忙しいのにやる気になれず、気持ちは焦るばかり。しかもそんなときに限って眠気に襲われる…。眠気に打ち勝つのは至難の業ですよね。そうならないよう、日ごろから良質な睡眠を得るための生活習慣、食生活の心がけがやっぱり大切です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、日中の眠気対策となる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝はフルーツジュースでなく果物をそのまま取り入れよう【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 263やりたいことがどんどん増え、やりきれなかったことが溜まっていき、もう何から手を付けたらよいのかわからない…そんな状況に陥っている人も多いかもしれません。優先順位をつけることすら面倒に感じ始めたら何も進まなくなり、処理スピードも格段に落ちてしまいますよね。しかも、絶対に寝てはいけないときに限って、強烈な睡魔が襲ってきてしまうことも多く、舌を噛んでみたり、ボールペンで手を突っついてみたり。どうにか起きようとしてみても、一度うとうとし始めるとその状況から抜け出すことは至難の業です。トイレに立っても、コーヒーを飲んでも、一向に目が覚めず、仕事がはかどらないばかりか、怠惰で失礼な態度に見えてしまいます。眠気とは本当にやっかいなものですよね。ということで、今週は何をやるか、やらないか、優先すべきかを仕分けし、集中して一つのことに取り込むことができるように、日中の眠気対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、日中の眠気対策となる食薬習慣やらなければならないことが山積みになると私たちがついしてしまいがちなのが、現実逃避です。急に身の回りの掃除をし始めたり、動画を見始めたり、今やる必要のないことばかりし始めてしまうことってありますよね。そして、無駄に夜更かししてしまった次の日の朝はだるくて、日中はぼーっとして、いざというときに寝てしまったあげく、夜には自由時間を謳歌するという、忙しい時に限って出てくるダメなバージョンの自分が嫌になる…そんなこともあるかもしれません。この諸悪の根源ともなる日中の眠気が起こる理由を漢方医学では、貧血気味な女性に多い『血虚』によって集中力が欠落し、注意力散漫になる状態と考えます。そして、もう一つ血糖値の乱高下により昼食後から眠くて集中力がなくなる『脾気虚』の状態であると考えます。そこで、『脾』をサポートし『気血』を補う食薬がおすすめです。今週食べるとよい食薬は、【グルテンフリー焼売】です。そして逆にNG習慣は、【朝イチのオレンジジュース】習慣です。食薬ごはん【グルテンフリー焼売】『気血』を補う鶏肉でつくる焼売です。小麦粉の生地ではなくキャベツの生地にすることによって、糖質オフかつ胃や腸の働きをサポートし『脾気』を養うこともできます。レンチンで簡単にできるので、お弁当のおかずや面倒な日のおかずにもおすすめです。<材料>キャベツ芯など(みじん切り)(a)鶏ひき肉150g味噌小さじ2オートミール大さじ1生姜1片(みじん切り)キャベツたっぷり(千切り)<作り方>ポリ袋にaを入れよくこねる。aを一口大にまるめ、キャベツを全体にまぶし、耐熱容器に並べる。あまったキャベツも一緒にいれる。ラップをして、レンジ600wで5分くらい加熱したら完成。NG行動【朝イチのオレンジジュース】日中のパフォーマンスが悪くて困っている人は、朝にオレンジジュースを飲むのではなく、オレンジやミカン、グレープフルーツをそのまま食べる方がおすすめ。そのときには、薄皮は取り除かずに食物繊維もたっぷり食べましょう。朝に果物をとることは、糖質や食物繊維、ビタミン、ファイトケミカルなどを取り入れることができ、さらに果物をむいたり、切ったりするときに果物の香りをたっぷり楽しむこともストレスケアになります。ですが、朝イチでジュースに加工された果物をゴクゴク飲むと、糖質過多になったり、血糖値が急上昇したりすることで、日中の眠気、集中力の低下、メンタルが不安定になることなどもあります。もし健康習慣と考えオレンジジュースやフルーツジュースなどを取り入れている場合には、違った健康習慣を検討してみるのが良いと思います。いつまでもやる気がでずにウトウトしていると時間がどんどんなくなり、最終的に自分で自分を追い詰めることになってしまいます。そうならないように、集中力を下げてしまうような血糖値の乱高下を生じさせる食事を引け、胃腸に負担がかからないようなタンパク質やビタミンB群、良質な脂質を含む食事などを心がけていきましょう。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ひとりごと/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月26日息子が4歳くらいのとき。とある高級食材の味を実家で知ってしまいました。それはそれはおいしかったようで、スーパーへ行ったときに泣いてねだられてしまい……。今日はもう帰ろうとしたところ、見知らぬ女性からまさかの声をかけられました。 食べたい!と大騒ぎしていたら…あるとき、実家でウナギの蒲焼きを食べた息子。ウナギのおいしさを知ってしまいました。そんな息子とスーパーへ買い物に行ったときのこと。ウナギの蒲焼きが並んでいるのを息子が発見しました。 普段は物をねだったりしない息子ですが、実家で食べたウナギの蒲焼きを思い出したのか、「ウナギ、食べたい!食べたい!」と大声で主張。国産ではなかったのでお値段も割とお手頃だったのですが、実家で食べたウナギの味を知っている息子。買ったとしても「おいしくない」と言うのでは?と違う売り場に行こうとしました。 ですが、今回ばかりは息子も負けず、ウナギの前で「食べたい!」と泣いて大騒ぎ。あまりに騒いでいるので横を通る人も何事か?とチラチラ見始める始末。そんななか、一人の女性がやって来てさらっと一言。「こんなに食べたいって言ってるんだから、買ってあげたらいいじゃない」と。 これ以上騒いで他の方の迷惑になってもと思い、仕方なく購入しました。結果的に息子の笑顔が見れたのでよかったですが、難しいですね……。 ◇ ◇ ◇ わが子が大声で泣きだすと周りの目が気になりますよね。今後は、「ウナギは特別な日だけだよ」といった約束をするのもいいかもしれません。子どもの成長を感じつつ、買い物も楽しい時間にいなるといいですよね。 イラスト/森田家著者:まみ
2024年04月25日杉咲花が記憶障害の脳外科医を演じる「アンメットある脳外科医の日記」の2話が4月22日に放送。三瓶がミヤビに自分たちの過去の関係を告白し、「三瓶先生の愛」の声が上がっている。モーニングで連載中の同名漫画を原作とした本作は、記憶障害を持つ脳外科医の物語。丘陵セントラル病院で脳外科医として働く川内ミヤビを杉咲花、同僚の三瓶友治を若葉竜也、救急部長の星前宏太を千葉雄大、看護師長の津幡玲子を吉瀬美智子、関東医科大学病院・脳外科医の綾野楓を岡山天音、楓の婚約者でグループ会長の孫・西島麻衣を生田絵梨花、ミヤビの主治医で関東医科大学病院の脳外科教授・大迫紘一を井浦新が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。三瓶(若葉竜也)の助手として、記憶障害のミヤビ(杉咲花)が手術に参加したことは大きな波紋を呼び、ミヤビの主治医・大迫(井浦新)は厳しい態度を見せる。看護師長の津幡(吉瀬美智子)もそれに同調。ミヤビは、まずは焦らず後遺症のある自分にしかできないことを探そうと考える。そんななか、サッカー強豪校でエースとして活躍する高校生の鎌田亮介(島村龍乃介)が試合中に倒れ、救急に運ばれてくる。検査の結果、右脳を損傷している亮介には身体の左側の感覚を全て失う“左半側無視”という後遺症が残っていると判明。左が見えないだけでなく、左側の情報を全て無視してしまう重い症状でまっすぐ歩くこともままならない亮介だが、仲間との全国大会出場を目指し懸命にリハビリに励む。しかし、亮介はつらい現実に直面する。一方、記憶障害の自分に主治医が務まるのか不安を覚えるミヤビに、三瓶は「僕がそばにいますから」と背中を押す。あくまで医者としてサポートするという三瓶のその言葉に、なぜか胸がザワつくミヤビ。同僚たちからも、三瓶のことが気になっているのではないかと言われており――というのが2話の展開。日常生活に支障のない程度まで、リハビリで回復した亮介だが、サッカーのプレーにおいては先が見えない現実が待っていた。チームメイトに心無い言葉を吐き、病院を抜け出した亮介だが、ミヤビの病気を知り「記憶障害の脳外科医なんてあり得ないよね。それでもね、私は医者でいたいと思ってる。だってさ、障害があるからって、自分の人生諦めるのは悔しいからさ。亮介くんも自分の可能性は自分で決めたいよね」「サッカーを好きでいることまで諦める必要はないと思うよ」という言葉に、心を動かされる。そして、自分を信じて駆けつけてくれたチームメイトの姿をみた亮介は、敵と味方のプレーを分析して対策ノートを作り、仲間に渡すのだった。そして決勝。亮介のノートのアドバイス通り、相手キーパーの弱点を攻めたチームは見事優勝。チームメイトたちは、亮介のユニフォームとノートを嬉しそうにテレビカメラの前に掲げ、亮介に勝利の報告をするのだった。そんなチームメイトたちの姿に、SNSでは「ユニフォームとノート、一緒にプレーしたんだね。優勝できたんだね」や「ユニフォームと練習ノート見せながら名前叫んでくれる仲間たち愛だね~」、「チームメイトがカメラに向かってユニフォームと自分が書いた作戦ノート掲げるのとか号泣なんですけど。泣いた」などの声が。その後、三瓶がミヤビを呼び出し、「これから言うことは、日記には書かないでください」と前置きした上で、「僕たちは婚約していました」と告げる。三瓶がノートに書かないように言ったことで、SNSでは「絶対にノートに書いて欲しい」や「私だったら書くなって言われたけど、って前置きしてノートの1番最後のページに書いてしまうな。気付いたらラッキー的なおみくじみたいな感じで。笑」、「まだなんにもわかってないのに三瓶先生の愛のデカさだけめちゃくちゃ伝わってきてなんかもう無理……(泣)」などの声が上がっている。【第3話あらすじ】ミヤビ(杉咲花)に、「僕たちは、婚約していました」と驚きの過去を明かした三瓶(若葉竜也)。あまりに突然の告白に激しく動揺したミヤビは、その言葉を日記に残すかどうか迷う。さらに翌日には、星前(千葉雄大)から、三瓶が持っていたというミヤビと三瓶のツーショット写真を見せられ、ミヤビはますます混乱する。そんななか、津幡(吉瀬美智子)が大迫(井浦新)の元を訪ね、患者の安全を最優先にするためミヤビを手術に参加させるべきではないと直談判したと言う噂が広まる。すると、看護師たちの間では、安全室長として日頃からスタッフに厳しく接する津幡に反発する声があがり、星前も越権行為だと院長の藤堂(安井順平)に抗議する。しかし藤堂によれば、津幡が患者の安全に固執するのには、ある理由があり――。「アンメットある脳外科医の日記」は毎週月曜22時~カンテレ系にて放送中。(シネマカフェ編集部)
2024年04月23日4月も半ばを過ぎ、新年度の疲れを感じ始めている人も多いかもしれません。気力が続かず、「早くも5月病かも」という声も聞こえてきます。とはいえ、ゴールデンウィークに向けて、まだまだがんばりが必要な時期です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、疲れを感じやすい人におすすめの食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!いつもの朝食、じつは間違っているかも…【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 262GWまであと少しですが、そろそろ新生活の疲れが溜まってきていませんか。とくに環境が変わっていないという人も、4月は疲れやすいですよね。疲れやすいということは、朝もつらいし、集中力も続かないし、睡眠の質も悪いという状況になっていることが多いと思います。なんだか言葉を羅列するだけで憂鬱になりそうですね。一方で、今年のGWは大型連休になる人も多いので、心待ちにする気持ちも大きいはず。ですが、その前までに終わらせなければならない仕事や出かける準備などで疲れてしまい、効率よく動くことができないと、焦りと疲労ばかりが蓄積していきます。さらに、GWに入ってからも旅行や帰省など体力のいる移動やイベントが待ち受けている人は、今から疲れ果ててしまっていると、せっかくの楽しみもバテバテで、休み明けに5月病に突入してしまう可能性もあります。できるかぎり、その日の疲れはその日のうちにリセットしていきたいですね。ということで、今週は疲れやすさを何とかしたいという人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲れやすくなっているときの食薬習慣朝起きて「あー疲れた」、仕事を始めてすぐ「休みたい」、どこかへ出かけても「もう帰りたい」…気力がマイナスになってしまうことってありますよね。誰にも急かされず、時間も無限にあり、周りの人のことも一切考える必要がないのであれば、ぐーたらしていたいですが、そういうわけにはいきません。特に4月のGW直前は、気力を充実させ、テキパキ動きたい時期だと思います。漢方医学では、疲れやすい状況を『気虚』といいます。とくに食事のバランスや食べるタイミングが乱れていたり、欠食することが多かったり、胃腸に負担がかかるような食事のとり方をすることで『脾気』が不足して疲れていることがあります。また、寝ても寝ても寝足りない感じがしたり、忍耐力が足りないと感じるときには、ストレスや睡眠不足により副腎が疲れてしまい『腎気』が不足して疲れていることもあります。ということで、今週食べるとよい食材は、『腎』や『脾』の働きを助け、『気』を充実させる【手羽先ともち麦の参鶏湯風】がおすすめです。そして逆にNG習慣は、【朝はバナナだけ】ですませる食習慣です。食薬ごはん【手羽先ともち麦の参鶏湯風】『腎気』や『脾気』を補う手羽先をよく煮込んで作る簡易参鶏湯です。具材に『腎』の働きを助けるきくらげや『補気』をサポートするニンニクや生姜、ストレスの改善に役立つ大葉などを使って疲れを吹き飛ばしましょう。さらに、お米の代わりにもち麦を使うと血糖値の急上昇を抑えたり、腸内環境を整える働きもプラスできます。<材料>もち麦100g手羽先6-8本(1パック)ニンニク2片(スライス)生姜2片(千切り)水700mlきくらげお好みで醤油・酒・みりん各大さじ1塩お好みで大葉お好みで<作り方>材料を30分以上よく煮込んでトロミがついたら、大葉を添えて完成。NG行動【朝はバナナだけ】朝は時間がないし、何も食べないと頭も働かないし、糖分がとれて、腸活になるバナナは最高!と考え、朝食はバナナだけで済ませるという人は多いかもしれません。バナナは、糖分や食物繊維、ミネラルなども摂ることができていいと思います。ですが、疲れやすいとお悩みのかたは、朝にタンパク質の摂取も同時に行うことがおすすめです。疲れにくい体づくりや睡眠の質を向上させるためには、十分なタンパク質の摂取が必要不可欠だからです。焼きバナナにきな粉をかけたものとゆで玉子を食べたり、バナナと納豆とツナサラダを食べたりと、ひと工夫加えてみるのはいかがでしょうか。朝食は、毎日似たようなものを繰り返すかたがほとんどです。毎日繰り返しやすい食事内容が時間をかけて体調や体質に大きな影響をもたらします。疲れやすい体質を改善したいと考えるときには、パターン化してしまっている朝食の見直しをしてみてはいかがでしょうか。4月はあっと言う間でしたね。変化が多い時期は、過ぎるのを早く感じます。日々の生活は忙しいと思いますが、忙しい時ほど、食事の時間だけでもご自愛食でケアしてあげてみてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Anastasiia Neibauer/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月19日なんだかいつもより抜け毛が多い、分け目が薄くなっている気がする…。そんな髪のお悩みはありませんか。実は、春と秋は抜け毛が増える季節。なるべくストレスを避け、食事のバランスにも気を配ることが大切です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!いつもより抜け毛が多い?と気になることはありませんか【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 261髪の毛のボリュームが減ってきた、髪の毛の分け目が薄くなってきたと感じることはないでしょうか。若々しく見える髪の毛のボリュームや量に自信がなくなってしまうことは心配ですよね。ただ、春はさまざまな原因が重なり、ヘアサイクルが乱れ、通常の2倍ほどの量の毛が抜けてしまうこともあるようです。新生活による環境の変化や急な気候の変動などにより、たくさんのストレスが加わることで、ホルモンバランスや頭皮の血流を悪化させてしまうことが考えられます。さらに、忙しい毎日が続くことで、食事内容が乱れたり、寝る時間が遅くなってきたりすることもありますよね。加えて、4月~5月は、真夏に近い量の紫外線が降り注ぎ、頭皮へのダメージが増えていく時期でもあります。慣れない環境で、いつも明るく、爽やかな印象で過ごしたい4月ですが、鏡を見るたびに気分が落ち込まないよう、今回は薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣ヘアブラシやお風呂の排水口、枕元などに抜け髪が増えていることはないでしょうか。実は、季節によって抜け毛の量は前後するものです。とくに春と秋は抜け毛が増える時期ともいわれています。抜け毛は自然な現象ではありますが、明らかに抜け毛の量が多い場合には気になりますよね。また、ストレスや花粉などにより免疫が低下しているときには、髪の毛がまばらに抜けてしまう、びまん性円形脱毛症に悩まされてしまうこともあります。遺伝性の抜け毛の場合は異なりますが、季節やストレス、食事内容、「寝る前スマホ」をはじめとした睡眠の質低下などの影響により、薄毛や抜け毛の症状が悪化しているときには、自分で対策をとることができます。漢方医学では、『髪は腎の華』、『髪は血の余り』などと表現されているのですが、食薬ではその対策として、成長ホルモンの分泌などエイジングケアに関わる『腎』をサポートし、自律神経を整え、髪の毛を丈夫にする『血』を補い、巡らせることが必要だと考えています。ということで、今週食べるとよい食材は、『補腎』や『補血』、『活血』が期待できる【タコとニラのトマトスープ】です。そして逆にNG習慣は、『瘀血』や『痰湿』を作り出す【朝のラーメン】です。食薬ごはん【タコとニラのトマトスープ】タコ、トマト、ニラの組み合わせはうま味成分が豊富で美味しいだけでなく、新陳代謝や血流を促すため『補血』『活血』が期待でき、抗酸化作用もあるため『補腎』も期待できます。さらに、タコには、睡眠の質を高めるグリシンや肝臓の解毒を強化するタウリンも含まれるため、『肝気鬱結』の解消にもつながり春のストレスケアに役立たちます。<材料>タコ100g(一口大)ニラ1/3束(3センチくらいに切る)ニンニク1片(スライス)トマトジュース200ml水200ml(干しシイタケを戻す)干しシイタケ2個(スライス・戻し汁ごと使う)醤油大さじ1みりん小さじ1胡椒・オリーブオイルお好みで<作り方>材料をお鍋に入れて煮る。仕上げにオリーブオイルや胡椒をちらして完成。NG行動【朝のラーメン】ラーメンといえば、高カロリー・高塩分・高糖質・抗脂質という明らかに健康の対極に存在するけれども、至福の時間を与えてくれもする食材だと思います。ストレスが多いときや頑張る自分に対するご褒美食としても優秀ですが、血流が低下する『瘀血』や、脂漏性皮膚炎の原因となる『痰湿』を生じさせてしまうため、頭皮環境を悪化させてしまうことがあります。美容面で悩みを抱えているときにはなるべく避けたいメニューの一つです。また、朝から麺類で糖質をがっつりと取り入れると、血糖コントロールが上手くできずにストレスに敏感な状態で1日を過ごすことになりかねません。また、腸内環境も乱されてしまうため、自律神経も乱れ、睡眠の質も低下し、血流や発毛サイクルなどにも影響してしまうことも考えられます。薄毛や抜け毛が気になるときには、ヘアケア剤の選び方やヘアセットなども大事ですが、タンパク質やビタミンB群、ミネラルなどバランスよく摂取することや過剰に脂質や糖質をとらないようにすること、十分に睡眠時間を確保すること、短時間でも定期的に運動する習慣を身に着けることも大切です。頭皮を部分的に見つめるのではなく、体全体のバランスを整えていきましょう。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©mraoraor/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月13日新年度が始まり、新たな環境で過ごしているかたも多いこの時期。失敗できないのに寝坊してしまった、仕事中にどうしても眠くなる、といった「睡眠」に関する悩みを抱えているかたもいると思います。眠気なんて吹き飛ばして、スタートダッシュをきめたいですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、朝が弱い人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝起きられない人が気をつけるべき習慣とは?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 260春になると冬眠から目覚めたような感覚で、ウトウトした気分になる人も多いのではないでしょうか。この時期になると、朝は起きるのに時間がかかり、昼は眠くて集中できず、16時すぎくらいから徐々に元気になり、寝る時間には目が冴える…といった体内リズムに陥ってしまうこともあるかもしれません。どこから整えればいいのかわからなくなりますよね。体内時計をリセットする唯一のタイミングは朝といわれていますが、体内時計を乱すタイミングは無限に存在しています。とくに、環境の変化があったり、低気圧、寒暖差などの影響もあるこの時期は、なおさら自律神経が乱れ、体は繊細に外部の刺激を真っ向から受けることになるでしょう。その結果、朝はだるくなり、いつまでも寝ていたい、仕事にいきたくないという気分になってしまいます。ということで、今週は朝なかなか起きれないという人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、朝が弱い人のための食薬習慣目覚ましを5分刻みでかけても起きれない、すぐ横になりたくなって動けない、だるすぎてスキンケアも化粧をする時間ももったいない…という干物女になってしまっている人はいませんか?本来、4月は新年度ということもあり、潜在的にクールビューティーでできる女に見られたくなることもあるかもしれません。ですが、リアルなところそんな余裕はないですよね。新しいことばかりで忙しいし、考えることも多い。環境の変化に体はついてこないし、年齢にともない疲れは取れなくなるし、なんとなく感じる不調も湧いてきては消えを繰り返すしで、メンタル爆発までカウントダウンしてしまう…ということもあると思います。漢方医学では、朝が弱い人は『腎陽虚』といわれています。腎陽虚になると、脳と副腎の連携がうまくできていない副腎疲労の状態となり、朝の不調やストレス耐性の低下、昼間の集中力の低下、女性ホルモンの乱れなどを感じやすくなります。そんなときにおすすめなのが、オメガ3脂肪酸や抗酸化物質、タンパク質、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、亜鉛、ビタミンCなどを含む『腎』の働きを支える食薬です。ということで、今週食べるとよい食材は、『補腎』作用のある【炊飯器でつくる鯖缶パエリア】です。そして逆にNG習慣は、大切な鉄の吸収を抑制させてしまう【ランチ時のコーヒー】です。食薬ごはん【炊飯器でつくる鯖缶パエリア】鯖は、良質な脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が豊富で、『腎』の働きを助ける働きがあります。そして、疲れやだるさを解消するためには、どれだけ楽をして食事を作るかという部分もポイントとなります。このパエリアは、炊飯器に入れるだけで完成してしまう簡単レシピなので、毎日お悩みの人はぜひお試しください。<材料>aアサリ1パック生姜1片米2合サバの水煮缶汁ごと1缶醤油・酒・みりん各小さじ2トマトジュース適量万能ネギお好みで<作り方>aを炊飯器にいれ、2合の目盛りまでトマトジュースを加え、炊き上げ、ネギを添えて完成。NG行動【ランチ時のコーヒー】自律神経を整えたり、集中力を維持するためには、脳の神経伝達物質や酸素を運搬する赤血球などに必要となる鉄が必要不可欠です。この大切な鉄の吸収に影響するものとしてコーヒーがあります。例えば、仕事中にコーヒーを飲み、ランチ後に再びコーヒーを飲み、午後も頑張るぞー!と気合いを入れる人も多いと思います。ですが、食事の直前や直後にコーヒーなどタンニンを含むものを取り入れると、食事に含まれる非ヘム鉄の吸収を抑制してしまう可能性があります。とくに貧血気味のかたは、ルイボスティやカモミールティ、ローズヒップティ、杜仲茶、黒豆茶などを選んでみましょう。ただ、深煎りのコーヒーであればタンニンが減るので、鉄の吸収への影響が少なくなります。4月は、やることや考えることが多く、時間を有意義に使いたいですよね。朝スッキリ目覚めることは、1日の充実につながります。毎日、あっという間に夜になり、今日もやりたいことがあまりできなかった…ということが、少しでも減るように食薬を取り入れていきましょう。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Good Studio/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月05日気候が不安定で、花粉症や「なんとなく不調」を抱える人が多いこの時期、喉の痛みやイガイガ、鼻水、痰がからむなどの症状に集中力を欠くこともしばしば。花粉の影響や風邪の引きはじめ程度に考えられがちですが、じつは喉や鼻の違和感はその他の不調とも関連していることがあるそうで…。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、喉や鼻のバリア機能を強化する食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!喉、鼻の違和感、原因は風邪や花粉だけではありません【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 259気候も体調も崩れがちなこの時期。例年よりも肌寒い冷たい雨の日が続き、桜の成長は足踏みをしています。開花も大幅に遅れているようですね。スッキリとしない毎日ですが、咳や痰、鼻水など喉や鼻の症状に悩まされてはいませんか。喉や鼻の症状は、鼻や口の周りを赤くカサカサにしたり、会話しにくくなったり、咳をするときに気をつかわなければならなかったり、口呼吸になったりと、煩わしいポイントが増えてしまいますよね。とくに新しい環境がスタートするこの時期、コンディションを整えておきたいところだと思います。そこで、今週は咳・痰・鼻水など喉や鼻の不調で悩む人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、喉や鼻の不調で悩む人のための食薬習慣春の変化しやすい気候であったり、花粉が舞っている時期を元気に過ごすためには、バリア機能が強固であることが必要です。風邪なのか花粉なのか原因がわかりにくい、喉や鼻の不調に長期的に悩まされる人が増える時期だからです。ただ、すべてが風邪や花粉症ではなく、慢性的に上咽頭に炎症を起こし、しつこい症状を感じているケースもあります。上咽頭とは、外部から花粉や細菌、ウイルス、ダニ、ほこりなど様々なものが鼻から吸い込まれますが、これらから体を守る仕組みをもっている部分です。上咽頭は、細菌やウイルスなどによる直接的な刺激だけではなく、疲労やストレス、睡眠不足などの生活習慣も要因となり、慢性的な炎症を起こしてしまうことがあります。その場合には、痰が絡んだり、喉が常にイガイガ、鼻水が喉の方に落ちる感じがあったりといった症状を感じたりします。さらに、上咽頭炎は病巣となり、炎症物質が全身を巡り、皮膚や関節の不調、腎炎などの二次疾患を引き起こすことまであります。対策として、上咽頭擦過療法(EAT)や鼻うがいなどが知られていますが、何はともあれ免疫機能をサポートする食事を摂ることが、喉や鼻の不調を感じるときには必須となります。漢方医学では、バリア機能が低下しているときには、『衛気』と『陰』を養うとよいとされています。ということで、今週食べるとよい食材は、『衛気』と『陰』を養う【豚肉と蓮根パプリカの甘酢炒め】です。そして、NG習慣は腸へダメージを与え免疫を低下させてしまう【朝のパンと牛乳】です。食薬ごはん【豚肉と蓮根パプリカの甘酢炒め】抗酸化作用の高いパプリカ、腸を整え『気陰』を補うレンコン、不調を寄せ付けない体力をつけるビタミンB群やタンパク質、ミネラルを含む豚肉をさっぱり甘酢で炒め煮にした1品がおすすめ。<材料>豚肉150g(一口大)レンコン5㎝(スライス)パプリカ1個(一口大)ニンニク1片(スライス)酢・酒大さじ2醤油・みりん各大さじ1<作り方>豚肉を調味料に15分くらいつける。フライパンで野菜をサッと炒めたら、調味料ごと豚肉をフライパンに加え、炒め煮たら完成。NG行動【朝のパンと牛乳】小麦製品をしばらく摂らないようにすると、アレルギー症状や肌トラブル、腸の不調など体感を得やすい部分での改善がみられるかたが多い印象です。小麦製品や乳製品はともに、腸に炎症を生じさせ、腸粘膜のバリア機能を低下させてしまいます。季節の変わり目かつ年度の変わり目であるこの時期には、腸の働きを整えることをいつも以上に意識した食事を取り入れ、免疫機能が低下しないように気をつけていきましょう。また、とくに朝は、腸内環境を整えるために食物繊維や発酵食品を取り入れると良いとされているタイミングです。朝はサラダや味噌汁、納豆などで食物繊維を取り入れてみましょう。3月、4月は、大事なイベントが増える時期です。いざというときに鼻がズルズルしていたり、鼻をかみ過ぎて肌荒れしていたり、痰が絡んで話しにくくなっていたり、咳がでて嫌がられたりしないように、日ごろからコンディションを整えるようにしていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Chaco_stock/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月29日大人気マンガシリーズ、スカッとドラマさんの『【LINE】「やっていることは泥棒と変わりませんよ?」期限切れの食材を盗む掃除代行の末路』を紹介します。頑張る息子へのご褒美に買ったアイスも冷凍庫からなくなっており、不審に思っていた主人公。しかし主人公が女性に聞くと、女性はアイスの行方も知らないと言いました。主人公は女性の様子を見て、それ以上の追及を諦めます。≪HPはこちら≫前回のあらすじ出典:Youtube「スカッとドラマ」#5【LINE】「やっていることは泥棒と変わりませんよ?」期限切れの食材を盗む掃除代行の末路出典:Youtube「スカッとドラマ」息子が見た出典:Youtube「スカッとドラマ」冷蔵庫のケーキを…出典:Youtube「スカッとドラマ」とぼける女性出典:Youtube「スカッとドラマ」言い訳をしても無駄出典:Youtube「スカッとドラマ」消費期限切れの…出典:Youtube「スカッとドラマ」ケーキじゃなくてゴミ出典:Youtube「スカッとドラマ」意味不明な発言出典:Youtube「スカッとドラマ」次回予告出典:Youtube「スカッとドラマ」ある日、息子が冷蔵庫のケーキを盗む女性の姿を目撃しました。主人公が問い詰めると、女性は「あの消費期限切れのケーキ?」と言ってきて…。なんとケーキを「ただのゴミ」と言い始めたのです。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(CoordiSnap編集部)
2024年03月26日買いだめした食材が使い切る前に傷んでしまい、無駄にしてしまったことはありませんか。食材をすぐに使わない場合は、冷蔵庫よりも長持ちする冷凍保存がおすすめです。本記事ではおいしさを長持ちさせる冷凍保存のコツをご紹介します。長持ちさせる冷凍保存にはコツがある食品を冷凍しても、「解凍した時に品質が落ちている」「食材同士がくっ付いて使いにくい」といった悩みを抱えている人は多いはず。保存容器で知られている『iwaki』が公式サイトで公開している、『おいしさを長持ちさせる冷凍保存方法』をマスターしましょう。まず冷凍しようとしている食材が、そもそも冷凍保存に向いているかどうかを考える必要があります。iwakiによると、水分や繊維質が多い食材は冷凍保存に向いていないそうです。具体的には、コンニャクや豆腐、ジャガイモ、キュウリなどの、水分や繊維質が多い食材です。冷凍する際に水分が結晶化したり、繊維質が空洞化したりして、食感が変わってしまいます。iwaki公式ーより引用例外として、加熱してからマッシュしたジャガイモや塩もみして水気を切ったキュウリは、冷凍できる場合があります。冷凍保存のコツ4選iwakiが挙げる冷凍保存のコツは4つあります。1.短時間で冷凍するできるだけ短時間で冷凍すると、食材のうまみや栄養を失いにくくなったり、おかずが傷みにくくなったりするそうです。急速冷凍機能や金属トレーなどを活用してスピーディーに冷凍しましょう。2.1回で使い切れる量に小分けにする1回で使うぶんに小分けしてから冷凍しましょう。冷凍までの時間を短縮できるだけではなく、使う時の手間を省けるといったメリットもあります。3.食材の下ごしらえをしておく冷凍前に下ごしらえをしておくと、解凍後にすぐ調理できて時短に。肉類や魚介類を調味料で味付けしておくのもおすすめです。調味料によって食材の中から水分を出せるため、冷凍時のダメージを防げるでしょう。4.食材が空気に触れないようにする食材が空気に触れることにより、酸化や乾燥が進みます。そのため空気に触れにくい状態にして冷凍するのも大切なコツです。密閉容器を使う、ラップに包んで保存容器に入れる、など工夫しましょう。解凍は冷蔵庫でゆっくり行うか半解凍で調理しよう解凍方法を間違えると、食材からうまみが抜けてしまう可能性があります。解凍する場合は、冷蔵庫に移してから時間をかけて解凍するか、半解凍か凍ったままの状態で調理するとよいそうです。なお常温での解凍は、雑菌が繁殖する原因になる可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。iwakiが公開している冷凍保存のコツを取り入れれば、食材が長持ちするだけではなく、下ごしらえ済みのため調理の時短も叶います。まとめ買いや作り置きをよくする人、またこれからしたいと考えている人は、ぜひ取り入れてみてください。[文・構成/grape編集部]
2024年03月23日春分の日が過ぎ、桜の開花ももうすぐ。華やぐ空気と対照的に、じつは春のこの時期はメンタルを乱す人が増えると言われています。なんとなくイライラ、モヤモヤするというかたも多いのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、春のメンタルケアにつながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくださいます!春はメンタルの乱れにご用心【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 258春の強い風がビュンビュン吹く日もありますが、徐々に気温が上がってきましたね。今年の桜の開花は、平年並みか平年より早いといわれています。春分の日を過ぎると冬の寒さを忘れてしまいがちですが、油断をしていると冬に逆戻りして花冷えの日が続くことも。暖かさと寒さの繰り返しにより自律神経を乱してしまうこともあるため、注意が必要です。また、4月に環境が変わる人も変わらない人も、どちらにせよ世の中は目まぐるしく変化する時期なので、ちょっと気分がシャキッとするのではないでしょうか。春はこのように環境の変化が起こりやすいことから、メンタルを乱しやすい時期といわれています。春に気を張りすぎると、GWには緊張の糸が切れてしまい、五月病のような不調に悩まされるかたも多いです。周りの変化に柔軟に対応できるように、食事や睡眠など体の基礎を固めることを今からコツコツしていければ、新年度のスタートを清々しく過ごせると思いますよ。ということで、今週は春の乱れやすいメンタルを整える食薬習慣を紹介していきます。今週は、春の乱れやすいメンタルを整える食薬習慣春の気候へと移りゆく中、木々がピンク色に変わる前に、桜やストロベリーなどピンク色のポスターや商品が目に入ってくる機会も増えましたよね。心穏やかに春を楽しみたいと感じさせてくれますが、身の回りにイライラしている人は増えていないでしょうか。意外といつもよりも神経過敏になっている人は多いと思います。他人事と思っていたら、気づけば自分自身も小さなことに機嫌を損ねてしまっているということもあるかもしれません。怒りっぽくなってしまうことも、実は漢方医学では古くから伝えられている、春の風物詩として知られています。ただ、年度末にイライラしていては、人間関係にも、仕事にも良いことはありませんよね。漢方医学では、春に神経過敏で怒りっぽくなってしまう人のことを『肝気鬱結』の状態と考えています。『肝』の働きを整えるためには、腸内環境を整え、ファイトケミカルをたっぷりとることがおすすめです。腸肝循環を円滑に行うことで、メンタルケアと春のデトックスを同時に行っていきましょう。ということで、今週食べるとよい食材は、『肝』の働きを助ける【キャベツのオレンジサラダ】です。また、体だけではなく、心の不調を感じたときにも胃や腸の状態が元気であることは、絶対に必要なことです。イライラするなと感じたら、膨満感がないか、便がコロコロしていないか、便のニオイがきつくないか、軟便ではないか…と胃や腸の状態を確認し、メンタルケアのファーストチョイスとして胃腸への負担を減らすことを考えてみましょう。そして逆にNG習慣は、【毎朝のヨーグルト】です。食薬ごはん【キャベツのオレンジサラダ】ビタミンUやビタミンC、スルフォラファン、食物繊維を含むことで、『肝』や胃、腸に対してプラスに働くキャベツは春に絶対外すことのできない食薬です。そこに、食べる『抑肝散陳皮半夏(怒りっぽいときに飲む漢方)』ともいえる粒マスタード、オレンジをプラスことで、春の心のモヤモヤ、イライラを取り除きましょう。<材料>キャベツ4枚(ちぎる)オレンジ1個(薄皮はとらず輪切りに)オリーブオイル大さじ1粒マスタード大さじ1塩・レモン汁お好みで<作り方>ポリ袋に材料をいれて、よくなじませたら完成。NG行動【毎朝のヨーグルト】発酵食品であるヨーグルトは、健康のために毎朝食べる人も多いと思います。ただ、毎日同じものを繰り返し食べるのではなく、ヨーグルトを食べたら、ぬか漬けや納豆の日もあるといった形で発酵食品をローテーションさせ、腸内細菌の多様性を養うことも大切です。また、ヨーグルトに含まれるカゼインには、腸に炎症を起こす可能性があったり、モルヒネ様作用を起こし依存性があったり、デトックスに必要なシステインの取り込みを阻害してしまうことがあります。グルテン好きな人同様に乳製品好きな人も、これらを控える提案に対して強い拒絶を示すことがありますが、それは依存性が強いからということも理由の1つとして考えられます。朝ヨーグルトが固定している人は、ほかの発酵食品を食べる日を作ったり、乳酸菌などのサプリメントで補うなど腸を整えるための様々なバリエーションを作ってみてくださいね。春はワクワクすることが増える時期ですが、それと同時にイライラやモヤモヤも増える時期でもあります。タスクも増える時期なので、感情に振り回されないようにメンタルを整えるために食事を使って、体の基礎から整えていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©mochi/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月22日朝スッキリと目覚められず、なんとなくだるいまま午前が過ぎてしまう、というかたは多いのではないでしょうか。じつは、朝の不調には、よかれと思ってしがちな毎日の習慣が逆に悪影響を与えてしまうことがあるそうです。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、朝に疲労やだるさを感じる人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝はだるい、昼食後は眠い…どうにかなりませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 257朝からだるい、やる気がしない、スッキリ起きることができないと感じることはありませんか。そんな日には、朝のコーヒーに頼ることが多いのではないでしょうか。朝食は食べなくとも、朝起きたらコーヒーだけは準備して出かけようと、毎日の歯磨きのように当たり前の習慣になっているかたもいると思います。カフェインの働きは、“元気の前借り”とも言われています。本当は何もせずとも、体のリズムが整っていて朝からスッキリと目が覚め、午前中を元気で有意義に使うことができる状態が理想です。ですが、カフェインに頼る毎日を続けていると、コーヒーを飲んだタイミングだけ元気になり、その後だるさや集中力の低下を感じてしまうことがあります。そのため、再びコーヒーを飲むことを繰り返し、元気を前借りするためにさらに多くのカフェインを欲し、いつの間にかカフェインに依存してしまう場合があるのです。ということで、今回はカフェインの力を借りずとも朝から体が軽く、元気でいられるように、その対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲労感・だるさの対策となる食薬習慣みなさん、今朝はスッキリ目覚めることができましたか?朝から疲労感やだるさを感じる人は、午前の時間をもうろうとした状態で過ごすこととなり、あっという間に夕方になってしまった、ということがあるかもしれません。朝はだるく、昼食後は再び眠くなり、夕方ごろに焦ってやっと集中力が増していくということもあると思います。もし、このような生活が毎日続いたら、どこかでリセットしなければと思いますよね。朝を有意義に過ごせるかどうかということは、一日を充実させるためにとても大切なことです。ということで、まずは朝から疲れている人はどんな体質なのか、漢方医学的にみていきましょう。漢方医学では、『腎陽虚』といわれ、とくに朝が弱い人と考えられています。また、むくみやすかったり、睡眠の質が低下しやすかったり、コルチゾールの分泌の乱れに伴う様々な不調を感じていることなどもあります。そこで、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルが豊富な食薬と抗酸化力の高い食薬で『補腎』することがおすすめです。今週食べるとよい食材は、『腎』の働きを助ける【牡蠣と大葉の炊き込みご飯】です。ただ『腎』は、急に改善することは難しく、食生活の見直しを行い、その習慣化が必要となります。そのため、日ごろからミネラルや抗酸化物質を取り入れるようにしてみましょう。NG習慣は、元気の前借りになってしまう可能性がある【朝一番のコーヒー】です。食薬ごはん【牡蠣と大葉の炊き込みご飯】ミネラルが多いことで『補腎』に役立つ牡蠣とβカロテンを多く含む大葉を使い、炊き込みご飯にしてみてはいかがでしょうか。『腎陽虚』のときには、気力がなく食事もお惣菜などに頼りがちになってしまします。そんなときは、炊飯器に入れるだけのレシピに頼ってみましょう。<材料>Aお米2合牡蠣100g生姜2片(千切り)醤油大さじ2酒・みりん各大さじ1水適量B大葉6枚(刻む)<作り方>Aを炊飯器に入れ炊いて、刻んだ大葉(B)をまぜて完成。NG行動【朝一番のコーヒー】コーヒーには、抗酸化作用や抗炎症作用、血糖値の上昇を抑える作用のあるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。また、朝からシャキッとするために必要なカフェインも含まれています。ですが、多すぎると胃を荒らしてしまったり、睡眠の質に影響したり、依存性を生じたりとデメリットもあります。コーヒーは、タイミングや量によってプラスに働いたり、マイナスに働いたりと少し調整が難しいものなのです。カフェインの許容量は個人差が大きいので、ご自身の日中のパフォーマンスや睡眠の質などを配慮しつつ、適正量を見つけることが大切です。また、朝の時間帯に目を覚ますように体はコルチゾールを分泌します。ですが、カフェインはコルチゾールの分泌に影響するため毎朝コーヒーを習慣として飲み続けることは体のリズムを乱し、朝の自然な目覚めを阻害してしまう可能性があります。そのため、体調と相談しつつ空腹時を避けたり、起きてから1時間以上あけてから飲んだり、夕方以降は控えるようにするなど、体調に響かない取り入れ方の工夫をしていきましょう。早起きは三文の徳とはいいますが、朝起きることだけではなく、午前中から集中できたり、元気に活動できる体でいることも大切ですよね。漢方医学では、朝の元気を取り戻すための体質改善には時間が必要だと考えています。ただ、即効性が期待できないからと言って放置していては、これから先の時間ももったいない気がします。食薬を通じて、有意義な時間を増やしていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©drawlab19/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月15日女性のデリケートゾーンの悩みには様々なものがありますが、「おりもの」もそのひとつ。量や色、ニオイなどに変化を感じると不安ですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、おりもののニオイが気になる人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!私のおりもの、もしかしてにおってる…?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2562020年ころから、フェムケアやフェムテックという考え方が急速に広まってきましたよね。女性の社会進出が進むなか、男性に比べ女性は妊娠、出産、更年期などのライフステージに合わせて、様々な女性特有の不調に悩まされることになります。また、毎月訪れる月経時には、PMSや月経痛、排卵痛、不正出血、月経過多、おりものの異常などの不快症状を感じ、ひと月の中でも調子のよい時期がほとんどないという方も多いです。こういった背景から、吸水ショーツやおりものの異常を軽減するアプリケータやデリケートゾーン用の保湿オイル、オンラインピル処方、卵子凍結サービスなど、幅広く女性の活動を支える商品やサービスが次々と登場しています。日々進化するテクノロジーに頼ることは、もちろん必要ですが、自分で解決できる問題も中にはあるかもしれません。女性の体は、ホルモンバランスに日々翻弄されていますが、そんな中でも「不調が起こりにくい人」が存在します。具体的にどんな人であれば不調が起こりにくいのかというと、「食事、運動、ストレス管理、睡眠などの自己管理に長けている人」です。とくにその中でも食事は、まずはじめに体に影響を与えるものです。ということで、今週は女性の不調の中でも悩む人が多い、おりもののニオイが気になるという人に向けた食薬習慣を紹介していきます。今週は、おりもののニオイが気になるときの食薬習慣最近、おりものについて「量が増えた」「ニオイが気になる」「粘性が強くなった」「色が濃くなった」などの違和感をもったことはないでしょうか。それらの症状は、下着が蒸れやすかったり、締め付けの強い服を日常的に着ていたり、デリケートゾーンを洗いすぎているなど、外的なことが原因である場合もあります。もともと女性ホルモンの変動に合わせておりものの質は変化するものですが、それ以上に違和感があるときには注意が必要かもしれません。カンジダ膣炎やクラミジア、トリコモナス膣炎などの可能性もあるからです。ただし、今回は生活スタイルによって変化するおりものについて解説したいと思います。例えば、漢方医学では体が冷えて『腎陽虚』のときには、水っぽいおりものが増えるとされており、デニッシュやクリームパン、クロワッサンなど菓子パンなど甘いもの、小麦製品などを摂ることが多いときには、『湿熱』を生じ、粘性とニオイが強いおりものが増えるとされています。そこで、今週はおりものの気になるニオイの対策をとるために、『湿熱』を除去し、雑菌に負けないように『腎』を強化する食薬を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【大根おろしとトロロをかけたキャベツの味噌汁】です。そして逆にNG習慣は、【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】の食べ過ぎです。食薬ごはん【大根おろしとトロロをかけたキャベツ味噌汁】胃腸の働きを整えつつ『湿熱』を取り除くアブラナ科の野菜であるキャベツと大根、『腎』を強化する長芋を組み合わせたお味噌汁で、腸内環境を整えつつ免疫の低下を防ぎ、炎症や雑菌の繁殖が起こりにくい体内環境づくりをしていきましょう。<材料>大根5㎝くらい(皮ごとすりおろす)長芋5㎝くらい(皮ごとすりおろす)キャベツ4枚(小さくちぎる)生姜2片(すりおろす)鰹節1つかみ(手で粉々にしていれる)水400ml味噌大さじ1海苔あれば少し(刻む)七味お好みで<作り方>おろした大根と長芋をよく混ぜ合わせておく(A)。お鍋に水、キャベツ、生姜、鰹節を入れ火が通ったら、味噌を溶く。器によそい、(A)をお好みで載せて、海苔と七味をトッピングする。NG行動【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】小麦や砂糖、クリーム系の乳製品などは、カンジダ菌の好物です。腸内環境を荒らし、リーキーガット(腸管壁浸漏)を起こすことで、免疫が低下したり、炎症体質へと偏ってしまうことがあります。抗生物質やおりものシートなどの対処療法だけではなく、体の内側からケアをすることはマストです。女性の不調は、一難去ってまた一難という感じで、何十年も落ち着くことが難しいのが現状です。平穏に暮らすためには、テクノロジーだけに頼るのではなく、自分の行動を変えて体質改善していくことが必要不可欠。心と体の状態を常に安定させるためにも自分の体を一番に優先することを考え、日ごろの習慣の見直しをしていきましょうね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ssstocker/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月08日眠りが浅い、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなど、睡眠の質の低下に悩む人がたくさんいます。疲れているのに眠れず、翌日まで不調を引きずってしまうことも…。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、良質な睡眠を得るための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!よく眠れずに悩んでいませんか【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 255疲れたと思い布団に入ると目が冴えてしまったり、その日の出来事や悩みをくよくよ考えだしてしまったり、悪夢を見て夜中に何度も目を覚ましたり、トイレに起きてしまったり…。睡眠にまつわる悩みに何年も苦しめられているという人は意外と多いのではないでしょうか。睡眠は、単純に体を休憩させる時間ではなく、細胞の修復や免疫の向上、記憶の固定、感情の整理などその働きは多岐にわたり、心と体が元気でいるために欠かすことのできない大切なものです。2、3日連続して質の良い睡眠をとることができただけでも、疲れがすっきりとれたり、お肌の状態が好調になったりすることを体感できるので、睡眠の影響力は想像できますよね。ということで、今週は睡眠の質を高めるための食薬習慣を紹介していきます。今週は、睡眠の質を高めるための食薬習慣眠れない日が続くと、今日は眠れるかなと夜になるにつれて自分にプレッシャーをかけて、余計に眠れなくなってしまう人もいらっしゃるようです。睡眠に関しては、眠るタイミングにだけ気合を入れても質の向上が望めるものではありません。睡眠の質には、朝の過ごし方、食べているもの、ストレス環境、運動や入浴の習慣、睡眠時の環境など、非常にたくさんの要因が存在しています。そのため、睡眠の質を下げている習慣を日ごろから一つでも多く減らしていくことが大切です。漢方医学では、寝つきが悪かったり、すぐ目を覚ましてしまうようなタイプを『心脾両虚』や『心血虚』、『肝血虚』など『血』が不足していると考えることがあります。そこで、食べるとよい食薬は、胃腸に優しく『血』を補ってくれる【即席玉子と豆腐のスープ】です。そして逆にNG習慣は、寝つきを改善する目的で飲むと常習的になってしまう【寝酒】です。食薬ごはん【即席玉子と豆腐のスープ】『血』を補い睡眠の質を高めてくれる漢方薬の“人参養栄湯”のような優しいスープです。セロトニンの原料となるトリプトファンや睡眠の質を高めるセリンなどを含む豆腐と玉子を具材とします。梅干しや塩昆布で味を整え胃腸の働きもサポートしていきます。<材料>A・塩昆布5g・梅干し1個(包丁で叩く)・絹豆腐半丁(スプーンですくう)・醤油小さじ1くらい・水200mlB・溶き玉子2個・豆乳200ml<作り方>Aを加熱し沸騰したら、溶き玉子を加え固まったら、豆乳を加えて完成。NG行動【寝酒】不眠を解消するためにお酒を飲むことは、アルコールに対する依存症の可能性を高めたり、眠りが浅くなったり、睡眠のリズムの余計に乱してしまうことがあります。不安や不眠を解消することを目的として、お酒を飲むことは控えましょう。健康で若々しくいるためには、睡眠の質を向上させることが必要です。食事の内容や量、タイミングも睡眠の質に関係するので食事の管理も大切ですが、スマートウォッチなどで、睡眠のスコアと生活スタイルをリンクさせて考えることで、生活の見直しも同時に行っていくと対策をたてやすくなります。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©星野スウ/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月01日愛カツ編集部がお届けする「愛カツ漫画」。今回は、食べ方に怒る彼女のエピソードを紹介します。彼女と一緒に、外食へ行った男性。注文したラーメンを食べ始めると…。彼女と外食へラーメンが大好物注文の品が届き…行儀が悪い?難しいリクエストわかったよ…ラーメンをすする音が嫌いな彼女。お付き合いをしていると、食事の機会が多くなるかと思いますが、この後2人にどんな展開が待っているのでしょうか。作画:多喜原案:愛カツ読者編集:愛カツ編集部
2024年02月23日2月は乾燥、寒暖差、スギ花粉と、皮膚への負担が大きく肌トラブルが起きやすい時期。また、肌の不調は生活習慣の乱れから起こることもあります。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、この時期の肌トラブル対策につながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!肌トラブルは生活習慣見直しの合図【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 254最近、お肌の赤みやかゆみ、粉を吹いたような乾燥肌、ぶつぶつした湿疹など肌トラブルに悩まされているという方が増えてきているようです。実は2月は肌トラブルが表面化しやすい月ともいわれています。冬の乾燥した空気の中、ダメージをため込んでいたお肌は、この時期の気候に翻弄されます。花粉やホコリ、寒暖差によって生じる刺激が加わり、バリア機能は低下。2月からはスギ花粉が飛散し始め、3月から4月にかけてピークを迎えます。そのため、保湿や洗顔など基礎的なスキンケアに気を使う必要がでてきます。メイクをしたまま眠ってしまったり、ちょっとの乾燥でも放置すればいつの間にか長引く肌荒れを引き起こしてしまうことも。そこで、今週は乾燥に加え、寒暖差によっても引き起こされる肌トラブルの対策について紹介していきます。今週は、乾燥と寒暖差による肌トラブルの対策となる食薬習慣暖かくなる日も増えてきましたが、ぐっと気温が下がる日もまだまだあります。気候が安定しないのはこの時期の特徴でもありますが、気温が低くお肌の温度も下がることで、血流が悪くなり、ターンオーバーを乱してしまうことがあります。また、湿度は一年の中でも最も低い時期ともいわれており、お肌の水分は奪われていきます。この状態で花粉などの刺激を多く受ければ当然、肌荒れを感じる人も増えます。そこで、体の内側からもお肌のケアをしていく必要がでてくるのです。漢方医学では、もともと貧血気味であったり、タンパク質の摂取不足であったり、胃腸の消化吸収能力が低下することによって引き起こされる『血虚』であったり、便秘気味だったり、舌に亀裂がしっかりと入っているようなタイプでエアコンなど乾燥した環境で喉の調子が悪くなりやすい『肺陰虚』の体質の人などが、肌トラブルを抱えやすいといわれています。そこで、今週は『血』を補い、『肺』の働きをサポートする食薬を紹介していきます。食べるとよい食材は、【蓮根とワカメのタコの酢の物】です。NG習慣は、かゆみや乾燥を悪化させてしまう【ラーメンやパスタなど麺類】など糖質や脂質の多い食事のとりすぎです。食薬ごはん【蓮根とワカメのタコの酢の物】『血』を補うタコと『肺陰』を補うレンコン、腸内環境を整えたるワカメやお酢を合わせることによって体の中からお肌のケアをしていきます。また、ワカメやお酢は腸内環境を整えるだけではなく血糖値の安定に役立ったり、タコは亜鉛やタンパク質、タウリンを含むことで、解毒・ターンオーバーを促すためにも役立ちます。<材料>タコ80gくらい(一口大)レンコン5㎝くらい(一口大)ワカメ3gくらい(水に戻す)醤油・みりん各小さじ1酢大さじ1鰹節一掴み<作り方>材料をポリ袋にいれ、レンジで5分くらい加熱したら完成。NG行動【ラーメンやパスタなど麺類の食べ過ぎ】ラーメンやパスタは、糖質や脂質を多くとり過ぎてしまいやすいメニューの一つだと思います。糖質のとり過ぎはターンオーバーを促すビタミンB群を消耗してしまうため、肌トラブルを抱えたいときには控えたいものです。また、脂質が多い食品を摂ることはビタミンB群の消耗につながり、さらに皮脂の分泌を促すことがあるため、ぶつぶつとした炎症を起こしているときには控えめにしましょう。さらに、お肌の鏡として知られている腸内環境にもネガティブな影響を与えてしまうため、2月は麺類控えめがおすすめです。漢方医学で考えると、肌トラブルは生活習慣のどこかを見直すべき合図としても知られています。いつもとお肌の状態が違うと感じた時には、外側からのケアに加え、内側からの対策を加えることで、元気でキレイを維持していきましょう。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©shima/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月22日花粉やPM2.5、季節の変わり目ならではの寒暖差と、不調を感じやすい今のシーズン。年度末に向け忙しくなる時期でもありますが、日常のなかで無理なくケアしていきたいですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、この時期ならではのアレルギー対策につながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!2月は寒暖差による体調不良に要注意【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 253くしゃみや蕁麻疹などアレルギー症状は出ていませんか?変化の多い気候の中、風邪なのか、花粉なのか何なのかわからない不調に悩む方が増えてきているように感じます。先日は、まだ2月というのに、東京でも気温が20度越えの地域もありましたよね。コートも着ずに過ごす人も多かったと思います。ですが、このまま温かくなり、春になるということはありません。再び気温が低くなり寒くなる日がやってきます。寒暖差を頻繁に繰り返すことで、春になります。そこで、気を付けたいのが寒暖差アレルギーや自律神経の乱れです。2月は不調が1年の中でも増える時期ともいわれていますが、今年の寒暖差は異常だと思います。今後も天気予報を確認し、事前に服装や寝具などを柔軟に変化させ、体への負担を減らしていくことも必要ですね。ということで、今週は寒暖差により体への負担が増える今、食薬としてできることを紹介していきます。今週は、寒暖差による蕁麻疹などアレルギーの対策となる食薬習慣今の時期、乾燥した空気で風邪を引き、花粉やPM2.5でくしゃみと鼻水が出ているというかたがどんどん増えています。それに加え、寒暖差やそれに伴う気圧の変化により、自律神経を乱してストレスと寒暖差アレルギーに苦しむかたも…。症状としては、鼻水や咳、頭痛などに加え、肩凝りなどの不調も感じることがあります。さらに、自律神経を乱すことは、胃腸の不調、めまい、感情のコントロールができなくなる、過食、PMSの悪化、睡眠の質の低下、生理不順など様々な不調を引き起こしてしまいます。毎年、何が原因かわからない、「謎に起こる複数の小さな不調」と戦う方も多いのではないでしょうか。漢方医学では、寒暖差アレルギーを感じやすい人は、『肝』の働きが低下し、環境の変化に適応するために時間がかかりやすいタイプであったり、『気』が不足し、体を気温や気圧などの環境変化から守る力が低下しているタイプであったり、『肺・脾・腎』に余分な水分がたまりやすいタイプであると考えることがあります。そこで今週は、『肝』の働きをサポートし、『気』を補う食薬を紹介していきます。今週食べるとよい食薬は、【レンチン!ロール白菜のトマト煮】です。NG習慣は、バレンタインから食べ続けてしまうことのある【ミルクチョコレートやホワイトチョコレート】の食べ過ぎです。食薬ごはん【レンチン!ロール白菜のトマト煮】肝臓の働きを助けたり、炎症抑えたり、バリア機能をサポートしたりするイソチオシアネートを含む白菜と抗酸化物質リコピン含むトマトで『肝』の働きを助け、バリア機能をもつ『気』を補っていきます。<材料>白菜4枚(2分半レンチンしておく)(タネポリ袋にいれて混ぜておく)ひき肉150g味噌小さじ1生姜1片(みじん切り)残った白菜の芯みじん切りオートミール大さじ1(ソース)トマトジュース200mL味噌大さじ1胡椒お好みで<作り方>白菜にタネを包み、耐熱容器に並べ、味噌を溶いたトマトジュースを加え、ラップをしてレンジ(600w)で8分くらい火が通るまで加熱したら、胡椒などスパイスをかけ完成。大きめのロール白菜ができるので、予めカットして盛り付けるのが食べやすいです。NG行動【ミルクチョコレートやホワイトチョコレート】の食べ過ぎバレンタインも終わり、おうちの中にチョコレートがたくさんあり、幸せを感じているかたも多いと思います。美味しいチョコを食べて幸せを感じることは良いと思いますが、そのまま食べ癖がついてしまい、眠い時、集中力が低下したときなどにチョコをたくさん食べる習慣を身につけてしまうことは注意しなければなりません。糖質を摂り過ぎ、腸内環境に影響を与えることはアレルギー体質にはNGです。また、チョコレートに含まれるカカオには、抗酸化作用の高いカカオポリフェノールや腸内環境を整えるカカオプロテインなどが含まれていますが、これらの恩恵を受けるためには、カカオ70%以上の高カカオのチョコレートを選ぶ必要があります。手元にあるチョコレートの内容を見直してみましょう。気候の変化が目まぐるしい時期です。環境に適応できるように衣服などの管理、湿度の管理、食事の管理などに目を向けて、体調を安定させていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Dzianis Vasilyeu/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月16日おにぎりには海苔を巻くのが定番ですが、別の食材で包めばまた違った味わいを楽しめるはず。この記事では、海苔の代わりに巻くおすすめ食材を紹介します。海苔の代わりに巻くとおいしいおすすめ食材3選おにぎりに巻く食材を紹介しているのは、おにぎりのオリジナルレシピや豆知識などを投稿している、クレハおにぎりプロジェクト(@krewrap_おにぎり)のX(旧Twitter)です。クレハおにぎりプロジェクトによると、「薄焼き卵」「生ハム」「チーズ」の3つの食材をおにぎりに巻くのがおすすめだそうです。それぞれの魅力を見ていきましょう。薄焼き卵握ったご飯を色鮮やかな黄色の薄焼き卵で巻くと、パッと明るく華やかなおにぎりになります。ご飯を薄焼き卵で包む料理に「オムライス」があるように、おにぎりと卵は相性抜群です。オオバの緑とウメの赤でさらに彩をプラスすれば、見た目でも楽しめるおにぎりが完成。子供のお弁当に入れると喜ばれるでしょう。生ハムご飯を生ハムで包んで洋風おにぎりにしてみてはいかがでしょうか。丸く握ったおにぎりを包むように生ハムを巻くと、コロンとかわいいてまり風のおにぎりが完成します。華やかでかわいいので、おもてなし料理にもぴったりですチーズ洋風おにぎりを作りたい場合はチーズを使うのもおすすめです。加熱してカリカリにしたチーズをおにぎりの両面に付ければ完成。チーズの濃厚な風味と食感の両方を楽しめるのが魅力です。おにぎりは巻く食材次第で和風にも洋風にも仕上げられます。おにぎりを包めるような形や大きさの食材を用意して、オリジナルのおにぎりを作ってみてはいかがでしょうか。おにぎりに巻くのは、海苔だけだと思っていませんか!?薄焼き卵:より華やかな仕上がりに生ハム:いつものおにぎりが洋風に大変身チーズ:ハズレのない悪魔的な美味しさに…!お米を包める大きさ・形状のものであれば、おおよその食材が美味しい魔法をかけてくれますよ✨ pic.twitter.com/AVJSAbYVPk — クレハおにぎりプロジェクト (@krewrap_onigiri) January 19, 2024 [文・構成/grape編集部]
2024年02月13日2月に入り、花粉症の症状を訴える人が増え始めています。本格的な症状が出る前に、急いで対策しようと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、花粉症予防につながる食薬習慣と、症状を悪化させてしまうNG習慣を教えてくれます!食事の見直しによる花粉症対策を【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 252花粉症は2人に1人といわれる時代になってきていますが、体調いかがでしょうか。今年は、早い地域だと2月上旬から花粉症の症状を感じる人が出始めているようです。花粉症の対策としてよくあるのが、マスクをしたり、眼鏡をしたり、ワセリンなどで鼻や目の周りをプロテクトしたり、飲み薬を飲んだり…といったことが挙げられると思います。漢方相談でも例年、花粉症に悩む方のお話を耳にします。中には花粉症を悪化させる生活習慣を続けつつも、自然治癒力を高める漢方や食事でなんとか改善したいと望む方もいらっしゃいます。ただ、あることを習慣化していると、どうしても花粉症を悪化させてしまうことがあるため、漢方などの予防医療は力を発揮することが難しい場合があります。そこで、今回は一足早い花粉症対策となる食薬習慣と、花粉症を悪化させる何気ない食習慣について解説していきます。今週は、花粉症対策となる食薬習慣春の風物詩の一つとして、梅の開花や春霞とともにやってくるのが花粉症です。鼻づまり、鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、充血、涙、咳、喉や肌のかゆみ、頭重感、頭痛、だるさ、下痢、イライラ、熱っぽさ、ほてりなどなど、様々な不調を感じさせることがあります。症状を強く感じると、生活の質を急激に落としてしまうことにもつながります。花粉症とは、一般的であり、毎年あることでもあり、深刻でもあるものですが、意外と軽視されがちです。漢方相談でも、ラーメンやパン、お菓子などを毎日食べながらも、治癒力を高めることで早期に花粉症を軽減したいとお話されるかたは少なくありません。ですが、やはり漢方や食事で自分の本来もつ治癒力を高めることで花粉症を軽減したい場合には、生活習慣の見直しも同時に行うことが、より体感を得るためには欠かせないこととなります。漢方医学では、アレルギー体質の人は『肺・腎・脾』のどこかが弱かったり、『湿熱』などの炎症を起こしやすい体質であることが考えられていなす。そこで、今週は『肺・腎・脾』を強化しつつ『湿熱』を解消する食薬を紹介していきます。今週食べると良い食薬は、【牡蠣とキノコのソテー】です。NG習慣は、くしゃみや鼻水が止まらないときの【ラーメン】です。食薬ごはん【牡蠣とキノコのソテー】亜鉛や鉄などのミネラル、タンパク質やビタミンB群など『肺・腎・脾』のサポートに役立つ牡蠣とバリア機能をサポートするビタミンDや食物繊維を含みキノコ類を組み合わせることで一足早めの花粉症対策をはじめてみてはいかがでしょうか。<材料>牡蠣100gマッシュルーム1パックエノキ1/2袋(3㎝くらいに切る)ニンニク1片(スライス)鷹の爪適量塩適量オリーブオイル大さじ1<作り方>材料をオリーブオイルで炒めて完成。NG行動【ラーメン】まず、ラーメンを食べるという動作で鼻水がでるという人も多いと思いまが、それ以上に麺に含まれるグルテンを多く食べる人たちには、腸内環境を悪化させ、免疫機能の低下が起こりやすくなることが考えられます。また、花粉症だけではなく、その他の様々な症状を感じさせることがあります。たとえば、疲れやすい、便秘気味、集中できない、イライラする、頭痛がある、体がだるい、アトピーやぜんそくなどの症状がある、肌トラブルが治らないなどの不調です。もし思い当たる人は、麺類に含まれるグルテンが原因で腸粘膜に炎症を起こし、体調不良を起こしている可能性も考えられます。花粉症がつらく、さらにはこの時期不調が増えると感じている人は、麺類を少し控えめにしてみましょう。毎年の苦しい不調ですが、その時期さえ過ぎれば不調がでてこないので、根本的な対策を行う方が少ないのが花粉症の特徴でもあります。この時期をきっかけとして、長期的なスパンで、アレルギー対策を始めてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Yukiko/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月09日眠れない。夜中に目が覚める。眠っても疲れがとれない…。睡眠にまつわる悩みにはさまざまなものがありますよね。睡眠の質をもっと高めたいと思っている人は多くいるのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、睡眠障害を防ぐ食薬習慣と、見直すべきNG習慣を教えてくれます!睡眠の質が低下していませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 251疲れているのに眠れない、寝ようと思って布団に入っても眠れない、たくさん寝たのに疲れが取れていない、朝起きると疲れているなどの睡眠に関する悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。睡眠は、疲れた体を癒すだけではなく、細胞の修復や記憶の整理など体全体のメンテナンスとしての機能も兼ね揃えています。寝なくても十分元気だから、夜しか自由な時間が作れないから…などと理由をつけ、寝る間を惜しんで日々生活しているという人もいらっしゃると思います。ですが、タイパよく、そして、いつまでも若々しくいるためには、どうしても睡眠の質を落とさないようにする習慣が必要となります。最近では、ウェアラブルデバイスなどで睡眠のスコアを一定に保つように管理している人も増えてきていますよね。睡眠の重要性は年々広く浸透してきている印象です。ということで、今週は忙しかったり、ストレスが多かったりすると疎かにしてしまいがちな睡眠障害の対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、睡眠障害の対策となる食薬習慣朝スッキリしていますか?寝ていただけなのに朝起きると肩が凝っていたり、疲れてはいませんか?『あー疲れた!』が口癖になっていたり、午前中はやる気がなく仕事の効率が悪かったり、楽しみたいときに気分が乗らなかったりと様々なジレンマに悩まされることがあるかもしれません。漢方医学では、睡眠の質を向上するためには、自律神経を整えるために役立つ『血』を補うことが必要で、そのためには、食べているものの内容も大切ですが、消化吸収能力を表す『脾』の働きが整っていることも大事だと考えます。そして、睡眠の質が向上すると『気』は充実し、『腎』の働きが強化され、老化防止や持久力の保持に役立つと考えられています。ということで、今週は『血』を補い、『脾』の働きを助ける食薬を取り入れていきましょう。今週食べると良い食薬は【イカのみぞれ煮】です。NG習慣は、新しい情報が次々と頭を巡り、睡眠を妨げる【寝る前のスマホ】です。食薬ごはん【イカのみぞれ煮】夕食には、イカや海老、ホタテ、カニなどに多く含まれている“グリシン”の摂取を心がけると『補血』につながり、体内時計が整いやすいといわれています。そして、魚介類と一緒に消化を促す大根おろしなどを夕食に一緒に食べることで『脾気』を補いましょう。また、朝食には、必須アミノ酸を摂取できるように玉子や納豆、肉などをとりいれ、睡眠に必要なセロトニンやメラトニンの材料を取り入れることも有効とされています。<材料>イカ1/2はい(一口大)大根5㎝(皮ごとすりおろす)人参1/3本(一口大)ニンニク1片(スライス)水200ml醤油小さじ2みりん小さじ1<作り方>人参、イカ、ニンニクと調味料を柔らかくなるまで煮込む。大根おろしと和えたら完成。NG行動【寝る前のスマホ】寝る前にスマホを見ていると、たくさんの情報や刺激的な情報が次々と目に入り、脳が興奮してしまうことで睡眠の質を阻害してしまうことがあります。寝る時間が近づくにつれて、なるべく部屋の明かりは暖色系のリラックスできる明かりにして、スマホを見る場合には、ブルーライトカット設定にしたり、癒し系の動画などリラックスできるものを選択するようにした方がよいでしょう。睡眠は単純に体を休めることだけではなく、生活習慣病や精神疾患、心疾患、肥満など様々なことへの予防として欠かせないものです。不調を感じるときには、睡眠の質に影響するものを一つずつ改善していくことも大切ですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©shima/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月02日1月もあっという間に過ぎ、もうすぐ2月。1年でもっとも寒さが厳しい季節の到来です。今の時期に特に気をつけたいのが、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症をはじめとした不調対策。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、さまざまな不調を招く自律神経の乱れや免疫力低下を防ぐ食薬習慣と、見直すべきNG習慣を教えてくれます!免疫力を高める食事と生活習慣は身についていますか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 250今の時期、周りに体調を崩して苦しんでいる人が増えてきていませんか?何かイベントがあったり、ここぞというときに限って体調不良に悩まされる人も多いかもしれません。よりによって今、体調を崩さなくても…と自分のカラダにうんざりすることもありますよね。年度末に近づき、休むことのできない人も多いと思います。1年の中でも寒さが厳しい季節となり、様々な感染症をはじめとして、不調対策も欠かせなくなります。ということで今週は、体調を崩しやすい季節を健やかに過ごすための食薬習慣を紹介していきます。今週は、体調不良を寄せつけない食薬習慣年明けから早くも1か月が経ち、時間が過ぎる早さを実感しますよね。いろいろな目標を達成したり、日常のタスクをこなすために無茶をすることもあるかもしれません。そんな中、熱が出たり、咳が止まらなくなったり、下痢になったり、蕁麻疹がでたりと様々な不調に悩まされ、日々の業務をストップすることを余儀なくされることもあると思います。ただ、感染症シーズンであっても、元気な人はいつでも元気です。そして、逆に体調不良を感じる人は毎年同じようなメンバーではないでしょうか。この差を漢方医学では、バリア機能である『衛気』や『肺』、免疫や回復力に関わる『腎』の働きにより生じるものと考えることがあります。ということで、今週は季節特有の不調に悩まされないように『肺腎』の働きをサポートし、『気』を補う食薬を取り入れることで、体の土台を強化していきましょう。今週食べると良い食薬は【葱と山芋と明太子のお好み焼き風】です。NG習慣は、休日の【寝だめ】です。食薬ごはん【葱と山芋と明太子のお好み焼き風】まずは、ビタミンDやセロトニン、ジオスゲニンなどを意識した食薬をとることで、『肺や腎』をサポートしていきます。ジオスゲニンを含む山芋、ビタミンDを含む明太子、そして血流を促すネギ、アミノ酸スコア100で神経伝達物質の材料となる卵を組み合わせて、『補気血』できるお好み焼きのようにして食べましょう。<材料>山芋6センチ(ポリ袋に入れ瓶底などを使って荒くつぶす)玉子2個明太子1腹生姜1片(みじん切り)ネギ1/2本(輪切り)醤油・みりん各大さじ1海苔・あおさお好みで<作り方>山芋、玉子、明太子、調味料をポリ袋に入れよく混ぜる()。クッキングシートをフライパンに敷き、ネギを炒める。そこにを加え蓋をして蒸し焼きにする。海苔やアオサをトッピングして完成。NG行動【寝だめ】休日になると、平日の疲れを癒すために、寝だめする人も多いのではないでしょうか。一見よさそうな行動ですが、平日と休日の睡眠のリズムがずれてしまうことでソーシャル・ジェットラグを招き、睡眠の質を低下させる原因とも考えられています。一時的に疲れは取れた気分になりますが、体内時計とともに自律神経を乱し、疲労感や免疫力の低下までも感じさせてしまいます。なるべく休日も起きる時間は遅くせずに、就寝時間を早めることによって睡眠時間の確保を目指したり、日ごろの睡眠時間の見直しをしていくことが、長期的に強い体をつくることにつながります。忙しい時こそ、何かをプラスする健康法ではなく、睡眠や食事など生活の基盤の見直しを行うことで体調を整えていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Dzianis Vasilyeu/Adobe Stock文・大久保愛
2024年01月26日空気が乾燥し、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症が流行しています。つらい感染症、かかりたくないですよね。どんな対策をすればより効果的なのでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、体の中から体調をコントロールするための食薬習慣と、危険なNG習慣を教えてくれます!感染症対策、しっかりできていますか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 249最近、インフルエンザや新型コロナウイルス、咽頭結膜熱など様々な感染症や体調不良に悩まされる人が増えてきていますよね。乾燥した冷たい空気の中、体調不良が長引きやすい時期だと思います。さらに、忙しく時間を捻出することに集中し、食事の時間や睡眠時間を削った毎日になってはいないでしょうか。感染症が流行る時期だけでも、体を休めることを考えていきましょう。休めるというのは、時間的な問題だけではなく、食事による内臓にかかる負担を軽減するということも一つだと思います。ということで、今週は体の内側から体をいたわり、感染症対策をしていくための食薬習慣を紹介していきます。今週は、感染症対策となる食薬習慣身の回りで体調を崩している人はいないでしょうか?最近、不調の声、増えてきましたよね。ただ、耳にしたときには、可哀そうだな…と思いながらもどこか他人事にしてしまうことが多いと思います。ですが、この乾燥した空気のなか、感染症にかかってしまうことは、誰にでもあり得ることですよね。そして、一度体調を崩すと、喉や胃腸の不調を長期的に引きずり、体調が治りそうだと思った頃に再び違う風邪をひき…と春まで何かしらの体調不良に悩まされる人も少なくありません。どんなに忙しくとも、この時期の体調管理はとても重要です。漢方医学では、防御機能が低下している状態を『衛気』の不足と考え、粘膜が乾燥し炎症を起こしやすい状態を『陰虚』と考えます。そこで、『気陰』を補いバリア機能を強化していくことが必要だと考えられます。さらに、胃腸や血糖コントロールに負担となる食事は『気』を消耗し、夜更かしは『陰』を消耗します。そのため、胃腸や解毒機能である肝臓に優しい食事を腹7~8分目程度に取り入れ、22~24時くらいには眠りにつくような生活をベースとしていくことがおすすめです。今週食べると良い食薬は、【キャベツと鶏ひき肉のジンジャースープ】です。逆にNGな習慣は、血糖値の乱高下をもたらしたり、腸内にダメージを与える【菓子パン・総菜パン】を食事の代わりにすることです。食薬ごはん【キャベツと鶏ひき肉のジンジャースープ】まず、生姜は生と加熱したもので効能が異なります。加熱すると体を温める働きが高まります。味噌汁や煮物やスープに山盛りに入れても意外とおいしく食べられます。そして、消化を助けたり、腸内環境を整えたり、抗菌作用のあるキャベツと、乾燥してバリア機能が低下しやすい粘膜全般を強化するビタミンAを含む鶏肉と合わせたスープで、体の中から優しく感染症対策を行っていきましょう。<材料>生姜を大量に入れるのがポイントです。ひき肉250g水400ml醤油大さじ1みりん小さじ2生姜4片(みじん切り)キャベツ200gくらい(千切り)塩胡椒お好みで<作り方>良く煮込んだら完成。NG行動【菓子パン・総菜パン】体が弱っている時、忙しい時、疲れている時などには、食べる気力も低迷し、何か作業をしながらでも簡単に食べることができる菓子パンや総菜パンなどに頼る人も多いですよね。ただ、菓子パンや総菜パンは食事の代わりとしては、ちょっと弱い食品です。栄養バランスが悪いだけではなく、バリア機能の強化に欠かせない腸内環境を乱したり、集中力やメンタルのコンディションを乱す血糖値の乱高下を起こすことがあるからです。今は、体調を崩すことができない!と強く願うときには、控えるようにしてみましょう。体調管理が難しい時期です。体調を崩してから、あの時もっと養生しておけば…とならないようにしておきたいですよね。また、養生に関する意識を日ごろから持っておくことで、感染症対策になるだけではなく、日ごろの疲れ対策やメンタルのコントロール、生活習慣病対策などにもつながります。不調を感じる前から行動していきましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Dzianis Vasilyeu/Adobe Stock文・大久保愛
2024年01月19日手軽に食べられるおやつ、スナックの定番として人気の高いポテトチップス。スーパーやコンビニに行くとついつい買ってしまうという方も多いのではないでしょうか。おいしいポテトチップスですが、そのまま手で食べると指先が油や塩で汚れてしまうのが気になることも。自宅ではお箸を使って食べる人も増えているようですが、出先で小腹が空いた時のおやつに食べたい時など、お箸もお手拭きもない状況になることもあります。そんな時にも役に立つ、手を汚さずにポテトチップスを食べる裏技をInstagramの投稿からご紹介します。手が汚れてしまうのがネックのポテトチップスおやつとして広く支持されているスナックであるポテトチップスですが、一方で手がべたべたと汚れてしまうことを問題視している方も多いのではないでしょうか。ポテトチップスをはじめとしてお菓子は何かしらの作業をしながら食べることもよくありますので、ポテトチップスを食べるたびに汚れた手を拭くのが手間だと感じるのも当然です。そんなポテトチップスを、手を汚さずに食べる画期的な裏技を紹介しているのはローソンの公式Instagramアカウント(akiko_lawson)です。ローソンの公式Instagramアカウントでは、ローソンで購入できる各種商品の紹介のほか、商品を使ったアレンジレシピ、商品に関するちょっとしたライフハックなど、さまざまな情報を発信しています。特別な道具は必要なし!パッケージの袋を活用するテクニックローソン公式Instagramアカウントが紹介している動画によると、手を汚さずにポテトチップスを食べるには、特別な道具は必要ないとのこと。使うのはポテトチップスが入っているパッケージの袋の一部分。お箸が用意できないような状況でも使えるテクニックです。まず、ポテトチップスの袋の端を、ちょうど三角形になるような形に2か所切り取ります。ちょうど片側の辺の両端に穴が開くような形です。次に、三角形に切り取った袋の端の部分をくるりと裏返します。そうすると、三角形のカバーのような形になります。あとはポテトチップスのパッケージの袋を食べやすいよう大きく開けて、裏返してカバーのようにした袋の端の部分を指先にはめ、ポテトチップスをつまむようにつかんで食べればオーケー!パッケージの袋の開け方を少し工夫するだけでできるテクニック。出先で食べる時はもちろん、わざわざお箸を用意するのが面倒、という方にもおすすめの方法です。ポテトチップスを食べる時にはぜひ試してみてください。※再生ボタンを押すとInstagram上で動画が再生されます。 この投稿をInstagramで見る ローソン Lawson Japan(@akiko_lawson)がシェアした投稿 [文・構成/grape編集部]
2024年01月19日日常生活が戻ってきましたが、身体と心がついてこない、そんなかたはいませんか。正月疲れがつらい今の時期、どんな生活を心がけたらよいのでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、今の時期にぜひ実践したい食薬習慣と、陥りがちなNG習慣を教えてくれます!正月疲れが抜けずに週末ぐったりしていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 248日常生活が戻ってきました。長期休暇の後は、仕事が山積みですよね。ただ、頭はいまだにオフモードという方も実際のところは多いのではないでしょうか。年末に向けての忙しさ、そして帰省やお正月行事があり、心が休まったという人もいれば、逆に気が張って休んだ気がしないという人もいらっしゃると思います。どちらにせよ、食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまったり、寝る時間が遅くなったりと、リズムが乱れがちになりますよね。そんな中でまた始まった日常生活では、疲れを感じやすくなっていることが多いようです。休日には寝だめしたくなりますが、正月疲れに対しては、寝だめよりもいつも通り朝は早く起きて、朝日を浴び、朝食を食べることによって、体のリズムを本来のリズムに戻していくほうが有意義です。ということで、今週は正月疲れを解消する食薬習慣を紹介していきます。今週は、正月疲れ解消のための食薬習慣長期休暇が終わり、日常に戻り一週間ほどが経ちました。そろそろエンジン全開にしていかないと、たまっているタスクを捌くことが難しくなってきてしまいますよね。また、運動不足、寝不足、食べ過ぎなどが重なっていることが多く、漢方医学ではこれらによって疲れやすい『気虚』や、重だるさを感じる『痰湿』が生じている状態にあると考えます。また、朝起きることができないほどだるい場合には、『腎』の強化も必要と考えます。正月疲れをリセットしたいときには、『気』を補うために偏食を控えたり、スクワットや踏み台昇降などのライトな運動をしたり、パンや麺類やお菓子などの糖質を控えめにし、野菜や海藻などを食べるようにしてください。夜の食事は腹7分目に抑え、入浴習慣をつけ、夜12時前には寝るようにすることで、『腎』をサポートすることも重要です。食薬としては、『気』を補い、『痰湿』を除去することが必要となります。そこで、今週食べるとよい食薬は、【鱈と牡蠣入りお鍋】です。逆にNGな習慣は、【夜のラーメンやパスタ】です。食薬ごはん【鱈と牡蠣入りお鍋】マグネシウム、亜鉛、タウリン、ビタミンB群などを豊富に含み『補気』『補腎』に役立つ牡蠣や鱈と、たっぷりのお野菜を入れたお鍋を食べてみましょう。<材料>牡蠣5個鱈2切れネギ1/2本千切り生姜2片椎茸2個好きな野菜お好みでみりん・醤油各大さじ1酒50ml塩昆布ひとつまみ(3g)<作り方>牡蠣以外の材料をお鍋に入れ煮込み、最後に牡蠣を加え火を通す。NG行動【夜のラーメンやパスタ】ラーメンやパスタは、手軽な食事であり、満足感も得られるため、忙しかったり、疲れた日の食事に選ばれることもあるかもしれません。しかし、夜に糖質や脂質が過多となり、さらに満腹になることで、睡眠の質が低下することがあります。夕飯は、なるべくタンパク質やビタミン類、ミネラルを取り入れるようにし、糖質はがっつり食べるというよりも全体のバランスをみて食べるようにするのがベターです。睡眠のリズムが乱れている人は、朝食や夕食の内容、量、時間帯の見直しもしてみましょう。お正月気分のまま過ごしていると、これから先、一年で最も寒いといわれる2月や、3月の三寒四温、花粉と、次々に過酷な環境がやってきます。楽しんだらすぐにリセットする習慣をつけ、メリハリをつけた生活をしていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Good Studio/Adobe Stock文・大久保愛
2024年01月12日2024年がスタートしました。年明けから仕事にプライベートにスタートダッシュといきたいところですが、実際はそううまくいかないもの。仕事始めが憂鬱、正月疲れで体は重いしやる気がでない…。例年のことながら、そんな人が多いと思います。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、正月ボケを吹き飛ばしてくれる食事と、危険なNG習慣を教えてくれます!年明けの仕事始めにだるさを感じませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2472024年が始まりましたね。例年のことですが、やはり長期休暇明けは、仕事に行くのが嫌になるという人がほとんどではないでしょうか。年末の慌ただしい日々で交感神経が優位になり、休暇に入ったとたんに人が変わったようにのんびり過ごすというリズムの方も多いと思います。ただ、こうなると再び日常に戻るときに「嫌だな」と思うのは普通の感情ですよね。一年の始まりといえば、今年の抱負を考えたり、ポジティブな発言が増える人も多いですが、発言とは裏腹に行動としては、横になり外出も仕事もしたくないと引きこもりがちになることもあるかもしれません。ということで、今週は、2024年のスタートを応援する食薬習慣を紹介していきます。今週は、正月疲れ対策となる食薬習慣やる気がない、疲れる、動きたくない、体が重い、肌荒れが気になり始めたというかた、鏡をもって舌を見てみてください。舌の真ん中に苔が多くついていたり、口臭が気になったりしないでしょうか?漢方医学では、体の状態を把握するために舌の状態を把握することがあります。舌苔がふえているときには、消化に負担がかかるほどに食べていたり、お酒や偏食によって肝臓に負担がかかっていたりすることがあります。漢方医学ではこれを『痰湿・湿熱』が生じている状態と考えます。私たちの体は、食事から栄養を吸収し、老廃物や有害物質を解毒し排泄することで元気を保つというシンプルな仕組みをもっています。しかし、リズムが乱れがちな年末年始で、この仕組みがダメージを受けることとなり、その結果として疲れが抜けなくなったり、やる気がなくなったり、肌トラブルも出てきてしまいます。そのため、消化の働きを助ける『脾』と解毒の働きを助ける『肝』をサポートし、『痰湿・湿熱』を除去していきましょう。そこで、今週食べるとよい食薬は【ブロッコリースプラウトの即席スープ】です。逆にNGな習慣は、正月ボケを満喫すべくゴロゴロしながら食べる【ポテトチップスなどスナック菓子】です。食薬ごはん【ブロッコリースプラウトの即席スープ】何をするのも面倒に感じていたとしても簡単に作れるスープです。消化を助け、腸内環境を整え、ミネラルを補い、解毒を促す食材を集めました。<材料>ブロッコリースプラウト山盛り鰹節10gとろろ昆布2つかみ梅干し1個(包丁でたたくか、容器に入れ箸でつぶす)醤油・みりん各小さじ1くらい(調整)お湯200ml<作り方>材料を容器にすべて入れてよく混ぜたら完成。NG行動【横になりながらのスナック菓子】だるいし、やる気がないし、相当気合を入れないとテキパキ動くことができないというとき、人はどんどん手軽に食べられるものを食べるようになっていきます。その結果、横になりながらポテトチップスなどのスナック菓子を袋ごとペロッと食べてしまうということもあるかもしれません。ですが、今必要なやる気をだすための栄養を摂取できるものではなく、お腹をいっぱいにしてしまう恐れがあるため、3度の食事内容も少なくしてしまう傾向があります。その結果、質的な栄養失調に近づいてしまいます。1年の中でも食べ癖が付きやすい時です。暇だから食べる、疲れるから食べる、イライラするから食べるといったように習慣化してしまっている人は注意しましょうね。正月明けは、新年への期待、正月ボケで何もしたくない気持ち、気が引き締まったり、怠けたくなったりと心が忙しくなると思います。心の不調を感じた時には、根性論ではなく、まずは食事の見直しなど現実的な問題を解決していきましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Vanz Studio/Adobe Stock文・大久保愛
2024年01月04日忘年会にクリスマス、お正月とイベント続きの年末年始。多くの人がこの時期、食べ過ぎ、飲み過ぎによる胃もたれや消化不良で悩んだことがあるはず。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、暴飲暴食による内臓疲労、免疫力の低下をリセットしてくれる食事と、危険なNG習慣を教えてくれます!年末年始の暴飲暴食で胃腸が弱っていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 246お正月を目前にすでに内臓が疲れていると感じているかたはいませんか。忘年会、クリスマスとイベントが続き、食べたり、飲んだり、お祭りのような毎日を過ごしている人も多いと思います。楽しいと思って忘年会などに参加する人もいれば、本当は家でのんびりしたいけど、人付き合いでしぶしぶという人もいらっしゃるかもしれません。どちらにせよ、早期に心と体のケアをしていきたいですね。新年には年神さまがやってきて、私たちに幸せをもたらすといわれていますよね。その神様への縁起のよいお供え物を元旦に食べるようになったものがお節といわれています。また、三が日はさまざまなよいことを水に流さないように、料理をせずに過ごすとよいという習わしもあります。そんなわけで、お正月にはあまり体を動かさずに、食べて飲んで過ごす方が増えることだと思います。今週は、食べ過ぎ、飲み過ぎをケアしていく食薬習慣を紹介します。今週は、暴飲暴食対策となる食薬習慣今年は、新型コロナウイルスが5類感染症へと位置づけが変更され、久々に人が町中にあふれる年末年始になります。忘年会、お正月行事等が続き、日常も活気づきますよね。気の知れた友達と食べたり、飲んだりすると、つい時間を忘れて長時間過ごしてしまうこともあると思います。ただ、楽しい時間は大切なのですが、胃や腸、肝臓などへのダメージが着実に積み重なり、ちょっと内臓が疲れているなと感じているかたも多いと思います。口内炎や口唇ヘルペス、カンジダ膣炎、膀胱炎など、免疫低下時に起こりやすい症状がでてきてはいないでしょうか。漢方では、食べ過ぎ飲み過ぎの時には、免疫を低下させ炎症の原因となる『湿熱』が生じるため、『肝・脾』を整えていくとよいとされています。ということで、解毒に関わる『肝』と消化に関わる『脾』をサポートする食薬習慣が大切です。今週食べるとよい食薬は【大根とニンジンのピクルスみぞれ和え】です。逆にNGな習慣は、【霜降りたっぷり焼肉の宴会】です。食薬ごはん【大根とニンジンのピクルスみぞれ和え】大根とニンジンの抗酸化物質と食物繊維で腸から心と体を元気にしましょう。大根おろしを加え、大根の辛みをアクセントにすると、『脾』をサポートするジアスターゼや『肝』をサポートするイソチオシアネートの働きを得ることができ、年末年始の食べ疲れを癒してくれます。<材料>人参1/2(一口大)大根4センチくらい(一口大)大根おろしお好みでお酢・みりん(アルコールが気になる人はレンチン)各大さじ3<作り方>材料を半日漬けたら完成。NG行動【霜降りたっぷり焼肉の宴会】タンパク質がたくさんとれていいじゃん!と言われそうですが、脂の多い焼き肉を食べた後、胃もたれしたり、膨満感や下痢などに悩まされてしまう人も多いのはおわかりだと思います。脂身の多いお肉は、消化に時間がかかり、胃腸の働きが低下しているときにはとくにダメージを感じやすくなります。また、タンパク質には窒素が含まれますが、分解の過程で窒素はアンモニアに変わり、肝臓や腎臓に負担がかかることがあり、内臓疲労の原因となってしまうこともあります。外食が続いているときには、気をつけましょう。また、食べるとしたら大根やキャベツなども一緒に食べたり、よく噛んで食べたりして楽しむようにしましょう。年末年始の食べ過ぎや飲み過ぎは、楽しさの代償として生じるものです。しっかりとその時間を満喫していれば、決してネガティブなものではないと思います。ただ、その食べ癖が続いたり、お酒の習慣が身に着いたり、内臓の疲れを引きづったりすることは、その後の自分の体に対して、優しい行動ではありません。オンオフの意識をしっかりもって、素敵な時間をたくさん過ごしましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Daria/Adobe Stock文・大久保愛
2023年12月28日西島秀俊と内野聖陽がカップルを演じる「きのう何食べた? season2」の最終話が12月22日に放送。史朗が賢二に対し、深い愛情を感じる独白をするシーンに「愛しかない」や「それを愛と呼ばずしてなんと呼ぶ?」などの声が上がっている。よしながふみの同名漫画が原作の本作は、史朗と賢二カップルのささやかな日常を描いた物語。弁護士の史朗を西島秀俊、史朗と同棲中で店長になった美容師・賢二を内野聖陽、史朗の分けっこ仲間・佳代子を田中美佐子、史朗の母・久栄を梶芽衣子、父・悟朗を田山涼成が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。母・久栄(梶芽衣子)と父・悟朗(田山涼成)に付き添って、八王子の老人ホームまで見学に行ってきた史朗(西島秀俊)。両親はこの施設を気に入った様子だが、史朗は自分の家からも近い都心のホームを勧める。そして、高い費用を懸念するふたりに「貯金が底をついたら自分が出す」と発言。しかし、ふたりは「10~20年先は史朗が老人ホームを考える歳」「“老いじたく”をそろそろ本気で考えなきゃダメ」と一蹴。史朗は、自分の老後もそう遠くないことに気づかされる。現実を突きつけられつつ帰宅した史朗は、誕生日が迫った賢二(内野聖陽)にプレゼントの希望を尋ねる。ところが「欲しいものは特にない」との返事。さらに渡しそびれた史朗への誕生日プレゼントも考えているという。そして「プレゼントしあいっこしたい!」「シロさんが選んでくれるものならなんでもいい!」と押し切られてしまい、プレゼント選びで悩むことに。そんなある日、帰宅した史朗は慌てる賢二を目撃。実は賢二は史朗へのプレゼントとのお揃いを自分にも買っており、嬉しくてつい開封してしまっていた。それを見た史朗は、“お揃い”にまつわるふたりのやりとりを思い出し――というのが最終話の展開。かつて、賢二がハンカチに勝手にお揃いのワッペンを貼り付けたことに怒り、お揃い禁止宣言をしていた史朗。そのため、史朗へのプレゼントとお揃いのお弁当箱を買っていた賢二は、お揃いがバレ戦々恐々としていた。しかし、史朗は特に怒りもせず、曲げわっぱの弁当箱を喜ぶ。さらに自身も賢二にお揃いのエプロンをプレゼントするのだった。そんな史朗の変化にSNSでは、「シロさん変わったね…ケンジと一緒にいるうちに変わったんだよなあ。彼らの日常が続いて行く感じがした」や「シロさん変わったなぁ。泣いた泣いた。泣き納め?」、「互いをリスペクトした先の愛情があるから自然とお揃いを受け入れられるようになったシロさん。ケンジとの出会いでシロさんの思考も変わった」などの声が。また、史朗は賢二に「俺がお前と死ぬまで一緒にいるかって話だけど」「結論から言うと、やっぱり一緒にいるとは断言出来ない。この先俺たちに何があるかわからないから」と言いつつも「俺の人生で俺の遺産譲ろうなんて思う相手は…お前ぐらいだ」と告げる。さらに心の中で「もしもこの先、俺たちが別れることになったとして、俺が死ぬとき、お前が誰か別の人と暮らしててもそれはそれでいいんだよ。俺は、お前が幸せなら」と思う史朗に、「いつも深いなぁこの作品は。どこにいても、一緒に居なくても、どうかあなたが幸せでありますようにと願う。愛しかない」や「それを愛と呼ばずしてなんと呼ぶ?」などの声が上がっている。ささやかな日常の中に、お互いへの思いやりや愛情が垣間見える温かい物語を紡いできた本作。最終回を迎え、「控えめにいってさいこー!演じてる2人がまたいいのよ!幸せな時間をありがとうございます」や「素敵なシリーズを本当にありがとう!!毎回感動の涙涙涙でした」など番組への感謝の声も多いほか、「いつかまた続きが見られたらいいな…」や「とにかくseason3もあると願ってる…!!」などシーズン3を望む声も多く上がっている。「きのう何食べた? season2」は毎週金曜23時12分~テレビ東京系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年12月23日イベントが多い年末年始は、食生活や生活リズムが乱れてストレスもたまりがち。気づけばぽってりお腹に…なんて人が続出するシーズンでもあります。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、心身のバランスを整え、ダイエットにもつながる食事と、危険なNG習慣を教えてくれます!年末年始のストレスから太り気味の人はいませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 245忙しく、忘年会もあり、クリスマスもあり、大晦日もあり、盛りだくさんな1か月ですよね。そろそろストレスがたまってきていませんか?ここで、ちょっと深呼吸をしましょう。息をつく間もなくあれこれ考え、動き、スケジュールを埋めていく人も多いと思います。ストレスに強い人でも、気が付かないうちにリラックスを求めていることもあるのではないでしょうか。リラックスしたいときに、簡単にできる方法として、甘いスイーツを食べたり、甘いカフェラテを飲んだりすることってありますよね。ホッと一息つくと殺伐としていた日常にも一瞬だけ華やぎを取り戻すことができ、再び頑張ることができます。ただ、これに頼りすぎていると、ここぞというときに眠気がやってきたり、持久力がなくなったりしてしまうこともあるかもしれません。さらには、太ってしまうということもありますよね。冬はただでさえ、食べたり飲んだりする機会が増えるので、太りやすい時です。だからといって、運動量も増やしたくはないので、行動一つひとつに気をつけなければならないですよね。ということで、今週はストレス太りを予防する食薬習慣を紹介していきます。今週は、ストレス太り対策のための食薬習慣仲のいい人に「ちょっと太った?」といわれたり、冬服でお腹やお尻の周りが隠れることを嬉しく思ったりすることはないでしょうか。「春になる前にダイエットしたらいいよね」と開き直っている人は注意です。そう簡単に、痩せないからです。冬は、運動量が減り、食べる量が増えることで太ります。つまり、脂肪が増え、筋肉量が減り、痩せにくい体形になるからです。そこで、ご自身の生活を見直してみましょう。集中できないとき、イライラしたとき、眠気が強いときなどに甘いものに頼ってはいませんか?今の時期は、濃厚なクリーム系やチョコレート系などの季節限定スイーツも増えています。誘惑が多いですよね。漢方医学では、ストレスに強くなるために『肝』を強化し、代謝を上げていくためには『気』を補うことが必要だと考えます。ということで、『肝』の働きを強化し『気』の巡りを促し、『気』を補う食薬習慣が大切です。今週食べるとよい食材は【ベリービネガードリンク】です。逆にNGな習慣は、【甘いカフェラテ】です。食薬ごはん【ベリービネガードリンク】漢方医学では、「気」の巡りを促し、ストレス解消に役立つとされるお酢。血糖値の上昇を抑えることで、心の安定やダイエットにつながったり、消化を助け栄養の吸収を助けたり、便通をうながしたり、内臓脂肪の燃焼に役立ったり、疲労回復につながったりします。抗酸化作用が高く、疲れ目対策やストレスケア、美肌にも役立つビタミンCやアントシアニンを豊富に含むベリー系を合わせて、手軽にベリービネガーを作りましょう。ミックスベリーやブルーベリー、イチゴなどはコンビニやスーパーの冷凍コーナーに売っていますよ。<材料>冷凍ミックスベリー110g(1袋)酢100ml蜂蜜50gくらい水お好みで<作り方>清潔な容器に材料を入れ、全体になじませる。1時間以上おいたら、お水や炭酸水で割ってお召し上がりください。3~4日するとより味がなじみます。NG行動【甘いカフェラテ】カフェラテやカフェオレには、糖質や脂質が多く含まれています。ちなみに、カフェラテ1杯には、約10g程度の糖質が含まれていることがあります。ちょっと休憩と思い、カフェラテとクッキーやビスケットをつまんでいると、糖質やカロリーの摂取量がいつもの食事に上乗せされる形になるので、習慣化すると当然太ってしまいますよね。とくに、今の時期から1月にかけては食べ癖がつきやすい時期です。なるべく、習慣化しないようにしていきたいですね。年末年始は、数か月ぶり、1年ぶりなど久しぶりに会う人が増えますよね。ベストコンディションの心と体と外見をもって楽しめるように、日ごろからできることは取り入れていきましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。※1農林水産省サイト「アツアツな飲み物にご注意!」Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©autumnn/Adobe Stock文・大久保愛
2023年12月21日冬至とは一年でもっとも昼間の時間が短くなる日のこと。「柚子湯」に入る風習は江戸時代に生まれたとされていて、今でも全国的に知られていますね。今回は、2023年の冬至がいつなのか、また冬至に食べると良いといわれている食材を7つご紹介。それぞれのレシピもぜひチェックしてくださいね。■2023年の冬至はいつ?2023年の冬至は12月22日(金)です。冬至の日にちは毎年変わり、12月21日または22日のいずれかになります。日にちが変わる理由は、冬至を太陽の黄経(こうけい)が270度に達する日」と定めているからです。古来信仰では、冬至が一年でもっとも昼間の時間が短くなる日であることから「死にもっとも近い日」と恐れられていた一方、冬至を境に陽がのびるため、「太陽が生まれ変わる日」との意味合いから運気上昇を祈願するようになったとも言われています。■冬至に食べると良いと言われているものとは?冬至と言えば「柚子湯」のイメージがありますが、「冬の七種(ななくさ)」を知っている方は少ないのではないでしょうか?冬至に食べると良いと言われているのは、南京・南瓜(ナンキン・カボチャ)・レンコン・ニンジン・銀杏(ギンナン)・金柑(キンカン)・寒天・うどんの7つです。これらの食材に共通しているのは「ん」が2つ使われている点。冬至に「ん」がつくものを食べると運気が上昇すると言い伝えられていますよ。■冬至に食べたい【カボチャ】レシピ4選・カボチャのいとこ煮カボチャは別名「南京・南瓜(ナンキン)」と呼ばれるため、冬の七種のひとつとされています。また、カボチャにはβ−カロテンやビタミなどが豊富に含まれていて、免疫力アップに効果があると言われていますよ。無糖の茹で小豆と一緒に甘辛く煮ると、素朴で懐かしい一品に。隠し味のみそが効いています。・カボチャとユズの麹グラタン冬至は寒さが本格的になる時期。アツアツのグラタンにカボチャを使ってみませんか? 味付けは甘酒と塩麹で、麹の風味が感じられます。すりおろした柚子の皮の香りが爽やかで、チーズにもカボチャにもよく合いますよ。余った柚子はお風呂に入れて柚子湯を楽しみましょう。・もちもちカボチャご飯カボチャは炊き込みご飯にしても◎。薄口しょうゆやみりんでシンプルに味付けし、鶏ささみと一緒に炊き上げます。ホクホクとしたカボチャの食感と甘みが格別の美味しさ。寒い日にホッとする一杯です。・カボチャのみそ汁カボチャのやさしい甘みが広がるみそ汁は、揚げ物や煮物、炒め物など主菜を選ばずに合わせられるのが魅力。カボチャがやわらかく煮えたらみそを溶き入れ、風味豊かに仕上げましょう。こっくり食べたい方は揚げ玉を少し散らしても良いですね。■冬至に食べたい【銀杏】レシピ3選・炒りギンナンギンナンにはβカロテンやビタミンCなど風邪対策の効果が期待できる栄養素が含まれています。寒い日が続く冬至の時期にぴったりですね。シンプルに食べるなら、炒りギンナンがおすすめ。殻を少し割ってから火にかけるのがポイントです。翡翠色の実が美しく、日本酒のおともに喜ばれますよ。・ギンナン入り落とし揚げギンナンを手軽に料理に取り入れるなら、水煮がおすすめ。下処理不要ですぐに使えますよ。こちらは、ハンペンや芽ヒジキなどと一緒に混ぜた落とし揚げ。魚やえびなどのすり身よりも扱いやすいので、初めてでも失敗しにくいです。手作りならではのアツアツを召し上がれ。・エリンギとギンナンのバターしょうゆ炒め水煮のギンナンとエリンギをサッと炒めた簡単副菜です。バターしょうゆの香ばしさが食欲を刺激します。ギンナンとバターが意外なほど合い、ついつい箸がのびますよ。冷めても美味しく、お弁当おかずにもおすすめです。■冬至に食べたい【レンコン】レシピ4選・レンコンのきんぴら晩秋レンコンは秋から冬にかけて旬を迎えます。穴が開いた形からおせち料理などおめでたい席でも用いられる野菜です。おなかの調子を整えると言われている食物繊維や、抗酸化作用が期待できるポリフェノールの一種であるタンニンが豊富。定番のきんぴらは、炒めすぎずシャキッと感を残すのが美味しさの秘訣です。辛みが苦手な方は赤唐辛子を省いてもOK。・レンコンの蒸しまんじゅうレンコンはすりおろすともっちりとした食感になります。すりおろしレンコンに野菜や鶏ひき肉を混ぜてレンジで蒸すと、上品な一品の完成です。だしを効かせた和風あんとの相性も抜群で、おもてなしにも最適。ギンナンを加えて、より冬至らしさを楽しむのも良いでしょう。・牛肉とレンコンのスープ寒い日にぴったりな韓国風のスープです。牛バラ肉とレンコンを炒め、煮干しで取ったスープで煮込みます。素材の旨みが存分に行き渡り、深みのある一杯に仕上がりますよ。レシピではレンコンを薄切りにしていますが、乱切りにして食感を楽しむのアリです。・レンコンのはさみ揚げレンコンの主菜といえば、はさみ揚げが定番。豚ひき肉で作った肉ダネをレンコンではさみ、中温で揚げます。肉ダネがはがれないよう、レンコンに薄力粉をまぶすのがポイントです。レンコンのホクッとした食感とジューシーな肉ダネが食欲を刺激し、ごはんもお酒も進みますよ。■冬至に食べたい【ニンジン】レシピ3選・ニンジンのナムル副菜にぴったりなナムルをニンジンで作ります。ニンジンは一年を通して手に入りやすいうえ、アンチエイジングや免疫力アップの効果が期待できるβ-カロテンが豊富。さっと茹でるため、カサが減ってたくさん食べられるのが良いですね。味付けは塩、コショウ、ゴマ油など身近なものだけで良いのも魅力です。・ニンジンのポタージュ寒い日に温かいポタージュがあるとうれしいですよね。ニンジンと玉ネギの甘みが感じられるポタージュは、野菜が苦手な子どもも飲みやすいですよ。やわらかくなるまで煮たらミキサーにかけてなめらかに。やさしい口当たりにホッとします。ハンバーグやエビフライなどの洋食献立に合わせましょう。・鶏もも肉とニンジンのさっぱり煮鶏もも肉とニンジンで作るシンプルな煮物です。ポイントは、水の代わりに酢で煮込むこと。さっぱりしつつも風味が豊かに仕上がりますよ。しっかり加熱するため酸味が飛んで食べやすいですよ。つややかな照りが食欲をそそり、目でも楽しめます。■冬至に食べたい【キンカン】レシピ3選・簡単基本!キンカンのコンポート 白ワインで煮込むキンカンは冬に旬を迎える柑橘のひとつ。ころんとした丸い形がかわいらしく、コンポートにするとおしゃれな見た目になりますよ。白ワインでコトコトゆっくり煮るため、上品な香りがふわりと広がります。レシピではシナモンスティックとクローブで風味をつけていますが、カルダモンやナツメグでも◎。・冬の彩りに! キンカンのシロップ煮材料はキンカンと白ワイン、砂糖だけのシンプルなシロップ煮です。キンカンにはビタミンCが豊富に含まれているため、毎日少しずつ食べると風邪予防の効果が期待できますよ。日持ちするので多めに作っておくのがおすすめ。キンカンの皮が固いときは、下茹でしてから煮込むと良いでしょう。・キンカンのチーズタルトキンカンのコンポートをたくさん作ったら、スイーツに活用しても良いですね。甘酸っぱいキンカンとクリームチーズのコクが絶妙で、パティスリーに負けない美味しさ。冬至のおやつタイムにいかがでしょうか?■冬至に食べたい【寒天】レシピ3選・すりおろしリンゴ寒天冬至のおやつにぴったりなのが、リンゴ入りの寒天。冬が旬のリンゴをすりおろして甘酸っぱさ存分に味わいます。粉寒天はリンゴと水が入った鍋に振り入れてから加熱するのがポイント。しっかり沸騰させてから固めると失敗なく仕上がりますよ。・果物いっぱい牛乳寒天 濃厚でまろやかな味わいミルキーな味わいが人気の牛乳寒天にフルーツをプラスすると、見た目も味わいもグッと華やかに。キウイやイチゴ、みかんなど色の違うフルーツを組み合わせるとキレイですよ。フルーツは、寒天液にとろみがついたタイミングで加えましょう。生のフルーツ以外にもフルーツ缶で手軽に作っても良いですね。・ワカメと糸寒天のみそ汁弾力が特徴の糸寒天は、みそ汁に入れると食感のアクセントに。水に浸して戻しておき、出来上がったみそ汁に加えます。具材と一緒に煮ると溶けてしまうため、火を止めてから入れてくださいね。■冬至に食べたい【うどん】レシピ4選・ほうとう風うどんカボチャやニンジンなど冬の七種が入ったほうとう風のうどんは、寒い時期に食べたくなる一杯です。野菜たっぷり摂れるのもうれしいポイント。白菜やキノコなどを入れて具だくさんにしても美味しいので、ぜひ試してみてください。・体の芯から温まる!みそ煮込みうどんみそ仕立てのスープが体を温めてくれます。具材は冬の七種のひとつであるニンジンをはじめ、大根や白菜など好みのものでOK。みそを2回に分けて加えることで、風味豊かな味わいに仕上がります。冷凍うどんを使うため、別茹でしなくて良くラクチンです。・かき揚げうどん香ばしいかき揚げがのったうどんは、世代を問わず人気です。レシピでは玉ネギ、ミツバ、むきエビでかき揚げを作っていますが、好みの具材でアレンジしてみてくださいね。冬至らしくカボチャとニンジンの組み合わせもおすすめ。うどんは細めのものが合いますよ。・トロミカレーうどん洋風うどんが食べたい方は、チーズたっぷりのカレーうどんがイチオシです。ベーコンや白ネギが入っただし汁にカレールウを加えるので、手が込んでいるようで意外と簡単。すりおろした長芋のとろみで、スープがうどんにからみますよ。スパイシーな味わいが食欲を刺激し、モリモリ食べたくなります。■冬至に「冬の七種」を食べて運気をアップさせよう! 冬至を境に昼間の時間が長くなることから、中国では「一陽来復(いちようらいふく)の日」とも呼ばれ、幸運を祈願する祭祀が行われてきました。日本では、柚子湯に入るのが定番ですが、ご紹介した「冬の七種」を食べて、運気を高めましょう。カボチャやニンジン、キンカンなどを食べることで風邪対策の効果も期待できますよ。2023年の冬至は12月22日(金)。ぜひ、家族みんなで「冬の七種」を味わってみてくださいね。
2023年12月19日子育ての応援団はたくさんいる!親をジャッジするのではなく伴走してくれる保育園離乳食の頃から、食事に関して悩みが多かった娘・ふーみん。今まで、様々な育児相談に行ったのですが、私の落ち度を指摘されることが多く、自分の努力不足だと思ってきました。ところが保育園の先生から「適切に出されたものを食べる・食べないは、ふーみんちゃんの課題だよ」と言われてびっくり!それでも、どこか裏の意味があるのではないかと思った私は、園のレシピを教えてくれるということは、私の調理スキルに疑問を持っているのかもしれないと思い、「私の料理が下手ですみません」と再び謝ってしまったのですが、先生は苦笑いして、すぐ次のように丁寧に説明してくれました。「お母さんの料理がまずいと言っているわけじゃないのよ!食べる・食べないは子どもの課題といえど、提供は親がしなきゃでしょ?食べるか食べないかわからないものを作るのは、単純にお母さんがしんどいじゃない?園で試して食べたやつならどうかなーって」続けて先生は「子どもの課題を親だけで応援するのは大変じゃない?周りの大人みんなで応援していこうよ」と言ってくれたんです。私は今まで、ふーみんが食べないことを家族以外に知られるのがとても気が重かったのです。それは、自治体の育児相談室では、私が叱られたり、注意されることが多かったから。しかし保育園は、娘の普段の様子を見ている複数のプロが連携し試行錯誤してくれているからこそ、想像や予想で私の行いをジャッジするのではなく「娘の課題」を共有してくれようとしていました。先生は親の行いをジャッジするのではなく、娘の成長のために伴走してくれようとしていると感じられて、「子どもの困ったことは親の責任なので、外にばれたら怒られたり批判される」と、恥じたり隠したりしたい気持ちがなくなったんです。とくに調理に関しては一人で頑張っているような気持ちになっていたのですが、夫が保育園という外部に話を広げてくれたおかげで、保育園の先生に相談することができ、夫婦で育児していてよかったと思いました。以降、保育園の調理師さんにレシピを聞いたり、園で比較的食べたものなどを積極的に聞けるようになりました。家でのレシピやふーみんの食事の傾向も相談でき、家で食べないという愚痴もこぼせるようになったんです。家族以外で、うちの娘にあった方法を真剣に考えて、見守ってくれる大人がいるということは、とてつもなく心強いこと。今までの「夫婦ふたりの子育て」から「夫婦と保育園との子育て」へと輪が広がったような気がして、とても頼もしく思いました。投稿募集子どものことを全て親だけで担うのは大変ですよね。祖父母、保育園の先生など、誰かが子育てを共有してくれて助かった経験があれば、ぜひ教えてください。#子育ての共有#ふうふう子育て※匿名ご希望の方はマシュマロをお使いください。※いただいたエピソードを作品で取り上げてさせていただいたり、出典を明記のもとシェアさせていただくこともあるかもしれません。予めご了承ください。======================================次回更新は、12/24(日)の予定です。どうぞお楽しみに!<<『青鹿ユウの夫婦でふうふう子育て』をすべて読む>>======================================(編集協力:大西まお)この記事の執筆者漫画家青鹿ユウ漫画家。夫と娘と猫と暮らしている。自分の経験、専門家から学んだことを「気軽に楽しく読めて、ちょっとためになる」漫画にしたいと思っている。著書に『今日から第二の患者さん』(小学館)、共著書に『子どものアトピー性皮膚炎のケア』、『ほむほむ先生のアレルギー教室』がある。→記事一覧へ
2023年12月17日本格的な寒さが続く今の時期、冷え性対策には温活が効果的です。ですが、体調が整っていないと逆に身体に負担をかけてしまうことも…。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、自ら熱を作り出す力を養う食事と、気をつけたいNG習慣を教えてくれます!下半身の冷えを感じるかたに!つらい「冷えのぼせ」に悩んでいませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 244寒い日が続きますね。お尻やふくらはぎ、足先など腰から下の冷えを強く感じる人も多いと思います。そして、突然ですが今、足を組んでいませんか?長時間座っていたり、足を組んでいたり、姿勢を悪くしていることはないでしょうか。忙しい毎日が続くと、同じ姿勢で過ごしてしまう時間が増えますよね。同じ姿勢でいること自体が血流を低下させたり、冷えを感じさせる原因となりますが、足を組んだり、片方に体重をかけたような偏った姿勢で過ごしていると、より筋肉が凝り固まり、血流が低下してしまいます。それに加え、下半身に比べ上半身の血流が多いということで、冷えのぼせに悩むこともあるかもしれません。ということで、今週は冬のこの時期、少しでもポカポカに過ごすことができるような食薬習慣を紹介していきます。今週は、温活のための食薬習慣マフラーや手袋、ダウン、レッグウォーマー、カイロなど、体を温めるグッズが手放せない季節がやってきましたね。この時期になると偏食になったり、運動量が減ったり、ストレスで自律神経が乱れたり、同じ姿勢で過ごす時間が増えたり、睡眠時間が減ったりと、体のコンディションが万全という方は減っていきます。外気が冷たいにも関わらず温かさをキープし続けるためには、体のコンディションが良い状態であることが必要となります。ですが、寒い時には端的に熱いものを触ったり、飲んだり、辛いものを食べたりして、その場をしのごうとすることが多いのではないでしょうか。これからの時期、忙しかったり、イベントが増えて食べ過ぎたり、夜更かししすぎたり、生活が乱れることが多いですよね。冷えがきついなと感じたら、単純に温めることと並行して、自ら熱を作り出す力を養うように栄養の消化吸収をサポートする食材を摂ったり、タンパク質やビタミンB群など熱を生み出すために必要な食材を摂ったり、背筋を伸ばし内臓や神経を圧迫しないように筋肉を使うようにするなどして、根本的に冷えない体を作るための行動もチョイスしていきましょう。漢方医学では、冷えやすい状態のことを血流が悪い『瘀血』や熱を作り出すことのできない『脾腎陽虚』などと呼びます。大切なのは、『血』の巡りを促し『気』を補う食薬習慣です。今週食べるとよい食薬は【キムチ豚汁】です。逆にNGな習慣は、【アツアツのお茶やコーヒー】です。食薬ごはん【キムチ豚汁】血流を促すカプサイシンを含み『活血』に役立つキムチや、熱を作り出すビタミンB群やアリシンを含み『補気』に役立つ豚肉やニンニクを使って、味噌汁で温活をしていきましょう。春菊を使うとβカロテンが多く含まれているため、バリア機能を高め風邪対策にもなります。<材料>豚肉150gニンニク1片(スライス)キムチ75gくらい(一口大)春菊1/2束(3センチくらい)酒50ml水400ml味噌・すりゴマ大さじ1くらい<作り方>材料を良く煮込んでから味噌を溶いたら完成。NG行動【アツアツのお茶やコーヒー】体が冷えた時に、アツアツの飲み物に頼る人も多いと思います。内臓から温まる気がしてほっとしますよね。一般的に温かい飲み物といえば、スープや味噌汁などは60℃くらい、お茶やコーヒーはそれよりも高温になっているといわれています。ただ、お茶やコーヒーは80~90℃の熱めの温度を好む人が多いようです。特に寒い季節であればあるほど、高めの温度で飲むことが多いと思います。ただ、国際がん研究機関では65℃以上の熱い飲み物は、食道がんのリスクを高めると注意喚起しています。寒い時期でも、温かいなぁとホッコリするくらいの適温にしてから飲むようにしましょう。(※1)冷えるときには、単純に熱いものを触れたり、飲んだりすることが手っ取り早いですが、姿勢を正したり、適度に動いたり、栄養を適切に摂取して体の中から温められる体を作っていくことも忘れないようにしましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。※1農林水産省サイト「アツアツな飲み物にご注意!」Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©koichi/Adobe Stock文・大久保愛
2023年12月15日