SNSでバズりまくりのメタBLコミック『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』がついにドラマ化。3月27日(土)21時よりCSテレ朝チャンネル1にてオンエアされる。主人公は、どこにでもいる平凡なモブキャラクター。しかし、彼が住んでいるのは、登場人物たちが必ずBLになってしまうBL漫画の世界だったーー。すれ違うだけで恋におちる世界で、次々と立ちまくるBLフラグを必死に回避する主人公の奮闘をコミカルに描いた本作。完全実写化にあたり、2次元の世界に勝るとも劣らない超絶イケメンたちが名を連ねた。そこで、放送に向けて出演者たちに独占インタビュー。主人公・モブ役を演じる犬飼貴丈に話を聞いた。通行人の方たちまでイケメン揃いです!――犬飼さんは、主人公のモブ役。発表のときは、こんなお顔のいいモブがいるかと思いました(笑)。いやいや、とんでもないです(笑)。――モブを演じていて、楽しいところはどんなところですか。身の回りで起きている出来事を、客観的に見られる楽しさはありますね。このドラマは、ほっておくと隣の人がすぐ乳繰り合うので…(笑)。それを横目で見ているお芝居は楽しいし、いつもニコニコしていました。――現場の様子を想像するだけでこちらもニコニコしますが、実際はどんな空気でしたか。すごく穏やかでした。ピリッとしたところが全然なくて。常に和気あいあいという感じ。だから、男同士でイチャイチャするところも恥ずかしがらずにやれたのかなという気がします。――原作も大好きなのですが、モブのリアクションが笑いのポイントになっていますよね。そうですね。僕も撮影が始まって2日目くらいまで原作に寄せることに重きを置いていたんですけど、やっぱり原作とドラマはまた別物。芝居をする上では、原作のおさえるべきところはおさえつつ、脚本に描かれていることに忠実にやることが大事なのかなと。だから、わりと途中からは暴れまわった気がします(笑)。――なるほど。原作とまたちょっと違うモブになっているんですね。実写ならではの面白さがあると思います。わりと勢いでやったところがあったので、どうなっているか出来上がりが僕自身もすごく楽しみなんですよ。行き過ぎたら監督が止めてくれるだろうと思って、とりあえずフルスロットルでやれるところまでやったら、結果、誰にも止められずにそのままオッケーになったという(笑)。もちろん原作を読んでいるみなさんにも楽しんでいただける作品にしたいとは重々思っていますが、演じるときはそこにあまり縛られすぎず、わりと自由にさせていただきました。キュンとしたシーンは……?――「キャスト全員、超絶イケメン」が本作の注目ポイントのひとつ。出てくるキャラクターたちを見て、犬飼さんがキュンとしたのはどんなところですか。どの人たちも強引じゃないんですよね。ちゃんと優しさだったり思いやりが備わっていて、自分勝手に気持ちを押しつけたり攻めたりしない。なるほど、女子がキュンとするポイントはこういうところなのかなって、演じながらちょっとわかった気がしました。やっぱりうれしいじゃないですか、優しく「大丈夫?」って声をかけてもらったりすると。愛に男女の差はないんだなって、僕自身も実感しながら撮影をしていました。――演じる人たちもイケメン揃いです。イケメン役という設定って、演じる側としては非常にハードルが高いんですけど、それを軽々と超えてくるイケメンたちばっかりなので、僕もみんなカッコいいな〜と思いながら撮影していました(笑)。今回はメインのキャストさんだけじゃなくて、ちらっと映る通行人の方たちもイケメンなんですよ。イケメンが好きな方にとってはたまらない作品になっていると思うので、ぜひ画面の隅まで見逃さないでください(笑)。――とってもコミカルでポップな作品ですが、BLという題材に取り組む上で気をつけたことはありますか。BLに対してバカにしているニュアンスになっちゃダメだなとは思っていました。モブ自身、BLのことをバカにしているところがあるんですけど、そうやってBLをバカにしているモブのことをバカにしているように見えないと、気持ちよく笑えないと思ったんですね。監督から特に何かを言われたわけではないんですけど。自由に演じさせていただいた分、BLやそれを好きな人に対して差別的になってしまってはいけないなということは気をつけていました。――では最後に、もし犬飼さんが、「絶対BLになる世界」の住人になったらどうしますか。どうなるんでしょうね。想像するのが難しいんですけど、今まで長いものに巻かれて生きてきたので、わりとこの世界に順応しようと頑張るかもしれないです(笑)。主要キャスト5名のサイン入りチェキを1名様に&ドラマオリジナルグッズのノートを2名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=37268215-4c59-4291-92ee-9636c4b7566b&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』は3月27日(土)夜9時からCSテレ朝チャンネル1にて放送スタート!撮影/友野雄、取材・文/横川良明
2021年03月26日SNSでバズりまくりのメタBLコミック『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』がついにドラマ化。3月27日21時よりCSテレ朝チャンネル1にてオンエアされる。主人公は、どこにでもいる平凡なモブキャラクター。しかし、彼が住んでいるのは、登場人物たちが必ずBLになってしまうBL漫画の世界だったーー。すれ違うだけで恋におちる世界で、次々と立ちまくるBLフラグを必死に回避する主人公の奮闘をコミカルに描いた本作。完全実写化にあたり、2次元の世界に勝るとも劣らない超絶イケメンたちが名を連ねた。そこで、放送に向けて出演者たちに独占インタビュー。主人公の弟・綾人役を演じるゆうたろうに話を聞いた。塩野さんとの、あるシーンは、いちごの香りがしました(笑)――ゆうたろうさん演じる綾人は、どんな男の子ですか。犬飼さん演じるモブの弟で、綾人自身もモブ。可もなく不可もない人生を送ってきた男の子です。なので、撮影のときはモブであることを意識しながら演じていました。――じゃあ、普段の可愛らしさはちょっと封印して。そうですね(笑)。今までカッコいいとか可愛いに振った役が多かったんですけど、今回は“盛る”という概念を自分から一切外して、目とか死んでます(笑)。衣装も学生服か、地味な普段着が中心。どんなふうに映っているのかちょっと怖いんですけど、初めてこういう役づくりができたので、自分にとっては挑戦的な役柄になりました。――作品の世界観はいかがでしたか。すごいイチャイチャするので、乞うご期待っていう感じです(笑)。最近、BL作品が続いていて、僕もだんだんこの世界にいることに違和感がなくなってきたので、演じながら普通にキュンキュンしていました。――綾人の恋のお相手はどなたになるんでしょうか。塩野瑛久さん演じる東條ですね。『来世ではちゃんとします』でご一緒したんですけど、挨拶くらいしかできていなくて。今回がっつり絡むことができて、楽しかったです。しかも初日から、あるシーンがあったんですよ。でも最初に体の距離が近くなったおかげで、そのあとはすごいやりやすかったです。迫ってくる塩野さんの顔がとても綺麗で……――そのシーンは演じてみてどうでしたか。いちごの香りがしました(笑)。実はもともとそのシーンは台本にはなくて。監督の現場のアイデアでやることになったんですけど、僕の右上から迫ってくる塩野さんの顔がとても綺麗で、本当にキラキラしていました(笑)。あと、塩野さんとは話している中で共通の趣味が見つかったんですよ。――それは何ですか。アーティストの「女王蜂」です。ちょうど僕が女王蜂の武道館ライブに行ったところで、現場でつい鼻歌が出ちゃったんですね。そしたら塩野さんが「それ、女王蜂だよね。俺も好き」って声をかけてくれて。あんまり音楽の趣味が人とかぶったことがなかったので、すっごいテンションが上がって、「今度ライブがあったら誘いますね」なんて話をしたり。そこからぐっと距離も縮まった気がします。――では最後に、もしゆうたろうさんが、「絶対BLになる世界」の住人になったらどうしますか。意外とモテるタイプなんじゃないかなと思っています(笑)。それぞれタイプがあると思いますが、僕みたいなキャラクターの人ってあまりいないので、珍しがられるんじゃないかなって。個人的な願望と勝手な妄想としては、いろんな人にアプローチされてモテていたいというのが理想です(笑)。主要キャスト5名のサイン入りチェキを1名様に&ドラマオリジナルグッズのノートを2名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=5663b936-aed4-4a71-b805-8ae89df78736&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』は3月27日(土)夜9時からCSテレ朝チャンネル1にて放送スタート!撮影/友野雄、取材・文/横川良明
2021年03月26日SNSでバズりまくりのメタBLコミック『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』がついにドラマ化。3月27日21時よりCSテレ朝チャンネル1にてオンエアされる。主人公は、どこにでもいる平凡なモブキャラクター。しかし、彼が住んでいるのは、登場人物たちが必ずBLになってしまうBL漫画の世界だったーー。すれ違うだけで恋におちる世界で、次々と立ちまくるBLフラグを必死に回避する主人公の奮闘をコミカルに描いた本作。完全実写化にあたり、2次元の世界に勝るとも劣らない超絶イケメンたちが名を連ねた。そこで、放送に向けて出演者たちに独占インタビュー。モブと合コンで出会ったイケメン・内海役を演じる小南光司に話を聞いた。目配せをしているときの楓馬くんが可愛かったです――小南さんが演じる内海は、どんなキャラクターなんでしょうか。作中でも言われているんですけど、BLの世界なら主役級のキャラ。人当たりがよくて、すごく爽やか。おかげで女性からもモテるんですけど、でも心はBLという男の子です。――主役級なんですね(笑)。はい!登場してきた瞬間、マーガレットを背負って出てきます(笑)。よく漫画で見る、キャラの背景でお花が咲くアレです。アレを実写でやれるのが内海くん。内海くんが笑った瞬間、マーガレットがパッと咲くらしいので、そこは見どころなんじゃないかと。――じゃあ演じているときもマーガレットを意識して。衣装あわせのときから「君はマーガレットだ」と言われていたので、撮影期間の間は常にマーガレットを意識して挑みましたね(笑)。定本楓馬くんとキュンシーンが!――キュンとなるシーンもあるのでしょうか。秘密にしたいところですけど、定本楓馬くんと手をつなぐ場面があります。それも僕から促すように手をつないで、楓馬くんを見つめて「行こうか」と声をかけるんですけど。それがどういうシチュエーションなのか、ふたりはどこへ行くのかは、オンエアを観てのお楽しみということで(笑)。――想像を膨らませておきます(笑)。定本さんは小南さんから見てどんな男の子でしたか。ずっと可愛かったですね。台本には書かれていないけど、ふたりでちょこちょこと目配せというか、視線で会話をするようなところがあって。そのときの楓馬くんがすごく可愛かったんですよ。僕が攻める感じで彼を狙いに行ったら、楓馬くんも「ドキッ!」というリアクションをくれたり。楓馬くんとは初共演だったんですけど、一緒にお芝居をしていて、すごくやりやすい相手でした。――では最後に、もし小南さんが、「絶対BLになる世界」の住人になったらどうしますか。僕だったら、モブと同じで「俺は女の子にモテたいんだ!」って全力で回避する方法を探すと思います(笑)。主要キャスト5名のサイン入りチェキを1名様に&ドラマオリジナルグッズのノートを2名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=d611f78e-171b-4e27-a060-f06e8b4a2391&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』は3月27日(土) 夜9時からCSテレ朝チャンネル1にて放送スタート!撮影/友野雄、取材・文/横川良明
2021年03月25日SNSでバズりまくりのメタBLコミック『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』がついにドラマ化。3月27日21時よりCSテレ朝チャンネル1にてオンエアされる。主人公は、どこにでもいる平凡なモブキャラクター。しかし、彼が住んでいるのは、登場人物たちが必ずBLになってしまうBL漫画の世界だったーー。すれ違うだけで恋におちる世界で、次々と立ちまくるBLフラグを必死に回避する主人公の奮闘をコミカルに描いた本作。完全実写化にあたり、2次元の世界に勝るとも劣らない超絶イケメンたちが名を連ねた。そこで、放送に向けて出演者たちに独占インタビュー。バラが似合うイケメン・東條役を演じる塩野瑛久に話を聞いた。綾人に恋する東條をナチュラルに演じようと思った――塩野さん演じる東條は、ゆうたろうさん演じる綾人の恋の相手です。そうなんです。わりとこの作品の中心的な役だと僕は解釈していて。作品自体がコメディなので、コメディに寄せて演じることもできたんですけど、東條に関してはちゃんと綾人と向き合ってお芝居をした方が作品そのものが良くなる気がしたんですね。だから、僕としてはすごくナチュラルに演じさせてもらいました。――BLらしいキュンとするシーンにも期待が高まります。実は撮影初日にあるシーンがありまして(笑)。もともと台本では抱きしめると書いていただけなんですけど。それを何を思ったのか、監督の三木(康一郎)さんが「これはこうするだろう」と。――そのシーンの感想を聞かせてください!めちゃくちゃ柔らかかったです(笑)。役者って難しい職業だなと改めて思いました。というのも、現場によりますけど、カメラがまわって、寸止めしようと思えばできたんですよ。でも、カットがかからなかったらいっちゃいますよね(笑)。特にこの現場はそういう現場だったので、カットがかからない以上、最後までいくだろうということで、いかせていただきました。男性同士の恋、どう演じた?――男性同士の恋を演じる上で心がけたことはありますか。男性同士だからということは特にないんですけど、綾人と東條の関係性をどう見せるかというのは考えました。今回、東條が綾人に告白して、だけどまだ綾人から返事はもらっていないというところからお話が始まるんですね。でも、外から見ると東條が綾人に恋をしているという感じではなくて、ただの仲の良い友達に見えるというふうに演じています。それは、僕自身がここで変に恋人感を出すのは違うなと考えたからで。東條はすごく優しい性格の持ち主。だから告白した相手に気まずい思いをさせるような振る舞いはしないだろうなと思ったんです。その優しさが逆に綾人からしたら「え?俺に告白したんだよね?」「なんでそんな普通に振る舞えるの?」ってなるような。そういう瞬間がちょっとでも見えたらいいなと思いながら演じていました。――相手役を演じたゆうたろうさん自身の可愛いところはどんなところですか。ちょうど昨日の話なんですけど、ゆうたろうくんが鳥が苦手らしくて。ハトがテクテク歩いてきて、ちょっとだけパサっと飛んだんですよ。そしたら、わあああって声を上げて俺の後ろに隠れて。そういう可愛い一面もあるんだって思いました(笑)。――では最後に、もし塩野さんが、「絶対BLになる世界」の住人になったらどうしますか。どうなるんでしょうね。僕自身は、男性を好きになる感情を持ったことがないんですけど、同性に対して可愛らしい一面があるなと思う瞬間はあるから。きっと「絶対BLになる世界」ならば好意を寄せるんでしょうね。――ちなみに、今回の出演者の中だと誰と?定本楓馬とは一緒に過ごした時間が長かった分、コイツ可愛いなと思う瞬間も結構あったので。「絶対BLになる世界」だったら楓馬のことをいいなって思っちゃうのかもしれないです(笑)。主要キャスト5名のサイン入りチェキを1名様に&ドラマオリジナルグッズのノートを2名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=3b1d0d56-cefa-4bb5-b4b7-cf92a17bb18c&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』は3月27日(土)夜9時からCSテレ朝チャンネル1にて放送スタート!撮影/友野雄、取材・文/横川良明
2021年03月25日SNSでバズりまくりのメタBLコミック『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』がついにドラマ化。3月27日21時よりCSテレ朝チャンネル1にてオンエアされる。主人公は、どこにでもいる平凡なモブキャラクター。しかし、彼が住んでいるのは、登場人物たちが必ずBLになってしまうBL漫画の世界だったーー。すれ違うだけで恋におちる世界で、次々と立ちまくるBLフラグを必死に回避する主人公の奮闘をコミカルに描いた本作。完全実写化にあたり、2次元の世界に勝るとも劣らない超絶イケメンたちが名を連ねた。そこで、放送に向けて出演者たちに独占インタビュー。キーパーソン・菊池役を演じる伊藤あさひに話を聞いた。モブをオトそうとする役。可愛さを意識して演じました――伊藤さんが演じる役どころについて教えてください。僕はモブのことを好きになる菊池という青年を演じます。菊池は、今着ている派手な衣装とはかけ離れた地味な男の子。でも可愛いところがあるという感じです。BLの世界に必死に抗うモブのことをオトそうとする役どころなので、可愛さを意識して演じました。――特に可愛さが光っているポイントはどこですか。笑顔ですね。お話の中でも「菊池の笑顔って可愛いな」というモブの台詞が出てくるので、そこは大切にしながら。純粋に可愛い青年に見えるように心がけていました。――作品の世界観はいかがでしたか。楽しかったですね。男女の恋愛を描いたものとは世界観が違ってまた面白いし、演じる側としても相手が男性だとあんまり気を遣わずにできるというか。犬飼さんってどんな人?――モブ役の犬飼貴丈さんは、伊藤さんから見るとどんな人ですか。犬飼さんは『仮面ライダービルド』、僕は『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』をやっていて、映画の舞台挨拶でご一緒したことがあったので、今回こうして共演という形で再会できたことがまずうれしかったです。犬飼さんの第一印象はクールな方なのかなって。でも撮影が始まると、いきなり鋭いボケを放り込んでくるんですよ。それに対して僕は最初ツッコんでいいのかどうか探り探りという感じだったんですけど。そうやっているうちにだんだん場が和んできて、気づいたら自然と喋れるようになっていました。そういう空気を犬飼さんの方からつくってくださったので、本当に助けていただきました。――ちなみに、その鋭いボケというのは…?これがなかなか説明できるものじゃないんです。僕もよくわからない(笑)。――なるほど。まだまだ犬飼さんのつかめていないところがあるわけですね。そうですね。先輩に対して失礼なんですけど、ちょっと変わっている方だと思います(笑)。――BLらしいキュンとなるところも見どころなのかなと期待しています。僕が演じる菊池が出てくるのが、わりと後半の方なんですね。そこまでの間、いろんなキャストのみなさんが高めてくださったBL濃度が、犬飼さんと僕で最後に一気にどかーんとなります。そこが見どころなので、ぜひ楽しみにしていてください!――では最後に、もし伊藤さんが、「絶対BLになる世界」の住人になったらどうしますか。あ〜〜、どうだろう、恋しちゃうのかな。――ちなみに、今回の出演者の中だと誰と?今回、ご一緒できなかった方も多いので、あくまで今日の撮影でご一緒したみなさん(犬飼、ゆうたろう、塩野、小南)の中だと、塩野さんですね。僕、この5人の中で一番年下なんですよ。そんな僕に対して、今日の撮影が初めましてだったのに、塩野さんの方から話しかけてくださって。そういう優しさが素敵だなと思いました。主要キャスト5名のサイン入りチェキを1名様に&ドラマオリジナルグッズのノートを2名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=3ce4f6d0-91e5-4106-a105-a9ea759dc9ef&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。『絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男』は3月27日(土)夜9時からCSテレ朝チャンネル1にて放送スタート!撮影/友野雄、取材・文/横川良明
2021年03月25日近年、日本ではBL漫画を原作にした映画が多数公開されている。昨年を振り返ると関ジャニ∞の大倉忠義(35)と成田凌(27)がメインキャストを務めた「窮鼠はチーズの夢を見る」、そして古川雄輝(33)と竜星涼(27)の「リスタートはただいまのあとで」が公開に。さらに今年1月には岡田将生(31)と志尊淳(25)のW主演映画「さんかく窓の外側は夜」が封切りとなり、話題沸騰中だ。またBLドラマにも注目が集まっている。昨年、“チェリまほ”こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京系)が大ヒット。町田啓太(30)と赤楚衛二(26)はSNSのフォロワー数が急増し、それぞれの写真集も重版される事態となっている。いっぽう昨年、タイのBLドラマ・タイBLも話題を呼んだ。「SOTUS」や「2gether」を筆頭に注目を集め、そのブームは世界規模に拡大。俳優陣のInstagramは瞬く間に拡散され、ブライトの愛称で知られる俳優・Bright Vachirawit Chivaaree(23)は現在658万人、さらにウィンことWin Metawin OPAS-iamkajorn(21)も476万人ものフォロワー数を誇る。そんな注目を集める日本のBLとタイBLだが、両者を比較したときに違いも見られるという。■同じBLでも、日本とタイとではカメラワークに違いが「日本ではもともと00年代の後半から10年代の前半にかけて、BL映画を盛んに製作する時期があったんです。とはいえミニシアターでの上映とDVD化がメイン。今のように人気俳優が出演することは、まずありませんでした。ところが、近年は著名な俳優がBL映画で主演を務めています。またBL映画だけでなく、同性愛者を主人公にした映画も多数公開されるようになりました。昨年の『his』では宮沢氷魚さん(26)と藤原季節さん(28)が、そして『影裏』では綾野剛さん(39)がメインキャストに。男性同士の物語に人気のある俳優が出演するようになったのは、時代の変化を感じます」こう語るのは、映画学を専門としている金沢大学の久保豊氏だ。久保氏は先月まで、早稲田大学演劇博物館で企画展「Inside/Out─映像文化とLGBTQ+」を開催。日本の映画やドラマでLGBTQ+の人々や同性間の親密さが、どのように描かれてきたのかを紹介した。同展は多くのメディアで取り上げられるなど大きな反響を呼んだ。タイBLについて「話の質がすごく高い。男性同士の物語をメインストリームに向けて多数提示しているのもいいこと」という久保氏。続けて、タイBLの“時代性”についてこう話す。「タイBLはYouTubeやLINE TVなど、若い人たちがアクセスしやすいものにプラットフォームを置いて、多言語字幕付きで発信されています。“どうすれば見てもらえるのか”を戦略的かつ丁寧に考えているのでしょう。ですから、視聴者の幅がグローバルになっているんだと思います」そんな日本のBLとタイBLを作品で見比べたとき、どんな違いがあるのだろうか?久保氏は「カメラワークにそれぞれ特徴があります」と語る。「日本のものは主人公の顔をメインで見せるようになっているので、“見つめ合う”という行為が一つの大きなスペクタクルになっています。『チェリまほ』も結ばれた後のベッドシーンは、バストショットを軸に表情を強調していましたね。対するタイBLは身体全体を使い、惹かれ合う2人が“どのように互いの距離を詰めていくか”を演出する傾向があります。カメラワークが違うということは、感情移入のさせ方が違うということ。そういう観点で見比べるのも面白いですよ」■「溝口健二や河瀬直美と競うような作品を作り上げられれば」いっぽう、それぞれに過渡期ゆえの課題もあると久保氏は指摘する。「タイBLは編集に雑さを感じることがあります。『どうしてこんなショットのつながりになるんだろう?』と気になる点が多々あります。あと大学や学校など、いわゆる“学園もの”の物語が同じような空間で繰り広げられるんですね。ちょっとハイランクだったり。同性愛以外にも多様な性表現(見た目や言動などで表す性)を描く点も魅力だと思いますが、『Manner of Death』のようにさらに設定の幅が広がると、より多くのファンが生まれるのではないでしょうか」そして日本のBLについて久保氏は、自身の体験談を交えて話す。「実は男性同性愛者の登場する映像作品について調べていた際、『そういう枠で作品を紹介しないで欲しい』という意見が芸能事務所から出るケースもあると知りました。たとえ俳優がその役を演じていなくてもです。まだまだ同性愛嫌悪が根強いのではと考えています。また作品で同性愛をテーマとして扱っているにもかかわらず、制作陣が配慮に欠けた発言をすることも多々あります。そのことで映画への興味をなくしてしまう人たちもいるはず。制作陣や宣伝配給側が世界水準の価値観を学び、アップデートし続けることも大事だと思います」久保氏は「日本で同性愛を描く作品が増えるのはいいこと」といい、「タイBLブームで、さらに後押しされるのでは。“同性愛の商品化”には注意が必要ですが、もしかするとBL作品は日本映画界の興行的な面で、希望となりうるかもしれません」と期待を寄せる。「日本のBL漫画には、もともと色々なタイプの物語があるんです。高齢のキャラクターもいますし、それぞれの愛情表現があります。つまり、直接的な“愛情の示し方”ばかりではないということ。そんな多様な男性同士の物語を映像化するには、丁寧で巧みな脚本づくりと“誰も傷つけない”演出への強い志が必要です。BL映画は原作が豊富で、マーケットも出来上がっています。それは編集だったりカメラワークだったり、音楽だったり、創作面で挑戦できる土台があるということ。作品として、例えば溝口健二監督や河瀬直美監督と競うようなものを作り上げられれば、国内外での日本映画の評価も高まりますし、映画界に新たな風を吹き込むことになるかもしれません」期待を乗せたBL映画。次はどんな作品が届けられるだろうか?
2021年02月11日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今週は、ハマると沼、そう形容され注目されているタイBL作品をご紹介します。■『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』Amazon Prime Videoで配信中。※DVDボックスも発売中(販売元:竹書房)昨年は火付け役ともなった『2gether』の主演2人が日本のメディアに登場したり、タイBLドラマ本が発売されたりと空前のタイBLブームが起こりました。そして現在、人気作品の多くが日本で放送または配信されています。今回ご紹介するのはAmazonプライム・ビデオで配信中の『ラブ・バイ・チャンス』。初恋の甘酸っぱさだけでなく、際どいセリフが飛び出したりして見応え十分の作品でした。メインカップルは裕福な家庭育ちで物静かなピートと一般的家庭で育ったまっすぐな性格のエー。同じ大学に通う2人が、偶然の出会いを経てカップルになっていく様子が描かれます。全14話の中盤からは別のカップルが話を進めていきます。この展開はタイBLによくあるかと思うのですが、本作品を見て驚いたのはBL的にもドラマ的も見せ場になるであろう親へのカミングアウトをかなり序盤に持ってきていること。早すぎない?と気になりましたが心配無用でした。それどころか濡れ場やリアリティあるセリフがあって、得も言われぬ満足感が。友人たちの応援=友情も、タイBLは上手に描くなぁといつも思わされます。テレビ朝日がタイの有名エンタメ企業と業務提携したのが昨年の11月。日本でのタイエンタメ作品の展開が気になります!「女性自身」2021年2月16日号 掲載
2021年02月08日「名画の謎」「怖い絵」シリーズなどで知られる中野京子さんに“官能”をテーマに、2点の絵画を選んでいただきました。描かれる者の美しさのみならず、背景にある物語を知ることで、ますますその色香に魅せられ、目が離せなくなってしまうはず。2つの名画から浮かび上がる、官能表現の普遍性。人間が甘味を好むのは、それがエネルギー源であることを体が知っており、快を感じるようにプログラムされているからだという。では美しい人を好む理由は?それは自分の子孫を残したいため、との説がある。つまり男女問わず美しい人というのは――時代や文化によって美の基準が異なるとはいえ――概ね、若くて肌がなめらかで目鼻のパーツが整い、肉体に瑕疵がない。言いかえれば、そのような相手との間に生まれる子は健康で生き延びる確率が高く、自分のDNAを末永く伝えてくれる可能性がある。だから多くの人は無意識に美しい人に惹かれ、また美しい人を見ることに快を覚えるのだそうだ。かなり説得力のある説と思われる。絵画に美男美女があふれているのも無理からぬことだろう。さらには、画面に描かれたそれら美男美女が、単に外見が美しいだけでなく、セクシュアルな魅力にあふれているのも当然ということになる。たとえ絵の中であれ、描く方も観る方も美によって官能を刺激されることが「快」となる。さて、そうなると画中の美しい人は笑ってはなるまい。微笑みを浮かべて誘うことはあっても、ほがらかな笑いは官能とは相性が悪い。なぜなら(ごく一般的な例で言うのだが)真剣な性の営みのさなかに笑いだされて平気な者はおるまいから。十九世紀フランスの新古典派ジャン・ブロック作「ヒュアキントスの死」を見よう。ギリシャ神話におけるヒヤシンス(=ヒュアキントス)の花の誕生譚でもあるこの物語は――太陽神アポロンがスパルタ王の息子ヒュアキントスを愛し、片時もそばから離さなかった。ある日、いつものように野原で円盤投げをしていると、二人の仲を嫉妬した西風ゼフュロスが円盤を急旋回させ、ヒュアキントスの頭にぶつけた。嘆くアポロンの腕の中でヒュアキントスは息絶え、彼の血で染まった大地からは赤いヒヤシンスの花が咲いた……。ブロックは画面のすみずみにまで、抜かりなく小道具をちりばめている。黄昏時の野原。西からの風にひるがえる赤いスカーフ。アポロンは彼のアトリビュート(その人物をあらわす持ち物)たる矢筒を背に負い、死にゆくヒュアキントスを愛しげに抱きしめる。足元には血のにじんだ円盤とヒヤシンスの花。二人の肉体は少年から青年への移行期にある、まだ男女の性差定かならぬ繊細な美しさと、けぶるような柔らかさに輝いており、ボーイズラブのお手本のごとき完璧さだ。何よりヒュアキントスの表情、それは愛に包まれて死へ向かうというよりむしろ、性愛における没我状態と見紛うばかりだ。もちろん画家はそれを意図している。観る者にそれを喚起させようとしている。一瞬の自己崩壊たる性の恍惚は限りなく死に近いことを、観る者にありありとイメージさせようとしている。そしてもちろんそれに成功している。もう少し控えめな官能表現もある。イギリスのラファエロ前派に属するダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」。名前からわかるように、ロセッティはダンテ研究家の父からこの名を与えられ、自らをダンテに、自分の妻リジーをダンテの永遠の恋人たるベアトリーチェに投影してこの作品を描いた。リジーは病弱で痛み止めに服用していたアヘンチンキ中毒となり、摂取過剰で若くして死んでいる。これは死後に制作されたもの。リジーの手に赤い鳥がケシ(=ポピー)を運ぶ。アヘンのもととなるこの花のシンボルは夢と死だ。独特な魅力を放つリジーの顔。だがその表情はヒュアキントスとよく似ている。顎をあげ、目を閉じ、かすかに口を開け、恍惚に身をまかす。ヌードでなくとも十分エロティックだ。こうした官能表現は世界共通だからこそ、絵ばかりでなく映像にも使われ続けているのだ。ジャン・ブロック作「ヒュアキントスの死」作者は、ルネサンス期の写実的な表現を追求した「新古典派」の画家、ジャン・ブロック(1771~1850年)。代表作といわれる本作は1801年に発表。フランス西部ポワティエ州のサントクロワ美術館に所蔵。提供:ALBUM/アフロPOINT1:性愛の没我状態を彷彿させる表情POINT2:柔らかく輝く二人の肉体ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ作「ベアタ・ベアトリクス」ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828~’82年)はロンドンのイタリア系の家族に生まれる。本作は1864~’70年の間に発表(モデルとなった妻リジーの死後)。イギリス・ロンドンのテート・ギャラリー所蔵。提供:akg‐images/アフロPOINT1:恍惚に身をまかせた表情POINT2:ケシ(=ポピー)の花は夢と死を象徴中野京子さん北海道生まれ。作家、ドイツ文学者。西洋の歴史や芸術に造詣が深く、「名画の謎」シリーズ(文藝春秋)、「怖い絵」シリーズ(角川文庫)ほか、多数の書籍の執筆、新聞や雑誌での解説を手掛ける。近著に『運命の絵 なぜ、ままならない』(文藝春秋)が。※『anan』2021年2月10日号より。(by anan編集部)
2021年02月06日Twitterでタイのトレンド1位を獲得したBLドラマ『Oxygen』が、この度WOWOWにて2021年1月に先行配信、2021年春に日本初放送されることが決定した。また、同じくタイのBLドラマ『Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜』も12月1日(火)より全話一挙配信スタートすることが決定した。全13話からなる『Oxygen』に登場するのは、幼少期に孤児になったガイ。生活のために物心がついたときからアルバイトで生計を立てていた彼は、様々な苦難を経験したにも関わらず、持ち前の明るさと優しい性格で大学の周囲の心を和ませている。一方、ソロは音楽専攻の芸術学部1年生で、これまで何もかも簡単に手に入れてきた。富、名声、美貌……誰しも羨む彼に唯一欠けているのは、笑顔。母親を亡くしたことで心に穴が開き、笑顔を失ってしまっていたのだ。そんなある日、ソロはカフェでアルバイト中のガイと出会う。閉店間際にガイが出してくれた温かいミルクとその笑顔に心を掴まれたソロは、毎晩のようにカフェに訪れるようになる。気が付けば二人はお互いに欠かせない空気のような存在になり……。同原作者の姉妹編小説『NITOROGEN』のカップル(プリ×カオ)を本作でも登場させるなど、手の込んだ内容の脚本構成も魅力的な本作。メインのソロ×ガイカップルはもちろん、脇を固めるカップルの相性も良く、個性的なキャラクターたちがクセになる。主題歌はソロ役の俳優ナットが歌う「My Oxygen」。劇中でも披露する爽やかな歌声に注目したい。さらに、WOWOWメンバーズオンデマンドで限定配信される、もうひとつのタイBLドラマが、『Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜』(12月1日全話一挙配信スタート)だ。大ヒットBLドラマ『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』制作陣が贈る最新作で、姿も知らない運命の相手を探していた、前世の記憶を持つ青年たちが紡ぐ感動の純愛ラブストーリー。『Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜』の主人王は、大学に入学したパーム。友達になったティームとマナウに誘われ、水泳部の入部テストを見学することに。しかし、水泳部のキャプテンであるディーンを見た瞬間、胸が締めつけられる感覚に襲われたパーム。ディーンの存在が気になるも、彼と会うのを怖がっていた。一方、ディーンは水泳部の入部テストの見学に来ていたパームを見て、理由も分からず目頭が熱くなり……。『Oxygen』WOWOWにて2021年1月に先行配信2021年春に日本初放送『Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜』WOWOWにて12月1日(火)より全話一挙配信スタート
2020年11月07日ここ数年、タイを筆頭にBLドラマが熱い!フレッシュな美形スターが繰り広げる胸キュンな恋愛模様に誰もがときめいている。「実はタイのBLは、日本のやおい文化が原点です。LGBTQに寛容で、多様性を認めている国なので、セクシュアル・マイノリティの描き方が温かい。主人公たちが不必要に差別されないから、見る側もストレスを感じない。作品タイプも多様で、好みに応じて楽しめます」(ライター・横川良明さん)同性愛描写に規制がある中国では、BL原作が男性同士の親密な関係を描くブロマンスものへと姿を変える。「人気BL小説をブロマンスドラマ化して大ヒットした『陳情令』。原作はラジオドラマやアニメにもなり、ファン層が拡大」(編集者、ライター・小俣悦子さん)ブライト×ウィン『2gether』[2020年](THAILAND)ある事情から恋人のふりをすることになった大学生の2人の恋の行方は?「ハンサムなコンビは、見ているだけで目の保養に。キュンとする一方でコメディ要素も多くリピート必至」(編集者、ライター・川口恭子さん)。「最悪の出会い方をした2人が徐々に恋に落ちていく、わかりやすくポップなBLドラマ。胸キュンする甘いシーンが毎回登場。ラブとコメディのバランスが絶妙だし、性描写も生々しくないのでハッピーな1時間。2人の関係性が素敵で、応援したくなる人が多いはず。台詞のインパクトが強く、ロマンティックな口説き文句はSNSですぐにバズります」(横川さん)©GMMTVクリス×シントー『SOTUS』[2016年](THAILAND)大学工学部伝統の新入生教育制度SOTUSで反発し合う先輩アーティット(クリス)と後輩コングポッブ(シントー)が徐々に絆を深めていく物語。「タイBLドラマの火付け役といわれる学園ドラマです。高圧的な先輩にいきなり『先輩を僕の妻にします』と宣言する意外性が思わずのめり込む理由のひとつ。先輩からのパワハラのようなしごきは少ししんどくなりますが、それも物語を楽しむためのアメとムチ。コングポッブにアプローチされて、どんどん可愛くなるアーティットがツボ」(横川さん)。「クリスのインスタの、猫との絡みも可愛い」(川口さん)提供:アジアドラマチックTV(アジドラ) ©GMMTVテイ×ニュー『Dark Blue Kiss~僕のキスは君だけに~』[2019年](THAILAND)恋人同士のピート(テイ)&カオ(ニュー)、恋が始まるサン&モークが周囲との関係に悩みながら成長する姿を描く。「カミングアウトが焦点となる社会性の高い作品です。同性カップルがどのように社会や家族から理解を得ていくかを真摯に描いています。よく口論する喧嘩ップルだけど、根っこには愛と信頼があり、揉め事を解決し絆をより確かなものにしていくピート&カオの関係も魅力。そしてサン&モークが付き合うまでを丁寧に描いているのも見どころです」(横川さん)提供:アジア・リパブリック13周年 ©2019 GMMTV COMPANY LIMITED. All Rights Reserved.CS衛星劇場にて10月12日23:00放送スタートオフ×ガン『Theory of Love』[2019年](THAILAND)大学で映画製作を学ぶサード(ガン)は、女好きな友人カイ(オフ)に片思いをしていた。恋は実らないと思いつつ、サードはカイに告白!?LINE TV AWARDS 2020でベストカップル賞受賞の名作。「泣ける、というか切ない度が高い作品です。前半はサード視点で後半はカイ視点で進行し、それぞれの本当の思いが見る側に伝わって胸がジーンとなります。名作映画をオマージュした場面もしゃれてるし、別作品でもカップルを演じたオフ&ガンの相性が抜群なのも魅力ですね」(横川さん)©GMMTVウェイン・ソン×ホアン・ジュンジー『HIStory3 那一天~あの日』[2019年](TAIWAN)様々なBLカップルの恋模様を描く、台湾発大人気シリーズ。イケメンのラブストーリーに熱狂するファンが世界中に増殖中!「女子からもモテるクラスの中心的人物を演じたウェイン・ソンと、彼に好かれる優等生役のホアン・ジュンジーが、2人揃って日本のBLドラマ『Life 線上の僕ら』にゲスト出演して話題に。本当に仲良さそうな2人の姿にほっこり&ドキドキ!フレッシュなキャストを起用し、どれも青春風味でどこかキュートさもある愛すべきシリーズです」(小俣さん)提供:ビデオマーケット/楽天/コンテンツセブン ©CHOCO Media Co., Limitedシャオ・ジャン×ワン・イーボー『陳情令』[2019年](CHINA)怪事件を解き明かしながら絆を深めていく青年2人の苦闘と友情を描くブロマンス。人気は中国からタイ、韓国、そして欧米へと拡大。「端正な顔立ち&ファンタジーの世界観を崩さない古装姿がかっこいい」(川口さん)。「シャオ・ジャンとワン・イーボーがとにかく美しい!2人を眺めるだけでも満たされる。次々に起こる事件の謎を解き、陰謀に立ち向かう2人が信頼と絆を深め、2人はどうなるの?誰が黒幕?と、物語の世界に引き込まれて、あっという間の50話」(小俣さん)提供:ソラシア・エンタテインメント/コンテンツセブン ©2019 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limitedリエン・ビン・ファット×アイザック『ソン・ランの響き』[2020年](VIETNAM)’80年代のサイゴンを舞台に、取り立て屋ユン(リエン・ビン・ファット)と、伝統歌舞劇俳優リン・フン(アイザック)の淡い恋を描く。この作品で映画デビューしたリエンは、第31回東京国際映画祭で東京ジェムストーン賞を受賞。劇中で肉体美を披露したワイルドなリエンと対照的なのが、リンを演じる美しきアイザック。「アイザックはYouTubeの再生回数4億回を超えるボーイズグループ365dabandメンバーから、演技派俳優に転身。キリッとした男らしさが素敵」(川口さん)配給:パンドラ ©2019 Studio68ヤン・イクチュン×チョン・ガラム『詩人の恋』[2020年11月13日公開](KOREA)売れない詩人のテッキ(ヤン・イクチュン)は、妻の妊活に協力中。彼はある日、ドーナツ店の店員セユン(チョン・ガラム)の美しさに見惚れてしまい……。「ヤン・イクチュンは40代ですが、『息もできない』で大人気となった彼と、『恋するアプリ』でフレッシュな魅力を発揮したチョン・ガラムとの共演に期待大です。韓国は、年齢差や正反対キャラなどの意外な組み合わせがうまいし、役者同士も共演で経験が積めます。本作もお互いの新たな魅力を引き出すはずです」(ライター・西森路代さん)配給:エスパース・サロウ ©2017 CJ CGV Co., Ltd., JIN PICTURES, MIIN PICTURES All Rights Reservedアジア男子…エンタメ界でアジアの男たちの勢いが止まらない。SNSやストリーミングサービスの普及で、その熱狂は国境を超えますますグローバルなものになっている。ドラマ『2gether』がツイッターで世界トレンド1位になり、タイのBLドラマに沼落ちする人が続出という一大ムーブメントを巻き起こしているのを筆頭に、俳優としても目覚ましい活躍を見せるボーイズグループメンバーや、華流イケメンの台頭など、今、アジア男子に世界が夢中!おまた・えつこ編集者、ライター。編プロで数年、出版社で10年勤務の後フリーランスに。台湾が大好きで『台湾エンタメパラダイス』(キネマ旬報社)20号分を企画・編集。その他『華流日和』『華流スター&ドラマガイド2020』(共にコスミック出版)などを編集。かわぐち・きょうこ編集者、ライター。1989年生まれ、愛知県出身。映画・ドラマをこよなく愛し、ファッション誌でカルチャーニュースを執筆中。ステイホームをきっかけに、人生最大のアジアブーム到来。やりたいことは、ドラマ『梨泰院クラス』と『2gether』のロケ地巡り。にしもり・みちよライター。愛媛県出身。テレビ局勤務を経て上京。2000年代から編集・ライターの仕事を始める。アジアのエンターテインメントを伝えるラジオ番組のディレクターなどを経て、現在は、特に韓国映画と日本のドラマについて数多く執筆している。よこがわ・よしあきライター。1983年生まれ、大阪府出身。テレビドラマ・映画・演劇を中心に、エンターテインメントを幅広く取材。男性俳優のインタビュー集『役者たちの現在地』(KADOKAWA)が好評発売中。『2gether』を見てから、タイのBLドラマに沼落ちしている。※『anan』2020年9月30日号より。取材、文・山縣みどり(by anan編集部)
2020年09月26日世の中に突風のようなムーブメントを巻き起こすものは、どんなふうに生まれるのか?今みんなが夢中になっている人、モノ、作品の“心を惹きつける理由”に迫ります!オンラインのクチコミだけで熱狂的ブレイクは生み出される。タイ発のBLドラマ、『2gether』を知っていますか?今、SNSで話題沸騰中のヒット作で、クチコミだけで人気が爆発。「日本のファンの方たちが、“とにかく広めたい!”“応援したい!”という強い気持ちから、ファン有志でYouTubeの字幕機能を使って、ドラマ動画をアップしていたことも(※YouTubeは現在閲覧できず。楽天TVにて配信中。10月以降WOWOWで配信開始)。その結果、日本ではほぼクチコミだけで話題となり、Twitterでもトレンド入りし、メディアでの注目度も高まってます。今は思うように外出ができない分、こうしたSNSのクチコミがバズりのスタートになることが多いんです。この作品は、日本の王道BL漫画のような設定や、韓国のラブコメドラマのような話のテンポといった、あらゆる国のいい要素を総取り。主人公2人を中心に、キャラがとにかく魅力的!2人の暮らす部屋もお洒落で、タイ文化に興味が出ること請け合い。役者力が高いのでギャグも面白く、南国ラブコメのカラッとした爽快感もあり、ひどい悪役もいないので安心して見ることができる……と、ハマる要素が揃っています」(ライター・藤谷千明さん)人との繋がりをコントロールできるプラットフォーム利用が急増。SNSはもちろんのこと、今ではすっかり言葉が定着した“Zoom飲み会”など、人との繋がりを維持するためのプラットフォーム利用が一気に伸びた。「コロナ禍では、実際に人と会う機会がどうしても減ってしまいます。そんな中、オンライン上で会うことができ、繋がれるモノというのが誰しもに求められている。その半面、会いたくない人には会わなくてもいい環境下にあるため、“リアルで会う人”と“オンラインで済ます人”に分けたい、といった、友人の選別をする機会にもなっていたようです。また、若者の間では、オンライン上で集まってみんなで同時に楽しめるゲームコンテンツがとても流行しています」(電通若者研究部代表・古橋正康さん)。オンラインアプリ「みんなで早押しクイズ(通称・みん早)」や、「人狼ゲーム」などが、若者たちの間で再びトレンドとして浮上。YouTubeチャンネル「NO GOOD TV」や「QuizKnock」でも、みんなでゲームをする動画に人気が集中している。「また、今年は通常通り学校に行かれなかった学生さんも多くいます。今後は、性別問わず、オンラインで青春を感じながらできるeスポーツの盛り上がりに期待できそうです」「タイムパフォーマンス」「共感性」「リバイバル」が音楽界のキーワード。音楽界もスピーディに変化するけれど、今の時代の熱狂は、どんなところから始まるのだろうか?「タイムパフォーマンスを重視する若者にとって、冒頭5~8秒程度で良いと思えるかが流行の鍵になり得ます。また、みんながSNSなどで真似したくなる、ただの聴き手から歌い手・踊り手になれるような音楽も広がりやすいです」(古橋さん)。いま大ブレイク中の瑛人さんも、そうした背景があるといえそう。「さらに、共感性というのもキーワードに。時代感を反映させた歌詞に注目が集まり、熱狂を生んでいます」(古橋さん)。たとえば、若者に圧倒的人気のOfficial髭男dismさんの歌詞。男女仲がいいのが当たり前な若者の、友達から一歩踏み出す“告白”のハードルの高さを表現し、ヤング層に絶大な支持を集めた。一方で、古き良きもののリバイバルにも注目が。「主に海外で、’70~’80年代に流行った日本のポップス=シティポップが流行しています。’84年にリリースされた竹内まりやさんの『プラスティック・ラブ』が爆発的にウケ、数千万回再生されたり、初期の細野晴臣さんや矢野顕子さんの曲などが復刻盤に。世界中でシティポップが新しいものとしてヒットしています。若い世代が古いものを聴いて、“なんだこれ!?”とワクワクさせられる、新鮮に感じる楽しさなのでしょう。古くてもいいものはいい、という、廃れないものの価値がまた見直されています」(オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさん)藤谷千明さんライター。さまざまな雑誌で執筆を担当中。著書に『すべての道はV系へ通ず。』(共著・シンコーミュージック)、『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(幻冬舎)などがある。古橋正康さん2010年、電通に入社。「若者=最初に新しくなる人」から世の中の新たな変化の兆しをいち早く捉えることに興味を持ち、「電通若者研究部(ワカモン)」に参画。’20年からその代表に就任。よしひろまさみちさんオネエ系映画ライター、編集者。本誌のエンタメページをはじめ、数多くの女性誌や情報誌で執筆や連載を手がける。日本テレビ系『スッキリ』では、月1回の映画紹介も担当する。※『anan』2020年9月30日号より。(by anan編集部)
2020年09月26日若い世代からの圧倒的な支持を受けるBL漫画『LOVE STAGE!!』(原作・影木栄貴/作画・蔵王大志)がついに映画化されます。超有名芸能一家に生まれた主人公・瀬名泉水 役には舞台『弱虫ペダル』の真波山岳で人気の杉山真宏、泉水に恋するもう一人の主人公・一条龍馬 役にはミュージカル『刀剣乱舞』で明石国行を演じた仲田博喜が出演。初めてのBL作品に挑むおふたりに、作品に懸ける思いをお聞きしました。撮影中、何回キスしたんだろう? ドキドキしましたダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=49e95489-11d3-4d1d-87c6-7d5843c4268a&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。(撮影/杉映貴子、取材・文/藤坂美樹)
2020年09月25日今回、ご紹介するのは、ツンデレ男子とおっとり方言男子の純愛を描いた映画『リスタートはただいまのあとで』。ダブル主演を果たした、古川雄輝さんと竜星涼さんにお話をうかがいました。写真・大内香織 文・田嶋真理 スタイリスト・五十嵐堂寿(古川さん) 山本隆司(竜星さん) ヘアメイク・赤塚修二(メーキャップルーム/古川さん) TAKAI(竜星さん)【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 66「監督のためにも、この作品を頑張ろうと思いました」『リスタートはただいまのあとで』は、ココミ氏の同名人気コミックを実写映画化した作品です。都会に疲れ、10年ぶりに田舎へ帰ってきたツンデレ男子・光臣は、近所で農園を手伝うおっとり方言男子・大和と遭遇。当初、大和のことを“馴れ馴れしくてウザい奴”と思っていた光臣ですが、彼の心の痛みに寄り添う優しい大和に、心惹かれていきます。光臣を演じるのは、中国版Twitterとして知られるSNSサイトWeiboでフォロワー数450万人超を誇り、NHKの大河ドラマ『八重の桜』や連続テレビ小説『べっぴんさん』などの演技でも存在感を示した、アジアの人気俳優・古川雄輝さん。光臣を癒す大和を、モデルとしてパリコレクションに二度参加した経験を持ち、NHKの連続テレビ小説『ひよっこ』出演や映画『トイ・ストーリー4』の声優など、多岐にわたり活躍する竜星涼さんが好演。長野の千曲市と上田市でオールロケを行った、美しい景色と緑豊かな大自然も見どころのひとつとなっています。ーーこの作品のオファーを受けたときの第一印象を教えてください。古川さん BLというジャンルは初めてでしたから、すごく興味を持ちました。原作と脚本を読んでみると、純愛だけでなく、家族愛など、いろいろな愛のかたちが描かれている作品だと思いました。実はメガホンを取った井上竜太監督とは10年来の知り合いで。監督のためにも、この作品を頑張ろうと思いました。竜星さん 今まで演じたことのない役だったので、俳優として挑戦しがいがあるなと思いました。ーー演じるうえで難しかったところは?古川さん 監督と僕が考える光臣像に距離があって。何度も話し合いを重ねて、納得のいく光臣像を作っていきました。竜星さん 愛情を知らないという悩みを抱える大和を理解することに時間をかけました。ーー竜星さんと言えばスタイリッシュで都会的なイメージを思い浮かべますが、今回演じた純朴な方言男子がとてもハマっていて驚きました。竜星さん 僕の両親は、山形県出身なんです。子どもの頃は学校が休みに入ると、山形県に住む祖母の農家の手伝いをしていました。そういう環境で育ったこともあって、田舎暮らしや方言を役に反映しやすかったです。ーー共演する前と後でお互いに対する印象は変わりましたか?古川さん 僕は竜星さんに対して男らしい印象を抱いていました。実際にお話をしてみると、イメージ通りの方だなと思いました。竜星さん 知的でクールな方と思っていましたが、撮影に入ると監督と熱心にディスカッションをされていて。情熱的な方なんだなと思いました。ーー最後に、本作で印象に残ったシーンをお願い致します。竜星さん キスシーンです。僕はされる側ですから、ドキドキしました。古川さん 僕はラストシーンが好きです。このふたりがいろいろなことを乗り越えて前向きに歩いていく姿をぜひスクリーンでご覧いただき、ほっこりしていただきたいですね。インタビューのこぼれ話今回、古川さんは大和にゆっくりとキスをすることで、光臣のとまどいの気持ちを表現したそう。とっても美しいキスシーンは必見です!Information映画『リスタートはただいまのあとで』9月4日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国公開出演:古川雄輝、竜星涼ほか配給:キャンター©2020映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会
2020年09月03日THE RAMPAGE from EXILEのボーカル・吉野北人が主演を務め、E-girlsの山口乃々華、女優の富田望生が二人一役でヒロインを演じた映画『私がモテてどうすんだ』が、現在公開されている。ぢゅん子作で第40回講談社漫画賞・少女部門を受賞、累計300万部突破で2016年にはテレビアニメ化もされた人気少女漫画を実写化した同作は、ヒロインがBL=Boys Loveを妄想するのが大好き! というヲタク女子で、4人のイケメン(吉野北人、神尾楓珠、伊藤あさひ、奥野壮)がヒロインのために奮闘する姿が描かれるなど、異色の恋愛映画となっている。10日に公開されると、実写映画&公開新作No.1ヒットに輝いた同作。オタク女子、BL、外見の変化……などなど、センシティブな題材を扱っていながら、コメディとしてSNSでも好評となっている。今回は、同作を手がけた平沼紀久監督にインタビュー。『HiGH&LOW』シリーズでおなじみの平沼監督が恋愛映画を撮ることになった経緯や、演出の裏話など、作品の気になる点について、話を聞いた。○■「常識を覆してほしい」という熱いオーダー――平沼さんといえば『HiGH&LOW』シリーズの脚本や、『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』(以下、『DTC』)の監督として知られています。それが今回は少女漫画原作の監督ということで、発表時に驚きがありました。どういった経緯で今作を手がけることになったんでしょうか?『DTC』を観てくれた(配給の)松竹の方からオファーをいただきました。お話を詳しく聞くまでは「ザ・キラキラムービーにしないといけないのかな?」と迷っていた部分もあったんです。「いや、でも僕に来たってことはどこかでバイオレンスなシーンも入れたほうがいいのかな?」とか(笑)。それで原作を読ませていただいて、ここ数年の価値観の激変に対して悩みましたが、松竹のプロデューサーからも「常識を覆してほしい」という熱いオーダーをいただいたので、「じゃあ僕なりにトライしてみます」とお返事しました。――いわゆるキラキラムービーと呼ばれるティーン向け恋愛映画に対しては、もともとどんなイメージがありましたか?結構好きなんです。『アオハライド』とか『ヒロイン失格』とか、いっぱい観てますよ。青春の甘酸っぱい気持ちってみんなが経験してることだから、「わかる」と思うところがいっぱいあるじゃないですか。いまの旬の子たちが出てるから「キラキラ」と言われるのかもしれないけど、僕は青春群像劇として大好きです。――とはいえ今回の『私モテ』は少女漫画の中でも一風変わった作品だと思います。いきなり細かい話で恐縮ですが、主人公・花依の妄想の中で「五十嵐くんはスパダリで、七島くんは◯◯で……」と男の子たちをBLの定番キャラ設定に当てはめる場面がありますよね。彼女が腐女子であることが『私モテ』の主軸にありますが、平沼監督はBLについては事前に知識があったんでしょうか?これで知ったこともありますけど、勉強も兼ねて結構BL漫画を読んでたので、ある程度の用語などは知っていました。――『抱かれたい男1位に脅されています。』や『年下彼氏の恋愛管理癖』(共に桜日梯子/リブレ)を読んでいると以前のインタビューでおっしゃっていましたね。そうなんですよ。だから抵抗なくいろんなものが入ってきてました。今作の取材として、コミケにも行きましたし。――そういえば去年の夏コミに行ってらっしゃいましたね! ツイッターの『HiGH&LOW』ファンが「平沼さんがコミケに!?」とざわついていたのを覚えています。ざわついてましたよね(笑)。「『HiGH&LOW』がついにコミケに!?」って言われてたんですけど、実はこの作品のために行っていたんです。――なるほど、合点がいきました。BL的場面についての演出では、こだわった部分はありますか?あまりBL感を強く出すことを考えたかというと、そうでもないかもしれません。むしろ花依ちゃんの妄想のためにやっている感をどうやって出すかに注力しました。花依ちゃんを喜ばせるため、つまり好きな女の子のために男子が頑張ってやってみた、という感じ。その4人のキュートな感じが青春っぽいというか、「あの頃、好きな子のためにいろんなことやったよね」と、大人になって言えるようなものにしたいなというのはありました。――めちゃくちゃ嫌がってるわけでもないしノリノリでやっているわけでもないという、男子4人のニュアンスが面白かったです。一方で、主人公の花依については、富田望生さんと山口乃々華さんが二人一役で演じていましたね。珍しいつくりだと思うのですが、なぜこうなったんでしょうか?ぽっちゃりした子が激ヤセして超可愛くなって、原作ではメガネもかけなくなる、という前提があるんですよね。視力が上がるくらいの激変は、もう「別人になったということなんだな」と解釈しました。だったら特殊メイクで調整してもらうよりも、完全な別人が同じ内面を持っているとした方が、見えやすくなっていくんじゃないかと思い、二人一役にすることにしました。花依のベースを富田望生に創ってもらい、戸惑いを山口乃々華にと。結果として、演者の面でもうまく働いたと思います。山口の性格は昔からよく知っていて、負けず嫌いなんですよ。富田という素晴らしい女優と比較されることで、まだ経験の足りない山口の中ではすごく悔しい部分もあったと思う。そういう部分が、戸惑いとなって神社での涙のシーンにつながってもいる。彼女と花依ちゃんをうまくリンクさせる要素がつくれたので、やっぱりこうしてよかったなと思いました。――オープニングやエンディングのミュージカルパートは2人が同時に画面に存在していて「それはアリなんだ」という驚きがありました。あそこだけは異空間なんです。というのが、一番最初に原作を読んだときに、「急にここまで外見が変わるって、“漫画”だな」って思ったんですよ。その瞬間に、「突然痩せる」ってワードに「突然歌い出す」ミュージカルを足したいなって思ったんです。僕もミュージカルがすごく好きなんですが、急に歌い出すという点は付き物じゃないですか。だからこそ、状況を全部歌に乗っけて説明することで、漫画的な表現を実写の世界にうまく置き換えられるんじゃないかと。――花依は見た目が激変したことでモテ始めますが、外見によって見られ方が変わってしまうというのはすごくセンシティブなテーマですよね。描くにあたって、どんなことを考えていましたか?男子たちが早めに彼女の内面に触れるように努力しました。最初は急に可愛くなった彼女の外見から好きになったかもしれないけど、趣味やいろんな面を知っていくことで彼女の本質をどんどん好きになっていく。そのために、人の本質が出てくる演劇を劇中でキーにしました。――劇中でも「ガワしか見えない演劇なんて誰が見たいんだよ」というセリフがありましたね。ガワはもちろん大事ですし、『私モテ』も漫画原作なので、原作のキャラクターを大切にしています。できるだけ似させようと意識もしていますが、映画には映画の楽しみ方があると思うんです。演じる本人たちの中から出てくるものだったり、みんなでつくったアイディアだったりを見せたいし、楽しんでほしい。「変化」と「外見と内面」という本作のテーマを、そうした点でもうまく結びつけたいと考えていました。○■『私モテ』も『HiGH&LOW』も「変化」がテーマの作品――今回、脚本チーム(福田晶平、渡辺啓、上條大輔、平沼紀久)が……『HiGH&LOW』ですよね。――はい。そこに吉川菜美さんが加わってる形だと思いますが、チームでつくるにしても、『HiGH&LOW』のときとはだいぶ違う作業になったのではないでしょうか。特に『HiGH&LOW』は女性キャラがあまりいないので、今作であらためて女性キャラを動かす難しさがあったのではないかと想像していました。もともと吉川さんに書いていただいた脚本があって、それを揉んでいくうちにエンタメにする為にやっぱり自分のブレーンにも入ってほしくて、『DTC』をやったメンバーに集まってもらいました。吉川さんは原作に忠実に、どちらかというとBLのシーンをメインに書かれていたので、それをもとに分解して組み直したりしてつくっていきましたね。今回プロデューサーも女性の方だったので、2人の意見は僕らにない感性としてすごく頼らせてもらいました。――『HiGH&LOW』の話ばかりで申し訳ないんですが、最後にひとつ、どうしてもお聞きしたいことが。製作発表があったとき、 監督のコメントがだいぶ『DTC』の話で占められてましたよね。あれはなにゆえあのようなことに……。それは俺も言われました(笑)。ラジオドラマから始まった『DTC』の物語を、みんなで一緒にがんばって積み上げていったことで映画にできて、それがあって『私モテ』のオファーがあったので、「ありがとうDTC」という思いがあるんです。コメントではそこから徐々に原作や映画自体の話に持っていこうという俺なりのストーリーがあったんですけど、ちょっと失敗しちゃったかも(笑)。それくらい『私モテ』を普通の作品にしないという意気込みがありますよ、ってことを伝えたかったんですよね。――たしかに、ああまで言われると「『HiGH&LOW』の亜種と思って観るべきなのか!?」と思わされました。でも本当にそういうところはあって、『HiGH&LOW』も「変化」がテーマじゃないですか。今作では(吉野)北人が演じた六見が「ゆっくりでいいんだよ」「人ってそんなにすぐ変われるもんじゃないよ」と言うように、難しいけど徐々に踏み出していくことが大事なんだってことを描いています。『HiGH&LOW』とベクトルは違うかもしれないけど、言ってることはちょっと似てるというか。こちらがなかなか変われない女の子の話なのに対して、彼らはゴリゴリ変わっていきますけど(笑)。■平沼紀久1976年生まれ。俳優として数々の映画・ドラマ・舞台に出演する一方、絵本クリエイター・プロデューサー・監督・脚本家としても活躍。大ヒット作『HiGH&LOW』全シリーズの脚本を手掛け、『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』(18年)で映画監督デビュー。本作では脚本も共同で手掛けた。(C)2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会(C)ぢゅん子/講談社
2020年07月15日いまSNSでは、タイのBL(ボーイズラブ)ドラマがちょっとしたムーブメントとなっている。「沼が深い」「レベル高すぎ」「マジで少女漫画」など、話題に乗って見始めたファンの中には“戻ってこられなくなった”方々ばかり。確かにどこか懐かしい、少女漫画やラブコメの王道を思い起こさせる設定・展開で、思いのほかスッと懐に入ってくる…その不思議!?そこで今回は、入門編としてもオススメな、いま大注目のアジアBL作品をご紹介。世界トレンド1位も!タイプ違いのイケメンにハマる「2gether」先週5月15日に最終回を迎えたばかりの「2gether the series」は、タイ「LINE TV」での放送直後に公式YouTubeに英語字幕付きで本編がアップされることから、国内のみならず、日本を含む世界各国のファンを夢中にさせているBLドラマ(※現在、ドラマ本編は視聴できません)。ある日突然、同性から告白された大学1年生・タイン。友人の提案で、学内にファンクラブまであるイケメンバンドマン・サラワットに偽の恋人のフリをしてもらおうとアタックするうちに、次第に恋愛感情が芽生えていく、という学園ロマンティックコメディの定番的ストーリー。タイBLドラマ史上最高のヒット作といわれており、放送される度にTwitterのトレンド世界ランキングにも食い込むほど。YouTubeでの再生回数は各話400万回超えは当たり前。とりわけ、サラワットを演じたBright(ブライト)が歌うエンディングテーマのMVはハッピーラブラブ動画と化しており、彼の甘~い歌声も相まって、再生回数は驚異の2000万回突破間近となっている。その人気の秘密は、なんといっても主人公2人の魅力。タインを演じるWin(ウィン)はドラマ初出演の新人俳優で、原作小説のイメージに寄せるため10kgも減量したのだとか。童顔の塩系男子にして、ピュアで柔和な雰囲気を持ち、同性に猛アプローチされて戸惑ったり、自分の思いをごまかしながらも嫉妬を隠せなかったりするタインをキュートに演じている。Instagramのフォロワーは5月21日現在で285万人と、日々上昇中だ。一方、“彫刻のよう”と形容される目鼻立ちの整ったブライトは、モデル・歌手としても活躍し、ムエタイもたしなむという色気ダダ漏れ系。最初は素っ気なかったのに、タインを好きになるうちに愛情表現がド直球になっていくサラワット役がハマり、ツンとデレの落差がスゴすぎ。ブライトはSNSでのファンサービスも丁寧で積極的と評判がよく、Instagramのフォロワーは5月21日現在で390万人超え。本国でもブレイクした2人は「BrightWin」のセットでメディアに露出することも多く、オフショットでも仲良し。そんな2人の恋の行方が気になって、自動再生がとまらなくなりそう!?なお、7月31日(金)よりRakuten TVにて全13話が独占先行配信されることが決定している。財閥御曹司とボディガードの関係は!?「君の視線が止まる先に」「愛の不時着」をはじめ世界的に人気を博している韓国型ラブコメと、アジア圏で大注目のBLジャンルの最強タッグが実現した「君の視線が止まる先に」は、アジアBLドラマの宝庫Rakuten TVにて5月22日(金)より日本最速配信。最終回を迎えた「2gether」のロスを埋める筆頭候補と目されている。財閥2世テジュと彼のボディーガードのグクは、古くからの友達。だが、ある日やってきた転校生の天真爛漫女子・ヘミの出現で、その関係性が変わり始め…。政財界NO.1財閥<TBグループ>の後継者で、何不自由ない暮らしを送り、常に世間の注目を集めるテジュを演じるのは、2019年に放送されたMnet「PRODUCE X 101」に出演して名を馳せたハン・ギチャン。本作で演技に初挑戦する。そして、その傍に影のように離れずにいるボディーガードのグクには、「サイコメトリーあいつ」「バッドパパ」などに出演してきたチャン・ウィス。テコンドー、柔道、合気道、剣道、柔術などで鍛え上げた強靭な身体の持ち主で、思慮深いが無口で不器用なグク。いかにも“陰”と“陽”の2人が、親友という名の主従関係をどう超えていくのか要注目。また、そんなグクにひと目ぼれする転校生ヘミには、「SUPER JUNIOR」のMV「Magic」や「ハンムラビ法廷~初恋はツンデレ判事!?~」に出演するチェ・ギュリ。さらに、彼女をいつもテジュに取られる“自称ライバル”ピルヒョンを、「宮廷の恋人」のチョン ・ジェヨンと、フレッシュなキャストが韓国発のBLドラマを盛り上げる。アイドル出身の主演2人が大ブレイク&社会現象化「陳情令」人気BL小説「魔道祖師」の待望の実写化で、動画再生回数70億回超え、2019年のWEBドラマ再生回数No.1をはじめ、中国WEBドラマ史を塗り替える記録を生み出したメガヒット・ファンタジー時代劇「陳情令」。WOWOWで日本初放送中の今作が、7月3日(金)よりDVDレンタル開始、8月5日(水)よりBlu-rayBOXが発売開始、Rakuten TVでも7月3日(金)より順次配信される。無邪気で自由奔放、楽観主義者といえる魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と、冷静寡黙でストイックな藍忘機(ラン・ワンジー)。“黒”と“白”のイメージカラーが現すように、“動”と“静”の正反対な性格と思考を持った2人が出会い、互いの人生を変える唯一無二の親友となるも、魏無羨は命を落とし、藍忘機は心に傷を抱えながら生きていくことに。しかし16年後、再び運命的な再会を果たし…。オーディション番組を経てアイドルグループ「X NINE」のメンバーとしてデビュー、この夏、主演映画『ジェイド・ダイナスティ 破壊王、降臨。』も日本公開されるシャオ・ジャンが魏無羨、中韓混成のボーイズグループ「UNIQ」のダンサー、ラッパーでもあるワン・イーボーが藍忘機を演じ、2人とも本作で大ブレイク。「2019年芸能界で特に活躍した10人」にも2人揃って選出され、最旬の顔としてその一挙手一投足が注目を集めている。中国では原作を基に、アニメ、漫画、ラジオドラマなど多ジャンルに展開を遂げ、いずれも大ヒット。その勢いはタイ、韓国、そして欧米にも広がり、タイではファンミーティングも開催。中国・南京で開催された2人のコンサートでは、ファンによる応援合戦も過熱し、会場の上空に応援メッセージが描かれたヘリコプターが出現するほど!そんな熱狂的なファンを生んだ要因の一つが、原作で描かれた耽美な世界観をシャオ・ジャンとワン・イーボーが圧倒的な美しさで体現し、“ブロマンス”のラインで巧みに表現したこと。丁寧な演出により、思わず身悶えてしまうシーンや胸を熱くさせるセリフを描ききった。ここに取り上げたものは、まだまだほんの一部。俳優に魅了されるものから世界観にどっぷり浸れるものまで、この沼は確かに深そうだ。(text:Reiko Uehara)
2020年05月22日女王蜂の新アルバム『BL』が、2020年2月19日(水)に発売される。全曲完全新録の新アルバム『BL』2019年5月にリリースしたアルバム『十』がiTunesチャート1位、オリコンウィークリーチャート4位を記録、ライブツアーのチケットも各地即完売状態が続き、さらに勢いを増しているバンド・女王蜂。そんな女王蜂が2020年初めてリリースするのが、アルバム『BL』だ。収録される曲は全て完全新曲。中には、向井理主演のカンテレ・フジテレビ系ドラマ『10の秘密』のオープニングテーマであり、アルバムのタイトルトラック、リードトラックでもある「BL」も収録される。CDは全3形態で展開また、本アルバムは88ページに及ぶビジュアルブック仕様の“lily”、“rose”というそれぞれコンセプトの異なる生産限定盤2形態と、漫画家・はらだの描き下ろしイラストによるスペシャルパッケージの通常盤、計3形態を展開する。全国ライブツアーを開催、全国5か所全7公演でなお、本アルバムのリリースを記念した全国ツアー「BLACK LOVE BLACK LIFE」が、2020年6月より札幌・大阪・名古屋・福岡・東京の全国5か所全7公演で開催。各公演には、本アルバムの完全生産限定盤と様、“type:lily”“type:rose”のサブタイトルを付けている。【作品情報】女王蜂 新アルバム『BL』発売日:2020年2月19日(水)価格:完全生産限定盤「lily」「rose」各4,000円+税、通常盤(スペシャルパッケージ) 2,500円+税<収録曲>■完全生産限定盤「lily」1.HBD2.BL3.P R I D E4.傾城大黒舞5.心中デイト6.虻と蜂 (B ver.)7.黒幕8.CRY■完全生産限定盤「rose」1.CRY2.HBD3.BL4.P R I D E5.傾城大黒舞6.心中デイト7.虻と蜂 (B ver.)8.黒幕■通常盤1.HBD2.BL3.傾城大黒舞4.心中デイト5.虻と蜂 (L ver.)6.黒幕7.CRY8.P R I D E9.HBD (off vocal ver.)10.BL (off vocal ver.)11.傾城大黒舞 (off vocal ver.)12.心中デイト (off vocal ver.)13.虻と蜂 (off vocal ver.)14.黒幕 (off vocal ver.)15.CRY (off vocal ver.)16.P R I D E(off vocal ver.)<ライブツアー「BLACK LOVE BLACK LIFE」>料金:4,800円(税込) ドリンク代別※チケットは東京公演以外5月23日(土)一般発売。東京公演は6月6日(土)一般発売。■札幌開催日:6月6日(土)時間:開場17:00/開演18:00会場:Zepp Sapporo(北海道札幌市中央区南9条西4-4)問い合わせ先:マウントアライブ(011-623-5555)サブタイトル:~type:rose~■大阪開催日:6月12日(金)・6月13日(土)時間:12日(金) 開場18:00/開演19:00、13日(土) 開場17:00/開演18:00会場:Zepp Osaka Bayside(大阪府大阪市此花区桜島1-1-61)問い合わせ先:YUMEBANCHI(06-6341-3525)サブタイトル:12日(金) ~type:rose~、13日(土) ~type:lily~■名古屋開催日:6月18日(木)時間:開場18:00/開演19:00会場:Zepp Nagoya(愛知県名古屋市中村区平池町4-60-7)問い合わせ先:JAILHOUSE(052-936-6041)サブタイトル:~type:rose~■福岡開催日:6月20日(土)時間:開場17:00/開演18:00会場:Zepp Fukuoka(福岡県福岡市中央区地行浜2-2-1)問い合わせ先:キョードー西日本(0570-09-2424)サブタイトル:~type:lily~■東京日程:2020年7月1日(水)・2日(木)時間:各日 開場18:00/開演19:00会場:Zepp Tokyo(東京都江東区青海1-3-11)問い合わせ先:DISK GARAGE(050-5533-0888)サブタイトル:1日(水) ~type:rose~、2日(木)~type:lily~<チケット先行受付>■FC先行4/4(土)20:00~4/8(水)23:59■単独公演 「十」-Introduction-購入者限定先行受付4/9(木)12:00~4/14(火)23:59■オフィシャルHP先行※先着先行、規定枚数なくなり次第終了4/17(金)20:00~4/24(金)23:59
2020年01月17日小料理割烹で働く元ヤンの板前×寡黙な庭師の、ほのかな恋愛模様を描いた『てだれもんら』について、作者の中野シズカさんに話を聞きました。元ヤン板前と寡黙な庭師、てだれ者たちの妖しく愛しい世界。「てだれ」とは、技芸などのその道に熟達していること。「本作の前に『にわにはににん』という短編集を出していて、その1話目が庭師の話なんです。私はどちらかというと不思議なマンガを描くほうなのですが、編集さんから次は庭師の日常的な話を読みたいと言われまして。もうひとりを板前にしたのは、庭がきれいなところといえば旅館か料亭かなと思ったからです」小料理割烹で働く元ヤンの板前・星野トオルと、寡黙な庭師の鷹木明は、いつからかお互いの仕事が引けた土曜の夜に、明の家で酒の肴を作って晩酌を楽しむ仲に。トオルは明に対して恋心を抱いているのだが、飄々としている明はその気持ちに、どうやら気づいていないっぽい。「私は今ほど決まり事があまりないBLを読んできた世代で、想いが募るようなプラトニックなものが結構好きなんです。そういうBLだったら私も描ける気がして」男子ふたりのほっこりごはん、それぞれの仕事場での姿、そしてほのかな恋愛模様はたしかに日常的なのだが、「不思議なマンガを描く」と言うだけあってこれだけでは終わらない。明は“怪(ケ)”の棲み着いた庭の手入れを専門とする庭師なのだ。「庭とか妖怪とか、自分の好きなものは、もはや資料なしに描けてしまうのですが、おいしそうなごはんや手先の描写などは、これまで私が避けてきたところ。ごはんは自分が好きな鶏料理が多めですが(笑)、季節感を重視しています。木の剪定や包丁さばきなど職人の手の動きは、動画サイトで研究しています。本当はふわふわしたBLシーンをずっと描いていたいのに、調べ物がやけに多くなってしまいました(笑)」さらに本作の作画で最もこだわっているのが、色っぽさ。「私自身は男前が苦手で、ちょっと欠点があるけどかっこよく見える男性のほうが好きなんです。だけど今回は実在するイケメンの写真を一生懸命見て、『ハンサムすぎる、苦手だ!』って思いながら描いてます。読者の方に萌え死んでいただくには、まずはこっちが萌え死なないといけないから、すごくつらいんです。描いてる自分が恥ずかしすぎて(笑)」料理やイケメンを愛でながら、1巻を読み終える頃には予想外の感情にとらわれているはず。庭師と板前のふたりだけでなく、著者のてだれっぷりも感じさせてくれる作品だ。中野シズカ『てだれもんら』 1土曜限定の宅飲み友達であるトオルと明。トオルの恋心はダダ漏れだが、明の特殊な仕事については知らない様子。出会った頃の記憶も曖昧なようで……。KADOKAWA720円©中野シズカ/KADOKAWAなかの・しずかマンガ家。2000年デビュー。著作に『刺星 shisei』など。『にわにはににん』は第22回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品に選出。※『anan』2019年12月4日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年12月02日BL(ボーイズラブ)漫画「LOVE STAGE!!」が来年映画化されることが決定。本作の主要キャストが発表された。「瀬名泉水」は有名芸能一家に生まれた唯一の凡人で、超オタクな漫画家志望の大学生。幼い頃の経験で芸能界を嫌っていた泉水だったが、あることがきっかけでTVCMに出演することに!そこで若手人気俳優「一条龍馬」と10年ぶりの再会を果たす。なんと彼は泉水を女性だと勘違いし、10年間恋心を抱き続けていた。男を好きになってしまった自分に困惑しつつも突き進む龍馬と、その思いにどう答えるのか戸惑う泉水。そこに過保護な兄「聖湖」のお節介や、切れ者「玲」の策略、さらには泉水の大々的芸能界デビュー計画が動き始めて…。同漫画は、DAIGOの姉であり漫画家の影木栄貴が原作を手掛け、「プリンセス・プリンセス」の蔵王大志が作画を担当したBL漫画。超有名芸能一家に生まれた唯一の凡人でオタク大学生の瀬名泉水が、超人気若手俳優の一条龍馬に再会し、告白をされたことから始まるラブコメディ作品だ。単行本全7巻が発行され、2014年にはアニメ化も話題に。さらに、漫画・アニメ共に翻訳版が海外でも人気を博している。今回の映画化では、超有名芸能一家に生まれた主人公・瀬名泉水役をジュノン・スーパーボーイ・アナザーズのチームユース所属の若手俳優で、舞台「弱虫ペダル」などに出演する杉山真宏。泉水に10年の片想いの末に告白をするもうひとりの主人公・一条龍馬役を、ミュージカル「刀剣乱舞」の仲田博喜が演じる。また、瀬名家が経営する芸能プロダクション「瀬名プロ」の敏腕マネージャー・相良玲役には、舞台「黒子のバスケ」や「おそ松さん on stage」「文豪とアルケミスト」の和合真一が演じることも決定した。なお、本作の監督は『40万分の1』の井上博貴。脚本は原作者の影木氏が担当する。<原作者・影木栄貴コメント>今回、実写映画版ラブステージの泉水、龍馬、玲役の3人がついに解禁されたわけですが、泉水役の杉山真宏さんは若く爽やかで肌がピチピチしていました。龍馬役の仲田博喜さんは背が高くかっこよかったです。玲役の和合真一さんは写真頼んだらわざわざ衣装に着替えて玲に成り切ってくれました。「何度もチューしちゃいましたよー」と照れながら言う主演お2人には萌えました!ごめん!引き続きキャスト第2弾もお楽しみに!『LOVE STAGE!!』は2020年公開予定。(cinemacafe.net)
2019年10月02日時代を彩るエンターテインメント作品のつくり手たちをおさえておけば、最先端の流行もわかる。今回はマンガ界の新星たちをニッポン放送アナウンサー・吉田尚記(ひさのり)さんに紹介してもらいました!こんなの、読んだことない!その感覚こそが名作の道標です。吉田尚記(ひさのり)さんのマンガの読書量は、年間、最低でも500冊!!「まだ見ぬおもしろいマンガに出合うなら、書店のマンガコーナーに足を運ぶのがおすすめ。やっぱり書店のマンガ担当さんは読んでいる量が尋常ではないので、店頭で、力の入った手書きのポップがついている作品は狙い目です」そんな吉田さん的ブレイク作品の共通点は、“読んだことがないマンガ”。さらに“そういう設定&キャラ、あったか!”と思わせてくれるものはいい、とのこと。「星野さんは本人の経験がぶっとんでいて、鶴谷さんは女子高生&おばあちゃんという設定に脱帽。いずれも超オススメです」アフリカ生まれ、日本育ち。とにかく視点がおもしろい。星野ルネここ数年で読んだエッセイマンガの中で、極北と言えるのがこの作品。カメルーンのジャングルのすぐ隣の村で生まれ、4歳で日本に移住、以降日本で育った人の経験をマンガで読めるなんて、まさに“読んだことがないマンガ”。アフリカ人である彼が感じる、日本に対するカルチャーギャップなどがテーマで、描かれる彼の体験が圧倒的におもしろく、マンガとしても本当によくできている。実は先日、星野さんにお会いしたんですが、「ジャングル行くとすぐに動物を見られると思うでしょ?でも動物も臆病だから、半日いたって見られないよ」とか言ってて、めちゃくちゃおもしろかった。次は黒人少年が主人公の、ヒーロー物を描きたいそう。『まんが アフリカ少年が日本で育った結果』ジャングル生まれ、日本育ち。その経験から育まれたユニークな視点で、不思議の国ニッポンを描くエッセイマンガ。¥1,000(毎日新聞出版)©星野ルネ/毎日新聞出版星野ルネ1984 年生まれ、カメルーン出身。母が日本人の父と再婚したのを機に4歳で来日。以降、主に兵庫で育つ。Twitterでエッセイマンガを描き始め、書籍化。現在はタレントとしても活動中。75歳BL好きおばあちゃん、このキャラだけで最高です。鶴谷香央理主人公の狭い日常を描く、1ルーム的なマンガなんですが、登場人物が、75歳のBL好きのおばあちゃんと、同じくBL好きの女子高生。こんなコンビ、今までなかったし、特におばあちゃんは、とても思いつかない。でもこのご時世、いてもおかしくないキャラですよね。今の75歳、BL読んでても変じゃないですから。こういうキャラが登場したときに、マンガの革命が起こるんだって僕は思っています。今の日本は高齢化が進んでいることもあり、主人公がおばあちゃんっていうマンガも増えていて、その中の本当に秀作です。これから“おばあちゃんマンガ”はどんどん増えていくと思いますが、いずれもどう物語が終わるのかがかなり気になります。『メタモルフォーゼの縁側』本屋で偶然出会った、75 歳でBLに目覚めたおばあちゃんと、BLが好きなことを隠している女子高生の物語。1~ 3 巻各¥780(KADOKAWA)©鶴谷香央理/KADOKAWA鶴谷香央理1982年生まれ、富山県出身。‘07年に『おおきな台所』でデビュー。本作が初連載・初コミックスで「このマンガがすごい!2019」オンナ編1位をはじめ、各マンガ賞を獲得。識者・吉田尚記さんニッポン放送アナウンサー。マンガ好きとして知られ、‘08年に「マンガ大賞」を発足し運営に関わる。今春よりバーチャルMC・一翔剣として、同局のラジオ番組『ミューコミプラス』に出演、同時に動画も配信中。※『anan』2019年7月3日号より。(by anan編集部)
2019年07月01日1976年、「週刊少女コミック」で連載がスタートするやいなや、賛否両論の嵐を巻き起こした「風と木の詩(うた)」。なぜならそこには、フランスの寄宿学校を舞台に少年たちの同性愛、近親相姦、虐待といったタブーをテーマにしたドラマが繰り広げられていたから。発売日が待ち遠しかったあの頃へ、タイムスリップ。“BLの祖”とされ、少女マンガ界に革命をもたらした竹宮惠子の画業50周年を記念する巡回展が開催中。「風と木の詩」をはじめ「地(テラ)球へ…」「天馬の血族」など、代表作の貴重な直筆原稿を含む作品150点余りが一堂に会する。注目は初公開のクロッキーノート。ここに「風と木の詩」の連載を遡ること5年前、冒頭50ページがすでに完璧な形で描き上げられていたというから驚きだ。会場では実際の原稿と対比して展示する試みも。迷いのないタッチに若き日の漫画家の息遣いが感じられそう。そのほかスケッチなどの展示も。制作の裏側を想像しながら鑑賞するのも興味深い。もう一つの見どころは「大泉サロン」の再現。かつて竹宮惠子と萩尾望都という2人の天才漫画家が共に暮らした練馬区大泉の長屋。ここに同世代の漫画家、ファンらが集い交流する中で、いくつもの少女マンガの新潮流が生まれたそう。ひたすらペンを動かし、仲間と喧々諤々の論争を交わした青春の日々はまさしく原点なのかも。“サロン”といいながらも、6畳一間の昭和の風情もポイントだ。少女マンガといえば、星が輝く瞳の女の子がヒロインで、恋愛ものやスポ根ものがメインストリームだった時代。SF、冒険譚、ファンタジーなど、幅広い作品世界が生まれるようになったのも竹宮惠子以降のこと。連載当時、劇作家の寺山修司は《これからのコミックは、たぶん「風と木の詩」以後という呼び方で、かわってゆくことだろう》と評したというけれど、後の展開はまさに予言通り。本展ではその豊穣な作品世界に浸る贅沢な時間が楽しめる。©竹宮惠子『風と木の詩』よりジルベール©竹宮惠子『地球へ…』より「星の生まれるところ」「画業50周年記念展竹宮惠子カレイドスコープ50th Anniversary」川崎市市民ミュージアム神奈川県川崎市中原区等々力1-2(等々力緑地内)3月2日(土)~4月14日(日)9時30分~17時(入場は閉館の30分前まで)月曜・3/22休一般800円TEL:044・754・4500トークショー:3月9日(土)14時~※HPより要申し込み(3/1まで)。サイン会:3月9日(土)15時30分~※当日図録を購入した先着100名対象。劇場版アニメーション『地球へ…』上映会:3月10日(日)(1)11時~(2)14時~※一般600円。定員270名、当日先着順。※『anan』2019年3月6日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2019年03月04日2月12日、水城せとな氏のBLコミック『窮鼠はチーズの夢を見る』が実写映画化されると発表された。各メディアによると、主演は関ジャニ∞・大倉忠義(33)。成田凌(25)演じる後輩と、男性同士の恋愛を演じるという。男性同士の恋愛を主軸にした「BL作品」はこれまで“特殊なジャンル”として扱われていた。しかし近ごろでは、芸能界の一線で活躍する俳優が堂々とキャスティングされるようになってきている。たとえば、昨年放送された『おっさんずラブ』(テレビ東京系)もその1つ。田中圭(34)、林遣都(28)、吉田鋼太郎(60)の三角関係が描かれ、SNSなどを中心に大ヒット。その後もエランドール賞を、プロデューサー賞部門と新人賞部門の両方で受賞している。また今春には、よしながふみ氏原作のBLコミック『きのう何食べた?』が、西島秀俊(47)と内野聖陽(50)のダブル主演で実写化される予定。もはや男性同士の恋愛という話題性だけでなく、作品としての質の高さも高く評価されるようになってきた。今作の監督は『GO』で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞したほか、『世界の中心で愛を叫ぶ』で大ヒットを記録した行定勲氏(50)。行定監督は今作について「新たな恋愛映画への挑戦」と公式サイトで語っている。男女の恋愛物語のセオリーに則らない分、力量も試される。だがそれだけに、ヒットした際は大きく評価を上げることになる。BL作品は今や、人気俳優やクリエイターの登竜門となっているようだ。
2019年02月12日マンガの目利きも、BL好きも、巷のマンガファンも、口々に絶賛。それが、鶴谷香央理さんの『メタモルフォーゼの縁側』だ。老婦人と女子高生が織りなす、何かに夢中になれる幸せな時間。「BLで何か描きたいと提案したら、担当さんが、じゃあ主人公は老婦人と高校生とか年齢差のあるふたりでどうですか、というアイデアを出してくれました」かくて決まった主人公が、75歳の寡婦・市野井雪と、17歳の隠れ腐女子の高校生・佐山うらら。ふたりがBLコミックを介して育む、年の差を超えた友情は……。アウトラインを説明すればこうなるが、もっとも心を射抜かれるのは、好きなものを素直に好きと言い合える幸福感や高揚感が、清々しく温かく繊細に描かれているところ。「ひとりぼっちの者同士が出会い、変わっていくさまをテーマにしようと思ったんです。雪さんにもうららちゃんにも一応、家族や友人知人はいるわけですが、心情的には『何となく自分はひとりぼっちだ』と思っている。そういう人って案外多い気がするんですね。だからこそ、好きなものを存分に語り合うちょっとした会話の中で、本当に心が通ったような気持ちになれたらすごく満たされますよね。そんな空気感をマンガで描けたらいいなと思ったんです」ご自身も、うららのように、好きなものに、内向きだったころが。「高校時代、BLにしても、私は好きなんだけれど、自分の趣味をどういうふうにさらけ出していいかわからなくて、素直に表現することにはためらいがありました。友達もちゃんといたんですが、同時に、同世代とうまくつき合うのって難しいなと感じてもいました」そんなモヤモヤ感描写がリアル。ちなみに、雪がうららをお茶に誘うところから、ふたりの交流は深まっていくのだが、「あれは私のひとつの憧れのようなものかもしれません。雪さんまではいかずとも、もう少し大人になったら、好きという思いにいろいろ素直になれるのかもしれないなと(笑)」うららのイマドキな家庭環境や、「うらっち」「つむっち」と呼び合う幼なじみ・紡や、彼の彼女との関係も、気になるところ。「BLもそうですが、恋愛も考えだすと何が何やらな感じで(笑)。模索しながら描いています」『メタモルフォーゼの縁側』タイトルは「けもの」(シンガーソングライター青羊(あめ)のソロプロジェクト)の楽曲「めたもるセブン」から着想。変化を自然に受け止める心を表現。KADOKAWA780円つるたに・かおり1982年生まれ。マンガ家。本書が初めてのコミックス。web「LIKE THIS」にて「don’t like this」を連載。なお、今秋にはコミックス第2巻を発行の予定。※『anan』2018年8月15・22日号より。写真・大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子©鶴谷香央理/KADOKAWA(by anan編集部)
2018年08月14日BLコミックスの中でも“名作”と呼び声が高い日高ショーコの人気原作を実写化する『花は咲くか』。この度、本作の主演を「動物戦隊ジュウオウジャー」でジュウオウエレファント/タスク役を演じた渡邉剣が務めることが決定。今回が映画初主演となる渡邉さんは「人気コミックの実写化で主演を演じさせていただけること、とても嬉しく思います」と喜びのコメントを寄せている。■あらすじ広告代理店勤務の桜井和明(37)は、CMの撮影で美しい日本家屋へ赴く。広い屋敷の中、一心に絵を描く青年・水川蓉一(19)と出会う。無愛想な蓉一は美大生で、古くて広い日本家屋に従兄弟たちとともに住んでいた。日々の忙しさに磨耗して「誰かを好きになる」ことすら忘れていた桜井だったが、偶然が重なり水川家へ通ううち、やがて蓉一自身に惹かれていく。一方、絵を描くこと以外に一切興味を示さなかった蓉一もまた、自分よりずっと年上の桜井のことが気になって仕方ないのに、2人の距離は一足飛びには縮まらない。ひとつひとつ確かめ合うような日々を経て、桜井だけに花が綻ぶような笑顔を見せるようになっていく蓉一。次第に距離が縮まっていくのを実感していく2人だったが、その矢先、桜井に大阪転勤の辞令が――。■ネクストブレイク必至!渡邉剣が映画初主演原作は、累計発行部数35万部を超え、「このBLがやばい!2016年度版」で4位に輝き、「こんな恋がしてみたい…」と多くの読者が萌えた日高氏の同名コミックス。本作は、初めて人を好きになったあの胸の締め付けられるような切ない想い、誰もが一度は経験する「恋」の葛藤を描く、“年の差カップル”の純愛ラブストーリーだ。今回主演を務めることが決定したのは、スーパー戦隊シリーズ第40作「動物戦隊ジュウオウジャー」でジュウオウエレファント/タスク役に抜擢された渡邉さん。「世にも奇妙な物語’17 春の特別編」で注目を集め、「KinKi Kids」が出演する「ぼくらの勇気 未満都市2017」への参加、さらに10月放送スタートの井上真央主演ドラマ「明日の約束」ではレギュラー出演が決定するなど、いま注目の若手俳優のひとりだ。そんな渡邉さんが演じるのは、18歳年上のサラリーマンに惹かれていく美青年・水川蓉一。ぶっきらぼうで寡黙な美大生だった青年が、年の差、同性同士という戸惑い、社会人と学生という立場の差を飛び越え、真正面から好きな人にぶつかっていくという難しい役に挑戦する。■意気込みコメント到着!役者人生で初のキスシーンも渡邉さんは、「『花は咲くか』を読ませていただいたときに、年の差のある男性同士がお互いに惹かれていく様子がとても素直で純粋だなと感じました。あまり人と話さず、感情を表にしない蓉一と自分がどこか重なる部分がありました」と役との共通点を語る。また、「この作品の肝となる『好き』ということを表現をする際に、自分自身が初めて恋をしたときを思い出しながら演じました」と自身の体験をふり返りながら演じたそう。見どころについては、「2人が徐々に惹かれ合い恋心へと変わっていく所や、戸惑いながらもようやく気持ちが分かり合えた2人が初めてキスをするシーンにも注目して見ていただけると嬉しいです」と話しており、渡邉さんの役者人生で初のキスシーンは必見だ。『花は咲くか』は2018年春、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年09月22日9月7日、フジテレビ系「アウトデラックス」に福山雅治(48)がゲスト出演。自身と香川照之(51)のBL(ボーイズ・ラブ)について語り出したことで、衝撃を受ける視聴者が続出した。 自身のラジオ番組にリスナーから「気がつけば本棚がBLだらけ」という川柳が届いたことがきっかけで、BLに興味を持った福山。世間での需要やマーケットを知りたがったところ、スタッフがBL漫画を集めてくれたという。今ではBL漫画を現場に持ち込むほどのハマりっぷりだ。 視聴者が驚愕したのは、福山が親交の深い香川とのBLを語り出した場面。ラジオのリスナーにBL脚本を募集したところ、福山と香川が付き合っている設定の「福山と香川と時々昆虫と」という本が届いたという。福山はこの脚本を香川のモノマネをしながら実演。 忙しい仕事の合間に、つかの間の公園デートを楽しんでいた二人。だが大の昆虫好きの香川が突然、草むらに入りバッタを捕まえ始める。「照之さん何やってるの、おれのことより昆虫のことが大事なのか!」という福山に、平然と「おう雅治、トノサマバッタがいたぞ!」と応える香川。福山は「もう照之さん、せっかくの休みなのにどうしてデートを楽しめないんですか」と怒り、なぜかその流れで最終的にキスをする……という内容だった。 荒唐無稽なストーリーに、マツコ・デラックス(44)は「それ超見たいんだけど」「キスだけですか?」と大興奮。福山は「僕も勉強して初めて知ったんですけど、ナマモノというジャンルらしいんです。実際にいる僕とか菅田将暉くんとかを絡ませちゃう」と解説した。 福山は以前から自身のラジオでBLの話をしていたが、テレビの地上波で堂々と語るのは初めて。しかも「ナマモノ」という一般的にデリケートとされるジャンルに触れてしまったことで、ネット上では「一緒に見ていた福山ファンの母親に『BLって何?』って聞かれていたたまれない」「ナマモノの話はテレビでしちゃダメ!」と、BL愛好女性たちから悲鳴が上がっていた。 とはいえ先入観を持たず、知らないものを素直に勉強する福山の姿勢に好感度が上がったという声も。盤石の人気を誇る福山だが、さらなるファン層の開拓につながるのかもしれない。
2017年09月08日歌手で俳優の福山雅治(48)がラジオ番組「福山雅治福のラジオ」(TOKYO FM)に出演。 先日の放送でも菅田将暉とのBL妄想を繰り広げたり、リスナーからのBL脚本を読み上げたりと話題となっていたが、現在も「引き続きBLについて勉強中です」と明かした。 資料として取り寄せてもらったBLを現場にも持ち込んで読むなど、“自主練”をしているという福山。中でも「ヨネダコウ先生の『囀る鳥は羽ばたかない』、素晴らしい名作ですよね」と絶賛した。「これをどうやって実写化できるのかなと考えてたんだけど、実写化してくれる俳優さんがどれくらいいるのかなと思って」とその名作ぶりを表現した。 これに対し、作者のヨネダコウも自身のTwitterで「福のラジオ」のツイートをリツイート。「生きる…」と喜び(?)を呟いている。 『囀る鳥は羽ばたかない』(大洋図書)は、ヤクザの若頭・矢代が付き人兼用心棒の百目鬼(どうめき)に惹かれていく……というストーリー。2014年、2015年の「このBLがやばい」に2年連続TOP10入り、講談社FRaU第3回マンガ大賞も受賞。腐女子はもちろんそれ以外の女性にも人気のあるタイトルだ。 福山のチョイスに、ネット上では「わたしもー!!わたしもだいすきやでー!!!!涙」「BLの趣味まで良い福山雅治すばらしいね」「熱い握手を交わしたい」といった腐女子の共感の声があがっている。 さらに、同番組で共演する放送作家の今浪祐介氏から「BLドラマCDにも出演する声優さんから『いつでも呼んでいただければ』と言われていますよ」と聞かれると、「ど素人だから、僕が簡単にBL共演って失礼じゃないかなと思っちゃう」とためらいを見せる福山。しかし「BLやる場合、福山雅治じゃなくて違う名前でやるっていう。そんな可能性もないこともないかもしれない」とBL出演には乗り気のようだった。 これに対してネット上では、「福山雅治のBLCD出たら買うwww」など歓喜の声も。腐女子の中では比較的好意的に受け取られているようだ。
2017年07月18日「主演だと聞いて大喜びしたんですが、BL(ボーイズラブ)の男のコの役は初挑戦だったので、『僕にできるのかな』という漠然とした不安がありました」 健康的な白い歯と爽やかなスマイルで話すのは、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで7代目・手塚国光役を演じてブレークし、スーパー戦隊シリーズ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』にも出演するなど、イケメンスターの道を着々と歩んでいる、俳優・多和田秀弥(23)。 多和田が初主演を果たしたのが、人気コミックを実写化した映画『ひだまりが聴こえる』(6月24日公開)。そこでテーマとなっているのがBLだ。 「でも、文乃ゆきさんの原作を読ませていただき、素直に感動しましたし、『こういう恋ってありそうだな』と思えたんです」(多和田・以下同) 演じるのは、突発性難聴の影響で同級生たちにも心を閉ざしてしまっている大学生・航平。そんな彼が大学の裏庭で出会った同級生・太一は、航平とは真逆の、声が大きくて明るい男のコ。徐々に会話を交わすようになっていく2人だが、キャンパスでの陰口や嫌がらせで卑屈になる航平に太一がかけた「聞こえないのはお前のせいじゃないだろ!」という一言で、航平は心の底から救われて……。 「心を許せる友情と、お互いを好きだっていう愛情の境界線って、ないんじゃないかなって。友情も愛情も、相手を思いやる気持ちは同じなんですから」 さらに「撮影中は本当の母のように見守ってくれた」という高島礼子が演じる「母」の立場にも思いを寄せる。 「耳に障害のある子を持つ母にしてみても、わが子を理解してくれる友達ができて、とっても救われたはず。友情を信じられない人、お子さんの気持ちがわからなくなったお母さん、いろんな立場の方の心が温かくなる作品だと思います」
2017年06月26日福山雅治(48)が10日放送された「福山雅治福のラジオ」(TOKYO FM)で“BL妄想”を繰り広げたと話題を呼んでいる。 きっかけは「本棚がBLだらけ」と語るリスナーからの「福山さんはBLに触れたことはありますか?」という質問。福山は「ほぼ知らない」と答えつつも、興味津々。「俺だったら誰とBLすればいい?菅田(将暉)くんとか、阪本奨悟くんとか?」などと提案した。 また福山は、ラジオリスナーにBL設定の脚本を募集。「いいのがきたら読み上げますよ」と意気込みを見せ、その後も1人で菅田とのBL妄想を展開した。 「『将暉……お前ギターまだ練習してんの?ミルクティーできるようになったの?……貸してみろよ』って言って、ギター練習してるうちに顔が近づいていって……」と大盛り上がり。同番組で共演する放送作家の今浪祐介氏からツッコミが入ると「今菅田くんとやってんだよ!!」と怒る場面も。 そしてさらには、俳優の香川照之を相手に「歌舞伎ばっかやってないでよ~映像来いよ~」と言いながらキスをする……といった妄想まで繰り広げた。 一連の仰天内容を受け、ネット上ではBLを愛好する腐女子を中心に「映像化してほしい」「絶対イメージソングが桜坂のストーリーがいい」「(月9)ラブソングをヒロイン菅田将暉でもう1回」など、異様な盛り上がりを見せている。 また番組公式Twitterでは「ということで福山雅治がBL設定で登場する脚本、募集します!セリフありでお願いします!良いもの頂いたらラジオドラマでやってみようかと思います(^_^;)」と本当に“BL脚本”を募集している。腐女子の夢が実現する日も近い!?
2017年06月12日女優・栗山千明が、現実の恋愛経験がないまま婚活に挑む売れっ子BL漫画家を演じて主演を務めるスペシャルドラマ「でも、結婚したいっ!~BL漫画家のこじらせ婚活記~」が、4月4日(火)今夜カンテレ・フジテレビ系にて放送。原作は藤本ハルキによる自伝エッセイ漫画「BL漫画家ですけど結婚してもいいですか?」。男性同士の友情を超えた結びつきや恋愛を描くボーイズラブ(BL)を愛する「腐女子」で、自らもBL漫画家である30代&彼氏無しの藤田ハルコを栗山さんが演じ、ハルコが婚活に悪戦苦闘する姿をラブコメテイストで描く作品となる。売れっ子BL漫画家「藤本ハルキ」として締切りに追われる忙しい毎日を送るハルコだが、気付けば今年で34歳。そんな中、学生時代のBL仲間からの結婚報告をきっかけに、アシスタントの立花キリ子から背中を押され、婚活を始めることを決意する。これまで漫画や妄想の中で男性と関わることはあっても、現実世界ではキリ子をはじめ女性ばかりに囲まれた職場で仕事に没頭してきたハルコは、男性との話し方すら忘れてしまった、いわば「こじらせ腐女子」。同じBLを趣味に持ちながらも彼氏がいるキリ子のアドバイスを受け、ハルコは結婚相談所で大学の数学講師・中野、キリ子の彼氏の紹介で猫好きの生田、サバゲー合コンでキザ男・斉藤といった男性たちと次々と出会っていく。しかし、そんなハルコの前に立ちはだかる大きな壁。それは、「単なる趣味ではなく職業として、男性には言いづらいBLを選んだ」という自分自身だった…。果たして、ハルコは本当の自分を認めてくれる運命の男性と出会うことができるのか――?本作の見どころはなんといっても、芸能界きってのマンガ&アニメ好きで腐女子の聖地・池袋の「乙女ロード」を訪れたこともある栗山さんが初となる「漫画家役」に挑む点。漫画家という職業について「憧れというより畏れ多い」と語る栗山さんの漫画家ぶりにぜひ注目して欲しい。ハルコのアシスタント・立花キリ子を佐野ひなこが、ハルコが結婚相談所で出会う大学講師の中野を要潤が、猫好きの生田を「オリエンタルラジオ」藤森慎吾が、サバゲー合コンで出会うキザ男の斉藤を「ジャングルポケット」斉藤慎二がそれぞれ演じて共演する。「でも、結婚したいっ!~BL漫画家のこじらせ婚活記~」は4月4日(火)22時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。(笠緒)
2017年04月04日女優・栗山千明が、カンテレ・フジテレビ系の春のスペシャルドラマ「でも、結婚したいっ!~BL漫画家のこじらせ婚活記~」で主演を務めることが決定。腐女子で30代こじらせ独身のBL漫画家役に挑戦する。売れっ子BL漫画家「藤本ハルキ」として締切りに追われる忙しい毎日を送るハルコだが、気付けば今年で34歳。そんな中、学生時代のBL仲間からの結婚報告をきっかけに、アシスタントの立花キリ子(佐野ひなこ)から背中を押され、婚活を始めることを決意する。これまで漫画や妄想の中で男性と関わることはあっても、現実世界ではキリ子をはじめ女性ばかりに囲まれた職場で仕事に没頭してきたハルコは、男性との話し方すら忘れてしまった、いわば「こじらせ腐女子」。同じBLを趣味に持ちながらも彼氏がいるキリ子のアドバイスを受け、ハルコは結婚相談所で大学の数学講師・中野(要潤)、キリ子の彼氏の紹介で猫好きの生田(藤森慎吾)、サバゲー合コンでキザ男・斉藤(斉藤慎二)といった男性たちと次々と出会っていく。しかし、そんなハルコの前に立ちはだかる大きな壁。それは、「単なる趣味ではなく職業として、男性には言いづらいBLを選んだ」という自分自身だった…。果たして、ハルコは本当の自分を認めてくれる運命の男性と出会うことができるのか――?本作は、藤本ハルキの自伝エッセイ漫画「BL漫画家ですけど結婚してもいいですか?」を原作にドラマ化。ボーイズラブ(BL)と呼ばれる男性同士の恋愛に熱中する「腐女子」で、30代&彼氏無しのBL漫画家・藤田ハルコが、婚活に悪戦苦闘する姿を描いたラブコメディードラマだ。今回栗山さんが演じるのは、学生時代からBLをこよなく愛し、才能にも恵まれてBL漫画家になった主人公・藤田ハルコ。ハルコのような腐女子ではないものの、かつては腐女子の聖地・池袋の「乙女ロード」を訪れたことがあるという栗山さん。芸能界きっての漫画&アニメ好きとして知られている彼女が“漫画家”を演じるのは今回が初だそうで、「画力もストーリー作りも含めて漫画家さんはやはり尊敬するお仕事で、憧れというよりも本当に畏れ多い存在です」と漫画家について語る。またハルコについては、「一生懸命仕事に打ち込むうちに、いつしか結婚に対して焦りや不安を覚える女性も結構多いと思います。そういった意味でハルコは今っぽい女性で、私自身も共感しやすいですし、ご覧になる方にもすごくなじんでもらえる女性」と説明し、「ハルコに共感したり、ドタバタを笑ったり、色んな楽しみ方があると思いますが、最後は『良かったね』と思ってもらえる作品になっています。ぜひお楽しみください!」とアピールした。そのほか共演には佐野ひなこ、要潤、「オリエンタルラジオ」藤森慎吾、「ジャングルポケット」斉藤慎二が出演する。「でも、結婚したいっ!~BL漫画家のこじらせ婚活記~」は4月4日(火)22時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2017年03月05日先日公開された映画『怒り』は、映画自体の評判も去ることながら、妻夫木聡さんと綾野剛さんの濃厚な絡みが話題となり、いわゆる“腐女子”需要の観点でもクオリティが高かったようですね。大人女子の”胸キュン”補給を!イケメンとシチュエーションにときめくオススメ少女漫画3選いつの時代も美しい男性による禁断のラブシーンは、女子たちの隠しきれない好奇心を刺激してくるものです。◆腐女子じゃなくても読める!ソフトBLとはいえボーイズ・ラブと言われるとどうしても背徳感があるというか、男同士でひたすらあんなことやこんなことを繰り広げていて、ちょっと人前では読めない漫画…といったイメージではないでしょうか。もちろんど真ん中のBL作品は、いきなり読むにはハードルが高いかもしれません。ですがボーイズ・ラブの儚くも美しい独特の世界観は、現実の恋愛にくたびれてしまったときなどにそっと癒してくれる、一服の清涼剤のようなもの。そこで今回は腐女子カテゴリに属さずとも読める、ソフトなBL作品をご紹介します。ありきたりの恋愛漫画に飽きてしまったという方、興味はあるけれどBLには手を出せなかったという方、ぜひこの機会にお手にとってみては。◆『失ショコ』に通じる切ない片思い『窮鼠はチーズの夢を見る』まずご紹介したいのは、『失恋ショコラティエ』の作者でもある水城せとなさんによる『窮鼠はチーズの夢を見る』。ごく普通のサラリーマンであるノンケの大伴恭一(妻帯者)と、その大学時代の後輩でゲイの今ヶ瀬渉との恋愛模様を描く作品です。今ヶ瀬は非常にイケメンですが、恋愛対象は男性で大伴にずっと想いを寄せており、あるキッカケから大伴に体の関係を迫るように…。と聞くとキワドいシーンばっかりの漫画に思えるかもしれませんが、これ、あくまで純愛です。何しろゲイの今ヶ瀬がノンケの大伴に必死で恋する姿は、そこらの恋愛よりよっぽど切ない。『失恋ショコラティエ』にも通じる、報われる見込みの薄い片思いの風景は、恋をしている人ならどっぷり浸かってしまうはず。男同士であることを越えて、今ヶ瀬に共感せずにいられないのです。男同士のカップルに対する周囲の反応も描かれ、一筋縄ではいかないわけですが、次第に大伴が今ヶ瀬を受け入れていく様子は、水城さんのアーティスティックな絵柄も相まって非常に美しい物語を織りなします。恋をしたら性別という枠に捕らわれる必要はないのかもと思わされるあたり、BLへの導入にオススメ。ちなみに『俎上の鯉は二度跳ねる』という続編も出ています。◆大正ロマン×美しき男たちの恋『櫻狩り』こちらは『ふしぎ遊戯』でお馴染みの渡瀬悠宇さんによる意欲作。大正時代の名家を舞台に、その家の美貌の長男・蒼磨と心優しい書生・正崇との間に生まれる愛憎と破滅の物語です。正崇は予備校に通うため上京し、書生先である家を探している中で車に轢かれそうになった女性を助けます。すると、その車に乗っていた青年から名刺を手渡され、そこから運命の歯車が動き出すのです。長年の構想期間を経て発表された作品というだけあって、BLと言っても主役が男同士なだけで、軸足は重厚な人間模様を描いた大正ロマンといった趣き。時代設定も手伝ってか、思いのほか男同士のラブシーンに抵抗を感じないかもしれません。緻密な絵柄にも作者の気合いを感じます。上巻ラストから蒼磨の抱える闇が明らかになっていき、なかなかにヘヴィな展開が繰り広げられるのですが、この作品もまた登場人物の心象が丁寧に描かれているので、ナチュラルに物語に入っていけるはず。その先にたまたま男同士の恋慕が生まれただけで、根底には深い人間愛を感じさせられます。上中下巻でボリュームたっぷりなので、連休などに一気読みがオススメ。◆男子高校生が織りなす胸キュン物語『同級生』最後は2016年に劇場版アニメも公開された中村明日美子さんによるシリーズ作品。草壁光と佐条利人という2人の高校生男子による恋物語。ピアスに金髪の光と眼鏡の秀才・利人というカップリングは、男男だろうとたとえ男女だろうとグッとくる鉄板ギャップですよね。そこはかとなく自分が同性が好きだと気づいている利人と、むしろ女慣れしていて無防備極まりない光は、ごく自然に惹かれ合って恋に落ちていきます。途中では2人が通う高校の音楽教師(♂)も絡んできたりするのですが、おおむね主人公たちの若さたっぷりな恋愛風景を穏やかに眺めていく漫画なので平和に読み進められます。この作品においては、とにかく自然体で男子同士のカップルが成立しているので禁断感は少なく、BLを読んでいるのだという意識すら希薄になるかもしれません。でも2人の間にはそれなりに嫉妬や気遣い、葛藤があって、そこここに挟まれるちょい甘なシーンで思わず胸キュン。光の物怖じせず、欲求に従順な恋愛スタンスは少しうらやましくもあります。中村明日美子さんと言えば『Jの総て』など、同性愛もなかなかにハードに描いてきた作家さんですが、ここではその繊細で美しい絵を存分に活かし、絵を見せるかのように2人のきらめく青春が展開していきます。これも入門編にもってこいです。◆終わりに以上の3作品は、いずれもBL以外の作品でも著名な作家さんが手がけているものなので、ストーリー自体の魅力も強いのが特徴。物語として楽しめるものだと、男×男のベッドシーンもドキドキ読めてしまうものです。もし読んでみてツボにハマるようなら、他の作品にもチャレンジして腐女子の扉を開いてみるのもいいかもしれませんね◎ライタープロフィール二美(ふたみ)ややダメンズ傾向のある30代の独身OL。ファザコンの延長なのか年上男性が好きで、かつてはSNSで「おじさま萌え」という名のコミュニティを運営し、初老の男性との恋愛を描くような漫画を愛読。勤め先の会社に程良いおじさまがいないことが不満。
2016年11月04日