成田凌と清原果耶がW主演で初共演する『まともじゃないのは君も一緒』が、11月より公開されることになった。成田凌は、映画『スマホを落としただけなのに』で2019年・第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、昨年は自身の初主演作となった『カツベン!』ほか、『愛がなんだ』『チワワちゃん』『翔んで埼玉』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女たち』などに出演。その演技力が評価され、第11回TAMA映画賞最優秀新進男優賞、第32回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞をはじめ、第44回報知映画賞、第41回ヨコハマ映画祭、第93回キネマ旬報ベスト・テン、第74回毎日映画コンクールなど数々の賞レースを席巻、いま最も注目と期待が集まる俳優のひとり。本作では、数学一筋、世間知らずで人とのコミュニケーションが苦手だけれど、実は“普通”に結婚願望のある予備校講師・大野康臣を演じる。一方の清原果耶は、ドラマ初主演となった「透明なゆりかご」で東京ドラマアウォード2019主演女優賞を受賞、2019年は『愛唄 約束のナクヒト』『デイアンドナイト』『いちごの唄』に出演し、その圧倒的な存在感と演技力が評価され、第32回日刊スポーツ映画大賞・新人賞を受賞、さらに日本映画テレビプロデューサー協会が選定する2020年エランドール賞新人賞を受賞するなど、18歳にして実力派女優としての地位を確立。2020年最も注目度の高い女優のひとり。本作では、恋愛経験はないが、恋愛雑学だけは豊富な大野の教え子・秋本香住を演じる。「これはなに映画といったらいいのか。恋愛映画、コメディ映画、学園もの? 予備校もの? いやー、難しいです。観ていただいた方に委ねようと思います」と成田さん。「世の中の『普通』というものに馴染めない予備校講師、大野と『普通』を教えてくれる予備校生の香住、この2人のあったかい、いや、あったかい? つめたい? なんだかわからないけど愛おしいふたりの空気を吸ってみてください」と笑顔でコメント。清原さんは、「私が演じた香住は、毒っ気が強いけど、とてもピュアな女の子。監督から今までに見たことのない清原さんを見たい! と言われ、その言葉に手を引っ張ってもらいながら初めてご一緒させて頂いた成田さんと駆け抜けた日々でした」とふり返り、「不器用な2人が紡ぐ奮闘記、自分だけの『普通』を選択する、願いにも似た暖かさを感じて頂ければ嬉しいです」と期待を込める。監督は、2011年、長編劇場映画デビュー作となった『婚前特急』で、第3回TAMA映画賞最優秀新進監督賞受賞、第33回ヨコハマ映画祭新人監督賞、第21回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞などを受賞し一躍注目を集めた前田弘二。また、脚本は、2014年公開『そこのみにて光輝く』で、キネマ旬報ベストテン脚本賞、ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞し注目を集めた高田亮。『婚前特急』『わたしのハワイの歩きかた』などでタッグを組んできた監督・脚本コンビが今回は、作品全体を優しい雰囲気で包みながらも、日常の中での人と人のコミュニケーションのすれ違いや距離感のズレ、不器用さを、毒気とコミカルさを交えたオリジナルストーリーで描く。話題の2人の初共演に、前田監督は「全編を通して繰り広げられる、噛み合わない掛け合いの応酬に潜んだ感情の機微を一つ一つ丁寧に見事に演じ、二人の作り出した空気感がとっても可笑しく、愛おしく、時にクレイジーで、その魅力は想像を遥かに超えました」と手応えを覗かせている。あらすじ予備校講師・大野は、独身・彼女なし。ずっと1人で大好きな数学の世界で生きてきた。いまの生活に不満はないが、このままずっと1人なのかと不安になることもある。自分だって普通に結婚したい。ただ、普通が何か分からない。女の子とデートをしてもなんだかピントがずれているような空気は感じているが、どうしていいのかは分からない大野。教え子の香住はそんな大野を“普通じゃない”と指摘してくれる唯一の相手。大野は香住に「どうしたら普通になれる?普通を教えてほしい」と頼み込むのだが…。『まともじゃないのは君も一緒』は11月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年02月18日2月15日、16日の全国映画動員ランキングは、アカデミー賞で作品賞など4部門を受賞した『パラサイト 半地下の家族』(全国279館)が公開6週目でついに首位を飾った。サム・メンデス監督が第1次大戦下で危険な任務を命じられたイギリス人兵士ふたりの一日を描く『1917 命をかけた伝令』(全国317館)は初登場2位。公開2週目の『犬鳴村』(全国211館)は先週2位から3位になった。続いて公開2週目の『ヲタクに恋は難しい』(全国304館)は先週1位から4位に。公開3週目の『AI崩壊』(全国346館)は先週3位から5位に。公開13週目の『アナと雪の女王2』(全国382館)は先週7位から6位に順位をあげている。そのほか太宰治の未完の遺作をアレンジした、ケラリーノ・サンドロヴィッチの戯曲『グッドバイ』を映画化した『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』(全国152館)が初登場7位につけている。次週は『映画 ねこねこ日本史 ~龍馬のはちゃめちゃタイムトラベルぜよ!~』『恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』『スウィング・キッズ』『スキャンダル』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』『チャーリーズ・エンジェル』『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』『名もなき生涯』『ミッドサマー』『Red』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『パラサイト 半地下の家族』2位『1917 命をかけた伝令』3位『犬鳴村』4位『ヲタクに恋は難しい』5位『AI崩壊』6位『アナと雪の女王2』7位『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』8位『キャッツ』9位『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZEROスーパー戦隊MOVIEパーティー』10位『カイジ ファイナルゲーム』
2020年02月17日俳優の成田凌(26)が2月13日、「第74回毎日映画コンクール」の表彰式に出席。映画「カツベン!」で男優主演賞に輝いたことを受け、喜びを語った。各メディアによると、成田は「お世話になった人の顔ばかりが浮かんできた。皆でもらった賞。感謝しかないです」と感激の面持ち。今後について「どんな役でも選ばずにチャレンジしていきたい」と意気込んだという。また、祝福に駆けつけた周防正行監督(63)から「ここまでうまくなるとは思わなかった」とたたえられた成田。その陰には並々ならぬ努力があったようだ。「成田さんは、無声映画の時代に一流の活動弁士を夢見る青年役。オーディションで選んでくれた周防監督の期待に応えるべく、クランクイン4カ月前からみっちりと活動弁士の練習を重ねていたそうです。その成果を十分に発揮できたとあって、感無量のようです」(映画関係者)成田は昨年、「翔んで埼玉」「人間失格太宰治と3人の女たち」など5本の映画に出演。その演技が評価され、「キネマ旬報ベスト・テン」などの助演男優賞を受賞してきた。そして冒頭の「毎日映画コンクール」で初の主演男優賞を受賞するなど、快進撃は止まることを知らない。「ターニングポイントは、18年11月公開の『スマホを落としただけなのに』への出演。連続殺人犯を演じたのですが、その迫真の演技が『怖すぎる』と話題になっていました。そこで俳優として覚醒したようで、業界内での評価もうなぎ上りになっています。今後、ますます注目を集めそうです」(芸能記者)成田が前作と同じ役で出演する「スマホを落としただけなのに囚われの殺人鬼」は21日から公開。再びその演技が話題になりそうだ。
2020年02月17日芥川賞受賞作家、津村記久子のデビュー作で第21回太宰治賞受賞作品である『君は永遠にそいつらより若い』が、実写映画化されることが決定した。本作品は、卒業間近の大学生である主人公が、なんとなく過ごす日常の中で、ふとした折に「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇と、それに伴うやり切れない「哀しみ」に直面する物語。大学やバイト先のぐだぐだした日常は軽快にユーモラスに描かれ、一方、作者の確かな問題意識と倫理観で、それら社会の闇の部分ともきちんと対峙する作品となっている。主人公の大学生・堀貝佐世(ホリガイ サヨ)役には、ひたむきな芝居への情熱と誠実さを持ち、数々のTVドラマや映画で培った経験と確かな演技力で、早くも俳優として確固たる存在感を示す、佐久間由衣。本作品が「“隠れビッチ”やってました。」に続く二作目の主演映画となる。一方、堀貝と出会う、痛ましい過去を持つ猪乃木楠子(イノギ クスコ)役は、奈緒が演じる。最近ではNTV系列「あなたの番です」尾野幹葉役の怪演で話題になり、また主演映画「ハルカの陶」では、夢に向かって奮闘する女性を瑞々しく演じ、高く評価された。監督は「あかぼし」(2012年)「スプリング、ハズ、カム」(2015年)の吉野竜平。映画『君は永遠にそいつらより若い』は、2020年春に撮影、2021年に全国順次公開の予定。
2020年02月13日2月8日(土)のフジテレビ系「土曜プレミアム」では、二階堂ふみとGACKTらが出演、昨年公開され大ヒットし第43回日本アカデミー賞では最多12部門に輝いた映画『翔んで埼玉』を完全ノーカット地上波初放送する。本作は『パタリロ!』などで知られる魔夜峰央のコミックが原作。原作コミックは1982年に発表されたが、2015年に「このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉」(宝島社)として30年ぶりに単行本として復刊されたことでテレビ番組、SNS、インターネットなどのメディアで取り上げられ、累計発行部数は62万部を突破するヒットとなり、映画化が実現した。映画化にあたり、大都会・東京から虐げられた埼玉が自由を求めて徒党を組み戦うという原作の設定に、“埼玉の対抗組織・千葉”や“高みの見物・神奈川”“秘境・群馬”ほか茨城、栃木など関東一帯の県も加えスケールアップした愛と革命の物語へと昇華した。東京都知事の息子であり白鵬堂学院の生徒会長=エリートとして華々しく学生生活を送る、壇ノ浦百美役には『人間失格 太宰治と3人の女たち』や『生理ちゃん』などが昨年公開され、連続テレビ小説「エール」のヒロインにも決定している二階堂さん。二階堂さん演じる百美が淡い恋心を抱く、容姿端麗でアメリカ帰りだが実は埼玉県出身という麻実麗には大河ドラマ「風林火山」をはじめ「悪夢ちゃん」やTVアニメ「TRICKSTER」などで声優も担当するなど、アーティストだけでなく演技の面でもその才能をみせるGACKTさん。2人のほか映画オリジナルキャラクターとなる東京都知事に仕える執事の阿久津翔に伊勢谷友介。さらに島崎遥香、成田凌、間宮祥太朗、加藤諒、京本政樹、竹中直人ら多彩な顔ぶれが独創的な世界観に彩りを添える。本作のスタッフが手掛ける映画『ヲタクに恋は難しい』が現在大ヒット公開中。高畑充希演じるBL好き隠れ腐女子OLの桃瀬成海と、山崎賢人演じる重度のゲームヲタクで成海の幼なじみの二藤宏嵩が、成海の転職先で再会し付き合うことになるも、その恋にはたくさんの試練と困難が待ち受けていて…という物語。番組の終わりで『ヲタクに恋は難しい』の映像も紹介されるので、こちらもお楽しみに。土曜プレミアム『翔んで埼玉』は2月8日(土)21時~フジテレビ系で完全ノーカット地上波初放送。(笠緒)■関連作品:翔んで埼玉 2019年2月22日より全国にて公開©2019映画「翔んで埼玉」製作委員会
2020年02月08日2月14日公開の映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の完成披露試写会が23日、都内で行われ、大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、濱田岳、松重豊、成島出監督が出席した。文豪・太宰治の未完の遺作を鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲『グッドバイ』を、『八日目の蟬』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出監督が映画化した本作。 なぜか周囲の女たちが好きになってしまうダメ男・田島周二(大泉洋)を主人公に、田島が大勢の愛人と別れるために金にがめつい担ぎ屋のキヌ子(小池栄子)に偽夫婦をお願いしたことから騒動が巻き起こる、というストーリーとなっている。試写会が行われたこの日は、試写会前に主演の大泉らキャスト陣と成島監督が登壇して舞台あいさつ。モテ男の田島を演じた大泉は「宣伝の時期になるとやたらとモテ男みたいなキャッチコピーで言われますが、オファーされた時はモテ男と強調されなかったのであまり意識はありませんでした。憧れの成島監督からのお話が何よりもうれしかったです」とオファー時の心境を明かしつつ、「小池さんとは舞台でご一緒したことがあるので、また一緒にできるのもうれしかったですね」と話した。小池は「大泉さんを嫌いという人って聞いたことがありません。人間としての豊かさとチャーミングさが田島に注入されていて、どのシーンを見ても愛おしく見えました。女性が惚れるなと納得させられましたし素敵でした」と絶賛した。本作のタイトルと内容にちなみ、「もっと楽しくなるためにグッドバイしたことは?」という質問に小池は「映画のプロモーションで大泉さんとバラエティー番組に出させてもらいました。本当に楽しかったんですが、大泉さんとグッバイした後にすごく安らかな気持ちになったんです。楽しいから力んじゃっていつものバラエティー以上のエンジンを掛けたんでしょうね。それぐらいパワーを吸い取られる方だなと思いました」と回答。すると大泉は「それはお互い様ですよ。バラエティーに出た時の振りというか、やたらと振ってくるからカロリー使っちゃうんですよね。正直この人と出たいと思っていません。この前も延々とモノマネさせられて、あんなに早くマイケル・ジャクソンやったことないから。ノータイムでマイケルだからな」と指摘すると、小池から「今日のお客さんのためにショートバージョンでマイケル・ジャクソン!」と促されて大泉はモノマネを披露。観客から拍手が沸き起こったが、大泉は「本当、お前とのキャンペーン嫌だ! 小池さんとグッドバイしたいです」と話して会場の笑いを誘っていた。映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、2月14日より全国公開。
2020年01月24日世界で活躍する写真家であり映画監督の蜷川実花が、構想に7年を費やし、天才作家・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を大胆に映画化した『人間失格 太宰治と3人の女たち』。主演に小栗旬、共演に宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみらを迎えた本作のBlu-ray&DVDのリリースがこのほど決定した。小栗さんが太宰治を演じ蜷川監督と初タッグを組んだ本作。大幅な減量を敢行しながら、究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれたセクシーでチャーミングな太宰像を創りあげた。また、宮沢さんが太宰の正妻・美知子役、沢尻さんが作家志望の愛人・静子役、二階堂さんが最後の女・富栄役を熱演。第43回日本アカデミー賞では、宮沢さんが優秀主演女優賞、二階堂さんが優秀助演女優賞を受賞している。ほかにも、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也と豪華メンバーが集結したことでも話題に。今回リリースされるBlu-ray豪華版の特典映像には、『溺れるナイフ』の山戸結希監督がディレクションしたドキュメンタリー映像「〈解説〉人間失格 蜷川実花と幾人もの作り手たち」を収録。主要キャストに迫る撮影の舞台裏や製作秘話のほか、山戸監督が自ら行った、蜷川監督をはじめとしたスタッフインタビューも収められており、作り手たちの作品に掛ける思いやこだわりが感じられる映像となっている。また、このドキュメンタリー映像のナレーションを、劇中で太宰に「人間失格」の執筆を依頼する若手編集者・佐倉を演じた成田さんが担当しているのもポイント。ほかにも特典映像には、ジャパンプレミアや各地で行われた舞台挨拶の模様を収めたイベント映像など盛りだくさんの内容となっている。『人間失格 太宰治と3人の女たち』Blu-ray&DVDは4月2日(木)リリース。(cinemacafe.net)■関連作品:人間失格 太宰治と3人の女たち 2019年9月13日より全国にて公開© 2019「人間失格」製作委員会
2020年01月24日1月11日東京・かめありリリオホールにて、舞台 KERA CROSS第二弾『グッドバイ』が初日を迎えた。演劇界を牽引する劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の過去の名作戯曲を、才気溢れる演出家たちが演出するシリーズ企画の第二弾となり、今回演出を担当するのは、映像、舞台問わず活躍する人気俳優でもある生瀬勝久である。【チケット情報はこちら】生瀬が、「KERA作品を演出するならば、是非この作品を手掛けたい」と熱望した『グッドバイ』は、太宰治の未完の遺作小説をベースにし、初演時には数々の演劇賞を受賞した傑作コメディだ。物語の舞台は終戦直後の東京。混乱期の中、田島周二(藤木直人)は、文芸雑誌の編集長でありながら、闇商売で大儲けし、妻(真飛聖)や娘たちを地方に疎開させたまま、何人もの愛人を渡り歩くという不埒な放蕩生活をしていた。しかしそんな田島も、愛人たちとの関係を清算しようと思い始めるもののうまい方法が見つからない。そんな折、文士の連行(生瀬)がある策を田島に提案する。それは愛人たちのもとに、とびきりの美女を「妻」として同伴し、関係をあきらめさせる、という奇策であった…。田島はその策を実行すべく、ひょんなことで知り合った女・キヌ子(ソニン)に、「妻」役を頼み込むが、キヌ子は無類の大喰らいで怪力、がめつい女で、何かと金を要求してくる。このふたりが、愛人たちを訪ね歩き、どのような顛末が待っているのか…。一見、優男でそつが無さそうに見え、その実、常人とはかけ離れた倫理観の持ち主である田島という男を、藤木は絶妙な多面性で表現し、不思議な魅力を放つ。ソニン演ずるキヌ子は、言動が粗野な中にピュアさと人情味を覗かせ、その逞しさは、終戦間もない混乱期に東京で力強く生きた人々の空気を運んでくるようだ。真飛演ずる静江は、田島という厄介な男の妻として、また、幸子(MIO)と福子(YAE)という娘たちを持つ母としての、酸いも甘いもかみ分けた度量の深さを感じさせる。大櫛を演ずる朴?美は、医者としての冷静沈着さと、その奥に見え隠れする田島への想いを、口跡鮮やかに演ずる。美容師の青木(能條愛未)、挿絵作家の水原(長井短)、百姓の娘・よし(田中真琴)、愛人それぞれの個性が際立ち、そのひとりひとりと、田島とキヌ子が絡む“攻防”には目が離せない。男性達のキャラクターも必見だ。文芸雑誌の編集部員・清川(入野自由)の仕事への情熱と田島への崇拝はどこまでも熱く、挿絵作家・水原の兄・健一(小松和重)は妹を気遣う優しい兄でありながら危うさを孕み、そして、“偽装妻”企ての張本人、連行の人を食ったような軽薄さも油断ならない。公演は、1月11日かめありリリオホールを皮切りに、山形、新潟、広島、大阪、香川、愛知、福島、2月4日(火)~16日(日)の東京・シアタークリエまで、全国9か所を巡演。
2020年01月23日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の戯曲を、さまざまな演出家がそれぞれの色合いで上演するプロジェクト「KERA CROSS」。2019年に鈴木裕美が『フローズン・ビーチ』を上演したのに引き続き、第二弾となる今回は生瀬勝久が『グッドバイ』を手がける。『グッドバイ』はもともと、太宰治による未完の遺作『グッド・バイ』をもとにKERAが描き出した作品。2015年に仲村トオル、小池栄子らをキャストに迎えて上演され、読売演劇大賞の最優秀作品賞等も獲得している。コミカルでスピーディな会話の応酬とスタイリッシュな美術や振付。演劇の面白さが詰まった名作舞台だ。さらに今年2月には成島出監督による今作の映画化作品も公開を控えている。闇の商売で儲け、たくさんの愛人をもつ色男の雑誌編集者・田島は、心を入れ替えて愛人たちと別れる決意をする。そのために怪力で大食いの美女・キヌ子と手を組むが……。今作では藤木直人が田島を、ソニンがキヌ子を演じる。さらに真飛聖や入野自由、小松和重といったバラエティに富んだキャストが顔を揃え、生瀬自身も出演する。『橋を渡ったら泣け』『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』といった作品で演出を務めてきた生瀬。KERA作品には『祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜』や『陥没』など、いくつも出演している。役者として体感してきたKERAの作品を、演出家としてどのように料理するのか、その手腕に期待したい。本日1月11日・12日(日)に東京・かめありリリオホール、1月16日(木)に山形市民会館 大ホール、1月18日(土)に新潟・長岡市立劇場 大ホール、1月21日(火)に広島JMSアステールプラザ 大ホール、1月23日(木)に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、1月28日(火)に香川・レクザムホール 小ホール、1月30日(木)・31日(金)に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、2月2日(日)に福島・パルセいいざか、2月4日(火)から16日(日)まで東京・シアタークリエにて上演。文:釣木文恵
2020年01月11日2019年、映えある日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞をはじめとして、TAMA映画賞では最優秀新人男優賞を受賞したほか、ヨコハマ映画賞、報知映画賞など数々の映画賞を獲得した日本映画期待の星・成田凌に、ぶしつけながら、クズが似合う俳優賞をさしあげたい。クズの役が似合う俳優といえば、当たり役『カイジ』が9年ぶりに復活する藤原竜也が堂々君臨しているとはいえ、棲み分けは可能で、藤原竜也はやんちゃ系クズ、成田凌は色気あるクズ。誤解しないでほしいのは、藤原竜也に色気がないわけではない。カイジを筆頭に男臭いクズの役が似合うというだけである。成田凌は女たらし系のクズ役。ミニシアター系ながら多くの観客を呼びロングランした映画『愛がなんだ』(19年)で彼が演じたマモちゃんは最高に色気あるクズだった。けだるそうな感じが堪らないのだ。『愛がなんだ』のマモちゃんことマモルは、主人公テルコ(岸井ゆきの)と正式に付き合うと約束しないまま都合よく体のつきあいを続けるが、ほかに好きな女性(江口のりこ)がいる。テルコのような自分に絶対服従の子には強く出て、自分が敵わない女性には逆に服従。こういう世の中にいくらでもいる人物像をつまんなくてださい人物ではなく、みごとに愛らしく演じてみせる。だってそうでないとテルコが沼から抜けられない状態が成立しない。マモルのように本能の赴くままに生きる若者はあとを絶たない。いま現在、そんな“若気の至り”のロールモデル的な存在である成田凌を、『カツベン!』の主役に選んだ周防正行監督の眼力はさすがだ(100人もの若手オーディションから選んだ)。成田凌が演じる染谷俊太郎は活動弁士(映画のタイトル『カツベン!』はここからとっている)。少年時代、こっそり映画館に潜りこんで見た活動写真(無声映画に弁士が声をあてるライブ感覚の見せ物)に魅入られて活動弁士を目指す。あるとき、かつて一緒に活動写真を見た少女・栗原梅子(黒島結菜)と再会。活動写真がふたりの運命を変えていく。先輩弁士(永瀬正敏)、ライバル弁士(高良健吾)、映画館を経営する夫婦(竹中直人、渡辺えり)、ライバル映画館の娘(井上真央)、泥棒(音尾琢真)、泥棒を追う警官(竹野内豊)等々が入り混じっててんやわんや(死語?)の大騒ぎ。愉快で爽快なエンターテインメントはともすれば、日本映画の原点である活動写真の歴史回顧ものと思われてしまいそうなところ、成田凌が主役をやることで、がぜん現代の青春ものの雰囲気を帯びるのだ。主人公の活弁士がただの真面目な青年ではなく、生き延びるため清廉潔白とはいい切れない行動をとってきたところは、成田凌のこれまでのクズ役経験が生きるし、そのほうが親しみも湧くというもの。といって、100年前の大正時代でへんに浮いているわけではない。むしろハマっている。西洋からたくさんのものを取り入れて新しい価値観へと向かおうとするアグレッシブな人たちがたくさんいた大正時代の破壊と創造の熱のなかに生きる若者が、成田の身体を通して鮮やかに蘇る。○■スターになろうと育ち中の星屑成田凌、大正時代に縁がある。朝ドラこと連続テレビ小説『わろてんか』(17年)はちょうど『カツベン!』と同じ時代に、大阪で興行会社を作った女性の物語で、成田はそこではその女社長のひとり息子を演じた。いかにもボンボンだが外国のショーを日本に輸入しようと大きな夢を持つ。長い髪の毛が現代的過ぎるなどとうるさ型の視聴者の声もあったが、ちょっと頼りないお坊ちゃんをいい感じに演じていた。これがもうちょっと傾くとクズになるが、この役ではギリギリ保っていた。また、大正時代の文壇を描いた『人間失格 太宰治と3人の女たち』(19年)では成田は生真面目な編集者(太宰の担当)役で全然クズじゃない。そこは小栗旬演じる太宰のほうに思い切り色っぽいクズ演技を譲る、後輩らしさを見せる(冗談です)。でも最後の最後で、許せる範囲のクズ化が……。やっぱり成田凌は期待に応えてくれた。フィクションの世界の恋愛場面は、やたら劇的に作り込み過ぎるか、気遣いが透けて見えてぎくしゃくし過ぎるきらいがあるのだが、成田は自然に見える。俳優になる前、美容師の専門学校に通っていたことがあり、プロ美容師として生計を立てていたわけではないとはいえ、美容師特有の他者への柔らかな接し方が、女性に接することの多い役の時に良いふうに作用するのではないか。美容師の学校に通っていたが、やがてオーディションを受けてモデルデビュー、それをステップボードに俳優活動を2013年からはじめた成田凌。デビューから6年、まだフレッシュさが残る。2019年の大ヒット作『翔んで埼玉』では熊谷在住で結婚したら東京に住もうと思っている、ある意味素朴な人物を、『さよならくちびる』では女性デュオに寄り添うローディ兼マネージャーなど、成田凌がいるだけで、俄然、物語にリアリティーが出る。5年以上、10年未満、この微妙なキャリアが『カツベン!』の主人公の、まだどこに帰結するかわからない彷徨える若さとなって映り、さらに映画の黎明期とも重なって、星屑のように煌めいた。そう、成田凌のクズはいつか大きなスターになろうと育ち中の星屑だ。(C)2019「カツベン!」製作委員会
2020年01月07日1年をふり返ると口コミからのロングランヒットを記録した『愛がなんだ』や、「おっさんずラブ」、「コンフィデンスマンJP」といった人気ドラマの映画化、1969年に公開されてから今も愛され続けている“国民的人気コメディ映画”『男はつらいよ』のシリーズ50作目公開、さらに動画配信サービス周りではNetflixの「全裸監督」が映像業界含め大きな話題を呼びました。そんな2019年、シネマカフェでは今年も映像に関わる方々に取材をしてきました。2019年に掲載したインタビュー記事の中から、多くの方に読まれた人気記事をランキングにして発表します!10位:安達祐実『ゾンビランド:ダブルタップ』年端もいかない子どもの頃から、演じる世界に身を置いた安達さんの言葉は、経験に裏打ちされながらも、実に軽やかだ。出演作はドラマ、映画、舞台と枚挙にいとまがないが、 その数と同じだけ、演じる責任も負ってきた。プレッシャーに押しつぶされる夜はなかったのか?「もう女優なんて嫌だ」と思うことはなかったのか?人目や作品の評価が気になって仕方がないときだってあるのでは?――次々に浮かぶ質問を一蹴するかのように、安達さんは「本当に“強い”とはよく言わるんです」と、さらりと話す。9位:小栗旬×成田凌『人間失格 太宰治と3人の女たち』道ならぬ恋のうわさが絶えず、自殺未遂を繰り返しながらも、憎めない、惹かれずにはいられない魅力あふれる太宰を小栗さんが、そして、成田さんが太宰の行動に戸惑いながらも、才能にほれ込む編集者・佐倉を担当した。関係そのままとは言わないまでも、先輩俳優である小栗さんの魅力や立ち居振る舞いに、成田さんが心を寄せていることに違いはなく、インタビューでも嬉々として語られた。そして、現在俳優としても伸び盛り、本作でも未知の顔を見せ、さらには「MEN’S NON-NO」の専属モデルとしても活躍する成田さんの才能を、小栗さんも「作品への溶け込み方が優れている」という最上の表現で、さらりと語ったのだ。8位:香取慎吾×白石和彌監督『凪待ち』白石和彌監督の『凪待ち』は、ファーストショットからガツンと来る。「荒んでる」。昼日中の街を行く主人公・郁男を演じる香取慎吾を見て、まず頭に浮かんだ言葉だ。6月28日(金)より公開される『凪待ち』の中で生きる彼の淀んだ表情を目の当たりにすると、いままでずっと見ていた“慎吾ちゃん”という竜宮城が一瞬にして消え去り、ギャンブルにはまる自堕落な男のリアリティが現れる。だからといって、それが40代を迎えた香取慎吾という人の真実かといえば、目の前にいるその人は当然ながら、郁男ともまた違うのだ。7位:杉咲花『楽園』杉咲花、22歳。おいしそうに回鍋肉を食べていた姿が鮮烈だった少女は、いまや紛れもない演技派女優となった。納得の評価に関しては、2016年、『湯を沸かすほどの熱い愛』での最優秀助演女優賞ならびに新人俳優賞の受賞に代表されるだろう。当時の自身のことを「暗かったですよね(笑)。いまは明るくなったんです」とふり返る杉咲さんは、ここ1~2年で転機を迎えているという。6位:窪田正孝『東京喰種 トーキョーグール【S】』物腰や空気感はやわらかいが、自分の意思はきちんと告げる。誰もができそうでできないことを、窪田正孝はさらりとやってのける。演技にも通じるその佇まいは、主演作はもちろん、助演、脇に回ったときにも光り、心のひだに触れる存在感で魅了する。多くの作品に出演し、様々な監督から信頼を寄せられ、リクエストに応え続けている窪田さんは、インタビューにて「もっと貪欲になるべきかな、と思う」と胸中を吐露した。5位:池田エライザ『貞子』撮影期間中はお腹を壊すくらい自分を追い詰め、金縛りにもあった。泣きのシーンでは床が涙でぬれてしまうくらい涙を流したという。演技という範疇を超えた取り組みは「不器用だから。力加減の調整ができないタイプ」と謙遜するが「学生時代に、チケット代高いなぁと思いながら映画の料金を払っていた体験もあるからこそ、中途半端なものを見せてお金を取ってはいけないと思う。中途半端な気持ちでやっているとお客さんに必ずバレます。私の生活もかかっていますから、いただいた仕事にすべてをかけるのは当たり前」。4位:杉咲花×新田真剣佑×北村匠海×高杉真宙×黒島結菜×橋本環奈『十二人の死にたい子どもたち』映画『十二人の死にたい子どもたち』では、本件が最後のそろってのインタビューになるらしいと告げると、出演する杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、橋本環奈は、即座に名残惜しそうなムードを漂わせた。一緒にいることの心地よさと、慣れ合いではない、ほどよい緊張感が彼らを前にすると伝わってくる。それはそれは、実り多く刺激的な撮影現場だったのだろう。キャリアも性格も容姿も性別もバラバラの彼らだが、同世代ということ、こと芝居にかける熱量がほとばしっている点こそ共通項。インタビューでは、互いへの想いを解放してもらい、存分に本音を語ってもらった。3位:中村倫也×木下晴香『アラジン』実写版『アラジン』“プレミアム吹替版”で主人公アラジン&ヒロインのジャスミンを担当したのが、中村倫也と木下晴香。通常、日本語版ではあまり吹き替えられることのない楽曲についても、本作においては本人たちがしっかり歌っているのも大きなポイント。この日、アラジン、ジャスミンを連想させるエレガントな装いで登場してくれたふたりに、喜びに打ち震えたという『アラジン』日本語版声の出演への想いについて、歌唱について、語り合ってもらった。2位:星野源『引っ越し大名!』音楽家としてはもちろん、俳優、文筆業もこなす星野源。その彼の、実に6年ぶりの主演映画が『引っ越し大名!』だ。実際に江戸時代に行われていた国替え=引っ越し。その理由は様々だが、ささいな出来事をきっかけに国替えを命じられた藩のドタバタを描いた本作。“引きこもり”で“コミュ障”という時代劇としてはちょっと特殊な主人公・片桐春之介を演じている。1位:横浜流星『チア男子!!』横浜流星の存在を広く世に知らしめた、まばゆいばかりのピンクの髪色は、この日、透き通るようなアッシュカラーに変わっていた。聞けば、取材日の前日に色を変えてきたばかりだという。スッと伸びた鼻筋、引き締まった口元、物怖じしない瞳によく似合った。伝えると、横浜さんは屈託のない笑みを広げ、「うれしいです!自分でもお気に入りなんですよ!」とサラサラの髪の毛に手をやり、こう付け加えた。「髪色を変えただけでも、ガラッと雰囲気が変わると言われます。毎回“印象が違う”と言われる俳優になりたいんです」と。1位は2019年大活躍となった横浜流星。2位は『引っ越し大名!』で主演をつとめた星野源。3位は実写版『アラジン』のプレミアム吹替版で見事な歌声を披露した中村倫也&木下晴香。そのほか、若手俳優が集結した『十二人の死にたい子どもたち』キャストや『凪待ち』で主人公を好演した香取慎吾と白石監督の2ショットインタビューなどがランクインしました。来年は作り手たちのどんなエピソードが聞けるのか…乞うご期待!(text:cinemacafe.net)
2019年12月31日残すところあと少しとなった19年。元号も「平成」から「令和」へと変わった激動の1年だったが、芸能界も大きく変化した1年だった。本誌が目撃した驚きのスクープから特に反響の大きかったものを今一度お届けしたい。11月に麻薬取締法で逮捕された、契約打ち切りや多額の賠償金を抱えることになった沢尻エリカ(33)。そして最も大きな代償となったのが、重要な役どころとして出演予定だったNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の降板だ。悲願と語り、生活の全てを捧げる奮闘ぶりを見せていた沢尻。さらに彼女は“大きな決断”をくだしていたーー(以下、2019年9月24日号掲載記事)9月初旬、都内にあるコインパーキングから颯爽と出てきたのは沢尻エリカ(33)。来年1月より放送されるNHK大河ドラマ『麒麟がくる』に出演する沢尻。オフだったこの日、真っ赤な花柄のバッグとスカートという華やかな装で沢尻はヨガスタジオへと向かっていた。ヨガに詳しい芸能レポーターの川内天子さんはこう語る。「沢尻さんが訪れていたのは、ハンモックを使って行う空中ヨガを扱うことで話題のヨガスタジオ。多数の芸能人やモデルも通っているそうです。沢尻さんが演じるのは織田信長の妻・濃姫という重要な役どころ。長期間にわたって撮影する大河を乗り切るには、日ごろのメンテナンスが何より重要。沢尻さんは週2回ほど通って、自分磨きに励んでいるそうです」大河に向けて奮闘を続ける沢尻。しかし、その裏で彼女は“大きな決断”を下していた。「沢尻さんは8年間交際していた恋人のAさんと最近別れたそうです。彼女から切り出したと聞いています」(沢尻の知人)11年からアパレルブランドのデザイナー・A氏との交際をスタートさせた沢尻。本誌も14年に沢尻の母・リラさんとA氏と都内の自宅で同居する姿を目撃するなど、“母公認”の関係を続けてきた。「リラさんもA氏を息子同然のようにかわいがっていたといいます。2人はつかず離れずの関係で同棲を解消したこともありましたが、それもA氏の仕事に合わせてのこと。今年に入っても六本木でデートする姿が目撃され、結婚目前といわれていました」(映画会社関係者)リラさんは17年12月の本誌取材に対してこう語っていた。「孫がいれば楽しいですよね。もちろんエリカが産んでくれればうれしいですけど、エリカと彼が結婚をどう考えているのかわからないんですよ」しかし、破局という形で裏切られた母の期待ーー。当の沢尻は、『Numero』19年10月号のインタビューで、こうほのめかしている。《結婚がすべてじゃない。幸せになるにはいろんな道があるし、選ぶのは人それぞれ/結婚という形にはとらわれなくていいと思う》突如、8年間の日々に終止符を打った沢尻。そこには彼女の役者人生を懸けた覚悟があったーー。07年に主演映画の舞台挨拶での「別に」発言により批判を浴び、女優活動を休止した沢尻。その後も高城剛氏(55)との結婚と離婚や海外移住など、波瀾万丈な芸能生活を送ってきた。しかし、最近は苦難の日々が報われつつある。「12年の映画『へルタースケルター』で女優復帰してから、沢尻さんは評価を高めてきました。16年に出演した『24時間テレビ』(日本テレビ系)でのスペシャルドラマでは両目を失明した中学校教師の妻という難役を熱演。確かな演技力が認められ、その後オファーが殺到したといいます。今年5月放送のドラマ『白い巨塔』(テレビ朝日系)や9月公開の映画『人間失格太宰治と3人の女たち』など話題作への出演が相次いでいます」(テレビ局関係者)ついに手にした大河への切符。3月に行われた発表会見で、沢尻は涙ながらに万感の思いを打ち明けていた。「芸能生活20周年目に、やっと大河に出演することができました。本当にうれしい(中略)この20年間、芸能界で培ってきたものや築き上げてきたものを作品に捧げたい。沢尻エリカの集大成をここで」沢尻の並々ならぬ熱意は撮影現場でもあらわれていた。「沢尻さんはスタッフに飲み物を差し出したり、自ら話しかけたりと常に現場を明るくしようとしています。“別に”のイメージから怖がっているスタッフもいましたが、今では“姐御”と慕われているほどです」(NHK関係者)そして沢尻は大河への情熱と引き換えに、A氏へ破局を宣告したのだった。「1年間にわたって撮影する大河の撮影に全力をつくすため、沢尻さんは『今はプライベートを封印する!』と決断。そこで未練を断つために自ら別れをA氏に持ちかけたのです。A氏と話し合った結果、双方納得する形で別れることになったそうです」(前出・知人)破局の真相を沢尻の所属事務所に聞くと、担当者は「プライベートなことは本人に任せています」と答えるのみだった。“永い春”に終止符を打ち、沢尻は新たな道を歩み始めたーー。
2019年12月31日『Diner ダイナー』などの藤原竜也と『フォルトゥナの瞳』などの有村架純が共演、2016年に劇場公開され大ヒットした映画『僕だけがいない街』が、12月29日(日)にTOKYO MXでオンエアされる。「このマンガがすごい!」や「マンガ大賞」で高く評価され、TVアニメ化や本作の公開後にはNetflixでドラマ化もされた、三部けいによる同名コミックの映画化作品。売れない漫画家の藤沼悟(藤原さん)は、アルバイトのピザ屋での配達中に“何度も同じ時間が巻き戻る”リバイバルという現象に遭う。周囲の違和感を察知した悟は、交差点に暴走するトラックから小学生を助けるが、その代償として自分がはねられてしまう。病院に付き添ってくれたのはバイト仲間の愛梨(有村さん)。数日後、何者かに母親が殺され、愛梨も命を狙われることに。警察から容疑者と疑われた悟が逮捕される寸前、またしても“リバイバル”が起き、今度は、18年前に同級生の雛月加代が被害者となった連続誘拐殺人事件の起こる直前に移動。29歳の意識のまま10歳の身体に“リバイバル”した悟は、雛月と母親を殺した犯人が同一人物だと確信。真犯人を追い詰めるために、現在と過去を行き来しながら事件の謎に迫っていく――というのが本作のあらすじ。主人公の悟を演じるのは、蜷川幸雄の舞台「身毒丸」主役オーディションでグランプリを獲得し俳優デビュー。今年もドラマ「新しい王様」に映画『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』でその演技派ぶりをみせつけた藤原さん。愛梨役には、大ベストセラーとなった書籍を映画化した『ビリギャル』などで注目され、松本潤と共演した『ナラタージュ』や、教え子と禁断の恋に落ちる女性教師役を熱演した「中学聖日記」も高く評価された有村さん。悟の母、佐知子役にはジャーナリスト役で福山雅治と共演した『マチネの終わりに』も話題を呼んだ石田ゆり子。そのほか『こどもしょくどう』や『最高の人生の見つけ方』などに出演する子役の鈴木梨央。「HiGH&LOW」シリーズや「おっさんずラブ」などの林遣都。放送中の「グランメゾン東京」も話題の及川光博。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」や「ニッポンノワール-刑事Yの反乱-」などの杉本哲太らも出演する。映画『僕だけがいない街』は12月29日(日)19時~TOKYO MXで放送。(笠緒)
2019年12月29日東野幸治が司会を務め、芸能人宛てに届いた大量の手紙からゲストの素顔を紐解いていく「拝啓、芸能人さま~手紙がたくさん届いてます~」が12月28日(土)オンエア。今回は成田凌、森田望智、板橋駿谷ら今年注目を集めた俳優、女優を迎える。美容専門学校に在学していた頃、雑誌「MEN’S NON-NO」のモデルオーディションを受け芸能界へ。昨年末公開の『スマホを落としただけなのに』から『チワワちゃん』『翔んで埼玉』『愛がなんだ』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女たち』、そして主演作『カツベン!』の公開と多数の映画出演を果たした成田さん。「磯野家の人々~20年後のサザエさん~」では“国民的キャラ”のひとりともいえる磯野タラオを演じ、「さんまが泣いた日」では明石家さんま役で主演するなど、2019年は怒涛の快進撃を続けた成田さんの恩師からの手紙に書かれていた赤面エピソードとは?また映画『一週間フレンズ』やドラマ「賭ケグルイ」への出演を経て、今年8月Netflixで配信された「全裸監督」で伝説のセクシー女優・黒木香役に抜擢され、日本のみならず世界で注目される存在となった森田さんには“あの大物”から手紙が。さらに森田さんが特技を披露する。大学時代に劇団を立ち上げ俳優として活動開始。『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』や『渇き。』『バンクーバーの朝日』などの映画に出演して着実に実績を重ねていくなかで、今年NHK連続テレビ小説「なつぞら」に出演。同作で演じた番長役が大きな話題となり一躍人気俳優の仲間入りを果たした板橋さん。そんな板橋さんの“衝撃過去”とは!?また「コロコロチキチキペッパーズ」ナダルへの手紙にはスタジオが騒然。ナダルの“異様な生態”にも注目。様々な映画、ドラマへの出演で2019年を駆け抜けた成田さんだが、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』が2020年2月21日(金)より全国東宝系にて公開。成田さんは前作に引き続き連続殺人鬼の浦野役で出演。犯人が捕まったはずの殺人現場から若い女性の死体が再び発見され、事件を追う加賀谷(千葉雄大)は浦野に協力を仰ぐ…という展開。加賀谷の恋人で新たな事件に巻き込まれていく松田美乃里役で白石麻衣が今作より出演する。「拝啓、芸能人さま~手紙がたくさん届いてます~」は12月28日(土)16時30分~フジテレビ系でオンエア。(笠緒)
2019年12月28日太宰治のふるさとを駆け抜ける市民マラソン青森県五所川原市では「走れメロスマラソン」と個性的なネーミングのマラソン大会を2020年5月31日(日)に開催そます。太宰治ゆかりの地で、メロスの気持ちになって走ってみてはいかがでしょうか。マラソンにはぴったりの名前走れメロスマラソンは、太宰治が書いた短編小説「走れメロス」にちなんで付けられています。大会が開催される五所川原市は、太宰治が生まれた地で中学進学まで暮らしており、戦争中にはこの地に疎開し文筆活動を続けていた地です。ふだんは走れないレアコースマラソン種目は、ハーフをはじめ、10km、5km、3km、フリー(850m)の5つがあり、仮装して走ることもできます。コースは、津軽の田園風景や岩木山を眺めることができ、太宰治の生家で国重要文化財「斜陽館」の横を通過します。全体的に高低差の少なく走りやすいコースです。太宰ファンにもおすすめで、町の風情と足跡から太宰治にどっぷりと浸かることもできる大会です。(画像は大会の公式より)【参考】※大会の公式ページ
2019年12月18日大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤の5人の「嵐」メンバーがゲストとトークやゲームで盛り上がる「嵐にしやがれ」。その12月14日(金)今夜放送回に、俳優の藤木直人、声優の木村昴がゲスト出演。藤木さんはデスマッチ企画に、木村さんは隠れ家企画に登場する。大学時代に映画『花より男子』花沢類役に抜擢され俳優デビュー。その後本格的に芸能活動を開始し、99年にはCDデビューも果たすなど、活動の幅を広げるなかで月9「ラブ・レボリューション」や「高校教師」でブレイク。主演映画『g@me.』で第27回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年は「イノセンス 冤罪弁護士」や連続テレビ小説「なつぞら」などのドラマをはじめ日本テレビ系「おしゃれイズム」などのバラエティ番組でもそのトーク力を発揮、魅力を増し続ける藤木さん。今回藤木さんはデスマッチ企画に初登場。2019年に流行したグルメをかけて嵐とクイズ対決に挑む。連発される“恥ずかし解答”にも注目。大野さんが主人となる「隠れ家ARASHI」には数多くの人気アニメで声優を務める木村さんが来店。ライブチケットが即完売するなどいま話題のプロジェクト「ヒプノシスマイク」では作詞も手掛け、大のラップ好きでもある木村さんからラップを学び、大野さんが自己紹介ラップに挑戦する。また「櫻井翔○○へ行く」では、全国大会で8年連続金賞を受賞した幕張総合高校合唱部を訪れ、その強さの秘訣を潜入調査する。今夜のゲスト、藤木さんは来年1月上演の舞台KERA CROSS「グッドバイ」に出演が決定。こちらは太宰治の原作を2015年にKERA・MAP作品として上演し数々の演劇賞を受賞した恋愛狂騒劇(スクリューボール・コメディ)で、藤木さんは主人公の田島周二役を演じる。生瀬勝久が出演だけでなく演出も手掛け、ソニンらも出演。2020年1月11日(土)~13日(月・祝)に、かめありリリオホールで上演されたのち、シアタークリエほか全国で公演が行われる。木村さんが登場キャラ・山田一郎(MC.B.B)の声優を務める「ヒプノシスマイク」のユニット、イケブクロ・ディビジョン「Buster Bros!!!」の新CD「Buster Bros!!! -Before The 2nd D.R.B-」は12月25日(水)発売。「嵐にしやがれ」は12月14日(金)今夜21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2019年12月14日ギタリスト村治佳織のサントリーホール公演が開催される。テーマに挙げられた“旅と映画に恋して”は、近年村治が追い求め、人生と音楽の中心に据えてきたテーマそのものだ。プログラムには、「旅」と「映画」にまつわる音楽が交互に並べられ、その時々における様々な思いが込められた素敵な演奏とトークが期待できそうだ。特に「映画」においては、最新アルバム『シネマ』が、2019年第33回日本ゴールドディスク大賞インストゥルメンタル・アルバム・オブ・ザ・イヤー賞に輝くなど、今年の村治佳織にとって極めて重要なテーマに違いない。作品に応じて4本のギターを使い分けるなど、思いの深さが音楽と寄り添う素敵な瞬間が期待できる。なにはともあれ、世界最高峰のステージに数えられるサントリーホールを1本のギターの音色で満たす。その至福の瞬間に立ち会いたい。●公演概要12月21日(土)サントリーホール 大ホール●村治佳織(ギタリスト)東京都生まれ。3歳より父・村治昇にギターの手ほどきを受け、10歳より福田進一氏に師事。1989年ジュニア・ギター・コンテストにおいて最優秀賞を受賞。同年及び1991年、学生ギター・コンクール優勝。1992年ブローウェル国際ギター・コンクール及び東京国際ギター・コンクールで優勝を果たす。1993年津田ホールにてデビュー・リサイタルを開催。1994年には日本フィルハーモニー交響楽団と共演し、協奏曲デビューを果たす。1995年イタリア国立放送交響楽団の日本ツアーにソリストとして同行、全国各地で公演し高い評価を得る。同年第5回出光音楽賞を最年少で受賞。さらに 1996年村松賞受賞。同年5月、イタリア本国(トリノ)において共演、ヨーロッバ・デビューを飾る。このコンサートはヨーロッパ全土にテレビ放映された。1997年よりパリのエコール・ノルマルに留学、アルベルト・ポンセに師事。1999 年に帰国、本格 的なソロ活動を開始。NHK交響楽団、日本フィル、読売日響、名古屋フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢等の主要オーケストラとの共演も重ね、幅広い層からの支持を受けている。2000年ドイツのフォーグラー・カルテットとの日本ツアーを行い、新たなる室内楽の分野に取り組む。2002年5月ロドリーゴ生誕100周年を記念し、ロドリーゴ室内管弦楽団と、2003年2月再びフォーグラー・カルテットと日本ツアーを、同年5月韓国ソウルでのリサイタル、6月2度目の顔合わせとなるイタリア国立放送交響楽団(指揮:ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス)とトリノ、フィレン ツェでの公演に続き、日本ツアーを行う。現在最も注目されているギタリスト。
2019年12月13日《多くの方々を裏切ってしまったことを心の底から後悔しております》麻薬取締法違反で起訴され12月6日に保釈された女優・沢尻エリカ被告(33)。所属事務所を通じてコメントを発表したが、東京湾岸署の裏口から車で出てきて、報道陣の前に姿を現すことはなかった。沢尻被告は来年1月からNHK大河ドラマ『麒麟がくる』に主要キャストの1人として出演予定だった。4社のCMにも出演しており、そのすべてがお蔵入りに……。「賠償金が5億円や10億円との報道がありますが、大河ドラマの撮り直しやCM降板、そのほか細かい仕事の補填などの費用がかさんでしまい、社内では20億円まで膨らんでしまったといわれています」(所属事務所関係者)ベッキー(35)が不倫報道でCMを降板した際の違約金は、芸能界史上最高クラスの約5億円といわれた。沢尻被告は、その4倍!「大河は10話まで撮影が進んでいましたが、初回から撮り直し。代役には川口春奈さんを立て、今月3日から急ピッチで撮影していますが、NHKは初回放送を2週間遅らせる大河史上初の変更を余儀なくされました。ロケができずセットの一部を壊してしまったため、スタジオ撮影で対応していますが、これまで以上にCGを駆使するなど、時間と人件費がかかりすぎています」(NHK関係者)大河の制作費は通常、1話約6千万~7千万円だという。「大河の賠償額は10話分の制作費だけでなく、撮り直し費用も請求の対象になります。ポスターの回収や新ポスター作り、新たな宣伝費、グッズなど物販回収なども含めると、10億円は超えてしまうでしょう」(前出・NHK関係者)広告代理店関係者は、彼女のCM賠償金についてこう語る。「逮捕直前の沢尻さんのCM出演料は4~5千万円。賠償額は残りの契約期間で日割り計算して出します。撮り直しが必要になった場合はその費用も補償が必要です。また、一部の外資系企業は“商品のイメージを損なった”として違約金請求するケースもあります。そのため、今回のCMの賠償額は合計5億円に達することまで考えられます」さらに沢尻被告は映画『人間失格太宰治と3人の女たち』に出演し、その公開中の逮捕だった。「このままではDVDが発売できなくなる可能性があります。見込み収入分まで請求されることもあるでしょう」(映画関係者)沢尻は6日の保釈後、《今後、違法薬物と決して関わりを持つことのないよう、人間関係を含めたつながりを一切断つことを固く決意し、専門家の指導も受けて、立ち直ることをお約束します》とコメント。沢尻被告の所属事務所は今後の処分について《裁判の結果を踏まえて決定》するというが、沢尻被告が背負った十字架は、あまりに重い。
2019年12月10日『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』と話題作を立て続けに発表し、幅広い層から圧倒的な支持を得る蜷川実花監督によるNetflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」から、中谷美紀、池田エライザほか豪華キャストの華やかな場面写真が解禁となった。今回解禁された場面写真は、一目で蜷川監督の世界観を感じさせるファッショナブルで鮮やかなショットが満載。物語の中心となる人気写真家として第一線を走り続ける中谷さん演じる奈良リミと、女優を夢見て上京するものの全く芽が出ない池田さん演じるなつめの様々な表情を捉えている。2人が初めてリンクしていくことになるCMの撮影現場で、人気女優のスタンドインとして参加したなつめ。そんななつめを被写体として撮っていたリミの姿が収められたショットをはじめ、2人を支えていく仲間たちとの幸せなひとときが収められた数々のシーンが盛りだくさんだ。華やかな世界で生きるリミの周りには、公私ともに1番の理解者である金子ノブアキ演じるマネージャーのゆる子、実業家として手腕を発揮する夏木マリ演じるエリコ、板谷由夏演じる人気歌手=sayoの敏腕マネージャー・あかねといった頼もしい仲間たちの姿が。彼女らの楽し気な女子会の様子などが垣間見える写真も公開されている。一方、なつめを捉えた場面写真は、密かになつめに想いを寄せるコムアイ演じる画家志望のサニー、彼女たちを優しく見守るゆうたろう演じるノリと過ごす日常のシーンや、ひょんなことから出会った上杉柊平演じる人気ユーチューバーのヒラクと恋を予感させる初々しいデートシーンなど。様々な形で描かれる恋愛模様にも期待が高まる。Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」は2020年2月27日(木)よりNetflixにて全世界190か国へ独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年12月05日核戦争直後の世界を描いた名作『寿歌』で知られる劇作家・北村想とシス・カンパニーが、日本文学をリスペクトしたオリジナル戯曲を上演するシリーズ〈日本文学シアター〉。その第6弾となる『風博士』が、本日11月30日に東京・世田谷パブリックシアターで開幕する。2013年の第1弾・太宰治から、夏目漱石、長谷川伸、能『黒塚』、江戸川乱歩を取り上げてきた同シリーズ。この企画の面白さは、リスペクト対象をそのまま舞台化するのではなく、北村想の自由な、時には荒唐無稽な発想から新たな劇世界を創作するところにある。観客は、その作家や作品に知識がなくても、軽妙なユーモアに引き込まれ、美しい響きのセリフに心打たれる。そして、根底に人間の愚かさや哀しみが刻まれていることに胸を衝かれ、想像もしていなかった世界に導かれることから“大人のおとぎ話”とも称されている。今回のリスペクト対象は、無頼と呼ばれた作家・坂口安吾。彼が文壇に認められるきっかけになった短編小説『風博士』は、一陣の風となって姿を消した不思議な博士の謎が描かれるが、この作品に坂口の代表作『白痴』などのモチーフを織り込み、北村が風まかせにイメージを広げて書き下ろしたのが今回上演される『風博士』だ。舞台は、敗色濃厚となった戦時下の大陸。風を読むことができるという“フーさん”と呼ばれる男がいる。彼の周りには、風の如くそよそよと生きてきた人々が集まる。物語は、フーさんを中心に、ある時はミステリアスに、ユーモラスに、ノスタルジックに、彼らそれぞれの人生や秘密が交錯していく。主人公・フーさんこと風博士を演じるのは、シリーズ初登場となる中井貴一。今年は映画『記憶にございません!』でも話題になった名優が、今作でどんな世界観を創り上げるのか。同じくシリーズに初参加するのが、吉田羊と林遣都。映像での活躍はもちろん、舞台でも存在感を見せるふたりがさらなる魅力を発揮する。そして、その演技力が未知数の可能性を感じさせる趣里も出演。さらに段田安則、渡辺えり、松澤一之の豪華顔合わせに、内藤裕志、大久保祥太郎も加わる。演出は、シリーズ全作品を担ってきた寺十吾。そして音楽は坂本弘道。このふたりにより“まるでしゃべるがごとく歌い、歌うがごとくしゃべる”ように、歌が自然に盛り込まれた劇空間に仕上げられるという。坂口安吾テイストを匂わせながらも、まったく新しい『風博士』がどんな世界に連れ出してくれるのか、期待したい。12月28日(土)まで世田谷パブリックシアター、1月8日(水)から13日(月)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。文:伊藤由紀子
2019年11月30日大泉洋と小池栄子のW主演で、太宰治の未完の遺作が喜劇として生まれ変わる『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が、2020年2月14日(金)より公開。この度、大泉さん&小池さんの“嘘”の夫婦に水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江らが入り乱れる予告篇が解禁された。原作は、昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」。第23回読売演劇大賞最優秀作品賞に輝いた喜劇を、なぜか周囲の女性たちに好かれる“ダメ男・田島周二”に大泉洋、“パワフル女・永井キヌ子”に舞台版と同様、小池栄子を迎えて映画化、監督は『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出が務める。この度解禁となる予告篇では、田島は愛人たちと別れるために、キヌ子は金のために嘘(にせ)夫婦を演じる計画を企み、数多の愛人とグッドバイ(お別れ)していく様子が映し出されている。想いを花言葉にのせて語る儚げな花屋(緒川たまき)、奥様に会えて嬉しいと言ってのける挿絵画家(橋本愛)、優しい口調できつめの診察をするクールな女医(水川あさみ)と、ひと癖もふた癖もありそうな愛人たちとのやり取りが笑いを誘う。順調に思えた計画だったが、疎開中の正妻(木村多江)が現れたことで一変。嘘(にせ)夫婦を演じていた2人の関係にも変化が生じ、田島が「好きだー!」とキヌ子を押し倒すも、逆にキヌコの怪力によって二階から突き落とされてしまう場面も!さらに、総金歯で絵に描いたような成金になった清川(濱田岳)、なぜか喪服を着て楽しげに舞い踊る愛人たち、豪快に笑う作家・連行(松重豊)、そして窓越しでキヌ子に「グッドバイ」とささやく田島…。うまくいくと思っていた計画に田島もキヌ子も振り回され、しまいにはやらなきゃよかったと後悔!?個性豊かなキャラクターたちが織り成す、ドタバタ人生喜劇に期待が高まる映像となっている。併せて解禁されたポスターには、「別れの言葉が教えてくれる、ホントの気持ち」というコピーに、太宰を彷彿とさせるポーズをとった困り顔の田島、そんな田島を笑みの溢れる柔らかい眼差しで見つめるキヌ子、引き止めるように手を差し出す愛人たちに加えて、オールバックに全身白スーツの清川、企み顔の連行、怒りに満ちあふれた水原(皆川猿時)とキャラクターたちが切り取られている。『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は2020年2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月29日又吉直樹さんの新刊のタイトルは『人間』。又吉さんが敬愛する太宰治は死の直前に『人間失格』を完成させており、どんな思いを込めてその表題をつけたのか、想像が膨らむ。青春が終わっても、なお人生は続く。その後の物語。「作中にも『人間失格』の話が出てきます。太宰がそれを書いたのは38のとき。僕も連載時38歳で、まったく意識しなかったわけではないです。でもそれ以上に、僕も『人間って何やろう』と考えたりしますし、もともと人間という言葉が好きで、人間というつかみきれないものに興味があるんです」絵を描いて認められたいと思っていた語り手の永山は、38歳となったいま、絵や文章を発表しながら、細々と生計を立てている。そんな永山が、若い時分に暮らしていたのは「ハウス」と呼ばれる共同住宅。クリエイター志望者が集い、創作や議論に明け暮れたあのころを回想するところから物語は進んでいく。芸術を志す同志であり、同時にここでいちばんにならなければという闘争心もあるからこそ、「ハウス」の人間関係は複雑だ。友情も恋愛も辛辣な言い争いも起きる。「作品を褒めるのとけなすのと、ある種の人から見たら、けなす人の方が『詳しい、通だ』。そういう感覚を起こしやすいですよね。でも、若いころなんて特に、本当は怖いから攻撃的になってしまうだけで。僕自身、よしもとの養成所に通っていたころ、ネタ見せして順位を決められたりとかやってましたから、ああいう空気感は思い当たるところがあります。当時は考えすぎて『ボケがないネタを作ろう』とか『ボケがないっていうのをひとつの大きなボケにしよう』とか(笑)。それはいまじゃ絶対にできひんことで。ただ、そんなふうに試行錯誤したことがのちのちの大きなものにつながっていくことはある気がします」本書には、表現やものづくりにのたうち回る若者たちの、胸に刺さる言葉や思いがたくさん出てくる。たとえば、〈自分の才能を信じる事は罪なのか〉という罪悪感。「こうなりたいという理想の自分と現実の自分との差異が苦しみを生むわけで、ギャップが大きいほどしんどいものです。別に本人がやりたくてやっていることなのに、どこからしんどさがくるのか。それをたどってみれば、自分が何者かになれる、自分にはできると思っているせい。永山が己の才能を信じるという感情を罪と捉えるのも、極端ではあるなぁと思いますが、僕も若いときにちょっと考えていたようなことです」ほどなく住人たちとのいざこざが起こり、それを機に、永山はハウスを出た。だが、18年経ってハウスでもっとも気が合った影島と再会し、またも芸術談議を交わすようになる。芸人であり、発表した小説で芥川賞を受賞した影島は、もっとも又吉さんを彷彿させる人物だ。その影島と、同じくハウスの元仲間で、コラムニストとなったナカノタイチとの間で論争が勃発。その果てに、永山や影島はどんな道を選ぶのか。「『火花』も『劇場』も主人公が20代のころの話で、彼らが、その後どうなっていくのかを見つめたいというのが『人間』を書くひとつのモチベーションだったんです。若いころに体験した、本人にとっての大きな出来事を、どういうふうに消化したのか、しようとしているのかと」前2作と比べていちばん自分の体験に近いと、又吉さん自身も認める本作。永山がラストで感じた思いは、いま又吉さん自身が感じている人生のリアルかもしれない。『人間』2018年9月から2019年5月まで毎日新聞夕刊に連載。又吉さんにとって初の新聞小説。「緊張もあったけれど楽しかった」と振り返る。毎日新聞出版1400円またよし・なおき1980年、大阪府生まれ。お笑いコンビ「ピース」として人気を博していた2015年に、小説デビュー作『火花』を発表、同年に同作で芥川賞受賞。そのほか、『劇場』(新潮文庫)、『東京百景』(ヨシモトブックス)など単著、共著多数。※『anan』2019年11月27日号より。写真・土佐麻理子(又吉さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年11月26日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、受賞者が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。映画『愛がなんだ』で注目を浴びた岸井ゆきの、成田凌はそろって最優秀新進女優賞・男優賞に。当日は今泉力哉監督がサプライズで駆けつけ、2人に花束を渡した。今泉監督は「素直に嬉しいです。今日はなんの受賞もしてないんですけどのこのこ現れました」と照れ笑い。岸井は「あまり成田凌くんと話さないようにしていて。できるだけ(成田が演じた)マモちゃん以外の情報を入れたくないというか。それでちょっと個人的なことをきかないようにしたりしてたんですけど、成田くんは気づいていなかった」と撮影を振り返り、会場を笑わせる。成田は「『この映画がヒットしなかったら日本はおかしい』と思ったくらいだったので、ほっとした、というのはあるかもしれません」と、作品への熱い思いを語った。また、『嵐電』で最優秀主演男優賞に輝いた井浦は「生まれ育った多摩、完全なる地元。中大の裏側で生まれ育って、中大をみながら通ってたので、感慨深いです」と会場にしみじみ。同作は最優秀作品賞にも選出され、フレッシュなキャスト一同がずらりと並んだ。井浦は「ここに並んでる若者たちの名前と顔をどんどん覚えて帰ってください。きっとここに立ってる人たちが、これから今、新進賞をとった成田凌くんたちを突き上げていく若者たちになっていくと思います」と紹介する。『嵐電』鈴木卓爾監督は、「京都にずっといて、学校の先生をやっているので、次にいつ映画を撮るのかわかりません。誰か仕事ください」とアピール。さらに「『嵐電』はきっともう1回観たくなる人も多いと思います。なぜなら、ストーリーがよくわからないから。途中でこの映画はストーリーがよくわからなくなるので、みなさま、あまりストーリーを追いかけないで観てください。でも、映画はぐいぐいいきます。何言ってるのかわからないかもしれないですけど、そうやって観ていただけたらと思います」とたたみかける。最後には「11月22日から公開される中村義洋監督の『決算! 忠臣蔵』という映画に、キャストの1人と私が赤穂浪士の役で出てるので、よかったらぜひ見つけてください」と他の映画の宣伝もするなど、自由なスタイルで会場を盛り上げていた。○受賞一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月18日女優の沢尻エリカが合成麻薬MDMAを所持したとして16日に麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたことを受け、写真家で映画監督の蜷川実花氏が17日、SNSを更新した。沢尻は、2007年に主演映画の舞台あいさつで「別に」と不機嫌な態度をとったことから批判の的に。電撃結婚からの離婚、事務所との契約解除など波乱の人生を送り、女優としての復帰作となったのが蜷川実花監督作の『ヘルタースケルター』(12)だった。同作での演技が高く評価され、第36回日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞。今年9月に公開されたばかりの『人間失格 太宰治と3人の女たち』は、『ヘルタースケルター』以来のタッグだった。逮捕が報じられると、蜷川氏のもとには心配の声が寄せられていたが、17日深夜に「明日からまた頑張ろう!」と投稿。また、国際政治学者・三浦瑠麗氏のツイート「沢尻エリカさんを芸能界から追放すべきとの発言がTVであったとか。今朝の日曜報道でも言った通り、私はそう思わない。例えば蜷川実花さん監督の『人間失格』とか、素晴らしい作品がこの事件をきっかけに埋もれたりTVで放映できなくなったりすることはあってはならない。薬物はダメといえばいい」をリツイートしている。
2019年11月18日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、最優秀女優賞に輝いた女優の前田敦子が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。黒沢清監督の『旅のおわり世界のはじまり』ではウズベキスタンロケを行い、帰国後、石井裕也監督の『町田くんの世界』で学生役に挑戦した前田。「『27歳で制服を着ます』と黒沢監督に行ったら、すごい笑われて。『楽しみにしてます』と言われたので、頑張ろうと思って入ったんですけど、同い年の高畑充希ちゃんだったり、年上の岩田(剛典)さんも学生として参加すると聞いたので、それはすごく心強くて」と振り返る。石井監督からは「『映画の中で進行役になってください。あなたの役は重要です』と言われたので、がんばるしかない、制服云々言ってる場合じゃないなと思いました」と同作への思いを表した。現在は一児の母でもあるが、前田は「映画の世界って、夢が詰まっていて、『なんてわくわくするんだろう』と、やればやるだけ思える。映画の世界の前向きさ、ひたむきさが尊敬できるし大好きなので。これからどういうペースでやるかはゆっくり決めながらではあるんですけど、がっつり映画の世界に携われる日がきたらいいなと。そのためにすべてをしっかりがんばって直向きにやっていきたいと思います」と語った。○受賞一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月17日第11回TAMA映画賞授賞式が11月17日(日)、中央大学多摩キャンバスクレセントホールにて開催され、最優秀女優賞を受賞した蒼井優と前田敦子が登壇。蒼井さんは結婚、前田さんは出産と2019年、新たなスタートを切ったが、女優業に向けての熱い思いを吐露した。■蒼井さん「新しい一歩を踏み出す時期にこういう賞をいただけたことは光栄」TAMA映画賞は、明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するもの。蒼井さんは『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』において、多岐にわたる役柄を演じ分け、観客の脳裏に鮮烈に焼き付けたという評価で最優秀女優賞を受賞した。どの作品も非常に勉強になった現場だと語った蒼井さんだったが、なかでも「塚本晋也監督とご一緒した『斬、』の現場では、ものづくりの美しさを身体の底から体感させてただきました」とかけがえのない経験ができたことに感謝を述べていた。さらに蒼井さんは、塚本監督から得たことを胸に映画作りに励んでいくことを誓うと「新しい一歩を踏み出す時期に、こういう賞をいただけたことは非常に光栄でした。ある種の叱咤激励だと思って、これからも真面目に取り組みたいです」と今後の更なる飛躍を誓っていた。また『長いお別れ』で共演した名優・山崎努さんとの現場も味わい深いものであったと述べると「ご共演してまた好きになっちゃいました」と笑顔を見せる。続けて「画面に映らないようなシーンでも、アドリブを入れるんです。あれだけのキャリアを持つ方でも、常に挑戦する姿を目の当たりにすると、自分ももっと大胆に挑戦しなければいけないなと学ばせていただきました」と語っていた。■前田さん「映画の世界には夢が詰まっている」一方の前田さんは、主演を務めた『旅のおわり世界のはじまり』で演じた女性像が、前田さんの女優としての資質・魅力にシンクロして、稀有な存在感を放ったということでの受賞となった。2019年を振り返った前田さんは「これまでで一番映画に参加させていただいた年」と定義づけると「やっぱり映画の世界は夢が詰まっていると感じました。やればやるほどワクワクするんです」としみじみ語る。さらに前田さんは「映画の世界にいる方々のひさむきさが尊敬できるんです」と述べると「まだどういうペースでやっていけるのかは決めてはいませんが、またガッツリと映画の世界に携われる日がくるといいなと思っています」と未来に思いを馳せると「これからもしっかりと毎日ひたむきに過ごしていきたいです」と抱負を語っていた。第11回TAMA映画賞受賞作品、受賞者●『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)●『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)●新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)●藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)●山崎努 (『長いお別れ』)●井浦新 (『嵐電』『こはく』『赤い雪 Red Snow』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)●蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)●前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)●山戸結希監督 (『ホットギミックガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)●奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)●成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)●清水尋也 (『ホットギミックガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)●岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)●シム・ウンギョン (『新聞記者』)(text:cinemacafe.net)
2019年11月17日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、受賞者が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。最優秀新進男優賞を受賞した清水尋也は「人生で初めての映画賞。光栄です」と喜びを表す。出演した『ホットギミック ガールミーツボーイ』では同世代との共演となったが、「特に今回は板垣瑞生。前に共演して、その子とまた共演できたことが僕にとってすごく大きくて、少しでも成長した自分を見せたかったし、映画を通して彼と高めあえたらと思いました。彼の存在はすごく大きかったですし、同世代と共演できたことは僕にとっても大きかったです」と振り返った。同作のメガホンをとった山戸結希監督も、最優秀新進監督賞を受賞。山戸は清水について「天才」と語る。「天才って誰でもできる役をやっても意味がなくて、地球上で清水さんしかできないんじゃないかという役をやっていただくのがいい。これからもどんどん、清水さんにしかできなかったな、という役をやっていただきたいです。才能の塊だと思うので、ゴリゴリと進んでほしいです」とエールを送った。清水は「嬉しいです。役者にとって、『あなたにしかできない役だ』と言われるのは、これ以上嬉しいことはないので」と喜びつつ、「今ぐっと気持ちが引き締まりました。こんな大勢の前で天才と言っていただいてすごく緊張しています。変な汗をかいています」と照れ笑いを浮かべた。○受賞者一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月17日沢尻エリカ(33)が11月16日、違法薬物を所持したとして逮捕された。大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合)の出演も控える彼女に、何があったのかーー。各メディアによると沢尻は同日、東京都内の自宅で合成麻薬のMDMAを所持していたとして警視庁に逮捕された。調べに対して「私のもので間違いない」と供述し、容疑を認めているという。沢尻は、来年1月から放送される「麒麟がくる」で織田信長の妻・濃姫という重要な役どころに抜擢されている。本誌は9月、濃姫のためにヨガへと通いメンテナンスに励む沢尻の様子を報じている。沢尻は大河出演に向けて、“大きな決断”を下していた。「沢尻さんは11年から8年間にもわたり交際していた、アパレルブランドのデザイナー・Aさんと別れたそうです。沢尻さんのお母さんも公認の仲で、Aさんを息子同然のようにかわいがっていました。いわば“お墨付き”でしたから結婚目前といわれていましたが、彼女から別れを切り出したと聞いています」(映画会社関係者)17年12月、沢尻の母・リラさんは本誌取材に対してこう語っていた。「孫がいれば楽しいですよね。もちろんエリカが産んでくれればうれしいですけど、エリカと彼が結婚をどう考えているのかわからないんですよ」しかし、突然の別れを切り出した沢尻。大河への情熱との引き換えに破局を選んだのだ。「大河ドラマは1年間にわたって撮影します。『麒麟がくる』に全力をつくすため、沢尻さんは『プライベートを封印する!』と決断。そこで未練を断つために自ら別れをAさんに持ちかけたそうです。そして2人で話し合った結果、双方納得する形で別れることになったといいます」(前出・知人)07年に主演映画の舞台挨拶で「別に」と発言し批判を浴び、女優活動を休止した沢尻。その後も結婚に離婚、そして海外移住など“お騒がせ女優”と謳われることもあった。しかし12年の映画「へルタースケルター」で女優復帰し、16年に出演した「24時間テレビ」(日本テレビ系)のスペシャルドラマでは両目を失明した中学校教師の妻という難役を熱演。今年5月に放送されたドラマ「白い巨塔」(テレビ朝日系)や公開中の人気映画「人間失格太宰治と3人の女たち」でも、その演技力を高く評価する声が上がっている。沢尻は3月に開かれた「麒麟がくる」の記者会見で目に涙をためながら、力強くこう意気込んでいた。「芸能生活20周年目に、やっと大河に出演することができました。本当にうれしい(中略)この20年間、芸能界で培ってきたものや築き上げてきたものを作品に捧げたい。沢尻エリカの集大成をここで」ついに、大河ドラマ出演の“切符”を手に入れた沢尻。しかし、20周年の集大成を前にして逮捕とはーー。各メディアによるとNHKは「現在、事実関係を確認している。今後の対応は検討中」とコメントしているという。
2019年11月16日女優の沢尻エリカが16日、合成麻薬MDMAを所持したとして麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕された。出演番組で最近の恋愛事情や前向きな仕事論を語っていたこともあり、ネット上では衝撃が走っている。沢尻は、今年9月22日放送のフジテレビ系トーク番組『ボクらの時代』(毎週日曜7:00~7:30)に出演。映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』で共演した小栗旬、蜷川実花監督と様々な話題でトークを繰り広げた。その中で、蜷川監督が「かわいいんだよね。恋をしている時のエリカ」と振り返ると、小栗も「きっと最近、いいんだろうなと思う。顔を見ると」と印象の変化に言及。沢尻は、「かなり頑張ってる、いろいろ。すごくいろいろ順調で」とプライベートの充実ぶりをうかがわせた。蜷川監督から「エリカも子供、欲しいでしょ?」と話題を振られ、「欲しい!」と即答しつつ、「それで自分がどう変わっていくんだろう。変わっちゃうから、すごい不安もある。変わりたくないみたいな。でも、欲しいみたいな願望もある」と語っていた沢尻。「芝居上手い人なんてもっといるし、(自分は)ぶっちゃけ上手くない」「好きという原動力は何にも変えられないものだから、これは自分の誇れるところ。上手くないけど好き」と役者業への意欲も伝えていた。沢尻の逮捕を受け、ツイッター上では同番組視聴者からも「好感持てたのに」「この前のボクらの時代でいい事言っててまだ消さないであるのに」「恋人とか、プライベート充実してるのかなーって好印象だった」「変わったなーと思ったけど」と驚きとショックの声が広がっている。
2019年11月16日太宰治、手塚治虫など日本の文化人に影響を与えた中国・清代の作家・蒲松齢(ホ・ショウレイ)をモデルに、“レジェンド”ジャッキー・チェン主演で放つ娯楽超大作『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』が、2020年1月より全国公開。この度、ジャッキーの吹き替えといえばこの人!の石丸博也がナレーションを担当する本予告映像が解禁された。映画『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の原作でもある、中国怪異短編集の最高傑作「聊斎志異(りょうさいしい)」の原作者・蒲松齢をモデルにした“文豪妖怪ハンター”を、ジャッキーが演じる本作。エキサイティングなアクションや歌声まで惜しみなく披露し、妖怪たちとの熱闘を繰り広げる摩訶不思議な世界へと誘う。今回完成した本予告映像では、ジャッキー演じる最強の文豪妖怪ハンターが陰陽の筆を手に、“魔法拳”を駆使し、「成敗」と奇妙かつド派手なビジュアルの妖怪たちとバトルを展開する様子が描かれる。さらには、憂いと妖気を帯びた謎めいた美女も登場、映像の最後では、なぜか上半身だけになり、勝手に動き回る下半身に「戻って来て~」と呼びかけるジャッキーの姿も。エキサイティング&奇想天外なファンタジーアクションへの期待が俄然高まる内容となっている。物語妖怪の世界から人間を守っていたバリアが壊れ、多くの妖怪が人間界に押し寄せてきた。彼らを捕らえるため、学者を装った妖怪ハンターのプウ(ジャッキー・チェン)が送り込まれる。プウは「陰陽の筆」の力を使い、邪悪な妖怪たちを地獄に封印するミッションを遂行。あるとき、村の少女たちが、美しい2人の女妖怪によって次々と誘拐される事件が発生する。捜査に当たるプウ。そこへ正体不明の男チュイシャ(イーサン・ルアン)が現れ、女妖怪の1人シャオチン(エレイン・チョン)がかつては人間で、愛する者のために妖怪になったという哀しい過去を語る。難しい選択を迫られるプウ。シャオチンを捕らえるのか、それとも…。『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』は2020年1月よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月14日兄の連れてきた婚約者は…
妻は看病してもらえないのが普通ですか?
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