クレジットカードの不正利用は、2023年の被害額が約541億円と過去最悪になりました。前年から23.9%の増加で、10年間で約5倍に膨らんでいます(日本クレジット協会)。不正利用の9割以上が、カード番号を盗まれての被害です。電子メールやSNSで偽のホームページに誘導し、クレジットカード情報などを盗むフィッシング詐欺と呼ばれる手口が多いのです。ただ以前の詐欺メールは日本語としておかしな言葉遣いがあるなど、比較的容易に見分けられました。でも最近は、自然な日本語で書かれた詐欺メールや本物そっくりの偽サイトなど、見た目で判断するのが難しくなっています。また、2023年から増えたのがふるさと納税での不正利用です。フィッシングで盗んだカード情報で、犯人はふるさと納税を行う。返礼品を受け取ったらすぐに転売し、現金を得ます。カードの持ち主は、不正利用に気づいてカード会社に連絡すると、補償があるので利用額の支払いは免除されます。問題は自治体で、寄付額が入ってこないのに返礼品はすでに配送済みという被害が増えているようです。■利用明細がネットに移行してチェックをしない人が増え不正利用を防ぐため、私たちは怪しいメールを開かないといった注意は必要ですが、実は防ぎようのない手口もあります。最後の砦は、不正利用があったらすぐに気づくこと。毎月のカード利用明細のチェックです。以前は紙の利用明細が毎月送られてきたので、多くの方がチェックしていたでしょう。しかし最近は紙の利用明細が有料となり、ネットでの確認に移行したことで、チェックしない人が増えています。詐欺師らはこうした状況を利用して、数千円単位の引き落としが毎月定期便のように繰り返される不正利用を増やしています。高額の不正利用だと、カード利用の総額を見るだけでも気づきやすいのですが、数千円単位だとわからないことも多いでしょう。前述のとおり、カード会社は不正利用を補償してくれますが、不正利用を届けた日から60日前までなどと期限が決まっています。定期的な不正利用を長期間放置していたら、60日より前の被害は戻ってきません。きちんと明細を見て、レシートなどと突き合わせる作業が必要です。月末に必ず行うなどルーティン化してください。経済産業省は不正利用の防止にワンタイムパスワードの利用をすすめています。SNSに1回だけ使えるパスワードが届き、それを入力することで決済が可能になるものです。簡単なひと手間で防止できるのはありがたいのですが、専門家にはもっと強力な防止策を考えていただきたいものです。いまは23カ月連続で実質賃金がマイナスという家計の危機です。たとえ数千円でもムダにはできません。怪しいと思ったら、カード会社に電話で問い合わせを。詐欺メールに返信してはいけません。
2024年04月26日私は35歳を過ぎたころから、原因不明の不正出血に悩まされるようになりました。生理と関係のないタイミングで発生する微量の出血、原因がわからない症状に日々不安は募るばかり……。しかし、そのころ再開した不妊治療の中で、1つの原因へとたどり着くことになりました。排卵時出血と思いきや…30代も後半になったある日、トイレに入ると、ちょっとした違和感に気付きました。なぜかトイレットペーパーに、うっすらとしたピンク色の血液がついていたのです。このときまで出血といえば生理に関することと思っていたため、「きっと生理前の排卵期出血だろう」と、あまり気にも留めず、トイレを後にしました。しかし、この日に不正出血が起こって以降、度々トイレットペーパーにうっすらとしたピンク色の血液が残るようになったのです。初めは「タイミングが一定なら、排卵期出血や生理の初日だろう」と思い、記録を続けていましたが、そこに規則性はありませんでした。となると、思い当たる原因はなく、発生時期も頻度もバラバラ……。私は次第に、不安を抱えるようになりました。ちょうどそんなとき、これまで休んでいた不妊治療を再開し婦人科に通院することにしました。不妊治療のこと、そして不正出血のことも相談すると、医師はすぐに内診をおこなってくれました。「これでやっと原因がわかる」と、安心したのもつかの間……。「内診で見える範囲に問題はない」と医師から告げられました。むしろ、子宮はきれいで心配する必要なしとのこと。すると、ここまで続いている不正出血の原因は一体何なのか、気になるばかりです。子宮鏡検査で原因が判明その後もしばらく不正出血が続いたまま、私は不妊治療を続けていきました。しかし、なかなか妊娠には至らず、体外受精へとステップアップすることになったのです。人工授精と比べて、高度な治療が必要な体外受精。医師からは、受精卵を子宮へと移植する前に、念のため子宮環境を詳しく調べる子宮鏡検査をおこなうようすすめられました。子宮鏡検査とは、胃カメラのように細いカメラを子宮の中に入れて、内部を直接観察するとのこと。医師によれば、これまでの超音波検査による内診などではわからない症状も、この子宮鏡検査で見つかることがあるというのです。こうしてすすめられた通りに子宮鏡検査をおこなったところ、子宮の中にイボのような盛り上がっている場所があることがわかりました。それは「子宮内膜ポリープ」というものだそう。検査を終えると、「以前から相談を受けていた不正出血も、子宮内膜ポリープに関係している可能性が高い」という見解が示されたのです。無麻酔の日帰り手術でポリープを切除医師によると、子宮内膜ポリープは不妊治療においても着床の妨げになる可能性が高いとのこと。手術をすすめられ、私はポリープを切除することに決めました。「体内のポリープを除去する手術なのだから、大掛かりになるのだろう」と、どうやって仕事の休みを取ろうかと思案していたところ、なんと日帰りで対応しているクリニックがあると教えられました。仕事の調整をせずに済むので私はすぐに紹介状を書いてもらうと、2日後にはそのクリニックへと向かいました。再び子宮鏡検査がおこなわれると、やはり子宮内にはポリープが1つあるとのこと。そこで、医師からは手術をおこなうための具体的な説明を受けました。聞いていたように日帰りで手術をおこなうこと。そして当日の手術は無麻酔でおこなうとのこと……。日帰りという魅力につられてやってきた私に、無麻酔での手術という衝撃的事実がつきつけられた瞬間でした。私が行った婦人科クリニックでは子宮用の細い内視鏡を使用することで、無麻酔での手術を可能にしていました。正直、痛みに対する不安はありましたが、結局手術を受けることに決めました。覚悟を決めていたつもりでしたが、緊張と不安はぬぐい切れず、手術前に心拍数は上がり続ける一方。あまりの上がり具合に、一時は医師から中止を提案されたほどでした。手術がスタートしてしまえば痛みは耐えられないものでなく、20分ほどで手術は終わりました。当初は5分ほどで終わると伝えられていた手術でしたが、どうやら手術日までにポリープが増えており、時間が延びたようでした。この日を境に、不正出血はぴたりと止まり、不妊治療で妊娠することができました。現在は出産を終え、すでに生理は再開していますが、今でもあのときのような不正出血はありません。そう考えると、やはり子宮内膜ポリープが不正出血に影響していたのだろうと感じています。まとめ不妊治療をしていため超音波検査は度々おこなっていましたが、子宮鏡検査をするまでは子宮内膜ポリープの指摘を受けたことはありませんでした。しかし、今後不正出血があったときには、私はまず子宮内膜ポリープを疑うでしょう。手術日までに子宮内膜ポリープが増えていたため、これからも安心とは言いきれませんが、うまく自分の体と付き合っていこうと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/さとうのりこ(35歳)産後のからだの変化に驚愕しながら、日々どうにかしようと奮闘する1児の母。体験談をはじめ、幅広い記事を執筆しています。
2024年04月22日声優・水瀬いのりの公式Xアカウントが、第三者からの不正アクセス被害を受け、乗っ取られた可能性があることが5日、同アカウントにて発表された。Xではスタッフより「4月3日深夜、当アカウントが第三者からの不正アクセスにより乗っ取られた可能性がございます」と報告。「当該ポスト1件は削除し、現在は被害状況の確認、原因の調査、再発防止策の検討を進めております。ファンの皆さま、関係者の皆さまにご心配をお掛けすることとなり、深くお詫び申し上げます」と伝えた。水瀬はアニメ『五等分の花嫁』中野五月役、『Re:ゼロから始める異世界生活』レム役、『キラキラ☆プリキュアアラモード』キュアパルフェ役などで知られる人気声優で、アーティスト活動もしている。
2024年04月05日ジャズギタリストの渡辺香津美(70)が脳幹出血で緊急入院した。所属事務所のヒルトップスタジオが31日、ホームページで発表した。同事務所は「渡辺香津美に関してのご報告」とし、「渡辺香津美は2024年2月27日軽井沢の自宅にて倒れ、緊急入院いたしました」と報告した。「精査の結果、意識障害を伴う脳幹出血と診断され、医師の診断に基づき本年度予定されていたすべてのアーティスト活動を中止し、治療に専念いたします」とし、「ご家族は献身的な介護を続けており、静かな環境で皆さまに見守っていただくことが本人の1日も早い復帰へつながるとの思いでおります。また現在もご家族のみ面会可能な状況から、取材等はお受けいたしません」と状況を説明。「プライバシーにご配慮いただき、渡辺香津美復帰の日をお待ちいただけることを願っております」と伝えた。また「ファンの皆さま、関係者の皆さまにはご心配をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」とつづった。状況に進展があり次第、同ホームページで発表される。
2024年04月01日「生理がきた」と思い、いつものように過ごしていたものの、一向に減らない血の量。1週間以上も大量の出血が続き病院を受診したところ、本当は生理ではなく……。本作は、著者である岡田ももえさんのお母さんの実体験を描いた作品です。 「ホルモンバランスが乱れたことによる…」貧血でフラフラになりながら病院を受診したところ、医師から「これは生理ではない」「何で早く来なかったの」「死んでしまうよ」と言われた岡田ももえさんの母(51歳)。検査のため大きな病院の紹介状をもらい、薬を処方されたことで異常な出血は正常に戻ったのですが……。 大きな病院を受診した岡田ももえさんの母は、医師から「閉経前のホルモンバランスが乱れたことによる不正出血」だろうと言われます。そして、薬が効いたことで不正出血は止まったそう。 ただ、検査結果によっては子宮体がんや子宮頸がんの可能性もあるとの話を聞き、不安な気持ちになりながら検査結果を聞きに行くのでした。 岡田ももえさんの母の場合、生理と不正出血を見抜けず受診が遅れたのは、「元から生理が重く、出血が多かった」「最初は生理のときと同じような血の出方だった」ことが原因とのこと。血の量が多い場合は病気が隠れている場合もあります。「もともとそうだったから」と思わず、生理についておかしいかも?と感じることがあれば、受診して医師に相談してみてください。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。 岡田ももえさんの作品は、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪ ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター 岡田ももえ
2024年03月31日チョコレート嚢胞(のうほう)の手術をしてからの数カ月の間、私は不正出血に悩まされていました。生理を止め、卵巣の働きをおさえる薬を飲んでいましたが、その薬の副作用でだらだらと出血が続いていたのです。何日もナプキンをつけていなければいけない不快感、いつまで出血が続くのかわからないという不安がとても大きく、憂うつな気持ちでいました。そんなとき、帰省の際に義母から言われた言葉が、今でも忘れられません。 憂うつな義実家への帰省わが家では、春休みや夏休みなど、まとまった休みの日には義実家に帰省します。実家周辺は、たくさんの温泉がある場所で、帰省の際はみんなで温泉に行くことが恒例となっていて、私も温泉に入るのがいつも楽しみでした。しかし、このときの帰省は憂うつな気持ちで……。 というのも、私はこのときチョコレート嚢胞の手術をしてから数カ月経ったころで、服用中の薬の副作用で不正出血が長く続いていたからです。出血は生理3日目くらいの量で、トイレに行くたびにナプキンを替えないといけません。そのため温泉に入ることはできなかったのです。 ショックだった義母からの言葉義母には事前に夫から、術後の不正出血が続いていること、温泉は入れないことなどを伝えておいてもらいました。しかし、どこまで理解してもらえているかわからなかったため、義実家に着いて改めて私から義母に事情を説明。すると、義母からはこんな言葉が返ってきました。 「私はパンツを汚したことなんて1回もないし、わからないわぁ。おりものだってないのよ」。 私は義母からの言葉にあ然。自分の意思で下着を汚しているのではなく術後の薬の影響で不正出血が続いているのです。そのことをちゃんとわかってもらえなかったことと、「私の体調を気づかってくれるわけではないんだ」という悲しみが広がってきて……。私としてはとてもショックを受けてしまいました。 義母は悪気があって言ったわけではないとは思うものの、術後で心身ともにつらかった私にはとても堪え、心をえぐる言葉となりました。義母からのこの言葉は、今でもずっと覚えていて、いまだにモヤッとした気持ちが残る出来事となってしまいました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者/新谷けご作画/ちゃこ 監修/助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター ちゃこ
2024年03月25日生理期間以外に、性器の出血を経験したことはありますか。実はこれ、身体からの大切なサインの場合も……。身体のサインを見逃さないために、知識を深めましょう!監修:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。問題です!解説!不正出血は生理周期外に起こる出血であり、予期せぬものとなるでしょう。出血量や期間は個人差があり、軽いものから重いものまでさまざまです。原因もさまざまで、ホルモンバランスの乱れや子宮内膜の異常、ストレスや環境の変化などが関与します。排卵期の出血かどうかをチェックしよう排卵期に出血があった場合、中間期出血と呼ばれる出血の場合も。これは卵胞ホルモンの分泌が一時的に低下するために起こるものであり、病気ではありません。排卵期は、日頃から基礎体温を測ることで把握することができます。自分の身体の状態を把握するためにも測定することをおすすめします。病気のことも!一方で、病気が不正出血の原因となっているケースもあります。具体的には、ホルモン異常、子宮筋腫、子宮内膜症、ポリープなどがあります。稀に子宮や卵巣のがんなどもあります。出血が続く場合や、排卵期以外で出血があった場合は、産婦人科を受診しましょう。日頃から体のサインを観察し、異常を感じた場合には適切な対応を!ライター草案助産師:MellowingCokeめい※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一(MOREDOOR編集部/イラスト:ちり)
2024年03月14日普段、私はスマホアプリで生理予定日を管理しています。記録を見る限り、特に生理周期が大きくズレることもなく、順調な日々を過ごしていました。しかし、社会人として働き始めて2年目のこと。初めて「不正出血」を体験したのです。 あれ? 生理は終わったと思ったら…社会人2年目に入り、直属の後輩もできた私は、職場で任される業務も増えて、忙しくも充実した毎日を過ごしていました。このとき、仕事で大きなプロジェクトを進めている最中で、おっくうだった生理の期間も終わり、本腰を入れて仕事に取り組もうと前向きな気持ちに。そんな矢先に不正出血が見られたのです。 それは生理が終わって数日経ったときのことでした。すっかり経血も出なくなったので、ナプキンも必要ないと思い何も着けずに過ごしていたところ、下着に色の付いたおりものらしきものが付着しているのを発見。「生理は終わったはずなのに……」と、突然の出血を不思議に思いつつも、あまりこのときは気にかけず、おりものシートで対応しました。 不正出血が数日続いて…下着に色の付いたおりものを確認してから、おりものシートを着けるようにしていると、だんだんと経血のような鮮やかな色に変化が……。しかも、すぐに治まるだろうと思っていたものの、その後もだらだらと出血が続いたのです。不正出血を今まで経験したことがなかった私はとても不安になりました。 そして、仕事が忙しい時期ではありましたが、上司に相談のうえ仕事を早めに切り上げ、産婦人科を受診することを決意したのです。産婦人科を受診すること自体も初めてだったので、行くと決心するまでに少し勇気が必要でした。 早めの診察で、心も穏やかに退勤時間後だったからか、病院にはたくさんの女性が待合室で診察を待っていました。そして、名前を呼ばれ私は診察室へ。 どのような検査をするのかとドキドキしましたが、検査は毎年健診センターで受ける婦人科健診と同様、診察台に乗っての検査だけで少しホッとしました。内診をしてもらったあと、医師からは特に何かの病気ではなく、排卵日が近いこともあったので排卵出血か、もしくは仕事が忙しいことによるストレスではないか、とのこと。何か病気があるわけではなくてとても安心したのを今でも覚えています。 「不正出血、不安になるのも無理ないですよ。心配なことがあればまたいつでもいらしてくださいね」と言ってくださった産婦人科の医師の言葉は今でも忘れられません。私の場合は、何か病気が見つかることはなかったものの、不正出血は病気サインである場合もあり得るそうなので、これからも何か不安なことがあれば産婦人科を訪ねようと思いましたし、不安なことがあれば臆することなくきていい場所なのだとも感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者/杉野 ひまわり作画/まっふ監修/助産師 松田玲子 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター 漫画家 まっふ
2024年02月11日皆さんは、上司の言動に衝撃を受けた経験はありますか? 今回は「客に嘘をついて商品を売る上司」にまつわる物語とその感想を紹介します。上司の不正家具店で契約社員として働く主人公。あるとき上司が、客に嘘をついて商品を販売している現場を目撃してしまいました。翌日、主人公は上司の真意を確かめるために「私見ちゃったんです…」と上司に連絡をします。「どうして、あんな嘘ついたんですか?」と上司に聞くと…。売上を伸ばすため出典:Youtube「スカッとドラマ」なんと上司は、売上を伸ばすために客に嘘をついていたことが判明します。さらに主人公がこの件をマネージャーに報告しようとすると…。上司は、主人公のミスをでっちあげ、契約切りすることもできると脅すような発言をしてきたのです。上司の卑劣なやり方に「な…」と愕然とする主人公なのでした。読者の感想自分の売上のために客に嘘をつくなんて信じられません。不正を指摘した主人公に対する脅すような発言にも引いてしまいました。(20代/女性)自分の不正を指摘されて口封じのために脅すなんて最低だと思いました。上司の嘘を信じてしまい、商品を購入してしまった客の気持ちを考えてほしいです。(30代/男性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(lamire編集部)
2024年02月10日今回は、LINEをもとにしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。【LINE】男性社員が不正をした理由主人公は家具店で働く契約社員です。ある日、男性社員が不正をしている光景を目にします。なんと男性社員は、ウール素材の商品をカシミヤ素材だと偽り販売していたのです。主人公がすかさず「あの」と声をかけると…。男性社員から「どうしましたか?」と返答がありました。男性社員の不正を指摘出典:Youtube「スカッとドラマ」男性社員の不正を指摘し「どうして…」と尋ねた主人公。問題さあ、ここで問題です。男性社員の不正を指摘し「どうして嘘をついたんですか?」と尋ねた主人公。それを聞いた男性社員はなんと答えたでしょうか?ヒント男性社員は「ある目的」のために不正を働きました。みなさんは答えがわかりましたか?正解は…出典:Youtube「スカッとドラマ」正解は「売り上げを稼ぐために決まってるじゃん」でした。その後、男性社員は「契約社員の身で何を…」と論点をすり替え…。客に説明する様子もなく、主人公は「他の社員へ報告する」と忠告。しかし男性社員は「その場合、君のポジションも危うい」と脅してくるのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(lamire編集部)
2024年01月31日40歳のときに乳がんで乳房を全摘後、ホルモン剤治療で寛解し、再発の兆候はありませんでした。しかし、その後に脳出血を起こしました。まひが残り、リハビリを受ける状態でした。無事退院できたもののリハビリは続けねばならず、更年期症状も出てきました。周囲の理解のおかげで穏やかな更年期を過ごせるまでになるまでの体験談を紹介します。コロナ禍の脳出血乳がんで乳房を全摘し、ホルモン剤治療で寛解。その後、コロナ禍で大変だったころに脳出血を起こしました。救急車で病院に搬送され入院・治療を受けましたが、まひが残り、リハビリを受ける状態でした。当時はそんな状態だったので気にしていませんでしたが、ずっと生理が来ませんでした。かなりまひがあって入院中の私にとっては、その時期に生理がなかったことは、ある意味でよかったです。結局、退院の少し前に生理は再開しました。そしてリハビリを継続することを前提に、無事に退院できました。肩が痛くて眠れない。腕が上がらない!退院して、ぼちぼち自宅での生活を始めたころ、体調に明らかな異変を感じました。特に肩を動かしていなくても肩が痛くて寝返りが打てないため眠れず、腕も上がらない状態なのです。動悸や頭痛もありました。さすがに病院に行ったところ、医師には更年期障害と診断されました。しかし、私は乳がん治療でホルモン剤を飲んでいたため、治療はできないと言われました。ちょっと更年期を甘く見ていたので、ショックでした。在宅リハビリのため来てもらっていた理学療法士さんにアドバイスをもらいながら、なんとかやり過ごし、その結果、腕は上がるようになりましたが、更年期に伴って表れるようないろいろな症状に今も日々悩まされ続けています。正直、こんなにつらいとは思っていませんでした。定期的にやってくるイライラや憂うついろいろな体の変化も、更年期だからしょうがないと自分を納得させることはできたのですが、かわいそうなのは家族です。夫と息子がいますが、母親が定期的にイライラしたり、落ち込んだりするのに、訳がわからない状況ではさすがに気の毒だと思いました。そこでまず夫に説明し、閉経が近くなると女性の体はホルモンバランスが乱れ、身体的にも精神的につらくなることを理解してもらいました。息子もなんとなく悟ってくれたようで、私は今のところ精神的に落ち着いた日々を送っています。更年期はなってみないとわからないものですし、実際これからいつまで続くのかもわかりませんが、前向きに付き合っていくしかないと思います。まとめ乳がんになって、脳出血を起こして、更年期症状を経験するというなかなかまれな状態に陥りました。今まであまり人に弱みを見せることもなく気丈に生きてきたので、中間の息抜きだったのかもしれないなと思います。更年期は個人差があり、症状も異なると思うので、周囲の人に理解してもらうことが大切だなと感じました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/sigotonin511(48歳)専業主婦。40歳のころに初期乳がんが判明、 全摘。その後ホルモン剤治療を受け、再発もなく治療は終了。47歳のころ、生理がやたら重く、肩凝りや動悸があり、気分的にも不安定になったため、更年期障害を疑い、婦人科受診。乳がんの治療の影響で、更年期の治療はできないと言われ、そのまま無治療で現在も生活。周囲の理解を得て、更年期格闘中。
2024年01月29日30代後半になったころ、明らかに生理の経血とは違う少量の出血を起こすことが度々ありました。病院へ行くことが怖くて、この症状についてネットで調べていたら、余計に不安を募らせてしまいました。リサーチして募った不安婦人科に行ったほうがいいと思いつつも、「もし悪い病気だったら」と思うと、怖くて行けませんでした。不正出血について検索してみると、可能性がありそうなのは、子宮頸がんや子宮体がん。調べるうちに、「もう取り返しのつかないぐらい進行してたらどうしよう」と悪い想像が膨らんで、ひとりで不安を抱え込んでしまいました。検査の結果はネットで調べていても不正出血がなくなるはずもなく、仕方なく婦人科へ行くことにしました。エコーで子宮や卵巣の状態を診てもらうと……先生から「びらん」であることを告げられました。聞き慣れない言葉に、私はポカンとしてしまいました。「びらん」とは、子宮頚部の内側を覆っている子宮頚管粘膜が外に向かって広がってできる「子宮腟部びらん」。「子宮の入り口のあたりにポリープができていて出血している」とのこと。これが私の不正出血の正体だったのです。ポリープを切除先生からは「何の心配もいらない良性のできもの」だと聞き、安堵(あんど)したのですが……すぐにそのポリープを切除すると言われ、再び恐怖に震えました。腟内に器具を入れて、麻酔もせずに腫瘍を切ると言うのです。どのぐらい痛いのか想像できず、内診台でガチガチに緊張しながら「怖い!」と悲鳴を上げました。先生から「大丈夫だから、力を抜いてね」と言われると、あっという間に終わりました。あんなに怖がってしまい、恥ずかしかったです。まとめいつまでも病院へ行かず、ネットで調べていた自分を反省しました。もし子宮がんだったら、ちゅうちょしていた時間の分だけ病気が悪化していたかもしれません。今後は気になることがあったら勇気を出して、早めに病院へ行こうと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。文/雪田みゆ子著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年01月08日ある日の仕事中、娘の小学校から私のスマホに連絡が入りました。お昼休みに友だちと遊んでいるときにぶつかって、歯茎から出血しているとのこと。私は会社を早退して、急いで娘が受診している歯医者に向かいました。そこで、まさかの事実が発覚したのです。 歯茎から出血…娘の歯はどうなる!? ある平日のお昼過ぎ、私が仕事をしている最中に小学校から連絡が入りました。お昼休み中に娘と友だちが衝突し、娘の歯茎から出血しているたので今から歯医者へ連れて行くという内容でした。 私は仕事を早退して歯医者に急ぎます。到着すると、娘が痛がっている様子はありません。歯科医からは、経過観察が必要とのことでした。その日は、ひとまず帰宅することに。 1カ月後、経過観察のため娘と歯医者へ行きました。しばらくして私も診察室へ呼ばれたので、何か異常があったのではないかとドキドキしていると、歯科医から告げられたのは「虫歯が3本あります」という予想外の診断結果! その後、娘はぶつけた歯の経過観察と3本の虫歯治療で半年ほど歯医者へ通うことに。 娘が歯茎から出血していると学校から連絡が来たときは血の気が引く思いでしたが、この出来事をきっかけに虫歯の早期発見と治療ができました。そして娘は、この痛い経験から遊ぶときも周りに注意して遊ぶようになり、歯磨きもより一層入念にしてくれるように。今では、良い習慣ができたことに安堵しています。 作画/yacco著者:つちやさとみ
2024年01月05日これは私の友人が、不正出血を放置して思いがけない病気につながった話です。友人は元々子宮内膜症を患っており生理痛がひどく、不正出血もしばしば起きていたそう。今年の夏、少し不正出血が長引いたときも「いつもの症状かな」と病院へ行かず「そのうち治まるでしょう」と放置してしまったそう。しかし、いつもとは違う症状が彼女を襲う事態になったのです……。生理痛がひどい友人私は三姉妹の母です。長女が幼稚園に通っているころ、幼稚園が終わってから長女は公園でお友だちとよく遊んでいました。ある日、いつものように子どもたちを遊ばせながらママ友と話していた最中「痛たたた……」と、ママ友の1人が急におなかを押さえ痛そうに腰を丸めたのです。とてもつらそうな姿に驚き「大丈夫?」と聞くと「急にごめんね、最近生理痛が重くて、痛くてね」と言う彼女の顔色は青く、本当につらそうでした。聞けば子宮内膜症を患っているとのこと。本来は子宮内部にできるはずの子宮内膜組織が、異常な場所で作られてしまう病気で、彼女の場合は生理痛がとても重く、生理の期間はいつも陣痛並みに痛むそうです。そして「怖いから婦人科に定期的に行って、異常がないか診てもらってるけど、痛いものは痛くて」と話してくれました。この日は公園遊びを切り上げて、少し早く解散する流れに。彼女は少し休めば大丈夫と言っていましたが、明らかに早く休んだほうがよさそうな顔色です。「また遊ぼうね~」と手を振り合う子どもたちと一緒に私は「お大事にね」と手を振りながら、内心とても心配でした。「いつものことだから心配しないで」と言いながら、彼女は青い顔のまま帰っていきました。不正出血が続いていたけど中々病院へ行けない日々しばらくして幼稚園児たちは夏休みに。その友人も日中子どもを遊ばせたり、家業の手伝いをしたりと、忙しく過ごしていたと言っていました。そして夏休みの間中ずっと、生理ではない期間もだらだらと少量の不正出血が続いていたそうなのです。生理のように重い出血が続くのではなく、1日に1度、ほんの少しパンティライナーにシミができるくらいだったため、病院へ行くのをためらっていたそう。子宮内膜症の影響での不正出血はこれまでも経験があり、そのときはしばらくしたら治まったため、今回も「そのうち治るでしょう」とあまり気にしていなかったそうです。何より夏休み中で子どもたちの昼食作り、遊び相手に片づけとすることが多く、とても自分が病院に行って診察してもらおうとは思えなかった、と言っていました。しかし、夏休み残り2週間を過ぎたころ、彼女は急に腹部の激痛に襲われました。生理痛がいつも重いとはいえ、それより数倍ひどい痛みで、体勢を変えても温めても鎮痛薬を飲んでも痛みが治まらなかったそう。冷や汗が額に浮かび、息をする間も痛くてたまらなかった彼女は「もしかして盲腸?」と考え、自分で救急車を呼びました。「盲腸じゃない?」医師から告げられた病名は救急車で病院へ運ばれた友人。問診を受け、夏休みの間の不正出血や子宮内膜症の持病について伝え、超音波検査を受けました。すると判明した病気は彼女が予想していた盲腸ではありませんでした。なんと、卵巣内にできたチョコレート嚢胞(のうほう)が破裂していた、とわかったのです。チョコレート嚢胞とは子宮内膜症が卵巣内にでき、古くなった血液が固まって変色したできものを指すそうです。友人は緊急で手術を受け、このチョコレート嚢胞を摘出しました。子宮内膜症がまさか、緊急手術が必要な病気につながるなんて考えたこともなかったと彼女は後で振り返っていました。生理痛が重くなったり不妊になりやすかったりと、子宮内膜症にかかっていてもいくつかの症状を知っているだけだった自分を恥じたそうです。無事に手術は終了し、経過を見ながら1週間入院して、夏休みが終わる前に退院できました。「普段なら不調があればすぐ病院へ行くのに、夏休み中だからとか、以前同じ症状があったときはすぐ治ったからと言い訳しながら1カ月も放置してしまったことが今回の手術につながったのかも」と友人は言っていました。突然の入院に家族も驚いたらしいのですが、両親や夫が休みを取って子どもの世話や入院の荷物のやりとりを担当してくれたおかげで、夏休み中の入院をなんとか乗り切れたとのこと。友人の2人の子どもたちも初めは泣いていたけど、お医者さんに治してもらえると話すときちんと聞き分けて我慢してくれたようです。夏の旅行も急に日程変更したそうですが、大事に至らなくて本当によかったと話していました。まとめ普段なら見逃さない症状でも「このくらいならよくあるし」と自分に言い聞かせて放置してしまったため、友人は緊急手術を受ける羽目に。病院は混んでいるし、子どもたちを預けてまで……と行かない理由を思いついても、この手術以降、彼女は異変があったらきちんと病院へ行くようにしていると話していました。また、元々患っていた子宮内膜症について、何に気を付けるべきか、どのような病変があるのかなど、自分の病気についての知識が足らなかったかもとも。以前にあった症状でも同じようなものと決めつけず、症状のあるときはきちんと受診するのが大切なんだと教えてくれた体験談でした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/sawawa著者/田川 ゆうこ(36歳)体形の悩みは出産がきっかけなのか自分がきっかけなのか……悩む三姉妹の母ライター。今年こそダイエットを卒業したいです。
2023年12月27日トヨタ自動車傘下のダイハツ工業の不正問題で、ダイハツが12月20日に公表した「第三者委員会」による報告書の内容がネットを震撼させている。ダイハツは、車両の安全性を確認する試験での不正問題を巡り、不正対象が64車種に拡大し、国内外で販売する全車種の出荷を一時停止している。「不正は多岐に渡り、助手席の衝撃試験しか行っていないのに、運転席側の架空の試験結果を捏造したり、衝撃で開くはずのエアバッグをタイマーで作動させる、衝突試験に合格するためにあえて車内に切れ込みを入れるなど、安全性に関わる不正も発覚しています」(経済部記者)報告書では不正の内容とともに、不正に至った背景まで書かれているが、頻繁に出てくるのが「時間的余裕がなく」という表現だ。アンケート調査でも回答者の約8割が「開発スケジュールが過度にタイトになる傾向」を不適切行為の根本的な原因や背景として挙げている。「報告書でも指摘されているように、窮屈な開発日程を死守することが求められる中、デザインや設計変更などがあれば、結果的には最後の工程である認証試験にしわ寄せがくる。また、失敗してやり直すことが想定されていないスケジュールだったため、認証試験の担当者が“絶対合格”の極度のプレッシャーに晒されていたとのことです」(前出の記者)とはいえ、それだけでは不正に及ぶ理由にはならない。本来ならスケジュールの見直しや人員の補充などで解決を図るべきだが、ここにダイハツの“ブラック”ぶりが伺える。報告書には、職員への聞き取り結果として、“管理職に対し問題を一切相談できない”という実態が露わになったのだ。報告書ではその悲惨な状況が次のように指摘されている。《極度のプレッシャーに晒されて追い込まれた現場の担当者に問題の解決が委ねられた現場任せの状況になっていたといえる》■管理職は「なんでそんな失敗したの」「どうするんだ」「間に合うのか」と詰問するだけ現場サイドから管理職に報告や相談ができなかった要因については、管理職が認証試験の実務や現場の状況に精通しておらず、相談しても問題が解決できないケースがあったことが指摘されるほか、社員へのヒアリングでは衝撃的なマネジメント体制も明らかになった。《当委員会がヒアリングを実施する中では、「管理職は表向きは『何でも相談してくれ』というものの、実際に相談すると、『で?』と言われるだけで相談する意味が無く、問題点を報告しても『なんでそんな失敗したの』『どうするんだ』『間に合うのか』と詰問するだけで、親身になって建設的な意見を出してくれるわけではない」といった意見に接した》調査委員会が実施したアンケートの自由回答欄には、悲痛な声がつづられている。《「できない」をアピールすると、それを言った特定の人だけが、別途報告必要など別に工数がかかる》《できないと声を上げるとなぜできないのか、できるようにするにはどうするのかと逆に仕事量が増える為に、声を上げないことや、諦め感がなどが出てきている》《不正行為の根本的な問題は、開発失敗・ミスを叱責する風土だと考える。直接的に日程を守りたかったから不正行為をしたわけではなく、日程を守れなかったときの叱責されることを避けたかったのでは?問題を起こした部署や担当者が会議で吊し上げられたり、必要以上の叱責を受けることがある》《身の丈に合わない開発ボリュームと輻輳・日程死守の為に、遅れが発生しても後工程に吸収させる文化・「出来ない」と言えてない風土・「失敗してもいいからチャレンジしよ」でスタートしても、失敗したら怒られる(日程をどう考えてる?と責められる)》「全162ページある報告書からは、組織ぐるみの悪事や一部の悪質な社員の仕業ということではなく、追い詰められた現場が“禁じ手”を使わざるをえなかったほどに、企業全体としてのコンプライアンス意識が低く“ブラック”な職場環境だったという印象を受けました」(前出の記者)あまりの“ブラック”ぶりにはネット上では共感や同情する声まで上がっている。不正は言語道断だが、報告書を読めば現場社員に同情してしまう人も日本には少なくないかもしれないーー。
2023年12月21日生理予定日でもないのに、突然出血があると驚いてしまいますよね。ときには、婦人科系の疾患が隠れていることもあります。今回は、不正出血とその原因を探る勇気を持った一人の女性の経験を、彼女の言葉を借りてお伝えします。監修:森女性クリニック院長、森久仁子産婦人科専門医、医学博士。大阪医科大学を卒業後、同大学産婦人科学講座に入局、同大学産婦人科学講座助教、和歌山労災病院をへて、平成25年和歌山市に森女性クリニックを開院。産婦人科としての枠組みだけではなく、女性医療の充実を目指すべく診療を行っている。規則性のない不正出血が……18歳の頃、生理予定日ではないにも関わらず、少量の出血がありました。当時は生理不順だったので「予想外に生理が始まったのかな?」程度にしか考えていませんでした。しかし、1週間以上出血が続いたので、母に相談し、病院で受診。結果は、ホルモンバランスが整っていないことが原因の不正出血だろうとのことでした。そのときの心情は?原因がわかるまで、とても不安で怖かったです。この体験で思うことは?男性、女性それぞれのホルモンバランスとその影響についてお互いに知ること、年齢に合った内容で、体の仕組みや妊娠の仕組み、避妊や自己防衛について学べることを期待します。(33歳/主婦)不正出血の原因は……不正出血は、生理以外の女性器からの出血のこと。その原因は、女性ホルモンの乱れのほかに、性病などの炎症や、卵巣腫瘍や子宮頸がんなどの婦人科系疾患、妊娠時の着床などが原因として考えられます。不正出血は、適切な医療機関で相談をすることが、何よりも重要です。他にもなにか気になる症状があったら、早めに婦人科へ相談してみてくださいね。※この記事は実際に募集したエピソードを記事化しています。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医を持つのもよいので、検討してみてください。※監修:森女性クリニック院長、森久仁子(MOREDOOR編集部)
2023年12月04日久しぶりの性行為は、緊張から痛みを感じやすくなってしまうことがあります。中には、痛みだけでなく、出血を伴ってしまうという方もいます。そこで今回のMOREDOORでは、「性交痛を感じたエピソード」をご紹介します。監修:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Bさんの場合……久しぶりに彼氏の家に遊びに行ったとき、夜になり雰囲気が盛り上がって性行為をすることに。生理が被っていたのと、外にご飯を食べにいくことが多かったので、久しぶりの性行為でした。そのため痛みを感じてしまいました。少し時間が経つと感覚が変わるのだなと思いました。どのようにして症状を改善しましたか?彼に状況を細かく伝え、その日は激しくせず優しくしてくれるようお願いしました。そのため、少し出血はありましたが、後日痛みが残るようなことはありませんでした。その後は定期的に会って仲良くしようという話になって落ち着いたのを覚えています。世の女性陣へ伝えたいことは?素直に気持ちを伝えることが大事だと思います。(31歳/専業主婦)違和感を覚えたときは専門家へ久しぶりの性行為で、痛みや出血があったというBさん。性交痛の原因は人によって異なりますが、主にうるおい不足、身体的特徴や体質、膣の炎症が原因となっている可能性が高く、また子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系疾患が要因の場合もあります。心や体の違和感、痛みは早めのケアと、何よりパートナーの理解が大切です。皆さんも、不安や違和感を覚えたときは、まずパートナーに言葉で伝えること、そして婦人科での受診を考えてみてくださいね。今回は「性交痛を感じたエピソード」をお届けしました。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一(MOREDOOR編集部)
2023年12月02日皆さんは家族関係の悩みはありますか? 今回は「クレジットカード」にまつわる物語を紹介します!『クレジットカードを不正利用する妹』ある日、主人公のもとへ「私の荷物送って」と妹から連絡がきます。最近なぜか妹の荷物が家に届き、不思議に思っていた主人公。問い詰めると、妹は家族で使っていたクレジットカードを持ち出していて…。口座を勝手に…出典:Youtube「Lineドラマ」妹はクレジットカードの引き落とし口座を、勝手に主人公の口座に変更していたのです。妹はまったく反省しておらず、無料で買い物ができたことをラッキーとしか思っていません。勝手にお金が引き落とされ、困った主人公は弁護士に相談することに。家族であってもお金の請求はできるようで…。家族だから払わなくていいと思っていた妹は、焦り出します。その後、主人公は「合計110万円返してね」ときっちりと請求。妹は支払いに追われることになったのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(lamire編集部)
2023年11月21日いつもの生理と違うなと感じたことはありませんか?生活に支障が出る場合は、ホルモンバランスの乱れが影響している場合も……。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科を受診したときのエピソード」をご紹介します。監修:医療法人沙月理事長、月城沙美医学博士/日本専門医機構認定産婦人科専門医/母体保護法指定医福井医科大学(現 福井大学)医学部を卒業後、名古屋市立大学病院で研修、名古屋市立大学医学部大学院を卒業、複数の医療機関で勤務。東京都内の婦人科や美容皮膚科でも経験を積み、2021年に〈レディクリニック名古屋伏見〉を開業し、2023年医療法人沙月を設立。「安心•納得の医療を提供する」ことをモットーに、女性の健康の増進に美容が助けになるという思いから、婦人科•美容皮膚科の〈レディクリニック八事山手通〉を令和5年11月11日に開院。Dさんの場合……生理が終わったあとも少量の不正出血が2週間くらい続き、その後の生理の量が今までにないほど大量の出血がありました。もともと貧血気味でしたが、貧血がさらにひどくなり、フラフラしたり眩暈や疲れで生活に支障が出始めたため、婦人科を受診。子宮内エコー検査を受け3cmほどの子宮筋腫が2つ見つかりました。※不正出血の期間により症状は異なりますが、1ヶ月ほど続く不正出血の場合は、ホルモンバランスの乱れも関係しています。毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。どんな治療を受けましたか?ホルモン治療で出血を止めるため、ホルモン剤(錠剤)の処方と、貧血改善のために鉄剤を処方してもらいました。治療後、生理は落ち着いています。貧血はまだ数値が低めだったので、鉄剤を飲み続けています。世の女性陣へ伝えたいことは?最初は「年齢的にも生理が終わるからの症状かな」と思いましたが、結果筋腫が影響していた出血でした。いつもの生理と違う場合は、早めに婦人科を受診したほうがよいと思います。違和感を覚えたときは婦人科へ不正出血や貧血は、子宮筋腫が原因だったというDさん。皆さんも、体に違和感を覚えたときは、早めに病院で受診してみてくださいね。今回は「婦人科を受診したときのエピソード」をお届けしました。※監修:医療法人沙月理事長、月城沙美※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年11月17日「不正出血」の経験はありますか?生理でもないのに出血があるとびっくりしてしまいますよね、中には婦人科疾患が隠れているケースもあります。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Kさんの場合……現在、40代のシングルマザーで、子どもが3人います。20代の頃、3人目を産んだ後、膣の出入り口辺りから少量の不正出血がありました。当時出産も兼ねて通っていた婦人科で診てもらったところ、「異常はないので、様子見でいい」と言われました。とくに目立つ症状もなかったので、気にしていませんでした。それから20年経ち、子育てが落ち着いてきたので、友人の紹介で知り合った男性とお付き合いすることに。その方に「膣の不正出血が気になるから病院に行こう」と言われました。正直めんどくさいと思い、適当に誤魔化していたのですが、「一緒に行くから!」と何度も言われたので、渋々行くことに。子宮がんの検査をし、結果は子宮頸部高度異形成と言われました。症状としては、彼と付き合う前から下着に着くか着かないかの少量の出血がありました。当時、たまたま低用量ピルを使用する機会があり、使っていたところ出血がなくなったため、余計に大したことはないと思ってしまっていました。それからもとくに大きい症状がなかったため、受診を促してくれた彼には本当に感謝しています。どんな治療を受けましたか?家の近くの個人産院で子宮がんの検査をした後、先生に「紹介状を書くので大きい病院に行って再検査して下さい」と言われ大きい病院で再検査しました。その結果、子宮の一部摘出か全摘出かと言われました。一部摘出でもよいけど、ごくまれに5〜10年後、再発という可能性もゼロではないと言われたので、全摘出を選びました。世の女性陣へ伝えたいことは?この病気は、まったく症状のない方もいるようなので、家族やパートナーのアドバイスや定期的な健診はとても大事だと思います。一部でごくまれに、再発や進行で苦しんでいる方もいらっしゃるみたいです。子宮頸部高度異形成は5〜10年ほどで進行する場合、子宮頚がんになることもあるそうです。痛みなどの症状がなかった上に、シングルマザーだったので、毎日育児と仕事でバタバタしていて気にもしていませんでした。自分には関係ないことだと思い込んでいましたが、定期的に検診に行くことは、大事だと思います。このエピソードに読者は『少しでも異変に気づいたら、お医者様に頼るといいと思えました。ですが、受診には勇気がいると思うので、Kさんに受診を促してくれる男性が現れてくれて本当に良かったと思います。お医者様以前に親身になってくれたり、信頼できる存在があることはとっても大切にも感じました。』『婦人疾患の話は男性はしづらいにも関わらず、彼氏が偉いなあと思いました。』『彼氏に感謝ですね。言いづらいですし、嫌がれるのがわかっていても言ってくれたのですから。』『もし自分の立場でも病院に行くことはないだろうと言うような症状から、子宮の摘出を指示されると言うことが本当に恐ろしいと感じました。彼の存在があって本当によかったと思います。』と実に様々な声が寄せられました。違和感を覚えたときは婦人科へ不正出血があったのは、子宮頸部高度異形成が原因だったKさん。忙しい毎日を送っていると、自分の身体のことは後回しにしてしまいがちですよね。皆さんも忙しい日々の中でも、身体に異変を感じたときは病院で受診してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年11月15日年に1回、自治体や勤め先の保健事業で受けられる「子宮がん検診」。子宮がんとはどんなものなのか、よくわからず受けている人が多いのではないでしょうか。実は子宮がんは2種類あり、そのうち1つは50代以降に患者が急増する特徴があるそうです。そこで、産婦人科医の駒形依子先生に40代~50代女性が知っておきたい子宮がんについて聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。子宮がんにはどんな種類がある?できる場所によって「子宮頸がん」と「子宮体がん」に分かれる子宮がんは、できる場所と原因によって2種類あると言います。「子宮の奥には、妊娠すると胎児が宿る体部があります。この体部にできるのが子宮体がんです。主な原因は女性ホルモンのバランスの乱れで、閉経後の50代が発症年代のピークです。一方、子宮の入り口付近の細くなった部分の頸部にできるのが子宮頸がんです。性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染で起こり、現在は20~30代が発症年代のピークになっています」(駒形先生)。それでは、40代・50代女性が特に注意しないといけないのは子宮体がんということになりますか。「子宮体がんは早期発見が重要なので、どんな症状があるかは知っておいてほしいですね。女性ホルモンの影響を強く受けるので閉経している月経不順妊娠・出産の経験がない肥満ホルモン補充療法を経験しているといった方は注意が必要です。未産と肥満が高リスクの理由妊娠・出産経験がないことがなぜ高リスクになるのでしょうか。「子宮内膜は、エストロゲンにさらされればさらされるほど炎症を起こしやすくなります。妊娠・出産・授乳中は生理がなく、生理があるときに比べて子宮内膜がエストロゲンにさらされる機会が減ります。一方、妊娠・出産経験のない女性はそれだけ子宮内膜がエストロゲンにさらされる機会が増えるので、リスクが高いと言われるのです」(駒形先生)。肥満はどのように関係しているのでしょうか。「エストロゲンはエストロン、エストラジオール、エストリオールの3種類で構成されていますが、このうちエストロンは脂肪細胞から分泌されることがわかっています。つまり、脂肪細胞の面積が大きければ大きいほど、つまり太っていれば太っているほどエストロンが分泌されやすくなります。閉経後、エストロゲンに敏感に反応しやすくなった子宮内膜にこのエストロンが反応して炎症を起こし、がんに変化する可能性が考えられます」(駒形先生)。また、40代、50代でも子宮頸がんを発症する女性はもちろんいるので安心はできません。子宮頸がんは性交渉で感染してから、およそ10~20年かけて発症することが多いので、30代や40代に感染して、40代、50代で発症することは十分あり得ます」(駒形先生)。「子宮がん検診」では「子宮体がん」は検査しない!?多くの集団検診で検査するのは「子宮頸がん」のみ子宮体がんは50代以降から急増するということですが、「年に1回の子宮がん検診では陰性だから大丈夫」と思っている人も多いでしょう。しかし、なんと子宮がん検診では、子宮体がんは検査していないことがほとんどなのだそうです。「一般的に、子宮がん検診では頸部の検査しかしません。つまり、子宮体部の検査はしないのです。理由としては生理には子宮体がんの予防効果があり、閉経後はリスクが高まるが、その時期は個人差があるから子宮体部の検査は頸部よりも痛みが強く気軽にできないから子宮体がんは閉経後にかかる人が多く、初期症状である不正出血で異変に気付きやすいから子宮頸がんの発症年齢は幅広いから子宮頸がんは生理がある人も多くかかり、初期症状が不正出血でわかりにくいので検査する必要があるからなどが挙げられます。一部の自治体では不正出血のある50代以降の女性に限って子宮体がん検診をオプションで受けられるところもあるようですが、多くは、子宮がん検診といえば頸部のみの検査です」(駒形先生)。「子宮体がん」にはどんな症状がある?不正出血があったら早めに受診を「子宮体がんの初期症状は不正出血です。子宮体部からの出血は茶褐色や黒っぽいのが特徴です。また、おりものに血が混じる場合もありますが、これも不正出血です。おりものの変化は軽視されやすいのですが、出るべきでないときに出る血液は不正出血、と心得て欲しいですね。閉経後、時間がたっている場合は受診する人が多いのですが、まだ生理がある場合や月経不順の方は様子を見てしまうこともあるようです。ほかにも、性交時に下腹部が痛む、常に下腹部が張っている感じがする、といった症状にも注意です。子宮体がんは初期で発見できれば予後が良いがんとされています。早期発見がとても大切です。不正出血が1度でもあれば、婦人科を受診することをおすすめします」(駒形先生)。まとめ子宮頸がんは年に1回の検診でチェックができますが、子宮体がんは自分で気を付けておかないと早期発見ができません。いつもと違う出血やおりものが出る場合は、がんではなくてもほかの病気が潜んでいることもあります。早めに受診するようにしましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月13日日常の中で突如として現れる不正出血は、多くの女性にとって不安の種となります。不正出血は、時として身体からの警告信号かもしれません。今回は、不正出血とその原因を探る勇気を持った一人の女性の経験を、彼女の言葉を借りてお伝えします。監修:森女性クリニック院長、森久仁子産婦人科専門医、医学博士。大阪医科大学を卒業後、同大学産婦人科学講座に入局、同大学産婦人科学講座助教、和歌山労災病院をへて、平成25年和歌山市に森女性クリニックを開院。産婦人科としての枠組みだけではなく、女性医療の充実を目指すべく診療を行っている。規則性のない不正出血が……「私は20代の中頃、結婚を機に妊活を始め、自分の体と向き合うため基礎体温を測り始めました。それまでは無頓着だった私の生理周期ですが、いざ記録を取ってみると、規則性のない出血があることに気づいたのです。痛みはなく、周期性も見られなかったため、大したことはないと思いがちでしたが、"一応念のため"と近くのレディースクリニックへ足を運びました。」初めてのレディースクリニック「クリニックを訪れるのはこれが初めてで、緊張と不安が入り交じった心境でした。診察の結果、私の不正出血の原因は、比較的大きな子宮筋腫が複数個あることと判明しました。医師からは、手術で筋腫を取り除く方法、妊娠への影響、さらには帝王切開の際に筋腫を一緒に取り除く選択肢について丁寧な説明を受けました。幸いなことに、その後私は自然に妊娠することができ、帝王切開で無事に赤ちゃんを出産し、同時に筋腫も取り除く手術を受けることができました。」この体験で思うことは?「レディースクリニックを受診すること自体初めてだったので、緊張と不安がありました。不正出血をはじめ、正しい情報に誰でも簡単に辿り着けるようにしてほしいです。中年になった今でさえわからないことが多いので、専門的に教育できる人に携わってほしいと思います。」(40歳/主婦)不正出血の原因は……不正出血は、生理以外の女性器からの出血のこと。その原因は、女性ホルモンの乱れのほかに、性病などの炎症や、卵巣腫瘍や子宮頸がんなどの婦人科系疾患、妊娠時の着床などが原因として考えられます。不正出血は、適切な医療機関で相談をすることが、何よりも重要です。他にもなにか気になる症状があったら、早めに婦人科へ相談してみてくださいね。※この記事は実際に募集したエピソードを記事化しています。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医を持つのもよいので、検討してみてください。※監修:森女性クリニック院長、森久仁子(MOREDOOR編集部)
2023年11月11日性行為で痛みを感じた経験はありませんか?中には、痛みや出血があった方も……。そこで今回のMOREDOORでは、「性交痛を感じたエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……高校時代、彼氏と過ごした後、帰宅すると出血や下腹部の痛みが出てきました。初めての経験だったので、痛みを感じつつも続けてしまい……。経験後の痛みや出血、さらには妊娠への不安が襲ってきました。どのようにして症状を改善しましたか?市販の痛み止めを試しても効果がなく、結局婦人科へ行きました。精密検査は受けず、痛み止めの処方で痛みは落ち着きました。さらに温罨法やマッサージでのケアや、同じ経験をした方からのアドバイスで、少しずつ心も落ち着けることができました。世の女性陣へ伝えたいことは?初めての経験は多くの女性が通る道。しかし、異常な痛みを感じたら、早めの受診を。病院への一歩が、不安からの解放への第一歩です。(22歳/専門学生)違和感があるときは早めに婦人科へ初めての経験や異常を感じたときの痛みに、行為後不安になってしまったというKさん。その後Kさんは、市販の薬を使用するも効果を感じられず、婦人科を受診して落ち着いたようです。性交痛の原因はひとりひとり異なりますが、痛みを我慢して性交を続けることで傷口から感染したり、膣の潤い不足によって痛みが増してしまうなんてことも……。多くの女性が経験するものですが、自分の身体の異常を感じたら、パートナーへすぐに伝えること、そして早めの対応が大切です。皆さんも、違和感を覚えたときは早めに婦人科で受診してみてくださいね。今回は「性交痛を感じたエピソード」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年11月03日初めての性行為では出血をする女性も少なくありません。しかし、出血するという知識がないと驚いてしまうかも。そこで今回のMOREDOORでは、「性に関する誤解エピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。23歳、会社員Pさんの場合……19歳で初めて性行為をしたとき、終わったあとに出血していたことに気づきとても驚きました。少し痛かったものの我慢できない痛みではなく、徐々に痛みを感じなくなったので、自分の体から血が出ていることが衝撃でした。そのときの心情は?不安でしたし衝撃的でした。大人に向けた性教育にどんなことを期待しますか?大人になるまでにほとんど何も教わらないので、大人でも動画などから間違った知識を得る人が少なくないと思います。今からでも正しい知識を発信することや、教えることが大切だと思います。正しい知識を……初めての性行為で、痛みや出血に驚いたというエピソード。初めての性交の後に少量の出血があった場合は、処女膜の損傷による出血である可能性が高く、比較的短時間で出血が止まります。(株式会社保健同人フロンティアより引用)大量の出血は膣壁を損傷している恐れがあります。また、少量の出血を繰り返す場合は婦人科系疾患が隠れている可能性も。違和感を覚えた場合は、早めに専門家へ相談しましょう。皆さんも、「性に関する誤解」をしていた経験はありませんか?※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年10月29日ビッグモーターの保険金の不正請求問題をめぐり、国土交通省は10月13日、立ち入り検査を行った34の工場すべてで違反があったとして一定期間の事業停止処分を行う方針を明らかにした。さらに、必要な検査を一部実施せずに車検を通す不正が確認されたことも発覚。ネット上ではこれまで以上に深刻な“不正車検”問題に注目が集まっている。「国交省は7月、24都道府県の34工場に抜き打ちの立ち入り検査を行い、不正の有無や内容を調べました。結果、全工場で違反が確認され、整備記録簿への虚偽記載や、顧客の車にわざと傷を付けての点検や修理代金の過剰請求が発覚。さらに、検査の一部を実施せずに車検を通す不正が複数の工場で行われており、悪質な12工場について民間車検場として最も重い“指定取り消し”処分となりました」(全国紙社会部記者)基本的には2年ごとに受けることを義務付けられている車検は、車が国の定める基準を満たしているかチェックするために行うものだ。この車検が“ザル”だったとしたらどのようなリスクがあるのだろう。「たとえば、バッテリーやブレーキオイルは約3年、タイヤは4~5年ほどで寿命を迎え、交換が必要になります。劣化した部品をそのまま放置して車に乗り続ければ、事故を引き起こす危険性も。それを防ぐために、定期的に検査して車の状態を安全に保つのが車検です。必要な検査を行わず車検を通していたとしたら、過剰請求や不正請求のような金銭の次元ではなく、命に関わることもあり得る、非常に悪質な不正です」(自動車情報誌ライター)ビッグモーターについては、今年3月と6月にも、2店舗で民間車検場の指定取り消し処分をうけたが、その際には速度計が正しい速度を示しているかどうかをチェックする速度計の誤差測定を実施していなかった。これらの店舗にとどまらず、多数の店舗で車検不正が行われていたことについて、ネット上では不安の声が噴出している。《ビッグモーターで車検通した車って普通に走ってるの?もう車検の意味ないじゃん》《悪質性がものすごく高いような…。人の命がかかっているのに…。もし事故とか起きたら》《うへ……っつうことは、ビッグモーターで車検通った車は整備上問題があるかもしれんのか……?これが原因で事故起きたら目も当てられんが》《命に直結する物扱ってるのに、こんなん企業存続させちゃいかんでしょ》《もちろんそこで車検受けた車は、車検無効やろ?》自動車事故はその車に乗っている人だけでなく、他の車や歩行者などを巻き込む可能性もある。ビッグモーターの不正は、誰にとっても他人事ではないようだ。
2023年10月13日不正出血の原因と種類生理でないのに性器から出血してしまうことをまとめて「不正出血」といいます。不正出血が起こるとおりものに鮮血や茶色い血液が混ざって出てくることがあるでしょう。不正出血はどうして起こるのでしょうか。ホルモンバランスの乱れ(機能性出血)不正出血の原因の中でも誰にでも起こりやすいのが、ホルモンバランスの乱れです。生理周期はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンの働きによって保たれているため、両者のバランスが崩れてしまうと生理周期が乱れ、不正出血が起こりやすくなると考えられます。ホルモンバランスはストレスや生活習慣の影響を受けるため、ちょっとした身体の不調が原因でホルモンバランスが崩れて不正出血が起こってしまうかもしれません。こうしたホルモンバランスの乱れによる不正出血を「機能性出血」と呼びます。ピルを服用しているときにも体内の女性ホルモンの量が変化することで機能性出血が起こる可能性があるでしょう。子宮や腟の病気(器質性出血)子宮がんや腟の炎症といった婦人科系の病気が原因で不正出血が起こる場合があり、病気を原因とする不正出血のことを「器質性出血」と呼びます。不正出血以外にも痛みやおりものの変化など特徴的な症状がある病気が多いため、病気を早期に発見するためには、不正出血が起こったときにそのほかの症状も同時に確認するように心がけることが大切です。生理の中間に起こる「中間期出血」(排卵出血)生理が終わると卵巣の中で卵胞が育ち、生理と生理のおよそ中間にある「排卵期」には卵胞から卵子が飛び出します(排卵)。排卵期には女性ホルモンの分泌量が大きく変化するため、一時的に子宮内膜を保てなくなって出血してしまう場合や、小さく傷がついた卵巣からの出血が体外に出て不正出血となる可能性があります。この出血を「中間期出血(排卵出血)」と呼び、プロゲステロンの分泌量が増加することで自然と収まります。排卵日付近に少量の出血があり、鮮血や茶色い血液がおりものに混ざって出てきたとしても、しばらく様子を見て収まるようなら心配する必要はないでしょう。妊娠にかかわるもの(着床出血、おしるし、流産)不正出血の中には妊娠にかかわるものもあり、不正出血に気づくことで受精卵の着床や出産の兆候を知ることができる可能性があります。妊娠や出産の兆候となる不正出血には、着床時にできた子宮内膜の傷からの出血(着床出血)や、陣痛や破水の前に起こる「おしるし」と呼ばれる出血があります。これらの出血は病気ではないため落ち着いて様子を見るだけで十分ですが、妊娠中には流産・切迫流産といった妊娠トラブルの影響による出血が起こることも考えられます。大量に鮮血が出てくるときや出血がなかなか止まらず長引くとき、一般的に出血が起こらない時期の出血や、強い腹痛を伴うときには自分で解決しようとせずにすぐに婦人科を受診してくださいね。不正出血は腹痛や腰痛を伴う?不正出血が起こると、出血する以外にどのような症状があるのでしょうか。ホルモンバランスの乱れによる一時的な出血であれば不正出血以外の症状がない場合も考えられますが、以下のような症状がある場合には子宮や腟の病気やホルモン異常にかかわる病気、性感染症といった病気が原因となっているかもしれません。婦人科に相談すると良いでしょう。■下腹部痛、腰痛■性交時痛、排尿時痛■性器のかゆみ・刺激感■発熱■生理不順■高温期が短い(10日未満)■おりものの異常(量、色、状態、におい)不正出血では鮮血が出る?茶色いことも?不正出血によって体外に出てくる血液にはどのような特徴があるのでしょうか。鮮血と茶色の血液はどう違うのでしょうか。実は、不正出血によって体外に排出される血液には明確な特徴はなく、鮮血であることもあれば、茶色やピンク色に見える場合もあります。時間が経っていない場合は鮮血・ピンク色出血してから体外に排出されるまでの時間が短い場合には、鮮血のように赤い血液が出てくることが考えられます。白いおりものに混ざって出てくると、ピンク色になる場合もあるでしょう。体内で酸化した場合は茶色っぽい出血してからしばらく時間が経っている場合には、体内で血液が酸化してから出てくるため、茶色や赤褐色の血液に変化しているかもしれません。不正出血が起こったときにおりものが茶色くなるのは、酸化した血液が混ざっているためです。また、生理後には体内に残った生理の経血が混ざっておりものが茶色になることが多いようです。不正出血で妊娠がわかる?妊娠中の出血の原因は?妊娠にかかわる不正出血には、妊娠していれば誰にでも起こりうるものもあれば、妊娠のトラブルが原因で起こっているものもあります。どの時期にどのような出血が起こりうるのか確認しておきましょう。着床による出血(着床出血)妊娠が確定する前の妊娠超初期には、女性ホルモンの働きによって厚くなった子宮内膜に受精卵がもぐりこみます。これを「着床」と呼び、着床時には子宮内膜に傷がついて不正出血が起こる可能性があります(着床出血)。おりものと一緒に少量の鮮血や茶色い血液が出てくることが考えられます。ただ、着床時の不正出血と思われるものが起きた場合であっても必ずしも妊娠しているとは限りません。ほかの妊娠初期症状もチェックし、妊娠検査薬で反応が出る時期(生理予定日の約1週間後)まで冷静に待ちましょう。おしるし妊娠後期~臨月にかけては、「おしるし」と呼ばれる出血が起こり、おりものに鮮血や茶色の血液が混ざって赤や茶色、ピンク色になることがあります。これは出産が近いことを知らせるサインで、しばらくすると陣痛や破水が起こる可能性があります。おしるしがあったからといってすぐに病院に行く必要はなく、落ち着いて出産に向けて心の準備をすることが大切です。出血量があまりにも多い場合や出血がだらだら続いて止まらない場合には、早産といった何らかの妊娠トラブルが起こっている可能性が考えられるため、すぐに病院に連絡しましょう。検査器具による出血(内診出血)妊娠中には健診時に検査器具によって子宮や腟に傷がつき、「内診出血」と呼ばれる出血が起こることがあります。健診後に出血すること以外に大きな特徴がないため、妊娠後期~臨月にはおしるしと間違えやすい出血ですが、どちらの出血も異常ではありません。一般的に出血量も少なく冷静に様子を見るだけで十分な場合がほとんどですが、出血が止まらない場合には病院を受診しましょう。流産、切迫流産妊娠22週よりも前に赤ちゃんが母体の外に出てしまうことを「流産」、子宮に赤ちゃんがまだいるけれども流産になる可能性がある状態のことを「切迫流産」と呼びます。流産や切迫流産の主な症状は不正出血や腹痛なので、妊娠中に不正出血が起こったときにはこれらの可能性がないかどうか確認する必要があります。正常な妊娠状態の場合でも少量の不正出血や腹痛が起こることはありえるため、異常なのかどうか見分けがつきにくいこともあるでしょう。少しでもおかしいと感じた場合には病院に相談しておくと安心ですね。異所性妊娠(子宮外妊娠)卵管や卵巣の周辺など、子宮以外の場所に妊娠してしまうことを「異所性妊娠(子宮外妊娠)」といいます。異所性妊娠は不正出血を伴うことに加え、強い腹痛がある点が特徴です。異所性妊娠を見逃すと、卵管が破裂して大量出血が起こるといった危険な状態になる可能性があるため、腹痛がひどいときにはすぐに病院に連絡し、処置してもらいましょう。不正出血は生理とどう違う?不正出血は生理とどう違うのでしょうか。両者の大きな違いは生理の時期に起こるかどうかで、出血量や色といった特徴は場合によるため一概には言えません。生理の特徴ホルモンの異常がなければ、生理は周期にしたがって定期的に起こります。約1週間出血が続きますが、2日目~3日目を過ぎると経血の量が次第に減っていき、終わり頃にはかなり少量しか出血しない場合がほとんどです。基本的にはさらさらした鮮血が出てきますが、出血してから時間が経っている場合には生理用ナプキンに染み込んで茶色く見えることがあるでしょう。生理が終わっても体内に経血が残っていると、鮮血ではなく茶色い血液がおりものに混ざって出てくることがありますが、これも少量で、大抵は生理後数日間で収まります。不正出血の特徴不正出血の場合は突発的に1度だけ出血したり、少量の出血が生理前や生理後にだらだらと続いたり、出血の仕方も期間もさまざまです。そのため不正出血を見逃さないようにするためには、生理の特徴をしっかりと押さえておき、生理の特徴に当てはまらないものは不正出血の可能性があると判断できるようにしておくと良いでしょう。不正出血が起こる可能性がある病気女性ホルモンの分泌異常にかかわる病気「無排卵月経」や「黄体機能不全」になると、女性ホルモンが正常に分泌されず不正出血が起こる可能性が考えられます。無排卵月経は、何らかの原因で排卵が上手くいかないために排卵なしで出血してしまう状態で、不正出血がだらだら続きます。低温期と高温期の温度差が0.3℃未満と小さくなり、ずっと低温の状態が続く点が大きな特徴です。生理周期が短くなって頻繁に生理になったり、逆に生理周期が長くなって生理がなかなか来なくなったりすることもあるでしょう。黄体機能不全は、排卵後に女性ホルモンを分泌する「黄体」の機能が低下してしまい、女性ホルモンが上手く分泌されない状態です。高温期が10日未満と短くなったり、生理前に少量の出血が続いたりする傾向があります。これらの病気の兆候に気づくため、基礎体温を測る習慣をつけておくと良いでしょう。子宮の病気子宮の病気も不正出血を伴うことがあります。特に注意すべき病気のひとつである子宮頸がん(しきゅうけいがん)や子宮体がんは、早期に発見できるかどうかで治る確率や治療のしやすさが大きく変わります。子宮頸がんは初期だと症状がないことがあるため、定期的に検査を受けて発見することがもっとも大切です。自治体によっては20歳頃から検診を無料あるいは格安で受けられるところがありますので、確認してみましょう。不正出血、生理の経血量の増加、生理の期間が長いといった症状を伴う場合もあるため、これらの症状があるときはすぐに医師に相談してください。子宮体がんの場合には、不正出血以外に骨盤周辺の痛み、排尿痛、性交時痛といった症状を伴います。症状に心当たりのある人は検査を受けましょう。2つの子宮がん以外にも、子宮筋腫、子宮内膜炎、子宮頸管炎、子宮頸管ポリープなど、不正出血が起こる可能性がある子宮の病気はたくさんあります。簡単な処置や抗生物質・抗菌薬を用いた治療のみで治るものもありますが、ひどくなると手術を行わなければならない場合があるため、子宮がん同様、早く発見できるように不正出血に敏感になりましょう。腟の病気腟の病気も不正出血の原因となりえます。不正出血を伴う病気としては腟がんや細菌性腟症、萎縮性腟炎があげられ、更年期以降には特に注意が必要です。女性ホルモンの分泌量が減少する更年期には、おりものの分泌量が減り、腟の中が乾燥しやすくなったり細菌の侵入を防ぐ能力が低下したりする恐れがあります。更年期でなくても、体調不良やストレスによってホルモンバランスが乱れると腟の炎症が起こりやすくなる傾向があるため、健康的な生活をして免疫力を高く保ちましょう。性感染症トリコモナス腟炎、淋菌感染症(淋病)、性器クラミジア感染症といった性感染症も不正出血が起こる可能性のある病気です。性交によって感染する場合がほとんどなので、コンドームをつけて性交を行うようにすること、感染している疑いのある人とは性交しないことを心がけましょう。トリコモナス腟炎の場合は便器や浴槽、下着、タオルを通して感染することも考えられるため、身の周りを清潔に保つことも大切です。性感染症になると、おりものの色や状態に変化がある場合が多いため、不正出血だけでなくおりものの確認もしてみましょう。おりものが黄緑や鮮やかな黄色、泡状・膿状に変化しているときは、性感染症の疑いが高いため検査を受けてください。不正出血は更年期と関係ある?不正出血が起こりやすい時期や年齢はあるのでしょうか。閉経の前後約5年間の「更年期」と呼ばれる期間には女性ホルモンの分泌量が一気に減少するため、子宮内膜を維持しにくくなり、不正出血が起こりやすくなるといわれています。更年期の症状とは?更年期には女性ホルモンの減少が身体に多くの不調をもたらすことがあり、まとめて「更年期障害」と呼ばれています。更年期障害の症状は、めまいやほてり、動悸、頭痛、関節痛、肩こり、腰痛、抑うつ状態、不安感などで、身体的なものから精神的なものまでさまざまです。つらいときは無理せずに病院に行きましょう。症状が重いときにはホルモン剤や漢方などを用いて治療を行う場合があります。婦人科系の病気にも注意更年期にはホルモンバランスの変化で不正出血が起こりやすいとはいえ、加齢によって婦人科系の病気にかかるリスクが増しています。病気が原因の不正出血でないかどうかについても十分に注意する必要があるでしょう。よくあることだからといって不正出血を放っておくと、重大な病気を見落としてしまうかもしれません。身体全体の変化に敏感になり、ちょっとした異常に気づけるようになると良いですね。不正出血の悩みを抱え込まないで生理や女性の性器にかかわる問題は、ほかの人にはなかなか相談しにくく、ひとりで不安を抱え込んでしまう人も少なくないのではないでしょうか。不正出血は体調不良やストレスがたまっていることを教えてくれるとともに、女性の健康をおびやかしうる病気の兆候になります。不正出血が起こったときには、ホルモンの分泌異常や子宮・腟の病気、妊娠の兆候といったさまざまな可能性が考えられるため、おかしいと感じたらひとりで解決しようとせずに医師に相談してみましょう。思いがけない病気の発見につながったり、生活習慣を改善する良い機会になったりするかもしれませんよ。
2023年10月06日生理の出血は毎月のことなので、慣れているという方は多いでしょう。しかし、生理以外の日に出血があると想定外のことで不安になりますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Aさんの場合……20代の頃から生理痛は重く、PMSもあり、生理が4、5日ほど遅れることもありました。それが30代に入った頃から、排卵日や生理前に出血をするようになりました。そのことが気になり、半年ごとの通院をしていたら卵巣の肥大が見つかりました。どんな治療を受けましたか?初めは定期検診のエコーで見つかり、その後MRI撮影で精密検査をしました。結果、チョコレート嚢胞だったので低用量ピルの服用をして、今は小さくなってきています。大したことのない症状でも、定期通院をすすめてくれる医院でよかったです。世の女性陣へ伝えたいことは?いつもと違うことが起きたら、なるべく早く診てもらってください。大したことないと感じる症状でも、それが病気に発展してしまうこともあります。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。この話を見た読者は『自分がこの立場だったら生理周期が乱れてるだけかと思い、そのまま様子を見てしまうような気がしました。』『大した事ないと思っていても、定期通院でわかることもあるということを知りました。病院に行く習慣というのは悪いことではないんだなと思いました。』『生理のことってあまり気にしないことが多いけど、しっかり気を使わないと病気が隠れていることがあるだなと思った。』『婦人科系の通院は、なかなかハードルが高く感じることもありますが、しっかりと定期的に検査をすること、異変を感じたら病院へ行くことの大切さを改めて感じました。』など、さまざまなコメントが多く寄せられました。生理で違和感を覚えたときは医師に相談を排卵日や生理前の出血は、チョコレート嚢胞だったようです。その後、ピルの服用によって症状がよくなってきたというAさん。皆さんも、毎月の生理で違和感を覚えたときは、なるべく早く医師に相談してみてくださいね。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年10月01日不正出血をした経験はありますか……?今回は、生理以外に出血してしまう“不正出血”についてのお話です。そこで今回は、MOREDOORの大人気SNSより、オリジナル漫画「不正出血」から、話の展開を予想していただくクイズをお届けします!監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。デートを楽しみにしていたのに……ここでクイズです!彼氏と久しぶりのデートを楽しみにする主人公。しかし、直前で不正出血してしまいます。その後、彼氏に事情を説明しました。その話を聞いて、彼氏はどんな反応をしたでしょう……?ヒントとして、彼氏はデートを楽しみにする一方で、彼女のことを大切に思っていて……。彼氏の反応は……?正解は『主人公の体調を一番に考えた』彼氏は、主人公の体調を気にかけます。さらに、外出しなくても楽しめるように、自宅デートを提案してくれました。こんな時どうする?せっかくの計画が、生理や不正出血でなくなるのは悲しいですよね。しかし今回の彼氏は、主人公の体調を優先してくれました。もし、あなたやパートナーが不正出血になったら、どうしますか?※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この漫画はフィクションです※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。■作画:まきうちまきえ■脚本:ちゃんまり(MOREDOOR編集部)
2023年09月25日「不正出血」の経験はありますか?生理でもないのに出血があるとびっくりしてしまいますよね、中には婦人科疾患が隠れているケースもあります。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Kさんの場合……現在、40代のシングルマザーで、子どもが3人います。20代の頃、3人目を産んだ後、膣の出入り口辺りから少量の不正出血がありました。当時出産も兼ねて通っていた婦人科で診てもらったところ、「異常はないので、様子見でいい」と言われました。とくに目立つ症状もなかったので、気にしていませんでした。それから20年経ち、子育てが落ち着いてきたので、友人の紹介で知り合った男性とお付き合いすることに。その方に「膣の不正出血が気になるから病院に行こう」と言われました。正直めんどくさいと思い、適当に誤魔化していたのですが、「一緒に行くから!」と何度も言われたので、渋々行くことに。子宮がんの検査をし、結果は子宮頸部高度異形成と言われました。症状としては、彼と付き合う前から下着に着くか着かないかの少量の出血がありました。当時、たまたま低用量ピルを使用する機会があり、使っていたところ出血がなくなったため、余計に大したことはないと思ってしまっていました。それからもとくに大きい症状がなかったため、受診を促してくれた彼には本当に感謝しています。どんな治療を受けましたか?家の近くの個人産院で子宮がんの検査をした後、先生に「紹介状を書くので大きい病院に行って再検査して下さい」と言われ大きい病院で再検査しました。その結果、子宮の一部摘出か全摘出かと言われました。一部摘出でもよいけど、ごくまれに5〜10年後、再発という可能性もゼロではないと言われたので、全摘出を選びました。世の女性陣へ伝えたいことは?この病気は、まったく症状のない方もいるようなので、家族やパートナーのアドバイスや定期的な健診はとても大事だと思います。一部でごくまれに、再発や進行で苦しんでいる方もいらっしゃるみたいです。子宮頸部高度異形成は5〜10年ほどで進行する場合、子宮頚がんになることもあるそうです。痛みなどの症状がなかった上に、シングルマザーだったので、毎日育児と仕事でバタバタしていて気にもしていませんでした。自分には関係ないことだと思い込んでいましたが、定期的に検診に行くことは、大事だと思います。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。この話に読者は『女性にそういうことを言うのは勇気がいることだと思うので、言ってくれた彼氏が偉いと思った。』『私も3人の子の母なのでなんだか他人事だとは思えなくて不安になってきました。3人目が産まれてくれて6ヶ月経ちましたがまだ生理がこないので迷ってましたが病院に行ってみようかなと思います。』『その彼に感謝ですね。あまりこういうことを積極的に言ってくれる方は少ないのでとても素敵な方ですね。』と実に様々な声が寄せられました。身体に異変を感じたときは早めに病院へ不正出血は、子宮頸部高度異形成が原因だったそうです。皆さんも忙しい日々の中でも、身体に異変を感じたときは病院で受診してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年09月22日「妊娠したかもしれない」そんなふうに思うきっかけは人それぞれだと思います。生理が遅れている場合や、なんとなく熱っぽい場合、不正出血が起こった場合など。今回はそういった一般的な妊娠の兆候と、勘違いされがちな症状についてお話していきます。Q.生理が遅れている! これって妊娠?まず妊娠を疑う症状として挙げられるのが、生理の遅れです。妊娠すると生理が来ないため、毎月来ていた生理が突然遅れるとびっくりしてしまうと思います。実際に、妊娠すると生理はなくなるわけですが、一方で生理が遅れたからといって必ずしも妊娠していることを示すわけではありません。例えば、これまで生理が遅れることが全くなかった女性であっても、妊娠以外の原因で、生理が遅れてしまうことがあります。仕事や人間関係のストレスなどを受けて、ホルモンバランスが乱れてしまうことで、生理不順につながることがあります。その他にも、急激なダイエットをした場合にも生理の遅れにつながることがありますよ。Q.不正出血があった! これって妊娠?不正出血とは、通常の生理の期間以外の時期に起こる出血のことを指します。インターネットで検索すると、不正出血があった場合に妊娠の可能性があると記載されていることも多いことから、妊娠したのではないかと疑う人も多いようです。実際に不正出血が妊娠の兆候である可能性もありますが、必ずしも妊娠の初期症状として出血が起こるというわけではありません。実際、妊娠が原因で出血が起こる頻度は高くないと考えます。例えば着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床するときに起こる出血ですが、妊娠した場合にすべての女性が経験するというものではありません。不正出血の原因としては、炎症がある場合、子宮筋腫などがある場合、ホルモンバランスの乱れがある場合など、他の原因によるものの方が多いのです。Q.乳房が張りやすくなった! これって妊娠?妊娠初期症状として、乳房の張りを感じる人もいます。その他にも、お腹が張る、熱っぽいなども、妊娠の初期に起こりやすい症状です。こういった症状が起こった場合に、妊娠かもしれないと疑う場合もありますが、必ずしも妊娠とは限りません。例えば、ホルモンバランスが乱れて生理が遅れている場合にも、同じような症状が起こる場合があります。一般的に起こりやすいと言われている妊娠初期症状は下記の通りです。・おりものの量が増える・少量の出血がある・お腹が張る、胸が張る、乳頭に違和感がある・やたらと眠たくなる・においに敏感になる、胃がむかむかする・熱っぽくなる・めまいやふらつきを感じる・情緒不安定になる・食欲が増える、もしくはなくなるここで挙げた症状は、妊娠初期に起こりやすい症状ですが、必ずしも妊娠が原因とは限りません。もし、生理が遅れているのに加えて、このような症状が出てきた場合は、市販の妊娠検査薬でチェックしてみましょう。おわりに妊娠の兆候はたくさんあり、必ずしも妊娠というわけではないことが多いです。ただし、生理が遅れていて、気になる症状があった場合、妊娠の可能性がある場合には、市販の妊娠検査薬でチェックしてみるようにしましょう。気になる症状があった場合、例えば、不正出血があった場合など、妊娠ではなくても原因を精査したほうがよいこともありますので、その他の症状と合わせて婦人科で相談するようにしましょう。©︎nfuru/Adobe Stock©︎doucefleur/Adobe Stock著者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年09月18日