「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM」は、2018年6月21日にオープンするデジタルアートミュージアム。「Borderless」をコンセプトに、約1万平方メートルという巨大な空間に世界初公開作品を含む約50作品が展示。「Borderless World」「チームラボアスレチック運動の森」「学ぶ!未来の遊園地」「ランプの森」「EN Tea House」の5つの世界で構成されています。■5つのコンセプトごとの作品紹介「Borderless World」では、作品の上に人が立つことで岩のような役割を果たし、水の流れが変わる「人々のための岩に憑依する滝、小さきは大きなうねりとなる」という作品が登場。その場にいる人々の振る舞いや、他の作品の影響を受けながら、作品自体が変容し続ける驚きを体験できます。鑑賞者が自分の身体を使って作品を楽しめる「チームラボアスレチック運動の森」では、光る岩を掴むたびに音が鳴る「光の立体ボルダリング」や、跳ねる場所や強さで反応がかわる「ポヨンポヨン宇宙」など、子どもから大人まで純粋に楽しめる作品が並びます。光の立体ボルダリングポヨンポヨン宇宙「学ぶ!未来の遊園地」は、共同的な創造性、共創(きょうそう)をコンセプトにした、子どもが楽しめる空間を用意。絵に書いた魚がデジタルの世界で泳ぎ出す「お絵かき水族館」や、すべり台を滑ることでさまざまなフルーツを育てる「すべって育てる!フルーツ畑」など、子どもが夢中になる作品が多数用意されています。お絵かき水族館すべって育てる!フルーツ畑この他にも、ランプが鑑賞者の動きに応じて、灯ったり音色を響かせる「ランプの森」。オーダーした茶がお椀に注がれ、お椀に花が咲く様子を楽しめるティーハウス「EN Tea House」など、大人も驚き夢中になる作品が数多く並んでいます。ランプの森EN Tea House作品は人の存在や、訪れる時間帯、季節によって違った表情を見せます。ミュージアムに順路はなく、自由に歩けば歩くほどボーダレスな世界に迷い込みます。ぜひ、他者と共に身体ごと没入し、溶け込んでいく不思議な世界にを体感してみてください。想像を超える発見があるはずです。■施設概要施設名称: MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless所在地: 東京都江東区青海1-3-8(お台場パレットタウン)延床面積:約1万平方メートル開業日: 2018年6月21日(木)営業時間:月〜木 11:00〜19:00金・祝前日 11:00〜21:00土 10:00〜21:00日・祝日 10:00〜19:00※最終入館は閉館の1時間前料金: 一般/高・大学生3200円、子ども(4歳~中学生)1000円(※6月21日~7月31日まではオープン記念で2400円)※料金は税込の金額となります
2018年06月13日視覚の魔術師といわれた版画家の世界最大級コレクションが初来日。『生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵』が開催されます。子供の頃、はじめてトロンプ・ルイユ(だまし絵)を見たときはあまりにも不思議で、描かれている階段を何度も指でなぞったりしたものだ。精緻に描かれたトロンプ・ルイユは、エッシャーの代名詞。現実にはあり得ない構造物や、画面の中で無限に繰り返されるループなど、透視法を用いた独創的な作品には、大人になった今も惹きつけられる。オランダ生まれの版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898~1972年)。24歳のとき、スペインのアルハンブラ宮殿で幾何学模様の装飾に魅せられ、その体験が後の作風につながっている。ほかの芸術家との交流がなく、美術史においては異端ともいえる存在だ。そんなエッシャーの世界最大級のコレクションを持つイスラエル博物館から、普段は公開されていない同館秘蔵の作品のうち約150点が初来日。“科学”“聖書”“錯視”など8つのキーワードごとの展示構成で、エッシャーの世界の謎に迫る。展覧会ナビゲーターを務めるバカリズムさんによる作品解説も、会場でのお楽しみ。上野の森美術館東京都台東区上野公園1‐2開催中~7月29日(日)10時~17時(金曜~20時、入館は閉館の30分前まで)会期中無休一般1600円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)《相対性》1953年現実には不可能な構造がなぜか画面の中で成立している、だまし絵の傑作。All M.C. Escher works copyright ©The M.C. Escher Company B.V. ‐ Baarn‐Holland. All rights reserved.※『anan』2018年6月13日号より。文・黒澤 彩(by anan編集部)
2018年06月11日雨の日が続く今の時季は、どうしても部屋も気持ちも暗くなりがち。そんな時でも視覚からパッと明るくしてくれるブランケットをポイントに部屋を少し替えてみるのも手。 見るだけで元気をくれる、『SLOWDOWN STUDIO(スローダウンスタジオ)』のブランケット ドキっとするほどの存在感でダイナミックなタッチ。2015年にロサンゼルスで生まれたブランド『スローダウンスタジオ』。創設者でグラフィックデザイナーのMarc Hendrickは、日頃からインターネットやSNSで世界中の様々なクリエイターの作品を見ては、いつか彼らと仕事をしたいと考えていたそう。これは、そんな彼がある日、ブランケットを通して彼らとコラボできるのではないかと思いつき、北カリフォルニアにある工場を訪れたことで生まれたブランケットです。 織りでつくられているため、最初は色の表現が上手くいかなかったそう。試行錯誤を重ね、今では思った通りの色で作れるようになったと聞けば、この美しさに納得もできるというもの。 コットンだけで作られたブランケットの使い方はアイデア次第 しっかりとした厚みを感じさせるブランケットは、コットン100%。そのため、手触りがよいのが特長。長雨の冷たい日の暖としてブランケットとして使うのはもちろんのこと、ラグとしても活躍!これからの季節にはベッドカバーにもうってつけ。 楽しみ方は部屋の中だけではありません。外出時だって重宝する一枚で、好天の日はピクニックでシートとして使うのも良さそう。屋内屋外を問わず、色々なシーンで楽しみたいブランケットです。 世界中のクリエイターが描いた作品を元にした『スローダウンスタジオ』のブランケット。暮らしに寄り添いながらもアートを生活に取り込む楽しさも伝えることで、きっと目や心を鮮やかに彩ってくれるはず。 ブランケット 各¥32,000スローダウンスタジオSLOWDOWN STUDIO03-5731-6980(KIAN):Masatomo Murakamistyling:TAMAtext : Akira Watanabe
2018年06月08日六本木の国立新美術館で『ルーヴル美術館展肖像芸術―人は人をどう表現してきたか』がはじまりました。ルーヴルの傑作が集まるこの展覧会では、俳優の高橋一生さんが音声ガイドを担当。甘く優しい声でアートを解説してくれます!どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 111『ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか』では、フランスのルーヴル美術館が所蔵する肖像画や彫刻コレクションのなかから選び抜かれた作品を一堂に紹介。肖像芸術がはたしてきた役割や、それを手がけた芸術家たちの制作手法などにも迫る展覧会です。会場には3000年以上も前の古代メソポタミアの彫像から19世紀ヨーロッパ絵画までの約110点が集結。古代美術や絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画などルーヴル美術館の全8部門を代表する肖像芸術の傑作をたっぷり堪能できます。音声ガイドナビゲーターは高橋一生さん!この展覧会のオフィシャルサポーターは俳優の高橋一生さん。音声ガイドのナビゲーターも担当されています。最近の展覧会では、ステキな俳優さんや声優さんが音声ガイドを担当されていますが、この『ルーヴル美術館展』では高橋さんの甘い声を聴きながらアートを堪能できるのです!幸せすぎ~♡ということで、今回の取材では高橋さんの音声ガイドと一緒に会場を回ってみます。まずは入り口でガイド機を借り、使い方を確認。リストも渡されます。収録時間は約35分。もちろん何度も繰り返し再生できるので、高橋さんの声を聴き続けたい人は好きなだけ再生可能♡両耳に高橋さんの声が伝わり、私だけのために話してくれている……と妄想できます。妄想デート、スタート!それでは、会場に入っていきます。ガイド番号1番を再生。薄暗い展示室で妄想デートの始まりです。最初の部屋では古代エジプトのマスクが紹介されています。展示されている《女性の肖像》はエジプトで出土したもの。ローマ帝国の支配下にあった1~3世紀ころ、エジプトではミイラの頭部を飾るため板絵の肖像画が制作されていました。これらは故人の顔だちに似せて描かれていたそうです。第2章「権力の顔」の展示室では、彫刻作品《トガをまとったティベリウス帝の彫像》が紹介されています。ローマ帝国2代目皇帝ティベリウスが演説のポーズをとっているところを表した大理石彫刻で、高さは2メートル30センチ。見ごたえ抜群です。ナポレオン登場!第2章では同展ハイライトのひとつ、ナポレオンの関連作品も紹介されています。特に注目したいのは、アントワーヌ=ジャン・グロの《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》。オーストリア軍との戦いで軍隊を率いる若きナポレオンの雄姿を描いた作品です。凛々しい姿で後ろを振り返るナポレオンの肖像画は、教科書などで一度は見たことがあると思います。作者のグロはこの絵を描いた当時まだ25歳で無名だったとのこと。ナポレオンの妻、ジョゼフィーヌの仲介によりグロは肖像画を描くチャンスを得て、この作品を本人の前で描いたそうです。エネルギーにあふれた肖像画をナポレオンは大変気に入り、この絵は画家の出世作となりました。ちなみに、本作は習作で、最終作はヴェルサイユ宮殿美術館に所蔵されています。ヴェロネーゼとレンブラント作品は必見&必聴!そして、第3章では展覧会のメインヴィジュアル、《美しきナーニ》が紹介されています。作者は16世紀後半のヴェネツィアで活躍した巨匠ヴェロネーゼ。女性のツヤ肌や豪華なアクセサリー、光沢のある青いビロードのドレスなど、どのパーツを見てもため息が出るほどの美しさ。絵のモデルは高級娼婦か貴族の女性、あるいは理想的な女性像などいろいろ議論されているそうです。この作品はルネサンス期肖像画の最高傑作のひとつといわれていますので、ぜひゆっくり細部まで鑑賞してみてください。ヴェロネーゼのあとは17世紀オランダの巨匠、レンブラントの作品《ヴィーナスとキューピッド》が登場します。本作は神話画のように見えますが、ヴィーナスのモデルは画家の内縁の妻。キューピッドも娘がモデルと考えられているそうで、肖像芸術として展示されています。音声ガイドの17番では、このレンブラント作品について高橋さんが解説されています。お聴きになる人は特に冒頭部分を要チェック。高橋さんが聞き手にちょっとだけ話しかけてくれるので、妄想テンションが上がります!ボーナストラックも必聴!ちなみに、今回の音声ガイドにはボーナストラックが2つ用意されています。その内容がまたすばらしいのです。肖像のことや注目作品などについて高橋さんが個人的な思いを語り、「こんな見方もあるよ」とアートの楽しみ方を教えてくれます。特に、50番再生中にはガイド機にお顔も表示されます♡ボーナストラックはリラックスした雰囲気でお話しされていて、高橋さんの自然な息づかいまでも感じられます。妄想デートの仕上げに、ぜひ拝聴しましょう。展覧会は9月3日(月)まで。その後、大阪に巡回します。Information会期:~9月3日(月)毎週火曜日休館 ※ただし8/14(火)は開館時間:10:00-18:00※毎週金・土曜日は、5・6月は20:00まで、7・8・9月は21:00まで開館 ※入場は閉館の30分前まで会場:国立新美術館 企画展示室1E料金:一般 1,600円/大学生1,200円/高校生 800円/中学生以下無料※音声ガイド貸出し550円※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しております。
2018年06月06日夢二の多彩な活動を紐解く出版・印刷業が集積した全国有数の街として発展してきた東京・千代田区。その中でも千代田区九段南にある出版社「龍星閣」は、高村光太郎による『智恵子抄』の版元以外にも、戦後には夢二の画集を次々と出版し、第二次夢二ブームを牽引した存在でもあります。本展覧会では竹久夢二の著作や画集の出版に際して、「龍星閣」創業者である澤田伊四郎により収集された、1200点を超える膨大なコレクションが寄贈されたことを記念し、その精華を紹介しているものです。会場内では、20歳の若き夢二が制作した外国文学の翻案や創作、さらに数点の手書きを含む画文集『揺籃(ようらん)』、そんな夢二の半生を綴った自伝小説『出帆』の挿絵原画が初公開されます。その他にも数多く出版された自身の画集をはじめ、装幀本、楽譜集、子どものための絵本、絵葉書や千代紙、半襟のデザイン、そして肉筆画に至るまで、竹久夢二の多彩な活動を紐解くことができます。 夢二はアーティストであり、プロデューサーだった?! 過去最大級となる500点以上の展示作品から、多彩な活動を様々な角度から紹介している本展覧会。夢二が手掛けた数多くの展示作品を目にすると…アーティストの側面を持ち合わせているだけでなく、プロデューサーとしての才覚も確認することができます。例えば、夢二が正式に結婚した唯一の女性・たまきが主人を務めた「港屋絵草紙店」では、夢二がデザインした千代紙、便箋や封筒、着物の半襟などの夢二グッズを販売していますが、時折若い芸術家たちが集わせて作品発表ができるギャラリーでもありました。そんな「港屋絵草紙店」を開店させた背景には、世間一般に自身を知ってもらうための拠点としてだけではなく、作品と鑑賞者や読者を手に届ける距離で提供していく商業的な目的のほか、自身の妻子を養うための経済的な理由も兼ね備えていたそうです。また、竹久夢二は女性遍歴が激しいことでも知られており、自身の女性関係を赤裸々に綴った書籍化を目指すなど、自分という1人のアーティストをプロデュースせずにはいられなかったのだと思いました。 竹久夢二に思いを馳せる 会場内の夢二作品を一望してみると、仕事として“他者”のことを考えながらも、自身の表現を探求していく様子が感じられます。一重には、夢二が装幀を手掛けた灰色の地に白抜きで表した柳、江戸情緒溢れる着物女性の半身像が描かれた『春の鳥』では、見返しの意匠がそれぞれ異なっており、同作品でも装幀の違いが楽しむことができます。二重には、夢二によるデザインが施された数多くの楽譜表紙は、日本や世界各国の楽曲をイメージを反映させ、様々なジャンルの要素を取り入れている様子が分かります…宗教絵画のようなマリア様や観音様が描かれている表紙や、ジョルジュ・ブラックによるキュビスム絵画のような『ベニスの夜』。その他にもスキャンダラスな内容の自伝小説『出帆』では、イタリア未来派の影響を受けた画風から、20世紀初期の美術運動を取り入れていることが分かります。そんな夢二作品は時代を越えても色褪せることなく、現在に生きる私たちの目を楽しませてくれます。それは先述に申し上げたことを踏まえ、商業品・消費品でありながらも、後世に自分の作品を残していけるよう、将来を見通していたのかは神のみぞ知るところですが…そんな想像を膨らませてくれるのもアートの楽しみ方の一つ。そんな手に届くアートを提供してくれる竹久夢二の作品が楽しめる本展覧会に足を運んでみてはいかがでしょうか。 【情報】『夢二繚乱』会期:2018年5月19日(土)〜 7月1日(日)会場:東京ステーションギャラリー休館:6月25日をのぞく月曜日時間:10:00 - 18:00※金曜日は20:00まで開館※入館は閉館の30分前まで
2018年06月02日『DRESS』でも定期的に執筆していただいている海老原露巌(えびはらろげん)さんの「墨アート展」が、6月11日〜31日まで、銀座にあるギャラリー上田で開催されます。今回の展示には、通常の「書作品」は一切なく、墨アートのみの展覧会となります。力強い墨と金泥、銀泥の美しい彩りをお楽しみください。■展示会情報名前:海老原 露巌展会期: 2018年6月11日(月)~30日(土)時間:11:30~18:30 (日曜休廊)作家在廊 : 6月11 , 13 , 20 , 23 , 26 , 29 , 30日会場:ギャラリー上田住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-7 いらか銀座ビル8Fメール:info@gallery-ueda.com電話番号:03-3574-7553海老原露巖さんの略歴1961年、栃木県下野市に生まれる。1982年~ヨーヨー・マ(チェリスト 米国)の公演やその他映画・舞台等の題字執筆多数。2012年、文化庁文化交流使に任命。収蔵在日イタリア大使館ホテル雅叙園東京強羅花壇 NOBU TOKYO在フランス日本大使館(フランス)大明寺(中国)陝西省歴史博物館(中国)カナダ歴史博物館(カナダ)他展覧会・揮毫パフォーマンス天龍寺(世界遺産)明治神宮青龍寺(中国)大興善寺(中国)アートサイエンスミュージアム(シンガポール)他
2018年06月01日雨の日になると、外遊びが大好きな子ども達がパワーを発散できずに「つまらない~」を連呼。家の中で遊んでいるおもちゃにも飽きてしまって時間を持て余してしまいがちですよね。そんなときに使えるお絵描きグッズ「キットパス」の楽しみ方を紹介します。キットパスとは?日本理化学工業のkitpas(キットパス)は、通称『魔法のチョーク』と呼ばれる水溶性のチョークです。小さな子どもでも安心安全に使えるように、口紅などに使われるパラフィンを主原料としています。普通のお絵描きグッズとは、ひと味もふた味も違った楽しみ方ができるところがキットパスの強み。雨の日に退屈そうな子どもたちに声を掛けて、実際に試してみました。はじめる前に用意しておくと良いものキットパスの他に用意しておくと良いものは、・模造紙(画用紙でもOKですが、大きな模造紙が描きやすくておすすめです)・筆とパレット・新聞紙・小松菜やピーマンなどの野菜※野菜がなぜ必要なのかは後のお楽しみ掃除用に近くに置いておくと、周りが汚れてしまったときの緊急事態にも安心です・水の入ったバケツ・雑巾数枚・ウェットティッシュ水を使うと絵の具になった!床が汚れないように、模造紙の下に新聞紙を敷いておきます。「こんなに大きな紙に描いて良いの?」と目を輝かせて大喜びです。キットパスは普通にお絵描きができるのはもちろん、描いたものを水をつけた筆で伸ばすと絵の具のように使えるので楽しさ倍増!手に直接キットパスを塗り、軽く水を付けて紙に押してみると手形スタンプに変身しました。手形・足形は誕生日の記念として、お絵描き遊び以外にも活用できそうです。野菜を使うとかわいいスタンプに変身ここでなぜ必要なの?と思った野菜の登場です。小松菜の根元やピーマンのへたなど、捨ててしまう前にスタンプに変身させてしまいましょう!ピーマンも小松菜もお花のような模様になるので、たくさん集めるとかわいい花束のようになります。さまざまな野菜の捨ててしまう部分をスタンプとして使ってみると、新しい発見があるはずです。窓ガラスが大きなキャンバスにそして、さらに特別感を出したいときには窓ガラスをキャンバスに!キットパスはガラスやホワイトボードに描いても、濡れた布で拭くと簡単に消すことができます。※素材によっては消えないこともあるので、事前に目立たないところで確認をしてください模造紙と窓ガラス両方めいっぱい楽しむと、あっという間に時間が過ぎていました。兄弟で一緒に楽しめるので、雨の日の定番遊びになりそうです。キットパスで退屈な雨の日も特別な1日に。外に出られない代わりに、『魔法のチョーク』で楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。kitpas<文・写真:フリーランス記者郡司佳奈>
2018年06月01日現代のクリエイターも刺激してやまない「琳派」の魅力に迫る「【特別展】琳派―俵屋宗達から田中一光へ―」が山種美術館で開催されている。江戸時代に俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一らを中心に花開いた「琳派」の伝統をたどりながら、現代まで受け継がれるデザイン性にも注目した展覧会。俵屋宗達の≪風神雷神図屏風≫や、尾形光琳の≪燕子花図屏風≫など、誰しも一度は目にしたことがあるだろう名作を生み出した琳派だが、狩野派のように同じ一族でもなければ、フランスの印象派のようにある時代の芸術運動というわけでもない。前出の3人も、実は生きた年代は重なっておらず、それぞれが先人に影響を受けながら、リスペクトしつつ画風を継承したという関係性なのだ。特徴は、大胆な構図などに見られる、どこかグラフィカルな装飾性。そこに影響を受けた近・現代の日本画家や芸術家は少なくなく、20世紀を代表するデザイン界の巨匠・田中一光もその一人。本展では、琳派のエッセンスを取り入れた田中一光のポスターも展示され、琳派が今日も息づいていることを感じられる。俵屋宗達が金銀泥で鹿の絵を描き、本阿弥光悦が新古今和歌集の和歌を選んで書いた。もとは22mの巻物で、鹿のさまざまな姿が描かれている。俵屋宗達(絵)・本阿弥光悦(書)≪鹿下絵新古今集和歌巻断簡≫17世紀(江戸時代)紙本・金銀泥絵・墨書山種美術館日本美術研究家で、古筆や絵巻の模写を数多く手がけた田中親美。この原画は平家一門が厳島神社に奉納した経典で、国宝に指定されているもの。田中親美≪平家納経 願文見返し(模本)≫20世紀(大正―昭和時代)紙本・彩色東京国立博物館Image:TNM Image Archives≪平家納経≫の構図を引用したポスター。田中一光がどれほど琳派に触発されたかが分かる。田中一光《JAPAN》1986(昭和61)年紙・シルクスクリーン東京国立近代美術館©Ikko Tanaka 1986/licensed by DNPartcom山種美術館東京都渋谷区広尾3-12-36開催中~7月8日(日)10時~17時(入館は16時30分まで)月曜休一般1200円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2018年5月30日号より。文・黒澤 彩
2018年05月28日現在放送中のNHK大河ドラマ『西郷(せご)どん』と連動する企画展が上野の東京藝術大学大学美術館ではじまりました。そのプレス内覧会に大久保利通役で出演中の俳優、瑛太さんが出席。展覧会の見どころやドラマの撮影秘話など語ってくれました。NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」スタート【女子的アートナビ】vol. 110この展覧会では、幕末から明治にかけて活躍した英雄、西郷隆盛ゆかりの品々をはじめ、彼と縁のある篤姫や大久保利通などの資料や美術品などを紹介。下級武士だった西郷が、3度の結婚や2度の島流しなどを経て明治維新を成し遂げるまでの激動の人生を、肖像画や直筆の書などのリアルな作品を通して体感することができます。例年、NHK大河ドラマに合わせた展覧会は両国の江戸東京博物館で開かれていますが、今回は上野の東京藝術大学大学美術館が会場になっています。その理由のひとつは、上野公園にある《西郷隆盛像》を制作したのが東京美術学校(現東京藝術大学美術学部)だったというご縁があるから。ほかにも、この地には上野戦争の遺構や彰義隊士の墓などもあり、西郷と深い関係のある場所ということで開催地に決まったそうです。音声ガイドナビゲーターの瑛太さんが登場!プレス内覧会では、『西郷どん』で大久保利通(正助)役を演じている俳優の瑛太さんが出席。同展では音声ガイドのナビゲーターも担当されています。まずは大久保利通の肖像画と並んでフォトセッションが行われました。この肖像画を見た瑛太さんは「実物を見ると、本当に実在した人なんだなとひしひしと実感しました」とコメント。また、展示されていた大久保の懐中時計について「大久保は小物が好きだったという説明を聞いて、僕も小物好きで、懐中時計も好きで持っているのですけど、似たところがあるのかな」と感想を述べました。さらに、司会者から印象に残った作品について問われると、「斉彬の甲冑や、西郷さんが大久保にあてた長文の手紙。すごく達筆で、それが今の時代にそのままきれいに残っている。これは日本中の大河ファンの人たちにぜひ見ていただきたいです」と熱くPRしました。大河ドラマ撮影の裏話も…!また、ドラマ撮影の裏話についても語ってくれました。瑛太さん京都編の撮影がはじまっているのですけど、大久保は西郷吉之助(鈴木亮平さん)と島津久光(青木崇高さん)の間にはさまれる中間管理職的な立場にいて、吉之助さんを止めなくてはいけないし、久光に対してはどんどん進言していかなければならなくて、正直すごくストレスがかかってきて……。とにかく吉之助さんに対して「もう少し冷静に物ごとを進めていかないか」と言いたいのですけどね(笑)。ドラマの脚本上やらなくてはならなくて、「またこの人間を止めなくては」と。正直、白髪が増えました。重圧がかかってきていますね。――大久保の魅力はどんなところですか?瑛太さん今までのイメージは西郷隆盛を裏切ったという冷徹さだったり、鹿児島の人たちには西郷人気に劣っているというか、裏切り者の扱いをされている気がする。でも実際に明治を立ち上げたのは西郷よりも確実に大久保が力を発揮しているんですね。その辺のことをしっかりと日本の人たちに伝えられるよう、自分では演じるということしかできないのですけど、でも大久保のすばらしさを日本中に伝えたいと思っています。――今後のドラマ、見どころは?瑛太さん京都編で坂本龍馬、勝海舟、桂小五郎とか新キャラクターが出てきて現場の空気も変わってきています。亮平くんもリハーサル室で(坂本龍馬役の)小栗旬さんが入ってきた瞬間の雰囲気を「すげえグラサンかけてきて、おれは坂本龍馬だ! っていう雰囲気をおもいっきりぷんぷん出してきた」とぼくにそっと伝えてくれるんです(笑)。どんどんおもしろいキャラクターが出てくるので、そこでの化学反応を楽しみにしていただきたいですね。撮影現場の楽しいエピソードを披露しながら展覧会の魅力も語ってくれた瑛太さん。すでに撮影がはじまって一年近くたち、すっかり大久保利通にほれ込んでいる様子で、「大久保ファンを増やしたい」と熱く語っていた姿が印象的でした。愛加那への手紙は必見!展示会場では、天璋院(篤姫)所用の薩摩切子や小袖などの美しい美術工芸品、西郷直筆の書「敬天愛人」などさまざまな作品を見ることができます。なかでも必見は、西郷が2番目の妻・愛加那にあてた現存する唯一の手紙。ちょうど現在(2018年5月末)ドラマでは、二階堂ふみさん演じる愛加那が登場する奄美大島編が放映中で、ちょっと切ないシーンなどもあり目が離せない展開になっています。西郷が書いた手紙の気になる内容は……ぜひ会場で確認してみてください!本展の東京会場は7月16日まで。その後、大阪と鹿児島に巡回予定です。Information会期:~7月16日(月・祝)*休館日は毎週月曜日(7/16は開館)時間:10:00-17:00(入館は閉館の30分前まで)会場:東京藝術大学大学美術館料金:一般 1,500円/大学生・高校生1,000円/中学生以下無料
2018年05月28日六本木で今年も開催される、一夜限りのアートの祭典。その見どころをご紹介します!六本木の夜の街をアートで彩る祭典「六本木アートナイト2018」が開催される。9度目となる今回のメインプログラムは、金氏徹平、鬼頭健吾、宇治野宗輝の3人の現代アーティストによるもの。それぞれ作品は六本木ヒルズ、国立新美術館、東京ミッドタウンに。施設内はもとより、六本木の通りや公園など街中にもアートが設置され、ふらりと歩いている途中に作品に出くわすというサプライズ感も、このイベントの醍醐味だ。見る楽しみに加え、参加型のアートやパフォーマンスも多数。国立新美術館の壁面は、「hanging colors」と題してカラフルな布の滝が敷き詰められる。ガラスのファサードを生かした光の演出は必見。鬼頭健吾≪hanging colors≫(完成イメージ)六本木ヒルズアリーナには、金氏のコラージュ彫刻による「タワー」が出現。音楽などパフォーマンスと融合する。金氏徹平≪タワー≫(完成イメージ)カラーコーンと車と建築が一体となって、巨大な“顎”に。東京ミッドタウンキャノピー・スクエアにて。宇治野宗輝≪ドラゴンヘッド・ハウス≫(完成イメージ)■夜通し楽しめるイベントがいっぱい!六本木のそこかしこにアートが出現。一夜限りの眠らぬ祭典が今年も開催。六本木アートナイトのコアタイムは、26日18時から翌朝にかけて。眠気が襲ってきた…なんて時は、参加型イベントでシャキッと。18:30~ 金氏徹平≪オープニングアクト≫@六本木ヒルズアリーナ…映像ライブで「タワー」が歌い踊る幕開け。20:00~ 冨永ボンド≪ボンドアート≫ライブペインティング@六本木西公園…巨大絵画ライブペインティングを開催。22:00~ 加藤立≪夜警≫@桂由美ブライダルハウス 東京本店 ※3回開催…夜警をする警備員の姿をのぞき見。03:00~ 近藤良平とその仲間たち≪六本木夜舞場Vol.6(真夜中の盆踊り)≫@六本木ヒルズアリーナ…コンドルズの近藤良平と一緒に、盆踊り大会!05:00~ 日本フィルハーモニー交響楽団×インビジブル≪クラシックなラジオ体操≫@六本木ヒルズアリーナ…交響楽団の生演奏で、爽やかにラジオ体操を。「六本木アートナイト2018」5月26日(土)10時~27日(日)18 時(コアタイムは26日18時~27日6時)六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、そのほか六本木地区の協力施設、公共スペースTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2018年5月30日号より。文・保手濱奈美
2018年05月28日見慣れた景色やありふれた身の回りの物でも、ふとした拍子に「きれいだな」とか、「おしゃれなデザインだな」と感じることはありませんか。特に子どもはそんなちょっとした「きれい」や「おしゃれ」を探すのが得意!水たまりに浮かんだ油が七色に光る様子や、蜘蛛の巣についた雨粒にだって「きれい」を見出すことができます。何気ない生活の中に、美しいものを見つけられるのは素晴らしい能力ですね。今回は、身近な風景の美しさを再発見できる「切り抜きカード」を紹介します。子どもと一緒に道具を作ろう風景を切り取るための道具作りからスタート!子どもと一緒に楽しみながら作ってみましょう。<カードの材料>・厚紙・カラーペン・カッターナイフ(適宜ハサミ)<作り方>台紙にイラストを描きます。*風景を切り取る部分を想定して描くようにします。「女の子」と「傘&長靴」のイラストを描いてみました。風景を切り取りたい部分のパーツを、カッターナイフやハサミで切り抜きます。*女の子は、ワンピース部分を切り抜くことにしました。切り抜けました。幼いお子さんで、イラストを描くのが難しい場合は、予め「〇」や「△」に切り抜いた厚紙を提示します。切り抜かれた図形を見て「何に見えるかな…?」と考え、図形を活かしながらラインなどを描き加えることで、カードを作ってもいいですね。三角に切り抜かれた部分を「屋根」にして、お家のイラストにしています!これらのカードを使って、遊んでみましょう。遊んでみよう!先ほど作った切り抜きカードを使って、身の回りの物や自然をカードの一部に取り入れて、一つの作品を作って遊びます。手始めに、きれいな風景写真のカレンダーで遊んでみました。桜の木の写真の上に、女の子のカードを置くと、桜の花模様のワンピースを着た女の子のカードが完成します。花火の写真の上に、傘と長靴のカードを置くと、花火模様の傘と黒い長靴のカードになりました。次は夕焼け空模様のワンピースに。同じ写真を使い、青空模様の傘とオレンジの長靴のカードができました。子どもが「これいいかも!」と見つけてきた、スマートフォンのケースを使うと・・・家の屋根が、市松模様のようになりました!切り抜きカードの使い方に慣れてきたら、屋外に出て遊んでみましょう!いつも見慣れている家の外壁も、カードを使って切り取ってみると、色や質感が際立って感じられますね。木や花を切り取ってみると、素敵なデザインになります。グリーンの傘とクリーム色の長靴。紫の傘と黄色の長靴。おしゃれなカードになりました。女の子のワンピースは、カラフルな花模様になりました。気球の球皮は、アイアン製の門やボールの模様になりました。親子で「きれい」や「おもしろい」をたくさん探そう!切り抜きカードを使うことで、身近な風景を切り取ってみると、切り取られた部分がフォーカスされ、普段は気づかない「きれい」や「おもしろい」の発見につながります。特別な場所に行ったり、珍しい物を用意したりしなくても、私たちがいつも生活している環境にも、たくさんの「美」が溢れていますよ。切り抜きカード遊びを通して、「きれいだな」とか「おしゃれだな」ということに気づける感性を磨いてみましょう。<文・写真:フリーランス記者又多実千恵>
2018年05月24日ジョルジュ・ブラック 晩年の境地 キュビスムの創始者であるジョルジュ・ブラック。20世紀初頭、パブロ・ピカソとともに対象物の立体的な全容を平面上に表現するために、分割と再構成という手法で革新をもたらした重要な画家として知られています。本展覧会は、これまで日本ではほとんど紹介されてこなかった、ブラックが最晩年に取り組んだ「メタモルフォーシス」シリーズの一連の作品群が、絵画を含めてまとまった形で約90点も来日し、日本で初めて本格的に展示する大変貴重な機会です。メタモルフォーシスという言葉は…「変身」「変容」という意味。ブラックの絵画作品から発展させ、陶磁器、ジュエリー、彫刻などの装飾芸術に至る様々な形態への移り変わりが感じられるとともに、彼の絵画から立体への昇華や、最終的な目的である“すべての造形物への美化への挑戦”を汲み取ることができます。 美麗な立体への飽くなき探求 右)ジョルジュ・ブラックトリプトレモス(部分)ブローチ(金とルビー)サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵Archives Armand Israël 絵画である二次元作品から三次元に変容させるブラックの情熱は、ジュエリー作品に加えて、ガラス彫刻、陶磁器、タピスリー、ステンド・グラス他、装飾芸術に至る様々な形態へと変化させていきます。モチーフは一緒でも様々な表情を見せてくれるプロダクトから、素材と形態の組み合わせを変えながら永遠の命を与えようとする試みが感じ取れることでしょう。ブラックの絵画が貴石と貴金属によって立体に変容した様子を目にした、フランス文化大臣のアンドレ・マルローが「ブラック芸術の最高峰」と絶賛したジュエリーの数々においては、崇高な彫刻とも言えるほどに、貴石や金属の美しさに魅了された画家の美への飽くなき探求が結実しています。 絵画作品や平面作品にも注目 本展覧会では、ジュエリーをはじめとする三次元に変容した作品紹介していますが、その原点となるジョルジュ・ブラックの画業の重要な遍歴を辿れるような構成になっています。最初の作品といわれている18歳の頃に描かれた《モンソー公園》をはじめ、貴重なキュビスム絵画《静物》が出品される他、「メタモルフォーシス」の制作活動の根幹である平面作品も紹介されています。第1章に展示されている一連のグワッシュ画は、その後の立体作品が作り出される下絵となり、晩年のブラックによるエネルギーを込められた躍動的な作品群です。 ブラックの人生もメタモルフォーシス 右)ジョルジュ・ブラックペルセポネ陶器サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵Archives Armand Israël 81歳で亡くなるまでの3年間に取り組んだ「メタモルフォーシス」シリーズ。そこに至るまでの彼の人生を思うと、まさに「変容」の一言に尽きます。少年時代は家業をついで装飾画家としての修行を積み、18歳でパリ・モンマルトルに住みながら夜間講座で油彩画やデッサンを学びながら最初の淡い色彩の作品を手掛けたり、フォーヴィスムの影響を受けて色彩豊かな作品を描いたり…そして、セザンヌとピカソから影響を受けてキュビスムを創始するとモノトーンの作品を制作するなど、その画風を一つずつ紐解いていくと彼の変化をたどることができます。そして、そのキュビスム絵画を探求していくにつれ、鑑賞品を超えて装飾品として生まれ変わっていく様子も変容と言えるでしょう。本展覧会は、ブラックの集大成ともいえる晩年の境地にフォーカスしていますが、そこへの道のりに想いを馳せながら鑑賞してみてください。 【情報】ジョルジュ・ブラック展絵画から立体への変容 ―メタモルフォーシス会期:2018年4月28日~6月24日会場:パナソニック 汐留ミュージアム住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階時間:10:00~18:00休館日:水曜日観覧料:一般1000円、65歳以上900円、大学生700円、中高生500円、小学生以下は無料※5月18日(金)国際博物館の日は入館無料会場
2018年05月22日渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の『くまのパディントンTM 展』に行ってきました。世界で愛読されている児童文学「パディントン」シリーズ誕生60周年を記念して開かれている同展では、俳優の瀬戸康史さんが音声ガイドナビゲーターを担当。瀬戸さんも出席したオープニングイベントとプレス内覧会を取材してきました!『生誕60周年記念 くまのパディントンTM 展』【女子的アートナビ】vol. 109この展覧会では、1958年にイギリスで誕生した児童書「パディントン」シリーズの挿絵や原画、書籍、原作者の仕事道具やインタビュー映像などを紹介。今なお愛され続けている人気キャラクター、パディントンの世界をたっぷり楽しめます。『くまのパディントン』はイギリス出身の作家マイケル・ボンド(1926-2017)によって生み出された児童文学。物語の主人公は、南米ペルーからひとりイギリスに密航してきた子グマ。ロンドンのパディントン駅でブラウン夫妻に出会い、パディントンと名づけられ家族として迎えられます。この子グマがさまざまな騒動を引き起こしながらもハッピーエンドで終わるという優しいストーリーは世界中で愛され、40以上の言語に翻訳出版されたほか、テレビ番組や映画にも登場。ぬいぐるみなどさまざまなグッズにもなっています。音声ガイドナビゲーターは瀬戸康史さん!オープニングイベントでは同展の音声ガイドを担当された俳優の瀬戸康史さんが出席。小学校低学年のとき、『くまのパディントン』を読んだことがあるという瀬戸さん。当時、「読書感想文ならぬ読書感想画という課題がありパディントンを描きました」といい、「今回音声ガイドを担当できて幸せです」と喜びを語りました。展覧会の感想は?また、会場を見た感想をたずねられると、「ずっとここにいられますね。見飽きないし、何度も同じところを回って見ていますけど魅力たっぷりです」と興奮ぎみ。印象に残っている作品についての質問には、「四コマ漫画のパディントン!」と即答。「こんな作品があるなんて知りませんでした。四コマにパディントンの魅力が凝縮されています。人柄、クマ柄かな(笑)それがよくわかるので、とてもステキですね」と熱く語りました。イベントには展覧会の監修者で、「パディントン」シリーズの翻訳もされている東京子ども図書館名誉理事長の松岡享子さんも出席。「こんなにパディントンの絵を描いている人が多いとは知りませんでした。多くの人が描きたいと思うような性質をパディントンが持っているのですね。いろいろな画家の方の特徴が出ていておもしろく拝見しました」と感慨深げに語っていました。翻訳に初挑戦!続いて、最近英会話も習っているという瀬戸さんがパディントンの翻訳にチャレンジすることになりました。瀬戸さん英語ってすごく簡単に書かれていることでもいろいろな受け止め方がありますよね。言葉選びはその人のセンスにもよると思うので……、なおかつ児童文学は子どもたちに伝わるよう、わかりやすいようにということを考えると頭がパンクしそうになります。翻訳初体験で緊張ぎみの瀬戸さん。お題はパディントンの冒頭シーンで使われている『PLEASE LOOK AFTER THIS BEAR. THANK YOU.』。この文章を瀬戸さんは「どうぞこのクマと仲良くしてあげて下さい。よろしくね!」と翻訳。松岡さんの訳は「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします」となっています。瀬戸さんの翻訳について、松岡さんは「『よろしくね』はとてもいい訳ですよね」と高評価。ただ、「『仲良くする』と『面倒をみる』は違いますよね。仲良くするは平等な関係ですが、面倒をみるのは立場的に違いがあり、経験がある立場の人が経験のないものの世話をするという意味になります」と指摘。瀬戸さんは「いや~難しいですね!」と苦笑いし、「やっぱり人に伝えるとかパディントンらしさとか、まだまだわかっていないなと思いました」と翻訳の難しさを実感していました。最後に、瀬戸さんからメッセージ瀬戸さんパディントンの好きなところは失敗を恐れずにいろいろなことに挑戦する姿。それは役者にも通じることで、勇気をもらいました。展覧会では物語を読み進めているかのような感覚でいろいろな展示品をご覧いただけます。かわいいだけではないパディントンの魅力がこの空間に詰まっているので、たくさんの方に来ていただけるとうれしいです。瀬戸さんと一緒に会場を見る!この展覧会に来場されたら、ぜひ音声ガイドを借りて展示作品を見てください。瀬戸さんが横に寄り添って一緒に展示作品を見ている気分を味わえます。特に見ていただきたい作品は、原作の挿絵画家ペギー・フォートナムの貴重な原画2点。これは最初と最後に展示されているので、ぜひとも見逃さないようにチェックしてみてください。さらに、2017年6月に逝去された原作者ボンド氏のインタビュー映像や彼が愛用していたタイプライターなど、児童文学ファン必見の展示品も多数紹介。じっくりと時間をかけて楽しみたい展覧会になっています。会期は6月25日まで。Information会期:~6月25日(月)*6/5(火)のみ休館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)会場:Bunkamura ザ・ミュージアム料金:一般 1,400円/大学生・高校生900円/中学生・小学生 600円公式サイト:
2018年05月12日横山大観とは?横山大観ポートレート(昭和8年頃) 写真提供:横山大観記念館明治から昭和にかけて近代日本画の巨匠として知られている、横山大観(1868〜1958年)。1868年(明治元年)に茨城県水戸市に生まれ。17歳の頃より鉛筆画を学びます。1889年東京美術学校(現・東京藝術大学)創設にあたり、親の反対を押し切って第1期生として入学。その後、東京美術学校に学び、師・岡倉天心とともに同校を去り、日本美術院創設に参加。横山大観は新たな時代における新たな絵画の創出を目指しました。1958年89歳で亡くなるまで存在を発揮しつづけ、皇室からの制作依頼を積極的に受けるほか、画壇での評価も高まり人気作家として地位を確立していきました。 本展覧会の見どころ 本展覧会では、40メートルを超える日本一長い画巻《生々流転》(重要文化財)が一挙公開されてるだけでなく、夢幻の世界へと誘ってくれる《夜桜》や、鮮明な色にプラチナが輝く《紅葉》など、絢爛豪華な横山大観の代表作が展示されます。さらに注目して欲しいのは…観音の描写が精密な《白衣観音》やハレー彗星を水墨画で描いた《彗星》などの、100年ぶりに発見された新出作品や習作などの資料をあわせて紹介しており、制作の過程から大観が追い求めた芸術の本質を探ることができます。 変容していく画風 現在では高評価を得ている横山大観ですが、輪郭をぼかした画風は「朦朧体」と呼ばれ、当時の画壇からは批判されました。その後、仲間たちと研究を続けますが、画壇からは全く評価されず、困窮の日々が続いてしまい、日本美術院は崩壊。そんな中、親友・春草や師・天心が亡くなると、大観は在野における日本画のリーダーと目されるようになります。その頃の作品である「群青富士」は、琳派の影響を受けた装飾的な画風です。 筆運びが読み取れる情熱と遊び心 横山大観が活躍した時代は、明治維新から近代国家へと移り、西洋文化の煽りを受けていくなか、西洋諸国に恥じない芸術の体裁を整えようと洋画が成立し、その一方でそれまでの日本画が衰退していくなど…日本の美術史は大きく動きました。西洋から様々なものや情報が押し寄せるなか、日本の絵画の伝統的な技法を継承しつつ、時に改変を試み、また主題についても従来の定型を脱してみせました。こちらの写真は大観の作品に出てくる動物たち…日本画特有の艶やかな美しさだけではなく、不思議なポーズを取っており、愛いらしさも兼ね備えている表現にも注目してみてください!こうした遊び心も忘れない手法はさらなる広がりを見せ、自在な画風と深い精神性をそなえた数々の大作を展開していきました。是非、大観の柔らかな筆跡や繊細な画風をこの目でお確かめください。 【情報】 『生誕150年 横山大観展』 《東京展》会期:2018年4月13日〜5月27日会場:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1電話番号:03-5777-8600開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで休館日:月(ただし4月30日は開館)料金:一般 1500円 / 大学生 1100円 / 高校生 600円 / 中学生以下無料 【プレゼント応募】本展覧会の無料鑑賞券をプレゼント致します。件名に【『生誕150年 横山大観展』チケットプレゼント】に加え、下記の情報を記入の上、info@pelulu.jp宛にメールにてご応募下さいませ。名前(漢字/カナ)郵便番号住所電話番号Q1:pelulu.jp内で今までで面白かった記事3つをあげるとしたら?Q2:今後pelulu.jpで取り上げて欲しい記事を3つあげるとしたら?応募締切日:5月13日プレゼント当選者は発送をもって代えさせていただきます。
2018年05月10日魅了されるモノクローム ©Tomoo Gokita / courtesy of Taka Ishii Gallery キャンバスに描かれたモノクロームの作品郡は、その大きなサイズに圧倒されるだけでなく、濃淡のグラデーションに引き寄せられます。モノクロームだけの表現にも関わらず、まるで豊かな色彩で描かれているかのように、肉体の弾力などの質感が伝わってくる、妖艶なポーズを取っている絵画の中の女性達。そんな彼女達の髪型やクラシカルなファッションから、古き良きアメリカを彷彿とさせます。また、描かれている人物に注目してみると、特に旧作は顔がハッキリと描かれていないものが多く、瞳が描かれていないのに視線を感じたり、現代の風刺画のようにも読み取れたり、想像が掻き立てられるのも魅力の一つです。 本展覧会の見どころ ©Tomoo Gokita / courtesy of Taka Ishii Gallery 本展覧会では新作の絵画をはじめ、ドローイングを中心とし、2000年以降の作品を36点を展示しています。両手を挙げて微笑みかける艶かしい女性を描いた「Come Play with Me」は、本展覧会のためのメインビジュアルに使用されている新作。また、アクリルグワッシュと墨を使ったチャレンジ精神溢れるドローイングも必見です!800点以上の大小さまざまなドローイングからなる大規模なインスタレーション「Untitle」は、一点、一点、作品を鑑賞しながら贅沢な時間に浸ってみてほしいです。その他にも、五木田さんのプロレス好きがわかりすぎる、愛するプロレスラーの似顔絵をレコードジャケットのフォーマットで描いた、225点にも及ぶ「Gokita Records」が展示されています。 多彩な表現の可能性に触れる©Tomoo Gokita / courtesy of Taka Ishii Galleryイラストレーションから出発した五木田さんは、60〜70年代のアメリカやサブカルチャーに影響を受け、雑誌や写真にインスピレーションを得た作品を発表してきました。計算されたグラデーションや陰影が生み出すエレガントでファッショナブルな魅力、シンプルな描線とデフォルメされた歪な造形のコントラストが醸し出すユーモアやノスタルジー、具象と抽象の間を自由に行き来するイメージの両義性など、多彩な表現の可能性を発散しています。是非、五木田智央の魅力を存分に味わえる本展覧会に足を運んでみてください。 【情報】 五木田智央『PEEKABOO』 期間:2018年4月14日(土) – 6月24日(日)会場:東京オペラシティ アートギャラリー開館時間:11:00-19:00 (金・土は11:00-20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)休館日:月曜日(但し4月30日は開館)
2018年04月30日『プーシキン美術館展―旅するフランス風景画』とは?【女子的アートナビ】vol. 108この展覧会では、ロシアを代表する美術館のひとつ、プーシキン美術館のコレクションから選び抜かれたフランスの風景画65点を紹介。モネやセザンヌ、ルソー、さらに美術史に名を遺すクロード・ロランなど17世紀から20世紀までの傑作が勢ぞろい。神話の物語や美しいパリの街並みなどの名画を見ながらフランスを旅するように楽しむことができます。スペシャルサポーターは水谷豊さん!同展のスペシャルサポーターは、俳優の水谷豊さん。音声ガイドのナビゲーターも担当された水谷さんがプレス内覧会に出席され、展覧会の見どころなどを語りました。まず、展覧会を見ての感想を問われると、「今回はテーマがフランス風景画ということで、どの絵も本当にすばらしく絵の中に引き込まれていくようで、旅しているような気分を味わえました」と回答。続いて、2つの作品についてコメントされました。クロード・モネの初来日作品《草上の昼食》、実物はいかがでしたか?水谷さん写真で見るのとは全然違いましたね。学芸員の方から知識を教えていただき絵の見方も変わったのですが、これがモネの青春時代の作品ということで、若い時から才能が花開いていたことがわかります。すばらしいです。《草上の昼食》は画家が26歳のときに描いた作品。学芸員の大橋さんのお話では、当時モネはまだたくさんのモデルを雇うことができなかったので、恋人のカミーユにいろいろな服を着せてポーズをとってもらい、いくつかスケッチを描いてから組み合わせて作品を制作したとのこと。この絵に登場する女性はすべてカミーユではないかと考えられているそうです。特にお気に入りの作品は?水谷さんいろいろありましたが、おもしろかったのはアンリ・ルソーの《馬を襲うジャガー》です。ルソーはパリにいて、植物園で熱帯植物を観察しながらジャングルに思いをはせてこの絵を描いたのですが、想像でここまで描けるのかというほどすばらしい作品です。われわれも(俳優というのは)妄想するのが仕事ですが(笑)、不思議なオーラがある作品です。ルソーは税関職員として働きながら絵を描いていた日曜画家。専門的な美術教育を受けていない彼の作品は批判されることもありましたが、ピカソやアポリネールなどからは高く評価されていました。特に南国のジャングルを描いた絵を多く残しています。最後に、水谷さんからメッセージ水谷さん名作と呼ぶのにふさわしい、たくさんの作品が東京都美術館にそろいました。訪れた人を世界の旅に連れて行ってくれる作品が集まっていると思います。僕は旅の案内人として関わらせていただき光栄です。たくさんの人にこの感動を味わっていただきたいです。ちなみに、水谷さんがナビゲーターとして出演されている音声ガイドも聞いてみたのですが、作品の背景や画家についての説明などもわかりやすく、展覧会の感動がより深くなる内容でした。そして、『相棒』ファンが喜ぶあの名セリフも入っています。ガイドは最後の最後までぜひ聞いてみてください。また、会場には作品と一緒にパリの地図なども掛けられ、どのあたりを描いた絵なのかがわかるようになっています。パリを訪れたことがある人はもちろん、行ったことがなくてもイメージすることができ、作品鑑賞がより楽しくなりますよ。フランスを旅する気分を味わえる展覧会は7月8日まで。Information会期:~7月8日(日)休室日:月曜日時間:9:30~17:30※金曜日は20時まで※入室は閉室の30分前まで会場:東京都美術館料金:一般 1600円/大学生・専門学校生1300円/高校生800円/中学生以下無料公式サイト:上野の東京都美術館で開催中の『プーシキン美術館展』に行ってきました。フランス風景画の名作が集まるこの展覧会では、俳優の水谷豊さんが音声ガイドを担当。プレス内覧会にも出席され、見どころを語ってくれました。
2018年04月28日香取慎吾による初のストリート・アート作品のメイキングシーンを含むプロモーション映像が、「#香港慎吾アート」と題し香港政府観光局特設ページやYouTubeにて公開されている。毎年3月、香港では「香港アートマンス」として、「アート・バーゼル香港」をはじめ多くのイベントが開催されている。香取さんはその一環として、香港の中環(セントラル)に自身初となるストリート・アート作品を制作。今回の映像は「香港慎吾アート」が出来上がるプロセスが収められ、香取さんとアートの街の魅力を映し出している。■「#香港慎吾アート」プロジェクトとは?本プロジェクトは、2017年にテレビの撮影で、ストリート・アートが盛んな「オールド・タウン・セントラル」エリアを香取さんが訪問したことをきっかけに、香港政府観光局が制作を依頼して実現。香取さん初のストリート・アートは、香港島の世界で最も長いエスカレーター「ミッド・レベル・エスカレーター」の壁面に描かれた。人通りが多い中心部だったために、パーティションで覆われた限られた空間の中、3月24日~27日深夜から早朝にかけ、計18時間というごく限られた時間で制作は行われた。高さ4.5m、幅6m以上ある壁に、フリーハンドで大胆に描いていくアーティスト・香取さん。躍動感たっぷりのその様子と香港の街がまるで一体化するように、映像は展開していく。■作品名は自身の広東語の愛称「大きなお口の龍の子(大口龍仔)」香取さんは、映画の撮影で訪れた20年前より、香港では広東語で「大口仔(大きなお口の男の子)」という愛称で親しまれてきた。今回は20年後に、“龍になって香港に戻ってきた”という意味を込めてこの絵を描いたという。香港をイメージしてモチーフに選んだ龍は、風水上、パワーがある、運気があがるものとして知られており、作品には龍のほか、香港の夜景や東京タワーをはじめとした多様なモチーフが大胆かつ細やかに表現されている。作品そのものがSNS映えをするだけではなく、作品の前で撮影した写真をSNSでシェアして多くの方に作品を知って欲しいという願いから、「#香港慎吾アート」「#hkshingoart」の2つのハッシュタグもモチーフとして描かれている。■オールド・タウン・セントラル(OTC)とは?香港政府観光局では、香港島中環から上環(ションワン)を中心とした、東洋と西洋、レトロとモダンの文化が交わる一帯を「オールド・タウン・セントラル」(OTC)とし、街歩きの楽しみ方を紹介している。ここには英国統治時代に造られた路地や建物が多く残されているだけではなく、近年は、壁に描かれたストリート・アートがSNS映えのスポットとして世界の旅行者やインスタグラマーからの人気を集めている。(text:cinemacafe.net)
2018年04月26日『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』【女子的アートナビ】vol. 107西武渋谷店の特設会場ではじまったアート展『Sing-Sing!(シン-シン)』では、アフリカを愛する人気フォトグラファー、ヨシダナギさんとクリエイティブカンパニーのNAKEDがコラボ。アフリカなどで撮影されたヨシダさんの写真作品や珍しい民族楽器、さらにネイキッドが演出した幻想的な音と映像が流れるインスタレーションを楽しむことができます。ヨシダさんが見どころ解説!このアート展の見どころについて、プレス内覧会でヨシダナギさん(写真右)とネイキッドの竹内沙也香さん(同左)が語ってくれました。まずは、ヨシダさんの写真作品について。ヨシダさんの写真は色がとても鮮やかなのが特徴ですが、これらの色彩について次のように語りました。ヨシダさんアフリカとか少数民族の写真は今までドキュメンタリー調の土臭いイメージがあったかと思うのですけど、実際にアフリカに足を運んでみると土臭いだけでなくて日本にはありえない色彩の組み合わせがあって、それがとてもステキで作品に撮りたいと思って今の作風にたどり着きました。できるだけ現地の色を鮮やかに伝えたいと意識しながらいつも写真を撮っています。民族楽器も楽しめる!今回の会場では、写真と一緒にアフリカの民族楽器があちこちに展示されていて、来場者が触ったり、自由に音を出したりすることもできます。この展示の楽しみ方について、ヨシダさんは次のように語りました。ヨシダさん世界にはたくさんの少数民族や先住民族がいるのですけど、その共通点は生活に音楽があるということと思っています。音楽がはじまると彼らは自然に動きだしたり歌いだしたりして、楽しそうな時間が流れるのです。今回の展示では、映像の色と民族の音楽でより彼らを身近に感じてもらえると思います。視覚だけでなく耳を澄まして楽しんでもらえればと思います。鮮やかなインスタレーション空間「Sing-Sing」続いて、展覧会タイトル「Sing-Sing」やインスタレーション作品について、ネイキッドの竹内さんが解説してくれました。竹内さんSing-Singというのはもともとパプア・ニューギニアの言葉で、各民族の冠婚葬祭の儀式などで踊る舞や歌のことを指す英語が由来のピジン語です。ネイキッドのインスタレーションを展示するエリアも「Sing-Sing」と名づけ、ヨシダさんの写真をネイキッドとして解釈した世界観が広がっています。竹内さん「Sing-Sing」のエリアに置かれたアフリカの楽器を叩くと、その音に反応して映像が出るようになっています。ヨシダさんが見てきたものを体験できるコンセプトで作られているので、来場者の方は自分たちの「Sing-Sing」を作りながら楽しんでいただけたらと思います。実際に筆者も会場で楽器を叩いてみたのですが、自分で出した音に反応してさまざまな色や模様が出てくるので、かなり興奮します。壁や床一面に広がる映像も色鮮やかで美しく、音楽もリズミカルで思わず踊りだしたくなりました。このアート展は撮影可能で、連休中も休まずオープンしています。開館時間など詳細はインフォメーション欄をご覧ください。『Re 又造 MATAZO KAYAMA』続いてご紹介するのは、恵比寿のEBiS303イベントホールで開催中のアート展『Re 又造 MATAZO KAYAMA』。同展では、“100年に一人の天才” といわれる日本画家、加山又造(1927-2004)の原画と、現代のクリエイターたちが最新技術を使って加山の作品をアレンジしたデジタル作品などを見ることができます。インスタ映えするアートがいっぱい!会場では、あまり日本画になじみがない人でも「楽しい!」と思える工夫が満載。巨大な陶板作品や迫力の天井画の再現などもあり、スマホや携帯での撮影もOKです。こちらは加山の代表作のひとつ、屏風絵の《春秋波濤》をもとにした体感型アート。「春の山」「秋の山」など絵のパーツがレイヤーに分けられ、天井から吊り下がっています。その中を通ってもOK。美しい絵の中に入り込んだ気分を味わえます。おしゃれなヌードも必見加山作品はとにかくおしゃれ。特にヌード画のかっこよさは群を抜いています。例えば《黒い薔薇の裸婦》は1976年に制作された屏風絵ですが、海外ファッション誌に載っている写真のような雰囲気です。この作品をデジタル映像化したのが上の写真。実は本作品の中に1枚だけ本物の人物が映し出されているのですが、わかりますか?この人物は、女優の宮城夏鈴さん。彼女の全身に、特殊メイクアップアーティストとして活躍中のJIROさんがボディペイントを施し、作品にされました。加山作品がさまざまな現代アートに進化している点がおもしろく、またオリジナル作品のもつ魅力もあらためて感じることができます。このアート展も連休中は無休で、5月5日までとなっています。渋谷と恵比寿は近いので、ふたつの展覧会をはしごしてみるのもオススメです。ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!Information『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』会期:~5月13日(日)会期中無休時間:[月〜土]11:00~20:00/[日・祝休日]10:00~20:00(入場は30分前まで) ※最終日は17時閉場会場:西武渋谷店A館7階=特設会場料金:一般 500円/高校生以下無料公式サイト:『Re 又造 MATAZO KAYAMA』会期:~5月5日(土・祝)会期中無休時間:11:00-20:00(入館は閉館の30分前まで)会場:EBiS303イベントホール料金:一般 2,000円/学生1,300円/小学生以下無料公式サイト:今回はGWにイチオシの体験型アート展を2点ご紹介。ひとつは人気フォトグラファー、ヨシダナギさんの写真を音と映像と一緒に体感できる『ヨシダナギ×NAKED“Sing-Sing!”』、もうひとつは多彩な演出で日本画をおしゃれに楽しめる『Re 又造 MATAZO KAYAMA』。非日常を味わえる展覧会を詳しくレポートします!
2018年04月26日殺風景な印象の白い壁。安全かつ、白壁を活用したインテリア。賃貸だから、穴をあけるのは気がひけると思っているのでは?国土交通省の原状回復の基準では、「画鋲の穴まではOK、釘穴はNG」となっています。大きな穴をあけずに、小さなピンを利用したフックや棚などご紹介します。参考記事:賃貸でも!壁に穴をあけないカスタマイズ方法まとめ こちらは無印良品の「壁に付けられる家具」を活用した飾り方。赤ちゃんがいるご家庭ですが、うまく手の届かない高いところを活用しています。(「とっておきオブジェと家族の部屋」より) 大きなアートやポスターを1枚飾ってみるポストカードサイズの小さなアートは手軽ですが、それなりの数を揃えてセンス良く配置するのがけっこう難しいです。いっそ、大きめサイズのアートを買ってみると、1枚だけでぐっと空間が引き締まっていい感じに。石膏ボード用の小さなピンのフックを使うか、額なしのポスターなら、ホッチキスでも止めることができますよ。 カーテンやラグなどの色とあったアートが飾られたお部屋。空間が引き締まります。(「居場所が2つあるとパーティーは盛りあがる。絵画の中にいるようなリビング・ダイニング」より) 帽子やストールなど、お気に入りのアイテムを飾ってみる飾りたいアートが見つからない……というときは、ふだん使っているお気に入りのアイテムをあえてしまいこまずに壁にかけてみるというアイデアもあります。 フックつきの画鋲に、いつも使うアイテムをかけただけ。シンプルなのに、とってもかわいい。(「カフェで働く女性の自然体な暮らし方」より) 流木やドライフラワーを飾ってみるナチュラルテイストが好きなら、自然をお部屋に取り入れると落ち着きます。シンプルな流木を壁に飾って、少しだけ海辺の雰囲気をお部屋に。(「『リゾートのすてきな女主人』の部屋」より) はがせる壁紙に黒板塗料を塗って、絵を描いちゃう白壁をキャンバスに変えて、アートなお部屋に変えてみるのも面白いですね。はがせる壁紙だから、飽きたら消せる!貼り直せる!(「猫と暮らすDIYルーム!U★Gさんの楽しさと工夫がつまった広々リビング」より) 出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2018年04月18日有限会社アップリンク(以下アップリンク)は、セレクト型クラウドファンディング「PLAN GO」を立ち上げ、会員登録の開始とともに第一弾となる5つのプランの支援募集をスタートします。アップリンクは映画配給会社として30年の歴史をもち、劇場、カフェレストラン、ギャラリー、マーケットの運営も行ってきました。また、国内外のクラウドファンディングを利用した映画製作を通じ、そのノウハウを蓄積しています。今回立ち上げた「PLAN GO」では、これらの経験をもとにしたアドバイスを行い、プラン成功のカギとなる情報拡散にアップリンクのSNSアカウントをフルに活用、オンラインカルチャーマガジン「webDICE」にも記事を掲載し、資金集めを全面的にバックアップします。アップリンクが事前に審査を行い、支援募集を開始する5つのプランのうちふたつをご紹介します。■写真家:松本路子が映画制作に挑む ~ニキ・ド・サンファルの映画を作ろう!~カラフルでエスプリあふれる女性像「ナナ」で知られる造形作家ニキ・ド・サンファル。写真家松本路子は10数年に渡りヨーロッパ各地でニキとのフォト・セッションを重ねています。そして今、ニキ生誕90年に向けて、「ニキの映画を創る会」を立ち上げました。建築物サイズの作品を中心に新たに動画を撮影し、今は亡きニキ本人の制作風景や肖像の写真を挿入する、アート・ドキュメンタリー・フィルムのプロジェクトの始まりです。【応援者コメント】巨大な女性像、パリの動く噴水、彫像の中に住まいながら制作を続けたイタリアの彫刻庭園など、ニキの作品はまさに宇宙的空間。「そこで共に遊んでほしい」という松本路子。友人たち、多くのアートファンの賛同を得て、この製作プロジェクト「Viva Niki」は成立します。ぜひご一緒に!■映画『モンゴリアン・ブリング』の国内劇場初、上映イベントを開催1991年の社会主義崩壊により急激な変革にさらされるモンゴルの大都市ウランバートル。変化する都市とそこで暮らす人々、ヒップポップを通してアイデンティティを表現する若者たちのドキュメンタリー『モンゴリアン・ブリング』を、日本の劇場で初上映するための支援を募ります。【『モンゴリアン・ブリング』の日本語化プロジェクトを行なっている5th-element.jpの田中恵子さんのコメント】本作品『モンゴリアン・ブリング』は、急速な近代化が進むウランバートルを舞台に、これまで映画として描かれることが少なかった現代のモンゴルを生きる若者にスポットを当て、歴史的経緯を踏まえながら伝統と自身のアイデンティを見つめ、独自の表現を模索するラッパーたちの姿を映した音楽ドキュメンタリー作品です。監督ベンジ・ビンクス(Benji Binks)はオーストラリア出身の世界をまたに駆けるテレビカメラマンで、シベリア鉄道を旅する中でモンゴルのヒップホップと出会い、長期にわたって現地の歌手や関係者、街行く人を多数取材しました。モンゴルの伝統を感じさせるビジュアルとモンゴルヒップホップのビートがつむぐユニークなストーリーは本作品以外では目にすることができないことでしょう。自国の伝統と近代化の衝突、共産主義からの民主化といった政治的変遷を経て、折り合いを見つけながら独自の表現を模索するモンゴルのラッパーたちの姿は、ヒップホップを愛する日本の視聴者にとっても惹きつけるものがあるのではないかという思いで、本作品を日本語化し上映イベントを通じて多くの人と共有したいと意欲から5th-element.jpではその実現にむけたクラウドファンディングをすることにしました。NPO法人や企業とは異なり、特定の資金源を持たない我々にとって、映画を観たいと思ってくださる方とクラウドファンディングを通じてつながり、サポートしていただくことが、継続的にこうした上映の場をつくるための何よりの支援になります。採算性などの問題から日本公開の日の目を見ることがない良質な海外ドキュメンタリーのうち、特にヒップホップカルチャーに関わる作品を自律的に扱う他に類を見ない存在として活動を絶やさず続けたいと思っています。■クラウドファンディング「PLAN GO」概要起案方式:購入型、All or nothing方式手数料:10%(プラットフォーム手数料+決済代行手数料)支援募集期間:最大60日間決済手段:クレジットカード(VISA, Master)《プラン立ち上げから実施中》・webDICEへの記事掲載(プラン概要、起案者の紹介、実施期間に応じて複数回掲載)・プラン内容の充実に向けたアドバイス・宣伝方法のアドバイス(SNSの活用、他メディアの活用等)・サイト掲載内容のアドバイス(文章校正、画像選択、目標額の適正性、リターン内容と金額設定等)・プランページへのアクセス解析情報の提供(Googleアナリティクス・週1回)・アップリンクのSNSを利用した情報拡散協力・支援者向けイベント開催に関するアドバイス《プラン成立後》・発表場所、イベント場所としてアップリンク利用時の協力・プランの実施経過や完成報告等のwebDICEへの記事掲載(お問い合わせ先)有限会社アップリンクPLAN GO(プラン・ゴー)担当TEL 03-6821-6821
2018年04月18日ヌードの歴史をアートで見る!【女子的アートナビ】vol. 106『ヌード NUDE —英国テート・コレクションより』では、ヨーロッパの芸術家たちが挑み続けているテーマ「ヌード」にスポットをあて、その歴史を絵画、彫刻、写真などの作品で紹介。19世紀の神話画から現代アートまで、英国テート・コレクションが所蔵する珠玉の作品134点を楽しめます。この展覧会、タイトルだけ見るとキワモノ系かと思ってしまいそうですが、内容はいたってまじめ。ヌードは芸術表現としてかなり重要なテーマで、裸体美から性愛表現まで、古くからさまざまな芸術家たちがこの主題に取り組んできました。今回の展示では、日本初公開となるロダンの彫刻作品をはじめ、ピカソやマティスなど巨匠たちの名作も来日。トップクラスの近現代アートを堪能できます。まずは古典的なヌードから最初の展示室では『物語とヌード』というタイトルで、19世紀イギリス、ヴィクトリア朝時代の作品などが並んでいます。裸体表現が許されていなかった当時、古典文学や神話などの物語をテーマにした「歴史画」を描くときだけヌードを描くことができました。とはいえ、あまりにリアルな描写だと怒られたようで、例えばラファエル前派の画家ジョン・エヴァレット・ミレイの作品《ナイト・エラント(遍歴の騎士)》は、木に縛り付けられた女性のヌードが生々しすぎて批判が集中したそうです。続く第2章『親密な眼差し』では、ドガやルノワールなど印象派を中心とした画家たちの作品が展示されています。19世紀後半以降になると、物語や神話に出てくる女性ではなく、入浴中の妻やベッドに横たわるモデルなど、同時代の女性を描いたヌードが登場します。今の時代に見ると、特に刺激的なヌードではないのですが、当時は現実の生活空間にいる女性の裸を絵にすること自体が珍しかったので、スキャンダラスな絵画として扱われたようです。リアルすぎ! エロティック・ヌード同展では時代順に作品が展示されていますが、第4章だけ別格扱い。その名も『エロティック・ヌード』と題され、タイトルでも勝負してきています。この章のメイン作品は、オーギュスト・ロダンの大理石彫刻《接吻》。日本初公開の本作は、情熱的に絡み合っている男女の姿がエロティックに表現されています。この愛し合う2人は、ダンテの『神曲』に登場する人物ですが、道ならぬ恋をしているカップル。1913年に本作がイギリスで一般公開されたとき、「エロすぎる」と騒ぎになりシーツで覆い隠されたという逸話も残っています。こちらの展示室には、ほかにもピカソやターナー、ホックニーなどによる刺激的な作品が勢ぞろい。生々しすぎる性愛場面もあるため写真を掲載できませんが、寝室でのからみや同性愛を描いた現代アートなど、一流の芸術家たちが手がけたエロティシズム表現を薄暗い展示室で心ゆくまで堪能できます。展覧会の後半になると、現代の芸術家たちが手がけたヌード作品も出てきます。ロバート・メイプルソープの肉体美を強調した裸体写真をはじめ、男性ヌードを描いたシルヴィア・スレイの絵画など刺激的かつ挑発的な作品が並んでいます。人種やジェンダーをテーマにしたものや社会的メッセージを含む作品などもあり、ヌードというテーマがひと筋縄ではいかないことがわかります。単にエロティックなだけでなく、奥深いテーマも含まれている『ヌード展』、ぜひ足を運んでみては?Information会期:~6月24日(日)休館日:木曜日、5月7日(月)*ただし5月3日(木・祝)は開館時間:10:00-6:00*ただし、5月11日(金)・6月8日(金)は午後8時30分まで(入館は閉館の30分前まで)会場:横浜美術館料金:一般 1,600円/大学生・専門学校生 1,200円/高校生・中学生 600円*小学生以下無料公式サイト:※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しております。横浜美術館で開催中の『ヌード展』に行ってきました。タイトルだけでもドキドキしますが、実際の展示作品はさらに刺激的♡いったいどれだけスゴイのか、話題の展覧会をレポートします!
2018年04月15日©YUKA SHIMADA/OJIGI BUNNY INC./KOMAKO SAKAI/ YUKO HIGUCHI/SHINSUKE YOSHITAKE/ MIWA NAKAYA/HAKUSENSHA 絵本情報誌『MOE(モエ)』とは? 左)©YUKA SHIMADA/OJIGI BUNNY INC./HAKUSENSHA右)©KOMAKO SAKAI/HAKUSENSHA 1979年、絵本とキャラクターを扱う月刊誌「絵本とおはなし」として創刊。その後、1983年に月刊『MOE』に改称され、人気絵本・人気キャラクターをテーマとした特集だけでなく、アート・映画・旅・ハンドメイド雑貨・スイーツなどの暮らしにフォーカスした情報をお届けしています。世界でもめずらしい月刊の絵本専門情報誌として、国内のみならず海外の絵本作家・児童書作家に信頼され、良質で愛情たっぷりの取材に基づいた、確かで深い最新情報を発信しており、20代~60代の女性という広い層に支持されています。 同展覧会の見どころ 左)©YUKO HIGUCHI/HAKUSENSHA右) ©SHINSUKE YOSHITAKE/HAKUSENSHA 2019年に創刊40周年を迎えることを記念して開催される同展覧会では、絵本情報誌『MOE』の読者からの支持が高く、絵の表現や作風が異なる5人の絵本作家の代表作約40点、約200点もの原画が公開されます。その他にも、絵本作りの背景や絵本作りへの想い、日常生活の中で大切にしているものや作家自身の絵本体験について作家の言葉を通して紹介し、それぞれの絵本の魅力に迫っていきます。また、絵本情報誌『MOE』の40年にも及ぶ軌跡を辿ることで、その時代の絵本の歩みを振り返ることができ、絵本の多様な魅力と可能性に触れられるような構成となっています。 グッズコーナーを見逃さないで!©MIWA NAKAYA/HAKUSENSHA 各作家のポストカードセット(ミニMOE付き)やトートバック、マグカップなど、展覧会のための描き下ろし原画をモチーフとした会場限定オリジナルグッズを約100アイテムが販売される予定です。是非、同展覧会を通して絵本の果てしない楽しさを感じてみてください。 【情報】MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展会期:2018年4月18日(水)〜5月7日(月)時間:10:00〜20:00※最終日は17:00閉場※入場は閉場の30分前まで場所:松屋銀座 8階イベントスクエア料金:当日券/一般800円、高校生600円、小中学生400円前売券/一般600円、高校生500円、小中学生300円前売券は、ヤフーパスマーケット、チケットぴあ、ローソンチケット、セブンイレブンにて、4月17日まで販売。 【プレゼント応募】同展覧会の招待券をプレゼント致します。件名に【『MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展 』に加え、下記の情報を記入の上、info@pelulu.jp宛にメールにてご応募下さいませ。名前(漢字/カナ)郵便番号住所電話番号Q1:pelulu.jp内で今までで面白かった記事3つをあげるとしたら?Q2:今後pelulu.jpで取り上げて欲しい記事を3つあげるとしたら?応募締切日:4月23日プレゼント当選者は発送をもって代えさせていただきます。
2018年04月15日春は1年の中で最もウキウキする季節。花も咲きほころび、新緑も目にまぶしいこの季節は、日々の生活でもちょっと色を意識するだけで、さらに気分があがるのでおすすめです。お財布やスマホケースの色をがらっと変えて気分転換や運気アップを狙ったり、いつもは着ない色の服を着てみたり…。今回は、この春おすすめの、“色”を意識した楽しみ方のヒントをいくつかご紹介します。資生堂マルチペインター絵具のようにカラーメイクを楽しめる、チューブ型のメイクアイテム。滑らかなクリームタイプで、アイシャドウ、チーク、リップなど顔のどこでも自由に使えるし、いろんな色を混ぜて自分だけのカラークリエイトも可能です。カラータイプ11色&クリアタイプ1色の全12色ラインナップ。OGASAWARA 50 COLORS先ほどのマルチペインターはまるで絵具みたいなメイクアイテムでしたが、これはまさに絵具!色そのものの世界をじっくり味わうならやっぱり絵具ということで、計250個限定でこの春発売されたこの絵具は、日本が誇る世界自然遺産“小笠原”の魅力を伝えるべく島民が選んだ小笠原の50の宝物を、50色の絵具にしたレア仕様。レジャーの季節、絵を描くお供に、ちょっとリッチな絵具もありかも?ディオール アート オブ カラー展数多くの偉大なアーティストたちが、ディオールを代表する色からインスピレーションを得て、カラーへの情熱を表現したアートブック『アート オブ カラー』。「ディオール アート オブ カラー展」では、そのアートブックで紹介されているディオールの歴史を築いてきたアーティストたちの過去の作品や言葉と共に、ブランド創設以来、ディオールが大切にしてきた12の色を探訪していきます。海外主要都市をまわって好評を博してきた話題の展覧会が、ついに東京に上陸です!キモノフォレスト京都・嵐山駅にある、インテリアデザイナーの森田恭通氏によるパブリックアート。全部で32種類ある京友禅の生地をアクリルで包み、高さ約2メートルのポールにしたものが600本も立ち並びます。特に両脇が京友禅の並木道になっている「着物の小径」は圧巻。昼も美しいですが、夜はポールに埋め込まれたLEDが点灯し、幻想的な光の森に。インスタ映えすることでも人気のスポットです。いかがでしたか?この季節ならではのいろんな色の楽しみ方を、ぜひ探してみてはいかがでしょうか。(by anan編集部)
2018年04月14日横山大観(1868~1958)は、東京美術学校に学び、師匠の岡倉天心とともに同校を去り、日本美術院を設立。新たな時代における新たな絵画の創出を目指しました。西洋から、さまざまな物や情報が押し寄せる時代に、日本の海外の伝統的な技法を継承しつつ、時に改変を試み、主題についても従来のお定型を軽々と脱してみせたのです。やがてこうした手法はさらに広がりをみせ、自在な画風と深い精神性をそなえた大作を生み出しました。本展では、明治、大正、昭和の3期に分けて、大観の作品を展示し、その特徴を振り返ることにしました。本展の見どころ40メートルを超える日本一長い画巻『生々流転』を一挙公開絢爛豪華『夜桜』『紅葉』の同時展示が実現します100年ぶりに発見さえた『白衣観音』『彗星』など新出作品を公開1章「明治」の大観東京美術学校の第一期生として、絵筆をにぎった横山大観は、校長の岡倉天心の指導のもと、新しい時代の絵画に取り組みました。理想や概念を絵にする「理想画」、輪郭線を描かずに絵画を組み立てる「朦朧(もうろう)体」を試みました。この時期、親友で早世した菱田春草と行動を共にしていました。菱田と比較して、一つのことを突き詰めるのが不得手でしたが、さまざまな表現に同時に挑戦することができるバイタリティをもっていました。それゆえ大観の方に、時代を先どりした作品、斬新で突飛にも感じられる主題を描いています。「白衣観音」1908年 個人蔵2章「大正」の大観1913年(大正2年)に岡倉天心が亡くなり、翌年有名無実化していた日本美術院を再興し、若手を率いる立場になりました。明治には、いわゆる「朦朧体」が批評界に受け入れられず、いたずらに新奇をてらうと低評価をされた大観でしたが、大正期には、東洋の伝統に新しい感覚を吹き込む実力者と高い評価が定着していきました。この時期の作品には、中国の水墨画、琳派、やまと絵など伝統的な技法や構図の影響が明確にうかがえます。自身の作品を装飾的な彩色画と水墨画に二分化し、それぞれに古画に学んだ成果を発揮しました。「群青富士」(右隻)1917頃 静岡県立美術館蔵 東京展:7月13日〜5月6日京都展:7月3日〜7月22日重要文化財「生々流転」(部分)1923年東京国立近代美術館蔵京都展は巻き替えあり3章「昭和」の大観この時期、「東の大観、西の栖鳳」と、京都の竹内栖鳳と並んで、画壇を代表する画家になっていました。大観と言えば、誰もがこの時期に生み出された作品を思い浮かべるのです。昭和の戦前から戦中、戦後の作品を紹介します。「夜桜」(左隻)1929年大倉集古館蔵東京展:5月8日〜5月27日京都展:6月8日〜7月1日開催概要東京展会期:2018年4月13日(金)~5月27日(日)会場:東京国立近代美術館所在地:〒102-8322東京都千代田区北の丸公園3-1お問合せ先:TEL.03-5777-8600京都展会期:2018年6月8日(金)~7月22日(日)会場:京都国立近代美術館所在地:〒606-8344京都府京都市左京区岡崎円勝寺町お問合せ先:TEL.075-761-4111横山大観プロフィール1868年(明治元年)水戸藩士酒井捨彦の長男として誕生。1878年(明治11年)明治維新で水戸藩士の身分を失った父とともに上京1885年(明治18年)東京府中学校を卒業後、私立の東京英語学校に入学。1889年(明治22年)(現東京芸術大学)を受験し、一期生に。1893年(明治26年)東京美術学校卒業後、東京美術学校助教授となる1898年(明治31年)岡倉天心とともに辞職し、日本美術院創立に参画。1903年(明治36年)インドに外遊、翌年渡米し、各地で作品を展覧。米国から欧州に渡り、各地を巡って帰国。1912年(大正元年)『大観画集』出版。1930年(昭和5年)ローマにおいて日本美術展覧会を開催。『夜桜』など出品。1937年(昭和12年)第一回文化勲章を受章。1958年(昭和33年)2月に逝去。
2018年04月13日フランスの風景画のコレクションが一堂に来日17世紀から20世紀の風景画が来日します。神話の物語や古代への憧憬、あるいは身近な自然や大都市パリの喧騒、果ては想像の世界に至るまで、描かれた時代と場所を軸にフランス近代風景画の流れをご紹介します。様々な情景を舞台にした風景画は、その土地のにおいや太陽の煌めき、風にそよぐ木々や街のさざめきをも感じさせてくれます。クロード・モネ《草上の昼食》1866年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.なかでも、注目は初来日となるモネの『草上の昼食』。同時代の人物たちとみずみずしい自然の風景が見事に調和しています。印象派の誕生前夜、26歳となる若きモネの魅力溢れる作品です。ほかにもロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーガン、ルソーらの作品が集います。初夏の上野で、巨匠たちが愛した光と色彩が躍る美しい風景を巡る「旅」を体感できます。展示構成第1部「風景画の展開クロード・ロランからバルビゾン派まで」1章近代風景画の源流/2章自然への賛美第2部「印象は以後の風景画」3章大都市パリの風景/4章パリ近郊--身近な自然へのまなざし5章南へ—新たな光と風景/6章海を渡って/想像の世界宗教画の背景として描かれていた風景でしたが、17世紀のオランダにおいて「風景画」として独立したカテゴリーになります。フランスの画家たちも次第に関心をしめし、イタリアで目にした古代の移籍や旅先の風景を描くようになります。19世紀に入ると、身近な自然を愛したバルビゾン派の画家たちが人気になります。そして19世紀半ばからは「パリ大改造」が行われ、街並みが大きく変わりました。印象派の画家たちは生まれ語ったパリを歩き、都市の情景を数多く描きます。さらに鉄道網の発達にともない、郊外や南仏の風景を描き、さらには海を渡って、想像の世界へと広がりました。『庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰』ムーラン・ド・ラ・ギャレットはパリのモンマルトルにあったダンスホール。喧騒から少し離れた木陰で楽し気に語らう男女5人が描かれています。後ろ姿の女性はルノワールのお気に入りのモデル・ニ二。その後ろから顔をのぞかせているのは画家のモネです。ピエール=オーギュスト・ルノワール《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》1876年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『サント・ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め』エクス・アン・プロヴァンスの近くにあったセザンヌの家の近くから見ることができた。この山はセザンヌが主題にしたモチーフのひとつで、30点以上の油絵と多数の水彩画にしています。ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め》1905-06年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『マタモエ、孔雀のいる風景』1891年、ゴーガンはタヒチ島へ赴きます。タヒチ語のマタモエの意味は議論されてきましたが、ゴーガンはフランス語では「死」というタイトルをつけました。文明化されたヨーロッパ人としての自身の死を示していたと考えられています。ポール・ゴーガン《マタモエ、孔雀のいる風景》1892年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.『馬を襲うジャガー』アンリ・ルソーの作品は熱帯のジャングルを舞台にしたものが多数あるが、実際に南国に行ったことはなく、パリの植物園でスケッチしたさまざまな植物を組み合わせて、幻想的な風景を作りあげました。アンリ・ルソー《馬を襲うジャガー》1910年© The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.展覧会概要会期:2018年4月14日(土)~7月8日(日)会場:東京都美術館企画展示室(東京・上野公園)休室日:月曜日※ただし、4月30(月)は開室開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)夜間開室:金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、テレビ朝日、BS朝日、プーシキン美術館、ロシア連邦文化省お問い合わせ先:TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)大阪会場会場:国立国際美術館(大阪・中之島)会期:2018年7月21日(土)~10月14日(日)主催:国立国際美術館、朝日新聞社、BS朝日、プーシキン美術館、ロシア連邦文化省
2018年04月12日猫好き画家の展覧会【女子的アートナビ】vol. 105『猪熊弦一郎展猫たち』では、たくさんの猫に囲まれて暮らしていた猫好きの画家、猪熊弦一郎の作品、約160点を紹介。画家の出身地、香川県にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館が所蔵する猫モチーフの油彩、水彩、素描を中心とした作品群をまとめて見ることができます。猪熊弦一郎って?香川県高松市生まれの猪熊弦一郎は、東京美術学校(現・東京藝術大学)に進学し、洋画家の藤島武二に師事。卒業後は帝国美術院展覧会(帝展)などに作品を発表していきます。その後、1938年から1940年までフランスに滞在し、20世紀を代表する芸術家アンリ・マティスのもとで学びます。戦後は『小説新潮』の表紙絵や三越の包装紙をデザインするなど国内で活躍。さらに1955年からは再びパリでの勉学を目指しますが、渡仏の途中で滞在したニューヨークを気に入り、同地で約20年間も滞在しています。晩年はハワイと日本を行き来しながら活動し、90歳で亡くなりました。まずは犬…?それでは、展示室に入ってみます。まず目についたのが数匹の犬が描きこまれた1941年の大作《長江埠(ちょうこうふ)の子供達》。同作は、中国の前線に文化視察として派遣された猪熊が制作したもので、物売りの子どもたちと犬の姿が描かれています。猫作品が並んでいる展示室をイメージしていたのでちょっと意表を突かれましたが、見ごたえある油彩画です。猫登場!そして、いよいよ猫がテーマの作品が出てきます。猪熊夫妻には子どもがいなかったため動物をかわいがるようになったそうで、猫だけでなく犬も飼っていたとのこと。ただ、絵のモチーフとしては猫が好きだったそうで、特に戦後から渡米するまでの時期と晩年は、スケッチブックから紙の切れ端にまで次々と猫を描いていたそうです。こちらは、マティスの影響を受けたと思われる色彩豊かな油彩画。猫好きの妻・文子さんと猫を組み合わせた作品です。多頭飼いをしていた猪熊は、猫同士が威嚇し合う姿やにらみ合う様子などにも興味をもち、作品に描きました。また、『モニュメンタルな猫』と題された部屋では抽象的な猫の絵も展示されています。これらの作品について、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員の古野華奈子さんは次のように解説してくれました。古野さんなぜ猫の顔を抽象的に描くようになったのか。戦前・戦時中に具象画家として活動していた猪熊は、40歳を超えたあたりから「自分の具象絵画について納得がいった」という言い方をしています。ここからどんなふうに自分らしい表現をしていくかと考え、“絵というのは色と形のバランスであり、それによって美をつくりだしたい” という考え方をするようになります。そして、猫や人物を使って自分の考えたことを作品として実現していったのだと思われます。さらに会場では猪熊がニューヨークで過ごした時期に描いた抽象画作品も展示されています。猫の世界とはまるで違う空間ですが、抽象表現主義全盛期の本場アメリカで描かれた絵画はとってもクール!かなり見ごたえがありました。そして最後のミュージアムショップでは、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館と本展のオリジナルグッズが勢揃い!ユニークな猫グッズが欲しい人はぜひチェックしてみてください。猫だらけのアート展は4月18日まで。開催期間が残り少なくなっていますので、ぜひお早めにお出かけください!Information会期:~4月18日(水)会期中無休時間:10:00-18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)会場:Bunkamura ザ・ミュージアム料金:一般 1,300円/大学生・高校生900円/中学生・小学生 600円公式サイト:渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の『猪熊弦一郎展猫たち』に行ってきました。とにかく猫が大好きだったという画家、猪熊弦一郎(1902~1993)の作品が集まる同展では、数百匹もの猫たちが登場!カワイイだけじゃない、ユニークな猫アートは必見です!
2018年04月09日ロンドンでは、ほとんどの美術館・博物館が無料で公開されている…というお話は前回させていただきましたが、ひとくちに美術館と言っても絵画、オブジェ、歴史などジャンルは様々ですよね。今回はわたしの大好きな、ちょっと面白い美術館を紹介します。それが『Tate Modern』という近代美術を扱っている美術館です。ここはなんと以前発電所だった建物を、美術館として公開しています。 わたしはここでパフォーマンス・アートを見るのが大好きです。パフォーマンス・アートとは、アーティスト自身がその場でアートを作り上げる、もしくはアーティスト自身が作品になる芸術を指します。今回私が見たパフォーマンス・アートは’10days 6 night’という作品。これは Joan Jonasというアメリカ出身の映像を使ったパフォーマンス・アートの先駆者を題材にした作品です。残念ながらパフォーマンスの撮影はできなかったのですが、この空間がとても神秘的で、思わず長居しちゃいました。 私もピアニストとして、アーティストの人とコラボレーションすることは多々あります。以前、コンテンポラリーダンサーの方と体と音楽を使って壁に絵を描いていくというちょっと変わったコラボレーションをしたことがあります。 なんだか見ているだけで難しそうですよね(笑) これはパソコンを使って体の動きをトラッキングするというとっても難しい作品でした。でも、ただ普通にクラシック音楽を聞くよりも、目でも感じられるパフォーマンスっていいですよね。 パーフォーマンス・アートの可能性は無限大だと思います。あの有名な日本の芸術家草間彌生さんのように、キャンパスの上で絵画として表現するものも、パフォーマンス・アートのひとつの形です。 パフォーマンス・アートには見る観客を魅了するなにかがあると私は信じています。その瞬間、その場所でしか生まれない芸術。なんか素敵じゃないですか? 京花Instagram::
2018年04月08日JR高円寺駅北口ロータリーを右側に進み、1分もしない内にたどり着く『BnA HOTEL Koenji』。ここの客室は、アートの中に宿泊者が入りこめるインスタントレーション作品となっています。ホテルの1階、チェックインカウンター兼バー「フロントデスク」の壁に飾られているのも、もちろんアート作品!夜19時からは『Bar Front Desk』に変わるので、地元アーティストと会話をし、作品を鑑賞しながらお酒を飲むなんて贅沢な時間を過ごすことができます。 というのもBnAが目指すのは、アーティストや地元の人々、そして旅行者が交流できる場所の提供です。昔でいうサロンのような、コミュニケーションを循環させることで日本のアートシーンを盛り上げようとしています。1階だけでも情報がもりだくさんの高円寺ホテルですが、どのような客室になっているのでしょうか? ■日本狼が駆け抜ける部屋高橋洋平「Into the foreign」まずはライブぺインター・高橋洋平さんが手掛ける、2階の部屋。扉を開けると、暗い森のような雰囲気に包まれます。ウッドの床の上を寝室に向かって進むと…視界が開け、颯爽感が突き抜けます。部屋の奥に向かって駆け抜けるのは、日本狼。鮮やかな色彩によって描かれた狼は部屋の反対側から見てみると、走り抜けていきそうな躍動感です!じっくり作品を見ていると日本狼たちはそれぞれ表情が違い、ときにはまるで人間のような表情を浮かべていて、もうたまりません。夜、間接照明だけを灯すと狼たちが浮かび上がり、昼とはまた違った、日本狼特有の神秘性をも感じられます。 ベッドサイドテーブルには、焚火を模した照明も。 もうしまいには狼が愛おしくなり、壁画にべったり張り付きたくなってしまうのですが、これはれっきとしたアーティスト渾身の作品。じっと見つめ、作品との対話を図ってみてください。 ■アートの一部に取り込まれる部屋Ryuichi Ogino「Ten」続いては3階。2階とは全く異なる、ヴィヴィットイエローが入口から出迎えてくれます。寝室はアーティスト Ryuichi Oginoさんの世界観が十二分に感じられるような、グラフィカルな作品となっていました。先ほどの日本狼の部屋が作品の世界観に引き込まれるものだとしたら、こちらの部屋はまるで自分がアートの一部として取り込まれそうな感覚に。実はこの作品は、抽象画のようにきちんと図と地、つまりモチーフと背景が隠されているのです。壁や照明のイエローをベースに、黒と白のジグザグもしくはグルグルの文様が図として配置され、ランダムのようで統率のある空間となっていて、目に心地よささえ与えてくれます。 クッションや、フットカバー、そしてカーペットまでも!美的ルールが守られており、これがホテルの一室ではなく、アート作品なのだと改めて実感できます。 そして注目がベッドの後ろにある壁掛けの装飾です。左が「男性」、右が「女性」のシンボルを、そして真ん中のジグザグが「交わり」を表現してしまったのだとか。ちょっぴり、WOW!なエピソードです。 ■アートをもっと身近に「壁画の街」へと変わっていく高円寺二部屋は、どちらもシングルベッドが2台ついた2名用客室。宿泊費用は、時期によって13,000~20,000円ほどとシティホテルとあまり変わらないのも魅力ですね。 地方、海外だけでなく関東近郊の人にもこの高円寺のホテルをおすすめしたい理由は、BnAが近年手掛けるプロジェクトにあります。KMCP#1 by NIGAMUSHI 2016年10月よりスタートしたパブリックアートプロジェクトでは、外国に比べてストリートアートの少ない日本に、ランドマークとなる壁画を制作しています。高円寺では、杉並区、商店街、地元のビルオーナーと協力して、既に5枚ほど壁画を制作済み!今後も数を増やしていき、高円寺を日本発の壁画の街(Mural City)にしていこうというのです。 まるでニューヨークのチェルシーのような、香川県の直島のようなアート街が、東京の高円寺に誕生するなんてワクワクしませんか。 しかも『BnA HOTEL Koenji』の地下のフロアでは、毎月国内外のアーティストを招待して、作品制作から展示までが行われるアーティスト・レジデンシーが実施されています。ということは、毎月ふらりと高円寺に訪れても、「今」を感じられるアートに触れることができるのです! KMCP#4 by WHOLE9 アートの街へと変わっていく、高円寺。その大きな渦の中心にいる『BnA HOTEL Koenji』で、東京のアートシーンに参加してみませんか。 BnA HOTEL Koenji City
2018年04月08日■何かが始まる前鏡の前でリップを塗り直す。夕方のパウダールームでは、化粧直しをする女性が多くいます。彼氏に合う前なのか、食事会なのか、接待なのか、目的はそれぞれ。ほとんどの方が、化粧をする際、リップを最後に塗って完成させると思います。時間がないときは、とりあえずリップだけ塗り直して、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。唇にリップを塗るときは、何かが始まる前の事前準備のように感じます。例えば、1日の始まりであったり、プレゼン前の身なりを正すとき、数いる女性たちの中から頭ひとつ出るため、気になっている彼を振り向かせるため。さまざまな色の中から選んだリップで仕上げた自分。そして、唇から紡ぎだされる言葉、そこに決意を込めて。■「唇」という文字を書いた、空海の決意空海とはどんな人物かについては、前回少し触れました。そんな空海が書いた「聾瞽指帰(ロウコシイキ)」。これは、24歳のときに書いた、仏門に入るための決意書です。出家に反対する親族に対する、出家宣言の書とされています。それは、世の中の社会貢献であり・発信したいということの現れです。若く、活発で、はつらつとした当時の空海が見てとれます。また、この時期すでに王儀之(オオギシ:書の芸術性を確固たらしめた普遍的存在として書聖と称される)の書を理解していたとされ、天才の片鱗をのぞかせていたのです。その後、空海は唐に渡るのですが、そのときすでに中国語を学んでマスターしていたと言われています。そんなことができたのは、日本にいるときに、唐からの日本に渡ってきた僧に中国語を学んでいたのではないかと考えられています。その礎があったことから、空海はさまざまなことを吸収して学び、密教を習得してきました。■唇に決意を込めて、チャレンジをさすがに私たちは空海ではないので、決意書を書いて何かをすることは少ないと思います。ただ、大きい小さいに関わらず、何か決意を持って取り組むということはありますよね。暖かくなってきたこの時期、新たな決意を持って物事にチャレンジして見てはいかがでしょうか。その唇に、決意を込めて。TEXT / 冨田 英理子
2018年04月07日「別れ」を展示する、世界で唯一の博物館「別れの博物館あなたとわたしのお別れ展」が日本でついにスタート。展示物の一部をお見せしちゃいます。“別れ”にまつわるアイテムと物語。誰の心にもある切ない思い出が蘇る。大好きだった恋人と、あるいはそれまで一緒にいることが当たり前だった家族との、避けがたい別れ…。辛く、悲しい出来事にもかかわらず、その「思い出の品」を、処分できずに持っている人も少なくないのでは。そんなアイテムと、背景にある物語が展示されているのが、「別れの博物館」。創設者はクロアチア人の元カップルで、大切な思い出の品を心の奥底にしまい込むのではなく、お話とともに展示することを発案。展示品はすべて、一般の人から寄付されたもの。‘06年に始まり、多くの共感を得て、これまで世界29か国、45都市を巡回。今回、日本に初上陸!カエル(ブルーミントン、アメリカ)母親との別れにまつわる思い出の品。3歳の時に家を出ていってしまった母親からクリスマスにもらった、数少ないプレゼントの一つ。結婚アルバム 1999-2005年(リエカ、クロアチア)若かりし頃に結婚した夫とのアルバム。これを寄付した女性は子供が欲しかったのに、彼はそれを拒否。その後、浮気が疑われ破局…。創設者のオリンカ(右)と、ドラジェンは元カップル。二人の思い出の品をコンテナで展示したことから博物館がスタートした。アーツ千代田3331 メインギャラリー東京都千代田区外神田6-11-143月31日(土)~4月14日(土)11:00~21:00(入場は閉場30分前まで)会期中無休一般1300円ほか※『anan』2018年4月4日号より。文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年04月01日