初めまして、徳永 啓太(とくなが けいた)と申します。私は先天性脳性麻痺というマイノリティな障害で車椅子を使用しているジャーナリストです。“健常者”という言葉がマイノリティを生み出すまた、私なりにいろいろな方とお会いして見えてきたのは、“健常者”という言葉の壁です。世間では障害者と分けるためにわかりやすいように使われていて、違和感がないかと思います。しかし、この言葉が自然と人を分ける記号になっているのではないかと思います。辞典では「心身に障害のない健康な人。健全者。」とあります。健全者という定義に決まった事項もなく、健康な人というのもぼんやりとしていると感じます。つまり、ぼんやりとした定義にも関わらずほとんどの方が自分のことを健常者だと認識し、身障者は健常者に少しでも近づくことが“良し”とされている風潮があると思います。2020年東京オリンピック・パラリンピックが決まって以降、各地で様々な福祉活動やイベントが行われるようになり、2017年は「ダイバーシティ(多様性)」という言葉が話題になって、男女、LGBT、障がい者、人種と多様な価値観を受け入れる街にしようと企業の活動、講演会が活発に行われてきました。渋谷区は多様な人と仕事のあり方などを積極的に受け入れようと体制を整えています。しかし、日本は人間の多様性を受け入れる度量があるのか。健常者という言葉もあるように、日本は国際化を長年掲げつつ変わらない環境で、同じ価値観を持った小さな島国であって、違う国の価値観や考え方を表面では理解できても感覚として受け入れにくいのかなと思います。 このようにダイバーシティという言葉と現状には乖離があります。多様性を認めるのであれば、まず健常者という言葉に流されることなく身体の形や考え、国籍などマイノリティと呼ばれる方を尊重し、生きやすい世の中になるにはどうすれば良いか考える必要があると思います。私はそんな日本の現状を悪いといいたいわけではありません。これが日本であると受け入れながら、理想とする多様性に向けて日本人はどのようなことを理解し、共存しなければならないか。それを探っていく必要があると思います。2020年まで国の予算がオリンピック・パラリンピックを名目に公共施設や様々な人を受け入れるための福祉イベントなどに使われている現状、いわゆる“福祉バブル”が起きており、変わろうとしている日本。私もマイノリティの1人として、様々な価値観を持ち人生を歩んできた方を毎月取材し、Be inspired!で「日本の多様性」を受け入れるため何が必要で、何を認めないといけないか私の価値観を含めたインタビュー形式の連載『車椅子ジャーナリスト徳永 啓太のkakeru』を来月からスタートします。この連載名には、自分の価値観と誰かの価値観を”掛け合わせて”新しい価値観を提案すること。そして、人生を“賭ける”、“駆ける”人をインタビューするという意味を込めています。記事を読んでくださる方々に、新しい価値観を提供できるような記事を執筆していくので、よろしくお願いします!Keita Tokunaga(徳永 啓太)Blog|Instagram脳性麻痺により電動アシスト車椅子を使用。主に日本のファッションブランドについて執筆。2017年にダイバーシティという言葉をきっかけに日本の多様性について実態はどのようになっているのか、多様な価値観とは何なのか自分の経験をふまえ執筆活動を開始。
2018年01月29日ドラマ「コウノドリ」「毒島ゆり子のせきらら日記」などを手がけた矢島弘一が、脚本、演出、主宰の三役を兼ねる“劇団マハロ”。その第20回公演『明日、泣けない女/昨日、甘えた男』が、1月18日、東京芸術劇場 シアターウエストで開幕した。東京マハロ チケット情報舞台は昆布漁を主産業とする北海道のある町。携帯電話からは日々、北朝鮮のミサイル発射のアラームが鳴り響いている。昆布漁師を父に持つ鈴子は、自らがセックス依存症であることに悩んでいた。そんなある日、町にセックス依存症の治療のための施設をつくる話が持ち上がる。それと同時に、鈴子と同じ悩みを抱える女性ふたりが東京からやって来て…。LGBTや不妊症、いじめなど、現代社会における多様な問題をテーマに掲げてきた東京マハロ。今回彼らが取り上げたのは、なかなか顕在化することがない、女性のセックス依存症という問題だ。本作に登場する女性たちは、幼いころに施設で育った、夫に浮気された、強姦されたなど、依存症に至った理由はさまざま。なかでも主人公・鈴子はある病気が原因となっており、そのどうしようもないやるせなさを思うと、非常に心が痛い。それぞれの事情を抱えつつ、何とか依存症と向き合おうとする女性たち。それとは対照的なのが、閉鎖的なコミュニティのなかで暮らし、自分には関係ない、わからないとして向き合おうとしない男性たちだ。さらに鈴子を追い詰めるのは、同じ女性でありつつ、前時代的な考えを持つ町長や、自らの幸せにしか興味がない自分と同い年の義母。そんな彼女自身も、「依存症が治ったら、みんな私から離れていっちゃうかも…」と、治療に対する後ろ向きな考えを拭い去ることが出来ない。鈴子を演じたのは、劇団員でこれが初の主演となる西野優希。決して容貌に恵まれているわけではない彼女だが、それが逆にセックスに救いを求めてしまう女性像をリアルに体現する。また本作で初舞台を踏んだのが、AKB48の加藤玲奈。鈴子の父と再婚した茉莉花を演じ、いわゆる“イマドキな女の子”のなかに、いきなり“母”になってしまった女性の揺らぎを繊細に見せた。依存症になった理由はさまざまだが、彼女たちに共通するのは、“愛されたい”という強い思い。それは決してセックス依存症だけに限ったことではなく、完全に満たされている人も多くはないだろう。そのなかで人はどう生きていくのか、そんなことを考えるきっかけを、本作は与えてくれる。公演は1月27日(土)まで。取材・文:野上瑠美子
2018年01月19日2017年12月、「OUT IN JAPAN」というプロジェクトが広島で開催されました。このプロジェクトは、LGBTを始めとするセクシュアル・マイノリティの方々をフォトグラファーが撮影し、カミングアウトするというもの。カミングアウトをするか否かは個々人の自由ですし、タイミングもそれぞれ。OUT IN JAPANでは、カミングアウトしたいという人を優しく受け止め、応援できる社会作りを目指しています。初の広島開催でしたが、どのような様子だったかをレポートします。今の社会に必要なものが見えてくるはずです。フォトグラファーはレスリー・キーさん!地方開催への熱い想い【多様な性、LGBTの世界】vol. 72015年4月から始まっているOUT IN JAPANというプロジェクト。2020年までに1万人撮影という目標を掲げて、全国で撮影会を実施中です。東京を皮切りに、大阪・福岡・名古屋・仙台、札幌と各地で開催してきました。大都市が主でしたが、今回は広島という地方開催です。地方開催だからこそ見えてくる社会の実態や当事者たちの想いがありました。フォトグラファーは、プロジェクト開始から継続して参加しているレスリー・キーさん(写真手前)。アートやファッションといった撮影、映画監督など、世界で活躍し、輝かしい実績を持つ写真家です。彼のOUT IN JAPANに馳せる想い、地方開催への想いもとても深いものでした。レスリーさん自身が日本のことを大好きで、日本にできることを考え続けてきたそう。そんななか、このOUT IN JAPANに協力することは、日本に大きく貢献できるのではないかと考えました。一人ひとりが生まれ持ったものにプライドを持って生きていってほしいという強い思いがあります。日本では、LGBTのことを知らない人が多く驚いたと語ります。必要なのはコミュニケーションであり、伝えていくことだと力を込めました。レスリーさんは自然体の写真を表現したいと思っています。和やかなムードのなか行われた撮影会ですが、被写体になるというのはどうしても緊張してしまうもの。しかし、無理な表情を撮影するのではなく、緊張していれば緊張したままの姿を撮影したいと語りました。それが ”今” のあなたなのだから。この言葉も、自然なキャラクターを活かして、写真で生命力を発信したいという想いがあるからこそ出るのだと伝わってきました。温かい言葉と笑顔が飛び交う、優しさあふれる撮影会認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ主催のこのプロジェクト。ヘアメイクサポートとして資生堂、スタイリングサポートとして丸井グループ、カメラ機材サポートとしてキヤノン、といった具合にさまざまな企業がその強みを活かして協賛しています。参加者は、それぞれプロにヘアメイクや衣装をセットしてもらいます。担当者は彼らに寄り添いながら、なおかつ特別扱いをするといった空気もなく、さまざまな人の居心地が良い空間ができあがっていました。にこやかな笑顔があふれながら、個々の美しさを引き出していきます。初対面同士の参加者たちもフレンドリーで、楽しそうな会話が飛び交っていました。いざカメラを前にすると緊張した面持ちになる方もいましたが、前述の通りレスリーさんはそれを ”今” として撮影していました。ポージングや表情などはきちんと指導してもらえるので安心です。リラックスムードのなか、プロの力でより自分らしさが引き出された姿を撮影する。カミングアウトをするという勇気も含めて、参加者にとっても良い1日になったのではないでしょうか。当事者の可視化をする意義。主催者の想い認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表の松中権さん。松中さん自身がゲイで、LGBT当事者でもあります。カミングアウトは必ずするべきものではなく、個人の自由です。しかし、カミングアウトしたいと思ったときに、カミングアウトしやすい社会であるように変えていきたいのだと語ります。そのためには当事者の可視化が必要。可視化することで、自分の身近にも当事者がいるかもしれないという意識をいろんな人に持ってもらうのです。参加者一人ひとりにメッセージを書いてもらいウェブサイトにアップしています。そこにはさまざまな年代、職業、出身地、セクシュアリティの方がいます。当事者の方には勇気や希望を持ってもらいたいと願い、そうでない方にもセクシュアル・マイノリティの方が当たり前にいる存在として世の中に届くようにと活動を続けています。また、東京を中心に理解が広がっているいっぽう、地方は閉鎖的でなかなか理解が進まないという現状があります。そのような現状ではカミングアウトしにくく、”隣にいない存在” になってしまいがち。だからこそ、地方での開催にとても意味があるのだと考えているそう。これからは地方での撮影会だけでなく、写真展の実施も目指したいと熱を込めます。誰しもがその人らしく暮らせる社会になるように。いつかはLGBTというカテゴリーさえも無意味になるように。今は過渡期として、丁寧かつ力強く声を届けていきたいと考えています。一般社団法人広島県セクシュアルマイノリティ協会(通称「かも?」Cafe)代表理事の野元惠水さん。セクシュアリティはストレートで、アライとして活動しています。親友の子どもや仕事のクライアントに当事者がいたことで、彼らの生きづらさを感じたそう。少しでも力になれればと、広島県での活動を続けています。広島の閉鎖的な面を知っているぶん、撮影会には人が集まらないのではと危惧していたそう。当初は写真展だけを開催しようと思っていたけれど、グッド・エイジング・エールズと話を進めていくなかでポジティブな気持ちをもらい、撮影会開催を踏み切ったのだとか。LGBTに限らずボーダレスな社会を望み、誰も排除されない世の中になるよう活動しています。都会だけではなく、あなたの隣にも当事者がいるかもしれないという優しい想像力を持ってほしいと力強く語りました。OUT IN JAPANのロゴやポスター、チラシ等をデザインしている廣橋正さん。昔見たアメリカのLGBT写真集がきっかけで、日本でもそういったものを出したいと考えていたそう。セクシュアル・マイノリティ当事者はどこにでもいるのに、日本では全く認知されていなかったのを常日頃から疑問に感じていたそうです。「私はリンゴが好きだけど、あなたはレモンが好きなんだ」。LGBT当事者とそうでない人の違いは、それくらい些細なものだと考えています。将来的にはLGBTだけでなく他の様々なマイノリティにも優しく、"違い"を受け入れ認め合える社会になってほしいと願っています。デザインに関しては、様々に違う顔や表情、ポーズが一番美しく見える正方形を選んだということ。写真はモノクロでその人らしさをストレートに表し、その上にかかる金色のロゴによって、クローゼットから出てきて光り輝いている彼らの勇気を表現。10年経っても輝いているデザインを願って作ったそうです。「来て良かった…!」参加者の声を聞いてみました広島から参加した、ユキさん。セクシュアリティはゲイです。LGBTのイベントに参加するのは初めてだったけど、写真で自分を表現できればという思いで来ました。異性愛や同性愛の垣根を越えた社会を望んでいるそう。参加して本当に良かったと感じていて、これからもこういったイベントに行ってみたいと笑顔を見せました。Male to Female(MTF)の一之瀬花凛さん。彼女も広島からの参加です。LGBTイベントの参加は初めてでドキドキしたけれど、紹介してくれた人がいたので安心感があったそう。今回参加して良かったけれど、広島の閉鎖的な地域性を考えると今後も室内イベントでないと抵抗があると話します。東京などになると、パレードのような開かれたイベントへの参加にも抵抗感がないそうです。広島でも理解が深まるよう願っており、まずは知ってもらうところからだと語りました。元保健室の先生であり、現在は全国で講師をしている井上鈴佳さん。セクシュアリティはレズビアン。以前広島県内で講演会をした縁で、大阪から参加したそうです。大阪は「おもしろければ何でも来い!」というノリがあるそうで、そこが広島と違うな、と感じます。LGBT当事者の自殺率を下げたいという目標を掲げており、全国の子どもたちにセクシュアル・マイノリティの基礎知識を伝えています。当事者として伝えることで、子どもたちの意識が変わればと考えているそう。自分自身がセクシュアル・マイノリティ当事者だと気付いたとき、身近に当事者がいたときに、井上さんのことを思い出してもらえれば、と語ります。セクシュアル・マイノリティであっても他の人と変わらないし、いろいろな人がいるのだという考えが浸透するよう活動しています。今回のイベントに参加したのも、その一助になればという思いだそうです。広島からパートナー同士で参加したというC.Kさん(Cさん:写真右、Kさん:写真左)。Cさんはパンセクシュアル、KさんはFemale to Male(FTM)であり、クィアでもあります。これまでは、広島以外にも東京や関西でのLGBTイベントに参加したことがあるそうです。ただし、パートナー同士で大々的にカミングアウトするというのは初めてだそう。元々OUT IN JAPANは知っていたもの、広島には来ないだろうと思っていたと話します。ところが今回広島で開催されると知り、2人での参加を決意したそうです。一部の人にはカミングアウトしていたけれど、どこか殻に閉じこもってしてしまうところがあったと話すKさん。この日の撮影で、フッと心が軽くなったそうです。自然に笑顔になれる空間が心地よかったと、2人で笑みを交わしていました。岡山から参加したアメリカ人のJoshua V Oggさん(写真右)と、広島から参加のRasheim Taylorさん(写真左)。彼らはゲイで、友人同士です。Joshuaさんはアメリカで人権キャンペーンに参加したことがあるそうですが、写真を通したイベントは初。支援したいという思いやプライドがあっての参加です。楽しい時間を過ごせ、達成感があると笑顔で話してくれました。いっぽう、Rasheimさんはギリギリまで参加を悩んだそう。東京の友人が参加していたためOUT IN JAPANは知っていたけれど、勇気が出るまで時間がかかったと話します。友人に相談して「変われるかな」と思い、決断したそうです。実際に参加すると心が軽くなったと穏やかな声で語りました。マイノリティであっても、人と違う個性を尊重し合える社会を望んでいます。当事者は全国にいます。身近な存在なのだと意識してみてこちらは、この日撮った参加者の写真の一部です。それぞれが自分に誇りを持って輝いているのがわかるかと思います。その姿は、LGBT当事者ではない方と同じ。みんな、生まれ持った輝きを持っているのだと私は思います。LGBTというくくりは関係なく、自分に誇りを持って生きるのが素晴らしいのです。しかし、カミングアウトしにくい社会であるのも事実。地方ではそういった空気感が強いのだなと肌で感じました。LGBTは遠い世界での出来事ではありません。全国のどこにでも、当事者がいるのです。いろいろな人がいて当たり前だという未来を作るために。このプロジェクトはとても大切な意味を持っているのだと思います。LGBTのニュースを見る機会が増えましたが、東京など大都市での出来事が多いな、と私自身感じます。全国どこに住んでいても身近で当たり前だという社会になることを切に願います。この1日で見たたくさんの笑顔や温かい空気感が広がっていくように。デザインにも込められた想いのよう、輝き、色あせないように。あなたもLGBTを身近に意識して、そして伝えてみてください。きっと、誰もが生きやすい未来が待っているはずです。InformationOUT IN JAPAN認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ一般社団法人 広島県セクシュアルマイノリティ協会(通称「かも?」Cafe)レスリー・キー氏すべてのソーシャルメディアのアカウント:lesliekeesuper写真(レスリー・キー氏以外の人物写真除く):photo anno
2017年12月27日日本最大の三十路の祭典「三十路祭り1987-1988」が、2018年2月11日(日)に、渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホールにて開催される。「三十路祭り」は、成人式からちょうど10年経ち、30歳を迎えた“三十路”同士で人生の節目を祝い、交流するイベントだ。参加資格は「1987年4月2日~1988年4月1日生まれであること」。全国各地、海外からも参加することができる。今回は、仕事・恋愛・ライフスタイル・エンターテイメント・地域・食の6つのテーマを軸にした、様々な企画が登場する。来場者全員での乾杯で幕開け、MCにアルコ&ピースと時東ぁみスタート時には、来場者全員分の桜柄のアサヒスーパードライが用意されており、全員乾杯で幕をあける。盛大な乾杯後は、お笑い芸人のアルコ&ピースと時東ぁみが司MCを務め、ゲストとして87生まれの現代の魔法使いと呼ばれる落合陽一、宇宙飛行士を目指すタレント黒田有彩が登場し、トークを繰り広げる。また、「青いベンチ」で大ヒットしたサスケの音楽ライブも見どころのひとつだ。クリエーターによる展示&販売ブースも30代のクリーマクリエイターによるマーケットエリア「MISOJI CREATORS MARKET」では、クリエイターの個性豊かなブースが立ち並び、作品の魅力や手触りを直で楽しむことができる空間が広がる。販売だけではなく、ワークショップで作品作りもその場でできる体験型エリアだ。また、「三十路クリエイターズ展」も開催され、30歳のクリエイターたちによる作品展示も行われる。レスリー・キーの作品展示これまで、数々の作品を手掛けてきたフォトグラファーのレスリー・キー。そんな彼が「すべての愛は、うつくしい。」をコンセプトに撮影した、LGBTカップルのウエディングポートレートで、それぞれの愛のエピソードを綴る。写真に登場するカップルは、年齢、人種、性別、セクシャリティは様々。2人を映す、レスリー・キーの写真からは、幸せを感じ取ることができる。なお、同時にLGBT をテーマとして事業を展開しているソーシャルベンチャーLetibeeによる新プロジェクト展示も実施する。講談社の人気漫画6作品によるコラボ企画講談社の人気漫画6作品による特別コラボ企画も用意。「三十路に響くコミック名言」の会場展示や『東京タラレバ娘』のフォトパネル設置を行う。飲食ブースも目白押しマーケットエリア、書道パフォーマンス、日本酒バー、恋愛ブース……様々なブースを回ればお腹も減るのでは?そんな時は、充実の飲食エリアへ。なかでも注目は、話題のサラダ感覚カップカレー「6curry」。カレーグランプリのチャンピオンが開発した、ハンディースタイルの本格スパイスカレーが取り揃う。【詳細】三十路祭り1987-1988日時:2018年2月11日(日) 12:00開場、13:00開演 ※18:00終了会場:渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホール住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1参加条件:1987年4月2日~1988年4月1日生まれであること参加費:6,000円 ※当日6,500円チケット購入:
2017年12月25日コンプレックスだった奥二重タレントのゆしんが、23日に放送された「有吉反省会」にてまぶたの整形手術を行っていたことをカミングアウトしたことについて、オフィシャルブログで胸の内を明かした。「かわいすぎるオネエ」として人気者となったゆしんは、これまで自身の美貌について「整形はしていない」と話していた。しかし実は、まぶたを二重にするための整形手術を行っていたのだという。整形前は奥二重だったというゆしんは、周りから「睨んでいる」「不機嫌そう」と誤解されることがコンプレックスで、約10年前に二重にする整形手術を受けたんだそう。二重整形は「やって良かった」ゆしんは「二重整形をして周りからの印象もだいぶ変わり今ではやって良かったと思っています!」(ゆしんオフィシャルブログより引用)と、整形手術でポジティブな気持ちになったというが、「自分に自信が無い」という理由から、カミングアウトする勇気が出なかったと明かす。しかしタレントとして活躍するにつれて、「自分から発信できる場が増え“伝える立場の人”になりたいと思った時、自分に対しても私を知ってくれている方に対しても嘘はついていたくない」(ゆしんオフィシャルブログより引用)という気持ちが大きくなり、2017年のうちに整形手術をカミングアウトする決意をしたという。カミングアウトで変わった心自身がLGBTであることや、整形手術経験者であることを明かすのはとても勇気がいったはずだが、「一歩前に進みたくてカミングアウトできた時、本当に180度景色が変わりました。自分にとっては大きな悩みだったのが周りには大した事じゃなかったんだって。」(ゆしんオフィシャルブログより引用)と、今のすがすがしい気持ちを明らかにした。次の夢はミスインターナショナルクイーンゆしんは性転換手術や女性ホルモン投与などは受けていないため、体は男性のままである。そんな自分の姿を通じて「自分らしく生きてる人こそが美しい」というメッセージを発信していきたいという。そして今後は、過去にはるな愛が世界一となった「ミスインターナショナルクイーン」を目指し、自分のペースで美しさに磨きをかけていくという。(画像はゆしんオフィシャルブログより)【参考】※ゆしんオフィシャルブログ
2017年12月25日12月15日(金)、来年平成30年1月5日(金)からスタートする放送が始まるNHK大阪放送局制作のドラマ10「女子的生活」第1回のマスコミ向け試写会が行われ、主演の志尊淳をはじめ玉井詩織(ももいろクローバーZ)、玄理、羽場裕一が出席した。この日、試写会の後には会見も行われ、開催場所である神戸市KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)にてドラマの撮影中だったキャスト陣も登場。トランスジェンダーのヒロイン・みき役を、ハッとするような美しさで演じる志尊さん、みきと同じファストファッション会社で働く同僚・かおり役の玉井さん、みき、かおりと仲のよいアジアン系女子の先輩・仲村さん役の玄理さん、そしてイタリア風ファッションでキメた、みきたちの上司・板倉役の羽場さんが、それぞれの役どころなどを語った。本作は坂木司による同名小説をドラマ化。トランスジェンダーのヒロインに挑んだ志尊さんは「最初にこの作品を読んで、みきが1人の女性として、どんな逆風が吹いても必死に生きていく姿にすごく感動しまして、1人の女性としてみきを演じてみたいと思いました」とふり返ってコメント。「すごくセンセーショナルな作品になっていると思いますけれども、女性の方はみきと共感する部分が必ず出てくると思いますし、この番組の持つメッセージが1つでも多くの方に伝わればなと思います」と、視聴者の反応に期待を寄せている。また、玉井さんからは「私が演じたかおりという役はみきちゃんのことを女性の面でも、1人の同僚としてもすごく慕っています。かおりの見どころは見た目は男ウケを狙っている感じの中で発する、ぽつりと言う“毒”や、みきとの合コンでの連携プレーです。女性の人はクスリと笑ってしまうと思います」と期待が高まるコメント。さらに「以前からLGBTを描いた作品に関わりたいと考えていた」という玄理さんは、「今回出演できてとてもうれしい」と語る。「主人公のみきは体は男性だけど、心はレズビアンという、まだ世間ではなじみのないLGBTの種類だと思うので、そういうことを多くの方に知っていただきたいです」と意気込んでいる。そして、羽場さんからは「1話目はおとなしいですが、これが2・3・4話になると、びっくりするぐらい、人間の真の心の冷たさみたいなものが出てきます」と意味深なコメントが。「この問題はデリケートだからこそ、オブラートに包まないほうがいいと思っています。ちょっと冒険しているドラマだと感じています」と、かつてないドラマの誕生をアピールした。ドラマ10「女子的生活」は2018年1月5日(金)より毎週金曜日22時~総合テレビにて放送(全4回)。(text:cinemacafe.net)
2017年12月16日「わっ、バケモノ!」と毒づいた、女優で一般社団法人「Get in touch!」の理事長・東ちづるさん(57)に、「あ~ら、あ・り・が・と」と野太い声ですかさず切り返したのは、髭面にド派手なメークとウイッグ姿の女装詩人「ベアリーヌ・ド・ピンク」こと、長谷川博史さん(65)。電動車いすの上で情感たっぷりにしなをつくる。そんな2人のやりとりに周囲の人たちはどっと笑う。 12月10日に東京・品川プリンスホテルの「クラブeX」で開催される一夜限りのショー『平成まぜこぜ一座・月夜のからくりハウス』の全体ミーティングである。“悪徳座長”役の東さんをはじめ、演者たちの大半が集合。進行の打ち合わせが行われ、終盤には、本番さながらのメークと衣装のフィッティングが行われた。 演者の1人、長谷川さんは長年日本のゲイカルチャーを牽引してきたドラァグクイーンだ。25年前にHIV感染がわかったのち、「恥ずかしい病気だと思われたくない」と実名を公表したうえで講演活動を開始。この病気に対する偏見を打ち壊してきた。一昨年、糖尿病の合併症で右足を切断し、義足になる。 「長谷川さんの義足、マシンみたいでカッコいいよねえ」と、骨格むき出しの義足に東さんが見惚れると、長谷川さんは「足だけじゃなく、ほかも見せたほうがいいかしら~」と、ニヤリと笑う。 苦笑しながら東さんの視線は、髪をセット中の佐藤ひらりさん(16)へ。東さんに「あ、ひらりちゃーん!そのウイッグ、かわいいねえ」と呼ばれた佐藤さんは、声の出どころを探して首を伸ばし、よくとおる声で「ありがとうございます!」と答えた。彼女に東さんの姿は見えない。 佐藤さんは、生まれつき全盲のシンガー・ソングライターである。5歳からピアノを始め、12歳でニューヨーク・ハーレムの音楽の殿堂・アポロシアターに挑戦。見事、アマチュアナイトのウイークリーチャンピオンに輝いた。 この日の彼女のウイッグは、とぐろを巻いた明るい茶髪。東さんの「ひらりちゃんの頭、うんこみたいで、ホントかわいい!」というぶっ飛んだ発言に、皆またも爆笑。佐藤さん自身も、付き添いの母親まで屈託なく大笑いだ。 『月夜のからくりハウス』の出演者のほとんどは“障害者”である。脊髄性筋萎縮症のため顔と左手親指以外は動かない「寝たきり芸人」、骨形成不全症の「身長100cmのコラムニスト」、先天性脊椎側彎症・二分脊椎症の「義足の女優・ダンサー」、ろう者でLGBTの「手話漫才師」、小人症の「日本で一番小さい手品師」……。 長年、ボランティア活動を続けている東さんだが、今回、「Get in touch!」でつくり上げる舞台は、障害という個性のある表現者たちのエンタテインメントだ。 《障害者を見せ物にするのか》 そんな批判も聞こえてくるが、東さんは意に介さない。 「そういう人には『はい、そうですよ』と答えます。『もう、最高に上等な、クオリティの高い見せ物にします』って」(東さん) ほがらかな笑顔に力みはない。長谷川さんが言う。 「障害者をこれだけ集めて見せ物にするってこと自体、僕たちからしたらすごくカッコいいですよ。ドラァグクイーンには、『男でも女でもない、特別な存在になってあげるわよ!』という開き直りがあって、わざと蓮っ葉な女のふりをするんですけど、たぶん東さんはね、同じようなメンタリティを持っているんです」(長谷川さん) 関心を持ってほしくて東さんは知恵を絞る。『月夜のからくりハウス』のコピーは刺激的だ。 《見世物小屋のドキドキ感が復活!》 「テレビ画面や一般の舞台で彼らのことを見慣れていないから、現実の社会でも見て見ぬふりをされて、街に出にくいから、ますますいないことになる。この悪循環をなんとかしたいんです」(東さん) 障害者が登場する舞台を「けしからん」と怒る人には、無自覚な差別意識があるのではないかと東さんは言う。演者の1人、佐藤ひらりさんの母親・絵美さん(43)も同意見だ。 「娘も私も、『日本のスティービー・ワンダーを目指す』って勝手に言ってるんですけど(笑)。そのためにも、見てもらってナンボなんです」(絵美さん) ちなみにチケットは公演の2週間前に完売した。 「この『月夜のからくりハウス』には弱者は一人も出ていません。皆が対等な立場で舞台に上がって、チケット代をきちんといただいて、彼らにきちんとギャラをお支払いする。そういう舞台です」(東さん) この舞台の先に、東さんが目指すのは――。 「色とりどりの人たちが街に、ごく普通にいる社会。それはきっと誰にとっても居心地のいい社会だと思います」(東さん)
2017年12月09日女性を思わせる優美な名前の持ち主、平良愛香さん(49)。キリスト教の牧師である彼が、東京・立教大学で行っている「キリスト教学講義」の授業が、学生はおろか社会人も聴講しにくるほどの超人気だという。評判が評判を呼んで『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』(学研プラス・11月23日発売)という本まで出版されることに。 “お堅い”“地味”という印象のあるキリスト教学の授業がモグリまで出るほどの大人気……?この不可解な実情を探るべく、記者は授業に潜入した。 授業開始10分前に到着すると、300人収容の学内でももっとも広い教室の1つが、すでに学生たちでいっぱいだ。本年度の後期1回目の講義はこんな自己紹介から始まった。 「こんにちは、平良愛香です。名前を見て、女性と思われた方がいるかもしれませんが、このとおりヒゲの男性です」 その素朴でおだやかな語り口と柔和な存在感にふれ、教室の空気が一瞬でほぐれた。講義は、新たな性倫理を考えることをテーマに、ジェンダーやセクシュアリティについて、特にキリスト教がどのような影響を与えたかを半年かけて学ぶというもの。 初回の講義から黒板には「SEX」や「男色」など性に関する言葉が書かれ、ジェンダーとセクシュアリティの違いや、それらを表す用語の説明がつづく。「ゲイ」「オカマ」「ホモ」という言葉の違いを学生に答えさせたり、学生自身も知らずに持っている差別意識を認識させたり。必ずリアクションペーパーを書いて提出するのもこの講義の特徴だ。 講義が一段落すると「ここから少し、僕自身の話をします」と、自分史を語り始めた。 平良さんは1968年、沖縄生まれ。両親ともクリスチャンで、父は牧師だ。珍しいその名前は、民族の自由や誇りを奪われたイスラエルの民が歌った“哀歌”と沖縄の歴史を重ねて付けられた。自分が同性愛者だという自覚を持ちながらキリスト教的価値観の中で暮らすことは、彼にとってきわめてつらいものだった。キリスト教世界では「神はゲイを許していない」という価値観が一般的だ。聖書に「同性愛は罪」と書いてあるといわれるからだ。 神を信じていながら、同性愛者である自分の存在は神に否定されている――。高校生のころには自死を考えるほど追い詰められた。けれど、「本当の自分を知ってほしい!」という本能的な叫びを力に、親友に汗と涙を流しての初めてのカムアウト。以降、友人や家族に告げていき、「同じような境遇に苦しむ人の力になりたい」と、日本ではキリスト教で初めての、カムアウトした男性同性愛者の牧師となった。 この日は、そんな彼の濃厚な半生の中から甘酸っぱい恋愛話がいくつか披露された。細部までユーモラスに語るので、こちらは友人の恋バナを聞いている気分になってくる。トークショーのような授業が終わるころ、平良さんへはもちろん、ゲイに対する親近感まで芽生えていた。 平良さんが授業を受け持ってからの十数年で、セクシュアルマイノリティに対する学生の反応は大きく変わった。 「10年前には『ゲイの人を初めて見ました』という学生がたくさんいましたが、今はほとんどいません。履修の動機を聞くと『LGBTの友人のことを理解したくて』という答えが確実に増えました。セクシュアルマイノリティの絶対数は変わらないはずなので、それだけセクシュアリティを隠さずに生きられている人が増えてきたのだと思います」(平良さん・以下同) 学生からは、「ゲイだからといって別に人に迷惑をかけていないからいいと思う」という意見もよく出る。 「でも、そもそも迷惑をかけるってそんなにいけないことでしょうか。迷惑をかけることで初めて『この人はこういうことに困っていたのか』と問題に気付くきっかけになる場合も。だから僕は『人に迷惑をかける人間でいたい!』とよく言っています(笑)」
2017年11月25日先日、友人とロンドンでピクニックをしていたとき、ふと発達障害の話になりました。筆者の娘はアスペルガー(広汎性発達障害)で、友人がいくら話しかけても無反応なこともあるため、「ごめんね、実は…」と伝えたのがきっかけです。イギリス人の友人はお絵かきに没頭して振り向きもしない娘をじっと見直して、「すばらしいことじゃない!お絵かきが大好きなのね!」と言いました。「写真撮るよ~」と声をかけてもまったく顔をあげない娘。なにかに没頭しているときはいつもこうだが、「アスペルガーで」と説明すれば誰もがなるほどとわかってくれる。伝えておくことは重要かもしれない日本では周りと“違う”ことが懸念材料日本では、娘がアスペルガーであると伝えると、「そうなの?でも普通に見えるよ」と、よく言われます。「気にすることないよ、普通だよ」と。そう、「普通だよ。おかしくないよ」と慰めてくれる。でもその慰めは、「“普通”であることが正しい」ということが大前提にたっています。筆者にとっては娘こそが“スタンダードな子ども”であり、まさに“普通”。でもそれは一般的な“普通”と同じではないことを知っています。学校で、クラスメートに知らせてはどうだろうか、と先生がたに相談したときも、”自分たちと違う特性を持つ子”への反応を心配する声があがり、それもそうだと思いいまだにクラスの子には特に知らせていません。イギリス公立校での対応ではイギリスではこうした発達障害児への対応はどのようなものなのでしょうか。ロンドンで発達障害児のための特別講師をしていたマリア・ストリブリングさんに話を聞きました。マリアさんによると、イギリスの学校でも日本の“通級”にあたるクラスがあり、個別にそれぞれの状態に合った教育を受けることができます。場合によってはずっと個別クラスの子もいれば、普通級にとどまる子もいるそう。周りの子どもには「この子にはこういう特性があり、それは生まれつきである」ということをしっかりと教えたうえで、アスペルガーや学習障害について伝えています。そうすることで、残念ながらいじめが発生することはあるそうですが、以前に比べ「受け容れることができる子が増えた」ともマリアさんは感じていました。というのも、イギリスでは近年、どのような出生であろうとも差別をしない、という考えが広く行き渡っており、性別はもちろん人種や宗教などによる“違い”を含めて互いの理解が進んでいるそう。発達障害も例外ではなく、“違い”を人それぞれの特徴のひとつだととらえ、受け容れる傾向にあるというのです。レディ・ガガに勇気づけられる「レディ・ガガの『Born this way』という曲があるでしょ?まさにあれよね」とマリアさんは言います。その曲の歌詞には、「神はミスをしない。私は正しい道を歩んでいるのよ。私はこんなふうに生まれたの(筆者意訳)」とあります。私たちはこのように生まれた。それは直したり正したりするものではなく、ありのままでいることは“正しい”こと、という意味にとらえることができます。レディ・ガガの歌を聴いていると、後半はおそらくLGBTなどについても歌ったものではありますが、持って生まれた特性というポイントでは発達障害も同じことがいえます。そして、イギリスでもその考え方が主流となりつつあり、どんな人も自分の特性を恥じることはないと考えられているのだそうです。均質性と多様性という土壌の違い自治体による発達障害ケアは日本でもイギリスでもだいたい同じでした。アスペルガーの場合は「多くの人はこのようにすると嫌がる」といった他人の感情について学ぶもので、日本の教育内容と変わりません。ただ、イギリスと日本ではそうした人々を受け容れる側の考え方が大きく違うようです。さまざまな人種や宗教をもつ人々が混在しているイギリスでは、もともと「均質性」よりも「個性」を重要視する多様性の土壌があります。異質なものに対する耐性があるからかもしれませんが、少なくとも自分が“異質”であることに対しこちらが縮こまって遠慮しなくてもいいという環境は理想的です。前出のように、カムアウトすることによるいじめや差別の問題はまだまだ解消されてはいないようですが、それを当然のことと容認するのではなく、自分らしくあったとしても「差別をしてはいけない」という考えが多数派であることにはとても勇気づけられます。均質性が非常に重要な日本においてはこのように変わることは容易ではないかもしれませんが、世界は変わり始めている、と、レディ・ガガを聞きながら、夢見るのでした。「ケサランパサランを見つけたよ」とたんぽぽの綿毛を飛ばそうとする娘。見た目にはわかりづらい発達障害児は誤解されることも多いけれど、親から見るとやっぱりウチの子は”スタンダード”<文・写真:フリーランス記者岩佐 史絵>
2017年11月23日私たちは小さい時から「たった一人の愛し続けること」の素晴らしさを教わってきました。しかし、よくよく考えてみれば、自然界は複数の異性と交際し、子孫を産んでいる生き物の方が多いわけで、人間だけが特定の相手とだけ愛情を育くまなくてはいけない、というのもおかしな話です。「一度に何人もの人を好きになってしまう、それが一度や二度ではない」、もしそんな経験をしたことがあるなら、あなたは「ポリアモリー」なのかもしません。■ポリアモリーとは?ギリシア語の「複数」(poly)とラテン語の「愛」(amor)をくっつけた造語です。一度に複数の人を好きになり、しかもその対象は異性に限らず、かつ交際相手が全て、こちらに複数の交際相手がいることに合意している、というライフスタイルを確立している人のことを指します。この、交際相手が全員複数交際の事実に合意をしている、という点で、浮気や不倫とは明確な違いがあります。またポリアモリーと対比して、「たった一人の人と親密な関係を築きたい」と考える人を、モノガミーと呼ぶこともあります。どちらが良いということはありません。ポリアモリーの人もモノガミーになりうる可能性があるし、モノガミーの人もポリアモリーになる可能性があるのです。■ポリアモリーが抱える「人とは違う」という悩みポリアモリーの気質を持っている人は、幼少期から「一人の人を好きになる」という感覚に足して違和感を抱くことが多いようです。それが思春期を迎えると、「自分は精神病なのではないか?」「複数の人を愛せると言ったら、嫌われるのではないか?」「同性を好きになってしまうのはおかしいことなのではないか?」という悩みに変わり、追い詰められることになります。今でこそ、LGBTやトランスジェンダーのように色々なセクシャリティーを持った人がいるという考え方が広まってきましたが、子ども時代にはコミュニティが狭いこともあり、どうしても塞ぎ込みがちになります。■ポリアモリーは「特別じゃない」実際のポリアモリーのライフスタイルを覗いてみる(*1)と、私のようなモノガミーなセクシャリティーを持っている人たちと同じように人を愛し、同じように傷つき、同じように葛藤していることがわかります。いえ、まだまだ周囲の理解が浅いことを考えると、モノガミーよりもはるかに多くの課題と向き合っていると言えるかもしれません。ここまで読んでみて、「あれもしかしてポリアモリー?」と思った人には、勇気を持ってその事実を受け入れ、信頼できる人に打ち明けてみてほしいなと思います。逆に「私は完全にモノガミーだわ」と思った人も、ポリアモリーを否定するのではなく、そういう価値観の人がいる、という純然たる事実を知ってほしいなと思います。■「違うこと」を怖がらず、「違う人」を否定せずこれだけたくさんのセクシャリティが明らかになると、人と違って当たり前なのだということがよくわかります。特にセクシャリティはこっからここまでコレ、こっからここまでがアレと明確に線引きできるものではありません。それまで女性しか愛したことがない人でも、魅力的な男性に出会うことでゲイであることを認識することもあります。「自分はちょっと周りとは違うみたいだ」と感じる人は、その違いを恐れずに受け入れるようにすること。自分の知り合いがそういう人だった場合は、その人の価値観を否定せず、理解すること。安易にカテゴライズせずに、その人にはその人のセクシャリティがある、ということを知っておくことがどんな人にとっても大事なことではないかと思います。(川口美樹/ライター)(*1)参考:「わたし、恋人が2人います。」「ポリアモリー実践者たちの証言〜複数恋愛というセクシャルマイノリティーの純愛は成立するのか?」(ハウコレ編集部)
2017年11月18日『先生! 、、、好きになってもいいですか?』で主演を務める俳優の生田斗真と、ヒロイン役を務める女優の広瀬すず、映画で共演している竜星涼の3人が10月26日(木)今夜放送されるTBS系バラエティ「櫻井・有吉THE夜会」にゲスト出演する。本番組は櫻井翔と有吉弘行がいま話題の人物や一流芸能人をゲストに迎え、彼らの願望・疑問・悩みを、出演者の力、スタッフの力、そして視聴者の力を結集して様々な手段で解決・実現していくバラエティ番組。今回ゲスト出演する生田さんは『脳男』『土竜の唄』シリーズをはじめ『秘密 THE TOP SECRET』など数々の映画で主演を務め、今年公開の『彼らが本気で編むときは、』ではLGBTのトランスジェンダーの介護士を演じるなど演技派としてその実力が高く評価されている。また広瀬さんは『海街diary』をはじめ『ちはやふる』シリーズ、『怒り』で日本アカデミー賞に輝いたほか数々の賞を受賞。『四月は君の嘘』や『チア☆ダン』『三度目の殺人』など出演作が軒並み高評価を受けている。そして竜星さんは「獣電戦隊キョウリュウジャー」で注目を浴びると映画『orange』や『君と100回目の恋』などに出演、連続テレビ小説「ひよっこ」や「小さな巨人」などのドラマでも活躍目覚ましい期待の若手俳優。この3人をゲストに迎えた今夜の「THE夜会」。今回は生田さんが大宮ロケに繰り出し、番組史上最大のパニックに。また広瀬さんの「芸能界に染まった疑惑」をスタジオで検証。生田さんは無事大宮の街を調査できたのか。そして広瀬さんは前回出演時よりも芸能界に染まってしまったのか?放送をお楽しみに。『先生! 、、、好きになってもいいですか?』は河原和音の大ヒットコミック「先生!」を原作に、生田斗真主演、ヒロインに広瀬すずを迎え実写映画化される作品。高校2年生の響は、ちょっと不器用でまだ恋を知らない17歳。そんな響が生まれて初めて本当の恋をする。その相手は口ベタだけれど生徒思いな世界史の教師、伊藤だった。「好きになっても、いい?」「お前の気持ちにはこたえられない」初恋はあっさり玉砕。だけど…。「いまは一番好きな人を、好きでいたい!」響の純粋過ぎる想いは、ゆっくりと伊藤の心を動かしていく――。生田さん、広瀬さんをはじめ、竜星涼、森川葵、中村倫也、比嘉愛未、健太郎、八木亜希子、森本レオらも出演、生田さん演じる教師・伊藤と、彼に生まれて初めての恋をする広瀬さん演じる高校生・響の切なくも温かい純愛物語が描かれる。『先生! 、、、好きになってもいいですか?』は10月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。「櫻井・有吉THE夜会」は10月26日(木)22時~日本テレビ系にて放送。(笠緒)
2017年10月26日チリを舞台にトランスジェンダーの女性シンガー、ダニエラ・ヴェガが主演を務め、ベルリン国際映画祭で話題を呼んだ映画『A Fantastic Woman』(原題)が、『ナチュラルウーマン』として2018年2月より日本公開されることが決定した。物語の舞台はチリ、サンティアゴ。ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているトランスジェンダーの女性マリーナは、年の離れた恋人オルランドと暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、自宅のベッドでオルランドが亡くなったことで、彼女は思いもかけないトラブルに巻き込まれることに。最愛の人を失った悲しみの最中に浴びせられる、不躾で容赦のない差別や偏見。それでもマリーナは、愛する人に最後のお別れを告げるため、前を向いて歩き始める――。前作『グロリアの青春』で、主演パウリーナ・ガルシアにベルリン国際映画祭女優賞(銀熊賞)をもたらしたセバスティアン・レリオが共同脚本と監督を務めた本作。レリオ監督は『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』のパブロ・ララインをはじめ、躍進目覚ましいチリ映画界の俊英として知られる。逆境に負けず、まっすぐに生きる美しきヒロイン・マリーナを演じるのは、自身もトランスジェンダーの女性歌手であるダニエラ・ヴェガ。本作では、自分らしさを守るための闘いに挑んでいくヒロインとして圧倒的な美貌と唯一無二の存在感を放ち、驚くべき才能を開花!トランスジェンダー女優として初のオスカーノミネートもささやかれている。プロデューサー陣には、『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』『ありがとう、トニ・エルドマン』を手がけた実力派がずらり。来たる第90回米アカデミー賞外国語映画賞のチリ代表作品に選出されたほか、ベルリン国際映画祭では脚本賞やエキュメニカル審査員、さらに優れたLGBT映画に贈られるテディ賞も受賞。米映画批評サイト「ロッテントマト」でも100%フレッシュと高く評価されている。『ナチュラルウーマン』は2018年2月よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月25日「姿かたちは美しいのに美人オーラがない人」、「整ってはいないけどイイ女オーラ全開のモテ女」・・・その違いっていったいなに?!イイ女感しかない!“モテ美女”と“LGBTの方”を参考に、魅惑のオーラを漂わせる方法を見て行きましょう。“モテ美女”、“LGBT”の女子力ってこういうこと!“モテ美女”のイメージは「石原さとみ」・「神崎恵」年々その魅力と輝きが止まらず、世界中の男性と女性を虜にしている石原さとみさん。そして、お子さんが3人いらっしゃるアラフォーにはとても見えない可愛らしさを放つ神崎恵さん。彼女たちは、もちろん容姿も類まれなる美しさですが、それ以上に、「イイ女オーラ」がスゴイんです!石原さんは以前、ドラマで魔性の女を演じた際「モテ仕草を研究した」とおっしゃっていました。その成果もあってか(?)もともとの美貌以上に、彼女の存在そのものに釘付けになってしまう人続出中。神崎さんは、美容家として活躍している女性。そのため、“女性”として、楽しみ輝くことに長けています。お2人とも、男性に好かれるのみでなく、女性からの好感度も高いのが共通しているところ。これぞまさに、「イイ女オーラ」が出ているからでしょう。“LGBT男性”は物腰がやわらかく美意識が高い“LGBT”とは、女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の各単語の頭文字を組み合わせた表現。この中でも、ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーに属する男性って、とても物腰がやわらかいのです。「ゲイやオネエの男性は毒舌」なんてイメージがあるけれど、彼らにきついことを言われても、傷つくことなくすんなり入ってきませんか?同じことを女性からイラれたら「イラッ」とするようなことでも、ナチュラルに聞き入れられますよね。これぞ、物腰のやわらかさのなせるわざ。また、清潔感と美意識もパーフェクト。ヒゲを生やしている方でも美しく整えられているし、謎の無駄毛はありません。服の襟や袖は常に正されており、体臭がある人なんてほぼいません。その辺の女性より、余程美しい存在です。そしてなにより、トランスジェンダーの方やオネエの方って、「女性として生まれたにも関わらず自分はこの程度なのか」と恥ずかしくなるほど女子力が高く女性らしいもの。見習うべきところがありすぎます。彼らに学ぶ!「イイ女オーラ」のまとい方とは①「自分」に自信を持つとにかくなにより大切なのはこちら。「自分」に自信を持つことです。「自分」とは、・容姿・生き方・考え方・存在の全て。これまで自分がしてきたこと。これからしようと思っていること。その全てに自信を持つようにしましょう。逆に言えば、自信を持てないような生き方や考え方をしてはいけないし、自信を持てるよう、何事にも努力をするのです。その行動や誇れる人間になることも、「イイ女オーラ」の源となります。②目を見つめてゆっくり穏やかに話す喋りが早い人は、大きく分けて2パターン存在します。1つ目は、「頭の回転が早い人」。そして2つ目は、「自分の持ち時間を少しでも早く切り上げようとする人」です。1つ目は、テレビに出てくる天才コメンテーターの方なんかを想像するとわかりやすいはず。2つ目はどういうことか説明します。要は、「自分の話を長くして、相手の時間を割くのが申し訳ないから、どうにかして早く切り上げよう」としてしまう、気を使うタイプ且つ自分を卑下してしまう人です。この手の早口は、①と少々重なりますが、自信のない印象を与えてしまうので、ゆっくり穏やかに話す練習をしてみてください。このとき、目をじっと見つめるようにすることで、さらに自信がアップして見えるし、相手をドキッとさせられます。ゆっくり穏やかな口調は、物腰のやわらかさにも直結。優雅で癒しと安心感を与えてくれる人って、まさに「イイ女」だと思いませんか?③ 賢く「女」を出す・楽しむ「男女平等」、「女性の社会進出」と、とにかく男性と同じレベルで活躍する女性が増えていますが、生き方や仕草まで男性化してしまっては、「イイ女オーラ」は消え失せます。少々あざといくらいでいいんです!「女」に生まれたことを最大限に楽しみ、利用し、「女」を存分に出すようにしてみてください。すると周りの男性が協力的になり、むしろ今までよりも、男性と同じかそれ以上の活躍ができるようになるはずです。「可愛げのない女」よりも「イイ女」と仕事がしたいのは、人間誰しもが思うこと。友人・恋人としても関わりもそう。今こそ、“モテ美女”、“LGBT男性”を見習って、「女」の封印をときましょう。
2017年10月19日どんどん肌寒くなる季節に、洋服だけでなく、心までも着こんでいませんか?いつまでも女性として輝くために欠かせないのは、やっぱり胸のトキメキ!そこで、恋する気持ちを忘れかけている人に、女性ホルモンを刺激する注目作をご紹介したいと思います。それは……。官能的なラブストーリーで話題の『アンダー・ハー・マウス』!【映画、ときどき私】 vol. 118心身ともにたくましいレズビアンのダラス。昼間は大工として働き、夜は毎晩のように違う女性と関係を持っていた。そんな生活でなかなか自分の居場所を見つけられないダラスだったが、ある日ファッション誌のエディターとして活躍しているキャリアウーマンのジャスミンと出会い人生が一変する。しかし、そこにはある大きな障害が立ちはだかることに!お互いに運命を感じ、本能で求め合う2人だったが、なんとジャスミンには結婚を約束した彼氏がいたのだった。誰にも止められない激しい情熱が絡み合う恋が迎える衝撃の結末とは……。性別を超えた美しさを誇る新星が満を持して映画デビュー!今回、ダラスを演じたのは “ネオイケメンモデル” と呼ばれるユニセックスな魅力で活躍中のスウェーデン人モデルのエリカ・リンダー。若き日のレオナルド・ディカプリオを彷彿とさせる端正な顔立ちと吸い込まれそうな瞳がとにかく印象的ですが、女性にも関わらず、2015年にはトム・フォードの広告で男性モデルを務めたことでも大きな話題になったほど。女性としての美貌と男性を超えるイケメンっぷりを合わせ持ち、もはや無敵ともいえるオーラには誰もが心を掴まれてしまうはずです。自身もレズビアンであることを公表しているエリカだけに、「ダラスを演じられる女はほかにはいない」と感じたといい、この役で長編映画デビューを果たしたのはもはや運命。監督も「完璧」と太鼓判を押さずにはいられなかったほど、立ち振る舞いや眼差し、発言にいたるまで男前すぎて、それまで女性に興味のなかったジャスミン同様に恋に落ちてしまう人が続出すること間違いなしです。女子のツボをこれでもかと押さえた愛の奇跡!とはいえ、監督は “LGBTモノ” としてこの作品を描きたかったわけではなく、人がどうしようもなく恋に落ちるさまを見せたかったということ。それだけに、そういう思いを一度でも経験したことのある人なら、2人の止められない気持ちにも共感してしまうはず。しかも今回は、女性からの視点を保つために、なんと監督は女性スタッフだけで作り上げることを決意。そのこだわりがあったからこそ、女子にとっては “究極のラブストーリー” といえそうです。センセーションを巻き起こした激しすぎる性描写にドキドキが止まらない!そして、今回大きな注目を集めているのが、何といっても大胆なラブシーンの描写。あまりの生々しさに思わず瞳孔まで開いてしまいそうなほどですが、それこそが好きな人を心から求めるありのままの姿そのもの。好きな人の前では心も体もそんなふうに正直でいたいと思うだけに、愛する者同士にしか生み出せない濃密すぎる時間をじっくりと堪能してください。これでトキメキを感じない女子はいない!恋する気持ちから遠ざかっている私でさえも、「人を好きになるってこういうことだったな」と改めて思い出し、2人のラブストーリーには刺激されっぱなし!本来、誰かをひとりの人間として好きになるというのは、立場や性別を頭で考えるのではなく、ただただ心で感じるものなのです。そんなふうに人が恋に落ちる瞬間を目の当たりにすれば、恋の仕方を忘れてしまったという人でも必ず胸の奥に火が付くはず。これから年末にかけてやってくるイベントを前に、まずは人を好きになる感覚をリアルに体感してみては?一度観たらやめられない予告編はこちら!作品情報『アンダー・ハー・マウス』シネマート新宿、シネマート心斎橋他、全国順次公開中配給:シンカ© 2016, Serendipity Point Films Inc.
2017年10月16日12日夜(現地時間)、ロンドンで「The Virgin Holidays Attitude Awards」授賞式が開催された。この授賞式では、さまざまな分野で自身の立場を活かしてLGBTの人々やコミュニティーの多様性を世に広めたり、自らをLGBTだと定義していなくてもそれらの人々のために立ち上がって戦った人に贈られる。賞にはレガシー賞、スポーツ賞、アイコン賞などの種類があるが、その中で目を引いたのはレガシー賞を受賞した故ダイアナ妃だ。亡くなってから20年が経つが、HIV/エイズ患者への貢献と慈善活動が再評価され、ダイアナ妃の代わりにヘンリー王子が賞を受け取りスピーチを行った。「1978年4月、母はまだ25歳でした」とふり返るヘンリー王子。「母は(妃として)公でどのようにふる舞うべきか模索している中でしたが、自分に当たるスポットライトを使って、見て見ぬふりをされがちな人たちを輝かせるという務めを感じていたのです」。ヘンリー王子が言及した1978年4月、ダイアナ妃が手袋を外してエイズ患者と握手を交わす姿が世界中で報道され、それまでのHIV/エイズに対する「触れたらうつる」という誤解を解くきっかけとなった。「母はウェールズ公妃、世界一有名な女性としての立場を活かし、助けが必要な人を遠ざけるのではなく、思いやりを持って手を差し伸べることの大切さを伝えようとしたのです」。(Hiromi Kaku)
2017年10月13日9月28日に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでした30周年記念SP』(フジテレビ系)で、石橋貴明(55)扮するキャラクター“保毛尾田保毛男”についての騒動が拡大している。 同性愛者に対する偏見を助長するものであるとして、視聴者やLGBT(性的少数者)の関連団体から批判が殺到。放送翌日の定例会見では、フジテレビの宮内正喜社長(73)も謝罪する事態となった。 謝罪後も、ネット上ではますます議論が過熱している。 《保毛尾田保毛男 は「過去にこんなホモフォビックなネタがテレビという公共の電波で発信されていたんですよ」という悪しき例と思っていたのに、まさか2017年にもなって復活するなんて》 《とんねるずの保毛尾田保毛男おもしろーいホモとかゲイとかの地位がしっかり整った今の時代だからこそちゃんと笑える気がするね》 このように賛否が分かれるなか、お笑い芸人でウーマンラッシュアワーの村本大輔(36)が自身のツイッター上で騒動について言及した。 《お前だけが被害者面すんな、おれも学歴や職業や考えで差別されてると思うことは沢山ある。でも生きる》 この投稿に対して、認定NPOフローレンス代表理事の駒崎弘樹氏はこう反論した。 《学歴や職業等、選択できるものとセクシャリティは違うし、たとえ自分が差別され痛いからと言って、現に痛がっている人達に「痛がるな」という権利はない》 さらに、村本は駒崎氏の批判にこう返答。 《ゲイを笑いもの?バカか?想像力なさ過ぎだろ、あれはみんなゲイを笑ってるんじゃなくて石橋貴明って人を笑ってる。バカが偽善者面して当事者を語るな》 ちなみに、村本の上記2つの投稿は《このツイートは、不適切な内容が含まれている可能性があるため表示できません》と、現時点(10月10日18時)では非表示になっている。 一連の“炎上”をうけ、村本は10日にこう謝罪した。 《考えは変わらないけど、バカって言葉は訂正と反省。不快な思いさせた人、申し訳ない》
2017年10月10日サム・スミスが「僕はどうしようもなくシングル」と彼氏がいないことをラジオ番組で嘆いたのが先月。それから1か月経たずして素敵な恋人ができたようだ。先日、サムは「13の理由」でジャスティン役を演じているブランドン・フリンとニューヨークでデートしている姿が目撃された。「E!News」によれば、サムは道で立ち止まるとブランドンの口に熱いキス!歩いている間もサムはブランドンの肩に腕を回し、ブランドンが自分の肩の上のサムの手にそっと手を添えるというアツアツぶりを見せつけた。ウェストヴィレッジではランチ、シーフード・レストランの「CATCH NYC」ではディナーやお酒、ダンスを楽しんだという。さらに、2人はブロードウェイにも足を運んで「ディア・エヴァン・ハンセン」を鑑賞。サムは主演のベン・プラットに「鼻水を垂らして泣いちゃった!」とツイートするほど感情を揺さぶられたようだ。ブランドンは9月18日に「平等」と書かれている七色の旗の画像をSNSに投稿し、自分をLGBTのコミュニティの一員として平等を唱えるメッセージを掲載していた。サムの以前は「13の理由」で共演したアレックス役のマイケル・ヘイザーとの交際がうわさされたことがある。(Hiromi Kaku)
2017年10月05日9月28日に放送されたフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」の30周年記念特番。そこで石橋貴明(55)扮する懐かしのキャラクター「保毛尾田保毛男」が28年ぶりに出演し、物議を醸し出している。 LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)など性的マイノリティーに対する理解が高まる中、男性の同性愛者をからかうキャラクター。同局には批判の意見が寄せられ、LGBT関連団体が謝罪を求める抗議文を提出する騒動へと発展した。 そのため宮内正喜社長(73)が同29日に行われた定例社長会見で「不快に思われる方がいるとしたらテレビ局としては大変遺憾なことで謝罪しなくてはいけない」と陳謝した。 「同局は今年5月に社屋をレインボーカラーにライトアップする企画を行うなど、LGBTへの理解を呼びかけて来ました。にもかかわらず、まさかの時代錯誤なキャラの登場で『ホモ』と連発。元アナウンス部で報道局に勤務する阿部知代さんはツイッターで、今回の騒動を報じるニュースをリツイート。阿部さんはライトアップの企画にもかかわっていたので腹に据えかねたのか、暗に自局批判に踏み切ったようです」(芸能記者) 同番組ではタモリ(72)とビートたけし(70)を起用。メモリアルイヤーを飾るはずの特番だったが、視聴率は10.0%。視聴者はあまり関心を持たなかったようだが、この数字こそフジの現状の問題点が露呈してしまった証だというのだ。 「作り手の目線がまるで視聴者に向いていません。いわゆる“身内ネタ”でいかに盛り上がるかに重点が置かれてしまっているのです。完全に“身内ファースト”の状態で数字が取れるはずがない。この体質を脱却しない限り復権はないでしょう」(テレビ局関係者) 以前から打ち切りのうわさがささやかれる同番組だが、このままだと再燃しそうだ。
2017年10月02日今期のウクライナ・ファッション・ウィークには、現地のエディター、バイヤー以外にも、米国バーニーズ・ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)のバイヤーや、『ヴォーグ・イタリア(VOGUE Italy)』、『CR ファッションブック(CR Fashionbook)』のエディターなど各国からのインターナショナルゲストも駆け付けた。初めてキエフに訪れたという彼らに理由を聞くと、筆者を含むプレス関係者は、ジョージア出身のデザイナー、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)が手がけるヴェトモン(Vêtements)やロシアのゴーシャ・ロブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)のマインドがこれまでになく鮮烈で、気鋭ブランドを求めて今期の参加を決めたと口をそろえる。バイヤーの多くは、デパートメントストアやセレクトショップがどこも似通ったセレクションに陥りがちで、スパイスとなるようなパンチの効いたブランドを加えてショップを盛り上げるためだと教えてくれた。東欧はロシアを筆頭に高額なブランドが多かったものの、この数年で市場が成長し、コンテンポラリーブランドが一気に増加。ミレニアルズを中心とした若手デザイナーによるブランドが、ウクライナのファッション業界を華やかに彩っている。現地で知り合った『ヴォーグ・ウクライナ(VOGUE Ukraine)』や『エル・ウクライナ(ELLE Ukraine)』に寄稿するジャーナリストによると、ウクライナのファッションの特徴はガーリーな要素の強いフェミニンなスタイルが多いことだそう。伝統的な民族衣装やバレエ大国としての文化的背景が影響しているのかもしれない。その反面、共産圏だった名残も色濃く、暗黒時代に焦点を当てた、両極端なブランドが存在する。明と暗、どちらの側面も、困難な時代を生きる現代人のムードと上手くマッチしているのかもしれない。ユリア・イエンフィムチュック(YULIA YEFIMTCHUK)2014年にユニセックスブランドとしてスタートしたユリア・イエンフィムチュックは、先シーズンに引き続きソビエト連邦時代のワークウェアから着想を得た。ユティリティというキーワードを主軸に、オーバーサイズで動きやすく、大きなポケットを施した機能性の高いアイテムが揃う。胸に入れられたロシア語のテキストは日本語で“美学”を意味する。コレクションには人を寄せ付けないどこか暗く重々しい雰囲気が漂うが、その魅力に引かれるファンは多い。歴史や文化から影響されて磨かれていくユリア・イエンフィムチュックの美学が、時勢とともにどのように変化していくのか、今後も見続けたい。レイク・スタジオ(Lake Studio)女性デザイナーデュオ、アナスタシア・リアボコン(Anastasia Riabokon)とオレーシャ・コノノヴァ(Olesya Kononova)が手がけるレイク・スタジオは自然界からインスパイアされたコレクションを展開する。上質なシルク素材とシャーベットトーンによって、淡く軽快なリラックスした大人の女性像を描く。今季は海と水にフォーカスし、ゆるやかな波のようなボリュームやシルエットをコレクションピースに与えた。海の宝石、サンゴのプリントがドレスの上で泳ぎ、その場が優しい空気に包まれているようだった。ジーン・グリッツフェルト(Jean Gritsfeldt)ストリートラグジュアリーを提唱するジーン・グリッツフェルトは、メンズ・ウィメンズを展開するブランド。過去にはボクシングリング上やサーカス会場でショーを開催し、そのエンターテイメント性の高さも評価されている。今季はキエフにあるボルィースピリ国際空港の飛行場にて、DHLの航空機からモデルが登場するという演出。“多様性”をテーマに、年齢層の広い一般男女がランウェイを闊歩した。コレクションはイブニングドレスからトラックスーツ、イスラム教徒の女性が纏うドレスやヒジャブのようなルックまで、一貫性はなくバラエティーに富んだ内容。「多様性に理解を」というスローガンを掲げたLGBTパレードが昨年初めてウクライナで行われた事例からも、この国の若者の現状打破への激しい猛りが感じられた。
2017年09月17日LGBT支援団体として活動している、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ。その団体のなかで、唯一 ”アライ” として活動している女性がいます。その女性が、鈴木美樹さん。アライとして活動する思いをうかがいました。LGBT当事者との出会いとNPO法人立ち上げに関わるまで現在、私は化粧品などの流通系コンサル会社を持ち、仕事をしています。そのかたわら、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズでも活動をしています。グッド・エイジング・エールズは、LGBT支援団体。そのなかで、唯一アライとして活動しているのです。アライとは、Ally(同盟、盟友、味方)が語源の言葉。LGBT当事者でなくても、LGBTを応援したり支援を行ったりしている人のことを指します。私がLGBT当事者の方と出会ったのは、新入社員時代のころまでさかのぼります。当時私は百貨店に勤務していました。企画スタッフとして働いており、デザイナーと商品企画をすることもありました。そんなとき、ゲイのデザイナーと出会ったのです。当時は1983年。「ゲイはいないものだ」という風潮さえ流れていたように感じます。彼は、「日本で生活することはできないから海外に行く」と、カミングアウトしてくれたのです。これが最初のLGBT当事者との出会いでした。その後私はニューヨークで仕事をすることになりました。ニューヨークでは、クラブに行くこともありました。そこで出会う友達が、ゲイばかりだったのです。これが第二の出会いです。そしてその後、現在グッド・エイジング・エールズの代表をしている松中権さんと出会ったのです。松中さんはLGBT当事者で、ゲイに当たります。私は13年前に夫を亡くし、夫の後輩だった松中さんと病院で出会ったのです。お葬式、1周忌、と顔を合わせる機会があり、精神的に弱っていた私を松中さんや彼の友だちが支えてくれました。支えてくれた松中さんの友だちにはゲイもいました。時が経ち、松中さんはNPO法人を立ち上げたいのだと打ち明けてくれました。私は今まで支えてくれたことへの感謝もあり、「私にできることがあれば」と参加を希望したのです。当時はアライという言葉もなかった時代。LGBT関係のNPO法人で活動していると、レズビアンだと思われることもありました。でも、そういった周囲の視線は気にならなかったのです。アライの立場だからこそできること。みんなの ”かけ橋” になりたい当事者が、ゲイであることをカミングアウトしてくれたときも、「そういった人もいるよね」という認識でした。根強い差別意識があるなか、いろんな人に、LGBTの存在や当事者のことを正しく知ってほしいというふうに思っていたのです。あるとき、店舗の物件を持っているオーナーから「お店をやらない?」といった話を持ちかけられたことがありました。松中さんにも相談しましたが、結局いったん断ったのです。しかし、少し時が経ってから、松中さんやほかのグッド・エイジング・エールズのメンバーが「LGBT当事者であってもそうでなくてもみんなで笑顔になれる場作りをしたい。そういった場作りのために、カフェを作ることはできないかな?」と相談してきました。当時、LGBT当事者が集う場といえば、新宿二丁目のような夜の世界ばかりでした。昼の世界にも、そういったオープンな場作りができれば、と思ったのです。それからは、いったん断ったカフェの場を借りることに奮闘しました。そこは古い別荘地で、お金持ちのご年配の方が多い地域。LGBTに理解がないかも……と思いました。まずはLGBTについて知ってもらうところからと、説明から入りました。返ってきた言葉は、「その人たちは女装しているの?」。そこで、松中さんたちに会ってもらうことにしたのです。「何でも聞いてください」というスタンスでお話をしたら、松中さんたちとオーナーはひと晩で仲良くなりました。ステキな仲間に囲まれていると感じた瞬間でもありました。さまざまな場面で批判されることがあるかもしれない。トラブルが起きるかもしれない。そんなときは、私が前に出よう。そう決意していました。しかしそれも杞憂に終わりました。ステキな仲間と活動しているからだと思います。もっとアライが増えてほしい。これが私の願いですとある企業では、LGBTは全体の7.6%だと発表されています。当事者が団結しても、8%ほどの力なのです。でも、当事者でない私たちが理解し、アライになれば……。それはもっともっと大きな力になるでしょう。私自身の考えでは、アライはLGBTを ”支援している” とは思っていません。LGBT当事者と同じ目線で、ともに過ごしている。より良い暮らしに向かっている。そう思っているのです。私はこの活動をしていくなかで、たくさんの学びをもらっていると感じています。こういった考えの方も増えたら良いな、と思っています。アライになるためには、何かに所属する必要はありません。本などを読んで、もっと勉強がしたかったら ”アライ会” というものに行くという方法もあります。LGBTを知り、ともに笑顔で暮らしたい、と考える人がひとりでも多く増えてくれれば幸いです。Information認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ(C) kupicoo/Gettyimages(C) RomanBabakin/Gettyimages(C) veerasakpiyawatanakul/Gettyimages
2017年09月14日女性が一人旅できるのは日本だけ?by Fabrizio Verrecchia一週間ほど前に、オーストラリアのゴールドコーストに行った。今回も、もちろん一人旅。普段は会社員なので、5日間のお盆休みを利用した3泊5日の滞在。普段よく訪れる、あまり観光地化していないところと比較すると、オーストラリアは治安もいいし交通の便もいい。テーマパークやショッピングモールなどがたくさんあって、観光だってお買い物だって楽しめる。物価も高いけれど、かなり旅行のしやすいところだなあ、なんて思っていた。今回のオーストラリア旅行はさておき。一人で色んなところに行っていると、色んな人と話をし、知り合う機会がある。そこでしみじみ思ったのは、「女性の一人旅ができるのって、日本人だけなのではないか?」ということだった。もしかしたら、女性一人で食事をしたり映画を観たりできるのも、日本人だけかもしれない。イスラム教・ヒンドゥー教の女性、特に未婚の若い女性であれば一人旅なんてありえない。そもそも、一人で行動することすらない。アジア人は、相当なお金持ちでもない限り、家族旅行や新婚旅行以外でどこか外国に行くことはない気がしている。お隣の中国・韓国も、日本人と文化や考え方が一番似ている気もするけれど、一人で旅行をしている姿をみたことがない。大体、同性と旅行をする傾向にあると思う。最も自由そうな欧米はどうかなのかというと、おおむねカップルで行動している。欧米であれば、LGBTに対する差別も日本ほどないのだけれど、とりあえずペアを作らなければいけないというか、パートナーと一緒になって行動するのが当然なんだ。高校卒業時にも、男女のペアで踊らなければならない「プロム」と呼ばれるパーティーだってあるし。欧米人から見ると、私のように長年恋人もおらず、恋愛の始め方すら忘れてしまったような女はあり得ない存在だったりする。私もここまでモテないのはあり得ないと思っているけど。日本人よりもずっと恋人を作るというハードルが低い(気がする)ため、「なんで君には恋人ができないんだ! 信じられないよ!」「この国に住めば、すぐに恋人ができるよ!」とも言われたことがある。なんでできないのかは、私だって知りたい(笑)。≫【番外編】あたそさんが外資系コンサルとランチデート!?一人行動に制限がない日本の心地よさ様々な宗教や価値観があり、常識とかその国の当たり前のことが、時に人の行動を制限したりしている。でも、幸か不幸か日本人は無宗教である人が多く、高校卒業時に男女ペアで踊るパーティーだってない。「ひとりで可哀想」と思われることも時にはあるけれど、「一人で行動するなんて、あり得ない!」みたいな考え方の人なんて、そう多くないはず。日本人女性が一人行動を制限しているのは宗教観や価値観ではなく、ただ「寂しいから」とか「言葉が通じなくて、怖いから」とか、自分の中で解決できる問題ばかりだ。「寂しいから」「怖いから」という不安は思い込みみたいなもので、一度決心し、なんとなく行動してみれば案外簡単に乗り越えたりする。旅行を好きになって、色々な国を周るまでは「なんて日本は一人で行動することに冷たいのだろう」なんて思っていたりもしたけれど、今なら真逆だということが分かる。日本ほど、女性が一人で行動しやすい国は他にないんじゃないかと思う。一人向けのサービスもあるし、牛丼屋やラーメン屋など、一人で入るべき飲食店もたくさんある。こんなこと、色んな国に行って、様々な文化に触れなければわからなかったことで。周りからの制限もないし、幸い、私の単独行動に文句や不安を申し出て来る人もいない。元々、一人でいることも好きだったけど、理解を示してくれる人も多く、かなり過ごしやすい環境が整っているんだろうな、と思う。居心地が悪いと感じていた日本が、ちょっとだけ好きになれたような気がする。Text/あたそ前回記事<集団で目標達成が苦手なわたしが「ひとり遊びの天才」になった理由>もチェック!自分の好きなことを知っている。そしてそれは、人と楽しむ趣味である必要はない。
2017年08月22日“女の子はこうしなさい、男の子はこうしなさい”なんて言われることは、昔と比べて少なくなった。ニュースで「LGBT」という言葉を頻繁に耳にするようになるなど、「多様な性」の存在が認識され、ジェンダーステレオタイプを押し付けてはいけないという風潮が強まったからであろう。それでも多くの場合、女性やクィア(セクシャルマイノリティ)の人々と比べると「男性のあり方の多様性」は無視されがちではないだろうか。「男性は涙を流すなど感情的になるべきではない」と思っている人は、未だに多いのかもしれない。フランスのパリでは、子どもでも大人でもない若者たちが「この時代に“大人の男になる”とはどういうことなのか」を考えるインディペンデントマガジンを作っているという。
2017年07月28日ティーンエイジャーが友情と葛藤の中で成長していく映画「パワーレンジャー」7月15日(土)より全国でロードショーされる映画「パワーレンジャー」をご存知ですか。日本でおなじみの5人組ヒーロー“スーパー戦隊シリーズ”をもとに、ヒーロー大国アメリカで「パワーレンジャー」としてシリーズ化され大ヒットしてきた作品が、映画化しての凱旋上映です。遡ること時は紀元前。古代の地球で世界の運命を決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。ある5人の戦士たちによって守られた地球。そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代に帰ってくる。小さな町、エンジェル・グローブで暮らす5人の若者たち。互いを知りもしなかった彼らがある日偶然にも出会い手にしたのは、超人的なパワーだった。それは、星の生命を守る5人の戦士=パワーレンジャーの力。彼らは、かつてパワーレンジャーの1人として世界を守っていたゾードンと、機械生命体・アルファ5と出会い、古代の地球で封印された悪の戦士=リタ・レパルサによって地球が危機にさらされていることを知る。しかし彼らは、突然降りかかった自分たちの運命を受け入れられず、与えられた力で“変身”することができずにいた。残された時間はあとわずか。果たして彼ら普通の高校生に、この世界を守ることができるのか?世界のために、仲間のために、5人が真に結束するとき――、ついに“その力”が目覚める。物語は、カリフォルニアにある小さな町、エンジェル・グローブに暮らす5人の若者たちを主人公にして展開されます。彼らはそれぞれ複雑なバックグラウンドを抱えながらも、ある日から戦士として地球を救う使命を課せられ、もがき苦しみながら成長していきます。映画『パワーレンジャー』公式サイトヒーロー初!レンジャー・ブルーのキャラクター設定は、自閉症スペクトラムUpload By 発達ナビニュース本作に登場するキャラクター、ブルー・レンジャーのビリー・クランストン。亡き父親との思い出の遊び場である金鉱を心の拠り所にしている、機械の扱いに長けた物静かな少年として描かれています。なにより彼の最も特徴的な設定として注目したいのが、自閉症スペクトラムがあるキャラクターという点。実は、自閉症スペクトラムのキャラクターがヒーローとして活躍するのは、ハリウッド初の試みなのだそうです。自閉症のキャラクターを起用した理由とは?Upload By 発達ナビニュース本作の見どころは、彼ら5人のヒーローは自分自身でレンジャーの能力を獲得しなくてはいけないところ。ある日突然能力が開花して大活躍するのではなく、それぞれが一人前のレンジャーになる方法を探すところからストーリーは動き始めます。奇跡の能力が与えられた強いヒーロー像をステレオタイプに描くのではなく、等身大の若者が自分の力で仲間と協力しあいながら力を合わせる姿を描くことをテーマにしているのです。「彼らの勇姿に共感してもらうためにも、作中にでてくるキャラクターは等身大である必要がある」そんな制作陣の考えから、「現代のティーンエイジャーが抱える様々な問題」のうちの一つの例として、自閉症スペクトラムやLGBTのキャラクターを登場させるに至ったのだそうです。ビリー役のRJ・サイラーが自身のキャラに触れて、こうコメントをしています。「ビリーは社会性がなくて友達がいない。でも本当は友達が欲しい。友達が欲しくてもそれをどういえば言いかわからないし、どう友達を作ればいいかわからない。だけど、今までの彼の人生にはなかった新しいグループに属するチャンスをつかみ、ビリーは彼自身を発見していく。ビリーが知っていることは科学と数式だけ。だからこれは、人を知り、繋がりを持つという、彼にとって新しいことなんです。僕はこれは大切なメッセージだと感じています。」劇場でパワー・レンジャーのみんなを応援しよう!Upload By 発達ナビニュースそんな制作秘話が込められた「パワーレンジャー」ですが、7月15日(土)より公開されます。魅力的なキャラクターたちが力をあわせて戦う姿をぜひお近くの劇場から応援してくださいね。なお、字幕吹き替え版では視覚障害のある方たちのためにバリアフリー上映が行われているようです。詳しくは公式サイトの案内をご覧ください。バリアフリー上映のご案内東映映画宣伝部TEL:03-3535-7193/〒104-8108東京都中央区銀座3-2-17(c)2017 Lions Gate TM&(c) Toei & SCG P.R.※記事中の挿入動画及び画像すべてに関して
2017年07月14日この間、“女性のような声”を出した男子生徒に対し、小学校教諭が「誰だオカマは」と揶揄したというニュースを耳にした。今でこそ「オカマ」という言葉が肯定的な意味で使われるようになってきているが、“女性的な男性”を馬鹿にするような、その教諭の言葉の使い方が問題だったのだ。セクシュアルマイノリティに対する理解は日本社会で少しずつ広まってきているものの、学校現場で認識が足りない教育者の言動が目に余ることがある。それとは問題が少し異なるが、学校という狭いコミュニティで起きるセクシュアルマイノリティの問題をテーマにした作品が、今回のレインボー・リール東京で公開されるという。1987年 石川県出身/東京都在住。大学卒業後、イベントの制作会社にて勤務。退職後、ニューシネマワークショップにて映画制作を学ぶ。現在はフリーランスのイベント/映像ディレクターとして活動中。 【作品歴】『time』(2014年製作)・第12回NHKミニミニ映像大賞 120秒部門グランプリ・福岡インディペンデント映画祭優秀賞 『尊く厳かな死』(2015年製作)・新人監督映画祭コンペティション・中編部門準グランプリ・福岡インディペンデント映画祭企画賞 『カランコエの花』(2016年製作)・第26回 レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜入選第26回 レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜入選作品『カランコエの花』※動画が見られない方はこちら【あらすじ】ただ、あなたを守りたかった。とある高校の2年生のクラス。ある日、唐突に『LGBTについて』の授業が行われた。だが、他のクラスではその授業は行われておらず、生徒たちに疑念が生じる。「うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?」 生徒らの日常に困惑が広がっていく… Be inspired!(以下、Bi): 映画を撮り始めたきっかけを教えてください。 映像の勉強をしたいと思い学校を探していましたが、どこも学費が高く困っていました。そんなとき、映画監督の育成をしている(学費が格安の)学校を見つけ、入学を決めたことから映画を撮るようになりました。Bi: セクシュアルマイノリティをトピックにした『カランコエの花』を撮ろうと思ったきっかけは何ですか? いつかLGBTQを題材に映画を撮ろうとは思っていたのですが、納得のいく企画ができず、なかなか踏み出せずにいました。そんななか、仲間と企画会議をしている際に「LGBTQを題材に映画を撮りたいけれど、センシティブな題材なので気軽に手をつけられない」と話をしたところ、「その考え方がそもそも差別的だよね」と仲間から指摘を受け、なるほど、と思いました。私自身、セクシュアルマイノリティに対して寛容であると自認していたつもりですが、こうした過剰な配慮で当事者の方に被差別意識を与えてしまっていたこともあったのではないか、と。 そこで、LGBTQ当事者を主として描くのではなく、それを取り巻く周囲の人間にフォーカスを当て、彼らの過剰な配慮によって翻弄されていく当事者の様を描いた作品を撮ろうと決め、本作を作りました。Bi: 同作を撮るうえで、どのようにセクシュアルマイノリティの現状をリサーチしましたか? 上述のようにLGBTQ当事者の周囲の人間を主として描いているので、一旦リサーチをほぼ行わず脚本を作りました。その後、当事者の方に実際に脚本を読んでいただき、どう感じたかご意見をもらいながら作品に磨きをかけていきました。 Bi: 学校というコミュニティで起きるセクシュアルマイノリティの問題をどう捉えていますか? 大人になると、居心地の悪い環境から逃げたり、避けたりすることも選択肢の1つとして当たり前にありますが、学校はそうもいかない。ある種、強制的に集められたコミュニティのなかで、嫌でも生活していかなければならない。そういった意味で学校は、LGBTQに限らず様々なマイノリティの方にとって悩ましい環境であろうと感じています。Bi: 同作を通して伝えたいこと、考えて欲しいことは? 社会はまだ、セクシュアルマイノリティの方とどう向き合っていけばいいのか手探りの段階なのだと思います。「接し方が分からないが、傷つけてしまいたくはない」、故にどうしても腫れ物に触るかのように、過剰にケアしてしまうのだと。 しかし実際は、当事者は特別扱いされることを求めている訳ではない。ただ自分の気持ちに正直にありたいだけなのだということを、本作を通じて感じていただければと思います。Bi: 映画は社会の問題に対して何ができると思いますか? 映画の魅力の1つに、“作品中の世界を疑似体験できること”があると思います。「百聞は一見に如かず」という諺にもあるように、体験に勝る学びはない。社会問題について問題提起やメッセージの発信をしたいのであれば、映画ほど有効なメディアはないのではないか、と考えています。中川監督が言うように、日本社会ではセクシュアルマイノリティの人々を傷つけまいと思うあまり、彼らを過剰に特別扱いしているのが現状だ。そんななかで私たちはどう接したらいいのだろうか。実際の学校生活で起こり得そうな『カランコエの花』のストーリーは、鑑賞した多くの人にとって身近なセクシュアルマイノリティの人と“本当はどう接すればいいのか”を考えるきっかけとなるのかもしれない。 インタビュー企画の第1段は、今話題のバンドnever young beachのMV等を制作し、レインボー・リール東京ではセクシュアリティを越えた「人を愛することの普遍性」を描いた映画『春みたいだ』が入選したシガヤダイスケ監督。こちらも合わせて読んで欲しい。<第26回レインボー・リール〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜>主催:レインボー・リール東京運営委員会、NPO法人レインボー・リール東京開催期間:2017年7月8日(土)〜14日(金)@シネマート新宿2017年7月14日(金)〜17日(月・祝)@スパイラルホール(スパイラル3F)今回インタビューを行なった監督の作品が鑑賞できる「レインボー・リール・コンペティション 2017」は、スパイラルホールにて7/17(月・祝)16時から開催されます。上映される短編映画のなかから観客の皆さんの投票でグランプリが決まります。ぜひご参加ください。Text by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!なぜ「ゲイ」が題材はタブーなのか。ある若手監督が「愛の普遍性を描いた映画」で日本人に訴えたいこと。 「ゲイやレズビアンなどのセクシュアルマイノリティをテーマにした映画」と聞いて、どんなものを思い浮かべるだろうか?“セクシュアルマイノリティの人は性に対して開放的”という偏見は現...
2017年07月05日過去のつらい出来事により心に大きな悲しみを抱えた人々が、ある出会いによって、少しずつ前向きに生きていこうと変わり始める…。そんな“出会いと再生”の映画の傑作が、この7月に連続公開される。これから夏休みにかけて何か新しいことに挑戦するという人や、久々にゆっくり家族と過ごすという人も多いはず。1つ1つの新しい出会いや関係性が、いっそう大切なものに思えてくる、“出会いと再生”の3作品をご紹介。■最高の友情を手にした2人の女性の人生賛歌!『歓びのトスカーナ』7月8日(土)公開イタリアのアカデミー賞といわれる「ダビッド・ディ・ドナテッロ賞」にて作品賞、監督賞、主演女優賞ほか5部門受賞した本作。日本でもスマッシュ・ヒットを飛ばした『人間の値打ち』の名匠パオロ・ヴィルズィ監督が、イタリアの名女優ヴァレリア・ブルーニ・テデスキと再タッグを組む。緑あふれるトスカーナの診療所から抜け出した、おしゃべりで自由奔放な自称・伯爵夫人のベアトリーチェ(テデスキ)と、自分の殻に閉じこもるタトゥーだらけのドナテッラ(ミカエラ・ラマッツォッティ)。外見も性格もまるで正反対の2人が、過去のトラウマを清算する旅路の中で、やがて掛け替えのない絆で結ばれていく友情ドラマ。ユーモアと、時に辛らつな表現も織り交ぜながら、思うようにはいかない人生の喜怒哀楽を情感たっぷりに描き出す。■ある女性との出会いが過去も未来も変える!?『甘き人生』7月15日(土)公開巨匠マルコ・ベロッキオ監督が、イタリアで大ベストセラーとなった自伝小説を映画化したトリノとローマを舞台に紡がれる人間ドラマ。母の謎の死によって心を閉ざしてしまったマッシモ。大人になり、ローマでジャーナリストとして活躍するも、サラエボで紛争を取材した後にパニック障害を発症して病院に送られてしまう。そこで精神科医のエリーザと出会いマッシモは心を開いていく。しかし、今度は父が亡くなり再び過去のトラウマと向き合わなければならなくなる…。激動の戦後イタリアの歴史が1人の男の人生を通して描かれる。『ローマに消えた男』『おとなの事情』などで知られる人気俳優ヴァレリオ・マスタンドレアと、『アーティスト』のフランス女優ベレニス・ベジョが共演。■最愛の人を亡くした父と娘の前に天才セラピスト現る!?『君はひとりじゃない』7月22日(土)公開第65回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)を受賞した作品。スイス・ロカルノ国際映画祭で新人監督賞にあたる銀豹賞、ベルリン国際映画祭でLGBT作品に送られるテディ賞受賞の経歴を持ち、ジュリエット・ビノシュを主演に迎えた『ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー』も手がけた、いま最も注目すべきポーランドのマウゴシュカ・シュモフスカが監督。彼女の作品が日本で劇場公開されるのは本作が初めて。最愛の母の死以降、摂食障害に陥った娘。そして、妻を失い、死に関して感情を抱かなくなってしまった父。娘を見かねた父はセラピストのアンナのもとに通わせるが、アンナのセラピーは、普通では考えられない方法だった――。止まってしまった時間を、悲しみと寄り添いながら二人三脚で取り戻していく家族ドラマも必見。(text:cinemacafe.net)
2017年06月30日オンライン動画配信サービス「Hulu」では、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の啓蒙活動や関連イベントが開催される「プライド月間」に合わせ、6月5日(月)から「LGBT映画祭」の配信を実施することになった。「LGBT映画祭」では、LGBTに焦点を当てた珠玉の映画の数々を集め、映画祭と題して大特集。日本テレビ「映画天国」の「LGBT映画祭」にて放送される4作品『あしたのパスタはアルデンテ』『ぼくのバラ色の人生』『アルバート氏の人生』、さらに2014年カンヌ国際映画祭で絶賛され、クィア・パルム賞を受賞した『パレードへようこそ』も、放送後にHuluにて配信。同作はSVOD(定額制動画配信)サービスでは初の配信となる。■日本テレビ「映画天国」の放送後Huluで配信される4タイトル『あしたのパスタはアルデンテ』6月6日(5日深夜)マドンナやジョン・トラボルタが絶賛し、本国イタリアで140万人を動員する大ヒットに。イタリアの名匠フェルザン・オズペテクが、家族の絆をユーモアとぬくもりたっぷりに描く。笑えて泣ける、新時代のゲイ映画の傑作!『ぼくのバラ色の人生』6月13日(12日深夜)第55回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞など多くの映画祭で喝采を浴び、世界中の観客たちに感動を与えた名作。女の子になりたいと思う少年と、戸惑いを隠せない周囲の大人。性別違和感を持つ子どもへの偏見と理解を描く。『アルバート氏の人生』6月20日(19日深夜)19世紀のアイルランド、女性としては生きづらい時代に、男性として生きることを選んだアルバートの数奇な人生を描く。1980年代、オフ・ブロードウェイでこの役を演じた大女優グレン・クローズが、30年の年月を費やし、主演・製作・脚本・主題歌の作詞の4役をも務め、映画化した情熱の作品。『パレードへようこそ』6月27日(26日深夜)1984年英国サッチャー政権下、ストライキ中の炭鉱労働者支援に立ち上がったロンドンのLGSM(ゲイとレズビアンの活動家たち)の若者たちと、ウェールズの炭鉱労働者の交流を綴る実話を基にした感動作。■Hulu「LGBT映画祭」のそのほかのラインナップ第86回アカデミー賞でマシュー・マコノヒーが主演男優賞、ジャレッド・レトが助演男優賞を受賞するなど、数々の映画賞を受賞した『ダラス・バイヤーズクラブ』、第二次世界大戦下、解読不可能といわれた暗号エニグマに挑んだ天才数学者アラン・チューリングの悲劇の運命を描いた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』、故レスリー・チャンとトニー・レオンが共演し、繊細なラブストーリーで大ヒットしたウォン・カーウァイ監督作『ブエノスアイレス』、口コミからスマッシュヒットとなり、主演のアラン・カミングの魂の歌声と心に突き刺さるメッセージが観る者に衝撃を与えた『チョコレートドーナツ』など名作、話題作が勢ぞろいする。■“ゲイ版SATC”と呼ばれたドラマ「Looking/ルッキング」にも注目!さらに、Huluでは現在、ゲイ版“セックス・アンド・ザ・シティ”と呼ばれる海外ドラマ「Looking/ルッキング」のシーズン1、2が独占配信中だ。アメリカの大手有料チャンネル「HBO」で放送開始されるや、各方面で大きな話題を呼んだTVシリーズ。サンフランシスコからベイエリアまでロケを重ね、現代を生きる“なんら特別ではないゲイ男子”をリアルに描く。製作総指揮・監督を務めるのは、2016年、シャーロット・ランプリングがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『さざなみ』で注目を浴びたアンドリュー・ヘイ。恋愛関係ではないが仲良しの3人の男たちを中心に、友情、出会い、別れなど、多様化するゲイライフをありのままに活写する。ヘイ監督をはじめ、このTVシリーズに携わった脚本家やスタッフの半数以上が、いまを生きるリアルなLGBTたち。主人公パトリックを演じるのは、人気ドラマ「glee/グリー」のジェシー役で知られ、自身もゲイをカミングアウトしているジョナサン・グロフ。“LGBTテーマのドラマが次のステップを踏んだ”と評されているのも、ひとたび観れば納得できるはず。「LGBT映画祭」は6月5日(月)からHuluにて特集配信。「Looking/ルッキング」シーズン1、2はHuluにて配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダラス・バイヤーズクラブ 2014年2月22日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開(C) 2013 Dallas Buyers Club, LLC. All Rights Reserved.チョコレートドーナツ 2014年4月19日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開(C) 2012 FAMLEEFILM, LLCイミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 2015年3月13日より全国にて公開(C) 2014 BBP IMITATION, LLCパレードへようこそ 2015年4月4日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開(C) PATHE PRODUCTIONS LIMITED. BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND THE BRITISH FILM INSTITUTE 2014. ALL RIGHTS RESERVED.
2017年06月02日第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞と次点にあたるグランプリをW受賞し話題となっている、ロバン・カンピヨ監督『BPM (Beats Per Minute)』。このほど、本作の日本公開が決定し、審査員長のペドロ・アルモドバル監督とロバン・カンピヨ監督の授賞式後の記者会見のコメントが到着した。舞台は1990年代初めのパリ。エイズの感染による差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革に挑んだ実在の団体「ACT UP」の活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描く。「ACT UP」のメンバーだったというカンピヨ監督自身の経験が物語のベースとなり、当時のゲイコミュニティを描きだしていく。明日も知れぬ命を抱える主人公の葛藤、感染者を1人でも減らしたい、友人の命を助けたいという情熱、恋人との限りある愛…。生と死、理想と現実の狭間で揺れ動きながらも、強く生きる若者たち。彼らの生き生きとした表情や行動が、力強くエモーショナルな映像と共に綴られる。カンヌの下馬評では、各誌軒並み高評価を獲得。パルム・ドールやグランプリと予想している媒体も多数目立ち、今回のカンヌで最も注目を浴びた作品といえる本作。熱心なLGBT人権活動家でもあるアルモドバル監督は、記者会見で『BPM (Beats Per Minute)』がパルム・ドールを受賞しなくて悔しかったか?と聞かれ、「映画は素晴らしかった。最初から最後まで心を打たれたよ。でも審査は民主的な方法で行われた。いま言えるのはこれだけだ」と答え、涙を流して次のように言葉を続けた。「ロバン・カンピヨ監督の作品は、我々(審査員)の大多数が気に入っていた。きっとどの国でも成功を収めるだろう。ストーリーは何年も前に起こったことであり、これはLGBTの人々によって伝えられるべきである。不公平な世の中について語っていて、何人もの命を救った本物のヒーローたちをカンピヨ監督は描いてくれた。それには私たちも共感している」。一方、カンピヨ監督は授賞式のスピーチで、「この作品は、エイズで亡くなられた方へのオマージュであるとともに、頑張って生きている方々を勇気づけるものでもあります。勇気を持って闘い続けている人、当時、命を懸けて(ACT UP)の活動を行った人を想い、この作品を作りました」と、企画の意図について明かす。さらに授賞式後の記者会見では、「とてもパーソナルな内容である本作を作るにあたり、感情的にならないように必死だった」と撮影当時を振り返る場面も。ACT UPのメンバーだった監督は、当時、エイズ治療薬を提供しないフランスの製薬会社を巡って、ミッテラン政権と闘った経験がある。「この時代を生きるヒーローを描きたかったんだ。10年間もこの感染症に耐えなければいけならず、世間に被害者として見られ、急に“病んでいるホモセクシュアル”として見なされながらも、何人もの命を救う行動を起こしたことは、英雄的だったと思う」と語っている。審査員長のアルモドバルも涙で絶賛を贈る、若者たちの愛と人生を描いた本作。日本上陸を楽しみにしていて。『BPM (Beats Per Minute)』は2017年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年05月31日日本テレビの「映画天国」では、世界的にLGBT Prideパレードが実施される6月の「プライド月間(Pride Month)」に合わせ、“LGBT映画祭”を開催。LGBTの当事者でもある、映画ライター・よしひろまさみち氏とNPO法人「虹色ダイバーシティ」代表の村木真紀氏をゲストに迎えて作品を解説。4週にわたり、地上波初放送作品を含むLGBTをテーマにした映画を放送していく。“LGBT”とは、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字をとった言葉で、性的マイノリティとされる人たちの総称。Prideパレードとは、LGBTが「自分たちの性的指向や性自認にPrideを持って生きよう」と奮起し、1970年から始まったイベント。毎年6月にはニューヨーク、サンフランシスコ、トロント、ベルリン、ソウルなど、世界各地で大小さまざまなLGBTのイベントが開催される。今回、「スッキリ!!」などで映画紹介を担当する映画ライターのよしひろ氏と、LGBTと職場に関する調査、講演活動などを行っている村木氏というゲストに迎え、LGBTとして生きること、働くこと、家族に告白すること…など、さまざまな観点からLGBTを描いた4作品を放送する。本番組の谷生プロデューサーは、世界各地で盛り上がるプライド月間に合わせたLGBT映画祭に、「たいへん大きな意義を感じています」とコメント。「今回お届けする映画は、いずれも世界の映画祭でさまざまな受賞歴を誇る素晴らしい作品です。映画祭でお届けする作品をより見やすく、より楽しんでいただくため、今回、村木さんとよしひろさんというゲストをお迎えし、作品解説コーナーを製作します。映画祭の4週間、映画本編放送前に放送作品のみどころや解説、LGBT目線からみた分析などをお届けします。このコーナーも一助となり、LGBTという言葉になじみがない方にも、今回のお祭りの放送が心に残る視聴体験になることを願っています」と、期待を込めている。■『あしたのパスタはアルデンテ』(’10)6月6日(6月5日深夜)放送イタリア南部の保守的な街を舞台に、老舗パスタ会社の創業者の跡取り問題をコメディタッチも交えて描く。創業家の二男がゲイであることを父に告白しようとすると、驚くことに長男の兄が先に「自分はゲイだ」とカミングアウト…。保守的な土地でゲイを告白することの難しさ、家族の愛と絆を軽やかに描く。地上波初放送。■『ぼくのバラ色の人生』(’97)6月13日(6月12日深夜)放送女の子になりたいと願う少年の姿を描いたハートウォーミングなドラマ。7歳の男の子リュドヴィックの将来の夢は、かわいい女の子になること。好きな男の子と結婚ごっこをしたり、着せ替え人形で遊んだりと、女の子を意識した遊びを繰り返すが…。1998年のゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞作。■『アルバート氏の人生』(’11)6月20日(6月19日深夜)放送自由を得るために男性として生きなければならなかった女性の姿を描き、製作、脚本も兼ねた主演のグレン・クローズは2011年の第24回東京国際映画祭の最優秀女優賞を受賞、第84回アカデミー主演女優賞にもノミネートされた。『彼女を見ればわかること』『美しい人』のロドリゴ・ガルシア監督作。地上波初放送。■『パレードへようこそ』(’14)6月27日(6月26日深夜)放送原題は『Pride』。1984年サッチャー政権下、不況に揺れるイギリスが舞台。ストライキ中の炭鉱労働者と家族を支援するため、ゲイ&レズビアンの仲間がLGSMという組織を結成し、募金活動を開始。やがて連帯が広がっていく様子を、実話に基づいて描く。第67回カンヌ国際映画祭でクィア・パルム(LGBT映画賞)を受賞。地上波初放送。「映画天国LGBT映画祭」は6月6日(火)1時59分~(月曜深夜)、4週にわたり日本テレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年05月18日近年、『好きにならずにいられない』『ひつじ村の兄弟』など国際映画祭で高い評価を得ているアイスランド映画から、また1つ、各国の映画祭で大反響を呼んでいる傑作が登場。少年たちの淡く、切なく、残酷な青春を描く『ハートストーン』から、予告編とポスタービジュアルが解禁となった。東アイスランドの雄大で美しい自然が広がる漁村。ソールとクリスティアンは幼なじみで何をするのも一緒の大親友。思春期にさしかかり、ソールは大人びた美少女ベータに夢中になる。一方、クリスティアンはそんなソールの気持ちを知り、上手くいくよう後押しするものの、内に秘めた親友への特別な感情に気づく――。人口33万人の小さな北欧の島国アイスランドの若き俊英、グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソンの初長編作品となる本作。10代のころの友人との実際の想い出をベースに、思春期を迎えた少年少女たちの、危うく儚く繊細な感情を残酷なまでに切り取った、監督の自伝的“ラブストーリー”となる。タイトルの『ハートストーン』(Heartstone)とは、アイスランド語の『Hjartasteinn』の直訳。グズムンドソン監督が、「Heart(ハート)」と「Stone(ストーン)」という2つの単語を1語に合わせて作った造語だという。それぞれの単語には、“温かい感情”と“厳しい環境”という意味があり、監督はこの新しい言葉が、詩的な形でこの映画にとても良くフィットすると感じ、タイトルに決めたという。主演の1人ソール役には、青春映画の金字塔『スタンド・バイ・ミー』の故リヴァー・フェニックスを彷彿とさせ、本作が俳優デビューとなるバルドル・エイナルソン。もう1人の主演クリスティアン役には、金髪長身で憂いある表情が女子の胸をときめかせるブラーイル・ヒンリクソン。美少年2人の等身大の自然な演技は、国内外で数々の男優賞に輝いている。第73回ヴェネツィア国際映画祭でもクィア獅子賞(最優秀LGBT映画賞)に輝くなど、各国の映画祭ですでに40以上の賞を獲得。いまもなお、受賞記録を更新中だ。アイスランドのアカデミー賞「EDDA賞」では作品賞、監督賞ほか9部門を獲得している。『ハートストーン』は7月15日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハートストーン 2017年7月15日よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開(C) SF_Studios_Production_&_Join_Motion_Pictures_Photo_Roxana Reiss
2017年05月15日ひとりだけど、ひとりじゃないを叶える場所誰にも責任を追わない、気ままなおひとりさま。だけどちょっと怖いのは、体調を崩したときや、とてつもなくさみしさが襲ってきたときです。普段は自由を満喫ししたいけど、何かの時には、誰かにいて欲しい……。そんなワガママを叶える場所があります。数十人~100人規模の住人がいる大型のシェアハウスです。やはりシェアハウスというと、まだまだ「20代の若者が住むところ」というイメージがありますね。ちょっと豪華な賃貸を何人かで分け合って住んで、家賃を安く済ませるというような。だけど大型シェアハウスの家賃は、それほど安くはありません。光熱費込みですが、月に5万~10万円くらいします。企業の独身寮や学生寮をリノベーションして作られることが多く、共用部分がゴージャスなのも特徴です。大型テレビやソファーの置いてあるラウンジ、シアタールームやジムの設備があったり。個人ではとうてい買えない家電や備品があるところも魅力のひとつです。こうした大型シェアハウスは、個室がきちんと確保されています。部屋に入れば、誰にも邪魔されずに自分だけの空間でくつろぐことができます。これは普通のひとり暮らしと同じですね。キッチンやお風呂、トイレといった水回りは共同のことが多いようです。大型シェアハウスのいいところは、干渉されることもなく、ハウスの仲間と仲良く騒いだりもできること。つまり、自分のライフスタイルに合わせて生活できるんです。ハウス自体は住人同士の交流を勧めていて、毎月ホームパーティはあるし、誰かが退所するときには有志でラウンジに集まりパーティを開いています。住人同士でレンタカーして遊びに行く人もいるようだし、ハウス内恋愛も活発なようです。ここでおひとりさまから脱出してシェアハウスを卒業する人もいそうです。和久井は大型シェアハウスに住んで1年になりますが、ハウスには特に親しくしている人はいないので、公のホームパーティ以外は呼ばれません。一番おしゃべりするのはお掃除に来る女性です。その代わり、面倒な人間関係もありません。共用部分で誰かに会ったら挨拶はしますが、深入りしないし、されません。払拭されつつあるイメージとライフスタイルに合わせた多様化1年住む間に、だんだんと住人の年齢層が幅広くなってきたな、と感じます。40代、もしかしたら50代の方も見かけるようになりました。大型シェアハウスの認知度が高まり、「若者の住む家賃の安い部屋」というイメージが払拭されてきたのでしょう。今、都市部では次々とシェアハウスが作られています。古い独身寮や空室率の高い賃貸がシェアハウスへとリノベーションされています。こうしてある程度飽和状態になったら、次は差別化が始まるでしょう。女性のみの物件はいくつもありますし、最近では、ペット可のシェアハウスができたと聞きます。近い将来、ユニバーサルデザインが施された物件やシングルマザー専門、LGBTなど、さまざまな特色を持つシェアハウスできていくでしょう。老人ホームとの境目がないような物件もできてくるかもしれません。ひとりだけど、ひとりじゃない。ひとりの不便さを払拭して、美味しいとこだけをいただける。苦しいとき、辛いときにはラウンジに行けば誰かがいる。シェアハウスは「若者の仮住まい」から「終の棲家」まで、さまざまな形に多様化していくことでしょう。こうした環境を利用して、より楽しいおひとりさまライフを過ごせたら、と思います。Text/和久井香菜子特集「おひとりさまのあたらしい住処」もあわせてご覧ください!・なぜ“誰かがいる空間” で暮らしたいのか?/東京大学・松村秀一教授・「ひとり」と「ふたり」と「みんなで」を、行ったり来たりする人生が理想
2017年05月11日