夏休み映画の大本命として大ヒットを記録している『ファインディング・ドリー』。これまで、シネマカフェが実施したピクサー・アニメーション・スタジオの現地取材レポートを通して、本作で活躍している数々のクリエイターのインタビューを紹介してきたが、実は本作には、ピクサーで働く日本人のスタッフも制作に関わっている。現地取材レポート第7弾の今回は、本作でキャラクター・テクニカル・ディレクターを務めた小西園子さんのインタビューをお届けする。「ニモにもう一度会いたい!」――前作『ファインディング・ニモ』への参加後も、長らくニモたちとの再会を待ち望んでいたという小西さん。本作で小西さんは、水中に漂うプランクトンや塵を表現するシミュレーションを担当しており、『ファインディング』シリーズの大部分を占める、水の中の世界のリアルな表現に一役買っている。小西さんがテクニカル・ディレクターのアシスタントとしてピクサー・アニメーション・スタジオで働き始めたのは、世界初の長編CGアニメーションとして公開された『トイ・ストーリー』の、まさに制作真っ只中だったという1994年8月のこと。「その時は、ピクサーがソフトウェアの会社だっていうのはわかってたんですけど、アニメーション作品としては短編『ルクソー Jr.』を作っていたのを知っていたぐらいで、『CGで長編作品?』っていう感じでしたよ」と当時を述懐する。その後、セット美術や照明、コマーシャル制作、キャラクター・モデリング、モデリングの関節制御など、様々な仕事を通して『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』『Mr. インクレディブル』『メリダとおそろしの森』『インサイド・ヘッド』といった、ほぼすべてのピクサーの長編作品に関わっている。本作の制作にあたって、13年前となる前作の制作時との技術的な変化について尋ねると、「使っている技術はかなり進歩して変わっているんですけど、続編としての世界観を壊さないようしています。前作よりもキャラクターたちの泳ぎは綺麗になったし、表情も豊かになって、水中や水面の表現も、かなり本物のように見えると思いますよ」と、表現力の向上と複雑さを増したという制作過程について語る。これまでの様々なクリエイターのインタビューにおいても、本作で登場する新キャラクター、ハンクのチャレンジングな制作過程について語られてきたが、小西さんも同じくハンクの制作について、「ぬるぬるとしたタコの皮膚感や、吸盤が吸い付いて離れる様子を表現しています。それぞれが早いショットであまり見えないかもしれないですけど、ちゃんとやってるんですよ」と、その大変さとやりがいについて語った。「私たちシミュレーションの仕事は、『気づかなかった』と言われるのが一番いいんです」と話す小西さん。「パイプの中などの狭いシーンでも、きちんと水が流れていることがわかるような表現や、キャラクターの動きに合わせた水の流れを加えたりしながらも、決して画面上がうるさくならないようにしています」。観客である私たちが、キャラクターやストーリーに夢中になることができるのは、あまりに自然すぎて意識することがないほど繊細な表現を担っているシミュレーションという影の立役者のおかげなのだ。年々フォトリアルと呼ばれる本物と見紛うほどアニメーション表現すらも実現しているピクサーだが、『ファインディング・ドリー』の同時上映作品である『ひな鳥の冒険』でも、実写と勘違いしてしまうほどのリアリティが多くの観客を驚かせている。今後のピクサー作品における表現と技術の関係について小西さんは、「デザインやお話によって世界観が変わっていくので、全部がフォトリアルにはならないです」と語る。「『アーロと少年』の時に本当にリアルな世界を作ったんですけど、それがずっと継続するかというと、そうじゃないんですね、全てストーリー次第なので」。これまでのインタビューでも何度か同様の質問を投げかけてきたが、全てのクリエイターがキャラクターとストーリーの重要性についてまず指摘し、あくまで技術はそれを表現するためにあることを共通して語っており、改めてピクサーで働くスタッフが同じ価値観のもとでチームワークを発揮しているのだという事実に驚かされる。世界初の長編CGアニメーション作品である『トイ・ストーリー』に関われたことを、「おそらく人生で一番の経験です」と語る小西さん。ピクサーで働く上での心意気について尋ねると、「仕事のほかにも、自分の趣味とか興味を必ず持っていないと、燃え尽きちゃう人も多いと思います。自分らしさを持っていないと新しいことにも興味が湧かなかったり、与えられた仕事で満足して、そこから先に進めなくなってしまうと思うので」と話す。そんな小西さんは、もともと裁縫やコスチューム作りが趣味のようで、それがそのまま服の質感などを表現するシミュレーションへの興味へとつながっているようだ。ちなみに最近は3Dプリンターに夢中なのだそう。ピクサーがその歴史的な歩みを刻み始めた『トイ・ストーリー』から、20年以上に渡ってクリエイティブに関わり続けている小西さん。同じ日本人であることにどこか誇らしい思いも感じながら、ぜひ劇場で『ファインディング・ドリー』の美しい世界を体感してみて欲しい。『ファインディング・ドリー』は全国にて公開中。次回で最後となる現地取材レポートでは、ピクサーで働くもうひとりの日本人クリエイター・原島朋幸さんのインタビューをお届けする。協力:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファインディング・ドリー(原題)
2016年08月20日Amazonオリジナルドラマで配信される「福家堂本舗-KYOTO LOVE STORY-」が8月17日(水)、世界遺産の下鴨神社にて「下鴨神社 糺の森の光の祭」のオープニングレセプションが開催され、来場者が1,000人を超える大盛況の中、ドラマに登場する6名の出演者、早見あかり、市原隼人、佐々木希、「三代目J Soul Brothers」山下健二郎、宮野陽名、前田旺志郎がスペシャルゲストとして華やかな浴衣姿で登壇した。原作は、「ぶ~け」(集英社)にて連載されていた遊知やよみによる「福家堂本舗」。本作は京都を舞台とし、今回イベントが行われた下鴨神社もロケ地となり、ラブストーリーを展開していく。イベント内のスペシャルトークショーで早見さんは、「3つのラブストーリーと舗和菓子屋の後継問題っていう物語でストーリーが構成されているのですが、みんなの色々な気持ちの葛藤や可愛らしい胸キュンストーリーだったり色々なものが混ざっていて、誰が見ても懐かしく思えたりいいなぁと思えたりそんな作品になっていると思うので、今後もまだまだ撮影は続くのでみなさんにたくさんの胸キュンを届けられるようにと思っています」とドラマについて明かし、市原さんは「全編関西弁なのですけども、関西弁を自分の体に染み込ませて、より人の奥に関西弁ならではの距離感や人情を楽しんでいただければと思います」とコメント。また、佐々木さんは「胸キュンをみなさんに味わっていただけたら」と語り、生まれも育ちも京都だという山下さんは「ドラマを通して京都題材の作品に出させていただいて非常に嬉しく思っております。京都の魅力もドラマの魅力もより多くの人へ届けられるようにみんなと力を合わせて精進してまいりたいと思います」と意気込む。さらにこの日が初の京都だったという宮野さんは「京都の魅力に惹かれてずっとうっとりしていました」と早速京都の良さに魅せられたそう。そして最後に早見さんは「私たち、和菓子屋さんのお話をつくっていくので、毎回出てくる和菓子がとても素敵で、食べ物だけどキラキラしていて眩しくてひとつひとつ気持ちが込められて作られているんだなと伝わるようなお菓子を毎回の撮影で使わせていただいているので、そう言ったお菓子の魅力だったり、京都の魅力を世界の人に届けられるように作品にできたら」と語り、「暑い中の撮影なのですが、そのおかげで6人のチームワークはバッチリなのですごく素敵な胸キュンストーリーを作れるように頑張ります。みなさんぜひ見てください」とアピールしイベントは終了した。Amazonオリジナルドラマ「福家堂本舗-KYOTO LOVE STORY-」は10月よりAmazonプライム・ビデオにて配信予定。(cinemacafe.net)
2016年08月18日菅野美穂が4年ぶりにドラマ主演を果たすTBSの新金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」。この度、本作に松嶋菜々子が出演することが分かった。主人公は、平凡だが家族仲良く暮らしてきた主婦・高野亜紀(菅野美穂)。煌びやかなタワーマンションに引っ越してきたばかりの高野家には、最新鋭のセキュリティに守られた“憧れの新生活”が待っている…はずだった。あの、恐るべき隣人・弓子(松嶋菜々子)に会うまでは…。 光り輝く塔の裏にひそむ、タワマン主婦たちの激しい虚栄心。「強制ハロウィン」「地獄のランチ」「フロア差別」「ゴミ出しにも正装」傍目には滑稽にも見えるそんなアクの強い女たちの生態を、弓子は巧みに利用し思いもよらない方法で亜紀を追い詰めていく。また、一方で世間を騒がす連続誘拐事件が勃発。失踪現場にはとある一輪の花が残されていた。気になるのは不気味に監視する謎の隣人…その正体は、子育てをおろそかにする母親の子どもばかりを狙う連続誘拐事件の真犯人なのか。誘拐事件の犯人像と、不気味な隣人との間に見え隠れする怪しい共通点。張り巡らされた伏線と、謎が謎を呼ぶ急展開の連続。タワーマンションに住む主婦たちの“プライド”や“虚栄心”“嫉妬”など闇の感情を巧みに操り、亜紀をマンション内で孤立させ、緻密なシナリオで追い詰めていく最凶の隣人。謎の隣人が高野家を狙う真の理由とは一体…。本ドラマは、人の裏側に潜む悪意と真の家族愛を問う、完全オリジナルストーリーだ。「救命病棟24時」シリーズや「家政婦のミタ」など様々な話題作に出演し、今期は「営業部長 吉良奈津子」で主演を務めている松嶋さん。今回彼女が演じるのは、主人公を陥れる最凶の隣人・佐々木弓子。美しく気高い容姿、隙のない身のこなし、それでいてときおり冗談をいって周囲をなごませ、また子どもにも好かれる温かさも持ち合わせた、完璧で頭の良い女性だが、裏では亜紀を 不気味に監視する正体不明の隣人という役どころ。松嶋さんは「サスペンスにおける怪しさは映像でのみせ方だと思うので、監督に委ねながら一緒に作り上げていきたい」と意気込み、共演の菅野さんについては、「16年前に、TBSのドラマで少しだけお会いしたことがあるのですが、今回は、しっかりと対峙する役どころなのでいまからご一緒できるのを楽しみにしています」とコメントした。「砂の塔~知りすぎた隣人」は10月より毎週金曜日TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月18日ロバート・ダウニー・Jr.が、プレミアムケーブルチャンネルHBOで、ドラマシリーズを製作しようとしているようだ。主演も兼任する。HBOが大成功させた『True Detective』の企画、製作、脚本を担当したニック・ピゾラットも関わるようだ。その他の情報内容は明らかになっていないが、ダウニー・Jr.が長い間、リブートを企画していた50年代のテレビシリーズ『ペリー・メイスン』が元になるのではないかと言われている。もともとダウニー・Jr.は、映画としてリブートを計画していたが、HBOでテレビシリーズとして製作することにしたのではないかと思われる。ダウニー・Jr.は、2000年から2001年にかけて、『アリー my Love』にゲスト出演をしたが、テレビドラマに主演するのは、これが初めてとなる。ダウニー・Jr.の最新作は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』。次回作は、現在撮影中の『スパイダーマン:ホームカミング』。文:猿渡由紀
2016年08月16日10月期放送の日本テレビ新日曜ドラマは、本作が日本テレビ連続ドラマ“初主演”となる沢村一樹を主演に迎え、ドラマ「レンタル救世主」を放送することが決定。共演には、「ジャニーズWEST」藤井流星、女優の志田未来が名を連ね、心温まる超エンターテインメントドラマになるようだ。「助けて欲しい!」だけど誰にも相談できない…。そんなときはまずは1本お電話を!この男の職業、その名も”レンタル救世主”。 期間限定の御依頼で如何なる無理難題もこなす貴方だけの救世主が現れる。これはレンタル産業がムーブメントを起こすこの世に現れた、新機軸の「レンタル会社」。しかしこの男、決して救世主などと崇められるようなやつじゃない。莫大借金を抱えて妻子のために「命を懸けて救世主をさせられる」、超絶お人好しな中年男。だが、そんなダメ人間がなぜか”救世主”を名乗り活動させられるこの会社。「致し方なく」、「仕事」として「救世主をやらされる」男が、家族のため、借金返済お金のため、今日も命を懸けさせられる!本ドラマは、そんな雇われた「救世主」が、仲間と共にレンタル期限付きで痛快爽快に悪を挫く物語。今回主人公のレンタル救世主・明辺悠五役を演じるのは、仮面ライダーから医者、刑事、父親役などなど、数々の役を演じ分ける沢村さん。本作が日本テレビ連続ドラマ“初”主演となる。今回の出演に沢村さんは「誰かを救う役になりますが、視聴者の皆さんが予想されるような救い方ではなく、裏側から手を差し伸べられるような救世主になりたいなと思っています。いままでにない役なのでやりがいを感じています」と語り、「また、日曜の夜10時30分からのドラマですので、見ていただく方々が、明日元気な1日を過ごせるような、明るい気持ちになれるドラマにしたいと思っています。やる気まんまんです!」と気合充分。そして、沢村さんとともにレンタル救世主となる葵伝二郎役に、日本テレビドラマ初出演の藤井さん。スポットライト症候群と自称し、兎にも角にも目立つことが大好き、けれどやたら腕っぷしが強い男という役どころ。髪色を黒から金色に染め、やる気十分だと語った藤井さんは、「劇中に“ルチャリブレ”が出てくるのですが、それがとても激しいと聞いたので、早速動画を見ながら勉強しています。凄く本格的な技もあるので楽しみですし、しっかり皆さんに届けられるように頑張ります!」と意気込みを寄せた。また、救世主の2人に初仕事で救出される謎の少女・百地零子役に、現在放送中の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」や、映画、舞台など活躍の場を広げる志田さんが出演。「日曜ドラマということで、次の日会社が、学校がある方々に見てもらえる枠だと思っていますので、その方々に楽しんで見てもらえるようなドラマになったらなと、私自身も楽しみです」とコメントした。また、藤井さんは志田さんと沢村さんとは初共演。「沢村さんはテレビで見ていたとおりのスラっとした佇まいで、こんな大人の男性になりたいなと思います。志田さんも、子役で活躍されている頃から見ていたので、そんな方々と共演させていただけることが嬉しいですし、いまから撮影が楽しみ」と印象を語り、一方沢村さんは藤井さんに対し「初対面とは思えないです。いい意味で気配りしなくても良さそうな、やわらかい雰囲気を感じています」と明かした。さらに、「沢村さんとまた共演させてもらえることが嬉しかった」と語る志田さんは、藤井さんについて「とても楽しい方だなと、なんだか沢村さんと似た雰囲気を感じます…(笑)なので楽しい撮影の日々が過ごせるんじゃないかなと思っています」と期待を寄せた。「レンタル救世主」は10月より毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月16日現在大ヒット公開中の『ファインディング・ドリー』。これまで、シネマカフェが実施したピクサー・スタジオ現地取材レポートをご紹介してきたが、ディズニー/ピクサーにて活躍中のアーティストたちへのインタビューにおいて共通して登場していたのが、彼らが制作に先立ってリサーチ活動を行ったというモントレーベイ水族館である。シネマカフェの現地取材レポート第6弾では、実際にモントレーベイ水族館に赴き、ピクサーのクリエイターたちのリサーチのサポートを行ったという水族館のスタッフの方々に実施したインタビューをご紹介する。もともとはイワシの缶詰工場だったというモントレーベイ水族館は、アメリカ西海岸、カリフォルニア州サンフランシスコのモントレーベイにて1984年にオープン。年間200万人もの来館者数を誇る同水族館は、取材当日も多くの人々で賑わっており、中でも子ども達の姿が多く見られた。そのことについてスタッフに触れると、学校の課外授業としての来館を多く受け入れているとのことで、子どもの頃に授業で訪れた人々がやがて親になると、自分たちの子ども達を連れてくるという人が多いという。このエピソードからも、観光スポットとしてはもちろん、地元の人々にも愛されている水族館であることがわかる、どこかアットホームな雰囲気が感じられた。前回、『ファインディング・ドリー』におけるセットの制作過程についての記事で、本作で印象的に登場する「ケルプの森」について触れたが、本水族館は世界で初めてケルプの育成に成功した水族館であり、ピクサーがリサーチ先として選んだことも頷けるほど、研究機関としても充実した設備を構えている。ほかにも、本館は海洋生物の保護にも力を入れており、案内されたバックヤードでは、保護されたラッコについてのエピソードなどが披露された。本作品内で、ドリーとハンクの関係性における重要なキーとなる、ドリーが研究所のスタッフに捕らえられた時に付けられてしまう“タグ”のエピソードも、本水族館のリサーチを通して生まれたのかもしれない。本取材では、ピクサーのスタッフが同水族館へのリサーチを実施するにあたって、数年に渡り協力したというモントレーベイ水族館飼育繁殖部長のジョン・ホーシュさんのインタビューを実施。ピクサーのクリエイターたちが、リサーチ活動においてどのような仕事ぶりを発揮していたのかについてお話を伺った。「僕らは、3、4年前に、ピクサーのスタッフからアプローチを受けた。彼らは『ファインディング・ニモ』の続編をやる可能性があるので、リサーチをしているところだった」とジョンは話し始める。「そして彼らは、モントレーベイ水族館には、彼らにとって興味のある施設と展示があると結論を出したんだ。彼らは、当水族館の施設や展示が、新しいキャラクターを開発する上でインスピレーションを与えてくれたり、また、公共の水族館がどう運営されているかとか、自然史や、ここにいる生き物たちの生物学(生態)を学ぶことが出来るかもしれないと思ったんだ」。そうジョンが語るように、新キャラクターのハンクのインスピレーションのもととなったと思われるタコについての展示スペースが、本館に置いては広く設けられており、タコそのものの展示はもちろん、映画や絵画など、様々な文化の中でモチーフとして登場してきたタコの歴史についても数多く展示されている。「最初は、監督たちやプロデューサーたちがここに来て、そのうち、彼らのチームが大きくなっていくと、もっともっと、人がやって来るようになった。アニメーターたちや、照明の人たち、セットデザインの人たちがここにやってきて、何時間も使って、歩き回ったり、観察したり、システムの中の動物たちのディテールについて話したりした。そういったことが、しばらくの間続いていたよ」。これまでの記事でも触れたとおり、とにかく微に入り細に入り徹底したリサーチ活動を実施するのがピクサー流だ。同水族館のスタッフ達とのやり取りは、きっとピクサーの面々の知的好奇心を大いに刺激したに違いない。「彼らはとてもクリエイティブな人たちのグループで、エリアを歩き回りながら、常にアイディアを生み出していたよ」。さらに、まるで科学者のような目線で生物や建物の構造についての質問を投げ掛けれたというジョンだが、やはりフィルムメーカーとして独創的な視点を持つピクサーの面々には驚かされるところもあったという。「僕らは、水族館と結びついたものの見方をしているけれど、彼らは、私たちとかなり違った見方をする。ここには、プロテイン分留装置(水をきれいにするフィルターのこと)というものがあるんだけど、彼らはそれを見たときに『火山だ!』と言ったんだ。彼らは、僕らとは別の視点から刺激を受けるんだ」。また、実際に作品を鑑賞したというジョンに、とりわけハンクの印象について尋ねてみると、「ハンクはとてもおかしくて、チャーミングだったよ。興味深いキャラクターで、見ていてとても楽しい存在だ。間違いなくね」と賛辞を寄せる。「タコがアニメーションのキャラクターになっているのは見ていてとても楽しかったよ。彼らはとてもよく科学的情報や、動物について理解すると同時に、それをキャラクターたちのコミック・リリーフのために大げさにして、映画をエンターテイニングなものにしたんだ」。タコという生物の複雑さを理解しているジョンだからこそ、どれだけハンクの描写が複雑であり、それを成し遂げた上で魅力的なキャラクターに仕上げるピクサーの手腕には、やはり私たち観客とはまた違う感動があるに違いない。ジョンのインタビューの後は、同水族館のバックヤードに案内された。幾つかの扉を抜けて披露された水族館の裏側でまず大きく目を引いたのは、巨大なダクトの数々。ピクサーのスタッフが調査を続ける中で注目していたという巨大なダクトは、本水族館内に取り入れられる海水や、フィルターを通した水の流れなどが、計算された回路として設計されているのが一目でわかり、水族館の心臓部を目撃しているような、ダイナミックな景観が広がっていた。さらに歩みを奥に進めると、至るところに見覚えのあるビビットなイエローの手すりの数々が視界に飛び込んでくる。この手すり、本編を見るとなんとも印象的なハンクとドリーの脱出シーンで、まさにそっくりな手すりが登場するので、ぜひこれから鑑賞する際には注目してみて欲しい。バックヤード探訪を終えて、いざ水族館の展示スペースに足を運ぶ。600種類もの生き物が展示されている水族館だけあって、広大な館内には見応えのあるダイナミックな展示の数々が来場者を飽きさせない。中でも、『ファインディング~』シリーズファンにとってはもはやお馴染み、マーリンとニモのモデルとなったクマノミや、ドリーのモデルであるナンヨウハギが同じ水槽の中で泳ぐ展示には注目したいところだ。ほかにも、思わず目を見張ってしまうイワシの大群が堪能できる巨大水槽や、圧巻のケルプの森、数多くの美しく幻想的なクラゲの展示や、ラッコやペンギン、ウミガメなど、日本の水族館とはまた違うスケール感が楽しめる展示ばかりだった。そして、なによりも窓の外に広がるモントレーベイの海の美しさに目を奪われる。実際に波打際が間近で見られる建物の外のバルコニースペースに足を運び、改めて建物全体を仰ぎ見てみると、なるほど、海と直結する本水族館が、いかに『ファインディング・ドリー』の世界に影響を与えているのかがわかる。ピクサーのクリエイターたちの頭の中でみるみるビジョンが広がっていく過程を、ほんのすこしだけ追体験ができる気分にもなれる、壮大な光景が広がっていた。もしカリフォルニアに訪れる機会があったら、ぜひ足を運んでみて欲しい。『ファインディング・ドリー』は、全国にて公開中。協力:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファインディング・ドリー(原題)
2016年08月15日今年1月に復活した人気ロックバンド「ザ・イエロー・モンキー」のドキュメンタリー映画が2017年に公開される。横浜アリーナで開催された全国ツアーの追加公演「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -YOKOHAMA SPECIAL-」の2日目にあたる8月3日(水)、同会場で発表され、情報解禁となった。現在、バンドは5月に始まった全国アリーナツアーを敢行中。8月には横アリでの追加公演や夏フェスへの参戦、さらに復興支援を目的とした福島での特別公演を行い、9月10日(土)、11日(日)の北海道公演でファイナルを迎える。本ツアー中、ボーカルの吉井和哉が何度となく活動の継続を宣言。その言葉通り、11月からは全国ホールツアーが決定し、長い眠りから覚めたバンドは、さらなる興奮と熱狂、希望と祝福を各地にもたらすはずだ。さる8月2日(火)、「YOKOHAMA SPECIAL」1日目の公演をセンター3列目で堪能する幸運を得た。彼らのライブを観るのは、解散前の実質的なラスト公演となった2001年1月の東京ドーム以来。「15年ぶりにライブを観る」なんて、日本のアーティストでは初の経験で、公演当日から早1週間経ったいまも、余韻から抜け出せず、味わった感動をうまく言葉で表現できないほどだ。ただ、少し不思議に思っていた疑問の答えは知ることができた。なぜ“再結成”ではなく、“再集結”なのか?バンド復活の第一報から、雑誌のインタビューやTV出演でのコメントなど、メンバーは“再集結”という言葉にこだわっているように見えた。そして、バンドを間近で目撃し感じたのは「ザ・イエロー・モンキーを再結成するために、4人が顔を揃えた」のではなく、「4人が再集結した結果、ザ・イエロー・モンキーが再生した」という確かな事実。この違いはファンにとっても、大きな意味がある。かつての栄光をコピペする再結成ツアーも悪くはないが、吉井をはじめ、菊地英昭、廣瀬洋一、菊地英二(ツアーにはサポートメンバーとして鶴谷崇が参加)という解散後も心のどこかで「ザ・イエロー・モンキーであり続けた」彼らが再集結することで、バンドは未知なる領域へ踏み出す決意を示した。だからこそ、ツアータイトルに“SUPER”の文字が刻まれ、サイヤ人のごとく彼らは「THE YELLOW MONKEY SUPER」への羽根を広げる。そのドラマティックな過程に迫る媒体として、ドキュメンタリー映画ほどふさわしいものはない。メガホンをとる松永大司監督は、気鋭の現代アーティストであるピュ~ぴるのドキュメンタリー映画『ピュ~ぴる』や、「RADWIMPS」の野田洋次郎を主演に迎えた長編劇映画『トイレのピエタ』などで高い評価を得ており、本作にうってつけのクリエーターだ。バンドにどう切り込み、いかに刺激的な化学反応を生み出してくれるか期待したい。(text:Ryo Uchida)
2016年08月13日「Hulu史上最高傑作」(「TIME」誌)といわれ、批評家から絶賛を受けているアメリカのHuluオリジナルドラマ「THE PATH/ザ・パス」がついに日本に上陸!日本での配信にともない、主演を務めた「ブレイキング・バッド」で知られるアーロン・ポールと、「ハンニバル」にも出演するヒュー・ダンシーからコメントが到着した。2人の子どもと共に何不自由なく、幸せな暮らしを送るエディ・レーン(アーロン・ポール)と妻のサラ(ミシェル・モナハン)。そんな幸せな生活は、ある信仰によって支えられていた。誰しもが抱えている心の闇を“光”で導いてくれたその信仰は、彼らの中で大きな意味を持っている。新興宗教団体「The Meyerist Movement(マイヤリスト・ムーブメント)」は哀しみを抱える人々に耳を傾け、そして魂に触れ光を照らす。信者たちはカリスマ性に富んだ教祖カル(ヒュー・ダンシー)の言葉によって救われ、この活動に一層の価値を見出していた。カルは巧みな言葉で彼らを鼓舞し、新しい世界・未来を創造しようとしていく。帰依した人々は哀しみから開放され、幸福に満ちた暮らしを手にしているような感覚にマインドコントロールされていた。そんなある日、脱退した女性から、団体の恐ろしい事実を聞いたエディ。その忠告を信じなかったエディだが、彼は団体の恐ろしい本当の姿を見てしまった。信じるものを全て失い、崩壊していくエディが直面する恐怖とは――?本作は、人間が抱える心の闇と葛藤を“新興宗教団体”を題材に描いた衝撃作。「フライデー・ナイト・ライツ」(日本未放送)でエミー賞を受賞、「ロズウェル-星の恋人たち」で知られるジェイソン・カイティムズが製作総指揮を務めた。全米で放送されるや、その内容から「衝撃的」「鮮烈だ」との声が批評家たちから上がり、瞬く間に話題を呼んだ。主演は、あの『ズートピア』でもパロディされた社会現象ドラマ「ブレイキング・バッド」をはじめ、ドラマや映画に引っ張りだこのアーロン・ポール。彼の妻役には、「TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ」でマシュー・マコノヒー&ウディ・ハレルソンと共演したミシェル・モナハン、新興宗教団体の若きカリスマ教祖には、「ハンニバル」で“レクター博士”マッツ・ミケルセンに翻弄されていたヒュー・ダンシーと、海ドラファンにうれしい豪華キャストが脇を固める。また、注目すべきは、アーロン・ポール演じるエディの息子役で登場するカイル・アレン。小栗旬が出演するCM「ペプシストロング 桃太郎」で“犬”と名乗る青年役を演じている、知る人ぞ知る注目の若手俳優だ。甘いマスクと透き通る眼差し、クラシックバレエで鍛えた身体は日本でも人気になる可能性大!さらに今回のHulu独占配信に伴い、アーロン・ポールとヒュー・ダンシーからコメントが到着している。■アーロン・ポール「THE PATH/ザ・パス」は新興宗教活動をテーマにしたドラマだ。そしてこの物語の核になるのは“家族”なんだ。主人公のエディはある瞬間から目を覚まし、教祖の説教を信じなくなる。だが、彼以外の家族は教祖の言葉に導かれ、信じきっている。そのとき、彼は家族全員を失う可能性があることに気づき、恐怖に包まれるんだ。■ヒュー・ダンシー僕が演じた教祖カル率いる新興宗教団体は活動を続けるかどうかの岐路に立たされるんだ。信仰を組み立ててきたシステムに亀裂が入り始めるんだ。どんな問題も助け合い、支え合う家族のような集団に…。脚本が素晴らしかったからこのドラマに出たいと思った。僕が参加を決断する前にすでにアーロンが出演することが決まっていたよ。我々は素晴らしい脚本に出会えたんだ。「THE PATH/ザ・パス」は8月11日(木・祝)よりHuluにて独占配信中、毎週木曜日1話ずつ配信予定(全10話)。(text:cinemacafe.net)
2016年08月11日映画『PとJK』をはじめ、ドラマ、舞台、CMと幅広い活躍を見せる高杉真宙が主演を務め、「女による女のためのR18文学賞」の最終選考にノミネートされた小説を基に実写化した短編映画『想影』。このほど、若手映像クリエイターの登竜門として知られる「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」にて短編部門観客投票第1位を獲得した。常にアーミーナイフを持ち歩き、果物をむくのがうまかった栄大輔(高杉さん)。栄がどこかの農家の一人娘と結婚するという知らせをきっかけに、幼なじみだった中村由美の心には、果物を介した中高生時代の思い出が次から次へと瑞々しく蘇り、同時に栄に伝えられなかった想いが後悔とともにあふれ出してくる。10年のときを経て、過去の想いと対峙する決心を固めた由美は、栄に対してある行動をとるが…。本作は、「女による女のためのR18文学賞」にて最終選考にノミネートされた、野村実来原作に着想を得て製作された短編ラブストーリー。主演を務めた高杉さんをはじめ、新鋭の加藤慶吾監督ほか、ほぼ同世代の20代の若いスタッフとともに作り上げた自主映画だ。そんな本作が、若手映像クリエイターの登竜門として2004年にスタート、世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスした「第13回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」の短編部門にて最も観客の支持を集めた作品となった。審査員による主催者賞の授与とは別に発表される本結果は、観客1人1人の投票による集計結果となっており、第1位を獲得した本作は、まさに観客賞ともいえるもの。この快挙に、主演の高杉さんと加藤監督からコメントが到着。なお、本作は、来る8月10日(水)19時~、新宿シネマカリテの「カリテ・ファンタスティック! シネマコレクション2016」にて特集上映が組まれており、当日は、監督と本作でヒロインを務めた松原菜野花、共演の日高七海が登壇する予定となっている。■高杉真宙コメント『想影』が「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」で観客投票1位を獲得したとお聞きして、本当に嬉しく思います。皆さんが映画祭に足を運んでくださり、作品をご覧いただき、そしてたくさんの方がよかったと評価して投票してくださったこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。僕と世代の近い若いスタッフの皆さんと一緒に作った『想影』をこうやって評価していただけて…これからもっと頑張ろうと思いますし、また皆さんと一緒に作品を作れたたらいいなと思っています。8月10日のシネマカリテ映画祭でも上映があるので、よかったらぜひご覧ください。本当にありがとうございました。■監督・加藤慶吾コメント本作が、観てくださった方々にどう受け取られたのか、それを知るすべはなく、上映後も掴まえどころのない感覚に陥っておりました。そんななか、大変喜ばしい吉報です。映画を撮る身として、観客の方々から評価される、こんなに嬉しいことはありません。キャスト・スタッフ一同、大変喜んでおります。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」という、国内でも有数の規模を誇る映画祭においてこの様な光栄な結果をいただけたこと、本作品にとって最高の船出になったのではと思っております。引き続き、本作をより多くの方に見ていただける様に尽力していくとともに、本映画祭での上映時の盛り上がり、そして今回の結果、それらを原動力にまだまだ作品を作り続けてまいります。この度は、本当にありがとうございました。『想影』は8月10日(水)19時~、新宿シネマカリテ「カリテ・ファンタスティック! シネマコレクション2016」にて特集上映。(text:cinemacafe.net)
2016年08月09日御年80歳の映画界の巨匠ウディ・アレンとマイリー・サイラスがタッグを組んだTVドラマの詳細が明らかになった。「ET online」などが伝えている。長らくマイリーがまるで「ハンナ・モンタナ」のようなロングヘア姿で撮影していること、舞台は1960年代であるらしい、ということしかわかっていなかったこのドラマだが、タイトルは「Crisis in Six Scenes」で1話あたり30分で全6話。放送開始は9月30日(現地時間)でAmazonビデオで配信されることが明らかになった。ストーリーの舞台はやはり1960年代で、アメリカが荒れていた時代。郊外に住むある中流家庭を訪ねた1人の客人により、一家が大混乱に巻き込まれるというコメディだという。公開されたばかりの予告編では、ウディ演じる老人が行きつけの床屋に雑誌の切り抜きを持って行く。ウディが「このようにしてくれ」と見せると、理容師が「これはジェームズ・ディーンだ。僕はあなたの髪を10年以上切ってるんだよ。ジェームズみたいな髪にはならない」と断言。しかしウディは「可能な限りジェームズの髪型に近づけて」と無理難題を要求する。わずか30秒ほどのこの掛け合いだけでクスッと笑え、ここにどんな形でマイリーが“参戦”するのかが楽しみなドラマである。(Hiromi Kaku)
2016年08月08日フジテレビの火曜9時枠にて、10月期放送の新ドラマとして「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」の放送が決定。主演には、地上波民放連続ドラマ初主演となる吉田羊が務めることも分かった。患者の命を救う“最後の砦”となるべく集まった女性医師たち。彼女たちが解き明かすのは、原因不明の病の謎。そして、そこに隠された“患者たちの悩み”。医師として、女として、人として、時にぶつかり合いながらも患者に真摯に向き合う彼女たちが、どう真相を掴み、どのように患者に寄り添い、時に辛い現実と対峙する勇気をもたらすのか? 観た人々も、人生の様々な局面において前向きに生きるヒントをもらえる、未だかつてない爽快な医療ミステリードラマがいま誕生する――。1996年の「勝利の女神」からスタートした、カンテレ・フジテレビ系列の火曜よる10時のドラマ枠「火10」。これまで、「GTO」「アンフェア」「チーム・バチスタ」シリーズや「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」などが放送されてきた「火10」が、この秋から新たに「火9」としてスタート。その第1弾として放送されるのが新ドラマ「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」となる。本作は、「チーム・バチスタ」シリーズのスタッフが再結集して贈る医療ミステリードラマ。『嫌な女』で映画初主演を果たし、「コールドケース」では連続ドラマ初主演を果たした吉田さん。これらに続き、今回地上波民放連続ドラマ初主演となった吉田さんが演じるのは、東光大学病院解析診断部の医師・橘志帆。西東京総合病院に脳神経外科医として勤務していたが、手術中に幻覚を見てしまったことから医師を辞める決意をする。しかし、かねてから志帆の医師としての能力を高く評価していたかつての恩師であり、現在は東光大学病院の院長に説得され、診断医として東光大学病院解析診断部に招かれる。「患者を救いたい」という気持ちが他の医師たちよりも人一倍強いまっすぐな性格で正義感も強い。それゆえに、熱くなりすぎて暴走してしまうこともあるが、曲者ぞろいの解析診断部の女性医師たちと時にぶつかり合いながらも力を合わせて、原因不明の病の謎を突き止めていくという役どころだ。今回の決定に吉田さんは、「主役肌ではないと思っていた自分に、果たしてこのような大役が務まるだろうか」と不安も語っていたが、一方で「そんな私が主役をやらせて頂けたら一体どんなドラマになるのかという興味も湧きました。素晴らしいチームの皆さんと楽しみながら、最高に面白い作品を作りたいと思います」と意気込んだ。また今回の役を演じるにあたって、「病気の原因である事柄や、自分には何かが欠けているという朧げな感覚は無意識下で常に抱えるようにしています。無意識下ですので、普段の彼女は至って普通で飄々としていますが、関連性のある事柄に触れると反応してしまいます。各専門の女医たちが知識と経験を持ち寄り、力を合わせて病や患者さん、そしてその家族と向き合っていきます。華麗なスーパードクター物語ではないですが、諦めず一歩一歩答えに近づいて行く彼女たちを身近に感じ、応援して頂けたら嬉しいです」とメッセージを寄せていた。そして、志帆が所属する「解析診断部」は、医師が解明できなかった病の原因を特定・究明する専門部門のこと。そこに選抜されたメンバーは奇しくも全員が女性 。皆が優秀なのだが個性的で、男性医師も敵わないタフさとガッツを持ち合わせ、それぞれ専門分野の知識と能力を活かして原因不明の病に苦しむ患者の命を救っていくのだ。そんな魅力のある女性医師たちからなるメディカルチーム“レディ・ダ・ヴィンチ”には、一匹狼の天才外科医・新田雪野役に相武紗季、北畠院長に将来性を買われて配属された研修医・田丸綾香役に吉岡里帆、救命救急医としての見識を深めるために自ら志願して解析診断部にやってきた里見藍役に「たんぽぽ」白鳥久美子、合コン好きでイケメンの金持ち男を捕まえようとやっきになっている病理医・植松結衣役の滝沢沙織、権力に弱く上司・岩倉の腰ぎんちゃくの神経内科医・村上夏海役の笛木優子、そして、解析診断部の部長で、志帆がきたことでこれまでの自分の地位が脅かされることになり、志帆を敵対視することになる内科医・岩倉葉子役の伊藤蘭といった豪華女優陣がそろい踏みしている。また女性医師だけでなく、岩倉と裏で手を結び、北畠を失脚させようと目論む事務長・佐々木進也役に戸次重幸、綾香に思いを寄せるMR・宮部航平役に庄野崎謙、雪野に深いかかわりのある心臓血管外科医・高杉祐樹役に小林且弥、イケメン看護師役に池岡亮介と 五十嵐健人、そして志帆の恩師でもある東光大学病院院長・北畠昌幸役に高橋克典がも決定した。毎回、解析診断部に所属する女性医師たちが、原因不明の病に立ち向かう姿を1話完結で描く本作。それに加え、全体を通して主人公・志帆の閉ざされた過去と秘密を追っていく…。一体志帆の閉ざされた過去とは何なのか? それが明らかになった時、彼女たちはどのような決断をするのか? 豪華キャストたちが共演する新ドラマ「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」。どんな物語が繰り広げられるのか、楽しみに待ちたい。「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」は10月期より毎週火曜日21時~フジテレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月08日2004年、米国の大統領選の最中に、勃発したブッシュ政権を揺るがすスクープと、それに翻弄された人々の姿を描いた映画『ニュースの真相』。当時、再選を狙っていた現職大統領ジョージ・W・ブッシュの軍歴詐称疑惑を追ったCBSニュースの看板番組「60ミニッツII」のスタッフたちが、大スクープを手にした後、捏造疑惑をかけられた騒動の裏側が描かれている。原作は、「60ミニッツII」の元プロデューサーで本作の主人公でもあるメアリー・メイプスによる自伝「Truth and Duty: The Press, the President, and the Privilege of Power」。真実のために、人生、キャリア、名声のすべてを懸けるジャーナリストたちの真の姿に迫ったストーリーは、騒動の顛末を知る彼女の“肉声”とも呼べるものであり、観る者の心を強く揺さぶる。監督は、『アメイジング・スパイダーマン』『ホワイトハウス・ダウン』『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』など、数多くのヒット作に脚本家として参加してきたジェームス・ヴァンダービルト。本作で監督デビューを果たした彼に、作品に込めた想いを聞いた。――この事件に興味を持った理由は何だったのでしょう。「私はライターになりたいと思って育ったんですが、長年、ジャーナリズムなのか映画なのか、どちらがいいのかと考えながら育ちました。というわけで、ジャーナリズムには非常に魅了されていて、ニュースの作り方とかその舞台裏についての映画が大好きだったんです。なので、自分もそういうものが作れたらいいなと思っていたことがひとつ。もうひとつは、メアリー・メイプスさんの本にとても感動したからなんです。テキサスに行き、彼女の家族に会って、かなりの長い時間を過ごし、いろいろな話をしました。彼女は非常に強い女性で、世界のいわば頂点に居て、そこから引きずり降ろされた。その間、彼女がいかにして耐えたかということは、とてもエモーショナルな話だと思いました。そんな物語性と、自分の興味のあるニュースの舞台裏と、その両方が描けると思い、この題材を選んだんです」。――映画はジャーナリズムではないですが、本作からは、犠牲を払ってでも伝えるべきことがあるという信念に基づいた “ジャーナリズムの本質”、つまりは最近なかなか感じることのできない“報道の良心”のようなものを感じることができました。伝える者の気持ちをダイレクトに語るということは、報道番組ではできないこと。映画ならではの表現ですね。監督が目指したものもそれだったのでしょうか。「まさにそうです!まず、最初に私が目指したゴールは、メアリーとダンのストーリーをなるべく正直に、誠実に正確に伝えるということ。彼らの旅路というものをしっかり伝えるということでした。私自身、ジャーナリズムというのは非常に気高い仕事だと思っているんです。非常にハードワークで、あまりお給料も良くない。特に最近はあらゆるものが大企業化していったり、政府が圧力を加えたりすることによって、ジャーナリストが何かを伝えるということがどんどん危険になっていると思うんです。だから、尚のこと彼らに尊敬の念を抱いているんです。真実を伝えるということこそ本当の偉大なジャーナリズム。ジャーナリストは、真実を伝えるために危険をいとわない、非常に高貴な仕事をしている人たちだと思っています」。――今も、リスクを承知で真実を追おうとする健全なジャーナリズムは、アメリカに存在すると思いますか?「そう信じています。ただ、ストーリーを、ニュースを伝えるのは難しくなっているし、真実を伝えようとするレポーターたちが、ネットワークや周囲のサポートを得にくくなっているとは思います。まさに『60ミニッツ』が健全なジャーナリズムだったと思うけれど、そういう調査報道番組はどんどん減ってきていて、もっとエンターテインメント性のあるニュース番組もどきが増えてきて、いわゆるハードなジャーナリズムは減ってきていると思います。それは、だんだんネットワークが企業化してきているというのが理由だと思いますね」。――今回映画で描かれた騒動が会った後、メアリーはTV業界を、ダンは「60ミニッツII」を去りました。その後、TVジャーナリズムに変化はあったと感じますか?「あったと思います。だからこそこの話を描きたいと思ったんです。多分ダン・ラザーが番組を降板するきっかけになったこの騒動が、インターネットが有名な人を引きずり下ろした最初の出来事だと思うんです。彼は30年以上番組を続けていて、人々に信頼されてきた人ですが、2週間足らずのあいだにいろんなことが起こって、ネットワークの支持が受けられなくなり、降板に至った。この事件によってインターネットで誰かが騒げば、有名な人でも引きずり降ろされてしまうということ、それによってもともとのニュースの趣旨が曖昧になるということが起きるようになった。現在の主流はツイッターですよね。10何年前のメアリーやダンがやっていた時代とは全く変わったと思います」。アメリカのジャーナリズムを変えたスクープ騒動を、意欲的に描いたジェームス・ヴァンダービルト監督。デビュー作とは思えない、完成度の高い心理描写はもちろん、大物俳優たちの競演を見事に演出したその才能に、ぜひ注目して欲しい。(text:June Makiguchi)
2016年08月07日6月27日から7月10日まで、今年も2週間にわたって開催されたテニスのウィンブルドン選手権。試合観戦を目的にセレブたちも来場するのは、もはや例年通り。その中には海外ドラマ界のスターも多く、「シャーロック/SHERLOCK」の新シーズンが待たれるベネディクト・カンバーバッチをはじめ、「ゲーム・オブ・スローンズ」からはソフィー・ターナー、メイジー・ウィリアムズ、アルフィー・アレン、チャールズ・ダンス、「ダウントン・アビー」からはマギー・スミス、リリー・ジェームズ、アレン・リーチ、「風の勇士 ポルダーク」のエイダン・ターナーなどの姿がありました。そんな中、注目したいのは、スーツにショルダーバッグでの来場姿が妙に初々しかったドミニク・クーパー。現在、彼は「ウォーキング・デッド」や「ブレイキング・バッド」の米ケーブル局AMCが新たに放った「プリーチャー」の主演俳優として人気を集めています。今年5月から全米放送が始まり、日本でもAmazonプライム・ビデオで配信中の「プリーチャー」は、ガース・エニス&スティーヴ・ディロンの同名コミックをドラマ化したもの。企画・製作総指揮にはセス・ローゲンと相棒のエヴァン・ゴールドバーグ、そして「ブレイキング・バッド」の脚本家サム・キャトリンが名を連ねています。主人公は、ドミニク・クーパー演じるテキサス州の牧師ジェシー・カスター。教会に来る人々の心を説教で動かすこともできない落ちこぼれ牧師のジェシーは、ある日謎の存在に憑依され、言葉で人を操る力を身につけます。そんな彼の前に、ファンキーな吸血鬼キャシディ(ジョセフ・ギルガン)やジェシーの悪党時代を知る元恋人のチューリップ(ルース・ネッガ)が登場。ジェシーは謎の力に翻弄されつつ、彼らや街の人々と運命を交錯させていきますが…。ジェシーに宿った力は何なのか?ジェシーと彼を取り巻く人々はどうなってしまうのか?そんな謎を追いながら、ダークでユーモラスに物語が展開。設定はファンタスティックですが、バイオレンス描写あり、スパイシー過ぎるジョークありの大人向けドラマになっています。なかでもやはり注目すべきはドミニク・クーパーの存在感で、力を身につけたことでダメ神父から良くも悪くも変化していくジェシーがとにかくカッコいいです。また、「『ビッグ・リボウスキ』は過大評価された映画だ!」と主張し、ジャスティン・ビーバーを密かに愛する吸血鬼キャシディとほんのりバディ状態にあるのが可笑しく、会話の1つ1つや登場人物たちの一挙一動にクスッとさせられるのもシリーズの魅力です。今オススメの新ドラマは?と聞かれたら、間違いなく真っ先に挙げたい「プリーチャー」。ハマリ役を得たドミニク・クーパーに痺れるもよし、セス・ローゲンの敏腕クリエイターぶりにひれ伏すもよし。ぜひ楽しんでいただきたいシリーズです。(text:Hikaru Watanabe)
2016年08月06日瀬戸内海に浮かぶとある島で生まれ育った人々の、切なくも愛おしい人間模様を描いた湊かなえの連作ミステリー短編集「望郷」が、広末涼子、伊藤淳史、濱田岳主演でドラマ化されることが決定しているが、この度、新たに共演者として水野美紀、椎名桔平、内山理名らが出演していることが分かった。今回ドラマ化となるのは、短編集から「みかんの花」「海の星」「雲の糸」。この3編をオムニバスドラマとして放送。それぞれ主演には広末さん、伊藤さん、濱田さんが好演する。「みかんの花」は、富田美里(広末涼子)が暮らす白綱島市は全国で唯一残る一島一市だったが、対岸の市に吸収合併されることになった。市の閉幕式の会場で、美里は登壇した人物を食い入るように見つめていた。その人物は小説家の桂木笙子(水野美紀)。20年前に島を出たきり、一度も帰ってこなかった憎き姉だ。なぜ姉は島を出たのか。そしていま、なぜ戻ってきたのか。美里がある疑念を口にすると、重い口をようやく開いた笙子は、驚くべき事実を語り始めた…。20年前に島を出て、現在は東京で人気小説家となり島の閉幕式に招かれる、美里の姉・富田笙子役を演じる水野さんは、今回15年ぶりに広末さんと姉妹役で共演。また、笙子が島を出た理由を背負って美里と島で暮らす母の富田安江役には名女優・倍賞美津子や、田中圭、水橋研二らが出演する。今回の決定に水野さんは「“大切なものを守るために”囚われ、足を踏み外す人間の機微を、因島の美しい景色が包み込んでいます。ぜひ、お楽しみください」とメッセージを寄せた。また伊藤さん主演の「海の星」は、浜崎洋平(伊藤さん)は高校時代の同級生、美咲から葉書を受け取った。25年前、洋平の父・秀夫(橋本じゅん)が忽然と姿を消す。事故か事件かそれとも…。毎夜、母の佳子(若村麻由美)と一緒に父の行方を捜す洋平は、ある日、漁師の真野幸作(椎名桔平)と親しくなる。頻繁に洋平の家を訪れるようになった幸作だったが、あることがキッカケで疎遠になってしまった。その娘の真野美咲(平山あや)が、最近、幸作に明かされた話を伝えたいという…。キャストには、テレビ東京のドラマ初出演となる“おっさん”漁師の真野幸作役に椎名さん、夫の帰りを信じて待ち続ける健気な妻・浜崎佳子役に演じる若村麻由美、そのほか平山あや、紺野まひる、加藤清史郎、平祐奈、モト冬樹らが出演。以前「Nのために」を見て感銘を受けていたという椎名さんは「二つ返事でお引き受けした」と今回の出演を即決したそうだ。また「『海の星』はサスペンスであるものの、ますますデジタル化していく現代への警鐘を感じさせる人間ドラマだと唸り、その珠玉の物語を、自身初となる漁師役を通して大いに楽しませて頂きました」とふり返った。そして最後、濱田さん主演で贈る「雲の糸」。白綱島出身の人気歌手・黒崎ヒロタカ(濱田さん)は、7年ぶりに帰ってきた故郷で海に落ち、意識不明に陥った。有名になったヒロタカにとって、故郷は知られたくない過去だった。赤ん坊の頃に母の磯貝律子(麻生祐未)が事件を起こし、辛い少年時代を送った場所だったからだ。同級生の強引な誘いで島に戻ったヒロタカは、盛大な拍手や歓声に迎えられながらも居心地の悪さを覚えていた。彼はなぜ海に落ちたのか…?母・律子の罪の真相を知っているが故に、家族として濱田さん演じるヒロタカを支える姉の磯貝亜矢役を内山さんが、過去の罪を背負いひっそりと謙虚に島で生きる母・磯貝律子役を麻生祐未が、想い溢れる渾身の演技で臨む本作。内山さんは「とても贅沢な時間」とふり返り、「深く閉ざしているヒロタカの心を姉でしか出来ないやり方でぶつかっていくラストシーンは、言葉ひとつひとつ大事に演じさせて頂きました。そしてこの因島を感じさせるラストシーンを撮りながら海に夕陽が落ちていく瞬間は、主人公ヒロタカの生きようとしている力強さと一体になり、是非皆さんに見て欲しいシーンです」とアピールもしていた。今回映像化される中でも「海の星」は日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞するなど、高い評価を得ており、待望の初映像化。原作者・湊氏ならではの細やかな心情描写とその完成されたストーリーに必見。また今回発表されていないが、あっと驚く素敵なゲストも登場するとのこと。ぜひこちらの続報にも注目してみて。ドラマスペシャル「望郷」は2016年、テレビ東京にて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年08月06日大好きなロバート・レッドフォードが出ているから――という理由で観た『ロング・トレイル!』ですが、とんでもなく“旅”ごころをくすぐる映画でした。セミリタイアに近い生活を送っていたノンフィクション紀行作家のビル・ブライソン(ロバート・レッドフォード)と旧友スティーヴン・カッツ(ニック・ノルティ)が、人生の刺激を求めてロングトレイルの旅に出るお話です。歩く旅ものといえば、リース・ウィザースプーン主演の『わたしに会うまでの1600キロ』や、エミール・ハーシュ主演の『イントゥ・ザ・ワイルド』もそうですが、この『ロング・トレイル!』の旅人は老境のど真ん中の2人。人生の挫折から立ち直りたくて…とか、人生の意味を見出したくて…とか、若者の旅の目的と異なる。それも面白さのひとつです。ビルの場合は、もう一度“冒険”してみたいというワクワク感に近い。退屈な日々だなぁと思っていたある日、家の近くを散歩していたらアパラチアン・トレイルを見つけて、旅に出たくなってしまったのです。妻が心配するので1人旅はあきらめて旅の友を探すものの、なにせ“いいお年”なので3500キロを歩く体力と気力のある友人は簡単には見つからず…。連絡を取ってきたのは40年前にケンカ別れをしたままのトラブルメーカー、カッツひとり。性格も生き方も正反対の2人が一緒に旅をする、というのだから面白くないわけがない!もう、珍道中です。若くない2人だからこそ醸し出せるユーモア、人生を知っているからこそ心に染みるセリフ。そして教えてもらったのは、ベストを尽くせばそれでいい――ということ。ロングといかなくてもショートトレイルの旅に出たくなる、元気をもらえる映画です。(text:Rie Shintani)
2016年08月05日4日に東京の新橋駅前で“ジョン・F・ケネディ暗殺阻止!?”と書かれた号外が配布され、駅前の巨大ビジョンに同様の映像が流された。スターチャンネルで11日(木)から放送を開始する話題の海外ドラマ『11/22/63(イチイチニニロクサン)』のプロモーションで、過去にタイムスリップした男が“ケネディ暗殺”を阻止するべく奮闘する作品だ。その他の写真ドラマは、1963年11月22日に起こったジョン・F・ケネディ暗殺事件を阻止するべく、過去にタイムスリップした男の挑戦を描いたドラマで、スティーヴン・キングが長年に渡って構想を練り、調査を重ねて執筆した小説が原作。リー・ハーヴェイ・オズワルドは本当に犯人なのか? 史実とフィクションが融合したドラマを、『LOST』など数々の人気ドラマを手がけてきたJ.J.エイブラムスが製作総指揮を務めてドラマ化した。スターチャンネルでは、8月11日(木・祝)から毎週木曜日の23時から字幕版を、同月15日(月)の23時30分から二か国語版の放送を開始する。『11/22/63』スターチャンネル8月11日(木) 23時~ 独占日本初放送
2016年08月05日12年ぶりの“国産ゴジラ”映画として、全国公開された『シン・ゴジラ』が快進撃を続けている。スマホ片手に小さなモンスターを捜し歩く人々が街にあふれる一方で、多くの日本人がスクリーンで大暴れする伝説の巨大怪獣にクギづけになっているのだ。さる7月29日(金)から全国で封切られ、公開3日間で興収8.47億円、動員56.5万人を記録。興行通信社が週末動員ランキングを開始した2000年以来、初めて日本版「ゴジラ」シリーズがランキングで1位に輝いた。すでに興収10億円を突破しており、1954年の第1作から本作を含めたシリーズ29作品の累計動員数が1億人を突破するビッグニュースが飛び込んだばかり。アニメ優勢と思われた夏休み映画シーズンに、大きな足跡を刻みつけている。この快進撃の理由として、まず挙げられるのが徹底した秘密主義。「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明総監督×豪華キャスト328名という一大プロジェクトでありながら、題名や公開日、全身ビジュアルや予告編を除くとほとんど事前情報が明らかにならず、報道陣に向けた試写もわずかしか行われなかった。新作が待たれる『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』同様、「まっさらな気持ちで見てほしい」という庵野氏の思いが強く打ち出された結果だ。そんな飢餓感が高まるなか、公開の10日前にあたる7月19日(火)に都内で行われた完成報告会見を機に、テレビやウェブなどを中心にしたプロモーションを大展開。ゴジラを迎え撃つ日本政府のごとく、「短期決戦」の様相でお茶の間から、ポケモンを探すスマホにまで情報が「集中砲火」された。公開日には、329人目のキャストとして狂言師の野村萬斎が、モーションキャプチャでゴジラを演じたことも明らかになり、大きな話題を集めた。改めて“庵野人気”の高さも証明された。気づけば『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』公開から早4年。昨年4月に『シン・ゴジラ』製作が発表されると、「そんなことより『シン・エヴァ』は?」とイラ立ちにも似た声もあがったが、いまでは『シン・ゴジラ』と「エヴァ」の共通点を見出すファンも多いようで、作り手とファンの幸福な愛憎関係は健在だ。庵野氏本人も『シン・ゴジラ』完成に「救われた」と発言しており、今後の動向が注目される。『シン・ゴジラ』は全国東宝系にて公開中。(text:Ryo Uchida)
2016年08月04日2015年6月の地上波スペシャルドラマ放送直後から、「Hulu」にての6週連続ドラマ配信され、単発ドラマながら世帯視聴率12.9%で並びトップを獲得した日本テレビと「Hulu」の共同制作ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」。この度、唐沢寿明と窪田正孝の続投で、10月スタートの新土曜ドラマとして帰ってくることが分かった。2015年6月。捜査中の事故で昏睡状態となった男・京極浩介(唐沢寿明)が30年ぶりに目を覚ました。京極は、横浜中央署の若手刑事・望月亮太(窪田正孝)と共に、30年前に追っていた凶悪犯“カグラ”とその組織を壊滅に追いやり、時間を超えた因縁に蹴りをつけた。あれから1年――。京極と亮太は相変わらず同じ部屋で一緒に暮らしていた。亮太と結衣(佐々木希)は間もなく交際1年になるが、京極は頑なに2人の関係を許してはいなかった。京極の元妻・加奈子(和久井映見)は、鈴木誠(宮川一朗太)と夫婦円満で幸せに暮らしている。京極、亮太を招いての「気まずい晩さん会」も月に1度のペースで開かれていた。京極と亮太は、この1年、数多の凶悪事件を解決に導いていた。亮太も1年前の草食系お坊ちゃんから嘘のような変貌ぶりを遂げ、ルール無視、強引で破天荒な2人の捜査方法は、時に問題となったが、いまや神奈川地区ナンバーワンの圧倒的な検挙率と貢献度から、全て黙認されていた。横浜中央地区にとんでもない「スタジャンと痩せマッチョ」のコンビがいる。それは警察のみならず、裏社会でも噂になっていた。そして2016年10月、新しい物語が始まる――。原作は、2010年の放送開始以後、高視聴率を獲得し続け2013年までにseason5まで製作された、ドイツの人気海外ドラマシリーズ。海外市場においても作品が高く評価され、フランスでのリメイク版も高視聴率を獲得し、アメリカでもリメイク版開発が進行中。また、エストニア、ウクライナ、ロシアでも海外番販されて人気を博す、ワールドワイド展開が成功している作品だ。そんな中、2015年に日本版リメイクが製作され、主演の唐沢さんが、30年間昏睡状態で時代とズレてしまった規格外の刑事を熱演。バディを組む草食系若手刑事役の窪田さんとのコミカルな掛け合いに派手なアクションが話題となり、骨太なミステリーとしても胸を熱くする家族ドラマとしても見応え満点の極上のエンターテインメント作品となっている。そしてこのほど放送が決定した今回の連続ドラマでは、30年の昏睡状態から目覚めた主人公の熱血刑事・京極浩介の唐沢さんと、京極とバディを組む若手刑事・望月亮太役の窪田さんが続投し、前作から2年後の2人が描かれる。今回の決定に唐沢さんは「今回は亮太とのコメディチックなやり取りもかなり増えてくるようなので、最終的には台本も無視して!? 突っ走ってやろうかと考えています。アクションも前回よりパワーアップするようなので、おそらくその辺のビル群だったら、軽く跳べちゃうんじゃないですか(笑)? ただ、ありえないながらも、どこか見る人を引き付ける、『こういうヤツ、確かにいるよね?』というリアリティの部分は、しっかり残したいです」と意気込みを語った。窪田さんと再タッグということで、久しぶりに会ったという唐沢さんは、「相変わらず前髪が長くて安心しました(笑)。NGを1回出したら1cm切るっていうペナルティーを取り付けようかと思います(笑)」とジョークも入れつつ、「規格外の部分が多いドラマなので、これが世の中の人に受け入れられるのか、すこし心配にはなりますが、そのあたりは窪田くんの爽やかさでカバーしてもらえれば!」と期待も寄せているようだ。一方、窪田さんは「唐沢さんは、基本“マジメにふざけている方”だと思うんです。つまり、京極というキャラクターとしてはふざけていますが、アクションだったり、役として譲れない部分だったりを、すべて監督と細かくコミュニケーションを取って作り上げていらっしゃいます。前回、そういう部分を一番近くで見ることができたのがとても嬉しかったので、今回はもっと色々なシーンを一緒に演じて勉強させていただきたいと思っています」と唐沢さんについて語り、「週に1回の1時間がすごく爽快で楽しくて笑えて、でもどこか泣けたりグッとくる、そんな作品に絶対なると思いますので、たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです」とメッセージを寄せていた。また2人のほかにも、刑事課巡査部長・柏木沙織役の黒川智花、刑事課警部補・安田慎平役の松尾諭、警視・鯨井雅高役の田山涼成、警部・鈴木誠役の宮川一朗太らお馴染み横浜中央署の愉快な仲間たちはもちろん健在。そしてそこに、京極&亮太を阻む厚い壁となるライバル? 敵? ほか、魅力的な新キャストが6人登場予定とのことだ。なお、今回の放送決定に併せて、3週連続ラストコップ祭り「THE LAST COP/ラストコップ-episode0(ゼロ)-」も放送決定。初めて明かされる仰天マル秘話や爆弾発言、さらには毎週驚きの重大告知も…? さらに10月からの放送が楽しめる内容となっている。日テレ×Hulu共同製作ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」は10月期毎週土曜日21時~日本テレビにて放送予定。3週連続ラストコップ祭り「THE LAST COP/ラストコップ-episode0(ゼロ)-」 は9月3日(土)21時~3週連続で日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2016年08月02日“映画×アウトドア×ファミリー”をキーワードに、多摩川河川敷などで野外映画上映を実施してきた「ねぶくろシネマ」。第5弾となる今回、葛西臨海公園にてスティーブン・スピルバーグ製作総指揮の冒険ストーリー『グーニーズ』を上映することになった。「ねぶくろシネマ」とは、2015年12月に調布市に住む有志の父親たちが、小さな子どもたちと一緒でも気楽に映画が観れるようにと、一夜限りで作った野外映画館が始まり。これまで、多摩川河川敷の橋脚や遊休施設などをスクリーンにし、『E.T.』『スタンド・バイ・ミー』『ベスト・キッド』などを上映してきたが、第5弾では葛西臨海公園の展望広場が一夜だけの野外映画館に。『グーニーズ』の舞台同様、海を一望する芝生の広場で野外上映を行う(参加無料)。1985年製作の『グーニーズ』といえば、スピルバーグの最新作『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』をはじめ、多くの作品で組んできたフランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディが製作総指揮を務め、クリス・コロンバスが脚本を担当した、海賊の宝物を巡る大ヒットアドベンチャー。まだ10代の『ロード・オブ・ザ・リング』のショーン・アスティンや『ヘイル、シーザー!』のジョシュ・ブローリンらが出演する。現地では、飲食や雑貨の販売ブースや、アウトドアメーカー「SNOWPEAK」も出店を予定。ピクニック気分で楽しめる、夏の思い出づくりにぴったりの野外映画イベントとなりそうだ。「第5回ねぶくろシネマ supported by コスモスイニシア」は8月27日(土) 15時開場、葛西臨海公園・展望広場にて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年08月01日痛い。とにかく、痛いのです。これまでも、『ブリジット・ジョーンズの日記』とか『セックス・アンド・ザ・シティ』とか、同年代の女性たちの素顔が赤裸々に描かれていた映画やドラマはいっぱいありました。でも、自分とは少し違っていたのか、共感しつつもどこか他人事で、大笑いする余裕があったのでした。そんな私の痛点は、ここにあったのかという感じの、映画『ヤング・アダルト・ニューヨーク』。もはや、痛みを紛らわすために笑うしかないという状況。自分を取り巻く環境を客観視できたという意味でも、とても貴重な体験となりました。主人公は、“子どもはつくらない”と決めた40代のカップル。夫のジョシュはドキュメンタリー監督で、大評判だった前作以降、8年間もひとつの新作を撮り続けています。新作完成のめどがたたず、現在はアートスクールの講師としても働いている彼。妻のコーネリアは有名な映画監督の娘で映画プロデューサー。満たされているけれど、どこか単調な毎日に飛び込んできたのは、ジョシュを尊敬しているというジェイミーでした。映画監督を目指す彼はドキュメンタリーの処女作を撮る計画を立てているのです。ジェイミーの妻ダービーは、手作りアイス職人。デジタル時代の真っただ中にありながら、レトロ志向の彼らはレコードやタイプライター、手作り家具などを好み、ちょっとボヘミアンで、クリエイティビティ溢れる生活を送っていました。深く知るにつれ、その自由で軽やかなライフスタイルと価値観に惹かれていくジョシュとコーネリア。いつしか彼らと共にする時間が増えていくのです。20代の若者と同化できるほど若いとは思っていないけれど、共有できる感覚を見つけてはどこか浮かれる40代カップル。うっかり、「自分だってまだまだ捨てたもんじゃない…」と思ってしまったりして。無理に自転車移動にトライして腰をいためるジョシュ、ヒップホップダンスでどこか調子はずれなコーネリア、不思議なスピリチュアルイベントに参加しさえする彼らは、やはり無理しているようにしか見えません。本当に好きならいいのですが…。彼らの行動が多少デフォルメされているとはいえ、似たような状況に身を置いちゃっている大人たちもいるのではないでしょうか?なまじ外見が、年齢の割に若く見える今の40代。演じるベン・スティラーにしたって、ナオミ・ワッツにしたって、確かにまだまだイケる。実はそこが落とし穴なのかもしれません。昔に比べれば、今の30、40、50、そして60代の外見的そして肉体的若々しさは奇跡的のはず。だからでしょうか、つい“若かったあの頃”と決別できなくて。若さを保とうとすることはいいことですが、ファッション、ヘア、メイクなど、“若かったあの頃”と決別できずにいると、とんでもないことになることをちゃんと自覚しなければならない、40代というお年頃の難しさを、しみじみ感じる作品でした。歳を経ても外見がかつてほど急速に劣化しないなら、世代間の違いを物語るのは価値観ということになるのかもしれません。実際に、上手く付き合っていた二組のカップルにズレが生じ始めたのは、その違いが露わになり始めてから。世代間に横たわる大きなギャップ、つまり育った時代や環境で育まれたモラル、価値観の違いは確かにその二組のカップルの間に存在していたのです。違いとは面白さを生むもの。今ある価値観に疑問を持つことで、新時代の新しい価値が生まれてきたことを考えれば、若者たちの無謀さも無くてはならないもの。この作品が描く、“ヤング”と“アダルト”のバトルを見ていると、無謀な若者たちよりも、大人になりきれない“若いつもり”の40代のほうが、よほど“こじらせている”ように見えて切なくなるのです。20代のカップルの言い分に納得できるとしたら、きっと若者。痛みが強いようなら大人。ちょっと踏絵のような映画ではあるけれど、現代を見事に描写したコメディという意味でも、自分を客観視できる映画という意味でも、秀作と呼べるこの作品。「大人になるってどういうこと?」と疑問を持ち続ける方に、ぜひおすすめしたい一作です。(text:June Makiguchi)
2016年07月31日先頃のエミー賞ノミネート発表で作品賞など最多23ノミネートを獲得し、放送終了後も盛り上がりを見せ続ける「ゲーム・オブ・スローンズ第六章:冬の狂風」。昨年に続いての作品賞受賞が期待されるほか、ジョン・スノウ役のキット・ハリントンと来日したアリア役メイジー・ウィリアムズがそれぞれ助演男女優賞に初ノミネートされるなど、今年も注目ポイントが盛りだくさん!キャストも勢揃いする授賞式では、ドラマの興奮が再びこみ上げてくることになりそうです。そんなエミー賞授賞式を楽しみに待ちつつ、今回も前回に続き、“「ゲーム・オブ・スローンズ」的観劇旅行のススメ”をお送りします。ジョン・スノウ役のキット・ハリントンが出演していた「ドクター・フォースタス」、ロブ・スターク役のリチャード・マッデンが出演する「ロミオ&ジュリエット」に続き、足を運んだのは「ザ・スポイルズ」。こちらには、シオン・グレイジョイ役のアルフィー・アレンが出演しています。「ザ・スポイルズ」は、『ソーシャル・ネットワーク』などで知られるジェシー・アイゼンバーグが自ら脚本を手掛け、主演も務める舞台。昨年の初夏にオフブロードウェイで初演を迎え、話題となった人気の舞台がロンドンでも観られることになりました。ジェシー演じる映像作家志望のベンは、甘ったれで横柄なひねくれ者。ルームメイトのカルヤン(「ビッグバン☆セオリー」のラージことクナル・ネイヤー)は、皮肉屋の彼に振り回されがちです。そんな中、ベンの初恋の相手サラが結婚することに。それを知ったベンはカルヤンを巻き込みながら、彼女の奪還作戦を練り始めるのですが…。ベンとカルヤンが同居するアパートの一室を舞台にしたワンシチュエーションの物語は、会話の応酬と登場人物それぞれの一挙一動にクスクスと笑わされるもの。なかでもやはり、よく喋り、よく怒り、よく悩み、そしてカルヤンによく甘えるベンの面倒臭い困ったちゃんぶりがキュートです。そして、ベンの憎き恋敵テッドを演じるのが、アルフィー・アレン。サラとの結婚を控えたテッドは、ベンの幼馴染みでもあります。ベンとは対照的に人柄もよく、安定した職業に就いているテッドは、傲慢で薄情だったシオン・グレイジョイとはもちろん全く異なるキャラクター。シオンも過酷な運命をたどることで徐々に成長し、頼もしさを見せ始めているとは言え、『ジョン・ウィック』でもマフィアのダメ息子を演じて印象を放っているアルフィーだけに、人のよいテッドを好演する彼の姿は少々意外でした。「ゲーム・オブ・スローンズ」とのギャップを味わう!という意味でも、「ザ・スポイルズ」は大いに楽しめる作品です。「ザ・スポイルズ」はトラファルガースタジオで8月13日まで上演。この夏、“「ゲーム・オブ・スローンズ」的観劇旅行”をしてみませんか?(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ](C) 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2016年07月31日「シネマオーケストラ」の新作『インディ・ジョーンズ』と『E.T.』が、東京国際フォーラムで、2016年8月5日(金)から7日(日)の3日間、大阪・フェスティバルホールで12日(金)に上映される。「シネマオーケストラ」は、映画館さながらのスクリーンを背景に、100名のフルオーケストラが舞台上で音楽を演奏するもの。セリフ以外の音楽がオーケストラで演奏されるため、映画館以上の臨場感を体感できるのが特徴だ。2016年2月には「ピクサー・イン・コンサート」が開催され、見る者皆を魅了した。2016年は『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』など数えきれないほどの名画の音楽を手掛けた、映画音楽界の巨匠ジョン・ウィリアムズの作品をピックアップ。第1弾は、2016年に公開35周年を迎える「インディ・ジョーンズ」シリーズ『レイダース/失われたアーク<聖櫃>』を、第2弾はジョン・ウィリアムズがアカデミー賞、グラミー賞で作曲賞を受賞した『E.T.』を届ける。また、これら2作品はスティーヴン・スピルバーグが監督を務めたことでも知られる。子どもから大人までを魅了する、彼が手掛ける作品の世界を、大迫力のスクリーンと音楽で楽しめるまたとない機会だ。なお、会場では“E.T.を乗せて自転車で空を飛ぶシーン”を再現し、主人公エリオット少年が乗っていたBMXを展示する。【詳細】シネマオーケストラコンサート『インディ・ジョーンズ』『E.T.』■東京公演・『インディ・ジョーンズ レイダース/失われたアーク<聖櫃』in コンサート2016年8月5日(金)開演19:00/開場18:00、6日(土)開演17:30/開場16:30・『E.T.』in コンサート2016年8月6日(土)開演12:30/開場11:30、7日(日)開演12:30/開場11:30開催場所:東京国際フォーラム・ホールA住所:東京都千代田区丸の内3-5-1問い合わせ先:キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)■大阪公演・『インディ・ジョーンズ レイダース/失われたアーク<聖櫃』in コンサート2016年8月12日(金)開演19:00/開場18:00・『E.T.』in コンサート2016年8月12日(金)開演14:30/開場11:30開催場所:フェスティバルホール住所:大阪府大阪市 北区中之島2-3-18問い合わせ先:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00~18:00)■チケット概要S席 9,800円、A席 7,800円 B席 4,800円S席セット券(東京公演のみ) 18,000円※価格は全て税込。※3歳以下入場不可。※1人につき1枚チケット必要。※英語上映・日本語字幕あり。上映時間=約2時間30分予定(休憩20分含む)※出演者はやむを得ない事情により変更になる可能性有。
2016年07月30日テレビで、ここまで知的なことができたのか。昨年アメリカで放映が開始された『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』は、テクノロジーや経済に触れる時事的な要素、細かいところまで考え尽くされた筋書き、新鮮で魅力的なキャスティングで、社会現象にまでなった。今年1月のゴールデン・グローブ賞は、TVドラマ部門と助演男優部門で受賞。9月のエミー賞にも6部門でノミネートされている。その他の写真このドラマの大成功で突然スターの仲間入りをしたのが、主人公エリオットを演じるラミ・マレク。昼間はサイバーセキュリティの会社に勤め、夜はハッカーとして活動する彼は、鬱に悩み、社交性が大きく欠如している。そんな彼が、ある秘密の革命運動に巻き込まれていくのだ。「脚本を読んだ時、『大胆だなあ。本当にこういうのを作ろうとしているのかな?』と思った。次に、『まさかね。やっぱり実現は無理だった、ってなるんだろう』と思ったよ。幸運にもUSAネットワーク(アメリカのケーブルチャンネル)がゴーサインを出してくれた。第1話を撮っている時にも、僕は、このドラマはすごく特別になると感じたけど、見てくれる人がいるかどうかは疑問だった。うれしいことに、人々の反響は、すぐに伝わってきたよ。そして、このドラマは、ただ娯楽を与えるだけじゃなくて、人々にさまざまなことを考えさせるものなんだと、あらためて実感したんだ」舞台はニューヨーク。外ロケも多い。番組がヒットするにつれ、街でファンに声をかけられることも多くなった。「(双子の)弟と一緒の時に誰かが声をかけてくると、弟が、『こいつはエリオットだぞ。近寄ると怖いぞ』と脅したりする(笑)。あるいは、『もしかして、今ここで、あの番組を撮影しているのかな』と、カメラやクルーがどこかにいるか、見渡す人もいるね(笑)」第1シーズンの盛り上がりに自信をもったUSAネットワークは、第2シーズンを全話いっぺんに撮るという、テレビ界ではありえない撮影をすることに決めた。経済的な効率は良いが、同じ日に第3話と第8話のシーンを撮ったりするのだから、演じるほうにとっては、かなり大変なことだ。「第2シーズンでは、いろんなことが明らかになる。この革命の発想がどこから来たのかなどね。ほかにも数々の答を見つけることができるよ」『MR.ROBOT/ミスター・ロボット』シーズン1Amazonプライム・ビデオにて見放題独占配信中シーズン2本日よりAmazonプライム・ビデオにて見放題独占配信取材・文:猿渡由紀
2016年07月29日水曜ドラマ「家売るオンナ」での“無双”な不動産営業ウーマンぶりが好評を呼んでいる北川景子が、中山七里原作の法医学ミステリー「ヒポクラテスの誓い」でWOWOW連続ドラマに初出演にして初主演。白衣姿を初披露し、柴田恭兵、尾上松也、古谷一行らと共演を果たしていることが分かった。人気推理小説家・中山七里の同名ミステリーをドラマ化した本作。中山さん自身が「大人の観るドラマ」と断言するだけに、WOWOWドラマWとしては新たなジャンルとなる、犯罪捜査や法の適用過程で必要な医学的研究と、その応用を指す“法医学”に重点を置いた本作には実力派俳優が集結。北川さんが本作で演じる主人公は、女性研修医・栂野真琴(つがのまこと)。尊敬する内科教授・津久場公人(古谷一行)の勧めで法医学教室に足を踏み入れたことにより、人間の生死に関わる人々の葛藤や苦悩を目の当たりにし、医師として成長していくことになる。医療機関を舞台にした作品は意外にも初挑戦、白衣姿も初披露となった北川さんは、「私自身にとって、すごく新しい挑戦になりました。研修医の真琴が医者として、人として成長していく様を丁寧に描こうと思いました」と意気込み、撮影に臨んだことを明かしている。また、偏屈だが解剖の腕は超一流という法医学教授・光崎藤次郎を演じるのは柴田さん。遺体に真摯に向き合う光崎のリアルな解剖を追求し、難解な専門用語や手術シーンにも果敢に挑戦した。その光崎の腕を信頼する刑事・古手川和也には、尾上さん。正義感が強く猪突猛進型の古手川に、自身の信念に従って進んできた思いを投影し、役づくりに活かしているという。さらに、光崎の助手で法医学教室准教授・樫山輝役に濱田マリ、真琴の親友で闘病中の柏木裕子役に佐藤めぐみ、真琴と同じ職場で働く内科医・梶原英雄役に相島一之、同じく医学部長・坂元義彦役に金田明夫が出演し、“解剖”をめぐる複雑な人間模様を描き出していく。北川さんは、「WOWOWのドラマに以前から出演させていただきたいと思っていたので、出演が決まった時はとても嬉しかったです。この作品は医療に関する作品でありながら、ひとりひとりのキャラクターが人の生死と向き合い、成長していく人間ドラマでもありますので、幅広い方々に共感していただけるのではと思いました」とコメント。撮影では、「内科医として働いている時の生き生きとした様子と法医学教室へ移ってからの葛藤のコントラストをつけられるよう演じました」という北川さん。「生きている患者さんを救うために医者になった真琴が、法医学教室に移ることとなり、亡くなった患者さんと向き合うことになるところからお話が始まります。内科医の真琴がどのように法医学者と向き合っていくのか、また光崎教授との関係はどのように変化していくのか、楽しみにご覧いただけたらと思います」と期待を込めている。一方、光崎藤次郎役の柴田さんは、警察で“解剖の必要なし”とされた事故でも、遺族感情を無視するかのように解剖を強行する法医学教授。そのキャラクターを「ニヒルで偏屈でとっつきにくい」と語るが、「第1話のセリフ『法医学者が死因を究明するのは警察のためでも、場合によっては遺族のためでもない…』は、光崎のクセ者感がオモシロイと思いました。光崎は、冷静沈着。あまり人のことを信じておらず、他人に対して不器用で、なおかつ真面目な人です。監督からは「極力悪い奴をやってくれ」というので、それなりに…」と気になるコメント。「映像はリアルでちょっとショッキングかも…」とも明かしている。また、尾上さんは「脚本を読ませていただいた時は、自分が出演する台本ということも忘れてあっという間に読み終えてしまいました。重厚なストーリー、そしてリアルな人間関係、さらに登場人物のキャラクターなど、魅力的な要素ばかりでした。この作品に参加できる幸せをかみしめながら、演じさせていただきます」と真摯にコメント。演じる刑事の古手川和也は、「とにかく正義感が強い真っすぐな男です。自分が納得できないことはとことん追求して、ルールなんか無視する強い信念と度胸があります。自分も古手川ほどではありませんが、周囲になんと言われようと、思われようと、自分を信じてこれまでやってきた部分が多少はある」と語り、役づくりへの思いを込めている。連続ドラマW「ヒポクラテスの誓い」は10月2日(日)22時~毎週日曜WOWOWにて放送(全5話、第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2016年07月29日テレビ東京が新本社へ移転することを記念した「六本木3丁目移転プロジェクト」のドラマスペシャル第1弾として、中谷美紀を主演に迎えて贈る宮部みゆき原作のドラマ「模倣犯」。この度、満島真之介、山本裕典、清水富美加、吉田鋼太郎、濱田龍臣ら豪華な追加キャストが発表された。史上最悪の犯罪者によって仕組まれた連続誘拐殺人事件。比類なき知能犯に挑むルポライター・前畑滋子(中谷美紀)、第一発見者の少年、そして、孫娘を殺された老人。皆がそれぞれに苦しみながら、必死に事件に関わってゆく。そしてそんな事態を楽しみながら、被害者宅やテレビの生放送に向け、不敵な挑発を続ける犯人。が、やがて事態は急転直下。交通事故死した男の自宅から「殺人の記録」が発見される。男は本当に犯人なのか? 女性ルポライターが、少年が、老人が、辿り着いた意外な結末とは――!?いまなおミステリーファンを魅了し続ける宮部氏の代表作「模倣犯」を、初めてテレビドラマ化する本作。2002年に公開された映画『模倣犯』以来、14年ぶりの映像化となり、壮大なスケールで原作のもつ世界観を丁寧に表現するという。本作で、主人公の事件を追うルポライター前畑滋子を演じるのは、ドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」でのコミカルな役柄や、舞台での好演が記憶に新しい中谷さんだ。そして、滋子が出会うことになる、連続誘拐殺人事件の被害者の祖父・有馬義男役に、ドラマ・映画で活躍し続け、コミカルからシリアスまで幅広く演じるベテラン俳優・橋爪功が決定。橋爪さんは宮部氏の作品に出演するのは初めてだそうで「今回結構楽しみにしていたので、撮影していく中で、結構気を遣っていますよ。皆さんの演技の邪魔をしないようにね。変に芝居がかって突出するのも変だし、かといって豆腐屋のジジイ役だからといって、わざと地味に演るというのも…。そこの兼ね合いが難しいですね」と意気込みを語った。また、事件に巻き込まれる兄妹の兄・高井和明役に、テレビ東京開局50周年特別番組「永遠の0」ほか多くの舞台・映画で活躍する満島さん。和明の同級生・栗原浩美役には、ドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」「桜蘭高校ホスト部」ほか映画・舞台に出演し、昨年には初めて舞台の演出家としてもデビューした山本さん。和明の妹・高井由美子役には、NHK連続テレビ小説「まれ」や映画『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』での好演で人気急上昇中の清水さん。滋子と共に事件を追うことになる、連続誘拐殺人事件の第一発見者・塚田真一役には、子役時代から大河ドラマ「龍馬伝」、「怪物くん」と活躍している濱田さん。さらに、滋子の夫・前畑昭二役には、数多くの連ドラでの熱演、テレビ東京「ガイアの夜明け」のナレーションなどでお馴染みの杉本哲太。義男の幼馴染みで、何かと義男を気に掛ける木田隆夫役には、ドラマ24「東京センチメンタル」での好演が記憶に新しい吉田さん。義男の娘で、自身の娘が誘拐殺人事件に巻き込まれる古川真智子役には、日本語吹き替えを担当した『ファインディング・ドリー』が絶賛公開中の室井滋。前畑滋子を叱咤激励しながら、総合雑誌「サブリナ」で事件について原稿を書かせる編集長・板垣雅子役には、大河ドラマや民放ドラマでの怪演ぶりが話題となった高畑淳子。事件を追う警視庁捜査一課・武上悦郎刑事役には独特の存在感でドラマや映画で幅広く活躍する岸部一徳がそれぞれ決定。ちなみに、本ドラマ最大のカギを握る「ピース」役については、今後発表予定。六本木3丁目移転プロジェクト ドラマスペシャル宮部みゆきサスペンス「模倣犯」は、テレビ東京系列にて、2016年放送予定。(text:cinemacafe.net)
2016年07月22日TBSで10月に放送開始する金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」で、菅野美穂が4年ぶりにドラマ主演を果たすことが分かった。菅野さん演じる主人公は、平凡だが幸せな主婦・高野亜紀。家族で憧れのタワーマンションに引っ越し、新生活をはじめるが、不気味で恐ろしい隣人と出会う。「2階の住人は所詮レベル2の人生よ」…“強制ハロウィン”“地獄のランチ”“フロア差別”“ゴミ出しにも正装”…。傍目からは滑稽なマンションの主婦たちの生態を、その隣人は巧みに操り、亜紀を追い詰め、そして孤立させ、ついには家族崩壊へと向かわせる。一方で、世間を騒がせる連続誘拐事件が勃発。警察を嘲笑うように、静かな犯行が重ねられていく。失踪現場に残されているのは、一輪の花…。誘拐事件の犯人像と、不気味な隣人との間に見え隠れする怪しい共通点。張り巡らされた伏線と、謎が謎を呼ぶ急展開の連続。果たして亜紀は大切な家族を守れるのか?そして、謎の隣人が高野家を狙う真の理由とは一体――。演出は、「夜行観覧車」「Nのために」「アリスの棘」など、サスペンスドラマを多く手がける塚原あゆ子。脚本は「アリスの棘」や、昨年山下智久主演で放送されたドラマ「アルジャーノンに花束を」などの池田奈津子が担当し、新たなオリジナルサスペンスを書き上げる。本作で、明るく一生懸命な性格ながらも、タワーマンションに住む主婦たち、通称“タワマン主婦”たちのプライドと奇妙な隣人に脅かされる主人公・亜紀を演じるのは4年ぶりにドラマ主演を務める菅野さん。「端から観ていると笑ってしまうような話が盛り込まれていて、すごく面白くて引き込まれました」と感想を語りつつ、今後の展開も菅野さん自身楽しみにしている様子。二児の母親である亜紀だが、自身も昨年第一子を出産した母親である菅野さん。「自分も子どもを持ち、そういったところで、共感できる部分を探しながら、演じていきたいと思います」と役作りについてコメントしていいる。異常なプライドを持つマンションの住民たちと恐ろしい隣人、そこに絡む不可解な連続誘拐事件…。人の裏側に潜む悪意と、真の家族愛を問う、完全オリジナルドラマにこの秋は注目だ。金曜ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」は10月TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年07月22日松嶋菜々子が3年ぶりに連続ドラマの主演を務め、こちらもおよそ3年ぶりの連続ドラマ出演となる松田龍平が共演。原田泰造、DAIGO、中村アン、足立梨花らが共演する新ドラマ「営業部長 吉良奈津子」がいよいよ今夜からスタートする。ドラマは松嶋さん演じる広告代理店の売れっ子クリエイティブディレクターが、結婚、出産、育児休暇を経て職場復帰したことをきっかけに、次から次へと勃発していく問題に正面から向き合いながら、仕事と家庭を両立させるため奮闘する姿描くということを真っすぐに描く作品となり、“産後復帰した女性が働く”ことにまつわる様々な問題を軸に“女の戦いと再生”の物語が展開。数々のドラマ史に残る名作、話題作に出演してきた松嶋さんが、家庭と仕事の両立に奮闘する等身大のアラフォー女性を熱演する。吉良奈津子(松嶋さん)は業界大手の広告代理店「東邦広告」の売れっ子クリエイティブディレクターでバリバリのキャリアウーマン。40歳手前で結婚して出産、育児休暇で職場を離れていた。3年を経て職場復帰したものの、会社の業績悪化や人の入れ替わりなどで状況は一変、新たにに配属された部署もクリエイティブではなく営業だった。かつて自分が活躍していたクリエイティブに戻りたいと要望を出すと、常務からはすでに3年も現場を離れた人間を受け入れる土壌はないと、冷たく返される。ただ、頑張りによっては元の現場に戻す可能性もゼロではないという。その条件を受け入れしぶしぶ営業部に配属された奈津子だったが、そこにいたのは全く奈津子を信頼していないクセものばかりの部下たちだった。仕事が忙しくなればなるほど家族への負担や不満がつのり、家庭と仕事の狭間で悩みが増えていく奈津子。口うるさい姑の手を借りたくないとベビーシッターを頼むが、その彼女の存在が幸せな家庭を崩壊していくきっかけになっていく。会社では自信を打ち砕かれ挫折し、やがて夫との間に大きな溝ができはじめ家庭も危機に…というストーリー。脚本は最高視聴率16.7%を記録したドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」の井上由美子が担当。「昼顔」が2014年新語・流行語大賞の候補50語にノミネートされるなど、社会現象を巻き起こしたのも記憶に新しい。松嶋さんのほか、こちらもおよそ3年ぶりの連ドラ出演となる松田さんが、かつては奈津子の部下だったがでは東邦広告のクリエイティブディレクターとなった高木啓介役で出演。また、原田さんは奈津子の夫で建設会社「拝島建設」の都市開発部に課長として勤務するサラリーマン・小山浩太郎を、また、フジテレビドラマ初出演となるDAIGOさんは東邦広告へ中途採用された営業マン・一条達哉を演じる。また3人とも松嶋さんとは初共演となり、新鮮な組み合わせにも期待が高まる。さらに東邦広告営業局の常務・斎藤良一役に石丸幹二、奈津子の同僚でいつも不機嫌な副部長・米田利雄役に板尾創路、チャラ男の営業マン・川原義雄役に岡田義徳、“出来る女”気取りの派遣社員・今西朋美役に中村さん、コネ入社の新人・神崎あすか役に足立さん、体育会系社員・丸尾裕人役に白洲迅。そしてアニメ「名探偵コナン」で高木刑事と小嶋元太の声優を担当、大河ドラマ「真田丸」にも出演している高木渉が営業開発部の部長・郷貴志役で出演。そのほか、奈津子が雇ったベビーシッターで奈津子と浩太郎夫婦の仲を壊していく坂部深雪役を伊藤歩、奈津子の姑・小山周子役には松原智恵子、奈津子のママ友でヤンママの吉田千佳役に今井華がキャスティングされている。これまで数多くの名作、話題作となったドラマに出演してきた松嶋さんが、今度は結婚、出産を経て、“女性の職場復帰”という現代の大きな問題に真正面から挑む。「営業部長 吉良奈津子」は7月21日(木)より毎週木曜日22時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2016年07月21日スティーヴン・キングのベストセラー小説を、J.J.エイブラムスが製作総指揮を務めてドラマ化した『11/22/63(イチイチニニロクサン)』が8月11日(木・祝)からスターチャンネルで独占放送されることが決定した。その他の写真本作は、1963年11月22日に起こったジョン・F・ケネディ暗殺事件を阻止するべく、過去にタイムスリップした男の挑戦を描いたドラマで、キングが長年に渡って構想を練り、調査を重ねて執筆した小説は大きな反響を呼んだ。リー・ハーヴェイ・オズワルドは本当に犯人なのか? 史実とフィクションが融合したドラマを、『LOST』など数々の人気ドラマを手がけてきたエイブラムスがドラマ化する。主演は『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコが務め、オスカー俳優のクリス・クーパー、『ロイヤル・ナイト英国王女の秘密の外出』のサラ・ガドンらが出演する。スターチャンネルでは、8月11日(木・祝)から毎週木曜日の23時から字幕版の、同月15日(月)の23時30分から二か国語版の放送を開始する。『11/22/63』スターチャンネル8月11日(木) 23時~ 独占日本初放送
2016年07月21日テレビ東京が放送するドラマ「巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲」に、連続テレビ小説「あさが来た」以降、民放ドラマ初出演となる玉木宏が主演を務めることが分かった。東京地検特捜部に赴任した検事・冨永真一(玉木宏)は、「永田町のドン」と呼ばれる大物政治家・橘洋平が絡む闇献金疑惑事件の捜査に奔走していた。そのさなか、親友の近藤左門から謎めいたメッセージを受け取る。左門は文部科学省で宇宙開発を担当するキャリア官僚だが、宇宙開発にまつわる疑獄事件の告発メッセージを冨永に託し失踪してしまう。闇献金疑惑と、宇宙開発をめぐる疑獄事件。2つの事件は、双方に関わる大物政治家によって繋がりをみせ始める。一方、幼い頃からの夢を叶え、宇宙航空研究センター(通称・宇宙セン)の研究者となった八反田遙は、憧れの研究生活を始めるが、次第に宇宙開発の厳しい現実に直面する。ある日、遙はパソコンの不審な操作ログの痕跡を見つけたことから、思いがけない事実を知る。以前、捜査で宇宙センを訪れた冨永と面識があったことから、知りえた事実を打ち明けようと遙は冨永に接触するが――。原作は、真山仁の社会派長編小説「売国」(文春文庫刊)。社会に鋭く切り込む真山作品を、民放でドラマ化するのは今回が初。大ベストセラーシリーズ「ハゲタカ」をはじめ、震災後の原発政策とリーダーシップのあり方を問う「コラプティオ」など、数々の最上級エンターテインメント小説を発表し続けてきたが、作家生活10周年記念の第1弾として発表したのが本作なのだ。今回、主演の玉木さんが演じるのは、世間が注目する幼児誘拐事件で成果を上げ、東京地検特捜部への異動を命じられた気鋭の検事・冨永真一役。冨永は赴任早々、大物政治家の関与が疑われる闇献金疑惑の捜査に参加するが、幼なじみの親友の失踪を機に、奇妙な疑獄事件に巻き込まれていく役どころ。玉木さんは、本作がテレビ東京のドラマ初出演。主人公の検事を演じるにあたって、玉木さんは「いまだからこそ、僕自身の年齢に近く、重厚な検事という役がいただけたのだと思います。冨永は30代後半で、年齢は重ねているけれども、検事として特捜部に移ったばかりで、どこか初々しさがあって…。そういった、年齢的な若さではない“初々しさ”を演じていきたいです」と意気込みを語る。また、「検事ときくと“固い”というイメージをもっていましたが、冨永のように特捜部に移ったばかりの初心者もいますし、検事であってもひとりの人間だということを改めて感じました。正義を謳う人自身も葛藤して、真正面から向かっていった結果が“正義だ”となることで説得力が生まれると思います。なので、迷いというものはきちんと表現したいですし、大事に演じたいです」と話した。さらに、撮影については「関東近郊のいろいろな場所での撮影で、いい気分転換になっています。原作に出てくる地方でのロケもありますので、設定に基づいた空気感のもとでできるのは、幸せなことです。キャスト、監督、スタッフと素晴らしい方々が集結していますので、題材も含め、見応えのある作品になると思います。まだ探り探りではありますが、いままでにないような重厚な作品をお届けできるよう頑張りますので、ぜひ楽しみにしていてください」とメッセージ寄せていた。また原作者の真山氏は、「私にとって『売国』は、特別な作品です。小説家デビュー10周年に当たり、『ハゲタカ』シリーズのライバルになるようなシリーズを生み出したいと願い、知恵を絞り、徹底した取材と試行錯誤を重ねて誕生したからです」と執筆の経緯を明かす。今回の映像化に本当に感激したと語った真山氏は、「どこまでも静かでありながら、己の胸の内に秘めた揺るがない正義で巨悪に立ち向かう冨永真一と、宇宙に夢を馳せ、研究とプロジェクトに没頭する八反田遙が映像でどのように光り輝くか楽しみです」と期待を寄せていた。「あさが来た」で主人公の夫を演じ世の女性を虜にした玉木さんが、今回の気鋭の検事をどう演じるのか? 本作のテーマは「正義」と「夢」。東京地検特捜部の正義と宇宙開発の夢。その裏に潜む巨悪。正義とは、国益とは、希望とは何か? 壮大なスケールで描く社会派ドラマに期待していて。「巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲」は2016年、テレビ東京にて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年07月20日内藤了の「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズを原作に、主演・波瑠で贈るドラマ「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」。この度、第3話からの新キャストとして、佐々木希が出演することが明らかになった。警視庁刑事部捜査第一課に配属された新人刑事・藤堂比奈子(波瑠)は、事件の情報をイラストに描きとめれば決して忘れない、という驚異的な記憶力の持ち主。本作は、心に「ある闇」を抱えた比奈子が、敏腕先輩刑事やオタク鑑識官、さらには死神と呼ばれる女性監察医など、個性豊かなメンバーたちに支えられながら、次々と起こる不可解な猟奇殺人事件の捜査にあたっていく猟奇犯罪ミステリードラマだ。次週26日(火)放送の3話では、比奈子の自宅の近所の、近隣住民から幽霊屋敷と呼ばれている廃墟で、それぞれ体の一部が切り取られた4体の遺体が発見される。被害者はいずれも若い女性で、犯人は殺害後、遺体に自らが用意した服を着せ、切り取った体の一部を持ち去ったと見られる。先日の冷凍殺人の一件で、 中島(林遣都)が犯人像の特定に一役買ったことを 東海林(横山裕)から聞いた 厚田(渡部篤郎)は、今回の事件のプロファイリングを中島に頼むことに。一方、倉島(要潤) と聞き込みに行った比奈子は、遺体発見の前日、幽霊屋敷に雨合羽を着たオバケがいるのを見たと証言する少女・ 吉田遙香(住田萌乃)に出会う。さらに遙香は、1週間前にも自宅近くで同じオバケを見たという。聞き込みを進める中で、比奈子と倉島は遙香とその母親・ 佐和(中島亜梨沙)と親しい仲で近所のクリーニング屋を営む 佐藤都夜(佐々木希)と知り合う。都夜は、佐和が以前から男性のストーカーに付きまとわれており、雨合羽を着たオバケとの関係しているのではと比奈子と倉島に相談する。やがて、遺体に着せてあった服が、あまりに被害者にぴったりのサイズだったことから、犯人がデザイナーではないかと推理した比奈子。そのうえ、遺体を切り取った道具が、デザイナーが使うような特殊なハサミだったことも判明する。そんな中、 妙子(原田美枝子)は先日、自殺と思われる不審な死を遂げた3人に共通点を見つけたと比奈子に話す。3人の脳内には、同じ箇所に腫瘍が発生していたというのだ。しかし、その原因はいまだ謎のまま…。その頃、捜査本部には中島がやって来て――。第1話では、篠田麻里子演じる比奈子の親友・鈴木仁美が殺害されたことで視聴者に大きな衝撃を与え、第2話では間宮祥太朗が、殺害した家族の遺体を凍結するという異常犯罪者役を怪演するなど、ゲスト出演者にも注目が集まる本作。そして今回、第3話からの新たなキャストとして、『星ガ丘ワンダーランド』『嫌な女』『カノン』など出演作が続く佐々木さんの出演が決定。彼女が演じるのは、女性変死体事件の現場近く、比奈子の自宅の近所でクリーニング屋を営む女性・佐藤都夜。店の客である佐和と親しく、忙しい佐和の代わりに遥香の面倒を見る女性で、捜査の過程で比奈子と知り合い、同年代ということで打ち解けていく。遥香の証言を元に、雨合羽を着た男を追う捜査班と、猟奇殺人事件と佐和のストーカー被害との関連性を危惧する都夜が、真相に迫るキーパーソンとなっている。3話からの参加に、で少し緊張していたと話した佐々木さんだが、「波瑠さんとは以前にもお仕事をご一緒させていただいていましたし、波瑠さんが温かく迎えてくださったので、実際の現場は良い緊張感で臨むことができました」と語る。また、「私もこういったサスペンスやミステリー作品は好きなのですが、視聴者の皆さんも、誰が犯人なのか、誰が殺されてしまうのか、色んな見方でこの作品をご覧いただけたらと思います」とコメントを寄せていた。今回は、幽霊屋敷と呼ばれる洋館で遺体の一部を持ち去られた若く美しい女性の変死体が次々と発見されるという異常犯罪の発生。果たして、犯人が遺体の一部を持ち出した理由とは? そして犯人の正体とは? 今回も衝撃的な展開にゾクゾクすること間違いなし!「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」は毎週火曜日22時~フジテレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2016年07月19日夫婦の危機
義父母がシンドイんです!
モラハラ夫図鑑