芸能生活20周年を迎えたベッキーさん。さまざまな経験を経てきた中で、いくつもの壁を乗り越え、今日の彼女はより輝いて見える。自身の感情との向き合い方や、支えになる言葉など、突破口を開くカギを語ってくれました。「昔は、悩んでいる時間は無駄、足踏みでしかないから前進あるのみ!って思って生きていたんです。せっかちなところもあったし、だからとにかく前へ、前へ。でも元々そういう性格だったのかと言われると、実はそうでもなく。“ポジティブ癖”をつけるべく、一生懸命トレーニングをしていたんじゃないかと今は思います」14歳でデビューし、今年35歳になったベッキーさん。数か月、仕事を休んだことをきっかけに、そこからマインドが大きく変わったと言います。「ドン底に落ちたと思いましたが、そこで何かのせいにはしたくなかった。私はまだやりたいこともあるし、何よりこの仕事が好きなんです。でも私がいくらその気持ちを叫んだところで、“鬱陶しいよ、その熱い気持ち…”って言われてしまう状況だったのも事実で。でもそのとき、色んな人に言われた言葉がとても大きな支えになりました。“待ってるからね”とか、“あなたはきっと大丈夫”とか。なかでも、そのとき(笑福亭)鶴瓶さんが電話でおっしゃってくれた、“これからはていねいに生きなさい”という言葉は、今でも私の心の支えであり、宝物です」ベッキーさんが考える“ていねい”とは、相手の気持ちを大切に、心を込めて接すること。「自分中心ではなく、相手が求めているものは何かをもっと深く考え、バラエティでも芝居の仕事でも、真心を込めてやらなければならないと、心を改めました」そんな気持ちのなか、’17年11月、放送作家の鈴木おさむさんが手がける舞台に出演。この経験が、彼女の中で大きなターニングポイントになったそう。「12年ぶりくらいに、舞台で主演をやらせていただいたんですが、私はここで、芝居というものとの向き合い方はもちろん、“魂を込めて演技をする”ということを学ばせてもらいました。本番直前におさむさんに客席に呼ばれて、“たぶんセリフじゃなくて、ベッキーの魂を通した言葉をみんなは待ってるんだと思うよ”と言われたんです。その芝居は、役の設定もセリフも、当時の私にはキツいものがあったんですが、そこで魂を込めてセリフを言うことの大切さを改めて知ることができた。鶴瓶さんの言葉と、おさむさんとの仕事。あの頃の私にとっては、その2つが突破口を開く大きなカギになりました。ここ数年は、私にとって一つ一つの仕事が今まで以上に勝負なので、その言葉を胸に、心を込めて仕事に向き合うようにしています」ベッキータレント、女優。1984年生まれ、神奈川県出身。バラエティ番組やドラマ、映画などで活躍中。来年公開予定の三池崇史監督映画『初恋』に、マフィアの彼女役で出演。今年の年末には個展を開催予定。ワンピース¥69,000(サヤカ デイヴィス/ショールーム セッション TEL:03・5464・9975)ピアス¥68,000(アグメス/ザストアバイシー代官山店 TEL:03・5459・6392)サンダルはスタイリスト私物※『anan』2019年7月31日号より。写真・的場 亮スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・秋鹿裕子(W)(by anan編集部)
2019年07月24日吉本興業の岡本昭彦社長が22日、都内で会見を開き、一連の闇営業騒動について謝罪。雨上がり決死隊の宮迫博之とロンドンブーツ1号2号の田村亮に対しても謝罪し、処分の撤回を発表した。また、明石家さんまとダウンタウン・松本人志からの言葉も明かした。岡本社長は「さんまさんからは『芸人のことを考えてやってほしい』と。『もし解除するんだったら俺が手伝ってやってもいいか』とも言われました」と涙ながらに説明。「松本さんからは、『ちょっと間違いを犯した子たちをサポートできるような環境をつくって、それは俺も手伝う』とおっしゃっていただきました」と明かした。さらに、「その他、いろんなタレントさんや、大阪で頑張っていただいているベテランの方から叱咤激励を受けました」と続け、「会社としましては、このような本当に素晴らしい芸人、タレントさんの思いに応えきれてないことを非常に反省しております。これから、その方々の思いを受け止められる組織を作ることを実現できるよう努めていければと思っております」と語った。宮迫と田村は20日の会見で、闇営業騒動を謝罪。一方で、岡本社長との話し合いの中で、「お前らテープ回してないやろな。亮、ええよ。お前辞めて1人で会見したらええわ。やってもええけど、ほんなら全員連帯責任でクビにするからな。それでもええんやったら記者会見やれ。俺にはお前ら全員クビにする力があるんだ」など圧力があったと告白していた。岡本社長は、「お前らテープ回してないやろな」という発言について、「冗談で」と説明。「冗談だったんですか?」と確認されると、「はい。まったく受け入れられず、まったく笑われることもなく」「和ませようと…」などと答え、「僕が思っている彼らとの距離感と、彼らが思っている距離感にギャップがあった。僕が大いに反省しないといけないと感じています」と猛省した。
2019年07月22日ドラマ『Iターン』にて、古田新太さんとW主演を務めるムロツヨシさんにお話を聞きました。「古田さん演じる岩切組長とここから新しい関係性が築かれます」ムロツヨシさんと古田新太さんという多芸多才な俳優ふたりのW主演が話題のドラマ『Iターン』。ムロさん演じる広告代理店勤務の狛江が、閉鎖目前の弱小地方支店に転勤となる。しかし赴任早々、多額の借金を背負ってしまった上、古田さん演じるヤクザの組長の舎弟を務める羽目になり…。サラリーマンとヤクザの二重生活を強いられることになった男の、ハードな日々を笑いを交えて描いた作品だ。「僕がまだバイト漬けの日々だった頃に観た舞台に野田秀樹さんの『キル』という作品があって、その芝居に爆笑して、いつかあんなふうになりたい、共演したいと思っていたのが古田さんだったんです。その人といまW主演させていただけている状況が、本当にありがたいです」その古田さんから、以前に舞台で自分が殴られるところを見て、「普通は痛々しいのにムロの場合は笑える、これはひとつの才能だって褒められたことがある」という。それで今回は自ら監督に、1話に1回は古田さんに殴られるシーンを作ってください、とお願いしたのだそう。「古田さんほど人の芝居に合わせようとしてくれる方って、なかなかいないと思うんです。僕が何かを思いついてやると、すぐ理解して合わせてくれるし、いくつかのパターンのうち、どの芝居が面白いかを迷って相談すると、即答で返してくれる。どうしたら面白くなるかをしっかり考えていらっしゃる方だから、自分も迷ってばかりいられないと」もうひとつ、今作で楽しみにしていたことがある。それは、多くの国際映画祭で高い評価を受ける内田英治さんが監督を務めるということ。「内田さんの撮る映像には、かつての伊丹十三監督の映画を思わせるような雰囲気があります。いい年をした男が周りに振り回されていく姿は、滑稽で笑えるんですけれど、そこから彼が自分を変えていかなきゃいけないと気づいて変化していく様子は、ヒューマンドラマとしての面白さもあって。リアリティのない話なのに、どこかリアリティを感じさせるのは、監督の手腕なんだと思います」笑いを交えながらも、その淡々とした語り口からは、作品も自分自身も俯瞰で眺める冷静な素顔がのぞく。「25~26歳の時、この世界で生き残るために考え方を変えたんですよね。“ムロツヨシ”という役者を分析して、得意なところをより強固にする方法や弱点を強みに変える方法を考えて、自分を構築し直したんです。その作業はいまも続けていて、3年後に喜んでいられるよう、客観的な視点は忘れないようにしています」ドラマはここから新たな展開へ。「さらに狛江が追い込まれますが、その先に、古田さん演じる岩切組長との新しい関係性が生まれますので、楽しみにしていただきたいです」『Iターン』最果ての街に左遷された狛江(ムロツヨシ)は、岩切組の組長(古田新太)の舎弟になることに。さらに、岩切組と対立する竜崎組の組長(田中圭)にも弱みを握られ…。毎週金曜深夜0時12分~、テレビ東京系にて放送。©「Iターン」製作委員会ムロツヨシ1976年1月23日生まれ、神奈川県出身。主演舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』が、7月28日まで新国立劇場 中劇場にて上演中。出演映画『ダンスウィズミー』が8月16日に公開。コート¥38,000パンツ¥20,000雪駄¥6,500(以上BLUE BLUE JAPAN/OKURA TEL:03・3461・8511)中に着たTシャツ¥6,000(HELLY HANSEN/へリーハンセン原宿店 TEL:03・6418・9669)※『anan』2019年7月24日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・森川雅代(FACTORY1994)ヘア&メイク・灯(ROOSTER)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月20日大西洋とカリブ海の間に浮かぶリゾートアイランドの別荘に集う女たちを描いた密室劇『フローズン・ビーチ』。’98年に初演され、岸田國士戯曲賞を受賞したケラリーノ・サンドロヴィッチさんの傑作、KERA CROSS 第一弾『フローズン・ビーチ』で、初舞台を踏むブルゾンちえみさん。友情と愛情と憎しみが絡み合う女たちの16年間の結末とは。「まだ稽古段階で本番も始まっていないのに、終わっちゃう時のことを考えると寂しくて仕方ないんです」それほどにいま充実している模様。「毎日がトライ&エラーの連続で、昨日できなかったことが今日できるようになっていたり、何かしらの経験値が上がっていたりする。私は性格的に、自分が止まっているんじゃないか、何も成長できていないんじゃないかって思うと、モゾモゾと焦ってしまうタイプなので、いまの自己肯定感を持てる環境が、すごく健全というか、ありがたいです」じつは演劇経験者のブルゾンさん。芸人を目指す前、大学中退直後、地元岡山の劇団に所属していたことが。「小中高大ずっとベーシックなレールの上を走ってきたのが、突然、エンターテインメントの世界に携わりたいと思って、最初に始めたのが演劇でした。その後に歌とダンス、そして芸人の勉強をして、いま再び演劇に出合えている。いろんなことに挑戦し続けてきたここまで、全部無駄じゃなかったのかなと思います」本作で演じるのは、鈴木杏さん演じる千津に崇拝に近い感情を抱く、エキセントリックな性格の市子。「最初は全然理解できなくて、冒頭からマックスなテンションの市子に自分をどう持っていくかすごく悩んだんです。でも、(演出の鈴木)裕美さんと話していたら、奇想天外だと思っていた行動が、千津を思うあまりのことなんだと腑に落ちて、市子を好意的に見られるようになりました。演出家ってすごいなって感動したりして」16年にわたる女たちの物語は、サスペンス的要素も加えながら複雑に絡み合い、予想外に展開していく。「性格的に嫌な部分がある人たちだけど、それが憎めない愛嬌になっていたりもするんです。この作品を観終わった後、コンプレックスがあったり、嫌な部分を持った自分を愛せるようになっている気がします」ブルゾンちえみ1990年8月3日生まれ。岡山県出身。2017年頃から、キャリアウーマンネタなどで数々の番組に出演し、人気を博す。近年はドラマ出演を果たすなど女優としても活動中。KERA CROSS 第一弾『フローズン・ビーチ』双子ながら、姉の萌(花乃)を疎ましく思っていた愛(花乃・二役)。ある日、愛の旧友の千津(鈴木)を崇拝する市子(ブルゾン)が、はずみで愛をベランダから突き落とし…。7月31日(水)~8月11日(日)日比谷・シアタークリエ作/ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出/鈴木裕美出演/鈴木杏、ブルゾンちえみ、花乃まりあ、シルビア・グラブ全席指定9000円(税込み)ほか東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777(9:30~17:30)7/25に新潟、7/28に福島公演あり。東京公演後、大阪、静岡、愛知、高知、高松公演も。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月19日赤澤遼太郎さん、前川優希さん、佐藤信長さん、坂垣怜次さん、堀田怜央さん、桜庭大翔さん、健人さんの7名で結成された「TFG」が、7月17日発売の1stシングル「My dear Summer」でメジャーデビュー!リリースに先立ち、前日の16日には渋谷WWWXにて2回目となるファンミーティングを開催。チケットは即日完売で、後方までファンでぎっしり埋まった会場では、色とりどりのペンライトが揺れていました。TFGの2nd Fan Meeting「TFG おまちどうさま!Debut Party」2部の模様をレポートします!写真 上條遼 取材・文 尹 秀姫モノトーンの衣装で揃えたメンバーがひとりずつステージに現れ、モデルのようなウォーキングとポージングを決めた後、椅子を使ったしなやかなダンスと、手に持った赤いバラを客席に投げ入れる演出が印象的なカップリング曲「With You」からイベントがスタート。続いてはイントロで健人さんが「俺達といっしょに最高の夏を作っていきましょう!」と客席をあおって始まった「My dear Summer」。2回目のイベントとあって、コール&レスポンスも完璧! これからの季節にぴったりなパーティチューンで会場はいきなり最高潮に盛り上がります。赤澤遼太郎さん前川優希さん右・佐藤信長さん 左・坂垣怜次さん堀田怜央さん桜庭大翔さん健人さんトークコーナーの第一弾は、「TFGメンバーぶっちゃけアンケートランキング」。事前にメンバーに書いてもらったアンケートを元にしたランキングで、お題は「こいつとなら一緒に住めるメンバーランキング」。赤澤遼太郎さんが最下位に選んだのは佐藤信長さんで、理由は「部屋に虫が出るらしいと聞いたから」。この理由を聞いた佐藤信長さんいわく、それは誤解だそう。実際には坂垣怜次さんが家に遊びに来た時、たまたま部屋に虫が入ってきて、2人で逃げ惑った話がなぜか間違って伝わったのだと一生懸命、説明してくれました。それでもランキング最下位は佐藤信長さんで、健人さんから「うるさそう」と言われ、ちょっぴり落ち込み気味。でも、堀田怜央さんとはお互いを3位に指名するラブラブっぷりを発揮していました。1位は圧倒的な人気で健人さんに。その理由は「静かそう」「リラックスして過ごせそう」と、居心地の良さが好評価だったよう。2位の堀田怜央さんは「のんびりリラックスして生活できそう」、3位の坂垣怜次さんは「家でサバゲーやらされそう」、4位の前川優希さんは「ほどよくダラけた生活を送れそう」、5位の桜庭大翔さんは「荷物を持ってくれそう」、6位の赤澤遼太郎さんは「楽しく笑顔で過ごせそう」という理由が寄せられていました。次のコーナーは「チームで激突! 五感+音楽ゲーム!!」。赤チーム、白チームにわかれ、まずはドレミの歌を1フレーズずつ、相手の指定した音階のフレーズを歌うという対決だったのですが、あまりにも難しすぎてラリーが続かず、あえなく引き分けという結果に。続いての「ダンスdeイス取りゲーム」は「My dear Summer」の曲に合わせて踊りながらイスの周りぐるぐるまわり、曲が止まった瞬間に座って、座れなかった者が脱落していくというもの。最後に残った前川優希さんと佐藤信長さんの対決は、僅差で前川さんの勝利!負けた赤チームは、TFGファンミーティングではおなじみとなった罰ゲーム、客席から単語を3つ言ってもらい、即興でその単語を使ったミニコントを作るというエチュードを実演してくれました。今回のシチュエーションは病院、お題は「指輪」「虫」「一緒に住もう」の3つをうまく使い、大どんでん返しのストーリーを作り上げた赤澤・佐藤・坂垣チームに、客席からは惜しみない拍手が寄せられました。「My dear Summer」の完成版MV上映を経て、グッズTシャツに着替えたメンバーが登場すると、1人ひとりからご挨拶。赤澤遼太郎さんは「お前たちにはチャンスがそこら中に転がっているのに、がんばらないのはおかしいという言葉を演出家さんに言われたことがあって、それは本当にそうだなと思うんです。ちょっとがんばったらチャンスがどんどん広がるわけですから。TFGの活動を通してたくさんの人に見てもらいたいですし、他の人の2倍、3倍がんばれば、僕たちはきっともっと大きなチャンスを掴めると思っています。だから僕たちは誠心誠意パフォーマンスに取り組んで、みなさまの笑顔のために活動を楽しんでがんばっていきます」とイベントを締めくくりました。最後にはみんなでコール&レスポンスを練習してから、もう一度「With You」と「My dear Summer」を歌い、さらには3回目の公演開催とビッグエコーとのコラボの告知もあり、最後まで盛りだくさん。メンバーの仲の良さとトークに笑い、舞台に懸ける真摯な思いに胸を打たれたイベントでした。TFG“Touchable FraGrance”、つまり“触れることのできる香り”を意味し、メンバーそれぞれに担当カラーとフレグランスがあるのが特徴。五感すべてが刺激される感覚を楽しんでほしいという願いが込められている。普段は俳優として活動している7人のメンバーが、音楽を通して表現力を磨き、演技とは違ったライブパフォーマンスでファンを魅了する。Information次回公演の開催も決定!!日程:2019年10月20日(日)場所:Veats Shibuya (ビーツ・シブヤ)TFGコラボルーム(水道橋店限定)“TFG一色”のコラボルームがオープン! プロジェクターを使った迫力の大画面で、「My dear Summer」MVやメイキング映像、さらにコラボルームでしか観られないメンバーコメントも必見です。予約開始:7月16日(火)17:00〜BIG ECHO水道橋店:03-5275-3232詳しくはビッグエコー公式ホームページをご確認ください。
2019年07月19日育児放棄や虐待によって罪のない子どもたちが巻き込まれる事件を目にすることが日本でも増えていますが、今回ご紹介するのは、中東の子どもたちの過酷な現状を描いた話題作です。その作品とは……。全世界が絶賛する『存在のない子供たち』!【映画、ときどき私】 vol. 246中東の貧民窟に生まれた12歳の少年ゼインは、学校にも通わずに朝から晩まで両親に働かされていた。両親が出生届を出さなかったために、法的には社会に存在すらしていないゼイン。唯一の支えは妹のサハルの存在だけだった。ところが、サハルが11歳で強制結婚させられてしまい、怒りと悲しみからゼインは家出をしてしまう。そこでは厳しい現実が待ち受けていたが、ゼインは「僕を産んだ罪」を理由に、自分の両親を訴えることを決意するのだった……。中東が抱える貧困と移民の問題に真っ向から挑み、高く評価されている本作ですが、今回は全身全霊を捧げたこちらの方に、あふれる思いについてお話いただきました。レバノンが生んだ美しき才能ナディーン・ラバキー監督!2007年には、『キャラメル』で監督・脚本・主演を務め、一躍注目を集めたラバキー監督。女優としても幅広く活動しており、本作ではゼインの弁護士役として出演もしています。そこで、自身が目撃した現実やいまの思いについて語っていただきました。―まずは、多くの難民を受け入れてきたレバノンの現在の状況から教えてください。監督レバノンは文化的にも、国民の気質的にも、誰に対しても温かく歓迎するところがあるので、これまでに150万人以上の難民を受け入れてきましたが、これはいろいろな意味で大きな挑戦でもありました。そのなかで私たちはベストを尽くしてはいますが、本来この責任は世界でわかち合わなければいけないもの。難民条約にサインしたにも関わらず、多くの国がその責任を果たしていません。それゆえに、ヨルダンやトルコなど近隣諸国が難民の60%以上を受け入れており、経済的にも社会的にも大きな影響を受けています。世界で考えたら、本来はもっとできることがあるはずですが、これが現状です。―では、本作のストーリーは監督が実際に見たものが描かれているのでしょうか?監督レバノンでは苦しんでいる人々を当然のように目にする状況にあります。食べ物が足りないとか、戸籍がないために世間から“見えざる者”になってしまっている人や違法滞在者など、本当につらい現実です。水も電気もなく、まるで下水道のなかにいるかのような耐え難い環境で暮らしている人たちも多く、収容所やキャンプでは寒さが原因で亡くなる方もいるほど。いまでは難民だけでなく、レバノン人にとっても非常に厳しい状況が続いています。そして、そのなかでもっとも心を痛めているのが、子どもたちについてです。犠牲を払っている子どもたちの“声”を届けたかった―その思いがこの作品を作るきっかけとなりましたか?監督彼らが寒さに震えていたり、お腹を空かせていたり、学校に通えなかったり、子どもなのに仕事をしなければいけなかったり、つらい思いをしている姿を見るたびに、「私たち大人がいかに彼らを失望させているのか」「いかにシステムが欠落しているのか」を感じています。子どもたちが一番もろい存在のはずなのに、一番大きな代価を彼らに払わせてしまっているのです。その結果、自分の誕生日も知らず、無言のままに重荷を背負わされ、毎日虐待されるつらい生活が普通の人生だと考えている子どもはたくさんいます。そして、彼らは存在を知られることなく生まれ、存在を知られないまま亡くなっていくのです。私はそういった現実を見ているうちに、「何かしなければいけない」という責任を感じましたし、この映画を作ることを義務だと思うようになりました。つまり、子どもたちは声なき者だからこそ、この作品は彼らの“声”として届けたかったのです。―今回は主人公のゼインを演じた少年が本物のシリア難民であることをはじめ、全員がプロの役者ではないそうですが、どのように選びましたか?監督本作は3年間かけてリサーチをしてから脚本を書いたので、私自身が見たものからインスピレーションを受けており、事実が基になっています。キャスティングについても、現実世界で同じような境遇にある人を探すという方法で、彼らを見つけることができました。たとえば、ゼインの外見は、栄養不足が原因で実年齢よりも体つきが小さい子どもたちをたくさん見てきたということを反映させています。キャラクターのイメージとしては、家族のために早く大人にならなければいけなかった環境にあったため、聡明さと路上で生きるタフさを持つ、大人のような子ども。それが頭のなかで描いていたゼイン像でしたが、想像していた通りの少年と出会ったときは奇跡のようでした。―彼らの実人生が役に影響を与えた部分もありましたか?監督通常の映画であれば、脚本や監督のイメージに役を合わせていくものですが、今回は彼らの個性をベースにして、私たちがそこに合わせていくような作り方を意識しました。そもそも彼らの生活や人物像というのは私が想像で作り上げてはいけないものだし、そんな権利は自分にはないと感じていたからです。それほど現実にはリアルな苦しみと困窮があるわけだから、なるべく真実を捉えたいと考えていました。彼ら自身の経験や感情を私たちが描こうとしている物語やキャラクターを寄せていったので、スタッフも演者たちも現実とフィクションがわからなくなって混乱することもあったくらいです。演者が自分の経験をアドリブで語ることもあった―そのなかで忘れられない出来事もありましたか?監督実際、彼らが本能的に自分の経験を話すようなアドリブも多くありました。たとえば、子どもから訴えられたゼインの母親が「あなたは私のような状況に置かれたことがないからそんなことが言えるんだ」と弁護士役の私に向かって言うシーン。そのなかで、母親役の女性が「お金がなくて子どもに砂糖と水しか与えられない経験をしたことがないでしょう?」と訴えるのですが、これは彼女自身の経験です。彼女は映画のなかに出てくるスラム街に住んでいる人ですが、あの瞬間はゼインの母親としてではなく、自らの思いを語っていたのです。ほかのみんなも同様のことをしてくれました。―だからこそ、俳優では演じられないようなリアルな表情には思わず言葉を失いました。監督自らの現実と演じている役が入れ替わってしまうこともありましたが、彼らの言葉はすごく重要だったので、そういったものが自然に起きるようなオープンな現場は意識していたところです。つまり、彼らが「どんなことを言っても大丈夫なんだ」と自由でいられる環境をしっかり用意したいと思いました。それによって、彼らも“翼”を持つことができたのではないかと感じています。―とはいえ、撮影中に問題が起きたことも多かったのではないでしょうか?監督確かに、演者が翌日来ないかもしれないといった我々ではコントロールできない部分でのリスクはつねに負い続けていた作品だったと思います。というのも、戸籍や証明書を持っていないような人も多かったので。実際、ゼインを助けるエチオピア移民のラヒルを演じた女性が、拘束されたシーンを撮ったあとに逮捕されてしまったことがありました。そのときは、ラヒルの子ども役を演じていた赤ちゃんの両親も逮捕されてしまい、その先がどうなるのかわからない状況に陥ってしまったこともあったほどです。この方法でしか作ることができなかった作品―そんななかで、どのようにして作品を完成まで導いていったのでしょうか?監督そもそも大きなリスクがある作品だとわかっていたので、私たちは完全にインディペンデントで製作することにしていました。私の夫であるハーレドもプロデューサーとして入っていますが、ここまで大変だと知っていたら彼もやらなかったかもしれないですね……。まずは製作する場所も何もないところからスタートしなければいけなかったのですが、予定していた刑務所が閉鎖してしまうことになったり、せっかく見つけた子役たちもいま撮らなければ大きくなってしまうこともあったりしたので、すぐに撮影を開始しなければいけませんでした。ただ、子どもも大人も演技についてはまったくの未経験。「アクション!」といって求めているものをすぐに演じてくれるわけではなかったので、彼らとも時間を過ごす必要がありました。製作期間中はカメラマンも編集者もみな同じアパートで作業してくれました。編集などを含め完成までに2年。本当に小さな現場でしたが、これ以外の方法でこの作品を作ることはできなかったと思います。―撮影自体も困難が伴ったと思いますが、身の危険を感じることはありませんでしたか?監督もちろん、とても危険な場所ではありましたが、危害を加えられるというよりも、公害のような環境の問題のほうが大きいと感じました。というのも、貧困地域では雨が降ると、下水から水が溢れてきて、水浸しになってしまうからです。そのため、不衛生で臭いもすごいし、空気さえも汚染されているのがわかるほどだったので、私も熱を出してしまったことありました。しかも、当時私は2人目の子どもを出産したばかり。撮影の合間には授乳のために家に帰らなければいけなかったので大変でしたが、どんなに危険な状況でも、私たちは大きな目的があったし、使命感もあったので、それが続ける強さに繋がっていたと思っています。―まさに意志を貫く強さを監督から感じます。それを支えているものは何ですか?監督彼らは同じ状況に置かれたままなのに、「私は家族と幸せになっていいんだろうか」という罪悪感をいまだ抱いている部分もあり、心理的な負荷はまだ乗り越えられてはいません。「自分にはやらなければいけないミッションがあるんだ」という感覚があるからだと思います。人が存在しているのには、それぞれに理由があると考えています。私は恵まれていることに何かを変えることができるかもしれない自分なりの貢献方法や理由を見つけることができたと思っています。「ひとりひとりが物事を変えることができる」という考え方は甘いと言われるかもしれませんが、私は心からみなが自分なりにできることがあると信じているのです。その変化というものは、たとえ大きくなくても、他人の人生や命に影響を与えられることができると思っています。そんなふうに自分の目標や夢、そして存在理由を感じられることが、私にとっては毎朝起きる力になっているのです。日本でも同じ思いを感じている人はいるはず―それでは最後に、これから観る方に向けてメッセージをお願いします。監督状況は違っていても、同じような思いをしているような人は世界中にいるはずなので、ただ遠い国の話という風には感じないと思っています。実際、こういった問題はレバノンだけではなく、アメリカでも子どもの7人に1人のはお腹を空かせているような状況ですし、コミュニティのなかで端に追いやられてつらい思いをしている人は文化や国に関係なく、日本にもいるはずです。だからこそ、きっとみなさんの心に触れる作品だと思っていますし、人類はこのまま子どもたちに対する不公平さに目をつぶっていくことはできないと、私は信じています。目をそらしてはいけない現実がそこにはあるそれぞれの人物が放つ存在感と物語の持つ強さに圧倒され、激しく心を揺さぶられる本作。現代社会が抱える問題を描きつつ、「自分にできることは何か」「生きるとは」「愛されるとは」といった普遍的な思いがあなたのなかにも生まれるはず。映画の持つ力を目の当たりにすることができるいま観るべき1本です。胸を引き裂く予告編はこちら!作品情報『存在のない子供たち』7月20日(土)よりシネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開配給:キノフィルムズ©2018MoozFilms/©Fares Sokhon
2019年07月19日今回、ご紹介する作品は、映画『五億円のじんせい』。かつて五億円の募金による心臓手術で命を救われた17歳の少年・高月望来(たかつきみらい)が自分らしい生き方を模索し、成長していく物語です。本作で高月望来を演じ、映画初主演を果たした望月歩さんにお話をうかがいました。写真・角戸菜摘 文・田嶋真理【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 43「望来の成長を通じて、前向きな気持ちを与えたい」動画サービスGYAOと芸能事務所アミューズがタッグを組み、オーディションで選んだスターの原石を起用して、オリジナル映画を作るプロジェクト『NEW CINEMA PROJECT』。『五億円のじんせい』は、その第1回グランプリに輝いた作品です。主人公は、幼い頃に募金の五億円によって心臓手術に成功し、命を救われた少年・高月望来。健康に成長し、17歳を迎えた望来は、五億円にふさわしい生き方を求められることに嫌気がさし、五億円を稼いで死のうと決意します。時給1000円のアルバイトをした場合、1日8時間365日働いても五億円が貯まるまでに171年もかかると気づいた望来は、闇バイトの世界へと足を踏み入れます。望来は、周囲の優しさに助けられながら少しづつ大人へと成長し、生きる価値を見出していきます。高月望来を演じたのは、映画『ソロモンの偽証』2部作やテレビドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』で注目を浴びた望月歩さん。ヒロイン役は初の1人2役に挑んだ山田杏奈さん。望来の幼なじみ役には『NEW CINEMA PROJECT』の俳優部門でグランプリを受賞し、本作で俳優デビューを飾った兵頭功海さんが抜擢されています。ーー『五億円のじんせい』は、募金で命を救われた少年のその後を描くという斬新な物語です。脚本を初めて読んだときの第一印象はいかがでしたか?望月さん 登場人物が多いなと思いました。それと同時に、この役はどの方が演じるんだろうとワクワクしました。ーー撮影に入ったときに感じたことは?望月さん 脚本で読んだキャラクターたちが命を得たんだ! と思いました。ーー望来に共感したところを教えてください。望月さん 僕は俳優というお仕事をさせていただいているので、望来が周囲の期待に答えようとする気持ちや抱えるプレッシャーに関して、すごく共感できました。望来を演じるうえで自分の経験が役に立ったと思っています。ーー望来が行う闇バイトの中で、添い寝屋さんのシーンが特に印象的でした。大人の女性から脱がされるシーンを演じる際に照れはありませんでしたか?望月さん 照れはありませんでしたが、ほかのシーンと違ってスタッフさんたちがニヤニヤしていて。そこは少しだけやりづらかったです(笑)ーー脱がされたときに、望来が胸の手術跡をさっと隠すシーンもありました。あの手術跡は脱ぐ撮影がない日にも描いてもらっていたそうですね。望月さん 手術跡を描いて撮影したとき、胸に1本の集中を感じて。この、手術跡を無意識に気遣う感覚は望来にとって大事だなと思い、毎朝、撮影に入る前に描いてもらっていました。ーー望月さんは『五億円のじんせい』のほかにもオーディションで大役を勝ち取ってきています。役を勝ち取るために意識していることは?望月さん オーディション前にいただける情報が紙1枚だったとしても、撮影現場と同じ準備をしていきます。『五億円のじんせい』では脚本をいただけたので、オーディションの前にしっかりと読みこんでいきました。ーーそれはすごい! オーディションの段階から、すぐに撮影に入れるほどの入念な準備をされるんですね。『五億円のじんせい』では“パッと見て良い子と思えることが重要”であることが決め手となって望来役に選ばれたそうですね。起用の理由を聞いてどう思いましたか?望月さん 嬉しい言葉ですが、僕のお芝居が最初の理由に上がらなかったことを悔しく思いました。ーーもちろん、お芝居の素晴らしさも込みの起用だと思いますが、役者魂を感じるコメントですね! 今年、高校を卒業し、社会人として役者人生を歩み出した望月さんが演じてみたい役は?望月さん 『3年A組―今から皆さんは、人質です―』で、菅田将暉さんが演じた柊一颯(ひいらぎ いぶき)のような、ミステリアスな先生を演じてみたいです。ーー菅田将暉さんと共演して、刺激を受けたことは?望月さん お芝居への取り組み方に刺激を受けました。僕は撮影現場で雑談することが苦手なんです。『3年A組―今から皆さんは、人質です―』で劇中に使用する記念写真を撮るとき、ついざわざわと雑談しているキャストたちに対して菅田将暉さんが「ちょっと静かにしようか」とおっしゃっていて。つまりここは控室ではなくセットの中で、劇中写真は役として写真にうつるんだ、という意味でおっしゃったんだと思うんですが、僕も同じことを考えていたので、「菅田将暉さんが僕と同じことを思っていた!」と、すごく嬉しかったことを覚えています。菅田将暉さんへの憧れの気持ちがいっそう強くなった瞬間でした。ーー望月さんが憧れの気持ちを抱いていると知ったら、菅田将暉さんはきっと喜ぶと思います。最後に、『五億円のじんせい』の見どころを教えてください。望月さん タイトルだけ見ると重い作品に思えるかもしれませんが、とても娯楽性の高い作品です。望来の成長を通じて、観る方に少しでも前向きな気持ちを与えることができたら、嬉しいです。インタビューのこぼれ話劇中、望来が闇バイトの上司に「優しくされて生き残るタイプ」と言われるシーンがありますが、望月さんもまさにそのタイプだったそう。学生時代のランチタイムになると、友達に「これ、食べる?」「あげるよ」と言われ、自然にお友達のお弁当のおかずが集まってくるような状況だったとか。“放っておけない感”を醸し出す望月さん。キュートなルックスですが、実は179.5cmの長身。今後は、イケメン先生役にも期待が高まります!Information『五億円のじんせい』7月20日(土)よりユーロスペースほかにて全国順次公開出演:望月歩 山田杏奈ほか配給:NEW CINEMA PROJECT©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT
2019年07月19日キネカ大森先付ショートムービー『もぎりさん』で主演を務める片桐はいりさんに、お話を聞きました。映画館に行くのがもっと楽しくなる、チャーミングなショートムービー。本編が始まる前に流れる、1編約2分の、キネカ大森先付ショートムービー『もぎりさん』。映画館を舞台に、スタッフと観客の珍エピソードやら妄想やらを盛り込んでおり、片桐はいりさんは、主役の映画館スタッフ・藻霧さんを演じている。「お通し感覚?というか、『映画館に来てみたら偶然こんなん観られて面白いね』と思ってもらえたらいいなという気持ちで作ったんです」キネカ大森は、片桐さんの地元にある映画館で、ときどきチケットのもぎりを買って出るほど縁の深い場所。昨年、改装するにあたり、昭和の面影残る姿を映像に残そうと本企画が立ち上がった。第1弾は大九明子、菊地健雄がメガホンをとり、鈴木太一、瀬田なつき両監督による続編の『もぎりさん session2』が公開されたばかり。「私としては、このシリーズをある程度の尺にして、『もぎりさん』を持って全国の映画館を回りたいという野望があるんです(笑)」キネカで片桐さんが時々もぎりをしていると聞き、様々な映画館から、“もぎり依頼”が来ていた。「でも、さすがにもぎりだけじゃ、お客さん集められないでしょ(笑)。いまやほとんどのシネコンではチケットをもぎらないことも多いので、なかなか理解してもらえないけど、もぎりも一つのパフォーマンス。バナナの叩き売りくらいのものだと思いたいんですよ。もぎる動作自体も快感なんです。開映前の火打ち石じゃないですけど、『いい映画ご覧ください!楽しんできてください!』みたいな念をいつも込めているんですよ」面白かった映画を薦めあったり、映画の感想を二言三言語るくらいのコミュニケーションが、映画館スタッフと観客の間にあったら、という思いもある。「いまやそんなこと求められてないのかもしれないけど、せめて小さな映画館くらいはね。終映後、劇場の客席を掃除していると、その空気の匂いで、その映画が良いかどうか、なんとなーくわかるんです(笑)。面白い映画は気が爽やかに抜ける感じがある。ハコ(劇場)全体で感じられる、映画館でしか味わえない空気って絶対にあると思うんです」『もぎりさん session2』映画館の魅力満載。1編約2分の先付ショートムービー。監督・脚本/鈴木太一(第7~9話)、瀬田なつき(第10~12話)出演/片桐はいり、佐津川愛美、川瀬陽太ほかキネカ大森にて上映中。テアトル系劇場で順次公開。©東京テアトルかたぎり・はいり1963年生まれ、東京都出身。俳優。20代のころに銀座の映画館でもぎりのアルバイトをしていた。7月20日~8月12日、本多劇場にて、舞台『二度目の夏』に出演。地方公演あり。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年07月19日これまで日本では単独ツアーなどで何度も公演しているせいか、これが初めてのファン・ミーティングというのが意外だったSF9。そんな彼らのオフィシャルファンミーティング 「SF9 Japan 1st Fanmeeting ~Dear Fantasy~」昼の部をレポートします!写真・鈴木 恵 文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 109パフォーマンスはカッコよく、でも笑いにも貪欲! SF9初のファン・ミーティングは超自然体で笑いの連発!白い衣装に身を包んだ9人がステージに登場するや、まずは韓国でリリースしたばかりの「RPM」で華々しくイベントがスタート。その勢いのまま「Round And Round」でも力強く、息の合ったダンスを見せてくれます。実はファン・ミーティングの直前、「KCON 2019 NY」にも参加し、そのまま日本にとやってきた彼ら。周囲の心配もよそに、元気いっぱいのパフォーマンスでファンを喜ばせてくれました。ダウォンチャニ「みなさんのおかげで暑いですね! 2階までいっぱいだね!」とインソンがうれしそうに話していたとおり、この日の会場である中野サンプラザは平日昼間にもかかわらず2階席までいっぱい。ファンの熱気にあおられるように、床に倒れたメンバーが起き上がってスタートする「Now or Never -Japanese ver.-」では思いっきりセクシーに、ジュホが作詞作曲した「Play Hard -Japanese ver.-」ではステージを所狭しと自由にはしゃぎ、SF9の振り幅の広さを見せてくれます。ロウンフィヨンライブパートが終わり、ファン・ミーティングの楽しみでもあるトークコーナーへ。まず最初に用意されていたのは、「秘蔵写真と映像で振り返るSF9誕生!」。実はここで披露された写真はすべてメンバーも知らないものばかりとあって、写真がスクリーンに映し出されるたびにメンバーも大騒ぎ。ほっぺに指をさすポーズが愛らしく、当時からすでにスターのオーラが漂うフィヨンの幼少期の写真や、映った瞬間、誰の写真かすぐわかるほど面影がはっきりしているジェユンの赤ん坊時代の写真などでひとしきり笑った後、ロウンは幼稚園時代の写真を見ながら「この時のことを僕ははっきり覚えています! これは学芸会後の写真です!」と記憶力のよさを猛アピール。その後も、他のメンバーの写真を見ても「僕が覚えています!」と言い張り、ファンの笑いを誘っていました。インソンテヤンジュホ続いてのコーナーは「もっと知りたく9(ナイン)? SF9検定!」と題したファン参加型イベント。客席のファン全員がメンバーにまつわる2択の質問に答えていき、最後まで残ったファンがメンバー全員とのチェキ撮影をゲット。しかし質問内容は超難問ばかり。テヤンの「写真を撮る時、かっこよく見えるのは顔の右側? 顔の左側?」という質問には「実は最近変わったんです」と言って、正解は「顔の左側」。「昔は右側の顔が好きだったんですが、最近出演した番組を観て、左側のほうがいいかも? と思ったんです」とコメントしてくれました。後列左から、ジェユン、インソン、フィヨン、前列左から、テヤン、ヨンビン、チャニ左・ジェユン、右・テヤン「韓国デビューから日本デビューそして現在まで」コーナーでは、これまでのMVを振り返りつつ、当時のエピソードも公開。「Now or Never -Japanese ver.-」のMVではお酒を飲むシーンで「僕が飲むと水を飲んでるふうにしか見えないと監督に言われました」とロウンが言うと、ジュホは「僕は監督からあまりにお酒飲んでる感じがすると言われました」と言ってみんなを笑わせていました。最新曲「RPM」は9月11日に日本語バージョンがシングルとしてリリースされるということで、ロウンからは「チャニと僕のドラマシーンがあるんですよ」と言ってその場で即興で演じて見せてくれました。その後もジェスチャー伝言ゲームやSF9のメンバーがファンの悩みごとに答えるコーナーなど、楽しいひとときを過ごした後、11月にSF9初のホールツアー決定という、うれしいニュースも。最後には「Dear Fantasy -Japanese ver.-」を歌いながらファンに手を振ったり、ハートを作ったり、ステージに降りてファンの近くに行ってみたり、またまた自由にステージを満喫。メンバーの自由度が高く、笑いにも貪欲なSF9。早くも秋のホールツアーが楽しみです!左・インソン、右・ヨンビンinformationSF9 Japan 5th シングル 「RPM」9月11日発売「RPM-Japanese Ver.-」Music Videoティザー映像
2019年07月19日毎回、アルバムをリリースするごとに新しい世界観を展開する劇団コンセプトのガールズ・グループ、gugudan。そのリーダーでもあるHANAさんは現在、日本で放送中のK-POP音楽番組「Power of K TOKYO LIVE」で日本語MCを担当しています。SUPERNOVAのユナクさん、ソンジェさんとともに流暢な日本語で司会進行をこなすHANAさんに、番組の裏話や日本でのエピソードをうかがいました!写真・大内香織 動画・千葉 諭 文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 108SUPERNOVAユナク先輩はたまに無茶振りを…--HANAさんが所属するgugudanはどういうグループなのか紹介してください。gugudanは劇団というコンセプトを持ったグループで、アルバムごとに童話や映画をモチーフにした世界観を作っています。韓国ではこういうグループは今までいなかったので、斬新さで注目していただきました。初めてのアルバムはマーメイドに扮していて、2枚めのアルバムは有名な絵画になりきりました。3枚めのアルバムでは『チャーリーとチョコレート工場』をモチーフにしていて、曲のタイトルも「Chococo」だったんですよ。gugudanは歌がうまいメンバーが多いので、これからはもっと聴かせるバラードなんかも歌っていきたいなと思っています。--gugudanとして今後やっていきたいことは?今まではかわいいコンセプトが多かったんですけど、最近はメンバー全員カッコいいコンセプトにもハマっていて、いつか私たちも「女の子だけどカッコいい!」って言われるようなグループになりたいです。--現在、「Power of K TOKYO LIVE」のMCをしていらっしゃいますが、日本での番組進行ということで大変なところ、また楽しいと感じるところを教えてください。大変なところはやっぱり日本語! 私にとっては外国語だし、しかも生放送の番組なので、ひとつもミスしちゃダメ! っていう気持ちがありました。私が間違った日本語を言ってしまって、番組を観ている方が理解できなかったらどうしよう、という心配はいつもありました。でも、番組をやっていて楽しいのも、やっぱり日本語! 外国語で番組を進行するのは大変だけれど、そのぶん達成感もあって、やりがいがありましたね。--このインタビューもすべて日本語で受け答えしていますが、イントネーションまで完璧ですね。日本語を勉強するうえでいつも大事にしているのがイントネーションなので、先生とかスタッフさんにいつも教えてもらっています。--一緒にMCを務めるSUPERNOVAのユナクさん、ソンジェさんはどんな先輩ですか?私は音楽番組のMCをやるのも初めてだし、しかも外国のTV番組ということもあって、とても緊張していたんですけれど、一番緊張したのは大先輩のお2人と共演するからでした。でも先輩たちがやさしくしてくれて、私がミスしてもユナクさんとソンジェさんがフォローしてくれるから大丈夫だなって思って、安心して番組に集中できました。ユナクさんからは、たまに台本にないことを突然振られて困ることもあったんですけれど(笑)、でもやっぱり先輩はどうしたら番組が楽しくなるかをご存知なので、すごいと思いました。ソンジェさんは、口数は少ないんですが隣でいつも笑ってくれたり、「そうそう」ってうなずいてくれたり、リアクションをしてくれるので安心します。--SUPERNOVAは日本で長く活動している先輩ですが、gugudanも日本で活動してみたいというお気持ちはありますか?もちろんです! 私たちも去年、東京と大阪でコンサートしたんですよ。私たちはまだ日本でアルバムを出したことがないので、いつかはSUPERNOVA先輩みたいに、日本でアルバムをリリースして、活動したいです。--昨年の日本ツアーでのファンの印象はどうでしたか?最初は、みなさん観に来てくれるかなと思って心配していましたが、たくさんのファンの方が来てくれて、すごくうれしかったです! みなさんとてもキラキラした目をして、タオルとかうちわを掲げてくれて、外国語なのにいっしょに歌ってくれて、ほんとうにあたたかいなって感動しました。特に一番前の列にいた学生っぽい男の子がずっと泣いていたのをよく覚えてます。涙がポロポロなんてものじゃないくらい、ダァーッと泣いていたんです!私たちも全員、歌いながら自然とその人に目が行ってしまって、つられて泣きそうになりました。それまで私たちは日本に来る機会もなかったし、ずっと遠くから応援してくれていたんだなと思って、感動しました。--コンサートの時に何かおいしいものを食べたり、買い物はできましたか? コンサート以外での日本ツアー中の思い出に残っている出来事を教えてください。ツアー中はメンバー全員、日本のコンビニにハマってましたね。移動時間や合間にコンビニに寄ってもらうと、メンバー全員ぞろぞろ車を降りるんです(笑)。コンビニでたくさん買い物しすぎて、帰りのスーツケースがめっちゃ重かったです!--コンビニで何をそんなに買ったんですか?あまり記憶にないのですが、たぶん食べ物じゃないかな? あ、その時は冬だったので、コンビニにおでんがあって、いつも買って食べてました。全部おいしかったんですけど、大根が特においしくて、みんなで食べながら「大根おいしいね!」って言い合っていました。スタッフさんからは、いつもコンビニ探すのが大変だって言われていましたね。--今回はHANAさんおひとりで日本に来ていますが、日本ではどんなことをしてみたいですか?もっと日本語がうまくなりたいから、日本語を勉強したいです。あと、これは日本ならではっていうこととはちょっと違うかもしれませんが、前に日本に来た時、『マクセル アクアパーク 品川』でドルフィンショーを観たんですよ。イルカの上に乗って、イルカと仲よくしている人を見て、私もやってみたい! って思って。いつか私もチャレンジしてみたいです!--日本はまだ梅雨ですが、韓国は暑いんですよね。今年の夏の暑さを乗り切るためにHANAさんがオススメしたいグッズや、暑さを乗り切る対策を教えてください。私は暑さにすごく弱い人なので、いつもハンディファンを持ち歩いています。暑い時には熱風しか出てきませんが(笑)、それでもないよりはマシなので! あと、韓国では暑い夏の日にサムゲタンを食べるんです。私はサムゲタンよりペクスクをよく食べますね。ペクスクってご存知ですか?--初めて聞きました!ペクスクはサムゲタンと似ている料理ですけど、鶏の種類が違うんですよ。サムゲタンよりペクスクのほうが大きい鶏なんですよね。鶏のお腹の中にはもち米、高麗人参、栗、棗などいろいろな体にいい材料が入っていて、それを蒸してスープにして食べるんです。これを食べると力がみなぎりますよ!--今、ペクスクの料理の説明をしてくれている時、かなり手が動いてましたけど、家でも実際に作るんですか?いや、全然です。あんまり料理の才能がなくて……。(笑)--この夏に韓国で流行っているメイクやファッションを教えてください。最近はピンクのアイシャドウとチークが流行ってますね。あと、明るめの色のカラコン。ピンクのアイシャドウはほんとうに最近流行ってますねえ。個人的にはメイクするのがめんどくさくて(笑)。普段はマスカラとチークとリップで終わりです。--日本の女の子のメイクやファッションについてはどう感じますか?メイクといえば、韓国ではあんまりキラキラしたシャドウは使わないんですよ。もちろん、あるにはあるのですが、普段から使う人はあまりいないんですよね。でも日本では普段からキラキラメイクをしている女の子をたくさん見かけるので、すごいなって思います!--逆に、日本の女の子にオススメしたい韓国の女の子ファッションは?最近は肌見せファッションが流行っていますね。ヘソ出しチューブトップとか、ノースリとか。トップスはわりとタイトめな感じなんだけど、ボトムはダボッと大きくワイドパンツを履くのが今どきって感じです。--今年の夏、ソウルに行くならどこがいい? 読者の方にHANAさんオススメスポットを教えてください。私も好きな場所なんですけど、付岩洞(プアンドン)という街がおすすめです。ドラマ『コーヒープリンス一号店』でイ・ソンギュンさんが演じたハンソンさんの家として使われた場所があって、そこはもともとはカフェなんですよ。そのカフェが山の中にあるんですけど、景色もいいので、おすすめです。ドラマが放送されてからそのカフェを訪れる人が多くなって、人が集まるから周りに他のお店が集まってきて、最近では流行スポットになりました。最近は韓国もカフェ流行りでいろいろなカフェができたんですよ。私はカフェが大好きなので、うれしいです。--この夏、やってみたいこと、挑戦してみたいことは?水泳! 実は水泳ってやったことがないんですよ。もともと、夏は外に出ると日焼けしてしまうので、それがいやで夏はあんまり外に出ないんです。それに水も怖くて。プールとか行ったことがないんですよね。でも今年は水泳をしてみたいです。--HANAさんは泳げるんですか?泳げるかどうかも、わからないんですよね(笑)。韓国には水泳の授業というものがないので……。実は去年、1か月くらい水泳を習ってみようと思って、ひとりで朝から水泳のレッスンを受けていたんですけど、3回くらい行ってやめました。仕事が忙しい時期でもあったんですが、水泳は向いてないなって(笑)。水の中って疲れますよね(笑)。でも今年またやってみたいです!--gugudanとして、またHANAさん個人として今後の目標、やりたいことを教えてください。gugudanとしてはいろいろなコンセプトのアルバムが出せればいいなと思っています。個人的には、最近演技にハマっているので、今後はドラマや映画にも挑戦してみたいです。私はけっこう明るい役をやってみたいのに、「あなたはあまり明るい役は似合わないかも」って言われるんですよ。なので、逆に負けん気が出てきて、明るい役をやってみたいです!--今、お話している感じだとかなり明るい性格ですよね。そうなんですよ! でも、なぜか落ち着いた役が似合うと思われるみたいで、オーディションを受けても静かな性格の役が多いんですよね。だから逆に、明るい子だったり、すごく悪い役とかもやってみたいです!HANAさんへのQ&A動画はこちら!HANA1993年4月30日生まれ、162㎝、42㎏、A型。趣味は読書とハリネズミの写真を観ること。
2019年07月19日場の空気を読み、必死に同僚たちの顔色を窺い日々を過ごしていた凪は、ある日、職場で過呼吸を起こして倒れてしまう。それをきっかけに会社を辞め、家を引き払い、携帯電話も解約し、一切のしがらみを捨てることを決意する。そして心機一転、東京郊外のオンボロアパートで、新たな生活を始めるのだが―。’17年のananマンガ大賞を受賞したコナリミサトさんのコミックス『凪(なぎ)のお暇(いとま)』が、黒木華さん主演で連続ドラマに。吉田羊さんは、黒木さん演じる凪の引っ越し先のアパートの住人で、彼女に懐く少女・うららの母親・白石みすずを演じる。生身の人間が演じることで物語がよりリアルになる。黒木:原作がすごくリアルな話だなって思ったんですよね。空気を読みながら生きるうちに、自分が何をしたらいいのかわからなくなってしまうことってよくあることだし、それぞれの登場人物が抱えている闇も人間くさい。そういう物語を生身の人間が演じることで、よりリアルなものになるような気がしているんです。吉田:空気を読むって日本人独特の感覚で、それは優しさの裏返しでもあるんだけれど、凪ちゃんみたいに苦しくなっちゃう人もいるわけでしょ。今回、ドラマという形で可視化されることで、空気を読まなくてもいいんだよって救われたり、心穏やかになったり勇気をもらえる人が多くいる気がする。このドラマ…日本に平和をもたらすのかもしれないね。――撮影のちょっとした待ち時間も、楽しそうにおしゃべりに華が咲く。プライベートでも仲が良いふたり。吉田:作品上ではこれまでも何作か共演しているんだけど、あまり絡む役がなくて、がっつり絡んだお芝居は、今回ようやくなんだよね。黒木:はい。待ちに待ってましたから嬉しいです。プライベートでは、私が羊さんに懐いていて、よく一緒に食事に連れていってもらってはいるんですけど。吉田:おはるが、銀熊賞を獲った時(映画『小さいおうち』で’14年のベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞)に、私がおめでとうメールを送ったのが始まり。それまではそこまで連絡を取り合っていたわけじゃないけれど、受賞を聞いてすごく嬉しくて、「雲の上の人になっちゃって、これからは気軽に会えなくなるね」って送ったら、「そんなことないです。まだ地上あたりをフワフワしてます」っていう粋な返しが来て。もっとこの人のことを知りたいと思ってガンガン連絡したら、仕方なく付き合ってくれるようになって…なんだよね。黒木:そんな…。私の方こそ、羊さんのことを好きな女優さんが多くて、しょっちゅうヤキモチを焼いてます。吉田:それはお互いさま。私は私で、ムロ(ツヨシ)さんから、おはると食事したって聞くと、「呼ばれてない…」って拗ねちゃう。お互いに、自分が一番でいたいんだよね。彼氏、みたいな(笑)。黒木:そうかもしれません(笑)。羊さんは、こちらのお芝居を楽しんでくださるんです。台本に書かれたセリフのやり取りでは、私のセリフの言い方によって反応を変えてくれる。会話をしてくれるんです。自分のなかに演技プランはきっとあるんでしょうけれど、相手が予想外のアプローチで来たら、考えてきたそのプランを簡単に捨てられるんだと思うんです。吉田:すごい褒めてくれる(笑)。黒木:だって好きだから…。吉田:確かに、相手に楽しんでもらいたい気持ちの方が強いのかも。でも、私も、どんな作品でも肩の力が抜けていて、役が乗り移ったように存在する“女優・黒木華”が大好きなの。私の理想のお芝居を、ひょいひょいとこなしてしまうんだから。黒木:(遮るように小声で)…そんなことないです…。吉田:その謙虚さも好きよ(笑)。今回も、あまり難しく考えすぎずに、目の前のおはるの芝居にリアクションしていって、そこで偶発的に生まれたものを大事に拾っていけばいいのかなって思ってる。じつは、うららという存在がもたらしてくれるものもすごく楽しみにしてる。子供っていい意味で、我々の予測のつかないものを持ち込んでくれるから。黒木:本当にそう。うらら役の白鳥玉季ちゃん、初対面から何だかとてもカッコ良かったから…。吉田:一番しっかりしてるよね。黒木:そう(笑)。凪にとって、みすずさんとうららちゃんとの出会いで救われる部分も多いので、3人のあったかい空気を大事に作っていけたらなと思っています。――会社を辞めると同時に、同僚で恋人だった慎二(高橋一生)と別れた凪は、新天地で、隣に住むゴンさん(中村倫也)と知り合い、彼の自由な雰囲気に惹かれていく。おふたりから見た慎二とゴンさんは?黒木:私はどっちも好きです。慎二は器用な人だけれど、プライドから弱さを見せられないところがかわいいですよね。凪にフラれて号泣するところは、キュンとしますし。一方のゴンさんがモテるのもわかるし…。吉田:私は、ゴンさん派かなぁ。危なっかしくてミステリアスで、もっと知りたいって思っちゃう。不安定な人に人間らしさと魅力を感じちゃうような、こじらせるタイプです。黒木:あ~、わかります(笑)。くろき・はる1990年3月14日生まれ。大阪府出身。最近の出演作に、ドラマ『西郷どん』『獣になれない私たち』、舞台『ハムレット』などがある。’20年には、出演映画『甘いお酒でうがい』が公開。フーディー¥85,500中に着たトップス¥54,000スカート¥98,000(以上アン ドゥムルメステール/リフト エタージュ TEL:03・3780・0163)シューズ¥140,000(ジュゼッペ ザノッティ/ジュゼッペ ザノッティ ジャパンTEL:03・6894・7510)よしだ・よう2月3日生まれ。福岡県出身。最近の出演作に、ドラマ『中学聖日記』など。現在、出演舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』が上演中。出演映画『記憶にございません!』の公開が9月13日に控える。ロングデニムドレス¥112,000ピアス¥27,000ブーツ¥79,000(以上エムエム6 メゾンマルジェラ/エムエム6 メゾン マルジェラ オモテサンドウ TEL:03・3408・8681)『凪のお暇』人生のリセットを図って郊外のアパートに引っ越し、何にも縛られない自由を手に入れた凪(黒木)。そこで新たな人間関係を築いていくが…。7月19日(金)22時スタート(初回15分拡大)。TBS系にて放送。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Babymix(黒木さん)梅山弘子(吉田さん)ヘア&メイク・新井克英(e.a.t…/黒木さん)千吉良恵子(吉田さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月18日ドラマ『偽装不倫』で主演を務める女優・杏さんに、撮影の裏側について話を聞きました。嘘から始まる“ニセの不倫”。期間限定の恋の行方は?あの人が、連続ドラマに帰ってきた!7月10日にスタートしたばかりのドラマ『偽装不倫』で主演を務めるのは、杏さん。2015年放送の『花咲舞が黙ってない(第2シリーズ)』以来、約4年ぶりの連続ドラマ出演となる本作は、東村アキコさんの人気漫画を実写化した作品。「もともと東村先生の作品の大ファンで、ほとんどの作品を読ませていただいています。笑いの要素も多いですが、泣ける部分やグサッとくる台詞もあって。読むたびに、いろいろな感情を揺さぶられるところに魅力を感じます」今回の『偽装不倫』も、そんな東村ワールドを存分に感じられる作品に仕上がっているという。杏さんが演じるのは、婚活に疲れたアラサー独身女性の鐘子(しょうこ)。一人旅の途中で年下の男性と出会い、とっさに既婚者と偽ったことから、期間限定の恋を手に入れるというあらすじだ。「鐘子の行動には共感を持つというよりは“女友達が1人増えた”という視点で見ています(笑)。否定も肯定もせず、ただ見守ってあげたいような…。でも私が鐘子の立場だったら、嘘がバレない自信もないので、逆にそんな大胆な行動はできないはず。きっと、嘘をつき続けるのも体力がいることだと思うんです」独身なのに“既婚者”と嘘をつく鐘子とは逆に、夫がいながら本物の不倫をするのは姉の葉子。二面性のある難しい役どころを、こちらも2年ぶりに連続ドラマレギュラー出演となる仲間由紀恵さんが演じる。「仲間さんとは初共演なのですが、プライベートでは仲良くしていただいているので、今回姉妹役で共演できるのがとても嬉しいです。仲間さんも私も、それに葉子の夫役の谷原(章介)さんも子どもを持つ親なので、“不倫”のドロドロしたイメージとは裏腹に、いつも現場では子育てトークで盛り上がっています」最後に「撮影中の特に印象的だったエピソードは?」と聞いてみると、なんとも意外な返答が。「鐘子が一人焼き肉をするシーンで、エキストラの方が焼いていたホルモンが美味しそうだったので、『後でひとつ下さい!』と撮影の合間に約束したんです。でも冗談だと思われたのか、気づいたら全部なくなっていて…。翌日、家族で焼き肉屋に行ってリベンジしました(笑)。そんなふうに美味しそうな食のシーンが挟まれるのも、このドラマの隠れた見どころだと個人的には思っています。ぜひ注目してみてください!」『偽装不倫』「僕と不倫しませんか?」。婚活では失敗を繰り返していた鐘子だが、旅先でのふとした出会いから、なぜか年下のイケメン・丈(宮沢氷魚)に恋をしてしまい…。毎週水曜22:00~、日本テレビ系にて放送中。©日本テレビあん1986年4月14日生まれ。東京都出身。15歳の時にデビューし、女優として数々のドラマや映画、CM に出演。現在は、TBS系にて放送中のドキュメンタリー番組『世界遺産』にてナレーションを担当する。※『anan』2019年7月24日号より。写真・岡本 俊(まきうらオフィス)スタイリスト・中井綾子(crepe)ヘア&メイク・中野明海(air notes)インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年07月18日演技はもちろん、その指先、佇まい、表情など、その全てで私たちを魅了し続ける豊川悦司さん。昨年台湾で撮影した映画がもうすぐ公開予定。現在57歳、大人の男の魅力をご堪能あれ。老後は台湾で暮らすのもいいかなって。そのくらい素敵な場所でした。昨年、NHKの連続テレビ小説で、男性の天才少女マンガ家という役を演じ、独特の存在感を放った豊川悦司さん。‘90年代に恋愛ドラマに出ていた豊川さんを見ていた大人世代はもちろん、20代女子の間でも「何このかっこいい大人の男!!」と大いに話題になりました。そんな豊川さんが、今月公開の映画『パラダイス・ネクスト』で、罪を背負い台湾に逃げたヤクザを演じています。あのロマンティックな秋風先生がヤクザ!?舞台は台湾!?ということで、お話を聞いてきました。――もうひとりの主演である妻夫木聡さんと半野喜弘監督、そしてカメラマン以外、俳優もスタッフもすべて台湾人という環境で撮影された映画と伺っています。まずこの映画の出演依頼が来たときは、何を思われましたか?豊川:いつもと違う環境で仕事をするということは、僕は結構好きなほうなんです。なので、すごくやってみたいな、と思いました。あと、妻夫木くん…僕はブッキーって呼んでるんですが(笑)、ブッキーと一緒に芝居をするのも久しぶりで、しかもここまでガッツリやるのは初めてだったんです。彼と一緒に台湾で1か月映画を撮るっていうことに、惹かれましたね。――台湾という場所に馴染みはありましたか?豊川:映画祭で2度、撮影で1度行ったことがあるだけで、いずれもショートステイだったんです。今回みたいに長く行くのは初めてで。――刺激的な場所でした?豊川:刺激的でもありましたが、でも、それよりも居心地が良かったほうが大きいかな。とても気持ちのいい1か月を過ごせたんです。なんか、将来老後をここで暮らしてもいいかなって思うくらい、台湾が好きになりましたよ。日本ではないんだけれども、外国なんだけれど、なんかこう、とても近くて、懐かしい感じがするというか…。経験したことはないけれど、昔の日本ってこういう感じだったのかな、と思うことが多かったです。あと、食べ物の好みが合う。ご飯文化だというところでまず嬉しい。僕はパンよりご飯党なので(笑)。味付けも日本に近いし、野菜もちゃんと出てくるし。そして僕の好物である肉料理もおいしい。ホントにいいところでした。――9割台湾人という環境でのお仕事だったと思うのですが、言葉が通じないことのストレスはなかったのでしょうか?豊川:それがね、結構気持ちよかったんです。確かに、自分の母国語ではない言葉で現場が動いていくんですが、言葉が分からないからこそ余分な情報が耳に入らないので、意外と集中できる環境なんですよ。例えばスタッフ同士が揉めていても、何言ってるか分からないから、気にならない(笑)。あと、ありがたいことに台湾のスタッフは僕の名前は知ってはいてくれたけれども、情報量が少ないから、僕のことをフラットに見てくれている感じがあって。それも居心地が良かった。なんでしょう、デビューしたての頃みたいな気持ちになりました。良い芝居をすると、僕を見る目が変わっていく、あの感じ。名前ではなく、結果で判断してくれる感じが、良かったです。――妻夫木さんとの共演は、いかがでしたか?豊川:彼はねぇ、大変だったと思いますよ(笑)。僕が演じた“島”という役は口数が少ない男だったので、佇まいとか表情での芝居が多く、言葉が通じない環境でも、比較的やりやすかったと思う。一方ブッキーが演った“牧野”は、ずーっと日本語で演じなきゃいけない役だったから、すごく難しかったと思う。でも彼はすごくバランス感覚に長けた人で、芝居の上では孤独だったかもしれないけれど、それ以外の場所では台湾人のスタッフとすぐ仲良くなれるような人懐っこさも持っているんです。なんていうのかな、多面的で、球のような男。見ていて飽きないし、一緒にいて気持ちがいい。僕が女の人だったら、付き合ってると思います(笑)。そのくらい魅力的な男です。――1か月ご一緒となると、飲みに行くこともあったのでは?豊川:ええ、ほぼ毎日(笑)。――めっちゃ仲良しじゃないですか!!では、何かとっておきの仲良しエピソードを…。豊川:えー!?あるかなぁ…。あ、1回一緒に台湾マッサージに行ったんですよ。撮影が休みの日に。「豊川さん、すごい体が楽になるところがありますよ」ってブッキーが言うから、「じゃあ連れてって」って。――お二人で?もしや同じ部屋ですか?ベッドを並べて!?豊川:もちろん(笑)。で、行ったんだけど、背中に役のために入れ墨を描いてたことをすっかり忘れてて、オイルマッサージだったんだけど、マッサージしてくれた人の手と僕の背中がオイルと絵の具でぐちゃぐちゃになってしまって…(笑)。それで、その人が怒りだして、僕だけ途中で切り上げられちゃったんです。それでロビーみたいなところに降りたら、従業員の人が僕の顔を見てみんなクスクス笑っててさ。たぶん、見栄っ張りで描いてるんだと思われたんでしょうね。“豊川さん、すいません、オイルにしちゃって”“いや、俺も忘れてて”とか言いながら、二人で帰りました。散々な経験でしたけど、あれはおもしろかったな。翌日描き直しになっちゃったので、メイクさんにはホント迷惑をかけましたが(苦笑)。とよかわ・えつし大阪府出身。『3-4X10 月』『12人の優しい日本人』などの映画で注目された後、『Love Letter』『NIGHT HEAD』『愛していると言ってくれ』『愛の流刑地』『犯人に告ぐ』、数々の映画賞を受賞した『今度は愛妻家』『必死剣 鳥刺し』など話題作に出演。NHK連続テレビ小説『半分、青い。』(‘18年)の秋風羽織役も記憶に新しい。※『anan』2019年7月24日号より。写真・田村昌裕(FREAKS)スタイリスト・荻野玲子取材、文・風間裕美子(by anan編集部)
2019年07月18日今回、ご紹介する作品は、映画『アンダー・ユア・ベッド』。実力派俳優として知られる高良健吾さんが30代を迎えて初めて挑んだ作品です。恋した女性を監視するためにベッドの下へと潜り込む孤独な青年・三井を演じた高良さんにお話をうかがいました。写真・黒川ひろみ 文・田嶋真理 スタイリスト・渡辺 慎也 (Koa Hole inc) ヘアメイク・高桑里圭【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 42「誰かに存在を認められることの大切さを痛感しました」原作は、『殺人鬼を飼う女』『甘い鞭』などで知られる大石圭氏の同名ホラー小説。主人公は、親からも学校のクラスメイトからも必要とされず、存在自体を無視されていた青年・三井直人。彼はある日、11年前に自分を「三井くん」と呼んでくれた美しい女性・佐々木千尋を思い起こし、微かな甘い記憶を頼りに彼女を探し出すことを決意します。ところが、目の前に現れた千尋に当時の面影はなく、虚ろな表情の変わり果てた姿になっていました。三井は千尋を監視する過程で、彼女が夫・浜崎健太郎から激しいドメスティック・ヴァイオレンス(DV)を受ける姿を目撃してしまいます。その純粋さゆえにゆがんだ愛に走る主人公・三井を高良健吾さん、夫からDVを受けるヒロイン・千尋を西川可奈子さんが熱演。難役に挑んでいます。ーー本作の脚本も手掛けている安里麻里監督は、三井は高良さんしかいないと考えて、出演をオファーされたとか。初めて脚本を読んだとき、どう感じましたか?高良さん 痛々しい作品だなと思いました。しかも、30代を迎えた自分が、10代後半~20代前半のときに出演した作品のようなヒリヒリ感のある役を演じる。これが映像化されたらどのようなものになるのかと興味が湧きました。ーー役作りとして意識したところは?高良さん 役作りは、作品によって変えているんです。入念に準備する場合もあれば、あえて準備しないで挑む場合もあります。今回は、撮影に入る前にナレーションを収録したことが、役をつかむきっかけとなりました。撮影中は、三井がどのように日々を過ごしているかということをずっと考えていました。ーー三井をどのような人物だととらえましたか?高良さん 純粋すぎます。彼は純粋すぎるからこうしてしまう。自分の存在を認めてもらえなかったことが、三井の純粋な心をゆがませてしまったんだと思います。ーー三井に共感するところがあったんですね。高良さん 自分を認めてもらうことがどれだけ生きていく助けになることか。三井の人生にはそれがなかったわけですから。ーー千尋を演じた西川可奈子さんとは、撮影現場でどのように接していたのでしょう。高良さん 撮影現場で、一番あっけらかんとして明るかったのが彼女でした。ーー意外です。あれほどまでに凄惨なシーンに挑んでいるのに!高良さん 演じる役の苦労を全く感じさせないんです。役になりきる手前に西川さんの賢さ、冷静さがある。だからこそ、千尋という役にすっと入っていける。そういう印象を受けました。ーー西川可奈子さんの演技のアプローチに刺激を受けた?高良さん ひとことで言えば、「この子、強いな」と。興味深い演技のアプローチの仕方でした。ーーこの作品に関わって、もっとも心を動かされたところは?高良さん 誰かに存在を認められることの大切さを痛感しました。存在を認められることは、人にとってすごく救いになるんだなと。ーー本作には、ユーモアあふれるシーンもあります。個人的には、三井が千尋の家へ通いつめるうちに、彼女の赤ちゃんが三井になついていくところがクスリと笑えました。高良さん 三井は純粋で何の迷いもなく突っ走っていきます。そこに笑いが生まれるんだと思います。ーー最後に、本作の見どころをお願いいたします。高良さん この映画には、過激で痛々しい描写があります。観る前に覚悟を必要としますが、それ以上に得るものが多い作品です。僕がおむつを履くシーンや裸のシーンもあります(笑)。自分の存在を認められなかった三井がどのように成長していくのか、見届けていただきたいです。インタビューのこぼれ話撮影中は映画のロケ地となった福島県いわき市に2週間滞在していた高良さん。撮影がないときは、宿泊先のホテルの部屋にスピーカーを持ち込んで好きな音楽を聴いていたそう。目下のお気に入りは、メロウな曲調が印象的なフランク・オーシャンの「Nikes」。ドライブのときは、好きな音楽を欠かさないそう。ミステリアスなムード漂う高良健吾さんの素顔を少しだけ垣間見た取材でした!Information『アンダー・ユア・ベッド』7月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次公開出演:高良健吾、西川可奈子ほか配給:KADOKAWA©2019映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会衣裳協力:シャツ ¥42,000 パンツ ¥38,000 (ETHOSENS / ETHOSENS of whitesauce TEL:03・6809・0470)
2019年07月18日取材前日に今回の舞台『美しく青く』の共演者である大倉孝二さんと飲みに行った話をしてくれた大東駿介さん。「そこで最終的にたどり着いた話が、『やっぱり舞台好きっすわ』ってことだったんです」と快活な笑顔を見せる。汚いものを見ているから、空の青さに感動するんです。「映像は作品として残っていく楽しみがありますけれど、舞台はその日その瞬間に得たものが残らないからこそ面白くて尊い気がするんです。良くも悪くも、自分自身…緊張も瞬間の熱もぶざまさも、すべてが見えてしまう。でも、それも含めた僕がそこにいて、お客さんと交感し合っている気分になれるのが好きです」その大東さんが出演するのは、映画『葛城事件』など、思い通りにいかない社会や自分自身の卑小さを前にもがき、のたうち回りながら必死に生きる人々の姿を描いてきた赤堀雅秋さんによる舞台『美しく青く』。「赤堀さんって、人間の醜さや恥ずかしい部分、情けないところも置いてけぼりにせず、ちゃんと受け入れた上で、人間の尊さを描いている気がするんです。たとえば、木に角が刺さって動けない鹿が救出されるニュースに感動しているすぐそばで、野生の鹿が撃たれてジビエ料理になっていたりするわけですよね。そういうことから目をそらさない、痛みを伴っている感じがあるんです」これが初の赤堀作品への出演。「取り繕ったりすればすぐに見破られてしまう…自分の恥を晒すくらいむき出しの状態でないと立ってはいけない感じが、いまの稽古場にあるんです。千秋楽まで、楽をせず、つねに自分のなかに鮮度の高い感情を保っていられたら」作品について語り始めると次々と言葉が溢れ、徐々に熱を帯びてゆく。「いつも作品に入る前になると、自分の脳が作品に向けて整理されていく感覚があるんです。テレビのニュースも日々の出来事も、いまは自然と赤堀さんのフィルターがかかって入ってくるから、どこか沸々としていて健康的じゃない感じ(笑)。ただ、いろんな汚いものが見えてしまうからこそ、目の前の何でもない幸せや空の青さに感動したりできるんですよ。それこそ僕が赤堀さんの作品を好きな理由なんだと思います」だいとう・しゅんすけ1986年3月13日生まれ。大阪府出身。放送中の大河ドラマ『いだてん』(NHK)に出演。来年、ベルリン国際映画祭で高く評価された出演映画『37Seconds』が公開。『美しく青く』自警団のリーダーである青木保(向井理)は、認知症の母の介護に追われる妻・直子(田中麗奈)をよそに、猿たちの駆除に奔走する日々をおくっていた。しかし住人のなかには不毛な戦いに諦めの色も見えて…。7月11日(木)~28日(日)Bunkamuraシアターコクーン作・演出/赤堀雅秋出演/向井理、田中麗奈、大倉孝二、大東駿介、横山由依、駒木根隆介、森優作、福田転球、赤堀雅秋、銀粉蝶、秋山菜津子、平田満S席1万円A席8000円コクーンシート5000円U25(25歳以下当日引換券)3500円(すべて税込み)大阪公演ありBunkamura TEL:03・3477・3244(10:00~19:00)※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・服部昌孝ヘア&メイク・SHUTAROインタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ルーティン」です。レコード会社のスタッフによると、ホールクラスを回るくらいのミュージシャンになると、多かれ少なかれバンドやアーティストごとの“決まりごと”ができあがってくるそうです。ライブ前のリハなどのスケジュールの流れや用意してほしいもののリクエストがあり、それを準備するのもライブ制作スタッフの仕事となっていくわけです。そんな中、さいたまスーパーアリーナクラスのライブをする岡崎体育には、ルーティンが一切ありません。すごく考えたのですが、ライブの前はこれを食べたいというのもないし、ライブ中はこの飲み物でないといけないというものもない。水も常温でも冷えていても大丈夫ですし、ライブ前にやっておきたいストレッチやマッサージも特にないです。ステージ上のパソコンを置く台だって、レコード会社に台を買ってもらったのでいまは毎回それを使っていますが、それ以前は、ライブハウスに適当な台を借りて置いていました。高さとかなんでもいいし、なんならパソコンを地べたに置くのでも構わない。ゲンを担いでなにかするということもないですし、ライブ前にスタッフたちと円陣を組んで声を掛け合うなんてこともしません。唯一あるとすれば、レコード会社のディレクターに、開演前に「岡崎くん、頑張って、楽しんで」と声かけてもらって、「はい」と会釈するくらい。それも背中バンッとかガッチリ握手するとか体の接触は一切ありません。そう考えると僕はライブドキュメンタリーの撮り甲斐がまったくないミュージシャンかもしれないです。円陣のシーンとか絶対欲しいやつでしょ?でも、それないですし、やりたいとも思わない。よくフェスとかで知り合いのバンドが円陣しているのをみかけて、「円陣、ええなあ…」とか言って笑いにしていますけど、それもシャレで言っているだけで本心はそんなでもない…。あ、ひとつ用意しているものがありました!塩せんべいです。僕は嘔吐反射が強く、ちょっとしたことでえずいてしまう。それを抑えるのには塩分摂取がいいと聞いてから、ステージ脇に常に塩せんべいを用意しています。でも、ライブ中に塩せんべいって水分がっつり持っていかれて、口の中がぱっさぱさになるのでこれも考えものだな、と思っています。…なんか、もっとかっこいいルーティンないですかね?おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でのワンマンコンサートの開催を発表した。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月15日菅田将暉さんが、昨年リリースした『PLAY』に続き、アルバム『LOVE』をリリースする。多忙な日々を送る実力派俳優でありながら一体いつの間に!?と感じるほどの素晴らしい作品だ。熱気のこもった歌声と歌詞を隅々まで味わい尽くすと、しばらく動けなくなるほど心に響く重みのあるアルバムでもある。「音楽活動は、そもそも万人受けするつもりはなくて、こうやってアンアンに取材してもらえるとも全く思っていなかったんです。俳優としての菅田将暉は見てほしいけど、音楽に関してはあんまりライトを当てんでくれ、という気持ち(笑)。でも、ファーストアルバムの制作がすごく楽しかったので、ちゃんと人に聴いてもらうことを意識せな、と思ったのが、この『LOVE』ですね」前作に引き続き米津玄師や秋田ひろむ(amazarashi)、石崎ひゅーい、柴田隆浩(忘れらんねえよ)とのコラボ曲のほか、今作で初めてあいみょん、志磨遼平(ドレスコーズ)の提供曲も収録。オファーも、菅田さん自身がしたそうだ。「楽曲を依頼した方々は、かっこいいな、面白いなと僕が単純に好きな人たちでもあり、ちゃんと“会話ができる”人たち。同じ目線で遊びながら楽しくモノ作りがしたかった。そんなありがたい存在が自分の近くにいたことは幸運だと思います」コラボ曲は菅田さんと作り手との間の、たわいない会話から生まれていったという。その後、セッションしながらサウンド面も一緒に作り上げていくというプロセスを経た曲も多い。とくにデュエット曲を一緒に作った、あいみょんさんとのコラボ曲「キスだけで feat. あいみょん」は、女性にはとりわけ沁みる名曲だと感じた。女性パートを菅田さん、男性パートをあいみょんさんが歌っているのもすごく心に響くのだ。「彼女(あいみょんさん)は感性がすごく面白いし、関西人同士なのでスピード感が合って、ツッコんでもらえる快感があるんです。僕がバーッと喋ってたことを、ちょっと待って、と携帯にメモりだしたら、もうこれしかないというほどの曲ができてきた。紡ぐ力というか、プロフェッショナルな力を感じましたね」今作には、音源化されていなかった石崎ひゅーい作の「クローバー」が収録されるとともに、この曲を原案にしたショートフィルムを菅田さんの初監督で制作。『LOVE』はシンガーとしてだけでなく、映像作品や、CDカバーのデザインディレクションなど、菅田さんのさまざまな才能を楽しめるアルバムになった。「いろいろなことをやらせてもらいましたが、僕はとにかくモノを作っている過程が楽しくて大好きなんです。すべては友人たちとの遊びがベース、というと生意気に聞こえるかもしれないけど、遊びを思いつくのが得意なんすよ、思い出を無理やり作るというか(笑)。発想との戦いです、誰が面白いものを考えられるか、という。それを仕事にできて、作品にしてもらえるのは幸せなことだと思っています」2nd Album『LOVE』【完全生産限定盤CD+大判フォトブック】アルバム制作風景を収めた写真集付き。¥5,000【初回生産限定盤CD+DVD】DVDにはジャケット撮影も手がけた太賀主演のショートフィルムを収録。¥3,611【通常盤CD】¥2,963(Sony Music Labels)すだ・まさき1993年2月21日生まれ、大阪府出身。俳優として多方面で活躍しながら音楽活動も行い、『さよならエレジー』など数々のヒット曲を放つ。8月から東名阪福でZeppツアーを開催。※『anan』2019年7月17日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・猪塚慶太ヘア&メイク・AZUMA(M‐rep by MONDO‐artist)取材、文・北條尚子(by anan編集部)
2019年07月14日京の伝統と今を感じる小物を日向坂46の金村美玖さんと小坂菜緒さんが着こなす。彼女たちの京都の思い出とともにお届けします。浴衣で撮った渾身の一枚をブログにUPするのが目標大柄のひまわりが優雅にあしらわれた浴衣を落ち着きを宿したグリーンの帯でしっとり着こなしてくれた金村美玖さん。「この浴衣、かごバッグを合わせたら、どこかワンピースっぽい雰囲気にもなりますよね。夏祭りに出かけるのももちろん素敵なんですが、美術館に行くとか、レトロでおしゃれな喫茶店を訪ねるとか、何気ない日常でさらっと着こなせたら女性として“粋”かなって思います」そんな金村さんの京都の一番の思い出は、中3のときの修学旅行。「清水寺周辺や祇園の街を散策したんですが、古風な街並みが素敵でどんなに歩いても目に飛び込んでくる景色に感動しっぱなしでした。牛の生ヒレカツ丼や八つ橋がおいしかったな。それから、雑誌でよく目にしていた『よーじや』さんに行けたのもうれしくて。あのとき購入して以来、あぶらとり紙は今でも愛用しています。山寺の近くでクラスメイトとおみくじを引いてきゃっきゃしたのも青春の一ページです(笑)」最近、フォトジェニックな写真をブログに載せることに夢中だという金村さん。「次に京都に出かけたら、あの景色の中に和装で溶け込んで撮影してみたいですね」かねむら・みく2002年9月10日生まれ。埼玉県出身。グループ加入当初からその美貌に注目が集まる。特技はアルトサックス。好きな食べ物はお寿司。次こそはのんびりゆっくり京都の街を散策したいです「浴衣は大好きなんですが、袖を通すのがうれしい半面、ちょっぴり照れくさくもあります」。風車を幾何学風にデザインした浴衣をモダンに着こなしてくれつつも、はにかみながら話してくれたのが印象的な小坂菜緒さん。関西出身なので、京都には何度も行ったことがあるのかと思いきや、「近いと、逆になかなか足を運ぶ機会がなく、実は、親戚と一緒に日帰りで1度しか行ったことがないんです(笑)。たしか中1のときだと思うんですが、当時の私はものすごく歴史にハマっていて。どうしても清水寺に行きたいとせがんだのを覚えています。ちょうど桜が満開の季節で、清水の舞台から見える花霞にうっとり。自撮りするのも忘れて、その景色を夢中でカシャカシャ撮影してました。外国の方が着物で散策しているのをたくさん目にして、京都は日本を象徴する場所なんだなって、しみじみと感じました。おみくじは……なんでだろう、引かなかったですね(笑)。参拝の帰り道、お寺の近くでいただいた、にしんそばもおいしかったです」次に行きたいのは、嵐山・嵯峨野方面。「緑が多くて癒されそうですよね。梅園のみたらしだんごを食べ歩きしてみたいな」こさか・なお2002年9月7日生まれ。大阪府出身。デビュー曲『キュン』からセンターを務めるエース。『Seventeen』の専属モデルとしても活躍中。ニックネームは“こさかな”。日向坂46今年3月にシングル『キュン』でデビュー後、瞬く間にブレイク。7月17日に2ndシングル『ドレミソラシド』をリリース。毎週日曜25:05~オンエア中のレギュラー番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)もチェック。金村さん・浴衣¥28,000(和風館)帯¥7,800(そしてゆめ)共に和風館ICHI TEL:03・3409・8001下駄¥9,800バッグ¥14,000コサージュ¥4,200(以上撫松庵TEL:03・3661・0843)小坂さん・浴衣¥28,000(きもの道楽/和風館ICHI)帯¥18,000(くるり TEL:03・3403・0633)下駄¥9,800バッグ¥16,800かんざし¥3,800(以上撫松庵)※『anan』2019年7月17日号より。写真・嶌原祐矢スタイリスト・藤井晶子大竹恵理子(浴衣)ヘア&メイク・北原 果取材、文・石橋里奈(by anan編集部)
2019年07月14日「舞台で演じている時は気にしたことのなかった細かな表情の変化や瞬きひとつで、読み取られる感情が変わってしまうのが映像の難しさ。最近は、いろんなドラマを勉強する気持ちで観るようになりました」初のドラマ出演作『俺のスカート、どこ行った?』を終えたばかり阿久津仁愛さん。次に控えるのは、’16年より主人公・越前リョーマを演じ続け「ホームに戻ってきた安心感がある」と話すミュージカル『テニスの王子様』(通称・テニミュ)。「今回の全国大会 立海公演は前後編で描かれることになります。前編のキャストは、全員が一度舞台に立っているメンバーなので、いままでよりいいものになるのではと期待しているんです。進化していなきゃというプレッシャーもありますが、いまは楽しみの方が大きいですね」リョーマを擁する青春学園を軸に、公演ごとにさまざまなライバル校との対戦を描いてきたテニミュ。これから始まる全国大会決勝は、3rdシーズンのクライマックス。これまででとくに印象的だったシーンを振り返ってもらうと、全国大会の氷帝公演(’18年)を挙げてくれた。「関東大会の氷帝公演は、まだ僕は観客として観ていたんですよね。だから全国大会で、あの氷帝学園と戦えていることに感動したし、リョーマとして負けたくない気持ちが強かった気がします。とくに三浦宏規くん演じる跡部との試合シーンでは、動線も動きも全部決まっているはずなのに、体が勝手に動いているような、本当にボールを追っているような感覚になったのが印象的でした」リョーマは確かなテニスの実力と自信の持ち主。「共通点は、朝が弱いところくらい」と笑うが、舞台に現れた途端、その気迫や熱量で劇場を制する力は、役にも匹敵する。「センターに立つ自分が頑張らないと作品が崩れてしまうので、つねに100%以上の力を出すことは意識しています。その時間を本気で楽しんで、がむしゃらにやっている姿が目に見えていたら嬉しいです」ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会青学vs立海 前編7月11日(木)~7月21日(日)TOKYO DOME CITY HALL原作/許斐剛『テニスの王子様』(集英社ジャンプ コミックス刊)全席指定6000円(税込み)大阪、愛知、福岡、宮城、東京凱旋公演ありネルケプランニングTEL 03・3715・5624(月~金曜11:00~18:00)©許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト ©許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会あくつ・にちか12月23日生まれ。栃木県出身。ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』に光岡役で出演。8月26・27日にC.I.A. presents「MISSION IN SUMMER 2019」出演予定。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・山崎初生インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月13日水田信二さんの屁理屈ボケと、川西賢志郎さんの臨機応変なツッコミで大人気の実力派コンビ・和牛。漫才への情熱からあふれる相方愛まで、おふたりの気になる素顔に大接近しました。――相方さんのどんなところが“ええとこ”と感じてますか?川西:水田君は、イヤなことねちねち言うヤツって思われるかもしれないけど。まぁ、それはそれでホンマな部分もあるし(笑)。でも可愛らしい部分もいーっぱいあるんです。仲のいいメンバーといたら誰よりもはしゃぐし、好きなサッカーをやる時は誰よりも走る。お腹すいたら食べて、眠たかったらすぐ寝る。“少年やん”っていうぐらいストレート。――川西さんの良さは?水田:スタイル。カッコよさがちょうどいいですよね。――バラエティ番組の調査で、並みいるイケメン俳優と並んで川西さんは「寝てみたい男」にランキングされたんですもんね。水田:かといって、めちゃくちゃカッコいいってわけじゃないじゃないですか(笑)。でも、そこがいい。カッコよすぎたら、面白いかどうかなんかどうでもよくて、姿だけ見ていたいってなるでしょ?川西は、しゃべってる内容を邪魔しないギリギリのカッコよさ。まさに“漫才をするための肉体”を持っている男だと思います。川西:それは言いすぎ(笑)。まぁ、見た目で得はしてるかなぁって思います。こうしてプロのカメラマンさんが上手に撮ってくれはったら、ごまかしもきいてしゅっとしてると言ってもらえるし。でも笑ってもらえるぐらいに、適度な崩れ方してるブスなんですよ。水田:いや、ブスじゃない。笑える男としてはいちばんカッコいい。――中身はどうなんですか?水田:川西の中身はタダのオッサン。へしことか好きですし。川西:へしこって青魚の珍味で、おいしいやん。別に食べてもええがな(笑)。水田:しぶい酒のアテ(つまみ)が好きなオッサン。5種盛りとか頼みたがる。アテ大好きっこ。川西:それをおまえも嬉しそうに一緒につまんで食べるやん(笑)。水田:それから、川西は間違いなく“努力の人”です。川西:ありがとう。最近、どんな取材でもそう言うてくれるよね。水田:仕事のための努力は惜しまない。それは売れてない時も忙しくなってからもブレてない。川西:それでいうたら、水田君ももちろん努力の人です。――女性ファンも多いおふたりなので。今後アンアンのどんな特集なら登場してもらえますか?水田:バーベキュー特集とか。川西:水田君、料理は得意やけど、キャンプなんか行かへんやん。水田:だから、企画で行きたい。川西:じゃあ、僕は釣り好きやから磯釣り特集がいい。水田:アンアンやから、カッコいい写真も撮らなあかんで。川西:わかった。濡れた白いシャツ着て、磯釣りするがな(笑)。水田:では、モテ磯釣り特集で。川西:そんなんでモテるかぁ(笑)。――漫才形式でのご回答ありがとうございます。ところで、今年の『M‐1』も出場されるんですか?水田:出ます。川西:準備はしています。――チャンピオン宣言は?川西:毎年宣言してきましたけど。まぁ、宣言して取れるもんでもないということもわかったし(笑)。水田:結果はどうあれ、おじいちゃんになるまで一緒に漫才をやっていこうと決めているので。自分らが面白いと思う漫才を作ってできればいいなと思います。――お仕事の話になると、ものすごく真面目で謙虚ですね。水田:人生のグラフを描く企画があっても、僕らは大きな浮き沈みがなくて面白みがないって言われてしまうんですけど(笑)。一歩ずつしか進めないんですよ。川西:漫才道は奥が深いし、まだまだ勉強中なんでね。不器用な僕らはこれからもコツコツやっていくしかないんです。わぎゅう2006年コンビ結成。『M‐1グランプリ』’16~’18年の3年連続準優勝。ボケ担当の水田信二(左)は’80年生まれ、愛媛県出身。調理師免許を持ち、料理人として働いた経験あり。チャームポイントはサッカーで鍛えた太もも。ツッコミ担当の川西賢志郎(右)は’84年生まれ、大阪府出身。酒とお祭りと釣りを愛する男。チャームポイントはスレンダーな腕に浮き出た血管。現在、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)水曜日、『王様のブランチ』(TBS系)などで活躍中。毎年行っている人気の単独ライブ、今年は「和牛の全国ツアー2019『いま、会いにゆきます~そして漫才します~』」。新作漫才数本とふたりが企画したお楽しみコーナーで構成される。昨年は水田さんのギター演奏が披露されたが、今年は何が飛び出すか?7/21広島、8/1愛媛、8/11宮城、8/18大阪、8/30北海道、9/20東京にて公演。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・伊藤愛子(by anan編集部)
2019年07月13日若手漫才日本一決定戦、『M‐1グランプリ』で史上初3年連続準優勝。ボケの水田信二さんとツッコミの川西賢志郎さんからなる、実力派コンビ・和牛。ネタの豊富さ、テクニックの見事さを支持するお笑いファンは多く、一方で彼らのすっきりしたルックスと上品な芸風に魅了される女性ファンも急増中です。――昨年の『M‐1グランプリ』も残念でしたね。審査員の松本人志さんをはじめ、高い評価をしてくださった方も多かったのに。川西:優勝を逃した直後は「また負けたぁ。キツいなぁ」「これからどうしようか」とは思いましたけど。落ち着いてからは、また新しい気持ちで漫才に取り組んでいこうってプラスにとらえてますね。水田:僕ら2015年で6位やった時も含めて、『M‐1』決勝に4回出てるんですけど、7本も漫才やってるんですよね。僕らが最高と思う大会で、僕らが面白いと思う漫才をそれだけ披露できたんで、わりとすっきりしてるんですよ。川西:負けて出て、また負けて出て(笑)。“毎回惜しいとこまでいってる人たち”という認識で注目してもらえて、仕事が増えたというのもありますしね。――毎年恒例の単独ライブツアーが今年は「いま、会いにゆきます~そして漫才します~」というタイトルで全国8か所で開催されます。どんな構成ですか?水田:去年は漫才を4本と、あとはみんなで楽しめる企画だったんですけど、今年は漫才多めでいこうと思います。――漫才は新しく作るんですか?川西:ツアーのために新しく作るものもあるし、毎月新ネタは作っているので、できたものを練ってやるということもありますね。――そんなに新ネタを作るのは大変じゃないですか。川西:時間はかかりますね。でも新ネタを作るというのは漫才師として、大事な作業ですから。水田:漫才に関してはふたりで議論になることもあるし、大変ではありますけど。でも、しんどいとか、イヤって感覚はないですね。――和牛の漫才を生で見たいというお客さんも多く、今いちばんライブのチケットが取れないコンビと評判ですよね。川西:特に去年は大きな劇場でツアーをしたので、正直、そんなにお客さんが来てくださるか、不安やったんです。それがどこも満員になって、嬉しかったですね。水田:僕ら4~5人しかお客さんいないライブからスタートして、なかなか人気出なかったんでね。川西:全国ツアーを始めた最初の頃は気負いすぎてましたけど、今回は自分たちも楽しくできて、お客さんにも楽しんでもらえるライブにできたらいいなと思います。――テレビ出演も増え、お忙しい中で息抜きはなんですか?水田:酒と漫画ですかね。――どんな漫画が好きですか。水田:いっぱいありすぎて、ひとつに決められないですね。今20以上の連載を読んでるんで。電子書籍で買ってるんですけど、一晩で100冊買ったこともあります。『M‐1』が終わった夜ですけど。――川西さんの息抜きは?川西:僕もお酒と、ごはん食べることと、あとは睡眠です。――お酒を飲んだらどうなるタイプですか?川西:ただただ、眠た~くなる。水田:僕は酔うと甘えたくなるタイプです。特に女性とふたりきりで飲んでる時は(笑)。――おふたりとも独身ですが、恋するとどうなるタイプですか?水田:川西は顔に出さないです。川西:僕は何に対しても感情の振り幅が薄いんですよ。喜んでても疲れてても、あまり激しく表に出ないんで。恋愛をしてる時も態度にあまり出ないですね。水田:コンビ組んで13年になりますけど、川西の恋愛にほとんど気づいたことがない。川西:彼女がいる時も、たぶん相方にはバレてないと思います。水田:川西が他の誰かと恋愛の話をしてるのを横で聞いて「へぇ、今彼女おるんやぁ。へぇ~~」ってやっとわかったりする。川西:まぁ、コンビで「今、誰かとつきあってんの?」なんて話をわざわざしませんからね。逆に水田君が他の人としゃべってるの聞いて、「あぁけっこう長いことつきあってるんや」とか、「この会話の感じは別れたってこと?」とか、じわっとわかるんです。――コンビを組む相手を探していたおふたりが初めて会った時、水田さんがいきなり恋バナをしたって聞いたことがあるんですが。川西:水田君がバイト先で気になる子にどう近づいたらいいかっていうのを、恋愛相関図みたいなのを描いて、見せてくれました。水田:コンビ組む前の初顔合わせの段階だったんで、相方に恋愛を語ってる感覚はなくて。でもよう考えたら、知り合ってすぐそんなこと言うのはどうかと思うけど。川西:でもそれが水田君の魅力やと思ったなぁ。僕ら吉本の養成所の同期やったけど、面識はなかったし、年齢も違うから、そうやってぱっと距離を詰めてくれたのは、すごくありがたかった。――関西で放送されている冠番組『和牛のギュウギュウ学園』で水田さんは、好きになった相手は絶対落とす“恋愛スナイパー”だとおっしゃってましたよね。水田:僕はすぐ人を好きになる“恋多き男”なんです(笑)。――今でもスナイプの腕は発揮されてるんですか?水田:「可愛い」とか、「好き」とか思う人はいっぱいいますけど、今はその場かぎりで終わってしまう一目惚ればっかり。川西:昔はバイト先とか接点が多い人が相手やったから、スナイプできたみたいなんですけど。今は一撃で仕留める投げナイフみたいなの持ってないと難しいよなぁ。水田:だから、最近はスコープから覗いてるだけで、撃ち落とせてない恋愛スナイパーなんです(笑)。わぎゅう2006年コンビ結成。『M‐1グランプリ』’16~’18年の3年連続準優勝。ボケ担当の水田信二(1枚目写真右)は’80年生まれ、愛媛県出身。調理師免許を持ち、料理人として働いた経験あり。チャームポイントはサッカーで鍛えた太もも。ツッコミ担当の川西賢志郎(左)は’84年生まれ、大阪府出身。酒とお祭りと釣りを愛する男。チャームポイントはスレンダーな腕に浮き出た血管。現在、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)水曜日、『王様のブランチ』(TBS系)などで活躍中。毎年行っている人気の単独ライブ、今年は「和牛の全国ツアー2019『いま、会いにゆきます~そして漫才します~』」。新作漫才数本とふたりが企画したお楽しみコーナーで構成される。昨年は水田さんのギター演奏が披露されたが、今年は何が飛び出すか?7/21広島、8/1愛媛、8/11宮城、8/18大阪、8/30北海道、9/20東京にて公演。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・伊藤愛子(by anan編集部)
2019年07月13日主人公のコウタは、中学時代に親友とともに“天の川の女神=あーちゃん”として崇めていた女の子・千日(ちか)に偶然再会し恋をする。奇しくもその日は親友の命日。舞い上がるも、不器用な彼は彼女の連絡先を聞けぬまま、年に1度同じ日に同じ場所で会うことを約束する。銀杏BOYZの楽曲をモチーフにした映画『いちごの唄』は、青春時代のきらめきと喜び、痛々しさと切なさとがギュッと詰まった作品だ。コウタを演じた古舘佑太郎さんは、「撮影中は、とにかくコウタにならなきゃってことに必死でした」と語る。「撮影前の監督とのリハでは、何度繰り返しても役が掴めなくて、コウタと絶交しかけたくらい。でも、あーちゃん役の石橋(静河)さんと本読みをした時、パッと抜ける瞬間があったんです。それまでは、コウタとして、どういうトーンでしゃべるかを脳で考えていたのが、石橋さんと合わせた時、自然と石橋さんに対して言いたい言葉を投げかけていて。それが気づいたらコウタになっていたんです。僕自身、銀杏BOYZが好きだったのもあって、いろんなことを意識して考えすぎていたんですけれど、彼女に対して思ったこと、思った気持ち、言葉でやれば、それが正解なんだなって」そんなふうに生まれた作品だからなのか、コウタの不器用で冴えないけれどひたむきでピュアな優しさ、あーちゃんの陰を感じさせながらも清廉な雰囲気が強く心に残る。「僕と石橋さん、撮影の間に一回も打ち合わせをしてなくて、カメラが回っていないところでも役の関係性とほぼ一緒だったんです。だからこの間、街で目にしたポスターに石橋さんがいて、あーちゃん以外の石橋さんもいるんだよなって思って、不思議な感覚になりました」あがり症で緊張しい、それがコウタと古舘さんの共通項。ミュージシャンとしても活躍しているが、「ライブの時は、緊張を払いのけようとしてテンションが上がるのを利用してやっているんです」と笑う。「お芝居では緊張しちゃうんでよくないんですが、今回に関してだけ言えば、そういう部分をうまく役に使えたのかもしれません(笑)」『いちごの唄』中学時代に憧れた千日(石橋)に東京で再会したコウタ(古舘)。以降、ふたりは年に1度だけ会っていたが…。監督/菅原伸太郎原作/岡田惠和、峯田和伸脚本/岡田惠和音楽/銀杏BOYZ全国公開中。©2019「いちごの唄」製作委員会ふるたち・ゆうたろう1991年4月5日生まれ。東京都出身。ロックバンド「2」のメンバーとして活動する傍ら、俳優としても活躍。近作にドラマ『ひよっこ』や映画『ナラタージュ』がある。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・古川順一ヘア&メイク・川島享子(共にFACTORY1994)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月12日歳を重ねていくことによって、考えすぎて身動きが取れなくなったり、失敗を恐れて新たな一歩を踏み出す勇気がなくなったりしていませんか?そんなときこそ、心を裸にして素直な自分を見つめ直したいところですが、そこでオススメしたいのは、裸一貫で人生をやり直す男たちを描いた注目作です。それは……。『シンク・オア・スイムーイチかバチか俺たちの夢ー』【映画、ときどき私】 vol. 2452年前からうつ病を患って引きこもり生活を送っていた中年のベルトラン。子どもたちや義姉夫婦から嫌味を言われてばかりいた。そんな日々を変えたいと思っていたある日、地元のプールで「男子シンクロナイズド・スイミング」のメンバー募集を目にし、チーム入りを決意する。ところが、そこで待ち受けていたのは、家庭にも仕事にも将来にも問題を抱えたクセのあるメンバーばかり。“ミッドライフ・クライシス”真っただ中のサエない悩めるおじさん集団だったのだ。しかも、無謀にも世界選手権出場を目指すという。はたして、彼らの運命とは……?まさに『ウォーターボーイズ』のおじさん版ともいうべき本作は、本国フランスを皮切りに全世界15の地域で、累計興収40億円を超える大ヒットを記録した話題作。今回は、こちらの方にその舞台裏を教えていただきました。監督・脚本を務めたジル・ルルーシュ監督!『セラヴィ!』などに出演し、俳優としても活躍しているルルーシュ監督。今回は初の単独監督作でありながら、フランスのアカデミー賞といわれるセザール賞では、最多となる10部門にノミネートをはたしています。そこで、裏に隠されたハプニングや伝えたい思いについて語っていただきました。―本作で描かれている「中年の危機」は、国籍などに関係なく起きている問題であり、だからこそ多くの人々から共感されたところもあると思いますが、ご自身もそういう危機を感じたことがあったのでしょうか?監督もちろんだよ。僕のなかにも中年の危機があったから描けた部分もあると思うし、誰もが通る道でもあるんじゃないかな。ただ、40代や50代といったある程度の年齢になってくると、「全部やったからもういいよ」という考えの人と、いくつになっても好奇心のある人、他人に対しても興味を持ち続けられる人というようにわかれるものだよね。―確かに、人によって考え方が大きく変わる年代でもあるのかもしれないですね。ちなみに、今回スポーツを取り入れたきっかけは何ですか?監督それは、集団行動をすることによって見出される希望を団体競技のスポーツを通して、見せたかったからなんだ。シンクロに限らず、たとえばサッカーをしている人たちは、寒くても遠くてもどんな状況でもサッカーをしに行ったりするけど、それはサッカーをすることだけが動機なのではなく、そこに“何か”があるからだよね。つまり、スポーツにはあらゆる職業や宗教、社会的な立場などといったものに関係なく、共通の目標を持つことができる部分があるということ。そこでお互いに何かを分かち合いながら、希望を見つけることができるんじゃないかなと感じたんだ。それから、中年の危機において、一番の問題点と言われているのが引きこもり。でも、スポーツをするためにはまず家から出ないといけないので、そういう意味でも第一歩を踏み出せるいいきっかけだと思うよ。美しさよりも現実的な姿を見せたかった―そんなふうにシンクロに打ち込む彼らの姿は魅力的でしたが、お世辞にもカッコイイとは言いにくい中年の肉体も印象的でした。撮影に入るにあたって、俳優たちに指示をされたことはありますか?監督特に、「痩せないように」ということと、「胸毛を剃らないように」、「食事療法もしないように」ということは伝えたよ(笑)。というのも、45歳から50歳くらいの典型的な男性の体つきに見せたかったから。そこには、美しいとか美しくないとかは関係なく、とにかく現実的な姿を描きたかったんだ。だから、「どうかそのままでいてください」とお願いしたよ。―その努力(?)の甲斐あって、非常にリアルに描かれていたと思います。だからこそ、美しさを競うシンクロとのギャップがおもしろかったですが、実際に俳優たちのトレーニングも最初はひどかったそうですね。監督そうなんだ!だから、トレーニングのときのエピソードはたくさんあるよ。今回は、オリンピックの代表選手を担当していた女性コーチにお願いしたんだけど、トレーニングの初日にそれぞれのレベルを確認するために、とりあえずプールに入ってもらって、エクササイズをしてもらったんだ。でも、彼らの姿を初めて見たとき、「ダメだこりゃ!」と僕もかなり落胆したものだよ(笑)。特に、みんな泳げると思っていたのに、なんと泳げないことが発覚したキャストまでいたからね……。だから、その人にはとりあえずおなかに浮き輪をつけて撮影をしてもらったよ。あとで編集で消せばいいかなと最初は思っていたから。でも、結果的には浮き輪をしたままのほうがおもしろいかなと思ってそのままにしたので、劇中でも浮き輪のついたキャラクターが見られるよ(笑)。トレーニング中に起きたハプニングとは?―撮影中も映画さながらの大変さがあったんですね。では、その過程で大きなハプニングなどもあったのではないでしょうか?監督水のなかで呼吸を止めているシーンを撮るとき、一番長く入っていないといけないキャストが怖がってしまって、頭を水中に沈めた途端パニックになって大変だったことはあったかな。でも、それ以外は更衣室で一緒に過ごしたり、練習のあとにみんなでビールを飲みに行ったりして、映画のなかの彼らと同じような感じだったよ。4か月間ほど毎週トレーニングをしていくなかでそれぞれが役に近づいていったところもあったけど、そうやって団結力ができあがっていく様子は素晴らしかったね。当初は彼らにシンクロなんて絶対に無理だと思ったこともあったけど、なんとか完成することができて、そういう意味でも希望を見出せたんじゃないかな。―それは、映画同様に感動的な瞬間ですね。そんななかで、スパルタな女性コーチが印象的でしたが、実際のコーチがモデルだったりするのでしょうか?監督いやいや、それはないよ(笑)。今回は、タイプの異なる女性のコーチを2人登場させたけど、その理由としては、まず1人目は優しくてスポーツの哲学を示すタイプの人で、もう1人は「スポーツには肉体的な訓練をする過程でこういう厳しさも必要なんだ」と見せられる人にしたかったからなんだ。それによっておもしろかったのは、マチュー・アマルリックをはじめフランスで知名度の高い俳優たちに対して、まるで12歳の子どもを叱りつけるようにしている姿が見られること。実際、プールのなかの俳優たちも怒られている子どもみたいで、笑ってしまったよ。成功するかどうかよりも自分に誠実でいたかった―私もかなり笑わせいただきました。とはいえ、彼らの真剣さには心を打たれましたが、タイトルにもあるように、監督にも「イチかバチか」をかけた経験があれば教えてください。監督フランスでは、俳優として成功するといろいろと周りからのジェラシーが大変なんだ。というのも、自分が出演した映画が当たると、もてはやされるからね。つまり、作品の質がいいとか悪いとかは関係なく、映画が成功するかしないかだけで俳優としてのポジションが決まってしまうという状況があるんだ。そんななかで、僕は俳優業を続けるか、それともやめるかという選択を迫られたことがあるんだけど、そのときに思ったのは、まずは自分が何を信じられるかということ。だから、今回も監督するなら、自分に近い題材で撮りたいと思ったんだ。もし、自分とかけ離れた世界を表現していたら、それは自分を偽っているようにも感じられたかもしれないよね。だから、僕はこの映画が成功するかどうかは別にして、誠実に自分のなかにあるものを描きたいと思ったんだ。つまり、シンク(沈む)するか、スイム(泳ぐ)するかという選択を迫られたとき、僕は泳ぐほうを選んだというわけだよ。―世界中で大ヒットしたのは、監督のそういう真摯な思いが伝わった結果のように感じます。女性たちも年齢とともに悩みが増えていきますが、おじさんたちのがんばる姿に勇気をもらえると思うので、ananwebの女性読者たちへメッセージをお願いします!監督メディアでは筋骨隆々とした肉体が美しいとか、痩せていることがいいというイメージを作り上げてしまっているところがあって、フランスでも問題になっているけれど、徐々にそれとは反対の動きが出始めているよね。つまり、世間が作り上げたイメージだけが美しいわけではないということだよ。だから、彼らのような肉体でも決して醜いわけではないし、年齢や現実を受け入れることも大切だということは伝えたいね。40代、50代になった女性でも、美容整形をしてみんなと同じような顔になってしまうよりは、自分らしさを保つことが人の心に触れることにつながっていくんじゃないかなと僕は思うよ。無理に青春を追いかけようと思っても絶対に追いつかないわけだし、それよりもあるがままの自分でいることのほうが大事なんだということ。この作品でみなさんに勇気を与えられたらうれしいよ。何が起きるかわからないから人生は愛おしい!誰の人生においても、一度は訪れるイチかバチかをかけた瞬間。何もせずに沈んでしまうのを待つのか、カッコ悪くても前に向かって泳ぎ続けるのかは、すべて自分次第だと感じるはず。どんな悩みも心配事も、笑いと涙で水に流してくれるおじさん集団の雄姿は必見です!胸が躍る予告編はこちら!作品情報『シンク・オア・スイムーイチかバチか俺たちの夢ー』7月12日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開配給:キノフィルムズ/木下グループ©2018 -Tresor Films-Chi-Fou-Mi Productions-Cool industrie-Studiocanal-Tf1 Films Production-Artemis Productions
2019年07月11日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデルの新野尾七奈さんです。仕事も学業も充実!夢が膨らむ華のセブンティーン。「クールそうに見られるけど、喋ると小学生みたいって言われます」と、無邪気に笑いながら話す新野尾さん。「オーディションでもずっとモノマネをしていました。みんなを楽しませたくて、笑いをとりにいっちゃうんです(笑)」。動画メディア「C CHANNEL」で配信するミニ動画が大人気。「ネタ出し、撮影、編集を全部一人で行っています。少し長めの動画でYouTubeにも挑戦してみたいな」。大学での目標も。「数学が好きなので工学部に入りたいです。仕事と両立して、教員免許取得を目指します!」毎日食べたいくらい小籠包にハマり中。『京鼎樓』の小籠包が特に好き。横浜の中華街で食べ歩きをすることも…。夜眠る前に本を読むと、気持ちが前向きに。実生活に活かせることを学べたり、癒してくれたり、必要不可欠なもの。友達といっぱい遊んで青春しています!ディズニーやカラオケに行って、高校最後の年を思いっきり満喫中~しんのお・なな2002年生まれ。2017年の「TOKYO GIRLS AUDITION」でデビュー。動画メディア「C CHANNEL」公式クリッパーを務め、多数雑誌で活躍中。Instagramは@nanagirl7※『anan』2019年7月17日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年07月11日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、人前に立つことを恐れない女性、「適度な緊張感がある女」になりきり。場数を踏むと、緊張との向き合い方がわかるもの。私は単独ライブの前になると、すごく緊張してしまうんです。“何でやることにしたんだろう”と今更なことを考えるし、他の職業の人を見て“あの人はライブがないんだ、いいな…”と思うくらい嫌になります。でも、終わった後には絶対にやってよかったという気持ちになり、“終わった…!”という解放感や達成感が得られる。こんなレベルの緊張が毎日続くのは体によくないかもしれないけど、適度な緊張は人生に必要なものだと思うんです。ダラダラと生活するより刺激があったほうがいいし、そういう経験のほうが記憶に残りますよね。たとえば結婚式のスピーチや、大勢の前でしゃべらなきゃいけない場面がくると、話す内容はもちろん、服装や立ち居振る舞いまでを考えるじゃないですか。そういう、我が身を見直すきっかけになる、自分のお立ち台を作ることは大切だと思うんです。習い事を始めるなど、やったことのないものに挑戦するだけでも、ほどよい緊張が体験できますよね。また、その時に“自分、緊張しているな”と意識をすることも大事な気がします。新たな緊張するシーンに遭遇した時に“あの時よりはマシだな”と思えて気が楽になることもあるだろうし、自分が緊張した時にどうなるかがわかるので、対処もできるはず。私の場合は、学生時代の卓球の大会が何よりも人生の緊張したピークだと思っていて、どんな収録や舞台の前よりもその時のほうが勝っていると思うし、そう思うことで落ち着けます。ライブでは、間が怖くて早口になり、何を言っているのかわからないことがあったので、大きな声でゆっくりしゃべることを心がけるようになりました。緊張をする状況は嫌だけど、場数を踏むと向き合い方が見えてくるもの。怖がらずに頑張りましょう!よこさわ・なつこ芸人。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。※『anan』2019年7月17日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2019年07月11日昨年11月、乃木坂46を卒業した若月佑美さん。この夏、イタリア古典劇『恋のヴェネチア狂騒曲』で、卒業後初の舞台に挑む。18世紀のヴェネチアで繰り広げられる、すれ違いだらけの恋模様を描くこの作品。主演のムロツヨシさんをはじめ、堤真一さん、吉田羊さん…という超豪華キャストも大きな話題に。「古典も翻訳物も初で緊張していたんですが、さらにキャストの顔ぶれにびっくり。稽古場では、皆さんのプロフェッショナルな姿勢に刺激を受けています。個性的な登場人物揃いですが、特に謎を秘めた美女・ベアトリーチェを演じる吉田羊さんはすごい。場面ごとの切り替えがお見事で…本当にしびれます!」演出を手掛けるのは“コメディの奇才”福田雄一さん。18世紀の古典戯曲も福田さんの手にかかれば、極上のエンターテインメントに!?「スピード感抜群のドタバタ展開、演者の個性を生かした演出は、各俳優さんの持ち味をよく知る福田さんならでは。現代の人が観ても素直に楽しめると思います。一方で、原作の世界も大切にされているので、演劇通にも納得していただけるはず」若月さんが演じるのは、賀来賢人さん演じる青年・シルヴィオと恋仲の令嬢・クラリーチェ。「マジメ人間の私は、天真爛漫なお嬢様役に苦戦中ですが、そこは乃木坂46の曲を聴いてアイドル時代を思い出しながら(笑)。特に私が最後に参加した曲『帰り道は遠回りしたくなる』はよく聴きます。最後まで全力で輝こうとしていたあの時のキラキラを思い出して臨みます!」その甲斐あってか稽古は順調、大先輩方とも和気あいあい。「私が隅っこで静かにしていると『おい若月、しゃべってねーぞ!』とすかさず座長のムロさんからのツッコミが(笑)。ムロさんのリーダーシップと堤さんが繰り出すジョークに心がほぐれて毎日頑張れています。卒業して半年、乃木坂46が恋しくなることもあるけど、後輩メンバーたちのためにも、私がここで頑張らなきゃなって」笑いあふれるこの舞台を「ぜひ若い人にも観てほしい」と若月さん。「ネットでなんでも観られる時代にこそ劇場の空気、生のお芝居の熱量を知ってほしい。そして、すごい方々の中にうっかり飛び込んでしまった私を見て『若月もなんだか頑張ってるし、私も頑張ろう』と励みにしてもらえたらうれしいな(笑)」『恋のヴェネチア狂騒曲』お調子者の召使いトゥルファルディーノ(ムロツヨシ)を中心に起こる、恋人たちの大騒動。18世紀イタリアの戯曲『2人の主人に仕えた召使』が福田雄一版として復活。7月5日(金)~28日(日)初台・新国立劇場中劇場作/カルロ・ゴルドーニ上演台本・演出/福田雄一出演/ムロツヨシ、堤真一、吉田羊、賀来賢人、若月佑美、池谷のぶえ、野間口徹、粕谷吉洋、大津尋葵、春海四方、高橋克実、浅野和之SS席1万2000円S席1万円A席8000円B席6000円*すべて税込み当日券あり。シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(月~金曜11時~19時)わかつき・ゆみ1994年6月27日生まれ、静岡県出身。乃木坂46一期生として多くの作品に選抜メンバーとして参加し、昨年11月に卒業。豊富な演劇経験を生かして卒業後もドラマなどで活躍。特技のデザインアートでは、二科展7年連続入選の腕前。※『anan』2019年7月10日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・大澤千穂(by anan編集部)
2019年07月08日BiSHがメジャー3rdアルバム『CARROTS and STiCKS』をリリース。今作はラウドでハードな楽曲を集めた『STiCKS』と、純粋な想いをポップに歌う『CARROTS』の2枚の配信EPを経て、それらの楽曲も含めた全14曲を収録。多彩な表現であらゆるベクトルに振り切れた作品だ。この6人の個性で当たり前を壊していきたい。「アルバムではまた新しい挑戦もしたし、聴く側もいろんな感情になると思うんですけど。受け取り方に正解はないので、今は聴いた人がどんな気持ちになったのかを早く知りたいです」(セントチヒロ・チッチ)最も攻撃的でカオティックなサウンドに挑戦したのは「遂に死」。レコーディングではディストーションをかけて声を歪ませながら歌った。「私はサウンドプロデューサーの松隈ケンタさんに『声が宇宙人みたい』ってよく言われるんですけど。その気持ち悪い感じでそのまま歌ってみました(笑)。ディストーションをかけると、壊れたラジオから聞こえてくるような歪んだ声になるのが好きなんですよね」(アユニ・D)「私は振り付けを担当しているので自分の中にあるダークな部分を『遂に死』のダンスでは表現しました」(アイナ・ジ・エンド)一方、「I am me.」は6人のピュアな想いが真っすぐに響く。「BiSHもまだ夢の途中で、どんな未来に向かってるかはわからないけど。『I am me.』は汗をかきながら走るBiSHの純粋で綺麗な心が表現できたかなと思います」(セントチヒロ・チッチ)メンバーが自ら手がける歌詞もそれぞれに個性的。リンリンは「O・S」を書いたきっかけをこう語る。「『シャーマンキング』という漫画の登場人物の考え方やセリフに影響されて書いた歌詞です。私は結構、自己チューなので、『こういう時、シャーマンキングだったらどうするかな?』と考えながら行動したりしています。そういう自分の想いを伝えられたらいいな」(リンリン)全員が自らの個性を曝け出しながら、一つの塊となってメッセージできるのはBiSHならでは。「自分を押し殺さずに表現できるのがBiSHの強みです。それでファンの方が感動してくださると『生きてるな』って実感します」(ハシヤスメ・アツコ)「プロの振付師や作詞家さんだったり、もっと上手くやれる人はたくさんいるけど、でも、今生きている私たちが下手でも踊ったり書いたりすることに意味があるのかなと思うんです」(モモコグミカンパニー)「楽器を持たないパンクバンド」というキャッチコピーも、活動を続けていく中で、真実の輝きを帯びてくる。「当たり前を壊していきたい。楽器を持ってるからバンドだとか、女の子6人組だからバンドじゃないとか、そういうことを覆していきたい。面白いほどバラバラな6人の個性があるからこそ、それができるんだと思います」(セントチヒロ・チッチ)Major 3rd Album『CARROTS and STiCKS』【初回生産限定盤2CD+BD+PHOTOBOOK】¥10,000【DVD盤2CD+DVD】¥5,800【MUSiC盤2CD】¥3,900【CD盤】¥3,000パンク精神もキュートな歌声も堪能できる一枚。(avex trax)ビッシュアイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる “楽器を持たないパンクバンド”。6人の個性とエモーショナルなライブで熱く支持される。※『anan』2019年7月10日号より。写真・小笠原真紀取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2019年07月07日今回、ご紹介する作品は、映画『こはく』。長崎を舞台に、兄弟が幼いころ突然いなくなった父親を捜し歩く姿を描いた人間ドラマです。物語の中心となる兄弟を演じているのが、井浦新さんと大橋彰さん(お笑い芸人・アキラ100%)であることも話題を呼んでいます。弟・亮太を演じた井浦新さんにお話をうかがいました。写真・大嶋千尋 文・田嶋真理 スタイリスト・上野健太郎 ヘアメイク・堀奈津子【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 41「心を動かして役を生きようと思いました」『こはく』の原案・監督を手掛けたのは、『ゆらり』で知られる横尾初喜さん。幼少時代の実体験をもとに、半自伝的なストーリーを作り上げ、故郷の長崎県でオールロケを敢行。家族についての愛と優しさあふれる感動の物語をつむいでいます。音楽担当は、Laika Came Backとして活躍しているミュージシャンの車谷浩司さん。本作のために書き下ろした心に染みる主題歌は、必聴です。井浦新さんが演じているのは、父親が借金とともに残していったガラス細工会社を受け継ぎ、どうにか経営を立て直しつつある亮太。亮太とは対照的に実家暮らしで無職の兄・章一を大橋彰さんが熱演しています。ーーこの作品に出演を決めた理由を教えてください。井浦さん まず、横尾監督の人柄に惹かれました。横尾監督はとても明るくて優しい方なんです。そんな方が、普遍的なテーマである家族の物語のなかで、家族が抱えるコンプレックス、弱さ、悲しみやつらさなどをしっかりと描き、その先にある本当の優しさを描こうとしている。きっと並々ならぬ想いがあるに違いないと確信しましたし、僕も一緒に参加することによって、その先にあるものを確かめてみたいなと思いました。これまでに僕はそういう作品に出会ったことがなかったので、やりがいを感じました。ーー井浦さんが演じる亮太は、横尾監督の分身とも言える役です。演じるうえで難しさは感じましたか?井浦さん やりづらいに決まっているじゃないですか(笑)。しかも亮太の妻を演じた遠藤久美子さんは、実生活では横尾監督の奥さんです。でも演じているうちに、やりづらさが一周して、この状況を楽しんでしまえと。横尾監督の目の前で、遠藤さんと本当にキスして嫉妬させちゃおうかなといういたずら心まで芽生えました(笑)。それは冗談ですが、役にアプローチするうえで、僕が感じたやりづらさは目の前に横尾監督がいた、すぐ近くに答えがあったことかなと思います。横尾監督をそのまま焼き増ししてしまっては、芝居として面白みがない。亮太は横尾監督の分身ではあるけれど、横尾監督自身ではないんです。監督の見た目やクセをマネするのではなく、監督自身も気づかなかった気持ちを一緒に掘り下げていく作業に重点を置きました。ーー大橋彰さんが兄役に決まったときのお気持ちは?井浦さん 大橋さんと僕は同い年で。同世代との共演はしばらくなかったので、嬉しかったです。同世代とお芝居をすると、見てきたものが近いからこその、共振し合える面白さがあるんです。大橋さんともきっと楽しいお芝居ができると思いました。ただ、僕は大橋さんがお芝居をしている姿も服を着ている姿も見たことがなかったので(笑)。どういうことになるのかなと興味がありました。ーー役者として、大橋彰さんの演技に刺激を受けたことはありますか?井浦さん 彰さんは、心で役を生きるという演技のアプローチをする方でした。心を動かしてお芝居をしているので、一言一言がちゃんと伝わってくるんです。うらやましさを感じるほど、素敵なお芝居をする方でしたし、彰さんのお芝居をもっと見てみたいなと思いました。僕も力業ではなく、心を動かして役を生きることを心掛けて演じました。ーー父親を演じた鶴見辰吾さんが共演シーンについて、映画の公式サイトで「お互いに顔合わせはおろか、挨拶もなかった」とおっしゃっていました。この映画ならではの撮影現場の工夫は?井浦さん ほぼ順撮り(物語の流れ通りに撮影をしていくこと)でしたから、彰さんと僕は父親を捜す旅を通じて、役が仕上がっていました。鶴見辰吾さんは僕らとなるべく顔を合わせないようにしていましたし、テスト撮影や挨拶すら行いませんでした。スタッフの方々が万全の態勢を整えて、僕らが張り詰めた兄弟の気持ちを一発勝負のライブで出せるように撮ってくれて。鶴見さんとの共演シーンの僕らは芝居ではなく、勝手に心が動かされて出てきた言動なんです。鶴見さんにもセリフが用意されていなくて。何が行われるか、全くわからない状況で撮影に挑みました。ーーお三方の熱演を観て、監督が感動のあまり泣いていたとか?井浦さん 横尾監督が泣いて崩れちゃうものだから、なかなかカットの声がかからなくて長いシーンになりました(笑)。撮っているときは、僕らも冷静ではいられませんでした。こういう状況で役者にお芝居をさせるのは、横尾監督も勇気が必要ですから、とても貴重な経験でした。僕にとって、宝物になりました。ーー長崎ロケで印象に残ったことを教えてください。井浦さん 長崎の方々が協力的で、差し入れをくださったり、エキストラで1000人ほど集まってくださったりと僕らにとてもよくしてくださいました。実は商店街を歩くシーンはぜんぶ仕込み(※撮影のために準備すること)なんです。さりげなく通った人がひとりもいないなんて、すごいことだと思いました。ハリウッド級のことをやっているなと(笑)。長崎は居心地の良い場所でしたし、亮太という人間を作っていくうえでも必要な場所でした。ーー『こはく』に参加して、家族に対する気持ちに変化は?井浦さん 撮影しているときは、亮太だったらどうするだろうという自問自答ばかりしていて、自分の家族に置き換えて考える余裕がありませんでした。初号試写(※編集作業が終わった1番最初のプリントで行う試写)が終わって、家に帰ったときは当たり前にいてくれる家族にありがたみを感じました。亮太にとっては、父親がいないことが当たり前でしたから。「おかえり」のひとことがぐっと心に響きますし、旅から家に帰ってくると余計にありがたみを感じていますね。インタビューのこぼれ話演じた亮太同様に、実生活でも父親の顔を持つ井浦新さん。多趣味で知られる井浦さんだけに、オフのときは、お子さまたちと一緒に趣味を共有されているそう。最近は、登山をしたり、キャンプをしたり、野遊びをしたりして遊んでいるとか! お子さまたちのことを語る井浦さんの、父親としての優しい表情も印象的でした。Information『こはく』長崎先行公開中、7月6日(土)よりユーロスペース、シネマート新宿ほかにて全国順次公開出演:井浦新、大橋彰ほか配給:SDP©2018「こはく」製作委員会衣裳協力:レーヨンコットンカバーオール ¥56,000 レーヨンコットンパンツ ¥32,000 (mando / STUDIO FABWORK TEL:03・6438・9575)Tシャツ ¥6,500 (ELNEST CREATIVE ACTIVITY / MIGHTRY TEL:03・6686・8138)シューズ ¥17,000 (KEEN / KEEN JAPAN TEL:03・6416・4808)
2019年07月06日アーティストや女優として活躍しているAAAの宇野実彩子さんが「コカ・コーラ」の新商品発表イベントに登場。クールなダンスパフォーマンスを披露し、さらにトークセッションでは驚きの事実を告白……! 詳細をレポートします!宇野さん、赤いドレスで登場!今回のイベントは、「コカ・コーラ」ブランド初のエナジードリンク「コカ・コーラ エナジー」の発売を記念して開催されたCOCA-COLA ENERGY LIVE EVENT。そのゲストとして、ダンスボーカルグループ・AAAメンバーの宇野実彩子さんが鮮やかな赤いドレス姿で登場です!アーティストや女優、さらにモデルとしてパワフルに活躍している宇野さんは、コカ・コーラ エナジーの「ポジティブなエナジーを拡散せよ」という製品コンセプトにぴったり、ということで今回のゲストに招かれました。宇野さんは、「イベントに参加できてうれしく思っています」と笑顔でコメント。また、新製品のデザインを見て、「缶のトップも全部赤くて、斬新でかっこいいです。手に取った瞬間から元気になるような気がします」と絶賛しました。仕事をポジティブに乗り越える秘訣は?続いて、MCとのトークセッションがスタート。――仕事の中で、ポジティブに乗り越えてきたエピソードはありますか?宇野さんいつも、はじめての瞬間は、ツアー初日のステージだったり、ドラマ撮影の初日だったり、PV撮影のはじまりだったり、第一歩でちょっと不安に襲われたりする瞬間があったりするんですけど、そういうときに自分を支えてきてくれたのはポジティブなマインド。その都度、ポジティブな気持ちと一緒に戦って乗り越えて、それで今があるのかなと。――誰しも新しいことをするとき、不安になりますよね。宇野さんそうですね。やはり不安というのはいつもついて回るし、でも不安だからこそ努力できるし、必要な気持ちの要素だと思うのですけれど、それ以上に前を向く勇気や姿勢は必ず誰かが見てくれているし、自分のパワーになるし、進んでいくための確実な原動力になると思います。自分の中にいつも強く秘めているポジティブなマインドや考え方は、みなさんも大事にしてほしいと思います。――ふだんからポジティブな人といわれますか?宇野さん割と緊張しますし、心配症でもあるのですが、実はそんなに悩みすぎないというか。どんなことがあっても、これは必要なできごとなのかな、とポジティブに変換して楽しく乗り越えていくほうなので、ポジティブだねといわれます。失恋ソングでもポジティブに!――宇野さんの思いが伝播していると思う瞬間はどんなときですか?宇野さんライブパフォーマンスをしているときは、ファンの方と直接触れ合える瞬間です。私が歌ってみなさんが笑顔になる瞬間、共感してくれる瞬間があったり、あと私は自分の曲を作詞しているので、その中には必ずポジティブな気持ちやメッセージを込めるようにしています。例えば、どんなにせつない失恋ソングだったとしても、この曲を聞いた後にその失恋の気持ちが整理されて、ポジティブな明日に向かえる。音楽のちからは本当にすごく大きいし、私自身も助けられているところなので、これからも、その音楽にポジティブなメッセージや歌声をのせてファンのみなさんに届けていきたいです。――ライブではお客さんからパワーをもらうことも多いですか?宇野さん私自身、みなさんに届けたくて作っているけれど、実際のところはたぶん私が受け取るほうが多いのかなと思っています。ライブをしていて、ファンのみなさんと触れ合う瞬間もやはりエネルギーチャージの時間になっていて、応援してサポートしてくれる気持ちはすごくあたたかくて、そういうエネルギーの交換はすごく原動力になっています。ポジティブなダンスを披露!ここで、コカ・コーラ エナジーの試飲タイムです。――飲んでみて、ご感想はいかがですか?宇野さん本当においしくて、私もみなさんも大好きなコカ・コーラの味に、エナジードリンクのほどよい刺激が混ざって、本当においしいです。飲んで気持ちがパッと明るくなるようなドリンクですね。自然と自分のポジティブ・スイッチを押してくれるドリンクだと思います!コカ・コーラ エナジーを飲んでさらにポジティブになった宇野さんが、日本を代表する光るダンスパフォーマンス集団『EL SQUAD』と一緒にクールなダンスを披露してくれました!実は苦手なものが……!そして、終盤のトークで驚きの事実が明かされます。――多方面で活躍中ですが、苦手なものはありますか?宇野さん実は、すごく運動音痴で……、運動神経が悪いんですね。これはずっと子どものときから思っているのですが、運動音痴をポジティブな気持ちで克服できたらなと思います。――今日のダンスも、リハーサルでちょっと合わせただけでできたと聞いていますし、運動音痴じゃないと思いますが……。宇野さんいやいや、みなさんびっくりですよ(笑)。本当にステージを降りたら、運動音痴とバレる瞬間がけっこうあります。割と抜けているところがあるので。今まで運動で活躍したことはまずないですし、何と説明したらみなさんに伝わるのかなと思いますが、私の学生時代の友だちに聞いてもらえたら、みんな声をそろえて言うと思います。(笑)――では、最後にメッセージをお願いします。宇野さん私もコカ・コーラ エナジーとともにさまざまなことにチャレンジして、前向きに常に自分の中のポジティブな気持ちと一緒に力強く進んでいきたいと思っています。ぜひ、みなさんの生活の隣にコカ・コーラ エナジーを置いて、よりポジティブで元気で幸せな時間が多くあるといいなと思います。ポジティブ感あふれるトークとダンスで、イベント会場には前向きなエネルギーがあふれていました。この秋からソロのツアーがはじまるということで、体力づくりも意識されているという宇野さん。いつもポジティブな彼女をこれからも応援していきたいですね!以上、『コカ・コーラ エナジー』発売記念イベントレポートでした!
2019年07月05日WOWOWの連続ドラマ『アフロ田中』で、アフロヘアの主人公・田中広を演じた賀来賢人さんに、見どころや撮影現場での様子を伺いました。「ピュアな田中を真面目に演じれば面白くなると思えたんです」「ドラマの撮影の最中は、街でアフロの方を見かけると、つい目で追っちゃってましたよね。なかなかいないだけに仲間意識を感じて(笑)」そう語るのは、WOWOWの連続ドラマ『アフロ田中』で、アフロヘアの主人公・田中広を演じた賀来賢人さん。賀来さんといえば、昨年の秋クールに放送されたドラマ『今日から俺は!!』での金髪ヤンキー・三橋役も話題になったばかりだ。「漫画原作を実写化するからには、そこに意味がなきゃいけないと思っています。もともと原作のファンがいて、その方々のイメージが出来上がっているものだけに、イメージにいい塩梅で寄り添いながら、原作とはまた別の面白さを出せるかが重要な気がして。台本を読んだ時、生身の人間がやることで、田中や登場人物たちの感情がよりリアルに伝わる気がしたし、田中のピュアさを真面目に演じれば面白くなるんじゃないかって思えたんですよね」原作は、田中の高校時代から始まり、中退や就職、結婚まで続く長いシリーズ。今回のドラマでは、東京のトンネル工事会社に入社したばかりの彼の、同僚たちとの情けなくも賑やかな日々と恋模様とが描かれる。「世の中のほとんどの男子が、田中みたいな時期を経てきているんじゃないかと思うんですよね。女の子と付き合いたいけれど、なかなか出会いがなく悶々として、男同士でああでもないこうでもないとしゃべって。僕も男子校だったんで共感する部分が多くて、演じながらも心の中で頑張れって田中を応援してました」撮影現場は、「学生時代の部活みたいな雰囲気でした」と笑う。「気づけば撮影中、同僚役の松尾諭さんと小澤征悦さんと僕と白石隼也くんの4人でしょっちゅう一緒にいて、ペチャクチャしゃべっていました。松尾さんと小澤さんが現場を引っ張ってくださって、僕と隼ちゃんが末っ子みたいな感じで、ずっとキャッキャしてましたね(笑)」バカバカしいことに真剣に悩み、時に大きく空回り。そんな情けないけれど真っすぐな田中の姿が可愛らしくて大笑いできるコメディだ。「面白くやろうというより、いかに真面目に一生懸命に想いを込めて動くかを大事に演じました。それが一番面白さが伝わると思ったんです」近年、コメディ俳優として注目される存在になっている賀来さん。「福田(雄一)さんの存在が大きいですね。シリアスもコメディも、どっちつかずでいた僕に、『とりあえずコメディを極めてみろ』って言ってくださったんです。確かにその時、周りに笑いに軸足を置いている同世代があまりいなかったので、これを強みにしようと決めて、コメディ推しでやってきての今、です。福田さん以外にも、舞台で共演した池田成志さんや古田新太さんに相当鍛えられましたね。『つまんねー』から始まって、もっとこうしろとアドバイスされ実践するうち、少しずつ感覚がわかってきた感じ。先輩方から教えていただいた技と盗んだ技のストックに助けられています」『アフロ田中』会社の先輩の鈴木(小澤)は、田中の入社祝いに合コンをセッティングするが…。監督/石田雄介原作/のりつけ雅春出演/賀来賢人、小澤征悦、夏帆ほか7月5日(金)から毎週金曜0:00~WOWOWプライムにて放送。©のりつけ雅春/小学館©2019 WOWOWかく・けんと1989年7月3日生まれ。東京都出身。7月5日開幕の舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』に出演。10月11日には『最高の人生の見つけ方』、来年には『AI崩壊』と、出演映画の公開が控えている。※『anan』2019年7月10日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・坂上真一(白山事務所)ヘア&メイク・HORI(BE NATURAL)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月04日