カップ焼きそば「ペヤング」史上最大級の「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」が、2020年11月16日(月)に発売。コンビニエンスストアでは、11月2日(月)より先行発売される。「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」は、通常の「ペヤングソースやきそば」の約7.3倍の量を誇る“超爆盛り”の新商品。これまでのペヤング史を大きく塗り替えるそのビッグサイズにちなんで、その名には、膨大な数の大きさを示す単位「ギガ」や「テラ」を超える「ペタ」を起用しているのがユニークだ。また調理時に必要な水の量は、なんと2,2L。さらにカロリーは、大人の1日分に必要な摂取量を優に超える4184キロカロリーであることから、パッケージには、「絶対に1人で食べないでください」と、注意喚起が記載されているほどだ。とはいえ、通常と変わらず時短で作れる「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」は、家族をはじめとする大人数の食卓シーンで活躍すること間違いなし。気になる人は是非購入してみてはいかがだろう。【詳細】「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」先行発売日:2020年11月2日(月)コンビニ限定発売日:11月16日(月)価格:980円+税 ※メーカー希望小売価格内容量:878g荷姿:4食×2合わせ待ち時間:3分
2020年10月30日フランスのナチュラルミネラルウォーター「ペリエ」から、アーティスト・村上隆デザインの限定ボトルが登場。ペリエ×村上隆“フラワー”デザインの限定ボトル「ペリエ」と村上隆のコラボレーションによって登場する限定ボトルは、村上隆のアイコニックなフラワーグラフィックをデザイン。プレイフルなビジュアルに仕上がっている。今回は、2020年末から2021年春まで販売する330ml瓶、750ml瓶、330ml缶のデザインボトル3種と、数量限定となる330ml瓶、750ml瓶のデコボトル2種を展開。デコボトルは、ガラス瓶に直接印字を施しており、そのままオブジェとして飾っておきたくなるようなスペシャルな一品となっている。ホテル コエ トーキョーでは記念ドリンクを提供また、本コラボレーションボトルの発売を記念して、コエ(koé)が手掛ける渋谷のホテル コエ トーキョー1階のベーカリーカフェ「コエ ロビー」ではスペシャルドリンクを提供。コラボレーションボトルに描かれている“花”をモチーフにしたノンアルコールドリンク「ペリエライムモヒート」「ペリエレモンジンジャー」「ペリエカシスオレンジ」3種とアルコールドリンク「ペリエルージュサングリア」1種の計4種を用意する。唯一のアルコールドリンクとなる「ペリエルージュサングリア」は、メープルとメロンのシロップを加えた赤ワインにペリエを合わせた一杯。レモンの酸味と炭酸ですっきりとした風味に仕上がっている。なお、いずれかのドリンクをオーダーすると、1杯につき1枚のくじ引きを引けるキャンペーンも実施。当たりが出ると非売品のコラボレーショングッズがプレゼントされる。【詳細】ペリエ 村上隆限定デザインボトル展開エリア:全国■デザインボトル販売時期:瓶 2021年1月中旬~4月頃まで、缶 1月下旬~5月頃まで参考価格:330ml瓶 180円+税、750ml瓶 305円+税、330ml缶 150円+税■デコボトル※販売終了参考価格:330ml瓶 500円+税、750ml瓶 850円+税販売数:各3,000本限定<ホテル コエ トーキョー記念ドリンク>提供期間:2021年1月14日(木)~2月14日(日)提供場所:ホテル コエ トーキョー 1階 コエ ロビー住所:東京都渋谷区宇田川町 3-7メニュー:ペリエライムモヒート 750円+税、ペリエレモンジンジャー 750円+税、ペリエカシスオレンジ 750円+税、ペリエルージュサングリア 900円+税※いずれかのドリンク1杯注文につき1枚くじを引くことが可能。当たりがでるとコラボレーショングッズプレゼント。
2020年09月27日脚の不自由な父親に代わり、男性と偽って従軍。彼女は過酷な戦場を生き抜くことができるのか?古代の叙事詩「木蘭辞」にインスパイアされた物語の大筋はアニメーション版通りで、主人公ムーランの人物設定も概ね変わらず。しかしながら、2020年のいま目にすることになった実写版は、現代へのメッセージをより確かに放っているようでもある。リウ・イーフェイ演じる実写のムーランは、もともと武術に長け、戦士としてのポテンシャルもやる気も十分。にもかかわらず、“女性であること”のみが彼女を押さえつけている。思わぬ状況に飛び込んだことで自覚を強めていくアニメーション版ムーランに対し、実写版ムーランはただただ自分を生かせる場所を模索。性別に関係なく、1人の人間として。ムーランの掲げる理想と葛藤が問い掛けてくるものはいまだ大きい。出世作『クジラの島の少女』を挙げるまでもなく、ニキ・カーロ監督はこれまでも女性主人公に寄り添ってきた。「この物語で私が惹かれたのは、ムーラン自身」と監督自ら語っているように、私たちは絶対的にチャーミングで、壮大な戦いの物語をリードするのにふさわしいムーランに出会える。その分、ムーラン以外の登場人物たちの描写はややあっさりしているが、コン・リー、ドニー・イェンら存在感たっぷりのスター俳優たちに役を託すことで補完。バランスも調整できている。実写ならではの魅力として優美なアクションやスペクタクル映像は言うに及ばないが、とりわけ目を見張ったのは色とりどりの衣装。市井の人々の日常着から、こっくりした赤が印象深い戦闘服まで。キッチュな遊び心あり、伝統的な美しさあり、アニメーション版への敬意ありで目に楽しい。『ボルベール <帰郷>』や『オール・アバウト・マイ・マザー』など、ペドロ・アルモドバル作品でも腕を振るった経験を持つ衣装デザイナー、ビナ・ダイヘレルがいい仕事をしている。『ムーラン』はディズニープラス会員、プレミアアクセスにて独占配信中(※追加支払いが必要)。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ムーラン(2020) 2020年9月4日よりディズニープラス会員、プレミアアクセスにて独占配信© 2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2020年09月04日京都を拠点に活躍する劇団・ヨーロッパ企画が初めて長編映画を製作した。『ドロステのはてで僕ら』は2分後の未来がわかる物語。モニターのなかの自分と、モニターを見ている自分によって、現在、過去、未来がひとつの空間に現出するというワンダーな出来事を、ビルの1階、2階、5階を使ってワンカメ長回しで撮影した。俳優たちに漲る緊張感によってこれがただならぬ事態であることが伝わってくる。2分後の自分に出会ってしまった主人公カトウを演じる土佐和成はヨーロッパ企画の劇団員、彼がひそかに想う女性・メグミを演じる朝倉あきはヨーロッパ企画作品に初参加。ふたりはこの新感覚な映画にどう立ち向かったのか。ーー2分後の未来がわかるというユニークなアイデアのSF作品に出演したおふたりはSF映画はお好きですか。朝倉あき(以下、朝倉):SFには詳しくはないですが、『スター・ウォーズ』世代なので、宇宙を舞台にした映画は好きです。土佐和成(以下、土佐):『スター・ウォーズ』世代なんですか。朝倉:小学生の頃、エピソード1、2、3をやっていて好きで見ていました。最近観た『メッセージ』(2017)という宇宙を舞台にしたハリウッド映画は本当に面白かったですよ。土佐:僕は宇宙的な話はあまり得意じゃないんですが、時間ものは好きで、とりわけ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』先輩は好きです。『ドロステのはてで僕ら』からしたらあれは“時間もの”の直属の“先輩”ですから(笑)。ただ、『ドロステ』は時空をかけてはいないんですよね。登場人物が未来や過去に行くわけではなく、僕らは“現在”に存在するだけで、モニターごしに未来の自分が見えるという仕掛けなんです。朝倉:未来といってもたった2分後なんですよね(笑)。土佐:2分後が向かい合わせのモニターにいくつも連なっていく……と考えるとちょっと気が遠くなりそうな世界ですよね。脚本を書いた上田誠のSF的な世界をこれまでも演じてきた僕ですが、これまで以上に振りきった脚本にびっくりしました。これを上田はひとりで考えてひとりで書いたんだ、と思ったら彼の脳がちょっと心配になるくらい(笑)。それと同時に、これを映像化できたらとんでもない作品になるだろうという期待感が芽生え、どんなに大変な撮影でもやり抜こうと気合が入りました。朝倉:台本のほかにサブテキストがありましたよね。現在、過去、未来の関係性が図解入りで示されていて。サブテキストがある作品は初めてでした。でも逆に、図解を見ると混乱してしまったんですよ(笑)土佐:わかる!(笑)台本を読んでわかったつもりになって、サブテキストを見たら、あれ?って混乱してしまうので、僕は、サブテキストは参考にとどめました。朝倉:土佐さんもそうで良かった(笑)。私も科学的な理論のことは真っ先に考えることを放棄しまして(笑)。一視聴者として台本を読み進めていったら、脚本が面白くて、自然と理論も頭に入ってきたんです。土佐:僕らは台本を確実に演じればいいんですよね。でもモニターの中の2分後の未来の自分と、それを見ている今の自分、さらに過去の自分をカメラ長回しで撮影する場面は緊張しました。モニターのなかの自分と自然に会話しないといけなくて、映像のなかの僕のセリフにちょっとでもぶつかったらNGですから。また、すべての動きを2分でやるという縛りもあって、上田さん自らタイムキーパーをやって、「そこは絶対に2分やな」とこだわっていた。完成するまでは、あの2分の大切さを僕はそこまでわかってなかったんですよね。朝倉:厳密に2分じゃなくてもいいんじゃないかなと思いますよね。でも、出来上がったものを見たら2分縛りが効いてました。決められた枠のなかに生の芝居が合わさったときにどうなるか、上田さんは見たかったんだなぁとできたものを見てわかりました。上田さんは、「高校野球みたいな気持ちでした」とおっしゃってましたね。ほんとうに皆さん、一丸となっていました。私はヨーロッパ企画の作品に初めて参加しましたが、息がぴったり合っているし、こんなに大変なことを淡々と「OK、OK」とスムースに進めていてかっこいいなあと思いました。土佐:いや、実はみんな、内心は、すごいことに挑んでいるって大興奮していたと思いますよ(笑)。朝倉:カメラとマイクと俳優が一体になってワンカメで撮るとき、そこに小道具を仕込むスタッフもいて、忍者のように動き回ってましたね。大変でしたが楽しかったです。土佐:かなりスポーティーに動き回るシーンがありました。なかなかタイミングが合わず22テイクぐらい撮ったことも。途中でどうしていいかわからなくなって山口淳太監督の頭がショートして止まっちゃったんですよね(笑)。ーーひとつのビルの1階、2階、5階を使って7日間で撮影されたそうですね。土佐:ロケ場所のカフェは、ヨーロッパ企画の稽古場兼事務所の近くで、普段から使わせてもらっていて、朝倉さんが演じたメグミさんが働いている床屋さんも、上田が子供の頃から髪を切りに行っているところなんです。あのビルありきで『ドロステ』は生まれました。カフェは昼間は営業しているので、終業時間を待って夜から朝まで撮るという毎日でした。僕が演じたカトウが住んでいる部屋と同じ階や上の階には住んでいる方がいて、撮影が夜なので、あまりにうるさくしてしまったときは、菓子折を持って挨拶に行きました。あのビルの方々には本当に感謝しています(笑)。朝倉:カトウの住んでいる部屋に初めて入った時、共演者の藤谷理子ちゃんたちと「家賃聞きました⁉京都二条駅駅前でめっちゃ良くないですか⁉」と盛り上がりました(笑)。土佐:今、京都では、映画を見終わってから、このカフェに行って、ご飯を食べて、映画の話しをして……という流れがあるみたいで。それはすごく嬉しいですね。聖地巡礼として京都旅行の際は立ち寄っていただければ。ーー朝倉さんはヨーロッパ企画の舞台にも出てみたいですか?朝倉:出たいです。土佐:ほんとに⁉出てくれます?朝倉:出たいんですよ!でも怖い……。土佐:なんも怖くないでしょ!これだけ大変な映画を一緒にやったんですから。どんな舞台よりも今回の撮影がよっぽど大変じゃなかったですか?(笑)朝倉:私は『サマータイムマシン・ブルース』のメイキングを見て、めっちゃ怖いなと思って。土佐:何でですか?(笑)朝倉:今回の映画でもそうでしたが、ヨーロッパ企画の方々はすごく自然にやっているように見えるんですよ。何度も同じ芝居を繰り返しているようには見えず、あまりにも自然なので、私にはそこまで芝居を自分の中に落とし込める自信がなくて……。土佐:『サマータイムマシン・ブルース』は何度も再演をしているからじゃないかな。それに、舞台は1カ月ぐらい稽古する時間があるから大丈夫ですよ。朝倉:そうですよね。やれる機会があるならやってみたいです。土佐:僕たちも、朝倉さんのまだ世に出てない面白さを引き出せる自信も割と出てきているので。朝倉:思いきってぶつかってみたいです(笑)。土佐:ぶつかりましょう!(笑)ーー最後に映画をご覧になる方にメッセージをお願いします。土佐:劇団ヨーロッパ企画が初めて挑んだ長編映画です。劇場にお芝居を観に行くことはなかなかハードルが高いかもしれませんが、映画だったら演劇よりライトに僕らヨーロッパ企画のことを見ていただけるんじゃないかなと思っていて。ヨーロッパ企画を知らない方にも見ていただきたいですし、すでに僕たちのことを応援してくださっている方々には映像の僕たちを見ていただきたいと思っています。朝倉:本当に何度見ても面白い発見がある作品だと思うので、自分だったら2分後や2分前にこういう風にしていたなということを想像してもらいながら、このトリックをじっくり味わっていただきたいです。取材・文=木俣冬写真=池村隆司ヘアメイク:野中真紀子スタイリング:嶋岡隆(Office Shimarl)『ドロステのはてで僕ら』全国順次公開中
2020年07月17日ヨーロッパ企画が、劇団として初めて取り組むオリジナル長編映画『ドロステのはてで僕ら』が現在公開中。この度、7月3日(金)よりオープンするTOHOシネマズ 池袋でオープニング上映されることが決定し、特別映像が公開された。本作は、京都を拠点に活動を続け、毎年の本公演では1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画が、劇団として取り組む初のオリジナル長編映画。雑居ビルのカフェを舞台に、2分先の未来が見える“タイムテレビ”を巡る騒動を描いたエクストリーム時間SF。原案・脚本は、上田誠。監督は、ヨーロッパ企画の映像ディレクター、山口淳太が務める。ヨーロッパ企画のメンバーはもちろんのこと、藤谷理子が出演する。本作でヒロインのメグミを演じることになった朝倉あきは、『かぐや姫の物語』『四月の永い夢』『七つの会議』『仮面病棟』などで知られ、今回ヨーロッパ企画とは初タッグとなる。緊急事態宣言の解除後、6月5日より、下北沢トリウッド、京都シネマにて“じわじわ封切りキャンペーン”がスタート。トリウッドでは、初日から3日間の7回上映中5回のチケットが完売。6月5日19:00からは「PIA LIVE STREAM&uP!!!」でのオンライン上映会も開催された。各レビューサイトでも高評価を集め、トリウッドでは上映回数を増やしても連日満席が続出。また、2館同時に“ヨーロッパ企画が映画館にいますキャンペーン”と題して、メンバーが日替わりで観客を見送るという前代未聞のキャンペーンが実施された。以上の好評スタートを受け、7月3日にオープンするTOHOシネマズ 池袋のオープニング作品として上映されることが決定。さらに、TOHOシネマズ 日比谷での上映も決定している。都内シネコンでの公開決定とあわせて、映画プレゼンター・赤ペン瀧川氏とのコラボ映像「赤ペン瀧川の映画添削『ドロステのはてで僕ら』編」も公開。「変態的完成度を誇る作品」「劇団だからこそ挑むことができた無茶な作品。地方劇団無茶祭り!」など、独特のコメントで作品をアピールしている。『ドロステのはてで僕ら』TOHOシネマズ 池袋、TOHOシネマズ 日比谷、下北沢トリウッドほか全国順次公開中
2020年06月29日おとな向け映画ガイド今週公開の作品も傑作揃い。その中からオススメ3本。ぴあ編集部 坂口英明20/6/14(日)イラストレーション:高松啓二緊急事態宣言の解除後3週目、今週末公開の新作は17本。『ドクター・ドリトル』など全国100スクリーン以上で拡大公開される作品も登場しています。映画館が日々感染防止対策の努力をしていることもあり、少しずつ活気が戻ってきました。今週も傑作揃いのなかで、これはという、おとなの映画ファンにオススメの3本を、ご紹介します。『エジソンズ・ゲーム』功成り名遂げた偉い人、実は嫌なやつだった、というのが、おとなが納得する偉人伝の真実ではないでしょうか。その点でも、この映画はよくできています。主人公の発明王エジソンは、嫌なやつなのです。でも独創的で個性的。演じているのが、ベネディクト・カンバーバッチ、このクセ多いキャラ、もうぴったりです。交流と直流、理科の時間にならったあれですが、電気の規格をどちらにするかという一大ビジネス戦争が、1880〜90年代にアメリカでありました。その一方の旗頭が、エジソン。対するは、マイケル・シャノンが演じる実業家のウェスティングハウス。中心人物ふたりがさまざまな仕掛けをもって対立します。特許訴訟、マスコミ操作、脅し、そして裏切り……。実は死刑台の電気椅子の発明もエジソンが関係していて、論議のタネになってしまうというなかなか興味深いシーンもあります。クライマックスは、1893年のシカゴ万博。19世紀末のクラシカルな世界で繰り広げられる、天才たちの知恵と駆け引きが、すごくスリリングです。『ペイン・アンド・グローリー』黒澤や小津作品など“巨匠の映画がデジタルで修復される”という最近の映画界で流行っている話題をうまくとりいれた、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督の新作です。映画ファンならそれだけでもニヤリとしそうです。体調をくずし、映画作りから遠ざかっている高名な映画監督が主人公。アルモドバル作品ではおなじみのアントニオ・バンデラスが演じています。32年前の作品が、修復の上、シネマテークで古典として上映されることになったのですが、それは彼にとっては失敗作。発表後に封印していた作品です。でもこれがきっかけとなり、観返してみると、意外やいい出来じゃないか、と思います。そして、この作品が原因で絶交していた薬中毒の主演役者を訪ねることになります。彼と旧交をあたためながらヘロインに酔ううちに、気持ちがよくなり、子どもの頃の思い出がいくつもよみがえってきて……。アルモドバルそのものといっていい、セミリタイアした映画監督の日常。 人生を感じさせるセリフ、監督が住む赤を基調にしたインテリアの家もおしゃれです。渋いなかにも繊細さを持つバンデラスが魅力的ですし、母の思い出(演じているのは、監督とつきあいの長いペネロペ・クルス)、同性愛者である監督の原点ともいえる少年時代の性的な事件、 恋人との出会いと別れなど、ちょっといい思い出話が続きます。確かに『ニュー・シネマパラダイス』を彷彿とさせるところも。アルモドバルが肩の力をぬいて作った、過去に向かうだけでなく、明るい未来もほの見える、後味のいい映画です。『なぜ君は総理大臣になれないのか』日本の現役政治家、衆議院議員小川淳也を17年間追い続けたドキュメンタリーです。これが、めっぽう面白い! カメラの前で17年、これでいいのか、と悩み続ける代議士の、愚直なまでに真っ直ぐな姿に、政治の世界でもこんな人がいるんだと驚きます。民主党から民進党、希望の党、そしていまは無所属。このコロナ禍で、国会の質問に立ったこともあります。見たことはある、気がします。当選は5期。政府、政党の要職についたことはほとんどない、といっていいでしょう。安倍長期政権時代に入り、野党の集合離散の波にもまれていく小川氏。高松市に帰るとその説明に追われる日々が続きます。選挙になると、地元新聞社のオーナー一族の自民党議員に常に惜敗し、比例代表で復活が常。政策通、ビジョンが明確な彼ですが、政党間のヘゲモニー争いのなかでで板挟みになり力が発揮できません。理想と現実のから回りや、周囲のから騒ぎ、地方選挙の人間模様など、日本の政治の世界ならではの様々な人間ドラマもこの映画には映し出されています。この議員の暮らしぶりと謙虚な話し方は、政治家とは上から目線のえらそーな人、というイメージの真逆にあります。そうか、だから、総理大臣にはなれない、のか。首都圏は、6/13(土)からヒューマントラストシネマ有楽町、ポレポレ東中野で公開中。中部は、名古屋シネマテーク他で近日公開。関西は、7/24(金)からシネマート心斎橋他で公開予定。
2020年06月14日ペネロペ・クルスが『On the Fringe』に主演することがわかった。スペイン語の映画で、監督はアルゼンチンのファン・ディエゴ・ボット。彼にとっては今作が長編映画監督デビューとなる。物語は、1日を舞台に、いくつかの別々のストーリーが混じり合う形で展開。クルスが演じるのは、家族と住む家を銀行に取られそうになっており、その日のうちにお金を工面しようと必死になる女性だそうだ。ほかに、ルイス・トサルが弁護士役で出演する。クルスの最新作は、来週日本公開されるペドロ・アルモドバルの『ペイン・アンド・グローリー』。文=猿渡由紀
2020年06月11日スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督の最新作で、監督自身のキャリアにおける葛藤も含め自伝的なところも描かれているアントニオ・バンデラス主演映画『ペイン・アンド・グローリー』。この度、ロザリアがアカペラで歌う本作のメイキングムービーが到着した。第62回グラミー賞の授賞式でも注目を集めたスペインの新生スター、ロザリア。映像では、アルモドバル監督とスカーフを一緒に選ぶ様子といった撮影の舞台裏が映し出されスタート。本作には、監督のミューズであるペネロペ・クルスが、主人公の幼少期回想シーンにて、母ハシンタ役で特別出演しており、ロザリアは役名そのままに、ペネロペとの共演。4人の女性が川辺で洗濯をしながら談笑し、「何か歌って」というリクエストから声を重ね合う、美しく、逞しい女性たちが映し出されている。この歌唱シーンについてアルモドバル監督は「主人公サルバドールの最も幸せだった記憶のひとつ。川岸の葦とメグサハッカの茂みの中で、洗濯物を楽しそうに広げる母親がそこにいる」とコメントしている。『ペイン・アンド・グローリー』は6月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ペイン・アンド・グローリー 2020年6月19日よりTOHO シネマズ シャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開©El Deseo.
2020年06月10日アントニオ・バンデラスが第72回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を初受賞、第92回アカデミー賞にノミネートされるなど高評価を受けたペドロ・アルモドバル監督最新作『ペイン・アンド・グローリー』が、 6月19日(金)より公開。待望の日本公開を前に、本作の色彩豊かな“アルモドバル・カラー”の秘密が詰まったメイキングカットと監督のコメントを入手した。色彩の極致…インテリア&アートに酔いしれるアルモドバル監督は、自身の半数以上の作品で組んできた撮影監督ホセ・ルイス・アルカイネとの制作について、「アルカイネは、常に映画を照らし出す絵画に触発されています。ベラスケス、レンブラント、エドワード・ホッパーのような画家を参考にすること」と語り、「本作については、フランシス・ベーコンの光、彼が描く孤独な男たちを参考にしました」と振り返る。詳しく話さずとも同じ基準を分かち合っていると全幅の信頼を寄せながらも、アルカイネには2つの明確な指示を出したという。1つは、夜だけではなく主人公の生きる場所の暗さといった明暗法を意識すること。もう1つは、色彩に溢れ、インテリアや芸術品に囲まれた“過去の栄光”がつまった背景にできるだけ焦点を当て、映画監督の主人公・サルバドールを包む孤独感を一層際立たせること。「(セットについて)全然違う部屋や衣装でもよかったのです。しかし自分の家、自分の洋服がA・バンデラスにフィットしました。この選択はあくまでも実利的な理由から。プロダクションデザイナーにとっては私の自宅に来て、必要なものをピックアップすればいいから楽だったでしょう(笑)」と監督。主人公を演じたバンデラスを自身の髪型に似せ、靴や洋服の多くは私物、洋服の色も自分の好みであることを明かす。さらには、スタジオのセットで彼の部屋を再現するため、アルカイネは1日の異なる時間の光の当たり方を確認するために何度も監督の家を訪れたという。 劇中でもサルバドールが「家と美術品に金を注ぎ込んだ」と吐露する場面もあるが、こうして作られた彼の部屋はまさにアルモドバル監督の生活空間の一部を再現しているといえる。メイキング写真からもその徹底した美意識、こだわりの一端がうかがい知れるが、全編を通して描かれる追憶とともに、光と影、蒐集された数々の美術品やインテリアの美しさにも目を奪われるはずだ。『ペイン・アンド・グローリー』は6月19日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ペイン・アンド・グローリー 2020年6月19日よりTOHO シネマズ シャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開©El Deseo.
2020年05月30日ヨーロッパ企画初のオリジナル長編映画『ドロステのはてで僕ら』が、公開を予定している映画館への応援企画として、ぴあのライブイベント動画配信「PIA LIVE STREAM」& 「uP!!!」にて、6月5日にオンライン上映会を行なう。本作は、京都を拠点に活動を続け、毎年の本公演では1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画が、劇団として取り組む初のオリジナル長編映画。雑居ビルのカフェを舞台に、2分先の未来が見える“タイムテレビ”を巡る騒動を描いたエクストリーム時間SF。原案・脚本は、上田誠。監督は、ヨーロッパ企画の映像ディレクター、山口淳太が務める。ヨーロッパ企画のメンバーはもちろんのこと、ヒロイン役で朝倉あきが出演する。4月25日より公開を予定していた本作。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で公開が延期となっていたが、6月5日より京都シネマから試運転上映をスタート。下北沢トリウッドでも、営業再開後すみやかな上映開始を予定している。「『ドロステのはてで僕ら』オンライン上映会 @PIA LIVE STREAM & uP!!!」は、この映画を公開する全国の映画館への応援企画として実施されるもの。本編上映前には原案・脚本の上田誠、山口淳太監督、キャスト全員によるオンライン舞台挨拶が行われる。オンライン鑑賞者には、メイキング映像を視聴できる特典も。なお、今回のオンライン上映会は、京都シネマを含むこの映画を公開する映画館を支援する仕組みとなっており、視聴券購入時に、全国15館のうちから支援したい映画館を選択して購入する形となる。自宅で最新作の映画を楽しむことができるだけでなく、映画館を応援・支援するユニークな試みとなっている。日々変わる状況に合わせて、映画館での舞台挨拶やトークイベント実施なども長期的に行われていく予定。“じわじわ封切りキャンペーン” のキックオフにあたり、上田誠、山口淳太より、下記のコメントが寄せられている。上田誠「じわじわ封切りキャンペーン」です。ポップコーンをたとえばパーンと勢いよく開けて中身が飛び散るぐらいの勢いも楽しいですけど、じわじわ封切るのも芳香が徐々に漏れて素敵なものです。そうしたって今回の映画は風味が逃げないと思うし、じわじわ封切って、すこしずつ長く楽しんでいただけるような上映をしていこう、と決めました。下北沢トリウッドと京都シネマの2館で、まずは試運転上映。そして「PIA LIVE STREAM」と「uP!!!」でもオンライン上映会をやります。おうちで『ドロステ〜』をご覧になれ、それは映画館を応援する仕組みにもなってます。まずはこれでじわっ、ぐらいです。ここからまだまだ各地や色んな方法で、じわじわじわじわやっていきます。山口淳太リモート会議を重ね、「じわじわ封切りキャンペーン」をやることになりました。『ドロステのはてで僕ら』を、全国の皆さんに安心してご覧いただきたい。そのためには、できる限りゆーっくり長ーく上映するのが一番だと。そこで!この「じわじわ」です。まずは、製作・配給である下北沢トリウッドと、ヨーロッパ企画と数々のイベントを行ってきた京都シネマの2館で、試運転上映を行います。5.1chの没入感にご期待ください。そして新たな試み、「PIA LIVE STREAM」と「uP!!!」で一日限定のオンライン上映会を行います。お家で楽しんでいただくことができ、さらには映画館を応援できる仕組みとなっています。まずはこのじわじわ封切りをお楽しみください。そしてSNSなどで感想や思いを発信していただけると嬉しいです。ついに始まります!️「『ドロステのはてで僕ら』オンライン上映会 @PIA LIVE STREAM & uP!!!」6月5日(金)19:00-(今回のオンライン上映会は、この映画を公開する映画館を支援する仕組みとなっております。視聴券購入時、15館のうちから支援したい映画館をご選択いただきます)■本編上映前に原案・脚本:上田誠、監督:山口淳太、出演者全員によるオンライン舞台挨拶あり■鑑賞者限定でメイキング映像が視聴できる特典あり■アーカイブ配信期間(日時):オンライン上映イベント終了後~2020年6月6日(土) 23:59生配信の視聴を購入済の方はそのままアーカイブ配信をご覧いただけます。また配信期間中、何度でもアーカイブ視聴可能です。【PIA LIVE STREAM】■視聴券は1,800円でご購入いただけます。■視聴方法は配信日当日に購入履歴にてご案内します。PIA LIVE STREAMチケット: 【uP!!!】■auスマートパスプレミアム会員の方は通常1800円のところ1200円で視聴いただけます。■uP!!!での視聴をご利用の際は、事前にauスマートパスプレミアム会員への入会、又はauIDの登録が必要となります。視聴券は1,800円でご購入いただけます。視聴方法は配信日当日に購入履歴にてご案内します。uP!!!:
2020年05月23日スライ(SLY)は、ペインター・山崎 由紀子氏とのコラボレーションアイテムを2020年5月8日より順次発売いたします。独自のコラージュセンスとそれを再構築し作品を生み出す山崎 由紀子氏とのコラボレーションが実現。SLYというブランド、そして今季のテーマ「UNKNOWN PLACE」を山崎氏のフィルターで通して解釈し、表現。キャンバス上で表現される他にはない独自の抜け感を表現する山崎氏とSLYのコラボレーションアイテムは、タンクトップ、Tシャツ、ロングトップス、バケットハットの計4型展開。カラー展開によってアートと配色をアレンジしたリミテッドアイテムは必見です。ここでしか手に入らないスペシャルコレクションを、ぜひチェックしてください。【YUKIKO YAMASAKI x SLY 展開商品】◆YUKIKO YAMASAKI x SLY TANK TOP030DSA01-39904,990円COLOR : WHITE,PURPLE,DARK MINTSIZE : FREEジャストなサイズ感のノースリーブトップスは、袖なしでも肩と腕回りをカバーしてくれる形になっており、デニムなどカジュアルなボトムと好相性。夏らしいコラージュイメージの限定アートをバックプリントに配置。◆YUKIKO YAMASAKI x SLY T-SHIRT030DSA01-39805,450円COLOR:WHITE,LIGHT GREEN,BLACKSIZE : FREEフロントのコラボレーション限定アートが目を引くTシャツは、メンズでも着用可能なオーバーサイズに。着丈が長めな為、体系カバーも叶う優れもの。◆YUKIKO YAMASAKI x SLY LONG TOPS030DSA01-40006,990円COLOR : GRAY,BLACKSIZE : FREEロングタイプのノースリーブトップスはサイドとバックがスリットのボタンになっており、ボタンを開けてボトムとの合わせを楽しむのもおすすめ。※こちらのアイテムのアートのみ、コラボレーションとして描き起こされたものではなく、山崎氏の作品アーカイブより使用。◆YUKIKO YAMASAKI x SLY REVERSIBLE HAT030DSA01-60604,540円COLOR : MULTISIZE : FREEイエロー背景のアートを大胆に総柄として使用したバケットハットは、裏面がオールブラックの2WAY仕様。夏コーデのポイント使いとしておすすめのアイテム。LIMITED POINT・コラボレーションアイテムの商品タグは、ART部分がステッカーになった特典付き。・トップス3型の背裏ネームは商品の生地と文字を使用したPRINT NAMEとなっており、商品のカラー展開によってカラー配置が異なります。【 About 『 YUKIKO YAMASAKI』 】1988年 京都府出身。画家、ペインター。京都造形芸術大学を卒業後、東京で作家活動を続ける。コラージュセンスとそれを構築し生み出される作品は、「アートアワードトーキョー 2010」長谷川裕子賞、「1_WALL グラフィック」第10回菊地敦己章 受賞。【 商品取扱店舗、ONLINE STORE 】2020年5月8日~ 順次発売予定 ※発売日は店舗により異なります。■SLY直営店■The SHEL’TTER TOKYO東急プラザ表参道原宿店■SHEL’TTER一部店舗■SHEL’TTER WEBSTORE※SHEL’TTER WEBSTOREのみ4月24日より先行発売中。WEBSTORE 商品ページはこちら【 About “SLY” 】“SLY” BRAND CONCEPT「Casual」「Girly」「Mode」をベースに発信する、ディテールへのこだわりが詰まった、どこか必ず女性らしさを感じるアーバンスタイル。さまざまなエッセンスをミックスした、時代の空気を体現するコレクションを展開。SLY HP WEB STORE Instagram @sly_officialSLY APP 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年05月09日主演のアントニオ・バンデラスがカンヌ国際映画祭男優賞に輝き、アカデミー賞にもノミネートされたペドロ・アルモドバル監督最新作『ペイン・アンド・グローリー』。待望の予告編が解禁となった。アルモドバル監督自身のキャリアにおける葛藤も含め、自伝的な部分に迫った本作。バンデラスがまさにその分身ともいえる映画監督役を演じ、キャリア最高の演技と称賛を受けている。解禁となった予告編では、創作意欲も果て「ただ生きてる」と孤独の中に深く潜り込む映画監督のサルバドール(アントニオ・バンデラス)が幼い頃の記憶を辿っていく姿が。太陽光の降りそそぐ白い岩肌の洞窟の家での生活、貧しくてもたくましく生きる美しい母(ペネロペ・クルス)の横顔。現実と回想を行き来しながら、過去の“痛み”との再会を経て、もう一度生きる力を呼び覚まそうとする。そして新たに彼の心に訪れたものとは…?予告にも流れる、イタリアの人気女性シンガーのミーナがドラマティックに歌う「Come sinfonia」は、本編では幼少時代の水彩画のスケッチシーン全体に流れる。アルモドバル監督は「ミーナの存在感は私を感動させてくれる芸術家であり、家族のような存在。そしてこの曲は1960年代の上品さ、何もすることのない楽しい夏の感覚を表現している」と語っている。瞳の奥、そして全身から漂う憂いをまとった渋み溢れるバンデラス。その名演から目が離せなくなる、甘美な追憶のような映像となっている。『ペイン・アンド・グローリー』は6月19日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年03月27日アルモドバル監督による映画『ペイン・アンド・グローリー』が、2020年6月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー。ペドロ・アルモドバル監督の自伝的なエッセンスも込めて『ボルベール<帰郷>』『 トゥーク・トゥ・ハー』などで知られるスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督による映画『ペイン・ アンド ・ グローリー』。物語自体はフィクションではあるが、過去の記憶を辿ったものであり、監督の自叙伝的なも要素も含まれているという。アルモドバル作品の特徴である、情熱的な赤や、原色を基調とする色彩美は健在だ。サルバドール・マロ(アントニオ・バンデラス)生きがいを見出せなくなってしまった世界的映画監督。引退同然の生活を送っている。子供時代、過去の恋人のことなど自身の過去を回想する。そんな時、自身の過去の作品の上映依頼が届き、それを機に、閉ざしていたものが開かれていく。演じるアントニオ・バンデラスはデビュー当時から長年ペドロ・アルモドバル監督とタッグを組んでいた。カンヌ国際映画祭では、『ペイン・アンド・グローリー』の演技で初めて主演男優賞を受賞。第92回アカデミー賞では、主演男優賞にノミネートされている。マロの母親ジャシンタ(ペネロペ・クルス)スペインの日差しの下で献身的に息子を育て、家族を明るく支える母親。演じるペネロペ・クルスはアルモドバル監督の『ボルベール<帰郷>』では、セクシーでたくましい母親を演じた。『ペイン・アンド・グローリー』ではそれとは異なった母親像を表現する。“自然と出来上がった”3部作なお監督を務めたアルモドバル監督からのコメントも到着。「意図したことではなかったが、この作品は3部作の第3章にあたります。『欲望の法則』(87)、『バッド・エデュケーション』(04)、そし て『ペイン・アンド・グローリー』です。自然と出来上がったこの3部作は完成 するまでに32年を要しました。すべて主人公は男性で映画監督。そして、 どれも〝欲望と映画“を題材としたフィクションが物語の柱となっていて、そ のフィクションにはそれぞれの作品によって異なる現実が垣間見えてきます。 フィクションと人生は表裏一体。人生には常に痛みと欲望が伴うのです。」 と、作品制作における興味深い経緯について明かしている。『ペイン・アンド・グローリー』あらすじ脊椎の痛みから生きがいを見出せなくなった映画監督のサルバドール。身も心も疲れ、引退同然の生活を送っていた。そして、昔の自分をよく回想するようになる。子供時代、母親のこと、当時移り住んだバレンシアの村での出来事、マドリッドでの恋と破局。その痛みは今なお残っていた。そんなある日、32年前に撮影した作品の上映依頼が届く。そこでの思わぬ再会が心を閉ざしていた彼を過去へと翻らせる。そして記憶のたどり着いた先には何があるのか。作品詳細『ペイン・アンド・グローリー』公開日:2020年6月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー原題:Dolor y Gloria監督・脚本:ペドロ・アルモドバル出演:アントニオ・バンデラス、アシエル・エチェアンディア、レオナルド・スバラーニャ、ノラ・ナバス、フリエタ・セラーノ、ペネロペ・クルス字幕翻訳:松浦美奈配給:キノフィルムズ/木下グループレーディング:R15+
2020年01月20日第92回アカデミー賞で主演男優賞・国際長編映画賞の2部門にノミネートした、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督待望の最新作『Pain and Glory』(英題)が邦題を『ペイン・アンド・グローリー』として公開決定。併せて、特報映像が解禁となった。■ストーリー脊椎の痛みから生きがいを見出せなくなった世界的映画監督サルバドールは、心身ともに疲れ、引退同然の生活を余儀なくされていた。そんな中、昔の自分をよく回想するようになる。子ども時代と母親、その頃移り住んだバレンシアの村での出来事、マドリッドでの恋と破局。その痛みはいまも消えることなく残っていた。そんな時、32年前に撮った作品の上映依頼が届く。思わぬ再会が心を閉ざしていた彼を過去へと翻らせる。そして記憶のたどり着いた先には…。■スペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督待望の新作!監督を務めたのは、ペドロ・アルモドバル。自身のキャリアにおける葛藤も含め自伝的なところも描かれている本作は、米映画評論サイトRotten Tomatoesで満足度97%を記録。海外誌では「巨匠監督の心の奥が初めてむき出しにされた作品だ」「このキャリアの晩年の勝利―『ボルベール<帰郷>』あるいは『トゥーク・トゥ・ハー』以来のアルモドバルの最高傑作」などと評されている。主演を務めたのは、『デスペラード』『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のアントニオ・バンデラス。本作では映画監督役を演じ、キャリア最高の演技と称され、いままでにない繊細な演技で新境地を開拓している。共演には、『誰もがそれを知っている』『それでも恋するバルセロナ』のペネロペ・クルス。本作では、スペインの日差しの下で献身的に息子を育て、家族を明るく支える母親役を演じている。今回解禁された特報映像は、母親から「お前はいい息子じゃなかった」と伝えられ、「そんな…」と心外な表情を浮かべるバンデラス演じるサルバドールの姿を捉えた場面から始まる。映像には、巨匠アルモドバルの赤や原色を基調とする色彩美やインテリア、スペインの美しい風景が映し出され、思わず目を奪われる。また、彼自身を重ね合わせたかのような主人公を、デビュー当時から長年タッグを組み、作品の方向性の違いから暫く距離を置いていた時期もあったが、今回は特別な信頼を置くアントニオがどのように演じるのかにも期待が高まる映像に仕上がっている。『ペイン・アンド・グローリー』は初夏、TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月17日脚本家組合(WGA)が、ノミネーションを発表した。長編映画の脚本部門の候補は、『1917 命をかけた伝令』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』『マリッジ・ストーリー』『パラサイト 半地下の家族』『Booksmart』。長編映画の脚色部門の候補は、『ジョーカー』『ジョジョ・ラビット』『アイリッシュマン』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』『A Beautiful Day in the Neighborhood』。WGAは、賞の資格に特有のルールを設けていることから、オスカーの候補と必ずしも一致しないことが多い。今年も、クエンティン・タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とペドロ・アルモドバルの『Pain and Glory』が対象外となっている。授賞式は2月1日。文=猿渡由紀『ジョーカー』全国公開中
2020年01月07日スウェーデンのデザインスタジオ「ピープル ピープル(PEOPLE PEOPLE)」より、新作スピーカー「トランスペアレントスピーカー(TRANSPARENT SPEAKER)」が登場。2019年12月10日(火)より、ザ・コンランショップ各店にて先行発売される。「トランスペアレントスピーカー」は、その名の通り“トランスペアレント(=透明)”なビジュアルのスピーカー。本体をガラスパネルで構成し、中のパーツが見えるインダストリアルチックな雰囲気が魅力だ。今回は、大きいサイズのブラックと小さいサイズのホワイトの2種をラインナップする。デザインだけでなく鳴らす音もクリア。深みのある低音域、鮮明で解像度の高い中高音域を実現している。また、ブラックのモデルのフロントパネルには、“ボリューム”“ベース”“トレブル”の音の3要素のバランスを調整できるコントローラーを配置しており、様々なジャンルの音楽に適したサウンドバランスを再現することが可能だ。音楽再生デバイスとの接続方法は、Bluetoothによる無線接続とオーディオケーブルによる有線接続の2種。なお、アレクサによる音声コントロールデバイスとのペアリングにも対応している。さらに、同梱するパーツを本体に取り付けることで壁掛けも可能。インテリアとしても存在感を発揮する、スタイリッシュなスピーカーを是非チェックしてみて。【詳細】トランスペアレントスピーカー発売日:2019年12月10日(火)販売店舗:ザ・コンランショップ 新宿本店/丸の内店/名古屋店/京都店/福岡店/オンラインストア価格:ブラック 138,800円+税、ホワイト 64,800円+税<店舗情報>・ザ・コンランショップ 新宿本店営業時間:11:00~19:00住所:東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー3・4F・ザ・コンランショップ 丸の内店営業時間:11:00~21:00(日・祝 11:00~20:00)住所:東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング2・3F・ザ・コンランショップ 名古屋営業時間:11:00~19:00住所:名古屋市中区栄5-215 1F・ザ・コンランショップ 京都店営業時間:11:00~20:00住所:京都市中京区河原町通三条下ル山崎町251 京都BAL 4F・ザ・コンランショップ 福岡店営業時間:10:00~20:00住所:福岡市中央区天神2-5-35 岩田屋本店 新館B2F【問い合わせ先】ザ・コンランショップ 新宿本店TEL:03-5322-6600
2019年12月09日ロペ(ROPÉ)の新ライン「ロペ ラ リンニュ(ROPÉ LA LIGNE)」が、2019年12月5日(木)に、新商業施設「渋谷フクラス」内、東急プラザ渋谷3階にオープンする。「ロペ ラ リンニュ」は、日本の伝統的な"着物"にインスピレーションを得たエイジレスな新ライン。直線裁ちで構成されたピースを繋ぎ合わせたシンプルなフォルムが、身に纏う女性それぞれの個性を引き出す。ラインナップは、柔らかく艶のある質感の「バックジョーゼットサテンタックブラウス」や、ドット柄とVネックで女性らしさを表現した「カットドビードットVネックワンピース」など。年齢を重ね「何が似合うのかわからない。」という女性が、直線的なフォルムによって活かされる、女性らしい曲線美を愉しめるアイテムを揃えた。【詳細】「ロペ ラ リンニュ」オープン日:2019年12月5日(木)場所:東急フクラス内、東急プラザ渋谷 3階※東急プラザ渋谷は、2019年12月5日(木)オープン住所:東京都渋谷区道玄坂 1-2-3 3F価格例:・バックジョーゼットサテン六角ワンピース 33,000円(税込)・バックジョーゼットサテンタックブラウス 26,400円(税込)・バックジョーゼットサテン巻きスカート 25,300円(税込)・カットドビードットVネックワンピース 27,500円(税込)■特典オープン記念として、購入者全員にオリジナルハーブティーをプレゼント。※無くなり次第終了
2019年11月25日台湾発のティースタンド「プレッソティー(PRESOTEA)-鮮茶道-」が日本初上陸。2019年11月15日(金)、東京・西武新宿ペペに1号店をオープンする。台湾発の人気ティースタンド「プレッソティー」が日本初上陸2005年に台湾で創業した「プレッソティー」は、台湾・中国・カナダなどで400店舗を展開する人気のティースタンドだ。品質にこだわった茶葉は、契約畑で栽培したものを自社工場で加工し、店舗のティープレッソマシンで抽出。オーダーを受けてから抽出するため、常に最大限の鮮度と香りを楽しめるお茶を提供している。バリエーション豊かなメニューを自分流にカスタマイズメニューは、ジャスミン緑茶、阿里山茶、セイロン紅茶、白桃烏龍茶などのフレッシュティーに加え、様々な茶葉やフレーバーが選べるミルクティー、抹茶&黒糖ラテなど、バリエーション豊かなドリンクがラインナップ。トッピングも、定番のタピオカ(黒糖/白蜜)のほか、ナタデココ、寒天ボバ、仙草ゼリー、愛玉子ゼリーと種類豊富に用意されているので、自分好みのカスタマイズが楽しめるのも嬉しい。看板メニューは「パンダミルクティー」中でも本国台湾で人気なのが、黒糖と白蜜の2種類のタピオカを合わせた「パンダミルクティー」。ベースとなるセイロンミルクティーに比較的小粒な2種類のタピオカをトッピングして、その名の通りパンダを表現した看板メニューの一つとなっている。店舗情報「プレッソティー(PRESOTEA)-鮮茶道-」西武新宿ペペ店オープン日:2019年11月15日(金)住所:東京都新宿区歌舞伎町1-30-1 西武新宿ペペ2FTEL:03-5155-3686営業時間:11:00~22:00アクセス:西武新宿線「西武新宿駅」直結
2019年11月15日パリ在住のカメラマン、松永学さんのイケメンスナップです。今回はパリから場所を変えて、旅先のリヨンで出会った男たちをご紹介。写真・文 松永学マキシム 29歳 ヴィンテージショップバイヤー–マキシムは日本にフランス物のヴィンテージを探しに行っています。日本には2回行きました。フランスの有名ブランドのバッグを日本に買い付けに行きました。買い戻すって言うほうがいいかもですね。日本には使わなくなって眠ってるものがたくさんあるようですよ。天ぷらそばが大好物で行くたびに何度も食べます。日本は大好きな国ですが、女性はブロンド女性で、いかにもフランス人という人がいいです。タイプは歌手のセリーヌ・ディオン! カナダ人ですがフランス語で歌っていて僕のアイドルです。ポール 18歳 文学部学生–「寒くなってきたけれど、公園の日なたで読書が大好き」とポールくん。今夢中になってるのは実話をもとにしたプリーモ・レーヴィの『これが人間か』です。文学が大好きなので時間が許す限りよく読書をしています。もちろんたまには日本の漫画も読みますよ。イマジネーションが詰まっていてスピード感があるので、重い本を読んだ後には気分転換にもなりますよ。理想な女性像? マリリン・モンローは特別な存在だと思います。アレックス 23歳 商業科学生–リヨン駅構内でよくアルバイトしてるので、「声をかけてください」とひょうきんなアレックス。僕はまだ学生ですが食関係のアルバイトをしていて、よくリヨン駅に出没しています。今日はフランス中のワインを購入できるスマートフォンアプリの宣伝中です。ブースがあるのですが、なんで試飲ができないんだってフランス人には怒られっぱなしです。先週はギリシャのオリーブオイルの宣伝で、即売会だったので試食もできて人気でした。僕の生まれはモン・ドールというチーズで有名なところです。リヨン近辺にもサンマルセランやサン・フェリシアンなどのクリーミーでおいしいチーズがありますよ。魅力ある女性は家庭を守ってくれる強い人! 風貌ではフランス女優のアデル・エグザルホプロスですかね。アントワーヌ 27歳 福祉研修生–ちょっとシャイなアントワーヌは物静かでした。今までいろいろなことをしてきましたが、2週間前に食関係のアソシエーションで働き始めました。リヨン生まれのフランス人ですが、パリに行ったことがありません。そんなフランス人もけっこういるんですよ! リヨンはいいところですよ。食も充実していて日本から来る方にもオススメの街です。映画『ラ・ラ・ランド』が大好きで、エマ・ストーンのファンです。最近はNetflixでエマ・ストーンが出ている『マニアック』というシリーズものが始まってはまっています。ヤシンヌ 35歳 レストランのサービス係–アルジェリアの血が入っているヤシンヌはとても明るい性格でした。僕はレストランのサービスをしていますが、いまいるお店はトレッター(お惣菜屋)もやっているので、リヨンの周辺のサービスも行なっています。とても忙しいですよ。日本にはいとこが住んでいるのでいつか行ってみたいと思っています。僕には夢があって、北野武監督の映画の大ファンなので、役者として出てみたいと思っています。ラーメンと餃子が大好物! 日本ではどこでも食べれるらしいですね。リヨンの夏は最高ですよ、いろいろな野外音楽フェスが開かれていて、とても開放的な雰囲気です。女性はアクティヴでポジティブで美しい人が好き、例えばペネロペ・クルス! 彼女がよく出演することもあり、ペドロ・アルモドバルの映画も大好きです。パブロ 22歳 ギター旅人–ギターを持った旅人パブロは放浪の旅の途中。幼い頃からクラシックギターを習っていたのですが、また最近本格的にやっています。家はリヨンから近いグルノーブルです。Shaï SebbagのVoyage de nuit がレパートリーのひとつです。いまモロッコに行く計画しています。クラシックギターを抱えて野外で人々に聴いてもらいたいのです。女性はすべての人が必ず何かしらの魅力を持っていると思います。ひとり女優を挙げるなら007映画のボンドガール、レア・セドゥです。サム 28歳 不動産コンサルタント–オーストラリア人のサムはただ今3か月間ヨーロッパ中を廻ってっています。オーストラリアでビル建設のコンサルをしています。今回はひとり旅で3か月間ヨーロッパ中を食べ歩いています。リヨンは3日間の滞在です。今泊まっている『AWAY』というホステルは居心地がとてもいいです。ここで友達もたくさんできましたよ。明日からは南下してボルドー、スペインのサン・セバスチャンに行き、リスボンまでいきます。食いしん坊なのでインスタグラムでその土地のおいしそうなものを検索中です。特にシーフードが好きなので、いつかは日本に行って食い倒れたいです。
2019年10月19日おとな向け映画ガイドオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/10/07(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は19本。全国100スクリーン以上で拡大上映されるのは『最高の人生の見つけ方』『空の青さを知る人よ』『真実』『クロールー凶暴領域ー』の4本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が15本です。今週は粒ぞろいです。この中から厳選して、おとなの映画ファンにオススメしたい4作をご紹介します。『真実』なにしろ、カトリーヌ・ドヌーヴが主演、その娘夫婦役にジュリエット・ビノシュとイーサン・ホーク。で、監督は是枝裕和。すごいことであります。ドヌーヴ演じるファビエンヌは、フランスの国民的大女優。『真実』というタイトルの自伝を書き終えたところ。ちょうどその本が刷り上がり、出版を祝うため、アメリカから、疎遠だった娘一家がやってきます。新作の映画も撮影中です。大女優ですから、もうすべてわたしがルールブック、言いたい放題、やりたい放題ですが、にくめない存在。役者としてはさすが、の演技をみせます。まさにドヌーヴそのものといえます。娘は、家族のことがどう書かれているか心配です。事前に原稿を読ませてもらう約束をしたのに、母は「あら、送ったわよ。いきちがいね」ととぼける。印刷部数をきくと「10万部」。でも実は5万部。できたばかりの本を一晩かかって娘がチェックをしてみると、ふせんが付く付く、ともかく嘘ばかり。「このどこに真実が?」と母をなじると「事実なんて退屈だわ」と一蹴される。長年にわたって尽くしてくれた秘書について1行も書かれていない。彼女の人生に重要な役割を果たした親友のサラについても。そんなことが、波紋をよんで…。家族のこと、親しいひとたち、女優であることも、実は、書かれなかったことの中に「真実」が隠れているのです。是枝監督作品でおなじみの樹木希林さんが演じても、すてきな映画になったと思います。希林さんに似合いそうなセリフもあります。けれど、ドヌーヴが演じるからこそ、こんなにノーブルで華やぐ作品になったのでしょう。女優を描いた映画ですが、テーマは家族について。「是枝映画」、です。『ボーダー 二つの世界』注意深く紹介をします。その結末にきっと、驚かれると思いますが、そこにふれないように。ひとことでいうと、いままで観たことのない映画です。ショッカーでもホラーでもありません。どちらかというとファンタジーです。主人公はスウェーデンで税関の仕事をしているティーナ。正直、かなり醜悪な顔をしています。違法なものだけでなく、何かを隠しているという罪悪感まで匂いで嗅ぎ取れる、という能力を持っています。税関を通るとき、彼女が怪しいと判断した旅行客はたいていアウトです。ところがある日、彼女以上に醜悪で、怪しげな男が入国してきます。別室に連れていき、仔細に調べるのですが、証拠がでません。彼に、なぜか、どこか惹かれる彼女。後日再会したふたりは…。永遠に歳をとらないバンパイアの少女を主人公にした『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが原作と脚本を担当しています。異世界的という着想はこの映画も同じです。タイトルはそれを暗示しています。いったい彼女は何者か、なぜそういう顔をしているのか、なぜ超能力をもっているのか、そしてあのシーンとか、あれとか、あー、これ以上はとても言えない。『イエスタデイ』これはアイデアの勝利です。とても面白かったので、感想を何人にも吹聴したのですが、10人中ふたりくらいは、そんなのありえないといいます。12秒間だけ世界規模で謎の大停電がおき、そこから何かが狂う。例えば、ビートルズという存在が世界から消えてしまう。それがなぜか主人公の記憶だけに残っている、というお話です。パラレルワールドものといっていいでしょう。世の中の誰もがビートルズを知らない。自分が持っていたレコードコレクションも消えてしまった。売れないシンガーソングライターのジャックが、彼らの曲を思い出しながら、ためしに歌ってみると、もちろん誰も知らない。そして、聴いた人はみんな、なんていい曲なんだと感動してくれる。それはそうだ、ビートルズなんだから。記憶を掘り起こし、次々とレノン&マッカートニーの曲を発表するジャックはまたたく間に大スターになっていくのです。見方を変えますと、この映画、ビートルズが今デビューしたら、という仮説への答えなのかもしれません。SNS時代、音楽はレコードやCDが全盛ではありません。ジャックはビートルズが考え出したアイデアをそのままやろうとするのですが、うまくはまらないものもあります。そのあたり、逆にビートルズ好きにはたまりません。ホワイト・アルバム?、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド?、バック・イン・ザ・U.S.S.R.? なるほどと思います。ジャック役のヒメーシュ・パテルが歌う楽曲は30曲近く。観終わって一週間は曲が頭に残ります。ビートルズは偉大だ、と痛感します。『天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~』こちらもワン・コンセプトの映画です。現代を代表するクリエイターなどに「Why are you creative?あなたはなぜクリエイティブなのか」を訊いたドキュメンタリー。デヴィッド・ボウイ、タランティーノ、ヘルツォーク、ジャームッシュ、ビョーク……。日本人では、北野武、オノ・ヨーコ、山本耀司、荒木経惟。ともかく、著名人なら遠慮会釈なくマイクとカメラを突きつける。これを30年にわたって続けてきたドイツ人ハーマン・ヴァスケ監督の映像記録です。これまでにアタックした人の数は1000人以上。うち107人がこの映画に登場します。アーティストだけでなく、ホーキング博士や法王ダライ・ラマ14世、ネルソン・マンデラ元大統領などのVIP、スイスのダボス会議に現れ、経済人や政治家にも同じ質問をあびせます。突然の問いかけに、とまどいながらも、自分の発想の原点や、発想の仕方などをていねいに話してくれる人が多数。とんちんかんな返答をする政治家もいます。中国の現代美術の巨人、アイ・ウェイウェイの受け答えなんて、さすが、と思いました。アラーキーのインタビューをとるために、カラオケで朝5時まで飲み「あんなに深酒をしたこととはない」とぼやく、ヴァスケ監督の突撃ぶりもユーモラスです。アサヒビールの金のオブジェを作ったデザイナー、フィリップ・スタルクとか、デヴィッド・リンチ、ペドロ・アルモドバル、デヴィッド・ホクニー…、へーっ、こういう風に話す人なんだ、という驚きの連続でもあります。東京は10/12から新宿武蔵野館ほか、名古屋は10/19から名演小劇場、大阪は11/1からシネ・リーブル梅田ほかで上映。
2019年10月07日トロント国際映画祭が、現地時間9月5日に開幕する。オスカー予測の上でも重要な役割を果たすこの映画祭は、今回もまた期待作が目白押し。ハリウッドスターが集まることでも有名で、今年もニコール・キッドマン、ジェニファー・ロペス、マイケル・B・ジョーダン、ダニエル・ラドクリフ、クリスチャン・ベール、マット・デイモンなどがレッドカーペットを歩く予定だ。オープニング作品は音楽ドキュメンタリー『Once Were Brothers: Robbie Robertson and The Band』。クロージング作品はロザムンド・パイク主演の『Radioactive』。この映画祭で世界プレミアを果たすのは、先に述べたオープニング、クロージング作品のほかに、タイカ・ワイティティ監督、スカーレット・ヨハンソン出演の『Jojo Rabbit』、トムハンクス主演の『A Beautiful Day in the Neighborhood』、ライアン・ジョンソン監督、ダニエル・クレイグ主演の『Knives Out』、マイケル・B・ジョーダンとジェイミー・フォックスが共演する『Just Mercy』、ブロードウェイ劇の映画化で、ケリー・ワシントンが再び主演する『American Son』などがある。ひと足先にヴェネチア、テリュライドでプレミアされた作品では、是枝裕和監督が初めてフランス語と英語で撮影した『真実』、ホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』、レネ・ゼルウェガーがジュディ・ガーランドを演じる『Judy』、エディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズ共演の『Abominable』など。さらに、それより早くカンヌで受賞したボン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』、ペドロ・アルモドバル監督の『Pain and Glory』なども上映される。トロントは、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと違い、審査員が話し合いで賞を決めるのではなく、一般観客の投票で決まるのが大きな特徴。つまりは、気取った小難しい作品よりも、ストレートに人々の心に響く作品が受賞するということ。昨年の受賞作も、『グリーンブック』だった。ご存知のとおり、この映画は、見事、オスカーも受賞している。その前にも、『スラムドッグ$ミリオネア』『英国王のスピーチ』『アメリカン・ビューティ』などがその道をたどった。今年もまたここから、次のオスカーが生まれるのだろうか?それを期待しつつ、これから映画祭レポートを書かせていただくことにする。受賞結果発表は、現地時間9月15日(日)。取材・文=猿渡由紀
2019年09月05日中目黒にあるギャラリー・ボイルド(VOILLD)が設立5周年を記念しリニューアルオープン。第一弾の企画展として、ペインター・西雄大の新作個展「COMMA(コンマ)」を、8月31日から10月13日まで開催する。西雄大 ‘no title’ 2019年 © Yudai Nishi / Courtesy of VOILLD東京を拠点に活動を行うペインター・西雄大の作品は、シンプルに削ぎ落とされた力強い線、選び抜かれた色、既視感のあるモチーフや、あるいはそれが変容し独自の形態になった物によって構成される。それらは彼のルーツともなる80年代のアメリカンコミックやヒーロー、ストリートアートなどの影響を受けながら、自身の思考を通して表現されている。一見、馴染みやすくシンプルに見える西の作品の背後には、現代においての物質に対する価値観や、複雑に入り組んだコミュニケーションの形、多様化する個性のあり方への皮肉などが見え隠れする。様々な問題をユニークに単純化し、刺激的な配色と、遊ぶように流れる線で描かれた作品群は、見る者が直感的にその訴えや本質を感じ取ることが出来るほど、簡潔にデザインされている。西雄大 ‘no title’ 2019本展は西にとって約1年ぶり、そして2018年に開催された個展「Rainbow Cave」に続く、ボイルドでは4度目となる待望の新作展。新作の約20点の平面作品と、初の試みとなる巨大な立体作品を発表する。「COMMA(コンマ)」と題された今回の展示では、1秒に満たないゼロコンマ(一瞬)での理解への疑問をテーマに作品が制作された。草花や動物、ユーモラスな人間を思わせるキャラクターなど、西らしいモチーフのセンスと潔い線、独特で鮮やかな色使いで変わらず構成されながらも、瞬発力が秘める可能性を突き詰め、よりエネルギッシュになった作品群が並ぶ。「ORIGINAL MUG CUP」左:西雄大、右:Ken Kagami会場では、展示に合わせて制作されたボイルドとのコラボレーションによる「ラグマット」や「ブランケット」、「Tシャツ」などのオリジナルアイテムも販売。また、リニューアルしたギャラリー内のショップでは加賀美健、magma、片岡メリヤスなど、多彩なアーティストによる限定アイテムやオリジナルアイテムを始め、貴重なアーカイブアイテムも展開する。【展覧会情報】YUDAI NISHI solo show “COMMA”会期:8月31日〜10月13日会場:ボイルド(VOILLD)住所:東京都目黒区青葉台3-18-10 カーサ青葉台 1F時間:水〜金曜日14:00〜19:00、土・日曜日 12:00〜18:00休廊日:月曜、火曜、祭日入場無料
2019年08月30日2018年アルゼンチンでメガヒットを記録した、ペドロ・アルモドバルプロデュース作『永遠に僕のもの』。この度、本作で鮮烈な映画デビューを飾ったロレンソ・フェロ扮する、麗しすぎる主人公カルリートスが“悪魔の顔”を覗かせる本編映像を独占入手した。ブロンドの巻き毛に透き通る瞳、艶やかに濡れた瞳、磁器のように滑らかな白い肌――。17歳の少年、カルリートスは新しい学校で出会った、荒々しい魅力を放つラモンと意気投合し、2人で様々な犯罪に手を染めていく。今回入手したのは、相棒・ラモン(チノ・ダリン)の自宅へ招かれたカルリートスが、ラモンの父親・ホセ(ダニエル・ファネゴ)から拳銃の使い方を教わる一幕を切り取った本編シーン。映像冒頭では、ホセがカルリートスの背後から身体を支え、耳元で拳銃の構え方を指南する様子が映し出される。学校帰りの制服姿のまま、ホセやラモンのアドバイスに従い、遂に意を決して、初めて拳銃の引き金を引くカルリートス。発砲した瞬間も、カルリートスは満面の笑みを浮かべながら「最高に気持ちいい」と興奮を隠さない。そんなカルリートスは以前盗みを働いた際、銃を向けられたときのことを「さすがに怖かった」とふり返りながらも、「盗みなんて簡単だ。いつもやってる。住民に会っても平気で挨拶する」と飄々と語るカルリートスの“悪魔的一面”が映し出されるところで、映像は締めくくられている。カルリートスのモデルとなったのは、1971年にブエノスアイレスで殺人と強盗で逮捕され、その美しいビジュアルで時に“ブラックエンジェル”と呼ばれた実在の人物、カルロス・エディアルド・ロブレド・プッチ。複雑な魅力を合わせ持つロブレドからアイディアを得て、「怪物ロブレド」とはいくぶん異なる架空のキャラクター「カルリートス」を生み出したのが、メガホンを取ったルイス・オルテガ監督だ。カルリートスは、自分が何をしているのか、自分でもよく理解していないキャラクター。ロブレドの本質を変更した理由について説明するために、監督は自身の少年時代をこうふり返る。「なぜか幼いころから、犯罪というものに惹かれていた。映画の様々なキャラクターと出会うにつれて、ますます犯罪に魅力を感じるようになった。とにかく始めは、自分の目で見たいと思っていたけれど、実際は身体がアドレナリンの放出を求めていたようだ。それは、犯罪と得られる感覚と同じものだろう。ティーンエイジャーになって、ストリートにたむろしていた頃に、暴力の現実を目の当たりにしたんだ。そのあまりの過激さは、狂っているという言葉では言い尽くせなかったね」。そんな体験をしたオルテガ監督は、「暴力の本質を見てしまったからこそ、強盗から殺人鬼になった少年の物語を撮ろうと決めた時、悪を描くのではなく、美しいもの、観客への贈り物になるような作品にしようと考えた」と打ち明ける。銃を手にしても、盗みを働くことに対しても罪悪感すらまったく感じさせないカルリートス。その“悪魔的一面”が切り取られているにも関わらず、どこか憎めない、カルリートスの美しさが凝縮された本映像からも、監督の言葉に納得できる世界観に仕上がっていることが伺える。『永遠に僕のもの』は渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:永遠に僕のもの 2019年8月16日より渋谷シネクイント、 ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開©2018 CAPITAL INTELECTUAL S.A / UNDERGROUND PRODUCCIONES / EL DESEO
2019年08月19日おとな向け週末映画ガイド今週オススメしたい映画は、この4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/8/16(金)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は13本。全国270スクリーンで拡大上映される『ダンスウィズミー』、100スクリーンで上映される『イソップの思うツボ』と、ミニシアターなどで上映の11本です。その中から、おとなの映画ファンにオススメしたい作品をご紹介します。『鉄道運転士の花束』ブラックな味わいもありますが、浮世ばなれした雰囲気が魅力の、実に心温まるセルビア映画の傑作です。のっけから鉄道の轢死事故で始まります。6人のロマ(ジプシー)の楽団が犠牲者。車ごと跳ね飛ばされます。鉄道運転士は60がらみのベテラン、イリヤ。この映画の主人公です。祖父の代からこの仕事を継いで、住まいは鉄道の官舎。中庭で白い花を大切に栽培し、小さなわんちゃんが同居人。隣に運転士仲間が廃列車を改造して暮らしています。すぐ横を、深夜までバルカン半島を横切る遠距離列車が通過し、鉄道から離れることのない質素な生活です。携帯がでてきますので、時代は現代と思われますが、20世紀後半、といわれても不自然ではありません。鉄道員仲間が集まると、俺は何人殺した、と人身事故の話題ばかり。その恐怖を克服して初めて一人前とか、世間の人が聞いたらヒンシュクものの会話が飛び交います。しかしそれは、笑い飛ばさないとやってはいられないほど、トラウマになっているからです。実はイリヤも、美しい自慢の妻を若い時に列車事故で亡くしています。大事に育てている花は、犠牲者たちへの弔いの花束用でもあるのです。ある日、鉄道自殺をしようとしたみなしごの少年シーマを、すんでのところで救ったイリヤは、実の息子のように育ててゆきます。やがてその息子も鉄道運転士をめざすのですが……。「線路は幸せを運んでくる……ごくたまに」。イリヤが心を許す女友だちの、この言葉がとても印象的でした。人生悪いことばかりではない、そんな作品です。イリヤ役は、バルカンを代表する名優ラザル・リストフスキー。この作品のプロデューサーも兼ねています。監督はベテランの、ミロシュ・ラドヴィッチ。同じバルカン半島出身の監督、エミール・クストリッツァの『オン・ザ・ミルキー・ロード』や、北欧フィンランドのアキ・カウリスマキのテイストも感じられます。『永遠に僕のもの』1970年代初頭のアルゼンチンを震撼させた、連続強盗殺人犯がモデルの物語です。彼は17歳。「黒い天使」とよばれ、まるでマリリン・モンローのような美少年だったそうです。盗みも人を殺すことも、悪事とはみじんも思わず犯罪を重ねていく、そんな若くて、クールで魅惑的な悪党の、ピカレスクロマンです。ひとりで、他人の家に忍び込み、ごくごく自然にレコードをかけ、踊って、軽く盗みもする。最初はほんの遊び心から。やがてクラスメートに同じ肌合いの少年をみつけ、ワル仲間に。この相棒の家族の稼業が泥棒で、不敵なツラをしたオヤジたちと犯行を繰り返しますが、仲間が気後れするくらい、彼の犯行はどんどん大胆、かつど派手になっていきます。主人公と相棒のちょっとした同性愛的な関係描写は、制作にあたったスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル、監督のルイス・オルテガのテイストでしょうか。そのあたりの味付けもなかなか。『朝日のあたる家』や、カンツォーネ『夢みる想い』など、音楽の使われ方も面白く、印象的です。本国アルゼンチンでは2018年最大のヒットとなった作品です。『アートのお値段』アートの世界を、「で、それおいくら?」という金銭感覚中心に描いたドキュメンタリーです。主戦場はサザビーズのNYでのオークション。その準備から競売当日の表裏を追いかけるだけでなく、コレクター、業者、批評家など多くの人々の、アートビジネスに関する証言を加えて構成されています。興味深いのは、現代を代表するアーティストたちの制作現場にもカメラが向けられていること。100人のスタッフをかかえ、大規模な工房で制作をするジェフ・クーンズ、抽象画家ラリー・プーンズの風変わりな日常、価格高騰に直面するナイジェリア生まれのアーティスト、ジデカ・アクーニーリ・クロスビーなど。もちろん美術品の数々も紹介されます。いくらで買って、いくらで売れた、不動産よりも大胆に価格が変わるアート売買で、自分の目利きぶりを自慢するコレクター。「値段は知っていても価値は知らない」と冷やかされますが、1970年代に比べ、100倍のコレクターがいて、1000倍のアーティストが作品を作っている。「まさにいまがバブルだ」といいます。『ダンスウィズミー』突然歌いだしたり、踊りだしたりするの変だと思いませんか?この設定なら必然性があり、ミュージカル・シーンも嘘っぽくない、というのが矢口史靖監督のコンセプト。そうわりきったら、どんな場所でもミュージカルの舞台に。さあ、これで固いこといわず、楽しみましょう。ヒロインの静香(三吉彩花)はたまたま行った遊園地で、老催眠術師に、音楽が聞こえてくると歌いだし、踊ってしまうという術をかけられます。その翌日、会社のプレゼンに音楽が使われていたものですから、オフィスはまるで『ラ・ラ・ランド』のような群舞のシーンに。夜の先輩とのデートはシャンデリアにぶらさがるハリウッド・ミュージカルと化してしまい……。困ったヒロインは、謎の催眠術師を探して日本全国を駆け回ります。旅の途中でも『狙いうち』『夢の中へ』『年下の男の子』『タイムマシンにおねがい』など、懐かしいナンバーが続々登場します。懐かしいといえば、老催眠術師役として出演の宝田明さん。85歳の和製ミュージカルのレジェンドが、歌って踊る大活躍。「ザッツ・エンタテインメント!」です。
2019年08月16日2018年アルゼンチンでメガヒットを記録したペドロ・アルモドバル製作、新星ロレンソ・フェロ主演の『永遠に僕のもの』。この度、主人公を演じたロレンソとその相棒を演じたチノ・ダリンが、まるで恋人同士のような雰囲気を醸し出す姿を切り取った劇中シーン映像と新カットが解禁となった。今回公開されたのは、アルゼンチン犯罪歴史の中で最も有名な連続殺人犯の少年・カルリートス(ロレンソ・フェロ)と相棒ラモン(チノ・ダリン)が盗みに入った宝石店で、まるで恋人同士のような“ただならぬ雰囲気”を醸し出す2人の姿。映像冒頭は、宝石店で真珠のイヤリングを手に取ると、おもむろに自分の耳に飾り、鏡の前でモデルのようにポージングを決めるカルリートスの姿が映し出される。窃盗中にも関わらず、もたもたするカルリートスに苛立ち、「何してる? 俺を外で待たせて」と怒鳴るラモン。だが、ブロンドの巻き気に真珠のイヤリングが相まって、“美少女”のようなカルリートスに目を奪われたラモンは思わず、「マリリン・モンローみたい…」と声を漏らす。鏡越しのカルリートスに「似合うよ」と優しく呟き、身体を近づけ、じっと見つめ合う2人…。さらに映像では、鏡の前でキザに拳銃を構えポーズを決めるお茶目な2人の様子や、“キス寸前”の至近距離で密着し、見つめ合う2人の姿も捉えられており、友情だけではない、それ以上の感情の渦巻きを思わせる映像となっている。そんな2人がじっと見つめ合うカットと、カルリートスの腰に手を回し、優しく抱きしめるラモンの姿を捉えたカットも到着。天使のような愛らしさで周囲を魅了するカルリートスと、鋭くワイルドな視線で見る者の目を離さないラモン。対照的な存在である互いに強く惹かれ合う役どころを演じたロレンソとチノだが、共演シーンも多く、撮影や合間も特に2人は同じ時間を共にしたといい、そのおかげもあって本当の友人同士になれたと、後にロレンソはふり返っている。劇中同様、プライベートでも親密な関係を築きながら撮影に挑んだ2人の“罪”に注目だ。『永遠に僕のもの』は8月16日(金)より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:永遠に僕のもの 2019年8月16日より渋谷シネクイント、 ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開©2018 CAPITAL INTELECTUAL S.A / UNDERGROUND PRODUCCIONES / EL DESEO
2019年07月30日世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリの激動の半生を、その自伝的小説をもとに映画化した『The Music of Silence』が邦題『アンドレア・ボチェッリ奇跡のテノール』として11月15日(金)より公開決定。大ヒット海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目されたトビー・セバスチャンが主演をつとめる。1994年のCDデビュー以来、全世界でのトータルCDセールスは8,000万枚以上を記録、現在活躍するクラシック・アーティストとしては圧倒的NO.1の数字を保持する世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリ。その激動の半生を、ボチェッリ自ら執筆した自伝的小説を基に『イル・ポスティーノ』(’94)のマイケル・ラドフォード監督が完全映画化した本作。イタリア・トスカーナ地方の小さな村。アモスは眼球に血液異常を持って生まれ、幼い頃から弱視に悩まされていながらも、明るく過ごしていた。しかし、12歳のとき、学校の授業でサッカーボールが頭に当たり持病が悪化、失明してしまう。不自由な暮らしに鬱憤を抑えきれず両親を困らせるアモス。そんな彼を見かねた叔父が、元来、歌が上手なアモスを音楽学校に連れていく。その美しい歌声は評価され、コンテストで見事優勝。だが、喜びも束の間、すぐに声変わりが始まり、美しい高音が出なくなってしまう。それを機に歌手を諦め、親友とともに猛勉強の末、弁護士を目指すが、数々の有名オペラ歌手を育てたスペイン人の歌唱指導者マエストロとの出会いが彼の人生を一変させた――。劇中で披露されるアモスの歌唱シーンは全てボチェッリ本人の吹き替えによるもの。1996年に世界中で大ヒットした「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」をはじめ「アヴェ・マリア」「誰も寝てはならぬ(トゥーランドットより)」などを披露している。2018年公開のディズニー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』では、同じくクラシック・テノールの歌手である息子マッテオ・ボチェッリと共演、親子でエンディングテーマを担当したことも記憶に新しい。ボチェッリの“分身”である主人公アモスには、「ゲーム・オブ・スローンズ」で南方ドーンの王子トリスタン・マーテルを演じて注目を集め、シンガーソングライターとしても活躍するトビー・セバスチャンが大抜擢。また、アモスを息子のように厳しく、ときには穏やかに指導するマエストロ役に、ペドロ・アルモドバル監督最新作の『Pain and Glory』(英題)で第72回カンヌ国際映画祭男優賞に選ばれたアントニオ・バンデラス。テノール歌手としてアモスを育てるプロセスを大胆に演じている。『アンドレア・ボチェッリ奇跡のテノール』は11月15日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年07月24日映画『永遠に僕のもの』が、2019年8月16日(金)より全国の劇場で順次公開される。ペドロ・アルモドバルがプロデュース2018年にアルゼンチンでヒットを飛ばした映画『永遠に僕のもの』は、『人生スイッチ』などを手掛けたペドロ・アルモドバルによるプロデュース作品。第71回カンヌ国際映画祭では、ある視点部門への正式出品、第91回アカデミー賞では外国語映画賞アルゼンチン代表作品として選出された。実在した“美しき”連続殺人犯の少年を描くストーリーは、アルゼンチン犯罪歴史の中で最も有名な連続殺人犯の少年・カルリートスの、美しくも儚い青春を描き出すというもの。主人公・カルリートスのモデルとなったのは、17歳から相棒と手を組み、自分が望む全てのものを手に入れようと、窃盗、嘘を重ね、僅か数年で12名以上の殺人を犯した実在の人物、カルロス・エディアルド・ロブレド・プッチ。彼はその美しいビジュアルから「ブラック・エンジェル」「死の天使」とも呼ばれ、犯罪とは程遠いように思えるその美貌でも注目を集めた。そんなカルリートスを演じるのは『永遠に僕のもの』がスクリーンデビューとなるアルゼンチンの新星ロレンソ・フェロ。ポスト“ティモシー・シャラメ”とも称される美しいルックスとは裏腹に、時に妖しくも脆く危うい存在感で、社会に衝撃を与えた連続殺人犯の少年を演じきる。またカルリートスと新しい学校で出会うことになる少年・ラモン役には、チノ・ダリンが抜擢。荒々しい魅力を放つラモンは、少女のような繊細な美しさを放つカルリートスとはまるで正反対。そんな対照的な存在である2人は、いつしか互いに惹きつけられ、友情以上の感情が芽生えていくことにー。ストーリー1971年、ブエノスアイレス。幼いころから他人の持っている物を無性に欲しがったカルリートス(ロレンソ・フェロ)は思春期に入って、窃盗が天職だと気づく。カルリートスは新しく入った学校でラモン(チノ・タリン)という青年に出会い、一瞬にして魅了される。そしてラモンの気を惹こうとこれ見よがしな態度をとる。やがて2人はいとも簡単に殺人をするまでに発展し、連続殺人へとエスカレートしていく…。【詳細】映画『永遠に僕のもの』公開日:2019年8月16日(金)監督:ルイス・オルデガプロデュース:ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル、ハビエル・ブリア出演:ロレンソ・フェロ、チノダリン、ダニエル・ファネゴ、セシリア・ロス原題:EL ANGEL/2018年/アルゼンチン、スペイン/カラー/ビスタ/5.1ch/115分/字幕翻訳:原田りえ/映倫:R15
2019年06月20日連続殺人犯となった少年の美しも儚い青春を描き、2018年アルゼンチンでメガヒットを記録したペドロ・アルモドバルプロデュース作『永遠に僕のもの』から、予告映像と場面写真が解禁となった。今回解禁された映像では、無邪気でどこかあどけなさを感じさせる雰囲気を醸し出しつつも、時折“マリリン・モンロー”かのような、大人びた色っぽい表情も垣間見せており、ロレンソ・フェロ扮するカルリートスの独特なギャップやミステリアスな魅力をたっぷりと凝縮している。新しく入った学校で出会ったラモンという青年とコンビを組み、悪事に手を染めるカルリートス。ある日銃を手にし、初めて発砲したことをきっかけに、「もっと撃ちたい」と思えば躊躇なく銃砲店へと押し入り大量の拳銃を盗み、時には大胆に宝石強盗を起こすなど、次第に悪事はエスカレートしていく。そんな自らの欲望のままに行動を起こす、危険なカルリートスの一面にラモンたちは不安を覚えるが、カルリートスはどんなに悪に身を捧げようとも、 “満たされない想い”に気づき始める。カルリートスの「君をバカにした奴、殺しといたよ」と笑って話す姿や、「コンビは解散だ」とラモンから告げられ「僕を捨てるの?」と言って見せた切ない表情には、彼の二面性が垣間見える。最後にはひとり静かに涙を流すカルリートスの姿も収められており、“破滅”を予感させ、激しくもエモーショナルな雰囲気漂う映像に仕上がっている。予告映像と同時に解禁となった場面写真には、カルリートスとラモンがじっと見つめ合うどこか妖しげな空気が漂うカットや、拳銃を構える女の子を背後から支え、クールな表情を浮かべるカルリートスの姿が。さらに、制服姿のカルリートスが物憂げな表情を浮かべ、何気なく空を見上げる様子を捉えた儚げな雰囲気を放つものや、警察に連行されるカットまで収められている。また、6月28日(金)より本作の特典付き前売券が発売される。購入特典は、『永遠に僕のもの』“魅惑のフェロ”ポストカード3点セット。特典は無くなり次第終了となる。日本公開を記念し初来日も決定しているロレンソ。SNSでは「美しすぎる」「来日するなら会いたい」という女性の声が続出している彼が、本作でどんな演技を見せるのか要注目だ。『永遠に僕のもの』は8月16日(金)より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年06月17日アルゼンチン犯罪史上最も有名な連続殺人犯の少年を取り上げ、本国でメガヒットを記録したペドロ・アルモドバル製作『EL ANGEL』(原題)が、邦題『永遠に僕のもの』として8月16日(金)より日本公開が決定。さらに主演のロレンソ・フェロの初来日も決定した。本作の主人公・カルリートスのモデルとなったのは、17歳から相棒と手を組み、自分が望む全てのものを手に入れようと、窃盗、嘘を重ね、さらにはわずか数年で12名以上の殺人を犯し、当時の社会に衝撃を与えた実在の人物、カルロス・エディアルド・ロブレド・プッチ。その美しいルックスから「ブラック・エンジェル」「死の天使」と称され、犯罪とは程遠いようにも思える美貌でも大きな話題を集めた。カルリートスを演じたのは、本作が“銀幕デビュー”となるアルゼンチンの新星ロレンソ・フェロ。キュートなルックスとは裏腹に、時に妖しくも脆く危うい存在感を放ち、スクリーンに強烈な印象を残した。また、本作は第71回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」に正式出品、さらには第91回アカデミー賞外国語映画賞アルゼンチン代表作品に選出。海外のメディアからは「傑作!強い衝動に満ちた、真の犯罪ドラマ」(Screen international)、「アルモドバルの官能的なセンスに溢れていて最高」(NPR)、「匂い立つようなフェロモンに溢れた、強烈にクールな映画」(Cinemalogue)と評されており、世界中に衝撃を与えている。今回公開された日本版ポスターは、煙草をくわえ浴槽に横たわる少年・カルリートスが物憂げな表情で1点を見つめる艶っぽい姿を捉えたビジュアル。まだあどけなさが残る美貌が印象的な一方、すぐ傍にある拳銃や、ポスターの「堕ちる」という意味深な言葉からは、若い衝動のほとばしりと危うい成熟を想起させる。出会う人々の心を魅了し、時に狂わせる、カルリートスの不思議な魅力が凝縮されたポスタービジュアルに仕上がっている。ポスト“ティモシー・シャラメ”!初主演映画で世界を魅了さらに日本公開を記念して、ポスト“ティモシー・シャラメ”ともされる映画界の新星、ロレンソ・フェロの初来日が決定!彼は1998年11月9日生まれの20歳。本作でスクリーンデビューを果たし、初の主演を務めた。来日に合わせて6月下旬にジャパンプレミアの開催も予定しており、劇中の主人公・カルリートス同様、今年の夏はロレンソが日本中の女性を魅了することになりそう。ちなみに彼のインスタグラムは、アイコンがポケモンのミュウツー、スーパーマリオのTシャツを着用した写真をアップするなど、日本カルチャーへの興味も伺える。また、海外のメディアからは「このベビーフェイス、鳥肌が立つほど、危険で可愛い」(Shockya.com)、「可愛さとぞっとする表情の繰り返し。ロレンソにやられた!」(Captivatingly nasty)、「ロレンソ・フェロは、強烈なカリスマ性を放っている」(El Mundo)などと評され、まさに世界中から注目を集めている。『永遠に僕のもの』は8月16日(金)より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年06月07日アカデミー賞受賞『別離』『セールスマン』のアスガー・ファルハディ監督が、ペネロペ・クルス、ハビエル・バルデムの“夫婦”を起用した『誰もがそれを知っている』。この度、ペネロペがファルハディ監督との初タッグや夫ハビエルとの共演について語るインタビュー映像が、いち早くシネマカフェに到着した。現在開催中の第72回カンヌ国際映画祭では、コンペティション部門に出品されているペドロ・アルモドバル監督最新作『Dolor y Gloria』(原題/英題:Pain and Glory )で主人公の母親役を演じて話題となり、その後もオリヴィエ・アサイヤス監督のスパイ映画『Wasp Network』(原題)や、ジェシカ・チャステイン、マリオン・コティヤールらと共演する女性スパイ映画『355』(原題)などが控え、さらに第67回サンセバスチャン国際映画祭では生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞することが発表されるなど、その活躍に注目が集まっているペネロペ。映像では、本作の出演のきっかけについて「5年前に監督から電話がかかってきて、作品の構想について話があり、“もちろん任せて”と即答したわ。映画界の巨匠ですもの。彼が脚本を書き始め、映画の完成までこぎつけた」と念願のオファーであったと語る。そのファルハディ監督は今回、初のスペインロケを行っている。「彼は構想を共有してくれて、あらゆる面で明確なビジョンを打ち出してた。一方でクルーや私たちにためらわず質問してくれたわ。その姿勢は、とても謙虚で大切よ。異国の地で異なる言語を使って撮影するんですもの」と、監督とのコラボレーションについてふり返った。続けてスペイン出身である彼女は「スペイン特有のことについて聞かれた時には、いろいろ話し合った。一緒にスペイン映画を撮れてうれしかったわ。本当に光栄なことよ」と明かし、同時に監督もサポートしていた様子。今回演じたラウラ役については「複雑な役柄だったわ。彼女は大きな秘密を抱えていて、それが性格に影響してる。周りの人とのつき合い方にもね。重荷となって肩にのしかかる」と、“ある秘密”を抱えていることに触れ、それが彼女の複雑な人格を形成していると、冷静に自身のキャラクター像を分析した。また、2010年にハビエルと結婚してから、『悪の法則』(’13)や『Loving Pablo』(原題/17・未)に続き、夫婦共演3作目となる本作。前作で演じた役と本作について「2つの作品に出てくる役はまったく異なる人物で、それぞれ個性があるから演じやすかった」とふり返りながら、ハビエルとの共演については「共演が続いたのは偶然だったの。またいつか一緒に仕事する日が来るでしょうけど、頻繁に共演はしたくないわ(笑)」と最愛の夫との共演をはにかみながらコメント。最後に観客に伝えたいことについて、「登場する家族は、メタファーみたいなものなの。私たちみんなを表しているわ」と彼女は言う。「人との関わり合い方を見てるうちに、自問自答したくなるの。“なぜお互いに物事を複雑にしてしまうの?”“その必要はある?”“いつか変われる?”ってね」と映画に込められた普遍性について語り、インタビューを締めくくっている。いま熱い視線が送られているペネロペの情熱的な演技を、ぜひ劇場で見届けて。『誰もがそれを知っている』は6月1日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:誰もがそれを知っている 2019年6月1日よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開Ⓒ 2018 MEMENTO FILMS PRODUCTION - MORENA FILMS SL - LUCKY RED - FRANCE 3 CINÉMA - UNTITLED FILMS A.I.E.
2019年05月27日