ちゃんみなが20歳になって最初に出したセカンド・フルアルバム『Never Grow Up』について、お話を聞きました。20歳の汚れなきハートを、世界基準の音に乗せて。セカンド・フルアルバム『Never Grow Up』を完成させた、ちゃんみな。今作にも収録されている「Doctor」は海外からも注目を集め、「I’m a Pop」では日・英・韓の3か国語で歌唱するなど、音楽的に攻め続けている。「やっぱり攻めた音楽性の曲を出すと批判的な声も大きくて。でも、その声が大きければ大きいほど、後から絶賛されるっていうルーティンがだんだんわかってきた。インスタに『Doctor』のダンス動画を上げている子がいたり、少女時代のメンバーの子がTikTokで曲を使ってくれたりして海外からSNSのフォロワーが一日に何千人単位で増えていって。筋肉と一緒で、一回壊さないと大きくならないんだなというのは、この1年で痛感しました」そんなちゃんみなは、20歳になって最初に出すアルバムのタイトルを『Never Grow Up』にすると、以前から決めていた。「17~18歳の私がこのタイトルを掲げるには若すぎるし、未熟すぎるなと。なので20歳になった時に『大人になりたくない』と言えるほど経験を積んでおこうと決めたんです。これは昔から大好きなピーターパンの言葉でもあるんですけど、まだ汚れてないこのハートをこの先も持ち続けて、良い意味で子供心を忘れずにいたいという気持ちなんです」10代の頃はコンプレックスやトラウマを赤裸々に歌詞に綴ってきた。20代に突入し第二章の幕開けとなる今作では愛する人と向き合って書いた歌詞が多い。特に「CAFE」や「Can U Love Me」など切ない恋愛ソングが胸を打つ。「私はラップとかしてるから好きな人にも強気でいけそうなイメージがあるじゃないですか(笑)、でも実際は曲でしか言えないんです。恋をすると弱気な自分が顔を出してくる。今作ではそんな自分も出したし、いろんな意味で裸になった感じです」ヌーディかつレインボーカラーをイメージしたジャケット写真が象徴するように、内面を様々な曲調で魅せた。ヒップホップ/R&Bのみならず初めてバンドと制作した「SAD SONG」などロックな曲も入り、バラエティ豊かな仕上がりに。20歳になっても自分らしい道を進む、ちゃんみなのスタンスと覚悟が伝わってくる一枚だ。「音楽を通じて誰かの気持ちを代弁しようとか、共感してほしいとか、一度も思ったことがないです。私はただ自分の経験を曲に焼き付けているだけなので、それを聴いてくれた人がそれぞれに感じてくれたら。でも<ちゃんみなの音楽に救われました>って言われたら嬉しいですよ、その声が私を救っているので。これからも自分が信じた道を直感で進んでいけたらいいなと思っています」2nd Full Album『Never Grow Up』【初回限定盤CD+DVD】¥4,200【通常盤CD】¥3,000進化を遂げたサウンドにピュアな内面を封じ込めた、今のちゃんみなならではの旬な作品。(Warner Music Japan)ちゃんみな2017年2月に「FXXKER」でメジャーデビュー。日本語、韓国語、英語を巧みに操るラッパー/シンガー。幼少期に始めたピアノやバレエで培ったセルフ・プロデュース力とパフォーマンスで多方面から注目を集める。※『anan』2019年8月7日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・馳尾潤子ヘア&メイク・野崎裕子取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年08月04日上野樹里が法医学者役で主演、時任三郎と父娘役を演じる新月9ドラマ「監察医 朝顔」が7月8日からスタート。主人公の朝顔と母・里子の“過去”を回想しながら涙する上野さんの演技にSNSには「1話から涙腺崩壊」「凄いものをみた」などの声が寄せられている。人気の同名コミックをドラマ化した本作、上野さんが興雲大学の法医学教室に勤める新米法医学者・万木朝顔(まき あさがお)を好演。時任さんが朝顔の父でベテラン刑事の万木平(まき たいら)を、風間俊介が朝顔の恋人で平とコンビを組むことになる刑事・桑原真也を演じる。そのほか興雲大学法医学教室の主任教授・夏目茶子に山口智子、朝顔の同僚で臨床検査技師・高橋涼介を中尾明慶、が平が異動してくる強行犯係の係長・山倉伸彦に戸次重幸、朝顔の祖父・嶋田浩之に柄本明、東日本大震災で行方不明になっている朝顔の母・里子に石田ひかり、「SixTONES」森本慎太郎、志田未来らも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。第1話では野毛山署の強行犯係に平が異動、真也とコンビを組むことに。そこに倉庫で女性の遺体が発見されたとの報が入り、遺体の解剖を行うことに。法医学教室で平が朝顔の父だと知った真也が驚くなか、遺体の解剖を行うと女性は倉庫で亡くなっていたにも関わらず肺に水がたまっていたことがわかる。女性は娘とイベントに来ていたが娘と別れ百貨店で弁当箱を買った帰り道、ひったくりに遭い、それがきっかけで亡くなっていた。後半では朝顔が8年ぶりに祖父の実家を訪れようとするが、地元の駅に降りると震災の記憶が蘇ってしまう姿と、朝顔の母で妻・里子の手がかりを探し続ける平の姿が描かれた。母を亡くした少女と朝顔の交流の後に、実家に帰省した朝顔が震災に遭い里子が津波で行方不明になった過去を描く展開に「何だか切ない気持ちになった」「1話から涙腺崩壊」「切ない終わりかたすぎる 1話から凄いものをみた」などの声が殺到。母を思い出しながら静かに涙する上野さんの演技にも「上野樹里にはこれでもかってほどいつも感動」「最後の最後で号泣。凄いな上野樹里」「上野樹里の泣く表情。ドラマの全体像が深く、期待が持てる」などの感想が集まっている。数々のヒット作を生み出してきた法医学モノに、多くの人の心に影を落とす震災というテーマを織り交ぜて描かれる本作。今後の展開に期待する視聴者からの投稿が放送後も大量にタイムラインに流れている。(笠緒)
2019年07月09日BiSHがメジャー3rdアルバム『CARROTS and STiCKS』をリリース。今作はラウドでハードな楽曲を集めた『STiCKS』と、純粋な想いをポップに歌う『CARROTS』の2枚の配信EPを経て、それらの楽曲も含めた全14曲を収録。多彩な表現であらゆるベクトルに振り切れた作品だ。この6人の個性で当たり前を壊していきたい。「アルバムではまた新しい挑戦もしたし、聴く側もいろんな感情になると思うんですけど。受け取り方に正解はないので、今は聴いた人がどんな気持ちになったのかを早く知りたいです」(セントチヒロ・チッチ)最も攻撃的でカオティックなサウンドに挑戦したのは「遂に死」。レコーディングではディストーションをかけて声を歪ませながら歌った。「私はサウンドプロデューサーの松隈ケンタさんに『声が宇宙人みたい』ってよく言われるんですけど。その気持ち悪い感じでそのまま歌ってみました(笑)。ディストーションをかけると、壊れたラジオから聞こえてくるような歪んだ声になるのが好きなんですよね」(アユニ・D)「私は振り付けを担当しているので自分の中にあるダークな部分を『遂に死』のダンスでは表現しました」(アイナ・ジ・エンド)一方、「I am me.」は6人のピュアな想いが真っすぐに響く。「BiSHもまだ夢の途中で、どんな未来に向かってるかはわからないけど。『I am me.』は汗をかきながら走るBiSHの純粋で綺麗な心が表現できたかなと思います」(セントチヒロ・チッチ)メンバーが自ら手がける歌詞もそれぞれに個性的。リンリンは「O・S」を書いたきっかけをこう語る。「『シャーマンキング』という漫画の登場人物の考え方やセリフに影響されて書いた歌詞です。私は結構、自己チューなので、『こういう時、シャーマンキングだったらどうするかな?』と考えながら行動したりしています。そういう自分の想いを伝えられたらいいな」(リンリン)全員が自らの個性を曝け出しながら、一つの塊となってメッセージできるのはBiSHならでは。「自分を押し殺さずに表現できるのがBiSHの強みです。それでファンの方が感動してくださると『生きてるな』って実感します」(ハシヤスメ・アツコ)「プロの振付師や作詞家さんだったり、もっと上手くやれる人はたくさんいるけど、でも、今生きている私たちが下手でも踊ったり書いたりすることに意味があるのかなと思うんです」(モモコグミカンパニー)「楽器を持たないパンクバンド」というキャッチコピーも、活動を続けていく中で、真実の輝きを帯びてくる。「当たり前を壊していきたい。楽器を持ってるからバンドだとか、女の子6人組だからバンドじゃないとか、そういうことを覆していきたい。面白いほどバラバラな6人の個性があるからこそ、それができるんだと思います」(セントチヒロ・チッチ)Major 3rd Album『CARROTS and STiCKS』【初回生産限定盤2CD+BD+PHOTOBOOK】¥10,000【DVD盤2CD+DVD】¥5,800【MUSiC盤2CD】¥3,900【CD盤】¥3,000パンク精神もキュートな歌声も堪能できる一枚。(avex trax)ビッシュアイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる “楽器を持たないパンクバンド”。6人の個性とエモーショナルなライブで熱く支持される。※『anan』2019年7月10日号より。写真・小笠原真紀取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年07月07日澤部渡によるソロプロジェクト、スカートは、彼の類まれなるポップなソングライティング力で近年は映画やドラマへの楽曲提供も多い。アルバム『トワイライト』の1曲目を飾るのはKaede(Negicco)への提供曲のセルフカバー。夜の静寂の中をゆっくり旅するようなムードが聴き手を一気に魅了する。内容はファンタジーだけど目線だけはリアルなんです。「楽曲提供の際、Kaedeさんのスタッフさんから『明るいか暗いかどっちかに振ってほしい』と言われて、迷わず『暗い方だったら得意ですよ!』と書いた曲。現状を一度投げ捨てて先に進もうとしている女の子が主人公で、暗い言葉が躍るけれど、わりと前向きな曲なんです」DJ MARUKOMEへの楽曲提供でtofubeatsとコラボした「高田馬場で乗り換えて」のセルフカバーも収録され、スカートのポップ・ワールドは多彩さを極める。その半面、澤部さん自身のちょっとダークな(!?)内面世界が垣間見えるような楽曲たちも、今作をじっくり聴かせる大事な要素になっている。「特に『ずっとつづく』の歌詞を書いていた頃に、いろんな少女漫画を読んでいたんですけど。その時に“なんで僕はこの世界でまだ結婚していないんだろう”とか“まともな大人になってないな”と感じたことが歌詞になりました。だからこの曲だけ31歳男性・無職のリアリティ(笑)。内容はファンタジーだけど、目線だけはリアルなんです。そこが今までのスカートとは違うなと」フリューゲルホルンの音色と山崎ゆかり(空気公団)のコーラスが尊い一瞬を美しくなぞるような「トワイライト」も、ミュージシャンでありながら漫画への憧れがあるという澤部さんならではの楽曲。「映像や写真と違って、漫画はその1コマの前後で何があったのかをぼかすこともできるし、描き切ることもできるところが好きなんです。そういう描写がこの『トワイライト』という曲ではできました。そしてアルバムのジャケットは、敬愛する漫画家の鶴谷香央理さんに描いてもらった、存在しない漫画の1コマ。スカートの音楽自体が架空の漫画だと思って楽しんでもらえたら」夕暮れが夜に包み込まれる、その一瞬に訪れる魔法のような時間をポップ・ミュージックというフォーマットで実現してみせる。そんな気迫とロマンに溢れたスカートの新作だ。メジャー2nd Album『トワイライト』。映画『高崎グラフィティ。』主題歌「遠い春」、映画『そらのレストラン』主題歌「君がいるなら」など珠玉のポップ・ソングが並ぶ。【初回限定盤2CD】¥3,200【通常盤CD】¥2,600(ポニーキャニオン)2006年、澤部渡のソロプロジェクトとして活動開始。’17年、メジャー1stアルバム『20/20』を発表。清涼感のあるポップ・ソングの書き手として、他アーティストへの楽曲提供やドラマや映画の劇伴制作に携わる。※『anan』2019年6月26日号より。写真・内山めぐみ取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年06月24日ラウドなサウンドに真摯なメッセージを託し、聴いているだけで力が漲ってくるミニアルバム『SICK(S)』をリリースしたBLUE ENCOUNT。今作は、あるきっかけから制作がスタートしたという。「僕らは結成15周年を迎えたんですけど、そんな中でも珍しく今年の初めに4人でお酒を飲む機会があって。そこでお互いのことを改めてさらけ出せたことが大きかったですね。その帰り際に『新しいBLUE ENCOUNTの代表作を作りたいね』って話になりました」(田邊駿一:Vo、Gt)「それもあって、今回の制作では、これまで以上にバンドが一致団結することができたんです」(高村佳秀:Dr)もともと予定になかったレコーディングだったが「今までにないほどBLUE ENCOUNTの全てを出せた最高傑作」(田邊)と言えるものができあがった。なかでも鋭いギターリフが鳴り響くアップナンバー「ワンダーラスト」では〈プライド捨てても夢は捨てるな〉というフレーズが印象的に突き刺さる。彼らのメッセージソングは中高生から、その親世代まで幅広く支持される。大人になった彼らが今もなお、若い世代にリアルなメッセージソングを届け続けられるのには理由がある。「僕らは高校生でバンドを結成して、音楽で食べていきたいと思った時に周りの人から反対されたり、その後も周りのバンドばかり売れていった不遇の時代があった。30代になって責任や守るものが増えた今だからこそ書けることがある一方で、大人になった今でも様々なことを気にしながら生きていかなきゃいけないのは変わらないから、メッセージソングを作り続けているんです」(田邊)「インディーズ時代には10数時間かけて車で全国をまわってライブをしていたことも。ライブでどう伝えてたらいいのかわからなくて迷っていた頃に4人でいろんなことを考えました。いまだに辛いことがあると、その原点を思い出します」(辻村勇太:Ba)もがいていた過去を共有しているからこそ、今も変わらない想いを歌にして鳴らすことができる。ラストを飾る「アンコール」はブルエンのバンドストーリーを物語るようにドラマティックに今作を締めくくる。「『アンコール』はブルエン史上最速でありつつ言葉がちゃんと武器として飛んでいく一曲。〈巨大な砂漠の中で/一つの花を探すような毎日だけど〉という歌詞は僕が上京する時に反対した父親に言われた言葉。大事なことに気づけた今の僕から父へのアンサーソングです」(田邊)ちなみにタイトルの『SICK(S)』には“病みつきになる”という意味も。4人が音楽以外で病みつきになっている意外なものとは?「実は最近、メンバー全員でハマってるのはタピオカです(笑)」(田邊)「そう、あの鹿のマークのお店、美味しいよね」(高村)「そんな話、アンアン読者の方はとっくに知ってるよ!(笑)」(江口雄也:Gt)まさに“病みつき=SICK”になる“6曲=SIX”入り。モバイルゲーム『実況パワフルプロ野球』タイアップ曲も収録。『SICK(S)』【完全生産限定盤CD+Tシャツ】¥4,167【通常盤CD】¥1,667(Ki/oon Music)ブルーエンカウント左から、江口雄也(Gt)、辻村勇太(Ba)、田邊駿一(Vo、Gt)、高村佳秀(Dr)。熊本発、都内在住の4人組ロックバンド。’14年にメジャーデビューし、今や大型フェスやイベントでも欠かせない存在に。江口さん・コート¥55,000Tシャツ¥25,000(共にタクタク)パンツ¥27,000(エンハーモニック タヴァーン)以上スタジオ ファブワーク TEL:03・6438・9575サンダル¥37,000(シャリーフ/シアン PR TEL:03・6662・5525)辻村さん・トップス¥17,000(マイン/マインバイアイデア TEL:070・6660・0692)カットソー¥10,000(ディーヒル/ティーニー ランチ TEL:03・6812・9341)パンツ¥22,000(イロコイ/イロコイ ヘッドショップ TEL:03・3791・5033)田邊さん・シャツ¥26,000(キート/ティーニー ランチ)パンツ¥28,000(リベルム/エスティーム プレス TEL:03・5428・0928)高村さん・Tシャツ¥16,000(エンハーモニック タヴァーン/スタジオ ファブワーク)ブレスレット¥18,000(アイブイエックスエルシーディーエム/IVXLCDM 六本木ヒルズ TEL:03・6455・5965)その他は本人またはスタイリスト私物※『anan』2019年6月19日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・笠井時夢ヘア&メイク・五十嵐将寿(Astar)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年06月13日約3年ぶりとなるオリジナルアルバム『QUIZMASTER』をリリースする、NICO Touches the Walls。「3分ルール?」「別腹?」など全ての収録曲に「?(クエスチョンマーク)」がついており、彼らのメロディアスな曲調はそのままに、夢や生きることを題材にした疑問符をリスナーにも投げかける。ミュージシャンとして脂が乗っている今だからこそ作れるコンセプチュアルな意欲作だ。「今回のアルバムタイトルは“クイズの司会者”という意味なんです。生きていく中での謎や、今を生きているが故に生じる違和感と、音楽の中で向き合うことをテーマにして作りました」(光村)しかも今作は同じ曲を全く違う2種類のアレンジで、バンドスタイルの「NICO盤」とアコースティックスタイルの「ACO盤」に収録したCD2枚組。まさに二刀流とも呼ぶべきこのスタイルが「今の自分たちの一番の武器」なのだとか。「もともとアコースティック編成は、僕らの曲の良さをもっと伝えるにはどうしたらいいかを考えて始めたものだったんですけど。僕らはいろんなタイプの音楽が好きなので、アコースティック楽器を手にしたら、表現できるジャンル感など、別の視点での景色が広がった感じがして。もうひとつ別のバンドを組んでるくらいの感覚があります(笑)」(光村)同じ曲でも例えば「NICO盤」ではシリアスなロックナンバーが「ACO盤」ではボサノバ風だったりと、聴き比べるのも楽しい。しかし同時期にアレンジやレコーディングを行う制作は大変なのでは?「作業は大変ですけど、最初にNICO盤のアレンジをして、その反動なのか、ACO盤のアレンジの時には遊び心やバンドの空気感が出しやすい感じもありました」(古村)「ドラムがアコースティック編成でカホンになるのは実はそんなに大変なことじゃないんですよ」(対馬)「うん、ベースもACO盤だとさらにシンプルに削ぎ落とされたりしますし(笑)。やっぱり一番大変なのは歌ですよね。アレンジによってすごく繊細な違いがあります」(坂倉)1曲目の「18?」から《どうして夢を見るの?何世紀経ったって/未だわかっちゃいない事だらけなのさ》と歌っているように「自分たちの未来やロックバンドとしての未来を自問自答しながら作った、僕たちにとっても大事な局面の作品」(光村)だという。伝えたいことを、親しみある主人公や鮮やかなモチーフでポップに描き、それを豊かな音楽性で膨らませていくのが彼ららしい。そんな今の4人の絆を支えているものは、音楽のみならず、食べ物への貪欲さなのだとか!?「今回のアルバムの歌詞にも、サラダやチョコレートなど、食べ物が出てきすぎなんですけど(笑)。僕らはツアー中に各地で美味しいものを食べるのが癒しだったりします。でも上品な味のものが続くとちょっとジャンクなものが食べたくなって、僕が吉野家に行ったと言うと、同じ日にマクドナルドと松屋に行ったメンバーがいたりして」(光村)「みんな同じ気持ちだったんだなって確認できましたね(笑)」(坂倉)「サラダノンオイリーガール?」「マカロニッ?」など食べ物ソングも。『QUIZMASTER』【完全生産限定盤2CD+バンダナ】¥5,250【初回生産限定盤2CD+BD】¥5,250【通常盤2CD】¥3,700(Ki/oon Music)ニコ タッチズ ザ ウォールズ左から、対馬祥太郎(Dr)、光村龍哉(Vo&Gt)、古村大介(Gt)、坂倉心悟(Ba)。’04年結成、’07年メジャーデビュー。光村が紡ぐメロディとライブパフォーマンスが魅力のロックバンド。※『anan』2019年6月12日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年06月10日松坂屋上野店では、上野動物園のパンダの赤ちゃん"シャンシャン"の2歳を祝したイベント「ハッピーパンダフルデイズ」を開催。期間は、2019年5月29日(水)から6月18日(火)まで。“シャンシャン”2歳のバースデー、パンダメニュー&グッズでお祝い2017年6月12日に誕生したシャンシャンは、上野動物公園で29年ぶりに一般公開されたパンダの赤ちゃん。その愛くるしい姿を一目見ようと、公開直後は全国から多くの人々が殺到し、整理券が配られるほどの混雑となった。そんなシャンシャンも、すくすくと成長し今年の6月で早2歳を迎える。松坂屋上野店は、昨年に続き「ハッピーパンダフルデイズ」を開催して、シャンシャンのバースデーをお祝い。パンダをモチーフにしたメニューや雑貨など約250種類が、店内に集結する。“パンダオレオ”スイーツ注目は、人気菓子「オレオ」でパンダの姿を表現した“オレオパンダ”スイーツ。「PANDA CAFE by 茶寮 銀座清月堂」は、パンダが仲良く並ぶ特製パフェを提供。笹の葉やフルーツと合わせた“オレオパンダ”パフェも各店から登場する。パンダモチーフの食事メニューもまたパンダモチーフのご飯とハンバーグを合わせた「ポール・ボキューズ」のお弁当や、パンダの絵柄入りパッケージで提供する「肉の万世」のかつサンドなど、食事メニューもラインナップ。パンダの雑貨&アパレルそのほか、“笹の葉”型ファスナーがアクセントになるパンダのコインケースや、仲良しの親子パンダを描いたTシャツなどを揃える。【詳細】ハッピーパンダフルデイズ期間:2019年5月29日(水)~6月18日(火)場所:松坂屋上野店住所:東京都台東区上野3丁目29番5号商品例:・〈茶寮 銀座清月堂〉オレオパンダパフェ1,080円・〈喫茶 トリコロール〉オレオなパンダパフェ 680円・〈お好みダイニング カトレヤ〉パンダパフェ 700円・〈ポール・ボキューズ〉やわらかジューシーハンバーグ PANDA弁当 540円・〈肉の万世〉万かつサンド(パンダVer)700円※6月4日(火)まで・〈イビサ〉パンダコインケース 7,776円・〈OJICO〉パンダTシャツ 3,672~5,400円※6月12日(水)から
2019年05月27日パスピエは、音楽大学でピアノを学んでいた成田ハネダを中心に卓越したスキルを持つメンバーが集まり、ハイトーンボイスで個性を光らせる大胡田なつきの存在感が加わって、独自のポップミュージックを生み出してきた。彼らも今年で結成10周年。その節目にニューアルバム『more humor』が完成した。人間味溢れる切なさや美しさ、その中にユーモアを光らせて。「やっぱり10周年というタイミングで何を見せるかとなった時に、今までの総決算みたいな作品を出すのは何か違うなというのがあって。僕らの次の挑戦が伝わればいいなと思って作ったアルバムです」(成田ハネダ)「常に新しいことをしようと思っていたんですけど、それでも今まではリミッターみたいなものが付いていたのかも。今回はそれも外れた感じで“やっちゃいましょう!”というムードがありました」(大胡田なつき)聴き手にしっかりと新しいパスピエが伝わるよう、今回は70もの候補曲を作った。海外のヒップホップ、オルタナR&Bの要素も取り入れたサウンドと、大胡田が中音域ボーカルをアンニュイに聴かせるリード曲「ONE」などは特徴的だ。「この曲はサンプリングやトラックっぽい要素を含む音楽の中で、アコギをかき鳴らすという発想も新しいかなと思います」(三澤勝洸)「パスピエというバンド像は明確になってきているんですけど、一般的なバンドのセオリーから外れたとしても、パスピエなりのバンドっぽさになればこだわりはない。その柔軟性も僕らの強みです」(露崎義邦)ライブが楽しみなラストの「始まりはいつも」まで全10曲。人間味溢れる切なさや美しさを繊細に描きながら、その中にハッとするようなユーモアやアイデアをちりばめる今作。パスピエが考えるユーモアとは?「メンバーで一番ユーモアがあるのは大胡田ですよね、普通こんな髪型にしないでしょ(笑)。でも本人は特に面白いとか思わずにやってるんです。だから『これってユーモアでしょ?』って思ってやることってユーモアじゃない。誰かが面白いと思ったものが、その人にとってのユーモアなんです」(成田)「私は自分が楽しく楽に生きられるように毎日を過ごしているだけなので(笑)、これからもそれをどんどん外側に向けて、みんなを良い気分にできたらいいなと思います」(大胡田)結成10周年の節目にリリースした5thフルアルバム『more humor』。さらに進化したサウンドに溢れた全10曲収録。【通常盤CD】¥2,500【初回限定盤CD+DVD】¥3,241(ワーナーミュージック)パスピエ露崎義邦(B)、大胡田なつき(Vo)、成田ハネダ(Key)、三澤勝洸(G)。2009年結成、’11年にミニアルバム『わたし開花したわ』をリリース。多様なジャンルを咀嚼してポップミュージックにする個性派バンド。ライブにも定評があり、今年も6月より全国ツアーがスタートする。※『anan』2019年5月29日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・KOMAKI取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年05月25日上野動物園のパンダ「シャンシャン」のバースデーを祝して、エキュート上野・JR上野駅店舗では、イベント「パンダフル パーティー(Pandaful Party)」を2019年6月3日(月)から6月30日(日)まで開催する。「シャンシャン」のスイーツ&グッズで誕生日をお祝いイベント「パンダフル パーティー」では、上野動物園のパンダ「シャンシャン」をモチーフにしたパンダスイーツやパンダグッズを多数取り揃える。東京土産の定番菓子をはじめ、洋菓子、和スイーツどれも「シャンシャン」のカワイイフェイスをイメージしたポップなデザインで登場する。「東京たまご」銀座たまや1番人気のスイーツ「ごまたまご」は、東京土産の定番。今回はボックスにパンダのイラストを配して特別仕様に。ボックスの中には「ごまたまご」と「チョコたまご」の2つのフレーバーを詰合せ。パンダ同様にブラック×ホワイトのカラーリングとなっている。「親子パンダのエクレール」ドルチェフェリーチェは、パンダの親子をモチーフにしたエクレア「親子パンダのエクレール」がエキュート上野限定で発売。仲睦まじい姿をサクサクのエクレア生地に描き、チョコカスタードをサンドした。「パンダつくよみ」宗家 源 吉兆庵は、可愛らしいパンダの焼印を押したどら焼き「パンダつくよみ」を展開。ふっくら焼き上げた優しい甘さのどら焼き生地で、きざみ栗入りの粒あんを挟んでいる。「パンダソルト」スイーツだけでなく、食料品もパンダ仕様に。上野ランドの「パンダソルト」は、イエローやオレンジのカラフルなソルトでパンダを表現。野菜やベリーなどで色をつけしているので、身体にも優しい。「パンダみくじ」買って楽しい開けて楽しい「パンダみくじ」は遊中川から。陶器でつくったパンダの中には、パンダのおみくじが入っている。おみくじを楽しんだ後は、インテリアとして自宅をデコレーションしてみて。【詳細】【詳細】「パンダフル パーティー(Pandaful Party)」開催期間:2019年6月3日(月)~6月30日(日)開催場所:・エキュート上野住所:東京都台東区上野7丁目1-1 JR東日本上野駅構内3階・JR上野駅<アイテム例>・「みやげ菓撰」東京たまご 2味詰合せ 1箱 1,230円(税込)・「ドルチェフェリーチェ」親子パンダのエクレール 1個 380円(税込)・「宗家 源 吉兆庵」パンダつくよみ 1個 194円(税込)・「上野ランド」パンダソルト 1個 1,080円(税込)・「遊中川」パンダみくじ 1個 432円(税込)
2019年05月18日壮大なスケール感を持つ楽曲の中で、重厚な質感の声をゆったりと放っていく―そんなグローバルなセンスと存在感で注目を集める女性シンガーソングライター、milet。私の知らない私を音楽で見つけられたら。今年3月にリリースしたデビュー曲「inside you」がドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』のオープニング曲に抜擢されたことから、その名は一気に広まりつつある。思春期をカナダで過ごした彼女は、あるきっかけで歌を始めた。「小学校低学年からフルートをずっと習っていて、高校から音大を目指し始めました。当時はクラシックとポストロックが好きで聴いていたんですが、でも映画も好きだったので、途中で映画音楽を学べる大学にシフトチェンジしたんです。歌は昔からそんなに歌ってはいなかったんですが、ある時にたまたま友達の前で歌う機会があって、『すごくいいね』って褒めてもらえて。自分の音楽が人に響いたことが嬉しくて、そこから歌うことを意識し始めました」やがて自ら作詞作曲を手がけるようになり、昨年から本格的に音楽活動をスタートさせたばかり。早くも2ndEP『Wonderland EP』がリリースされたが、表題曲は映画『バースデー・ワンダーランド』の挿入歌に抜擢。オーケストラとmiletの声の融合が美しい。「『Wonderland』は映画のクライマックスをイメージすると自然と歌が浮かんできたんです。監督の希望でオーケストラと一緒にレコーディングできて、夢がひとつ叶いました」1曲ごとにキラリと光る潜在能力を発揮しながら、音楽をクリエイトしている現在。その刺激と興奮が心地よく聴き手を包み込む。「これからもジャンルにとらわれずいろんな人といろんな音楽を作っていきたい。その中で、私の知らない私が見つかるんじゃないかなって」小さい頃から絵を描いたり、ひとり遊びが好きだったという彼女。最近のひとり時間の楽しみ方は?「ひたすら散歩してますね(笑)。私のお気に入りスポットは勝どき橋や東京タワー。街を歩きながら今は新緑からパワーをもらっています!」2nd EP『Wonderland EP』。表題曲をはじめ、前作以上にバリエーション豊かな全5曲を収録。【初回生産限定盤CD+DVD】¥1,700【通常盤CD】¥1,400【期間生産限定盤CD+DVD】¥1,700(SME Records)ミレイ思春期をカナダで過ごし、現在は都内在住のシンガーソングライター。2018年より本格的に音楽活動を始め、今年3月にミニアルバム『inside you EP』でデビュー。※『anan』2019年5月22日号より。写真・岡本 俊(まきうらオフィス)ヘア&メイク・山口明美取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年05月15日4月12日に開かれた東京大学・入学式での上野千鶴子氏(70)の祝辞が話題を呼んでいる。上野氏は日本を代表するフェミニストの1人であり、「女性学」や「ジェンダー研究」の第一人者だ。上野氏は祝辞の冒頭で、昨年発覚した東京医科大の医学部入試での女子差別に言及。“息子は大学まで、娘は短大まで”という親たちの考えにもふれ、「社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています」と指摘した。さらに「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」と話した上野氏。「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」として、こう呼びかけた。「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください」上野氏は「ようこそ、東京大学へ」と結んだ。努力が報われたことで得たものを、他者に還すよう新入生に語りかけた上野氏。Twitterでは「上野千鶴子」がトレンド入りするほどの反響を呼び、賛同する声が上がっている。《「努力が許された今までの環境は当たり前に得られるものでなく1つの特権だ」という示唆は新入生にとって意義深いと思う》《上位の大学に限らず入るには周囲の環境によるものがとても大きい。それを知らない人が多すぎる。そして大学では知る事自体ではなく考えられてその先に行く力をつける場だと思う》《大学新入生が何をどういった方向で学んで考えればよいのかよくわかる。もちろん東大以外の大学新入生にも役に立つ》自らの足元を見つめ直すのも、いいかもしれない。
2019年04月13日撮影は立ち位置を決めるジャンケンから始まり、見本誌を渡せばみんなで星占いのページで盛り上がる。日本のロックを’80年代から牽引してきたキャリアと功績のあるバンドでありながら、今も音楽とバンドに無邪気に向き合うユニコーンの5人。インタビューでは、彼らの楽しい雰囲気の中にある揺るぎない関係性や芯の強さが窺い知れた。――今年はユニコーン100周年だそうで、おめでとうございます。奥田民生:ありがとうございます(笑)。EBI:嬉しいね。――その100周年の“内訳”をひもときながら、お話を伺っていきたいんですが。まずは再始動から10周年。この10年で変わったことって何かありますか?奥田:まず年が違うよね、活動してなかった16年の間に老け込んでるから。川西幸一:久しぶりに会った時、テッシー(手島いさむさん)なんて誰かと思った!――1993年の解散以降は、お互いに会ったりする機会はなかったんですか?奥田:そんなになかったね。時々どこかの現場で見かけるくらい。解散当時は川西さん以外はまだ20代だったんですよ。EBI:だから30代はまるまるお互いを知らなくて。手島いさむ:その間に心持ちが広くなったというか。再始動後は以前よりも仲が良くなった感じがします。奥田:仲が良いっていうか、「助けてくれ」みたいなことですよね。手島:お互いにね。――ニュー・アルバム『UC100V』でも5人それぞれが曲を書いて歌も歌い、皆さんがやりたいことをバランスよくバンドの中で昇華している印象を受けました。奥田:そうですね。昔と比べて今は役割分担というか、誰かが代わる代わる音頭を取る感じが自然にできているので楽です。ABEDON:それぞれ実力があるので、やる気がある時に力を出してもらうのが一番。やる気を出せる時間はそれぞれに短いので(笑)、「この人が今がんばってるから僕は休んでいてもいいや」とランダムに誰かがやる気を出していればいい。あとの人は、その人が好きにできるようにバックアップをするように心がけています。――信頼関係のなせる業ですね。そして、今年のもうひとつの節目として、ABEDONさんの加入後初となったアルバム『服部』から30周年です。大事なターニングポイントだと思いますが、その頃バンドはどういう状況でしたか?ABEDON:僕が加入した時は、すでにユニコーンのメンバーとは一緒にレコーディングしたりしていたんです。奥田:それでそのままメンバーになってもらった感じ。ABEDON:ただ、それまで僕自身はユニコーンほど表に出る仕事をしてなかったので戸惑いました。その頃のユニコーンはミュージシャンでもあり、ちょっとタレントみたいな部分もありましたから。でも基本的には5人いるので、そんなに自分が背負わなきゃいけないこともないですし、みんなの胸を借りるようなつもりで加入しました。――そうだったんですね。ABEDON:当時、ユニコーン自体は音楽で実験的なことをやりたいという趣があるにもかかわらず、違うイメージに持っていこうとする世の中の流れもあり。でも、本当にみんな音楽が好きで…という雰囲気がその頃はあった気がします。僕はその橋渡しのような役割になるのかなと思っていました。――アイドル的人気もあったからこその、葛藤。奥田:そうよ、大変だったんだから(笑)。今は時代の流れも業界自体も変わって環境が違うので、当然、以前のようにできないことも多いですけど。僕らが音楽でやってることはそんなに変わってないです。だから周りのスタッフにも、なるべく環境が変わらないようにお願いしてます。――音楽と向き合う時の変わらない熱量がやっぱり大事なわけですよね。EBI:そこが変わったら、やってないですよ僕たちは。ABEDON:ほんとそうよ!――いろんな時代を経て、今年は川西さんが還暦を迎えられたことで60周年。それをプラスして計100周年となります。川西さん、ドラムを始めた当初は60歳まで叩くと思ってました?川西:いやいや、僕が音楽を始めた頃なんて天才はみんな27歳くらいで死んでたんで。こうしてずっと活動できることが幸せです。手島:天才じゃなかった、ってことだな!川西:うん、もう60ですよ(笑)。EBI:いろんな人がきっと、「こんな60歳もいるんだ」って励まされますよね。――本当にそうですね。手島:すごく元気だし、特殊な60歳かも。年下の僕らにとっても、いい見本です。「あそこを通過すればいいのか」って。ABEDON:もしくは「あそこを通過するまい」。全員:あははははは!川西:でも矢沢(永吉)さんも今年70歳であんなすごいステージをするわけでしょ。昔だったらミュージシャンも年を重ねるとどんどんやめていったけど、今は別にそんなこともないですよ。1枚目写真左から、ABEDON、奥田民生、川西幸一、手島いさむ、EBI。1986年に広島で結成、翌年デビュー。「大迷惑」や「働く男」「雪が降る町」など数々の名曲を生み、’93年に解散。その後はそれぞれ別の活動をしていたが、2009年に再始動を発表。実力と個性を兼ね備えた5人からなる日本屈指のロックバンド。アルバム『UC100V』は、ヘビーなギターに乗せてジム通いの回数をコミカルにカウントする「365歩のマッチョ」や、ユニコーン史上初となる奥田民生とABEDONのツインボーカル・ソング「OH! MYRAD10」など聴きどころ満載の全11曲を収録。DVDには再始動からの10年を追ったドキュメント映像を収録。【初回生産限定盤CD+DVD】¥4,800【完全生産限定盤(アナログ盤)】¥3,500【通常盤CD】¥3,000(Ki/oon Music)※『anan』2019年4月3日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・小川恭平ヘア&メイク・国沢 拓風間麻衣(共にsakura)インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年03月27日SEKAI NO OWARIがアルバムを出すのは約4年ぶり。その間も「RAIN」や「サザンカ」などのヒット曲を生み、大規模なツアーで独自のエンターテインメントを築き上げ、日本のポップシーンを牽引してきた。今回、完成した2枚のアルバムとともにインタビューに登場してくれたのはFukaseさん。意外な素顔も覗かせる、2枚のアルバムが遂に完成。「『Eye』と『Lip』というタイトルの2枚のアルバムにしようというアイデアが出たのが昨年の頭。目は口ほどに物を言うといいますが、人を傷つけないように話しても目は本音を語っていることもあるし、一方で、願いを口に出すことで道が切り拓かれることもある。どちらにも“語る”という意味があるんです」彼らのポップな側面を遺憾なく発揮するのがアルバム『Lip』。等身大のラブソングに挑戦した「YOKOHAMA blues」やドラマ主題歌「イルミネーション」など、Fukaseさんの優しい気持ちが伝わってくる楽曲も。そこには私生活での“変化”が反映されている。「ライブに子供たちがたくさん来てくれるようになり、プライベートでも周りに子供がいる時間が増えたことが大きいです。友達の子供が休みの日に遊びに来るからといってカレーを作ったり、庭に滑り台つきのビニールプールを用意したり。そうした中で、音楽を通じて子供たちに言っておきたいことや、守ってあげたいという気持ちが生まれました」一方、弦楽器の音色がヒリヒリとした感触を生み出す「LOVE SONG」や英語詞のナンバー「SOS」におけるシリアスなメッセージ性など、ダークな側面を感じさせるアルバム『Eye』は「今の時代に向き合って書いた曲」が多いという。「もちろん安易に人を傷つける発言はすべきでないけれど、多くの情報を自然と目にする時代に生きている中では、言いたいことをあらゆるフィルターに通してしまうと結局自分が何を考えているかわからなくなってしまう。だから僕は音楽を作る上で正直でありたいんです。自分でちゃんと筋が通っていれば必要以上に恐れる必要はないんじゃないかな」前述の子供たちとのエピソードを意外に感じた人も多いかもしれないが、Fukaseさんはプライベートで会うと「イメージと違う」と言われることが多いのだとか。今回のアルバムでは、そんな彼の素顔も覗かせることでセカオワの表現が更にポップに進化し、広がりを見せる。「こうしてひとりでインタビューしてもらうのも実は今回のアルバム取材が初めて。ずっとバンドの中のFukaseという部分でしか発信してこなかったんですけど、僕自身の要素も表現としてこのアルバムに入れられたらいいなと思って作ったので、感じてもらえたら嬉しいです」前作『Tree』から約4年ぶりのアルバムが2/27に2枚同時発売。『Eye』【初回限定盤CD+DVD】¥4,000DVDには昨年のライブ映像を収録。【通常盤CD】¥3,000『Lip』【初回限定盤CD+DVD】¥4,000DVDにはMVを収録。【通常盤CD】¥3,000(TOY’S FACTORY)セカイ ノ オワリNakajin(G)、Fukase(Vo)、Saori(Pf)、DJ LOVE(DJ)からなる4人組バンド。海外活動時の別名義、End of the Worldとしての1stアルバム『Chameleon』もリリース予定。※『anan』2019年2月27日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年02月20日時に切なく、時に力強く、聴く人の胸に響く音と言葉で、いま大きな共感と話題を集めている、あいみょんさん。彼女自身の言葉から、その歌詞の秘密に迫ります。ただひとつの言葉を紡ぐ、あいみょんの、頭の中。ドラマの主題歌「今夜このまま」や、昨年末のNHK紅白歌合戦で歌われた「マリーゴールド」など、多くのヒット曲を生み出して活躍中の女性シンガーソングライター・あいみょんさん。なかでも、どこか甘酸っぱく切ない余韻を残す歌詞が注目を集めている。今回のインタビューでは歌詞の創作方法をはじめ、彼女が放つ言葉の魅力を探る。――最新アルバム『瞬間的シックスセンス』は、今のあいみょんさんのエネルギーと音楽的センスを存分に感じさせる素晴らしいポップ・アルバムに仕上がっていますね。あいみょん:ありがとうございます。――お忙しい中での制作だったそうですが、今作の言葉選びや歌詞にはどんな挑戦がありましたか。あいみょん:今回は、これまで以上にドラマや映画に書き下ろした楽曲が多く入った作品になりました。ゼロから自分で生み出すのと台本や原作を読んだ上で歌詞を書くのは、やっぱり全然違いましたね。書き下ろしをさせていただくからには、自分の色を出しつつも、ドラマや映画の物語に音楽で寄り添うのが礼儀だと思っているので。今回こうして色んなジャンルの作品に書き下ろしさせてもらって、すごく勉強になりました。――「マリーゴールド」にしてもタイトルにこの花を選ぶところにセンスを感じさせます。あいみょん:この曲に関しては、麦わら帽子の女の子の後ろ姿がマリーゴールドに見える、そのままの映像が頭に浮かんで。それと同時に歌詞とメロディが出てきました。夏の歌なのに「ひまわり」じゃないの?ってよく言われるんですけど、「マリーゴールド」以外には思い浮かばなかったんですよね。――映像が浮かぶってすごいですね。「満月の夜なら」は〈君のアイスクリームが溶けた〉から始まる密室的な描写が官能的です。この曲に関してはどんなきっかけで?あいみょん:テレビを見ていたらハーゲンダッツのCMが流れてきて。カチカチに凍ったアイスクリームを手で包み込んでちょっと溶かしてから食べる、というのが、めっちゃやらしいなと(笑)。緊張している女性をほぐしてから食べる?って擬人化しちゃって。そういうところからインスピレーションがあったと思います。物事を見る時に“これには何か裏があるのかもしれない”って思いがちなんです。――なるほど。では、作詞をする時にも「聴き手に言葉の裏を読み取ってもらいたい」と意図されることもあるんでしょうか。あいみょん:歌詞は想像させてナンボだと思うので、いかにリスナーに物語を作ってもらうかが大事なんです。だからこそちょっとした曖昧さを残したり、逆にあえてわかりやすくしたりとか、そのバランスですよね。難しいんですけど、フィクションとノンフィクションの間くらいのバランスで書くと、みんなも想像しやすいのかなと思います。だから「満月の夜なら」を聴いて生々しいとか、いやらしいと感じてくれた人は想像力が豊かなんですよ。最後にフェイクで入れた声が喘ぎ声に聞こえるって言う人もいて、そこで初めて、ああそうなんやって(笑)。――面白いですね(笑)。アルバムの中で特にご自身の赤裸々な想いが綴られていると感じたのは「ひかりもの」という曲の歌詞でした。あいみょん:そうですね、「ひかりもの」は珍しく自分のことを書いた歌です。23歳になって、今まで色んなことに傷ついてきたから、しょうもないことで泣いたり怒ったりしないかなと思ってたんですけど、小さなことで傷つくことがあって。人間いくつになっても傷つく時は傷つくし、泣く時は泣くんやと思って衝動的に作った曲です。だから10代の頃の曲作りの感覚に、すごく近かったですね。――〈つまらないことではもう泣かないぞ〉という歌詞など、等身大の想いや感情が伝わってきて心打たれます。今のあいみょんさんの作詞におけるポリシーやこだわりって、どういうものですか。あいみょん:基本的には何も考えずに自由に書いてるんですけど、言葉遊びや比喩表現が好きで、よく使います。それが結果的に、リスナーに色んな想像をしていただけるような曲につながっているのかなと。――では、ご自身の言葉の表現やセンスがこれまでどのようにして培われてきたのかもお聞きしたいのですが。過去に“言葉のチカラ”を感じたアーティストや曲は?あいみょん:作詞面で影響を受けているのは浜田省吾さんや平井堅さんです。男性が紡ぐ言葉がすごく好きで。特に浜田さんの「もうひとつの土曜日」という曲で唄われている〈瞳ふちどる悲しみの影〉というフレーズが秀逸で、小説っぽいんです。ただ〈涙〉と言ってしまわないこの表現が素晴らしいし面白いなって。それと、平井堅さんの官能的な表現もすごいんですよ、「鍵穴」って曲とか。男性なのに女性目線の表現ができる人に惹かれます。最近では、石崎ひゅーいさんなど、男性シンガーソングライターへの憧れが強いですね。ないものねだりなんですけど(笑)。――ご自身も男性目線の歌詞を書かれますもんね。音楽以外には本や映画など、普段どんな方法で言葉のインプットをしていますか。あいみょん:偉人の名言集を読んだりするのがすごく好きです。アーティスト活動の中でこうして取材を受けたりすると、皆さんが私の言うことを否定せずに全部受け止めてくださるんですけど、なかには間違っていることもあるはずで(笑)。なので名言集を読んで私とは反対のことを思っている人を探して、自分が全て正しいわけじゃないって思っていたいんです。共感もいいんですけど、反対の意見も面白いなって。――なるほど。小説は読みますか。あいみょん:父の影響で東野圭吾さんなど、ミステリー小説ばっかり読むので、友達を家に呼ぶ時は本棚を見られるのが一番嫌ですね(笑)。『○○殺人』とか、そういうタイトルの本ばっかり。あとは官能小説も読みます。きっかけは何だったか覚えてないんですが、17歳の時に古本屋で初めて手にとって。それがいやらしいものだという自覚はあったから『BRUTUS』と一緒に合わせ技で買って(笑)。その時の官能小説は今でも持っています。読まなかったら私の官能的表現は培われなかったかもというぐらい勉強になったと思います。――ミステリーと官能小説、すごく刺激的な言葉のインプットの仕方ですね。ちなみに、普段のコミュニケーションでは言いたい言葉をはっきり伝えられるほうですか。あいみょん:理不尽だと感じた時は相手に言うようにしていますが、さっきも言ったみたいに自分が全て正しいわけじゃないと思っているので、上から目線にならないように、でも自分はこう思っているということをちゃんと伝えようと心がけています。あとは、好きな人には好きって、恋愛でも友達にも言うようにしています。やっぱり言霊ってあると思ってるから。――お話を伺って、あいみょんさんは言葉遊びを楽しみつつ、ご自身の想いと言葉の繋がりをすごく大事にされていると感じました。今後も含めて、音楽にどんな“言葉のチカラ”を添えていきたいですか。あいみょん:言葉がもたらす青春感みたいなものは自分の中で大事にしています。青春って、何かに興奮したり夢中になってることだと思うんですけど、そこにはもちろん明るさだけじゃなくて切なさもあるから。人それぞれに持っている青春感みたいなものを歌詞で引っ張り出せたらいいなって。私が音楽をやっている今も、まさに青春。アルバムのタイトルにつけた「青春のエキサイトメント」や「瞬間的シックスセンス」のように、辞書を引いても出てこない組み合わせの言葉を作るのも好きだし、言葉って遊び方はたくさんあると思うんで、まだまだ発明していきたいですね。あいみょん1995年3月6日生まれ。兵庫県出身。シンガーソングライター。’16年にシングル『生きていたんだよな』でメジャーデビュー。印象的な歌詞と胸に迫る楽曲が年齢、性別を超えて瞬く間に話題を呼び、一躍、音楽シーンを駆け上がる。2ndアルバム『瞬間的シックスセンス』が2/13発売。シングル「満月の夜なら」「マリーゴールド」をはじめ、彼女の現在地を映す全12曲収録。¥2,800(Warner Music)2/18には初の武道館ワンマン「AIMYON BUDOKAN -1995-」、秋には自身最大規模の全国ホール&アリーナツアーも開催決定。※『anan』2019年2月13日号より。写真・尾身沙紀(io)スタイリスト・服部昌孝ヘア&メイク・藤本千絵インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年02月08日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は歌手、女優の上野優華さんです。「泣ける声」と話題!リアルで切ない恋の歌に共感する人続出。20代になって初のアルバムとなる『好きな人はあなただった』をリリース。新たな自分に出会うきっかけになったそう。「デビュー以来ずっと長かった髪を30cm以上カット!新曲は、尊敬するアーティストの方々にそれぞれのラブソングを書き下ろしていただいて、一皮むけた大人な曲調に仕上がっています」。何事にも挑戦する性格が魅力的。「何がきっかけで才能が開花するかわからないから、とりあえずやってみる!プライベートでは、リアル謎解きゲームにハマって、友達とよく行っています」喉が潤う紅茶を持ち歩いています。軽い炎症を鎮静化する効果も。さらにマヌカハニーも入れています!洋服がシンプルな分、指輪をアクセントに。マイクを持つときに目立つのでよくつけています。大ぶりのものが好き!朝晩のシートマスクで肌荒れしにくい肌に。去年の春からリピートしています。しっかり保湿できて肌の調子が改善!うえの・ゆうか1998年生まれ。2012年、キングレコードと講談社主催のオーディションでグランプリを獲得。日本以外にも、ベトナム、中国、ミャンマーなどアジア圏で活躍している。※『anan』2019年1月30日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年01月23日ワンマンライブは毎回即完。Gt&Voの常田大希が米津玄師の最新アルバムにアレンジと演奏で参加したことでも話題を呼び、急速に人気を高める4人組バンド、King Gnu。セカンドアルバム『Sympa』は混沌としたミクスチャー・ロックの興奮も、弦楽器が美しい調べを奏でるスロウ・ナンバーも収録し、デビュー当時から「鬼才集団」と呼ばれた彼らの凄みを感じさせる。オルタナティブかつ繊細な新作は大人向けのバラードも聴きどころ。「タイトルにあるように、僕らのシンパをさらに募る、名刺代わりの一枚。以前よりシンプルに伝えることを恐れなくなったこともあり、前作と比べてもキャッチーな要素が増えたなと思います。でも、アンアン読者の方には井口のセクシーさを推していきたいですね(笑)」(常田)セクシーかどうかはさておき(笑)、「It’s a small world」はMVも必見。役者としても活動するVo&Keyの井口理によるパフォーマンスが、コミカルでシュールな世界観を演出している。「バンドをやりながらMVで演技ができるって一石二鳥かなって(笑)。特殊メイクの力も借りて、撮影では世界観に没入できました」(井口)他にも「Slumberland」など、ライブで盛り上がりそうな熱気溢れる楽曲はもちろん、「The hole」は、鍵盤の音色と歌声がフィーチャーされた大胆なほどミニマムなアレンジに。“僕が傷口になるよ”と歌う歌詞の、癒しのメッセージが聴き手を包み込む。「『The hole』は奇をてらっていない大人向けのバラードで、アルバムの聴きどころの一つ。すごく手応えを感じています」(常田)「この曲は音数を削いでドラムも渋いラインを叩いています」(勢喜)気鋭の新人バンドながら、初期衝動、なんて言葉は似合わない。チェロやバイオリンを取り入れたクラシカルで繊細な音作りも得意だ。「基本的にライブのことは考えずに作品を作ってるので。ライブで演奏するには難しすぎるアレンジも多々あります(笑)」(新井)「音源とライブが必ず同じじゃなきゃいけないとも思わないし、自由なミュージシャンシップでやっています。一曲に込めるアイデアやこだわりは他のバンドに負けないし、作品ごとに進化するバンドへの信頼もそれぞれに強いと思います」(常田)音楽制作もアートワークにおいても真摯に、非常に高いクリエイティビティを発揮する4人。「これがちゃんと売れたら、世の中が変わるんじゃないかな」と、井口がポツリと呟いたのが印象的だった。だが、普段の彼らには、もちろん若者らしい野望もあるのだとか。「先日、後輩を連れてお酒を飲みに行ったらめちゃくちゃ楽しくて。バンドで成功して湯水のようにお金を使ってみたいです(笑)」(井口)アニメ『BANANA FISH』のED曲「Prayer X」を含む全13曲。初回盤DVDには昨年1月開催のワンマンLIVEの映像を収録。『Sympa』【初回生産限定盤CD+DVD】¥3,611【通常盤CD】¥2,685(Ariola Japan) 1/16発売。キング・ヌー左から、常田大希(Gt&Vo)、井口理(Vo&Key)、勢喜遊(Drs&Sampler)、新井和輝(Ba)の4人からなるバンド。2017年に始動。新世代のミクスチャーロックとポップセンスで、いま大きな注目を集める。※『anan』2019年1月16日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年01月15日昨年は、過去最大動員数の全国ツアーやアジア2都市での海外単独ツアーも成功させ、年末には2度目のNHK紅白歌合戦への出演を果たすなど、まさに快進撃と呼べる活躍だったLittle Glee Monster。取材現場にあらわれた彼女たちは、2018年を振り返り、こんなエピソードを話してくれた。「NHK紅白歌合戦の出演者発表の前日にマッサージ屋さんに行ったら、お店の人に『リトグリ、今年も紅白出られるんじゃない?』と言われて、『やめてください、出られなかったら申し訳ないんで!』なんて会話をしたんですけど。結果、出られることになって、これでマッサージ屋さんにも行けます(笑)」(芹奈)知名度と人気がどんどん高まっていく中でも、フレンドリーでひたむきな姿が魅力的な5人。だけど歌の中では、アンニュイにもシリアスにも変化する繊細な表情を身につけた。そんなちょっぴり大人な魅力は、ニュー・アルバム『FLAVA』のジャケット写真からも伝わってくる。「今回は新たな魅力として大人っぽい要素を入れようと、撮影はみんなでドキドキしていました(笑)。衣装もベージュやホワイトのシックな感じで新鮮です」(manaka)「みんなで円になって歩く自由な姿を撮ってもらったり。だからすごく自然な写真なんです」(かれん)今作には、故郷を想う等身大のメッセージ・ソング「MY HOME」や、詩人の最果タヒさんと水野良樹さん(いきものがかり)による書き下ろしソング「夏になって歌え」など、印象深い既発曲も多数収録。それぞれに思い入れも強い。「『夏になって歌え』は、安易な気持ちでは歌えないほど特別な曲。ライブでも私たちの魂の叫びをお伝えできればと思っています」(芹奈)「『MY HOME』は昔からお世話になっている関西の番組と一緒に作った曲。大阪城ホールで歌った時にはいろんなことを思い出しました」(manaka)「君のこと」や「I BELIEVE」などの新曲においても、その歌声はもはや貫禄すら感じさせるほど。声という生身の楽器が5つ集まれば、ソウルもゴスペルも歌謡曲も、カラフルに輝く。リトグリはその将来がますます楽しみな、日本の音楽シーンにおける宝物のような存在だ。「小さい頃は自分のために歌っていただけでしたが、今は聴いてくださる方がいて、私たちの歌に涙してくださる方がいる。そんな経験をする中で、歌への想いも変わっていきました」(アサヒ)「前作『juice』の時以上に、私たちひとりひとりの声のキャラも確立された気がしていて。今のリトグリの変化を楽しんでもらえるアルバムになったと思います」(芹奈)2月には日本武道館2daysが控えている彼女たち。昨年の全国ツアーでは、MC中にこんな試みも。「ご当地ソングを事前に調べて、歌ったんです。お客さんが盛り上がってくれました(笑)」(MAYU)「’19年は、まだリトグリで行けてない県にライブで行けたら。海外公演も経験してワールドツアーという夢に近づきたいです」(かれん)「東京オリンピックの開会式で歌いたい」というのも、5人の夢のひとつ。まだまだ真っすぐに突き進む。リトル・グリー・モンスター写真左から、かれん、MAYU、芹奈、manaka、アサヒからなるボーカルグループ。’14年『放課後ハイファイブ』でメジャーデビュー。’18年は『世界はあなたに笑いかけている』がロングヒット。2月5・6日に日本武道館公演を行う。『FLAVA』香りの“FLAVOR”から付けられたタイトルに、5人それぞれの個性を詰め込んだ全12曲。【初回限定盤A CD+DVD】¥3,685【初回限定盤B CD+DVD 】¥3,518【通常盤CD2枚組】¥3,000(Sony Music Records) 1/16発売。※『anan』2019年1月16日号より。写真・内山めぐみ取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年01月11日2018年、そして来る2019年に、音楽シーンでさらに活躍しそうなアーティストたちとは?音楽ライター・上野三樹さんにお聞きしました。才能豊かなアーティストが支持を集める時代に!「近年はCDだけでなく、YouTubeや音楽配信サービス、SNSなど、発信の場が増えたことで、本当にいい音楽がきちんとリスナーに届く時代になりました。その結果、’18年にブレイクしたあいみょんや米津玄師さんをはじめ、“売れているもの”ではなく、自分のやりたいことを媚びずにやる才能豊かなアーティストが支持を得る傾向が一層強くなりそう」その代表例が、YouTubeでMVの再生回数が195万回を超えるネクライトーキー。「初めてYouTubeで聴いた時、曲のクオリティの高さにびっくり。声のインパクトも強く、一度聴いたらクセになります」東京のインディーズシーンを盛り上げているのは、ロックバンドTENDOUJI。「中学の同級生4人が28歳で始めたバンド。何もわからず自分たちでレーベルを作ったり、手探りな活動を含めて愛されています」また、有名ミュージシャンによる口コミがきっかけで注目度が高まるケースも多く、「くるりの岸田繁さんが称賛している」と言うのが中村佳穂さんと折坂悠太さん。「中村さんはいきものがかりの水野良樹さんも大絶賛。折坂さんは宇多田ヒカルさんが“衝撃を受けた”と評したことで注目の的に」ネクライトーキー2017年結成。「鬱屈したネガティブな歌詞を軽快なメロディにのせて歌う4人組ポップロックバンド。活動歴は短いものの、以前からボーカル以外のメンバーが別名義で活動していることもあって、ファンからの信頼は厚いです」TENDOUJI結成は2015年。「バンドを結成してから楽器を始めたメンバーもいるそうで、その型にハマらないスタイルが愛されている理由。男のロマンを感じさせる歌詞とメロディセンスが抜群」。1月19日、渋谷WWW Xにてワンマン公演。中村佳穂1992年生まれ。「フューチャーソウルやベースミュージックというジャンルを日本語で追求していこうとする姿勢がすごい。新作『AINOU』は、ビートの合間に言葉が研ぎ澄まされた状態で浮かび上がってくるような傑作」折坂悠太平成元年生まれ。「幼少期をロシアやイランで過ごされたせいか、独特の歌唱法に民族音楽のようなものが織り交ざっていて強烈な刺激とノスタルジーを感じます。『平成』という曲では堂々と時代を射抜いて歌を放つ存在感に脱帽」上野三樹さん音楽ライター、Webサイト「YUMECO RECORDS」主宰。本誌のミュージックページや『音楽と人』など、さまざまな雑誌で執筆。※『anan』2019年1月2・9日号より。取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2019年01月02日ひとりの男性を巡り、妻役の木村佳乃さんと、愛人役の水野美紀さんが激しくぶつかり合う恋愛サスペンス・ドラマ『あなたには渡さない』。作品をさらに盛り上げる主題歌が、chay feat. Crystal Kayによる「あなたの知らない私たち」。華やかなホーン・セクションが彩る昭和歌謡風サウンドとともに、ふたりのハーモニーが女の内に秘めた情念を解放する。「Crystal Kayさんは私にとって憧れのアーティスト」と言うchayさんがコラボのいきさつをこう語る。「Crystal Kayさんとはこれまでにもフェスや歌番組で何度か共演させていただいて、いつか作品でもご一緒できたら、と思っていました。今回、ドラマ主題歌のお話をいただいた時に、制作サイドから『どなたかと一緒に歌うのはどうですか』というご提案があって。これは新しい挑戦だし、女性同士で歌ってみたい、という思いから、Crystal Kayさんにオファーさせていただきました。まさか受けてくださると思ってなかったのでとても嬉しかったです」(chay)「chayさんと初めてお会いしたのは確か数年前の地方の夏フェス。『つけまつげのグルー持ってる?』ってお借りしたことを覚えています(笑)」(Crystal Kay)初対面の逸話は女性同士ならではの可愛さだけど、コラボ曲ではそれぞれの個性を活かし、女×女のバトルを演出。Crystal Kayさんが色っぽく、chayさんが気高く、重ねたふたりの声には独特の強さが生まれた。「これまでピュアなラブソングを多く歌ってきた私にとって、180度違う世界観。でも、どんな女性にも内に秘めた強い感情やジェラシーだったり、好きな人や彼や旦那さんには見せていない顔があるはず。きっと多くの女性に共感していただけると思います」(chay)「私は過去にもいろんな方とコラボさせていただいていますが、毎回その場の雰囲気を感じ取ることを大事にしています。今回はちょっと悪女感を意識して(笑)、歌いました」(Crystal Kay)曲中では闘志を燃やしつつ、「レコーディング現場は楽しかった」と笑顔を見せたふたり。ただし、華麗に踊りながらクールに歌うMVの撮影は、なかなかハードだったとか。「撮影当日に現場で振りを覚える流れだったので、ちょっと踊るだけかな?と思ってたら、割としっかりめのダンスで(笑)。でも、隣でCrystal Kayさんが華麗に踊っていらっしゃる姿を見て、『私も頑張らなきゃ!』って」(chay)「持ち前の向上心で頑張ってたね(笑)。素敵なMVになったので、みんなも真似して踊ってほしいです」(Crystal Kay)来年もそれぞれ精力的な活動が楽しみなおふたり。「プライベートでの抱負は?」と聞くと、同じ答えが。「時間があればリフレッシュ旅行がしたいな」(Crystal Kay)「旅に行くと、『またお仕事頑張ろう!』って気持ちになりますよね(笑)」(chay)chayさんの11枚目のシングル。ソロ名義の「あともう少し」「Kiss me‐Xmas version‐」を含む全3曲収録。『あなたの知らない私たち』【初回限定盤CD+DVD】¥2,500【通常盤CD】¥1,200(Warner Music)チャイ1990年10月23日生まれ。’12年メジャーデビュー。今年は初の台湾公演が決定し、来年夏に公開される映画『ダンスウィズミー』では演技に初挑戦と活動の幅を広げている。衣装はすべてスタイリスト私物クリスタル・ケイ1986年2月26日生まれ。’99年メジャーデビュー。今年はアルバム『For You』をリリース。来年はブロードウェイミュージカル『PIPPIN』日本語版に出演する。デニムドレス¥485,000(DIESEL/ディーゼルジャパンTEL:0120・55・1978)サンダル¥15,800(YELLO/TOLMEKIA TEL:03・6804・9981)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年12月19日号より。写真・井手野下貴弘(HITOME)スタイリスト・Shohei Kashima(W/chayさん)岡村成美(LOUD AIR/Crystal Kayさん)ヘア&メイク・sachi(chayさん)武田隼人(PUENTE/Crystal Kayさん)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月17日2011年から続くJAZZアルバムシリーズの最新作をリリースするJUJUさん。「My Favorite Things」や「Fly Me To The Moon」といったスタンダードナンバーをはじめ、「Remember(The Good Times)」「メトロ」などのオリジナル曲を含む全14曲。時にエモーショナルに、時にコケティッシュに歌い上げる今作のテーマのひとつに“ニューヨーク”というキーワードがある。そう、彼女がかつて夢を追いながら過ごした街だ。「ニューヨークに行かなかったらきっと私はJUJUにはなってなかったと思うんです。それくらい私にとってすごく大切であり、生まれ故郷よりも自分が出来上がった場所。だからデビュー15周年の節目に、ニューヨークへの感謝の気持ちも込めてこのアルバムを作りました」「ニューヨークに行きさえすればどうにかなる」と、根拠のない自信があったというJUJUさん。そんな彼女だからこそ、これからニューヨークで一旗揚げようとしている主人公の歌であり、フランク・シナトラの歌唱で有名な「New York New York」に心を重ねた。「ニューヨークでは週7でクラブに通う生活をしながら、大好きな野球を観に、しょっちゅうヤンキー・スタジアムに行ってたんです。試合が終わると流れていたのが『New York New York』。改めて今このタイミングで唄う意味を感じたし、渡米したばかりの頃の気持ちを思い出しながら唄いました」今作ではジャズに初挑戦したという久保田利伸さんとのデュエットも聴きどころ。JUJUさんは「久保田兄さん」と親しみを込めて呼ぶ。「ニューヨークにいた頃から兄さんとは交流があるから、今回はスティングの名曲『Englishman In New York』を一緒に唄えたらいいなと思って。最初は少し抵抗があったみたいですが、唄ってみたらこの曲が大好きになったそうで、熱い仕上がりになりました」人生を作った大事な一部であるJAZZ。今作は、「『DELICIOUS』シリーズの中でも一番手応えのあるアルバムになった」と語る。「私は死ぬまでにちゃんとJAZZを唄えるようになりたいという気持ちがあるんですけど。今回は3枚目にして、アレンジもプレイも含めて今までで一番聴きやすい、カラフルなアルバムになった気がします」一口にJAZZといっても幅広く、いろんな聴き方ができるけれど、JUJUさんおすすめの楽しみ方は?「世界中にJAZZの優れたラジオ番組があるので、一番いいのはそれをインターネットラジオで聴くこと。もちろんCDもレコードも買うけど、海外のラジオから流れてくる曲との出合いが楽しいんです。JAZZは私にとって人生の教科書であり、心のお薬みたいなもの。皆さんに気軽に楽しんでもらいたいから、これからも草の根活動していきます(笑)」『DELICIOUS~JUJU’s JAZZ 3rd Dish~』毎年ブルーノートで行われるジャズライブは完売続出となるJUJUのジャズ・アルバム第3弾。色香漂う歌唱による、名曲のカバーを含む全14曲。¥3,000(Sony Music)ジュジュ’06年リリースの『奇跡を望むなら…』がロングヒットを記録。デビュー15周年を迎えた今年はアルバム『I』をリリース、その後の全国ツアーでは12万5000人超を動員した。スーツ¥236,000(DSQUARED2 TEL:03・3573・5731)ハット¥63,000(Borsalino TEL:03・5413・3954)右手薬指のリング¥135,000(RIEFE JEWEL LERY/BRAND NEWS TEL:03・3797・3673)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年12月12日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・入江陽子(TRON)ヘア&メイク・蒲生亜希子(HEADS)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月11日3年半ぶりとなるオリジナルアルバム『ホームタウン』を12月5日にリリースした、アジカンことASIAN KUNG‐FU GENERATION。結成20年を超えて大活躍を続ける彼らが辿り着いた穏やかな新境地とは。――タイトル曲「ホームタウン」の歌詞には〈子供たち〉という描写もあります。そういう目線も今のアジカンならではかなと。後藤正文(Vo、G):そうですね。僕らはもうおじさんですから。社会的にはど真ん中よりもだんだん上の世代になっていくわけで、そうなると下の世代に向ける眼差しというのも明確に変わってくる。年相応のものを書いていけたらと思っています。――若い世代へのメッセージ性は「ボーイズ&ガールズ」などにも共通して入っています。後藤:そう、でもこの曲では夢や希望は若いやつらだけのものではないとも歌っています。俺たち大人が楽しそうにしてたり機嫌よく過ごしている方が、社会っていい気がするんですよね。なんか上から目線で言ってるより「あのおじさんたち勝手にカッコいいことやってるね」って方が、若者も真似したくなるだろうし。だから、このアルバムを聴いてくれた若い世代やバンドが、「アジカンもあんなに楽しそうにやってるんだから、俺たちもあんまり心配しなくてもいいかもね」って思ってくれたら嬉しいです。――皆さんデビュー当時よりも今の方が、ライブで演奏してる様子もすごく楽しそうですもんね。後藤:もはや、使命感とかないんでね(笑)。前は「売れてやろう」とか「ロックバンドとして認められたい」とかいろいろと思ってましたけど。今は自分たちらしく、自分たちの心や誰かの心を動かしながら楽しくやれることにやりがいを感じていますね。喜多建介(G、Vo):今は変に緊張してもしょうがないっていう気持ちになっているので、どんなステージでも自然と楽しんで演奏しています。――ミュージシャンとして社会と関わる中で、これから、どんなスタンスで活動を続けていきたいですか。後藤:個人的な社会貢献としては、お金をどんどん回していくことも大事だなと思っているので。例えば若いミュージシャンたちをフックアップして、「宣伝になるからタダでいいでしょ」じゃなくて、ちゃんとギャラを払って何かを一緒にやっていく、ってことをどんどんやっていかなきゃいけないなと。逆に、アジカンで何ができるかというのは難しいところもあるんだけど、でもアジカンという看板が僕を助けてくれることもたくさんあると思っています。――結成から20年以上。ミュージシャンって肉体的にもハードな職業だと思うんですけど、日々の体のケアは何かされてますか。伊地知潔(Dr):ここ2年くらい体を鍛えて、肉体改造をしています。後藤:潔はいろいろやってるよね。昔、レッチリの真似をして楽屋でヨガをやってるのを馬鹿にしたら、すぐにやめちゃったけど(笑)。伊地知:やめました(笑)。今は60歳になってもドラムが叩けるように体幹トレーニングをしてます。山田貴洋(B、Vo):僕は、腰が痛くならないように体を柔らかくするためのストレッチをしています。喜多:僕は特に何もやってないんですけど、お酒をやめました。後藤:建ちゃん、ここ半年くらいお酒やめてるよね。僕はもう5年くらい合気道をやっています。やっぱり演奏する時の集中力も変わりました。楽屋でもやりますし。――楽屋で合気道する後藤さんに、潔さんはツッコまないんですか。後藤:僕は潔にバカにされたとしてもやめませんから!レッチリの真似してやってるわけじゃないですし(笑)。伊地知:あははははは!アジアン・カンフー・ジェネレーション写真左から、喜多建介(G、Vo)、後藤正文(Vo、G)、山田貴洋(B、Vo)、伊地知潔(Dr)による4人組ロックバンド。1996年結成。今年はベストアルバム『BEST HIT AKG 2(2012‐2018)』に加え、2枚の裏ベスト『HONE』と『IMO』をリリース。確固たる存在感で日本のロックシーンを牽引し続ける。写真左から、喜多さん・パンツ¥11,800(GRAMiCCi×Ciaopanic)スニーカー¥9,990(adidas)共にCiaopanic base yard原宿 TEL:03・3486・5118後藤さん・ニット¥30,000(Bogen)パンツ¥11,800(GRAMiCCi×FREAK’S STORE)共にFREAK’S STORE渋谷 TEL:03・6415・7728山田さん・ベスト¥32,000(Milok/GOOD LOSER TEL:03・6455・1440)シャツ¥18,000(sneeuw TEL:03・6809・0436)伊地知さん・カットソー¥14,000(sneeuw)オーバーオール¥40,000(G‐Star RAW/ジースター インターナショナル TEL:03・6890・5620)その他はスタイリスト私物リヴァース・クオモ(ウィーザー)やグラント・ニコラス(フィーダー)、ホリエアツシ(ストレイテナー)らと手がけた楽曲を含む全10曲。初回盤は「Can’t Sleep EP」付きの2枚組15曲入り。9th Album『ホームタウン』【初回生産限定盤2CD+DVD】¥4,600【通常盤CD】¥2,913(Sony music)年末には『COUNTDOWN JAPAN 18/19』に出演予定。※『anan』2018年12月5日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・岡部みな子ヘア&メイク・藤岡ちせ(Paja Pati)インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月03日もしかしたらアジカン史上最も大きなターニング・ポイントであり、そして最高傑作と言っても過言ではない最新作『ホームタウン』。サウンドも歌も、それくらい楽しさと味わい深さが自信に満ちた表情で鳴っている。豪華アーティストによる楽曲提供も話題だけど、それ以上に今回の制作では“リラックス”というキーワードが出てきたことが象徴的。終始、笑いの絶えない和やかムードのASIAN KUNG‐FU GENERATIONの4人にお話を伺います。――今回のアルバム『ホームタウン』はドラムひとつにしても一音の説得力がすごいですよね。貫禄があるというか。伊地知潔(Dr):そう言っていただけると嬉しいです。1曲目の「クロックワーク」から、迫力を感じてもらえると思います。それもゴッチ(後藤正文)から「今回はローエンド(重低音)を今までにないくらい上げたい、日本のバンドにはありえないくらいのユニークなサウンドになるかもしれないけど、やりたい」って言われて。僕は高校生の頃からウーハー(重低音スピーカー)を買って家で楽しんでたんですけど、よく馬鹿にされてたんですよ。今でも車にウーハーを積んでるとパリピと思われるじゃないですか(笑)。でも今回は「そうきたか!」と思って嬉しかったです。後藤正文(Vo、G):時代が潔に追いついたんですよ(笑)。――楽器の鳴り方や空間の大きさがずいぶん変わりましたね。後藤:それぞれの楽器が場所を取り合わないということですよね。そうすると自ずといろんな音がよく聞こえてくるんです。単に物理学的なことなんですけど、そこをしっかりすればアジカンの曲はもっと良く聞こえると思ったし、好きな洋楽のアルバムと並べても自分たちの音楽が誇らしく思えるようなものを作りましょうっていう気持ちがありました。いろんな人にヒントをもらったり暗中模索しながら、今回やっとそのやり方がわかったので、プロデュースワークやソロもやっていてよかったなと思います。――錚々たるアーティストとのコラボに関しては、曲作りはどんな流れだったんでしょう。後藤:「曲を書いてください」ってお願いする時は特に「こういう感じの曲で」なんてオーダーは一切してなくて。どんな曲が来るかなってワクワクして待ってて、送られてきた曲を演奏する、という感じでした。なので、そんなに何度もやり取りしたりはなかったですね。ホリエ(アツシ/ストレイテナー)くんとかとは近しいから一緒にスタジオに入ったりできましたけど。基本的に海外の人はデモが送られてくるだけなので。――最初はコラボを中心としたアルバムをイメージして制作が始まったそうですが、途中で新たなコンセプトが見えてきたとか。それはどういったものでしたか。後藤:普通にリラックスして自分たちの体が緩む感じの音楽というかね、楽しく朗らかに演奏できるパワーポップ/ロックンロールみたいなものをひたすら良い音で録る、というのがテーマでした。そのテーマが見えてからは、一気に作り上げた感じでした。なので3年半ぶりのオリジナル・アルバムと言いながら、半分くらいは最近作った曲なんです(笑)。――アジカン史上初じゃないですか、“リラックス”というキーワードが出てきたのは(笑)。後藤:そうですね、メンバーには「リラックスしてよ」なんて言ってないですけどね。そう言われた時点でリラックスなんてできないし(笑)。なので、みんなには特に何も言わずに自分が楽しんでやればみんなも楽しいんじゃない?っていうのが最近、思うことで。グループに一人怒っているやつがいれば現場の空気が悪くなるのと同じで、すごい朗らかなやつがいればそこに巻き込まれていくから。伊地知:確かにイライラしてはいなかったけど(笑)、今回のアルバム制作が始まった当初は不安はありましたよ。他のアーティストが作った曲を演奏して「このリヴァースが書いた曲、ウィーザーっぽいね」みたいなことで終わっちゃったらどうしようって。でも途中から新たなモードでアルバム制作が始まって、ゴッチがたくさん新曲を書いてくれて。そこからは、すごくやりやすかったし楽しかったですね。その時は確かにリラックスしてました(笑)。――皆さんそれぞれに、今回のアルバムのおすすめポイントを教えてください。山田貴洋(B、Vo):初回盤収録の「イエロー」は制作初期に自分でネタを持っていってスタジオ作業している時に、潔が気に入ってくれた曲です。潔のリクエストで最後にドラムソロも入っていますし、もしかしたら聴いてもわからない人が多いかもしれないですけど、実はAメロは自分で歌っています(笑)。喜多建介(G、Vo):後半にアルバムの方向性が見えてからゴッチが作ってきた曲たちは特にリラックス感が出ていていいなと思います。「レインボーフラッグ」はデモをもらった段階からロックンロールな感じでいい曲だなと思いましたし、ギターも弾いてて楽しかったです。ローリング・ストーンズの曲を弾いてるようなイメージでやりました。伊地知:僕はやっぱり「ホームタウン」のAメロが好きです。途中からギターが入ってきて、あんなにベースが歪んでるのも、今までになかったアプローチ。自分でも何回も聴いちゃいます。後藤:「ホームタウン」という言葉の響きも良かったから、アルバムのタイトルにしました。リラックスした感じがよく出てるし、お店で言いやすいでしょ、「『ホームタウン』ください」って(笑)。アジアン・カンフー・ジェネレーション1枚目写真左から、喜多建介(G、Vo)、山田貴洋(B、Vo)、後藤正文(Vo、G)、伊地知潔(Dr)による4人組ロックバンド。1996年結成。今年はベストアルバム『BEST HIT AKG 2(2012‐2018)』に加え、2枚の裏ベスト『HONE』と『IMO』をリリース。確固たる存在感で日本のロックシーンを牽引し続ける。1枚目写真左から、喜多さん・パンツ¥11,800(GRAMiCCi×Ciaopanic)スニーカー¥9,990(adidas)共にCiaopanic base yard原宿 TEL:03・3486・5118山田さん・ベスト¥32,000(Milok/GOOD LOSER TEL:03・6455・1440)シャツ¥18,000(sneeuw TEL:03・6809・0436)後藤さん・ニット¥30,000(Bogen)パンツ¥11,800(GRAMiCCi×FREAK’S STORE)共にFREAK’S STORE渋谷 TEL:03・6415・7728伊地知さん・カットソー¥14,000(sneeuw)オーバーオール¥40,000(G‐Star RAW/ジースター インターナショナル TEL:03・6890・5620)その他はスタイリスト私物リヴァース・クオモ(ウィーザー)やグラント・ニコラス(フィーダー)、ホリエアツシ(ストレイテナー)らと手がけた楽曲を含む全10曲。初回盤は「Can’t Sleep EP」付きの2枚組15曲入り。9th Album『ホームタウン』【初回生産限定盤2CD+DVD】¥4,600【通常盤CD】¥2,913(Sony music)年末には『COUNTDOWN JAPAN 18/19』に出演予定。※『anan』2018年12月5日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・岡部みな子ヘア&メイク・藤岡ちせ(Paja Pati)インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月02日今年、まさに飛躍の真っ只中にいる男女4人組バンド、緑黄色社会。3月にファーストフルアルバム『緑黄色社会』をリリースし、その後のツアーはチケット即完。11月7日には早くもミニアルバム『溢れた水の行方』が到着。日本のポップシーンど真ん中へ踏み出せそうな一枚だ。「ずっと音楽が好きで前を向いてやってきたんですけど、始めたばかりの頃は手探り状態でした。最近はいろいろと経験させてもらって、4人の前の向き方がひとつにギュッとまとまった感じがしています」(長屋)「曲ができた時期はバラバラなんですけど、前作を超えようという想いで、いろんな性格を持った多彩な曲たちを入れました」(peppe)今作1曲目の「あのころ見た光」は透明感溢れる鍵盤の音色と伸びやかなボーカルが大きな躍動感を連れてくるポップ・ソング。サビの冒頭にある〈twenty‐one〉という歌詞が未来を掴むキーワードだ。「これは2年前、私たちが21歳の時に書いた曲。当時は不安や葛藤が大きくてあまり前向きではなかったので一度置いておいたんです。このタイミングで、歌詞を葛藤も含めて前向きな気持ちで書き直すことができて。21歳を越えた今の視点で、4人でがんばろうねっていう気持ちを込めて完成させました」(長屋)緑黄色社会は、メンバー全員がコンポーザーでもあることもひとつの強み。エッジの利いたギターリフと男女のボーカルが掛け合うシリアスな世界観で新境地を響かせた「Never Come Back」は小林と穴見の幼なじみコンビで手がけた。「去年、Beckがリリースしたアルバムを聴いて、UKロックやニューウェーブにどっぷり浸かる時期があって。その頃に作った曲だから、少し’80s感が出ています」(穴見)一方、長屋が作詞作曲を手がけた「視線」は、恋する気持ちをホロ苦さまで伝えきる女子ワールド全開。「恋愛をして誰かを好きな気持ちって、想いをただストレートに伝えたいだけではないと思っていて。伝えられない好きもあるし、伝えたくない好きもある。その天の邪鬼な感じを出したくて。私が感じていることを言葉にして、結果的に誰かが共感してくれたら嬉しいです」(長屋)ちなみに彼ら、普段から仲が良く「趣味は全然違う姉弟」のような関係性なのだとか。そんなリョクシャカの快進撃、まだまだ期待したい。「緑黄色社会」左から、穴見真吾(B/Cho)、長屋晴子(Vo/G)、peppe(Key/Cho)、小林壱誓(G/Cho)による愛知県在住4ピースバンド。2012年結成。今月からワンマンツアー「溢れた音の行方」が開催。リード曲「あのころ見た光」をはじめ、カラフルなだけじゃない憂いや繊細さで心躍らせるポップ・ソングを全6曲収録。Mini Album『溢れた水の行方』¥2,00011月7日発売(Epic Records Japan)※『anan』2018年11月14日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年11月13日バンド結成20周年、メジャーデビュー15周年の節目を精力的に駆け抜けているストレイテナー。彼らがライブ活動を始めたのは1998年。当初はホリエアツシとナカヤマシンペイの2人からなるミニマムなバンド編成だったが、初期衝動をエモーショナルに掻き鳴らす様は当時のギターロック・シーンでも異端だった。「今でも当時のライブを見てくださってた方が『あの時の衝撃はすごかった!』と言ってくれることも。その頃は『やってやる!』というエネルギーに満ちていました」(ホリエ)「でも、ずっと自分たちのやってる音楽はカッコいいって信じてました。好きなことだけをやって20年続けられている、特殊な立ち位置のバンドかもしれないですね」(ナカヤマ)このアニバーサリー・イヤーに、ファン投票により選ばれた人気曲を収録した2枚のベストアルバムをリリース。時代ごとに移り変わる音楽性の幅広さと挑戦が詰まっている。「昔の曲から最近の曲までバランスよくランクインしたのは、バンドとしてのピークをちゃんと更新し続けられているからかな。ファンが僕らの音楽の本質を理解してくれているような結果で嬉しいです」(ホリエ)打ち込みを取り入れたり、ピアノの音色が美しいバラードがあったり、その時どきで多彩な曲調を奏でながら、ロックバンドとしてブレることのない存在感を発揮し続けている現在。ストレイテナーらしさとは、どんな音楽制作から生み出されるのか。「曲のアレンジにおいては、直感信じる系なんで(笑)。一発目に出てきたものが一番だと思ってるから、あまり練らないんですよ」(日向)そんなふうに、いたってシンプルな答えが返ってくるのは、バンドとしてのクリエイティビティを新鮮に持ち続けられる4人だからこそ。「音楽だけじゃなく、考え方や人間性も近いところで集まってバンドをやってるから。この先に方向性の違いで解散、なんて言い出したらギャグでしかないですよ(笑)。同じ時代に日本のバンドシーンで戦ってきて、いろんな苦労も乗り越えながら培ってきたものは大きいです」(ホリエ)「この4人で集まれば、4人でしかできないことに集中できる。だからこそ続いていくんだなっていう感じがしています」(大山)凄まじい音圧から放たれるダイナミズムも、ロマンティックなメロディラインから聞こえてくる繊細さも。ベスト盤を聴きながら、ストレイテナーの魅力とバンドとしてのまっすぐな歩みを、あらためて味わいたい。ファン投票の上位25曲に各メンバーが選んだ曲と新曲「Braver」を含めた全30曲を2枚に収録。『BEST of U -side DAY-』『BEST of U -side NIGHT-』発売中。【初回限定盤CD+DVD】各¥3,700【通常盤CD】各¥2,700(Universal Music)「ストレイテナー」左から、日向秀和(B)、ナカヤマシンペイ(Dr)、ホリエアツシ(Vo&G)、大山純(G)によるロックバンド。現在、12/21まで続く全国ツアー「My Name is Straightener TOUR」の真っ最中。※『anan』2018年11月7日号より。写真・映美取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年11月03日ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)のデザイナー坂部三樹郎が「DMM.make」とコラボレーションし、新ブランド「ギディーアップ(GIDDY UP)」をスタート。デビューコレクションが、フランス・パリで2018年9月25日(火)にランウェイショー形式で発表された。3Dプリンターで仕上げた、クリアソールスニーカー登場「ギディーアップ」は、坂部三樹郎がディレクターを務め、ブランドを監修。3Dプリンター技術を提供する「DMM.make」とともに開発したアイテムを展開する。デビューコレクションに先駆け公開されたスニーカーは、3Dプリンターならではの立体感のあるクリアソールが特徴で、そのユニークなビジュアルから話題を呼んだ。会場には、来場者を迎えるウェルカムボードのようにこのスニーカーが並べられ、ショーが始まる前に実際に手にとってみることができる体験型の仕掛けが用意されていた。クリア素材のスリムフィットウェアウェアはメンズ&ウィメンズをミックスして紹介。いずれもこのスニーカーを纏っている。ソールの透明感とリンクするように、シースルー素材を使ったウェアが多い。ジャンプスーツやスリムなパンツは、ラップのように肌に張り付いたスリムフィットな印象。その“ぴちぴち”の細いパンツの中に、カラーパンツまたはライナーを透かして見せているルックもある。パテントレザーとコットン、またカラフルなテープを格子状に並べて仕上げた、超ミニ丈のスカートには、3Dプリンターで仕上げたマグネットクリップを規則的に並べている。また、トップスやグローブ、バッグなどは、鳥の形にくり抜かれた厚手のラバー素材が起用されていて、高い技術力を感じさせた。こだわりのテーラードをMIX3Dシリーズと肩を並べて登場した坂部三樹郎によるアパレルウェアは、テーラードが中心。ロングジャケットにクロップドパンツを合わせたセットアップスタイルが多く、フラップポケットの内側に鮮やかな色を差すなど、ディテールへのこだわりが感じられた。
2018年09月29日リアルな心情をビートに乗せる19歳のラッパー/シンガー・ちゃんみなと、驚異的な歌唱力で世界を目指す、18歳のR&Bシンガー・RIRI。若者の熱狂の中心にいるふたりの対談をお届け。新世代の2人のアーティストがいま感じる&生み出す熱狂。――「熱狂の現場」と聞いて思い浮かぶ瞬間は?ちゃんみな:やっぱりライブ中じゃないですかね。RIRI:絶対そう。興奮しかないね。ライブを超える楽しさは今までになかったって思う。初めてステージに立った時から、“何これ!”っていうくらい喜びが半端なくて。それからずっとライブをする時は楽しさしかありません。ちゃんみな:ライブ中はもちろんだけど、私はステージにスタンバイした時も好き。一瞬シーンとして、観客のみんなが歌い始めるのを待っている時に、興奮して“きたー!”って思います(笑)。――お互いの、こういう部分がアーティストとして人を熱狂させるのでは?と思う部分はどんなところですか。ちゃんみな:RIRIちゃんはバケモノ級に歌が上手い!世界が認める歌声だと思う。RIRI:嬉しい!ちゃんみなさんはラップで心の内側をたくさんの人に語れる力がすごい。わかりやすいラップで共感できるし、言葉の選び方や伝え方が素晴らしいから。――おふたりには、海外での音楽制作を積極的にされているという共通点もあります。どんな刺激を受けていますか。ちゃんみな:私の場合、海外から帰ってきた時に“日本って本当はこうだったんだ!”とか“日本のここがいいな”って気付けたりするのが新鮮。海外に滞在している時より、むしろ帰国した時のほうが刺激を受けるかもしれない。RIRI:私はロサンゼルスで受ける刺激が大きいですね。音楽的にも、いわゆる人気曲が日々入れ替わっていくし、ジャンルもさまざま。ただし、根強い人気の曲も、ラジオをつけたら超ループしてる。ちゃんみな:どこに行ってもカーディ・Bがかかってたり。RIRI:あとドレイクね。――海外も視野に入れつつ、ソロとして戦うのは覚悟が要りそうだなと思うのですが…。ちゃんみな:うーん、大変さはあんまり感じないですけどね。自己プロデュースにしても、やりたいからやってるし。RIRI:大きな夢を叶えるにはどうしたらいいのかな?と考えることもありますし、もちろん譲れないところもある。でも周りのスタッフや、曲を待ってくれている人のためにも、「こっちのほうがいいね」って周りのアイデアを取り入れることもあります。――そんなおふたりが、音楽で生み出す熱狂を通じて伝えたいメッセージは?ちゃんみな:可能性は無限大だから一緒にがんばろう!ってライブでも伝えています。RIRI:高校生活を送る中で、友達から「音楽活動をしているからいいな」と言われたことがあったんです。でもひとりひとりに何かしらの才能が絶対にあるし、その花を咲かせたら世の中のみんなが幸せになると思う。だから、可能性を諦めずに信じてほしいな。ちゃんみな:時代や新しい文化は若い世代が作るべき!ちゃんみな日本語、韓国語、英語を操る19歳のトリリンガルラッパー/シンガー。2017年2月に『F××KER』でメジャーデビュー。作詞・作曲・トラック制作、ダンスの振り付けまでセルフプロデュースする。リリ世界での活躍を目指す18 歳のPop/R&Bシンガー。インディーズ時代に発売したEP『RUSH』がiTunes R&B/ソウルチャートで1位を記録。2018年2月にアルバム『RIRI』でメジャーデビュー。※『anan』2018年9月12日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年09月08日台湾好きに朗報!秋の訪れとともに、上野公園に台湾カルチャーが集まります。「TAIWAN PLUS 2018 文化台湾」は、今の台湾の文化を体感することを目的としたカルチャーフェスティバル。今まさに発展しつつある、現地でしか体感することのできないムーブメントに触れることができる。会場のメインステージでは“台湾一周旅行”をテーマに、台湾全土から地域を代表する6組のミュージシャンが集結、パフォーマンスを披露。台湾の“いつも”のライフスタイルや風景を楽しめる、「Taiwan Culture Market」もおすすめ。現地で人気のブランドやセレクトショップのポップアップショップが出店。その数なんと、台北から台南、高雄まで約50組!台湾のグルメアワードを受賞している人気ルーロー飯をはじめとした多数のキッチンカーもやってくる。今後、よりいっそう目が離せない台湾。実はまだ行ったことがない人も、まずは上野で体験してみては。MUSIC:民族音楽から最新テクノサウンドまで。台湾原住民パイワン族の「阿爆(アバオ)」。民族音楽とロック、ソウル、レゲエ、R&Bを融和させた音楽は必聴。「桑布伊(サンブーイー)」は、独特な声が魅力。「体の中に古の魂が潜んでいる」と言われるほど。台湾のテクノポップを牽引する「The Girl and The Robots」。個性的なサウンドとパフォーマンスをご覧あれ。MARKET:台湾カルチャーを代表するブランドが多数出店。靴下ブランド『+10(テンモア)』は“もう10個先のブロックまで歩いてみよう”がコンセプト。台北・富錦街を拠点とするライフスタイルブランド『富錦樹(フージンツリー)』。オリジナル商品やビンテージ雑貨を販売。台湾発のテキスタイルブランド『印花樂(インブルーム)』。生地以外にも、雑貨や生活用品を取り扱う。上野恩賜公園東京都台東区上野公園・池之端3丁目9月22日(土)~23日(日)11:00~20:00入場無料※『anan』2018年9月12日号より。(by anan編集部)
2018年09月08日現在、ドラマ「グッド・ドクター」(フジテレビ系)に出演中の上野樹里(32)。上野にとって結婚後初の出演となる連続ドラマだ。8月8日に出演した「梅沢富美男のズバッと聞きます!SP」(同局)では、夫であるTRICERATOPS・和田唱(42)との夫婦生活について明かした上野。ドラマの撮影で忙しい妻のため、和田は料理を作って家で待ってくれるという。さらに「ストレッチしながら寝ちゃってたら、ベットまで連れてってくれる」と、そのサポートぶりを明かした。「もともと上野さんは、和田さんの大ファン。それぞれのInstagramでも愛あふれる様子を投稿しており、ツーショットを披露することも。芸能界きってのおしどり夫婦としても知られています」(芸能関係者)上野にとって和田との結婚生活は、大きな転機だった。16年10月、彼女は本誌にこう明かしている。「家に帰ると、楽しい会話があって。これまで独りでいた時間がすごくもったいないって思いましたね。独りでいていろいろ考えていたことってすごくつまらないことだったなと」そして夫婦円満なのは、義母・平野レミ(71)のお陰でもあるようだ。幼いころに母をなくした上野。亡き母のように明るい性格の平野に、母の面影を見出しているという。いっぽうで平野も、そんな上野を実の娘のように見守っていた。17年4月本誌のインタビューで平野は上野について「すっごい真面目」と絶賛。料理上手な嫁についてこう語っていた。「健康管理をしてて、健康や食べ物のことをとっても大事にしてる。立派よ、すごく」さらにこのインタビューではもう1人の義理の娘・和田明日香(31)との関係についても触れ、上野についてもこう明かしている。「本当はね、女のコが欲しかったけどさ、でも、だから、こんな奇麗な女のコが2人もね、それぞれ向こうの親御さんが立派に育ててくれて、学費も食費もかからないで、そのままうちに来てくれたわけでしょ。それは本当にありがたい。2人のご実家に感謝よね」結婚後初ドラマでの奮起の陰には、こうした夫や義母からの愛情があったようだ。
2018年08月09日上野駅で手に入る"パンダ"をモチーフとした人気の手土産スイーツを紹介。夏の帰省時には、パンダブームの火付け役となった"シャンシャン"の誕生の地・上野で、見た目も可愛い一品を選んでみてはいかがだろう。上野で買える"パンダ"スイーツ東京ばな奈パンダバナナヨーグルト味 「見ぃつけたっ」東京の手土産の定番「東京ばな奈」が、可愛らしいパンダの姿となった『東京ばな奈パンダバナナヨーグルト味 「見ぃつけたっ」』。ふかふかのスポンジには、まろやかなバナナヨーグルト味のクリームをたっぷりと詰め込んでいる。甘くしっとりとした味わいを堪能してみて。パンダのシュガーバターサンドの木「シュガーバターサンドの木」は、ホワイトショコラをサンドしたお馴染みのシリアル生地に、キュートなパンダの顔を描いた。見た目の可愛さはもちろん、サクサク生地と濃厚ショコラが溶けあうリッチな味わいが、定番手土産として選ばれる不動の理由だ。KAWAIIパンダクッキー本格派の"パンダ"クッキーを求める人は、「和楽紅屋」へ。同店は、世界で数々のスイーツの賞を受賞しているパティシエ・辻口博啓が手掛ける和スイーツ専門店で、拘りの素材を使用したオリジナルスイーツを展開する。パンダの顔を刻印した「KAWAIIパンダクッキー」は、ザクっとした食感が病みつきになるクリームサンドクッキー。フレーバーは、プレーン・いちご・ショコラの3種を用意している。焼きたて ポテトアップルパイ「おいもさんのお店 らぽっぽ」の人気メニュー「焼きたて ポテトアップルパイ 」には、パンダのマークを飾って。皮入りの裏ごしさつまいもに、リンゴの酸味をきかせたパイは、ホクホクとした優しい味わいが魅力だ。赤ちゃんパンダのカスタード「餡舎ひよ子」では、赤ちゃんパンダの顔を刻印した大判焼きを販売。冷めても柔らかい生地が特徴で、一口かじると中に詰まったカスタードクリームがジュワっと口いっぱいに広がる。エキュート上野限定商品となっているので、上野駅に訪れた際は是非チェックしてほしい一品だ。シガール 10本入り「ヨックモック」お馴染みの葉巻状のクッキー「シガール」は、笹の葉に囲まれたパンダのパッケージに入って登場。薄く伸ばした生地を葉巻のようにクルクルと巻いた焼菓子は、芳ばしいバターの香りとサクッとした食感が評判だ。恋するコパンダ「シレトコファクトリ」の「恋するコパンダ」は、チョコレートでパンダの顔をデコレーションした一口サイズのドーナッツ。ホロっと崩れる甘い生地は、チョコレートとの相性も抜群で、ついつい手が止まらなくなってしまう。なお「恋するコパンダ」はエキュート上野限定商品。ボックスの中には、パンダのほかにトラやブタ、クマなどをモチーフとした可愛らしいドーナッツも詰まっている。【詳細】上野駅で買える"パンダ"モチーフの手土産商品名/販売場所:・東京ばな奈パンダバナナヨーグルト味 「見ぃつけたっ」 1,080円(税込)/みやげ菓撰(エキュート上野)・パンダのシュガーバターサンドの木 1,080円(税込)/シュガーバターの木 上野・KAWAIIパンダクッキー 各種500円(税込)/和楽紅屋(エキュート上野)・焼きたて ポテトアップルパイ 843円(税込)/おいもさんのお店 らぽっぽ(エキュート上野)・赤ちゃんパンダのカスタード 124円(税込)/餡舎ひよ子(エキュート上野)<エキュート上野限定>・シガール 10本入り 669円(税込)/ヨックモック(エキュート上野)・恋するコパンダ 950円(税込)/シレトコファクトリー(エキュート上野)<エキュート上野限定>
2018年07月21日2018年6月12日で1歳を迎えた東京・上野動物園のシャンシャン。動物好きな人なら、一度は上野動物園に足を運んでシャンシャンに会いたいですよね。そこで今回は、動物園のおでかけ前後に立ち寄りたい上野周辺で食べられるキュートな「パンダグルメ」をご紹介します。パンダグルメといえばここ!〔上野グリーンサロン〕で食べたいパンダメニューパンダモチーフのメニューが豊富に揃う〔上野グリーンサロン〕です。場所は上野駅から歩いて3分、上野公園内にあります。〔上野動物園〕でパンダを見たり、公園へのお散歩ついでに立ち寄りやすい好立地!通常のメニューの他に、《パンダカレー》や《パンダオムライス》といった、パンダメニューがたくさん並んでいます。こちらは、ごはんがパンダになった《パンダカレー》。辛くない味付けなので、小さな子どもでもおいしく食べられますよ。トレーについているパンダもカワイイ!甘いものが食べたいときは、《パンダアイス》を。このアイスは〔上野動物園〕のシャンシャン誕生を記念して作られたメニューなのだとか。器には親子パンダに見立ててアイスが2つのっているのでボリュームも満点です。【上野グリーンサロン】●住所東京都台東区上野公園7-47●電話03-3824-9931●営業時間10:00~19:30パンダ三昧のパン屋さん〔アンデルセンアトレ上野店〕上野駅中央改札口を出てすぐの場所にあるのが〔アンデルセンアトレ上野店〕。こちらは、全国でもここにしかないパンダのパンがあります。上野店オリジナルのパン《パンダのデニッシュ》は、チョコカスタードクリーム入のサクサクデニッシュ生地に、パンダのイラストが入ったハート型チョコレートをトッピング。すぐに「あ、パンダのパンだ!」とわかるので、おみやげにしても、きっとよろこばれますよ。そして《デニッシュパンダ》は、デニッシュ生地にかわいらしいパンダの顔がのっています。パンダの表情がひとつひとつ微妙に違っているのがユニーク。子どもたちと一緒に食べたら、盛り上がることまちがいなし!【アンデルセンアトレ上野店】●住所東京都台東区上野7-1-1アトレ上野七番街1F●電話03-5826-5842●営業時間7:30~22:00上野の魅力とともに、おいしいパンダココアを味わって上野駅構内にある商業施設〔エキュート上野〕でぜひ立ち寄りたいのが、ここ〔アップカフェ〕。こちらのお店は、上野の魅力を発信する情報発信カフェです。店内には、上野の情報を切り取ったポストカードがズラリ!かわいいパンダ顔のココアは、子どもたちにも大人気。パンダのポストカードと一緒に、ココアの写真を撮ってみては?店内にあるポストカードは、ひとり3枚まで、無料で持ち帰ることができます。上野散策のヒントになるかもしれませんね!【アップカフェ】●住所東京都台東区上野7-1-1JR東日本上野駅構内(3階)●電話03-5826-5676●営業時間月~土6:30~23:00(日祝~22:30)パンダでおみやげを選ぶならこれ!SNSで話題のパンダの○○○上野でパンダアイテムをおみやげに買うなら、こちらはいかがでしょう。インパクト大のネーミング。子どもたちがこれを見たら、まちがいなく釘付けになりますよね!このおみやげを買えるのは、上野駅構内〔エキュート上野〕の〔上野ランド〕です。こちらの正体、実は抹茶味のふ菓子なんです。ふ菓子を作っているのは、創業明治15年の老舗お麩メーカーの〔松尾〕。職人の手によって、ひとつひとつ丁寧に手作りされているそう。実際に食べてみると、はじめは甘さがふわっと口の中で広がり、後から抹茶の苦さが追いかけてきます。パンダは主食である竹を十分消化することができず、フンも緑色をしているのだとか。サイズも、本物の子どもパンダのフンとおなじくらいの、1個あたり約5cmというこだわりぶりです。【上野ランド】●住所東京都台東区上野7-1-1JR東日本上野駅構内(3階)●電話03-6231-7780●営業時間8:00~22:00(日祝~21:30)上野周辺はシャンシャンの誕生をきっかけに、かわいくて楽しいパンダグルメが続々登場しています。せっかくシャンシャンに会いにいくなら、ゆるりとパンダグルメも味わってみましょう。おいしい思い出もいっぱいできますよ!●ライター安藤美紀
2018年07月19日