊』で3度目のタッグを組む。コルム…ブレンダン・グリーソンあるとき、「何もしてないが、ただ嫌いになった」と、長年の友人だったパードリックに絶縁を告げ、「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」とまで宣言。コルムを演じるアイルランドの名優、ブレンダン・グリーソンは『ヒットマンズ・レクイエム』でもコリン・ファレルと共演。独特の世界観に深みを与える、その存在感に注目だ。シボーン…ケリー・コンドンパードリックの妹。賢明な性格。コルムに絶縁されて動揺するパードリックを助ける。演じるのは『スリー・ビルボード』にも出演したケリー・コンドン。ドミニク...バリー・コーガン風変わりな隣人。落ち込むパードリックにやや過激なアドバイスをする。ドミニクを演じるバリー・コーガンは『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』『エターナルズ』に出演した俳優。第95回アカデミー賞主要8部門9ノミネート映画『イニシェリン島の精霊』は、第95回アカデミー賞で作品賞をはじめ、主要8部門9ノミネートを果たした。監督賞にマーティン・マクドナー、主演男優賞にコリン・ファレル、助演男優賞にブレンダン・グリーソン、助演男優賞にバリー・コーガン、助演女優賞にケリー・コンドン、脚本賞にマーティン・マクドナー、作曲賞にカーター・バーウェル、編集賞にミッケル・E.G.ニールセンが、それぞれノミネートされている。また、第80回ゴールデングローブ賞では“最多”となる3部門で受賞。作品賞(ミュージカル/コメディ部門)をはじめ、コリン・ファレルが主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)に、マーティン・マクドナーが脚本賞にそれぞれ輝いた。尚、第79回ヴェネチア国際映画祭では映画『イニシェリン島の精霊』はヴォルピ杯 男優賞(コリン・ファレル)、脚本賞(マーティン・マクドナー)を受賞した。〈映画『イニシェリン島の精霊』あらすじ〉気のいい男パードリックは、長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリック。聞いても答えて貰えず、理由はわからない。妹シボーンや隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた…。作品詳細映画『イニシェリン島の精霊』公開日:2023年1月27日(金)監督・脚本:マーティン・マクドナー出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガン原題:The Banshees of Inisherin全米公開:2022年10月21日配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン2022年/イギリス・アメリカ・アイルランド
2022年08月11日日生劇場が来年2023年に開場60周年を迎えるのにあわせて6月22日、60周年記念主催公演の制作発表会見が開催され、記念ロゴも発表された。会見には三島由紀夫作『午後の曳航』演出の宮本亞門、オペラ『メデア』演出の栗山民也、音楽劇『精霊の守り人』演出の一色隆司らが出席した。オペラでは、ルイージ・ケルビーニ作曲の『メデア』(演出:栗山民也)の日本初演、日生劇場では実に53年ぶりのヴェルディ作品となる『マクベス』(指揮:沼尻竜典、演出:粟國淳)、そして三島由紀夫の同名小説のオペラ化作品で、ベルリンにて1990年に初演されたドイツ語版の日本初演となる『午後の曳航』(演出:宮本亞門)の3作品を上演する。『メデア』演出の栗山は、ロシアによるウクライナ侵攻で、市民が避難していたウクライナの劇場が爆撃された事件に触れつつ「劇場というのは、人々が集い、人間について、そして世界について考え、学び、夢を見る場所だと思います」と悲痛な表情で語る。栗山民也そして『メデア』という作品について「紀元前に書かれた物語ですが、現実にいましっかりと息をしている物語であり、普遍性を感じます」と評し、本作を読むと、必ずピカソの「ゲルニカ」が頭に浮かぶと明かす。「画の中に死んだ我が子を抱きしめて空を呆然と見つめる母のスケッチがありますが、その目は縦になっています。人間の怒りと悲しみ、その究極をピカソはそう描いたんだと思います。いまの日本は、すごくわかりやすいことを受け入れる時代になってしまったと思いますが、不条理や矛盾に満ちているのが人間の姿だと思います。表と裏、悲劇と喜劇、愛することと憎むこと、正気と狂気――それが『メデア』の中心だと思います。オペラのみなさんの才能を借りて心に残る作品にしたいと思っています」と意気込みを口にした。宮本亞門『午後の曳航』演出の宮本はこれまでも『金閣寺』や『ライ王のテラス』などの三島作品を手がけてきたが「僕は三島由紀夫さんが大好きです。一切表裏を出すことなく、露骨に醜いもの、美しいものを出していくという姿に、いつも勇気をもらっています。いつかやりたかった『午後の曳航』がやっとできることに興奮しています」と笑顔で語る。そして、作品について「とても痛いです。恐ろしいです。そして美しいです。人間の本質を露骨に出している作品ですので、現代人の悩みそのものと言えるかもしれません」と語った。この他、60周年記念作品として、ファミリーフェスティヴァル2023として、上橋菜穂子のベストセラーを原作に音楽劇『精霊の守り人』(演出:一色隆司)、人気画家、絵本作家ヒグチユウコ作品の初舞台化となる舞台版『せかいいちのねこ』(脚本・演出・振付:山田うん)、日生劇場主催のバレエ公演として初の子役オーディションを実施する谷桃子バレエ団『くるみ割り人形』~日生劇場版~(芸術監督:髙部尚子)が上演される。取材・文=黒豆直樹60周年記念公演ラインアップ■NISSAY OPERA 2023『メデア』2023年5月27日(土)・28日(日)指揮:園田隆一郎 / 演出:栗山民也 / 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団■NISSAY OPERA 2023『マクベス』2023年11月11日(土)・12日(日)指揮:沼尻竜典 / 演出:粟國淳 / 管弦楽:読売日本交響楽団■東京二期会オペラ劇場 NISSAY OPERA 2023提携『午後の曳航』2023年11月23日(木・祝) ~26日(日) 予定指揮:アレホ・ペレス / 演出:宮本亞門 / 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団<日生劇場ファミリーフェスティヴァル 2023>■音楽劇『精霊の守り人』2023年7月29日(土) ~8月6日(日)原作:上橋菜穂子作『精霊の守り人』(偕成社)/ 脚本:井上テテ / 演出:一色隆司(NHKエンタープライズ)■舞台版『せかいいちのねこ』2023年8月19日(土)・20日(日)原作:ヒグチユウコ作『せかいいちのねこ』(白泉社)/ 脚本・演出・振付:山田うん / 出演:人形劇団ひとみ座、Co. 山田うん■谷桃子バレエ団『くるみ割り人形』~日生劇場版~2023年8月25日(金)~27日(日)演出・振付:谷桃子 / 芸術監督 改訂演出・振付:髙部尚子 / 出演:谷桃子バレエ団
2022年06月23日脚本は宝塚歌劇団で数多くの名作を生み出してきた上田久美子の書き下ろし。演出は『麒麟がくる』『精霊の守り人』を手がけた一色隆司。力強いタッグのもと、演劇界を牽引する俳優たちが顔を揃え、スペクタクルリーディング『バイオーム』が上演される。その真ん中に立つのは歌舞伎役者・中村勘九郎だ。本人も「完成形が想像できない」と話す未知なる朗読劇で、8歳の男の子と女の子の二役を演じる。さて、その意気込みは。自分もその世界に入っている感覚になる脚本──朗読劇『バイオーム』へのオファーがあったとき、まずどんなところに興味をお持ちになりましたか。お話をいただいたときに上田久美子さんがお書きになった脚本を読ませていただきました。すると、読み進めていくうちに、「これは本当に朗読劇なの?」という思いになったんです(笑)。それくらい、スケールの大きい物語が描かれていて。どう表現していくのか、完成形がどうなるのか、まったく想像できない。そこが面白いなと思いましたね。──物語の舞台はある政治家一家の庭で、愛憎渦巻く人間たちとそれを見ている植物たちが描かれていきます。製作発表会見では演出の一色隆司さんがまさしく、自然や大地、地球を感じるようなスケール感があり、自分もその世界に入っているような気持ちになる脚本だとおっしゃっていました。そしてそこから、今回の公演を“スペクタクルリーディング”と名付けられたと。スペクタクルってどういうことなんだと思いますけど(笑)、一色さんにお伺いすると、例えば、舞台セットに大きなストリングカーテンを使って、そこに映像を映したり、また、舞台機構も使ったりもするそうなので。それをお聞きするだけでも朗読劇の枠に収まりそうにないなと本当に楽しみになりました。「植物同士の会話がとても楽しいんです」──今回は、ほとんどの方が人間と植物を一人二役で演じられる中、勘九郎さんが演じられるのは、政治家一家に生まれた8歳の男の子ルイと、家政婦の孫の8歳の女の子ケイ。どちらも人間ですね。僕も人間と植物がやりたかったです(笑)。脚本を読んでいても、植物同士の会話がとても楽しいんです。中でも、麻実れいさんが家政婦役と二役で演じられるクロマツが、威厳があって堂々としていてカッコいいんですね。みんなに栄養を与える場面もあって、そこがコミカルであり、どこか生命というものの原点を感じさせる。一方僕が演じるのは8歳の男の子と女の子です。今40歳の自分が演じるとどうなるんだろうという不安しかありません(笑)。──身近にいらっしゃる長男の勘太郎さんと次男の長三郎さんを観察して、参考にすることもありそうでしょうか。次男が8歳ですが、やはり、子どもたちから出てくる言動や発見というものには、感動させられますね。僕たちも同じ道を通って今に至っているんですけれども、いつの間にか欲や感情に流されて、純な心というものが失われてしまっている。とくに、このルイとケイは、欲の塊の大人たちの中で、本当に純な存在としているので。子どもたちをよく研究して、遠い昔に置き忘れてしまった純粋な心を本番までに取り戻して(笑)、演じていきたいなと思います。──一人の方が演じる人間と植物は、対照的なキャラクターである場合が多いようですが、勘九郎さんが演じられるルイとケイの人物像はいかがですか。ルイのほうは、大きなお屋敷の中で一人息子として育てられるんですけども、一族が崩壊し暴走している中で、唯一信じられるというか、拠りどころとしているのが、庭の木々や、そこにやってくるフクロウなんですね。そして、植物やフクロウとも対話することができて、そこに安らぎを求めている。片やケイは、ルイが爆発しそうになるところを、いつも冷静な目で止めてくれる存在です。だから対照的と言えると思うんですけれども、ただ、同じものも持っているかもしれないという感じではありますね。──ということは、ルイとケイが会話するシーンも多そうですね。そうなんです。二役が会話するのは僕だけなので、これは大変だなと思っています。しかも、8歳くらいって、男の子も女の子も声は変わらないじゃないですか。どうやったら違いを表現し、二人でしゃべっているということを見せられるのか。落語のように左右を向いてしゃべるのも違うような気がしていて、たぶんそれでは収まらないものが求められるのではないかなと思っています。身体を使う表現も・・・?「観てのお楽しみです」──政治家一族に生まれたルイと、代々続く歌舞伎役者の家にお生まれになった勘九郎さん。共通項も見出せそうですか。どうでしょう。ルイは、独特な自分の世界を常に持っているので、家による縛りや責任感を感じることなく、無邪気であったりはするんですよね。だから、大人になったら何になるのかと聞かれても、さらりと「大臣になるんじゃないの?」と言ったりする。でも、純粋であるがゆえに、とくにお母さん(花總まり)に愛されていないというのは、すごく感じているんじゃないかとは思います。家政婦のふきさんの言うことは聞くし、お父さん(成河)のことはすごく好きですけれども、おじいさん(野添義弘)は威圧的で逃げ場がないですし。だから、その辛さや悲しみみたいなものも、しっかり出していかなければならないと思っています。そういう濃密な人間ドラマに、お客様もハッとさせられる部分があるかもしれませんね。スペクタクルリーディング『バイオーム』出演者左から)中村勘九郎、花總まり、古川雄大、野添義弘、安藤聖、成河、麻実れい──朗読劇というもの自体には、どんな印象をお持ちですか。一度、2020年にWOWOWの番組『劇場の灯を消すな!Bunkamuraシアターコクーン編 松尾スズキプレゼンツアクリル演劇祭』の中で、大竹しのぶさんと、井上ひさし先生の「十二人の手紙」の中から『泥と雪』を朗読させていただいたことがありました。それは手紙のやりとりの朗読だったので、会話の部分はなかったんですけれども。でも、稽古も場当たりの1回だけだったので、本番では本当にその場で出た感情で読んでいって、大竹さんが発するものに応えていく楽しさがありました。ただ、今回は、スペクタクルリーディングという摩訶不思議な舞台になりそうなのでどうなるのか。きっと本を離す瞬間も生まれてくると思いますし。稽古をして、一色さんの演出、キャストの皆さんとの話し合いの中で、面白いものになっていけばいいなと思います。──朗読劇といえば声の力が重要になるのではないかと思いますが、声の表現については、どんなことを心がけておられますか。声って、与えられた役柄の肉体から出てくるものなので、ちゃんとその肉体を通した声になればいいなということをいつも意識しています。だから、まずは8歳の肉体として存在できたらとは思いますね。とはいえ、あえて子どもっぽい声にしなくてもいいというようなことはちょっと伺っていますし。引き出しや可能性をたくさん持って稽古に臨みたいと思います。それに今回は、身体を使う表現もあるのではないか、いや、このメンバーが揃っていて使わないのはもったいないでしょうとも思うので(笑)。そこは観てのお楽しみというか。朗読劇だと思って観に行ったら、なんかすごいものだった!というふうになればいいなと思いますね。今までで一番、どうなるか想像できない作品──ちなみに、この物語の中の庭にはいろいろな植物があって和洋折衷になっているそうですが、勘九郎さんがご自身で庭を作るとしたら、どんな庭にしたいですか。僕は純和風が好きで、形から入るタイプなので、どこかのお寺の枯山水の庭を真似て作って、それ以上凝ったりすることなく、満足すると思います(笑)。僕自身はルイと真逆で、そんなに自然と一体になるのを喜べる人間じゃないんですよね。だからむしろ、一族の大人を演じるほうが向いているんじゃないかと思っているんです(笑)。──でも、全然違う人物、それも子どもを演じられたり植物を演じたりされることが、今回の醍醐味ですし。本当に楽しみです。そういう意味では、これまで歌舞伎以外の舞台にもいろいろ出演させていただきましたが、今までで一番、どうなるか想像できない作品です。お客様にとってもきっと観たことのないものになると思うので、わかりやすいもの、見やすいものが良しとされている今の世の中に、パンチを与えるような作品になるんじゃないかと、僕自身は思っています。暗いニュースが多い今を感じながら上田さんが書かれた脚本には、感じ取ってもらえるもの、持ち帰ってもらえるものもたくさんあるでしょうし。朗読劇が好きでも苦手でも関係なく楽しんでいただけると思いますし。楽しんでもらえるものにしたいと思います。取材・文:大内弓子撮影:花井智子<公演情報>スペクタクルリーディング『バイオーム』2022年6月8日(水)~2022年6月12日(日)会場:東京・東京建物 Brillia HALL
2022年05月23日大河ドラマ「龍馬伝」(2010年)、「平清盛」(2012年)、大河ファンタジー「精霊の守り人」(2015年~18年)を経て、「岸辺露伴は動かない」(2020年)でも人物デザイン監修を務めることになった柘植伊佐夫。だが原作は独特の世界観、デザイン性が貫かれ熱狂的とも言えるファンを持つ荒木飛呂彦による人気漫画。果たしてこの新たなチャレンジに柘植さんはどう立ち向かったのか? そして岸辺露伴のヘアバンドの色と素材はどのように決まったのか…? インタビュー【後編】をお届け!原作者・荒木飛呂彦からの言葉原作の極彩色からあえてモノトーンの世界へ…そのアプローチの真意は?「岸辺露伴は動かない」で人物デザイン監修を務めた柘植伊佐夫氏――「岸辺露伴は動かない」以前にも、漫画原作の実写化には数多く参加されていますが、小説原作やオリジナル脚本の作品とは違うものですか?やはり違いますね。文字原作ではなく漫画やアニメなどのビジュアルが存在する作品が原作の場合、当然ですが既にファンの方にはイメージが刷り込まれているので、それをまず「裏切らない」ということは大切にしています。実写化されるということは“力”がある作品であり、つまりファンも多いということ。そのファンの方たちを裏切るのは無意味なことだと思います。とはいえ「裏切らない」ということは、単に原作をそのまま“トレース”すればいいというわけでもありません。それでは「その程度ならつくるなよ」と思われてしまいますから(苦笑)。期待以上のものにしないと、やはりファンの方たちに満足していただけないと思っています。具体的につくっていく上で、通過しなければいけない“記号”というものは、原作の中に必ずあります。岸辺露伴であれば、ギザギザのヘアバンドとかですね。とはいえ、漫画は二次元の世界にファンタジー的に虚構として存在するものです。たとえドキュメンタリーを題材にした漫画を描こうが、それは紙の上に描かれている虚構なわけです。でも、その虚構を原作・原案にして映像で描こうとすると、話は全く違ってきます。それこそ、いまこの場で“岸辺露伴”をつくるとしたら、この部屋の壁はどういう素材なの? イスの形状は? といった非常に生々しい現実に沿って虚構の世界を描かなくてはならないんです。単に“記号”を取り出してそこに置けばいいというものではないので、その表現の按配を決めていく必要があります。ものの形や素材はどうするのか? (動きの)滞空時間はどれくらいだとちょうどいいのか? 上着を着せた方がいいのか? 脱がす時間はどれくらいがいいのか? そういった細かい部分を詰めていくことで、二次元の原作で表現されている力と、映像によって描かれる力がイコールになっていくんだと思います。単に形をなぞればいいんだというわけではありません。「岸辺露伴は動かない」第5話――具体的に「岸辺露伴は動かない」の制作において、どのようなことを重視し、岸辺露伴、泉京香といった人物像を作り上げていったのでしょうか?最初にまだプロデューサーが決まっていただけくらいの頃、(渡辺)一貴さんから「これをやろうと思っています」とお話をいただいた時には、既に一貴さんは、原作の極彩色の世界ではなく、モノトーンな感じで収めていきたいってことはおっしゃっていました。それはかなり賢いアプローチだなと思いました。なぜかというと、そもそもこの漫画は、映像化することのリスクの高い原作だと思うんですよね。あまりに虚構性が強いので、この現実の世界でロケーションをやって…となると、嘘が嘘としてバレちゃうんです。でも、そこからある程度の“色” “彩度”を抜いていくことで形になっていくんですよね。結果的にエピソードが進む中で、モノトーンばかりではなくいろんな色彩が出てくるんですけど、まず概念としてモノトーン化していこうというのがありました。――原作者の荒木飛呂彦先生ともお話をされたと伺いました。編集担当の方を通してやりとりさせていただきました。衣装デザインを描いていく中で、荒木先生に目を通していただくプロセスがあったんですが、最初に少し原作に寄せたデザインをお渡ししたところ「わりと原作から離れていただいて大丈夫です」ということをおっしゃってくださって、そこから少しシフトしていきました。こちらもどれくらい切り込めるのか? 「あまりに原作から離れてはいけないだろうな」という思いは当然、ありましたし、一方で「原作から少し離れてもやれるだろう」というせめぎ合い、葛藤もありました。そこで荒木先生が「全然、離れてくれて大丈夫です。なんならヘアバンドすらなくても大丈夫ですよ」とまでおっしゃってくださったんです。漫画のイメージを抽出することがきちんとできれば、“記号”そのものにこだわっているわけではないということをおっしゃっているんだと感じて、そこから一気に描きやすくなりまして、そこから実際のドラマでも使われたルックがすぐに出てきましたね。「岸辺露伴は動かない」第6話――最終的にヘアバンドは残すということを選んだわけですね?そうです。一貴さんとも話をして「残した方がいいだろう」と。あのギザギザの感じを残した方がいいなと思ってて、でもすごくリスキーなアイテムだなとは思いました。ただ、ヘアバンドの色を黒にしたことで、高橋一生さんの髪はある程度の長さがあるので、髪の動きとギザギザのヘアバンドが混ざって渾然一体となるなと思って、そこを狙いました。ギザギザだけが輪郭として出てくるのではなく、髪と混ざってどこからが髪の毛で、どこからヘアバンドなのかわからない状況になるといいなと思ってつくりました。――原作の本編の「ジョジョの奇妙な冒険」において、第三部の主人公・空条承太郎の髪の毛と帽子が一体化しているという描写がありますが、それとも重なりますね。僕もそれは思いました。荒木先生の描くヘアスタイルって、境目がわからないものが多くあるので、そういう意味でもちょうどいいなと思いました。――ちなみにあのヘアバンドの素材は何なんですか?フェイクレザーですね。今回の4~6話でもフェイクレザーなんですけど、今回のほうが素材的には少し硬めになっています。それはパッと見にはなかなかわかりにくい、本当にギリギリの違いなんですけど、前回の1~3話までと今回の4~6話の違いを表しているのかなと思います。――この「岸辺露伴は動かない」における衣装・扮装のチーム編成についてもお伺いします。トップに人物デザイン監修の柘植さんがいて、その下に衣装制作で玉置博人さん、スタイリストで羽石輝さん、ヘアメイクとして荒木美穂さんと金山貴成さんが入っています。それぞれの役割、柘植さんとどのように仕事を進めていくのかということも教えてください。僕はこのチームで動くことが多いんですが、衣装に関しては、まず僕がデザインを描き、素材の方向性も決めていきます。そこで決まったデザイン、クリエイティブディレクションを玉置に落として、玉置は衣装の制作に入ります。玉置の下にはそれぞれの専門分野を持った縫い子がいて、彼がそのチームを束ねています。デザインやクリエイティブに最適な縫い子を玉置が差配し、実際に衣装を制作していくわけです。場合によっては予測がつかない生地になることもあるわけで、僕のほうから玉置に「ここはどういう素材がいいと思うか?」と投げて、玉置から「こういうのとこういうのもありますがどうですか?」と返ってきて、その中から選ぶといったこともあります。制作のプロセスとしては、現代美術の工房に近いかもしれませんね。スタイリストの羽石には、つくりもの(=実際に素材から縫い子が作り上げていく衣装)以外の衣装の“選び”をやってもらいます。こちらから「こういうワンピースがほしい」とディレクションをして、そうすると羽石は候補になるワンピースを選んできます。その中からイメージに合うものを選んでいきます。岸辺露伴が着けているサスペンダーや小物、今回はチェーンなども出てくるんですけど、そういうものも羽石が集めてきます。小物に関しても、こちらが最初にイメージするデザインを描いて渡す場合もありますし、最初に羽石にいくつか集めてもらって、選ぶ場合もあります。今回、カフスボタンをつくっているんですけど、これはストーリーにも関わってくるちょっと特殊なカフスなんですね。それは僕が「こういうのをつくって」とデザインを渡して、作ってもらっています。チェーンに関しては羽石がすごくチェーンが好きで(笑)、「こういう感じですか?それともこんなのはどうですか?」といっぱい持ってきてくれた中から選びました。「岸辺露伴は動かない」第4話ヘアメイクについては、今回の第4話「ザ・ラン」には、原作を読まれている方はわかると思いますが、頭にトゲトゲとしたものが付いたヘアスタイルの登場人物が出てきます。最初の時点で僕から「あの“角”はドラマでも絶対に付けるからね」ということは伝えました(笑)。そうすると当然「じゃあ、角の素材はどうしようか?」という話になるわけです。――角の素材…(笑)。そこにはもはや、理由など存在しないわけです(笑)。あの頭で普通のヘアスタイルとして、存在しうる角ってどういうものなのか――? 僕はとにかく「角は付けるから」ということは伝えるんですが、どういう素材、形状にするかという部分は、ヘアメイクチームが考えてくれました。最終的に、黒い羽根を切ったものを付けています。岸辺露伴、ジムへ! トレーニングウェアはどうあるべきか?「岸辺露伴は動かない」第4話――衣装合わせで実際に俳優さんに衣装を身に着けてもらって、話し合うという機会もあるかと思いますが、どのように進めていくのでしょうか?僕は衣装合わせの回数が多い方だと思います。少なくとも3回はしますし、そこで高橋(一生)さんとも「どういう感じにしようか?」とやりとりをするわけです。前回の1~3話を経たことで、今回の4~6話になると、もう一生さんの好みのパンツの形というのも出てきて、ご自身の体型に一番合うと感じる形があるんですね。今回、第4話の「ザ・ラン」ではジムのランニングマシンで走るシーンが多くあって、体の線とも関係してくるんですね。なので、あえて「高橋さんが普段から履いてらっしゃる好きなパンツを貸してくれませんか?」とお願いして、2本ほど貸していただきました。それぞれ微妙に違うんですが、そこに「なぜそのパンツが好きなのか?」という“解”が詰まっているわけです。それを参考に「ザ・ラン」のパンツの形は決めました。これは前作で築いた関係性があるからこそ、できたやり方だなと思いますね。信頼関係がないとそういうクリエイティブのやり方ってできないですからね。――飯豊まりえさんが演じる編集者・泉京香も個性的で存在感のあるキャラクターであり、前作でも衣装やバッグ類などが大きな話題を呼びました。飯豊さんともいろんなやりとりがありました。前回は好評をいただいたんですが、逆に今回、泉京香の衣装に関しては、非常に難しい局面だなと感じていました。というのも、前作の好評を受けて、調子に乗ってさらに燃料を投下して攻め過ぎてしまうと、たいがい叩かれてしまうものなんですよね。不思議なもので、同じアプローチで同じことをしていても、2度目になると「自意識過剰」というふうに受け取られてしまったりするんです。泉京香というキャラクターのかわいさを飯豊さんを通じて表現するのが僕の役割です。そこで今回は、あえてちょっと引いています。前回のシーズンでは、思い切り前に出していますが、それはなぜかというと、先ほども説明しましたように露伴をモノトーンで引き気味の色調にしているからです。そこでバランスをとるために、あえて泉京香のエネルギーを前に出しているんです。でも今回は、露伴のほうがコーディネート数も多くて、“エネルギー値”も高めなんですよ。特に今回、4話と5話は男性ゲストを迎えての“男の世界”という感じが強めなので、なので、京香は少し抑え気味にしています。これはすごく“音楽的”なチューニングだなと思いますね。「岸辺露伴は動かない」泉京香(飯豊まりえ)――いまお話に出た第5話「背中の正面」のゲストは市川猿之助さんですから、たしかに非常に“強い”画になりそうですね。原作の漫画(「ジョジョの奇妙な冒険」)では、やや弱々しい印象の男性で描かれていたので意外です。すごくおもしろくなってます(笑)。“強い” “弱い”というのは、周りとの関係値の中でどれだけ浮くのか? 混ざれないのか? ということと関係しているんだと思います。例えば猿之助さんも出演されていたドラマ「半沢直樹」だと、猿之助さんが強さを押し出しても、周りのキャラクターも非常に強いので、そこで変に浮き過ぎるってことはないんですよね。今回の作品でも、とても“強い”表現が出てくる部分はあるんですが、それで浮いたり、違和感があるかというとそれはないです。なぜなら、そもそもこの作品自体が“違和感”を醸し出しているからだと思います。“普通”ってすごく難しいことで、作品の世界線に沿った上でのことなんです。ものすごく違和感が漂う作品の中で、「普通のキャラクター」として地味な人物を出したら、それはそれで悪目立ちしてしまったりもします。作品の世界、周囲のキャラクターとの関係の中で強さや弱さを表現しています。「岸辺露伴は動かない」乙雅三(市川猿之助)――作品の世界観や空気感といったものは、前作で築いたものを前提にしつつ、変化している部分もあるのでしょうか?それはあると思います。前回の3話は強烈な原作ということもあって、つくっているこちらにも“恐る恐る”という感じで「これくらいの感じであれば、見てくださるみなさんに納得していただけるんじゃないか?」と測りながら制作している部分はありました。今回はもう少しアクセルを踏めるというところがあって、ドラマ的な世界観を築くことができたので、それに則りつつ、さらに踏み込んだ表現に転換できるので、その分では少し変化があって、今回のほうがより“原作寄り”の表現ができていると思います。原作の“奇妙さ”をより深く表現! 前作からの進化と挑戦「岸辺露伴は動かない」第6話――改めて放送を控える「岸辺露伴は動かない」の4話~6話について、柘植さんの視点で魅力やここを楽しんでほしいというポイントを教えていただければと思います。1話、2話、3話がある程度のご支持を得られたという思いがある中で、今回の続編をつくれることになって、やはり前作よりもさらに踏み込んだ荒木先生の“原作感”をもう少し色濃く入れられていると思います。1~3話で貫かれた文脈を踏襲しつつ、原作にある“奇妙な”世界観、ファンタジー的な世界をより深く描けていると思います。――第4~6話のラインナップ(「ザ・ラン」「背中の正面」「六壁坂」)が発表されて、「これぞ『ジョジョ』の世界! これぞ『岸辺露伴』!」と原作ファンの期待もさらに高まっていると思います。そうなんですよね(笑)。原作が本来持っている怪奇色が強まっていて、楽しんでいただけると思います。「これをやっちゃって、次があったらどうするの?」という感じです(笑)。――ここから再び、柘植さんの仕事観などについてお聞きできればと思います。人物デザイン監修という仕事のやりがい、おもしろさについて教えてください。先ほども説明しましたが、僕自身は自然にこの仕事をやることになってしまったという経緯がありまして、例えば「画家になりたい」みたいな感じで目指してこの仕事に就いたわけではなく、流れ流れてこの仕事をやるようになったんですね。その中で「人物像を美しくしたい」「人物像の本質的な表現をしたい」という思いは、ヘアメイクとしてこの世界に入った頃からいまに至るまで終始一貫していて変わりません。心から美しい人物――表層的な部分だけでなく、本質に近いという意味で美しい人物を作るというのが僕が仕事をする上でのテーマなので、そういう意味でやりがいを感じる仕事だなと思います。とはいえ、僕の場合、受注仕事なので、監督や俳優さん、プロデューサー、局から依頼があって初めてできる仕事で、一貫して受動的なんです。“やりがい”という気持ちは能動的なものですけど、環境的、肉体的な状況は受動的なので、不思議な感じですね(笑)。――柘植さんが現在の仕事をする上で、最も影響を受けた存在(ひと・もの・作品など)は何ですか?すごく月並みなんですけど(レオナルド・)ダ・ヴィンチですね。実家にルーブル美術館の本があって、しかも全集なのにそのうちの1冊しかなくて(笑)、そこに「モナ・リザ」や「岩窟の聖母」があって、それがすごく好きで、子どもながらにずっと見てましたね。なので、自分の中の美的な基準点というのはルネサンスにあって、すごく古典的だと思います。――美容と人物デザインのラボとして、一般の方・プロフェッショナルを目指す方を問わず参加できる「コントラポスト」を主宰されていますが、ご自身のお仕事における次の世代の育成といったことは意識されているんでしょうか?うーん、その意識がないわけではないですし、講師などのお話をいただいたり、実際に以前、ヘアメイクのセミナーを行なって優秀なヘアメイクがそこから輩出されたりということもあったんですが、すごく積極的に若い世代にこちらから何かを教えたいというよりは、尋ねられたら教えるというスタンスですね。自分がやっていることって、すごく伝えにくいことなんです。あと、“縁”が大事だったりもするんですよね。だから「こういうことを教えるから、興味のある人は集まって!」という感じの学校教育型のスタイルには向いてないと思います。つまり、“師弟関係”とか“学び”ということの本質を理解できないと、この仕事って伝えていけないと思うんです。人物デザインであったり、新しいクリエイティブを後世に伝えていこうという関係って、学校教育型のやり方だとあまりに一様なものになり過ぎてしまって、核の部分が伝わりにくいんじゃないかと感じています。一方で、広く薄く、システマティックなやり方であっても、そこから何かを拾いあげることができる人たちというのが、多くはなくともいて、それによって伝わっていくということもありうるので、一概にそのやり方を否定するつもりもありませんが…。――柘植さんがやられているような人物デザインやクリエイティブ、もしくは映画やドラマの世界での仕事を志している若い人たちに何かメッセージや「こういうことを大切に」というアドバイスなどがあればお願いします。そうですね…、このくらいの年齢になると、過去の自分がやったことが、未来の自分を追いかけてくるんですよ(苦笑)。良いことをやれば、それはそれで良いことが追いかけてくるし、悪いことをやれば、悪いことも追いかけてくるんです。でもホルモンバランスのせいなのか、若い頃ってなかなか理性的なことばかりをするわけでもないし、むしろそういう理性的でない部分が良かったりもするわけで、野放図にやるのはいいと思うんです。とはいえ、必ず自分がやったことは、自分の未来に影を落とすので(笑)、そのことだけは肝に銘じて置いたほうがいいよと言いたいですね。必ずですから(笑)!心して行動したほうがいいよと。(photo / text:Naoki Kurozu)
2021年12月28日吉高由里子主演「最愛」の3話が10月29日オンエア。井浦新演じる加瀬に「ふつうに惚れる」「あの守り方はやばい」などの反応が上がる一方、梨央の「本当に、友達として話せたらいいのに」というセリフにも「泣ける」といった声が多数寄せられている。殺人事件の重要参考人となった女性実業家と、彼女を追うかつての幼馴染みである刑事。そして彼女を支える弁護士。この3人を中心に、15年前の失踪事件と現在の連続殺人事件を繋ぐ謎に迫っていく完全オリジナルドラマとなる本作。キャストは朝宮梨央を吉高さんが演じるほか、宮崎大輝に松下洸平。加瀬賢一郎に井浦新。梨央の母・真田梓に薬師丸ひろ子(特別出演)。梨央の父・朝宮達雄に光石研。謎の死を遂げる昭に酒向芳。後藤信介に及川光博。また田中みな実、津田健次郎、佐久間由衣、高橋文哉らも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。大輝から「友達として話をしたい」と言われた梨央は、馴染みの鉄板焼き店で事件当夜のことを話し始める。が、大輝は彼女が何かを隠してると感じていた。そんな折、「真田ウェルネス」に脅迫メールが届く。梨央に復讐するというその内容から後藤は事業説明会の中止を進言するが、梨央は説明会を強行する。説明会当日、秘書からメールの件を聞いた大輝は会場の駐車場で、以前梨央を轢こうとしたものと同じナンバーの車を発見するが、その頃警備員に変装した脅迫犯は梨央にナイフを突きつけ、会場から連れ出そうとしていた…というのが3話の展開。両親が早くに他界し真田家を家族だと語り、そこにやって来た梨央に「この家では私があなたを守ります」と告げる加瀬。梨央の弟・優が姿を消した際も、優の行方がつかめず街角で頭を抱え座り込む梨央に「あなたには新しい家族がいます。頼ってください」と言葉をかけ、優の居所が見つかるも「会いたくない」と再会を拒絶され、泣き崩れる梨央を励まし、脅迫犯から彼女を守って斬りつけられる…。常に梨央を守り、支えてきた加瀬の姿に「これだけ献身的に尽くしてくれたら、ふつうに惚れる」「加瀬さん沼が一気に広がった…やばい、あの守り方はやばい」「加瀬さんにとっての最愛は真田家ではなく梨央であってるのかな?」などの声が上がる一方、「加瀬さんにとって梨央は最愛な人でいつも守ってる。梨央の味方なんだろうな…けどなんか裏がありそう」「中盤くらいに裏切り者でしたー!ってなってバーンッて落とされそうで怖すぎる。今から怖すぎるよ....」と、加瀬の行動に裏があるのでは?と不安視する投稿も。加瀬が運ばれた病院に向かった大輝は梨央に「怖かったろ」と声をかけ、自分の想像だと前置きしたうえで昭にも脅されてたのでは?と問う。その質問にため息をついて「本当に、友達として話せたらいいのに」と返す梨央。その言葉を聞いてはっとした表情を浮かべる大輝…。このやり取りにも「友達として話せたらいいのにって悲しい…」「過去の話をする2人やばいね。泣けるね。本当に友達として話せたらいいのに」「松下洸平のハッとして切なくなった表情がよすぎる…」といった声が。また「友達として話せたらよかったのに。からの宇多田ヒカル様」「友達として話せたらいいのにね…ここで主題歌くるぅぅぅ!」「主題歌が流れるタイミングが最高に良い~~」「主題歌流れるタイミングが完璧」など、宇多田ヒカルが歌う主題歌「君に夢中」が流れるタイミングを絶賛するコメントも多数寄せられている。(笠緒)
2021年10月30日株式会社トレードワークス(本社:東京都渋谷区)は、アメリカやイギリスなどを始め、世界60ヶ国以上で大ヒットしている、自走式見守りロボット「EBO SE(イーボ エスイー)」の日本における販売権を取得し、2021年9月17日より販売開始いたします。販売を開始する「EBO SE」は、愛猫家の心配ごとを解消してくれる自走式見守りロボットです。Wi-Fi環境があれば、スマートフォンひとつで、だれでも、どこででも簡単に操作ができて留守番中の猫を常に見守ることができます。また、アプリを使って呼びかけやペットの声を聴くことができて、写真や動画の撮影をすることも可能です。自走式であり、生き物のように動くので、猫の遊び相手として寂しさや退屈をまぎらわしてくれます。その他にも“センサー機能で障害物を検知し衝突回避”、“バッテリー残量が少なくなると自動で充電スタンドへ帰還”、“スケジュール登録機能により自動走行しながらの撮影”など機能が充実しており、「EBO SE」は、愛猫の相棒として活躍してくれます。他にも便利な機能がたくさんあります。EBO専用ECサイト“enabot.jp“へ!( )■製品について〔製品名〕EBO SE〔サイズ〕96×96×89(mm)〔重量〕280(グラム)〔ストレージ〕16GB MicroSDカード(最大256GB)〔希望小売価格〕25,000円(税抜)■取り扱いECサイト・店舗・EBO専用ECサイト 「enabot.jp」( )・ペット用品ECサイト 「Calulu ONLINE STORE」( )・Amazonの商品ページ( )・楽天の商品ページ( )・ペットの専門店コジマ(一部店舗にて9月下旬より先行販売開始)店舗詳細に関しては、弊社へお問い合わせください。そのほか取り扱い店舗は増加予定で随時 enabot.jp にてお知らせいたします。■会社概要会社名: 株式会社トレードワークス株式会社トランザクション(証券コード:7818)連結子会社代表者: 代表取締役社長 千葉 啓一本社: 東京都渋谷区渋谷三丁目28番13号 渋谷新南口ビル7階URL: ■本製品に関するお問い合わせ先株式会社トレードワークスTEL: 0120-937-289 (受付時間/平日10:00~17:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月17日お盆に先祖たちを迎えるために飾る精霊馬。その始まりは平安時代からだといわれています。キュウリとナスで作る精霊馬は、それぞれの地方によっていい伝えが異なるようです。伝統は令和時代に入っても続き、お盆になるとネット上には各家庭で飾る精霊馬が投稿されています。安藤 しずおかAL330(@AL33012)さんがTwitterに投稿した精霊馬は、ただ飾るだけではありませんでした。一歩進化した精霊馬をご覧ください!そろそろお盆なので精霊馬用意しました。今年は本当に歩いてお迎えに行ってくれる様です♪ #精霊馬 pic.twitter.com/YGZrhdlPFM — 安藤 しずおかAL330 (@AL33012) August 10, 2021 う…動いてる…!なんと、キュウリの精霊馬が自力で動く『メカ精霊馬』で先祖を迎えたのです。さらに、お盆の最終日になると…。最終日なので茄子に換装しました。 #精霊馬 pic.twitter.com/AMG9tqiRec — 安藤 しずおかAL330 (@AL33012) August 15, 2021 次は、ナスに取り換えて先祖を送ったのでした!ワンタッチで変えられる仕様のため、簡単でなおかつ野菜にも優しい設計なのだとか。投稿には「すごい!」「夜中に見たら怖いかも」「ハイテクなお盆」などの声が寄せられていました。目には見えませんが、きっとメカ精霊馬によって先祖たちは無事に送り迎えをしてもらえたでしょう。先祖たちは「現代の精霊馬は楽になったな…」なんて思ったかもしれません![文・構成/grape編集部]
2021年08月16日日本では昔から、ナスやキュウリを使った『精霊馬(しょうりょううま)』がお盆の時期に飾られてきました。先祖の霊魂を乗せてくれる精霊馬。「早く帰ってこられますように」という思いを込めて馬に見立てたり、「ゆっくり帰って行きますように」と牛に見立てたりしているのです。現代では、ナスやキュウリに棒を刺した従来のものだけでなく、オリジナリティのある風貌をした精霊馬も増加しています。先祖の乗る精霊馬が『伝説のポケモン』に!アメノミ(@amenomi1366)さんが作ったのは、アレンジを加えた精霊馬。「ご先祖さま、今年はこちらの馬でお帰りください。お待ちしています」という一文とともに、力作の精霊馬の写真をTwitterに投稿しました。ご先祖さま、今年はこちらの馬でお帰りください。お待ちしています。 #精霊馬 #ガチ精霊馬 #精霊馬ガチ勢 #お盆 #ディアルガ #精霊馬2021 pic.twitter.com/gBq67aAAQz — アメノミ (@amenomi1366) August 12, 2021 先祖のために用意したのは、ゲーム『ポケットモンスター』に登場するディアルガがモチーフの精霊馬!アメノミさんによると、キュウリをカットして各パーツを作り、つまようじで固定をしているそうです。ディアルガは伝説のポケモンであり、過去や未来へ移動することができる能力を持っています。それほどの力を持ったポケモンなら、あの世と現世をつなぐこともできそうですね!『ポケットモンスター オメガルビー』『ポケットモンスター アルファサファイア』公式サイト スクリーンショットまた、さらに希少な色違いのディアルガは全体が緑色をしており、この精霊馬により近い風貌をしています。高いクオリティを誇る『ディアルガ精霊馬』に、多くの人から「これをキュウリで作れるなんて!」「ご先祖様もビックリしそう!」といった声が寄せられました。例によって回転動画です。 pic.twitter.com/57VO0ayIMO — アメノミ (@amenomi1366) August 12, 2021 この精霊馬に乗った先祖は、きっと誰よりも早く現世の家族に会いに来てくれることでしょう![文・構成/grape編集部]
2021年08月14日毎年8月中旬に帰省し、墓参りをする人が多いのは、お盆という行事があるためです。日本では昔から、先祖の霊魂がお盆の間だけ、現世に帰ってくるといわれています。ナスやキュウリを使った『精霊馬(しょうりょううま)』は先祖の霊魂を乗せ、あの世と現世をつなぐ乗り物として活躍してくれるそうです。ある意味最強といえる『精霊馬』が話題に2021年8月のお盆に、醤油皿(@syouyuzara)さんは自作した精霊馬を撮影し、Twitterに投稿。尋常ではない強さが伝わるその出で立ちに、「絶対に強い」「これはテンションが上がる」「乗りたい」といった声が相次いでいます。ほかのどんな霊魂よりも速く現世に帰ってこれるであろう、精霊馬がこちらです!七冠馬シンボリルドルフを超える精霊馬を作りました。_人人人人人_> 九冠馬 < ̄Y^Y^Y^Y ̄ pic.twitter.com/aJG0Lez91r — 醤油皿@レベル38 (@syouyuzara) August 12, 2021 精霊馬の胴体には、競馬でもっともグレードが高いG1(ジーワン)のレースである『日本ダービー』や『有馬記念』、『天皇』などの優勝レイが!史上初の七冠馬である名馬『シンボリルドルフ』を超える、九冠馬の精霊馬が誕生してしまったようです…!また、九冠馬はキュウリの英語名である『キューカンバー』にかけています。優勝レイを見るに、この精霊馬は1992年から2015年まで長期にわたって活躍した様子。きっと、現実のどんな名馬よりも強く、速いのでしょう。先祖が競馬好きの場合、この精霊馬が迎えに来たら大喜びすること間違いなしですね![文・構成/grape編集部]
2021年08月13日お盆の時期になると飾られる精霊馬。地域によって異なりますが、キュウリやナスといった夏野菜でご先祖様をお迎えする乗り物といわれています。お盆が近付くと、ネット上にはさまざまな個性的な精霊馬が投稿され、毎年人気を博していました。なるみ(@nal_333)さんは、精霊馬…ではなく精霊馬になる前のキットを作成。どういうことかというと…。お盆のナスのアレを作るのがいつもよりちょっと楽しくなる制作キット作った pic.twitter.com/Iif4XQTzn0 — なるみ (@nal_333) August 11, 2021 プラモデル仕様の精霊馬キット!箱をよく見てください。『オボン専用量産型ナス』と書かれています。さらに、精霊馬シリーズと書かれているあたりから『量産型キュウリ』もありそうな雰囲気。投稿には反響が上がり、多くの人がクスッとしたようです。・ガンプラ感がある!懐かしさを感じる箱。・最高すぎる!ご先祖様は付いてきませんか!?・説明書がないけど、パーツが少ないから初心者にも優しいですね。日本に長く伝わる精霊馬の風習。その歴史は、平安時代からだといわれています。時代とともに形を変えつつも、ご先祖様をお迎えするという風習が残っていくといいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年08月12日お盆にお供えする『精霊馬』や『精霊牛』。一般的には、茄子やきゅうりに割りばしなどを挿して馬や牛に見立てます。地域によってさまざまな考え方がありますが、先祖の乗り物として作る人が多く、近年ではこだわりのある精霊馬を作る人が増えているようです。Twitterでは『#精霊馬2020』『#精霊馬コレクション』などのハッシュタグができるほど、個性的な精霊馬が誕生していました。今年も登場!個性的な精霊馬に大反響『劇団すごろく』(@sugorokudaisu)の劇団員である早川剛史さんは、人一倍個性の強い精霊馬を作成し、Twitterに投稿。すると、「最高に笑った」「ご先祖さまも笑ってるに違いない」といったコメントが寄せられ、大反響となりました。その写真がこちらです!GO!senzoたちがヘリで帰ってくるナマ足 割り箸 マーメイド☀️はやかわ #精霊馬 #精霊牛 #お盆 #精霊馬2020 #精霊馬コレクション #T_M_Revolution #HOTLIMIT #西川貴教 pic.twitter.com/mrgrElUhNm — 劇団すごろく (@sugorokudaisu) August 14, 2020 T.M.Revolution風の精霊馬!扇風機からは、今にも強風が吹いてきそうな雰囲気です!ご先祖様は、後ろにあるヘリコプターで帰ってくるのでしょうか。衣装まで、細かく再現された精霊馬。歌詞も「GO!senzoたちがヘリで帰ってくる。ナマ足、割り箸、マーメイド」と本家の曲を上手く替え歌したものになっています。投稿には、たくさんのコメントが寄せられていました。・この発想はなかった!これならきっと野菜的にもオールOKですね!・ヘリコプターと、床のステージにまでこだわるとは…。芸が細かいですね。・セクシーな精霊馬だな!超高速移動ができそう。・これはもう優勝でしょ。最高に笑った。この個性的な精霊馬ならば、ご先祖様も迷うことが絶対にありませんね![文・構成/grape編集部]
2020年08月15日お盆が近づくと各地で見られる、ナスやキュウリで作った馬や牛たち。名前を精霊馬といい、読み方は『しょうりょううま』です。精霊馬の作り方や飾る場所、見ているだけで楽しくなってしまう面白い作品など、さまざまな情報を紹介します!精霊馬とは何?どこに飾るの?期間は?『精霊馬』は、霊魂があの世とこの世を行き来する時に使う乗り物と考えられています。先祖の魂が「早く帰って来ますように」という願いを込めてキュウリで足の速い馬を作り、「ゆっくりと帰りますように」という想いからナスで足の遅い牛を作るのだとか。飾る期間は、お盆の時期。地域によって違いますが、7月か8月の15日を中心とした数日間に飾ります。飾る場所は、基本的には精霊棚(しょうりょうだな。盆棚とも呼ぶ)という、先祖の霊が滞在する専用の棚です。精霊棚のイメージイラストしかし、これも地域や宗派によって違い、玄関先に置く人もいるなど、さまざまなようです。精霊馬の作り方は?精霊馬の作り方は、いたってシンプル。割りばしをカッターなどで切り、キュウリやナスに刺すだけ。野菜のサイズが小さい場合は、割りばしの代わりに竹串やようじを刺す人もいるようです。斬新な精霊馬が面白い!近年では、斬新な精霊馬を作って楽しむ人も多いようです。亡くなった祖父が車好きだったため、ナスやキュウリで車をかたどった人もいました。車好きだった祖父のための『精霊馬』クオリティの高さに驚嘆!「先祖には、かっこよくいてほしい」と考え、ドラゴンの精霊馬を作った人も。「ご先祖様、コレに乗るのか…」斬新すぎる精霊馬に「最高」の声が続々!ほかに、アニメが好きだった弟のためにガンダムや、漫画・アニメ『ONE PIECE』の海賊船を作った女性もいます。弟想いの姉が作った精霊馬『背景』を知った後、もう一度見ると?さらに、精霊馬のクオリティを極限まで高めた作品がツイッターで公開されたこともありました。『精霊馬』のアレのクオリティを限界まで上げた結果「これはテンション爆上げ」多くの人が「亡くなった人のことを考えながら」という姿勢を持ちつつ、思い思いにユニークな精霊馬を生み出しているようです。精霊馬で大切な人を迎えてみては精霊馬が飾られている場面を見たことがあっても、自身で作ったことがない人も多いのではないでしょうか。近年では、故人のことを大切に思う心を持った上で、自由に精霊馬を作っている人が多いようです。亡くなった人に思いをはせつつ、自分なりの精霊馬を作ってみてもいいかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年06月18日「精霊の守り人」シリーズの作家・上橋菜穂子による、2015年本屋大賞受賞小説『鹿の王』がアニメ映画化。『君の名は。』の作画監督を務めた安藤雅司が初監督、「ハイキュー!!」シリーズでも知られる岸本卓が脚本を務め、映画『鹿の王 ユナと約束の旅』が2021年9月10日(金)に全国公開となる。2015年本屋大賞受賞作、ファンタジー小説「鹿の王」がアニメ映画化「小さなノーベル賞」と言われる「国際アンデルセン賞<作家賞>」を2014年に受賞した「精霊の守り人」シリーズをはじめ、数多くの作品を手掛けてきた作家、上橋菜穂子。そんな彼女の新たな代表作であり、2015年の本屋大賞に輝いた作品が、今回映画化される小説「鹿の王」だ。同作は、シリーズ累計190万部を突破した人気作で映像化が望まれていながら、壮大かつ複雑な世界観がゆえに映像化は不可能とも言われていた。「鹿の王」では、強大な帝国が支配する世界を舞台に、謎の病から生き延び、過酷な運命に立ち向かいながら旅を続ける血の繋がらない父と娘、そしてその病から多くの命を救おうとする医術師の“絆”と“出会い”の物語が描かれる。緻密な医療サスペンスと感動のストーリーを組み込んだ、唯一無二の冒険ファンタジーは、これまでも多くの人の心を掴んできた。Production I.G制作、日本を代表する3人のアニメーターが集結この壮大な世界をアニメ映画[『鹿の王 ユナと約束の旅』で実現するため、立ち上がったのは「PSYCHO-PASS サイコパス」や「黒子のバスケ」、「ハイキュー!!」といった人気テレビアニメ、『蒼穹のファフナー THE BEYOND』などの人気アニメ映画を世に送り出してきた制作スタジオ「Production I.G」。原作者である上橋も「Production I.Gさんが制作なさると聞いて安堵しました。I.Gさんなら原作に囚われ過ぎず、アニメとして面白い映画を創ってくださるでしょう。」と期待のコメントを寄せている。また、安藤雅司をはじめ日本を代表する3人のアニメーターが、今回の映画化に向けて動き出した。『もののけ姫』『君の名は。』の作画監督、安藤雅司が初監督監督を務める安藤雅司は、25歳の若さでスタジオジブリ制作の映画『もののけ姫』で作画監督を担当し、その後『千と千尋の神隠し』、新海誠監督作品『君の名は。』でも作画監督を務めた。邦画の歴代興行収入上位4作品のうち3作が、安藤の携わった作品だ。映画『鹿の王 ユナと約束の旅』は、初監督を務めるだけでなく、キャラクターデザイン、作画監督も同時に担当する。「ハイキュー!!」シリーズの岸本卓が脚本共同監督として共に映画を作り上げていくのは、『千と千尋の神隠し』では監督助手を、『伏 鉄砲娘の捕物帳』で映画初監督を務めた宮地昌幸。脚本は「ハイキュー!!」シリーズや「僕だけがいない街」など、話題作を数多く手がける脚本家・岸本卓が担当する。声優キャストに堤真一、竹内涼真、杏また、声優として豪華キャストが集結。物語の主人公・生き残った孤独な戦士ヴァンは、意外にも声優初挑戦となる堤真一が演じる。もう1人の主人公・謎の病の治療法を探す天才医師ホッサルには、竹内涼真。竹内涼真もアニメーションの声優は初となる。さらにヴァンを追う謎の女戦士サエは、杏が声を担当する。〈登場人物〉ヴァン(堤真一):物語の主人公。かつて<独角(どっかく)>の頭として、巨大帝国・東乎瑠(ツオル)を相手に戦ったが敗れ、岩塩鉱で奴隷となっている。山犬が岩塩鉱を襲撃した時に生き残り脱走した。ホッサル(竹内涼真):物語のもう一人の主人公。東乎瑠(ツオル)帝国の支配階層に名を轟かせる天才的な医術師。謎の病・黒狼熱(ミツツァル)の治療法を探す。サエ(杏):<跡追い(あとおい)>と呼ばれる狩人の中でも凄腕の女性。ヴァンの行方を追う。ストーリー飛鹿(ピュイカ)に跨り戦った最強の戦士団<独角(どっかく)>。その最後の頭であったヴァンは、強大な帝国・東乎瑠(ツオル)を相手に戦ったが敗れ、奴隷となり岩塩鉱に囚われていた。ある夜、ひと群れの不思議な山犬たちが岩塩鉱を襲い、死に至る謎の病<黒狼熱(ミツツァル)>が発生する。山犬に噛まれながらも生き残ったヴァンは、一人の幼い少女ユナを拾う。伝染する死に至る病―。東乎瑠(ツオル)の民だけが病にかかると噂が広がる王幡領では、天才医師ホッサルが、懸命にその治療法を探していた。孤高の戦士と抗体を求める天才医師、出会うはずのなかった二人は旅に出る。誰のために生きるのか。何のために生きるのか―。しかし、世界に広がる謎の病の背後には、想像を絶する思惑と、過酷で雄大な自然、そして巨大な陰謀が渦巻いていた―。【詳細】鹿の王 ユナと約束の旅公開日:2021年9月10日(金) 全国公開制作スタジオ:Production I.G監督:安藤雅司、宮地昌幸脚本:岸本卓キャラクターデザイン・作画監督:安藤雅司原作:上橋菜穂子『鹿の王』(角川文庫・角川つばさ文庫/KADOKAWA刊)出演:堤真一、竹内涼真、杏配給:東宝製作:「鹿の王」製作委員会
2019年12月13日アニメ&ドラマ化もされた「精霊の守り人」シリーズで知られる上橋菜穂子による「鹿の王」のアニメ映画化のスタッフ情報が明らかになった。またイメージカットビジュアルも到着した。強大な帝国にのまれていく故郷を守るために戦う戦士団<独角>。その頭であったヴァンは、奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、ひと群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を助け、育てることに。一方、移住民だけが罹るとうわさされる病が広がる王幡領では、医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。感染から生き残った男と、命を救うため奔走する医師。過酷な運命に立ち向かう人々の“絆”の物語――。上橋氏の新たな代表作「鹿の王」は、2015年の本屋大賞を受賞し、シリーズ累計190万部を突破した話題作。強大な帝国が支配する世界で、謎の病から生き延び、過酷な運命に立ち向かいながら旅を続ける血の繋がらない“父と娘”。その病から多くの命を救おうと、奔走する医術師。父と娘の絆、そして運命的な出会い。壮大な世界観の中に、緻密な医療サスペンスと感動のストーリーが組み込まれた冒険小説となっている。3月に「Production I.G」がアニメ映画として製作を発表すると、原作ファンやアニメファンから多くの反響があった本作。そんな中今回、新たな製作スタッフが発表された。監督を務めるのは、『もののけ姫』の作画監督に大抜擢後、『千と千尋の神隠し』や『君の名は。』の作画監督を担当した安藤雅司。今回初の監督を務めるほか、キャラクターデザイン、作画監督も担う。そして、共同監督として『千と千尋の神隠し』では監督助手、『伏 鉄砲娘の捕物帳』で映画初監督を務めた宮地昌幸が安藤監督と共に映画を作り上げていくほか、「ハイキュー!!」シリーズや「僕だけがいない街」の岸本卓が脚本を担当、豪華スタッフが集結した。『鹿の王』は2020年9月18日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年12月10日映画『田園の守り人たち』が、2019年7月6日(土)より岩波ホールほか全国で順次公開予定。グザヴィエ・ボーヴォワが監督を務める。第一次世界大戦下、“男たちの帰りを待つ”女たちの人間ドラマ映画『田園の守り人たち』は、第一次世界大戦下にあるフランスの田園地方を舞台に、男たちの銃後を守る女たちの静かな戦いと、その胸に渦巻く思いを描いたドラマ作品。物語は、2人の息子たちを西部戦線へと送り出した農園の未亡人・オルタンスが、種まきの働き手として、娘・ソランジュの手伝いだけでなく、若い女性・フランシーヌも雇い入れることから始まる。農作業だけでなく、家事までこなすフランシーヌは、女主人の信頼を得て、家族同然に暮らすように。そんなある日、前線から次男・ジョルジュが一時休暇で帰還。やがて2人は惹かれ合い、逢瀬を重ねるようになるのだが‥‥。ナタリー・バイ×ローラ・スメットが映画でも母娘役に未亡人・オルタンスと娘・ソランジュを担当するのは、本作で初共演を実現したフランスの名女優 ナタリー・バイと実娘ローラ・スメット。ナタリー・バイは、近年『わたしはロランス』『たかが世界の終わり』に出演。またグザヴィエ・ボーヴォワ監督とは3度目のコラボレーションとなる。一方その娘のローラ・スメットは、『愛の残像』『イヴ・サンローラン』に出演経験のある注目俳優。2018年には、短編映画の監督デビューも飾っている。フランシーヌ役に、演技初挑戦の新人女優また物語のヒロインとなるフランシーヌ役を演じたのは、本作で演技初挑戦となるイリス・ブリー。劇中でフランシーヌの魅力を見事に引き出した彼女は、セザール有望新人賞にノミネートされた。フランスの鬼才 グザヴィエ・ボーヴォワが描くメガホンをにぎるのは、『神々と男たち』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した鬼才 グザヴィエ・ボーヴォワ。本作の基になった原作「Les Gardienne」は、長年に渡り彼のベッドサイドに置かれていたという愛読書。女たちの細やかな心理描写だけでなく、ミレーの絵画のように美しいフランスの農園も映像に閉じ込めている。【詳細】映画『田園の守り人たち』公開日:2019年7月6日(土)劇場:岩波ホールほか監督:グザヴィエ・ボーヴォワ原作:エルネスト・ペロション、撮影:キャロリーヌ・シャンプティエ、音楽:ミシェル・ルグラン出演:ナタリー・バイ、ローラ・スメット、イリス・ブリー原題:Les Gardienne
2019年05月17日『秘密 THE TOP SECRET』「精霊の守り人II 悲しき破壊神」の織田梨沙を主演に迎え、ベトナム戦争に反発してアメリカを去ったロジャー・パルバース監督が、“反戦”への思いを込めて描く『STAR SAND-星砂物語-』。このほど、満島真之介、三浦貴大、オーストラリア人俳優ブランドン・マクレランドらが登場する予告編が解禁。現代パートで重要な役どころを演じる吉岡里帆と、彼女を抜擢したパルバース監督からコメントが到着した。本作は、2003年のイラク戦争を見てベトナム戦争を思い出し、「“真の反戦映画”とは両国を平等に描くこと」と考え、「1945年の戦時中、戦うことを拒否した“卑怯者”の脱走兵である日本兵と米兵、そして彼らを見つめる少女の物語」として執筆した日豪合作映画。今回、キャスト陣の熱演を目にすることができる待望の予告編が完成した。「殺さないことは、臆病だった。戦わないことは、卑怯だった。平和を願うことは、危険だった」という言葉から始まる、衝撃の予告編。戦禍から遠く離れた小さな島で独り暮らし始めた16歳の少女・洋海(織田梨沙)は、洞窟で隆康(満島真之介)とボブ(ブランドン・マクレランド)という2人の脱走兵に出会う。戦うことが嫌になって軍を離れた“卑怯者”同士の日本兵と米兵が、洞窟の中で暮らすうちに心を通わせ合い、彼らを気に掛ける洋海も足しげく洞窟を訪れ、3人の間に不思議な関係が築かれていくが、そのことが生み出す悲劇の始まりを垣間見ることができる。太平洋戦争末期の1945年部分は、激戦地の1つ、伊江島の洞窟・ニィヤティヤ洞を中心に沖縄で撮影され、2016年の現代部分は、東京で撮影された。現代部分の主人公・志保を演じるのは、NHK朝ドラ「あさが来た」で注目を集め、TBSドラマ「カルテット」で大ブレイク、いま飛ぶ鳥を落とす勢いの吉岡さん。石橋蓮司と緑魔子夫妻というベテランの役者2人を相手に、最初は太平洋戦争に興味を持たない、現代の若者の代表のような役を演じ、物語を牽引する。本作で初めて外国人監督の作品に出演した吉岡さんは、「価値観や歴史観、国境を越えて考えさせられる部分が多々ありました」と告白。「ロジャー・パルバース監督が長年、平和を願い温めてきたこの物語は戦時中、声にならない叫びを押し殺してきた方々の伝えるべき断片なのだと撮影しながら感じました」と、撮影をふり返って語る。「私は現代パートを担っていましたので、戦時中のシーンには参加しておりませんが、完成作品を観て、どうして平和を願うことが許されなかったのか、どうして罪の無い人たちがこんなに苦しまなければならなかったのか…改めて戦争に対しての疑問と反感を抱きました。他国と共存し平和を願う日本で、この映画が公開されることにはとても意味があると思っています。どうか皆様に監督の想いが届きますように」と、自身も本作への強い思いを口にした。また、40年以上前から40以上の舞台で岸田今日子、橋爪功、柄本明などを演出し、本作で満を持して72歳にして映画監督デビューを果たしたパルバース監督は、吉岡さんが演じた「現代っ子の志保役は、決して易しくない。70年程前の1945年ごろの戦争物語を語る日記を読み、ドンドンその真相を追求していく。それがいつの間にか、自分の物語となってくる」と、その役どころの難しさに触れる。そして、そんな志保を演じた吉岡さんには、「見事にその2つの物語を身体と心の中に吸収し、わたしの想像を越えたような人物像も作り上げた」と手放しで絶賛。「彼女のボディランゲージを見、ニュアンスに満ちたせりふの語り方を聞き、いきなり若き日のオードリー・ヘプバーンのことを思い出した。わたしは、里帆さんがこれからきっと、日本と外国の銀幕の世界を一世風靡する、と確信している」と語り、世界を舞台にしてのブレイクも予見している。『STAR SAND ─星砂物語─』は6月21日(水)より沖縄・桜坂劇場にて先行公開、8月4日(金)より東京・ユーロライブほか順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年05月09日4月15日、NHK大河ファンタジードラマ『精霊の守り人』の打ち上げが都内のホテルで行われていた。 NHK開局90周年を記念して、全3部作で放送される同作。3年にわたる超大作となっているが、2作目となる今シーズンの最終回視聴率は6%と大不振。それもあってか、会場は物々しい空気に包まれていたという。 そんな逆風吹き荒れるドラマだが、主演の綾瀬はるか(32)はロケ現場でスタッフも驚くほどの熱演ぶりを見せていた。 「短槍を武器に戦う凄腕の女用心棒・バルサを演じた綾瀬さんは、昨年放送されたシーズン1から肉体改造にはげんでいました。毎日200回の腕立て伏せに30回の腹筋を5セット。それらをロケ中は欠かさず行っていたんです。今作も派手なアクションシーンは健在で、生傷が絶えなかったといいます。それでも彼女は持ち前の明るさで、共演者だけでなくスタッフと交流。気さくに声をかけるなどして、現場の雰囲気づくりにも奮闘していました」(前出・テレビ局関係者) 現場をまとめ上げていった綾瀬だが、視聴率アップの誓いもむなしく残念な結果となってしまった。だがこの日の打ち上げでも、彼女は笑顔を絶やさなかったという。 会場に高良健吾(29)や高島礼子(52)、東出昌大(29)など豪華出演陣が勢ぞろいするなか、綾瀬は開演時間の19時直前に登場。主人公の傭兵マントさながら、ベージュのコートをなびかせ颯爽と姿を見せた。 「高島さんはじめ、女性陣は春らしいドレッシーな装いの方が多かったのですが、綾瀬さんは意外にもパンツスタイルと控えめ。主演にもかかわらず“引き立て役”に徹している感じでした。綾瀬さんはスタッフたちと楽しそうに話をしていて、そのまま都内のクラブで行われた2次会にも参加。最後までみんなと親睦を深めていました」(前出・現場スタッフ) 仲間たちとの宴で元気を取り戻した綾瀬。シリーズ3での起死回生はなるか!?
2017年04月21日モデルとして活動し、『秘密 THE TOP SECRET』ではヒロイン・露口絹子役でスクリーンデビュー、大河ファンタジー「精霊の守り人II 悲しき破壊神」にも出演する織田梨沙が、6月下旬から沖縄で先行公開、8月上旬より東京にて公開となる映画『STAR SAND ─星砂物語─』で主演を務めることが決定。本作は沖縄を舞台に、いままでにない側面から「太平洋戦争」を描いていく。1945年の沖縄。戦禍からは遠く離れた小さな島に渡って独り暮らし始めた16歳の 少女・洋海(織田梨沙)は、洞窟で脱走兵である日本人・隆康(満島真之介)とアメリカ人・ボブ(ブランドン・マクレランド)という2人の青年に出会う。戦うことが厭になって軍を離れた“卑怯者”同士の日本兵と米兵は、洞窟の中で暮らすうちに心を通わせ合い、彼らを気に掛ける洋海は足しげく洞窟を訪れ、3人の間には不思議な関係が築かれてゆく。しかしある日、隆康の兄・一(三浦貴大) が洞窟にやって来る。足を怪我した一は養生のために隆康やボブらと共に暮らすことになるが、アメリカ兵であるボブは敵であり、隆康は国の裏切り者でしかなかった。ボブと隆康に対する一の敵意は、洋海の目の前で悲劇を引き起こしていく。2016年東京。友人らともあまり馴染めず、大学にも何となく通っているだけの志保(吉岡里帆)は、卒業論文の題材として戦時中の沖縄をテーマにしてはどうかと教授に示唆され、一冊の日記を手渡される。そこには1945年の沖縄の小島で暮らしていた16歳の少女の見聞きしたことが書かれていた。志保はそれを読み、そこに封印されていた過去の出来事とその真実に迫っていく…。本作は数々の書物を著し、日本と豪州の各地において舞台を手掛け、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』で助監督を務めるなど、日本映画に造詣が深いロジャー・パルバースが、日本の沖縄を舞台に平和への想いを込めて書いた小説を、自身の監督&脚本で映画化。撮影は、昨年太平洋戦争の激戦地の一つ、沖縄県・伊江島にて行われた。ベトナム戦争を嫌い、若い日に米国を去ったパルバース監督にとって、「“戦わない”という裏切り」は生涯の主題に。そんなパルバース監督が2012年に初めて日本語で書いた小説「星砂物語」は、太平洋戦争中の沖縄で「“戦わない”という裏切り」を犯す「卑怯な」米兵と「卑怯な」日本兵とその2人を見つめる少女の物語。劇作家・井上ひさしの絶賛を受け本作を公表したときから、パルバース監督は「この物語を自らの手で映画化したい」と思い始め、ついに実現。映画は、監督自身がかつて助監督を務めた『戦場のメリークリスマス』の小さな姉妹篇で、星砂のように、小さく、美しい、戦争映画であり、自身の「“戦わない”という裏切り」の最終章なのだ。今回、そんな監督が主演にと見出したのが織田さん。パルバース監督は、「40年にわたって芝居の演出や映画関係の仕事をしていますが、織田梨沙さんほど演技の深さとエモーションの広さを表現する若い女優は見たことがありません」と話し、さらに「彼女は、星砂いっぱいの空に新しい星をもたらした大スターだ」と絶賛している。織田さんのほかにも満島真之介、吉岡里帆、三浦貴大、そしてオーストラリアでケイト・ブランシェットらとの共演も果たし、躍進著しいブランドン・マクレランドといったフレッシュで才能きらめく若手俳優、さらに寺島しのぶ、渡辺真起子、石橋蓮司、緑魔子といった日本のみならず世界でもその実力が認められたベテラン陣が本作に集結。また、主題曲には坂本龍一の「Star Sand」が起用。『戦場のメリークリスマス』以来、監督の長らくの友人である彼もまた、この作品のテーマに深い理解を示し、美しい旋律を奏でる。『STAR SAND ─星砂物語─』は6月下旬沖縄先行公開、8月上旬東京公開予定。(cinemacafe.net)
2017年03月25日