診断がつかない状態を「咳が止まらない」場合で置きかえて考えるとわが子の発達が気になり、「もしかして発達障害があるのかもしれない」と思いつつ、こんな小さいうちから診断名を付けられてしまうと、伸びるものも伸びなくなるのではないか。似たような子は他にもたくさんいるじゃないか、と思ってしまうこともあるのではないかと思います。ですが、この状態が「咳が止まらない」場合と比較してみるとどうでしょう。咳が止まらない場合、新型コロナなのかインフルエンザなのか単なる風邪なのか、それとも喘息なのかわからないと不安になります。咳をしている原因が明確になると風邪ならば→風邪薬を飲んでゆっくりしていましょう。インフルエンザならば→リレンザやタミフルを服薬しましょう新型コロナ→自宅待機がホテルか入院、ともかく保健所に連絡だ!濃厚接触者もPCR検査だ!と対処の方法がわかります。でも、どの病院に行っても「原因不明です」と突き返されてしまい、どれにも該当しない場合、「この咳の原因は一体何だろうか?」と不安になります。これは、発達障害の診断と似ているような気がします。Upload By 立石美津子診断名が付くメリット診断名が付かないと、「この子はどういう状況にあるのか」分からないまま過ごすことになります。診断名が付くことで、「発達凹凸のある子にどのような手を打っていけばいいのか分からない」という焦りから抜け出し、一歩前進できます。集団行動がとれない、落ち着きがないことをむやみやたらに叱責することも減ります。診断を受けたときは、保護者はショックを受けるとは思いますが、意味のない叱責がなくなることは親にとってもまた本人にとってもストレスが少なくなるのではないでしょうか。「授業中気が散ってしまうとき、本人に努力を求めるのではなく、座席位置を前にする、窓際に座らせないなど気が散らない環境を準備してほしい」などの要求を幼稚園、保育園、学校にお願いするときも…保護者の意見だけで伝えると「あなたのお子さんだけ特別扱いは出来ません」と突き返されてしまうかもしれません。(あからさまな態度はとられなかったとしても、心の中ではそう思われてしまっているかもしれません)でも、医師の診断書というお墨付きがあれば、障害者差別解消法により幼稚園、保育園、学校側に合理的配慮も求めやすくなります。父親や姑から落ち着きのない子、集団行動がとれない子を「お前のしつけの仕方が悪いからだ!」と責められていたとします。でも、診断名が付くことで母親や本人の努力不足ではないことを理解してもらえるかもしれません。理解してもらえない場合は家族を説得しようとむやみやたらに戦うと、自身が精神的に疲弊してしまいます。距離を置くしかありません。近視の人が黒板の文字が読みづらいとき眼鏡を付けることを禁止され、「努力不足だ!気合が足りないから見えないんだ!」と言われたらどうでしょうか。発達障害の診断を受けることで親も本人も「努力のせいだ。気合が足りないんだ」と自らを責めることがなくなります。自分のせいではなく元々生まれつき持っていた「脳の機能のせいだった」と思えるようになります。ただし、自閉症のある子も、一人ひとり違います。持って生まれた気質と育った環境でさまざまな性格をしています。・文字や数字に興味のある子、ない子・逆さバイバイをする子、しない子Upload By 立石美津子・オウム返しをする子、しない子・人に関心のない子、ある子診断を受けることで、「自閉症は○○という行動をする。○○が好き」と決めつけることなく、わが子を育てていくことも、また大切なことだと思います。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年03月02日「高齢者はたとえばインフルエンザワクチンを接種しても、予防効果が一般的な成人と比べて低いといわれています。理由は、加齢とともに免疫細胞が弱まっているから。そのため、抗体を作る力が落ちてしまっているのです。新型コロナのワクチンでも同じです。免疫細胞が弱ったままだと、ウイルスに対抗する強い抗体を作ることができません。しっかりとワクチンの効果を出すためにも、今から免疫力を高めておくことが重要といえるでしょう」こう語るのは国産ワクチン開発の第一人者でもある、大阪大学大学院の森下竜一寄付講座教授だ。2月17日から国内でも新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。まずは医療従事者から接種が始まり、4月からは65歳以上の高齢者が対象となる。そんななか、森下教授は「ワクチンの効果を高めるためにも、高齢な方々は特に今のうちから免疫力を高めておくべき」だと訴えたいという。そもそも、免疫力とは何なのか。教授はこう解説する。「簡単に言うと、体内にある免疫細胞たちの力です。免疫には自然免疫と獲得免疫があります。自然免疫には、NK細胞などと呼ばれるものがあります。ウイルスが侵入するとすぐ食べにきてくれる、警察のような存在です。いっぽうで獲得免疫には、ヘルパーT細胞などがあります。こちらは一度体内に入ってきたウイルスを覚え、抗体を作って攻撃してくれます。しかし先ほど申し上げたとおり、体を守ってくれる免疫細胞たちは年齢とともに弱まっていきます。そうして、体の免疫力も落ちてしまうんです」■免疫力は40歳でピーク時の半分ほどに実は、免疫力のピークは18歳前後。働き盛りの40歳でも、免疫力はピーク時の半分ほどになっているというのだ。厚労省が発表した昨年7月時点での新型コロナウイルスによる年齢別死亡率を見ても、60代から急激に高くなっている。ワクチンの効果を高めるためにも、重要な免疫力。それを高めるカギは、「ミトコンドリアを活性化させること」だという。森下教授が続ける。「ミトコンドリアとはいわば、細胞の中にあるエンジン。細胞を動かす原動力です。ヒトは、およそ37兆個の細胞でできています。その細胞に必要なエネルギーの90%以上を、ミトコンドリアが作り出しています。さらに、免疫反応全体のバランスをとる司令塔でもあります。ですからミトコンドリアを活性化させると、細胞が元気になります。そして免疫力アップにつながるというわけです」では、ミトコンドリアを活性化させるにはどうすればいいのだろうか。教授は7つのポイントを語ってくれた。「まず1つ目は、運動をすることです。体を動かすことで、細胞が活性化されます。ただ、やりすぎは禁物。細胞を活性化させるためには、適度な運動であることが重要です。軽いジョギングや20分程度の散歩、家でできる簡単なエクササイズなどで十分です。2つ目は、十分な睡眠をとること。7~8時間くらいが理想です。そして3つ目は、体を温めること。細胞を活性化させる体温は、36度前後といわれています。ただ筋肉量が落ちると体温も下がるので、高齢者は低くなりがち。なのでたとえば湯船につかったり白湯を飲んだりしていると、基礎体温が上がります。毎朝検温する習慣もつけましょう」■笑うことは、非常にいいことさらに、食事の重要性についてもこう指摘する。「4つ目は、食生活の見直しです。体を作るのは、なんといっても食事。できるだけ、バランスのよい食事を心がけるようにしましょう。栄養面はもちろん、食べすぎないようにも注意してください。そして5つ目は、コエンザイムQ10を取ること。ミトコンドリアが細胞のエンジンなら、コエンザイムQ10は細胞のエンジンオイル。ミトコンドリアの機能をスムーズにしてくれます。イワシや豚肉や牛肉、ブロッコリーやオリーブ油などに多く含まれています。ただ食事から摂取できる量は限られているので、サプリメントを取り入れてもよいでしょう」また意外にも、精神面の影響が大きいようだ。森下教授は次のように明かす。「6つ目は、笑うことです。細菌に感染した細胞を死滅させる、NK細胞というものがあります。それが笑うことで活性化され、免疫力アップにつながるという報告があるのです。また、セロトニンという心の安定を保つホルモンも分泌されます。だから笑うことは、非常にいいことなんです。そして最後の7つ目は、ストレスをためないことです。慢性的なストレスは体や心の疲労につながり、不眠を引き起こします。そうした悪循環に陥り、どんどん免疫力が落ちてしまうのです。最近は“コロナうつ”も増えているといいますからね。ワクチンの効果を高める意味でも、精神的に安定できる生活を心がけましょう」■接種の直前に頑張っても難しいちなみに、免疫力は季節の変わり目に低下しやすいという。「冬より夏場のほうが、要注意といわれています。夏バテで体力も落ち込みがちですからね。ワクチン接種の時期とかぶる方は、いっそう気をつけてください」そして最後に、森下教授はこう結ぶ。「高齢者は新型コロナウイルスにかかった場合のリスクも高いので、順番がきたらワクチンを打ったほうがいいと思います。ただし免疫力を高めておかないと十分な効果が出ない可能性もあると、理解しておくべきです。ワクチンを接種する直前に頑張ったところで、すぐに免疫力をアップさせるのは難しい。だから接種前の今こそ、体作りを始めましょう」いざ接種するときに慌てないためにも、早めの準備が重要といえそうだ。「女性自身」2021年3月9日号 掲載
2021年02月23日「コロナ感染予防が普及したこともあってインフルエンザは今のところ流行にはいたっていませんが、花粉にはまた別の心がけや対策が必要となってきます」そうアドバイスするのは、たなか耳鼻咽喉科の田中伸明院長。体調を整えて免疫力を高めることに加えて、ウイルス対策の観点からその重要性が注目されているのが、鼻の中のメンテナンス(鼻メンテ)だ。コロナ禍に追い打ちをかけるようにやってくる花粉の本格シーズンを前に、鼻を健全に保つことが欠かせないという。鼻には“空気清浄機”のような役割があり、その機能を最大限生かすことが身を守ることにもつながると田中院長は話す。「鼻うがいはエビデンスが少なく、どこまで感染予防の効果があるかは未知数ですが、鼻咽頭についた花粉を洗い流してアレルギー反応を少なくしたり、サイトカインと呼ばれる炎症成分を洗い流して炎症をひどくならないようにする効果は得られます」また、上咽頭へ異物が入るリスクを減らすためには、“鼻呼吸”が必須。乾いた空気を吸い込むと、口腔内で病原体が繁殖しやすい状態になってしまう。鼻呼吸であれば、鼻毛や鼻粘膜がフィルターの役割を果たすため、口呼吸よりもリスクを減らすことができるという。体によい生活習慣を取り入れることも、鼻のメンテナンスにつながる。【ウオーキング】適度な有酸素運動をすると、免疫力がアップするといわれている。「鼻の粘膜は自律神経に支配されていて、交感神経が優位になると、鼻の通りがよくなります。30分程度の軽いウオーキングが、鼻の通りをよくする可能性があります。花粉を避けるためにも、午前中がおすすめです」(田中院長・以下同)【しっかり加湿】乾いた空気を直接吸い込むと、鼻の粘膜を乾燥させて傷つけてしまい、免疫力低下につながることも。「加湿によって、かぜやインフルエンザウイルスの活動を抑制するほか、ほこりや室内にはいった花粉の飛散を防げます。設定湿度は50〜60%程度が目安になります」また、のどの粘膜が乾燥すると、花粉やウイルスを排出する繊毛上皮細胞の働きが鈍くなる。こまめな水分補給が大事という。【良質な睡眠】免疫力を上げるには、質のよい睡眠をとることも大切。睡眠中は副交感神経が優位になり、心と体が休まり免疫細胞が活発になる。「自律神経を整えるためにも、睡眠をしっかり取ることも欠かせません。鼻がつまって寝つけないため、睡眠不足に陥る人もいます。寝る前に蒸しタオルを5〜10分ほど鼻に当てると、鼻通りがよくなりますよ」同時に足湯で末端を温めるのもおすすめという。【おやすみ前のストレッチ】寝る前のストレッチは副交感神経を優位にさせて、入眠効果がある。「筋肉を緩めることで血流をよくするほか、心身のリラックス効果をつかさどる副交感神経が活発化します。息を吐き出しながら筋肉を伸ばすのがコツです。寝る前にスマホを見るのはほどほどにして、軽いストレッチをしながらリラックスすると、副交感神経が優位になり、入眠をうながして深い眠りにつくことができます」【NG習慣・丸めたティッシュを突っ込む】鼻づまりを解消するために、ティッシュを丸めて鼻に突っ込んだり、こすったりするのはよくない。「ティッシュは繊維が粗いため、鼻の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。過度にこする、丸めて突っ込むといったことは避けましょう」【NG習慣・乱暴に鼻毛を抜く】鼻全体を空気清浄機と考えると、鼻の入口にある鼻毛は「フィルター」の役割を担い、外から侵入してくる花粉やほこりをブロックする。「鼻毛を抜いたり、カットしすぎると、花粉やほこりの侵入を許してしまうだけでなく、粘膜の乾燥を招くので、鼻毛は切りすぎないようにしてください」“自前の空気清浄機”である鼻の機能をフルに発揮できるように心がけて、ウイルス&花粉をシャットアウトしよう。「女性自身」2021年2月23日号 掲載
2021年02月17日「コロナ感染予防が普及したこともあってインフルエンザは今のところ流行にはいたっていませんが、花粉にはまた別の心がけや対策が必要となってきます」そうアドバイスするのは、たなか耳鼻咽喉科の田中伸明院長。体調を整えて免疫力を高めることに加えて、ウイルス対策の観点からその重要性が注目されているのが、鼻の中のメンテナンス(鼻メンテ)だ。コロナ禍に追い打ちをかけるようにやってくる花粉の本格シーズンを前に、鼻を健全に保つことが欠かせないという。鼻には“空気清浄機”のような役割があり、その機能を最大限生かすことが身を守ることにもつながると田中院長は話す。「鼻うがいはエビデンスが少なく、どこまで感染予防の効果があるかは未知数ですが、鼻咽頭についた花粉を洗い流してアレルギー反応を少なくしたり、サイトカインと呼ばれる炎症成分を洗い流して炎症をひどくならないようにする効果は得られます」また、上咽頭へ異物が入るリスクを減らすためには、“鼻呼吸”が必須。乾いた空気を吸い込むと、口腔内で病原体が繁殖しやすい状態になってしまう。鼻呼吸であれば、鼻毛や鼻粘膜がフィルターの役割を果たすため、口呼吸よりもリスクを減らすことができるという。食事の内容も、鼻の良好なコンディションを維持するためには欠かせないポイントだ。家にいる時間が長くなると、三度の食事をつくるのが面倒になることも。そこでラーメンやパスタ、肉や揚げ物といったメニューばかりが続くと、腸内環境が乱れて免疫力の低下につながるため気をつけたい。「腸内環境を整えることで、アレルギー症状が軽くなることが知られています。食物繊維や乳酸菌、ビフィズス菌を多く取り、腸内環境を整えるようにしましょう」朝昼晩に次の食材を取り入れて、バランスのよい食事を心がけることがウイルスや花粉に負けない体づくりを助けてくれるそう。■朝【ヨーグルト】乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、便秘や下痢などへの整腸作用がある。ヨーグルトや乳酸菌飲料をふだんより多めに取ると、腸内の善玉菌が増えて免疫力がアップ。【バナナ】食物繊維が豊富なバナナはヨーグルトとの相性もバッチリ。刻んだバナナをヨーグルトに入れて、さらにはちみつを垂らせばオリゴ糖も取れる。忙しい朝にぴったりの一品に。■昼【ネバネバ食材】納豆やオクラ、やまいもなど“ネバネバした食材”に含まれている「ムチン」には体内のあらゆる器官を保護する役割があり、鼻やのどの粘膜を潤し、かぜやインフルエンザ予防の効果が。【サラダ】水に溶けやすい水溶性食物繊維は、腸内を掃除してスムーズな排便を促す役割がある。ブロッコリーや海藻、きのこ、ごぼうなどをたくさん取って、炭水化物は少なめにしよう。■夜【鍋料理】食事をつくるのが面倒というときこそ鍋がおすすめ。肉や魚などタンパク質や野菜も一度に取ることができる。発酵食品のキムチを入れると、さらに腸内環境改善に効果的。体が温まるので、自律神経も整えてくれる。お酒は血行を促進させるのでよいと思われがちだが、利尿作用を促すため脱水症状を招くという面もある。「鼻腔内の粘膜の潤いが奪われることにつながるうえ、血管が広がり鼻づまりを悪化させるので、この時期の飲酒はできるだけ控えましょう」「女性自身」2021年2月23日号 掲載
2021年02月17日インフルエンザで学校を休む1週間、先生からまさかの連絡が...Upload By かなしろにゃんこ。「ここではこの式を代用して~」と賢そうに友達に勉強を教える姿に少し憧れてしまうことは、誰でも一度はあるのでは?わが家の万年勉強できない男子リュウ太は、そんな賢い姿とは一生無縁の天然おバカちゃんですが、小学校5年生のときにインフルエンザになり一週間学校を休むことになったときに変化が!Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。一週間も休むので、担任の先生から課題が出されました。「直径や半径、円周率の勉強に入るところだったので、お母さんから円周率の説明をして学習させてください」と任務が与えられたのです!こりゃー頑張らないとー!と張り切る母ですが...人の話を聞くことが苦手で、話すリズムが自分のリズムと合わないとキレるリュウ太に、円周率なんて教えられるかな?途中で怒り出す気がしてならない...母は少し不安混じりだったのですが、インフルエンザの峠を越えて元気になってきた息子との学習をスタートさせたのでした。「では、円の長さを測る勉強をしまーす、円の中心から~」不安混じりで始めた学習...あれ?なんだか順調!?Upload By かなしろにゃんこ。ADHDでいつもエネルギーいっぱいの子には、病み上がりの状態が勉強するのに丁度よかったのか⁉起き上がれる程度に元気だけれど動き回ることはまだできないリュウ太。落ち着いて話を聞いてもらうのに丁度いいテンション、よしよし。母はイケそうな手ごたえを感じていました。ちなみに、普段は絶えず思考も身体も何かしら忙しなく動いている族なので、少し長くなる説明をしようものなら「早く言って!早く終わらせて!その話まだ続くの?」と抵抗されてしまいます。事前に円の学習のおさらいをして理解してもらえるように、円の厚紙も用意して臨んだところ、意外に大人しくちゃんと勉強をしてくれて、円周率も覚えられました。ちゃんとやる様子が少し不気味で「アレ?まだ熱あるのかな?」って思ってしまいます(笑)次の日も次の日も、円周率についての勉強は続き、マスターしていったのでした。いつもは教えてもらう側のリュウ太、初めて人に教えてあげる喜びUpload By かなしろにゃんこ。晴れて完治して学校に行ったときにみんなよりも学習が進んでいたリュウ太は、「分からなーい」という女の子に教えてあげたと言います。そのことを本人は嬉しそうに「オレさー女子に教えてあげられた!すごくない!?」と自画自賛しました。これまで人から支援してもらうことばかりで、自分が誰かを助けたことがなかったからか?自分は勉強ができないと感じていたからか?とても嬉しそうでした。続けて家庭学習にチャレンジしたものの...Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。母も嬉しい!私は教えることに手ごたえを感じ、立方体の体積の学習にもチャレンジしたのですが...「体積なんかどうでもいいよー!なんで3回もかけなきゃいけねんだよ、だりー!わかんねーよ」と反発されて、私も「たかが3回かけるだけじゃないのよー」と言い返して炎上してダメでした(汗)3回はイヤなのかー???なんでだろう?全ては気分なのか…。やはり、一発毒を抜かれたようなインフルエンザの病み上がりのテンションでないと、スッと入っていかないようでした(笑)立方体の体積の公式を許してあげたのは(計算ルールに寛容になったのは)中学生だった気がします。遅っ!LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年02月08日冬は風邪が流行する季節。しかし、わが家では風邪でもインフルエンザでもない3種類の感染症にかかってしまいました。冬のいろいろな感染症が流行する時期にかかると、病気の判別が難しいものです。わが家が冬にかかった感染症体験を予防も含めてお伝えします。 娘2人が突発性発疹! 熱が下がると発疹!わが家の娘2人ともが、たまたま冬に突発性発疹にかかりました。ちょうどインフルエンザの流行期と重なり、症状としても高熱が3日ほど出るという状態でとても似ていました。1人目のときは焦って発熱後2日目の朝に病院へ行き、インフルエンザは陰性だったものの何の病気かわからず、かつ病院でもインフルエンザの罹患者が多かったので院内感染も心配でした。熱が下がって発疹が出てから突発性発疹だとわかって安心できましたが、発疹による不機嫌さに閉口しました。 夫が溶連菌感染症に! 子どもにも感染!夫が「のどが痛くて高熱で調子が悪い」と言って、病院で診てもらうと溶連菌感染症でした。高熱が続くことからインフルエンザの検査を受けに行ったのですが、のどが腫れて耳が痛いということから念のために医師が検査をし、原因が判明しました。その後、私も子どもたちも調子が悪くなり、念のため病院に見てもらうと同じ溶連菌感染症でした。抗生物質を2週間ほど飲み続けなければならず、完治するまでが長くて大変だったのを覚えています。 家族全員が胃腸炎! 感染症の予防法は?ウイルス性胃腸炎は2月ごろにかかりました。子どもたちが最初にかかり、その後夫や私もかかってしまいました。下痢・嘔吐で体力の消耗も激しく、大人もつらかったです。そして、家事や育児などを手伝いに来てくれた祖母にまで感染が広がってしまい、申し訳なく思いました。原因はおむつ処理後の手洗いや、おむつ替えの場所や替え方に問題があったかなと思っています。途中から、子どもたちのおなかの調子が悪そうなときは手洗いを徹底したり、自分も予防のために使い捨てのゴム手袋をするようになりました。そして、感染防止のためにおむつ処理はゴム手袋で、飲食などの際は必ずしっかり手洗いして消毒をするようになりました。そのおかげか、その後は特に大きな感染症にかからず過ごせています。 これらの感染症に家族でかかった結果、予防としてはいずれの感染症もまずはウィルスや菌を体内に取り込まないようにすることが大切だと感じました。わが家では飛沫感染する病気の場合は、感染した人もしていない人もマスクをして、できるだけ別の部屋で生活するようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:小川かなえ2歳の双子姉妹の母。東京郊外在住。元保育士、不妊治療を経て妊娠出産。子連れハイキングやキャンプなどアウトドアも再開。現在は親子の森のようちえんを運営し、地域や自然とともに子育てをしている。
2021年02月05日「今年に入ってからも医療現場は“薬品不足”に直面することがありました。ケースによって原因は異なるのですが、いまもコロナ禍が薬品の供給に悪影響を及ぼし続けているのです」そう語るのは東京都内にある大学病院の薬剤部関係者。本誌は1月5日発売号で、コロナ禍の薬品流通への影響について記事を掲載している。取材の結果、昨年末の時点で一部の月経困難症治療薬、抗生物質製剤、認知症治療薬などが出荷調整をしていたり、販売数量を制限していたりするという事実が判明した。しかし’21年になってからも、その傾向は続いていたのだ。「1月下旬、共和薬品工業が医療関係者に『バルサルタン錠』『アムバロ配合錠』の出荷調整を伝えています。いずれも高血圧治療薬として処方されている製品です。新型コロナの流行によるインド国内のロックダウンなどで、原薬の納入が遅延したためと報じられています」(医療ジャーナリスト)共和薬品工業の広報担当者によれば、「一時期は、生産国から原薬が全く入手できなかったのですが、現地でも再び生産が開始され、徐々に入ってくるようになりました。まだ入荷が遅れ気味という状態で、(海外からの薬品流通が)100%という状態に回復するためには、まだ時間がかかる、と考えています。いま服用いただいている患者さんの手元に届けられるぐらいの在庫はあります。しかし、たとえばほかの会社さんが出荷調整されたことで、当社に新たにご注文いただいても受けられる状況ではなく、その点を発信しました」現在も海外からの薬品供給は“微妙な状況”にあるようだ。公益社団法人日本薬剤師会の担当者もこう語る。「今年に入ってからも、供給の不具合で、納品ができなくなっている薬品があるようです。コロナ禍の影響と考えられますが、たとえば原薬の原産地がインドだとしても、加工のためにほかの国も経由することがあり、どこかの地点で輸送が滞ってしまうこともあるのです」■想定外の需要の急増で、患者に回らないケースも新型コロナ変異株も世界中で確認されており、一気に物流が止まってしまう危険性も否定はできない。この流通の問題以外にもコロナ禍の薬品不足の原因として指摘されている問題があるという。それは“思わぬ需要の急増”だ。前回の取材で、ある薬剤師は、こう指摘していた。「吸入薬のオルベスコ(一般名はシクレソニド吸入剤)のように、“コロナに有効”という情報が流れたことで、一部の医療機関が在庫を保持してしまい、本来使用していた、ぜん息の患者さんのもとに回らなくなってしまったというケースもあります」この点について、東京都内で薬局を経営する別の薬剤師Aさんにも聞いた。「昨年にコロナ治療薬候補として話題になったオルベスコは、引き続き品薄で入手できない状況が続いています。同じような理由で疥癬(皮膚病の一種)の薬である『ストロメクトール(一般名・イベルメクチン)』も一時的に品薄になりました。同様に『カモスタットメシル酸塩』も入手困難です」昨年9月、北里大学病院で軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症を対象に、ストロメクトールの医師主導治験を開始すると発表されたのだ。需要が高まっているとはいえ製薬会社も苦慮しているようだ。ストロメクトールを扱っているマルホ株式会社の広報担当者は、本誌に対し次のように回答している。《昨年来より「ストロメクトール錠」の需要が急増したことから、現在、適応を有する「疥癬」や「腸管糞線虫症」の患者さんに、欠品を避け、適切にお届けするために、予防的措置として出荷調整を行っています。コロナ禍という、特殊な状況下での切実な声に対して、お応えできないことを心苦しく感じていますが、販売会社としましては、すでに適応症を有する皆さん(疥癬、腸管糞線中症)への供給を維持するため、現在は適応外である新型コロナウイルス感染症の使用に関して、出荷調整をせざるを得ない状況になっております》沢井製薬が出荷調整に踏み切ったカモスタットについて前出の医療ジャーナリストは、 「ジェネリック医薬品で、先発医薬品のフオイパンがコロナ治療薬候補として臨床試験されていることもあり、需要が急増しました。すでに“コロナ予防薬”として服用している医師たちもいると聞いています」■インフルエンザワクチンが一時的に不足した病院もカモスタットについては、昨年夏に東京都内の病院がこんな告知をHPに掲載していたこともある。《新型コロナウイルス感染症に対する予防、初期治療薬として期待が集まり、東京大学などが研究をすすめている「カモスタットメシル」を入荷いたしました。もとは慢性膵炎や手術後の逆流性食道炎にお悩みの方のお薬なので、保険診療ではなく自費診療での処方となります。このお薬を本当に必要とされている方々の余剰分がクリニックに入荷してきますので数に限りがあります》「今後も“コロナに効果がある”と話題になった薬品が、入手しづらくなるという現象が起こる可能性は高いです」(前出・医療ジャーナリスト)需要と供給の微妙なバランスのうえに成り立っている薬品供給。そのバランスを崩しているのが、“コロナへの不安”なのか。前出の大学病院薬剤部関係者は言う。「最近もインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンが一時的に不足したことがありました。抗がん剤治療を受けると、免疫機能が低下することがあります。そこで患者さんには事前に、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種することを推奨しています。しかし今冬は、コロナとインフルエンザの同時感染を避けるため、また肺炎予防の意識も高まったため、例年より両方のワクチンを接種する方が増えたのです。そのために抗がん剤治療を受ける患者さんの分のワクチンが足りなくなったこともあったのです。コロナ禍では例年とは異なるニーズも発生し、ワクチンばかりではなく、薬品が不足することもあります。しかし代替薬もありますので慌てないことが大切です」また前出の公益社団法人日本薬剤師会の担当者も、「ジェネリックもありますし、現状では、患者さんへ薬は行き届いていると認識しています」持病薬や常備薬が一時的に消えてしまっても、医師や薬剤師と冷静に相談していくことが必要なのだ。「女性自身」2021年2月16日号 掲載
2021年02月05日こんにちは。東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、4歳の子育て中です。インフルエンザの流行期の今、「インフルエンザ脳症」について知っておいていただきたいことをお話したいと思います。 忘れられない「インフルエンザ脳症」の思い出私は元々小児科医なのもあって、ワクチンはきちんと打つ派でしたが、以前体験したエピソードから、さらにワクチンの大切さを思い知った出来事があります。 それは、2歳の女の子で、インフルエンザ脳症になってしまった症例でした。インフルエンザ脳症になる前は飛んで跳ねて駆けまわっていたであろうその子は、病室で鼻からチューブを入れて栄養をとっていました。担当ではなかったため、その後、その子がどうなったか詳しいことはわからないのですが、その姿が衝撃的で、インフルエンザ脳症の恐ろしさを痛感したのでした。 インフルエンザ脳症についてインフルエンザ脳症は、日本では毎年60〜100人くらいが発症しています。多くは小児ですが、大人でも発症しています。インフルエンザの流行にともなって、インフルエンザ脳症の発症も増えます。 インフルエンザ脳症の症状インフルエンザ脳症の症状は、発熱、意識障害がメインで、その他にけいれん、異常行動、嘔吐などがあります。0〜4歳ではけいれんが多く、5〜19歳では頭痛や嘔吐、成人では髄膜炎様症状になることが多いようです。死亡率が高いインフルエンザ合併症で、死亡率30%、後遺症率25%と言われています。 よく10歳以上で問題となりやすい異常行動ですが、どの年齢にも起こりえます。10歳以上だと行動力があるので、家から飛び降りたりできてしまう分、結果として痛ましい結果になることがあるため、注意を呼びかけられています。そして、異常行動とインフルエンザ脳症は区別しきれないのが実情で、異常行動が出たからといって必ずしもインフルエンザ脳症であるというわけではありません。 インフルエンザ脳症の異常行動、意識障害は一過性(1時間以内)ではなく、長く続くとされています。短時間の意識障害などは心配いらないことが多いのですが、再発して脳症となることもあるので、解熱するまでは気を抜かないで観察してあげることが重要です。 インフルエンザによる意識障害や異常行動は? この他にも、明らかにいつものお子さんと違うおかしい症状が出るので、見ればすぐにわかると思います。 異常行動を見たらインフルエンザ自体は脳に影響を及ぼすことが多いので、インフルエンザ脳症ではなくても異常行動がでるお子さんはたくさんいます。30分くらいでおさまってしまう異常行動は様子を見ていても大丈夫ですが、不安であれば病院に相談してみましょう。#8000や救急外来をしている病院に電話相談をしてみることもできます。 看病のコツとしては、一般的な風邪の看病と同じで大丈夫ですが、①異常行動が続かないか②けいれんをしていないか③脱水症状を起こしていないかに気をつけましょう。 解熱剤や熱性けいれんの予防をしているお子さんは、予防薬などを使って大丈夫です(逆に、けいれん予防をしている子はしっかり予防薬を使いましょう)。 異常行動の対策、どうすればいい?厚生労働省から、インフルエンザにかかったときの具体的な対策法が発表されています。 ◆原則 ※これまでにも注意喚起を行っている内容抗インフルエンザウイルス薬の種類や服用の有無によらず、インフルエンザと診断され治療が開始された後、少なくとも2日間は、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することを原則とする旨の説明に加え、次の注意喚起の例が考えられます。 ◆小児・未成年者が住居外に飛び出ないための追加の対策(例)(1) 高層階の住居においては、例えば、・ 玄関及び全ての窓の施錠を確実に行うこと(内鍵、補助錠がある場合はその活用を含む。)、・ ベランダに面していない部屋で療養を行わせること、・窓に格子のある部屋がある場合はその部屋で療養を行わせること、等、小児・未成年者が容易に住居外に飛び出ない保護対策を講じることを医療関係者から患者及び保護者に説明すること (2) 一戸建てに住んでいる場合は、例えば、(1)の内容のほか、出来る限り1階で療養を行わせること インフルエンザ脳症とインフルエンザワクチンインフルエンザワクチンは、接種しても発症してしまうことがあることから、あえて接種しないという方もいます。集団接種があった時期(1960〜70年代)よりも現在、ワクチンの接種率は下がっています。そのため、インフルエンザ脳症で死亡する小児や、インフルエンザにより死亡する高齢者が増えたというデータがあります。 多くのインフルエンザ脳症に関する論文を見てみると、インフルエンザ脳症になった症例で、インフルエンザワクチンを接種していた例はほとんどありませんでした。これが「インフルエンザワクチンを接種しよう!」と、いつも思っている理由です。 インフルエンザのワクチンは生後6カ月から接種でき、インフルエンザ脳症など重症の合併症の予防としてとても効果的です。インフルエンザ脳症になる確率は高くはありませんが、もしかしたら、自分の子がインフルエンザ脳症になってなってしまうかもしれない。確率は関係ないと思うからです。 死亡率30%、後遺症率25%と言われるインフルエンザ脳症。みなさんもどうか、お子さんにインフルエンザ脳症にならせないためにも、まずはインフルエンザワクチンをしっかりと接種し、お子さんを守ってあげてくださいね。 監修者・著者:医師 東京衛生アドベンチスト病院 小児科医師 保田典子 先生2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年春、高円寺こどもクリニック(仮称)開設予定。
2021年02月04日「できる限り2月下旬の(医療従事者を対象とした)接種開始を目指して準備したい」1月22日の会見で、新型コロナウイルスのワクチンについて語った河野太郎“ワクチン担当相”。日本で真っ先に接種が始まるのは、米ファイザー社と独ビオンテック社が共同開発したワクチンだが、1月中旬には、世界の医療関係者が注目した報道があった。「ノルウェーで両社のワクチンを接種した約4万2千人のうち33人が、発熱や吐き気などの副反応を示し、接種後数日以内に亡くなったと報じられました。大半は80歳以上の高齢者だったそうです」(医療ジャーナリスト)ファイザー株式会社の広報担当者は、本誌の取材に対し、次のような見解を示した。《(亡くなった方の)ご冥福をお祈りするとともに、ご家族の皆様にお見舞いを申し上げます。ノルウェー当局は老人ホームの入居者等に対するワクチンの接種を優先していますが、その多くは非常に高齢で基礎疾患を有しており、中には終末期の方もいます。ノルウェー医薬品局は、医学的にリスクの高い人に対する本剤の接種と死亡の関連性は完全には否定できないものの、ワクチン接種との直接的な因果関係を示すエビデンスは得られていないと表明しています。今回の件を受けて、ノルウェー保健局は重度のフレイル患者(例えば、Clinical Frailty Scale 8以上)、および終末期患者に対するワクチン接種のガイダンスを改訂し、ワクチン接種によって得られるベネフィットとリスクを慎重に評価するよう求めています。》■「追跡調査の期間が足りない」と指摘する専門家もこの件について、日本の専門家はどう見ているのだろうか。大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんは、「ノルウェーは日本と同じように高齢者が多い国ですし、その状況は今後も注視すべきだと思います。しかし、いっぽうで“ワクチン接種は危険なのではないか”というイメージだけが独り歩きしてしまうことを心配しています。ファイザーや米国のモデルナが開発したのは“mRNAワクチン”という種類のものです。ファイザーのワクチンは有効性が95%、モデルナは約94%と、非常に優秀です」だが軽重はともかくとして、あらゆるワクチンに“副反応”はつきものだという。「基本的には打った部分が腫れる、接種後に発熱する、関節痛のような痛みが生じる、といった症状です」(『ワクチン診療入門』の著書もある、ナビタスクリニック川崎の医師・谷本哲也さん)新潟大学名誉教授の岡田正彦さんはこう語る。「mRNAワクチンには、たんぱく質などを安定化させるポリエチレングリコール(PEG)が使用されていることが判明しています。“PEGによるアレルギー反応は不明”という論文もあり、その点について私は懸念を抱いています」PEGについて、前出の宮坂さんは、「薬品や化粧品などにも添加されている物質ですが、調査によればPEGによりアレルギー反応を引き起こされる人も多いのです。だから医師仲間の間では、『ワクチン接種後に、PEGによるアナフィラキシー(アレルギーの原因物質が体内に入ることによって、一つの臓器にとどまらず複数の臓器に強い症状が現れる過剰反応)が発生する可能性もあるのでは』という話はしていました。しかし幸い、アナフィラキシーに関して言えば、注射後の15?30分で反応が出ますので、医療機関の付近にいれば救命措置をとることもできます」“ワクチン反対派ではない”という岡田さんだが、接種後すぐに判明する副反応よりも、将来の不安を感じているという。「特に英国のアストラゼネカが開発したウイルスベクターワクチンで、すでに日本で治験が始まっています。人工合成したDNA遺伝子そのものを、無毒化したアデノウイルス(風邪のウイルスの一種)に組み込んで注射します。いままで人類が経験したことのない新型ワクチンですので、本来であれば、発がん性の有無などを確認するために、5年以上は追跡調査すべきだったと思います。長期的な安全が証明されていないわけですから、私自身は打つことを考えていません」『AERA』(1月25日号)には医療関係者1726人への調査結果も掲載されている。『ワクチンを接種しますか』という設問に対しては、「する」が31.4%、「種類による」が27.3%、「しない」が11.8%、「わからない」が29.5%と、意見も割れているようだ。■「若い人も高齢者も副反応は同じ」今回取材した専門家たちに、“接種を控えるべき条件”について聞いてみた。「ワクチン接種によりコロナ感染を防ぐというメリットと、接種による副反応というデメリットのバランスを、個別に判断していくことが必要となります。その際に、一つの尺度となるのが、“病気の重篤度”です。たとえば、高齢で、認知症のために寝たきりのような状態の方であれば、ワクチンの副反応が出たときに、体に致命的な影響が及ぶ可能性もあるでしょう。また心臓が弱っている方の場合、ワクチン接種で高熱を発することで、さらに心臓への負担がかかり、亡くなってしまうというケースもあるかもしれません」(谷本さん)現在は、医療従事者についで、高齢者が優先的に接種できるという方針が示されている。1月25日に厚生労働省は、65歳以上の高齢者への接種券を3月中旬以降に発送するといったスケジュールを明らかにした。だが、岡田さんは違和感を覚えているという。「ワクチンを製造している会社の論文を読むと、若い人も高齢者も副反応は同じ、とありますが、たとえばインフルエンザワクチンも私の経験では高齢者のほうが副反応は強いです」また、深刻なアレルギーを持つ人も注意が必要だという。「イギリスでは医薬品や食品、あるいはワクチンに対して重大なアレルギー反応が現れたことのある人には接種しないように呼びかけています」(宮坂さん)「アナフィラキシーを起こしたことがある方は避けたほうがいいと考えています」(谷本さん)最後に宮坂さんは、こんなアドバイスをしてくれた。「一般の人に接種の順番が回ってくるまで、あと数カ月は必要になるでしょう。その間に、世界のワクチンに関するデータは積み上がっていきます。そのデータを見て、自分は打つべきかどうか最終的に判断してはどうでしょうか」自分や家族の身を守るために、感染状況だけではなく、ワクチンの影響にまつわるニュースも注視していく必要があるのだ。「女性自身」2021年2月9日号 掲載
2021年01月29日インフルエンザの予防接種が推奨されるのは生後6カ月以降ですが、当時1歳11カ月の次女と生後5カ月の長男は接種しないでいました。すると、まず次女がインフルエンザにかかり、その後一家全滅の危機に陥ったのです……。 1歳の次女がインフルエンザを発症2月の大雪が降る日に、高熱を出した次女。雪のなかどうにか小児科へ連れて行くと、インフルエンザB型と診断されました。タミフルドライシロップが処方されましたが、おいしくないようで飲ませるのに苦労しました。 やっぱり予防接種すればよかったな……と思っていたら、次にパパが高熱。夜間診療に行くと、こちらもインフルエンザB型。病院も予防接種も嫌いなパパに「ほら見たことか!」と現実を突きつけた感じでした。 生後5カ月の長男までが…その後、予防接種を受けていた長女(6歳)までが発症。「ほら、予防接種なんて意味ないじゃん」と言うパパにイラッとしていたら、最悪の事態発生。生後5カ月の長男も高熱を出し、インフルエンザに……。 医師からは「生後3カ月でかかってた子もいたよ~」と言われましたが、やっぱり心配です。こちらも体重に合わせたタミフルドライシロップを処方してもらいました。 タミフルがおいしくない…しかし、タミフルが本当においしくないようで、なかなか飲みません。タミフルドライシロップを指示された量のお湯に溶き、スポイトで口に流し込んでいました。むせるわが子を見るとかわいそうになりますが、それしか方法がありませんでした。 結果的には私だけインフルエンザにかからなかったのですが、みんなの看病で疲れてしまい、最終的に自分も体調を崩すこととなりました。 小さな子どもは特に、予防接種を受けさせるかどうか迷うところ。医師の見解をよく理解し、納得いくインフルエンザ対策で、乗り切りたいところです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2021年01月17日2020年2月頃から日本で感染拡大し、12月現在も深刻な問題となっている新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)。少しでも感染者を減らすべく、政府は人の多い場所を避けるよう呼びかけるほか、一般的な感染対策をとるよう注意喚起をしています。インフルエンザ同様に、コロナウイルスの対策も手洗いやうがいが重要。また、ほとんどの施設や店舗では出入り口などにアルコール消毒液が設置されています。「よかれと思って」消毒液を水に入れ替える人が出現第3波が襲いかかり、全国各地で再び感染者が急増している12月。コロナウイルスは重症化する可能性もあり、最悪の場合は命に関わるため、これまで以上に気を引き締めている人は多いでしょう。そんな中、ある投稿がTwitterで多くの人に衝撃を与えています。「消毒液は危険なので、設置されている消毒液の中身を捨てて水に入れ替えた!」「ホテルのトイレに設置されていた消毒液を、こっそり水に入れ替えました」なんと、アルコール消毒液を根拠の無い自らの判断で不要と判断し、設置されているアルコール消毒液の中身を水に入れ替える人が現れたのです。厚生労働省は「手指のウイルスを洗い流すことが大切であり、身の回りの物を消毒することで、手指に付着するウイルスを減らすことが期待できる」と呼びかけています。また、冬はインフルエンザも流行する時期。インフルエンザ対策としても、アルコール消毒液は必要といえるでしょう。当人にとって『善意』とはいえ、不特定多数の人が利用するアルコール消毒液の中身を入れ替える行為に対し、ネットからは多くの批判の声が上がりました。・施設の物を勝手にいじるなんて、犯罪なのでは?信じられない。・その人が消毒液を使わないのは個人の自由だけど、どうして他人にも押し付けるの…。・一体何がしたいんだ。たまに全然乾かない消毒液があるけど、まさかそれ…?また、アルコール消毒液の製造会社に勤める人からは「こういったことをされると不良品や粗悪品と勘違いされて、会社にクレームが来るからやめてほしい」といった声も上がっていました。もしも中身が水に入れ替わっていたら、無臭であることやすぐに乾かないことからアルコール消毒液ではないと気付くはず。公共の場に設置されたアルコール消毒液でそういったことがあった場合、念のためスタッフなどに問い合わせたほうがいいかもしれません。[文・構成/grape編集部]
2020年12月17日医師として休めない日々を送る池袋大谷クリニックの大谷義夫院長。前編では免疫力のお話をうかがいました。私たちの家庭でもすぐできる、先生が実践している生活様式や、最近子どもたちの間にも増えている「喘息」について呼吸器の専門家である院長に予防策などを教えていただいたのでご紹介します。サッカー少年にも多い喘息。なるべく発症しないよう、家庭でできる対策とは?写真は少年サッカーのイメージ<<前編:風邪、インフルエンザ流行前に知っておきたい、免疫力キープの方法■ウィルス対策には喉のケア、部屋の湿度が重要前編でお伝えしたように免疫力とは、ウィルスなどの病原体を身体の中に入れないために防御する力です。免疫力があるから、風邪のウィルスを撃退するために扁桃腺が腫れるのです。免疫力が低下するとウィルスが気道の奥まで侵入して肺炎を生じてしまうリスクもあるのです。喉の免疫を保つために重要なのは喉を潤す事。そのために室内は50~60%の湿度を保つといいのだそう。喉の線毛の働きが良くなり、ウィルスを排出しやすくなります。また、ウィルスをエアロゾル化しにくくなるので、長く浮遊せず、飛沫も小さくなりません。湿度を保つことで、喉の免疫に有利な状況が作れるのです。また、喉の乾燥予防に飴をなめたり、水分を取ることも効果的だそうです。■歯磨きは毎食後+寝る前、朝食前で1日4回以上。口腔ケアも大事また、口腔ケアも大事なポイントなのだそう。毎食後はもちろん、寝る前と朝起きて朝食の前にも歯磨きをすることで口腔内から細菌を追い出すことができるそうです。中でも大切なのは寝る前なのだと大谷院長は言います。夜間は唾液が減って細菌が増えるので、口の中の細菌を減らすことがポイントなのだとか。それでも朝には細菌が増えているので、朝起きてからの歯磨きも習慣にしてほしいとも提唱します。さらに、ビタミンD値を保つために、日光に当たることも大切なのだとか。子どもたちは通学時間などで十分日光を浴びる時間がありますが、大人も散歩などで日光浴をしましょう。■風邪は喘息の天敵!喘息の子は治療を続けることこの50年ほどで喘息患者は増加しています。今では咳だけでの喘息である咳喘息を含めた喘息有病率は、全人口の10%と言われているそうです。喘息の子にとって特にこの時期は注意が必要です。今年は新型コロナウイルスの感染予防策として常にマスクを付けているため、喉の湿度が保たれるのか、喘息の発作が出にくくなっているようですが、体調がいいなどといって、治療をやめてしまわないことだと大谷院長は言います。喘息発作のリスクも上がるので予防薬は続けることが大切なのだそうです。喘息の発作の原因は、風邪、寒さ・寒暖差、ホコリ、疲労・ストレスなど多岐にわたります。風邪から喘息に移行、という経験を持つ方も少なくないのでは。喘息の発症を抑えるためにも風邪をひかない体調管理が大事と言えるのです。家の中でできる注意として、冬場は脱衣所やトイレなど家の中でも寒暖差が激しくなると、発作のキッカケになりますので、可能であれば家の中のどの場所も温度を一定にできると良いそうです。また、小児喘息の2/3は治りますが、1/3は大人の喘息にそのまま移行。いったん治っても大人になって再発するケースもたくさんあるのだとか。そして大人の喘息は完治できるのは2割程度で、多くの人にとって喘息は治らない病気なのだそう。咳が続くのは苦しいので喘息はできれば発症しないか、症状が軽く済んでほしいもの。ですので、今年の冬は体調管理や寒暖差など、出来る範囲の対策をして予防に努めましょう。今年は咳が出たら新型コロナウィルスを疑うことになります。PCRで陰性にならないと診察もできないので、出来る限りの予防をすること。咳の予防のためにも治療を続けることが大前提です。大谷義夫(おおたに・よしお)医学博士、池袋大谷クリニック院長東京医科歯科大学第一内科、呼吸器科、睡眠制御学講座において21年にわたり内科疾患、呼吸器疾患、アレルギー疾患、睡眠医療に従事。2005年に東京医科歯科大学呼吸器内科医局長に就任。2009年に東京医科歯科大学呼吸器内科兼睡眠制御学講座准教授就任。呼吸器内科の専門医として2009年に呼吸器とアレルギー領域の診療に特化した池袋大谷クリニックを開院。「絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理」「疲れやすい、痩せにくいは呼吸が原因だった」など著書多数。テレビなどのメディアでも呼吸器内科の専門家として医学的知見からアドバイスを送っている。(取材・文:前田陽子)
2020年12月17日"■前回のあらすじわが子のせいでクラス中インフルエンザが流行ったと言われてしまい…。楽しいはずの参観が思いもよらない形になってしまい、私は打ちひしがれていました。気まずそうにしているママ友の加奈子さんの姿を見て、より虚しい気持ちにもなりました。大知が楽しそうならそれでいい、そう思うことで動揺する気持ちを隠そうとしていました。すると一人の男の子が突然私に話しかけて来たのです。クラスのお友達がみんなで大知を歓迎してくれたのです。それはまさに、私が思い描いていた景色でした。そして、担任の先生が保護者に向けて、決定的な一言を言ってくれたのです。今回、子どもが最初に風邪にかかり責められる立場になったことで、とても悲しい思いをしました。みんなで病気の予防に気を付けるのはもちろんですが、息子の大知には体調を悪くしたり、感染症にかかった人の気持ちを考えられる優しい人になって欲しいなと思います。そして家庭内でも親が不安に思ったりストレスを抱えたとしても、相手を傷つけたり貶めたりするような言葉は使わないようにしなきゃと心に誓いました。人として大切にしなければならないことを、子どもに教えられることがあるんだなと思った出来事でした。ちなみに、加奈子さんだけは保育参観が終わったあと謝ってきてくれたので、今でも仲良しです。涼子さんと他のママ友とはその時から一定の距離を保ったお付き合いをしています。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ まるこ /イラスト・ ぺぷり 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年12月16日■前回のあらすじママ友にわが子からインフルエンザを移されたと陰口を言われ…。喜びの登園から一転、地獄に突き落とされた私。担任の先生にも謝り…先生に言われたことで安心した私は、仲の良かった加奈子さんに声をかけたのですが…。そして涼子さんは、さらに私を追い打ちをかけるようにたたみかけてきたのです。私は、加奈子さんや他のママ友が誰もフォローをしてくれないことに打ちのめされました。特に加奈子さんとは良い関係を築けていると思っていたので、ショックも大きく…。ママ友の関係はこんな簡単に崩れるんだと思い知りました。みんな、わが子が可愛いからなのかもしれませんが、先生以外、誰一人として声もかけてくれない状況…。しかし、この時ある園児の一言が私を救ってくれることになろうとは思ってもいませんでした。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ まるこ /イラスト・ ぺぷり 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年12月15日12月に入り、風邪やインフルエンザが気になるようになりました。今年はさらに新型コロナウィルスもあり、免疫力への関心が高まっています。そこで、呼吸器内科のスペシャリストである池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に免疫力のために何をしたらいいのかを聞きました。写真は少年サッカーのイメージ■これからの季節、まずインフルエンザの予防接種を医師である大谷先生は、たくさんの患者さんのために毎日診察にあたっています。そのため、自らが風邪をひいて診療ができなくなっては困ると、様々な体調管理を行っています。特に今年は風邪やインフルエンザに加え、新型コロナウィルの感染予防対策を取った生活をする必要がありますよね。読者の皆さん、お子さんたちに向けたアドバイスをいただきました。これからの時期、どうしても増える風邪やインフルエンザの予防についてお伺いすると、大谷先生は「インフルエンザの予防接種が基本のき」と答えます。例年と異なり、今年は発熱すると新型コロナウィルスを疑い、PCR検査となることもあります。そうすると、風邪やインフルエンザであっても、かかりつけの医者に診てもらえないこともあります。完全に予防することは難しいものですが、体調管理に注意して、かかっても重症化しないよう気を付けることはできます。そのため、まずはインフルエンザのリスクを減らすために予防接種をしておくとよいのだそうです。■免疫力とはそもそもどんな機能なのかマスク、手洗い、消毒に加え、入ってきてしまったウィルスを退治するために免疫を高めることが不可欠です。風邪やインフルエンザ予防でもよく聞かれる「免疫力」とは、ウィルスなどの病原体の侵入や増殖を防ぐ力のことで、じつは身長や体重のように明確に測定できるものではないそうです。この免疫力が下がることで病気が重症化しやすくなるので、体調管理のためには生活習慣などに注意して免疫を維持することが大事なのです。■免疫力をアップするには好きなことを楽しくすることがいい免疫力をアップ、維持するに必要なのはまず睡眠です。大人の睡眠では7時間睡眠に比べて、6時間を切ると風邪の引きやすさが4.2倍になるそうで、先生もそれについて書かれた論文を読んでから睡眠を6時間以上取ることを厳守されているそうです。必要な睡眠時間には個人差もあるので明確な基準や根拠はないのですが、目安として小学生年代は9~11時間程度の睡眠をとる事が推奨されていることが多いようです。さらに15分~30分のお昼寝をすると午後のパフォーマンスを上げることができます。寝ることができなければ、目をつむって脳を休めるだけでもOKだそうです。次に大切なのは食事。3食きちんと食べる事が大事です。どうしてもご飯や麺などの摂取が多くなりがちですが、炭水化物に偏ることなく、たんぱく質もしっかりと摂取してください。バランス良く食べることが大事で、炭水化物を避けるのも良くありません。ヨーグルトなど乳酸菌を摂って腸内環境を整えることも、免疫力アップが期待できる方法のひとつだそうです。そして適度な運動と、ストレスをためないこと。適度な運動の量は、人それぞれです。普段から運動をしている方にとっては15~20分のジョギングは適度な運動かもしれませんが、全く運動習慣がない方にとっては負荷が大きく適度とは言えないので、注意してください。ストレスをためないためには、好きなことをするのが一番。「楽しむことでさまざまな免疫細胞値が上がることがわかっています」と大谷先生。■免疫力キープのための4つのポイント・睡眠をしっかりとる・バランスの取れた食事・適度な運動・ストレスをためないサッカーが大好きな子どもたちにとっては、サッカーをするのが一番のストレス解消かもしれませんが、激しい運動をすると免疫力が下がることも確認されているので、サッカーの後はバランスのいい食事をして、たっぷりと睡眠をとるようにして、冬場の体調管理に努めましょう。後編では呼吸器の専門家でもある大谷院長に、喘息についてお話を伺いましたのでお楽しみに。大谷義夫(おおたに・よしお)医学博士、池袋大谷クリニック院長東京医科歯科大学第一内科、呼吸器科、睡眠制御学講座において21年にわたり内科疾患、呼吸器疾患、アレルギー疾患、睡眠医療に従事。2005年に東京医科歯科大学呼吸器内科医局長に就任。2009年に東京医科歯科大学呼吸器内科兼睡眠制御学講座准教授就任。呼吸器内科の専門医として2009年に呼吸器とアレルギー領域の診療に特化した池袋大谷クリニックを開院。「絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理」「疲れやすい、痩せにくいは呼吸が原因だった」など著書多数。テレビなどのメディアでも呼吸器内科の専門家として医学的知見からアドバイスを送っている。(取材・文:前田陽子)
2020年12月15日11月27日、奈良県立医大が市販の各種お茶に新型コロナウイルスを不活性化(無害化)する効果があると発表した。ウイルスが入った液体に市販のペットボトル入り緑茶2種類、茶葉から入れた紅茶、大和茶(奈良県で生産される日本茶)の計4種類をそれぞれ混合し作用を調べた。その結果、30分後に紅茶は99.99%、大和茶は99.9%までウイルスが減少。ペットボトルの緑茶1種類は99%まで減り、別の緑茶はあまり変化がなし。矢野寿一教授(微生物感染症学)によれば、不活性化する仕組みは不明だが、お茶に含まれるカテキンが関係する可能性を指摘する。そこで新型コロナと同じく、ウイルスを含む粒子(飛沫)を吸い込むことで感染するインフルエンザ対策を調査。うがい、手洗い、マスクに加え、毎日の紅茶習慣で抗ウイルス!「紅茶は、漢方では体を温める陽性食品です。抗菌・抗ウイルス作用などもあり、最近では紅茶ポリフェノールがインフルエンザウイルスを抑制するという研究も注目されています。私自身は14年間毎日紅茶を飲み続けていますが、風邪やインフルエンザとは無縁の生活です」そう語るのは、漢方薬処方を中心とする診療のほかテレビ、ラジオ、執筆などでも活躍する医師・イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。「ふだんは仕事の合間に、温かいストレートティーかしょうが紅茶をお昼、午後、夜中と1日2~3杯ほど飲んでいます。しょうがは体を温める作用があり、寒い時期はおすすめです。よりウイルスを意識するなら30分~1時間に1回など、こまめに飲むのがベター。特に外出したり人混みの中を歩いた後は、帰宅後すぐに飲むといいですよ」と石原先生。■紅茶にはインフルエンザウイルスの感染力を奪う力がある「インフルエンザウイルスには表面にスパイクという突起物があり、これが呼吸器粘膜の細胞に侵入することで人体に感染します。紅茶に含まれる紅茶ポリフェノールという成分が、このスパイクに直接付着し、インフルエンザウイルスの感染力を阻害。約15秒で99.9%無力化するという研究が試験管レベルで確認されています。リーフでもティーバッグでも変わらず、カフェインレス紅茶や出がらしの紅茶でも同様の効果が期待できます」と石原先生。飲む際はティーバッグで十分。ホットでもアイスでもOK。自分で入れた紅茶がおすすめとか。「紅茶ポリフェノールのなかでもテアフラビンという成分がウイルスに有効なようです」。またミルクを加えると紅茶の抗ウイルス効果が消えてしまうので要注意。■必殺のテアフラビンは、アッサムなど風味の濃い紅茶に多く含まれる紅茶によるインフルエンザ対策や効果的な飲み方などを紹介している英国紅茶研究家の斉藤由美さんは「紅茶ポリフェノールのなかでも特に強い働きをするのが紅茶の色素成分でもあるテアフラビンです。テアフラビンはインドのアッサムなどのような風味が濃いコクのある紅茶に多く含まれますが、ほかの紅茶でも正しい入れ方をすれば十分に効果が期待できます」。■30分~1時間に1回、ひと口や数口、こまめに飲もう1日に少しずつ何度も飲んで、紅茶を口腔内に存在させてウイルス感染力を抑えることが大切。時間のあるときにポットなどにまとめて作り、冷蔵庫に入れて家族みんなで飲んだり、マイボトルに入れて外出時に持ち歩いても。家事の合間や仕事中にちょこちょこ喉を潤して紅茶を習慣化することでインフルエンザ対策を。■紅茶の呼吸、いや紅茶うがいもおすすめ使い終わったティーバッグや紅茶がらにも十分インフルエンザウイルスを抑制する力があるので捨てるのはもったいない!日中や外出後など2杯目、3杯目の薄い紅茶で洗い流すようにうがいをすれば効果的。今回はお茶を飲用しての感染予防効果は検証されていないが、会食時に紅茶や緑茶を飲むことで、インフルエンザだけでなくコロナ対策も期待できるかもしれない。(取材:小林 薫/撮影:泉 健太)
2020年12月15日私は智子。2人の息子を持つ専業主婦です。夫は忙しく残業が多く、私はワンオペの毎日。長男の大地が3歳、次男が0歳で、手が掛かる年齢ということもあり、大変ではありましたが、子どもと過ごす時間は何にもかえがたく幸せでした。でもあんなことになるなんて…。そして、大地がやっと退院できることに。私は看病疲れが出ていたものの、久しぶりに大地と幼稚園に行けること安堵していました。久しぶりに幼稚園に行けることを喜んでいた私は、「大知にインフルエンザを移された」と聞こえるように話しているママ友にショックを隠せませんでした。そして、この参観日の地獄は始まったばかりなのでした…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ まるこ /イラスト・ ぺぷり 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年12月14日ウーマンエキサイトの皆さま、こんにちは! 前回 、娘たちのインフルエンザワクチンの2回目を予約しようとしたところ、「今季分は受付終了」との答えが返ってきました。▼前回のお話 予約激戦!? インフルエンザワクチンの予約が取れなくて焦った話(前編)【ムスメちゃんとオコメちゃん 第94話】 いや、完全に甘くみてました…、リサーチ不足でした。焦って電話するも、すでに受付終了している病院がほとんど。小児科以外の病院は、通院している人限定や、大人のみというところも多かったです。そりゃそうだ…。姉に助けを求めて、穴場の病院を発見! なんとか娘たちの分を確保できました。あぁよかった!その間もずっとぶつぶつ言って落ち込んでいた娘たちでしたが、あと1回、何とか頑張ってもらおうと思います!ちなみに、私もその後無事、違う病院で接種できたのですが、私はなぜか「予防接種を受けた年に限ってインフルエンザにかかる」という法則(ジンクス?)を持っているので、今年は必ず回避して、ジンクスを断ち切りたい! 決意でこの冬を乗り切りたいと思っています! 皆さまもどうかお大事に!!
2020年12月12日イラストレーター和田フミ江さんの「ママならぬ日々」第106話。夫のインフルエンザの症状も落ち着き、自宅へ戻った和田さん。そこで、義母から思わぬ話を聞かされてしまい、ブルーになってしまったそう。その内容とは……?インフルエンザの夫の看病に駆けつけてくれた義母でしたが、いろいろ用事があり、数日しか滞在できませんでした。感染リスクはまだあったものの、娘を連れて自宅アパートへ帰ることにしました。 「ママならぬ日々」第106話 一難去ってまた一難。親と自分たちだけで簡素にやろうと思っていたお宮参りに、義祖母が来ると言い出しました。お祝いしていただくのはありがたいんですが、ものすごく主張の激しい人なので、とにかく周りが気をつかうのです。断ると大騒ぎになるので、受け入れるほかありません。楽しみにしていた気持ちは薄れ、不安を通り越して、もはやブルー……。 とはいえ、せっかくの娘のハレの日なので、なんとかよい1日にしようと、準備を始めたのでした。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年12月12日イラストレーター和田フミ江さんの「ママならぬ日々」第104話。旦那さんがインフルエンザになり、里帰りから戻ってわずか4日で、再び実家に戻ることになった和田さん。再会した母娘の間にビミョーな空気が流れ……。インフルエンザにかかった夫を義母に託して、私は娘と実家に避難することになりました。里帰りを終えてたったの4日しか経っていないというのに、Uターン。迎えてくれた母の反応は……。 「ママならぬ日々」第104話 母は明らかにうれしそうでした(笑)。でもほんの4日前にしんみりとお別れをしたばかり。しかもうちの夫が苦しい思いをして、義母が世話をしてくれているのに、喜ぶわけにはいかない。そんないろいろな思いが混ざり合い、喜びを押し殺したような半笑いの表情で出迎えてくれました。夫が回復するまでの数日間、また実家で過ごすことになりました。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年12月05日「じつは第1波のころと比べると、死亡率は5分の1程度に低下しています。個々の症例によって一概には言えませんが、数字だけを見れば5人のうち4人、今なら助けられた命があるかもしれないということです」こう語るのは、日本感染症学会専門医で、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授だ。現在、“第3波”の襲来ともいうべき、新型コロナウイルスの全国的な感染が急速に広がっている。10月末以降、東京をはじめ、大阪、北海道、兵庫などの新規感染者数は過去最高を記録するなど、その勢いは日を追うごとに増す。だが、感染者が急増する一方で、死亡率は低下しているのも事実だ。これはいったいどういうことなのか、寺嶋教授が解説する。「現在は検査体制が拡充されたことにより、早期発見、早期治療が可能になりました。第1波のころは、発熱し、せきなどの症状が出ている患者さんでも、自宅待機を命じられ、なかなか診断までたどり着けないケースがありました。そのため、病院に来たときにはすでに重症化している、ということも。今はそういった事態は少なくなりました」とはいえ、第2波以降も、70歳以上で入院した患者の死亡率は20%もあり、高齢者の感染が危険であることには変わりない。寺嶋教授はこれを懸念している。「第2波のころまでは比較的、持病のない若い世代の患者さんが多かったのですが、最近は年齢層が高く、糖尿病や高血圧の持病のある、いわゆる重症化リスクの高い患者さんが増えてきています」現在、新型コロナウイルスによる国内死亡者数は、2,000人を超えている。「よくインフルエンザの年間死亡者数(約1万人)と比較されますが、これだけ多くの人たちが感染対策をしているからこそ、2,000人に抑えられていると考えるべきです。対策をしなければ、欧米のような状態になっていたかもしれない。ワクチン、特効薬がない今の段階では、インフルエンザよりも怖い病気なのだと心得ておくほうがいいでしょう」寺嶋教授によると、気温が下がるとウイルスの生存期間が長くなり、空気が乾燥するとウイルスが広範囲に届くようになるという。一方で人間の体も、寒くて乾燥していると、鼻やのどの抵抗力が落ちるので注意が必要だ。猛威をふるいそうな第3波を乗り切るためにも、あなた自身が緊張感を持って、予防対策を講じることが必須である。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月03日イラストレーター和田フミ江さんの「ママならぬ日々」103話。里帰りを終え、ようやく自宅に戻った矢先に、夫がインフルエンザに……。娘のお世話と夫の看病に不安を抱えていた和田さんに義母からのありがたい提案があったのですが……。里帰りを終えて、やっと自宅に帰ったとたん、夫がインフルエンザにかかっていることが判明。診断を受けてから夫の熱はどんどん上がっていきました。 「ママならぬ日々」103話 夫を寝室に寝かせて、私と娘は別室に避難。このまま赤ちゃんを抱えて夫の看病をするしかない……と思っていたのに、遠方の義母が泊まり込みで看病すると言ってくれたので驚きました。 「1カ月以上留守にして荒れ果てたこの部屋に、義母を迎え入れてしまっていいものか……!?」と正直思いましたが、この際そうも言ってられないので、ありがたく夫をお願いすることにしました。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年12月03日コロナから日常を取り戻すために、もっとも期待されているのがワクチンの開発。米国では12月中には接種が始まるという。その有効性は?日本にはいつ入ってくるの?最新事情を聞いたーー。「米国製薬大手ファイザーが、FDA(米国食品医薬品局)に新型コロナワクチンの緊急承認申請を提出しました。順調にいけば、12月中に米国で接種が開始される見通し。これで良好なデータが示されれば、来年の東京五輪までに日本でワクチンが行き渡る可能性が高くなります」期待を込めて語るのは、米国国立研究機関の病理専門医・峰宗太郎さんだ。ただ、通常10年かかるといわれるワクチン開発が、わずか1年弱で承認されるとなれば、安全性が気になるところ。まずは日本に供給される予定の3つのワクチンの仕組みから、峰さんに解説してもらおう。米国の製薬会社であるファイザーとモデルナが採用したのはmRNAワクチン。「従来型のワクチンは、ウイルスの毒性を弱めた生ワクチン、“死んだ”ウイルスを利用した、不活化ワクチンなどを注射し、体内に抗体を作るという仕組みです。一方、mRNAワクチンは新型コロナウイルスの一部のゲノム情報を持った化学物質のみを注射して、体内で抗体を作り、本物のウイルスがやってきたときに戦ってくれるという仕組み。これまで、一部の研究分野でしか存在しなかった、新タイプのワクチンです」そのため、開発当初から安全性に関して不安視する専門家も多くいた。峰さんもその一人だった。「しかし両社で行われた4万人の治験者の中で、死亡者は1人も出ませんでした。副反応も軽い発熱、頭痛、倦怠感が主体で、従来のインフルエンザワクチンなどと大差ありません」一方、英国のアストラゼネカが採用したのはウイルスベクターワクチンだ。「まったく別のウイルスに、新型コロナウイルスのゲノム情報を埋め込み、体内で抗体を獲得するタイプです。ウイルスそのものを体内に入れるので、強く副反応が出ることが懸念されていましたが、治験データを見る限り、副反応はファイザーとモデルナのものと変わらず、現段階では大きな問題は見つかっておりません。個人的な感想ですが、どちらのタイプも、安全性は高いと考えています。もちろん、接種が開始されれば、大規模なデータを注視しなければなりません」安全性の次に気になるのは、その効果だ。「ワクチンの効果は有効率で表します。たとえばワクチンを打たない場合、100人中10人が発症するとします。一方、ワクチンを接種した100人だと1人しか発症しなかった。この場合、90%発症が減ったので、ワクチンの有効率は90%ということになります。ファイザー、モデルナのワクチンは有効率が約95%で、アストラゼネカは70〜90%と報告されています。インフルエンザワクチンが30〜60%なので、極めて高い有効性を示しています。また、ファイザー、モデルナの試験では、ワクチン投与群では重症者がいないことも確認されました。つまり、ワクチンを接種していれば、仮に感染をしても、重症化を抑制する効果があるのではないかと考えられているのです」数量に関しても、従来型のワクチンと異なり、合成が簡単で大量生産できるという。政府はファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3社から合計1億4,000万人ぶんのワクチンを調達する予定だ。3社のワクチンとも2回接種しなければならない。ファイザーは1回目から3週間、モデルナは1回目から1カ月後に2回目を摂取することになるという。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月03日株式会社ギャレリアインターナショナル(本社:東京都渋谷区、代表取締役:阪崎英一郎)は、乾燥対策「角度がお洒落ワイヤレス加湿器」ワイヤレス350mlライトアップを発売いたします。秋からの乾燥対策に必要な商品であることは間違いないです。乾燥した冬の空気は、ウイルスが生存するのにもってこいの環境、秋から冬にかけて流行するインフルエンザウイルスも、空気が乾燥していると生存率が高くなり、感染リスクが高まるといわれています。厚生労働省によると、インフルエンザの予防に適した湿度は“50~60%”。それに対して、エアコンなどを使用している室内の湿度は20~30%程度といわれているので、感染症の予防を防ぐためにも加湿器は使った方が良さそうです。■おしゃれな角度調整ができる。■ライトアップ&超静音のため、作業中や就寝中も快適使えます。■給水便利350ml■ワイヤレス/小型なので卓上、車載も可能です。商品名角度がお洒落ワイヤレス加湿器本体サイズ100mmx100mmx143mm重さ198g容量350ml電池容量1200mAh充電時間3時間使用可能時間3~6時間素材/付属ABS・PP/マイクロUSBケーブル販売開始日2020/11/17~販売ページ商品に関するお問い合わせ株式会社ギャレリアインターナショナル広報担当:西村〒150-0002東京都渋谷区渋谷2-8-2荻津ビル2階TEL:03-4500-8253TEL:03-4500-8636お電話の場合は平日10:00-18:00までメールアドレス:info@galleria-intl.com企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年12月03日新型コロナウイルスの感染が収束しないまま、本格的な冬がまもなく訪れます。これからの時期に心配な感染症の一つが、インフルエンザ。今年は特にどのような対策をとる必要があるのでしょうか。今回は、インフルエンザの対策や予防対策について、書籍 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 からご紹介します。■インフルエンザの症状とは?インフルエンザは、年齢を問わず冬に大流行する呼吸器の感染症です。熱は4〜5日続くことが多く、合併症を引き起こすこともあって、重症化しやすいのが特徴。子どもの場合は、いったん解熱した後、数日後に再び発熱することもありますが、ほとんどはその後自然に解熱します。インフルエンザの主な症状には、発熱やだるさ、喉の痛みや頭痛があります。さらに、腹痛やおう吐などの症状が出る場合もあります。■インフルエンザによる合併症インフルエンザは、脳炎や脳症、気管支炎や肺炎など の合併症を引き起こすことがあります。日本では、小児の脳炎の原因としてインフルエンザが最多であり、毎年200〜500人が発症 しています。脳炎は、発熱してから2日以内に起こりやすく、治療しても死亡や後遺症を残してしまう場合があります。また、インフルエンザは、時に異常行動を引き起こすこともあるため、家の中では子どものそばで注意深く見守りましょう。■インフルエンザのおうちケアもし子どもがインフルエンザにかかってしまったら、おうちで下記のようなケアをしてあげましょう。【インフルエンザのおうちケア】1、自宅で水分をしっかりとって安静にする2、抗インフルエンザ薬(タミフルなど)を内服後はおう吐や下痢などの副作用に注意する3、インフルエンザの合併症で、異常行動を起こすこともあるので、注意して見守るインフルエンザは、自然経過で治ることがほとんどなので、安静にすることが一番の治療です。タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、発熱後48時間以内に飲めば、1〜2日早く熱を下げる効果がありますが、重症化や脳症を予防できるわけではないとも言われています。内服後は、おう吐や下痢などの副作用にも注意が必要です。■予防接種の効果は?インフルエンザの予防法としては、予防接種があります。予防接種をすることで、病気に対する免疫(抗体)を獲得できます。インフルエンザにかかりにくくなることで、結果的に肺炎や脳症などの合併症の予防効果が期待できます。赤ちゃんは生後6ヶ月以降で接種できるようになり、13歳未満は原則2回接種が必要です。接種後は、2週目から5ヶ月程度効果があります。■【インフルエンザ】教えてドクターQ&A最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」にインフルエンザにまつわる悩みにお答えいただきました!――毎年どうしても家族感染してしまいます。防ぐ方法はありませんか?インフルエンザの流行の中心は子どもです。子どもも大人も、できるだけインフルエンザワクチンを接種することが大事です。インフルエンザワクチン接種の有効率は46%とされています(*)。これは、例えばワクチンを打たなければ100人発生した患者数が、ワクチンを打てば54人で済むということです。ゼロにはなりませんが非常に有効なことがわかると思います。なお、ワクチンは、生後6ヶ月から効果があるとされています。また、卵アレルギーがあってもインフルエンザワクチンの接種は可能ですよ。――なるほど、予防接種の重要性がよくわかりますね。それ以外の予防法はありますか?ワクチン以外の予防としては、手洗いと外出時のマスク、すなわち新型コロナ対策はそのままインフルエンザ予防策になります。手洗いは、石けんをつけて20秒かけて、親指やてくび、手のひらなどすみずみまでしっかりと洗うことが大切です。そして洗った後はしっかりと乾かして、夜寝る前にはクリームなどで保湿してくださいね。――インフルエンザと風邪、新型コロナウィルスについて、親が見分けられるでしょうか?医者であっても見分けるのは難しいです。インフルエンザは急激な発熱を伴います。普通の風邪程度では、小中学生にもなるとあまり高熱を出すことはありませんので、風邪との区別はつきやすいかもしれません。ただ、新型コロナウイルス感染症の場合、発熱することもありますので、見分けることは難しいです。今年はインフルエンザの発熱でも、最初は「新型コロナかもしれない」と慌てることがあるかもしれません。だからこそ今年はよりインフルエンザにかかるリスクを減らして、発熱リスクを下げておくことが大切なのですね。※本連載で紹介する情報は、2020年11月時点のものです。(*)PLoS One.2015;10(8):e0136539. 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 (佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム/KADOKAWA ¥1,430)赤ちゃん・子どもの病気、ケガ、事故…突然の「どうしよう」この1冊があれば安心!病院に行く? 行かない? こういう時は様子を見ても大丈夫など、子どもの体の心配ごと、 マンガと解説でわかります。突然起こる子どもの病気、ケガで不安になるときに、親が慌てずに対処するための常備本。●「教えて!ドクタープロジェクトチーム」とは?長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。公式HP: 教えて!ドクタープロジェクトチーム
2020年12月01日座談会に参加していただいたDRESS会員さまプロフィール白石 美亜 さん10代の頃からプロモデルとして各種スチールやショーで活躍。エステシャンやアロマセラピストとしての経歴もあり、美容家として、最近はインフルエンサーとしても活動の幅を広げている。DRESSの大人のための美容部の部長。プライベートでは男の子3人のママ。鈴木 久美子 さん普段は商社にお勤めのDRESS会員。現在は「DRESS大人のための美容部」に所属し、主に美容系のイベントを中心に参加する。千葉 まお さん外資系ラグジュアリーブランドのファッションアドバイザーとして銀座にて5千人以上の富裕層の接客をし、総合商社の秘書を10年以上務める。現在は30歳以上の女性に向けライフデザインスクールとマナースクールを主宰。プライベートでは2児の母。監修医師プロフィール院長南 真実子祖父や父が産婦人科医であったことから医師を志し、自身も大阪医科大学医学部へ進学。卒業後、初期研修を経て大阪医科大学産婦人科教室に入局。主に腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。検診業務にも従事し、マンモグラフィー読影認定医を取得。女性がいつまでも健康で美しく輝いていられるよう、さらなる高みを目指して、美容医療、アンチエイジング医療を行う。大手美容クリニックで活躍後、2017年に大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療を行っている。■「更年期」はデリケートでネガティブ!?――今回は更年期座談会ということなんですが、そもそも身近な人と更年期の話をすることはありますか?白石さん(以下敬称略):ほとんどないですね。前に40~50代くらいの理不尽に怒る男性が職場にいたとき、女性のあいだで「男性更年期じゃない?」って話をしたことはあるくらいかも。千葉さん(以下敬称略):私の知人にも、急に気持ちが不安定になる方がいて、周りから「更年期みたいだ」と言われていたことがありました。でもそれは本当に更年期による不調のあらわれなのか、その人の性格なのかわからないですし、ホルモンバランスの乱れによるものだったとしたら、その人はすごく苦しかったと思います……。私も上司に冷たくしたら「千葉さんは更年期だから」って陰口言われたんだろうなって思ったりもします。鈴木さん(以下敬称略):私の職場でも、感情の起伏が激しい人がそのくらいの年齢にさしかかっていると、もしかしたらって思いますが、失礼にあたるから言えないし、どうコミュニケーションをとったらいいかわからないんですよね。たとえば「インフルエンザのときは、病院にいってこの薬を飲んで、少なくとも1週間は安静にして……」みたいに、対処法が明確に決まっているじゃなですか。でも更年期障害となると情報が不足していて、どうしようもないと思ってしまうのが現状というか。白石:周りはどうしたらいいかわからないですよね。場合によってはセクハラみたいに受け止められやすいのかなって。南先生からのアドバイスたしかに周りがどうしていいかわからない……というのはありますよね。更年期障害の主な原因は女性ホルモンの急激な低下ですが、それに加え、心的ストレスや職場や家庭における人間関係などさまざまな誘因が関わっているとされています。周囲の人間が正しい知識をもって、サポートできるような環境作りができると理想ですね。■これって更年期? 疲労? PMS? 女性は不調の原因が多すぎ!——更年期について話せる機会って全然ないですね……。実際、更年期ってどういう印象がありますか?鈴木:病気じゃないけど不調が続くって感じですかね。体調不良だったり、感情の起伏だったり。白石:でも自分が怒りっぽくなっているときに、それが更年期なのか、単なる疲れが原因なのか自分ではわからないんですよね。ピキッときて子どもに怒ったときに、これが更年期なのか自分が疲れてイラッとしちゃったのか、それとも生理前のPMSなのかがわからない。千葉:それ、私もあります!「こんなに自分は怒りっぽかったっけ?」と思うときに、果たしてこれはただイライラなのか、それとも更年期の始まりなのかなって。更年期の始まりは個人差があると伺っているので、どうやったら判明するんだろう。白石:しかも対処の仕方もわからないので、自然に治まるまで待つしかないって印象です。前に「更年期にはプラセンタは効く」って聞いて、私も予防的にプラセンタ注射をやっていたときがあったんですよ。でも週1でやらなきゃいけないから面倒臭くなって行かなくなっちゃって(笑)。南先生からのアドバイス40歳を過ぎると、イライラしたり怒りっぽくなったりすることがあると、これって更年期かな? と思われている方も多いかもしれません。そもそも更年期とは、閉経の前後5年間と定義されています。日本人の閉経は平均50.5歳ですので、45~55歳頃に相当します。40代になってすぐ症状を自覚される方もいらっしゃいますが、規則的に月経がある45歳未満の方で更年期症状が起こることはほとんどないとされています。更年期障害の症状は大きく3種類に分けられます。1.ほてりやのぼせなどの血管運動神経症状2.めまいや動悸、冷え、関節痛、肩こり、腰痛などの身体症状3.気分の落ち込み、イライラ、情緒不安定、不眠などの精神症状です。これらの症状を組み合わせた、簡易更年期指数(SMI)という日本で広く使用されている更年期障害のチェックリストがあります。更年期障害は病気ではないと思われている方も多いですが、点数によっては治療が必要な場合もあります。簡単なチェックリストなので、更年期かな? と思った場合はチェックしてみてください。更年期だから仕方ない、とつらい症状を我慢するのではなく、治療すれば良くなる可能性がある病気だと考えて、専門医にご相談されてください。また、プラセンタ注射は更年期障害に対して保険適応でも使用される薬で、更年期症状の改善効果が認められています。注射なのでクリニックに通わなければいけないため、続けるのが難しいこともありますよね。続けやすいという面で考えると、エクオールなどのサプリメントを取り入れると良いと思います。エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌によって代謝されることにより産生される女性ホルモンと似た構造をしている成分です。日本人の場合、エクオールを作る腸内細菌を持っているのは2人に1人とされており、2人に1人は体内でエクオールを作ることができません。エクオールはほてりや肩こりなどの更年期症状に対する効果も認められており、また骨密度減少の抑制や悪玉コレステロールを減少させる効果もあるとされています。ただし、乳癌などの女性ホルモン依存性の疾患のある方には注意が必要ですので、主治医と相談して服用するようにしましょう。食生活や運動など生活習慣の是正は更年期症状の改善において基本です。早いうちからバランスの良い食事を心がけ、有酸素運動を積極的に取り入れるようにしましょう。■更年期=女性の後半?——更年期はほとんどの方にやってくるものだと思うのですが、それに比べるとなかなか話題にしづらいテーマであるなと感じます。鈴木:個人差がありすぎて共感しづらいのもひとつの理由なのかなと思います。40を過ぎたら更年期って大まかには言われていたりするじゃないですか。私もそろそろなんだろうとは思うんですけど、なんとも言えない微妙な感じがあるというか……。千葉:それに自分から更年期の話をするのって、女性としての後半に差し掛かっていることを宣言しているようなイメージがあると思うんです。だから自分からも言いづらくて…。鈴木:たしかに。自分の年齢を公表してしまっているようなものというか。「この人もうこのゾーン以上の年齢なのは確定なんだ」っていう線引きをされそう。白石:おばちゃん認定みたいなね。私も自分からは言いにくいですね。千葉:もし自分が相談したときに、友だちに「私はまだ(更年期障害とか)そんなことないよ」って言われたら、「あ、私の方が先におばさんになったのかな」って気になりそう(笑)。勝手にその友人との間に格差を感じてしまうかもしれません。白石:「え、私だけ?」みたいなね。第一声を言い出しづらいですよね。直接言えないぶん、みんなこっそりネットで調べたりして対策してるのかもしれないです。更年期のことを調べたことはないのですが、たとえば子育てのことでいうと、ほかの方の体験談が読みたくて「子育て 反抗期 イライラ 口が悪い」みたいにめちゃくちゃ単語を組み合わせて近い状況にいる人を探します(笑)。千葉:私もそういう体験談が集まる場所とか覗きそう(笑)。育児中で大変なときも「同じようにつらい人いないかな」って見ていたので。やっぱり同じような悩みがある人がいると自分だけじゃないってホッとするんです。きっと更年期コミュニティがあるとすごく盛り上がる気がします。南先生からのアドバイス更年期や閉経をマイナスのイメージでとらえている方が多いですが、前向きに考えてみることも大切です。50歳をこえてイキイキされている方もたくさんいらっしゃいます。毎月あった生理がなくなると、月経痛や貧血症状などがなくなり体はラクになります。ホルモンの変動がなくなり、不安定だった体が安定すると考えてみると捉え方が変わるかもしれません。正しい知識を積極的に取り入れることも非常に大切ですね。更年期の症状のひとつに動悸がありますが、更年期症状と思っていたけれど実は甲状腺の病気や不整脈だった、ということもあります。つらい症状がある場合は我慢せず、専門医に相談されてください。また、厚生労働省の研究班が作成している「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」という女性の健康を支援するためのWebサイトもあります。更年期だけでなく、女性の体の悩みについて知ることができるので、活用されても良いと思います。■オープンに話す選択肢がもう少しあってもいいよね千葉:それこそCMで「こういう症状があったら婦人科にいきましょう」「病院に行くことは悪いことではありません」とか更年期について紹介してくれたら、もっと話題になりやすいんじゃないでしょうか。——でも、その方がずっと話題にしやすくなりますよね。千葉:年上のママ友さんに話を訊いてみたい気持ちもあるんですが、デリケートな話題なのでやっぱり訊きづらい。私、出産後にホルモンバランスが崩れて抜け毛や肌荒れを経験したんです。だから更年期にホルモンバランスが崩れたときにはどんな症状がでるのかも気になるんですけど……。体験談をリアルに訊けない不安はありますね。——更年期は必ず終わりがあるし、そのあとには「黄金期」と言われる時期がやってくる人もいると言われています。そういう明るい更年期の話も聞いてみたいです。千葉:えっ、黄金期? そうなんですか?白石:それ聞いたことあります! 私の周りも、それくらいの年齢の方で人生を楽しんでいるマダムたちが多いんですよ。50代後半だけどものすごく元気で楽しそうで。ランチ行ったり海外旅行行ったり、若い人たちよりも一層アクティブな感じ。鈴木:へえ~! そんな時期が待ってるなんて想像もできなかったです。出口が見えないイメージしかなかった!——もっといろんな世代の人たちの更年期トーク、聞いてみたいですよね……! 今日はありがとうございました。南先生からのアドバイス日本人女性の平均寿命は87歳です。閉経するのはまだまだ人生の中間地点です。閉経後の人生を楽しめるかどうかは自分次第です。更年期を期に、食生活を見直し、積極的に有酸素運動を取り入れて、心身ともに健康に黄金期を楽しみましょう。
2020年10月31日新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されている今年の冬は、例年以上にインフルエンザの感染予防が重要になってきます。今回は今シーズンのインフルエンザ予防に関してお話しします。 今年は新型コロナとインフルエンザの同時流行のおそれあり新型コロナとインフルエンザ感染症は、どちらも呼吸器感染症です。症状の程度には個人差がありますが、発熱・咳・息切れまたは呼吸困難・頭痛など似たような症状が出るため、症状だけでは鑑別が難しいとされています。 そのため、これから流行の時期を迎えるインフルエンザと、新型コロナの同時流行に対する警戒感が医療現場でも高まっており、感染対策の強化と検査等の医療体制の備えが進められています。 妊婦さんや乳幼児、そのご家族は予防接種を!インフルエンザの予防といえば、予防接種を思い浮かべる方も多いかもしれません。今年のインフルエンザの予防接種に関しては、厚生労働省から重症化リスクの高い65歳以上の方を優先するよう要請がありましたが、10月26日からは誰でも予防接種を受けることができるようになりました。 インフルエンザに感染した場合、妊婦さんや乳幼児は重症化のリスクがあると言われています。インフルエンザの予防接種は「任意接種」ですが、インフルエンザの感染、万が一感染した場合の重症化を避けるためにも、厚生労働省では妊婦さんや乳幼児は早めに予防接種を受けるようすすめています。 新型コロナの影響がインフルエンザにも!?厚生労働省によると、インフルエンザの発生報告数は昨年の同時期に比べて大きく減少しています。これは新型コロナウイルスの感染拡大に伴なう感染対策がとられたことが影響している可能性があるとのこと。とはいえ、インフルエンザの流行期は11月〜12月ごろのため、引き続き注意が必要です。 感染予防のためには、やはり手洗いと手指衛生の徹底、マスクの着用が基本です。そのほか、3密空間を避けること、換気を図ること、体調が悪いときは医療機関に相談し指示を仰ぐことなど今までおこなってきた感染対策が重要になってきます。 日々増減を繰り返し、一向に収束の兆しの見えない新型コロナの感染。その一方で経済を回すためにさまざまなGo Toキャンペーンがおこなわれ、今の状況に慣れてきている人も多いかもしれません。しかし、これからどんどん寒くなっていくと新型コロナやインフルエンザの感染リスクは高まりますし、それ以外の感染症も増える時期になります。今一度、気を引き締めて感染対策に努めていきましょう。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年10月29日「“Go Toキャンペーン”などで人の移動が増えているなか、日本の発症者数は横ばいを続けています。ハイリスクな既往症のある患者や高齢者などでも死亡者数がさほど増えないというのは、いわゆるウイルスの変異が起きているのかなと感じています」そう語るのは、帝京大学大学院公衆衛生学研究科の高橋謙造教授だ。また、医療ジャーナリストによれば、「欧州では再び、新型コロナウイルスの感染者が急速に増加しています。特に1日の感染者数が過去最多の4万1千622人を記録したフランスでは、夜間外出禁止令の対象地域を9都市から38地域に拡大しました。しかしながら、10月中旬時点で、ここ1カ月の1日あたりの死者は100人を下回り、千人を超える日もあった今春の“第1波”とは差があるといいます。WHOの欧州地域事務局長は『欧州全体の死者数は(第1波の)5分の1にまで下がった』と断言しています。かたや国内を見ると、9月に発表された国立感染症研究所による新型コロナの致死率は“第1波”の5.8%から、6月以降の“第2波”は0.9%まで低下。新型コロナの“弱毒化”が指摘されるようになりました」元WHO専門委員の医学博士・左門新氏もこう語る。「治療実績を積んだことが死者数を減らした大きな要因だと思います。ただし、ウイルスはランダムに変異するので、弱毒化している可能性もあるでしょう。かつてSARSは終息しましたが、これはウイルスが強かったためわれわれが厳しく対処をしたからです。長いスパンで見て、ウイルスが生き残って生物に感染し続けるには、あまりに強毒だと長く続きません。そのため、実は弱毒化したほうがウイルスは長く生き残るということはいえるでしょう」冬の足音が近づくと、コロナとは別に、インフルエンザ感染にも警戒しなければならない。前出・左門氏は続ける。「いまはコロナ禍で、手洗いや消毒、マスクなどの感染予防が徹底されているので、インフルエンザにかかる人はかなり少ないです。ただ、コロナへの警戒を緩めて感染予防を怠れば、インフルエンザの感染者は増えると思います」新型コロナとインフルエンザに“同時感染”するケースもありえるという。「中国・武漢の新型コロナ重症患者の約50%がインフルエンザにも感染していたとする海外の研究結果があるのです。同時感染すると、全身の免疫が暴走する『サイトカインストーム』現象が早まるともいわれています。同時感染を避けるためにも、特に高齢者などにはインフルエンザのワクチンを早めに打つことを勧める専門家もいます」(前出・医療ジャーナリスト)左門氏は“同時感染”の危険性についてこう力説する。「医学的には、ウイルスに感染するとインターフェロンという免疫ができるので、新型コロナが蔓延していればインフルエンザにかかりにくい状態だと思います。ただ、同時に感染することはもちろんありえます。その場合、別々のウイルスなので体の別々の場所に影響が出るという意味でも、重症化のリスクはあります。また、ウイルスに感染してさらに細菌にも感染する“混合感染”を起こすと、肺炎を起こして重症化し、死に至ることもあります。だから、ウイルスに感染したら細菌感染を防ぐ目的で、ウイルスには効かない抗生物質を投与することもあるのです」“同時感染”に“混合感染”――。死者数が減っても重症化リスクがある現状を、しっかり認識すべきだろう。前出の高橋教授は改めて新型コロナウイルスの特殊性について、注意を促す。「コロナがインフルエンザと明らかに違うのは、後遺障害が深刻だということです。肺などへのダメージが大きく、さらに味覚障害や嗅覚異常などの後遺症報告も多く、まだまだ未知のウイルスです。子どもの場合、海外では川崎病のような全身の血管炎症の報告例も多いです。コロナウイルスは弱毒化によって、インフルエンザのように長期間、生き残る道を選んだといえるでしょう。SARSよりもよほど“賢い”ウイルスなのです」“弱毒化”したからといって感染予防策を怠れば、大きなしっぺ返しを食うことになる。 われわれも負けずに“賢明”な生活を送ることが肝要なのだ――。「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年10月28日新型コロナウイルスに加え、インフルエンザも心配なこの冬は、いつも以上に感染症対策を万全にして挑む必要がある。こまめな手洗い、うがいだけでは不安だという人も多いだろう。実は、万人におすすめしたい感染症の予防対策がある。今話題の、「L8020乳酸菌」だ。口内ケアが感染症予防になる感染症対策には口内ケアが重要だという話はご存知だろうか。歯周病菌はインフルエンザウイルスが人の細胞に入るのに必要な酵素を持っており、歯周病菌を持っているとインフルエンザにかかりやすく、さらに重症化しやすくなってしまう。また、新型コロナウイルスのレセプター(受容体)も舌や歯肉の上皮細胞にあることがわかっており、口腔内でウイルスが増殖することが明らかになった。感染症の予防には口内ケアが有効だ。具体的なケア方法は3つある。・歯磨きや舌みがきなどの「物理的除去」・洗口剤や歯磨き粉などの「ケミカルコントロール」・有害な菌を有用な菌に置き換える「生物学的コントロール」歯磨きはもちろん、歯間ブラシを使って丁寧に隙間を掃除する「物理的除去」は基本。そして、菌を置き換える生物学的コントロールでは乳酸菌が注目されている。多くの乳酸菌には歯周病菌を抑える働きがあるが、よりパワフルなのがL8020乳酸菌だ。L8020乳酸菌で、歯周病・虫歯・感染症から体を守ろうL8020乳酸菌は虫歯にも歯周病にもなったことがない子どもの口の中から発見されたヒト由来の乳酸菌で、虫歯の原因であるミュータンス菌を抑える働きをする。歯周病の原因のひとつであるジンジバリス菌を死滅させたという実験結果も学会で報告されている。L8020乳酸菌は、虫歯や歯周病の原因になる菌を減少させる作用があるだけでなく、口臭も抑える働きをする。口の中の環境を整え、菌が体内に入ったり、口腔内で繁殖したりするのを抑えるため、感染症の予防として有効だと考えられている。丁寧な歯磨きや洗口剤でのうがいに加え、L8020乳酸菌をプラスすることで、より予防効果があがるのだ。歯周病対策で酸化ストレスが低い体作りを鶴見大学歯学部探索歯学講座の花田信弘教授は、新型コロナウイルスについて「これから研究を重ねる必要があるが」と前置きしたうえで、「一般的には基礎疾患を持つかどうかで発症するかどうかが決まると言われているが、基礎疾患で身体が慢性炎症になり酸化ストレスを引き起こしている方が重症化している」と語る。「酸化ストレスを抱えた方は高齢者や糖尿病の方などに当てはまりますが、それ以外で当てはまるのが、実は歯周病なのです。歯周病菌が血液に入り、さらに歯周組織に炎症が起こって酸化ストレスとなり、 基礎疾患と同じ働きをしてしまうことで、重症化に結び付くと考えられます」(花田信弘教授)歯科医院で定期的に検診を受けつつ、L8020乳酸菌で歯周病、虫歯、感染症とトータルで対策するのが効果的だ。L8020乳酸菌は、タブレットやオーラルケア用品、ヨーグルトなどに配合されている。感染症を恐れず元気に過ごし、虫歯や歯周病と無縁でいるためにも、L8020乳酸菌を使った口内ケアを始めてみてはいかがだろうか。
2020年10月28日これから寒い季節を迎えるにあたって、インフルエンザの感染も流行期を迎えます。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、インフルエンザの予防は例年より重要性を増しています。今回は、今年の予防接種のスケジュールと助成についてお伝えします。 2020年は例年とスケジュールが変わる厚生労働省の発表によりますと、2020年のインフルエンザワクチンは過去5年間で最大量(約6300万人分)の供給を予定しているとのことです。 今年は新型コロナウイルスの影響もあり、原則として10月1日~10月25日までは、定期予防接種対象者である65歳以上の方(心臓、腎臓、呼吸器機能不全の60~64歳までの方を含む)を優先として予防接種をおこないます。10月26日以降にその他の方(特に妊婦さんや生後6カ月~小学校2年生までの乳幼児・児童)の予防接種をおこなうよう、厚生労働省は協力を要請しています。 しかし、実際は病院・クリニックごとの判断やワクチンの供給状況にもよります。すでにインフルエンザ予防接種の受付・予約をしているところも多く、すでに初期の予約が終わっている病院・クリニックもあるようです。また、クリニックによっては新規の受付はせず、一度は来院した人(診察券を発行されている人)に限定しているところもありました。インフルエンザワクチンが十分な効果を維持する期間は、接種後2週間程度~5カ月程度と考えられていますので、予防接種を希望される方は、早めに確認・予約をおすすめします。 インフルエンザ予防接種の補助についてインフルエンザの予防接種は治療行為でないため、健康保険の適用にはならず、病院・クリニックごとに費用が変わります。多くの場合、1回あたり3000~5000円であることがほとんどです。これを家族の人数分となると、それなりの出費となりますが、補助を受けられるケースもありますので、すべての方に当てはまるものではありませんが、主な助成についてお伝えしてまいります。 1.健康保険組合からの補助加入している健康保険組合(健康保険証に記載のある保険者または交付者)によっては、インフルエンザ予防接種の補助を行っているところがあります。対象者の範囲が被保険者(勤務している本人)限定のところと被扶養者(被保険者の扶養家族)まで対象にしているところ、金額も被保険者・被扶養者が同一の場合と被保険者と被扶養者で異なるところなどありますので、まずは、加入している健康保険組合のホームページや会報などを確認しましょう。 2.自治体からの助成一部の自治体では、乳幼児を中心としたインフルエンザ予防接種の助成をおこなっています。例を挙げますと、世田谷区では1~15歳のお子さんがインフルエンザ予防接種を受けた場合、接種1回あたり1000円の助成が受けられます。また、神戸市では1~12歳のお子さんがインフルエンザ予防接種を受けた場合には接種1回あたり2000円の助成が受けられます。すべての自治体で行っているわけではないので、お住まいの自治体のホームページや広報紙を確認しましょう。 3.その他一部のポイントサイトや、福利厚生のカフェテリアプランでインフルエンザ予防接種の割引や補助を受けることができます。加入しているポイントサイトや福利厚生のサイトを確認することをおすすめします。 なお、確定申告の医療費控除の対象に、インフルエンザ予防接種は該当しません。治療・診療に該当しないことが理由です。医療費控除の計算に含めてしまうと、後日修正を求められる可能性がありますので、注意しましょう。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年10月21日