気づいたら重い女になってしまう・・・自分は絶対に重い女になりたくない!と思っていたのに、お付き合いをしていくうちに気づけば重い女になってしまっていたという経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。相手のことを思うからこそドンドンと重くなってしまうのかもしれませんが、相手が重い女と感じてしまった時点で、交際関係に亀裂が入ってしまったり、喧嘩が増えてしまうということもあります。重い女にならないためにも、まず重い女の特徴を十分に理解しておく必要があるでしょう。そして重い女ではなく、忘れられないほど魅力のある女性になるにはどのようにしたらよいのかを解説していきます。重い女の特徴3選重いと言われて悲しい思いをした経験がある人も多いのではないでしょうか。重い女にならないためにはまず自分自身を自己分析したうえで、重い女の特徴に当てはまってないかを確認するのが効果的です。自分自身が重いと思っていなくても実は相手は重いと感じてしまっているかも・・・。一度自分自身に問いかけ見直してみましょう。こちらでは重い女の特徴を3つご紹介します。(1) 束縛が激しい大好きな彼のことを何でも知りたい。いつどこで何をしているのかを把握しておきたい。友達や会社の人と遊びに行ったり飲みに行く時はマメに連絡が欲しいと考える女性も多いのではないでしょうか。本気で好きだからこその行動かもしれませんが、一般的に見たら束縛が激しい女性とみられることが多いのかもしれません。そしてそれは同時に重い女性と感じる人もいることでしょう。(2) ネガティブで自分に自信がない常にマイナス思考でネガティブな女性は男性に重い女性と思われてしまうことも多いようです。ネガティブな発言をされてしまうと、ポジティブになるように持っていこうと周りが気を使わないといけなくなってしまい、重い女となってしまうことがあるでしょう。自分に自信のない人が陥るケースですが、自信がないなりにも明るく前向きにできるように努力が必要と言えるでしょう。(3) すぐに泣いたりかまってほしい雰囲気を出すどうしても相手の気持ちを自分に向けておきたくて、何かあるとすぐに泣いてしまったり、弱い自分を演じてしまうという人もいるのではないでしょうか。演じてるうちはいいかもしれませんが、男性からするとめんどくさいと思ってしまったり、構ってほしい雰囲気を読み取り、重い女だと思われてしまうこともあるでしょう。重い女になってしまうと相手は逃げたい気持ちになってしまうこともあるので注意してください。忘れられない女になる方法3選重い女は卒業して、忘れられない女=魅力のある女になれるように努力をしましょう。こちらでは、男性があなたを離したくないと思ってしまうような素敵な女性になる方法をご紹介します。(1) 一途に人を愛することのできる女性忘れられない女性の特徴としてまず挙げられるのが、一途に人を愛することのできる女性でしょう。一途に男性を好きになるというのは簡単に見えますが、一途に相手のことを考え、相手の幸せを願いつくすことのできる女性はなかなかいないのではないでしょうか。相手に重いと思われることのない、純粋な愛を注ぐことができるには、素敵なお相手に出会う必要があるかもしれませんね。(2) 無邪気でどんなことにも明るく笑ってくれる女性とにかく無邪気でどんな冗談でも笑い飛ばしてくれるような明るい女性は魅力的と言えるでしょう。仕事で疲れていても、明るく癒してくれる女性が味方だと考えるだけで頑張れる人もいることでしょう。男性は癒される女性であれば結婚したいと考える人も多いようです。明るい女性になるにはまず自分に自信を持って前向きに進んでいける人になる必要があるでしょう。(3) 気が利き話をよく聞きいつも見方をしてくれる女性気が利く女性や、自分の話ばかりするのではなく聞き役が出来る女性に男性は居心地の良さを感じます。また、いつも自分の味方をしてくれる女性は男性からすれば安らぎと感じます。男性が安らぐことのできる女性になることが忘れられない女になる秘訣ともいえるでしょう。重い女ではなく一途でまっすぐな女性でいよう!重い女になってしまうと相手だけではなく、自分自身も疲れてしまうことでしょう。せっかく素敵な相手に出会えて付き合えたのに一緒にいて疲れてしまう存在になると寂しいですよね。重い女ではなく、一途な女性を目指していくと良いでしょう。
2019年06月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第34回アクマの辞典タ行【ト】➤「年の差恋愛」(としのされんあい)…女のほうが寿命が長いので、女が年上なのが適正では、と思うが「女のほうが、夫が死んでから元気になる」率が高いので、やはり男が年上なのが適正なのかも今回のテーマはタ行から「年の差恋愛」だ。先日三船美佳さんが再婚をされた。私は、三船さんと同い年であるため、当時16歳の三船さんが40歳の高橋ジョージ氏と結婚する、と聞いても「乙女ゲーではよくある話だ」としか思わなかったが、今考えると、あれは平成を代表する案件だったのではないか、とさえ思える。そもそも乙女ゲーですら、あそこまで離れているのは、そうそうない。成年と中高生、もしくはそれ以下の交際については「未成年本人が良いならいいじゃないか」という意見もあるが、無知で判断力に欠ける子供を、悪い大人がいろいろ搾取している可能性も十分にあるため、一概に「本人が良ければ」と言えないのは確かだ。しかし、成人さえすれば、人間の判断力はバリバリになり、悪い奴なんかには騙されなくなるか、というと依然ハチャメチャに騙されていたりするので「年齢と判断力は必ずしも比例しない」という事実が、また成年と未成年の交際問題をややこしくしていると言える。お互い成年であっても、年の離れた恋愛というのは、周囲にガタガタ言われがちなものである。年が離れれば離れるほど「遺産目当て」というような「恋愛感情以外の打算や理由」があるに違いないと邪推されがちなのだ。しかし「遺産目当て」と言っても、簡単ではない、何故なら日本人の寿命というのは思った以上に伸びているからだ。例えば、20歳の頃に70歳の金持ちジジイと結婚して、ジジイが死んだ暁には、遺産で若い男とよろしくやろうと画策しても、平気でジジイが100まで生きる可能性があるのである。そうなると、ジジイが死ぬときには、自分もすでにババアと言ってよい年齢であり、しかも若い時分を全てジジイの介護に費やす羽目にもなりかねない。よって「遺産目当て」で年の差婚をするときは「自らの手で相手を殺す」ぐらいの覚悟で臨まなければいけない。それも「油ものを食べさせて早死にさせる」などという手ぬるい方法ではダメだ。ひとたび病院に入ってしまったら、驚異の現代医術で「生きてはないけど死んでもない」というような状態を10年ぐらいキープされてしまったりする。よって「確実に心臓を打ち抜く」ぐらいはしないとダメなのだ。つまり遺産目当ての結婚というのは「リスクが高すぎる」のである。このように、女の場合は相手の男が年上すぎると「金目当て」を勘ぐられるが、女が年上すぎると今度は「騙されている」と言われてしまう。もし女側に、わざわざ騙して奪うような財産がない場合は「そのうち捨てられる」と言われるのだ。このように、若い男が純粋な気持ちで年増女を好きになるなどあり得ないし、もの珍しさで一時期付き合っても、そのうち飽きて若い女に行くに決まっている、と思っている人間がいるのである。毎度おなじみツイッター情報なので本当かどうかはわからないが「中学生男子たちが『沢尻エリカも30過ぎのババアだから、俺絶対抱けねーわ』などと放言していた」というつぶやきを見た。怒りというより、その年で可哀想である。世の中には「いい年して」と年齢で他人の行動を制限しようとする人間もいるが、逆にそれで己の行動を制限してしまい、人生の幅を狭くしてしまっている人もいるのだ。件の男子中学生で言えば、この先どんなに魅力的な異性に出会っても「30歳過ぎているんだから選択肢から除外しなければいけない」と思ってしまう、ということだ。だが、この男子中学生が「いろんな女を抱いた結果、やっぱり30以上の女はない」と判断したとは考えづらい。つまり、そういう考えの大人が周りにいたか、そういう大人の発した狭量な思想を不幸にもネットか何かでキャッチしてしまった、ということだ。年の差、と言っても17歳と30歳が付き合っていると聞けば「おっと?」となるが、80歳と93歳が付き合っていると聞いたらもはや「誤差」だろう。人生100年時代、そろそろ多少の年の差でガタガタ言うのは止めないと、古い人間と思われるだけだ。【タ】➤「托卵女子」(たくらんじょし)…犯罪者よりもDNA鑑定の発達を苦々しく思っている【チ】➤「痴漢」(ちかん)…男VS女の構図になりがちな話題だが、敵は「痴漢」だということを忘れてはならない【ツ】➤「妻」(つま)…「妻は女じゃない」と、言っているとき、妻はあなたを「ATM」と言っているかもしれない【テ】➤「手相占い」(てそううらない)…最終的に「病院へ行ったほうがよい」という現実的なアドバイスをする占い師が増えているらしい【ト】➤「年の差恋愛」(としのされんあい)…女のほうが寿命が長いので、女が年上なのが適正では、と思うが「女のほうが、夫が死んでから元気になる」率が高いので、やはり男が年上なのが適正なのかもプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年05月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第33回アクマの辞典サ行【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート今回のテーマはサ行から「失恋」だ。この世の中には、カップ焼きそばの麺を三角コーナーに全部ボッシュートしたり、湯切りには成功したがかやくを入れ忘れていたり、逆に後から入れるソースを先に入れていたりと、様々な悲しみがある。カップ焼きそば一つでこれだけ悲しめるのだから、その数は計り知れない。その中でも失恋の悲しみは別格と言われている。しかし私自身は、失恋らしい失恋をしたことがない。勘の良い読者はすでに気づいてショウ・タッカーに殺されていると思うが「失恋したことがない」=「モテる」ではない。逆に真にモテず、恋愛に縁がない奴というのは失恋するところにまでいけないのだ。ない袖が振れないように、したことない恋を失うことはできないのである。モテない自信がある人間というのは、「成就確率0%」と気象庁に発表されている自分が恋をしたところで、失恋して無駄にダメージ負うだけと思っているので、恋自体を徹底的に避け、老人のように、ときめきは全部不整脈だと思って生きている。モテない人間だけではなく、人間は年を取るにつれ「失恋を恐れて恋をしなくなる」傾向にあるという。年を取ると身体的に傷の治りが遅くなり、かさぶたが剥げた後にかさぶたができるという無限かさぶた製造機となり、一向に傷が癒えない。心の傷の治りに年齢が関係あるかどうかは不明だが、大人になると「そうそう心を負傷するわけにはいかなくなる」のは確かだ。中高生なら失恋しても勉強が手につかなくなるぐらいで済むかもしれないが、大人が失恋して仕事や家事ができなくなったら生活が破綻する。恋などという決して不可欠でないものに、生活を狂わされるわけにはいかない、という思いが人を恋から遠ざけるのだ。婚活サイトやマッチングアプリが流行っているのもそのせいかもしれない。出会いを求めている人間が集まるところなら成功率も高いし、そういう媒体を挟めば上手くいかなくても「失恋」とは言わず「ご縁がなかっただけ」として、ダメージを減らすことができる。恋愛からできるだけ恋部分を省略しようとしているのが、現代の大人の恋愛なのかもしれない。最近は中高生でも、直接「好きだ」などと面と向かって告白することは少なく、LINEやメールなどで済ますほうが多いのではないだろうか。対面ではないため、告白のハードルが下がるし、断られたら「ナンチャッテσ(^_^;)」と突然おじさんになって、冗談でした、と逃げることもできる。しかし、LINEやメールでの告白のほうが実はリスクが高い。昔ラブレターが回し読みされたように、おもしろLINE告白は即スクショを取られて回されるだろうし、最悪SNSで全世界に晒される。一番そういうリスクがないのは「対面口頭」なのである。最近は24時間で投稿が消えるインスタグラムのストーリーが人気だそうだが、それよりも早く消えて、データも残らないのが口頭なのだ。何でも保存されて拡散される世の中においてはこのアナログ方法が一番頭の良い告白とも言える。ただ相手がボイレコで録音している可能性もあるので、告白の際には相手のボディチェックも忘れないようにしよう。【サ】➤「財布」(さいふ)…スムーズに奢られるために「払う意志はある」を演出するアクセサリー【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート【ス】➤「好き避け」(すきさけ)…推しに会うと推しの目の前で発狂してしまうのであえて会いにいかない人のこと【セ】➤「セロトニン」(せろとにん)…太陽の光を浴びると出て幸せになるらしい、美白至上主義国家日本の女が不幸なのは自然の流れ【ソ】➤「尊敬できる人」(そんけいできるひと)…「理想の結婚相手は?」と聞いて、これが返ってきたら「お前にそんなこと答えるつもりはない」の意プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年05月07日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、3月に行ったTwitterアンケートの結果について、石井さんのコメントをお届けします。■あなたにとって「幸福」とは?第1回目の公開後、ココロニプロロさん のtwitterアカウントで「幸福」についてのアンケートをお願いしました。ご回答くださった皆様、誠にありがとうございました!『#石井ゆかりの幸福論 』連載スタート!あなたは今、幸せですか?もし「いいえ」なら、何が足りないと思いますか?RTもしくはコメントをお寄せください!#ココロニプロロ— cocoloni_PROLO (@cocoloni_portal) 2019年3月25日4000以上のお応えを頂き、半数近くが「幸せです」を選ばれたのには少し驚きました。もっとも、「幸せ」の定義は人によって大きく異なります。また、このアンケートがタイムラインに流れた時間帯や、このアンケートが目に止まる方々が私かココロニプロロのフォロワーの方が大多数であること、また、そもそも「回答するかどうか」の判断がこの手前に含まれているなど、様々なバイアスがあります。『幸せじゃない人は心理的に「押したくもない」ってなりそう@TeteGift0727さん』(※Twitterの引用は全て原文ママ)というご意見もありましたが、たしかにそういう気持ちになる方もあるだろうと思います。ゆえに、これだけでわかることはそれほどないわけなのですが、それでも「幸せ」について様々な関心があり、ご意見がある、ということは、感じられる気がしました。■お金、健康、愛が足りない!コメントの中には「お金や愛などが足りない」との声が多く見られました。確かに、生活が安定していて孤独でない、ということは、幸福の最大の条件だと思います。『幸せではない方に入れました。他人の幸せを羨むのではなく喜ぶような心の余裕がないといくら周りがあの人は幸せそうだと思っても当人は幸せだとは思えなくて。そんな心の余裕は経済的余裕や健康な体があってこそ生まれると思っています。@bisco_mItSUyoさん』お金が欲しい、愛されたい、健康になりたいという望みは決して、利己的なだけのものではないと思います。自分以外の人も幸せになってほしい、でも、それを祈れるようになるには、自分自身の生活の余裕が必要だ、という意見は、納得できます。確かに、世の中には自分のことなど構わず、他人を気遣うことができる人もいます。私自身、そういう人に出会ったことがあります。その人は余命一週間ほどだった病床でも、世話をしに来た家族を気遣って、楽しませようと、冗談を言ったりしていました。ですがその人もまた、他者からの愛の記憶に守られていたのではないかと思います。受け取ったものの大きさ、与えるものの大きさは、客観的に量れるものではありません。人が別の人からどれだけの喜びや庇護を受け取ったのかは、当人にしかわかりません。与えた側さえ、それはわからないものだろうと思います。■自分のものの考え方・思い方『40過ぎてやっとこさ「幸せはなるものじゃなくて気づくもの」って意味が分かってきたような気がします……@Shuto_Kaito_Momさん』『10年ほど前「しあわせになれない理由は私にはなにひとつないのに、自分が自分をそうしたくないんだ」と気づき、長い旅をして、「しあわせ」の定義が変わりました。しあわせって調和なんだ。四方が合っている、wholeであるということ。実は常に成就していることで、ただ認識の問題なんだなって、今は。@atohchieさん』自分だけが幸せではいけないのでは、という思いを持たれる方もいらっしゃいました。『ただ、自分が幸せでもつらい人がいる状況が目に入った時、私だけが幸せではいけないのでは、と思っているフシがどこかあります。@havingfun724さん』「幸せである」と認めることを怖れるような思いを持つ方は、結構いらっしゃるのではないかと思います。「幸せだ」と認めてしまうことが悪いことのような気がしたり、「幸せだ」と認めてしまったらもうそれ以上のものは手に入らないように感じたりする、ということもあるのかもしれません。たとえば、「これでおなかいっぱいです、満腹です」と言ったら、もうおかわりはもらえません。神様のような存在がいるとしたら、「まだまだ、おなかに余裕があります」と言っておきたい気がするわけです。満足することが、向上心を失わせる、と考える人もいます。あくなき努力を続けていくためには「まだまだ足りない」というハングリー精神が必要だという考え方です。こうした考え方を採る人にとっては、「幸福だ」と感じることは害悪となることもあるようです。「自分以外の誰かが幸福だからといって、その人に怒りを感じるのはばかげている、その人が私から何か奪ったわけでもないのに!」。これは、ある小説の中の一節です。この言葉はまるで正しいのですが、これを口にした人物は確かに、身近にいる人の幸福を妬んで、その人を遠ざけようとしていたのでした。この言葉は、自戒、反省の言葉であり、自嘲の言葉でもあったのです。私たちは他者の幸福を羨まずにはいられませんし、特に、自分が傷ついて苦しみや悲しみを抱え、不安に苛まれているときは、そうした思いを抱きがちです。それを知っている人々は、幸福なときでも、「自分が幸福だ」とは言わないようにします。無用の悪意から身を守るためです。「あなたは幸福ですか?」という問いの前で立ち止まり、口を閉ざしたくなるとすれば、それは「他の人々は幸福だろうか?」という問いが心の中に渦巻くからなのかもしれません。■幸福かどうかわからない。幸せになるための条件がわからない、何かが必要な気がするが、それが何かわからない、といったご意見も多かったように思います。『「いいえ」にしました。このところ「幸せ」についてずっと考えていたので思わずリプライしてしまいました。私の場合は幸せになりたいとは思っているものの自分が「どうしたら」や「何があったら」幸せを感じるかがはっきり認識できてないのが原因かなと思ってます。@love_toucanさん』『私は幸せかどうか分からない。何の不自由もなく生活できているのだから幸せなのかもしれないけど、幸せを感じる実感はなくて。分からないのでその他で。@neeze37さん』『恵まれているとは思うけれど、それがイコール幸せではない気がして。@naokosunsky1973さん』『何をしたらいいのか、何をしたいのか、歳をとるだけで先に光が見えない。@kakailuさん』幸せ自体の感じ方が時間によって変わる、というご意見もありました。『幸せだと思っていても後になってみると幸せではなかったと思う事もあるし、幸せじゃないと思っていても後になってみると幸せだった事もあり、「幸せと感じる事」には時間が経てば訂正が入ります!今の感想はあてにならないです。@horeisyouさん』幸せには常に「比較」がつきまといます。他人と自分の比較、過去と現在の比較、過去の2点間での比較などを通して「あの時は今よりは幸せだったな」「今にして思えばアレが幸せだったのかも」などと考えることも確かに、あります。「幸福」ということを、リアルタイムの感情・感覚として捉える方がいる一方で、ある種の価値判断・評価のようなものとして捉える方もいらっしゃるのだと思いました。また「自分は多分、幸福なんだろうと思う」というようなご意見もたくさんありました。これは、「感情や感覚ではよくわからないが、客観的に自分の生活を眺めると、いろいろな条件が調っているなあ」ということなのでしょう。「あたりまえだと思っていた条件を失って初めて、幸福だったのだとわかる」という言説は、ごく一般的なものです。だとすれば、私たちは「幸福」に関して、感情や感覚の上では、かなり鈍感だということなのかもしれません。少なくとも、そう自覚している方が少なくないんだな、という印象を受けました。「幸福ではない」を選んだ方のコメントの中で「お金が足りない」「仕事がない」というご意見がたくさんありました。次回、「幸福論」第2のテーマは、その「お金」についてです。>>次回もお楽しみに(5月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年04月25日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第32回アクマの辞典カ行【キ】➤「記念日」(きねんび)…自分にとってだけの記念日を「二人の記念日」にして怒っている人がいる今回のテーマは「記念日」である。「相手に灰皿で殴られた傷を抜糸した日」とかでなければ記念日というのはカップルにとっておめでたい日のはずである。離婚日ですら状況によっては祝杯が上がるぐらいだ。それにもかかわらず「ケンカの素」になりがちなのも、この「記念日」というやつである。「結局、恋愛というのはマッチング」それを言っちゃあ全てがエンドなのだが、この記念日を巡るカップルの諍いを見ると「エンドですね」と言わざるを得なくもなる。「記念日にこだわり過ぎな彼女がウザい」「記念日を全く覚えない彼氏が信じられない」など、記念日に対するパートナーへの不満は世に溢れている。だがこれは、記念日を気にし過ぎな奴は重いとか、気にしなさ過ぎな奴が無神経という話ではなく「記念日に対する価値観が違う相手とつきあってしまった」ために起こる不満なのである。「その指テクいいね」と君が言った「手マン記念日」とかを二人とも覚えているというなら何ら問題ない。逆に誕生日どころかお互いの名前すら忘れてしまい、今さら聞けないので、死ぬまで若い頃につけた恥ずかしいあだ名で呼び合った、というカップルもある意味上手くいったと言えるだろう。だが価値観が全く同じカップルというのも稀であり、そのズレにイラッときてしまうことは、記念日だけに限らずよくあることだ。しかし、ケンカなどできればしたくないものだ。よって、記念日に対しての価値観がパートナーと違う時はどうしたらよいのだろうか。まず、いきなり相手の価値観を否定しないほうがよいだろう。「いくらなんでも誕生日を覚えてないのは酷い」と思うかもしれないが、それすらも個人の価値観である。もしかしたら相手は「誕生日なんてただの日付けさ、数字の羅列に過ぎない…」という強固な厨二的思想を持っているのかもしれないのだ。それを頭ごなしに「何で覚えてないのよ!」とキレても、ケンカになるだけだし、何より相手の思想と価値観を否定している。覚えてないのは仕方ないとして「でも自分は、誕生日ぐらいは覚えてほしいのだ」という、まず自分の価値観を説明し、それに歩み寄ってもらえるよう相手に交渉すべきだろう。逆に記念日を全く重視しない派も「そんな、くだらねえことイチイチ覚えてんじゃねえよ」と言ってはいけない、相手にとっては、手マンがすごくよかった大切な日なのだ、それを否定してはいけない。ただ「自分はそこまでは覚えられない」ということは相手に説明し「その代わり誕生日は忘れない」など、相手に歩み寄る姿勢を見せるべきであろう。パートナーを選ぶ時は、価値観の近さも重要だが「どれだけ相手の価値観を否定しない」かも重視すべきだろうあと記念日重視派は「今日は何の日か覚えている?」という「試し」は止めたほうがよい、圧迫面接であり「私いくつに見える?」に通じるクソクエスチョンである。【カ】➤「勝ち組」(かちぐみ)…勝ち組だと周りに認識されると負けるまで殴られる【キ】➤「記念日」(きねんび)…自分にとってだけの記念日を「二人の記念日」にして怒っている人がいる【ク】➤「クールドジ」(くーるどじ)…現実では「残念な人」と言われる【ケ】➤「毛」(け)…ジムと同じで脱毛は金を出すのは容易く、通うのは難しい【コ】➤「コスパ」(こすぱ)…自分とのデートのコスパをよくされるのは嫌プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年04月22日人間、誰しも承認欲求があるもの。自分を見てほしい、認めてほしい、ほめてほしい、というのは普通の感情です。ただ、単にほめるのではなく「自分がほめてほしいところ」をほめられなきゃ、意味がない!と思う人も多いでしょう。実はここはあなたの弱点であり、自分のヤバさを反映している部分でもあるのです。そこで自分がほめてほしいところからわかる「あなたのヤバさ」を分析します。■髪型やネイルの変化をほめてほしい髪のアレンジやネイルアートなど、ちょっとした変化を男性にほめられると、好意を持つ、という女性はいませんか?こういった箇所を変えても、男性にはなかなか気づかれないもの。そこをほめる男性は、女性の扱いにかなり慣れた人です。つまりはモテ男子か遊び人の可能性大。髪型やネイルをほめてほしい女性は、つらい恋愛に突入しないように、自分の「男性の好みのヤバさ」を自覚してくださいね。■仕事ぶりをほめてほしい仕事にやりがいを感じ、頑張っているので、その姿をほめてもらえるとうれしい、という人もいるでしょう。このタイプは自己満足型です。努力している自分が好き、そんな自分を見てほしい、というちょっと「ヤバい頑張り屋さん」かも。でも、本人が期待しているほど、他人はあなたを見ていません。頑張りすぎて、心のバランスや体を壊してしまうこともありそう。くれぐれも自分を大切にしてくださいね。■性格をほめてほしいルックスやスタイルは並みだけれど、性格やノリのよさには自信があるからほめてほしい、なんて人もいるはず。男性にとって、性格をほめるのはなかなか難しいこと。また、全ての男性が、明るくノリのいい女性を好むわけでもありません。おとなしくて地味な女性が好きな男性もいるでしょう。性格をほめてほしいあなたは、実は「人気者になりたいヤバい女」です。100人全てに好かれようとせず、100人中で5人でもいいから気の合う人がいればOK!と考えたほうがいいかもしれません。■センスをほめてほしい服や持ち物にこだわりがあり、そこをほめられると好感を持つ女性もいるのでは?そんなあなたは、ずばり「プライドが高いヤバい女」です。意識高い系かもしれません。なお、センスをほめられても、相手がダサい男性なら、ショックを受けたり、逆にバカにしたりもすることも?センスというのは曖昧だし、好き嫌いも関係してくるもの。他人に対して、もう少し寛容になったほうがいいでしょう。■女子力や家庭的なところをほめてほしい料理や家事が得意、ということを男性に気づいてほしい、って人もいそうですね。このタイプは「結婚願望が強いヤバい女」です。まだお付き合いもしていないのに、妄想の中ではその男性と結婚している、くらいのヤバさ……。怖い!うっかり付き合ったら大変!と思う男性もいるでしょうから、過剰に家庭的アピールするのも考えものです。■あなたの「ヤバさ」はどこにある?あなたがほめてほしいポイントはどこですか?自分の「ヤバさ」は自覚できたでしょうか?その部分を修正していくと、新しい出会いを引き寄せられたり、身近な男性といい感じになれたりするかもしれませんよ。
2019年04月08日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!第31回アクマの辞典ア行【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる今回のテーマはあ行より「受け身(の女)」だ。このサイトは見ての通り、占いコンテンツが充実している。むしろ何故「占い」をテーマに選ばなかったんだと言うぐらいだ。吉牛に行こうと提案しておいてカレーを頼む奴ぐらい不可解である。しかし、全く無関係というわけでもない。占い好きな女は「受け身」の傾向があると言われているそうだ。「受け身」とは決して、現代的な女の生き方とは言えなくなってきている。自活し、結婚するも出産するも自分で決めるのが今の時代の女であり、「受け身」などという、うすらボンヤリした生き方では、自称「グイグイ引っ張って行くタイプ」の男が運転する軽トラの荷台にしがみついて生きる羽目になる、というわけだ。しかし「受け身」な態度が全て従属的かというと、必ずしもそうではない。私は数年前、家を建てた。注文住宅なので、敷地面積と予算の許す限り自由にすることができた。なんでも自分の思い通り、と言えば聞こえは良いが「なんでも」の中には便所のドアノブの色とかも含まれているのだ、正直どれでもよい。しかし施工主は、どうでもいいことまで全部決める義務があるため非常に疲れた。「なんでも自分で考えて決める」というのは、意外と面倒くさいのだ。それよりもっと楽なのは「誰かに決めさせ、気に入らなかったら文句をつける」ことだ。夕飯はなんでもいいと言いながら「そうめん」と言ったら「え~」と言うポジションである。「あなたに任せる」と、一見受け身な態度で面倒くさいことは下々にやらせ、最終決定権は自分が持つと言う「従属的」どころか完全に「貴族の思想」だ。時には他人に決断を委ねたほうが効率的なこともあるし、「乗るしかない、このビッグウェーブに!」という名言があるように世の中の流れに身を任せたほうが良い結果になることもある。受け身な女は現代的ではないかもしれないが、だからと言って「総攻め」という同人誌でしか見ないような、攻め一方の女も柔軟性がないし、何より疲れてしまう。戦況によって受けと攻めを変えられるバランス型ファイターが現代的な女と言えるのではないだろうか。恋愛に関しては「受け身」のほうがモテるらしい。何故なら、モテというのはまず相手に「イケそう」と思わせるのが大事だからだ。つまり、いくらイイ女でも、難攻不落の要塞の如く攻め入る相手全員を大砲で撃ち落としてそうだと「ムリめ」と思われて挑戦者自体がそうそう現れない、つまりモテない。逆に「受け身の女」は門が半開きで「来るものは拒まず」「押しに弱い」雰囲気である。そこに「イケるのでは」と思った男が寄って来るのだ。しかし、このモテは、毎度おなじみ「雑魚モテ」である。鍵をかけてない家に泥棒が入って来るのと同じ原理だ。よって恋愛においては、意中の男は「受けとめ」、そうでない男は「受け流す」二種類の「受け」を使いわけるのが、デキる受け身の女である。【ア】➤「頭ポンポン」(あたまぽんぽん)…漫画やドラマで使うときは「これで喜ぶ女はフィクションです」と明記したほうがよい【イ】➤「インフルエンサー」(いんふるえんさー)…インフルエンザのインフルエンサーと言うのを我慢するのに骨が折れる存在【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる【エ】➤「遠距離恋愛」(えんきょりれんあい)…同居していても浮気する奴はするので距離は関係ない【オ】➤「押しに弱い」(おしによわい)…自分の押しで倒れた相手は、他の奴の押しにも倒れると思ったほうがいいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年04月07日日々、仕事に恋にと頑張っていても、ちょっとへこんだり、もうやってられない!と思ったりすることってありますよね。そんなときは元気を取り戻すために、自分に「ごほうび」をあげたいもの。今回はエネルギーチャージにぴったりな「ごほうび」がテーマのグルメ漫画を2つご紹介します。■お疲れ気味の心に元気を注入1つ目は、タイトルがずばり『ごほうびごはん』(こもとも子/芳文社)。現在10巻まで出ている人気漫画です。主人公は長野県から上京した新人OLの池田さん。慣れない仕事と独り暮らしに疲れた彼女は、週に1度、自分をねぎらう「ごほうびごはん」を食べています。1巻では自作の“エビカレー”にご満悦。他には“もんじゃ焼き”“スパゲティ”などが登場します。「ごほうび」と言っても、いわゆる豪華なご飯ではなく、自分が満足するかどうかがポイントとなっているのが特徴です。やがて池田さんは会社になじんでいくのですが、同僚たちのキャラもなかなか素敵。パンを愛する小湊さん、甘味大好きな部長、揚げ物フリークの本田くんといった人々の趣味趣向に影響され「ごほうびごはん」が、ますます充実していきます。新人だった池田さんの成長も描かれたこの作品は、読んでいると元気になれるところも魅力のひとつ。お疲れ気味のときは、ぜひ本書を手に取ってパワーをもらってくださいね。ちなみに池田さんは唐揚げ好きです。■大人の贅沢!お鮨のウンチクも学べるもう1冊は『ごほうびおひとり鮨』(王嶋環、早川光/集英社)。お鮨ってお高めだし、まさに「ごほうび」という感じですよね。こちらの主人公は、10年以上付き合った彼氏にフラれた31歳のOL、伊崎藍子。身も心もボロボロの彼女は元気を取り戻すため、贅沢をしようと決意します。アラサーあるあるとでも言うのでしょうか。その気持ち、わかる!って人も多いはず。そんなこんなで周囲の人に「贅沢って何?」と聞いた藍子は、鮨オタ男子に「鮨」と言われ、前から気になっていた鮨屋に突撃することに!そこから物語が展開するのですが、値段が書かれていない鮨屋のカウンターでドギマギ……。現在5巻まで出ているこの漫画には、毎回、実在の江戸前のお鮨屋さんが登場するため、実際にお店に行くことも可能です。前述の鮨オタ男子、謎のカリスマ鮨レビュアーなどとの絡みも楽しめますよ。面白いのはもちろんですが、お鮨のウンチクを学べる作品でもあります。読み終わっての感想は、やっぱり「お鮨が食べたい!」。じっくり読んでから、回らないお鮨に挑戦してみてはいかがですか?■おいしい「ごほうび」で自分を癒して疲れて心が弱っていても、おいしいものを食べたら幸せな気持ちになることって多いですよね?「私、ため息ばかりついてる?」なんて思ったときは、自分を励ます「ごほうび」の食事で、おいしく楽しく癒されちゃいましょう。気分が落ち着き、自然に笑えるようになれば、「あの子、素敵だな」と周囲の男性のあなたを見る目も変わるかもしれません。
2019年04月06日企画展「竹久夢二という生き方-明治・大正・昭和を駆け抜けたロマンチスト-」が、2019年4月4日(木)から6月30日(日)までの期間、竹久夢二美術館にて開催される。竹久夢二は、センチメンタルな画風の「夢二式美人画」作品などで広く知られる画家・詩人。大正ロマンを象徴する存在として、今なお注目され続けている。本展では、夢二の「生き方」と「美の世界」にフォーカス。画家としてスタートした明治から、自身がデザインした雑貨を販売する「港屋絵草紙店」を開店した大正、闘病生活を送った昭和までを、『夢二画集 冬の巻』カバーや「暮笛」、「モントレーの丘から」といった日本画・デザイン作品・雑誌表紙絵などの作品約250点と共に追っていく。また、平成最後の年となる2019年、竹久夢二は生誕135年・没後85年を迎える。平成では、竹久夢二をめぐる平成年間の動向も振り返り、その魅力を深く追求する。【詳細】竹久夢二という生き方-明治・大正・昭和を駆け抜けたロマンチスト-会期:2019年4月4日(木)~6月30日(日)場所:竹久夢二美術館住所:東京都文京区弥生2-4-2時間:10:00~17:00TEL:03-5689-0462休館日:月曜日 ※ただしGW期間を含む4月23日(火)~5月6日(祝月)は無休で開館入館料:一般 900円、大・高生 800円、中・小生 400円※弥生美術館と二館併せて入場可能※20人以上は100円割引となる
2019年03月31日ココロニプロロでも、12星座別今週の占いや毎月の占いが大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場!占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。プロローグこんにちは、石井ゆかりです。このたび、ココロニプロロさんから「石井ゆかりの『幸福論』というテーマで、コラムをお願いできませんか」というご依頼を頂きました。何とも大それたテーマで少々気が引けたのですが、私なりに「幸福」というものについて、じっくり考えてみるのもおもしろいかもしれない、と思い、お受けすることにしました。「幸せ」は人によって千差万別で、「これが幸せだ!」などという決定版の幸せの形など、この世には存在しないだろうと思います。ゆえに、この稿はあくまで、私の個人的な経験に基づく「幸福観」でしかないのだろうと思います。多分見苦しい「自分語り」にしかならないかもしれませんが(!)、もし、おつきあい頂ければ嬉しいです。ちなみに、このコラムのスタートにあたり、「キーワードごとに語ってほしい」というご注文がありました。こんな内容です。「植物が成長する過程を、女性の人生が変化するサイクルになぞらえて、それぞれの場面で幸せを求める女性へのメッセージを執筆いただきたいと考えています。具体的には、以下のようなキーワードをイメージしています。・土を耕す ⇒新たなスタート地点に立ったとき、準備期間、自分が何者かわからないとき・種をまく ⇒自分の可能性や希望を見つけたとき・水やり ⇒慈しむ、大事に想う、なにかを育てる状況etc,.」このキーワードを眺めていて、あることを思いつきました。それは、星占いで用いる12の枠組みも、ひとめぐりのサイクルを刻んだものだ、ということです。私は普段、主に星占いの記事を書いていますので、植物の成長よりは、星占いの仕組みに詳しいように思います。そこで、星占いの12ステップの考え方になぞらえて、以下の稿を進めていきたいと思います。この「12の枠組み」「12のステップ」と書きましたのは、星占いに詳しい方はご承知の通り、「ハウス」のシステムです。ハウスは空を区分する12の部屋のことですが、1ハウスから12ハウスまでがひとつのシーケンスとなっています。ひとつながりなのです。以下の稿は、星占いとは直接には関係がありませんが、「幸福」を12ハウスの観点からひとつひとつ、考えてみたいと思います。▼第1回はこちらからお読みいただけますプロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年03月25日ココロニプロロでも、12星座別今週の占いや毎月の占いが大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場!占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。第1回目は、「自分」というものについて掘り下げていきます。1.「自分が自分である」ということ「自分」。これは、本当に難しいテーマです。でも、星占いはとにもかくにも「自分」から始めようとするのです。当たり前のようで、ものすごく難しいことだな、と思います。私たちは生まれた時から「自分」というものを引き受けて生きています。そして、自分と人とを比べたり、戦って勝利したがったり、注目してもらいたがったり、愛されたがったりします。たとえば、友だちが誰かに褒められても、自分が褒められたときほどには嬉しくありません。ごく幼いうちから、自分と他人の区別がついているのです。私自身の話をしますと、私は幼い頃、まわりの子と比べて、かなり肥っていました。そして、髪の毛は天然パーマで、転校生だったため、言葉遣いも周囲と違っていました。これらの属性は私にとって、非常に悲しいものでした。「自分は醜い」という劣等感の塊でしたし、キャラクターも多分、浮いていましたし、先生も私のことは、良く思っていなかったようです。ただ「周囲と違う自分」が当たり前だったおかげで、よくも悪くも「人と違うことをする」のが、あまり怖くありませんでした。でも、世の中には「人と違っていること」を怖れる人がたくさんいます。「幸福は十人十色、10人いれば10種類の幸福がある」と考えると、これは結構辛いことです。「自分の幸福は、人のそれとは違うのだ」ということをまず、前提としなければ、自分の幸福を探し始めることができないからです。とはいえ、単に「自分の幸福と人の幸福は違う」とわかっていても、「自分の幸福」にたどり着くのは大変です。というのも「自分の幸福ではないもの」にぶつかっては試し、試しては振り捨てていく、という作業を重ねていかなければ、「自分の幸福」にたどり着かないからです。私自身、若い頃は本当に、夢をとっかえひっかえしながら七転八倒していました。今にして思えば「なぜ、あんなに向いていないことばかりに憧れて必死に取り組んだのだろう?」と不思議な気持ちにしかならないのですが、なにかが「自分には向いていない」とわかるには、まずそれを試してみて、何度も失敗して、いやーな思いをしたあげく、挫折しなければならないのです(!)。いえ、普通はそこまで行かなくても「これは、ダメだな」とわかるのかもしれませんが、私は往生際の悪いタチで、なかなか、わかりませんでした。転職を繰り返した20代に、それが表れています。自分がどんな人間なのか、自分とは誰なのか。もうすぐ45歳になろうとする私ですが、まだよくわかりません。先日も「アイデンティティ」をテーマに、noteで1万字近くも書いたくらいです。しかし1万字書いても、よくわかりませんでした(!)。ただ、私は上記の通り「人と違ったことをする」のは怖くありませんでしたが、若いときに「他人に好かれたいため」「人に怒られないようにするため」「人の機嫌を取るため」に、色々な行動をするクセがありました。たとえば、プレゼントを贈ったり、人の世話を焼いたりするようなことです。今にして思えば誰にも必要とされていない無駄な努力だったのですが、当時は人の気持ちを引こうとして、必死に健気っぽい努力をしていたのです。アラサーの頃に、そのムダなクセを自覚し、全てやめました。この「実は誰にも喜ばれていない、ムダなクセ」をやめるとき、私は「自分は、もっと自分になろう」と強く思った記憶があります。多分、それまでは「人の好意」というもので「自分を作ろう」としていたのかもしれません。実は、「それ以前」の気持ちをよく覚えていないのです。ただ痛烈に「私は、私自身のために生きたことがないかもしれない」と感じたことを記憶しています。「私は私自身として生きたことがなかったかもしれない」「私は私に『なった』ことがなかったかもしれない」という疑いが黒雲のようにわき起こりました。「ひとのため」にしていたことをやめたとき、長いこと自分を縛っていたものを断ち切るような、強烈な衝撃を内側から感じた記憶があります。喜びとも悲しみとも言えないような、色々な思いが入り交じった衝撃でした。今の私は、他人から見れば「幸福」とは言い難い状況かもしれませんが、かなりワガママに生きている自覚があります。そして、それが一番いい、と思っています。このことは、幸福なんだろうな、と思います。これまでいろんな所に頭をぶつけるような生き方をしてきましたが、頭をぶつけたおかげで、できることやできないこと、痛いところや弱いところなど、「自分」のアウトラインがぼんやりとわかった部分もあったのかな、と思います。>>次回もお楽しみに(4月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年03月25日プリンセスになるという全女性の夢をリアルに叶えたデヴィ夫人の『選ばれる女におなりなさい』(講談社)が話題ですね。自身の経験をもとにしたというこの著書には、幸せな結婚をするための極意が綴られています。ところで日本の女性作家にはデヴィ夫人のように、波乱万丈な人生を送り、いくつもの恋を重ねてきた方々が!今回はそこから3名をピックアップ。彼女たちの男性を虜にするテクニックや名言をご紹介します。■恋愛の武士道を貫いた女性宇野千代1人目は宇野千代さん。大正・昭和・平成と3つの時代にかけて、小説や随筆を発表しました。自由奔放でどん欲、男性経験も豊富…と肉食女子の先駆けとも言える存在です。◎略歴1897年生まれの作家、編集者、着物デザイナー、実業家。様々な著名人との恋愛および結婚遍歴があり、華やかで波乱に満ちた生涯を過ごしました。◎待っているだけじゃダメいいなと思った人には自分から積極的にアプローチ。相手の目を見て「私、あなたのことが好きよ」と伝えるのだとか。これは、宇野千代さんの持論「好意を告げられてイヤな気持ちになる男はいない」に基づいた行動です。また、失恋にも美学があり、パートナーが冷めてきたと感じたらサッと身を引いたそう。好きな人の意思を受け入れること=愛情であるという考え方はとても潔いですね。尽くし上手で不幸な自分に酔いしれない、そんな彼女に復縁を求める男性が数多くいたのも納得できます。◎宇野千代の教え「女は一生、結婚適齢期」“一生懸命に生きていれば、生涯を通じて開花しているのだから、運命の相手に出会う日を気長に待てばいい”が口癖でした。努力すれば、いつでも魅力的でいられる。実に彼女らしい言葉です。■思い立ったら即行動瀬戸内寂聴様々なメディアで活躍する僧侶の彼女は、過去に二度の不倫を経験。今よりも性道徳に厳しかった時代に、自身をモデルにした奔放な女の生き様を綴るなど、スキャンダラスな人物として知られていました。◎略歴1922年生まれ。瀬戸内晴美という名で数多くの恋愛小説を書いて人気を博します。1973年に出家、寂聴に改名。◎アピールすることが大切“じっとしていたって、誰も気持ちに気づいてくれないんだから、好きになったら自分から行くことが大切”と彼女は語ります。恋心を抱いたらすぐに行動。その結果、夫の教え子と駆け落ちするなどの泥沼恋愛に…。◎瀬戸内寂聴の言葉「恋を支えているのは情熱であり、結婚を支えるのは技術」夫婦になるのがゴールではない、つまり、婚姻生活を持続させるためには、愛を長続きさせるテクニックが必要。自身の過去を振り返ってのこの一言は心に響きます。■究極の甘え上手岡本かの子あなたの周りにも「とりたてて美人じゃないけど、なぜかモテる」女性はいませんか?岡本かの子さんの生涯をひも解くと、その謎が解明されるかもしれません。◎略歴1889年生まれ。歌人、小説家。漫画家・岡本一平さんと結婚し、芸術家・岡本太郎さんをこの世に送り出します。妖艶で耽美な作風の物語の多くは死後に発表されました。◎男の人に頼ること!数多くの男性を虜にした彼女。夫公認で「一妻多夫」の生活をしていたというのだから驚きですよね。正直、そこまでの美貌を持ち合わせているわけではないのに、なんで?と妬む友人もいたそうです。彼女の魅力は甘え上手なところ。本能的に親密さを醸し出し、それが男性にはたまらなかった、と言われています。息子にもまるで彼氏のように接していたので、岡本太郎さんはものすごいマザコンに成長したのだとか…。「こいつは俺がいないと生きていけない」、あざとさの欠片も見せずにそう思わせる女性は最強なのでしょう。◎岡本かの子からの学び「この人のためにはすこしの恥は涙を隠しても忍ぼうとおもう」彼女の短編『愛よ、愛』の一節です。実は岡本かの子さんは、好きになったらとことん尽くす女性だったとのこと。恋をするのにプライドはいらない、と全身全霊で相手を想う女性こそ、愛されるにふさわしいのかもしれません。■正直に、そして真っ直ぐ生きる自分の信念や気持ちに素直な人は、同性から見てもかっこいいもの。その証拠に、今回ご紹介した3名は女性からの圧倒的な支持を得ています。素敵な恋愛をするためには何よりも、自分を偽らず、本来の“私”らしく生きることが大切なのではないでしょうか【参考】宇野千代:『私の幸福論―宇野千代人生座談』(集英社文庫)瀬戸内寂聴:ラジオ日本放送「今日を生きるための言葉」岡本かの子:『愛よ、愛』(メタローグ)
2019年03月16日●『カノ嘘』を観て「うわー……」大原櫻子の取材に備えて、今さらながらデビュー作を観た。2013年に公開された『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は、主演を佐藤健が務め、その相手役となるヒロインをオーディションで選ぶという意欲作だった。大原は5,000人の中からその才能を見出されてスクリーンデビュー。瑞々しい演技の中で際立つ美声に、鳥肌が立った方も多いのではないか。戸田恵梨香とダブル主演を務める映画『あの日のオルガン』(2月22日公開)は、彼女の真骨頂である「歌」が鍵となる作品だ。戦時下の日本を舞台に、子どもたちの命を守るために日本で初めて保育園を疎開させることに挑んだ保母たちの実話が描かれ、保母たちのリーダーで責任感の強い板倉楓役を戸田が、天真爛漫で音楽好きの保母・野々宮光枝役を大原が演じている。『カノ嘘』から約5年。“映画の歌声”は、どのような進化を遂げているのか。俳優・女優のターニングポイントに焦点を当てるインタビュー連載「役者の岐路」の第7回。「歌も芝居」と語る大原櫻子の根底には、「ゴールを作らない」生き方と職業観があった。○■ピアノは弾けてもオルガンは「格闘」――映画化決定のニュースで、「楽しんで演じられると思います」というコメントを出されていましたね。戦時中ですが、子どもたちの笑顔も多い作品なので、変に重くなりすぎないように。光枝の天真爛漫さが周囲を明るくする場面もあるので、楽しい撮影になると感じていました。それから直感で、光枝の役柄がすごく自分に合っているんじゃないかなと。この腕白さとか、楓さんに怒られている感じとか、自分にもあったような気がします。結構、人に迷惑をかけて「ごめんなさい!」と謝ることもありましたので、似ているところが比較的多いかなと(笑)。――「自分に近いような遠い役」ということも書かれていましたね。光枝は、何事もピュアに感情が出るタイプ。その喜怒哀楽の激しさは、自分にはありません。撮影期間中は、つらいときもありました。というのも、オルガンを弾かなければいけなくて。この映画は撮り終わって音を乗せたりするようなことは、一切ないんですよ。生音で撮影することが前提だったので、そのオルガンの難しさと格闘しました。ピアノは弾けるんですけど、オルガンは足を常にパタパタさせて空気を入れないと音が鳴らなくなっちゃうんですよ。ピアノとは全く別の楽器に触れている感覚でした。休憩時間があったらスタッフルームに行って、練習していました。――そういえば、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』をご自身でご覧になった時、「こんな演技してたっけ」と後悔も感じたそうですね。その後に出演した作品で変わっていくものですか。感想は変わらないです。いつも、「うわー……」って思ってます。『カノ嘘』に関しては「うおー……」です。これ、文字で伝わりませんよね(笑)。『カノ嘘』の時は、何にも知らない状態ですから。マイクの付け方すら分からず、演技って何? みたいな感じだったので。●「あんた、人生で傷ついたことないでしょ!」で傷心――でも、共通する部分もありますよね? 大原さんが歌うと、演技とはまた違う引き込む力があるというか。演じるのと、演じながら歌うのに違いはありますか?自分の歌で、演じていない時はありません。私はシンガーソングライターではないので、脚本をいただいて歌っている感覚です。映画では、光枝が歌っている感覚なので歌いやすかったです。撮影では、歌にあまり焦点を当てていませんでした。歌も芝居なので。監督からは「間違えても使うから」と言われていたんですよ。間違える覚悟で歌ったら、一発でOKでした(笑)。――スタッフには、山田組でお馴染みの方が揃っていたそうですね。撮影部の近森眞史さん、実は大学の先生なんですよ(笑)。卒業制作の審査員だったんです。こうしてご一緒するのは、今回が初めてでした。録音部にも日芸出身の方がいらっしゃいます。ちなみに、撮影中に卒業を迎えました。出席したかったけど、仕方がないですね(笑)。――戸田恵梨香さん演じる楓は、管理職的な立場から、光枝やほかの先生を厳しく束ねる役目でした。どのような方でしたか?初対面で「戸田さんでよかった!」と思いましたし、すごく単純な話、気が合うと思いました。光枝と楓は真逆だけど、子どもを愛する心はふたりの共通点です。心が通じていく中では気が合わなかったらつらいものがあると思うんですけど、とってもすばらしい先輩でした。――インスタには監督と3人で会食した時の写真がアップされていましたね。監督の頭をかじって、とても楽しそうでした(笑)。映画の話もたくさんしました(笑)。やっぱりこの映画は、ただの娯楽として観てほしい作品ではなくて。今の時代と重なるというか、時代は違いますが、どこかリンクしているところがあって、今だからこそ伝えたいメッセージも含まれています。○■「悔しかったし、ムカついたし、悲しかった」――楓は、戦時下でも「文化的生活」を維持することを目指します。この「文化的生活」について、どのような印象を抱いていますか?光枝を表していると思います。今の大人が忘れがちなこと、というか。この時代の女性たちの生き方が強く、大人に見えるのは、「文化的生活」をとても大切にしているからではないかと思います。でも、光枝自身はそういう言葉をあまり深く考えてないので、演じる上でも意識しないようにしていました。――今回、大原さんのターニングポイントをうかがいたいのですが、『Quick Japan』(2017年8月発売号)には、決定的に変わった瞬間は「まだない」と書かれていました。あえて挙げるとするのであれば、「ソロデビュー」と『水球ヤンキース』(14・フジ系)だと。そこから変わってます。1年前に小川絵梨子さん演出の『ファン・ホーム』という舞台に出させていただきました。これは、大きな転機になりましたね。小川さんから、稽古中に同じシーンも何回もやらされて、「なんで私のシーンばかり」と思っていたら、「あんた、人生で傷ついたことないでしょ!」と言われたんです。正直、あの時は「は?何も知らないくせに」と(笑)。でも、すごく見抜く方で、本当にその通りだったんですよね。私は本当に恵まれているので……。ある意味、そこですっごく傷つきました。悔しかったし、ムカついたし、悲しかった。でも、そこでガラッと芝居が変わって、私の中の壁を壊していただいた言葉でした。●父の金言「明日歌えるだけで、幸せと思いなさい」――そこまで踏み込まれたことはなかったんですか?そんなになかったと思います。あったとしても……小川絵梨子さんほどの言葉は投げかけられなかった。だって、芝居を見て、私の人生のことを言うんですよ?家族を傷つけられた気持ちになって、 「何を知ってんだ!」と腹が立って。でも、愛情があるからこそ、そこまで言ってくれたんですよね。――言われてすぐに思い直せたんですか。実は、稽古中にインフルエンザにかかりまして、お休みをいただいたんです。休んだらすっごく元気になって、めちゃくちゃ芝居が良くなったんです。そこですごく褒められて、私も一皮むけた気がして。ひょっとして、ただ疲れていただけなのかなとか言ってたんですけど(笑)、言われて1~2週間後ぐらいには小川さんの言葉を思い出しました。――大原さんが感謝していること、小川さんには伝わってますかね。たぶん、ネットもあまり見ない方なので……でもいいんです。私が大好きなので(笑)。会うといつもハグからはじまるんです。○■「悲しいとか悔しいとかでは、あまり泣かない」――それから、『Quick Japan』のインタビューでは、大原家には「どんな出来事があっても大きなものとして捉えない」「ゴールを作らない」という考え方があると。『カノ嘘』の出演が決まった時、とびきりうれしかったと同時に、別にそれがゴールじゃないから、「やったー!」という感じではないんですよ。私の中では「勝ち」「負け」で終わるものではないし、「正解」か「不正解」かなんてやってみないと分からない。『カノ嘘』にお客さんが全然入らないとか、撮影中に大怪我してしまうとか、いろいろなことが起こる可能性がある。だから、「ゴールを作らない」と常に考えています。――今も変わらないんですか?変わりません。だから、光枝ほど感情がそこまで表に出ないんだと思います。泣かないですもん。感動して泣くことはあっても、悲しいとか、悔しいとかでは、あまり泣かないですね。――ゴールをあえて作らない中で、大原さんは何のために働いてますか? 職業観は人それぞれ違うと思いますけど。それこそ重たい話になるかもしれないですが……『カノ嘘』のオーディションが目前に迫っている時、父に「緊張する」と弱音を吐いていたんです。すると、父が「地球のどこかでは戦争をしている国もあるんだよ。明日歌えるだけで、幸せと思いなさい。緊張している場合じゃない」と。そう言われてから、生きているだけで幸せなんだ、甘えちゃいけないんだと思うようになりました。それがずっと残っているので、いつも「がんばろう!」じゃなくて、「感謝しなくちゃいけない!」という思いになるんです。1つ1つの仕事に、感謝しなければいけない。きれいごとに聞こえるかもしれませんけど、実際にそう思っています。――ミュージカル『アニー』を見て、この業界を目指したそうですね。憧れを抱いたあの日から芽生えた、「歌う幸せ」や「演じる幸せ」さえあれば続けられると。そうですね。私がライブ大好きなのは、お客さんの笑顔を生で見れるから。あの笑顔は、普通じゃ見れないですよ。なんでそんな笑顔を私に向けてくれるの! というぐらい、キラキラしてるんですよ。すごく幸せなことです。――『あの日のオルガン』は、運命的な作品ですね。だからこそ、台本を読んだ瞬間に「絶対にやりたい」と思いました。どなたが出演するかも何も知らされていなかったんですが、迷いはありませんでした。■プロフィール大原櫻子1996年1月10日生まれ。東京都出身。A型。2013年、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロインオーディションで5,000人の中から選ばれ、スクリーンデビュー。演技は未経験ながら、日本映画批評家大賞新人賞を受賞した。また、2014年11月には、歌手としてシングル「サンキュー」でソロデビューを果たし、翌年には第66回NHK紅白歌合戦に初めて出場。そのほか、『水球ヤンキース』(14・フジ系)、『恋仲』(15・フジ系)、『好きな人がいること』(16・フジ系)などのドラマ、『舞妓はレディ』(14)、『チア☆ダン』(17)などの映画に出演。数々の舞台にも挑み、2018年には『新感線☆RS「メタルマクベス」disc2』でマクベス夫人を好演した。(C)2018「あの日のオルガン」製作委員会
2019年02月22日昔々、フランス王室にメディチ家の血を引くかわいい女の子が生まれました。お父さんは親子くらい年が上の元乳母ディアーヌ・ド・ポワチエにぞっこんだったアンリ二世。お母さんは、アイスクリームなどイタリアからの素敵な食文化を広めつつも、フランスを影で操る悪女の一面も持つカトリーヌ・ド・メディチです。■もっと奔放に生きてみたいあなたへ中世にはよくある、少々複雑なロイヤルファミリーにてすくすく育ったマルゴは、とてもとても早熟だったそう。性に奔放に生きてみたい気もするけれど…そんなあなたへ、今回は王妃マルゴの強烈なエピソードをお届けします。■エピソード1:兄弟と?召使と?彼女の奔放さに関しては、諸説あるとされていますが、私がまず度肝を抜かれたのは、幼くして召使たちと関係を持ち、三人の兄弟と近親相姦の関係にあったというお話。さすがに作り話では?と思いたいところですが…。もし本当なら、すさまじい変態であることは間違いないでしょう。マルゴと関係を持った兄弟たちは彼女に夢中になり、しばらくはライバル意識が強かったとか…。■エピソード2:亡くなった恋人の首を…いくつもの恋を経験した後、結婚した彼女は、ラ・モールという騎士と恋仲になります。いわゆる不倫ですね。その恋は長くは続かず、王権略奪を企てていたラ・モールは、反逆罪で処刑されてしまいます。ギロチンにかけられ、切り落とされたラ・モールの首と心臓をこっそり持ち帰ったのがマルゴ。彼女は愛する人の顔に化粧を施し、防腐処理をします。そして、彼の首と心臓のレプリカを作らせ、首をネックレスにして過ごしたそうです。これは強烈ですね。この状態の彼女を見たらトラウマ必至だと思いますが、そのくらい彼を愛していたのでしょう。でも不倫の恋ですから、これをされたマルゴの旦那さんは踏んだり蹴ったりだったことと思います。■エピソード3:どこでも恋人を作るいろいろありつつも、次から次へと恋人をとっかえひっかえしては恋愛を繰り返すマルゴは、兄弟からも夫からも愛想をつかされます。すごい数だったらしいので、そうされても仕方なかったのかもしれません。ちなみに、時期王位継承者を決める争いが起きた時には、どうしたものか夫に反旗を翻します。結局捕まるのですが、脱出してかくまってくれた城主の男性に言い寄られます。しかし、彼女が恋人として選んだのは自分の従者。従者はマルゴがフッた城主に殺されてしまいます(早口言葉のようですね)。そしてすぐさま新たな恋人を作り、城から逃げるも、捕えられ兄に幽閉されます。が、そこは何と言ってもマルゴ。幽閉先の城でも男を誘惑し、この城を自分のものにするのです。その後も彼女はたくさんの男性と恋をします。若い男性と楽しんだり…最期の時まで恋人がいたそうです。うらやましいような、疲れちゃいそうな…よほどの性欲モンスターだったのかもしれません。でも、好みのタイプははっきりしていたようで、生理的にムリな男性はきちんと拒絶しています。まあ…当たり前の話ですが…。■性に奔放だと苦労が尽きない?こうしてマルゴの人生を調べてみると、奔放ではありますが、苦労が多いように感じます。敢えて自分から苦難に向かっていくというか。わざわざ夫に対して反乱を起こそうとしたり、屍をアクセサリーにしたり、静かに過ごしていればいいのに…と思う節が多々あって。数々の男性との恋愛遍歴も妙にオープンですし…。性に奔放なのは悪いことではないけれど、やっぱり世間からの風当たりは厳しくなるみたいです。なお、彼女は、黙ってそこにいるだけで妙な色気を醸し出してしまう女性だったよう。だから男性たちが放っておいてくれなかったのでしょう。性に奔放な生き方を選ぶには、ある程度の覚悟が必要なのかもしれません。
2019年02月17日【元ホステスが語る男ゴコロの裏事情317】2019年が始まって3週間経ちましたね。昨年はイマイチだったなぁという人は、今年こそハッピーな1年にしたいところでしょう。幸せになりたいのなら、まずは不幸を招かないようしたいもの。自然災害や交通事故など意図せず災難に遭うケースもありますが、自ら不幸を招いている場合もありますからね。なるべく幸運を引き寄せる生活習慣を心がけるのが大切です。そのためにできることとは?■物事はシンプルに考える完璧主義というか神経質というか……細かい人って、どうしても物事を悪いほうに悪いほうに考えてしまいがちだと思うんです。もちろん何事も、最悪な状況を想定するのは大事ですが、絶望的なことを考えすぎても心が病むだけ。物事はシンプルに考えたほうがラクですよ。特に同じことをずっと考え続けるのは時間とエネルギーのムダです。とある国会議員さんとお話したとき、「何かをしたいと思って、その気持ちが一週間続くなら、もうそれはするべきなんだよ」と言っていました。例えば「元カレに連絡したいけど……どうしよう」と何日も悩むくらいなら、期待はせずに一回連絡したほうがいいでしょう。実は筆者もその言葉を思い出して元カレに連絡し、復縁したことがあります。とりあえず、物事は考えすぎて複雑にしないほうがいいんです。■健康的な生活をするやっぱり健康的な生活しないと、心も体も不健康になるので、結果いろんなことが上手くいきにくくなります。筆者はハタチくらいの頃、夕方に起きて、カーテンも開けずに出勤準備をし、食事は基本ファストフードで毎晩飲酒。クラブで接客中にいろんなお客さんのタバコで受動喫煙……という、かなりひどい生活をしてました。まぁ案の定、精神は不安定になるし、体に謎の蕁麻疹が出るし、一日中体がだるいのがデフォルトでしたね。正直、その頃って全く幸福感がなかったんです。お酒を飲んで酔っている時などは「私、なんで生きてるんだろ?」とネガティブ思考になるばかりで。でも、20代後半から意識的に健康的な生活(朝起きてちゃんとカーテンを開けるとか、軽く運動して食事もバランスよく摂るとか)をしているので、昔に比べたらネガティブ思考になりにくくなったし、今のほうが幸せな感じはします。心身がそれなりに健康になったら、小さな幸せにも気づけるようになりましたよ。■自分の感性を信じるネット社会の今、WEB上には本当の情報も嘘の情報もたくさんありますよね。正直、ネットの情報だけを鵜呑みにするのはどうなのでしょう。もっと自分の感性を大事にしたほうがいいですよ。自分に自信がない人ほど、他人の意見やネットの情報に考えが左右されがちな気がします。そうすると、好きなものも「好き」って言えないし、「いい」と思っても、みんなが批判してたら批判しなきゃいけない気分になったり。自分の芯がブレている状態って、幸せを感じにくい気がするんですよね……。不安体質だと、幸せに気づく心の余裕すらない印象があります。幸せになりたいのなら、もっと自分の感性を信じて。■あなたらしく素敵な1年を幸せってそもそも“なる”ものではなく“気づくもの”なんじゃないでしょうか。心の目がクリアになっていれば、人がしてくれたことに対して、素直にお礼を言えたり。相手の良いところが見えるようになって、どんどん好きになっていったり。そんなふうに、小さな幸せにも、そして恋の可能性にも気づける自分になり、素敵な1年を過ごしてくださいね!
2019年01月21日最近は女性でもジムに通って体を鍛えたり、仕事でキャリアアップを目指したりと、自分にストイックな生き方をする人が多いです。そんな自分に厳しくいるためにはどんなことを意識すれば良いのでしょうか?つい自分に甘くなったり妥協してしまいやすい人は、ストイック女子から生き方のヒントを学びましょう。ストイックな生き方って?出典:byBirth自分に厳しく生きる女性はかっこいい。そんな風になってみたいと思いませんか?だらだらして過ごすより、自分自身をしっかりと管理したり何かを頑張っている方が毎日をイキイキと過ごすことにもつながります。最近は女性でも体を鍛えたりトレーニングをしたり、仕事でも上を目指す人が増えてきています。そのようなストイックな生き方をする女性に共通することを探ってみましょう。できることから真似してみれば、アナタもきっとかっこいい生き方をすることができるはずです。一度決めたことはやり遂げる出典:byBirthストイックな人は、自分の中で一度決めたことは必ず最後までやり遂げることを信念として持っています。途中で投げ出したり諦めることはせず、時間がかかったとしても最後まで努力する姿勢を貫き通すのです。周りの誘惑に負けてしまったり挫折をしてしまうのが人間らしい部分でもありますが、それを繰り返してばかりだと成長できません。そのため苦しいと感じても一度決めたことは諦めないのが、ストイックな生き方をする上では何よりも大切なことと言えます。簡単なことではない分、やり遂げた時の達成感は格別。芯の強さのある女性は自分を高めるために頑張ることを惜しまないのです。常に目標を持つ出典:byBirthそんな自分に厳しい女性は、常に目標を持っています。その目標は大きく分けて2つあり、一つは小さな目標。短期間で結果が出せそうなことや、少しの努力でできそうなことを目標として掲げます。もう一つは大きな目標。1年後や10年後の未来の姿や、いずれできるようになりたいことなどの、目標というよりかは夢に近いような志を持つようにするのです。そうすると自分のなりたい姿や将来のビジョンが明確になり、そこに向かって一生懸命励むことができます。何の目標もなく毎日与えられたことややるべきことのみを果たす受け身のスタイルから、自ら動いて進んでいけるようなスタイルを確立できるようになりたいですね。健康管理出典:byBirth自分をしっかり管理することもストイックな生き方のポイントなのです。特に健康管理は徹底して行うようにしたいもの。食生活は栄養を考え、自炊をしたり美容に良いとされる食事を心掛けます。旬の野菜やフルーツを意識して摂ったり、お肉や魚などもバランス良く食べることも健康において必要なこと。偏った食生活やスナック菓子を好んで食べることは、ストイックな人の中には見受けられません。たまに楽しむ程度なら良いですが、それが中心になるようなことはそもそもあり得ないことなのです。それは自分に厳しくするためには、まず健康であることが基本だと理解しているから。いくら外見を磨いても、体の内側がボロボロで乱れていると、必ずそのことが見た目にも現れるようになります。また、エネルギーが沸いてこなかったり、ポジティブな生き方をする上でも妨げになるので、体が資本と言うように、自分の健康管理を徹底していることはストイックな生き方をする近道と言えるでしょう。メリハリのある生活出典:byBirthジム通いをしているようなストイック女子で、一日中引きこもっていたりだらだらした生活をしているような人っていませんよね?夜更かしばかりしていたり、不規則な生活を好んでいるようでは自分の甘さが出ている証拠。そこで自分に厳しくするにはメリハリのある生活をするようにしましょう。朝は毎日決めた時間に起きることから始めて、夜は早めに寝るようにします。それを毎日続けるだけで体内リズムが整い、肉体的にも精神的にも安定した状態になることができます。“仕事をしてるからそんな生活は毎日できている”と言う人でも、それを休日でも意識して続けてみましょう。休日は気が抜けてつい生活が乱れやすいもの。でも休日だからこそ、いつもと変わらない生活をするのです。仕事がないのだから朝は好きなことができますよね。いつも通りの時間に起きて、普段ならできない朝活なんてものをしてみると有意義に過ごすことができます。ゆっくりティータイムを設けたり、ウォーキングをしてみるとリフレッシュができるでしょう。家にいるとだらけてしまうのであれば、積極的に外に出かけて刺激を受けるようにします。いつも行かないスポットに行ったり、新鮮味のある行動をしてみると良いでしょう。メリハリは自分で作ろうとしないとなかなか生まれません。そのため、できるだけテキパキと動いて時間を意識した生活を心掛けることが大切です。好奇心を抱く出典:byBirthどんなことにも好奇心を抱いて、体験してみたり知ろうとすることは、自分をレベルアップさせてくれることとなります。そのポジティブさはストイックになるには必要不可欠なことなので、ぜひ持っていたい気持ち。自分に厳しくしている時は、いわば追い込んだり辛いと感じる状況に陥ることでもあります。でもそんな時でも「次はどんなことがあるのだろう?」「これを乗り越えたらこんなことができるようになるんだ」とポジティブな好奇心を持ち合わせていれば、苦しい状況も打破することができますよね。ワクワクしたり、やってみたいという子供のような純粋さはいつまでも忘れずに持っているようにしましょう。イマドキのかっこいい女性になろう出典:byBirthストイックな生き方は自分とは無縁だ、なんて思っていた人も、少しずつ取り入れられることから始めれば、きっと強い女性になることができます。周りを寄せ付けない強さではなく、しなやかさがあり周りにも優しくできるような女性。それは厳しさを知っているからこそできることでもありますよね。今はそんな生き方をするのがかっこいい人の条件なのです。
2018年10月28日世の中、キラキラ女子のほうが人生、楽しそう……なんて思っていませんか?キラキラ女子と自分を比べて劣等感を持ったり、ダメな自分を嘆いたりしている女性も多いよう。今回ご紹介するのは「ダメな女子でもいいじゃない!」と丸ごと肯定するマンガ。ダメ女子を描かせたらものすごくリアルで奥深い、そんな漫画家シモダアサミさんの作品たちです。普段から「私ってダメ女子だよなぁ」と思いがちなみなさん、ぜひ読んでみて!■こじらせ女子のオンパレード『こんな私はだめですか?』(祥伝社)ド直球なタイトルがなんともいいですよね。こちらは、残念なアラサー女子の「七つの大罪」を描いたオムニバズ形式のマンガです。とりあえず、こじらせ女子のオンパレード。女子の「七つの大罪」は、「認めない私」「甘えない私」「諦めない私」「知らない私」「期待しない私」「受け入れない私」「わからない私」です。このタイトルからして、もはや私のことかも……という女性も多そうですよね?例えば「認めない私」の主人公は、彼氏の気に入らないところを友達にグチりまくる女子。彼のパソコンの壁紙がアニメ調の裸の女なのを“認めない”。鼻くそを見せる男は“認めない”。デートの時、必要以上に密着してくるのを“認めない”など、許せないことばかり。友人から許容範囲が狭すぎと言われつつ、“普通の人ってどこにいるんだろう”と悩む日々。でも新しい彼氏と出会い、自身の普通じゃない部分に気づいて……。かなり身につまされる展開です。■ダメ女子の共感ポイントいっぱい『女の解体新書』(日本文芸社)こちらは、主人公の頭の中から足先までをいろいろなエピソードで暴くという、まさに「女の解体新書」です。テーマは「疑心の行方=頭」「ノンストップトーク=口」「愛情の証明=胸」「男女のエチケット=アソコ」などなど。1話目の「乙女の装備」では、大好きな彼氏とエッチしたくない理由が描かれていて……。女子の“あるあるネタ”が満載。特にダメ女子にとっては共感ポイントが多いマンガと言えるでしょう。女性心理を知りたい男性が読んでもいいかも。知らなくていいことまでバレてしまいそうですが。■恋愛ご無沙汰の女子にオススメ『6年半ぶりに彼氏ができました』(KADOKAWA)6年半彼氏がいなかった宮田さんに彼氏ができたら……という内容。長い間、彼氏がいない、ちょっぴりダメ女子の宮田さんの心の動きに「わかるー」と何度もうなずいてしまいます。彼氏ができて、ついニヤニヤしてしまったり、嫌いな上司にも機嫌よく対応したり。そんな恋する女子の“あるある”がたくさん詰まっていますよ。恋愛ご無沙汰の女子は読んでみては。■恋する自分をイメトレダメ女子という自覚がある人に推奨したいマンガたち、どれも面白そうだと思いませんか?ダメでもいいんだ!ダメ女子にも幸せが訪れる!そんなマンガを読んで元気ややる気を取り戻してくださいね。活力を得たら、新しい恋をする自分の姿をイメージしやすくなるかもしれません。
2018年09月30日恋や愛、家族や子どもへの想いなど女性を軸に作られた映画はたくさんあります。その中でも「女性の生き方」を描いた作品は、同性として心震えるものがないでしょうか。映画を観た後に感じる思いが共感なのか脱帽なのか!? 今回は筆者がおすすめする作品を3つご紹介したいと思います。地震大国に住むからこそ迫る想い 「唐山大地震」1976年に中国・唐山市で起きた大地震をきっかけに人生が変わる女性たちを描いた作品。主人公の女性は大地震で夫を亡くし、さらに息子か娘のどちらかしか助けられないという状況を迎えます。究極の選択を迫られるなか、ほぼ放心状態で息子を選んだ女性。その後、彼女は「娘を助けられなかった」という思いを、奇跡的に一命をとりとめた娘は「自分は母に選んでもらえなかった」という思いを抱えて人生を歩んでいきます。奇しくもこの映画は東日本大震災が起こった2011年3月11日に試写会が行なわれる予定でした。筆者もチケットを持っていただけに、地震から数年後、身につまされる思いで鑑賞し「我が子を想う母の強さ」に感銘を受けた作品です。唐山大地震 [ シュイ・ファン ] - 楽天ブックス憎まれ口の中にある愛情深さ 「パーマネント野ばら」四国の海辺町で暮らす人々の物語。決して品が良いという土地柄ではないものの皆、大らかに欲望のままに暮らしています。中でも町で唯一の美容室「パーマネント野ばら」に集まる女性たちのたくましさには舌を巻く面白さが。それぞれにろくでなしの亭主を抱え、老いも若きも底抜けに明るく言いたい放題。その一方で、亡くなった恋人を忘れられず妄想の中で生きる主人公には「あなたが狂っているならこの町の女はみんな狂っているよ」と優しく寄り添います。原作者である西原理恵子ならではの“女性の愛情深さ”が感じられる作品です。パーマネント野ばら [ 菅野美穂 ] - 楽天ブックス年齢を重ねたからこそ見える人生 「キルトに綴る愛」孫娘の婚約を機にパッチワークキルトの作品を作ることにした女性たちの物語。浮気性のご主人と何十年も暮らす女性、一度の過ちから関係を戻せず喧嘩ばかりの姉妹など老後を迎えた女性たちがそれぞれの人生を紐解きながら、思いをキルトに縫い込んでいきます。中でも結婚後、主婦としての現実を知り、夢を見なくなったことで夫に出て行かれてしまった女性のエピソードは切なさを感じますが、年齢を重ねたからこそたどり着けた彼女の“気づき”は、子育てに追われ、現実と向き合いつづけているママたちの心をきっと救い上げてくれる素晴らしい作品です。キルトに綴る愛 [ ウィノナ・ライダー ] - 楽天ブックスママ世代は、自分の生き方を模索することが多いように思います。映画の女性たちを見て、自分の向かうべき方向に気づくこともあるかもしれませんね。PHOTO/Fotolia
2018年09月24日「女子力」という言葉は何かと気になりますよね。「女子力がない=非モテ」のイメージもあるし「私、女子力なくて」と悩んでいる人も多いのでは。でもそんな風潮に「違うんじゃない?」と言ってくれる女性がいるんです。それは著述家でプロデューサーの湯山玲子さん。メディアでたびたび見かける彼女は現在58歳。パキッとした気っ風のいい女性です。今回は悩める女子におすすめの、湯山さんの著書をご紹介します。■リアルな女性の実態に共感『女装する女』(湯山玲子/新潮新書)こちらは湯山さんの代表作といってもいい名著。10種類の女性のライフスタイルが語られているのですが、どのタイプも現代的な新しい女性という印象を受けます。タイトルにもなっている「女装する女」は、男勝りに仕事をしながら、遊ぶときは叶姉妹バリのゴージャスなドレスで“女装”する女性のお話。すっかりオヤジ化していて、たまに気合いを入れ“女”になる、という生き方には共感する人が少なくなさそうです。他には「スピリチュアルな女」「和風の女」「ノスタルジー・ニッポンに遊ぶ女」「ロハス、エコ女」「デイリーエクササイズな女」「大人の女になりたい女」「表現する女」「子供化する女」「バーター親孝行な女」が登場。それぞれの生態や問題点を取り上げつつ、でもいいところもあるし、いろいろな女性がいていい!と伝えている本書。うまくいかないのは女子力の問題じゃないんだな、と元気が湧いてきます。自分はこのタイプかしら、これは友達の〇〇ちゃんっぽい、なんて当てはめて読んでも面白いかも。■豊かな生と性を楽しむ方法を追求『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(湯山玲子・二村ヒトシ/幻冬舎)恋愛論で人気のAV監督・二村ヒトシさんとの対談本。性の奥深さや難しさを真摯に見つめた一冊なのですが、二人ともかなり大胆に語っています。しかも湯山さん、自らを“好きモノ”“スケベ”“イケメン好き”と言い切っているところが素晴らしいし面白い……。彼との関係や性のことで悩んでいる女性は手に取ってみるといいでしょう。テーマはカラダの関係ですが、読んでいると男性の本音もよくわかります。残念な四十路にならないための必読書『喝!迷える女子の人生相談』(湯山玲子/小学館)女性誌で連載していた湯山さんの人生相談をまとめた書籍。「本命にしてもらえない」「加齢が怖い」「劣等感で苦しい」といった女性のあるあるなお悩みに、湯山さんがズバズバ答えています。特に迷えるアラサー女子におすすめ。この本を通して喝を入れてもらうことで、楽しいアラフォーライフを送れそうです。■人生の先輩の言葉を受け取ってどれもこれも、かっこいい人生の先輩・湯山さんの魅力が詰まった書籍ばかり。辛口のアドバイスも多いけれど、一方的にぶった切るわけではなく、本音で語ってくれているので納得感があるんです。「女子力がない」「自分に自信がない」「今後どうすれば……」なんて悩める女子は、ぜひ読んでみてくださいね。あなたの“女子力”への考え方が変化するきっかけになるかもしれません。
2018年09月17日恋愛に仕事、人間関係、そして性……女子ってどんなときも悩みが尽きないですよね。それはいつの時代も同じこと。親や祖父母の時代はもちろんですが、太古の昔に生きた女子たちも、今の女子と似たようなことで悩んでいたみたいですよ。■太古の女子たちとのガールズトーク『日本のヤバい女の子』(はらだ有彩/柏書房)最近、話題のイラストエッセイ『日本のヤバい女の子』をご存知ですか?こちらは神話や昔話の女子と、現代の女子の悩みをリンクさせた一冊です。登場するのはイザナミノミコト、おかめ、かぐや姫、乙姫、織姫など、おなじみの女神や姫ばかり。彼女たちの心に秘めた悩みやヤバい言動を、時空を超えた2018年の女子たちと交流させたりしていて、とにかく面白いんです!全員「ヤバい」という括りで語られていますが、筆者が気に入っているのは安珍・清姫伝説の清姫。『変身とヤバい女の子』というタイトルをつけられた彼女は、蛇になって好きな人を追う、疑いようもなくヤバい女子。でも「その気持ちわかるし、こういう女子っているよね」と言いたくなる楽しさがあります。他には、現代で言えば“究極の遠距離恋愛”をしている織姫は『距離とヤバい女の子』だし、命がけで夫に尽くすおかめは『献身とヤバい女の子』。そこまでやる?と思う部分もありますが、ちょっとわかるかも……なんて共感できてしまったり。SNSもLINEもなかった大昔の女子と、現代の女子って、実はそんなに違いがないんだなぁ、という感じで読後感もスッキリ!古典・神話・歴史好きの女子には特におすすめです。■「エロ大国」日本の姿をひも解く『本当はエロかった昔の日本――古典文学で知る性愛あふれる日本人』(大塚ひかり/新潮文庫)古典や神話を現代的な解釈で解き明かす、ということが秘かなブームになっているようですが、この刺激的なタイトルの著書を持つ大塚ひかりさんも、古典文学を紹介する人気の作家さんです。今回取り上げた『本当はエロかった昔の日本――古典文学で知る性愛あふれる日本人』には、『古事記』や『万葉集』『源氏物語』から『東海道中膝栗毛』といった江戸期までの古典を通じて、日本人がいかにエロいかを描き出しています。不倫の恋に近親相姦、同性愛、あげまん・さげまんのルーツなど、色っぽいお話のオンパレード。でも「えっ、そうだったんだ!」とためになるところもたくさんあるので、興味のある人はぜひ!昔はエロい女子のほうがエラく、世話女房タイプはダサくて残念な女だった、なんて、なかなか衝撃的です。■性を巡る日本の文化がわかる案内書『性タブーのない日本』(橋本治/集英社新書)著者の橋本治さんは、清少納言の『枕の草紙』を現代語訳し、その斬新さが話題になった作家さん。さらに『平家物語』の訳も手がけるなど、古典には造詣の深い方です。そんな橋本さんの著書『性タブーのない日本』は、歌舞伎や浄瑠璃、絵巻物などのエロティックな表現を掘り下げて、日本人を大胆に分析しています。もっと古典の世界を深く知りたい!と思ったら手に取ってみましょう。男性作家さんならではの視点もあり、なるほど!と感じる部分も多い一冊です。■昔の日本人って……どの本も楽しく読めて本当に勉強になりますよ。そして、ページをめくっているうちに「なーんだ、昔の人も同じだったんだ」と少し気持ちが楽になったりも。参考にすれば、恋にまつわるモヤモヤや不安も晴れそうです。それにしても、神話の世界から江戸時代まで……日本人って本当にエロが好きだったんですね。もしかしたら、あなたや周りの人たちもその遺伝子を受け継いでるかも!?ライタープロフィール天野 りり子ライター/編集者大学在学中からライター&編集稼業をスタート。女性誌ではビューティ&ヘルス企画、男性誌では恋愛記事を多数執筆、書籍編集も手がける。趣味は読書とタロット占い、そして恋バナを収集すること。記事一覧へ
2018年09月13日目標に縛り付けられるぐらいなら、目標なく生きてみてもよいのではないでしょうか?今回は、目標なく生きるあなたに、新たな生き方をご紹介します。フワリと軽やかに生きる人は、自由を味方につけた人なのです。目標がなければいけませんか?出典:byBirth夢や目標に向かって生きる女性は、自立していて素敵ですよね。目標に向かって進むその姿は、自然と輝いて見えるもの。それでは、夢や目標のない私は、いつまで経っても輝けないということ?私たちは、ときに目標を見失うこともあります。何かをやり遂げたとき、過去を振り返り立ち止まるとき、進むことを諦めたとき…。長い人生を歩む中で、目標を手放すことは誰にだってあるものです。それをどう捉えるかが大事なのではないでしょうか?そこで今回は、目標なく生きるあなたに新たな生き方をお届けします。フワリと軽やかに生きることは、目標に向かって進むことと同等に魅力的なことなのです。「楽しい」と感じる方を選ぶ出典:byBirth目標に向かって進んでいるときは、しんどい方や難しいと感じる方を選びがちです。しかし、目標を持たないときは「楽しい」と感じる方を選べばよいのです。子どもの頃は楽しい方ばかりを選んでいたはずなのに、いつからか楽しい方を選ぶことは悪だと感じるようになってしまってはいませんか?楽しいと感じるのは、あなたに適正があるためです。無理してしんどい方を選ぶより、楽しい方を選んだ方が物事がスムーズに進む場合さえあるのです。自分の欲求に従って動くことを忘れていては、魅力的な大人にはなれません。夢や目標が見つからず焦るのではなく、楽しそう、面白そうだと感じる道を突き進んでみてはいかがでしょうか?貯金に回すのではなく、好きなことにお金を使う出典:byBirth目標があるときは、お金の使い方に関してシビアになっていることがほとんどでしょう。将来のために貯金することはもちろん大事なことですが、今の自分にお金を使うことも忘れないで。目標を持たずに生きることに慣れていない人は、自分はダラダラした駄目な人間だとか、目標が決まるまでは遊んではいけないのではないかとか、勝手な考えを抱きがちです。しかし、本当は目標がないときほどお金を有意義に使うべきなのです。読みたい本を買ったり、友人とランチに出掛けたり、お部屋を好きなモノで飾ったり…。そうしているうちに、軽やかな生き方も悪くないと思えるようになるものなのです。お金は大事ですが、その使い道を考えることはもっと大事。好きなことにお金を使うことは、いけないことではありません。無駄遣いと思うのではなく、ワクワクするものにお金を使うようにしましょう。物事を損得で考えない出典:byBirth目標を持っているときは、誰と何を話していても、それが目標に繋がるかどうかを意識してしまいがちです。目標のないときぐらい、損得抜きにして会話を楽しみませんか?友人と恋愛トークを繰り広げたり、悩み相談に何時間も費やしたり…。そうした時間は、人生の中でもとっておきの素敵な時間なのです。目標のことだけを考えて忙しく過ごしていたあなたにとっては無駄にも思える時間は、実は何より贅沢な時間の使い方なのかもしれません。自分に得になることばかりを追いかけていても、あなたの求める未来が手に入るわけではありません。“損か、得か”それよりも大事なのは“楽しいか、楽しくないか”、“好きか、嫌いか”なのかもしれませんね。これ以上頑張らない出典:byBirth夢や目標を見つけなければと躍起になっている人は、きっと真面目な性格なのでしょう。目標のない人生なんて、どのように歩めばよいのか分からないのではないでしょうか?それなら、まずは“頑張らない”ことから始めてみましょう。頑張ることが当たり前になっている人は、頑張っていない自分を許してあげることが大切です。肩の力の抜けたあなたは、きっと顔つきも優しくなってくるはずです。頑張らないことが与えてくれるのは、ゆったりと流れる時間です。これ以上頑張らなくてもよい。心からそう思えたとき、あなたは時間の流れの緩やかさと優しさを感じることができるでしょう。目標を持たない生き方も悪くない!出典:byBirth夢や目標に向かって努力している人だけが、素晴らしいわけではありません。ときには、目標を持たずに軽やかに生きる人の方が魅力的に見えることもあるのです。新たな目標を見つけるために一生懸命になっているなら、1度見方を変えて、今を楽しんでみてはいかがでしょうか?フワリと軽やかに生きることは、自由を味方に付けるということです。目標を持たずに生きることは、自分の好きな人生を選ぶことができるということなのかもしれませんね。
2018年06月11日これぐらいでいいか…。そんな風に、妥協するクセがついていませんか?そのクセが、あなたを幸せから遠ざけているのかもしれません。幸せを掴むには、4つの生き方を見直しましょう。納得できるまで追求して、人生に彩りを与えませんか?妥協するクセがついていませんか?出典:byBirth大人になるにつれて、諦めなければいけない場面は増えてきます。例えば、仕事において、家庭において、友人関係において…。自分の考えを通すばかりでは、円滑な人間関係を築くことはできないと悟るためです。しかし、そうして諦めるいわゆる“妥協グセ”がついてしまうと、幸せからずっと遠ざかることになるのです。幸せというのは、他人の物差しで測ることのできるような簡単なものではありません。自身が納得したり、追求したりすることによって掴むことのできるものなのです。「まあいいか…」と妥協するクセを見直して、自身で幸せを掴みませんか?納得するまで追求すべき生き方を4つご紹介します。本物の友人関係を築く出典:byBirth幼なじみや古くからの友人を大事にすることは、素晴らしいことです。理解し、理解されることは、かけがえのないものだから。しかし、長い付き合いにかまけて、相手の良くないところや共感できない考えに目をつぶっているのはよくありません。「この子は昔からこうだから」あなたはそう諦めることができるでしょう。しかし、それは本物の友人関係とはいえません。信頼し合っているからこそ、良くないと思ったことは注意し、共感できない考えには頷くべきではないのです。もし、あなたが古くからの友人となあなあの関係を続けているのなら、今こそ見直すときなのではないでしょうか?お互いに人生のステージをワンランク上げるためには、妥協を許すべきではないのです。もしかしたら、あなたが付き合い方を変えたことによって離れていく友人もいるかもしれません。その場合は、お互いに距離を置くべきときなのだと割り切りましょう。本物の友人関係を築くためには、はっきりした姿勢を取ることが必要なのです。続けたいと思える仕事に取り組む出典:byBirthどんどん寿退社する先輩や同僚を見ているうちに「どうせ私も結婚するのだから…」と本気で仕事に取り組むことを諦めてしまってはいませんか?それは、あなたの可能性を自身で狭めているのと同じことなのです。いまや巷では、キャリアアップやキャリアチェンジ、起業を目指す女性が溢れています。結婚や出産を経てもなお、自身の夢に向かって取り組む女性もたくさんいます。結婚まで…とダラダラ仕事を続けるのは、自身のためにも会社のためにもなりません。天職だと思える仕事に出会える人は、限られています。その限られた人たちは、決して妥協することなく、心から「やってみたい」「続けたい」と思える仕事を追求したはずです。あなたの未来を作るのは、将来の旦那さまでも子どもでもなく、あなた自身です。仕事に妥協する人生を改めることで、彩りある人生を送ることができるでしょう!ダイエットやメイクで自分を磨く出典:byBirth「ダイエットは明日から…」このセリフからそろそろ卒業しませんか?特に女性は、年齢を重ねるたびに痩せにくい体質になっていきます。ダイエットには、痩せて綺麗になるというメリット以外にもさまざまな良い点があります。1つは“食に関心を持つようになる”ことです。食は、私たちを形作る重要なもの。それをないがしろにしていては、心も体も満たされることはありません。そして2つめは“メイクやファッションに興味が出る”ことです。ダイエットによって理想のスタイルに近づくと、より美しくなりたいと美容に関心を持つようになります。おいしく食事をとること。お気に入りの化粧品でメイクをし、憧れのお洋服に袖を通すこと。これらは、自分磨きに妥協しているうちには手に入らないことなのです。良質な睡眠をとる出典:byBirthいくら忙しいといっても、睡眠をないがしろにしてはいけません。良質な睡眠は、健康な体と心を作るだけでなく、新しいアイデアをも生み出してくれるのです。ベッドやお布団にたどり着く前に、ソファーで寝てしまうなんていけませんよ。睡眠は、人生の3分の1をも占めるといわれています。確かに、その時間をもったいないと感じて仕事や遊びに費やす時期もあるでしょう。しかし、それは10代の特権なのかもしれないと思うのです。忙しくて十分な睡眠がとれないという方は、早めに生活を見直しましょう。睡眠が取れないほどの仕事や遊びは、あなたにとってプラスになるとは思えないのだから。
2018年05月22日さまざまな“女性の生き方”を海外ドラマからのぞいてみませんか? 人生のピンチに直面する者、愛するものや信念のために行動する者、挫折から希望を見出していく者……。そんな彼女たちの生き方は、私たちに勇気や感動を与えてくれるはず。今回は海外ドラマの話題作5本から、いろいろな形の“女性の生き方”をご紹介します。 ■『THIS IS US 36歳、これから』ピアソン家の3人兄弟、ランドル、ケヴィン、ケイトと、彼らの両親が、さまざまな悩みや挫折、すれ違いを経て、家族としての絆を深めていくヒューマンドラマ。互いを思いやる行動や反発し合う気持ちなど、誰もが経験したことのあるような家族のささやかだけど愛おしいエピソードが共感を呼び、高評価を得ている。3つ子のうち一人を出産時に亡くし、その日捨てられていた黒人の男の子の赤ちゃん(ランドル)を引き取る決心をした母レベッカは、その後、夫との関係や、ランドルと実の子の関係、ランドルの本当の父親との問題を抱えることに…。家族の危機が何度か訪れる中で、彼女が“母”として秘めてきた想いに心を揺さぶられるはず。またレベッカの実の娘ケイトは、肥満であることで傷ついてきた過去や大好きな父親との記憶から、幸せになることに消極的。そんなコンプレックスの塊のような彼女が、家族や新しい出会いによって徐々に前を向き進んでいく姿にもパワーをもらえます。『THIS IS US 36歳、これから』企画・製作総指揮:ダン・フォーグルマン 出演:ジェスティン・ハートリー、クリッシー・メッツ、スターリング・K・ブラウン、マイロ・ヴィンティミリア、マンディ・ムーア ビデオパス 、 DMM 、 TSUTAYAディスカス 、 FODプレミアム 、 U-NEXT ほかにて配信中 ■『ウェントワース女子刑務所』オーストラリア歴代最高の視聴率を叩き出し、世界140以上の国と地域で放送されているサバイバル・ドラマ。夫からDVを受けていたビーは、殺人未遂の容疑で刑務所に入所することに。女囚たちが壮絶なパワーゲームを繰り広げる刑務所で、彼女は“娘”だけを心の支えに、権力争いに巻き込まれ頭角を現していく。暴力、殺人、ドラッグなど、刑務所の壮絶なバトルだけでなく、主人公のビーをはじめ、囚人たちがそれぞれなぜ刑務所に入ることになったのか、その背景が緻密に描かれていて涙してしまうことも。女性が犯罪を犯してしまう境遇、傷ついた者同士の友情など、実は登場人物たちに感情移入する部分が大いにあるのが、このドラマの魅力なのです。『ウェントワース女子刑務所』企画:ララ・ラドゥロヴィッチ 製作総指揮:ジョー・ポーター 出演:ダニエル・コーマック、ニコール・ダ・シルバ、クリス・マクウェイド、リーアナ・ウォルスマン FODプレミアム 、 HULU にて配信中 ■『ダウントン・アビー』イギリスで2010~2015年にかけて放送され、その質の高さから世界各国で話題となり、ゴールデングローブ賞をはじめ多くの賞を受賞した傑作コスチュームドラマ。20世紀初頭のイギリスのカントリー・ハウス“ダウントン・アビー”で暮らす貴族のクローリー家とその使用人たちの愛憎渦巻く人間ドラマが展開される。女性が爵位と財産を相続できない時代で、クローリー家の3人姉妹の長女であるメアリーは、後継ぎである父の従兄の息子と婚約するが、タイタニック号の沈没によって彼を失ってしまう。家族のために爵位と財産を守るための結婚をせねばならない彼女を筆頭に、登場する女性たちはやがて始まるイギリス・ドイツ間の戦争に翻弄されながら、守るべきもののため必死に前へ進んでいく。時にちょっと引いてしまうような悪事も働くけれど、この時代を生き抜くにはそのような“強さ”や“したたかさ”が必要だったのではと思えてしまいます。『ダウントン・アビー』企画・製作総指揮・脚本:ジュリアン・フェローズ 出演:ヒュー・ボネヴィル、エリザベス・マクガヴァーン、マギー・スミス、ミシェル・ドッカリー TSUTAYAディスカス 、 U-NEXT 、 HULU ほかにて配信中 ■『世界でもっとも美しい別れ』『冬のソナタ』のチェ・ジウ、SHINeeのミンホが出演する感動作。韓国で22年前に放送されたドラマのリメイクで、その泣けるストーリーは折り紙付きだ。痴呆症の姑、病院で勤務医として働く無口な夫、長く不倫を続けている娘、そして2浪中なのに毎晩飲み歩いている息子。そんな家族を献身的に支え、文句も言わず家を守ってきた母が、末期ガンであることが発覚した。それぞれに悩みや問題を抱えている家族を残していく不安、近づく死にどのように向き合えばいいのか。そして自分は最後に、家族に何をしてあげられるのか。そんな葛藤が胸に突き刺さる。誰にでもいつか訪れる死がテーマだからこそ、視聴者にさまざまな思いを抱かせるドラマになっているのです。『世界でもっとも美しい別れ』脚本:ノ・ヒギョン 演出:ホン・ジョンチャン 出演:チェ・ジウ、ミンホ(SHINee)、ウォン・ミギョン、ユ・ドングン、キム・ヨンオク WOWOW にて配信中 ■『コールドケース』ハリウッドを代表するヒットメイカー、ジェリー・ブラッカイマー製作のクライムサスペンスは、WOWOWで日本版が放送されたことも記憶に新しい。主人公の女性刑事リリーを中心に、フィラデルフィア市警殺人課が“未解決事件=コールドケース”を紐解いていく様を、事件当時のヒット曲や斬新な映像効果で綴っていく。時に捜査員が抱える過去の心の傷が、扱う事件によって浮き彫りにされていく展開も。いつも冷静なリリーは、家族が絡んだ事件に敏感に反応。過去に辛い経験をしたことが、事件をなんとしてでも解決しようという力になっているのかもしれない。総じて悲しい事件が多い印象で、犠牲者やリリーの気持ちに思いを馳せてしまうこと必至です。『コールドケース』製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー 出演:キャスリン・モリス、ジョン・フィン、ジェレミー・ラッチフォード、トム・バリー、ダニー・ピノ U-NEXT ほかにて配信中
2018年03月16日男性社会のイメージが強い能楽には、実はさまざまな想いを抱えた女性が多く登場しています。能楽イベントを運営する「和の会」が主催するトークイベント「能楽カフェ」では、能楽評論家の金子直樹先生が現代女性のお悩みに能楽のエピソードでお答え。能楽に描かれた女性像を追いながら、心の在り方、そして人生について考えてみましょう。■今回のお悩み:年を重ねても自分らしく生きていくにはどうしたら?年齢を重ねるにつれ、その年齢にふさわしい振る舞いが求められ、それが自分の実像と乖離するように感じています。「自分らしさ」を保ちながら年を重ねていくにはどうしたらいいのでしょうか。(20代後半)■絶世の美女・小野小町の伝説に学べ!周りから求められる姿についつい応えようとして、時に人間関係までが負担に感じてしまう方は多いのではないでしょうか。そんな「自分のなかのブレと戦う女性たち」に向けて、金子先生が能楽から選んだ題材は、日本史上、絶世の美女と名高い小野小町のエピソード。どんな男性のアプローチにも靡かなかったという彼女にまつわるエピソードは数多く存在し、その内容や小町の年齢に応じて能も数曲*つくられているのだとか。今回は、小野小町の若い頃を描いた「草紙洗小町(そうしあらいこまち)」と、晩年を描いた「卒都婆小町(そとばこまち)」というふたつの曲を比較することで、小町イズムを紐解いていきましょう。*曲……能楽の演目のこと■小町は平安版キャリアウーマン!「草紙洗小町」一曲目は小町の最も華やかな時代を描いた曲「草紙洗小町」。歌人として宮中で活躍していた頃を描きます。「草紙洗小町」あらすじ登場人物は小野小町と、歌人・大伴黒主(おおとものくろぬし)。両者とも優れた歌人でライバルでもあります。宮中の歌合せ(和歌の優劣を競う遊戯)で、相手となった小町の詠む歌を聞いてしまった大伴黒主は、これでは勝ち目がないとある策を弄します。盗み聞いた小町の和歌を『万葉集』に書き入れ、歌合せの当日、「小町は既存の古歌を詠んだ」と責めるのです。この小細工により小町は窮地に立たされますが、すぐに黒主の仕業だと見抜き、咄嗟の機転で身の潔白を証明します。すべてが露見した大伴黒主は自害しようとしますが、小町の取りなしによって、ことなきを得るのでした。「草紙洗小町」みどころ金子先生「六歌仙のひとりである大伴黒主の描かれ方が少々可哀相ですが、ここでの小町は和歌の実力もさることながら、黒主の目論見を見抜く観察眼、身の潔白を証明するまでの頭の回転の速さ等、いわゆる「デキる女」として描かれています。それだけではなく、自らを陥れようとした黒主を許すという懐の深さも見て取れる。小町は仕事面で優秀だっただけでなく、人格を兼ね備えていた人物だということがわかりますね」■齢99歳の世捨て人となっても変わらない知恵と誇り。「卒都婆小町」一方、若い頃の小町と対比して紹介されたのは、「卒都婆小町」という99歳(!)の小町を描いた曲。この曲のなかで描かれる小町には、すでに美しかった頃の面影はなく、定住しない生活をあえて選ぶ物乞い(世捨て人)となっています。現代では一般的に、追善供養のために、お墓の後ろに立てる塔の形をした木片のことを言う「卒塔婆」。中世には聖地への道しるべとして建てられることもあった。「卒都婆小町」あらすじ舞台は旅の僧侶が、朽木の卒都婆*に腰かけている老婆に出会うことから始まります。実はその老婆は、かつて絶世の美女として数々の浮名を流した小野小町が物乞いとなった姿でした。*卒都婆(卒塔婆)…もとは釈迦の遺骨を納めた聖なる塚のこと。仏教の広まった各地で、これをかたどった塔(同じく卒都婆と呼称)が作られるようになり、仏の体を表すものとして、礼拝の対象となる。後に墓標、死者を供養する塔としても用いられるようになる。また高野山など、聖地への道しるべとしても建てられ、この曲の卒都婆はこちらを指すとみられる。出典:僧は本来敬うべきはずの卒都婆に腰かける老婆を見咎めて、立ち退かせようとします。しかし、老婆は仏の慈悲はそんなものではない、と逆に僧を言い負かしてしまうのでした。老婆の叡智に驚いた僧に、小町は自らの正体を明かします。正体を明かした小町はかつての美貌を懐かしんだかと思えば、老いた今の境遇を嘆き、狂乱状態に陥ります。かつて小町に恋心を抱くも成就せず、無念のまま亡くなった深草少将の怨霊がとりついたのです。深草少将の百夜通い*の様子を再現すると、小町はやがて狂乱状態から醒めて、後世の成仏を願い、悟りの道へ入ろうと志すのでした。*深草少将の百夜通い……深草少将の小町への恋心を表した逸話。小町に恋をした深草少将は自らの想いを打ち明けますが、小町から「百夜私のもとに通い続けることができたならば、あなたの想いを受け入れましょう」という試練を課せられます。深草少将は九十九夜まで通い続けましたが、最後の一夜の前に死んでしまい、ついぞ想いを遂げることはできなかったのでした。「卒都婆小町」みどころ金子先生「特に見ていただきたいのは、前半の僧との問答です。小町はその身が華やかさからかけ離れた物乞いとなっても、かつての才気はそのままに、自分を教え諭そうとやってきた僧侶を逆に言い負かしてしまいます。たとえ姿は変わっても、芯がぶれることなく進んでいく小町の強さが描かれています。そこには、『草紙洗小町』で自ら窮地を脱したときと変わらない、彼女の知恵と誇りを読み取ることができます」■不確かな「自分らしさ」にとらわれない生き方を年齢を重ねていけば、当然自分の中でも変わっていくものと変わらないものがあります。金子先生「”自分らしさ”にこだわりすぎず、人生のなかで蓄積されていくものを取り入れ、時に昇華させていく。そういったあらがわない生きかたもあるのではないでしょうか」現代に生きる私たちには、職場や家族、友人や恋人、親戚付き合いに、近所付き合い、さらにはSNSなどネットの世界での人間関係……自分ではそうと気づかぬうちに、たくさんの人間関係にがんじがらめになっているのかもしれません。所属するコミュニティで求められることや場の空気に応えようとするあまり、心をすり減らし、「自分らしく生きることができていない」という苦しみにつながっていくのかもしれません。ただ、「自分らしさ」というのは形のない不確かなものです。目に見えぬ「自分らしさ」にこだわりすぎては、自らを縛りつけているのと同じこと。人と交わるなかで変容していく部分を柔らかく受け止め、変わらない部分を見つけたらそれを大切に抱えながら、しなやかに生きていきたいものですね。願わくば小町のように能楽に表現される小野小町のように、姿・立場・環境が変わってもぶれずに生きていくということは難しいかもしれません。しかし、室町時代からこのような女性像が描かれていたというのは新鮮な驚きがあります。自分のブレが不安になったときは、小町センパイの姿を思い出し、強く歩んでいきましょう!■この方にお話を伺いました金子直樹さん能楽評論家。高校のときに能「阿漕」を観て、能楽が持つテーマの現代人に通じる普遍的情念に感動し、能楽の研究・評論を行う。国立能楽堂開場以来のプログラム執筆や、「能楽タイムズ」「花もよ」の評論執筆をはじめ、解説、評論等で活躍。楽劇学会、能楽学会会員。日本芸術文化振興会プログラムオフィサー(伝統芸能・大衆芸能分野)。著作に『能鑑賞二百一番』『狂言鑑賞二百一番』(淡交社)。
2017年09月18日12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。文・脇田尚揮今回は、連載小説『12星座の女たちの人生』に登場した、12人の主人公たち全員に集まってもらいました。さて、どんな会話が繰り広げられるのでしょうか―――牡羊座:竹内美恵(TVディレクター)牡牛座:清水和歌子(保育士)双子座:尾田由梨(アナウンサー)蟹座:瀬奈亜矢(ブライダルプランナー)獅子座:黒木真利子(経営者)乙女座:鈴木沙耶(看護師)天秤座:佐々木恭子(アパレル店員)蠍座:須藤由紀(クラブママ)射手座:戸部淳子(ジュエラー)山羊座:山崎千尋(高校教師)水瓶座:中野怜奈(IT事業)魚座:和辻花子(占い師)尾田:みなさん、こんにちはアナウンサーの尾田です。12星座それぞれの人生、いかがでしたか?竹内:それぞれの生き方があって、感慨深いものがあったね……私は結局、彼と別れちゃったけど、TVディレクターとして自分が納得のいく番組が作れて満足してる。中野:竹内さん、そういえば……私が開発したアプリの件、CM話が頓挫してしまってすみません……。竹内:あっ、そんなに気にしないで。業界ではよくあることだから。営業の子がすごく申し訳なさそうにしていたけど、彼女にも気にしないでって伝えておいて。佐々木:どんなアプリだったのか、気になるなぁ。須藤:恭子ちゃんはアパレル店員という職業柄、新しいもの好きだものね(ミーハーっていうか……)。佐々木:アハハ……(この腹黒・元クラブママ)。和辻:まぁまぁ。私も占い師としてみなさんのお悩みを聞いて、色んな人生を垣間見させてもらえて光栄だったわ!鈴木:先生、その節はお世話になりました。山崎:私も先生に占ってもらいたかったなぁ。そう言えば、さあやは真司さんと上手くいってるみたいじゃない。鈴木:まぁね。そういう千尋も、あの数学の先生と付き合ってるんでしょ?山崎:ちょ、“さあや”、それは内緒っていう約束でしょ! もう。黒木:はぁ……男がいるって良いわね……アタシ、まだカレシいないんだよなぁ。戸部:いいじゃないですかぁ、彼氏がいないってことは、裏を返せばこれからまだ「誰とでも付き合える」ってことですから~。黒木:ハハ……まぁそうね……(この女!)。瀬奈:う~ん、でも戸部さんの言うことも一理あるかも。私もバツイチになってからしばらくは、独り身の自由を楽しんだクチだからね。まぁ、結局お見合いしたんだけど。和辻:家庭があるって、良いわよね。何だか安心できるっていうか、自分の帰る場所があるっていうか……。瀬奈:そうですね、私の場合、子どもに助けられた部分も結構あるんです。竹内:結婚かぁ、良いですね……。私、今の仕事を続けてたらずっと独身かも。尾田:私もですよ。この業界ってなかなか難しいですよね。中野:(よく言うよ……この女子アナさん。そのうち、スポーツ選手と電撃結婚でもすんじゃないの?)須藤:でも本当、家族って大切だと思うわ。清水:私もいつか結婚したいなぁ。今の彼、慎重派だからきっと結婚の話をしても渋るだろうし……。山崎:(私の元カレだってことは、死んでも言えない……!)鈴木:う~ん、でも、結婚だけが女の幸せじゃないからなぁ。戸部:そうですね! 家庭に束縛されるの、息苦しいし。中野:(この二人、どっちも男をアッシー扱いしてるんだよね……)瀬奈:まぁ、“お見合い”っていう形もあるし、今は恋愛しておいたほうがいいわよね。“花の命は短い”んだから。一同:ゴクリ……(さすが説得力があるなぁ……)。和辻:この中で、結婚願望ある人ってどれくらいいるのかしら?―――清水、瀬奈、佐々木、山崎が手を挙げる。和辻:なるほど、意外と少ないのね。佐々木:私は、イイ人を見つけたから結婚したいなって思いました。戸部:そうですよね。イイ人がいれば、即結婚してもいいかも。顔がよくて、お金持ちで、身長が高くって、私を誰よりも大切にしてくれる人!一同:(バブリー……)中野:まぁ、私なんかは仕事の方が楽しいから、今は男は良いかな(好美がウルサイだろうし)。須藤:私も今はいいわ。男の人なんて、みんな“子ども”みたいで……疲れちゃう。黒木:そうだなぁ……自分が尊敬できる相手じゃないと、アタシもムリかな。忙しくて構ってらんないわ。竹内:ホントそう! 私なんて、年下の男にずっと寄生されてたもの。山崎:年下かぁ。私も今の彼、年下なんですけど、本当“子ども”っていうか、女の気持ちを理解してくれてないっていうか……可愛いんですけどね。清水・尾田・鈴木:(年下男子……ナイな……)瀬奈:“フレイア”先生は、ご結婚されて長いと聞いているんですが、他の男性が気になったりとかはないんですか?和辻:私だって人間だもの。主人とケンカもするし、ちょっと「良いな」って思った人もいたわよ。戸部:え~! そうなんですか? スッゴク興味あります!和辻:でも、なんていうかな、主人のことを「傷つけたくない」って思えるから、実際に何か行動に移すとかはないの。戸部:なるほど……(私もクリスのことはもう傷つけたくないわ……)。清水:分かります。尾田:(この空気……不倫してたなんて、言えない)瀬奈:(みんな、まだまだ青いわね。女はバツイチからよ。)竹内:さて、と。そろそろお開きにしましょうか!鈴木:そうですね、そろそろ時間ですし。山崎:また、どこかでこうしてお会いできると良いですね!清水:今度は、どこか貸し切って美味しいものでも食べましょう!尾田:そうですね! 12星座の女子会なんて楽しいかもしれませんね!一同:それじゃあ、またどこかでお会いしましょう!こうして12星座の女たちの座談会は終わり、みんな、思い思いの気持ちを胸に秘め、それぞれの家路についたのでした―――12星座の女たち ~Fin~(C) Syda Productions / Shutterstock(C) Nemanja Novakovic / Shutterstock
2017年08月23日12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。文・脇田尚揮【12星座 女たちの人生】第136話 ~射手座-10話~ヴーヴ・クリコが運ばれてくる。銀色のワインクーラーの中に黒いボトルが鎮座するその様は、いかにも“ホストクラブに来ました”という体だ。「じゃあ、乾杯しましょう」マサシが満面の笑みで耳元に囁く。微かに香るいい香り……。これは“ブルガリ・ブラック”ね……。シャンパングラスを傾けて、アルコールが私の体内に入っていく。この小悪魔のような男の世界に一歩一歩足を踏み入れていることに気づきながらも、理性がどんどん言うことを聞かなくなる。「結構、お強いんですね」『そんなことないけど……飲めない方じゃないわ』「へぇ、すごい! 淳子さん、飲むのはいつもシャンパンなんですか?」『う~ん、そうね……』国外で仕事をすることもあってか、ビジネスの席では大抵ワインかシャンパンを飲んでいる。たまにビールもあるけど、個人的にはそんなに好きじゃない。「そっかぁ……じゃあさ、ちょっと“冒険”してみませんか、淳子さん?」『え……?』「ブランデーとか、飲んでみましょうよ」流石に、「これはヤバイ」と私の中で警報が鳴る。ブランデーなんて、そうそう飲まないし、何よりホストクラブで飲むと金額が跳ね上がる。ここは見栄を張るところじゃないわ。そう思って、断ろうとしたその時―――「マサシ……お前、“俺の”淳子ちゃんに何やってんだよ」純が戻ってきた。「何って、普通に飲んでるだけだよ」ややこしい展開……でも、何だか悪くない。「お前、クリコまで入れさせて、今度はブランデーかよ! ヘルプの癖に、ちょっと図々しいんじゃないか?」「僕はただ、淳子さんと楽しく飲んでいただけじゃないか。そんなこと純に言われる筋合い無いな」二人のイケメンが、私をめぐって争い合っている……、なんだろう、この優越感。しかも、ここのクラブのナンバー同士。まず、こんな状況になるなんてことはないわ。『ちょっと待って、二人とも!』二人が同時に私を見る。私の中の何かに火が付いた。『この前、仲良く飲んだ間柄じゃない……今夜は私が二人にご馳走するから、ケンカなんてやめてよ……』つい、言ってしまった。「ゴメン、淳子ちゃん……せっかく来てくれたのに……」「淳子さん、すみません……」二人とも急にしおらしくなる。そうそう、それでいいの。「じゃあ、ブランデーで乾杯と行こうか、マサシ」「そうだね……淳子さん、VSOPあたりが飲みやすいと思うんだけど、どうかな?」VSOPか……値段的には手頃よね……?「そうそう淳子ちゃん、1本入れるよりも“飲み放題”コースにした方が、安く済むよ」『え……そうなの?』「うん、その方がコース制だから、それ以降何杯頼んでも料金変わんないんだよ」そっか。それなら安心だわ……。流石にこう何本も入れられたら、たまったもんじゃないしね。コース料金も2万円なら、まぁ妥当なところか。『じゃ、飲み放題コースで!』その時、マサシと純がニヤリとしたような気がした。でも、私の意識はもう、ショートしかけていた―――マサシと純のどちらかが隣にいる状態で、次々とヘルプが入れ替わりブランデーを飲んでいく。飲み放題だから安心だわ……。フワフワした意識の中、スマホの音に気が付く。“クリス”からだ……!『ハイ、クリス…どうしたのぉ?』「Jun、今どこにいるんだい?」『あは、あたし?……今ね、歌舞伎町で飲んでんの』「ummm……大丈夫かい、迎えにいこうか?」『あ、助かる~お願い~住所はね……』マッチに書かれてあるクラブの住所を読み上げる。「分かったよ……じゃあ、あと30分後に」そう言って、クリスは電話を切った。ああ……こういう時、クリスがいてくれると助かるなあぁ……。どのくらい飲んだだろうか。スマホで時間を確認すると、もう2時を回っていた。「淳子ちゃん、大丈夫?」『うん、“らいじょうぶ~”』上手く、言えてない。それが自分でも面白くてケタケタ笑う。「じゃあ、そろそろお会計しようか?」『うん、よろしく~』何だかんだで楽しかった。仕事も上手くいったし、イケメンに囲まれて飲んだし。ちょっと贅沢しちゃったけど、これでまた頑張れる。来週は、イタリアでまたジュエリーを仕入れてこよう……。そんな夢見心地で、シャンデリアの光をボーッと眺めていると……、この間六本木で出会った“ガングロ男”がテーブルに歩いてきた。「どうも、今夜はわざわざお越しいただき、ありがとうございます」言葉遣いが、やけに恭しい。『こちらこそ、先日はどうもぉ』「こちら、本日のお会計になります」差し出された革張りの伝票ホルダーを開ける。―――絶句した。酔いが一気に覚める。そこに書かれていたのは112万8640円という文字。『あっあの……え~と……』「すいません、こちら料金の説明がまだでしたね……テーブルチャージに、シャンパンのボトル2本、純、マサシの指名料、そして飲み放題が12人分、それにTaxが40%……」何を言っているのか分からない。飲み放題12人分……って……?私の顔色を察したのか、ガングロ男が「ああ、飲み放題はヘルプにも適応されるんですよ」と一言。私……財布の中身で、払いきれない……!自分の浅はかさを痛感した―――【今回の主役】戸部淳子 射手座28歳 ジュエリー卸業ヨーロッパ圏でのホームステイなど、学生の頃から海外経験が豊富で、英語がそこそこ堪能。国外から宝石を買い付けて、ブティックやウェデイング業界に卸している。若さの割に目利きであると評されるところも。イタリア人の彼氏・クリスがいるが、性に奔放で何かとトラブルが起こりやすい。(C) donfiore / Shutterstock(C) Svitlana Sokolova / Shutterstock
2017年08月09日12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。文・脇田尚揮【12星座 女たちの人生】第131話 ~蠍座-11話~―――帰宅したのは、夜中の2時半。何だか、とてつもなく長い時間だったようにも、一瞬の出来事だったようにも感じられる。「ニャン」玄関のドアを開けると、ずっと待っていてくれたのか、“チカ”が足元に駆けてきてゴロンと横になる。『ただいま』私に“唯一残された財産”とも言える、彼女を抱きかかえ、リビングへと向かう。『あんまり夜中に食べると、太っちゃうからね……』そう言いながら、猫用のおやつを1本だけ出す。そして、私自身も棚の中にあるブランデーを取り出す。『美味しい? ……ねぇ、今夜は少し付き合ってよ』おやつに喜ぶチカに喋りかける。こういう時、猫がいてくれるとありがたい。独り言が“独り言でなくなる”から。トクトクと、ウイスキーをダブルでグラスに注ぎストレートのまま一気に飲み干す。『う……っ、ゲホッゲホ……』身体の中の血液が、突然沸騰したかのように熱くなる。お酒はそこまで好きじゃないけど、今夜はもう飲まれてしまいたい……。『チカ……もう、私、あんただけになっちゃった……』銀座のママとしての技量は、私にはそこまでなかったかもしれない。でも、自分なりに一生懸命やってきた。苦しいことも、悲しいこともあった。それでも、お店に来て下さるお客様と、一緒に働く仲間達がいてくれるから、続けてこられた。私の半身とも言える、“雪月華”での時間は、無駄だったのだろうか。何もかもを失い、夜の世界で生きることもできなくなった私は、まるで翼をもがれた鳥と同じね……もう二度と羽ばたけやしない。二杯目のウイスキーをグラスに注ぐ。ダメね、私って……。今度はゆっくり口に含む。私は会長を癒すこともできず、倫子を止めることもできなかった。なにもかも自分勝手に思い込んで、結局何もできなくて。お酒が回ってきたのか、泣けてきた。ポロポロ、ポロポロ……。これまでの“銀座ママ”としての思い出が流れ出すかのように、涙が頬を静かに伝って手元を濡らす。「ニャァーン」おやつを食べ終えたチカが、私の足に鼻先を擦りつける。『ごめんね……もう、ないのよ……何にも……ないの……』そのまま机に突っ伏して大泣きし、意識はそこで途切れた。―――黒い砂の渦の中に、飲み込まれそうになっている自分がいる。自分のことなのに、まるで映画を見ているかのように、もうひとりの自分を眺めているのだ。蟻地獄の巣のようなそこには、奥に異形の醜い化物がいる。「助けて!」と叫びたくても、喉から声が出ない。ズルズルと奥に落ちていく私に、異形の化物がにじり寄り……、カマキリの鎌のような触手で、私の身体をズタズタに刻んでいく。そして、食べられちゃった……。不思議と気持ち悪くも、怖くもない。どこか清々しいのはどうして……?『私……』―――自分の声で目が覚めた。『イタッ……』頭が少し痛い。強いお酒を煽ったからね。時計を見ると、11時。「支度しなくちゃ!」……と一瞬思って、「もう自分のお店はないんだ」と気づく。何だか寂しいような、安堵したような不思議な感覚。もう時間に追われることはないのね。幸いにも、貯蓄はかなりある。無駄遣いをしなければ、普通に生活していくには困らないだろう。―――でも、私にはそんなことどうでも良かった。チカに餌をあげた後、家の中で、洗い物をしたり洗濯をしたり……。ダラダラと無為な時間を過ごす。普段やらないようなところまで掃除機をかけて、家中を綺麗にする。何でそうしたいのか分からない。ただ、何かをしていないと気が変になってしまいそうなのだ。それでも、2時間しか経っていない―――。なんだろう、この頭の中がただれたような感覚。やることがないって、辛い。何かにすがるようにスマホを手に取る。そこには、「本日より、“雪月華”のママは“倫子”となりました。お店の名前も今月中に変わる予定です。どうぞよろしくお願い致します」と1通だけメールがあった。他のお客様達から私に連絡がないところを見ると、相当な圧力がかかっているのだろう。もう私は、名実ともに“銀座のママ”ではなくなったのだ。『手が早いわね……』戦ったって勝てないことは、十分承知している。これからお店の名義が変更され、契約関係が更新されていくのだ。お店の子達も、多分私に連絡を取ることを禁止されているはず。やるなら徹底的にやるというのが、真田会長の信条だ。私はそれをよく知っている。“雪月華”への未練も、半ば強制的に断ち切られ、私がメールをするのはあの人。―――“フレイア華”先生。先生に占いの予約を入れる。「フレイア先生、こんにちは。突然で申し訳ないのですが、本日の夕方以降で、予約をとることのできる時間はありますか?」送信……と。紅茶を入れて、少し物思いにふける。前回のタロットカードの結果。“ストレングスの正位置”……か……。強さ。強さってなんだろう……。私は会長を手懐けることができなかった。つまり、占いは外れたってことなのかしらね……。フフッと自嘲気味に笑って、紅茶を啜る。「ヴーン」スマホのメール着信音が鳴る。「本日、6時半でしたら大丈夫ですよ。お待ちしております。フレイア華」先生からメールが来た。さて、真偽のほどを確かめに行こうかしら……。グラスに残っている液体を飲み干した―――【今回の主役】須藤由紀(絢芽) 蠍座30歳 クラブホステス豊満な肉体を持つセクシーな女性。貧しい幼少期を経て、自分の身体一つを武器に若い頃から水商売の世界でトップを取り続けてきた。さまざまな男性と情事を重ねる日々の中で、自分の生き方に疑問を感じ、男と女の化かし合いに疲れている。このまま、夜の世界の女帝となるか、それとも……。(C) FRANCISGONSA / Shutterstock(C) AlexMaster / Shutterstock
2017年08月02日12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。文・脇田尚揮【12星座 女たちの人生】第130話 ~蠍座-10話~暗い部屋の奥から、女の嗚咽のような声が漏れている。―――遅かったか……。一歩、一歩と歩みを進めていく中で、様々なことが頭をよぎる。会長との食事。初めてお店を持たせてもらった時のこと。スイートルームで二人きりの夜。楽しかったこと、嬉しかったことだって沢山ある。私は、彼を癒せる“何者か”になりたかった。おそらく私はこの後、“銀座のママ”ではなくなるだろう。でも、もう“夜”へのこだわりはない。“普通の女”に戻ってでも、彼に進言しなくては―――覚悟を決めて、部屋のドアを開けた。案の定の光景。まるで虫のように縛り上げられた倫子が、男達数人に道具で嬲られている。苦痛に歪んだ顔には生気がなく、涙でメイクも崩れ、見るも無残な姿だ。いつも強気だった倫子とは思えないくらいに弱く、か細い声で呻いている。そして、その奥で眼を異様にギラつかせた老人が、耳まで裂けそうなくらい大きな口を開け笑っている。『会長……!』「ぐふふ……遅かったな、由紀」『もう、良いでしょう……! 倫子を返して下さい。この子は“うちの子”です!』「うちの子? 由紀、お主は何か勘違いをしていないか? ……そもそも、あの店も服も酒も、私が全部買い与えたもの。何もかも全てだ!」『それでも私はあの店の……、“雪月華のママ”です!』足が震えるのを精一杯堪えながら、真田会長に向かって言い放つ。反論したのは、これが初めてのことだ。でも、分かって欲しい、私の気持ち。会長の愚行は私で“最後”にしてもらいたい……。「お主、いつから私に口答えするようになった? 私が与えたものである以上、どうしようと私の勝手というもの。お主に全てを与えたように、お主から全てを奪うこともできるのだぞ」―――会長の口から最後の審判が下される。今ならまだ戻れるだろう。でも、銀座のママとしての輝かしい栄光も何もかも、私は失ったって良い。ただひとり、真田会長の乾いた心を救えたら。『構いません。倫子を返して下さい』「言うたな、お前! 吐いた唾は飲めんぞ!」会長の気色がみるみる変わり、怒気を帯びる。でも、私にとっては……。まるで、玩具を取り上げられそうになっている子どものようにしか見えない。『あなたは、子どもです。小さい頃に満たされなかったものを、こうして不健全な形で今、満たそうとしている。でも、それは間違っています。私は……私たちは人形じゃない!』「何を言うかぁぁぁッ!」怒号と共に会長が立ち上がる。『倫子は連れて帰ります』“恐れ”に勝る感情は、“愛”なのだろう。この人になら殺されても、私はそれで良いと思った。「では、このおなごを連れて帰るといい。ただし、お主は今から“ただの女”じゃ。今日以降、どの店でも働くことはできん。二度とな……」『承知の上です……』唇を噛む。悔しいからじゃない。悲しいから。分かって欲しいから。「おい、下ろせ」会長の号令とともに、吊るされていた倫子が床に崩れ落ちる。『倫子、帰ろう……?』息も絶え絶えな彼女に駆け寄り、声を掛ける。しかし、彼女から帰ってきた返事は予想外のものだった。「余計なことしないでよっ!」縄でギツギツに縛られた彼女は、キッと私を睨みつけ、そう言い放った。『え……?』「私は、今、会長の寵愛を受けているの……! 私から望んでやってることに、あんたからどうこう言われる筋合いはないわ!」―――ああ。もう全てが狂っているんだ私はその時、思った。“会長の欲”と“倫子の欲”。……それらはグズグズになって癒着し、ひとつの醜い肉塊として、ここに在るのだ。「……分かったかぁ! 帰れぃ!」『会長!』会長の最後の言葉と共に、黒服が私を囲む。勝ち誇ったような倫子の眼差し。そうか。最初から全てが狂っていたんだ。これが“標準”ってこと。もしかしたら私も、狂っているのかもしれない。黒服に促され“人形部屋”から追い出される。きっと今の私は、泣き笑いのような顔をしているのだろう……。『あはは……』マンションの廊下で、ひとり乾いた笑い声が響く。泣かない。泣くもんか……。泣けば、会長の思うツボ。―――私は奥歯をギリと噛んで、エレベーターに乗りこんだ。占いで出た“ストレングス”のカードが思い浮かぶ。凛とした女性が、獅子を手懐けているあのカード。あの二人には信頼関係があるのだろう。だから女と獅子として成立し得るのだ。でも、私と会長との間には、初めから信頼関係などなかった。何もなかったんだ……。狂気に愛は通用しない。初めから、私のしようとしていたことは、おこがましいことだったのだろう。自分を納得させるかのように、あれこれ考えを巡らす。白昼夢を見ながら徘徊する病人のように、フラフラとエントランスを出る。会長との食事。初めてお店を持たせてもらった時のこと。スイートルームで二人きりの夜。これら全ては、高く持ち上げておいて一気に叩き落とすための、“会長のシナリオ”だったのだ。私はそれを“ホンモノ”だと思い違いしていただけのこと。そう、誤解していただけのことなんだ。新宿の夜は、いつまでも明るかった―――。【今回の主役】須藤由紀(絢芽) 蠍座30歳 クラブホステス豊満な肉体を持つセクシーな女性。貧しい幼少期を経て、自分の身体一つを武器に若い頃から水商売の世界でトップを取り続けてきた。さまざまな男性と情事を重ねる日々の中で、自分の生き方に疑問を感じ、男と女の化かし合いに疲れている。このまま、夜の世界の女帝となるか、それとも……。(C) Kalcuttax / Shutterstock(C) PopTika / Shutterstock
2017年08月01日12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。文・脇田尚揮【12星座 女たちの人生】第124話 ~牡羊座-10~“寂しい”か……。夏希も、そうだったのかもしれない。身近に頼れる人がいなくて、友達にも会えなくなって、きっと独りで生きていたのだろう。そう思うと、目の前の“美智子さん”についつい感情移入してしまう。『ホストクラブに通われているとのことですが、週に何回くらい通っていて、どれくらい使うんですか?……もし、差し支えなければ……きっかけも教えて下さい』「通い始めたのは1年半前です。たまたま仕事上がりに声をかけられて、ドキドキしてフラっと入ったのが最初でした。初めは憂さ晴らしのつもりで月に2回のペースで通っていたんですが、お気に入りの子ができてから……今は、週2回は通っています」『週2ですか……けっこうお金もかかりますよね』「はい……ナンバーに入れてあげたくて……一回10万位使います」週2で一回10万。単純計算すると、120万……。美智子さんの収入を超えている。「それで、サラ金からお金を借りて、今借金が200万円あります……そして、ホストクラブに売り掛けが100万……来月からは、熟女ソープを掛け持とうと思っています」―――隣の如月が息を飲む。『それでも、ホストクラブ通いは止められない?』「だって、私がいないと“ユーキ”が困るって……それに私、友達いないし。ホストクラブにいるときだけが、“本当の私”だって思えるんです……」『……お子さんは? 夜は一緒にいてあげられていますか?』「私は朝~夕方出勤なので、託児所に迎えに行って寝かしつけたあと、夜からホストクラブに行くようにしています。だから実質子供と一緒にいるのは、一日3時間くらいですね……」……ああ、これが現実なんだな、と思った。寂しさが作り出す“負のスパイラル”。つい2年前まで、平和に暮らしていた子持ち30代主婦が、離婚を機に風俗に落ち、その寂しさを癒すためにホストクラブで貢ぐ……人付き合いや家庭生活が壊れ、さらに渇望感は増していく……。私個人、彼女に思うところはある。本当は「今すぐホストクラブに通うのやめな!」と言いたい。しかし、今の私はあくまでドキュメンタリーを作る立場。この人の人生とは無関係なんだと言い聞かせる。すべての人を救えるほど、私は力も能力もない。『……インタビューはこれで終了です。ありがとうございました』如月が、私の声を合図にカメラを止める。「ええ、こちらこそ……あの……」美智子さんが、何か言いにくそうにしている。おそらく謝礼のことだろう。『はい、こちら本日の謝礼を些少ですがお渡しいたします。こちらに印鑑を押してください』……この人を救える人は現れるのだろうか。―――彼女に茶封筒を渡し、私たちはその場を後にする。駐車場からバンを移動させ、会社に戻る。車の中で一息つく私たち。……重たい。同じ女として胸が痛い。如月も、何とも言えない表情をしている。幸せな女と不幸な女。その境界線は、実はすごく曖昧で、誰もが転落する可能性を潜在的に持っているのだ。その原因が“寂しさ”にあるのなら。考えさせられる……。でも、次が待っている。気持ちを切り替えよう。『如月、取り敢えず2時まで時間があるから、今から10時まで編集お願い。私は、次のアポイントとテロップ内容案を打ち込んどく』「了解しました!」こんな時、余計なことを何も言わない如月に好感が持てる。私たちはプロなんだから―――。会社のデスクで作業を続ける。何時間くらいたっただろうか、木田さんが差し入れを持ってきてくれた。「よう!やってるねぇ~。良い画は撮れたか?」『ええ、かなりリアルな内容を頂きました』「そうか、良かったな。ほれ、コレ」ビニールで包まれた箱を私に差し出してくれる。箱の中にはシュークリームとエクレアが2個ずつ!『ありがとうございます!』「ま、後半もがんばれよ~」甘いものを差し入れしてくれるなんて、木田さんニクい!早速、如月と分け合う。「おいし~い!」如月が目をキラキラさせている。いつの世も、女は甘いものに弱いのだ。『これ食べ終えたら、準備して出ようか』「そうですね。新宿のネットカフェで待ち合わせの予定です」『OK』そう言って、スマホの電源を入れる。メールの確認だ。電源を入れると、着信が8件。留守電が2件。全部、祐也からだ。恐る恐る留守電を聞く。「おまえさあ、俺を何日ほったらかしてると思ってんの? 金がなくてコンビニの弁当も買えないんだけど! もうマジでムカつくわ」「そんなに朝から晩まで働くような女と付き合った覚えなないよ、俺。早く帰ってきてくれないと困るんだけど!」……せっかく上がっていたテンションが悲しいくらいに萎んでいく。私、言ってたはずなんだけどなぁ。番組任されたから、忙しくなるって。帰れなくなるかもって。その時、祐也はテレビを見ながら「うん、分かった」と生返事だったのを思い出す。自分の都合ばっかり……私のことなんて、考えてくれてないんじゃない!私も、“美智子さん”と同じなのかもしれない。頭では分かっているのに、独りになるのが寂しくて祐也と別れられないんだもの。悲しい気持ちのまま、バンに乗り込み夜の新宿へ向かう―――。【今回の主役】竹内美恵 牡羊座32歳 駆け出しディレクター熊本県から状況し、都内でADとして下積みの後、最近ディレクターに。年下の男(吉井祐也・劇団員)と3年近く同棲をしている。性格は姐御肌で面倒見がよく、思いついたらすぐ行動するタイプ。反面、深く物事を考えることが苦手でその場の勢いで物事を決めてしまうきらいがある。かなりワガママだが、テレビ局内での信頼はあつい。(C) Feng Yu / Shutterstock(C) Boryana Manzurova / Shutterstock
2017年07月24日“生涯独身”という生き方を選ぶ人が増えている現在。結婚しなくても、それなりに幸せと感じる理由は何なのでしょうか?結婚にとらわれたくない…と思っている人は、生涯独身の良い点・困る点を知っておきたいもの。悔いなく生きるために大切なこととは?結婚しない人生について、実例を見つつ考えていきましょう。◆生涯独身の女性の割合は?晩婚化・少子化が騒がれている昨今、生涯独身の人はどれくらいいるのでしょうか?50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を示す「生涯未婚率」を調べてみると…男性:23.37%女性:14.06%※国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」(2017)2000年の「生涯未婚率」は男性:12.57%女性:5.82%だったので、ここ数年で大幅に増加していることがわかります。◆熟年結婚した芸能人も!とはいえ、人生80年と言われる昨今。50歳を超えて結婚する人も少なくないようです。例えば、エッセイスト、タレントと幅広く活躍する阿川佐和子さんは今年、63歳でゴールイン。「お見合い回数30回以上」を公言する独身イメージの強い女性ですが、結果的には噂のあったパートナーとの結婚を選びました。他には、女優の桃井かおりさんや夏木マリさんも50~60代で結婚。どちらも「老後は夫婦2人でのんびり過ごしたい」という考えが共通しています。独身を貫くのかな?と思いきや、熟年結婚した彼女たち。その選択も興味深いですよね。◆生涯独身を選ぶ理由は?結婚しない人生を選ぶ理由は主に2つ。「過去のキズ」「現在の生活水準」に大別できるようです。「結婚にとらわれたくない」という人たちの意見をお届けします。◎「過去」がネックになっている離婚経験から「結婚はもうこりごり」と感じている場合。過去の反省を踏まえ、あえて結婚から遠ざかっているのでしょう。・「元夫との生活にストレスを感じることが多かった分、1人で気ままに暮らせる今は幸せ。夫に気を遣いながらの生活より性に合ってます」(28歳女性/アパレル)◎「現在」幸せだから結婚しない一方、それなりに楽しいから相手はいらない、という想いゆえ独身を選んでいる人も。金銭的にも精神的にもゆとりのある人は、結婚に価値を見出しにくいのかもしれません。・「家事らしい家事はせず、自分で稼いだお金で外食したり、海外旅行をしたり。仕事も充実してるし、同じ趣味の友達も多いので結婚しなくていい気がする」(31歳女性/銀行員)上記の意見からわかるように、自分にとって、結婚することに価値を感じられるかどうかがポイント。価値がないと判断する人は、よほどのメリットがあると思えなければ結婚しない可能性もありそうです。◆独身でも幸せな人、独身だと困る人独身でも幸せだと感じる理由の一つが、お金や時間を自由にできること。結婚していると、物を買う度に夫に一声かけたり、意見を聞いたりする必要が出てくる場合も…。実際に独身を謳歌している人のコメントを見てみましょう。・「生活費をやりくりしつつ、好きなことにお金を費やせるから幸せです。夫に言い出せずつらい思いをしてた頃の反動かも」(30歳女性/証券会社勤務)・「時間を自分のために使えるのは独身ならではの幸せ。仕事に追われる中で、空き時間に家族サービスするのはキツそう」(30歳男性/保険営業)反対に、独身だと困るという人は「年末年始や長期休暇などに1人で過ごすのが寂しい」と言っていました。友人・知人が家族で過ごす様子を見ると、ふいに孤独感を覚えるようです。◆パートナーの存在が重要生涯独身を選んだからといって、ずっと1人で生きていく必要はありません。結婚はしなくても、運命を共にするパートナーがいる。それだけで人生が豊かになることもあるはず。なお、“独身だから孤独な人”と“結婚しているのに孤独な人”とでは、どちらが幸せなのか?という問題もあります。独身ゆえに孤独な人は、良きパートナーに恵まれれば心のスキマを埋められる可能性大。支え合える相手がいるなら、結婚しているのに孤独を感じている人よりもむしろ、幸せな場合もあるかもしれません。◆幸せの可能性を広げようバツイチ、バツニの人が増えているこの時代、子どもを望まないのなら、“パートナーありの生涯独身”という生き方を選ぶのもまた、幸せになる一つの方法と言えるでしょう。人生は一度きり。自分にとって一番いいのはどんな生き方をよく考え、あなたらしく幸せを手にしてくださいね。ライタープロフィールメロン一児の母として、育児、家事、仕事に奮闘中のママライター。独身時代のほろ苦い恋愛経験や、結婚生活の経験を活かして、ハッピーな毎日を送るためのヒントが得られるような記事を配信していきます。
2017年07月20日