9月11日発売の『anan』で、女性なら誰もが憧れるボディとうっとりするような美乳を披露してくれた馬場ふみかさん。ここでは、本誌で語り切れなかったバストケア法からくびれ作りの裏ワザ、日頃の食生活、さらに仕事に対する想いまで…。24歳の馬場ふみかさんの等身大の“今”を知るべく、さまざまなテーマでお話をうかがいました。写真・小笠原真紀 スタイリスト・百々千晴 ヘア&メイク・美舟(SIGNO)インタビュー、文・瀬尾麻美形状記憶!? スーパーボディメイク法は…?――改めて、『anan』のグラビアが本当に素敵でした! 日頃はどんなバストケアを行っていますか?ごく普通のことですよ。お風呂上りに顔のスキンケアを行う流れで、化粧水とクリームは塗っています。あと冬は乾燥してカサカサしてしまうので、オイルもプラスします。――ストイックなボディメイクは苦手とのことですが…?はい、ジムに通っても続かないですし、ランニングも苦手です(笑)。スタイルに関しては、個人的には親のおかげだと思っています。あと実は、瞬時にくびれを作る方法というのがあって。ウエストに手を当てて、ぐいぐい内側にお肉を集めるように押すんです。それをずっと続けていると、不思議とカラダが形を覚えていくというか……。前回のananの美乳特集のインタビューでだーりお(※内田理央さん)も同じようなことを言っていて、その記事を読みながら「私も同じことしてる~!」って思っていました。お肉に納豆…好きなものはとことん食べ続ける!――食生活で気をつけていることはありますか?お肉が大好きなので、よく食べています。いちばん好きなお肉料理は……焼肉! ちょっと前まではタン刺しにハマッていました。あと、野菜や発酵食品も好きです。特に納豆は昔から好物で、高校生の時は1日に3パックをどんぶりに入れて食べていたことも。何でも、ハマると偏って食べる傾向があるみたいです(笑)。昔に比べて、甘いものとお米はあまり食べなくなりましたね。でも、それ以外は基本的に食べたいものをおいしくいただくことがいちばんだと思っています。新しい下着をつけると、気持ちも切り替わります。――下着選びに関して、こだわっていることは?サイズ感はしっかり選ぶようにしています。バストが大きめなので、毎日身につけるものなので、フィット感も気にしています。――どのくらいのペースで購入されますか?だいたい、半年に1回くらいですね。突然思い立って一気に買い替えることも多いです。新しい下着をつけると、気持ちが切り替わるように感じるので、たとえば仕事が一区切りついた時などにも新調します。――今回の『anan』の撮影では、ワコールのランジェリーブランド『Salute』のアイテムも着用していただきましたが、いかがでしたか?普段は仕事柄もあり、黒やベージュのシンプルな下着ばかりつけているので、いろいろなアイテムに挑戦できてうれしかったです。特に『Salute』のランジェリーは、ビビッドなカラーのものやドラマティックなレースのデザインだったり、見ていてテンションの上がるアイテムばかりでしたし、着心地もフィット感があって最高でした。ランジェリーって普段は人目に触れないものなので、自分が本当に好きな色やデザインを選べるのが楽しめるポイントだと思います。お母さんみたいな大人になりたいです。――グラビアやモデルのお仕事で大切にしていることはありますか?自分の“いいところ”をなるべく出そうと思っています。私はよく人からバストとくびれを褒められることが多いので、そこを特にキレイに見せたいとは思っています。――女優のお仕事も順調ですね。お芝居をやっていきたいという気持ちも変わらないですね。少し前に、約1年ぶりに舞台に出演したのですが、それがすごく楽しかったんです。舞台でしか味わえない演技の醍醐味というものがあると思いますし、1年に1回でも2年に1回でもいいのでこれからも定期的に取り組みたいです。――最後に、馬場さんの理想とする女性像を教えてください。“お母さん”みたいになりたい。私の母はもう還暦を迎える年齢なのですが、とにかくかわいい人なんです。美容のお仕事をしているせいもあって、コスメや洋服も大好きですし、友だちと韓国旅行にいったりするくらい、行動が若くて(笑)。いくつになってもバイタリティあふれる母の姿を見ていると、「美しく年を重ねるってこういうことなんだな」なんて思ったりも。だから今の私の目標は、母みたいな大人になること。お仕事を頑張るのはもちろん、プライベートの時間もこれからは充実させていきたいです。ばば・ふみか1995年6月21日生まれ。新潟県出身。雑誌『ノンノ』(集英社)専属モデル。現在、ドラマ『名もなき復讐者ZEGEN』(関西テレビ系)に出演中。10月26日より、よるドラ『決してマネしないでください。』(NHK総合)に出演予定。Informationanan2167号にて馬場ふみかさんが着用したワコール・サルートはこちら衣裳協力:ワンピース¥15,000(ラグナムーン/ラグナムーン ルミネ新宿☎03・3344・3223)
2019年09月11日女性の生々しさをコミカルにもシリアスにも描く、漫画家の鳥飼茜さん。最新作『サターンリターン』から見えてくる、独特の死生観とは?女性が救われる漫画、と言っていいだろう。男女の性の不平等を描いた『先生の白い嘘』や、生き方や自立について考えさせられる『おんなのいえ』など、鳥飼茜さんの漫画は夢物語ではない現実を突きつけてくるのに、優しさが通底している。連載中の『サターンリターン』もかなり力の入った作品で、今回の主人公はデビュー以降、小説を書けなくなった女性・理津子。かつて書くきっかけを作ってくれた男友だち・中島が自殺したことを知り、彼女の人生が動き始める…。――死や喪失がテーマと思われますが発想の経緯を教えてください。鳥飼:もともと私は、漫画を描くのが苦手なんですよ。――えっ!?鳥飼:こういう世界や人がいいなって思えるような理想的なことを描けないんです。それで『先生の白い嘘』が完結したとき、次に何を描けばいいかわからなくなっちゃって。今までとは違うテイストの絵にするなど、いろいろ工夫してみて、結局自分が描けるのは、実際に存在しそうな人や出来事をフィクションとして成立させることなのかなと思ったんです。それと理想は描けないけど、怖いものは描けるっていうのもあって。私にとって漫画を描くことでカタルシスを得られるのは、現実的に恐れていることを絵にしたり、セリフにしたとき。一般的な漫画の描き方とは違う気がしてコンプレックスでもあるんだけど、そういうやり方しかできないんですよね。――『先生の白い嘘』で、そのことに気がついた感じですか?鳥飼:そうですね。中学生のとき、レイプが怖すぎて警察に電話相談したことがあるんです。彼氏とかも全然できないような“おぼこい”子どもだったんですけど、「どうしたら防げますか?」って。なんで女であるだけで、レイプに遭うかもしれないっていう地雷を抱えて生きなければいけないのか、ずっとわからなくて。そういう思いを漫画にしたら「男女の不平等を描く人」みたいな冠をつけてもらうようになったんですけど、私自身は論理としてのフェミニズムよりも、不安を残したまま、恐怖にさらされる可能性のある世界を生きていることが、単純に嫌で気になるんですよね。同様に、死ぬことや自分の人生を失うことも怖いんです。以前、自分の近い人が死んじゃったことがあって。当時付き合っていた人の友だちとして紹介されたのですが、彼氏よりもフィーリングが合ったくらい。だけど亡くなってから、自分が見てきたその人と、そのあとに見聞きして知った姿が、合致しないような違和感があったんです。――「30歳になる前に死ぬ」と言って自殺した中島というキャラクターは、そうした経験が影響しているのですね。だけど若くして死んだミュージシャンが伝説になるように、早世の美学みたいなものはたしかにありますよね。鳥飼:私は一日でも長く生きたいと思っていたから、かっこ悪くなる前に死にたいっていう感覚は全然わからなかったんですけど…生きていると失っていくことも同時にありますよね。物事に対する興味もそうだし、健康だってそう。それで昔、その死んだ友だちが、このまま失い続けるなら、生きているよりここで終わったほうがましだと思える地点がいつか来るんじゃないかみたいなことを言っていて。それまでまったく理解できないと思っていたことが、そのときすこしわかった気がしたんです。物事を失うスピードは人によって違って、加速度的に失っている人もいる。私も生きながらちょっとずつ何かを失っているけれども、それが急に加速したらどうなるかわからないなあって思ったんです。――その中島を救えなかった思いにとらわれる、主人公の“書けない小説家”の理津子は、いつになくミステリアスな女性ですね。鳥飼:今って共感の嵐が起こりまくっているけど、自分はそれに飽きちゃったところがあるんです。私は物語の受け手として、共感をあまり重視していないほうなのですが、人って共感できないと物語を消化できないものなのかな、と疑問に思って。共感はなくてもなんらかの共鳴があれば、物語は成立するんじゃないかなっていう実験的な意識もあります。要するに、理津子は最初から共感できない女ってことだと思うんですけど(笑)。――それでも気になってしまう、というのはありますね。今回は、今までで一番描くのがしんどくて、同時に描いていて一番スリルを感じる漫画だそうですが。鳥飼:基本的にどんな漫画も描くのはしんどいけれど、いろんな種類のしんどさがあるんです。たとえば『地獄のガールフレンド』とか『おんなのいえ』みたいなコメディタッチで、前向きに生きようねって背中を押してあげる系の作品は、ちょっとだけ嘘をついているというか、いい子を演じているようなしんどさがあります。今回の作品にそういう感覚は全然なくて、そのぶん描きたいことを率直に描こうとしているから、「これが伝わらなかったら負け」くらいに思ってます。隠し立てできないからこその、身ひとつのしんどさっていうのかな。自分が描ける情感の極みと、読む人を飽きさせないエンタメ性っていう、頭の使い方が全然違う表現を両立させようとしてるから、息切れするんです。背伸びしているし、身の丈に合っているかもわからないけど、この描き方が今は一番面白いですね。――作品の系統としては『先生の白い嘘』と比較的近いと思うのですが、また違うしんどさですか?鳥飼:違うけど、ケンカ腰っていうのは一緒。青年誌で描くと、なぜかケンカ腰になっちゃうんです。女性誌だと、やっぱり同じ女だからわかってくれるよね、みたいな甘えが出てしまうし、女の人には笑っていてほしい。怒られたくないんです(笑)。だからいい子ちゃんになってしまうのかも。――タイトルの「サターンリターン」は土星回帰という意味で、占星術では約30年に一度、大きな転機が訪れるといわれているそうですが、今までの人生でそう思えるような出来事はありましたか?鳥飼:サターンリターンとされる時期でいうと、子どもができたことですね。妊娠が判明したその日から、お医者さんに動いちゃダメって言われたんです。これから漫画を連載したかったのに、体を起こすこともできなくなって。安定期が一切ない妊娠期間で、ハラハラしっぱなしでした。出産後は、家のことや仕事で動きっぱなし。そのうち夫とうまくいかなくなって、震災もあったりして。無茶苦茶だったけど絶望的だと思ったことはその間一度もなくて、むしろ元気で希望がありました。寝たきりは最悪だったけど子どもに会うためのことだし、離婚もよくなるためにすることだったから。不安だったけれども、“変わっていく過程”っていう実感がありました。戻りたくはないですけど(笑)。とりかい・あかね1981年生まれ、大阪府出身。2004年デビュー。漫画単行本は『おはようおかえり』『おんなのいえ』『先生の白い嘘』『地獄のガールフレンド』『マンダリン・ジプシーキャットの籠城』など。エッセイ&対談集『鳥飼茜の地獄でガールズトーク』、エッセイ『漫画みたいな恋ください』なども。『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で隔週連載している『サターンリターン』は、第1巻発売中。書けない小説家となり、現在は専業主婦の加治理津子。ある日、30歳を目前にかつての友人・中島が自死したことを知り、真相を追う。男女の性差、夫婦、母性など、鳥飼さんらしい視点で現代社会のさまざまなひずみが切り取られている。※『anan』2019年9月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・木村舞子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年09月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「路上ミュージシャン」です。京都は路上ミュージシャンが多いんだそうです。それは、投げ銭をしてくれる人がたくさんいるからだそうで。海外からの観光客もいるので、みなさん温かい目で路上ミュージシャンを見てくれているのかもしれません。かく言う岡崎体育は、路上で歌うということを今まで一度もしたことがありません。路上からキャリアをスタートさせたミュージシャンの方ってけっこう多いと思うので、これ、なかなかぶっちゃけて言うのが難しいんですけど…僕は路上で歌うのは、否定派です。インディーズ時代からライブハウスで活動をしていて、お客さんが呼べないとノルマといって2万とか3万とか演者がライブハウスにお金を払うんです。それでも、これしか方法がないからリスクを負ってライブ活動に励んでいたんです。でも、路上で歌っているだけの人らは、何もリスクを負ってない気がして。確かに経費はゼロ円です。さらに、多くの知らない人に聴いてもらうこともできる。でも、道路交通法にはたぶんですけど違反しています。やはり、ルールは守らなあかん。そう思うわけです。一方で、海外のストリートでジャズミュージシャンがセッションをしていたり、地下鉄の駅でサックスを吹いていたりとかいうのはええなあと思うわけです。あと、先日観た、星野源さんの楽曲にMPCプレイヤーとして参加しているSTUTS(スタッツ)くん。彼がNYのハーレムでゲリラライブをしている動画なんかも、かっこええなあと素直に思えるんです。この違いは何なんやろと考えると、純粋に音楽を楽しんでいたり、通りゆく人に音楽を提供したいという気持ちからやっているものには、そんなに抵抗がない、なんなら、めっちゃいいと思えるのかもしれない。なんか下心が見えると急に醒めるというのがあるかも。「偶然、通りかかったレコード会社の敏腕ディレクターの目にとまり、瞬く間にデビューが決まった」みたいなエビで鯛を釣るような話はそうそうありません。路上で広めたい気持ちもわかるけど、まずはちゃんとノルマ払ってライブハウスですべきでは、と思うんです。または、今の時代、ライブの生配信ができるSNS環境もめちゃくちゃ充実している。そこにこそ、たくさんのリスナーが待っていると思う。道端で歌ってスターダムを目指すより、インターネットで世界中とつながるほうがよっぽど早いと思います。おかざき・たいいく12/15(日)、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 TOUR 2019~武者修行編~」に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年9月11日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月04日互いの個性がパズルのピースのようにぴたりとはまり、大きなシナジーを生む「奇跡のコンビ」。一緒に長い時間を過ごし、本気でぶつかり合い、困難を乗り越えることで、ふたりの絆はより強いものに…!文化交流スペース「東京おかっぱちゃんハウス」を経営するふたりにこれまでの軌跡を伺いました。イラストレーターのBoojilさんと夫の伊藤篤志さんは、約10年の友人期間を経て恋人になり、そして結婚。2人の子どもにも恵まれた。現在は、文化交流スペース「東京おかっぱちゃんハウス」を一緒に切り盛りしている。金融系のサラリーマンだった伊藤さんは、仕事で体調を崩し、4年ほど前に退職。Boojilさんは既に東京おかっぱちゃんハウスを始めており、「せっかく“箱”があるのだから」と、昔から好きだったアートやカルチャーのイベントを企画するようになった。それを機に、「平和で穏やかだった」ふたりの関係は一転。毎日のように、ケンカを繰り返したそう。「それまで自分に向いていない仕事をしていたこともあり、表現者として生きる彼女に憧れに近い気持ちがあって。でも夫婦ゆえに対等でいたい気持ちもぬぐえず、自分の意見を押し通そうとしてぶつかっていたんです」(伊藤さん)「こんなに頑固な人だったのかと、ある意味発見でした(笑)。彼は私がイラストの仕事を始めたときから応援し続けてくれた人。『今度は私が応援を』と思いながら、仕事なので譲れないことも多く、言い合いになって。いつもどちらかが折れて、バランスをとってきました」(Boojilさん)夫婦で自営する大変さを感じる一方、メリットもたくさんあった。ひとりでは回しきれなかったイベント運営がスムーズになり、また、育児と家事をシェアできたことで、Boojilさんはイラストの仕事を続けることができた。そして何より、伊藤さんが毎日いきいきと仕事をしているのが「一番よかった」と、Boojilさん。「もともとここは、私が『人と人をつなげたい』という思いで作った場所。その思いを彼が、自分の好きなアートを生かして叶えようとしているのが、なんだか嬉しいんです。私たちは友達のときから持ちつ持たれつで歩んできました。この先もお互いやりたいことが叶うように、支え合ってやっていけたらと思ってます」東京おかっぱちゃんハウス東京・練馬にある敷地100坪の古民家で、作家の展示やミュージシャンのライブなどを企画。レンタルスペースとしても利用できる。※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2019年09月03日「私たちのプロダクトで女性の毎日をハッピーにしたい」。そんな思いを胸に、原由記さんと和田由紀さんは、コスメの企画や販売を手がける「Mellia」のダブル代表として奔走中だ。ふたりの出会いから起業、そしてこれからについて語ってもらった。幼なじみで同じ名前、どこか雰囲気も似ているふたりは、バレエ教室で友情を深めた仲。原さんは化粧品メーカーで商品企画やPRを、和田さんは外資系金融機関で営業をしながら、「一緒にビジネスをする」タイミングを窺っていた。そして和田さんの退職をきっかけに、ふたりは起業を決意する。「会社を辞めることを原さんに伝えたら、『起業するなら今じゃない?』と言って彼女も会社を辞めて(笑)。それからすぐに設立しました」(和田さん)「仕事を11年間頑張って経験や実績を積み、やりきった気持ちがありました。それに、女性を応援するために構想していた企画を進めるのにはいい機会だとも思いました」(原さん)その温めてきた企画というのが、デリケートゾーンケアの商品。周囲の女性たちの声から潜在的なニーズを感じていた原さんは、和田さんやメンバーとマーケットを調査し、顔のお肌よりも繊細なデリケートゾーンのケアは、美容面でも健康面でもとても重要と確信。1年かけてじっくり製品化し、昨年ブランドデビューを果たした。「友達同士でビジネスすると大変じゃない?とよく聞かれますけど、良いことしかない」と、和田さんはきっぱり。「決断する場面が多いですが、ひとつひとつをとことん相談して答えを出せる。その相手が心から信頼できる親友であることはとても心強いです」。その言葉を受けて原さんが続ける。「彼女が“攻め”なら私は“守り”。根本のキャラが違うから助け合えることも多いし、お互いを知り尽くしているから、すべてを阿吽(あうん)の呼吸で進められるんです」30年来の理解者がパートナーという安心感は、大きな活力にも。仕事について語るふたりのキラキラの笑顔が、それを物語っている。コスメ会社・Mellia「前向きにチャレンジする女性を応援したい」という想いで美容アイテムやサプリメントの企画・販売を行う。商品は百貨店などで扱うほか、ECサイトも。※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2019年09月03日このふたりだから、うまくいく。奇跡のコンビ、サクセスストーリー。おやつユニット「Onaka」の田中知彩都さんと小澤かおりさんは「ちゃきちゃき」と「おっとり」 、真逆のふたり。どんなストーリーがあるのでしょうか。焼き菓子の甘い香りに満ちたアトリエで迎えてくれたのは、おやつユニット「Onaka」の田中知彩都さんと小澤かおりさん。ふたりはフードコーディネーター専門学校の元同級生。いまでこそ、「ちーちゃん」「かおりん」と呼び合う仲だが、学生のときは一度も話したことがなかったとか。ふたりの人生が交錯したのは、出会いから約1年後。夢だったパン屋を開き、相棒を探していた田中さんが、専門学校時代の友達から紹介されたのが小澤さんだった。当時、アパレルで販売をしていた小澤さんは仕事に迷いを感じていたこともあり、友達から話を聞いてすぐ、田中さんに連絡した。「もともとパンは趣味で作っていたし、やっぱりフード系の仕事がしたいと思っていたんです。ちーちゃんは怖い人というイメージがあったけど(笑)、話してみたらコミカルでやさしくて。この人となら大丈夫かな、と」(小澤さん)一方、田中さんは4歳下でほんわかした小澤さんが、体力勝負のパン屋の仕事についてこられるか少し心配はあったものの「とにかくいい子だったから」と、一緒にやることを決心。ふたりはパン屋をスタートさせる。「開店当初はとくに忙しくて、始発から終電までみっちり働く毎日でした。それでもかおりんはイヤな顔ひとつせず、いつも一生懸命で。その姿にどんどん信頼が増していきました」(田中さん)パン屋のオープンから1年後、田中さんは知り合いから声をかけられ、オーナーとして羽田空港にカフェを出店することに。それから1年ほどパン屋を小澤さんに任せていたが、カフェに小澤さんを呼び寄せ、また一緒に働き始めた。「カフェでは、設備の関係でパンを焼くことができなかったんです。それで、パンの代わりに焼き菓子をやろうと、厨房の片隅でかおりんと作り始めました」(田中さん)日持ちのする焼き菓子はギフトなど幅広い提案ができるうえ、パン作りより体力を必要としない分、仕事として長く続けられる―。焼き菓子に未来を見出したふたりは、2014年の暮れ、「Onaka」を結成。それからはカフェで働きながら、休日はマルシェに出店したりワークショップを開いたり、休み返上で活動し、少しずつ「Onaka」の仕事を増やしていった。そして、2年前に念願のアトリエをオープン。同じ年、田中さんは出産のタイミングでカフェを手放し、自分たちのペースで活動に専念できるようになった。田中さんはちゃきちゃき、小澤さんはおっとり。そんな真逆のふたりは「一番大変だった」というカフェ時代を乗り越えて、なくてはならない存在になった。「周りと衝突しやすい私に、『そういうときはこうしなくちゃ』とふんわり指摘しつつ、かおりんはいつも味方でいてくれた。本当に支えられました」(田中さん)「私はずっとやりたいことが漠然としすぎて迷走していたけど、ちーちゃんに相談したり、一緒に頑張るうちに、『焼き菓子をギフトとして届ける』という理想の形が見つかりました」(小澤さん)肝心のお菓子作りでも、お互いの存在が相乗効果に。新しいお菓子のアイデアは、ふたりの何気ない会話からどこまでも広がり、それぞれが作ったレシピを試食し合うことでおいしさにさらに磨きがかかる。定番の「トムファミリークッキー」も、そうしたやり取りを重ねて作り上げたものだ。いまふたりは、「Onaka」の仕事を真ん中に据えながら、フードコーディネーターや和菓子の教室、モデルなど、自由に活動している。そして、田中さんは子どもとお菓子作りをする教室を、小澤さんは規格外のフルーツを生かした新しい商品作りを。それぞれ、次のやりたいことに向かって動きだしてもいる。「お互いがいるから、思いのままに夢を描けるんだと思います。これからもかおりんと一緒に、おやつを通して『おいしさ』と『楽しさ』を届けていきたいです」。田中さんの言葉に、小澤さんがにっこり頷いた。おやつユニット「Onaka」焼き菓子のケータリングや教室を行う。「Onaka」は、小澤の「お」と田中の「なか」。そこには、みんなのお腹を「おいしい」「楽しい」で満たしたいという願いが。※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2019年09月02日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「緊張」です。僕はライブ前だとかテレビの生放送、ドラマの撮影現場など、みんなが緊張するやろな~という場面でも意外と緊張しません。テレビの生放送では普段通りにいすぎて「岡崎体育、やる気ない」などと叩かれてしまうほど、いつでもけっこうニュートラル。じゃあ、そんな僕がどんなときに緊張してしまうかというと、女性と対峙したときです。この間も、ミュージシャン仲間の阿部真央ちゃんと久しぶりに会って、めちゃくちゃ緊張してしまいました…。彼女とは、同い年だし、彼女の楽曲に参加したこともあるし、僕のラジオにも出演してもらってる。はっきり言ってめちゃくちゃ仲いいはずなんですけど、会った瞬間から緊張モードを発動してしまいました。自分で言うのもなんですが、とても気持ち悪い感じだったと思います。なんでそうなってしまうかというと、必要以上に気を使ってしまうからなんですよね。変なふうに思われたらイヤだなとか、僕の言葉で傷つけてしまったらどうしようとか考えて、それで頭の中で「何を言うべきか」と言葉を練りまくってしまい、結果、モジモジしてばかりいて、気の利いたことも言えないまま、汗ばかりかきまくる岡崎体育というのが出来上がってしまうんです。それで、あとでひとり家に帰って反省するんです…。でもこれは、対女性ミュージシャンや対アイドルだけに発動するわけではなく、近所のスーパーでバイトしていたころからそうなんです。買い物に来た同級生に「久しぶり」と声かけられてもしどろもどろになっていたので、ずっとそんな感じです。でも、なんかそれでええかなと思っている自分もいます。とくに克服したいとも思っていません。なぜなら、チヤホヤされるだけの芸能人になんて僕はなりたいとは思わないからです。全然、派手に遊ぶことへの憧れとか願望はないですね。ミュージシャン仲間でも、飲み会の席に「女の子も呼ぼうよ」と言う人がたまにいます。でも僕は、女の子来たら緊張するし、仲間内だけでしか話せないこともあるから、なんか面倒やなと思ってしまう。男だけで気楽に飲んでるほうが楽しいやん、と。だから、僕はこれからも女性トラブルとかないでしょうね。たくさんの女性とお付き合いしたいとも思っていないので。好きな人は一人いればそれで十分。いずれ結婚もすると思いますけど、伴侶となる人が一人いてくれればそれでいいと考えてます。おかざき・たいいく6/9に行われた、たまアリのワンマンライブが、8/31(土)21:00~、TBSチャンネル1でTV初放送。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンライブ開催!※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月01日自他ともに認めるシャーロック・ホームズファンである三谷幸喜さんが彼を主人公に書き下ろした、新作舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が上演される。シリーズ最初の作品『緋色の研究』で、シャーロックが相棒のワトソンと共同生活を始めて最初の事件に遭遇するまでの空白の数か月を描いたものだ。「描かれているのは、みなさんがご存じのシャーロックになる前。推理好きな天才ではあるけれど、まだその才能が開花しきれていない状態で、すぐ拗ねるし、すぐ怒る。三谷さんからは、最初は精神年齢8歳くらいでいてほしいと言われています」そう話すのは、シャーロック役に抜擢された柿澤勇人さん。これが初の三谷作品。「ワトソン役の佐藤二朗さんと共に、稽古場でテンパりながらも楽しんでいます」と話す。「細部まで計算されて脚本を書かれている印象があったんですが、稽古初日からいきなり『まず自由にやってみてください』と言われて戸惑いました。今回は僕以外も三谷さんと初めての方ばかりなので、稽古を見ながら、それぞれどんな人なのかを探っているのかもしれませんね」柿澤さんといえば、もともとミュージカル出身。今回は武器である歌を封印するわけですが…。「歌を自分の武器だと思ってないんです。むしろカラオケは好きだけれど、舞台上で歌うのはプレッシャーでしかなくて。音を外しちゃいけないっていう責任の気持ちのほうが強くて、歌っていて気持ちいいと思うことはほぼないです。ただ、ミュージカルに限らず、役としてのセリフや歌を本当に言えたと思える瞬間がたまにある。その一瞬があるから続けているようなものです。今回のシャーロックに関しては、一幕は完全に推理に没頭して周りのことはまるで気にしてない人なので、まずは三谷さんと僕で作ったものを貫いていけたらと思っています」『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』ベーカー街221bでワトソン(佐藤)との共同生活を始めたシャーロック(柿澤)。まだ20代で探偵としても未完成だった彼が大きな試練に遭遇し…。9月1日(日)~29日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作・演出/三谷幸喜出演/柿澤勇人、佐藤二朗、広瀬アリスほかS席9800円A席7800円(共に税込み)ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949大阪、福岡公演あり。かきざわ・はやと1987年10月12日生まれ。神奈川県出身。劇団四季を経てミュージカル『メリー・ポピンズ』などの舞台で活躍する一方、ドラマ『TWO WEEKS』など映像作品にも出演。シャツ¥20,000(サイベーシックス/マスターピースショールーム TEL:03・5414・3531)※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・椎名宜光へア&メイク・松田蓉子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年08月28日8月16日に配信開始したFODオリジナル連続ドラマ『ヤヌスの鏡』について、桜井日奈子さんにお話を聞きました。2つの人格に寄り添い、2人分心揺らして演じました。「このドラマのおかげで、ドロッとした人の闇の部分を演じる楽しさを知りました。新境地を開いてくれた作品と言えるかも」そう桜井日奈子さんが話すのは、8月16日に配信開始したFODオリジナル連続ドラマ『ヤヌスの鏡』。原作は宮脇明子さんの漫画で、34年前にもドラマ化され話題となった。主人公の小沢裕美(ヒロミ)は普段は気弱な優等生だが、時に凶悪な不良少女“ユミ”に豹変する。二重人格の少女をめぐるサスペンスタッチの作品で、怒涛の展開に息を呑む。「二役を演じるということで、違いを表現するのに特に気をつけたのは、目の演技。ヒロミでいる時は目の力を抜き、ユミは意志の強さを目に込めるよう意識しました。ヒロミのほうが演じていてしっくりくると最初は感じたけれど、だんだんユミでいることのほうが楽しくなっていったんですよ。我慢ばかりで内に閉じこもりがちなヒロミが、ユミに切り替わった瞬間に解放される。大空に羽ばたく鳥になったような気持ちよさを感じました」突如凶悪な顔に変わる二重人格者。ドラマならではの話かと思いきや、共感する部分も多かったとか。「ユミは、おばあさまに折檻される辛さから逃げるためにヒロミが作り出した人格なんです。おばあさまに反抗するよりも、ユミという逃げ場を作るほうがラクだから。誰しも自分の感情に目を背けているところってありますよね。自分の弱さを受け入れられない人の葛藤を描いたお話なんだと思う。2つの人格に寄り添い、2人分心揺らしたので、撮影は身を削りました。クライマックスは鼻水も涙も汗も垂らしながら撮り、すべて出しきって空っぽに。そのシーンを楽しみに最終話まで見ていただけたら嬉しいです!」『ヤヌスの鏡』厳格な家庭に育つ高校生・小沢裕美(ヒロミ)が、国生さゆりさん演じる祖母に閉じ込められた納戸で鏡台を見つけたことを機に“ユミ”という別人格の不良少女に変貌する。動画配信サービスFODにて配信中。さくらい・ひなこ1997年4月2日生まれ。「おかやま美少女美人コンテスト」でグランプリ獲得。9月27日公開の映画『任侠学園』に出演。主演映画『殺さない彼と死なない彼女』が11月15日公開。ワンピース¥76,000(masaco teranishi/apresdemain TEL:03・6274・8533)イヤリング¥14,000(somnium/ソムニウム TEL:03・3614・1102)※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・阿井真理ヘア&メイク・今関梨華(P-cott)インタビュー、文・間宮寧子(by anan編集部)
2019年08月26日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「弾き語り」です。僕、「弾き語り」という言葉を本当に5年くらい前まで、まるで理解していなかったんです。僕の中ではギター漫談とかギターを持って“しゃべっている(=語っている)”スタイルを「弾き語り」というものだと考えてました。だって、みんな歌ってるやん、と。本来の言葉の意味でいえば「弾き唄い」のほうがしっくり合っていると思うんですけど。さらにもっとツッコまさせていただくと、一般的に「弾き語り」といえばギターやピアノを弾きながら歌っていることを指しますよね。でも、バンドで演奏していたって、ギターがメインボーカルで弾きながら歌っていたら、それは弾き語りになるのではないか?その辺、疑問に感じてしまいます。とはいえ、僕なんかはパソコンに入れている楽曲を「ポン」と押して歌っているだけなので弾き語りじゃないし、もっとはっきり言えば単なるカラオケですから。僕のライブなんて、おっさんがカラオケ流して歌っているだけなので、本来偉そうなことは何も言えません。ライブでお題をもらってその場で歌う即興ソングをするときなどは、僕もキーボードでいわゆる「弾き語り」をしますが、できてもそのレベル。楽器1本だけを携えてする、みなさんが想像するような弾き語りライブは、デビュー前から振り返っても、やってみようと思ったことさえないです。大阪で何回か開催されているライブイベント「そこから奏でまSHOW!」では、奥田民生さんやYO-KINGさんなどギター1本で勝負しているみなさんとステージを共にして、めちゃくちゃかっこいいな、といつも思います。ギターが最高の武器に見えて、その瞬間だけは俺も練習しよう…となるんですけど、家に帰ると、やっぱ面倒やな…打ち込みのほうが俺の味がでるし…と思い直すというのを繰り返しています。1つの楽器と歌だけで聴かせることって、確かな技術や実力がないとできないと思います。ギターのコードと歌のメロディだけだと曲の本質がそのまま伝わるし、歌声の良し悪しもダイレクトにわかる。そして、むき出しにされるのは曲だけじゃなくて、アーティストの魅力もそうですよね。シンプルな分、ステージとの距離もより近く感じられると思います。だから、みんな「弾き語りライブ」が好きなのかな。その感覚はわかります。でも、岡崎体育はこれからも基本、パソコン1台です。おかざき・たいいく6/9に行われた、たまアリのワンマンライブが、8/31(土)21:00~、TBSチャンネル1でTV初放送。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンライブ開催!※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月25日高校時代に年上ばかりの地元劇団で演劇を学び、上京後は、親の反対を押し切って大学を中退してまで俳優への道を模索し続けた磯村勇斗さん。その夢を叶えたいま、彼の思うこととは。自分の夢はもっと上。いまはまだその途中です。朝ドラ『ひよっこ』での優しく爽やかな好青年から一転、ドラマ『今日から俺は!!』では、目つきが悪く非道な不良高校生を演じ、そのギャップに驚いた人も多かったはず。最近では、『きのう何食べた?』で演じた、マッチョな彼氏を振り回す小悪魔“ジルベール”役も話題に。作品ごとに違う顔を見せる磯村勇斗さん。次回作は、なんと初のミュージカル。舞台『プレイハウス』で演じるのは、幼少期からモテまくってきたカリスマホスト。――まずは、目前に控える初のミュージカルについて伺えますか。磯村:自分がミュージカルをやるイメージがなかったので驚きましたけれど、ひとつ挑戦の場所だなと思っています。作・演出の根本宗子さんとは今回が初ですが、何を考えているか読めない、独自の世界観を持っていらっしゃるように感じます。隙を探られているような、見透かされているような…。――歌はお好きだったんですか。磯村:全然。好きでもないし、嫌いでもなくて。友達とカラオケに行くことはありますが、人前で歌うということはしてこなかったので、どういうことになるのか、いまはまったくわからない状態です。――今回演じる役が、モテてモテて仕方ない男だそうですけど…。磯村:僕が根本さんに幼稚園の頃のモテエピソードを話したので、そこから繋がっているのかもしれません。僕のモテ期のピークが幼稚園時代で、園の女の子を全員並ばせてキスしてたっていう(笑)。いまじゃ味わえないような、まさにホスト状態ですよね。――きっと「そんなことないです」とおっしゃられると思うのですが、幼稚園がピークと言いつつ、ずっとモテ人生でしたよね。磯村:そんなことないです(笑)。小学生の時に、イケメンの男の子がいて、その子と張り合っていた記憶はあります。誰々と誰々は、くんのことが好きだけど、あの子は俺のことが好きだから、俺の方がひとり多いな、とか考えたりして。小5~6くらいの頃ですけど。――中高の頃は?磯村:その時期はバスケットに夢中になっていたんで…。でもまあ、中学生の頃は、試合があると他校の女子から黄色い声援はもらっていました。ただ、中高になると、幼稚園や小学校の頃のモテとは感覚が変わってて、ちょっと照れもあったりして。気になる子がいても、自分からオラオラ行けるような感じではなかったので、どうやって話しかけようかとか、連絡先を交換するのにも躊躇したりして。――でも、磯村さんの存在は、他校にまで轟いていたんですね。磯村:そうですね…すみません(笑)。――俳優を目指したのは、そういったことも理由に?磯村:それはなかったですね。僕、モテるから俳優になろうっていう気持ちはまったくなくて。中学の時に友達同士で映画を作ったことがすごく楽しくて、純粋に俳優って面白いな、もっとやってみたいなって思って。その時はまだ軽い気持ちでしたけど。――でも、そこから俳優への夢を諦めることなく切り拓いていったわけです。ここまで順風満帆ではなかったのに、その夢を持ち続けてこられたのはなぜなんでしょう。磯村:なんでしょうね…。デビューして5年になりますが、それより前… 10何年ずっと思い続けていたわけです。この世界を見てみたい気持ちと、もちろん有名になりたいというのもあったと思います。マイケル・ジャクソンのライブ映像を見た時に、あれだけの影響を与えられる人にどうしたらなれるんだろうって思ったのは覚えています。もともと、こうと決めたら、とことんやらないと気が済まないっていうところはありましたけど熱しやすくて冷めやすい。でも、この俳優だけは、冷めることなく突き通してきたんですよね。――いまその夢が叶えられている状況をどう思っていらっしゃいます?やったー、みたいな…。磯村:やったーっていうのはないですね。当時の自分が見ていた夢はもっと上のすごいところにあって、いまはまだその途中なので、まだまだがんばらなきゃなっていう。この仕事にはゴールがないし、正解もないんです。この仕事を続けている限り、その状況は変わらないし、やり続けなきゃいけないですし。もちろん、作品が撮り終わって、放送を見て解放感に満たされるみたいなことはありますけど。――ここまで本当に役の振り幅が大きいですよね。磯村:どんな役でも挑戦したいっていう気持ちなんです。――とくにやっていて面白かった役はありますか?磯村:どの役も、役作りしている間が面白いし楽しいですね。だから、そういう意味でいうと、役作りが必要な役ほどやり甲斐を感じているのかもしれません。――これまでに役作りが難しかった役はありますか?磯村:ジルベールに関しては、同性愛者の役が初めてだったので、その感覚がどういうものか、調べたり、人から聞いたりして、結構勉強しましたね。あと、『今日から俺は!!』では、極悪な人物ってどういう人なんだろうって思って、そういう資料を結構漁ってました。――映画やドラマを参考にされることが多いんですか?磯村:作品も好きですけれど、どちらかというとリアルを知りたくて、役作りに関しては、本とか新聞とか、映像でもインタビューとかドキュメンタリーを見るようにしています。実際に、どういう表情で、どういうしゃべり方をするのか、そこに興味があるんです。――役作りは、普段からそうやってされているんですか。磯村:役にもよりますけれど、自分にないものはインプットするしかないなって思って。それは高校…じゃないな…小劇場をあちこち回っていた時に見つけた方法です。主演舞台PARCOプロデュース2019『プレイハウス』は、8月25日(日)~9月1日(日)東京芸術劇場 プレイハウスで上演。作・演出は根本宗子さん。磯村さんと主演を務めるのは、異色アイドルグループ・GANG PARADE。磯村さんにとっても根本さんにとっても今作が初のミュージカルに。パルコステージ TEL:03・3477・5858いそむら・はやと1992年9月11日生まれ。静岡県出身。2015年に『仮面ライダーゴースト』で注目され、‘17年の朝の連続テレビ小説『ひよっこ』のヒデ役で人気に。近作に、ドラマ『今日から俺は!!』『きのう何食べた?』など。現在、出演ドラマ『サ道』(テレビ東京)、『TWO WEEKS』(カンテレ・フジテレビ系)が放送中。シャツ¥32,000(フランク&アイリーン/サザビーリーグ TEL:03・5412・1937)パンツ¥14,800サンダル¥18,000(共にアバハウス/アバハウス 原宿 TEL:03・5466・5700)※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・齋藤良介ヘア&メイク・佐藤友勝インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年08月24日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「これからの夢」です。デビュー以来、僕の目標は「さいたまスーパーアリーナでの単独公演」でした。なので、それを達成したら表舞台から引退する気だったんです。だって、田舎から出てきたビジュアルがいいわけでも歌がうまいわけでもないヤツが、さいたまスーパーアリーナで1万8000人のキャパを埋めたわけですから、もうそこまでできたら十分やろと思っていたんです。そのあとは裏方にまわって、好きな曲をネット配信でリリースしたり、プロデュース業をしたり、どちらかといえば気楽な音楽生活を送ろうと決めていました。ですが、岡崎体育としてみなさんに楽しんでもらい、笑ってもらうという充実感を得てしまい、少なからず期待もいただいている。そんな中で、自分の体が悪いわけでも声が出ないわけでもないのに退くというのは失礼なことだと思うようになりました。だから、引退宣言は撤回し、次の岡崎体育としての目標に向かって進もうと決めたんです。もともと、僕はソロ音楽活動をはじめた当初から4つの目標を立てていました。そのひとつが「たまアリのステージに立つこと」。残りの3つはというと「日本一のアイドルを作る」「アルバムを死ぬまでに30枚出す」そして「ひとつのアルバムで10万枚セールスする」というもの。7年間の活動で4つのうち、やっとひとつ達成できたことになります。「アイドルを作る」というのは、どちらかといえばプロデューサー的な夢ですね。パフォーマー岡崎体育とは別の話なのでここでは置いておきます。「アルバム30枚」も還暦くらいまでに叶えられたらええやんと思っていることなのでこれも先の長期的目標。なので、必然的に岡崎体育として直近で、もっとも叶えたい夢は「アルバムの10万枚セールス」。これです。この令和の時代に10万枚売るってことは、どれだけ大変なことなのか。それはメジャーデビューしてからの3年間で、痛いほど理解しているつもりです。でも、困難だからこそ挑戦したい。「いつか、さいたまスーパーアリーナのステージにひとりで立ってライブします」というのも、お客さんが3人きりだったライブハウス時代から言い続けていたこと。10万枚売るのだって、同じことです。言霊に乗せて願い、努力すれば、いつか叶うと僕は信じています。おかざき・たいいくドラマ10『これは経費で落ちません!』(NHK総合 毎週金曜22時~)の第3話(8/9放送)に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年8月14日‐21日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月19日男女双方の目線から「いつもよりも五感が刺激されて、格段に心身が満たされる」セックスのテクニックを、性のプロフェッショナルであるAV男優の一徹さんとラブライフアドバイザーの肩書を持つOliviAさんに教えてもらいました。お二人が考える「もっと感じるための心得3か条」。女性も男性も頑張りすぎず自然体で楽しむ。挿入の前のスキンシップも大切にする。自分と相手の“高まりポイント”を把握する。互いに高まる愛撫相手に身を委ねるだけではなく、感じるポイントをお互いにきちんと伝え合うことも大切。無理をして合わせるのではなく、一緒に楽しむ感覚を忘れずに。お互いを触り合うこと。愛する人に触れられるだけで気持ちは自然と高ぶるもの。「男女の体は構造的に違うけれど、やさしく触れられることで心地よさを感じるのは同じです。たとえば相手に元気がないときに背中をさすってあげたり、たまにお風呂でシャンプーをしてあげたり。愛撫とはスキンシップの延長線上にあるもの。前戯が長いほどセックスは良くなるし、敏感なポイントを探り合うのも楽しいものです」(ラブライフアドバイザー・OliviAさん)自分の体のことを伝えておく。感じるポイントは人それぞれ。高まるタイミングにも個人差があるため、自分の体のことをあらかじめ相手に伝えておくことも大切。「男性のなかにはアダルトビデオの影響で、女性は激しい愛撫に反応すると思っている人も少なくありません。痛いときやイヤなことを直接、相手に言うのは勇気がいりますが、私の体は敏感だからやさしいほうがいいな、などと伝えておくのもひとつの手」(OliviAさん)微調整とリアクションを欠かさない。女性も男性もプレイ中は相手の反応が気になるもの。「リアクションにも個人差はありますが、男性は女性の感じている表情を見ると興奮するもの。声が大きいと引かれてしまうかも、という女性の話もよく聞きますが、感じるままに声を出すのは決して恥ずかしいことではありません。声の強弱をつけるとか、自分の気持ちのいい場所に、相手の手や舌を導くように体を動かすのもいいと思います」(AV 俳優・一徹さん)「手コキッス」で反応をチェック。男性の興奮度は性器を触れば一目(手?)瞭然。一番敏感な場所だからこそ、序盤はやさしいタッチで少しずつ興奮度を高めていくのがコツ。「女性に手で性器を触ってもらいながらディープキスをするのを手コキッスと呼んでいます(笑)。手で触るときの圧のイメージは半熟卵をつぶさないくらい。男性は空いている手で女性の体に触れることもできますし、男女ともに高まる相互愛撫のひとつ」(一徹さん)立ちフェラで自然な上目遣い。女性の上目遣いに弱い男性が多いというけれど、自然であざとく見えない方法とは?「フェラチオにも様々な方法がありますが、おすすめなのは男性が立ち、女性がかがんでフェラをするという体勢。男性器を根元から下に向ければ、男性も痛みを感じないし、こうすることで、自然と上目遣いになります。相手の目を見ながら視線を絡め合わせて。男性の手を自分の胸に誘導するのもいいですね」(一徹さん)「美フェラポジション」で一石二鳥。好きな女性の裸に男性は欲情するものだけど、フェラでも女体を美しく魅せる体勢が。「私はよく、セックス時には女体をフル活用せよ、と言っているのですが、フェラチオをするとき、曲線のあるフォルムをキレイに見せるには男性の性器に手を添え、そのまま横斜めに寝そべるのがベスト。胸や肩など女性ならではの曲線美をアピールできます。スタイルが良くエッチに見えるポジションを研究してみて」(OliviAさん)繋がりを感じる体位心身が満たされる前戯を経ていざ、次のステップへ。相手との一体感を楽しみながら、幸福感でとろけそうになるセックスのカギは体位にも。「ノンピストン正常位」で幸福感を味わう。深い挿入感を楽しむなら、まずはじっくりその感覚を味わうのもおすすめ。「挿入したら動かずに抱き合うという“ポリネシアンセックス”が以前、話題を呼びましたが、ただ抱き合っているだけで精神的なオーガズムを感じることもできます。お互いの熱を交歓し合う行為は、激しいピストン運動とはまた違う快楽を得ることができる場合もあるので、慣れ親しんだカップルにこそ試してほしいです」(OliviAさん)挿入感を楽しむ対面座位。女性からの圧倒的な支持率を誇る対面座位。密着度が高く、相手の表情を間近で見られるのも人気の理由だが、さらに大きなメリットも。「ノンピストン正常位にも共通することですが、座位は挿入感を楽しむためにとても適した体位。ホールド感があるので自由に動くことが難しいのがいい。見つめ合い、キスをしながらスローなセックスを楽しむうちにオーガズムに達する期待も」(OliviAさん)無理せず主導権を握る騎乗位。セックスの体位でもっともハードルが高いと思われる騎乗位。女性自ら感じるポイントを探れるというメリットもあるが…。「AVのように腰を突き出して激しく動く必要はありません。彼の頭の横に手をついたり、相手の手を握れば自分の体勢も安定するし、その状態で膝をついてスライドするように動く方法も。快楽ポイントを自分で見つけることができる体位なので積極的にチャレンジを」(一徹さん)恥ずかしいときの寝バック。相手に顔や体を見られるのが恥ずかしい…。そんなときに有効な体位って?「女性の恥ずかしがる表情に萌える男性も多いのですが、どうしてもという場合は、女性がうつぶせになった状態で男性が挿入する寝バックは羞恥心が軽減されるのでおすすめです。また、女性のお尻は胸に勝るとも劣らぬ最高の武器。顔は横に向け、腰をたまにひねるなどすれば、男性にも高まり具合が伝わります」(一徹さん)余韻を残す後戯セックスが良ければ良いほど余韻を楽しみたいというのが女性の本音。次回のセックスをさらに濃密なものにするための後戯テクニックとは?ポジティブな感想を伝え合う。セックスについての感想を述べるのは一見タブー?と思いきや、男性側からは別な意見も。「セックスの後にここが良かった、と素直に伝えてくれる女性は可愛らしいと思います。ダメ出しをするのではなく、良いところを伝えてくれたら自信にも繋がるし、次も頑張ろうと思える。女性がセックスの最中に“可愛いね”と言われるのが嬉しいように、男性にも褒めてもらいたい願望はあります(笑)」(一徹さん)裸を見慣れたものにしない。いつでも“素”を見せ合えるのは、相手に気を許せている証拠。でも、男女間はそうとも言い切れない様子。「セックスの直後にいきなり服を着る女性はあまりいないと思いますが、裸のまま“むき出し状態”になっているのも考えもの。ちょっと恥ずかしそうにシーツにくるまるとか、セックス中とのギャップを見せるほうが男性受けもいいし、ときめきが長続きすると思います」(OliviAさん)いってつAV 俳優。「SILK LABO」の作品で大ブレイク。現在は監督を務めるレーベル「RINGTREE 」代表。近著『セックスのほんとう』(ハフポストブックス)が絶賛発売中。オリビアラブライフアドバイザー。男女が抱える性の悩みをアカデミックに研究。著書に『愛され女子は知っている 世界でいちばん幸せなおうちセックス』(小社刊)など。※『anan』2019年8月14-21日合併号より。写真・小笠原真紀イラスト・中根ゆたか取材、文・小寺慶子(by anan編集部)
2019年08月13日待ってました、と言わずにはいられない。自らの名前を冠した「劇団、本谷有希子」で、過剰な自意識に苛まれる人間たちを描き人気を博した本谷有希子さん。その後、作家活動をスタートさせ、三島賞や芥川賞を受賞するまでに。その一方で演劇活動はお休み状態が続いた。その本谷さんが久々に演劇『本当の旅』を上演する。本谷有希子が演劇に戻ってきた! 「以前とは違う表現を探りたい」「演劇から足を洗う気はなかったです。それは一瞬も。ただ、どのタイミングにやりたくなるのかがわからなかっただけで。劇団をやっていた時は、公演の時期を先に決めて、何をやるかを後から見つけていたんですが、いつしかそれがルーティンになっていて。そんな時に小説を書き始めたんですけれど、小説って全力で書いたら、違う景色が見えてきて、書くのが楽しくなってしまって。いま、演劇でも同じような経験ができないかと思っているんですが」そして3年ぶりとなる舞台は、自身の短編「本当の旅」を題材に。「去年からワークショップという形で演劇活動は始めていましたが、そこでたまたま、自分の小説をお題にしてやってみたら、思わぬ手応えがあったんです。これなら以前とは違う表現が探れるような気がして、今回の公演に繋がっていったんです」その“違う表現”とは?「これまでは、ひとりの主人公を中心に周りの人がいて物語ができていましたが、この作品では、明確には主人公を設けずに群像劇の形をとっています。配役も決めず、同じ役を役者が入れ替わり演じますし。SNSの話ですが、舞台上で実際に撮影して映像で見せる方法を考えてみたり、デジタルの部分を人間の体で表現したり。これまでやったことのない作り方で面白いです」『本当の旅』は、旅行先のマレーシアで、インスタグラムに楽しそうな写真をアップすることに夢中になり、現実よりもネットの中の世界こそが本当だと信じてしまう男女の物語。「不自然で気持ち悪いけれど、なんか面白い。その“空気”みたいなものをそのまま舞台に提出したい。私、現実を直視しない人が好きなんです。彼らにはリアルの大事さに気づかないで突き進んでほしいですね」もとや・ゆきこ1979年生まれ。自身が主宰する劇団公演『幸せ最高ありがとうマジで!』で岸田國士戯曲賞を受賞。小説では’14年に三島由紀夫賞を受賞。最新作は短編集『静かに、ねぇ、静かに』。『夏の日の本谷有希子「本当の旅」』“お金で買えない価値”を求めて旅行に出た男女3人。“楽しそうな”写真をアップすることに夢中になる彼らだが…。会場では作中に登場するマレーシア料理の提供も。8月8日(木)~18日(日)原宿・VACANT作・演出/本谷有希子(『静かに、ねぇ、静かに』講談社刊より)出演/石倉来輝、今井隆文、うらじぬの、大石将弘、後藤剛範、島田桃依、杉山ひこひこ、富岡晃一郎、福井夏、町田水城、矢野昌幸全席自由(整理番号付き)4300円別途1ドリンク500円(共に税込み)(問)ヴィレッヂ TEL:03・5361・3027※『anan』2019年8月14日-21日合併号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年08月12日相手はもちろん、自分ももっと高まるために――。男女双方の目線から「いつもよりも五感が刺激されて、格段に心身が満たされる」セックスのテクニックを、性のプロフェッショナルに教えてもらいました。相手を喜ばせるだけではなく、自分自身も心から感じたいと、セックスをポジティブに求める女性が増えています。その動向について、AV俳優の一徹さんは、「とても素晴らしいことですよね。いまは、女性だから男性だからという先入観を持つこと自体がナンセンスな時代。女性がセックスの主導権を握るのは全く問題ないと思います。ただ、男性はナイーブな生き物なので(笑)、そこだけ理解しておくといいかもしれません。一番大切なのは、ひとりよがりにならず互いが心地よく、自然体でセックスを楽しむ方法を模索すること。それが結果として愛がより深まるセックスに繋がります」多くの女性やカップルの性の悩みの良き相談者でラブライフアドバイザーの肩書を持つOliviAさんも「日本人には自分のセクシュアリティを楽しむことに対しての抑圧がある」としたうえで、「相手を好きだから触れたい、もっと深く繋がりたいと思うのは当然のこと。これは男女ともに言えることですが、自分のことを想ってくれているなら言葉にしなくてもわかってくれるだろう、というのは私は違うと思っています。ふたりで気持ちよくなるためには言葉のコミュニケーションも大切」前戯のボディタッチ、キスのやり方を解説します。スイッチオンのボディタッチラブスイッチをONにするためのボディタッチは、相手のことを愛おしむようにやさしく触れるのが基本。お互いの体温と肌感をゆっくりと感じて。タッチのクオリティを上げる。女性から男性に触れる場合は性器に限らず、腕でも肩でもソフトにやさしく、が大事。「タッチのクオリティを上げるためにそっと相手に触れてみて。肌から3cmくらいの距離で手を止めてみると相手の体の熱を感じるはず。そこから、指先でふわりと撫でるようなイメージです。一般的にフェザータッチと呼ばれる触り方で、心のひだまで触れられるような心地よさがあります」(OliviAさん)耳や髪など、親密な人にしか触れない場所を。ごく親しい相手でなければ触れることのない髪や耳などにそっと触れて距離を縮めていくのも、愛おしい想いを相手に伝える動作のひとつ。「手や腕以外の部分に触れられるとドキッとしますよね。本来、特定の人しか触ることのできないパーソナルな部分をやさしく撫でるように触れることで、相手の心をリラックスさせることができます。目を見つめながら触れるとより効果的です」(一徹さん)徐々に盛り上げるキスキスにはいろいろな形があるけれど、段階を踏んでその形を変えていくことで気持ちが盛り上がり、セックスの濃度もアップ。時間をかけてゆっくりキスを楽しんで。顔の周辺から、中心へ。いきなり口へキスをするのではなく、まずは頬や額に軽めのバードキスを。「意外かもしれませんが、額には性感帯が密集しているといわれています。頬骨やまぶたなど、皮膚の薄い場所はそっと触れるだけでも相手の体温を感じることができるので、そこに軽めのキスを。早く口にしてほしいという、相手の欲求を高めるジラし効果もあるので、髪などを触りながら、ゆっくり顔の中心へ移行して」(一徹さん)毎回、ファーストキスの気持ちで。セックスの回数を重ねるたびに新鮮味は薄くなっていくものだけど、そんなときこそ“初めて”の気持ちを思い出すことが大切。「いくつになっても初めての相手とのキスには胸がときめきます。セックスが日常になると、ついその気持ちを忘れがちですが、女性はそうした変化に敏感なもの。初めてのドキドキした気持ちを忘れずにキスを楽しめば、セックスでもより深い充足感が得られるはず」(OliviAさん)キスには流れがある。激しいディープキスは情熱的だけど、お互いが高まる過程を楽しむためにキスのステップを踏むのがおすすめ。「キスはエネルギーの交流であり、あふれるほどの愛おしい想いを伝え合う手段です。だからこそ女性もポジティブにキスを楽しんでほしい。ソフトなキスとひと言でいっても唇の触れ方で微妙に感触が違ってくるもの。キスの濃度が変わるごとに気持ちもどんどん高まっていきます」(一徹さん)【バード】小鳥がくちばしでついばむような軽いキスからスタート。そこから唇を当てる時間を徐々に長くしてスタンプキスに。【タン】お互い舌先を出してつんつんとやさしく突き合わせる。このとき、舌には力を入れすぎないのがポイント。【ディープ】舌を絡め合いながら深いキスへ。相手の舌を柔らかく吸ったり、歯茎をなめるのもいい。セックスの最中にも取り入れて。いってつAV 俳優。「SILK LABO」の作品で大ブレイク。現在は監督を務めるレーベル「RINGTREE 」代表。近著『セックスのほんとう』(ハフポストブックス)が絶賛発売中。オリビアラブライフアドバイザー。男女が抱える性の悩みをアカデミックに研究。著書に『愛され女子は知っている 世界でいちばん幸せなおうちセックス』(小社刊)など。※『anan』2019年8月14-21日合併号より。写真・小笠原真紀取材、文・小寺慶子(by anan編集部)
2019年08月11日「“いいね!”が欲しい」と、リア充に見られるためにSNSに投稿し、女友達とマウンティングをとりあう。ドラマ『だから私は推しました』でそんなアラサーOL・遠藤愛をリアルに演じる桜井ユキさん。色々な意味が詰まった“推し”。心の繊細な部分を演じました。「私も中学・高校生の頃は他人の目を気にしていて。息苦しさを感じながら行動していた過去の自分は、愛と似ていると思いました。特に現代は“いいね!”をもらいたくて疲弊している人が多い気がしています。SNSとはラフに付き合うのがいいんじゃないかな」愛は、結婚目前の彼氏に振られて人生のドン底に。そんな時に出会った地下アイドルのハナに惹かれ、女オタの道へ。「台本を読んだ時、今までに抱いたことがない感情だったので、大丈夫かな?と不安でした。でも、白石聖ちゃん演じるハナが本当にかわいくて、撮影をするたびに若返る感覚です(笑)。これまで地下アイドルのライブに行ったことがなかったので、熱量に感動!ステージで歌って踊るハナを見て、ロックオンされちゃいました。ライブTシャツを着てペンライトを持つと、自然とオタク心にシフトできるんです」様々な出来事を機に、愛とハナの関係性が変化していく。「距離を縮めたいけど、このままでいたい。愛はハナに、初恋のような不思議な感情を抱いています。そんなもどかしい場面も見どころですね」桜井さん自身の“推し”とは。「もう夏ですが…“鍋からの雑炊”。カレー鍋や和風鍋など、この半年間は日替わりで鍋を楽しんでいます」さくらい・ゆき1987年生まれ、福岡県出身。24歳で女優デビューし、映画『リミット・オブ・スリーピング ビューティ』『サクらんぼの恋』『真っ赤な星』などに出演。11月1日に映画『マチネの終わりに』が公開。『だから私は推しました』彼氏に振られてドン底に落ちた遠藤愛(桜井ユキ)は、地下アイドルのハナ(白石聖)と出会い、人生が一変。第2回では、ハナと急接近する。出演/桜井ユキ、白石聖、澤部佑ほか毎週土曜23:30~、NHK総合で放送中。※『anan』2019年8月7日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・李 靖華ヘア&メイク・石邑麻由インタビュー、文・松下侑衣花(by anan編集部)
2019年08月06日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「夏休み」です。デビューから3年、ここまで必死で走り抜けてきました。そして夢だったさいたまスーパーアリーナでの単独公演を達成し、僕はちょっとひと休みさせていただくことにしました。この夏は、誠に申し訳ないのですが各フェスへの参加を辞退させていただき、夏フェスは参加ほぼゼロ(先日行われた、エビ中結成10周年記念の“MUSiCフェス”のみ参加しました)。岡崎体育“第2章”へ向けてのシフトチェンジの期間にしようと思っています。なのでお休みとはいっても、制作をしたり今後の展開を練ったりしているので、何もしないでゴロゴロしているわけではありません。やりたいことはいろいろあります。でも、ちょうど時期も夏休みですし、せっかくだから夏休みっぽいこともしてみたい。旅に出るとか。デビューしてから毎日音楽漬けの日々でしたから、正直ちょっと音楽から離れてみたいという気持ちもあります。これはミュージシャンあるあるで、みなさんそういう思いを抱く時期ってあるのではないでしょうか。先日も、仲良くしているLOSTAGEの五味(岳久)さんのレコードショップへ挨拶に行って話をしましたが、最近、胸が熱くなった音楽ってないなあ…と二人でしんみりとなりました。中高生のころのように誰かの新譜を聴いてワクワクしたい、初めて聴く音楽に胸を高鳴らせたい。そんな思いはあるんですが「音楽=仕事」の生活を3年間続けてきて、感覚が麻痺してどこかドライに音楽と向き合うようになってしまったなあという自己反省があります。だから、せっかくのオフですし、ちょっと仕事という意味での音楽とは距離を置いてみて、自分のやりたいことをやってみたいと思います。具体的にどこ行きたいとか、何したいとかはないんですけど、圧倒されるような大自然の中に飛び込んでみたい。オーロラ見るとかそういうやつ。でも、オーロラって飛行機乗って行かないと見られへんやつですよね。僕、飛行機に乗るのが怖いし、機内で寝られへんし、まずそれに挑むことがなかなか難しい。宇治から4駅先くらいのとこで見られる場所ないですかね…。いや、そういうところもあかん。飛行機しんどい、暑いのしんどい、虫しんどいとか、しんどいことが多すぎて、夏を楽しめないきらいがあるので、そういうところも克服する夏にしたいです。おかざき・たいいくドラマ10『これは経費で落ちません!』(NHK総合 毎週金曜22時~)の第3話(8/9放送)に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年8月7日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月04日間宮祥太朗さんと渡辺大知さんの初共演作となるドラマ『べしゃり暮らし』。おふたりに制作の裏側について伺いました。笑いをとるためなら、命懸けで何でもやる主人公の上妻圭右の前に現れたのは、元高校生芸人で転校生の辻本潤。辻本にライバル心を抱く圭右、そして圭右に興味を持つ辻本。やがて二人は漫才コンビを組むことに。人気漫画『べしゃり暮らし』が待望のドラマ化となり、圭右役には間宮祥太朗さん、辻本役には渡辺大知さんが抜擢!初の共演です。――ただでさえ難しそうな漫才コンビを演じるうえで、相方役の名前を聞いた時、どう思いましたか?間宮:共演は初めてですが、バンド・黒猫チェルシーの渡辺大知くんとして知っていたので、原作を見て辻本のビジュアルにぴったりだと思いました。撮影が始まると鋭いツッコミの半面、物腰がやわらかいところも似ているなぁ、と。渡辺:圭右はクラスの人気者でみんなの太陽みたいな存在だけど、落ち込む時はしっかり落ち込んで、悔しい時は本当に悔しがって人間くさい部分を持つ人。そんな強いエネルギーを持っているあたり、間宮くんと合うんじゃないかと思いました。――演出の劇団ひとりさんからは、どんなアドバイスがありましたか?間宮:ひとりさんは実際のプレイヤーでもあるからか、ちゃんと僕らの目線に立って指導してくださるんです。だから、僕らが「あれ?」って思っているところを「ここのセリフって言いづらくないですか?」ってピンポイントで突いてきてやりやすく変えてくれるんで、めちゃくちゃ助かってますね。渡辺:だから悩まずに済むんだよね。間宮:最初のころ、僕ら台本持って二人で座って練習してたんだけど、全然感じがつかめなくて。渡辺:そうしたらひとりさんから「覚えてなくてもいいよ。台本置いて、二人で適当にやってみてください」って言われてね。――すごい、潔い演出ですね。間宮:それで好き勝手にやったら「その感じがいいから練習しなくていい」って言われて(笑)。僕らもめちゃくちゃ楽しくて、これが僕と大知くんの形かな、と思いました。渡辺:間宮くんがまた、アドリブがすごいし上手いんだよね。間宮:まあ好き勝手にやる役だから。渡辺:一応漫才の大筋を覚えて二人で立つんだけど、それをどんどん壊してくるから横にいるだけで楽しいし、ワクワクするんです。それこそ音楽やってるみたいに、言葉を交わさずともお互いに調子を合わせるみたいな。それを熱量高くやっていると、エモーショナルを感じます。間宮:確かに音楽のセッションぽいかも!僕がアドリブやる時は、大知くんを笑わせようとしているんだよね。まあ“テンポ”とか“間”とかはもうほぼ崩壊しているんで、あとはアクセル踏むしかないから(笑)。渡辺:あははは(笑)。技術的なことを言えば全然やれてないのかもしれないけど、でも初めて間宮くんと合わせた時から楽しかった。知らない世界が開けた感じがして、いつも漫才シーンの時は興奮してます。間宮:ちなみに僕は高校時代ブレザーだったんだけど、学ランのYシャツのこの腕まくり、死ぬほどダサいって大知くんから言われました。渡辺:ヤンキーの隣でイキってる、やばいヤツのスタイルだから(笑)。間宮:でもこれが圭右だから、しょうがない(笑)。ドラマ『べしゃり暮らし』原作は森田まさのりの漫画『べしゃり暮らし』(集英社)、演出は劇団ひとり。高校一面白いと自負する上妻圭右の前に現れた転校生、辻本潤。二人は漫才コンビを結成することに…。毎週土曜23:15~テレビ朝日系にて放送中。まみや・しょうたろう1993年6月11日生まれ。2008年に俳優デビュー。初主演映画は、‘17年公開の『お前はまだグンマを知らない』。連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)ほか、映画やドラマに多数出演。わたなべ・だいち1990年8月8日生まれ。ミュージシャン、俳優。バンド・黒猫チェルシー(活動休止中)を結成しボーカルを担当。映画『色即ぜねれいしょん』で俳優の道へ。以降、映画『勝手にふるえてろ』等に出演。※『anan』2019年8月7日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年08月01日約2か月後に迫ったラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕。日本ラグビー界の未来を背負う選手たちの一人、松田力也選手にその意気込みを聞きました。スタンドオフという、ゲームをコントロールする重要なポジションを担う松田力也選手。「試合の状況によって、キックを選ぶのか、パスを使うのか、自分が走るのか。色々と選択しながらゲームを組み立てているので、全部注目してほしいですね」代表では、貴重な得点源のプレースキックを担当することも。「蹴るときは、一度無になっていつも通りを意識します。キックに限らず、試合中は失敗してもその瞬間は流して、振り返るのは試合後。自分のせいでチームの雰囲気を悪くしたくないですし。ラグビーはチームスポーツなので」と、頼もしいコメント。その一方で、日常の話題になると。「充電器がついているスマホケースがないと不安なんです。もしものときをすごく考えちゃうタイプなんで。遠征のときの荷物もTシャツとかめっちゃ多い。減らしたいけど、不安だから減らせなくて。意外と繊細なんです(笑)」プレー中の勇ましさと、普段の柔らかさのギャップも魅力。最後にラグビーの面白さとは?「一番はコンタクトの激しさ。ルールは後で覚えてもらえれば大丈夫。一度観て感じてもらえれば、絶対楽しんでもらえるはずです」まつだ・りきや1994年5月3日生まれ。京都府出身。181cm、92kg。パナソニックワイルドナイツ所属。代表キャップ数は16。好きなタイプは、「優しくて思いやりのある年上の女性。どちらかというと、甘えたいタイプですね」※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀取材、文・野村紀沙枝(by anan編集部)
2019年07月30日世界3大スポーツ大会のひとつ、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕まで残り約2か月。姫野和樹選手に大会への意気込みやファンへの思いを語っていただきました。サポーターあっての僕ら。感謝の気持ちは常に忘れずにいたい。外国人選手にも負けない堂々とした体格と、代表きってのイケメンぶり。完全無欠に見える姫野和樹選手だが、壁に当たったことも。「入社1か月で所属チームのキャプテンをやれと言われたときは、チームをどうしていくのか、考えすぎて悩みました。悩んだ末に、まず自分を理解する、と決めて自分を徹底的に見つめ直したら、徐々にチームや他の選手のことも見えてくるように。その経験があるから、代表チームでも、ワールドカップを楽しみに思えます」そんな彼を試合中に支えているのが、大切なサポーターの存在。「姫野コールや応援看板を見つけたりすると、絶対に活躍しようって思える。プレーの合間、会場を眺めて元気をもらっています」日本代表の試合では、総合的なスキルが必要なNo.8を担当。「真っ先に体を張っていくプレーを見てほしいですね。’15年大会の南アフリカ戦の勝利を見て、日本でラグビーをやっててよかった、と感じました。だから、次は自分がグラウンドで代表のプライドを示したい。そのためには、自分たちらしいラグビーをいかに遂行できるかにかかっていると思う。結果を出して、ラグビーをもっと知ってもらいたいですね」ひめの・かずき1994年7月27日生まれ。愛知県出身。187cm、108kg。トヨタ自動車ヴェルブリッツではキャプテンを務める。代表キャップ数は9。マイブームは料理。「昨日もハヤシライスを。なかなかうまいんですよ」※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀取材、文・野村紀沙枝(by anan編集部)
2019年07月29日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「たまアリを振り返る(後編)」です。前回に続き〈さいたまスーパーアリーナ〉での単独公演のことを振り返ります。現場入りは前日6月8日。たまアリ目の前のホテルを取っていただいて、部屋入ってカーテン開けたらもうたまアリしか見えない、みたいな近さで。めちゃくちゃ会場の圧を感じながらライブ前夜を過ごしました。正直、こんなど真ん前のホテルにアーティスト泊まる?もうちょっとほどよく離れたホテルなかったん?と思いましたが、まあ、これもいい思い出です。でもあまりに近すぎて寝付けず、深夜にたまアリのまわりを散歩してしまいました。寝間着のままで歩く姿は、密着のカメラが回ってたらめっちゃええ画が撮れてそうやな…いう感じで、カメラなんていないのにちょっと気取って歩いてしまいました。当日は大きなトラブルもなく、いつも通りの感じで進みましたね。念願のライブだからとマネージャーと特別な会話をすることも、担当ディレクターと熱い抱擁を交わすとかもなく、エモさは微塵もなかったです。でも、それが僕にとってちょうどよかったです。とはいえ、会場にはいつもよりもたくさんの友達や家族が来てくれて、本当にうれしかったです。シークレットゲストとして演出に参加してくださった藤木直人さんはじめ、いろんな方が「感動したよ」と言ってくれたり、高橋優さんも「ライブ終わってからずっと岡崎くんの曲を聴いているよ」と言ってくれたり。地元の友達も交通費や宿泊代を自腹で払ってわざわざ足を運んでくれた。ライブ後の関係者挨拶でも「泣いた」と言ってくださる方がたくさんいて、今までライブで「思い切り笑った!」と言っていただくことはあったけれど、僕のステージを観て泣いてくれるなんてことがあるんだなと感慨深かったです。僕自身は、ステージでは涙を流さないようにしていましたね。泣きそうな場面はすごくたくさんあったんですけど…。ライブ前、ミュージシャン友達のビッケブランカに「ステージで泣くとダサいぞ」「イチローは引退試合で泣かなかった。だからかっこいいんだ」と言われて。それは「せやな」と思ったので、ぐっと堪えました。でもライブを終えて実家に帰ったら、家族が「たまアリ独演おめでとう」と居間に横断幕を飾って迎えてくれて。それはちょっと泣けました。「独演ってナニ…」と思いましたけど、すごくうれしかったです。おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサートを開催することを発表した。※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月27日ドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』で、教師と内通していた出席番号1番の生徒を演じ、人気上昇中の萩原利久さん。今夏、アーデンの森を舞台に、青年と前公爵の娘の恋愛模様を描いたシェイクスピアの恋愛喜劇『お気に召すまま』に挑む。シェイクスピア作品というと、やはり難解?「自分の中になかったものを表現したい欲が出てます」「僕も、“シェイクスピア=難しい”という固定観念を持っていたひとりでした。実際、聞き慣れない言葉もあって、簡単ではありません。でも、描かれている感情や欲はとてもシンプル。今回の翻訳では隠語もあって、いろんな解釈ができます。でもこれが正解ということはないので、感じたままを受け入れてもらえたら」演じるのは、羊飼いの娘に猛烈にアタックする羊飼いシルヴィアス。「これ以上ないくらい、欲望むきだし!僕が現代の日本であそこまで欲望のまま動いたら、絶対に嫌われてしまいます(笑)」満島ひかりさん、坂口健太郎さんと豪華なキャストにも注目が集まる本作品。その誰しもが稽古場では「可能性を探し続けている」そう。「僕以外の皆さんからは、初日からアイデアがポンポン出てくるんです。そうした刺激的な場にいると、自分の中になかったものを表現してみたい欲が出ますね。そしてすごく自由。失敗が怖くなくなったことがすごくありがたいです」20歳を迎えて、お酒を嗜むようになった萩原さん。特に酌み交わしてみたい共演者は?「(満島)真之介さん。二人ともNBAが好きだから、一回ぐいっと深いところまで話したい。僕、興味あることに対しては絶対に負けたくないんで、自分より知識があったらものすごく悔しいだろうな(笑)」はぎわら・りく1999年2月28日生まれ、埼玉県出身。’08年デビュー。’15年、『イノセント15』で映画初主演。『帝一の國』などにも出演。映画『アイネクライネナハトムジーク』が9月20日公開予定。『お気に召すまま』オーランドはロザリンドと恋に落ちるが、兄オリバーに命を狙われアーデンの森に逃げる。そこでは人間のあらゆる欲望がうごめいていた。7月30日(火)~8月18日(日)※追加公演も決定東京芸術劇場プレイハウス演出/熊林弘高出演/満島ひかり、坂口健太郎ほかS席8500円*税込み東京芸術劇場 TEL:0570・010・296※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年07月26日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「たまアリを振り返る(前編)」です。ソロで音楽活動を始めてからの7年間、そのステージに立つことを夢みてきた〈さいたまスーパーアリーナ〉での単独公演を6月9日に無事、開催することができました。集まってくれた1万8000人の観客のみなさんには感謝しかありません。この日を迎えるために、僕はとにかく準備を徹底してしようと心に決めました。サッカーなどのスポーツや登山なんかは、どんなに準備しても当日の運や体調、天候などで100%うまくいかないことがある。でも、ミュージシャンのライブにはそれがない。準備をすればするほど、それは成功として返ってくるし、お客さんの満足度は高まる。それなら準備を自分が納得できるまでやろうと決めました。ライブ用の新曲を準備したり、すでにあるネタ曲も今までと同じことをやりたくなかったので、すべてたまアリ仕様に作り直しました。とにかくみんなに楽しいと思ってもらえるアリーナライブにしようと、そればっかり考えました。構想としては1年前くらいからコツコツと練っていたんですが、最初にどうしてもやりたいと思った演出は花道です。ライブ会場に入ったらすでに3つ面白いことがある、というのは以前から公言していたのですが、そのひとつが「花道がめっちゃ細い」というもの。これ、1年前にまず最初にスマホにメモっておいた念願の演出で。でもけっこう気づかれなくて、「岡崎体育のライブに来たけど、花道細すぎ」とかSNSに誰かつぶやいてないかと開演前にチェックしていましたが、全然見当たらなかったです。もうひとつ、花道の先のセンターステージ周縁にエノキが飾ってあるというのはけっこう気づかれていたようですが、花道は盲点だったみたいです。そのほかアリーナ規模でしかできない、火柱があがる特効とかワイヤーアクション、トロッコの演出も考えて実行しました。トロッコは、以前、ゴールデンボンバーさんのライブで公演が全部終わってから4人でトロッコに乗って外周まわるっていうのを観て、これは満足度高くてええなと思って真似させていただきました。先輩のいいところは積極的に見習っていこうと。でも僕の場合、一人だけなので会場全部を見きれてないし、手を振りきれてない感、めちゃくちゃありました。バンドやアイドルは人数いるからできることであって、トロッコ外周一人きりは無理あるな…と、そこはちょっとソロアーティストの限界を感じましたね。おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサートを開催することを発表した。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月20日大西洋とカリブ海の間に浮かぶリゾートアイランドの別荘に集う女たちを描いた密室劇『フローズン・ビーチ』。’98年に初演され、岸田國士戯曲賞を受賞したケラリーノ・サンドロヴィッチさんの傑作、KERA CROSS 第一弾『フローズン・ビーチ』で、初舞台を踏むブルゾンちえみさん。友情と愛情と憎しみが絡み合う女たちの16年間の結末とは。「まだ稽古段階で本番も始まっていないのに、終わっちゃう時のことを考えると寂しくて仕方ないんです」それほどにいま充実している模様。「毎日がトライ&エラーの連続で、昨日できなかったことが今日できるようになっていたり、何かしらの経験値が上がっていたりする。私は性格的に、自分が止まっているんじゃないか、何も成長できていないんじゃないかって思うと、モゾモゾと焦ってしまうタイプなので、いまの自己肯定感を持てる環境が、すごく健全というか、ありがたいです」じつは演劇経験者のブルゾンさん。芸人を目指す前、大学中退直後、地元岡山の劇団に所属していたことが。「小中高大ずっとベーシックなレールの上を走ってきたのが、突然、エンターテインメントの世界に携わりたいと思って、最初に始めたのが演劇でした。その後に歌とダンス、そして芸人の勉強をして、いま再び演劇に出合えている。いろんなことに挑戦し続けてきたここまで、全部無駄じゃなかったのかなと思います」本作で演じるのは、鈴木杏さん演じる千津に崇拝に近い感情を抱く、エキセントリックな性格の市子。「最初は全然理解できなくて、冒頭からマックスなテンションの市子に自分をどう持っていくかすごく悩んだんです。でも、(演出の鈴木)裕美さんと話していたら、奇想天外だと思っていた行動が、千津を思うあまりのことなんだと腑に落ちて、市子を好意的に見られるようになりました。演出家ってすごいなって感動したりして」16年にわたる女たちの物語は、サスペンス的要素も加えながら複雑に絡み合い、予想外に展開していく。「性格的に嫌な部分がある人たちだけど、それが憎めない愛嬌になっていたりもするんです。この作品を観終わった後、コンプレックスがあったり、嫌な部分を持った自分を愛せるようになっている気がします」ブルゾンちえみ1990年8月3日生まれ。岡山県出身。2017年頃から、キャリアウーマンネタなどで数々の番組に出演し、人気を博す。近年はドラマ出演を果たすなど女優としても活動中。KERA CROSS 第一弾『フローズン・ビーチ』双子ながら、姉の萌(花乃)を疎ましく思っていた愛(花乃・二役)。ある日、愛の旧友の千津(鈴木)を崇拝する市子(ブルゾン)が、はずみで愛をベランダから突き落とし…。7月31日(水)~8月11日(日)日比谷・シアタークリエ作/ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出/鈴木裕美出演/鈴木杏、ブルゾンちえみ、花乃まりあ、シルビア・グラブ全席指定9000円(税込み)ほか東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777(9:30~17:30)7/25に新潟、7/28に福島公演あり。東京公演後、大阪、静岡、愛知、高知、高松公演も。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月19日キネカ大森先付ショートムービー『もぎりさん』で主演を務める片桐はいりさんに、お話を聞きました。映画館に行くのがもっと楽しくなる、チャーミングなショートムービー。本編が始まる前に流れる、1編約2分の、キネカ大森先付ショートムービー『もぎりさん』。映画館を舞台に、スタッフと観客の珍エピソードやら妄想やらを盛り込んでおり、片桐はいりさんは、主役の映画館スタッフ・藻霧さんを演じている。「お通し感覚?というか、『映画館に来てみたら偶然こんなん観られて面白いね』と思ってもらえたらいいなという気持ちで作ったんです」キネカ大森は、片桐さんの地元にある映画館で、ときどきチケットのもぎりを買って出るほど縁の深い場所。昨年、改装するにあたり、昭和の面影残る姿を映像に残そうと本企画が立ち上がった。第1弾は大九明子、菊地健雄がメガホンをとり、鈴木太一、瀬田なつき両監督による続編の『もぎりさん session2』が公開されたばかり。「私としては、このシリーズをある程度の尺にして、『もぎりさん』を持って全国の映画館を回りたいという野望があるんです(笑)」キネカで片桐さんが時々もぎりをしていると聞き、様々な映画館から、“もぎり依頼”が来ていた。「でも、さすがにもぎりだけじゃ、お客さん集められないでしょ(笑)。いまやほとんどのシネコンではチケットをもぎらないことも多いので、なかなか理解してもらえないけど、もぎりも一つのパフォーマンス。バナナの叩き売りくらいのものだと思いたいんですよ。もぎる動作自体も快感なんです。開映前の火打ち石じゃないですけど、『いい映画ご覧ください!楽しんできてください!』みたいな念をいつも込めているんですよ」面白かった映画を薦めあったり、映画の感想を二言三言語るくらいのコミュニケーションが、映画館スタッフと観客の間にあったら、という思いもある。「いまやそんなこと求められてないのかもしれないけど、せめて小さな映画館くらいはね。終映後、劇場の客席を掃除していると、その空気の匂いで、その映画が良いかどうか、なんとなーくわかるんです(笑)。面白い映画は気が爽やかに抜ける感じがある。ハコ(劇場)全体で感じられる、映画館でしか味わえない空気って絶対にあると思うんです」『もぎりさん session2』映画館の魅力満載。1編約2分の先付ショートムービー。監督・脚本/鈴木太一(第7~9話)、瀬田なつき(第10~12話)出演/片桐はいり、佐津川愛美、川瀬陽太ほかキネカ大森にて上映中。テアトル系劇場で順次公開。©東京テアトルかたぎり・はいり1963年生まれ、東京都出身。俳優。20代のころに銀座の映画館でもぎりのアルバイトをしていた。7月20日~8月12日、本多劇場にて、舞台『二度目の夏』に出演。地方公演あり。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年07月19日取材前日に今回の舞台『美しく青く』の共演者である大倉孝二さんと飲みに行った話をしてくれた大東駿介さん。「そこで最終的にたどり着いた話が、『やっぱり舞台好きっすわ』ってことだったんです」と快活な笑顔を見せる。汚いものを見ているから、空の青さに感動するんです。「映像は作品として残っていく楽しみがありますけれど、舞台はその日その瞬間に得たものが残らないからこそ面白くて尊い気がするんです。良くも悪くも、自分自身…緊張も瞬間の熱もぶざまさも、すべてが見えてしまう。でも、それも含めた僕がそこにいて、お客さんと交感し合っている気分になれるのが好きです」その大東さんが出演するのは、映画『葛城事件』など、思い通りにいかない社会や自分自身の卑小さを前にもがき、のたうち回りながら必死に生きる人々の姿を描いてきた赤堀雅秋さんによる舞台『美しく青く』。「赤堀さんって、人間の醜さや恥ずかしい部分、情けないところも置いてけぼりにせず、ちゃんと受け入れた上で、人間の尊さを描いている気がするんです。たとえば、木に角が刺さって動けない鹿が救出されるニュースに感動しているすぐそばで、野生の鹿が撃たれてジビエ料理になっていたりするわけですよね。そういうことから目をそらさない、痛みを伴っている感じがあるんです」これが初の赤堀作品への出演。「取り繕ったりすればすぐに見破られてしまう…自分の恥を晒すくらいむき出しの状態でないと立ってはいけない感じが、いまの稽古場にあるんです。千秋楽まで、楽をせず、つねに自分のなかに鮮度の高い感情を保っていられたら」作品について語り始めると次々と言葉が溢れ、徐々に熱を帯びてゆく。「いつも作品に入る前になると、自分の脳が作品に向けて整理されていく感覚があるんです。テレビのニュースも日々の出来事も、いまは自然と赤堀さんのフィルターがかかって入ってくるから、どこか沸々としていて健康的じゃない感じ(笑)。ただ、いろんな汚いものが見えてしまうからこそ、目の前の何でもない幸せや空の青さに感動したりできるんですよ。それこそ僕が赤堀さんの作品を好きな理由なんだと思います」だいとう・しゅんすけ1986年3月13日生まれ。大阪府出身。放送中の大河ドラマ『いだてん』(NHK)に出演。来年、ベルリン国際映画祭で高く評価された出演映画『37Seconds』が公開。『美しく青く』自警団のリーダーである青木保(向井理)は、認知症の母の介護に追われる妻・直子(田中麗奈)をよそに、猿たちの駆除に奔走する日々をおくっていた。しかし住人のなかには不毛な戦いに諦めの色も見えて…。7月11日(木)~28日(日)Bunkamuraシアターコクーン作・演出/赤堀雅秋出演/向井理、田中麗奈、大倉孝二、大東駿介、横山由依、駒木根隆介、森優作、福田転球、赤堀雅秋、銀粉蝶、秋山菜津子、平田満S席1万円A席8000円コクーンシート5000円U25(25歳以下当日引換券)3500円(すべて税込み)大阪公演ありBunkamura TEL:03・3477・3244(10:00~19:00)※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・服部昌孝ヘア&メイク・SHUTAROインタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ルーティン」です。レコード会社のスタッフによると、ホールクラスを回るくらいのミュージシャンになると、多かれ少なかれバンドやアーティストごとの“決まりごと”ができあがってくるそうです。ライブ前のリハなどのスケジュールの流れや用意してほしいもののリクエストがあり、それを準備するのもライブ制作スタッフの仕事となっていくわけです。そんな中、さいたまスーパーアリーナクラスのライブをする岡崎体育には、ルーティンが一切ありません。すごく考えたのですが、ライブの前はこれを食べたいというのもないし、ライブ中はこの飲み物でないといけないというものもない。水も常温でも冷えていても大丈夫ですし、ライブ前にやっておきたいストレッチやマッサージも特にないです。ステージ上のパソコンを置く台だって、レコード会社に台を買ってもらったのでいまは毎回それを使っていますが、それ以前は、ライブハウスに適当な台を借りて置いていました。高さとかなんでもいいし、なんならパソコンを地べたに置くのでも構わない。ゲンを担いでなにかするということもないですし、ライブ前にスタッフたちと円陣を組んで声を掛け合うなんてこともしません。唯一あるとすれば、レコード会社のディレクターに、開演前に「岡崎くん、頑張って、楽しんで」と声かけてもらって、「はい」と会釈するくらい。それも背中バンッとかガッチリ握手するとか体の接触は一切ありません。そう考えると僕はライブドキュメンタリーの撮り甲斐がまったくないミュージシャンかもしれないです。円陣のシーンとか絶対欲しいやつでしょ?でも、それないですし、やりたいとも思わない。よくフェスとかで知り合いのバンドが円陣しているのをみかけて、「円陣、ええなあ…」とか言って笑いにしていますけど、それもシャレで言っているだけで本心はそんなでもない…。あ、ひとつ用意しているものがありました!塩せんべいです。僕は嘔吐反射が強く、ちょっとしたことでえずいてしまう。それを抑えるのには塩分摂取がいいと聞いてから、ステージ脇に常に塩せんべいを用意しています。でも、ライブ中に塩せんべいって水分がっつり持っていかれて、口の中がぱっさぱさになるのでこれも考えものだな、と思っています。…なんか、もっとかっこいいルーティンないですかね?おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でのワンマンコンサートの開催を発表した。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月15日「舞台で演じている時は気にしたことのなかった細かな表情の変化や瞬きひとつで、読み取られる感情が変わってしまうのが映像の難しさ。最近は、いろんなドラマを勉強する気持ちで観るようになりました」初のドラマ出演作『俺のスカート、どこ行った?』を終えたばかり阿久津仁愛さん。次に控えるのは、’16年より主人公・越前リョーマを演じ続け「ホームに戻ってきた安心感がある」と話すミュージカル『テニスの王子様』(通称・テニミュ)。「今回の全国大会 立海公演は前後編で描かれることになります。前編のキャストは、全員が一度舞台に立っているメンバーなので、いままでよりいいものになるのではと期待しているんです。進化していなきゃというプレッシャーもありますが、いまは楽しみの方が大きいですね」リョーマを擁する青春学園を軸に、公演ごとにさまざまなライバル校との対戦を描いてきたテニミュ。これから始まる全国大会決勝は、3rdシーズンのクライマックス。これまででとくに印象的だったシーンを振り返ってもらうと、全国大会の氷帝公演(’18年)を挙げてくれた。「関東大会の氷帝公演は、まだ僕は観客として観ていたんですよね。だから全国大会で、あの氷帝学園と戦えていることに感動したし、リョーマとして負けたくない気持ちが強かった気がします。とくに三浦宏規くん演じる跡部との試合シーンでは、動線も動きも全部決まっているはずなのに、体が勝手に動いているような、本当にボールを追っているような感覚になったのが印象的でした」リョーマは確かなテニスの実力と自信の持ち主。「共通点は、朝が弱いところくらい」と笑うが、舞台に現れた途端、その気迫や熱量で劇場を制する力は、役にも匹敵する。「センターに立つ自分が頑張らないと作品が崩れてしまうので、つねに100%以上の力を出すことは意識しています。その時間を本気で楽しんで、がむしゃらにやっている姿が目に見えていたら嬉しいです」ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会青学vs立海 前編7月11日(木)~7月21日(日)TOKYO DOME CITY HALL原作/許斐剛『テニスの王子様』(集英社ジャンプ コミックス刊)全席指定6000円(税込み)大阪、愛知、福岡、宮城、東京凱旋公演ありネルケプランニングTEL 03・3715・5624(月~金曜11:00~18:00)©許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト ©許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会あくつ・にちか12月23日生まれ。栃木県出身。ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』に光岡役で出演。8月26・27日にC.I.A. presents「MISSION IN SUMMER 2019」出演予定。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・山崎初生インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年07月13日水田信二さんの屁理屈ボケと、川西賢志郎さんの臨機応変なツッコミで大人気の実力派コンビ・和牛。漫才への情熱からあふれる相方愛まで、おふたりの気になる素顔に大接近しました。――相方さんのどんなところが“ええとこ”と感じてますか?川西:水田君は、イヤなことねちねち言うヤツって思われるかもしれないけど。まぁ、それはそれでホンマな部分もあるし(笑)。でも可愛らしい部分もいーっぱいあるんです。仲のいいメンバーといたら誰よりもはしゃぐし、好きなサッカーをやる時は誰よりも走る。お腹すいたら食べて、眠たかったらすぐ寝る。“少年やん”っていうぐらいストレート。――川西さんの良さは?水田:スタイル。カッコよさがちょうどいいですよね。――バラエティ番組の調査で、並みいるイケメン俳優と並んで川西さんは「寝てみたい男」にランキングされたんですもんね。水田:かといって、めちゃくちゃカッコいいってわけじゃないじゃないですか(笑)。でも、そこがいい。カッコよすぎたら、面白いかどうかなんかどうでもよくて、姿だけ見ていたいってなるでしょ?川西は、しゃべってる内容を邪魔しないギリギリのカッコよさ。まさに“漫才をするための肉体”を持っている男だと思います。川西:それは言いすぎ(笑)。まぁ、見た目で得はしてるかなぁって思います。こうしてプロのカメラマンさんが上手に撮ってくれはったら、ごまかしもきいてしゅっとしてると言ってもらえるし。でも笑ってもらえるぐらいに、適度な崩れ方してるブスなんですよ。水田:いや、ブスじゃない。笑える男としてはいちばんカッコいい。――中身はどうなんですか?水田:川西の中身はタダのオッサン。へしことか好きですし。川西:へしこって青魚の珍味で、おいしいやん。別に食べてもええがな(笑)。水田:しぶい酒のアテ(つまみ)が好きなオッサン。5種盛りとか頼みたがる。アテ大好きっこ。川西:それをおまえも嬉しそうに一緒につまんで食べるやん(笑)。水田:それから、川西は間違いなく“努力の人”です。川西:ありがとう。最近、どんな取材でもそう言うてくれるよね。水田:仕事のための努力は惜しまない。それは売れてない時も忙しくなってからもブレてない。川西:それでいうたら、水田君ももちろん努力の人です。――女性ファンも多いおふたりなので。今後アンアンのどんな特集なら登場してもらえますか?水田:バーベキュー特集とか。川西:水田君、料理は得意やけど、キャンプなんか行かへんやん。水田:だから、企画で行きたい。川西:じゃあ、僕は釣り好きやから磯釣り特集がいい。水田:アンアンやから、カッコいい写真も撮らなあかんで。川西:わかった。濡れた白いシャツ着て、磯釣りするがな(笑)。水田:では、モテ磯釣り特集で。川西:そんなんでモテるかぁ(笑)。――漫才形式でのご回答ありがとうございます。ところで、今年の『M‐1』も出場されるんですか?水田:出ます。川西:準備はしています。――チャンピオン宣言は?川西:毎年宣言してきましたけど。まぁ、宣言して取れるもんでもないということもわかったし(笑)。水田:結果はどうあれ、おじいちゃんになるまで一緒に漫才をやっていこうと決めているので。自分らが面白いと思う漫才を作ってできればいいなと思います。――お仕事の話になると、ものすごく真面目で謙虚ですね。水田:人生のグラフを描く企画があっても、僕らは大きな浮き沈みがなくて面白みがないって言われてしまうんですけど(笑)。一歩ずつしか進めないんですよ。川西:漫才道は奥が深いし、まだまだ勉強中なんでね。不器用な僕らはこれからもコツコツやっていくしかないんです。わぎゅう2006年コンビ結成。『M‐1グランプリ』’16~’18年の3年連続準優勝。ボケ担当の水田信二(左)は’80年生まれ、愛媛県出身。調理師免許を持ち、料理人として働いた経験あり。チャームポイントはサッカーで鍛えた太もも。ツッコミ担当の川西賢志郎(右)は’84年生まれ、大阪府出身。酒とお祭りと釣りを愛する男。チャームポイントはスレンダーな腕に浮き出た血管。現在、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)水曜日、『王様のブランチ』(TBS系)などで活躍中。毎年行っている人気の単独ライブ、今年は「和牛の全国ツアー2019『いま、会いにゆきます~そして漫才します~』」。新作漫才数本とふたりが企画したお楽しみコーナーで構成される。昨年は水田さんのギター演奏が披露されたが、今年は何が飛び出すか?7/21広島、8/1愛媛、8/11宮城、8/18大阪、8/30北海道、9/20東京にて公演。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・伊藤愛子(by anan編集部)
2019年07月13日若手漫才日本一決定戦、『M‐1グランプリ』で史上初3年連続準優勝。ボケの水田信二さんとツッコミの川西賢志郎さんからなる、実力派コンビ・和牛。ネタの豊富さ、テクニックの見事さを支持するお笑いファンは多く、一方で彼らのすっきりしたルックスと上品な芸風に魅了される女性ファンも急増中です。――昨年の『M‐1グランプリ』も残念でしたね。審査員の松本人志さんをはじめ、高い評価をしてくださった方も多かったのに。川西:優勝を逃した直後は「また負けたぁ。キツいなぁ」「これからどうしようか」とは思いましたけど。落ち着いてからは、また新しい気持ちで漫才に取り組んでいこうってプラスにとらえてますね。水田:僕ら2015年で6位やった時も含めて、『M‐1』決勝に4回出てるんですけど、7本も漫才やってるんですよね。僕らが最高と思う大会で、僕らが面白いと思う漫才をそれだけ披露できたんで、わりとすっきりしてるんですよ。川西:負けて出て、また負けて出て(笑)。“毎回惜しいとこまでいってる人たち”という認識で注目してもらえて、仕事が増えたというのもありますしね。――毎年恒例の単独ライブツアーが今年は「いま、会いにゆきます~そして漫才します~」というタイトルで全国8か所で開催されます。どんな構成ですか?水田:去年は漫才を4本と、あとはみんなで楽しめる企画だったんですけど、今年は漫才多めでいこうと思います。――漫才は新しく作るんですか?川西:ツアーのために新しく作るものもあるし、毎月新ネタは作っているので、できたものを練ってやるということもありますね。――そんなに新ネタを作るのは大変じゃないですか。川西:時間はかかりますね。でも新ネタを作るというのは漫才師として、大事な作業ですから。水田:漫才に関してはふたりで議論になることもあるし、大変ではありますけど。でも、しんどいとか、イヤって感覚はないですね。――和牛の漫才を生で見たいというお客さんも多く、今いちばんライブのチケットが取れないコンビと評判ですよね。川西:特に去年は大きな劇場でツアーをしたので、正直、そんなにお客さんが来てくださるか、不安やったんです。それがどこも満員になって、嬉しかったですね。水田:僕ら4~5人しかお客さんいないライブからスタートして、なかなか人気出なかったんでね。川西:全国ツアーを始めた最初の頃は気負いすぎてましたけど、今回は自分たちも楽しくできて、お客さんにも楽しんでもらえるライブにできたらいいなと思います。――テレビ出演も増え、お忙しい中で息抜きはなんですか?水田:酒と漫画ですかね。――どんな漫画が好きですか。水田:いっぱいありすぎて、ひとつに決められないですね。今20以上の連載を読んでるんで。電子書籍で買ってるんですけど、一晩で100冊買ったこともあります。『M‐1』が終わった夜ですけど。――川西さんの息抜きは?川西:僕もお酒と、ごはん食べることと、あとは睡眠です。――お酒を飲んだらどうなるタイプですか?川西:ただただ、眠た~くなる。水田:僕は酔うと甘えたくなるタイプです。特に女性とふたりきりで飲んでる時は(笑)。――おふたりとも独身ですが、恋するとどうなるタイプですか?水田:川西は顔に出さないです。川西:僕は何に対しても感情の振り幅が薄いんですよ。喜んでても疲れてても、あまり激しく表に出ないんで。恋愛をしてる時も態度にあまり出ないですね。水田:コンビ組んで13年になりますけど、川西の恋愛にほとんど気づいたことがない。川西:彼女がいる時も、たぶん相方にはバレてないと思います。水田:川西が他の誰かと恋愛の話をしてるのを横で聞いて「へぇ、今彼女おるんやぁ。へぇ~~」ってやっとわかったりする。川西:まぁ、コンビで「今、誰かとつきあってんの?」なんて話をわざわざしませんからね。逆に水田君が他の人としゃべってるの聞いて、「あぁけっこう長いことつきあってるんや」とか、「この会話の感じは別れたってこと?」とか、じわっとわかるんです。――コンビを組む相手を探していたおふたりが初めて会った時、水田さんがいきなり恋バナをしたって聞いたことがあるんですが。川西:水田君がバイト先で気になる子にどう近づいたらいいかっていうのを、恋愛相関図みたいなのを描いて、見せてくれました。水田:コンビ組む前の初顔合わせの段階だったんで、相方に恋愛を語ってる感覚はなくて。でもよう考えたら、知り合ってすぐそんなこと言うのはどうかと思うけど。川西:でもそれが水田君の魅力やと思ったなぁ。僕ら吉本の養成所の同期やったけど、面識はなかったし、年齢も違うから、そうやってぱっと距離を詰めてくれたのは、すごくありがたかった。――関西で放送されている冠番組『和牛のギュウギュウ学園』で水田さんは、好きになった相手は絶対落とす“恋愛スナイパー”だとおっしゃってましたよね。水田:僕はすぐ人を好きになる“恋多き男”なんです(笑)。――今でもスナイプの腕は発揮されてるんですか?水田:「可愛い」とか、「好き」とか思う人はいっぱいいますけど、今はその場かぎりで終わってしまう一目惚ればっかり。川西:昔はバイト先とか接点が多い人が相手やったから、スナイプできたみたいなんですけど。今は一撃で仕留める投げナイフみたいなの持ってないと難しいよなぁ。水田:だから、最近はスコープから覗いてるだけで、撃ち落とせてない恋愛スナイパーなんです(笑)。わぎゅう2006年コンビ結成。『M‐1グランプリ』’16~’18年の3年連続準優勝。ボケ担当の水田信二(1枚目写真右)は’80年生まれ、愛媛県出身。調理師免許を持ち、料理人として働いた経験あり。チャームポイントはサッカーで鍛えた太もも。ツッコミ担当の川西賢志郎(左)は’84年生まれ、大阪府出身。酒とお祭りと釣りを愛する男。チャームポイントはスレンダーな腕に浮き出た血管。現在、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)水曜日、『王様のブランチ』(TBS系)などで活躍中。毎年行っている人気の単独ライブ、今年は「和牛の全国ツアー2019『いま、会いにゆきます~そして漫才します~』」。新作漫才数本とふたりが企画したお楽しみコーナーで構成される。昨年は水田さんのギター演奏が披露されたが、今年は何が飛び出すか?7/21広島、8/1愛媛、8/11宮城、8/18大阪、8/30北海道、9/20東京にて公演。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・伊藤愛子(by anan編集部)
2019年07月13日