■前回のあらすじ夫の弟が結婚することになり、親戚でお披露目会が開かれたときのこと、和やかな雰囲気の中、突然義母が無神経爆弾を投下してきて義妹はついに泣き出してしまいました…夫の親戚たちの中には、気の強い義母に意見を言う人がいなかったので義母も言いたい放題だったようです。この一件で、私はなぜか夫の親戚中からありがたがられる存在に。そして義母は少し反省したのか、以前よりは考えて発言をしてくれるようになりました。脚本・高尾/イラスト・ 鈴木し乃
2020年07月23日■前回のあらすじ私の義母は尊敬するところもたくさんあるのですが、思ったことをすぐに口に出してしまう無神経なところがあり…まあ義母の言うことはできるだけ気にしないようにしよう…と私は半ば諦めていたのですが、先日そうも言っていられないできごとが起きてしまったのです。夫の弟が結婚することになり、式はあげないとのことで夫の親戚でお披露目会が開かれたときのことでした。しかし、こんな和やかな空気の中、義母が突然、爆弾を投下したのです。義妹は病気を患ってしまい、仕事を辞めるしかなかったという事情を聞いていた私は、黙っていられなくなりました。次回、ついに我慢の限界が…!脚本・高尾/イラスト・ 鈴木し乃
2020年07月22日私の義母は働く女性がまだ少ない時代にバリバリ働いて、ビジネスの戦場を勝ち抜いてきたタイプの女性です。見た目も若々しく、いつも活動的で、尊敬するところもたくさんある人なのですが…つい先日も、こんなことがありました。お義母さんは思ったことをすぐに口に出して空気が読めない無神経なところがあるんです…。家の中でならまだしも、外でまで…次回に続きます。脚本・高尾/イラスト・ 鈴木し乃
2020年07月21日■前回のあらすじママ友におかしな親戚がいることがバレる…と悲嘆にくれていると、子どもの叫び声とバシャンという水の音が…!いままで変な人だと関わらないようにしてきたけど…私にはこんなに頼りになる お義母さんがいたんだ…! と感動しました。見た目は強烈だけど、お義母さんを誇りに思うことができました。もう全く恥ずかしくありません!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪イラスト: エェコ
2020年06月30日■前回のあらすじハデハデな服装とメイクを好み、ちょっと変わっている義母。一緒にいることをなるべく避けていたのですが、親戚同士の集まりの日に、一緒に買い物に行くことになってしまい…。あぁ…ママ友中におかしな親戚がいることがバレてしまう…。私が悲嘆に暮れていると、子どもの叫び声とバシャンという水の音が…!次回に続きます。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪イラスト: エェコ ※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。
2020年06月29日私の姑はちょっと変わっていて…見た目も強烈&中身も不思議ちゃん。一緒にいるとちょっと恥ずかしいので、なるべく関わらないように過ごしてきました。どんな人かというと… 流れで義母と一緒に買い物に行くことになってしまいました。誰にも会わないことを祈りつつ…。次回に続きます。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪イラスト: エェコ ※この漫画は実話をべースにしたフィクションです。
2020年06月28日出産した途端、授乳、抱っこ、オムツ替えの無限ループで、なかなか夜もゆっくり寝られないですよね。さらに、しばらくはガルガル期ということもあり、イライラモヤモヤすることが多いと思います。突然涙が止まらなくなったり、落ち込んだりすることもあるでしょう。そんな時、決まってかけられるのが「赤ちゃんが小さいからしょうがないよ」「子育てって大変だから」という言葉です。そう言われると「そうか、このイライラモヤモヤは育児のせいなんだ。もしかして、自分は育児ノイローゼなのかも…」と思うかもしれません。でも、それは本当に育児の大変さに対するイライラモヤモヤなのでしょうか? もしかしたら、原因は別にあるかもしれません。今回は、子育てママが勘違いしてしまう、育児が原因ではないイライラモヤモヤについてお話ししましょう。■そのイライラモヤモヤ、育児が原因ではないかも?育児は一生のうち何回も経験することではないし、少子化のため身近に相談できる人も少ないため、ひとりで悩むママは多いでしょう。育児は完璧にやらないといけない、良妻賢母でなければいけないと自分自身を追い込んでしまい、育児がつらい、苦しいと感じてしまうことも。確かに、出産によってママの生活は一変します。夜は授乳のために頻繁に起きなくてはいけませんし、ひとりの時間もなくなり食事もおでかけもままなりません。そもそも命を預かること自体の責任が重すぎて相当ストレスを感じますよね。それに加え、産後のホルモンバランスの変化から、自分以外の人やものに対して攻撃的になる、いわゆる「ガルガル期」もしばらく続きます。出産後のママからの「突然涙が止まらなくなった」「うまくできない自分を責めて落ち込んだ」「夫に当たり散らしてしまった」といった声は少なくありません。「もしかして私、育児ノイローゼなのかもしれない」と追い込まれている方もいるでしょう。そういった時、周囲はたいてい「仕方ないよ、育児が大変なんだから」となぐさめの言葉をかけてくれます。「そうか、育児が大変だから、私はこんなにイライラモヤモヤしているんだ」とママも納得するかもしれません。しかし、そのイライラモヤモヤは本当に育児だけが原因でしょうか? 子どもを育てる大変さだけが、ママを追い詰めているのでしょうか? 例えば1日、夫や親に子どもを任せてひとりで出かけても気が晴れない。夫がどんなに家事育児を分担してくれても、イライラが止まらない。そんな時は、育児が原因ではないかもしれません。■あなたのイライラモヤモヤは何が原因?直面しているつらい気持ちの原因が、育児かどうかをチェックする方法が一つあります。それは「誰(何)に責められていると感じるか?」を自分自身に問いかけてみるのです。もし、育児が原因なら、あなたを責めているのは「あなた自身」。「どうしてちゃんとできないんだろう」「子どもが泣いている理由がわからない」など、自分が思い描く理想の子育てができていないと感じ、自分を責めてしまうのです。日本には昔から、3歳までは家で親が子育てするのが望ましい、ミルクより母乳の方が丈夫な子どもが育つ、夜中の授乳や添い寝は必須といった「育児神話」が存在します。実際は、その全部もしくは一部はすでに科学的に間違いであると証明されていますが、もしかしたら、そういった育児神話にとらわれて、自分で自分を責めてしまっているのかもしれません。そんな時は、夫に「もう限界なので今日は家事をやめます」と放棄宣言をして、まずはぐっすり眠ること。また、短時間でもひとりの時間を作るなど工夫してみましょう。一方で、あなたを責めていると感じるのが自分以外の場合は、イライラモヤモヤの原因は育児ではなく、その人やものかもしれません。例えば、義母から「母乳で育てていないの?」と言われた、夜に子どもが泣いているのに夫は全く起きる気配がない、早く復職したいけれど保育園に入れなかったなどは、どれも育児に関係するイライラモヤモヤです。しかし、あなたが責められていると感じているのは、それを発した人や環境に対してではないでしょうか。自分で自分を責めているのか、他人から責められていると感じているのかをチェックすることで、あなたのつらいと感じている原因がはっきりしてきます。■イライラの原因が実母・義母にある場合の対処法育児を媒介として、他人に責められていると感じつらいのだとしたら、どうしてそう感じるのかをさらに深く自分自身に問いかけてみましょう。例えば、親が育児に口を出してきた時にカチンとしたのだとしたら、どうして素直にそのアドバイスを聞けないのかを自分に問いかけてみるのです。もしかしたら、親のアドバイスは古い常識で、今の育児とはもうかけ離れているのに、押し付けられていると感じているのかもしれません。もしくは、親がいつまでも自分を子ども扱いして、育児にまで指図しようとしてきているのを嫌だと思うこともあるでしょう。それまではつかず離れずの距離で実母や義母といい関係を築いていたのに、子どもが生まれた途端、いろいろ育児に口出しをされて仲がこじれたという話をよく耳にします。おそらくこれは、実母・義母に「育児の先輩」意識があるからでしょう。娘(嫁)の仕事や趣味、人間関係などはよくわからないけれど、育児は自分もかつてやったことがあるから、「余計な一言」を言ってしまうのです。裏を返せば、実母や義母は育児が唯一、遠慮なく口を出せる分野と思っているのでしょう。そういった時は、アドバイスされたことや行動が本当に正しいことなのかどうかを冷静に見極めることが大事です。それが、育児の古い常識であったり、ただの思い込みであったり、単なる習慣の違いだとわかったら、それに対して自分はどう振るまえばいいかを考えてみます。実母・義母には「今はもうそれは違うそうなので、保健師さんの指導に沿ってやってます。見守っていてくださいね」と直接もしくは夫を通して、きっぱりと伝えるといいでしょう。■イライラモヤモヤの原因が夫や環境にある場合の対処法イライラモヤモヤの原因が夫の言動や行動にあるようなら、実力行使に出てみてはいかがでしょうか。例えば、家事がおろそかになっていることを夫に注意されたとしたら、先でも紹介したように、「今、育児が大変で、体力も落ちています。倒れそうなので睡眠時間確保のために今は寝ます」と宣言するのもいいでしょう。育児は母親の担当という風潮が未だに残っていますが、夫もわが子の親です。どんどん弱音をはいて、どんどん頼って、育児や家事に巻き込んでいくようにすれば「家事をちゃんとしたら?」といった心ない言葉は出てこなくなるでしょう。また、育児に不親切な環境へのイライラもありますよね。気軽に預けられる先がない、保育園に入れられなかったなどが挙げられるでしょう。特に用事がなくても、地元の保育園の一時保育や保育ママなど、行政サービスを調べて利用してみるのがおすすめです。家族以外にも預け先を確保しておくことは、ママの気持ちの安定にもつながりますし、急遽お願いしなければいけないことが起こっても、預け慣れていればお願いしやすいですね。人に頼るのが苦手なタイプは「子どもが小さいのに他人へ預けるなんて…」と抵抗を感じる人もいるでしょう。しかし、夫婦共働きであれば、子どもを保育園などに預けたりと他人の手を借りるのは普通のこと。「長時間預けて、何かあったらどうするの?」といった言葉を口にする人もいますが、母親ひとりの育児の方が絶対に安全とは限りません。逆に、保育のプロに育児をお願いできて、自分はイライラモヤモヤから解放されるのですから一石二鳥ではないでしょうか。日本には「苦労してこそ子育て」といった風潮がありますが、育児の大変さと子どもへの愛情は、決して正比例ではありませんから、罪悪感を覚える必要はないのです。子育て中のイライラモヤモヤ、その原因が本当はどこにあるのか。ぜひ今一度、自分に問いかけてみてくださいね。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年06月12日天海祐希主演、映画『老後の資金がありません!』が、2021年10月30日(土)に公開される。「どうする?!老後資金」天海祐希が頭を抱える主婦に『狗神』以来、19年ぶりの単独主演を務める天海祐希が演じるのは、どこにでもいる普通の主婦・後藤篤子。子育ても落ち着き、幸せな老後生活が待ち構えているかと思いきや、娘の派手婚、舅の葬式、夫婦そろって失職、高級志向の姑との同居......と、予想外のハプニングが身に降りかかる。老後資金に2,000万円が必要といわれる現代社会で、篤子もまさしく、かさむ一方の出費に気苦労の絶えない日々を送る国民のひとり。悩みもがき奮闘した先に、平穏な老後生活を手に入れることができるのかー⁈誰もが身近で重要な“老後の資金問題”のリアルと、篤子やその家族、友人たちが奮闘する姿を映し出した、笑って泣けてるコメディ・エンターテインメントを、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督が描き出す。その他の登場人物&キャスト天海祐希を支えるキャストは、個性豊かな面々。実力派俳優からフレッシュな新人まで、多彩なキャストが物語を紡ぐ。・浪費家の姑・後藤芳乃役...草笛光子主人公の篤子と同居する浪費家の姑・後藤芳乃役は、芸能生活70周年を迎える草笛光子。テレビや映画にとどまらず舞台女優としても活躍する草笛が、嫁いだ先の老舗和菓子屋をたたんでからも浪費癖が抜けない姑をいきいきと演じる。・篤子の夫・後藤章役...松重豊また、定年を眼の前にして失業に陥る篤子の夫・後藤章を演じるのは、ドラマ「孤独のグルメ」シリーズに出演し、ミニドラマ「きょうの猫村さん」では猫まで演じ分ける松重豊。天海とともに、長年寄り添ってきた本当の夫婦のように息の合った演技を見せる。・篤子の娘・後藤まゆみ役...新川優愛突如親のもとに結婚相手を連れて派手婚を報告する篤子の娘・後藤まゆみ役には、女優やモデルとして活躍する新川優愛。・篤子の息子・後藤勇人役...瀬戸利樹篤子の息子・後藤勇人役には、「仮面ライダーエグゼイド」で仮面ライダーブレイブ役を演じ、『カイジ ファイナルゲーム』などに出演してきた瀬戸利樹が抜擢。娘の結婚相手である低収入のパンクロッカー...加藤諒正論を振りかざすインテリ主婦の義妹...若村麻由美篤子の長年の友人であるサツキ...柴田理恵義妹の夫...石井正則葬儀屋の社員...友近篤子が通うヨガ教室の先生...クリス松村キャバ嬢...高橋メアリージュン娘の結婚相手の両親...佐々木健介、北斗晶経済ジャーナリスト...荻原博子篤子の両親...竜雷太、藤田弓子夫の元同僚...哀川翔サツキの父...毒蝮三太夫区役所委員...三谷幸喜天海祐希コメント主演を務めた天海は、公開されたティザービジュアルについて、「何だか、私の顔面がうるさくてすみません(笑)。映画『老後の資金がありません!』のポスターなんですが......この激しいポスターが、全てを表現してくれてます(笑)。こんなに切羽詰まった主人公なんです。次々起こる困難や悩みにどの様に立ち向かうのか。きっと何かしらは、皆様共感して頂けるのではないかと思います」とコメント。主婦の生きる知恵を詰め込んだ本作は、不安を抱える現代人にヒントを与えてくれるかもしれない。『老後の資金がありません!』あらすじ主婦・後藤篤子は悩んでいた。家計は妻に任せきりの夫・章の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、娘と息子を育て上げた。節約をモットーに、老後の資金をコツコツ貯めてきたはずなのに…親の葬式に 330 万、子供の派手婚に 300 万!そんな中、夫が失職!と次々とお金の災難が襲い掛かる!なんとかしてやりくりするものの篤子の努力はむなしく出費はかさむばかり。いよいよ姑・芳乃への仕送りさえ捻出できなくなった篤子は、義理の姉夫婦との話し合いの席で、芳乃を引き取ると口走ってしまう。しかし、元・老舗和菓子屋 女将は、超がつくほどの浪費家だった・・・!貯金0円が目の前に迫る!【詳細】映画『老後の資金がありません!』公開日:2021年10月30日(土)出演:天海祐希、草笛光子、松重豊、新川優愛、瀬戸利樹、加藤諒、柴田理恵、石井正則、若村麻由美、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、 毒蝮三太夫、三谷幸喜原作:垣谷美雨『老後の資金がありません』(中公文庫、2018年)主題歌:氷川きよし「 Happy! 」監督:前田哲配給:東映
2020年03月12日わが家では、年に数回義実家に帰省することが義務化しています。この時期になると、憂鬱でしかたありません。義実家で夫は義母にべったり甘えて頼りっきり。"上げ膳据え膳状態"になります。私も義実家に泊めてもらっている以上、家事全般を請け負わなければならず大変です。夫に「たまには私の実家にも帰省したい」と伝えても、「夫の実家に行くのが優先だろ~?」とあしらわれ、真剣に話を聞いてくれません。子どもたちが大きくなるまでは、必ず義実家へ帰省しなければいけない言われているだけに、気が重くて仕方がありません。去年のお正月も義実家へ帰省したのですが、ぐったりするようなことがありました・・・・このように義母は、帰省するたびに、さり気なく私への嫌味とも取れる言い方をしてきます。夫は帰省した途端に、まるで人が変わったかのように、義母に甘え始めるため、私のことなどまったく見えていないようです。夫がひとりっ子なのも影響しているのでしょうか。義母宅に来るたびにじわじわ言われる嫌なことが重なり、私も我慢の限界がきていました。\次回は2月22日(土)16時に更新予定!/▼「義父母がシンドイんです!」過去連載記事えっ…困る! 義母からのいらないプレゼント【前編】【義父母がシンドイんです! Vol.1】無神経な義母に限界突破、「アレルギーなんてわがままでしょ…」【前編】イラスト:べるこ
2020年02月21日男の子同士のわちゃわちゃは見ているだけで楽しくなる。佐野勇斗&結木滉星のふたりも口を開けば仲良しトークで大盛り上がり。昨年、舞台『里見八犬伝』で共演して以来、すっかり心許し合う仲となった。そんなふたりが親友役で共演するのが、2月20日からスタートするAbemaTVによるオリジナル連続ドラマ『僕だけが17歳の世界で』。幼なじみの今野芽衣(飯豊まりえ)に「好き」という想いを伝えられないままこの世を去った主人公・染谷航太役を佐野が、その親友で芽衣に想いを寄せる石川伊織役を結木が演じている。親友同士が織りなす切なくて複雑な三角関係。冬の終わりの雪解けの季節に、最高にピュアでノスタルジックなラブストーリーが生まれようとしている。役でもプライベートでも仲良し。勇斗はいきなり『おい、ブス』って言ってくる佐野勇斗、21歳。結木滉星、25歳。事務所に入ったのも結木の方が先輩だが、そんな結木に対し、佐野は屈託なくイジり倒す。「勇斗は本当生意気なんですよ。最初はそうでもなかったんですけど、心を開いたと思ったら本当失礼(笑)」(結木)「そうなっちゃうんだよね。仲良くなって、この人大丈夫だと思ったら、めちゃくちゃイジる(笑)。だから、あんまり人に心を開けない。僕がイジるのは、相当気を許しているってことかもしれないです」(佐野)「普通、挨拶は『おはようございますです』じゃないですか。けど、勇斗はいきなり『おい、ブス』って言ってくる。そう言いながら胸ぐらを掴み合うのが、僕ら流の挨拶です(笑)」(結木)そうやって軽口を叩き合えるのも、根底に信頼があるからこそ。近い世代の俳優として、お互いにリスペクトを寄せ合っている。「勇斗は真面目だし、自分で曲げないと決めたところは絶対に曲げない。そして、何があっても必ずやり遂げる。『里見八犬伝』のときは主演だし出ずっぱりで、体力的にもキツかったと思うけど、何回足がつろうが音を上げずにやり遂げた。そういう姿を見て、すごいなと思いました」(結木)「滉星くんのすごいところは、僕がこんな態度でも受け入れてくれるところ(笑)。僕がここまでいけるのは、人類で滉星くんひとりくらいですよ。なのに、この前、『ふたりで服屋さん行こうよ』って誘ったら、『行きたくない』って断られて!」(佐野)「ちゃうやん? 予定があったんやん? ちなみにその連絡が来たのが当日朝の5時台ですよ!てっきり朝まで飲んでて、酔った勢いで連絡してきたのかと思った(笑)」(結木)「いや、普通に朝早く目覚めちゃって、これはどこか行くしかないなと。で、結木滉星なら暇だろうと思って連絡してみた」(佐野)「誰が暇人やねん!」(結木)次々と飛び出るボケとツッコミの応酬。まさに親友役にぴったりだが、もしドラマと同じように三角関係に陥ったら、ふたりはどうするのだろうか。「僕は正々堂々タイプです。『俺も好きなんだよね』って友達にも伝えはします」(結木)「マジで?僕は結構姑息なタイプです(笑)。友達には伝えずに、さりげなく相手の女の子の相談とかに乗って徐々にジャブを入れていく感じ。で、すっと距離をつめて捕獲みたいな(笑)」(佐野)「でも、勇斗と同じ子を好きになることはまずないよね。僕の好きなタイプは、綺麗というよりも、よく笑ってくれる可愛らしい女の子。そこは同じだけど、勇斗とはストライクゾーンが違うというか」(結木)「たぶん僕のストライクゾーンが広すぎるんです(笑)。結構惚れやすいかもしれない」(佐野)「僕は狭いんですよ。すぐ好きにならない。というか、最近まったく好きな人ができない」(結木)「大丈夫?感情失ってない?」(佐野)「だから失礼だろ!(笑)」(結木)主人公・航太と似ていて僕は告白するのに1年ぐらいかかります主人公の航太は、幼なじみの芽衣に対して、ずっと「好き」のひと言が伝えられないまま過ごしてきた。そんなもどかしい恋に対し、ふたりの意見はまっぷたつ。「僕はすぐ言っちゃいます。3回目か4回目のデートで告白するって決めてるんです」(結木)「早っ!僕は1年ぐらい言わないです」(佐野)「遅すぎるだろ!」(結木)「めちゃくちゃ奥手ですね。と言うのも、ストライクゾーンが広いから、誰でも魅力的で可愛いって思っちゃう」(佐野)「最低ですね。ここ、絶対書いてくださいね!」(結木)「違う違う!なんていうか、『可愛い』と『好き』の違いがわからなくて……。可愛いなと思うストライクゾーンが広いから、みんな好きになる可能性がある。だから性格とか含めて見極めようとすると下手したら1年くらいかかるんです(笑)。基本的に惚れやすいし勘違いしやすい。すぐ勘違いするんで、みなさん、気をつけてください(笑)」(佐野)「そう言えば、こういう話したことあるよね。『里見八犬伝』の地方公演のときにホテルに泊まってたら、部屋番号教えてないのにいきなり勇斗が俺の部屋にやってきて。いろいろ恋愛観について話したりして」(結木)「あった〜!」(佐野)家が隣で、小さい頃からずっと一緒に過ごしてきた航太と芽衣。幼なじみというラブストーリーの王道要素が、観る人の胸をときめかせてくれる。「僕はそういう幼なじみがいなかったから憧れていたんですよ」(結木)「好きだもんね、恋愛映画」(佐野)「大好き。少女漫画原作の恋愛映画とか何でも観てる。『僕の初恋をキミに捧ぐ』とかいいよね。感動する」(結木)「そんな観てるの?じゃあ、俺が出てるのは?」(佐野)「……ごめん。お前のだけ唯一観てなかった」(結木)「おかしいだろ! むしろいちばん観ろよ。超いいから!」(佐野)「(さらっと流して)勇斗は何かある?幼なじみとの思い出とか」(結木)「ある。小学1年の頃からずっと両想いだった女の子がいて、よく一緒に遊んでたんだけど、小4のときにその子が急に引っ越すことになっちゃって、それで別れちゃった。で、高1のときに友達と水族館に遊びに行ったら、偶然再会して。マジかってテンション上がったら、その子は彼氏と一緒でした(笑)」(佐野)17歳の頃といちばん変わったのは、恋愛観です17歳でこの世を去った航太。それから7年後、24歳になった芽衣の前に、心も体も17歳のままの航太が現れる。もしも奇跡が起こるなら、もう一度会いたい。本作はそんな願いを形にしたファンタジー・ラブロマンスだ。「17歳の頃は男子校だったんで、甘酸っぱい想い出とか何にもない。体育のあととか、共学だったら着替えなきゃいけないけど、うちは男しかいないから皆上裸で授業受けたりしてた」(結木)「いいなあ、男子校。面白そう」(佐野)「唯一の甘酸っぱい想い出と言えば、文化祭。うちは全然よその学校の女の子とか来てくれなくて、だから僕らの方から行くしかなかったんですよ。で、チケットをもらって近くの女子校に遊びに行ったんだけど、何にも起きなかった。あれ?全然、甘酸っぱくないな(笑)」(結木)「高校時代は学生生活の中でもいちばん楽しかったなあ。クラスの男子がみんな仲良くて、よくヤンチャしてました。高1の文化祭とか、他のクラスが焼きそばとか作っている中、僕らのクラスは当時流行っていたツルツルピカピカの泥団子を作って1個100円で売ろうぜってことになったんだけど。それがめちゃくちゃ難しくて、ちょっと上手な幼稚園児の泥団子しかできなくて……。2日間で1個も売れませんでした(笑)」(佐野)「今振り返ると、もっと勉強しとけば良かったとは思うかなあ。マジで勉強苦手だったから(笑)。みんな言うじゃないですか、もっと勉強しておけば良かったって。その気持ちが大人になってよくわかった。あの頃は将来のことなんて何も考えていなくて。なるようになるとしか思っていなかったから」(結木)「僕も本当に何も考えていなかった。別に嫌なこともなかったし、学校も楽しかったし、希望しかなかった、人生に。悩みなんてゼロ。だから周りの子たちが『悩みがあるんだよね』と言っているのがよくわからなくて。悩むってこういうことかってわかるようになったのは、20代になってからな気がする」(佐野)24歳になった芽衣や伊織と、17歳のままの航太。その間には、埋められない違いも見え隠れする。17歳の季節が遠く過ぎ去った今、自分はいったい何が変わったのか。それぞれの立場から考えてもらった。「何が変わっただろう……。あ、純粋な心がなくなりましたね(笑)」(結木)「最低。染まったか、芸能界に(笑)」(佐野)「その言い方はやめろ(笑)。あの頃って一途だったし、僕はサッカーをやっていたんですけど、サッカーのことしか頭になくて、周りなんて何も見えていなかった。それが今では行動する前にあれこれ考えるようになったりして。そういうことを考えると、17歳の頃の純粋な気持ちは忘れたくないなって思います」(結木)「僕は恋愛観がめっちゃ変わりました。当時は女性のことが苦手というか分からなくて。だから、なんでみんな彼女ほしいって言っているのか意味わからないっていう感じだったんです。でも、今はね、デートとかしてみたい(照)」(佐野)勇斗に厳しくしておけば良かったって後悔しています(笑)演じる本人たちはときめきとは無縁の毎日を送っているようだけど、ドラマの中ではせつなくてもどかしい初恋の続きが繰り広げられる。「『この人にもう一度会えたら』っていう想いは、僕も含めみんなあると思うんですよね。それが叶うという意味ではすごく夢のあるお話。きっと『こんな恋愛したい』と思ってもらえる作品になっているんじゃないかと思います。だけど、僕がこの脚本を読んでいちばん強く感じたのは、“人間、何が起こるかわからないから、後悔しないように生きよう”っていうこと。登場人物がみんないろんな後悔を抱えながら生きていて。それぞれがどういう選択をとっていくのかを見守りながら何かを感じ取ってもらえたらうれしいです!」(佐野)「僕も『今、本当に大切なことを言えているか?』『言いたいことを言えているか?』っていうメッセージはすごく感じました。僕らってつい明日もあるからまた今度でいいやって思っているところがあると思うんですけど、この作品を観ていると、ちゃんと伝えたいときに伝えたいことを伝えなきゃって気持ちになる。どの人物もみんなそれぞれ苦しんでいるので、いろんな視点から観てもらえたらより楽しめるんじゃないかと思います」(結木)そんなふたりの答えにちなんで、最後に最近後悔したことを聞いてみると……。「部屋の中に緑がほしいなと思って、観葉植物を買ったんですよ。でも、仕事で1週間ぐらい家を空けちゃって。久しぶりに帰ったら、植物が残念な姿に…(笑)」(佐野)「マジで?ひどいな」(結木)「ちゃんと対策しておけば良かったって後悔しました(泣)」(佐野)「俺は、勇斗にもう少し厳しくしておけば良かったなって今まさに後悔しています」(結木)「おい(笑)」(佐野)「こんな生意気になるなんて……(絶句)」(結木)「もう手遅れ?」(佐野)「手遅れだね。ちょっと調子に乗せすぎました」(結木)「まあ、僕は生意気言えて良かったと思っていますけど」(佐野)「いや、お前がいちばん後悔しろよ!(笑)」(結木)最後まで楽しいボーイズトークで取材陣を笑わせてくれたふたり。元気いっぱいの佐野&結木がドラマではどんなせつない表情を見せてくれるかにも注目だ。(撮影/高橋那月、取材・文/横川良明)
2020年02月12日前回のあらすじ家が近所ということもあり、しょっちゅうアポなしでくる義母。それだけではなく、激しく使い古されたおもちゃをプレゼントとしてもってくるのですが…義母の度重なる訪問とプレゼント攻撃がストレスで、夫に大声で怒鳴ってしまいました。大声を出してしまったことは…反省しています。でも、夫が義母に「もうプレゼントはいらない」と言ってくれるとは思えず…ガツンと言ってくれない夫にも嫌気がしてきました。翌日、息子とリビングでTVを見ていると、また玄関のチャイムが鳴り、モニターに義母の姿が!この日を境に義母がプレゼントを持って、わが家にくる回数が減りました。夫には文句を言っていたようですが、自分が渡したいプレゼントが喜ばれないことをわかってくれたのは一歩前進です。また、訪ねてくるときは息子に必要なものが何か、食べたいものは何かなど聞いてから持ってきてくれるようになりました。「孫の一言」は絶大な効果だったようです。今回は息子が橋渡し役になってくれましたが、私も上手に気持ちを伝えられるようになりたいと思いました。息子よ、乗り越え方を教えてくれてありがとう!マンガ:田辺ヒカリ
2020年01月17日<登場人物一覧>義父母とは自宅が近く、しょっちゅう義母が家にくるわが家。4歳になる息子を可愛がってくれるのは嬉しいんですが、アポなしで家にきては、激しく使い古した(息子も喜んでない…)おもちゃや洋服をプレゼントされ困っています。夫に相談しても「孫がかわいくて仕方ないんだな~、気を使ってくれていることなんだから、いいじゃないか!」と言って笑うだけ…。義母は悪い人ではないのですが、プレゼントの頻度もチョイスもズレていて困るんです…。先週も突然、義母がわが家にやってきて…「今日の晩ご飯は?」…夫にも本当にイライラしてしまいます。大事な話を聞こうともしないなんて…!夫にも怒りを感じて、当たり散らしてしまいました…夫は義母に「プレゼントはいらない(適度にしてほしい)」と伝えてくれるのか…この後、わたしは怒りのピークに達してしまうのです。マンガ:田辺ヒカリ続きは1月17日(金)16時頃更新予定です!
2020年01月16日天海祐希を主演に迎え、垣谷美雨原作の26万部突破のベストセラー小説「老後の資金がありません」(中公文庫)を映画化。天海さんは19年ぶりの映画単独主演となり、いま誰もが気になる“老後の資金”問題をコメディ仕立てで描く。主人公は、子育ても落ち着いた主婦の後藤篤子。老後は安泰のはずだったのに…娘の派手婚、舅の葬式と、資産激減の中、あろうことか夫婦そろって失職!独りになった姑と一緒に暮らすことになると、その高級志向の価値観にクラクラする日々。果たして、奮闘する篤子に幸せな“老後”は訪れるのか?今年6月、金融庁の報告書にて年金のほかに「老後には夫婦で2000万円が必要」との内容が記載されたことを受け、霞ヶ関、国民、メディアを巻き込んで大問題となったばかり。年金100年安心説は崩壊、「老後の資金は実質いくら必要なのか?」「貯めるにはどうすればいいのか?」というテーマが各メディアで連日取り上げられている。この騒動をきっかけに、改めて自身の将来に関わる深刻さを身近な話題としてとらえ、“老後の資金”に対する関心が高まっている今日この頃。本作の主人公・後藤篤子を演じるのは、天海祐希。数々の大ヒット映画、ドラマに出演し、強い女性を体現してきた彼女の主演最新作は、人生の後半に必ずやってくる老後資金問題と、誰もが直面する子の独立、嫁姑問題、親の介護、葬式などなど、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがきながら幸せを探す女性を演じる。天海さんの単独主演作品は『狗神』(’01)以来、実に19年ぶり。監督は『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』で、感涙だけではないユーモアを交えた秀逸な演出で観客を魅了した前田哲。今作でもその腕を発揮、人生の節目を襲う難事に立ち向かう人々の様子を、コメディに仕立て上げている。本作の企画プロデュースの平野隆氏は、「天海祐希さんとは以前『チア☆ダン』という映画でご一緒させて頂きましたが、真剣なお芝居の間から垣間見えるちょっとした表情から大いに笑わせて頂きました。チャールズ・チャップリンがコメディという手法で社会風刺したように、天海さんには最強のコメディエンヌとして現代日本最大の問題に挑戦して頂きたい」とオファーの理由をコメント。また、天海さん自身も「とてもタイムリーな作品」と驚きつつも、「誰もが老いていく中、“老後の資金”を切実な問題として抱える主婦とその家族を中心に、とても深刻ではあるけれどちょっと笑える素敵な作品になるのでは?と思います。ぜひ、この作品を観て老後の問題を先に知って頂いて、ご自分の人生を考えつつ、将来に備えて頂けたらいいなぁ」と語る。そんな天海さんについて前田監督は、「天海祐希さんはジョーカー!どんな設定であろうが、いかなる状況だろうが、ベストに遂行され、アクシデントさえも取り込んでしまう、その多様性と万能さは、オールマイティなトランプのジョーカー以上の活躍である」と絶大な信頼を寄せている。そして原作・垣谷氏は「節約を重ねてコツコツ貯めてきたのに、見栄を張ったばかりに一瞬で使ってしまった。それ以来、老後の不安が胸の奥にどっしり居座っていて、ふとした拍子に泣き出したくなる…。『老後の資金がありません』は、お金の使い方に生き方そのものが表れるという思いから書いた小説です。今回の映画は、原作を超えてさらに広がりを見せてくれます」と語り、「原作者としてもワクワクしてきます」と期待を寄せている。『老後の資金がありません!』は2020年9月18日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月27日「私自身は主婦ではないので、実感がないところは想像して演じています。幸恵さんと一緒になって、楽しんだり傷ついたりということを体感していくような感じですね」そう話すのは、『G線上のあなたと私』(TBS系・火曜22時~)で46歳の専業主婦・北河幸恵を演じている松下由樹(51)。バイオリン教室で出会った、元OL・也映子(波瑠/主演)、大学生の理人(中川大志)、幸恵の3人の人間関係が描かれる本作。そのなかで、年下2人との掛け合いや、抱える嫁姑問題など、幸恵の言動が共感を呼んでいる。「“世代を超えた友情” を受け入れていただけたのはうれしいです。それに、バイオリンの発表会という大事なときに姑が倒れたシーン(3話)に反響をいただいたのは、みなさん、生活と照らし合わせて“そうなんだよ!”って思われたのでは。趣味と家族とどちらかを選ぶという場面で家族を放っておけない。子育てしていたり家族の介護が必要な場合、自分の思うようにはいかないでしょうから」これまでも時代を彩るヒット作で人々の記憶に残る登場人物を演じてきた。女優人生35年以上。「’90年代は、やっぱり内館牧子先生脚本の作品ですね。初主演のドラマ『オイシーのが好き!』(’89年)に始まり、『週末婚』(’99年)までの10年の間に本当にインパクトのある作品に出させていただきました。なかでも、『想い出にかわるまで』(’90年)は、名前と顔を知ってもらえた半面、演じた役がここまで影響を及ぼすかというくらい世間から悪く言われて(笑)」それでは今後目指すものは?「年齢に応じて役の幅も狭まるような気もしていますが、必ずしもそうじゃないのかなという思いもあって。職業ものでも、今の時代いくつになっても現役でキャリアを積んでいる女性がいる。また、今回のようにごくごく普通の日常が面白く見られる作品もある。そういう意味では、絶えず時代に合った役者でいたいし、そこに出られるような自分でありたいというのは、常に思っています」
2019年11月17日日々、心にチクチク刺さる言葉にモヤモヤしながら、何も言い返せずに我慢しているママ。特に、夫や義両親、実両親など、一生付き合わなければいけない相手だと、なおさら何も言えないでしょう。でも、そのモヤモヤを放っておくと、だんだんイライラに変わり、ついには子どもに当たってしまうことも…。そんなうつうつとしているママたちのための書籍 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 が発刊されました。著者は、作家でありカウンセラーの五百田達成さん。角が立たず、良い関係をキープしつつ、夫や義両親、実両親に言い返す方法はあるのでしょうか? 五百田さんにお話をうかがいました。五百田達成(いおた・たつなり)さん プロフィール作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂を経て独立。鋭い視点から「コミュニケーション」「人間関係」を分析し、そこから導き出す実践的なアドバイスは高い評価を受けている。「コミュニケーションのプロ」としてメディア出演多数。著書にベストセラーとなった『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)など。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。HP: 五百田達成オフィシャルサイト ■姑、実母、夫…一生付き合う相手からの「悪気のない言葉」――夫や義両親、実両親からの悪気のない言葉に傷つくことがあります。でも、一生お付き合いする相手なので、何も言い返せないママがほとんどだと思います。五百田達成さん(以下、五百田さん):第2回でもお話ししたように、「Yes,but」で答えるのはどうでしょうか。「最近は紙おむつなのね〜」と言われたら、「昔は布おむつだったんですよね」と相手の言葉に一旦、イエスを言って、「でも、うちはこれなんです」とノーを言う。「これがうちのルール、スタイルなんです」と言うのは、上手な自己主張の言葉かと思います。さらに、「私がこうしたいんです」より、「どうしてか、こうなってしまうんです」のほうが、責任転嫁できる言い方になりますね。暗に「私がコントロールできるものではないんです」という意味を含ませるんです。ほかには、最近の若い子の間で流行っている「あ〜、ね」という言葉はどうですか? 差し障りなく受けとめている「フリ」をする。これは、女性の生きる知恵、コミュニケーションだと思います。男性にはなかなかできないこと。もし義母が「おむつは布が良いわよ」と言ったとしたら、夫は「古い常識を持ち出すな。母さん、黙ってろ」とけんもほろろに言い返す。で、シュンとする義母の隣で妻が胸を痛めてる…よくある風景ですよね(笑)。■毒親「実の親からの言葉が一番きつい」理由――最近は、実両親に言われた言葉のほうが傷つくというママの声が多いんです。五百田さん:問題は、義両親よりも毒親ということですね。さらに、昔と比べて今のおばあちゃんは元気。手も口も出してくるわけです。基本的には、先ほどお話しした「Yes,but」の対応でいいと思います。例えば、子どもを叱っている時に「あなたも昔はそうだったわよ(だから、しかる資格はない)」と実母が口をはさんでくる時がありますよね。おばあちゃんからしたら、孫に好かれたいから味方をしてしまうんです。でも、そのために親の立場をなくす、親の権威を落とすことを言ってしまう。でも、そういったことをすればするほど、孫に会わせてもらえなくなるのにね(苦笑)。実両親の場合は、強めに言い返してもいいと思います。相手もそこまで傷つかないし、こちらもあまり自己嫌悪におちいらないでしょう。このシチュエーションで僕がおすすめするのは、「今はわたしの話はしていない」。ぎりぎり実用的だと思うんですけど、いかがですか?実両親は意識してか無意識かはわかりませんが、わざと子どもの前で言っている可能性がありますから、「子どもの前だから、そんなことを言うのはやめて」というのはあまり効果がありません。「今は私の話じゃない、この子の話をしているから」と言うのがいいかと思います。あとは、「お母さんがそうだったから、私もこうなっちゃったのね」「お母さんも私をガミガミしかっていたじゃない」って言えばいいんです。なら「まあ、そうね」ってなるかもしれない。それは対等でフェアな言い分ですよね。ただし、実の母に家事育児を手伝ってもらっているのであれば、ある程度、口を出されるのはしょうがないと思わなければいけません。例えば、子どもを預かってもらったり、ごはんを作ってもらったりしているのであれば、実母は会社で言うところの「株主のひとり」、口を出す権利があります。それが嫌なら、お金を払って外部の育児サービスに頼むべきです。実母に手伝ってもらう以上、いろいろカチンとすることを言われるのは当たり前だと思ってください。でも、そこで我慢する必要はなくて、言い返せばいいんです。それがコミュニケーションですから。――「自分は親のようにはなりたくない」と思いながらも、同じように毒親になってしまうのではないかという不安を持つママもいます。それを断ち切る方法ってあるのでしょうか?五百田さん:母と娘の結びつきは本当に強すぎるので、どこかで断ち切らないとだめですよね。結論から言うと、ちゃんと母にピシャリと言い返すのは良いと思います。母にはやさしくしなくてはとか、私がいるのはこの人のおかげだから尊敬しなければとか、無理にそう思う必要はありません。母と自分は別人間、同様にお子さんとママも別人間なんですから。「親の愛は何よりも深く、親は私を絶対的に愛していて、だからあんなことを言われてもこんなことをされてもすべては愛だから我慢しなければいけない」なんて考えていると、不幸の連鎖です。自分の子どもにも同じことをしてしまうかもしれません。■夫の悪気ない一言…うまい撃退法は?――ママたちが夫に言われてイライラモヤモヤする言葉に「手伝ってあげる」というのがあります。五百田さん:「手伝う」もダメだし「あげる」もダメで、二重にNGな言葉です。そういう言葉には、おうむ返しがいいかもしれないですね。絶妙に間をあけながら「手伝って…あげる?」と言うのはどうでしょうか? 間をとって聞き返せば、夫もまずいこと言ったなってわかるでしょう。「子どもを静かにさせろよ」と言われたら、「子どもを…静かに…させろよ?」とかね。「あなた今、何言ったかわかってる?」と夫に言い返したり、無視するよりはいいでしょう 。お互い冷静に対応できます。そう言って、夫の出方を見た方がいいですね。ママも少しは胸がすくのではないでしょうか。――夫は、家事育児を他人事のようにとらえていますよね。それは、どうしてでしょうか?五百田さん:妻が「家事育児は自分が取り仕切る場所」と思っているのなら、夫の主体的な参加を期待するのは厳しいでしょう。家庭は自分のフィールドで、家事育児を自分の想い通りにしたいと思っている妻は、言わば「社長」的な立場。すると、夫は「バイト」的な意識しか持てないので、「もっとちゃんと子どものことを考えて」といったざっくりとした指示では動けません。妻が仕切っているので、夫はついていくしかないんです。夫も夫で「何言ったって、この会社(家)の方針は変わらないだろう」と思っていますから。夫婦で一緒の歩みをしたいのなら、自分も折れなくてはいけません。子どもの教育方針も家事の仕方も、夫の意見を取り入れて進めて、そこでようやく社長と係長くらいにはなれるんじゃないでしょうか。家庭といえども、まさに仕事のパートナーシップと同じですよね。ですから、妻は夫を「子どもを20歳までなんとか育てようプロジェクト」のパートナーとして、どういった分担ができるかを考えるべきです。プロジェクトマネージャーの視点が必要ですね。■良好なコミュニケーションでは愛情が邪魔になる?――家事、育児にもビジネスの視点が必要ということですね。五百田さん:そこに、家族愛や子どもへの愛情といった感情を持ち出すとややこしくなります。「あなた、子どもがこういう風になっているのに、なんとも思わないの?」といった感情論になって解決の糸口が見えなくなるんです。コミュニケーションがうまくいかない、言い返せずにモヤモヤする理由のひとつに、「なんでも愛でひっくるめようとする」感情が邪魔をしているのかもしれませんね。「おむつは布がいいと思うのよね」の義母の言葉に何も言い返せないのも、孫愛で言ってくれているのがわかるから。でも、言葉によるコミュニケーションを1つ挟むと、自分の感情をフィルタリングできる。言葉ってそのためにあると思うんですよ。ムカッとしても、いったん頭をやわらかくして「言い返す」技術でうまく伝えられたら、感情の処理ができるようになるでしょう。大人でも、言葉が出ないとイライラがたまるし、泣きたくなるし、時には手が出るし、子どもと一緒です。だから、コミュニケーションの専門家としては「みんな、ちゃんと言葉使おうよ。うまく言えないなら、うまく言えるようになろうよ」と声を大にして言いたい。今からでも遅くないと思います。あとは、ズボラなお母さんになりましょう。女性は、汚れた家を見せるのが恥ずかしいから、家事代行サービスは頼めないという人が多いですよね。頼んだとしても、その前に下掃除をするとか聞きます。それは、とても女性的だし、人間的だし、日本的ですよね。でも、男性は逆で、どうせきれいにしてもらえるんだからと汚しまくります。そこまではできないにしても、それくらい割り切って、家のことは細やかにできないお母さんになるべきです。特に息子を持っているママは。例えば、ついつい夫には「おかずをもう一品増やしてしまう」「お風呂の時はタオルを用意する」という妻がいますが、子どもはそれをよーく見ています。そして真似をするんです。「ママ、ごはん」「ママ、タオルは?」って。そして将来、育児や家事でへとへとの妻に「おかず、これだけ?」とか「お風呂入るからタオル出しといて」とか言う夫になってしまうわけです。ですから、息子のために将来のお嫁さんのために、涙をのんでわざとやらない(笑)。子どもには手をかけ過ぎない。愛との戦いですね(笑)。世の中にあふれる、モヤモヤ言葉、イライラ言葉、ムカムカ言葉…。「事を荒立てたくない」「私さえ我慢すれば」の気持ちで、言われっぱなしだったママさんも多いでしょう。でも、「言い返すことも一つのコミュニケーション。繰り返すことでうまくなります」と五百田さん。イライラモヤモヤをため込まない技術を。参考図書: 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 (徳間書店)突然キレてくる人。怖いパワハラ。気持ち悪いセクハラ。遠回しに悪口ばかり言ってくる人…。そんなムカつく相手にスパッと言い返す超簡単テクを大紹介! 事を荒立てたくはない。でも、言われっぱなしはイヤだ。あっちに「すみません」と反省させ、こっちもスカッと気持ちが晴れる。そんな魔法のような「言い返し方」を教えてくれる1冊。
2019年09月07日子ども連れだと、公共の場や乗り物であからさまに嫌な顔をされたり、「うるさい! 子どもを泣きやませろ」「ベビーカー、邪魔だな」など、ママの心にチクチク刺さる言葉を投げかけられることがあります。「私の方こそ泣きたい…」と、モヤモヤ・ウツウツするママは少なくないはず。そんなママたちの心を軽くしてくれる書籍 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 が発刊されました。著者は、作家でありカウンセラーの五百田達成さん。公共の場での心ない言葉に、ママはどう対応したらいいのでしょうか? 五百田さんにお話をうかがいました。五百田達成(いおた・たつなり)さん プロフィール作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂を経て独立。鋭い視点から「コミュニケーション」「人間関係」を分析し、そこから導き出す実践的なアドバイスは高い評価を受けている。「コミュニケーションのプロ」としてメディア出演多数。著書にベストセラーとなった『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)など。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。HP: 五百田達成オフィシャルサイト ■公共の乗り物で「うるさい!」と言われたら?――子ども連れだと、通りすがりの人に乱暴な言葉を投げかけられることも少なくありません。こういった時のモヤモヤは、どう解決していけばいいんでしょうか?五百田達成さん(以下、五百田さん):知らない人から「うるさい」とか「子どもを泣かせるな」とか言われる時ですよね。そういう人に対して、「あなただって小さい頃があったでしょ」と注意する人がいますが、実は相手の心には1mmも響かないんですよ。「確かに! 俺も小さい頃があった」って気づいて反省するような人は、最初からそんなこと言いませんから(笑)。――そういう言葉をかけられて、公共の乗り物に乗るのが怖くなったというお母さんもいます。五百田さん:どう言い返すかはさておき、楽になる考え方として「いろいろな人が乗る公共の乗り物は、うるさい・くさいは当たり前」があります。運賃を払っている以上、みなさん利用する権利があって、公平なはずなんです。公共交通機関なんですから、子どもが泣いているのも当然で、それが気になる人は車両を変える、降りるなどの対応をすればいいと僕は思います。でも、女性はそうスッパリとは割り切れないですよね。良い人、良いお母さんにならなきゃいけないと考えている人がほとんどで、他人に迷惑をかけたくないと思ってしまうでしょう。でも、そんなの無理。ですから「子どもが泣いてもそれほど迷惑なことではない。良いお母さんでいる必要はない」くらいの心構えで良いと思います。■通りすがりの人からの暴言、3つの対処法――もし、そういった暴言に何か言えるとしたら、どういう風にしたらいいでしょうか?五百田さん:言われたことに感情的にならず、冷静に言い返すっていうのが基本です。静かな声、静かな対応をしたもん勝ちだと思います。「大きな声、出さないでください」とか「次の駅で降りますから」とか。何を言い返すにしても、静かな声がいいかなと思います。あとは「困っているんですよね、全然泣きやまなくて」と他人事のような返しをするのもいいかもしれませんね。そう言うことでママの気持ちも少しはすっきりするし、事も荒立たないですよね。相手は食い下がってくるかもしれませんが、何を言われても「ですよね〜、そうですよね〜」を繰り返す。すると、攻撃がきかないと思い相手もあきらめるでしょう。子ども連れのママに暴言をはく人って、周囲からも軽蔑されますよね。周りは「そんなこと言わなきゃいいのに」「なんて心の狭い人だ」と思っているでしょうから、その人たちを味方につけるのも有効でしょう。ほかの人に「うるさいですか?」って聞いて周りを巻き込み、味方につけるのもアリだと思います。■子育ての大先輩からの「余計な一言」どう切り返す?――年配の女性から話しかけられる何気ない言葉でも傷つくことがあります。「母乳なの?」とか「最近は紙おむつなのね〜」とか。五百田さん:そういう言葉には「Yes,but」で答えるのはどうでしょうか。「最近は紙おむつなのね〜」と言われたら、「昔は布おむつだったんですよね」と相手の言葉に一旦、イエスを言って、「でも、うちはこれなんです」とノーを言う。これは義両親からイライラする言葉をかけられた時にも使えるテクニックです。――「まあ、こんなに泣かせて」「私たちが子育てしていた時は…」といった言葉にも、どう対処したらいいかわからない時があります。五百田さん:そういう時は「どうすればいいですか?」って聞いてみるといいかもしれないですね。あとは、暴言を受けた時と同じように「ね~、困っちゃいますよね。泣きやんだらいいですけどね」って受け流す。■心ない言葉の予防法「言われる前に言う」――そういった傷つく言葉をあらかじめ防ぐ方法はあるのでしょうか?五百田さん:僕が小さい頃、母がやっていたことは有効な方法かもしれませんね。ある日、満員電車で小さい僕をすみっこに座らせたんです。子どもで小さいから、立たせているより座らせたほうが安全だったと思うんですけど、母は周りに聞こえるように「すみっこに座らせてもらいなさい、危ないからね」って僕に向かって言ったんです。その時の僕は「どうしてお母さんはわざわざ声に出して言ったんだろう」って不思議に思っていたんですが、今から思えば、それは周りに対してのアピールだったんだなとわかります。そういうコミュニケーションもあるなと思いました。ですから、暴言を投げかけられる前に子どもに向かって「周りに迷惑がかかるから良い子にしてようね」と言ったり、「すみません、うちの子うるさくないですか?」と周囲に声をかけて先手を打つのは効果的だと思います。公共の場や乗り物などで投げかけられる心ない言葉には、「冷静に静かな声」「他人事のように受け流す」「そうですね、でも…のYes,butテクニック」「周りを味方につける」などの対応策を教えていただきました。 次回 は、長い付き合いになるからこそ、関係を悪くしたくない夫、両親へはどう言い返せば? 引き続き五百田さんにお話をうかがいます。参考図書: 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 (徳間書店)突然キレてくる人。怖いパワハラ。気持ち悪いセクハラ。遠回しに悪口ばかり言ってくる人…。そんなムカつく相手にスパッと言い返す超簡単テクを大紹介! 事を荒立てたくはない。でも、言われっぱなしはイヤだ。あっちに「すみません」と反省させ、こっちもスカッと気持ちが晴れる。そんな魔法のような「言い返し方」を教えてくれる1冊。
2019年09月06日「うるさい! 子どもを泣きやませろ」「ベビーカー、邪魔だな」といった通りすがりの人からの言葉や、「まだおむつなのね」「母乳じゃないの?」といった身近な人からの言葉など、ママの心にチクチク刺さる言葉は世の中にたくさんあふれています。「言い返せないけど、モヤモヤウツウツする…」そんなママたちの心を軽くしてくれる書籍 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 が発刊されました。著者は、作家でありカウンセラーの五百田達成さん。ママはどうして言い返せないのか? もし言い返すとしたら、どんな言葉がいいのか? 五百田さんにお話をうかがいました。五百田達成(いおた・たつなり)さん プロフィール作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂を経て独立。鋭い視点から「コミュニケーション」「人間関係」を分析し、そこから導き出す実践的なアドバイスは高い評価を受けている。「コミュニケーションのプロ」としてメディア出演多数。著書にベストセラーとなった『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)など。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。HP: 五百田達成オフィシャルサイト ■「言い返す」技術は大切な人を守るママの強い味方――五百田先生の新刊『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』は、タイトルから心惹かれました。五百田達成さん(以下、五百田さん):編集者と最初に話していたのが、「最近みんな、イライラがたまっているよね」ということ。そこから企画が始まりました。相手をムカッとさせることを口にする人がいて、その言葉に傷ついてイライラして、まさに負の連鎖です。僕の専門は、「どう言うか」によって人間関係を良くする、言葉を使って人間関係をまろやかにするコミュニケーションです。そこで、今のみんながイライラしている時代にフィットするような、むかつく相手を一発で黙らせる、スパッと「言い返す」技術を紹介する本を出したいと思ったわけです。一部の女性からは、「私は言い返せません」という意見もいただいています。ズバッと言い返してことを荒立てたくない、しこりを残したくないと。かといって、黙って我慢しているだけでは、ウツウツとしたものがたまって、夫や子どもに「今、機嫌悪いの!」と当たってしまうかもしれません。大切な人とのコミュニケーションは、大切にした方がいいと思うんですが、逆に、心ないことを言ってくる人とのコミュニケーションは、手を抜いてもいい。時にはバッサリ言い返してもいいんじゃないでしょうか。どうでもいい相手には、いちいち胸を痛めないで、サクッとストレスなく言い返せるようになれたらいいですよね。書籍で紹介している中には、ママにとって現実的ではない言い回しもありますが、そこは「ふふふっ」と笑いながら読んでもらえれば。そうやって、うまくガス抜きをして昇華できるママの味方、お助けグッズになればいいなと思いますね 。■女性でもできる「事を荒立てない」うまい言い返し方――女性は何か言われてムッとしたりイライラしても、事を荒立てたくないので言い返さない、言い返せない人が多いと思います。それは、女性特有のものでしょうか?五百田さん:そうでしょうね。事を荒立てたくない、平和主義、それが第一という気持ちは、女性の方が男性より強いでしょう。それは裏を返すと、みんなに好かれたい、嫌われたくないという「全面外交」だと思うんです。でも、それがストレスをためる原因になる場合もあるわけですよね。ママ友や夫、義両親、通りすがりの人にまでいい顔をして、ストレスがたまる。一方、男性はそこまで周囲に気をつかいません。――そんな「事を荒立てたくない」女性特有の気持ちを踏まえて、うまい言い返し方はあるのでしょうか?五百田さん:例えば、荷物を置いて席をとっていたのに、戻ってみたら知らない男性が席を横取りしていたとしましょう。男性を直接注意したり、隣の人に「私、この席とっていましたよね?」と周りを巻き込んで、その男性と争って席から立ち退かせる方法もありますが、それは「言い返す」技術ではなくて「やり返す」技術。おそらく女性の場合、そこまでして立ち退かせようとする人は少ないと思うんです。最終的にはゆずるんでしょうけど、なんだかモヤモヤするから、その気持ちはスッとしたいですよね。でも、男性のように「チッ」て舌打ちするのはスマートではないので、「あー…、ちゃんと荷物を置いていたのに、見えなかったんですね」と言いながら席を移動するのはどうでしょうか。その一言で、少しでもイライラやモヤモヤをガス抜きできたらいいなと思うんですよ。人に迷惑がかかることを女性は気にしますが、何もせずに「ちゃんと荷物を置いとかなかった自分が悪いんだ」と自分を責めたり、「ああいう時は強く出ないといけないなって思いました」と自己否定をブログに書き込んだりするのは、女性特有の悪い癖だと思います。男性より女性の方がコミュニケーション力に長けているのですから、何か言葉を使って解決できたらいいですよね。「そうだ、こう言えば良いんだ」という言い返し方を知ってほしい。■言い返す技術の向上は「反復練習、無感情、得意技」――私自身、出産後のほうが、人から言われたことにモヤモヤしたり過敏に反応したりすることが多くなったような気がします。それは、どうしてなのでしょう? 五百田さん:母になった瞬間、女性は守るべきものが増えるんです。子どもというのは、母にとって自分の手足、分身みたいなもので、攻撃から守るべきものが広がって増えるわけです。さらに、防衛本能も強くなり、危険を感知するセンサーが研ぎ澄まされます。何か自分たちを阻害するものがないかといつもピリピリしてしまうわけですが、良く言えば感受性が豊かになる。望まないタイミングでつい泣いてしまったりしませんか? それは、モヤモヤがたまりやすくなっているからです。一方、夫は、妻ほど子どもを自分の分身だとは思っていないでしょう。そのうえ、たまに事を荒立てることをしてしまう(笑)。例えて言うなら、我が国(ママと子ども)は平和主義で丸く収めようとしているのに、同盟国(パパ)が戦争を始めてしまうようなことです。すると、防衛したかったママはさらにストレスがたまりますよね。平和主義のママという国と同盟を結んだ以上、パパは子どもがいない頃よりも慎重な外交をしなければいけません。そのために、男性は女性のような言語能力を身につけたほうがいいんです。――確かに、「どうして家庭の平和を壊すの?」と妻から言われる夫は少なくないようです(笑)。書籍の中で、試してみたい言い返し方がたくさん紹介されていますが、女性の中には言い返したことで自己嫌悪に陥るタイプもいます。五百田さん:ここで紹介する「言い返す」というのはあくまで技術なので、繰り返すことでうまくなっていきます。言い返すこと自体、女性には現実的ではないかもしれませんが、できるところからやっていけば技術は磨かれていきます。それに人間ですから、繰り返すことによって良い意味で麻痺します。例えば、思春期に初めて好きな人へ告白というのはとてもドキドキしたものですよね。でも5回、6回と繰り返すとドキドキは薄まってきます。そして8回、9回となってくると上手になり、タイミングも見計らえるようになります。言い返すことも同じで、言葉によるコミュニケーションは技術なので、 理論と反復練習でうまくなるんです。「コミュニケーションは真心」と思っている方も多いでしょうが、僕はそこまで感情や気持ちをこめる必要はないと考えています。そういった気持ちを言葉にのせて、渾身の力を込めて言い返すから、相手が反応したら「やりすぎたかな…」と反省したり、効果がなかったら「ああ~、うまくいかなかった…」と落ち込むわけです。言い返して自己嫌悪になるっていうのは、そこに感情をのせているからなんですね。女性はもっとドライになってもいいと思うんです。そして、これならできるかな? ってところから始めてみて、100回すれば慣れますし技術も向上します。それに、できないと思うことはやらなくていいと思います。サッカー経験のない人が突然、オーバーヘッドシュートができないのと同じで、コミュニケーションにもできる・できないがあるのは当然です、技術ですから。そこで、自分ならできる言い返し、自分の得意技というのを持つといいかなと思います。書籍にはいろいろな言い返し方を相手別、シチュエーション別で紹介していますが、自分で「これならできるんじゃないかな」という得意技を見つけるといいかと思います。■ママにおすすめ! うまい言い返し4つのテクニック――ママにおすすめの言い返し方には、どんなものがありますか?五百田さん:鈍感な人を装う言い返し方というのがあって、「わからないですね」「どうでしょう…」を得意技にしている女性は強いですね。うちの妻はそういうのがうまい人で、僕が無理難題な相談をすると「どうだろうね~」って(笑)。でも、そう言われると僕も気づくんです。「無理難題を言いすぎた」って。だから、「これとこれだったらどっちが良いと思う?」とか、逆に「アドバイスはいらないから聞くだけ聞いてほしい」という言い方をします。この「どうだろうね〜」「あまりよくわからない」は、人の悪口や噂話をされた時にも有効です。僕もよく使いますね。――それも言い返す技術ですね。五百田さん:そう! これも言い返す技術なんですよ。「言い返す」というと、はねのけるような印象を受けるかもしれませんが、そらす、かわす、避ける、素通りするというのもある意味、言い返す技術だと思います。カウンターパンチを相手に食らわす方法もありますけど、それは女性にとって現実的ではありませんよね。そうやって、スッスッとかわす。そういう意味で、うちの妻は天才かも知れません。昔、僕が初めて念願の著作本を出した時、大学の友人がしれっと「俺も本、書こうかな〜」と言ったんです。そこで僕はちょっとモヤモヤしたんですよね。なんだか、自分が大切にしているものを軽んじられたような気がして。それを妻に相談したら、「『じゃあ、書いたら?』ってそのまま言い返せば良かったのに」と言われたんです。あー、そうだなって! それも、事を荒立てない言い返す技術ですよね。だから、うちの妻は最高なんです(笑)。子どもを持ったからこそ、事を荒立てず、平和に過ごしたい。心ない言葉にも言い返せず、モヤモヤ・ウツウツとしてしまうことも多いママ。五百田さんの「言い返すのも、技術。繰り返すこと、必要以上に感情を込めないことがコツ」というアドバイスが胸にスッと響いたママも多いのではないでしょうか。 次回 は、公共の場や乗り物で「うるさい、子どもを泣きやませろ!」とどなられたら? とっさの「言い返す」技術について、引き続き五百田さんにお話をうかがいます。参考図書: 『「言い返す」技術 ムカつく相手にスパッと言い返す』 (徳間書店)突然キレてくる人。怖いパワハラ。気持ち悪いセクハラ。遠回しに悪口ばかり言ってくる人…。そんなムカつく相手にスパッと言い返す超簡単テクを大紹介! 事を荒立てたくはない。でも、言われっぱなしはイヤだ。あっちに「すみません」と反省させ、こっちもスカッと気持ちが晴れる。そんな魔法のような「言い返し方」を教えてくれる1冊。
2019年09月05日【今週の悩めるマダム】昨年夫の父が亡くなり、独り身になった80歳の義母を引き取ることになりました。もともと私は姑と仲がよくなくて、二世帯同居は避けたかったのですが、選択の余地はありませんでした。同居から3カ月、息子の教育について、掃除や料理など家事について、さっそく口を出されて辟易しています。(埼玉県在住・50代主婦)この問題について、適切な解決策をご提示できるかわかりません。人生には避けることのできないさまざまな状況があります。奥様の置かれている環境についても、他人である僕がアドバイスできるような簡単なものではあません。それを前提に僕なりの意見を言わせていただきます。実は僕の知り合いが奥様と似た問題に直面したことがありました。ちょっとややこしいのでその方をAさんとします。Aさんはある日、要介護状態になってしまったお姑さんを自宅で引き取り、介護することになりました。他に頼れる親戚もおらず、ご主人が一人っ子だったこともあり、すぐに同居が始まったといいます。ありがちな話ですが、ご主人は自分の母親にまったく頭が上がらなかったのです。お姑さんは大変に厳しい方で、Aさんにとってそれは想像を超える苦しい日々の始まりとなりました。それでもAさんは心優しい女性だったので、仕事で留守がちなご主人にかわり、自分の母親のように一生懸命、お姑さんの介護を続けたのです。同時に、そのころから心に強いストレスを抱えるようになりました。お姑さんの小言をひとつひとつ完璧に守り、我慢し続けたからかもしれません。数年後、そのお姑さんが他界されました。葬儀も終わり、昔のような日々が戻ることになるのですが、それから間もなく、亡くなったお姑さんの部屋から、家族へ向けて書かれた手紙が発見されたそうです。なんと、そこにはAさんへの誹謗中傷がびっしりと書かれてあったのだとか。あんなに一生懸命介護を続けてきたというのに、最後の最後で反論すらできない形での一撃を見舞われることになったわけです。このことでAさんは心の病に倒れ、長い間入退院を繰り返しました。このようなケースは特殊ですから、嫁姑関係というのがつねにこのようなパターンだと申し上げるつもりはありません。ただ、そうなる可能性がある以上、早い段階で対策をとっておく必要はあるでしょう。お姑さんとの同居によって奥様だけが心に強いストレスを抱えることがないようにしなければなりません。そのためには、ご主人や周囲の家族、そしてお姑さんとも、多少ぶつかったとしても、お互い我慢しないで生きていくための最善の方法を話し合いで模索するべきでしょう。フランスの場合、前にもここで書かせてもらいましたが、個人主義が徹底しているので、二世帯同居というようなライフスタイルはあまりありません。お互いの個を尊重する風習があるので、お互いに迷惑をかけない道を生きようとします。とくに親の側が「子に迷惑をかけたくない」と、一人で生きていく人がほとんど。お互い我慢しない、無理をしない、が生きる上での基本です。お互いを尊重できるよう、今後の生活について意見を交換し合うのがまず第一歩だと思います。【JINSEIの格言】お姑さんとの同居によって奥様だけがストレスを抱えることがないようにしなければなりません。お互い我慢しない、無理をしない、が生きる上での基本。まずは腹を割って話し合いを。この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。以前の連載「ムスコ飯」はこちらで写真付きレシピを毎週火曜日に更新中!
2019年08月27日「住居費や、生活費のある部分を共有できる二世帯同居には経済的なメリットが多くありますが、いっぽうで、お金にまつわる“落とし穴”も少なくありません。後々もめないため、同居前からの勉強やルール作りは不可欠です」こう語るのは、二世帯同居世帯の家計相談を受けることも多いファイナンシャルプランナーの北見久美子先生。二世帯住宅で特に気をつけたいのが固定資産税と相続税だという。実際、都心に住むある主婦からは、「お舅さんの没後、お姑さんが名義を夫に変更したため、大変な額の固定資産税が……」という相談があったそう。「この相談者の方は、多額の固定資産税が発生してしまうことに不満を訴えていましたが、同時に、資産価値の高い不動産を相続したわけですから、むしろ感謝してもいいくらいなんですよ」(北見先生・以下同)このように、税金に対する知識が当事者間で共有できていないと、せっかくの善意が、筋違いの恨みのタネにもなりかねない。また、水道・光熱費、あるいは生活費をどう折半するか、といった家計のルールは、一度決めても定期的に見直すことが大切だと北見先生は言う。「家計にかかる費用というのは、それぞれの世帯のライフステージに合わせて変わっていくもの。どちらかの世帯が『割を食っている』と感じないためにも、負担額の定期的な見直しは欠かせません。『同居記念日』を設けて、毎年その日を見直しのタイミングにするのがおススメです」ただし、生活費の分担額を見直す際には、その根拠が「なんとなく」ではお互いにいっそう不満が募るもの。そうならないためにも、同居をはじめる前からしっかりと家計簿をつけ、同居の「前」と「後」でそれぞれの支出がどのように変化したのかを把握しておきたい。さらに北見先生が「要注意」と強調するのが住宅ローンだ。たとえば北見先生への相談ではこんなケースもあったという。長男がローンを組み、両親の土地に二世帯住宅を建てたものの、嫁姑の折り合いが悪く、長男夫婦はそれがもとで離婚。長男もその後家を離れてしまい、ローンの返済が不能に。結局、せっかくの二世帯住宅は競売にかけられてしまう結果に……。「お姑さんはお孫さんたちとの幸せな同居生活を夢見ていたのに、とてもお気の毒なケースです」たしかに二世帯同居には、経済的なもの以外にもたくさんのメリットがあるが、そこで暮らすのは、あくまでも不器用な「人」である。当然、同居での生活がうまくいかないこともある以上、どこかに「引き返す」余地を残しておく必要があるのだ。背伸びして手に入れた二世帯住宅が原因で、「金の切れ目が縁の切れ目」となってしまっては、元も子もない。これから二世帯住宅を検討している人は、くれぐれもご注意あれ。
2019年08月13日「二世帯同居」と聞くと、恨み骨髄の「嫁姑バトル」や、肩身の狭い「マスオさん」を想像してしまう人が多いが、そんなイメージはもう古い!親世帯にも子世帯にもメリット満載。「二世帯同居」で失敗しないコツを読者の実例から学ぼう!【ケース1】姑(67歳)× 嫁(35歳)の場合「夫が数年前に他界し、寂しさはありますが、毎日がとてもにぎやか。寝室は孫娘と一緒ですし、やはり大家族でよかったと思います」そう話すのは、隅田川を望むマンションに長男家族と暮らすMさん(67)。間取りは3LDKで、中1を頭に3人の孫も含めた家族は総勢6人だ。一昨年、夫が他界したのを機に、それまで夫婦で営んでいた飲食店を同居する長男夫婦に譲ったという。現在、Mさんは土日だけ店を手伝い、夕食作りをはじめとした家事全般を担当。空いた時間は自転車で日本橋まで買い物へ行くなど悠々自適に暮らしている。そんなMさんは二世帯同居についてどう感じているのだろうか。「にぎやかな暮らしが大好きなので、家族のご飯を作るのが苦になったことは一度もありません。それに、自分自身が大家族で育った経験を踏まえ、同居していくうえでのルールを作っているので、お嫁さんともめることもほとんどありませんよ」そんなに広いとは言えないマンションで二世帯が暮らしていくためには、みんなが納得できるルールを決めておく必要があるというのだ。たとえば台所の使い方。Mさんは早朝5時半には起床し、掃除や洗濯の前に朝食を済ませているという。こうすることで、6時半に起きてくるお嫁さんとは台所を使うタイミングがかち合わない。また、買い出しの担当はMさんだが、牛乳や調味料といった重い物は、長男夫妻が適宜買ってくることになっている。ほかにも、冷蔵庫の中はカゴで仕切ったうえで食材名をラベリングしたり、自分の靴は1足以上、玄関に置いておかないようにしたりなど、ルールは多岐にわたる。「うちはお嫁さんと同居していますが、もともと他人だった同士がいっしょに暮らすわけですから、生活のお作法が違うのは当たり前。だからこそ、お互いが気持ちよく過ごせるよう、ルールを作っておくことが大切なんです」ややもすると窮屈になりがちな、マンションでの二世帯同居を円滑に保つために、Mさんがたどり着いた結論だ。もちろん、ルールを決めればなんでもうまくいくわけではない。「行き違いや誤解がまったくないわけではありませんが、それはお互いさまと受け入れなくてはいけません。だって一緒に暮らす“家族”なんですから」
2019年08月12日「二世帯同居」と聞くと、恨み骨髄の「嫁姑バトル」や、肩身の狭い「マスオさん」を想像してしまう人が多いが、そんなイメージはもう古い!親世帯にも子世帯にもメリット満載。「二世帯同居」で失敗しないコツを読者の実例から学ぼう!【ケース1】嫁(36歳)× 姑(72)× 義理の弟夫婦の場合「先日、息子を迎えに行ったらお義母さんに『チョコレート食べさせちゃったけど、大丈夫?』と聞かれたんですけど、『はい、大丈夫です!私、そういうの全然こだわっていませんから』って(笑)。子どものお世話をしてくれるだけでもう十分ですから」結婚直後から、夫の母親、義理の弟夫婦といっしょに三世帯住宅で暮らしているというメーカー勤務のWさん(36)。同居開始からすでに6年、一見窮屈にも思える三世帯ライフをつつがなく過ごせている理由は、何事も「こんなものかなぁ」と受け止めるおうような性格にありそうだ。親の建てた三世帯住宅に独身時代から住んでいた夫のTさんはもともと会社の上司。そのTさんと結婚するのだから、「当然ここへ住むんだなぁ」と、二世帯同居も自然に受け入れていたとか。「子育てしながら仕事を続けたかったので、むしろありがたい環境だと思って」とWさんは言う。いっぽう、これまで嫁姑関係に大きなトラブルが起きていないのは、Wさんの性格だけではなく、姑である義母の存在も大きいそう。完全同居で10年近く姑に「仕える」よう暮らした経験のある義母が、「お嫁さんに同じ思いをさせたくない」と気遣いをしてくれているというのである。「一つ屋根の下での暮らしといっても、そんなにストレスはないんですよ。別々のフロアで生活しているので適度な距離感も保てますし、義理の両親はボランティアなどで忙しくしていますから。強いて言えば、階下に住んでいる義理の弟夫婦には、生活騒音で迷惑をかけないよう気をもみますが、休日は主人と子どもの3人で外出してしまうことが多いので、そもそも接点が少ないんですよ」そう聞くと、なんだか疎遠な同居にも思えるが、互いの家族の絆を維持するために、大切にしている行事があるという。「義理の両親は必ず家族の誕生会を開いてくれるんですが、そこでお義母さんが振る舞ってくれる手料理がとても楽しみで」同居に際しては「けじめ」として住居の賃貸借契約書を取り交わしているほか、光熱費は折半、通信回線や自動車関連の費用はすべて義父母負担という取り決めに。「どうしても経済的には義父母の負担のほうが大きいので、パソコンまわりのトラブル対応や、駅までの送迎という形でお返しをしていくよう心がけています」
2019年08月12日「上野樹里さんは結婚して、ずいぶん柔らかい印象になりましたね。撮影の合間に飼っている猫の写真をスタッフに見せたり、現場でも笑顔でいることが多いです」と語るのは、ドラマ制作スタッフ。現在、ドラマ『監察医朝顔』(フジテレビ系)の主演を務めている上野樹里(33)。視聴率も初回が13.7%、2回目も12.3%と上々の滑り出しだった。前出のスタッフが続ける。「13年ぶりの月9ドラマ主演とあって、最初は少し緊張していたようです。でも彼女が10代のときにいっしょに仕事をした演出家も参加しており、どんどんリラックスしてきました。共演の山口智子さん(54)とは料理や“レミパン”の話などで盛り上がっていますね」レミパンとは上野の姑で料理愛好家の平野レミ(72)が監修したフライパンのこと。山口にも薦めているというから、嫁姑関係の良好さもうかがえる。また平野レミといえば、天真爛漫な言動でも知られている。「上野は’16年5月に平野の長男・和田唱(43)と結婚。その3カ月後のイベントで、平野は『孫は大至急ほしいです!』と語って話題になりました。“公開子作り指令”はその後も続き、翌年の’17年に出席した特定保健用食品のイベントでも『孫ができたら名前はトクホちゃんがいいです。私が樹里ちゃんを口説きます』などと言っていました」(芸能関係者)上野自身も妊娠・出産は意識しているようで、パーソナリティを務めるラジオ番組では、子供ができるかどうかを占ってもらっているということも明かしている。「今年5月の結婚記念日には、夫の和田と横浜中華街でデートをしたそうです。そこでお参りしたお寺で、中国人の占い師に『(子供は)きっと生まれるよ』と太鼓判を押されたというエピソードを嬉しそうに話していました」(ラジオ関係者)平野レミの知人によれば、彼女が上野に伝授した料理があるという。その名も“バカのパラダイス巻き”。バカ(※スペイン語で牛肉のこと)とトマトを炒めて、サニーレタスで巻くというお手軽なものだが、実は栄養学的には、こんな効用も……。「牛肉はたんぱく質や鉄分が豊富です。子宮内膜を作るためには鉄分が必要ですし、たんぱく質も妊娠しやすい体を作るためには欠かせない栄養素です。またトマトに含まれるリコピンには抗酸化作用があり、サニーレタスにはふつうのレタスに比べると抗酸化作用を持つβーカロテンの量が5~8倍も含まれています。活性酸素は卵子や精子が老化する一因でもありますので、抗酸化作用を持つ食品を取ることはとても大切なのです。牛肉とトマトのサニーレタス巻きは、妊活レシピとしてもとても優秀だと思います」(管理栄養士の片村優美さん)さりげなく教えられた簡単料理には姑の愛と期待が込められていたのだった。
2019年07月26日こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。今回は、 「夫、いらないかも…? 妻が見切りをつけたくなるとき」 という記事に寄せられた「夫や義母に対して爆発寸前」というお悩みです。■お悩み:収入もない、家事もしない夫「もう爆発しそう」結婚する際に、夫が起業しました。以来、12年間、夫からの生活費は年間50万円程度です。私の収入で生活ができるのですが、家事も手伝い程度しかしないのに、夫が私の行動を制限します。自分はゲーム仲間と遊びに行くのに、私が仕事で出かけると不満を言います。姑は、私を「わがままな嫁だ」と言います。私は「誰のおかげで生活できているんだ!」と爆発しそうです。誰に相談したらいいでしょうか?■回答:夫婦それぞれ「見ている方向」が違っている?旦那様が起業してから12年。それ以来、生活費が月4万円少々しか渡されていないとのことですが、旦那様は起業があまりうまくいっていないのでしょうか。それとも奥様の収入に甘え、自分自身のためだけにお金を使ってしまっているのでしょうか。いずれにしても「夫婦」という運命共同体のグループにおいて、お互いが見ている方向が違うように感じます。また、旦那様は家にお金を入れないうえに、家事にもさほど協力的ではないようですね。家事を手伝わない男性というのは、結婚前からその予兆があります。次のようなタイプは、「女性は家のことをしたり、自分の世話を焼くのが当たり前」と思っている傾向が強いように感じます。・女性に何かしてもらっても感謝の言葉をかけない。・合理的で効率重視の考え方をする頭の良いタイプ。・母親が世話好きで、何かと手を出してしまう。・父親が亭主関白で、男尊女卑的な態度を見て育っている。旦那様も結婚前からそういう面があったのでしょうか。だとするとますます同じ方向を向いて生活するのは難しいかもしれませんね。■妻に依存する夫 「あなたに見捨てられるのが怖い?」旦那様は、自分は遊びに出かけるのに、あなたが仕事に出かけると不満を言うとのこと。もしかすると夫は、仕事を通じてあなたがいろいろな人と会うことにより、「妻が自分(夫)のいたらなさや情けなさに気づいてしまい、ついには自分を見捨てるのではないか」と危惧しているのかもしれません。夫本人は気づいていないでしょうけれど、12年間も生活費を年間50万しか渡さず、かといって家事もせず今まで過ごしてきたということは、経済的にはもとより精神的にもあなたに依存している状態であるように思われます。そのような夫をかばうような発言をする姑も、間接的にあなたを頼っているのでしょう。あなたのことをわがままだと責めているようですが、言葉の裏には「あなたがいなくなっては困る」という気持ちが隠れているような印象を受けます。■怒りを出し切ったあと「今、自分はどうしたいか?」あなたのご相談は「誰に相談したらいいか」ということですが、まずは「今」あなたは現状に対してどうしたいと考えていらっしゃいますか?ご相談の内容を字面だけで追えば、真っ先に旦那様に相談(というより抗議)するべきでしょうけれど、おそらく何らかの理由でそれができないから悩んでいらっしゃるのかなと感じるのです。たとえば「今」あなたの怒りを爆発させたいなら、ひとまず信頼できる友人やカウンセラーなどに相談して話を聞いてもらい、思いきり怒って愚痴って気持ちをぶちまけましょう。「人に話すのはちょっと…」と思われるのであれば、1人でノートなどに気持ちを殴り書きして怒ってもいいと思います。そうして現在、抑えつけている怒りを解放して怒りきると、自分が本当はどうしたいのかが見えてきます。旦那様にもっと生活費を入れてほしいのか、自由に行動させてほしいのか、もしくはもう生活の面倒を見切れないので別居ないし離婚したいのか。それによって相談する相手も変わってくることになります。あなたの思いによっては、親や弁護士などの第三者に相談することになるかもしれません。でも、夫婦の問題そのものは他人が仲介するのは難しいものです。あなたがどんな思いにいたったとしても、いつかは直接、旦那様に思いを伝える勇気を持っていただきたいと思います。いかがでしたか。これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。
2019年07月23日「私の姑も信頼していた郵便局員に騙され、一時は月に30万円以上もの保険料を、かんぽ生命に支払っていたことがありました。きっとほかにも被害者が大勢いるに違いないとは思っていたのですが、これほどの数とは……、ニュースを知って驚いています」と語るのは、東京都在住の40代主婦・A子さん。A子さんを驚かせたというのは、日本郵政グループ傘下の生命保険会社・かんぽ生命による顧客の“不利益契約”問題だ。保険問題に詳しい経済ジャーナリストは言う。「かんぽ生命が、顧客の負担が増えたり、不利益になったりするような、保険の乗り換え契約をしていたことが明らかになり、いまや社会問題になっています。6月27日に、かんぽ生命が明らかにしたデータによれば、’14年4月以降だけで、その数は約2万3千900件にものぼるのです」冒頭のA子さんも、義理の母親が、かんぽ生命とのトラブルに見舞われていた。「保険といえば、郵便局か農協で加入するという地方出身の義理の両親でしたので、郵便局への信頼は厚かったのです。郵政民営化以前は郵便局の簡易保険に加入していました。また頻繁に自宅へ顔を出してくれる地元郵便局の担当者・X氏のことも、とても信頼していたのです」かんぽ生命は保険の販売を日本郵便の郵便局に委託し、手数料を支払っている。契約数の9割は郵便局員が販売しているのだが、契約件数は勤務の評価の大きな割合を占めており、過剰なノルマも課せられているのが実情なのだ。A子さんが証言を続ける。「姑はパートで稼いだお金を、ゆうちょの口座にコツコツ貯金していました。そして私が出産して初孫ができたわけですが、そこに目をつけられてしまったのです」その年、A子さんの姑は初孫を被保険者とする300万円の学資保険に加入した。当時、義父母とは同居していなかったA子さんのもとを担当者・X氏が訪れ、親権者であるA子さんのサインを求めてきたのだ。「そのときは姑の気持ちをありがたく思ったのですが、実はトラブルの始まりでもあったのです」その契約から2カ月もたたないうちに、X氏はA子さんのもとを再訪。今度は姑がA子さん夫妻を被保険者とする「終身保険」を契約、さらに舅の名義で孫の「学資保険」も追加で契約していた。その後もX氏の来訪は繰り返され、いぶかしく思っていたところ、ついに実態が判明した。「きっかけは私たち家族が義父母との同居を始めたことでした。同居を始めてすぐに、当時79歳の姑が『お金がない、ない』と言うので、年金ももらっているのになぜだろう?と思ったのです。姑に確かめてみると、なんと、かんぽ生命への月々の支払いが30万円を超えていて……。パートでためていたはずの姑のゆうちょ口座はすでに底をつき、舅の貯金まで取り崩しながら生活している状態でした。姑はX氏の『ご家族のためです』という言葉を信じ、勧誘されるままに保険を契約していたのです」狡猾なことに、A子さんの義母が支払いが苦しいことを訴えるとX氏は保険を解約させ、返戻金を受け取ることを勧めていたのだ。「その返戻金で、また新しい契約を結ばせることを繰り返していました。姑は保険の内容について十分な説明を受けていませんでしたが、『郵便局のXさんが“いい保険ですよ”と、おっしゃっているから』と信じ切っていました。私たちが慌てて証券をすべて確認したところ、支払総額は2千万円!仰天してしまいました」また解約返戻金は掛金より目減りする。保険の乗り換えを繰り返したことで、計600万円近くものマイナスになっていたのだ。「事実を教えると、姑は『そんなこと知らなかった』と泣き崩れ、悄然としていました………」不利益契約急増の背景について、自身も保険募集人の資格を持つ1級ファイナンシャルプランニング技能士の大野高志さんは次のように語る。「多くの生命保険会社の営業職員の成績は長く契約を続けてもらうよりも、新規の契約に重きを置くことが少なくありませんが、かんぽ生命もその傾向が強いためか、それが契約トラブルを生じさせている一因になったと思われます。また契約者も自衛のために、最低限の知識を持つことが必要です。もし保険に入るのであれば、以下の4点、(1)保険の種類・内容(2)保険の期間(3)保険料は継続して支払えるのか?(4)解約した場合の返戻金はあるか?は必ず確認してください。判断できないときには、家族や友人、場合によってはファイナンシャルプランナーなどの保険に詳しい人と相談してください」
2019年07月04日いつの時代にもある嫁姑問題。夫は選べますが義母までは選べないのが実情。年代の差もあるし、価値観が合わなくて義母の何気ない一言にイラっとしたことありませんか? 今回は、そんなアラサー妻をイラつかせる義母のLINEを覗き見してみましょう。文・オリ子令和のアラサー妻をイラつかせる義母からのLINEとは?1. 子作りを遠回しに促す「夫が原因で不妊治療をしていたとき。双方の両親には内緒にしていたのですが、義母が何気なくLINE送ってきた『あなたも子どもができたら変わるわよ』のメッセージ。それって、子どもを早く作れってことだし、さらに、今のままの私の人格を否定されているようで、イラっとを超えて傷つきました。デキの悪い嫁で悪かったですね!こっちは、あなたの息子より稼いで、家事もして、仕事もフルタイムで頑張ってるんです! それに、子どもができないのはあなたの息子が原因です!(なんて言えないけど)」(31歳・会社員)義母世代は、専業主婦が主流だったかもしれませんが、いまは共働きが一般的ともいえます。キャリアを人生の優先事項として、バリバリ働く女性も多いですよね。妻としても、子どもはほしいけれど仕事を考えるとタイミングが難しいと悩んでいる人、不妊治療で人知れず苦労している人もいる現代。プライベートはできればそっとしておいてほしいというのが妻の本音ではないでしょうか。2. 息子をとにかく擁護「共働き夫婦ですが、夫は家事もしない、飲み会や朝帰りが多く金遣いが荒いなど困っており、最終手段として義母から注意してもらえれば、良くなるかなと思いLINEでそれとなく相談しました。すると、『息子は、中学時代に学年一優しい男子に選ばれた子よ。あなたがちゃんと向き合えば良いんじゃない? 夫婦がうまくいく秘訣は、妻が「そうね」って夫に合わせることらしいわよ』と返事がありドン引き。私がどれだけ向き合っても変わらず、優しさのかけらも見せない夫と、そんな男を一番優しい息子と言う義母にマックスイラっとしました。そもそも、義母に相談した私がバカだったのかな……」(33歳・その他)義母にとって、息子は30になろうと40になろうと、永遠にかわいい我が子なのかもしれません。妻がどんなに素晴らしくても、義理の娘よりも自分の息子の擁護をしたくなるのが親心なのでしょうか。でも、妻からは、間違いなく今後相談されることもなくなり、「子離れできないかわいそうなお母さん」認定される可能性が高いですね。3. 仕事優先でいいって言ったのに……「地方に住むお義母さんと会う予定だった日、急に私の仕事でキャンセルせざるをえなくなりました。義母にLINEで謝ったところ『仕事優先で大丈夫よ、がんばって』と優しい言葉が。ホッとして、仕事後帰宅、寝ようとすると、玄関のインターホンが。こんな夜中に誰? と覗くと、暗闇の中、下から顔を照らされたお義母さんが……。正直ホラーでした。連絡なしで家に来るなんて、それも深夜に。来た理由は、やっぱり私の顔を見ないと帰れないから、だそうで。前日ドタキャンした私も悪いけれど、そんなに会う必要があるなら、LINEで嘘をつかずに言ってほしかった」(30歳・会社員)お義母さんも、義理の娘に嫌われたくないと思う反面、それでも「私は義母なのよ! もっと大事にしなさい!」という思いがどこかにあるのかもしれません。昔は、義母と義娘は同じ屋根の下、密に関係を持つ必要がありましたが、時代が変わり今は核家族が増え、関係が希薄になる嫁姑もいますよね。このあたりも、ジェネレーションギャップが原因なのかもしれません。世代ギャップが嫁姑の対立の原因?義母世代は自ら言わずとも、自分を敬って欲しいという思いがどこかにあるのではないでしょうか。一方、最近のアラサー妻は、バリバリ働いていたり、夫婦での独立志向が強い傾向にあるように思います。お互い適度な距離を保ちつつ、程よい関係を築きたいものですね。©AntonioGuillem/Gettyimages
2019年07月03日「私が、物議をかもしては、WANのアクセス数の増加に貢献しております、理事長の上野千鶴子でございます……フェミニズムは、日本の美しい伝統を破壊し、家族を壊し、少子化を推し進めた戦犯と言われまして、私のような“おひとりさま”は生産性のない非国民でございます(笑)」5月18日午後、京都の同志社大学で開催された女性支援のNPOであるWAN(ウィメンズ・アクション・ネットワーク)の創設10周年記念シンポジウムの冒頭で、挨拶に立った上野千鶴子さん(70)。小柄な体に、いまやトレードマークの真っ赤に染められた髪の毛がよく似合う。毒あり、ユーモアあり、そして問題提起を含む話しぶりで、一瞬にして会場の女性たちのハートをつかんでしまった。日本の女性学やジェンダー研究を牽引し、近年は介護分野のエキスパートとしても知られる。研究のかたわら、ベストセラー『おひとりさまの老後』や、かつてのアグネス論争のように、出版や発言のたびに議論を呼び、論客として、学会だけでなく一般でも有名だ。その上野さんが社会に投げかけた真骨頂ともいうべきスピーチが、この1カ月ほど前にもあった。4月12日に日本武道館で行われた東京大学の入学式。東大名誉教授としてステージに立った上野さんの祝辞が、またも日本中で賛否両論を巻き起こしたのだ。「男性の価値と成績のよさは一致しているのに、女性の価値と成績のよさとのあいだには、ねじれがあるからです。女子は子どものときからかわいいことを期待されます……だから女子は、自分が成績がいいことや、東大生であることを隠そうとするのです」女性差別が明らかとなった東京医科大学の不正入試問題や、自ら切り開いてきたフェミニズムの歴史を織り交ぜながらの祝辞は、力強く、こう結ばれた。「フェミニズムは、弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です……。未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。異文化をおそれる必要はありません。人間が生きていくところでなら、どこでも生きていけます」話題作を次々と送り出し、論争では“不敗神話”を持ち、学生からは「いつ寝てるの」というワーカホリックぶりを驚嘆される強い女性。そんな上野さんの研究者としての第一歩は、“かわいい”ことを求められた少女時代に、母の姿を見て思った「主婦ってなんだろう?」というシンプルな疑問だった。「父は内科の開業医でした。家庭ではワンマンの亭主関白で実は小心者という、典型的な日本の家父長ですね。それを専業主婦の母が耐えつつ支え、父方の祖母が同居で嫁姑問題もあって。私は、5つ年上の兄と、2つ下の弟にはさまれた一人娘で、ねこっかわいがりされました。いわばペット愛ですね」1948年7月12日、富山県に生まれた上野さん。活発で、超がつくほど好奇心旺盛。夏休みの課題で、家の前の道路に小銭を置いて物陰から人間観察したことも。10歳の正月、父が兄と弟に将来の話をしていたので、上野さんも自分について尋ねた。父は、「チコちゃんは、かわいいお嫁さんになるんだよ」。瞬間、私は期待されないんだ、と疑問が浮かんだ。「えっ、お嫁さんって、お母さんのようになるってこと?これが私の将来だとしたら、あまりに割に合わないと。母は、私たちに『離婚したいけれど、お前たちがいるからできない』と愚痴りました。そうやって自分の現在の不幸の原因を、子どもに負債として背負わせる普通の日本の母でした」中学に上がるころには、疑問はより鮮明になっていた。「おまけに、母と気の強い祖母との同居は35年続きました。でも、私は孫娘として祖母にもかわいがられました。一人ひとりは悪い人でなくても、長男の嫁や姑、家父長という立場にはまると、こうなる。まして母と父は、恋愛結婚でしたからね。だから、自分の夫選びの間違いの責任を誰にも転嫁できない。それで『結婚相手を間違えた』と子どもたちに言い、私はジーッとその様子を見て思った。『お母さん、夫を代えても、あなたの不幸はなくならないよ』。よしっ、私はこの構造にはまらないでおこうというのが、私の女性学の原点です」WANのシンポジウムの翌日の夕刻。京都は鴨川沿いにある中華料理店のテラス席に、上野さんと関西在住の元ゼミ生らが集まり、ミニ同窓会が開かれた。上野さんが定年より2年早く東大を退職したのが’11年3月、翌月にはWAN理事長に就任し、その後も、執筆や講演などで多忙な日々を過ごしており、今日も十数年ぶりの再会という顔ぶれも。かつての研究室でそうだったように、この日も上野さんはぎりぎりまで教え子たちと談笑し、日曜最終の新幹線で帰京。翌日も早朝からスケジュールをこなしたという。「体にいいことは、何もしてません(笑)。温泉とスキーは好き。今年もスキーは40回行きました。仕事場のある八ヶ岳にホームゲレンデがあって、シーズン券をシニア割で利用して、朝8時半のリフトオープン待ちで、1時間滑って、パッと帰るんです」取材の最終のポートレート撮影中も、話は尽きない。「最近よかったのは、#MeToo運動で年長の女たちが、二度と同じ悔しさは若い世代に味わってほしくないと『ごめんなさい』を言いだしたこと。昔は『みっともないこと、やめなはれ』でしょ。長い時間をかけて変化をつくったのは一人ひとりの力。私、いつも若い人が就職したら、『お茶くみ、コピー取りは誰がやってる?』と聞くの。ところで、おたくの編集部はお茶は誰が入れてる?個人個人ね。そう、よかった!」70代を迎えなお好奇心は健在、いや、ますます旺盛だ。
2019年06月17日タレントの熊田曜子(37)が6月12日、自身のインスタグラムに「夫が食事を食べてくれず、手料理を捨てることが続いている」ことを投稿。「モラハラではないか」とSNSで話題となっている。熊田はインスタグラムのストーリーズに「朝起きて一番にする家事が一口も食べてもらえなかったご飯の処理。食べるって言ったのに。このパターンもう100回は経験してるけどかなりのダメージ」と記した。投稿には一汁三菜を越えた品数の和食に、大きくバツ印をつけた写真が添えられている。この投稿がTwitterで拡散され、「旦那一口も食べないってどういうこと?モラ夫かよ…」「このクオリティの料理を作っている熊田曜子さんすごいな。もう少し手を抜いて余裕を持って欲しい」「これは可哀想すぎる。小鉢こんなに用意するの大変だよ」と同情の声が集まっている。熊田がSNSで家庭の愚痴をこぼしたのは、今回が初めてではない。今年4月29日、ストーリーズで姑からの厳しい仕打ちについてもこう悲痛な叫びをあげていた。「明日一緒に夕飯を食べましょうというお姑さんからの誘い。予定が入ってるし義家族とあう約束は別日にあるからお断りしたらめっちゃ怒られた。しかも、朝から私の実母に私のダメ出し電話1時間。さらに30行くらいの長文LINEで実母も私も怒られてる」熊田は、2012年4月に一般男性と結婚。同年12月に第一子女児、2015年10月に第二子女児、2018年6月に第三子女児を出産。現在はグラビアだけでなく、三人娘を抱えるママタレントとしても活躍している。
2019年06月14日本誌5月7日号にて、人生100年時代を生き抜くために「元気の秘訣を」教えてくれた大正生まれの女性たち。いつまでもエネルギッシュに活躍する彼女らが、「言い残したことがある!」と語り始めたのは、新時代を迎えるにあたっての、社会、そして女性たちへの“激励メッセージ”だった――。「平成という時代が素晴らしかったのは、戦争がなかった、ということです」瀬戸内寂聴さんは書斎にこもって小説を書いているだけではない。安全保障関連法案に反対を表明するために車いすに乗ったまま反対集会や街頭デモにも参加した「行動する作家」である。「安倍政権とそれに続く政権が、平和を守るかどうか、みんなでしっかり監視して、戦争をしたがる政党や政治家には、選挙のときに1票も入れない。そうやって私たちは、戦争のない時代を令和へと継承していきましょう」ここ数年、九州から北海道まで、日本全国で集中豪雨による災害が続き、多くの人が亡くなった。「『天災だから予知することも防ぐこともできない』『想定外だからどうしようもなかった』、というのは、言い訳だと思います。地震や台風そのものをなくすことはできないけれども、山肌や住宅地の土砂崩れ、堤防の決壊、河川の氾濫などの被害は『天災』ではなく『人災』だと思います」住宅街に近い山や丘の斜面の滑り止めをすること、土手や排水路の整備……、科学技術が進歩した日本で、それができないのは国の責任、と寂聴さんは続ける。「予算がないと言いながら、海外侵略に使える空母を建造するなど、軍事費は毎年うなぎ上り。将来性がまったくない原子力発電とその関連企業へも、湯水のように税金をつぎ込んでいます。その一部を回せば、災害対策はできないはずがありません。いまの政権はろくでもない政治家の集まりです。私たちが『政治のことは政治家に任せておけばいい』と思っていては、何も変わりません」若い人たちを「青春は恋と革命だ」と励まし続けてきた寂聴さん。そんな寂聴さんがいま私たちに提言するのは「家庭内革命」だ。「才能・能力がある女性に掃除・洗濯だけをやらせて、台所に閉じ込めておくなんて、もうそんな時代ではないのです。昔と違って70歳や80歳になっても、舅や姑は元気です。姑には掃除と洗濯。定年退職した舅には家事の中でもいちばん面倒くさい三度の食事の支度を任せなさい。もちろんご主人にも、家事と育児を分担してもらいましょう。家庭環境を変えていくためには家族みんながコミュニケーションを図って、風通しをよくしなければいけません。そのための秘訣は朝起きて、最初に顔を合わせた家族、つまり舅姑、ご主人、子どもたち、お孫さんに、あなたから元気よく、笑顔で、『おはよう!』『おはようございます』と言うことです。簡単でしょう。才能ある女は社会に出て働き、政治に目を配り、政府に反対ならば声を上げ、デモにも参加してください。家事から解放された女たちの力で、平和な日本を守りましょう」そして寂聴さんは最後に、あの朗らかな笑顔で付け加えた。「いまの政府は国民がいくら反対しても知らん顔です。しかし女性が動けば変わります。まだ、希望はあるのです」
2019年05月11日東京都内の大学付属病院にやってきたのは、黒い大型の高級輸入車だった。ハンドルを握っていたのは、黒い帽子をかぶり白いマスクをつけた堀ちえみ(52)。彼女を目撃したのは東京都内で桜が咲き始めた3月28日。ステージ4のがんと診断され、2月22日に舌の6割を切除するなど11時間におよぶ大手術を受けてからわずか1カ月、すでに1人で車も運転できるまでになっていたのだ。彼女は自分の現在の状態についてはブログで《新しい舌の感覚が鈍いので、熱さが分かりにくい》《言語がおぼつかない状況》などと語っている。堀の知人は彼女の苦闘をこう代弁する。「買い物をするときはまだ少し不便なようです。たとえば精肉店で“ひき肉300グラム”とか注文する際にも、うまく伝わらずに店員さんに聞き返されることもあるそうです。指をしっかりと3本立ててみせるとか、相手の顔に近づいて話すなどの工夫をしていると聞きました」けっして万全とはいえない体調の堀だが、さらに家族の体調を心配しなければいけない状況にあるという。本誌が病院で目撃した日も自身の通院ではなく、82歳になる義母の診療の付き添いだったのだ。《今日から連日で、おおまま(主人のお母様)の病院の診察に、付き添います。お母さんは、「一人で大丈夫だから」と言ってくれましたが、心配なので付き添いたいと思います。私の手術の時も、付き添って下さいました》(3月27日付ブログ)義母の体調については詳しく触れていないが、退院翌日か2日連続での病院付き添いというのは、気丈な堀にとってもかなりの負担だったことだろう。夫で会社役員であるA氏の両親は堀の自宅の近所に住んでおり、頻繁に行き来しているようだ。A氏とは3度目の結婚であり、“3人目の姑”となる“おおまま”を堀は心から慕っているという。《おおままは、私が最も尊敬している女性です。知的で若々しくて、前向きで》(2月15日付ブログ)高齢化が進む日本では、「老老介護」だけではなく、病人が老親の介護に携わる「病老介護」というケースも注目されるようになってきている。「株式会社ねこの手」代表で介護コンサルタントの伊藤亜記さんは言う。「厚生労働省が介護に携わっている人たちを調査したデータがあります。それによれば彼らの悩みの1位は『家族の病気や介護』ですが、2位は『自分の病気や介護』だったのです。まだ“病老介護”という言葉は、それほど流布していませんが、実際にはそういったケースもかなり増えてきています。堀さんと同じようにがんなどの病気であったり、介護ストレスによる、うつ症状の発症であったりと理由はさまざまです」しかし介護においてもっとも気をつけなければいけないことは、“介護者と被介護者が共倒れになってしまうこと”だと力説する。「共倒れを防ぐために大事なのは『介護者と被介護者が互いに無理をしない良い関係を保つこと』なのです。そのためには、他の家族の協力を得たり、それが得られない場合には公的な介護保険や民間サービスを活用したりして、ストレスをためない生活をおくらなければいけません。自身が、がん闘病中であるにも関わらず、『家族は助け合いが大切です』とブログで述べられ、お姑さんの診療に付き添われる姿には頭が下がります。しかし“家族なのだから、自分が○○すべき”という考え方に固執しすぎないことも実は大切なのです」(伊藤さん)彼女の次の目標の1つが“レストランでの外食”だという。義母の誕生日は4月下旬。家族が集まってお祝い会を行うレストラン選びも、堀にとっては闘病の励みになっているに違いない。
2019年04月05日いよいよ2019年がスタートしましたね!自分の実家、もしくは義実家に帰省中という方も多いかと思います。皆さま、義実家との関係は良好でしょうか?大変な苦労をしている人もいれば、そこまで仲は悪くないものの「それなりに気は使うよね」という人もいるでしょう。リサーチしてみると、“義理の姉、妹、いわゆる小姑との距離感は姑との距離感よりも難しい”と感じている人も多いようでした。これから年始の挨拶で義実家へ行く、という人も多いかもしれませんが、実際にあった小姑とのトラブルや小姑対策が気になるところ。できることは事前に確認しておけば、小姑との余計なトラブルが少なくなるかもしれません。■ 実際、小姑とどんなトラブルがある?家事について口を出してくるmuu / PIXTA(ピクスタ)「お皿の洗い方から、並べ方、食器棚へのしまい方までいちいち指摘してくる義姉。お姑さんは気をつかってくれるだけに、手厳しく感じてしまいます」(34歳/パート)生活スタイルに口を出してくるPinkomelet / PIXTA(ピクスタ)「義妹が、私の仕事、ネイルやメイクなどについても口出ししてきます。それぞれの家族の色というのがあるのだから放っておいてほしい」(30歳/フルタイム)偏った常識を押し付けてくるMills / PIXTA(ピクスタ)「『弟はこういうところが至らないし、礼儀がなってないから』という文句と説教をわざわざ私に言ってくる。そんなの本人に言えばいいし、そもそもそんなことを言ったらこっちだって義姉に抗議したいことはたくさんある」(31歳/フルタイム)■ 切り抜け方、イヤな小姑の上手なかわし方3つ1.プレゼント作戦hanack / PIXTA(ピクスタ)プレゼントといっても高価なものでなく、手土産程度の価格帯のものでOK。“なにかと気にかけています”という意味合いを込めて持参するイメージで。2.下手に出るGraphs / PIXTA(ピクスタ)小姑との関係は、先輩後輩の間柄であると考えるといいのではないでしょうか。少し乱暴な言い方になってしまいますが、自分は彼の実家の中では新参者だという事実は変わらないのです。多少、その言動に不満や疑問視する部分があっても下手に出て切り抜けている人は、筆者がリサーチした中ではとても多かったように感じました。3.夫に相談し、間に入ってもらうどんなに仲が良くても義実家では実家のような感覚で過ごすことは不可能。仲が微妙ならば、なおさらアウェイ感は増すでしょう。となれば、やはり最終的に頼れるのはパートナーしかいません。注意しなければならないのは、このときただの義姉妹の悪口になってしまわないようにすること。誰だって身内の悪口を言われたら良い気持ちはしませんよね。あくまでも困りごとに対する相談をするという体で、言葉を選んで伝えてみてください。kotoru / PIXTA(ピクスタ)どうやら、このようなアイディアを実践している人がかなり多いようでした。義両親と仲がいい場合、実の娘としての対抗心をむき出しにしてくる場合もあるようなので、姑がいる場では少し距離感に注意をしたほうがいいかもしれませんね。
2019年01月01日夫婦の危機
体調悪い詐欺夫
義父母がシンドイんです!