妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。いよいよ妊娠39週に入りましたが、一向に生まれる気配はなく、ちょるりさんは「自分の心の準備ができていないからだ」と感じていました。妊娠39週を過ぎても、赤ちゃんに会う心の準備ができておらず……。 赤ちゃんが生まれてくる様子は一向になく… ※訂正:(誤)喝を入れる→(正)活を入れる 口唇口蓋裂を持つ赤ちゃんの顔や合併症、その後の成長など気がかりなことが多くなる一方。 しかし、赤ちゃんに会いたいという気持ちを大切にしようと心に決め、眠りにつこうとしたとき、「ぱちんっ」と破裂音が聞こえ、ついにその時が来ました。 出産予定日に近づくにつれ、不安が大きくなっていったちょるりさん。しかし、自分に活を入れ、寝ようとしたとき、なんと破水してしまいました。 ちょるりさんは、赤ちゃんが生まれてくることを実感し、不安を感じていたとき、自分に活を入れていましたね。出産間近は不安なことや心配なことがより増えていってしまうもの。みなさんは出産間近で不安を抱えていたとき、どのようなことをして乗り越えていましたか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年07月31日妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。いよいよ妊娠後期に入り、髪を伸ばしたり、神社に行ったりと、赤ちゃんが命に関わることなく生まれてきてくれるように願掛けをしていました。 妊娠後期に入り、安静を心がけていると妊娠後期、すでに赤ちゃんが下り始めてきていて……。 ※降りてきてる→下りてきてる ※降りてる→下りてる ※降りてきてる→下りてきてる 妊娠後期に入り、無事臨月に突入できて安堵していたのに、生まれてこない……。 それはまだ、「私が次女に会う心の準備ができていないから」。 願掛けの効果もあってか、無事臨月に突入できたちょるりさん。しかし、なかなか生まれてきてくれない赤ちゃんに、ちょるりさんは「自分の心の準備がまだできていないからだ」と感じていました。 ちょるりさんは、赤ちゃんが生まれてきてくれないのは、自分の心の問題だと感じ取っていました。妊娠中は、おなかの赤ちゃんと体だけでなく心もつながっているのかもしれませんね。みなさんが妊娠中に、「赤ちゃんとつながっているな」と感じた経験はありますか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年07月29日総合病院で第1子となる娘を出産し、産後の1カ月健診へ。今思い返せば、「何を聞かれているかわかるでしょ!」と自分でも思うのですが、何を思ったのかそのときは思いっきり勘違いしたまま、医師からの質問に答えてしまいました。まさに、穴があったら入りたい出来事でした……。 小児科医からの質問を勘違い私が第1子を出産して、産後の1カ月健診に行ったときのお話です。総合病院だったので、まずは娘を連れて小児科へ。小児科医から「調子はどうですか?」と聞かれ、なぜか自分のことを聞かれたと思い込んでしまい、私は「常に寝不足で、なかなかしんどいです」と答えました。 小児科医から「この時期は大変ですよね。○○ちゃん(娘)の調子はどうですか?」と聞かれたところでやっと、「さっきの質問は娘のことを聞いていたんだ!」と気づきました。「寝不足で頭が回らなくて……すみません」と変な言い訳をしてしまい、小児科医は笑ってくれましたがとても恥ずかしかったです。 「お母さん」と呼ばれ慣れていないが故に次は、産科で自分の1カ月健診です。内診があるとのことだったので、内診のときは母に娘を抱っこしてもらうつもりで付き添ってもらっていました。まずは産科医から問診があり、「お母さん、体調どう?」と聞かれました。もちろん私のことだったのですが、「お母さん」と呼ばれ慣れていない私はそこでも勘違いをしてしまい、母に向かって「ほら、聞かれてるよ」と言ってしまったのです。 産科医と同席していた看護師さんが大笑いし、「お母さんって○○さん(私)のことだよ。○○さんももうお母さんでしょ!」とツッコまれてしまい、顔から火が出るくらい恥ずかしかったです。 みんなが笑い飛ばしてくれてよかった小児科医のときも、産科医のときも私の勘違いを笑い飛ばしてくれたのでよかったのですが、自分としてはどちらも穴があったら入りたいくらい恥ずかしかったですし、きっと赤面していたと思います。 産後の寝不足で頭がうまく働かない状況だったとはいえ、私のように勘違いする人はいないかもしません。特に、産科での勘違いは母も恥ずかしかったようで「何言ってるの!」と母からも笑われてしまいました。 娘を出産してからもう13年以上経ちますが、いまだに思い出してしまう「穴があったら入りたい出来事」です。娘を出産した総合病院の前を通るたび、娘の出産~産後の入院中の生活を思い出してホロリとするのと同時に、この出来事も一緒に思い出して恥ずかしくなってしまいます。 監修/助産師 松田玲子著者:吉川 みきな14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2022年07月27日次女はなちゃんの1カ月健診で、医師から「産後うつです」と診断されたぼめそさん。実ははなちゃんを出産後、おなかの痛みから始まり、咳や動悸、不眠、全身のかゆみなど、さまざまな体の不調に悩まされていたのです。医師に相談すると「産後のマタニティブルーズという状態です」と言われ、薬を渡されたのですが、ぼめそさんが薬を飲むことはありませんでした。病院を退院後は、実家で子育てをすることに。すると、長女こはちゃんと次女はなちゃんの育児の違いについて、次第に悩むようになっていったのです。ぼめそさんと旦那さんが何て返していいか分からず困っていると、こはちゃんの発言はヒートアップしていきます。 「ママじゃなくてパパが良い!」「パパとお散歩行く!」 しまいには「パパがいいの!」と言って泣き出してしまいました。 こはちゃんの発言により、ぼめそさんの心は一気にズタズタになってしまうのでした。 こはちゃんとの一件で心身ともにさらに参ってしまったぼめそさん。 ぼめそさんのことを気にかけていた旦那さんは、1カ月健診に一緒に付き添うことを提案します。 そして健診当日は、2人で病院に行くことに。 質問表を記入すると、いよいよ問診がスタート。 半個室のようなスペースに案内されると、看護師さんがいろいろと質問してくるのですが……? 私の育児がダメなの? コロコロと変わる感情についていけなくて… こはちゃんの一件で、すっかり落ち込んでしまったぼめそさん。 ベッドに横になって泣いていると、旦那さんからのLINEが届きます。 送られてきたメッセージの内容は、1カ月健診は一緒に行こうというものでした。 健診日当日は旦那さんが付き添ってくれて、一緒に病院へ行くことに。 質問表を提出し終わり、待っていると、ぼめそさんの番号が呼ばれます。 半個室のようなスペースに案内されると、そこで問診が始まるのでした。 こはちゃんのことがキッカケで、自分の育児を責めたり、被害妄想を繰り返していたというぼめそさん。不安定な状態だったと思うので、このときの健診に旦那さんが付き添ってくれて良かったですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼめそ2017年生まれの長女こはちゃんと2019年生まれのはなちゃんのママ。 Instagramで子育て漫画を描いています。数々の戦を乗り越えてきた古(いにしえ)のオタクです。
2022年07月18日妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。大きい病院で詳しい検査を行い、赤ちゃんの病気を報告しに行くため義両親宅へ。温かく迎えてくれた義両親にどう反応されるのだろうか……と不安になりながら、赤ちゃんの病気について話し出しました。赤ちゃんの病気についてすべて話し、やさしい義父母がどんな反応するのだろうかと不安で義両親の顔を見ることができないまま、頭を下げると……。 義両親が夫婦にかけた言葉とは…… この後、お二人は義妹の話をしてくれました。義妹は生後4日で心臓に異常が見つかり、すぐ投薬治療が始まったそうです。 生まれたての小さな体にたくさんの管がつけられて驚いたと明るく話してくださいました。 その当時のお二人の気持ちは想像してもしきれません。そんな経験をした義両親だからこそ出てきた言葉だったのかなと思います。 赤ちゃんの病気について、どんな反応をされ、何を言われるのかずっと不安だったちょるりさん。ちょるりさんは、義母の「新しい命を授かれただけでよかった」という温かい言葉と義父の「何も心配しなくていいよ」という心強い言葉に、胸がいっぱいになりました。 赤ちゃんがお母さんのおなかの中で大きく育っていってくれているだけで十分幸せなこと。そう思ってくれている家族が周りにいるだけで、心の支えになり、不安も減っていきますよね。たくさんの愛を持っているちょるりさんの義両親は、赤ちゃんが生まれてきてからも、きっと赤ちゃんに温かい愛情を注いでくれるのではないでしょうか。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年07月14日療育って何?みんなどんな療育をしてきたの?療育とは障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるように援助する取り組みです。療育という言葉はもともと、東京大学名誉教授の高木憲次氏(1888-1963)が提唱した概念です。肢体不自由児の社会的な自立を目標に、医療と教育を並行してすすめることを指しました。療育という言葉や概念は時代の変遷とともに意味合いを変えており、現在定まった明確な定義は示されていません。また必ずしも医療行為を含むものではない場合もあります。定義や実践内容の移り変わりはあるものの、概ねの理解としては、療育とは障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるように援助する取り組みを指すと考えると分かりやすいでしょう。1歳半健診や3歳児健診で、また周りの子どもたちと比べて…わが子の発達の遅れに気づいて専門機関に相談し言われた「療育を受けてみませんか?」の言葉。でも実際に療育ってどんなことをやるの?そんな療育についてのエピソードを発達ナビ連載ライターさんたちに描いていただきました!療育の種類や療育先選び、早期療育問題や家庭内でできることなど…気になるコラムはぜひリンクをクリックして読んでみてください。「療育に通って」と言われてから9年。当時の私が感じたことや、知らず知らずに行っていたこととは。丸山さとこさんが、療育を初めて知ったのは3歳児健診のときでした。本を読み療育園に通うことで療育について少しずつ知っていったさとこさんは『あれ?ごく当たり前のことが書いてあるな…?』と首をかしげてしまいます。2歳で始めた療育、全力拒否!「療育に来る意味あるのかな…」と疑問が出てきて…3歳ごろに自閉スペクトラム症の診断が出たまるさんの息子・リュウくん。療育には2歳9ヶ月のときに通いだしましたが、教室から出たい、座っていられない、早くお弁当を食べたいで泣いたり逃げたり…一筋縄ではいかなくて…。理科と社会のプリントをやりたがらない息子のやる気を引き出したアイデアとは?ADHDとLDのあるかなしろにゃんこ。さんの息子リュウ太くん。”気がのらないことは意地でもやりたくない”というところがあり、小3になると「理科」「社会」の教科には興味ナシ!そんなリュウ太くんにかなしろさんが作ったあるものとは…?「療育」とは?3タイプの発達支援施設があるの?1歳半健診で指摘を受けて、長男けんとくん発達の遅れを知ったゆきみさん。市の親子教室で初めて聞いた「療育」という言葉に「これだ!」と衝撃を受け…。タイプ別発達支援施設の紹介も!「子どものため」だけでは続かない?「療育を受けさせたい」と考えている親御さんに伝えたいこと。知的障害を伴う自閉スペクトラム症があるべっこうあめアマミさんの長男くんは、2歳から療育に通いはじめました。引越しなどもあり、息子と3つの地域で6ヶ所の児童発達支援(療育)に通ってきたべっこうあめアマミさんの感じた療育先選びのポイントとは?療育は一筋の希望?ダウン症の「早期療育問題」って?ダウン症のある小学1年生のきいちゃんを育てている星きのこさん。出産後すぐにダウン症の告知と同時に医師から言われた「子どもに療育をしてください」のアドバイス。その言葉を聞いた星さんは…。次男のふーくん、初めての発達検査!ASDの特性がある長男ミミくん。次男のふーくんは定型発達だと思っていたけれど、通っている保育園からの勧めもあって、発達検査を受けることにしました。発達検査の結果を聞いてtaekoさんの感じたこととは。そのほか人気コラムはこちらから!
2022年07月11日妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。大きい病院に行き、医師から口唇口蓋裂とその他の合併症について伝えられました。不安になるちょるりさんでしたが、医師からもらった「赤ちゃんのために一緒に心構えをしておきませんか? 」という言葉に励まされ、詳しい検査をおこない、義両親に報告をしに行くため車を走らせました。赤ちゃんは受け入れてもらえるのか……。そんな不安な気持ちを抱いたまま義両親宅へ。 赤ちゃんのことを伝えたらどんな反応をされるんだろう 抱えた気持ちとは裏腹に、明るくやさしい義両親の笑顔に胸が締め付けられ、余計に不安が募っていく。 義両親とお互いに近況を報告しあった後、赤ちゃんのことについて話を切り出した夫。夫からの話に、義両親がどんな顔をしているのか怖くて見ることができず、そのまま夫と一緒に頭を下げた。 そのとき、義母からでた言葉は……。 義両親がいい人たちだからこそ、余計にどんな反応をされるのか怖くなってしまい、義両親の顔を見ることができなかったちょるりさん。ちょるりさんの不安を知っているパパは、ちょるりさんよりも先に話を切り出してくれましたね。子どもが元気に、安心して生まれてきてくれるように一緒に考えて行動し、支え合っていける夫婦は素敵ですよね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年06月30日「療育って何?」からスタートした9年前Upload By 丸山さとこ今思えば、息子コウの発達の凸凹は2歳ごろから現れていたのだろうと思います。たまに「あれ?」とひっかかることもありました。ですが、「男の子は言葉が遅いから大丈夫」「気にしすぎないで。お母さんはおおらかでないと!」などと人から言われていたこともあり、「ちょっと変わった子だな」程度に思って過ごしていました。そんな私が療育というものを知ったのは、3歳児健診で療育園をすすめられたときでした。本を読み療育園に通うことで療育について少しずつ知っていった私は、『あれ?ごく当たり前のことが書いてあるな…?』と首をかしげました。家庭内で意識せずに行われていた『療育的な関わり』のこと当時読んだ本が「これから発達障害や療育について知っていきたい親」のための入門書だったのもあるかもしれませんが、「子どもの反応を見る → 予測を立てて関わる → 子どもの反応をフィードバックする」という関わり方は、私にとって拍子抜けするほど普通のことに思えました。Upload By 丸山さとここれは、私自身にASDとADHDがあり普段の生活の中である程度工夫をしていため、療育の入門本に書いてあった関わり方を感覚的に理解しやすかったのもあるかもしれません。また、それに加えて『産まれたばかりの乳児の世話を手探りで行った経験』も関係あったのではないかと思います。まだ首も座らないフニャフニャのコウを世話しながら、泣く・寝ない・上手く飲めない・何をしたいのか何を考えているのか全く分からない乳児という存在を前におののいた覚えがあります。Upload By 丸山さとこ「赤ちゃん(コウ)自身も何をしたら自分が快適になるのか、まだ分からないんだろうな」と考え、「一緒に頑張ろうな~」と声をかけながら関わっていきました。そうするにつれて、コウが『今どんな感じか・何を要求しているか・何に興味を持っているか』が少しずつ分かるようになってきました。そのような観察や試行錯誤の繰り返しが、結果的に”療育的な関わり”となっていたかもしれません。今振り返ると、コウとの付き合いが始まった乳幼児期に「意識的に行った療育的な関わり」として一番にあげられるものは、ハイタッチだったのではないかと思います。乳幼児のころから目線が合いにくいコウでしたが、彼の視線に割り込むと(多分、邪魔だという理由で)機嫌が悪くなり怒っているような様子になるので、彼が見ているものの近くや後ろでさりげなく存在をアピールしたり、ハイタッチして目線を合わせたりしました。Upload By 丸山さとこ手を挙げることやハイタッチはコミュニケーションにも有効でした。子どもの絵本や手遊びには手をあげるポーズが多く、コウが「手を挙げる」行動を模倣するようになったことで、それらの遊びが行いやすくなりました。たまたまバンザイしたときに手のひらへのタッチをすることで「親の手の動きに反応して手のひらにタッチする」を覚えてハイタッチができるようになったコウは、「タッチする度に位置が変わる手のひらにタッチする」という単純な手遊びも喜んで行うようになりました。Upload By 丸山さとこ最初は「動く手のひら」を目で追うのが難しかったり、手のひらの向きが変わると混乱したり、タッチすることばかりに夢中になりよろけそうになったりしていました。そのときどきのコウに合わせて難易度を調節することで、楽しく遊びながら、『今日の調子はちょっと不安定だな』『こんなこともできるようになったんだな』『判断が早くなったな』『難しいことを面白がるようになったな』などとコウのコンディションや変化を感じることができました。コウだけでなく私自身も遊びを通して気持ちの切り替えができ、親子ともども楽しめる良い遊びになりました。また、当時のコウは物への興味が強くあまり人間には興味を示していませんでしたが、ハイタッチは「手のひらという遊び道具」を通して少しずつ「手のひらの持ち主」にも目を向けるきっかけになったのではないかな?と感じます。今でも続く「療育的な関わり」の、変わることと変わらないことその後も、「いくつ?」と聞かれたら「3歳」と答えるような、質問に対して答えるというやりとりを『セリフを言う人の肩に触れる』ことで教えたり、遊具で遊ぶ練習など、いろいろ療育的な関わりをしていきましたが、そんなコウももう中学生。これからは直接サポートすることは段々と減っていくだろう…と思っていました。そんな矢先、先日行われたスクールカウンセリングにて「コウ君のようなお子さんは、中学生や高校生になってからもほかの多くのお子さんよりサポートは必要であり続けることが多く、今のところコウ君もそうである可能性は高いです」とハッキリ告げられ、心の中で泡を吹きました。とはいえ、次第に「療育的な関わり」というよりも、成人の神経発達症(発達障害)がある人に対するような配慮をしていく形になっていくのかなと思っています。Upload By 丸山さとこコウに対する療育的な関わりが当たり前のこととなった今振り返ると、具体的な手法やノウハウや例など、書籍やWebから得られる情報は10年前より各段に増えたなと感じます。それらの情報を取り入れて何とか回している日々の中、「今日はもう何をやってもダメだ…!」となることもあります。そんなとき、生まれたての赤ちゃんだったコウに振り回されたあの疲労困憊の日々を思い出すと、少しだけ初心に戻れそうな気がするこのごろです。コウが中学生になったことで、乳幼児期が遠い思い出になったのかもしれません。執筆/丸山さとこ(監修:井上先生より)丸山さんもおっしゃっているように小さいころの支援と思春期になった今必要とされる支援とは質的にもかなり違ってきていると思います。本人なりに考えて行っていることに対して、すぐに否定しないでいったん受け入れてから一緒に考えていくことなど、本人が自分で問題解決し自立していくのに必要なステップが親御さんとの関わりの中に含まれていると思います。苦手なことに出合ったときにこうやればうまくいくというような方法や環境を、一緒に探していくことで、「困ったときは人に聞いてみてもいいかな」という援助希求や「まあなんとかなるさ」という自信につながっていくとよいですね。
2022年06月30日妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。大きい病院に行き、誤診であることを願いますが、期待ははずれ落胆。しかし、医師からの「赤ちゃんのために一緒に心構えをしておきませんか? 」という寄り添った言葉を胸に、ちょるりさんは口唇口蓋裂とその他の合併症を受け入れ、赤ちゃんを守っていく覚悟を決めました。おなかの子が口唇口蓋裂と宣告され、詳しく検査をするため紹介された病院を訪れた。そこで、お医者さんからしっかりとした説明を受け、翌週診察を受けることに。 詳しい検査を受け、義両親に報告へ 病院での検査で、合併症がないことがわかり一安心。今わかる赤ちゃんのすべての情報が揃い、次やるべきことは 「義両親への報告」 なんと言われるのか不安なまま義両親宅へ……。 生まれるまで安心はできないですが、合併症がなく安心したちょるりさん。今の赤ちゃんの状態がわかったため義両親の家に行くことに。 「自分の子は受け入れてもらえるのか」、「口唇口蓋裂のことを伝えたらどう反応されるのか」と考えることは、親にとって、とてもつらいことですよね。 しかし、赤ちゃんは生まれてきてくれるだけで尊い存在。 ちょるりさんのように他の人に赤ちゃんのことを伝えるとき、ママ・パパが心配や不安を感じずに相談できるような、理解のある世の中になるといいですよね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年06月27日指さしは、「もの」と「ほかの人」とのコミュニケーション手段「指さし」は、自分と対象物との間に、誰かが一緒にいるときにする動作です。自分が見ているものを、「とってほしい」「見てほしい」といった思いを一緒にいる人に伝えたいという気持ちがあるためにとる行動です。自分の興味がわかないものを指さすことはなく、興味をもったものをほかの人と共有したいという欲求がなければ、やはり指さしをするという行為に繋がらないでしょう。では、指さしをするようになるまでには、どのような心と体の成長段階を踏むのでしょうか。赤ちゃんは、周りの人と視線が合ったときに、笑いかけられたり呼びかけられたりすることで、自分がここにいることに気づきます。自分も視線を見ている人に向けて、笑い返したりすること、すなわち「アイコンタクト」をします。ここで、自分と相手(多くは保護者)との関係が生まれます。やがて、赤ちゃんは周りにある物に触れようとします。触れた物を握る力がつけば、手に持ってみて、振ってみたときに音が鳴ることを知ったり、手を離すと物が落ちるといったことも経験します。ここで、自分と物との関係が生まれます。自分と大人/自分と物、それぞれの間にある関係を専門用語で「二項関係」と呼びます。やがて、二項関係があることによって、やがてもう1つ別の関係があらわれます。周りにいる人が自分のほうではなく、少し離れたところにあるぬいぐるみに気づいて視線を動かすとします。するとそこには自分とその人だけとの関係ではなく、もう一つ別の要素が入ってくることになります。自分ではなくぬいぐるみを見ている、ということに気づいたときに、自分と相手とぬいぐるみという3つの「三項関係」ができます。ここが心の発達についてとても大事なポイントとなります。三項関係ができることによって、相手が見ている視線の先を、子どもは追いかけるようになります。これを視線追従といいます。相手が見ているのが自分ではないとき、その視線の先にある物が電車のように動くものであれば、子どもは動くものに興味を引かれて電車を見るといったことがあります。ここで、相手が見ている視線の先にあるものを「指さし」をします。そのとき、子どもは目の前に出された手や指ではなく、指が指し示す方向を見るかどうかが、発達の成長をみる大事なカギとなります。指と対象物の間に視線を導く線のようなものはなくても、その指さした先を目で見ることができれば、自分と物の間にある空間を理解できたということになります。1歳6ヶ月健診では、指さしの確認をすることが多くあります。それは自分と他者とそれ以外の物の三項関係ができるか、指さした先を追うことができるか、といったことを見ています。「指さし」の意味は1つではありません。成長に伴う「指さし」の意味指さしの成長には段階があります。段階を追ってみてみましょう。9~10ヶ月ごろから、「ねこちゃんだよ」と言われて、指さされた方向を見ることができるようになります。それまでは出された指を見ているのですが、指さした先に何かがあるということに気づくことで対象物の方を向く「指向の指さし」ができるようになります。11ヶ月ごろから、自分が興味をもったものをほかの人に伝えるために「あっ! あっ!」と言いながら、まさに自発的に指さします。 指さしたものや手を伸ばした先にあるものを、ほかの人が一緒に見てくれると分かることで、コミュニケーションの楽しさも知るようになります。1歳ごろから、自分が興味をもったというだけでなく、「ほしい」という意思をこめて指さします。ほしいものを取ってもらいたい要求の手段としての指さしになります。1歳~1歳6ヶ月ごろから、何かを見つけたときに、「あっ!」と言ったり、発語があれば「わんわん!」と言ったりしながら指さして、一緒にいる人に伝えようとします。指さしながら相手の表情を見て、興味や感情を分かち合おうとします。このことは社会性の発達が成長していることも意味します。1歳6ヶ月ごろから、たとえば絵本などを見ながら「犬はどこにいるかな?」と聞くと、その対象物を指さすようになります。これを「応答」の指さしといいます。また、「お母さんはどこ?」と聞くと、隣の部屋にいて姿が見えなくても、いる方向を指さします。質問に答えるという、もう一歩進んだ指さしです。身体的成長の指さしところで、ここまでは心の成長によってできるようになる「指さし」を説明してきましたが、身体的な成長によっては指さしがうまくできない場合もあります。人差し指を1本だけ立てて、ほかの指を曲げるという動きが難しい場合、手のひら全体を使って方向を指示することも「手ざし」と呼んで、同じ役割と考えます。コミュニケーションとしての指さしは、必ずしも人差し指を立てなくてもいいわけですが、もし、不器用さで指さしの形がつくれないという場合には、少し練習してみてもいいでしょう。発達障害、知的障害などがある子どもの場合の指さしの特徴は?発達障害や知的障害があると、指さしの発達が遅れる、あるいはしないことがあるといいます。それはなぜなのか、指さしをするまでの成長を振り返ってみると分かるかもしれません。「指さし」をするのは、周りへの興味や欲求があるということ。発達障害や知的障害がある場合、周りへの興味が薄ければ、指さしをすることがないかもしれません。また、自分が欲しい物を示す「要求」の指さしや、聞かれた物事についての返答としての「応答」の指さしはできても、人への関心が薄い場合には、「あれを一緒に見たい」という「共感」の指さしをしない場合もあります。指さしをしても、指と物との間にある空間を理解できなければ、指さしの意味が分からない、気づかないということも。こうした場合、たとえばとってほしい物がある場合など、周囲の人の手をとって対象物のところまで誘導する「クレーン行動」をすることがあります。自閉スペクトラム症のあるお子さんによくみられる、指さしの代わりにする行動で「クレーン現象」とも言われています。クレーン行動は、発達障害のある子どもに多くみられるといわれますが、クレーン行動をするからと言って必ずしも発達障害がある、というわけではありません。発達障害ではなくても、まだ言葉を使って自分がしたいことをうまく伝えられない時期は、ただ泣くという方法も含めて、どうしたら自分の意思を伝えられるかを学んでいる最中。そのときにもクレーン行動があらわれることがあります。心身ともに指さしの力を育むためにクレーン行動がみられるなどの場合には、指さしの意味に気づくための練習が必要なこともあります。指さしができることによって、子どもの意図が周囲に伝わりやすくなるなど、子どもにとってもメリットがあるでしょう。では、どのように練習したらいいでしょうか。まずは大人が指さしのお手本をやってみましょう。ぬいぐるみや絵本などを目の前において、指さししながら「かわいいね」「わんわんだね」と言ってみます。「一緒に見ようね」と注意を引きながら行いましょう。次に子どもが指や手で何かを示したときには「あったね!」「ここにいたね」「大きいね」など、一緒に見ているよ、ということについて反応しましょう。指さしても特に反応しないでいると、指さしの意味がわからなくなってしまいます。手を伸ばしたときに指さしの形になっていない場合には、さりげなく指さしの形に導きましょう。このときは、人差し指以外の手をそっと手で覆ってあげて、自然と指が曲がるように教えてあげます。また、指を順番に1、2、3…と立てていく練習をしたり、親指と人さし指でOKサインの形をつくって人さし指だけ伸ばしたりなど、楽しみながら指を1本ずつ動かす体操を一緒にやってみます。おもちゃと絵本を置いて、どっちで遊ぼうか? と聞いてみます。子どもは自分の興味があるほうに手を伸ばします。指をささなくても、「こっちがいいのね」「選べたね」とほめてあげてください。指さしはできるかもしれないのに、大人が「あなたにはこれがいい」ということを決めてしまう場面が多いと、子どもは自分の意思で選ぶことをしなくなってしまいます。たくさんの種類があるものを並べて、あるいは表示されているところで、どれがいいのかを選ばせてみましょう。指さしの練習には、動画や絵本を活用してみましょう。YouTubeなどで「指さし練習」と検索すると、アニメーションなどを活用したさまざまな動画が上がっています。ただし、動画の音声があったとしても、一人で見させっぱなしにはしないで、大人が近くにいて、「どれかな~?」「できたね!」など、肉声で声をかけるようにしましょう。まとめ「指さし」は、自分がしたいこと・してほしいことを他者に伝えるために大事なコミュニケーション手段です。身体機能の面からも、心の発達の面からも、成長が必要な場合もあります。また、大人が何もかも子どもの行動を決めてしまって、自分で「選ぶ」ことができないと、指さしも成長しないかもしれません。豊かな選択肢の中で自分らしさを選びとるためにも指さしは大事な動作です。指さしができるようになる環境をつくっていくことも重要です。
2022年06月27日妊婦健診でおなかの赤ちゃんが口唇口蓋裂の可能性があると告げられたちょるりさん。口唇口蓋裂について調べるとその壮絶さに愕然。不安でいっぱいになってしまうちょるりさんでしたが、 「生まれてくるのは口唇口蓋裂児ではなく僕たちの子」「不安以上に楽しみや期待が大きい」と話す夫の言葉に少しずつ前を向けるようになっていきました。おなかの子が口唇口蓋裂と宣告されてから約1週間後。紹介された病院で詳しく検査してもらうことに。 夫の言葉を胸に病院へ受診しに行くと… 先生は併わせて「語弊があるかもだけど、口唇口蓋裂は手術で治していくことができるし、命に関わることはまずありません」とも仰っていました。 「口唇口蓋裂というだけで悲観することはない」ということと、「現状を受け入れ心構えをしておくように」ということをやさしく諭してくださったのだと思います。 そして心構えをする必要があるのは、私たち夫婦以外にもいて……。 「口唇口蓋裂ではないかも…!?」と期待を持つちょるりさんでしたが、期待通りにはならず、落胆。さらに、医師からの「合併症」のお話に心配が大きくなっていきます。しかし、医師の「赤ちゃんのために一緒に心構えをしておきませんか?」という言葉を胸に、ちょるりさんは口唇口蓋裂と合併症を受け入れ、赤ちゃんを守る覚悟を決めました。 自分の子どもの病気と向き合っていくのは不安や悩み、心配事も多く、ひとりで抱え込んでしまっているママも多いかもしれません。そんなとき、ちょるりさんが出会った医師のような、赤ちゃんとママのこれからを一緒に考えて寄り添ってくれる人がいると、ママもパパも安心できますよね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年06月22日ベビーカレンダー編集部がおすすめの「妊娠・出産・育児マンガ」をご紹介♪ Instagramで育児マンガを投稿している、はる(@haru_shibutani)さんは、現在小学5年生の男の子のママです。今回は息子さんが1歳半のとき受けた健診で発達の遅れを指摘され、悩んでいたときのお話をご紹介します。2012年の冬。1歳半健診を受けることになった息子さんとはるさんは、会場へ向かっていました。会場へ到着し部屋に入ると、やさしそうな担当の職員が「どうぞ」と案内してくれます。そして、健診が始まるのですが、担当の職員からある提案をされてしまい……!? 2012年冬。息子さんと1歳半健診に行ったときのこと… 1歳児健診で、積み木や指差しができなかった息子さん。 担当の職員に「ちょっと発達がゆっくりかもしれないので、心の相談のほうへご相談ください」と言われたので、はるさんはさっそく相談の予約を取ります。 最初は職員の方の言っている意図がわからなかったのですが、少しずつわかっていくことに……。 職員の方の言葉がピンとこなかったはるさんですが、子どもの年齢が低いとなかなかわかりづらいのかもしれませんね。とはいえ、子どもの成長は十人十色だと思います。発達の差は個人差があるので、焦らず見守っていきたいですね。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 渋谷はる息子(2010年生まれ)と建築士の夫の3人暮らし。日常で起こったことや子育てについて漫画にしています。
2022年06月16日妊婦健診でおなかの赤ちゃんに「口唇口蓋裂」の可能性があると告げられた私。ショックのあまり放心状態に……。そんな私に先生がかけてくれた言葉は。おなかの赤ちゃんには、先天性疾患「口唇口蓋裂」の可能性があるらしい。 口唇口蓋裂って、どんな疾患? 聞き慣れない病名に放心状態になりつつも、「ちゃんと大きくなれますか?」それだけはなんとか聞いた……。 「大丈夫、大きくなれます!」力強い先生の応援に励まされたのでした。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年05月05日妊娠23週の妊婦健診の日。いつもより検査に時間がかかったけれど、最初は何の疑いもしていなかった。診察室に呼ばれるとそこには院長先生が。告げられた衝撃の言葉とは……。普段と違って検査に時間のかかった妊婦健診。赤ちゃんは大きくなっているか聞こうとすると……。 妊婦健診でのエコー写真。写っていたお顔には… 院長先生から告げられたのは「口唇口蓋裂」の可能性。体中の血の気が引く思いをしたちょるりさん……。 ちょるりさんは現実を受け止めようとしています。 でも「普通って当たり前じゃない」頭でわかっていても、 私には関係ないと思ってしまいがちですよね。 自分ごと、と捉えることの難しさを感じてしまいます。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年05月04日「やっと赤ちゃんに会える」と思った出産直後、赤ちゃんは検査へと連れていかれてしまった。顔を見ることも抱っこもしてあげられないまま……。妊婦健診にやけに時間がかかったのは、赤ちゃんに異常が見つかったからだった。念願の次女を授かり、いよいよ出産の日。「おめでとうございます。女の子ですよ」無事に生まれてよかった! 早く赤ちゃんに会いたい! 約2時間のスピード出産。赤ちゃんを抱っこしようとすると… やけに時間のかかった妊婦健診。このときはまだ、のんきに構えていた。 だって自分の赤ちゃんに何かあるかもなんて、夢にも思っていなかったから。 妊娠中にお子さんの病気や異常がわかった方は、どのように受け止められましたか? 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ちょるり
2022年05月03日出産を間近に控えた妊婦健診で、初めておなかの中の赤ちゃんの様子について「異常」と診断されました。生まれてから調べると「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」という病気であることが判明。病気がわかってから現在まで、定期的に大学病院で診察を受けています。今回は、この病気にまつわる出産までの体験と、現在の子どもの様子をお話ししたいと思います。 出産直前、エコー検査で異常ありおなかの中ですくすく育つ赤ちゃん。妊娠の経過は順調でしたが、出産を間近にひかえた妊娠33週目の健診のことです。超音波検査で「異常あり」と言われてしまいました。 よく聞くと「赤ちゃんの腹部に、通常では見られない影がある」とのこと。思いがけない診断結果に慌てふためいたものの、「生まれてからでないとしっかりした検査はできない」と先生に言われ、すぐにできることはありませんでした。 おなかの中の赤ちゃんがどのような様子なのか、病気なのか、苦しんでいるのではないかなどとさまざまな考えが巡り、その日からはとても不安な日々を過ごしていました。 超音波検査で4cmの卵巣嚢腫が見つかる出産予定日とほぼ同日、無事に出産しました。不安ななかでの出産でしたが、3,000gを超える元気な赤ちゃんで安心したことを覚えています。 しかし、ほっとしたのもつかの間。小児科の先生にお越しいただき、赤ちゃんの超音波検査を受けることとなりました。結果は「4cm大の卵巣嚢腫がある」とのこと。 悪性のものではないものの、大きくなると捻転してしまう可能性もあるとのことで、定期的に大学病院に通院することとなりました。 生後1年が経過…卵巣嚢腫は小さくなった 卵巣嚢腫というと大人の女性が抱える病気のイメージがありますが、赤ちゃんもかかることがある病気で、原因ははっきりわかっていませんが母親のホルモンバランスの影響という説があるそうです。 また、最近は超音波の技術が発達して、赤ちゃんの卵巣嚢腫が発見されることは少なくないそうです。ですが、小児科で「ママじゃなくて赤ちゃん?」と尋ねられることもあり、体験談も調べてもほとんど出てこず、孤独で不安な毎日を過ごしていました。 わが子は4cmの卵巣嚢腫がありましたが、出生後徐々に小さくなり、生後1年たった今、1.5cmまでになりました。完全になくなるまでは半年に1回、エコーで検査をしてもらいますが、「ここまで小さければ、ほとんど問題ないだろう」とのことで、現在は問題なく元気に過ごしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 作画/まきこんぶ監修/助産師 松田玲子著者:河相 さくら国内外問わず旅行が大好きな1歳女の子のママ。育休中に小学校英語指導者資格を取得。主に子育て・英語育児を中心に執筆中。
2022年04月16日「コロナ禍での妊娠が超ハードだった話」第5話。前回、妊婦健診で医師より「子宮頸管長が前回より短くなっているため、入院となる可能性がある。その場合、里帰りはできない。」と、安静を言い渡されたわこさん。ドキドキして次の健診へ。すると、医師より、ギリギリ入院はせず、里帰りOKの判断が!そして帰省後、里帰り先の病院で初めての妊婦健診を受けました。驚愕の事態が待ち受けているとは知らずに……。 「コロナ禍での妊娠が超ハードだった話」第5話 経腟エコーで切迫早産の状態を確認したあとに、経腹エコーで赤ちゃんの状態を確認しながら説明がありました。 ※赤ちゃんが小さい原因の1つに母親の栄養不足もありますが、胎児側に原因があることもあります。 前回の妊婦健診で「子宮頸管長が前回より短くなっているが、25ミリを切ったら早産の可能性があるので入院となる。その場合、里帰りはできない。」と言われ、安静にしていたわこさん。 ドキドキしながら里帰り前の最後の妊婦健診へ行くと、ギリギリだけど里帰りしてOKの判断が! 実家へ帰ると、それはもう快適でした。栄養バランスのとれた食事に、日中に誰かが家にいるという安心感。そして、出産を心待ちにしている両親。 2週間の自宅待機の期間を経て、里帰り先で初めての妊婦健診に行く日がやってきました。すると、医師から「赤ちゃんが小さめですね。」と言われます。 さらに、「子宮頸管長ですが、22ミリしかないですね。」と医師は続けました。 えっ、25ミリ切ったら入院って言ってたよね? じゃあこれってもしかして……!? 監修/助産師REIKO著者:マンガ家・イラストレーター わこ30代よわよわ主婦。2020年9月に娘を出産し、夫と3人暮らしです。妊娠出産のエピソードや日々の出来事をInstagramやブログに投稿しています。
2022年03月30日息子が生後4カ月のとき、毎日の寝不足で産後一番追い込まれていました。そんな中、生後3・4カ月健診の際に担当してくださった先生に、息子が寝ないことを相談するとショックな言葉が返ってきたのです。しかし、その後の保健師さんの面談で気持ちがとても軽くなったエピソードを紹介します。毎日の寝不足で限界息子は新生児のころから何時間も泣き続けるような子でした。生後3カ月からさらに眠らなくなってしまい、夜泣きは1時間起き、日中はトータル30分寝てくれたら良いほう。息子も眠いはずなのにうまく寝れないためか、起きているときはいつもグズグズで機嫌が悪く、四六時中抱っこをしてあやす日々でした。 コロナ禍での出産だったため夫以外の人には誰にも頼れず、産後の体がまだ回復していない状態での寝不足が続いたことで心身ともに追い詰められ、死にたいと思ってしまうことがあるほどでした。そんな時期に生後3・4カ月健診があったのです。 先生に鼻で笑われモヤモヤ健診の問診票には息子がまったく寝てくれないため悩んでいることを記入し、受付に提出。50代くらいの男性の先生が息子の体重や身体測定をしてくださいました。健診の最後に、私が提出した問診票を見てフッと鼻で笑ったあと「寝てくれないと書いていますが、赤ちゃんはそういうものですから。今だけだと思って頑張ってください」と言われたのです。 たしかに先生がおっしゃる通り、赤ちゃんが寝てくれないのは今だけだと頭では理解していたつもりです。しかし、どうしても体と心がついていかず、藁にもすがる思いで問診票に記入したのに……。当時の私は先生の言葉を聞いて「母親のくせに」と責められたように感じてしまい、モヤモヤしたまま保健師さんとの面談になりました。 保健師さんの言葉に涙面談では育児で何か困っていることはないか聞かれました。私の一番の悩みは赤ちゃんが寝ないことでしたが、先ほど先生に言われた言葉が忘れられず保健師さんに何となく悩みを打ち明けることができませんでした。しかし、保健師さんはいろいろな言い回しで私の気持ちや状態を聞きだしてくれたのです。 「赤ちゃんの夜泣きはどれくらい? 日中は寝てくれる? ママの体調や気持ちはどう? ごはんやトイレ、睡眠はとれてる?」。保健師さんの質問に答えているうちに自然と涙がポロポロとこぼれてしまい、育児でつらいことをすべて打ち明けることができました。 保健師さんは「ママは本当によく頑張っているから自分を責めないで。赤ちゃんのためだと思ってもっと力を抜いていいんだよ」と言ってくれたのです。そして自治体でおこなっている育児や家事のサポート制度と育児相談ができる電話番号を教えてくださり、何かあればいつでも相談してねと心強い言葉をくれたのでした。 その後、保健師さんから教えていただいた育児・家事のサポート制度を利用したり、夫へ子どもをお願いして私は昼寝をするなど自分を大切にするように。保健師さんとの面談前は、母親なんだからと休むことに罪悪感を感じていました。でも今は子どものために少し休もうと思うことができ、結果私が笑顔でいることが家族のために繋がると気付くことができました。 監修/助産師 松田玲子著者:米久 熊代1歳児男児の母。人材会社や人事の仕事を経験し、夫の転勤を機に退職。現在はフリーランスとして前職関係の仕事とライターをしながら、プレママ・新米ママ向けブログを運営中。
2022年03月06日次男が3歳半のころ、市の3歳児健診を受けたときのことです。当時人見知りが激しかった息子は、3歳児健診での保健師さんからの質問に終始無言。まったく話さない次男を見て、保健師さんが発達障害を疑ったのです。 せまる3歳児健診次男が3歳半になったころ、市の3歳児健診を受けることになりました。次男は普段からよく喋る子で、4歳上の長男とも言い合いをするほど。保育園の同じ歳の子と比べても口数が多いほうで、自分の要求をうまく伝えるタイプでした。 でも当時の次男は人見知りの絶頂期。知らない人に話しかけられると泣いてしまうこともあるほどで、3歳児健診でうまく保健師さんの質問に答えられるか、私は心配していました。 3歳児健診当日3歳児健診前日のこと。健診の内容は長男のときに経験しているので、身体測定や歯科検診、積み木や保健師さんからの質問があることを、あらかじめ次男に伝えておきました。もともと活発なタイプなので、健診内容を伝えたときはやる気満々の次男。 そしていよいよ健診当日。次男と一緒に待合室で待機していましたが、人が増えてくるたびにおとなしくなっていきました。話しかけても無言で、私は「まずい。これは保健師さんの質問にも答えないかもしれない」と心配に。そうこうしている間に次男の順番がきました。 無言の次男健診は、まず体重測定から始まりました。知らない人から積極的に話しかけられるわけではないので、体重測定や歯科検診は無事にクリア。しかし保健師さんの待つ部屋に入って座った途端、次男は私にしがみつき、明らかに嫌がっている様子。 保健師さんから名前や年齢、好きな色や好きな食べ物を聞かれても、次男は無言を貫いていました。私は思わず「普段はよく喋るんですけど、人見知りで……」とフォローを入れました。その後も終始無言で、積み木をしようと提案されても、まったく触ろうともしませんでした。 発達障害を疑われるあまりにも何も反応しない次男に保健師さんは発達障害を疑った様子で、「本当に普段は話しますか? 発達障害の可能性もあるし、まだひと言も聞けてないので、このまま終えるわけには……」と言われる始末。焦った私は、「保健師さんの代わりに、私が息子に質問してもいいですか?」と提案しました。 それでも良いとのことだったので、私から次男に名前や好きな物を聞くと、次男はスムーズに返答。積み木も私からお願いすると進んでやってくれたので、保健師さんは「お母さんだとこんなに話すんですね! これなら全然心配いりませんよ! 人見知りの時期なんでしょうね」と理解を示してくれたようでした。 人見知りが激しいがゆえに発達障害を疑われた次男ですが、私が代理で質問をするという提案でなんとか乗り切ることができました。4歳半になった次男は「あの人見知りはどこへ?」と思うほど、知らない人にも自ら喋りかけるように。健診当時は激しい人見知りにとても心配していましたが、今では次男の成長をひしひしと感じています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:森井さやか小学生と幼稚園児の男児2人を子育て中。育児の経験やアパレル販売員をしていた経験を生かして、子育て体験談やファッション記事を執筆している。
2022年03月03日今までの健診では「問題なし」Upload By taekoミミの弟、ふーは4歳。1歳半健診のときは、発達に関してなど特に何も言われませんでした。しかし兄のミミにASDがあるので、ふーも同じ可能性があるかも知れないと思い私は保健所の方に「少しでも息子に気になる所があったら教えて欲しい」と伝えました。すると半年後にフォロー健診をしてもらえることに。そのフォロー健診でも特に問題はない、とのことでした。ふーは保育園では帽子をかぶることを嫌がったり、冬の散歩時に上着を嫌がるというところがありましたが、ひとまず安心しました。ほかのふーの様子というと……、コロナ禍では3歳以上はマスクの着用を求められることが多いですが、頑なに嫌がるところがあります。電車内ではしぶしぶつけるけど、マスクから鼻が出ています。4歳になった今もオムツ。指しゃぶりとタオルは乳児のときから手離せません。でも、小学生になるまでには落ち着けばいいかなと思い、私自身はそれほど深刻に考えてはいませんでした。ある日、保育園の先生にUpload By taekoそんなある日、保育園の先生から療育をすすめられました。ふーの発達に関して、あまり悩んだり困ったりはしていなかったので、療育をすすめられたときは正直ショックでした。この子のどこが気になるの?? 兄のミミが保育園のころと比べたら、ふーは神さまにしか見えないほどに手のかからない子! お迎えに行くと笑顔で駆け寄って来てくれる!! ミミはお迎えに行っても帰るまでに30分かかることがしょっちゅうだったから、すぐ保育園から帰れるふーのことが信じられない! こんな仏さまのような子! いつも笑ってミミと遊び、ミミもふーの反応がうれしくて喜ぶ、とても良いきょうだい関係!こんなに手のかからないおだやかな子どもがいるのかと、私は毎日感動しているほどです。それなのにどこが気になるの? ほかの子どもはもっともっと育てやすいの?!(でも……、ふーはミミと比べて大人しくおだやかだけど、本人は帽子やマスク、上着と戦っているのかも…)と、私自身を落ち着かせ、善は急げと、1ヶ月半後に療育の面談を予約しました。面談の結果、療育が必要になったら仕事を休む口実ができたと喜ぼうと思っています。Upload By taeko私は子どものことについては、わが子の二人のことしかよく知りません。保育園の先生は何年もたくさんの子どもを見ているから、先生の指摘は適切なのだと思います。ふーに何が必要なのか、できるだけ早く見つけてあげたいと思っています。Upload By taeko執筆/taeko(監修:鈴木先生より)私の外来に初診する患者さんには二通りのケースあります。自分自身や保護者が困っていて受診するケース、もう一方は自分自身や保護者は困っていないが園や担任など周りが困っていて受診をすすめられ受診するケースです。前者は、お子さんや保護者の困難を改善・対処したいという意思があるので通院を継続し治療にも同意されるケースが多いのですが、後者の場合は神経発達症(発達障害)がある可能性を否定されたいという思いで受診する保護者もおり、診断をしたあと、通院が途切れてしまうというケースもあります。今回、taekoさんが保育園の先生からの指摘を受け入れ、早期療育につながったというのはとてもよかったと思います。1歳半児健診や3歳児健診で異常がないからと言っても神経発達症(発達障害)の可能性がないとは言い切れません。また、母子手帳の「子育てに困っていますか?」という質問項目で「いいえ」以外に〇をつけても適切にフォローされているケースはまだまだ少ないという現状があります。担当の医師や保健師が少しでも保護者の話に耳を傾けてくれれば、早期介入が可能となるケースも後を絶ちません。今回は保育園の先生の知識と経験により早期に指摘されたことで療育につながったラッキーなケースだと思います。今の日本の健診システムにおいて、診察では主に身体における発達を診ることが多く、心における発達まで診られることが少ない現状なのです。保育園の先生もtaekoさんに言うまでは、言っていいのかどうか悩んでいたのではないかと思います。しかし、今回お子さんの発達に関する現状を適切に伝えられたという背景には、園長先生の理解や園の環境のよさもあるのではないかと思いました。
2022年02月12日妊娠すると体も心も変化するって知ってたけど…。実際「え…そんなの聞いてない!!」の連続なんです。そんな妊婦の叫びを4コマ漫画にしTwitterで共感の渦を巻き起こしているダルダルのダル子( @darudarudaruiko )さんにお話をお伺いしました。まずは、ダル子さんの4コマ漫画のご紹介です!極限の妊婦生活のリアルを見よ!妊娠してからというもの不調が押し寄せて体やメンタルはボロボロ。でも出産まで待つしかない…この不調どうにもならないの? この医学が発展した現代で? と思ったことある人…! かなり多いのではないでしょうか!?寝るのが苦しい…即寝できる夫はいいですねぇえ何で女性だけこんなに苦しまないといけないの…? 側にいるパートナーに「男性は(体の)変化がなくていいですねぇえ」…と思ってしまうこの気持ち! わかります!心の臓はやめて ピカイチ大事なヤツだから本当に自分の体が自分の体じゃないような乗っ取られているこの感覚! 恐怖ですよね…。「いまだかつて妊娠のつらさをこんなに切実に、かつ面白く描写された妊婦さんがいただろうか」「あぁやばい。電車で読んではいけない…すべてがダル子さんの辛い話なのに、笑ってしまう…ごめんなさい」「わかりみしかない漫画を本当にありがとうございます」とのTwitter返信コメントからもわかるように、出産怖い! 体調不良ツラ過ぎる! を叫ぶダル子さんの妊婦漫画に多くの妊婦や経産婦が笑いながら癒されているようです。ダルダルのダル子さんが漫画を描いた理由ダル子さんに漫画を描いた理由などをお聞きしました。Q. 今回のテーマで漫画を描いた理由を教えてください辛いことは全部日記に書き残して、将来自信をなくした時に「過去の私やるじゃん!」と元気を出す人間なので、その延長線で妊婦漫画を描き始めました。妊娠は文章で表現するのが難しい、フワッとしたことが多いので、ひとつも忘れたくない気持ちで毎日漫画を描いてます。将来、この記録がヒステリーな自分を励ましてくれるはず…。後に続く妊婦さんの息抜きや、右往左往する旦那さんの手助けになったら最高に幸せです。Q. 特につらかった症状は何でしょうか?体調面で言えば、前半は吐き気、後半は不眠です。10ヶ月かけて疲労が蓄積する上、体もどんどん重くなり、最後は出産→即育児の流れもプレッシャー。私は旦那が育休を1年近くとってくれたので自分の体調回復もできると思うのですが、ワンオペ確定の方は精神的に相当キツいのではと…。Q. パートナーに期待することは何でしょうか?何も言わなくても自主的に考えて動いてくれる人なので、私から何かを求めることはないです。家事を全部やってくれているので、かなり助かっています。Q. 「ダルダルのダル子」の名前の由来を教えてください20代後半まで毎日真面目に頑張っていたんですが、突然全部面倒くさくなってTwitter開設して3秒くらいで付けました。もう適当に生きようと思います。Q. 座右の銘があれば教えてください座右の銘はないですが、多少相手に失礼があってもラクをしたい。面倒とストレスを全力で避けて生きても、案外なんとかなるんじゃないかと思ってお試し中です。「ダル子」の名に負けぬよう、頑張ります。妊娠中の症状は本当に個人差が大きく、SNSでは「出産が楽しみ!」 「楽しいマタニティライフ〜♡」といった投稿も多いため、それぞれのツラさしんどさが周囲に見えにくいこともあります。「妊婦は不安と不調の中にいるかもしれない」ということを、多くの人に知ってもらえますように。
2022年02月11日私が住む自治体の1歳半健診では、ひと通りの測定や内科・歯科健診を終えたあと、最後に保健師さんのところに行って言葉や積み木遊びなどの発達検査をしてもらうことになっていました。イラストを指さす言語の検査が始まると、「わんわん」「ぶーぶ」「くっく」など、幼児語ながらも順調に答えていく長女。しかし私は1つのイラストが気になっていました……。不安だった「魚」のイラストおそらく「魚」と言わせたいイラストなのでしょうか。真っ赤な「鯛」と思われる魚がそこには描かれていました。長女は鯛を知りません。私が「なんて答えるのかな?」と不安になっていると、保健師さんの指が鯛を指しました。 すると、長女は自信満々という顔をして、大きな声で「サバ!!」と答えたのです。これまで幼児語だったのに、あまりにはっきりとした発音の「サバ」に、保健師さんが笑いをこらえているのがわかりました。 魚はすべて「サバ」だった長女当時、わりと好き嫌いが激しかった長女。食べる魚と言えば脂ののったサバだけでした。お肉も卵もあまり好きではなかった長女にとってサバは貴重なタンパク源だったため、週に1回以上は食卓に上がっていたと思います。 長女はすぐに「サバ」という言葉を覚えてくれて、一緒に買い出しに行くと魚屋さんで「サバ!」と連呼していました。1歳の子どもが魚を品種で呼ぶのは珍しかったのか、店員さんをはじめ周りの人々から「よく知っているねぇ」と褒められたものです。しかしよく考えると、サバしか知らない長女にとって「魚=サバ」だったのです。 魚料理に弱いことがバレバレサバばかり出していたのは娘がサバを好きだからということ以上に、私の魚料理に対する苦手意識からでした。さばくのも食べるのも下手だったので、骨抜きの塩サバやみりん干しばかり購入していたのです。 保健師さんに「青魚好きなのいいね! 鯛は食べさせたことないかな?」と聞かれ、しどろもどろになる私。離乳食のころは白身魚のベビーフードを使っていたので、鯛を調理したことは一度もありません。保健師さんは終始やさしかったものの、手抜きや料理のレパートリーの少なさが露呈してしまい、冷や汗が止まりませんでした。 今改めて考えるとただの笑い話なのですが、当時は本当に恥ずかしく、帰り道で鯛を購入してしまったほどショックでした。たとえ1歳でも、子どもの言葉は普段の生活を表してしまうこともあるのだなぁと感じた出来事です。 監修/助産師REIKO著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2022年02月03日自閉スペクトラム症と知的障害のあるほぺろうの就学時健診ほぺろうは、来年春から特別支援学校の1年生。昨年の秋に就学時健診に行ってきました。就学時健診とは、次年度に初等教育を受けるお子さんに対して行われる健康診断で、実施についてはお住まいの地域の自治体よりお知らせが来ます。おおよそ内科検診、歯科検診、視力検査、聴力検査が行われ、地域によっては知力検査も含まれる場合もあるようです。わが家の息子ほぺろうは、自閉スペクトラム症があるゆえに慣れない状況に癇癪を起こしやすく、知的障害があるゆえに健診をよく理解していません。何度も予告したり「痛いことはされないよ、こんなことをするよ」と説明しても、病院や医者っぽい雰囲気を察しただけで反射的に号泣してしまいます。とは言え、今回の就学時健診は「行き慣れた場所」「保育園のお友達も一緒」「内科医は行きつけの先生」という好条件で、身体検査自体も保育園で毎月実施してくれているので抵抗は少ないだろうと思い、「たかが就学時健診、まぁなんとかなるだろう」と私は深く考えませんでした。しかしこれが間違いで、ほぺろうにとっては好条件も一蹴するほど「たかが就学時健診」ではなかったのです。Upload By ぼさ子まず、視力検査・聴力検査は完全お手上げ自閉スペクトラム症と知的障害のあるほぺろうにとって、内科検診・歯科検診など「医師が一方的に診てくれる系」はまだ何とか受けられます(身体を抑えておくのが大変だけど)。しかし、視力検査・聴力検査など「自己申告系」は完全にお手上げ!Upload By ぼさ子就学時健診の視力検査は大人と同じく、片目を隠して指定された図形を答えるというスタンダードなものでしたが、ほぺろうは指示も分からなければ、発語がないので質問に答えることもできません。私はこのときようやく、「ハッ!ほぺろうにはこの検査はできない」と気づき、自分を悔やみました。職員さんに検査ができない旨を説明しお詫びすると、5~6歳児の中で検査ができない子どもがいるとは想定外だったのでしょう。「え…ええええ……、どどどどどうしましょう……?」と声が震えるほど動揺させてしまいました。とにもかくにも検査できないものは仕方ないので、その場は免除になりました。そして聴力検査はヘッドホンを装着して質問に答えるもので、視力検査同様に職員さんを戸惑わせ、こちらも免除になりました。Upload By ぼさ子また、ほぺろうは待合ロビーに入った時点で号泣スイッチが入り、待ち時間も健診中もずっと大爆音で泣いていました。体は年長さんの体格なので声量がすごく、会場に逃げ場もなく、泣き声で周りの人は検査内容が聞こえないなど多大な迷惑をかけてしまいました。皮肉なことに待ち時間はとても長く、その時間はずっとほぺろうの癇癪と周りへの申し訳なさで押し潰され、謝ってばかりいました。また、癇癪で擦り減った私の精神には、1歳半健診や3歳健診のときより開いている周りの子との差は堪えるものがありました。自分の備えのなさのせいで健診側の方たちや周りに迷惑をかけただけでなく、ほぺろうにも負担をかけ、何時間も待ったのに検査できない項目もあったり、ほかの子との差を痛感したり…。いろんな思いが重なって、いい大人なのに帰りに泣いてしまいました。事前の相談が鍵!健診が難しい場合の対策今回の経験は同じ境遇の方から体験談を教えていただける機会に恵まれたので、そのお話と自分の反省をもとに「こうしたら良かった」という対策をまとめてみました。あくまで私が思う対応策なので、自治体や特別支援学校等にお話を聞けたらもっと正しい情報が得られたかもしれません。就学時健診のお知らせが来たら…1.まずは進学先の特別支援学校等に相談集団健診が難しいお子さんのために、入学後学校側で健診してくれるところもあるそうです。そうであれば、自治体の集団健診は欠席の旨を伝えたら良いと思います。それでもやはり、自治体で健診してくださいとなった場合は…2.自治体に相談お子さんの困りごとを伝えた上で、・できない項目は免除してもらう・順番をなるべく最初にしてもらう(待たなくて済む)・集団を避けるように日程をずらしてもらう・個別に医療機関で検査してもらうなど…Upload By ぼさ子近年、発達障害のあるお子さんは増加傾向にあると言われていますが、大きな視野で見ると発達障害に限らずいろいろな事情を抱えたお子さんはほかにもいるはずです。そのため、自治体側も詳しい説明がなければどのような配慮が必要かなど分かりにくいかもしれません。診断名や療育手帳の内容を伝えると良いと思いますし、お世話になっている園や発達サポートから話を通してもらうのも一つの方法だと思います。また私もそうでしたが、就学時健診は『任意』であることを知らず、必ずほかの子と同じことをさせなければ…と頑張った結果、つらい思いをしてしまった方も少なくないという印象を受けました。どうしても難しそうであれば「いっそ休む」という選択肢もありますし、自治体によっては希望通りとはいかないかもしれませんが、相談することで少しでも配慮をお願いできることを祈っています。発達が気になる子も楽しく就学準備をしたい発達に心配を抱えるお子さんの就学準備は、進路に迷うという悩みだけでもストレスがあるのではないかとお察しします。私の中では、就学準備の中でも就学時健診がある意味思い出深いものになってしまいましたが、やっぱり就学準備は子どものために希望いっぱい明るく楽しく行いたいもの。情報提供や配慮は、自治体や学校によってバラつきが出てしまいますが、親だけでなく当のお子さんの負担を少しでも軽くするために、自分の経験を情報共有できたらいいなと思いました。※就学時健診の場所や流れは自治体や進学予定先によっても異なることがあります。不安なときは、お住まいの自治体の担当窓口に相談をしましょう。Upload By ぼさ子執筆/ぼさ子(監修:鈴木先生より)神経発達症(発達障害)のあるお子さんの保護者の方には、新年度になったら早めに個別で教育委員会へ相談することをおすすめしています。自閉スペクトラム症のあるお子さんは一般の健診のような集団は苦手なことが多く、なかなか落ち着いて多くの相談をすることもできにくいと思われるからです。小学校入学が一番教育環境の変化するタイミングになります。神経発達症(発達障害)のあるお子さんは、ほかの幼稚園や保育園から来た子と一緒になるなど教育の場所や環境が変わったときには注意が必要です。いじめを予防するためにも入学式の後に担任&校長とよく相談することが大事です。入学後も不安なら、主治医とは医療支援ファイル(担任からの問題点に対して主治医が答え、保護者が見てサインをする)を通じて教員と連携をとることをおすすめめします。
2022年01月19日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ顔色も良くなり、ミルクも飲めるようになった次男。ついに、退院のための検査をすることになって…。1ヶ月健診で、救急の時にユズを見てくれた先生と再会。そして、新生児は急激に体調が変わること、咳はとても判断が難しいことを聞きました。いつも通っていたクリニックの先生に診察してもらい、ちゃんとRSウイルスの検査をしていたのがよかったんだと思います。ユズの異変にすぐ気づけたのも、そのおかげです。クリニックの先生、救急の先生、看護師さん…。いろんな方に助けてもらい、本当に感謝しています。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月13日私の息子は3歳半健診で、「発達障害の疑いがある」と診断されました。結果的に、その1年後の健診で「発達障害ではない」と診断されましたが、息子の幼過ぎる行動を見るたびに、発達障害と親のしつけについて考えさせられた私の体験談をお伝えします。3歳半健診で色が答えられない私の夫は外国人で、私たち家族は長い期間を国外で過ごしています。息子の周りで日本語を話すのは私だけでした。 あれは日本に帰国し、3歳半健診を受けたときのことです。「この色は何?」という質問に、息子は答えられませんでした。私は相談室に入り、医師に「息子は日本語が苦手なだけです」と話をしました。その後もさまざまなテストを受け、できることもあればできないこともありましたが、最終的には「発達障害の疑いがある。様子を見ましょう」と医師に言われてしまいました。 発達障害? 親のしつけのせい?息子はレゴブロックを組み立てたり、本の内容を覚えたりする点ではほかの子よりも優れているところもありました。そのため、息子が店で走り出したり、大声で怒り出して止まらなくなったりしても、手のかかる子だと思う程度でした。 ところが周りからは、私の息子への対応が甘過ぎる、しつけが悪いと言われることもありました。そう指摘され、息子に厳しく接することも。そのため、3歳半健診で「発達障害の疑いがある」と言われたとき、「本当に発達障害かもしれない」という思いと、「いや違う、私のしつけのせいだ」という思いから毎日悩みました。 息子の個性と親のしつけを考える 1年後の健診で、息子は「発達障害ではない」との診断を受けました。テスト結果は、同年代より優れている部分と劣っている部分の両方がありましたが、普段の生活でも、ほかの子より優れている部分と劣っている部分の差が大きい息子。以前はその劣っている部分を直そうと、厳しくしつけをしていました。 私はその視点を変えることにしました。周りからのプレッシャーもありましたが、今は息子の個性を大事にして優れている部分を伸ばそうと考えています。 息子は、いまだに幼い子のように自分の感情を強く出します。それは、のちに発達障害と診断されることになるかもしれません。でも、私には息子の優れた部分もきちんと見えています。今はその個性を大切にしたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:シュストルじゅんこ二児の母。海外で結婚し、2人の男の子を妊娠・出産。異文化を楽しみながら子育てをしている。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2021年12月24日腹痛に襲われたミロチさんは、総合病院へ転院になる前に、帝王切開ができない通院していた個人病院で診てもらうことに。「本当に下から出てくる? もし回旋異常が起きたら、大きすぎて裂けたら……赤ちゃんも私も、無事に帰って来られるの?」急に怖くなったミロチさんですが、病院へ向かって…… 部屋を案内され早々に… 病院へ到着したミロチさんは、階段をのぼるのも一苦労……。 通されたのは、前回の出産のときと同じ部屋。 看護師さんがお産セットを渡しながら「今は3〜4分間隔で痛みは弱いけど、2人目だから急に早まるかもしれない……」と続け、「便意が来たらそれは赤ちゃんだからグッと我慢して、呼び出しボタンを押してね!」と言われました。 すると、ミロチさんは息を切らしながら……「あの……出そうです」 「もう便意が、お尻の内側から蹴破ろうとしています!」 その言葉を受けた看護師さんは「ぶ……分娩台に行きましょう!」と、病院到着早々に分娩台へ上がることに! これにはパパも「展開早すぎませんか!?」と驚きを隠せませんでした。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ミロチ
2021年12月18日息子の歯が生え始めたのは生後7カ月のころ。下の前歯2本から生え始め、順調に生えそろってきたと思っていたのですが、1歳半健診で歯科医からまさかのひと言が! 生えてきたことに安心し、歯みがきさえしていれば大丈夫だと思っていました。ところが歯の不安は虫歯だけでなく、これからいろいろな問題があるのだと実感した体験談をお話しします。 歯が生え始めてうれしい反面息子は生後7カ月のころ、下の歯2本から生え始め、順調にそろってきていました。離乳食が始まったころから歯みがきもスタート。自分で歯ブラシをくわえて歯ブラシに慣れるところから、仕上げみがきもしっかりとしていました。 ところが1歳半健診で、「この子は乳歯から歯が大きく歯と歯の間隔が狭いから、永久歯に生え変わったときに歯並びが心配だね」と言われたのです。まさか歯の大きさについて指摘を受けるとは思ってもいなかったので、どうしたらいいのかと不安になるばかりでした。 歯が大きいとどうなる?歯科医と歯みがき指導の方から、歯が大きいとどうなるのか説明を受けました。一般的に乳歯は小さいから歯と歯の間が空いているものなのですが、大きいことによって間がつまっているため、より虫歯に気を付けること。永久歯に生え変わったときにすき間がないので、歯並びがきれいにならないかもしれないということを言われました。 虫歯は歯みがきやフッ素の塗布などでケアすることできますが、歯の大きさはどうにもできません。ただ、顎の発達次第では歯並びが悪くならいよう、対策できるかもしれないと知りました。 噛むことが大事歯の大きさと顎の発達は大きく関係があるそうで、顎が小さければ歯が収まりきらず歯並びが悪くなるため、早いうちから顎を発達させることが大事ということでした。そこで、よく噛む食事が大切で、小さいうちはやわらかい食べ物が中心ですが、食べられるようになれば少し固めの物、おやつならおせんべいや小魚などよく噛むものにすると良いそう。 それからはよく噛んで食べるおやつや食事を意識するようになりました。小学生では生え変わりの時期ということもあり歯並びも不安定でしたが、永久歯に生えそろうと心配していたほど歯並びは悪くなりませんでした。 1歳半という早い時期に歯のケアについて話を聞いていたので、早めの対策ができて本当によかったと思います。息子は虫歯では学校から歯科に行くようお知らせがきましたが、歯並びについての指摘はありません。本人も気にすることがないほどの歯並びになりました。歯のケアは大きくなってからを考えて、早めにすることが大事だと実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 作画/Michika 監修/助産師 REIKO著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年11月30日何の心配もなく、すくすく育った長男。気軽に受けた2歳児健診で、言葉の遅れを指摘されました。一歩を踏み出し、発達の専門医の診察を受けて、前向きに考えられるようになった私の体験談を紹介します。とても育てやすい、ママ思いのいい子初めての妊娠で育児の右も左もわからず、大きな不安を抱えたまま長男との生活が始まりました。ところがそんな頼りないママを思ってか、長男は何の問題もなく育ちました。 毎月の身体測定でも、成長曲線のド真ん中を走り続け、発育もまったく問題なし! 離乳食にもすぐに慣れ、よく食べてくれました。1歳児健診では、「順調です!」と先生のお墨付きをもらい、母子健康手帳にも「何も悩みはありません」と、自信を持って書いたことを覚えています。 かかりつけの小児科で2歳児健診を受けて…2歳を目前にして、かかりつけの小児科へ任意の2歳児健診を受けに行ったときのことです。これまで通り「順調です!」で、すぐに終わるものと思っていました。少し長い健診ののち、先生から「目は合うし、こちらが言うことはわかっているようだけど、もし2歳半になっても二語文が出なかったら、一度専門のところで診てもらいましょうね」と言われたのです。 言葉は交わさなくても、長男とのコミュニケーションはできていたので、先生からの言葉にとても驚かされました。 焦らず、温かく見守ること確かに同じ月齢の子どもに比べ、長男は言葉が出ていませんでした。2歳半になっても二語文がほとんど出なかったため、子どもの発達の専門機関である療育センターを受診しました。発達のテストの結果、発達障害と判断がつかないグレーゾーンの診断。 もうすぐ3歳になる長男は、その後も定期的に専門医のサポートを受けながら、マイペースに成長中です。最初は心配しましたが、専門医からアドバイスをもらい、安心して育児に向き合えています。 周りの子どもと比べたわけではありませんが、長男の発達状況を素直に受け止め、プロに相談したことはよい判断だったと思います。長男の特性をより理解できたことで、以前より楽しく育児ができるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama監修/助産師REIKO著者:鍜治すみの生後6カ月と2歳、2男の母。長男妊娠時の切迫早産により、9年続けた製薬会社のMR職を退職。前職では主に産婦人科領域製剤を担当。培った知識をフルに活かし執筆活動や育児に奮闘中。
2021年11月29日「僕と帰ってこない妻」第45話。妊娠や出産について何一つ調べようとせず、出産準備も妻任せ……あまり赤ちゃんに興味を示さない夫。最後の妊婦健診も仕事を優先し、妻の誘いを断りました。「せめて立ち会い出産のときくらい、休み取ってよね……!」妻に念を押されたものの、会社には家庭の事情について無理解な上司が。 「立ち会い出産のときに有給が欲しい」と伝えると、とんでもない回答が……! 「僕と帰ってこない妻」第45話 「お前な、繁忙期だぞ、わかってんのか? ちゃんとそういうこと計画して子づくりしろよな!」 「里帰りならお前必要ないだろ。お前が立ち会ってどうするんだよ?」 心無い言葉をズケズケと言われ、さすがに困惑する夫。 帰宅後、妻に「有給は取れない」と告げました。 「周りに迷惑はかけられないじゃん」 え、出産に立ち会うことが「迷惑」ってこと……? 著者:イラストレーター ちなきち都内在住の会社員。「結局、一番怖いのは人間だよね」というテーマで、エッセイ漫画を描いています。ベビーカレンダーでは実話「その人って、本当にママ友ですか?」「夫が消えました」を短期連載。
2021年11月25日現在3歳の娘と生後3カ月の息子を育てています。第1子である娘の1カ月健診は、娘との初めての外出でした。しかも検査などに時間がかかったために長時間の外出となったのですが、その間に必須の授乳で意外な問題に直面してしまったエピソードです。長時間かかった1カ月健診娘は生後すぐに心雑音があることを指摘されていました。すぐに手術などが必要ではなかったものの、家で経過を観察し、1カ月健診でレントゲンなどの検査を受けることになっていました。 そのため、娘の1カ月健診の日は、私の産後1カ月健診、そして娘の心臓の検査2つを受けることに。大きな病院で待ち時間もとても長く、最終的にすべてが終わるまで6時間ほどかかりました。 初めての外での授乳!アレがない!その間にどうしてもおこなわなければいけなかったのが、授乳。完全母乳で育てていたので育児用ミルクなどは持ってきていません。病院に行く前にたっぷり授乳はしてきましたが、長い待ち時間のなかで娘がおなかを空かせて泣き始めました。事前に病院の授乳室の場所は把握していたので、「ちょっと授乳してきます」と受付の方に伝え、意気揚々と授乳室へ。 これが退院後、家以外での初めての授乳です。授乳室というのも初体験で少しワクワク。たどり着いた授乳室には、広いスペースに椅子がいくつか並んでいるだけでした。思わず私は「アレ?」と思い、授乳室の外にもう一度出てあるはずの物を探しました。そこには私があると思っていた「授乳クッション」がありませんでした。 テンパりながらなんとか終えるそれまで家での授乳は授乳クッションが必須でした。当然、病院の授乳室にも授乳クッションがあるものと思い込んでいたのです。しかし私が行った病院では授乳クッションが置いてありませんでした。「え、授乳クッションなしで授乳ってどうやればいいの?」とさっきまでのワクワク感はどこへやら。 ドキドキしながらとりあえず椅子に座りました。そして、長女と同じくらいの月齢の子に授乳クッションなしでおっぱいをしているママをチラリと見ました。その授乳室は個々を隔てるカーテンなどもなく、他の人の授乳も丸見え。授乳中に盗み見るようで申し訳ないと思いながらも、そのママの授乳の仕方をまねさせてもらい、なんとか長女の授乳を終えることができました。 病院の授乳室には、当然のように授乳クッションがあると思い込んでいた私。今の私からすれば、「どんなあげ方でも赤ちゃんがおっぱいを飲めればそれでいいじゃない」と思いますが、新米ママだった当時は必須の授乳クッションがないという状況に戸惑うばかりでした。もう少し気楽に考えていればよかったなと思います。 監修/助産師REIKO著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2021年11月21日めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
こどもと見つけた小さな発見日誌
育児に遅れと混乱が生じてる !!