※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじガンになったことを報告するため叔父に電話。すると20年以上たった今でも、叔父は叔母のことで後悔し続けているように感じたのでした。■何を信じていいのかわからなくなってしまい…長らく生きているとちょいちょいこういうことがあります。わかりやすい例えで言うと「うさぎ跳び」とかそうですよね。昔は運動部の定番のトレーニング方法でしたが、しんどいだけであんまり筋力的にはよろしくないとかで、最近では全く見かけなくなりました。「運動中水を飲んではダメ」とかもそうですね。当時は当たり前のように言われていたのに、今は逆に「積極的に水分を取らないと!」とか、当時やらされていた身としては、「おーい、真逆じゃん」とツッコミたくなります。だからこそ偉い人が言ってるからといって盲目的に信じるのではなく、もしかしたら覆るかも、とちょっと疑った気持ちを持つことも大事なのではないかと考えています。でもそうすると今度は何を信じていいのかわからなくなってしまって。結局退院した後にどのように健康状態をキープしたらいいのかわかりませんでした。そこで、栄養学のプロ=栄養士さんに話を聞こう! という結論に至ったのでした。■栄養士さんと話したくてストーカー状態最初は「栄養士さんと今後の食生活について相談したい」と言えば、簡単にできるものだと思っていました。しかし病院の栄養士さんは、入院患者の栄養管理、食べられない人用の食事を考える、などたくさんの仕事がありとても忙しいようでした。すぐに時間を取ることができないと聞いて諦めようかとも思ったのですが、退院後栄養士さんと話す機会もないだろうし、疑問は解決しておきたいと思い、主治医のK先生に相談しました。あまり栄養士さんと話したいと言い出す患者はいないようでしたが、ちゃんと話したら理解してもらうことができ、栄養士さんに相談する機会を得ることができました。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月20日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、両親にがんであることを伝えたときのこと。娘からの告知に両親は……。★前回:「これががんの痛みか…」いつも夜になると強い痛みがやってくる #43歳で腎がんになった話 8がんだとわかったとき、3人の子どもたちにはすぐ伝えました。12〜18歳という、もう大人の話もできる年齢だったこともあるけど、子どもたちに状況を知ってもらい、もっと家のことをしてもらいたいという下心もあり。子どもが小さいうちから、私がじょうずに家事を教えていればよかったけど、自分がやるのも面倒なのに子どもと一緒に気長に教えながらやるなんて、耐えられず……。結果的に、家事のほとんどできない、3人のポンコツを育ててしまった!でもさすがに、母親ががんになったと聞いたら、普通は率先して家事やってくれるかな?と思うでしょ。案外、変わりませんでした。普段どおりにしてくれて気楽ですけどね!旦那の名誉のために言いますと、旦那はやってくれますが、もうできる年なんだから子どもたちにもやらせたい。こんな感じの家族なら、がんの告知も病人アピールも気楽にできるんですが、これの何倍も気が重いミッションが私には残っていたのです!そう、自分の両親への報告!「血尿が出て病院に行ったら、何かおでき的なものができていた」(腫瘍とは言えていない)と、ふわっと伝えてはあったのですが、さすがにがんとわかった以上、言わない訳には……。実家は高速で1時間離れたところにあり、両親にはコロナを気にして孫の顔もしばらくリモートでしか見せてないです。久々に見れた孫の顔、楽しい時間。〜からの、がん告知(申し訳ない)。少し予想はしていたのかもしれないけど、両親、絶句……!特に母親は超心配性で、私の息子が幼児期、乳・小麦・卵のアレルギーとわかっただけで夜も眠れなくなるぐらい。この子は何を食べて生きていけばいいのかと悩んだそうだ。そんな母親だから、動揺するかと思っていたけど、意外と落ち着いて受け止めてくれた。何がいけなかったんだろう、とか、これからどうするの、とか、仮に思っていても言わなかったのは、当事者の私が一番つらいと思ってくれたからこそだと思う。やっぱり、いざというとき、母は強いのかも。さらに、いろいろ聞いたあとに、なんて言う。次回は、がんの手術前検査の様子をお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★1話から読む:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:「すごい説得力!」体に良いと思いつつ習慣化しなかったことができたワケ #ときめけ!BBA塾 100★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年11月20日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ叔母の死後、親戚と疎遠になっていった叔父。その数年後、鼻腔ガンになった私は、叔父に連絡をしなきゃと思ったのでした。■おじちゃんにガンのことを話すと…筆者より:あくまで20年以上前に経験した話に基づいた感想・体験談をつづっており、さまざまな治療法を推奨・否定する意図はありません。その考えや選択に至った経緯を客観的に読んでいただければと思います。どんな治療を選ぶかは結局本人の意思によるものだと考えています。選択した治療を行って生まれた後悔は、なかなかなくなってはくれません。私の元にも、多くのガン患者を看取った家族の方から「後悔している」という声が届きます。でもみんなその時の精一杯だったと思うんです。実際にやらないとわからないことも、治療中多かったと思います。「ガン」という病気は調べても理解が追いつく前に手探りで治療をスタートしないといけないですし。だから非難するよりも優しい言葉をかけてあげたいと思います。■「じゅんちゃんのため」という言葉が呪いのように…ガン治療だけではなく、「誰かのため」って思いを詰めすぎるとそれしか見えなくなってしまって、がんじがらめになってしまう感じがするなぁと思いました。「誰かのため」に行動を起こすことは尊いことなのに。なんでかなぁって思います。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月19日「23歳でがん!?」第2話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんであることが判明! 子宮頸がん判明後の5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第2話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 お医者さんって個性強めで、なかにはプレッシャーの強い方もいたりして緊張してしまいがちなのですが、マンモス病院の主治医はとってもやさしいダンディーなおじさまでした。 しかも、内診が痛くない!! 痛くない内診ってあるんだ!!と感激。 と、すっかり安心しきっていたのですが、その後突然の告知。 まさか精密検査しに行って、その場で告知されるとは思いもしませんでした。実は、突然の告知には理由があって……。 次回に続きます! ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2021年11月18日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ仕事に戻る前日、叔母と「また会おう」と約束する私。しかし、これが叔母に会う最後となってしまうのでした。■おじちゃんが抱えた後悔おじちゃんの後悔が吐露されていきます。■ガンになった私は、伝えなきゃいけないと思い…筆者より:あくまで20年以上前に経験した話に基づいた感想・体験談をつづっており、さまざまな治療法を推奨・否定する意図はありません。その考えや選択に至った経緯を客観的に読んでいただければと思います。どんな治療を選ぶかは結局本人の意思によるものだと考えています。一年、一年、年を重ねるにつれ、少しずつ誰からも呼ばれなくなってしまったおじちゃん。私も夫と結婚して転勤族になったことで、会うことが難しくなってしまいました。それでも、ずっと心の中に引っかかっているような。忘れちゃいけない存在でした。かと言って、じゅんちゃんの代わりには誰にもなれないし、どうしたらいいのかわかりませんでした。実は今もよくわかりません。でも大事なことは伝えておくべきだなと思っていて。特に私がガンになったことは伝えるべきだと思いました。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月18日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、腎臓に腫瘍が見つかってから手術するまでの症状について。脇腹の強い痛みに耐える日々が続いていたそうです。★前回:「骨シンチって?」転移の可能性を調べる検査にドキドキが止まらない #43歳で腎がんになった話 7腫瘍が見つかってから手術までの症状について、書いておこうと思います。血尿とともに強い脇腹の痛みが出た最初の日から、2週間くらいで血尿は治まり、痛む頻度も減ってきました。日中は痛みで動けなくなるようなことはなく、歩き過ぎると腰のあたりが張るような鈍い痛みがあるくらい。ただ、いつも夜になると強い痛みが来ます。だいたい時間も決まっていて、22時から0時くらい……。陣痛の中期くらいの痛さが、1〜1.5時間続きます。ここで役に立ったのがお産の呼吸法!痛くなる前に、娘に腰にカイロを貼ってもらいます。ちょっと痛みが紛れる気が。あんまりもだえると子どもたちもビビるので、はじめは痛みが強くなってから飲んでいた鎮痛剤を、早めに飲むことにしました。どうせ手術するまでだし……と思って、最終的には、時間が来たら痛くなくても飲むように。1日3回まで飲める薬だし、飲んでおけば熟睡できるし、まあいいか。そんな感じで、手術まで普通に仕事をすることができ(職場の配慮もあり)、家事は家族にも協力してもらい、早めの就寝。疲れを感じやすくなったのは自覚していたので、がんとわかってからは、睡眠をしっかり取るようにはしていました。次回は、がんを両親に知らせたときのことをお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★関連記事:「ああ、やっぱりがんなのか…」造影CT検査のあとついに医師から告知 #43歳で腎がんになった話 6★関連記事:「子宮がんのリスクが高い?」子宮筋腫が見つかり、子宮全摘を決心【体験談】★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年11月17日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ叔母のことを思い手伝いに来ている親戚や友人に、きつい物言いをしてしまう叔父。一生懸命なのもわかっているから周りは何も言えず…。■会えるのは最後かもしれない…もしかしたら、じゅんちゃんと会えるのは最後になるかもしれない…。そう思いながら向かったじゅんちゃんの家。「また会おうな」「じゅんちゃんもがんばるから、やよいもがんばってな」そんな会話を交わしたのでした。■次も会えると言い聞かせ仕事に励む次に戻ったときも会えるはず! と自分に言い聞かせて仕事に励んでいました。しかし、仕事に戻ってから約3ヶ月後、母から、じゅんちゃんが亡くなったと電話が…。母の嗚咽が、じゅんちゃんが本当に亡くなったんだと証明しているように聞こえました。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月17日「23歳でがん!?」第1話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんであることが判明!子宮頸がん判明後の5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第1話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ※子宮頚部→子宮頸部 町医者に行く感覚でマンモス病院を受診した私でしたが、これが大間違いでした。マンモス病院は患者がとにかく多い!! 恐ろしいほどの待ち時間でした……。本でも持ってくればよかった。本当に。 しかし、こんな大きな病院にくるのは初めてで「いったい何をされるんだろう……」と不安でいっぱいでした。大きな病院=厳格な医者のイメージだったのでどんな先生なのかもドキドキ……。 次回、診察でいきなり診断が下る!? ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2021年11月16日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ自宅療養が始まり、叔父は少しずつ余裕がなくなり周囲に対し言葉がきつくなることも。一方、叔母は人の目が気になるようになって…。■自宅療養に不安を感じていく私じゅんちゃんにとって電車移動は、精神的にも肉体的にも大きな負荷があったようで、次回からはタクシーに乗って行くことに。自宅療養の日数を重ねるにつれて、いろんな問題が出てくるんだなと思っていました。■叔父に対するみんなの不満が募ってくる…おじちゃんの評価がどんどん悪い方向に傾いてきている雰囲気は感じていたものの、何もできませんでした。表立ってみんな(親戚やじゅんちゃんの知人友人一同)は文句を言うわけでもなく、不満を心にためている状態だったと思います。おじちゃんが一生懸命やっているのもわかっているから、今じゅんちゃんが大変な時だからこそ言えませんでした。でもこの時のおじちゃんには何を言っても理解してもらえない気もしていました。おじちゃんはこの頃余裕がなく「自宅療養を応援してくれるっていうのは、みんなもじゅんちゃんのことを100%考えて動いてくれる。そういうことやろ」と考えている気がしました。間違いではないんですけど、全力でもたれかけられたら、支えきれない。うまく説明できないけど、そういう状況だったと思います。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月16日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ叔母のもとへ友人たちがお見舞いに。友人たちの叔母への想いが「死の恐怖」を増幅させてしまったようにも見え…。また、周りの善意が時にガン患者の負担になることもある…と感じるのでした。■孤立していく叔母夫婦体力的にもしんどくて、1日1日を過ごすことが精一杯の時、どうしてもきつい言い方をしてしまう時ってあると思うんです。それは仕方がないのかもしれません。でも毎回イライラをぶつけられる立場だったら。それを見るしかできない立場だったら。悲しい状況ですが、だれも悪くないと思うんです。■人の目が怖くなってしまった叔母少し悲しい状況がおじちゃんにも、じゅんちゃんにも続きます。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月15日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ叔母のお世話をしていると、元気だった頃の記憶がよみがえり悲しくなってしまうことも。でも、叔母の前では悲しい顔をしたくないと思うのでした。■じゅんちゃんの本音が…お見舞いが悪いと言っているのではなく、お見舞いさえも患者が不安定にならないように配慮が必要かもしれないなと感じた話です。「死にたくない」と泣くじゅんちゃんになんて声をかけていいかわからず…。慰めることもうまくできませんでした。■善意が家族の負担になる場合もあくまで個人の意見なので、私の考え方が正しいと言っているわけではありません。みんな心配して言ってくれているのはとてもわかるんですけど、病気の説明をしたり、調べたり、うちは父と叔母をガンでなくしましたが、父と母は仕事も一緒で一日中説明しないといけなくなり、精神的にもまいっていました。ガン患者を支える家族は日々大変です。そういう方々が、少しでも思い悩んだり、不安を抱えたりすることが減るように願っています。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月14日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ退院した叔母のもとに行くと、叔父がスケジュールや食事、民間療法など、叔母のために考えていて…。■おじちゃんが工夫して作っていた食事仲の良いおじとおばだったので、傍若無人に甘えていたのも良い思い出です。自宅療養が始まってから自分の好きなものが食べられなくなったじゅんちゃんのストレス。ガンと戦うために食生活を変えるのは、毎日ずーっと続くことなので、1日だけをみたら簡単なことなのかもしれませんが、毎日継続していかなければならない縛りが、つらいんだろうと感じました。それでも気分を変えて、食材を変えて、おじちゃんも料理を工夫したり、たまには縛りを緩くしたりして、がんばっていました。■元気だった頃を思い出して悲しくなってしまういわゆる、下のお世話もさせてもらいました。イラストは洗面器にビニール袋を入れたもので、ベッド脇に持っていって、汚物を入れて、あとで捨てるためです。念のため、説明でした。じゅんちゃんと一緒にいると当たり前ですが、昔の思い出が次々と浮かんできて、その都度、喉の奥が詰まるような感覚がしました。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※本記事はあくまで筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月13日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじステージ4の大腸がんが発覚した叔母。手術はせず抗がん剤治療のみをする病院の方針を受け、叔母夫婦は考えに考えた結果、「ガンと闘う道」を選ぶのでした。■退院したじゅんちゃんの家に行くと…誰かのために何かできるってこと自体幸せなことなんだと思います。じゅんちゃんが退院して数日後、私は「じゅんちゃんを助けたい!」という強い思いで叔母夫婦の家を訪ねました。■すべてはじゅんちゃんのためおじちゃんは仕事や家事をしながらも、一日の予定表を作り、食事も有機野菜やガンに良いと言われている食材などを使い、民間療法にもじゅんちゃんを連れて行くことに。すべてはじゅんちゃんのことを思ってのことでした。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月12日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ20年ほど前のこと。大好きな叔母がガンで入院したと聞きお見舞いに行くと、叔母の姿が大きく変わっていて…。■じゅんちゃん夫婦が出した結論は…※今から20年ほど前の出来事です。ガン治療やホスピスについての一般的な考え方、対応も現在とは違います筆者より:あくまで20年以上前に経験した話に基づいた感想・体験談をつづっており、さまざまな治療法を推奨・否定する意図はありません。その考えや選択に至った経緯を客観的に読んでいただければと思います。どんな治療を選ぶかは結局本人の意思によるものだと考えています。もちろん本やネットの知識だけではなく、友人知人、医師からも話を聞いて2人が考えて下した結論でした。当時私にはガンの知識がなかったので、説明を全部理解できてなかったと思います。でも2人が大きな決断をして、それがガンをなんとかするためだということがわかりました。いきなりパートナーが病院に行ってステージ4で手術できない状態と言われた時、どうするべきか? どうすることがベストな選択なのか? 家族はどうする? 仕事は? 治療法は?ガン治療は後戻りができない選択の連続です。■じゅんちゃんのために何かしたい私もじゅんちゃんのために何かしたいと思いました。どうしても仕事で3週間後には戻らないといけなかったので、実家に帰れた時くらいは何かやりたいと思いました。今から20年ほど前の出来事です。ガン治療やホスピスについての一般的な考え方、対応も現在とは違います。漫画なので、細部まで細かくすべてを描くことはできません。どうしても伝えたいことだけを描いています。ちなみにじゅんちゃん夫婦には子どもはいません。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月11日新型コロナの流行に隠れて、じわじわと「隠れがん患者」が増えているかもしれないーー。検診を控えた結果、見つかるはずのがんが放置されたままの人がたくさんいるようです。進行する前に、早めに調べておきたい!■外出自粛の余波で進行がんが続々発見される「’22年はがんが進行した状態で発見される人が例年よりも増えるはずです。コロナ禍でがん検診を怠っていたという人は要注意です」こう話すのは『知らないと怖いがん検診の真実』(青春出版社)などの著書もある国立がん研究センター検診研究部部長の中山富雄先生だ。コロナ禍で、不要不急の外出自粛が呼びかけられたことから、’20年度のがん検診受診率は、前年比3割減という数字が出ている。自治体から送られてくるがん検診の無料クーポンが、そのまま家に放置されている人も多いのではないだろうか。そして、このことにより中山先生の研究グループでは、「1万人のがんが未発見になっている」と推計する。「職場の健康診断は従来どおりに実施されていますが、専業主婦や退職した高齢者が受ける自治体の検診が停滞しているのです。無料で受けられて、かつ受けるべきがん検診へは速やかに足を運んでほしい」(中山先生・以下同)■差し当たってどの検査を受ければいい?がん検診の専門家である中山先生によると、厚生労働省の出している指針では、年代によって受けるべき検診と受けないほうがよい検診があるという。この厚労省指針は、中山先生の所属する研究グループのエビデンスを元に作成された。これは権威ある医学誌で発表された研究論文を、世界中から集めて読み込み、検査のメリットとデメリットを客観的に判断して定めた「科学的根拠に基づくがん検診ガイドライン」などをベースにしている。「受けるべき検診は、受けることで確実に有益性があると認められている検査です。一方で、がん検診には放射線による体へのダメージや、間違ってがんの疑いをかけられる『偽陽性』ストレスなど、受けることによる不利益のほうが大きいと判断される検査もあります。それは、推奨できません。たとえば20代の方はほとんど乳がんに罹患しないので、検診による有益性はほぼなく、マンモグラフィーによる被ばくリスクのほうが大きい。ですから『しこりが見つかった』などの何らかの自覚症状がない限り、20代で乳がんの検査は受けないほうがよいとされています」年齢・性別によって罹患しやすいがんは変わってくるので、厚生労働省では、女性が各年代で受けるべき検診を、各自治体で無料クーポンを発行する形で勧めている。自治体検診の対象になっている「無料クーポンで受診できるがん検診」は、次のとおり。■無料クーポンで受診できるがん検診【20歳以上】〈子宮頸がん〉検査方法:子宮頸部擦過細胞診/検診間隔:2年に一度【40歳以上】〈大腸がん〉検査方法:便潜血/検診間隔:毎年〈肺がん〉検査方法:たばこを吸わない人・胸部X線、たばこを吸う人・胸部X線+喀痰細胞診/検診間隔:毎年〈乳がん〉検査方法:マンモグラフィー/検診間隔:2年に一度【50歳以上】〈胃がん〉検査方法:胃X線、胃内視鏡/検診間隔:2年に一度※無料で受けられるかは自治体ごとに異なります「仕事をしている年齢では、男性に比べて女性のほうが圧倒的にがんの罹患率は高くなります。女性の場合、20歳を過ぎると子宮がんの罹患率が高くなるので子宮頸がん検診を。抵抗もあるかもしれませんが、将来の妊娠・出産に関わることなので2年に一度は受けることを推奨しています。また40代からは乳がんが急増するので、こちらも乳がん検診を2年に一度受けることを勧めます」また50代を過ぎると胃がん、男女ともに肺がん、大腸がんに注意しなくてはならない。「推奨できるのは大腸がんの便潜血検査。いきなり大腸がんの検診というと内視鏡をイメージする人も多いようですが、まずは便潜血検査を受け、ここでクリアできれば心身の負担も軽くて済みます。クリアできなかった方は内視鏡へ進みます。自治体によって受けられる検診は若干異なりますが、無料クーポンが届いている検診は受けない手はありません。もちろん、検診だけでなくがん予防に努めることも大切。禁煙は常識ですし、受動喫煙や飲酒、肥満、感染症などもがんを誘引する原因。発症リスクは抑えておいたほうがいいです」■検診のメリットとリスクをしっかり考えるでは、ハイリスク生活を自覚しているだけに「自治体の検診だけではなくオプションとして毎年人間ドックでがん検診をしっかり受けている」という人もいるが、これはどうなのか。「確かに、人間ドックをきっかけに早期がんが見つかる人もいます。ただし、やはりこのときも大腸内視鏡や胸部CT検査(肺がん)などを受けるにあたり、がんの疑いをかけられる『偽陽性』や、放射線被ばくの体に与える影響、過剰診断などの不利益を正しく理解したうえで受けていただきたいです」がん検診は100%ではない。それを知ったうえで、いまの自分に必要な検診を受けることーー。まずは家に眠っている無料クーポンを探してみよう。
2021年11月11日子宮頸がん疑いで人生初手術をした話、第6話。現在第1子を妊娠中の大福さん。実は、過去に子宮頸がんの疑いで、手術をした経験があります。「いつか子どもを授かることができたら描きたいと思っていた」と語る大福さんのマンガです。大福です。現在、私は第1子を妊娠中ですが、過去に子宮頸がんの疑いで、人生初の手術をしたことがあります。しかし当時は体験レポなどの情報が少なく、不安に思っていました。私のこの体験が、誰かの不安を少しでも取り除くことができたら……、そして同じ境遇で不安いっぱいの方の参考になれたら……と思い、マンガにまとめることにしました ※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この日の帰り道、ただただ絶望しかありませんでした。 次回、意外な検査が…。 重めの内容ですが、なるべく多くの方に読んでいただけたら、うれしいです。また、女性特有の病気についてですが、男性にも知って理解していただけたらと思います。一体験談ですが少しでも誰かの参考になりますように……。 監修/助産師REIKO※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ★♡★♡ベビカレ秋のマンガ祭り★♡★♡マンガ200連載突破を記念して『べビカレ秋のマンガ祭り』開催中!話題のマンガを毎日増量配信♪ぜひチェックしてくださいね!ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター 大福赤ちゃん旦那(おむつくん)との、ゆるい日常を気ままに描いています。現在第1子妊娠中。
2021年11月11日※この記事は筆者の体験談です。今から20年ほど前の出来事で、ガン治療やホスピスについての一般的な考え方・対応は現在とは異なります。■前回のあらすじ退院を前に栄養士さんと面談することに。再びガンで悩まないためにも、正しい知識を得たかったからです。そう考えたのは、実は大腸がんで亡くなった叔母の存在があったからで…。■私の知っているじゅんちゃんが…叔母のじゅんちゃんは、母の妹です。私は身内を2人、ガンでなくしています。でも最初にガンになったのは、叔母の中で一番若かったじゅんちゃんでした。何とか仕事の調整をしてお見舞いに行った時には、じゅんちゃんの姿が大きく変わっていて、ものすごくショックでした。でも当人は相変わらず、周りの人に笑顔で「ありがとう」って言って笑っていて、その姿もものすごく印象的でした。知らず知らずのうちに、自分が入院した時はじゅんちゃんをお手本にしていたのかもしれません。お見舞いにじゅんちゃんを励ましに来たはずのに、何もできない自分が悲しかったです。■不調を感じていた叔母、病院へ行くと…漫画にするにあたりいろいろ細かいことは省きましたが、おおよそこのようなことがありました。20年ほど前の話になりますので、治療法、それぞれ個人の考え方など今とは大きくかけ離れたところがあると思います。今は陽子線治療なども出てきたり、ホスピスも充実して、当時よりもっとガン治療について前向きに考えられるようになったと感じます。だからこそ、怖いから病院へ行きたくないと言うのではなく、「怖いからこそ早く病院へ行きましょう!」と伝えたいです。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の叔母の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月10日子宮頸がん疑いで人生初手術をした話、第5話。現在第1子を妊娠中の大福さん。実は、過去に子宮頸がんの疑いで、手術をした経験があります。「いつか子どもを授かることができたら描きたいと思っていた」と語る大福さんのマンガです。大福です。現在、私は第1子を妊娠中ですが、過去に子宮頸がんの疑いで、人生初の手術をしたことがあります。しかし当時は体験レポなどの情報が少なく、不安に思っていました。私のこの体験が、誰かの不安を少しでも取り除くことができたら……、そして同じ境遇で不安いっぱいの方の参考になれたら……と思い、マンガにまとめることにしました ※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ※おむつくんは、現在の夫のことです。 「なにかある可能性が高い」と言われてしまい、目の前が真っ黒に。このときのことは、今でも鮮明に覚えています。 次回、励ましてくれた先生の態度に…? 重めの内容ですが、なるべく多くの方に読んでいただけたら、うれしいです。また、女性特有の病気についてですが、男性にも知って理解していただけたらと思います。一体験談ですが少しでも誰かの参考になりますように……。 監修/助産師REIKO ※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。★♡★♡ベビカレ秋のマンガ祭り★♡★♡マンガ200連載突破を記念して『べビカレ秋のマンガ祭り』開催中!話題のマンガを毎日増量配信♪ぜひチェックしてくださいね!ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター 大福赤ちゃん旦那(おむつくん)との、ゆるい日常を気ままに描いています。現在第1子妊娠中。
2021年11月09日■前回のあらすじ非常ベルに邪魔されながらも無事、止血用の包帯を取ってもらうことができました。いよいよ退院が現実となるのです…!■退院後、予防のためにできることは?筆者より:あくまで20年以上前に経験した話に基づいた感想・体験談をつづっており、さまざまな治療法を推奨・否定する意図はありません。その考えや選択に至った経緯を客観的に読んでいただければと思います。どんな治療を選ぶかは結局本人の意思によるものだと考えています。いよいよ退院が迫ってきて、食について考えるようになりました。せっかく治療をして、いつもの生活に戻ったとしても、健康に気をつけずにいたら、またガンになってしまうのではという恐怖感があったためです。睡眠、運動、食事。この3つはとても大事だと思うのですが、なかなかすべてを理想通りにこなす事は難しい。だからこそしっかり今のうちに勉強しとこうと思ったのです。たくさんの本も読みました。インターネットやテレビも見ました。たくさん情報があふれていて、どれを信用していいのか全くわからなくなってしまったのです。どれも嘘ではないと思うんですけどね。結局のところ自分で勉強して、選び取るしかないのだと思いました。だからこそ、自分が仕入れた情報の是非をプロの方に伺ってみたいということで、栄養士さんとの面談を希望しました。ガンになったことがある人は一度は悩む問題だと思います。でも他のガン患者がどのようなことを考えて、退院するかなんてお互い話さないので、少しでも共有できれば良いかと思い、今回漫画にしてみました。■私の一部を形成する大好きな叔母の存在いきなり出てきた「叔母のじゅんちゃん」の話ですが、ガン患者の食生活を描く上で、私の中では外せない思い出です。叔母のガン治療は、自分の根底にずっとあって、私を形成する一部になったと思います。今回描きながら、思い出して泣いてしまいました。次回に続く。「鼻腔ガンになった話」連載は14時更新!※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年11月09日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、次の診察までの間、ついつい「がん」について調べてしまったときのこと。知れば知るほど怖くなってきて……。★前回:「腫瘍のようなものがあります」展開が急すぎ! 嫌な予感しかしない… #43歳で腎がんになった話 3泌尿器科を受診し、「腫瘍がある」と言われてお昼に帰宅。病院内を歩いただけだけど、痛みがぶり返して来た感じ……。極力何もしたくないので夕飯用に冷凍食品を買って帰って横になり、派遣の担当さんに診察の結果と欠勤のメールをしました。その日は、夜には少し良くなって、「明日は行けると思います」と派遣の担当さんにメール。ところが朝になっても、やっぱりまだまだ痛みが。そろりそろりとしか歩けないし、食べていないせいもあって足元もふらつくので、8時間立ち仕事でするにはほど遠い……。もう1日休んじゃお。腫瘍があるんだし、いいよね!ところがちょっとだけ疑われてます?だって、鎮痛剤は効かないし……。まさかの3連休でごめんなさい。土日を入れたら5連休!さすがにこの日はヨーグルトくらいのものから食べれるようになって、食べたらちょっと元気が出てきました。ただ、4日も食べてない割に体重がそんな減ってない……。一時は、もしかして私このまま退社?と思うほどに起きられなかったけど、次の日にはすっかり元気になり、出勤。職場で心配されつつ、週の残り2日をどうにか乗り切り、次の診察日を待つ間に、どうしてもいろいろ考えてしまう。やっぱりがんかなぁ……。がんなんだろうなぁ…違ったらラッキーだけど……。でも、がんなんて珍しくないし、手術して元気になっている人もたくさんいる。でも43歳ってちょっと早いな……。若いと進行が早いって言うし、というか、症状が出ている時点で結構進行しているんじゃ?初期って多分、健康診断で初めてわかるやつだよね?まあ、腎臓がんは市のがん検診でも診ないから、どっちみちわからなかったか……。何をしていても、意識の隅っこには「がん」という言葉が……。あまり考えないようにしてるけど、スマホを手に取ればなんでもわかってしまうこのご時世。ついつい、見ちゃうよね!知れば知るほど、怖い。かといって、知らないままでも怖いので、調べるのはほどほどにしておこう……。そして、1週間後、がん宣告を受ける覚悟を胸に診察に臨む。次回は、いよいよ診察へ。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★1話から読む:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:「体が弱っているから?」血尿で泌尿器科へ、人の温かさが身に染みる… #43歳で腎がんになった話 2★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年11月08日子宮頸がん疑いで人生初手術をした話、第1話。現在第1子を妊娠中の大福さん。実は、過去に子宮頸がんを患い、手術をした経験があります。「いつか子どもを授かることができたら描きたいと思っていた」と語る大福さんのマンガです。大福です。現在、私は第1子を妊娠中ですが、過去に子宮頸がん疑いで、人生初の手術をしたことがあります。しかし当時は体験レポなどの情報が少なく、不安に思っていました。私のこの体験が、誰かの不安を少しでも取り除くことができたら……、そして同じ境遇で不安いっぱいの方の参考になれたら……と思い、マンガにまとめることにしました。 ※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 健康診断の結果に、まさかの「がん」「E判定」の文字……。ここから私の闘いが始まりました。 重めの内容ですが、なるべく多くの方に読んでいただけたら、うれしいです。また、女性特有の病気についてですが、男性にも知って理解していただけたらと思います。一体験談ですが少しでも誰かの参考になりますように……。 監修/助産師REIKO ※この漫画は実話に基づいた体験談です。ただし、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ★♡★♡ベビカレ秋のマンガ祭り★♡★♡マンガ200連載突破を記念して『べビカレ秋のマンガ祭り』開催中!話題のマンガを毎日増量配信♪ぜひチェックしてくださいね!ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター 大福赤ちゃん旦那(おむつくん)との、ゆるい日常を気ままに描いています。現在第1子妊娠中。
2021年11月01日マザーキラー(子宮頸がん)とは?「マザーキラー」という異名を持つ子宮頸がん(しきゅうけいがん)は、子宮の入口である子宮頸部にできるがんのことをいいます。検査で発見しやすい反面、痛みや出血といった初期の自覚症状がほとんどなく、進行すると治療が難しい厄介ながんともいわれています。異常が発見されたときにはすでにがんが進行しているケースもあり、場合によっては子宮を摘出しなければならないこともあります。マザーキラーと呼ばれる理由は、多くの女性が出産や育児をしている時期と重なる20代~40代で罹患リスクが高くなるためです。2018年の統計で子宮頸がんと診断されたのは約11,000人で、2019年には2,921人の方が亡くなっているとの報告があります(※1)。死亡率が高くなるのは50代以降が多いとされていますが、診断数は年々増加傾向にあります。ママの健康を保つことといざというときの早期発見につなげるため、毎年、子宮頸がん検診を受け異常がないかを確認しておくと安心ですね。子宮体がんとの違いは?子宮頸がんと同じく子宮にできるがんに子宮体がん(しきゅうたいがん)があります。名前は似ていても、このふたつはまったく別の場所に異常が起こる病気です。大きな違いは、がんが発生する場所です。子宮頸がんは子宮の入り口に発生するのに対し、子宮体がんは赤ちゃんが育つ場所となる子宮体部に発生します。原因や発症しやすい年齢も異なります。子宮頸がんはウイルス感染によるものがほとんどで、20代から40代に多くなります。子宮体がんは女性ホルモンが関係していると考えられ、50代〜60代の更年期世代になると罹患のリスクが高まる傾向があるようです。子宮頸がんの原因は?子宮頸がんは性交によるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染が主な原因です。HPVは性交経験があれば50~80%以上の確率で生涯に一度は感染するといわれている一般的なウイルスです(※2)。性交経験がなければ感染のリスクは極めて低くなるといわれています。ウイルスに感染しても約90%の人は自己の免疫が働き、ウイルスは自然消失することがほとんどです。しかし、残りの約10%の人はウイルスが体外に排出されず、数年から十数年にわたって感染状態が続きます。このような状態から数年かけて自然に回復することもありますが、なかには子宮頸がんに進行する場合があるので注意が必要です。子宮頸がんの自覚症状はある?がんの進み方ウイルスに持続感染して細胞が変化すると、がんの前段階である異形成(前がん病変)という状態になります。異形成は軽度異形成・中等度異形成・高度異形成の3つのレベルに分かれ、中等度異形成までは自然治癒する可能性があります。しかし、高度異形成に進むと、子宮頸がんに進展する確率が高くなります(※2)。自覚症状の種類子宮頸がんは異形成の段階では自覚症状はほとんどありません。年単位の時間をかけて粘膜の表面にできる上皮内がんになると、不正出血やおりものの異常がみられるようになります。さらに浸潤(しんじゅん)がんまで進行すると、膀胱や直腸ががんに侵され、尿や便に血が混ざったり、下腹部が痛んだりする症状が出てきます。初期の自覚症状がない子宮頸がんは検査を受けて見つかるケースがほとんどです。がんの早期発見のためにも、検査を受けることが重要です。浸潤がん…がん細胞が周囲の組織に入り込むこと子宮頸がんと診断された場合子宮頸がんと診断された場合、がんの広がり具合によって4つのステージ(病期)にわけることができます。治療方法としては、ステージや患者それぞれの事情・希望によって変わってくることがほとんどです。各ステージにおける治療法や生存率については以下の通りです。・ステージ I(I期)がんの広がり:子宮頸部のみ。他の部位への広がりはない。5年生存率:90~95%治療方法:手術・ステージ II(II期)がんの広がり:子宮頸部を超えて広がる。骨盤壁や腟の下部3分の1には達していない。5年生存率:80%前後治療方法:手術、放射線治療、抗がん剤治療・ステージ III(III期)がんの広がり:骨盤壁まで、あるいは腟壁の下部3分の1まで広がる。5年生存率:60%前後治療方法:放射線治療、抗がん剤治療・ステージ IV(IV期)がんの広がり:小骨盤腔(しょうこつばんくう)を超えて広がる。または膀胱、直腸(肛門の手前の腸の部分)の粘膜に広がる。5年生存率:20%前後治療方法:放射線治療、抗がん剤治療子宮頸がん検診とは?子宮頸がん検診の内容日本では自治体や健康保険組合が実施する健康診断の中で、子宮頸がん検診が行われています。腟から綿棒や先にブラシがついた専用の器具を入れ、子宮の入り口の細胞を採取してがん細胞などがないかを顕微鏡で確認します。この検査を細胞診(さいぼうしん)といいます(※4)。細胞診で異常が認められた場合、さらに詳しく調べるための精密検査が必要です。精密検査ではコルポスコープ(腟拡大鏡:ちつかくだいきょう)を使って子宮頸部の粘膜を観察し、異常があれば組織を採取して悪性の腫瘍かどうかを判断します。細胞診の検査結果によっては、HPV検査を行うことがあります。HPVというウイルスは高リスク・低リスクに分けられます、このふたつのうち高リスク型HPVが子宮頸がんの原因となるウイルスとされ、HPV検査では高リスク型HPVの有無を確認します。HPVは100種類以上の型が確認されており、HPV検査はがん化するリスクの判断に有効です。子宮頸がん検診の注意点子宮頸がん検診を受けるときは生理中は避け、生理が重なった場合は都合のつく別の日に検査を受けることをおすすめします。最終月経や生理周期についてメモしておくと問診がスムーズです。妊娠中の人や妊娠の可能性がある人は、事前に医師に相談してくださいね。検査では腟内の細胞を採取するため、一時的に出血することがあります。おりものシートやナプキンを用意しておくと安心です。出血は検査後1〜2日で治ることがほとんどですが、出血が一週間以上続いたり出血の量が増えたりするときは医師の診察を受けることが大切です。検査を実施する医療機関や自治体によっては、検査の4~5日前からの性交と腟洗浄を控えるよう推奨しています。検査後の対応が気になる場合は医師に確認すると安心ですよ。また、検査では下着を脱ぐため、スカートでの受診がおすすめです。自治体のクーポンを利用しよう子宮頸がん検診は、ほとんどの自治体で助成を行っています。住民票がある自治体に申請して受診券(クーポン)の発行を受けましょう。受診券があると検査費用の助成を受けることができ、自己負担金が減額されます。受診券の申請時期は自治体により異なるので各窓口で確認してください。検診の対象となるのは、20歳以上の女性で前年度に子宮頸がん検診を受診していない人です。自己負担金額は実施医療機関により異なりますが、1,000円前後であることが一般的です。生活保護世帯や住民税の非課税世帯は申請により費用が免除されます。子宮頸がんワクチンとは?ワクチンの種類と予防効果子宮頸がんワクチンは子宮頸がんの主な原因とされるHPVへの感染を防ぐもので、一般的にはHPVワクチンと呼ばれます。日本ではサーバリックスとガーダシルの2種類のワクチンが使われています。サーバリックスはHPV16型と18型、ガーダシルは16型と18型に加えて良性のいぼの原因となる6型と11型の感染を予防する効果があります。それぞれの接種間隔は異なりますが、2種類とも合計3回の接種が行われます。2021年には6,11,18,31,33,45,52,58型に対するワクチンであるシルガード9が承認されました。HPV16型と18型は子宮頸がん全体の約50~70%の原因とされているため、ワクチンには同等の予防効果が期待されています(※5)。しかし、このふたつの型以外が原因で起こる子宮頸がんもあるため、予防接種をしていたとしても適切な時期に定期的な検査を受けるよう心がけてくださいね。ワクチンの対象年齢HPVワクチンは性交前に接種することが望ましく、定期接種の対象となるのは小学校6年~高校1年相当の女子です。対象年齢に近い子どもがいる場合は、接種についてあらかじめ話し合っておきたいですね。ワクチンのメリットとデメリットワクチンを接種すると接種部位の痛みやかゆみ、頭痛や発熱などの症状が現れることがあります。ごくまれに重いアレルギー症状や神経系の症状がみられるケースもあるとの報告もあります。子宮頸がんになるのは1万人に132人、ワクチン接種後に重篤な症状を発症した人は1万人あたり5人とされています(※5)。子宮頸がんのワクチンを接種すると、極めて高い確率でがんを予防できるともいわれています。ワクチン接種のメリットとデメリットをしっかり確認し、疑問がある場合は医師とよく相談しながら接種を検討すると良いでしょう。マザーキラーに負けない予防対策をしよう子宮頸がんはマザーキラーと呼ばれるほど、ママにとって身近な病気ともいえます。子どもの成長を見守るためにもママは定期的に子宮頸がん検診を受け、健康に過ごせるよう対策していけると良いですね。感染したとしても免疫がしっかりと働くよう普段から規則正しい生活を心がけ、体調を整えておくことも心がけてみてください。普段から不正出血や下腹部の痛みなどの症状がある場合は、子宮頸がん検診を待たず必ず産婦人科を受診することも大切ですよ。また、特に女の子を持つママは、子どものHPV感染予防について情報を集めておいてはいかがでしょうか。2021年には9価ワクチンのシルガード9が承認されました。2020年にはHPVワクチンの任意接種が男性にも拡大しています。これから出てくる新しい情報にも注意し、情報を正しく理解しながら対応を考えていけると良いですね。※この記事は2021年10月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2021年10月28日この秋も続々と話題作が公開を迎えるなか、注目したいのは、全米雑誌賞に輝いた珠玉のエッセイを映画化した1本。今回ご紹介するのは、温かくも胸を締めつける実話をもとにした感動作です。『Our Friend/アワー・フレンド』【映画、ときどき私】 vol. 418仕事に打ち込み、各地を飛び回っていたジャーナリストのマット。ときにぶつかり合いながらも、妻で舞台女優のニコルとともに、2人の幼い娘を育てながら毎日を懸命に生きていた。ところがある日、ニコルが末期がんの宣告を受け、一家の生活は一変してしまう。妻の介護と子育てによる負担に押しつぶされそうになっていたマットのもとにやって来たのは、かつて人生に絶望したときに2人から心を救われた親友デイン。数週間の滞在予定だったが、デインは2年にも及ぶ闘病生活をマットとニコルとともに送ることになる。3人の想いと苦悩が交錯するなか、彼らが見つけた希望とは……。アメリカの映画レビューサイトRotten Tomatoesでは、観客から95%もの高い支持率を誇りっている本作。今回は、誰よりも思い入れの強いこちらの方にお話をうかがってきました。原作者のマシュー・ティーグさん妻ニコルさん(写真・右)との壮絶な闘病生活とともに、親友であるデインさん(左)との友情を描いたエッセイで全米に大きな反響を巻き起こしたジャーナリストのマシューさん(中央)。現場で見た撮影の裏側や自身の体験を通して伝えたいことについて、語っていただきました。―自分の人生を映画として観るというのはあまりない経験だと思いますが、作品をご覧になったときはいかがでしたか?マシューさん今回は現場に行ったり、編集の様子をのぞいたりと制作過程を見続けてはいましたが、やはり完成版を最初に観たときは、非常にエモーショナルな気持ちになりました。こういう形で自分の人生の記憶を振り返り、改めて経験することはなかなかないことですからね。特別なことだと思います。―そのなかでも、印象に残ったシーンはありましたか?マシューさん僕のお気に入りは、デインとマット(※)がハイキングに行くシーン。川に飛び込む様子は、実際の瞬間にとても近い形で再現されていたので、そのときのことを思い出して、すごく幸せな気持ちになりました。※劇中で、マシューさんの呼び名はマット。―今回はハリウッドでもトップクラスの俳優であるケイシー・アフレックさんがご自身を演じていますが、これは特別なことだったのではないでしょうか。マシューさんそうですね。ただ、友達とディナーを囲んでいるときに、「もし自分の人生を映画化したら、誰に自分を演じてほしい?」みたいな話をすることがあっても、僕はもうこの話題には参加できないんだなとは思いましたけど(笑)。というのは冗談で、ケイシーのようにオスカーを獲っているほどの素晴らしい俳優に演じてもらえて本当に光栄なことだと思っています。俳優たちは深みを持って見事に演じてくれた―現場でケイシーさんから意見を求められたり、質問されたりしたことはありましたか?マシューさんすでにいい脚本ができていたので、感情面について改めて僕から説明する必要はありませんでした。ただ、ジャーナリストという仕事はどういうものなのか、治安の悪い国に行ったときどういう気持ちだったのか、といったことについては聞かれることが多かったですね。―実際にケイシーさんが演じている姿を見て、感情が動かされる瞬間もあったのではないかなと。マシューさん確かにいくつかのシーンでは、見ているだけで苦しく感じることもありました。特に、妻が娘たちに末期がんであることを伝えるところは、自分の人生のなかでもっともつらい記憶のひとつですから。ただ、それを俳優たちみんなが深みを持って演じてくれたと思います。―ニコル役のダコタ・ジョンソンさん、デイン役のジェイソン・シーゲルさんのパフォーマンスについても、どのように感じたのかを教えてください。マシューさん僕にとってニコルとデインは誰よりも近い人物なので、何かあればすぐにでも違和感を抱いてしまうだろうと身構えていたのですが、そういったことを感じることはありませんでした。それぐらいダコタとジェイソンは2人の精神や魂をしっかりと表現してくれていたと思っています。僕とニコル、デイン、そして娘たちにとって、あの時期は本当に強烈な出来事だったので、それをこれだけ素晴らしい俳優たちに演じてもらうというのは貴重な体験になりました。―デインさんは、この作品をどのようにご覧になったのでしょうか?マシューさん実は映画を観た後も、デインとはあまり詳しい話をしていません。なぜなら、僕たちはまるで一緒に戦争を生き延びたかのような感覚があるので、あえて言葉にする必要がないものがたくさんあることを知っているからです。でも、この作品が何か人の助けになるようなものになってほしいという気持ちでいるとは思います。これからも親友のことを愛し続けていきたい―家族でも向き合うのが難しい闘病生活に、友人が2年間も寄り添うのは稀なことだと思います。デインさんをそのような行動に駆り立てたものは何だったのでしょうか?マシューさん人の動機というのは複雑なものですからね。親友といえども、心のうちを推し量るのは難しいものだと思います。ただ、当時の彼は人生に迷っているところがあったのも大きかったのかなと。そんなときに僕たち家族が誰かの助けを必要としていることに気がつき、彼は大きな犠牲を払ってでも僕たちといることを選んでくれたのです。とはいえ、当初はホリデー期間中の数週間だけいるつもりだったとは思いますが……。―この経験がその後のデインさんに、影響を与えている部分もあるとお感じになりますか?マシューさん本人から直接聞いたわけではないですが、「自分にとって大切な人間関係とは何か」ということを前よりも考えるきっかけにはなったんじゃないかなと思います。そのあと彼は結婚もしましたからね。―面と向かっては言えないけれど、いまデインさんに伝えたいことは?マシューさんアメリカでは肩を小突いたり、ジョークを言ってからかったりすることでお互いの愛情を表現するのが親友の関係。だから、あまり口に出して言ったことはないですが、ひとつ言えるとすれば、いままでも彼のことをずっと愛してきたけれど、これからも愛し続けていきたい、ということだけですね。死については、もっと正直に話し合うべきと感じた―素敵な関係ですね。今回は、事前に脚本を細かくチェックしていたそうですが、改めて当時を振り返る作業を繰り返すなかで、新たな“気づき”のようなものもあったのではないでしょうか。マシューさんこれはいままで誰にも聞かれたことのない特別な質問ですね。だからこそ、答えるのが難しくもありますが、僕にとってそういったものはゆっくりと時間をかけて見えてくるものだと思いました。それは、何年も葛藤して、苦労するなかで生まれる“人生の知恵”みたいなものと言えるかもしれません。ただ、今回はこの映画を作ったことによって、当時のことをより深く思い返すことができたのはないかなと。人の心というのは、つらい記憶やトラウマをなるべく忘れようとしてしまうものですが、この経験を通して自分のなかに思い出として留められるようになったのは、うれしいことだと感じています。―本作を手掛けたガブリエラ・カウパースウェイト監督は、マシューさんたちの物語から「人生はフェアじゃないけど美しい」と感じたのだとか。ご自身は、人生観や死生観に変化はありましたか?マシューさん僕自身は敬虔なクリスチャンなので、死生観が揺らぐことはありませんでしたが、アメリカでは死について語る文化がないことには気づかされました。非常に婉曲的に扱われていることが多いと感じたので、いまの僕が改めて伝えたいのは、死についてはもっと正直に話し合うべきであり、学ぶべきであるということです。誰だっていつかは向き合わなければならないことですからね。それと同時に僕が学んだのは、自分が愛する人たちとの友情がいかに美しく、いかに人の心を慰めてくれるものであるかということ。今回の経験から、たとえ犠牲を払ってでも得る価値があるものだというのを改めて教えてもらったように感じています。周りの人たちを大切にして、これからも生きていきたい―職業柄、言葉の持つ力を感じていらっしゃると思いますが、ご自身が人生において大切にしている言葉があれば、教えてください。マシューさん先ほどお話したように、僕はクリスチャンなので、そこにつながってくるものになりますが、心に留めている言葉は、イエス・キリストの「汝の隣人を愛せよ」。隣人というのは、自分たちの周りにいる人みんなという意味がありますが、まさにこの映画でもそこを描いているんじゃないかなと。みなさんにも、「周りの人たちを大切にして、愛していこうよ」というふうに感じていただきたいですね。僕自身もこれからの人生をそうやって生きていきたいと思っているので、みなさんにもこの言葉を届けたいです。―まもなく日本での公開を迎えますが、日本に対する印象などがあればお聞かせください。マシューさん日本といえばディテールを大事にする国として、アメリカでは認識されていますが、それはものづくりや礼儀正しいみなさんの振る舞いにも表れているように感じています。そういうところは、本当に素敵なことですよね。僕自身も他人を大切に思いながら、みなさんのような振る舞いができるようになりたいと考えています。―ありがとうございます。それでは最後に、この作品を通して観客に伝えたいことをメッセージとしてお願いします。マシューさん原作となるエッセイでは、死に直面することの意味を恐れることなく真正面から描くことを意識していました。僕も最初は勇気がなくて、自分でも受け止めきれていませんでしたが、そこに助けに来てくれたのが友人です。なので、もしみなさんの周りにいる大事な人や家族が葛藤しているのを見たら、できるだけ彼らに助けの手を伸ばしてほしいと思っています。そして、それとは逆に誰かが自分に助けの手を伸ばしてくれたら、それを受け入れる素直さも持ってもらえたらいいかなと。そういったことを少しでも考えるきっかけになる作品になっていたら、うれしいです。愛情と友情が生んだ“希望の光”が、観る者の心を照らす!生きることや死ぬこと、そして人と人との絆など、誰の人生にも欠かせない大切なものの意味を考えずにはいられない真実の物語。家族の愛情や友情が持つ美しさと強さに心を揺さぶられ、涙以上の思いが込み上げてくるのを感じるはずです。取材、文・志村昌美胸に迫る予告編はこちら!作品情報『Our Friend/アワー・フレンド』10月15日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー配給:STAR CHANNEL MOVIES© BBP Friend, LLC – 2020©Courtesy of Matthew Teague
2021年10月14日自然が豊かなアメリカのユタ州で暮らす、イライジャさんとマリアンナさん。2人には愛してやまない存在がいます。それは愛犬のマギー。子犬の頃から大切に育ててきたマギーは、アウトドアで過ごすのが好きな2人と一緒に、たくさんの冒険を楽しんできました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by Marianna Wilson (@happytailsdoghiking) 愛犬に最後の雪遊びをさせてあげたい2021年7月、イライジャさんとマリアンナさんは受け止めがたい事実を知ることになりました。マギーががんと診断され、残された時間が長くないことが分かったのです。2人の祈りもむなしく、マギーの病状は進行していきます。そして9月、マリアンナさんたちはマギーを痛みから解放してあげるため、安楽死というもっともつらい決断をしたのです。それから2人は残されたわずかな時間で、マギーに好きなことをすべて体験させてあげようとしました。マギーは大好きなパドルボードに乗り、キャンプを楽しみ、ボールで遊び、おいしいものをたくさん食べて過ごしました。 View this post on Instagram A post shared by Marianna Wilson (@happytailsdoghiking) そしてマギーとの別れの日の直前に、2人はあることを思い付きます。「最後にもう一度、マギーに雪遊びをさせてあげたい」マギーは、子犬の頃から雪の中で遊ぶのが大好きだったのだそう。そこで2人はFacebookで、かき氷機を持っている人を募ります。すると、事情を知ったアイススケートリンクの運営会社が、マギーのために大量の氷を削り、人工の雪を作ってくれたのです。こうしてマギーは、自宅の庭で大好きな雪の上に寝転ぶことができました。 View this post on Instagram A post shared by Marianna Wilson (@happytailsdoghiking) Maggie and her owners. pic.twitter.com/rKa5YB3qmf — SLCO Parks & Rec (@SLCOParksandRec) September 27, 2021 この後、マギーはイライジャさんとマリアンナさんに見守られながら、安らかに旅立ちました。雪の上で遊ぶマギーの動画を見た人の多くは涙を流し、マリアンナさんたちへの慰めの声が寄せられています。マリアンナさんは、マギーのために協力してくれた人たちに感謝の気持ちをつづっています。私たちのかわいいマギーが、計り知れないほどの愛と慰めに囲まれて、最後の瞬間を過ごせたことに、信じられないほど感謝しています。私たちの心は深く傷付いていますが、マギーに最高の犬生を与え、愛情深く見送ってあげられたことに安らぎを見出しています。どうか私たちのために、今夜はあなたの愛する存在をギュッと抱きしめてあげてください。happytailsdoghikingーより引用(和訳)大好きなマリアンナさんとイライジャさんのそばで、あふれるほどの愛情を受け取りながら旅立ったマギーは、きっと幸せだったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年10月11日日本人の2人に1人がかかるとされるがんだが、最近は「早期発見で治る」病気になった。たとえば乳がんの5年生存率は92.3%(国立がん研究センター)。がんを経験後、日常生活に戻る人が増えている。とはいえ、再発の不安は残るだろう。そうした人向けに、8月25日「乳がん・子宮頸がん・子宮体がん再発保障保険」が登場した。そんな、がん再発保障保険について経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■再発リスクと保険料を比較して検討を「乳がん・子宮頸がん・子宮体がん再発保障保険」は、日本で初めて女性に特有のがんの再発を保障する保険です。対象は20〜69歳までの女性で、乳がん・子宮頸がん・子宮体がんのどれかを経験し、現在はがんの所見がない方。がんの手術から6カ月たつと加入できます。保障は2つです。1つ目はがん再発のときの「がん診断給付金」。80万円支給されます。2つ目は死亡または高度障害を負った際の保険金(以下、死亡保険金)。100万円、200万円、300万円から選べ、がん以外の理由でも支給されます。さらに保険期間は1年で、保険料は年齢、経験したがんの種類やステージによって決まります。たとえば子宮頸がん(ステージ1)を経験したAさん(40歳)が死亡保険金100万円タイプに加入した場合、1年目は月5,565円。翌年更新すると月6,420円に。保険料は44歳までは変わりませんが、45歳で年齢区分が上がり、月8,598円になります。再発への不安が大きいため、加入できる保険を探していた方もいるでしょう。ですが、保険はあくまでも金銭的な助けです。精神的な不安とは切り離して、冷静に判断しましょう。判断材料となるのは、80万円のがん診断給付金です。いますでに貯金を80万円以上持っている方は、この保険は必要ないでしょう。掛け捨ての保険料を払うより、貯金すればいいと思います。また、「いま貯金がない」方は、がんの再発リスクと保険料を見比べて考えましょう。乳がんの場合ですが、手術後5年以内の再発率はステージ1で10%程度、ステージ2では15%、ステージ3では30〜50%といわれます。そもそもこの保険は、どのがんもステージ2までしか加入できず、再発リスクの低い方が対象です。そのうえ、先のAさんが子宮頸がんのステージ2だったら2年目以降の保険料は月2万6,434円です。年間の保険料が30万円を上回り、3年たつとがん診断給付金の80万円を超えてしまいます。ほかにも、がん診断給付金は契約から91日以降の再発でないと支給されません。そのため1年目の保険料は2年目より安いのですが、いますぐの備えにはならないでしょう。最初のがんと近い場所で再発する「局所再発」も対象外です。給付金が支給されないケースを納得して加入してください。保険は病気を防ぐ“お守り”にはなりません。明るい未来のために、お金のため方、使い方を考えてみてください。
2021年09月10日2021年1月20日、アメリカに住むマック・ポーターくんは、未分化大細胞リンパ腫と診断されました。彼は、アリゾナ州にあるフェニックス小児病院に入院。命をかけた闘いが始まりました。家族や友人に励まされながら治療をしていたマックくんは、病院でペイソンちゃんという女の子と出会います。がんの治療のために入院していたペイソンちゃんとマックくんは仲よくなり、病院で一緒に遊んでいました。こうして2人は、同じ場所で病気と闘い、2人ともがんに勝ったのです。 View this post on Instagram A post shared by Macky! (@macky.strong) 海外メディア『ABC7』によると、病気が寛解したマックくんとペイソンちゃんは、数週間違いで退院したのだそう。そして7月、3歳の2人は退院後初めて病院の外で会うことになりました。再会の瞬間がこちらです。 View this post on Instagram A post shared by Macky! (@macky.strong) マックくんは、ペイソンちゃんに花束をプレゼント!なんて素敵なのでしょうか。「ありがとう」とハグをするペイソンちゃんを、マックくんはしっかりと受け止めています。仲よく手を取り合ってダンスをする2人は、まるでお姫様と王子様のよう。この動画を見た人の中には、感動して泣いてしまった人もいたようです。・こんなにかわいらしいシーンを今まで見たことがない!・涙が出たわ。ハートがとろけた。・この子たちはパーフェクトだね。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by Macky! (@macky.strong) その後も、マックくんとペイソンちゃんは時々会って、一緒に遊んでいるそうです。2人とも、入院中はつらい時や苦しい時があったはずです。そんな時、同じように闘っている友達がいることは、お互いにとって大きな励みになったことでしょう。一緒に病を乗り越えたマックくんとペイソンちゃんの友情が、これからもずっと続いていくといいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年09月03日更年期になると、いろいろな病気が心配になりますが、特にがんは気になる病気ではないでしょうか。なかでも女性なら、婦人科系がんは気になる病気の一つ。今回は、婦人科系がんのなかでも死亡率が高いことで知られる卵巣がんを紹介します。症状や原因、予防のポイントについて産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。ハッキリした自覚症状がない死亡率が高いことで知られる卵巣がん。その原因はハッキリした自覚症状がないことが大きいと駒形先生は言います。「おなかが張る、トイレが近い、食欲がないといった症状が見られますが、これらはちょっとした体調不良でも起こることなので見過ごされることがほとんど。下腹部にしこりが触れるという症状があるときにはかなり進行してしまっていることが多いのが現状です。また、卵巣がんは転移しやすく、気付いたときにはほかの臓器などに転移していることも多いです」(駒形先生)とても怖い卵巣がん。自覚症状が見られたときには遅い……というケースが多いということです。子宮内膜症が原因になることも駒形先生によると、卵巣がんは若い女性にも見られますが40代から増加し、50~60代にピークを迎えると言います。原因はあるのでしょうか。「親族に卵巣がんの女性がいる、子宮内膜症があるといった原因のほかに出産経験がない、閉経が遅い、初潮が早いなど排卵回数が多い場合も指摘されています」(駒形先生)子宮内膜症と卵巣がんはどのように関係しているのでしょうか。「子宮内膜症が卵巣に発生して嚢胞を形成するチョコレート嚢胞があると、自然発生の卵巣がんに比べて高い確率でがん化することがわかっています。子宮内膜症やチョコレート嚢胞は再発しやすいので、定期的に健診を受けてほしいと思います」(駒形先生)年に1回は必ずエコー検査を!卵巣がんと指摘された患者さんのなかには、「年に1回健診していたはずなのにどうして」と驚く人もいるようです。なぜ、見落とされてしまうのでしょうか。「見落としているのではなく、そもそも検査していないのです。会社や自治体でおこなわれる婦人科検診は子宮頸がんのみで卵巣がんはオプションということも少なくありません。一方で、卵巣がんや子宮体がんの検査がセットになっている場合もあり、統一されていないのです。友人が“婦人科検診”で子宮頸がんと卵巣がんと子宮体がんの検査をしたと聞いて、自分の会社の“婦人科検診”でもおこなっていると思い込んでしまっていることもあります」(駒形先生)同じ婦人科検診でも、内容が違うことがあるとのこと。それではどんな検査が必要なのでしょうか。「卵巣がんはエコー検査でしか見つけることができません。エコー検査は痛みもなく結果もすぐわかるので、もっと気軽に受けてほしいと思います。自分の会社や自治体の“婦人科検診”の内容をきちんとチェックしてほしいですね」(駒形先生)まとめ皆さんは、これまでの“婦人科検診”でエコー検査はありましたか? 私が受けている健診では卵巣がん検査をオプションで付けられることを知っていましたが4,000円をケチって受けていませんでした。皆さんも、ご自分の会社や自治体の“婦人科検診”の内容をもう一度確認してみてはいかがでしょうか。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年08月22日「こんな優しさもあるのだと知りました」そう語るのは、乳がんを発症し、抗がん剤治療を経験した、りんごママ(@Mama_of_Ringo)さん。突然、髪の毛を伸ばし始めた弟さんを不思議に思っていたというりんごママさんですが、その行動の理由に気付いた時、心を打たれたといいます。弟の行動を、複雑な心境で見守っていた姉髪型は、人の印象を左右するものです。また、特徴的な髪型の場合、似合うかどうかは、その人の容姿によるところもあるでしょう。りんごママさんいわく、弟さんは特段目をひく容姿でも、スタイルがいいわけでもない、普通の中年男性。髪の毛を伸ばし始めた弟さんに対し、りんごママさんは正直なところ「似合わない」と複雑な思いを抱いていたといいます。また、弟さんの勤め先は、いわゆる『お堅い』職場だったこともあり、心配もしていました。しかし、弟さんが髪を伸ばし始めてからしばらく経った頃、こんな連絡を受けます。「ようやくドネーションができました」そこでやっと、りんごママさんは気付いたのです。弟さんが髪を伸ばし始めたのは、ちょうど、りんごママさんの抗がん剤治療が決まった頃だったということに。イケメンでもスリムでもない中年の弟が突然髪を伸ばし始め、複雑でした。正直似合わないし、堅い職場だから心配でもありました。その弟から先日「ようやくドネーションできました」との連絡が。そういえば髪を伸ばし始めたのは、私の抗癌剤治療が決まった頃。こんな優しさもあるのだと知りました。 pic.twitter.com/ixgeJb4iEF — りんごママ乳がんサバイバー (@Mama_of_Ringo) August 15, 2021 「ヘアドネーションについて考える機会になれば」弟さんが髪の毛を伸ばしていたのは、カットした自分の髪の毛を寄付する『ヘアドネーション』のため。寄付された髪の毛は、病気などによって髪を失ってしまった人の、かつらを作ることに活用されることもあります。ほとんどの抗がん剤治療は、副作用により髪の毛が抜けおちるため、かつらを使用する人は少なくありません。弟さんは、りんごママさんの治療に、ヘアドネーションという形で協力したいと思ったのでしょう。りんごママさんの投稿は反響を呼び、弟さんの優しさに感動する声、また、ヘアドネーションの認知度向上を求める声など、さまざまなコメントが寄せられています。・手入れされたこの長い髪を見るだけで、弟さんの心根の優しさや意志の強さが伝わります。これは、髪ではなく『想いの塊』です。・私も同じ目的で伸ばしてます。優しい弟さんを目標に、あと1年頑張れます。・私の息子もドネーションのため、伸ばしています。男性にも着実に広まっていることは、嬉しく思います。寄付される髪は足りている状況ではなく、かつらを待っている人も多くいるといいます。今回の反響を受け「より多くの方が治療や病気による脱毛、ヘアドネーションといったことについて考える機会になったら」と語る、りんごママさん。弟さんの優しさと行動力は、きっと、未来の誰かの支えになるはずです。[文・構成/grape編集部]
2021年08月18日全国でもっとも高い青森県の乳がんの死亡率は、全国でもっとも低い山形県のおよそ2倍もあるという。地域差が生まれる理由を専門医に聞いた。理由を知ると、必要ながん対策も見えてきたーー。「一生のうちに2人に1人はがんになりますが、実はがんのかかりやすさや死亡率で各都道府県には顕著な差があります。この地域差を把握することで、自分が住む地域で当たり前になっている生活習慣を見直したり、がんに対する意識を高めたりすることが重要です」そう語るのは国立がん研究センター全国がん登録室の松田智大室長。’16年にがん患者の情報を各自治体が届け出をして、国が一元で管理する「全国がん登録」が始まって5年になる。「スタート当初は、届け出をする自治体でも、熱心な県とそうでない県があり、小規模な医療機関の数字の漏れもありました。しかし、年々、データの精度が増していて、最新のものは十分に信頼に足るデータとして、実態を捉えていると言っていいでしょう」(松田室長)6月には最新(’18年)の罹患率が報告されたばかり。そこで本誌は、「胃がん」「子宮がん」「すい臓がん」の10万人あたりのがんの死亡率と罹患率を、都道府県別にベスト5とワースト5を紹介。【胃がん】日々の食塩の摂取量が多いと罹患リスク高〈どんながん!?〉:ピロリ菌の感染、喫煙、高塩分食がリスクを高める。40歳以上で2年に1回の「胃部X線検査」を推奨。死亡者は年々減少傾向にある。塩分の摂取量が多いと、ピロリ菌が生息しやすい環境に。秋田県民の塩分摂取量は1日あたり10.6グラムで、全国平均の9.9グラムよりも多い。一方、検診受診率が高いわけでも、塩分摂取量が低いわけでもない沖縄県をはじめ九州地方は罹患率、死亡率とも抑えられ、最下位の秋田県の半分以下に。なにか別の要因があると考えられている。【子宮がん】ウイルスの感染と生活習慣が要因に〈どんながん!?〉:ヒトパピローマウイルスの感染が関連する子宮頸がん、エストロゲンのほか生活習慣が要因となる子宮体がんに分類される。検診は頸がんのみ。過去2年の子宮頸がん検診の受診率(’19年、20歳以上)は41.8%と全国3位の沖縄県だが、子宮体がん、子宮頸がんともに罹患率が高く、全国ワースト1の死亡率につながっている。四国・九州地方は、以前から婦人科系のがんの罹患率が高いことが示されている。文化や生活習慣などが深く関係していると考えられている。【すい臓がん】男女差は少ない。糖尿病と関係か〈どんながん!?〉:症状が出にくく早期発見が困難。血縁に罹患者がいること、糖尿病、喫煙などはリスクを高める。検診はないので、気になる場合は医療機関へ。がんの罹患数は、男性が女性の2〜3倍ほど多いが、すい臓がんは男女にさほど差がないのが特徴。地域性はさほど見られないが、鳥取県や山形県は発見から治療・回復までの医療ネットワークが充実。すい臓がんと関連が深い糖尿病患者が全国1位の香川県、糖尿病による死亡率がワースト1の青森県は死にやすい県となっている。「罹患率は生活習慣や環境などが反映されます。一方、死亡率はそれに加え、病院へのアクセスのしやすさ、住民の健康に対する意識の高さ、検診で早期発見できているかどうか、再検査の受診率、診断から治療に至る医療体制などで差がつく可能性があります」順位に一喜一憂することなく、データから読み解く傾向と対策をしっかり心がけよう。
2021年07月28日全国でもっとも高い青森県の乳がんの死亡率は、全国でもっとも低い山形県のおよそ2倍もあるという。地域差が生まれる理由を専門医に聞いた。理由を知ると、必要ながん対策も見えてきたーー。「一生のうちに2人に1人はがんになりますが、実はがんのかかりやすさや死亡率で各都道府県には顕著な差があります。この地域差を把握することで、自分が住む地域で当たり前になっている生活習慣を見直したり、がんに対する意識を高めたりすることが重要です」そう語るのは国立がん研究センター全国がん登録室の松田智大室長。’16年にがん患者の情報を各自治体が届け出をして、国が一元で管理する「全国がん登録」が始まって5年になる。「スタート当初は、届け出をする自治体でも、熱心な県とそうでない県があり、小規模な医療機関の数字の漏れもありました。しかし、年々、データの精度が増していて、最新のものは十分に信頼に足るデータとして、実態を捉えていると言っていいでしょう」(松田室長)6月には最新(’18年)の罹患率が報告されたばかり。そこで本誌は、「乳がん」「大腸がん」「肺がん」の10万人あたりのがんの死亡率と罹患率を、都道府県別にベスト5とワースト5を紹介。【乳がん】晩婚、晩産が罹患率の高さの要因に〈どんながん!?〉:閉経後の肥満、女性ホルモン「エストロゲン」に長期間さらされることでリスクを高める。40歳以上で2年に1回の検査が推奨。東京都や神奈川県の罹患率が高いのは、女性の社会進出が進み、晩婚、晩産のライフスタイルが影響か。死亡率が最悪の青森県と最小の山形県では2倍近くのひらきが。早期発見のカギを握る乳がん検診の受診率(40〜69歳、過去2年)は青森県45.6%に対し、山形県61.0%。罹患後の医療機関へのアクセスの悪さも影響の可能性が。【大腸がん】食生活が大きく影響。医療アクセスも大事〈どんながん!?〉:女性の死者数がもっとも多いがん。40歳以上で2年に1度「便潜血検査」と精密検査「内視鏡検査」を推奨。5年生存率は70%と高い。食生活の欧米化により微増傾向に。喫煙、飲酒、肥満でリスクが上がり、女性では赤身肉、加工肉も影響の可能性が。“死ににくい県”の岡山県と“死にやすい県”の岩手県の検診受診率はほぼ同じ。交通基盤と医療機関が充実している岡山県と、内陸と太平洋側に山脈がある岩手県で、病院へのアクセスに差があることが原因か。【肺がん】喫煙率と罹患率に明確な関係が〈どんながん!?〉:気管支や肺胞の細胞ががん化。喫煙が最大リスクだが女性ホルモンの「エストロゲン」が要因の肺腺がんも。5年生存率が低く、早期発見がカギ。罹患率、死亡率ともに最悪の北海道は、女性の喫煙率でも14%と全国いちばんの高さ。死亡率ワースト3に入った青森県(11.2%)、大阪府(10.4%)も喫煙率が高い。死亡率が低いベスト5はすべて喫煙率が全国平均以下。石川県の罹患率は高いが、死亡率は4位の低さ。検診の受診率45.7%(’19年)と高いことが影響か。「罹患率は生活習慣や環境などが反映されます。一方、死亡率はそれに加え、病院へのアクセスのしやすさ、住民の健康に対する意識の高さ、検診で早期発見できているかどうか、再検査の受診率、診断から治療に至る医療体制などで差がつく可能性があります」順位に一喜一憂することなく、データから読み解く傾向と対策をしっかり心がけよう。
2021年07月28日