展覧会「語りの複数性」が10月9日(土)~12月26日(日)、東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2及び交流スペースで開催される。見ることや聴くことは、受け取り手がいて初めてそこに現れるという意味で、その人が語ることである。物事を受け取り表現する方法は唯一ではなく、視覚を使わずに見る人や手話を使って話す人がいるように、人の身体の数だけ“語り” は存在するのだ。それは限られた人の特殊な方法ではなく、本当は誰もが持っている、自分と異なる他者や物事とともに生きるための能力と言えるだろう。この1年半ほどの間、未知の世界に偶然足を踏み入れることや他人と肩を並べる時間が減ったことは、我々の身体を大きく変容させた。この展覧会では、そこにないものを自分の経験として受け取り、表現するさまざまな試みを描いた作品を扱う。それらの作品を通じ、訪れる人の想像する力を借りて鑑賞することがそれぞれの独自の体験として立ち上がる場を作りだすはずだ。本展が美術展への初参加となる小島美羽は、これまでに制作してきた孤独死を扱った模型作品を出品。映画『うたのはじまり』の絵字幕で注目を集めた小指(小林紗織)は、25mに及ぶ自分史を譜面に落とした新作を発表する。それらをはじめ、8人の作家による写真や絵画、模型、絵字幕、映像、音といったさまざまな形態の作品を中山英之建築設計事務所による会場構成で提示する。情報が溢れるからこそ貧しくなってしまう、さまざまな語りのあり方と、その語りを紡ぎ出す身体を想像する展覧会をぜひ現場で体感してほしい。■展示情報「語りの複数性」10月9日(土)~12月26日(日)開館時間:11:00-19:00休館日 :月曜日会場:東京都渋谷公園通りギャラリー展示室1、2及び交流スペース入場料:無料出展作家:大森克己、岡﨑莉望、川内倫子、小島美羽、小林紗織、百瀬 文、山崎阿弥、山本高之※岡﨑莉望の「崎」は「たつさき」が正式表記。※開催内容は、都合により変更になる場合あり。※百瀬文の作品は30分毎の入れ替え制で上映(毎時0分 / 30分開始、上映時間25分)。途中入場は不可。<アクセシビリティ>鑑賞にあたり音声ガイドやテキスト配布のほか、より多くの方に展覧会を味わって頂くためのツールを会場にて貸出。
2021年10月07日展覧会「WAVE TOKYO 2021」が、東京・アーツ千代田3331で開催。会期は2021年10月9日(土)から10月17日(日)まで。ジャンルを越えた作家111人が集結!「WAVE TOKYO 2021」「WAVE TOKYO 2021」は、アート、グラフィック、映像、イラストレーション、絵本などジャンルを越えた作品が一堂に会す展覧会。4度目の開催となる今回は、ベテランから新世代まで日本のメディアアートの未来を予測するクリエーター111人が集結する。空山基、吉田ユニ、浅野忠信ら人気クリエーターが出展出展者には、空山基、吉田ユニ、浅野忠信、安齋肇、宇野亞喜良、AC部、友沢こたおなど豪華クリエーターがラインナップ。各クリエーターの作品は一部を除いて会場にて販売されるため、気に入ったアートピースはその場で購入することが可能だ。ディオール(DIOR)やミズノ(MIZUNO)とのコラボレーションが記憶に新しい空山基や、個展の開催のほかユニクロ(UNIQLO)「UT」のTシャツデザインを手掛ける吉田ユニ、俳優とアーティストの2面性を持つ浅野忠信ら、マルチに活躍する気鋭のクリエーターによる作品を一度に見れる貴重な機会。是非会場に足を運んでみて。【詳細】WAVE TOKYO 2021会期:2021年10月9日(土)~10月17日(日)時間:11:00~19:00(最終日は18:00閉館)会場:アーツ千代田3331 1階メインギャラリー住所:東京都千代田区外神田6-11-14入場料:1,000円(高校生以下/65歳以上/障害者手帳保持者と付添1名無料)※会期中無休。会場内撮影可能。
2021年10月04日六本木ヒルズの東京シティビューで『サンリオ展ニッポンのカワイイ文化60年史』がはじまりました。この展覧会では、日本発の「カワイイ文化」の成長をサンリオ独自の視点で紹介。サンリオ史上最多となる800点以上のキャラクター商品や原画などが展示され、昭和レトロなグッズも登場します!「カワイイ」タワーがお出迎え【女子的アートナビ】vol. 221まずエントランスでは、高さ8メートル以上もある迫力のアート「Unforgettable Tower」がお出迎え。この作品は、増田セバスチャン氏が本展のために制作したものです。近づいてみると、おなじみのサンリオキャラクターだけでなく、ちょっと昔の懐かしいキャラクターたちもいます。増田氏によると、このタワーは“記憶の積み重なり”をイメージしてつくられたもので、4,000 個以上のぬいぐるみが使われているとのこと。どの世代の人が見ても、ワクワクする作品です。ちなみに、52 階にあるガラス張りの展示室からは、東京の景色も一望できます。写真撮影OKなので、夜に訪れてライトアップされた東京タワーと「Unforgettable Tower」のダブルタワーを一緒に撮影すれば、“映える”こと間違いなしです!創業時からカワイイを追求!ZONE1では、「カワイイのはじまり」をテーマに、昨年創業 60 周年を迎えたサンリオの文化の秘密が紹介されています。サンリオは、創業当時から「売れるか、売れないか」ではなく、「カワイイか、カワイくないか」にこだわっていたそうです。その理由は、子犬などを見て「カワイイ」と思う感情は万国共通だから。カワイイを追求し続け、1974年に誕生したキャラクターがパティ&ジミー。この二人はアメリカに住むラブラブカップルという設定で、昭和世代には懐かしのキャラクターです。同年、サンリオを代表するハローキティも誕生。翌75年には、キキ&ララ(リトルツインスターズ)とマイメロディも生み出されました。会場には、マイメロディの貴重な原画も展示されています。シナモロールはウサギだった…!ZONE2では、シナモロールやポムポムプリン、ハンギョドンなどたくさんの「サンリオキャラクターズ」が紹介されています。例えばシナモロールのコーナーでは、プロフィールやグッズなどのほか、キャラクターの世界観を作り上げるために作者が書いた設定書なども展示。シナモロールのプロトデザイン(原案)を見ると、最初は子犬ではなくウサギだったことがわかります。人気キャラクターが生まれるまでの試行錯誤が見られて楽しいです。いちご新聞第一号は、まさかのスヌーピー!ZONE3では「いちご新聞」が登場!「いちご新聞」とは、おもにサンリオキャラクターの情報やグッズが紹介されている読者参加型の機関紙。子どものころ愛読していた人も多いと思います。会場では、1975年に発刊された第一号が展示されています。その表紙は、なんとスヌーピー!実は、サンリオがアメリカに進出したとき、スヌーピーの作者チャールズ・M・シュルツさんと懇意になったそうです。スヌーピーを日本に紹介し、グッズなどを売っていたというつながりもあったので、表紙にも起用されたのですね。会場には、ハローキティも登場!歴代のいちご新聞が展示されているコーナーで、カワイイポーズをとってくれました。キティちゃんに口がない理由は…?ZONE4では、みんな大好きなキティちゃんにフォーカス。さまざまなイラストやグッズが展示され、世界で愛されている人気キャラの基本情報から秘密までも明かされています。例えば、キティちゃんのフルネームは「キティ・ホワイト」。出生地はロンドン郊外、特技はクッキーづくりで、いろいろなスポーツもできてピアノも弾けます。また、キティに口が描かれていない理由は、楽しいときは笑っているように、悲しいときは泣いているように見え、感情移入しやすいから。子どもたちのそばで常に優しく寄り添ってくれる存在だったのです。キティちゃんが少女だけでなく、なぜ大人の女性たちも魅了しているのか、その詳しい理由も明かされています。ぜひ会場でパネル解説などもご覧になってみてください。キティを愛するレディー・ガガが着用して話題となったドレスも再現されています!さらにZONE5では、各アーティストによる、オリジナルのサンリオアートを展示。ZONE6では、未来に向けたサンリオのメッセージが紹介されています。昭和グッズにしびれる!最後に、展示されていた昭和レトロなキティちゃんグッズをまとめてご紹介します。まずは、貴重なハローキティの第一号グッズ「プチパース」。小銭しか入らない小さなお財布は、子どものころ持っていた人も多いはず。昔のビニールっぽい素材が昭和な感じです。キティのレコードや電卓、さまざまな文具も展示されていました。昭和世代には懐かしいものばかり。平成世代には、レトロさがおしゃれに感じるかもしれません。ちなみに、ミュージアムショップもかなり充実しています。限定グッズもあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。展示を楽しんだあとは、同フロアにあるカフェ&レストラン「THE SUN & THE MOON」でコラボメニューをどうぞ。食べるのがもったいないくらいカワイイスイーツがいっぱいあります。会期は2022年1月10日まで。期間中、ハロウィンやクリスマス、お正月といったイベントに合わせた展開も予定されているので、ぜひ公式サイトをチェックしてお出かけくださいね。©2021 SANRIO CO., LTD. APPROVAL NO. SP610376Information会期: ~2022年1月10日(月・祝)※会期中無休会場:東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52 階)開館時間:10:00~20:00(最終入館 19:30)※当面、時間を短縮して営業いたします。※情勢によりやむを得ず、営業時間に変更が⽣じる場合や、休業となる可能性もございます。観覧料:【平日】一般 ¥2,100、高・大生 ¥1,500、4歳~中学生 ¥850、シニア(65歳以上) ¥1,800【土日祝】一般 ¥2,300、高・大生 ¥1,700、4歳~中学生 ¥1,050、シニア(65歳以上) ¥2,000※最新情報は、美術館のウェブサイトをご確認ください。
2021年09月25日展覧会「学者の愛したコレクション ―ピーター・モースと楢﨑宗重―」が、すみだ北斎美術館にて2021年10月12日(火)から12月5日(日)まで開催される。北斎の研究者ピーター・モースと浮世絵研究者の楢﨑宗重「学者の愛したコレクション ―ピーター・モースと楢﨑宗重―」では、北斎の研究者であり、世界有数の北斎作品コレクターでもあったピーター・モースと、葛飾派作品をはじめ貴重で多種多様な資料を収集した浮世絵研究の第一人者・楢﨑宗重、それぞれのコレクションから、珠玉の名品約140点を紹介。希少な北斎作品や、高名な絵師・画家たちの作品を通して、ピーター・モースと楢﨑宗重、各々の作品に対するこだわりや、研究業績を辿っていく。北斎の技巧が感じられる浮絵や空摺の作品ピーター・モースは、北斎の「諸国瀧廻り」シリーズに関する論文の執筆や、単著『Hokusai: One Hundred Poets』の刊行、また、北斎の全作品目録を試みるなど、北斎の研究者・そして収集家として総数約600点にも及ぶコレクションを収集。希少価値の高い作品も多く、欧米における個人収集としては最高・最大の内容といわれているピーター・モースコレクションから、95点が会場に展示される。保存状態が極めて良いことからピーター・モースが最も大切にしたとみられる北斎の「新板浮絵」シリーズより、参詣に向かう人々の賑わいを細かな風俗描写とともに描いた「新板浮絵三囲牛御前両社之図」を展示。遠近法によって奥行きを強調した、浮絵ならではの立体感のある描写が特徴だ。加えて、空摺(からずり)による凹凸をつけることで表現された川面の波紋がくっきりと確認できる「冨嶽三十六景 武州玉川」など、北斎や摺り師の技巧までも感じられる作品の数々を目にすることができる。北斎の画法を継承した“葛飾派”作品や新版画も昭和から平成にかけて活動した美術史家・楢﨑宗重のコレクションからは、北斎の画法を継承しつつ独自の画風を確立した葛飾派の絵師、蹄斎北馬(ていさいほくば)の「夕立図」が登場。大きな画面に、夕立に見舞われる峠の茶屋の様子を細かく描き込んだ肉筆画で、風俗描写に秀でた北馬の画風を象徴する作品の1つだ。また、顔料を厚く塗るなど、西洋の油彩画を強く意識して描かれた長沢蘆雪の作品「洋風母子犬図」や、版画家・川瀬巴水が叙情的に風景を表現した新版画「雪の寺」なども展示。一部展示作品は、楢﨑宗重の著した作品解説とともに紹介する。【詳細】学者の愛したコレクション ―ピーター・モースと楢﨑宗重―会期:2021年10月12日(火)~12月5日(日) ※前後期で一部展示替えあり前期 10月12日(火)~11月7日(日)/後期 11月9日(火)~12月5日(日)会場:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2休館日:毎週月曜日開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)料金:一般 1,000円、高校生・大学生 700円、65歳以上 700円、中学生 300円、障がい者 300円、小学生以下無料※本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)も観覧可能。※団体での来館は、当面の間、受付不可。【問い合わせ先】TEL:03-6658-8936(9:30~17:30 ※休館日を除く)
2021年09月19日アンダーカバー(UNDERCOVER)のアーカイブを展示・販売する展覧会「UNDERCOVER: The Archives」が、渋谷のセレクトショップ「アーカイブストア(Archive Store)」にて、2021年9月25日(土)から10月10日(日)まで開催される。アンダーカバーのアーカイブを展示・販売1989年、高橋盾によって設立されたアンダーカバーは、パンクやユースカルチャーの影響をファッションに落とし込んでストリートで人気を博し、「裏腹ブーム」の一翼を担った。その一方、2003年春夏シーズンからはコレクション発表の舞台をパリに移し、ストリートの要素とモードの感覚を織り交ぜたスタイルで世界からも評価されるようになった。展覧会「UNDERCOVER: The Archives」では、このように「ストリート」と「モード」のふたつの側面をあわせ持つアンダーカバーの足跡を紹介。1990年代から2000年代までのメンズ・ウィメンズのアーカイブを約250点を展示するとともに、販売も行う。ストリートブランドとしてだけではなく、モードブランドとしてのアンダーカーバーも同時にふれることができる、貴重な機会となる。開催概要展覧会「UNDERCOVER: The Archives」会期:2021年9月25日(土)~10月10日(日)会場:アーカイブストア住所:東京都渋谷区神南1-12-16 和光ビル B1F【問い合わせ先】アーカイブストアTEL:03-5428-3787
2021年09月19日神戸市六甲山上で自然を散策しつつ点在する現代アート作品を楽しむ展覧会『六甲ミーツ・アート芸術散歩2021』が、9月11日(土)に開幕。各方面で活躍中の招待アーティスト19組と、公募で選出されたアーティスト15組の計34組が参加し、絵画や立体、映像作品など幅広いジャンルの作品が、六甲山上をはじめとする各会場で展示されている。「六甲ミーツ・アート芸術散歩2021 鑑賞パスポート引換券」チケット情報六甲山の緑や光、川のせせらぎなどの自然環境の中で気軽に現代アートにふれ合えるのがこの展覧会の大きな特徴。会場の六甲ガーデンテラスエリア、六甲高山植物園などの12会場間は徒歩で周遊できるところが多い。サテライト会場である有馬温泉エリアには六甲有馬ロープウェーが便利だ。また、新たな試みとしてJR三ノ宮駅前に過去の作品が特別展示されているので、こちらの作品を観て気分を盛り上げてから六甲山上に向かうのも期待感を高めそうだ。風の教会エリアにある、建築家安藤忠雄氏設計の「風の教会」では、神戸出身のアーティスト束芋(たばいも)が、教会内の空間と対話して感じた感覚を、アニメーション映像化し天井にプロジェクターで投影。この空間でしか表現・成立できない映像作品が観られると注目されている。ROKKO森の音ミュージアムでは、明和電機が80年前の巨大な自動演奏オルガンの心臓部であるパンチカードに代えて、コンピューターの制御によりオリジナル曲を演奏。迫力ある音楽とコミカルなロボットの動きに自然と楽しい気持ちになりそうだ。天覧台(一部TENRAN CAFE内に展示)で展示されている「キオクノカナタへ」は、公募で集まった248作品の中から「六甲ミーツ・アート芸術散歩2021公募大賞」グランプリにも選ばれた作品。古着やハギレを使った衣装をまとったモデルが六甲山の豊かな自然の中で溶け込むことで、廃棄物となってしまったものたちが再び輝きを取り戻すことを表現した作品だ。旧パルナッソスの休憩小屋で展示されている「山々を泳ぐ方舟」は、アートユニット「パルナソスの池(淺井裕介・高山夏希・松井えり菜・村山悟郎)」が、通称「廃墟の女王」とも呼ばれる旧摩耶観光ホテルに滞在し、窓枠を模したステンドグラスや雨漏りを利用して描いた絵画や写真を制作。ホテルに残されていた遺物などとともに、会場全体を使って表現した作品となっている。ROKKO森の音ミュージアムの屋外で展示されている松田美由紀の作品「光彩」は、『ジェンダー』をテーマに、柔らかさ、美しさを表現する女形・早乙女太一をモデルにして、性別関係なく共通する感情と誰もが両方の性質が交互に現れて生きていることを表現した。ほかにも見ごたえのある作品が揃い、六甲山がもつ自然のパワーと、作品に込められたアーティストのパワーが相まって、元気をもらえるはず。会期は11月23日(火・祝)まで。ゆっくり鑑賞していると、とても一日では回りきれないほど。周遊には、会期中に有料施設6会場に入れる「鑑賞パスポート」の購入がお得でおすすめだ。取材・文・撮影:滝野利喜雄
2021年09月17日展覧会「ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode(仮称)」が、2022年6月18日(土)から9月25日(日)まで、東京の三菱一号館美術館にて開催される。ガブリエル・シャネル、日本で32年ぶりの回顧展「ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode(仮称)」は、シャネル(CHANEL)の創設者であるガブリエル・シャネルのクリエーションやファッション哲学に焦点を当てた回顧展。ガリエラ宮パリ市立モード美術館で開催された、「Gabrielle Chanel. Manifeste de mode展」を日本向けに再構成した国際巡回展となる。日本で同様の展覧会が開催されるのは、32年ぶりだ。「20世紀で最も影響力の大きい女性デザイナー」とも称されるガブリエル・シャネルは、実用性や快適さを実現した、シンプルかつ洗練された女性服を提案。活動的な女性像を打ち出し、1920年代当時の新たな流行を先導した。また、戦後には、ガブリエル・シャネル自身がツイードのスーツを着こなして“ファッションアイコン”としてスタイルを確立し、ファッション界を牽引した。リトル・ブラック・ドレスや「シャネル N°5」など会場には、シャネルのスーツやリトル・ブラック・ドレスをはじめ、香水「シャネル N°5」、コスチュームジュエリーなど、象徴的なシャネルのクリエーションの数々が集結。また、当時の記録映像もあわせて紹介することで、ガブリエル・シャネルの生み出した独自のスタイル、世界観の魅力へと迫る。【詳細】ガブリエル・シャネル展 ― Manifeste de mode(仮称)開催期間:2022年6月18日(土)~9月25日(日)※展覧会のタイトル・会期・内容等は2021年9月時点のものであり、今後変更になる可能性あり。最新の情報は、三菱一号館美術館 公式ホームページにて告知。場所:三菱一号館美術館住所:東京都千代田区丸の内2-6-2【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2021年09月16日渋谷PARCO8Fの「ほぼ日曜日」(東京都渋谷区宇田川町)で9月17日(金)〜11月7日(日)、川島明が支配人を務める体験型展覧会「#ホテルカワシマ」が開催される。「#ホテルカワシマ」は、ホテルの部屋に見立てたいくつかのスペースをめぐる、あたらしいかたちの体験型展覧会。支配人を務めるお笑いコンビ・麒麟の川島明独自の感性で仕込まれた各部屋のネタを、体感することができる。会場には予約制でチェックインする部屋(有料)と、無料で順番にご入場いただくロビーがあるとのこと。また「#特別タグ企画」 として、会場で撮影させていただいた顔写真に川島明支配人がタグをつける企画の開催や、「#ホテルカワシマ」オリジナルグッズも販売される。各サービスの利用方法(一部要予約)や申し込みの詳細については、WEBページをチェックしてほしい。「当ホテルでは私の脳の中を探索していただくような、そんな仕掛けがたくさん用意されております。お時間の許すかぎり、その目で、その鼻で、その耳で余す所なく細部に渡るまでご堪能くださいませ。(支配人川島明 ご挨拶より)」【開催概要】「#ホテルカワシマ」日時:9月17日(金)〜11月7日(日)11:00〜20:00 ※初日9月17日(金)のみ12:30〜20:00場所:渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」渋谷区宇田川町15-1企画協力:SLUSH-PILE.参加方法と価格:#ホテルカワシマ」の館内には、「客室」と「ロビー」、ふたつのゾーンがございます。<客室ゾーン>2021年9月10日(金)11:00より「#ホテルカワシマ」WEBサイト経由で事前予約をいただくと、すべての客室をお楽しみいただけます。・シングル 800円(税込):お一人様で体験するプランです。・ツイン 1,200円(税込)(お一人様600円):2名様用のプランです。・トリプル 1,500円(税込)(お一人様500円):3名様一組のプランです。・クアッド 1,600円(税込)(お一人様400円):4名様一組のプランです。※「#ホテルカワシマ」WEBページの「チェックインからチェックアウトまで」の注意のお願いをご確認の上、お申込みをお願いします。※未就学児無料※車椅子をご利用の方:ご入場いただけますが、構造上、見づらかったり体験することができない展示がございます。また、移動がやや困難な箇所がございます。以上、ご了承くださいませ。なお、介助の方1名さまのチケットは必要ありません。<ロビーゾーン>入場無料、予約不要。混雑時には整理券発行の可能性もございます。
2021年09月07日展覧会「和田誠展」が、東京オペラシティアートギャラリーにて2021年10月9日(土)から12月19日(日)まで開催される。和田誠のイラスト&デザインなど創作の全貌を紹介「和田誠展」は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして広く知られている和田誠の創作活動を紹介する展覧会。イラストやグラフィックデザインに加え、映画監督、エッセイスト、アニメーション作家、作詞・作曲家、編集者としても創作活動を行ってきた和田誠の、膨大で多岐にわたる創作の全貌に迫る初の試みとなる。作品&資料約2,800点が集結代表作を中心としたビジュアル年表や、約30のトピックスを軸に、約2,800点の作品や資料を展示し、和田誠の軌跡を辿る。中には、創作のルーツとなる幼少期に描いた絵物語や多摩美術大学在学中に制作したLPジャケットといった貴重な資料も。書籍・原画だけで約800点にものぼる作品が一堂に集結する。『週刊文春』表紙や谷川俊太郎との絵本など40年以上にわたって和田誠が表紙のイラストレーションを手がけていた『週刊文春』は、2,000号までを一挙に紹介。原画や色指定紙、モチーフにしたオブジェなどもあわせて登場する。また、谷川俊太郎とタッグを組んだ絵本や、丸谷才一や村上春樹など様々な作家の書籍の装丁、パロディ作品など、幅広い表現スタイルが見て取れる作品を展示。新宿日活名画座のポスターは、初期の代表作の1つだ。さらに、和田誠が手掛けた映画の脚本や絵コンテの展示、CMや子ども向け番組のアニメーション上映も予定している。【詳細】和田誠展会期:2021年10月9日(土)~12月19日(日) ※72日間会場:東京オペラシティ アートギャラリー 東京オペラシティタワー3F住所:東京都新宿区西新宿3-20-2開館時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:月曜日入場料:一般 1,200(1,000)円/大・高生 800(600)円/中学生以下無料※同時開催「収蔵品展 072 難波田史男 線と色彩」「project N 84 山下紘加」の入場料を含む。※( )内は各種割引料金。障害者手帳持参者および付添1名は無料。割引の併用および入場料の払い戻し不可。※来館の際の注意事項など最新情報は、東京オペラシティ アートギャラリー 公式ウェブサイト、SNS、特設サイトにて告知。【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2021年09月04日日本一高いビル「あべのハルカス」16階の「あべのハルカス美術館」では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2021年度後半は9月より「tupera tupera のかおてん.」、11月より「コレクター福富太郎の眼」、1月より「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記3本の展覧会に続き、新たに2022年度前半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせします。「庵野秀明展」会 期 :2022年4月16日(土)~6月19日(日)開 催 趣 旨 :総監督を務めた最新作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が、興行収入100億円を突破し、今なお記録を伸ばし続けている庵野秀明。本展は、アニメーター時代に参加した過去作品や、監督、プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅し、創作活動の秘密に迫ります。自身の原点となった「アニメ」「特撮」作品の貴重な原画やミニチュアなどをはじめ、アマチュア時代から現在までの直筆の膨大なメモやイラスト、独自の映像作りに欠かせない脚本、設定、イメージスケッチ、画コンテ、レイアウト、原画からミニチュアセットに至るまで多彩な制作資料を余すところなく展示する世界初の展覧会です。「出版120周年 ピーターラビット展」会 期 :2022年7月2日(土)~9月4日(日)共 催 :朝日新聞社、関西テレビ放送、東映開 催 趣 旨 :今なお世界中で愛され続けるいたずらなうさぎ、ピーターラビット(TM)。作者のビアトリクス・ポターTMによって紡ぎ出され、ロンドンのフレデリック・ウォーン社から出版された物語は、2022年に出版120周年を迎えます。本展は、ピーターラビット誕生前夜から今日に至るまでの歩みを作品や資料合わせて約170点から振り返るものです。物語の原点である絵手紙と、『ピーターラビットのおはなし』の彩色原画全点が一堂に展示されるのは日本初の機会となります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月03日展覧会「コミュニケーションの部屋」が、2021年8月15日(日)から10月10日(日)まで、和歌山県立近代美術館にて開催される。「いま・ここ」を共有するコミュニケーション「コミュニケーションの部屋」は、“コミュニケーション”をテーマにした展覧会。メールやSNS、オンラインミーティングといったデジタルベースのコミュニケーションが活発な現代の中で、“情報を伝え共有する”というコミュニケーションの本来の意義に立ち返り、その最もシンプルな方法である、ひとところに集まって対話し「いま・ここ」を共有することにフォーカスする。展覧会という「場」における様々なコミュニケーションとは「コミュニケーションの部屋」では、展覧会を、同じ場に集って「いま・ここ」を共有するというコミュニケーションの生まれる「場」として定義。鑑賞者と作品をはじめ、作品を介した鑑賞者同士、鑑賞者と作者、もしくは鑑賞者と美術館とのコミュニケーションなど、展覧会という空間そのものや作品を通して、様々なコミュニケーションのかたちを模索する。展示作品は、和歌山県立美術館のコレクションを中心に構成。野田哲也による版画作品 《日記 1971年5月15日》や、トーマス・ルフの写真作品《肖像(P. フリース)》など、見る者に対話を促すような作品が揃う。また、所蔵作品に加え、前川紘士と那須大輔による協働制作の作品も特別出品。奈良県障害者芸術祭「HAPPY SPOT NARA 2011‒2012」を契機に作られた映像作品などのアーカイブ展示を行う。【詳細】コミュニケーションの部屋会期:2021年8月15日(日)~10月10日(日)会場:和歌山県立近代美術館 2階展示室住所:和歌山県和歌山市吹上1-4-14開館時間:9:30~17:00 ※入場は16:30まで休館日:月曜日 ※9月20日は開館し、翌21日休館観覧料:一般 520円(410円)、大学生 300円(260円) ※( )内は20名以上の団体料金※高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料※8月28日、9月25日(毎月第4土曜日)は「紀陽文化財団の日」として、大学生無料※9月5日、10月3日(毎月第1日曜日)は入館無料
2021年08月15日北欧・フィンランド最古のテキスタイルブランド「フィンレイソン(Finlayson)」の日本初となる展覧会「創業200周年記念 フィンレイソン展―フィンランドの暮らしに愛され続けたテキスタイル―」が京都文化博物館にて開催される。開催期間は、2021年10月9日(土)から2022年1月10日(月・祝)まで。200年の歴史を誇る「フィンレイソン」日本初の展覧会1820年に創業された「フィンレイソン」は、北欧フィンランド最古のテキスタイルブランドとして、これまで寝装品やホームテキスタイルを中心に質の高い製品とおしゃれなデザインを展開し、世界中で愛されてきた。同社の創業200年を記念する本展では、フィンレイソンの最初の紡績工場設立の地にあるタンペレ歴史博物館に保管されている当時の貴重な資料を初公開。さらに、同じく工場のあった街に位置するフォルッサ博物館に保管される、色鮮やかなデザイン原画やテキスタイルを一堂に会し、長く信頼されてきたブランドの200年の歴史をひも解いていく。北欧の自然や文化に着想を得た、カラフルなテキスタイルが集結「フィンレイソン」のテキスタイルの魅力といえば、鮮やかな色合いとユーモア溢れる柄。北欧の自然や文化などから着想を得た色とりどりの 個性あふれるデザインは多くの人の心を惹きつけてきた。本展では、草花のモチーフや大胆なグラフィカルパターンなど、自然との共生に満ちたフィンランドデザインの軸ともなる作品が多数展示される。トーベ ・ ヤンソンによるムーミンのデザインも展示そんな展示品の中でも目を引くのは、ムーミンのデザインだ。「フィンレイソン」は、作者トーベ・ヤンソンからムーミンの模様の生地を制作する許諾を得ている唯一の企業でもある。青空の下、鮮やかな緑の森の中で暮らすムーミンとその仲間たちを描いた貴重なテキスタイルは必見だ。貴重な資料と職人たちの道具から200年の歩みを感じる「フィンレイソン」の歴史を紹介するゾーンでは、英国スコットランド出身のジェームズ・フィンレイソンが、フィンランドの都市タンペレで小さな紡績工場を創業した1820年から、以後200年においての企業としての活動や、過去に使用されていた道具などからテキスタイル制作の裏側に迫る。1855年から1861年まで使用されていた「フィンレイソン」独自の通貨や、広告キャンペーンで使用されていた冊子など貴重な資料に加えて、制作の際に使われていた糸見本、紐の見本が結わえられている鉄輪といった当時の職人たちの“手仕事”を感じられる道具を目にすることができる。【詳細】創業200周年記念 フィンレイソン展―フィンランドの暮らしに愛され続けたテキスタイル―会期:2021年10月9日(土)~2022年1月10日(月・祝)休館日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)、年末年始(12月27日~1月3日)会場:京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)開室時間:10:00~18:00(金曜日は19:30まで)※入室はそれぞれ30分前まで■入場料当日:一般 1,500円、大高生 1,100円、中小生 500円前売り・団体:一般 1,300円、大高生 900円、中小生 300円※団体は20名以上※前売券は2021年8月7日(土)~10月8日(金)までの期間限定販売。※学生料金で入場の際は学生証を提示。※障がい者手帳等を提示で本人と付き添い1名までは無料。※上記料金で2階総合展示と3階フィルムシアターも観覧可能。(ただし催事により有料の場合あり)<主な入場券販売場所>京都文化博物館、ローソンチケット L コード:52745、チケットぴあ Pコード:993-270 、セブンチケット(セブンコード:090-521)、イープラス、CN プレイガイドほか■セット券人気カフェ「CAFE AALTO KYOTO」のシナモンロールとコーヒーセット付入場券フィンランドの名建築家アルヴァ・アアルトが手掛けた「CAFE AALTO」京都店で、名物のシナモンロールとコーヒーを提供。料金:2,400円 ※シナモンロール・コーヒーセット+本展入場券1枚販売期間:2021年10月9日(土)~2022年1月10日(月・祝)販売場所:セブンチケットセブンコード:090-539※詳細は展覧会公式HPを確認。※その他関連イベントについては、展覧会公式HPを確認。【問い合わせ先】京都文化博物館TEL:075-222-0888finlayson ©Finlayson Oy
2021年08月09日『コンビニ人間』(2016)で芥川賞を受賞した村田沙耶香と2名の現代美術作家との対話によって、 村田沙耶香の世界観を浮かび上がらせる展覧会『村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平』が、8月20日(金)より表参道・GYREにて開催される。村田は、『コンビニ人間』で、完璧なマニュアルによってコンビニエンスストアで働いているときだけ「世界の正常な部品」になったと安心することができる主人公の日常を、『消滅世界』(2015)では、人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界を描き、人が無意識に持つ常識や固定概念を覆してきた。独特のユーモアを込めた作品で知られるデイヴィッド・シュリグリー(イギリス)は、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを制作。 多様な手法によって作品制作を行っており、国際的に高い評価を得ている。一方、金氏徹平は、『コンビニ人間』の書籍カバーに作品を提供。フィギュアや雑貨、あるいは日用品など、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションなどで知られている。同展では、現代社会における未来観=「ユートピア」と「ディストピア」とは何かを問いかけ、さらに村田沙耶香の小説の中で言及されている、正常に潜む社会的暴力性や抑圧を浮かび上がらせていく。金氏徹平≪White Discharge (Built-up Objects) #48≫2019年Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy of the artists and Blum & Poe, Los Angeles/New York/TokyoPhoto : 西村雄介David Shrigley≪untitled≫2020年Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo/ Stephen Friedman Gallery,London.Copyright David Shrigley.Photo : Todd-White Art Photograph村田沙耶香≪untitled≫1998年 学生時代の作品『村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平』会期:2021年8月20日(金)〜10月17日(日)会場:GYRE GALLERY時間:11:00~20:00公式サイト:
2021年08月05日あの名作絵本の生みの親・馬場のぼるの人間像に迫る展覧会、「没後20年 まるごと馬場のぼる展描いた つくった 楽しんだ ニャゴ!」をご紹介します。絵本「11ぴきのねこ」シリーズなどで、今も幅広い世代に根強い人気を誇る漫画家・馬場のぼる。1927年に3人姉弟の末っ子として青森県三戸町で生まれた彼は、リンゴの行商人や開墾農民、代用教員など職を転々とする傍ら絵の勉強を始め、劇団や映画館のポスター、看板を描いていた。21歳の時に漫画家を志して上京。翌年には少年誌で早くも連載漫画を手がけるようになり、一時期は手塚治虫、福井英一とともに「児童漫画界の三羽ガラス」と呼ばれるほどの人気を博した人物だ。漫画家としての才能にあふれた彼だったが、次第に少年漫画の仕事に対して思い悩むようになる。当時の少年漫画はアクションものが主体となり、次第に自分の体質に合わなくなったと感じていたのだ。24歳の頃、島田啓三を中心とした「東京児童漫画会」の会員となり、手塚治虫や古沢日出夫などと知り合い、刺激を受ける。次第に「漫画と本質的に同じであるうえに絵をたっぷり見せることができる」と絵本の制作にやりがいを覚え、徐々に活躍の場を絵本の世界へと移してゆく。やがて誕生したのが、1967年刊行の『11ぴきのねこ』だ。11匹のやんちゃな猫たちが繰り広げる物語は、子供はもちろん大人をも虜にし、一大ロングセラーに。絵本のみならずキャラクターグッズや人形劇なども幅広く展開され、世代を超えて愛される存在になっていった。そんな馬場が自宅に残していた約50年分の膨大な資料も活用し、本展では彼の漫画や絵本の業績、スケッチブックや個人的に描いた絵画、立体作品、交友関係などにも焦点を当て、馬場のぼるの人間像を紹介する。展覧会は彼の代名詞「11ぴきのねこ」シリーズからスタート。1作目から最後の6作目までラフスケッチや色指定の記録などと合わせ、当時の絵本の制作過程もわかるような、貴重な校正用リトグラフを紹介する。さらにアトリエに残されていた1951年から2001年までの約50年分のスケッチブックから発見された取材メモ、猫のモチーフなど、様々な資料を7つに分類して紹介。また故郷の風景画や小学校時代の絵や作文、旧制中学時代のノートなどを展示し、馬場の原点も探る。なかでも印象的なのは彼がプライベートで楽しんでいた創作の数々だ。猫たちの様々な姿をキャンバスに描いたり、自ら土をこねて鬼瓦をつくったり…。おなじみのキャラクターたちが思い思いに動く姿は、ファンにとっては興奮モノ。これまでこうした私物を紹介した機会はなく、今回初出しの見どころといえるだろう。口ひげと目深にかぶったチューリップハットがトレードマークだった馬場のぼるは、手塚治虫と仲が良かったという話も有名。なぜ彼が大人に響くメッセージを絵本の中にも描き続けてきたのか、この展覧会を見ればきっとわかるはずだ。『11ぴきのねことぶた』こぐま社、1976年刊 印刷原稿特色刷り校正用リトグラフ・紙こぐま社蔵「ブウタン」『幼年ブック』集英社、1954年掲載漫画原稿墨、水彩等・紙こぐま社蔵『ぶどう畑のアオさん』こぐま社、2001年刊 原画水彩、墨・紙こぐま社蔵『きつね森の山男』こぐま社、1974年刊 印刷原稿特色刷り校正用リトグラフ・紙こぐま社蔵「没後20年 まるごと馬場のぼる展描いた つくった 楽しんだ ニャゴ!」練馬区立美術館東京都練馬区貫井1‐36‐16開催中~9月12日(日)10時~18時(入館は17時30分まで)月曜(8/9は開館)、8/10休一般1000円ほかTEL:03・3577・1821※『anan』2021年8月4日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2021年07月30日チェコスロヴァキア(現・チェコ共和国)出身で、アメリカを代表する絵本作家ピーター・シス(1949~)の日本では初となる展覧会が、9月23日(木・祝)より練馬区立美術館にて開催される。シスの創作活動の軌跡は、故郷チェコでその才能が開花した映像制作にはじまり、アメリカへ移住後、雑誌や新聞、書籍へのイラストレーションの提供、そして絵本の創作へと途切れることなく続く。その芸術活動への意欲は、幼い頃から抱き続けた自由に描くことや表現することへの喜びと情熱に裏打ちされていた。 1987年から30作以上の絵本を生み出し、『三つの金の鍵魔法のプラハ』、『星の使者ガリレオ・ガリレイ』など、日本でも多くの作品が翻訳されている。同展では、代表作の絵本原画やシスの創作活動の原点であるアニメーション作品を中心に、オブジェや構想メモ、スケッチ、日記など様々な作品や資料を含んだ約 150 点を通して、シスの芸術を俯瞰。シスと同郷のミロス・フォアマンが監督をつとめた映画『アマデウス』のポスターをはじめ、シスが手掛けたチェコと関係の深い作品も紹介する。《『飛行士と星の王子さま: サン=テグジュペリの生涯』原画》 2014年 (c)Peter Sis, 2014《『かべ鉄のカーテンのむこうに育って』原画》 2007年 (c)Peter Sis, 2007《『オーシャンワールド』原画》 1992年 (c)Peter Sis, 1992《『星の使者ガリレオ・ガリレイ』原画》 1996年 (c)Peter Sis, 1996【開催概要】『ピーター・シスの闇と夢』会場:練馬区立美術館会期:2021年9月23日(木・祝)~11月14日(日)開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜日料金:一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円公式サイト:
2021年07月29日1960年代からつねに第一線で活躍し、世界を魅了し続けてきたアート界のレジェンド横尾忠則。彼の60年以上にわたる創造の全貌を一望できる展覧会「GENKYO 横尾忠則[原郷から幻境へ、そして現況は?]」が始まった。85歳にしてなお挑み続ける横尾氏の画業に迫る。’60年代にはグラフィックデザイナー、イラストレーターとして一世を風靡した横尾氏。しかし1980年にニューヨーク近代美術館で開催されたピカソ展を観て衝撃を受け、以降「画家」としての活動を開始。その後から具象的な作品を継続して制作するようになる。そんな彼の激動の人生を表すかのような本展。今回は彼自身が総監修者となり、絵画を中心に初期のグラフィック作品を加えたアートワークを500点以上出品&展示する。なかでも注目は、彼がコロナ禍に制作した新作だ。全世界がコロナ禍に見舞われる状況の中、横尾は外出も来客も制限しながら、日々アトリエにこもって絵画制作に没頭。昨年から今年にかけて制作された新作は、大作ばかりが20点以上。横尾作品の中で最大級の問題作ともいえるこれらの新作の数々は必見だ。さらに館内には自身の作品などにマスクをコラージュした「WITH CORONA」のコーナーも登場。2020年5月から、横尾はこの「WITH CORONA」シリーズをツイッターとブログで発信し始める。コロナ禍でのネガティブなイメージをポジティブに変換するこの試みは、現在600点以上制作され、撮影可能としているのもユニーク。また、横尾が滝の絵を描くために収集した1万枚以上の絵はがきのコレクションが、インスタレーションへと展開している滝空間も見どころのひとつ。天井や壁面を覆い尽くす滝の絵はがきは、ダイナミックな体感空間になっている。「何を作ったかではなく、制作のプロセスが大事」という一貫したメッセージを打ち出し続ける横尾忠則。そんな彼の展覧会は、85歳になっても実験的で挑戦的。アイデアが枯渇することのない柔軟な頭の中を覗き見るような展示は、熱量を伝えつつふと笑みがこぼれる内容だ。横尾忠則《高い買物》2020年作家蔵横尾忠則《T+Y自画像》2018年個人蔵横尾忠則《Wの惑星》2005年作家蔵横尾忠則《暗夜光路赤い闇から》2001年東京都現代美術館よこお・ただのり1936年、兵庫県生まれ。唐十郎、寺山修司らの舞台芸術のポスターなどを手がけ、’69年にパリ青年ビエンナーレ版画部門大賞を受賞。2012年に横尾忠則現代美術館、’13年に豊島横尾館を開館。横尾忠則近影(角南範子撮影、2020年)GENKYO 横尾忠則[原郷から幻境へ、そして現況は?]東京都現代美術館 企画展示室1・3F東京都江東区三好4‐1‐1開催中~10月17日(日)10時~18時(入場は閉館の30分前まで)月曜(7/26、8/2、8/9、8/30、9/20は開館)、8/10、9/21休一般2000円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2021年7月28日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2021年07月27日芥川賞受賞作『コンビニ人間』などで知られる作家・村田沙耶香の世界観をテーマにした展覧会「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平」が、2021年8月20日(金)から10月17日(日)まで、東京・表参道のジャイル・ギャラリー(GYRE GALLERY)にて開催される。『コンビニ人間』村田沙耶香の世界観を現代美術で表現「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平」は、村田沙耶香の小説を軸に、現代美術作家のデヴィッド・シュリグリー、金氏徹平らの作品を通して、その世界観を紐解いていく展覧会。“正常”であることや“ユートピア”への問い村田沙耶香は、小説『コンビニ人間』において、完璧なマニュアルによってコンビニエンスストアで働いているときだけ「世界の正常な部品」になったと思える主人公の日常を描き、『消滅世界』では人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界を描写。また、『生命式』では“正常性は発狂の一種”という言葉が登場する。これらの作品では共通して、「正常とは何か?」という問いと、「正常」の概念に抑圧される人々の姿、そして“理想的な未来の社会像”ユートピアとはどのような世界なのかという仮定が、物語を通して表現されている。デヴィッド・シュリグリー、金氏徹平の作品を展示本展では、そんな村田沙耶香が紡ぐ独特な世界観とデヴィッド・シュリグリー、金氏徹平の作品とを共鳴させ、村田沙耶香が小説の中で描く「ユートピア/ディストピア」とは何なのか、また、「正常」に潜んでいる社会的暴力性や抑圧を浮き彫りにしていく。デヴィッド・シュリグリーは、日常の場面を軽妙に描写したドローイングをはじめ、アニメーション、立体、写真などを制作するアーティスト。一方、金氏徹平は『コンビニ人間』の書籍カバーにも作品提供したアーティストで、日常的なイメージを持つオブジェクトをコラージュした立体作品やインスタレーションの制作に加え、舞台美術も手がけている。尚、会場には、村田沙耶香自身が学生時代に制作した作品も登場する。【詳細】展覧会「村田沙耶香のユートピア_〝正常〟の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平」会期:2021年8月20日(金)~10月17日(日)会場:ジャイル・ギャラリー住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 ジャイル3FTEL:03-3498-6990入場料:無料
2021年07月23日障害のある作家たちの異彩を発信する展覧会「HERALBONY GALLERY in Tokyo -3rd Anniversary Art Exhibition- 」7月19日(月)から渋谷で期間限定開催!Upload By 発達ナビニュース障害のある作家たちの異彩を発信する展覧会「HERALBONY GALLERY in Tokyo -3rd Anniversary Art Exhibition- 」が2021年7月19日(月)~25日(日)の期間、渋谷スペイン坂の多目的スペース「no-ma」にて開催されます。主催のヘラルボニーは、福祉実験ユニット。障害という言葉の裏にある先入観やこれまでの常識を超え、福祉を起点に新たな文化を作り出し続けています。7月24日に設立3周年を迎えることを記念し、今回の展覧会を開催。展示では三重県にある障害のあるアーティストの支援等をする、特定非営利活動法人 希望の園に所属する作家、森啓輔の原画作品展示、ヘラルボニーの取り組みと活動の展示、ヘラルボニーが手掛けるアートライフブランド「HERALBONY」の出店があります。入場は無料。※7月22日~15:00、23日~14:00、7月24日~14:00は、チケット購入に限り来場可能アーティストが放つ「異彩」との出会いがここにある。3周年記念イベントとして、チケット制の有料イベントも開催します。2021年7月22日(木)、23日(金)はスペシャルイベントとして、常設展示のほか、ヘラルボニー代表や特定非営利活動法人 希望の園理事長のあいさつ、コンテンポラリーダンサーによるダンスパフォーマンスなどがあります。設立3周年、当日となる7月24日(土)にはヘラルボニーの「異彩」との出会いとこれまでの3年間、そして今後の展望をテーマに、創業メンバーによるトークイベントを開催します。(尚、緊急事態宣言発出に伴い、イベントの縮小及び一部内容を変更があります。詳しくは、公式ページからご確認ください。)【作品募集のお知らせ】「2021パラアートTOKYO」第8回国際交流展、受付は8月14日(土)までUpload By 発達ナビニュース「パラアート TOKYO」は、世界中から障害のある人による芸術作品を集めて、公益財団法人 日本チャリティ協会が開催する国際交流展。「才能は障がいを超え、国境を越える 」というスローガンのもと、障害のある人の芸術作品(パラアート)の感性、才能価値を世界へ発信しています。「2021パラアートTOKYO」第8回国際交流展の開催が決定し、作品を募集しています。期間は2021年8月14日(土)まで。世界にひとつしかない作品を応募してみませんか。【募集対象】国内外を問わず、障害のある方が制作した平面(書・絵画等)作品。子どもの部:10歳~17歳 / 大人の部:18歳以上【受付】2021年8月14日(土)まで Eメールinfo@paraart.jpまたは郵送【お問合せ先】(公財)日本チャリティ協会「2021 パラアートTOKYO」実行委員会事務局住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷 1-19 アーバン四谷 4 階TEL :03-3341-0803FAX :03-3359-7964E-mail: info@paraart.jp昨年開催した「2020 パラアートTOKYO」の全ての作品は、オンラインギャラリーで観ることができます。こちらもぜひご覧ください。発達障害のある人の困りごとにやさしく寄り添う「mahora」ノートが第30回日本文具大賞のデザイン部門、優秀賞を受賞!Upload By 発達ナビニュース「mahora」ノートは、発達障害がある100人の声を聞き、大栗紙工株式会社が一般社団法人UnBalance(アンバランス)と共に開発したノートです。お子さんがノートを使っているとき、なんだか書きにくそうだなと感じることはありませんか?視覚が敏感な場合、白い紙からの反射がまぶしく感じることがあります。特性によっては、罫線が見分けにくいために気づいたら書いている行がかわってしまっていたりすることも…。このような発達障害のある人たちが日ごろノートを使うときに感じているさまざまな困りごとの声から、「mahora」ノートは「光の反射を抑えたやさしい色の中紙」「見分けやすいオリジナルの罫線」「シンプルなデザイン」を採用。老舗ノートメーカーならではの高い技術により丈夫で書き心地よく、目にやさしいノートがうまれました。その機能とデザインで、「みんなが使いやすいノート」として、第30回日本文具大賞でデザイン部門優秀賞を受賞。既存のノートがなんだか使いにくいなと感じているすべての人におすすめのノートです。「書きにくい」が「心地いい」に。カラーとサイズ、全24種類から選べる「mahora」ノートは、以下WEBサイトから購入することができます。京都障害児教育研究センターによる夏季研究集会、8月1日(土)オンラインで開催。特別支援学校や特別支援学級の実践報告、ゲスト講師による講演から障害児教育について考えよう。Upload By 発達ナビニュース京都障害児教育研究センター(障教研センター)が8月1日(土) 10:00~15:40にオンライン学習会を開催します。内容は、実践報告とゲスト講師による講演。特別支援学校、特別支援学級の実践報告では、教育現場で大切にしたいことを考えます。講演で講師をつとめるのは、自閉症児の授業づくりについて研究、各地で講演をする三木裕和さんと、「書く」ことと子どもの育ちについて研究する川地亜弥子さん。発達の視点から子どもをみることを学ぶ講演です。支援者向けの内容ですが、どなたでも参加できるオンライン学習会です。〈詳細〉【日時・場所】2021年8月1日(日)10:00~15:40(途中入場・途中退場可)オンライン(Zoomを用いて行います)【対象】どなたでもご参加ください【講師】三木裕和さん(元鳥取大学地域学部)川地亜弥子さん(神戸大学大学院人間発達環境学研究科)【料金】1,000円(税込)【お問い合わせ先】mail : sho-ken@kyoto-fuko.comtel: 075-751-1645京都府教育会館障教研センター事務局LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年07月18日展覧会「WHO ARE WE 観察と発見の生物学国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」が、大分県立美術館にて、2021年7月22日(木・祝)から9月12日(日)まで開催される。動物の剥製をめぐる“観察と発見”国立科学博物館の収蔵庫には、約480万点もの標本が保管されているものの、その多くは普段は公開されていない。本展では、そのうち世界屈指の動物標本コレクションとして知られる「ヨシモトコレクション」を中心に、選りすぐりの哺乳類の標本を紹介する。生物の形は長い進化の歴史の成果である。その歴史の「ある一時」を切り取った動物の剥製を観察することで、環境の適応による動物の生き様や多様性の複雑さ、そして自然が創り出した美しさを知ることができる。本展では、「観察の眼、発見の芽」をテーマに、動物の剥製1点1点を“美術作品のように観察する”という方法で展示。標本についての解説でなく、観察の「視点」を提示することで、ほかの動物との共通点や、現代の人びとの日常とのつながりの発見を促す構成となっている。展覧会概要展覧会「WHO ARE WE 観察と発見の生物学国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」会期:2021年7月22日(木・祝)〜9月12日(日)会場:大分県立美術館 3階 コレクション展示室住所:大分県大分市寿町2-1開館時間:10:00〜19:00(金・土曜日は20:00まで)※入場は閉館30分前まで観覧料:一般 300円、小・中・高校生 200円※大分県芸術文化友の会 びびKOTOBUKI無料、TAKASAGO無料※障がい者手帳などの提示者と付添者(1名)は無料※学生は入場時に学生証を提示【問い合わせ先】大分県立美術館TEL:097-533-4500
2021年07月16日7月16日(金)より、六本木の森アーツセンターギャラリーで、ポップカルチャーの巨匠・KAWSの大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」が開催される。KAWSは、ポップカルチャーのアニメーション作品からインスピレーションを受け、絵画やグラフィックデザインだけでなく、ストリートアート、プロダクトデザイン、巨大な立体作品など、多岐にわたる作品を制作するアーティスト。目の「×」がトレードマークの独特なキャラクターたちを中心に、およそ150点が六本木に集結する。本展覧会では、コマーシャルアートとファインアートの両面を併せもつKAWSの視覚的アプローチにクローズアップ。制作初期の作品から、今年の最新作までを幅広く展示し、彼の制作の軌跡をたどる。大胆で遊び心あふれるKAWSの作品。親しみやすいモチーフとポップなキャラクターの愛らしさはもちろん、そのなかに隠れる「人間の本質」を見出すことで、より彼の作品の奥深さに触れることができる。ビビッドでカラフルな色彩に目を奪われるが、さらに顔を近づけてよく見ていただきたいのが、アクリル絵の具で描かれた絵画作品たち。まるでプリントかと見間違うほど、筆の線は一切ないが、ひとつひとつ丁寧に描かれた「絵画」なのである。ビビッドな色を、発色よく再現するために、絵の具は混ぜずに原色のまま使うため、オーダーメードで新しい色の絵の具を発注することもあるのだとか。こうした部分には、彼のアーティストとしての技術力の高さがうかがえる。音声ガイドは、従来のようにヘッドセット付きの小型機器が配られるのではなく、入口のQRコードにスマートフォンをかざすだけで、自身のスマートフォンから聞くことができる。通常の電話のように音声ガイドを聞くこともできるが、イヤホンを持参するとより便利だろう。ほかにも、KAWSのスタジオを再現したコーナーや、スマートフォンをかざすことで楽しめる最新のAR作品、さらには展示会場を後にしたところに設置されている、映像による体験コーナーまであり、最後まで私たちを飽きさせない。展覧会名「KAWS TOKYO FIRST」は、2001年に渋谷パルコで行われた日本初の個展と同タイトルで、原点回帰の意味が込められている。「これぞまさにKAWS」といった作品たちに囲まれ、ファンのみならず、多くの人が高い満足度と高揚感を得られるだろう。王道のKAWS作品から、現代的で新しいアートまで、幅広いKAWSの世界観を堪能してみてはいかがだろうか。取材・文/飯塚さき
2021年07月16日展覧会「ピーター・シスの闇と夢」が、東京の練馬区立美術館にて2021年9月23日(木・祝)から11月14日(日)まで開催される。チェコ出身の絵本作家、ピーター・シスの日本初展覧会「ピーター・シスの闇と夢」は、チェコスロヴァキア(現・チェコ共和国)出身でアメリカを代表する絵本作家のピーター・シスを紹介する日本初の展覧会。ピーター・シスとはピーター・シスは短編アニメーションの制作を始めたことからその才能を広く認められ、西ベルリン映画祭では金熊賞を、トロント映画祭ではグランプリ、ロサンゼルスの映画祭では金鷲賞を受賞するなど高い評価を得た。その才能から、1982年には2年後に開催されるロサンゼルス・オリンピックの映像制作に向けて政府によってアメリカに派遣された。しかし祖国を含む東側諸国がオリンピックのボイコットを表明したため、ピーター・シスはアメリカに亡命することに。ニューヨークを拠点に、新聞、雑誌、絵本などのジャンルを中心に意欲的な創作活動を続けていく中で、ニューヨーク・タイムズ紙が選ぶ年間ベストテンや、パブリッシャーズ・ウィークリーのベストセラーリストの常連となるなどアメリカでの絵本作家としての地位を築き上げていった。古都プラハを描いた作品やサン=テグジュペリの生涯を辿る絵本ピーター・シスがこれまで生み出してきた絵本は30作以上。日本でも多くの作品が翻訳され親しまれている。1994年に発表され、日本では柴田元幸の翻訳によって2005年に出版された『三つの金の鍵 魔法のプラハ』では、自身の少年時代の思い出やプラハの歴史を辿り、美しくも悲しみを帯びた古都を描き出した。また、勇敢な科学者ガリレイの生涯を読み解き、その偉業だけでなく苦悩や困難などにも焦点を当てた『星の使者 ガリレオ・ガリレイ』、ソ連下の故郷で表現の自由を制限された辛い経験や、そんな中にあっても夢や希望を持ち続けた自身の記憶、日記に基づく自伝的絵本『かべ 鉄のカーテンのむこうに育って』なども代表的な作品だ。加えて、2014年には、名作『星の王子さま』の作家であるサン=テグジュペリの生涯を辿り、不朽の名作に新たな解釈を提示した絵本『飛行士と星の王子さま: サン=テグジュペリの生涯』も制作している。ピーター・シスの芸術を俯瞰する作品、資料など約150点会場には、これらのピーター・シスを代表する絵本の原画や、創作活動の原点である貴重な初期アニメーション作品を中心に、オブジェや創作の手がかりとなる構想メモ、スケッチ、日記など様々な作品や資料約150点が集結。また、同郷の監督、ミロス・フォアマンによる映画『アマデウス』のポスターをはじめ、ピーター・シスが手掛けたチェコと関係の深い作品も紹介する。【詳細】ピーター・シスの闇と夢会期:2021年9月23日(木・祝)~11月14日(日)会場:練馬区立美術館住所:東京都練馬区貫井1-36-16TEL:03-3577-1821休館日:月曜日開館時間:10:00~18:00 ※入館は17:30まで観覧料:一般 1,000円、高校・大学生および65~74歳 800円、中学生以下および75歳以上無料(その他各種割引制度あり)※一般以外の方(無料、割引対象者)は年齢等の確認できるものを受付にて提示。※2023年には兵庫・伊丹市立美術館への巡回を予定。
2021年07月10日朝起きてから夜眠るまで、私たちはさまざまなルールを守り、時にはみ出しながら暮らしている。法律からゴミの出し方、家族間の暗黙の了解まで、日常には目に見えないルールが張り巡らされているからだ。日常を支配する!?「ルール」とは何者なのか。街中で個人はどこまで自由に振る舞える?ジェンダーの多様性が謳われる中、あらゆる形の“親密な関係”をフォローする婚姻制度とは?ルールは常に多数派のもの?少数派の声はどこへ?本展で紹介されるパフォーマンスやドキュメンタリーの視点はどれもユニーク。そこで問いかけられる「?」は、日常に潜むルールの存在をくっきりと浮かび上がらせる。会場では「鑑賞にあたってのルール」を来場者に課すという試みも。例えば「あらゆる線をふんではならない」の場合、鑑賞中も床の線や部屋の区切りが気になり、私たちの行動に強い影響を及ぼすルールの力を実感させられてしまう。ディレクターを務めるのは水野祐(法律家)、菅俊一(コグニティブ・デザイナー)、田中みゆき(キュレーター)ら3氏。「ルールは創造力の踏み台」というのは菅氏の言葉。それを縛りとみなすか、その向こうに可能性を見出すかで、ルールが張り巡らされた日常も、別の顔を見せてくれるかもしれない。NPO法人スウィング「京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます。』」(撮影:成田 舞)難解複雑な京都市バスの路線図を丸暗記しているQ氏とXL氏、そして仲介役の木ノ戸昌幸氏が加わって、どのバスに乗ればよいか悩む観光客を案内している。自発的にNon-Profitの立場で行う活動は、行政の管轄の狭間、グレーゾーンにこそ成立する。ダニエル・ヴェッツェル(リミニ・プロトコル)田中みゆき小林恵吾(K2LAB)×植村 遥萩原俊矢×N Sketch Inc.「あなたでなければ、誰が」(参考画像「100%トーキョー」/撮影:Yohta Kataoka)ドキュメンタリー的な手法を舞台上で用い、世界的な評価を受けるダニエル・ヴェッツェルが参加する本作は、来場者が統計のサンプルになる体験型展示。何気ない選択が、社会のルール作りに関わる可能性に気づかされる作品に。佐々木 隼(オインクゲームズ)「鑑賞のルール」(参考画像)会場内での振る舞いを「ルール」として設定。守っても破っても、改変も自由。同じ空間で同じルールを共有するとき、そこには「社会」の片鱗が。遠藤麻衣「アイ・アム・ノット・フェミニスト!2017/2021」(参考画像/撮影:藤川琢史、宮澤 響)俳優、美術家の遠藤麻衣が写真家の森栄喜と「婚姻制度」を問う。ジェンダーのアイデンティティの自由と社会制度の両立を探る。ルール?展21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2東京都港区赤坂9-7-6東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内7月2日(金)~11月28日(日)11時~17時(土・日・祝日は~18時。入場は閉館の30分前まで)火曜休(11月23日は開館)一般1200円ほかTEL:03・3475・2121※『anan』2021年7月7日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2021年07月05日創業150年の老舗織物工場・槙田商店による初の主催展覧会「花、ひらく」が、山梨・富士吉田のギャラリー・FUJIHIMUROで2021年7月2日(金)から8月2日(月)まで開催される。槙田商店による初の主催展覧会「花、ひらく」槙田商店は、イッセイ ミヤケやカンペールをはじめ、国内外のファッションブランドの生地を手掛ける老舗織物工場。服地で培った多様な織技術やノウハウ、傘製品を自社製造できるという強みを活かし、“織”に着目したオリジナル傘も展開している。そんな槙田商店による初の主催展覧会「花、ひらく」では、“まるで絵画”のように季節の花々を織り描いた傘「絵おり」シリーズをメインに空間展示を実施。会場を4部屋に分け、各部屋のテーマに基づいた展示を行う。傘で“ひまわり畑”を表現メインとなる「ひまわりの部屋」では、「絵おり」シリーズの代表格である「向日葵」の傘を紹介。高低差を付けて設置することで、ひわまりがエネルギッシュに咲き誇る“ひまわり畑”を表現した。「紫陽花」の傘展示やアイテム販売もまた、淡いブルーが印象的な「紫陽花」の傘をふんだんに使った空間も登場するほか、槙田商店の傘やバッグを販売する物販スペースなども用意する。【詳細】展覧会「花、ひらく」開催期間:2021年7月2日(金)~8月2日(月)時間:11:00~17:00定休日:火・水・木会場:FUJIHIMURO住所:山梨県富士吉田市富士見1丁目1-5
2021年07月04日展覧会「細見古香庵生誕120年記念 美の境地」が、京都の細見美術館にて2021年8月24日(火)から10月17日(日)まで開催される。細見コレクションの礎を築いた初代古香庵「細見古香庵生誕120年記念 美の境地」は、細見コレクションの礎を築いた初代細見古香庵こと、細見良の生誕120年を記念した展覧会だ。毛織物業で財を成した初代細見古香庵は、美術品への熱き想いをもって、宗教絵画や和鏡・密教法具などの金工品、茶の湯釜、根来、七宝、土器など多岐にわたる美術品を蒐集。研究者に教えを乞いながら鍛えた審美眼によって、晩年は優れたコレクションの形成に没頭した。初代細見古香庵は蒐集品を茶会やもてなしの場において活用し、独自の境地を展開。この精神は二代古香庵や、コレクションを所蔵する細見美術館の展示スタイルにも影響を与えている。仏教絵画や屏風など厳選した美術品を紹介「細見古香庵生誕120年記念 美の境地」では、そんな初代細見古香庵のコレクションから選りすぐりの美術品を紹介。仏教絵画や屏風、研究にもいそしんだ茶の湯釜など、初代細見古香庵が生涯をかけて追い求めた蒐集品を紹介する。「世界最高の美術品は日本の藤原時代の仏画である」という信念のもとで初代細見古香庵が出会った平安時代の重要文化財「愛染明王像」は、現存最古の愛染明王像を描いた仏教絵画。陰影を生かして描かれた体つきや、金銀を用いた装身具や光背、ぼかしを効果的に用いた表現などによる、存在感のある佇まいが魅力だ。また、初代細見古香庵が強い憧れを抱いていた豊臣秀吉を描く重要文化財「豊公吉野花見図屛風」も登場。満開の桜が咲く奈良の吉野山で太閤・豊臣秀吉率いる5,000人にも及ぶ一行が花見をする様子が描かれている。左隻の中央辺りには、今も現存する金峯山寺の本堂、蔵王堂が存在感を放っている。【詳細】細見古香庵生誕120年記念 美の境地会期:2021年8月24日(火)~10月17日(日)会場:細見美術館住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日)入館料:一般 1,300円、学生 1,000円※状況により、止むを得ず会期・ 営業日時等を変更する場合あり。詳しくは、公式ホームページを確認。【問い合わせ先】TEL:075-752-5555(代)
2021年07月04日2006年、写真集『IN MY ROOM』(2005年刊行)によって第31回木村伊兵衛写真賞を受賞した鷹野隆大(1963-)の美術館では初となる大規模展覧会が、6月29日(火)より国立国際美術館にて開催される。ジェンダーやセクシャリティをテーマとする写真家として認知されている鷹野だが、1998年から毎日欠かさず写真を撮るプロジェクト「毎日写真」を実践し続け、写真という媒体の特性とその限界について、考察を重ねてきた。同展では、鷹野の芸術活動の根幹を成すその「毎日写真」を主軸としながら、ジェンダー・セクシャリティ系の出世作や、「毎日写真」から派生した日本特有の無秩序な街並みの写真「カスババ」、定点観測的な「東京タワー」など、約130点を時系列に紹介。鷹野隆大の思索の変遷をたどる。また、東日本大震災後の混乱した日々のなかで、自分の足元にまとわりついてくる黒いもの=影が気になりだし、シリーズとして発表している「影」の作品を実体験できるコーナ―も登場。作品と同じセッティングを使って、自分の影をスマホで撮影することができる。《2018.11.14.#05》2018 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《赤い革のコートを着ている》2002 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《2011.03.11_T》2011 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《2018.03.03.D.#02》2018 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates【開催概要】『鷹野隆大毎日写真1999-2021』会場:国立国際美術館会期:2021年6月29日(火)~9月23日(木・祝)時間:10:00~17:00(金土は21:00まで、入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(8月9日、9月20日は開館、8月10日休)料金:一般1200円、大学生700円※金土は夜間割引あり公式サイト:
2021年06月18日パペットアニメ『PUI PUI モルカー』初の展覧会「PUI PUI モルカーTOWN」が、浦和パルコで2021年8月23日(月)まで、名古屋パルコで9月3日(金)から9月26日(日)まで開催される。その後、福岡、広島、心斎橋に巡回する。2021年大ヒット!癒し系車“モルカー”2021年1月より放送された『PUI PUI モルカー』は、モルモットが車になった独特の世界観に、ストップモーションの技法が加わった人気パペットアニメ。癒し系の車“モルカー”の日常を描いた愛くるしい姿に火が付き、2021年7月には映画が公開された。世界初!モルカーのパペット展示など「PUI PUI モルカーTOWN」は、そんな人気アニメ『PUI PUI モルカー』の世界観を存分に味わえる、同作初の展覧会だ。会期中は、ポテト、シロモ、アビーなど、実際に撮影で使用されていたモルカーのパペットの世界初展示を行うほか、第9話「すべってサプライズ」のセットを“360度見渡せる”再現ジオラマも登場。実寸大の特大モルカーもさらに展覧会を記念して制作した“実寸大”の特大モルカーは、実際に乗車することが可能なため、仲間たちとの記念写真を楽しむこともできそうだ。特設ショップ登場同会場の特設ショップには、展覧会限定アイテムなど“モルカーグッズ”も勢ぞろい。展覧会限定グッズには、「PUI PUI モルカーTOWN」のために描きおろしされた特別なメインビジュアルが起用されているという。【詳細】「PUI PUI モルカーTOWN」期間:2021年9月3日(金)~9月26日(日) 11:00~20:00※初回入場は11:10~スタート。※入場は閉場の30分前まで。※最終日は18:00閉場。※入場数の制限、営業時間の変更及び休業となる場合がある。会場:名古屋パルコ 西館3階イベントスペース住所:愛知県名古屋市中区栄3-29-1入場料:500円入場特典:「描き下ろしモルカーキラキラシール」付き※プレイガイドにて前売券を販売 。 前売券発売開始は、2021年8月20日(金)19:00~※未就学児無料※日時指定の前売券を販売。※当日入場枠に空きがある場合は、会場にて当日券を販売。※株主優待を含む各種割引は対象外となる。※入場特典は有料入場者1名につきランダムで1枚進呈。絵柄は選べない。■前売券情報「PUI PUI モルカーTOWN」名古屋会場では、プレイガイド「e+(イープラス) 」にて、展覧会の全日程の日時指定入場制前売券を先着販売する。展示会場:名古屋パルコ 西館3階 イベントスペース販売対象期間:2021年9月3日(金)~9月26日(日)11:10~19:00回※最終日のみ11:10~17:00回購入期間:8月20日(金)19:00〜入場前日の18:00まで前売券料金:入場特典「描き下ろしモルカーキラキラシール」付き 500円※未就学児無料※前売券はすべて先着販売。※当⽇⼊場枠に空きがある場合は、会場にて当⽇券を販売する。※本券は、特設ショップ会場への「優先⼊場券」も兼ねている。特設ショップ会場へ⼊場する際は入場券を提示する。※⼊場特典は有料⼊場者1名につきランダムで1枚進呈。絵柄は選べない 。※前売券は1名につき2枚まで申し込み可能。■特設ショップ期間:2021年9月3日(金)~9月26日(日)11:00~20:00会場:名古屋パルコ 西館6階 イベントスペース入場料:無料アイテム例:・ブランケット(70cm×100cm) 2,420円・ダイカットステッカー(全22種) 各330円・ミント缶(全12種) 各702円※画像はイメージ。※商品内容は予告なく変更になる可能性がある。※最終日は18:00閉場。※展覧会の入場券所有者は特設ショップに優先入場できる。※入場制限・整理券配布を行う場合あり。※営業時間の変更及び休業となる可能性あり。詳しくは名古屋パルコの公式HPを確認。【問い合わせ先 】PUIPUI モルカー TOWN 専用問い合わせ番号TEL:080-1320-6464受付時間:会期中 11:00~20:00(最終日18:00)<巡回情報>■浦和パルコ開催期間:8月6日(金)~23日(月)住所:埼玉県さいたま市浦和区東高砂町11-1■福岡パルコ開催期間:10月1日(金)~17日(日)住所:福岡県福岡市中央区天神 2-11-1■広島パルコ開催期間:12月3日(金)~19日(日)住所:広島県広島市中区本通10-1■心斎橋パルコ開催期間:12月25日(土)~1月10日(月・祝)住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1丁目8-3※会期や会場は、変更となる場合あり。※会場ごとに展⽰内容・取扱商品が変更となる場合あり。※巡回各地の前売券情報については、パルコアート公式HPにて発表。
2021年06月18日漫画家・中村光のデビュー20周年を記念した著者初の大規模な展覧会が6月22日(火)より西武池袋本店別館2階=西武ギャラリー にて開催される。代表作『荒川アンダー ザ ブリッジ』、『聖☆おにいさん』、『ブラックナイトパレード』の原画200点以上、20年の歩みを感じることのできる貴重なネームなどの展示が予定されており、会場内はすべて撮影可能。また、展覧会開催期間中、西武池袋本店書籍館1階のおふくわけカフェでは、『聖☆おにいさん』コラボカフェを展開。「奇跡のぶどう酒」や「スジャータさんの乳粥」など、ここでしか飲めないスペシャルドリンク(ノベルティ付き)が楽しめる。今なお広がり続ける中村光の世界を、ぜひ会場で堪能しよう!数量限定特典(抗菌マスクケース)【開催情報】『~デビュー20周年記念~ 中村光の世界展』会場 : 西武池袋本店別館2階=西武ギャラリー会期 : 2021年6月22日(火)~7月5日(月)開場時間 : 10:00~21:00※最終日18:00閉場、入場は閉場30分前まで入場料:一般900円大学生・高校生700円中学生500円(小学生以下無料)※チケットぴあにて抗菌マスクケースの特典付き入場券(1600円)発売中!※7月21日(水)~7月26日(月)まで神戸阪急本館(兵庫県)に巡回※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、イベント(催事)の中止や、一部内容が変更となる場合あり■公式サイト
2021年06月16日『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で総監督を務めた庵野秀明の展覧会が2021年10月より開催されることが決定した。最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開95日間569万人超え、興行収入86.9億円を突破し、今なお記録を伸ばし続けている庵野秀明。本展は、アニメーター時代に参加した過去作品や、監督、プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅し、創作活動の秘密に迫る。自身の原点となった「アニメ」「特撮」作品の貴重な原画やミニチュアなどをはじめ、アマチュア時代から現在までの直筆の膨大なメモやイラスト、独自の映像作りに欠かせない脚本、設定、イメージスケッチ、画コンテ、レイアウト、原画からミニチュアセットに至るまで多彩な制作資料を余すところなく展示する世界初の展覧会だ。「庵野秀明展」は2021年10月1日(金)~12月19日(日)まで国立新美術館にて開催。【開催概要】「庵野秀明展」英タイトル:HIDEAKI ANNO EXHIBITION会期:2021年10月1日(金)~12月19日(日)休館日:毎週火曜日※ただし11月23日(火・祝)は開館会場:国立新美術館企画展示室1E(〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)開館時間:10:00〜18:00※入場は閉館の30分前まで主催:国立新美術館、朝日新聞社、日本テレビ放送網、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会協賛:DNP大日本印刷企画協力:カラー、グラウンドワークス:、アニメ特撮アーカイブ機構展覧会HP: :@annohideakiten
2021年06月14日SEKAI NO OWARI(セカイ・ノ・オワリ)初の大型展覧会「ザ シークレット ハウス(THE SECRET HOUSE)」が、2022年4月22日(金)から5月9日(月)まで開催される。キャリア初の大型展覧会2021年にメジャーデビュー10周年を迎え、7月21日(水)にはドラマ主題歌「silent」「umbrella」を含む全12曲の新アルバム『scent of memory』をリリース予定のSEKAI NO OWARI。そんな彼らが、キャリア初となる大型展覧会「ザ シークレット ハウス」を開催する。ヒストリーを振り返る体験型イベント「ザ シークレット ハウス」は、SEKAI NO OWARIのヒストリーを振り返る体験型展覧会。これまでの音楽活動にゆかりのある様々なアイテムが集結することは明らかにされているが、詳細は“秘密”となっており来場するまでのお楽しみだ。会場も東京23区内ということまで公表されており、住所はチケット購入者のみ知ることができる。テーマ曲は「tears」展覧会のテーマ曲は新アルバム『scent of memory』に収録される「tears」。“2つの世界をつなぐ“という内容の歌詞が、ファンとメンバーをつなぐ展覧会のコンセプトにマッチすることから採用された。展覧会の中で、この曲がどのように使用されるのかにも注目だ。公式サイトでは、気になる展覧会内容を予感させる予告映像も公開。SEKAI NO OWARIの活動拠点である通称 “セカオワハウス”を忠実に再現したパラレルワールドで、メンバーらがパフォーマンスする姿が披露されている。映像に映し出されている家具や照明のほぼすべてが“セカオワハウス”から実際に持ち込まれたものとなっている。【詳細】SEKAI NO OWARI "THE SECRET HOUSE"日程:2022年4月22日(金)~5月9日(月)10:00~21:00(1時間ごとの日時指定入場/一部日程除く)会場:SECRET(東京23区内) ※来場者のみに連絡チケット:2,400円 ※日時指定※2月21日(月)18:00~2月27日(日)23:59 ファンクラブ(R.A.I.N.S/S.N.O.W.S)先行受付※一般発売3月5日(日)12:00~ ぴあ、日テレゼロチケ問い合わせ先:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~15:00)
2021年06月11日60年以上にわたり、第一線で活躍を続ける写真家、篠山紀信。現在、東京都写真美術館で、彼の足跡をたどる展覧会『新・晴れた日篠山紀信』が開催されている。初期作品から、現在までの作品116展が展示される大規模な展覧会だ。本展のタイトル「晴れた日」は、1974年にアサヒグラフ誌に掲載されていた連載にちなんだもの。大スターのふとした仕草から不安定な空模様まで、時代の雰囲気巧みに捉えたこの作品群は、75年には写真集「晴れた日」としてまとめられ出版されている。篠山紀信は「自分は、大衆向けの写真を撮り続けていたため、東京都写真美術館で展覧会の声がかかるとは正直思っていなかった」と展覧会の企画を持ちかけられたときの心境を率直に語っていた。しかしながら、本人の期待をさらに上回る展示となり、非常に手応えを感じていることもコメントしている。本展は、美術館の2フロアをたっぷりと使った2部構成の展覧会。『晴れた日』や、ヴェネツィア・ビエンナーレにも出品された「家」など60〜70年代までの主要作品が展示する第一部、1980年代からバブル時代の東京を捉えた『TOKYO NUDE』、2011年の東日本大震災を捉えた『ATOKATA』、変わりゆく東京の姿を捉えた『TOKYO 2020』などが並ぶ第二部を通して観賞すると、篠山紀信がたどってきた60年の道のりをたどることができる。■第一部 1960-70年代展示風景より広い海原に、ぽつんと浮かぶ白いヨット。この写真は、海洋冒険家の堀江健一が単独無寄港世界一周に挑戦し、まもなく日本に到着するときを撮影した写真だ。この写真を撮影するため、篠山は東京から朝日新聞大阪本社まで赴き、朝日新聞社のセスナで数時間かけて250km離れた海上まで移動したという。「晴れた日」シリーズより《堀江謙一潮岬沖240キロを航行中の「マーメイドIII」》 1974年)約9年間、表紙を担当した《明星》は、8☓10と呼ばれる大判カメラとフィルムで撮影されたもの。当時のスターたちのきらめきが写真のなかに封じ込められているようだ。『明星』表紙1972年〜81年「家」のシリーズは実際に人が暮らす日本全国の家を約4年かけて撮影したもの。人が長く暮らすことで生まれた傷やたわみ、においまでも感じさせる。このシリーズで篠山は76年の「ヴェネツィア・ビエンナーレ」日本館の代表作家に選ばれている。「家」1972~75年■第二部 1980-2010年代1980年代以降、篠山の作品はさらに自由度が増していく。「TOKYO NUDE」シリーズは、様々な技法を用いて、普段は目に見えない東京の姿を篠山があぶり出していくものだ。隅田川を真上からとらえたこの作品は、35ミリカメラを3台連結し、同時にシャッターを切り、合成したもの。現在は東京スカイツリーが完成し、空から見える東京東部も大きく変貌したと篠山はコメントしている。「TOKYO NUDE」より 1990年「人間関係」は、1992年から現在まで続く雑誌『BRUTUS』の連載シリーズ。毎回、縁のある二人を、ゆかりある場所で撮影されている。たった一枚の写真のなかに、被写体の関係性が深く浮かび上がっているようだ。「人間関係」1994〜そして、篠山は休みなく姿を変える東京をさらに撮り続けていた。羽田空港D滑走路のち家やレインボーブリッジのうねる曲線などを撮影した「TOKYO 2020」において篠山の視点はさらに広がりを見せていることが感じられる。「TOKYO 2020」2009〜18年展示されている116点の作品は、ヌードから魚の頭まで被写体の対象はバラエティに富んでいる。しかしながら、どの作品も対象の本質を捉えようとする姿勢が感じられる。写真家の60年にわたる長い歴史をたどることができる、貴重な展覧会だ。取材・文:浦島茂世【開催情報】『新・晴れた日篠山紀信』5月18日(火)~8月15日(日)、東京都写真美術館にて開催
2021年06月09日