実在の日本の文豪や彼らの作品を、キャラクター化したマンガやゲームが巷で人気。そんな文豪たちの人となりや、作品の魅力を、友情というフィルターを介して浮かび上がらせた『文豪たちの友情』の著者が、石井千湖さんだ。取り上げた文豪たちの個人全集を、索引や月報にまで目を通し、自伝、随筆、書簡、日記、評伝などあまたの関連書籍も参考に。そこから掘り起こした文豪たちの友情のまぶしいこと。わくわくするような文学エッセイであり、日本の近代文学へのよきガイドにもなっている。「文豪たちの生涯について、あるいは、文学史的には有名な、谷崎潤一郎と佐藤春夫の細君譲渡事件、太宰治が芥川賞に執着した話など、入門書に載っているくらいの情報は知っていましたが、もとになった文献に当たると、実はもっと複雑で…。一行情報ではわからないことがあるなと、あらためて思いましたね」芥川龍之介と菊池寛、太宰治と坂口安吾など、13組の文豪たちの出会いから別れまでがまとめられている。「彼らの関係を履歴書的に整理しつつ、バカバカしくも人間味がある小さなエピソードが好きなので、それは入れるように意識しました」たとえば、文豪の中でも抜きんでて交友関係の広かった佐藤春夫が、芥川龍之介に脱ぎたての猿又(パンツ)を借りた話や、借金魔の石川啄木が、世話を焼いてくれた金田一京助の毛生え薬の秘密を小説に書いてしまい、ケンカした話。微笑ましい、文豪たちの知られざる一面だ。「書いていると、ダメ人間と思っていた作家も、みな好きになりましたね(笑)。とにかく一生懸命生きていたんだなとわかりました」それにしても、文豪たちの友情はなぜこんなに面白いのか。「距離感がおかしいんですよ。ライバルでもあるから互いに意識もするけれど、スポーツのライバル関係とも違う。一般的な友人関係よりずっとぶっちゃけ合っている。仲良くなるきっかけが、だいたい、“互いの作品を認め合った”ことなんですね。自分が好きで書いたものに共感して、『いいね!』と言ってくれた人はやっぱり特別なんだな、と。互いの文学の趣味も似ていることが多く、彼らにとって友と語り合うことはとても幸せだったでしょうね」いしい・ちこ1973年、佐賀県生まれ。早稲田大学卒業後、書店員を経て、書評家、ライターとして活躍。共著に『世界の8大文学賞』『きっとあなたは、あの本が好き。』(共に立東舎)がある。文豪たちの仲睦まじい姿をイラストにしたのは鈴木次郎さんとミキワカコさん。各章に付いているミニ人物相関図も関係性を理解する一助に。立東舎1500円※『anan』2018年6月6日号より。写真・土佐麻理子(石井さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年05月30日仙台市出身の作家・渡辺優さんの著書『地下にうごめく星』は、自身の体験も盛り込まれた一冊。仙台在住の会社員・夏美は同僚の誘いで地下アイドルのライブに行き、一人の女の子に魅了される―『地下にうごめく星』の第一章の主人公の体験は、著者の渡辺優さん自身の身に起きたことだという。「それまでも女性アイドルは好きでしたが、地下アイドルのライブに行ったのは大人になってからでした。芸能人というより身近な女の子というイメージだったのが、本格的にやっている姿を見て驚いて。それに特別タレント性があるわけではなくても、自分は応援したいなと思わせる子っているんですよね。この楽しさを小説に書いてみたくなりました」夏美は楓という少女に惹かれ、彼女のグループが解散すると知り、今後は自らプロデュースして楓を含む新しいグループを作ろうと決意。「私もライブを観ていて、“私のほうがこの子を輝かせられる!”などと、面倒くさいオタク目線が湧いてきて(笑)。夏美さんはド素人ですが、実際に副業でプロデュースをしている人もいると知り、絶対にありえない話ではないと思ったんです」第二章以降は彼女のオーディションに参加する子たちや楓へと視点が変わり、それぞれの物語が展開する。「グループというと4~5人いるので、そこから一人一人の個性を考えていきました。地下アイドルというと悪徳プロデューサーがいたりとネガティブな話も聞きますが、今回はポジティブな面を書きたかったんです。家にも学校にも居場所がなくても、地下アイドルを目指すことが救いになる子もいるだろうし、容姿に自信はないけどアイドル活動が好きでやりたい、という子にしっかりファンがついたりもしますし」女装した男子高校生の応募者もいて、個性豊かな面々が登場。みな何に悩みつつアイドルを目指すが、「仙台にいると、芸能人になるルートなんてなかなかない。そんななかで10代のうちにアイドルになろうと決断するのは大変。かといって20代からアイドルを目指すのはちょっと遅いですよね。地方で自分のやりたいことをやる、という側面も書きたくて、舞台を仙台にしたというのもありますね」意外な方向へ進んだ末の結末にも、納得するものがある。自分も自分の「好き」を追求したくなってくる、そんな一冊だ。わたなべ・ゆう作家。1987年、仙台市生まれ。2015年「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著作に’17年に出た『自由なサメと人間たちの夢』がある。『地下にうごめく星』仙台の会社員・夏美は同僚に誘われ、40代にしてはじめて地下アイドルのライブに行く。そこには彼女の人生を変える出会いがあった……。集英社1400円※『anan』2018年5月30日号より。写真・土佐麻理子(渡辺さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・瀧井朝世
2018年05月28日読み手をたちまち虜にする、奇抜で可笑しくて冴えたアイデア。その土台に新人離れした筆力と巧みな比喩を積み重ねて、壮大な“うそばなし”の城を作り上げる。石川宗生さんの『半分世界』は、度肝を抜かれること間違いなしの傑作短編集だ。収録されているのは4編。「吉田同名」は、吉田大輔という人物が突如、大量発生してしまい、そこから派生する奇妙な情景が描かれる。「この作品の着想について、解説のところでは、〈『開門神事福男選び』という正月に大勢の男性が神社を走って一番を競う行事をテレビで目にしたとき〉とさらっと嘘をつきました。本当はなんでも大量発生すると話題になるなと思ったことでした。プランクトンでもエチゼンクラゲでもいいんですけれど、いちばん面白そうなのは人間だなという話です」表題作では、家の道路側が消失し、ドールハウスのように中が見える家があり、そこに住む藤原家4人の暮らしと、それをウォッチングする人々の様子が描かれている。「手の内を明かすようで少し恥ずかしいんですが、イタロ・カルヴィーノの『まっぷたつの子爵』という小説が好きで、頭の中でいろんなものを縦にまっぷたつにするというブームがあったころに思いつきました」「白黒ダービー小史」では、サッカーを彷彿させる「白黒ダービー」という競技に取り憑かれた町を舞台に、ロミオとジュリエットのような恋物語が繰り広げられる。「バス停夜想曲、あるいはロッタリー999」は、999の路線がある巨大なバス停で、いつ来るかわからない自分のバスが来るのを延々待ち続ける人々のサバイバルが描かれる。諧謔ずくめのものすごい大ボラの中に、大真面目に、哲学や歴史考察、文明批評などを滑り込ませてくる。「書いていて行き詰まると憑依芸ではないですが、この作家さんの気持ちになったつもりで…と頭を切り替えてみるとうまくいったりします。ひとりの作家だけではなく、何人もが入り交じっています」筒井康隆や円城塔の作風と比較されることもあるが、著者によれば、エンリーケ・ビラ=マタス、カート・ヴォネガット、リチャード・ブローティガン等々、石川さんの小説の土壌は主に海外文学にあるようだ。本当に本当に、次回作が待ち遠しい。いしかわ・むねお1984年、千葉県生まれ。米大学卒業後、イベント営業、世界一周旅行、スペイン語学留学などを経て、作家、フリーの翻訳家に。収録作「吉田同名」で創元SF短編賞を受賞。帰宅途中の吉田大輔氏は、1万9329人に増殖してしまい…。巻末に著者インタビューを含む作品解題付き解説あり。作品世界がより身近に。東京創元社1900円※『anan』2018年5月23日号より。写真・土佐麻理子(石川さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年05月22日いまや多くの人の日常生活に浸透している動画配信サービス。映画顔負けのクオリティで各社がオリジナル作品を発表し、しのぎを削っていますが、昨年アメリカで社会現象にもなったドラマといえば、Netflixの『13の理由』。待望のシーズン2がついに5月18日よりスタートしますが、配信直前でテンションが高まるなか、あの主要キャストに直撃してきました。それは……。写真・大嶋千尋(ディラン・ミネット、アリーシャ・ボー)ディラン・ミネット&アリーシャ・ボー!【映画、ときどき私】 vol. 163本作は、女子高生ハンナが自らの命を絶ってしまうという衝撃の幕開けから始まる話題のドラマ。2017年には世界でもっともツイートされた作品になるほど、大きな物議を醸しています。現代の若者が抱える人間関係における苦悩やSNSの恐怖などが赤裸々に描かれており、「一度見だしたら止まらない」とイッキ見する中毒者が続出中!そんななか今回お話を聞いたのは、ハンナに想いを寄せ、死の真相を追い求めようとする主人公のクレイを演じたディラン(写真・左)とハンナのかつての親友でジェシカ役のアリーシャ(写真・右)。物語には欠かすことのできない重要な役割をそれぞれが担っています。そこで、さらなる話題となること間違いなしのシーズン2を目前に控え、気になる舞台裏や本シリーズの見どころについて語ってもらいました。世界中で記録的な大ヒットとなり、いろいろな反響を感じたと思いますが、本作に出演したことで変わったことは?アリーシャ個人的には仕事のうえでも大きく私を変えてくれたシリーズだし、インスピレーションを与えてくれるような人ともたくさん会うこともできたわ。だから、そういう意味でも、人間として成熟していく助けにもなった作品といえるわね。特にこの2年は、ジェシカという役を通して、女性の権利についてもたくさんのことを学んだわ。ディラン僕もこんな素晴らしい作品に関わることができて、本当にうれしく思っているんだ。多くのことを学ぶこともできたし、この作品に込められている社会的なテーマに対して、自分の意見がより研ぎ澄まされてきたようにも感じているよ。あと、役者というのは、世界をよりよくしたりとか、誰かの命を救ったりとか、そういう仕事ではないというのがそれまでの認識だったんだ。でも、この作品を通して、少しでも世界をよくできたり、人の命さえも救えるようなプロジェクトもあるんだということを初めて知ったよ。本当にまれな経験ではあると思うけど、エンターテインメントの持つ力というものを再認識することができたんだ。作品を観ていると、誰もがクレイと同じ気持ちで心を揺さぶられ、いつの間にか隣にいるかのような感覚にさえ陥ってしまうはず。そんなふうにこの世界観にどんどんと引き込まれていってしまうのは、ディランの高い演技力があってこそ。クレイとして繊細な表現が求められるなか、役作りで意識していたことは?ディランまずは、観客にリアルなひとりの人物であると感じてもらえるように演じること。そして、大切にしていた人を失ったという痛みが伝わるように心がけたよ。特にシーズン1では、視聴者がクレイを通してストーリーを経験していくところがあるから、みなさんが自分自身を投影でき、さらに共感できるようなキャラクターであることを大事にしていたんだ。いっぽうのジェシカは、ある出来事をきっかけに大きく変わってしまうキャラクター。エピソードが進んでいくにつれて、内面も外見も徐々に変化していく様子をアリーシャが見事に体現しているのも見どころ。同じ女性としては、かなりつらい役どころだったと思いますが、演じるうえで難しかったことは?アリーシャ多くの女性、特に若い女性たちがジェシカの物語に自分を反映して見るところがあると思うから、私もとにかくリアルであることは一番気をつけたわ。そこは難しかったというよりは、一番の挑戦だったという方が近いかな。だから、毎日ナーバスになってしまって、重要だからこそ失敗したくないとずっと言い続けていたの。それから、ジェシカは自分が受けたトラウマといろいろな形で向き合って、葛藤するんだけど、そのあたりを演じるのはやっぱりすごくつらかった。でも、彼女とともにその道のりを進まないといけなかったのは、気持ちのうえではまるでジェットコースターに乗っているみたいだったわ。今回、この作品でもっとも重要なアイテムといえば、やはりカセットテープ。ハンナが死を選んだ理由がそれぞれのカセットに吹き込まれており、それを基にストーリーが進んでいくのが、本作の大きな特徴となっています。これだけデジタル化が進むなか、アナログなカセットテープを使うことで、生々しく感じられるのはハンナが残した最後の息遣い。そして、目に見えない録音データに比べてみても、受け取ったときの重みはハンナが抱えていていた苦悩の重みとかぶって見えるところでもあります。劇中でのカセットの使い方はどのように感じましたか?ディランまず、カセットテープという “物” であるという部分がデジタルな音源とは違うと思うし、それを人から人へ渡すというのは、物だからこそより難しくなるんじゃないかな。そこには、ハンナの「そんなに簡単にはさせないわよ」という思いもあったのかもしれないよね。あと、製作のブライアンが言っていたのは、タイムレスな資質をこの作品にもたらしたいということ。つまり、現代の物語なんだけど、80年代の懐かしいような感じも入れたかったということなんだ。そうすることで、いろいろな年齢層の方に見てもらえるようにもなっているから、そういう意味でのカセットでもあったと思っているよ。とはいえ、おふたりの世代だとカセットテープにはなじみはないですよね?ディランそんなことないよ、僕はカセットを聴いて育ったよ!アリーシャ私もよ!ディランというのも、お母さんの車でカセットテープをよく聴いていたからね。でも、さすがにクレイみたいにウォークマンを使ったことはないけど(笑)。本作ではそのカセットをめぐって、キャラクターたちの心がざわめき、新たな騒動へと発展していくため、キャスト間にもつねに緊張感が走っていたはず。とはいえ、インスタなどを見ると、とにかく仲の良さそうなキャストたち。信頼関係はどのようにして築いていきましたか?アリーシャどういうふうに仲良くなっていったかというと、キャスティングが決まったとき、信頼関係を築くために出演者全員が部屋のなかで円になって、倒れるのをお互いに受け止め合うみたいなことを……やってません(笑)!というのは冗談で、最初にキャスト全員でディナーに行ったりしたし、撮影が始まってからは昼も夜も一緒にご飯を食べるようにしていたわ。題材がタフだからこそ、お互いに自分のもろさをさらけ出さなければいけなかったし、そのおかげで信頼関係を作っていけたんだと思う。それにみんなオープンで正直で誠実なメンバーばっかりだから、自然に絆が出来て仲良くなったのよ。でも、世間の人たちは「本当に仲がいいの?」って信じてくれなかったりもしたんだけどね(笑)。本当にすばらしい仲間なのよ!そのなかでも、役柄とイメージが一番違うと思う人がいれば教えてください。ディラン・アリーシャそれはもちろん、ブライス役のジャスティン!ディラン演じているときは、ものすごく悪役として信じられるんだけど、カットの声がかかると「これほど優しくてステキな人はいない!」ってくらいの人物なんだよ。では、最後にこの作品を観るべき理由を13個でなくてもいいので、教えてください!アリーシャ実は前に一度、観るべき理由を13個挙げるように頼まれてすごく大変だったことがあったわ(笑)。ディランじゃあ今回は僕が挙げるとして、まず主人公たちはヤングアダルトと呼ばれている年齢層だけど、彼ら世代の物語だけではないので、年齢に限らずに観てもらえるシリーズだということ。決して上から目線ではなくて、同じ目線に立って共感できるそういうシリーズであること。あと、扱われているトピックにはすごく重要なものがあるのでそこを見て欲しいということ。そして、同時にエンタメ性もちゃんとあり、ミステリーやスリラーとしてのバランスも素晴らしいので、そういった理由も含めて、ぜひ観てもらいたいと思っているよ!インタビューを終えてみて……。役柄としてはお互いに難しい立場にあるディランとアリーシャですが、実際のおふたりはとってもチャーミングで仲良し!つらいテーマを描いている題材だけに、戦友のようなところもあるのかもしれませんが、そんな彼らが体当たりで演じている姿には思わず釘づけになってしまいます。シーズン2は、さらなるカギを握るキャラクターとなっているようなので必見です!他人事では済まされない衝撃に打ちのめされる!10代の若者だけでなく、大人の社会においても同じような問題を抱えている人は多いもの。ミステリーとして見事な展開を見せつつも、いじめや自殺、性的暴行、LGBTなどさまざまな社会の闇にまっすぐと向き合っている本作。いまの時代に観るべき理由、そして多くの支持を得ている理由に、誰もがたどり着けるはずです。そして、まもなくスタートするシーズン2は、さらなる波乱の予感!まだシーズン1を観ていないという人は、いまのうちにチェックを忘れずに。ストーリー女子高生のハンナが自ら命を絶った2週間後、同級生だったクレイのもとにある謎の箱が届く。なかに入っていたのは、ハンナの肉声が録音されたカセットテープが7本。そこには、ハンナが自殺するに至った “13の理由” が吹き込まれていたのだった。カセットを聞き始めたクレイは、ハンナが経験した衝撃の事実を知ることになる。いったい、なぜハンナは死を選ばなければならなかったのか。知られざる真実が次々と明らかにされることに……。息をのむシーズン1の予告編はこちら!シーズン2を待ちきれない人はこちら!作品情報Netflixオリジナルシリーズ『13の理由』シーズン1:独占配信中シーズン2:5月18日より全世界配信開始
2018年05月17日「担当編集者にアイドル好きの女性がいて、一緒に出掛けたり情報を交換したりしているんです」そんな関係から生まれたのが、柚木麻子さんの新作『デートクレンジング』。ただし主人公は義母が切り盛りする喫茶店で働く35歳の佐知子。アイドルグループ「デートクレンジング」の解散が決まり、長年彼女たちのマネージャーをつとめてきた親友の実花が突然、婚活を開始。仕事に打ち込んできた彼女に憧れていた佐知子は戸惑いを隠せず…。社会の呪縛にとらわれた親友のため、奔走するヒロインを描く痛快小説。「アイドルに興味のない人でも、誰かしら憧れの存在はいるはず。アイドルって自分の知らない世界を見せてくれる人、抑圧から自由にしてくれる人。佐知子にとっては、それが好きなことを仕事にして打ち込む実花だったんです」ではなぜ、実花は婚活を言いだしたのか。「もともとデートクレンズという言葉があるんですが、これは“女の人はデートしなきゃ”という呪いを解いて、他のことを楽しむ時間を作ろう、という意味。自分が育ててきた『デートクレンジング』も、男ウケを狙わずにきたグループ。それが解散となり、実花は自分のやり方が間違っていたと思い、世の中に従って男性に献身するためにしたくもない婚活をしようとしているんです」彼女の無理をやめさせたい佐知子だが、自身は既婚者。しかも妊娠が分かり…。「最近、女の人が分断されていると感じるんですよね。女の人は似た者同士でないと仲良くできない、結婚している人といない人同士、子どもがいる人いない人同士では仲良くできない、などと社会が決めつけている気がします。でもそんなことで友情を失わなくていいって言いたかったんです」主人公を妊婦にしたのにも意味が。「ドラマでも妊婦が登場するとたいてい脇役で常識担当で、ヒロインは恋に仕事に奮闘しますよね。そのお決まりの描かれ方が嫌で。妊婦だって悩んだり頑張ったりしていいはず。だから、ドタバタコメディの主人公を妊婦でやりたかったんです」『デートクレンジング』嫁ぎ先の喫茶店で働く佐知子にとって、親友の実花は憧れの存在。仕事一筋だった彼女が婚活すると言いだし、驚く佐知子だったが…。祥伝社1400円佐知子の奮闘の結果は?実花の選ぶ道は?アイドルたちや婚活マスターら個性的な登場人物を盛り込みつつ、意外な、でも腑に落ちる結末が待っている痛快な一作だ。※『anan』2018年5月16日号より。写真・土佐麻理子(柚木さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年05月13日誰にでも一度は経験のある初恋。大人になってもその気持ちは心の奥に秘めているものですが、そんな胸キュンな思い出をよみがえらせてくれる映画といえば、まもなく公開の『ミッドナイト・サン 〜タイヨウのうた〜』。2006年に日本で大ヒットした映画『タイヨウのうた』をハリウッドでリメイクした作品としても、話題となっています。そこで、本作で初主演を務めた噂のイケメンにお話を聞いてきました。それは……。写真・大嶋千尋(パトリック・シュワルツェネッガー)若手の有望株パトリック・シュワルツェネッガー!【映画、ときどき私】 vol. 160凛々しい顔立ちと鍛え上げられた肉体が印象的なパトリックですが、どことなく見覚えのある顔と名前でおわかりのように、お父さんはあのアーノルド・ シュワルツェネッガー。さらに、お母さんもジョン・F・ケネディ元大統領の姪ということもあり、まさにセレブ中のセレブと言ってもいいほどの存在です。そんなパトリックは、かねてより甘いルックスで注目を集めていましたが、近年は俳優としても頭角を現してきているところ。そんななか、今回は役づくりのこだわりから将来についてまで、語ってもらいました。本作で描かれているのは、太陽の光にあたることができない「色素性乾皮症」という難病を患っている17歳の少女ケイティと、ケガによって夢をあきらめていた高校生のチャーリーとの運命の恋。病を抱える少女を好きになる難しい役どころでしたが、チャーリーを演じるうえで意識したことは?パトリック映画の中盤くらいまでチャーリーは、ケイティが病気であることに気がつかないんだけど、だからこそ、徐々にお互いを知って、支えていくことができるんだ。そんなふうに、彼女と親しくなる過程を経ていくことで、感情が高ぶる最後のシーンまで持っていけたんじゃないかな。「自分の愛する人を失うというのはどういうものか」ということについては、「もし、自分がチャーリーだったらどうだろう」と考え、その立場になって演じるようにしていたよ。大人でも恋のドキドキ感を思い出させてくれる作品ですが、ご自分の初恋も思い出しましたか?パトリック初恋って誰にとっても、一生抱えている大事なものなんじゃないかな。つまり、「愛とは何か」ということや、「人と付き合うというのはどういうことなのか」という人間関係を学ぶ場でもあると思うんだ。だから、みんな何かあると初恋を思い出して、そこに戻ってしまうんだよね。幸いなことに、僕は高校時代にそういう経験があったけど、ケイティを演じたベラ・ソーンは子どもの頃からショービズの世界にいたから高校に行ってないんだ。ということもあって、今回は僕の経験を2人で共有することもあったよ。劇中のデートはすべて夜でしたが、もし自分も夜しか外出できない女性とデートするならどう過ごしたい?パトリック多分、一緒に映画を観たり、何かおいしいものを食べたり、ほかの友だちを交えて遊んだりとか、逆に普通のことをやると思うよ。だって、一瞬一瞬がすごく貴重で、本当に時間が限られてるでしょ?だからこそ、その瞬間を活かしていきたいと思うし、たとえ先が見えていたとしても、そこであきらめるのではなくて、「この夏を最高の夏にしよう!」と努力するんじゃないかな。この役は父・アーノルドさんは演じたことのないタイプの役柄ですが、演技についてアドバイスはありましたか?パトリックこの映画に限らず、人生におけるアドバイスとして、父が僕に言ってくれたのは、「自分の夢を追いかけること」。つまり、演技であっても、学業であっても、ゴールを明確に描いて、ちゃんとそこに向かっていくということなんだ。その過程で、「そんなことは無理だよ」と言う人がいたとしても、それには耳を貸さずに自分の道に目標を持っていくということだね。だから、「人から何か言われてもあきらめてはいけない」ということは父によく言われたよ。この作品は純粋なラブストーリーではあるものの、もうひとつの見どころは、ケイティとの出会いによって、チャーリーが成長していく姿。ご自身にも人生に影響を与えてくれるような人との出会いなどはありますか?パトリック僕にとっては、やっぱり両親が自分を触発してくれる存在だと思うよ。父と母から学んだことは多いし、いまもまだ学んでいるところだからね。アドバイスをくれるメンターでもあり、家族でもあり、友人でもあり、そんなふうに僕をサポートもしてくれる存在だよ。では、いまご自身がしている活動には、ご両親の影響が一番大きいということですか?パトリックそうだね。でも、僕は演技だけではなくてビジネスにも興味があるし、チャリティのような社会的な貢献もしていきたいという気持ちがあるんだ。だから、俳優業は好きなことだけど、ひとつに限りたくないとも思っているんだよ。たとえば、父はボディビルダーであって、俳優でもあって、政治家でもあって、ビジネスも手がけていたよね。だから、僕もまさにそんな父の姿を同じように追って行きたいんだ。その言葉通り、24歳の若さにしてすでにピザ屋やファッションブランドを経営し、映画の製作の勉強もしているというパトリック。忙しいなか、どのように両立させているのですか?パトリックいくつかのことを掛け持ちしながら、同時進行でやっていくというのは、決してできないことではないと思うんだ。そのために必要なのは、どうやって自分の時間を管理してやりくりするかということ。でも、まず大切なのは、自分にとって何をしているのが楽しいのかということを考えることだよ。今後、役者としてどんな作品に挑戦したいと思いますか?パトリック僕は事前にリサーチをして、ち密に準備をしてから役に挑むタイプなんだけど、アクションやコメディなど、ジャンルに縛られずにいろんな作品をやってみたいと思っているよ!日本のファンに向けてのメッセージをお願いします!パトリックこの作品は、泣いたり笑ったりできるし、観終わったあとには希望を持って劇場を出られると思うよ。僕が観たときは、最後のボートのシーンで一番感情が高ぶってしまったけど、みなさんもティッシュを忘れずにね(笑)!僕は日本食が大好きだし、日本に来るのもいつも楽しみにしているから、次の作品でもぜひまた日本に戻ってきたいと思っているよ。インタビューを終えてみて……。まるで少女マンガから出てきた王子様のようなたたずまいと、太陽のようなまぶしい笑顔をみせるパトリック。お父さん譲りの幅広い才能をすでに発揮しており、今後もいろいろな分野での活躍を期待せずにはいられません。本作では、一途にケイティを思うピュアさをみせるチャーリーにハマり役のパトリックですが、女子たちをとろけさせるような優しさと思わずドキッとする肉体美を存分に味わってください。恋こそが人を強くしてくれる!どんな暗闇にいても、光を与えてくれるのは、いつだって恋の力。いくつになっても、あの胸のときめきは感じていたいと思うはず。「この夏こそは本気の恋に出会いたい!」と思っているなら、まずは命懸けで恋する2人が放つ輝きを目に焼きつけてみては?ストーリー少しの紫外線でも致命的となる「色素性乾皮症」という病に侵されているケイティ。太陽の光を避ける生活を余儀なくされていたため、幼い頃から昼間に外出することは許されず、話し相手は父と親友だけだった。そんななか、家の前を行き来するチャーリーに恋をしたケイティは、何年もその姿を窓越しに追いかけることに。いつしか17歳となったケイティにとって、唯一の楽しみは毎夜駅前でギターを片手に歌うこと。そしてある日、ケイティの歌声に導かれるようにチャーリーが現れ、運命が動き始める。ケイティは自分の病気のことを言えないまま、2人はどんどん惹かれ合っていくことに……。鼓動が高鳴る予告編はこちら!作品情報『ミッドナイト・サン 〜タイヨウのうた〜』5月11日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー配給:パルコ© 2017 MIDNIGHT SUN LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年05月09日男性に「最大二十四ヶ月間女性になる義務を課す」世界を描く、田中兆子さん著書『徴産制』について、田中さんにお話を伺いました。男性も女性も、異性の立場を想像しうる、試金石のような物語。<日本国籍を有する満十八歳から満三十歳の男子すべてに、最大二十四ヶ月間女性になる義務を課す>田中兆子さんの『徴産制』の舞台は、男性に兵役ならぬ産役が課せられた社会。悩み多き条件の中で生き方を模索し、右往左往する男女を描いた連作短編集だ。出産を義務化するディストピアを背景としながらも、失われないユーモアや希望が浮かび上がってくるのがすばらしい。「完成までに3年かかりました。設定を未来にしたために、どんな社会になっているのかを構築するのは本当に難しかったです。けれど、男が産役後に男に戻ることも女のままでいることも可能という大変化に比べ、社会や人間の芯においては変わらない部分も多いのではないかなと感じました」各章の主人公は、徴産制を経済的な理由で志願する農家のひとり息子、義務を果たしたらさっさと男に戻りたいエリート官僚、夫が女になろうとすることを嫌悪する妻を持つ主夫など、考え方も境遇も違う5人。「そうした社会や制度への向き合い方も反応も千差万別だろうと思ったので、誰かひとりの人生を追うより、いろいろなケースで書くスタイルを選びました」多様化していく性や、恋愛、結婚、家族、介護など、彼らが抱える苦悩や葛藤は、現代日本や日本人の問題を映す鏡だ。その中には、「第三章タケルの場合」のように、見つめるのさえ苦しいテーマもある。下敷きになっているのは、レイプや慰安婦制度など性的虐待の問題。「普段すごくフェミニスト的な視点を持っているような男性でも、こうした性暴力に対しては他人事で、驚かされます。なので、女性に課せられている社会規範や慣習、モラルなどを、男性に体験してもらって見つめる、逆視点の世界で描きました」男が産む性を担うという、先行の作品とも違う設定。現実を反転させたことで、生殖や性意識をめぐっての社会の矛盾や不自由さ、残酷さなどが誇張され、深い思索へと誘う。「第五章のイズミのように、セックスも含めて他者を必要としない人も出てくるでしょうね。結婚する必要がない社会だからこそ、残るのは“愛”だけで、そうした人との交わりをどう求めていくかは生き方そのものになっていく。イマドキの婚活も裏テーマにあります。大きな社会制度の変化の中で、誰もが自分なりの幸福を見出せるように書きました」たなか・ちょうこ2011年、短編「べしみ」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞。’15年、同作を含む作品集『甘いお菓子は食べません』が話題となる。近著に『劇団42歳♂』(双葉社)が。戦時中の「赤紙」を連想させるカバーデザイン。血の赤であり、日の丸の赤でもある“赤”が目を引く。境遇の違う5人の産役男は何を思う?新潮社1500円※『anan』2018年5月2・9日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年05月01日小玉ユキさんのマンガ『ちいさこの庭』は、その名の通り、“ちいさな人”たちと人間の物語を描いた、ファンタジックな作品。親指姫や一寸法師、コロボックルなど小人が登場する物語は、子どものためのものと思っていたけれども、そういう人はいつの間にか“ちいさこ”の存在が見えなくなってしまったのだろう。『坂道のアポロン』の実写映画が先月公開された小玉ユキさんの最新刊は、森に棲むといわれる“ちいさこ”と人間たちのオムニバス。「人間に近い生態だけど、ちょっとだけ異世界に住んでいる生き物というモチーフが好きで、以前にも人魚や地底人、白鳥の化身を描いてきました。ちいさこはその延長という感じなのですが、体の大きさが違うだけで絵的にも面白いので、マンガにする価値がありそうだと思っていました」全5話のなかでちいさこと出会う人たちは、絵本好きな少女、恋愛小説家と編集者、引きこもりの男子中学生など。ちいさこは子どもだから見えるというわけではなく、一度恋をするとそれきり見えなくなってしまうらしい。「恋を絡めたのは、少女マンガだからです。ちいさこが見えなくなる瞬間を描きたいと思ったのが先にあって、見える人と見えない人のやりとりは副産物みたいなものでしたが、実際に描いてみるとそっちのほうが面白かったですね」たしかにそこは、少女マンガ。恋愛小説家なのに見えたり、夫婦の片方だけが見えたりなど、シチュエーションは何かとワケあり。小玉さんが描きたかったというちいさこが見えなくなる瞬間、つまり恋に落ちる瞬間は、誰かを好きになる喜びと、ちいさこと別れる寂しさがないまぜになって、ロマンティックだけど胸が締め付けられるような切なさを覚えてしまう。「特に感動させたいとは思っていないんですが、それぞれのキャラクターに“救い”または“発見”をあげたいな、ということは考えています。短編は限られたなかに状況説明やカタルシス、余韻を詰め込むのが難しいですが、それができたときの気持ちよさは格別です」1話ごとに心が温まりつつ、一冊通して読み終えるとより大きな感動が待っている。オムニバスの醍醐味を味わえる作品だ。『ちいさこの庭』生きる時代も性別も立場も異なる人たちが、ちいさこと出会って不思議な体験をする、5編のファンタジックオムニバス。初めて挑戦したという時代物が新鮮!小学館429円こだま・ゆきマンガ家。代表作は『坂道のアポロン』『月影ベイベ』など。『月刊flowers』5月号より、波佐見焼の窯元を舞台にした大人の恋の物語「青の花器の森」がスタート。※『anan』2018年4月25日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・兵藤育子©小玉ユキ/小学館
2018年04月24日作家という職業は、ともすると、家を出なくても成立してしまう。通信や輸送の手段が発達した現代は、その傾向が一層強く、机に向かったままパソコン上で選んだ商品が自宅に届けられるお取り寄せと、作家との相性はすこぶるいいようだ。マンガと小説による往復書簡!?作家の楽しいお取り寄せライフ。「私たちも、もともとお取り寄せが好きで、あげっこなんかもよくしていたんです」(榎田ユウリさん)マンガと小説のリレー形式で話が進んでいく『先生のおとりよせ』は、公私ともに仲のよい中村明日美子さんと榎田ユウリさんによるコラボ作品。オネエの美少女マンガ家・中田みるくと、巨乳好きの官能小説家・榎村遥華がコラボ作品でタッグを組むことになり、性格は真逆ながら、お取り寄せという共通の趣味をきっかけにコンビ力を発揮していく。現実とフィクションが混在しているのが興味深いが、最初に決めたのは作家ふたりのキャラクターくらい。話がどう転がっていくのかは、中村さん、榎田さんもまったくわからなかったというのがユニークだ。「リレー形式の難しさは特に感じなかったですね。たとえばお見合いの話があるよっていう終わり方で振ってみて、榎田さんがどんな見合い相手を出してくるのか、私としても楽しめたので」(中村さん)「お互いに挑まれたらやってやろうじゃんっていうタイプで、相手のさじ加減もなんとなくわかっているので安心でしたね」(榎田さん)登場するお取り寄せは、実際に両氏のお気に入りなので、ガイドとしても使える一冊になっている。「最近はお取り寄せの可能なお店がすごく増えているので、話題性だけでは決められないんですよね。自分用は特に、過剰包装ではないかなども気になります」(中村さん)「今後も日常化しすぎず、ご褒美やプレゼントとして利用するのが、個人的には理想ですね」(榎田さん)なかむら・あすみこマンガ家。2000年デビュー。青春モノからサスペンス、BLまで多彩な作品を執筆。代表作は『Jの総て』『同級生』『鉄道少女漫画』『ノケモノと花嫁』『王国物語』。えだ・ゆうり作家。2000年デビュー。代表作に、『カブキブ!』、魚住くんシリーズ、妖琦庵夜話シリーズなど。ラノベ、キャラノベ、BLと、多岐ジャンルで作品を発表。新感覚のお取り寄せグルメ作品。屈折したイケメンふたりのハイテンションな反応も見もの。作家のこだわりもチラリと見え、お仕事マンガとしても楽しめる。リブレ845円©中村明日美子/榎田ユウリ/リブレ※『anan』2018年4月18日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2018年04月16日「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、本作『1ミリの後悔もない、はずがない』でデビューした一木けいさん。帯には「椎名林檎さん絶賛!!」の文字が躍り、無意識にハードルが上がっていたのだが、その期待をまったく裏切らない、小説を読むことの楽しさを純粋に味わわせてくれる連作短編だった。1作目は「どこにも行けない閉塞感を書きたかった」という、受賞作「西国疾走少女」。由井という女性が、中学時代に住んでいた西国分寺のこと、そして初恋の同級生・桐原のことを大人になって思い出すのだが、当時の彼女の家庭環境は複雑で、桐原に会うまでは人生に何の希望も見出せないような状態だった。「強い子を書きたかったんです。人の目を気にしないで、こんなふうに生きられたらいいなっていう憧れの部分もありましたし、境遇はまったく異なりますが、中学時代の自分の思いも乗せて書いています」桐原を好きになり、受け入れてもらうことで、由井は初めてこの世に生まれたことをよかったと思い、自分の存在を肯定できるようになる。騒々しい教室の片隅や放課後の帰り道、泊まりがけのスキー教室などを舞台に描かれる、思春期らしい不器用ながら繊細な心情。好きな人を前にしたときの目眩がしそうなほどの高揚感や、ほんの少し離れることを考えるだけで湧き上がってくる悲しさがとてもリアルで、こちらまで切なく、くすぐったくなってしまう。「自分のなかに、中学生のときの感情が当たり前のように残っているので、彼女たちを書くことに難しさを感じないんです。イタい大人なのかもしれないですけど(笑)。体が内側からパンと大きくなって、自分が自分ではなくなっていくような感覚も、はっきり覚えています」そのほかの4編には、当時の由井と多少なりとも同じ時間を共有した人のその後が描かれているのだが、彼らもみな何かしらの後悔を抱えて、現在と過去を行き来している。「私としてはほかのところをえぐっているつもりだったのですが、きっとどこかに潜んでいたんでしょうね、後悔という感情が。気がついたら、最初から最後まで後悔でした」誰かを愛することの狂おしさを知っている人は、たとえ今が満ち足りているとしても、後悔という感情からは逃れられないのかもしれない。いちき・けい作家。2016年「西国疾走少女」で第15回「女による女のためのR- 18文学賞」読者賞を受賞。アンアン2093号官能特集内で短編小説を書き下ろしている。現在、バンコク在住。絶望的な日々のなかでの鮮烈な恋の記憶を描いた「西国疾走少女」、変わり果てた憧れの先輩と再会する「ドライブスルーに行きたい」など5編。新潮社1400円※『anan』2018年4月18日号より。写真・土佐麻理子(一木さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2018年04月12日歌手としても俳優としても活躍中のニック・ジョナス!【映画、ときどき私】 vol. 151アメリカで社会現象を巻き起こしたこともあるポップグループ「ジョナス・ブラザーズ」の元メンバーとして、女子から高い人気を誇っているニック。今回は、念願の初来日を果たしたニックに直撃し、本作の見どころや意外な素顔について迫ってきました。誰もが楽しめる要素が満載の作品に仕上がっていましたが、完成したものを観たときの感想は?ニックとてもよくまとめられているし、僕が経験してないシーンも含めてすごくおもしろかったよ!本当に大好きな作品で、誇りに思っているんだ。これだけ世界中で成功しているというのは、僕たちキャストやクルーのみんなががんばってきた努力が実ったということの証明でもあるんだよね。だから、それを日本のみなさんにも観てもらえることをうれしく感じているんだ。本国アメリカでは『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を公開3週で抜いてナンバーワンに輝き、さらに全世界興行収入においても1,000億円を超えるほどの大ヒットを記録中。ここまで観客に受けた理由は何だと思いますか?ニックその答えが先にわかっていたら、どんなにいいだろうね(笑)。とはいえ、やっぱり世界中の人が共感できるような普遍的なテーマが込められているからだと思うよ。たとえば、友情だったり、自分自身を認めることの大切さだったり、そういうところかな。あとおもしろいのは、体が他人になってしまう “入れ替り” という要素が加わっていることだよね。しかも、アイコン的存在の有名な俳優たちが見たこともないような信ぴょう性のある演技を見せてくれるというのも、みんなが気に入ってくれた理由になっているのかなとは思っているよ。今回はパイロットの役でしたが、もし自分がゲームに参加するとしたらどのキャラクターになりたいですか?ニック僕は自分のキャラクターをけっこう気に入っていたから、それはそれで満足していたけど、マーサという美女戦士の役も興味があるかな。というのも、ダンスと格闘の両方ができるし、すごく強い女性なので、楽しそうだよね。世界中のファンのなかにはニックさんになりたい人は多いと思いますが、入れ替われるなら誰になりたいですか?ニック僕はすごくゴルフが好きなので、そういうことで考えたらゴルフ選手のジョーダン・スピースさんやタイガー・ウッズさん。あんなふうにゴルフができたらいいよね(笑)。もしくは、1日くらいは普通の人になるのもおもしろいかなとは思うよ。というのも、僕はつねに人から注目されている立場でもあるから、そうすればプライバシーも確保できるのかなって。もしそうなったらやってみたいことはありますか?ニックたとえばコンサートに行ってみたり、人がいっぱいいても誰にも気がつかれかれないようなところに入ってみたりしたいかな。それから、女性になるというのもクールかもね。でも、僕は自分に満足しているところもあるから、1日くらいでいいかな(笑)。本作ではそれぞれのキャラクターにスキルと弱点があり、それらがストーリーにおいても欠かせない重要なところ。では、ご自身の強みと弱みを教えてください。ニックまず長所は、正直であるということ。それからすごくいい友だちになれるというところじゃないかなと思うよ。短所は、自分にプレッシャーをかけすぎる完璧主義なところ。だって、完璧な人間なんていないでしょ?だから、そういう意味で弱みになるのかもしれないよね。苦手なものはありますか?ニック実は正直いうと、飛行機があんまり好きじゃないんだ。キャラクターではパイロットなんだけど(笑)。それから、つま先の間に砂が入るのが苦手なんだ。だから、ビーチに行くのもあんまり好きじゃないんだよね。ということは、ハワイの大自然のなかで撮影するのは大変だったのではないですか?ニック素晴らしいロケーションのなかでやっていたから、全体的には最高の経験ではあったんだけど、やっぱり自然の環境だったから、虫やムカデ、蚊もいっぱいいたのは嫌だったね。でも、全体を振り返ってみれば、撮影そのものはかなり豪華だったんじゃないかな。どちらかというと、ロケでの撮影よりもCGの部分のほうが自分の頭の中で全部想像して演技しないといけないから難しかったよ。でも、監督がいろんな手段を使いながら僕たちの想像力をかきたてるような環境にしてくれたので、それにすごく助けられたんだ。今回が初来日となりましたが、日本の印象はどう感じていますか?ニック時間がなくてまだあまり見れてないけど、日本の印象は素晴らしいよ!いままでずっと来たいと思っていて、今回やっと実現したんだ。いろいろなおいしいものを食べて、いろいろな人に会いたいと思っているよ。特にやりたいことや行きたい場所はありますか?ニック実は、リストにいっぱい書いてあるんだ(笑)。たとえば原宿に行ってみたいとか、富士山を見たいとか、ヴィンテージショップに行ってみたいとか、あとはバーに行ってお酒を飲みたいとか、とにかくいろいろあるよ!それでは、最後に日本のファンに向けてひと言メッセージをお願いします!ニック映画でも音楽でも、いつも僕を応援してくれて本当にありがとう!美しい日本に来ることができてとてもうれしく感じているんだ。今回が初めてだけど、これから何度でも来れたらいいなと思っているところだよ。インタビューを終えてみて……。恋の噂も多く、セレブ界でもモテ男として有名なニック。穏やかでどこかミステリアスな雰囲気とパフォーマンスで見せる男らしさとのギャップに、女子たちがハートを鷲づかみにされてしまうのもうなずけます。歌手、俳優として、ますます目が離せない存在のニックに注目です。見たこともない空間に吸い込まれる!息もつかせぬ展開の連続に、気がつけば観客も異次元の世界へと入り込んでしまう体感型ムービー。壮大なジャングルを舞台に繰り広げられる臨場感をたっぷりと味わってみては?このアトラクション感覚を楽しめない人はいないはず!ストーリー気弱なゲームオタクのスペンサーをはじめ、学校で問題を起こして居残りをさせられてしまう4人の高校生。罰として地下倉庫の片づけをすることになるが、そこで古いテレビゲームの「ジュマンジ」を発見し、みんなでプレイすることに。ところが、遊び始めようとしたとき、4人は突然ゲームのなかに吸い込まれ、自分が選んだキャラクターと体が入れ替わってしまうのだった。彼らは次々と立ちはだかる試練を乗り越えて無事にゴールすることができるのか!?怒涛の予告編はこちら!作品情報『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』4月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント日々の生活では仕事や人間関係など、何かとストレスが溜まりやすいもの。そんなときこそ、大自然のなかに飛び込んで発散してみたいと思いませんか?そこでオススメしたい映画は、別世界を体感できる話題作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』です(4月6日《金》TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー)。今回は、本作に出演しているメインキャストのなかから、こちらの方にその魅力を語ってもらいました。それは……。写真・大嶋千尋(ニック・ジョナス)
2018年04月05日作家・鴻池留衣さんに、著書『ナイス・エイジ』についてお話を伺いました。表題作では「真実は二の次」の世相を活写。注目新人の処女作品集。SNS時代のあるあるを、リアリティたっぷりに描いた『ナイス・エイジ』。その著者が鴻池留衣さん。「自称予言者たちや自称霊能力者たちが未来予想を書き込み、それがネット上の誹謗中傷を呼んで、ネット民にとっての粘着的なコンテンツになっていく…。この作品で描いたことは、ネットの中ではよくある風景。もともとは、安部公房の『人間そっくり』という小説の現代版をやってみたかったという気持ちもあります。ラジオ番組の脚本家のもとに火星人を名乗る男がやって来て、その男の言っていることは真実なのか虚言なのかと、人々が右往左往させられてしまう話なんですが、それって昔もいまも変わらない、普遍的な題材だと思うんです」インターネットの掲示板に<2112>というコテハン(固定ハンドルネーム)の“タイムトラベラー”が現れた。2112がそのスレッドの「オフ会」に参加すると言い出すと、2112は本当に未来人なのか、本当にオフ会にやって来るのかと、スレの住民たちは大盛り上がり。アキエことAV嬢の絵里は、オフ会で親しくなった自称2112の青年と、好奇心から同棲生活を始めてしまう。絵里が彼の生活ぶりを掲示板に書き込むうちに、事態はみるみる膨れ上がり――。「現実のネットの炎上も、ほぼこんなパターンですよね。ネット民にとっては、真偽をただす以上に、それを肴にみんなで盛り上がりたいというお祭り感が大切。真実はわかってもわからなくても、どっちでも面白いということなんでしょう」併録の「二人組み」の主人公は、学校や教師の欺瞞や、それにおもねるクラスメイトたちの偽善を冷ややかに見ている中学3年生の本間だ。「母に言わせると、本間は中学時代の僕まんまらしいです(笑)」無口すぎてクラスで浮いている坂本ちゃんに性的関心から近づくが、その思いは少しずつ変容していく。衝撃的なラストシーンは、「最初から決めていました」最近の小説より、近代小説を多く読んできたという鴻池さん。「いちばん好きなのは谷崎潤一郎で、リーダビリティのお手本にしているのは夏目漱石です」次にどんな球を投げてくれるのかが楽しみな、気鋭の書き手の登場だ。こうのいけ・るい作家。2016年に小説「二人組み」で新潮新人賞を受賞、現在は、出版社でのアルバイトと作家業との二足のわらじ。月刊文芸誌『新潮』で新作を発表する予定。<時間旅行者をもてなすスレ>の住人たちは、未来人を名乗る<2112>の正体を突き止めようとし…。男女中学生の心理に迫る「二人組み」併録。新潮社1600円※『anan』2018年4月4日号より。写真・土佐麻理子(鴻池さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年04月01日産後うつを経て気がついた、自分を許すことの大切さ。およそ10人に1人が経験するといわれる、産後うつ。2013年に女の子を出産した藤田あみいさんは、自分がうつ状態になったことを最初は受け入れがたかったようだ。「子どもを産むまでふわふわ生きてきたというか、地に足がついていなかったと思うんです。目の前にか弱い生き物が出てきた瞬間に、母になったのだから変わらなきゃいけないと思ってしまったんでしょうね」はじまりは、娘が発達障害かもしれないという不安が生じたことだった。インターネットを検索しては不安になり、周りの人や医師に「問題ない」と言われてもほっとするのは一瞬で、強迫性障害を発症してしまう。娘を愛する気持ちは、変わらないどころか日々強くなるのに、治りたいという意志とは裏腹に症状が悪化。本書は入院中に1週間ほどで書き上げたそうで、「懺悔」という言葉にはこんな思いが込められていた。「私にとって、懺悔は3段階ありました。娘の障害を疑うようになったとき、まず世間体を気にしてしまったのがひとつ目。その後も不安が拭えなくて、懺悔の対象が娘と夫に変わってきて、最終的には自分自身に許してもらえなければ、抜け出せないような状況でした」散々迷惑をかけて、周りの人を不幸にしている自分や、当たり前の生活を送れなくなった自分を許せなかったのだが、その気持ちこそが藤田さんを苦しませていたのだ。「そのことにずっと気づけなかったんですよね。自己犠牲なんて、最初からいらなかったんです」藤田さんの場合は母になったことでこうした状況に陥ってしまったわけだが、仕事や人間関係などにおいても、理想とかけ離れていることに自己嫌悪を抱いてしまう人は、意外に多いのではないだろうか。そして「こうでなければならない」と本来望んでいないような世間的ルールを、自分自身に強いてみたり…。「娘がどうしたら幸せになれるんだろうって考えたら、不安要素がどんどん出てきてしまったのですが、娘にとっては私がそばにいてあげるだけでよかったんです。変わらなくていいということに気づいたら、すごく自由な気持ちになれました」自分自身を受け入れる。現代社会を健やかに生きるうえで大切なことに、この本は気づかせてくれる。ふじた・あみいイラストレーター。女性誌やウェブにてコミックエッセイを連載。ウェブで「ぜんぶ、無印良品で暮らしています。〜三鷹の家大使の住まいレポート〜」を執筆、2016年に書籍化。産後うつの状態から心を取り戻すまでの葛藤を綴った、「Hanakoママweb」連載の書籍化。今を生き抜くための学びが多い一冊だ。マガジンハウス1500円※『anan』2018年4月4日号より。写真・土佐麻理子(藤田さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2018年03月29日見たことがある懐かしい風景のようでいて、決して交わることのない並行世界のようでもあって。初作品集『足摺り水族館』(1月と7月)、続く『蟹に誘われて』『枕魚』『動物たち』(全て白泉社)と装丁含め話題の多い作品群を、目利きのマンガファンたちが見逃すはずがない。ペンネームの不思議さも、生年や性別などプロフィール不詳のままの活動も、ミステリアスな存在感に拍車をかける。そんなpanpanyaさんの最新刊『二匹目の金魚』がこのたび刊行に。表題作は、panpanya作品ではおなじみのおかっぱの女の子が主人公。生き物係の少女が水槽を洗っていると、金魚に脱走(?)され、捜しに出かけて川をさらったり、交番に遺失物届を出したり。奮闘の顛末を描くそれだけのマンガなのに、広がる世界が面白すぎて、食い入るように読んでしまう。この不思議な着想は、どこから得るのだろうか。「着想とも呼べないようなちょっとした言葉が取っ掛かりになります。まず“壁”とか“屋台”とか、単語単位の発見があり、そこから発想がずるずる芋づる式に展開していけばしめたもので、それらが一定量集まると物語になっていきます。こんなストーリーにしようとか、はじめからはっきりとした意図を持って描き始めることは少ないです」特徴的なのは、細密画のような、圧倒的に手数の多い風景やモノの描き方。味のある線の魅力が、不思議な浮遊感を醸し出す。「コマ枠の線に至るまで、線はフリーハンドで描きます。実際、直線に見えるものって世の中にあまりないと思っていて、たとえば建物も時間の経過によって歪んできたりするし、目の端に映るものは直線であるかどうか意識すらしなかったりする。細密といっても写真ほどの情報量はないわけで、むしろ『わざわざ描かれるもの』であること、何を『わざわざ描く』対象として選ぶのか、ということを意識しています」パンパンヤマンガ家。同人活動を経て、2013年に商業デビュー。現在、『楽園』春のWeb増刊で「春のpanpanyaまつり」開催中。「かくれんぼの心得」のような遊びの効いたネタから「小物入れの世界」のようなあるある話まで全19編+解題。唯一名前があるのは犬のレオナルド。白泉社980円(C)panpanya/白泉社※『anan』2018年3月28日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年03月21日男性2人と女性1人の危うい三角関係を描いた小説『愛が挟み撃ち』を前田司郎さんが上梓。前田さんに作品への思いなどを聞きました。「40歳になり、同年代の友人と子どもの話をするようになりました。『もしかしたら自分には精子がないかもしれない』と考えることもあります。それをすぐに小説にしようと思ったわけではないのですが」あるとき、前田司郎さんは書店で、実際に“挟み撃ちに遭う”体験をした。そのふたつが心に引っかかり、愛と生殖、本能と理性、身体と感覚など、挟み撃ちのジレンマをあれこれ考えるうちに、男性2人と女性1人の物語が浮かび上がってきたそう。『愛が挟み撃ち』で描かれるのは、子どものできない悩みを抱えた夫婦と、ふたりにとって曰く付きの旧友との“危うい三角関係”だ。「念頭にあったのは、ルー・ザロメ、ニーチェ、パウル・レーの女男男の三角関係でした。それはニーチェが夢想したようには上手くいかなかった。どうして失敗したんだろう?恋愛には一対一の関係がベストなんだろうか?と考えました」妊活開始早々、夫・俊介の無精子症が発覚。子どもはあきらめられないが、知らない他人の精子でできた子どもを愛せる自信はないという俊介。ならば共通の知人である水口に精子提供を頼んでみようと、妻の京子に切り出す。学生時代に演劇や脚本の話題を共有していた俊介、水口、京子は、それぞれが一方通行な思いを寄せていたのだ。「俊介の水口への気持ちには、草稿を書き上げてみて気付きました。僕自身『ああ、そういうことか』と腑に落ちた。3人それぞれの思惑がおぼろげながら見えてくると、俊介が提案し、水口や京子がそれを受け入れたことも自然に思えて。それほど荒唐無稽な計画でもないのかなと」15年ぶりに叶った再会が、心の奥底でくすぶっていた三者三様の思いに、再び火をつけてしまい…。「三点で安定しなかったとき、そこにもう一点置くことで三角錐(すい)となり、安定するんじゃないか?その頂点を赤ちゃん、つまり愛に担わせようとする」賛否両論のエンディングは、読者を驚かせたくて選んだわけではなく、必然だったと前田さんは言う。「愛は見えないし、その存在も証明できない。でも奇跡のような偶然がそれを信じさせる契機になることもあるのかなと。僕は神話のようなものを書きたかったんです」『愛が挟み撃ち』40歳を迎える俊介と36歳の京子は結婚6年め。子どもを欲しがる俊介の、旧友の水口から精子をもらうという提案を、京子も受け入れるが…。文藝春秋1400円まえだ・しろう劇団「五反田団」主宰、劇作家、演出家、作家。2008年、『生きてるものはいないのか』で岸田國士戯曲賞を受賞。最新刊は『異常探偵宇宙船』(中公公論新社)。※『anan』2018年3月14日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・三浦天紗子
2018年03月10日いまの時期は、「どんな2018年にしていこうかな」と考えている人も多いと思いますが、「今年はスリリングな一年にしたい!」と思っている女子にオススメしたいのが、話題のサスペンス映画『悪と仮面のルール』です。今回は、本作の主人公とヒロインを務めたあの方々にお話を聞いてきました。それは……。玉木宏さん&新木優子さん!【映画、ときどき私】 vol. 136悪になるために育てられ、愛する人を守るために整形で別人の顔を手に入れた男・久喜文宏を演じたのは人気と実力を兼ね備えた玉木宏さん。そして、女優だけでなくモデルとしても活躍中の新木優子さんは、文宏が命懸けで守ろうとする初恋の女性・香織を演じています。そこで、公開を直前に控えたおふたりに、撮影の裏話や今後の抱負について語ってもらいました。まずは、芥川賞作家でもある中村文則さんの原作を読んだときの感想から教えてください。新木さん私は趣味が読書でよく本を読むんですけど、そのなかでもすごく重くて、濃厚な作品だなというふうに思いました。しかも、最初はミステリーかと思いきや、純粋なラブストーリーとしての結末を迎えるすごく意外な作品。でも、ただ純粋なのではなくて、好きだからこそ犯してしまう罪とか人間の欲望も色濃く描かれた作品だなとも感じましたね。玉木さん僕の印象は、本当に文学的要素の強い作品だなというものでした。ただ、最初は何が言いたいんだろうと思いながら読んでいたんですけど、だんだんとこの世界観に引き込まれていきましたね。閉鎖的な空間であるからこそ2人が象徴的に描かれていますが、恋愛小説かと思うような意外性もある。独特なアプローチの作品ですが、読み終わってようやくこの『悪と仮面のルール』というタイトルが腑に落ちました。現場には中村さんもいらっしゃったそうですが、どんな話をしましたか?玉木さん僕は原作を読んだときに、「幸せな生活を送っていない人なんだろうな」と思っていたので、失礼ながら開口一番に「幸せですか?」と聞いたんです(笑)。すると、どこからこういう世界観や言葉が生まれてくるのか不思議なくらい、ものすごく明るくて意外性のある方でした。でも、逆を返すと普段が本当に不幸だったらこういう作品は生まれないのかもと思いました。新木さん私は現場ではそんなにお話できなかったんですけど、明るい方というのは噂で聞いてましたね(笑)。でも、だからこそ、自分の範囲を超えたところまで、想像が膨らんで書けるのかなと、私もそこはおもしろいと思いました。今回は、演じるにあたっての難しさはありましたか?新木さん私の役に関しては、性格がゆがんでいるようなキャラクターではなかったので、難しいというよりは、普通でいようと心がけました。玉木さん僕の場合は、難しく考えたらいくらでも難しくなってしまう役。結果何を伝えたいかというところに焦点を合わせると、これは2人の恋愛物語であり、文宏の香織に対しての純真な気持ちがすべてのことを起こす原動力になっていたと思うので、そこから逆算することにしたんです。そして、表面的にはポーカーフェイスだけど、内面にある香織へのシンプルで強い思いを大切にしていました。本作では、整形した男性の役ということで、顔に違和感を表現するために、なんと50本もの鍼を顔に打ったという玉木さん。どのような経緯で行ったのかを教えてください。玉木さん整形は経験がないですし、ましてや整形をして他人の顔をまるごと手に入れるというのは、なかなか想像もしにくい世界なのですが、どうにかしてそういう違和感を芝居だけではなく出せないかと考えました。そこで、知り合いの鍼の先生に相談をして、安全の範囲のもと、包帯を巻いている冒頭のシーンの直前に顔中に鍼を打ってもらい、変な違和感を作ったんです。実際に顔がこわばっている感じがあったので、それは成功だったと思います。新木さんは、香織を演じられてみて感じたことはありましたか?新木さんいままでに出させていただいた作品とは違う新しい作品だったので、このなかで香織を演じることができて、すごく楽しかったです。あとは、香織の気持ちや文宏とのシーンについて監督とすり合わせをしたときに、自分が思っていたことと意見が合うことがたくさんありました。そのおかげで、「私の考えは間違ってなかったんだな」とか、「私はこの現場でしっかり香織でいられているんだな」というのを感じられるタイミングがあったのもよかったなと思っています。では、初共演でのお互いの印象は?新木さん私は玉木さんのいろいろな作品を拝見していたので、どれが本当の玉木さんなのかわからず、最初はどういう方なんだろうと思っていたんです。でも、リハーサルに入ったときに、自分が想像していたよりもすごく気さくで、壁がなくて、自然体でいらっしゃる方なんだなと感じました。玉木さん最初に思ったのは、まず顔が小さいなということ(笑)。あとは、スラッとしたいまどきの子でありながら、芯があって物事をまっとうに捉える力のある人。そして、作品に対しては真摯に臨むけど、まじめすぎなくて明るいんだろうなという印象でした。ただ、やはり自分と比べることの方が多いので、「僕が若いときにはもっとフワフワしていたのにしっかりしているな」とも思いました。そういう意味でも変に言葉を交わさなくても、一緒の方向にむかっていける人なんだろうなと感じましたね。今回のクライマックスでもある文宏と香織が車の中で向き合うシーンは、この作品にとっても大きな見どころであり、玉木さんと新木さんの共演シーンのなかでも印象的なところ。ラストシーンはどのような思いで演じていましたか?玉木さん実は、あのシーンはもともと台本上では、空港のロビーという設定だったんです。でも、それまでずっと閉鎖的空間で描かれていたのに、空港のロビーとなるとすごく開放的で、どうしても腑に落ちませんでした。あのシーンは、閉ざされたなかで文宏が香織の匂いや空気を感じながら話すのが一番ふさわしいと思ったので、どうにか原作と同じ車の中という設定にできないかとお願いしたんです。本当に自然のままに感情を乗せられるすごくいいシーンになりました。長回しで何度も撮影を行ったのですが、同じタイミングで涙が出てきたので、計算しているようでしていないような感じでした。新木さんあそこは今回の撮影のなかでも、監督と一番細かく話し合った思い出のあるシーンです。自分が泣くところや文宏のリアクションが台本を読んでいたときと撮影に入ってみたときとでは全然違っていたので、これはやってみないとわからない部分なんだろうと思って台詞だけを覚えて、他は何も準備せずに行きましたが、それがよかったなと思っています。特に予定せずに出た涙とか、こんなところで感情が湧きだしてくるんだなとか思いがけない感情の沸点があったので、そういう意味でもすごくおもしろかったという印象はありますね。そうやって作り上げられたラストシーンは、なんと25分間もカメラを止めずに撮影したというほど。撮影方法に関しては、監督とどのような話し合いをしたのですか?玉木さんすごくデリケートなシーンの連続なので、最後の部分に関しては、僕らの気持ちが途切れない方法はなんですかと監督が聞いてくれて、一連で撮ってもらうのがいいのではないかということになったのです。そのうえで、長回しをして、それをまた別のアングルで長回しをしてというのを繰り返しました。もしあれをカット撮りしていたら、多分成立していなかったと思います。撮影中はハードだと思いますが、気持ちを切り替えるためにしていることがあれば教えてください。玉木さん翌日の予習をすることはありますけど、僕は役を持ち帰ることはまったくないですね。新木さん私も引きずることはあまりないですが、撮影中はお風呂にゆっくり入って自分を取り戻すようにしています。家にいるときこそ、自分の時間をちゃんと作らないと、悪いほうにひっぱられるのはよくないと思うので。玉木さんあとは友だちとご飯に行ったり、走ったりボクシングジムに行ったりしますね。寝る時間を削ってでも毎日2時間は運動しています。2018年は玉木さんにとっては俳優デビューから20周年であり、新木さんにとっても映画デビューから10年という節目の年。改めて振り返ってみていかがですか?新木さん10年と言われてびっくりしましたけど、本当にそれぐらい年数を意識してなかったので、あっという間にすぎていった感じですね。でも、そんななかでも自分ではひとつひとつの作品で成長させていただいているな、と思っています。玉木さん僕も意識して過ごしているわけではないので、気がついてみればこの4月で丸20年。ということは、新木さんが4歳のときということですよね?そう考えるとすごい時間だし、しかもその新木さんと恋愛映画をやっているわけですから、おそろしいなと思います(笑)。それでは最後に、今後チャレンジしたいことがあれば教えてください。新木さん去年はアクションの作品があったこともあり、体を動かすというのが目標でした。ただ、他の撮影に入ってしまうとどうしても滞ってしまって目標を達成しきれなかったなという悔しい思いがあるので、今年は体を動かすというのを新しい角度からやってみようかなと思っています。あと、ボルダリングにも挑戦したいですね。玉木さん日々新しいことの連続でもあるお仕事ですし、人との出会いによって刺激を受けて、変化もしていると思います。特に映画やドラマの在り方も変わってきていると思うので、そこについていきながら、新しいものを生むということにトライしていきたいです。あとは、基本的に趣味はいっぱいあるほうなので、仕事以外のすべての時間をそういうところに費やしてリセットしながら、進んで行きたいと思っています。インタビューを終えてみて……。30代の後半に入ってからますます大人の色気が漂う玉木さんと、若いのに芯の強さを感じさせる新木さん。おふたりが醸し出す雰囲気があまりにステキなので、撮影中も思わず見とれてしまいました。劇中では違う意味で釘付けになってしまう2人の関係性も、ぜひお見逃しなく!人はみな “仮面” の下に本心を抱えて生きている!誰のなかにもある悪の部分を問われるだけでなく、サスペンスとしてもラブストーリーとしても、ズシリと胸に響く本作。目の覚めるような圧倒的な展開に、新年早々心を揺さぶられてみては?ストーリー11歳のときに、「この世に災いをなす絶対的な悪である “邪” になるために創られた」と父親から告げられた久喜文宏。ある出来事をきっかけに失踪していたが、整形によって顔を変えた文宏は、初恋の女性である香織を守るために殺人を繰り返していた。その後、異母兄やテロ組織までもが香織を狙い始め、ついに文宏は自身の運命に立ち向かうこととなるのだった。はたして文宏と香織が迎える結末とは……。ミステリアスな予告編はこちら!作品情報『悪と仮面のルール』1月13日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー配給:ファントム・フィルム(C)中村文則/講談社(C)2017「悪と仮面のルール」製作委員会写真・大嶋千尋(玉木宏、新木優子)
2018年01月13日クリスマスで街中がきらめいているなか、彼氏に振られて落ち込んでいる女子はいませんか?そんなときこそ、映画を観てスカッとしたいところ。そこで、ご紹介するのは『リベンジgirl』です。政治家一家の御曹司に振られた、頭脳明晰で美人で性格以外は超完璧な女子が、相手を見返すために総理大臣を目指すというストーリー。そこで今回は、本作のオススメポイントをこちらの方々に聞いてきました。それは……。桐谷美玲さん&鈴木伸之さん!【映画、ときどき私】 vol. 133今回、2年ぶりの映画主演となる桐谷さんは、宝石美輝(たからいし・みき)というミスキャンパス・グランプリで東大首席卒業、でも高飛車な性格で友だちがいないというヒロインを演じ、鈴木さんは、美輝を支える政治秘書の門脇俊也を演じています。まず、桐谷さんはなかなか強烈なキャラクターである美輝をどのように役作りしていきましたか?桐谷さん思い切りやるしかないので、とにかくできる限りやったという感じではありますね。特に前半の部分では、すごく自信満々だったり、自分が一番じゃなきゃ気が済まなかったり、派手に自分を見せるのが好きだったりという性格で、私にはそういう部分がないものばかりだったので、けっこうテンションを上げてがんばったという感じですかね。だから、楽しい部分もありましたけど、かなり体力が必要でした。鈴木さんは今回の役を演じてみていかがでしたか?鈴木さんすごく真っすぐな性格で、ずっと政治というものに携わってきたようなキャラクターだったので、とにかく姿勢や見え方は意識しながらやるようにしていました。僕はすごくふざけるときもありますけど、まじめなときのほうが多いと思っているので、そういうところは似てたのかなと感じました。ちなみに、政治秘書の役ということで、意識したことはありましたか?鈴木さん本当は政治塾とかにも行きたいと思ってたんですけど、時期やスケジュールが合わなくて行けませんでした。ただ、現場には実際に30年くらい政治秘書をされている方が政治指導の先生としていらっしゃったので、その方にいろいろと話をうかがって役に取り入れながらやらせてもらいました。桐谷さんは、もし美輝と同じような立場で振られたら、どうやってリベンジしたいと思いますか?桐谷さん私は受け入れて、話を聞いてもらって消化するタイプなので、リベンジしないと思います(笑)。だって、納得しないとしょうがないですよね。鈴木さんは、振った女性にされて悔しいリベンジがあれば教えてください。桐谷さんたとえば、すっごくキレイになって目の前に現れたらどう思う?女性は「キレイになって見返してやる!」みたいな人もいると思うけど、あれって効果的なのかな。鈴木さん確かに、すごくキレイになってたら、「あれ?」ってなるかもしれないですね。そしたら、今度は僕がリベンジします(笑)!というのは冗談で、惜しいことしたなとは思うかもしれないですね。ただ、いろいろなことをバネにしてどんどんステキな女性になって、キレイになっていて欲しいという願望もありますね。そのぶん、自分も男としてステキな男になっていきたいなと思うので。ちなみに、人生でリベンジをしたことがあれば教えていただけますか?桐谷さんリベンジをしようと思ったことは本当にないですね。鈴木さん確かに、リベンジって意外とないですよね。桐谷さんでも、おいしい焼肉屋さんに行こうと思っていて、体調が悪くて行けなかったから、後日改めて予約してリベンジ焼肉をしたとかそういうのはあります(笑)。鈴木さん僕はリベンジというか、もっとこうすればよかったというのは何かしら毎日あると思うので、そういうことに対して、日に日にリベンジしていくみたいな気持ちはありますけど、振られたからとか、あいつがああだったからこうだったからというのはあまりないかもしれないです。劇中で美輝が愛用するブルガリのネックレスに込められた思いは、「失敗には全て意味がある」というもの。おふたりはこれまでに失敗から学んだことがありますか?桐谷さん大失敗というほどのものはそんなにないですけど、昔できなかったことが少しずつできるようになったおかげで、いまいろいろやらせてもらってるので、その積み重ねだと思います。キャスターを務めている『NEWS ZERO』でも、生放送で最初はドキドキして噛みまくってましたけど、いまはその失敗を重ねてきてできるようになってきたというのはあるかもしれないですね。鈴木さん失敗したときはめちゃくちゃ考えるんですけど、少し経つとあまり後ろばっかり向いてても意味ないなと思うほうです。まあ、僕の場合はお酒飲み過ぎたとかの失敗ですけど(笑)。あと、僕はもともと歌手志望でしたけど、いまは俳優をやらせてもらって7年になりました。なので、最初に目指していたものとは全然違う別の形で表現をする仕事についているという意味ではずっとリベンジしているような感じかもしれないです。今回、女子にとっての見どころといえば、何といっても桐谷さんが身に着けている衣装の数々。たくさんの衣装を身に着けられたということですが、桐谷さんが気に入っていた服はありますか?桐谷さん47着もあったので、とにかく着替えの連続という感じだったんですけど、美輝らしいなと思ったのは、選挙ポスターでも使っているピンクのワンピースですね。物語のなかでも大事なシーンのなかで着ているので、象徴的なワンピースなんじゃないかなと思います。働く女子にオススメのコーディネートは?桐谷さんジャケットとパンツなんですけど、ただのスーツというわけではなく、シルエットがおしゃれだったりとか、白のワントーンで揃えられていたスタイルはすごくステキでしたね。鈴木さんから見て桐谷さんの衣装でイチオシは?鈴木さん全部なので47オシです(笑)!どれも本当にステキでしたけど、僕は個人的には白いライダースが好きでしたね。個人的に好きな女性のファッションはありますか?鈴木さん僕は自分が着る服もシンプルなのが好きなので、シンプルなワンピースとか、あんまりガチャガチャしてない服装がいいです。あと、男性は履くことがないスカートみたいな女性らしいアイテムは、やっぱり男の人は好きかもしれないですね。最後に、ananweb読者に向けてひと言ずつメッセージをお願いします!桐谷さんがんばる女性を描いた映画なので、観て下さる方も悩みがあったり、失恋したりしているかもしれないですけど、そういう人たちの背中を押せたらいいなと思っているので、元気になってもらいたいですね。鈴木さん2時間かけて美輝と俊也の距離もどんどん縮まるだけでなく、美輝自身が成長していく話にもなっています。時期的にもぴったりな映画なので、いろいろな人と楽しみながら観ていただききたいなと思っています。インタビューを終えてみて……。今回、あれだけの数の衣装にも関わらずすべてを着こなしてしまうのは、さすがお人形さんのようなかわいらしさを持つ桐谷さんだからこそ。その横で優しく見守るさわやかな鈴木さんと繰り広げる胸キュンシーンもぜひお見逃しなく!どんなときも前を向いて歩きだすのが大事!振られたことのある女子なら、共感せずにはいられないリベンジに燃える女心。とはいえ、どん底からどう這い上がるかによって、人生は大きく変わっていくもの。落ち込んで前に進めないと感じているなら、美輝から不屈の精神を学んでみては?ストーリー東大首席卒業でミスキャンパス・グランプリという宝石美輝は、性格以外は超完璧。しかも、彼氏は政治家一家の御曹司とすべてが順調に思えていた。ところがある日、まさかの失恋を経験し、リベンジとして総理大臣を目指すことを決意する。ひょんなことから秘書を務めることになった俊也は、幹人ぶつかりながらも、選挙に当選させるために厳しく指導していた。そして、いつしかお互いを意識しはじめる2人だったが、リベンジからはじまった新しい恋の行方と選挙の結果どうなるのか?元気をもらえる予告編はこちら!作品情報『リベンジgirl』12月23日(土・祝)全国ロードショー配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント©2017 『リベンジgirl』製作委員会写真・大嶋千尋(桐谷美玲、鈴木伸之)
2017年12月22日いまやさまざまな海外ドラマを観れるのは当たり前の時代ですが、“海外ドラマブームの先駆け” ともいわれる大人気ファミリードラマ『フルハウス』とともに育ったというアラサー女子も多いはず。現在は、2016年からスタートした続編『フラーハウス』として20年ぶりに復活をはたし、人気を博しているところですが、まもなく始まる新シーズンを前にこの作品には欠かせないあの方々にお話を聞いてきました! それは……。キャンディス・キャメロン・ブレ&アンドリア・バーバー&ジョディ・スウィーティン!【映画、ときどき私】 vol. 116今回直撃したのは、タナー家の長女D.J.を演じるキャンディス(写真・左)と次女のステファニー役であるジョディ(写真・右)、そしてD.J.の親友キミー役のアンドリア(写真・中央)という主要キャストの御三方です。1987年9月22日に『フルハウス』の第一話が放送されてからちょうど30周年にあたる2017年9月22日からシーズン3がスタートしますが、この記念すべきシーズンのPart2ではなんと日本が舞台になるとのこと!そこで、撮影のために来日した彼女たちに見どころや日本への思いを語ってもらいました。日本には『フルハウス』からの根強いファンが大勢いますが、日本に対する印象はありますか?ジョディ去年来日したときにも、ファンのみなさんには温かく迎え入れてもらってうれしかったわ。そのときは残念ながら本当に短い滞在であまりエンジョイできなかったんだけど、今回は2週間ほどの滞在だからそれもすごく楽しみにしていることなのよ。キャンディス日本のファンはすごくうれしそうにしてくれるし、興奮しても敬意を持って接してくれるの。アメリカのファンというのは、うれしいのはいいんだけどちょっと攻撃的なところもあるからね(笑)。でも、日本のファンにはそういうところがなくて本当に優しいし、愛されているなというのが感じられるから、そこが一番の違いかなと思うわ。では、日本での撮影で楽しみにしていることは?ジョディ日本のいろいろなおもしろいスポットに行くことになっているのよ。だから、ファンのみなさんもきっと気に入ってくれると思っているわ!キャンディスそうね!詳しくはまだ言えないけど、東京の押さえておくべきスポットはできるだけこのエピソードに入れようと思っているので、乞うご期待!オフのときに日本で行ってみたいところはありますか?ジョディいま、ディスニーシーに行こうかって話をしているのよ。キャンディスあとは、温泉にも行ってみたいわね。アンドリア私も温泉には行ってみたい!ちなみに、昨日は朝一番で築地に行って、市場のなかでおいしいお寿司を食べたのよ。お店では威勢のいい掛け声をかけてくれるし、こっちが注文しなくてもどんどん出してくれて、食べ終わったら「はい、行きなさい」みたいな感じでチャキチャキしてておもしろかったわね(笑)。キャンディス、ジョディ私たちも行ってみたいわ!みなさん日本食がお好きなんですね!全員とっても好きよ!!キャンディスだって、私はロスでもよく日本料理を食べているくらいなのよ。今回、キミーが日本をイメージした鉄板焼きのシーンを披露しているのも見どころですが、苦労した点は?アンドリアもともとはハンドダブルを使うつもりだったんだけど、鉄板焼きをする女性のスタントマンっていないのよね(笑)。ギリギリまでスタントマンを探したんだけどやっぱり見つからなくて、撮影の30分前から練習を始めたというくらい全然時間がなかったの。だから、とにかく手を動かし続けてカチャカチャとうるさい音を立てるということだけ心がけたわ。まともに料理をしていないから、あれを食べたらきっと食中毒になっちゃうと思うけどね(笑)。『フルハウス』では、幼い3人の娘を抱えたシングルファーザーが義理の弟と親友に助けられながら子育てに奮闘する姿が描かれていましたが、『フラーハウス』ではシングルマザーとなったD.J.が妹のステファニーと親友のキミーとともにひとつ屋根の下で暮らすというストーリー。逆の立場になってみて、子役たちにアドバイスしていることはありますか?アンドリア子役のみんなはプロ意識がとても高くてしっかりやってくれているわ。ただ、「現場で間食しちゃダメよ」とか、「携帯は現場ではしまいなさい」とかそういう基本的なことを言うときはあるから、半分は親として、半分は俳優としてアドバイスしている部分はあるわね。ジョディ私はまだ自分が子ども気分から抜け切れていないから、アドバイスをあげられているかわからないわ。だって、2人からも相変わらずコラコラって注意されているくらいなのよ(笑)。みなさんが繰り広げる絶妙なやりとりはこの作品の魅力ですが、アドリブもありますか?キャンディス現場でアドリブをすることは意外となくて、実はけっこうガチガチに固めてやっているのよ。というのも、そもそもシットコムの世界というのはそういう感じで、一言一句セリフ通りに言わなければならないから、1週間かけてリハーサルをして、セリフもカメラの位置もちゃんと決め込んでやるものなの。ただ、ちょっとウケが悪いセリフがあったときには、プロデューサーや私たちから提案したり、脚本家が書き直したりすることもたまにあるけど、それでも許可を取らないといけないくらい。だから、カメラが回っている最中に即興で何かをやるということは実はないのよ。本物の家族のような絆は画面からも伝わりますが、キャスト同士でいい関係を築けている秘訣は?ジョディ30年前にたまたま気の合うメンバーが集まって、奇跡が起きたんだと思うわ。みんな仲良くというのはこの業界では珍しいことなんだけど、心底お互いのことを大事に思っているのよ。私たちは子役のときから大人のみなさんに大切にされてきたので、役柄としてだけでなく、本当に彼らの子どものような関係なの。アンドリア私は芸能界に関係のない友だちもたくさんいるんだけど、そういう人たちと子ども時代の話をしても通じない部分ってどうしてもあるわよね。そんなふうに子役にしかわからない過去をこの3人は共通して持っているので、そこがひとつの絆になっている部分はあると思うわ。このシリーズは、世界中で30年にもわたって愛され続けているという他に類を見ないドラマですが、どんなときでも元気をくれるのが人気の理由。最後に、辛いときでもハッピーになれるためのアドバイスをananweb読者にお願いします!アンドリアやっぱり女の友情って決して過小評価してはいけないし、軽んじてはならないと思うわ。友だち同士でも姉妹関係のような固い絆があるとすごく救われる部分はあるわよね。だから、そういう女性同士の連帯感は大事にするべきよ。ジョディ本当にその通りで、私たち3人もそれぞれ人生の浮き沈みはあったけれど、お互いにずっとサポートし合ってきたの。そうやってともに笑い、ともに泣ける仲間を作ることはとても重要なことなのよ。だから、いろんなことが共有できて、何があってもちゃんと受け入れてくれる友だちがいることはみなさんにとってもすごく大事なことだと思うわ。キャンディス私も2人と同じ意見で、やっぱり友情かしら。だから、人生のなかで親しい友達を見つけたら、しっかりと捕まえて大切にすることよ。そういう存在の人がひとりでもいれば、それはすごくラッキーなことだから、とにかく親友は大事にして欲しいわね。インタビューを終えてみて……。さすが30年来の付き合いというだけあって、息の合ったやりとりはまるでテレビのなかから出てきたかのようで楽しませてもらいました。12月から配信される日本を舞台にしたエピソードでもいったい何が起こるのか、いまから待ち切れないところです!笑顔と元気をくれる家族愛で心を活性化!回を重ねるごとにパワーアップするドタバタはもちろん、家族と友だちの愛情が見せる感動も満載の『フラーハウス』。仕事や人間関係に悩んでいるときこそ、フラー家と一緒に笑って過ごせば、疲れも一気に吹き飛んでしまうはず。日本のファンにはたまらない最新シリーズも、まずはPart1からさっそくチェックしてみて!笑いが止まらない予告編はこちら!ストーリー幼い息子3人のシングルマザーとなって戻ってきたタナー家の長女D.J.は、妹のステファニーと親友のキミーと同居生活をすることになり、にぎやかな日常を送っていた。タナー家からフラー家へと子育てのバトンが引き継がれ、新たな家族の物語が繰り広げられていたが、そんな彼らを待ち受ける “最高の夏休み” とは……?作品情報Netflixオリジナルドラマ『フラーハウス 最高の夏休み』9月22日(金) 全世界同時ストリーミング(Part1)第10話~:12月配信(Part2)写真・大嶋千尋(キャンディス・キャメロン・ブレ、ジョディ・スウィーティン、アンドリア・バーバー)
2017年09月21日少しずつ秋の気配が漂ってくると、しんみりした気持ちになり、故郷や離れて暮らす家族へと思いをはせる人も多いはず。そんなときにオススメしたい感動のミステリーとは、まもなく公開を迎える話題作『望郷』。そこで、今回ダブル主演を務めたおふたりに撮影を通じて感じた思いや見どころを聞いてきました。それは……。貫地谷しほりさん&大東駿介さん!【映画、ときどき私】 vol. 114本作は人気作家である湊かなえさんの連作短篇集「望郷」のなかから2作が映画化されており、貫地谷さんは「夢の国」で古いしきたりに縛られる女性の夢都子を演じ、大東さんは「光の航路」で死別した父親の姿を追いかける中学校教師の航を演じています。今回は役作りで意識したことや30代を迎えた心境などについて語ってもらいました。ファンの多い原作の映画化ということで、プレッシャーはありませんでしたか?貫地谷さんこれまでの私は、元気で明るくておっちょこちょいでたまにマイナス思考みたいな役が多かったので、こういうふうに私自身も共感する部分がある悩みを持った普通の女性というのは新しい挑戦だなとは思いました。大東さん僕はこの作品が湊さんの故郷で撮影できると聞いて、『望郷』のあるべき形で作ることができるんだなと思ったので、プレッシャーというよりも、そこに対する好奇心のほうが大きかったです。実際に映像を見たときには、すごくノスタルジックで、つねに自分に何か返ってくるものがある映画になっていると思いました。それぞれのエピソードでは、母と娘、父と息子の関係が描かれており、おふたりも自分の子ども時代を思い出したそう。映画と比べてみて、ご自身の親子関係はどう思いますか?貫地谷さん私はここまで縛られてはいなかったですけど、やっぱり誰しも自分でこういうものなんだというルールを勝手に作ってしまうところはあるなと思いました。例えば子どものときに週末はお友達の家にお泊りに行きたいけど、絶対にダメって言われるから、お母さんに言えないとか。でも、ちゃんと言えばきっといいよって言ってくれたこともたくさんあったと思うんですよね。そういうふうに自分で縛っていた部分というのは、この作品のなかだけの特別なことではなくてすごく共感できましたし、同性の親子と男女でもまた違うものがあるんだろうなとも感じました。大東さん僕は自分と役が似ているところはいつもあまり意識しないんですけど、今回はわりと重なりましたね。実は、8歳か9歳くらいから親父と会っていなくて、結局25年以上会わないまま3年くらい前に亡くなってしまったんです。ただ、亡くなる1年前にふと親父に会おうかなと思って、ちょうど親父を意識し始めていました。それで、会うか会うまいかと迷っているうちに亡くなってしまって、本当に会えなくなってしまったんですけど、そこから親父の存在を感じるようになって、「どんな人だったんだろうか」と興味を持つようになったので、この作品とすごくリンクしているんですよね。航は父親と同じ職業を志して、そこからどういう人だったのかというのを感じ取っていますが、僕は役者になって、自分の出会った作品で親父と向き合うことになり、そこで会ってなかった時間を埋めたというのがおもしろいですし、これ自体が親父が与えてくれたことなのかなと思っています。あと、最近知ってすごく驚いたのは、実は親父が昔ちょっと役者をやっていたらしく、その話は全然知らなかったので、遺伝子レベルで親父のあとを追ってるんだなって感じましたね。では、役作りで意識したことはありますか?貫地谷さん私は監督がずっと細かく見てくれていたので、監督に導かれるまま向かって行った感じで、役作りというよりも現場でたどっていった感じですかね。大東さん僕もまったく一緒ですね。あとは、スタッフさんはじめこれに関わった全員がそれぞれの『望郷』をちゃんと持っていたので、役作りだけで自分ひとりが背負うおこがましさみたいなものも感じていました。なので、ニュートラルに向き合っていればいいんだという安心感がありましたね。おふたりは東京と大阪という都市の出身ですが、小さな島で過ごしてみて感じたことはありましたか?貫地谷さん外から見ているとそこにいる人のことはわからないというのは感じました。それから、私は島の出身ではないですけど、やっぱり自分のなかには閉塞感のようなものがあるので、それはどこにいてもあるものなんだなと思いましたね。今回、レモン農家を訪れたときに美しくてキラキラしていたのが印象的でしたけど、私は島に行って、すごく尊いものを見たなという気分になったので、どこにもあって、どこにもないものがそこにはあるんだと感じました。大東さんたしかに尊いものは僕も感じましたね。都市で育つと建物も新しく立て直されていくので、過去がどんどん書き直されている感じがするんですよ。たまに故郷に帰っても、面影ないなって思うことがあるんですけど、因島では造船が盛んだったときの港町の歓楽街みたいなところが残っていて、そのときの時間がそのまま存在しているんです。そこには間違いなく息遣いがあるので、建物に記憶が残っているというのはすごく魅力的だなと思いました。劇中で十字架の入った石を見つけたら願いが叶うというシーンがありましたが、いま叶えたい願いはありますか?貫地谷さん何でもありなら、私は中学生に戻りたいです(笑)。というのも、もっと違うやり方があったんじゃないかと思うところがあるんですよね。もし、自分のままでいられるなら、同じ道かもしれないですけど、もう一回中学生からやり直して、運動をする癖をつけるとか、何かそういうことをしたいなと思います(笑)。大東さん僕も自分を変えなくていいから、DVDを観るように過去の自分とか子どもの頃を見たいかな(笑)。おふたりとも現在31歳ですが、30代に入って心境の変化はありましたか?貫地谷さん女子はお母さん役とか、明らかに役柄が変わってくるので感じますね。大東さん確かにそうかもね。僕は30代に入ってから視野が広がった感じがしていて、周りの人ともすごく蜜に接するようになった気がします。貫地谷さん今回の撮影でも、島の人たちとすごく仲良くなって、島のアドバイザーみたいになってたもんね(笑)。大東さんそうそう、レモンの流通の仕方についてレモン農家の人と話し合ってたんですよ(笑)。前はもっと、自分や他人の付加価値を意識していた気がしていて、「自分はもっとこうしないといけない」とか、「もっとちゃんとしないといけない」とか思っていたんですけど、いまはそれよりもひとりの人としていられている気がしているかな。肩の力が抜けたけど、同時にすごく視野が広がったというのが違いかなと思います。30代で挑戦したいことなどあれば教えてください。貫地谷さんいっぱいあるんですけど、どうしても自分の思っている自分に当てはめがちなところがあるので、そうじゃないところも選択していけたらなと思います。30代は仕事においてもプライベートにおいても、もっと冒険して、自分の好きなものを突き詰めて行けたらなと思います。あと、最近体力が続かなくなってきて運動を始めたんですけど、そしたらこんなに変われるんだと実感することができて楽しいので、これからも続けたいですね。大東さん僕は基本的に運動するほうなので、先月もアメリカにハーフマラソンを走りに行ったくらいなんですよ。そうやって走るのもいいですけど、1週間くらい山に泊まり込むとかも挑戦してみたいなと。30代は登山をしてみたいですね。インタビューを終えてみて……。とても仲のいいおふたりということもあり、和気あいあいと楽しいお話をたくさん聞かせてもらいました。そのなかで、おふたりにとって、この作品がいかに大切なのものなのかという熱い思いも伝わってきたので、作品に込められたそれぞれの思いを感じながら、みなさんにもご覧いただきたいなと思います。胸の奥に熱いものが込み上げる!言葉には出さなくても、誰もが内に秘めている故郷や家族への思い。夢都子や航とともに過去を振り返り、そして乗り越えることで、未来への光を感じられるはず。因島の美しい景色とともに心に広がる感動に浸ってみては?ストーリー古いしきたりを重んじるお屋敷で育った夢都子。本土にあるドリームランドに遊びに行くことも許されず、いくつになっても、故郷に縛られる生活から離れられずにいた。月日は流れ、家庭を築いた夢都子だったが、憧れだったドリームランドの閉園がきっかけとなり、長年秘めてきた思いを語り始めるのだった。いっぽう、中学校の教師になった航は、本土からの転任で9年ぶりに島に戻ってきていた。ある日、同じく教師だった亡き父の教え子と出会い、航は父親を誤解していたことを知ることになる。ある島で起こる二組の親子の感動物語とは……。目が離せない予告編はこちら!作品情報『望郷』出演:貫地谷しほり、大東駿介、木村多江、緒形直人監督:菊地健雄原作:湊かなえ「夢の国」「光の航路」(『望郷』文春文庫所蔵)主題歌:moumoon「光の影」(avex trax)制作・配給:エイベックス・デジタル9月16日(土)新宿武蔵野館ほか全国拡大上映©2017 avex digital Inc.写真・大嶋千尋(貫地谷しほり、大東駿介)
2017年09月15日アラサー女子にとって楽しみのひとつといえば、何といっても気心の知れた友達との女子会。仕事や恋愛の悩みからオシャレまで話は尽きないものですが、今回は女子の共感が止まらないAmazonオリジナルのドラマ『東京アリス』をご紹介します。そこで、主人公を演じ、女優としてもモデルとしても絶大な人気を誇るある方にお話を聞いてきました。それは……。女子の憧れの的である山本美月さん!【映画、ときどき私】 vol. 113本作は、シリーズ累計210万部を突破しているベストセラーコミックを実写化したドラマですが、タイプの異なる同級生の女子4人が繰り広げる物語。そのなかで、山本さんはお買い物が大好きなOLの有栖川ふうを演じています。「CanCam」卒業後初となる連ドラ主演を務めた心境や自身の恋愛観などについて語ってもらいました。今回、この作品で主演が決まったときのお気持ちは?山本さん少し前に女子高生の役をやっていたので、等身大の役をやらせていただけることになってうれしかったですし、私が演じたふうちゃんはちょっぴりオタクで、お買い物が好きで、オシャレも好きで、自分と似ている部分も多かったので、こんなに共通点がある役柄をいただけてよかったなと思いました。でも、ふうちゃんの動きや言い回しが独特ですごく難しかったので、そこは毎日全力でしたね。OLの役を演じてみてどうでしたか?山本さん楽しそうだなと思いました。特に、社内恋愛とかはすごくうらやましいですね(笑)。なんか学校で恋愛するのと少し似ているのかなと感じました。お買い物が大好きな役でしたが、ご自身はどんなときにしますか?山本さんたまにオフがあるので、ひとりでゆっくりしたいなってときにパッと行って、ガッと買います(笑)。なので、基本的にはお買い物は、ひとりで行きますね。あと、私もふうちゃんのように、「これかわいい!」と直感で買っています。どのくらいの頻度でお買い物しますか?山本さん1か月に1~2回程度ですね。ただ、1回に買う分量が多いんですけど……。でも、お仕事もがんばったし、いいかなと思いながら買っていますね(笑)。最近買ったもので、一番気に入っているものがあれば、教えてください。山本さん花柄でベロアっぽいタイトスカートを買ったんですけど、それがいまのお気に入りです!普段はどのような服装が多いですか?山本さん好きなものを着ている感じなので、けっこうバラバラで、特に系統はないですね。ほっこりしたのも好きだし、辛口なのも好きだし、おそらく独特だとは思います。今回は仲良し4人組で女子会をしているシーンもありましたが、山本さんも女子会は好きですか?山本さん人数がたくさんいるとなかなか話せなかったりするので女子会というよりは1対1でご飯に行くことの方が多いです。中学からの仲いい友達や編集部のお友だちと会うことが多いので、仕事の話もできるし、何でも話せるので、そこで全部吐き出している感じです。今回、ふうの幼なじみとして登場するのは、駆け出しの漫画家である羽田みずほ、生粋のお嬢様の円城寺さゆり、クールな女医の桜川理央というそれぞれタイプも恋愛観も違うアラサー女子たち。ご自分の恋愛観に一番近いと思うのは誰ですか?山本さん私も意外とひとりはあまり好きじゃなかったりするので、ちょっと寂しがり屋な感じとかはみずほに似てるかな。ひとりで家にいるのは好きだけど、ひとりでいすぎると寂しいなと思ったりするので。でも、ベッタリしたいというわけでもないんですよね(笑)。他のキャラクターだと、私はふうちゃんほど天真爛漫ではないし、さゆりみたいにエロスに溺れてみたいとは思わないし、理央みたいに特殊な恋愛観もないかなとは思います。ドラマだけでなく、映画やCMなど、とにかく忙しい生活が続いている山本さん。そんななかで、どうやって美肌やスタイルを維持しているのかはぜひとも聞いてみたいところ。何か続けていることやハマっていることはありますか?山本さんとにかくすごく寝ます(笑)。休みの日は昼過ぎまでは寝ていますね。そのほかは、特に何かをやっているわけじゃないんですけど、なるべく週1回はジムに行って、ダンベルを持ち上げたり、体幹を鍛えるような運動をしたりしています。食べ物で気を付けていることは?山本さん全然気を付けてないんですよ。ただ、それはよくないと思うので、そろそろ考えなきゃなとは思っています。でも、そもそも油っぽいものがあまり好きじゃなくて、間食もそんなにしないので、それがいい影響を与えているのかもしれないですね。とはいえ、肉食なのでお肉はすごい食べています!疲れたときはすぐに焼肉屋さんに行ってお肉を食べたり、最近は辛いものが食べたくて、スープカレーを食べに行くことが多いですね。ご自分でも料理はされますか?山本さん自炊はしてますけど、あまり大したものは作ってないですね。最近はゴーヤにハマっているのでゴーヤチャンプルとか冷やし中華みたいな簡単なものを作っています。これから挑戦したいことや始めてみたいことは?山本さんまずは食生活を見直すことですね(笑)。いまは帰って座ったら面倒くさいと思っちゃうので、料理が苦じゃない女の子になりたいです!仕事面では、刑事とかキャラクター性の強い役をやりたいなと思います。もし、アニメの実写化なら、年齢的にちょっときついかもしれないですけど、魔法少女になれたら幸せだなと思うので、クリィミーマミをやってみたいですね。自分なりのストレス解消法があれば、教えてください。山本さん趣味の時間に没頭するようにしています。家でダラダラご飯を食べながらひとりでアニメを観る時間ですが、そのときが一番幸せです(笑)。すごくいいアニメに出会うと、悩みもどうでもよくなっちゃうんですよね。ananweb読者に向けてメッセージをお願いします!山本さん20代半ばは転職を考えたり、すごく悩む時期だとよく聞くんですけど、私も同じで仕事や恋愛に悩んだりしています。今回、同世代のトリンドル玲奈さん、朝比奈彩さん、高橋メアリージュンさんと一緒に撮影をして、みんなも同じようなことで悩んでるんだとわかったら、すごく気持ちが楽になったんです。なので、みなさんにもそういう感じで『東京アリス』を観ていただきながら、私たち世代の悩みを共感して、少しでも楽になってもらえたらなと思います。インタビューを終えてみて……。お人形さんのようなかわいらしさと完璧なスタイルには、思わず見とれてしまいましたが、その姿はどこから見ても、まさに女子たちの理想そのもの。うらやましい限りです!そんな山本さんの魅力は劇中でも全開なので、ファッションも含めてぜひ参考にしてみてください。アラサー女子なら胸キュンポイント満載!仕事や恋愛に疲れているときこそ、同じ悩みを抱えている女子たちと一緒に一喜一憂してみれば、明日からもがんばれる元気をきっともらえるはず。複雑に絡み合う恋愛模様と合わせてお見逃しなく!ストーリー人生の岐路に立つアラサー女子の同級生ふう・みずほ・さゆり・理央。そんな仲良し4人組が代官山のシェアハウスで一緒に暮らすことになる。恋愛や仕事、ファッションなど、悩みを抱えながらもそれぞれの幸せを追い求めて動き出すことに。はたして、次々と巻き起こる波乱万丈な出来事を乗り越え、4人は自分らしい幸せを見つけることができるのか……。ドキドキの予告編はこちら!作品情報Amazonオリジナル『東京アリス』配信:Amazonプライム・ビデオ出演:山本美月、トリンドル玲奈、朝比奈彩、高橋メアリージュン、大谷亮平ほか原作:稚野鳥子『東京アリス』(講談社Kissコミックス)監督:瀬田なつき、菊地健雄製作・著作:ファインエンターテイメントAmazonプライム・ビデオにて独占配信中©FINE Entertainment写真・大嶋千尋(山本美月)
2017年09月13日いくつになっても忘れずにいたいものといえば、好きなものへとまっすぐ突き進む情熱。そこで、そんな気持ちを盛り上げてくれる話題の青春ラブコメ映画『トリガール!』をご紹介します。さらなる見どころを探るため、主人公の運命を大きく変えてしまう重要な役を演じたあの方にお話を聞いてきました。それは……。テレビに映画に大活躍の高杉真宙さん!【映画、ときどき私】 vol. 111今年だけで公開作品が6本にもなるという高杉さんは、現在大注目の若手俳優のひとり。鳥人間コンテストに挑戦する大学生たちのアツい姿が描かれている本作では、人力飛行サークルの部長で、イケメンの先輩役を演じています。そこで今回は、現場の様子や21歳を迎えたばかりの心境などについて語ってもらいました。以前から鳥人間コンテストを見ていたそうですが、きっかけは?高杉さん上京したときにたまたまテレビを付けたらやっていて、見始めたら鳥人間コンテストだったんです。最初は「何をしているんだろう?」とかいろいろと疑問だったんですけど、見ていくうちに、みなさんがあまりにまっすぐで情熱的でインパクトがあったので、僕の記憶のなかにも強い印象として残りました。なので、この作品の題材が鳥人間コンテストだと聞いて「あれをやるんですか!?」とびっくりしたのを覚えています。そんなふうに何かに熱中している人には憧れますか?高杉さんそうですね。僕は学生時代に1年だけバスケ部にいましたが、幽霊部員だったのでそういう経験がなく、自分のなかの劣等感をくすぐられる感じがしています。あんなに熱意を持って青春を送っていて、みんなでひとつの目標に向かっているというのはすごく素晴らしいなと思いますね。僕にとっては、撮影現場がそれに似ていると思うんですけど、学生時代に同じ年代の人が集まって一緒に熱い日々を送るというのは、やっぱりステキだなという感情が湧いてきます。今回演じた役は理系男子でしたが、高杉さんご自身は何系男子ですか?高杉さんあえていうなら、理系かなと思います。数学と化学と理科が好きで、特に数学は「勉強して、覚えて、解く」という単純な作業がすごく好きでなんです。だから、こんな仕事をしていますけど、文系では絶対にないんですよ(笑)。あと、空手をやっていましたが、ゲームみたいな感覚でやっていたので、体育会系で運動が得意かと言われたらちょっと……という感じですね。練習をすれば少しはできるようになるかなというくらいの運動神経です(笑)。では、役作りで意識したところはありましたか?高杉さん監督に言われていたのは、「周りの間に乗っていかない」ということでした。つまり、みんなの間の取り方やノリを壊していくという役目だったんですけど、実はそれがけっこう怖かったんです。でも、そういうキャラクターなんだと理解してやっていたので、「これでいいんだ!」と思ってやっていました。あとは、他の理系男子に比べるとひとりだけオシャレだったので、ちょっとズルいんじゃないかなとは感じていましたね(笑)。実は泳げないということで、琵琶湖で泳ぐシーンは大変だったそうですが、実際はどうでしたか?高杉さん以前は、25メートルは泳げたんですけど、足がつかないところで自分がどのくらい泳げるのかがわからなくて……。そしたら進まないんですよ、全然(笑)。でも、一応泳げるんですよ!映画では間宮祥太朗さんが泳げないキャラで、僕が泳げる設定でしたが、間宮さんは水球もやっていたし、余裕で泳げるんです。だから、僕が間宮さんを助けに行かないといけないシーンなのに、必死になってしまって、実際は僕が間宮さんに乗っかっちゃってました(笑)。なので、あのシーンは緊張しましたね。もし、人力飛行機で飛べるとしたら行ってみたい場所はありますか?高杉さん森を上から眺めて飛んでみたいですね。いつも飛行機に乗ると、おもちゃを見ているみたいな不思議な感覚になるので、窓の外を見るのが好きなんです。もう少し低い位置からだとそういうのがよく見れそうなので、いいかなと思います。あとは、雪景色もいいかもしれないですね。現在、さまざまな作品に引っ張りだこの高杉さんですが、演じる役は幅広いキャラクターの数々。たくさんの役を演じるなかで、役へのアプローチはどのようにしていますか?高杉さん台本が教科書だと思っているので、まずはそこからどんどん見つける感じです。ありがたいことにいまは役のキャラクターがかぶることもないですけど、逆にどんどんかぶってくるぐらいたくさん作品をやりたいと思っています。そのなかでどうやってそれぞれのキャラクターを演じわけられるかというのを楽しみたいです。それと、役を演じるときは、自分と繋がるところから見つけようとすると、「自分だからこう思っているのか」それとも「この役がこう思っているのか」というのがわからなくなることがあるんです。なので、できるだけ自分のなかからは見つけないようにしていますね。もちろん、似ている部分はあると思うんですが、僕ではなくて、この役の人だったらどうするんだろうと考えるように心がけています。21歳を迎えてから、どんどん大人の雰囲気も出てきましたが、やってみたい役は?高杉さんまだもう少し先かもしれないですけど、20歳過ぎてから「大人っぽくなったね」って言われるようになって、学生ではない役に憧れが出てきたので、大人の役というのもやってみたいなと思えるようになってきました。大人の役とは具体的にはどんな役ですか?高杉さん昔からずっとやってみたいのは、戦時中の役ですが、身近なところでいうと先生とかサラリーマンとかですね。「あと何年したらできるんだろう」というところまできたので、そういう役に憧れはあります。逆に20代前半のうちにやっておきたいことはありますか?高杉さん何歳になってもできないことはないんじゃないかなって思っているので、あんまりないですね。もちろん、30歳くらいになってヒゲで制服着る役とかは無理だと思うんですけど(笑)。そういう意味では、学生役というのはこれから一番できなくなっていくものだと思うので、いまのうちにいっぱいやりたいです。あと、スポーツをやっている役とかもいいですね。成人してから、心境や日常の過ごし方は変わりましたか?高杉さん日常に大きな変化というのはないですけど、ただ自分のなかで「がんばって男らしくなりたいな」と思うようになりました。もともと男らしいということに憧れがあるので、大人になっていくうちに、自分が考えるカッコイイ男性像に近づけていけたらいいなと思います。小学校6年生の頃には、なんと女の子に間違えられてスカウトされたという高杉さんですが、ここ最近グッと男らしさが増しているので、そんな姿にキュンとしている女子も多いはず。ちなみに、男らしくなるために何か意識していますか?高杉さんなんとなくイメージだけなんですが、筋トレをしています(笑)。あとは、大人の男性がどういうものを持っているのかをチェックして、見た目を意識したりもしているところです。高杉さんにとって理想の大人像とは?高杉さんいまは自分が思う理想の男性像にはほど遠いんですが、いろいろなことに余裕のある男の人になりたいです。自分はまだバタバタしていて慌ただしいので、ピシっとした大人の男性に対しては憧れが強いですね。今後の目標があれば教えてください。高杉さん中学生で仕事を始めたころからずっと松山ケンイチさんにすごく憧れていて、いつも映画や舞台を拝見させていただいていますが、松山さんの演技は毎回本当にインパクトがあって、印象に残るので、自分のなかの記憶に強く刻まれているんです。なので、僕もそういう人になりたいなと思っています。インタビューを終えてみて……。まるで少女マンガから出てきたような高杉さんの爽やかで涼しげな笑顔には、思わず夏の暑さも吹き飛んでしまうほど。少年らしさと男らしさが絶妙なバランスで共存しており、年下から年上まで幅広い女子の心をますます鷲掴みにしそうです。これからも、役ごとにさまざまな表情を見せる高杉さんから目が離せません!まずは、本作でみせたモテ系メガネ男子からお楽しみください。トキメキこそが人生のスパイス!仕事でも趣味でも、何かに夢中になること、そして他人と力をあわせて目標を達成することで感じられる喜びは何にも代えがたいもの。最近、トキメキ不足を感じている人は、まっすぐな学生たちのアツさから刺激をもらってみては?そうすれば誰でもきっと、新しい世界へと飛べるはず!ストーリー周りに流されてなんとなく生きてきたゆきなは、一浪して理系の大学に入学するも、理系のノリにカルチャーショックを受ける日々。そんなある日、イケメンの圭先輩の殺し文句に誘われて、人力飛行サークルに入部してしまうのだった。そこでは、二人乗り人力飛行機で鳥人間コンテストを目指しており、ゆきなはパイロット班の圭先輩と一緒に大空に羽ばたく夢を見ていた。しかし、なぜか大嫌いなヤンキーかぶれの坂場先輩とコンビを組まされることに。はたして、2人は無事に空を飛ぶことはできるのか。最高に熱いドキドキの夏がいよいよ始まった!心も浮かれる予告編はこちら!作品情報『トリガール!』絶賛公開中!配給:ショウゲート©2017「トリガール!」製作委員会スタイリスト:荒木大輔シャツ¥8,000/プラスターナ(株式会社 プラスターナ TEL_03-6804-4350)その他スタイリスト私物ヘアメイク:堤紗也香写真・大嶋千尋(高杉真宙)
2017年09月06日夏休みシーズンも終わりを迎え、また元の穏やかな日常生活が始まってしまったと感じている人にオススメしたいのは、目が覚めるような刺激的な映画。今回ご紹介するのは、日本が誇る超人気漫画をハリウッドで映画化した話題作です。その魅力を熱く語ってくれたのは……。『Death Note/デスノート』で主演を務めたナット・ウルフ!【映画、ときどき私】 vol. 108主人公であるライト・ターナー演じたナットは、『きっと、星のせいじゃない。』をはじめとするヒット作への出演が続いており、ハリウッドでも期待されている若手俳優のひとり。現在、Netflixにて世界同時配信中である本作の見どころや役作りを通して感じた思いなどを教えてもらいました。2003年から日本で連載が始まった『デスノート』は、相手の顔を思い浮かべながらノートに名前を書くとその人物を死に追いやることができるという衝撃のストーリーで熱狂的な支持を集めている大人気シリーズ。日本で生まれた作品だけに、やはり日本での反響は気になりますか?ナット僕としても日本のファンの方のリアクションは一番ワクワクしているところだし、監督もキャストも、日本でお披露目できることをすごく楽しみにしているんだ。原作にも魅了されたそうですが、この作品を読んだときの感想は?ナットとにかくすごく気に入ったよ!こうあって欲しいと自分が願っている世界がそこに広がっているだけでなく、道徳観を問う物語でもあるからね。あとは、ライトとLがお互いに頭脳戦を繰り広げているところも大好きなんだ。それから、漫画やアニメ、そして今回の映画のように、デスノートというひとつのアイディアをいろいろな形で解釈して広げていくことができるというところも魅力なんじゃないかな。アメリカではどのくらい人気がありますか?ナット『デスノート』はアメリカでもよく知られているし、ものすごく人気もあるんだよ!自分よりも年下のいとこたちは、この作品に執着していると言ってもいいくらい大好きだから、僕が関わるのを知ったときには、めちゃくちゃ喜んでいたんだ。あと、僕の親友で俳優のジャスティス・スミスも『デスノート』の大ファンだったから、彼からもいろいろと教えてもらったりしたよ。ちなみに、ご自身は日本の漫画やアニメはご覧になりますか?ナット小さいときはよく日本のアニメを観ていたんだけど、年を重ねるごとにあまり観なくなってはいたんだ。でも、この作品に出演することが決まってから、またアニメを観るようになっていて、大好きなのは『攻殻機動隊』かな。今回のように実写化するなら出演してみたい作品はありますか?ナット自分が関わっているからじゃないけど、他にはなくて、本当に『デスノート』が一番だと思っているんだ!なぜかというと、アメリカで主役がここまでアンチヒーローのキャラクターの映画や作品はないんじゃないかなと感じるからなんだよ。例えば、『デッドプール』みたいな変わったキャラクターのスーパーヒーローもいるけど、ああいう作品でさえもちょっと定型にそっているところがあるからね。だから、『デスノート』みたいにつねに何が起こるかわからないという作品は本当に魅力的だと思うよ。出演が決まってから、日本版の映画もご覧になりましたか?ナットもちろん観たよ!とても美しくて、原作に忠実だなという印象だね。だからこそ、アメリカ版では、監督がテーマにもひねりを加えて違う作品にするだろうというのは、最初からわかっていたんだ。同じ主人公を演じた藤原竜也さんの印象は?ナットぜひ会ってみたいなと思うくらい素晴らしいと思ったよ。残念ながら、今回はそれが叶わなくて、お会いできなかったんだけど……。参考にした部分などはありましたか?ナットもちろん、彼からはインスピレーションをたくさん受けたと思うよ。漫画を実写化するというのはやっぱり難しい作業でもあるから、そのなかでもその世界観を保つことができているところにはすごく感服もしたんだ。ただ、今回はキャラクターとしてはかなり違っていたから、必ずしも同じようなアプローチは必要なかったんじゃないかなとは思っているよ。役の準備として自分専用のデスノートを作られたそうですが、作ってみてどうなりましたか?ナット役が決まってから、すぐに自分のデスノートを作ってみようと思ったんだ。僕は社会変質者ではないので、「きっと誰の名前も書くことはないだろう」と思っていたんだけど、驚くことに気がついたらすぐに名前をどんどん書いていたんだ(笑)。そのときに、「なんてことだ!誰でもデスノートを作れるんだ」と実感したよ。つまり、「自分はサイコパスじゃないから、名前なんてひとつも書かない」と思っていても、劇中のライトも同じように、人は力を得ると変わってしまうってことだね。そういう気持ちは、役を演じるうえで活かされたと思うよ。そのノートはどうしましたか?ナット自分が知っている人から直接会ったことのない人の名前まで書いてあって、そのまま持っていたら絶対に危ないと思ったから、すぐに燃やしたよ(笑)。では、逆に名前を書いた人を生き返らせることができるライフノートを手にしたらどうしますか?ナットそれはすごくいいアイディアだね!まずは、会ったことないおじいちゃんの名前を書きたいね。それから、モーツァルトとジョン・レノンかな。デスノートかライフノートならどっちが欲しい?ナットライフノート!だって、すごくステキなアイディアで気に入っているから。では、もし本物のデスノートを手にしたら、「使う・破棄する・他人に譲る」のどれを選びますか?ナット悩ましい選択だけど、今回の映画の結末だと仮定して、僕だったら燃やすかな。ただ、この役を演じる前だったら、僕よりも聡明な人に渡すことを考えたかなとは思うけど。でも、やっぱり一番いいのは、亡くなってしまったE.T.という名前の僕の犬をライフノートでまずは蘇らせて、その子に渡したいね。だって、E.T.は誰のことも悪く思わない子だから(笑)。今回のハリウッド版ならではの注目ポイントがあれば教えてください。ナットとにかく原作を大切にしながらも、ひねりを効かせて、見たことのない『デスノート』がクリエイティブな形で広がっているので、ぜひ楽しんでもらいたいな。ライフノートもあったらよかったのにね(笑)。日本のファンにひと言メッセージをお願いします!ナットみんないつも応援ありがとう!今回日本に来られたことは、僕にとって本当に特別な経験になったよ。この原作は日本でとても愛されている作品だということも知っているから、ぜひ観て欲しいなと思っています。あとは11月にまた個人的に日本へ戻ってきたいと思っているので、そのときもよろしくね!インタビューを終えてみて……。自分のデスノートに次々と名前を書いてしまったというちょっとダークな一面もありつつ、ライフノートを気に入って目を輝かせるかわいらしい一面もあり、楽しませてもらいました。現在は、俳優としてだけでなく、弟と組んで音楽活動もしたりと、幅広い才能を発揮していますが、まだ22歳というだけに、今後の活躍が楽しみなところ。これからもますます目が離せなくなりそうです。史上最恐のデスノートに震撼!ハリウッド版ならではの要素が満載の『Death Note/デスノート』は、原作とも日本版とも違う新たな衝撃が走るはず。あなたの中にある善と悪、そして正義と欲望の境界線が揺らいでしまうかも!?ストーリー男子高生のライト・ターナーは、ある日1冊のノートを手にする。そのノートとは、相手の顔を思い浮かべながら名前を書きこむだけでその人物を抹殺できるという恐ろしい力を持つデスノートだった。神のような力を得たことに陶酔したライトは、犯罪者を裁き平和な世界を作ろうとしていた。しかし、そこに待ち立ちはだかるのは名探偵Lの存在だった。はたして、デスノートを巡る運命の行方とは……。恐怖心が高まる予告編はこちら!作品情報Netflxiオリジナル映画『Death Note/デスノート』全世界独占配信中ヘアメイク:池田美里(millisol)写真・大嶋千尋(ナット・ウルフ)
2017年09月04日俳優として、歌手として。そして韓国のみならず日本や中国などアジアで広く人気を獲得しているJohn-Hoonさんが、10年ぶりのミニ・アルバム『記憶の香り』をリリースしました。2000年に男性デュオUNとして韓国でデビューしたJohn-Hoonさんも、気づけば今年で活動17年。これまでの経験や記憶を込めた渾身のアルバムについて話をうかがいました!文・尹 秀姫 写真・大嶋千尋【ペンになってもいいですか!?】vol. 33これまでの自分の記憶を香りに結びつけて表現しました--10年ぶりのミニ・アルバム『記憶の香り』はどんなアルバムですか?これまでシングルのリリースが続いていて、久しぶりのミニ・アルバムなのですごくうれしいです。今回は『記憶の香り』というタイトル通り、香りのイメージをモチーフにアルバムを制作しました。恋愛だったり思い出だったり、自分の経験をもとに表現したいことをアルバムに詰め込んだので、ぜひ聴いてください!--個人的にお気に入りの曲は?やっぱりリード曲の「Never Forget」ですね。この曲は自分が今まで生きてきた人生を振り返ってみるという曲で、だから人によっては、この曲が愛の歌に聴こえるかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、とにかくいろんな要素を表現したかったんですよね。僕自身の話でもあり、聴いてくれる人の話でもあると思ってます。ちょっと悲しいメロディラインではありますが、歌詞は前向きなんですよ。--アルバム・タイトルの『記憶の香り』はどういう意味を込めてつけられたものですか?今回のアルバムには5曲収録されているんですけど、リード曲の「Never Forget」は記憶に関する曲なんです。「波~パド~2017」は僕がかつてUNとして活動していた時の代表曲を今回あらためて歌詞を日本語に訳して歌いました。「一日~ハル~」も、もともと韓国語で歌っていた曲なんですね。他の新曲2曲も記憶にまつわる曲だから、アルバムを通じて “記憶” にまつわるテーマが一貫してあったので、タイトルを『記憶の香り』というふうに決めました。ミニ・アルバムというとリード曲をタイトルにつけがちですが、そうするとリード曲ばかり注目されてしまうじゃないですか。でも僕はやっぱり他の曲も聴いてもらいたいので、アルバムを代表するイメージをタイトルにつけるということをいつも心がけています。--アルバム・タイトルの『記憶の香り』にちなんで、アルバム収録曲を香りにたとえてみてください。わあ、それは考えたことなかったな(焦)! ちょっと待って、今考えますから!(しばらく考えて)「Never Forget」は白っぽいグレーのイメージがあって、夏の海を思わせるような涼しげな香りですかね。「波~パド~2017」は海の話だから、青すぎる青をイメージした香り。「一日~ハル~」は花の匂い。「眩しい記憶」は、うーん…(悩)。……ひとの匂いかな? 人工的に作られた香りじゃなくて、自然に人間が発する香り。「君がいたから」は、うーん…。(考えながら)それにしてもいい質問ですね。こんなに答えに困った質問は初めてですよ! よし!(気を取り直して)「君がいたから」は、懐かしい香り! みんな人それぞれ、自分の人生の中で懐かしい香りってあると思うけど、それですね。--香りの話が続いてすみません(笑)。John-Hoonさん自体が好きな香りは?高校生の時に生まれて初めて合コンしたんですけど、その時たった一度会った女性の香りが今でも忘れられません。それからだいぶ時間が経って、道でその香りを嗅いだら思わず振り返ってしまったこともあるくらい。その香りを説明すると、チョコレートみたいな甘い匂いですかね。甘いものは好きじゃないんですけど(笑)。僕はもともと嗅覚が鋭いので、その香りはすごく記憶に残ってます。もし僕が香水をプロデュースすることになったら、その香りを再現したいですね。--今、John-Honnさんからすごくいい匂いがするんですけど、自分が身につけるなら好きな香りは?自分でつけるのは特にこだわりはないんですよ。ただ、ファンの方からいろいろプレゼントしていただいたものを、日によって使いわけています。--日本での活動も長いJohn-Hoonさんですが、日本で活動している中で忘れられない思い出は?悲しい話ですけど、やっぱり大震災のことですね。僕が除隊して初めて日本でファン・ミーティングをするために来日して、その翌日に東京で大震災を経験しました。イベント自体は2カ月くらい延期になったんですけど、すぐに帰国もできなくて2日間くらい東京にいたんですけど、テレビを見ながら自然は残酷だなとすごく感じましたね。--暑い日が続きますが、夏の思い出は?夏は家から出ないのが一番ですね(笑)! 僕はもともとめんどくさがりな性格なので、暑い夏は、仕事がなければとにかく家から出ません。スイカが好きなので、スイカを食べながら家で映画を見たり。もしくは、逆にタイとかグアムとか暑い国に行って、スイカジュースを飲む(笑)! 僕、泳げないんですけど、プールサイドでスイカジュースを飲むのが最高です!--John-Hoonさんは会うたびにいつもお若いんですけど、若さを保つ秘訣はなんですか?それは僕も個人的に考え続けている命題です(笑)。友だちはほとんど結婚していて、みんなで集まって撮った写真とかを見ると、みんな見事におじさん化しているんですよね。でも第一の理由は僕がまだ結婚してないからじゃないかな。結婚して家庭を持つと、それなりにいろいろなストレスが生まれると思うんですけど、そういうストレスによって細胞の老化が起きるんじゃないかなと思うんです。僕はもともと性格的にストレスを感じやすい性格だったんですけど、仕事をしていたらだんだん性格が変わって、ストレスに強くなったというか、受け止められるようになったと思うんです。軍隊にいた時は、休暇で友人に会うと老けたなって言われたので、やっぱりストレスと老化には関係があると思うんですよね。でも、やっぱり女性のほうが大変だと思います。妊娠・出産のためにお酒をやめなきゃいけないと思うと、僕には耐えられません!--最後に、日本のファンのみなさんにメッセージをお願いします!このアルバムは自分のいろいろな経験を香りというものに託して表現してみたものです。曲ごとにかつての僕自身が込められているので、「この曲にはこんな時代のJohn-Hoonが込められているんだな」と感じながら聴いてもらえたらうれしいです。そして、これからの人生の香りも一緒に作っていきましょう!Informationオフィシャルファンクラブ
2017年08月09日大の猫好きである飯窪春菜さん(モーニング娘。‘17)と金澤朋子さん(Juice=Juice)が歌う、猫好きのための猫の歌『おバカねこと おバカねこバカのうた』がiTunes他で配信スタート!! その背景と猫の魅力を金澤さんに聞いてみました。写真・大嶋千尋 文・三谷真美Juice=Juice金澤朋子さん直撃! なぜ猫の歌を歌うことに?ハロー! プロジェクトに所属する女性アイドルグループ “Juice=Juice” のメンバー、“かなとも” こと金澤朋子さん。金澤さん世の中は空前の猫ブームなのに、どうして猫の歌はないんだろう? という思いから始まったんです。猫好きの作詞家・桑原永江さんや、猫好きのスタッフさんたちと一緒に作りました。 猫っておバカな要素が最大の魅力だと思うので、“おバカなぶんだけ大好きだよ” っていう歌詞にすっごく共感します。まぁ謙遜して言っているだけで、実はおバカなんて思ってないんですけどね(笑)。おバカっぽいところがなくなったら寂しいですし。歌詞 “うちのニャー エラくない?「ぜんぜん」だよねー” も、布団にそそうをしないっていう当たり前のことをしているだけなのに「エラい」って自慢したくなる気持ちがすごくわかるんです。そんな、猫好きあるあるを歌にしました。実は、もともと犬派だった!?金澤さん昔から動物が大好きで、特に犬が飼いたかったんです。でもお父さんに「ペットを飼っちゃダメ」って言われてたから諦めていて……。そんなときに近所の公園で捨て猫を拾ったんです。鳴き声がまだ「ニャー」じゃなくて「キー、キー」と言っているような、ハムスターくらいの小さな生まれたての子猫を。友達のご両親にお願いしたけどダメで、私の家に連れて帰りました。最初はお父さんに反対されたけど、他にもらい手が見つからないこともあり私の家で飼うことに! そしたら大反対していたお父さんが一番かわいがっちゃって、名付け親もお父さんなんです(笑)。いざ飼ってみたらかわいくてかわいくて、今はすっかり猫派になりました。愛猫「ぬんとぅん」の本名は「猫太郎」?金澤さんお父さんが名付けたのは “猫太郎”。でも猫太郎の呼び方がだんだんくだけていって、よくわからないけど “ぬんとぅん” に。今ではみんな当たり前のように「ぬんとぅん」って呼んでます。いちおう、病院とかオフィシャルの場ではちゃんと「猫太郎くん」って呼ばれてますよ(笑)。最大の魅力は、ふてぶてしさ金澤さんお腹が空いているときとかはすごく甘えてくるのに、普段私が家に帰っても喜ばないんですよ! 呼んでも出てきてくれないから、家に帰ったらぬんとぅん探しから始まります。だいたいテーブルの下にいるんですけど、日課ですね。そんなそっけなさもあるのに、家族団らんの中心に入ってくるところがかわいい。この前家族でババ抜きをしていたら、捨てたカードの上にドンッと座ったんです。8.8kgもあるから、貫禄ありですよ。ダイエットフードにしてるんですけど…。ツンデレというか、プイッとした感じがたまらない。そういうギャップがぬんとぅんの魅力ですね。妹に一番懐いてて、一緒に寝たりしているので悔しいんですけど(笑)。歌詞にはぬんとぅんのエピソードも金澤さん歌詞 “のぼってのぼって おりれずに 困ってしまって ニャーニャーニャ―” 。このエピソードはぬんとぅんのことなんです。本当のエピソードが入っているからこそ、より大好きな歌になりました。ところどころ出てくるちょっとおバカなエピソードが微笑ましくて、猫好きの思いがたくさん盛り込まれています。ボサノヴァに初めて挑戦!金澤さんタイトルはちょっとおバカなイメージなんですけど、曲は本格的なボサノヴァ調なんです。そのギャップもこの歌の魅力ですね。今まで歌ったことがなかったから、いろんなボサノヴァを聞いて勉強しました。「力まず、しゃべり口調のように歌って」と言われたり、一緒に歌うのがいつものメンバーじゃない、モーニング娘。‘17の飯窪春菜さんだったから緊張しちゃって。さらに、サビが早口言葉のようで難しいんです! でも楽屋で練習していたら、メンバーのみんなが口ずさんでくれて嬉しかったです。覚えやすいんですよ!猫の鳴き声のマネも金澤さんレコーディングでは、歌部分よりも猫の鳴き声のマネに指導が入り、何度も録り直しました。猫のマネなんてしたことがないから照れ臭くって、本当に恥ずかしかったです。普段とは違う難しさですね(照)。歌詞 “鳴きかた 忘れて ラリラリラ” の猫マネでは「猫っぽすぎる」って指導をされ「あくびに近い感じの猫の声で」なんて言われて、頭の中は「???」ハテナばっかり。でも、差し入れが猫のクッキーだったり、飯窪さんやスタッフさんたちと、ひたすら猫トークで盛り上がったりと、本当に新鮮で楽しかったです。猫好きさんに聴いてほしい!金澤さん猫のあるあるがつまっていてキュンとする曲なので、猫好きさんにぜひ聴いてほしいと思います!ハロー!プロジェクトやアップフロント所属タレントの猫好きメンバーが撮った、愛猫写真をたっぷりと使って構成されたミュージックビデオも必見です! 猫好きのみなさん、見て聴いて癒されてください。ミュージックビデオはこちらから!アプカミ・ミュージック・デリバリーのコーナーから生まれたこの曲。「おバカねこと おバカねこバカのうた」のレコーディング風景、コメントなどはこちらから。Informationただいま配信中!「おバカねこと おバカねこバカのうた」歌:飯窪春菜(モーニング娘。’17)、金澤朋子(Juice=Juice)金澤朋子profile1995年7月2日生まれアップフロントプロモーション所属2013年2月3日Hello!Project 誕生15周年記念ライブ2013冬の福岡公演にて、ハロプロ研修生内新ユニットとして結成発表された、女性アイドル歌手「Juice=Juice(ジュースジュース)」のサブリーダー。
2017年07月18日お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久(33)の妻でモデルの近藤千尋(27)が4日、自身のブログで第1子となる女児を出産したことを報告した。近藤は、太田との連名で「ご報告です5/4 17:41 3030gの女の子を出産しました母子共に健康です」と報告。「私達を選び、親にしてくれた我が子に出会えた時の喜びは今までの人生の中で一番の幸せの瞬間でした」と喜びをつづった。そして、「初めての出産で、不安で痛くて心が折れそうになった時皆さんのコメントにとても助けられました」と感謝。「まだまだ未熟な私達ですが、これからもよろしくお願いします」と呼びかけた。2人は、2015年9月に結婚。昨年11月に、それぞれブログをインスタグラムで第1子妊娠を発表していた。
2017年05月05日お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久(32)の妻でモデルの近藤千尋(26)が21日、自身のブログを更新し、第1子を妊娠したことを報告した。近藤は「この度、私近藤千尋は新しい命を授かりました安定期にも入り体調も安定してきたので皆様にご報告させて頂きます」と報告。「初めての事だらけで戸惑い悩みながらの生活ですが、これからも二人で力を合わせてどんな事でも泣いて笑って乗り越えていきたいと思っています」とつづった。そして、「私達二人を選んでくれた赤ちゃんに会える日を楽しみに残りのマタニティライフをゆっくりと過ごしたいと思っています」と出産を心待ちにしている様子。「二人を支えてくれる周りの友人そしていつも太田夫婦を応援して下さる皆様、これからもあたたかく見守って頂きたいです」と呼びかけ、「まだまだ未熟な私達ですがよろしくお願いします」と結んだ。近藤は、昨年9月に太田と結婚。「彼に出逢えた私は本当に幸せ者です」とのろけていた。
2016年11月21日お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久とモデルの近藤千尋が8日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開催中の「GirlsAward 2016 AUTUMN/WINTER by マイナビ」に夫婦そろって出演した。「Bershka」のステージに登場した2人は、ジーンズに上も黒で合わせたペアルックを披露。腕を組んでランウェイを歩き、手もつないでラブラブぶりを見せつけ、先端ではお姫様抱っこで会場を沸かせた。同ステージには、松井愛莉や佐藤ありさ、筧美和子らも出演。また、トリを務めたマギーは、シースルー衣装から美脚をのぞかせてランウェイを歩き、濡れ髪で大人の色気も漂わせた。「GirlsAward」は、「渋谷からアジアへ。そして世界へ。」をスローガンに2010年から開催されている日本最大級のファッション&音楽イベント。14回目となる今回は「Winter Wonderland」をテーマに、ダレノガレ明美や菜々緒、中村アン、マギーら人気モデルによるファッションショーや、赤西仁と山田孝之の新ユニット"JINTAKA"、乃木坂46、欅坂46、西野カナなどによるアーティストライブを展開。MCは、元AKB48の高橋みなみ、南海キャンディーズの山里亮太、フジテレビの三田友梨佳アナウンサーが務める。撮影:蔦野裕
2016年10月08日2001年に公開され、日本国内での歴代興行収入史上最高額(2011年12月1日現在)である300億円超を記録した、スタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』の花札が株式会社ムービックから12月下旬に発売される。物語の舞台となった「油屋」の世界観を48枚の札に描いた本アイテムは、遊ぶのはもちろん、アートとして飾っても『千と千尋の神隠し』の世界を堪能できる。あのシーン、あのキャラクターが48枚の札で再現!各札には油屋のキャラクターやシーンが盛り沢山。「荻野千尋」の名前が湯婆婆に取られるシーンを再現した桜の赤タンや、インパクト大の湯婆婆の桐20点札など、作品の世界観が凝縮された一品。見ていて飽きない、遊び心あふれるデザインとなっている。一枚一枚に「油屋」の世界観が・・・「『油屋』を舞台としたアイテムなのだから、札に登場するシーンやキャラクターを全て、油屋に集う八百万の神々たちにしよう!」というコンセプトの本アイテム。当初のデザインでは転校前の友人が千尋に宛てた手紙(=現実世界のアイテム)だった部分を、油屋で登場する金の山に変更したり、その上で花札の基盤を崩さないようなキャラクターの配置を考えたりなど、何度もスタジオジブリとムービック担当者がやり取りを重ねて、千尋の世界観を活かした花札を完成させた。「ボクも欲しい!」と鈴木プロデューサーも大絶賛!監修を行ったスタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーは「すごい!ボクも欲しい。」「よく出来ました。」と本アイテムにコメントを寄せ、そのまま宮崎駿監督に見せに行ってくれたほど大絶賛したという。宮崎監督のお気に入りは雨札の「カオナシ(暴走時)」だそう。作品世界を活かしたアイテムに監督も喜んでいたという。老舗かるたメーカーが昔ながらの技法で製造した逸品製造元は1800年(寛政12年)創業の大石天狗堂。現存するかるたメーカーで、最も歴史あるメーカーだ。札の表面の縁をくるむ裏紙が均一になるように裏紙の角を落としていく「角切り」、裏紙と本体を貼り合わせる「ヘリ返し」など、一枚一枚職人が丁寧に作り上げている。そのため、一日に作れる数に限りがあり、まさに貴重な逸品となった。みんなが集まるお正月に遊ぶぴったりのこのスペシャルアイテム、お子さまも喜ぶこと間違いなしだ。ジブリファンのみならず一度は手にしてみたい?!============================『千と千尋の神隠し』花札 通常版(2011年12月末発送予定)・税込3,150円・全48枚・昔ながらの一行つづりのケース入・ケース天面に湯婆婆のシール付・『千と千尋の神隠し』オリジナル役の説明を組みこんだ英・和訳の説明書付・花札本体サイズ約5.4×3.4㎝・ケースサイズ約縦6.4×横4.2×高さ4.6cm============================『千と千尋の神隠し』花札 額装版(2012年2月上旬発送予定)・税込16,800円・全48枚の札をアクリルプレートに並べ、黒の木製フレームにセット・背景:黒布マット【額装版特典】①スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーのコメント入り認定書(シリアルナンバー入り)②『千と千尋の神隠し』のタイトルロゴを彫り込んだ真ちゅう製プレート(額に貼りつけ可能)・額装サイズ約縦44.5×横36.8×厚さ2cm============================プレスリリース提供元: PR TIMES
2011年12月16日スタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』が花札になって登場!お正月に向けて、ムービックから12月下旬に発売される予定だ。各札には油屋のキャラクターやシーンが盛りだくさん。「荻野千尋」の名前が湯婆婆に取られるシーンを再現した桜の赤タンや、インパクト大の湯婆婆の桐20点札など、作品の世界観が凝縮された一品。あのシーン、あのキャラクターが48枚の札で再現、ジブリファンをうならせる花札は、みんなが集まるお正月に団らんにぴったりのアイテムだ。『千と千尋の神隠し』花札 通常版価格:¥3,150(全48枚)昔ながらの一行つづりのケース入/ケース天面に湯婆婆のシール付/『千と千尋の神隠し』オリジナル役の説明を組みこんだ英・和訳の説明書付お問い合わせ: ムービック公式サイト
2011年12月16日