ヒヤリハットとは?「ヒヤリ・ハット」とは、ヒヤリとした瞬間、ハッと息をのむようなできごとを指す言葉です。そのまま気づかなければ重大な事故につながっていたミスや、幸運にも事故を免れたようなケースがヒヤリハットにあたります。ニュースでは、車からの降ろし忘れや川の事故など、子どもの身に起こった痛ましい事故が報じられています。その一方で、ニュースにならないようなヒヤリハット事例が数えきれないほどあるのです。日常に潜むヒヤリハットには、どのような事例があるのでしょうか。こども家庭庁は子どもを事故から守るために未就学児の子どもに起こりやすい事故と対策をまとめた「事故防止ハンドブック」を消費者庁から引き継ぎ、ホームページで公開しています。内閣府がまとめた「教育・保育施設等におけるヒヤリ・ハット事例集」も参考にしながら、ヒヤリハットを防ぐポイントをみていきましょう。ヒヤリハット事例集!気をつけたい事故とは?窒息、誤飲東京消防庁によると、毎年1,000人を超える乳幼児が、窒息や誤飲で医療機関に救急搬送されているといいます(※1)。救急搬送されていない事案を含めると、窒息や誤飲のヒヤリハットが日常的に起こっていると考えられます。誤飲の場合、無症状であれば特別な処置をせずに経過観察となることがありますが、だからといって油断は禁物。窒息や誤飲の原因はさまざまにあります。その一例をみてみましょう。ボタン電池や磁石誤飲の原因として多いのが、おもちゃなどに使われているボタン電池や磁石です。電池や磁石が身体の中の一ヶ所にとどまった場合、短時間のうちに消化管の壁に損傷を与えることがあるため、誤飲に気づいたらすぐに病院を受診しましょう。誤飲防止のために、電池や磁石は赤ちゃんの手が届かないところで管理し、電池のふたが簡単に取れない構造の製品を選ぶと良いでしょう。水でふくらむ樹脂製品水でふくらむ樹脂製のおもちゃやインテリアなどに使われるジェリーボールは人気ですね。しかし、これらを誤飲するとお腹の中で大きくふくらみ、場合によっては開腹手術が必要になることがあります。災害時に便利な水でふくらむタオルなどの扱いにも注意が必要です。医薬品やタバコ薬やタバコ、またアルコール類は大量に飲むと中毒症状を引き起こす可能性があるものです。赤ちゃんの手の届くところには置かないようにしましょう。食品に似ている洗剤や入浴剤による事故も起こっています。寝具布団の選び方にも、窒息のヒヤリハットを防止するポイントがあります。それは、敷布団のかたさと掛け布団の軽さです。赤ちゃんはやわらかい敷布団だと、うつぶせになったときに顔が埋もれてしまいます。掛け布団が重いと、顔にかかっても払いのける力がありません。首に物が巻きつくことを防ぐため、布団の周りに物を置かないことも大切です。東京消防庁によると、毎年1,000人を超える乳幼児が、窒息や誤飲で医療機関に救急搬送されているといいます(※1)。救急搬送されていない事案を含めると、窒息や誤飲のヒヤリハットが日常的に起こっていると考えられます。誤飲の原因として多いのが、おもちゃなどに使われているボタン電池や磁石の誤飲です。電池や磁石は短時間のうちに消化管の壁に損傷を与えるため、赤ちゃんの手が届かないところで管理しましょう。水でふくらむジェリーボールなど樹脂製のおもちゃや家族が使っている医薬品、食品と似ている洗剤や入浴剤による事故も起こっています。とくに、吸水してふくらむ製品は開腹手術が必要になるケースもあります。布団の選び方にも、窒息のヒヤリハットを防止するポイントがあります。それは、敷布団のかたさと掛け布団の軽さです。赤ちゃんはやわらかい敷布団だと、うつぶせになったときに顔が埋もれてしまいます。重い掛け布団は顔にかかっても払いのける力がありません。首に物が巻きつくことを防ぐため、布団の周りに物を置かないことも大切です。水まわり(お風呂、プール、川など)子どもは10cmの水深でおぼれるといわれており、水深20cmのプールでも水難事故が報告されています(※2)。子どもがおぼれるときは、音もなく、静かに沈んでいく「本能的溺水反応」という現象が起こります。バチャバチャと水音を立てることもなく沈んでいくため、事故を防ぐには「目を離さない」ことが重要です。お風呂ママやパパが髪を洗うときは、子どもを湯船の外で待機させましょう。首掛け式の浮き輪がずれたり外れたりする事故が起こっているため、空気の漏れや装着具合をしっかり確認し、使用中も目を離さないようにしましょう。洗濯機や浴槽湯船や洗濯機などに水をためたままにせず、水は抜いておきましょう。ドアにチャイルドロックをかけることも、事故を防ぐ方法のひとつです。ビニールプール水深が浅くても、なにかの拍子でうつぶせになってしまうと赤ちゃんは体勢を整えることができず溺れてしまう危険があります。水遊び中は目を離すことなく見守りましょう。子どもは10cmの水深でおぼれるといわれており、水深20cmのプールで3歳児がおぼれた事例が報告されています(※2)。さらに、子どもがおぼれるときは、音もなく、静かに沈んでいく「本能的溺水反応」という現象が起こります。バチャバチャと水音を立てることもなく沈んでいくため、目を離していると溺れていることに気づけません。お風呂でママやパパが髪を洗うときは子どもを湯船から出す、常に手が届くところにいるということを心がけましょう。湯船や洗濯機などに水をためたままにせず、チャイルドロックを利用するという工夫も事故を防ぐ方法のひとつです。やけど消費者庁と国民生活センターのまとめによると、2010年12月から2020年12月までの10年間で、乳幼児のやけど事故は約2,000件の事故が起こっているそうです(※3)。赤ちゃんは熱いものを避ける俊敏さがないため、熱いものに触れないようレイアウトを工夫したいですね。炊飯器や電気ケトル子どものやけどで多いのが、電気ケトルや炊飯器による事故です。高温の蒸気に触れたり、蓋が開いて中身がこぼれたりしてやけどを負うケースが報告されています。直接触れられない場所に設置しても、コードやテーブルクロスを引っ張って容器を倒し、高温のお湯や食品を浴びてしまうケースもあります。倒れてもふたが開かない製品を選び対策しましょう。アイロンや調理器具アイロンやフライパンなど、使用した直後は高温になるものの、使用していないときは冷たい製品には注意が必要です。子どもの警戒心が薄く、高温状態でも触ってしまう危険があります。使用後は放置せず、子どもの手が届かないところに片づけましょう。グリルつきコンロや暖房器具高温になるグリル付きコンロがあるキッチンや、暖房器具の周りには近づけないようにゲートを付けるのも効果的です。消費者庁と国民生活センターのまとめによると、2010年12月から20年12月までの10年間で、乳幼児のやけど事故は約2000件の事故が起こっているそうです(※3)。子どものやけどで多いのが、電気ケトルや炊飯器、アイロンなどの加熱式の家電製品によるものです。高温の蒸気に触れたり、蓋が開いて中身がこぼれたりしてやけどを負うケースや、電気ケトルのコードやテーブルクロスを引っ張って容器をたおしてしまい、高温のお湯や食品を浴びてしまうケースが報告されています。設置場所のレイアウトを見直すのはもちろん、倒れてもふたが開かない製品を使うなどで対策しましょう。高温になるグリル付きコンロがあるキッチンや、暖房器具の周りには近づけないようにゲートを付けるのも効果的です。転落、転倒転落・転倒というと歩き始めた赤ちゃんというイメージがありますが、実は赤ちゃんが歩き始める前からこのような事故が起こっています。ハイハイやたっちの時期は、大人の思いもよらない動きをするため、行動できる範囲を制限することもポイントです。抱っこ紐やベビーカー使用時のヒヤリハットにも注意しましょう。大人用のベッドやソファ赤ちゃんは寝ながらでもよく動き回るため、添い寝をしていても上や下から転落するリスクがあります。ベビーベッド柵の閉め忘れによる転落事故に注意が必要です。おむつ替えのときは必要なものをあらかじめ準備して、その場を離れないようにしましょう。階段や玄関の段差赤ちゃんが近づかないように、階段や玄関など大きな段差の前には、ベビーゲートを設置しておくと安心です。椅子やテーブル椅子の上に立ち上がらないようベルトを装着したり、テーブルの上によじ登ったりしないように周りに台になる物を置かないことが大切です。抱っこ紐前かがみになったときに赤ちゃんがすり抜け転落する事故が起こっています。赤ちゃんに手を添え、支えるようにしましょう。ベビーカーハンドルに荷物をかけすぎると、重みでベビーカーごと後ろに倒れやすくなります。段差で引っかかったとき、ベルトをしてない場合は赤ちゃんが飛び出す恐れがあります。赤ちゃんの後頭部や顔面のケガにつながるため注意が必要です。転落・転倒というと歩き始めた赤ちゃんというイメージがありますが、実は赤ちゃんが歩き始める前からこのような事故が起こっています。赤ちゃんは寝ながらでもよく動き回るため、大人用ベッドやソファには転落のリスクがあります。ベビーベッドに寝かせているときも、柵を閉め忘れないようにしましょう。ハイハイやたっちの時期は、階段や玄関の段差、椅子やテーブルへの対策が欠かせません。階段や玄関など大きな段差の前には、ベビーゲートを設置しておくと安心です。椅子からの転落やテーブルへのよじ登りを防ぐため、座るときはベルトを閉め、周りに台になるものを置かないように気をつけたいですね。抱っこ紐やベビーカー使用時のヒヤリハットも報告されています。抱っこ紐で赤ちゃんを抱きながら前かがみの姿勢になるときは、赤ちゃんがすり抜けないように手で支えるようにしましょう。ベビーカーのハンドルに重い荷物をかけたり、段差に引っ掛かったりしてベビーカーごと転倒してしまうこともあります。段差に引っ掛かったときに、赤ちゃんにベルトを装着していないと赤ちゃんが飛び出す恐れがあるため、ベルトは必ず装着するようにしましょう。置き去り記録的な暑さが続く昨今、車内への子どもの置き去りが問題になっています。太陽のない曇り空でも思った以上に車内温度が高くなり、短時間で温度が上昇します。子どもは大人と比べて体温調節機能が低いため、熱中症には十分な注意が必要です。車子どもを降ろし忘れる事故を防ぐため、後部座席にいる子どもに注意が向くように、運転手のバッグは子どもの横に置くと良いでしょう。保育園の送迎時には送迎確認のメッセージを送りあうなど、複数の目で見守ることも対策のひとつです。車で子どもが寝てしまった場合は、起きるまで待つか一緒に連れていくことを心がけたいですね。自転車やベビーカー自転車のシートに子どもを乗せたままその場を離れたり、ベビーカーに赤ちゃんが乗っている状態で手を離したりするのも避けましょう。自転車ごと転倒したり、ベビーカーが傾斜で走りだしたりと思わぬ事故につながります。記録的な暑さが続く昨今、車内への子どもの置き去りが問題になっています。車の中は短時間でも温度が上昇します。太陽のない曇り空でも思った以上に車内温度が高くなることがあるため、子どもだけを車内に残しておくのはとても危険です。保育園の送迎時に、子どもが車内に取り残される事故も起こっています。リアシートにいる子どもの降ろし忘れがないよう、ママのバッグは子どもの横に置く、送迎後にはママとパパとで送迎確認のメッセージを送りあうなどの決まりをつくり、複数の目で見守るようにすると良いでしょう。自転車のシートに子どもを乗せたままその場を離れたり、ベビーカーに赤ちゃんが載っている状態で手を離したりするのも控えましょう。自転車ごと転倒したり、ベビーカーが傾斜で走りだしたりと思わぬ事故が起こりやすくなります。その他外出先でのヒヤリハットも少なくありません。お出かけ前にエスカレーターやエレベーターなど身近な場所に潜む危険を確認しておくと事故やケガを防ぐことができます。チャイルドシートチャイルドシート不使用による事故は、使用しているときの事故よりも致死率を4.6倍高めるというデータが公表されています(※4)。ほんの少しの距離だから、子どもが泣いてしまうからなどの理由があっても、6歳まではチャイルドシートを使って安全に移動しましょう。チャイルドシートは座席にしっかり固定し、ベルトを装着して正しく使うことがポイントです。エスカレーター子どもに履きやすい樹脂製サンダルは、滑りにくく柔らかいという特性からエスカレーターに巻き込まれる事故が多発しています。エスカレーターに乗るときはステップの中央に乗るように心掛け、大人が一緒に付き添いましょう。エレベーターや電車エレベーターや電車のドアの近くでは、ドアの開閉時に赤ちゃんの手や足が戸袋の中へ引き込まれる危険があります。実際にベビーカーに乗っていた赤ちゃんの足が引き込まれた事案が報告されています。できるだけドア付近から離れ、赤ちゃんの手足の位置に気を配りましょう。外出先でのヒヤリハットも少なくありません。たとえばチャイルドシート不使用による事故は、使用しているときの事故よりも致死率を4.6倍高めるというデータが公表されています(※4)。ほんの少しの距離だから、子どもが泣いてしまうからなどの理由があっても、チャイルドチートは正しく使用しましょう。エレベーターや電車のドア、エスカレーターなど、自動で動いたり開閉したりする装置では、巻き込み事故が発生しています。滑りにくく柔らかい樹脂製サンダルはエスカレーターに巻き込まれやすく危険です。電車のドアの開閉時にベビーカーや抱っこ紐にいる赤ちゃんの足が引き込まれることもあるため、壁やドアの近くには立たないようにしましょう。ヒヤリハットの応急手当方法は?打撲をしてしまった身体を打撲した場合の応急処置では、無理に動かさずタオルでくるんだ氷のうで患部を冷やします。骨折や脱臼の疑いがあるとき、腫れや痛みが強いときなどは医師の診察を受けてください。出血がある場合は、傷口を心臓より高い位置にあげ、清潔なガーゼやハンカチで覆って止血します。頭を打ったときは1~2日ほど安静にして様子をみますが、出血や吐き気、嘔吐がある、焦点が定まらないなどの症状があれば救急で受診してください。頭の打撲は数時間後に症状が出ることもあるため、元気にみえても無理せず過ごしましょう。異物が喉につまってしまった異物の除去は一般的に「背部叩打法(はいぶこうだほう)」を試し、異物が取れない場合は「腹部突き上げ法(ふくぶつきあげほう)」を行います。いざというときに即座に対応できるよう、覚えておきたいですね。背部叩打法は1歳未満の乳児と1歳以上とでやり方が異なります。また、乳児には腹部突き上げ法は行えないので注意しましょう。異物がのどに詰まったときは緊急を要するため、まずは119番に通報して救急車を手配します。周囲に人がいれば、救急車を呼んでもらいましょう。背部叩打法子どもをうつぶせにして、背部をたたく方法です。片腕の上に赤ちゃんを片うつぶせに乗せ、手のひらであごを支え頭を低くします。もう一方の手のひらで、背中の真ん中付近を強く数回たたきます。1歳以上であればわきの下から腕を通して身体を支えながらあごをそらせます。手のひらのつけ根部分で、肩甲骨のあいだを強く連続でたたきます。腹部突き上げ法背後から子どもを抱くように両腕を回し、握りこぶしを作ってみぞおち付近を下方から手前上方に向かって圧迫します。やけどをしてしまったやけどで何よりも大切なことは、流水で冷やすことです。10分~30分程度、十分に冷やすことがやけどを進行させないポイントです。衣類の上からやけどをした場合は、無理に脱がさず服の上から冷やしましょう。シャワーや水道から水を直接あてると刺激が強いときは、洗面器などに水をためながら冷やすと良いでしょう。やけどは範囲やその程度により対応が異なります。広い範囲のやけど、顔のやけどは救急車を呼びましょう。病院を受診する目安は、手のひら以上の範囲でやけどを負った場合や水ぶくれができているやけどです。陰部にやけどを負った場合も、感染症を起こすことがあるため医療機関を受診しましょう。ヒヤリハット対策で子どもの事故を予防しよう子どもの成長はとても早いものですね。昨日までできなかったことが急にできるようになり、活動量や行動範囲がぐんと変わって驚くことがあるのではないでしょうか。ヒヤリハットを防ぐためには、子どもの成長を先読みして、先手先手で対策しておくことが欠かせません。ヒヤリハット事例の多くは「まさか」「きっと大丈夫」という場面で起こるものです。大人と子どもの違いを理解し、どのような場所・場面で事故が起こりやすいのかを子どもの目線でチェックして対策していきたいですね。※この記事は2023年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2023年09月28日保育士の中田馨さんが、子ども転落事故について教えてくれました。最近ニュースでも子どもの転落に関するものをよく見かけます。室内や屋外で転落事故が起こりやすい状況を確認しておくとともに、予防策なども改めて見直してみましょう!こんにちは。保育士の中田馨です。子どもの成長発達とともに気をつけなくてはいけないことに、高さのある所から落ちる「転落」があります。そこで今回は、転落事故を防ぐために保育所で行っている防止策とともに、家庭で子どもの安全な環境を考えていきたいと思います。 室内で起きやすい転落に関するヒヤリハット子どもの転落事故の特徴(消費者庁)には下記のようなものがあります。 ●子どもの発達段階によって事故が起こりやすい場所や状況が変わる ●頭部から落下しやすい(小さな子どもは体の大きさに比べて頭が大きく重心の位置が高い) ●思わぬところに登ろうとしたり、いろいろな遊び方をする 子どもが生活する環境は、その時の子どもの発達状況によってその都度変えていく必要があります。「高いところから落ちる」というと、ハイハイや歩くことなどができ、活発に動き始めた子どものようなイメージがありますが決してそうではありません。例えば、ねんねの時期の赤ちゃんの場合、「まだ動かない」と思い、ソファーや大人用のベッドに寝かしていたらクルリと寝返りをして落ちそうになった(落ちた)。ベビーベッドの柵をしていなくて落ちそうになった(落ちた)。ということもあります。また、安全と思われがちな柵をしているベッドですが、つかまり立ちするようになるとベッドの中にある物を踏み台にしたり、ベッドの柵に足をかけてよじ登ろうとする子もいます。更に動くようになると、子どもの探索心はますます成長し、階段、玄関の段差、湯船、トイレ、本棚、椅子、机などを上ったり、のぞき込んだりして、ヒヤリとする場面が増えてきます。保育所で聞いた事例では、テレビ台に登ってテレビにつかまり立ちして、そのままテレビと一緒に後ろにひっくり返った!というお話もありました。 屋外で起きやすい転落に関するヒヤリハット乳児の場合、抱っこをしていて落としてしまう場合もあります。「え?どういうこと?」と思いますよね。私の保育所で過去あった事例です。お休みの日にお父さんが3カ月の赤ちゃんを抱っこしてスーパーに行きました。赤ちゃん、機嫌が悪かったようでのけぞりました。お父さん支えきれずに落としてしまいました。幸い、落ちたところが段ボールの上で、かすり傷ひとつなく無事だったのですが…。また、「少しなら大丈夫だろう」と自転車に座らせたままそばを離れたら、自転車ごと倒れてしまったという話は、いまだに時々聞きます。その他にも、活動の幅が広がり、公園の遊具で遊べるようになってくると、遊具から落ちそうになる(落ちる)こともあります。 転落事故を防ぐベランダ対策「ベランダなどからの子どもの転落事故」。ニュースで見るたびに、何ともいえない気持ちになってしまいます。年齢の低い子どもは、「ここから落ちたらどうなる」というところまで考えることができません。目の前にある、興味や関心事に必死なのです。では、ベランダや窓からの子どもの転落事故を無くすためにはどうすればよいでしょう?まずは、子ども一人でベランダに出られないように、窓から顔を出せないようにすることが大切です。そのためには、子どもが今何をしているかの確認が必要です。そのうえで、下記のような予防策をとるとよいでしょう。 家庭でできる具体的な予防対策●窓のカギをかける。(私は自分の子育ての時は、必ずカギのロックをして更に補助錠をつけました) ●風通しするときは、子どもがでられない程度に開けて補助錠で窓が開かないようにする。 ●窓を開けている部屋に子どもだけ遊ばせない。 ●部屋を離れる時は、一時的な時間であっても窓を閉める。 ●窓のそばに、踏み台になるようなものを置かない。 ●ベランダには、踏み台になるようなものを置かない。 また、「網戸をしているから安心」ではありません。網戸を押して網戸が外れて転落する恐れもあります。保育園で行っている転落予防策保育園では、「まさかそんなこと!」をするのが子どもだと思って、部屋や外遊びの環境づくりをするように心がけています。一例を紹介します。 ●トイレのドアに外カギをつける。(子どもの手が届かない場所) ●階段の前にベビーフェンスを設置する。 ●お風呂/洗面台のドアの前にベビーフェンスを設置する。 ●窓の前にベビーフェンスを設置する。 ●子どもが中に入っているときは、ベビーベッドの柵を必ず上まで上げる。 ●「机の上には乗らない、椅子の上に立たない、棚に登らない」などのルールを明確にし、子どもに伝え実践する。 ●ベビーカーのベルトは子どもの体格に合わせて取り付ける。 ●ベビーカーのベルトをすり抜けて立つ子はおんぶ紐でおんぶする。 ●遊具で遊ぶときは、年齢にあった遊具で遊ばせる。必ず遊具のそばで保育者が見守る。 ●遊具で遊ぶときは、前で遊んでいる子が安定した場所に行くまで待たせる。 ●道路を歩いているときは保育者と手をつなぐ。階段などの高い段差がある場合ももちろん手をつなぐが、合わせて手すりを持つように促す。 保育園で行っている転落に関する予防策もお家で参考にできるものがあれば、実践してみてくださいね。 子どもが安全に生活するためには、「もしかすると、こうなるかもしれない」という、先を見据えた大人のちょっとした配慮が大切になります。今一度、子どもの生活環境を見直してみてくださいね。 参考資料:消費者庁「子どもの転落事故に注意! - 落ちるまではあっという間です。事前の対策で事故防止を -」 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2023年01月06日エスカレーターは、ショッピングセンターや駅などの施設内の移動に大変便利な設備です。ほとんどの場合、エレベーターよりも設置場所が多く、待ち時間が短いことが魅力と言えるでしょう。しかし、ベビーカーでの利用は「正しい乗り方をしないと危険な状況が起こり、死亡または重傷を受ける可能性があるもの」として“禁止”行為になっています。それはエスカレーター特有の理由によって、危険性が高まるためなのです。 ベビーカーが関連したエスカレーターの事故事例ベビーカーでエスカレーターを利用することは、大変危険な行為です。もちろんエスカレーターの乗り口付近にも注意書きが必ずあります。しかしながら消費者庁には、ベビーカーに子どもを乗せたままエスカレーターを利用したことによる事故情報が寄せられています。実際の事故例を見てみましょう。 子ども安全メール from 消費者庁から引用 当事者以外にも危害が及ぶ可能性がある!ベビーカー使用時のエスカレーターの利用は、ベビーカーに乗せた子どもやその保護者が怪我をするだけではなく周囲の人にも危害が及ぶ可能性があり、非常に危険な行為です。消費者庁にも、以下のようなケースが報告されています。 子ども安全メール from 消費者庁から引用 エスカレーターには作動時の危険を防止するために、非常停止させる安全装置が設置されています。上記のケースでは、エスカレーターの乗降口に異物が挟まることで作動する安全装置が異常を検出し、緊急停止したと考えられます。 エスカレーターではベビーカーを使用しない!ベビーカーのエスカレーターへの乗り入れは非常に危険です。タイヤがうまく乗らずにバランスを崩すと、ベビーカーの重さを支えきれずに転倒する恐れがあります。エスカレーターを利用する場合にはベビーカーを折りたたみ、子どもは抱っこします。ベビーカーに子どもではなく荷物を載せている場合も転倒の可能性があるので危険です。ましてやベビーカーに子どもを乗せたままの利用は言語道断! ベビーカーで移動する場合は、エレベーターなどを利用しましょう。エレベーターがない場合には、駅員さんや店員さんなどに補助してもらえることもあります。無理せず、声をかけてみてください。 ベビーカーでのエスカレーター利用はわが子のみならず、周囲の人をも危険にさらすことがあり大変危険な行為です。絶対にやめましょう! 少し面倒でもエレベーターを利用したり、店員さんなどに声をかけたりするなど、危険回避の行動を心がけてくださいね。 <参考>子ども安全メール from 消費者庁「Vol.412ベビーカーに子どもを乗せたままエスカレーターを利用しないで!」 監修/助産師REIKO
2021年08月04日私にはもうすぐ2歳になる息子と6歳の娘がいます。お休みの日にリビングでお姉ちゃんと遊んでいたとき、突然息子がケガをし大泣きする声が……! 息子がケガしてしまった原因を振り返り、日ごろ確認を怠っていたことを深く反省した私の体験談をご紹介します。 「ママ! 血が出ちゃってる」年の離れた弟を生まれたときからすごくかわいがってくれるお姉ちゃんは、私が家事をしているときもいつも弟と一緒に遊んで、よく面倒を見てくれています。 ある土曜日の午後のことでした。私がキッチンで昼ごはんの片付けをしているときに、リビングでお姉ちゃんとおままごとセットを広げて、楽しそうに遊んでいた息子。突然大泣きする声が聞こえたと思った数秒後、お姉ちゃんが「ママ! 大変!! 血が出ちゃってる」と急いで私に教えてくれました。 指の皮がえぐれて、血が止まらない…!大慌てで駆け寄ると、息子は右手の中指をケガしてしまっていました。指先を水道で流して、よく傷口を確認すると皮がえぐれていて、血がなかなか止まらず。絆創膏をきつめに巻いて、ぎゅっと押さえて止血しようとしましたが、痛がる息子はさらに大号泣!適切な対処法がわからず、不安に思った私は救急相談ダイヤルへ電話で相談し、外科の救急を受診することにしました。 縫うまでには至らずひと安心病院に着くころには、泣き疲れた息子は抱っこひものなかでお昼寝中。ケガをした指は絆創膏が血で滲んでいるものの、溢れ出てくることはなく、血も止まりつつあるようでした。外科の先生に診ていただいたところ「皮はえぐれているけれど、肉までは達していないようなので、縫う必要はなさそう。止血剤を貼って様子を見ましょう」と言ってもらえて、本当に安心しました。 ケガの原因は壊れたおもちゃ息子がケガした原因は、プラスチック製のおもちゃでした。お姉ちゃんが1歳のころから長年使用してきたおままごとセットのもので、気がつかないうちに角のところが一部分だけ割れてしまっていたようです。「もしかしたら、ほかのおもちゃも壊れているかもしれない」という危機意識を持って、今まできちんと点検してこなかったことを深く反省しました。 幸い縫うまでには至らなかったものの、医師の指示で傷口からバイ菌が入らないように、大好きなお風呂もお外遊びも10日ほど控える必要がありました。痛い思いをさせた上に我慢までさせて、息子に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで、二度とないように家のおもちゃを総点検し、今後も定期的に確認することを心に決めました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:近藤あいこ6歳女児と1歳男児の2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年06月22日生後7カ月ごろ。寝返りやおすわりができる赤ちゃんも増えてきますが、まだ自分で移動できないからと、安心してしまうことはありませんか? そんな油断が事故につながるということも……。今日は、私が生後7カ月ごろの赤ちゃんと過ごすなかで感じた、この時期に起こりがちな事故について紹介します。 1.おすわり中、前後に転倒するおすわりができるようになったころは、赤ちゃんが座った状態から前後に倒れ、頭を打つなどの事故が起こりやすいと感じました。 私の子どももおすわりをさせた状態でふと目を離したすきにゴンッと鈍い音が……。後ろに倒れて頭をぶつけてしまいました。幸い何事もなかったのですが、床にクッションマットなどを敷いておけばよかったと感じました。そのほか、テーブルの脚や角での打撲など、事故の危険を予測することが大切だと学んだ出来事でした。 2.床に落ちているものや手で剥がせるものを誤飲生後7カ月ごろ、やはり注意すべきは床です! 私も誤飲の危険性がある物は床に置かないように注意しました。大人の手は入らないようなすき間でも、赤ちゃんの手は入ってしまうこともあると思い、家具のすき間などにも気を付けました。 また、ぬいぐるみの目を赤ちゃんがビリッと剥がし、口に入れてしまったという話を友人から聞いたことがあります。指でつかむと剥がれてしまうものにも注意が必要だと思いました。 3.ベッドやソファーからの転落まだ寝返りをしないから……とベビーベッドの柵を開けたまま寝かせたり、ソファーに寝かせたりすることも危険だと感じました。いつ寝返りを始めるかわからないうえに、何かしら動いた拍子に床に転落する可能性がゼロではないからです。 わが家はまだ寝返りはできないと思い込み、柵のないベッドに寝かせていたところ、寝返りをして転落させてしまった経験があります。ほんの一瞬でも目を離すときは、万が一を考えて行動し、事故を防がなくてはと痛感しました。 赤ちゃんのできることが増えてくると、家庭内の事故も増えてきました。起こりがちな事故を知り、事前に対策をしたいですね。ただ、あれこれ細かく考えすぎて対策が遅れるのも良くないと思い、私はまず重症度の高そうな事故の対策から取り掛かりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のものは、誤飲の恐れがあります。赤ちゃんに渡したり、そばに置いたりしないように注意しましょう。※赤ちゃんを寝かせるときは、転落防止のため、すべての月齢において、短時間でもベビーベッドの柵は必ずあげ、ソファーなどに寝かせないようにしてください。 イラスト/おんたま監修/助産師REIKO著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2021年05月28日息子が生後11カ月を迎えたころ、つかまり立ちができるようになりました。よたよたとしながらも頑張って立つうしろ姿に成長の喜びを感じていたのですが、これがある日、思わぬ事故を生むことになってしまったのです……。 想像以上の移動能力!息子がつかまり立ちをするのは、主にテレビ台とソファの座面の2カ所でした。周囲には物を置かず、クッションシートも敷いてあったのと、つかまり立ちをする姿にも見慣れてきたこともあったのでしょう。私は、あろうことか息子から目を離して洗濯物の片付けを始めてしまったのです。 洗濯物を畳むなか、ふと息子を見たとき、私は思わず「あ!」と声を上げていました。テレビ台付近にいたはずの息子が、2mほど離れたパソコン用のタイヤ付きチェアの座面につかまり立ちをしていたのです。そこまで移動はしないだろうと思っていたので本当に驚きました。 タイヤが引っかかり転倒!チェアが動くのでつかまり立ちをしながら少しずつ前進しており、それが息子にはおもしろかったようです。ニコニコしていた顔が今でも思い出されます。しかし、動くうちにテレビ台やソファ下のクッションシートにタイヤがひっかかり、その衝撃で座面から手が離れてしまったのです。慌てて駆け寄りましたが間に合うわけもなく、顔から床に転倒してしまいました。ギャン泣きしている息子を抱き上げると、口元から流血していました。ハンカチで拭き取りながら出血している場所を確認すると、下くちびるの左側が裂けており、よだれも相まってハンカチはまたたく間に真っ赤に! 下くちびるがパックリ…慌てて病院に電話をかけて状況を説明すると、「診せにきてください」とのことで受診することに。病院に到着したころには出血自体はおさまっていたのですが、先生に確認してもらうと「このくらいなら縫わなくても大丈夫。出血も落ち着いているから様子を見ましょう。でも、もしかすると少し痕は残るかもしれませんね」とのことでした。診てもらう間、息子は看護師さんにあやしてもらいご機嫌でしたが、笑う口元が痛々しく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 息子のくちびるには現在も、うっすらと傷あとが残っています。ほんのり赤いくちびるに残る少し白い傷あとはよく見なければ気づかない程度ではありますが、私は今もその傷あとを見るたびに後悔しています。これから先、自分の油断によって同じような事故を起こさないよう気をつけていくつもりです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師REIKO著者:山田甜子夫と1歳の息子と3人暮らし。元アロマセラピスト。介護福祉士として福祉関連職でフルタイム勤務をしている。自身の経験や知識、体験を元にした記事を執筆している。
2021年04月17日現在第2子妊娠中、3歳の長女を育てています。長女が1歳10カ月のとき、私の不注意で長女が顔から転んでしまって顔面出血したことがありました。一瞬の油断で顔に傷を負わせてしまい、長女には「ごめんね」と何度言っても足りないくらい申し訳ないことをしてしまった後悔の体験談をお話しします。 手押し車に乗ろうとした長女長女が1歳10カ月のとき、家の近くの子育て支援センターに遊びに行きました。そこの中庭に手押し車のおもちゃがありました。これは子どもが台車に乗って、親がそれを後ろから押して遊ぶタイプのもの。 何度か長女を乗せて遊んだこともあり、その日も長女は「これに乗る」とリクエストしてきました。「はいはい」と私が手押し車を引っ張り出してきて、長女も慣れた動作で手押し車に乗り込もうとしたそのとき、ママ友から呼ばれました。 母の一瞬の油断で顔面から出血ほんの一瞬長女とは別のほうに意識が向いたことで、私は持ち手を持っていた力を緩めていました。手を離してもちゃんと自立するものだったのですが、長女が台車の前方に乗ったことで、手押し車はガシャーンッと長女を乗せたまま前に倒れてしまいました。 思いきり顔面から地面に落ちた長女。慌てて抱き起こすと、鼻と口から血がだらり。「やってしまった……!」と思いつつ、大泣きの長女を抱えて水道に行き、ついた砂を落としました。職員さんたちも集まってきてあたりは騒然。血が出ていて傷の深さがわからないので、大泣きの長女を抱えたまま職員さんに教えられた病院へ向かいました。 病院へ行ってひと安心すぐ近くの病院へ車を走らせ、着くころには長女は泣き止み少し落ち着いた様子。それを見て、ひとまず私も落ち着くことができました。病院で診てもらうと「このあと腫れるだろうけど、出血のわりに深い傷ではないから大丈夫」とのことで、特別な処置もなく、傷の周りをきれいにして終了。 翌日お医者さんの言った通り傷は2倍に腫れましたが、本人が痛がることなく普段通りに生活できたのは幸いでした。ただ、腫れた傷を見て私は「本当にごめん」と、一瞬でも目を離した自分の油断を後悔してもし足りませんでした。 慣れた場所で使い慣れたおもちゃだったことで、油断していた自分が情けないです。もし倒れた先にとがったものがあれば長女は一生残る傷を顔に負っていたかも……。そうしたら「ごめん」では済まない事態になっていました。子どもと遊んでいるときはどんなときでも一定の緊張感が必要だと痛感した出来事でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2021年03月02日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【専門家に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は家の安全対策に関するご相談です。 Q.家の安全対策はどうしたらいいでしょうか生後9カ月の子を育てています。おすわり、ハイハイはまだしない感じで、ズリバイから急につかまり立ちをし始めました。 安全対策として、 ・コンセントをカバーする。・階段とキッチンゲートを設置する。・家具の角や縁をガードする。・床にマットを敷く。・クッション付リュックを使う。・家具の転倒防止をする。 ということを考えています。 必須項目、上記では足りていないこと、必須ではないがしたほうがより良いことなど教えてほしいです。 また、ママのトイレや家事等でどのくらい目を離していいでしょうか。転倒での怪我等も心配です。 高杉絵理助産師からの回答お子さんの動きが増えてきてうれしい反面、心配も増えてきますよね。この機会にお家の環境づくりを見直すことはとても重要ですね。 考えていただいている工夫に加えて、いくつか提案させていただきますね。 ・お子さんが手の届く範囲の家具の配置などを見直す。例えばテレビに手が届きそうなら倒れてこないように固定するか、手が届かないようにする。・引き出しや扉などで指を挟む可能性もあるので開かないようなドアストッパーを使う。・お子さんの手の届く範囲に誤飲しやすいものを置かない。・お風呂場に入らないようにドアに気をつけたり、窓には必ず鍵をかける。 上記のようなものが一般的ですね。 最初のうちはたくさん転倒してじょうずな転び方を学びます。マットを敷いていたり、打って怪我をするようなものを置いてなければ大丈夫だと思いますよ。また、お子さんから目を離すときは短時間にし、決して危なくない環境にお子さんをおくようにしましょう。 ※参考:ベビーカレンダー「専門家に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください。 0~3カ月ごろの赤ちゃんの安全対策0~3カ月ごろの赤ちゃんは、1日の大半を寝て過ごす時期ですので、寝る環境を安全にする必要があります。 棚や天井・壁などの確認ベビーベッドの横に棚などに置いている場合は、棚に置いている物が落ちてこないか確認しましょう。棚以外にも、ベビーベッドの近くの壁や天井の物が落ちてこないかなど、赤ちゃんが寝るときの周りの環境を再確認してみましょう。 寝具などの確認タオルケットやベッドの中にある物が顔を覆ったり、首に巻きついたりする恐れはないかを確認します。顔まわりには、ぬいぐるみなども置かないようにしましょう。手を動かしているうちに、タオルケットが顔を覆ってしまうようならば、タオルケットは胸の部分まで下げてかけるようにしましょう。 ベビーベッドの柵は下げておかないたとえ寝返りをしていなくても、柵を下げっぱなしはやめしょう。面倒でもベビーベッドの柵は下げたら必ず上げるようにします。 また、幼い兄姉がいる場合は、簡単に触れられる場所に赤ちゃんを寝かさないことも大切です。 4~6カ月ごろの赤ちゃんの安全対策4~6カ月ごろになると、赤ちゃんは寝返りをするようになってくるので、ねんねの時期とはまた違う配慮が必要になってきます。 ベッドと壁の間にすき間の確認ベッドと壁の間にすき間があると、寝返りをしているうちに赤ちゃんの手足が挟まってしまうことがあります。すき間がある場合は、バスタオルなどを詰め込んで埋めるようにしましょう。 ソファーなどに寝かせない赤ちゃんがちょっとウトウトしたときなど、ママがすぐそばで見ているときはソファーに赤ちゃんを置いて少し寝かせてあげることもあるかと思います。しかし、たとえ寝返りができなくても、ずりずりと移動してソファーから転落する可能性があります。もしものことを考えると、ソファーで寝かせるのはやめたほうが安心です。 7~9カ月ごろの赤ちゃんの安全対策7~9カ月ごろになると、赤ちゃんは徐々にハイハイができるようになり、なかにはつかまり立ちをする子もいます。ハイハイができるようになると、自分が行きたいところに行けて、気になるものを触れるようになれます。 おすわりしているときの周りの環境の確認赤ちゃんがおすわりしているときは、座らせている周りの環境を整えましょう。ママが後ろに座って赤ちゃんの体を支えているなら大丈夫ですが、ママが離れる場合は、短時間でも赤ちゃんが転倒したときに備えて対策をします。周りに頭をぶつけて困るものはないか確認します。そのほか、転倒したときに頭をガードするクッションなどを周りに置くなどしましょう。おすわりが不安定な場合は、赤ちゃんをあお向けに寝かせてからからそばを離れるようにしましょう。 赤ちゃんの手が届く範囲の環境の確認ハイハイをして自分が行きたい場所に行き、触ってみたいものに触れる楽しさは、赤ちゃんにとってたまらなくうれしいことです。とはいえ、部屋の中には赤ちゃんが触ったり口に入れたりすると困るものがたくさんあるはずです。引き出しの下の段に入れているものは触れないように、引き出し自体を開かないようにするか、中のものを容器などに入れしっかりフタをしておきましょう。 10~12カ月ごろの赤ちゃんの安全対策10~12カ月ごろになると、赤ちゃんはハイハイをスムーズにできるようになり、動くスピードがグンと速くなります。また、つかまり立ちから伝い歩きもできるようになってきます。引き続き、赤ちゃんが触れたり、口に入れたりすると困るものは手の届かない場所に置くようにしましょう。 階段や段差のある場所の対策赤ちゃんが簡単に行ける場所に、階段や段差はありませんか? もしあるなら、ベビーガードをつけるなどして対策をする必要があります。 お風呂場ではバスチェアに座らせるつかまり立ちが安定すると、ママが体を洗っている間にお風呂で赤ちゃんを立たせることもあるでしょう。でも、お風呂の床はぬれていて滑りやすく、せっけんやシャンプーを使うとさらに滑りやすくなります。「もう、しっかりつかまり立ちができている」と思っても、お部屋とお風呂の環境は違います。油断せずにお風呂場では、バスチェアに座らせて待たせるなどしましょう。※参考:ニュース(暮らし):0歳児の死亡事故の56%は家で起きていた?!今こそ確認したい安全対策【著者:保育士 中田馨 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長】
2021年02月15日夫に子どもを預けて、たまには一人でゆっくりおでかけしたいですよね。でも、家に帰ると子どもがあざを作っていたり、ひざをすりむいていたり…。理由を聞くと「大したことないよ。目を離した隙にちょっと…」と苦笑いする夫。でも、笑ってすませられることではないこともあります。東京消防庁発表の 「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」 によると、5歳以下の子どもが事故に合う場所は約7割が家の中。つまり、ほとんどの場合は親と一緒の時に起こっており、そのうち約10人に1人の割合で入院が必要な中等症以上となっています。どうして、親がそばにいながら、子どもの事故は起こってしまうのでしょうか? その理由を紐解いていきましょう。■子どもの事故、実は「親の脳タイプ」が原因になっていることも?一般的には、切り替えがうまく、複数の異なる作業を同時進行できるのがマルチタスク悩。一方、「今、目の前のこと」を最重要と捉えて打ち込む傾向がある方は、シングルタスク悩といわれ、他の作業を同時進行で進めることは苦手なようです。どちらの悩タイプなのか、見分け方としては「1日1回以上はやり忘れがある」かどうかで判断します。例えば、ゴミ当番なのに出し忘れた、頼まれた買い物をし忘れた、郵送物を出し忘れたなど些細なことで構いません。やり忘れて落ち込むことが1日1回以上あり、それが続く人は、シングルタスク悩の傾向が強いといえるでしょう。家事育児は、さまざまなことを同時進行で進めないといけないことが多いため、マルチタスクだといえます。小さいお子さんのいるご家庭なら、夕方はまるで戦争のような忙しさ。たとえば、子どもをあやしながら夕食の下ごしらえをして、早めに子どもと一緒にお風呂に入った後は、子どもの支度をしつつ自分も身支度を整え、夫の帰宅に合わせて夕食の仕上げをし、食器を洗いつつ洗濯機を回し、子どもを寝かしつけながら翌朝の朝ごはんのメニューを考え…。こういった家事育児をこなしつつ、子どもに危険が及ばないよう常に目配りをする必要があります。そのほかにも、入浴後、必ずお風呂のふたが閉まっているか確認している、料理の後、使った包丁はすぐしまっている、包装ビニールはふた付きのゴミ箱にすぐ捨てているという方がどれくらいいるでしょうか。これらはすべて、子どもが重篤なケガをする原因となるものばかりです。目の前のことをこなすだけが家事育児ではありません。それをする(もしくは、しない)ことで、その後どういったことが起こるかを想像しながら同時進行で進めるマルチタスク処理能力が求められます。子育てでは、「まさか◯◯するとは思わなかった」「ちょっと目を離しただけなんだ」という言い訳は通用しません。自分がどちらの悩タイプの傾向があるのかをまずは把握することが大切です。■コロナ禍で子どもの事故が起こりやすくなっている?まだまだ収まる兆しの見えない新型コロナウイルスの流行が、子どもの事故を誘発する可能性があります。毎日出社していたのがリモートワークに変わり、慣れないオンライン会議を重ね、家族がすぐそばにいる環境で仕事をするなど、まったく新しい形態で働くことが求められている方は多いでしょう。しかし、シングルタスク脳タイプは、仕事とプライベートを切り離すのが難しく、頭の切り替えができない人が多いようです。また、いつもとは違うルーティンで仕事をするのも向いていません。たとえば、別室で仕事をしていても、家族の気配に気が散ったり、子どもの声が気になってオンライン会議に集中できないなどで、いつもより仕事の効率が落ちて焦ってしまうケースは少なくないようです。一方、家で仕事をするようになってお互いに気をつかう反面、大人が常にいる安心感もあるでしょう。そのため夫婦間で、「すぐ戻ってくるから買い物の間、子どもを見てて」「今日の保育園のお迎えをお願いできる?」とついつい頼みごとも多くなります。互いに「わかった」と安請け合いしがちですが、マルチタスク脳と違い、シングルタスク脳は集中しがちです。目の前の仕事で頭がいっぱいになり、子どものことをきれいさっぱり忘れてしまうことがあります。実際、仕事に集中するあまり娘さんの保育園のお迎えを忘れてしまい、夜8時頃、保育園からかかってきた電話で初めて思い出した、というケースもあります。このように、シングルタスク脳の方は、仕事をこなしながら子どもに目を配ることが苦手で、仕事に集中すると子どもの存在を頭から消してしまうため、「ちょっと目を離した隙に…」「そんなことをするとは思わなかった」という事故が起きてしまうのです。コロナ禍によるリモートワークの増加で、これまでは「シングルタスク脳のうっかり」ですんでいたことが、子どもの事故につながりやすくなっているといえます。■安心して子育てをするための事故防止と対策では、シングルタスク脳は子育てができないかと、いうとそうではありません。マルチタスクをこなすのは苦手であることを自覚し、対策を立てれば事故を予防することができます。シングルタスク脳の傾向がある方は、うっかりを防ぐために以下の2つを意識することが重要です。・時間を短いスパンで意識すること・育児のルーティンを習慣化することシングルタスク脳は、仕事に集中しすぎる傾向にあるため、短いスパンで時間管理をしたり、子どもに関わる用事を思い出す必要があります。そこで、スマホや時計のタイマー機能を上手に活用して、音や振動で子ども関連の用事を思い出すようにするといいでしょう。また、子どもに関することを、いつものルーティンと結びつけて習慣化することも大切です。例えば、子どもを保育園へ連れて行く時に忘れ物が多いようなら、出かける時にいつも持ち歩くスマホや家の鍵と子どもの荷物を一緒に置いておくといいでしょう。また、パソコンや掛け時計など、必ず定期的に見るところに、子ども関連で忘れてはいけないことをメモして貼っておくのもおすすめです。例えば、脱衣所の時計の横に「お風呂のふたは閉めた?」と張り紙をしておけば、必ずふたを閉めるようになり、目を離した隙に子どもがお風呂でおぼれる心配もなくなります。自分は、シングルタスク脳タイプとマルチタスク脳、どちらのタイプなのかを見極め、シングルタスク脳の傾向が強い方はぜひ上記の対策を試してみてください。続けていくことでコロナ禍の新しい生活様式や、子育てが習慣化し、「うっかり事故」を予防できるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月30日異物を飲み込んでしまったり、喉に詰まらせてしまったりと、子どもの誤飲は、命にも関わる重大な事故になりかねません。あらかじめ飲み込んだら危険なものをチェックしたり、万が一飲んでしまった時の対応を知っておくと、冷静に対処できるでしょう。今回は子どもの誤飲を防ぐ方法や、万が一のときの対処法について、書籍『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』からご紹介します。■もしも異物を飲み込んでしまったら?ボタン電池や薬、タバコなど、子どもが飲み込んでしまうと、食道や胃を損傷する、中毒症状などの症状が出ることがあります。また、食べ物が気道に入ってしまうことを「誤えん」といい窒息の危険性もあります。とくにツルツルした食べ物をを与える時には、注意してあげましょう。■異物を飲むと、どんな症状が出る?生後5ヶ月を過ぎると、子どもはなんでも口に入れるようになるので、誤飲の事故が増えます。とくに、2歳までの男児に多く、その約4割は誤飲した瞬間を目撃されていないという報告もあります。飲んでしまった異物が大きいと、食道につかえて胸の不快感や痛みを訴えることがあります。胃の中まで落ちると、症状はほとんどありませんが、鋭利なものだと腹痛などの症状が出ることもあるので、何を飲み込んだか特定することが重要になってきます。また、食べ物が気道に入る「誤えん」は、何かを飲み込んだあとに突然せきが始まったり、声のかすれや「ゼイゼイ」、「ヒューヒュー」といった音がしたりします。丸くてツルツルしたピーナッツや枝豆、キャンディーや噛み砕きにくいグミ、餅、団子などは、食べさせないか、細かく砕いたり切ったりして与えましょう。とくにピーナッツは、豆類の中でも窒息の一番の原因だと言われています。■誤飲や誤えんを予防するには?【誤飲事故を防ぐためのポイント】□誤飲するサイズを確認(39ミリ以下)□小さな生活用品は手の届かない高さに(1メートル以上)□小さなおもちゃは4歳から□ピーナッツなどの豆類も4歳から□大きな食品は小さく刻んで与える□異物を口に入れているのを発見した時は大声で注意しないとくに注意したいのは、子どもに「大声で注意しないこと」です。異物を口に入れているのを見つけたときに、ついつい大きな声を出して慌ててしまったり、注意してしまいがちです。しかし、そうすると子どもがビックリして思わず飲み込んだり、泣き出した拍子に飲み込んだりしてしまう場合もあります。冷静に落ち着いて、優しく口から出させてあげましょう。■異物を飲んだ時の受診の目安もしも異物を飲んでしまったら、病院に行くかどうか、判断に迷うこともあるでしょう。自分で判断が難しい場合は、次の項目に当てはまるかどうか確認してみましょう。【すぐに救急車を呼ぶとき】□のどにものを詰まらせていそうな呼吸や様子→吐かせる□けいれん□して呼びかけてもぼんやりしている□突然のせきこみ、せきの出現□がかすれている□ヒューヒューした呼吸□灯油、ベンジン、除光液、殺虫剤、農薬、ネズミ駆除剤を飲んだ場合【これを飲んだらすぐに受診!】□ボタン電池□鋭利な異物□磁石□家庭用化学薬品□タバコ□薬□コインやおもちゃなどよく誤飲しやすいものこれらの項目に当てはまる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。また、飲み込んでしまった場合は、無理に吐かせても有効ではないだけでなく、吐かせたものが原因で窒息したり、胃に落ちたものが逆流して食道に引っかかったりと、危険な場合もあります。基本的には吐かせず、同じものがあれば持参して受診しましょう。■【子どもの誤飲】教えてドクターQ&A最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」に子どもの誤飲にまつわる悩みにお答えいただきました!――子どもが誤飲してしまい、喉の奥にまだ誤飲したものが残っている時、指を入れて取り出すのは正しい処置ですか?口の中でも舌の上やくちびる付近であれば、泣かせずに落ち着かせて、そっと取り出せる可能性は高いでしょう。しかしのどの奥に入ってしまった場合、それを無理に取り出そうとしてもうまくいかないことが多いですし、万が一そこで大泣きしたら窒息してしまうかも知れません。窒息すると、最大でも10分以内に取り出さないと命に関わります。くれぐれも慌てず、慎重に対応してください。 具体的な対応の方法については、次のとおりです。●家庭では無理に吐かせない●窒息で苦しがっている場合は人を呼び(周りに人がいなければ119番をした上で)背部叩打法を行う――目を離した隙に目の前にあったものを飲み込んだ可能性がある場合、確実に飲んだかわからないときはどう判断すればいいですか?飲んだかはっきりとわからない場合には、飲んだ可能性を考慮して受診しましょう。その際、飲んだ可能性のある物の情報(製品名や規格など)をできるだけ詳しく教えていただけると助かります。※本連載で紹介する情報は、2020年12月時点のものです。 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 (佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム/KADOKAWA ¥1,430)赤ちゃん・子どもの病気、ケガ、事故…突然の「どうしよう」この1冊があれば安心!病院に行く? 行かない? こういう時は様子を見ても大丈夫など、子どもの体の心配ごと、 マンガと解説でわかります。突然起こる子どもの病気、ケガで不安になるときに、親が慌てずに対処するための常備本。●「教えて!ドクタープロジェクトチーム」とは?長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。公式HP: 教えて!ドクタープロジェクトチーム
2021年01月27日現在、5歳と2歳のやんちゃな男の子たちを育てています。長男が生まれ、安全対策として家具の角などの危ない場所や、家のありとあらゆる場所ににコーナーガードを貼り付けました。ですが、来年引っ越しを控え、コーナーガードを外そうとしたらなかなかはがれず……。はがしたあともかなり汚くなってしまい、大後悔したわが家の体験談です。 赤ちゃんの安全対策に!長男が生まれたときに喜びももちろん大きかったのですが、心配もたくさんありました。特に赤ちゃんは家庭内での事故によるケガも多いと聞いて、さっそく家の中の安全対策をおこなうことに! とにかく家の中の角という角にコーナーガードを貼り付け、赤ちゃんが万が一転んで頭をぶつけても大丈夫!な環境に。夫の「そんな場所にまで貼るの……?」という苦言にも、「子どもが心配じゃないの!?」と押し切りました。 いざ、はがそうとすると…その後生まれた次男ももうすぐ3歳。兄弟喧嘩も多いですが、幸いコーナーガードが必要になるようなこともなく、設置してから5年が経過しました。 しかし、来年引っ越しをすることになったので、退去のときに問題にならないよう、家のドアや窓枠に貼ったコーナーガードをはがすことにしたのです。 当時は何も考えずにペタペタあらゆる場所に貼ったので、ドアや窓枠以外にも、新居に持っていく予定の茶色い棚にも青や白色のコーナーガードを付けてしまい見栄えが悪くなっていました。そこで、この機会に家中のコーナーガードを撤去することに。ところが思ったよりも粘着力が強くなかなかはがれず……。 いろいろ試してみるものの… なんとかクッション部分だけはがしたものの、粘着シールが跡になってはがれません。わが家は賃貸のため、これはさすがにマズイ!と思い、洗剤をつけたり、ドライヤーで温めたり、除光液をつけたりなどなどネットで検索した方法を片っ端から試していきました。それでも、きれいにははがれず困り果てました。しかも、改めて見ると「なんでこんな場所に貼ったんだ……」というような奥まった場所にも貼っていたので、はがすのが本当に大変でした。 結局、シールはがし液を買って今も少しずつシール跡を地道に削っています。子どもの安全対策はもちろん大事なことですが、先のことを考えずにやみくもに大量に貼ってしまって大後悔です。子どもの動線を確認して必要なところだけに設置するか、はがしやすいタイプのコーナーガードを購入すればよかったと思いました。 監修/助産師REIKO著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2021年01月02日6歳未満の子どもを車に乗せる際にはチャイルドシートを使用しなければいけません。しかし普段は正しく装着している人でも、帰省など普段とは違う環境になると、「車が少ないから、事故なんて起きないだろう」「チャイルドシートがないけど、事故を起こさなければいい」など根拠のない自信を持ってしまうケースがあります。そんなときに事故は起こってしまうのです! チャイルドシート使用の義務化子どもは体が小さいため、大人用のシートベルトを正しく使うことができません。そのため、以前は幼い子どもを保護者が抱っこして乗車するというケースが主流でした。しかしこの状態で車が事故を起こすと、子どもが車外に放り出されたり、抱っこしている人の体やエアバッグなどに子どもが押しつぶされたりするなど子どもが重傷を負う事態につながりかねません。 そのため日本では2000年の道路交通法改正により、6歳未満の子どもを車に乗せる場合にはチャイルドシートを使用することが義務付けられました。 チャイルドシートによる事故事例消費者庁に報告されたチャイルドシートに関連する事故情報を2例ご紹介します。どちらも保護者のちょっとした油断が事故の引き金になっていることがわかります。 保護者が後部座席で抱っこ自動車で帰省途中、子どもが大泣きしたため、保護者が後部座席で抱っこしていた。急ブレーキをかけた際に、シートの背面にあるプラスチックトレーと保護者との間に子どもの頭が挟まれ、頭蓋骨骨折の重傷を負った。(0歳) チャイルドシートを固定していなかったチャイルドシートを車の座席に装着せず、ただ後部座席に置いただけの状態であった。子どもが自らよじ登り乗ろうとした際に、シートごと落下し、後頭部打撲の怪我を負った。(1歳) 帰省先など普段と違う環境でもしっかり装着しよう!お盆や年末年始などの長期休みの際に、車を利用するという家庭も多いのではないでしょうか? 特に帰省先では、普段チャイルドシートを使用しない祖父母の車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。このような普段とは違う環境においてもチャイルドシートは正しく装着することが大切です。子どもを車の座席にそのまま座らせたり、しっかりと固定されていないチャイルドシートに座らせると、急ブレーキや急カーブの際に体を挟んだり、子どもが車外に投げ出されたりする可能性があり、危険です。 乗車時は必ずチャイルドシートを使用すること。またチャイルドシートの座席への固定やベルトの装着が正しくおこなえているか確認しましょう。帰省先などにチャイルドシートがない場合は各市町村などでレンタルを実施しているところもありますので、事前にチェックしておくようにしましょう。 帰省などでは、自家用車とは異なる車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。しかし決して油断してはいけません! たとえ車や環境が変わろうとも、チャイルドシートの使用義務があること、さらにチャイルドシートが大切な子どもの命を守ってくれるということを決して忘れてはいけないのです。正しくチャイルドシートを装着して、ドライブを楽しんでくださいね。 <参考>子ども安全メール from 消費者庁 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2020年11月25日テレビのニュースや母親学級でも誤飲がとても危険だとは聞いていました。赤ちゃんの口に入るサイズのものには気を付けなくちゃと思っていたのに……。予想外のものによって起きた、わが家の誤飲事件のお話をします。 なんでも口に入れたがる時期、到来!わが家の次男は生後半年を過ぎ、ハイハイができるようになってきたころから、なんでも口に入れたがるようになりました。上の子にもそういう時期があったので、それ自体には特別驚きはしなかったのですが、次男には長男のときにはなかった危険が!2歳上のお兄ちゃんが遊んでいるおもちゃが気になって仕方ない次男は、それを口に入れたがるのです。しかも、大きい積み木などではなく、ミニカーなどの小さな部品が気になるらしく、お兄ちゃんには申し訳ないと思いつつも細かい部品を取り除いた状態で遊ばせたりしていました。 お昼寝の呼吸がおかしい…もしかして!細かいおもちゃは手の届かない所にしまうように気を付けていたのですが、ある日のお昼寝のときに次男の寝息がおかしいことに気が付きました。 ひゅーひゅーと風邪をひいているときの呼吸の音に近いのですが、寝る直前までそんな様子はなかったので、これはおかしいと背中を叩いてみると音が聞こえなくなりました。このときになってようやく、何かが喉につかえた状態なのだとわかったのです。 おばあちゃんを巻き込んでの大騒動次男は私が揺すっても背中を叩いても起きませんでした。ちょうど、その日の昼間は上の子が通う幼稚園のプレ保育へ一緒に行っていたので、特段疲れていたのだと思います。とはいえ、何かが喉につかえているのに寝ていられるものだろうか……もしかして、呼吸がうまくできず意識が混濁してるのでは……! 嫌な想像ばかりが頭を駆け巡りました。 そのとき、ちょうど元幼稚園教諭だった母がいたので、誤飲しているかもしれないと話すと、息子を抱っこして私がしたよりも強い力で背中を叩きました。すると、口の中から何かがコロリと出てきました。見ると、なんと小さな松ぼっくり! これには母も私もビックリしました。 プレ保育で上の子が工作に使った松ぼっくりを次男が取って口の中に入れてしまっていたのでした。大人から考えると、こんなゴツゴツしたものを口に入れるなんてと思いますが、赤ちゃんにはそんなことは関係ないのだと痛感。これ以降、より一層の注意を払うようになりましたが、秋冬になり松ぼっくりを見かけると、今でもあのときの恐怖を思い出します。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のものは、誤飲の恐れがあります。赤ちゃんに渡したり、そばに置いたりしないように注意しましょう。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年11月10日保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「安全対策」を教えてくれました。今回はイヤイヤ期でもある2歳児の安全対策についてです。自分でしたい、活発になる、興味関心がある時期だからこそ気を付けたいポイントを詳しく解説! こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第4回目になります。今回は、2歳児の赤ちゃんの安全対策について話します。 自分でしたい時期だからこそ気をつける2歳になると「自分でしたい!」という気持ちがグングン育ち始めます。自立への第一歩を踏み出そうとしているこの気持ちを、できる限り尊重してサポートしたいですね。でも、そんな時期だからこそ気をつけたいことがあります。 たとえば、椅子に自分で座りたがったり、トイレにひとりで行くと言ったり、手を自分で洗うと言ったり……。「ママはこないで! 自分でするの!」とサポートをさせてくれないこともあります。 踏み台などは安定したものを使用し、踏み台の端っこを踏んでバランスを崩しそうなときは、さりげなくママの足で踏み台を支えます。子どもの体に触れていなくても、いつでも支えられるように「じゃあ、ママ見ているね」と言ってそばで見守りましょう。 活発になる時期だからこそ気をつけること2歳になると、これまで以上に動きが活発になり、走って跳んでととても元気です。家の中がフローリングなら、靴下を履いていると滑って転倒することもあります。靴下を脱ぐことは大前提として、滑りにくいマットやカーペットなどを敷いて保護しましょう。テーブルや棚の角は保護してあると安心です。 また、ソファーやベッドの上で遊んでいたら転落して、そばのテーブルで頭を打ったという話もよく聞きます。安全な環境で遊ばせるようにしましょう。 興味関心が強くなる時期だからこそ気をつけること周りの物や大人が普段していることに、興味関心を強くもつ時期でもあります。たとえば、ママが毎日使っている化粧品、パパの髭剃りなどにも興味をもつので「私もやってみたい!」と思うことでしょう。特にカミソリは子どもが使ったら危険です。男性用だけでなく、女性用の眉毛そりなども子どもが触ると皮膚を傷つけてしまうこともあります。子どもに触ってほしくない物や危険な物は、子どもの手が届かないところに置くようにしましょう。 また、窓を開けて換気をしているときも要注意です。窓が開いていると、子どもはのぞき込みたくなります。安易に登ってしまえる踏み台は、窓から転落する恐れがあるので窓のそばには置かないようにします。ベランダも同様です。踏み台でなくても、植木鉢・脚立・段ボールなど、ベランダにあるものに登って、転落につながることもあります。ベランダは見落としがちになりますので、今一度、安全確認をしましょう。 2歳になったら外出先でも注意して外出先での転倒などは、大きなケガにつながることがあります。特に、交通事故は命の危険もあります。気をつけたいのは車道への飛び出しです。大人なら道を渡るときに、右左を見て確認するのが身についていますが、子どもはそうではありません。「あれ、おもしろそう!」と思ったら、一目散に向かって急に走り出します。そんな子どもの発達を知ったうえで、道路を歩くときは必ず手をつなぎましょう。 また、駐車場も油断できません。車のそばに子どもが立っていても、運転手からは見えない場合があります。車が発進したときなど大変危険ですので、駐車場でも子どもの手を離さないようにしましょう。 また、高い場所に上りたがる時期でもあります。自分の背丈よりも高い石垣に上ってみるチャレンジはとても楽しいことですが、必ず大人がすぐに支えられる距離で見守ります。「ここに登るときは、必ずママと一緒だよ」という約束もしましょう。 子どもによって興味関心はさまざまです。今回、一例としてお話ししたこと以外にも気をつけることがあると思います。子どもがケガをする前に、今考えられる大人ができる対策をもう一度見直してみましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月05日こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第3回目になります。今回は、1歳児の安全対策について話します。 テーブルや棚の上に危険なものを置かない1歳をすぎると、つたい歩きなどで行動する子が増えてきます。これまで座って過ごすことが多かった赤ちゃんの目線がグーンと上に変わります。赤ちゃんから見える景色も変わってくるのです。今までは見えなかったものが見えるようになるので、赤ちゃんの気持ちになってみると「アレなに? 触ってみたい!」と思うものがたくさんあることでしょう。そこで、赤ちゃんが毎日過ごす部屋の環境をさらに変える必要が出てきます。 テーブルの上にあるものには要注意です。ローテーブルの場合は、おいてあるものはすべて取られる可能性があると考えていていでしょう。ダイニングテーブルであっても、端にあれば手を伸ばして届く可能性があります。また、テーブルクロスやランチョンマットは引っ張ってしまうこともあるので注意が必要です。 熱いお茶や汁物でやけどをする、ぶどうやプチトマトなど丸い食べ物を丸飲みする、たばこやお酒があっても事故の原因になりますので注意です。 テーブル以外にも、棚などに細かいものを置かないようにしましょう。とくに、電池・クリップ・押しピン・小銭などは、赤ちゃんが口に入れるととても危険です。テーブル以外の場所で気をつけるのはキッチンです。キッチンには、赤ちゃんに触ってほしくないものや危険なものがたくさんあります。できる限り赤ちゃんが入ってこないように、ベビーフェンスをつけるなどしましょう。 トイレやお風呂などの水回りトイレやお風呂にも注意が必要です。赤ちゃんが横になり、口と鼻が水没する程度の水位があれば溺れる可能性があります。トイレやお風呂のドアは必ず閉め、お風呂の残り湯は流すようにします。 また、トイレやお風呂にあるのが洗剤や芳香剤。良い香りがするものもありますので、興味津々で口に入れてしまうこともあります。必ず赤ちゃんの手の届かない場所に置くようにしましょう。「薬品を口に入れたかもしれない!」と思ったときは、病院へ連絡をします。日本中毒情報センター(中毒110番)では、24時間電話対応も行っています。 机や棚などに頭をぶつけないようにする立って歩くようになるとよくあるのが、棚やテーブルの角におでこや頭をぶつけるとこと。歩けるようになったとはいえ、まだ足元はおぼつかないよちよち歩きの赤ちゃんです。ちょっとした段差や物などにつまづいて、棚にゴッツンとぶつけてしてしまうことはよくあること。赤ちゃんがケガをしそうな角のある棚やテーブルには、あらかじめケガ防止用クッションなどを取り付けていると安全です。 このケガ防止用クッションですが、赤ちゃんが興味をもってしまうと、懸命に触って、はがし取ろうとすることがあります。取れたクッションは「いつか付けよう」と思って忘れがちですが、すぐに取り付けるようにしましょう。 引き出しや扉などを開けさせないようにする赤ちゃんは引き出しや扉などが大好きです。大人が出し入れしているのを見て、「私も触ってみたい!」とじーっと見ているのでしょう。だからこそ、大人が目を離したすきに棚の扉を開けて、中のものをすべて出して満足そうな顔をします。引き出しや扉は、中のものを出すだけではなく、指を挟んでしまうこともあり危険です。開けさせないようにする工夫として、棚の前にベビーフェンスを設置し、引き出しに外付けのカギを取りつけるようにしましょう。 ベビー用品店やホームセンターに行けば、引き出しや扉用のベビー用の安全グッズなども販売されていますので、おうちの家具に合わせて取りつけてください。 15年ほど前ですが、保育所の赤ちゃんたちがタンスの扉が大好きなので、カギをつけました。しばらくは安泰だったのですが、赤ちゃんたちは研究熱心ですので、日々トライ&エラーを繰り返し、とうとうカギを開けることに成功しました。取り付けたカギは、そのときの赤ちゃんの発達には効果的だったのですが、成長と共に意味がなくなってしまったのです。ですので、おうちの安全対策も赤ちゃんの成長に合わせて変化させていきましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年09月29日こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第2回目になります。今回は、0歳児の赤ちゃんの安全対策について話します。 消費者庁によると、0歳児の死亡事故の56%が住居で発生しているそうです。ステイホームの今の時期、改めて赤ちゃんの安全について確認してみましょう。 0~3カ月ごろの赤ちゃんの安全対策0~3カ月ごろの赤ちゃんは、一日の大半を寝て過ごす時期ですので、寝る環境を安全にする必要があります。 棚や天井・壁などの確認ベビーベッドの横に棚などに置いている場合は、棚に置いているものが落ちてこないか確認しましょう。棚以外にも、ベビーベッドの近くの壁や天井のものが落ちてこないかなど、赤ちゃんが寝るときの周りの環境を再確認してみましょう。 寝具などの確認タオルケットやベッドの中にある物が顔を覆ったり、首に巻きついたりする恐れはないかを確認します。顔まわりには、ぬいぐるみなども置かないようにしましょう。手を動かしているうちに、タオルケットが顔を覆ってしまうようならば、タオルケットは胸の部分まで下げてかけるようにしましょう。 ベビーベッドの柵は下げておかないたとえ寝返りをしていなくても、柵を下げっぱなしはやめしょう。面倒でもベビーベッドの柵は、下げたら必ず上げるようにします。 また、幼い兄姉がいる場合は、簡単に触れられる場所に赤ちゃんを寝かさないことも大切です。 4~6カ月ごろの赤ちゃんの安全対策4~6カ月ごろになると、赤ちゃんは寝返りをするようになってくるので、ねんねの時期とはまた違う配慮が必要になってきます。 ベッドと壁の間にすき間の確認ベッドと壁の間にすき間があると、寝返りをしているうちに赤ちゃんの手足が挟まってしまうことがあります。すき間がある場合は、バスタオルなどを詰め込んで埋めるようにしましょう。 ソファーなどに寝かせない赤ちゃんがちょっとウトウトしたときなど、ママがすぐそばで見ているときはソファーに赤ちゃんを置いて少し寝かせてあげることもあるかと思います。しかし、たとえ寝返りができなくても、ずりずりと移動してソファーから転落する可能性があります。もしものことを考えると、ソファーで寝かせるのはやめたほうが安心です。 7~9カ月ごろの赤ちゃんの安全対策7~9カ月ごろになると、赤ちゃんは徐々にハイハイができるようになり、なかにはつかまり立ちをする子もいます。ハイハイができるようになると、自分が行きたいところに行けて、気になるものを触れるようになれます。 おすわりしているときの周りの環境の確認赤ちゃんがおすわりしているときは、座らせている周りの環境を整えましょう。ママが後ろに座って赤ちゃんの体を支えているなら大丈夫ですが、ママが離れる場合は、短時間でも赤ちゃんが転倒したときに備えて対策をします。周りに頭をぶつけて困るものはないか確認します。そのほか、転倒したときに頭をガードするクッションなどを周りに置くなどしましょう。おすわりが不安定な場合は、赤ちゃんをあお向けに寝かせてからからそばを離れるようにしましょう。 赤ちゃんの手が届く範囲の環境の確認ハイハイをして自分が行きたい場所に行き、触ってみたいものに触れる楽しさは、赤ちゃんにとってたまらなくうれしいことです。とはいえ、部屋の中には赤ちゃんが触ったり口に入れたりすると困るものがたくさんあるはずです。引き出しの下の段に入れているものは触れないように、引き出し自体を開かないようにするか、中のものを容器などに入れしっかりフタをしておきましょう。 10~12カ月ごろの赤ちゃんの安全対策10~12カ月ごろになると、赤ちゃんはハイハイをスムーズにできるようになり、動くスピードがグンと速くなります。また、つかまり立ちから伝い歩きもできるようになってきます。引き続き、赤ちゃんが触れたり、口に入れたりすると困るものは手の届かない場所に置くようにしましょう。 階段や段差のある場所の対策赤ちゃんが簡単に行ける場所に、階段や段差はありませんか? もしあるなら、ベビーガードをつけるなどして対策をする必要があります。 お風呂場ではバスチェアに座らせるつかまり立ちが安定すると、ママが体を洗っている間にお風呂で赤ちゃんを立たせることもあるでしょう。でも、お風呂の床はぬれていて滑りやすく、せっけんやシャンプーを使うとさらに滑りやすくなります。「もう、しっかりつかまり立ちができている」と思っても、お部屋とお風呂の環境は違います。油断せずにお風呂場では、バスチェアに座らせて待たせるなどしましょう。 最後に、部屋の環境を整えるときにぜひしてもらいたいことが2つあります。1つ目は、赤ちゃんの目線になって、赤ちゃんからはどのように部屋が見えているかを考えること。大人が考えているのとは違い、赤ちゃんの目線になると「ここに興味を持ちそうだな」「ここに入り込むと危険だな」など見えてくるものがあります。2つ目は、赤ちゃんの成長を先取りすること。「そろそろ寝返りしそうだな」「そろそろハイハイしそうだな」と思ったら、赤ちゃんが成長する前に対応できるように、赤ちゃんの発達の一歩前を先取りして部屋の環境を整えておくことも大切です。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年09月21日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもを育てていると「あと少しでケガをしそうだったかも」という「ヒヤリ」と感じる場面に遭遇することがあると思います。この「ヒヤリ」とする感覚、実は大切にしてほしい感覚なのです。お家で過ごす時間が多くなった今、赤ちゃんにとって安全な環境についてもう一度確認してみましょう。 今回から保育園で実践している安全対策を紹介します。初回は睡眠時の安全対策についてです。 睡眠時に起きる可能性のある事故とは?睡眠時に起きる可能性のある病気や事故には、乳幼児突然死症候群(SIDS)、窒息死などがあります。 乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまでの健康状態および既往歴から、いつ起きるかが予測できない原因不明の病気です。リスク因子として、うつぶせ寝、妊娠中の喫煙、赤ちゃんの周囲での喫煙、人工栄養、未熟児、肺炎などが考えられると言われ、1歳未満児に多く起こります。厚生労働省HP「平成28年人口動態調査」によると、平成28年の0歳児の死因の3位に乳幼児突然死症候群(SIDS)が入っています。 例えば、保育園では乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息死を防ぐために、お昼寝時は5分に1回の呼吸、顔色などの体調面のチェックをおこないます。また、うつぶせや横向きに寝ていたら、その都度あお向けに戻します。ですが、これはあくまで保育園だからこそできること。家庭で寝ているときに5分ごとに睡眠のチェックをするなんてことは、現実的ではありません。 寝ているときの赤ちゃんのチェックポイント保育園のように5分に1回のチェックはできないにしても、赤ちゃんが寝ているときに、気づいたタイミングで体調面のチェックしましょう。顔色は良いか、呼吸は落ち着いているか、汗をかいていないか、うつぶせ寝をしていないかなどをチェックします。顔色が悪かったり、呼吸が荒かったりなど気になることがあれば、声をかけて起こしてもいいでしょう。 汗をかいている場合は、タオルで汗を拭きとって着替えをし、寝具や室温の調整をしましょう。好んでうつ伏せになる子もいますが、うつぶせ寝をしているときはあお向け戻すようにします。あお向けにすると起きてしまうこともあるので、「せっかくぐっすり寝ているのに……」と思うところですが、あお向けになることが習慣になると、うつぶせからあお向けになっても起きなくなってきます。 寝具のチェックポイント赤ちゃんが寝ている布団周りを、もう一度確認してみましょう。保育園では以下のように寝るときの環境を整えています。 ・大人から寝ている様子が見えるところに寝かせる・よだれかけを外す・タオルケットなどの寝具が顔にかからないようにする・布団のそばにぬいぐるみなどのおもちゃを置かない・兄弟など年上の子どもが、簡単に手が届かない場所に寝かせる 最近のベビーベッドには、赤ちゃんがベッドの柵に頭を打たないように専用のクッションをくくり付けていることがあると思います。そのくくり付けているひもが緩んでいないかなども、定期的に確認するようにしましょう。 他にも、「まだ寝返りはしないから」と、ベビーベッドの柵を下げたままにしておいたり、ソファーの上に寝かせたりしていると転落することがあります。「もしも」のことを想定し、赤ちゃんが転落しない安全な場所で寝かせるようにしましょう。 部屋の明るさ・温度・湿度もチェック部屋の明るさもチェックします。保育園では、お昼寝であってもある程度の明るさの中で寝かしています。その理由は、子どもの表情や顔色がわかるようにするためです。日中であれば、部屋の電気は消してカーテンを開けておきます。日差しが強い場合でも、レースのカーテンをする程度です。夜にあえて明るくする必要はありませんが、おやすみモードの明かりをつけたり、ママのそばにライトを置いておくと、赤ちゃんの声が聞こえたときにすぐ対応できて安心です。 また、室温や湿度も意識しましょう。保育園では、冬は20~23度、夏は26~28度、湿度は60%に設定するようにしています。温度計を置く場所は、子どもの生活する高さにするのがポイントです。 家庭ではすべてをすることは難しいかもしれませんが、赤ちゃんの睡眠を安全に心地よくするためにも、できることから始めてみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年09月14日令和2年8月7日、東京都八王子市の私立幼稚園で、4歳の男児が給食で食べたぶどうを喉に詰まらせ死亡しました。東京消防庁によると、毎年約1,000人の乳幼児が窒息や誤飲により救急車で運ばれているそうです。今回は、食べ物による子どもの窒息を予防するための注意点や万が一のときの対処法についてお話しします。 ぶどうで窒息。経緯は?高尾署や八王子市によると、7日午後1時半ごろ、男児は給食で出された直径約3cmのぶどう「ピオーネ」を食べていたとのこと。男児が苦しそうな表情で急に立ち上がり、職員が吐き出させようとしましたが出てこず、119番。男児は搬送先の病院で間もなく死亡しました。男児の喉からは皮がむかれた状態の1粒が病院で見つかったそうです。 離乳食を卒業しても注意が必要!今回、死亡した男児は4歳。離乳食も卒業し、大人と近い食事も食べられるようになっているころ。とはいえ、まだまだ注意が必要な年齢です。食べ物を与える際には子どもの各時期の口の発達状況を把握しておきましょう。 ■5〜6カ月ごろ(離乳食初期)なめらかにすりつぶした状態の物を、唇を閉じてごっくんと飲み込める。 ■7〜8カ月ごろ(離乳食中期)舌でつぶせる固さの物を、舌と上あごですりつぶすようにして食べられるようになる。 ■9〜11カ月ごろ(離乳食後期)歯ぐきでつぶせる固さの物を舌で片側に寄せ、奥の歯ぐきで噛む動作ができるようになる。 ■1歳〜1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)歯ぐきで噛める固さの物を、前歯を使って噛み切ったり、奥歯で噛んだりするようになる。 ■1・2歳児ひと口で食べられる食べ物の量がわかるようになり、食べ物の固さや大きさに適した食べ方が身についてくる一方、歯の生え方や咀嚼力には個人差がある。 ■3・4・5歳児乳歯が生え揃い、食べ物の固さ・大きさ・粘度などに合わせてしっかり噛み砕いて食べることができる。 関連記事:意外と知らなかった! 月齢別赤ちゃんの口の発達と離乳食の進め方とコツ 誤嚥・窒息に繋がりやすい食べ物とは?厚生労働省が作成した「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」によると、特に誤嚥・窒息に繋がりやすい食材として以下のような物を挙げています。■弾力のあるもの:こんにゃく・きのこ・練り製品など■なめらかなもの:熟した柿やメロン、豆類など■球形のもの:プチトマト、乾いた豆類など■粘着性が高いもの:餅、白玉団子、ご飯など■硬いもの:かたまり肉、えび、いかなど■唾液を吸うもの:パン、ゆで卵、さつまいもなど■口の中でばらばらになりやすいもの:ブロッコリー、ひき肉など また、球形の場合は直径4.5cm以下、球形でないものは直径3.8cm以下の食べ物が危険であるとしており、今回男児の死亡の原因となったぶどうは、給食での使用を避ける食材の1つでした。 子どもに与える時期によって下処理が必要な食材もあります。下処理の方法も確認しておくと安心ですね。 【参考】「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」万が一のときはどうしたらいい?窒息は放置すれば死に至る危険な事故です。窒息時の対応を知っておくことで、いざという時慌てずに済むかもしれません。 1.まず人を呼ぶ。日頃ワンオペ育児をしている方にはむずかしいかもしれませんが、可能であれば大きな声で人を呼び、ただちに119番への連絡を依頼しましょう。 2.子どもの様子を確認する。窒息が疑われたとき、意識があるか、呼吸はしているか確認しましょう。1)意識がなく、呼吸もしていない場合心肺蘇生(気道確保・胸骨圧迫)をおこないます。※母子健康手帳に方法が記載されています。 2)意識がある場合(1)1歳未満背部叩打法と胸部突き上げ法を、異物が取れるか、反応がなくなるまで繰り返します。(2)1歳以上背部叩打法と腹部突き上げ法を、異物が取れるか、反応がなくなるまで繰り返します。 【背部叩打法】①乳児の場合はうつぶせにし、その下側に救護者の腕を通します。指で乳児の下あごを支えて軽く突き出し、上半身がやや低くなるような姿勢にします。1歳以上の場合は、救護者の膝や椅子の座面に上半身がやや低くなるような姿勢でうつ伏せにし、下あごを支えて軽く突き出します。②手の付け根で両側の肩甲骨の間を4~5回迅速にたたきます。 【胸部突き上げ法】1歳未満の場合は中指と薬指を、1歳以上の場合は手の付け根を、子どもの両乳頭を結ぶ線と胸骨が交差する部分より少し足側におき、胸骨圧迫の要領で4~5回圧迫します。 【腹部突き上げ法】子どもの背後から救護者の両腕を回して、片方の手を握りこぶしにし、子どものみぞおちの下にあてます。もう片方の手をその上にあてて、両手で腹部を上に圧迫します。 ※意識・呼吸がなくなったら、直ちに心肺蘇生を開始します。※異物が出たら、体を横向きにして経過を観察しましょう。 【参考】STOP!子どもの「窒息・誤飲」 東京消防庁 どんなに大人が注意していても、子どもは思いも寄らない行動をすることがあり、それが事故につながることも。今日は9月9日、「救急の日」でもあります。母子健康手帳には、子どもの事故防止や心肺蘇生に関する情報も記載されています。万が一のときに備えて、今一度内容を読み返したり、対応のシミュレーションをしておきましょう。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年09月09日子どもが生まれると、安全性を第一に家具や文具、調理用具の置き場所に注意します。私も同じように気をつけているつもりでした。しかし、思ってもいなかった意外なことで子どもにケガをさせてしまった体験をご紹介します。 1人目出産後から徹底した家の安全対策それまで棚や引き出しにしまっていた包丁やハサミを、1人目の子どもが生まれたあとは徐々に子どもが届かない高い場所に移動、または子どもが開けられないように棚にガードの留め具をするようになりました。そしてガスの元栓は使用時以外は締めるなど、できる限りの安全対策をおこなっていたつもりです。 1人目のときは“初めての子ども”ということもあり、できるだけ目を離さないよう慎重に子育てをしていました。まだひとりだけだったので他の子どもに気を取られることもなく、危ない物を触ってもすぐ止められたので 、ケガをさせることはありませんでした。 やけどの原因は「炊飯器の水蒸気」1人目が大きくなって危険なことの判断が理解できる時期には、2人目の子どもが徐々にハイハイ、つかまり立ちでいろいろな所を触るようになっていました。 そして2人目がちょうど1歳くらいになったときのことです。いつものように夕食を準備していると、子どもはおもちゃで遊びながら台所を行ったり来たり。すると急に大声で泣き出したので、ビックリしました。 慌てて駆け寄ると右手が少し赤くなっていて、子どもの横を見るとそこには炊飯器が……! 夕食のご飯を炊いていて、その蒸気口を子どもが触ってやけどしたことがわかりました。実は、炊飯器の水蒸気がやけどするほど熱いと私は思っていなかったのです。 やけどのレベルはⅡ度。水ぶくれがひどく…子どもの手が赤くなっていたので、水と氷で冷やして応急処置。その後、水膨れになっていたものの、そこまで大きくなかったので軟膏で対処しました。そして、普段通りに遊んでいたので大丈夫かなと様子を見ていたのですが、翌朝に水膨れが酷くなっていたのです。皮膚科に連れて行くとやけどには3段階あり、うちの子どもはⅡ度という深さでした。 治療としては、水疱を丁寧に潰して消毒し、LEDの光をあてて回復促進治療。医師からは「20分くらい冷やしたほうがよかったね」と指導を受けました。私は子どもが嫌がっていたので5分ぐらいで終わらせていました。やけど痕が残るか心配でしたが、2日に1回皮膚科に通い、10日ほどできれいに治ってきて安心しました。 やけどをさせてしまったことは子どもに申し訳なかったのですが、このことがきっかけで家の中の危険な物・場所を再確認することができました。低い場所にあった炊飯器は、子どもの手の届かない高さの場所に置きました。他にも見落としやすい電気のコードや、上の子どもの文具等の配置を変えました。今回の炊飯器の蒸気口のように火が直接見えない部分でも、子どもの柔らかい皮膚は簡単にやけどをしてしまうという教訓にもなりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:鈴木そうこ6歳3歳0歳の兄妹を育児中。韓国人の夫と結婚し、韓国の田舎で専業主婦をしている。韓国語と日本語の二重言語教育や妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年08月06日生後7カ月ごろ。寝返りやおすわりができる赤ちゃんも増えてきますが、まだ自分で移動できないからと、安心してしまうことはありませんか? そんな油断が事故につながるということも……。今日は、私が生後7カ月ごろの赤ちゃんと過ごすなかで感じた、この時期に起こりがちな事故について紹介します。 1.おすわり中、前後に転倒するおすわりができるようになったころは、赤ちゃんが座った状態から前後に倒れ、頭を打つなどの事故が起こりやすいと感じました。 私の子どももおすわりをさせた状態でふと目を離したすきにゴンッと鈍い音が……。後ろに倒れて頭をぶつけてしまいました。幸い何事もなかったのですが、床にクッションマットなどを敷いておけばよかったと感じました。そのほか、テーブルの脚や角での打撲など、事故の危険を予測することが大切だと学んだ出来事でした。 2.床に落ちているものや手で剥がせるものを誤飲生後7カ月ごろ、やはり注意すべきは床です! 私も誤飲の危険性がある物は床に置かないように注意しました。大人の手は入らないようなすき間でも、赤ちゃんの手は入ってしまうこともあると思い、家具のすき間などにも気を付けました。 また、ぬいぐるみの目を赤ちゃんがビリッと剥がし、口に入れてしまったという話を友人から聞いたことがあります。指でつかむと剥がれてしまうものにも注意が必要だと思いました。 3.ベッドやソファーからの転落まだ寝返りをしないから……とベビーベッドの柵を開けたまま寝かせたり、ソファーに寝かせたりすることも危険だと感じました。いつ寝返りを始めるかわからないうえに、何かしら動いた拍子に床に転落する可能性がゼロではないからです。 わが家はまだ寝返りはできないと思い込み、柵のないベッドに寝かせていたところ、寝返りをして転落させてしまった経験があります。ほんの一瞬でも目を離すときは、万が一を考えて行動し、事故を防がなくてはと痛感しました。 赤ちゃんのできることが増えてくると、家庭内の事故も増えてきました。起こりがちな事故を知り、事前に対策をしたいですね。ただ、あれこれ細かく考えすぎて対策が遅れるのも良くないと思い、私はまず重症度の高そうな事故の対策から取り掛かりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のものは、誤飲の恐れがあります。赤ちゃんに渡したり、そばに置いたりしないように注意しましょう。※赤ちゃんを寝かせるときは、転落防止のため、すべての月齢において、短時間でもベビーベッドの柵は必ずあげ、ソファーなどに寝かせないようにしてください。 イラスト/おんたま監修/助産師REIKO著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2020年05月18日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが伝い歩きができるようになってきたらママも楽しみが増えますね。早く歩けるようになってほしいとも思いますが、歩けるようになるまでに知っておきたいことを今回はお話します。 この時期の赤ちゃんの発達多くの赤ちゃんが9カ月ごろからつかまり立ちを始め、10カ月ごろから伝い歩きをします。そして、1歳〜1歳半ごろまでにひとりで歩くようになります。このころの赤ちゃんの発達としては、感情表現が豊かになり、自己主張も激しくなります。また、周りのものや人への興味関心が強くなり、大人のしていることをマネしようとします。 「おもしろそう!」と思ったら、一直線に興味のあるところへ直行。ひとりでソファーに登ってみたり、台所で鍋をお玉でたたいてみたり、私の娘は目を離した隙に、トイレでトイレットペーパーをすべて引き出して大喜びしていました。 自分で好きなところに移動できるからこそ、この時期には油断したときに転落、転倒などの事故が起きることもあります。そこで、具体的な事故と気を付けるポイントを紹介します。 【1】頭をぶつける歩き始めたころによくあります。ハイハイのときは届かなかった高さでも、立ってみると頭が当たります。机、テレビ台、本棚などの四隅の角はとがっているので気を付けましょう。 対策としては、家具にクッション材などを貼るのがおすすめ。両面テープやボンドなどで付けることができます。子どもがはがしてしまうこともあるので、定期的に点検をしましょう。また、棚にぶつかったときに棚が倒れてきては危ないので、家具を固定しておくとより安心です。実際、保育現場であった私の失敗談をお話しします。歩き始めて間もない子がバランスを崩し、転んで本棚の2段目の棚におでこをぶつけました。四隅の角や上段の棚にはクッション材を貼って気を付けていましたが、間の棚には貼っておらず油断してしまったことから起きた出来事です。 【2】バランスを崩して転ぶ大人と比べて赤ちゃんの体のバランスは頭が大きいことが特長です。頭が大きいということは頭が重いということ。そうするとバランスが取りにくく、転びやすいということになります。大人が転ぶというと前に転ぶイメージですが、赤ちゃんは後ろにも転ぶので要注意です。 対策としては、赤ちゃんが過ごす部屋にはクッション性のあるマットなどを敷くこと。そのマットは、動かないもの・滑らないもの・段差のないものを選びます。また、赤ちゃんがつかまり立ちのときに思わずつかんでしまうようなものを置かないようにします。例えば、椅子の座布団。椅子につかまり立ちをしようとして座布団をつかんでそのまま後ろにひっくり返ることもあります。テーブルの上に新聞紙を置いていたら、新聞紙を触ろうとしてそのまま後ろへひっくり返るなんてこともあります。 【3】道路で走り出す歩くようになってきたときのお散歩は要注意です。このころは、歩くことが楽しくて仕方なく「自分で歩く!」という気持ちが強くなり、ママの手をはねのけたりします。そして、興味のあるものを見つけるとそれに向かって走り出すなんてことも。これが公園だったらいいのですが、道路だととても危険です。 一番大切な対策は、「道を歩いているときは手をつなぐ」ということを何度も何度も根気強く伝え、実践するということ。時間がかかり大変なことだと思いますが、外での事故は命に関わることもあるため、「それが外に出たときのルール」という強い気持ちを持って接しましょう。そして、赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。 赤ちゃんは大人が予想もつかないところでケガをするので、対策をするときは、赤ちゃんの目線になって考えてみましょう。保育所では、ケガにつながらなくとも「ヒヤリ」としたときに、次にヒヤリとしないようにどうすればいいかを考えて対策をしています。そうすることで、ケガや事故が格段に減ります。ママのヒヤリとした感覚は大切です。ヒヤリは赤ちゃんの安全を守ってくれるヒントだと思い、対策してみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年04月06日息子が生後11カ月を迎えたころ、つかまり立ちができるようになりました。よたよたとしながらも頑張って立つうしろ姿に成長の喜びを感じていたのですが、これがある日、思わぬ事故を生むことになってしまったのです……。 想像以上の移動能力!息子がつかまり立ちをするのは、主にテレビ台とソファの座面の2カ所でした。周囲には物を置かず、クッションシートも敷いてあったのと、つかまり立ちをする姿にも見慣れてきたこともあったのでしょう。私は、あろうことか息子から目を離して洗濯物の片付けを始めてしまったのです。 洗濯物を畳むなか、ふと息子を見たとき、私は思わず「あ!」と声を上げていました。テレビ台付近にいたはずの息子が、2mほど離れたパソコン用のタイヤ付きチェアの座面につかまり立ちをしていたのです。そこまで移動はしないだろうと思っていたので本当に驚きました。 タイヤが引っかかり転倒!チェアが動くのでつかまり立ちをしながら少しずつ前進しており、それが息子にはおもしろかったようです。ニコニコしていた顔が今でも思い出されます。しかし、動くうちにテレビ台やソファ下のクッションシートにタイヤがひっかかり、その衝撃で座面から手が離れてしまったのです。慌てて駆け寄りましたが間に合うわけもなく、顔から床に転倒してしまいました。ギャン泣きしている息子を抱き上げると、口元から流血していました。ハンカチで拭き取りながら出血している場所を確認すると、下くちびるの左側が裂けており、よだれも相まってハンカチはまたたく間に真っ赤に! 下くちびるがパックリ…慌てて病院に電話をかけて状況を説明すると、「診せにきてください」とのことで受診することに。病院に到着したころには出血自体はおさまっていたのですが、先生に確認してもらうと「このくらいなら縫わなくても大丈夫。出血も落ち着いているから様子を見ましょう。でも、もしかすると少し痕は残るかもしれませんね」とのことでした。診てもらう間、息子は看護師さんにあやしてもらいご機嫌でしたが、笑う口元が痛々しく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 息子のくちびるには現在も、うっすらと傷あとが残っています。ほんのり赤いくちびるに残る少し白い傷あとはよく見なければ気づかない程度ではありますが、私は今もその傷あとを見るたびに後悔しています。これから先、自分の油断によって同じような事故を起こさないよう気をつけていくつもりです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:山田甜子夫と1歳の息子と3人暮らし。元アロマセラピスト。介護福祉士として福祉関連職でフルタイム勤務をしている。自身の経験や知識、体験を元にした記事を執筆している。
2020年04月05日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが寝ていると、いつの間にかうつぶせで寝ていた、なんてことがあります。「うつぶせ寝はダメ」となんとなく聞いたことがあるけれど、赤ちゃんが自分でうつぶせになったときはどうすればいいのでしょうか。 寝ているときに気を付けることなど、赤ちゃんのうつぶせ寝について話します。 うつぶせ寝は大丈夫?赤ちゃんが寝返りを始めるころには、仰向けで寝ていたのにいつのまにかうつぶせになっていた、ということはよくあることです。実は、とてもとても昔は「うつぶせ寝」を推奨していた時代もありました。ですので、おばあちゃん世代はそのままの知識の方もいることでしょう。しかし、今は乳幼児突然死症候群を防ぐためにも、生後1年の間は、仰向けに寝かせるよう厚生労働省からも発表されています。 仰向けに寝かせることによって、乳幼児突然死だけでなく、窒息死の予防にもなります。安心して赤ちゃんを寝かせるためにも、できる限り仰向けで寝かせましょう。 乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?乳幼児突然死症候群(SIDS)は、どのような病気でしょう。乳幼児突然死症候群は、何の予兆がないまま乳幼児が亡くなってしまう病気で、その原因は現在のところ分かっていません。生後2〜6カ月ごろの赤ちゃんに多く発症します。厚生労働省によると、平成30年には60名(概数)の乳幼児が乳幼児突然死症候群で亡くなっています。以下の3つの予防をすると発生率が低くなるといいます。 ■仰向けに寝かせる 乳幼児突然死症候群は、仰向け寝、うつぶせ寝どちらの時でも発症することがありますが、うつぶせ寝のときのほうが、発生率が高いと言います。医学上の理由でうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、仰向けに寝かせましょう。 保育所のお昼寝では、赤ちゃんの背中が床に付いていることが仰向け寝の基準になるため、横向きになっても仰向けに寝かせます。 ■できるだけ母乳で育てる 母乳育児は、乳幼児突然死症候群の発生率が低いことが研究で分かっています。できる範囲で大丈夫ですので、母乳育児にチャレンジしてみましょう。 ■タバコをやめる タバコは乳幼児突然死症候群の発生の大きな危険因子。妊娠中は赤ちゃんの体重が増えにくく、呼吸中枢にもよくない影響があります。ママ自身だけでなく、赤ちゃんの周りにいる大人にも協力してもらいましょう。 私の保育所では0〜2歳児の乳幼児全て対象に、昼寝時には5分に1回の呼吸の変化、顔色、汗などのチェック、うつぶせになったら仰向けにするという対策を取っています。 赤ちゃんを寝かせる環境 うつぶせ寝をさせないほうが安全と分かったとしても、うつぶせ寝のほうが落ち着く子はかなり多いものです。保育所では、ほとんどの子どもがゴロゴロとうつぶせをしながら寝ています。しかし、保育所のように5分ごとにタイマーをかけてチェックしていたら、ママがストレスになってしまいます。そこで赤ちゃんを寝かせる環境を安全に整えましょう。 ■赤ちゃんの周りに布やタオルなどを置かない例えば、タオルなどは赤ちゃんが手でつかんで顔にかけてしまうと窒息することもあります。 ■寝返りしたときにタオルやシーツを顔に巻き込まないようにする 敷き布団の上にバスタオルを敷き、その上に赤ちゃんが寝ている場合。ゴロンと寝返りをしたときにバスタオルを体に巻き付けてしまうことがあります。バスタオルやシーツなどは、敷き布団の下に入れ込み、少々の寝返りでは動かないようにしておきます。 ■赤ちゃんが沈み込まないように、敷き布団はある程度の硬さがあるものにする沈み込むような敷き布団だと、赤ちゃんが窒息する恐れがあります。■赤ちゃんが寝る場所は大人がすぐ見える場所にするお昼寝時も夜も、赤ちゃんの様子がすぐに見れる場所で寝かせることで、寝返りをしたり、咳をしたりといった赤ちゃんの変化に気付くことができます。 ■お昼寝時は赤ちゃんの顔色が分かるように明るい環境で寝かせる 保育所では、お昼寝のときは赤ちゃんの顔色を観察できるように、薄いレースのカーテンをするだけの明るい部屋で寝かせます。雨や曇りのときは、レースのカーテンもしません。 うつぶせ寝になったときの対応は?うつぶせになったら仰向けにするのですが、仰向けにしたすぐそばからうつぶせになるのはよくあることです。何度も動かすことで目を覚ますこともあります。ですのでなるべく仰向けで寝る時間を長くしたいですよね。毎日、乳幼児の睡眠に対応している私が実践している、うつぶせから仰向けにするときのコツを教えます。 ■頭から足先まで完全に表に向ける 例えば脚だけでも交差したままだと、うつぶせになってしまう可能性が高くなります。 ■仰向けにしたらしばらくトントン 赤ちゃんを仰向けにしたら、しばらくの間、優しくトントンして寝入るまで待ちましょう。 ■何度チャレンジしてもダメな場合 何度仰向けにしてもすぐにうつぶせ寝になる場合は、そばでしばらく様子をみましょう。赤ちゃんが寝入ったら、仰向けにするチャンスです。この時、うつぶせのときの顔の位置は要注意。息ができるように体勢を整えてあげましょう。 毎日繰り返される睡眠時間。気付いたときに仰向けにしてあげることを基本にしながら、安心できる環境で赤ちゃんを寝かせてあげましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年03月21日ベビーベッドを使用しているご家庭も多いかと思います。今日は、消費者庁から注意喚起が出されている、木製ベビーベッドの収納扉の事故についてお伝えします。安全な使い方ができているか、もう一度確認してみてください。 死亡あるいは重体になったケースも収納部分の扉が不意に開いたために、乳児の頭部が敷具と収納部分の上枠の隙間に挟まってしまい、令和元年6月には8カ月の赤ちゃんが死亡、令和元年9月には9カ月の赤ちゃんが重症に陥ったケースが報告されています。 この2つの事件は、いずれも共通した状況で起こっただったといいます。まず、保護者がベビーベッドに子どもを寝かせて別室に移動後、子どもの様子を見に戻りました。保護者が子どもを発見したときには、ベビーベッドの収納部分の扉が開いており、敷具と収納部分の上枠の隙間から、子どもは足から肩までがベッドの外に出て、頭部はベッド内でうつ伏せで、意識及び呼吸のない状態に(図1)。保護者は、事故前には収納部分の扉は閉じていたと認識していたそうです。 事故が起きたベビーベッドとは消費者庁によると、重大事故が発生したのは、下部に扉付きの収納部分があり、床板の高さを調整できる木製ベビーベッド。安全基準に適合したマーク2(PSC、JIS、またはSG)が貼付された製品でも、収納部分の扉のロックを完全にかけなければ発生する可能性があるとのことです。 (1)木製ベビーベッドの下部に収納部分がある。(2)収納部分には、扉が付いている。(3)床板の高さを調整できる。 これらの条件に該当するベビーベッドをお使いの方は、今すぐ「事故防止のポイント」を実践するよう消費者庁は呼びかけています。 事故防止のポイント(1)扉を開け閉めする都度、扉を手で引っ張るなどして、収納部分の扉のロックが掛かっていることを必ず確認してください。扉が開かないように、収納部分の上枠と扉をひもで縛るなど、簡単に開かない工夫も有効です。(2)扉のロックを掛けることを習慣にしましょう。子供の月齢が低く、床板を高くしているため収納部分の上枠より敷具が上にある場合でも、子供が成長していくに連れて床板を下げて使用することもあるので、ロックを習慣にすることが大切です。(3)収納部分の扉のロックが壊れていたら、直ちにベビーベッドの使用を中止してください。 ベビー用品を購入する際には安全基準をクリアした製品であるか確認し、安全な使い方をすることで、赤ちゃんを事故やケガから守ってあげましょう。 <引用・参考>・消費者庁「木製ベビーベッドの収納扉が不意に開き乳児が窒息する重大事故が発生!」 著者:ライター サトウヨシコ大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、2017年に株式会社フラミンゴミンゴを設立し、現在は数々のメディアに携わっている。
2020年03月18日子どもの安全に配慮しているつもりでも、ちょっとした気のゆるみで大きな事故につながってしまうこともあります。子育て中の私も、子どもの安全には気を配っていたつもりでしたが、時が経つにつれてつい油断してしまうことも……。そんなときに起きてしまったヒヤリとしたできごとを、状況別に3例ご紹介します。 ハイローチェアからの落下 子どもをハイローチェアに乗せるとき、最初のころはどんなに短い時間でも必ずしっかりとベルトを付けていました。「ベルトをせずに乗せるなんてありえない!」とすら思っていたのに、いつの間にか「ちょっとだけなら……」と短い時間の場合はベルトを使わないことも……。 子どもの腰がすわったころだったので自分で起き上がり、そのまま前に倒れて顔から落ちてしまいました。幸いなことに怪我はありませんでしたが、大怪我をしてしまう可能性も十分にあります。それ以来はどんなに短い時間でもベルトを必ず付けています。 床に落ちていた〇〇をぱくり 私がごはんを作っているときのこと、子どもの「おえっおえっ」という苦しそうな声が聞こえてきました。急いでわが子の口の中を見ると、私が机に放置してしまっていた留め具のモールが子どもののどに引っかかっていました。どうやらモールは机の上から床に落ちていたようです。 モールはなかなか取れず、本当に焦りましたが、何とか手で取り出せてその場は落ち着きました。誤飲につながりそうなものはすべて手の届かないところに置き、床にも誤飲につながるものがないか、よく確認しなければならないと改めて感じました。 放置したかばんから取り出した小銭をなめなめ お出かけから帰ってきて、私はかばんを開けたまま放置していました。すると、気付かぬうちに、子どもがかばんから財布を取り出し、小銭をなめて遊んでいました。 完全に口には入れていなかったのですぐに返してもらい、事故は起こりませんでしたが、もし小銭を飲み込んでいたらと思うとヒヤリとした場面でした。お出かけから帰ってきたら、かばんの口をしっかり閉じ、さらに手の届かないところにしまうほうが安全だと反省したできごとでした。 3つの例のように、育児に慣れてきたころのちょっとした油断から、わが子を危険にさらしてしまいました。身近に潜む危険には十分気をつけたいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:白木あい2歳の男児の母。保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士として勤務後、出産を機に退職し、専門知識や子育て経験をもとに記事執筆をおこなう。
2020年02月10日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんは一日の大半を家の中で過ごします。家の中に入れば安心というわけではなく、家の中でも事故が起きます。そのほとんどが、大人が少し目を離したとき。だからと言って、24時間ずっと赤ちゃんから目を離さず生活することはできません。だからこそ、事前の対策が必要です。 月齢別のよくある事故0~6カ月ごろは、窒息事故、転落事故に注意が必要です。赤ちゃんの顔にタオルがかかったら自分で取り除くことができません。 7~11カ月ごろは転落事故、誤飲に注意が必要。自分で動くことができるので、階段などに上ろうとして転落することもあります。また、何でも口に入れる時期なので、赤ちゃんの過ごす部屋の環境を赤ちゃん目線にします。 1歳ごろは、転倒、やけど、溺れるなどの事故が増えてきます。赤ちゃんの成長によっても配慮するべき安全が変化します。 寝室での事故対策まずは、寝室の環境を考えてみます。赤ちゃんが寝ているからと言って、「安心」ではありません。大人の目が離れるのが長くなるのが寝ている時間。赤ちゃんが動かないからと言って、ベビーベッドの柵を下げたままにしていませんか? おむつを替えた後、うっかり柵を上げ忘れていませんか?「すぐ戻るから」と柵を下げたままにしている間にベッドから落ちることも……。必ずベッドの柵は上げてください。また、つかまり立ちが始まると柵の高さが気になります。寝ていたと思ったら起きてつかまり立ちをしていることもあります。つかまり立ちが不安定なときは、ベッドの中でひっくり返ることもあります。 赤ちゃんが寝た後も寝室は締め切らず、赤ちゃんが寝ている様子をすぐに見れるようにしておきましょう。もし赤ちゃんがうつぶせ寝をしていたら仰向けに戻してあげること、また、赤ちゃんが引き寄せて口を塞ぐことを防ぐために、赤ちゃんの寝ている周りにはぬいぐるみやタオルなどを置かないことなどに注意しましょう。 水回りの事故対策・お風呂赤ちゃんは、ほんの少しの水でも溺れてしまいます。洗面器にたまった水でも、そこに顔をつけてしまったら溺れてしまいます。ママが体を洗っているときに、湯船のふちに立たせていたら身を乗り出して湯船に落ちることもあります。お風呂に入っているときは絶対に目を離さないこと。風呂場に一人で入れないようにするための対策も必要です。万が一のために、残し湯をしないようにします。また、床が滑って転倒したり、カランに頭をぶつけたり、カランを触ってやけどをしたりすることも考えられるので、ママが体を洗っているときに赤ちゃんが待機する場所も考えます。 ・トイレ私の友人の子どもが「お風呂に入っているように、トイレにすっぽり入っていた」なんて笑い話をしていましたが、これが頭から入ってしまったら大事故につながりかねません。トイレには、洗剤などもあります。便座のふたを閉める。トイレのドアを閉めることを徹底します。水回りでの事故は、命に関わる事故につながります。お風呂場、トイレには一人で入らせないようにしましょう。 キッチン・リビングでの事故対策赤ちゃんが起きている時間、最も過ごす時間が多いのがリビングではないでしょうか。これまで夫婦2人のときは気にしなくても良かったものも、すぐに物を口に入れる赤ちゃんがいると、片付けなければいけません。 赤ちゃんは直径3.9mm(トイレットペーパーの芯を通るサイズ)のものは飲み込めてしまうので、お金、電池、消しゴム、たばこなどの小さなものは手の届かないところに片付けます。また、兄弟がいる場合は、小さいおもちゃも注意しましょう。 リビングでの注意点は下記です。・床に物を置かない・手が届くテーブルに物を置かない・テーブルのふちに物を置かない・不安定な家具は固定する・ドアはドアストッパーなどを付ける・引き出しは開けないよう対策するまた、フローリングの場合、靴下をはいて過ごしていると転倒してしまうことがあるので裸足で過ごすようにしましょう。また、カーペットの場合は、カーペットごと滑ってしまうこともあるので、カーペットの下に滑り止めを敷きましょう。ソファーからの転倒や、ソファーからジャンプしてテーブルなどにぶつかるなどすることもあります。 「危ない!」から赤ちゃんを守るためには家の中での事故から赤ちゃんを守るために大人ができることをまとめました。 ・事故は起こるもの事故は「必ず起こるもの」と思い、赤ちゃんの安全を守る部屋作りをします。・赤ちゃんの成長の先を見る赤ちゃんは日々成長しています。昨日できていなかったことが今日できるようになります。赤ちゃんの次の発達を見据えた部屋作りも大切です。・安全グッズの点検赤ちゃんの事故を防ぐためのグッズをつけたら、ホッと一安心しますが、時間が経つにつれてネジが緩んでくることもあります。定期的に安全グッズの点検をします。・「ヒヤリ」を見逃がさない保育所では、事故につながらなかったけれど、事故になりそうな「ヒヤリ」としたときに、すぐに対策をし始めます。「ヒヤリ」を感じることは、事故を未然に防ぐ大切な感覚です。 赤ちゃんに事故が起きることはとても悲しいこと。できる限りの対策をして、少しでもリスクを減らし、安心できる環境の中で過ごすことから始めましょう! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年01月24日テレビのニュースや母親学級でも、誤飲がとても危険だとは聞いていました。赤ちゃんの口に入るサイズの物には気を付けなくちゃと思っていたのに……。予想外の物によって起きた、わが家の誤飲事件のお話をします。 なんでも口に入れたがる時期、到来!わが家の次男は生後半年を過ぎ、ハイハイができるようになってきたころから、なんでも口に入れたがるようになりました。上の子にもそういう時期があったので、それ自体には特別驚きはしなかったのですが、次男には長男のときにはなかった危険が!2歳上のお兄ちゃんが遊んでいるおもちゃが気になって仕方ない次男は、それを口に入れたがるのです。しかも、大きい積み木などではなく、ミニカーなどの小さな部品が気になるらしく、お兄ちゃんには申し訳ないと思いつつも、細かい部品を取り除いた状態で遊ばせたりしていました。 お昼寝の呼吸がおかしい……もしかして!細かいおもちゃは手の届かない所にしまうように気を付けていたのですが、ある日のお昼寝のときに次男の寝息がおかしいことに気が付きました。 ひゅーひゅーと、風邪をひいているときの呼吸の音に近いのですが、寝る直前までそんな様子はなかったので、これはおかしいと背中を叩いてみると音が聞こえなくなりました。このときになってようやく、何かが喉につかえた状態なのだとわかったのです。 おばあちゃんを巻き込んでの大騒動次男は私が揺すっても背中を叩いても起きませんでした。ちょうど、その日の昼間は上の子が通う幼稚園のプレ保育へ一緒に行っていたので、特段疲れていたのだと思います。とはいえ、何かが喉につかえているのに寝ていられるものだろうか……もしかして、呼吸がうまくできず意識が混濁してるのでは……! 嫌な想像ばかりが頭を駆け巡りました。 そのとき、ちょうど元幼稚園教諭だった母がいたので、誤飲しているかもしれないと話すと、息子を抱っこして私がしたよりも強い力で背中を叩きました。すると、口の中から何かがコロリと出てきました。見ると、なんと小さな松ぼっくり! これには母も私もビックリしました。 プレ保育で上の子が工作に使った松ぼっくりを次男が取って口の中に入れてしまっていたのでした。大人から考えると、こんなゴツゴツしたものを口に入れるなんてと思いますが、赤ちゃんにはそんなことは関係ないのだと痛感。これ以降、より一層の注意を払うようになりましたが、秋冬になり松ぼっくりを見かけると、今でもあのときの恐怖を思い出します。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のものは、誤飲の恐れがあります。赤ちゃんに渡したり、そばに置いたりしないように注意しましょう。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年01月19日現在、5歳と2歳のやんちゃな男の子たちを育てています。長男が生まれ、安全対策として家具の角などの危ない場所や、家のありとあらゆる場所ににコーナーガードを貼り付けました。ですが、来年引っ越しを控え、コーナーガードを外そうとしたらなかなかはがれず……。はがしたあともかなり汚くなってしまい、大後悔したわが家の体験談です。 赤ちゃんの安全対策に!長男が生まれたときに喜びももちろん大きかったのですが、心配もたくさんありました。特に赤ちゃんは家庭内での事故によるケガも多いと聞いて、さっそく家の中の安全対策をおこなうことに! とにかく家の中の角という角にコーナーガードを貼り付け、赤ちゃんが万が一転んで頭をぶつけても大丈夫!な環境に。夫の「そんな場所にまで貼るの……?」という苦言にも、「子どもが心配じゃないの!?」と押し切りました。 いざ、はがそうとすると…その後生まれた次男ももうすぐ3歳。兄弟喧嘩も多いですが、幸いコーナーガードが必要になるようなこともなく、設置してから5年が経過しました。 しかし、来年引っ越しをすることになったので、退去のときに問題にならないよう、家のドアや窓枠に貼ったコーナーガードをはがすことにしたのです。 当時は何も考えずにペタペタあらゆる場所に貼ったので、ドアや窓枠以外にも、新居に持っていく予定の茶色い棚にも青や白色のコーナーガードを付けてしまい見栄えが悪くなっていました。そこで、この機会に家中のコーナーガードを撤去することに。ところが思ったよりも粘着力が強くなかなかはがれず……。 いろいろ試してみるものの… なんとかクッション部分だけはがしたものの、粘着シールが跡になってはがれません。わが家は賃貸のため、これはさすがにマズイ!と思い、洗剤をつけたり、ドライヤーで温めたり、除光液をつけたりなどなどネットで検索した方法を片っ端から試していきました。それでも、きれいにははがれず困り果てました。しかも、改めて見ると「なんでこんな場所に貼ったんだ……」というような奥まった場所にも貼っていたので、はがすのが本当に大変でした。 結局、シールはがし液を買って今も少しずつシール跡を地道に削っています。子どもの安全対策はもちろん大事なことですが、先のことを考えずにやみくもに大量に貼ってしまって大後悔です。子どもの動線を確認して必要なところだけに設置するか、はがしやすいタイプのコーナーガードを購入すればよかったと思いました。 監修/助産師REIKO著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2020年01月04日6歳未満の子どもを車に乗せる際にはチャイルドシートを使用しなければいけません。しかし普段は正しく装着している人でも、帰省や旅行など普段とは違う環境になると、「車が少ないから、事故なんて起きないだろう」「チャイルドシートがないけど、事故を起こさなければいい」など、根拠のない自信を持ってしまうケースがあります。そんなときに事故は起こってしまうのです! チャイルドシート使用の義務化子どもは体が小さいため、大人用のシートベルトを正しく使うことができません。そのため以前は、幼い子どもを保護者が抱っこして乗車するというケースが主流でした。しかしこの状態で車が事故を起こすと、子どもが車外に放り出されたり、抱っこしている人の体やエアバッグなどに子どもが押しつぶされたりするなど、子どもが重傷を負う事態につながりかねません。 そのため日本では2000年の道路交通法改正により、6歳未満の子どもを車に乗せる場合には、チャイルドシートを使用することが義務付けられました。 チャイルドシートによる事故事例消費者庁に報告されたチャイルドシートに関連する事故情報を2例ご紹介します。どちらも保護者のちょっとした油断が事故の引き金になっていることがわかります。 保護者が後部座席で抱っこ自動車で帰省途中、子どもが大泣きしたため、保護者が後部座席で抱っこしていた。急ブレーキをかけた際に、シートの背面にあるプラスチックトレーと保護者との間に子どもの頭が挟まれ、頭蓋骨骨折の重傷を負った。(0歳) チャイルドシートを固定していなかったチャイルドシートを車の座席に装着せず、ただ後部座席に置いただけの状態であった。子どもが自らよじ登り乗ろうとした際に、シートごと落下し、後頭部打撲の怪我を負った。(1歳) 帰省先など普段と違う環境でもしっかり装着しよう!お盆や年末年始などの長期休みの際に、車を利用して帰省や旅行を楽しむという家庭も多いのではないでしょうか? 特に帰省先では、普段チャイルドシートを使用しない祖父母の車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。このような普段とは違う環境においてもチャイルドシートは正しく装着することが大切です。子どもを車の座席にそのまま座らせたり、しっかりと固定されていないチャイルドシートに座らせると、急ブレーキや急カーブの際に、体を挟んだり、子どもが車外に投げ出されたりする可能性があり、危険です。 乗車時は必ずチャイルドシートを使用すること。またチャイルドシートの座席への固定やベルトの装着が正しくおこなえているか確認しましょう。帰省先などにチャイルドシートがない場合は、各市町村などでレンタルを実施しているところもありますので、事前にチェックしておくようにしましょう。 帰省や旅行では、自家用車とは異なる車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。しかし決して油断してはいけません! たとえ車や環境が変わろうとも、チャイルドシートの使用義務があること、さらにチャイルドシートが大切な子どもの命を守ってくれるということを決して忘れてはいけないのです。正しくチャイルドシートを装着して、ドライブを楽しんでくださいね。参考/子ども安全メール from 消費者庁 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年12月03日抱っこひもは、ほとんどのママが愛用する育児グッズ。とても身近で便利なものですが、抱っこひも使用中に赤ちゃんが“転落”するという事故も報告されています。今回は実際の事故事例を参考に、その危険性と対策について紹介します。 赤ちゃんが抱っこひもから落ちやすい理由抱っこひもから赤ちゃんが転落するという事故情報が、消費者庁に寄せられています。実際の事例を見てみましょう。●母親が抱っこひもで抱っこしていた子どもを、おんぶに変えようとした際に、子どもが背中を下にした姿勢で約1m下に転落。床は畳であったが、急性硬膜下血種および頭蓋骨骨折により入院。●父親が子どもを寝かしつけるため部屋を暗くした状態で、抱っこひもを使用。不意に抱っこひもが外れ転落。頭蓋骨骨折等で入院。 この2つの事故事例に共通するのは、どちらも頭部にケガを負っているということ。特に月齢の低い赤ちゃんは体の大きさに対して頭部が重いため、頭から転落するケースが多く、重症事故につながってしまう危険性があります。 親が転落の危険性を甘くみているケースも!消費者庁が平成29年度に0歳児の子どもを持つ親を対象にアンケートをおこないました。Q.抱っこひも使用時に子どもが転落するかもしれないと気にしていたA.母親→52.9%父親→31.7% 抱っこひもによる落下のリスクに対して父親の意識が低いことがわかります。母親に比べると抱っこひもを使用する機会が少ない家庭が多く、当然の結果と言えるのかもしれません。 しかし母親においても、半数近くの人が転落の危険性を感じることなく抱っこひもを使用しているというのは、問題視すべきではないでしょうか。万が一、落下の危険性を認識していない状況で転落事故が起きた場合、気が動転し正しい処置ができないというケースも考えられます。 赤ちゃんの落下事故を起こさないためにまずは慣れ親しんだ抱っこひもの使用でも、落下のリスクがあることを認識しておくことが大切です。そして次に重要なのは、抱っこひもの取扱説明書に記載されている使用方法を守るということ。赤ちゃんの月齢に合った使い方ができているか、バックル(ベルトの留め具)類を正しく留めているか、ベルトの緩みがないかなど、今一度確認してみましょう。 さらに、もしものときの被害を最小限に抑えるため、抱っこひもでおんぶや抱っこをするとき、または降ろすときは、常に低い姿勢でおこなうのもポイントです。 赤ちゃんを、抱っこひもの落下事故から守れるのはあなただけ! どんなに時間に追われていても慌てずに、使用方法を守って使いましょう。ちょっとの手間を惜しまない安全な習慣こそが子どもの命を守ります。
2019年11月17日子育て楽じゃありません
良妻賢母になるまでは。
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々