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女優の上白石萌音が16日、神奈川・川崎のラゾーナ川崎プラザで1stオリジナルアルバム『and...』(発売中 2,593円税抜き 発売元:ポニーキャニオン)の発売記念フリーライブを行った。大ヒット映画『君の名は。』や『ちはやふる』、『溺れるナイフ』など、話題作に続々と出演し、一躍脚光を浴びている若手女優の上白石萌音。初のオリジナル・アルバム『and...』を7月12日にリリースした。同アルバムには、フジテレビ系の情報番組『めざましテレビ アクア』のテーマソングでもある「告白」のほか、世武裕子、藤原さくら、名嘉俊(HY)、内澤崇仁 (androp)といったアーティストからの提供楽曲を含めた8曲を収録。ロングセールスを記録したミニアルバム『chouchou』で魅せた"演じるように歌う"と称される上白石の唯一無二な歌の世界が繰り広げられている。三連休の中日ということもあり、会場となった川崎ラゾーナの野外ステージには多くの観衆が詰めかけた中、青いワンピース姿の上白石が登場。「暑い中、ありがとうございます! 短い時間ですが、楽しい時間にしましょう。よろしくお願いします」とあいさつして「暑いので、お水いっぱい飲んで下さいね!」と観客の体調を気遣う場面も。続けて「皆さん立ったまま寝てしまいそうとよく言われますが、今日は寝かせません(笑)」と笑いを誘いつつ、「「『and...』の初めてのライブは、私にとっての初めてのオリジナル曲です」と紹介しながら同アルバムに収録されている「告白」や「きみに」、「ストーリーボード」など4曲を熱唱して訪れた観客をうっとりとさせた。夏真っ盛りということで、MCでは夏休みの話題となり、「夏の思い出? 何だろう…。でもやっぱり学生は宿題に追われますよね。私は8月31日までためる派です! 計画的に出来ないんですよ」と振り返りながら、「宿題は計画的にやりましょうね(笑)」と学生たちに忠告していた。
2017年07月17日「学校に宿題を忘れたらどうする? 悩んだ末…その1【双子を授かっちゃいましたヨ☆ 第23話】」の続きになります。宿題を学校に忘れてきてしまった、のまめ。さて、私ができることは以下の通り(3択しか思いつかなかった(笑))そして、思い立った結果がこちら忘れてしまったものは仕方ないので、謝らなきゃいけないけれど、「でも自分なりに勉強してきました」って言えば先生もそこまで叱ったりしないかもしんない。結局「過保護かも…」と思いつつも、私がプリントの枠だけ作ってあげることにしました。過去のプリントを参考になるべくマス目の大きさを合わせます。(本物と同じがいいと思ったので)(絵に描き忘れましたが、過去のプリントなので、実際はのまめの文字やら先生の赤ペンも書いてあります。)スキャンして枠をトレースしていくという手もあるし、この辺は作り手それぞれかな。もし作れなかったらこくごのノートをコピーして書いてもいいと思いますし、ひらがな練習用の用紙データをDLできるサイトもありますし、100均にもノートとかありそうですし。なんとかなりそうです。とにかく宿題の内容が分かっているので、どうにかしてさせようって思ったのです。(マルつけも親ですしね)枠だけなので30分くらいで完成。それをのまめが過去のプリント(お手本)を見ながら書きました。あとはきっと先生が学校で何か言ってくれるはず。忘れたことを叱ってくれるかもしんないし、「次から気を付けようね」って言ってくれるかもしんない。そして、私のこの行動が間違ってたら、連絡帳で「次からはこうしてくださいね」って言ってくれるかもしんない。ということで、あとは先生にお任せしちゃいました。さてさて、その結果は…もう一回続きます!
2017年07月15日2年生。本人も気に病むほど、注意欠陥の特性が顕著になって…出典 : 我が家の小2息子、小学校入学以降、注意欠陥障害(ADD)特性が目立ち始め、この年齢の男子のそもそもの特徴もあいまって、順調に「アホ男子化」している今日この頃。授業参観=息子にとってのイレギュラーな環境では、ますます注意力散漫になったことは以前のコラムでお伝えしたが、あんなものははっきり言って序の口だった。「今日の授業で空のペットボトルが必要なんだよ!」と朝に報告したり、「実はあの日、新聞紙が必要だったんだよね」と翌日以降に告白するのは通常運行。最近では宿題など、毎日コツコツと何かをこなすことが困難になってきた。要は、エネルギー出力が安定しないのだ。何日も溜め込み、ある日一気に集中して片付けている。自分も息子同様にADDの傾向があるため、「あれ?私もこんなだったっけか?」と小学生時代を振り返ってみるが、似たもの親子とはいえ別個人。宿題も提出していたし、忘れ物も少なかった。私のチェックが甘かったのかと反省し、一応声かけを繰り返すようにしているが、ままならないことは多々ある。息子自身もそんな自分が歯がゆいと感じているようで、「自分は将来どうなってしまうのか」と不安そうに呟いた夜もあった。親子の心配をよそに先生は太鼓判!?個人面談で耳にした「息子の成長」とは出典 : 担任の先生は、私たち母子に揃って発達障害があることをご理解してくださっている。対策について相談しようと思っていた矢先の6月、個人懇談が行われた。「息子さん、随分と成長しました!」着席するや否や、先生がそんなことを笑顔でおっしゃるものだから、私は面食らってしまった。毎日宿題を提出できないことや忘れ物が増えたことは決して退化ではないが、成長とは呼びにくい。ポカンとする私に、先生はどのように成長したのかを説明してくださった。■成長①以前であれば、苦手な作業(息子の場合は絵など)に関しては遅々として進まず、手すら出そうとしないこともあった。今では「自分ではここまでできるけれど、この先を進めることが難しい。手助けかヒントをもらえないだろうか」というように申告してくる、もしくは自分なりの代替案を提示してくるようになった。■成長②以前は、宿題や忘れ物をしてもこちらから指摘されるまではそのままだった。今では宿題や忘れ物に関しても自分から報告してくる、そして「何か借りられる物があれば貸して欲しい」と自分から願い出てくるようになった。つまり、自分のウイークポイントを把握し、失敗や不得手をリカバーしようという姿勢が見られるようになったということだ。家で息子はそんなことを口にしなかったから、私は更に驚いてしまった。そう言われると…うん、確かに大きく成長している。「できないことや失敗自体は悪いことじゃないんですよね。特性上、受け身になってしまうのも仕方ないと思っていました(息子と私は受身型と呼ばれるタイプの自閉症スペクトラム=ASDも持っている)。そんな息子さんがここまでできるようになったのは、本当に素晴らしいことですよね!」ー昭和50~60年代に、私は学童期を過ごした。そのころといえば、失敗をすれば教師に叱責され、廊下や教室の後方に立たされるなど、見せしめのような懲罰を課せられることが当たり前の時代。出典 : 「私も小学生のとき、あんな先生に出会いたかったな…」我が子の特性を尊重し、温かく見守っていただけているありがたさと、ほんのちょっぴり息子をうらやむ気持ちを抱きながら、私は自転車のペダルを踏み、帰路についた。生きていくために必要なのは、失敗や不得手に対する怯えではないUpload By 鈴木希望ミスしないように注意したり、スキルを磨くことはもちろん大事だが、実際社会に出てみると、失敗や不得手をリカバーしようとする努力を要される場面の方が多いと私は感じている。はっきり言って、うまくできなかった事実そのものに目くじらを立てているのは時間の無駄なのだ。そんな時間があれば、他人に助けを求めることを含め、問題を解決するための具体的な行動を起こした方が良い。成人発達障害当事者の中でも、自分がした失敗を気にするあまりに思考がネガティブスパイラルに陥ってしまったり、また失敗をすることを恐れて行動できなくなってしまうことが少なくないようだ。「あのね、失敗や不得手に怯えて行動しても、何もいいことないからね。かえって失敗が増えるのよ。これ、経験談。注意と怯えは別物。急ぐと焦るも別物でしょ?あ、関係ないか」私も相談を受けることがちょくちょくあって、だいたいこんな風に答えている。と、偉そうに書いているが、かくいう私もつい最近までこれができなかったし、今も少しだけ苦手である。ASDの特性上、抱え込みやすい(誰かに頼るという発想が即座に浮かびにくい)というのもあるが、どこかに「失敗や不得手は悪いこと、叱責されるべきこと」という感覚が残っているのかもしれない。とにかく、「生きていくために必要なのは、失敗や不得手への怯えではなく、それが起こったときに対処しようとする姿勢」ということで担任の先生と意見が一致し、私は嬉しい。もし今もどこかで無意味な懲罰が行われているのだとしたら、一刻も早く滅してほしいと願ってやまない。ーさて、息子の宿題や忘れ物に関する対策だが、「これまでどおりの声掛け、学校と家庭の連携」という話でまとまった。帰宅した息子に早速確認だ。「息子さんや、連絡帳を見せてくれないかい?」「あ、連絡袋ごと学校に忘れてきた」「オイ!!!!!!」出典 :
2017年07月12日「いま、つづれ織りで地球環境の大切さを訴えるような作品をたくさん織っています。それらの作品を持って、日本はもちろん、海外で個展を開いて回りたい。これも、主人に出された宿題だと思ってるんです」 そう語るのは、京都西陣織・伝統工芸士の小玉紫泉さん(65)。数ある日本の伝統織物の、最高峰と位置づけられる京都「西陣織」。なかでも、ひときわ高度な技術が必要とされるのが「爪掻本つづれ織り」だ。小玉さんが手がける爪掻本つづれ織りは、“手技を超えた爪先の技”と称されるほど、繊細な技術が求められる。 機(はた)の脇から杼(ひ)を反対側まで一気に飛ばし、経(たて)糸全てに緯(よこ)糸を通して織るのが一般的な機織りの手順。 ところが、小玉さんは何十本と張られた経糸のほんの一部、数本だけを杼ですくい取るようにして、その部分だけに緯糸を通して絡めていく。そして、鋸の刃のようにギザギザに削った自分の爪を使って、いま通したばかりの緯糸を「キュキュキュッ」と音をさせながら掻き寄せる。この細かい手法を用いることで、キャンバスに絵を描くように、さまざまな色糸で柄を描いていけるのだ。 「だいたい緯糸5本、つまりいまの作業を5回繰り返して、絵柄が1ミリほどできます。縦20センチの絵柄を織ろうと思ったら1,000回。柄の色ごと、糸ごとにそれを繰り返すので……1日かけてもほんの少ししかできません。細かく難しい柄になると、朝から晩まで根詰めて作業しても、織り上がりはたった1センチ、なんてことも多々あります」(小玉さん・以下同) これまで、文部科学大臣賞など、名だたる賞を数多く受賞してきた。だが、そのキャリアのスタートは意外にも28歳と遅かった。 「この世界だと28歳でも中年のおばちゃんだといわれましたね。しかも、最初は主婦のパートだったんです。結婚した夫の実家が京都で。夫の両親と同居を始めたとき、たまたま見つけたのが、近所のつづれ屋さんの『織り手募集』の張り紙。そこには『素人可』と書かれてたんです」 大阪生まれ、西宮育ちの小玉さん。父親は普通のサラリーマン。それまでに京都で暮らしたこともなければ、織物や伝統工芸とも、まったく無縁の生活だった。大阪府警に勤務していた7歳上の夫・俊男さんと結婚したのは’74年、小玉さんが21歳のとき。1男1女をもうけた。そして、結婚から6年後、京都の俊男さんの両親との同居を始めた。 「結婚して専業主婦だった私は、子育てが一段落したら、何か仕事をしたいとずっと考えてました。将来はオーダーメードの小さなブティックをやりたくて、最初は洋裁の学校に行って資格を取ろうと思っていたんですが……」 ここで姑の横槍が入る。「西陣に来たんやから、西陣の仕事せな」と。そこで小玉さんが見つけたのが先述の、つづれ織りの会社のパート募集の張り紙だった。採用がきまり、仕事を続けていたが、実家の事情でわずか1年半で退職してしまう。だが、ここで俊男さんが「1年半も織ってたなら、独り立ちできるやろ」と無茶ぶり。早々に独立を果たすことになる。 ここから徐々に、小玉さんはその本領を発揮する。好奇心旺盛で、実験と発明が大好きな小玉さんは、つづれ織りのさまざまな可能性を独自に追及していく。「はつり目」というつづれ織り特有の隙間を利用してリボンを結びつけた帯や、あえて緯糸を織り込まず、透かし窓のように後ろの絵柄が透けて見える帯を企画し、織り上げ、コンクールでは賞も取った。 「独立しろっていう主人の無茶ぶりがなければ、いまの私はなかった。不器用な主人なりに、常に私のことを認め、私の背中を押し続けてくれていたと思ってるんです。『まだまだ』っていうのも、『もっと頑張れ』ってことだった。いつか聞いたことがあるんです。どうしたら褒めてくれるのか、って。そしたら『勲章もらえるぐらいになれ』って。あと『パリでショーができるぐらいに』って。聞いたときは、そんなたいそうな目標を掲げられてしまったら、そら『まだまだ』やなって(笑)」 2000年代に入り、世間の着物離れが進むなか、西陣の業界も不況にあえいでいた。 「主人の前で、『最近、売れゆきが……』ってこぼしたことがあったんです。そしたら主人、またまたいいこと言ってくれたんですよ」 現在の小玉さんの工房には、額に入れて飾られた、帯とは違う、まるで絵か写真のような作品が多数展示されている。そしてその額には『非売品』の文字が。俊男さんは小玉さんに「売れないなら、売らないもの、売りたくないものを作れ。心配するな、お前が死んだら、その作品、俺が美術館を建てて飾ってやるから」と言ったという。妻を激励する俊男さんのその言葉、じつは、全身に転移したがんとの闘いのなかで発せられたものだった。 「そう私に言い残して、1年もたたずに、主人は逝っちゃったんですよ。だからいまの私は、主人が残してくれた宿題を、やり続けてるんです」 現在、小玉さんの活動は、アジア、アメリカ、そしてヨーロッパと、海外にも広がりを見せている。’10年には、女性伝統工芸士の仲間とパリでショーを開催。俊男さんとの約束を果たした。
2017年07月09日いたってシンプル。息子にはちょっと難しめの国語の2択問題です先日こんな宿題が出ました。Upload By ラム*カナこの問題、ゆきつもどりつ逡巡し、結局、問題用紙はしばらく白紙でした…。いまだに書き間違い全盛期の長男にとって、このテの宿題は難易度が高め。モチベーションが下がっているのかな?私がぱっと「こっちじゃないの?」と教えてしまえば済む話ですが、適当に丸印をつけずに立ち止まったのには何か深い理由があるかも?と、一応聞いてみました。「キョウちゃんはどっちだと思う?」Upload By ラム*カナうんうん。率直に、思ったこと言ってみて?Upload By ラム*カナわかるわからないの話じゃなかったみたいです…!
2017年07月08日さて、夏休みより少し前の3連休の出来事です。のまめが、先生が連休用に2枚プリントを出したそうなのですが、2枚あるはずのプリントが1枚しかないとのこと。プリントがあることは覚えてるけど持ち帰ったかどうかの記憶があやふや。同じクラスのママ友さんに聞いたらたしかに2枚あるとのこと。てことは学校に1枚忘れてきたのかな。(もっと早く気づけば良かったんですが、休みの間に起こったことなので、学校にとりにいくわけにもいかず…。)「こくご」と「さんすう」のプリント1枚ずつのうち、のまめが紛失したのは「こくご」のほう。昔からもらってきたおたよりなどの紙類は全部ファイルに閉じてるんですが、そこのファイルに今回と同じ宿題の内容のプリントがあった模様。それを見つけて「これ!これとおんなじのが出たの!」と言うのまめ。おまけにこのプリントには「お手本」もあって(ファイル済)、字を練習する枠さえあれば「お手本」を見ながらすることも可能っぽい。ないなら作ればいいじゃない。枠だけならパソコンで作れるじゃない。そんなことを、ふと考えついてしまったわたしでしたが、そもそもこういうことをして許されるのかどうか、内心心配なところもありました。宿題をしなきゃいけないのはもっともなんですけど、忘れたなら忘れたことを反省して「次は忘れないようにしよう」って思うことも大事なんじゃないかなーと。ここで私が「忘れたならお母さんが作ってあげよう」ってなるのはもしかして過保護かな? と思ったりもして…。いろいろ考えた結果が…続きます。
2017年07月08日みなさま、家を建てるとき、将来のビジョンを浮かべながら家の設計考えますよね。帰ってきて、子どもが即部屋に篭っちゃうような家にはしたくない。勉強や宿題はリビングの机でやってもらって、私は夕飯の支度をしながら2人の勉強姿を見たり、ときにはアドバイスをしたり…。自然と家族みんながひとつの部屋に集まれるような家にしたい。そんなことを思いながらマイホームを建てました。あれから5年…。消す!消す!消す!(そしてケシゴムが粉砕する)とにかくケシゴムをよく使う! 机の上と下が消しカスだらけ!そして、いつの間にかテーブルクロスに鉛筆移りやハミダシなどにより何やら文様が描かれている!(さらにそれを消そうとして消しカスが増える!)リビングでお勉強はいいと思うけど、ここまでになるとは思わなかったなぁ…。夕飯前に「リビングに掃除機をかける」という仕事がひとつ増えたヨー!(泣) そして理想その2の「夕飯の支度をしながら2人の勉強姿を見たり、ときにはアドバイスをしたり」の部分はというと…。 こういうこともよくある。先生に提出したとき、ほんのりおいしそうなニオイが漂ってないといいけど(笑) 。理想の段階では良かったけど、実際その通りになると予想しなかった問題も出てくるもんですね。これから学年もあがってくるとまた違った問題点も出てくるんだろうなぁ~。あ、でも汚れることを抜かせばリビングでお勉強はやっぱりいいと思います。(学校であったこととか話しながら勉強見れたりするので)なのでとりあえず消しカス対策をたてないと…!そして、テーブルクロス買いなおしたい…!
2017年07月01日TEACCHプログラムとは?出典 : 「TEACCHプログラム」は、米ノースカロライナ州で1972年以来行われているASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。このプログラムは人生を通して行われるもので、「自閉症児の診断・評価」、「構造化を特徴とした療育プログラム」、「家族・支援者サポート」、「就労支援」など様々なサービス群から成立しています。自治体と大学が主体となり、研究機関・専門家・家族・本人・地域コミュニティが一体となってプログラムを運用。その理念、成果には注目が集まり、世界的にその枠組が広がっています。「TEACCH」は「Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped CHildren」(自閉症及び、それに準ずるコミュニケーション課題を抱える子ども向けのケアと教育)の略で、米ノースカロライナ州で行われているプログラムには下記のような特徴があります。「自治体規模の介入」ノースカロライナ州政府の全面的なバックアップと全州規模での実施。「ゆりかごから墓場まで」幼児期から成人して地域で生活するまで、障害児の一生を地域で生活するための長期的体系的プログラムである。「自閉症児の文化」自閉症の人々の行動様式を文化の一つとして捉え理解しようとする。「親は共同療育者」専門家のセラピストの支援と同等以上に、親の療育への関与が期待される。「構造化された教育」予測不能な状態が苦手である特性を持つ自閉症児に対して、整理され、構造化された環境をつくる。TEACCHプログラムを言い換えると、ASD(自閉症スペクトラム)の当事者の生活の質(QOL)向上の為に、彼らの周囲の物理的環境、及びコミュニケーション環境を生涯にわたって設計し続けるプログラムであるといえます。参考:TEACCHプログラムによる障害児者の地域ケアに関する実践的研究TEACCHの価値観出典 : の人々が持つ「コミュニケーションの困難」「視覚優位」「こだわりの強さ」などの特徴のことを、「自閉症の文化」(Culture of Autism)と肯定的に表現します。自閉症のある人を特異な障害者として見るのではなく、「世界の捉え方が一般の人とは異なる」という態度で向き合います。無理に彼らを世間の常識に合わせるのではなく、周囲の人々がASDの人々の捉え方を理解し、許容し、その上で彼らの特性が社会に適応できるようにすることで、QOLを高めていこうと考えるのがTEACCHの基本的な理念です。TEACCHは、ASDの人々の人生を長期的かつ包括的に支援することで、彼らの自立とQOL向上を目指しています。TEACCHプログラムを実施しているノースカロライナ州立大学のウェブサイトには、TEACCHの目指すところを下記のように表現しています。「地域に根付いたサービス提供を実現すること」TEACCHのスタッフはASDの人々とその家族、コミュニティに科学的根拠に基づくサービスを提供するため、最新の方法論を常に学び続けている。「成人後のその先のニーズに応えること」ASDの成人の人々、家族、彼らの支援者のニーズに応えるためにTEACCHの臨床研究プログラムは日々発展を続けている。「生まれてからすぐのニーズに応えること」TEACCHは、ASDの幼児、その家族、支援者のニーズに応え、ASDの早期発見、介入を行うために臨床研究プログラムを発展させ続けている。「ASDの人々の労働力の質を担保すること」TEACCHは、増加しているASDのある労働者のニーズに応えるため、職業訓練プログラムを就業前の学生、及び現在の就業者に提供する。「継続すること。次の40年を見据える」「TEACCH」はノースカロライナ州、ファンドレイジング活動、研究費助成など、多様な収入源から成立しているプログラムである。以上のような目標からは、人生単位で継続的にASDの人々に関わる姿勢が感じられます。 University of North Carolina TEACCH Autism ProgramTEACCHの「構造化のアイデア」その4つの考え方出典 : の傾向がある子どもは、自分の周囲で「今、何が起きているか」「この後、何が起きるか」「自分は何をすればいいか」が明確に整理されていない場合、状況理解が難しくなり混乱してしまいます。そのため、「構造化」という手法を用いて環境を整理することで、状況理解を容易にします。環境が整理されると、心理的にも安定し、活動や学習へ参加することができるようになります。例えば、活動別に場所を決める。「休む場所」「一人で勉強する場所」など、活動と場所を結びつけることも有効な手段の一つです。これを「物理的構造化」と言います。また、コミュニケーションにおいては、特に「話しかける」などの音声コミュニケーションよりも、イラストや写真で提示する視覚的なコミュニケーションの手法に強みがあります。そのため、指示や、意思表示をイラストや写真を使って行うようにします。これを「視覚的構造化」と言います。これらの、「構造化」の詳細についてさらに見ていきましょう。彼らの周囲を物理的に整理することで不安を軽減し、これから起きることを予測可能にします。この為に、「物理的構造化(Physical Organization)」という手法をとり、環境の意味、構造を整理します。物理的構造化の手法は、大きく以下の2つです。・エリアと期待される行動を対応させる(勉強する場所、遊ぶ場所、落ち着く場所)・エリアを明確な仕切りで分ける(ついたて、棚、囲い、カーペット)また、活動エリアは大きく4種類に分けられます。1.ワークエリア(作業、勉強をする場所)2.プレイエリア(遊ぶ、落ち着くための場所)3.トランジションエリア(中継地、その日あるいはこの後何をすればいいかなど、個別スケジュールが確認できる場所)4.その他、カームダウンエリア(感情的になったとき、冷静になるための場所)などASDの子どもは、時間の概念を理解することが難しく、自分から先のことを見通すこと、先を想像することに困難があり、「Here and Now」(いま、ここ)の世界に生きています。そのため、前もって何が起こるか、何をすればいいかがわからないと不安やパニックに陥りがちです。不安を回避し、安心して学習や作業に取り組むために、「スケジュールを決める」ことが有効です。また、ASDの子どもは、視覚的な理解の方が得意な場合が多いため、写真やイラストを用いてスケジュールを提示すると理解が容易になります。例えば、イラスト入りの時間割のカードを作り、順番にボードに貼るとこの後するべきことが分かります。終わったら外すというルールにしておくと、先に何が待っているのか、何が終わっているのかがわかり安心して行動ができるようになります。今の状況を理解したり、先を見通すことに困難があるASDの子どもでも、「一人で自立して」一連の学習や作業などの活動ができるようにするための方策を、「ワークシステム」といいます。ワークシステムでは下記のような事柄を設定し、わかりやすく伝わるように環境を整えます。①どんな活動(学習や作業)をするのか②どのくらいの時間、あるいは量の作業や活動をするのか③その課題や活動はいつ終わるのか④終わった後は何をするのか、何をしてもよいのか佐々木正美, 『自閉症児のためのTEACCHハンドブック (ヒューマンケアブックス) 』, 2008年, 学研プラスの人々が、教室や作業所で不適応行動(かんしゃく、暴れるなど)を起こす場合、上記のようなことが整理されていないために、困惑や混乱をしている場合があります。逆に先の見通しが立ち、何を期待されているか、できるのかがわかるだけで安心を与えることができます。例えば学習机の左側に棚を置き、勉強の種類ごとに書類入れを作り、やる順番に宿題のプリントを入れます。子どもは上から順番に書類入れを出し、中に入っている宿題をやったら机の右側の「終わったものを入れる箱」に入れていきます。左側の最後の書類入れには、「ゲームをする」など宿題が終わったらやっていいことを書いたものを入れておきます。このように左右に動かすというシステムのほか、色や数字、マーク、文字を使うなど子どもの理解に応じた環境調整をしていきます。発語によるコミュニケーションに困難を抱えているASDの子どもにとっては、「視覚的構造化」が有効です。視覚的構造化とは、会話によるコミュニケーションではなく、「実物」「絵、イラスト」「写真」、場合によっては「文字」を通してコミュニケーションを整理する方法です。Upload By 発達障害のキホンえこみゅUpload By 発達障害のキホンTEACCHのコミュニティ出典 : ノースカロライナ州のTEACCHプログラムでは州の支援のもと、大学が中心となり、当事者、家族、支援者の他、様々な関係者が共同でASDの人々の自立に取り組んでいます。「親は共同療育者」と言うように、TEACCHでは家族への支援も充実しています。家族への教育を行うと同時に、関係機関(教育機関、就職先企業)へのスタッフによるコンサルティングも行っています。学校教育が終了した後も、人生を通しての自立とQOL向上のために、居住、就労支援を実施するなど、自治体、家族、支援者が長くお互いを助け合うコミュニティとして成立しています。このように包括的に人々を巻き込んでいく仕組みがTEACCHプログラムの特徴の一つです。 Support and Education Consultation and TrainingTEACCHとABA(応用行動分析)の違いや関係性は?出典 : 同じくASDのある人への支援の方法として注目される方法として、応用行動分析(ABA)というものがあります。ABAは、人間の行動を個人と環境の相互作用の枠組みの中で分析し、実社会の諸問題の解決に応用していく理論と実践の体系です。TEACCHはASDの人々の自立とQOL向上を目指す包括的な「支援の枠組み」であるため、厳密には比較できるものではありません。TEACCHのプログラムの中にも行動分析の強化の原理や課題分析、スモールステップなどのさまざまな技法やテクニックが取り入れられています。また、ABAをベースにした支援技法を採用している療育施設やサービスで、TEACCHの「構造化」の考え方を組み合わせるなど、必ずしも相反する手法ではありません。TEACCHプログラム自体は、科学的に根拠のある手法ならば広く取り入れる姿勢をとっています。まとめ出典 : はASD(自閉症スペクトラム障害)の人々をその人の一生という長期にわたって、そして家族、支援者、地域を巻き込みながら当事者を包括的に支援する枠組みです。その目的は、ASDの人々の「自立とQOL(生活の質)向上」。TEACCHのプログラムから学ぶことができるのは、指導の方法に留まらず、周囲がASDとその人自身を理解すること、そして当事者や家族だけでなく、教育関係者、就業先なども広く一体となって生活に関与することの重要性ではないでしょうか。参考文献:自閉症児のためのTEACCHハンドブック (ヒューマンケアブックス)ノースカロライナ州TEACCHプログラム公式サイト(英語) to TEACCH(Youtube/英語)
2017年06月28日小学生のころは忘れ物常習犯だった私が、息子の支援をするのは大変で…出典 : 私は小学生だった頃、忘れ物と宿題忘れの常習犯でした。どこかにメモを取れば良いのに、取ってこない…。メモを取ったとしても、どこに書いてあるのか分からない…。挙句の果ては連絡帳を毎日のように学校に忘れてくる…。そして家に帰ると、宿題のことなど綺麗さっぱり頭から消えているのです。翌日の授業中、先生の嫌味と怒号を聞いて「またやってしまった…明日こそは」と決意します。しかし、またその翌日には、宿題やその他の持ち物のことは綺麗さっぱり忘れてしまっているのでした。そんな私も今では母になり、発達障害の診断を受けた6歳の息子がいます。小学校時代には先生から「忘れ物大賞」をもらって泣いて帰った私が、息子の小学校の持ち物の管理をしなければならないなんて、どういうことになるかは火を見るよりも明らか…という感じでしょう。小学校からの連絡袋の中には、毎日大量のお手紙が投入されています。息子はもちろん、何がなんだか良く分かっていません。その情報を読んだだけでも、私の頭は大混乱になります。「○日までに△を持っていって」「×日までに○と△を持っていって」「宿題はこれとこれで…」と何度も何度も復唱しながら、家の中をウロウロするありさまの私。息子を登校させた後も、「今日は忘れ物ないだろうか」「あれを忘れたかも」と気になってしまい、気がそぞろになってしまいます。発達障害児の小学校生活の支援は、同じ特性を持つ私にとって、苦難の連続だったのです。気が気じゃない私をさらに追い詰めた「連絡帳」の内容とは…出典 : こんな状態で疲弊しきっていた私をさらに追い詰めたのは、連絡帳でした。息子の連絡帳には毎日、忘れ物や持ち物のミスについて必ず記載がされていました。息子が小学校でどんな風に過ごしているかのような情報は一切なく、ただひとこと、「○○を忘れていました」「××のサイズが違います」「◇◇の切り方が違いました」というような言葉だけ。これを読むたびに、私は小学校の頃に先生に叱られて、下を向いているときの気持ちが蘇ってきてしまいました。そのうちに、私は息子の連絡帳を開くのも怖くなってきてしまったのです。「また先生に叱られちゃう…」「どんなに気を付けても、いつも何か書かれている」「私はやっぱりダメな人間だ~」私の心は小学生の頃に逆戻りです。さらに、「私がこんなミスばっかりしているから、息子があんななんだって思われているかもしれない」とあらぬ方向に思考がいってしまいました。毎日連絡帳を見てはガックリとうなだれながら、自分の子を通して、自分の過去を思い出してしまう辛さに苛まれました。連絡帳に落ち込んでいた私。でも励ましてくれたのも、また連絡帳だった!出典 : 息子の連絡帳を見るたびに、過去の自分も今の自分も責められているような気がして落ち込んでいた私。しかし、私は途中で大きな励ましを得ることができたのです。それは、息子の支援級通級が始まったことがきっかけでした。支援級通級が始まると、もう一冊、支援級用の連絡帳を準備するのです。支援級は少人数なので、先生は息子の生活や学習について毎日びっしりとコメントを書いてくださっています。そして、支援級の連絡帳には、「息子くんは今日はこんなことを頑張りました」「この問題は自分で頑張って解きました」「毎日楽しそうに学校に通っています」というような、息子を褒める言葉がたくさんたくさん書かれています。息子の支援級の先生は、「通常級で頑張ってきてるんだから、支援級ではとにかく褒めるんです」とおっしゃってくださる方です。それが連絡帳のコメントにもよく表れています。私は支援級の連絡帳を読んでいるうちに、なんだか「お母さんも頑張ってますね」「息子くんは大丈夫ですから、お母さんも肩の力を抜いて」と言われているような気がして、大きな救いと癒しになりました。通常級の連絡帳を見るたびに自分を責めていた私ですが、支援級の連絡帳を読んで気持ちを取り直すことができるようになったのです。「支援」は親の心をも支えてくれる出典 : そして私は気づきました。「支援」とは、子どもだけではなく、ときに親の自信まで回復させる役割もはたしてくれるのだと。発達障害の子どもを育てていると、実は親も自信を失いがちになります。思うようにいかない育児に振り回され、周囲からの視線を気にしているうちに、どうしても「自分はダメな親だ」と自分を責めるようになります。私のように、子どもと同じ特性がある場合は困難はさらに倍々になります。自分の管理ができないのに、子どもの管理まですることは、そうたやすいことではありません。「支援」とは、「こんな風にお手伝いしたら、こんなことができるようになりましたよ!」というものでもあると思います。自分の子どもが「できましたよ」「頑張りましたね」と言われることで、日ごろ自信を失いがちな親も、活力を得ることができるのです。支援級の「連絡帳」の記録、それは親へのエールでもある。そう捉えると、困難が多い毎日を進んでゆくための新たな活力源が生まれたように感じることができました。
2017年06月01日あるとき、ママ友とランチをしていたら学童保育の話題になりました。この春ひとり娘を小学校に入学させたそのママさん。入学と同時に近隣の公立学童に所属させたそうですが、その学童がお子さんに合わず、登校拒否ならぬ「学童拒否」を起こしているとのこと。公立学童ならではの雰囲気にママ自身も戸惑っており、民間の学童へ移ろうと考えている……と話していました。公立と民間、学童はどのように違うのでしょうか?今回は、民間学童にお子さんを入れているママたちから、その魅力やメリットなどを聞いてきました。●(1)夜遅くまで預かってもらえる!公立学童と民間学童、最も大きな違いはズバリ「預かり時間の長さ」のようです。『公立学童は18時までしか預かってくれないんですよね。ウチはどうしても間に合わないので、民間学童に入れました。放課後、スタッフさんが学校まで車で迎えに来てくれるし、帰りは家まで送り届けてくれます。とてもラクだし安心ですよ!』(30代女性/会社員)『3年生の息子を22時まで預けてます 。おやつも夕飯も学童で済ませてきてくれるので、本当に助かっています。試食しましたが、食事はとてもおいしく、栄養面にもちゃんと配慮されたものでした。子どもを長時間預けることに対して他人からアレコレ言われることはあります。でも、仕事を中途半端に切り上げてムリヤリ帰ってきたあげく、冷凍食品だらけの手抜き夕飯を出すよりはずっといいかと思いますね』(40代女性/歯科医師)このように、公立の学童ではカバーしきれない時間帯でも対応してもらえるのが民間学童のメリットです。遅くまで仕事をしているママたちにとっては、なくてはならない存在といえますね。●(2)学習面もフォローしてくれる!一度は公立学童に入れたものの、途中で民間に移ったというママからもお話を伺えました。いったいどのような事情があったのでしょうか。『何も考えず公立学童に入れ、1年生の間そこで過ごさせました。でも、年度末の個人面談で、先生から言われた内容に愕然。うちの子が、宿題をまったくやって来ないって言うんです。予習も復習もしておらず、1年生で既に勉強に取り残されているとのこと。学童に宿題の時間があると聞いていたので、安心して任せていたんですが……あわてて確認したところ、強制ではなく、指導員さんもとくに声掛けなどはしないそう。それじゃ宿題なんかするわけないですよね。そこで、2年生からは民間学童に入れました。そこでは学習指導経験のあるスタッフさんが宿題を見てくれ、丸つけをしてくれます。必要な子には追加で課題を出してくれることもあります。わが子は民間学童に入れてから、学力が飛躍的に伸びました 。あのまま公立に入れ続けていたらと思うと、ちょっと怖いですね』(40代女性/会社員)多くの公立学童は、子どもが自由に過ごす場所となっています。遊ぶのも、勉強するのも、子どもたちの自主性しだい。そのため、宿題や勉強を全くせずに帰ってきてしまうこともしばしばあるんですよね。まだ机に向かう習慣がついていない低学年のあいだは、学習面もフォローしてくれる民間学童のほうが頼りになるのかもしれません。●(3)環境がいい!子育て世帯に大人気のエリアにお住いのママからは、こんなお話がありました。『うちの地域、公立学童が人数オーバーでパンパンなんです。教室たった2つに、100人以上の子どもがあふれてる。それを数名の指導員が、怒鳴りながら制してるんです。遊ぶのも勉強するのも、あの環境じゃムリですよ。せっかく少人数の保育園でのびのび過ごさせてきたのに、学童がコレでは……と思い、わが家は最初から民間学童を選びました。公立と違って広い敷地でゆったり過ごせる し、職員数も十分。学校で疲れたときは、別室で静かに休むこともできるようです』(30代女性/自営業)低学年から高学年が集まる学童は、ただでさえ大騒ぎになりがち。中には、決して環境がいいとは言えないような公立学童もあるようです。民間学童の中には、少人数制を売りにしているところもあります。大勢でざわざわ過ごすのが苦手なお子さんにとっては、そちらのほうが過ごしやすいともいえますね。●(4)お稽古ごとまでしてもらえる!『うちの子が行ってる民間学童は、スポーツクラブが運営母体。だから、預かり時間中にスポーツプログラムを受けることができるんです。ウチでは水泳と体操教室を習わせています。学童にいながらにしてお稽古ごともできる 。一石二鳥ですよね』(40代女性/公務員)学童と習い事、2つを両立させるのは大変。特に低学年の間は、ちゃんと行けるのか心配になるママが多いですよね。その点、学童と同じ敷地で習い事ができる民間学童は安心です。ただ預けるだけでなく、有意義な放課後を過ごさせることができますね。----------いかがでしたか?小学校に入ったとはいえ、低学年の子どもたちはまだ頼りない面が多いものです。公立よりも手厚くみてくれる民間学童は、ワーママにとって重要な選択肢のひとつといえるのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年05月24日「キッズウィーク」という言葉が先日取り上げられ、一部で話題になったのをご存知ですか?これは、全国の学校で夏休みなどの長期休暇を地域ごとに分散し、それに合わせる形で大人も休めるようにしていくという政府の方針です。例えば、夏休みの最後の平日5日間を短縮します。そしてその5日間は、別の月に休みとして振り替えるのです。すると、その月では前後の土日と合わせて最大9連休ができるというわけですね。ゴールデンウィークやシルバーウィークに匹敵する長い連休です。政府はこの休暇の期間、大人も休むことができるように企業に強く働きかけるつもりでいるようですが……この方針、すでに賛否両論が巻き起こっています。今回はキッズウィークの賛否について、それぞれの意見を聞いてきました。●賛成派の意見『長期休暇ってどこに行っても混んでるし、旅行も高いですよね。お金を使って人混みにもまれ、帰ってきたらヘトヘトなのってイヤじゃないですか?キッズウィークですいてるときに行ったほうが絶対いいですよ。ぜひ実現させてほしいですね』(30代女性/パート)キッズウィークでは、地域ごとに休みの日程を定めることになっています。つまり、自分たちは休暇でも、世の中は平日 。だから、テーマパークはすいているし、旅行も平日料金で行くことができます。飛行機や新幹線の座席も休日より断然取りやすいでしょう。これはキッズウィークの最大のメリットといえます。小学生のお子さんがいる家庭からは、こんな声がありました。『子どもを見てると分かるんですが、夏休みって長くてダレるんですよね。宿題もやらなくなるし、生活習慣もグダグダになるんです。途中で5日間登校することになれば、中ダレが防止できる とおもいます。その際に、学校で宿題の中間報告とかもしてくれば、子どもたちもピリッとするんじゃないかな』(30代女性/主婦)暑くて長い夏休み。子どもたちが規則正しく生活しつづけるのは、確かに難しいものです。キッズウィークで発生する5日間の登校日は、使い方しだいで夏休みのいいスパイスとなるのかもしれません。●反対派の意見さて、反対派の意見はどうでしょうか。『プレミアムフライデーもスルーされているのに、平日5連休とか叶うわけない でしょ。どうしてこういう発想ができるのか、偉い人の考えることは全く理解できません』(30代男性/会社員)皆さん覚えていますか?2017年2月に施行されたプレミアムフライデーを……。開始当初は話題になったものの、ほんの数か月ですっかり耳にしなくなったプレミアムフライデー。周りを見回しても、その恩恵にあずかっている人はほとんどいないのではないでしょうか。月末の1日、ほんの数時間だけの早帰りさえできていない現状です。平日5日間もの休みが本当に取れるのか、疑いたくなるのも無理はありませんよね。また、共働き家庭のワーママたちは頭を抱えていました。『仕事を休めるかどうかわからないのに、制度だけ先に作られても困ります。最悪、両親とも休みが取れないのに、子どもだけ学校が休みになっちゃうってことありえますよね。そしたらウチはずっと学童 ですよ。そんなのむしろかわいそうです』(40代女性/会社員)おっしゃるとおりです。企業に浸透する前に、学校がキッズウィークを導入してしまったら……行き場を失うのは子どもたちです。もちろん、保育園や学童で働く職員たちの負担にも目を向けなければいけませんよね。キッズウィークを導入するにしても、ひと筋縄ではいかないことが予想されます。最後に紹介するのは、中学生からのこんな声。『夏休みって、連続してずーっと休めるのが楽しいんだよ。それなのに、何で分解しちゃうの?そんなの私たちだって普通にイヤだよ。それに、地域によって登校日がバラバラになったら、運動部の大会とかどうなるんだろう。日程が調整できなくなって、成立しなくなるんじゃない?』(中学3年生女子)学校の長期休暇を誰よりも楽しみにしているのは、当の学生たち本人です。キッズウィークを始めるなら、子どもたちがそれを望んでいるのかどうかもよく考えてほしいですよね。----------いかがでしたか?政府が国を上げ、働き方や休暇の取り方を改革しようとしているのはよく分かります。でも、それが私たちの現状にあっていないものだったら意味がありません。方針では、2018年4月から始まるとされているキッズウィーク。果たして本当に私たちの生活にいい影響を与えてくれるのでしょうか。これからの動向に注目したいですね。●文/パピマミ編集部●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年05月23日楽しかったなあ。大満足のお花見ピクニックUpload By ラム*カナ楽しいお花見をして、家に帰ってきました(たぶん息子は花なんぞ見ていませんが)。育ち盛りの子どもたちは、到着してすぐさま、手作りのおにぎりやお花見弁当をぱくぱくかき込みました。お弁当箱は空っぽです。桜をのんびり眺めなどしない息子たちの目の前に広がるのは野原、そして小川…。花見に行ったはずが、ばしゃばしゃ川遊びまで楽しみました。そして、ハヤ弁したお弁当だけではみごと足りませんでした…。そのあとでコンビニでおにぎりや空揚げも買い足してパクつき、子どもたちは大満足の様子でした。全力で外遊びを楽しんだ息子。さあ、日記を書こう!「日記の宿題やったの?」と息子にうながしました。毎週末に出る恒例の宿題です。すると息子は、Upload By ラム*カナちょいまて。ていねいに一日を振り返ってみると…まるで日記に書くようなこと全然してないー!というような口ぶり。いや、ちょっと待てよ。今、思いっきり楽しいお出かけしてきたじゃないか。Upload By ラム*カナどうやら記憶の引き出しから思い出してくれたようです。良かった良かった。さて、なんて書くのかな。まぁ君は桜なんて見てなかったから、小川で遊んだことでも書いたらいいんじゃないかな。すると息子、「あ!」と何かいいアイデアを思い付いたよう。うんうん、何書く?本日のハイライトそれですか!!母さん、君が大好きだょ…Upload By ラム*カナあー…なんかデジャブ!(夏休みの宿題、一行日記もこんな感じでした)母が用意していった手作りおにぎり弁当のこと、水遊びで楽しんだこと。それらの上を行く「コンビニのおにぎり」…。うん。母さん、君の着眼点が大好きだ!
2017年05月21日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。「子どもの国語の成績が上がらない」「勉強の仕方、させ方が分からない」……そんな悩みを持つパパママは少なくないでしょう。そこで今回ご紹介したいのは、少し変わったアプローチの学習方法である“感情学習”。海外の教育課程ではすでに取り入れられている方法で、近年では日本でも耳にするようになってきました。感情学習とは一体どんなものなのか、実例を交えながら見て行きましょう!●幼稚園で感情表現を学ぶことの大切さインターナショナルスクールの授業には“ドラマ”という教科があります。幼稚園でスタートするプログラムでは、読み聞かせや読書、音読などと共に“表現”を学びます。香港在住15年の日本人家庭Hさんの娘Rちゃんは大人しく、ママが言葉の上達が遅いことを心配するほどでした。でも、幼稚園で出会ったイギリス人教諭の感情学習によって、大きく変化したといいます。『ミス・タニア(教諭名)は大きな体を揺らし、大きな目を見開いたりすぼめたり、大げさに泣いたり笑ったりしながら、娘と一緒に本を読んでいました。娘に「ほら怒った顔はどんな顔?」などと感情表現を促している 様子はまるでコントみたいでした』とHさんは言います。ミス・タニアとの出会いでRちゃんは少しずつ変わり、『Rはいつの間にかよくしゃべりよく笑うようになり、本を読んだり物語を書いたりを楽しむようになりました』と教えてくれました。●感情豊かに育つと国語力がつくMさん一家は、長い海外駐在生活を終えて日本に帰任し、現地でインター校に通っていた長女のAちゃんは日本の中学校へと転入しました。Mさんは『国語の成績が意外に良かったのでびっくりした』とのこと。漢字や文法で点数を取るのは難しかったものの、Aちゃんの国語力の高さはその後、他教科の成績がどんどん上向いていったことで証明されたといいます。『最初はどの教科も日本語で初めて習うからという理由で何もわからない状態だったけど、「ママ、教科書を読んでいるうちに分かってきたよ」って』。Mさんいわく『海外暮らしで家の外では英語漬け。だからこそ家の中ではAと1対1でたくさん日本語を話して本を読み、遊びもしたわ。あんまり密着しすぎてちょっと育児ノイローゼ気味だったのかよくケンカもしたの。その後泣きながらごめんねって二人で抱き合ったりね』。Mさんは感情学習について自分なりに、『でもそうやっていろんな感情に触れて育った からこそ、人の気持ちも文章に隠された意味も読み取る力が育ったのかもしれないわね』と結論付けていました。●読書を国語力アップにつなげるにはコツがある読書はいろいろな感情を読み取るチャンスです。たくさんの本を読めば、それだけたくさんの感情表現に行き当たります。でも、読んだだけではただ“知る”だけ。もちろん、それもプラスですが、読んで知った感情表現を“自分が表現する”ことで、国語力への影響の大きさが桁違いに変わってくるようです。インターナショナルスクールで図書館司書、その後教師として働くようになったミス・パメラは、より効果的な読書法について語ってくれました。『本を借りに来る子どもは大きく分けて2種類。一つは黙々と次々に読み続けるタイプで、話しかけてもあまり会話が弾まない子。もう一つは、同じ本を何度も借りたがり、話しかけるとその本の内容をうれしそうに教えてくれる子』とのこと。その後、小学校の教師として教えるようになったミス・パメラは、『読んだ本の話を人にするのが好きなタイプは表現力が豊か である』と気づいたそうです。『ただ読むだけじゃなく、そこに書かれている表現を自分の言葉で表現することが大事なのよ』とミス・パメラは教えてくれました。●ドラマクラスで表現力を磨いて国語力を上げるイギリス人と日本人のハーフ家庭Lさんの娘Eちゃんは、勉強嫌いで宿題はほとんどしないし読書も気に入った本だけ。Eちゃんが小学生のころ、ママはいつもガミガミと叱りつけていたそうです。でも、そのEちゃんが中学に入学するとみるみる成績を上げていきました。その理由がドラマクラスにあった ようだとママが話してくれました。『読んだ本に出てくる感情表現を使って、自分でエッセイやお話を書くというドラマの宿題だけは面白がって良く書いていた』そうです。『そんな役に立たないことばっかりって思っていたけどね』。中学生になると、ドラマクラスで書くのは“脚本”となり、字数も数千から数万字レベルになります。これをスラスラ書ける子は多くありません。『Eにとって、お話を書くのはお手の物。ドラマクラスで褒められて、そこから自信がついたみたい』とのこと。Eちゃんはエッセイ力を求められるIBカリキュラムの学校に通っていたため、ほかの教科への好影響が特に大きかったそうです。●まとめとして国語の成績を上げたい、ほかの教科の底上げもしたい、作文やディスカッションの能力もつけたい、だからこそ国語力を上げたい。学校教育の中でも、受験のためにも、これらは現実的に必要ですね。そして、この国語力アップには“感情学習”がとても効果的です。人の感情がもっとも劇的に育つのがいわゆる“三つ子の魂”の3歳頃。特にこの時期に感情豊かに過ごすことは後の国語力に影響を与えるようです。もちろん、3歳以降、大人になっても人の感情は成長し続けます。感情の表現方法を学ぶ感情学習は、小学生以降も引き続き国語力アップの強い味方として期待できそうです。●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/藤本順子(風悟くん)
2017年05月04日こんにちは。ママライターのamuです。中学年以降になってくると、ちらほらいじめに繋がるような言動も出てくるな……という印象があります。言われたほうも、それがからかいなのか見極める経験値がなく、なんとなく嫌だなと思いながらも誰にも言えないことが多いそうです。そこで、娘やママ友に、どんな嫌がらせパターンがあるのか聞いてみることにしました。対処法もあわせてご紹介します。●(1)嫌なことを聞こえるように言う『「○○って、服かわいくないよね」「暗いよね」などと聞こえるように言われたらしく、もうその服は断固着なくなった』(30代、小4女の子のママ)『デブとか、巨人とか、嫌なことを言いながら笑われて、泣いていた』(30代、小4女の子のママ)娘もとても細身なため、「骨ゾンビ~」と言われたことがあるそうです。「骨ゾンビだって、ウケる」と笑って流し、言った男の子とも仲良しなので大丈夫だったのですが、繊細な子なら傷つくこともあるかもしれないなとふと思いました。また、ある男の子は、苗字をもじって変なあだ名をつけられて本気で怒っていたそうです。『名前をからかわれたり、バカ、ジジイなどの暴言はあるみたいだけど、男の子だしそこまで気にしてないかな。エスカレートしなければいいなと思う』(30代、小4男の子のママ)というママの意見もありますが、娘には体のことや名前のことなどで、たとえ本人が笑っていてもからかわない よう伝えました。また、もし嫌なことを言われたときは、その場をすぐ去る ように教えています。嫌なことって、言えば言うほどエスカレートすると思うので、本人がその場にいなければいいと思うんです。なかなか難しいけど、すぐに聞こえないふりをしていなくなれば、言う対象がいないのでそれ以上被害を受けずにすみます。追ってきてまで言うならよっぽどなので、そのときは逃げる先を先生のそばにするなど、対策を練る必要があると思います。●(2)バイ菌扱い『触っただけでギャーギャー言うとか、昔もあったと思う』(30代、小4男の子のママ)確かに昔からありますよね。「○○菌~」などと言いながら逃げるというような。これも、笑っていられる範囲というものがあり、やられすぎると悲しいですよね。娘には、みんなでふざけて言い合っている感じだとしても、「やめて」と1度でも真顔で言っていたら本気で嫌がっている証拠 だよ、話を変えたり、やめようと言おうねと教えました。●(3)こそこそ話『笑いながらジロジロ見て、何か言っている。近付くと解散したり、「何してるの?」と聞いても「なんでもない」と言われたり。「見ないで」と隠されたりもしたみたい』(30代、小4女の子のママ)『授業で先生に当てられたとき、複数人からニヤニヤしながら見られる』(30代、小4女の子のママ)これは女子に一番多いタイプの意地悪ですよね。思い切り相手を意識してのことなので、思い切り意識しない ことで回避できます。見ない、気づかないふり、あえて堂々と発表する、「見ないで」と言われたら「わかったー」と何事もなかったかのようにすれば、相手も無駄だと思ってやらなくなるときがきます。悲しいし難しいけど、もし私が相談を受けたら、「そういうことするってことは、どうでもいい人にはしないから、本当は好きだけど何かしちゃったから怒ってるか、もしかしたらヤキモチとかなのかもしれないね。どっちしろ、すごく嫌われているわけじゃないと思うから、しばらく様子をみよう」と言おうと思っています。●(4)仲間はずれ『水を飲みに行くとき、教室移動のとき、4人グループなのに「3人で行こう」と行ってしまうらしい』(30代、小4女の子のママ)『いつも3人で一緒に登校していたのに、置いて行かれるようになり、待ち合わせ時間前に行ってもいなかった。しばらく学校に行きたくないと言っていたけど頑張って一人で通っていた。他の子たちと行くようになった今は、これでよかったと言っている』(30代、小4女の子のママ)『「○○とは口聞いちゃダメだよ」とクラスの女子みんなに言われたり、「あの子嫌いなんだよね」とか、あることないこと言われたり』(20代、小4女の子のママ)『交換日記を娘以外の子たちだけでしていた』(20代、小4女の子のママ)「嫌いな人誰?」など嫌な質問を書くなど、ひどい内容だったそうで、止めるママがいたとのこと。『お前は下手だから無理とサッカーやゲームに入れてもらえない』(30代、小4男の子のママ)仲間はずれは、元々仲良しの友達の間で起きるので、より悲しいですよね。一緒に原因を考えたり、もともと仲間はずれをするのが好きな子もいるのでそれならしばらく他の友達と遊んだりするなど、距離を置くようにアドバイスする といいかもしれません。私なら、「えー!ひどいね……。それはつらかったね。でもそういうことよくあって、今日はこの子だけど明日は違う子とかもあるよ。ママもいるし、幼なじみも習い事の友達もいるし、今はつらいけど頑張ろう。そういうことをしてる子ばかりじゃないし、他の子に声かけてみたら」と言うと思います。でも、そう言われても学校に行きたくないほど悩むなら、1日くらい休ませてしまうかなとも思います。●(5)落書き『トイレの壁に「○○、大嫌い」「ウザイ」などの悪口が書かれていたみたい。先生がポスターを貼って隠したんだって』(30代、小4女の子のママ)陰険すぎる……!これは、もし娘の耳に入ってしまったら、かなりのショックだと思うので、とことん話をします。娘に悪いところがあってケンカをしたなら、仲直りできるようにアドバイスするし、心当たりがないなら、「本当に運が悪かっただけで、普通は嫌いな人がいても書くなんてしないんだよ、そこまで嫌われているから書かれたんじゃなくて、たまたま簡単に書く子に出会っちゃったね 」と言ってなぐさめるしか、思い浮かびません……。●(6)命令される『下校時に、「机の引き出しに鍵忘れたから取ってきて」とか、遊ぶときに、「このジュースとお菓子を持ってきて」とか指定されるなど』(30代、小4女の子のママ)『ランドセルを持たされる』(30代、小4女の子のママ)これは、完全に“パシリ”という名のいじめに繋がると思います。早期発見で注意していきたいことですね。また、子どもの友達と仲良くなったり、親同士筒抜けですよ感を出す だけで回避できることでもあるのでおすすめです。●(7)物を取られる、隠される『宿題のプリントがいつもなくて、「どうしてなくすの?」とか「もらってないの?」と責めていたけど、「ランドセルに入れた」の一点張り。さすがにおかしいと思っていたら、ランドセルから抜かれていた』(30代、小4女の子のママ)遊びに誘ったとき、「宿題があるから遊べない」と断られていた腹いせだったそうです。すぐバレてしまうようなことをして困らせるところが、まだ子どもだなと感じるし、不器用だなとも思いますが、言葉で伝えられたらよかったのになと思います。『あるお友達が家に来たとき、ゲームソフトがなくなった』(30代、小4男の子のママ)これはもう犯罪!本人だけではなく、勇気を出して先生や親御さんに伝えた方が、お互いのため ですよね……。「もしかしたら間違って持って帰っちゃってないかな?」「まぎれてないかな?」と次の日聞いてみるのもいいかもしれません。●(8)暴力『「キモイ!こっち来るな」と蹴られたらしい』(30代、小4男の子のママ)『体の弱い子がいて、少しの引っかき傷もダメなほどだからみんな言いなりになるしかなく。あるとき、その子があまりにもやりたい放題だから、「アホ!」「バカ!」と言ったら、高学年のお兄ちゃんに告げ口され、お兄ちゃんから髪をわしづかみにされて、顔を蹴られた』(30代、小2男の子のママ)これはひどい!保護者同士連絡を取ったようですが、「普段から折り合いが悪く、よく喧嘩するみたいなので、学校を通さずに連絡を取り合いませんか」などと言われ、暴力の件は謝ってもらえなかったそうです。もちろん、友達はその申し出を断ったとのこと。----------こうして見ると、男の子のほうは直接的ですが、女の子のほうは見ていてわかりにくく、意地悪をする子は、表面上は好かれているように見えるけど実は……ということも多いようです。子どもはまだみんなこういったことにどう対応していいかわからないし、自分の意見もうまく言えないので、疑問や不満がありつつ合わせてしまうんだろうと思います。家庭でも、こういう内容を、さもママが子どものころ経験したことのようにサラッと話題に出しながら、「学校どう?」と毎日聞くようにするなど、言い出しやすい環境にしておくことが大切だと思いました。●ライター/amu(ママライター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年05月03日子どもの頃、学校の宿題に悩まされていた人は少なくないだろう。「友達と遊ぶほうが楽しいのに」と腹を立てていたのは筆者だけではないはずだ。現在、そんなタイプの子どもには夢のような「宿題禁止の学校」がアメリカに存在する。(Photo by Lum3n.com)米バーモント州に位置するオーチャード小学校では、去年の9月から保育園〜小学校5生を対象に、実験的に「宿題0ポリシー」を導入した。宿題0ポリシーオーチャード小学校インフォメーション生徒の宿題1、簡単すぎず、難しすぎないちょうどいい本を読みましょう(両親にも読んでもらいましょう)2、外に行って遊びましょう(スクリーンから離れてね)3、夕飯を家族と一緒に食べましょう(ごはんと準備と片付けをお手伝いしましょう) 実験対象となった400人の生徒と彼らの家庭を調査したところ、宿題を課さないことによる学問の遅れは見られなかったという。この学校の校長マーク・トリフィリオ氏は家庭で趣味に熱中する時間やリラックスする時間が増えたことによって、クリエイティブな思考が育まれ、今後は彼らの成績が上がると予測する。どうやらこれまでは両親にとっても子どもの宿題がストレスになっていたようで、宿題がなくなってから、リラックスして子どもと一緒に本が読めるようになったと親も喜んでいるという。今回は実験的な導入だったため、学校全体で実地する日は遠いかもしれないが、少なくともこれまでの「宿題はやればやるだけいい」という常識に疑問を提示し、改革の余地があることを証明、提案してくれたのではないだろうか。(Photo by jutheanh)一方、日本の教育はプレゼンテーションやディスカッションが少なく「記憶するだけの教育」で有名だ。また、日本には子どもを小学校生のうちから塾に入れ、放課後も勉強をさせる親が多い。いい大学に入り、良い会社に入らなければならないという社会的プレッシャーが大きいためだろう。教育の目的が「学ぶ」ためではなく「試験をパスする」ためで、記憶する教育が多いせいか、The New York Timesによると、日本人は答えがある問題に対してはとても優秀に解決策を見つける能力があるが、新しいアイディアを生むことは苦手な傾向にあるという。(引用元:The New York Times)子どものストレス削減と情熱を育むことを応援するアメリカの小学校の「宿題0ポリシー」。もしかしたら日本こそ取り入れるべきなのかもしれない。Text by Noemi Minami ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「詰め込み教育は、もうやめよう」。北欧フィンランド式の“ふんいき教育”とは 「嫌だ。当てないで」質問をする先生から目を逸らし、無言の訴えが教室中の空気を包む。学生時代、誰もが一度は経験したことがあるのではないだろうか?テストのために必死...
2017年03月06日年長さんはもうすぐ新1年生!子どもはもちろんママも新生活にドキドキしているのでは?そこで、あんふぁんWeb「小学生ママコミュニティ」に集まった先輩ママのお役立ちコメントを紹介します。準備や練習しておくと良いのは?●子ども1人で学校にたどり着けるか確認を入学後しばらくして「通学路が分からなくて、みんなに付いて行っていた」と聞いてびっくり。何度も通った道なので、覚えたと思っていました。[わんたる]●服に穴を開けない名札バッジが便利名札を安全ピンで留めると服に穴が開いてしまうので、穴を開けずに済むクリップタイプの名札バッジの購入をお勧めします![和歌山市のビッグマミィ]●和式トイレで用を足しやすい服装を公立の小学校はまだ和式トイレが主流。娘の小学校には、1フロアに1つしか洋式トイレがないんだそう。ガウチョの裾をぬらして帰ってきたことも…。[のりお♪]●給食セットは2組以上あると安心給食用のランチョンマットと袋は置きっ放しにせず、毎日取り替えることになっているので、洗濯のことを考えると最低2組は必要でした。[enfant_226314]予想外にお金が掛かったことは?●教科書は無料でも副教材費が高額…教科書は無料配布なので入学後の教材費は想定していなかったのですが、実際は学校指定の副教材や文房具代が次々に集金されました…。[じゃがいもくん35]●指定の上履き代は園時代の約3倍に…学校指定の上履きの値段に一番びっくり。幼稚園のころは通販などで1足1000円程度で買っていましたが、今は1足2900円掛かります。[makaronbanana]●こだわりの洋服代はママより高し?入学後におしゃれに興味が出てきた娘。お友達の影響もあり、店で選ぶのは1着3000円弱の服ばかり。上下と靴下までそろえると結構な値段に。[ぴっころりん]●習い事は月謝以外に用具代などがプラス子どもが気に入って始めたスポーツ教室。月謝以外にもユニホーム、靴、練習着などにお金が掛かります。しかもわが家は兄弟2人分…。[mrs_309181 ]子どもとどんな約束をしている?●その日の出来事をママとおしゃべり特に男の子は成長すると無口になり学校での様子が分からないので、なるべく話す時間をつくって会話を楽しめるよう心掛けています。[mrs_189057]●遊びに行く相手や場所を報告お友達の家に遊びに行ったときは、おやつに何をいただいたのかも報告してもらっています。後でお礼をするときに役立ちます。[makaronbanana]●遊びを後回しにして宿題のやる気アップ一度遊びだすと、勉強モードに切り替えるのに時間がかかってしまうので、自由時間は宿題をやった後のお楽しみにしています。[ぴっころりん]●ゲームは決めた時間のみテレビゲームや携帯型ゲームをしていいのは、宿題などのやるべきことを終えてから。外でも習い事への移動中か待ち時間だけと限定しています。[morimama]宿題の面倒、どうやって見てる?●どっちが早く解けるかママと勝負子どもと一緒に同じ問題を解いて、解き終わるまでのスピードを競っています。集中力はないですが、ゲーム形式にすると頑張ってくれます。[しゅうちゃんぱぱ]●毎日の音読チェックは家事をしながら毎日音読の宿題があり、夕飯の準備をしながら聞いています。ただ、新しい単元に入ったときは、一緒に教科書を見ながら聞くようにしています。[のりお♪]先生とのコミュニケーションはどうやって取る?●気になることは連絡帳で質問気になっていることを連絡帳に書いて子どもに持たせると、先生からその日のうちに連絡帳や電話で返事をもらえるので、とても安心できます。[まっき-01]●PTA役員になって先生と直接交流役員をすると、担任の先生と関わる機会が自然と多くなります。話すうちに子どもの苦手をプラスに捉えてくれる先生だと分かり、ホッとしました。[みちじゅん]●友達の個人名が出る内容はお手紙で連絡帳は誰でも見る可能性があるので、わが子以外の個人名やプライバシーに関わる用件は、手紙に書いて連絡帳の間に挟み込んでいます。[tomnatsmom]
2017年02月20日こんにちは。子育て支援を専門にしている臨床心理士の今井千鶴子です。年度末のこの時期、年長のお子さんがいるママからの相談で多いのは、小学校入学に向けての悩みです。中でも、保育園や幼稚園では経験しない「毎日の宿題 」について不安を感じているママが多くいらっしゃいます。そこで今回は「宿題を自発的にしてくれる子」をテーマに、日常生活で年長のママが取り入れやすい方法をご紹介します。●ポイント(1)子ども自身が「宣言」する多くのご家庭において、子どもが宿題をするきっかけは、「宿題はやったの?」などというママからの言葉がけです。この言葉がけ自体は悪くはないのですが、「やらせるぞ」という感じが出てしまうと、「宿題=やらされるもの」という図式が子どもの頭の中に定着してしまいます。子どもが自発的に宿題へ取り組むためには、「今日は何時から勉強しようか?」などと聞き、子ども自身にスケジュールを決めてもらう ことがポイントです(「夕方5時からやるよ」など、子どもに宿題をする宣言をしてもらいます)。親があれこれ言ってやらされるよりも、子ども自身で決めたルールの方が守られやすいことに驚かれるママも多いです。●ポイント(2)がんばったサインは見逃さない!大人からすれば、宿題をやるのは当たり前かもしれませんが、子どもにとってはどうでしょうか?この宿題に対する親子間の思いのズレが、子どもの自発性を低める原因にもなりかねません。ここでは、お子さんが宿題をするのを当たり前だからと見逃さない ことがポイントです。お子さんが宿題に取り組むときや宿題を終えたときは、「がんばってるね!」「今日もがんばって集中してたね!」などとがんばりを認めましょう。この言葉がけこそが、子どもの自発性を定着させる最大の武器になります。また、よくやってしまいがちなのが、宿題をやっていないときにだけ注目(注意)して、宿題をやったときにはスルーしてしまうことです。これだとお子さんのやる気は続きにくく、ママをみると「叱られる」という残念な関係性ができあがってしまいます。この他に、普段の日常生活で取り入れやすいものとして、『プレマックの原理 』があります。プレマックの原理では、普段なかなか行わない行動(低頻度行動)の後に、よくしている行動(高頻度行動)をすると、低頻度行動が増えることが知られています。ですから、もし宿題をやる頻度が少ないのなら、「宿題が終わってから遊ぼうね」などと声をかけてみるのもいいですね。----------今回は、「子どもが自発的に宿題をする」をテーマに、ママが実践しやすい2つのポイントをご紹介しました。お子さんもママも楽しい小学校生活が送れますように心から祈っています!●ライター/今井千鶴子(臨床心理士)
2017年02月07日LDっ子長男が宿題を嫌がるのには理由があるけれど…出典 : 小5の長男は学習障害(LD)の診断を受けていて、「書く」ことが苦手です。特に「プリントに答えを書く」「漢字の書き取りをする」ということは、彼にとっては大変苦痛のようです。また文字を書くことが困難なことに加え、見通しを持つのも苦手なので、冬休みの宿題では文字を書き込むところがたくさんある宿題のプリントが数枚あるのを見たとたん、「こんなにたくさん!ぼくにはムリだよ、死んじゃうよ~!」と、転学して以来初めての大パニックを起こしました。「2週間あるから、分けてやれば1日分の勉強は少しだけで済む」というのが、頭ではわかっていても感情的に受け入れられないようです。とにかく「目の前にあるたくさんのプリントをやらなくてはならない」というプレッシャーに押しつぶされてしまうのですね。宿題を前にパニックを起こし大泣き!そんな長男に対して親が出来ること出典 : これまで宿題に悩み苦しむ長男の様子を見てきた父親は、今回の宿題に対しても「やらせる必要ないよ。学校にも僕から話をするから!」と言っていました。私も正直、悩みました。パニックを起こし、大泣きしながらまでやらせる必要があるのだろうか…。正直、親として、「この子にとって、書き初めはなんの意味があるのだろう?」「この課題は、どうしてもプリントに書いて取り組まなくてはできないことだろうか?」と考えてしまいます。とはいえ、最初から「うちの子には無理なので、必要ないので、やらせません」と言っていいのだろうか…と悩みもしました。特別支援学級では、彼のレベルに合わせて今の彼に必要な課題を出してくれているのがよくわかるのです。それなのに「イヤだからやらない」をこれからも通していくのは、彼にとっていいことなのだろうか、と。いろいろ考えた結果、「長男にとって、冬休みの宿題を少しでもやりやすい形に工夫してやらせる」ことにしました。工夫①: 文字を書くハードルを下げてあげるUpload By みくたくママ右側が、学校から渡された書き初め用紙です。不器用な長男にとっては、少しでもマスが大きい方が書きやすいので、同じA4用紙に収まる範囲で最大限に拡大コピーをしました。それが左側の用紙です。用紙の大きさは変えなかったのは、学校の書き初め展で展示されるときのためです。Upload By みくたくママ九九表を書くプリントや、掛け算割り算が20問ずつあるプリントも、量を見ただけで「無理だ~!」となってしまいます。そこで、書く負担を減らしてみようと、「単語カード」を使っての計算問題にしてみました。単語カードを使った勉強は、長男にとっては「一問ずつの提示でプレッシャーがない」「書く負担がない」という点から合っているようです。また、彼にはこのような形で毎日繰り返すことが記憶の強化につながりやすいようで、単語カードは漢字の読みを練習するのにも使っています。工夫②: 見通しを持つため宿題を細かく分けてあげるUpload By みくたくママどんなに口で「一問ずつでもいいよ」と言っても、たくさん問題があるのを見るだけでプレッシャーに感じて苦しくなってしまう長男。そこで、プリントを一問ずつ切り離し、一枚ずつ提示するようにしました。不思議なもので、1枚ずつ提示すると落ち着いて取り組むことができ、調子がよければ「もう1枚やってみる」と自分から取り組むことができました。算数の文章題については、学校と相談して、式を立てることが出来れば計算は電卓を使っていいことにしています。Upload By みくたくママお手本を一行ずつに切り離し、「一日にこれだけ書けばいいんだよ」と、視覚的な負担感をやわらげました。一行(十文字程度)なら、なんとか集中して丁寧に書くことができました。書くときは、上の写真のように、マスのすぐ横にお手本を置いて、視線を大きく動かすことなく視写しやすいようにしました。画数の多い漢字を書くときは、横で私が一画ずつ書くのを真似して書きました。「宿題がイヤだ」には理由がある!大事なのは「その子に合った勉強法」であること出典 : 宿題が「イヤだ、やりたくない」は、彼にとってはわがままではなく、ちゃんと理由があることです。だったら、その理由を考慮して、彼に合わせた形で勉強できるように工夫すればいいのではないか。そう思って、上に挙げたような工夫をしたところ…「やだな~」とは言いながらも、泣いたりパニックを起こしたりすることはなく、毎日少しずつの宿題をこなすことができました。「このぐらいだったら大丈夫だから、もうちょっとやってみようかな」と言うこともありました。以前にもコラムに書いたように、「その子に合った勉強法」であれば、勉強に苦手意識を持つ学習障害の子どもであってもすすんで学習に取り組むことができることを、今回改めて実感しました。
2017年02月06日環境の変化が苦手な息子。まずは学校での負担を取り除くようにしてみたけれど…出典 : 発達障害の子は、環境の変化や急な予定の変更が苦手と言われますが、息子もそうした子の1人でした。環境が変わるたびに不適応を起こす息子。入園、入学の時にもなかなか新しい環境になじめませんでしたが、これまでの中で1度目の大きな不適応は小学校4年生で転校してからのことでした。その後、5年生になると、二次障害を起こして自暴自棄になってしまいました。まずは心身の健康を優先しようと考えた私は、一旦学校の勉強を全てあきらめることにしました。担任や通級の先生とも相談して一切の宿題や授業の中での課題を出さなくてもいいことにしてもらったのです。学校を休むのは嫌、だけど教室にいるのも苦痛。そんな気持ちが少しでも落ち着けるよう、環境を整えることに学校の先生方や主治医と協力して取り組みました。それまでも、漢字を書く量を減らしてもらったり、興味のあることに取り組むことはしていたのですが、当時の息子の精神状態は、それすらも取り組める状態ではなかったのです。好きなことも楽しめない息子のため、あちこち連れ出すことにした私出典 : 次第に自宅では大好きなゲームに依存し、そのゲームをしている時もイライラが治まらなくなっていった息子。そんな姿を目の当たりにした私は、健康な心なくしては、この子の未来はない…そう痛感し、息子の得意を引き出せるような声かけや行動を起こすことにしました。「授業中のノートや宿題も気にしなくていいから。学校の授業とは関係なく、興味を持ったことを学んでいこう!それで大丈夫」と、伝え、テレビの教育番組を見たり体験や実験のイベントに連れて行ったり、一緒に本を探したりしました。学校にいる間も先生方だけでなく、クラスの仲間の支えがあり、次第に心の安定を取り戻していきました。心が安定してくると、学校の授業や課題にも次第に取り組めるように。そうした日々を過ごすうち、様々な「得意」を伸ばす工夫の中、息子は苦手な科目や行事もそれなりにできるようになっていったのでした。成長と共に、自分のコンディションと向き合い始めた息子出典 : その後、中学生になった息子。学習ではタブレットを取り入れた授業で成績が上がってくると、英語やピアノを習いたいと言い出しました。英語は準2級に合格し、ピアノも伴奏をさせてもらえるほどに上達しました。新しい興味も芽生え、料理を覚えたいというので、カレーやハンバーグの作り方を教えました。高校に進学すると、どうしてもなくならないケアレスミスを防ぐにはどうしたらよいか?苦手な国語はどう取り組んだらよいか?など、困っていることを私に相談してくれるようになりました。読解の参考書を一緒に探してみたり、認知機能のトレーニングとしてコグトレに取り組んでみたりもしました。コグトレの成果なのかは分かりませんが、息子のケアレスミスは大幅に減っていきました。コグトレとは、認知機能の5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する、「覚える」、「数える」、「写す」、「見つける」、「想像する」力を伸ばすための、紙と鉛筆を使ってできるトレーニングです。(CD付 コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング 単行本宮口 幸治 著)調子が良かったのも束の間…高校生の息子に再度訪れた、不調の波出典 : 高校1年生の夏休みが開けた頃に、また不調が現れ始めた息子。ヤル気満々で入学したものの、ハードな部活を選択したことによる体力の消耗と、受験を経て浮かれているクラスの子達のざわめきが、限界点を超えてしまったようでした。登校しようとすると動けなくなる、好きなことも何も手につかなくなる、高校なんてどうでもいい、将来もどうでもいい…という状態になりました。私は息子に、潔くしっかり休むことを提案しました。主治医は「それでも学校は行ったほうがいいだろう」と最初は言っていましたが、通院の度に和らぐ表情を見て、登校を急かさなくなりました。出典 : 学校を休みだしてしばらくは、寝るかゲームかYouTubeという生活を繰り返していました。本当は心配でしたが、「一緒にDVDを見よう」「少しは休憩を取ってみたら?」と息子への過度な干渉は減らし、落ち着くのを待ちました。そんな不安定な期間が1ケ月以上経ってからのことです。好きだったピアノに触れ始めた息子。その姿を目にした私は、「ピアノを弾くのはとてもいいと思う」と正直な気持ちを伝えました。それから1週間くらいすると、自ら勉強をし始めました。その後、冬休みが終わったら登校すると言い、主治医に「学校から冬休みの課題をもらって、取り組んでみては」とアドバイスされると、課題にも取り組み始めたのでした。子どもが前向きにチャレンジできるのは、疲れたときに休める場所があるから出典 : これまで息子と過ごしてきて分かったことは、心が安定している時は苦手なことにもチャレンジしようとするということです。そして、心に余裕がない状態になると、できるはずのこともできなくなり、気持ちがガクッと落ちたような状態になります。親としては、「もう少しだけ頑張れるのでは?」「あとちょっとやってみようよ」とつい期待して、背中を押してしまうこともあるかと思います。でもその気持ちをぐっと抑え、まずは子どもの心身を休ませてやることが大切なのだと気付きました。我が子の「できること・できないこと」それを把握しつつ、無理のないように進めることはもちろん、これからも「できる時・できない時」を見極めて接していきたいと思いました。
2017年02月01日●3カ月-8キロの減量に成功こんにちは、トイアンナです。皆さんは「パーソナルトレーナー」ってご存じですか? 一言で説明するなら「体育の家庭教師」。ジムや自宅でマンツーマンのトレーニングをしてくれる心強い味方で、モデルさんたちの間でも人気ですよね。今回はパーソナルトレーナーに3カ月前から指導を受け始めた私が、そのメリットとデメリットをご案内します。○自己流ダイエットの失敗から依頼を決意私はもともと体重が変動しやすく、太ったときは1カ月に-6kgと激しいダイエットを繰り返して調整してきました。1カ月で6kgも減らすなんて魔法のようですが、内実は「毎日5km走りながら、食事を800kcal/日へ制限」という極端なもの。確かに痩せるのですが、元の食事へ戻ればすぐ元に戻ってしまい、接待や飲み会であっさりとリバウンドしていました。そして恐ろしいことに、この数年で15kgも太ってしまいました。デスクワークで蓄積した脂肪に加え、トドメになったのは昨年のイギリス移住。送別会で35日連続飲み会を成し遂げた結果、気持ちは晴れやかに、体は"デブやか"に育ちました。恐る恐る体重計に乗ったら十の位が変わっとるやんけー!飲み会を消化しきったところで自然と数キロは落とせたものの、15kg痩せなければ元の体には戻れない。さすがに自己流ダイエットに限界を感じ、ジムへ入会。しかし私はズボラなので、長続きせず1カ月で幽霊会員に……。そんなタイミングで知ったのが「パーソナルトレーナー」の存在でした。○パーソナルトレーナーと「脂肪撃退」毎週パーソナルトレーナーが家に来てくれてみっちりしごかれ、宿題として出されるトレーニングをこなしつつ食事のチェックも受ける「脂肪撃退コース」が目に入りました。もうこれしかないと登録したのです。私のトレーナーさんは優しい方で、「少しずつ頑張れば大丈夫」「昨日できなかったことが今日できたことを大事にしよう」と褒めてくれるんですが、彼女は50代前半の女性。私より何十歳も年上なのに、やすやすと目の前で腹筋やスクワットジャンプを見せてくれます。その目の前で、マネすらできない私のゴミクズっぷりときたら……。あまりの失意と筋肉痛に「全然楽しくない、もうやめたい」とガチ泣きしたこともあります。それでも翌週にはトレーナーが来る。自分1人なら絶対に諦めていたシチュエーションでも「怒られるのが怖いから」と宿題をこなし、こんな結果を出せています。■3カ月後の体の変化体重-8kg体脂肪率-7.7%筋肉量+0.3kgまるで怪しいダイエットグッズの体験談みたいな成果ですね……(笑)。筋肉量は増えていますから、減った-8kgはほぼ脂肪。自分の体内にここまで脂肪があったことにドン引きです。また最初はつらくても、3カ月を過ぎたあたりからできることが増えて筋トレが楽しくなってきます。最終目標の-15kgまで残り4カ月。今の気持ちは、とてもポジティブです。●こんな人が向いている!○メリットとデメリットさて、ここからは実体験に基づくメリットとデメリットのご紹介です。■メリット健康的に痩せられる運動で体を壊しにくい褒められてやる気が出る監視されているのでギブアップしにくい運動と食事を管理してくれるパーソナルトレーナーがいれば、栄養失調や摂食障害のリスクを下げることができます。私のような運動不足の人間が急に動くと膝や肘を壊しやすいのですが、故障しないよう負荷を少しずつ増やしてくれる上にフォルムを細かく指導してもらえるため、ほぼ故障なしで動けました。さらに私の場合は飽きっぽいため、毎週プログラムを変えてもらっています。個人の好みに合わせて運動をカスタマイズしてもらえるのも、長続きする秘けつかもしれません。また、"頑張れば褒めてくれる&やらなければ怒られる"というシンプルな理由でダイエットを諦めにくくなります。私のように自分に甘いタイプや、学生時代に宿題はやったけどそれ以上は頑張らなかったタイプにオススメです。■デメリット費用が高い家で器具を買う必要がある不規則な生活の人は不向きパーソナルトレーナーはプロの方が1対1でレッスンしてくれる都合上、どうしても費用は高くなります。私はイギリスで依頼していますが、1回90分で7,500円ほど。自宅への出張ではなくジムでの指導ならレッスン自体の料金は安くなりますが、その他にジムの会費がかかりますし、個人的には「泣いてもわめいても逃げられない」自宅セッションがオススメです。自宅トレーニングを行う場合、家に縄跳びやダンベルなどの器具を準備する必要があります。これは必要ならその都度指導されますので、まずは動きやすい服装とヨガマットだけでも準備しておけば大丈夫。最後に、パーソナルトレーナーは原則として予約制なので「今日いつ帰れるか分からない」ワークスタイルの人には不向きです。確実に時間をとれる休日に週1回など予約すると良いかもしれません。ダイエットで信用できないのは、自分を太らせてきた自分自身。私のように短期ダイエットしか続けられない方は、誰かに指導してもらうスタイルが合っているはず。「脂肪吸引に比べれば安い」と割り切って、数カ月の肉体改造へ取り組んでみてはいかがでしょうか。※本コラムは個人の体験や取材に基づくものであり、医療的な効果などを示唆・保証するものではありません※画像は本文と関係ありません○著者プロフィール: トイアンナ外資系企業で約4年勤務。キャリアの一環としての消費者インタビューや、独自取材から500名以上のヒアリングを重ねる。アラサー男女の生き方を考えるブログ「トイアンナのぐだぐだ」は月間50万ページビューを記録。現在もWebを中心に複数媒体でコラムを連載中。
2017年01月30日子どもの発達障害診断が終わった直後、「お母さんも、あるね」出典 : 8年前に、子どもを連れて初めて精神科を訪れた日のことでした。予約時に「受診日には母子手帳を持ってくるように。」と言われていたのに、言われていたことすら忘れてしまい、母子手帳を持参しませんでした。子どもの診察が終わり、子どもには発達障害があると診断をした次の瞬間、病院の先生が私に言いました。「お母さんも、あるね」そしてこう続けました。「息子さんと貴女は似てところが沢山あるでしょう?お母さんもありそうだから、診察受けてみたらどう?お薬も出すよ。楽になるよ。」あまりに軽々しく言う先生の言葉を信用できずにいました。当時の私には、「楽になるよ。」と言う言葉が悪魔の囁きにすら聞こえたのです。発達障害の診断を受けることは、「逃げ」だと思っていた出典 : 子どもたちが発達障害と診断を受けて、通院しながらお薬飲んでいるのを見ると、私は羨ましく思う気持ちが生まれ、「私も子ども達のお薬を飲んでみたい」と何度も思いました。私は幼少期から忘れ物や宿題忘れが酷く、先生にきつく叱られた時には「明日は必ず忘れ物しないようにしよう。宿題は必ずやろう。」と決意するのですが、帰宅すると宿題の存在自体を忘れたり、さらには学校に勉強道具の忘れ物をする始末。数学や社会なども、教科書の文字全部が飛び込んでくる感じがして、どうしても覚えるということができませんでした。結婚して家事をするようになって困ったのは、片付けられないこと。1つのことに集中して片付ける、ということがどうしてもできませんでした。1番困ったのは鍋に火をかけたまま忘れること。いったい何度鍋の中身を真っ黒に焦がしたか分かりません。他にも財布をなくす、鍵をなくす、保険証をなくす、いろいろありました。探し物をするだけでクタクタに疲れてしまう日々でした。それなのに受診を拒んだのは、「私には診断が必要ない」、「診断を受けるのは、頑張ることから逃げることだ」という風に思えてしまったから。本当は、日常生活にたくさんたくさん困っていた。私は、それを認めたくなかったんだと思います。それでも、子ども達のカウンセリングを通じて少しづつ自分を知っていきました。子ども達が成長し、子育ての手が少しづつ離れてくると、ようやく自分と向き合ってみようかな?と思うようになってきました。そこである日、思い切って精神科での検査を受けてみることにしたのです。「忘れ物をするのは、あなたのせいじゃないんだよ」精神科で受けたのは、特性を見るための様々なテストです。そこで再確認したのは「私って覚えておくことが本当に苦手なんだな。」ということでした。次に感じたのは「子ども達はこんなしんどい検査を受けてたんだな。」ということ。子どもが経験した事を私も体験する事ができて嬉しく思いました。そして、私を検査した心理士さんからは心強い言葉を沢山いただけました。出典 : 心理士さん「あなたは人当たりやさしく気を使えるので、周りと上手くやっていけるタイプ。でも、本当の気持ちを言えているかは疑問。言いたい事を言えるようにしていきましょう。でも、自分の中に入ってくる情報が多過ぎるので、どうしても抱え込んでしまいがちになります。うまく休養をとっていきましょう。湧き上がるやりたいという衝動は、創造性が豊かということです。それからあなたのような人は、アイデアがポンポン出てくるあまり、あれもやりたいこれもやりたいとやり過ぎる傾向があります。そういう人は、なんでも自分でやろうとするのではなく、プロデュース業を仕事にすると良いです。貴女の創造性と人との関わりは素晴らしいところです。その素晴らしいところは消す必要はないですよ。ただ、少し荷を下ろす必要はあると思います。5つあるとしたら、3つにするとか。少し整理すると良いでしょう。忘れ物することは貴女のせいじゃないからね。そこは周りに助けてもらいましょう。後は周りに気持ちを伝えられるように、頼ったり甘えたりできるように、少し言葉を工夫して伝えていきましょう。自分が思う自分と、周りが思う貴女とでは、大きなギャップがあるように思います。そのギャップが、少し人間関係を難しくしてるようです。でも、お子さんを通して自分と向き合ってきて、おおよそ私から言われる事が予想できているようですから、今回のことは『あぁ、やっぱりそうか』と納得するのではないでしょうか?今回、テストを受けて自分と向き合うと決めたことは良いことですよ。それと、処理能力が遅いのもあり、仕事を失敗しないように丁寧にしようとすることで仕事の能率が悪くなりやすいようです。苦手なことはどんどん人に委ねていきましょう。」などなど…私の特性を説明するだけでなく、その活かし方まで伝えてくださる方でした。後は、日常生活での具体的な対応の仕方や言葉遣いの工夫なども教えてくれました。カウンセリングでの言葉を聞きながら「あぁそっか!そう言えばいいのか!」と納得しました。知ることって大事だと再確認できました。1番安堵したのは「忘れ物をするのは貴女のせいじゃないからね。」という言葉。努力だけでは乗り越えられないものがあると分かり安心しました。今回の心理士からの言葉から、やりたいという衝動が多い末っ子の「学校がつまらない」という言葉を意味を初めて理解しました。末っ子にとっては、自分の衝動性を満足させるものが学校にはなかったのだということに、初めて気付きました。自分の特性を知ることは、子ども達の発達障害の特性を理解するのにも良い参考材料となったのでした。診断を受けても変わらないもの出典 : テストの結果とその後の医師の診断から、私も子ども達と同じように発達障害があることが分かりました。結果が出たとして、私という存在は変わりませんし、これからも変わりません。変わるとしたら社会の目かもしれません。でも、今回の結果から、分かった事を利用して生活を豊かに過ごすことはできます。苦手を少し楽に過ごす工夫もしやすくなりました。得意なことはより自信を持って進んでいけます。診断を受けるまで長い年月がかかりましたが、今は勇気を出してテストを受けてみて良かったなと思っています。
2017年01月26日こんにちは、ADHD(注意欠陥・多動性障害)ママライターの木村華子です。2016年の大掃除にて。同じくADHDを持つ息子の部屋から、未提出の宿題プリントが大量に発掘されました。その瞬間脳裏に蘇った子ども時代の自分の記憶……。何を隠そう、私自身も全く同じ年末を何度も迎えてきた立場です。ADHDの子どもを育てることは難しい、大変だ、という声をよく耳にします。「わが子の考えていることがわからない!」と悩むご両親も少なくはないことでしょう。私の場合、息子がやらかす一挙一動に痛いほど共感できるのですが、これはある意味自分もADHDであるメリットなのかもしれません。そこで今回は、子ども時代よりADHDに振り回され続けている私の経験談とともに、そのとき何を考えていたのかをご紹介いたします。発達障害児の育児に奮闘するママたちのヒントになりますように……。●子ども時代のADHDな経験と、その時考えていたこと●(1)なぜかプリントを隠す冒頭でお話しした、息子の行動によって蘇った記憶です。小学生時代の私は学校からもらったプリントを隠す子どもでした。宿題のみだった息子はまだカワイイもので、学級通信やイベントの案内(運動会や遠足、授業参観etc……)など、どんなプリントでもとにかく親に見つからないように隠していたのです。そのため両親は学校行事に(行事はもちろん、プリントの存在も知らないから)疎く、よく当日の朝になって「その日に言われても!」と叱られたものです。学期末に机の中から大量発掘されるプリント によって、こっぴどく絞られた経験も一度や二度ではありません。大人になった今思い返せば、もらったプリントを親に渡すだけじゃん……と思えるのですが、当時の私にとってプリントの存在は恐怖でしかありませんでした。“プリントを渡さない→怒られる”、という経験から子ども時代の私が学んだのは、「プリントは怒られる原因だ 」ということ。自分が渡さないから怒られている、という答えには行きつかないのです。昨年末の息子に関しても、私がどこかで宿題にまつわるトラウマを植え付けてしまったのかもしれません……。3学期は宿題を隠されないママを目指さなくては。●(2)提出物を出さないで乗り切ろうとする夏休みや冬休みの宿題は、「やらない」というのがお決まりでした。提出が遅れるのではありません。最後までやることなく、踏み倒してしまう のです。宿題以外の提出物も、よっぽどしつこく言われない限りは「やらない、出さない」を貫いていたことを覚えています。私の学校では、未提出の生徒の名前が黒板に書き出されていました。提出を済ませると名前が消えていくシステムです。もちろん私は毎回そこに名前を書かれるレギュラーメンバーで、「また書かれちゃったよ……嫌だなあ〜」と感じていました。そこで私がとった行動は、黒板消しを持って忍び寄り、先生が見ていないスキを狙って“木村”の2文字を消してしまうというもの。宿題を済ませるとか、急いで提出する、とはならないのです。もちろんこの行動は何の解決にもなりません。結局は気付いた先生によって再度名前を書き足されるのですが、そのときでさえ「せっかく消したのに、先生も嫌なことをしてくるな〜」と感じていました。そもそも長期休暇の宿題を計画的に行うことができない 上に、“未提出者”として名前を書かれてしまった問題を解決させるまでのルートをイメージすることができていなかったのだと思います。大人になってからは「私は提出物が苦手だから、今すぐに済ませておこう!」と注意を払うことでさまざまな手続きを乗り切れていますが、やはり今でも長期的な計画を練ったり、難しい問題を解決させることが人一倍苦手です。●(3)怒られながら空想するこれは今でも続いている特性です。大人に怒られているシーンで、「あ、この話は私のキャパを超えているな……」と感じてしまう瞬間が多々あるのですが、その瞬間から私の耳には何も届いてきません 。とくに子ども時代では、大人が使う小難しい単語や、長々と説教されることなどがキッカケで集中が途切れるという事態が頻発していました。加えてワーキングメモリ(短い時間に心の中で情報をとどめておく能力)の容量が少ないため、話が進めば進むほど「何言ってるんだろう」状態の深みにハマってしまいます。すると、どんなに集中しようと意識しても、頭はどんどん現実から離れていってしまいます。最終的には、怒っている人の顔を見ながら「この中にはどんな骨が埋まってるんだろう 」と頭蓋骨を推理し始めたり、窓の向こうの山が巨大な魚に見えてきたり。ADHDがこうなると馬の耳に念仏で、私が言うのもアレですが長いお説教も無駄な努力でしょう。息子への説教が長引くと、彼もポヤ〜ン……とした表情になってきます。叱っている親の立場からすれば「まったく、何を考えているんだか……」と悩ましいところですが、はっきり言って私の場合何も考えていませんでした。叱るときはスパッと明確に。グチグチと感情を引きずるようなお説教からは何もメリットが生まれません。●「このままじゃヤバい」ということは分かっていた最後になりますが、ここでお話ししたエピソードのときも、そうでないときも、子ども時代の私がいつだって抱き続けていたある悩みを紹介します。それはズバリ、「このままじゃ、私はヤバい! 」という焦燥感。同級生に比べてできないことが多すぎる自分、いつも誰かに嫌われてしまう自分に対し、私自身ももがき苦しんでいたのです。プリントを隠しながら、提出物を踏み倒しながら、真剣に叱っている大人の顔で空想しながら、「どうにかしないと、どうにかしたいのに……」と、いつだって“デキる自分”に憧れ続けていました。たしかにADHDの子どもの育児は大変です。何度言い聞かせても、叱り倒しても、何事もなかったかのように同じミスを繰り返し続けるわが子 にうんざりするママも多いはず。しかし、どうかお子様本人もその苦しみの当事者で、改善を誰よりも望んでいるということを知ってあげてください。何を考えているのか分からない表情の裏では、きっとママと同じ顔をして悩んでいるはずです。●ライター/木村華子(ママライター)
2017年01月18日ウチの子に褒めるところなんて…出典 : 「子どもは褒めて育てましょう」なんて頭ではわかっちゃいるけど、うちの子、ちっとも褒めるところが見つからないんです。褒めようと思っていても、いつまでたってもできなくって、ぜーんぜん褒めるチャンスがやって来ないんです。それにね、最近は、珍しくできたことを「スゴイね!」って褒めてみても「ウザイ!」とか言うんですよ。正直、もう何て言って褒めていいやら、サッパリわかりません。…なーんて、お悩みのお母さん。大丈夫ですよ。そんなときに使える、「子どもの自信を伸ばす声かけテクニック」を、かつてはうちの子の褒めるところが1つも見つけられなかった楽々かあさんこと、大場美鈴がお伝えします。親の理想は子どもの現実に沿ったものなのか?まずは見直してみてUpload By 楽々かあさんどんな子にも、子どもの個性には、得意なことと苦手なことがあります。「運動はできるけど勉強は苦手」とか「算数は得意だけど国語は苦手」とか…。でも実は、得意と苦手の差が大きく開けば開く程、子どものストライクゾーンが狭くなり、学校などの集団行動や、一斉一律の学習スタイルでは、クリーンヒットが少なく、なかなか結果が出せないのです。特に、スタンドプレーが得意な子や学業にあんまり関係ない分野に特化した子は、頑張っても三振続きで学校では褒められ経験が少なくなりがちです。そして平均…つまり、「これがフツー」「◯年生なら、これくらいできて当たり前」から外れることが多くなると、できる部分よりできない部分のほうが、集団行動や成績評価の上では目立ってしまうかもしれません。そしてできるところはいいけれど、できないところはものすごく頑張らないと皆についていけない。できないところが足を引っ張って、できるところまで実力を発揮できない、わかってもらえない。ホントはもっとできるハズなのに、思い通りにできない自分に腹が立つ!こんな現実の壁にぶつかって、人知れず自信をなくしているかもしれません。そこで、親の「褒めライン」を断腸の思いでグーッと、グーッと下げて子どもの「できないところ」に合わせてみましょう。比較はその子自身。結果ではなく、意欲・がんばり・部分・発想に注目して出典 : 子どもの個性の育ち方には個人差があるため、例えば得意な部分は実年齢+2才くらいのペースでグングン育ち、苦手な部分は実年齢−2才くらいでゆっくりゆっくり、その子なりのペースで育っている…などの場合もあります。むしろ、何でも平均的にまんべんなく育っているお子さんのほうが、貴重な存在かもしれませんね。そこで、比較はその子自身とします。今を生きる子どもは自分の小さな進歩や成長に気づいてないこともあるので、そこを気づかせて伝えてあげます。1年前、2年前のお子さんと比べ、少しでもできることが増えていたら、●「2年生の時は九九があやふやだったけど、最近バッチリだね。頑張っているね」と、同級生がどうであれその子なりの進歩をみます。うちの長男は、5年生でやっと九九が覚えられましたが、これは本人にとっては決して「できて当たり前」のことではないので、苦手なことができるようになると自信になります。「できたこと」を当たり前にしない。日頃の頑張りにも着目したい出典 : それでもなかなか結果がついてこない場合には、目を皿のようにして、部分的にでも「できているところ」「頑張っているところ」を探すようにします。一見周りの子達が当たり前にできることでも、その子なりのやってみた意欲、苦手分野や日々の何気ない頑張り、「ここだけは/ここまでは」できている部分などに注目します。例えば…・字を書くのが苦手な子が、宿題の漢字書き取りを雑だけどとにかく終わらせた・運動が大嫌いな子が、運動会の練習が続く時期になんとか毎日登校している・勝負事で負けると泣いちゃう子が、ゲーム大会ではずっと隅っこに居たけど、とりあえず参加だけはしたこれらは、本人にとってとてもハードルの高いことを、メチャメチャ頑張りながらやっている一例です。出典 : そこで、この頑張りに気づいてあげます。「それくらいできて当たり前でしょ」という、自分の中での常識は、一旦どこかに置いておき…●「宿題、始めたね/終われたね」●「おかえり。今日は暑かったけど、よくがんばったね」●「ゲーム大会参加したんだってね。お疲れさん」こんな声かけで、頑張りを「わかってもらえた」ことで、その子の次の挑戦へのエネルギー源になります。それから、ひいき目に見ても「素敵!」「素晴らしい!」とは絶賛しにくい、奇妙キテレツな芸術作品や、奇行・珍行動に対しては…●「う〜ん、ソレ新しいね!」「こんなこと思いつくのは、◯太郎君だけだよ」…と、発想力や斬新さ、オリジナリティを認めてあげると、ドヤ顔になるかもしれません。「すごいね」「えらいね」が使えなくなった「お年頃」の子には、こんな声かけを出典 : 一方で、得意分野の「できるところ」に関しては、本人は「こんなのできて当たり前」と、シレッと思っているものです。ですから、算数が得意な子のテストの90点を褒めても、本人は残りのできなかった10点のほうが気になってしまい、素直に喜べないこともあります。完璧さを追求したいタイプは尚更、自分が納得できなければ採点甘めの賞賛は「ウザイ」なんて、受け取ってくれないかもしれません。加えて、周りとの違いに気づき始めるお年頃だと「すごいね!」「えらいね!」と結果を褒めても「もっとすごい人、もっとえらい人は沢山いる」などと、子どもには現実が見え始めています。すると、親の身内びいきの評価だけでは満足しなくなったり、かえってプレッシャーに感じたりと、なんだかちょっと取り扱いがメンドクサイ感じがします。うちの長男も、最近は「こんなことで、大げさにスゴいとか言われても、なんかヤだ」なんて言います。ぐぬぬ、生意気な…!でも、これは子どもの興味・関心が広がり、周りのことも見え始めてきたという、成長の証でもあるんですね。ついこの間まで赤ちゃんだった、可愛い私の井の中の蛙ちゃんが、自分だけの世界では狭くなって、お外の様子を気にしだしたのです。出典 : じゃあ、そろそろお年頃になってきた子には、どうしたら自信をつけてあげられるのでしょう?それは「あなたのことに関心があり、いつも見守っているよ」というメッセージを、さらりと、そしてしつこく送り続けることだと私は思います。例えば…(子どもが「今日、◯◯の練習があって大変だった」とグチを言ってきたら…)●「そうかあ。◯◯の練習大変だったんだね」と、言ったことをそのままオウム返し(冬の寒い日に学校から帰って来たら…)●「今日は寒かったよね。温かい肉マンあるよ」と、感覚や気持ちに寄り添い&胃袋作戦(なんだかんだと不平不満をもらしてきたら…)●「そっかあ」「そうなんだー」「そうだよね~」と、共感しながら相づちプロのカウンセラーさんのイメージで、子どもの気持ちに寄り添い共感し、さり気なく日々の頑張りを認めてあげると、「理想通りには上手くいかない現実」への不満を和らげ、「見守られ感」が自信になります。また、育ち盛りの男子は特に親の褒め言葉は受け取らなくても、美味しいものならなんでも受け取ります(笑)。「美味しいものをくれる人=いい人、大事な人」と素直に入力されます。胃袋作戦、侮れませんよ。親が理想を修正しても、子どもの理想が高いときはどうする?出典 : デリケートな完璧主義タイプも、結果をあれこれ言われるより、●「最近、頑張り過ぎて疲れてない?」なんて、身体を気遣う声かけや、そっとお茶でも置いておくほうがいいかもしれませんね。それから…●「◯◯先生が、『◯太郎君は最近、係活動をよく頑張ってますね。助かります』って面談で言ってたよ」…なんて、間接アタックもいいと思います。親以外の他の人に認められる・感謝される経験も、大事な栄養になります。ちょっとだけ盛り気味でもいいので、小さなポジティブ情報も、逃さず本人に具体的にフィードバックします。それでも、なかなか多感な時期の子に響く声かけが見つからない時は、直接本人に訊いてみるといいかもしれません。私も、長男に「じゃあ、『スゴイ』じゃなくて、なんて言って欲しいの?」って訊くと…「『OK』とか『GJ (=Good job!)』とか、親指で「いいね!」マークとか、ハイタッチとか…」…と、シンプルで短い言葉やボディランゲージなどが良いのだそうです。本人の意思を聴き、それを尊重してあげるのも「一人前」として扱われ、自信につながると思います。まとめ出典 : どうでしたか?子どもはいつの間にか、親の知らない世界を広げていきます。そして、そこでちょっと苦い経験やもどかしい想いをしたり、自分の実力を突きつけられ、現実の壁にぶつかりながら、一所懸命井の中から飛び出そうと、ブツブツ言いながらも頑張っているのかもしれませんね。でも、ここまでお子さんが成長できたのは、お母さんの頑張りの証です。お年頃の子は、1人で大きくなったみたいな顔してますが(笑)、お母さんがついこの間までオムツを替え、熱が出れば看病し、毎日ごはんを作り続けてきたおかげなんです。そして、まだまだ新しい世界への不安も多いので、自分の長所も短所も、5年前10年前からの成長も、そして今現在のできる時もできない時も、誰よりも知っているお母さんが、変わらず側で見守ってくれることが、お子さんの何よりの自信になると思いますよ。参考書籍:著書「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」Upload By 楽々かあさん
2017年01月09日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。子どものころの思い出でよく出てきそうな話題として挙げられるのが、「怒らないから本当のことを言いなさい!」と言われて、本当のことを言ったら目いっぱい怒られた!という思い出。お笑いのネタでも出ていますね。実はこれが『ダブルバインド 』。今回は心理カウンセラーでもある筆者が、子どもを混乱させるダブルバインドの特徴と対処法を心理学から紐解いていきたいと思います。●やっていないようで、やりがちなダブルバインド冒頭に挙げた「怒らないから本当のことを言いなさい!」と言いつつも、子どもが正直に本当のことを言うと「なんでそんなことをしたの!?」と激怒する。最もわかりやすい例ですが、他にも親のいうことを聞かない子どもに「もう好きにしなさい!」と言っておきながら、子どもがいつまでもゲームをしたりテレビを見たりしていると、「いつまでそんなことしているの!?」と叱る。家事の邪魔をされたくなくて、「テレビでも見てなさい!」と言ったのに、家事が終わると「いつまでテレビを見ているの!?」と叱る。これは片方の親ばかりではなく、両親の言うことが違う場合でもあります。たとえば母親が、「さっさと宿題片付けて!終わったらご飯にするよ!」と言っているのに、父親が「宿題なんてあとでいいから、早くこっちに来なさい」。そんな場合もあります。いずれにしても、子どもはどうしたらいいのかわからなくなって混乱 してしまいます。●言葉だけじゃない!? 子どもは親の視線も敏感に感じています言葉でのダブルバインドの繰り返しも子どもにとってはいい影響を与えませんが、「ゆっくりでいいから自分でしてみなさい」と言いつつも、子どもが親の思うペースで行動できない場合にイライラした視線で見ているのもダブルバインドとなります。「子どもだからわからない」は大人の勝手な思い込みでしかありません。子どもは大人が思っている以上に大人の気持ちの変化や視線をしっかり見て感じています。●ダブルバインドをしないために親ができることダブルバインドが行われると、子どもは親に対して、どのような反応をしていいのか混乱してしまうのは間違いありません。そこで、親ができることは子どもに対して一呼吸置いて、少し感情を抑えてから声をかける “習慣”をつけること。そして忙しい今の時代の子育てでは、慣れるまで大変かと思いますが、“子どもを信頼して見守る”ことを意識してみてはいかがでしょうか。子どもは見守られている安心感があれば、自分で考え工夫して行動する力をもっています。「好きにしなさい!」と言ったなら子どもが納得するまで、そして自分の気持ちが落ち着くまで好きにさせて、子どもの様子を時折見る程度にして、自分の時間を過ごしてみるのもいいでしょう。“育児”は“育自”とも言われます。親だから!と頑張りすぎないで少し肩の力を抜いて、子どもを信頼する ことで親子ともに笑顔が増えるのではないでしょうか。【参考リンク】・ダブルバインドの可能性:コミュニケーションにおける共生と葛藤 | CiNii 論文()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年01月05日こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。私は以前、学習塾で講師をしていました。そのときに感じたことは、子どもの語彙力が低下しているということでした。音読をしても読むことはできます。しかし、言葉の意味を知らない子どもが多かったのです。自分で調べることをする子がとても少なかった、ということも同時に感じていました。算数・理科・社会など、国語以外の教科は、「計算できれば解ける」「実験の経験や知識があればできる」と考えてしまいがちです。しかし、問題文は日本語で書かれています。ですから、語彙力・国語力がないと、学年が上がるにつれて勉強が難しくなってくるということを考えていただきたいと思っています。そのための対策として家庭でもできるものが、書写 です。●書写とは?“書写”とは、文字の通り書き写すことです。小学1年生になると授業で習います。習字の授業の一環のように感じる人もいるでしょう。しかし、義務教育である小中学校では、国語に位置づけられています。多くの場合、鉛筆を使って書いてあることをそのままノートなどに書き写すのですが、どうしても句読点やかぎかっこなどを見逃してしまうことが往々にしてあります。これは、文字をしっかりと読んで理解していないために起こることが多いです。私が当時教えていた子どもたちも、かなりの見逃しをしてしまうことがありました。●語彙力・国語力をつけたいのなら、音読+書写!国語力は、ただ読むだけ、ただ書くだけでは身につきません。大事なポイントは、“書いてある内容を読んで理解する”ことです。そのためには、書写をする前にしっかりと音読 することが大切になります(音読とは、声に出して読むことです。声を出さないで読む黙読では意味がありません)。書いてある内容がわかれば、書写することは難しくありませんし、しっかりと頭に入ります。当時小学3年生だった男子が生徒として学習塾に入ってきたとき、教科書をスラスラ読むことが難しく、「勉強つまんない、やりたくない!」が口癖でした。書写をさせたときも、間違いが多く字も乱雑でした。明らかに国語力が低いことがわかりましたので、教室に来るたびに音読と書写をするように時間を取っていきました。1か月後、3年生の教科書はスラスラ読むことができるようになり、内容も理解し、わからない言葉が出てきたときは自分で調べるまでになったのです。書写のノートは直しがなくなり、花まるが続くようになりました。気になっていた口癖も言わなくなったのです。読んで理解することができれば、ここまで変わるのだということを実感した最初の生徒でした。始めは短めな文からスタートさせましょう。徐々に文字数を増やしていきます。正しく読み、文章の内容がわかること、文字が丁寧に書けて、しっかり写せるようになることができたら、終了する目安です。●書写に向いているノートはマス目の小さいノート書写をさせるには、小さなマス目のノート が向いています。しかし、学校では低学年に大きなマス目のノートを使わせます。大きいマス目の方が文字を書きやすいからです。自宅で書写をさせるときは、10ミリ方眼などのノートをおすすめします。マスの中に合わせて字を書き込むことができるようになりますし、ノートを見返すときに、見渡しやすいからでもあります。見渡しやすいことで、間違った点をいち早く発見することができます。脳科学の面から見ると、小さな文字を書くことで言語能力が上がる ことがわかっています。そして、小さい文字を書くことで集中力がアップし、視野が広がることで捉える文字数が増えることもわかっているのです。ですから、早い段階で小さなマス目のノートを使うことをおすすめします。●おわりに国語力は小さいうちからつけておくことがとても重要です。読んでみてわからないと、授業についていくことが難しいと感じ、勉強が嫌になってしまうことにつながります。そうなっては困りますよね。そうなる前に、“音読+書写 ”を毎日少しでもいいのでスラスラできるまでやってみましょう。学校から宿題として出ている場合もありますが、出ていない日も宿題の前に行ってみてほしいと思います。その方が集中力が継続できるからです。ぜひ、試してみてほしいと思います。【参考文献】・『伸びる子には秘密がある 小学生の勉強法』石井郁男、小学生の勉強法を考える会(編集)●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年12月07日学校でのストレスが思わぬ方向で現れた息子。どうしよう…出典 : 小学校入学直後から「学校いかれへん!」となったショックで、まるで赤ちゃん返りしたかのように母親から離れられなくなった息子は、気に入らないことがあると、暴れるようになりました。「学校に行ってみようよ」「あかんで!」「お風呂に入ろう」「いらん!」「もう寝る時間だよ」「起きてる!」…何を言っても反抗、途方に暮れる日々が夏休みまで続きました。学校には付き添い通学で少しずつ慣れることにしましたが、ゼロ歳の妹の世話や家事もあり、日々を過ごすだけで精一杯です。少し気力があれば学習のフォロー、また2年生からの特別支援学級入級への手続きをしなければ…と、くたくたで笑顔も出ない状態でした。そんなとき、9月に家族と訪れた病院の待合室でふと目についたのが、花風社の『自閉っ子、こういう風にできてます!』という本でした。この本を見て、「もしかして、息子もこんなふうに世界を見てるのかも?」と思ったのを覚えています。児童精神科の医師に聞いてもはっきりと答えてもらえなかった、「自閉症スペクトラム」の世界観に触れ、その謎が初めて少し解けたように感じたのでした。私はそれから少しずつ、自閉症について気になることを、本で調べるようになりました。1冊の本が、息子とのコミュニケーションを変えてくれた出典 : 夢中になって読んだ本の1つが、『伸ばそう!コミュニケーション力―不器用でも、体力なくても、友だちいなくても、今日からできるワクワクトレーニング』(花風社)です。このを読んだとき、息子を観察してうっすら感じていた「言葉のやりとりも学習も、全て『身体が動くかどうか』がキモかもしれない」という思いを強くしました。中でも「ボールの投げ合いっこ」という遊びにピンときました。私はさっそく息子と試すことに。「投げるでー、取ってや!」と声をかけて、投げてみました。すると、反抗的だった息子がこちらを向いて取ってくれたのです。今度は「お母さんに向かって投げ返して。」と言うと投げ返してくれました。息子と向き合えている、考えるより先に体が動いてる、いいかも!と直感で思いました。だんだん慣れてきたら「今から100回、投げ合いっこしよう」と伝え、始まりと終わりをくっきりさせました。狙いはコミュニケーション力で、ボール投げの上達ではありません。「お母さんがつかみやすいように投げ返してね。」こちらも子どもの真正面に、とりやすい球を投げるようにしました。このように、「やりとりする経験」がただただ楽しくて、夢中で積み重ねられる。遊び×スポーツにこんな力があったのかと、目からうろこでした。まずは「楽しさ」を大事に!ってことであんなモノもこんなモノも投げてみる出典 : ボール投げで使うのは、ボールだけではありません。投げるものはその時々で決めます。百円ショップのボール、ビーチボール、タオル、赤ちゃん用のやわらかい布のボール、ムササビのぬいぐるみ、紙飛行機というときもあります。いろいろ面白がって投げてるうちに、「次はこれ」と、息子自身が自分でボールを決められるようになってきました。テレビを見るのをやめてほしいな、宿題をやってほしいなというときも、とりあえず投げてみる。まずは楽しく、注意をこちらに向ける。それから話をすると、少しこちらの話を聞いてくれるようです。小3の現在、ペットボトルをバットに見立てて打ち返すことを思いつき、やってみるようになりました。うまくできなくてもパニックにならずに「次投げて!」と言えるようになった息子。クラスメートとのチームプレーにはまだまだほど遠いですが、コミュニケーション力は伸びてきていると感じています。コミュニケーション力がついてきたら、いろいろな力が伸びてきて…出典 : 九九の暗唱の宿題も、キャッチボールを組み合わせ、交互に言いながら投げ合いっこをする、というスタイルにアレンジ。これは大人も脳トレになります。他のアプローチもいろいろ試したので、これだけのおかげとは言えませんが、だんだん本も読めるようになりました。おそらく眼球コントロールに慣れたのだと思います。以前は読み飛ばしが多く、意味が理解できずイライラしていたのですが、正直ここまで成長するとは、想像できませんでした。また、1度だけ怒りながら投げ合いっこしたこともあります。その日はどうしても私の気持ちが収まらないことがありました。一緒に遊んで切り替えようと思ったものの、やはり言いたいことを言わずにはいられなかったのです。私:「どんなに嫌なことがあっても、暴れれば『やらなくて済む』って思ったら、間違いだからね!」と思いっきり強いボールをなげます。息子:「アタマではわかってるけど無理やねん」ボールが返ってきました。私:「それでも自分で自分を止められるようにならなきゃ」とまたバシッ。半泣きになりながら全力で投げ返す息子。ずいぶん強い球を受けられるようになったな、叱ってるのに褒めたくなった、不思議な時間でした。身体を使ったコミュニケーションは、親子だけのものじゃない出典 : キャッチボールを通じて、息子と少しずつコミュニケーションが図れるようになってきた私は、進級時に新しく担任になった先生にもこのことを伝えました。「時間のあるときに、息子とボール遊びしてもらえませんか?言葉じゃなく身体で感じるほうが、ぐっと関係を結びやすいタイプです」と。その後、ゴム縄くぐり、片足立ち、押し相撲など他の遊びも、思い立ったらすぐ、いろいろやるようになりました。遊ぶときは親も本気で競います。お互い運動音痴なので、笑えます。できないこと、困ることはまだまだたくさんありますが、1つひとつ積み上げていけばなんとかなるかも。難しいボールが取れた時の息子の「どや顔」を見ていたら、そんな気がしてきます。
2016年11月08日小学生になると出される宿題。一体何のためにやるもの?出典 : みなさんは「宿題」と聞くとどんなイメージを抱きますか?嬉しいもの?イヤなもの?イヤだけどやらなくちゃいけない?我が家は長男の宿題に本当に悩まされました。嫌がる子どもに、無理に取り組ませる宿題。そのたびに子どもも親もヘトヘトになると、「一体何のためにここまでしなくてはいけないのだろう…」と思うことも。今回は1冊の本をご紹介しながら、子どもに合った家庭学習のありかたについて、考えてみたいと思います。現在小5の長男は、読み・書き・計算に困難さを持った「学習障害」と診断を受けています。それでも就学相談の時点では、IQが平均以上ということ、言語性が高くおしゃべりが達者だったことなどから、普通級への就学を勧められ入学しました。学校では、音読や漢字の書き取り練習、計算の宿題が毎日出されます。読み書きと計算が苦手な長男は宿題を前にするたび大泣きし、自分の頭を自分で叩きながら取り組んでいました。このように、私たち親子が学校生活の中で1番苦しんだのが、宿題だったのです。親の思い込みが、子どもを追い詰めていた出典 : このままではいけない…と思った私はその後、就学相談や担任の先生と相談をしたり、通級学級に入級したり、宿題の量を減らしてもらったりなどの対策を取りましたが、状況は一向に変わりませんでした。当時の私は、「宿題はみんなしなくてはいけないものなのだ。」と考えていました。担任の先生からも「量は減らしていいので、みんなと同じものをやってください。」と言われたこともあり、「みんなはもっとやってるんだよ、減らしてもらったのだからわがまま言わずにがんばりなさい!」と、大泣きする長男叱り、やらせていたのです。しかし、心の中ではずっと思っていました。音読や漢字の書き取り・計算は本当に彼にとって、毎日しなくてはならないものなのだろうか?もっと、彼に合ったやり方、彼に合った課題や目標でもいいんじゃないだろうか…?と。そんなとき出会った運命の本。私たち親子を救ったその内容とは…出典 : そんなとき、出会ったのが『宿題なんかこわくない』という本でした。『この世から宿題がなくなったら、親も子もどんなに楽しい時間を過ごせるだろう。宿題が引き起こす親子バトルの相談を受けるたびに思います。勉強が子どものストレスでなく、楽しいものにするために、我が子に合った方法をこの本から手に入れてください。』(NPO法人福祉広場理事長池添素さん)図書館で手に取った1冊の本。その裏表紙にあったこの一文に、理解者をやっと見つけたような救われた気持ちになりました。本に教わったのは「子どものための」学習のありかた出典 : 私はすがる思いでこの本を読み込みました。内容を一部ご紹介します。『宿題ができないからといって、その子が怠けているとは限りません。宿題ができないのには、理由があります。そして宿題ができなくても、勉強がまったくできないわけではありません。宿題のことを、そんなに重大に考えないでください。』『苦労して宿題をさせても、それに見合うほどの学習効果があるわけではないし、苦しいイメージばかりが増えて、子どもをますます勉強から遠ざけてしまうことさえあります。』では、なぜ先生は宿題を出すのでしょうか。『お母様方は先生に当然の要求のように「学力をつけてください」とお願いします。(中略)先生もまた「学校としての成績を上げよ」と教育委員会や校長から命令されて、さらに宿題を課していきます。その結果、親も先生も「宿題をやらなければならない」と子どもを追い込んでしまうのです。』本来なら、子どものために、子どもに合わせて用意されるべき家庭学習が、大人の都合で「宿題」として出されているのかもしれませんね。出典 : もしそうなら、子どもに合わせた形で用意してあげてもいいのではないでしょうか?この本では、学校でよく出されている漢字/計算/音読の宿題について、子どもたちが苦手意識を持つのはなぜか?を、丁寧に解説しています。そして、学習のやり方次第で、子どもたちが「できた!」という満足感を持ち、学習効果をあげることができる、ということも教えています。さらに、「学習障害的な傾向の子どもたち」「ADHD的な傾向の子どもたち」「自閉症スペクトラム障害の子どもたち」それぞれの特性に合わせた課題の設定の仕方、支援の方法も説明されています。『勉強をその子ができる形にしてやることで、子どもは自然に力を伸ばすことができます。また、時期がくれば自然と力を伸ばすこともあります。だから、子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよいのです。小学校に入学し、気を張って1日を過ごして帰ってきた子どもに追い打ちをかけるのではなく、家に帰ったらほっこりさせてやりたい。だから、まずは「宿題なんかできなくても大丈夫」と考えてあげてほしいのです。』宿題への考え方を変え、長男に合った方法を試すことに。すると大きな変化が出典 : この本に勇気付けられた私は、宿題に対する考え方を変えました。そして、教育相談や検査機関の医師と相談を重ねた結果、長男に合う学習方法や環境を見つけることができたのです。その様子については、以下の記事をご参照下さい。その後、特別支援学級へ転学した長男は、彼のペースに合わせた学習を用意してもらい、自信をもって毎日取り組んでいるようです。宿題についても、担任の先生と相談をして「タブレット学習」「漢字の読みカード」「ビジョントレーニング」をさせてもらっています。始めるときも以前のように大泣きせず、「おやつの前にさっさとやっちゃうね~!」と、自分から取りかかるようになりました。当時は長男に無理をさせてしまいましたが、努力ではカバーしきれないことを無理にさせるのは、足が不自由な人に「みんなは100メートル走なのに、あなたは50メートルにしてもらったのだから、がんばってみんなと同じように走りなさい!」と言っているのと同じことなのだと、今は反省しています。「子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよい」それがこれほどの効果をあげるとは、正直驚くほどです。もちろんそのためには「学校に全部おまかせ」ではなく、「先生とよく相談をする」「家庭で用意できることは用意する」といった、家庭での努力も必要です。学校では、大勢のそれぞれ個性の違った子どもたちをまとめながら、先生方は日々努力して下さっています。そのことに感謝をしながら、自分の子どもに合った学習方法や支援について相談・お願いをしていく姿勢が大切だと思います。親として大切にしたいのは、子どもの頑張りを理解すること出典 : 先日、私のブログでこの本の紹介をしたところ、あるお母さんからこんな嬉しいコメントを頂きました。「宿題なんかこわくない。今読んでます!息子の事をわかりたいと思っていても、やはりどこかで自分基準でしかわかってあげられてないなぁ~と、つくづく感じます。今日もなんやかんやありましたが、なんだかとても息子が愛おしい!息子はこんな風に生活してるんだ!と抱きしめてあげたい気持ちになりました。素敵な本を、紹介していただき、ありがとうございます!」子どもなりに頑張っていることに気が付くことで、愛おしさが募ってくることってありますよね。たくさんの親子が、毎日をストレスなく楽しく過ごせるように。この本が、その助けとなることを祈ります。
2016年11月07日初めまして、この記事に目を留めて下さりありがとうございます。これを読まれている皆様は発達障害との縁が多少なりともある方だと思います。お子様への接し方が分からない。学校などの集団生活になじめない。他人と考え方・感じ方が異なるため誤解されやすい。抱えていらっしゃる悩みごとは様々だと思います。そこで発達障害当事者である私が、自分の障害とどのようにして付き合い、受け入れ、いまの仕事をしているかについて書かせていただきました。今回は、私の幼少期の学校生活についてです。「障害」を周りの大人たちが認識したのは小学生のとき出典 : 小学生のころ、私は自分自身に障害があることを認識しておりませんでした。私の異常を最初に気づいたのは周囲の大人達で、小学1年生のときでした。この時期になっても未だに私だけ読み書きができなかったためです。私は文字の形を認識することができず、平仮名が書けませんでした。ようやく書けるようになっても、文章を書くことはとても難しかったです。作文の宿題が出ると、机に向かって書こうとするのですが、2~3時間頑張ってやっと2~3行書けたぐらいでした。読解については、文字を1文字ずつしか読めず、意味も理解できませんでした。例えば「がっこう へ あるいて いく」なら「が、つ、こ、う、へ、あ、る、い、て、い、く」か「が、つこう、へある、いていく」としか読めず、単語の認識ができなかったようです。さらに算数も、数字の意味や計算の仕組みを理解する事ができませんでした。1+1すらできなかったそうです。自分の努力と適切な支援のおかげで、勉強ができるようになった出典 : 私の様子を担任の先生から指摘され、手を尽くして原因を調べた母は、「発達障害」の存在を知りました。当時はまだあまり知られていない障害でしたが、運よく発達障害を研究している機関を見つける事ができました。そこで私に下された診断は学習障害(LD)。でもこのとき私はまだ、自分に障害があるということをきちんと認識できていませんでした。研究機関に通って母と医師が何やら話しているものの、私は内容が自分に関することだとは思いもせず、退屈だったので同じ部屋内で遊んでいました。しかしこの診断があったことで、母は「根気よく繰り返し、できなくてもイライラせずに、できた事があれば必ず褒める」という教育方針のもとで私を勉強させてくれました。最初なかなか進歩は見られませんでしたが、学校の授業で漢字が出てきてから変化が見られました。例えば「つき」という平仮名だけだとその意味がわからなかったのですが、漢字の「月」は三日月の絵が崩れて漢字になったという成り立ちを見ながら教えてもらうことで、漢字の形と意味を理解できました。漢字を覚えたことがきっかけで、「文字を組み合わせて単語をつくる」ということもだんだんと理解できるようになり、これをきっかけに文章も徐々に読めるようになりました。作文はやはりかなり苦手で、宿題はいつも母が隣で手助けをする必要がありました。しかし、私が強く「書きたい」と思ったことについては、周囲が驚くほど筆が進んだそうです。算数については、数を数字以外のもので視覚化する事で分かるようになりました。例えば先ほどの1+1は、りんごを用意して実際に数える事で理解できました。ただし、文章問題は問題を読み解く必要があるため、できるようになるまでかなり時間がかかりました。このように私は、苦手なことを他の子どもたちとは違う方法で勉強することで、学習の遅れを補うことができました。いじめもあった。でも得意なことをがんばることで、周りに認めてもらえた出典 : 同級生達を始めとした人間関係ですが、小・中・高のどこでも入学してから数ヶ月の間よくいじめられていました。幸い私の周りには助けてくれる大人たちがたくさんおり、大事には至りませんでした。ただ、担任の先生は私の扱いに困っていたようで、よく怒られていたのを覚えています。でも私自身は何が問題で怒られているのかさっぱりわかりませんでした。何が原因だったのか、はっきりとした事は不明ですが、私は授業中に逃げ出して行方不明事件になる一歩手前まで大騒ぎになった事がありました。このように、後先考えず衝動的に行動するところが、恐らく周りから見て異質に見えたのではと思います。このように書くと「発達障害のある子どもは学校になじめないんだ」と思われるかもしれませんが、そんな事はありません。そして、私自身の得意分野が周りに認められたことも、同級生たちとの関係が良くなった一因でした。小学校3~4年生のころ、クラスメイトの誕生日カードを作る宿題がありました。私はこの宿題に夢中になり、夜中の12時頃まで絵を描き続けて、本来は作る必要のない表紙の絵まで描いたそうです。そのとき母は「学校の成績ではあまり重要ではないことに時間を割いて…」と思ったそうですが、夢中になって完成させたカードはクラスメイトの間で好評になり、同級生たちと仲良くなるきっかけになりました(ちなみに誕生カードを贈ったクラスメイトとは、特に親しい間柄ではありませんでした)。何かを作りだすと夢中になり、図工や美術の科目で良い評価を受けることは、その後もたくさんありました。こういった経緯で、周りから見た私は「変わり者だが、すごいやつ」という認識になっていき、次第に同級生たちから認められるようになっていきました。周囲には「障害は完治した」と思われた。でも自分の心の中には違和感があった出典 : 多くの支援と私自身の努力により、学校の成績や友達関係などの問題は解決していきました。これにより、先生も母も「学習障害は完治した」と思ったそうです。特に母は、障害に対する忌避感も重なって、私に「障害がある」とハッキリと伝えることはしませんでした。これでめでたしめでたし…のように見えて、実はそうではありませんでした。確かに目に見えて明らかな問題は解決しましたが、私は他人と打ち解けることが苦手で、周りとは何とも言えない壁を感じ続けていました。例えるなら私と他人の間には常にガラスの壁があり、わかり合えず、私の声は向こう側に届いていないようでした。この壁に、長い間私は1人で悩まされていました。「障害は完治した」という周囲の認識は、成人してからの私の生活にも大きな影響を与えることになります。障害を受け入れた今、保護者や学校に思うこと出典 : 障害があっても、今後も社会で生きていく以上、学校など何かしらの社会的な集団に所属しておく必要はあると思います。でも自我が確立していない幼少期に、所属している集団で自分の存在を認めてくれる人がいないと、本人が自分を認められず、社会で生きていくことは困難になってしまうかもしれません。ありのまま生きる姿を、「障害」としてではなく「個性」として接してくれる人がいれば、その子にしかない才能を発揮して力強く生きてくれるでしょう。私はいじめも経験しましたが、個性の一部として周囲の人に受け入れられていたため、自分を異常だなどと追い込んだり、できないことや失敗したことを障害のせいにすることはありませんでした。そこで、発達障害のお子さんを持つ親御さんへ、発達障害の当事者としてお願いがあります。どうか皆さんには、お子さんの最大の理解者になって欲しいと思います。良くいわれている事だとは思いますが、発達障害=悪いことではありません。だから、悔やむことも、恥じ入ることも、責められることも何一つありません。悪い方向に傾くのか良い方向に傾くのか、それはこれからの行動次第です。いじめや学習障害を乗り越えた私ですが、自分自身に障害があるとは認識しておらず、障害と向き合うことをしていませんでした。このことが将来に影響を及ぼすこととなります。次回は私が大人になってから仕事をするにあたり、ぶつかった困難についてお話します。
2016年11月02日みなさんの周りにも、こんな人いませんか?出典 : 「うっかりさん」それは…いつも探し物に追われ、忘れ物をしてはあたふたとして、貴重な人生の時間を「あれがない、これがない」と言って浪費してしまう。なんだか大変そうにしていたかと思えば、ぽわ〜んと考え事をして、上の空で壁や電柱に頭をぶつけたり、電車で駅を乗り過ごし、いつの間にか知らない土地に降り立っている…そんな不思議人間です。もしかしたら、「うっかりさん」は、いつもうっかりミスや失敗ばかりで、親や先生・上司からの注意や叱責が続いたり、自分でも「なんでこんな簡単なことができないんだろう」なんて落ち込んで、自信を無くしがちかもしれません。でもね、本当はそんな「うっかりさん」は人間味溢れる、豊かな世界観を持った魅力的な人物でもある可能性が高いのです。そんな愛すべき「うっかりさん」の、長所やいいところに気づき、ミスや失敗を減らすために、親や周りの人達ができる接し方のコツと、うっかりを予防する、自分でも簡単にできる自己管理の工夫はあるんです今回は、「うっかりさん」の魅力を引き出すポイントを、自分自身のうっかりとつき合いながら、「うっかりさん」な子ども達を子育て中の、楽々かあさんこと大場美鈴がお伝えします。うっかりさんの短所を長所に「凸凹変換」すると…?Upload By 楽々かあさんそもそも、「うっかりさん」って、なんでうっかりしてしまうのでしょう?それは、こうした理由があるからかもしれません…。・頭の中がいろんな雑多で膨大な情報でいっぱいで、処理が追いつかない(いわば、「脳のメモリ不足」状態)・目や耳から入って来る情報を、そのまま無選別に受け取り過ぎてしまう・今するべきことの優先順位がつかない・あれも、これも、それも、同じように気になってしまうから、ついつい手元がおろそかにでもこれは、見方を変えれば「好奇心旺盛」とも言えるんです。「うっかりさん」の長所をみてみましょう。●要る情報と要らない情報の区別は苦手だけど、一見無関係な情報同士が結びついて、アイデアやひらめきを得やすい●発想力や想像力が豊かで「クリエイティブ」そして、ミスや失敗ばかりの「うっかりさん」の最大の魅力は、その「親しみやすさ」です。思い出してみて下さい。「うっかりさん」の代名詞、マンガ「ドラえもん」の主人公、のび太君を…!彼は、できないことが多くて、失敗ばかりだからこそ、世代も国境も超えて幅広く愛され、親しまれる人気者になれたのではないでしょうか。「うっかりさん」は、そんな不思議と憎めない、人間味溢れる魅力が満載なのです。出典:Facebook記事「凸凹変換表」(初出:2015.12.25)「凸凹変換表」の無料ダウンロードは、楽々かあさん公式HPより。上の空のうっかりさんを「今、現在」に戻す、接し方のコツと声かけUpload By 楽々かあさんでは、そんな「うっかりさん」の子育てをしたり、学校や職場で上手にフォローしながらつき合っていくには、どうしたらよいでしょう?いつもお空にぽわ〜んと浮かんでいる「うっかりさん」が、地に足をつけて現実の世界でやっていくためには、「今、現在」に気づかせ、何を優先して行動すれば良いのか、具体的に思い出せるようにするのがポイントです。【気づかせる声かけの例】●「今、何してたんだっけ?」「今◯時だけど、大丈夫?」●「どうすればいいんだっけ?」「こういう時、いつもはどうしてるの?」●「今やることはAと、Bと、Cだけど、どれから始める?」こんな声かけで、うっかりさんはハッと我に返ったり、大事なことを思い出したり、優先順位をつけて具体的な行動に移ることができます。そして、ミスや失敗の多い「うっかりさん」なので、親や周りの人は、つい小言を言いたくなってしまいますが、周囲からの注意や叱責が続いてしまうと、余計にうっかりが増えてしまいます。出典 : 「うっかりさん」は、同時にあれもこれもとテキパキ処理するのが苦手かもしれませんが、ひとつひとつ順番に確実にやってゆくことは得意だったり、全体像を把握してから具体的な部分に入ることで、頭の整理整頓ができて動きやすくなります。●1つのことが終わってから、次の指示を出す●やることを順番に、箇条書きやリスト、チェック表にして、伝言メモ、ホワイトボードなどに書いてあげる…などで伝える情報を絞って整理し、伝え方を工夫すると、落ち着いて行動することができます。また、最初に完成図やお手本を見せてあげると、イメージしやすいタイプもいます。うっかりミスや失敗続きで、成功体験が少ないと、本人は「なんでこんな簡単なこともできないんだろう」と、落ち込んでしまって、自信がなさそうにしているかもしれません。ほめるハードルを少しだけ下げ、「ここまではできているね」と、できている部分に気づかせたり、「忘れ物がなかった」「遅刻しなかった」と、頑張れた部分を褒めたりすると、自信につながります。「うっかりさん」は、一見他の人ができて当たり前のようなことも、本人にとっては、ものすごく努力が必要なことがあるからです。例えギリギリセーフでも、なんとか時間どおり目的地に着けた時などには「間に合って助かったよ」など、さり気なく感謝を伝えてあげると「次も頑張ってみよう」という意欲が出てきます。もう忘れない!記憶力を道具で補い、うっかりを予防Upload By 楽々かあさんそして、「うっかりさん」が自分自身でもできる、「うっかり忘れを予防する簡単な工夫」があります。つい忘れてしまうのは、先述の通り感性豊かな「うっかりさん」が受け取る、圧倒的な情報量に対して、脳のメモリが不足気味だからです。道具を工夫して、外部メディアにデータを移し、「覚えなくては」「気をつけなくては」という負担を減らせば、情報処理が追いつき、スッキリ動きやすくなります。【やることを把握する工夫】●カレンダーやスケジュール帳に、やることを書き出したふせんを貼る●スマホアプリのTODOリストなどで、優先順位をつける【記録する工夫】●買い物メモなど、メモ魔になる●書くことが負担の場合には、スマホやデジカメで写真を撮って記録する習慣をつける【思い出す工夫】●スマホや家電製品のアラームやキッチンタイマー、リマインダーをセットして活用する出典 : 【ミス・失敗の対処への工夫】●もし失敗しても「こうすればOK」という対処法を書いたカードや、手順表・工程表を作って貼っておく【なくしもの、探し物を減らす工夫】●よくなくすものにはヒモをつける●大事なものだけを入れる専用のBOXを作る●「習い事セット」や「打ち合わせセット」など、用途別に専用バッグをそれぞれ用意し、必要なものは入れっぱなしにしておくうちの子ども達には、登校時刻や宿題開始のアラーム、「OKカード」や手順表、ヒモ付きのハサミや連絡帳のタグなどを使って、学校や日常生活の工夫をしてきました。自分の「うっかり」と上手につき合うことで、「せっかくいいこと思いついたのに、紙と鉛筆が見つからなくて忘れちゃった」なんて勿体ないこともなく、クリエイティブな長所も活かすことができます。参考情報:「WatchMinder」海外にはADHD等の子・方のための、メッセージ付きバイブレーション機能のある腕時計型リマインダーなどもあるそう。出典:Facebook記事「OKカード」(初出:2013.11.9)うっかりは最大の魅力!?人間味あふれる愛すべき「うっかりさん」出典 : こうして、自分でも工夫しながら、周りの人の理解や協力を得られると、うっかりミスを少しでも減らし、ひとつひとつ宿題や仕事をこなして、小さな「できた!」の成功体験を積み重ねることができます。そして、親や周りの人たちが、「うっかりさん」の当たり前の頑張りや、できていることに気づいて認めてあげることで、失っていた自信を回復することができます。すると…自信がついた「うっかりさん」は、最大の魅力を発揮することができるんです。それは、うっかりしていて、ミスや失敗が多いという、自分の欠点を長所として受け容れられるということ。「うっかりさん」のうっかりは、実は、欠点であるにも関わらず、一番素敵なところでもあるのです。どんな人でも長所と短所はセットで持っているものですが、一見完璧そうで、誰にも隙を見せない人の前では、大抵の人は緊張してしまって、心を開くことができません。そこへゆくと、人間味溢れる愛すべき「うっかりさん」は、周りの人の気持ちを和ませ、安心させ、話しかけやすい親しみを感じさせます。できないことも多い「うっかりさん」が、自分なりに一生懸命がんばっている姿は、人に勇気や希望を与えることができます。でも、自分に自信がないと、せっかくの素敵なうっかりを隠し通して、完璧を演じようと頑張り過ぎてしまうかもしれません。「うっかりさん」は、そのままでも充分素敵なんです。「うっかりさん」のうっかりを、周りの人も、そして、「うっかりさん」自身も、家宝のように大事にしてあげて下さいね。次回の楽々かあさんコラムは「あわてんぼさん」編の予定です。お楽しみに!参考書籍:著書「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」記事で使用のイラストは、「楽々かあさん公式HP」より無料ダウンロードできます
2016年10月31日文字の練習が苦手だった娘。小学校へ入学してから、漢字でつまづいたらどうしよう!?Upload By SONO小4の娘は幼稚園の頃から、平仮名などを手本の通りに書いたりなぞったり、消しゴムできれいに消す、ということが苦手でした。おはなしを作るのが好きなので、文章やお手紙などはすらすらと書いていました。でも、小学生になって漢字の学習が始まったら、苦手意識から抵抗してしまうかもしれません。そこで私は、小学1年生の漢字練習が始まる前に、漢字アプリで練習して漢字検定を取るなど、苦手さをできるだけ感じなくても済むような工夫を、あれこれ考えました。小学校へ上がっても楽しく漢字を覚えられるよう、リズムで覚える漢字の本や、読み書きが苦手な子のためのワーク、カードゲームなども用意し、気が向いたときに好きなものに取り組めるようにしていました。覚える量が一気に増える3年生。そこで練習方法に取り入れた工夫は…出典 : ところが3年生になると、覚える漢字が一気に年間200字に増えます。毎週10個ずつ、漢字を覚えなければならないペースです。毎日のように宿題に出る漢字練習。漢字ばかり繰り返し書くのが苦手だ、ということを担任の先生に伝えたところ、「病院びょういん病院」のように、間に読みを入れて練習して良いことになりました。漢字を書く量が少し減って、何とか宿題をこなすことができ、3年生を乗り切ることができました。練習方法につまづき、漢字を覚えることが後回しになった4年生出典 : そして4年生の1学期のことです。「週明けに50問テストがある…」と不安そうに打ち明けてきた娘。私は「どれくらい覚えているかチェックしてみようか?」と、テスト範囲の漢字を出題してみたところ、書けたのは全体のなんと2割。その原因を洗い出してみたところ、●手本の通りに書かなければならない●同じ漢字を繰り返し書かなければならない●間違えたら消しゴムで消さなければならない●消し残しや凸凹のあるところに、よりきれいに書かなければならないこのようにたくさんのことに気をつけながら書くための作業に集中するあまり、娘には漢字そのものの意味が全く入っていないことがわかりました。「りょうに出る」の「漁」は書けるのに、「ギョギョウ」を「魚業」と書いていたのです。他にも、同じ音の漢字を間違えたり、へんとつくりを勝手に組み合わせて作ったオリジナルの漢字を書いたり…。ちらっと見せると思い出して書けるので、「漢字の形」と「音」と「意味」が結びついていないのだな、と感じました。何につまづいているのか?先生に伝えると、宿題に変化がUpload By SONO担任の先生には、何度も繰り返すだけでは覚えられないと、改めて伝えたところ、練習の仕方が変更になりました。それまでは、同じ熟語を繰り返し書くものでしたが、違う熟語や訓読み、送り仮名を書き、ふりがなを付けるものになっていました。娘はそこへ、さらに部首のチェックや似た漢字との比較を入れて練習していました。その後の50問テストでは、9割越えの一発合格でした。適切だと思われた取り組みでも、いつもできるとは限らない出典 : そこからやる気と自信を少し取り戻した娘でしたが、夏休み明けにまた、やる気をなくしていきました。ドリルに書き込む宿題はいいけれど、ノートに練習するのはどうしても嫌だ、と言うのです。休み明けから学校行事も色々あったため、疲れもあったのだと思います。さてどうしたものか…?と考えていたところ、「墨を擦り、毛筆で字を練習するのはとても楽しい」と話していたことを思い出しました。私はとっさに「ノートに書く練習は嫌でも、毛筆は好きだよね?」と聞くと、頷く娘。「漢字は覚えられればいいんだから、半紙に練習してみる?」と提案してみました。道具は、鉛筆とノートじゃなくても良かった!Upload By SONO半紙に筆で書く。ただそれだけなのに、娘はにこにこして取り組んでいました。失敗したら墨で大きなバッテンを付けてくしゃくしゃにしていますが、それでも正しく、しかもきれいに書こうとします。半紙に大きく書くことで、1画足りないことに自ら気が付くこともありました。習った漢字を使って、何とも意味深なことを書くこともありますが(笑)。それはそれで、発散になってるのかもしれません。子どもに合った方法は、子どもが教えてくれることもある出典 : 近頃では「漢字は覚えればいいんだから」と自分で言いながら、ただ眺めていたり筆で書いたりしています。コンクールの練習として始まった硬筆練習も、楽しそうに取り組んでいます。ある人にそんな娘の様子を話したところ、「ノートへの漢字練習はただの作業だけど、毛筆や硬筆はアートなのではないか。アートなら楽しく取り組めるのではないか。」というようなことを言われました。なるほど、単純作業は嫌いだけれど、もの作りが好きな娘は、アートなことが好きなのかもしれません。これまで学習支援の方法については、様々な情報を本で読んだり見聞きしたりしてきましたが、子どもに合った学び方は既存の方法に収まらない、多様なものなのですね。先日、NPOでお招きした阿部利彦先生のお話にもありましたが、「子どもを師とする」を胸に、子どもたちと関わっていきたいと、改めて思いました。阿部利彦 先生(@zubattored)
2016年10月15日