トップライター:辻内史佳昨今、食物アレルギーがあるお子さんは多く、小学校給食でどんな対応をしてもらえるのか、不安な保護者の方もいるでしょう。この春から小学生になったわが家の娘も、卵・エビ・カニのアレルギーがあり、家の食事からは完全に除去している状態です。保育園の給食は、その保育園で作ってくれていたので、アレルギー対応をしてくれましたが、より多くの子どもが通う小学校ではどうなのか、入学するまでとても不安でした。娘の通う学校ではアレルギー除去の給食を提供しており、入学前からきめ細やかな説明がありました。そのときの体験を紹介します。説明会や面談で万全の体制を整える小学校給食でのアレルギー死亡事故があり、数年前から学校側も対応には細心の注意を払っているように思います。まずは入学前に「アレルギー対応ができる食材について」や「申請方法」についての説明がありました。学校に提出する医師の診断書などの書類も、ここでもらうことができました。そして入学後、給食が始まる前に学校で個別面談を実施。給食センターの担当者と所長、担任の先生に校長先生も加わり、アレルギーの詳細について1時間近く面談をして、給食の開始に備えました。細かいアレルギー成分表を見て親子で毎日チェック娘の通う小学校で対応してくれるアレルギーは、卵と乳の2つ。娘の場合、卵は対応食が提供されますが、エビ、カニについてはアレルギー対応食が出ないため、毎日献立を見てチェックする必要があります。つまり、「エビフライ」や「ちゃんぽん」など甲殻類が含まれているメニューの場合は、代わりのおかずを持たせる必要があるのです。また、少し複雑なのが、アレルギー対応食が提供されるのは主食のみということ。副菜に含まれている場合は対応食がないので、これも代わりのおかずが必要になります。左側がみんなに配られる献立予定表。右側が献立で使われる食品のリスト。これで娘の食べられるものかどうかチェックしますこのチェックがかなり重要になるため、学校からは毎月の献立の成分表が事前に手渡されます。担任の先生にも同じ書類を見てもらい、親とダブルでチェックする仕組みです。チェックをし忘れると、そのままアレルギーのあるメニューが配られてしまうので、大変危険です。そのため事前に担任の先生と相談して、連絡帳と別に「アレルギー給食ノート」を用意。毎日、「今日はこのメニューが食べられません」、「今日はすべてOKです!」など保護者が連絡をするようにしました。おかずを取り替えないようクラスの友だちにも説明アレルギー対応食の日は、ほかの生徒とは別の容器に入った給食が給食センターから届きます。配膳容器を分け、担任の先生がチェックしたうえで配る方式になっているのです。先生はクラスのお友だちにも、「〇〇ちゃんはアレルギーだから、食べ物を交換しないでね」としっかり説明してくれました。驚いたのは、アレルギー対応食と通常食の見た目が変わらないように配慮してくれているということ。たとえば三食丼の日は、卵の代わりに、いり豆腐を黄色く着色したものを使って用意してくれたようです。しかしこの日、あまりのそっくりさに娘は「卵かも」と心配して、結局食べなかったというハプニングも(笑)。「毎日お弁当になるかも……」と、心配していたわたしにとってはひと安心。お友だちと同じメニューを食べられる日も多く、「今日は給食当番をやったよ!」とうれしそうに報告してくれます。小学校によって違うとは思いますが、アレルギーへの対応は昔と比べて格段に進化していると感じています。来年、小学校に入学するお子さんで、うちの娘と同じような不安をもっている保護者の方は、まずは入学前の説明会で学校の先生と相談してみてください。地域によって多少の差はあっても、対応してくれると思いますよ。辻内史佳(つじうちふみか)出版社勤務を経て、娘の出産を機にライターに。主にエンタメ誌でインタビュー記事を執筆中。春から娘が小1になり、慣れない日々に奮闘する毎日です。最近できた老後の夢は、ハワイ永住(笑)。
2018年09月14日声優・鈴村健一が総合プロデュースを務める、即興劇「AD-LIVE(アドリブ)」をご存じだろうか?大まかな世界観と、「電話が鳴る・誰かが来る」といった舞台上で起こるいくつかの出来事が決められているのみで、出演者の役柄もセリフもすべてアドリブによって紡がれる90分──そんな前代未聞の即興劇「AD-LIVE」は、今年で10周年を迎える。初代『AD-LIVE』をリブートした“究極のアドリブ”がテーマそもそも、声の芝居に特化した声優がなぜ舞台劇をプロデュースしようと思ったのだろう。そのヒントは、鈴村さんが声優を目指しデビューしたのが90年代だったというところにある。「もともと声優という職業は、俳優がアルバイト的にやる仕事でした。その流れで、僕が声優について勉強していた時代は…今みたいに声優に特化したレッスンだけでなく、いろんなスタイルの勉強法があったんです。なかでも僕は、演劇畑のお師匠さんに師事していたので、20代半ばぐらいまではずっと演劇について勉強していて。『舞台をやりたい』と思うのは、僕にとっては自然なことだったんです。」演劇を学ぶなかで、鈴村さんがとくに惹かれたのがエチュード(即興劇)と呼ばれる演劇メソッドだ。その場で生まれた設定やセリフを瞬時に“役として”感じとり、芝居を止めることなく繋げていく。「養成所時代はエチュードが苦手だった」という役者が多いなか、鈴村さんは即興で芝居することが「非常に面白かった」と語る。「演劇の空間では、発したセリフがそのまま真実に変わります。例えば『僕は医者だ』と言えば、その空間では医者になれるのがお芝居なんですよね。『自分じゃないものになりたい』という願望の原点って、まさにこれだと僕は思っていて。役として言ったことが真実に変わっていく感覚が僕は若い頃からすごく好きだったので、そうやってセリフがどんどん真実に変わっていくところを…お芝居のトレーニングとしてではなく、舞台上でお客さんに観てもらうっていうのは相当面白いんじゃないかと、二十歳のときに思いついたのがきっかけです」。こうして鈴村さんの構想が初めてカタチとなったのが2008年。以降、“声優による、90分の即興劇”という前代未聞の舞台は話題となり、ライブビューイングも含めると、いまや7万人に近い観客動員数を誇る人気の公演へと成長する。そこまでに至った理由のひとつとして、鈴村さんをはじめ演出スタッフ陣が毎回新しいテーマや設定、仕掛けを用意していることが挙げられるだろう。「毎回同じフォーマットで作って円熟させていく、というエンターテインメントの作り方もあると思いますが、僕はとにかく新しいことが好きなんです。“毎回違う”というドキドキ感を僕も味わいたいし、お客さんにも味わってほしい…でも今回は10周年ということで、一度しっかりとふり返る必要があるんじゃないかと思ったんですね」。これまでのAD-LIVEをふり返り、行き着いたのは2008年、前進座(吉祥寺)で行なった初回公演だった。地球最後の日を洋館で迎える登場人物たち。電話が鳴る、停電する、死体を見つける、隕石が落ちるといった出来事が各公演共通して差し込まれる以外には制約がないなか、それぞれが自由に状況を受け止め、演じきった初回公演は、鈴村さんにとって忘れられない舞台となった。「構造としてはいちばんシンプルでしたね。各公演、器は共通しているけれど、中に何を入れてもOKというスタイルで、どんな展開にも成り得るように作られていた。ならば、10周年となる今年は原点に戻って、この初代AD-LIVEを“今の自分”で作ってみたらどうだろうと思ったんです。そこで思いついたのが、“世界観だけが決まっているなか、設定を含めたすべてを出演者に委ねてみる”ということだったんですね。初代AD-LIVEでは『隕石が落ちてきたから、電源が切れたんだろう』と、役者がみんな同じ想像をしていましたが、今回は『停電を仕掛けたのは俺だ』と言い出す役者が出てくる可能性もある。そういう意味で、今年のテーマには“究極のアドリブ”を掲げているんです」。「大きな化学変化を起こしたい」こだわりの人選とマッチング“究極のアドリブ”をテーマに掲げた「AD-LIVE 2018」は、初参加となる石川界人、福圓美里、前野智昭の3名を加えた総勢18名の声優により繰り広げられる。6月末に行なわれた出演者発表会でも、すでに各ペアの個性が光るやり取りが垣間見られたが、この絶妙な人選とマッチングはどのようにして決められているのだろう。「AD-LIVE 2018」出演者「まず第一に、僕が『この人のAD-LIVEが見たい』と思う人にお声がけして、『この2人が組んだら面白いんじゃないか?』と想像を広げていく作業を行ないます。例えば今回の関智一さんと福圓美里ちゃんペアは、2人とも演劇を自分でプロデュースしていて、座長を務めていらっしゃいます。そんな2人がガチンコで即興劇をやったらどうなるんだろう?って…本当に見たくて(笑)、マッチングしましたね」。加えて、鈴村さんがマッチングするうえで重視しているのは、役者たちの相性だ。声優としてアフレコ現場で顔を合わせることが多いメンバーゆえ、人間性はもちろん、それぞれがどういったタイプの役者なのかを互いに熟知していることもAD-LIVEの面白さに繋がっている。「“地ならしタイプ”と“荒らしタイプ”といいますか…ひとつずつ丁寧にストーリーを構築していく役者さんを“地ならしタイプ”とすると、出てきたものをバンバン拾って勢いで繋いでいく、出たとこ勝負の役者さんが“荒らしタイプ”ですよね。この2タイプでペアを組むのが、いちばんスタンダードなマッチングです。一方、“地ならしタイプ”同士だと緻密にストーリーが構築されていく可能性があるし、“荒らしタイプ”同士だと本当にワケのわからないことが起こる可能性もある(笑)。そんななかで、大きな化学変化が起きそうなペアを考えていくんですね。“地ならしタイプ”同士が、スーッと2人で地ならししたまま終わってしまうなんていうのは面白くないですから」。例えば今回トップバッターを務める寺島拓篤&中村悠一ペアは、“地ならしタイプ”と“荒らしタイプ”がピッタリとハマりそうなマッチングだという。鈴村健一&寺島拓篤/「AD-LIVE(アドリブ)」2018年発表会「寺島くんは、非常に緻密な構築をするタイプで…芝居のなかに布石を置いていって、後でそれをちゃんと回収して、物語を繋げることができるんですよね。それに対して中村くんは、前に出てくれたときに『自分の舞台をイメージして、朝から晩までシミュレーションを繰り返した』と言っていたぐらい“予習型”ではあるんですけど…なんていうのかな?やろうとすることが、荒唐無稽なんですよね(笑)。2人とも準備してくるタイプではありますが、優等生の寺島くんと、暴れん坊の中村くん。このペアはたぶん大きな化学変化が起こるだろうと思っています」。出演者発表会で独特な空気を作り出していた、櫻井孝宏&前野智昭ペアも面白い。初代AD-LIVEから出演し、今回3年ぶりに登場する櫻井さんと、初参加の前野さんをマッチングしたのにも深い理由があった。櫻井孝宏&前野智昭/「AD-LIVE(アドリブ)」2018年発表会「前野くんは非常にクールですが、虎視眈々と面白いことを爆発させようといつも狙っているタイプ。これって実は、櫻井くんも同じなんですね。なので、同系統の2人を合わせたいと思ったんです。それに…前野くんには以前から何度も声をかけていましたが、『まだちょっと俺には早いっす』って断られていて(笑)、いよいよ出てくれることになったので、万全の状態で挑んでほしい。それにはやっぱり、櫻井くんと組み合わせるのがベストなんじゃないかと思ったんです。というのも、櫻井くんは究極の“柳型”なんですね(笑)。どんな相手が来ても、どんな大きい打撃を受けても、しなってからビーンと戻れるんです」。櫻井さんが“柳型”であることを強く印象付けたのは、2014年の櫻井孝宏&森久保祥太郎ペアで行なった、「AD-LIVE史上、記憶に残る回のひとつ」と言われている舞台だった。櫻井孝宏&森久保祥太郎ペアで行なった「AD-LIVE」2014年公演の場面写真「森久保くん演じる“多重人格者”を、櫻井くんが驚くほどキレイに捌いた回でしたね。人格がコロコロ入れ替わる森久保くんを…まあ、まずAD-LIVE初登場でそんな攻め手を持ってきた森久保くんがオカシイんですけど(笑)、それを櫻井くんが驚いた表情ひとつ見せずに、『あなたは何々という人格ですね?』って、舞台上で常にメモをとりながら(笑)、ひとつずつ受け止めていく。あの柳のような櫻井くんの性質って本当にすごいなあと思っているので…初参加の前野くんが自由に振舞えるように、ペアを組むならば絶対に櫻井孝宏だろうと思いました」。価値観から外れる瞬間を生み出すのが“エンターテインメント”前野さんが出演をためらったように、90分間の即興劇という前代未聞の舞台は、初参加の役者にとって未知なる領域である。出演前は「ほぼ全員が」不安を訴える一方で、一度「AD-LIVE」の舞台に立った役者はその魅力にとりつかれ、「また出たい」と必ず言うそうだ。中村悠一&鳥海浩輔/「AD-LIVE(アドリブ)」2017年公演の場面写真「『ほぼ全員』と言いましたが、櫻井孝宏くんと宮野真守くんは不安を訴えなかったですね。とくに宮野くんは、『面白そう!』ってニコニコしていたのを覚えています(笑)。ともあれ、みなさんが不安や緊張を抱えて挑むAD-LIVEですが、もうひとつ…これは100パーセント、全員が『面白かった。また出たい』と言ってくれます。それってやっぱり、即興がお芝居の原点だからだと思うんです。お芝居というのは『起きた出来事にどう対応していくか』なんですね。すなわち…乱暴な言い方をすれば、リアクションの羅列だと思うんです。セリフを覚えたのちに、それを忘れて、あたかもいまその瞬間に生まれた言葉のように喋る…それぐらい新鮮に反応したいというのが僕ら役者が目指しているところで、そういう意味でAD-LIVEって、起きたことに新鮮に反応できるように作ってあるので、お芝居の原点に触れられる舞台でもあるんです。だからみんな、『改めてお芝居って面白いなと思えた』って言ってくれるのかなあと、個人的には思っています」。なかでも梶裕貴は、「AD-LIVE」に強く魅了されたひとりと言えるだろう。2014年から3年続けて出演し、今回2年ぶりに戻ってきた梶さんは、「去年なぜ出なかったのか、自分でもわからない。それくらいAD-LIVEが好き」と出演者発表会で語っていたほど「AD-LIVE」愛に溢れている。梶裕貴&堀内賢雄/「AD-LIVE(アドリブ)」2016年公演の場面写真「梶くんはAD-LIVEのことが本当に好きで…彼のなかでは“声優である”ということがすごく大きな割合を占めていますが、だからこそ、声優の世界ではないところから声優に還元される何かを得たいと貪欲に渇望しているんです。そんな彼にとって、AD-LIVEはまさに自分が望むような、声優とは違うところで何かを得られるものがある場なんでしょうね。声優さんがやっているけれど、声優ファンだけじゃなく、誰にでも見てもらえる舞台というつもりで僕も作ってきましたから…梶くんが2014年に初めて出てくれたときに、『これは誰に見せても笑ってくれるし、感動してくれるものだと思います』と言ってくれて、僕は自信を持てたし、その思いはいまでも変わらないです」。梶裕貴&羽多野渉「AD-LIVE(アドリブ)」2018年発表会“誰にでも見てもらえる舞台”を目指して「AD-LIVE」を作ってきたように、鈴村さんは常に声優という枠にとらわれない視点で自身の表現を行なってきている印象だ。2008年から続けているソロアーティストとしての音楽活動はもちろんのこと、最近では実写映画『亜人』(2017年)に出演したことも話題になった。これらすべてに共通するのは“エンターテインメントの世界で表現する”ということ。では、エンターテインメントを通して鈴村さんはいったい何を伝えたいのだろう?「それについて、僕もたまに考えるんですけど…2018年のいまの時点で思っているのは、『驚いてもらいたい』、これがいちばん大きい気がします。AD-LIVEでは何が起こるかわからない驚きがありますし、音楽活動では僕が書いた詩を読んだ人が『こんな考え方もあるんだ!』と思ってくれることだってある…これってひとつの驚きだと思うんです。普段は静かな人が、僕のライブでは自然と大きな声を出して一緒に歌って『声が枯れました』なんていうお手紙もよくいただくんですが、それだって驚きですよね。そういった…自分にとっての価値観から外れる瞬間を生み出すのがエンターテインメントであってほしいと僕は常に思っているので、そこがやっぱりいちばん大きいですね」。声優とは“何でもできる仕事”だと信じて25年間やってきた「価値観から外れる瞬間を生み出すのがエンターテインメント」という基準で考えると、できることは無限に広がっていく。例えば、鈴村さんが若い頃から夢として抱いている「飲食店の店主になりたい」というのも、彼の言うエンターテインメントの延長線上にあると考えると、実はそこまで荒唐無稽な話ではないというのがわかる。「飲食ってエンタメだなと思っているんです。そもそも僕は高校時代、『将来は声優か調理師になるか』の二択で考えていましたから。『調理師の道に進んでいたら、僕はどうなってたかな?』っていまでもよく思います。でも、よく考えてみると…これだけいろんなことができるようになったいまだからこそ、役者のまま飲食店をやってもいいんじゃないかな?とも思うんです。若い頃はそんな器もなかったけれど、もう40歳も半ばになろうとしていますから、自分で自分にリミッターをかける必要はないんじゃないか。誰に何を言われようと、いまやりたいことをやっていきたい…なんだか、若い頃よりもいまのほうがエネルギッシュになっている感覚がありますね」。声優という職業が時代とともに変わってきたことも、鈴村さんにとっての追い風になっているのだろう。というのもいまの時代、声優たちはアニメのアフレコや洋画の吹き替えといった声に特化した仕事だけでなく、音楽ライブやバラエティ番組、テレビドラマ、実写映画への出演など、幅広く活動しているからだ。だからこそ、例えば「鈴村健一が飲食店を始めた」と言ってもほとんど違和感なく受け入れられることが容易に想像される。それこそが、時代とともに大きく変わった声優という仕事の良い点であるのだと思う。「ええ、まさにそうだと思います。僕は19歳で声優業界に入りましたが、そのときに『声優って何でもできそうな仕事だな』と思ったんです。当時はそこまで自由な環境ではなかったけれど、僕はずっと『そうなるといいな』と思って25年間やってきました。みんなで飲みに行って酔っぱらった勢いで夢を語ると、『お前、何やりたいの?役者だろ?』って先輩によく怒られましたが、僕はそうじゃないと思っていたし、いつか時代が変わるだろうと信じてやってきた。そうしたら、やっぱり時代は変わって…自分たちで範囲を決めて、『ここからはみ出さないように、声優としてやっていこう』って思っていたのが、『あれ?はみ出してみたら面白い!』って、すごくシンプルなことに気付いて、一緒に楽しんでくれる人が増えてきたんですよね。そうやってはみ出したことが、すべて役者としての表現に還元されるという実感を得られたのも大きいです。AD-LIVEはまさにその象徴的なものだと思います」。以前「僕は100パーセント、エンターテインメントの分野に存在していて、そこに居なければ存在意義を持たない」と語っていた鈴村さん。エンターテインメントにかける情熱は、彼の存在意義そのものだ。そんな鈴村さんの信念が詰まった究極のエンターテインメント「AD-LIVE」は、10周年を迎えて、さらに加速していく。「おかげさまで10周年を迎えることができました。最初はチケットも売れずに苦戦していたAD-LIVEですが、いまやライブビューイングも含めて7万人に近い方が観てくださる公演となりました。僕が二十歳のときに抱いた小さなイメージから始まったものが、たくさんの方に支えられてここまで来れたことが本当に嬉しいですし、そこにあぐらをかいていたらダメだとも思っています。AD-LIVEらしさを失わずに、常に新しいものをしっかりと提示し続けられるように、観てくださったみなさんが『観てよかった』と思えるものを作れるように…一生懸命準備していますので、ぜひ遊びに来ていただきたいです。そして、今後も支えていただければ幸いです。これからもAD-LIVEをよろしくお願いします」。「AD-LIVE(アドリブ)」2018年発表会(text:とみた まい/photo:You Ishii)
2018年09月14日ものまねアーティスト青木隆治が芸歴20周年を記念した全国ツアーを開催する。17歳でNHK「のど自慢」に出場し、24歳でものまね番組に出演。精巧な模写と圧倒的な声量、そして端正な顔立ちで瞬く間にスターへの階段を駆け上がった青木。今やメディアやステージでなくてはならない存在だ。「青木隆治」チケット情報「ツアーは集大成でもあり、始まりでもあります。今までやってきたものすべてを出し切って、次に向かっていく姿を見せたいですね」と青木。振り返れば、ものまねに挑戦したのは先輩からの勧めだった。「最初に出たテレビのものまね番組ではポルノグラフィティさんの曲を歌わせていただいたのですが、ものまねではなく、ほとんど地声でした。でもそれからは現場でいろんな方のショーを見て感銘を受けて、真剣に取り組み始めました」。過去の自分を赤裸々に語る青木。意識の変化を含め、ターニングポイントは他にもあったのかと尋ねると、「今がその渦中かもしれない」と答えた。「20年の節目に一度、初心に戻ってみようと考えたとき、僕は歌をやりたかったんだと。しかも世界に行ってみたい。そしてニューヨークのアポロシアターに出てみたいと思ったんです」。2017年、実際にアポロシアターに挑戦した。「世界でエンタメをやるのは甘いものではないということも分かりました。ただ、100%通用しないわけではないことも分かりました」と、手ごたえも感じた。「やってみないと分からないし、やった人にしか分からないことがある」と、経験がもたらすものは大きいと青木。今回の自身の20周年ツアーでは、歌やダンス、ものまね、漫才などオールジャンルのエンタテインメント選手権『アオキシアター~アマチュアナイト~』と称し各会場でオーディションを開催し、新人発掘のコーナーも設けた。「ぜひ、挑戦してほしい」と、その一歩をいざなった。詳細は公式サイトまで。「青木隆治 20th Anniversary Tour」は開催中。このあと、青森・兵庫・大阪・石川・滋賀を経て、東京・中野サンプラザでファイナルを迎える。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年09月13日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、世界最高峰のバレエ団、パリ・オペラ座のトップバレリーナ、ドロテ・ジルベールがプロデュースしたパリ発最新フィットネスDVDを試してみました。■DVD『ドロテ・ジルベールパリ・バレエ・フィット』「バレリーナのような美しい体に近づくためのエクササイズ」と心躍るキャッチコピー。内容は筋トレ、有酸素運動、ストレッチの3構成。各パートが初級から上級まであり、好きな組み合わせでレッスンができます。筋トレは腕や背中など、パーツごとに引き締めるキツめのトレーニング。有酸素運動はバレエの要素を取り入れてあり、マエストロの優雅な音楽にのってスクワットができたりしてちょっと楽しい。この2つのあと、疲れた体をストレッチで優しく癒していきます。ジムでのレッスンだと、ほかの人の目が気になってちゃんとポーズができなかったり、先生やみんなについていけず恥ずかしい思いをしがち。けれど、DVDなら巻き戻して再確認したり、気兼ねなく自分のペースでやれるのがうれしい!『白鳥の湖』のように手を優雅に上下させる筋トレもあり、気分は勝手にプリマドンナ(笑)。レッスン後、腕と太ももは5ミリ、ウエストは1センチ引き締まっていました。しかも、姿勢がよくなっている気が。バレリーナ気分でエレガントにダイエットできそう!
2018年09月10日いま全国の映画館に、“新しい熱狂エンタメ”が拡大中!あのアーティストの特別なライブが、近所の映画館で観られる?映画館は、静かに映画を鑑賞する場所。―昨今、そんな既成概念を打ち破る、新しい楽しみ方が拡大している。その兆しは2010年頃からあったよう。「’10年から立て続けに、宇多田ヒカルさんや福山雅治さんといったビッグネームのコンサートの『ライブ・ビューイング』が行われました。それを機に、“静かに鑑賞するだけではなく、劇場で声を出したりしながら熱狂する”という、新しいエンタメへの注目度が、一気に上がってきています」(ライブ・ビューイング・ジャパン・坂本あかりさん)その熱狂を既に体験した人たちは、どんどん増加中。コンサート以外に、舞台、スポーツ、お笑いライブなどにもジャンルの幅を広げている。また「ライブ・ビューイング」以外にも、登場人物たちを応援しながら映画を楽しむ「応援上映」や、高音質かつ大音量で映画を楽しむ「爆音上映」の人気も拡大。劇場はいま、“静”とは対極の、熱狂を生む空間となっている。「家で一人で楽しむより、同じ気持ちの人たちと一緒に盛り上がりながら観たほうが、数倍楽しくなる作品も多いと思います。とくに応援上映は、100回リピートする人もいるほど、ある種の中毒性があります」(新宿バルト9支配人・島田貴行さん)坂本あかりさんライブ・ビューイング・ジャパン。プラット・フォーム部。同社は日本で唯一、ライブ・ビューイングを専門とする会社で、日本で行われているライブ・ビューイングの約7割を手がける。島田貴行さん新宿バルト9支配人。2013年、シネコン、新宿バルト9支配人に就任。同館ではライブ・ビューイングと応援上映を数多く開催。上映作品やスケジュールの調整、劇場の運営など全般の業務に携わる。※『anan』2018年9月12日号より。イラスト・黒猫まな子取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年09月09日ライブエンタメに革新をもたらした、超ド級大規模会場・東京ドーム。専門家とともに、ライブ会場としての歴史を徹底解説します。’88年、日本初の大型ドーム式野球場「東京ドーム」が開業。イベント使用時には約5万人が入る、超巨大会場が誕生した。「それ以前にも野外の大規模会場ならありましたが、屋根付きであれば、雨が降っても平気。『これからはドームの時代だ』という空気でした」(舞台監督・萩原克彦さん)初めて東京ドーム公演を行ったのは、ミック・ジャガー。「ただ、開業すぐはこけらおとし期間のようなものが設けられ、TM NETWORKなど日本人アーティストも数組出演。その中の一組がレベッカで、僕が担当した初ドーム公演でした。初めてドームに足を踏み入れたときは、『デケーッ!』のひと言。ドーム公演は、演者にとっても僕らにとっても初めての経験で、会場の広さを前に緊張したものです」(萩原さん)桁違いの広さを演出するとなると、機材や装置の搬入出だけでも相当な苦労があるそう。「ドームは、飛行機と同じように、中と外で気圧が違うんです。そのため、出し入れするたびに気圧を調整しなきゃならない。トラック1台を出し入れするだけで30分かかったんです。しかもドーム公演では11tトラックが60~70台くらい必要で…。それでも、あれだけの広さがあれば、演出のしがいがあるというもの。どこからでも見えるセンターステージとか、空中演出とか、『誰もやったことがないことをやってやる!』と、やる気がみなぎるんです」(萩原さん)そんな巨大なスペースを誇る東京ドームでの公演は、アーティストにとって、ひとつの頂点を極めることに他ならない。「ある意味、アーティストの集大成を見せる場であり、動員数における最高到達点。BOOWY、HOUND DOGらが、東京ドーム公演を最後に解散していったのは、“のぼり詰めると、日本ではその先がなかった”ことを暗示しているかのようです」(音楽ジャーナリスト・柴那典さん)東京ドーム公演を最後に活動に終止符を打つ―。そんなドラマティックな場であることも東京ドームの聖地性を高めていったが、’90年代後半に変化が。「メガヒットの時代が到来し、GLAY、ミスチル、安室奈美恵、B‘zといった、継続的にドーム公演ができるアーティストが出現。さらに各地にドームが造られ、今やドームツアーが当たり前です。嵐を筆頭に新たなライブ演出が続々と生まれ、新時代の熱狂が巻き起こっている。国立競技場も新しくなりますよね。大規模ライブエンターテインメントの今後にも注目です」(柴さん)[完成]1988年3月[収容人数]約5万5000人[住所]東京都文京区後楽1-3-61[最多公演アーティスト]嵐柴 那典さん音楽ジャーナリスト。ロッキング・オン社を経て独立。『AERA』『リアルサウンド』などで執筆。『cakes』ではダイノジ・大谷ノブ彦との対談「心のベストテン」を連載中。著書に『ヒットの崩壊』など。萩原克彦さん舞台監督。音響の専門学校生時代に、アルバイトから業界入り。キャリア42年を誇り、国内外の大物アーティストを担当。先日“完結”したチャットモンチーの舞台監督を10年間務めた。※『anan』2018年9月12日号より。取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年09月09日イギリス版「GQ」誌が今年も「メン・オブ・ザ・イヤー」授賞式を開催し、多くのセレブが出席した。受賞者の1人、チャールズ皇太子の姿も見られた。政治、エンタメ、スポーツなどの各界においてその年で輝かしい功績を残した人に贈られる「メン・オブ・ザ・イヤー」。「ソロ・アーティスト賞」にデュア・リパ、「ファッション・アイコン賞」にナオミ・キャンべル、「俳優賞」に『ゲット・アウト』のダニエル・カルーヤが選ばれた中、チャールズ皇太子は「慈善活動における特別功労賞」を受賞した。編集者のディラン・ジョーンズは、今年はイギリス版「GQ」誌が30周年を迎えた記念すべき年であるため、チャールズ皇太子にこの賞を特別に贈りたかったと語っている。環境、建築、若者が羽ばたく応援など様々な分野をサポートする400以上の慈善団体のパトロンを務めているチャールズ皇太子。自身もNPO団体「The Prince’s Charities」を主催し、年間に約1億4000万円の寄付金が集まるという。1976年に設立した「The Prince’s Trust」は、これまでに90万人以上の若者の教育や就職をサポートを行ってきた。今回は「特別功労賞」を受賞したチャールズ皇太子だが、実は「GQ」誌「ベストドレッサーランキング」の常連でもあり、今年は50人中20位に選ばれている。(Hiromi Kaku)
2018年09月06日第90回アカデミー賞「外国語映画賞」にノミネートされた、ジアド・ドゥエイリ監督作『判決、ふたつの希望』が現在公開中。8月31日に日本公開したばかりの本作だが、すでに都内で満席の大ヒットを記録し、公開劇場は全国わずか4館だったが、現状、50館で拡大上映が決定し、大きな賑わいを見せている。◆世界中の映画ファンが絶賛! 監督自身の実体験を基にした映画クエンティン・タランティーノ監督のアシスタント・カメラマンという経歴を持つドゥエイリ監督が手掛ける本作は、ふたりの男性の間に起きた些細な口論が、ある侮辱的な言動をきっかけに裁判沙汰となり、国家を揺るがす騒乱にまで発展する――というストーリー。監督自身の“実体験”を基に作り上げた物語だ。本作は宗派や信条の違いを超え、レバノン国内で爆発的な大ヒットを記録。第90回アカデミー賞では、レバノン史上初となる外国語映画賞ノミネートの快挙を成し遂げ、さらに第74回ヴェネチア国際映画祭では、主演俳優のひとり、カメル・エル=バシャが最優秀男優賞を受賞。米有名映画レビューサイトロッテン・トマトでは満足度90%の高評価を獲得(※6月14日時点)と、世界中の映画ファンから圧倒的な支持を集める話題作となっている。◆日本でも好スタート! 都内で満席も続々先月末に日本公開を迎えた本作。公開週末がサービスディに重なったこともあり、メイン館であるTOHOシネマズシャンテでは、早朝に1回上映回を増やす対応をとったが、それを含む計5回が早くから完売し、東京・大阪2館の土日で計9回の完売が続出。またオープニング成績は、土日2日間(全国4館)では、動員数:3,036人、興行収入:3,589,700円。公開3日間では動員数:3,864人、興行収入:4,627,600円を記録した。◆女性からも支持! 満足度1位にも上映後の満足度も非常に高く、Twitterでは「静かな良作」「あまりにも傑作すぎて震えてる…」「笑えて泣けて考えさせられる作品だった」「まさに希望を持てるのでこれは傑作」「素敵な映画だった」「今年のベスト級!」「今年一番」と高評価。また、国内最大規模の映画レビューサイト「coco」では、映画レビュアー満足度は100%、ポジティブ(好評価)指数96%と高い数値を示し、「coco」ユーザーも「ドラマティックな要素も盛り込まれた良作」「譲り合いや助け合いについて学ぶ傑作」「いまに訴えるものがある」と絶賛する声が多数寄せられている。宗教や民族などが深く関わる本作とあって、すでに本作を観賞した人たちからは「パレスチナ人とレバノンの関係を少し勉強して行った方が楽しめるかも」と、予備知識を入れてみた方が良いという投稿や、「パレスチナ問題ってこういう一面もあるのか。あまり報道されないので、知る機会を得た」と、改めて他国の情勢に触れる機会も作った本作。“法廷もの”ながら、鑑賞者の男女比は半々と意外にも女性客の動員も多く、内、年齢層は高めではあるものの20代からシニアまで幅広い。また単独、夫婦、友人同士、団体など形態が多様なのも特徴的で、女性からも支持されるのは、そんなドラマとしての評価の高さがしっかり伝わっていたからなのかもしれない。◆ラストに待つのは感動…?一方、複雑で難しいばかりかと思えば、「笑えて泣けて考えさせられる作品」「社会派作品だけど重すぎずテンポもいいから暗い気分にはならなかった」「歴史的な重いテーマを扱いながらエンタメとしても面白い」「俳優さんたちもすごいよかった…」といった投稿も。また、「政治的に描くだけでなくエンタメ映画としてパッケージした手腕が最高。最後は清々しさまで感じるラストは天才かよ、と。オススメ!」「こんなラストだったらいいのになあという所に上手い事着地するので気持ちいい」と、特にラストシーンを絶賛する声が多く寄せられ、観終わった後も反芻したくなる人が続出している。わずか全国4館スタートから、拡大上映も決定した本作。『タクシー運転手 約束は海を越えて』や『カメラを止めるな!』などと同様、良質な口コミが今後もより幅広い映画ファンに拡がっていくだろう。『判決、ふたつの希望』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:判決、ふたつの希望 2018年8月31日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2017 TESSALIT PRODUCTIONS–ROUGE INTERNATIONAL–EZEKIEL FILMS–SCOPE PICTURES–DOURI FILMS
2018年09月04日キャストが全てアジア系のラブ・コメディー映画『クレイジー・リッチ!』が全米で3週連続第1位を達成、総興行収入は1億ドルを突破という大ヒットを記録して大変な話題を呼んでいる。TVで人気のコメディー俳優たちが数人出演しているとはいえ、これといった大スターが出演しているわけでもなく、あらすじを聞いても取り分けユニークというものでもない。なぜここまでのヒットとなっているのか?ベストセラー小説の映画化ではあるが、「ハリー・ポッター」のようなレベルではないし、本が売れたというだけでは大ヒットの切り札にはならない。『クレイジー・リッチ!』ほどのヒットは、様々な要素がピッタリと揃った時にしか生まれない。重要要素その1:絶妙なタイミングジョン・M・チュー監督は、映画学科で有名なUSC(私立南カリフォルニア大学)出身。在学中から秀でた監督の才を発揮して製作したショート作品がスピルバーグ監督の目にとまる。卒業後間もなく有名エージェントに引き抜かれて、下ずみ生活も経験せずに大手スタジオで映画監督の仕事につく。これだけ聞けば夢のようなキャリアである。だが監督した作品はどれも批評的も興行的にも冴えず、2015年に監督した劇場用映画はあまりの不評で2週間にして映画館から姿を消すという、監督にとっては屈辱的な思いを味わった。だがチューは、その時点でふと立ち止まって考えたと言う。ちょうどその頃ハリウッドでは、「アカデミー賞は白人主義だ。#OscarsSoWhite」という個人のツイートがきっかけで白人優位のハリウッドがまざまざと明らかになり社会問題にまで発展した。チュー監督はアメリカで生まれ育ったとは言え、「自分もアジア人だと言うのに、社会の人種不平等に知らぬうちに加担してしまっているのではないか?」と自問自答し始めたと「scmp Style Magazine」に語っている。そんな時期にたまたま紹介された脚本が、ベストセラー『クレイジー・リッチ!』を脚本化したものだった。読んだ瞬間、「これだ!」と思ったという。監督の意思とタイミングが絶妙の融合を果たして、『クレイジー・リッチ!』の企画が動き始めたのだ。重要要素その2:スター誕生!ニック役ヘンリー・ゴールディング『クレイジー・リッチ!』の製作総指揮を担当するプロデューサーに、チュー監督は自分がどれだけこの作品にピッタリかを必死で説明したと言う。そしてめでたく採用されたあと、監督の才能の半分はこれで決まると言われているキャスティングが始まった。最も重要なのは言わずもがな、主演女優と男優探しだ。映画のヒロインであるレイチェル役は、TVの人気シットコム『フレッシュ・オフ・ザボート』のコンスタンス・ウーで、全米では見覚えのある顔だ。だが、コンスタンスの恋人役を演じるイケメンはいったい何者か?名前はヘンリー・ゴールディング。劇中、アジアで屈指の大富豪ファミリーの御曹司ニック・ヤングを好演している。生まれも育ちもマレーシアのヘンリー。爽やかでかつカリスマ性が光るイケメンだが、本作以前の演技経験はゼロに等しいというから驚き。マレーシアのTVで旅行番組のホストを務めていたヘンリーに、たまたま『クレイジー・リッチ!』の製作会社で会計事務をしていた友人が、「あなたにピッタリの映画オーディションがあるから受けるべきよ」と声を掛けた。だが驚くなかれヘンリー自身は、「ニック役には、プロでもっと立派な俳優が相応しい」と、数回にわたってオーディションの誘いを却下する。だが執拗にチュー監督自らに説得されて重い腰を上げた。そして結果はご覧のとおり。彼の自然な演技は天性としか言いようがなく、プロで長くやってきているコンスタンスを喰ってしまっているといっても過言ではない。ヘンリーは前途洋々で、すでに次回作のサスペンス映画『シンプル・フェイヴァー(原題)/A Simple Favor』の公開が待機している。重要要素その3:周囲を固めるソリッドな俳優たち『クレイジー・リッチ』を見た人に感想を聞くと、「ミシェル・ヨーがアクション抜きなのにいい味出してた」あるいは「オークワフィナ最高!」と答える人が多い。アクション映画に馴染みがない方々は、本作で主人公レイチェルにつらく当たるニックの母親を演じていたミシェル・ヨーが香港アクション映画の女王だったことを知らない人も多いだろう。あのジャッキー・チェンやチョー・ユンファなどと肩を並べて悪者をなぎ倒していったアクション・スターで、大ヒット作『グリーン・デスティニー』にも出演していた。本作では脇役だが彼女の存在感は大きい。そして劇中、最高に笑わせてくれるのが、レイチェルの親友ペイクリンを演じる金髪頭のオークワフィナ(金髪はカツラだそうだ。)、そしてオリヴァー役のニコ・サントスである。殆ど無名に近いがこれから注目されるであろう才能を放っている。そして、映画『ハングオーバー!』シリーズのミスター・チャウ役でお馴染みのケン・チョンも相変わらず笑いを取るのがうまい。重要要素その4:不変のストーリー性と劇場公開の大切さストリーミング・サービスのNetflixは、映画をも上回る勢いと言われているが結局はTV扱いとされており、劇場公開される映画のレベルには追いつかない部分がまだある。公開前から勢いが付いていた『クレイジー・リッチ!』には、すでにNetflixが目をつけており、大金で買取を申し出ていた。お金だけの問題なら、チュー監督もそこで二つ返事でオーケーしただろう。だが、監督は正真正銘の話題作りに欠かせないのは劇場公開における大ヒットだということを確信していた。わかりやすく言えば、Netflixで話題になっても最高賞はエミー賞(TV大賞)、劇場公開で話題となればアカデミー賞(映画大賞)も夢ではない、という最終的な違いである。結局は大金を蹴って、敢えてコストのかかるギャンブルだった劇場公開に賭けたチュー監督と関係者の勝利となった。もうひとつ忘れてはいけないヒット重要要素だが、それは普遍性のあるストーリー内容だ。ハリウッドのスーパー・ヒーロー映画に食傷気味の映画ファンが増えている。『クレイジー・リッチ!』の大ヒットをきっかけに、様々なエンタメ・サイトが、「特撮や派手なアクションなどのギミックがなくてもエンジョイできる、80年代に全盛期だったラブコメのような映画を大衆は欲している」、と語るコラムが目につくようになった。王子様と恋に落ちた身分違いの娘が王子の母親や友人知人たちから虐められても蔑まれてもメゲずに、結局は王子との夢の恋を手に入れる…。世界のどこで誰が見ても、そして誰が演じても、笑えて感動できるわかりやすく気分の良いおとぎ話だ。演じているのがアジア系だろうとラテン系だろうと、誰にでも共感できるストーリー、これがヒットにつながる。これに素晴らしい演出と俳優がつけば、世界的ヒット映画の方程式完成というわけである。興味深いのは、得てして日本人以外のアジア人俳優に対して変に斜に構える人たちのいる日本で、果たしてこの大ヒットの方程式が通じるかということだ。『クレイジー・リッチ!』が日本で大ヒットするか否か?興味津々なところだ。(text:Akemi K. Tosto)(text:明美・トスト/Akemi Tosto)■関連作品:クレイジー・リッチ! 2018年9月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND SK GLOBAL ENTERTAINMENT
2018年09月04日10月29日(月)に東京・渋谷CLUB QUATTROにてワンマンライブ『We Are THE SPICY!』を行う「ザ・スパイシー(THE SPICY)」。6月に「スパイシーコウヤドウフ」から改名し、勢いを増す彼らの変化や今後の活動について、Vo.スパイシーナカーノとKey.スパイシーコウバヤシに話を聞いた。【チケット情報はこちら】結成当時からのバンド名を改名した理由について「去年コウバヤシ君も加入して、バンドの方向性が新しく定まってきて、バンド自体が変わったと思っていて。なので今度のワンマンがちょうど節目になると思い、心機一転、新しい名前にしました」とナカーノ。新しい「ザ・スパイシー」という名前は「もともとお客さんが“スパイシー”と呼んでくださっていたのと、“SPICY”という単語の意味が由来です。日本語だと味に対して使うイメージが強いですが、英語だと“生き生きした”とか“活発な”とかそういう意味もあるんですよ。僕らの“エンタメ要素”と“ロック”という、 “元気”と“刺激”の両面が入っているのではないかということで、この名前にしました」。最近は「ライブキッズだけじゃなく、ライブハウスに来たことない人や、ノるのとか苦手な人も含めた“みんな”に向けてやるっていう気持ちになった」(ナカーノ)、演奏面でも「“ひとまとまり”でやってるようなところがあったけど、楽器同士のすみわけやバランスを考えて話し合うようになってきた」(コウバヤシ)と、新たな段階を迎えている。そのタイミングで挑むワンマンライブ『We Are THE SPICY!』は、「ザ・スパイシーとはこういうものですよというのを、外に向けて、そして自分たちに向けても示すライブになるんじゃないかと感じています。もちろんバンドは試行錯誤するものだけど、ここで改めてその基盤をつくるような。これからもし迷いが生じたときには立ち返る、そんなライブになる気がしています」(コウバヤシ)。そのうえで「お客さんも含めた“We”でありたい」(ナカーノ)と、このタイトルがつけられた。スペシャルゲストは芸人のパーマ大佐という意外な人物。「“ミュージシャン”“お笑い”という垣根を超えたかった。どんな人にも楽しんでもらえるショーとして盛り上げたい」(ナカーノ)と話し、ここにも「ノるだけ、ずっとかかってるだけ、というのではなく、観てよかった、聴いてよかった、というバンドでいたい」(コウバヤシ)と彼らならではの考え方が反映される。「明日はライブだから今日をがんばれるとか、今日ライブを観たから明日からがちょっと晴れるとか、そういうバンドになりたい」(コウバヤシ)というザ・スパイシー。「ここからおもしろいことを始めていけたらいいな」(ナカーノ)というライブをぜひ目撃して!チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2018年09月04日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、「名言が面白すぎる」と話題のカリスマホスト、ROLANDの華麗なるSNSの世界をご紹介。■ROLAND(ローランド)=’92年生まれ。テレビ朝日系『ソノサキ』など複数のメディアに取り上げられる歌舞伎町ホスト界の帝王「世の中には2種類の男しかいない俺か、俺以外か」と飛び抜けた俺様的名言を放ち、テレビにも出演するカリスマホストROLAND。歌舞伎町の「PLATINA」で月6,000万円を売り上げる、ホスト界の帝王です。Twitterのフォロワーは約6万。「ブサイクの対義語は『ROLAND』」「シャワーを浴びるとき俺はオーラから洗う」などのちょっと笑える俺様的発言から、「金で買えない物の本当の価値ってのは金で買える大抵の物を買ってみてそこで初めてわかる」との深イイ名言まで、読んでいて飽きません。若くして成功し、給料日には一日で300万円を使い、1泊40万円のホテルで生活しているうえでの発言は説得力が半端ない。ブログでは、『ベルサイユのばら』のオスカルのようなブロンドヘアと美貌で、ヨーロッパの古城の前にたたずんでいたり、馬車に乗ったり高級感あふれる写真の数々が。本当に存在しているの?と疑いたくなるくらい浮世離れしたライフスタイルは、見ているこちらまで優雅な気持ちにさせてくれます。ROLANDさまをフォローして、人生勉強をさせてもらうとともに、お金持ち気分も味わっちゃう!?
2018年09月03日9月1日にさいたまスーパーアリーナで開催される「マイナビ presents 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER」。「FOREVER GIRLS」のテーマに沿って、未来へ続くTOKYOの最先端トレンドを発信していく。マイナビニュースでは「TGC 2018 A/W 6人の飛躍」と題し、TGC出演と時を同じくして活躍の幅を広げたモデルをピックアップし、TGCへの思いや知られざる秘話を聞く。最終回は、女優・モデルとして第一線で活躍し続けている新川優愛(24)。TGCの出演は今回で10回目となるが、その言葉からは経験の深さがにじみ出る。常に変化していく芸能界の中で変わらないこととは。3年ぶりの取材で、その芯の部分が明らかになった。○「あと何回呼ばれるんだろう」の思いで臨む――地方開催も含めると、今回で10回目の出演になりますね。そうなんですね! ドラマでは後から感想を聞くということはありますけど、生の歓声や目の前で名前を呼んでくださるような状況は少ないので、毎回楽しいですし 、今でも元気をもらえる場所です。――モデルとしての通常の撮影と比べると、大きな違いですね。そうですね。いい意味で独特ですね。雑誌や映像の良さもありますが、コレクションやファッションショーでしか味わえないワクワクだったり、テンションが上がったり。毎回楽しませていただいています。――1年に2度開催されていますが、「今年もこの季節が……」みたいな?「今年もこの季節が来た……」というより、「いつ呼ばれなくなるのかな」という心配の方が、この年齢になってくると大きくて(笑)。昨年の10月、北九州でもお声を掛けていただいたんですが、「まだ大丈夫だったんだ」と同時に「あと何回呼ばれるんだろう」。でも、世代交代は必ずあるんですよね。自分が呼んでいただいている間にどれだけ楽しめるか、毎回噛み締めながら歩いています。盛り上がってます!!#TGC富山 #新川優愛 pic.twitter.com/lfSi4H58K7— 新川優愛 staff (@yua_staff) 2018年7月21日――富山ではトップバッターでしたね。登場順で気持ちの変化はありますか?自分にとってはどの順番でも変わりません。みんなの中のトップやトリというよりは、「自分が歩く1回目」の方を重視しています。そこでの反応は、やっぱり気になって。関東開催はお客さんの人数が多いので声も大きいと思いますが、地方開催は待ち望んでくれていたことがすごく伝わります。ただ、TGCだけじゃなくていろいろな仕事もそうなんですが、その仕事に向けて何かを意気込んだことがないんです。普段からずっと変わらない生活をしているので、TGCに関わらず、会場に入ると裏にいても歓声がすごく聞こえてくるので、そこで気持ちが高ぶるというか。――もともと意気込まないタイプ?そうですね。このお仕事をさせて頂く前から、意気込んだことがないと思います。仕事や学校も。TGCにおいては強いて言えば「楽しむ」。自分たちが楽しまないとお客さんが楽しんでくれないと思うので、まずは自分が楽しむことを心がけています。○「永遠」の家族愛に支えられて――今回のTGCのテーマは「FOREVER GIRLS」です。ここから何を連想しますか?すごく都合よく「FOREVER」だけをとってしまうと、やっぱり「家族」かなと思います。家族ととっても仲良くて、どんな環境にいても必ず見守ってくれています。実家に帰った時も、変に気を使われるわけでもなく、邪険にされるわけでもなく、ただただ普通でいてくれる。本当に接し方が変わらないので、すごく支えられているんだなと実感します。――ご家族もTGCをご覧になっているんですか?おばあちゃんが来てくれたことはありました!――2015年11月、スカイツリータウンのクリスマス点灯式イベント後に取材させていただいたんですが、そのイベントにもおばあさんを招待されていましたね(新川優愛、女優・モデル・司会…人気者の素顔と日常「迷路を進むのがとっても楽しい」)。そうでしたか! その時と変わってないんですね(笑)。――その当時、理想の将来像を考えず、さまざまな仕事を「道」と捉えてご自身を「迷子」とおっしゃっていました。「どんなことをするにも私にとっては迷路。でも、今はその迷路を進むのがとっても楽しい」という言葉はとても前向きな印象を受けました。今はいかがですか?今も迷子で変わらないです(笑)。お仕事のジャンルも、当時とそれほど変わらないので。3年前だから……『non-no』になりたてぐらいの頃だと思うんですけど、専属雑誌も3年前と変わりません。状況が変わってないので、迷子は迷子かなと思うんですけど、自分でやりたいこと……私はお仕事に対してすごく受け身なんです。お声がかかったということは、それは関係者の方がとってきてくださったということ。そういったものを精一杯取り組みたいというのは、今でも変わりません。#TGC富山 の次は・・9月1日(土)#TGC 18AW!ステージ終わりの #新川優愛(@yua_staff) からメッセージ????????????TGC 18AW????チケット好評発売中????指定席も残りわずか・・!今後の出演者発表もお楽しみに???? pic.twitter.com/Wdao2WDM4N— 東京ガールズコレクション(TGC) (@TGCnews) 2018年7月28日○新川優愛 サイン入りチェキプレゼント新川優愛さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。○応募要項■応募期間:2018年8月31日から2018年9月5日23:59まで■内容:新川優愛 サイン入りチェキプレゼント■当選人数:1名様○応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.応募ツイートをリツイート当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。当選条件日本国内にお住まいの方 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル news-reader@mynavi.jp(3)個人情報保護管理者:株式会社 マイナビ株式会社 ニュースメディア事業部事業推進部長 news-personal_data@mynavi.jp
2018年08月31日最旬韓流スターのインタビューをお届けしているK☆STAR LOVERSの今回のゲストは、8月29日に日本デビューをはたす7人組のガールズグループ、OH MY GIRL BANHANA(オーマイガールバナナ)。デビューに先駆け、来日イベントを行ったときの日本のファンの印象や、日本で行きたい場所などを自分の言葉で明るく語る彼女たち。フィーリングゲーム「メンバーのなかで一番○○な人」を選ぶコーナーでは、日常の食事に関する質問にメンバー同士のトークも白熱。意外な素顔が見られそう!■韓国エンタメ情報&オリジナルインタビュー満載!『K☆STAR LOVERS』韓流ニュース一覧■女性自身韓流Twitterアカウント(動画/Bravoworks,inc.)
2018年08月28日8月29日に日本デビューをはたす7人組のガールズグループ、OH MY GIRL BANHANA(オーマイガールバナナ)。デビューミニアルバムのリード曲『バナナが食べれないサル』のコンセプトに合わせてサルの耳をつけてのご登場となった。平均年齢21歳、流暢な日本語を話す7人は、インタビュー中もそれぞれに個性豊かなキャラクターを爆発。インタビュー後半では、デビューに先駆け、来日イベントを行ったときの日本のファンの印象や、日本で行きたい場所などを自分の言葉で明るく語る彼女たち。今回は、メンバーの“素顔”がわかる「フィーリングゲーム編」も公開予定なので、そちらもお見逃しなく!■韓国エンタメ情報&オリジナルインタビュー満載!『K☆STAR LOVERS』韓流ニュース一覧■女性自身韓流Twitterアカウント(動画/Bravoworks,inc.)
2018年08月28日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、100万部を突破した大人気絵本シリーズ『ノラネコぐんだん』の魅力に迫ります。■絵本『ノラネコぐんだん』シリーズ/著者・工藤ノリコ(白泉社より発売中)本シリーズは、好奇心旺盛な8匹のちょい悪ネコたちが毎回、いたずらをしては大事になり、危険な目に遭っては仲間に助けられ、怒られては反省して償いをする、という物語。ノラネコぐんだんや、彼らをとりまく動物たちのキャラクターがとても愛らしく、ほっこりするんです。シリーズ最高傑作といわれる『アイスのくに』では、いたずらをしてバチが当たり、凍死しかけたノラネコたちを、ペンギンの子どもが救ってくれます。さらに助けを呼ぼうとしたペンギンの子どもがシャチに食べられそうになるのを、今度はノラネコたちが体を張って助ける……。そんなやりとりを見ているだけで「私たちは周りのみんなに助けられて生きている」と改めて感じ、大人の心にもじわじわと染み入ってきます。また、グッズも大人気。正座で反省している「はんせいクッション」や、ユニークな絵と言葉が並ぶ「ノラネコぐんだんかるた」など遊び心が満点。工藤ノリコさんの公式サイトでは、アニメーション化され、動くノラネコたちも楽しめます。猛暑で疲れた心も、かわいいノラネコたちの姿を見れば癒されること間違いなし!
2018年08月27日9月1日にさいたまスーパーアリーナで開催される「マイナビ presents 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER」。「FOREVER GIRLS」のテーマに沿って、未来へ続くTOKYOの最先端トレンドを発信していく。マイナビニュースでは「TGC 2018 A/W 6人の飛躍」と題し、TGC出演と時を同じくして活躍の幅を広げたモデルをピックアップし、TGCへの思いや知られざる秘話を聞く。第1回は、“みちょぱ”の愛称で親しまれる池田美優(19)。今春まで『Popteen』専属モデルとして多くの若者の心をつかむ一方、最近ではバラエティでも存在感を発揮し、お茶の間にも知られる存在となっている。自身にとっての想定外のバラエティで、なぜブレイクすることができたのか。そこには「ギャル」「自然体」と共に、「裏の顔」が大きく関係していた。○「やばい」を救った歓声――TGCでもすっかりおなじみになりましたね。ありがたいですね。初めて出たのは2年ぐらい前だったと思います。それまでお客さん側で参加したことはなかったんですが、LINE LIVEやニュースで携帯越しには見ていました。TGCといえば、ファッションショーの中でも一番レベルが高いイメージがあって、他のファッションショーにいくつか出せていただいて、TGCから出演のお話をいただきました。――満を持しての初オファー、どのようなお気持ちでしたか?やっぱり、うれしかったです。ついに出れるようになったんだと思って。『Popteen』はギャルのイメージが強くて、その頃はそこからTGCに出ているのは(藤田)ニコルと私ぐらいでした。そういう部分でもすごくうれしかったです。――われわれでは想像つきませんが、数万人が取り囲むランウェイは格別でしょうね。あまり緊張しないタイプなんですけど、めちゃくちゃ緊張して(笑)。ファッションショーに出たてのころは、歩き方も知らないのでウォーキングレッスンに通っていたんですが、先生も「がんばってきな!」って励ましてくれて。「よし!」と気合いを入れて行ったんですけど、いざ本番になると「あ……次、私だ」「やばい」とそわそわ。そんな感じでしたが、歓声に救われました。なんか、安心するんです。「私のこと、知ってくれてる人いたんだ」って。――それ以降、地方開催にも出演されていますね。回数を重ねる中で、新たに見えたことなど変化はありましたか?もちろん楽しさを感じますが、昔に比べて知名度が上がったのもあって、堂々と自信をもって歩けるようになりました。最初の頃は、周りの先輩方を見て「やっぱり、すげえ……」と圧倒されて。今では後輩も増えたので、むしろ「自信をもって歩かなきゃいけない」と。――TGCの出演者は、世代交代してるんですよね。そうですね。今も年齢は下の方ではあるんですけど、昔よりはちょっと先輩になりました(笑)。トップバッターやラストを歩かせていただく機会も増えたので、自分自身も成長してその姿をTGCで見せられるのはすごくうれしいです。半年に1回ぐらいの開催ペースに出させていただいてるんですが、出演する度に歓声が大きくなって。2年前ぐらいからテレビに出させていただいて知名度も上がったのかなと思います。――次回の9月1日開催もさらに歓声が大きくなっているでしょうね!だといいなぁ(笑)。○藤田ニコルブレイクも「私には絶対にできない」――最近もバラエティでよくお見かけします。そういえば、『ナレーター有吉』(テレビ朝日系・8月15日放送)も面白かったです!面白いですよね(笑)。でも、有吉さんのおかげなんです。私もめちゃくちゃ楽しい収録でした。――初めてのバラエティ出演はダウンタウンDX』でしたよね? 今から2年半ほど前になります。そうですね。しゃべるとバカがバレるから(笑)、そこまでバラエティに出たくはなかったんですよ。当時はニコルの“おバカキャラ”がブレイクしていた頃。ニコルがそれだけがんばってるのを間近で見ていたので、私には絶対にできないし、何よりもバカがバレちゃうので(笑)。そうやって悩んでいたころ、『ダウンタウンDX』のお話をいただきました。――池田さんのブレイクは何かきっかけがあったんですか?それほどしゃべっていませんでしたし、VTRも多かったので……何かがあってドカーンとなったわけじゃなくて、ちょっとずつ出ていったら、今もそれが続いているような感じです。――バラエティで売れるための工夫や戦略も全くなかったんですか?そうですね。本当に私、「キャラ」みたいなのを作るのが苦手で。だから、演技もできないんですよ。誰かになりきるみたいな。本当にそういうのができないので、「自然体で無理だったら無理」と諦めがつく。そういうことでストレスもためたくないんです(笑)。キャラを作ると、きっと疲れちゃうじゃないですか? こんな調子なので、そこまで長くは続かないだろうと思っていました。決まったフレーズもないですし(笑)。何キャラなの? と聞かれても、自分自身のままなので私も分からない。芸人さんが好きなので、収録も楽しませていただいて、それが意外と2年半も続いているんですよね。とっても、ありがたいです。――演技苦手なんですか? 東京都のボランティアPR動画「ちょいボラ」で菅谷哲也さんと共演されていますが、全然違和感なかったですよ。実は、ほとんどセリフないんですよ(笑)。本当に演技ができないことを伝えてあったんですが、出させていただいて。セリフは少なかったですけど、がんばりました。――今後、オファーがあったらどうします?自然体でいられるのであれば(笑)。でも、全然違う人格の役だったりしたらできません。「演技に対して私が一生懸命になれない」と分かっているので、ガチでやっている方々に申し訳ないというか。やるならちゃんとしたい。でも、そこで力が出せないことは分かっているので。○“ギャル”だからこそ意識すること――「自然体」とおっしゃっていますが、バラエティ収録の現場で何か心がけていることはありますか?なんだろう……私の世間的な好感度はたぶん、「好き」か「嫌い」かハッキリ分かれていると思います。そこはしょうがないのであまり気にしてないんですけど、「裏の好感度」の方が大切で。見た目でマイナスになるので、その分、裏ではちゃんとしていないといけない。例えば収録が終わって、スタジオに共演者の方々が残っていたら、絶対に一番最後に出るとか。そういうことは心がけています。――誰かから教わったんですか?初めてテレビに呼んでいただいた時に、マネージャーから「お前が一番後輩だから」と言われたんです。それから今も続けています。――スタッフや共演者の信頼は、そういうところからも生まれるのかもしれませんね。それは裏側というか、カメラが回っていないところでやっているだけのこと(笑)。私にとってはそれが普通なんです。――ボランティアも池田さんのイメージにはなかった一面なんですが、テレビ朝日のトライアル枠番組『ギャル、田舎を救う。』(8月15日・22日26:25~)もボランティア要素が強い番組ですね。池田さんをはじめ、世間的にネガティブなイメージをもたれやすいギャルたちが有志で参加し、田舎の人々を手助けする内容です。めちゃくちゃハードでした! 22日に放送される回は台風が近づいていた頃で、暴風警報が出ている中で合羽を着ながら一生懸命野菜を収穫して(笑)。テレビを観ている人の中にはバラエティを観てヤラセと思われる人もいるかもしれませんが、ガチを求めるスタッフさんなので「私もやるしかない!」と気合いを入れました。それから、「ちょいボラ」でボランティアに関わるお仕事も多くなったので、自分にとってもそういうことを学べる場所だと思いました。その上、助けを求めてた方が人手不足で深刻な悩みをかかえているおじいちゃんやおばあちゃん。これだけ困っている人がいるのに、「若者って何してるんだろう」と思っちゃいました。――ギャルは外見と内面にギャップがある人が多いと聞きますが、今回の参加者含め、池田さんの周りはいかがですか?私のまわりは中身がしっかりしている人が多いですね。でもたまには、見た目通りのすっごいクズもいますよ(笑)。ギャルは見た目がマイナスな分、付き合っていくとプラスになっていく一方なので、私はラッキーだなと思います。もし、期待に応えられなくてもマイナスはマイナスのままで終わるだけ。本当にギャルは得していると思います(笑)。――確かに今日は池田さんの新たな一面を垣間見られたような気がします! さて、そろそろお時間です。9月1日開催のTGCテーマ「FOREVER GIRLS」から連想するものは何ですか?私のママは47歳になるんですが、今でもジムに通ったり、マツエクやネイルしたり、美容室に行ったり。自分の美を磨き続けています。私も歳をとっても、美に関してはちゃんとしてたいです。――物心ついた時から目の前にお手本がいたわけですね。そうですね。私が化粧をしはじめたときにもいろいろと教えてくれたので。私もママみたいに、いつまでも女子でいたいです。○池田美優 サイン入りチェキプレゼント池田美優さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。○応募要項■応募期間:2018年8月22日から2018年8月28日23:59まで■内容:池田美優 サイン入りチェキプレゼント■当選人数:1名様○応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.応募ツイートをリツイート当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。当選条件日本国内にお住まいの方 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル news-reader@mynavi.jp(3)個人情報保護管理者:株式会社 マイナビ株式会社 ニュースメディア事業部事業推進部長 news-personal_data@mynavi.jp
2018年08月22日最旬韓流スターのインタビューをお届けしているK☆STAR LOVERSの今回のゲストは、8月29日に日本デビューをはたす7人組のガールズグループ、OH MY GIRL BANHANA(オーマイガールバナナ)。デビューミニアルバムのリード曲『バナナが食べれないサル』のコンセプトに合わせてサルの耳をつけてのご登場となった。というのも、母国・韓国で’15年にデビューし、これまでに8枚のCDをリリースしている彼女たち。「コンセプトの妖精」として毎回、フレッシュなコンセプトで新作を発表することでも知られている。今年1月に韓国テレビ歌番組で初めて1位を獲得したことをきっかけに、一気に波に乗り、4月に活動開始した初の派生ユニットOH MY GIRL BANHANA(注:メンバー全員参加)として日本にやってきたのだ。平均年齢21歳、流暢な日本語を話す7人は、インタビュー中もそれぞれに個性豊かなキャラクターを爆発。“会えば誰もがトリコになってしまう”というキャッチコピーが納得のすいこまれるような魅力を持っているのだ。今回公開の「前編」、次週の「後編」と「ゲーム編」と3部にわたってお届けするOH MY GIRL BANHANA。「前編」は、好きな日本食をはじめ、日本での活動の目標、日本デビューの意気込みを語ってくれた。日本語でレコーディングした『バナナが食べれないサル』のキュートな振付けも必見!■韓国エンタメ情報&オリジナルインタビュー満載!『K☆STAR LOVERS』韓流ニュース一覧■女性自身韓流Twitterアカウント(動画/Bravoworks,inc.)
2018年08月21日吉祥寺で味わう小皿中華。ワンコインで大満足仕事終わり、お腹が空いた夜。今日は外でご飯を済ませたい、そんな日には女性の粋なひとり飲みにピッタリのお店へ。吉祥寺・ハモニカ横丁内の「ハモニカキッチン」は、カウンターで老若男女と肩を並べてほっこりできる場所。気取らず立ち寄れて、おなかと心を満たしてくれます。フードは中華メニューが中心まずは定番メニューの「骨付き鳥の四川炒め(500円)」をオーダー。カウンター越しに料理人の手元をながめられる2階席なら本場中国さながらの雰囲気を楽しむことができます。店内には胡椒の香りが漂い、料理が出来上がるまでちょっぴりワクワク気分。いただくと、香辛料が香る甘辛いお肉がやわらか! シンプルな味付けなので、「ビール(540円)」の相棒には絶妙。思わず笑顔がこぼれちゃいます。他にも、ちゅるんとなめらかな麺が秀逸な「四川風碗子そば(担担麺)(500円)」や、店内一の最速メニュー「棒棒鶏(500円)」などが人気。ちょっぴり小さいお皿でワンコイン価格なので、あれこれたくさんの種類を楽しみたい人にも嬉しいサイズ感です。焼き鳥など軽く食べたい時に助かるフードもずらり。おじさまの駆けつけ一杯から、ファミリー、吉祥寺のおしゃれカップルまで、常に賑わいを見せる横丁のプチトリップ空間。気づいたら、常連さんになっているかもしれません。初心者向け★★★ワイガヤ度★★☆エンタメ度★★☆スポット情報スポット名:ハモニカキッチン住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-2ハモニカ横丁内電話番号:0422-20-5950
2018年08月20日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、SNSで大人気のコツメカワウソのちぃたん☆を紹介します!昨年、全国の水族館・動物園が「カワウソの総選挙」を開催するなど空前のカワウソブームのなか、ペットながらTwitterのフォロワー数66万超えのちぃたん☆。「人間のように布団で寝る姿がかわいい」「お口をパクパクしながら必死でシャワーを浴びる姿がヤバい」など、世の女性たちを日々癒しています。2歳のちぃたん☆はまだまだ甘えん坊で、飼い主さんの指をチュウチュウ吸うしぐさはまるで赤ちゃんみたい!あまりの人気ぶりに、昨年8月には地上波初となる動物冠番組『カワウソちぃたん☆が行くホントの日本』(千葉テレビにて毎週火曜21時55分〜・放送中)がスタートするほど。全国をロケする番組なのですが、動物のちぃたん☆は外に出かけることができません……。でも「ちぃたん☆に会いたい!」というみんなの思いが届き、今年2月、妖精としてゆるキャラのちぃたん☆が誕生!坂道をダッシュで駆け上がったり、跳び蹴りをしたり、身体能力はふなっしー並み。バランスボールやスケボーに挑戦して派手に転んだりとおてんば三昧だけど、そのおバカぶりがなんとも愛らしいんです。こちらもTwitterのフォロワー数は71万超え。2匹(?)のかわいい動画を見て、猛暑のイライラも吹き飛ばそう!
2018年08月20日仕事は多忙ですが上手にオフをやりくりできる週。グルメやエンタメなどレジャーも満喫できます。対人面は懐かしい友人などとの交流が復活しそう。恋愛も多方面に出会いのチャンスが広がります。ただ、金運は波乱。美味しい話に騙されないよう気をつけて。
2018年08月20日赤ちゃん本部長がさまざまな企業の本部長を訪問する「それいけ! うちの本部長」。今回武田本部長が訪れたのは、『ガンダム』シリーズや『パックマン』で知られるバンダイナムコグループの、オンラインゲームを開発・運営するバンダイナムコオンライン。事業本部長・里見陽祐さんにお会いするため、東京・三田にあるオフィス「バンダイナムコ未来研究所」を訪れた本部長。大きなビジョンやゲームが並ぶエントランスに、本部長もかつて夢中になったゲームの思い出が蘇ってきたようです。きっかけは『欽ちゃんの仮装大賞』!?里見:はじめまして、里見です。武田:はじめまして、武田です。いや〜ゲーム会社はワクワクしますね〜。受付にガンダムがいて興奮しました!でもフロアは静かなんですね……。里見:弊社はゲームプロデュースだけでなく開発も行っているのでちょっとユニークなんです。なのでフロアは意外と静かなんですよ。武田:確かに皆さん個々に作業に集中されてますね。うちの営業部はいつも騒がしいので雰囲気がまるで違います。里見さんは、昨年バンダイナムコオンラインの事業本部本部長に就任されたそうで。里見:はい。弊社の事業本部は126名。派遣や業務委託の社員を含めると160名ほどいます。事業本部には、ゲーム開発、運営、プロデュースを行う事業部門が4つと品質管理部門、各部門を支えるマーケティング、インフラ、海外営業部門がありますが、僕の仕事は4つの事業部門と品質管理部門を統括し、会社や社員が目指すべき方向へ導いていくことです。ただ、弊社はトップダウンの会社ではないので、5年後、10年後をイメージしながら、各事業部門と一緒に成長を考えていくという感じです。武田:大きなチームで職種も多岐にわたるんですね。部下をまとめるのは大変でしょう。里見:人に言えるほど大変だと感じるところはありませんが、うまくいっている時は勢いを止めないように+αのチャレンジを促し、問題があるときは解決の方針とステップを指示します。この業界はすべてがすべてうまくいくことはなかなかないので、常にポジティブな思考とネガティブな思考を持ち続けて方向を定めていくというというところが大変ですかね。武田:なるほど。小さい頃からゲームが好きだったんですか?里見:そうですね。大好きでした。武田:ゲーム業界に入ったのは、ゲームが好きだからですか?里見:それもありますし、就職活動で企業を探しているときに「遊び」というワードが自分の中にしっくりきたんですよね。大学の卒論も江戸時代の「遊び」をテーマにしていたので、「遊び」からゲームに発想がつながっていった感じです。大学卒業後はバンダイと統合前のナムコへ入社したのですが、ナムコの選考過程の中でも、気楽な社風でおもしろいことを真剣に取り組む会社の考え方がしっくりくる感じがありました。そもそも、エンタメ業界を志したきっかけは『欽ちゃんの仮装大賞』なんですがね。制作スタッフの面白いことを本気でつくりあげる姿に刺激を受けたんです。武田:え!出場したんですか!?里見:そうですね。2回出場しました。武田:2回!?里見:3回応募して、2回出場しました。1回目はひとりで出ています。たまにひとりで出場している人がいるじゃないですか。あれが僕です(笑)。武田:(笑)ちなみにどういう作品で出場したんですか?里見:1回目は黒の全身タイツを着て、顔を赤く塗って、手にけん玉の柄の部分を持って、アクロバティックな動きでけん玉を見せるというシュールな作品です。テレビ映えはしなかったですけど、身内には相当ウケました(笑)。武田:そのときの欽ちゃんのリアクション見てみたいですね〜(笑)。出ようと思ったきっかけは?里見:いまでも鮮明に覚えているのですが、大学入学後にキャンパスでたまたま高校の同級生の女性に会ったんですよ。ふとすれ違ったときに、「里見くん、大学生になったら目立たなくなったね」と言われて。高校のときは応援団長をしたりなにかしら目立つことやっていたのですが、その時期は大学入学後の燃え尽きていた時期で。なにかに打ち込むことを失っていたときだったんです。その言葉で強迫観念にかられ、「目立たなきゃ!」と。それで、「よし、テレビに出る!」と決めたんです(笑)。『笑っていいとも!』か『欽ちゃんの仮装大賞』かの2択で、『欽ちゃんの仮装大賞』に応募したんですよ。……あれ以上の緊張はないですよ。最初、しゃがんでいるところからスタートするんですけど、本番はしゃがんでいるにもかかわらず、足の震えが止まらなかった。その経験があるので、その後緊張しなくなりましたね。武田:なかなかない経験ですね。就職活動のアピールポイントにもなったのでは?里見:なりましたね。面接では、この話で大体8〜9割は終わりました(笑)。容赦ない言葉を言われるようになってからが一人前武田:里見さんの子どもの頃だと、ファミコン世代でしょうか。里見:はい。記憶に残っているのは『スーパーマリオブラザーズ』『ゴルフ』などですね。めちゃくちゃやったのは野球ゲームの『ファミスタ』。兄や兄の友達とよくゲームをやっていたのですが、お兄さんたちがえげつない投球をしてくるわけですよ。小さい子を相手にボコボコにするという(笑)。武田:よくある光景ですね(笑)。里見さんは、かつてプロデューサーとして『ファミスタ』シリーズに携わったんですよね。こどもの頃に熱中していたゲームの制作に関われるなんて、さぞうれしかったでしょう。里見:そうですね。でも、僕はナムコに入社後、8年間くらいはゲームセンターの勤務だったんですよ。ゲームセンターは風営法の規制で営業時間に制限があるので、24時間のゲームセンターがあったらいいなと思っていたときに、日本でもオンラインゲームが流行り始めたんですよ。ちょうどその時期に、バンダイナムコグループの研修課題で、後の事業を役員にプレゼンする機会があって。そこで、PCオンラインゲーム事業をバンダイナムコグループの事業の柱として育てたいと提案をしたこともきっかけになり、オンラインゲーム事業部門にグループ内出向したというのがこれまでの経緯です。ちょうどそのときに担当したのが『ファミスタ』シリーズ。『ファミスタ』は思い入れの深いコンテンツですし、バンダイとナムコが統合して大好きな『ガンダム』シリーズに関わることができるというのも魅力的でしたね。でも一番大きかったのは、当時開発や運営で関わったメンバーが今でも一緒に仕事をしているなどいい出会いがあった。なので、思い入れはすごく強いんですよ。武田:アーケードゲームの営業から制作への転向は大きな変化ですね。里見:そうですね。いまは、スマホアプリでもそうですが、ゲームをリリースしてからお客様に長く遊んでもらうためのビジネスモデルが主流になってきていますよね。ゲームの運営、ゲームサービスを提供する人が必要になってきている。サービス業をやってきた人がネットゲームに関われる可能性を感じていたので、それを突き詰めてみようと思ったんです。ゲームセンターのいい点は、ゲームで遊んでいるお客さんの表情を見ることができるところ。けれど、ネットを介すると見えないわけですよね。SNSや掲示板に辛辣な言葉を書き込む人もいますし。けれど、ゲームセンターでプレイしているお客さんの顔を見ていたので、ネットに書き込まれたことからお客さんが楽しんでいるのか怒っているのかをなんとなく想像できるんです。それは利点だなと思いますね。武田:容赦のない言葉を耳にするのは辛いですね……。里見:僕はあまり言われる立場ではないですけど、開発のみんなは「それを体験してからが一人前」だとよく言っていますね(笑)。武田:確かに。ゲームをお客さんに知られてプレイされている上でのことですからね。里見:そうですよね。ゲームを作っている会社とお客さんの距離が近いという証拠でもあると思うんです。だから、ゲームを作る人は感謝の声も厳しい声も真摯に受け止めていますよ。ポジティブであれネガティブであれ、リアクションをしてくれることが重要ですよね。もしネガティブなご意見を頂いたら、もっとよくなる可能性だと捉えると気持ちが楽なんじゃないですかね。僕がそう思える理由ははっきりしていて、ゲームセンターでお客さんに面と向かって言われていたんです。例えば、ビデオゲームのレバーの反応や椅子に苦情が来たりね(笑)。やはり面と向かって言われるほうがキツいんですよ。でも、お客さんが目の前にいるしその場で答えを出さないといけないので、すぐに答えを出してお客さんにスッキリしてもらって帰ってもらう。でもネットではそれができないので一長一短ですよね。表情で想像できる経験があるのであまりストレスは感じないんでしょうね。子どものゲーム時間は自分で決めること武田:里見さんには、小学4年生の娘さんと年長の息子さんがいらっしゃるそうですが、お子さんもゲームが好きなんですか?里見:はい、もちろんゲーム好きです。最近はNintendo Switchで『スプラトゥーン2』をよくやってるんですが……めちゃくちゃうまいんですよ。僕よりうまい(笑)。武田さんはゲームはされますか?武田:昔はやっていましたよ。ただ、私がやっていた頃はマルチプレイなんて機能はなかったので、みんなで家に集まって誰が一番強いか競っていましたね。里見:やってましたね〜。いまは基本ネット対戦なので、『スプラトゥーン2』も対戦相手に困らずにゲームしていますね。武田:うらやましいですよね。いまはスマホ、PC、コンシューマーゲームなどいろいろなデバイスがありますしね。里見さんの家では、例えば「1日1時間」など、お子さんがゲームをやる上での決まりはありますか?里見:特にありません。僕はわりと寛容だし、そもそも僕がゲームをやっているので「好きなだけやったら?」という考えなんですよ。多くのお母さんは、子どもがゲームをやる際に「ちゃんと時間を決めましょう」と言うと思うんですけど、うちの場合は基本的に子どもが時間を決めています。大体30分くらいです。息子はまだ時計の読み方があまりわからないので、「長い針がここにくるまで」という言い方になります。なので、必然的に長くはならないんですよ。武田:ちなみに、里見さんが小さい頃は決められていましたか?里見:全くないです。両親はゲームを全然しないのですが寛容でしたね。多くの親はゲーム自体が必ずしも育児や成長に悪影響を及ぼすとは考えていないけれど、子どもは時間のマネージメントができないというのが悩みの種だと思うんですよ。うちの場合は、子どもが時間を決めることによってそれをうまくコントロールできているような気がします。子どものほうがゲームをよく知っているので、30分あれば何戦できるってわかりますよね。いまのゲームは、きりのいいところが設定されていて、それがどこかは子どものほうがよくわかっているので、子どもがコントロールしてもいいと思います。ただ、あとちょっと経験値を積むとレベルが上がるのに……という場合は、レベルが上がるところまではやらせる。延長戦はOKというようにしています。武田:そうか、昔みたいにセーブポイントが全然ないダンジョンで中断できずに親とケンカになることも、今はないんですね。いいなぁ…。里見:(笑)子どもにとっては、そのほうがすっきりするじゃないですか。例えば、30分や1時間やった後に勉強しなさいと言われても、心残りになるものがあっても集中できないですよね。レベルアップして勉強するか、途中で止めて勉強するかでは気持ちの持ちようが違う。何のためにゲームをやっているかというと、子どもにとってもストレス発散という側面はあるはずなので、悶々とした状態にさせないで子どもが納得できるところでやめるというのは大事だと思います。それはきりよく物事をやるという習慣にもつながると思うんですよ。いまのゲームはちゃんといいところで設定されているので大丈夫ですよ。武田:子どもとゲームとの付き合い方に頭を悩ませる親にとって、とても参考になるお話ですね。私はいま赤ちゃんの姿をしていますが、ゲームを知っている親に育てられたいですね(笑)。参考になります。里見さんが子育てで一番大切にしていることはなんでしょう?里見:お父さんが育児、子育てに向き合える時間は限られているので、その時間の中で一緒に楽しく時間を過ごしたいと考えています。娘はちょっと親離れし始めているので、むしろ「もっとパパと遊んでよ」って思うようになってきてますが(笑)。武田:部下に育児のアドバイスをしたりもしますか?里見:しますよ。お父さんも育児に悩むことはあると思うので、相談されたりします。そういうときは「母親に従っておけ」とアドバイスします。私もそうですが、奥さんが大半の時間育児・子育てをしているという家庭も少なくないですよね。その分奥さんは日々ストレスを感じながら育児をしている。奥さんも人間だし趣味や一人で過ごしたい時間もあるので、奥さんの時間を尊重してあげるというところでしょうか。我が家は奥さんから行きたいライブの予定を数ヵ月前からLINE通知で予定をロックされるので、私はただただそれを優先するように時間を空けるだけですが(笑)。月何日かは奥さんに自由な時間を取ってもらうように意識はしています。そのほうが家庭もうまくいくケースのほうが多いのではないでしょうか。PROFILE里見陽祐Yousuke Satomi大学卒業後、株式会社ナムコ(現:バンダイナムコアミューズメント)入社。入社後、店舗営業職として西日本中心に複数のアミューズ施設の店長を経験。2008年より株式会社バンダイナムコゲームス(現:バンダイナムコエンターテインメント)にグループ内異動しPCオンラインゲーム事業に携わり、野球ゲームなどのプロデューサー職を経験。2009年10月株式会社バンダイナムコオンライン設立よりマネージャー、ゼネラルマネージャーを歴任し現職。バンダイナムコオンライン取材・構成/岡崎咲子写真/柏原力
2018年08月17日あらゆるエンタメ要素が詰め込まれた天下無敵の痛快アクション・エンターテインメント作品『銀魂2掟は破るためにこそある』が、いよいよ公開!豪華俳優陣が演じる様々な個性派キャラクターが登場する本作だが、シネマカフェでは主演の小栗旬が演じる坂田銀時の魅力に迫ってみた。2017年実写邦画No.1の成績を記録する超絶大ヒットを飛ばした前作『銀魂』から早一年――。異例の速さでの続編公開が決定し、それ以降様々な情報が発表されるたび、大きな賑わいをみせている本作。今回実写化されるエピソードは、「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合させた、まさかのハイブリッド作品だ。そんな本作の公開を目前に、今回一つ立ち戻って、世代を超え男女共に愛される「銀魂」の魅力そのものともいえる主人公・坂田銀時に注目!■坂田銀時って…?実写映画では小栗旬が演じている主人公・坂田銀時は、ボサボサ銀髪天然パーマで、腰には“洞爺湖”と刻まれた木刀に、だらりと着物を着流すぐうたら侍。将軍おひざ元の江戸・かぶき町で便利屋“万事屋銀ちゃん”を、ひょんなことから出会った廃刀令でさびれた剣術道場の跡取り息子・志村新八(菅田将暉)と、居候の宇宙最強の戦闘種族“夜兎(やと)族”・神楽(橋本環奈)と共に営んでいる。依頼があれば仕事をするが、基本ダラダラした生活を送っており、甘いものが大好きだが血糖値が高いため、医者に糖分の取りすぎを禁じられている。■銀ちゃんの過去は…伝説の侍!?そんないつもダラダラと鼻くそをほじる“ダメな大人”の代表のような銀時。しかし、実はその姿からは想像もつかない、伝説の侍“白夜叉”と恐れられた過去が…。攘夷志士として“大切なものを守るため”天人に支配された国を憂い自ら剣を振うも闘いに敗れ、いまは「死線ギリギリのハードな一時代」を経て、かりそめの安寧と平和の中で生きている。■やるときはやる男! それが坂田銀時だ!!刀を木刀に持ち替え、ダラダラと騒がしすぎるほど賑やかな日々を過ごしている銀時だが、“真のヒーロー”のオーラをここぞというときには全身で放ち、「しかたねぇな」と一肌脱いで熱き闘志を燃やす銀時の姿は、多くの銀魂ファンの胸をアツくしてきた。“「銀魂」=ギャグ?”とのイメージを抱かれがちであるが、ギャグはもちろん、多面的で組織に属さないアウトロー型の主人公・銀時のキャラクター性は、ただのギャグ作品ではないことを象徴している。ギャグパートでは数えきれないほどのダメ大人っぷりをフル回転させ、締めるところは鳥肌ものの気迫を放つ銀時。今年の夏も、そんな銀時がスクリーンで大暴れ!前作よりもっと笑って、もっと泣いて、もっと熱くなれる本作をぜひ劇場で体感してみて。『銀魂2掟は破るためにこそある』は8月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:銀魂2掟は破るためにこそある 2018年8月17日より全国にて公開©空知英秋/集英社 ©2018 映画「銀魂2」製作委員会
2018年08月15日プロカメラマンにスマホの撮影テクを教わる連載、38回目は鉄道の撮り方・応用編。夏の鉄道旅をスマホでおしゃれに撮るコツを教わっちゃいます!さらにタイムラプスの使い方も聞いてきました!渋谷のタイムラプス映像:佐藤朗、その他写真・文:田代わこ【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 38鉄道旅を撮ってみよう!本連載では、プロカメラマンの佐藤朗先生にスマホカメラの撮影テクを教わっています。今回は、鉄道の撮り方・基本編で学んだコツをもとに、夏の鉄道旅を撮ってみます。この夏、筆者はシチリア島の街シラクーザからイタリア半島のナポリまで寝台列車に乗って約9時間の鉄道旅をしてきました。途中、寝台列車はシチリアのメッシーナ駅で車両が切り離され、連絡船に積み込まれてメッシーナ海峡を渡ります。そのちょっと変わった鉄道旅の様子を撮影したく、事前に佐藤カメラマンからアドバイスをいただきました。そのポイントは、・珍しいものや興味がわくもの、言いたいことを構図いっぱいに撮ってみる・引きのアングルだけでなく、ときにはクローズアップしたものも撮ってみる・露出は暗くなりすぎても明るすぎてもNGなので常に注意する・珍しいシーンは写真ではなく動画で撮ってみる以上のポイントをふまえて、さまざまな角度から写真を撮ってきました。海を渡る寝台列車の旅、スタート!まずは出発点となるシチリア島のシラクーザ駅を撮影。21時45分に発車する寝台列車に乗って鉄道旅がはじまります。寝台列車が入線してきたので、基本編で教わった「流し撮り」にチャレンジ。この写真、佐藤カメラマンから「やや成功」という判定をいただきました!こちらは個室車内の様子。小さな洗面台がついています。枕元には読書灯やコンセント、メガネ入れなどが完備。老朽化していますが、コンパクトで使いやすい室内です。一泊するので、歯ブラシなどが入ったアメニティとペットボトルの水を車掌さんから渡されました。鉄道が船に積まれましたシラクーザ駅から乗車して約3時間後、メッシーナ駅に到着しました。ここで車両が切り離され、列車は海を渡るため連絡船に積み込まれていきます。連絡船の外観(これは別の日の昼間に撮ったものです)。こちらは車両が収納された船内の様子。列車の乗客は車内でそのまま寝ていることもできますし、船上に出て夜景を眺めることもできます。こちらは船上から撮った写真。シチリア島が遠ざかっていきます。メッシーナ海峡を渡る船旅の時間は約40分。船室の様子。ここで休むこともできますが、みな甲板で景色を眺めていました。対岸に着くころになると、船上に出ていた乗客たちも車内に戻ります。次は、車両が船から出ていきます!対岸のイタリア半島に到着し、列車が船から出るところをタイムラプスで撮影してみました。(※タイムラプスとは静止画をつなぎ合わせて早送りで見せるような動画のことです)あまりパッとしない画像ですみません(汗)。スマホを何度か動かしてしまったので伝わりにくいかもしれませんが、船の扉が開いて対岸にある線路とつながり、ほかの車両と連結されるところを撮りました。すでに深夜2時近くでしたが、この珍しいシーンを見るため、先頭車両には多くの人たちが集まっていました。そして、翌朝…朝になると、車掌さんがエスプレッソと甘いパンの朝食を届けてくれました。新聞も自由に持って行っていいそうです。朝7時30分ごろ、ナポリ駅に到着。長旅の間に顔見知りになった人たちと別れのあいさつをしながら列車を降りました。タイムラプスの撮り方は?今回、この連載ではじめてタイムラプス動画をアップしてみましたが、ちょっと残念な仕上がりになってしまいました。佐藤カメラマンによると、タイムラプス撮影の基本は3つ。・自分は動かないこと・定点で撮影して、本来はゆっくり動いているものが素早く動いているように見せると効果的・構図は寄るのではなく引きにすると、比較対象ができるので仕上がりがよくなるこの点に気をつければ、かなり見栄えのするタイムラプス動画を撮れるそうです。また動画編集はインスタグラムを使えば最初と最後のカットなどは簡単にできるとのこと。参考までに、佐藤カメラマンが渋谷の交差点で撮影した動画をお借りしましたので、ご覧になってみてください。鉄道の撮り方編、終わり!2回にわたってお届けした鉄道の撮り方編、いかがでしたか? スマホカメラでの流し撮りは難しいですが、何度も練習すれば素人でも撮れるようになるとのこと。また電車の外観だけでなく、車内や景色など鉄道旅そのものを楽しみながら撮影する方法も教わりました。インスタグラムでも写真や動画を混ぜながら旅の様子をアップするとストーリーを伝えやすくなるかもしれません。鉄道旅をしたときは、ぜひこの記事を参考におしゃれな写真を撮ってみてくださいね!Information佐藤朗先生の著作情報!『おいしいかわいい料理写真の撮り方』(イカロス出版)¥1458スマホのテクニックと料理写真のノウハウがいっぱい詰まった本が好評発売中です!フードスタイリングも学べて、撮り方例もいっぱい。ぜひお手に取ってみてくださいね!佐藤先生の写真体験教室情報♪佐藤先生の料理写真体験教室、公式サイトにスケジュールがアップされています! 人気教室なので、レッスン受けたい方はお早めにチェック&予約してくださいね♪ 詳しくは、料理写真教室をご覧ください!プロフィール佐藤 朗(さとう あきら)株式会社フェリカスピコ代表。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍中。また、料理写真専門のカメラ教室を設立、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。Instagram:@felica_spico田代 わこ(たしろ わこ)出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!
2018年08月13日プロカメラマンにスマホの撮影テクを教わる連載、37回目はちょいと難易度高めな鉄道の撮り方にチャレンジ。スピード感ある電車をはたしてスマホカメラでキャッチできるのでしょうか?そのコツを教わっちゃいます!流し撮り写真:佐藤朗、その他写真・文:田代わこ【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 37まずは停まっている電車から!この連載では、プロカメラマンの佐藤朗先生にスマホカメラの撮影テクを教わっています。鉄道の撮り方編、まずは初級レベルでもチャレンジしやすい「停車中の列車を撮る方法」からスタート! 佐藤カメラマンによると、コツは以下の3点です。コツ1:新幹線など特殊な車両の場合は前から顔を撮るとわかりやすいコツ2:色や模様が特徴的であれば、電車の横顔を撮ってもおもしろいコツ3:電車は横長なので、構図的には横のほうが撮りやすいこのコツを踏まえ、今回は筆者がこの夏に訪れたイタリアの列車をモデルに撮影チャレンジしてきました。まずはイタリアの高速列車「フレッチャロッサ」を撮影。赤いボディがかっこいいです!高速列車の入り口です。飛行機と同じくビジネスクラスがありました。こちらはローマ空港と市内を結ぶ電車。車体がイタリア国旗の色になっています。車内の撮り方は?続いては、車内の撮り方について。佐藤カメラマンに教わったコツは以下の3つ。コツ1:まずは「何を撮りたいのか」をはっきりさせることコツ2:車窓を撮る場合、少し引いて窓を額のように見せてまっすぐ正面から撮ると絵になるコツ3:外国で撮る場合、日本と違う点にクローズアップしてみるとおもしろい「何を撮りたいのか」を意識し、まずは地下鉄の扉に貼ってあったシールがかわいかったので撮ってみました。扉に寄りかかると危ないよ~って一目瞭然ですね。次は車窓撮影。シチリア島のローカル線に乗ったときの車窓ですが、肝心の景色があまり絵にならない場所でした。こちらはナポリ近郊を走る電車の座席から撮った景色。こちらはナポリの地下鉄車内。スリが多いため防犯カメラが設置され、天井のモニターで車内の映像がリアルタイムで映し出されていました。また、日本と違って吊り革もありません!こちらはイタリア高速鉄道車内にあるサイレント車両の入り口。おしゃべり好きのイタリア人が車内で静かにできるのでしょうか……? 私は隣の車両にいましたが、サイレント車両から楽しそうに電話しているおばちゃんの声が終始聞こえていました。走る電車もスマホで撮れるの…?さて、いよいよ鉄道写真の王道、憧れの “流し撮り” について佐藤カメラマンにテクニックを聞いてみました。流し撮りは背景だけをブレさせて列車のスピード感を表現する……という高度なテクニックなので、普通のスマホカメラで初心者が撮るにはかなり難しいとのこと。それでもチャレンジしてみたいので、コツを教えていただきました。コツ1:流し撮りとは “ブレ” を利用した表現方法なので、外が明るいとカメラのシャッタースピードが上がりすぎてしまい、あまりブレない。そのため、夕方やホームの中など暗い場所で撮れば、シャッタースピードが遅くなるので撮りやすくなるまずはこのコツをもとにナポリ地下鉄の暗いホームで何度かチャレンジしてみましたが、失敗。背景にある駅名の文字にピントが合ってしまい、肝心の車体はボケてしまいました。コツ2:流し撮りを成功させるには、ある程度電車から離れ、ピントをロックさせてから電車の動きに合わせて横移動でスマホをスライドさせる今度は夕方のローマで路面電車をモデルに撮ってみました。こちらも何度か試しましたが、やはり電車がボケて背景のほうがクリアに撮れてしまいました。残念ながら筆者の写真はどれも失敗に終わったため、佐藤カメラマンがスマホで撮った写真をお借りしました。この写真は、『Camera+』というマニュアル操作ができるカメラアプリを使い、シャッタースピードを1/60秒に設定して撮影されたとのこと。さらにISO感度を落としたうえ、サングラス越しに撮影してレンズに入る光を少なくコントロールされるなど高度なテクニックを使われています。スマホカメラで流し撮りをしてみたい人は、佐藤カメラマンのテクニックを参考にチャレンジしてみてくださいね! 次回は鉄道の撮り方、応用編。鉄道旅をおしゃれに撮る方法を教わります。お楽しみに!Information佐藤朗先生の著作情報!『おいしいかわいい料理写真の撮り方』(イカロス出版)¥1458スマホのテクニックと料理写真のノウハウがいっぱい詰まった本が好評発売中です!フードスタイリングも学べて、撮り方例もいっぱい。ぜひお手に取ってみてくださいね!佐藤先生の写真体験教室情報♪佐藤先生の料理写真体験教室、公式サイトにスケジュールがアップされています! 人気教室なので、レッスン受けたい方はお早めにチェック&予約してくださいね♪ 詳しくは、料理写真教室をご覧ください!プロフィール佐藤 朗(さとう あきら)株式会社フェリカスピコ代表。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍中。また、料理写真専門のカメラ教室を設立、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。Instagram:@felica_spico田代 わこ(たしろ わこ)出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!
2018年08月12日●子役時代に知り合った三浦春馬と、今また対峙2017年に公開され、最終興行収入38.4億円、2017年の実写邦画ではNo.1の成績を記録した映画『銀魂』。漫画家・空知英秋による『週刊少年ジャンプ』(集英社)連載中の同名コミックを原作に、福田雄一監督が実写化のメガホンを取った。舞台となるのは、パラレルワールドの江戸。宇宙からやってきた”天人(あまんと)”と侍・坂田銀時(小栗旬)の間に起こるさまざまな事件を描く同作は、破天荒なギャグと熱いアクション、ほろりとする物語で人気を博している。続編である『銀魂2 掟は破るためにこそある』(8月17日公開)は、原作でも人気の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」のハイブリッド作。柳楽優弥演じる土方十四郎は、江戸の治安を守る特殊警察・真選組で"鬼の副長"と呼ばれているが、ある日急にヘタレオタクの"トッシー"に変貌……という驚きの展開となっている。マイナビニュースでは『銀魂』に関わる男性たちへのリレーインタビュー連載「動乱の男達」を実施。今回は、「真選組動乱篇」でも大きな役割を担っている、土方十四郎役の柳楽優弥に話を聞いていく。○好きと言い合える関係――今回リレーインタビューなんですが、伊東鴨太郎役の三浦春馬さんから「好きです」という告白の伝言を承っています。僕も……好きです(笑)。――(笑)。あとは、お互いに子役からずっとやってきて、共通するものを感じているという風におっしゃってました。そうですね。12歳くらいの時に知り合って、さらに28歳になってまた共演できるという人はあまりいませんし、好きと言い合える関係性でいられることが嬉しいです。――今回は土方と鴨太郎、対になるような役だったと思うのですが、少し似通ったところもあったのですか?子役の時のオーディションはみんな必死で、「どっちが受かるんだろう」と思いながら挑むんです。春馬くんは受かる確率が高かったので、そういう意味では、ライバル的な要素がないわけではありませんでした。●「土方十四郎」と「トッシー」の振り幅を見せたい○「負けたくない」という思いも生まれた――今回、三浦さんとがっつり向かい合った印象はいかがでしたか?久しぶりに共演できた事がとても嬉しく、楽しかったですが、その代わり「負けたくない」という感情もしっかりありました。それは、子供の時に出会っている人にしか、生まれないような感情かもしれないです。そう考えると、本当に特別な形で共演できて、嬉しかったです。――アツすぎますね……。激アツですよ! 本気ですからね。――前作からの続投となりますが、「『銀魂2』をやる」と聞いた時はどういう気持ちでしたか?参加できることが嬉しかったです。特に「動乱篇」をやると聞いた時には、鴨ちゃんとの関係性はもちろんのこと、トッシーと土方との振り幅を見せたいと強く思いました。面白い点の一つでもあるし、今回はそこをしっかり演じきりたいと思いました。――トッシーを演じるにあたって、オタク用語の勉強などはされたんですか?このために勉強というのはないですが、撮影が終わってから、秋葉原に行くようになりました(笑)。自分ではそういう部分はないと思っていたのですが、小さい頃、おじいちゃんにフィギュアを買ってもらっていたのを思い出して、秋葉原がすごく心地よくなっちゃって(笑)。土方が、マヨネーズを撒いているフィギュアを買いました。――……土方のフィギュアを買ったんですか!?本当はトッシーのフィギュアが欲しかったんですけど、見つからなくて……是非作って欲しいです。――トッシーにかなり影響されたんでしょうか?影響されたというよりも、「忘れてた、この感じ」と、思い出してしまいました。オタク気質だったんだ、と気づかされました(笑)。28歳にして新たな扉が開いたので、人生ずっと謳歌できますよ(笑)。――最高ですね! 今回は、特に土方がクローズアップされている印象もあるのですが、意気込みなどはありましたか?もちろん緊張もするのですが、いただいた役に対して自分のできることをしっかりやろうという思いが強かったです。いろいろなビジョンを持ちながら現場に行って、監督が言ってくださったことを極力実現できるように、ということを重ねました。今回は特に土方というクールなキャラクターと、トッシーというヘタレオタクの振り幅を見せることがポイントだったので。あとは今回、しっかりとジムで鍛えました。トッシーも、腕の筋肉は結構いい感じです(笑)。●次回登場・菅田将暉は誕生日プロデュースも○トッシーの格好でいたたまれない気持ちも…――真選組と万事屋、両方と行動を共にして雰囲気の違いなどはありましたか?真選組は前作からの絆があって、クールな印象なので、トッシーの格好をした僕がいるという違和感に一瞬いたたまれなくなりました(笑)。逆に万事屋と一緒の場面では、土方と違う形だったので、居やすかったです。――リレーの次は、新八役の菅田将暉さんで、柳楽さんとの共演経験も多いですよね。菅田くんとは、山田孝之さん主演の『闇金ウシジマくん』で初めて共演して、『ディストラクション・ベイビーズ』など共演する機会が多かったので、落ち着きます。僕の誕生日には、菅田くんがプランを考えてプロデュースしてくれたので、また一緒に買い物に行きたいです。■柳楽優弥1990年3月26日生まれ、東京都出身。2004年『誰も知らない』でデビュー、同作でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を日本人初・史上最年少で受賞する。以降、主演を務めた『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(05)や『包帯クラブ』(07)、『許されざる者』(13)等の話題作に出演。福田監督作品には、連続ドラマ初主演作の『アオイホノオ』(14)、『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』(16)に出演した。映画『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、ドラマ『ゆとりですがなにか』(16)、『お母さん、娘をやめていいですか?』(17)で注目を集め、2017年は大河ドラマ『おんな城主 直虎』にも抜擢された。公開待機作に『響 -HIBIKI-』(9月14日公開)、『散り椿』(9月28日公開)、『夜明け』『ザ・ファブル』『泣くな赤鬼』(以上2019年公開)がある。○柳楽優弥 サイン入りチェキプレゼント柳楽優弥さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。○応募要項■応募期間:2018年8月10日から2018年8月16日23:59まで■内容:柳楽優弥 サイン入りチェキプレゼント■当選人数:1名様○応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.応募ツイートをリツイート当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。○当選条件日本国内にお住まいの方 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル news-reader@mynavi.jp(3)個人情報保護管理者:株式会社 マイナビ株式会社 ニュースメディア事業部事業推進部長 news-personal_data@mynavi.jp※映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』特集はこちら!
2018年08月10日11月に東京、大阪で上演される舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』。ふたりのマラソンランナーを描く同作の特別監修に、青山学院大学の陸上競技部・長距離ブロック監督である原晋の参加が決定した。【チケット情報はコチラ】同作は1964年、東京オリンピックで銅メダルを獲得した円谷幸吉と、その4年後にメキシコオリンピックで銀メダルを獲得した君原健二、ライバルでもあり友人でもあったふたりの物語。谷賢一が作・演出を務め、宮崎秋人、木村了、高橋光臣、中村まこと、和田正人が出演する。原は、特別監修での参加に際し、「第二次世界大戦に敗戦した日本が、国の威信をかけて挑んだ1964年の東京オリンピック。スポーツがレジャーやエンタメではなく、軍事教練の如く行われていた時代、円谷幸吉さんや君原健二さんをはじめ、当時のオリンピック選手たちは、戦争に行く代わりにその競技で国を背負っていたのだと思います。中でもマラソンはとてもストイックな競技で、並みの精神力ではできないもの。マラソンという孤独な競技の中で、社会や組織に大きく動かされた円谷幸吉さんの人生には、現代を生きる我々にも痛切に訴えかけるものがあります。今回ご縁を頂き陸上面でのサポートをさせていただきます。胸に迫る舞台創りの一助になれれば幸いです」とコメントを寄せている。チケットの一般発売は9月15日(土)午前10時より。なお、一般発売に先駆けて、現在先行抽選プレリザーブを実施中。受付は8月13日(月)午前11時まで。■舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』11月14日(水)~11月25日(日)紀伊國屋ホール(東京都)※11月14日はプレビュー公演11月29日(木)~12月2日(日)ABCホール(大阪府)
2018年08月09日大規模災害に見舞われた人命を救うために空翔けるスケールの大きな映画『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の冒頭に流れるテレビシリーズを振り返る映像を見て、白石恵を演じるガッキーこと新垣結衣の10年間の変遷がまぶしくなった。2008年の1st seasonではセンターパーツの姫カット風、2010年の2nd seasonはボブスタイル、そして久々に復活した2017年の3rd seasonでは横分け。徐々に成長していく様子が髪型でもわかる。ガッキー演じる白石恵はフライトドクター候補生からはじまって(1)、晴れてフライトドクターになり(2)、翔北救命センターのスタッフリーダーにまで成長(3)、映画では堂々たる貫禄をふりまいている。貫禄といっても、透明感、清涼感は残したまま、落ち着きが加わったという印象で、むしろピュアな感じを10年キープし続けているところがすごいと思う。雪肌精を使ったらそうなれるかと思わず購入を検討しそうになった(なれません)。映画では、10年という長い間、苦楽を共にしてきた仲間たちがそれぞれの新たな目標の地に旅立つ直前に、未曾有の大事故が起きる。成田空港への航空機緊急着陸事故と東京湾での海ほたると巨大フェリーの衝突事故が連続発生、主人公・藍沢耕作(山下智久)、白石ほか、救命センターのメンバーたちが奔走する。○なぜかどこか抜けている役が似合う運び込まれてきた患者がガンを患っていて事故での負傷が治るまでにガンも進行してしまうという悩ましい問題や、藍沢が事故に巻き込まれて大変なことになるなど、次々起こるアクシデントの数々……救命センターは休む間もなく常に緊張状態、その一方で、冴島はるか(比嘉愛未)と藤川一男(浅利陽介)の結婚式も近づいている。白石は結婚式用のメッセージ映像を撮ることになるが、みんなひとくせもふたくせもあるものだからなかなか撮れず……とりわけ緋山美帆子(戸田恵梨香)はなんだかんだと理屈をつけて逃げて白石を困らせる……というほのぼのエピソードもある。藍沢と並んで処置に当たるときの冷静沈着な感じも素敵だが、緋山に手を焼くところなど真面目過ぎる白石は微笑ましい。この役をはじめとして、新垣結衣は、理知的で努力家で誠実にもかかわらず、なぜかどこか抜けていたり報われない目にあったりする役がよく似合う。例えば、『コード・ブルー 2nd season』のあとに出演し、代表作のひとつになった『リーガル・ハイ』(12)シリーズの黛。賞賛ではなくからかいの意味で「朝ドラのヒロインのよう」と言われてしまうキャラクターだ。この場合の「朝ドラのヒロイン」とは生真面目で融通が利かない感じと解釈できる。不正を許さず真実を求めて懸命に弁護を続ける。まだ新米で慣れないことが多いながら真摯な態度がドラマの救いになっていた。また、社会的ブームになった『逃げるは恥だが役に立つ』(16)の森山みくりは、真面目で頑張り屋。就職浪人したので大学院まで出たが、結局派遣労働を余儀なくされるようなついてない人物。何かと気が回って優秀に見えるが「小賢しい」ところをコンプレックスに思っている。一見なんの問題もなく見えるにもかかわらず、何かちょっとだけ残念な感じのキャラクターだ(でもかわいい)。映画『ミックス。』(17)の富田多満子は、子どものときは天才卓球少女、辞めてふつうのOLをやっていたが卓球の才能のある女性に恋人を奪われてしまい、どん底の状況から再び卓球をはじめる。どん底から這い上がるがむしゃら感が良かった。○能あるガッキーは額を隠すこんなふうに、新垣結衣にはちょっとだけ残念な役が似合う。用心に用心を重ねながら落とし穴にはまったり、黒板消しを頭に落とされたりするような、罠にはまってしまうような、でも、絶対にへこたれない。汚れない。すぐに立ち上がり、走り出す。だからこそ愛される、みたいなところがある。映画『コード・ブルー』でドクターヘリに乗るため、リュックを肩にかけて走るカットが2回ほど出てくるが、走る姿もひたすら真摯。腰の位置が高くて足が長くてスタイルがものすごくよく、下手したら上目線キャラになりかねないのに、決してそうならず、逆になぜか上目遣いな(下から目線)印象すらある。背の高い女の子が気にして少し猫背になってしまうことがあるが(ガッキーは猫背ではないすらっとしている)、そういう感じなくていい、はにかみみたいなものがガッキーを魅力的にみせているように思う。あの声もいいのだと思う。くちぶえを吹くような柔らかな声。すべてにおいてやり過ぎない。映画『コード・ブルー』の白石の前髪からちらっと聡明そうなつるっと白い額がのぞいているが、その絶妙な空きが深窓のお姫様が御簾を全開でなく、ちらっと一瞬空けて顔を見せてくれたような喜びに通じる。それはまるで、天岩戸を女神が開けた瞬間のありがたさみたいな感じにも似て、すっかりガッキーについていく! と思ってしまうのだ。能ある鷹は爪を隠す。能あるガッキーは額を隠す。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『隣の家族は青く見える』『コンフィデンスマンJP 』 など。5月29日発売の蜷川幸雄『身体的物語論』を企画、構成した。
2018年08月09日あの宝塚歌劇団に、終戦直後9年間だけ存在した“男子部”。その意外な実話をもとに、宝塚の舞台に立つことにすべてを捧げた男子たちの熱い青春を描いた舞台『宝塚BOYS』が8月4日、東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕した。2007年から上演を重ねファンを増やしてきた人気作品で、5年ぶり、5度目の上演。今回はこれまでにもこの作品に出演経験のあるメンバーを中心とした「team SEA」と、フレッシュな「team SKY」の2チーム制での上演だが、口火を切ったのは「team SEA」。出演は良知真次、藤岡正明、上山竜治、木内健人、百名ヒロキ、石井一彰、東山義久、愛華みれ、山西惇。チケット情報はこちら物語は終戦直後の1945年の秋にはじまる。幼い頃から宝塚歌劇団に憧れていた青年・上原(良知)が歌劇団の創始者・小林一三宛てに、男性加入を嘆願する手紙を出す。その願いは小林に届き、宝塚男子部が特設されることになった。メンバーとして集まったのは、電気屋の竹内(上山)、歌劇団のオーケストラメンバーだった太田川(藤岡)、旅芸人の息子長谷川(木内)、闇市の愚連隊だという山田(石井)、そして現役ダンサー星野(東山)。「宝塚の生徒(劇団員)とは一切口をきいてはならない」などの厳しいルールに戸惑いながらも、その後加わった新人・竹田(百名)含め、レッスンに汗を流す男子部の面々だったが、なかなか宝塚大劇場の舞台に立つ機会は与えられず……。「宝塚歌劇団に男性が加入」……今の時代なら、はなから無理筋だと誰もが思うだろう。いや、当時からすでに、その拒否反応はあったようだ。現役のスターや生徒たちからも、男性加入に反対の声があがる。上層部の考えもわからない。希望に燃えていた男子部の面々の前には、大きな壁が立ちはだかる。それでも彼らは夢を諦めず、時に衝突しながらも、明日の宝塚スターを目指す。経験値の高いteam SEAのメンバーは、夢にしがみつく彼らのリアルを、時代背景と強くリンクさせることで、切実な思いとして描き出す。戦争の傷を誰もが抱えているからこそ、綺麗な夢の世界に憧れるのだ……。女性の園での男子諸君の奮闘は可笑しく、愛らしく、観ていて笑いの絶えない舞台だ。だがその中に、激動の時代を生きた彼らの人生がシリアスに浮かび上がる。劇中、竹田がポツリと「このまま女子だけで100年いっちゃうかもね……」と呟くシーンがある。2014年には100周年を迎え、いまや日本エンタメ界の大きな一翼となった宝塚歌劇団。彼らの挫折があったからこそ、宝塚は100年続く劇団になったのかもしれない。だが彼らは礎などではなく、そこにも生きた人間たちがいて、彼らの人生があったのだと、少なくともこの舞台を観た人には覚えていて欲しいと切実に思った。東京公演は同劇場にて、8月19日(日)まで。その後名古屋、久留米、大阪でも上演される。8月11日(土・祝)まではteam SEAが、8月15日(水)からは永田崇人、溝口琢矢らのteam SKYが出演。
2018年08月06日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、ファッション通販サイト・ZOZOTOWNの、着るだけで全身サイズが測れちゃう「ZOZOSUIT」を試してみました!ネットで注文すると、水着のような素材のドット柄スーツと、専用のスタンドが送られてきます。まずはスマートフォンにZOZOTOWNのアプリをダウンロード。スーツを着てからアプリを起動させたスマートフォンをスタンドに立てかけ、計測開始です。音声ガイダンスに従い、少しずつ体の角度を変えて計測していきます。ドット柄のモジモジくん姿で、機械に言われるがまま1人でくるくる回る私。ああ、家族には見られたくない……!シュールな状態に耐えて、画面を確認すると、自分体形の3Dモデルができあがってる!首や足首回りなど細かい数値まで測られるうえに、自分と同じ身長・体重の平均体形との差まで出てきます。私のふくらはぎ、やっぱり太いのね……。そのままアプリ上でTシャツとジーンズを注文。数千パターンから自分の体形に合わせたサイズが最短翌日という早さで届きます。届いた服を着てみると……体が泳ぎすぎずぴったりの着心地。2点で5,000円というリーズナブルさと、そうは見えないしっかりした作りにも大満足!新しい服の買い方、ぜひお試しあれ!
2018年08月06日今、オシャレ度No.1の髪型と言えばボブ。今年の春頃、綾瀬はるかさん、石原さとみさんなど人気の女優さんがこぞって、ボブにイメチェンしていましたよね。最近は佐々木希さんがバッサリ、あごラインのフレンチボブに!幸せな報告をした前田敦子さんや木南晴夏さん、小林麻耶さんもボブのイメージが強いし、剛力彩芽さんはショートボブ…と話題の人はみんなボブ!?■アイドルにもボブ旋風女優さんだけでなく、実はアイドルにもボブ旋風がやって来ています。ボブと言うと、直線的でシャープな髪型と思われがちですが、そこはアイドル。かわいさを残したボブアレンジが主流です。みなさんもアイドルのボブのエッセンスを取り入れて、かわいいボブにイメチェンしてみませんか?■松井珠理奈の清楚系ボブまず思い浮かぶのは、6月のAKB総選挙で1位になった松井珠理奈さん。彼女の髪型は清楚系ボブのお手本です。肩につくくらいの長めのボブで、前髪は額がちょっとだけ見えるナナメ前髪。キラツヤのストレートニュアンスは、ミディアムヘアからボブに変えたい人におすすめです。長さがあって結うこともできるので、アレンジも可能ですよ。■宮脇咲良の軽めボブ同じく総選挙で上位に食い込んだ宮脇咲良さんは、前髪ありの軽めのボブ。ちょっとゆるふわテイストでイマドキ感があり、これは真似したい!という感じのオシャレボブです。ポイントは絶妙な前髪。片側の前髪をほんの少し長めに残し、サイドに流すという高等テクニック。彼女は長さに関わらず、この前髪のニュアンスはキープしています。あまり結んだりはしませんが、髪を耳にかけたり、ヘアアクセサリーをつけたりするときにバッチリ決まる、というまさにアイドル!な前髪なんです。これはぜひ取り入れたいですね。■指原莉乃の肩上ボブ今やテレビで見ない日はない指原莉乃さんもボブ。肩上のボブスタイルで、ウェーブでニュアンスを出しています。このニュアンスの出し方が、王道アイドルの証です。ウェーブは強すぎず、弱すぎずの絶妙さ。さらに毛先は外ハネで動きを出しています。そしてポイントは前髪。髪の長さに関わらず、サッシー前髪と呼んでもいいほどのこだわりがあるようです。宮脇さんもそうですが、片側の前髪を長くしてサイドにつなげています!宮脇さんより長めで量も多く取っている…恐らくこれこそがサッシーの髪型の秘密。ベストバランスだと思われます。■ボブで人気も恋も手に入れて顔の形やニュアンスによって、似合う・似合わないはありますが、ベストバランスを見つけると、とってもオシャレに見えるボブ。みなさんもイメチェンの参考にしてみてはいかがでしょうか。ちなみにアイドルは基本、恋愛禁止ですが、幸せいっぱいの女優さんたちもボブということで…そこにあやかれば、ステキな恋も引き寄せられるかも!ライタープロフィール天野 りり子ライター/編集者大学在学中からライター&編集稼業をスタート。女性誌ではビューティ&ヘルス企画、男性誌では恋愛記事を多数執筆、書籍編集も手がける。趣味は読書とタロット占い、そして恋バナを収集すること。記事一覧へ
2018年08月05日