「更年期は閉経前後の約10年間、個人差はありますが、一般的には45〜55歳を指します。まだまだ若くはありますが、加齢によって体内の老化が進むのは確か。女性ホルモンの分泌や排卵を行う卵巣の機能も、当然ながら低下してきます。しかし、ホルモンの司令塔である脳は“サボるな!”と、以前にも増して強い指令を送ろうとするため、オーバーワークしてしまうのです。特に脳の視床下部は、ほかのホルモン分泌のコントロールや体温調節、呼吸、精神活動などをつかさどる、いわば自律神経と免疫系の中枢です。ここがオーバーワークすると、体のさまざまなところに影響が出てきます。たとえば、感情のコントロールができず気分が上下する、風邪をひきやすくなる、じんましんが出るなど……これら“自分が自分でなくなる感覚”がいわゆる更年期障害と呼ばれる症状の一例です」そう語るのは女性の心と体の悩みに詳しい、産婦人科医の池下育子先生。更年期に入り、自分の意思とは裏腹に起こる“イライラ”症状に人知れず悩んでいる女性は多い。気分が高ぶり冷静な行動がとれない、攻撃的になり周囲の人にきつく当たってしまうなど、日常生活に支障をきたすケースも珍しくはない。それらはホルモン低下に脳が惑いつらい症状を引き起こしているのだという。更年期特有の女性のイライラはある意味、自然な老化現象ともいえそうだが、症状が強い人、そうでない人との違いはどこからくるのだろう。「更年期特有の症状は、(1)体の健常性やホルモンの変化の度合い、(2)心理・性格的な要因、そして(3)環境の3つの要素が複雑にからみ合って生まれます。だから、人によって時期や程度はまったく異なるのです」と池下先生。じつは、先生自身も40代直後から4年近く、重い更年期障害の症状に苦しんでいたという。「離婚調停とも重なり、心身ともに追い詰められていた時期でした。激しいかゆみを伴う湿疹が出て、全身をかきむしって血だらけになったり。生理も止まり、抑えられない感情を持て余し、消えたいと思うこともありました……。お肉もお酒も絶ち、“更年期にいい”といわれることをすべて試してみましたが、状況は悪化するばかりで、日に日に増す絶望感にさいなまれていました。これが更年期障害だと理解したのは、だいぶたってからのことです」当時は仕事に行くのがやっとの生活で、日にも当たらず、運動もせず、免疫力は落ちていくばかり。大好きだった食べることからも久しく遠ざかり、10キロも体重が減ってしまったという。そんななか、希望の光が差し込んだのは、ある出来事がきっかけだった。「ある日、“もうどうなってもいい!”と開き直って、封印していた大好物の焼き肉を食べ、ビールもたっぷり飲んだら、急に不思議なくらい体の調子がよくなったんです。“おいしい!”と感じたとたん気持ちも前向きになり、ストレスからパッと解放された気がしました。そして、自分は“生きている!”と実感することができたんです。ほどなく症状は落ち着き、再び自分の人生を取り戻すことができました」以来、好きなものをおいしく楽しく食べることと、心のケアの深い結びつきに着目するように。それが池下流の「食べて自分を癒す」フードセラピーだ。「更年期障害からくるイライラの解消というと、どうしてもホルモンバランスの改善ばかりに意識がいきがちですが、もとをたどれば脳のオーバーワークが引き起こすコントロール機能の乱れなわけです。だから、脳にアプローチする食事で脳を癒してあげることは、非常に重要です。具体的には、人間のもつ五感をフルに働かせて脳の動きを活性化させること。脳は五感が刺激されると、本来の働きを取り戻そうとします。その意味でも“食べる”という行為は有効ですし、食べるだけでなく、食べるものを“作る”行為も、弱った心にいつしか生きるパワーを与えてくれます」池下先生が提案する「食べるセラピー」に、難しい決まりや節制はない。五感を研ぎ澄ませながら“心を動かす”ことを意識して、“作る”から“食べる”までの過程を楽しみ、慈しめばいいのだ。自己肯定感が弱まり、自分を責めてしまいがちなときは、“食材が形を変えて料理になる”調理法がおすすめ。「私もパン作りにはずいぶんと助けられました」と池下先生。そこで、弱ったメンタルに必要な「達成感」を味わえるレシピを、管理栄養士・料理研究家の金丸絵里加さんが紹介。■フライパンで焼く「ちぎりパン」【材料/20cmフライパン1枚分】A(小麦粉〈振るっておく〉…200g、ドライイースト…3g、砂糖…15g、塩…小さじ1/2〈3g〉)牛乳(人肌に温めておく)…150mlバター(室温に戻す)…15g【作り方】(1)ボウルにAを入れて混ぜ、牛乳を加えてよくこねる。さらにバターを加え、10分ほどこねて生地をまとめる。(2)大きめのボウルにサラダ油〈分量外〉を薄く塗り、1を丸めて入れる。ラップをして35度の温かい場所に30分ほどおき、2〜3倍にふくらむまで発酵させる〈一次発酵〉。(3)生地を取り出して軽くガス抜きをする。12等分して、空気を抜きながら丸め、閉じ目を下にして、かたく絞ったぬれぶきんをかけて15分ほどおく。(4)生地をきれいに丸め直し、オーブン用シートを敷いたフライパンに閉じ目を下にして均等に詰め入れる。ラップをしてひとまわり大きくなるまで温かいところで発酵させる〈二次発酵〉。(5)ふたをしてごく弱火で15分ほど焼き色がつくまで焼き、裏返して同様に焼く。【調理のポイント】フライパンは、熱伝導率のよい厚手のタイプを使用。さらさらの小麦粉が発酵を経て、ふっくらしたパンに形を変える工程を楽しんで。■ひよこ豆のフムス【材料/作りやすい分量】ひよこ豆(乾燥)…150gA(白練りごま・オリーブ油…各大さじ2、レモン汁…大さじ1、クミンパウダー…小さじ1/4、塩…小さじ1/2、おろしにんにく…1片)ミント…適宜バゲット(薄切り)…適量【作り方】(1)ひよこ豆はたっぷりの水にひと晩ひたしておく。(2)1をざるに上げて水けを切り、鍋に入れる。豆の3倍量の水〈分量外〉を加えて火にかけ、沸騰したら弱火にしてやわらかくなるまで1時間ほどゆでる。ざるに上げ〈ゆで汁50mlはとっておく〉、薄皮をむく。(3)2とAをフードプロセッサーに入れ、なめらかに攪拌する。(4)器に盛り、刻んだミントを散らす。好みでバゲットを添える。【調理のポイント】かたい豆がなめらかに変身。じっくりゆでるうちに心が整うことも。抗酸化作用の高いオリーブ油は、エキストラバージンを使って。■イカめし【材料/2人分】スルメイカ…2杯米・もち麦…各40gA(しょうゆ・みりん…各大さじ1/2)B(〈煮汁〉酒…1/4カップ、砂糖…大さじ2、しょうゆ…大さじ1と1/2、みりん…小さじ2)【作り方】(1)イカは足とわた、軟骨を取り除いて、きれいに洗って水けを拭く。足は粗く刻む。(2)米ともち麦は混ぜて洗い、水けを切ってボウルに入れる。イカの足、Aを加え混ぜる。(3)イカの胴に2を詰めてようじで閉じ、フォークで数カ所刺して穴を開ける。(4)鍋にクッキングシートを敷き、3を並べ入れ、Bとかぶる程度の水〈分量外〉を加えて強火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、落としぶたをして40〜50分煮る。(5)イカめしを取り出して器に盛る。残った煮汁をとろみが出るまで煮詰め、上からかける。【調理のポイント】手でさばけるイカは、自分で下処理する達成感を味わえる。肝臓の働きをよくするタウリンも豊富なので、積極的にとりたい食材。「更年期を迎えたからといって、自分が女性として終わったわけではけっしてありません。むしろ、新たなステージへと進むために、体がサインを送っていると前向きにとらえていきたいもの。食べることで心も人生も豊かにし、イライラともうまくつき合っていけるようになるといいですね」(池下先生)
2019年09月11日「今日もまた、気づいたらイラついて家族に当たり散らしてしまいました。家の中が殺伐とした雰囲気になって……あとから自己嫌悪に陥り、涙が止まらないこともよくあります」そう切実に語るのは主婦のY子さん(48歳)。彼女と同じく、自分の意思とは裏腹に起こる“イライラ”症状に人知れず悩んでいる女性は多い。気分が高ぶり冷静な行動がとれない、攻撃的になり周囲の人にきつく当たってしまうなど、日常生活に支障をきたすケースも珍しくはないのだ。“そんなつもり”は毛頭なく、心穏やかに過ごしたいのに、なぜ私たちはイライラしやすく、なぜイライラを抑えられないのだろうか。女性の心と体の悩みに詳しい、産婦人科医の池下育子先生に話をうかがった。「イライラの原因は、もちろん人それぞれです。そのときの精神状態によっても異なりますから。ただ、本人の意思ではどうにもならないタイプのものであれば、女性の場合はやはり、ホルモンバランスの影響が大きいといえるでしょう。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、心身を落ち着かせる作用がありますが、生理前から生理中にはその分泌量が減少します。そのため、ささいなことを敏感に感じ取ってしまったり、精神的に不安になってしまうなどの症状が表れやすくなるのです」さらに女性は「更年期」という新たな要因が加わりイライラが発生しやすくなる、と池下先生は続ける。「更年期は閉経前後の約10年間、個人差はありますが、一般的には45〜55歳を指します。まだまだ若くはありますが、加齢によって体内の老化が進むのは確か。女性ホルモンの分泌や排卵を行う卵巣の機能も、当然ながら低下してきます。しかし、ホルモンの司令塔である脳は“サボるな!”と、以前にも増して強い指令を送ろうとするため、オーバーワークしてしまうのです。特に脳の視床下部は、ほかのホルモン分泌のコントロールや体温調節、呼吸、精神活動などをつかさどる、いわば自律神経と免疫系の中枢です。ここがオーバーワークすると、体のさまざまなところに影響が出てきます。たとえば、感情のコントロールができず気分が上下する、風邪をひきやすくなる、じんましんが出るなど……」これら“自分が自分でなくなる感覚”がいわゆる更年期障害と呼ばれる症状の一例だ。「なお、欧米に比べ、日本では体調面での不具合は現れにくいといわれています。これは、みそや納豆などの大豆食品、発酵食品を多く摂取しているからとも考えられています。一方でこの年代の日本女性は、配偶者、親、子どもにはさまれ悩みやすい環境にいるため、そのぶんイライラや情緒不安定など、メンタル面での症状が強く現れる傾向にあるようです」
2019年09月11日自分の意思とは裏腹に起こる“イライラ”症状に人知れず悩んでいる女性は多い。気分が高ぶり冷静な行動がとれない、攻撃的になり周囲の人にきつく当たってしまうなど、日常生活に支障をきたすケースも珍しくはない。“そんなつもり”は毛頭なく、心穏やかに過ごしたいのに、なぜ私たちはイライラしやすく、なぜイライラを抑えられないのだろうか。女性の心と体の悩みに詳しい、産婦人科医の池下育子先生に話をうかがった。「イライラの原因は、もちろん人それぞれです。そのときの精神状態によっても異なりますから。ただ、本人の意思ではどうにもならないタイプのものであれば、女性の場合はやはり、ホルモンバランスの影響が大きいといえるでしょう。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、心身を落ち着かせる作用がありますが、生理前から生理中にはその分泌量が減少します。そのため、ささいなことを敏感に感じ取ってしまったり、精神的に不安になってしまうなどの症状が表れやすくなるのです」さらに女性は「更年期」という新たな要因が加わりイライラが発生しやすくなる、と池下先生は続ける。「更年期は閉経前後の約10年間、個人差はありますが、一般的には45〜55歳を指します。まだまだ若くはありますが、加齢によって体内の老化が進むのは確か。女性ホルモンの分泌や排卵を行う卵巣の機能も、当然ながら低下してきます。しかし、ホルモンの司令塔である脳は“サボるな!”と、以前にも増して強い指令を送ろうとするため、オーバーワークしてしまうのです。特に脳の視床下部は、ほかのホルモン分泌のコントロールや体温調節、呼吸、精神活動などをつかさどる、いわば自律神経と免疫系の中枢です。ここがオーバーワークすると、体のさまざまなところに影響が出てきます。たとえば、感情のコントロールができず気分が上下する、風邪をひきやすくなる、じんましんが出るなど……これら“自分が自分でなくなる感覚”がいわゆる更年期障害と呼ばれる症状の一例です」更年期特有の女性のイライラはある意味、自然な老化現象ともいえそうだ。だが、症状が強い人、そうでない人との違いはどこからくるのだろう。「更年期特有の症状は、(1)体の健常性やホルモンの変化の度合い、(2)心理・性格的な要因、そして(3)環境の3つの要素が複雑にからみ合って生まれます。だから、人によって時期や程度はまったく異なるのです」と池下先生。じつは、先生自身も40代直後から4年近く、重い更年期障害の症状に苦しんでいたという。「離婚調停とも重なり、心身ともに追い詰められていた時期でした。激しいかゆみを伴う湿疹が出て、全身をかきむしって血だらけになったり。生理も止まり、抑えられない感情を持て余し、消えたいと思うこともありました……。お肉もお酒も絶ち、“更年期にいい”といわれることをすべて試してみましたが、状況は悪化するばかりで、日に日に増す絶望感にさいなまれていました。これが更年期障害だと理解したのは、だいぶたってからのことです」当時は仕事に行くのがやっとの生活で、日にも当たらず、運動もせず、免疫力は落ちていくばかり。大好きだった食べることからも久しく遠ざかり、10キロも体重が減ってしまったという。そんななか、希望の光が差し込んだのは、ある出来事がきっかけだった。「ある日、“もうどうなってもいい!”と開き直って、封印していた大好物の焼き肉を食べ、ビールもたっぷり飲んだら、急に不思議なくらい体の調子がよくなったんです。“おいしい!”と感じたとたん気持ちも前向きになり、ストレスからパッと解放された気がしました。そして、自分は“生きている!”と実感することができたんです。ほどなく症状は落ち着き、再び自分の人生を取り戻すことができました」以来、好きなものをおいしく楽しく食べることと、心のケアの深い結びつきに着目するように。それが池下流の「食べて自分を癒す」フードセラピーだ。「更年期障害からくるイライラの解消というと、どうしてもホルモンバランスの改善ばかりに意識がいきがちですが、もとをたどれば脳のオーバーワークが引き起こすコントロール機能の乱れなわけです。だから、脳にアプローチする食事で脳を癒してあげることは、非常に重要です。具体的には、人間のもつ五感をフルに働かせて脳の動きを活性化させること。脳は五感が刺激されると、本来の働きを取り戻そうとします。その意味でも“食べる”という行為は有効ですし、食べるだけでなく、食べるものを“作る”行為も、弱った心にいつしか生きるパワーを与えてくれます」池下先生が提案する「食べるセラピー」に、難しい決まりや節制はない。五感を研ぎ澄ませながら“心を動かす”ことを意識して、“作る”から“食べる”までの過程を楽しみ、慈しめばいいのだ。「更年期を迎えたからといって、自分が女性として終わったわけではけっしてありません。むしろ、新たなステージへと進むために、体がサインを送っていると前向きにとらえていきたいもの。食べることで心も人生も豊かにし、イライラともうまくつき合っていけるようになるといいですね」
2019年09月11日猛暑の今年、冷房をつけっぱなしの家庭が多い。しかし、それによって例年以上に「クーラー病」に悩まされる人も……。冷え、不眠、むくみと、それを引き起こす“こり”の解消には、鎖骨まわりをつまむことが有効だったのです。「スマホ画面を長時間見たり、重いバッグを持ったり、前かがみの姿勢でいることが長いと、肩まわりが圧迫されてこり固まります。老廃物がたまって血流も滞るので、この時期は肩こりに加え、クーラー病による冷えや不眠、むくみにもつながってしまうのです」こう話すのは、理学療法士の田一也さん。こりの原因は、猫背や眼精疲労からくるもの、筋肉の衰えによる血流やリンパの滞り、さらには更年期障害など、人によってさまざまなタイプがある。「それでも共通するのは、僧帽筋上部線維と鎖骨のまわりの筋肉がかたくなっているということ。ここを指圧すると血流がよくなって気持ちいいのですが、もみ返しがきて頭が痛くなることがあります。ぶり返さないためには、こりを元から解消すること。筋肉を押すのではなく、皮膚をつまみながらほぐすとすっきりしてきます。特に今、冷房にあたりすぎて体調をくずす人が増えています。つらい症状を緩和させるためにも、鎖骨のまわりについている4つの筋肉、『胸鎖乳突筋』『僧帽筋上部線維』『三角筋前部線維』『大胸筋鎖骨部』に注目し、その表面をつまんでいきましょう」(田さん・以下同)鎖骨の下は、動脈や静脈、太い血管、リンパ、神経などの通り道。ここがガチガチに固まると血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物をため込んでしまう。重点的にほぐしていけば、慢性的なこりや頭痛だけでなく、クーラー病の症状ともおさらばできるという。■鎖骨つまみのやり方鎖骨まわりの4つの筋肉エリアを5秒ほどつまんではがす。エリアは改善したい症状によって組み合わせる。ストレッチしながらほぐしていくと、鎖骨の動きがさらによくなる。ただし、表面だけつまんだり、筋肉まで思いきりつかんだりするのはNG。筋肉の上側の皮膚と脂肪をつまむのがポイント。【1】胸鎖乳突筋鎖骨から首筋にそって皮膚をつまむ。つまみながら、あごを天井に突き出すように頭を後ろに5秒倒すと、さらに効果的。【2】僧帽筋上部線維鎖骨上の肩まわりの皮膚をつまんでほぐす。皮膚をつまみながら、頭を反対側に5秒倒すと、さらに効果的。【3】三角筋前部線維鎖骨下の、肩に近い部分の皮膚をつまむ。皮膚をつまみながら、ひじを曲げずに腕を後ろに5回動かすと、さらに効果的。【4】大胸筋鎖骨部鎖骨下にある胸部の皮膚をつまむ。反対側の腕のひじを45度に曲げた状態で、肩を後ろに5秒ねじると、さらに効果的。「改善したい症状別に、つまんでほぐすエリアを組み合わせます。ただし、やりすぎは禁物。ひとつのエリアでつまむのは30秒以内にとどめておき、皮膚のトラブルがあるときはやめておきましょう」■夏冷えには【2】+【3】冷房にあたりすぎると、手先と足先が冷え、こりもひどくなるという悪循環に。最初に僧帽筋上部線維をほぐしてから、三角筋前部線維をほぐすと手足の先まで血流がよくなる。■不眠には【1】+【4】蒸し暑さや冷房によって呼吸が乱れると、眠りが浅くなる。肺の近くにある胸鎖乳突筋と大胸筋鎖骨部をほぐすと呼吸が整ってくる。副交感神経を優位にするので、安眠を促す。■むくみには【1】+【2】水分が代謝できずむくんでしまう場合は、静脈やリンパの流れをよくすることが必要。胸鎖乳突筋と僧帽筋上部線維をほぐすと、むくみがとれてフェースラインもシャープに。■肩こりには【2】+【4】しつこい肩こりは、僧帽筋上部線維をしっかりとほぐすこと。最初はかたくてつまめなくても、徐々にやわらかくなってくる。また、大胸筋鎖骨部もほぐして「巻き肩」を解消しよう。■首こりには【1】+【4】ストレートネックを治すことで、首こりが解消できる。胸鎖乳突筋と大胸筋鎖骨部をほぐすと、突き出ていたあごが引けてくる。下腹が引っ込むので、S字形の背骨になってくる。■めまいには【1】+【2】こりが原因で起こるめまいは、歯の食いしばりなど、頭の筋肉を使いすぎて頭痛を伴うことが多い。胸鎖乳突筋と僧帽筋上部線維をゆるめ、頭痛が改善されるとめまいも治まる。■更年期障害には【1】+【3】+【4】ホットフラッシュやだるさなど自律神経の乱れには、胸鎖乳突筋、三角筋前部線維、大胸筋鎖骨部をほぐす。リンパや血液の流れがよくなり、のぼせやほてりの改善につながる。■便秘や下痢には【2】+【3】+【4】夏冷えのなかでも、おなかが冷えて下痢や便秘をくり返す人がいる。僧帽筋上部線維、三角筋前部線維、大胸筋鎖骨部をほぐすと下腹が引っ込み、腸内環境が整ってくる。「最初は痛みを感じるかもしれませんが、それはこっている証拠。続けるうちに痛みがなくなり、軽い症状の人であれば4日ほどで効果が出てきますよ」
2019年08月30日霧島黒酢が独自の発酵技術で女性用サプリを新開発鹿児島県霧島市に自社工場を持ち、「霧島黒酢」ブランドを展開するジェイシーエヌは8月23日、女性専用のサプリメント「女性のためのアルギニンマカ」を新発売した。女性のためのアルギニンマカは、国内では珍しい、化学処理を一切行わない純植物性L体アミノ酸19種類を含有した、カプセルタイプのサプリメント。女性特有の悩みや妊活に役立つよう開発された。必要な成分が手軽に摂取できる女性用サプリ女性のためのアルギニンマカは、自社開発・自社製造の麹発酵植物性アルギニン(アミノ酸)を中心に、国産すっぽんや国産ニンニク、マカ、黒生姜など体を温める成分に加え、亜鉛やビタミンEといった女性が必要とする成分を豊富に含んだサプリメントである。妊活中の女性や、さまざまな不調に悩まされる更年期の女性が安心して摂取できる、安全性の高さが特徴となっている。使用しているアミノ酸は自社製造のオリジナル原料で、他には流通していない希少な成分。妊活や更年期特有の体の不調に悩む女性におすすめだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ジェイシーエヌのプレスリリース※女性のためのアルギニンマカの販売ページ
2019年08月29日尿路結石、高尿酸血症……。なんとなく「男性しかかからない」と思っていた病気に悩まされる女性が増えているそう。実は、女性ならではの生活習慣が招くことも多い「気をつけるべき病気」を知り、病気を招く生活習慣を正しましょう。「冷や汗が出るほど激しい痛みが下腹部に走り、頻尿で何度も駅のトイレに駆け込んで用を足すと、便器が血で真っ赤になったので思わず叫んでしまいました——」悪夢の出来事を振り返るのは、都内に住む50代の女性。病院に駆け込むと「尿路結石」と言われた。「尿路結石は汗を大量にかく夏場によく起こる病気です。体内の水分が汗で失われるので、尿中のシュウ酸カルシウムの量が増えて結晶化される。つまり“石”ができます。その石が尿路でつまることで激痛に見舞われるのです。そもそも中高年の男性がかかる病気なのですが、最近は女性でもかかる人がいるようです」そう語るのは、石黒クリニック(岐阜市)の石黒源之院長。女性は女性ホルモンが減少してくる年代になると、体調の異変が起こり、更年期障害のほかにもさまざまな病気にかかりやすくなる。その1つが「尿路結石」。血中のカルシウムの量が不足してくると、背骨や太ももの骨を溶かして補おうとする。その働きにより、一時的に血中のカルシウム量が増えてくるという。「そこに、ほうれん草やたけのこ、紅茶、チョコレートなどシュウ酸を多く含む食べ物を取りすぎると、さらに血中のシュウ酸カルシウム量が増えてきます。また、更年期ではない若い世代でも、カルシウムなどのサプリメントを大量に取ると、石ができやすくなるという報告もあるので気をつけましょう」(石黒院長・以下同)尿路結石のほかにも、高尿酸血症や痛風や、脂肪肝といった“おじさんの病気”にかかる女性が増えているという。「女性ホルモンには尿酸の排出を促す働きがあるため、痛風になる女性は少ないといわれていました。ところが近ごろは、お酒を男性並みに飲む人も増えていますし、お肉など高カロリーなものを取るので、内臓脂肪がたまりやすくなります。一方で炭水化物抜きダイエットなどで高タンパク質の食事を取っている人は、プリン体の摂取が増えて、高尿酸血症や痛風になりやすいのです」さらに「若いころはいくら食べても太らなかったのが、最近急激に体重が増えた」という人も多いが、これは閉経後、女性ホルモンが減っているにもかかわらず、同じ食生活を続けていることで起こる問題だ。以前は皮下脂肪として蓄積されていた余ったエネルギーが、内臓脂肪として蓄積されるように。その内臓脂肪は肝臓にも蓄積して、脂肪肝を引き起こす。「食事で取った脂質は小腸で吸収され、肝臓で脂肪酸に、糖質はブドウ糖に分解されてから肝臓で中性脂肪に変化しますが、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、使いきれなかった脂肪酸やブドウ糖が中性脂肪として肝臓に蓄積されてしまうのです。放っておくと、肝硬変や肝臓がんに進行する可能性があるので危険です」そんな「おじさんの病気」にならないための心得8カ条は次のとおり。【1】「BMI(肥満指数)」は25以下をキープする【2】「ほうれん草」を食べすぎない【3】アルコールは「禁酒」、もしくは「節酒」を心がける【4】1日30分以上「早歩き」をする【5】「サプリ」を取りすぎない【6】「カフェイン・糖分抜き」の水分を取る【7】「炭水化物抜きダイエット」は控える【8】ストレスをためないで「十分な睡眠」を取る「おじさんの病気」の恐怖を遠ざけるためにまず必要なのは、ダイエットだ。「BMI(肥満指数)」は25以下をキープすること。「尿路結石は、食事の欧米化や運動不足といった生活習慣の乱れが原因の1つです。食べすぎ飲みすぎを控えるなど、食生活を見直して、シュウ酸を多く含む、ほうれん草は食べすぎないようにしましょう。また、1日30分『早歩き』するなど運動を習慣づけてメタボ気味の人はダイエットするように。夏場は外出先でトイレが近くならないように、水分を控える女性が多いのですが、アイスコーヒーやアイスティーではなく、『カフェイン・糖分抜き』の水分を取ること。熱中症対策にもなります」また、食事の量を減らす代わりにサプリメントを取る人も多いが、それはNG。「サプリメント」も取りすぎないようにしよう。痛風の原因、プリン体を増やさない食事を取るためにも、タンパク質量が増える「炭水化物抜きダイエット」は控えよう。「ストレスがかかると食生活が不規則になり、偏食しがちになります。睡眠時間が1日6時間以下は、脂肪肝を促進する可能性があるといったデータもあります。寝苦しい季節ですが、冷房をうまく使い、ストレスをためないで『十分な睡眠』を取りましょう」毎日少しずつ生活習慣の改善に取り組み、健康な体に戻そう。
2019年08月16日「冷や汗が出るほど激しい痛みが下腹部に走り、頻尿で何度も駅のトイレに駆け込んで用を足すと、便器が血で真っ赤になったので思わず叫んでしまいました——」悪夢の出来事を振り返るのは、都内に住む50代の女性。病院に駆け込むと「尿路結石」と言われた。「尿路結石は汗を大量にかく夏場によく起こる病気です。体内の水分が汗で失われるので、尿中のシュウ酸カルシウムの量が増えて結晶化される。つまり“石”ができます。その石が尿路でつまることで激痛に見舞われるのです。そもそも中高年の男性がかかる病気なのですが、最近は女性でもかかる人がいるようです」そう語るのは、石黒クリニック(岐阜市)の石黒源之院長。女性は女性ホルモンが減少してくる年代になると、体調の異変が起こり、更年期障害のほかにもさまざまな病気にかかりやすくなる。その1つが「尿路結石」。血中のカルシウムの量が不足してくると、背骨や太ももの骨を溶かして補おうとする。その働きにより、一時的に血中のカルシウム量が増えてくるという。「そこに、ほうれん草やたけのこ、紅茶、チョコレートなどシュウ酸を多く含む食べ物を取りすぎると、さらに血中のシュウ酸カルシウム量が増えてきます。また、更年期ではない若い世代でも、カルシウムなどのサプリメントを大量に取ると、石ができやすくなるという報告もあるので気をつけましょう」(石黒院長・以下同)尿路結石のほかにも、高尿酸血症や痛風、脂肪肝といった“おじさんの病気”にかかる女性が増えているという。【尿路結石】女性ホルモンの減少に伴い、血中カルシウム量が不足してくると、背骨や太ももの骨を溶かして補おうとする。その働きにより一時的に血中カルシウム量が増えてくる。汗を大量にかき、尿の量が減少したときに、尿中のシュウ酸やカルシウムなどが結晶化されやすくなる。サプリを取りすぎるとカルシウム量が増えるので注意。【高尿酸血症】血液中の尿酸値が高くなることを高尿酸血症といい、症状は出ないが、痛風、慢性腎臓病、尿路結石、心筋梗塞を起こす危険が高まるというデータがある。腎臓から尿酸を排出する女性ホルモンが減ることにより、女性も尿酸値が高くなることがある。【痛風】尿酸値が高いまま放っておくと、血液中の尿酸が関節に結晶を作り、炎症が起こる。足の親指の付け根などが突然激しく痛む。痛風と似た激痛が膝関節などを襲ったときは、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節内にたまることで炎症が起こる「偽痛風」を疑ってみよう。【脂肪肝】女性ホルモンが内臓脂肪をたまりにくくして、余ったエネルギーは皮下脂肪として蓄積してくれるが、女性ホルモンが減少したあとも同じ食生活を続けていると肝臓に内臓脂肪が蓄積されやすくなる。「女性ホルモンには尿酸の排出を促す働きがあるため、痛風になる女性は少ないといわれていました。ところが近ごろは、お酒を男性並みに飲む人も増えていますし、お肉など高カロリーなものを取るので、内臓脂肪がたまりやすくなります。一方で炭水化物抜きダイエットなどで高タンパク質の食事を取っている人は、プリン体の摂取が増えて、高尿酸血症や痛風になりやすいのです」血中の尿酸値が7mg/dLを超えると高尿酸血症と診断される。この時点で痛みなどの症状は出てこないが、尿酸値が上昇すると血液中の尿酸が関節に結晶を作り炎症を起こす。足の親指の付け根などが激しく痛む「痛風」になる。「痛風と似たような激痛が膝関節などを襲う『偽痛風』にかかる人もいます。ピロリン酸カルシウムの結晶が関節内にたまることで炎症が起こるのです。偽痛風は中年以上の女性に多く見られます。膝の変形性関節症だと勘違いして、整形外科を受診しても治らない場合は、内科に行って血液検査を受けることをおすすめします」さらに「若いころはいくら食べても太らなかったのが、最近急激に体重が増えた」という人も多いが、これは閉経後、女性ホルモンが減っているにもかかわらず、同じ食生活を続けていることで起こる問題だ。以前は皮下脂肪として蓄積されていた余ったエネルギーが、内臓脂肪として蓄積されるように。その内臓脂肪は肝臓にも蓄積して、脂肪肝を引き起こす。「食事で取った脂質は小腸で吸収され、肝臓で脂肪酸に、糖質はブドウ糖に分解されてから肝臓で中性脂肪に変化しますが、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、使いきれなかった脂肪酸やブドウ糖が中性脂肪として肝臓に蓄積されてしまうのです。放っておくと、肝硬変や肝臓がんに進行する可能性があるので危険です」
2019年08月16日排卵のあと妊娠が成立しなかった場合は月経が起こりますが、月経周期が規則的ではなかったり、出血が多かったりなどの症状に悩まされている方も少なくありません。その場合はもしかしたら「無排卵月経(無排卵周期症)」かもしれません。今回は、無排卵月経について解説したいと思います。 正常な月経周期について自分の月経周期を把握するときは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数を数えてみましょう。正常な月経周期とは、この日数が25~38日の範囲にある場合とされています。 正常な月経周期の変動正常な月経周期において、卵巣では卵胞期→排卵期→黄体期と呼ばれる形態の変化が起こります。それに伴い、ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の分泌パターンが変化するため、子宮内膜はその影響を受けて、増殖期→分泌期→月経期へと周期的に変化します。こうしたホルモンの周期的変化は子宮のみならず、乳腺など体の他の組織の機能や全身の代謝、精神状態などにも影響を与えます。 ●増殖期(卵胞期)卵巣の中にある卵胞が成長して大きくなっていくとともに、卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、そのエストロゲンの刺激で子宮内膜が増殖して厚くなっていく時期です。↓排卵(卵胞が破れて卵子が外に押し出される現象)がおこります。↓●分泌期(黄体期)排卵後の卵胞は黄体と呼ばれる組織に変わり、主に黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。プロゲステロンは子宮内膜を着床に適した状態にしていきます。↓●月経期(黄体~卵胞期)受精が起こらなかった場合、あるいは受精が起こっても受精卵が子宮に着床しなかった場合、黄体は退縮して白体になり、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が減少します。すると子宮内膜が剥がれ排出されます。これが月経です。月経は、排卵が起こってから約14日で起こります。卵胞期の長さはさまざまであっても、排卵から月経までの日数はほぼ一定です。そして、ふたたびエストロゲンの分泌が増えてくると子宮内膜が再生し、出血が止まります。↓●増殖期へ・・・ 無排卵月経(無排卵周期症)とは?無排卵周期症は、無排卵月経とも呼ばれています。正常な月経周期では、排卵が起こり妊娠が成立しなかった場合、月経となります。これに対して無排卵月経では、排卵が起きていないのに、月経のような出血がみられることが特徴です。 正常な基礎体温のパターンは、月経周期前半の低温相と後半(排卵後)の高温相に分かれる「二相性」ですが、無排卵月経の場合、低温期だけの「一相性」となります。無排卵周期症においては、月経周期の長さが一定ではないことが多く、月経期間(日数)も短かったり長かったりしますが、正常な月経と区別できない場合もあります。また、無排卵月経は不妊の原因にもなります。 無排卵月経(無排卵周期症)の原因は?正常な月経周期では、脳(視床下部・下垂体)から分泌されるホルモンが卵巣に働きかけ、卵胞を発育させ、排卵させます。一方、無排卵月経の場合は、脳から分泌されるホルモンがうまく分泌されないため、卵胞が十分には育たず、排卵が起こりません。排卵が起こらないと、排卵後に増加するプロゲステロンの分泌が欠如するため、子宮内膜が維持できず、剥がれ落ちてしまいます。ただし、無排卵月経の場合は、排卵は起こらないものの卵胞は発育してエストロゲンが分泌されるため、その程度に応じて子宮内膜は厚くなり、その剥離による出血がみられます。 これに対し、エストロゲンの分泌がより悪くなった場合には子宮内膜は薄いままで、したがって月経も起こらない「無月経」という状態になります。脳からのホルモンがうまく分泌されない原因はさまざまあり、ストレス、体重の変化、内分泌疾患、加齢などがあります。 無排卵月経(無排卵周期症)の症状は?無排卵月経の主な症状は月経不順、不正出血、不妊です。月経不順は、そのパターンにより以下のように分類されます。 ・頻発月経:24日以内で月経が来る・希発月経:39日以上3カ月未満で月経が来る・過多月経:出血量が異常に多い・過少月経:出血量が異常に少ない・過長月経:出血日数が8日以上・過短月経:出血日数が2日以内不正出血については、いろいろなパターンでの出血が起こりえます。ただし、ここで気をつけないといけないのは、長期にわたり無排卵周期が続く場合、黄体ホルモン分泌を伴わないエストロゲン単独分泌が持続することにより、子宮内膜増殖症や子宮内膜がんが発症する可能性があるということです。特に更年期において不正出血がみられた場合、無排卵月経と子宮内膜の腫瘍との鑑別診断は大切です。いずれにしても、不正出血があった場合、自分で無排卵月経と決めつけずに、診察を受けるようにしましょう。ちなみに無排卵月経の人が、無排卵であることを自覚することはあまりありませんが、元々黄体期(月経前)特有の症状(眠気や食欲の増加、精神的不安定など)が強かった人は、そうした症状がなくなっていることに気づくかもしれません。 無排卵月経(無排卵周期症)の治療法は?無排卵月経の治療は、年齢や妊娠の希望があるかどうかによって異なります。 ●妊娠の希望がある場合排卵誘発剤を内服または注射し、排卵を促します。無排卵月経の場合は無月経の場合と比較して、内服薬など比較的マイルドな排卵誘発剤で排卵が起こりやすい傾向にありますが、排卵誘発の副作用として、多胎(双子以上)妊娠やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)を発症する可能性があります。●妊娠の希望がない場合無排卵月経は、卵巣機能が未熟な思春期、卵巣機能が低下しつつある更年期には頻繁にみとめられる現象です。妊娠・出産が可能な性成熟期(20代~40代前半)でも妊娠の希望がない場合、経過観察とする場合も多く、月経不順などで日常生活に支障をきたしている場合に治療の対象となります。その際にはホルモン療法やピルの内服がおこなわれます。 ●漢方薬などによる体質改善漢方薬は、生薬の組み合わせであり、種類は数えきれないほどあります。それだけ症状や体質にあった漢方薬が処方されます。最近では漢方外来がある病院も増えており、漢方の専門知識を持った医師が治療をおこなってくれます。 まとめ妊娠可能な時期にあり、妊娠を希望している女性が無排卵月経では、妊娠することができません。妊娠を望んでいる場合は、パートナーや医師と相談したうえで、自分に合った治療法を見つけていきましょう。妊娠を望んでいない場合でも、子宮や卵巣機能に何らかの異常がある可能性があるため、早めに受診することをおすすめします。 参考:『病気が見えるVol.9婦人科・乳腺外科』(メディックメディア) 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年08月11日みなさんは「バセドウ病」という病気を聞いたことがありますか? 甲状腺の病気の1つですが、私は40歳のとき、この病気を患いました。最初はどういったものなのかわからず戸惑ってしまったこの病気。今回はその体験をお伝えしたいと思います。 若年性更年期障害になった!?40歳の冬、何もないのに気持ちが落ち込み、何をしても楽しく感じなくなりました。そして、倦怠感がひどくなり、2カ月後に動悸や息切れが頻繁に起こるようになり、気付けば生理も数カ月止まっていました。 そこで、「もしかして若年性更年期障害?」と思い、産婦人科を受診。けれども卵巣ホルモンの数値はまだ更年期の値ではなく、子宮ガン検診なども同時に受けましたが、特に問題はありませんでした。 甲状腺の病気「バセドウ病」と判明あまりにも動悸が激しくなり、脚の先から頭のてっぺんまでドクドクと脈打つのがわかり、夜も眠れない状態に。今度は「心臓の病気?」と思い、産婦人科の先生に相談したところ、循環器系内科の受診をすすめられました。 内科を受診し、血液検査の結果、甲状腺ホルモンが異常に多く分泌される、「バセドウ病」との診断を受けました。聞いたことはあっても症状はよく知らなかったので、とても驚きました。 投薬半年で落ち着く昔は、すぐに甲状腺を切る手術がおこなわれたそうですが、術後のリスクなどから、投薬による治療がメインでおこなわれていると説明を受けました。1日2回、3錠ずつ薬を飲み始め、夜眠れないと精神的にも不安定になるため、軽い睡眠薬も処方していただきました。 心臓が一日中バクバクしているため、「このまま死ぬのではないか」と何度も思いました。かなりつらい毎日で家事育児もできず、ずっと横になっていました。しかし、投薬半年ほどで、症状は落ち着いていきました。 数値が改善されてくると、投薬量も減ってきますが、投薬治療は数年続きます。数値が落ち着いてきたら、生理も再開しました。同じような症状があるという方は、お早めの受診をおすすめします。 イラスト:imasaku著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年06月16日舞台は、所属するスタッフが女性ばかりという〈ミツコ調査事務所〉。所長・山之内光子の、初恋相手を探すというアイデアで、評判を呼んでいる。1話め「エンゼル様」の依頼者は、30年以上音信不通だった知り合いを探したいという末期がんの人物。2話め「トムクラブ」の依頼者は、自分が所有していたマンションを買った男が犯罪に関わっていると疑い、素性を知りたがる。そんなワケありな人探しミステリーとして始まる『初恋さがし』。しかし、イヤミス女王の真梨幸子さんが書く小説が、それで終わるはずがない。ページが進むにつれ、じわじわゾワゾワと違和感が迫ってくる。「初恋って宝物のように思われているふしがありますが、はたから見れば、たいした思い出ではなかったり。ただ当人にとっては忘れがたい気持ちがするし、すみずみまで詳細に覚えているもの。だから、小説や映画でも何度も描かれてきましたが、甘酸っぱくてステキな話ばかりではないですよね。成就はしないし、暗澹たる思いを抱えて終わるのがほとんど。だから、イヤミスに似合うんじゃないかと思ったんです。考えてみれば私自身も、あれが初恋かもと思う相手が特撮ヒーロー『人造人間キカイダー』のジロー。2.5次元です。決して知られたくなかった秘密だったんですが、クラスの男の子たちにバレて、恥ずかしくて。いまもトラウマです。あ、初恋って初トラウマのことかもしれませんね(笑)」実際、依頼者の心にあるのは、懐かしさからくる思い出探しではない。「たとえば『エンゼル様』は、一種の復讐をもくろむ更年期世代の女性たちの物語ですし。私は更年期は第二の思春期だと思っているんです。ホットフラッシュなど体の不調が話題になりますが、気分の浮き沈みがあって、ふと母親とか元彼とか誰かに言われたイヤなことを思い出したりと、メンタルの不調も大きい。それでいて、知恵も財力もある年ごろなので、復讐しようと思えばできてしまう。思春期よりずっとやっかいで危険だな、と思います」7つある物語に、少なからずつながりがあるとわかってからはジェットコースター。緻密な設計図がありそうなのに、いつも登場人物が憑依して書かされている感覚で、結末もなりゆきまかせというのが驚きだ。「最初狂言回し的な役だったミツコの存在感がどんどん増していったのは、真犯人に私が乗っ取られたせいかも。イヤミスの真骨頂は、主役がひどい目にあうところですが、そのあたりのサプライズはちゃんと仕込んでいます。担当さんにも『だまされました』と言われて、快感でした」秋ぐらいには、前々から興味があったという法廷画家を主人公にした新刊が出る予定。「また、最近、日課として欠かさないのが、住宅情報サイト『スーモ』と事故物件の情報提供サイト『大島てる』の物件チェックですね。執筆前の儀式になってます(笑)。いずれは、不動産業界のダークな部分を絡めたイヤミスにも挑戦したいです」まり・ゆきこ1964年、宮崎県生まれ。作家。2005年、『孤虫症』でメフィスト賞を受賞。’11年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』が大ベストセラーに。近著『ツキマトウ』ほか、著書多数。『初恋さがし』東京・高田馬場駅にほど近い〈ミツコ調査事務所〉のウリは〈初恋の人、探します〉。でもきょうも依頼人は一風変わった人探しをご希望で…。新潮社1600円※『anan』2019年6月19日号より。写真・土佐麻理子(真梨さん)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年06月14日女性に多いさまざまな不調をケアできる漢方薬。自然の生薬の力で健康や美肌、メンタルの症状にまでアプローチできるお薬です。ここでは婦人科などで女性に処方されることが多い漢方薬の種類や、漢方薬の購入方法、飲む際の注意点などについて詳しく説明しています。なんとなく体調がすぐれないという方、必見です!体の調子がなんとなく良くない、だけど病院で検査をしてもらっても異常なしと言われる。このような女性に多い不定愁訴を、自然のチカラで改善してくれるのが漢方薬です。健康はもちろん、美容やメンタルヘルスケアにも役立つ漢方薬には色々な種類がありますが、女性にはどんな漢方がおすすめなのでしょうか。ここでは女性の健康、美容、メンタルヘルスケアなどに適した漢方薬の種類や購入のしかたなどについてお話ししていきます。定番の漢方薬・女性特有の悩みからストレスによる不眠まで!出典:byBirth漢方は自然の植物や動物、鉱物などを用いた生薬を数種類ブレンドすることで、複数の症状にアプローチできるのが特徴です。特に女性に処方されることが多い代表的な漢方薬を紹介しましょう。桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)ケイヒ、ブクリョウ、ボタンピ、トウニン、シャクヤクを配合した漢方。ケイヒというのはシナモンのこと。飲むときにほんのりシナモンの香りがします。最後に「丸(ガン)」とつくのは、桂枝茯苓丸が本来、丸薬(丸い粒のお薬)だからですが、保険で処方されるのはエキスを粉末にしたものです。桂枝茯苓丸は血行不良による症状を改善してくれます。肩こりやめまい、下半身の冷え、生理不順や生理痛、更年期障害といった女性に多い症状のほか、ニキビやシミ改善にも役立つという嬉しい処方。ホルモンバランスの乱れによる心のゆらぎにもアプローチできます。比較的体力のある方に処方されるお薬です。当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)トウキ、センキュウ、ブクリョウ、ビャクジュツ、タクシャ、シャクヤクを配合した漢方。体力が弱い方の貧血や足腰の冷え、むくみ、生理不順、更年期障害などにアプローチするお薬です。手足がいつも冷たいという方に適しています。当帰芍薬散には利尿作用もあるので、むくみに悩む方にも処方されます。加味逍遙散(カミショウヨウサン)トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、ブクリョウ、サイコ、ボタンピ、サンシシ、カンゾウ、ハッカ、ショウキョウを配合した漢方。体力は中程度でのぼせる感じがある方の肩こり、冷え、生理不順、月経困難、疲労感などのある方や、更年期障害や生理前のイライラなど、精神不安のある際に処方されます。生理前や産後、更年期などバランスの変動によって起こる不安やイライラを和らげ、心のバランスを取り戻す作用があります。婦人科でよく処方される漢方薬のひとつです。桃核承気湯(とうかくじょうきとう)トウニン、ケイヒ、ダイオウ、ボウショウ、カンゾウを配合した漢方。体力は中程度で、のぼせ感があるものの、足は冷える方、便秘がちな方や生理前の不安やイライラや生理痛の改善などのために処方されます。トウニンというのは桃の種の中の白い部分です。柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)サイコ、ハンゲ、ブクリョウ、ケイヒ、オウゴン、タイソウ、ニンジン、リュウコツ、ボレイ、ダイオウ、ショウキョウを配合した漢方。リュウコツ(竜骨)というのは化石を粉末状にしたもので、将来的には枯渇してしまう恐れもあると言われる生薬です。体力が中程度でストレスや不安、緊張などが原因となる不眠や不安、更年期障害や自律神経の乱れが原因となる不安症状などを和らげてくれます。仕事や人間関係のストレスで気持ちがふさぎがち、夜なかなか寝つけないという方にピッタリのお薬です。漢方薬を飲むときに注意したいこと出典:byBirth医師や薬剤師に相談する漢方薬を飲む前に注意したいのは、自分で判断せずに医師や薬剤師に相談してから飲むということ。例えば「冷え」「不眠」といった同じような症状を改善する場合でも、飲む人の体質によって処方される漢方薬は異なります。漢方薬の効果を最大限に引き出すためには、医師や薬剤師による問診で体力がどのくらいあるか、冷えを感じているか、便通は正常かどうかなどをチェックしてもらい、その人にあった漢方薬を処方してもらう必要があるのです。また、すでに飲んでいる薬がある場合、併用できない漢方薬がある場合も。自分の症状にあっているからこれでいい!と判断せず、飲み始める前に医師や薬剤師に相談するようにしてくださいね。副作用についても知っておく自然の生薬で体調を改善する漢方薬は、西洋薬に比べると副作用が少ないというメリットがあります。とはいえ、副作用が全くないというわけではありません。例えば、多くの漢方薬に含まれている甘草(カンゾウ)は、とりすぎると倦怠感やむくみ、手足のしびれなどが起こる偽アルドステロン症を引き起こすことがあります。むやみにたくさんの種類の漢方薬を飲んだり、体質に合っていない漢方薬を漫然と飲み続けるのは避けるべきでしょう。漢方薬はどこで買える?出典:byBirthクリニックや病院で処方してもらう漢方薬が高いというイメージを持っている方もいるかもしれませんか、最近では保険で漢方薬を処方してくれるクリニックや病院が増えています。このような医療機関には、漢方専門医が在籍していることが多く、舌診(舌の状態を見る診断)や腹診(お腹を触る診断)、脈診(脈から行う診断)などを行って、あなたに合った漢方薬を処方してくれます。処方される漢方薬はエキス剤(粉末タイプ)となりますが、効果効能は変わりません。保険適用になる点や、飲み方や他のお薬との飲み合わせについても相談可能である点など、初めて漢方薬を飲んでみたいという方にとっては、最も安心できる方法と言えるでしょう。漢方薬局で購入漢方を専門に扱う漢方薬局では、保険適用とならない生薬も処方してもらえます。 問診にかける時間も長く、薬剤師さんにじっくりカウンセリングしてもらうことが可能です。オーダーメイド感覚であなたに合った漢方薬を選定してもらうことができるというのがメリットでしょう。ただし、保険適用にはならないため、費用はかなり高額に。1ヶ月、1~3万円くらいかかるのが一般的です。ドラッグストアなどで購入今回、紹介した桂枝茯苓丸や加味逍遥散、当帰芍薬散などは大手の製薬会社がOTC医薬品として販売しています。病院に行く時間が取れないとき、または以前に病院で処方してもらったことがある薬が欲しいといったときは、薬剤師に相談した上でドラッグストアで購入してもいいでしょう。なんだか調子が悪いというとき、試してみたい漢方出典:byBirth女性の不調は体力不足や冷えなど、いろいろな原因が交錯して起きていることが多いと言われています。この点からも、複数の症状に1つの処方でアプローチできる漢方薬は、女性にとって力強い味方になってくれると言えるでしょう。病気ではないけれど、なんだか体調が優れない…。そんな状態が長く続くと、メンタルのコンディションまで低下してしまうもの。体と心の両方に働きかける漢方薬で、元気な毎日を取り戻してみませんか?
2019年06月08日豆類でもビタミンやミネラルが豊富な、ひよこ豆。実は大豆よりも食物繊維が多かったり、イソフラボンも豊富。生理不順やPMS、更年期障害に悩む人におすすめの食材です。忙しい人でも簡単に作れる簡単レシピもご紹介しています!ひよこ豆ってどんな豆!?旬や選び方は?出典:byBirth日本の料理では、見かけることが少ないひよこ豆。名前の通り、ひよこのくちばしのような突起があることから、ひよこ豆とよばれています。日本の気候が栽培に向かないこともあり、これまであまりブームになることはありませんでした。外国人旅行者が増えたことや、多国籍料理店が増えたことから、徐々にひよこ豆の存在が知られるようになりました。旬はいつ?9月から11月が旬です。購入するときの選び方は?表面がツヤツヤしているものが美味しいといわれています。また、粒の大きさが揃っているものを選ぶようにしましょう。日本では、水煮缶や、レトルトパックのものも多いです。時短したい時には、便利でおすすめです。乾燥豆の戻し方・茹で方は?一晩、水につけて戻します。だいたい、8時間以上水につけておくとベストです。もどせたら、水をたっぷり小鍋にいれ、煮立たせます。アクを取りながら、20分程度ゆでましょう。ひよこ豆の栄養・効能は?出典:byBirthたんぱく質たんぱく質が大豆の約6割ほど含まれており、豆類の中ではたんぱく質が豊富です。免疫力アップ、肌や髪の毛をつややかにします。たんぱく質は、おのずと知れたダイエットの味方!豆類でたんぱく質といえば、大豆と思われがちですが、ひよこ豆も料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。ビタミンB1糖質の代謝に関わるビタミンです。糖質は、過剰に摂ると脂肪に置き換わってしまうので、ダイエット中には気にしがちになってしまいますよね。食べてもしっかりと代謝されれば、ダイエットに影響はありません。ビタミンB6たんぱく質の代謝に関わるビタミンです。代謝を上げると、栄養素が吸収されやすくなり、結果として健康的な体づくりができます。カリウム利尿作用があり、むくみを改善するはたらきがあります。デスクワークで足がむくみやすい人など日常的に摂りたい栄養素です。カルシウム精神を安定させるはたらきがあります。イライラしたり、情緒不安定の人は、カルシウム不足かもしれません。マグネシウム骨や歯を作るのに必要な栄養素です。骨や歯といえば、カルシウムのイメージが強いですが、実はマグネシウムも必要不可欠です。マグネシウムは、汗や下痢などで失われるので、これからの季節、補っていきたい栄養素です。イソフラボンイソフラボンは女性ホルモンのバランスを整えてくれます。生理不順やPMSで悩む女性は、ぜひ摂取したい栄養素です。PMS(月経前症候群)は、女性ホルモンの乱れから生じます。生理不順や更年期障害など、女性ホルモンの乱れによるさまざまな不調を緩和してくれます。女性には嬉しい栄養素ですね!食物繊維ひよこ豆には、ごぼうの約2倍もの食物繊維(総量)があります。また、大豆の約2倍にも相当します。腸内の環境を良くして、便秘解消に役立つ食物繊維。腸の中の老廃物を体の外に出すことで、肌も綺麗に保つことができます。糖質豆類では糖質が多いほうなので、食べ過ぎは注意です。しかし日常生活では、「ひよこ豆だけ食べる」などの食べ方をしない限り、まず気にしなくて良いでしょう。日頃から手軽にひよこ豆を食事に取り入れよう!簡単レシピをご紹介!出典:byBirthここでは、簡単に作れるレシピをご紹介しています。ひよこ豆は、水煮缶やレトルトパックでも手に入るので、時短したい人にも嬉しい食材です!パパっとサラダ材料(1人分)ひよこ豆(もどした後) 100gトマト1/4ベーコン1枚酢小さじ1塩・こしょう少々オリーブオイル少々作り方トマト、ベーコンを角切りに小さく切りますひよこ豆を加え、調味料を入れ、混ぜますお好みでオリーブオイルをかけ、完成忙しい人でも簡単に作れる一品です。ひよこ豆のたんぱく質と糖質で、一般的なサラダよりも腹持ちもよく、ダイエット向きのサラダです。ひよこ豆入りごはん材料(2~3人分)ひよこ豆80g米1.5合水1.5合に見合う分の量顆粒だしの素小さじ1酒大さじ1作り方普段の要領で米を炊く準備をします。炊飯器に米をセットし、顆粒だしの素・酒を加えて炊飯をスタート炊きあがったご飯に、ひよこ豆を混ぜて完成白米ではなく、玄米にすると、よりヘルシー!ダイエット中、ご飯の量をセーブする人も多いですが、罪悪感なく食べられるので、おすすめです。ひよこ豆スープ材料(4人分)ひよこ豆150gたまねぎ1個(薄くスライスする)にんじん1本(1センチ大の角切りにする)じゃがいも1個(一口大に切る)しめじ 1パック(食べやすいサイズにカット)オリーブオイル大さじ1塩小さじ1こしょう少々作り方野菜をそれぞれカットします鍋にオリーブオイルを熱し、1の野菜を炒めます2に水5カップを入れ、弱火で10分ほど煮込みますひよこ豆を入れ、塩・こしょうで味をととのえ、5分ほど煮込み、完成シンプルな味付けですが、ひよこ豆のほんのりとした甘さを感じられるスープです。余った分は、次の日にトマトを入れたり、カレー粉を入れてアレンジ!まとめ出典:byBirth豆類の中でも、ビタミンやミネラルが豊富なひよこ豆。サラダをはじめ、スープやご飯にも入れて美味しく食べられるので、ダイエットの強い味方です。ダイエット中に不足しがちな栄養素を、ひよこ豆でプラスしてみてはいかがでしょうか。
2019年06月02日【今週の悩めるマダム】最近、更年期なのか何に対してもすぐにイライラしてしまいます。この前も主人から「今日は仕事で遅くなるから夕飯はいらない。ごめんね」と言われたことに激高してしまいました。冷静になれば自分がおかしかったとわかるのですが、その瞬間は怒りを抑えられません。自分でも戸惑っています。(富山県在住・50代主婦)実は、僕も同じようにイライラする時期がありました。自分を抑えることができなくて苦しみました。とくにシングルファザーになった直後の、誰にもぶつけることのできないイライラは、今思い出すだけでも辛いです。奥様の場合、ご主人がいて、そのご主人に怒りをぶつけることができるのですから、独り身の僕からするとうらやましい話です。そして、そのイライラを受け止めてくれるご主人がそばにいるということにこそ大きな救いがあると思いますよ。更年期障害に悩まされた友人がたくさんいますが、もしその疑いがあるのならば病院に行って対処してもらってください。ホルモンのバランスが原因であるなら、侮ってはいけません。そのイライラが別の原因、たとえば精神的な問題があるのであれば自分の心を整えることを試してみてください。それは運動だったり、瞑想だったり、誰かとのディスカッションだったり、方法はいろいろあると思います。僕は妻がいませんし、友達も多くないので、子育てをしながら、もういい年ですし、不安やイライラを抱えつつ、長いトンネルを1人でほふく前進するように生きてきました。ある日、男性にも更年期障害があると聞いて症状を調べたら、なんと100%合致。これは何か生活習慣を変えなきゃ大変なことになるとようやく気がついたのです。いろいろと本を読んで、僕が辿り着いた方法は、毎日のランニングでした。子供を学校に送り出した後、僕は朝と夕方、家の周囲を数km程度走っています。これはものすごく大きな変化を僕にもたらしてくれました。心と身体って繋がっているので、身体だけ大事にしても元気にはなりません。イライラするのは心に邪気が溜まっているからだと僕は常々考えてきました。人が悪口をいえばその人の中で邪気が生産されているのだと思います。走るときは、息を吐き出すたびに身体の中に居座った邪気を追い出すように心がけています。同時に肉体は走れば走るほどエネルギーを生産していきますので、走った後は本当に気分が爽快になりますよ。嫌なムードや悪いことというのは気の流れの淀みが原因ですから、それが繰り返されているのならば何らかの方法で断ち切らないとなりません。毎日、一度は走るようにすると、体内に変化がおきますよ。そもそもお金がかかりませんし(笑)。シングルファザーになって一番苦しかったとき、僕はランナーになりました。奥様、イライラするなら走ってみてください。一緒にランナーになってこの苦しい現実から抜け出しましょう。ご主人も一緒に走れたら、なお素晴らしいですね。そうですよ、奥様には素敵なご主人がいるじゃないですか。一緒に走るべきです。二人三脚でこの過酷な時期を乗り越えてください。【JINSEIの格言】ある日、男性にも更年期障害があると聞いて症状を調べたら、なんと100%合致。悩んだすえ、毎日のランニングでかなり解消できました。ご主人と一緒にランニングを始めてみては?この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。以前の連載「ムスコ飯」はこちらで写真付きレシピを毎週火曜日に更新中!
2019年05月21日性器からの出血は月経だけではありません。体に何かしらの異常が起こると、「不正出血」を起こすことがあります。月経だと思って不正出血を見逃してしまわないために知っておきたい、不正出血の特徴や月経と見分けるポイントなどをお伝えします。 不正出血とは「不正出血(不正性器出血)」とは、月経のタイミングではないのに性器から出血することの総称です。不正出血を訴えて婦人科を訪れる女性が多く、重大な病気が隠れていることも少なくありません。 不正出血は、妊娠が関連する妊娠性不正性器出血と妊娠が関与しない非妊娠性子宮出血があります。非妊娠性子宮出血は、さらに「器質性出血」と「機能性出血」の2つに大きく分けることができます。「器質性出血」は、子宮や腟などの傷や腫瘍、感染症や炎症など腟、子宮、卵巣などの病気が関連して起こる不正出血のことです。それに対し、「機能性出血」は、ストレスや体調の変化などによりホルモンバランスが乱れることで起こる出血とされています。 不正出血の主な症状と原因特定までの診断の流れ不正出血は、出血時の主な症状だけでなく、問診や視診、必要に応じた検査などによって、原因の可能性を明らかにして診断されます。 主な症状・月経時のような真っ赤な色の出血・微量の血液が混ざったおりもの・茶色や黄色の出血出血時の血の色やおりものの変化に加え、出血量によってはめまいやふらつき感を感じることもあります。また、大量に出血すると出血性ショックといわれる血圧の低下や頻脈などの症状を引き起こすこともあるため、注意が必要です。 診断方法出血の原因がどこにあるかを特定することで、どのタイプの不正出血なのかを特定していきます。一般的な診断の流れと、不正出血の原因は次の通りです。1)妊娠の有無の確認妊娠している場合、流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)などの影響で性器から出血している可能性があります。したがって、まずは妊娠をしているかどうかを確認し、妊娠している場合、妊娠性出血と判断されます。2)出血部位の確認妊娠していない場合、外陰の視診などで性器の外側からの出血ではないかをチェックされます。痔や出血性の膀胱炎などの病気を患っていると、性器からの出血と間違えるケースがあるためです。性器の外側の出血が認められれば、性器外出血と判断されます。 3)器質的な異常の確認性器の外側の出血がない場合、現在の症状や出血の期間、月経歴やその他の症状の有無などを問診で確認し、必要に応じて視診や画像診断がおこなわれます。もし子宮や卵巣などで器質的異常がみつかれば、器質性出血と診断されます。 4)薬歴や病歴の確認不正出血は、これまで飲んでいた薬やかかったことのある病気も診断のポイントになります。器質性出血の可能性がないと機能性出血の可能性が高くなりますが、すぐに機能性出血だと判断されることはありません。 ホルモン剤や抗凝固剤といった薬物を服用している場合、その薬剤が不正出血のきっかけとなっている可能性があります。また、血液の疾患や肝疾患といった出血しやすい病気を患っていると、それが原因で不正出血を起こしやすい傾向にあります。したがって、薬剤の使用や出血性素因の有無も不正出血の診断において重要なポイントとされています。 不正出血を起こす可能性がある体の異常不正出血で疑われる異常には、どのようなものがあるのかを「器質性出血」と「機能性出血」に分けて年代別にご紹介します。 <器質性出血>非妊娠時の器質性出血としては、次のような異常が代表的です。・思春期(8、9歳ころ~19歳ころ):感染症、外傷・性成熟期(19歳ころ~45歳ころ):子宮頸がん、子宮体がん、腟炎、腟部びらん、頸管ポリープ、子宮内膜ポリープ、外陰がん・更年期(45歳ころ~55歳ころ):子宮体がん、子宮頸がん、頸管ポリープ・老年期(更年期以降):子宮体がん、子宮頸がん、腟がん、萎縮性腟炎性成熟期の場合、妊娠時でも出血が起こる可能性があります。・妊娠初期~中期:異所性妊娠(子宮外妊娠)、切迫流・早産、流産、頸管無力症など・妊娠後期:切迫早産、早産、前置胎盤、常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)など<機能性出血>機能性出血の場合、月経がある思春期から更年期までは「排卵期出血」と「破綻出血」などの異常が多いといわれています。「排卵期出血」は、排卵に伴う出血のことです。そして、「破綻出血」は、ホルモン量の分泌により子宮内膜が生理前にはがれ落ちることです。老年期は、閉経して排卵がなくなるため、破綻出血などによる不正出血が多いとされています。閉経が近い更年期の女性は月経が不規則になりがちで、機能性出血が多い傾向にあります。ただ、器質的な異常による出血でも機能性出血だと自己判断してしまうケースも少なくありません。更年期は、悪性腫瘍が起こりやすい年齢層です。子宮体がんなどの悪性腫瘍による不正出血だった場合、早期発見、早期治療がポイントとなってくるため、機能性出血だろうと自己判断するのではなく、きちんと病院で診断してもらうようにしましょう。 不正出血と月経を見分けるポイント月経は子宮内膜が剥がれて、周期的に出血することです。正常であれば、1カ月ほどのサイクルで3~7日間くらい出血が続きます。それに対し、不正出血は不規則な出血で、出血量や出血期間も人によって異なります。月経と不正出血の状態は異なりますが、月経が起こる時期くらいに月経と同じような血の色や出血量の不正出血が起こると、出血の状態から月経と不正出血を見分けることは難しくなります。ただ、日ごろから「基礎体温」をつけておくと体温の変化から排卵の有無や身体の異変を察知することができ、月経による出血か不正出血による出血かを見分けられることがあります。基礎体温は、排卵の有無や妊娠の診断、黄体機能の状態などを知ることができるひとつの方法です。子宮の状態を知るうえで重要な情報となるため、基礎体温の測定を習慣にすることがおすすめです。 不正出血の治療方法と予防方法不正出血と診断されると、気になるのが治療方法です。ただ、治療方法は原因によって大きく異なります。ここでは、一般的な治療方法と予防方法についてご紹介します。 治療方法不正出血の治療は原因を特定したら、原因を改善していくのが一般的です。ただ、治療方法は不正出血を引き起こしている原因によって異なります。 ・炎症原因菌に効果のある抗生剤を用いて炎症を抑えていくケースがほとんどです。・外傷傷の状態がひどい場合は縫合手術などで、出血を止めます。傷が深くなければ経過観察で自然に治るのを待つこともあります。・腫瘍がんの場合、がん細胞のある部分を摘出する手術、あるいはがんに侵されている臓器全てを取り除く手術がおこなわれます。また、放射線療法をおこなう場合もあります。しかし、がんの進行度や今後の妊娠の希望の有無などにより治療法は異なるため、検査を受けた後に医師と相談して治療方法が選択されます。・ホルモン異常器質性出血が認められない場合、ホルモン異常による機能性出血の可能性が高いと考えられ、ホルモンバランスを整える内服薬を服用して出血を抑えるのが一般的です。 予防方法不正出血の原因はさまざまですので、完全に防ぐことは難しいです。ただ、ホルモンバランスの乱れによる不正出血は、生活習慣を見直すことで改善できる可能性があります。栄養バランスのよい食事を心がけ、ストレスをうまく発散しながら、質の良い睡眠をすることで、ホルモンバランスを乱れにくくすることができます。できることから始め、不正出血のきっかけを減らしましょう。 まとめ病気が原因ではない不正出血の可能性もありますが、大きな病気がきっかけで出血しているケースも少なくありません。特に、成熟期以降は女性特有のがんが不正出血の原因となることも多いため、月経期以外の期間に出血を確認したら、早めに受診しましょう。また、ストレスや生活の乱れによってホルモンバランスが乱れると不正出血のきっかけになる可能性があります。不正出血のきっかけを作らないためにも、基礎体温を習慣化し、普段から月経など出血の状態をしっかりとチェックしながら、規則正しい生活を心がけましょう。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2019年04月21日「瞑想とは、私たちの心の奥深いところへ導いてくれるもの。同時に、リラックスできたり、集中力が増したり、自律神経が整ったりと、さまざまな効果が得られることもわかっています。更年期障害の軽減や認知症予防、ダイエットなどに関心のある方は、それらの悩みをきっかけに始めてみてはいかがでしょうか」そう話すのは、40年以上ヨガ研究を続ける、龍村ヨガ研究所所長の龍村修さん。龍村さんが全国で主催する瞑想講座は、ヨガ講座と並ぶ人気を博しているという。「瞑想にはさまざま種類があり、“動く瞑想”ともいえるヨガもその1つ。『体が硬いからヨガはちょっと……』という方もご心配なく。座ったまま呼吸を使って行う方法や、言葉を唱えるだけのものもあります。何歳になっても、瞑想を始めるのに決して遅いということはありませんし、特別な準備や道具も必要ありません。まずはいろいろな瞑想を試して、ご自身に合うものを探してみましょう」一般的に、朝早い時間が瞑想に向いているといわれるが、早朝は朝食の準備や出勤前の支度であわただしく落ち着かない。無理に時間を取るより、日中の空き時間や夜寝る前のリラックスタイムに行うほうが心の余裕ができ、かえって集中しやすい。瞑想の効果は科学的に実証されるようになった。たとえば、GoogleやFacebookなど世界の名だたる企業が研修に取り入れる「マインドフルネス瞑想」は、脳の海馬や扁桃体に影響を与え、不安やストレスを軽減させることが明らかになっている。「私たちの心はふだん、無意識の思い込みや世間の目などによりバイアス(偏り)がかかった状態。不安になったり傷ついたりするのは、そのせいです。瞑想はそんなバイアスを取り払い、人々の抱えている不安が、じつは大したことではないと気づかせてくれる。言い換えるなら、小さな悟りを開くことができるんですよ」そんな瞑想のなかから、前述した不安やストレスの軽減に効果的な「マインドフルネス瞑想」のやり方を紹介。【マインドフルネス-ボディスキャン】東洋で発達した瞑想文化を西洋流に再構築した瞑想法。マインドフルネス瞑想にはいくつか方法があるが、「ボディスキャン」は全身にくまなく意識を向け、その内面に光を当てていく。1)あおむけになり目を閉じる。意識のサーチライトが体を照らす様子をイメージしながら、自然な呼吸を繰り返す。呼吸でおなかが膨らみ、へこむのを感じながら心を落ち着かせる。2)足先から順に股関節に向かって意識のサーチライトで体を照らしていく。左右のつま先、足の裏、足の甲、足首、足首から膝の間、膝から股関節の付け根の順にだんだんと上がっていく。3)左右の指先から腕の付け根へ向かって照らしていく。指先、手のひら、手の甲、手首、手首から肘の間、肘から肩と脇の下の順に移動。4)腰回り、お尻、股関節、へその下、右、左、裏、上、肋骨の下から上へ。胴とその内部の内臓まで照らすように深く意識を向ける。5)首、のどの前と後ろ、顔の下から下顎、舌、上顎、左右のほお、左右の目、鼻、こめかみ、耳、額、側頭部へ。さらにその内側の眼球と脳、頭頂部へ意識を向ける。全身くまなく丁寧に光を当てるように行うのがポイント。座った状態でもOK。「不安や怒りなど負の感情が和らぎ、自律神経を整える効果が期待できます。就寝前に行うと、質のよい眠りに導いてくれるでしょう」(龍村さん)
2019年03月28日40歳を過ぎたあたりから現れる更年期障害。ほとんど気にならない程度の方もいるようですが、中には日常生活に支障をきたしてしまうほど重い症状に悩まされる方も。今回は、そんな辛い女性の悩みに向き合う「わたし漢方株式会社」代表取締役・水沼未雅さんに、「更年期障害における漢方を使ったケア」をテーマにお話を伺いました。■更年期ケアの基本は「アンチエイジング+体質ケア」忙しく過ごす現代女性の美と健康を、漢方の力でサポートしている水沼さん。「更年期になると、ホルモンバランスの乱れからさまざまな不調が出てきます。体力の低下、不眠、残尿感、腰痛などの辛い症状を少しでも緩和していくためには、基本のアンチエイジングケアに加え、体質や症状に合わせたケアをしていくことが大切です」■アンチエイジングには、腎を補う食べ物をそもそも、「アンチエイジング」とは何でしょうか?「アンチエイジングとは、弱まっている生命力を補うこと。漢方の世界では、生命力の源が衰えていることを腎が衰えると言いますが、これによりいろいろな更年期障害が発生するのです。弱った腎を補って元気にしてあげるため、まずは食べ物でアプローチしてあげるのが簡単です」「弱った腎を補ってくれるのは、木の実類や海藻、ネバネバしたもの、黒い食材など。また、腎が弱ると冷えてくる方が多いので、しょうがやニラ、ラム肉などの身体を温めてくれる食材を食卓に取り入れるとよいでしょう」■気になる症状は?あなたの体質をチェック更年期障害と一口に言っても、さまざまな症状があります。遺伝や季節、生活習慣などからくる個人の体質によって、その症状は大きく異なるのだそう。皆さんも下のシートを参考に、ご自身の体質をチェックしてみてください。Aが一番多かった方エネルギー不足の気虚タイプ。痩せ型の方や出産前後の方に多く見られます。栄養を吸収してエネルギーに変える力が弱いため、これからの季節は特に、胃腸をケアして元気をつける漢方がおすすめです。Bが一番多かった方自律神経の乱れからくる気滞タイプ。忙しさからストレスが溜まりやすい女性に多く見られ、現代人の半分はこのタイプだと言われています。更年期に入り、強まってくる方も多いです。Cが一番多かった方血行不良からくる、瘀血(おけつ)タイプ。血の巡りが悪いので、クマが出てきたり、アザが治りにくかったりします。また、生理のときに血が固まって出てくる方も要注意。本来、経血はサラサラなものなので、瘀血のケアをしっかりしてあげることが大切です。Dが一番多かった方栄養・潤いが不足している血虚タイプ。色白の方に多いです。物忘れや集中力の低下、お肌や髪がカサついてきている方は、血が足りていない証拠。ちなみに、アスリートや運動部の学生に生理が来なくなってしまうのは、激しい運動で多くの血を消耗してしまうためです。Eが一番多かった方水分代謝が不足している水滞タイプ。むくみが気になったり、雨の日にだるさなどの不調を感じたりする方が多いです。水分代謝を良くすることを心がけていきましょう。■ストレスの溜まりやすい現代人は、気滞と瘀血のケアを更年期の不調を持つ方に見られる症状として多いのが、Bの気滞とCの瘀血。全体の約半分は気滞、3分の1が瘀血と言われているのだとか。そこで、多くの方が悩まされる気滞と瘀血について、漢方の選び方や普段の食事に取り入れたい食材を伺いました。気滞-イライラ型イライラしてしまう方は、気を巡らせるための血が足りていない証拠。寝つきが悪かったり、歯ぎしりがあったりする方は、イライラのケアをして落ち着かせることが大切です。■おすすめの漢方・内に閉じ込めてイライラしてしまう人加味逍遙散(かみしょうようさん)・イライラすると人に当たってしまう人抑肝散(よくかんさん)■食膳のポイント・シソ、ほうれんそう、にら、ハーブ類などの緑色野菜・酢の物、かんきつ類などの酸っぱいもの気滞-不安型気滞と血虚が合わさったタイプの方に多いです。脳に上手く栄養がいかずに集中できなかったり、心を元気に保つ力が足りずに不安になったりするため、心を安定させるケアをしてあげましょう。■おすすめの漢方・ドキドキして眠れない人酸棗仁湯(さんそうにんとう)・疲れが溜まりやすい人桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)・不安時の頓服にも使える甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)■食膳のポイント・トマトやキュウリなどの夏野菜・フキノトウやニガウリなどの苦みのある野菜・ミネラルの豊富な食事気滞-憂鬱型気分が落ち込んでしまう方、深い眠りにつけない方はこのタイプ。気の巡りが悪く、胃腸の働きも弱くなってしまっていることが考えられます。心と共に胃腸もケアしながらパワーを底上げしていく漢方がおすすめです。■おすすめ漢方・加味帰脾湯(かみきひとう)■食膳のポイント・かぼちゃやサツマイモなど、黄色くて甘いもの・穀類、芋類、豆類など、消化によいものをよく噛んで食べる瘀血型瘀血の方は、血の巡りが滞っていることにより、熱が身体全体にうまく行き渡りません。そのため、「手足は冷えているのに上半身はのぼせている」なんてことも。のぼせたものを冷ましてあげるほか、血行を良くして熱を分散させるアプローチが有効です。■おすすめ漢方・のぼせ・ほてり黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・加味逍遙散(かみしょうようさん)・頭痛・肩こり桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・通導散 (つうどうさん)■食膳のポイント・しょうがやニンニク、らっきょうなどの身体を温め血行をよくする食材・お酢も血の巡りを良くします「不調の原因を探し、身体の中で滞っているものを上手く流して、歪んだバランスを整えることが大切です。ちょっとした体の変化から辛い症状まで、ひとりで悩まずに、まずは相談してみてください」今回お話を伺った水沼さんが代表を務める「わたし漢方株式会社」では、自分に合った漢方を教えてくれるLINEサービスを運営しています。LINE上で自動質問に回答した後、薬剤師が一人ひとりの体質をカウンセリング。一緒に漢方薬を選んで最短翌日に自宅に届けてくれるので、忙しくてなかなか医療機関に足を運べない人でも気軽に漢方を試すことができます。もちろん、服薬中も薬剤師にLINEで相談ができるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。取材協力/水沼未雅さんわたし漢方株式会社代表取締役。薬剤師・博士(薬学)。京都大学薬学部、東京大学薬学研究科修了。製薬会社、コンサルティング会社を経て起業。画像/Shutterstock
2019年03月12日「いつも顔の同じ場所に吹き出物ができるという人は、皮脂の問題より、内臓の異変が疑われます。中医学では“顔は内臓の不調を映す鏡”ともいわれています」そう話すのは、東京薬科大学薬学部中国医学研究室の猪越英明准教授。治ったと思ったらまたできる吹き出物。あの厄介な肌トラブルが、体の不調を語るというのだ。「青春のシンボルともいわれる思春期ニキビは、成長してホルモンバランスが整えば自然に治まりますが、大人になってからできるニキビ、いわゆる吹き出物は、皮脂の分泌以外に原因があります。吹き出物が繰り返しできるという人は、食事や生活習慣など根本的なところを改善していく必要があります」(猪越先生・以下同)中医学では、内臓を「肝」「心」「脾」「肺」「腎」と、5つのグループ「五臓」に分けている。このいずれかに不調をきたすと、顔の吹き出物としてSOSが発信される。吹き出物ができやすいパーツから、どの内臓の調子が悪いのかがわかるのだ。また、自覚症状のない“隠れ病い”の場合もあるので、思い当たる人は注意したいところ。次のいずれかに当てはまる場合、生活習慣をどう見直していけばよいのか、それぞれのポイントを猪越先生に教えてもらった。【鼻~口の周辺…「脾」】疑われる疾患=消化不良、下痢、便秘、胃もたれなど「脾」は、消化器系すべての機能をつかさどる。鼻と口のまわりの吹き出物は胃腸が弱っているサインだという。「食べすぎ、飲みすぎのほか、刺激の強い食材や冷たいものは控えましょう。甘いものは心身の疲れを癒して、胃腸の働きを助けますが、砂糖由来の甘さではなく、白菜やキャベツなど“かむと甘さが出てくる野菜”を食べるようにするといいですよ」<対策>白菜やキャベツ、山芋など「甘味」のあるものを食べる。いも類でも、さつまいもとじゃがいもは消化がよくないので控えよう。また、食事の際はよくかんで、早食いは厳禁!【ほおの周辺…「肺」】疑われる疾患=かぜ、せきぜんそくなど「肺」は呼吸器系の機能のほか、皮膚や鼻などの働きも含む。「体温調節機能や、感染症を防ぐ免疫機能も含まれます。ちょうど今の季節、かぜが治りかけたころにせきが止まらなくなる人や、寒暖差でかぜをぶり返す人も増えてきます。ねぎ類やしょうが、シナモンなど辛い食材で体を温め、免疫力をアップさせましょう」<対策>ねぎ類やしょうが、シナモンなど「辛味」のある食材で体を温める。ただし、唐辛子には胃の粘膜を刺激するカプサイシンという成分が含まれるので取りすぎには注意を。同時に、ふだんから散歩やランニングをして呼吸器系を鍛える。【顎の周辺…「腎」】疑われる疾患=更年期障害、膀胱炎など「腎」は、体内の水分を調節する働きのほか、生殖器やホルモン、中枢神経など生命エネルギーの貯蔵庫と考えられている。「腎」の機能が低下すると、生理不順や更年期障害を招きやすくなる。「女性は特に、女性ホルモンのバランスが乱れると、顎に吹き出物が出やすくなります。塩気を含む天然のものを取りましょう。黒ごま、黒豆、昆布やのりなど海藻類がおすすめです」<対策>黒ごま、黒豆、昆布やのりなど海藻類をはじめ「塩気」のある食材を食べ、軽いストレッチを日課にして更年期の症状を和らげる。内臓に負担をかける習慣を見直せば、吹き出物も改善されるという。これからは体に負担がかかりがちな季節の変わり目。気になる吹き出物にはご注意を!
2019年03月06日《診断結果は突発性パニック障害です》(松島聡のFAXより)昨年10月、アイドルグループ「King&Prince」のメンバー岩橋玄樹(22)がパニック障害の治療に専念するため休養。翌11月には「Sexy Zone」の松島聡(21)も、同じ病で療養に入ることを発表した。相次ぐ休養宣言でにわかに注目が集まった「パニック障害」だが、過去には多くの有名人が病と闘っていたことをカミングアウト。決して、珍しい病気ではないのだ。「がんのように明確な診断基準がないため、患者の特定が難しいのが、この病気の厄介なところです。ただ、ストレスや自律神経の乱れが発症の引き金になることが少なくないため、ストレス社会の現代では『予備群』も含め、患者は増えているのでは、と考えられます」そう語るのは、あゆみクリニックの宮沢あゆみ院長。アメリカの調査でもパニック障害の有病率は増えていると推測され、100人のうち5人近くがなるというデータも(NSC調査)。しかも女性の患者数は男性の2.5倍に上るというから(同調査。いずれも厚生労働省ホームページより)、決して人ごとではない。そこで、この病気について宮沢先生に解説してもらった。そもそもパニック障害には、大きく3つの特徴があるという。「1つ目は『パニック発作』。代表的な症状は激しい動悸や息切れ、発汗などです。場合によっては『このまま死んでしまうのではないか』という恐怖感にも襲われ、救急車を呼ぶことも。しかし、多くは30分ほどで治まるほか、血液検査や心電図検査でも異常が見つからないので、『気のせい』『詐病』と言われてしまうこともあるのです」(宮沢先生・以下同)2つ目の特徴が「予期不安」。「こうした発作を繰り返すと、『また発作が起きたらどうしよう』と強い恐怖感を抱くようになります。これが『予期不安』です」予期不安が続くと、エレベーターや電車など、閉鎖空間に身をおくことが難しくなり、人が集まる場所にも行きたくなくなってしまうという。「これが3つ目の『広場恐怖症』です。これらが悪化するとひきこもりがちになるため、日常生活に支障をきたし、やがてうつを併発しかねません」さて、パニック障害は女性に多いというが、その発症と女性ホルモンは関係しているのだろうか。「いいえ。詳しくははっきりしていないことも多いのですが、発症には脳内神経伝達物質が関わっているといわれています。なかでも、不安や恐怖に対抗するノルアドレナリンと、『幸せホルモン』といわれるセロトニンのバランスが崩れるとなりやすいようです。ただ、パニック障害はストレスや自律神経の乱れから誘発されますので、子どもの巣立ちや親の介護、老後に対する不安など悩みが多い更年期の女性には、パニック障害の予備群が多いと考えられるでしょう」そのため、もともとストレスをためやすい人や悲観的になりやすい人は要注意。また、動悸やめまい、手足の震え、息苦しさなどが現れたら、病気の前兆という可能性も。「いずれも自律神経失調症や更年期障害の症状と似ていますが、パニック障害の場合は『このまま死んでしまうのではないか』といった切迫感があることが少なくありません。おかしいなと思ったら、医師の診断を受けましょう」宮沢先生は、まずは女性外来や更年期外来で「全人的」にみてもらうことを提案する。「同じような症状でも、更年期障害とパニック障害では治療法が異なります。女性外来や更年期外来ならその交通整理ができ、適切な治療に早く到達できるのです」そして、日常生活ではやはり自律神経を整え、不安を排除した環境を作ることが重要。「家庭の問題や職場環境など、自分では変えられないことも多いものですが、だからこそオンとオフを切り替えて、ストレスに苛まれる時間を短くしていきましょう。そのうえで、自分がパニック障害かも?と思ったときは1人で抱え込まないこと。『迷惑をかけることもあるので、よろしくね』といえば、『実は私も』ということも。閉鎖空間が苦手な人は、思った以上に多いですよ」キラキラ輝くアイドルでもなりうる病。私にも起こりうるとおおらかに構えることが、パニック障害と向き合う第一歩かもしれない。
2019年03月01日肥満治療医の土田隆氏の新刊1月25日、肥満治療を行っている医師・土田隆氏による新刊『たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット』が発売された。著者の土田氏はよこはま土田メディカルクリニック院長で、日本医師会認定産業医、日本体育協会公認スポーツドクターでもある。新刊は1,300円(税別)にて、アスコムより発売中である。筋肉をつくりリバウンドしにくい体に脳神経外科医だった土田隆氏は予防医学の必要性を感じ、肥満外来を開設。自身が院長を務めるクリニックでは肥満治療や高血圧、動脈硬化、糖尿病治療などを行っている。また『2週間で体重10%減! おかゆダイエット』などの著作もある。土田氏の新刊『たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット』では、凍り豆腐、凍み豆腐などとも呼ばれる高野豆腐によるダイエット法を解説。高野豆腐には木綿豆腐の約7倍のタンパク質が含まれており、この豊富なタンパク質が筋肉をつくり、リバウンドしにくい体をつくるという。さらに、高野豆腐には「βコングリシニン」という成分が含まれ、内臓脂肪が減少、やせるためのホルモンの分泌を促進するとしている。主食からスウィーツまで「即やせパウダー」同書では高野豆腐を粉状にし、唐辛子、干しシイタケ、かつおぶしを加えた「即やせパウダー」も紹介。高野豆腐の糖質量は白米の20分の1で、ブームとなったおからパウダーとの比較でも約3割少ない糖質量となっている。この「即やせパウダー」を活用することで、主食、おかず、スープ、スウィーツといった様々なメニューをつくることが可能で、中性脂肪の抑制、更年期障害の症状の緩和、認知症予防、整腸作用、骨粗しょう症予防などが期待できるという。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット - 株式会社アスコム
2019年01月30日更年期障害予防にダイエット・アンチエイジングにも1月23日、高血圧や更年期障害などの予防とともに、ダイエット、アンチエイジングに効果があるという「酢みそ汁」と「酢みそおかず」を解説し、46のレシピを掲載している新刊『医者が毎日飲んでいる 老けない酢みそ汁』が発売された。著者は寄生虫学と熱帯医学、感染免疫学が専門の医師で、東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎氏である。A5判で127ページ、1,200円(税別)の価格で宝島社から発売されている。「酢みそ汁」「酢みそおかず」で若々しく藤田紘一郎氏は腸内細菌、腸内環境による健康効果、ダイエット効果の著作が多数あり、これまで『腸内革命』や『すべては「腸内細菌」で決まる!』、『2週間でおデブ体質からヤセ体質に変わる! デブ菌撃退! つくりおきレシピ』などを発表している。藤田氏はかつて肥満と糖尿病に悩まされ、「酢キャベツ」と「酢みそ汁」で改善した経験があり、アンチエイジングの面でも55歳の時に68歳だった肌年齢が、75歳の時には66歳に若返っていたという。新刊では現在、79歳の著者が毎日飲んでいるという「酢みそ汁」と「酢みそおかず」が紹介されている。なぜ「酢みそ汁」で長寿になるのか、「長寿力」を倍増させる「酢みそ汁」に「酢みそおかず」について、体を若々しくさせる「酢みそ汁」レシピ、健康的で老けない「酢みそおかず」レシピが掲載されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※医者が毎日飲んでいる 老けない酢みそ汁 - 宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル
2019年01月29日近ごろ、おしゃれカフェやSNSのインテリアでよく見かけるドライフラワー。シックで洗練された見た目で人気だが、なかでもドライにしたハーブは、じつは女性にうれしい力を発揮するという。「ハーブはヨーロッパを中心に、古くから薬として使われてきた植物です。心身の不調を整えたり、予防したり、自然療法として確立されているんですよ」そう語るのは、有機ティーブランド「WHITETREE HEALTH AND BEAUTY」代表で、著書に『ココロとカラダを癒すハーブを楽しむ暮らしのレシピ』(朝日新聞出版)があるフローレンスめぐみさん。実際、彼女がハーブに目覚めたのも、ラベンダーのピロースプレーで不眠が解消されたのがきっかけだった。「薬というと苦いイメージですが、ハーブは香りがよくておいしいから、生活に無理なく取り入れられるのが魅力です。更年期障害など、ホルモンバランスの乱れからくる不調にも適していますし、この時期なら、殺菌作用や冷え解消効果があるから、風邪対策になります。ハーブはドライにすることで成分が凝縮して効能が高まり、保存性が上がるので、まとめて作っておくといいですね」ドライハーブを始めるなら冬が最適。空気が乾燥しているので途中でカビる心配がなく、初心者でも簡単に作ることができるそう。「ふわっと香ってくるだけで気分が落ち着くので、部屋に飾っておくのもいいですよ」そんな、扱いやすくて効果抜群の“冬におすすめのハーブ”を紹介。【セージ】すっきりとした香りが特徴。ホルモンの乱れからくるイライラ、鬱々とした気分を解消する作用がある。また、殺菌効果があり、うがい薬として使うと風邪の予防、のどの痛みやせきの緩和にも。そのほか、生理痛・生理不順、口臭、胃の不調を整える作用もある。【ローズマリー】甘くほろ苦い香りが特徴。強い抗酸化作用、血流改善作用があり、老化や肌荒れの予防に期待できる。また、頭痛を鎮める作用や、近年は認知症予防の分野でも注目されている。そのほか、貧血、口臭、花粉症、アレルギーの予防や、疲労回復、肩こり解消の作用も。【ラベンダー】甘くすっきりした香りが特徴。リラックス作用があり、ストレスを原因とするさまざまな症状、特に不眠、頭痛、胃腸のトラブルに効果が期待できる。また、冷えの解消や肌の修復、抗菌作用も。そのほか、更年期症状、生理痛・生理不順、口臭の予防にも期待できる。※体質によって合わないハーブもあるので、特に妊娠・授乳中、薬を服用されている方は、医師と相談してから使用してください。
2018年12月12日12月2日に放送された『M‐1グランプリ2018』(テレビ朝日系)で審査員を務めた上沼恵美子(63)。率直な講評で会場を沸かせていた上沼だが、それに不満を抱いたとろサーモンの久保田かずのぶ(39)とスーパーマラドーナの武智正剛(40)が打ち上げの様子をSNSで中継し猛批判。「右のおばはん更年期障害かと思いますよね」など女性蔑視ともとれる発言も飛び出し、一大騒動に。さらに、上沼は自身のラジオ番組で「こんな年寄りが座って、偉そうにしてる場合じゃない」と審査員の引退を示唆。一部報道では上沼が2人に対して激怒しているとも報じられていた。果たして、“西の女帝”は今何を思うのか――。真相を確かめるべく本誌は、大阪にある上沼の自宅へと向かった。12月5日の夕方、買い物から戻ってきた上沼。本誌記者が直撃したところ、彼女はゆっくりと重い口を開いた。――久保田さんと武智さんの発言についてどう思われますか?「なんか言ってたそうですね。でも全然詳しく知らないんです」――動画については?「見てないんです。ごめんなさいね。パソコンには疎いもんで……」――2人が直接上沼さんに謝罪をしたいと言っている話もあるようなんですが。「いいって。そんなことする必要ないです」そう語る上沼の口ぶりは意外にも穏やか。さらに、驚きの一言が飛び出した。「私思うんです。お酒を飲んでくだをまくことなんてのはよくあること。だからね、天下取ったらいいんですよ。彼らがダウンタウンのようになったら何言おうが失言になりませんからね。頑張って、日本一の漫才師になってほしいと思います」上沼が口にしたのは怒りではなく、2人への激励だったのだ。そして自らの、“引退宣言”についても真相を語り始めた。――今回の騒動が原因で審査員を引退されるんですか?「それは違います。私ももう年寄り。だから審査するよりは、出場者として出たいと冗談で言っただけです(笑)」――では、来年の続投も期待していいのでしょうか?「それは、来年にならないとわかりません。ただ、毎年松本人志さん(55)が強く誘ってくださるんです。なので毎年お受けしています」続けて、一部で『好き嫌いで決めているのでは?』と批判を受けていた自身の審査についてもこう語り始める。「実は、(好き嫌いで審査していると)受け取られた部分については失言かなと反省しているんです。特にミキに『決勝に残ってほしい!』と言ってしまったのは、私情が絡んでいました。そこは反省しています。でもね、漫才はちゃんと審査したつもりです。得点に好きとか嫌いとかは、いっさい入れておりません!私は漫才だけを見てちゃんと審査した自信があります。だって皆さん頑張っているんですもの。人生がこれで変わるわけですから」そんな上沼だが、次の質問には思わず表情を曇らせた。――武智さんが上沼さんのことを「更年期障害」と批判していたのですが……「そうなんや……それは無礼やな!更年期障害というのは40代でやってきます。私はもう63歳なので、ないです。更年期障害なら、(あれだけ大変な)審査員は務まりません!」直撃のなかで、唯一顔をしかめて怒りを見せた上沼。それには“ある理由”があった。「上沼さんは今年3月、自身の番組で“夫源病”と診断されたことを告白しています。夫の存在がストレスになり、妻の心身に不調が現れるという状態のこと。更年期障害の中年女性が不調になる原因の1つにも、夫の存在があるといわれています。上沼さんもご主人の定年とお母さまの死が重なった3年ほど前から、不調を訴えはじめていました。フラフラすることも多く、周囲にも『しんどい……』と語っていたそうです。そうした経験をした彼女だからこそ“更年期おばはん”発言はさすがに見過ごせなかったのでしょう」(上沼の知人)それでも最終的には、後輩の失言にも“許し”を与えた上沼。この流れなら、自身の冠番組である『怪傑えみちゃんねる』(関西テレビ)に2人が出演する日も近いのでは?記者がそう聞いてみると、「いや~、その気はまったくないです(笑)」そう言って記者を笑わせた上沼。“西の女帝”の素顔はどこまでも悠然としたものだった――。
2018年12月11日12月2日に開催された「M-1グランプリ2018」の決勝戦。霜降り明星が初の平成生まれの王者となり大きな話題となったが、その直後に配信されたスーパーマラドーナ・武智(40)のインスタライブが波紋を呼んでいる。武智のインスタライブには、昨年M-1グランプリで優勝を果たしたコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶ(39)も登場。久保田は「酔っているのを理由にしますけれど」と切り出すと、「そろそろ辞めてください」と突然に発言。続けて「自分目線の自分の感情だけで審査せんといてください」「お前だろわかるだろ、一番右側のな!」とカメラに向かって大きな声を上げた。すると武智も「言うた!右のオバハンや。右のオバハンにはみんなうんざりですよ」「『嫌いです』って言われたら、更年期障害かって思いますよね」といった暴言を続けた。2人が誰を指して発言しているのかは明かされなかったものの、「オバハン」といった女性の蔑称があった。そのため唯一の女性審査員であり、審査員席の一番右側に座っていた上沼恵美子(63)を指したものだと思われる。同インスタライブは即座に削除されたものの、まとめサイトで取り上げられるなど大きな騒動となった。事態を重くみた2人は4日、それぞれのTwitterで謝罪。久保田は「この度は私の不徳の致すところで、上沼恵美子さまに失礼極まりない言動をしてしまい申し訳ございませんでした」と、そして武智は「昨日の僕の醜態について、上沼恵美子さん、M-1に携わる方々、すべての方々にお詫びしたいです」と綴った。しかしTwitterでは、2人の女性蔑視ともとれる言動に「時代遅れはなはだだしい」と怒りの声が上がっている。《更年期障害について、日頃からこういう目線で見ているんだなという無知や偏見が透けて見える、救いようのない失言》《更年期障害は苦しんでる人がたくさんいるとの認知が広まってきています 他人の苦しみを鈍感に笑える感覚はもう時代遅れなんだよ》《「女性は感情的(だから正しくない)」という根拠のない差別と、それに基づく社会からの閉め出しはやめよう》「更年期障害で苦しんでいる女性たちを想像することができなかった上に、『女性は感情的だから』と決めつけている。いっぽう自らに関しては『酔っている』と前置きしていることにも釈然としません。平成生まれの王者を生んだ記念すべき年だというのに……。テレビやラジオといった話芸を扱うメディアに出る幕はありません」(テレビ局関係者)上沼は3日、ラジオ番組「上沼恵美子のこころ晴天」(ABCラジオ)でM-1の審査員を引退すると発表。久保田と武智について言及することはなかったものの、「こんな年寄りがね、ポンっと座って偉そうにしている場合ではないんですよ」と語っていた。
2018年12月04日「ステージの横から見ていたときに、背筋の伸びた前川(清)さんのお姿がとてもきれいだなと思いました。スタイルが全然変わっていませんよね」こう語るのは、今年3月、前川清が座長を務めるステージでスペシャルゲストとして招かれた松居直美(50)。来年の「50周年記念前川清特別公演」(’19年1月24日~2月4日、明治座にて)にもゲストとして出演することが決まっている。「前川さんはすごく温かくて本当に優しい方。3月の公演で私、初日にバタンって大きく転んでしまったんです。そのあと一緒に食事をしたときに『50年の間でステージで転んだことはありましたか?』って前川さんに聞いたら、『転んだことあったかな……』と考えて、『転ばないよ、俺、動かないもん』って(笑)」(松居・以下同)今年芸能生活36年とベテランの松居。聞くと、息子さんは22歳になるのだとか。’03年に離婚してからは女手一つで担ってきた子育てを、こう振り返る。「息子が小学校4年から6年まで不登校だったので、デビューしたことよりもそれが人生の中で大きな経験だったと思います。子どももつらかったかもしれないけど、そのおかげでいい道を通れたな、と」松居のブログには、時折息子さんの後ろ姿の写真が。現在は一人暮らしをしているそう。「子どもが親離れした寂しさに押しつぶされないように、自分を充実させなきゃと思って。お菓子や点心の料理教室に通い始めて、今もそれが楽しみですね」ブログで反響が大きいのが、自身の更年期について気負いなくつづる記事。症状や通院の様子、食生活について詳しく、正直に語っている。更年期の差しかかり時期には、ある趣味との出合いが支えになった。「夜中に目が覚めるようになったころにテレビをつけたら西口プロレス(お笑い格闘技集団)が出ていて、笑っちゃって。夜中に眠れなくて不安だった自分が、笑えたことにすごく安心したんです。それからですね。人生で初めて、追っかけというものになりました(笑)」今は、13歳の愛犬・豆と平穏な日々を重ねる。今後の目標を聞くと間髪を入れずに答えが。「再婚ですね、間違いなく。今は、王子様を待っている状態です。シンデレラになりたいんですけどね。行く準備はできています。再婚したときには、ぜひまた取材してください(笑)」
2018年11月26日「臨床現場で感じるのは、老眼は44歳6カ月を境に訴える人が急増することです」そう語るのは、日本コンタクトレンズ学会理事で、梶田眼科院長の梶田雅義先生。老眼は加齢によって、ほぼ100%、誰にでも起こる。眼球は、水晶体が近くのものを見るときは厚くなり、遠くを見るときは薄くなることで、ピントを調整している。加齢とともに水晶体が硬くなると、ピント調整機能が狂ってしまう。リラックスしている状態だと、水晶体が薄く、遠くにピントが合った状態になっているので、老眼は近くのものが見えにくくなるという症状で現れる。「眼球の水晶体の部分は、レンズの役割をして、ピントを調節しています。ところが年を重ねると、水晶体の柔軟性が失われ、硬くなってしまう。それでピントが調整しにくくなるのです」(梶田先生・以下同)まずは次のチェックシートで目の健康状態を確かめよう。□年齢が44歳6カ月を超えた□明るいうちは見えた風景が、薄暗くなると見えづらい□スマホの画面を見たり、読書をすると、目が疲れたり肩こりが起こる□細かい文字など、30~40センチ離さないと読みづらい□近視用の眼鏡を使っているが、外さないと近くのものが見えなくなった老眼の初期段階に多いのは、夕方など、薄暗くなると、日中にキレイに見えていたはずの風景が見づらくなることだ。「明るいうちは瞳孔が閉じていてピントを絞りやすいのですが、薄暗くなると瞳孔が開き、絞りづらい状況になるのです。さらに、症状が進むと、スマホや本など、手元のものが見えにくくなります。親指を立てて、目の前から少しずつ遠ざけていきましょう。目から30~40センチ以上離れないと、指のシワがはっきり見えない人は、老眼が疑われます」“老眼”という言葉に抵抗を持ち、対応を遅らせてしまう人も多い。「しかし、老眼の状態で、無理して手元の作業を続けると、水晶体を動かす毛様体筋に負担がかかります。それが頭痛や肩こりの原因となります。また、毛様体筋は自律神経とリンクしているので、負担が大きくなると、新聞やスマホを少し見ただけで具合が悪くなってしまうことも」特に40代、50代女性は、更年期障害と診断されたり、心療内科や精神科で安定剤などを処方されてしまうこともあるという。「老眼は訓練などによって、よくなることはありません。老眼に気付いたら、迷わず眼鏡を作ることをおすすめします」その際の選択肢として、老眼鏡と遠近両用眼鏡がある。老眼鏡は近くのものをくっきり見えるようにするが、遠くを見るときは眼鏡を外す必要がある。遠近両用眼鏡はレンズ面の位置によって度数が変化する構造なので、遠くを見るときにも、いちいち眼鏡を外さなくてもいいが、人によっては慣れるまでに時間がかかることも。「いずれにせよ、専門の眼科医の診察を受けてから選びましょう。視力には左右差があるし、乱視の有無もあるため、しっかりとした検査が必要なのです」
2018年11月16日いつの時代も女性を悩ませる「冷え性」。昔に比べて暖房設備も充実したのに、どうしてこんなに冷えてしまうのだろう。イシハラクリニック副院長の石原新菜先生が解説してくれた。「実は現代のライフスタイルこそが体を冷やす原因になっているのです。60年前の日本人の平熱は36.8度あり、医学辞典でも平熱の定義は『36.5度から37.2度』とされています。ところが現代人の平熱は35.5度から36.2度程度と、およそ1度低下。とくに女性の8割は平熱が36.5度に届かず、昔以上に冷えているのです」その原因となる、ライフスタイルとは?「交通インフラが整い、家電も充実。デスクワークに従事する人も増えたことによる、慢性的な運動不足です。体温は筋肉、肝臓、脳、そのほかの臓器などから作られますが、筋肉からの熱が4割を占めていますので、運動不足による筋力低下は冷えの温床に。女性は男性よりもともと筋肉が少ないため、より冷えやすくなっているのです」食生活の変化も深く関係。「いまは一年を通して世界中の野菜や果物が手に入りますが、漢方の考えでは、暑い地方で取れたものや葉物野菜の多くは、体を冷やす作用がある陰性食品です。本来なら、冬に旬を迎える根菜類などの陽性食品を食べることで冷えを予防するのですが、いまでは季節を問わずグリーンサラダなどを食べるようになりました。陰性食品ばかり食べていると、体は冷えるいっぽうなのです」そのほか、小麦や上白糖など精製された食べ物をとることや、過剰な水の摂取、極端な減塩も、体を冷やしてしまっているのだ。「精製された白い食べ物が体を冷やすのは、代謝を上げるミネラルやビタミンが削られているから。私たちは知らず知らずのうちに、自らを冷やす生活を送ってしまっているのです」じつは、冷え性は単に手足が冷えるだけでなく、「万病のもと」にもなる女性の大敵だ。「体が冷えを感じるというのは、これ以上体温を逃がさないように血管が縮んでいる状態で、結果的に全身の血行が悪くなってしまいます。血液はすべての臓器に栄養や酸素を届け、かつ老廃物を回収していますので、これらが滞ればあらゆる不調のもとに。肌荒れ、コリ、貧血のほか、脳疾患や心疾患といった重篤な病気にもつながりかねません」その原因は血管の収縮に限らない。「人間の体は、体温が1度下がると代謝が12%落ちるといわれています。当然太りやすくなり、肥満やたるみの原因に。また、女性は本来、女性ホルモンの働きによってコレステロール値や血糖値が男性より安定しやすいものですが、高コレステロール血症や糖尿病を発症した場合は、冷えによる代謝低下が原因という可能性も考えられるのです。さらに冷えは免疫力も低下させるため、風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状を引き起こす原因にも。あらゆる不調や病気と関係するのが、冷えなのです」その予防には、とにもかくにも自分で発熱できる体作りをすること!「とくに、体温の多くを生み出す筋肉をつけることは冷え性対策の要。筋肉の7割は下半身についていますので、下半身を強化する習慣をつけましょう。また、更年期の代表的な症状であるほてりやのぼせ、イライラ、不眠などは、それまで子宮や卵巣に回っていた血が、閉経によって上半身にのぼってしまうために起こるもので「昇症」といいます。下半身を鍛えていない冷え性の人ほど、この症状が重くなりがちですので、冷え性対策はつらい更年期症状の対策にもなりますよ」冷え性を制するものは万病を制す。今年の冬こそ、あったか女子を目指そう!
2018年11月15日ここ最近、よく話題に挙がる「男性はげたを履かせてもらっている」説。今夏発覚した東京医科大学の不正入試問題では、男子学生に加点するいっぽうで、女子学生は減点していたことが明らかになった。平成も終わろうとしているこの時代に、「男性にげた」どころか、いまだに女性というだけで「逆げた」を履かされる残念なニッポン。そんな「逆げた」の存在について考えるときに見過ごせないのが、女性にだけ訪れるアレ――。そう「生理」だ。女性活躍がしきりに叫ばれるいっぽうで、「出産」という生命の一大イベントと密接に関わる「生理」は、「逆げた」の大きな要因になっているにもかかわらず、なぜかタブー視され続けている。あまりに身近な存在のため女性自身も無自覚になりがちだが、その苦労を女性が「自己責任」であるかのように背負わされ、男性は「知らなくて当たり前」とされるのはいったいなぜ?改めて考えると「シンプルに不思議」!これからの時代に、女性はもちろん、男性も知っておきたい「生理」のこと。「生理は小さなお産です。それだけの産みの苦しみを、女性は毎月味わっているといえるでしょう」そう話すのは、成城松村クリニックの松村圭子院長。月経自体は生理現象とはいえ、女性の健康を左右するエストロゲンと深く関係する。生理にともなう“健康リスク”への意識を高めよう。■月経回数が多いこと自体がリスク現代女性が抱える「生理問題」の根幹となるのが、昔と比べ生涯の月経回数が激増していること。「もちろん個人差はありますが、戦前ぐらいまでは、女性の生涯月経回数は50回程度でした。これは、初潮が来るとほどなく結婚し、8人、9人と子どもを産むことが『普通』だったため。妊娠中と、授乳中の多くは月経がないので、たくさん子どもを産めばそれだけ月経回数は減少。子宮や卵巣を休ませる期間も長かったといえます。いっぽう現代女性の生涯月経回数はなんと400回以上!昔に比べて発育がよくなり、初潮が低年齢化していることと、晩婚・少子化がその理由です」(松村院長・以下同)まずは、女性の月経回数が昔に比べ激増していることそのもののリスクについて、松村院長は次のように語る。「卵巣にある卵胞が裂けて卵子が排出されることを『排卵』といいますが、妊娠しないとこれが繰り返されることになり、卵巣がんの発症リスクが高まります。また、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所でエストロゲンに反応し、増殖や出血を繰り返す病気を子宮内膜症といいますが、こちらは月経回数と発生頻度が正比例。さらに、月経が多い=エストロゲンに長期間さらされることで子宮体がんのリスクも上昇するほか、子宮筋腫や乳がんもエストロゲン依存の病気として知られています。そして、これらの病気の多くは、乳がんをのぞき、生理不順や重い生理痛、不正出血などの症状を伴うもの。『たかが生理』と侮っていると、大病を見逃す危険性があることを、まずは理解してください」■若い女性の極端な痩せ志向が生理不順につながる次に、外見に敏感な若い女子ほど気をつけてほしいのが過度なダイエット。「とくに体が未成熟な10代では体が飢餓状態となり、生命維持に直接関係のない『妊娠機能』からストップしてしまいます。生理不順や無月経となるほか、放置すれば不妊につながることも。20代以上も例外ではありませんが、成長期はとくに注意が必要です」■20代から子宮内膜症に要注意本来なら生理も安定してくるはずの20代。不順なら、何かしらの問題を抱えている可能性もある。「現代人なら、出産を経験していない限り、20代後半ですでに150回以上の月経を経験している計算になり、子宮内膜症の発症リスクは十分高くなっています。いっぽうで自分の生理に無頓着で、初潮はおろか、最終月経がいつだったかさえ把握していないという方も少なくありません。これでは診断に支障をきたしますので、面倒であっても、生理のサイクルはきちんと記録しましょう」■無理がたたってくる30代30代ともなると体に無理がきかなくなってくるが、月経を繰り返したことによるエストロゲンの影響もさらに蓄積してくるころだ。「子宮内膜症のリスクが引き続き高いのはもちろん、子宮の良性腫瘍である子宮筋腫のリスクも増加。さらに、ストレスによるPMS(月経前症候群)にも、かかりやすくなるといえるでしょう」■プレ更年期がはじまる40代生理自体はまだあるものの、妊娠率がガクッと下がるのがアラフォー。これは、「出産のタイムリミット」に直面する時期でもある。「そのため、あせりや不安など、精神的なゆらぎが原因で更年期のような不調を訴える人も。周りと比べず、自分の人生で『快』と思えることは何かを、しっかり見つめるようにしましょう」■更年期以降は年相応の美しさをそしていよいよ訪れる更年期。子宮体がんのリスクはこのあたりで増加する。他方、エストロゲンが激減することに伴う不調の多くはホルモン補充療法などでカバーできるが、何よりも「受け入れることが大切です」と松村院長。「私自身も更年期に入りましたが、まったく不調はないんです。それは、たぶん私が『若さ』に固執していないから(笑)。閉経に伴う喪失感からうつ病になってしまう人もいますが、閉経以降も長生きできるようになった今だからこそ、次のステージを楽しまなくちゃ」女性に履かされる究極の逆げた、「生理」。でも、女性もそれを履きこなし、男性がその足元を少しでも支えることができたなら。互いの人生の足取りは、きっともっと軽やかになるはず!
2018年10月22日ここ最近、よく話題に挙がる「男性はげたを履かせてもらっている」説。今夏発覚した東京医科大学の不正入試問題では、男子学生に加点するいっぽうで、女子学生は減点していたことが明らかになった。平成も終わろうとしているこの時代に、「男性にげた」どころか、いまだに女性というだけで「逆げた」を履かされる残念なニッポン。そんな「逆げた」の存在について考えるときに見過ごせないのが、女性にだけ訪れるアレ――。そう「生理」だ。女性活躍がしきりに叫ばれるいっぽうで、「出産」という生命の一大イベントと密接に関わる「生理」は、「逆げた」の大きな要因になっているにもかかわらず、なぜかタブー視され続けている。あまりに身近な存在のため女性自身も無自覚になりがちだが、その苦労を女性が「自己責任」であるかのように背負わされ、男性は「知らなくて当たり前」とされるのはいったいなぜ?改めて考えると「シンプルに不思議」!これからの時代に、女性はもちろん、男性も知っておきたい「生理」のこと。現代女性の「生理と生活」をたどろう。「そもそも月経には、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンが関係していますが、とくにエストロゲンが大きな影響を及ぼしています。生理は8~9歳ごろからこのエストロゲンの分泌量が増えることで開始。その後、20代後半で分泌のピークを迎え、45歳ごろから急激に減少。これが更年期の始まりで、卵巣機能が衰え、50歳前後で閉経を迎えるのです」こう解説してくれたのは。成城松村クリニックの松村圭子院長。そのなかで、現代女性が抱える「生理問題」の根幹となるのが、昔と比べ生涯の月経回数が激増していること。「もちろん個人差はありますが、戦前ぐらいまでは、女性の生涯月経回数は50回程度でした。これは、初潮が来るとほどなく結婚し、8人、9人と子どもを産むことが『普通』だったため。妊娠中と、授乳中の多くは月経がないので、たくさん子どもを産めばそれだけ月経回数は減少。子宮や卵巣を休ませる期間も長かったといえます。いっぽう現代女性の生涯月経回数はなんと400回以上!昔に比べて発育がよくなり、初潮が低年齢化していることと、晩婚・少子化がその理由です」(村松院長・以下同)■アンバランスな10代「生理が始まったばかりの10代は卵巣も子宮も未成熟なため、排卵も不定期。子宮口も狭く経血がスムーズに出ないので、生理痛がひどい傾向にあります。しかも初潮は早まるいっぽう。100年ほど前は平均14~15歳だったのが、現在は11~12歳にまで低年齢化。小学生にして、つらい生理痛に悩む女のコがたくさんいるのが現状です」■社会と闘う20代本来ならば子宮も成熟し、周期も安定してくるのだが……。「昔と違って一年中どこでも空調が効いていることもあり、現代女性の体は冷えています。冷えは血行を悪くするため、子宮内膜で分泌される生理痛の原因物質が、いつまでも滞ることに」さらに、20代は多くの人が社会に出るころ。生活環境の変化や、ストレスも生理を重くする原因だ。労働基準法では生理の症状が重い場合の休暇取得が認められているが、厚労省の発表によれば’14年度の取得率はわずか0.9%!こうした現状について、女性と月経に関する著書も多数手がけている歴史社会学者の田中ひかるさんは「やはり生理休暇という名前が『使いづらい』原因でしょう。また、『痛みは我慢すべき』という“呪い”に縛られている女性も少なくないはず」とため息をつく。その“呪い”は形を変えて、日本のピル普及率の低さにも影響。「ピル(低用量ピル)はもともと経口避妊薬ですが、排卵を止め卵巣を休ませる働きがあります。生理痛や生理不順の改善のほか、卵巣がんの予防などのメリットがあり、フランスやドイツでは約40%の普及率ですが、日本はわずか3%。『ピル=ふしだらな女』という偏見がまだ根強いことが影響しているようです」過剰な冷えとストレスにさらされながら、休むことはおろか、適切な治療を受けることすらままならないのが現実だ。■ピークを越える30~40代この世代は女性ホルモンの分泌ピークこそ越えるものの、家庭でも仕事でも「最前線」という時期。「生理痛がひどくても育児は待ったなしですし、働く女性なら仕事の責任も重くなるころ。生理という“重荷”が公私にわたり女性の生活を圧迫しますが、40歳ごろから、ゆっくりと体は閉経に向かっていきます。そして、40代後半からはいよいよ更年期へ。卵巣機能が衰えエストロゲンが一気に減少することで、卵巣に指示を出す脳の視床下部も『パニック』に。視床下部は自律神経とも深く関係しているため、更年期の症状は心身ともに多岐にわたって表れます」本人の意思とは無関係に襲ってくるのが生理の症状。「女なら我慢できるだろ」というのは大間違いなのだ。
2018年10月21日ここ最近、よく話題に挙がる「男性はげたを履かせてもらっている」説。今夏発覚した東京医科大学の不正入試問題では、男子学生に加点するいっぽうで、女子学生は減点していたことが明らかになった。平成も終わろうとしているこの時代に、「男性にげた」どころか、いまだに女性というだけで「逆げた」を履かされる残念なニッポン。そんな「逆げた」の存在について考えるときに見過ごせないのが、女性にだけ訪れるアレ――。そう「生理」だ。女性活躍がしきりに叫ばれるいっぽうで、「出産」という生命の一大イベントと密接に関わる「生理」は、「逆げた」の大きな要因になっているにもかかわらず、なぜかタブー視され続けている。あまりに身近な存在のため女性自身も無自覚になりがちだが、その苦労を女性が「自己責任」であるかのように背負わされ、男性は「知らなくて当たり前」とされるのはいったいなぜ?改めて考えると「シンプルに不思議」!これからの時代に、女性はもちろん、男性も知っておきたい「生理」のこと。生理に“圧迫”される現代女性の日常をおさらいしよう。「そもそも月経には、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンが関係していますが、とくにエストロゲンが大きな影響を及ぼしています。生理は8~9歳ごろからこのエストロゲンの分泌量が増えることで開始。その後、20代後半で分泌のピークを迎え、45歳ごろから急激に減少。これが更年期の始まりで、卵巣機能が衰え、50歳前後で閉経を迎えるのです」こう解説してくれたのは。成城松村クリニックの松村圭子院長。そのなかで、現代女性が抱える「生理問題」の根幹となるのが、昔と比べ生涯の月経回数が激増していること。「もちろん個人差はありますが、戦前ぐらいまでは、女性の生涯月経回数は50回程度でした。これは、初潮が来るとほどなく結婚し、8人、9人と子どもを産むことが『普通』だったため。妊娠中と、授乳中の多くは月経がないので、たくさん子どもを産めばそれだけ月経回数は減少。子宮や卵巣を休ませる期間も長かったといえます。いっぽう現代女性の生涯月経回数はなんと400回以上!昔に比べて発育がよくなり、初潮が低年齢化していることと、晩婚・少子化がその理由です」(村松院長・以下同)30~40代は女性ホルモンの分泌ピークこそ越えるものの、家庭でも仕事でも「最前線」という時期。「生理痛がひどくても育児は待ったなしですし、働く女性なら仕事の責任も重くなるころ。生理という“重荷”が公私にわたり女性の生活を圧迫しますが、40歳ごろから、ゆっくりと体は閉経に向かっていきます。そして、40代後半からはいよいよ更年期へ。卵巣機能が衰えエストロゲンが一気に減少することで、卵巣に指示を出す脳の視床下部も『パニック』に。視床下部は自律神経とも深く関係しているため、更年期の症状は心身ともに多岐にわたって表れます」そして迎える閉経。平均年齢は50.5歳で、こちらは昔のまま。「現代女性の見た目は格段に若くなりましたが、卵巣の寿命は変わりません。裏を返せば、閉経しても女性は十分キレイでいられる時代になったといえます。また、昔は閉経と平均寿命にあまり差がありませんでしたが、いまや女性の平均寿命は87歳。『女として終わり』と落ち込むのではなく、閉経後は生理に振り回されず生活を楽しめる、と捉えてほしいですね」ちなみに、生涯で400回の生理を経験するとした場合、1回あたりの生理が5日間なら、一生のうち2,000日が「生理」となる。PMS(月経前症候群)に悩む女性なら、不調に苦しむ期間はさらに延長されるだろう。さらに、1日5枚の紙ナプキンを使った場合、総使用量は1万枚。多い日は5枚ではとても足りないので、実際にはもっと必要だ。さらに、ピルで(低用量ピル)で不調をコントロールするにも、10年服用すれば24万円の出費に(1カ月2,000円計算)。そのほか、買い物や診察にかかる時間や費用、ごみの処理にかかる手間も。痛いだけではない生理。女性でいるのは、じつはこんなに大変なことなのだ!
2018年10月21日脳卒中などによる突然死のリスクを上げる高血圧。更年期を迎えて気をつけるようになったという女性でも、測定のタイミングによって“異常な数値”に気づかないことが……。「もともと、人は昼間に活動して、夜は寝るというサイクルがあります。血圧にも一定程度のサイクルがあり、寝ているときは安定していて、起き上がると上昇していきますが、適度な変動の波はあります。しかし、高波のように血圧が急上昇する『血圧サージ』は、急性心筋梗塞や脳卒中を引き起こす“最後の引き金”となってしまう恐れがあるんです」こう話すのは、著書に『血圧サージに殺されない50の方法』(自由国民社)がある新小山市民病院・病院長の島田和幸先生。健康な人の血圧の基準は、「収縮期血圧(上)140mmHg未満、拡張期血圧(下)90mmHg未満」とされ、それぞれの数値を上回ると「高血圧性疾患(=高血圧症)」と診断される。「ただ病院の血圧測定で正常と言われた人でも、朝と夜の一定の時間にだけ、突然死を招くような“危険な数値”を出すことがあります。これが血圧サージです」この「早朝高血圧」とも呼ばれる血圧サージの原因を、島田先生に聞いた。「血圧は1日24時間変動していますが、人間の体には、なるべく血圧が変動しないように制御する恒常性(ホメオスタシス)という機能があります。これが正常に働かなくなったときに、血圧の急上昇が起こるわけです。また、(1)血管がしなやかさを失う動脈硬化、(2)自律神経のバランスが崩れる、(3)ホルモンの働きが低下する、という3つの要素が重なったときに恒常性が失われるともいわれています」高血圧は男性に多いと思われがちだが。「それは誤った考えです。とりわけ50歳以上の女性は、もっと血圧に気を配ってほしい」そう警鐘を鳴らすのは池ノ上産婦人科・院長の千代倉由子先生だ。「女性は、体全体が女性ホルモンによってコントロールされているのですが、40代後半から50代にかけての閉経を迎える時期、すなわち更年期に女性ホルモンのエストロゲンが著しく低下します。血管の柔軟性を維持し、血管を保護していたエストロゲンが減少すれば、血管の動脈硬化が進みます。また自律神経のバランスが崩れたり、肥満化しやすい体になることがあるため、高血圧になりやすく、心臓血管系疾患のリスクも高まるのです」
2018年10月04日