保育士の中田馨さんが、実は困っている体調不良時の保護者の対応について教えてくれました。こんにちは、保育士の中田馨です。季節の変わり目などは、子どもは体調不良になりやすいですよね。今回は、子どもの体調不良時の対応でちょっと困ったことをお話しします。 体調不良でも保育園に伝えない機嫌よく元気に保育園に通っているときはいいのですが、体調不良のときに仕事があると困ってしまいますよね。保育園によって違うと思いますが、例えば、私の保育園では熱のボーダーラインは38度です。登園時に38度の熱があると受け入れができません。そのほか、熱はなくても下痢や嘔吐があるなど、普段と様子が明らかに違う場合は受け入れることができません。例えば、朝起きてお子さんの様子を見て「熱はないけど、いつもと少し様子が違うかも」と感じる親の直感は正解であることが多いです。もし、お仕事を休めるなら保育園も休んで自宅でゆっくりするほうがいい場合もあります。でも、なかなか仕事を休めない場合もありますよね。そんなときは必ず「いつもと様子が違う」ということを保育士に伝えてください。 そのことを伝えてもらうだけで、保育士はとっても助かります。なぜなら、外遊びは控えて室内でゆったり過ごすなど、その日のその子の生活が変わるからです。 病気が治りきらないうちに登園する高熱が出たあとや激しい下痢や嘔吐があったあとなど、病み上がりの場合は体調がよくなるまで自宅療養するほうが、お子さんに負担がかかりません。私は20年以上保育士として働いてきましたが、前日の夜中に解熱剤を服用して熱を下げ、「熱が下がったので、今日は連れてきました」という事例に何度も出会ってきました。しかし、登園後子どもたちの多くが再度発熱していました。また、発熱はしなくても、その日1日機嫌が悪くてグズグズしていることが多かったです。病気が治りきらないうちに、保育所に無理して行き、病気をこじらせてしまったということもありました。なかなか仕事は休みにくいと思いますが、お子さんのためにも、保育園に通っている他のお友だちにうつさないためにも、体調がよくなってから保育園に登園しましょう。 ちなみにですが、私自身の子どもが体調不良時に目安にしているのは、「平熱に下がってから24時間経過後に登園(登校)する」です。この目安で登園すると、熱をぶり返すことはありませんでした。 急変時になかなかお迎えに来ない朝は元気に登園したけど、保育園で生活しているときに発熱や下痢、嘔吐など引き起こす場合があります。保育園の職員に看護師がいたり、病児保育施設があったりする場合もありますが、多くの保育園に看護師はいません。 保育士は保育の専門家ですが、病気の専門家ではありません。病気の子がゆっくりできる部屋がない保育園もあるでしょう。お子さんが体調不良になった際、保育園から連絡が入ったら、早めにお迎えに来てください。稀にあるのは、体調不良で職場に連絡をすると親御さんが仕事をお休みしていて、なかなか連絡がつかないということ。仕事がお休みの日は、登園時に伝えるとこも緊急時対応にはとても大切なことですね。 家族が感染症にかかったことを伝えない新型コロナウイルスはもちろん、インフルエンザ、水ぼうそう、はしかなどの感染症に家族がかかった場合は必ず保育園に伝えてください。感染症の種類によっては、子どもも登園ができないものもあります。感染症にはそれぞれ潜伏期間がありますので、伝えてもらえると、早期発見ができることもあります。また、保育園での感染拡大を防ぐためにも、感染症にかかったらその人が保育園の送り迎えをするのは控えましょう。 以前、私の保育園であった事例です。保育園で発熱のあった男の子がいました。保護者に早めのお迎えをお願いすると、「2週間前にお兄ちゃんが水ぼうそうになったので、水ぼうそうかもしれません」と言われました。それまでの2週間、保護者といろいろな話をしてきたのに、その話題になったことがなかったのでびっくりしました。結果的に、その男の子は水ぼうそうにかかっていましたが、幸い他の子どもたちに感染することはありませんでした。でも、あらかじめ知らせてもらっていたら、発熱前や発熱後の保育園の対応が違ったのではと感じています。 体調不良のときは、本人のためにも保育園に来ている他のお友だちのためにも、親が勇気をもって「休む」という判断をしていただく必要があることもあります。子どもたちみんなが、元気に登園してもらうためにも心がけてくださったらうれしいです。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月29日保育士の中田馨さんが、子どもに強く当たってしまったときの対応について詳しく教えてくれました。自分自身に余裕がなくて、子どもに大きな声で怒鳴ってしまった……冷たい態度をとってしまった……と落ち込んでしまうママやパパもいることでしょう。ぜひ、参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。子どもに冷たい態度をとってしまったり、大きな声を出して怒ったり、頭をたたいてしまったり……などなど。日々育児をしていく中で、思わず子どもにやってはいけない対応をしてしまった! と後で落ち込んでしまうことってありませんか? きっと、誰でもあるのではないかと思います。保育の専門家でもある私だって、わが子への対応には「ああ、失敗した!」と反省の日々です。そこで今回は、できるだけ避けたい子どもへの対応のお話をします。 どうして思わず、“やってはいけない対応”をしてしまうのか?本当は何度も言いたくないけれど(叱りたくないけれど)、子どもの態度を見ていると思わず“やってはいけない対応”をしてしまいます。どうして“やってはいけない対応”をしてしまうと思いますか? それは、親が子どもに「正しい行動をしてほしい」と思うからこそです。子どものことを思っているからこそなので、「正しい行動をしてほしい」と思うこと自体は決して悪いことではありません。なので、「思わずしてしまう、やってはいけない対応」を変えていければよいですよね。 私の場合、「思わずしてしまうやってはいけない対応」をしてしまいそうになる直前に、大きく息を吸い込みゆっくりと吐きます。つまり、深呼吸ですね。1回で足りない場合は2回、3回と繰り返します。そうすると“頭で考える暇”ができるので、「さて、どう対応しようか?」と考えることができます。また、前回同じようなことが起きた場合は反省した時に、「次は、こう対応してみよう」と改善策を自分なりに考えていれば、深呼吸の後の対応がしやすいものです。 やってはいけない対応をしてしまった! と後で落ち込んだときは、落ち込むだけでなく次につながる改善策も考えてみるとよいですね。では次からは、具体的な例を挙げてみましょう。 子どもに冷たい態度を取ってしまったとき「子どもに冷たい態度を取ってしまった……」。子どもが何度も同じことを「なんで? なんで?」と聞いてきたり、サークル活動や習い事で、みんなの輪の中に入らずママにべったり……なんてときに冷たい態度をしてしまうことがあるかもしれませんね。 例えば、前者の場合、「なんで? なんで?」と聞かれることに疲れたのなら「なんでだと思う?」と聞き返してみてください。まさか聞き返されるとは思っていないので子どももびっくり! そして、子どもなりにその答えを導き出すはずです。また、後者の場合は「みんなの輪の中に入ること」が「正しい行動」と思うことを諦めてみましょう。今、子どもができていることを探すことのほうが、気持ちがラクになります。 例えば、みんながリズム体操をしているときに、ママの膝に座って体を揺らしていたら「この子なりに楽しんでいるんだ!」と感じることができれば心の余裕が生まれ、ママもきっとうれしくなるはずです。 大きな声を出して怒ってしまったとき「大きな声で怒ってしまった……」。大きな声を出すことは、子育てをしていたらあります! 例えば危険なことをした時や、お友だちを傷つけるようなことをした時は、とっさに大きな声を出して止めなければいけません。ここでママが反省してしまうのは、その大きな声を出すときに「感情的になっているかどうか?」ではないかと思います。必要以上に感情的になって大きな声を出したからきっと反省してしまうのですよね? 例えば、「いい加減にしなさい!! あなたは本当に……」と言いかけたなら、最初にお話しした深呼吸を1回入れて、低い低い声を腹の底からゆっくり出して「〇〇ちゃん……」と言ってみてください。(いわゆる“どす”の利いた声です)。これは、かなり冷静に子どもに注意することができますよ。これができると、感情的に「怒る」ではなく、冷静に「叱る」ことができるはずです。一度お試しを! 子どもをたたいてしまったとき「子どもをたたいてしまった……」。子どもがあまりに言うことを聞かないので、思わずたたいてしまった。たたかれた子どもが痛いのはもちろんのことですが、たたいてしまった親の手や心も痛くなってしまいますよね。それこそ本当に“思わず”手が出てしまったのだと思います。 もしも、子どもをたたいてしまったときには、そのままにせず必ずフォローを入れましょう。「ゴメンナサイ! たたいてしまった」と言い、たたいたところをさすったり抱きしめたりして謝ります。後でフォローをすればたたいていいものではないので、たたかずに言葉で子どもに伝える方法を、親としても考えていきましょうね。 また、たたきそうになったら、意識的に子どもとの距離を取ってみましょう。「大きな声を出して怒ってしまったとき」にご紹介した「深呼吸を1回入れて、低い低い声を腹の底からゆっくり出して……」の方法も使えますよ! 子どもにやってはいけない対応をしてしまうことは「誰しもあること」です。完璧な親なんてどこにもいませんよ! だから、やってしまったことを後悔した後は、「じゃあ次のときに、どうすればよいのか?」と前向きに考えていきましょうね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月23日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、こんにちは! PUKUTY(プクティ)です!去年に引き続き、今年も次男の保育参観の季節がやってきました!■去年の保育参観去年はこっそく隠れて次男の様子を見る感じで、小窓から教室を覗いたり、お散歩ではばれないように後ろからこっそりとついていく感じだった保育参観…今年はどんな感じの保育参観になるのか楽しみにしながら夫婦で保育園に向かいました。■参加型今年の保育参観は到着早々これに着替えてください。と保育園のエプロンを渡されてそれを着用することに。今回は参加型で、保育士さんと一緒になって園児達とたくさん遊びました!■貴重な体験さらには一緒に給食を食べたり(保護者は試食程度)長い時間とても楽しみました。とても貴重な体験をさせてもらったと同時に、保育士さんの仕事がいかに大変かを身に染みて感じた一日で、改めて日々頑張ってくださっている保育士さん達に感謝しなければと思いました。今年も思い出に残る楽しい保育参観でした。
2023年11月22日1歳の娘をそっぽ保育園に通わせることに決めたモモさん。園に通い始めてから3カ月後、お迎えに行くと園長室に呼び出されてしまいました。園長は口を開くと、モモさんの娘・ぶどうちゃんが他の子に手を出していることを指摘してきました。モモさんはその場で謝罪し、娘が手を出してしまったお友だちの保護者に直接謝罪したほうがいいのかを聞くのですが、園長は「保護者への直接の謝罪はお願いしてない」と言うと、市が開催している無料の育児相談を受けることを勧めてきたのでした。モモさんが家に帰って夫に相談をすると、夫からは「娘に問題があるようには思えないから、園にはもう少し様子を見てもらおう」という返事が返ってきました。その後、娘に「痛い痛いしたらダメだよ」と言い聞かせたモモさんでしたが、その2カ月後、また園長室に呼び出されてしまいます。 園長は厳しい表情をすると、再び育児相談を勧めてきたほか、そのとき保育士を1人同行させてほしいと言ってきたのです。結局、先生の同行はなしでモモさんは夫婦で育児相談に行くと、保健士の方は「その月齢ではよくあること」だと言って、保育園に話をつけてくれたのでした。 育児相談へ行ってから1カ月後、モモさんがお迎えに行くと、保育士から娘がお友だちに手を出してしまった報告を受けてしまいます。さらに、保育士はモモさんに保護者への直接的な謝罪を要求してきたのです。保育士の言ってることが前回と全く違うことに戸惑ったモモさんは、一度話し合いの場を設けてほしいと伝えます。 しかし、話し合いの場を1週間後に控えたある日、突然モモさんの職場に園から電話がかかってきて……!? 仕事中に職場に園から電話が! 緊急事態かと思いきや用件は… 「お電話代わりました、果物です。」 「お仕事中すみません!」 保育士は、モモさんの娘がお友だちの髪の毛を引っ張って伝えると、直接保護者に謝罪の電話をしてほしいと言ってきました。 「え……あの……」 「Aちゃんのご家族はお仕事中なので、19時以降に連絡してください」 その言葉を聞き、なんでお迎えのときではなく、わざわざ職場に電話をかけてくるのか理解に苦しむモモさん。 「謝罪してほしいというのは、保育園としての指示ということですか?」 そう尋ねると、「職員会議で決まったことなんで」と言われてしまいます。 モモさが以前は謝罪の対応が違っていたたことを尋ねると、保育士は電話で「保育園ではもう見れ切れないんです!」と声を荒らげてきました。 その後、電話を一旦切ってから夫にこのことを伝えたモモさん。 園側と話しを着けるため、この日は夫婦でお迎えに行くことにしたのでした。 なぜ優先順位の通りに電話をかけてこなかったのかが気になったほか、今回の内容がわざわざ仕事中に電話してくるほどの内容かと言うと、そうではないように感じてしまいます。お迎えに行ったときに伝えるので十分よかったと思うのですが、先生は何をそんなに焦っていたのでしょうか。なんだか園側に強いポリシーがあるように見受けられますが、一般的な感覚とズレている印象を受けてしまいました。 著者:マンガ家・イラストレーター 稲
2023年11月22日保育士の中田馨さんが、登園時のママやパパのちょっと困ってしまう行動について教えてくれました。バタバタと忙しい朝の登園ですが、ちょっとしたことを気をつけるだけで子供もママやパパも、保育士もみんなが気持ちのよい1日をスタートさせることができますよ。こんにちは。保育士の中田馨です。保育園に通っているご家庭の朝は大忙しだと思います。私も、2人の子どもを抱え働いていますので、朝の目まぐるしさはとてもよく分かります。そんな忙しい朝の登園時ですが、「ここを心がけてくれたら、保育士が助かります。逆に、これをされるとちょっと困っちゃう」というポイントをいくつかご紹介します。 保育園は多くの子どもが生活するところだから決まりがある保育園は多くの子どもたちが生活する場です。ですので、ある程度の決まりがなければ運営することができません。保護者から見ると「何でこんなに厳しいんだろう?」と感じることもあるでしょう。 また、「あっちの園ではOKなのに、うちの園はNGなのはなぜ?」ということもあると思います。それは、きっとその園で過去に問題があったり、園が大切にしている思いが含まれていたりするのだと思います。 保育園が多くの子どもたちを預かり、元気にケガも少なく過ごせるのは、実はこの「決まり」があるからなのです。生活リズムや対応が「いつもと一緒」でいることが子どもたちにとって「安心」の材料になり、スムーズに生活が進むことにつながるのです。 最初に決めた時間に登園を多くの保育園は、登園・降園時間は保護者の勤務時間+通勤時間+準備時間(更衣など)を合わせた時間になっていると思います。入園前にその時間を双方で話し合い決めた時間です。できる限り、毎日最初に決めた時間に登園するように心がけましょう。 「保育園が開いている時間だし、今日は30分早く行こう」と気軽に思うかもしれませんが、保育園は「子ども○人に対して保育者が○人」という人数が決まっています。30分早く行くことで、保育の体制が整っていないこともあります。また、遅くなるときや休むときも必ず連絡を! 例えば「今日は園外の公園に遊びに行こう!」と計画していても、いつ来るかわからない子どもを待てばいいのか、出発してもいいのか? 悩むところなのです。保育園をお休みする場合や、登園時刻が大幅に変わる場合は園への連絡を忘れないようにしましょう。 朝食は保育園に入る前に終わらせる乳幼児に朝食を食べさせるのは、一苦労です。例えば、遊び食べをしたり選り好みをしたりして、食事自体にあまり興味がない時期もあります。よく食べる子だとしても、自分で食べさせていたらテーブル周りがグチャグチャになって片づけが大変! なんてこともあります。 時間がなくて保育園に来る途中に、おにぎりやパンをかじりながら来ることもあるかもしれません。おうちの食べ物を保育園に持ち込むと、他の子どもたちが欲しがったりすることもあるので保育園に入る前に、片づけるかゴックンと飲み込むなど配慮していただければ助かります。 このとき、子どもに「早く食べなさい」と言うと慌てますので、慌てさせないようにします。また、移動中の飲食は、のどに詰まったりする原因になる恐れがありますので、できる限り控えるようにしましょう。 子どもが泣いても元気に「行ってきます!」を心がけて!登園時に子どもが泣いてママから離れなかったら。どうにか泣き止ませたいけど、出勤時間が迫っているし! と焦ることだと思います。「泣いているのに、預けてもいいのかな」「うちの子、泣くことが多くて先生たちに迷惑かけているなあ」など心配する親御さんもいますが、そこは心配しなくて大丈夫です! だって、泣いている子どもを保育するのも保育士の仕事なので、泣かれてもへっちゃらなんですよ。 ママとしては、泣いている子どもを置いての出勤は、後ろ髪惹かれる思いでしょうが、そこはプロに任せて仕事へ向かってください! 「行ってきます!」と元気に出発する親御さんの姿を、子どもと見送ることが、私たちのパワーにもなるのです。 一日の始まりの朝を、子どもも親御さんも保育士も、気持ちよくスタートできるといいですね。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月13日保育士の中田馨さんが、子どもを叱るときの「言ってはいけないNGワード」について詳しく教えてくれました。「早くしなさい!」や「また散らかして!」などついつい言ってしまう言葉もたくさんありますよね。中田先生が子どもを叱るときの効果的な言い換え方法をいくつも教えてくれています。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。毎日子どもと生活していると、どうしても叱らなければいけない場面が訪れます。子どもを叱るって本当に難しい! と実は私も思っている一人。それは保育所の子どもたちもそうですし、もう中高生になった自分の子どもを叱るときもそうです。 叱るときに大切なことはいろいろありますが、私が大切にしているのは3つ。子どもの目を見て叱ること。そして、子どもの感情に影響されないこと。また、自分の感情は平たんでいることです。今回は、子どもを叱るときに思わず言ってしまいがちな言葉と、その言い換えの方法をご紹介します。 “また”○○したのね!子どもは、何度言っても同じことを繰り返しします。例えば、「また指を吸って!」「また、意地悪して!」「また、散らかして!」などあるかもしれませんね。しかし、大人が何か指摘されるときに、「また」と言われるとどうでしょう? 「また、テレビばっかり見て!」と言われたら? 「いやいや、さっきまで家事をしていて、今やっと休憩するところよ。“また”なんて決めつけないで」と思いませんか? 子どももきっとそう思っているはず。なので、言い換えてみましょう。 ・「また指を吸って!」⇒「指をはずそうね」 ・「また、意地悪して!」⇒「どうして○○したのかな?」 ・「また、散らかして!」⇒「ママ、お願いがあるんだけど。ここを片づけてくれると嬉しいな」 上記はあくまで一例です。子どもにして欲しい行動を具体的に伝えたり、子どもの気持ちを聞くとよいでしょう。 “早くしなさい!”「早く~しなさい」の“早く”は、親が思わず使ってしまう言葉の第1位かもしれませんね。「早くこっちに来なさい」「早く食べなさい」「早く着がえなさい」「早く寝なさい」などなど、年齢が高くなるごとに“早く”を言うことが増えてきます。 それはどうしてでしょう? それは、子どもがだんだん自立してきて自分でできることが増えてきたことを親自身が知っているからではないかと思います。しかし、思ったようには子どもが動いてくれない。そのため“早く”と言ってしまうのです。思ったように子どもが動いてくれないということは、親としては自分が思った通りに動いて欲しいわけです。しかし、親と子どもは別の生き物。思ったように動いてくれるはずがありません。 実は私もわが子には“早く”と言ってきた母親の一人です。でも、あるとき息子に言われたんです。「ボクは一生懸命早く動いているんだ!!」ってね。そこで気づいたんです。「そうだった。私は数十年人生経験があるけれど、この子はまだ数年しか生きていないんだ」と。大人は新幹線。子どもは普通列車。と思って、今以上に子どもを待ってみてください。その上で、言い換えをしてみましょう。 ・「早くこっちに来なさい」⇒「準備はできた?」 ・「早く食べなさい」⇒「よく噛んで飲み込んでね」 ・「早く着がえなさい」⇒「ズボンを履こうね」 ・「早く寝なさい」⇒「そろそろ寝る時間だから寝るよ」 言い換えるときは、今の状況をたずねてみたり、子どもにして欲しい行動を具体的に伝えるといいでしょう。 実は先日、中2の娘に「明日何時に起こしたらいい?」と聞いたときに指摘されました。「毎晩、“ホンマに起きてよ”って言うのやめてくれへん? 腹立つねん」と。最近の娘は、何度起こしても起きなくて手を焼いているので、口癖になっていたんですね。いやあ、反省しましたね。叱る場面じゃないにしても、普段思わず子どもに言ってしまっている「NGワード」は他にもありそうですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月10日保育士の中田馨さんが、子どもの褒め方や叱り方について教えてくれました。実はあなたのおこなっているその褒め方や叱り方、実はNGかも……!? ぜひ参考にしてくださいね!こんにちは! 保育士の中田馨です。1日子どもと過ごしていると、子どもを褒める場面、叱る場面が何度も訪れると思います。今回は、子どもを褒めるとき、叱るときに意識してほしいことをお話しします。 実はNGな褒め方 「すごい!」だけ「すごいね!」と褒めてばかりいませんか? 「すごい」という言葉を使ってはいけないわけではありませんが、必ずしも子どもは「すごい!」と言われたいわけではありません。 例えば、カラフルな絵を描いてママに見せに来たとします。このとき「すごいね!」だけだと、何がすごいのかが分かりませんよね。そのため、こんなときは「たくさんの色を使って描けたね。何色がある? 赤、青、黄色、緑。たくさんあるね。ママ、この絵が好きだなあ」と具体的にママが感じたことを言葉にするのです。 では、苦手な食べ物を食べられたら? 「ブロッコリー食べられたね!」。段差のある所からジャンプしたら? 「高いジャンプだったね!」。すごいと褒めてもいいですが、その前後に、ママの感想も付け加えてください。子どもは、より満足するはずです。 実はNGな褒め方 できたところだけ褒める子どもを褒める場面は、実は生活のさまざまなところに潜んでいます。子どもが「できた!」ことばかりに意識を向けず、普段の何気ない生活のなかでも見つけてみましょう。 例えば、ブロックであそんでいるとします。集中してあそんでいるときは、そっとしておいてもいいですが「その車、〇〇ちゃんが作ったの? カッコいい形だね」など、さりげなく子どもが作ったものを褒めることができます。 また、すでにできるようになっていることは、なかなか褒められなくなっていませんか? 例えば、妹が、食後の食器を台所まで持ってきてくれたら「ありがとう、助かるわ」と声をかける。でも小学生の兄が持ってきたときは持ってくることが当然だと思っているので「は~い」ぐらいのそっけない返事。親は新たにできるようになったことにどうしても目が行きがちですが、できるようになっていることにも目を向けると、子どもにかける声かけがまた変わってくるかもしれませんね。 実はNGなり方 「ダメ」だけ「ダメ!」という言葉、使ってしまいますよね。私も、わが子には思わず使ってしまうことがありました。「ダメ」だけじゃ「ダメ」って分かっているのに……。そう、「ダメ」だけだとあまり効果がありません。なぜかというと、子どもが、何が「ダメ」なのか分からないからです。「ダメ!」と大きな声で言われると、一瞬「ビクッ」として子どもの動きは止まると思いますが、それだけでは親の気持ちが伝わりません。触ってほしくないものを触ろうとしたら? 「見てるだけにしてね」と、ママがしてほしい行動を言葉にして伝えます。 私は「ダメ!」は、本当にしてほしくないことを子どもがしたときのための、とっておきの叱り文句だと思っています。「ダメ! そんなことしたら、ママ本当に悲しい!」と感情込めて叱るときのね。そのため普段の生活のなかでは、「ダメ!」ではなく、別の言葉に置き換えられないか? を考えてみてください。 実はNGな叱り方 「〇〇しない」「〇〇しなさい」「〇〇しない」の否定、「〇〇しなさい」の命令もよく使ってしまう言葉です。否定の言葉の例でいうと、「ベビーカレンダーのサイトで、私のプロフィール写真見ないでくださいね」と言われると、「え? 何で? めっちゃ見たい!」という気持ちになるのではないでしょうか。大人も「〇〇しないで」と言われると逆にしてしまいたくなるものです。 そのため、走ってほしくない場面で走ったら「走らない」ではなく「歩いてね」とママがしてほしい行動を言葉にして伝えましょう。 同じように、命令の言葉の例でいうと、座ってほしい場面では「座りなさい」ではなく「座ろうね」が良いでしょう。言葉を言い換えるだけで、親のイライラも軽減されるように思います。 昔あったわが家でのそのエピソードをご紹介しましょう。親子でハイキングをしていて、車も走る細い道を歩いていた時の事。幼い私は父母と少し離れて対向車線側を歩いていたそうです。私が、父母の方へ道を渡ろうとしたときに車が走ってきて父は思わず「走るな!」と言ったそうです。でも、私は、走って父母の方へ。幸い間一髪で車とはぶつからなかったのですが、「あのとき、“止まれ”と言うべきだった」と何年経っても父の心に恐怖が残っていました。 褒めるときも叱るときも、共通点としては「子どもと目と目を合わせて声かけする」と言うこと。「ママはちゃんとあなたのことを見ているよ」と子どもに伝えるためにも大切です。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月08日お友だちとのおもちゃの貸し借りでの子どものトラブル、経験したことがあるという方も多いのでは……!? 今回は保育士の中田馨さんが、お友だちとのおもちゃトラブルを招く、実はNGな声かけについて教えてくれました。こんにちは。保育士の中田馨です。私は0~2歳児が対象の保育園を運営しています。日々、子どもたちと過ごしていてよくあるのが「お友だちとのおもちゃトラブル」です。おもちゃをとられてしまった時や、逆に相手のおもちゃをとってしまった時に「どう声かけをするべきか?」と悩むところだと思います。今回は、低年齢児の子どもたちの「お友だちとのおもちゃトラブル」についてお話しします。 お友だちにおもちゃを取られた場合はどうすればいい?公園や児童館で遊んでいて、同じくらいの年齢のお友だちにおもちゃを取られる場面があると思います。相手の親御さんは見ているのに何も言ってこない。さて、こんなときどうすればいいか? このような場合、まず大切にしたいのがご自身のお子さんの「遊びを保証」することです。きっとその遊びを楽しんでいたと思います。ですので「今、遊んでいるからおもちゃ返して欲しいな」と伝えましょう。そしてお子さんには「お友だちも遊びたいみたいだから、終わったら渡そうね」と伝えます。 お友だちも返そうとはしないかもしれません。そんなときは、相手の親御さんにも協力してもらえるとベストですが「うちの子も使いたいのに、なんで貸してくれないのよ」と思っているかもしれません。そうなると、なかなか難しいですよね。 でも、私は「すぐに貸せることがえらい」とは思いません。子どもがその遊びに満足し「もう、貸せるよ!」という気持ちになるまで周りの大人が待つことも大切だと思います。まずは「この子の遊びが終わるまで、待ってもらえますか?」とお願いしてみましょう。 お友だちのおもちゃを取ったときはどうすればいい?逆に、ご自身のお子さんがお友だちのおもちゃを取ったときはどうしましょう? この場合まずは、返さなければいけませんね。「このおもちゃで遊びたかったの?」と遊びたかったことに共感し、「でも、これはお友だちのだから返そうね」と伝えます。 低年齢児は、自分から返すことがなかなかできませんので「返しなさい」と何度も言うのではなく「ママと一緒に返そうね」と一緒に返すといいでしょう。このとき、お子さんが泣いても返します。そして「あのおもちゃで遊びたかったんだね」と遊びたかった気持ちに共感します。 また、こんな場面は「貸して」と伝えることを学ぶ機会でもあります。「貸してもらえるかママと聞いてみよう!」と一緒に聞いてみましょう。「いいよ」と言われれば「やった!!」ですし、もし「イヤ」と言われても「今、お友だち、楽しく遊んでいるみたい。じゃあ、あっちでママと遊ぼうか!」と気持ちを切り替えることも大切な経験です。 「お友だちと仲良く遊ぶ」ことはとても大切なこと。しかし、実は「お友だちとモノの取り合いやケンカする」ことも大切なんです。「こうしたら友だちは嫌がる」「こうなったら悲しい」「これをされたら嬉しい」なんて喜怒哀楽の感情を沸き立たせる経験は、友だち関係だからこそできること。今、子どもたちは親以外の人間関係を学んでいる時です。むやみに止めるのではなく、安心して友だちと過ごせる場を提供することも、私たち大人の役目なのですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年11月03日保育士の中田馨さんが、毎日の送り迎えで実は困っている保護者の対応を教えてくれました。登園時に泣いたりぐずったりしているときに、「保育園に行けば楽しいよ!」と言ったり、「どうする、保育園行く?」と聞いたりなど具体的なケースをご紹介!こんにちは、保育士の中田馨です。保育園に通っている保護者が毎日することの一つが「保育園への送り迎え」です。毎日の送り迎え時に、泣いたり嫌がったりすることもあると思います。そんな時にやってしまいがちなNGな声かけと、おすすめの声かけを教えます! 「保育園に行けば楽しいよ! 」と言う入園間もないときや、子どもの年齢の時期によっては「保育園に行きたくない! 」と泣いて嫌がることがあります。朝の出勤前で、ただでさえ時間がなく心の余裕もないときに子どもに泣かれてしまうと、とっても困ってしまいますよね。 私は体験者なのでパパやママの気持ちがよく分かります! こんなときに思わず言ってしまいがちなことは、「保育園に行けば楽しいんだから頑張れ! 」「お仕事休めないんだから無理を言わないで! 」なんて言葉です。パパやママが焦って、出勤時間へ気持ちが向けば向くほど子どもは不安になります。 まず、登園時に泣くことは、多かれ少なかれ多くのお子さんに現れることがあると知っておきましょう。そして、子どもを抱きしめて、こう声かけしてみましょう。「ママと一緒にいたいのね。ママも○○ちゃんと一緒にいたいよ」と、子どもの気持ちに共感するのです。ほんの10秒で構いません。むぎゅーっと抱きしめて、気持ちに共感したら泣いていたとしても、あとは保育士にお任せください! 「どうする、保育園に行く? 」と子どもに聞く登園時、子どもがパパやママと離れたくなくて泣いて嫌がるときの声かけです。泣いている子どもの姿を見ていると「大丈夫かな? 」「私が仕事を休めばいいのかもしれない」と思ってしまうママもいます。 そして、「どうする、保育園に行く? 」「おうちに帰ったほうがいい? 」と子どもに聞いてしまうことがあります。この場合、子どもに保育園に行くことの判断をゆだねないことが大切です。 もし、お仕事が休めて今日は保育園も休もうと思うのなら、「よし、今日はママと一緒に遊ぼう!! 」と思い切って親が決めることが大切です。仕事は休まず、保育園に行く場合は、先ほどと同じ対応でOKです。保育園に「行く」「行かない」の決定は親がしましょう。 「〇〇ちゃんみたいに、〇〇しなさい! 」と言う送り迎え時に、同じクラスのお友だちを見ると思わず比べてしまうことがあります。「〇〇ちゃんは、大きな声であいさつができる」「〇〇ちゃんは、もう布パンツをはいている」「〇〇ちゃんは、てきぱきと動くことができる」などなど。 自分の子どもがまだできていなくて、お友だちができているとつい気になると思います。そんなときに思わず、「〇〇ちゃんみたいに、挨拶してほしいな」とか「まだ紙オムツなんて、赤ちゃんみたいよ」とか「〇〇ちゃんみたいに、サッと準備しなさい! 」なんて声かけをしてしまいがちです。 同じ年の子が、自分の子どもよりも成長しているように見え、自分の子の成長が心配になる気持ちはとってもよく分かります。「比べるな! 」と言われても比べてしまいます。私も我が子の子育てでは、比べてしまったことがたくさんあります。でも、比べてしまったときに心がけてほしいのは、比べたとしても声に出して子どもに伝えないことです。 「ママ、先に帰るよ」と脅す保育園で大好きな遊びをしているときに、パパやママが迎えに来たら、なかなか遊びをやめられない子がいます。家に帰ってもすることは山積み。そんな中で「帰りたくない! まだ遊ぶ! 」なんて言われると、本当に困ってしまいますね。 最初はやさしく「そろそろ帰るよ」と声をかけても、なかなか動かない子どもを待つのは大変です。思わず「ママ、先に帰るよ」「保育園でお泊りする? 」「先生のおうちの子になったら? 」なんて言ってしまいがちです。 最初は、「ママ、先に帰るよ」と言われると慌てて帰宅準備を始めるでしょうが、それも数回だけ。「どうせママ、帰らないでしょ」と子どもはわかっています。「先生のおうちの子になったら? 」なんて言って、子どもが「うん! そうする! 」なんて答えたら、先生も苦笑いです。 お迎えは毎日のことですので、おうちのルールを決めることをおすすめします。「ママが帰ってきたら、遊ぶのは5分だけ」でもいいですし、潔く「ママが帰ってきたら、すぐに片付けようね」でもいいでしょう。毎日の事ですので習慣づけしていきましょうね。 今回は、毎日の送り迎え時に、「子どもにこんなことを言ってもらえたら、子どもが保育所生活を前向きに過ごしてくれるよ! 」という声かけ方法をお話ししました。最後に、朝早くから夕方遅くまで保育園に通っていることは、決してかわいそうなことではありません。朝は笑顔で「いっています! 」、夕方も笑顔で「ただいま! 」と言ってくれるだけで子どもは安心します。「いつも遅くてごめんね」ではなく「会いたかったよ。いつもありがとうね」と声かけてあげてくださいね。 作画/はたこ著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月29日保育士同士で悩みを相談・解決が出来る保育士向けメディア「ホイクタス」(運営:株式会社dott、本社:東京都台東区、代表取締役:浅井 渉)では、利用者が前年同月対比で1.35倍となり、人気が高まっています。また、11月30日(木)には、職場でのコミュニケーションを課題解決し、楽しい職場作りを目指す「ホイクタス研修」を予定しています。保育士不足や保育士による幼児虐待等の解決に向けて、2023年4月にはこども家庭庁も発足され、今後もホイクタスの拡大が見込まれています。保育園向け課題改善「ホイクタス研修」の様子【こども家庭庁発足から半年、保育現場はストレスフルのまま】2023年4月にこども家庭庁が発足され、日々子どもに関する報道が増えています。その中の一つして、保育士不足の問題があります。厚生労働省によると、2022年度の保育士の有効求人倍率は2.46倍となっています。こども家庭庁は、2024年から保育士の資格を持っているが現在働いていない潜在保育士に向けて、復職支援拡大のため支援金援助を発表しました。また、保育士が週4日勤務でも「常勤」と認める通知を出す等、保育士不足への対応を急いでいます。しかし、こども家庭庁発足後も課題は残っています。保育士不足は、保育士が様々なストレスを抱えていることが一因とされています。退職理由の調査によると、「職場の人間関係」が33.5%で最も多く、次いで「給料の安さ」が29.2%、「業務量の多さ」が27.7%という結果になっています(※注1)。直近のSNS投稿からは、「業務内に終わらず、休みの日も仕事のことを考えている」、「自分の給料を考えると子どもを産めない」等の声も上がっています。※注1:令和4年度版厚生労働白書 保育士として就業した者が退職した理由【保育現場の悩みをシェア&解決するサイト、対面で保育士向け研修も】職場の人間関係、業務量の多さの悩みを解決出来るとして、保育士向けメディア「ホイクタス」の人気が高まっています。先輩保育士に相談しづらい保育士も多く、サイト上で他の園の保育士に相談し解決出来ることから人気を集めています。ホイクタスは、悩みの共有を目的とする掲示板サイトから一歩進んだ、保育士同士で悩みの解決策を考えるサイトです。悩みを投稿すると、他の保育士が具体的な解決策やアドバイスを返信。さらには、その返信に対して実践した報告や、意見交換出来ます。実際の保育現場では、手作業で行っていた壁面制作を、必要な分だけ購入する等業務の見直し、職場の雰囲気が明るくなった等の声が上がっています。また、ホイクタスを運営する中で、対面にて保育士の理解を深めることの大切に気づき、保育園における課題を改善する「ホイクタス研修」を実施しています。研修では、各保育士が実現したいことを明確にし、研修参加メンバーと共有します。その後、研修が終わっても目的を持って動けるよう、実現に向けた具体的な行動の設定を行います。研修を実施した園からは、「研修後は職員のモチベーションも上がりました。職員同士の信頼感が増しました。」との声も上がっています。11月30日(木)には千葉県酒々井町での研修を開催予定です。【保育士1,000人と繋がり、保育士の生の声を聞く取り組み】ホイクタスでは、現役保育士の生の声を聞き、ホイクタス研修にも最大限活かせるよう「保育士1,000人数珠繋ぎの旅」を行っています。事業開発責任者・石井が保育士1,000人直接会って話すプロジェクトで、2023年10月現在で繋がった保育士は400人を突破しました。繋がった人の中には、現役保育士だけでなく、保育士から市議会議員になった人や、保育のコミュニティーを作った等様々な活動をしている人もいます。事業開発責任者の石井より:「将来的に保育士同士がビジョンを持ち、意見を交わし、お互いを尊重し合える世の中にしていきたいです。そのために、まずは自分自身が保育士との繋がりを持ち、安心して使える良質なコミュニティーを作っていきたいです。」ホイクタス サービスサイト: ホイクタスで悩みを投稿し(左)、対応方法が書き込まれている様子(右)【ホイクタス研修】日時 :2023年11月30日(木) 13:00~13:40場所 :酒々井町 中央公民館所在地 :〒285-0922 千葉県印旛郡酒々井町中央台4-10-1【ホイクタス 運営会社概要】会社名 : 株式会社dott代表 : 代表取締役 浅井 渉本社 : 〒110-0015 東京都台東区東上野6-20-3 長谷川ビル2階事業内容: 保育士向けメディア〈ホイクタス〉運営URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月25日保育士の中田馨さんが、子どもの秋冬の服装での注意点について教えてくれました。今の時期は朝晩で寒暖差もありどんな服装にするのかも迷いますよね。また、おしゃれな服もたくさんありますが、実は子どもに着せるには注意の必要な服装もあるようです。子どもの月齢や活動の幅に合わせて服装選びのポイントをご紹介しているのでぜひ、確認してみてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。10月になり、秋の空が広がるようになってきました。朝夕は涼しく、日中が暖かい日もあるので、子どもに限らず大人も着る服に悩んでしまうこともあると思います。 そこで今回は、秋冬の子どもの服装で気をつけたいことをお話しします。 0歳児に気をつけたい服装足先までカバーされたロンパース冬本番になると気をつけたい服装の一つが、足先までカバーされたタイプのロンパースです。寒い冬ですので、足の先までカバーされていたら保温性があって安心です。しかし、お部屋で活動するときは足先のカバーのないタイプの服を選んでください。なぜなら、ハイハイするときに床を蹴りにくかったりして、活動の幅を制限してしまう可能性があるからです。また、つかまり立ちする場合、滑りやすいことはもちろんのこと、足先部分を反対の足で踏んづけて、転倒することもあります。 着せすぎに注意特に0歳児の場合、外に行くときにベビーカーや抱っこひもで移動することも多いでしょう。その際、寒いだろうとたくさん服を着せていると汗をかくこともあります。寒い外にいたとしても、時折赤ちゃんの背中に手を入れて、汗をかいていないかのチェックが必要です。 歩くようになったら気をつけたい服装【ズボン編】1歳前後になり、歩くようになったら活動の幅が広がってきますね。その際に気をつけたいのが【ズボンの素材】です。夏は短パンだったのが、秋冬になると長ズボンを履く機会も増えてきます。特に公園などお外で思いっきり遊ぶときは、伸縮性のあるやわらかいズボンを履かせると、活動しやすいでしょう。私の経験では、デニム生地のズボンは伸縮性が少ないので動きにくいものです。転ぶことも多いように思います。 まだ私の息子が幼児のころ、スリムな赤いズボンがかっこよくて購入したことがあります。私はウキウキで買ったそのズボン、息子は「キツイ」と言ってほぼ履いてくれませんでした。購入時はかっこよさだけでなく、履きやすさも大切なんだと印象に残った出来事でした。 歩くようになったら気をつけたい服装【上着編】秋冬になると、服の上に1枚羽織ることも増えてきますね。その際に気をつけたいのが、フードや装飾の多いものです。保育園に通っている方は、保育園では【フード付きはダメ】と言われているのではないでしょうか? これはジャンパーだけでなくトレーナーも同じです。その理由は、お友達と外遊びするとき、あそびの中でお友達が思わずフードを引っ張ってしまったり、フードが遊具などに引っかかる危険性があるからです。フードを引っ張られたら? そう、後ろに転んでしまいますね。また、滑り台を滑る時などに、遊具に引っ掛かる可能性もあります。 特に活発にあそび始めるころからは、気温や子どもの活動に合わせて脱いだり着たりしやすくて、子どもが安全に活動できるシンプルなデザインの上着を選ぶと安心かもしれません。 歩くようになったら気をつけたい服装【肌着編】夏はTシャツ1枚で過ごすこともあったと思いますが、涼しくなると肌着を1枚着ることも増えてきます。ここで気をつけたいのが、中に着せすぎないことです。秋になると保育園で毎年お一人はいらっしゃるのが、朝涼しかったので【肌着+Tシャツ+Tシャツ(長Tシャツ)】を着せて登園する子。トイレ(オムツ替え)のときに気づいて、「あれ? 何枚着てるの?」と思うことがあります。 朝一番に涼しいときは、普段よりも1枚多めに羽織るのはよいのですが、日中になると気温も上がってきますし、子どもも活動時間になります。厚着した状態で外遊びなどすることで汗をかいてしまい、あせもなどの肌トラブルに繋がったり、汗で体が冷えてしまうことなどもあるので着せすぎには注意しましょう。 また、冬になると長そでの肌着を着せることもあると思いますが、体を動かして活動するときは汗をかきやすいものです。半そでの肌着+長そでの服でも十分な日もありますので、天候とお子さんの様子を見ながら、活動しやすい肌着に調整してあげましょう。 私もそうだったのですが、お子さんのお洋服選びは、親にとって楽しみの一つですね。かわいい(かっこいい)デザインも大切ですが、そこに動きやすさと言う視点もプラスして、選んでみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月20日株式会社はたけのみかた(所在地:滋賀県湖南市)が製造・販売するベビーフード「manma(マンマ) 四季の離乳食」を、東京都江戸川区独自の保育制度である「保育ママ事業」の給食に採用いただきました。生後9ヶ月以降のお子さま最大200名ほど(見込み)に区から無償で提供され、今まで利用者の持参だった「昼食」の負担を削減し、より利便性の高い保育の現場づくりに貢献いたします。保育ママ宅での給食風景◆採用の経緯保育ママ事業は、江戸川区役所が認定した「保育ママ」が、少人数の乳児を家庭的な環境で保育する制度です。より細部まで目の届きやすい環境で子どもたちを保育できると好評の制度ですが、これまで昼食については利用者の持参となっていました。常温で長期間の保存ができ、急な休みがあっても無駄が生じないベビーフードは、体調を崩しやすい乳幼児期の昼食としては利便性が高いものですが、「給食」として採用された例は多くありません。そのような中、契約農家から仕入れた野菜を丁寧に下処理し独自のレシピで仕上げた、優しい味わいの離乳食で赤ちゃんと食事の楽しみを共有するというmanmaシリーズの特徴を評価いただき、このたびの採用が決定しました。「素材の味をそのまま感じられる、温かみのある美味しさ」「常温で長期間保存可能で、急な休みがあっても無駄が生じない」「専用の調理場所・スタッフが必要ない」「毎日宅配で届ける必要がない」「赤ちゃんの離乳食の進み具合に応じた月齢別のラインナップを展開」「アレルギー特定原材料8品目不使用」「商品を通じ、地域の農業の持続に貢献」といった特徴の数々が、評価のポイントです。給食では「とまとの鯛おじや」「かぼちゃの鶏そぼろおじや」「さつまいものおじや」など、季節に応じたラインナップを提供予定です。株式会社はたけのみかたは、乳幼児を育てる保護者の困りごとに寄り添い、育児の負担を軽くし、楽しみを一層大きくできるような取り組みを、今後も続けてまいります。manma 四季の離乳食◆保育ママ事業とは昭和44年に江戸川区独自の制度としてスタートした、区の認定を受けた保育ママの自宅で、乳児を預かる制度です。1~2名というごく少人数の赤ちゃんを家庭的な環境で保育するのが特徴で、利用者の満足度が高く、リピーターも多い傾向にあります。◆manma四季の離乳食について滋賀県産の「旬」の野菜を使用したベビーフード。素材の味が「そのまんま」感じられる素材の味を活かした優しい風味が特徴で、すべての商品を自社工場で生産しています。「環境に配慮した農業を営む小規模生産者の有力な販路となる」、「規格外の野菜が生じても、食用に適したものであれば統一価格で取引する」など、ビジネスを通した地元農業への還元もミッションとしています。manma四季の離乳食は、はたけのみかたオンラインストア、または各地の取扱店にてご購入いただけます。希望小売価格490円(税込)から。◆会社概要会社名 : 株式会社はたけのみかた代表取締役 : 河村 幸奈(旧姓:武村)所在地 : 滋賀県湖南市三雲407-2設立 : 2014年11月事業内容 : ベビーフードの製造・販売、滋賀県の農業従事者支援URL : 電話 : 0748-76-4789お問い合わせ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月13日保育士の中田馨さんが、実は困っているお友だちとのかかわりで親がやりがちなことについて教えてくれました。「貸してあげなさい!」「返しなさい!」はNGなど具体的なケースをご紹介します。こんにちは、保育士の中田馨です。保育園は多くの友だちと過ごす場でもありますので、お友だちとの遊び方について考えることもあるかと思います。今回は、保育園での実例を紹介しつつお話ししていきます。 おもちゃの取り合いはコミュニケーションを学ぶ場乳幼児と過ごしていると必ず起きるのが「おもちゃの取り合い」です。昔、自分の子どもとお友だちがおもちゃを取り合ったときは、まだ私も保育士の経験も浅く、新米の母親だったので、相手のママの顔色を見つつ子どもの気持ちを汲むことなく対応した経験もあります。 公園ではもちろんのこと、保育園でのお迎え時に自分の子と他の子がおもちゃの取り合いをしていた! なんて場面に遭遇することもあるかと思います。慌ててしまうかもしれませんが、怪我しないようであれば、少し落ち着いて対応しましょう。 おもちゃの取り合いは、これからの長い人生の中で、人とのコミュニケーションを学ぶ最適な場です。その場面の前に何が起きていたかを知ることが大切です。 「貸してあげなさい!」「返しなさい!」はNGお迎えの際に、上記のような場面に遭遇したママが「貸してあげなさい!」と強く子どもを叱る場面を見てきました。 大人には「おもちゃを貸してあげられる子は、賢い子、優しい子」という価値観がありませんか? 「貸してあげられないなんて、優しくないわね!」「返さないなんて、悪い子ね!」なんて思わず言ってしまうこともあるでしょう。でもそれは、大人の思いです。 一度その思いは横に置き、おもちゃで遊びたいという気持ちに共感することから始めます。「そうか、そうか。このおもちゃで遊びたかったんだね」と伝えます。そして、自分の子が使っていたなら「遊び終わったら渡そうね」「もうすぐ帰るから、少し遊んだら渡そうね」などと伝え、お友だちには「少し待っててね」と伝えます。お友だちが使っていたのなら「お友だちが使ってから返してもらおうね」と伝えます。 「貸しなさい」「返しなさい」と命令するのではなく、まずは遊びたい気持ちを共感してから、親がしてほしい行動を簡単な言葉で伝えると、子どもは聞き入れてくれることが多いですよ。 保育園でお友だちと関わり遊ぶことは、ここから長い人生の人間関係構築の土台づくりです。子どもの成長発達を、子どもの気持ちに寄り添いながら保育園と共に歩んでいけるといいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月08日保育士の中田馨さんが、外遊びでの子どもの服装や移動時に関する注意点について教えてくれました。中田先生自身も経験したヒヤリハットを交えてお話ししてくれています。子どもとの外遊びを楽しむためにもぜひ一度確認しておきましょう!こんにちは!保育士の中田馨です。9月を過ぎ秋になると、外遊びをするのに良い季節になってきますね。暑い夏はなかなか外に出られなかったと思いますので、公園などでの外遊びが楽しみというお子さんも多いことでしょう。 そこで今回は、外遊びの際に注意しておきたい子どもの服装や、実際にあったヒヤリハットについてお話しします。 公園の遊具で遊ぶ時に避けたい服装はある?公園の遊具での遊びは、とっても楽しいものですよね。その遊具で楽しく安全に遊ぶためには、遊ぶ時の服装にも気をつけたいものです。遊具で遊ぶ時は、動きやすい服装、脱げにくい、滑りにくい靴で遊ぶこと、手に物を持たないようにすることは前提として、以下のことにも気をつけたいものです。 ・ポシェットや水筒、マフラー、ひも付きの手袋などは取る。・上着の前は開けたままにしない。・パーカーの服は着せないようにする。 これらの場合、ひもや服、パーカーの紐やフード部分が遊具に引っ掛かって窒息につながる恐れがあります。また、特に幼児の場合は、保護者が目を離したすきにケガをすることが多いようですので、遊具に限らず外遊びをする際は、お子さんから目を離さないようにしましょう。 外遊びへ出発・移動・帰宅するときのヒヤリハット外遊びに出発するときは、子どもは楽しみで楽しみで仕方ありません! ですので、家を出るときにパッと道路へ飛び出す可能性があります。出発する時には、「ママと手をつないで外に出ようね」「歩いてね」と大切なルールを簡単に伝えておきましょう。 先日、お散歩の帰り道にヒヤリハットがありました。一方通行の道の右側を歩いていると、道路の右側に軽のワゴン車が停車していました。運転席、助手席両方に人が乗っているなと見ていたら、私たちが横切る直前に助手席の人が周りを確認せずドアを開けました。間一髪で当たらずにすみましたが、私たちがあと1歩早く進んでいたら当たっていたかもしれない……と思うと、冷や汗が出ました。人が乗っている車の横を通る時は、子どもをドアと反対側に歩かせる・大きく離れて通る必要があると反省した出来事でした。 また、外遊びから帰宅したら、ママはホッと一息つくところでしょう。そのホッと一息油断したところを子どもは見逃していません。玄関に入る手前に手を離したら、家とは反対側に走り出そうとする! なんてこともあります。玄関の中に入るまで、子どもの手を離さない方が安心でしょう。 もし、外遊びで「ヒヤリ」とした体験をしたときは、次に「ヒヤリ」としないためにどうすればいいかを考えるとよいでしょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年10月05日保育士の中田馨さんが、実は困っているおうちごはんについて教えてくれました。離乳食をすべて保育園任せにする、食べたことのない食材を伝えないなど具体的なケースをご紹介します!こんにちは、保育士の中田馨です。生後5~6カ月ごろになるとそろそろスタートするのが離乳食。私の保育園では、生後43日目のお子さんから入園できますので、保育園に入園してから離乳食がスタートするお子さんもいれば、家庭である程度離乳食が進んだ状態で入園するお子さんもいます。 どちらにせよ、離乳食期はとくに、食べられる食材の種類などが時期によって変化しますので、家庭と保育園のコミュニケーションを密にする必要があります。今回は、保育園とおうちごはんをテーマにお話しします。 離乳食をすべて保育園任せにする保育園によって、考え方や進め方が違うので必ずではないのですが、まずは家庭で離乳食をスタートさせるというのを原則にしている保育園が多いのではないかと思います。保護者さんからは、「上の子の保育園では、最初からすべて保育園が進めてくれたのですが……」と言われることもあり、少々不満に感じられる方も過去にはいました。 まずは、家庭で離乳食をスタートさせる理由は2つあります。1つ目は万が一、発疹などのアレルギー反応が起きたときにすぐに対応できるという点です。2つ目は、初めての離乳食は赤ちゃんが安心できる環境でということ。 これまで、母乳や育児用ミルクしか口にしてこなかった赤ちゃんが、離乳食を口にするということは環境が大きく変わるということ。初めての味、触感、香りのものが口に入るというのは、不安に感じることもあるでしょう。だからこそ、赤ちゃんにとって一番安心できる家庭でスタートするのがいいと考えられます。 食べたことのない食材を伝えない離乳食期はとくに、赤ちゃんの体の発達や内臓機能の発達に合わせて、食べられる食材の種類や食材の大きさ、固さなどが変わっていきます。保育園から、翌月の献立や食べられるようになった食材のチェックリストを提出すると思います。基本的に、家庭で食べていない食材は保育園で食べられませんので、まだ食べていない食材が次月の献立にあれば、その日が来るまでに3回程度食べておきましょう。 このときに、保育園と保護者のコミュニケーションが取れていないと、まだ食べていない食材を保育園で初めて食べるなんてことが起きてしまいます。何もなければ「何もなくて良かったね」で済むことですが、何かあったときには大変です。保育園では気づかないこともありますので、「今日の献立に鶏のささみがありますが、まだ食べてないので除去をお願いします!」といった感じで保護者から伝えてもらえると大変助かります。 きょうだいや大人のごはんをそのまま食べさせている上にきょうだいがいらっしゃる家庭に多いのが、「うちは、下の子用に離乳食を作っていません」という親御さん。もちろん取り分け離乳食というのであればいいのですが、そのまま食べさせている場合には、いくつか見直しをしましょう。 1つ目は味付け。赤ちゃんは内臓機能が未発達のため、味の濃い食べ物はNGです。大人と同じメニューから取り分ける際は、味付け前のものにするか、ほんの少しのしょう油や味噌で風味をつけるだけにしましょう。これは調理方法にも言えることで、例えば大人用の揚げ物や炒め物などは、赤ちゃんの内臓機能に負担をかけます。油物は避け、汁物や煮物から取り分けるのが取り分け離乳食のコツです。 2つ目は、新しい食材は1日1種類1さじずつ。2~3日同じ食材を食べて、体に何も変化がなければ、また新たな食材にチャレンジするということです。赤ちゃんに合わせた食材選びをしながら、家族のメニューを組み立ててみてください。 お菓子ばかり食べさせる離乳食が思ったほどうまく進まず、悩んでしまうこともあると思います。保育園でもあまり食べていないようならなおさら心配です。食べてくれないと「この子は大丈夫なんだろうか」と思ってしまいがちです。 何か食べてくれるものはないかと藁にもすがる思いで、ベビー用のお菓子を与えてみると、思いのほか食べてくれた。「先生、ベビー用のお菓子なら食べてくれました!」とうれしそうに報告してくれるママを見ていると、こちらもうれしくなりますが、お菓子だけよく食べるようになるのも困ってしまいます。あくまでお菓子は「たまの楽しみ」と位置付けましょう。 離乳食初期は、離乳食のお試し期間と考えましょう。栄養は母乳や育児用ミルクが大半を占めています。離乳食中期になっても、栄養の約2/3は母乳や育児用ミルクです。お菓子を与えるのではなく、母乳や育児用ミルクをこれまでのように満足するまで与えるほうがよいでしょう。そのうえで保育園と相談しながら、離乳食の時間を楽しみ、離乳食に食べ慣れる環境づくりを整えていきましょうね。 さまざまなルールのある離乳食です。少し難しく感じることもあるかもしれませんが、保育園には栄養士、調理師、保育士などの専門家がいますので、気軽に相談しながら進めていきましょう。また、今回お話ししたことは離乳食だけでなく幼児食にも言えることです。そして何より「楽しく食べる子に育てる」というのが、最大の目標です!著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年09月23日保育士同士で悩みを相談・解決が出来る保育士向けメディア「ホイクタス」(運営:株式会社dott、本社:東京都台東区、代表取締役:浅井 渉)では、ユーザーの悩み投稿数が2023年9月現在で1,200件を突破しました。また、2022年6月から開始している保育士1,000人と繋がる「保育士1,000人数珠繋ぎの旅」では、2023年9月現在で400人を突破しています。保育士不足はすぐに解消されない問題であることから、今後ますますホイクタスの利用増加が見込まれています。下記にて、実際にホイクタスを利用している保育園、事業開発責任者の石井への取材・撮影対応可能です。※応相談で、別日程も調整可です。◆陽の木さくら保育園〒285-0819 千葉県佐倉市寺崎北2-13-12023年9月20日(水) 14:00~17:00ご希望の場合は、080-4375-9378(石川)までご連絡ください。実際にホイクタスを利用している保育園の様子【相次ぐ保育士不足、原因は保育現場でのストレスによる早期離職】全国で保育士不足の報道が続いています。厚生労働省によると、全国における保育士の有効求人倍率は2019年に2.99倍に達しました。また、2022年には保育士不足の影響で、保育所の休園が過去最多の数となり、全国の認可保育所と認定こども園等を合わせた86カ所が全面休園しました。保育士不足が頻発している背景として、早期退職が一因しています。厚生労働省によると、保育士全体の経験年数は、8年未満が約半数を占めており、定着化が進んでいない状況です。保育士の退職理由の内訳を見てみると、「職場の人間関係」が33.5%で最も多く、次いで「給料の安さ」が29.2%、「業務量の多さ」が27.7%という結果になっています。直近のSNS 投稿を見ても、「業務負担が大きい割に、手取り15万程度しかないので辞めたい」、「次の休日は何しようではなく、残務をしなくてはいけないと考えている」という声も上がっています。【保育士が主体的に悩みを解決し合うコミュニティー】保育士向けメディア「ホイクタス」の総投稿数が、1,200件を突破しました。ホイクタスは、悩みの共有を目的とする掲示板サイトから一歩進んだ、保育士同士で悩みの実践的な解決策を考えるサービスです。保育士ならどなたでも無料で利用ができます。現場での悩みを投稿すると、その投稿に他の保育士が具体的な解決策やアドバイスを返信。さらには、その返信に対しても実践した報告や、意見交換ができる点が特徴です。離職に繋がりそうな悩みが投稿された際も、他の保育士から具体的な解決策やアドバイスを返信しています。ホイクタスでは、1つの投稿に対して、平均約6件の解決策やアドバイスのやり取りが行われています。また、実際にホイクタスを利用したことで、前向きな変化も起こっています。ホイクタスを利用した保育士からは、「保育士自体を辞めようと考えていたが、悪いのは保育士ではなく自分がいる環境でだと感じ、違う園への転職に挑戦しました。」、「ホイクタス内の投稿内容をきっかけに、職場でのコミュニケーションが増え、人間関係が改善しました。保育士を続けることにしました。」などの声も上がっており、保育士離れを未然に防いでいます。【保育士が安心して使える良質なコミュニティーを作りたい】ホイクタスでは、昨年6月より「保育士1,000人数珠繋ぎの旅」と呼ばれる保育士1,000人直接会って話すプロジェクトを開始しています。2023年9月現在で、400人を突破しました。保育士の多くは、異業種との関わりが少なく閉鎖的な環境から保守的になりがちです。現状を変えなければと思っても、自ら行動出来る保育士はまだ少ないのが現状です。そこで、ホイクタスの事業開発責任者である石井が様々な経歴を持つ保育士との繋がりを持ち、コネクター的な役割を担いたいと考えスタートしました。繋がった人の中には、現役保育士だけではなく、保育士から市議会議員になった人や、自身で保育のコミュニティーを作った等様々な活動をしている人もいます。今では、悩んでいる保育士に、プロジェクトを通じて出会った人を紹介することで、多面的な視点を持つきっかけになっています。事業開発責任者の石井より「保育士不足はすぐに解決しない問題ですが、将来的に保育士同士がビジョンを持ち、意見を交わし、お互いを尊重し合える世の中になってほしいです。安心して使える良質なコミュニティーを作っていきたいです。」ホイクタス サービスサイト: ホイクタスで職場関係の悩みを投稿している様子【ホイクタス 運営会社概要】会社名 : 株式会社dott代表 : 代表取締役 浅井 渉本社 : 〒110-0015 東京都台東区東上野6-20-3 長谷川ビル2階事業内容: 保育士向けメディア〈ホイクタス〉運営URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月13日保育士の中田馨さんが、公園でのヒヤリハットについて教えてくれました。中田先生自身も経験したヒヤリハットを交えてお話してくれています。子どもとの公園遊びを楽しむためにも、ぜひ一度確認しておきましょう!こんにちは! 保育士の中田馨です。9月を過ぎ秋になると、外遊びをするのに良い季節になってきますね。暑い夏はなかなか外に出られなかったと思いますので、公園などでの外遊びが楽しみというお子さんも多いことでしょう。 そこで今回は、外遊びを楽しむためにも気をつけておきたいことや、実際にあったヒヤリハットについてお話しします。 公園の遊具でのヒヤリハットまずは実際に、私が経験したヒヤリハットをご紹介します。よくあるのが、ブランコが揺れ散るそばを走り抜けたり、ブランコに乗っている友達のところに行ったりすること。ブランコは揺れているので、1回目当たってこけて、こけている間にもう一回揺れてまた当たって……と大惨事になりかねません。実際私は小学生の時に、2回目の揺れがおでこに当たって青タンができたことがあります。 また、滑り台は階段を上ったはいいけれど、滑るのが怖くて体が動かなくなってしまう子もいます。後ろから他の子が来て「早くいって欲しい」と押されることも。 そこで、遊具であそばせる時には以下のことに注意しましょう。 ・大人の手が届かない遊具ではあそばせない。・子どもの年齢に合った遊具であそばせる。(背伸びをさせない) また、保護者からの報告で、砂場用のスコップの柄にある小さな丸い穴に子どもが指を突っ込み、抜けなくなってレスキュー隊が出動した! という事例もありました。子どもは、大人が思いもしないことでケガをすることがあるということですね。注意しておきましょう! 外遊びでのヒヤリハット公園や広場であそぶ時に、よくあるヒヤリハットは、「たばこの吸い殻、ゴミ、ガラス」など、触ってほしくないものを子どもが触ろうとした時です。公園に着いて私がまず行うことは、それらが落ちていないか確認して拾うことです。 特にベンチ付近には、たばこの吸い殻やお酒の空き缶などが落ちていることが多いです。子どもは、地面をよく観察しています。子どもに気づかれる前に大人が処理しておくと安心です。 また、一瞬目を離したときに、子どもが目の前からいなくなることもあります。特に、親子共に普段遊び慣れていない公園などに行った時には要注意です。私の場合、遠足で少し大きな公園に行った時、そろそろ帰る時間だからと片づけをしているときに「○○君がいない!」と気づきました。幸い子どもはすぐそばの植木のそばでしゃがんで、アリ観察をしていたので、すぐに見つかったのですが。あの時の、「いない!」と思った時の背筋が凍る思いは今も忘れられません。 もし、外遊びで「ヒヤリ」とした体験をしたときは、次に「ヒヤリ」としないためにどうすればよいのかを考えるとよいでしょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年09月13日保育士の中田馨さんが、外遊びの際にありがちなトラブルについて教えてくれました。秋になると外遊びの機会も増えますよね。外遊びをするときにトラブルなく安心して子どもが遊ぶことができるように、ぜひ一度確認してみてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。8月が終わり、暑い夏がだんだん秋に変わり始めていますね。涼しくなってくると公園などで外遊びをする機会も増えると思います。今回は、楽しく外遊びをするためにも知っておきたいことをご紹介します。 友だちにケガをさせてしまった場合は?外遊びをしていて、友だちにケガをさせてしまった……なんてこともあるかもしれません。私も息子が小学生のときに2回ほどありました。わざとではなくても、相手にケガをさせてしまったのですから誠意をもって対応します。親子で謝ることは当然のことですが、病院に行く必要があるのかどうか? を確認しましょう。また、帰宅後に何かあってはいけないので、こちらの連絡先を知らせておくとよいでしょう。 息子の場合、相手が急いでいたようで「大丈夫」と言って自転車で走って行ってしまいました。私は不安だったので、その足で念のため交番に行って「もし、こういう方が来たら連絡をください」と事情を話したこともありました。そのときにできる対応をしておくと後悔がないと思いますよ。 小学生が公園にいた場合は?春休みに保育所の子どもたちを連れて公園へ行ったときのこと。私たちが砂遊びをしていると、自転車を走らせていた小学生が滑って真横に転んできて、危機一髪だったことがありました。小学生の子どもたちが公園にいる場合、やはり動きの大きさや遊びが違いますので、お子さんのあそびに少し配慮が必要ですね。 小学生がいる時間帯に公園に行かないという選択肢もありますが、例えば、小学生が鬼ごっこを始めた場合には追いかけっこをして、お子さんの近くを走りまわることもあると思います。小学生にも、小さい子どもが公園で遊んでいることを知らせたいものです。ただ、「危ない!」と注意するだけでは、小学生に伝わりにくいかもしれません。「小さい子が砂遊びしているから、ここで走ると危ないの。少し離れて鬼ごっこしてもらえると嬉しいな」など、危ない理由としてほしいことを伝えれば、子どもたちはルールを作りなおして遊んでくれるはずです! 外遊びは、子どもも大人もリフレッシュできる遊びでもあります。少しのルールと大人の簡単な配慮で、外遊びを楽しんでくださいね。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年09月08日保育士の中田馨さんが、子どものお昼寝や睡眠について教えてくれました。お昼寝をさせたいのになかなか寝てくれない……とお悩みのママもいることでしょう。子どもをスムーズにお昼寝させるコツも教えてくれているのでぜひ、参考にしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。毎日暑い夏だからこそ、生活の中に取り入れてほしいのが「お昼寝」。保育園では、毎日だいたい決まった時間にお昼寝タイムがあります。今回は、お家でも活かせる、保育園の「お昼寝時に気を付けていること」をお話しします。 お昼寝は必要?まだ、体力がない乳幼児さん。お昼寝はそんな乳幼児さんの体と脳を休息させることが目的。特に低年齢児のお子さんは、まだ昼寝が欲しいものです。お昼寝をすることで、体力を回復させて午後からまた元気に活動することができますよ。 とはいえ、お昼寝にも個人差はあります。「もうそろそろ起きようか」というくらいグッスリ寝る子もいれば、お昼寝の時間が短かったり、寝ない日がある子もいます。「必ずしなければいけない」という気合や寝かしつけが、親子の負担になるくらいなら、時にはあきらめも必要です。 「今日は、眠たくないのかもなぁ」と思う日は、子どもの雰囲気でママも分かるはず。そんなときは、ママと一緒にマットやお布団の上でゴロゴロする時間を設けるなど、意識的に体を休息させてあげるのがよいでしょう。 暑い夏のお昼寝で気をつけたいこと特に暑い夏の日のお昼寝で気をつけたいことは、部屋の温度や湿度です。暑いだろうとエアコンや扇風機をかけていると、思った以上に体を冷やしてしまい風邪気味に……! なんてこともありますし、エアコンや扇風機が直接当たらないように気を付けていたら、おでこに汗をかいているなんてことも。 例えば保育園では、一度に何人もの子どもが寝るので、部屋の場所によって温度が違うので難しいものです。特に、部屋の角に寝ている子は、汗をかきやすいんですよ。もし、お子さんが汗をかきやすいようだったら、寝る位置を少し変えるだけで解消されることもあります。 また、子どもがお昼寝しているときは、体を時々触って汗をかいていないか? 冷えすぎていないか? などの確認をしていると安心ですね。パジャマや寝具も汗を吸い取りやすい素材のものがいいでしょう。 声かけの仕方お昼寝の時間は、毎日だいたい同じ時間に設定します。そのときの声のかけ方が重要になります。「今から寝る?」と子どもに聞かないでくださいね。だって、「うん! 寝る! 」なんて答える子どもはなかなかいません。寝る、寝ないは、子どもが決めるのではなく親が決めます。「さあ、寝ようね」と決まり事として布団に連れていきます。 「今から寝る?」と子供に意見をゆだねると、おのずと親の方も「この子、今日は寝てくれるかな……」という気持ちになってしまいます。「さあ、寝ようね」と決まり事にすると、親自身にも寝かしつける決心がつきますね。寝かしつけに限らず、しなければいけない物事のときは、言い切るようにしてみてください。 お昼寝は、子どもにとって「気持ちの良い時間」ということを伝えつつ、子どもが寝ている時間はママも休息してくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年08月20日保育士の中田馨さんが、子どもの熱中症対策について教えてくれました。暑い日が続く毎日。親子で熱中症対策をしっかりとおこない、猛暑を乗り切りましょう! 今回は夏の子どもの服装についてお話ししてくれています。子どもの夏服を選ぶ際の参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。うだるような暑さが続いていますね。テレビでもラジオでも連日熱中症に関するニュースが取り上げられています。今回は、暑い夏を子どもと安全に過ごすための熱中症対策や夏の子どもの服装についてお話しします。 熱中症とは?熱中症は、高温多湿の場所で過ごしていて、体温調節機能が上手く働かなくなったり、体内の水分、塩分のバランスが崩れたりすることにより体内に熱がこもった状態のことをいいます。屋外だけでなく、室内でも発症します。その症状は軽度から重度まであり、それぞれの主な症状は以下です。 ・軽度・・めまい、立ち眩み、筋肉痛、汗が止まらない・中度・・頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感・重度・・意識がない、けいれん、体温が高い、呼びかけに反応しない、まっすぐに歩けない 子どもの場合、「なんだか少ししんどいな(軽度)」と思ってもそれを大人に伝えられないことが多いでしょう。少しでも「様子が違う」と感じたら、涼しい場所に連れていき水分補給をし、衣類を緩めたり首やワキ、ももの付け根など動脈が集中する場所を冷やすなどしましょう。心配な場合は、受診をおすすめします。 熱中症を予防するには熱中症を予防するには水分補給がとても大切になります。よくメディアでも言われているので、耳にしたことがあると思いますが、「のどが渇く前に、飲んでください」。子どもは、体温調節機能が十分に発達していません。そして大人のように、「熱中症予防のために、水分をこまめに取ろう」と自分から水分を飲むわけではありませんので、周りの大人が気を付ける必要があります。 例えば、水分補給をする時間を、毎日決めてもいいでしょう。朝起きたとき、遊ぶ(活動)前、遊び(活動)終わったら、お昼寝の前・・・などなど。水分補給を毎日の習慣にすることが大切です。また、室内では扇風機やエアコンで温度を調整し、室温はこまめに確認します。 例えば、保育所では夏の室温は26度~28度に設定。窓にはすだれをするなど暑さ対策をしています。屋外では、帽子や日傘を使ったり、なるべく日陰で過ごす。天気の良い日、暑い時間の外出は避けるなどの対策を取るようにしましょう。 着る服はどうすればいい?熱中症を予防するには、服装もポイントです。暑い夏で汗をかくことも多いはずです。吸湿性、速乾性のある素材や綿素材の肌着やTシャツがおすすめです。 プリントTシャツはかわいいけど夏場に着るのは実はNG!?綿のTシャツで、キャラクターが大きくプリントされているタイプのものは、とってもかわいくて子どもに着せたい衣服の一つだと思いますが、プリントされた部分の通気性が悪く暑さを感じます。夏の服のデザイン、実は「シンプル」がおすすめなんです。 暑い夏、肌着は着せなくてもいい?また、「肌着を着せた方がいいのか?」について。肌着は汗を吸い取ってくれるので、保育園では、夏でも肌着を着て過ごしています。肌着を着ることによって、あせも予防にもなりますし、急な温度変化(暑い外からエアコンのついた部屋へ移動)からも体を守ってくれます。 先日、子どもと園庭の野菜に水やりをしてから、シャワー、室内遊び、給食と午前中の活動をして、子どもが寝たときに突然頭痛が。朝の園庭に出る前の水分補給以来、自分が水分補給をしていなかったことに気づきました。その間、子どもは水分補給していたのに。「子どもに水分補給」させるときは、大人も一緒に飲むことも、とても重要ですよ。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年08月05日こんにちは、保育士の中田馨です。8月に入りいよいよ夏本番の季節になってきました。今回は、保育園でも人気の夏だからこそ読んでみたい絵本を紹介します。『はらぺこあおむし』(偕成社) 作エリック=カールさん、訳もりひさしさん。夏の昆虫と言えば「ちょうちょ! 」ということで、この絵本を選びました。きっと多くの方が、この本を一度は読んだことがあるのではないでしょうか? 物語は卵から幼虫・さなぎ・ちょうちょへとあおむしが成長する様子が描かれています。この絵本の魅力は、何といっても色の鮮やかさではないでしょうか。絵本に出てくる、あおむし、太陽、リンゴ、洋梨、スモモ、イチゴ、オレンジなどの食べ物はもちろんのこと、最後に出てくるちょうちょは息を飲むほどの鮮やかさです。 子どもたちが特に好きなのは、果物やチョコレートケーキ、アイスクリームなどの食べ物が出てくる場面。あおむしになったつもりで、一緒につまんでパクリと食べてもいいですね。ちなみに、はらぺこあおむしは歌にもなっています。絵本を歌に合わせながら読むのも楽しいですよ! 『ダンゴムシ みつけたよ』(ポプラ社) 写真・文は皆越ようせいさん。ダンゴムシに興味のある子にはたまらない一冊です。季節が暖かくなってきたら、公園や花壇など様々なところに現れるダンゴムシ。身近な生き物の中でも、子どもの好きな生き物の一つです。 「ぼく、ダンゴムシ。きみのちかくにいるよ。ぼくをさがしてみて」とダンゴムシのメッセージからスタートします。ダンゴムシが好きな場所や食べ物、ダンゴムシのうんち、ダンゴムシの脱皮、ダンゴムシの生死など、あらゆる角度からダンゴムシの写真とともにお話が進んでいきます。ダンゴムシ好きな子どもは、目をキラキラ輝かせながら何度も繰り返しページをめくります。 この本を読むと、大人もダンゴムシへの興味が増すのではないかと思います。(私はダンゴムシが好きになりました! )お子さんと外遊びに行くときに、日陰の湿った場所にある、大きな石をどかしてみてください。きっとダンゴムシがコロコロっと現れますよ。 『こぐまちゃんのどろあそび』(こぐま社) わかやまけんさん作・絵の「こぐまちゃんえほん」シリーズの1冊です。こぐまちゃんがお母さんにスコップを買ってもらったところから物語がスタートします。 穴を掘ったり、どろんこを丸めておだんごを作ったりしているところに、お友だちのしろくまちゃんがやってきます。しろくまちゃんとケンカして、仲直りしながら、豪快にどろんこあそびをします。 どろんこあそびは年中できる遊びですが、特に夏は、水も使いやすいので豪快に遊べます。「泥だらけになっても、水でびちゃびちゃになっても平気! 」と思えるのが夏のどろんこあそびのいいところ。汚れてもOKな服装になって「さあ、今日はこぐまちゃんみたいに、めいっぱいどろんこあそびをするぞ! 」という日を作っても楽しいですよ。 『999ひきのきょうだい』(ひさかたチャイルド) 木村研さん文、村上康成さん絵の大人気「999ひきシリーズ」の1冊目になります。 春にかえるのお母さんが田んぼに999個の卵を産んだところから物語が始まります。998匹のオタマジャクシは産まれて、もう足が生えてきたというのに、一番先に産んだ卵がなかなかオタマジャクシになりません。お母さんが怒ると、ようやく産まれたのは体の大きいオタマジャクシ。そんな999匹の兄弟たちがヘビに襲われても、協力し合いながら生きていく様子が描かれている絵本です。 途中にしかけがあるのですが、その迫力に、私の保育園の子どもたちは目を真ん丸にしています。 春には、田んぼなどにいるたオタマジャクシは、もうカエルになっていると思います。絵本を読んでから、田んぼにカエルを探しにお出かけするのも楽しいですね! 夏にちなんだ絵本を4冊ご紹介しました。今回は、生き物への興味関心や、自然の中での遊びにつながる絵本ばかり。日々の遊びの中に取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年08月03日保育士同士で悩みを相談・解決が出来る保育士向けメディア「ホイクタス」(運営:株式会社dott、本社:東京都台東区、代表取締役:浅井 渉)では、保育士のためのサービス「ホイクタス」を利用する保育士の数が2023年6月時点で前年同期間比で1.5倍になっています。下記保育園で、実際の現場スタッフの取材・撮影対応可能です。※応相談で、別日程も調整可です。◆コンパス幼保園千葉県市川市行徳駅前1-22-13 サンガイアビル4Fご希望の場合は、080-4375-9378(石川)までご連絡ください。実際にホイクタスを利用している保育園の様子【慢性的な保育士不足で、現場はストレスフルに】保育士による幼児虐待や、不適切保育についての報道が続いています。こども家庭庁によると、園児に対する脅迫的な言葉がけや、罰を与えるなどの不適切な保育が2022年4~12月に全国で914件確認されました。その内90件が幼児虐待だと判明しています。実際に、静岡県裾野市にある認可保育園では、カッターナイフで脅した、逆さ吊りをしたなど1歳児への虐待が明るみになっています。このような保育士による幼児虐待や、不適切保育が頻発している背景として、慢性的な保育士不足によって保育士がストレスを抱えていることが一因とされています。ホイクタスを利用している700人の保育士にアンケートを取ったところ、7割超の保育士がストレスを自覚しているという結果が出ています。SNSの投稿を見ても、「子供に毎日イライラして、今となっては嫌いになった。毎日夜中に起きて吐いてしまう。」「自分がいつ不適切保育をしてしまうか分からない」という声も出ています。【保育士同士で悩みの解決を実践するコミュニティー】保育士向けメディア「ホイクタス」の利用が2023年6月前年同期間比で1.5倍になっています。ホイクタスは、悩みの共有を目的とする掲示板サイトから一歩進んだ、保育士同士で悩みの実践的な解決策を考えるサービスです。保育士ならどなたでも無料で利用できます。現場での悩みを投稿すると、その投稿に他の保育士が具体的な解決策やアドバイスを返信します。さらには、その返信に対しても実践した報告や意見交換ができる点が特徴です。他の園の保育士が実際にやっている・考えていることを知ることで、「それなら自分もやってみよう」という挑戦のするきっかけにもなっています。ホイクタスでは保育ノウハウを知れる以外にも、「悩んでいるのは自分だけではなく、同じ仲間がいる」と分かることで安心感や繋がりを作れる場にもなっています。実際の保育現場でも前向きな変化が起こっています。手作業がメインで時間がかかっていた壁面制作は、必要な分だけ購入するなどの業務の見直し、さらには職場の雰囲気が明るくなったなどの事例もあります。ホイクタスから始まったこれらの取り組みが、結果的に職場の生産性向上や、保育士のストレス軽減、子供に対して真摯に向き合う風土作りにも繋がっていることから人気を集めています。【保守的、閉鎖的になりがちな保育業界を変えたい】ホイクタスを利用する保育士からは、「普段から愚痴の多い先生がいたが、ホイクタスでもらったアドバイスを実践。そうしたことで愚痴が少なくなり、結果的に職場の雰囲気が明るくなった。(30代女性)」「実践的な解決方法を探せるのでストレスを抱えることも減り、子どもと真剣に向き合う保育士としての本来のやりがいを再確認できた。(40代女性)」などの声をいただいています。ホイクタスは保育士歴20年以上の石井が事業開発責任者として始めたことがきっかけです。石井は長年の保育士経験の中で、保育士の保守的かつ閉鎖的な環境に疑問を感じていました。保育士は他業種と比べて横の繋がりが少ないことや、子供に怪我をさせないように、親御さんに心配させないようになどの気持ちが先行し、保守的な行動になりがちです。違う園の保育士同士で日々の悩みを相談・解決し、新たな保育ノウハウを蓄積する場を広めていきたいとの思いでホイクタスを開始しました。開発責任者の石井より「これから保育士として前向きに動いていこう、と考えている保育士のための一助になりたいと考えています。それが実現出来ることで、日本の保育業界の未来は明るくなると信じています。」ホイクタス サービスサイト: ホイクタスで実際に悩みを投稿し、解決している様子【ホイクタス 運営会社概要】会社名 : 株式会社dott代表 : 代表取締役 浅井 渉本社 : 〒110-0015 東京都台東区東上野6-20-3 長谷川ビル2階事業内容: 保育士向けメディア〈ホイクタス〉運営URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月28日保育士同士で悩みを相談・解決が出来る保育士向けメディア「ホイクタス」(運営:株式会社dott、本社:東京都台東区、代表取締役:浅井 渉)では、保育士のためのサービス「ホイクタス」を利用する保育士の数が2023年6月時点で前年同期間比で1.5倍になっています。下記保育園で、実際の現場スタッフの取材・撮影対応可能です。※応相談で、別日程も調整可です。◆コンパス幼保園千葉県市川市行徳駅前1-22-13 サンガイアビル4Fご希望の場合は、080-4375-9378(石川)までご連絡ください。実際にホイクタスを利用している保育園の様子【慢性的な保育士不足で、現場はストレスフルに】保育士による幼児虐待や、不適切保育についての報道が続いています。こども家庭庁によると、園児に対する脅迫的な言葉がけや、罰を与えるなどの不適切な保育が2022年4~12月に全国で914件確認されました。その内90件が幼児虐待だと判明しています。実際に、静岡県裾野市にある認可保育園では、カッターナイフで脅した、逆さ吊りをしたなど1歳児への虐待が明るみになっています。このような保育士による幼児虐待や、不適切保育が頻発している背景として、慢性的な保育士不足によって保育士がストレスを抱えていることが一因とされています。ホイクタスを利用している700人の保育士にアンケートを取ったところ、7割超の保育士がストレスを自覚しているという結果が出ています。SNSの投稿を見ても、「子供に毎日イライラして、今となっては嫌いになった。毎日夜中に起きて吐いてしまう。」「自分がいつ不適切保育をしてしまうか分からない」という声も出ています。【保育士同士で悩みの解決を実践するコミュニティー】保育士向けメディア「ホイクタス」の利用が2023年6月前年同期間比で1.5倍になっています。ホイクタスは、悩みの共有を目的とする掲示板サイトから一歩進んだ、保育士同士で悩みの実践的な解決策を考えるサービスです。保育士ならどなたでも無料で利用できます。現場での悩みを投稿すると、その投稿に他の保育士が具体的な解決策やアドバイスを返信します。さらには、その返信に対しても実践した報告や意見交換ができる点が特徴です。他の園の保育士が実際にやっている・考えていることを知ることで、「それなら自分もやってみよう」という挑戦のするきっかけにもなっています。ホイクタスでは保育ノウハウを知れる以外にも、「悩んでいるのは自分だけではなく、同じ仲間がいる」と分かることで安心感や繋がりを作れる場にもなっています。実際の保育現場でも前向きな変化が起こっています。手作業がメインで時間がかかっていた壁面制作は、必要な分だけ購入するなどの業務の見直し、さらには職場の雰囲気が明るくなったなどの事例もあります。ホイクタスから始まったこれらの取り組みが、結果的に職場の生産性向上や、保育士のストレス軽減、子供に対して真摯に向き合う風土作りにも繋がっていることから人気を集めています。【保守的、閉鎖的になりがちな保育業界を変えたい】ホイクタスを利用する保育士からは、「普段から愚痴の多い先生がいたが、ホイクタスでもらったアドバイスを実践。そうしたことで愚痴が少なくなり、結果的に職場の雰囲気が明るくなった。(30代女性)」「実践的な解決方法を探せるのでストレスを抱えることも減り、子どもと真剣に向き合う保育士としての本来のやりがいを再確認できた。(40代女性)」などの声をいただいています。ホイクタスは保育士歴20年以上の石井が事業開発責任者として始めたことがきっかけです。石井は長年の保育士経験の中で、保育士の保守的かつ閉鎖的な環境に疑問を感じていました。保育士は他業種と比べて横の繋がりが少ないことや、子供に怪我をさせないように、親御さんに心配させないようになどの気持ちが先行し、保守的な行動になりがちです。違う園の保育士同士で日々の悩みを相談・解決し、新たな保育ノウハウを蓄積する場を広めていきたいとの思いでホイクタスを開始しました。開発責任者の石井より「これから保育士として前向きに動いていこう、と考えている保育士のための一助になりたいと考えています。それが実現出来ることで、日本の保育業界の未来は明るくなると信じています。」ホイクタスで実際に悩みを投稿し、解決している様子【ホイクタス 運営会社概要】会社名 : 株式会社dott代表 : 代表取締役 浅井 渉本社 : 〒110-0015 東京都台東区東上野6-20-3 長谷川ビル2階事業内容: 保育士向けメディア〈ホイクタス〉運営URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月27日わが家は3歳の娘がいる3人家族。2歳ごろから始まるイヤイヤ期を覚悟していましたが、娘は3歳からスタート。イヤイヤ期の娘を毎朝保育園に連れて行くのはひと苦労です。ある日、どうしても娘の気が乗らず、保育園に遅刻。体力も気力も使い果たした私に、保育園の先生がかけてくれた言葉とは……? 娘が魔のイヤイヤ期に突入!ママの苦労 娘が3歳を迎えたころ、何を提案しても「イヤ!」と言うように。以前は、代替案を出したり選択肢を与えたりすれば受け入れてくれたのですが、もう聞く耳を持ちません。そんな娘との朝は本当に戦争のよう。やりたいことができなかったら「あたしがやりたかったのに~」と大泣き。保育園に遅刻しない範囲でできる限りやらせてあげます。あの手この手で、準備を済ませてどうにか保育園に行く日々が続きました。 もともと落ち着いた性格だった私も、毎日イライラするように。ある朝、準備を済ませて家を出るだけというときに、娘が「保育園行かない!」と言い出しました。なんとか出発するよう誘導したのですが、すでに遅刻する時間。ため息をつきながら遅刻することを保育園に電話しました。私の疲れ切った声で察してくれたのか、先生から「ママは大丈夫ですか?」と温かい言葉をかけられ、ふいに涙がこぼれます。 保育園に無事到着すると、待っていた先生方から「よく来たね~!」「お母さん、大変でしたね!」などと声をかけてもらいました。先生の明るくてやさしい声掛けに、さっきまでイライラして落ち込んでいた気持ちがスッと晴れたように。おかげで気持ちを切り替えて仕事に取り組めました。まだまだ終わりの見えない娘のイヤイヤ期ですが、保育士の先生のおかげで頑張れそうです。 作画/うめたま堂本舗著者:中川みかん
2023年07月20日保育士の中田馨さんが、夏ならではのママやパパに気をつけてほしいことについて教えてくれました。良かれと思ってやってしまっていること……ありませんか!? ぜひチェックしてくださいね。こんにちは!保育士の中田馨です。毎日暑い日が続きますね。暑い日が続きますが、保育園の子どもたちは毎日元気にあそんでいます。今回は、暑い夏を保育園で快適に過ごすためにも、ご家庭にも協力してほしいことを紹介します。 着替えを多めに入れてね!夏の保育園は、本当に着がえが多いです。帰宅して汚れものの袋を取り出して、その多さにびっくりするママもいらっしゃるかと思います。汗をかいたとき、水あそびをしたとき、泥あそびをしたとき、そしてオムツ外れの時期のお子さんは、夏に練習をはじめたりもします。保育園ではもちろん、その都度着替えをします。保育園からもきっと「衣服を多めに入れてください」と言われているかと思います。月齢や年齢、その子の汗のかき方によって1日の着替える回数が変わってくることもあるので、「うちの子、1日どれくらい着替えが必要?」と保育士に聞いてもよいでしょう。毎日の洗濯が本当に大変だと思いますが、着替えをすることで皮膚の清潔を保てて、子どもたちが暑い夏を快適に過ごすことができるのでよろしくお願いします! 暑さや冷房に合わせた衣服をお願いします!衣服つながりでもう1つ。保育園に持ってくる衣服を、夏の暑さだけでなく、冷房にも合わせて持ってきてほしいです。夏の服と言えば、Tシャツやノースリーブ。ノースリーブは着たときに涼しいかもしれませんが、冷房の中に入るとひんやりとして体が冷えてしまいます。ですので、ベストな衣服はTシャツです。そのTシャツも、綿素材でプリントなどのデザインが少ないものだといいですね。キャラクターなどのプリントのあるTシャツは通気性が悪く、汗をかきやすいのです。また、汗をよくかく夏だからこそ、綿の肌着をTシャツの下に着ることも大切です。肌着を着ることによって、汗を吸い取ってくれますし、冷房の部屋に入ったときの体温調整もしやすいんですよ。 皮膚トラブルのケアをお願いします!夏の大敵!に、「皮膚トラブル」があります。あせも、おむつかぶれ、虫刺され・・・気温が高くなると子どもたちの肌トラブルが目立ってきます。これらの肌トラブルはとっても痒いので、子どもたちはかきむしります。かきむしると、例えば1つの虫刺されから血が出て、ジュクジュクし始めて悪化してしまう…なんてことも少なくありません。保育所の判断で薬や保湿クリームなどを塗ることができないため、保育所でできることはシャワーなどをして肌を清潔に保つことです。薬や保湿クリームでのケアは、ご家庭でしてもらわなければいけません。皮膚にトラブルがあるとプール遊びができないなど、子どもの保育園生活にも影響が出ます。悪化する前に、皮膚のケアをお願いします。合わせて、爪がのびていたらかいたときに傷ができやすくなります。定期的な爪切りもお願いします。 沐浴、水あそびはしてもOK?のチェックをお忘れなく!保育園での夏の暑さ対策&楽しいあそびの一つに、「沐浴」や「水あそび」があります。これらのあそび、「入ってOKだよ」というチェックを毎朝お願いしている保育園が多いのではないかと思います。そのチェックは忘れずに入れてくださいね。チェックが入っていなければ、その日のその子の沐浴や水あそびはできなくなってしまいます。もちろん、朝に保育士もチェック項目を確認しますし、気づいたときに電話ができればいいのですが、保育園側にもその余裕がなかったり、お仕事中に「あの~沐浴はOKでしょうか?」という電話はなかなかかけにくいものです。夏の楽しいあそびで子どもたちが楽しめるように、慌ただしい朝ですが忘れずにお願いします。 今回は夏の保育園で、子どもたちが快適に過ごすためのほんの少しのお願いについてお話ししました。もちろん、これはほんの一例ですので、その他にも各保育園の方針に合わせて保護者の皆さんにもご協力いただけると助かります。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年07月16日保育士の中田馨さんが、注意したい子どもの誤嚥や誤飲について教えてくれました。小さな子どもは口にモノを入れてしまうことがよくあります。事故に繋がらないためにも、パパやママなど大人が注意しておきたいことについて改めて確認しておきましょう!こんにちは!保育士の中田馨です。保育所を運営している中で、特に私の保育所のように低年齢児の乳幼児をお預かりしている場合、「口にモノを入れる」場面にはとても気を使っています。今回は、誤飲・誤嚥をしないためにも、私たち大人が気をつけたいことをお話しします。 食べ物を誤嚥させないために(食べるときの子どもの発達、環境などを確認)「誤嚥」とは、食べ物が空気の通り道(気道)に入ってしまうことを言います。厚生労働省の統計によると、一口当たりの窒息事故の多い食品として一番頻度が高いのは「餅」です。お餅は乳幼児のお子さんが口にすることはほとんどないとは思いますが、次いでミニカップゼリー、飴類、パン、肉類、魚介類、果実類、米飯類などがあるようです。どうでしょう?普段から口にする食品も多いのではないでしょうか?子どもが誤嚥を起こすのは、噛む・飲みこむなど、口の機能が大人に比べて未発達なこと、奥歯がなく食べ物を噛んですりつぶせないなども原因の一つです。また、慌てて次々口の中に入れて食べる、一口分の量が分かっていない、遊んで食べる、立ち歩いて食べる、眠りながら食べる、泣きながら食べる、なども原因になることがあります。食べ物を誤嚥させないためにも、食事中は下記のことに気をつけ、与えるときには大人の配慮が必要です。 ・ゆったりとした雰囲気の中食べさせる。・大人が子どもの表情を見ることができる位置で見守る。(正面がベスト!)・座って食べさせる。・一口分の量を教えながら食べさせる。・機嫌が悪いときや眠たいとき、あそび始めたら食べさせるのをやめ、落ち着いてから再度食べ始める。 食べ物を誤嚥させないために(食べ物の大きさや柔らかさを確認)私が開催している離乳食教室で、1歳ごろのお子さんをお持ちのママに「うちの子、りんごを食べると必ずのどに引っかけるんです。なぜなんでしょう?」という質問を受けることがあります。どのような状態のりんごを与えているかを聞くと、1㎝くらいの角切りやスライスしたものを与えているのだとか。離乳食では、確かに「1歳(離乳食完了期)ごろから食べ物の1㎝幅くらいが目安」なのですが、それはあくまで「歯茎で噛めるくらいの柔らかさの食べ物」なのです。りんごでいうと、離乳食期は「軟らかく煮て月齢の大きさに切る」か「すりおろす」を保育所では行っています。また、すりおろしても繊維がつながっていてそれがのどに引っ掛かることがありますので、目の細かいおろし金でする、食べさせる時に再確認するとより安心です。また、ミニトマトやぶどうのように丸い食べ物は、そのまま与えるとつるんとのどに入ってしまいますので、保育所給食では提供を避けるように言われています。もしご家庭でミニトマトやぶどうなどの丸い食べ物を与える場合は、月齢の目安より小さく切る、加熱するなどするとよいでしょう。また、パサパサして飲み込みづらい魚や肉、繊維の多い野菜などは、水溶き片栗粉でとろみをつけるなどして飲みこみやすさを助ける調理方法で対応してもよいでしょう。 参考資料:教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン 子どもが誤飲しやすいもの(日用品)「誤飲」とは、本来飲みこまないものを誤って口に入れてしまうことを言います。特にハイハイなどができるようになった乳児に誤飲事故が多く、1歳児が次いで多いと言われています。厚生労働省の調査によると、家庭内での誤飲事故の1位がたばこです。他にも、医薬品・医療部外品、食品類、玩具、プラスティック製品、金属製品、硬貨、洗剤類、文具類、電池となっています。子どもは手に持ったものを口に入れて確かめます。ですので、お子さんが自分で動けるようになったときには、口に入れて困るものは子どもの手の届かないところに置くようにしましょう。よく「床に物を置かない」と言われますが、床だけではなく棚や机にも手をのばしますので、「子どもの成長発達を見据えて、早め早めに手の届かない場所に片づける」ことを意識して、部屋の環境を考えていきましょう。もし誤飲したときは、飲みこんだものによって対応が異なりますので、中毒110番に電話をかける、緊急の場合は救急車を呼ぶなどしましょう。 子どもが誤飲しやすいもの(おもちゃ)子どもの身近にある「おもちゃ」にも誤嚥の恐れがあるものがあります。乳児用に作られたおもちゃは、赤ちゃんが口に入れても安全な大きさで作られていますが、幼児さん用に作られたおもちゃの中にはそうではないものも多くあります。お兄ちゃん、お姉ちゃんの使っているおもちゃと言えば、ブロック、積み木、磁石、ビー玉、おはじきなどがありますね。シールやクレヨン、粘土なども口に入れがちなものです。私の保育所でヒヤリとしたおもちゃは、おままごとの半分に切れる食材。中には半分に切ったときに4㎝以下のものがありました。また、車やボールが左右に坂道を下っていくようなおもちゃ。ボールの大きさが4㎝以下でした。ですので、これらのおもちゃは保育室に置かないようにしています。子どもは成長発達が一人ひとり違いますので、2歳ごろになっても口にものを入れる子もいます。その子の特性を把握しながら「これは、口に入れないで、こうして遊ぶんだよ」と伝え続けつつ、あそぶものを選びたいですね。また、子どもの口は直径約4㎝。4㎝よりも小さいものは口の中に入り、誤飲の原因になることがあります。もし子どもがものをのどに詰まらせたときには、背中を叩く(背部叩打法)や胸を圧迫する(胸部突き上げ法)などの対応をしましょう。どんな方法かを調べて一度ご覧になるのも良いと思います。 もし、「危ない」「ヒヤリ」としたもの(こと)があった場合は、「今回は何もなくてよかった」で済ますのではなく、家族みんなが「これは危ない」と知り、乳幼児の手が届かない場所に片づけるという習慣ができるとよいですね。 参考資料:厚生労働省2018年度家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告参考サイト:政府広報オンライン「えっ?そんな小さいもので?」子供の窒息事故を防ぐ著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年07月10日保育園の不手際で、園外保育に出かけた息子が公園に忘れられるというまさかの事態に直面したグッチさん。保育園はさまざまな改善策を考えてくれたのですが、いまいち納得ができません。どの対策も、話を聞く上では有効な手段であることがわかります。しかし、グッチさんの頭をよぎるのは、保育者の人員不足。まだ幼い園児は、ひとり連れているだけでも手がかかります。園児に対する保育者の数は足りていたのでしょうか。 「人手不足では?」「方針は変えません」 保育にあたる保育者の人数には国が定めた基準があり、仲良し保育園では基準に沿った人員の配置がなされていたそう。 しかし、チビノブくんが公園に忘れられてしまったことは紛れもない事実。例え基準通りだったとしても、それはギリギリであり、想定外のことが起きると大きな事故につながりかねません。 問題が起きた以上、そもそもの“基準”に疑問を抱くグッチさん。 しかし「園外保育に帯同する保育士の人数は変えない」と園長は言うのでした。 小さな子どもをひとりで複数名みなければならない保育士さん。その緊張感は計り知れません。人手がたくさんあるに越したことのない保育。人員不足が叫ばれる昨今ですが、預ける側はもちろん、保育する側も安心できる体制が整うといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター グッチ
2023年07月08日保育士の中田馨さんが、夏の子どものお出かけについて教えてくれました。良かれと思ってやっている熱中症対策……あなたはしていませんか? しっかり確認しておきましょう。こんにちは!保育士の中田馨です。夏のお出かけは、暑さや熱中症に悩むママもいることでしょう。今回は、暑い夏を子どもと安全に過ごすための熱中症対策や夏のお出かけの注意点についてお話しします。 熱中症とは?熱中症は、高温多湿の場所で過ごしていて、体温調節機能が上手く働かなくなったり、体内の水分、塩分のバランスが崩れたりすることにより体内に熱がこもった状態のことをいいます。屋外だけでなく、室内でも発症します。その症状は軽度から重度まであり、それぞれの主な症状は以下です。 ・軽度・・・めまい、立ち眩み、筋肉痛、汗が止まらない・中度・・・頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感・重度・・・意識がない、けいれん、体温が高い、呼びかけに反応しない、まっすぐに歩けない 子どもの場合、「なんだか少ししんどいな(軽度)」と思ってもそれを大人に伝えられないことが多いでしょう。少しでも「様子が違う」と感じたら、涼しい場所に連れていき水分補給をし、衣類を緩めたり首やワキ、ももの付け根など動脈が集中する場所を冷やすなどをしましょう。心配な場合は、受診をおすすめします。 熱中症を予防するには熱中症を予防するには水分補給がとても大切になります。よくメディアでも言われているので、耳にしたことがあると思いますが、「のどが渇く前に、飲んでください」。子どもは、体温調節機能が十分に発達していません。そして大人のように、「熱中症予防のために、水分をこまめに取ろう」と自分から水分を飲むわけではありませんので、周りの大人が気を付ける必要があります。 例えば、水分補給をする時間を、毎日決めてもいいでしょう。朝起きたとき、遊ぶ(活動)前、遊び(活動)終わったら、お昼寝の前・・・などなど。水分補給を毎日の習慣にすることが大切です。また、室内では扇風機やエアコンで温度を調整し、室温はこまめに確認します。 例えば、保育所では夏の室温は26度~28度に設定。窓にはすだれをするなど暑さ対策をしています。屋外では、帽子や日傘を使ったり、なるべく日陰で過ごす。天気の良い日、暑い時間の外出は避けるなどの対策を取るようにしましょう。 お出かけするときは?「暑い日は出ない方がいい」と言われても、生活している中で外に出なければいけない日がどうしてもあります。ベビーカーで出かけるときは、「ベビーカーは、地面に近い」ことを意識しましょう。地面から近いということは、アスファルトの熱が伝わりやすいということ。なるべく日陰を歩くように配慮します。 ベビーカーでの暑さ対策は?ベビーカーでの暑さ対策として、保冷のジェルパックを使用することもあると思いますが、体が冷えすぎていないか定期的に体を触ったり、あてる位置を変えるなどこまめに子どもの様子を確認するようにしましょう。最近では、赤ちゃんの座る位置が地面から高いものも販売されていますので購入時の参考にしてもいいでしょう。 抱っこ紐での暑さ対策は?抱っこひもで出かける場合は、「日よけに」と赤ちゃんの頭からカバーをすることもあると思いますが、風が通らず熱がこもります。日陰ではカバーを外して、空気を通すことを心がけましょう。カバー以外に帽子や日傘を使うなどの日よけ対策もしつつ抱っこ紐を使用するようにしましょう。ベビーカーも抱っこひもも、常に赤ちゃんの顔色や汗のかき方などを確認しながら使用してくださいね。 先日、子どもと園庭の野菜に水やりをしてから、シャワー、室内遊び、給食と午前中の活動をして、子どもが寝たときに突然頭痛が。朝の園庭に出る前の水分補給以来、自分が水分補給をしていなかったことに気づきました。その間、子どもは水分補給していたのに。「子どもに水分補給」させるときは、大人も一緒に飲むことも、とても重要ですよ。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年07月01日おとなしい息子は、公園でやんちゃな男の子にいつもおもちゃを取られていました。ある日、公園に行きたくないと言い出した息子。息子の様子が気になり、保育士の姉に相談したところ、目から鱗のアドバイスが……。 息子のおもちゃを巡って公園でトラブル勃発! これは息子が3歳のときの話です。当時、近所の公園へ連れて行くのが日課になっていました。おとなしい息子は、滑り台やブランコではなく、家から持参したバスのおもちゃを走らせて遊ぶのが大好き。いつも公園には4~5組の親子が来ていてにぎやかでした。 いつものように遊んでいると、ほかの子どもが来て、息子のバスを取って行ってしまいました。その子のママは「貸してってちゃんと言いなさい!」と注意してくれたのですが、子どもは知らんぷり。私は「いいんですよ」としか言えず、息子には「貸してあげようね」と声をかけました。その後、ママが子どもを説得してバスはなんとか返してもらえましたが、この日からバスを取られる日が続きます。 ある日、いつものように公園にいこうとすると、息子は「行きたくない」と答えました。「どうしたの?」と聞くと、どうやら自分のおもちゃを取られるのが嫌だった様子。「でも、あの子も意地悪じゃなくって遊びたかっただけだと思うよ」としか言ってあげられず、息子は納得のいかない表情をしていました。 数日後、何事もなかったように、息子は「公園行きたい」と言い出し、いつも通りバスのおもちゃで遊びました。一方、「公園に行きたくない」と言われたことを気にしていた私。後日、保育士の姉に公園でのいきさつを話すと「息子が今遊んでいるから聞いてみるね! 遊び終わったら貸すね! と言って守ってあげたほうがいいよ」と言われたのです。 公園のお友だちと仲良くしてほしいと思い、簡単におもちゃを貸していた私。その後は「今遊んでいるから、貸してもいいか聞いてみるね」と仲裁に入るように。息子が少しでも貸したくなさそうなときは、まず「そうね。今は貸したくないね」と息子の気持ちを受け止め、その後お友だちに貸してあげ「どうぞ」を自然にできるよう頑張っています。息子の気持ちを考えてあげられてなかったことに気づき、反省した出来事でした。 作画/mosu著者:山下ゆか
2023年06月29日保育園に通う3歳の次男は、年少さんになってから保育園で支度や着替えなどを自分で挑戦しているそう。ある日、お迎えに行くと、保育士さんから「実は、次男くん汗だくだったんです!」と言われました。なんと、次男は予想もしていなかったことをしていたのです……。 半袖、長袖で悩んだ結果…次男は生後10カ月から保育園に通っています。だんだんできることが増え、4月から年少クラスに進級。このクラスでは、朝の支度や着替えは自分でさせて、保育士さんの助けを借りながらも基本的には「自分でできる!」を伸ばしていく方針になると言われていました。 普段はTシャツの上から園服を着て、寒い日はその上からさらに上着を着て登園しています。また、着替えは毎日トップスとボトムス、肌着の1セットを持っていくのですが、朝と日中の気温差が激しい日は、トップスに長袖と半袖のTシャツのどちらを持っていくべきかと悩むことがありました。私は、悩んだとき次男がどちらを選んでもいいように、長袖と半袖のTシャツを1枚ずつ入れることにしました。 次男がとったまさかの行動ある日、お迎えのときに「次男くん、汗だくだったんです!」と担任の保育士さんから話がありました。私は「暑かったら半袖でもいいかと思い、半袖と長袖の両方入れておいたのですが……」と言うと、「そうなんですが、次男くんいつの間にか両方着ていて、1枚脱がせました」とのこと。 なんと、次男はどうやら持ってきた着替えを全部着なければいけないと思ってしまったようなのです! 私は次男に「今日は2枚とも着たら暑かったやろ? どちらか1枚でよかったんだよ」と説明をしました。 朝晩と日中の気温差が大きいときは上着で調整することもありますが、室内だと半袖1枚でいいこともあるので難しいものです。改めて子どもが自分で気候に合わせた衣服選びをすることの難しさを感じました。次男は「今日は暑い? 寒い?」と聞いてくるようにはなりましたが、念のため、お着替えセットの中身を保育士さんと次男に共有するようにしています。また、次男に衣服についての考え方や選択の仕方を自然と伝えていけるよう「今日は寒いからこの上着を着ようか」「暑くなりそうだけどどれを着る?」とコミュニケーションをとることを心がけています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年06月25日ぽこちゃんです&どんちゃんです
子育てはフリースタイル
両手に男児